【映像の世紀】世界は地獄を見た【外為編】

スワポには神秘的な力で我々を魅惑し、
熱狂させる何か違ったものがあったのです。
それはスワポたちの毎日される入金でした。
この入金には何か心を揺さぶる圧倒的なものがありました。
しかし、私の父がスワポについて語る時、その言葉に感激や誇りが無く、
それどころかひどく不機嫌な響きがあるのが理解できませんでした。
父は「高金利を信じるな、高金利はオオカミだ。高金利は日本国民を
恐ろしいかたちで誘惑しているのだ」
というのです。
しかし父の言葉は、興奮した私たち若者の耳には入りませんでした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――高金利スワッパーの手記より