勝手に話せる気分になることと、書くことは全く別だよ。
話せると思っていても、書けない/読めない者を「文盲」というのだ。
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話せるようになればなるだけ、いかに話せないかを思い知るのであって、
外国語は「逃げ水」というか、moving targetである。
こっちを少し話せるとなると、向こうが話してくるスピードと内容は急激に増大し、
そのためにリスクも増える。
スピードが増すことによって二輪車のライダーの視界が次第に狭まり疲労することに似ている。
返事を出せばまたまた返事が来る、そうこうしてメールは溜まり疲れてしまう。。
当然限りなく、カタストロフィーに近づく。つまり、英語で失敗することも増える。
運転しない者が優良ドライバーなのである。会社とはそういう人間が上に行くところだ。
意欲があっても持続の断念を余儀なくされることもある。
たとえば、英語と無縁な部署への配置換えもあるし、最初から希望の部署に入れないことのほうが多い。
それでなくても、海外工場/支店の閉鎖に伴い、社内では外語要員がだぶついている。
社会人が外国語学習の意欲を持続させるのも、MBA志望などを除けば、徐々に難しくなっているではないか。
そもそも外国語など全く不要な会社ばかりだ。
募集の条件に「英語堪能」などと平然と書いてある企業ほど、
入社してみると、「あれは何だったのか?」と思う事が多いから、
英語を駆使して大型商談をまとめる国際派ビジネスマン?なんぞを漫画的に夢見て、
しこしこTOEICなんぞに励む学生諸君にいいたい。
入社してしまえば、君達の英語なんぞ会社は期待していないと心得、
個人の興味の範囲で気楽にやることだ。
いつかはチャンスがめぐって来ることを祈る。
そのときにはDat落ちしているだろうが、「スピーキング力・英語を話す10章」を参考にしてくれたまえ。