1 :
名無しゲノムのクローンさん:
2 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:23:38
大学一年の冬。僕はこの季節の釣りが好きで、一人でもよく海に行った。
主にルアーフィッシングをする僕は、スズキ(シーバス)を釣っては竜也に自慢していた。
「マジか?!そんなにデカいの釣れる場所あんの?ってか、連れてけよ!」
「いいけど、誰にも言うなよ?場所知られたくないし。」
「任しとけって!」
釣りの話をしていると、どっちが大きいのを釣るか勝負になり、その日の晩飯をかけて釣る事になった。
夕方、アパートの前で竜也の到着を待っていた。遅すぎる。竜也に電話した。
ープルルルル、
「もしもし!竜也遅い!」
「もしもし?マーチン?私聞いてないけど!」
「えっ?由貴?何で?これ竜也の携帯?」
「もう着くから話はその後でね。じゃ。」
プーップーッ
全て終わったような気がした。
僕は本気で釣りをする時は何時間でも粘る。由貴を誘うと自由に動けず、長時間釣りが出来ないから黙って釣りに行っていた。
「どうしよ?」と、うろたえていたら五分もしないうちにクラクションが聞こえた。
ドキドキしながら車に近づくと、助手席の窓が開いた。
助手席に由貴、運転手の竜也は手を合わせてゴメンとジェスチャーしていた。
3 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:25:42
不機嫌そうな顔で由貴が、
「黙って行くのって酷くない?」
「ごめんなさい」
「じゃあ、私に釣り方教えてくれたら許してあげる。」
「よろこんで!」
ホッとしながら後部座席のドアを開けた。
「えぇっ?!何で??」
思わず声が出た。
笑顔の愛美がいた。
「いやぁ、来る前にコンビニ寄ったんだよ。そしたら女の子が五、六人でいてさぁ、その中に由貴ちゃんと愛美がいたって訳よ。」
(いたって訳じゃねぇよ!しかも由貴もいつの間に愛美と?)
帰れとも言えず、仕方なく四人で行った。
釣り場に着き、僕は由貴に竿を渡し一通り説明して自分の竿を準備した。
釣り場は低い防波堤で、大きいUの字になっている。所々に結構明るい電灯が四つ、五つ並んでいる場所だ。
僕と由貴、竜也と愛美のチームに分かれて午後七時過ぎ、試合開始。(賭けは僕と竜也だけ)
開始早々、愛美にhit。
キャーキャー言いながらはしゃいでいた。
竜也と僕がサイズを測っていると由貴にhit。
竿のしなり具合的に大物か?と、思いタモ網ですくい上げると70cm弱の良い型。
「こりゃあ、お持ち帰りだな。帰ってから食うか。」
由貴は「刺身♪刺身♪」と上機嫌でまた釣りだした。
4 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:26:52
二時間経過、ビギナーズラックというのか、僕と竜也は釣れてなかった。由貴と愛美は二人で小ぶりながらも10本は釣っていた。
今日はダメだ。最後に一回投げて終わりにしようとした。
すると沖の方で、
「ドッパァンッ」
と大きい音がした。すでに釣りをやめていた由貴と愛美もその音に気付き、僕は目一杯その音の方へ投げた。
竜也も投げていた。
「きたぁっ!」
竜也の竿が根元からしなった。
空振りの僕を由貴と愛美が笑った。
竿を片付け竜也の所へ走った。四人共、大物の気配に興奮気味だった。
15分ぐらい格闘して、やっと足元に寄ってきた。見てみると軽く1mはあった。高ぶるテンションを抑えつつタモ網を二つ用意し、頭と尾からすくい上げようとした瞬間、最後の悪あがきなのかスズキが潜ったように見えた。
すると、竿がさっきと比べものにならない程しなった。
竜也は海に落ち込みそうになりながらも、体制を立て直し竿を立てた。
しかし数秒で急にフッと竿がしならなくなった。
「あれ?おかしい?重いのに軽い。」
竜也は不思議そうにリールを巻いた。
また足元に魚影が見え、スズキが弱ったんだと思い、僕は頭と尾からタモ網をかけ一気に引き上げた。
5 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:28:30
体のでかさの割に少し軽かった。スズキに電灯の光が当たって、僕は冬の寒さとは違う寒気を感じた。
スズキの体は何かに食いちぎられたように所々無くなっていた。
パンをかじった時のように弧の字状にきれいに。
言葉が無かった。
あまりの異様さに無言になっていると、
「へぇ、海にもピラニアみたいなのいるんだ。」
愛美がツンツン突っつきながら言った。
そう思いたかったが、明らかに違った。食いちぎられていない場所には、僕より少し小さい歯形が付いていたから。
由貴も竜也もそれに気付き、早く海に捨てようと言った。
道具先に片付け、後は捨てるだけになった。防波堤の上のスズキを、竜也と僕で二人で(軍手をして)海に投げた。
海に落ちたスズキは浮かんだまま沖へ少しずつ流されていった。
「大物なのに勿体ねぇな。でも、あれじゃあな。」
竜也が心なしか、悔しそうにスズキを見ていた。スズキが暗い海に消えかかった時、バシャバシャとスズキの近くで何かが跳ねた。
「小魚?スズキがいる所ぐらいだよな?」
「ん〜、暗いからよく分からん。ん?…あれ、小魚か?」
目を凝らした。
僕は車に飛び乗った。竜也も急いで車に乗り込み、車を走らせた。
6 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:30:01
「何があったの?何見たの?」
由貴はしきりに僕に聞いてきたけど、気が動転して上手く言えなかった。
愛美も普通じゃない雰囲気に何かを感じていたのか、黙ったままだった。
海から離れ、民家が見える自動販売機の前に着いた時、何故か助かったと思った。
落ち着こうとみんなが車から降り、一息ついたところで僕達が見たものを言った。
スズキを捨てた時、何かが群がってきた。小魚かな?と思ったけど違った。髪がまだらに生えた頭の大きい小人だった。歯形や食いちぎったのもあいつらだろう、と。
「餓鬼の一種じゃないかと思うんだけどなぁ。とにかく怖すぎるよ。あそこはもう行きたくないね。」
と僕が言うと愛美は、
「えぇ〜、いっぱい釣れたし面白かったじゃん!雅樹らが見たのは気のせいだよ!また行こうよ。ねっ?由貴も楽しかったよね?」
「バカじゃないの?愛美分かんないの?」
と、由貴は愛美に言うとクーラーボックスをトランクから取り出し開けた。
愛美は魚を見て「ヒッ」と声を出した。
中には、型の良いスズキの腹と頭が食いちぎられていた。
7 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:31:33
「トランクでゴトゴト音が聞こえてたから、多分そうじゃないかと思ったの。魚があって良かったね。もし無かったら危なかったかも。でも…。」
由貴はそう言うとスズキの尾を掴み、道端に投げ、
「私の刺身返せぇぇ!」
緊張の糸が切れたような感覚がした。自然と笑いが起きた。
「何笑ってんの!今日はマーチンの奢りでお寿司だからね!」
「そぉいや、釣れなかったの雅樹だけだもんな!」
「えぇ?!…分かりました。」
後であの場所について調べてみたが、死亡事故も水死体が上がった事も無かった。何故あそこにアイツらがいたのかは分からずじまいだった。
ただ、今でもあそこには何かがいるような気がしてならない。
長文失礼しました
8 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:36:38
/ <
__>  ̄
/ /\ |\
ハ // ̄
/ |
( ◎) / .|
_ノ(ノヽノ .ヽ-ヾ _
/ \
/ ノ人 ヽ
| イ・ヽ\) )
| .| | ヾ) ) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヾ人__ノ(。。` ヽ / | 父さん!
| ⌒ | ノ ノ <
人 | レノ / | 強い電波です!
ヽ、 ⌒ ノノノノ \__________
/~/`ーーーー´/___/ヽ
/ | ̄~|ヽ/\/| | |
/ |__| o .|__| |
9 :
名無しゲノムのクローンさん:2008/04/05(土) 23:39:47
/ヽ /ヽ
/ ヽ / ヽ
______ /U ヽ___/ ヽ
| ____ /,, U ,, :::::::::::U:\
| |いま、 /《;.・;》___ 《;.・;》 ::::::::::::::|
| |あなたの | | | U :::::::::::::|
| |うしろに |U | | ::::::U::::|
| |いるよ。 .| ├―-┤ U...:::::::::::::::::::/
| |____ ヽ .....:::::::::::::::::::::::<
└___/ ̄ ̄ :::::::::::::::::::::::::|
|\ | :::::::::::::::::::::::|
\ \ \___ ::::::::::::::::::::::::|
>>9 後ろを振り向く勇気がない俺は、このままPC落として寝ようと思います
いた
12 :
名無しゲノムのクローンさん:2009/09/03(木) 21:06:03
あ
13 :
注目: