横浜市で平成14年、母子3人が死傷した三菱自動車製トレーラーのタイヤ脱落事故で、
業務上過失致死傷罪に問われた同社元部長、村川洋(62)と元グループ長、三木広俊(60)
の両被告の控訴審判決公判が2日、東京高裁で開かれた。原田国男裁判長は、村川被告
(求刑禁固2年)、三木被告(求刑禁固1年6月)それぞれに禁固1年6月、執行猶予3年を
言い渡した1審横浜地裁判決を支持、両被告の控訴を棄却した。
両被告は、ハブの強度不足を破損の原因とした1審判決について、「科学的に立証されて
いない」と反論。「当時、破損は摩耗が原因と考えられており、事故は予見できなかった」と
無罪を主張していた。控訴審判決を不服として上告する方針。
1審判決によると、同社は4年6月から11年8月まで、ハブ破損による前輪脱落などの
不具合が十数件あり事故を予見できたのに、旧運輸省に「同種不具合の発生はない」と
虚偽報告。リコールなどの改善措置を行わず、死傷事故を招いた。
事故は14年1月10日、横浜市内を走行中のトレーラーからタイヤ(重さ約140キロ)が
外れ、歩道でベビーカーを押して歩いていた神奈川県大和市の主婦、岡本紫穂さん
=当時(29)=らに直撃。岡本さんが死亡。子供2人が軽傷を負った。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090202/trl0902021511001-n1.htm