<15:00> 午前の英ポンド/円急落、過去最大の買い積み上げた個人の損失確定が主因
午前の取引で英ポンド/円 GBPJPY=R が急落した主因は、過去最高の買いを積み上げた個人投資家が損失確定の売りに動くストップロスを相次ぎ巻き
込んだためだった。7月安値にあたりテクニカル上の節目となっていた146円付近から144円後半にかけて、これまで買い持ちにした個人投資家が「かな
り多くのストップロスを設定していた」(大手証拠金関係者)といい、個人のストップロスを狙った投機筋の売り仕掛けが、英ポンド/円の大幅な下げやクロ
ス円で円が全般に強含む要因になったという。
個人の英ポンド/円買いは、英ポンドがこれまでの取引レンジ下限に近い150円付近へ下落した8月下旬から次第に活発化。7月安値を割り込んだ前日の
取引で一段と膨らんだ。外為証拠金取引の取引所「くりっく365」を運営する東京金融取引所(TFX)によると、24日現在の英ポンド買い/円売り建て玉の買
い残は7万0734枚と2005年7月のサービス開始以来最大を記録。「値ごろ感や逆張り的な発想で買い意欲が強まった」(TFX)という。業界大手の外為ど
っとコム(港区)も、英ポンド/円の買い持ちは前日現在で8月初旬の3倍程度と急速に増えていた。
英ポンド/円は午前の取引で一時144円前半まで下落、5月以来4カ月ぶり安値を更新した。24日東京市場の高値から下げ幅は5.2円に達した。売り仕
掛けが一巡した現在は144円後半へ小幅に値を戻した。市場では、下値で再び個人投資家が買いに動いたとの指摘が上がっている。