ナベツネのインタビュー

朝日の特集や
一問一答でいくやで

はい

―読売巨人軍の代表兼ゼネラルマネージャー（ＧＭ）だった清武英利さんに「俺は最後の独裁者だ」と言ったそうですね。

「僕は民主的だよ。物事を決めるときには必ず人に相談することにしている。独裁者と書くメディアもあるが、面白いし、
売れるからね」

―清武さんは１０月２０日に渡辺さんと会って、来季のコーチ人事案が了承されたと主張しています。
「秘書部の記録によると、午後５時３３分から６時２２分までの４９分間話した。しかもコーチ人事の説明を受けたのは
１５分くらい。３０人のリストを渡されたが、ほとんど顔も知らないし、清武が守ろうとした岡崎郁ヘッドコーチも分からない」

―でも目を通したんですよね。
「『これで発表します。確定人事です」と言われれば、『ちょっと待って』と言った。だから、『そうか』とは言ったが、
実際はほとんど見ていなかった。しかもまだクライマックスシリーズを控え、シーズンは残っていた。それなのに
清武は確定人事として発表までしたんだ。１１月４日に報道陣に対してコーチ人事のことは聞いていないと言ったのは、
発表することまでは聞いていないという意味だ」

―江川卓さんのコーチ入りは原辰徳監督の推薦だったとか。
「三つ年上の先輩を連れてきたいというのは包容力があるということだし、成長したと感じたな。『江川君は来るのか』と
聞いたら、原君は『大丈夫です。受けると思います』と言うから交渉役も任せた。原君は『江川ヘッドコーチ、岡崎野手
総合コーチ』と言ったが、僕から『江川君を助監督、岡崎君はヘッドコーチ』と提案したんだ」

―渡辺さんは江川さんに対してアレルギーがあったのでは。
「江川君が巨人と電撃契約した１９７８年の『空白の１日』の後始末をやらされたし、１０年ほど前に助監督で呼ぼうとしたときも、
江川君が条件面の話ばかりしたから怒ったことがあった。しかし、テレビの野球解説は分かりやすいし、分析力もある。
感情とは別に能力を評価したんだ。原君も永久に監督というわけではないから、実績次第では江川君も監督の可能性はある。
だが、原監督と再契約しようとする段階で、江川君が将来の監督候補というのは原君に失礼だろ」

―「悪名は無名に勝る」と江川さんを評したそうですが。
「もともとは渡辺美智雄さん（元副総理）の言葉だ。美智雄さんは口が悪くて暴言もよくあった。僕がイメージが悪くなると
忠告したら、『政治家は無名じゃだめだ。悪名は無名に勝る』と。とっさにそれを引用しただけだ」
「プロ野球の経営というのはお金がかかる。選手の年俸も上げないと行けないし、慈善事業じゃないんだ。巨人はかつてと
違い、観客動員やテレビ視聴率が落ちてきた。非常に危機感がある。１人か２人のスターがいれば球場は満杯になるし、
視聴率も上がる。集客には宣伝しないと。それは企業努力じゃないかね」

―「鶴の一声」で強引に進めたことを清武さんは「コンプライアンス違反」と主張しています。
「マスコミを操作するために、コンプライアンスという言葉を使ったに過ぎない。巨人軍の定款には、本部長以上の人事や
高額の契約、重要な事項については、読売新聞グループ本社の代表取締役の事前の承認を得るものとする、となっている。
江川君の人事案というのはそれに該当する。僕は不当なことは一つもしていない。逆に、清武が企業秘密を漏らしたために
江川助監督が実現できなくなり、会社に損害を与えた。会社法に定める取締役の忠実義務違反、民法上の不法行為にあたる」
「清武は『江川さんを入れると誰かがはじき出される」と言っているが、コーチには定員はないから、誰かがはじき出されることに
はならない。コーチ人事を発表した後で、新たに追加したことは過去に何度もある。しかも、それは清武が行ってきたんだ」

―清武さんを解任した際、巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんのコメントを出したのはやり過ぎでは。
「長嶋君は巨人の専務取締役だよ。取締役会を開くには取締役全員に告知しないといけない。僕が出席のお願いの電話を
したとき、長嶋君は『いったい、あいつは何やっているんだ』と怒っていた。コメントを出してくれと言ったのも長嶋君だ」

―渡辺さんは野球を好きなのですか。
「僕は技術的なことは分からないが、テレビで解説を聞きながら見るのが好きなんだ。ただ巨人軍に無関係な人間だったら、
おもしろさが倍増するだろうな。シーズンでは優勝しても６０敗くらいする。僕が東京ドームに行くと９割ぐらい負けるんだ。
目の前で負けるのを見ると嫌になる。経営者になると、野球というのは半分苦痛。胃が痛くなるし、健康に悪い」

―巨人軍は誰のものだと考えていますか。
「読売新聞社のものだ。法的にはね。しかし読売新聞が１千万部の購読者に支えられているのと同じように、ファンのもの
だとも言える。企業が消費者を満足させることが求められるように、ファンの満足度を上げていかなければならない」
「巨人については今度、白石興二郎君（読売新聞グループ本社社長）がオーナーになったから、任せようと思う。
野球に口を出すと、ろくなことにならん。清武の件はこれだけ話したから終わり。もう言わないよ。沈黙は金なりだ。
ワッハッハッ」

ここで清武の話は本当に終わり
次は、朝日が常に読売叩きの材料としている政治と報道の関係について

―読売新聞の社論や人事は、渡辺さんの「鶴の一声」で決まると言われています。
「何でもかんでも１人でできるわけないじゃないか。グループ本社の下に巨人軍を含めた五つの子会社、１５０を超える
関連会社があり、本社で約５千人の社員を抱える。そんな大組織のことを僕だけで決断できない。調査研究本部をつくって、
役員や部長以上が出て、学者や経済人、官僚らを招いて勉強している。毎週１回の社論会議では、会長、社長、編集主幹、
副主筆、編集局長、論説委員長ら１０人が集まって意見交換している。政治家や財界人とよく会食するが、週の半分は
部長連中と食事をしながら意見を聞いている」

―でも渡辺さんの意向に沿うよう周囲が忖度していませんか。
「そんなごますりばかりじゃ新聞社は成り立たないよ。僕自身も上司が間違っていると思ったときは、はっきりと進言してきた。正力松太郎さん
（元社主）は独裁者だったが、務台光雄さん（元名誉会長）は僕が論説委員長だったころは部屋まで来て、意見をよく聞いていくれたよ」

―渡辺さんの思いと違う社論が決まることは。
「ふむ、それはあんまりないね」

―２００７年の大連立構想では、当時の福田康夫首相と小沢一郎民主党代表の間を取り持ちました。
「小沢さんサイドから連絡があって、福田さんに取り次いでくれないかと言うから、福田さんに電話で『小沢さんが大連立を
組みたいと言ってますよ』と伝えたら、『いいですね』となった。僕１人でやったわけじゃないが、まだ真相を語るわけには
いかない。新聞記者は大きな流れを見て、特ダネは時々でいい。すべて特ダネにすると、渡辺に言ったら明日紙面に出るな、となる」
「大連立はもうできない。４００人にもなる１党支配をコントロールできる人間はいない。自民も民主も割れて、それから手を組む
中連立がいい。２８０人から３００人くらいが理想ですよ。集団指導体制でもいいけれど。これをやるには中選挙区制にするしかないが、
これは僕が生きているうちにできるとは思えないね。この点は絶望的だよ」

―小沢さんとは最近会っていないのですか。
「彼ほど悪名な人はいないでしょ。間接的な情報交換はできるから、直接合う必要はない」

―政界との距離があまりにも近くないですか。
「読売新聞の社論を実行できる内閣になるなら悪いことではない。そういう内閣に知恵を授けて具現化するのは僕には
正義だし、合理的なことだ。朝日新聞の社論通りに実行する内閣なら倒さなければならない。民主党の首相は２代続けて
ひどかったが、野田佳彦首相はいいんじゃないかな。うちの社論に８０％近い感じがする。正直だし、やる気がある」
「僕は何もかも変えてやろうとは思っていない。それに最近の政治を見て、やりがいがあるかね？政治家が劣化し、小型化
している。鳩山君（由紀夫元首相）なんか、会合の席で『この場はオフレコですから』と伝えたのに、翌日の自分のブログで
僕との会話の内容を公開してしまった。政治家が新聞記者に対してオフレコ破りをしたんだ。政治家も落ちたもんだな、と思うね」

―期待できる若手は？
「若手なら小泉進次?君がいいね。ＴＰＰ（環太平洋経済連携協定）参加や税と社会保障の一体改革など、民主党に賛成
できるものは堂々と賛成して法案を通せばいいと、自民党を批判しているから。おやじ（小泉純一郎元首相）のようにべらん
めえじゃないし、高飛車でもない。彼は将来性あるね。中堅では林芳正君や石破茂君もいい」

一応支援

ここで政治と報道の関係終わり
最後に、政治経済問題について

―いま一番関心があることは。
「この経済状況だよ。中選挙区制や連立など中長期的なことにだらだらと取り組んでいる場合ではない。目先のことを
どうするかが迫られた大事な局面にいる。日本は巨額の国債を抱えているが、それが暴落したら金利が上がる。
高金利になると個人消費が落ち込み、設備投資も減る。経済規模が縮小し、そのうち国家の財政が破綻することになる。
第２のギリシャ、イタリア、スペインになる可能性だってあるんだ」
「このままだと、１９２９年の世界恐慌の比じゃない経済パニックになるかもしれない。読売新聞はこれまでの国の将来像に
かかわるテーマについて提言してきたが、僕は朝日や毎日など他の新聞も巻き込んで、新聞社が一体となって共同提言を
するべきだと思う。安保闘争のときにデモ中止を呼びかけた１９６０年の『７社共同宣言』のように、共同キャンペーンを
やりたいね。そうすれば政治も動くはずだ」

清武ンゴｗｗｗ

―東日本大震災という国難に見舞われ、東京電力福島第一原発の事故が完全に収束しない中、読売新聞は原発推進を掲げたままです。
「調査研究本部を中心に、専門家や研究者を招いて意見を聞いた上での判断で、安全性を十分に確保しながら再稼働していくのは必要な
ことだ。火力発電を増やすと、燃料の石油などの輸入価格が高騰したときに日本経済に与える影響が大きい」

これ読んだわ
清武はつくづく小物だなと思った

ナベツネは巨人のことだけを考えているわけやないんや

―どんなに手を尽くしても、事故の危険性はゼロにはなりません。
「なんでみんな気づかないのかと思うんだが、日本が原発をやめても、中国はこれから２００基建設していく。しかも原子炉を
冷やすために水の少ない内陸部には造れないから、沿岸部に多くの原発ができることになる。それが万が一、事故でも
起こしたら、漏れ出た放射能は偏西風に乗って日本に降りかかるんだ。黄砂と違って、放射能は目に見えないんだから」
「日本では福島原発の事故を受けて、安全性を高めるための研究がこれからどんどん進んでいくだろう。日本の高い技術力に
よってリスクを最小限に抑えた原発を、中国に輸出すればいい。ドイツは脱原発を打ち出したが、原発を推進するフランスとの
国境近くにも原発がある。しかもフランスから原発による電力を買っている。フランスにも原発建設中止を言うなら分かるが、偽善的だな」

じじい頭いいな

―まだしばらく陣頭指揮をとるおつもりですか。
「もう余命幾ばくもないよ。ほら、あそこの壁にかけてあるだろう。「終生一記者を貫く 渡辺恒雄之碑』。２、３年前、中曽根
康弘さん（元首相）に墓碑に記す言葉を書いてもらった。６０年来の親友だからね。今、墓石屋を探しているが、いい所が
なかなか見つからないんだ」
「政局にとらわれている場合じゃない。政争を１年休戦して、経済政策を片っ端から法律にする。ＴＰＰも、税と社会保障も
片付ける。災害復興もどんどんやる。がれきがいまだに片付かないなんて、こんなばかなことがあるか。国家じゃないよ。
それらをまともにやろうと思えば、まず消費税を上げること。ここは、朝日新聞と一致しているんじゃないかな」

終わり

乙

乙
原発の話なんか真っ当この上なかった

面白い

>>20
変換ミス＆文字化けしたけど、
小泉進次?君ってのは、小泉進次�ｶね

すごN

＞がれきがいまだに片付かないなんて、こんなばかなことがあるか。国家じゃないよ。

ぐう正論

個人的なツボは、
＞朝日新聞の社論通りに実行する内閣なら倒さなければならない。
だな
ブックだと分かってても、こういうので楽しませてくれるナベツネは、読者の心理を分かってる

正直ここ最近の朝日の記事では一番の面白かったｗ

ナベツネって言ってることは正論だよな
言い方が悪いから嫌われてるけど

>>37
せやなｗ

すごN
それに比べて清武とかいうカスｗ

ナベツネに弁護士なんて必要ないレベルなのでは？
10人用意してるらしいけどナベツネ1人で出向いても余裕で勝てそうな気がする

>>36
せやな

清武の小物っぷりがひどい

85歳なのによくこれだけ喋れるもんだ

>>41
確かに

良いもん食ってる憎まれっ子は長生きするって奴のモデルケースだよな

賢い爺様や

やっぱ、読売の論調からいったら、野田は評価するしかないよな
読売がずっと自民政権にやって欲しかったが、自民が支持率を気にして手を付けられなかった
政策をバンバン実現させようとしてんだからｗ

江川の実績次第では監督もありえたんだな

おじいちゃんかっこいい

いちおつ。
なかなか面白かった。
佐野眞一でいいから、この人の伝記を必ず書いてほしい。

これで、読売が訴訟で主張しようとしてる損害の内容が分かったな
江川就任の実現が不可能になったことによる損害だそうだ

何というか、この爺さん只者じゃないな
ヤフコメ民に言わせれば悪人らしいが果たしてこれだけの考えを喋れる日本人が何人いるのか

＞小沢さんサイド
でふいた

野球に口出ししないとか言ってるけど絶対無理
ファンなら口出ししたくなるのが普通

>>48
法相はどうにかしてほしい

正直10年前の江川助監督見たかった

>>54
わかる
普通に紙面読みながら吹いた