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非生物学者:
類人猿3種(ヒト、チンパン、ボノボ)だけが、体重比で男性性器の大きさが
他のほ乳類より20倍くらい大きいので、この3種だけが、種のコンセプトを
性愛に絞ったことは明白。
この3種は種社会の中の各個体間の関係調整を性行動の転用でおこなった。つまり
生殖行動ではない性行動があるのは、この3種だけです。
では、どういう社会的な関係調整かといえば、チンパンは「支配」を確認する、
ボノボは「和解」を確認するわけです。
ヒトは、この両者をおこないます。つまり同一の性行動が「和解」にも「支配」
にも使われる。この両義性の結果、非常に複雑な種社会の文化が形成され、
一挙に大脳の発達を促進したわけです(人類成立の契機となった)。
さて、大脳の発達が直立を促します(重いから脊椎の真上へ持って行き支えた
い)。直立すると、臀部(おしり)が発達します(厳密には臀筋が発達して
直立する上体を支える)。この臀筋によって隠された女性性器をシンボライズ
するためメス(女性)だけ胸部に脂肪が蓄積して臀部様の形態を創り、これで
その個体の性的な成熟を表示したわけです。
(上記の記述は、簡単だから目的論的に順序立てて書いてますが、進化の結果
としてそうなったという後講釈で、実際には同時平行して起こった、今西論的に
言えば起こるべくして起こったと理解してくださいね)
このような直立による女性性器の隠蔽はヒトにしか起こらなかったので、チンパン
やボノボのメスは、性的に成熟しても胸部に脂肪が蓄積しません(つまり、
いわゆる膨らんだおっぱいは、ヒトのメスだけにしかない)。
さて、脳神経学的には、脳内の配線分布も性的な刺激を受けて興奮する性器対応
部位とおっぱい(厳密には乳首)対応部位が隣接しており、乳首に対する外的な
刺激があれば隣接部位である性器対応部位も興奮します。逆も成り立ちます。
この結果、乳首は性的な機能を果たすことになった(なっている)わけです。
以上の様なわけで、ヒトだけに膨らんだ「おっぱい」があり、かつヒトのオス
だけがそれに「性的な成熟」を読みとって性的に興奮します(チンパンやボノボ
のオスはヒトのメスのおっぱいを見ても性的に興奮しないので、ヒトとチンパン
やボノボの交雑が起こらない)。