家政婦のミタ #10話「私も天国へ連れて行って」★11

このエントリーをはてなブックマークに追加
502名無しさんにズームイン!
僕のお母さんは 今年の夏事故で死にました。僕は4人きょうだいの3番目で一番上でも 長男でも末っ子でもありません。
だから いつも お母さんに聞いていました。『きょうだいの中で誰が一番好き?』って。『海斗だよ』っていってほしかったけどお母さんの答えはいつも同じでした。
『みんな一緒に決まってるでしょ』。僕は それが不満でした。お母さんは冷たいと思いました。
嘘でもいいから『僕のことが一番好きっていってくれればいいじゃないか』って思いました。でも 今は後悔しています。
『僕のほうから もっとお母さんに好きっていえばよかった』って『ありがとうって感謝すればよかった』って。
そうしたらお母さんは もしかしたら死ななかったかもしれないのに。きっと 他のきょうだいも同じ気持だと思います。
お母さん 生きている時逆らったり 文句ばっかりいってお母さんの気持に気づいてあげなくて ごめんね。
おいしい料理を毎日毎日 作ってくれたのに『いつも ありがとう』っていわなくて ごめんね。もし もう一度会えたらお母さんが大好きだったリンゴを一緒に食べたいです。
いつもおっぱいが凝るといっていたからもんであげたいです。冬は 洗い物とかで冷たくなった手に温かい息を吹きかけてあげたいです。
生きている時一度も そうしなかったけど思い切り抱き締めてあげたいです。
『今頃 そんなこといっても遅いよ』って怒られるかもしれないけど僕達は みんな今でもお母さんが好きです 大好きです。
僕は今お母さんの子供に生まれて本当によかったと思っています。これからも ずっとそう思って生きて行きます。