【原発】原発情報1409【放射能】

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□半減期には「物理的」と「生物学的」があり、断りがなければ物理的半減期をさします。

■物理学的半減期:放射性崩壊によって半分に減る期間
■生物学的半減期:排泄機能によって半分に減る期間

ヨウ素-131     β線、γ線(キセノン-131変化後)   物理学的半減期 8.04日
セシウム-137    β線、γ線(バリウム-137変化後)   物理学的半減期 30.1年
ストロンチウム-90   β線のみ               物理学的半減期 29. 1年
プルトニウム-239  α線のみ               物理学的半減期 2.41万年

ヨウ素131     生物学的半減期:120-138日  @甲状腺にたまりやすい
セシウム137    生物学的半減期:110日    @筋肉 排尿等で体外に排出され易い)
ストロンチウム90   生物学的半減期:50年    @骨
プルトニウム239  生物学的半減期:骨では50年、肝臓で20年

プルトニウムは、物理学的半減期(自然に崩壊して線量が半分程度になる状態になる期間)が2万4000年ですから、
生物学的半減期がどうのこうというより、「一生もの」と諦めるしかありません。一生、体内で染色体を壊しているのです。
その破壊力も一生弱まることがありません。
そして、ヨウ素、セシウム-137、セシウム-134、ストロンチウム90の生物学的半減期を見ていくと、
ストロンチウム90だけが物理学的半減期より生物学的半減期の方が長い、という性質を持っています。
これは他の核種が主に臓器、筋肉に吸着・蓄積されるのに対して、ストロンチウム90だけが骨に集中して蓄積されるからです。
なんと体内では半減期まで約50年も要することになります。100年生きて、やっと4分の1。
よくストロンチウムの半減期は28.8年と書かれている記事を目にします。
これは物理学的半減期のことを書いているのであって、人体の骨に蓄積されてしまった場合の生物学的半減期は、そのほぼ倍の50年です。

※経口接取の場合は消化管に99.95%吸収されずに排泄される。
呼吸により取り込んだ場合は、4分の3が粘液と一緒に食道へ送られ体外に排泄されるが、
4分の1が肺に付着し、その後徐々に血液→肝臓・骨などに集まり長く留まる事になる。

各放射線特徴及び距離
α線 :  空気中の飛距離は約4cm。
     しかし紙1枚でも容易に止めることができます。
     従って、α線被曝により健康影響が現れるのは、体内被曝のみです。
     仮に体内に取り込んだ場合、体内の一箇所で集中的にα線を発し、細胞破壊を行います。

β線 :  空気中の飛距離は約1m。
     α線と同様、主な健康影響が生じるのは体内に取り込まれた場合です。
     仮に体内に取り込んだ場合、体内の一箇所で集中的にβ線を発し、細胞破壊を行います。

γ線 :  空気中の飛距離は光と同じ。
     何処までも飛ぶが距離によって減衰していく。
     レントゲン撮影でおなじみのX線と同じ種類の放射線。
     いろんなものを突き抜けるため、防ぐには厚い鉛板やコンクリート壁が必要。
     生物に影響を与える電離作用はα線、β線に比べて小さい。
     突き抜けるため、一箇所で集中的な細胞破壊は行わない。

番外
中性子線 : ウラン235とプルトニウム237から発生。
       空気中の飛距離は数100m。
       α・β・γ線と同様に被害を与えるが、他の原子に取り込まれて放射化させます。

       放射性を持たない原子を放射性を持つ原子に変える性質(放射化)があるため
       人間の体を透過すると、体内に放射性物質ができます。
       JCO臨界事故では、急性中性子線被曝により、
       体内血中の安定ナトリウム23が放射性ナトリウム24に変化しました。
       透過力は非常に強く、鉛や鉄を透過します。
       遮断には、水かポリエチレンやポリエステルのようなHを多く含む樹脂が有効です。