【ICRP】まじめに放射能の健康被害を検討4【ECRR】

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334名無しさん@お腹いっぱい。(dion軍)
話ぶったぎってすまんが

天然放射性核種K40による年間内部被爆線量について
 Bq:1秒あたり何回放射性壊変が起こるか≒放射性物質の量を間接的に示すモノサシ(核種ごとに伸び縮みするけど)
 Sv:単位質量あたりに吸収された放射線のエネルギー(に、ちょっと係数かけたりするけど、ほとんど同じもの)
という程度の理解で概算してみた

体重1kgあたり50-60BqのK40が存在している
 これはカリウムの同位体存在比率(K40:0.0117%)と人体内のカリウム量(体重1kgあたり2g)、K40の半減期(1.28*10^9year)から計算すると導かれる
 ただし、同位体の選択的取り込みは計算の考慮に入れていないが、成人の体内に存在するK40が3500Bqもしくは4000Bqといった文献値と矛盾しない
 したがって、妥当な値と考えてよいだろう
 以下の計算では、体重1kgあたりのK40を60Bqとする
 また、環境中のK40の存在比率が一定していること、恒常的にカリウムを摂取していること、物理的半減期の長さから、この値は一定と考えてよい

K40の崩壊の伴うβ線のエネルギーは1.3MeV=2.1*10^-13J
したがって体重1kgあたりに存在するK40が1秒間に放出するエネルギーは、60Bq×1.3MeV=1.25*10^-11J/sec
このエネルギーを人体がすべて吸収すると仮定すると、単位時間当たりの吸収線量は1.25*10^-11Gy/sec
電子線の場合は放射線加重係数(もしくは線質係数)を1としてよいだろうから、単位時間当たりの等価線量(もしくは線量等量)は1.25*10^-11Sv/sec
年間被曝線量は、1.25*10^-11Sv/sec×1year=3.9*10^-4Sv=0.39mSv

が、しかしっ・・・!(続く)
335名無しさん@お腹いっぱい。(dion軍):2011/06/29(水) 00:15:51.55 ID:CnLqQI3R0
>>334の続き
(あらすじ:ざっくりとした計算で、天然放射性核種K40による内部被曝線量を0.39mSv/yearと見積もった)

ところが、UNSCEARその他の文献値では、自然被曝の内訳として、K40による内部被曝の年間実効線量を0.17mSvとしているらしい
ざっくりした計算だからオーダー同じということで満足するべきなのか、2倍以上違いがあるのは、計算中になにか大きな錯覚があるのか

まず、K40は全身に満遍なく分布していると仮定しているが、ここは問題なさそうな気がする
β線のエネルギーがすべて人体に吸収されると仮定したが、実はかなりのエネルギーが吸収されずに人体外に飛び出しているのか?
 しかし、運動エネルギー1.3MeVの電子の最大飛程は、水中ではせいぜい5mm程度
 人体表面付近のK40のβ崩壊のうちの一部の方向のものの、さらに一部のエネルギーしか外に出て行かないので、これはほとんど効いてこない
次に、K40の崩壊形式はβだけでなくECの割合も11%ある
 ECの場合はγ線(1.46Mev)が出る、この寄与を無視すると、先の計算は年間0.39mSv×0.89=0.35mSv
 これでも値の差を説明できない
体重1kgあたりのK40の存在量を60Bq相当としたが、この見積もりが過大だったのか?
 ただし、この数値はせいぜい60Bqが50Bqぐらいになるだけで、やはり0.39mSvと0.17mSvの差を説明できない

俺の計算、どこで間違えてるのか誰か教えてくれ orz