バイオ系海外ポスドクよ、語ろう・・

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182ねっしー
> 私は、日本の出身施設を辞めてでてきましたので、
> 基本的に帰る港は日本にありません。

僕はまだまだ偉そうなことをいえる立場ではありませんが、ちょうど3年前の今日からPIとよばれるポジションについています。当然日本には帰る場所はありませんし、このままこ
ちらで日系一世になるつもりでいます。日本を出るときは、21世紀になるまでは帰らない、インバイトされるまでは一時帰国もしない、と野口清作のようなことを行って成田を後に
しました。一応この公約は二つとも果たすことが出来ました。

http://home.hiroshima-u.ac.jp/dentbio/
http://www.nibb.ac.jp/~horizon/

> 一方、英会話がいまだ上達せず、今後PIまでいけるのか
> どうかも分かりません(現在渡米2年半です)。

それは誰にも分かりません。なろうとする意思を明確に持ち、そのための準備をする、ということが今できることですね。PIとしてこの国で生きていこうとするのであれば、ポスド
クのうちに、さらにいえば渡米したその日からできる準備はたくさんあります。英語についてはこのフォーラムのどこか(あるいは誰かのメールへの返事だったか。。)で述べたと思
いますが、ファンクショナルであるという観点が重要だと思います。この件については機会があればまた。

> こちらの施設に日本から何人も来ていますが、
> 50ー60才くらいの成功した少数のお方をのぞき、
> 数年で日本にもどる人がほとんどです。

確かにこちらでPIになった後でも、多くの人が数年で日本へ帰りますね。でもそれはその選択がその時点でその人にとって良かったからだということではないでしょうか。アメリカ
の方が良い点もたくさんありますし、僕はアメリカのシステムの方が今のところは好きですが、アメリカに残れたから勝ち、日本へ帰ったから負け、というようなものではないと思い
ます。

>不安になったとき、どんな風に解消していますか?
> それとも、毎日楽しくて仕方がなくて、
> 不安になったりしませんでしょうか?

不安はもちろんあります。そしてそれは職位があがるにしたがって種類が変わり、ダモクレスの剣ではありませんが、増えることはあっても減ることはありません。PIとしての機会
を与えられ、予算をまかされて部下を持つ、ということはそういうことです。でも、自分のビジョンに向かってチームを組んで進んでいく、その指揮を自分がとっている、という毎日
は、それは楽しくて仕方がないです。

不安の解消ということで2つほど。「不安は消えない。だから小脇に抱えて歩け。」これは僕が学位をとったころにある人からいわれたことです。不安を解消しようとするからかえっ
て気になってしょうがなくなるのです。小脇に抱えればとりあえずは見えませんから、本来見るべきものが見えるようになると言うわけです。

それと、これはバイクのレースで世界的に活躍していた人に言われたことですが、「プレッシャーは前におくな、後ろにおけ。」前におくから、それにとらわれて実力を出しきれな
い、後ろにおいて自分を押し出す力にすればよい、という彼の人生訓でした。

不安を感じるということはある意味で本気だということです。感じるからこそ、それを今何をすべきなのかを探すエネルギーに変えていくということではないでしょうか。

とりあえず今日はこんなところで。

ではでははどうした?(藁