◇原因不明
大津市茶が崎の琵琶湖畔にある滋賀県営びわこ競艇場が、水草の異常繁茂に悲鳴を上げている。
琵琶湖では94年の大渇水から水草が異常繁茂するようになったとされるが、はっきりとした原因は不明。
湖水を利用している競艇場でも2年前から目視で確認できるようになり、県職員らが休日返上で除去作業に追われている。
水草は除去してもすぐに生えて、作業はまさにいたちごっこ。
除去回数は2年前の7回から昨年は18回に増え、今年は5月から既に22回に。今月26日には4トンコンテナ2台分の水草を撤去した。
作業は基本的にレースがない日に行い、県事業課の職員ら約15〜30人が参加。
シジミ漁の漁具を参考に開発した熊手(くまで)のような器具を小型船に取り付け、汗だくになって水草をすくい上げる。
今季レースが予定されている156日のうち約半分は順調に消化したが、日本モーターボート競走会によると、
04年に群馬県みどり市の桐生競艇場ではモーターボートのプロペラに水草が絡まり、2日間レースが中止になっている。
琵琶湖では水草の異常繁茂で漁船の航行に支障も出ており、滋賀県は国交省琵琶湖河川事務所と今年7月、
競艇場を含めた水草対策の検討会を新設。
今月25日まで3回会議を開き、水草の除去や異常繁茂の原因を分析しているが、特効薬はないのが実情だ。
同課の河原田智司参事は「対症療法みたいなことしかできていないが、やらないとレースが成立しない」と話している。【金志尚】
毎日新聞:
http://mainichi.jp/kansai/news/20080929ddf041040010000c.html