<宮城県社保協会>社保事務所人件費も負担 不正流用で発覚
12月16日2時33分配信 毎日新聞
財団法人・宮城県社会保険協会が06年、国の補助金を不正流用したとして
返還した774万円に、県内の3社会保険事務所の臨時職員の人件費が含まれ
ていたことが分かった。社保事務所の人件費の財源は本来、国の税金か年金
保険料に限られる。社保協会を巡っては、社保事務所に提供した「裏金」が
年金記録改ざんの帳尻合わせに使われていたことが元職員らの証言で明らか
になっている。社保事務所が社保協会から便宜を受けていた実態が改めて
浮かんだ。
不正流用されたのは、政府管掌健康保険(政管健保)の保険料から支出される
高額医療費貸付事業の補助金。宮城社保協会が00〜04年度、実際は雇って
いない協会の臨時職員の給与費として支給を受け、05年10月に総務省が是正
勧告した。社保庁は06年4月、流用した補助金は「他の事務費」に充てたと公表
したが、実際はパンフレット代や切手代など事務費のほか、3社保事務所で01
〜02年度に雇った臨時職員の人件費約17万6000円が含まれていた。
社保庁企画課は「故意に隠したつもりはない」、社保庁経理課は「他団体から社保
事務所の人件費が出るのは本来あってはならない」と話している。
社会保険事務所の裏金問題は15日の参院決算委員会でも取り上げられ、足立
信也議員(民主)の質問に対し、舛添要一厚生労働相は「検証したい。(記録改ざん
問題への本庁の関与を含む)全体を解明したい」と述べた。【野倉恵】
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