米住宅公社対象の信用デリバティブ、前倒し清算で巨額損失も
【ニューヨーク=山下茂行】米連邦住宅抵当公社(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)を
対象にした信用デリバティブ(金融派生商品)の前倒し清算に絡んで、世界の金融機関に巨額の損失が発生
する可能性が出てきた。損失は数百億ドル規模にのぼるとの見方も浮上している。一部の日本の金融機関も
取引しているとみられるが、実態は把握しきれず、実際の影響は不透明だ。
業界団体の国際スワップ・デリバティブズ協会(ISDA)は8日、公的管理の決定を受けた住宅公社の債券を対
象とするクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などを前倒しで清算すると決めた。 (09:25)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080913AT2C1200J12092008.html 大手金融機関、08年6月末の米GSE債保有状況
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080909-00000622-reu-bus_all [東京 9日 ロイター]
米政府が政府系住宅金融機関(GSE)の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)<FNM.N>、
連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)<FRE.N>の2社を政府管理下に置き、
2社合計で2000億ドルの優先株の購入枠を設定すると発表。
日本の大手金融機関のGSE2社の関連債券の2008年6月末の保有状況は以下のとおり。
農林中央金庫が約5.3兆円、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>が約3.4兆円の保有となっている。
◎銀行
三菱UFJ<8306.T> 3兆3810億円(ジニーメイなど2社以外のGSE含む)
みずほFG<8411.T> 1750億円(2社分)(ジニーメイ関連債は9720億円)
三井住友FG<8316.T> 4308億円(ジニーメイなど2社以外のGSE含む)
中央三井トラストHD<8309.T> 7718億円(2社分)