いろんな資格の3級ばっかり取っている人Part117

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(´ε`)なぜなら、不動産の取引は、その自然的特性(個別性など)や人文的特性
(用途の多様性など)を反映して個別的に行われることが多く、また、隣接不動産の
併合や不動産の一部の分割等を目的とする取引等、性格上、必然的に市場が限定される
ことも少なくないからである。さらに、不動産市場の特性、取引等における当事者双方の
能力の多様性と特別の動機により売り急ぎ買い進み等特殊な事情が存在する場合がある。
 このような状況で形成された取引価格等は、その不動産の適正な価格を反映する
ものとは言い難く、また、このような取引価格等から不動産の適正な価格を見出すことは
一般の人には非常に困難である。したがって、不動産の適正な価格については、専門家としての
不動産鑑定士等の鑑定評価活動が必要となる。
 不動産の鑑定評価とは、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる市場で形成される
であろう市場価値を表示する適正な価格を不動産鑑定士等が的確に把握する作業に
代表されるように、練達堪能な専門家によって始めて可能な仕事であるから、このような
意味において不動産の鑑定評価とは、不動産の価格に関する専門家の判断であり
意見であるといってよいであろう。
 個人の幸福、社会の成長、発展及び公共の福祉も、不動産のあり方に依存しているもの
であることを考えると、この社会における一連の価格秩序の中で対象不動産の
価格の占める適正なありどころを指摘し、不動産のあり方の決定における主要な
指標を示す鑑定評価の社会的公共的意義は極めて大きいといわなければならない。
 不動産鑑定士等は、このような不動産鑑定評価の意義を理解の上、前記の価値概念
に関する十分な検討や価格形成要因の的確な分析を踏まえて鑑定評価方式(収益方式、原価方式、比較方式)
を駆使し、的確かつ誠実な鑑定評価活動を実施しなければならない。