リン・マーギュリスの言う真核細胞共生説にしても、それだけではミトコンドリアや
葉緑体などの出現は説明できない。
むしろ、原核細胞の単純なものを考え、その中で電子伝達系の酵素を獲得した
ものがミトコンドリアの起源となった原核細胞、光合成系の酵素を獲得したのが
葉緑体の起源となった原核細胞だった、と我は考える。
それらが共生してうまくいったのは結果論に過ぎず、うまくいった(たとえば増殖
速度が向上した)ものが現在、真核細胞として繁栄しているのだろう。
「生命」も人間が考え出した単なる概念であって、化学反応の活動の一形態、
化学反応が持つ可能性のひとつに過ぎないのかも知れぬ。