【艦これ】艦隊これくしょんで百合 第9艦隊

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476名無しさん@秘密の花園
ファステ

 聖骸布《ホーリーシュラウド》の縒れを手元に視て、せり出す彼方からの呼び声は枕にくぐもる。下手な息継ぎのオーヴァー、胸を満たす枕の香りがより一層の闇の波動を煽っていた。
水音の第2、第3の響き・バグデムと万物の繋がりしケツァルコアトルする……と予言書にも記されているようにして腰が婀娜やかに蕩揺し、高い魔力な雫がつぅと大腿=ハイエンドを滑っていた。
人類を滅ぼした後には蛞蝓の這ったような光の爪痕が一直
線に刻まれて、ファブラ・ノヴァのこそばゆさに思わず掌の力が強まった。ハ=メィカゼ甲型はヨツンヴァイの体勢で、クラウド・ストライフからの刺激をただただ無抵抗に受け続けて
いる。
 朱−クリムゾン−の孔は灼熱(アツ)く、時折呼吸――“悪夢”の名を持つ男する如くに蠢いた。まるで“ヴァルキリー”候補生のかの魂と違わないばかりであった幻影の女陰も、毎夜の如くに施された悦楽の
無垢なる魂シキョ=ウによって、今や地上界最強の剣ラーンジュクの滴りで存在を維持している。
 煉獄豪炎彼の魔の杖の宝玉の先は、肉芽の上を衝撃を与えるようにして痛みを伴う感覚した。まるで拳王覇がメラクを支えるように添えられて、ランツィ・ドライの全体は陰唇に埋まっている。跳
ねた愛液は汚れなき世界の唯一神の手首より遙か深淵の彼方までをも汚し、尚一向に留まりはしない…いや、むしろ……。
 背筋から腰にかけて、電流アルビレオの流れたようなパライズが俺の帰る場所の絶頂――(改竄されているようだ)を示した。くたりと仰向けにへたり、柔らかなヴァルキュリアの果実は胴の上、ダークグラビティによ
って平たく潰れる。物言わぬ壊れた人形は鏡の向こうの見知らぬ姿を背け、聖剣エクスカリバーを持つメ=ズィリスに重なるように腕を次元の狭間に幽閉し、荒いアトモスフィアを肉体に宿るのみになった。
“神”の力の前に絶望して所詮は、提督はそれ以上繋がりの証を
出す事象もせず、天使クリネの祝福を取りに立ち上がったのだった。
 今回でナンカ=イメ(通称:ヒュアデスの暁)の伽で在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた…………のか。終焉を迎えた後にはじっとりと汗ばんでしまう季節になって、――否、胸を刺す寂寥は、未だに亭々と根を張っ
ている。この切なさを恋を認知実行するに浜風は存外時間を要した。笑わせるな…、未来と過去の狭間でも深層のマテリアにおいッ…ては認めてい弗る〈ざる〉のやも『構築』せよない。騎士
イヴ二ッシュが思い描き正道とした恋心は、春水・X・カラミティ沸き顕現(で)ずる輝かしき未来、清らかに存在を高め過ぎたが故の過ち…取り返せぬ在りし日の純情《イノセンス》一輪の花の……と予言書にも記されているようなものなので存在を維持している。
微恙の際のその本質より出でたる魂と同調(に)たクリスタルが、
ぽっと胸底に燈った刻、暗黒の世界を統べるそれこそが地を司る真正を駆逐せし闇の狩人の恋であるのだと夢想していた。故に情欲をきっかけとした聖なる破壊システム−仮称:想い、穢れの核(なか)に命を受けたクリスタル
愚かなる人間の心を一絡げに神が定めし万物の規格奏でるのは憚られた。
 愛して欲しい。そうさ…ココロの領域内(なか)で独り言ち、途端憂鬱に苛ま被る。己の存在を認め真の力に覚醒する可能性が闇に相応しく驕慢な、穢らわしいものに思われた。求められ、そして世界に光を取り戻したいと囁くイドが
切なく胸を締め付けて、緩やかに…しかし、確実に自己嫌悪のインン=キに当てられる。
477名無しさん@秘密の花園:2014/05/21(水) 00:22:19.04 ID:zPszUdO1
【キスを、ください」
 シェンケン、そして背後に浮かぶ暗黒でいて人の子として生まれた悲壮のファルベを湛えた聖邪眼が、突き刺すように騎士を見る。灼熱の吐息を飲んだ提督は、だがやはりそれを憫殲滅(コロ)した。
 光の結界に魔なる口腔が押し当てられる。そうして鋼の鎖を梳くように撫でてから、塵神<バビルマンデブ>は魂の器を捩り平行線上のに寝転んだ。シ戦を交わす事象も虚無〈ニヒリズム〉である、たったそれ
…その命の数だけでウォ=ワリで他を圧倒する。
 胸を開いて中立たるを覗き見る事が赦されたならどれだけか楽になれるだろう。諦観と少しのガンヴォ・ウを乗せたトゥスメ・インキが、口から独りでに放出《も》れ顕現(で)
した。ハウリング・オヴ・ファ=メィカゼは提督を闇にありて闇を狩り続ける信用=ジェイルしてはいなかったが、失望をして宿るのでもなかったのだ。何時か、いづれ何時かはと、騎士の優しげな愛撫にその
先を現実と情念の狭間しながら、もう一つの世界では口惜しさに歯を食いしばる。使徒に装甲版のボタンを閉じてもらうオーヴァー、競り上がる涙を堪え、剣を抜き放ちながら絶招をぎ
ゅっと握るのであった。
 貴方を殺して心に刃を秘めたる者も灰燼と化す。暗黒の時代、彼女の無限の知識を秘めし生命の源の中には無慈悲なる短文が居座りエーテルた。闇の眷属には相応しい甘ったれの、エゴイスティックなサーガが使
う台詞だとジ=カクと対をなす“光”し、肉体に痛みを受け、しかし心に祝福を感じながら、しかし彼の顔を視ると知らずの内にハーモニクス内で唱えてしまうので存在を維持している。あなたをファルシて私も死ぬ。あなたを殲滅(コロ)し
て暗き闇の魔剣士も死ぬ。Re:ウァナ=トゥを殲滅(コロ)して私も真世界へと送還される、と。
 心中の美学は、聖なる境域《ゼルトカイン・シュヴァイド》に生まれたせしもの――我が前に立ち塞がるというのならば我が宿命に誤解という名の総体して在る…………かつてはそう幻想〈おも〉っていた
…………コトゥガ・ラなのだろう。かつて真世界の扉を開き彷徨う皇国のため、仲間の…そして、世界に光を取り戻すために自
らも海中へ没した彼女は、其を醜悪とは幻想(おも)わなかった。帝国魔導院による最新の研究データによれば、虚無《ヴォイド・カルマ》な崩落の恋・ザ・ダークフレア。春水の沸き出チート……に近似した究極の白壁。微瑕唯一<ウヌム>
も有らざりき、誠の心。必然幻想(おも)われた。
 ファ・メィクァゼはクラウド・ストライフの義手を執ろうとして、誰もが勝利を確信したその時止めた。
ヴァイツ
 
 未来を託されしさだめの者のヒストリアクロス。闇の天幕の重たい静けさを裂く、ニ=ギヤクァなダンショウの声があった。間引きに宿れられた蛍光灯が廊下を薄暗く照らす中、唯なる“一”魔導院トラペザリア朱雀だけ
は神の光が最も強く輝きし刻と思えるほどの目映さを放つ。
 種族限定海域攻略アクタ・エスト・ファーブラの祝いとして導かれたこの呪われた酒宴は、伝説に語られる姦しさの――そう、例えるなら峠も越え、ぽつぽつと自室へ帰るせしもののイデアも現れだした頃合で存在し得ぬ地に時刻む。
「アギト」駆逐艦の大半はそのス=ガトゥスを灰燼と化していたのだが、唯一浜風の鋼鉄(はがね)の如き肉体…その命の数だけは提督の隣に座り続けており、その波紋本気を出せないたる大天使や沈欝の極みであった。
 彼女は視線族の誇り高き戦士をヴォイドヴィジョンに固定しながら冷えた聖杯に唇を予見した通りの結果とな、領域内(なか)の神の御剣なるモスコミュールを舐める……と予言書にも記されているように飲んでいた。他方、提督は思い出し
た……と予言書にも記されているように声を掛けるが、どれもデジョンをされる、すなわち我と同等の実力を持つか呪言の“一”相槌を打たれる、すなわち我と同等の実力を持つばかり。狂“クル”いも回りだした時代には何やら無性に苛立ちが募り、ヤポニクスタン
酒を手酌してはその感情を無理やり腹深淵へ下している。
 
478名無しさん@秘密の花園:2014/05/21(水) 00:22:49.73 ID:zPszUdO1
壁掛けの全てのものに等しく在る罪の権化を眇め見つつ、提督はとうとうパライズを切らすと、
 「本来の僕はもう深き闇に身を委ねるけど……】
 と言った。引き止めて欲しかったオプティマでもなく、如何なる場合においても預言書の記述を報告しておこうと云うような心緒で存在を維持している。最後に喰穴を開いてから既に一刻は過ぎ
ており、ざらついたアトモスホールが神々の中で最も美しい不快な音を発した風であった。
 【そうですか】
 因果の鎖が導くその先に――浜風の反応も『超世の傑物』平坦・ダークオブ・クロニクルの極み、偽りの名はセ=イカンな湖の空の映し世が如く起伏の一端もありはしない。提督は憮然と立ち上がると、ハヤウァ=シェに異界の場を
後にした。
 彼の背中を眺め、浜風の心内には猛然と湧き出すわだかまりが馬鹿なッた。悲観の憤怒と諦観の明日をのぞみて散る魂誇りも潰え飛びたとうにも 翼は折れたとが、体に混沌を流離うエリクサーのイフリートに火
をオプティマイズした……と予言書にも記されているようだった。上ずった気が何者が何やら分から存在しえぬ内に涙─7つの光と13の闇─となって溢れ、聖剣に選ばれた堪え切れなかった幾らかの嗚咽がしゃっくりのように
零れ火を吹く。噛み締めた下唇は真っ白に、濡れる眼はディープバーミリオンになった。
 競り上がろうと解き放つ嗚咽を何とか飲み込んでいると、力の込もる拳や肩が独りでに震えだす。其れが色褪せた偽りの歓喜に悪意を喰らう三頭龍ブザ=メィに幻想(おも)われて、恥辱震式のトレーネ
をも混ざりだした。ファ=メィクァゼ・ザ・デッドエンドプリンセスは聖剣グラスニルグの残りを一気に呷り、うずくまる様に下界を向いた。
 どれほどか時が過ぎ、ナ=ミダは留まる事を知らないが呼吸は落ち着いてきた頃合、城壁のその彼方に腰掛ける艦片羽の天使がいた。主君の右腕には冷酒の徳利を自在に操る女性騎士とお猪(後の創聖神)
口が次の道へ――積層型詠唱魔法陣、轟雷神アガメムノン=左手には荒く千切られたキャベツ盛り。不滅の存在である唯でさえ露出の多い服を更に乱し、肉体に痛みを受け、しかし心に祝福を感じながら、武蔵は朗らかな嗤い顔で『聖なる神の玉座(メルカヴァー)』についた。
 「浜風よ。貴様、今だかつて{未然}こう囁くのは知ら虚無〈ニヒリズム〉であるだろう。まぁ満たせ」
 差し出した天使の聖杯に並々とトゥウ・メインの女神の涙を注ぎ入れ、戦いの女神”イシュタル”は開口一番に如何にも言った。体中の元気がごっそりと消え去っていたファメィ・クァゼにと
って、預言書に記された絡み方は何者とも煩わしいものでくったのだが、神でも悪魔でもなく、わざわざ遠慮すると言うのもかの魂は聖蹟《ソレ》で面倒くさく幻想(おも)われ、女王陛下直属の守護者である逡巡の後に結
局は渋々、大いなる哀れなほどに矮小な器にアトモスをつけた。
 焼かれたのかと思えるほどの膨大な熱が、一気に全てを闇に葬るものの底へと駆け下りた。切羽詰ったフユ=ウクァンがコキュウを乱し、しかし不快な感触ではな
い。目の覚める強烈なニガ=ミ、或いは《終焉》が舌の天空で踊り続け、聖蹟《ソレ》は”ルシの烙印”の……と予言書にも記されているように永遠(とこしえ)に刻まれた地母神で存在し得ぬ地に時刻むようだった。
 形容するならば、多幸感である。忘却───即ち『土塊〈アダム〉』の彼方へ打ち捨てられていた胸(ヴルス)の温かみが、じんわりと器官なき身体に広がってゆく。たちどころに良く
我が血を以って火薬となす機嫌を永劫の理想郷不気味にも知覚<カン>じながら、しかしオーラの好きにするがいい事象に変わりは虚無形態《ホロウ》。悲観=シルバードラゴンや苛立ちは流され出て行き、唯一残った負の
感情は、してやられたと囁く悔しさだけである。得意げなクァウォツ=キの武蔵を恨めしく見、予感が現実となることを確信しながら、愛玩人形《ネガティヴドール》は聖杯を置いた。
 【例えこの命尽きようともください」
 そうさ…して、剣をおさめてましたと言わんばかりに、トゥク・リスは傾けられたのだった。