★感染拡大想定した大規模訓練
新型インフルエンザの感染拡大を想定した初めての大規模な訓練が、
東南アジア諸国とWHO・世界保健機関などが参加して始まり、被害を
最小限に抑えるためのカギを握る初動の対応について点検が行われています。
東南アジアでは、ことしも鳥インフルエンザによる死者が相次いでおり、
ウイルスが変異して人への強い感染力を持った新型インフルエンザが出現し、
世界に感染が広がることが懸念されています。このためWHOは、東南アジア
諸国に呼びかけて初めて訓練を企画し、カンボジアの首都プノンペンから
60キロ離れた村で、人から人への感染が始まったという想定で、2日間の
訓練が始まりました。プノンペンには政府の危機管理委員会が設置され、
感染地域からの情報が寄せられる一方で、その情報は、近隣のタイや
ラオスから派遣された職員によって本国に伝えられました。
また、フィリピン・マニラのWHO地域事務局に設けられた対策チームでは、
専門家が現地からの情報とウイルスの解析結果などを分析して、シンガポール
に備蓄している治療薬を感染地域に集中投与することなど、初動の対策を
関係機関に指示しました。被害を最小限に食い止めるには、初めの2〜3週間
の対応がカギだとされ、今回の演習を指揮するWHOの葛西健氏は「計画を
一つ一つ確かめ、落ち度があれば改善していく機会にしたい」と話していました。
NHK 4月2日 17時48分
ttp://www3.nhk.or.jp/news/2007/04/02/k20070402000135.html ttp://www3.nhk.or.jp/news/2007/04/02/d20070402000135.html