【3048】ビックカメラ【公募価格越えまで絶対売らない】
ビックカメラ、浜松進出、来秋、駅西側に、中心街活性化に期待。
2007/10/18, , 日本経済新聞 地方経済面 (静岡)
家電量販店大手のビックカメラが二〇〇八年秋、浜松市中心街に進出する。JR東海の
子会社で商業施設運営の浜松ターミナル開発(浜松市)が浜松駅西側の高架下に建設
する商業施設の核テナントとして開業する。大手百貨店、大丸に続く大型商業施設の出
店決定で中心街活性化にも好影響を与えるとみられ、中心街の同業者からも歓迎の声
が聞こえる。
高架下は現在、JR東海の事務所や飲食店がある。JRが既存の建物を取り壊し、高架の
耐震工事を実施した後、浜松ターミナル開発が延べ床面積五千百平方メートルの一階建
ての商業施設を建築する。建設費用は九億五千万円。
ビックカメラは静岡県内初出店で、東海四県でも名古屋市の店に続いて二店目となる。浜
松市の店舗面積は約四千五百平方メートルで、市内の家電量販店としては最大規模とな
る見通し。売上高や客数の目標は未定。駐車場は浜松ターミナル開発が契約している駐
車場を利用するほか、新たに駅東側の高架下に六十台分ほどの駐車場を新設する予定。
ビックカメラは出店の条件に駅前立地で広い売り場を確保でき、都市型の商圏があることを
あげている。浜松駅西側の予定地は「条件に完全に合致した」(同社広報・IR部)として出店
を決めた。浜松市中心街についても「人口回帰や大丸進出などで将来的にも魅力的なマー
ケット」と評価する。
浜松市は「新しい商業施設はにぎわい再生につながる。市としてもできる限りの支援をしたい」
として事業者から申請があれば既存の補助制度に基づいて、内装費の補助などを検討する
方針。
隣接する遠鉄百貨店(浜松市)は「中心街の活性化の契機になると期待したい」とコメント。大
都市に展開するビックカメラの初出店で、新たな客層を呼び込めるとみている。
ただ、浜松地域の郊外では大型商業施設の新設や増床が相次ぐ。ビックカメラ進出でどこま
で中心街の集客力が高まるかは不透明な部分も残る。