>>32 >>38 2011-03-19 18:31:57
東京電力社員としてできることを。
テーマ:ブログ
まず、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で、被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。
このブログをご覧になったことがある方は、ご存知かと思いますが、私は東京電力の社員です。
このブログが炎上すること覚悟の上で、伝えたいこと、伝えるべきことを載せたいと思います。
実際、東北地方太平洋沖地震以降、嵐のように1日1日を過ごしており、いつかは書かなくては
と思ってはいたのですが、地震発生からすでに1週間以上も経ってしまいました。
また、いざ、書こうとなると何から書けば良いの分からないので、思うままに書いていこうと思ってますので、
途中、読みづらいかもしれませんが、最後まで読んでいただければ幸いです。
今回の大地震により、被災された福島県の方々をはじめ、多くの方にご心配とご不自由をおかけ
いたしておりますこと、東京電力の社員として本当に申し訳なく思っております。
福島県の方々には、日ごろより、原子力発電にご理解とご協力をいただき、東京電力の安定供給を
担い手になっていただいているにも関わらず、1号機および3号機建屋の水素爆発では、被災による
不安にさらなる不安をおかけしているところであります。
東京電力の原子力発電所は新潟県と福島県の2箇所にあり、新潟県の柏崎刈羽原子力発電所は
中越沖地震で被災し、その教訓を生かし、福島県の福島第一・第二原子力発電所の耐震を強化を
しておりましたが、今回の東北地方太平洋沖地震は、耐震強化を上回る大規模地震だったのです。
決して、甘く想定していたわけではありません。会社として、地震に強い発電所つくりを行ってきました。
ただただ、10mの津波に建物は耐えたものの建物の内部で大きな打撃を受けてしまったのです。
すべて、結果論で伝えられることが多いですが、では、なぜ、爆発してしまったのかといった経緯が
伝わらないのが、社員として非常に悔しい気持ちでいっぱいです。
日本とういう国は、唯一の被爆国です。ですので、”げんぱつ”という響きに大きな不安感をいだかれる
ことがしばしば。原子力爆弾、”げんばく”と耳に入る音も似ており、新聞にも、”原発”とかかれ、”原爆”と
同じような印象をもたれます。
しかし、日本には石油や石炭といった電気を作るうえで必要な化石燃料を手に入れることができません。
また、石油や石炭もいつかはなくなってしまいます。(ちなみに、このままでは、石油は約49年、
石炭は約119年で発掘できなくなると言われております。)
また、発電時にCO2排出を削減した環境に優しい発電に取り組まなければならないなかで、原子力発電は
大きな力となり、暮らしを守るためには必要な発電です。
都内の電気の大半は、福島原子力発電所で作られた電気です。東京電力管内で見ると、
実に約1/3が原子力発電によってまかなわれているものです。
原子力発電による放射線の排出は、年間0.01ミリシーベルト。年間に人間が自然界から浴びる
放射線は、2.4ミリシーベルト。胃のX線で浴びる放射線は、0.6ミリシーベルト。
(1ミリシーベルトの1000分の1が1マイクロシーベルト)
政府の発表する排出された放射線の量を○○マイクロシーベルトと表現されるのには、
はなはだ疑問も感じます。一般的な表記は、ミリシーベルト。マイクロシーベルトで表記することにより、
1000単位の表現となり、より大きな数値となってしまい、国民の不安をあおるだけではないかと感じます。