アメリカ　対テロ費、９６兆円超へ　長期化でベトナム戦上回る　

　ブッシュ米大統領は５日、２００８会計年度（０７年１０月−０８年９月）の予算教書を議会に
提出した。米軍のイラクやアフガニスタン駐留経費として計２４４８億ドル（約２９兆５０００億円
）を新たに要求。中枢同時テロが起きた０１年度以降の「テロとの戦い」支出はイラク戦長期
化により累計約７９７８億ドル（約９６兆２０００億円）へ膨らみ、約６０００億ドルとされる第一次
世界大戦やベトナム戦争の費用（０５年度物価基準で換算）を上回る。

　高めの経済成長に伴い税収増が続くとの楽観的な見通しを前提に財政収支が改善、５年
後の１２年度には６１０億ドルの黒字に転換するシナリオを提示。しかし高齢化の進展による
支出増や減税延長も加わり「戦時下の財政再建」が思惑通りに進む保証はない。

　対テロ戦の追加要求の内訳は０７年度の補正予算として９９６億ドル、０８年度が１４５２億
ドル。０９年度はひとまず５００億ドルを見込むが、イラクからの早期撤退が実現しない限り
増額は必至だ。

http://www.47news.jp/CN/200702/CN2007020501000657.html