栗原市の民家で乳児が殺害された事件で、殺人罪に問われた、母親の
同市金成大林寺沢、介護士菅原夕子被告(30)の初公判が16日、仙台
地裁(卯木誠裁判長)であった。菅原被告側は「殺意はなく、心神喪失状
態にあった」として起訴事実を否認し、無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、菅原被告が出産後、授乳の仕方などで育児に
悩み、病院で治療を受けるなど、心神耗弱状態にあったことを明らかにした。
ただ、「何度か乳児の口を手でふさぎ、夫に『大変なことをした。警察に
行かないと』と打ち明けるなど、口をふさぐ行為が乳児の命を奪うと認識し
ていた」と指摘し、「限定的に責任能力があった」と述べた。
一方、弁護側は「泣きやまないので、口に手を当てただけ」と主張し、犯
行当時、責任能力はなかったと主張した。
起訴状によると、菅原被告は今年5月21日、同市若柳の実家で、長男
の優空(ゆうた)ちゃん(当時生後1か月)の口や鼻を手でふさぐなどし、窒
息死させた。YOL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news002.htm