43 :
風吹けば名無し:
選手会長として、まずはお礼を言わせてください。ファンの皆様のおかげで優勝することができました。ありがとうございました。
晴れの日に、ふさわしくないかもしれない。誤解を招くかもしれない。でも、今思うことを正直に記したい。
9年前、祖父と同じ巨人軍のユニホームに袖を通した。ようやく夢がかなった。うれしくて仕方なかった。
でも想像していたおとはまったく違う世界、例えるなら暗黒時代とも言えるような雰囲気が、そこにはあった。
エースと呼ばれる先輩方は一国一城のあるじとしてそびえ、寄せ付けないオーラを放っていた。
若手が気軽に会話するなんてとんでもない話。常にピリピリした空気が漂い、恐怖すら感じた。
俗に言う派閥もあった。誰かと話すだけで「内海はあっちについた」とささやかれたりした。
あこがれが大きかった分、ショックだった。1日も早く力を付けて軸となり、新しい巨人を築こうと誓った。