「インドでの代理出産は、韓国や米国の代理出産費用に比べはるかに安い。それにインドの女性は
大半がヒンズー教を信仰しており、お酒を飲まないしたばこも吸わないため最適だ」
不妊に悩む一部の夫婦が、インドの女性に代理母を依頼して子どもを出産させていることが分かった。ある調査に
よると、韓国の夫婦は7組に1組(約13.5%)が不妊だという。米国やインドなどでは、国が自国の女性に対し代理母に
なることを認めているため、韓国人の夫婦が米国やインドに渡り、代理母となる女性の子宮に自分たちの遺伝子で
できた受精卵を着床させ、10カ月後に生まれた赤ん坊を引き取るのだ。インドは特に代理出産の費用が比較的安く、
不妊に悩む夫婦の間で人気が高いことが分かった。
本紙が6月25日、インターネットのポータルサイトで「インド、代理母」のキーワードで検索し、あっせん業者に連絡を
取ったところ、カウンセリング担当者は「契約書が法的に完璧な形で作成され、インド政府がこの契約を認めるため、
問題が起きる理由は全くない。代理出産の費用もインドは4万−5万ドル(約390万−490万円)程度で、米国の10万ドル
(約980万円)に比べてはるかに安い」と説明した。不妊に悩む夫婦のほとんどは、自分たちの遺伝子で子どもを作りたい
と言いながら、できれば美しくて賢い代理母を望むという。
カウンセリングの担当者は「学歴や性格を確認するためにインドの女性と話をすることはできるが、容姿で好みの女性を
選ぶことはできない」、「注意事項」を教えてくれた。複数のあっせん業者が、1社当たり1カ月に十数件の代理出産契約を
仲介するという。
業者によると、インド人の代理母に出産を依頼した夫婦は、韓国で約6週間かけてビザ発給などの手続きを済ませた後、
インドに渡り、2週間で卵子と精子を採取し、インド人女性の妊娠を確認する。韓国人夫婦の卵子と精子によって妊娠した
インド人女性は、現地の自宅で10カ月ほど妊婦として過ごし、子どもを産んで韓国人夫婦に引き渡す。韓国人夫婦は
韓国に戻ってから出生届を出せばよい。代理出産業者の担当者は「実子同様に出生届を出す方法がある。細かい方法は
私たちだけの『ノウハウ』なので、契約が成立したら教える」と語った。
現行の生命倫理法には、卵子と精子の私的取引を制限する規定があるだけで、代理母を禁止するという規定はない。
だが不妊に悩む夫婦たちは、韓国人の代理母に対する社会的な論争に心理的負担を感じ、外国人の女性に依頼して
「誰にも知られないうちに」子どもを産んでもらおうとしてきた。出産後に発生し得るトラブルを避けたいという思いもある。
韓国国内では代理母が子どもに対する親権を主張した場合、法的にも倫理的にも、代理出産を依頼した夫婦にとって
負担になるが、インドの代理母は、インドの法律によって、親権を主張することが不可能なのだという。
保健福祉部(省に相当)生命倫理政策課の担当事務官は「現時点では、代理母と、代理母に子どもを産ませようと
する夫婦を規制する手段はない。道徳的・倫理的に非難の対象になり得るが、代理出産を認めるにしても、処罰する
にしても、法改正がどちらの方向にも進んでいない状況」と語った。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/07/07/2013070700182.html