平成18年に破綻(はたん)した呉服販売会社「愛染蔵」(大阪市)の呉服過量販売問題で、
大手信販会社10社がクレジット契約していた約150人の債権計約5億円を放棄し、解決金
として計約1億円の支払いを条件に訴訟外で和解したことが8日、分かった。被害対策弁護
団は「解決金は支払い済み代金の一部返還でもあり、被害救済の大きな前進」としている。
呉服過量販売は、高額な呉服を売りつけ、支払い能力を超えるクレジット契約をさせる
商法。18年に社会問題化したため、大阪弁護士会の弁護士が「愛染蔵被害対策弁護団」
(団長、木村達也弁護士)を結成していた。
弁護団は、信販会社が和解に応じる姿勢をみせたことから訴訟を起こさず、150人の
債務不存在と支払い済み代金計約7億5000万円のうち手数料分の返還を求めて交渉。
昨年12月までに、12社のうち10社と合意し、残る2社とも交渉を続けているという。
愛染蔵は和服の消費低迷で売り上げが減少し、高齢者に対する強引な過量販売問題で
代金返還訴訟が相次ぐなどして破綻した。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090108/trl0901081142000-n1.htm