【8316】 三井住友FG 【増資ktkr】

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497山師さん@トレード中
注目株 三井住友FG、大規模増資計画で希薄化懸念広がる
2009/04/09, 18:46, 日経速報

三井住友フィナンシャルグループ(8316)が9日、2009年3月期業績の
下方修正とともに8000億円を上限に普通株による増資を実施する予定と
発表した。業績悪化に関しては「ある程度織り込み済み」との見方が市場には
あるが、最大で9日時点の時価総額(約2兆8500億円)の3割近く上る増資計画
だけに、10日の株式市場では株式価値の希薄化を警戒した売りが広がるとの見方
が出ている。

発行予定日は今月17日から来年4月16日までのいずれかの日。同社の発行登録
書によれば、発行金額の上限は決まっているが、発行株数は未定のため、市場では
「希薄化リスク」で株価が下落すればするほど新たな発行株数が増えるというリスクを指
摘する声がある。今年2月に増資計画を発表した野村ホールディングス(8604)と似た
ケースと言える。

もっとも今回の資本増強予定にあたって、相対的に調達コストが高いとされる
優先株や優先出資証券ではなく、普通株を選択したことは、「資本の質」を高める
という点で評価できるとの見方もある。総資産に対して優先株などを除いた普通株
式株主資本(TCE)がどの程度あるかがが、世界の投資家の間では銀行の財務体力
をみるうえで、関心が高いためだという。

同社は従来1800億円の黒字としていた2009年3月期の連結最終損益を3900億円
の赤字(前期は4615億円の黒字)へと下方修正したが、「繰り延べ税金資産の取り
崩しなど将来への布石が打たれており、業績面では悪材料出尽くしと言える」(クレ
ディ・スイス証券の伊奈伸一アナリスト)との指摘もある。希薄化懸念で株価は当面、
下値を探る展開になる可能性があるが、増資が正式に決まるころには、見直し買いが
次第に増えることも考えられる。