【馬路須加学園】中央×鼠の秘密の部屋★3

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822名無しさん@秘密の花園:2013/02/28(木) 21:27:33.29 ID:b6t/653N
おこがましいだなんてそんな・・・
書いて貰えるだけでありがたい

どんなのが良いかなぁ
823名無しさん@秘密の花園:2013/02/28(木) 22:22:17.67 ID:l2dEXDLk
ネタ切れといいますが、あの二人がエッチをしてるってだけで
今だにものすごく興奮出来る変態でごめんなさい・・・
824名無しさん@秘密の花園:2013/03/06(水) 01:41:44.35 ID:zyFwYssv
wktkwktk
ネタ考える暇無くてごめんなさい
もう何か書いてるかな?
何でも萌えられるんだけど
825名無しさん@秘密の花園:2013/03/06(水) 08:49:42.80 ID:h5grPHpY
まだ書いてないですw
できれば具体的なネタやとシチュがあれば書きやすいんですが…
826名無しさん@秘密の花園:2013/03/07(木) 03:00:38.53 ID:FQTBtlwG
今まで投下されたものだと
ラブラブとかほのぼのしたエッチと
危険な雰囲気で喰らい合うようなタイプとかあったけど
今の住人的にどっちが人気あるのかな

最近はセンターとネズミじゃなくて中の(ryが人気あるから、
甘い雰囲気のが需要ある感じ?
827名無しさん@秘密の花園:2013/03/07(木) 20:16:14.47 ID:ry3WBFBg
甘口プリーズ!
828名無しさん@秘密の花園:2013/03/07(木) 22:37:36.22 ID:7QASpC2+
甘いイチャイチャ良いね。
忙しくて、書き手さんに出す案すら考えてる暇ないー(>_<)
829名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 01:57:12.20 ID:oDw6IMvc
大人の階段のぼる♪
830名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 04:05:33.88 ID:rLQ6VQbV
見た目に反して意外と臆病なセンターの心理描写みたいなのが読みたい。

センターって悩まない直情的なイメージだけど、
「ダチ」という嘘を盾にネズミを繋ぎ止めて
本当の友達というものを知らないネズミをエッチに持ち込んでしまって
罪悪感を覚えつつ

好きだと言えるまでに凄く勇気がいるんだけど最後はネズミも受け入れて…みたいな。
831名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 12:53:01.14 ID:Tuv8qBTV
性に関してウブなのいいね
832830:2013/03/08(金) 20:09:30.94 ID:rLQ6VQbV
あ、好きっていうのは「恋人にしたい」っていう本心の事ね
833名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 22:01:21.32 ID:oDw6IMvc
パラレルネタとかってあり?
834名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 22:02:47.43 ID:V3VQfz4T
>>833
ありありです!
835 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/09(土) 22:53:42.10 ID:Y64rS0Ih
センネズ好きすぎる
836名無しさん@秘密の花園:2013/03/10(日) 08:13:27.80 ID:xI3Hx8Fo
センターを自分の駒にしたくてコントロールするために色仕掛けするけど、
その先に何があるのか想像してないネズたんと
もう火がついて止められなくなったセンターさんください。
837名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:07:09.35 ID:zSpQdi35
>>830のネタ書かせていただきました
臆病なセンターとかかなり萌えるんだけど書くとなるとかなり難しかったので
あんまり期待せずに読んでくださいw


思えば紙飛行機を拾ったあのときから、私はどうしようもなく惹かれていた。
ただ側にいたいと思っていただけのはずが、彼女の隣が私の定位置になったころには、
今度は触れたいと願うようになった。
彼女をダチと呼ぶたびにこの想いは締め付けられたが、それでも彼女の側にいたかった。
センター、と少し幼さの残る声が呼んだ。
私は顔を上げ視線を文庫本から彼女へと移した。
彼女がこの部屋に入ってきた時点で、ヘッセ特有の叙情的な美しい描写もどこか輝きを失い、
今はただ文章を目で追っているだけに過ぎなかった。
「なんだ?」
「お前、木っ端を何人か伸しただろう」
「言っておくが、向こうから売ってきケンカだ」
「まあそこはどうでもいい。それで、ちょっと新しい情報を手に入れたんだ」
「なんだよ」
「そいつらが、人を集めてる」
「…リベンジってところか」
呆れて一つため息を吐く。
何人で来ようが私は負けない。そもそも大勢で一人に勝ったところで虚しくはないのだろうか。
タイマンを美学とする私には、そこまでする理由がまったく理解できなかった。
「そう呆れるな。ところで、ネズミさんにいい案があるんだ」
楽しそうにそのいい案とやらを語るネズミはいつもの悪い表情だった。
「どんなに人を集めようが、私は負けない」
「…私の話に乗る気はないんだな」
ぶっきらぼうにそう言ったネズミは、愉快そうに上げていた口角を下げ、
今はつまらさなさそうな表情を作っている。
「そう拗ねるな。それに、相手は木っ端なんだろ?」
「木っ端相手だからこそ、センターが手を出すまでもないんだよ」
「一応、私のことを買ってくれてるんだな」
「当たり前だ。私のダチなんだから」
彼女からダチと呼ばれることに喜びを覚えつつも、心には針でつつかれるような痛みが走る。
私がネズミに抱く感情は、マブダチという言葉に内包するには重すぎる。
それを伝える勇気もないくせにダチという言葉に甘んじて側にいる自分は酷く狡い人間に思えた。
そんなことを考えていると、ネズミは訝しげに声をかけてきた。
「センター。お前、最近様子が変じゃないか?」
「いつも通りだよ」
冷静を装ってみるも、ネズミは得心がいかないといった様子で私に歩み寄ってくる。
「いや、変だ。私と話していても、上の空のことが増えた」
私の顔を覗き込むようにネズミの顔が近づいてくる。
真っ黒の瞳には、切羽詰まったような表情の自分が写っていた。
838名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:08:52.59 ID:zSpQdi35
手を伸ばせば触れられる距離。
気づけば、私の手は彼女を引き寄せていた。
このままキスしてしまおうか。
一瞬そんな考えが頭によぎったが、それを振り払って抱き締めた。
すぐそばにネズミの匂いと体温を感じる。
彼女を抱き締めれば抱き締めるほど、もっと触れたいと思ってしまう。
ネズミ、私はどうしたらいい…?
抱き締めたまま動けない私の頭に、そっとネズミの手が触れた。
あやすように髪を撫でるその手を取って、指を絡めてみる。
どうしたんだよ、なんて言いながらネズミは笑った。
彼女は時折、本当に優しい笑顔を向けてくれるようになった。
彼女のずっとずっと隠し続けてきた本来の笑顔がそれなのだと気づいたとき、
それが自分に向けられていることへの喜びと、形容しようのない愛しさを感じた。
「……私らダチだよな」
「マブダチなんだろ」
マブダチ、そう言って彼女はまた笑った。
なんて不毛な会話だろうと思う。ネズミが信頼を寄せてくれていることわざわざ確認して、私は何をしようとしてる?
それでも、この想いはもう抑えきれなかった。
ネズミの髪に手を入れて、後頭部を引き寄せる。
その反動でフードが脱げるのを感じたが、そんなことは気にせず衝動のまま口づけた。
初めて触れたネズミの唇は柔らかくて、それだけでも頬が熱くなった気がした。
触れる直前、センター、と震える吐息が聞こえたのはきっと聞き間違いではないだろう。
すぐに離した唇を、ふさぐようにして押し付けた。
ネズミが抵抗しなかったのをいいことに、舌を差し込んでネズミを味わった。
ネズミから吐息が漏れる。それからハッとしたようにネズミが私の肩を押した。
「っセンター……な、にして」
それ以上は聞きたくなくて、再び唇をふさいだ。
唇を食んで、何度も深く口づける。
「ん…、はぁっ」
ネズミの苦し気な呼吸にすら、興奮する。
ダチを裏切っている事実よりも、今ネズミを独占しているという事実が何よりも私を高揚させた。
「ネズミ」
「なに、どうしたんだよ…」
私の膝に跨がる体勢で、ネズミは私を見ていた。
いつも冷静でいようとするネズミが、今は上がった息を圧し殺している。
ネズミの頭に回していた腕をゆっくりと背中に滑らせた。
「嫌、だったか?」
「っ…嫌じゃ、ないけど……」
私の指はネズミの背中をなぞりながらゆっくりと下りて、制服の中まで入っていった。
ぴくりと身動ぎするネズミが、困惑したように瞳を揺らした。
839名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:13:45.12 ID:zSpQdi35
「大丈夫だから…」
ネズミを安心させるように呟く。まったくネズミの意思を無視した言葉ではあったが、それ以外に言葉が出なかった。
直に肌へ触れる。パーカーに隠されたその身体は、想像以上に華奢だった。
指先でわき腹をなぞるとネズミは、ん、と小さく声を漏らした。
ネズミは拒否も抵抗も何もしなかった。
私が何をしようとしているのか、まだわかっていなかったのかもしれない。
それでも、その姿はまるで自分の想いが受け入れられているような錯覚を起こさせた。
肩がゆっくりと上下するネズミの姿を見ていると、私の中の抑えてきた欲がじわじわと理性を侵食する。
どこか冷静だった頭も今は、もっとネズミを感じたいという欲求に支配されていた。
胸の膨らみに手を伸ばす。
控えめなそれにそろそろと力を込めれば、柔らかい感触に夢中になった。
下着の上から何度も撫でるように親指を往復させれば、徐々にネズミの息が荒くなっていく。
空いた手でネズミを抱き寄せて、首に顔を埋める。
求めるままに首筋に舌を這わせながら、下着をずらして直接膨らみに触れた。
柔らかなそこには不釣り合いなほど硬く尖った中心が指に当たる。
「ぁっ、はっ……」
耳許にかかるネズミの甘い声に肌が粟立つ。
私の手が中心をかすめる度、ネズミの身体は大袈裟なくらい震えた。
爪で軽く引っ掻くように刺激すれば、私に跨がる太ももがぴくりと揺れ、ネズミは酷く甘い声をあげた。
「ぁあっ……あっ、センター…」
顔を上げれば、頬を紅潮させ切なげに呼吸を乱すネズミと目が合う。
無言のままネズミの背中を抱えて、自分の座っているベンチに横たえる。
熱に浮かされたように目を閉じるネズミに、一つ口づけを落とした。
「ごめんな…ネズミ」
思わずこぼれた呟きにも、ネズミは何も言わなかった。
腹部や胸に口づけながら、ふくらはぎから太もも、幼い見た目に似合わず女性らしい臀部まで、
感触を確かめるようにゆっくりと撫で上げる。
ネズミが反応を示せば何度もそこを愛撫し、執拗なほどに口づけた。
私の手によってネズミが快楽を拾っていく。
その事実が今までにないほど自分自身を高まらせた。
「んっ…ぁ、っ……」
ネズミの声は私の思考を麻痺させる。
触れることに夢中で自分自身、荒い呼吸を繰り返していたことすら気づいていなかった。
顔が熱い。火照った身体は熱のやり場を求めていた。
タイツに指をかけ、ゆっくりと引き下ろせば、ネズミはぎゅっと目を閉じた。
840名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:26:29.66 ID:zSpQdi35
タイツを膝の上辺りまで下着ごと下げれば、クロッチ部分に染みができているのが見えた。
膝を軽く持ち上げ、すでに濡れているそこへ指を当てる。
濡れた感触と音に頭がぼうっとする。
「ぅ、あ…センターっ……」
ネズミが、そこに触れているほうの私の腕をぎゅっと握りしめる。
「濡れてる」
「や、あ……」
溢れた蜜を広げるように指を滑らせ、そのまま膨らんだ芽を刺激する。
軽く指で撫でるだけで、ネズミはビクビクと腰を揺らした。
「あ、っ…あぁっ……」
何度か濡れた芽を愛撫した後、焦らすように入り口を指でなぞれば、物欲しそうにゆっくりと腰が揺れる。
無意識にであろうネズミのその動きに誘われるようにして、そこに指をあてがった。
狭く閉じられたそこに、徐々に飲み込まれていく私の指。
熱くて、狭くて、奥へ進める度に強く締め付けられる。
ネズミの指が、私の腕に爪を立てた。
「っ…んっ、う……」
「…痛いよな、ごめん」
「はっ、平気…だ、から」
「ごめん…、ネズミ。ちょっと我慢して……」
ゆっくりと中を探るように指を動かす。
眉を寄せて呼吸を乱す姿に、まるでネズミを内側から壊しているような気分になる。
それでも行為は止められなかった。
指の腹で内壁を傷付けないように押し上げる。何度も繰り返していくうちに、ネズミの声も色が混じり始めた。
「ん…あ、っぁ……」
「はぁ…ネズミっ」
ネズミの薄く開いた唇から上擦った声がこぼれる。
爪を立てていた手も、今はただ添えられてるだけになっていた。
内側からの愛撫を止めないまま、親指で蕾をくすぐれば強く締め付けられた。
強張った身体が、ネズミが快楽を登り詰めつつあることを伝えていた。
「ぁ……だめっ…っ…」
ネズミの蜜で濡らしながら蕾を押し潰すように擦ると、ぎゅう、と吸い付くように指を締め付けた後、ビクリと腰が跳ねた。
思わず息を飲み込む。
乱れた吐息と吹き出した汗がネズミが快楽の頂点へと達したことを伝える。
ネズミはピクンと身体を震わせながら、私によってもたらされた快感を静かに受け止めていた。
身体から力が抜け、私の腕にあったネズミの手もだらりとベンチに投げ出される。
引き抜いた指が外気に触れて、ひやりと冷たく感じた。
ネズミに視線をやれば目を閉じて必死に呼吸を整えようとしている姿があって、
どうしようもなく愛おしいと感じると同時に、自分がしたことへの後悔が押し寄せてきた。
ダチは裏切らないという意識をネズミに押し付けてきたのは自分自身だというのに、
この行為はネズミのダチという信頼を裏切ったことに他ならなかった。
841名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:30:03.64 ID:zSpQdi35
しばらく呆然とベンチに腰かけていた。
さっきまでの高揚した気分が嘘のように、身体も心も酷く重たい。
ごめん。呟いてみても今はネズミを見ることができなかった。
衣擦れの音がして、ネズミが衣服を整えているのだと気付く。
「センター」
不意に呼ばれて、心臓が跳ねた。
その声に非難めいたものは含まれておらず、私は彼女を見るしかなかった。
「……ごめん、ネズミ」
「お前、謝ってばっかりだ」
「だって、こんなこと」
「私は、嫌じゃなかったよ」
そう言われて、抱き締めたいと思ってしまうなんて、私はどこまでも勝手な人間だ。
私を受け入れようとするネズミに甘えてしまう。
奥歯を噛んで、気付けば涙をこらえていた。
「ネズミ…」
肩口に頭を預ければ、ネズミの腕が背中を抱いた。
ずっと言えなかった、それでもこのままじゃネズミを壊してしまいそうで、
自分も壊れてしまいそうな恐ろしい想いを伝える。
「ネズミ、好きだ」
今日初めて口にしたこの言葉。
ダチを繋ぎ止めるための言葉だったそれに、本当の意味を込めて囁く。
「センター?」
「好きなんだ、…愛してる」
吐き出した想いと一緒に涙がこぼれた。
ぎゅっと抱き締められて、安心する。嗚咽に肩を震わせながら、背中に触れる体温に甘えていた。
しばらくして身体を離したネズミがパーカーの袖で涙を拭った。
「ダチとか、好きだとか、お前に会うまで信じてなかった」
「ネズミ…」
「私の回りにはそんなもの落ちてなかったし、いらないと思ってた」
ネズミに出逢うまで、私もそう思っていた。
だからこそ、自分自身どうしてよいかわからずに、自分を偽ってでも側にいたいと思った。
ダチという型にはめる以外に、彼女の側にいる術を私は知らなかった。
「でも今は素直に嬉しいんだ。お前に、好きだと言われて…」
「ダチ、としてじゃないんだぞ……」
「わかってる」
じゃなきゃ、あんなことさせないさ。そう言って、ネズミは恥ずかしそうに笑った。
「こんなに人を愛しく思ったのは初めてなんだ」
「…うん」
「ずっとネズミの側にいたい」
「…側にいてくれ。私も、お前が好きだ」
真っ直ぐに見つめられる。私も今度は目を逸らさなかった。
自分の緊張が緩むのがわかる。
落ち着いているはずなのに早鐘はなり続けていて、不思議な気分だ。
手を伸ばし、ネズミの頬に触れれば彼女も柔らかく表情を溶かした。
この愛しい想いをどうにか伝えたくて、唇にそっと一つ口づけを落とした。

おわり
842名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:57:00.59 ID:MNyo4DBt
リクエスト品きたあああああああああノ(。A。)ヽハァハァハァハァ
久しぶりのセンネズで悶絶
843名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 23:13:20.08 ID:r1ncwhDe
はあ…
センネズっていいよね…
切なさと萌えの破壊力
ありがとうございました!
844名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 02:59:21.40 ID:SYlQLcZQ
臆病なのに欲望は我慢しないセンターさん素敵w
エッチの時だけ従順なネズミとか萌えるわ
845名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 03:06:41.39 ID:omJtBqkf
職人さんありがとうございます
なんかもう泣きそうになってしまった
本当にセンネズが大好き
846名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 20:31:59.18 ID:Fc5oWVQ7
本編ではダチダチダチダチうるせーセンターだからこそ>>830に萌える
私が弱ってるセンターを書くとネズセンになっちゃうのでシチュ提供ありがたかったです
>>836のネタも書きたいと思います
847名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 20:58:47.06 ID:yid4ng4Y
神がおられる…

>>846
是非お願いします!
848名無しさん@秘密の花園:2013/03/13(水) 01:13:49.97 ID:OJdmtjQv
待ってます!
849名無しさん@秘密の花園:2013/03/13(水) 21:32:35.32 ID:FywlgkZ3
期待あげ!
850名無しさん@秘密の花園:2013/03/13(水) 22:29:54.36 ID:GMpUuVt0
sage進行の板であげんな
851名無しさん@秘密の花園:2013/03/14(木) 09:33:59.26 ID:yhI3x4X6
楽しみだ
心のオアシスセンネズ
852名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:25:41.91 ID:KgnrEEJC
>>836
ちょっと>>258の台詞をいただきました
思えばこのころの流れ楽しすぎワロタ



『へえ、そんなことになってたんスね』
『なるほどねえ』
『いいんスか?そんな情報まで』
『好きなようにやらせていただきやすよ』
『まあまあ、そう言わずに』

それじゃあ、そう言ってネズミは携帯を仕舞った。不穏な会話はようやく終わったようだ。
壁にもたれてネズミの様子をうかがっていた私は、彼女の持つ空気が変わるのを感じた。
情報屋としての彼女が、どこか魔的な雰囲気を醸し出す瞬間。
一歩二歩、三歩。
いつもより歩幅一つ分近い距離で彼女が私を見上げる。
その顔にはどこか妖しさを秘めた笑みと、これから起こることへの期待が滲み出ていた。
「なあセンター。一つ厄介な連中がいるんだ」
私への期待を隠そうともしない、この瞬間は嫌いじゃない。
ネズミの手が、するりと私の二の腕に触れた。
ネズミは私がきっとゴミ掃除ようなその乱闘を快く引き受けてくれると思っているのだろう。
それを断るつもりは毛頭なかったが、良いように使われるのは気に入らない。
私は体の良いダチになるつもりはなかった。
「ふうん」
「やってくれる?」
わざとらしく指を滑らせながら、まるでお願いするような口振りで私には拒否の言葉を与えない。
ネズミの指がピリ、と私の神経を過敏にさせる。
ネズミはこのやり取りの先にある乱闘の結末にしか興味はない。
こんなふうに煽るような態度も、私が断るわけがないと踏んでいてあえてやってみせているのだ。
「やるのはいいが…」
私の腕に触れていたネズミの手をグッと掴んで引き寄せる。
「それなりの報酬がたまには欲しいかな」
そう言って一歩詰めれば、私たちの身体に距離はない。
密着したネズミはまるで間合いを保つかのように一歩退いて身体を離す。
「お前と取引する気はないよ、センター。やりたくないなら、やらなくていい」
「こんな誘うようなやり方をしておいて、そんなことを言うのか?」
今日初めてネズミが不愉快そうに眉を寄せた。
「誘うようなやり方なんてしていない」
「無意識にやってるのか?じゃあ尚更タチが悪いな」
「うるさい、もう離せ」
いつもと違う展開に動揺を隠しきれていないネズミは、私の手を振りほどこうと身を捩った。
力で敵わないことはわかっているくせに、いちいち強情な態度をとるのは
彼女の高いプライドのせいだろうか。
後ずさるネズミの身体を側にあった机へ押しやる。
「私が断ったら、だれがそいつらを潰すんだ?」
「だれか違うやつに頼むさ」
「他のやつにもさっきみたいに“お願い”をするって言うんだな」
そう言ってやれば、ネズミはようやく静かになった。
自分で仕掛けた罠に自らかかってしまったネズミは、不安げに瞳を揺らしていた。
853名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:28:51.22 ID:KgnrEEJC
身体を押し付けるように近づけば、コツンと机の脚にネズミのブーツがぶつかった。
「なんのつもりだ、離せっ」
逃れられない状況に、再びネズミが声をあげる。
「なんのつもり?わかっているだろう」
そのまま机の上にネズミを押し倒す。
両腕を押さえつければ、ネズミは寄せていた眉を僅かに下げ、それでもまだ反抗的な目を私に向けた。
その目がまた私の神経を逆撫でする。
無意識に上がる口角が、自分の興奮を伝えていた。
どうにかこの状況を打開すべく様々な考えを逡巡させているようだが、
自身を過信しすぎたネズミは、今は私の手の中だ。
覆い被さるように身体を倒して、フードを脱がせる。
ネズミは必死に私の肩を押していたが、この体勢ではそれもたいした抵抗にはなっていなかった。
髪の隙間から覗いた耳に唇を寄せ、縁をなぞるように軽く触れる。
「や、めろ」
「耳、真っ赤だぞ」
わざとそう耳許で囁くと肩を掴むネズミの手に力が入ったが、それを意に介さず今度は舌で形をなぞった。
舌先でゆっくりと複雑な窪みをくすぐれば、それから逃れるようにネズミは首を反らした。
「やめっ…は、離せ……」
わざと音を立てて唾液で濡らす。
耳の後ろに舌を這わせれば、ピクリとネズミの頭が揺れた。
いつのまにか弱々しくなった抵抗の声に、吐息が混じる。
「ここが好きなのか?」
「ちが…っふざけるのも、いい加減にしろ……」
耳の裏から首筋にかけて、濡らすように舌全体を滑らせる。
舌に感じる粟立った肌の感触に、また口角が上がっていく。
「鳥肌立ってる」
ここ、と指先で首筋をなぞればネズミは小さく震えた。
ネズミの上下する胸に身体を押し付けてみれば、投げ出された脚がふらりと揺れた。
「センター、もう離して」
眉を下げ、すがるようにネズミは言った。
目を潤ませたネズミの弱気な態度は、彼女の演技力の賜物だろう。
「今度は泣き落としか?」
「違う、お願いだから……」
乱れた吐息を隠すように細く息を吐く姿は、まるで行為をわざと煽っているようにも見える。
懇願するふりを続けるネズミを無視して、再び首元に顔を埋めた。
舌を這わせながら、制服の胸元をくつろげる。
首筋から喉、鎖骨まで丹念に舐め上げ、首筋には強く吸い付いて痕を残した。
「はっ…ぁっ」
顔を上げ、赤くなったそこを指で撫でれば、ネズミは信じられないというような表情で私を見る。
また一つネズミの仮面が剥がれた気がして、形容しがたい喜びが私の心の内に芽生える。
ネズミの表情が変化する瞬間を見るのが好きだ。
それが自分の手によるものであれば尚更だった。
854名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:30:51.01 ID:KgnrEEJC
顎をつかんで私のほうを向かせる。
睨むような視線とは裏腹に、ネズミも熱を帯び始めていることを紅潮した頬が伝えていた。
「そんなに睨むなよ」
「…黙れよ、その手を離せ」
ネズミの怒気を含んだ言葉にも、私の中の何かが刺激される。
再び喧しくなりそうなネズミの唇を無理矢理塞いで、空いた手を制服の中へと伸ばした。
嫌々と首を反らそうとするネズミの顎を固定して、強引に舌をねじ込んで口内を蹂躙する。
逃げる舌を捕まえて、唾液が混ざり合うように舌を絡ませればネズミから熱い吐息が漏れた。
「はッ…ん、はぁ……」
ぴちゃ、と濡れた音が耳を犯す。
そのまま顎や喉にまで口づけを落としながら、制服の下の肌を指先で弄る。
下着の上からでもわかるほどに、その中心は主張していた。
わざとその薄い布の上からそこを摘まむ。
「あっ……ぁ、はあっ…」
何度も何度も繰り返して、濡れた唇からこぼれ落ちる甘い声を堪能する。
指先に力を込める度にビクビクと身を捩るネズミは、もはや抵抗も忘れて、
ひたすらに与えられるもどかしい刺激に耐えていた。
制服を胸の上までたくし上げて、まじまじとその姿を眺める。
細く小さな身体の、やはり薄っぺらなお腹が深く上下している。
普段のネズミからは想像も出来ないほどその姿は弱々しく、それが一層私を煽った。
おへそにキスをしながら、その上の二つの膨らみを可愛らしい下着の上から刺激する。
その度にお腹の筋肉が強張り、次第に腰までもがヒクと反応するのを感じた。
「敏感だな、ネズミ」
「はっ…やめ…ぁっ…」
真っ白な首を反らして喘ぐ姿に、思わずごくりと喉が鳴る。
背中に腕を回してホックを外し、胸の上までずらした。
手のひらでその膨らみの柔らかさを堪能しながらも、あえて張りつめたそこには触れない。
指先で円を描くように焦らせば、ネズミの荒い息だけが部屋に響いた。
「触ってほしい?」
そう問いかけてみれば、目を閉じてネズミは横に首を振った。
いつまでも強情な態度は崩さないつもりらしい。
「こうされるのが好きなんだろ」
爪を立てて、ぷくりと膨らんだそれを引っかけば、ネズミは一際大きく身体を揺らした。
「…あぁっ!…やだぁっ……」
幼い子どものような言葉を漏らすネズミに、いまや言葉で人を操る策略家の姿は見えない。
ふらふらと揺れるその脚が私の太股にぶつかるので、重たいブーツを脱がせて床に放った。
膝丈のスカートに腕を差し込み、タイツに手をかける。
抵抗のつもりなのかネズミが私のカーディガンを掴んだが、むしろ早くとせがんでいるようにも
見えるその指に大した力は入っていなかった。
855名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:33:04.34 ID:KgnrEEJC
膝に手をかけ、普段は露出されないその肌に数えきれないくらい口づけた。
ちゅ、と音を立てながら足の甲から膝の裏にまで唇を当てる。
内腿にキスをすれば、ピクリと揺れるしなやかな肢体。
ぐ、と膝を持ち上げその先にある小さな布にも唇を押し当てた。
そこは下着の上からでもわかるほどに濡れていて、唇で食むように愛撫すればヒクリと揺れた。
「っ…やだ、やめろ……」
「…嫌とか言ってる割にぐしょぐしょだけど」
軽く笑ってやればネズミは泣きそうな顔を更に歪めて唇を噛んだ。
下着を横にずらして指を差し込むと、熱くまとわりつくような感触。
滑るようなそこは軽く触れるだけで物欲しげに震えた。
「んぁ、あっ…センターっ……」
快楽に膨らんだ芽に指を伸ばす。
熱を持ったそれを指で押し潰せば、ビクリと大きく腰が跳ねた。
「やっ…あぁっ…!!」
ぎゅうっとネズミの太股が閉じられて、ピンと張った指先が揺れる。
「もうイッたのか?」
「っ…!、あっ……はぁっ」
少し焦らし過ぎただろうか、簡単に果てたネズミは荒く呼吸を繰り返している。
肩で息をするネズミには悪いが、こうも呆気なく果てられてはつまらない。
私の中の熱はおさまるどころか、余計に燃え上がっていた。
濡れた下着に指をかける。
それを床に置くのも考えものだったので、片足から引き抜いた段階でそのままにした。
力の入っていない膝を開かせて身体を割り込ませる。
ネズミの目が訴えかけるように潤んでいたが、それも興奮を高める一つの要素にしかならなかった。
溢れる蜜を指先ですくいながら、ゆっくりと熱い裂け目をなぞる。
その動きだけでも止めどなく水音が響いて、脳を痺れさせた。
ネズミの身体は、ネズミの意識とは別に敏感に反応した。
「っ…ぁ、や…ぁあっ…」
「ここ、すごいヒクついてるぞ」
「やだっ……あっ、はっ」
ネズミの上気した頬や開いた唇から溢れる鳴き声は、すべて私によってもたらされている
のだと思うと、えも言われぬ、満たされる感覚がぞくりと背中に走った。
蜜が溢れる出るそこに軽く指を滑らせれば二本の指がぬる、と第一関節あたりまで飲み込まれる。
粘度の高い音と、ネズミの震える吐息が響く。
「ああっ……」
まるで誘い込むように締め付けられる。
ゆっくりと出し入れしてやれば、その度にネズミは可愛らしい声をあげた。
ネズミの濡れた睫毛に涙の粒が乗っていて、まばたきをすればこぼれてしまいそうだ。
「ネズミ」
名前を呼んで口づける。
唇を舌でなぞれば素直に舌を差し出して絡めてきた。
「ぁ、…っん、ふっ……」
856名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:36:00.31 ID:KgnrEEJC
深く口づけたまま、指の動きを早める。
ぐちゅと音を立てながら中をかき回すと、快楽に堪えかねたのか、ネズミが背中に腕を回した。
しがみつかれて身体が密着する。
「ん、ぁ、あっ…も、だめっ……」
背中に回された腕にぎゅっと力が込められたと同時に、指が強く締め付けられた。
「んっ…ッ……!」
ネズミの甘い吐息が耳にかかる。
中に埋めた指が脈打つように締め付けられるのを感じた。
いたずらに軽く指を揺らしてみれば、大袈裟に腰が跳ねてネズミは背中に爪を立てた。
陶酔した自分にはその痛みすら心地好いものに思える。
「も、抜いて……」
涙声のネズミが耳許で囁いた。
しっとりと汗の滲んだ首筋に舌を這わせれば、それだけでネズミのそこはまた締め付けた。
「ネズミが締め付けて離してくれないんだろ?」
そう言ってゆっくりと中を探る。
「やぁっ、…っほんとに…だめっ……」
「可愛いよ、ネズミ」
「あっ、あぁ、やだっ…センターッ……」
軽く中を押し上げただけでネズミは再び絶頂の波にさらわれた。
声にならない声をあげ、ビクビクを身体を震わせる。
震える自分の身体を押さえつけるように、ネズミはしばらくの間私を強く抱き締めていた。
埋めていた指をゆっくりと抜けば、それにも敏感に吐息を漏らした。
震えた息を吐きながら目を閉じるネズミに、いくつか口づける。
全身の力が抜けたようで起き上がれないネズミの、乱れた服をそっと直してやる。
机の上に寝かせるわけにもいかないので、背中を抱き抱えるようにして床に腰を下ろした。
ネズミは私に身体をあずけて、今は呼吸を整えている。
「大丈夫か?」
少々やり過ぎたかな、と思い声をかける。
「……酷いよ、センター」
小さな声で呟かれたそれがあまりに弱々しかったので、出来るだけ優しく抱き締めた。
「ちょっと、やり過ぎたな」
「もうやだ…最悪だ……」
「ネズミが、あんなふうに誘うから」
「……最低」
これ以上やり取りをする気もなくなったのか、ネズミはくったりと私に体重をかけた。
規則正しく聞こえてきた呼吸に、ネズミが意識を手放しつつあることを知る。
可愛かったぞ、と小さく呟いて、少し高い体温をもう一度ぎゅっと抱き締めた。

おわり
857名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 07:12:45.99 ID:N/YVBmjK
エロキター!!!!!
しかしセンターさんこんなエロいこと一体どこで覚えてきたんだろ
858名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 09:45:59.39 ID:JX8kp+zZ
朝起きたらセンネズ萌えがある幸せ
ありがとうございましたー!
859名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 13:32:28.59 ID:0cCXeaUR
ハァハァハァハァハァハァ( ´q`*)
おバカなネズミちゃんと、彼女が大好きでたまらないセンターちゃんが出会ってしまった奇跡!

>>857
・とても経験豊富(以前刺されたのは女性関係のもつれ)
・元々好きモノなのでちょくちょく自分の身体で試してる
860名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 19:13:21.37 ID:1xx9IhtH
新作来てたー!GJ!
ネズミさんてば飼い犬を甘く見てるから…

センターさんはああ見えて文学少女なので、全部本から知識を得たむっつり耳年増なんだと思ってる
それに生来の器用さとネズミさんへの愛をプラスで
861名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 19:15:55.98 ID:273kbT8p
小説を読んだ後ネズミさんの「センター」を聞くだけでもう・・
862名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 20:02:40.66 ID:KgnrEEJC
後ろから責めるセンターを書くつもりだったんですが如何せん自分の力不足でこうなりました

ほんとは立たされたまま上半身だけを机にうつ伏せに寝かされ、制服を捲り上げられて
露出した胸が机に押し潰されてるネズミとか
立たされたまま攻められてるから膝ガクガクしちゃって机にしがみついて耐えるネズミとか
そんなネズミの姿に征服心がわいてきてニヤけるセンターとか
目の前にある細くしなるネズミの背中に興奮してより激しく責め立てるセンターとか
を書くつもりだったのに…
863名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 20:10:36.30 ID:0cCXeaUR
>>862
禿萌
もう漫画にするしかないなw
864名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 02:27:01.38 ID:kmoBHetQ
>>862
は、鼻血が…
865名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 05:59:11.48 ID:6jSx8FZX
このスレも容量的にそろそろいっぱいになるから
保存したい人は早目にやっとくようにね
866名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 11:02:32.82 ID:RUBTKwFi
はーい。
やっぱり800台で限界きちゃうのね
867名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 15:38:22.65 ID:0hpZ5gEn
次スレどうしようか
868名無しさん@秘密の花園:2013/03/19(火) 12:59:35.54 ID:zp1Yfp9Y
容量いっぱいになるのってどこで観れるの?
いっぱいになってたら自分がスレ建てますよ
一日に一回はこの板チェックしてるので
埋まってたらすぐ気付くと思います。
スレタイも今のままで良いですよね?
869名無しさん@秘密の花園:2013/03/21(木) 10:57:48.45 ID:eqTn6gYe
まだいけるよね
春って人によって色んな印象を受ける季節だと思う
3年に上がるころの二人、プラトニックな感じ

春は嫌いだ。
歩いているだけで木々が匂い、萌えた花弁をこれ見よがしに開かせる。
吹く風は冷たいくせに、それに混じって背中を暖める太陽。
視覚から、嗅覚から、どこまでも生を感じさせるこの季節は私には少々うるさく感じる。
深く息を吸い込んでみると、土と、甘いような花の匂いがした。
吸い込んだ空気から身体に毒が回ってくるような気がして、私はフードを一度深く被り直した。
それから校舎に入ると教室には目もくれず、ブーツの音を響かせて階段を昇っていく。
この学校で一番高い場所、屋上への扉を開くと私の唯一のダチはそこにいた。
フェンスに背中を預け、春の陽射しを浴びながら静かに佇んでいる姿は、
まるでここが彼女のためにあつらえられた場所であるかのような錯覚を起こさせる。
きっと私が来るのを待っていたのだろう。
ネズミ、と声をかけながら柔らかい表情を私に向ける。
「今日は暖かいな。この間まで冬だったのがうそみたいだ」
少し暖かくなったぐらいでこんな顔ができるんだからおめでたいヤツだ。
感情表現の豊かな、というよりそれを隠すことの知らない彼女は
心底嬉しそうな笑みを浮かべている。
「ちょっとあったかいからって大げさだよ」
「屋上で過ごすにはいい日和だろ?」
「そうだけどさ」
「これから、もっと暖かくなるな」
彼女はそう言って、次の季節に思いを馳せるかのようにフェンスの外に目をやった。
グラウンドには飽きもせずケンカに明け暮れる生徒が見える。
いつの間にかセンターの背中は馬路女を背負う人間としての、その余裕を見せるようになっていた。
こういう何気ない会話にも感じる、テッペンとしての大きさ。
……ああ、こいつは楽しみにしてるんだ。これから訪れる、様々な変化を。
階段を昇ろうとしてくる一年坊がどんなやつらか、今から楽しみで仕方ないんだろう。
隣に並んでグラウンドを見下ろす。やっぱり、相変わらずこの学校は馬鹿ばっかりだ。
「センター」
「ん?」
「もうすっかりテッペンが板についたな」
そう言ってやれば、靡いた髪をいつもの動作でかきあげながら彼女は事も無げに口を開いた。
「ネズミがいてくれるからだよ」
「……何を言ってる」
私がいなくてもいずれセンターはテッペンを取っていただろう、と今になって思う自分がいた。
しかしそれを口にする気にもなれず、曖昧な返事で濁した。
「お前と二人で、テッペンからの景色を見たかったんだ」
その言葉に思わず彼女を見やれば、いつもの笑みと目があった。
870名無しさん@秘密の花園:2013/03/21(木) 11:03:27.58 ID:eqTn6gYe
ああ、こいつはどこまでも――。
「馬鹿だな」
「いきなりなんだよ。酷いな」
やはり笑みは絶やさぬまま、センターは不満げな声を出してみせた。
「前に、お前がこの場所で私に言った言葉を覚えてるか?」
「さあ…。ここで、二人で色んな話をしてきたから」
センターは視線を遠くにやりながら、まるでずっと昔のことを思い出すかのように目を細めた。
私も、たった一年の間にずいぶんと遠くに来てしまったように感じていた。
「テッペンからの景色を見てみたいって言ったんだ。…私と、二人で」
「ああ…、憶えてるよ。忘れるわけがない」
センターは再び私を見たが、その視線はどこか遠くて、私を通してきっと
一年前の私を見ているのだと思った。
といっても、見た目は何も変わらない。
私は相変わらず制服の上にパーカーを着込み、指ぬきのグローブに黒タイツとブーツ。
センターも、ずっとキャメルのカーディガンを愛用している。
センターはただ懐かしんでいるのだろう。がむしゃらだったあの頃を。
「その通りになったな、と思って」
「そうだな。まさかこんなふうに、テッペンを託されるとは思ってなかった」
「タイマンはれなかったのが不服か?」
「今は…託されたことに意味があったんだと思ってる」
今だってほら、奪ってこそ初めて価値があるのだと思っていたものを、急に
投げて寄越されたにもかかわらずセンターは気づけばしっかりとそれを背負い守っている。
「…だけど」
「ん?」
「だけどやっぱり、前田とは一度ケリをつけておきたかったな」
心底悔しそうな顔をして言うものだから、思わず笑ってしまう。
テッペンを取っても、本人の気質までは変わらないのだろう。
「お前は変わらないな」
緩んだ空気の中、不意にこぼれた呟き。
それが何を示しているのかわかってはいるけど、理解したくはなかった。
「ネズミは変わったのか?」
「私はあのとき、センターを利用するためだけに一緒にいた」
「そうだな、それでもずっと一緒にいてくれた」
「……それは違う」
改めてこんな話をしたことはなかった。
ずいぶん口が滑らかなのは、きっと春の毒気にやられたせいだ。
「私はあの戦争の後も、何度もお前を裏切ろうと思った」
「…知ってたよ」
「私は、こわかったんだ」
この言葉は限りなく真実に近い嘘だった。
自分の感情を意識した瞬間、それが痛みを伴うものだったら事実をねじ曲げない程度に繕う。
言葉に力があることを知っているからこそ、嘘で自分を守ってきた。
お前がこわいから裏切ろうと思ったんじゃない。
本当は、お前を裏切れなくなりそうな自分がこわかったんだ。
871名無しさん@秘密の花園
私は変わることなんてないと思っていた。
いつだって目線を上げたことはなかったから、これからも高いところから
すべてを見下ろしていくのだと、そのときはそう確信していた。
それなのに、真っ直ぐに私を見つめてくるこいつの視線は上からでも下からでもなくて。
いつしかこいつの隣に並び立つことが心地好くなってしまった。
「いいんだ、ネズミが何度裏切りそうになっても」
「どうしてそんなふうに言えるんだ。どうして、そんなに私を信じられる」
「お前が好きだからだよ」
当然のように答えるセンターに、一瞬言葉をなくしてしまった。
理屈をいくら突き詰めてみても、ここではヤンキー特有のマジとかダチとかいう
理屈じゃないものが勝ってしまう。
「私を好きになるなんてよっぽど趣味が悪いな。私が人から好かれるような
人間じゃないことは、お前が一番知っているはずだろ」
こんなことを言いたくなるのは、やはり自分が変わってしまったことをどこかで否定したいからだ。
「ネズミ」
静かに、でもどこか強さを感じさせる声で私を呼ぶ。
その声のトーンはすっかり私の身体に染み付いていて、それを聞くだけで
今私はセンターと共にいるのだ、という実感をわかせた。
「ネズミ、……もう理由を探すのは止せ」
「理屈で説明できないものは、信用できないんだ…」
「理由があったから私の隣にいたのか?そうじゃないだろう。ネズミだって、
本当はわかっているはずだ」
ああ、わかってる。わかっていても否定せずにはいられない。
それはやはり、長い時間をかけて培ってきた私の気質に他ならなかった。
私を見つめるセンターの顔の美しさに、今更ながらはっとさせられる。
凛とした眉も、通った鼻筋も、少し上がった口角も、どこをとっても綺麗だと思った。
「私は、お前のようになれない。お前のように真っ直ぐに生きることができない」
私とあまりに違いすぎる彼女に劣等意識を感じているわけではない。
違いすぎるが故に交われない、だから一緒にいられるのだと思っていた。
だというのに、同じ場所に居場所を求めだした自分が嫌で仕方なかった。
だからフラフラと横道に入っては何度も裏切りという思惑を繰り返し、
それも出来ずにまたここへ戻ってくる。
「ネズミは、そのままでいい」
「私はお前と同じ場所にはいられない。……そういう人間なんだ」
気づけば私の視線はセンターのローファーにまで落ちていて、ああなんて
馬鹿なことを口走ってしまったんだ、と今になって後悔した。