山中伸弥教授「頑張りと運」 万能細胞シンポで講演
さまざまな組織に成長する能力を備えた万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」の
可能性を探ろうと、京都市で25日、研究者らによるシンポジウムが開かれ、世界で初めて
iPS細胞を作製した京都大の山中伸弥教授が講演した。
山中教授は約400人の参加者を前に、スライドを使って作製までの経緯を解説。
「研究室の学生メンバーの頑張りと、運が良かったことが大きい」とチーム全体の成果で
あることを強調。科学技術振興機構の北沢宏一理事長は「iPS細胞は、細胞を生まれた
時の状態に戻すタイムマシンの発明のようなものだ」と評価した。
iPS細胞は、傷んだ組織を修復する夢の再生医療実現に役立つと期待され、豊富な
人材や資金を抱える米国などで研究が活発化、国際競争が激しくなっている。
このため文部科学省は“オール日本”態勢の取り組みが必要と判断。京大に国内拠点
となる研究センターを整備し、ネットワークづくりを進めることにしている。
2007/12/25 12:36 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200712/CN2007122501000275.html