新しい柵が設けられた興福寺五重塔=奈良市登大路町
http://www.nara-np.co.jp/n_soc/071017/p071017.jpg 国内で2番目に高い寺院の塔として知られる奈良市の興福寺五重塔
(国宝)で、瓦(かわら)が落下する危険が強まり、同寺は立ち入り禁止範
囲を拡大した。
今年に入って2回、瓦の破片が落ちているのを職員が確認した。万一の
危険を避けるため、周囲の木製柵を一新。これまでより北に7メートル、西
に9メートル広げ、柵の総延長は約100メートルになった。
以前の柵は昭和48年に設置され、軒下まで近づけた。火の用心が主な
狙いだったという。
同寺の五重塔は応永18(1411)年に落雷で焼失、15年後に再建され
た。高さ約50メートルで、東寺(京都市)の五重塔に次いで国内で2番目に
高い。 再建時や江戸時代の瓦が混じっており、以前も落下の報告があ
るという。
同寺は「定期的に点検して危険な瓦は取り替えている。本格的な修理
には多額の予算が必要で、やむを得ない措置」と理解を求めている。奈良新聞
http://www.nara-np.co.jp/n_soc/071017/soc071017a.shtml