世界遺産に登録された寺院遺跡周辺の領有権をめぐって対立が
続くカンボジアとタイが13日、紛争の解決に向けて外相会談を行
いましたが双方の主張の隔たりは埋まらず、カンボジアのフン・セン
首相がタイ軍が撤退しない場合、戦争になると警告するなど緊張
が再び高まっています。
カンボジアとタイは国境地帯にあるヒンズー教寺院遺跡「プレアビヒ
ア」周辺の領有権をめぐって対立し、今月3日には双方の兵士の間
で銃撃戦が起きました。この問題をめぐって両国の外相が13日、
カンボジアの首都プノンペンで会談しましたが、双方の主張の隔た
りは埋まらず、カンボジアのホー・ナムホン副首相兼外相は会談
後、2国間で解決できない場合は国際司法裁判所に判断を委ねる
意向を示しました。
さらにフン・セン首相は、「カンボジアは占領を見過ごすことはでき
ず、タイ軍が24時間以内に撤退しない場合、戦争になるだろう」と
強く警告しました。
これに対して、会談後タイに戻ったソムポン副首相兼外相は、「タ
イ軍が展開している地域はタイの領土だ」と述べながらも、2国間の
話し合いによって解決するよう求めました。プレアビヒアはことし7
月にカンボジアが単独で世界遺産登録を申請したことにタイが反発
して両軍兵士がにらみ合いとなり、その後紛争解決のための協議
が進められていましたが、国境の画定は難航しています。
NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/k10014701871000.html