農林水産省コイヘルペスウイルス病に関するPCR検査結果
平成15年11月10日(岡山県)
http://www.maff.go.jp/www/press/cont/20031110press_4.htm http://www.maff.go.jp/koi/pcr_kensa.html -----------------------------------------------------------------------------
これは、2003年(平成15年)5月〜6月期に、岡山県下でおこっていたもの。茨城県霞ヶ浦発生(発生確認の公式発表は同年11月2日)以前にすでに発生していたものと思われる。
KHV病が、国の防疫体制の対象疾病として制度に組み込まれたのは、2003年(平成15年)6月30日から。
つまり、国内に発生がないという前提の疾病が、国の防疫制度以前に、すでに存在していたということを意味している。
KHV病は、霞ヶ浦産真鯉によって、まん延させられたのではなく、それ以前にすでに、なんらかのキャリアによって漸次拡大しつつあったということだ。
おそらくそれは、国内に流通していたニシキゴイが、すでにキャリアとして存在していたのではないだろうか。最初海外でおこっていたのも、その実、感染源であったのは日本のニシキゴイではなかったか。
感染源のキャリアは、常に病気は見られず、あくまでも感染を被った側にのみ、目が向いていたのではないだろうか。つまり、真の感染源と感染経路に、気がつかれてなかったのではないだろうか。
対策で常に頭を悩まされるのは、あくまでも感染を被った側である。感染の元の側は、通常、無自覚でいられるのだろうし、これまでそのような経緯を伴ってきたのだろう。
『Koi Virus Disease Update 』
http://www.ornamental-fish-int.org/data-area.asp?aid=9647&gid=4836 どうりで、『Koi 』のウイルスなわけだ。日本のニシキゴイにおける風土病が、ものの見事にアウトブレークした図なわけだ。
そしてそれは、イスラエルで分離同定されたものから、さらにバージョンアップをとげた株の出現でもあったのだろう。
それを促進させる要因は、あくまでも人為的反自然的な人工養殖環境による世代更新のなかから発生するのではないだろうか。
家畜養殖産業は、これまでもこれからも、病原体との果てのない戦いの歴史でもある。