大手文具メーカー「コクヨ」(大阪市東成区)の子会社の元幹部らが、架空取引でコクヨ側
から現金をだまし取ったとして、大阪府警捜査2課と東成署などは23日、詐欺容疑で「コクヨ
ファニチャー」元執行役員、島田正人容疑者(49)=懲戒解雇=や内装工事会社「オークス」
(堺市北区、廃業)の元実質経営者、奥田政男容疑者(52)ら4人を逮捕した。架空取引で
総額2億円以上が社外に流出したとみられ、府警は使途先などについて島田容疑者らを追及
する。
他に逮捕されたのは元オークス会長、岡博(58)と元同社従業員、袴田祐司(53)の両容疑
者。島田容疑者ら3人は否認し、袴田容疑者は認めている。府警は同日、コクヨ本社ビルなど
数カ所を家宅捜索する。
調べでは、島田容疑者らは平成18年10月、東京都内の大手テレビ局の関連施設から、
内装工事を受注してオークスに発注したように装い、偽造した請求書などをコクヨに提出。
現金1200万円を工事代名目でオークスの預金口座に振り込ませ、詐取した疑い。
コクヨの社内調査によると、島田容疑者は14〜18年に架空取引を繰り返し、約1億7000
万円をコクヨ側からオークス側に流出。また、別の建設会社との取引でも、約5000万円が
使途不明となっていた。
一連の架空取引は19年11月、一部の在庫について書類上でしか存在しないことが分かり
発覚。コクヨ側は島田容疑者を昨年7月に懲戒解雇し、府警に相談していた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090123/crm0901231202007-n1.htm