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名無しゲノムのクローンさん:
DNAワクチンの働く仕組み解明 大阪大
2008年02月06日
大阪大の審良(あきら)静男教授、石井健准教授らのチームは、遺伝情報である
NAを使ったDNAワクチンが免疫を活性化させる仕組みを突き止めた。
次世代型ワクチンとして期待が高いが、作用の仕組みが不明だった。7日付の
英科学誌ネイチャーで発表される。
チームは、TBK1と呼ばれる酵素がカギを握ると注目。TBK1を持たないマウスを
遺伝子工学で作り出し、DNAワクチンを注射したところ、全く作用しなかった。
この結果、DNAワクチンは、TBK1に作用して免疫を活性化させることが分かった。
さらに、免疫を担う細胞だけにTBK1があるマウスにDNAワクチンを注射した。
すると、免疫系細胞と筋肉細胞の両方にTBK1があるマウスに比べ、効果が大幅に低下。
DNAワクチンの作用には、免疫系の細胞だけでなく、一般の細胞も深く
かかわっていることも明らかにした。
DNAワクチンは、製法が従来より簡単でコストも低く、がんやアレルギー、
アルツハイマーなどの治療に期待が高い。筋肉に注射する。人での承認はまだだが、
動物では感染症やがんの治療に使われ始めている。
石井准教授は「安全なDNAワクチンの開発に役立つと思う。遺伝子治療でも
同じようなDNAを使うため、より効果的な薬剤の設計が可能になるはずだ」と話す。