新田ヒカル氏は日経225先物・オプション取引延長に際し
日経新聞社の求めに応じて
NPO法人日本デイトレーダーズ協会理事長・砂田洋平氏
株式会社フィスコ株式リサーチ部アナリスト・岡村友哉氏と共に
座談会形式で個人投資家へのアドバイスを行っている
ttp://ps.nikkei.co.jp/osees/zadan.html 新田氏
僕はもともとサラリーマンでした。投資が大好きで取引できれば満足というわけではありません
あくまでも、投資で稼いで自分のやりたいことをする。やりたいことは大きく2つあって、
1つはベーシック・インカムという年金に代わる社会保障制度の普及です。
もうひとつは、最近とくに難しくなっているといわれる大学生の就職活動へのサポート。
そのために自分の時間とお金を費やしていきたい。
取引手法はザラ場(通常取引の寄り付きから引けまでの時間)のデイトレードが基本。
取引回数は1日せいぜい3回くらいです。日経225先物でラージ20枚(ラージ1枚は数十万円の証拠金で、
日経平均株価指数の1,000倍の取引ができる)、最近は25枚くらいです。
僕は、夜間取引の使い方や可能性は大きく3つあると思っています。
1つは、ザラ場におけるデイトレードと同じように、たとえば会社員の方が
帰宅後に値幅を取りにいく取引をおこなう。2つめは、取引時間が23:30までに延びたことで、
欧州市場とのアービトラージ(裁定取引)の可能性が広がる。
3つめは、いま砂田さんがおっしゃったようなリスクヘッジ。大引けの15:10までは形になっていたポジションが
夜間取引で崩れてくるので、それを調整すると。
これを簡単に説明すると、ザラ場で「今日は上がるかな」と思って
個別株をロング(買いポジション)でオーバーナイト(翌日持ち越し)したいけれど、
どうもニューヨーク市場の雲行きが怪しい。このままだと、明日の寄り付きで下がってしまいそうだ…
こんな場合は、夜間取引で日経225先物を何枚か売っておいてヘッジをかけるわけです。
先物・オプションの取引時間が伸びて、今回初めてニューヨーク市場と夏場の1時間だけですが時間が重なりました。
日経平均株価の変動要因のほとんどを、米国を始めとした海外市場が占めている状況を考えると、
出来高を含めて夜間の重要度はますます増していくでしょうね。これまでは、
ぱっと寄り付いて前場でバババっと動いて後場はゆるゆる・・・というのが日経225先物の基本的な値動きでしたが、
今後は23:30あたりにニューヨークにつられてボラティリティが高くなるようなことも考えられます。
全体を押しなべてみると、FX(外国為替証拠金取引)の値動きに似てくるかも…。
オーバーナイトで儲ける方法はありますか、という質問を受けることがあります。
岡村さんがおっしゃるように、オーバーナイトはニューヨーク市場の上下を当てること。これは不可能です。
日本市場のザラ場の差分と窓(ギャップ)の差分、それと日経平均株価をそれぞれ折れ線グラフにしてみると、
日経平均株価とザラ場の差分はほとんど無相関ですが、ギャップとはきれいに一致したのです。
ギャップの動きはニューヨーク市場と相関しているので、日本とニューヨークは相関していて、
かつザラ場の動きはノイズ程度しかないということがわかりました。