【6764】 三洋電機59 【TOB価格に一喜一憂】
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山師さん@トレード中:
<日経>◇三洋買収額巡り交渉難航 ゴールドマンは打ち切りを通告
三洋電機の買収を巡り、パナソニック(旧松下電器産業)と、米ゴールドマン・サックス(GS)グループなど三洋の大株主3社の交渉が難航している。
パナソニックが1株120円の買収価格を24日に提示したのに対し、 200円台後半を主張するGSは25日に交渉打ち切りを通告した。
パナソニックは他の2社が合意すればGS抜きでもTOB(株式公開買い付け)を実施する構えで、厳しいせめぎ合いが続きそうだ。
24日夜、パナソニック担当者らが伝えた三洋株の買収価格に金融3社側の幹部は驚いた。「内々に聞いていた価格レンジも下回る」(関係者)。GSなど一部の関係者は即座に席を立ったという。
GSは交渉を進める前提として、普通株を含めた全株対象のTOBと、現在の株価を上回る「妥当な価格」を要求。過去3―6カ月の平均株価に30%程度を上乗せした200円台後半を想定しているもようだ。
しかしパナソニックの提示額は現在の株価(25日終値は156円)を下回る120円。GSは「三洋の企業価値からかけ離れている」(関係者)と判断。
25 日に三洋を通じ、交渉の打ち切りをパナソニック側に通告した。仮に三洋の全株を取得する場合、買収価格が一株120円なら買収総額は7389億円、270 円なら1兆6626億円となり、1兆円近い隔たりがある計算になる。
GSと並ぶ大株主の大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツも「1株120円は三洋の企業価値を正当に評価していない」(幹部)と指摘。現在の条件では交渉に応じないとするが、GSほどは態度を硬化させていないようだ。
三井住友銀行は三洋とパナソニック両社の主力取引銀行でもあり、三洋再建の着地点としてパナソニックを理想の引受先とする立場を変えていない。交渉妥結に向けて引き続き全力をあげる方針だ。
パナソニックが現在の株価より低い価格を提示したのは、三洋の事業収益性や、金融3社の優先株が普通株に転換された時の株価低下懸念を織り込んだため。
1 株120円を下限にしながら交渉を進めたい意向だ。現状の株価を下回るTOBでも株式の過半を押さえられるとみており「GSが交渉から降りるなら、GS抜きでもTOBを進める」(関係者)と強気の構えを崩していない。
だが仮にGSが抜け、一般株主もTOBに応じなければ三洋を子会社化するもくろみは狂いかねない。三井住友銀と大和がTOBに応じても株式の4割を確保するにすぎないからだ。
交渉を打ち切る意向を伝えたGSと、TOBに突き進む姿勢を崩さないパナソニックの溝が埋まるかどうか。協議は佳境を迎えている。