深刻な景気後退に陥っているアメリカでは、自動車販売の落ち込
みがディーラーなど関連産業に波及して失業者がさらに増え、消費
を冷え込ませるという悪循環に陥っています。
アメリカでは自動車の売り上げが大きく落ち込んでおり、先月のトヨ
タ自動車のアメリカでの新車の販売台数は13万台と、去年の同じ
月よりも34%の減少となりました。カリフォルニア州のロングビーチ
港では、日本から到着した新車が出荷待ちのため長期間留め置か
れるケースが相次ぎ、トヨタでは、新たに数千台の新車を止めてお
くための場所を確保するなど対応に追われています。また、ロサン
ゼルス郊外のサンバーナディーノ市では、11件あったディーラー
が、この半年間で5件閉鎖して市の税収が15%減少するなど、サ
ブプライムローンによる破たんが多いカリフォルニア州では自動車
ディーラーの閉鎖が相次いでいます。こうした背景には、消費の落
ち込みに加え、貸し渋りをする銀行がなかなか融資を認めず、消費
者がローンを組めないことがあるとみられています。このように、ア
メリカでは自動車産業の不振が関連産業に波及して失業者を増加
させ、さらに消費を落ち込ませるという悪循環に陥っています。
NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/k10013251491000.html