次の日本人のノーベル医学生理学賞は?Part2

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447名無しゲノムのクローンさん
科学新聞7月20日号の一面です。

「ノーベル会議議長来日 本紙単独インタビュー アニタ・アペリア教授に聞く」

 この記事を引用した記事が朝日新聞7月27日夕刊の「窓 論説委員室から」に載っ
ています。

 問題となっているのは次の発言です。

「 ただ、日本について次ぎのことは申し上げておきたいと思います。こちら側からは
東大、慶大、阪大など日本の多くの大学等に対して、推薦の依頼状を出しているのです
が(注:ノーベル賞の推薦のこと)、それが日本の国内で適切に処理されているのかに
ついては、私はいささか疑念を持っています。非常に優れた学術研究機関であれば、推
薦の依頼状が来ているかどうかをこちらに問い合わせることができるし、特定の大学を
推薦の依頼状送付先として推薦することも可能です。こうした推薦に関わる作業を適切
に行うことは、極めて大事なことといえます。まさか、机の上に置きっぱなしというこ
とはないでしょうが」

 朝日の記事では、これを踏まえて、日本が推薦活動に消極的な理由を考察していま
す。

「 仮説1。日本人には謙譲の美徳があり、自分や知り合いを推薦することをはしたな
いと感じる人が多い。
 仮説2。日本人は身近な人の成功をねたむ傾向が強く、同じ日本人を推薦する気にな
れない人が多い。
 仮説3。日本の大学は成果を競い合う風土がなく、受賞者を出したいという意欲を大
学自身が持っていない。
 仮説4。適切な推薦には、何が意義深い研究なのか見極める能力が必要だが、その自
信のない研究者が多い。
 仮説5。語学力に問題がある。英語の手紙に英語で返事を書くのがおっくう。」

 この記事を読んで、ロビー活動云々以前に、わざわざノーベル会議(医学生理学賞選
考会議)から推薦依頼が届いているのにそれを無視していたなんて、なんともったいな
いことをしていたのだ、と思わざるを得ません。

 ノーベル賞を取るために研究をしている人は少ないでしょうが、せっかくのチャンス
を自分でつぶしているようでは、ノーベル賞30人など絵空事でしかないように思いま
す。