古都の夏の夜空を彩る「大文字五山送り火」が16日、京都市を囲む山々で行われ、
浴衣姿のカップルや観光客らは、夜空に浮かぶ火文字などを眺めて楽しんだ。
送り火は盆に迎えた先祖の霊を見送り、無病息災を祈る伝統行事。江戸時代に庶民の間で定着したとされる。
午後8時、東山の如意ケ嶽(にょいがたけ)山腹に、一画が最長160メートルもある「大」の文字が赤々とともった。
続いて「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の順に火が付けられ、古都の街を囲む送り火は約1時間にわたって燃え続けた。
京都市内はこの日、最高気温が32・3度の猛暑。
市内はネオンが消され、鴨川の河原やビルの屋上では、うちわを手に多くの人が送り火に見入っていた。
人出は昨年より約2万人少ない約14万人(京都府警調べ)だった。
http://www.sankei.co.jp/news/040816/sha115.htm