9・1総合防災訓練に帰宅難民輸送 海保巡視船や米軍艦船・ヘリが参加
東京都が9月1日に実施する総合防災訓練に、在日米軍が参加す
ることが、25日決まった。
大地震による「帰宅困難者」に見立てた都職員を艦船で神奈川県ま
で運ぶほか、ヘリコプターで救援物資を届ける。米軍は阪神大震災や
新潟県中越地震などで救援活動に協力した実績はあるが、自治体の
訓練に部隊や艦船を派遣するのは初めて。
都の訓練は首都直下地震を想定したもので、小泉首相も参加する首都
圏8都県市合同訓練のメーン会場にもなっている。米軍の参加は「基地
が近くにあるのだから能力を活用した方がいい」と、石原慎太郎都知事
が要請した。
訓練の大きな柱になるのは、観光客も含め最大で500万人にも達する
と想定されている帰宅困難者の誘導。都は交通機関がマヒしたり幹線道
路が寸断されたりした場合、高齢者や子どもを水上ルートで近県まで移
動させる計画で、今回も河川や海で船による輸送訓練を行う。YOL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060825i214.htm?from=main2
米軍は横須賀基地(神奈川県横須賀市)所属の艦船1艇を当日、東京
港に派遣。都職員30人が乗り込み、横須賀に向かう。また、横田基地
(東京都福生市など)のヘリコプター2機が、医薬品などの救援物資を足
立区の訓練会場と米軍の臨時ヘリポート「赤坂プレスセンター」(港区)ま
で運ぶ。
都の担当者は「首都直下地震では、消防や自衛隊だけでは対応しきれ
ない。米軍には後方支援をお願いしたい」と話している。
このほか、首都圏を大地震が襲った場合には行政と経済の中枢機能
の確保が大きな課題となるため、今回の総合防災訓練では、日銀本店と
政府の緊急災害対策本部とを初めて中央防災無線のテレビ会議でつな
ぎ、金融決済機能の状況について福井俊彦日銀総裁が小泉首相に報
告する。