【馬路須加学園】中央×鼠の秘密の部屋★3

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1名無しさん@秘密の花園
*マブダチ?馬鹿言え、てめーらデキてんだろうが!!なマジすか学園の百合カップル、
センターとネズミの「屋上」では見せられない夜のスレッドです。
*18禁描写OK。「屋上」では自重したいいかがわしいネタはこちらにお願いします。
*中の人の話は厳禁!ドラマの中のキャラクターとしての話題に留めましょう。

初代スレ
【マジすか学園】センターとネズミの秘密の部屋
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1322569817/

これから中の人達のメディア露出が増えるため、スレッド名をわかりにくいように変更しました。
2名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 02:02:56.00 ID:0QfNOfNm
前スレ
【マジすか学園】センターとネズミの秘密の部屋★2
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1322569817/
3名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 02:15:45.97 ID:MWwSs9gR
スレ立て乙です

タイトル変わったのね…
4名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 02:20:24.57 ID:0QfNOfNm
マブダチだったのに一線を超えちゃう事をネガティブに捉える作品もエロくて好きかもしれん
ダチだったのに…っていう
その事でネズミが怒ってたり、悲しんでたり傷付いてたりするのに
身体はセンターを求めて喜んでる
そんな自分に更に自己嫌悪、みたいなの
何故か興奮する
5名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 02:22:28.83 ID:Hlj2GjER
   ☆>>1乙つの字連合☆     
                 
  ∧__,∧     ∧__∧ 
⊂(o^∀^o)   ⊂(^▽^) 
  ヽ ⊂ )     ヽ ⊂ ) 
  ( ( ̄) )      ( ( ̄) )   
   ̄   ̄      ̄   ̄

スレタイもGJ
6名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 08:50:14.72 ID:/EENclpH
前スレにお気に入りの作品があったら今のうちに保存することをお勧めしまス☆
7名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 19:27:07.44 ID:rra3dRMA
>>1乙の字連合
職人さんここに気付いてくれるかな
8名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 20:23:36.19 ID:TPwPkQIi
スレタイ変わりすぎて気付いて貰えなかったらとちょっと心配w
でも内容が内容だしこのくらい分かりにくくて丁度いいと思う。
一応屋上のほうに知らせてあるし
9名無しさん@秘密の花園:2012/04/23(月) 22:38:14.04 ID:wGGbsfsz
職人様いつもありがとうございます
マジすか3が始まるまで楽しめるとは
書き手様のおかげでございますわ
10名無しさん@秘密の花園:2012/04/24(火) 12:46:24.36 ID:bKx9gz8Z
温泉の続きとかまだかな〜
11名無しさん@秘密の花園:2012/04/24(火) 14:04:27.43 ID:Tr5C2+L7
屋上、雰囲気変わった?
気のせいかな・・・
12名無しさん@秘密の花園:2012/04/24(火) 17:01:22.37 ID:/hVlVqZY
まあ、これだけ時間がたつと住人も入れ替わってるかもしれんけど・・・
最近はAAも貼られてて可愛いね
保守してくれてありがたい。
ちなみに自分は屋上の初代スレを建てた住人ですw
じつはこっちの初代スレも建てましたw
13名無しさん@秘密の花園:2012/04/24(火) 23:25:21.57 ID:FmkxCQS5
>>12
おお、あなたが創世神ですか。
職人さまという名の神々の作品を読めるのも、あなたがいてこそですな。
14名無しさん@秘密の花園:2012/04/25(水) 00:06:19.18 ID:AtMOgxKF
初代スレが立った頃はまさか、素晴らしい書き手様が集う神スレになるとは思いもしなかった・・・
エロは読みたいけど、書いてくれる書き手さん居るかねーなんて屋上で言ってたのに・・・。

初代秘密の部屋も神職人の神作品連発で素晴らしかったが
2スレ目もレベルの高い書き手様が増えて
しかもそれが続くなんて
皆エロが読みたいし書きたかったんだなぁ( ´∀`)
本放送見た時から二人のセックスが普通に思い浮かんだから
皆思う事は同じかなw
15名無しさん@秘密の花園:2012/04/26(木) 02:31:51.38 ID:B5i8JVUf
職人様はみつけてくれるだろうか・・・
スレタイもわかりにくくなったし、ちょっとageてみるか
16名無しさん@秘密の花園:2012/04/28(土) 08:24:38.25 ID:3bmRGyHC
職人さん・・・
17名無しさん@秘密の花園:2012/04/28(土) 08:31:55.87 ID:+29Fhtyy
潜水艇、一旦浮上します!
ステルス能力が強力過ぎて隊員が発見できない様子!
18名無しさん@秘密の花園:2012/04/28(土) 08:57:23.78 ID:nBeDSe86
なんの確証もないけどたぶんもう見つけてくれてると思う
19名無しさん@秘密の花園:2012/04/29(日) 06:02:01.34 ID:eIy9GnCj
前スレで誘導も出来てないし1回作り直した方がいいと思う
共通のスレタイが秘密の部屋だけじゃキツイと思うな
20名無しさん@秘密の花園:2012/04/29(日) 08:08:27.64 ID:G2nDGK80
職人様は屋上とかは見ないのかね?
21名無しさん@秘密の花園:2012/04/29(日) 11:43:57.88 ID:qkmwajqu
改名については一回議論してるから大丈夫じゃないか?
というか、あれだけ素晴らしい文章書く人が 見つけられないなんてことがあるのかね?

前回からまだ一週間しか経ってないわけだし
職人さまも、変にコメントしない主義の人かもしれないし、なんか事情もあるかもしれない
むしろあんまり騒がないほうがいいかもしれない
22名無しさん@秘密の花園:2012/04/29(日) 12:44:05.27 ID:EMure79e
議論はしたけど
誘導も何もないのは事実だから…
今屋上に誘導入れた人居るから見つかるでしょ
23名無しさん@秘密の花園:2012/04/29(日) 15:03:21.47 ID:o83QRkXq
誰もいないと思ってたら移動してたのか
24名無しさん@秘密の花園:2012/04/29(日) 15:24:11.72 ID:XPkKQfwO
でも、レス数800番台で容量オーバーするスレなんてあんまりないよねw
いきなり来るから告知も出来ないしw
25名無しさん@秘密の花園:2012/04/30(月) 23:52:24.71 ID:IgYiOnG7
細かい雑談は屋上ですることが多いからね
ここは必然的に長文が増えちゃうよねw
26名無しさん@秘密の花園:2012/05/01(火) 22:39:23.91 ID:kzmwqkCE
温泉の続きとかまだあるし読みたい・・・
27名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 13:30:25.59 ID:4E/a1o0A
センターがネズミの机で自慰した続きがみたい
28名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 17:34:34.97 ID:ZPRRXLd8
ここって男体化とかダメ?
29名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 18:42:38.34 ID:1Wa7jYnN
そういう人を選びそうな奴は頭に注意書きして投下中の名前欄に作品名入れて
苦手な人はNGに突っ込んでもらうなりしてスルーし易くすれば個人的にはアリだと思う
30名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 18:43:40.54 ID:7unswuZj
「給料明細書」

「センター、ちょっ…」
マブダチの舌が首筋を這う。シティホテルの一室で、二人は淫らな行為に及んでいた。
今日は月に一度の給料日。体を張って稼いでくれた未来への貯蓄に対して、今度はネズミが応える番だった。
こんな下らない契約を結んだのは一年前。二人が出会って約一月経った頃だった。

「じゃあお前の船に乗るとしよう」
「それは賢い判断だ」
「だがひとつ、取引をしないか?」
「…取引?」
センターはネズミの腕を掴んだ。そしてそのまま、キスをしたのをネズミはぼんやり思い出す。
「報酬はお前だ」

駒にする代わりの報酬は高くついた。
ホテル代なんて痛くも痒くも無かったが、相方の凄まじい独占欲と、長い夜の愛撫がネズミの体力と精神力を奪う。
「もっと声だして、ネズミ」
はしたない声を上げることを拒むネズミにセンターは追い討ちをかける。唇が二つの乳房の頂をいたぶり、白い肌に赤い花を咲かす。
「あっ…」
「ここが好きだよな」
数を重ねる度にセンターは腕をあげた。過去の経験が有ったのかは本人に聞かないし知りたくないから不明だが、ネズミの弱い所を上手く突いて意地っ張りな壁を剥がそうとした。


31名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 18:45:18.85 ID:7unswuZj
裸であるのにネズミは脱ぎたがらない。そこまで入ってくるのを許さなかった。快楽に溺れた中でも二人は戦っていた。それがネズミがこの日を嫌う理由のひとつだった。

「この前矢場久根の奴と話してたろ」
「いつっ…の、ことだっ…」
「一週間前かな。聞かせてもらおうか」
いつものネズミなら隠し通す秘密もこの日だけは出来なかった。言わなければ疼いた場所は放って置かれて、自慰を強制させられるようなことだってあった。
それをセンターは椅子に腰掛け見ていて、卑猥な言葉をネズミに浴びせた。屈辱的な瞬間、けれどやめられない。手は止められない。恥辱な行為は人を狂わせた。
何よりセンターの真っ赤な唇から発せられる言葉に、偽りは無かったからだ。

既に水浸しになった下着の端をスルスルとほどいてセンターは言う。敏感になり過ぎた太ももの谷は、熟れて悲鳴を上げていた。
手に入れたかったのは矢場久根の動向。シブヤが居なくなった今、次代のリーダーがどう出るのかを探りたかった。だから出向いて話をしただけなのに、センターはそれさえも嫌う。
「やけに親しげだったよな。あいつ、知らない顔だったが」
「んなこ、と…なっ、いだろ…んっ」
「こらこら。嘘はよくないぞネズミ」

二人にはもう一つの約束があった。
事の最中は嘘を吐かない。感情に正直に、欲望に素直になることを義務づけされた。ネズミにとって最も難しい問題だった。


32名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 18:46:56.52 ID:7unswuZj
ベッドの向こうの鏡に映るのは、センターに向かって足を開いて、今にも泣き出しそうな自分だった。いっそ手を縛って好き放題弄ればいいのに、センターは選択肢を与え、求める自由で求めさせ、最後まで上に立とうとしていた。
「言えないのかな?」
「これだけは…いっ、言わないっ…」

言えなかった。矢場久根の残党がセンター狩りを目論んでいること。
この前はなんとかなったが、次はどうなるか分からない。センターに言えばきっと戦いに行ってしまう。何度説得したって、今の立場の理解より本能が勝ってしまう。
だからネズミはネズミで交渉することにした。ネズミが代わりに戦うことになっていた。
やっと手に入れたテッペンを安々手放したりしない。センターはそんなこと知らなくてもいい。
もしネズミがやられたら、その時はその時。マジ女総出で潰して貰うさ、と軽く笑えばいいんだ。
センターと出会ってから何かを犠牲にすることを学んだ。それはこの報酬としての体も心も同じ。人の為にしたことがいつか自分の為になるなら、とネズミは歯を喰いしばって立ち向かう。
「どうだ…きらいにっ、なったか…?」
「そうだな…」
昔言った。私を嫌え、憎め。その台詞今はもう言えない。嫌われたくない。そう思うようになってしまった。

「いや、好きだ」
裸の交渉はネズミを変えた。拒み続けた変化に屈し、二人はもはや戦ってなどいない。形だけの憎まれ口を叩きながら、まるで恋人のようなキスをしていた。
センターの両手がネズミの頬を包み、伝う涙で指先が濡れた。
「入れるよ」
潤滑油はシーツを濡らすほどに溢れ、沈んだ指の分だけまた染みを作った。ねっとりとした感覚の中に繊細に動く先端が狂おしい快楽に引きずり込む。
ネズミも自ら腰を揺らしながら、嘘を吐かせてくれるマブダチの目に灯る炎を見つめていた。
好きだから守りたい、その為についた嘘もセンターにはお見通しのようで、小さな策略家のタイマンは失敗に終わった。代わりに来月は特別ボーナスを支給させて貰うことになりそうだ。


終わり
33名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 19:11:24.81 ID:+vm/FoI2
職人様きたあああああああ(*´∀`)
エロいおエロいお
センターがプロの調教師みたいになっとるではないですかww
34名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 20:55:01.94 ID:+WeuHCHF
SUGEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!
ただひたすらありがとうございますと言いたい!

ヤンキーのくせしてアダルトな関係になってるふたり最高
まるで恋人のようなキスをしていた
ってエロチック
35名無しさん@秘密の花園:2012/05/03(木) 21:33:20.29 ID:+vm/FoI2
お、二回目読んだら神職人様だとわかった
よかった・・・スレを見つけてくれて( *`ω´)
36名無しさん@秘密の花園:2012/05/04(金) 15:37:23.49 ID:0H+sum3m
GWにまさかの神作品が
37名無しさん@秘密の花園:2012/05/04(金) 21:18:11.52 ID:8YDVrfSP
ゴールデンプレゼント
38名無しさん@秘密の花園:2012/05/04(金) 23:00:38.55 ID:CX13ucsY
もうね、報酬代りにセックスさせられてる筈なのに
センターにマジ惚れして守ろうとしてるとこがね
くっそエロいわ
身体だけじゃなく心を支配していくって
いやあエロいわ
39名無しさん@秘密の花園:2012/05/06(日) 16:55:26.06 ID:mYwNyZcz
40名無しさん@秘密の花園:2012/05/08(火) 02:29:28.42 ID:T+oK669F
センターの独占欲は確かに凄そうだ
しかも力では敵わないからなぁ
ニヤニヤ
41名無しさん@秘密の花園:2012/05/09(水) 08:01:07.26 ID:uUTfdSvn
うーん来ないねぇ
42名無しさん@秘密の花園:2012/05/09(水) 09:06:53.44 ID:F1TLXsXe
百合異だ覗いてこのスレに4つほど更新がある時のテンションの上がり方は異常
43名無しさん@秘密の花園:2012/05/09(水) 09:07:18.57 ID:F1TLXsXe
「百合板」だった
44名無しさん@秘密の花園:2012/05/09(水) 23:16:08.02 ID:chVNXcgl
>>42
よくわかるw

人いないように見えるけど、ちゃんとチェックしてる人は多いはず
45名無しさん@秘密の花園:2012/05/09(水) 23:27:19.72 ID:eTtHXvix
センター自慰の人と、温泉の人もちゃんと見つけてくれてるかなぁ・・・
46名無しさん@秘密の花園:2012/05/10(木) 10:41:22.94 ID:7YP+fX84
本当にこのまま待つの?
47名無しさん@秘密の花園:2012/05/10(木) 11:14:41.94 ID:KOMu/Pab
つうか屋上見ないでここしかチェックしてないって事あるのかね
48名無しさん@秘密の花園:2012/05/10(木) 13:30:04.81 ID:k38vlpaP
まさに自分がそうです
百合板しか見てない人多いと思いますよ
49名無しさん@秘密の花園:2012/05/10(木) 21:39:50.74 ID:VYOZDHcZ
えーそうなんだw
じゃあたまにageてみたりする?
温泉の人と自慰の作家さんが新スレに気付いてない可能性はあるかね?
50名無しさん@秘密の花園:2012/05/11(金) 12:52:34.78 ID:7PtGFkwB
俺もここしか見てないや

>>30-32
久しぶりに来たら神が…
GJ
51名無しさん@秘密の花園:2012/05/11(金) 23:36:11.41 ID:NTzDVHXO
ここしか来ないなんてあんさん
なかなかの好きモンやな
52名無しさん@秘密の花園:2012/05/12(土) 02:27:46.41 ID:RbKk88qa
前スレ743-745、815、817、830-834の続きです。
前の投稿は誤字が多くてすみませんでした。



校庭にたむろする他の生徒とすれ違う度、彼女のただならぬ雰囲気に生徒たちは自然と道を開けていった。
まさか喧嘩が生きがいのようなセンターがたった一人の人間に心を動かされているなど誰も思いやしなかった。

学校の外へ出たセンターは目的もなく走り続けた。
空にはいつのまにか雲が広がり今にも雨が降り出しそうで空気も独特の湿気を帯びている。
河原に差し掛かった所で右足の痛みが痛みがぶり返して立ち止まった。
ただ学校から立ち去る事に必死で怪我をした右脚の痛みを忘れかけていたようであった。
センターは肩を激しく上下に動かしながら肺へ空気を出し入れする。胸が締め付けられるように苦しい。
先刻のネズミのうんざりした顔が思い浮かび、センターは髪の毛を振り乱しながら頭をぶんぶんと振り払った。

「違う…!」

彼女のあんな顔を見るために喧嘩をしているわけじゃない。
センターは自分に対する苛立ちを増し唇を噛みしめた。
ただ好きなだけなのに、どうして上手くいかないんだ。
ネズミと出会ってから少しは強くなれたかと思っていた、けれど。

「何も…何も変わってない…」

結局私は何も変われていない。
築いてきた私という人格を守るために拳を振りあげる日々はただ自分は強くなれているという思いこみを激しくさせただけ。
胸の締め付けるような痛みがじぃんとした熱さに変わっていく。
消えてなくなるはずの想いは弱くなることなく確実に大きくなり、気持ちに盲目になりすぎた挙げ句大好きな彼女に迷惑をかけてしまった。
どうしようもないくらい自分は馬鹿な生き物だと再確認をした。
この期に及んでいつも耽っている禁じられた行為を思いだし、身体が熱くなっているのだから。
センターは無気力にくすりと笑いどんよりとした空を見上げた。
もう、気を紛らわす所かすっかり卑しい身体になってしまっていた。

その時、センターが立つ河原沿いの道の向こうからぞろぞろ足音が聞こえた。
視線を落とすと人の群れがセンターに向かってやってくる。
昨晩、センターと喧嘩をした学校の生徒達だ。

「こんなところにいたのかよ。探したんだぜ」
「昨日はよくもやってくれたな…面かせよ」

仲間をやられた落とし前をつけにきたのだろう。相当怒っている様子が伝わってくる。
センターはぎろりと相手を睨み回した。
すっかり暗い雲に覆われた空の下、その様子が不思議とすべてスローのような世界に映る。
傷が未だに痛むが、そんなこと言ってられない。
マジ女の敵を片づけネズミを守る。彼女を傷つけようとするものは私が赦さない。
それが今、私が喧嘩をする理由だから。

センターがいつものように拳を構えると途端に奴らは声を張り上げながら殴り込んでくる。
彼女はひるむことなくその群れの中に飛び込んでいった。
53名無しさん@秘密の花園:2012/05/12(土) 02:29:58.32 ID:RbKk88qa


夜が更けてきた頃、それほど強くはないが傘をささなければしっとりと濡れるような霧雨が降り注いでいた。
そんな中濡れたアスファルトを踏みつけ学校に辿る道を引き返すセンターが居た。
水分を含んだ制服と一層傷だらけになった身体を抱え、ずるずると右足を引きずり学校へ向かう。

圧倒的多数な相手のやみくもな喧嘩の末、勝ちはしたものの昨日以上に脚を痛めてしまった。
じりじりとした痛みが蝕み濡れた髪が彼女の傷ついた顔に張り付いている。
それでも学校へ向かう理由はただ一ついつもの気持ちの高ぶりを押さえるためだった。
センターは脚を引きずりながら廊下を進む。口の中が切れているのだろう、血の味がする。
目的地はいつものネズミの教室。
そして普段どおり彼女の席につくと力なく机に伏せると深くため息をついた。

ぽつんと一人佇む教室。

孤独感だけが全身を蝕んでいく。雨でびしょ濡れになっても寒さへの感覚は麻痺していた。
校庭の外灯がぼんやりと暗闇の教室を照らしネズミの机の傷をうっすらと映し出す。
幾度もこの席に座って卑しい行為を繰り返してきたためか、もうその傷がいくつどのようについているのかさえもう覚えてしまった。
その中にはおそらく彼女がつけたであろうネズミを象った傷がある。

「ネズミ…」

机の傷を愛しそうに撫でながら今にも消え入りそうな声で名前を呟く。
そしてセンターは熱を帯びて刺激を与えられるのを待ち続けているスカートの中に手をすべり込ませた。
指で下着の上から割れ目を撫で上げると、すっかり冷えてしまった自分の手の冷たさにぴくっと肩を震わせた。
でも身体が熱くなるのは止められない。
今日仕返しにきた他校のヤンキー達はまたやってくるだろう。
そうしたらまたやり返してやればいいさ。何度でもやってやると頭の片隅でうっすら考えた。
しかし下着の中に手を差し入れて秘部に指を沈ませると考えていた事さえ一気にとんでしまった。
まだ触ってもいないのにセンターのそこはすっかりトロトロに熟れてしまっていたのだから。

己の醜態にことごとく呆れつつも、センターは快楽の渦へ静かに身をゆだねていった。
54名無しさん@秘密の花園:2012/05/12(土) 02:32:54.70 ID:RbKk88qa


霧雨が降りしきる屋上、悪天候と夜の空気のせいかより一層冷える。
屋上の出入り口の壁と机、その辺のガラクタを組み立てて即興で作ったバリケードのような物の中でネズミは雨をしのぎながら静かに佇んでいた。
中入れば雨と風をしのげるようなつくりになっている。
ネズミは昼間からずっとこのまま屋上に居た。
さっさと下校してもよかったのだが、センターの行動が理解できずモヤモヤとした気分が晴れないのが気に食わず音楽を聞きながら屋上で過ごしていたのだった。
だがお気に入りのクラッシックも耳にはいってこない。

センターが一瞬見せた怯えた顔が頭から離れなかったのだ。

「なんなんだよ…あいつ」

もういくつ噛んだのかわからない風船ガムをぷくっと膨らませ、すぐに爆ぜさせた。
ふと携帯に映し出された時刻を見るともうすぐ時刻が変わる時間だった。流石にセンターは戻ってこないであろう。
ネズミは静かに立ち上がるとお手製のやぐらから抜け机の脚を蹴飛ばした。
ガラガラと机や椅子が崩れ落ち水溜りから雨水が弾け飛ぶ。
ネズミはそんな様子を気にも留めず屋上から立ち去った。

階段を下りながらネズミは昼間のセンターの事を思い浮かべていた。
一体どうしたというのだ。彼女が勝手なことをして私が怒るなんていう流れは今に始まったことではない。
あんな傷だらけのままどこをほつき歩いているのか。

ネズミは怪訝そうな表情を浮かべ階段の踊り場にさしかかる。
その時ふと廊下に目をやると立ち止まった。見覚えのある鞄が無造作に落ちていたからだ。
センターの鞄?どうしてこんなところに…。
ネズミはゆっくり鞄に近づくと微かに人の気配を感じた。
そして一つだけ後ろのドアが半開きになった教室が目に入った。そこはネズミの教室。
今日は週末。こんな夜遅く自分以外に誰も残っているはずがなかった。
ネズミは足音を立てぬように近づくと見覚えがある後ろ姿が目に入った。

「……センター?」


-続く-
55名無しさん@秘密の花園:2012/05/12(土) 06:09:35.66 ID:d5xKZyZE
うおぉおう嬉し過ぎて泣きそうwww
乙!
56名無しさん@秘密の花園:2012/05/12(土) 07:27:14.13 ID:462gLEq/
センター自慰の続きキターーー\(^o^)/
57名無しさん@秘密の花園:2012/05/12(土) 11:21:53.16 ID:huGvWr8X
>>54
うわぁああああああああああ
58名無しさん@秘密の花園:2012/05/12(土) 23:09:57.76 ID:QJi4laBV
ヤッター!ありがとうございます!
好きな人の前で強がるセンターさんが大好きです
続きがどうなるか気になりますな〜
59名無しさん@秘密の花園:2012/05/15(火) 15:38:20.46 ID:uWlMxA2E
温泉の職人様、ここに気付いてるだろうか・・・?
続き書いてくれそうな雰囲気だったし、書いてたら投下するためにスレを探してくれてそうだけど・・・
60名無しさん@秘密の花園:2012/05/16(水) 01:03:36.88 ID:DzJPVUvX
あーセンネズエロ読みたい
センネズエロセンネズエロ
どエロいのが読みたいよ〜
61名無しさん@秘密の花園:2012/05/16(水) 01:43:46.47 ID:KuIJzYCy
suck!
62名無しさん@秘密の花園:2012/05/16(水) 02:30:28.49 ID:72khdj+V
>>59
まあ、まったり待ちましょう
63名無しさん@秘密の花園:2012/05/20(日) 02:55:45.71 ID:HhYiGCFe
ネズミ「ここんとこセンターが相手してくれない・・・(/ _ ; )
あたしに飽きちゃったのかな」



センター「手が痛いんですけど」
医者「腱鞘炎ですね。いつも何をしてますか?手芸とか、ゲームのやり過ぎとか」
センター「よく人を殴ってます。あと、ネズミをいっぱい感じさせてます。」
医者「は?」
センター「ネズミのせいですね」
医者「よくわからんけど、お薬だしときますね」



職人さんまだかなー
64名無しさん@秘密の花園:2012/05/20(日) 16:20:42.15 ID:hJZwEFV4
>>63
ほっこりしたw
65名無しさん@秘密の花園:2012/05/20(日) 21:12:59.42 ID:sjhJQnut
職人さんが見つけてくれるようにあげてみる
66名無しさん@秘密の花園:2012/05/20(日) 21:15:30.24 ID:sjhJQnut
だがしかし、やり方がわからずあげれなかったorz
気づいて!職人さぁぁあん!!!!
67名無しさん@秘密の花園:2012/05/20(日) 21:27:18.20 ID:IyJGT2r4
センター「また手が痛くなった」
医者「安静にするように言ったでしょうが」
センター「可愛いネズミがあまりに求めてくるものだから、ついまた遊んでしまい」
医者「ふむ・・・」
センター「彼女があまりに激しく動くから・・・」
医者「ハムスターでも飼ってるのかね?あんまり苛めちゃだめだよ」
センター「てめぇ、私のネズミをハムスター呼ばわりか!!?」
医者「・・・何だかわからんがお薬出しとくね」


ネズミ「センター遅いな・・・(/ _ ; )」
68名無しさん@秘密の花園:2012/05/21(月) 02:34:00.73 ID:eKxgXJkg
センターバカスwww

あんまりネズミ悲しませちゃ駄目だよ
69名無しさん@秘密の花園:2012/05/21(月) 03:02:02.01 ID:ztupC1Se
   ネズミ、女にしてやんよ・・・

    <⌒ )ヽ-、 ___ センター・・・
   <⌒/``ニ  丶/
 /<_/____/ ギシッギシッ
70名無しさん@秘密の花園:2012/05/23(水) 01:30:30.55 ID:ALMpda1d
>>63
ほっこりー♪
71名無しさん@秘密の花園:2012/05/23(水) 02:21:45.53 ID:ALMpda1d
【ビーチ】

二人で海…
誘ったって、いつもパーカーのあいつは水着になるのはイヤだとかなんとかいって、来てくれないんじゃないかって思ってた。

でも神様っているもんだな。
奇跡なのか?
いま、ネズミとふたりで、誰もいないビーチに来てる。

ネズミも私もお揃いの白いビキニ。
ネズミの執事さんが二人分用意してくれて、グアム行きのチケットもホテルも全部手配してくれた。

本当はノリノリだったのか、ネズミ?

聞きたくなるが、寝そべって空を見上げてるネズミの横顔があまりにもキレイで、私はぼんやりその輪郭を目でなぞる。

「センター」
「なんだ?泳ぐか?」
「ちがう。日焼けするのはゴメンだ。日影でいい場所を知ってる。そこにいこう。」
ネズミははしゃぐでもなく淡々と話し、表情も何もなく言った。

「あぁ、いいよ。」
ビキニのネズミの後を追う。
今日はせっかくの海外デートなのに、楽しくないのか?ネズミ。

ついたところは、ひんやりとした洞窟だった。

暗がりへ進んでいくと、急に足を止めたネズミが、振り向いた。

…ネ
声は唇に塞がれた。
熱い柔らかな唇。甘い唾液を交換しながら、
納得した。

早く、こうしたくて我慢してたんだな。プライベートビーチだって二人きりだったのに。
暗がりの方が落ち着く…のか?

Kissはむさぼりあい確かめ合い
温度を分け合った。
長い、長いKiss。
72名無しさん@秘密の花園:2012/05/23(水) 02:33:41.33 ID:ALMpda1d
やっと体の緊張がとけたのか、ネズミの腕が肩にまきついてきた。
細い小さな腕。
瞳は潤んでいる。

ポチャーン、と雫がたれる音。
二人の身体が擦れる音。
静寂の中で、ネズミの熱視線と肌の匂い。とろけてしまいそうな、甘い甘い時間。

「どうした、いきなり…」
余裕ぶって聞いてみたけど、
動揺しまくりの鼓動は悟られていただろうか?

「だって…」
かわいい唇をつぐむネズミ。
私がグアムに浮かれすぎておふざけで抱きつくくらいしかしてくれなかった、と拗ねた顔で聞かされた。

…いつもなら、自分で考えろバカ!って言い散らして終わり、そこから必死になだめてどうした?と聞き出す手間がこのときはなかった。
珍しく、自分の欲求を素直に話すネズミが、愛しくてたまらなくなった。



そっと水着をぬがせて、露わになった白い肌を頬張った。胸を大切に包んだ。ネズミの潤んだ瞳は私をみている。
73名無しさん@秘密の花園:2012/05/23(水) 02:45:44.07 ID:ALMpda1d
おへそを人差し指でなぞると、
ネズミは顔を上にむけ、心の準備をしはじめたようだった。
もう一度長い、甘いKissをして、
水着の下を脱がせた。

大きな岩の上にネズミを寝かせて、全身をネズミとぴったり密着させた。右手の指を、背中からおしりをたどって、下へ前へ這わせてゆく。

んっ…
吐息が漏れる。
ふたりで会話も交わさずに、目と目で愛を確かめ合ってる。
いくよ…

ネズミの中はもう入り口から、私を飲み込んで、粘膜に抱かれるように奥へと導かれた。
ネズミは少し角度をつけて、上にむかったところが感じるらしい。
吐息が荒くなる。

狭い洞窟で、ひとりの美少女の身体をひとりじめしている、
心も躰も。
その快感にもきづいてしまった。

ああ、普通のヤンキーに戻れるかな。おまえとだったら、ふつうのヤンキーなんて、退屈だろうな。私たちは特別な、いちばんの、てっぺんのヤンキーだ。
ふつうなんて、くそくらえだな。
74名無しさん@秘密の花園:2012/05/23(水) 03:03:43.98 ID:ALMpda1d
奥まで指を潜らせ、とろんとしたネズミの瞳をみながら、いとしい気持ちをのっけて指を出し入れして、かきまわして、奥を突いた。

左手はネズミの後頭部を抱いている。吸い付く肌に頬ずりしたり瞼にKissをしたり。

「あいしてる…?」
「ああ。誰よりも愛してるよ。世界でたったひとりの、大切なひとなんだ。ネズミしか、私にはいないんだ」

長い時間、そうしていた。
火照る身体は、ひんやりとした洞窟の中でも冷めることなく、
熱く、まざりあい、二人は完璧にひとつになれた、そんな気がした。

「センター」
「ん?」

他の奴らには絶対みせない、ふたりの甘いやりとり。

「センター」
「ネズミ、愛してるよ」

「わかってるよ。さっきからそればっかり…」

ネズミの顔は、ピンクのオーラがかかっているように、美しい華のように、
私には見えるんだ…

「センター」

ピンクのオーラは確実に、ネズミの…


パーカーだ。

「センター、屋上で昼寝すると熱射病になるっスよ」
「え?」

そこは学校の屋上。
…また夢をみてたのか…

「まぁセンターはそんなだから日焼けとか気にしないっスよね。来週、グアムの別荘が改装終わったんで行こうと思ってるんスけどセンターの分のチケットもとっといたんで」

「え!グアム?!」

「パスポートとっておいてほしいっす。あ、いまから申請しにいくならつきあってやってもいいスけど」

私は大量に鼻血を出して倒れた

(おわり)
75名無しさん@秘密の花園:2012/05/23(水) 11:11:39.54 ID:nbVUg2R6
また夢オチかw
ピンクのオーラ笑った
76名無しさん@秘密の花園:2012/05/23(水) 19:32:13.39 ID:Qv/QZGRu
どっかで見たことあるやつw

あいしてる?って聞いちゃうネズミかわうぃーね。
それに倍返しするセンター好き。
77名無しさん@秘密の花園:2012/05/24(木) 02:12:04.54 ID:9KjLpKpW
地上は総選挙で戦闘ムードだけど百合の園に来るとまったり癒されるわー
もちろん白水着はあの白水着ですな
78名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 01:28:24.33 ID:/fbIxOS6
外国の綺麗な洞窟の中でHとか憧れるよね
センターの夢はファンタジックで可愛い
79名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 02:38:31.71 ID:a5Hf19dL
【ビーチ・続編】

先週の夢、正夢にしてやる…


予定通り、ネズミとふたりでグアムの別荘にやってきた。

さすがネズミの親父。
財力は素晴らしくあるらしく、素敵な別荘、ビジネスクラスのシート、いたれりつくせりだ。
プライベートビーチはもちろん、
……ある。


そして、お揃いの白い水着。これもちゃんと希望をいって、揃えてもらった。

あのムフフな夢を、今度こそホントにしてやるんだ!
80名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 02:40:24.44 ID:a5Hf19dL
グアムに着いたのは夕方で、
そこからお迎えのクルマで数十分走り、別荘に着いたのは、もう日が落ちる時間だった。

別荘に着くなり、鮮やかな色のフルーツジュースで一息ついて、ソファでネズミとゆっくりくつろいだ。


ビーチ(洞窟…)に行くのは明日だな…


ネズミの腰を抱きながら、他愛のない話をケラケラ笑いながらした。

おたべの私服がダサイらしいこと。
洋ランの趣味が漫画やアニメで、ホントはヲタなこと。
シブヤをこの前みかけたら、赤い羽根募金に募金してたこと。

くだらない噂話で、グアムの時間は流れていく。


ロビーはお手伝いさんがいるから、なんとなくそんな雰囲気にはなれないんだよな…
かわいい天使がそばにいるのに。
81名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 02:41:52.50 ID:a5Hf19dL
夕食をぼちぼちすませ、ネズミと私はふたりでジャグジーに入った。
こういうの、リゾートへきた感じがするよな。

ふたりでカラダを洗いっこして、はしゃいで、まるでただの女子校生だ。

楽しくて、笑って、
…そのあとの記憶がない。


……。

また夢か?
屋上で昼寝してたのか、また?
グアムには行ってなかったのか?!
82名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 02:45:00.05 ID:a5Hf19dL
……。

顔面蒼白であたりをみまわすと、
私はベッドにきちんと寝ていた。

「センター起きたか」
「あっネズミ!え?ここどこ?」

「どこ…ってグアムだよ。センター、お風呂から出たらすぐいびきかいて寝ちゃって…」

!!!
そういえば!


昨日の夜、ネズミと一緒にグアムに行けるのが楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで楽しみで、一睡もできなかったんだ!

思い出した…


「朝まで寝ちゃうかと思った。」
ネズミはここで、安堵の溜息をもらした。


「センター、こっちきて」

よく見たら、私たちはバスローブ姿で、中には何も身につけていなかった。

…ネズミも。



これからだ!

私はネズミに抱きつき、素早くバスローブの紐をといた。


つづく?
(この続きはどなたかお願いします)
83名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 05:41:36.76 ID:AWRWoeCd
面白いwww
センター、どんだけ楽しみだったんだww
84名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 11:07:05.33 ID:g8UicTPZ
ちょw続き投げんなww
おたべの私服もやっぱりダサいのか
85名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 11:15:56.61 ID:2uXAzdzS
(бвб)それからそれからー?
86名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 12:23:31.22 ID:jm8DXZDY
(・◇・)私服がダサいて…いけずやわ〜
87名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 13:19:22.15 ID:YyIoXqKu
童貞っぽいセンターさんだなw
88名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 14:50:29.63 ID:KwaYzlGZ
童貞w
89名無しさん@秘密の花園:2012/05/25(金) 21:26:04.89 ID:4+zMzxu8
おい!ど、ど、ど、童貞て言うな!!( ゚д゜ )
90名無しさん@秘密の花園:2012/05/26(土) 00:53:50.15 ID:Ubwj4CDM
地味に登場してるシブヤさんが可愛いわww
91名無しさん@秘密の花園:2012/05/26(土) 20:18:30.56 ID:CETTelUC
温泉の人は本当にここに気付いてないのかなぁ・・・
92名無しさん@秘密の花園:2012/05/29(火) 02:47:24.84 ID:+3XWGwb3
あの、>>82の誰か続きを。
93名無しさん@秘密の花園:2012/05/30(水) 03:22:56.74 ID:0hk62tJZ
一年近くセンネズがオ○ネタでごめんなさい
だって放映当時から凄い想像出来たんだもん…
94名無しさん@秘密の花園:2012/05/30(水) 11:33:11.54 ID:fuEKGoMM
このスレで、はじめてク○ニのエロさを知りました
95名無しさん@秘密の花園:2012/06/01(金) 07:31:53.94 ID:ByOAnzLr
自慰の続きも気になるんだけどな
96名無しさん@秘密の花園:2012/06/02(土) 22:21:42.71 ID:ubg6SiS4
┓(-。-)┏
97名無しさん@秘密の花園:2012/06/02(土) 22:52:53.11 ID:VtbzBILH
( *`ω´) みんな選挙に忙しいのかな
98名無しさん@秘密の花園:2012/06/03(日) 14:47:00.73 ID:258dVvmi
98
99名無しさん@秘密の花園:2012/06/03(日) 15:22:43.28 ID:258dVvmi
99
100名無しさん@秘密の花園:2012/06/03(日) 15:30:22.04 ID:258dVvmi
100
101名無しさん@秘密の花園:2012/06/03(日) 17:07:50.44 ID:xkB79CzZ
センターがいつもアヒル口なのは、舌技で鍛えられた筋肉が発達してるからなんだね
唇とか色々使わなきゃいけないし
102名無しさん@秘密の花園:2012/06/09(土) 00:22:24.08 ID:g8TseFe4
センネズエロ読みたい・・・
仕方ない過去の名作品を読みながら待っているか。
103名無しさん@秘密の花園:2012/06/12(火) 00:12:45.12 ID:bumlZFp1
誰もいなくなったのか…?(´・ω・`)
104名無しさん@秘密の花園:2012/06/12(火) 00:33:00.31 ID:rThMkAAi
( *`ω´)
105名無しさん@秘密の花園:2012/06/12(火) 00:43:50.21 ID:7BevsoM3
(*´・ω・)(・ω・`*)
106名無しさん@秘密の花園:2012/06/12(火) 08:09:32.92 ID:CY2Rfybr
いますお

温泉の方はここを御存知なのでしょうか…
107(^ω^) ◆MayuyuSkYc :2012/06/13(水) 19:52:26.44 ID:MmLEMz1c
(^ω^)誰もいない・・・いろいろヤルなら今のうちだぞ、センター!
108名無しさん@秘密の花園:2012/06/13(水) 20:05:01.80 ID:CCVoPaoe
上げるな巣に帰れ糞コテ
109名無しさん@秘密の花園:2012/06/13(水) 20:10:14.36 ID:MmLEMz1c
>>108
ごめんよ、sageてなかった
110名無しさん@秘密の花園:2012/06/13(水) 21:05:22.60 ID:KE+HXSqF
ageてもある程度安全なようにスレタイ改変したんだからそんなに責めなくても。
でも書き手さん以外コテははずした方がいいと思う。
111名無しさん@秘密の花園:2012/06/13(水) 23:00:08.78 ID:HM9IaJPq
屋上の糞コテだったか…
112名無しさん@秘密の花園:2012/06/13(水) 23:03:14.54 ID:llVT04r7
口の悪いお子様がおるのうwww
113名無しさん@秘密の花園:2012/06/14(木) 18:48:09.78 ID:Wo1w8bui
だれもいない・・・?
114名無しさん@秘密の花園:2012/06/14(木) 19:09:57.55 ID:2fRvhxZj
我欲とエロスを内包しながらも、友情という美しい嘘でパッケージする、
新ヒーローのどうしようもなさ。
この欲望に素直なヒーローに、可愛らしい悪役が愛のお仕置きをされるのが見たいというのが、
全世界の願いではないでしょうか?
そしてヒーローの腕の中でヒロインに変わって行く過程が見られるとしたら・・・
なんとも倒錯的でたまりません。
115名無しさん@秘密の花園:2012/06/15(金) 01:07:00.26 ID:Ql2uWkKl
>>107
というか人違いだったらすまないんだが数ヶ月前までそのコテ付きでセンネズアンチっぽい事書き込んでなかった?
ある日を境に屋上に現れるようになってびっくりした記憶があるんだがw
116名無しさん@秘密の花園:2012/06/15(金) 01:18:33.06 ID:4XuMRC5y
>>115
人違いだよ
この酉は一ヶ月前くらいに某スレでもらったものだから、同じ酉はあり得ないよ

屋上に来たのも、スレ立てしてせんねず小説書いてて、みんなに叩かれまくって傷心の時に、屋上の人に誘われて住人になったから
117名無しさん@秘密の花園:2012/06/15(金) 01:44:53.11 ID:pWNq12Y/
>>116
スレチのうえ余計なお世話だがまゆスレに書き込むときは
酉はともかく顔文字はずした方が良いぞ
お前の使ってる顔文字はまゆゆを表すもので不用意なレス一つで場が荒れる可能性もある
基本コテは嫌われるものだってことは認識しておいてくれよ
118名無しさん@秘密の花園:2012/06/15(金) 01:48:19.12 ID:4XuMRC5y
>>117
分かったよ
119名無しさん@秘密の花園:2012/06/16(土) 04:58:42.16 ID:xIqSj8rX
「夏の日」

白い肌は少し、汗ばんでいた。

ここは私の家。クーラーをつけているが、あまりきかないみたいだ。

たとえばもう少し、ふたりが大人で、もっと知識や経験があって出会っていたなら、
もう少し、やさしいキスができただろうか。
それとも、こんな関係にすらならなかったろうか。

情熱と欲望と愛しさの塊をぶつけあうKiss。

塾にも部活にも参加していない私とネズミは、抗争がなければ放課後の時間なんていくらでもある。

この平和な夏の日に、感謝すら覚える。

制服が暑いからと言って脱ぎ捨て、靴下が、パーカーが、下着が、全部邪魔だった。

裸になって、白く透き通る肌に腕をからめた。

ネズミは、最近急に色っぽくなったのを周りから指摘されているらしい。

ウワサ好きの周りの奴らは敏感なもんだ。
それは、私の家で、…毎日こうしているからさ。

ネズミは全てを私に預けて、安心しきった顔をしている。

長い睫毛の下で、大きな瞳を潤ませて、全身で、私を感じようと、
あなたは委ね、許し、そしてその一方で、泣きじゃくりたい弱さを包んで欲しがっている。
120名無しさん@秘密の花園:2012/06/16(土) 05:10:10.98 ID:xIqSj8rX
>>119

長い深いKissをして、首すじから鎖骨、胸、おへそをなぞる。

この幸せな道筋の先には、もっと愛する人への愛を伝えられる、その先がある。

弱く鳴く声に、胸の奥がツンとなる。

やわらかな茂みを越えて、ネズミの足と足のつけねにある、そこへ舌をもぐりこませて、丁寧に、飴玉を舐めるように、愛撫を続ける。

甘い蜜。
ネズミの体液を私のものにする。

整った顔に、うっすらとピンク色のチークがはたかれたように、ネズミの頬は紅潮して、子猫のように、鳴き続けるんだ。

舌を動かして、小さな蕾を甘噛みして、吸って、舌の上で転がせた。

ネズミの声は大きくなる。
121名無しさん@秘密の花園:2012/06/16(土) 05:18:24.03 ID:xIqSj8rX
>>120

指をそっといれると、ネズミは目を閉じてその感覚をとらえているようだった。

髪を撫で、愛しているよと、何度でも何度でも囁いた。

指が締め付けられる。
言葉じゃなく、身体で話せるようになったのはいつからだっけ。

口づけして、お互いの舌と唾液をからませ、歯をなぞり、唇を吸った。

指をたくさん動かして、好きなところを探り、指が抱きしめられるまで、刺激を与えた。



抱かれているのは、私の方だ。

ネズミ、おまえの
全部をみたい。おまえの、全てがほしい。

っていうのは欲張りかな…

腰を抱いた。
朝までこうしていようか。

おまえの匂い、おまえの視線、おまえの思想、おまえの理想、おまえの失敗、おまえの素直じゃないところ、全部、うけとめる。


一緒にいてくれ、ネズミ。

(終)
122名無しさん@秘密の花園:2012/06/16(土) 05:29:30.17 ID:ZQ3cKCql
>>119-121
ドキドキしながら読みました!
ありがとうございました!
123名無しさん@秘密の花園:2012/06/16(土) 06:50:10.11 ID:7lLQVFf3
久しぶりの投下で不足がちだったセンネズが!マジ職人様に感謝しております
124名無しさん@秘密の花園:2012/06/16(土) 07:35:57.53 ID:auFl4ItY
ふぅ…


あれ、今回は夢オチじゃなかったw
125名無しさん@秘密の花園:2012/06/16(土) 22:17:40.46 ID:8pVrZUOX
夢じゃなく本当にエッチ出来たんだね
童貞卒業したかセンターw
126名無しさん@秘密の花園:2012/06/17(日) 00:53:15.07 ID:ajXPP2Lr
ど、ど、ど、童t(ry
127名無しさん@秘密の花園:2012/06/18(月) 01:27:47.46 ID:S/XCiZs+
今度は監獄の中でエッチするのかなぁ・・・
128名無しさん@秘密の花園:2012/06/18(月) 01:30:02.75 ID:M5pp2AaF
職人さまありがとう!
センターの愛情が伝わってきますね
129名無しさん@秘密の花園:2012/06/18(月) 01:44:15.04 ID:CuZYFkKr
最近ドラマを見たんだがこのスレ見つけてから過去スレも一気全部に読んだよ
ここの職人さんのレベル高すぎて不整脈起きるかとオモタ
ドラマも途中からセンネズの為だけに見てたし、すごく魅力的なCPだと再認識させられた
130名無しさん@秘密の花園:2012/06/18(月) 02:06:24.71 ID:S/XCiZs+
>>129
新規ファンの方がちゃんと見つけてくれて良かったよ
マジで過去作品凄いレベル高いよねw
百合というかレズものでここまでレベル高い書き手が集まるスレは今まで見た事無かった。
131名無しさん@秘密の花園:2012/06/18(月) 13:09:19.97 ID:T/B9RPkS
キャラがしっかりしてるし、書き手のレベルが高いから読み応えある
132名無しさん@秘密の花園:2012/06/18(月) 22:30:59.12 ID:GaImSzdY
久しぶりに過去作品を読むと改めて衝撃を受ける。
神職人さんを始め素晴らしい職人さんに恵まれたよ。
133名無しさん@秘密の花園:2012/06/19(火) 01:10:05.57 ID:8RVaWJPl
昨日の夜、神職人さんのシャンパンを読み返してみてやっぱり終盤の素晴らしい展開ににやけてしまった。
ネズミに「気持ちいいっ」って言わせるとことか、初めて読んだ時はやばかったw

あと、「鎖に繋がれた御主人様」という作品を何気に何度も読み返してる。
この職人様は結局一回しか投下されなかったのかな。
また来ますねと言って来なくなってしまった方も結構いて残念だ。
3でセンネズの出番があるといいなぁ。
本編で二人が健在なところを見れば萌えが再燃するはず・・・
134名無しさん@秘密の花園:2012/06/19(火) 10:51:20.88 ID:6x5Wcf0n
センター「はぁ、ネズミのジェリービーンズ舐めたい」
135名無しさん@秘密の花園:2012/06/19(火) 18:25:09.86 ID:jD/2fDXq
マジすかロックンロール、マジジョテッペンブルース、ヤンキーソウルでしかセンネズ見れなくなるのかな
大きいコンサートで寸劇やるにしても3設定になっちゃうんだろうし
プリズンで出番が少なかったとしてもセンネズコンビ固定でありますように
136名無しさん@秘密の花園:2012/06/19(火) 19:00:43.36 ID:VOc+eAue
大人ジェリービーンズもよいが大人センネズも見たいぞ
137名無しさん@秘密の花園:2012/06/19(火) 23:20:55.63 ID:6x5Wcf0n
また大規模な書き込み規制と地下板のスレ建て嵐が収まらないんで
屋上の保守できる方はお願いします
138名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:35:20.15 ID:aoZWfTxe
センネズもいいけど、ネズセンも良いよね


「おつかれさまでした」
背後からわざとらしい口調で声をかけられる。
「ああ」
返事をしながら振り返ると声の正体はグレーのパーカーを目深く被っており、薄暗い部屋の中では口角が上がっていることしかわからなかった。
ここはネズミが私物化している教室だ。ネズミが帰ってくるのは当たり前だったが私は複雑な表情になってしまった。
学校へ向かう途中、マジ女のシマだというのに威勢だけはいい他校のヤンキーに絡まれて一対四のつまらない喧嘩をしてきたばかりだった。
「どうでした?まあ、センターなら余裕っスよね」
にやにやとわざとらしい口調を続ける彼女は、その様子を見ていたようだ。
どうせあのヤンキー達をけしかけたのも彼女だろう。
というのもここ最近は連日のように他校のやつらから襲われていたからだ。
それも決まってネズミといないときに。
裏でネズミが糸を引いていようがどうでもいい。
襲われたところでたいした相手ではなかったし、私はネズミを信じている。
それだけでよかった。
ただ、ネズミが何をしたいのかが理解できなかった。
毎日のように雑魚の相手をしている私を眺めるのが楽しいのだろうか。
139名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:37:36.41 ID:aoZWfTxe
「ネズミ、お前は何がしたいんだ」
「なんのことッスか。それよりセンター、顔色が良くないッスよ」

しらばっくれて話題をそらされる。
私は壁に凭れるとそのまま床に腰を下ろした。ネズミの言うとおり、今の私は体調が万全とは言えなかった。
雑魚相手でも、こう毎日襲われていては疲労も溜まるようだ。
「少し疲れただけだ」
「大丈夫ッスか…?」
まるで心配しているかのような言葉を吐きながらネズミの口角は相変わらす上を向いていた。
わからない。お前が何を考えているのか。
私にどうしてほしいのか、私をどうしたいのかが。
私はネズミの為ならなんだってあげられるのに、お前はそれを無視して何も教えてくれない。
近付いて来るネズミを見つめながら、私らしくもないそんな感傷が心に湧いた。
140名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:39:29.58 ID:aoZWfTxe
「センター、手を出せ」
私にくっつくようにして座ったネズミはそう言った。
なんだかよくわからないが、反射的に右手を差し出す。すると彼女の両手が私の右手を包み込んだ。
私の手に比べてずいぶん小さいんだな…。疲れた身体はそんなことをぼんやり思った。
またその小さな手がいじらしく見えて、胸がどくんと鳴った。

ネズミは私の手のひらをぐにぐに揉んだり指を曲げ伸ばしさせたりして、さっきの喧嘩の余韻をどこかに捨てさせた。
「…マッサージ?」
「たまにはいいもんでしょう」
「そもそも、お前がヤンキーをけしかけたりしなければ私も疲労をため込む必要はなかったんだが」
「なんの話かわからないっすねぇ。あっしはただセンターの身体が心配なだけっスよ」

よそ行き用の口調でまた嘘をつく。しかしその手つきは優しくて、ネズミの裏腹な行動が私をより混乱させた。
「その喋り方をやめてくれ」
「なんのことやら」
「お前が、わからなくなるんだ」
「それが恐い?」
そう言ったネズミの表情は今にも声を上げて笑い出しそうだった。
まるで私の表情とは正反対だ。

「…そうだよ。私がどんなに近付こうとしても、お前は笑いながら離れていく。どんなに毎日一緒にいても」
言葉の続きを飲み込むようにネズミが口づける。
ほんの一瞬触れ合うと軽く音を立てて唇が離れた。
「可愛いッスね、センターは」
141名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:41:40.89 ID:aoZWfTxe
不意の口づけに鼓動が強くなる。
ネズミの気まぐれは私の心を切り裂いていく。
「そんな可愛いセンターさんにはご褒美っス」
そう言ってまた唇を寄せる。
私が離れないように両手はしっかりと私の頭を引き寄せて固定している。
そんなことしなくても私が離れられないことをわかっているくせに。

ちゅっ、ちゅっと小鳥の鳴くような音が聴覚を刺激する。
ネズミの唇が何度か啄むように私の唇を食むと、濡れた舌が唇を割って浸入してきた。
思わずネズミの肩をつかむ。
ざらりとした独特の感触に皮膚が粟立つ。執拗に舌と舌を絡めると濡れた音が鼓膜に響いた。
ネズミの舌が歯列をなぞり、上顎をくすぐりながら口腔を蹂躙する。
私はその行為に抗うこともできず、口腔を弄ばれながらだらしなく吐息を漏らすだけだった。
「…ん…」
私が声とも音ともつかないものを吐き出すと、ネズミは気をよくしたのか絡めていた舌を離し、唇で私の舌を刺激しだした。
舌先を唇で食まれると、舌とは違う滑らかな感触に下腹部がじわじわと疼いた。
「っネズミ…」
執拗なまでの水音ともやもやとした快感に耐えきれず思わず名前を呼ぶ。
ネズミは舌を食むのをやめもう一度深く口づけると、支配されていた口腔はやっと解放された。
142名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:43:29.74 ID:aoZWfTxe
顔を離すとネズミは意地悪い笑みを浮かべていて、唇を汚した唾液を舌で舐めとった。
私を翻弄して楽しんでいるときの表情だ。
「お前は私をどうしたいんだ、ネズミ…」
思わず発した言葉に後悔した。
私を苦しませるのが上手いネズミに餌を与えてしまった。
直後、強く床に押し倒された。
ネズミは私に跨がると楽しくてしょうがないといった表情で私を傷つける。
「こんなに大事にしてるじゃないッスか。お前は私の大切な『コマ』っスからね」
重く降り注いだ言葉が案の定私の心に血を滲ませて、目の奥が痛くなった。
ネズミは私の表情に満足したのか、首筋に舌を這わせる。
涙を堪える私のことなの気にもとめずに、ネズミは首筋から徐々に耳へと舌を移動させた。
湿った音が響くと身体は熱くなり、ぞくぞくともどかしい快感が私を嬲る。
「んっ…ぁ…」
「相変わらず、ここ弱いッスね」
耳の縁をべろりと舐めあげられると、舌の熱と感触にびくりと反応し一際高い音が漏れた。
「っぁあ…!」
143名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:45:35.40 ID:aoZWfTxe
耳に「ふふっ」とネズミの満足気な息がかかる。
唇で耳や首筋を嬲りながらネズミの腕がセーラー服の中に滑り込み脇腹を撫でながら徐々になだらかな膨らみに手を伸ばす。
私は全身が粟立つのを感じて、呼吸が浅くなった。
乱暴に下着ごと服を捲りあげられるとネズミは唇が触れるか触れないかの距離でその双丘に口づける。
焦らされ続け、私は荒い呼吸を繰り返すことしかできない。
「触ってないのにたっちゃってるッスよ」
息を吹き掛けながらネズミが笑う。私は羞恥で顔が熱くなるのを感じた。
しばらく唇で周辺の柔らかさを堪能したネズミは、ようやくかたく膨らんだ頂に触れた。
同時に電流が走ったかのような刺激に私は身をよじった。
「…ぁっ!…ふっ…」
「そんなに気持ちいいんスか?」
「はぁっ…うる、さい」
「素直じゃないっスねえ」
そう言うとネズミは舌と指で両方のふくらみを刺激しはじめる。
グローブ越しの右手で優しくその柔らかなかたまりを撫でられると、グローブが頂に擦れて反応してしまった。
口で弄ばれている方は舌で転がしたり強く吸われたりと激しく攻め立てられる。
「あっ…ネズミ…んあっ!」
「今日のセンターは乱れるね」
「ちがっ…んっ」
「もっと乱れればいい、ご褒美なんだから」
いつの間にかネズミの口調は元に戻っていた。
「このままじゃスカートまで濡れちゃうんじゃないの?」
そう言って下着の上から熱くなった割れ目をなぞられると、強い快感が襲った。
144名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:46:46.86 ID:aoZWfTxe
「あっ…んんっ」
求めていた刺激に、無意識に腰が揺れる。
「そんなに触って欲しかったのか?センター」
太股の付け根あたりを撫でながらネズミが囁く。
私はネズミがはめているそのグローブが邪魔で仕方なかった。直接私に触れてほしかった。
ネズミにとってはただの戯れだとしても、皮膚と皮膚が触れ合うことで私は満たされようとした。
「っネズミ…それ、外せよ」
そう言ってネズミの腕を掴んでグローブを外そうとする。
「仕方ないっスねえ」
ネズミは私の手を払い自らグローブを外すと、素手で私の頬を撫で今までで一番優しい口づけを落とした。
その行為にずっと我慢していた涙が溢れてきたがそれを拭うこともせず、ただネズミの頭を抱き締める。
ネズミはそれを拒否しなかった。
ネズミの指は再びスカートの中に潜り、下着の上から緩急をつけて刺激を与えてくる。
「あっ…ぁ、ネズミ…」
「…欲しい?」
ネズミが興奮した様子で問いかける。もうあの意地悪な笑みはどこにもなかった。
「んっ、…ほしい……ネズミ、が…欲しいっ」
ネズミの全てが欲しい。だからせめて今だけは私のものになってくれ。
145名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:50:44.27 ID:aoZWfTxe
下着の中にネズミの指が滑り込んでくる。
自分でもわかるくらいに濡れていたそこは、直接触れられたことで水音が増した。
粘度の高い湿った音と自分の荒い息が響いて、何も考えられない。
ゆっくりと自分の中に入ってくるネズミの指が、私の身体を心を満たす。
「ぁっ、あっ…ネ、ズミ」
ただネズミにしがみついて、ネズミを感じた。
「センター、その顔えろすぎる…」
「ネズミっ…んぁ…あっ」
「もっと見せて」
完全に根元まで飲み込まれたネズミ指が、私の中の上壁を押さえるように動かされた。
「んっ…ぁあっ…!」
上壁を刺激しながら激しく出し入れされ、限界も近づく。
「イッてもいいよ。センターちゃんと顔見せて」
ネズミが左手でぐい、と顎をつかんで私を正面から見る。
ネズミの顔は軽く紅潮していて、薄く開いた唇がひどく扇情的だった。
激しく攻められながらただただネズミの名前を呼んだ。まるで神に許しを乞うかのように。
146名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 00:51:56.51 ID:aoZWfTxe
「…ネズミ、あぁ…っ」
自分の身体がネズミの指を締め付けるのがわかった。
快感を貪り、全身が痺れるような感覚に包まれた。
「ネ、ズミ…あっ…んんっ…!!」
ビクビクと腰が跳ねて、身体をよじって絶頂の波を耐えると、もう息も絶え絶えで脱力するしかなかった。
ネズミはゆっくり指を引き抜くと、その指を塗らした粘液を私に見せるようにしてを舐めとった。
「ぁ…はぁっ…はぁっ」
「可愛かったっスよ、センター」
そう言いながら私の涙を拭うネズミは、口角を吊り上げたあの表情にもどっていた。
私を傷つけ癒すこの存在に翻弄され続け、それでも離れられない自分が可笑しい。
自虐的なことを考えていたが疲労感から瞼が重い。
頭に感じる髪を梳かれる感覚が気持ちよくて、疲れた身体は意識を手離した。

おわり
147名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 01:54:54.43 ID:8fS5OrNL
力作キター( ゜∀゜)ーー!
いぢわるなネズミさんもいいもんですね!
148名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 02:53:25.70 ID:hXKBk2h8
超久しぶりなネズセンキター( *`ω´)
口調がよそよそしいのはネズミの機嫌が悪かったのかな?
149名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 05:47:07.12 ID:6nhXm6KC
ねずせんいいね〜
まゆゆさん推しの私はすごく好き
150名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 17:32:17.26 ID:aoZWfTxe
エロは初めて書いたから緊張した
今読み返したらイミフな話だし誤字だらけでしたすいません
151名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 18:03:01.94 ID:k5wIHsG1
>>150
謝らなくても
みんなドキドキできて良かったんだよ
152名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 18:43:07.27 ID:9DR7e9sF
イミフでも構わんよ〜
2人のエロが読みたいというコンセプトのスレだから
職人様が少ない時は完成度とか気にしないでどんどん投下しても喜ばれるとオモ
今非常に需要>>>供給の状態なので
153名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 18:48:29.99 ID:OIwt7Ls7
新作きてあ―ヘ(゚∀゚*)ノヽ(*゚∀゚)ノフヒヒ――!!
154名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 19:03:31.88 ID:QFZ/Nfv4
ネズセンいいよいいよー!
ネズミさん相手だとされるがままになっちゃうセンターかわゆす
155名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 23:16:17.68 ID:i1oTNSop
うおおおネズセンいい!
センネズもネズセンもそれぞれのよさがあっていいよなあ
また良かったら書いてください〜
156名無しさん@秘密の花園:2012/06/20(水) 23:18:00.09 ID:i1oTNSop
ageてしまったスマソ
157名無しさん@秘密の花園:2012/06/21(木) 00:31:09.05 ID:BrSqbUAH
ネズミが、お前は私のコマって言って、センターを追い込むとことかゾクって来た
158名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 00:39:27.94 ID:FEoTX4oo
今まで疑問だったけど、
ネズヲタはセンターに感情移入しながら読んで
センターヲタはネズミに感情移入しながら読んでるのかな?
159名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 00:47:51.02 ID:TvhI0bCN
百合好きなのでカメラマンに感情移入してます
160名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 00:51:07.57 ID:DmZMhmLP
>>158
第三者的な目線で見てます
161名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 08:47:25.25 ID:T8/isi3J
読むときは第三者目線だけど書くときはその人の視点になっちゃう
百合オタだから基本的に第三者目線でニヤニヤしてる
162名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 13:15:27.09 ID:PDkVfJUd
「君は知らない」

長い睫毛が揺れる。小さな滴が頬に溶けていく様は、深い海から見つけ出した真珠を眺めているよりも貴重な瞬間だ。

笑った顔、プライドのナイフを捨てた時の目元は柔らかく暖かで、私を捨てた母を思い出す。
思わず駆け寄り抱きつきたくなるけれど、その小さな体に私の想いは大きすぎて、征服の夢を語る背中を見つめていた。

「聞いてるのか?」
不機嫌な声が飛んでくる。梅雨入り前の薄青の空を背景に、ピンク色の彼女が睨んでいた。
「ああ…で?」
「そろそろ次の段階に進みたいんだよ」
「次?」
「ほら、聞いてないじゃないか」

―――ガタン
机から降りてネズミはこちらに向かってくる。

「最近変だぞ。何を言っても上の空だ」
「そんなことない」
軽い嘘をついた。
「しっかりしろ。そんなんじゃまた…」
「また?」

「「刺される」」

髪の間から伝う汗が風に吹かれて冷やされる。おぞましい記憶に頭の中でかけた鍵も、彼女の前では屑鉄だ。
けれど打ち明けた日から少し気が楽になったのも、きっとネズミだからだ。

だから私は笑う。そんな私に苛立ってネズミは温くなったソーダを飲み干した。

「何が可笑しい」
「いや、ネズミは可愛いな」


163名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 13:16:55.24 ID:PDkVfJUd
真っ白な肌に人間らしい血の気が見え隠れするように頬が桃色に赤らんだ。

「意味わかんねえな、お前は」
「思ったことを口にしただけだ」

心の中で紡いだ詩を言葉にして、困ったネズミが見たかった。それが格好悪くても、ネズミなら許してくれる気がした。

「あ」
雨だ。
天気雨が、気紛れに屋上に降り注ぐ。
私たちは雨を避けない。息絶え絶えの二人には、その雨だって天からの恵みで、制服に吸い込ませて立っていた。

「…気持ち良いな」

地も涙もない、サイボーグに憧れて迷っていた少女は言う。
悲しみたくないから、傷つきたくないから、いっそ感情なんて捨ててしまいたい。

大切な思い出は頭のすみに小さくまとめて仕舞っておいて、いつか素直に笑える日が来たらその箱を開けたい。

雨の中、佇み私を見つめる彼女が、ネズミの表情、言葉、仕草の全てがそう私に訴えていた。

世の中めちゃくちゃだ。この空みたいに。

「ネズミ、来週出掛けよう」
「どこに?」
「さあ。行き当たりばったりの旅だ」
「やっぱりお前は…」


164名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 13:20:10.85 ID:PDkVfJUd
ネズミは知らない。
可愛いげのない返事をする瞬間が、一番可愛いこと。
素直じゃないから好きなこと。

「意味わかんねえって?」
「いや」

俯いた瞳の先、瞬く睫毛の雫の愛しさに、空の青さは霞んでしまう。
すごく、すごく好きだ。

「…楽しみだな、って」

ネズミは振り返り空に向かって呟いた。
私は聞こえなかった振りをして、彼女の隣に立った。

雨が止む。
うっすらと空にかかった七色の光の中で、私は幸せだった。
そっと背中から抱き締めて、布越しにネズミの命を感じた。
濡れたフードを取れば、美しい黒髪が顔を出し、私は静かに指に絡ませキスをした。

止めろって言われないなら、このまま屋上で一つの愛を紡いだって良かったが、少し冷えた体に慈しみを感じて、醜い欲望が柔らかな感情になった。

それでも――
「キスしていいか?」

「…一回だけ」

煙たがられる梅雨だって、ネズミとなら好きな季節になりそうだ。



終わり

165名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 15:17:35.12 ID:T8/isi3J
おお…すごいよかったです
センターがネズミさん大好きで大事にしてるのがめっちゃ伝わってきた
166名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 17:30:05.32 ID:KzCSLIRN
ハァー((*´Д`*))ーン
超爽やかにネズミへの愛を語っておきながら、内心ムラムラしてたセンターが相変わらず過ぎてワロタ
167名無しさん@秘密の花園:2012/06/23(土) 21:33:03.14 ID:GpU3P0/1
ネズミがお母さんに似てるんじゃないかっていうのは、放映当時言われてたよね。
センターがあそこまでネズミにハマっている理由として、
恋愛感情か、もしくは母親を思わせる何かがあるんじゃないかって。
168名無しさん@秘密の花園:2012/06/24(日) 19:33:13.28 ID:UG2JWK6t
センターにしか見えない、知らない、ネズミの優しさを
感じ取ってる喜びが伝わって来て凄くよかばい( *`ω´)
169名無しさん@秘密の花園:2012/06/27(水) 22:10:39.15 ID:/91kGJ0b
センターは詩人やなぁ
170名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 21:59:58.68 ID:OZgSSOIj
ネズセンです
カッコいいセンターも好きだけど弱ってるセンターも大好物



いつもの屋上。
まるで廃材置き場のようなこの場所には似つかわしくない姿の彼女は、
愛読書に集中していて私の存在にも気づいていないようだ。
私は甘ったるいガムをくちゃくちゃ噛みながら、そんな彼女を遠巻きに眺めてみた。
活字をなぞる視線は穏やかで、それでいて凛とした表情は生まれつきなのか。
暴力など知らないとでも言うかのように、ページを捲る手もしなやかで美しい。
まるで真っ白い磁器のように滑らかだ。

こんな場所でなけりゃ、さぞや男女共の憧れで高嶺の花だなんて言われるようなただの文学少女だったろうに。

こうまじまじとセンターを観察してみると、殴り合いで闘争心を剥き出しにしている姿とのあまりのギャップに軽く目眩がした。
あの激しい目の色がこうも穏やかになるものか、と感動すら覚える。
そして、そんなセンターをただ純粋に美しいと思った。
どうしてこいつはこうも私の心を揺さぶるのだろう。
彼女が私に気付くまで観察を続けるつもりだったが、思わず声をかけた。
「センター」
「なんだ、ネズミか」
彼女はその穏やかな視線を私に向ける。
そっとベンチに置かれた彼女の愛読書にはきちんと栞が挟まれていた。
「またヘッセか」
「ああ、もう何度も読み返してる」
「何度も読んでるのによくそこまで集中できるな」
センターは柔らかく微笑むと、なんでかな、と小さく呟いた。
「今読んでたのは詩集なんだ。同じ詩でも読み返すたびに色んな印象を受けるから飽きない」
自分の心境が詩に反映されるのだと語る彼女は完全に文学少女だった。
171名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:00:53.70 ID:OZgSSOIj
そんなふうに詩を楽しんだことのない私にはセンターが語る意味がよくわからなくて「へぇ」と気のない返事をした。

「まったく…、お前は普段からそうしてればいいのにな」
「どういうことだ?」
私の言葉の意味がわからないという感じでセンターは首をかしげる。
「お前がなんでヤンキーやってるのか理解できないって話だよ」
「ヤンキーじゃなきゃ、こんな高校には入らないだろ」
「じゃ、お前は文学ヤンキーだな」
「いいな、それ。文芸部でも作ろうか」
センターはそう言って笑うと立ち上がってフェンスに向かった。
冷たい金網越しにじっと遠くを見ている。
遠くの街を見つめる瞳に何が映っているのか、センターの背中しか見えない私にはわからなかった。
さみしそうな背中。
彼女の物憂げな後ろ姿にそんなことを考えた。
そんなふうに思った相手はセンターが初めてだったし、そもそも他人に興味なんてなかったことを思い出して笑えた。
私はセンターにすっかり影響されてしまったらしい。
ずかずかと勝手に踏み込んできたくせに、独りにするなと泣くおまえを私はもう手離せない。
「何を見てるんだ?センター」
味のしなくなったガムを吐き捨て、隣にならんで声をかける。相変わらずセンターの目線は遠くを見つめている。
「ここからの景色だ」
「テッペンを取った景色はどうだ」
「ネズミがいなきゃ、ただの代わり映えしない風景だな」
172名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:01:53.15 ID:OZgSSOIj
「嬉しいことを言ってくれるね」
当たり障りのない返事を返す。
「お前はどうだ。私と見るこの景色は」
私にとって、テッペンからの景色なんてどうでもよかった。
そもそもセンターは前の戦争での駒でしかなかったし、
私の策略が滅茶苦茶になった後になって、前田から私たちがテッペンだと言われてもその言葉に意味などなかった。
「私は…、もうこの景色なんてどうでもいい」
隣にお前さえいればいい、自然とそう考えていた自分に驚いた。
なにより、そんな自分を嫌悪しない自分に驚いていた。
「そうか」
センターはそれだけ言ってまた金網のずっと先に目を向けた。
さっきセンターの背中を見て感じた、一種の憐憫がなんだったのか確かめたくて声をかける。
「センター、お前は今何を考えてる?」
「…さっき読んでいた詩が悲しかったんだ」
「どんな詩だったんだ?」
そこまで聞いてみたが、センターは黙ってしまった。
その詩はまさに彼女の心を反射させ、無自覚な弱さを写し出してしまったに違いない。
私にはそんな彼女を明るくさせる言葉を持ち得ていなかったし、それよりも人に優しくしたことがなかった。
どんなに優しい言葉でも、私の口から発せられたらそれは嘘になる。
言葉で人を翻弄し上から見下ろすことしかしてこなかったとツケか、対等だという彼女に伝える言葉を私は持っていなかった。
173名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:02:47.82 ID:OZgSSOIj
この胸元で滞った想いを言葉に出来ずにいると、センターが先に口を開いた。
「ネズミ、私はお前が好きだ」
もう何度も言われたこの言葉。
ただいつもと違うのは、センターの目がまるで迷子になった子どものように、私にすがるような視線を向けてきたこと。
私はやはり何にも言えず、ただセンターの頭を撫でるだけだった。
まるで子どもをあやすかのようにゆっくり髪を梳くと、センターは私の肩口を抱き締めた。
私のパーカー越しの首元に顔を埋め、ぎゅうと効果音をつけてもいいくらいに強く強く抱き締められ苦しいくらいだ。
「センター…」
彼女の確かなぬくもりと震える腕の感触に、心がギシギシ痛む。
私はセンターが満足するまで抱き締められることしかできなかった。
しばらくすると腕に込められた力も緩んで、センターが顔をあげた。
今にも涙が溢れてしまいそうな顔をして、私を見つめるセンターは本当に子どもみたいだった。
たまらずセンターの首に腕を回すと、そのままセンターの頭を引き寄せ唇を合わせた。
言葉には出来ないから。
自分の唇をセンターの唇にゆっくり押し付ける、確かめるように、確かめさせるように優しい口づけを繰り返した。
何度も何度も口づけて、ようやくセンターの肩から力が抜けるのがわかったので最後にちゅっと控え目な音を立てて顔を離した。
暫しの沈黙の後、今度は私が口を開く番だった。
「センター、今日はうちにこい」
174名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:05:10.54 ID:OZgSSOIj
昼間より静けさを増した住宅地を歩く。
太陽が顔を隠した空は薄暗く黒と深い青の中間のような色になっていて、あと30分もすれば空は自身に恒星を散りばめるだろう。
私たちは星空に変わりつつある夕空の下を歩いていく。
「空が綺麗だな」
センターがポツリと呟く。
私たちは昼から夜に変わる世界を歩きながら、二人だけの世界を目指した。
自宅に着くとセンターを招き入れた。
相変わらず広さと人口が比例しない我が家だが、それでも今日は人口が二倍だ。
センターを自室へ案内し、私はキッチンの冷蔵庫へ向かった。
食卓には食事が用意されてあったが、無視して自室へ戻る。
「センター、落ち着いたか?」

一人掛けのソファーに浅く腰かけるセンターは、「ああ」と小さく返事をした。
私は持ってきたミネラルウォーターをセンターに手渡すと、デイパックを床に捨ててそのままベッドに腰かけた。
パキッというペットボトルの蓋を開ける小気味良い音が部屋に響く。
センターが一口、二口と飲んだところで口許から水滴が一筋流れた。
顎を伝って首元まで濡らした水をセンターは意に介さぬ様子で、さらに何度か喉をならしてからペットボトルをテーブルに置いた。
センターの濡れた下唇に思わず見とれた。
薄く開いた美しい形の唇と、親指で水滴を拭う仕草が酷く色っぽかった。
175名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:06:07.17 ID:OZgSSOIj
センターはおもむろにこちらへ近づくと、私の正面に立ち尽くした。
指先で私の肩に触れながらじっと私を見つめている。その顔はやっぱり泣きそうなままだった。
私はセンターの腕を引っ張って腰を抱いた。
センターはベッドに膝立ちの状態で私を見下ろし、私はそんなセンターを見上げていた。
ふいに頬に滴が落ちてきて、とうとうセンターの堤防は決壊したようだった。
「っネズミ…独りは嫌だっ……」
静かに泣きじゃくる彼女を抱き寄せ、彼女の言葉に耳を傾けた。
「怖いんだ…」
「何かあったのか」
「…お前といると、不安になる…っ」
「どうして」
センターの涙を拭いながら出来るだけ優しい声で問いかける。
二人だけの部屋で、独りは怖いという彼女の過去を思った。
「…大切な人は離れていってしまうんじゃないかって」
「ネズミも、私を置いてどこかに行ってしまうんじゃないかって…」
「怖いんだよ…ネズミっ」
ここまで弱さを露にしたセンターを初めて見た。
かつて私の心を溶かした彼女は、私によって自分自身の弱さ浮き彫りにさせた。
センターの吐露に、私の心はそう乱れはしなかった。
私はセンターから離れるつもりはないし、弱々しい彼女をいっそう愛しく思えたからだ。
「お前がどんなに不安でも、ネズミ様はお前を手放したりしないよ」
こんなときにこんな言い方しか出来ない自分にダメ出ししたくなったが、なんせ人に言葉を伝えるのが初めてなのだ。
上出来だろう、と自分を納得させた。
なにより駒にするためだったとはいえ、はじめに目をつけたのは私なんだ簡単には手離さない。
176名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:08:18.11 ID:OZgSSOIj
しばらくしゃくっていたセンターだったがようやく息も落ち着いたようだ。
眉尻の下がったセンターの顔は、馬路女のテッペンでも文学少女でもなかった。
私にしか見せないであろうその表情に微妙な艶やかさを感じて、屋上振りの口づけをセンターの頬に落とした。
センターは泣き顔のままはにかむように口角を動かすと今度は自ら口づけてきた。
ちゅっちゅと囀ずるような音を鳴らしてセンターは可愛らしいキスを繰り返す。
私が唇を食んでみせると、んっと小さく鳴いた。
それがきっかけとなって一度、顔をはなす。
「好きだネズミ」
「…私も、愛してる」
ごく自然に紡がれた言葉に驚く。
今の言葉は嘘にならなかっただろうか。
そんなことを考えていたらセンターに抱きしめられた。
しかもその勢いでベッドに押し倒されてしまった。
「ネズミっ…」
「わ、わかったから、ちょっと離せ」
そのままごろり転がって押し退けると、逆にセンターを押し倒す体勢になった。
シーツに広がる黒髪も、上目に私を見る姿も、センターの全てが私を煽った。
「センター…」
視線で欲求を告げセンターを抱きすくめると、耳許で掠れた声が響いた。

「…抱いてくれ」

その声に胸の奥がびりびりと痺れて脳まで麻痺してしまいそうになった。
177名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:10:28.77 ID:OZgSSOIj
センターの頬に、瞼に、鼻に、顎に、額に、キスを落とす。
唇に口づけると、センターの舌が私の口内へ侵入してきて貪欲に私を求めてきた。
それに応えるように唾液を絡ませ、口内を刺激する。
私の舌がセンターの舌先をくすぐると吐息が荒くなるのがわかった。
上顎を触れるか触れないかといった強さでなぞるとセンターから吐息混じりの声が漏れた。
「ふっ…んぅ……」
湿度を含んだその声に思わず口許が緩む。
彼女の反応するポイントをしつこく刺激すると、私の首に回っていたセンターの腕がもどかしそうに私の髪を掻き乱した。
センターのその行為がさらに私の感情を煽った。
唇を離しセンターを見ると、頬を薄く紅潮させ惚けた目で私を見つめ返してきた。
唇はお互いの唾液でべとべとだ。
親指でセンターの唇を拭う。
開いたら唇から白い歯が覗いたと思ったら、私の指を甘噛みしてきた。
それまるで自身の魅力を最大限持って男を翻弄する悪女のように蠱惑的だった。
無自覚にこんな顔をするのだからつくづくタチが悪い。
私は指ぬきのグローブを外しパーカーも脱いで床に捨てた。
センターと密着するように覆い被さると、セーラー服の擦れる音がやけに大きく聞こえた。
さっきのお返しとばかりにセンターの耳たぶを一噛みして、耳の複雑な窪みに舌を這わせた。
「んっ…ネズミ…」
センターの身体が強張って時折ピクッと反応する。
それが可愛くて耳から首筋、うなじ、あらゆるセンターの反応する場所を探る。
178名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:12:02.77 ID:OZgSSOIj
うなじを舌でなぞるとビクリとセンターの頭が揺れ上擦った声がもれた。
普段は髪に隠れて見えないその場所に内出血の痕をつけると再び舌を這わせた。
センターはもどかしい感触に焦らされているのか、はっはっと浅い息を繰り返している。
鎖骨を食みながらセーラー服の中に手を伸ばす。
直接地肌に触れると熱い肌が呼吸で大きく上下しているのを感じた。
私はセンターの上半身を起こすとカーディガンごとセーラー服を脱がす。
センターはされるがまま胸を覆う下着も取られ上半身が完全に露になった。
センターの胸に手を当てると早鐘を打つ音が伝わってきて、私の心臓もドクンと高鳴るのを感じた。
目の前のセンターには戦いに燃える瞳も文学を語る穏やかさもなく、ただ私を求めていた。
渇望の色に滲んだ瞳は私の理性を剥ぎ取っていく。
両手でセンターの腰を包むようにして線をなぞる。
大きな刺し傷の感触が手のひらにいつまでも残る。
それでも滑らかさが心地よくて何度か手のひらを往復させてから、ようやく二つの膨らみにも手を伸ばした。
柔らかな感触を楽しみながら手の中で形をかえさせると、センターは上を向いて熱い息を吐いた。
やわやわとした感触の中では不自然なほどかたく尖った頂を手のひらで擦るとセンターから甘い声が漏れる。
「…あ…んっ」
「センター、すごいね」
いつもより敏感になっている彼女の肩を押して、ゆっくりと横たえた。
「ん、お前も…脱いで…」
センターはそう言って私のセーラーのスカーフに手をかける。
私だけじゃ恥ずかしいだろと呟くセンターは可愛かった。
私が制服とタイツを脱ぎ捨てると、センターがブラを外してくれた。
私もセンターのスカートを脱がせてやるとそのまま下着を足から引き抜いた。
179名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:13:59.31 ID:OZgSSOIj
お互いの素肌が触れ合うとそれだけで気持ちよかった。
センターの胸に舌を這わせる。
触れられるのを待っていたピンと張った頂を舌先で軽く舐めあげると、私の腰を撫で回していた腕も強張って動きを止めた。
そこを唇で食んでみたり軽く唾液で塗らしてみたりと、何度も焦らしてセンターの
反応を楽しんだあと、口に含んで強く吸えばセンターは今までで一番高い声を上げた。
「ああ…!っふ……んぁ…」
センターは甘い声を発したくないのか聞きたくないのか、手の甲を口に押し当て必死に快感に耐えている。
「んっ…ぁ、あっ…」
唾液まみれの先端を指で弄ぶと、センターはビクビクと上体をよじって悶えた。
口許を押さえるセンターの右手を取って指を絡めると、センターからは口づけをねだるような仕草。
なんだか子どもみたいだなと心の中で笑いながらまた深く口づけた。
唇を離すとセンターを見つめたまま、望んでいるであろう行為の続きを再開した。
内腿を指先でゆっくりとなぞりながら進んでいく。
敏感な場所に辿り着くと、彼女は目を閉じて顔を背けた。
「センター」
私を見ろ、と名前を読ぶことで促す。
再び見つめ合ったセンターの瞳は羞恥か悦びか、ひどく潤んでいた。
長い睫毛が涙をまとって目元を縁取り、美しい彼女の顔をよりいっそう艶やかに見せる。
180名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 22:14:44.98 ID:OZgSSOIj
熱を持った彼女の裂け目に指を滑らせると、ぴちゃりと湿った水音がして私の下腹部も疼くのを感じた。
今日初めて触れたばかりだというのに、すぐに私の指はセンターから溢れた蜜で覆われた。
水音の響くソコをゆるゆるとなぞりながら囁く。
「センター…すごい濡れてるな」
「んっ…お、前が…焦らすから…っだろ」
「焦らしてたかな?」
軽く笑って主張する濡れた膨らみを摘まんだ。
「んぁっ…ネズミっ…」
「焦らさないほうがいい?」
小刻みに膨らみを擦れば水の跳ねるような音がして、ビクビクとセンターの腰が揺れた。
「ぁっ…んんっ…あっ…」
センターは濡れた吐息を漏らすばかりで答えない。
絡めた指に強く力が込められ、それが彼女なりの要求の仕方なのだろうと納得した。
私は濡れた指を口に含みセンターを味わうと、彼女の入口にそれをあてがった。
181名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 23:01:34.54 ID:OZgSSOIj
内壁を傷付けないようゆっくりと指を押し入れると、センターが熱いため息を漏らした。
「中、すごいよ…センター」
ぎゅうぎゅう締め付けてくるセンターは余裕がないようで、シーツを掴んで快感に耐えている。
指をかるく曲げ伸ばしして良いところに圧力をかけると、センターはその度に声にならない声を上げた。
「ネズミっ…あっ…ぁあっ」
「センターっ…」
曲げた指をストロークしながら徐々に速度を速めると、センターはいやいやと頭を横に振って身悶える。
顔にかかる髪の隙間から火照った頬と潤んだ瞳を覗かせるセンターは、きっと私に溺れてるって言っても言い過ぎではないだろう。
背中にぎゅっと腕を回されて、センターの限界が近いことを知る。
「ネ、ズミっ…ネズミっ…!」
「イッていいよ、センター」
最後に何度か強く内壁を刺激すると、センターは痛いくらいに指を締め付けて果てた。
その余韻を堪能してからゆっくりと指を引き抜く。
「ぁあっ…ハァっ…っはぁ…」
肩で息をするセンターの顔にかかる髪をはらってやるとその腕を掴まれた。
指を絡め、手の甲に口づけられる。
手を繋いだまま私を抱き寄せるとセンターはそのままシーツに身を埋めた。
「ネズミ、眠るまでこうしててくれ…」
微睡むセンターの声は寂しがり屋の子どもみたいだ。
「言われなくても、一緒に寝てやる」
そう言ってはみたものの、センターの耳にはもう届いてないようだった。
私はお前から離れられないんだ、お前が私から離れられないのと同じように。
「おやすみ、センター」
最後にもう一度センターの額にキスすると、私も目を閉じてセンターの温もりを感じながら眠りについた。


おわり
182名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 23:38:40.91 ID:QbYbu1/4
神様職人様ありがとおおおぉぉぉおおぉ\(^_^)/
183名無しさん@秘密の花園:2012/06/28(木) 23:58:05.89 ID:PDwfzzpO
すっごくもえました…乙です!
弱わってるセンターを包み込むような優しさをみせるネズミがたまらん
184名無しさん@秘密の花園:2012/06/29(金) 00:10:10.65 ID:t+rgpbyw
すごく濡れた
185名無しさん@秘密の花園:2012/06/29(金) 00:10:10.98 ID:7wO6e33U
ネズセン禿げ萌えるw
誘い受け文学少女なセンターさんもいいなあ
186名無しさん@秘密の花園:2012/06/29(金) 13:48:14.31 ID:g+adjl/z
受けセンターいい!
普段は男らしい(?)センターが、ネズミの前では弱さを見せ、メロメロの女の子になるのがなんとも最高です
187名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 00:35:37.48 ID:HJIWSuAr
>>184
ド直球だなw

受けセンターめちゃくちゃイイ!
職人さんありがとう
188名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 01:34:04.60 ID:l+KeUbxD
センネズメインのスレだからネズセンは需要ないのかと思ってたけど、ネズセンスキーがたくさんいるみたいで嬉しいw
過去スレに降臨してた職人さんレベル高杉わろた
センネズもネズセンももっと職人さん集まってくれ!

>>181の続きを書きましたが、かなり雰囲気変わってます
189名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 01:35:43.39 ID:l+KeUbxD
瞼を開くとセンターの寝顔が目に入った。
何度か深呼吸をして脳を目覚めさせる。
こんな幸せな目覚めってあるんだな。
穏やかな寝息が私の鼻の当たりにかかるのを感じると、センターが愛しくなった。
こんなに無防備なセンター私しか知らないだろう。
シーツからはだけた柔らかな曲線の白い肩も、私の腕を愛おしそうにを抱き締める女性らしいこの腕も私だけのものだ。
誰にも自慢することのできない優越感に浸りながら、今は何時なんだろうと時計を探す。
10時を示す針をぼうっと眺めたあと、さてどうしようかと思案した。
お腹が減っている気もするが、センターを置いて食卓に着きたくはない。
相変わらず規則正しい寝息をたてる彼女を見つめながら考える。
取り敢えず二人の汗とセンターの体液でベタついた身体をさっぱりさせようとシャワーを浴びることに決めた。
センターを起こさないようにそっと彼女の腕から自分の腕を離すと、ネズミ…と掠れた声が漏れた。
「あ、ごめん…。起こした?」
とっさにそう声をかけるが返事はない。センターは目を覚ましてはいないようだ。
人の寝言って初めてきいた…。まさか名前を呼ばれるなんて。
何故かにやける頬をそのままにしてそっとベッドから降りると、裸のまま自室に備え付けのシャワールームへと向かった。
190名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 01:37:22.04 ID:l+KeUbxD
熱いシャワーを肌に浴びると、身体の表面を覆う汗は排水溝へ流れていく。
私の身体に染み付いたセンターの香りも流れていくようでちょっともったいない気がした。
長い髪を丁寧に洗っていると、センターに髪を掻き乱されたことを思い出した。
あのときのセンターの表情、可愛かったな。
数時間前の情事を思い出し、身体が熱くなるのがわかる。
その感覚を振り払うように泡を流すと、シャワールームには甘い香りが充満した。

脱衣場に出ると着替えを持ってきていないことに気づいた。
今更気にすることもないのだろうが、行為中と冷静な今では脳の考える部分が違うらしい。
バスタオルで身体についた水滴と濡れて重くなった髪を拭う。
もしもセンターが起きていたらさすがに恥ずかしいので肩からバスタオルを羽織って脱衣場を出た。
ベッドに目を向けると、センターは眠っていた。私のパーカーを着て。
なんで?と素直な疑問が頭に浮かぶ。
取り敢えず飲み掛けになっていたミネラルウォーターを一口含むと、水分が身体に浸透していくのがわかった。
まず下着を着けて、それからセンターを観察した。
センターは身体を丸め幼い子どものようにして眠っている。
橙色のパーカーの袖からセンターの細い指先だけが覗いていて、そこだけ見ればいかにも女の子らしい。
だがそれ以上に、シーツの上にさらけ出された長い脚やパーカーの隙間から覗くお臍やらその上の膨らみやらなんやらが扇情的な雰囲気を醸し出していた。
191名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 01:38:30.59 ID:l+KeUbxD
こいつ、わざとか…?
そう言いたくなるくらい、センターの格好は私の情欲を煽った。
スプリングを軋ませてセンターの隣りに寄ると、彼女のスラリと伸びた白い脚に手を伸ばす。
しかしベッドの軋みで彼女は目を覚ましたようだった。
センターは眉根を寄せるとんん、とくぐもった声を出して、右手で髪を掻き上げた。
「おはよう、センター」
私は彼女に触れられなかったのを若干残念に思いながら声をかける。
「…うん」
寝惚けたセンターは、返事ともつかない返事をする。
センターはパーカーの袖口で顔を覆うと、しばらくまた動かなくなった。
また寝ちゃったのか?と考えていると、センターが大きく一呼吸してやっと目を開けた。
寝惚け眼のセンターは丸めていた身体をうつ伏せにして大きく伸びをした。
その姿はまるで大型犬の寝起きみたいで、見ていて面白かった。
センターはそれでもなかなか目が開かないようでゆっくりと瞬きを繰り返す。
「まったく、寝穢(いぎたな)いな」
私は呆れるように呟いてみたが、無意識に口角は上がっていた。
「ネズミー…」
そう言って腕を私に向けて伸ばすセンター。多分、起こせということだろう。
私はその腕を引いてセンターの上体を無理矢理起こした。
192名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 01:42:02.68 ID:l+KeUbxD
「おはよう、センター」
さっきとまるで同じ台詞を言う。
「おはよう、ネズミ」
センターの目も覚めてきたようだ。
「まだ11時前だぞ。寝ててもいいのに」
「…変な時間起きちゃったな」
そう言ってセンターはまた髪を掻き上げた。
「ところで、なんでパーカーなんか着てるんだ?」
さっきから気になっていたことを、やっと会話の出来るようになったセンターに問いかける。
「起きたらネズミがいなかったから」
「…それ、答えになってないぞ」
「ネズミの匂いがするからな」
ネズミに包まれてるみたいで眠れた、と言うセンターの口許は笑っている。
私はセンターに摺り寄ってパーカーを嗅いでみたが、自分の匂いなどわからなかった。
むしろパーカーからはセンターの香りがした。
「お前の香りがするんだけど」
センターはそれを聞いて軽く笑うと、私のまだ湿った髪を取って口づけた。
「今のネズミはシャンプーの香りだ」
そのまま首筋に顔を埋めると、私の香りを堪能しているようだった。
「シャワー浴びてたんだな」
顔を首に寄せたまま話しかけられる。吐息が首に当たってくすぐったい。
「ああ。くすぐったいよセンター」
そう言ってもセンターは顔を離さず、そのまま私の首筋をべろりと舐め上げた。
唐突な刺激に、「ん」と声が漏れる。
193名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 01:44:30.57 ID:l+KeUbxD
「こら、センター」
想定外の行為に思わず制止の声をかける。
センターはまるで私の言葉は聞こえないといったかんじで、首筋に舌を這わせてくる。
私は舌の濡れた感触に確かな疼きを感じて、強く抵抗できない。
たまに甘噛みしたり唇でなぞったりと、センターは私の反応を楽しんでいるようだ。
「んっ…センター、だめだって」
センターの肩を押してみるが、その手を掴まれて逆に押し返されてしまった。
身体を支える腕が動かせないため必然的に背中からベッドに倒れ込む。
センターは私の手を掴んだまま、首から喉へ舌を這わす。
思わず喉が反ると、そこを強く吸われて痕を付けられたのだとわかった。
こいつ、わざと見えるところにつけやがった…。
やっと手の拘束を解かれ、センターも顔を離した。
さっきまで私の下で鳴いていたくせに。
満足気なセンターの顔に少し苛立ちを覚え、首を引き寄せると思いっきり噛みついてやった。
うっと小さく鳴いたセンターに満足して口を離すと、噛んだ痕は少しうっ血していた。
「痛い」
センターは眉間にシワを寄せながら唾液に濡れたそこをさする。
痛がる顔も、困った顔も全部見たいと思った。
「お返し」
「お前だって、痕つけたくせに」
そう言って私の髪をくしゃりと撫でる。
「じゃあ、ネズミにされて気持ちよかったこと、全部お返ししてやる」
そう言ってセンターは形のよい唇の口角を大きく上げて笑みを作った。
…あーあ、後でまたシャワーを浴びるハメになりそうだ。

おわり
194名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 01:58:04.91 ID:Z66NTA+1
甘あああああああああ
萌えたすごい萌えたw
ちょっと甘えん坊なセンターさん可愛すぎる!
ネズミさんも優しくていいなあ
195名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 02:03:35.02 ID:Y+15Xp0u
ほっこりする続ききたーー!
寝ぼけてるセンターの様子を脳内再生したらすごい萌えた

>>188
需要ないとかそんなことないよー!
ネズセンもセンネズも大好きだ(*´∀`*)
196名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 03:38:31.30 ID:MUrWVNJz
え?!こんなに早くまた書いてくれたの?
ありがとう、職人さん
続きを読みたくなる感じで終わらせちゃって…ニヤニヤするw
(続きはセンネズになるんですね)
197名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 09:49:46.08 ID:+B4pdNnL
寝ぼけ眼のセンター可愛い・・・
198名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 11:46:52.02 ID:iChbUV2a
寝ぼけたセンターかわいいだろうなぁ
199名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 17:02:10.16 ID:l+KeUbxD
>>196
こいつ直接脳内に・・・!

受け攻めがはっきりしてないようなの読んでみたいなあ
職人さん来てくれー
200名無しさん@秘密の花園:2012/06/30(土) 18:03:54.27 ID:AZmP8KMn
センネズらしいピロートークで最高でした
情事もいいけど、事後の会話もいいよね
201名無しさん@秘密の花園:2012/07/02(月) 22:00:36.60 ID:VkKTi0Ew
温泉の話をリクエスト受け付けながら少しずつ書いてくれてた職人様、
「続き書く」って言ったまま現れないな。
やっぱり新スレ見つけられずに諦めちゃったのかな。
楽しみにしてたのに申し訳ない。

まさか800番台という予想外の早さで容量オーバー来たから、
前にスレタイをこういう隠語に変えるかどうか訊いた時に、二人くらいの方に賛同して貰えたので
予告無しに変えてしまったんだ。

でも「センター ネズミ」でググった時に、簡単に秘密の部屋がヒットしてしまうから、
そこは絶対変えたかった。
予想通り二人とも選挙でも躍進して知名度も上がったしね。
良スレだからこそ、ちゃんと隠れて本人達に迷惑がかからないようにしたいと思った。

前スレに居た職人様達をスレタイ改変のせいで失ったなら申し訳ない。
202名無しさん@秘密の花園:2012/07/02(月) 22:24:57.74 ID:XRdyuy/n
>>201
容量オーバー時にスレ立てしてくれた人かな?気にする事無いと思うよ〜
本当はスレの終わりごろ再度スレタイについて聞ければよかったのかもしれないけど
容量オーバーになってしまったものは仕方ないしね
新規さんがスレ見つけてくれたり、幸い新作を載せてくれる職人さんも居るから
もしかしたら温泉の人もふらっと戻ってきてくれるかもしれないし気長に待とうよ
203名無しさん@秘密の花園:2012/07/02(月) 22:38:23.65 ID:wRYWkPQ9
見つけられないってことは無いと思うけどね
まー続き書くといって、神作品を残して去ってしまう職人さまはたくさんいるからね
204名無しさん@秘密の花園:2012/07/03(火) 05:02:00.22 ID:c85aU6Cf
>>201
あまり気にしないでいいよ
「秘密の部屋」は引き継いでるんだし、見つけられないってことはないと思うけどなあ
今迄も続き書くって言って、やっぱり筆が進まないごめんねって言ってた職人さんはいたから。
むしろ職人さんたちのプレッシャーになるかもだから、そんなに気にすんな
205名無しさん@秘密の花園:2012/07/03(火) 12:42:11.57 ID:q6mGUJJ9
>>201
定期的にスレタイの話をほじくり返してた人かw
書きかけで姿を消した職人だって今までもいるしモチベーションがどんだけ続くかも人それぞれだし(特にドラマ終わってから一年近いわけだし)
気持ちはわかるけどいい加減しつこいよ
206名無しさん@秘密の花園:2012/07/03(火) 12:46:45.26 ID:0C0iJvG5
普通にお金もらえる作家でも行き詰ることはあるし途中で終わることがあるわけだ
あんまり作者さんにプレッシャーをかける文言は良くない
207名無しさん@秘密の花園:2012/07/03(火) 23:20:02.04 ID:IDWfrCQe
ネズミちゃんのジェリービーンズを
摘まんで舐めて転がして
大人誕生させたい
208名無しさん@秘密の花園:2012/07/04(水) 07:19:09.08 ID:d4Iuzpd3
センターさん乙です
209名無しさん@秘密の花園:2012/07/04(水) 14:04:20.87 ID:KhYNDQHU
あげ
210名無しさん@秘密の花園:2012/07/05(木) 00:13:49.24 ID:TpFcuvCW
「鉛筆の魔法」

毎日毎日、同じような日々。
目が覚めて、アンティークの家具がうるさく感じては、気分を変えたくてオーダーメイドのカーテンを開けてみる。

でもそこには何もない。
空気と世界は存在しても、私が吸える酸素は遥か高い空に、大気圏を超えた宇宙に、すっと手を離して飛んでいった風船みたいに弾けてしまう。

だから静かにカーテンを閉じるのだ。窓だってここ何ヶ月か開けていない。
私に必要なのは、檻じゃなくて鍵なのに、いざそれが目の前で光ると、私は手を引っ込めて走り去る。

飛び出すことすら怖くて結局逃げる。現実は元より、頭の中の無数の理想と空想からだって。

夢を見るのは恥ずべき行為で、やるならただ、実現しうる目標をたてるべきだと、幼い頃から思っていた。
無駄を省いて利益を得る。単純明解。情は人の為ならず、いや?
情はネズミの為ならず。
それが私の座右の銘だ。


――――キーンコーンカーンコーン

ノイズ交じりのチャイムには時間を定める力はない。形式ばかりが先走れば、ヤンキーたちは歯向かうことに精を出す。教室に不釣り合いな金属バットで、スピーカーが叩き割られる日も近いだろう。


211名無しさん@秘密の花園:2012/07/05(木) 00:14:53.18 ID:TpFcuvCW
教室には私以外に、シャーペンを握る生徒は居ない。
あの日はテストだった。数学の中間試験。配られた問題用紙には、算数の問題が並んでいた。酷いクイズに、私は黙って手を動かす。

50分の試験時間を返上して5分で立ち上がる。私が動くと担任は体を強張らせた。落書きだらけの教卓に提出した解答用紙の右端を指差す男。名前の欄が空白だった。

私はネズミ。でもネズミは誰だ。

私はそこに、×をつけた。




放課後、フラフラと街を歩く。
梅雨入りをした空は薄い雲を張っていた。もうすぐ雨が降る。天気予報を見なくたって、誰だって分かるだろう。

人間は便利な物に頼って自分を愚かにするのが好きだ。空の見方も知らない、そんなバカたちで世界はいっぱいだ。

コンビニでフーセンガムを買って、外に出たら、予想は的中していた。世界中の怒りと絶望が力一杯攻撃してくるかの様、土砂降りの雨でアスファルトが沈んでいた。

フードは何のためにあるのか。大粒の雨を受け止め吸い込み、グレーがダークグレーになる。ポケットの音楽プレーヤーが全力で雨音を掻き消す。

次の道を右に曲がれば駅に着く。走る気は更々ない。そんな俯いていた私の視線の先に、革靴があった。


212名無しさん@秘密の花園:2012/07/05(木) 00:16:11.09 ID:TpFcuvCW
退こうとしない。私が通るのに、動こうとしない。耳からイヤホンを外して、頭上で傘を叩く水の音が響く。
「どけよ」
聞こえなかったのか、その爪先は水溜まりに差し掛かったままだ。
見知らぬ主婦が走るのに続いて左足を出した時、腕を掴まれた。

「お前、ネズミだろ」

袖が濡れたカーディガンは梅雨には相応しくないのにやけに似合っていた。切れ長の目、落ち着き払った声。

「そちらは?」
私は知っている。この女の名前。
センター、マジ女という産廃の埋立地に光る、私の希望、そして危険物。桜の季節、暴れん坊の名は直ぐ様知れ渡った。

求めるは爆発。鋭利なナイフより強烈な爆弾。センターは正に私が求めた力を持っていた。

「センターだ」
「中央。へえ、だから道の真ん中に立ってるんすかねえ」
「私が立つ場所が真ん中だ」
屁理屈にもならない言葉が薄い唇から溢れた。思っていたよりも、彼女は賢くなさそうで、この勝負、勝算しかないと感じた。

「何のご用で?」
素直さを表すかのような黒髪から雨の雫が垂れた。ふと笑い声がした。
その瞬間、傘と雨だけ残してセンターが消えた。



血と血と血、殴り合う音、雄叫びと悲鳴。雑音と色が私の鼓膜と網膜を突き破る。


グサリ。

肉に入れられたナイフが落ちていく。
また血が流れた。

センターは立っている。刺されたのは―――――




続く

213名無しさん@秘密の花園:2012/07/05(木) 01:26:24.35 ID:b/2ahdV+
おおお誰だ
214名無しさん@秘密の花園:2012/07/05(木) 12:34:09.44 ID:WwaBwmE5
おお!続き気になる…
215名無しさん@秘密の花園:2012/07/05(木) 12:51:50.40 ID:b/2ahdV+
長編キター\(∵)/
216名無しさん@秘密の花園:2012/07/05(木) 15:26:47.92 ID:slcPN8Sx
ネズミさん!?
217名無しさん@秘密の花園:2012/07/06(金) 00:51:09.08 ID:Sv2exgtR
再放送見たら二人の可愛さを再認識
218名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:08:52.62 ID:NYanv941
続きがくるまでの暇潰しにしてください。
書いてて思ったけど文体が読みにくいです。


「センター、眠いんだけど」
パジャマの裾を引っ張られて、理性より眠気が勝っているネズミは若干イラついた声を出した。
つい先程シャワーを浴びてきたセンターは白いTシャツに下着姿で髪はまだ濡れていた。
「濡れた髪のままベッドに上がるな」
早く眠ってしまいたいネズミはセンターを一瞥すると吐き捨てるようにそう言ってセンターに背を向た。
もはやセンターを相手にする気もなく寝る体勢だ。
「ネズミ、まだ10時だぞ」
「もう10時、だ。良い子は寝る時間」
かまってくれないネズミの袖をねえねえと引っ張るセンター。
仕方なくセンターのほうへ寝返りを打つと、センターは拗ねた子どものような表情からぱあっと無邪気な笑顔へ変わった。
まったく、こういうところが嫌いなんだ。
心の中で悪態をついて上体を起こすと、センターの持っていたタオルを奪った。
「…髪くらい自分で拭け」
「ネズミにこうしてもらうのが好きなんだ」
ネズミになされるがまま身を委ねているセンターの表情は柔らかい。
センターの長い前髪から垂れる雫をタオルで包むように拭いとる。
それから頭全体をタオルで包み込むと、センターの柔らかい髪を傷まないよう丁寧に拭いた。
センターの指はネズミの長い髪をすいている。
指先に絡むことのない真っ直ぐの髪はよく手入れされているようだ。
219名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:10:44.22 ID:NYanv941
髪を拭き終えたネズミの指は乱れたセンターの前髪を直している。
センターはネズミの真似をするかのように今度は彼女の前髪に触れる。
正直前髪に触られるのは勘弁願いたかったが、言ってもムダかなと思い諦めた。
「センター、もういいだろ」
「まだ」
至近距離でそんなやり取りをしながら、いつまでも髪に触れているセンター。
見詰め合うとセンターの真っ直ぐな視線がネズミに突き刺さる。
いつまでも視線をそらさないセンターに、ネズミは緊張した。
まずい、このままじゃセンターのペースだ。
ドキドキと響く自分の鼓動を無視するようにして、ネズミはそんなことを考えた。
「もう眠たいんだよ」
「目、覚めたくせに」
センターが挑発的に笑う。
その目は先程までの無邪気な子どものものではなく、まるで獲物を狙うライオンのようだ。
その辺の下らない男にその表情をしてみろ、一発で落ちるぞ。
だがネズミさんはそう甘くないんだ。
たしかにすっかり眠気は飛んでいるが、その手にはのらない。
「じゃあ、お前の髪をブローしてやってから寝ようかな」
そう言ってネズミはベッドから降りようとする。
するとセンターはネズミの両脇に手をついた。
ネズミが離れないよう強行手段に出たセンターは相変わらず挑発的な目をしている。
ネズミが本気で嫌がっていないとわかっているからだ。
ネズミは一瞬強張った顔をしてそれから視線を泳がせる。この事態にどう対応しようと逡巡している表情だ。
センターはこのネズミの顔を見るのが好きだった。
センターを求める感情とそれを押し込めようとする強い強い理性が、その困惑の表情に表れている。
そして結果として、いつも理性はセンターに負けるのだ。
220名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:12:28.60 ID:NYanv941
それをわかっているから、センターはあえて煽るような態度をとってみせる。
もっと素直になればいいのに、とセンターは思う。それと同時に素直になれないネズミを愛しく思った。
なあネズミ、お前のその顔が私を煽るんだよ。
半ば押し倒されているような格好で、いまだ思案中のネズミを見詰める。
ネズミは目を伏せて言葉を探していたが、しばしして上目にセンターを見詰めた。
それがネズミなりの返事だとセンターにはわかっていた。
淡いピンクに染まった頬と戸惑いがちな上目遣いはセンターの劣情を煽るにはやりすぎなくらいだった。
むしろ計算もなにもなくこんな顔をするのだから余計にタチが悪い。
その表情、私以外の人間に見せてみろ。陥落しないやつはいないぞ。
こんなネズミを見られるのは私だけだけどな。
センターは誰に対してなのかわからない優越感に浸りながら、そっとネズミの肩を押してベッドに押し倒した。
「髪…ちゃんと乾かさないと傷むぞ」
「今はこっちが優先なんだ」
ネズミはあくまで乗り気じゃないという態度をとりながら、センターの顔にかかる髪に触れる。
センターはその手を取って、ネズミの人差し指を口に含んだ。
センターの開いた唇の隙間から赤い舌が覗いて、ネズミの指の腹を舐めあげる。
神経の集中した指先への、ヌルリとした温かい感触にネズミは身震いした。
「感じた?」
「感じるか、ばか」
笑いながら際どいことを聞くセンターに悪態をつきながら、ネズミは手を放せと形だけの抵抗をしてみせる。
221名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:13:26.55 ID:NYanv941
そんなネズミを意に介さずセンターは再び指に舌を這わす。
今度は指先から指と指の間まで、唾液で濡らすようなねっとりとした愛撫だ。
センターの舌が手のひらまで到達すると、ネズミが手を引っ込めるような仕草をした。
「も…いいだろ」
ネズミの声には押さえきれていない吐息が混じっている。
相変わらず初々しい反応を示すネズミに、センターは怪しい笑みを浮かべ耳元で囁いた。
「それって、もっと違うとこ舐めてほしいってこと?」
ネズミはカァッと顔が熱くなるのを感じ、またその顔をセンターに見られるのも嫌だと思った。
「ち、違うっ!そういう意味じゃない…」
必死になればなるほど墓穴を掘っていることに気づいて、結局ネズミは黙るしかなかった。
くそ、このネズミ様がなんでセンターに必死になってるんだ。
「ネズミ」
センターが真剣な顔で名前を呼び、ネズミは当然のように瞼を閉じる。
唇に柔らかな感触を受け入れると、センターの腕がネズミの腰に回された。
ネズミのくびれた腰回りを撫でながら、口づけはだんだんと深くなっていく。
センターの舌はネズミの口内を這い、舌と舌を絡めると溢れたら唾液がネズミの顎まで垂れた。
ネズミはぎゅっと目を瞑り息もつけない口づけをひたすらに甘受している。
時折ネズミから甘い声が漏れると、センターはそのたびに自分の身体が熱くなるのがわかった。
センターはひとしきりネズミの口内を貪ると、ネズミの上唇を何度か食んでからようやく唇を離した。
ネズミの頬にセンターの熱い吐息がかかる。
センターの瞳は欲望を隠しきれておらず、ネズミはその目に射竦められるともう逃れられないと悟った。
222名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:15:17.14 ID:NYanv941
センターの熱い舌が首筋を這う。
軽く噛みつかれてネズミはゾクリと身体が熱くなった。
ネズミの反応の違いに気づいたセンターは何度か首や肩口に甘く噛みつく。
「はっ…んっ」
「噛んだ方が、気持ち良いんだ?」
湿ったままの髪を掻き上げて、センターは意地悪な笑みを浮かべる。
「っ…うるさい」
わざと羞恥を煽るような言い方をするセンターは楽しそうだ。
ネズミの寝間着はクビレの作られていないゆったりとしたワンピースだ。
センターは裾から腕を滑り込ませると簡単にそれを捲り上げてしまった。
露になったネズミの腹部に口づける。熱い肌は呼吸の度に大きく上下し、センターにネズミの生を感じさせる。
脇腹を舌でなぞるとピクリとネズミの腰が跳ねた。
細く締まったくびれに噛みつくとネズミはさっきより大きく鳴いた。
「ん…っあぁ!」
「やっぱりこっちのほうが好きなんだろ」
「ちがっ…あっ」
否定の言葉を吐きながらも、ネズミの腰は悩まし気に揺れていた。
ネズミは潤んだ瞳でセンターを見下ろしている。
計算も悪態をつくのも忘れて、ただすがるような視線をセンターに向けていた。
センターは黙ってネズミの身に付けているもの全てを取り払った。
223名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:16:54.66 ID:NYanv941
「なあ、ネズミ」
ネズミの肩から二の腕にかけてをセンターの指がゆっくりと滑っていく。
センターの問いかけにネズミは荒い吐息を吐くだけで返事をしない。
「ネズミ」
センターの指は腋から腰に伸びて行く。
「ん…な、んだよ」
「どこ、触ってほしい?」
そう言いながら、ネズミの乳房を指先で円を描くようになぞる。
ネズミはゾクゾクとしたもどかしさに身を震わせた。
「…っ!…んぁ、…っ」
「…答えろよ、ネズミ」
鼻と鼻がぶつかりそうな距離でセンターが嗜虐的な笑みを浮かべている。
その行為にネズミはただ嫌嫌と首を振ることしか出来なかった。
もって強く触れて欲しい。
そんなことをネズミが言えるわけがなかった。
しかしそんなプライドとは裏腹にネズミはセンターの指を舌を全てを求めている。
素直なんてものとは無縁のネズミは、どうすることも出来ずに熱くなる身体を震わせた。
センターの指は相変わらず、わざとらしく快楽の真ん中を外しながら愛撫を続けている。
「ぁ、あっ…センターっ!…」
「言わないってことは、やめてほしいってことかな」
そう言ってセンターは指を離すが、ネズミは思わずその腕を掴んでいた。
センターは黙ったまま、ネズミの様子をうかがっている。
「……もっと、ちゃんと触って」
「…どこを?」
ここ、と消え入るような声で言うと、ネズミは自分の胸にセンターの手のひらを押し付けた。
224名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:17:50.65 ID:NYanv941
センターは一瞬驚いた様子だったが、その瞳はまたすぐに嗜虐的な色を灯した。
「よくできました」
そう笑って、センターは乳房に押し当てられ手のひらを、その膨らみの形を変えるように強く動かす。
親指と人差し指で張り詰めた頂をつまむと、ネズミは高い声をあげた。
「あっ!ぁあっ…」
ネズミの反応を楽しむかのように、センターは何度も指で摘まんだり押し潰したりしながら2つの膨らみを弄ぶ。
ネズミはそのたびに甘い声をあげ、潤んだ瞳でセンターに懇願の眼差しを向けた。
「っセンタぁ…」
「もうイキたい?」
ネズミが小さく首を縦に振る。
ネズミの潤んだ瞳や薄く開いた唇からこぼれる甘い吐息は、センターの脳を痺れさせた。
センターは愛らしくねだるネズミの頬に口づけると彼女の脚の付け根へと顔を埋めた。
ネズミの白く滑らかな内腿を舌でなぞる。
内腿を唾液で濡らす度にネズミの浅い呼吸には小さな声が混じった。
センターは噛みつくようにしてそこに赤い痕を残すと、ようやくネズミの敏感な部分に触れた。
センターが舌でゆっくりと舐めあげれば、ネズミの腰が揺れる。
「はぁ…っんん」
触れなくとも充分すぎるほど濡れていたそこは、センターの舌が軽く触れるだけで敏感な反応を示した。
「ネズミ、シーツまで濡れてるぞ」
「やっ…あ」
ネズミは恥ずかしさから目を閉じた。
センターがネズミの熱く膨らんだ蕾を舌でくすぐると腰がびくびくと跳ねる。
きつく閉じられた裂け目にゆっくり舌を押し込むと、いっそう粘着質な水音が響いた。
225名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:19:30.06 ID:NYanv941
センターはネズミの膝の裏に手をかけ一度軽く持ち上げると、ネズミが逃げないように腰を抱いた。
止めどなく蜜が溢れてくるネズミのそこにセンターの舌は出し入れを繰り返す。
ネズミは限界が来ているのか、腰に回されたセンターの腕を必死に掴んで快感に耐えていた。
センターが舌でネズミの中を刺激しつつ指で膨らんだ蕾を弄ぶ。
「や、イッちゃうっ…ぁあ…!」
センターの舌を痛いくらい締め付けて、ネズミは達した。
センターはびしょ濡れになっているソコから口を離し、ネズミを上目に見詰める。
肩で息をするネズミは、恍惚としているようにも泣いているようにも見えた。
センターは上体を起こすと、汚れた口回りを拭った。
「舌だけでイッちゃったな」
意地悪く笑いながら、センターはネズミの鎖骨にキスをする。
いまだ息の整わないネズミは、「ん」と短く返事をしてセンターの髪を掻き上げた。
センターを見るネズミの目は愛おし気で、無言で語りかけているようだった。
そんなネズミの姿にセンターはまだ満足していないようで、その手はまだネズミの脚を撫でている。
ネズミの敏感になった肌は、センターに触れられただけで粟立った。
ネズミが軽く仰け反ると、センターは濡れたままのソコに指をあてがう。
「あっだめ…っセンター…」
センターはネズミの制止を聞かず、長い中指はネズミの中に沈んでゆく。
艶かしい音を立てながら、センターの指は完全に飲み込まれた。
「ん…、すごい絞まってるな」
「はぁっ…ん…ふっ」
声を殺すように喘ぐネズミにセンターは「まだ動かしてないのに」と笑った。
ネズミは体内にセンターを感じるだけで、達していまいそうだった。
226名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:20:59.06 ID:NYanv941
センターがネズミの内壁を擦る。
ネズミが一際反応する場所を見つけると一度指を引き抜き、指を増やして再びネズミの奥深くへ埋める。
二本の指でゆるゆるとネズミの良い場所を擦ると、蜜が溢れた。
「ネズミ、濡れすぎ」
「ぁ、あっ…だって、っ…センターが…」
「私が、なに?」
「っセンターの…せいだっ」
悪態ともつかない悪態をつくネズミは、もう泣き声だった。
そんな姿がセンターを煽っているとは知らずに、ネズミはセンターにしがみつく。
「ネズミ、可愛いな」
そう言ってセンターが指の動きを速める。
「あっあっ…センタぁっ…!!」
ぎゅうと指を締め付けてネズミは呆気なく果てた。
「ネズミ…」
センターが涙で濡れたネズミの瞼に口づける。
センターは背中にしがみついていたネズミの腕が次第に脱力するのを感じた。
センターはしばらくネズミの絶頂の余韻を味わい、それからゆっくりと指を抜く。
小さく鳴いたネズミにキスを落とすと、そのまま愛おしそうに抱き締めた。


「ネズミ、可愛かったぞ」
「うるさい…」
「すごいえろかった」
「…もう黙れよ」
またセンターのペースにはまってしまった…。
その上二回もイカされたと思うと、なぜだかすごく悔しい。
ようやく息の落ち着いたネズミは身体が重たくなるほどの疲労感に襲われつつ、センターに冷たくあたる。

「ぜんぶぜんぶ、センターが悪い」
そう吐き捨ててネズミはセンターに背を向けた。
「今日はちょっといじめすぎたな、ごめん」
行為中とはうって変わって、センターは優しい声で囁いた。
センターはネズミを背中から抱きすくめると、後頭部に口づける。
センターの腕の重みが心地好く眠りを誘う。
ネズミはまた何か言ってやろうと思ったが、眠気に負けて目を閉じた。

おわり
227名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 13:53:18.24 ID:LEmA1mls
僕もネズミちゃんと一緒に果て…ノ(。A。)ヽ
GJ!
228名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 17:41:19.13 ID:YCEWkx+y
素直じゃないネズミさんきたー!
結局センターさんに流されちゃうネズミさん可愛いよ
萌えたーGJ!
229名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 18:52:23.19 ID:m4/168yM
神作品きたああああああ
エロいいいいいい
230名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 20:42:02.24 ID:6s8uzGId
センターさんは言葉責めが似合うなぁw
ご馳走さまでした
231名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 22:58:24.08 ID:VLLeLUk7
>>210-212


「ネズミ!」

センターの顔が、空を背景に浮かんでいた。風と太陽の光を感じて、ここが屋上だと分かるまで時間はかからなかった。
「…私はどうしたんだ?」

頬に感じた雨はあの日とは違った。
センターの白い肌が濡れていた。世界の中で、それこそが涙と呼べるものだと思った。

「泣くな」
そう言おうと思ったのに、唇からこぼれたのは「ごめんね」だった。

その言葉のせいか、センターは更に泣いた。ボロボロと溢れる涙に触れて、私のせいだと、何年振りかの後悔の念に苛まれた。

夢を見た。雨の夢だった。
でも私は、それが夢だと思えなかった。あまりにも鮮明で脳裏に刻まれて離れない。怖いなんてものでなく、それが起きていないことを願うほどだった。

夢の中の雨は上がらなくて、空を見上げることも出来なかった。

目覚めて良かったはずなのに、次の言葉が浮かばない。殴ったのは、殴られたのは私じゃないのに身体中が痛かった。



232名無しさん@秘密の花園:2012/07/08(日) 23:01:09.18 ID:VLLeLUk7
起き上がり、子どものように咽び泣く彼女を抱き締めた。いつもは強い腕は震え、私にしがみつく。

私はここにいて、何処にも行かないよ。
そう言う代わりに、不器用な私はキスをした。もう泣かないで欲しかったから。

悲しませたくないと思ったのはセンターだけだった。
涙で苦しめてしまうのなら、いっそ呼吸を止めて、死にそうなキスで悲しむ余地も奪い去ればいい。

いつだって私はワガママで嫌な女だ。傷つくのに飽きて相手を傷つけまいとする理由さえ叩き出す。


センターは苦しんでいた。私のキスと私を失う恐怖に。
舌を奥まで絡ませて、唇を食べてしまうかのように、お互い唾液でべたべたになって、ふと離した息の先。もうそこには見えていた。
涙する余地なんてもうないのは、悲しみが消えたからじゃなく、体が欲しくなったから。


それでも俗世間のような醜いものじゃない。露になった肢体を貪り合う二人の女の絵はきっと特別だ。

「行こう」
センターは私の手を取った。
行き先はひとつ。二人きりになれる所。
私たちが一番綺麗になれる場所。

二つの矛盾が混じり合う、プラトニックなセックスがしたい。



私は廊下に居た。屑とガラスの破片が転がる、人が歩く道を真っ直ぐ歩いていた。教室に入って、落書きだらけの黒板と同時に目に入るのは私の机。

白い紙飛行機があった。
私はそれを手に取る。開く。

採点済みの解答用紙。100点の文字の隣。書いたはずのバツは消され、そこに強く書かれていた。


「ネズミ」


終わり


233名無しさん@秘密の花園:2012/07/09(月) 00:11:30.02 ID:i1rb3ebP
む、今回のは難解だなぁ
234名無しさん@秘密の花園:2012/07/09(月) 02:19:49.59 ID:54YOR3cH
ネズミさんはセンターの悲しみの慰め方がわからないのでとりあえずキスして
セックスに持ち込むんですねニヤニヤ
235名無しさん@秘密の花園:2012/07/09(月) 22:22:35.37 ID:0OfQp2FT
職人様達乙です!
色んな作品が読めていいなぁ
236名無しさん@秘密の花園:2012/07/10(火) 11:44:14.62 ID:3phGZmEO
エロもいいけど、こういう考えさせられる話も好きだ。二人は痛みも共にするのでしょうか。難しい。
237名無しさん@秘密の花園:2012/07/10(火) 16:11:32.87 ID:37Jioj+C
二回読んだけど、センターが何で泣いてるかだけはちょっとわかんなかったんだよね
雨の夢はセンターが背負ってる苦しみでネズミはそれを共有出来る存在になってるって事なのかね。
それともネズミが気絶するほど激しくセックスしてしまった事を
後悔して泣いてるのかなと思ったけど、
それは僕がエロ脳なせいで導き出した間違った答えなのかなと思って
238名無しさん@秘密の花園:2012/07/11(水) 21:35:09.86 ID:KoxpeH5/
>>226
久しぶりに来たらまたエロスな作品が・・・(^q^)
お気に入りフォルダの作品群がまた増えました
239名無しさん@秘密の花園:2012/07/13(金) 08:49:55.44 ID:iyYYOAXl
センネズの百合セッ久…
240名無しさん@秘密の花園:2012/07/14(土) 02:25:29.15 ID:7eQa83re
センターの息を飲み込むような声が秘密の部屋に響いた。
床には吐き捨てられたガムとチョコレートの包み紙が落ちていて、ネズミのデイパックがそばに乱雑に置かれている。
カーディガンを羽織った彼女は半ば机に押し倒されるような姿で必死に耐えていた。
「も…ネズミ、やめっ」
「やめない」
ネズミの声は冷たい。
普段冷たい笑顔を貼り付けている彼女の表情は珍しく怒りを露にしていた。
逃げ場のない小さな机の上で、センターは身体を強張らせている。
ネズミの肩を押して必死に身体を引き離そうとしているが、仰向けに寝かされている上、ネズミの指が動くせいで力が上手く入らない。
「…ごめんっ、てばっ」
「ふざけるなよ」
ネズミの指がセンターの敏感な肌を蹂躙する。
身悶えするセンターの頬は酷く紅潮し、笑うと美しい形を作るセンターの唇は歯を食い縛っているせいか今は真一文字に結ばれていた。
「っだめ、限界…」
「…うるさいんだよ」


そう言ってネズミが激しく脇腹をくすぐると緊張していたセンターの表情がくしゃりと崩れた。
「くっ…!!ふ、ははは!」
「なに笑ってんだこら、ふざけんなよ」
脇腹をくすぐることを止めようとしないネズミに、しがみつくセンター。
「ふふっ!ネズミっもうダメだっ!あははっ」
「最後の一個食べやがって。これ限定品なんすよ?!」
「だってネズミがっ…ふふ、やめっ」
センターは必死に弁明しようとするが一度笑うと抑えきれなくなったのか、まともな言葉にはなっていない。
激しく身体を捩りながらなんとかこのぞわぞわとした刺激から逃れようとするセンター。
そんなセンターの首と脇をネズミはしつこくくすぐり続け、言い訳のスキを与えない。
「くっ、あはは!マジでっ…もうだめだっ」
「うるせえ」
ネズミは悪態を吐いて、センターが肩で息をするまでその手を休めなかった。
ようやく拷問から解放されたセンターは、ぜいぜいと呼吸しながら全身の緊張を解いた。
「ハァっ、ネズミが、食べていいって…はっ、言ったんだろ」
「…最後の一個までとは言ってない」
「…悪かった」
センターがそう言うと、ネズミの腕がピクリと動いた。
そのわずかな動きにセンターは全身を強張らせる。
その姿に満足したのかネズミは鼻を鳴らし、それから床のデイパックを拾い背負った。
「センター、チョコが食べたいんだけど」
「コンビニ行くか…」
「あっしが食べたいのは有名ショコラティエが作った数量限定品っす」
「…ハーゲンダッツのチョコアイスで勘弁してくれ」
センターは机から降りるとネズミのパーカーを引っ張り、態度でもう一度ごめんと伝えた。
子犬のような目でネズミを見つめる。
「ばか、私はあんなチョコぐらいいつでも食べられるんだ」
ネズミはセンターの腕をグイと掴むとそのまま引きずるように歩き出した。
「…ハーゲンダッツじゃなくてパピコにしろ」

おわり
241名無しさん@秘密の花園:2012/07/14(土) 07:43:44.32 ID:SkfgCTJB
パピコ分け合うセンネズo(*^▽^*)o
ほのぼのとしていいなあ〜乙です!
242名無しさん@秘密の花園:2012/07/14(土) 13:24:44.74 ID:0dP2TcuH
ネズセンかと思ったら
        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄
     ̄
でもほっこりする話w
243名無しさん@秘密の花園:2012/07/14(土) 22:11:40.01 ID:yTaEpixf
板圧縮でいくつかスレ消えた?
AKBSSスレが消えちゃった。
怖いから一旦あげる
244名無しさん@秘密の花園:2012/07/15(日) 11:12:11.42 ID:C9PpjFUc
可愛い二人だなーw
ネズミさん、パピコにしてセンターさんと半分こにしたかったのか
優しいデレネズミさん
245名無しさん@秘密の花園:2012/07/15(日) 12:01:47.33 ID:380tevIM
ちゅーちゅーしたいの
246名無しさん@秘密の花園:2012/07/17(火) 09:41:28.17 ID:9zyJTZ5M
ペロペロしたいの
247名無しさん@秘密の花園:2012/07/17(火) 23:05:08.20 ID:HUE0X6wt
私も
248名無しさん@秘密の花園:2012/07/20(金) 14:53:56.87 ID:nOQXkJ5M
センターは凄い性欲が強そう
ネズミはどうなのかな
249名無しさん@秘密の花園:2012/07/20(金) 22:34:14.39 ID:RyfAqIhL
A・負けず劣らず強い
B・むしろ弱い、だからセンターうざい
C・弱いけどセンターの誘いにはなるべく答えたい

どれがいちばん萌えられるか
250名無しさん@秘密の花園:2012/07/20(金) 22:48:54.11 ID:nOQXkJ5M
全部萌える・・・orz
251名無しさん@秘密の花園:2012/07/20(金) 23:22:52.35 ID:R+jM9JHg
ネズミさんはけっこうむっつりな気が…
252名無しさん@秘密の花園:2012/07/20(金) 23:30:03.77 ID:yPWB2xma
(^ω^)バカ!今日はダメだって言っただろ!
(^∀^)ノまたそんなコト言って・・・本当は?
(^ω^)だから、ダメに・・・っ!き・・・っ決まってぇっるっ!ふぁあ、あぁつ!や、やめろぉ!

みたいなのいいね
253名無しさん@秘密の花園:2012/07/20(金) 23:43:35.95 ID:nOQXkJ5M
Dむっつり:「センター大嫌い」といいつつココはこんなんなってます(AA略)

E淫乱ビッチ:センターは身体目当てのセフレ。実は抱かれたいから飛行機飛ばした。

254名無しさん@秘密の花園:2012/07/21(土) 01:47:00.55 ID:SDjznNlU
>>250
なんで落ち込むwww

ネズミさんは確かに純情むっつりっぽいが、Eも捨てがたい
255名無しさん@秘密の花園:2012/07/21(土) 03:07:24.22 ID:FPvcSwg+
>>249
A「早くお前の指ちょうだい」と言ってしゃぶってくる。
エッチ大好きでノリやすいので声も大きめ。自分で腰を振るのが大好きで、自分が攻めたいセンターに静止させられるほど。

B「もうやだ、しつこい、センター嫌い」
と言いつつべそをかく。
行為中もずっと不機嫌なため、優しくソフトタッチの愛撫以外受け付けない上級センター向け。
しかし終わったあとは腕枕で満足げに眠るネズミさんに、庇護欲が掻き立てられる事でしょう。

C「あんま好きじゃないけど、お前の為なら身体くらい
好きにさせてやる…」
と言って恥ずかしそうに目を伏せる。
珍しくひたすら従順な面を見せてくれる。

Fマゾネズミ:センターに虐められたい為にセンターをわざと怒らせる行動をとる。
カッとなって目一杯虐めてやると非常に喜ぶ。ツンデレ。
終わった後の台詞は「酷い・・・」「どうしてこんな事するの?」
誘い受けuzeeeeeと思わず、「そうして欲しかったんだろ?」と冷たく言い放ちましょう。
より一層エクスタシーを感じてくれる筈です。


寝る前に何考えてんだ…
256名無しさん@秘密の花園:2012/07/21(土) 07:16:34.26 ID:B3jv+1Sy
>>255
朝っぱらから禿萌えたわっ…
結局どれも美味しいです(^q^)
257名無しさん@秘密の花園:2012/07/21(土) 19:31:31.16 ID:Blf6CF1g
ネズセンだったら、家に二人だとやたら無防備なセンターにムラムラしつつ
こいつ外でもこんな無防備なんじゃと想像してヤキモキする
そんなむっつり過保護なネズミも萌えです
258 忍法帖【Lv=16,xxxPT】 :2012/07/22(日) 00:05:10.79 ID:YNlI6djU
センターverも考えてみた

ちょいSセンター:「嫌とか言ってる割にぐしょぐしょだけどw」と、愛撫によって起こる身体の変化をいちいち報告するのが好き。
喧嘩のスタイルと同じで、ネズミが観念して何回イっても攻め続ける。
普段と立場を逆転させて、自分の下でネズミを感じさせてる行為にとても興奮するようです。

純情センター:指を絡ませてき見つめ合い、何十回目の「好きだ」の言葉と丁寧なキスと優しい抱擁からHを始める。
「ネズミ、○○していい?」と毎回了承を得ようとするので、相手にとっては余計恥ずかしい思いをさせてる事を知らない。

傷付いたセンター:弱さを見せ、ネズミに縋りつくようなセックスをする。肌を密着させて、皮膚が邪魔だと言わんばかりに抱きしめる。
時にネズミの心臓の音を聞いて、胸に顔を埋め、乳首にしゃぶりつく。
(母を求めるあまりの赤ちゃん還り行為ようだが、
大人っぽいセンターがネズミのちっぱいにしゃぶりつく姿はロリコン変態にしか見えない)
そんな時は彼女の目に溜まった孤独の雫を指で拭い、
母の様に優しく頭を撫でてあげると、より一層ネズミにメロメロになって愛を誓ってくれる筈です。
259名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 00:32:36.80 ID:F0tHFJcN
>>258
このスレで職人さんが投下してくれる作品内のセンターのおおまかな分類だなまさにw
どれもいいいなあ
260名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 00:58:01.41 ID:jrQCLwhC
>>258
やばい、このシュチエーションを読んだだけで高まってくる
261名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 07:37:36.80 ID:T9kbdstj
>>258
どう転んでも萌えるなあ
Sセンターも甘えたセンターもどっちも好きだいっそネズセンも美味しいw
262名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 11:49:53.53 ID:T9kbdstj
この流れに萌えまくったので書いてみたけど肝心のエロまで到達しなかったorz
>>255の台詞をお借りしました


ネズミの部屋。何度も足を運び、もう見慣れたこの広い殺風景な空間。
今はテレビをつけていなければクラシックも流れていない。
大きな革貼りのソファに二人で座っている。
ネズミは私に身体を預けるようにしてもたれかかっていた。

とくに会話をするでもなく、ただただ互いに寄り添い合うだけ。それが酷く心地好い。
普段のネズミであれば、現在の馬路女の勢力についてだったり何やら怪しい策略の話だったりと
あくまでビジネスライクな話をするものだが、今日はそういう気分じゃないらしい。
ネズミはあまり肌の接触を好まない。
不用意に抱き締めようものなら裏拳か1インチパンチをお見舞いされるのは学習済みだ。
そんな彼女が自ら寄り添ってくるなど、考えられないことだった。
半身にネズミの重みと温もりを感じ、胸の中が熱くなった。
横目にネズミを見ると、彼女は落ち着かない様子でもじもじと指先を動かしていた。
自分からくっついてみたものの、どうしてよいかわからないといった感じだ。
ふいにネズミが私の指に触れた。
私の人差し指を控えめに握るネズミの手は熱い。
少し驚いてネズミの顔を見たが、すぐにフードを目深にかぶって顔を隠そうとした。
今どんな表情をしてるんだろう。
私は覗き込むようにネズミに顔を近づけると、やっとネズミが口を開いた。
「なんだよ…」
フキゲンそうに聞こえるが、決して怒っているわけではない声。
ただこの状況に居たたまれないんだろう。自分から触れてきたくせに。
263名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 11:51:03.21 ID:T9kbdstj
あまりにも初々しいネズミに、思いきり抱きしめたい衝動に駆られたがそこは我慢。
「…いや、可愛いなーと思って」
「うっさい」
そう言って強く指を握りしめるネズミは、まるで初心な中学生みたいだった。
私が指を絡めていわゆる恋人繋ぎにすると、いっそう強く握り返してくれた。
「ネズミ、グローブ外してくれよ」
「いやだ」
「ケチだな」
そんなやりとりをして、また心地好い沈黙が訪れる。
ふいにネズミが身体を離すと、上目に私を見上げた。
「ね、センター」
「なんだ?」
「やっぱりなんでもない」
そう言ってネズミは目を伏せる。
なんでもないと言いながら何か言いたげなネズミに、私は答えるよう促した。
「なんだよ、言ってくれ」
「…」
「ネズミ?」
「…キス、してもいい?」
ドクンと心臓が跳ねた。
だらしなく緩みそうになる口許を、思わず手で隠す。
求めるのはいつも私からだったから、ネズミは仕方なく付き合ってくれているだけだと思っていた。
繋いでいる手は強く握られたままで、グローブ越しにネズミの熱
が伝わってくる。
にやけるのをなんとか抑えて「いいよ」と返事をすれば、ネズミの指が私の頬に添えられた。
少し頭を下げてやって目を閉じれば、唇に軟らかな感触。
一瞬触れただけのそれはとても優しかった。
私はネズミのフードを脱がせると互いの額をくっつけた。
「ネズミ、もう一回」
至近距離で見つめながら催促する。
ネズミは黙って唇を寄せ、さっきより長い口づけをしてくれた。
ネズミが顔を離す。私はまだ離れたくなくて、今度はこっちから口づけた。
ちゅっと小さな音を立てて、優しくキスをする。
「ちょ、センター」
「もう一回」
「ん、もういいだろっ…」
「全然足りない」
そう言って唇を食んでやると、ネズミはおとなしくなった。
そのかわり首を後ろに引いて無意識に逃げている。そんなネズミの後ろ頭を押さえて何度も何度も口づけた。
私は何度か唇を食んでからようやく顔を離した。
「センター、しつこい」
「ごめん」
ネズミは繋いでいた手を離し、私との間に僅かな距離を作る。
「お前は自分の欲望に素直すぎないか」
「これでも我慢してるんだけどな」
「まったく…」
「だって、キスだけじゃ足りない」
我慢をすれば飢えるだけだ。どうしようもなくネズミを抱きしめる。
ネズミはそれを拒みはしなかったが、身体を強張らせているのがわかった。
「…ネズミが嫌がることはしたくない」
「あんま好きじゃないけど、お前の為なら身体くらい好きにさせてやる…」
そう言ってネズミは私の背中に腕を回した。
264名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 11:57:58.13 ID:T9kbdstj
おわりって入れるの忘れてた
265名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 16:09:32.97 ID:o+UxL6hx
Cの従順なネズミかわいいー
266名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 17:07:29.27 ID:F0tHFJcN
>>264
乙!ほのぼのとしていいなあ〜
267名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 17:28:24.87 ID:YNlI6djU
ハァハァ( ´Д`;)も、萌え〜
このあとセンターの欲求に付き合ってあげるんですね
268名無しさん@秘密の花園:2012/07/22(日) 23:09:37.85 ID:6UDAuYFr
職人様ありがとうございます!

E淫乱ネズミ:最初からセンターにH目当てで近づく。
センターの身体を言葉巧みに褒めて誘惑しHを楽しみ、センターが喜ぶような声で鳴く。
じらされて焦るセンターを翻弄することに喜びを感じていたが、抱かれていくうちに
本当に心を奪われてる自分に戸惑う。

D黄金指センター:凄い指使いでネズミを腰砕けにする。この指に攻められるネズミが泣いて許しを請うレベルだが、
センターは逃がさないように押さえつけて、最後は気を失うまで追い詰める。
過去に誰かと経験があった事をちらつかせてネズミを嫉妬させるが真相は不明。
いつも読んでる車輪の下のカバーの下は実は性指南本だという説も。
しかし全てはネズミを喜ばせたい一心で編み出したテクニックだった。
269名無しさん@秘密の花園:2012/07/23(月) 00:52:45.58 ID:++h1PYE9
すばらしい・・・
このあと散々イカされるネズミのことを思うとたまらん
270名無しさん@秘密の花園:2012/07/23(月) 09:04:06.11 ID:RkR7Q5/a
某百合漫画家がセンネズでほっともっとのCM妄想しててわろた
271名無しさん@秘密の花園:2012/07/25(水) 01:37:10.34 ID:vFTNKfqw
実は受けセンター:身体のちいさなネズミを相手にすると自然の流れで抱く側に回りがちだが、本当はネズミに抱いてほしいというささやかな希望を持った恋する乙女。
キスの最中などに時折見せる艶やかな表情はネズミをその気にさせるための釣り針であり、うまいことムラっとさせられた日にはネズミの下で負けず劣らず可愛く乱れる。
272名無しさん@秘密の花園:2012/07/25(水) 01:41:42.35 ID:vFTNKfqw
実は攻めネズミ:抱かれる事も嫌いではないが、むしろ自分の愛撫でセンターを骨抜きにして、自分の下で甘ったるく鳴く姿が見たいと常々思っているむっつり。
言葉攻めをして散々焦らしたあとにセンターが泣いて果てるまで激しく攻め立てるのが得意技。
273名無しさん@秘密の花園:2012/07/25(水) 07:20:57.15 ID:UGaXWTfl
乙女なセンターやびゃあだな
ネズミは攻めだとSっ気ありそうw
緩急つけた攻めでセンターをものすごい焦らしながら言葉責めとかしてたら萌える
泣き顔のセンターにゾクゾクきて思わずニヤつきながら見下すような視線とか向けてたらたまらん
274名無しさん@秘密の花園:2012/07/25(水) 07:42:18.62 ID:iytFGyqv
受けセンターが一番嫌うのはかまってほしくても相手にされないことだったりしたらもえる
わかっててセルフ放置プレイしてみるSなネズミさん
275名無しさん@秘密の花園:2012/07/29(日) 01:36:46.55 ID:5L4kwDdy
センネズのエロ妄想も出来ないほど暑い
276名無しさん@秘密の花園:2012/07/29(日) 13:00:39.42 ID:amB76C1L
受けセンター
「…ほんとは、待ってたんだ」
「…や、だめ、…そこ、気持ちぃ…」
「ふあ、ッ、あ……やだ、そこ、…んっ」

攻めネズミ
「…きもちよくしてほしかったんだろ?」
「ねぇ、ここ触られてるときのセンター、すごくやらしい顔してる…」
「イかせてくださいって、あたしの目見て言わないと、だめ」

妄想のお供にでも。
277名無しさん@秘密の花園:2012/07/29(日) 20:42:08.07 ID:6vH5IFFI
>>276
萌え禿げる…
最近ここのおかげでネズセンが好きで仕方ないw
もちろんセンネズも好きだけどね
278名無しさん@秘密の花園:2012/07/29(日) 23:10:01.54 ID:UGhYXaCK
センネズセンは無限の可能性

センターがネズミの上に乗って攻めてるんだけど鳴いてるネズミに興奮して
自分も下着を濡らしてしまってて、ふいにネズミも攻め返してきて
「はあっ、ん、センタァ」
「ネズミっ、ぁ…まって」
「ん、センターかわいい…」
「あっ、ネズミ…それやばいって…」
って互いに荒い息を漏らしてるのとか想像したら禿萌える
279名無しさん@秘密の花園:2012/07/29(日) 23:14:31.73 ID:TGse10wF
攻め合い…!ガタッ
280名無しさん@秘密の花園:2012/07/29(日) 23:25:46.02 ID:5L4kwDdy
やびゃあ/(^o^)\百合・・・ハァハァ
281名無しさん@秘密の花園:2012/07/29(日) 23:45:26.91 ID:UGhYXaCK
「私にシながらこんなに濡らしてたのか?」
「ぁ、ネズミがっ…可愛すぎるからな」
「…お前も十分かわいいよ」
「そこ、ダメっ…んっ」
とかいって下から攻められるセンター
そんでネズミにイかされた後はお返しとばかりに激しくネズミを攻めたてる流れのSSを書いてください誰か
282名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 01:22:13.91 ID:DjXgWJFQ
ある冬の日、特に今日はからんでくる連中もいず、学校が終わると当たり前のようにネズミはあたしの家についてきた。

「今日は一段と寒いな。ストーブつけるか。」

「あぁ。・・・・・・・・・・ねぇ、センター。」

「どうした?」

「…ねむい。
283名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 02:06:47.22 ID:DjXgWJFQ
>>282
きた。


ネズミは眠くなるとあたしに甘えてくる。

このときのネズミは本当にかわいいっ!

よし、少しいじめてやろうきた。


ネズミは眠くなるとあたしに甘えてくる。

このときのネズミは本当にかわいいっ!

よし、少しいじめてやろう
284名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 02:09:27.47 ID:DjXgWJFQ
「ねぇ、一緒に寝よ?」

「今はあんまり眠くないんだよなぁ」

すねた顔をするネズミ。
めっちゃかわいい///



「やだっ、くすぐったい・・・」

「知ってるか?くすぐっ
285名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 02:11:38.35 ID:DjXgWJFQ
「やだっ、くすぐったい・・・」

「知ってるか?くすぐったい所って感じるところなんだって」


首筋に軽くキスをする。


そのままブラのホックをはずし

胸へと手をまわす

「ネズミ…愛してる」

「うん。あたしも。」
286名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 05:44:41.24 ID:DjXgWJFQ
引き寄せられるように近づく二人の顔

最初はふれるだけのキス。

だんだんと深く、甘くなっていく。



キスをしながらゆっくりとネズミを押し倒す。

誘ってるようにしか思えない目であたしをみるネズミ。

そんな顔、他のやつには絶対見せんなよ?



もうストーブは効いていて部屋の中は暖かい。
287名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 05:56:31.70 ID:DjXgWJFQ
「そういえばネズミ、眠いんじゃなかったか?」



完全に甘々モードだったネズミは口をとがらせ

「センターのせいで眠気どっかいった。」

「そっか。」

「・・・ねぇ、つづきしよ?」

「/////あぁ」



<つづく>
288名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 07:07:08.01 ID:okw9dwQ6
( *`ω´) 続き待っておるぞ
289名無しさん@秘密の花園:2012/07/30(月) 15:02:13.26 ID:DjXgWJFQ
>>287です。
なんかグダグダですが暇つぶしにどうぞ
290名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 01:24:23.83 ID:DTWmb/Yo
ねずずのパンティーを思い切り引きずりおろしてみたい
291名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 10:46:26.29 ID:CXIssz1V
騎乗位でイかされる純情ネズミが見たいな
恥ずかしさと初めての気持ち良さにたまらなくなって、自らぎこちなく腰振りながら顔真っ赤に火照らせて声我慢して、でも最後にはもう喘ぎ声も抑えらんなくなって、反り返る白い喉をセンターに見せつけながらイけばいい
292名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 12:53:36.88 ID:nzyzwE38
>>291
それ想像したらやばい、たまらん
293名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 15:27:40.85 ID:CXIssz1V
>>292

イったあとセンターの胸元に崩れ落ちて、抱きしめてもらって少し安心したのに指抜いてもらえず2回戦、とかな
体起こせずにセンターにべったりしがみついたままやだやだって泣きながら喘いで、間近に感じるネズミの喘ぎ声とか乱れた吐息にセンターもうっかり濡れちゃって、指抜いてお互いトロンとした目つきで見つめ合いつつ貝合わせやってみようか…?って流れになるSSを誰か!!
294名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 16:42:08.14 ID:DTWmb/Yo
>>293
素晴らしい天才的妄想
早速脳内映像が浮かんだ。
どなたか職人様…
295名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 17:41:28.92 ID:nzyzwE38
泣いても離して貰えずに攻め続けられるネズミちゃん……
ハァハァハァハァネズミは私の掌の中
296名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 18:46:21.70 ID:CXIssz1V
騎乗位でべったり抱き合った状態で中突き上げられたりかき回されたりすると、正常位よりも奥深くまで指届くから気持ちよさも半端ないんだよね、とガチレズが言ってみる
揺れるから乳首こすれ合うしセンターも気持ちいいだろうなぁ
297名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 19:39:16.07 ID:C6MnUqRQ
E淫乱ネズミは読んでみたい
298名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 19:48:08.04 ID:DTWmb/Yo
あんだけ大好きなネズミちゃんを自分の上でひぃひぃ言わせてたら、
そりゃ気持ちいいだろうな…

あかん、こんな時間から…
299名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 20:40:55.42 ID:MmgT9GxJ
騎乗位でガンガン攻められてセンターにべったりくっつくネズミとか…発想の天才がおられる
純情ネズミさんから淫乱ネズミさんにシフトチェンジしちゃうのも美味しいね
300名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 20:46:01.06 ID:Q2natryC
散々楽しんだ後に我に帰ったネズミが恥ずかしさから「こんな恥ずかしいことやらない」って激怒するんだけど
センターが捨て犬モードで謝るかと思ったら「そうかわかった」って結構あっさり引いちゃって別に騎乗位が嫌なだけでエッチが嫌な訳じゃないんだけど言えずにいたら本当に一週間くらいちゅーもしてくれなくって
とうとう我慢出来なくなったネズミが自分でセンターさんの制服の裾を掴んで恥ずかしそうに頬を染めて潤んだ目で「どうしてしてくれないの?」って言うんだけど
「嫌なんだろ?」とか冷たく返されちゃって「違う!そうじゃなくて!」と口にしたが最後悪魔の笑みを浮かべたセンターさんに「じゃあなんなんだ」とか聞かれて
「騎乗位が恥ずかしい」と答えれば「どんな風に?」と散々恥ずかしい事を言わされて「何回もすれば恥ずかしくなくなる」とか何とか言われて>>291に戻るんですね
301名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 21:04:04.55 ID:CXIssz1V
一度目は体起こせてるネズミが自ら腰揺らして、二度目は崩れ落ちてセンターと密着した状態で突き上げられて、三度目は恥ずかしさに二度目で知った密着体勢のきもちよさが勝っちゃってネズミも動いて、四度目はふたり一緒に…って考えるとこれセンターほんとに楽しいだろうな
302名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 21:10:57.90 ID:MmgT9GxJ
>>300
「恥ずかしいから嫌だって言ってるだろ馬鹿!」とか言いながらもさんざんイカされちゃうんですねわかります
行為中もセンターに「嫌だって言う割にいつもよりすごいんだけど?」とお得意の言葉責めされつつ
「ちが…久しぶりだから…っ」と否定してんのしてないのかよくわからんけど結局快楽に溺れるネズミ
感じながら必死に悪態を吐くネズミを心底愛おしく思うが攻めはやめないセンター

ネズミは顔真っ赤涙目で声我慢しながらもセンターへ悪態吐いてたら禿萌える
303名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 21:12:49.49 ID:C6MnUqRQ
もはやふたなりセンターでもw
304名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 21:17:55.06 ID:FFzyhfTg
ちょ、センターさん達の妄想がしゅごい・・・

「何回もすれば恥ずかしくなくなる」とかw
確かに言いそうww
305名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 21:23:29.43 ID:UMb0FyiM
対面座位というか、膝の上に抱っこ状態で密着でもいいな
ネズミさんがぎゅっと力一杯しがみつくもんだから、あんまり手を動かせないんだけど
密着してる温もりに安心しきるネズミさんと、耳元で可愛く鳴くネズミさんが愛おしくて仕方ないセンターさん
その姿勢のままゆっくり愛撫を続けるラブラブな二人とか
306名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 21:30:34.20 ID:Q2natryC
>>302
>感じながら必死に悪態を吐くネズミを心底愛おしく思うが攻めはやめないセンター

「ヤダ」「バカ」「キライ」と普段のネズミからは想像も出来ない様な子供みたいな悪態を吐くんですよねわかります
その度に「嫌だって言う割には〜」と言葉責めされたり「ネズミの嫌がる事はしたくないからじゃあやめようか」と下手に出たりと
押したり引いたりされちゃってネズミさんは翻弄されちゃうんですね
307名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 21:30:49.09 ID:CXIssz1V
ゆっくりした甘々プレイならデレネズミさんと純情センターさんがいいな

愛撫にとろとろに溶かされた甘え上手のネズミさんと、優しい大型犬みたいにあたたかく尽くしてくれるセンターさん
308名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 22:24:22.47 ID:FFzyhfTg
>>303
妊娠しちゃうよ、センター
309名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 23:09:40.81 ID:C6MnUqRQ
>>308

それもそうだな...
でも一度は読んでみたい。

他の希望としては二人で温泉まで旅行とか行ってお風呂でしたりとかどうだろうか。
310名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 23:21:40.40 ID:DTWmb/Yo
>>309
嫌がる人は居るだろうけど、自分も読んでみたいw
ていうかよく妄想する。
311名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 23:33:25.98 ID:NsrxhxAe
>>307
想像したらえろいのにほっこりした…(*´∀`*)
312名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 23:37:33.66 ID:C6MnUqRQ
>>310

ですよねー。
313名無しさん@秘密の花園:2012/08/01(水) 23:39:17.83 ID:TIJwSU0Y
いろんな考えあるけど現実的にある程度の制限があるほうが個人的には好き
攻め合いっこでタイマンとか楽しみ
314名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 00:07:49.10 ID:mAznatdX
久しぶりにすごい盛り上がってるなw
再放送やってるしこれからまたセンネズスキーが増えることを願う
315名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 00:14:30.66 ID:UE6Iy1TS
また職人様来てくれないだろうか
316名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 02:04:58.49 ID:A/bt5ZLu
ふたなりとか男体化って生ものだと実は一番くらいに危ないネタなんだよw
パスかけてるサイトでも二重パスにしてる所もあるくらい
それでも激しい抗議を受けて閉鎖に追い込まれた所もある
役とはいえアイドルのビジュアルイメージ借りてやってるんだから
綺麗な女の子をなぜそんな姿にするのか…(怒)ってなっても知らないよ〜w

前にも話し出てたけど…危ないネタ書きたい読みたい人は自分でサイト作ってそっちに展開したら?
ここで他人様作成・運営の特定のサイトを晒すのはNGだけど
作った本人に限り「誘導・紹介は有り」って形にしたらどうかな?

責任の所在がはっきりするから他の職人様にはリスクが及ばないし…
読みたい人・書きたい人は自己責任でそっちでやると
皆さんどう思いますか?
317名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 02:57:13.27 ID:fH5EOI6g
対面座位もいいなぁ
見つめ合い、キスしながら・・・
口の中にセンターの舌を感じて
下ではセンターの指を感じて
どうしようもなく感じてる自分が恥ずかしくて感極まって泣いちゃえばいいよ
318名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 05:35:03.76 ID:biASEntq
私はふたなり好きだから書いてくれる人がいるならば見たい
サイトへの誘導ばっちりしてほしいね!
319名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 05:44:58.38 ID:mAznatdX
ふたなりや男体化はスレチだろうし荒れる原因にもなるからね
百合スレでふたなりネタは見たくないって思う人は結構いるんじゃないかな
そのうえ半ナマなわけだし、きちんと誘導して住みわけたほう安心ではある
320名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 07:32:43.45 ID:QaMLeqc3
ふたなりが嫌いなわけじゃないけど
センネズはそういう目でみれないというか見たくないというか女の子同士だからこそ萌える
前にも似たような流れあったけど折角続いてるスレだし変に荒れて職人さんが居なくなってしまったら悲しいからここではやらないでほしい
321名無しさん@秘密の花園:2012/08/02(木) 09:07:20.67 ID:fH5EOI6g
ワタクシもふたなり書いて下さるなら見に行きます(^-^)/
322名無しさん@秘密の花園:2012/08/04(土) 17:58:30.62 ID:DLIsmPU+
ここ最近の流れにインスパイアされて書いてしまいました。
アイディアも一部借用させていただきました。すいません、感謝してます。
ネズセンです。少し言葉攻め入ってます。拙作で申し訳ないです。



砂埃が舞った。雑魚ヤンキーが、センターに蹴り飛ばされて吹っ飛ぶ。
もうひとりのヤンキーが殴りかかろうとすると、次の瞬間には、そいつは反対側でぶっ倒れている。
相手はざっと十人くらいいたはずが、立っているやつはもう三人しかいなかった。
完全にブルって戦意喪失しているそいつらに、毅然としてセンターが言い放つ。
「ネズミには、私が指一本触れさせねぇ!」
そのよく通る澄んだ声は、あたり一面に響きわたった。
私は小さく舌打ちして、くさすぎるよセンター、と心の中で呟いた。
「行くぞ、ネズミ」
振り向いた彼女の顔は興奮しているのか、まだ険しい喧嘩モードのままだ。
その顔はとても気高く、凛々しい。
いいたくないけど、正直いって、・・・惚れそうだ。
でも、見とれているわけにはいかなかった。
この純情バカの、マブダチ兼恋人に、私は言わなくてはならないことがある。
323名無しさん@秘密の花園:2012/08/04(土) 18:19:15.64 ID:DLIsmPU+
「おい、わかっているか?センター」
「なにが?」
「おまえの喧嘩を、みんなが見てる」
ここは校庭。久しぶりの喧嘩だから、学校中のヤンキーどもが屋内から遠巻きに見ているのだ。
「だからなんだよネズミ」
センターの顔は、まだ格好いいまま。まったく、ヒーロー気取りかよ、むかつく。
324名無しさん@秘密の花園:2012/08/04(土) 18:27:12.63 ID:RnQ8OUNT
と次書き込もうと思ったら規制されてしまいましたw
325名無しさん@秘密の花園:2012/08/04(土) 19:16:21.51 ID:TLKoWg8p
続き気になる!
再放送中だからかスレ盛り上がってるね
私も時間できたらこの流れの萌えるシチュ使ってまたでSS書きたい
326名無しさん@秘密の花園:2012/08/05(日) 01:34:29.59 ID:7S2XGk4N
>>325
是非お待ちしております!
327名無しさん@秘密の花園:2012/08/06(月) 02:02:38.04 ID:wDjMqoz3
センネズの百合セックルの事だけ考えながら生きてたいけど、
そうもいかないのが辛い所。
328名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 19:36:41.87 ID:iSQ7/nnb
夏休みだというのに私達は顔を合わせていた。
会う約束をしてたわけじゃない。
ただ一つ言えるのは夏休み中でも簡単に侵入できるこの学校が悪いということ。
なんとなく入った図書室にセンターがいた。それだけだ。
寒いくらいに冷房を効かせた図書室で私はパーカーのフードを目深に被っている。
いつもと違うのはパーカーの下がTシャツとショートパンツに変わったということくらい。
流石に薄手のパーカーに衣替えしたが、パッと見では普段通りのネズミさんだ。
しかしセンターはどうだろう。
黒のスキニーパンツにストライプのシャツ。
飾り気のないいたってシンプルな服装だが、彼女にはよく似合っていた。
正直、制服姿じゃなければ街中で会っても声をかけるのを躊躇ってしまう。
それくらい彼女から発せられる雰囲気は馬路女にいるときとは違っている。
「今日はなんの日か知ってるか」
「ヘッセの命日だろ」
センターは文庫本に視線を落としたまま答える。
私に一瞥もくれないセンターの態度に私はなぜだかイラついた。
「さすがヘッセオタだな」
皮肉っぽい言い方をしてみるが私が皮肉っぽいのはいつものことで、センターは気にも止めない。
329名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 19:38:53.66 ID:iSQ7/nnb
それがまた気に入らなくて、私は余計にイラついた。
「センター」
「なんだ」
答えるセンターの視線は相変わらず活字をなぞっている。
ああイライラする。
「なんで制服じゃないんだよ」
私のこの言葉でようやく顔を上げるセンター。
机を挟んで正面に立つ私を見るとセンターは怪訝な表情で口を開いた。
「ネズミだって制服なんか着てないじゃないか」
「当たり前だろ、夏休みなんだから」
私でも支離滅裂なことを言っているのはわかっている。
しかし口をついて出てきた言葉がこれだったのだから仕方ない。
センターが表情を柔らかく崩す。
「私服のネズミも可愛いな」
「な、なに言ってんだ」
不意に甘ったるい言葉を吐かれて動揺する。
それは久し振りに会ったからか、予想外の私服姿だからかは判別つかない。
「本当に可愛いよ。制服以外で会うのは初めてだから新鮮だな」
もはやてめえ誰だよ、本当にセンターか?
「あ、あっしは普段とかわんないっすよ」
「たしかに、私服もパーカーなんだな」
ふふっと笑うセンターはやけに大人びて見えた。
「センターこそ…」
「ん?」
言いかけて止めた。センターこそ、なんだというのだ。
「なんだよ、ネズミ」
「なんでもない!」
イラつかせたり動揺させたり、私の心を乱すセンターにいよいよ腹が立ってきた。
「言えよ、気になるだろ」
「なんでもないって言ってるだろ」
それだけ言って口をつぐんでいると、センターは席を立って私に近づいてきた。
「ネズミ」
腕を捕まれた。薄いパーカー越しにセンターの体温が滲むように伝わってくるのがわかって、私の体温も上がる。
「…なんだよ」
至近距離で見つめてくるセンターは、やはりいつもより大人びて見えた。
腕は掴んだままで、センターの左腕は私の腰を抱いた。
「センターこそ…なんだ?」
意地悪く微笑むセンター。
この顔は知ってる。私と二人きりのときによく見せる表情だ。
こうなっては私は逃げられない。
「…センターこそ、綺麗だ」
そう言ったら直後唇を塞がれた。
何度か触れるだけのキスをして顔を離すと、耳許でありがとと囁かれた。
それがやたら可愛く感じて、そんな自分に腹が立つ。
まあ仕方ない。久し振りに会ったからセンターの扱い方を忘れてただけだ。
センターの指が私の唇をなぞり始めたのを感じて、私はだまって目を閉じた。

おわり
330名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 19:43:15.45 ID:iSQ7/nnb
今日はヘッセの命日だそうで
ヘッセと聞いてセンターが真っ先に思い浮かんだので久し振りに思い付きで書いたらマジイミフすぎワロタww
ヘッセ特に関係ないしエロないですがこの後二人はネズミの家で冷房ガンガン効かせて裸になるんじゃないかな
331名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 20:30:32.82 ID:wnL57bmY
センターの扱い方とかいっちゃってw
めっちゃ翻弄されてるねずずかわいいよねずず
332名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 20:50:15.60 ID:zaMrAuKu
私服だと調子狂っちゃうネズミさんかわいいw
夏休みの学校でとか萌える
ヘッセの命日とか初めて知ったよー
333名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 22:27:41.12 ID:iSQ7/nnb
致命的ミス
ヘッセの命日は昨日だ…
334名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 22:29:38.67 ID:wnL57bmY
いいっていいって♪
335名無しさん@秘密の花園:2012/08/10(金) 23:03:25.34 ID:5cgUU5c0
めっちゃ良かった!
336名無しさん@秘密の花園:2012/08/11(土) 06:20:32.21 ID:DVqr0PfN
作品ありがとうございます♪

二人のフとした絡みが少しでも見たい…切実に
337名無しさん@秘密の花園:2012/08/13(月) 13:54:17.22 ID:MzBUAo9m
今頃センターの家でふたりで汗だくになりながらエッチしてるんだろうなぁ

暑さと気持ちよさに意識が朦朧としつつも顔を火照らせながらセンターにすがりついて喘ぐネズミと、それを愛おしく見つめながら激しい愛撫を与える続けるセンター

事後、言葉少なに抱き合って風鈴の音を聞きながらまどろむ穏やかな昼下がりであってほしい
338名無しさん@秘密の花園:2012/08/13(月) 15:21:27.52 ID:1ATS+AtB
禿萌えた。
暑いとムラムラするからね。
339名無しさん@秘密の花園:2012/08/14(火) 13:47:29.24 ID:ylMEYJYQ
「同じ」

朝の出来事だった。
乱雑とした屋上と青空の下風が駆け抜けていた。
ネズミは手すりに寄りかかりセンターは向かい合うように立っていた。
「昨日あげた物、ちゃんとつけてきた?」
「…ああ…」
ネズミどこか楽しそうな様子だが、センターは浮かない表情。
「見せて」
「今ここで…か?」
「下だけでいいから、スカートめくって」
センターは微かに唇を噛み目を泳がせながらも恐る恐るスカートをめくった。
スカートの下、下着が露になる。ネズミは満足そうに笑った。
だがそれは下着の役割を果たしているのか疑わしい程の代物だった。
漆黒の黒いレースがふんだんにあしらわれているが生地が薄いためかうっすらと地肌が見えている。
センターに似ても似つかないその下着はネズミがプレゼントした物だ。
両サイドのリボン結びにされた紐が風に揺れている。
「よく似合うよ。私の見立ては間違ってなかった」
センターはすぐにスカートを下ろす。そんな事褒められても素直に喜べない。
ネズミからのプレゼントと喜んだセンターだったが、つかの間の喜びはきれいなラッピングを施され中身が見えない状態で貰った時だけ。
中身に驚いてるところに私とペアルックだ。もちろんつけてくれるな?とネズミの怖いくらい愛らしい笑顔。
拒否権はなかった。
センターは顔を伏せながら居心地が悪そうにしている。
「どうしてそんな顔をする?私だってお揃いの物をつけてるんだから何も恥ずかしくないだろ」
「何なんだよコレ…なんで…」
その下着は秘所にぱっくりと切れ込みが入れられているのだ。
「お前はスポーツブラだのブラとパンツで違う柄だの色気なさすぎ。だからこれにした」
「別にいいじゃねえかよ着るものくらいどうでも」
「よくない。お前がよくても私が許さない」
「それにこんなのどこに売ってるんだよ…生地薄いし…紐とれたらどうすんだ」
「固く結んどけばいいだろ」
「そういう問題じゃ…」
そんなセンターをよそにネズミは手すりから離れると彼女の様子を見ながら周りをゆっくり回り始める。
「喧嘩したら相手に見られちゃうかもね?」
図星なようでセンターは拳を握り締めた。
「まあ、それでお前が些細な事で余計な喧嘩しなくて済むのならそれでいいけど」
「うるさいな…」
ネズミが一周回りきったところでセンターはぷいと顔を背ける。
スパッツを履く事を禁じられ今朝登校する時でさえ変にハラハラしたのだ。
何で私がこんなことを…そう思っていた時、両手で顔を覆われ正面を向かされた。
不敵なネズミの笑顔に思わず胸が高鳴る。目線を外せない。
「そんなに嫌なら…」
頬からネズミの手がすべるように移動しスカートの中に手を突っ込まれる。
「…っ!?」
両サイドの紐を解かれするり下着をとられてしまった。
センターは完全に油断して突然の事にあっけなく立ち尽くすが、状況を把握するとすぐにスカートを抑えた。
「おい!下着返せよ!」
「つけるの嫌なんだろ」
ぴらぴらと下着をゆらしそのままポケットへ仕舞われる。
「今日はそのまま一日過ごすんだな」

続く
340名無しさん@秘密の花園:2012/08/14(火) 18:29:55.15 ID:GQoLA2aK
ハァハァ( ´Д`;)
続きが気になりすぎてやばい
341名無しさん@秘密の花園:2012/08/14(火) 21:21:27.98 ID:4BajxG9V
ネズミたんドSー!
342名無しさん@秘密の花園:2012/08/15(水) 06:59:08.48 ID:jL+TA+fl
変態ネズミさんきたー!
343名無しさん@秘密の花園:2012/08/15(水) 08:07:54.40 ID:ALISe5cM
楽しみ過ぎる
344名無しさん@秘密の花園:2012/08/19(日) 03:29:36.71 ID:vchFQ7aq
新しいのが読みたい!
345名無しさん@秘密の花園:2012/08/21(火) 17:13:57.79 ID:KOBsx3pY
てすと
346名無しさん@秘密の花園:2012/08/21(火) 17:15:37.98 ID:KOBsx3pY
お、書き込める

温泉書いてたらスレ落ちて新スレに気付くのにはゆ
347名無しさん@秘密の花園:2012/08/21(火) 17:17:14.33 ID:KOBsx3pY
誤爆+age申し訳ない

今スレに気付きました。
続き書き始めます
348名無しさん@秘密の花園:2012/08/21(火) 17:37:19.89 ID:zJM+Xm+6
温泉さんきたああああああ*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
349名無しさん@秘密の花園:2012/08/21(火) 19:07:56.56 ID:yM7yA5GH
待ってた━━━━(゚∀゚)━━━━!!
350 忍法帖【Lv=2,xxxP】 :2012/08/21(火) 21:46:17.33 ID:S9V2ipYS
まじで気付いていらっしゃらなかったとは…
何はともあれ作家さまが一人戻られた!!!
351名無しさん@秘密の花園:2012/08/21(火) 22:09:21.76 ID:2HaVfaLh
半ば諦めてた分職人さん降臨嬉しすぎる!
再放送見てこのスレ住人になってくれる人とかいたら嬉しいんだけどなー
352名無しさん@秘密の花園:2012/08/21(火) 23:58:55.99 ID:MLvcTHXv
住人的にはあれでいいんだろうけど
屋上があれじゃ望み薄じゃないかな
353名無しさん@秘密の花園:2012/08/22(水) 21:07:25.87 ID:DSaofjmz
はぁ、残暑も厳しいし、
ネズミさんをいじめて天井まで潮を吹かせたいなぁ
354名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:08:05.73 ID:ybtAbYd/
投下します。
355名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:09:20.68 ID:ybtAbYd/





馬鹿は案外嫌いじゃない。飼いならされた豚を騙すことは酷くつまらないからだ。
だから私は、まわりが思っている以上にセンターを嫌ってはいない。
センターはライオンだ。
豚よりも過酷な環境で生きることを、社会に強いられている。騙されるだけの知恵をつけて、獲物を見据えている。足音もなく近付いて、偽物の餌を持って巣へ帰って行くんだ。
センター、お前がくわえてるものはなんだと思う?
356名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:10:44.91 ID:ybtAbYd/


「ネズミだ」
センターが湿っぽい廊下の隅を見て言った。壁にはひびがはいっている。
「今そこを通って天井へ行った」
聞いてもいないのにセンターは続きを話す。天井を見つめ、害虫みたいな小動物の軌跡を目線でたどる。
私はセンターの手を握った。するとゆっくりと視線が私に降りかかってくる。獲物を捉えた瞳。奥に、燃え尽きる前の星のような瞬間的な輝きを宿してる。
「珍しいな、ネズミ。いつも気分が乗らないと断られる」
「気分だからな」
そうか、と笑いながら、ライオンは牙を深々と刺す。
目の前の餌のかりそめの匂いに目が眩んで、その腹の中に詰められてるものが綿だと気付かない。
357名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:12:14.83 ID:ybtAbYd/

「ネズミ、服を脱いで。目線を逸らすなよ」
「ああ、いいよ」
パーカーを脱いで、それから赤いスカーフに手をかける。片手で外して床へ放る。グローブもその上へ投げた。
目線を外さずに上を脱ぎ、ブラも躊躇いを見せず抜いでしまう。スカートも、下着もだ。
「ネズミ、私のこと好きか」
「好きさ。でなければこんなことしない。今日はどこから触ってくれる?センター」
ライオンの吐息は心底熱く、私の体を骨までしゃぶりたいという欲望が生臭い。その息が、口の中に入ってくる。舌とともに。指が胸の先に触れる。
私から出る声は本物だ。膝立ちになっている股の間に物足りなさを感じる。センターの指が私の快感の行く先をなぞりながら降りてきて、湿り具合を確かめるように、表面にだけ触れた。
それから中指の行ったり来たりを繰り返す。指が入口のあたりをついたり離れたりし始めると、私はもう我慢ができなくなっていて、自分で腰を下ろして入れてしまいたくなる。私が結局そうすしてしまうのと、センターの指が潜り込むのが同時。
今日一番の、取り返しのつかないため息をして、私は腰を振り始めた。センターは何回か抽送を繰り返して、それから指の芯がぶれないように固く力を込めた。
私は自分の中に入れられた一本の柔らかな棒に、気持ちいいところを押し当てる。
「あ、ああ、あっ」
センターは私を強く抱きしめて、瞼に、頬に、もみあげにと押し当てるようにキスを繰り返した。そのキスが煩わしいのかどうか、私はすでに考えられなくなっている。
「ネズミ、なあ私のこと、」
「センター、気持ちいい、やばい」
言葉を遮って、口を塞いだ。ぐちゃぐちゃと音が聞こえてきて、いつも通り信じられないほど感じて濡れている自分が居る。太ももには液体がつたっていき、床も小さな水溜りが出来ているに違いない。
本当、こいつとのセックスは馬鹿みたいに気持ちいい。
358名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:13:20.25 ID:ybtAbYd/
「センター、なあ聞いて。頼みごとがあるんだ」
イった後も指を抜くことを許さずに、私は快感の名残を楽しんでいた。中に入った指が時折感じてくれと言わんばかりに傲慢に動くと、言葉の語尾がどうしても甘くなる。
目だって物欲しそうに細められてしまう。センターは汗をかいて、黒いたてがみのような髪の毛をかきあげながら、なんだ、と聞き返した。
「その指また動かして。…それから、ちょっと調べごとして欲しいんだよ」
「ぶん殴って吐かせればいいんだな」
センターの指が動き始める。私は単純なこいつに、どうしようもなく掻き立てられる。
「一発でいい。立てつこうなんて思わないほど強烈なのを一発」
センターは笑った。私の中で彼女の指が折り曲げられ、お腹を内から突き上げた。
「好きだよネズミ、お前のためならなんだってするさ」
ああ、センター、たまんないな。
なんて大馬鹿なライオンなんだ!



私は果てながら、瞳を閉じる瞬間に感じる、心臓の食い破られた部分を見過ごす。




end

359名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:16:17.71 ID:ybtAbYd/
べたべたして、好きで好きでたまらないのもいいだけど、
なんだかドライな関係で成り立ってる二人も好きです。
どちらにせよ惹かれ合うんだけど。
暇つぶしにどうぞ。
360名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:42:29.78 ID:o4+j8bvJ
淫乱ビッチねずずエロいぉお
獣のようなセックス・・・
好意を確かめようとするけど求められれば何でもいいセンター
ご馳走様でした(^人^)
361名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 00:58:30.43 ID:kk/pPjt+
うおお…萌える、GJ!
利用してるのも利用されてるのも承知の上で、お互い馬鹿だなあと思いつつも
欲しいのはお互いだけみたいな
いい距離感だなー
362名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 01:11:40.05 ID:BzzFiU/4
萌える関係っすなあ…
結局お互いが求め合ってるってのがなんともね

ドラマでの騙されてるわかっててそれでもネズミ求めるセンターとか超たぎる
363名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 11:55:47.01 ID:nq5s8pfI
あの変な格好のネズミさんが服を脱いでいって
ただの裸の美少女になっていく過程とか、
心のtintinフルボッキだろうな。
目線を外さずに脱がさせるなんて、センターいやらしい
364名無しさん@秘密の花園:2012/08/23(木) 22:26:47.06 ID:yPM8V60k
新作きてたー!ネズミさんもセンターもえろい…
利用するされるはこの2人ならではの関係だよね。GJでした!
365名無しさん@秘密の花園:2012/08/24(金) 00:58:24.97 ID:fxPimywl
気持ちよさに溺れて前後不覚になりながらも喘いじゃうネズミさん禿萌える
むしろ燃える
366名無しさん@秘密の花園:2012/08/24(金) 03:14:10.54 ID:razHAjeC
センネズ(^ω^)人(^∀^)おやすみ
367名無しさん@秘密の花園:2012/08/24(金) 03:14:37.79 ID:razHAjeC
誤爆したー
368名無しさん@秘密の花園:2012/08/26(日) 00:21:36.59 ID:FAYoks1t
>>339

下着を取り上げられ屋上を追い出されたセンターは重い足取りで校舎を歩いていた。
放課後になったら私の秘密基地に来い、とネズミに言われたのだ。
センターが廊下を歩くと他の生徒は羨望の眼差しと怯えで道を開け、振り返る。
普段は気にならないのだが今日だけは本当に嫌で仕方がない。
生憎センターのスカート丈はネズミより短くその分羞恥心がますのだ。
何かの拍子、スカートの中を誰かに見られでもしたらどうしようと。
もしそんな事になったら学校中の笑い者所か死んだほうがマシだ。
下着を身に着けないで居るなんていう変態がましい行為。
焦りからか胸の鼓動が早くなる。
この焦りさえも誰かに見透かされそうでセンターは足早に廊下を立ち去る。
ひとまず誰も来ないような場所で時間を潰そうと図書室へ向かおうと階段に向かった時。
カツ…カツ…
センターははっとして足を止める。
階段の下から誰かが昇ってきていたからだ。
このまま階段を下りたらスカートの中を見られかねないとセンターは方向転換をし踊り場を後ずさる。
しょうがない、反対側の階段を降りようと歩き出そうとした時。
「ふふっ」
「!?」
背後からの笑い声に思わずびくりと身体を震わせ振り返る。
ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべるヤツ。階段を昇ってきたのはゲキカラだった。
センターは自分の運の悪さを恨んだ。
よりによってゲキカラ。
いつぞやのタイマンの続きを果たすために顔を合わせる度にセンターから何度か喧嘩を売っている。
卒業がどうのと大抵おたべや他の四天王に止められていつもおあずけだったのだが。
「今日は喧嘩売ってこないの?」
ゲキカラはいつもなら喧嘩を売ってくるセンターが何も言って来なかった事が不思議だったようで顔色を伺ってくる。
センターは目を逸らしぎりっと唇を噛んだ。
自分の事で焦るあまり、階段の下にいたゲキカラの気配にも気づけなかったのだから。
何も答えずただ黙っている。
こんなところで喧嘩をしたら他の生徒が野次馬のごとく寄って来る。
それに相手はゲキカラ。数発で倒せる雑魚とは訳が違うと以前のタイマンで身にしみてる。
そんな中、公衆の面前で下着を履いてないなんてことが知られたら…。
「ねえ。聞いてる?」
「っ!!」
ゲキカラが足を一歩動かすとセンターの足に触れた。
途端センターは反対側の階段に向かって早足で歩き出した。
センターの様子に首をかしげながらもゲキカラは興味を無くしたのかラッパッパの部室に向かって階段を昇り始めた。
折角通り抜けてきた廊下を再び視線を浴びながら戻る。
スカートが乱れないようなるべく早足で。
センターは伏せた顔を真っ赤にしながら早く放課後がこいと願うばかりだった。
369名無しさん@秘密の花園:2012/08/26(日) 00:24:02.80 ID:FAYoks1t

校舎の裏の部室、もといネズミの秘密基地。
ようやく放課後になったとセンターはため息をつきながらゆっくりドアノブを回した。
ギィと音をたて扉をあけるとネズミが居た。
制服が汚れないよう床に敷かれた新聞紙の上に座り携帯を弄っている。
床にはネズミが書いたのであろうチョークで書かれた計算式があった。
窓から注がれる夕日の光にその黒髪が照らされている。
「おかえりセンター。どう?ノーパンで過ごした気分は」
ネズミの声にはっと我に返る。
センターは浅くため息をつくと階段を昇った。
「最悪だ」
センターの返答にあははっとネズミが声をあげて笑った。
なるべく顔に出さないようにしているものの丸一日拷問のような仕打ちを受けたセンターの顔には余裕の色が無かった。
図書室では別の生徒が喧嘩をしていて使い物にならず校舎の中で気を休める場所を探して一日が終わったのだから。
「こっちにおいで。センター」
ネズミに手招きされ見えない糸に絡め取られるかのように恐る恐る足を進めた。
余っていた新聞紙を広げセンターの手を引き座らせる。
スカートを気にしてぎこちなく座るセンターの様子をネズミは楽しんでいるようだった。
夕日に照らされる室内で妖しく微笑むネズミは本当に綺麗だったが見とれている場合ではない。
センターは手のひらをネズミに差し向ける。
「早く…返せよ」
「何を?」
「下着。放課後までって言ってただろ」
「ああそうだったね」
彼女はわざと言ってる。

ネズミがくれお揃いの物、どんな物であれ手元に置いておきたいセンターの心情。
センターがどれだけネズミの事を好いているかわかってやっているのだ。
センターがネズミから貰ったものを手放したりしないと。
たとえそれが変態じみた下着であろうとも。
「でも、嫌だったんじゃないのか?」
「いいから返…」
頬に手を添えられネズミの顔が目の前まで近づいてきたと思った途端口付けをしてきた。
センターが怯んでいる隙に舌を差し込まれる。
まただ、私が抵抗しないとわかってやってる。
「…ん!…ふぅ」
センターはキスが好きだった。
深くすればするほどネズミを感じられるから。
そんな単純な事さえ愛おしく思えネズミのパーカーに裾を掴む。
ぴちゃぴちゃと音をたて息をするたび甘い声が漏れる。
舌を嬲られセンターはされるがままキスを受け唇を離されるとネズミは艶かしい目線でセンターを見つめた。
「何すっ…!下着かえっつ…!」
ネズミはセンターの制服をめくりあげる。
ショーツと同じ生地のブラジャーに覆われた小ぶりな胸が荒い呼吸とともに微かに揺れている。
センターの困惑して薄く紅づいた顔と漆黒の下着。ネズミの目には扇情的に映った。
可愛いらしいレースの下にはうっすらとピンク色の乳首が見える。
370名無しさん@秘密の花園:2012/08/26(日) 00:25:47.11 ID:FAYoks1t
「っつ!?」
ネズミはそこに舌を這わせると薄手の生地にみるみるネズミの唾液が染み込んでいく。
生地が擦れ吸われるその感覚にぶるりと体を震わせた。
舌先で先端転がされもう片方は親指の爪でくるくると優しく撫でられている。
「はぁ…!…ぅう」
センターは身震いしながら快感をやりすごす。
ネズミは胸から太ももに指を這わせると熱を帯びつつあるセンターの秘部に指を滑り込ませる。
「ぁ…!?」
割れ目に指を差し込んだ途端愛液がとろりとネズミの指に絡む。
ネズミは少し驚いた様子をみせたが、妖しく笑った。
「何これ?すっごい濡れてるよ?」
「う、うるさ…」
「他の生徒に見られて興奮でもした?」
「してない…!」
ネズミの甘い声で囁かれる。
敏感な芽を優しく撫でるとセンターはびくりと身体を震わせる。
「ここもこんなにして…」
「あ…ぁ!」
「いじられたくてたまらなかったんでしょ?」
耳元で囁くとセンターは涙目になりながら首を男振りこちらを睨み付けてくる。
それすらネズミを煽らせているとも知らずに。
直に触られぴりぴりとした刺激にセンターは体を震わせる。
充血して固さを増しているセンターの肉芽を執拗に攻め立て片方の手は尻を這い撫で回されている。
愛液で指先を濡らしころころと転がす。
割れ目にはあえて指を入れず蜜が溢れる入り口付近をくちゅくちゅと音をたててなで上げた。
完全にじらしている。
「ふ…ぁあ…!んっ…う」
センターは刺激に耐えようと唇を噛みしめる。
「声我慢するのだめ」
「やだ…やめっ…!?ひゃ、ぁあ…ん!」
だがネズミはそれを許さない。
焦らしていた指をずぷっと割れ目に沈める。
奥へ奥へ侵入させ敏感な箇所を必要に撫で上げる。
ネズミはセンターの耳に舌を這わせ耳の形をなぞるように舐めあげた。
やがてふわふわとした感覚がじわじわと体を蝕んでいく。
「…ぁ、あ…ねずみ…っ!やだ…やっ、ぁぁあ!」
乳首を甘く噛まれ肉芽もきゅっと摘まれた途端、ぱんっと何かが弾けた。
センターは身体を震わせ甘い声をあげると絶頂で痙攣している割れ目からどろっとした愛液が流れてきた。
強張っていた身体から力が抜けていく。
センターは力なくネズミに寄りかかるように倒れこんだ。
「ふ…ぇ…っ」
センターはそのまま泣き出してしまった。
昼間の事といい羞恥心の限界だったのだ。
「おいおい何泣いてるの?」
「返せよ下着…っ。返せ…っ」
「嫌じゃないのか?」
「嫌じゃない…嫌じゃないから…っ!返して…っ」
センターの紅潮した頬が涙で濡れている。
からかっただけなのにそんな姿が愛おしく思いネズミはセンターの頭を優しく撫でる。
夕日が落ちて暗くなった室内で、二人の声だけが響いていた。
ネズミはポケットに入れたセンターの下着に触れたが再び手を離した。
センターの耳元に口を近づける。
「ねえセンター…私も濡れてきちゃった。下着返してあげるから…」
してくれる?と、ネズミはスカートをぺろりとめくってみせた。
お揃いの漆黒の下着が薄暗い室内に浮び上がる。
制服が乱れたまま熱に浮かされたセンターはその様子をぼんやりと見つめている。
くいっとセンターの顎を引き上げるとセンターはネズミに噛み付くようなキスをしてきた。
深く深く、貪るように。
お揃いの下着、大好きなネズミへの思いが溢れている事。
その想いに溺れながら二人は床の新聞紙の上に倒れこんだ。
371名無しさん@秘密の花園:2012/08/26(日) 00:27:36.21 ID:FAYoks1t
勢いで書き始めたはいいけどちょっといき詰ってしまったので
後はご想像にお任せしますということでお願いします…失礼しました
372名無しさん@秘密の花園:2012/08/26(日) 03:04:08.97 ID:jwMJUMvD
凄くよいです
待ってて良かった
373名無しさん@秘密の花園:2012/08/26(日) 03:37:45.07 ID:H2jpeSZH
続ききた!
ネズセンいいですなあ
374名無しさん@秘密の花園:2012/08/26(日) 22:13:38.57 ID:G+rU2uSz
イイヨイイヨー
375名無しさん@秘密の花園:2012/08/27(月) 21:24:12.07 ID:gKRcSbvv
泣いちゃうセンター可愛い
376名無しさん@秘密の花園:2012/08/31(金) 21:54:34.78 ID:0E/KaX9/
2人の体が入れ替わっちゃって
ネズミさん姿のセンターは熱くなる体にセンター姿のネズミさんにおねだりするが
頭のいいネズミさんは視覚と聴覚の情報で自分にする感覚に襲われストップ
仕方なくセンターは自分でするが聞こえるのはネズミさんの声
頭のいいネズミさんがどんどん混乱しておかしくなって・・・
377名無しさん@秘密の花園:2012/08/31(金) 22:34:26.40 ID:rC/gHqmr
またコアなネタをw
そしたらネズミ姿のセンターは鏡を見ながら恍惚としてやるだろうな
378名無しさん@秘密の花園:2012/09/01(土) 03:01:34.34 ID:qnMAez7g
そしてネズミ自身も熱くなってきてセンターの身体でしてしまって
その後結局2人でちょっと混乱しつつえっちして朝起きたら身体が元通りってお決まりな展開を希望
379名無しさん@秘密の花園:2012/09/01(土) 22:12:40.19 ID:VfezbbBa
なにそれ萌える
380名無しさん@秘密の花園:2012/09/11(火) 04:28:38.08 ID:I9iNe5nh
( *`ω´)
381名無しさん@秘密の花園:2012/09/11(火) 18:33:44.14 ID:zw5gCwkE
こんなに住人がいないとは。・゜・(ノД`)・゜・。
382名無しさん@秘密の花園:2012/09/11(火) 19:53:17.39 ID:qO+dSoJo
潜伏…( 'Θ' )
383名無しさん@秘密の花園:2012/09/12(水) 00:07:01.27 ID:uS/3P9Ru
セックスのし過ぎで腰痛のネズミを背負って登校するセンターが見れるマジすか学園4はまだかなー
384名無しさん@秘密の花園:2012/09/12(水) 18:59:45.13 ID:CTo+ESwC
(・◇・)いつもちゅーちゅー言ってるネズミやけど
    赤ん坊のころはやっぱり高級ミルクを飲んで育ったんやろうか
    最初に吸ったのは・・・
385名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 00:21:24.76 ID:l6B2R6UQ
今書いてはいるんだけど、長くなりすぎて終わりが見えなくなってしまった
なにか書いて欲しいシチュエーションとかある?
386名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 01:12:56.59 ID:+YdVhKke
>長くなりすぎて
>終わりが見えなく

[朗報](´Д` *)
387名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 02:15:06.77 ID:+AS/wqsY
※馬路女卒業後、成人&同棲してる前提です
※なんかタイミング的にネタが微妙な感じになっちゃってごめん、前から書いてたもので変な意図はないです


日付が変わる直前の深夜、ガタガタとやかましい音を立てて玄関のドアが開いた。

「んー、ネズミぃ〜ただいまぁ……」

出迎えたネズミを見て、真っ赤な顔をしたセンターが子供のように笑う。
そのままぎゅっと抱きしめられたはいいが、体から漂う酒の匂いにネズミは顔をしかめた。

「お前、どれだけ飲んだんだ」
「おぼえてない……」
「よく無事に帰ってきたな。犬の帰巣本能ってやつか」

よしよしと頭を撫でてやる。首筋に鼻面を埋めて甘えた声を出すセンターは、本当に大型犬のようだった。
お互い、職場の付き合いで飲みに行くのはめずらしいことではない。
しかしセンターは、どんな席でも必ず酒を一滴も飲まずに帰ってくる。
よっぽど酒が嫌いなのかと思っていたが、この様子を見ると全然飲めないわけでもないらしい。

「こら、ちゃんと立て……めずらしいな、お前が酒飲んでくるなんて」
「おちゃだとおもったら、おちゃじゃなかった」
「ふーん?」

それは、騙されて飲まされたということだろうか。
毎回お茶しか口にしないセンターに業を煮やした誰かの仕業だろうが、ちょっと穏やかじゃない話だ。
もっと用心するよう、あとでしっかり言い聞かせようと考えながら、くっついて離れないセンターをひきずって寝室まで戻った。
二日酔い対策にたっぷり水を飲ませてから、自分で着替えるよう寝間着を渡す。
やけに従順なセンターはふらつきながらも着替えをすませると、ベッドに座って足を伸ばすネズミのもとへにじり寄ってきた。
すこし赤くてとろんとした目に見つめられて、ネズミの心臓が不本意に早鐘を打ちはじめる。
388名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 02:15:51.21 ID:+AS/wqsY

「ネズミ……」

断りもなく唇を重ねられても、痛いくらいに抱きしめられても、ネズミは文句を言わなかった。
その代わり、首に回した腕でぎゅっときつく抱きしめ返す。
一緒に暮らすようになってから、寂しさを上手に隠すことが難しくなっていた。
ひとりで食べる夕飯が寂しかったなんて、少し前までの自分が聞いたら鼻で笑うに違いない。
名残惜しげに唇を離して、至近距離で見つめ合う。
センターの綺麗に整った顔が笑み崩れると、それだけで心が優しく暖まることを、ネズミはいつも不思議に思っていた。
甘えるように胸にこすりつけてくる頭を、手櫛で丁寧に梳いてやる。全身で分かち合う体温が愛しかった。

「今日は、楽しかった?」
「うん……飯、うまかったな。二次会もいこうっていわれたけど」
「ん?」
「ネズミがねちゃう前にかえりたかったから、ふりきってきた」

ずいぶん健気なことを言ってくれる。頭のてっぺんにキスを落とすと、髪を梳く手を取られて温かい指が絡んだ。
次第に重くなってくる体と、高い体温が、センターの意識が限界にあることを伝えてくる。
ゆっくりとセンターの体をベッドに横たえて、肩まで引き上げた毛布に一緒にくるまった。
すぐに回された腕に免じて、今晩だけは酒臭いのも我慢してやろうと、ネズミは薄れていく意識の中で鷹揚に笑った。
389名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 02:16:53.86 ID:+AS/wqsY



「……ズミ、ネズミ……!」

翌朝、やけに切羽詰まったセンターの声に名前を呼ばれて、ネズミは思い瞼をこすりながら目をさました。
まっさきに目に飛び込んできたセンターの顔には、昨夜の甘い空気の余韻など欠片も見当たらない。
すこし青白くすら見える顔色に、二日酔いでもしたかと思ったが、それにしてはどうにも様子がおかしかった。

「センター?」
「ネズミ、お前、どこも怪我してないか?」
「は……?」

全く脈絡がつかめないのは、寝起きの頭のせいではないはずだ。
とりあえず落ち着かせてから話を聞こうと、ネズミは体を起こしてセンターに向き合った。
口元を押さえるセンターの手がかすかに震えている。そんな様子が痛ましくて、シーツを握りしめる片方の手にそっと自分の手を重ねて包んだ。

「どうした……?」
「ネズミ……私、確か昨夜、酒を飲んでしまって」
「うん、べろべろで帰ってきたよな」
「全然、覚えてないんだ……」

こいつ、そんなに酔っぱらってたのか。
無事に帰ってきたことに改めて胸を撫で下ろしたが、それにしてもやはりセンターの動揺が大きすぎる。
酔って記憶をなくす人間なんていくらでもいるだろうに。
そう言うと、センターは首を振りながら、何かを確かめるようにネズミの頬を両手でそっと包んだ。

「ネズミ、本当に怪我はないか? 私……もしかして、お前を殴ったりなんか……」

センターの顔が泣きそうに歪む。それでやっと、彼女が何を心配してるのか理解できた。
センターがずっと、酒を飲むのを拒んでいた理由。

酔って理性をなくしては、母親と自分を殴る蹴るした父親と、同じ過ちを犯すことを恐れていたのか。

こみあげてきた色んな感情を、全部混ぜこぜにしてひとつ溜め息を吐き出す。
それを非難と受け取ったのか、センターの目が悲しそうに伏せられるのを見て、ネズミは意を固めた。

「ネズミ……!」

寝間着から下着から、すべてを躊躇いなく脱ぎ捨てていく。
あっという間に一糸まとわぬ姿になったネズミは、惜しげもなくその白い体をセンターの眼前に晒した。
390名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 02:17:38.61 ID:+AS/wqsY

「好きなだけ見て、確かめてみろ。どこにも怪我なんてしてない」
「ネズミ……」
「お前は」

裸の胸に、しっかりとセンターの頭をかき抱く。

「お前は、わけもなく私を殴ったりしない。そんなことは絶対にしない」
「でも……」
「それに、私が大人しくやられて黙ってると思うか?」

目を覗き込んで、ニッと笑ってみせる。ヤンキー時代に身に付いた不敵な笑みは、今でも堂に入ったものだ。

「万一そんなことになったら、三倍にして返してやるよ。お前も無事ですむわけないだろ」

軽く唇を重ねると、ようやくセンターの表情が緩んだ。それにほっと安堵して、目尻に浮かんだ涙を親指でぬぐってやる。
ネズミの手をつかまえて、確かめるように手のひらに頬を押し当てるセンターは、幼い子供のように見えた。

そのまましばらく、きつく抱きしめ合ってお互いの体温だけを感じていた。

「ネズミ……」

センターが何か言いかけるのを、キスで封じる。
首に手を回して体重をかけて引っ張ると、センターの体はあっけなくネズミの上に落ちてきた。

「……で? 確かめなくて、いいの?」

耳に唇を近づけて囁く。裸の肌に乾いたシーツの感触が気持ちいい。
けれど、もっと気持ちいいものを知っている。

「昨日のお前、可愛すぎて我慢するのが大変だった」

覚えてないだろうけど。笑いを含んだ声でそう教えてやると、センターの耳がさっと赤くなった。

「全部確かめても、いい?」
「うん……全部、確かめて」

射し込む朝の光に溶けてしまいそうな、真っ白い笑顔がゆっくりと降りてくる。
悪い夢もなにも、一緒くたに溶けてなくなってしまえ。
そう願いながら、ネズミは愛しさをこめてセンターの体を抱きしめた。
391名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 02:20:16.67 ID:+AS/wqsY
終わりです
初めて二人を書いたけど楽しかったw

>>385
楽しみに待ってます!
392名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 02:31:14.48 ID:Yy+TVa8m
新人の力作きた〜\(//∇//)/
卒業後のいちゃラブせんねずの朝チュンご馳走様です
393名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 05:57:18.35 ID:TE18S4mT
乙です!
卒業後の2人いいですな〜ふらふらセンターかわいい
394名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 07:59:50.45 ID:yUdmA/Ov
めっちゃ良かった
是非ともまたセンネズ書いてほしいです
395名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 15:40:19.37 ID:XnzWmM5m
>>385
書きかけのものでも読みたいなぁ
シチュエーションは、校内でエッチしちゃうようなの希望


>>387
乙です!
大人になっても変わらないセンネズいいすね
センターがネズミを大事にしてる感じが好き
396名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 20:07:04.21 ID:B1B1ETEM
たまらないですな
どんなシチュでも想像ついてしまうのは何故なのだろう

夜のタイマンが見たい
常に攻め合いで
397名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 20:13:50.60 ID:+YdVhKke
イったら負けw
ネズミさん30戦6勝24敗
398名無しさん@秘密の花園:2012/09/13(木) 23:03:43.05 ID:vYzsvR8r
>>385です。
今書きかけの、なるべく早く完成させるよう頑張ります。
アイディアもありがとうございます!
399名無しさん@秘密の花園:2012/09/14(金) 01:06:29.52 ID:+4kShauX
指入れられて喘ぐ最中、仕返しするみたいにセンターの乳首をかぷっと甘噛みするネズミがふと脳裏に…
ふいうちされて普段じゃありえないような甘い声出ちゃって、一瞬狼狽するセンター
そこから攻め合いに
400名無しさん@秘密の花園:2012/09/15(土) 04:55:03.19 ID:U+ZuAe9d
センターは乳首弱そう
ちゅっちゅって吸われるだけでイきそうになって体捩りながら喘いじゃう
401名無しさん@秘密の花園:2012/09/15(土) 13:42:39.39 ID:Q0CFLXGD
オイルマッサージとかでお願いします
402名無しさん@秘密の花園:2012/09/15(土) 14:29:20.15 ID:FgsjOkjs
なんだかんだで可愛いセンターを見たくなるのはいわゆるギャップなのかね
403名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:10:39.88 ID:GIW9d2D9
※前書きかけと言っていたもの、投稿します。
結局終わりが行方不明になってしまったので、途中まで。
センネズです。


灰色の雲が覆い始めた空は低い。風も少し強くなってきていた。
今朝見たテレビのニュースで夕方に台風が接近すると言っていたことを今さら思い出し、小さく舌打ちをする。ああ、私としたことが。
その兆候に違いないのだろう、緑色の葉を蓄えた名前の分からない木々たちは風に煽られ、目の前でざわざわと揺れていた。
今は8月も後半に差し掛かっていて、もうすぐ夏が終わる。もちろん夏が終わるのは暦上の話であって、まだ猛暑は終わる気配を見せない。
暑すぎると外に出かけることすら滅入ってしまうので、私はこの時期が嫌いだった。外に出たいと言っても出かけてすることはないのだが、“あの場所”に居るよりはマシというだけの話である。
あんなに心地悪い所にずっと留まっていたくはないのに、留まらざるを得ないほどの暑さは本当に気分が悪くなる。そんな日が数日(ほぼ一週間)続いて、ついに、今日は来たのだ。
悩みの種である太陽が見えない空は私の気分を高揚させた。いつも歩いている道の上に陽炎は見えず、気温がいつもより低いことはすぐに分かった。
だから少し浮足立っていたのは否定できない。この気持ちの浮かれが仇となってしまって、台風のことなんてさっきまで失念していたのだ。
逆に言えばこんな失態を犯してしまうほど、“あの場所”は私を憂鬱にさせるということも意味している。
 
 「それにしても…」

見上げればたっぷりと雫を含んでいそうな雲があった。もちろん傘なんて都合よく持っているはずもなく、ずぶ濡れになるのも時間の問題であるということは、状況からすぐに把握できた。
とにかく早くどこかへ移動して、台風をやり過ごすしかなさそうだ。

「どうする?」

もちろん帰るという選択肢は最初から消去しており、そうすると、私は残されたもう一つの選択肢を選ぶしかなくなってしまう。
どうすると自分で言っておきながら、答えを一つしか持ち合わせていないなんて。
この選択肢の少なさに、人との繋がりの薄さを改めて突き付けられた気がして、思わず笑ってしまった。
でも、これでいい。私は自ら、必要のない関係はつくらずに生きてきたのだ。
私は目的地に向かうべく、まわれ右をして足早に歩きだす。急がなければならない。
文字通り“濡れネズミ”になってしまうのはあまりにも滑稽で、私のプライドの高さがそれを許さないのだ。
404名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:13:21.27 ID:GIW9d2D9
目の前に「馬路須加女学園高等学校」という看板をつけた門が見えてきて、私は足を止めた。夏休み期間中の高校が、あの残された選択肢だった。
外から見えるグラウンドはとても静かで、普段溢れかえっているヤンキー達の雑音は一切聞こえてこない。一人で優雅な時間を楽しむのには、静かで誰にも邪魔されないと保障されているここが一番だった。
夏休みにも関わらず学校に来るほど勤勉な奴は、まずこんなヤンキー校には入学しない。だから私のような物好きが来ない限り、ここを荒らされることは絶対にないのである。
校門を乗り越えた先にある校舎に入ると中も静まり返っていて、マジ女生が落書きした壁や破壊されたドアも相まって、廃校舎だと勘違いしてしまいそうなほどだ。普段からこれくらい静かならばいいのにと思いながら、いつも基地として使っている教室に向かう。
この階段を下りて、突き当りを右に行けばその教室が見えてくる。着いたら何をしようかと考えを巡らせているうちに、歩いている足が自然とスキップをし始めて、軽やかに動くのが自分でも分かった。

「ネズミさんの登場っす」

教室のドアに手をかけ、盛大な音を立てて開く。何てことはない、今この学園には私しかいないのだ。
大きな音でドアを開けようが、独り言を口にしていようが、それに注目したり因縁をつけたりする雑魚たちはここにはいない。今この学園は完全に私の手中、私の所有物なのだから。
そして、このドアの向こうには、私が待ち望んだ楽園が待っている。
そう、私の楽園がある…はずだったのだ。

「元気だな、良い事でもあったか?」
「…お前、」

ドアの向こう、まず目に入ったのは夏服に身を包んだ、女の後ろ姿。そして次に、バン、というドアの大きな音に反応したのか、女が読んでいた本から顔を上げて振り向くのが見えた。
その表情は普段ならば絶対に見せないほど穏やかなもので、一人の楽園を邪魔された私からしたら、憎たらしくさえ思う。どうして夏休みなのにこんな所に居るんだ、お前はヤンキーだろう。

「どうしてここにいる、っていう表情だな」

さも思ったことは全てお見通しだと言わんばかりに得意気な表情をした女は、文庫本を机の上に置いて、椅子から立ち上がった。正に思っていたことを言い当てられて、私の機嫌は速度を上げて降下する。
私の時間を邪魔されただけでも気に食わないのに、自分自身の心を見透かされたことが面白くなかった。明らかにこちらは不貞腐れているのに、目の前の女はそんな私の表情を見ても機嫌が良さそうで、私を苛立たせる。
405名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:16:09.55 ID:GIW9d2D9
女は夏服のスカートから惜しげもなく長い脚を晒しながら優雅な動作でこちらへと近づいてくると、少し上体を屈めて私の顔を覗き込んできた。
冬のトレードマークだったカーディガンは羽織っておらず、一見大人しそうな文学少女の風貌をしているこの女。
ヤンキーのくせに、その綺麗な足も、顔も、私が思うヤンキーに似つかわしくないのがすごく嫌味ったらしく見えて(もちろん機嫌が悪いこともそれを助長していることは間違いない)、私は目の前に立っている気に食わない女、センターから顔を背けた。

「元気だったか?」
「…どうだっていいだろ。お前に言う必要なんてない」

センターの質問には答えずに、私は窓側まで歩いて外を眺めた。空は先程よりも濃い色をした雲に覆われて、早い速度で流れている。
しかも時折、窓が悲鳴を上げているかのような強い風も吹き始めていて、もう学校から出ることはやめた方が良さそうだった。
その結論に至った瞬間、さっきまでこの天気に浮足立っていたのが嘘のように、じめじめとした空気が重く感じた。どうせセンターのことだ、私がこの教室から出て行っても後ろを付いてくるに違いない。こいつに会ったら、一人になることはもう望めないのだ。
つくづく自分の運の悪さを恨んで空を睨んで溜息をつくと、不意に背中に気配を感じる。
振り向けば、いつの間にか私がとったはずの距離を幾分か詰めたセンターが、2歩くらい先に立っていた。

「これ以上近づくな」
「…なんで不機嫌なんだよ」
「お前が、私の邪魔ばかりするからだろ」

センターは“私は何もしてないぞ”とでも言いたそうな顔をしたが、それには無視を決め込むことにした。リュックを机の上に置いて、壁を背にもたれかかる。
こうやって悪態をついてもセンターが私の傍に居るのは、こいつの唯一の親友が紛れもないこの私だからに違いなかった。
去年の矢場久根との抗争があった頃から、こいつの私への依存度は日に日に増してきている。だからこそ、センターは私を手放すような真似は絶対にしない。
何も言わない私にセンターは少しばかり困った顔をした後、近づくなという言葉の通り、隣に来るのをあきらめて最初に座っていた椅子へ座りなおした。
406名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:18:47.17 ID:GIW9d2D9
「それよりも、どうしてお前はここに来たんだ?」
「お前こそなんでだよ」
「私はお前に会いたくてここへ来たんだ。お前が好きだからな」

こいつの言葉に素直に応えるのは癪に障るので、話題を変えてきたセンターの問いかけを、問いかけで返してやる。私を「好き」と言ったセンターは何かを求めるかのようにこちらを見たが、もちろん私はそれに応えてやるつもりにもなれなかった。
こいつは心の底から私のことを親友だと思っているらしく、顔を合わせれば必ず私のことを好きだと抜かしてきた。そんなセンターが毎度私に求めるのは、何度もこいつの口から発せられる「好き」への返答だ。
本人から聞いたわけではないが、センターは私がちゃんと親友だと思っているという確証が欲しいようで、いつからか「好き」という言葉を口にした後は、必ずこういう目をするようになった。
私はお前を親友と思っているんだ、お前もそうだろう、とでも言いたそうな目を。

「それはどうも。ただ生憎、私はお前に会いたいと思って来たわけではいし、思ったことなんて一度もない」

私はセンターが望む回答とは逆のことを言って、羽織っていたパーカーのポケットからガムを取り出した。ガムを口の中に放り込む私の姿を見るセンターの顔は不服そうで、私の機嫌が少し治る。
お前は私の思い通りにさせてくれないんだ、私がお前の思い通りの返答をしなくてもいいだろう。お互い様だ。

(…それに、)

そもそも私は、センターを親友だと思ったことは一度もなかった。確かに矢場久根との抗争で、こいつを“マブダチ”と言ったのは事実だ。それがあるから、センターは私に前にも増して依存するようになったのだろう。
でも、センターの“マブダチ”でいるのはこちらにとって都合が良かったからで、そう言ったのは、いわば、忠実な飼い犬のご褒美、餌という感覚でしかなかった。
無論その効果は絶大で、完全に“マブダチ”の言葉を信じたセンターは、よく働いて、たくさん貢献してくれた。おかげで今、マジ女のテッペンに間違いなく私は居て、ほとんどの人間は私に逆らうことはしない。
407名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:23:03.80 ID:GIW9d2D9
「お前は本当に他人と距離を置きたがるな」
「…分かってるじゃないか」
「でも、少しくらいマブダチらしくしてくれてもいいだろ」
「私は、感情を表に出すのが苦手なんだ。強要するな」

それなのに、センターだけは、たまにこうやって私に突っかかってくる。しかも大抵、マブダチが云々、という理由で。
どうしてダチでいることにそんなにこだわるのかが、私には理解ができなかった。他人と馴れ合って良い事なんてないはずだ。特にこんなひねくれた性格をしている私との馴れ合いを必要としている人間は、センター以外に見たことがない。
私はこのマジ女を矢場久根に売った張本人で、そんな人間がテッペンに居るのだ。マジ女の中でも私のことを快く思わない人間はたくさんいるというのに。

「強要はしない。ただ、私は誰よりもお前のことを知っているつもりだ。一番お前を知っている仲だからこそ、私が見たことのないお前の色んな部分をもっと見たい。私はお前の周りに居る他人とは違うんじゃないのか」
「お前に全てを曝け出して私に何のメリットがある?」

勝手に私のダチの面をしたセンターは、いつも以上にべらべらと喋ってきた。私の色んな部分を見て、どうするというのか。
私は不必要な馴れ合いはしたくなかった。それは同じテッペンに立つセンターでも変わらない。
友人というコミュニティは傷の舐め合いみたいな惨めなことを繰り返すばかりで、何か一つでも亀裂が入れば、すぐに壊れてしまうような脆くて儚いものだ。そんなものに関わることは相手に弱味を握られるだけで、愚行以外の何物でもない。
それなのに、どうしてこいつはその愚行をしろと、私に言うのか。その浅はかさが分からないのか。ダチの私に、何回も騙されてきたはずなのに。

私は噛んでいたガムを壁にくっつけて黒板まで近づくと、チョークを手に取った。せっかくさっき機嫌が良くなったというのに、こいつの訳のわからないこだわりのせいで、また少しずつ悪くなってきている。
チョークを黒板にあてて、意味などない、ぐるぐると大きな円を何度も描いた。それは完全に八つ当たりだった。

「お前を誰かに売ったりするわけないだろ」
「そうか?人間は心変わりしやすい生き物なんだ。今はそうでも、明日は分からない」
「でも、」

何か言いかけたセンターの言葉を遮るように、チョークの先端が粉々になった。いや、粉々にした、の方が正しいのかもしれない。
何度も同じようなことばかりを繰り返すこいつの言葉を聞いて、手元に力が入ってしまった。
こんなことにこだわって何になる。私は一人で生きてきて、今まで何の不自由もしなかった。だから、今更ダチなんて必要ないのだ。
足元に散らばったその破片の行方を少しだけ目で追ってから、くるりと振り返る。少しだけ苛立ったような表情のセンターがこちらを見ていた。

「理解力の低い奴は嫌いだ。そんなに素直なダチがいいなら、他を当たれ」
408名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:26:05.06 ID:GIW9d2D9
私の完全な拒絶に眉をひそめたセンターは、椅子から乱暴に立ち上がると、こちらに迷いもなく近づいてきた。静かな教室に、がたん、と椅子が倒れる音だけが響く。
近寄るなと言っただろうと忠告してみたものの、今のセンターがそれを聞き入れて足を止めるはずはなかった。
私の声を無視するほど感情的になったセンターは、私の目の前で立ち止まると、机を蹴りとばした後に私のスカーフと襟を掴んで引っ張り上げた。じっとこちらを見つめる顔は、いつも他校の生徒と喧嘩をする時に見るような表情をしている。
これだから低能は偏差値の低い人間は嫌いだ。全て、暴力で解決しようとするから。

「…お前こそ、分からないか?」
「何を」
「お前が見せるその無愛想な面を、本当は無理矢理にでも剥がしたくて仕方がないんだ。私の手で、お前がどんな表情をするのかが見てみたい。この衝動を私が必死に抑えてるってことぐらい、分からないか」
「…脅しか?お前にしては賢くない方法だな」

挑発的な態度をとる私に、静かに、怒りを湛えた声で話すセンター。その肩が少しだけ震えているのは、込み上げてくる感情を必死に抑えているからだろう。
ぎり、とスカーフを締め上げるように持ちあげるセンターの指先は、強く握っているせいで白くなっている。
私に対してセンターがこれほどまでに怒り任せに接してきたのは初めてで、よほど、私の拒絶が嫌だったようだ。
ダチなんて信じるから、こうやって冷静でいられなくなるということを、こいつは理解していない。
センターはずっと愛に飢えながら妄信的に私を親友として扱っていて、今後もきっとそうなのだろう。でも私はそれに応えるつもりなどなく、その度に、この先もずっと、こうやって不安定な感情を持ちながらこいつは生きていくのか。
それが自分自身の弱点になるということが、どうして分からないのか。

「可哀想な奴だ」

私はセンターに言い放つと、ネズミ、と言いかけた唇に人指し指を当てて黙らせた。
この議論は、きっと終わることはない。これは、最初から主張が交わることのない、不毛な言い争いなのだ。
409名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:30:25.24 ID:GIW9d2D9
「埒があかない。生産性のない話は無駄なだけだ。疲れる」
「…だから、これ以上話を続けるなとでも言いたいのか」
「あのな、こんなくだらない…」

「くだらなくなんかない!」

話を強制的に終わらせようとした私の言葉を遮って声を荒げたセンターは、スカーフを持っている手を乱暴に解いて私を突き放した。
そのおかげで黒板に背中をぶつけた私は、一瞬、衝撃で息ができなくなる。お気に入りのパーカーは、先程自分で書いたチョークの線で汚れてしまっているだろう。
私は掴まれたスカーフを整えながら、取り乱した目の前の女を睨んだ。もう、いつも私が知っているセンターは、そこにはいない。

「…何をそんなに熱くなる」
「お前は、やっぱり何も分かってない」

こんなに物分かりの悪い奴だとは思わなかった、と呟いたセンターが纏う雰囲気の刺々しさは衰えることがない。センターの手は爪が食い込むほど固く握られていて、今にも振り上げられそうだった。
きっと、今から私は殴られるのであろう。
そうだ、怒りにまかせて、殴ればいい。そうしたら、ダチに手を上げるようなお前とはもう一緒に居られないと、言う口実ができるのだ。
センターが私の右肩を掴む。来るはずの衝撃に、私は歯を食いしばって目を閉じた。

「殴るかと思ったか?」
「!」

しかし次の瞬間訪れたのは思っていた痛みではなく、再び背中に当たる固い感触だった。目をあけるとそこには割れた蛍光灯と汚い天井、そして、口の端を上げて私を見下す顔がある。
甘いな、と言うセンターは肩を掴んでいた手を離すと、自分の顔にかかる髪をいつもの仕草でかき上げた。
まさか押し倒されるなどと思ってもみなかった私は、思わず言葉に詰まってしまう。こんなことをするセンターの意図が、私には分からない。
何がしたいんだ。どうして。

「…何のつもりだ」
「言ったはずだ、私の手でお前がどんな表情をするのか見てみたいって」

やっと絞り出した声は情けないほど小さなものだった。そんな私の姿を見たセンターは少しだけ余裕を取り戻したようで、顔を近づけてまっすぐこちらを射抜いてくる。
先程の喧嘩腰の時とは違うこんな表情のセンターを、今まで私は見たことがなかった。私が知らない色を含んでいる、まるで捕食者のような瞳だ。
その瞳を見つめながら、まさか、騙されていたのは、私だったのかという考えがよぎる。
従順な飼い犬は鋭い牙を隠し持ちながら、飼い主の私を騙し続けたと。隙を見せた私を狩ってやろうと、ずっとその機会を伺っていたとでもいうのか。

「これでお前は逃げられない」
「…だからどうした」
「強がっても無駄だ。お前は平静を繕っているようだが、こうやって私に触れられて動揺していることも、間近だとすぐに分かる。…反抗的な目をしてるな」

そう言って私の頬に触れてくるセンターは、ご馳走を目の前にして、舌なめずりをしているようにも見える。
思わず目を反らして、私は下唇を噛んだ。こんな奴に動揺しているのを悟られるなんて、最悪だ。
410名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:33:30.22 ID:GIW9d2D9

「誰がそうさせたと思っている。離せ、不愉快だ」
「言われて従う馬鹿がいるか」

肩を押し返して体を離してやろうと思ったら、逆にその手を掴まれて床に縫い付けられてしまった。ふと近くに気配がして、生温かい吐息が反らした顔の頬に降りかかる。
そして次の瞬間には、ネズミ、という囁きが耳に届いた。
さらけ出した首筋に柔らかい唇が押しつけられる感触と、ちくりとした痛みが走る。ぞわりと粟立つようなそれに、私は抵抗することもできずに固まることしかできない。
そんな私に気づいているのであろうセンターは、私が抵抗できないのを良い事に、痛みを感じた部分に濡れた温かい何かを這わせて、私の指に自らの指を交差させた。

「…っ、やめ…」
「その目が私を煽るだけってこと、もう少し自覚しろよ。…お前、勘違いしてるだろ」
「勘違い、だと…?」
「私は右も左も分からないような子どもでもなければ、お前の言うことを全て聞くような体の良い駒でもない」

私の指に絡まったセンターの指に力が籠る。力づくでそれを解こうと思っても、センターに力で敵うはずがなかった。
このまま顔を反らしてまた変なことをされても困る私は、どうすることもできずに首から顔を離したセンターをもう一度見上げる。その瞳はやはり捕食者のままで、センターの気持ちは読み取れない。
噛みついてきた飼い犬の牙は確実に私を食い破っているようで、どうやって宥めようかとさっきから考えているのに、いつものように理論だった思考すらままならなかった。

「お前はどうして、私の隣に居るんだ。私を良いように使うためか?違うだろう。ヤバクネとの抗争も終わって、マジ女のテッペンは私たち2人だ。もう、そんな理由は通用しない。
…私はお前が好きだから隣に居る。お前は違うのか」
「…冗談はよせ」
「冗談じゃない。いつだって本気だ。自分が言っている意味くらい、ちゃんと分かってる」
「…分かってないだろ。そうじゃなきゃ、」

センターが伝えてくる「好き」が、こんなにも怖いと感じたことが今まであっただろうか。踏み込んではいけない場所に足を踏み込むような背徳感が私を支配する。そしてセンターの真っ直ぐな瞳に映る知らない色は更に濃くなって、私はひどく動揺した。
この胸のざわつきは何なのか。なぜ、私は拒絶の言葉を口にすることができない?

「好きなんだ。…ネズミ、お前のことが」

センターまるで花を愛でるかのように優しい手つきで私の前髪をかき分け、頬に指先を滑らせる。とっくに私を床に縫い付けていた手は解かれているのに、こんな仕打ちをするセンターを殴ることができない。
指先に合わせるように視線を移すセンターは、最終的に私の唇を見て微笑むと、親指で私の下唇を撫でた。

「…こんなの…間違ってる」
「誰が間違っていると決めた。私は、私が思うように生きていく。だから私はお前が好きで、こうやって、隣にいる」

そしてセンターは虫の息である飼い主の私に止めを刺すように言い放ったのだ。

「…素直になれよ、ネズミ。いつまでも、私から逃げるな」

とうとう私の心を喰ったそいつの顔は満足げで、唇に降りてくる温かいそれに、私は瞳を閉じてその首に腕を回すしかなかった。
411名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:37:23.32 ID:GIW9d2D9
ここまで一応書けました。>>403-410
なんか改行に?とか入ってますが、無視してください。
今からシチュエーションのアイディアをもらった
校内エッチ書いてきます。

412名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 13:52:21.20 ID:8ijTCZhw
おぉ・・なんというシチュ
413名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 14:38:00.45 ID:nFHSwhJw
やびゃあ…ネズミの心情と丁寧な描写で読ませるなあ
センネズの関係性とか雰囲気がすごく良いというかドラマの空気感そのままだと思った
続き楽しみにしてます!
本編のセンターは絶対こういう風にネズミを見てたに違いないw
414名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 15:52:27.15 ID:GIW9d2D9
>>403-410を書いた者です。

>>413
ありがとうございます!
なるべくドラマの雰囲気壊したくないなぁと思って書いたので
そう言っていただけて本当に嬉しいです!
今回は台詞から書いてったので、本当に妄想のドラマを
自分の頭の中で繰り広げて、台本を書いてる感じてしたw
415名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 17:03:37.96 ID:LjbpcR1r
いいよね。
全くそういう目で見られてる事に気付かないネズミさんが
真実に気付かされる瞬間
読みたかった。
続きwktk
416名無しさん@秘密の花園:2012/09/17(月) 23:35:14.77 ID:nFHSwhJw
触発されて超ひさびさに書いた
相変わらずイミフな感じになったけど続きが来るまでの暇潰しにしてください


最近急に冷たさを増してきた風がカーディガンの裾を煽る。
肌寒さにぶるっと身体を震わせて、歩きながら乱れたカーディガンを直す。
夏が終わり日が暮れるのがはやくなったと思ったら、今度は空気にひんやりとした冷たさを感じるようになった。
人はこの季節を秋と呼ぶが、もはや冬の手前と呼んだ方が正しいかもしれない。
夏と冬の隙間を繋ぐこの季節は短い。
学校の回りにある落葉樹はとうに葉を落とし、この荒れ果てた学校をより荒廃せしめている。
歩道に散らばった落ち葉を踏みつけるとクシャッと乾いた音がした。
なんとなく、この季節はすべてが乾燥しているように感じる。
冷たい風も、さっきから足下でかさかさ鳴っている落葉樹の残骸も。
夏独特の世間の浮き足だった空気はまるで嘘だったかのように、今ここに溢れているのは静寂だ。
たまに通りすぎる車の音が頭の中で反響する。靴の底で砕ける落ち葉の音が踵を伝って脳まで響く。
季節の移り変わりに順応出来ていない身体は敏感になっているのか、なんだか落ち着かない。
やたらと感傷的になっている自分に気付いて、冬になればそんなことを考えていたことすら忘れるくせに、と自嘲気味に笑った。


校門をくぐり、真っ直ぐに屋上へ向かう。
教室に行こうかと思ったが、『最近寒いからなー!』とか言いながらフォンデュに誘われるのが目に見えていたのでやめた。
屋上の扉を開けると、また風が吹いていた。
誰もいない屋上で鮮やかに塗られたベンチに座る。
手持ちぶさたに文庫本を開く。
活字を目で追いながら、思考の片隅でネズミのことを考えた。
この時間にいないということは、午前中は学校に来ないだろうな。
あいつは気まぐれに学校を休む、遅刻する日は必ず昼休みからしか来ない。
これまでの付き合いの中でわかったことだった。
今日はネズミに会えないかもしれない、という事実が思いの外心を重くした。
何をこんなに感傷的になっているんだと自分に突っ込んでみても、秋の空気に当てられたとしか言いようがない。
高い空を見上げると、雲の流れは早かった。
頭に入ってこない愛読書を鞄にしまうと、流れる雲を眺めながらグラウンドから響く喧嘩の声に耳を傾けた。
形を変えるその姿をしばらく眺めていると、背後からガチャンと扉を開ける音がした。
417名無しさん@秘密の花園:2012/09/18(火) 00:08:53.87 ID:Z3i89TvF
「なんだ、ここにいたのか」
予想外の声に驚いて、勢いよく振り返る。
声の主はそんな私を怪訝そうな目で見た後、呆れるように言った。「なに情けない面してんスか」
そんなに情けない顔をしていたのだろうか。恥ずかしさをごまかすように私はネズミに声をかけた。
「ネズミこそ、来てたのか」
「ああ、フォンデュたちとチーズフォンデュ食ってた」
まさかの答えに面食らう。
「アイツらと一緒にフォンデュ囲んでるネズミは想像できないな…」
「まだ朝っだつーのに『最近寒くなってきたからなー!』とか言いながら無理矢理な」
私の予想は外れてなかったらしい。そこにネズミも入っていたのは予想外だったが。
「今日は来ないのかと思った」
「ああ、ね」
私の言葉を聞いてネズミは不敵に笑う。情けない面、と感じた意味を理解したんだろう。
立ち上がって正面に向かい合う。
ネズミは噛んでいたガムと包みに吐き出しまたニヤリと笑った。
その顔に安心してしまう私はどこかズレているのかもしれない。
ゆっくりと体重を預けるとネズミの腕が背中に回る。
私が抱き締めてばかりだからネズミに抱かれるのは初めてかもしれないな、なんて思う。
触れられることの安心感にしばらく身を預けていたら、ネズミに「いつまでこうしとくつもりだ」と苦情を入れられた。
仕方なく離れ、ネズミの頬に掌で触れる。
「お前の手、冷たいよ」
そう言いながらネズミは顔をしかめた。
418名無しさん@秘密の花園:2012/09/18(火) 00:31:30.05 ID:Z3i89TvF
「じゃあ、暖めてくれ」
どうせ一蹴されるだろうと思いながら放った言葉に、ネズミはいーよと軽く笑って見せた。
頬に添えた私の手にネズミの掌が重ねられると、そのまま横を向くようにして掌に口づけられる。
ちゅ、と軽いリップ音がやたらと響いた気がしてドキリとする。
そのまま引き寄せてキスしたくなったが、重ねられたネズミの掌が心地良くて動けない。
そんなことを思っているとネズミが先に口を開いた。
「暖まっただろ?」
「あ、ああ」
何故だか機嫌が良いらしいネズミは楽しそうに私の指先をつかんでみせる。
「上機嫌だな、ネズミ」
「まあね」
あいているもう片方の手でネズミのフードを脱がせ、ゆっくりと顔を近づけ、拒否されなかったのでそのまま口づけた。
柔らかい感触と温もりを唇に感じると、すべての感覚に生々しい実感を覚えた。
なんとなく空虚に感じた自分に実体があることを自覚する。
何度か角度を変えながら啄むようなキスをするとちゅっと水分を含んだ音が耳に入る。
ネズミの吐息が頬にかかる。
それだけでさっきまで感じていた心が乾燥したようなあの空しさはどこかに行ってしまった。
薄く開いたネズミの唇に舌を這わせ、それから深く口づけた。
粘度を持った水音が響く度、熱に浮かされたように頭がぼうっとする。
「っ、…ふっ、センタぁ…」
感傷の反動からか、貪るように口づけていたらネズミに強く腕を掴まれた。
顔を離して親指でネズミの濡れた下唇をなぞる。
「ごめん、夢中になりすぎた」
「今日のセンターはらしくないな」
いつもの余裕がない、そう言って笑うネズミの頬も赤かった。
熱っぽい身体に冷たい風が気持ち良い。
この季節の乾いた空気や静寂は、ネズミの吐息を、体温をより強く感じるためにあるのかもしれない。
風で乱れたネズミの髪を梳きながらそんなことを考えた。

おわり
419名無しさん@秘密の花園:2012/09/18(火) 00:46:40.69 ID:npYHVaIA
うほぅっいいすなー(*゚∀゚)ムッハー
やたら感傷的になって寂しくなっちゃうセンターさん素敵!!


>>403-410の方もwktkしながらお待ちしてますよおぉ
420名無しさん@秘密の花園:2012/09/18(火) 01:53:52.39 ID:G52AFwvp
いいねえ、季節を感じて。
421名無しさん@秘密の花園:2012/09/18(火) 20:41:54.96 ID:RTR54KQz
新作色々きてる〜!ありがたいのう
422名無しさん@秘密の花園:2012/09/18(火) 22:04:08.67 ID:Z3i89TvF
>>418のネズミは無理矢理フォンデュたちに絡まれたけど結果的に有益な情報を得られたから上機嫌という設定です
全然設定生かせてないけど…
エロ書きたいけどシチュ思い浮かばない
423名無しさん@秘密の花園:2012/09/19(水) 00:22:15.80 ID:MFWZ7Llv
>>416-418
素敵です!寒い季節の描写も好きですし
そんな季節に感傷に浸るセンターとか、
センターの精神安定剤のネズミとか、
本当に、もう私好みです(^q^)
ありがとうございます、ご馳走様でした!

>>403-410の続きは早ければ明日にでも投稿します!
そんなに長くならなさそうです。
424名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 01:34:42.75 ID:3Baw9soI
>>403-410のつづきです

一度名残惜しげに離した唇を軽く啄ばんだセンターは、お互いの吐息が交り合うこの距離で私を見つめた。私はバツが悪くなって首に回した腕を解くと、視線を彷徨わせる。
さっきからざわめいている胸は一向に治まる気配を見せず、むしろ、キスをしてから余計に苦しくなってきていた。
視線を合わせない私を見かねてなのか、こっちを見ろと言いたそうなセンターの掌が、私の右頬に添えられ、撫でられる。今、目を合わせてしまったらきっと…もう後戻りが、できなくなってしまうだろう。
私は迷う。完全に踏み外しかけている道の先に進んでいいものなのか、結論が出せずにいた。
これを受け入れてしまえば、きっと肩身が狭い思いをするだろう。女同士だなんて、一般的に言えば、禁じられていることなのに。それが分かっていても、私は、進むのか。

「もう、お前は答えを出したはずだ。今、ここに居る。それで十分だろ」

そう言って再び唇を重ねてきたセンターは、今度は私の首筋から頬にかけて、下からゆっくりと撫であげた。首筋に触れられて震えた私の隙を狙っていたのだろう、薄く開いた唇を割るように入ってきた舌が私のそれを絡めとる。
私の口の中でうごめくそれにどうしたらいいのか分からず、私はセンターの襟を掴んで、それを耐えるしかなかった。お互いの唾液が混ざりあって、恥ずかしい水音が、私の聴覚を犯した。

「は…、っ」

ようやく終わったキスに私は肩で息をすると、思わずセンターを見上げた。胸が苦しくて、体が疼く。
私はきっと熱に浮かれたような顔をしているのであろう、視線の先の口角がいやらしく上がるのをぼんやりと見ていた。
センターは私のスカーフをするりと引き抜くと、襟元を緩めて制服をたくしあげた。脇腹に触れ徐々に上の方へと向かう愛撫は、汗ばんでいる私の肌の感触を確かめているようだった。
くすぐったさに少しだけ身を捩ると、センターは手を止めて再び触れるだけのキスをしてくれる。私はその優しい唇の温度が離れていくのが嫌で、センターのスカーフを掴んで引きよせた。
425名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 01:38:04.91 ID:3Baw9soI
「ん、」

こんな甘ったるい声が私でも出るのだと驚きながら、私は夢中でセンターの唇を柔く食んだ。最初は驚いていたセンターも私に応えるように唇を合わせ、私の頭に被っていたパーカーのフードを取り去る。
私ははらりと自らの髪が床に散らばったのを横目で見た後、センターの首に再び腕を回した。

「あ…、や…っ」

センターは首筋、鎖骨へとキスを落としながら私の下着のホックを外す。露わになった胸に恥ずかしさを覚え、それを手で隠そうとしたら、止められた。
綺麗だ、と囁く声は少し低くてかすれていて、私はその響きに、高鳴る鼓動を抑えることができなかった。

「…っ、ん…」
「気持ちいいか?」

センターは私の胸をその掌に収めると、何度も優しく揉んできた。施される愛撫に合わせて声を漏らす私に、センターは問いかける。私は言葉を発することはできず、ただ頷いた。
じんじんと体の芯が熱くなるような感覚だ。体の内側も、センターの与える快楽に侵食されてしまったかのような。
急に、このままこの快楽に溺れてしまいそうになるのが怖くなった。与えられるそれがあまりにも甘美で、私はこの蜜を吸わないと生きていけないような、贅沢者になってしまうのではないのかという不安が襲う。
右手はそのままに、左手でスカートをたくし上げて太ももを撫でるセンター。その太ももを撫でるセンターの手に、私は震えている自らの手を重ねた。
このまま進んだら、私はダメになってしまう。誰にも依存しないと決めた、いつかの私の決意が、今、ぐらぐらと揺れている。
私はお前を、必要としていいのか。お前は、ずっと私を必要としてくれるのか。

「…私を信じろ」

強い視線で私を射抜いてそう言ったセンターは、私の額にキスを落とした。それを聞いて、左手に重ねた手の震えが、少し治まったようだった。
それに気づいたセンターは少し微笑み、ずっと好きだから、と言いながら私の耳朶を食む。センターの吐息を間近で感じながら、私は重ねていた手を離した。
太ももから、その内側、そして誰にも触れられたことのないその場所へ、センターが手を進めることに、もう抵抗するつもりはなかった。
426名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 01:41:41.11 ID:3Baw9soI
いつの間にか夜を迎えていたらしく、教室は真っ暗で、時折鳴る雷の明かりだけが照明となって教室を照らしていた。雨も本降りで、風が吹いているせいなのか、勢いよく雨粒が窓を打ちつけている。
行為が終わってから、しばらく他愛のない話をした。
夏休み中に会っていなかった分を埋め合わすかのようなピロートークはお互いの近況がほとんどで、だからといって話し合うというよりは、センターが自らのことを喋り、私は質問されたことに応えるだけだった。
そして20分くらいそれが続いた頃、このままじゃ風邪を引くと、突然思い出したかのようにセンターが騒ぎ出したのがつい2分前の話である。
私は今更何を言うのかと馬鹿らしくなったが、身なりを整えろと執拗に催促してきたセンターが面倒くさかったので、やむなく、それに従うことにした。
実際衣服を一方的に乱された私は、下はスカートを身に付け、上はパーカーだけを羽織った恰好をしている。私が着ていた上の制服はスカーフが抜かれて襟もぐちゃぐちゃな状態で床に散乱し、下着は上下とも剥ぎ取られて机に置かれていた。
センターは全くと言っていいほど服は乱れていないのに、これはフェアじゃないと少し思いはしたが、センターに何かしてやれるような余裕が私になかったのも事実だ。
私はさっきまでセンターとしていた行為の恥ずかしさを思い出し、顔が熱くなるのを感じた。それを見られまいと、下着を身につけるから、という理由でセンターにこっちを見るなと釘をさす。
しぶしぶ、分かったと応えたセンターの背中は明らかに不満そうで、全部見たんだから隠す必要なんてないだろ、と呟いたが、私はそれを聞き流した。

「終わったか?」
「急かすな。…ほら、もういいぞ」

私は下着を身につけて制服をいつものようにきちんと着こなすと、センターの目の前に座った。
センターは私の姿を見るなり尻尾を振った犬のごとく嬉しそうな顔をして(他の人間から見たらそんな大した表情の変化はないだろうが、私にはそう見えた)、私を力いっぱい抱き寄せる。
力の加減をしらないその抱擁に私は少しの圧迫感を覚えたが、不思議と嫌な感じはしなかった。
私はセンターの肩越しに窓の外を見た。悲鳴のような風の音は、未だ止む気配を見せない。
今日、私たちを巡り合わせ、留めた台風は、いったい今、どこにいるのだろう。もう過ぎ去って、徐々にここから離れているのだろうか。
そんな事を考えて少しだけ寂しく感じている事実に、私はセンターに悟られないよう、小さく笑った。
427名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 01:44:54.46 ID:3Baw9soI

「…嬉しかったんだ」
「…何が」
「お前に会いたいと思って学校へ来たら、お前もここへ来てくれた。しかも台風が来るようなこんな日に、わざわざ、だ」

うるさいくらいに窓を叩く雨音や、風の吹く音、轟く雷鳴。
この教室はたくさんの雑音で溢れているのに、呟きのようなセンターの声は私の耳にはっきりと届いた。
唐突に話しだしたセンターの腕の中、言葉の真意が分からずに、私はその続きを待つ。

「本当は学校に最初から来るつもりだったんだろう?そうじゃないと、こうやって制服なんて着てこない」

私と同じ気持ちでいてくれたんじゃないかと思って、と言いながら腕を緩めて私の顔を見つめたセンターの顔は、今日、最初に会った時のように穏やかな顔だった。
それを見た瞬間、私はやっと、センターが最初にあれほど機嫌が良かった理由を知った。きっとセンターは、そんな私に運命的な何かを感じ、少しの期待を持ったに違いない。
それなのに私はこいつを拒絶した。だから、それがすごく許せなかったんだろう。自ら会いに来たのに、どうして素直になれないんだと。

「…めでたい奴だな。偶然だよ」
「そうかな。お前は嘘つきだから、私は信じない」
「勝手に言ってろ」

私はセンターから顔を反らすと、再び距離を埋めるように抱きしめた。
もう、周りの雑音は本当に何も聞こえなくなっていた。ただ抱きしめ返してくるセンターの鼓動を刻む音だけが、私の耳に届く。
まるで二人だけの世界に居るようだと錯覚してしまいそうなその感覚に、私は酔いしれた。今だけは、このままでいたいと切に願う。
何も考えず、ただセンターの全てが欲しいと、今なら言える気がするから。

「ネズミ…好きだ」

優しい声色で囁かれたそれに、私はこの体制では見えないはずのセンターの顔が思い浮かぶ。あの何かを欲しそうな目をしているセンターの顔だ。
あれは親友の確証が欲しかった顔ではないと、今ならば分かる。
私はセンターの胸に顔を埋め、台風の音にかき消されるであろう、本当に、ほんとうに小さな声で答えた。

「…私も好きだよ」


おわり
428名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 01:48:47.22 ID:3Baw9soI
終わりましたー\(^o^)/
長ったらしくてごめんなさい!
エロも中途半端ですね…orz

次はセンター視点で何か書きたいなぁと思ってるので
その時はまたよろしくお願いします!
429名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 02:22:50.52 ID:6uybijZ1
続ききた!
素直になったネズミさん可愛すぎわろた
エロに至る過程が重要なわけであって、妄想を掻き立てられるので情事の描写が薄くても萌えるw
430名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 02:24:41.82 ID:i4pfoSo9
はうああああ
ネズミさんが心の壁破られて
センターさんの欲望と愛を受け入れていく心と身体の過程って
何度想像しても滾るよねぇ
ご馳走様でした
431名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 16:08:51.23 ID:dhIb5kZd
素晴らしい
センネズ版「台風クラブ」ですな(古くてごめん)
432名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 21:34:12.34 ID:7zNNEWok
相米慎二いい監督だよな


>>428
GJ!こないだの再放送のおかけでセンネズ熱がまた高まってきたときにこれ読めてよかった
433名無しさん@秘密の花園:2012/09/20(木) 23:04:24.67 ID:GehcxeSw
台風の人です←
色んなコメントありがとうございます!
センネズは初めて書いたんですが
これだけ反応もらえて嬉しいです^^

まだ次の話の構想も練ってないですが
なるべく早く投稿できるよう頑張ります!
434名無しさん@秘密の花園:2012/09/21(金) 14:22:01.68 ID:f4naZabk
>>433
センネズ書いたの初めてとは思えない二人のイメージがもうぴったりで
堪能させていただきました。
次回作お待ちしておりますよ〜
435名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 02:01:58.35 ID:VcUUmLNs
途中になってる自慰してるセンターの話を書いてる者ですが
中途半端な所で放置しててすみません。
そのうち続きを書きにきますのでまた見て下さると嬉しいです。
気分転換にセンネズの短い話を書いたので置いておきます。
事後ですが暇つぶしにどうぞ。
436名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 02:03:55.49 ID:VcUUmLNs



ふと人肌の温もりで目が覚める。
ベットの上、シーツにくるまりながらセンターはネズミの腕の中で寝息を立てていた。
お互い一子纏わぬ姿。
より一層センターの体温を感じる。
センターは小ぶりなネズミの胸の間に顔をうずめてくる。

「…」

腕は背中に回されしっかり組まれている。
昨晩あれだけ愛し合い求め合い、抱きしめてきたのにまだ足りないのかこいつは。
寝起きでおぼろげだった意識がはっきりしてきた。
視界も暗闇の部屋に順応してきてセンターの寝顔が見える。
ただ胸に顔をうずくめているので顔の上半分、閉じられた瞼しか見えないのだが。
静かに立てられる寝息が微かにネズミの肌に触れる。
不思議と嫌な感じはしない。むしろ。

「はぁ…」

なんだかなあ、と浅くため息をついてぽすんと柔らかい枕に頭を埋め、何も無い無機質な天井を見つめる。
私も丸くなったもんだ。
あれほど誰もかもを利用して卑しい事をしてきたのに。
それがポリシー、プライドでもあった自分の心を砕いたセンター。
少々悔しくもあり、最初は毒づいて居る事も多かったがいつしかそんな事さえ無駄だと思った。
こいつからの甘ったるいキスも、暑苦しいくらいの抱擁も、うっとおしい位の愛の言葉も悪くない。
そう思ってしまった時点で私はこいつに夢中になっていたから。

視線をセンターに戻すと相変わらずのん気に寝息を立てていた。
こんな体勢では動けないし時計を見るとまだ午後三時過ぎ。
ネズミはもう一眠りしようと瞳を閉じる。
次起きるときはきっとこいつが起こしてくれるだろう。
437名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 08:21:57.88 ID:iJWFlCNc
おお!職人さんおかえりなさい!
続きは気長に待ってますので自分のペースで書いてください

新作の甘くなっちゃったネズミさん可愛い
438名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 09:33:31.74 ID:TIlwgB9P
嬉しいお
439名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 13:32:14.62 ID:xtl31UPR
※台風の続き
センター視点でセンネズ

最初にあの紙飛行機を拾った時、階段の上から私を見下ろしていた瞳の冷たさを、私は未だに覚えている。
周りを取り囲む腐った社会に絶望を感じ、そして激しい憎悪を抱いている目だった。
私はそれに親近感を持って、ネズミに近づいた。きっとこの痛みを、分かち合えるだろうと思ったから。
でも実際はそんな簡単に行くはずもなく、痛みを分かち合うどころか、私はあいつに利用されたし、拒絶だって何度もされた。ネズミと私は、自らが抱えるその絶望と憎悪を、どのように扱うかが決定的に違ったのだ。
私はそれを解消しようと、無償の愛を求めた。そしてネズミは、これ以上傷つかないように、外との壁をつくった。
自らの殻に籠るような人間に愛を望むのもおかしな話だが、当時の私はただあいつが自分と似ているという直感だけで行動していた。
結局そのまま彼女に惹かれて(いや、もしかしたら最初から惹かれていたのかもしれない)、利用されていることも知りながらずっと隣にいた。
拒絶をされても、隣に居ることができるのならば、と我慢だってした。その我慢もついにこの前爆発してしまって、半ば強引にネズミが隔てた壁を突き破って私のものにしてしまったのだが、今はそれも間違っていなかったのだと思う。
ほんの少し、ごく偶にではあるが、私に愛を与えてくれるようになったあいつとの関係は、確実に幸せな方向へ歩みを進めている。
だから、もう、絶対に何があっても手放さないと決めた。覚悟はしている。あいつが嫌うこの汚い社会からあいつを守るためならば、私は何だってするつもりなのだ。


夏服から冬服へ衣替えをした私は、少しだけ肌寒くなった気候に羽織っていたカーディガンの袖を掌へ手繰り寄せた。不意に見上げた学校へ向かう歩道の並木はすっかり赤や黄色に色づいていて、私は時の経過の早さに驚かされる。
あの忘れられない夏の日から2か月が過ぎていた。ネズミと過ごす日々は私に安息を与えてくれていて、毎日が充実していることは言うまでもない。
きちんと気持ちが繋がっているという確信は、私とネズミの仲はこれからも続くのだという自信となっている。
だからなのだろう、過ぎてしまう一日に悲しみ憂うよりも、ネズミと過ごす次の新しい一日を欲している気持ちの方が大きい私は、季節が既に秋に移っていることに今まで気づいていなかったようだ。
秋めく空に映える紅葉を見ながら、今度この紅葉を見ようとネズミを誘おうか考える。季節を愛でる趣味はなかったが、ネズミと見ることができるのならば、きっと今よりも綺麗に見えるのだろう。
いや、紅葉でなくてもそうだ。いつだってネズミと見る景色は、荒廃した社会を忘れされてくれるほど、全てが眩しく、素敵に見えた。
だから私は少しでも長く、ネズミと一緒に同じ景色を見て、同じ空間を共有していたのだ。
440名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 13:34:55.39 ID:xtl31UPR
学校へ着いた私は、ネズミの姿を探した。昨日は渡り廊下を歩いているネズミを見かけて声をかけたが、今日はどうやら違う場所にいるらしく、なかなか見つからない。
最近の私の日課になっているネズミ探しはまるでかくれんぼのようで、ネズミもそれを楽しんでいるのか、見つかりにくい場所に行っては、私が来るのを待っている。
昨日のように偶然移動中に見つけることもあれば、たまにまだ来ていない日もあるが、この2学期が始まってからネズミが学校を休んだ日は一度もないことを私は知っている。だから今日は隠れているか、まだ来ていないのかのどちらだろう。
とにかく、早く会いたい。私はその一心で、辺りを探し回ることにした。


「…で、どうするんだよ」
「どうって…」
「だって、あのネズミを袋叩きにしたくても、センターさんっていう大きい後ろ盾が…」

結局ネズミは見つからなかった。私は最後の候補だったラッパッパの部室から出て、階段を下り、探すのを諦めようと屋上に向かうことにした。でもそんな時、廊下の先、曲がり角の影で、誰かが喋っている言葉に思わず足を止める。
この学校でネズミと言えばあいつのことで、センターは紛れもなく私を指しているだろう。
明らかに不穏な空気を漂わせているそれに、私はネズミを待っている間に読もうと思って持ってきたヘッセの本を落としそうになった。今、こいつらは何て言った?ネズミを、どうするって。
私は気配を殺して、曲がり角に近づく。やはり聞き間違いではないようで、この先には何人かの人間がいて、私が聞いた言葉の続きを話し合っていた。

「でも、なんでセンターさんもあんな奴を庇うんだろうな。マジ女を売った人間だろ?」
「テッペンはセンターさんだけでいいのに…ネズミの奴、絶対に裏で何か糸引いてるぜ」
「足でも開いてセンターさんを取り込んだんだろ。あの下衆、絶対にぶちのめしてやる」

人数は3人。しかも全く名前すら知らない、1年の下っ端だ。
話を聞く限り、マジ女に誇りをもって入学してきたこいつらは、マジ女を売った経験のあるネズミがテッペンに立っていることが気に食わないらしい。
ネズミの事など何も知らないくせに、何を勝手に言っている。テッペンは私だけでいいだと?前田から託されたのは、私たち2人だ。
矢場久根との抗争の経緯や私たちの関係の変化も知らないこんな他人が、私たちのことを好き勝手に喋り、そして、ネズミを貶めることが、私はどうしても許せなかった。
お前たちに、ネズミの何が分かる。
441名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 13:40:53.22 ID:xtl31UPR
「ネズミは、私のダチだ」

角を曲がって、しゃがみ込んで向き合いながら喋っている1年を見下ろした。明らかに怒りを露わにしている私に慌てた3人は、突然笑顔で取り繕い始めるが、もう遅い。
私は聞いていたのだ、全てを。今更私の機嫌を取ろうとして、何になる。
ヘッセの本を3人のうちの1人に投げつけ、飛んできた本に怯んで目を閉じた瞬間、私は拳を握って、それを振り上げた。

「ネズミを貶めることは、私の敵になると思え!」
「喧嘩だ!センターさんが1年相手に喧嘩だ!」

自分の身を守ろうとした1人が声を上げて、それを聞きつけた野次馬が集まったが、そんなことはどうでも良かった。構わずに3人それぞれに拳と蹴りを入れてやり、倒れた所を襟を掴んで引き上げ、更に殴った。
私が1年にマジな目をして暴れる異様さに、周りの誰もが仲介に入ることを恐れているようだった。それもそうだ、これを止めに入れば、そいつらも私は殴ってやるつもりだったし、それを周りも悟っていたのだろう。
野次馬の中には目を背ける人間もいて、あまりにも惨い光景を見てられないようだった。
立ち上がることすら儘ならない相手を、私は相手が痣だらけになるまで殴った。拳を握っていた右手は相手の血で赤く濡れ、カーディガンにも血が飛んでいたが、それすら気にならなかった。
それほど、私は頭に血が上っていたのだ。

「センター、やめろ!」

しかしその状況は長くは続かず、視界の端に、フォンデュの黄色いジャージが見えて、私は舌打ちをした。こいつらは今の四天王の1つだから、テッペンの私を止めにくるだろうことは、すぐに分かった。
私の考えはやはり当たって、野次馬たちをかき分けてこちらに近寄ってきたフォンデュたちは、5人がかりで私の両腕を掴んで身動きができないように抑え込むと、1年から私を引き離した。

「おい、センター!!」
「離せ!こいつらだけは、絶対に許さない!」
「まだ1 年だぞ!?こんな奴らにマジになって何になるんだ!」

身動きがとれない私と、私を引きとめているフォンデュたちを震えながら見た当事者の3人は、
(ネズミを悪く言って怒らせてしまった私に謝罪したのか、命の危険から守ってくれたフォンデュたちに感謝したのか、それともどちらともなのか、私は分からない)、頭を下げて逃げ出した。
事の終わりを見届けた野次馬たちは徐々に興味をなくして居なくなり、最終的に興奮した私と、フォンデュたちだけが残る。

「センター、どこへ行くんだよ!」
「うるさい、私に構うな!」

私はぶつける先がなくなってしまった怒りをどうすることもできず、フォンデュたちを振り切ると、ヘッセの本を拾って屋上へ向かった。
後ろの方でフォンデュたちが私を引きとめようとする気配がしたが、結局、構うなと凄んだ私をあいつらが追うことはなかった。
442名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 13:46:04.58 ID:xtl31UPR
ネズミは確かに、マジ女を売った。でも、最終的に矢場久根の抗争であいつが味方をしたのは、私の居る、マジ女だった。この事実を今知っている人間は、一体この学校に何人居るのか。
屋上に来た私は、設置されている柵に体を預けながらぼんやりと景色を見ていた。少しだけ冷たい風に頭を冷やしながら、考える。
皆あんな風にネズミを思っているのならば、それは誤解だ。ネズミが私を取り込んで、隣に居るのではない。私は自ら、ネズミに近づいた。あいつはそれをただ利用しただけで、色目を使われたわけでもない。
それなのにどうして、ネズミがあんな風に言われなければならない。そんなの、理不尽だろう。

「…どこに居るのかと思えば」

そこまで考えた時、ふと、後ろから知っている声がした。それは私が今、一番会いたい人間の声だった。
私は振り向いてその姿を確認する。そこにはピンクのパーカーを羽織ったネズミが、こちらを見ていた。
探したんだぞ、と言った私に、今来たんだよ、と答えたネズミは、風に揺られて乱れた前髪を直しながらこちらへ近づいた。私の隣まで来て、柵に背中を預け空を見上げる。
やっと会えたネズミに嬉しさを感じたのも束の間、その横顔が険しいことに、私はすぐ気付いた。

「フォンデュたちから聞いた。さっき、1年相手に暴れたらしいな」

何があった、と思っていた通りのことを聞かれて、私はフォンデュたちを恨んだ。自分で騒ぎを起こしておきながらそんなことを言える立場ではないことは分かっているが、これは、一番ネズミに知られたくなかった事なのに。
この騒ぎの真相を知れば、ネズミを良く思わずに陥れようとしている人間が居ることが、すぐにネズミにバレてしまう。ただでさえ私でも治せない傷を負っているネズミの心を、更に傷つける真似はしたくなかった。
ネズミの横顔を見ていた私は顔を反らすと、また屋上からの景色を見る。私はネズミのように平静を保つのは上手くない方だから、ネズミに顔を見られたら、すぐに何を思っているのか悟られてしまうのだ。

「…、…言いたくない」
「そうか。言いたくないなら言わなくてもいい。…相手は私を快く思ってない奴らなんだろ」

それなのにネズミは何もかも知っているような風にそんなことを言って、私を見た。思いもしなかった言葉を聞いた私は、弾かれるようにネズミの方を振り向いてしまう。
案の定私の表情を読み取って、図星か、と少し笑ったネズミに、私はどうして、と呟いた。
443名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 13:53:05.98 ID:xtl31UPR
「私の情報網を甘く見るなよ」
「…知っているのなら、なぜ私に訊く」
「お前がどうしてこんなことをしたのか、その理由は知らないからな」

何とも思ってないような言い方で喋るネズミは、私から離れてベンチに座った。私はネズミの姿を目で追いながら、先程ネズミがしたように、柵に背中を預ける。少し離れた距離で、私たちは向かい合った。
ネズミはパーカーのポケットに両手を突っ込み、ベンチに背をもたれた。聞いてやるから話せよ、とでも言っているような雰囲気で完全に聞く態勢に入ったネズミどうしたらいいのか分からず、私はただ黙ってやり過ごすしかない。
1分くらい続いただろうか。そんな気まずい沈黙に業を煮やしたネズミは、何故話さないんだとでも言いたそうに目を細めながら少し首をかしげた。そして溜息をついて、沈黙を破る。

「…そいつらは、お前に喧嘩を吹っ掛けたのか」
「…違う」
「だったらどうして」

足を組んだネズミはこちらを見ながら、はっきりとした口調で話せ、と言った。私はそんなネズミを見て、もう誤魔化せないと強く掌を握る。
そもそも相手がネズミを良く思っていない連中だと知っていて、しかも私がネズミを好きだということも知っているのならば、何故衝突したかくらい、理由は考えなくても分かるはずだ。
それなのにどうして、ネズミは私の口から言わせようとするのか私には分からなかった。
お前は傷つくのが怖くて周りとの壁を作ったはずだ。そんなお前が、自ら傷つくような真似をするのか。

「…あいつらが喋っているのが聞こえた。お前のことだ」
「…そう」
「私はあいつらの言葉が許せなかった。好き勝手言われて、しかも何も知らない1年に、陥れらそうだったんだぞ。お前は嫌じゃないのか」
「嫌もなにも…私がマジ女を売った事実は変わらない。そんな人間がテッペンに立ってれいば、謀反を起こしたくなる奴ぐらい居るだろ」

それなのに私の心配はいらなかったかのような、さも当然とでも言いたげなネズミは、怒るわけでもなく責めるわけでもなく、私の言葉を聞き、そしてこたえた。
そんなネズミの様子に、私が気を遣っていることも知らないくせに、と少し腹は立ったが、今ネズミに当たっても解決する話ではないことは私が一番分かっていた。
私は少し落ちつこうと、諸悪の根源であるあの1年の言葉とネズミの今の言葉を頭の中で繰り返す。そんなものなのか。…いや、違う。
私は、マジ女を売ったことを悪く言われたことが嫌なわけではない。勝手にネズミの像をつくりあげて貶めたのが許せないのだ。

「私は嫌だ…お前を貶める奴は、絶対に許さない」
「…感情的になるな」
「好きな奴を悪く言われて、冷静になれるわけがないだろ。…お前を悪く言う奴は、全員敵だ。同じ制服を着ていようが、変わらない」
「馬鹿か。いつも頭の端に置いとけ。お前は、このマジ女のテッペンなんだ」
444名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 13:55:24.27 ID:xtl31UPR
私のあいつらに対する怒りを知ったネズミは、私を宥めようと言葉を紡ぐ。冷静になれと。
でも、私の世界は全てネズミを中心に回っていて、そのネズミを蔑まれた私は、気分が良いはずなどない。
むしろ言われていた本人のネズミがこれほどまでに冷静になれるのが私には信じられなかった。

「忘れてなんかいない。どんな優れたテッペンにも、必ず内輪に対抗勢力は居ただろう。わたしはそれを潰しただけだ」
「それは違う。お前は、無抵抗な人間に、自分の都合で暴力をふるっただけだ。テッペンのお前がそんな些細なことで身内の木っ端を潰して何になる。求心力がなくなって、暴動が起きるだけだぞ」

ここで何となく、ネズミがどうしてここへ来て、どうしてこの話題を振ったのか、ようやく意図が見えてきた。
私はネズミを見る。そんな私に怪訝な表情をしたネズミは、私を見返した。

「…説教か」
「そうだ。これが矢場久根や、捨照護路に知れたらどうなる。テッペンに不満を抱くマジ女の生徒を囲って、外から潰しに来るかもしれない」
「…損得の計算をして何になる。そんな計算は、私には難しくて分からない」

私にはネズミの言葉が、テッペンの地位を脅かされるんだぞと言っているかのように聞こえた。
ネズミは分かっていない。テッペンの地位が脅かされても私は構わなかった。それよりも、ネズミと一緒にテッペンに立てない方が、私には辛い。
私の気持ちを汲み取ってくれないネズミの言葉を非難すると、ネズミはそんな私の様子に再び溜息をついた。そしてこっちへ来い、と一言呟いて、自分が座っているベンチの隣を叩いたのだ。
一瞬拒もうとも思ったが、面倒なことになってこれ以上ネズミの機嫌を損ねるのも嫌だった私は、渋々それに従う。
ネズミに歩み寄り、隣に座った。そんな私の様子をずっと見ていたネズミは、座った私との少し開いている距離を詰めて座りなおした。
肩同士が触れ合う。秋の冷たい空気の中、その触れ合っている場所だけが暖かい。

「…お前のために、私は言ってるんだ。私は…私なんかのために、お前が傷つくのが怖い」
「傷つく…私が?」

ネズミの言っている意味が分からなかった私は、隣のネズミを見た。
ネズミも私を見上げていて、何かを訴えるような、すがるような目をしていた。

「私が良く思われていないことは知っている。でもお前は違う。それなのにお前は私を庇って、私の隣に居るだろ」
「それはお前が好きだから…」
「…分かってる。でもお前は強い。本当は、一人でも生きることができるはずだ」

何故、そんなことを言うんだ。
私は突然何かを切り出したネズミの言葉の先を聞きたくなかった。悪い予感しかしない。
ネズミは私の手を握る。少しだけ私よりも低い体温をしているネズミの指先。その冷たい温度は、このまま私の温度で溶けてなくなってしまいそうなほど心もとなく感じる。
ネズミは何かを決めたかのような強い意志を持った表情で私を見ていた。

「私は、お前のためならどんな覚悟もするつもりだ。私が傍に居ることで、罪のないお前が傷つくのならば…私は…」

私の胸が速く鼓動を打つ。そんな覚悟は、しなくてもいいのに。
耳を塞いでしまいたかった。これ以上聞きたくない。嫌だ、お前の口から、そんな言葉は聞きたくないんだ。

「やめろ!」
「センター…」
「この先は…絶対に言わせない。お前は、ずっと私の隣に居ればいいんだ」

私はネズミの腕を掴んで引き寄せると、力いっぱい抱きしめた。
ネズミの存在を確かめるように、強く。
445名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 13:58:37.82 ID:xtl31UPR
「待て、こんな所で誰かに見られたら…」
「見られてもいい。見せつけてやればいいさ、私たちの仲を」
「…ただでさえ今日の騒ぎで噂になってるんだ、自重しろ」

キスをしながらベンチに押し倒してやれば、ネズミは私の肩を押し返してキスを中断させた。そしてネズミの口から出てきた言葉はしたくないの一点張りで、キスを再びしようと思っても、頑なにそれを拒んだ。
私が今ここまでネズミを欲しているのは、ネズミの言葉のせいだ。それなのに拒否をするなんて、そんな身勝手が許されると思っているのか。
私に絆されないように顔を背けて拒否するネズミには構わず、私はネズミのスカーフを解いて制服をたくしあげた。
見られてしまえばいいんだ。そうしたら、ネズミは私の傍で生きていくしか道がなくなる。
どれだけ世間の目が冷たくても、そんなものは構わない。私はネズミと、ずっと一緒に居たい。

「いやだ…っ、やめ…っ」
「やめない」
「センター…っ!」

非難するような声を聞き入れずに、わたしはこれ以上何も言えないように再びキスをした。噛みつくように、私が抱える激情をぶつけるようなキス。ネズミの顎を掴んで無理矢理唇を開かせてから、舌を絡めた。
薄目をあけてネズミの顔を見れば、上気して赤くなっている頬を晒して、強く瞼を閉じている。私のカーディガンを強く掴んで必死に耐えている姿は、女の私が見てもそそられた。

「は…っ、やめ、ろ…」
「やめて欲しければ騒げばいい。お前の声を聞いて、誰かが助けてくれるかもしれないぞ。ただそんな羞恥にお前が耐えられるなら、の話だが」
「…っ」
「お前は私を拒めない。今から、それを分からせてやるよ」

今のネズミが私を睨んだ所で、何の効果もなかった。私は先程解いたネズミのスカーフを引き抜いて、そのスカーフでネズミの両手を縛りあげた後にベンチへ括りつけた。
ネズミは目を見開いて私を見たが、露わにしたネズミの胸に顔を埋め、私はそれを無視する。
色づいたその頂に甘く歯を立てれば、甘い声を上げて体をびくりと震わせた。行為を拒絶しているくせに、ネズミの体は正直らしい。

「ん…っ、く…」
「声、我慢してるのか?体はこんなに反応してるのに」

下唇を必死に噛んで声を抑えているネズミに責めるように言葉を浴びせると、少し潤んでいる瞳がこちらを見た。私はこの表情を知っている。私の与える快感に溺れかけている顔だ。
私は口元が緩むことを止めることもできず、噛みしめている唇に指を這わした。そして強引に、固く結ばれている唇を割って指を差し込む。
ネズミの舌を指先で弄んでやれば、溢れた唾液が絡んだ。

「ちゃんと舐めろよ」
「ん、ゃ…っ」
「下だってこれだけ濡れてるくせに…。本当は欲しくて仕方ないんだろ。お前のイイ所は、私が全部教え込んだんだ」
「ぁ、やだ…っ、ん…っ」

スカートをたくし上げ、タイツ越しに触って確認すると、そこはもう濡れそぼっていた。私は我慢ができず、邪魔くさいタイツを破り目的の場所を露わにした。見えている下着はやはり湿って、濃い色をしている。
ネズミの口から指を抜くとその下着をずらして、唾液で濡れた指を這わせた。入口を上下に撫であげる度にネズミはいやだと頭を振って足を閉じようと抵抗したが、もう力は入らないようで、簡単に足を広げることができる。
無駄な抵抗を。そんなネズミを鼻で笑って、私はめいっぱいネズミの足を広げた。耐えられないほどの恥ずかしさに顔を赤くしたネズミの瞳からは涙が流れていたが、今更やめる気にはなれない。
私は動かしていた指をその中心で止めた。そして。

「お前は、これでも私を捨てようと思うのか。こんなに私を欲しておいて」
「あっ、せん、たぁ…っ、やめ…っ、あ…っ!!!」

いやらしい水音と共に、そこへ、指を突き立てたのだ。

つづく
446名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 14:04:38.93 ID:iJWFlCNc
続ききたー!!
447名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 14:05:07.63 ID:xtl31UPR
ごめんなさい、また続きます…!
気付けばすでに前回の8割くらいの文字数になってましたw
自分は無理矢理センター攻めが好きみたいです。

>>435
あのお方ですか!
ほあぁあああ!!!\(^o^)/お帰りなさいです!
楽しみに待ってます!
448名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 15:38:42.01 ID:TIlwgB9P
やびゃあぁあぁあぁノ(。A。)ヽ
無理矢理攻め好きだー
ラブラブなのもいいけど、こういうのもリアル
っていうか2の後を想像するとこんな感じだと思う
449名無しさん@秘密の花園:2012/09/23(日) 21:40:23.75 ID:oFd2u0Md
ハァハァ、続きを早く…
450名無しさん@秘密の花園:2012/09/24(月) 00:41:57.28 ID:gf6d+HHj
>>448
無理矢理攻め、いいですよね!\(^q^)/
自分が書く話は基本暗いので需要あるか心配だったんですが
無理矢理攻め好きさんが居てくれて嬉しいです!
でもラブラブも好きなのでいつか投稿したいなーと思ってます。
もうべったべたに甘いやつが書いてみたいですw

>>449
頑張りますね!

この板がちょっと前みたいに活気が戻ってくれるといいなあと思ってるので
それまで頑張るつもりです^^
451名無しさん@秘密の花園:2012/09/24(月) 01:33:25.80 ID:tHj6z5i6
>>435
待ってますよ!
個人的に事後描写好きなのでうれしいっす
嫌々ながら愛情を受け入れてるネズミかわいい

>>450
ネズミのために頭に血がのぼっちゃうセンターいいです!
続き待っております
452名無しさん@秘密の花園:2012/09/27(木) 18:35:18.52 ID:bdjou4e8
はすはす…
453名無しさん@秘密の花園:2012/09/27(木) 23:13:00.16 ID:0pdjyBMT
>>450です!
小説は今週末にでも続きUPする予定です!
遅くてごめんなさい、もうしばらくお待ちください!

次の話も書き始めようかと思ってるんですが
何か書いて欲しいシチュエーションとか
言ってほしい台詞とかありますか?
どうしても自分の頭の中で考えると、全ての話が似てしまうので…
もしよろしければ、何かアイディアお願いします!
454名無しさん@秘密の花園:2012/09/27(木) 23:48:37.12 ID:p90XrTuV
>>453
うおおおお続き楽しみにしてます

純情センター×デレネズミの
もうひたすらに甘くてえろいのが読みたいです…!
455名無しさん@秘密の花園:2012/09/28(金) 00:04:39.42 ID:bdjou4e8
とにかく続きが楽しみです!
456名無しさん@秘密の花園:2012/09/28(金) 01:33:32.28 ID:0H4Rac5O
続き待ってるぜ
ひたすら甘いのいいねー
457名無しさん@秘密の花園:2012/09/28(金) 17:05:02.12 ID:/DbKy+To
エロいセンター×硬派なネズミ
純情なセンター×ビッチネズミ
がいいな
458名無しさん@秘密の花園:2012/09/29(土) 00:54:41.36 ID:H/6yddqj
純情センター×ビッチネズミいいなぁ

ねえセンター、きもちいい、もっと、って甘い声で連呼してセンターを赤面させて楽しんでそう
459名無しさん@秘密の花園:2012/09/29(土) 01:47:22.22 ID:oXkxieE0
>>458
それイイ・・・高まる
460名無しさん@秘密の花園:2012/09/29(土) 02:39:58.73 ID:YJlBInBG
エロビッチなネズミさん見てみたいw
461名無しさん@秘密の花園:2012/09/29(土) 03:28:37.11 ID:H/6yddqj
行為中は淫乱ビッチでも、センターが好きで好きで仕方なくて、きもちよくて、だからつい…///みたいに終わった途端にやたら照れちゃったりすると尚かわいい
462名無しさん@秘密の花園:2012/09/29(土) 09:09:57.69 ID:2NN8MhZ6
今連載されてるのみたいに無理矢理やっちゃうのも好きだよぉぉ
ネズミは哀れな存在なのに凄く魅力的で
王者になったセンターは好意を抑える必要がなくなって
ネズミにとってはセンターに愛されてそういうことをされるのは屈辱だろうに、
それがどうしようもなく気持ち良くて
その行為に救われてしまって居るというアンビバレンスの中で
思考なんて出来なくなっていって、センターだけを感じて腰を振るようになっちゃえばいいと思うよ
463名無しさん@秘密の花園:2012/09/29(土) 18:05:15.95 ID:StDXSdJm
>>453です!

やびゃあ!高まる!\(^q^)/
なんかレスポンス多くてびっくりしましたw
みなさん、ありがとうございます!!!

ってことで、続き書き終わったら、新しく

×デレネズミ
×ビッチネズミ

でセンネズ書いてみようかなぁと思います!
今からどうやってネズミをデレさせようか考えるだけでも涎が…←
ビッチネズミは何となくこういうシーンは入れたいなっていう構想がもうあります^^

とにかくまず今の話を完成させますね!
なんか次から次へ書き足していってるので、
長くなりそうな予感です…
464名無しさん@秘密の花園:2012/09/29(土) 18:49:40.64 ID:2NN8MhZ6
お待ちしております!
465名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 14:36:11.86 ID:23rX7ZMJ
センネズは秋のうら寂しい雰囲気が似合うよね
夏の賑やかさから一転して静かで肌寒くなる秋は二人の抱える孤独感とか危うさとか儚さに妙にマッチングするなー
と最近の空気の冷たさを感じて思った
466名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 16:06:59.49 ID:/XVDHOZa
センネズは秋とか冬が合うなーってのはよく思う
制服も冬服だしね
だけどここの職人さんが書いてくれる夏のお話もすごく好き
夏服姿の2人の絡みも想像するだけでもえる
467名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:15:35.47 ID:jbNHKs/+
※無理矢理攻め秋センネズの続き。
センネズ以外にも登場人物います。

嫌がるネズミを快感の波に巻き込んで陥落させるのは、本当に簡単なことだった。暖かな内部に潜ませた指を少し曲げて擦り上げてやれば、甘く、上擦った声で鳴くことを、私は知っていたのだ。

「あっ、だめ…っ!」

掌を強く握って快感に耐えるネズミの顔は扇情的だった。指を浅く挿し抜きしていた私はそんなネズミの様子に我慢できず、指を根元まで押し込んだ。
ネズミの中は狭く、私の指しか受け入れていないことはすぐに分かる。その事実に、言いようのない優越感が私を支配した。
指から感じる奥の温度の熱さは私の脳を麻痺させるには十分で、ネズミの反応を楽しみながら、私は指を動かした。入口と奥を行き来する指には、透明な蜜が絡んでいる。

「あ、いく…っ、いやっ、ああ…っ!!」

私が思っていた通りの場所を擦り上げてやれば、呆気なくネズミは達した。達することを告げる艶やかなネズミの声を聞きながら、私は自分でも分かるような、いやらしい笑みを浮かべた。
やはり、ネズミの体は私に与えられる快楽がないと駄目らしい。それは指に感じるネズミの中の動きからも分かった。達する時に収縮を繰り返すネズミの内部は、まるで足りないとでも言っているかのように感じたのだ。

「これで終わると思うなよ」
「いや…、やめ…!」

それが錯覚と頭の端では分かってはいたものの、私はそのネズミの体の言葉に応えようと、間髪入れずに再びネズミを責めたてた。
私は人差し指と中指に溢れ出た蜜を絡ませ、その狭い入り口を押し広げる。今まで中指しか受け入れてなかったそこは、傷つけないようにと慎重に扱っていたことが馬鹿らしく思えるほど、すんなりと私の2本の指を受け入れた。

「嫌と言う割に、美味しそうに咥え込んでるな。…いいか、お前には私が必要なんだ」

耳元で囁いて笑ってやると、ネズミは体を震わせた。それを合図に、私は中に潜ませた指で、ネズミを激しく犯してやったのだ。この快感を与えているのは私で、それを喜んで受け入れているのは紛れもなくネズミ自身だということを知らしめるように、何度も。
468名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:17:11.93 ID:jbNHKs/+
「は…、」

没頭しているうちに気付けばもう夕暮れで、学校のヤンキー共は帰ってしまったのか、静かな屋上にネズミの荒い吐息だけが聞こえていた。ネズミの制服は行為の激しさを物語っているように乱れており、夕方の薄暗さもあってとても魅惑的に見える。
結局誰もこの秘め事には気付かず、ネズミは、私だけにその痴態を晒した。内心それがつまらなくも思ったが、ぐったりとしたネズミを目の前に、ただ、私の心の中にあるどす黒い支配欲だけは満たされていた。
私は、ベンチとネズミを繋げているスカーフを解いてネズミを解放してやった。ベンチに落ちたネズミの両手首は赤く擦れていて、少しだけ血が滲んでいる。

「…痛そうだな」

罪悪感はなかった。私を好きなくせに、行為を拒否するネズミが悪いのだ。
目線だけで手首を指した私に気付いたのか、手首を胸元に置いて、ネズミはその傷を感情が分からない目で見ていた。私はそんなネズミの姿が少しだけ哀れになる。
こいつは、愛を受け入れることに不器用すぎるのだ。だからこうやって何もかもを突き放して、作らなくても良い傷を作っていく。素直に受け入れれば、できなかった傷を。
私はネズミの手首にある痛々しい傷に手を伸ばし、いつかの時のように、持っていたハンカチで血を拭おうと近づいた。しかし次の瞬間、抵抗する体力も残っていないと思っていたネズミが、私の手を払い除けたのだ。
そしてネズミは両手が自由になったのを良いことに、体力が限界に近いのにも関わらず私を突き飛ばして、上体を起こした。

「…こんなことをして、お前は満足か」

その目は先程とは違って明らかに怒りを含んでいて、満たされた気持ちが、一気に冷めていくのが分かった。
肌蹴た制服とスカートの裾を引き下げて露わになっていた素肌を隠したネズミは、低い声で私に問いかける。こんなことになったきっかけがネズミの言葉であるということを忘れているようなその発言が、私には面白くなかった。

「何を言っている。満足したのはお前だろ」

挑発的な態度をとった私の言葉を聞いたネズミは、眉間に少しだけ皺を寄せた。癪に障ることは知っていたし、面倒なことになることも承知だった。それでも私はこの言葉を選んだのだ。ネズミのプライドを傷つけるような言葉を。
ネズミはよろめきながら立ちあがって、重い足取りで私に近づくと、私の襟を掴んだ。

「ふざけるな!正気の沙汰とは思えない。お前は…どうかしてる」

好きな人間を求めてどうしてここまで非難されるのか、私には理解できなかった。私はお前が好きで、お前も私が好きなはずで、気持ちが通じている相手を抱くのだ。多少強引であったことは認めても、何も問題はないはずだ。
それなのにネズミは私を正気じゃないと言う。それならば、あの夏の日のことも、それから積み重ねてきたものも、お前は全て異常だったと言うのか。今までそれを甘受してきたくせに、どうして。
私は襟を掴んでいるネズミの手首を、傷の上から握ってやった。痛みに顔を歪めたネズミの手の力が緩まったのを確認して、私は襟を掴んでいる手を剥がした。
469名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:18:14.18 ID:jbNHKs/+
「私はネズミが好きなだけだ。好きだからお前を抱く。それのどこが悪い」
「そんな理由じゃ済まされないこともあるって、少しは分かれよ!…自分がしている行動の浅はかさが分からないのか」

ネズミは落ちていたスカーフを拾い上げると、それを襟に通した。そしてパーカーの袖を手繰り寄せて手首の傷を隠したネズミは、少し距離をおいて私を睨む。
さっき破いて脱がしてしまったタイツを履いていないこと以外は普段通りの格好をしているネズミが、私には腹立たしかった。まるでさっきまでの行為を隠すような、ネズミの行動にも。
気に食わなさそうな私の表情に気付いたのか、ネズミは盛大な溜息をつく。

「何故分からない。…今の私たちは、去年の私たちとは違う」
「…どういう意味だ」
「私たちはつの字聯合じゃない、ラッパッパだ」

そんなことは知っている。今年の春から、私はラッパッパの部長で、ネズミは副部長になっていた。
前田に託されたあの日以降、つの字は解散して、ラッパッパに吸収された。そしてその一番上に、今、私たちは立っている。

「背負っているものが変わったんだよ」
「背負うだと?…去年潰し合いをけしかけた人間が言う言葉とは思えないな」
「そうだ、私も変わった。…お前が、私を変えたんだろ」

今の雰囲気には似つかわしくない、あまりにも冷静で諭すような言葉を皮肉ってやれば、ネズミは変わったのだと言った。
変わったのがあの夏の日をきっかけだとするなら、私が知っているネズミは、不器用ながらも、私の気持ちに少しでも応えてくれるネズミだ。それなのに今目の前に居るのは、拒絶をしても、最後には必ず私を受け入れてくれたあいつではない。
いつからネズミは、こんなつまらないことを言うようになってしまったのか。私は、こんなネズミは知らないし、知りたくなどなかった。

「それなのに、お前はどうだ。前からそうだったが…今のお前は、盲目になりすぎてる。お前は…お前の世界は、もう私だけじゃない。私が傍に居れば、お前が駄目になる」

徐々に話の向かう先が見えて、私は立ちつくすしかなかった。抱かれておいて、それでも尚、お前はそれを望むのか。
さっきの行為で分かったはずだろう。お前は、私が必要じゃないのか。

「私と距離を置け」
「なんで…。待て、ネズミ…!」

私に背中を向けたネズミは階段に通ずるドアへ歩き始めた。私はそれを引きとめようとも、足が思うように動かなくなっていた。
ネズミは私の制止の言葉も聞かず、ドアノブに手をかける。そして一度だけ振り返り、言ったのだ。

「…私にこれ以上こだわるな。お前と居ると…辛いんだ」
470名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:22:21.81 ID:jbNHKs/+
あれから何事もなく1週間が過ぎていた。ネズミを失った実感はあれからすぐに訪れて、一人で帰った時に見上げた紅葉があれほどまでに色褪せて見えたことに、私は驚いた。
それから徐々にその事実に蝕まれ、今では外に出ることすら億劫になっていた。何を見ても、私の心を動かすものは、何もなかったのだ。
矢場久根がマジ女の生徒に手を上げたとか、捨照護路が不穏な動きをしているだとか、そういう情報が1つでも入っていれば気が紛れたのかも知れないが、都合良くそんな事は起こらないらしい。
私は誰かに会いに行くこともなく、ただ部長であるという理由だけで、ラッパッパの部室にずっと居た。そして考えていたのだ。もちろんそれは全てネズミ関連のことである。
私と一緒に居るのが辛いと言って、ネズミは消えた。ネズミはあれから私の目の前に姿を現すことはなく、探しても、全く見つかりはしなかった。もしかしたら学校にも来ていないのかもしれない。
きっと私が無理矢理抱いたせいで、ネズミは再び自分の殻に籠ってしまったのだろう。唯一心を開いていた私が、自分の欲望の赴くままに、あれだけ酷い仕打ちをしたのだ。
ネズミが居ない日々が、これほど色褪せて見えることを知らなかった私は、今更ながら後悔をした。それと同時に、あんなことをしたあの日の自分に、私は腹が立っていた。

「…ネズミと、何かあったのか」
「…」

もちろん不機嫌な表情で考え込んでいる私に喋りかける輩はラッパッパにもおらず、しばらくは誰もこの部室を訪れようとはしなかった。
フォンデュたちも私に配慮して、チーズフォンデュを部室で囲むことは控えているようで、いつもならばチーズ臭い部室も、今は何の匂いもしない。
しかし今日は違ったようだ。私だけの空間だった部室に誰かが訪れ、そしてネズミと私のことを訊いてきた。そいつはブラインド越しに窓の外を見ている私のすぐ後ろまで歩き、そして立ち止まる。

「…お前…」

今一番触れて欲しくない話題を振ってきた不躾な輩の姿を確認するために、私は振り返った。するとそこには、チームフォンデュの一人である寒ブリが立っていたのだ。

「ネズミとずっと会ってないんだろ」
「…だからどうした。ネズミと居ないことが、そんなに不思議か」

寒ブリはネズミのことを好意的に見ている数少ないマジ女の生徒の一人だった。たぶん、私とネズミが矢場久根の襲撃に遭っていた時にネズミが私を助けたのを間近で見たからだろう。
私はそんな寒ブリに悪い気はしていなかったし、寧ろ、ネズミを単純に好いていてくれて嬉しかった。ネズミに少しでも近寄ろうと働きかける彼女は、方向性は違うが、私に何となく似ている気がしていたから。
でも、そんな寒ブリがいきなり一人で部室に来て、そして私にネズミとのことを訊いてきたのはこれが初めてだった。
寒ブリは私とネズミの関係に気付いているようで(何となくそんな気がするだけで、確証があるわけではない)、だからこそ、他のフォンデュの人間とは違い、変に私にネズミの関係を詮索しようとはしてこなかったように思う。
それなのにどうして今それを訊いてくるのか。私がそう思いながら怪訝な表情をしたのに気付いたのか、寒ブリは話し出す。

「見たんだ…私。あの日、ネズミが屋上から降りてくるの」
471名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:23:18.48 ID:jbNHKs/+
寒ブリは少しだけ俯き加減に、話しにくそうな表情をしていた。寒ブリが見たネズミの姿というのは、きっと、あの行為の後だ。もしかしたら、最中を見られていたのかもしれない。
私は確認のために寒ブリに訊く。

「…何を見た」
「…。ネズミが…泣いてたんだよ」

しかし、全く思いもしなかったネズミの様子に、私は戸惑った。最中を見られなかったのはネズミのことを思えば幸いだったが、プライドの高さから人前では絶対泣かないネズミが、廊下を歩きながら泣いていたのだという。
私はどれほどネズミを傷つけてしまったのか、その事の重大さを突き付けられた気がした。もしかしたら、本当にネズミはもう戻ってこないのかもしれないという不安に駆られる。

「…ただの喧嘩じゃないんだろ」

なんと言えば良いか分からずに黙っている私の様子を窺いながら、寒ブリは言葉を続けた。
泣いているネズミとすれ違った寒ブリは、最初は私と単純な喧嘩をしただけだと思ったらしい。それでも1週間が経ってもお互いが会おうとしない異様さに、当初思っていたような軽い喧嘩ではないと踏んで、私にその原因を訊きに来たようだった。
何があったんだ、と再び口にした寒ブリは、いつもとは違う少し険しい表情でこちらを見ている。

「…お前には関係ない」
「確かに関係ないけど!最近のお前の様子は変だし、人目も憚らずに泣くネズミだって変だ。…気になるだろ」

ネズミを泣かせてしまったのは確かに私のせいだ。だから今の状況をどうにかしなければいけないことは、寒ブリに言われなくても分かっている。だからこうして一人で考えていたのだ。
それなのに、ただ気になるという興味だけで、私とネズミに介入しようとするこいつが急に煩わしく思った。気になるから何だ。お前にこれを話して、私は楽になれると言うのか。

「…っ!」
「首を突っ込むな。お前に話した所で、何の解決になる」

私は黄色いジャージを掴んで、寒ブリを壁に押し付けた。ガンを飛ばしてやれば、少しだけ怯えた表情をした寒ブリが、待て、と私を宥めに来る。
さっきまで威勢の良かった態度はどこへ行ったのか。やはり、私と対等に渡り歩けるのは、ネズミだけなのだとここで再認識した。
あの夏の日もそうだった。私はネズミに対して今と同じようにガンを飛ばしたが、ネズミは何ひとつ動じなかった。むしろ、私を挑発する余裕さえ見せた。
あの頃が、ひどく懐かしく感じる。あの日、私はネズミを手に入れたのに、今、どうして何があっても手放さないと決めたネズミを、手放しているのか。

「…分かった、これ以上訊かない。でも、これだけは伝えようと思って」
「…なんだ」

ジャージを掴んだ手を放してやると、寒ブリは助かった、とでも言いたげに明らかにほっとした表情をした。だからお前らフォンデュは四天王で最弱だと言われ、そして下級生になめられるんだとは言わないでおいてやった。
こいつを今八つ当たりのように責めたとしても、そんな私にネズミがやめろと諭してくれるわけではない。今、ネズミは私の隣に居ないのだ。虚しくなるだけだと、分かっていたから。
私は寒ブリが私に伝えようとしていた言葉を待つ。

「ネズミが泣きながら何て言ってたか、お前は知らないんだろ。ネズミは…離れたくないって、言ってた」
「…!」

それを聞いた私が寒ブリを見ると、寒ブリは1回だけ頷いた。そして、今日ネズミを渡り廊下で見たのだと言う。私はその言葉を聞いて、意味を理解した瞬間、考えるよりも先に、体が動いていた。
ネズミが、私と離れたくないと言っていた。それが事実なのであれば、それは。
472名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:24:14.68 ID:jbNHKs/+
「…ネズミ!」

ネズミを見つけたのは、あの日と同じ屋上だった。あの日私がしていたように柵に体を預けて屋上の景色を見ているネズミは、何か考え事をしているようだった。
屋上のドアを開けても私に気付かないその後ろ姿に、私は呼びかけた。

「やっと見つけた」

振り向いたネズミは私と会っても嬉しくなさそうで、どうしてここに居るとでも言いたそうだった。でも、私はネズミがどんな表情をしていようが、そんなことはどうでも良かった。
久しぶりに、ネズミに会えたのだ。あれだけ会いたかったネズミと、私は今、同じ空間を共有している。
ネズミは私を一度だけ見てから視線を外すと、私に近づいてきた。でもそれは私に近づいていると言うよりも、私が来たので屋上から降りるためにドアに近づいていると言った方が正しいのだろう。
私はネズミが目当てとしているドアの前に立ちふさがった。ネズミはそれに気付き、私を睨む。

「そこをどけ」
「嫌だ。お前と話がしたい」
「話すことは何もない。どうして来た。距離を置けと言ったはずだ」

ネズミはやはり私を拒絶して、取り合おうとはしてくれなかった。
でも、私にはそれが虚勢であるという確信があった。私と離れたくないと、ネズミは言っていたのだ。

「…本心で望んでいるわけじゃないだろ」
「…」
「無理矢理抱いて、お前に嫌われたのかと思った。でも、さっき考えたんだ。どうしてお前が辛いと言ったのか」
「…お前に分かるはずない」
「いや…分かったんだ。私は…知らない所でお前のことを好き勝手に言われるのが嫌だった。それでお前の心が傷つくのが怖かったし、実際に傷ついたお前を見たら、私は辛かったんだと思う」

私の言葉を聞いていたネズミは何の反応もしなかったが、間違ってはいないのだろう。
私はネズミが好きで、ネズミも私が好きなのであれば、きっと似た思考をしているに違いないのだ。

「お前も、私と同じだったんだって気付いた。お前は、私を嫌ったわけじゃないんだな」
「…お前は、馬鹿だ」
「ネズミ…」
「分かったのなら、どうしてここに戻ってきた。…私が、どんな思いで、お前に離れろと言ったか…それを分かっていて、なんで…」

ネズミはそう言いながら俯いたので、私からはその表情が見えなかった。でも、その震えている声が泣いているように聞こえて、私は胸が苦しくなる。
ネズミは、私を嫌いになどなっていなかった。寧ろ、私が好きだからこそ、離れようとしていた。私の傷つく姿を、見たくなかったから。
そこに居たのは、よく知っている、愛を受け止めることに不器用なネズミの姿だった。
私はそんなネズミの姿に思わず手を掴むと、その小さい体を引き寄せ、そして抱きしめた。
473名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:25:07.26 ID:jbNHKs/+
「…ネズミ、泣くな」
「うるさい、離せ!」
「嫌だ」
「センター!」

それでも抵抗するネズミは、私の腕の中で、拘束している腕を引きはがそうとした。でもこの抵抗が本気なら、私を殴ってでも、この腕から抜け出せばいいのだ。
それをしないネズミが、私はどうしようもなく愛しい。

「お願いだから…聞いてくれ。お前と離れてから、私は、余計にお前のことばかり考えてた」

私が囁くようにそう告げると、ネズミの抵抗する力が、少し弱まったように感じた。
私は左腕をネズミの腰に回し、右手でネズミの頭を撫でてやる。

「あの日の騒ぎを起こしたのは、確かに冷静じゃなかったと思ってる。でも、お前がいなくなっても私はお前のことばかり考えてるんだ」
「…何が言いたい」
「離れていても、お前が好きだ。だからいつか、私はまた、あの時と同じことをするかもしれない」

好きだと言ったら、ネズミは少しだけ体を離して私を見た。ネズミの大きな瞳は潤んでいて、綺麗な雫が一つだけこぼれ落ちる。
私はそれを親指で拭い、そしてその目尻に唇を落としてやった。私の唇に触れたその液体は、ほんの少しだけ、塩辛い味がする。
ネズミは私のカーディガンを弱々しく握った。そして、また私に辛い思いをさせるのか、と一言呟いた。

「確かに私とお前が一緒に居たら、お互いが傷つくこともある。辛い思いだってするかもしれない。…でも私は、お前が隣に居ない今の方が辛い」

私が言葉を続ける度にネズミの瞳から零れた涙は、ネズミのパーカーに染みをつくった。涙の行方を目で追っていた私は、ここで初めて、ネズミがあのピンクのパーカーを着ていたことに気付いた。
あの日と同じ場所、同じ格好で、まるであの日の続きを再び始めるかように、私たちは今、一緒に居る。
これは偶然なのだろうか。いや、きっと偶然ではなく必然だ。ネズミは分かっていたのだ。私が引き留めに来ることを。
だからこの格好をして、そしてこの場所に来た。どこかで私に期待をしながら…まるで、夏の日の私のように。

「お前が考えている以上に、私は弱い人間だ。お前のことになると、本当に些細なことで自分を見失う。だから…私が見失いかけたら、お前が気付かせてくれないか。そして、私をこれからも導いて欲しい」

抱きしめる腕に力を込めた。ネズミはもう、抵抗をする気はないようだった。
カーディガンを掴んでいた手が、私の背中に回る。

「お前と二人でテッペンに立つために、私と一緒に居てくれ」

好きだという理由では済まされないこともあるとお前は言った。それなら、“これからも二人で、テッペンに立っていたい”という理由ならば、お前は何かに迷うことなく、私の傍に居てくれるんだろう。
474名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:25:50.04 ID:jbNHKs/+
「…お前と…喧嘩別れできたら、どれほど楽かって思ってた」

あれから屋上でネズミが泣きやむまでしばらく待って、その後、私たちは会えなかった1週間の埋め合わせるかのように触れ合った。欲しがるネズミは少しだけ戸惑った私に構わないと言って、一度離れてしまった距離を縮めるかのようにお互いを求めた。
そしてそれも落ちついて、今、少しだけ陽が傾きかけた空の下、私たちは肩を並べて帰り道の歩道を歩いている。

「無理矢理抱かれた時、別れる口実になるって思ったのに…別れろとは、言えなかった」
「…ネズミ…」
「…お前を、無意識に繋ぎとめようとしている自分がいた。離れることはお互いのためだって思い込んだのに…できなかったんだ。人との関係を切ることがこんなに難しいことなんて、思わなかった」

唐突に話し出したネズミはそんなことを言いながら、足を止めた。ネズミは、過去に何人もの人間を裏切ってきて、私ももちろんその中の一人だった。裏切ることを得意としていたネズミは、人との関係を切ることは容易いことだと思っていたらしい。
でも結局、私との関係を切るという覚悟は果たされず、私たちは今、隣に居る。

「…私も弱くなったな」
「…弱くなったんじゃない。変わったんだ。…私が変えたって、お前が言ったんだろ」

嘲笑したネズミは私の言葉を聞くと、少しだけ驚いた顔をして私を見た。
ネズミは弱くない。一番お前を知っている私が言うんだから、間違いないはずだ。この1週間だって、この小さい体で、守ろうとしてくれた。この廃れた社会から、私を。
私はネズミの手を握った。その指先はやはり私よりも体温が低かったが、もうあの心許ない感じはしない。

「私のことを、考えてくれるようになったんだ。お前は私以上に、他人を思いやれる。…お前は強いよ」
「センター…」

ありがとう、と呟いたネズミに微笑んで、私たちは再び歩き出した。絶対に、もう私たちは離れることはないのだろう。
私たちは2人でいるからこそ、強くなれる。お互いを補い合って、生きているのだから。
秋の冷たい風が吹く。手をつなぎながら歩く私たち頭上には、あの日と変わらない鮮やかな赤や黄色に色づいた葉が、風に揺られていた。

おわり
475名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 17:29:49.39 ID:jbNHKs/+
完結です!\(^o^)/
長ったらしくてごめんなさい!!

要はお互い似てるのねっていう話です←
なんか伏線みたいなの散りばめ過ぎて回収しきれなくなってました…

ちなみに色んな裏設定とかあって、寒ブリを登場させたのもそのせいなんですが。
いつかそれも書けたらいいなぁとか思ってます。

とにかくここまでお付き合いくださってありがとうございました!
476名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 19:04:42.06 ID:/XVDHOZa
続きキター!!2人の心情の写生がすごくよかったです!
お疲れ様でしたー( *`ω´)
477名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 19:15:58.03 ID:23rX7ZMJ
完結したー!(бвб)
センネズSSって寒ブリ、おたべあたりがちょこちょこ出演するよねw
二人の閉塞的な空気を客観視させる要素だったりするし私は好きですよ
478名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 23:10:06.74 ID:jbNHKs/+
>>476
ありがとうございます…!!
今回の話は見切り発車すぎてあまり中身を深く考えられず、
描写が曖昧になってる所が多々あるなぁと思っていたのですが
そう言っていただけて本当に嬉しいです!
センネズは言葉が少ない分、やはり心情描写が必然的に多くなってしまいますね。
そこが二人の萌えるポイントだとは思うんですが、やはり他の話を書くよりも大変ですw

>>477
読んでくださってありがとうございます!
やっぱり閉鎖的な二人なので、客観的に見る人がいないと
二人の世界観が広がらないんですよね…。こういう文字だけの時は特に。
なので今回は寒ブリにその役目をしてもらいました。
センターさんが言っていたように、寒ブリはネズミに好意を寄せてる設定です。
なんで寒ブリはセンターに一人で話しに行ったのか。
そこを考えると少し相関が楽しくなるなぁと思いながら書いてましたw
479名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 23:13:30.11 ID:aBqKbUC0
テスト
480名無しさん@秘密の花園:2012/09/30(日) 23:13:42.54 ID:IlDAgYmC
作者さま乙です
不器用な二人らしい姿だなぁ
すごくリアリティがあってよかった!
481名無しさん@秘密の花園:2012/10/01(月) 00:14:12.36 ID:8kLpCtwY
センターさん強引w
482名無しさん@秘密の花園:2012/10/02(火) 21:26:10.54 ID:ZLur/Q7X
物凄く萌えました!次回作期待しております
483名無しさん@秘密の花園:2012/10/03(水) 03:33:26.10 ID:sacctpqw
ネズミ「やめないで!もっと強く叩いて!私はいけない子だからお仕置きして!」
484名無しさん@秘密の花園:2012/10/03(水) 19:36:24.73 ID:D2PkrXPL
谷崎潤一郎みたいでいいね、どMなネズミさん
485名無しさん@秘密の花園:2012/10/03(水) 22:00:07.01 ID:GiPd7ITq
いたぶってもらうために挑発して怒らせようと、わざとまたセンターを裏切るネズミさん
486名無しさん@秘密の花園:2012/10/03(水) 22:01:35.89 ID:OwtNDlVd
あえてその裏切りに傷心して泣いてみるセンター
487名無しさん@秘密の花園:2012/10/03(水) 22:09:20.74 ID:/ul1SVTX
泣くセンターに戸惑って、自らセンターに歩み寄るネズミ
488名無しさん@秘密の花園:2012/10/03(水) 22:14:29.62 ID:sacctpqw
オロオロしながら慰めるネズミさん
何故か自分も泣き出してセンターを抱きしめる
489名無しさん@秘密の花園:2012/10/04(木) 19:36:11.14 ID:hiuXXFxs
〜HAPPY END〜
490名無しさん@秘密の花園:2012/10/04(木) 19:59:20.59 ID:4hY2OSxu
〜朝チュン〜
491名無しさん@秘密の花園:2012/10/04(木) 22:38:50.89 ID:hiuXXFxs
なんだこの流れwwww
492名無しさん@秘密の花園:2012/10/04(木) 22:42:03.97 ID:2A3/z+e5
ネズミ「どうして叩いてくれないの?
どうして叱ってくれないの!?
どうして抱きしめるの!?」
493名無しさん@秘密の花園:2012/10/04(木) 22:55:47.50 ID:QgMRggMV
センター「お前が、好きだからだよ」

しかしすごい流れだw
494名無しさん@秘密の花園:2012/10/04(木) 23:14:55.19 ID:mj5+8WKN
>>492-493
それ本編11話の流れそのままやんw
495名無しさん@秘密の花園:2012/10/04(木) 23:22:40.80 ID:QgMRggMV
>>494
もちろん、それを考えながら書いたwww
496名無しさん@秘密の花園:2012/10/05(金) 17:40:03.18 ID:Y64rS0Ih
ネズミ「センターの事、好きになっちゃうよ…」
497名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 00:33:00.34 ID:PqFvgxeo
※ネズミの親に関する捏造を含みます。
ネズミさんが少しだけセンター依存症。センター×デレネズミ(のつもり)。

もう何年も前だ。たまに、考えていたことがある。
それは、もし私が溢れるほどの愛を与えられて生きていたらという、ありえもしない仮定で、今思えばくだらない、惨めになるだけの話だ。
例えば、土に植えられている種は水を与えれば育ち、綺麗な花を咲かせる。
それと同じで、私も愛を与えられればそのうち花を咲かせ、そして円満な人生を送れるのだろうかという淡い期待を持っていた。咲いた花の鮮やかさで周囲を引き付け、更に人に愛でられる、そんな人生を。
これはとても生産性のある人生だろうし、きっと誰もが憧れる生き方だ。でも結局そんなものは私には程遠く、与えられない愛情に淡い期待は牙を剥き、周囲に不信感を募らせた。
そして花を咲かすことを諦めた私が行きついた先が、この学校への入学だった。
地元じゃ有名なヤンキーばかりの学校。自らこの進学を志願した時、身の回りの人間の反応は、もちろん反対ばかりだった。有名政治家の親を持つ私の進路は、私の意思には関係なく決まっているのだと言う。
周囲の評価、そんなものばかりを気にしている大人たちの汚い駆け引きに、私は利用されるだけの駒でしかなかった。
だから私は、その呪縛から逃れるために、親を自らの手で陥れた。親が隠している汚いことの全てを、世間にリークしてやったのだ。
この事件があって以降、親は私を使えない駒だと完全に放棄し、世間の目に触れられないよう自らが望んだこの学校へと入学することとなった。私のヤンキーとして生きる選択は、親への反抗と、そして社会に対する反抗だ。
つまり、ささやかな報復が目的で、私はこの学校への入学を決めた。本当に、ただ、それだけのつもりだったのだ。


学校に着いたのは昼を少し回った午後だった。あまり行き慣れない廊下を歩いて、私は目的の場所へと向かう。授業に出るつもりは更々なかった。
廊下越しに見える景色には、薄い雲がかかった秋空と、銀杏の黄色い海が広がっていた。時折吹く風に黄葉がざわざわと揺れる音はまるで本当のさざ波のようで、私は耳を傾ける。
窓の外の音がこんなにも響く静かな廊下で、今、私は一人であることを思い知らされた。
去年ならばクラシックを大音量で聞きながら歩いていたのにそれをしないのは、私を呼びとめる声が、今はあるからだ。でも今日に限ってその声は聞こえず、だからこそ、こんな場所までわざわざ足を運んでいる。

「…遠い」

3階の一番端、入り組んだ廊下の先にその場所はあった。見上げた先にあるプレートで目的の場所に着いたことを確認してから、私はまだ会えていないあいつに対して文句を口にした。
498名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 00:36:27.72 ID:PqFvgxeo
私が来たのは図書室だった。立て付けの悪いドアを強引に開けば、少し薄暗い空間が広がっている。
ヤンキーだらけのこの学園で活字をまともに目で追おうとする人間を私はほとんど知らないので、きっと利用される頻度はごく僅かなのだろう。足を踏み込む度に漂う埃っぽいにおいに、あまり人が出入りしていないことはすぐに分かった。
それでも一応教育の場としての機能を果たしているらしいここは、広いスペースを埋めるように棚が立ち並んでおり、たくさんの本が敷き詰められていた。
たまに本の隙間から覗く壁はまっ白で、落書きだらけの壁をもつこの学園には似つかわしくないその様子に、少しだけ違和感を抱きながら本の森をひたすら奥へ進む。
この学校に2年以上居ても、まだ知らない場所があるらしい。あいつと一緒にいなければ、きっと来ることもなかった場所だ。
棚が並べられているスペースを抜ければ、読書用の広い机と椅子が置かれていた。そこの一番奥、窓際のその場所に、私がここに来る理由があった。
司書すら居ないこの図書室で、唯一ここを利用している人間がそこに居る。思っていた通り、窓に背を向けて、背中から陽の光を浴びながら本を読んでいた。

「…またヘッセか」

彼女が好きなのはヘルマン・ヘッセの本で、特に車輪の下が好みらしい。今日もその手にはその本が握られていて、熱心に目で文字を追っていた。
私が来たことすら気付かないその集中ぶりに彼女を揶揄してやると、やっと私の存在に気付いたらしく、本から顔を上げた。
艶やかな黒髪に、光が反射する。私はその眩しさに、少しだけ目を細めた。

「よくここが分かったな」

そう言いながら、彼女は持っていた本を閉じた。私はそれに満足して、彼女、いや、センターの隣の席に座る。
センターは私が声をかけると、その本を必ず閉じてくれた。それに少しだけ優越した気持ちになるのは、センターの関心を、ヘッセよりも多く惹きつけているのだという事実を感じるからだ。
私はいつもそうだった。センターが与えてくれる愛を少しでも多く手に入れたくて、自分へ興味が向いてくれればいいのにと、心のどこかで思っている。
報復が目的で入ったはずのこの学校で、私はセンターという人間と出会った。センターは私に、今まで与えられなかったものを与えてくれたのだ。
本当に、私は馬鹿だ。もう咲かすことを諦めていた種が、都合よく与えられたそれに、歓喜して芽吹き始めている。
いつの間にか報復という目的すら忘れて愛に溺れようと学校へ足を運ぶ毎日を過ごしているなんて、入学当初の私は、きっと想像もしていなかっただろう。
499名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 00:37:35.84 ID:PqFvgxeo
「何かあったのか」
「理由が無くて来るのはまずいのか」

今日だって、わざわざこんな場所まで来てセンターに会いに来た。秋の寒さに、人肌恋しくなったとは、口が裂けても言えない。
センターの腕の中は、他のことがどうでもよくなるほど心地よい場所だった。私はその暖かさが好きで、何かとセンターに突っかかっては、その腕で強く抱きしめられていた。
もちろん抱き締めろとは言わない。センターが自発的に行動してくれるからこそ、私は安心してそれを受け入れることができるのだ。

「…理由ならあるだろ。寂しくなった、とか」

だから今も、本当の理由を言わない私の代わりに、センターが理由を見つけてくれる。私がどうしようもなくセンターに会いたくなったのだと、センターが代わりに言ってくれるのだ。
もちろんその理由私の思っていたそれからブレておらず、完璧に的を射ている。でもそれを認めてしまうのは、どうしても私のプライドが許さなかった。
私はセンターに背中を向けて、どうしてそうなる、と言い放つ。照れ隠しと思われても仕方がない私の行動は幼稚で、背中の方でセンターが少し笑ったのが分かった。

「今日は一度も会ってないし…お前から私に会いにくるなんて珍しいからな」

センターの声が、近くで聞こえた気がした。椅子が軋む音と衣擦れのような音を聞いて、私は身構える。
淀んだ空気が、動くのが分かった。もちろんその原因は私の後ろに居る人間で、俯いている私の視界に、カーディガンを羽織った2本の腕が見えた。
目の前まで回された腕で、そっと抱き締められる。背中に触れるセンターの体温に、私の胸はひどく痛んだ。苦しくて、切ない痛み。あのセンターの大きな掌で、私の心臓を掴まれてしまったかのようなそれに、私の呼吸は浅くなる。
センターにばれてしまうのではないかと思うほど、私の胸は高鳴っていた。期待していた通りの暖かさに、私は全てを委ねてしまいたくなるほど、絆されそうだ。

「何年お前の隣に居たと思ってる。私は、お前の顔を見れば分かるんだ」

耳元で囁くような声は、パーカーのフードで遮られてしまうのではないのかと思うほど小さいものだった。私たち以外誰もいない図書室で、まるでいけない秘め事をしているかのような甘い囁きに、私の体は震える。
私の中にある芽が、花を咲かせようとその細い茎を伸ばそうとしているのが分かった。一身にそれを浴びて、私の心に深く根付こうとしている。
いや、もう根付いてしまっているのかもしれない。この胸の痛みは、私の全てに根を張りめぐらせて、更に水を欲しがるそれ自身の叫びだ。もっと成長したいのだと、私に訴えかけているかのような。

「当たっただろ?」
「…私の全てを知っているとでも言いたそうな、お前のそういう感じが気に食わない」

もっと、触れて欲しい。もっと、私を愛して欲しい。
そう素直に言えたら、どれほど楽なのだろう。そうしたら私の気持ちと行動の間で揺れ動く叫びも消えて、この胸の痛みも、解消されるのだろうか。

「そうじゃないのか?私はお前の全てを知ってる唯一の人間だと思ってた」
「…自惚れるな」

再びぎゅっと心が掴まれるような痛みに、私は瞼を閉じてそれをやり過ごす。そんな私の様子に見かねたのか、センターは膝の上で固く握りしめられた私の手を解くと、両手とも互いの指を交差させ、緩く握った。
いつもは本のページをめくる綺麗な指が、私の指に触れている。それだけで、私の体は徐々に熱くなった。

「…ネズミ、好きだ」

フードはいつの間にか取り去られ、耳朶に直に触れた唇が、愛の言葉を紡ぐ。
少しかすれたその低い響きに、私は今度こそセンターを突っぱねることができなくなった。

「…拒否しないんだな。これでも自惚れるなって言うのか?」
「…」

憎まれ口を叩くことすらできない私の様子に、センターの口角が上がっていることは容易に想像ができた。そして、この後何をされるのかも。
緩く交差した指が、少しだけきゅっと強く握られる。そしてセンターは私の耳を甘く食みながら、こう言ったのだ。

「こっち向けよ。…これじゃキスできない」

私はその言葉にゆっくりと振り向き、そして瞳を閉じた。
この後私の唇に触れる暖かさは、きっと私を更なる深みに嵌めてしまうほど、甘くて切ない味に違いないのだろう。

つづく
500名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 00:44:49.39 ID:PqFvgxeo
前みなさんに聞いた書いてほしいシチュエーションの、

×デレネズミ

の方を書きました!
最初はビッチにしようと思ってたのに
気付いたら半分以上削ってて全く違う話に…\(^o^)/
続きも早くUPしたいですが、ちょっと今忙しいので
時間かかるかもです!申し訳ない…!!

最近なんかここ数週間で中の人たちの燃料投下がすごすきて、
たくさん妄想してますw
いつかそれも全部文字で起こしたいなぁと思ってます^^
501名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 00:51:28.32 ID:u9JGK9TB
乙れす!楽しみにしてます!
ハァ、なんで当たりの書き手様が次々と現れるのだろう・・・
国民的アイドルの人気すげえや
502名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 01:35:21.04 ID:u2Ls/ox9
デレネズミさんたまらん!乙です!
センターさん依存症なネズミさん好きだなあ
503名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 01:48:35.44 ID:yUjQ/8/q
めちゃくちゃいい…
突っぱねるってことは願望の裏返しなわけだし、ネズミさんは壁さえ崩れてしまえばかなりデレそうだもんなあ
ほんと描写が丁寧で引き込まれるわあ
甘ったるい二人も絵になる不思議w
504名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 09:47:53.63 ID:wtktRRSW
乙です!デレネズミさんたまらんわあ…!
定期的にある小ネタの流れは書き手さんの燃料になってるようでよかった
レスを見てるだけでも面白いしねw
505名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 14:03:56.10 ID:yUjQ/8/q
なんかセンターって体温高そうなイメージ
逆にネズミは秋の昼夜の温度変化とかに弱そう
夕方肌寒い空気になってきた屋上でふとしたことでセンターがネズミの手に触れる。
手袋をしてるにも関わらず指先が冷たいネズミとポカポカ手のひらのセンター。
そんでそのままセンターはぎゅっとネズミの手を握るんだけど、ネズミもそれを振りほどいたりせず
ぼそっと「…子ども体温」とか言ってみるだけで満更でもない様子なとこまで妄想が広がった
秋ってこわいな
506名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 14:50:27.21 ID:PqFvgxeo
>>501
そう言っていただけて嬉しいです!
国民的アイドルだし、しかもそのグループを今後引っ張ってく人達で
更に、めちゃくちゃ絵になる二人ですからね!
個人的には新曲PVも楽しみです^^
>>1見ると中の人たちのことはあまりこのスレでは言わない方がいいと思うので、これ以上は言及できませんが…。

>>502
依存性ネズミさんいいですよね!
センターと自ら距離を置いて、センターが更に自分を求めるっていう
そんなやりとりが好きなネズミさん。
一見センターがネズミさん依存性に思えるけど、狂おしいほど求められることに安息を
覚えてるネズミさんも相当な依存性なのかなと思って今回の話を書きました!

>>503
ありがとうございます!
そうなんですよ、突っぱねるのは願望の裏返しで
それを分かっててセンターはネズミを強引に求めるっていう…。
今回の話の最後でネズミの壁が崩れたので
次回分を書くのが今から楽しみだったりしますw
やっぱり二人とも見た目から美しいので、なんでも絵になりますよね!

>>504
次回はもっとデレさせるつもりなので、暫しお待ちを!
ここの小ネタ本当に楽しいので、めちゃチェックしてますよ!
たまに自分で参加してたしりますww
今回のセリフ回しみたいなのも、実は参加してました。どれかは内緒ですがw
ちなみに燃料を得るために屋上も毎日見てます。

>>505
その体温の考察、私も全く同じだと思います!
そしてなんですか、その素敵シチュエーション!!!
もう高まりまくりです\(^q^)/
今回の話で半分くらい削ったって言ったんですが、
実はネズミがセンターの服を脱がせるっていう場面がありました。
で、センターは普段体温高いから外気に触れてちょっと寒いってなって
屋上でしてる時は寒くないのか?ってネズミに聞くセリフも確かあった気がします。
でもネズミは寒くないって答えて、その回答に不思議がるセンターに
「お前が触るから…熱くなるんだよ。言わせるな、ばか」
ってネズミが真っ赤な顔をして言ってる…とかまあ書いてました。削りましたけどw
やっぱり秋とか冬って妄想が膨らむ季節ですよね、特にセンネズに関しては!
507名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 14:58:28.24 ID:u2Ls/ox9
寒くなると人肌恋しくなるからね!
センネズの二人がさらにくっつき合うのは仕方ないね!

>>506
いいよねー
センターさんの本にすら嫉妬するネズミさんたまらん
精神的にもべったりで完全に受け身なネズミさん、萌える
508名無しさん@秘密の花園:2012/10/08(月) 21:10:51.41 ID:PqFvgxeo
>>507
そうなんですよ、くっつくのは仕方ないんです!
だから学校の至る所で触れ合ってればいいと思います。
なんか人目に触れそうで触れられない場所でスリルを楽しみながら、とか
そんな危ない橋は渡りたくないのに絆されちゃうネズミさんとか、
学校のどの場所でしたのかいちいちチェックして、全部制覇しようとするセンターさんとか
妄想はどこまでも広がりますよねw

精神的にべったりだし、きっとお互いがいないと自分って立ってる事も難しいくらいに
依存してればいいなぁと思ってます。
萌えてくださってありがとうございます!
まだまだみなさんに萌えを提供できるように頑張っていきますね!
509名無しさん@秘密の花園:2012/10/09(火) 20:25:20.23 ID:Mcg3LwAK
時間かかると言っておきながら、>>499の続きは明日くらいにupできそうです!
やっぱり甘えるネズミさんを書くのがとても楽しかったみたいです、無意識だったんですがw
510名無しさん@秘密の花園:2012/10/09(火) 20:53:42.31 ID:3joR0DC6
お待ちしておりまス☆
511名無しさん@秘密の花園:2012/10/09(火) 22:03:01.42 ID:/BUpL9+o
秋になってからまたえろいの書こうという気持ちはあるんだけどなかなか進まない
というかエロにたどり着くまでに力尽きてる感
最近は新しい職人さんが来てくれてるからそっちを楽しみにしてしまうw
512名無しさん@秘密の花園:2012/10/09(火) 22:21:21.16 ID:3joR0DC6
>>511
むー・・・
でもリビドーが滾ったら新作是非待ってますからね!
513名無しさん@秘密の花園:2012/10/09(火) 22:30:33.95 ID:Mcg3LwAK
>>511
えろいの書きたいのに、その前に力尽きてしまうのは自分も経験ありますよ\(^o^)/
今回ここに上げたのは一応3作目ですが、ファイル名は5作目になってますw

でも本当にここの書き手さんはいい文章を書く方ばかりですよね!
また何か書けたら是非upしてください、待ってます☆
514名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 14:25:53.98 ID:hWDoI6mZ
※センター×デレネズミ(のつもり)
続きです。

ほんの一瞬、ただ軽く押しつけるだけのキスは、私の唇に優しい体温を分け与えてくれた。ゆっくりと名残惜しげに離れた唇から漏れた吐息は熱を含み、乾いた空気を湿らせる。
私は立ち上がってセンターを椅子に座らた後、向かい合わせになるようにセンターの膝上に座った。センターは私の腰に、そして私はセンターの首に腕を回し、見つめ合う。
私を見上げるセンターの瞳は窓から差し込む光を全て吸い込んでしまいそうなほど黒く濡れていて、そこには上気した頬を晒した女が映っていた。なんて顔をしているのだろう。こんなに表情に出すほど、私は分かりやすい人間だっただろうか。

「センター…」

私がセンターの名を呼ぶと、少しだけ微笑んだセンターは私の左耳に髪かけて、そのまま頬を撫でた。それがくすぐったくて首をすくめると、額にキスを落とされる。
まるで愛しむようなその仕草に、私の心が満たされていくのが分かった。センターが与えてくれるもの全てが、今の私の糧となる。
もう止めることはできない、成熟していくその想いは、急速に花開こうとしていた。この世界に生まれてからずっと芽を出すことを知らなかったこの種が、こんな、知り合って数年の人間の愛で。

「もっと…キス、して」

ねだるように首に回した腕に力を込めれば、センターは私の素直な行動に少しだけ視線を外して、いいのか、と訊いてきた。普段ならば学校でこんなことをするのを躊躇う私が、自ら望んでいることにセンターは戸惑っている。
私はセンターに目線の高さを合わせ、そして、いいよ、と囁いた。その了承に再び私の方を見たセンターは、言いようのない欲情の色を映した瞳で私を射抜く。
私はその色に背中がぞわりと震えるを感じながら、センターを煽るように自分の襟に通してあるスカーフを抜き取り、パーカーも脱いで床に捨てた。センターはそんな私を抱き上げて、読書用の広い机に私を押し倒す。

「…今お前がしてるその表情を、お前自身に見せてやりたい」

そう呟いたセンターは私の頬に手を添えると、再び唇を合わせた。センターが私の下唇を柔く食んだので、私もセンターに応えるようにセンターの上唇を食んでやる。
もどかしいほど優しく施されるキスは、私がセンターの首に再び腕を回したのを合図に、深く激しいものへと変わっていった。センターの舌が私の閉じている唇の割れ目をなぞったので、薄く唇を開いてそれを受け入れた。
私のものではない、ぬるりとした舌は口の中でうごめき、私のものと絡み合う。私たちは何度も角度を変えて、お互いを味わうようなキスをした。

「…触って」

最後にもう一度柔く食んだ唇を離して額を合わせる。鼻の頭がくっ付くほど近いこの距離で、私は、さっきならば言えなかった言葉を口にしていた。
もう、どうしようもなくセンターが欲しくて仕方がなかった。まるで私自身が芽吹いた種になってしまったかのような感覚に、私は抗うことができない。この腕で愛されたらどれほど幸せなのだろうと、体は疼くばかりだった。
センターは私の言葉に少しだけ眉を下げ、まるで自分の激情を抑えようとするかのような切羽詰まった表情をした。私が煽っていると分かっているのに、それでも学校で私を思うがままに抱くことで、迷惑がかかるのではないかと懸念しているのだろう。
何を今更、躊躇する必要があるのか。どうして私が煽ったか、センターは分かっていないようだった。

「私は今、お前の全部が欲しいんだ」

マジになれよ、という私の言葉にセンターは目を見開いた後、言ったことに後悔するなよ、とだけ呟いた。
515名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 14:26:44.57 ID:hWDoI6mZ
「あ、…はぁ…っ、…ん…」

達した私を労わるようにキスをしたセンターは、ゆっくりと私の中に埋められた指を抜いた。とろり、と私の中で塞き止められていた何かが溢れる。
唇を離したセンターはその何かを指で絡め取り、目の前でそれを舐めて見せた。透明な糸を引くそれが、私の感じた証だと知らしめるように。
私は上体を起こすと、そんなセンターの手首を掴んで引き寄せ、同じようにして私も指を舐めた。舌に広がる味は私のものとは思えないほど甘ったるく感じて、夢中になってセンターの指を咥える。

「…積極的だな」

私の様子にいやらしく笑ったセンターは、私の頭を撫で、そして咥えられた指で今度は私の口の中を弄び始めた。
センターの揶揄に、私は指を甘噛みしながら、悪いかよ、という目で睨んでやった。でもその睨みが本当に睨んでいるわけではないと分かっているセンターは、宥めるように私を抱き寄せた。

「仕方ないだろ。お前をここまで手懐けるのに、どれだけ苦労したと思ってる」

そう言いながら指に噛みついた仕返しとばかりに、私の首筋にセンターは噛みついた。少し歯を立てた後に、その痕を丁寧に舐める。そうやって痛みと快楽を使い分けながら、センターは確実に私を追い詰めていった。
首から鎖骨へと辿る唇は、時折ちくりとした痛みを伴いながら、赤い痕を残していく。センターが私を抱いているのだという確固たる証拠を与える行為は、まるで新しい芽吹きを待つ種を植えていくかのように見えた。

「好きだ…ネズミ」

センターは再び私を押し倒し、そして私の呼吸を奪うような貪るキスをした。私はそれが息苦しくて仕方がないのに、こうされることに言いようのない安堵を得る。
センターが私を求めてくれている事実が、この体を喜ばせるのだ。そうして、また次々に植えられた種が芽吹いてゆく。
とても、幸せだった。人に愛されるということが、こんなにも満たされるものだとは知らなかったから。

(…でも、それは、)

春が始まれば、いつかは季節が巡り、冬が来る。種が芽吹けば、花を咲かせ、次に訪れるものは何か。それが自然の摂理であると言うのであれば、私はその先にある答えを無視することができなかった。
いつも最中には考えないようにしていたのに今日に限ってそれが浮かぶのは、私が普段よりもセンターを欲しているからで、しかも当然のように欲しいものを与えられる現状に、慣れてしまっている自分に気付いたからだ。
いつまで、この水をセンターは与え続けてくれるのだろうか。欲しがる私に、絶え間なく与えてくれるその水を。
516名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 14:28:11.11 ID:hWDoI6mZ
「お前は…いつまで、こうやって私を愛してくれる?」

センターの両手が私の胸を包んで柔く揉もうとした時、私が呟いた言葉にセンターはその手を止めた。
唐突な問いかけで意味を理解するのに少しだけ時間がかかったセンターは、数秒固まってから私を見る。

「急にどうした」
「…いいから、答えろよ」

回答を促して、覆いかぶさるセンターの足に私の足を絡めた。この問いから逃げられないように、私はセンターに密着する。早く言え、と目で訴えながら。
新しく植えられた種もすぐ芽を出すようなこんな素晴らしい季節を経験したことのない私は、これが急に終わりを迎えることが怖い。考えればもう今は11月で、こうやってセンターに愛されるために学校へ足を運ぶことのできる日数は徐々に減ってきていた。
センターと出会ったのは、この学校だ。センターと私を繋ぐ唯一の共通点は、あと数カ月でなくなってしまう。
もしセンターと会えなくなってしまったら…水を与えられなくなってしまったら、きっと元の私に戻ることはきっとできないだろう。一度芽を出した種は、成長するサイクルからもう抜け出せないのだ。

「…愚問だな」

でもセンターは私の不安をよそに鼻で笑うと、私の手を引っ張って体を起こし、そして力強く抱きしめてきた。
さっき密着したよりも更に強く引き寄せられて、私はセンターの肩に額を乗せ、背中に腕を回した。

「私はお前がテッペンだからとか、同じ学校だからとかいう理由で好きな訳じゃない。私はネズミが好きなんだ。…分かるだろ。卒業しても、ずっと一緒だ」

私の思っていることを見透かしたような回答に、私は心が震えた。どうして、何も言ってないのに…私が欲しい答えが分かるのか。
お前よりもずっと一緒に居るはずの親は、私が何を望んでいるのか、全く分かってくれなかった。それなのに、なんで。
私が少し体を離してセンターを見ると、少し照れくさそうな笑みを浮かべたセンターは私の頬にキスをして、そして唇にもキスを落としてこう言った。

「…お前が好きで、お前のことをもっと知りたいと思ってた。だから、心が通じてる今は、お前の考えてることも分かるんだ。言っただろ、顔を見れば分かるって」

私がそんなセンターに再び抱きつくと、センターは私の頭を優しく撫でてくれた。その些細な行為ですらどうしようもなく愛おしくて、私は涙が出そうになる。
センターと出会って、私は今まで知らなかった、たくさんの経験をした。センターのことで一喜一憂して、苦しかった時期や、悲しくて隠れて泣いた時期もある。でも今は、その時と同じ涙ではない。
私はこれからもセンターの隣に居ていいのだ。他人と居ることを嫌った私が、他人と一緒に居られることを、こんなにも喜んでいるなんて。

「…好きだ…」
「ネズミ…」
「本当に、好きなんだ」

だから、この腕で、いつまでも私を繋ぎとめて欲しい。私が枯れてしまわないように、ずっと。
517名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 14:29:09.08 ID:hWDoI6mZ
「立てるか?」
「…一応」

あれから更に何度も抱き合って、私はセンターに全てを曝け出した。ぎしぎしと軋んだ音を響かせる固い机で何度も求め合ったからなのか、少しばかり体は痛むが、それでも嫌な感じはしない。
窓の外から差していた光はいつの間にか月のそれに代わっていて、ほとんど明かりのない中、私たちは帰る身支度をしていた。立てるかどうかを気遣ったセンターは左手を指し出してきたので、私はそこに右手を重ね、その好意に甘えることにする。
自らの指をセンターの指に絡めてから机から降りた私は、最初に床に落としたパーカーとスカーフを拾い上げると、スカーフを襟に通してセンターの隣に立った。
その様子を見ていたセンターは一瞬怪訝な表情をして私を見る。ああ、きっとこいつはこれを不思議がっているのかと、私は左腕に掛けたパーカーを見た。

「着ないのか」

案の定訊かれた言葉に私は少しだけ笑って見せて、いいんだ、と言った。私が寒がりなことを知っていて気遣っているのだろうが、このパーカーは寒いから着ているというわけではないという事を、センターは知らないようだった。
私はパーカーをセンターに渡し、それを受け取ったセンターはどうして、と言いたそうな目をした。こんなものは、必要ないのだ。お前の隣に居るのであれば、尚更。

「…これは、私の鎧だ」
「鎧…?」
「周りと私を隔てる壁、私自身を守ってくれる鎧だ。でも今は、この場所にお前しかいない」

この学校へ入学した時、他の人間と慣れ合うことを嫌っていた私は、自分からその予防線を張った。それが、このパーカーだ。周りの煩わしさを覆い隠すようにフードを頭まで被って、私は何も見ないように学校生活を過ごしていた。
そんな陽の光を浴びることのない私に、初めて光を差し込ませたのが紛れもなくセンターだった。2年の時にあった、体育館での殴り合いの後。フードに触れた手を除けられなかったまさにあの日、私は初めてフードを脱いで他人と接した。
きっと、それが全ての始まりだったのだろう。私とセンターはこうなるのだという運命のレールが敷かれたのも、私がそれに乗り込んだのも。

「お前と私を、隔てる必要なんてないだろ」
「ネズミ…」

センターは私の特別だ。だから、こんなもので互いを仕切りたくはなかった。
センターと繋いでいる右手をきゅっと握る。私の言葉を理解したらしいセンターは、私のパーカーを床に落とすと、右手を引き寄せて、今日、何度目か分からない抱擁をした。

「…嬉しい」

そう呟いたセンターの腕は力強かった。センターの喜びがきちんと私に伝わってくる。
でも、こんなにも密着しているのに、まだセンターが遠くに感じてしまう私は我侭だろうか。
私の中で育った花の蔓が、センターを絡め取ってその全てを私の一部にしてしまえればいいのに、と。私たちの間にある制服も皮膚もすべてなくなって、一つになってしまいたいと思う、醜い私がそこにはいた。

「好きだ…お前が、すごく、好きなんだ」
「…うん」
「絶対に離さない」

愛の言葉を囁くセンターにこの狂気じみた思考を気付かれないよう、私はセンターの背中にそっと両腕を回した。
きっと私の中にある花は、正常な感覚をなくすぐらいの毒を持っているに違いない。徐々に私を蝕んで中毒を起こしているのか、今までにないほど、狂おしくセンターが愛しかった。
だからなのだろう。センターの胸に顔を埋めようとした時、視界の端にヘッセの本がパーカーと折り重なるように床に捨てられているのが見えて、私は口角が上がるのを止めることができなかった。

「…私も、お前を離したりしない」

私は応えるように呟いて、同じく離すまいと背中に回した腕に力を込めた。私の中の種が花開いた今、この世界の何よりもセンターを独占することが、私の人生となってゆくのだろう。
そう。私は愛されるために、生きるために、センターと共に歩いていくのだ。
これから先、何があっても。

おわり
518名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 14:36:33.51 ID:hWDoI6mZ
おわりです!\(^o^)/
花が開いてしまったことで、独占欲出まくりなネズミさんでした。

さて、次の話の流れはどういう風にしようかなあと模索中です。
ビッチっていうのはいいけど、どうやってビッチなネズミさんにしようかなと…
前ビッチなネズミさんの話には入れたいシーンあるって言ってたんですが
それ入れると話がまとまらなくて結局ボツにしてしまいました\(^q^)/
ちょっとまた整理しつつ合間合間の時間で考えてきます…
ではまた次のお話で!
519名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 14:40:19.96 ID:BAdWiqkZ
>>518
いいでスね〜☆
520名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 15:11:53.31 ID:sshl0eCe
はああああああんデレネズミちゃんかわいいよおおおお
肌寒くなった空気の中で愛し合って温まる二人の空気が甘くてGJでした!

ビッチねずちゃんの新作も待ってます!
521名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 15:27:29.92 ID:8OCcmjrO
デレネズミやびあぁああ
ネズミはいざ愛情表現してみると幼っぽくて萌えるわ、独占欲強いのも
幼いころに受ける愛情すっ飛ばして分厚い鎧で身を固めてしまってるからいざそれを外してみると中身は愛に飢えた幼い子どもみたい
522名無しさん@秘密の花園:2012/10/10(水) 21:05:14.63 ID:AZnI0VYh
デレデレの二人可愛いなーGJ!
周囲への心の壁である、ヘッセの本とパーカーが打ち捨てられてるのがいい描写だね
もうずっとイチャイチャしてればいいよ
523名無しさん@秘密の花園:2012/10/11(木) 09:03:13.14 ID:VHBuZFq/
センターが好きなのを隠し切れないネズミかわいい\(^o^)/
524名無しさん@秘密の花園:2012/10/11(木) 22:48:47.00 ID:OTFcK7J2
>>518です!\(^o^)/

あぁああああ!!!!みなさんコメントありがとうございます!
デレネズミさんにできたかどうか不安だったんですが、
みなさんに読んでいただけて、本当に嬉しいです!
ビッチネズミさんも頑張って書きます!

ちなみに補足ですが、今までの話は全て同じ時間軸の二人なので
起こってる出来事は投稿した3作の順です。

台風(8月)→秋センネズ(10月)→デレネズミさん(11月)

折角なので同じ時間軸の二人でビッチネズミさんも書けたらいいなぁとか思ってます。
525名無しさん@秘密の花園:2012/10/13(土) 00:01:03.07 ID:KobyNsM+
たのしみモフモフ
526名無しさん@秘密の花園:2012/10/13(土) 00:23:01.55 ID:e0b7ZVTX
wktk
527名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 20:44:49.51 ID:EUCOi7b2
※4作目。センター×ビッチネズミ(のつもり)
モブが出てきます。センター視点。

私もネズミもどちらかと言えば不器用な方で、課せられたものは時間をかけて達成するタイプだ。一番分かりやすい例をあげるなら、きっと人付き合いがそうなのだろう。
つの字聯合として孤立していた私たちがラッパッパになってまず苦労したのが、テッペンである私たちを支える四天王とのコミュニケーションだった(1学年上の奴らなら、矢場久根との抗争である程度顔は知っていたので苦労はしなかっただろうが)。
今ではぎこちなさもなく接しているが、半年前はそう簡単にいかなかったし、ここまで来るのに相当な時間を掛けている。たぶん入学してから一番苦労したことと言っても過言ではないぐらいに、私たちは人付き合いが得意ではなかった。
もちろん、二人とも今まで生きてきた環境がそれに起因していることは言うまでもないだろう。
そもそも私たちが苦手とする人付き合いをしなければならなくなった原因は、去年ラッパッパの部長をしていたおたべの一言だった。
卒業式に私たちを呼びだしたおたべは「二人だけでどうにかなるほど、マジ女は簡単やない。それでもあんたらに託すんや。それなりの覚悟、見してもらうで」と言い残した。
どちらかと言えば率直に物を言う私にはその言葉の意味を理解できなかったが、おたべと同じく遠回しな物言いをするネズミはすぐ理解したようで、面倒くさそうに眉を寄せたのを覚えている。
心の中が見えない笑顔で去っていくおたべの背中を見ながら、“信頼できる仲間”を増やせという意味なのだと、私に向かってネズミは吐き捨てた。
確かに先々代のテッペンである大島優子も、先代の前田も、“信頼できる仲間”が何人もいた。それが組織をつくって、ラッパッパを引っ張っていたのだ。
おたべが孤立していた私たちに課したのはその組織を一から作ることで、マジ女を2人で引っ張るのは無理だと忠告したのである。
私もネズミの翻訳を聞いて、正直面白くはなかった。私はネズミ以外の人間とはそんなに親しくはなかったし、むしろ、親しくするつもりもなかったのだ。下手な馴れ合いを好まないネズミも、きっと同じ気持ちだったに違いない。
それでも私たちがテッペンで有り続けるには、他に道はなかったのである。だから私たちは徐々に、四天王のような、私たち以外の人間と付き合うようになっていった(ネズミは私と今の関係になってからようやく他人と話すようになったが)。
そう。私たちはテッペンに立つという条件の代わりに、二人だけの世界を犠牲にした。そんな駆け引きを経て、今、自分たちの足でこのマジ女のテッペンに立っているのだ。
528名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 20:46:34.52 ID:EUCOi7b2
今日はネズミがどこにも見当たらないので適当に時間を潰そうと思い、3階の端にあるその部屋に向かおうと部室を抜け出したのはついさっきの話である。
最近の待ち合わせ場所となっている(というか勝手に私がそう思っている)その部屋は、この前ネズミが自ら訪れて以来、よく利用している私たちの大切な場所だ。
夏ならばそれは屋上だったのだろうが、季節はもう冬に近い。屋上の風に当たって寒がりなネズミが風邪を引いてしまわないかと考え始めたらキリがなく、だからこそ、冷たい風を避けられる室内で、かつ誰もこないという条件を兼ね備えたその場所が、今の私のお気に入りだった。
ネズミは今日も、来てくれるだろうか。私に会うために、この、図書室へ。
立て付けが悪い図書室のドアの目の前に立って、私は考える。
ネズミが私を探して来てくれるということは、私の隣に居たいというネズミの意思表示に違いない。
だから私はそれが嬉しくて、いつもならきちんと閉まっているこのドアを、私が部屋に入った後は、少しだけ開けておくようにしていた。
それは私なりのネズミへの気遣いだ。少しだけ非力なネズミでも、立て付けが悪くて引っかかるこのドアを開けやすくするために。そして、私がこの中にいるという合図をネズミに送って、この場所へ来やすくするために。

「…お前はいつ来るんだ」

早く、来て欲しい。ドアに手をかけて、ネズミを想う。今私が触れているドアの持ち手に、私に会おうとするネズミの指先も触れるのだろうと考えるだけで、私の胸は高鳴り、そして苦しくなるのだ。
私はネズミが好きだ。だから本当ならば、片時も離れてなどいたくはなかった。
私の左隣り。ネズミがいつも立っている場所。そこにいつもの温もりはなく、ただ、落書きだらけの壁が見える。
窓の外はいつもと変わらない空と風景が広がっているのに、隣に居るはずのネズミが居ないだけで、私はこんなにも、虚しさを感じていた。

「…?」

そんな感傷に浸っていると、まるで見計らっていたかのように、窓から見える景色の中、校門をくぐる人物が見えた。白いパーカーを羽織っている人間は黒いリュックを背負っていて、校舎に向かってゆっくりと歩いている。
私はマジ女のテッペンだから、生徒の顔は、ほとんど全員知っている。そんな中で、ああいう着こなしをする人物を、私は一人だけ知っていた。
あのパーカーは、あいつの、トレードマークなのだ。

「ネズミ」

私は、思わずその名前を口にしていた。
会いたかったネズミが来たのだ。私はネズミが来たのであればと、開けかけていた図書室のドアをきちんと閉めて、下へ降りるために向かうために踵を返した。
529名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 20:47:36.29 ID:EUCOi7b2
「お前と遊ぶ時間はない。暇じゃないんだよ」

階を下りるたびにヤンキーが増えるこの学校の廊下は、1階にもなれば、木っ端たちで溢れかえっていた。もちろん私が歩いているのに気付いた木っ端は廊下の隅に寄るので、私はその廊下の真ん中を歩きながら、白いパーカーの行方を探す。
早く会いたいと逸る気持ち抑えながら辺りを見渡していたら、聞き慣れた声がして、私は振り返った。きっとあの廊下の角の先だ。
私はゆっくりとその場に近づく。誰かと喋っているようだが、そんなのは関係なかった。はやくネズミを連れ去ってしまいたかった。そして抱きしめて、私は一刻も早く、ネズミの存在を確かめたい。

「傷つくなー。私がお前のことを好きだって知ってるくせに、それはないだろ」

しかし、早く二人きりになりたいと思って歩を進める私の耳に届いてきた言葉は、予想もしていなかった内容だった。私はそれに思わず足を止めてしまう。
好きって…ネズミが、好きという意味なのか。その意味を理解した瞬間、目の前が真っ暗になるような気がした。
私の知らない所で繰り広げられる、ネズミと誰かの会話。ネズミは確かに利益のために他人に近づく悪い癖はあったが、今は違う。ネズミに、誰かが言い寄っているのだ。
ネズミが広げたコミュニティに私にも踏み込めない部分があるのだと、今、私は初めて知った気がした。
その疎外感に、私は胸が締め付けられるように痛くなる。

「もうそれは聞き飽きた。黙れ」
「ほんと釣れないよな、お前」

角から覗けば、白いパーカーのネズミと並んで歩く女が見えた。
にやにやといやらしい笑みを浮かべているそいつは私から見ても下心があるのは丸分かりで、それが少し腹立たしい。純粋に好きというよりは、その裏に色んな思惑がありそうな顔をしている。
もしかしたらあいつは、ネズミを手中にすることができれば、自分がテッペンに立てるとでも思っているのかもしない。私も確かにテッペンであるが、喧嘩が得意な私を狙うより、非力なネズミを狙った方が無理矢理手にする可能性は高くなるのだ。
きっとこういう下衆な考えをする人間は、ネズミは格好の獲物なのだろう(元々ネズミの喧嘩の強さは歴代のテッペンに比べたら弱い方で、どちらかと言えば参謀としての能力と、私の喧嘩における補佐としての役割を担っているのだから当たり前だ)。

「私は行く所がある。付きまとうな」
「一緒の方向なんだから、別にお前に付きまとってるわけじゃない」

ネズミはネズミなりにこいつから距離を置こうとしているようで、隣を歩くそいつと少しずつ間を離しながら歩いている。
それでもそんなネズミに気付いているのか、ネズミがあけた距離を詰めたそいつは、ネズミの顔を覗き込んで、再びいやらしい笑みを浮かべた。私はそれが気に食わなくて、握っている掌に爪を喰い込ませる。
そもそもネズミの隣を歩いて良いのは、私だけなのだ。私だけの特権。それを何も知らないこいつが踏みにじり、荒らしていくその様を、私は黙って見ていることができなかった。
女がネズミの肩に腕を回そうと左手を上げる。それがネズミの白いパーカーを汚そうとする前に、私は二人の背中に声をかけた。

「…残念だが」
「!?…せ、センター…」
「…」
「ネズミが行くべき方向はこっちだ」

私が声を上げると、その女は弾かれるように振り向いてこちらを見た。ネズミはやっと来たかとでも言いたそうな目で溜息をついている。
まさか私に見られていると思っていなかったのであろうその女は、近づく私がひと睨みしただけで腰が引けている。私のネズミに手を出すのにそんな脆い覚悟でどうするんだと、私はそいつを横目で見ながら鼻で笑ってやる。

「行くぞ、ネズミ」

私はネズミの手首を掴んでその場から連れ出した。
そして、その様子を怯えた様子で見ている女に、私は吐き捨てるように言ってやったのだ。

「お前にネズミは釣り合わないんだよ」

つづく
530名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 20:53:22.84 ID:EUCOi7b2
つづきます\(^o^)/
今回の話を書くにあたり、2つくらい話をボツにしましたw
ビッチネズミさんがテーマですが、個人的な趣味で嫉妬センターさんもいれてみました。

時期的にはデレネズミさんの後ですね。
あの後、図書室が二人の「秘密の部屋」になったという設定です!
わざわざネズミさんのためにドアを半開きにするセンターさん。

さて、まだネズミさんはビッチではないですが、
次回分くらいでそれが出せたらいいなぁと思います。
もうしばらくお待ちください!
531名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 20:55:35.44 ID:EUCOi7b2
ていうか一回スレ上げてしまってごめんなさい!
次回から気をつけます…
532名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 21:04:54.46 ID:S/52rC4s
フオォー
楽しみ(=´∀`)
533名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 21:49:54.72 ID:zN4gI3Sm
wktk(((o(*゚▽゚*)o)))
534名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 22:28:11.30 ID:JJPaV007
いいですね
胸がざわつくドキドキする設定ですね
535名無しさん@秘密の花園:2012/10/14(日) 22:31:14.53 ID:UKVqiPQz
新作きてたーわくわくするのう
楽しみにしてます!
536名無しさん@秘密の花園:2012/10/17(水) 02:32:00.56 ID:ELuZCszh
自慰の続きも読みたい
537名無しさん@秘密の花園:2012/10/18(木) 02:58:23.36 ID:mDy5Q3XK
wktk
538名無しさん@秘密の花園:2012/10/19(金) 03:31:32.47 ID:GloJ6Mfh
ビッチーマウスのエロシーンmfmf
539名無しさん@秘密の花園:2012/10/20(土) 18:40:57.66 ID:X8bktmFH
ビッチビッチねっずねっずらんらんらん♪
540名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 13:52:01.80 ID:JXiOMl4I
※センター×ビッチネズミ(のつもり)

「もっとゆっくり歩けよ」
「…」
「おい、センター」

ネズミの歩調が私よりもゆっくりであることは知っていたが、そんなことを考慮できるほど、私は冷静になれなかった。ネズミの手首を握り、行く宛てもないまま、ネズミを引き連れて廊下を歩く。
少し足元を縺れさせながら私の後を付いてくるネズミは私の手を振りほどこうとはしない。…いや、できないのだ。非力なネズミは、私が強く掴んでいる掌を引き剥がす術を知らない。だから私の見ていない所で、ネズミは狙われた。
もしも私たちがテッペンではなく、つの字聯合のままだったとしたら、伴うことはなかった弊害だ。恐れていたことが、今、起ころうとしている。
私の知らないネズミと誰かの関係性。今回はネズミ自身が距離を置いていたからその隙に入れたものの、今後、また違う誰かとのそれを垣間見たとして、そこに私の入る余地はあるのだろうか。

「…面白くない」

テッペンに立つことで失ってしまった、私たちだけの世界。私の知らないネズミの世界が、私の胸に抉るような傷を残す。私だけの、ネズミだったはずなのに。
私は足を止めて、振り返った。そこには、何が、と眉を寄せたネズミが私を見上げていた。
知りたくはないのだとずっと拒絶をしていたそれらは、一度介入を許しただけで、瞬く間にその手を広げているらしい。実際は数歩しか離れていない、こんなにも近くの場所に立っているのに、さっきのやりとりを聞いただけで遠くにある存在のように感じた。

「私の我侭だってことは分かってる。でもやっぱりお前が私以外の誰かと話してるのは面白くない」
「…私が好きだと言われたのが、そんなに気に食わないのか」

お前はガキか、と少し呆れているネズミ。自分でもおかしいと思う。
ネズミが私を好きなのはもちろん知っていて、本当ならばこんな些細なことに不満を持たなくてもいいはずなのだ。それなのに、掴んでいるネズミの手首を離したらネズミは遠くに行ってしまいそうで、私の心はひどく痛む。
する必要のない焦りが侵食してきて、私はそれを隠すことができなくなっていた。

「当たり前だ。そもそも、あんなことを言われておいて平気な顔をしているお前の気が知れない。はっきり断れよ」
「じゃあ何だ、“私にはセンターが居るから無理”とでも言えば良かったのか」
「言えばいいだろ」
「馬鹿か。…テッペンに居られなくなるぞ」

“テッペン”
この言葉を聞いた瞬間、苛立っていた気持ちが一気に冷めていくのを感じた。テッペンというたった数文字が、私の心の傷を更に広げる。
テッペンは私がずっと目指していた、誇りを持つべき場所のはずだ。それなのに、これが私を苦しめることになろうとは、一体誰が予想しただろう。
テッペンとしての立ち振る舞いと、私が大切にしたい気持ち。その2つの間で板挟みになって、私はどうにかなってしまいそうだった。
本当は選びたい選択肢がないわけではない。けれどそれが選べないのは、私の気持ちを優先したために、ネズミが私と距離を置いた過去があるからだ。

541名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 13:54:15.25 ID:JXiOMl4I
「お前な、前にも言ったが、」
「…知ってるから言わなくていい。私の世界は、お前だけじゃないんだろ」

先月の事件でネズミから言われた、周りの人間のことも考えろという私に対しての忠告。その言葉は今や、テッペンとしての私を取り戻すための私自身への戒めとなっていた。
私にとって、ネズミは誰も代わることのできない特別な存在だ。だから少しでも長くネズミの傍に居ようとするならば、自分の気持ちに嘘をついて、欺き続けるしか方法はないのである。
そう。二度とネズミを失いたくない私は、結局テッペンであることを選んでしまうのだ。胸の中で主張してくる願望には蓋をして、心を刺すような痛みにも耐えながら。

「…分かってる。私たちはテッペンだから…、仕方ないんだよな」
「…」
「ただ、お前の隣に居ることは私の特権だと思ってたから…少し、頭に来たんだ。…もういい、忘れてくれ」

私は掴んでいたネズミの手首を離した。もう、ネズミを独占する権利など、私にはないのだ。
私しか歩くことがなかった、ネズミの隣。去年ならばその場所は私の指定席のようなもので、私の存在意義を見いだせる場所でもあった。
それが今ではネズミの隣を歩く人間は私以外にも居て、ネズミもそれを拒絶したりはしない。誰が隣を歩こうが、それを受け入れるか受け入れないかはネズミの自由なのだ。
私は、あれだけ他人と距離をおいていたはずのネズミが、こんなにも順応していることが怖かった。いつかネズミは本当に私とは違う誰かを引き連れて、私を置いていってしまうのではないかという不安に襲われる。
ネズミの隣を独占していたいと主張するのは、本当にいけないことなのだろうか。昔ならば当然であったことを取り戻したいだけなのに、ささやかな我侭の一つさえ叶わないなんて。
どうして私はネズミとテッペンを天秤にかけ、テッペンを取ってしまったのだろう。苦しい選択肢を選んでまで、この地位を守ってきたのだろう。
それは全て、二人でテッペンに立っていたいという一心での話だったはずなのだ。それなのに、こんなにも私の心は満たされない。
二人だけの世界に生きて同じ場所を目指していた幸せなあの頃。それが今ではひどく懐かしかった。

「…勝手に一人で完結させるな」

そんなことを思う私の耳に届いたのは、少しだけ呆れた声色だった。でも私は俯いていてネズミの顔は見られず、どんな表情をしているのかは分からない。
顔が上げられないのは、話している途中で私の視界が涙で歪んでいることに気付いたからだった。無駄な抵抗だと分かっていても私はこの情けない姿を見られたくなくて、ただ俯きながら立ちつくし、ネズミの足元を見ていた。
ゆっくり一歩二歩と近づいてくるネズミは、目の前で立ち止まってから、私の顔を覗き込む。私の顔を見たネズミは怒っているわけではなさそだったが、小さく溜息をついた後、私の頬を掴んで顔を上げさせパーカーの袖で乱暴に涙を拭いた。
まるで駄々をこねる子どもとそれを見かねた親のようなやり取り。こんな我侭な私に、ネズミは愛想を尽かしたりはしないだろうか。
542名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 13:55:10.08 ID:JXiOMl4I
「…お前は重要なことを忘れてる。私たちはテッペンだけの関係じゃないだろ」

ネズミは私の頬を濡らす涙を全て拭って、湿気を含んだ袖を隠すように両手をパーカーのポッケに突っ込みながらそう言った。
その表情はあまりにも穏やかで、説教が始まると思っていた私は、先程とは違うその表情に戸惑う。どうしてネズミがこんな表情ができるのか、私には分からなかった。
私が思っている我侭はネズミがこの前離れる原因となったものと似ているはずなのだ。テッペンに立っているのに何故分からない、と言われてもおかしくないのに、どうしてネズミはそう言わないのか。
私はその答えを探そうと、ネズミの言葉を頭の中で繰り返した。テッペンだけの関係じゃない…つまり、私とネズミの間にあるもう一つの関係とは何なのか。

「放っておくと、お前は色々と変な方向へ考えそうだからはっきり言うが、私が言いたいのは公私を混同させるなってことだ。テッペンであるお前と、私と二人でいる時のお前を、ちゃんと使い分けろ。お前は私情を挟みすぎるんだよ」

そして最後に付け加えるように、だから、嫉妬するなとは言ってない、と呟いたネズミは私から顔を反らした。
嫉妬しても良いと言ったネズミと二人きりでいる私。それは、ネズミを独占したいという我侭を、ネズミは聞いてくれるということなのか。

「二人きりなら、私は、お前の恋人でいていいのか」
「…いちいち言うな、馬鹿」

私から見える頬を赤らめるその姿は、きっとネズミが誰にも見せていない姿で、私しか知らないのであろう姿だった。その姿を見せてくれることが、私はこんなにも嬉しい。
ネズミは参謀としての能力を買われただけあって、やっぱり賢いのだ。私が何に悩んでいるかをきちんと理解して、いとも簡単に、欲しかった答えを与えてくれる。
ネズミの恋人。それは紛れもなく私一人だけの居場所で、ネズミが与えてくれた、新しい二人だけの世界だった。

「それと、これも言っておくが…好きな奴が他人と喋ってるのを見て面白くないと思う人間は、お前だけじゃない」
「…ネズミ」

すごく小さい声でそう言って、ほんのり赤かった顔を更に赤らめて視線を落とすネズミがどうしようもなく可愛くて、私はネズミを抱き締めた。
ネズミの一番近くに、私は居るのだ。そして私の一番近くにも、ネズミを置いていいのだ。
二人だけの世界はこれからも続いてゆくと、ネズミ自身が保障してくれたのだから。

「おい、今言ったばかりだろ!場所をわきまえろよ!廊下だぞ!」
「大丈夫だ、何もしないから」

私の腕の中で抗議するネズミの額にキスを落とした私は、名残惜しかったが、その腕を緩めてネズミを離した。
何もしないって今キスしただろ、と文句を言うネズミの顔は言葉とは裏腹に嫌そうには見えない。私はそれがまた嬉しくて、ネズミの手首を掴んで、再び歩き出した。
ここまで来た道のりを、逆に辿りながら。

「もう帰ろう」
「センター…」
「今日は誰にも会いたくない。本当に二人きりになれる場所に行きたいんだ。…お前が足りなくて、飢えそうだから」

早くネズミを思いきり愛でてやりたい。ネズミは私の恋人で、こんなにも、好きだと感じているのだから。
543名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 13:56:41.64 ID:JXiOMl4I
私の家に来いとネズミが言ったのは、学校から出てすぐの話だった。
校門から出た途端立ち止まったネズミを不思議に思っていたら、私の顔を見ないようにしながら、やはり小さい声でそう言ったのである。今日はネズミの家に、誰もいないのだという情報もくれた。
遠回しの表現に対してあまり理解力がない私でも、さすがにそれがどういう意味なのかは理解できた。泊っていいか、と聞けば、勝手にすればいい、という回答がぶっきらぼうな言い方で返ってきて、私はネズミの不器用な愛情表現に心の中で小さく笑った。
学校からしばらく歩いて(たぶん30分くらいだったと思う)見えてきた家は、私の住むアパートの何倍とかそういうレベルではないほど広かった。高い塀に囲まれたそこは立派な庭を持っている豪邸で、改めてネズミの家が裕福なのだと知る。
初めて来るネズミの家。きっと私でも初めてなのだから、他の人間も来たことはないのだろう。
こうやって知らなかったネズミを知ってゆく度、ネズミが私に気を許してくれている証を得たような気がした。
ネズミが先に門を開けて敷地に入り、私もその後を付いてゆく。真っ直ぐ玄関へ続く道を歩きながら、もうすぐ周りを気にせずにネズミを独占できるのだという期待感に、私の胸は自然と高鳴った。

「ネズミ、」

鍵を開けて入った玄関の広さは言うまでもなかったが、それに驚くよりも先にネズミを抱き締めたかった私は、靴を脱いで真っ先にネズミの手首を掴んで体を引き寄せた。パーカーのフードを取り去れば露わになる首筋に鼻先を近づけ、私はそこに一つキスを落とす。
甘ったるく感じるほどのネズミの匂いに、私の頭は麻痺してしまいそうだった。早くネズミが欲しいと訴える私の体はどうしようもなく熱くなって、今すぐにでもここで押し倒したいという欲望が顔を覗かせる。

「…早くしたい」
「お前は“待て”もできないのか」

家に入ってすぐに盛るなよ、と言ったネズミは少しばかり呆れているようで、腕を突っぱねて私の体を引き剥がした。それでも残り香のように消えない甘ったるい匂いは、きっとネズミの家自体からするものだ。
この家の中、至る所でするネズミの匂い。私はその空間の中で正気で居られる自信はなかった。

「仕方ないだろ。この家、お前の匂いがすごくするんだ」
「鼻が利くとか…本当に犬みたいだな」

待てだとか鼻が利くとか、私を犬呼ばわりするネズミはずいぶん機嫌が良さそうだったが、私は少しそれがつまらなくてネズミを再び抱き寄せた。私はお前の恋人じゃないのか、という非難も込めて、私はネズミの耳朶を甘噛みしてやる。
途端、びくりと体を震わせたネズミは、普段の落ち着いた声からは想像できないような艶めかしい声を漏らした。咄嗟に口を右手の甲で覆ってその声を抑えようとしているようだったが、もう、そんなことをしても遅いのだ。
私はちゃんと聞いていた。ネズミが私の行為に期待して、与えられるそれに感じている証拠を。
私はその事実に更に歯止めがきかなくなって、ネズミのスカーフに手をかけると、それを素早く引き抜いた。
544名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 13:57:26.80 ID:JXiOMl4I
「…おい、だからまだ、」
「待てない」
「そんな、躾のなってないような育て方をした覚えはない」

それなのにネズミは強情で、再び腕を突っぱねて離れようとしてきた。私の犬扱いも、やめる気はなさそうだ。
それでもネズミの抵抗が可愛らしく思えてくるのは、先程漏らした声に対する恥じらいで赤らんでいる顔を隠そうともしないからだった。
身長が私よりも低いせいで必然的に上目遣いになるネズミの睨みは、それこそ私を煽っているとしか思えないほど、威嚇する方向とは逆の効果を生みだす。

「でも、そういう言うことを聞かない所も好きなんだろ」

そう言ってやれば、明らかに動揺したネズミは視線を泳がせる。早く、ネズミも正気を失って堕ちてしまえばいいのだ。私に抱かれたいのだと素直に言えば、ここが玄関だということなどすぐに忘れさせてやるくらいに、ネズミを愛してしまえるのに。
きっとネズミは今、欲望と理性がせめぎ合っているのだろう。私のカーディガンを掴んでいる指先に力が籠って、何かに耐えている表情をしていた。

「喰われるために私を連れて来たんじゃないのか」

そんなに突っぱねるなよ、と囁いてキスをしてやれば、ネズミは強く瞳を瞑る。顔はやはり真っ赤で、私はそんな可愛らしいネズミの制服に手を差し込んだ。外で冷やされた私の指先を温めてくれるような体温を感じながら、制服を徐々にたくしあげる。
もう抵抗する必要などないほどネズミに触れているはずなのに、それでもネズミは唇を頑なに閉ざしたままだった。もっと深いキスをしようと思ってもそれができない私は、唇の割れ目を舌でなぞり無言でそこを開けるようにねだってみたものの、それに応えてくれる様子もない。
私は少しだけ困ってしまい、体を離してネズミを見る。ネズミはやっと解放されたとでも言いたそうに、荒く呼吸を繰り返して(口を開けないようにキスの間ずっと息を止めてたらしい)、やはり凄みが感じられない睨みで、私を見てきた。

「…違う、喰われるんじゃない。お前に餌を喰わせてやるんだ。お前が飢えそうだって吠えたんだろ」

そう言いながら制服の裾を引き下げたネズミは私の腕から抜け出すと、目の前にあった階段を駆け上がった。
私がその様子を目で追っていたら、階段の踊り場でくるりと振り返ったネズミは私を見下ろして、こう言い放ってきたのだ。

「ベッドの上じゃなきゃ、餌はやらないからな」

私はネズミのその言葉に、我侭な飼い主だな、と苦笑して、同じ階段を上ることにした。
545名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 13:58:16.14 ID:JXiOMl4I
ネズミの部屋は階段を上った先にある廊下の突き当たりの場所にあった。恥ずかしさから私を玄関で拒絶して先に部屋へ来たくせに、ドアを開けて早く来いと律儀に待っているネズミは、バツが悪そうな顔をしていた。
私はその部屋に近づくと、ネズミにありがとうと一言告げて、その中に入った。あまりにも白くて広さの割に物が少ないその部屋は、まるでネズミの心の内側も、これだけ無知で無垢であるのかと思ってしまうほどだった。
白い壁に、白いベッド。白い机と白い椅子。全てが白いこの部屋で、唯一異質である私。
私は、こんなにも穢れていない部屋で、ネズミを穢すためにここに来た。
背中の方で、鍵を閉める音がする。振り返れば、白いパーカーを脱いだネズミがドアに背を凭れて私を見ていた。

「…もういいのか」
「いや…待て。今、カーテン閉めるから」

そこを退けよ、と私の横をすり抜けて窓際まで近づいたネズミは少しでも行為を先延ばしにしようとしているみたいで、私はそろそろ我慢の限界を迎えそうになっていた。
もっとネズミの部屋は色で溢れていると思っていたのに、こんな白さの中、ネズミを穢すことができるのだ。それを考えただけで、私の高ぶりはどんどん大きくなっていく。
外ではあんなに汚い色を身に纏っても平気なふりをしている人間が、こんな無防備な色を晒して、私の目の前に立っている。
今すぐにでも自分を襲えと言っているようなものだということに、どうしてネズミは気付かないのか。

「ちょ…っ、センター!」
「私は十分待った」

白いカーテンを引こうとしたネズミの手を掴んで、その体を後ろから抱き締めた。甘ったるい匂いが再び私の鼻を掠めていき、その匂いはまるで媚薬のようだと思いながら目の前にあった耳を食んでやる。
私の腕の中でもがくネズミに囁くように抗議してやれば、抵抗はすぐに弱まったようだった。ネズミの腰に回した腕にネズミの手が添えられて、私はそれを確認してから、ネズミの首筋に舌を這わせる。

「…んっ、ゃ…」
「嫌じゃないだろ」

先程の続きをするように、首筋に痕を残しながら制服の中に手を入れて、暖かな脇腹を撫であげた。掌でネズミの肌の感触を確かめるようにゆっくりと、そして確実にネズミを快楽に追い込むように。
この体勢ではネズミの快楽に歪む顔を見られないことに気付いた私は、ネズミをこちらに向かせた。
少し俯き加減のネズミはやはり顔を赤らめていて、いつもよりも幼く見える。それがまた私の背徳感を刺激していけないことをしているのだという自覚をもたらし、更に私を高ぶらせた。

「…ちょっと、待って。せめてベッドで、」
「無理だ。腹を空かせた愛犬をこれ以上虐めるのはやめろよ」
「…っん…、調子にのるな…っ」

ネズミの唇にさっきできなかったような深いキスをしてやろうと顔を寄せれば、顔を反らされてネズミはベッドに行けと言う。
ネズミの視線の先には確かに一人では大きすぎるベッドが置いてあったが、ここからそこへ行く道のりは長い気がして、ネズミの言葉は即刻却下してやった。そんな所まで行く余裕など、もう私にはなかったのだ。
ネズミの体を窓に抑え込んでキスをすれば、ネズミは私の背中を叩いてそれに抗議してくる。でもそれが本気でないことを知っているのだから、私はそれを聞き入れるつもりは毛頭ない。
これ以上抵抗されても従わないと決めた私は、ネズミの顎を掴んで、閉ざしている唇を強引に開かせた。逃げる舌を捕まえて、私の舌と絡ませる。私の耳に、いやらしい水音とネズミの甘く鼻にかかった声が届いた。
私の襟の辺りに添えられている両手は私の首に回りそうなのに、それに必死に抗っているネズミ。その姿がまた可愛くて、私はネズミの片方の手を掴んで指を交差させた。

「…私は言うことが聞けないって、ちゃんと知ってるんだろ」

唇を離せば、私とネズミの間を透明な唾液の糸が引いて、ぷつりと切れる。ネズミの濡れた唇は息をしようと半開きで、その扇情的な表情がたまらない。
私はにやりと口角を上げると、ネズミの首筋に顔を埋めた。その時ネズミが呟いた言葉には、聞こえないふりをして。

「今度…絶対に、躾けてやる」

そうしてネズミは観念したように一つ溜息をつくと、ようやく私の首に腕を回したのだった。


つづく
546名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 14:03:21.27 ID:JXiOMl4I
ビッチネズミさん話のつづきです!
結局まだビッチさん出てきてないです、期待していた方すみません…次回にはきっと!
まだまだ長くなりそうで、今回は2回では終わらなかったですね。
いつもは2回の投稿で終わらせようと心掛けてるんですが…なんせ今までで最長なもので。
とにかく次に続きます\(^o^)/
547名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 16:46:25.50 ID:/05ExTne
長いの大歓迎!
hshshs
548名無しさん@秘密の花園:2012/10/21(日) 23:26:29.32 ID:KNZ0HeDx
いいですなー!
続きたのしみ
549名無しさん@秘密の花園:2012/10/22(月) 00:55:07.22 ID:57TMDjSk
またお預けかU・x・U クゥーン
550名無しさん@秘密の花園:2012/10/24(水) 16:14:33.17 ID:VKNYuNlP
期待
551名無しさん@秘密の花園:2012/10/24(水) 22:47:32.59 ID:LSAtOmej
ビッチねずずwktk
552名無しさん@秘密の花園:2012/10/26(金) 21:37:33.19 ID:oCG/NW+Y
ネズミさん待機
553名無しさん@秘密の花園:2012/10/26(金) 22:50:53.56 ID:yhtldn0k
土日投下くるかな
びっちびっち

なにげにセンターさんもかなり強引な感じで良いw
554名無しさん@秘密の花園:2012/10/29(月) 02:10:41.45 ID:L38zkaYw
(´-`)
555名無しさん@秘密の花園:2012/10/29(月) 08:46:03.96 ID:k5d4XJWZ
>>546です!
投稿遅くなっててごめんなさい…
もうしばらくお待ちください、ちゃんと書いてますので!
556名無しさん@秘密の花園:2012/10/29(月) 13:11:00.43 ID:L38zkaYw
|||>o<|<お待ちしておりまス☆
557名無しさん@秘密の花園:2012/10/29(月) 17:52:59.69 ID:B2b6ag3g
センネズ全裸待機で風邪ひきそうだw
558名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 01:40:53.74 ID:Rb5MgxuO
今週末にビッチネズミさんの続きと
ハロウィンセンネズ投下します。
本当に遅くなってごめんなさい!
ハロウィン間に合わなかった…\(^q^)/

ハロウィンは同棲センネズでもう捏造しまくりなので
苦手な方はすみません…!!
559名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 01:46:21.28 ID:9oU4BiMg
>>558
おお、楽しみに待ってます!\(^o^)/
560名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 01:47:41.68 ID:/0GVCd9v
>>558
楽しみ!
561名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 18:37:15.81 ID:2b3BwSeU
新作楽しみだー
続きも待ってます!

ずいぶん前からエロ書くつもりでずーっと考えてたんけど結局進まなかったので取り合えず一区切りさせた
個人的に終わり方がモヤモヤするけどせっかくだから投下します
562名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 18:38:02.96 ID:2b3BwSeU
今日の私は虫の居所が悪くて、こんなときあいつには会いたくないと思う。
昨日の帰りがけ矢場久根の雑魚に喧嘩を吹っ掛けられた。
適当に二枚舌でかわそうと思ったのにソイツは耳がついていないのかなんなのか、
ごちゃごちゃ言いながらがいきなり殴りかかってきた。
不意打ちの顔面への痛みよりも先に、そいつのとある言葉にイラついて私としたことがついくだらない喧嘩を買ってしまったのだった。
といっても勢い任せに殴りかかってくる相手の足を引っ掛けて、盛大に転んだところへ蹴りを数発。
そいつは簡単にのびてしまって、本当につまらない喧嘩だったと呆れてしまった。
頭脳派を自負する自分がこんな無駄な体力を使ったことと、後になってズキズキ痛み出した口の端が私を再びイラつかせた。
そんなわけで私は今無性に虫の居所が悪い。
いままでの私であればこんなことで感情的にはならなかっただろう。
与えられた情報と自分の感情を簡単には結び付けることなどしなかった。
それなのに…。
「ネズミ」
こいつのせいで。
「何のようッスか」
私の秘密の部屋へと遠慮なしに入ってきたセンターに、露骨に不愉快だという表情をして見せる。
一度でも感情を表に出してしまうと厄介だ。
相手に自分の弱点はここですよとご丁寧に説明しているようなものであって、感情で動いて得があるわけがない。
わかっているはずなのに、今は笑顔取り繕う気にはなれなかった。
「どうしたんだ、その傷」
「ほっとけ」
私の表情をどう捉えたのかは知らないが、センターは私に近づくと昨日殴られた傷に触れようとした。
無言でその手をはらって一歩離れる。
「ずいぶんイラついてるな」
「わかっているなら話しかけるな」
「何にそんなにイラついてる」
「その下らねえ質問に答える必要があるか?」
ほんとうに下らないのだ。下らないことに苛立つ自分にまた苛立つ。
ここから出ていく気のないらしいセンターを無視しつつ、私は黒板に向かう。
黒板全体に書いてある近隣校の勢力図。トップから弱小チームまで調べてある。
気を紛らすようにそれを頭の中の最新情報と比較してみるが、こんなときは集中できないことも私にはわかっていた。
563名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 18:38:57.80 ID:2b3BwSeU
舌打ちをするかわりにガムを口に放り込みクチャクチャと咀嚼する。
そんな様子をセンターは机にもたれて眺めていた。
その視線すらも鬱陶しい。ガムを噛む度口の端がピリピリ痛む。
私はその場から逃げるように、気づいたら屋上へ向かっていた。
薄暗い階段の先、屋上への扉に手をかけるとそれはひんやりと冷たかった。
重たい扉に力を込めると、開いた隙間からことさらに冷たい風が前髪を揺らした。
屋上に出ると思いの外風が強く、熱を持った頬に心地好い。
ふと、自分がさっきより幾分冷静になっていることに気づく。
フェンスにガムを押し付け校庭を見るともなく見ていると、やはり冷たい風が顔をかすめた。
ひんやりとした埃っぽい匂いを吸い込むと鼻の奥がツンと痛んだ。
そのせいかだんだん目の奥まで痛くなってきて、次第に視界がぼやけてくる。
どうして今度は泣きそうになっているのか、自分の感情の変化に戸惑う。
一歩離れた視点からの自分は嫌に冷静だというのに、嗚咽は止まりそうになかった。
私がこうも感情的になっている理由はわかっている。昨日の喧嘩相手の言葉だ。
そして大元を辿ればセンターのせいなのだ。
センターと関わるようになり私は弱くなったんだと自覚してしまった。
感情的になることの欠点を理解していながら、それを抑えられない自分が嫌になる。
しゃくりあげそうになるのをこらえながら、フェンスに突っ伏して溢れそうになる涙をパーカーに染み込ませた。
涙を全部全部パーカーが吸収して、泣いてる事実もなかったことになればいいと思った。
564名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 18:39:38.45 ID:2b3BwSeU
どれくらいそうしていたかはわからない。
背後からドアの開く音がして、ああセンター来たんだと思った。
隣にセンターの気配を感じながらも私は顔を上げることができずにいた。
「ネズミ」
他の馬路女の奴らと話すときとは違う、落ち着いた掠れ声。
酷く優しいその声色は確実に私に向かって放たれたもので、そんなふうに呼ばれたら顔を上げるしかない。
きっと今、私はすごく情けない表情をしているんだろう。センターはただ黙って、私の目もとを撫でた。
「私は…」
気づけば何かを言いかけていて、思わず口をつぐんだ。
センターは次の言葉を待っているようで、黙って私を見つめている。
その視線を鬱陶しいとはもう思わなかった。
「昨日、矢場久根のやつに言われたよ。……お前みたいなヤツはいつか裏切られるんだって」
言葉にしながら、私はセンターに裏切られることを恐れているのだと気がついた。
少し前までの自分だったらそんな言葉を気にも止めなかっただろう。
それなのに今は恐怖を怒りでごまかし、あまつさえセンターに気持ちを吐露しようとしている。
なんて我が儘で強欲で、弱いんだろう。
そもそも今まで散々センターを利用してきた私が、こんなことを思うこと自体がお門違いなのだ。
私の言葉を聞いたセンターはしばらく考えるように視線をさ迷わせた後、静かに言った。
「ネズミは、私がネズミを裏切ると思っているのか?」
私はなんと答えたらいいのかわからなかった。
センターが私を裏切ることはないだろう。でも、もしそうなったらと考えるとどうしようもなく怖かった。
「知らない。それは…センターが決めることだ」
「そうか」
センターは溜め息を一つ吐くと不意に私を抱き締めた。
565名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 18:40:20.46 ID:2b3BwSeU
「なっ…センター、離せ」
「離さない。私はお前を裏切ったりしない」
「そんな言葉は信用できない。人の気持ちは簡単にかわるんだ」
「ダチの言うことは信じるもんだ」
「それは」
否定の言葉を探しながらも、もうセンターに出会う前の私には戻れないんだとわかっていた。
マブダチだなんて言葉でははかれないくらいに今はその腕の強さを、温もりを、心底心地好く思っているのだから。
「ネズミが私の事を信用しないと言うのなら、そいつの言葉だって信じなくていい」
矢場久根の奴らには言わせておけばいい、そう言ってセンターは抱き締める腕に力を込める。
私はセンターのカーディガンに顔を押し付けて、再び溢れそうになっている涙をごまかした。
「私はネズミが好きで、だからそばにいるんだ」
かつて戸惑い皮肉ってきたその言葉に応えるように、私はセンターの背中に腕を回した。
センターの言葉は私を心底人間足らしめる。
その上にネズミの皮を被って、明日からの私はまた策略のシナリオを描いていくのだろう。
「センターがそう言うなら、それでいい…」
やっと落ち着きを取り戻した私はセンターから身体を離してそう言った。
気づけば外は日が傾き出していた。
自分の冷えた指先に、ずいぶん長い間屋上にいたのだとようやく気づく。
さっきまでセンターに触れていた身体にひやりと冷たい空気を感じると無性にセンターの体温が恋しくて、気づいたら私から抱き着いていた。
強く強く抱き締めて、センターの体温を奪ってしまいたい。
再び触れたぬくもりにそんなことを考えた。


おわり
566名無しさん@秘密の花園:2012/11/01(木) 20:02:23.97 ID:9oU4BiMg
うわああ、すごくいいなあGJです!
自分が裏切ってきただけに、裏切られる事が怖いネズミさん泣ける…
567名無しさん@秘密の花園:2012/11/02(金) 00:03:30.83 ID:94XySmWO
新作きてたー!乙です!心情の描写がいいなあ
568名無しさん@秘密の花園:2012/11/02(金) 00:17:21.12 ID:sUzb3/eF
いいねー!
抱きしめてあげたくなるよ
569名無しさん@秘密の花園:2012/11/02(金) 23:23:48.29 ID:EqNFggob
GJです!
こういう心理的な切なさがセンネズの魅力ですよねー
570名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 03:24:40.10 ID:J5LtaVrm
※同棲ハロウィンセンネズ。
ハロウィンの要素はちょっとしか出てこないよ\(^o^)/

新しい生活が始まって1週間になる。机の上に置いてあるカレンダーを手にとった私は、右手に持っているペンで今日の日付に丸を書き込んだ。
彼女が家に来ている日を確認するための、習慣になってしまっていたこの行為。こんなことをしなくても、もうずっと一緒に居られるというのに、私の中で小さく燻る不安は消えてはいないようだった。
いつまでもくだらないものを持ち続けている弱い自分に苦笑する。結局、外面だけ大人になっても、一人になることを恐れる所はいつまでも変わらないらしい。
用の済んだペンを指先でくるりと回して、ペン立てにそれを戻す。こうやって物が溢れているのも、それが整理されているのもまだ慣れない。
でもこれがちゃんと彼女と一緒に居るという証なのだ。だから不安にならなくてもいいのに、この日課をやめられないまま、すでに7日が経っていた。

「もう少しでできるから」

椅子の上で体育座りをしながら手持ち無沙汰にカレンダーを触っていたら、ふと、隣にあるキッチンの方から聞き慣れた声がした。少しだけ背中を反らせてそこを覗けば、真剣な顔をして包丁を手に持つ姿がある。
現金な私はそれ見た瞬間、先程の不安なんか忘れてしまって、言いようのない幸せを感じた。
それもそうだろう。かつてはパーカーしか羽織っていなかった彼女が、今では柔らかそうなアイボリーのカーディガンを着てそこに立っているのだ。しかも淡い色のカーディガンが汚れないようにと、エプロンまで身につけて。
ずいぶん女らしくなったその容姿や雰囲気は間違いなく私の好みに沿っている。今の彼女を作っているのは私なのだという勝手な妄想をすれば、鏡を見なくても分かるほどに顔がにやけていた。
出会った頃は私を手駒としか考えていなかった彼女が、私のために選んだ服を身につけて、私のために料理を作る。この変化を喜ぶなという方が無理な話なのである。
しかしながら彼女の刺々しい性格は未だ健在で、この私のだらしない表情を見たら、きっと嫌味の一つや二つは言われるのだろう。折角こうやって一緒の家に住んでいるのに、彼女お得意の冷ややかな目で突き放されるのは、さすがの私でも耐えられそうになかった。
甘い時間を共有していたい私は、この表情が彼女にばれないように、カレンダーを持つ手元へ視線戻す。
幸い、今の彼女は白い皿へ料理を盛り付けることに夢中でこちらを見ていなかったらしく、にやついていることがばれていないことに胸を撫で下ろして、可愛らしい花柄のあしらわれたカレンダーを見つめた。
カレンダーの下の方にある綺麗に並んだ7つの丸印。ちょうど一列埋まった印はこれからも途切れることはないのだと思うと、それだけで新しい明日が来ないものかと待ち遠しくて仕方がない。
今までも彼女の傍に居たというのに、やはり一緒に住むのとは訳が違うようで、毎日が新しい発見ばかりなのだ。印の付いた日付を目で追って、その日に見つけた彼女に関する発見を思い返す。
例えば昨日、寝顔が綺麗だと思ってずっと眺めていたら、彼女でも寝言を言うのだと初めて知った。センター、と高校の時の名前を呼んでいたから、きっとあの頃の夢を見ていたのだろう。
センター、待って。そう言った彼女がどうしようもなく可愛く思えて抱き締めたら、それで目を覚ました彼女に怒られてしまったのも、今では良い思い出だ。おかげで昨夜は一緒のベッドで寝させてもらえず、許してもらったのは今朝だったけれども。
571名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 03:33:50.37 ID:J5LtaVrm
「ああそうか。明日から11月…」

さっき付けた印がカレンダーの最後のマスを囲っていたことに気付いた私は、カレンダーをひとつ捲った。今月は今日で終わり、明日から新しい月を迎える。
彼女と暮らし始めたこの10月が終わってしまうのは寂しいが、きっと11月も素敵な毎日なのだろう。私は印が付いた10月とまっさらな11月のカレンダーを見比べて、再び口元をにやけさせていた。
赤い文字で書かれた11月3日は早速初めて迎える祝日である。久々にデートをしようと誘ったら、彼女は頷いてくれるだろうか。それとも、外には出ずに家でゆっくりしたいだろうか。
そんなこと色々思案しているうちに、料理を作り終えたらしい彼女が皿を2つ持ってこっちにやってきた。

「少しは手伝えよ」
「あ…ごめん。じゃあ、マグカップと飲み物持ってくる」
「あとフォークとスプーンも」

私が見ていないうちにエプロンを外されてしまったことを残念に思いながら、今度は私がキッチンへ向かった。おそろいのマグカップはよく使うからシンクの近くにある。
ピンクと黄緑のそれは同棲を始める前に買ったもので、二人でこの物件を選んだ帰り道にあった店で一目惚れしたものだ。
そんなこともあったな、と思い出しながら2つのマグカップを手に取った。次はフォークとスプーン。どこにあっただろうと、私はキッチンを見渡す。まだ物の位置が覚えられてないために、欲しいものをひとつ探すのにも一苦労だ。

「フォークとスプーンってどこにあるんだ」
「お前な…前も同じ事聞いただろ」
「そうか?」

溜息を一つついた彼女はゆっくりとした動作でこちらに近づいて、食器棚の一番上にある引き出しを開けた。2人暮らしにしては少し多いフォークとスプーンはお互いが買って持ち寄ったもので、同じものが2つずつ、たくさんの種類が入っている。
フォークとスプーンだけじゃない。箸も、皿も、すべての食器や家具に至るまで、全て私たちのお気に入りが、この家には詰まっている。
お気に入りに囲まれて、好きな人と一緒に過ごす日々。日に日に増してゆく想いを大切に育てるこの部屋は、まるで私たちを写した箱庭のようだ。

「今日はどれにする?」
「そうだな…これがいい」

一回り小さい体が目の前でフォークとスプーンを選んでいる後ろ姿に、私の心は満たされていく。今すぐその華奢な体を抱きしめてしまいたかったが、拒絶されることは目に見えているので、何とかその衝動を抑え、ずっと様子を見るだけに留めた。
綺麗な指先が、たくさん並んでいる中から2本ずつフォークとスプーンを拾い上げる。まだ一度も使われていない真新しいそれらは確か私が買ったもので、私の趣味と言うよりは、彼女が好きそうなモチーフで作られているという理由で選んだものだ。
私が選んだ彼女の好みが間違っていなかったことが分かって、私はすごく嬉しくなる。きっと本当の幸せはこういうことなのだろうと、些細なことでいちいち実感する感覚はこそばゆかった。

「飲み物は水でいいか?」
「うん」

頷いた彼女はやはり女性らしい仕草でくるりと振り返り、そして小さく微笑んでみせた。いつの間にそんな顔をできるようになったのだと思うほど綺麗な彼女を見て、胸が締め付けられるように苦しくなる。
こんなにも大好きな人を、ずっと独占できる贅沢を許してほしい。今までこんなに恵まれたことなどなかったから、罰が当たってしまいそうで私は少しだけ怖いのだ。
572名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 03:46:22.16 ID:J5LtaVrm
「ごちそうさま。美味しかった」
「ん、」

今日の夕飯はサラダとパスタ、そして南瓜のポタージュが作られていた。ポタージュを一から作るのが大変だったと散々愚痴を言われたが、そんなことを言いながらもちゃんと美味しく作ってくれるのだから、彼女は本当に優しいのだと思う。
最初は料理をするような柄じゃないと思っていたのに、蓋を開ければそんなことはなく、むしろ和食でも洋食でも、何でも作れる彼女に毎日驚かされてばかりだ。私も料理はできる方だと思っていたのに、それ以上に上手い。
良いお嫁さんをもらったな、と冗談で言えば、うるさい、と一言返ってきたが、きっと悪い気はしていないのだろう。少し口元を綻ばせた彼女に私は微笑んで、料理が空になった食器を重ねた。

「じゃあ、頼んでいい?」
「ああ、洗うよ。先にシャワーでも浴びてきたらどうだ」

料理を作るのは彼女の仕事なので、私はいつも食器を洗う担当だった(ちなみに洗濯やゴミ出しは交代制)。今日も変わりなく分担された仕事をこなそうと、重ねた食器を、シンクへと持って行く。
彼女は私に言われた通りにシャワーを浴びに行くことにしたみたいで、パジャマを持って、バスルームへと歩いて行った。大抵彼女がシャワーを浴びる時間は長いので、この食器を洗ったとしても時間が余るであろうことはすぐに分かる。
私は手早く食器を洗ってしまって、それから昨夜怒られたことで占領されたベッドに私の居場所を確保しようと、枕が一つしかないその場所に向かった。
今朝は彼女の安眠を妨害したことに対して機嫌を直してもらうことばかり考えていて、まだ自分の枕をベッドへ戻していないことに気付いたのだ。

「…これでいいか」

ベッドの真ん中に置かれている枕を端に寄せて、私の枕を隣に並べる。ここに彼女が戻ってくれば、きっと私の分のスペースを空けて寝てくれるだろう。たぶん、もう許してくれているはずだから。
並べられた私の枕と彼女の枕を見比べる。色は同じ白で大きさも同じなのに、素材が違う2つの枕。彼女は柔らかい素材が好きなようで(そういえば服も柔らかそうな生地が多い気がする)、私は逆に固い方が好きだった。
これも同棲することを決めてから知った事柄で、彼女についての新しい発見の一つだ。

「…」

いつも彼女の頭が乗せられている柔らかい枕。柔らかい枕は好きじゃないのに、彼女が使っているふかふかのそれの寝心地が気になり始めるのは、彼女が好きだから故だ。
私はまだ彼女が来ないのをいいことに彼女の枕に頭を乗せてベッドに横になる。ふわりと彼女の匂いが鼻を掠めて、心地いい。久々に感じる彼女の匂いだ。
そういえば、最近ずっと彼女を触れ合うことをしていないような気がする。抱き締めるとか、キスとかは偶にするが、それ以上の触れ合いは同棲をし始めてからした記憶がない。
先週の休日に引っ越ししてから物の配置だとか整理ばかりしていて、互いにそんな体力も残っていなかったのだ。
平日は互いに勤めていてそんな暇はないし、だからこそ欲求不満なのか、昨夜からいちいち彼女の仕草に色んな衝動に駆られそうになるのだろう(寝言の件もきっとそうだ)。

「…今日はいいかな」

明日は日曜日で、引っ越し作業だってもうほとんど終わったから、時間もたくさんある。
私もシャワーを浴びたらその機会がないかを窺おうと、私は戻ってくるのが遅い彼女を待った。
573名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 03:50:24.89 ID:J5LtaVrm
「何してるんだ…?」
「…ああ、これ」

結局あれから彼女が戻ってきたのは30分以上経ってからの話だった。入れ替わるようにシャワーを即行で浴びた私が寝室に行けば、ベッドの上で何かを広げている彼女が私を迎えた。
ベッドの上に転がるオレンジ色の丸い形をしたそれは、紫と黒で縁取られた透明のフィルムで一つずつ包まれている。10個ぐらいはあるだろうか。
それが全て収まっていたのであろう可愛らしい入れ物は丁寧にサイドテーブルに置いてあるのに、中身をベッドでぶちまける乱雑さに少しだけ苦笑しながら、白いシーツに映える鮮やかな色をしたそれを一つつまみ上げた。
よく見ればかぼちゃのランタンが包み紙に描かれているそれ飴玉のようで、今日が何の日であったかを、私は今更ながら思い出す。
カレンダーを毎日見ているのに気付かないなんて、私は何を見てたんだろうと少しだけ呆れてしまう。10月31日。世間はハロウィンで賑わう季節だ。

「買ったのか?」
「いや、昨日勤め先でもらったんだ。お前にやるよ、それ」

私がつまみ上げた飴を指さした彼女は、残りの散らばった飴を寄せ集めると、サイドテーブルにある入れ物にそれをしまった。私は一言彼女に礼を告げると、同じくサイドテーブルにそれを置く。
明日食べるよ、と言えば彼女はそうか、と少しだけつまらなさそうに応えて寝転がった。
彼女の黒髪がベッドに散らばる。私はベッドの端に座って、散らばった髪を整えてやるように、髪を手で梳いて頭を撫でてやった。少し首をすくめた彼女は目を細めて私を見上げたので、きっと、これは好感触なのだろう。
私は形の整った唇にキスをしようと、彼女の顔の横に手を置いて、顔を寄せた。

「お菓子はもらったけど…いたずらしていいか?」

そう尋ねれば、いいよ、と呟いた彼女は私の首に腕を回して体を引き寄せてくる。いつもより積極的な彼女もきっと、私が欲しいと思っていたに違いない。
片頬に手を添えたのを合図に目を閉じた彼女の唇に、私は触れるだけのキスを落とした。暖かい一瞬の触れ合いでは物足りないらしい彼女は、離れた私の唇を追いかけるようにほんのちょっと上体を起こして、再び唇を合わせてくる。
甘い吐息を漏らしながら啄ばむようにキスをする彼女の唇を舌で撫でれば、口を開いて私を受け入れてくれた。
互いの唾液を交換するような舌を絡ませるキスは、気温が低いことを忘れさせるほど私たちの体を熱くさせて、理性はもうすでに焼き切れそうだ。
574名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 03:53:10.38 ID:J5LtaVrm
「…このベッドでするのは初めてだな」
「引っ越しとかで忙しかったから…」

2人暮らし用に買ったダブルのベッドに横たわる彼女の体に覆いかぶさって、私はパジャマ越しにその柔らかい胸へ触れた。包むようにそこを揉んでやれば、恥ずかしそうに頬を染めて顔を反らす。
まだ直に触れていないのに止めることができない声を抑えようとして手の甲で唇を覆う仕草が私を煽るだけだということを、彼女は気付いているのだろうか。
いじらしい彼女の唇を覆う掌に指を絡ませ、そこから手を剥がしてベッドへと縫い付ければ、だめだ、と頭を振って私を見上げる瞳がある。欲情の色に濡れているその目は扇情的で、どれほど彼女が私を欲していたのかを知った気がした。
きっと、彼女は我慢していたのだろう。私に遠慮して。

「…早くして欲しかった?」
「…私の我侭で、お前に迷惑がかかるのは嫌だから、別に」
「馬鹿だな。私はお前に我侭を言われた方が嬉しいんだよ」

再び唇へキスを落とした後、首筋に顔を埋めた。私の頭を抱き寄せた彼女の白い肌に映える痕を残そうと、私は何度もそこへ唇を寄せた。徐々に下へと辿りながらパジャマのボタンを一つずつ外して、くつろげた場所に見える鎖骨には舌を這わせる。
私が与える刺激に反応して、体を震わせる彼女はちゃんと感じてくれているらしい。もっと感じてもらおうと、私は素肌を露わにさせた彼女の胸を、今度こそ直に触れて優しく揉んだ。

「ん…っ、…ねえ、」
「なに?」
「…名前、呼んでよ。今日、まだ一度も呼んでないから」

胸に触れた手に自らの手を重ねてきた彼女は、我侭を言われた方が嬉しいと私が言ったからなのか、上目遣いで可愛らしいお願いをしてきた。
そういえば確かに今日は一度も呼んでいない気がする。二人暮らしだと呼ばなくてももう一人の相手に向かって言っていることは歴然なので、名前を言う機会は確かに減ってきていた。
名前。名前は、きっと昨日の寝言で言っていたそれとは違う、本名の方の名前だ。高校を卒業してから5年。最近やっと馴染んできたその呼び方を、この状況でねだられると思っていなかった私は、少しだけ恥ずかしくなる。

「…麻友、」

高鳴る鼓動を何とか抑えてその名前を口にすれば、目の前の彼女は、それはもう綺麗に微笑んで、私は本当にこの人が好きなのだと自覚した。
名前を呼んだだけでこんなにも嬉しそうな表情をする人を、私は今まで見たことがない。普段はあまり笑わないくせに、こういう時だけこんな顔をするなんて反則だ。

「まゆ…」
「ん…」

再び唇を合わせた。それだけで私の中にある彼女を好きなのだという感情が膨れ上がる。
こんなにも人を好きになることは、きっと、もう二度とないのだろう。

「好きだ。まゆのこと…これからも、ずっと、好きだ」
「…私だって、じゅりなのこと…」

すき、という言葉は消え入りそうなほど小さいものだったが、ちゃんと私の耳には届いていた。私を好きだと言ってくれた。センターじゃない、私自身を。
それに少しだけ泣きそうになってしまって、その情けない顔が見られたくなかった私は、今度こそその華奢な体を抱き締めたのだった。
今までで一番幸せな瞬間を噛みしめながら、強く。

おわり
575名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 03:54:54.79 ID:J5LtaVrm
遅くなりましたがハロウィンセンネズです!\(^o^)/
ハロウィンじゃなくてもいいんじゃないかって書きながら思い始めたことは内緒です。
ただ単に名前を呼ばせたかっただけなんですが、
同棲設定で名前呼びとかもう元のマジ女設定の面影がなさすぎて、本当にごめんなさい。
一応下に今回の話の補足設定も書きますが、たぶんこの続きは書かないです。
さて、今からビッチねずさんのお話も書いてきます!

あ、ちなみにネズミさんのカーディガンの色がアイボリーなのは特に意味はなくてただ着せたかっただけです。
今回は卒業後なのでヤンキー時代よりも口調も柔らかめです、二人とも。


※補足のお時間※

今回の話の設定
・マジ女卒業後5年後。センターさんは高校卒業してからずっと働いていて、ネズミさんは大学4年間通っていたので、社会人1年目。
・高校から付き合い始めて、ネズミさんが大学に通っていた4年間もずっと付き合っていたけど、一度大きなすれ違いが起こる。それがセンターさんのカレンダーの印を付ける習慣の原因になっている。
・卒業したら一緒に住もうと提案したのはセンターさん。ネズミさんが働き始めて仕事が慣れてきたら同棲しよう、的な。
・本当は料理が苦手だったネズミさんだけど、同棲をするなら、ということで料理を必死に勉強した。愛の力ですね。
・南瓜のポタージュはもちろんハロウィン意識だけど、全くセンターさんは気付いていない。
・飴を食べなかったセンターさんにネズミさんが面白くなさそうな反応をしたのは、食べた後にトリック・オア・トリートと言ってやろうと思っていたから。
お菓子を持ってなければいたずら(=もちろんセンターさんが考えていたような行為)ができると考えたらしく、与えた飴を再び差し出されることを回避した上で言おうとしたみたいです。
我侭じゃなくて、そういうことをする正当な理由が欲しいネズミさん。正当な理由があればねだれるでしょっていう思考回路です。

こんな所です。長ったらしくてごめんなさい!
576名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 05:07:34.62 ID:SD7+Z1Na
>>575
いつもROM専だけどさすがに書かせてもらう
>>1にもあるけどここでは中の人の話題は厳禁、スレタイをわざわざ前と変えてる理由も書いてあるよね?
ましてや名前出すなんて最大のタブーなんだよ
はぁ…
577名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 07:46:56.62 ID:+oaUCRW8
>>575
同棲の二人すごく萌えた!GJです!
甘々な雰囲気たまらん

ただ、半生ジャンルだから確かに本名はタブーかな
中の人と同じ名前だし
個人的にお互いが渾名呼びをやめるっていうのはすごく好きな設定なんだけど
ぼやかさないと危ないジャンルなんだよね
578名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 07:49:40.95 ID:9RtIRk4c
設定的には難しいところですが唯一のルールですからね
そのあたりを理解した上で改めてお願いしたいですな
579名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 08:26:34.60 ID:+oaUCRW8
あ、でもその点を除けば本当にものすごく萌えるお話でした!\(^o^)/
センターさんのために料理頑張っちゃったり、素直にワガママ言えないネズミさん超可愛い
580名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 10:29:14.13 ID:J5LtaVrm
>>576-579
コメントありがとうございます!
名前はまずいと思ったんですが、載せてしまいました…ここで投稿すべきお話ではなかったですね。
不快な思いをさせてしまった方々、ごめんなさい。
今までルールを守ってきたたくさんの人にも申し訳ないです。

色々考えたのですが、しばらくの間、ここでの投稿を自粛します。
自粛した所で過ちが消えるわけではないですが、
ルールも守れないのにここへ投稿し続けるのも忍びないので…
続きを待たせてしまっているのに、この決断をしてしまってすみません。

今まで私の作品を読んでくださって、ありがとうございました!
作品を書いていくのは楽しかったですし、その作品に対して素敵なコメントをもらえて、とても嬉しかったです。
これからこの板が新しい職人さんや今までの素晴らしい職人さんの作品で、賑わっていくことを願っています。
本当に、今までありがとうございました!
581名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 10:37:47.84 ID:MSlUw/oI
>>580
こういう展開になるんじゃないかと恐れていたのですが・・・
作者様の作品だけがセンネズ不足の今最大の楽しみだったのに
しばらくの間ということはまたいつかは復活してくださるのでしょうか
出来るだけ近いうちに復活してくださいね!お願いします!
582名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 11:26:51.65 ID:YmkqQa4W
あーあ、
絶対うるさく言う人が出てきてこういう展開になると思った。
外部からわかりにくくするためにわざわざスレタイ変えたのに。
前に注意されたライオンの人も帰ってきて神作品投稿してくれたから良かったけど

続編の予定もあったから待ってた人も多かったろうに
ひたすら残念
583名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 13:31:05.23 ID:/c0P2vXJ
知らなかった・気づかなかったならともかく、まずいと思ったけどってのは…
でもまあまた気を取り直してほしいところ
584名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 15:23:51.30 ID:J5LtaVrm
>>583
そうですよね…
設定と本名が同じというのが微妙かなと思ってたのは事実です。
でも設定上の舞台だから、という甘い考えでした。
本当ならば微妙だと思った時点でやめるべきでした。
今までみなさんが長い時間かけて築いたルールの経緯すら考えず
最近この板に来るようになった私なんかが一瞬でその意図を潰してしまったことを
今はただ本当に情けなく思っています。

でも、気を取り直して、と言ってくださってとても嬉しかったです。
>>581-582さんも私の作品を読んでくださっていたみたいでありがとうございます。
今すぐに、とはいきませんが、今回のことを二度と繰り返さないように肝に銘じて
またいつかこの場所に戻って来たいとは考えています。
このカップリングの萌えが共有できたのはすごく楽しかったので。

もうこのことで書き込むことはたぶんありません。
私のせいで板の流れを悪くしてしまってすみませんでした。

では、またいつか。会える日まで。
585名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 15:29:28.40 ID:+oaUCRW8
>>584
うん、またカプ萌えを語ろう
586名無しさん@秘密の花園:2012/11/04(日) 16:04:15.29 ID:/c0P2vXJ
>>584
読んだことあると思うけど、もう一回過去スレ見返してみるといいよ
合間のコメントも全部
上にもあったけど以前やっぱり一言だけ名前出した書き手さんがいてその時の反応もあるよ
スレの経緯もルールもよりわかるはずだし、読み返せばまた創作意欲も湧くだろうしね

ではまた
587名無しさん@秘密の花園:2012/11/06(火) 00:50:38.08 ID:ayD4327T
セン様!
ネズ姫!
588名無しさん@秘密の花園:2012/11/07(水) 07:54:26.31 ID:I4Yu2WgC
センネズLOVE
589名無しさん@秘密の花園:2012/11/07(水) 20:53:52.89 ID:sB16CyCU
貴重な職人様だった…せめて続きものの完結編を投下していただきたかったなあ
590名無しさん@秘密の花園:2012/11/07(水) 22:34:29.59 ID:I4Yu2WgC
続編だけ投下して消えてしまうのも悲しい
591名無しさん@秘密の花園:2012/11/08(木) 14:05:27.05 ID:cha/Noy/
いつか帰ってきてくださることを信じましょう
592名無しさん@秘密の花園:2012/11/10(土) 23:33:56.32 ID:ak1pcSgq
おおん
593名無しさん@秘密の花園:2012/11/14(水) 23:02:55.41 ID:unCwcLsR
今頃職人様がハッスルしてSSを書いてると思いたい・・・
594名無しさん@秘密の花園:2012/11/14(水) 23:36:02.27 ID:6jqr/KCk
燃料投下すごいからねw
今月はまだ東京ドーム公演DVDのメイキングもあるし
595名無しさん@秘密の花園:2012/11/15(木) 07:43:05.75 ID:vUqX7bN5
後発のBlu-rayが届くまで我慢出来るだろうか…
596名無しさん@秘密の花園:2012/11/18(日) 00:43:24.79 ID:qW/E3SlV
神職人様も最近現れなくなってしまったな〜(/ _ ; )
597名無しさん@秘密の花園:2012/11/18(日) 22:20:10.15 ID:brbAZZ6G
ネタは多いのにね…
598名無しさん@秘密の花園:2012/11/18(日) 23:07:59.75 ID:zBDI9KPz
今書いてるんだけど久しぶりにマジすか見返したら逆にまとまらなくなったw
599名無しさん@秘密の花園:2012/11/18(日) 23:24:32.64 ID:qW/E3SlV
職人様きたー\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
600名無しさん@秘密の花園:2012/11/19(月) 01:12:06.00 ID:dr/3cUE8
人はいますよ!
601名無しさん@秘密の花園:2012/11/19(月) 13:51:19.59 ID:snHKk0ty
規制さえ解除されれば何時でも投下したいのに・・・

温泉の続きはもう諦めました(´・ω・`)
602名無しさん@秘密の花園:2012/11/19(月) 16:54:49.96 ID:Ol0kKWtr
>>601
え・・・そんなごむたいな
603名無しさん@秘密の花園:2012/11/19(月) 17:13:56.42 ID:AJRXtVvA
>>601
諦めたらそこで試合終了ですよ!
諦めないで〜〜〜っ!(懇願)
604名無しさん@秘密の花園:2012/11/19(月) 17:52:55.32 ID:fzPX/ElG
>>601
生殺しやでえ…
605名無しさん@秘密の花園:2012/11/19(月) 23:06:28.29 ID:+K2QvfO2
>>601
みんなあなたを待ってるのよ〜
あきらめないで!!

   / ̄ ̄ ̄\
  //三ミ)へ \
  / // ̄ ̄ヽ ヽ ヽ
 / //    \ヽ |
`/ //⌒   ⌒゙|| |
( //●ヽ /●>| ヽ
| |⌒ /  ⌒ Y |
| | |    | |
|/人  >-^   人\|
(/ \ヽ二フ /| ) )
( (  \  / / /)
ヽ \\) ̄ ̄  ( //
 \ ) )   ( ( (\
 /)/   ( ノ )
606名無しさん@秘密の花園:2012/11/20(火) 02:00:04.33 ID:1uCcQa64
         _,,..,,,,_ モシャ
     (( ./ ・ω・ヽ ))
     (( l    , ', ´l  モシャ
  、、、、、、、`'ー---‐´ンネズエロセンネズエロセンネズエロ…


   この動物は現在エロセンネズ草の激減により絶滅の危機に追いやられています
   この子を助けるためにもぜひともあなたのエロセンネズが必要なのです。
607名無しさん@秘密の花園:2012/11/20(火) 18:51:37.95 ID:8zWSDEgj
>>584です。
しばらく潜ってようと思ってましたが、最近の燃料投下がすごすぎて
復帰を早めようと思います。
またみなさんよろしくお願いします。

現在私生活がすごく忙しいので
これが落ち着いたらビッチねずさんの続きを投下していきますね。
608名無しさん@秘密の花園:2012/11/20(火) 19:02:04.56 ID:tBQM6wx1
>>607
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
609名無しさん@秘密の花園:2012/11/20(火) 19:50:59.40 ID:1uCcQa64
キター\(^o^)/ーッ!
610名無しさん@秘密の花園:2012/11/21(水) 00:39:34.78 ID:PaUaV/Jl
>>607
おお、リスクを冒してまですみません
たぶん>>606くんも生き延びることができるでしょうw
611名無しさん@秘密の花園:2012/11/21(水) 03:15:02.41 ID:SyVVF9IL
センネズエロ需要ありすぎワロタw
612名無しさん@秘密の花園:2012/11/21(水) 22:33:07.74 ID:Bk3mDJQu
これは朗報!
613名無しさん@秘密の花園:2012/11/21(水) 23:06:16.31 ID:/R2Jfo62
>>607です。
最近センネズ熱が再燃するような出来事が多くて
ほんと妄想ばっかりしてますww
ビッチねずさんは今年完結を目標に書いてますよ!!

今の連載が終わった後の次のお話も少し書き始めてて
それもどこかでお披露目できたらいいなぁと思ってます。
ただもっとひっそり展開した方がいいかなと考えてて
あることで実は悩んでたりしてます。まだどうするか結論は出せずにいますが…

とにかく今年はこのスレでしばらくお世話になりそうです!
またセンネズの萌えシチュとか語れたらいいなと思います\(^o^)/
614名無しさん@秘密の花園:2012/11/21(水) 23:24:03.28 ID:Bk3mDJQu
待ってます(^q^)
615名無しさん@秘密の花園:2012/11/21(水) 23:33:55.59 ID:SyVVF9IL
いやっほうううううう!!!
616名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:22:56.30 ID:+rDSSvMj
かいてもいいかな…
617名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:24:59.49 ID:+rDSSvMj
「階段のぼりきってから、あんまり手応えのあるやつこないよなぁ」

部室で銀色のけん玉を弄びながらネズミにつぶやいた。

私とネズミがマジすかのてっぺんをとってから数ヶ月。
618名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:27:09.64 ID:+rDSSvMj
バカなチャレンジ魂みせる輩もいたが、センター様のひとひねりで誰一人ここの王座を奪える奴はいない。

チームフォンデュが弱いから必ず階段は登ってこられちまうんだけどな…

「しばらくヒマかもしれないね」
619名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:29:52.06 ID:+rDSSvMj
ネズミの言うとおり、だいたいのバカはつぶしたから、そろそろ退屈になるかもしれない。

…でも、私にはおまえがいてくれたら退屈なんて瞬間はひとつもないんだ。
620名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:32:01.90 ID:+rDSSvMj
「学校つまんなくなったかも」

ネズミがそんなことを言い出すので、私は悲しい。
私がいるじゃないか。それだけじゃ、満足できないのか?
621名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:34:43.70 ID:+rDSSvMj
でもネズミを、満足させたい。
何か…何かないだろうか。

「文化祭でもやるか?!」
「興味ない」

シュン…
622名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:36:50.07 ID:+rDSSvMj
「ヤンキー対抗運動会はどうだ?!秋だしな!」
「私はそういうの苦手だ」

シュン…
623名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 02:38:53.24 ID:+rDSSvMj
「前田の出所を見計らってタイマン!てのはどうだ?!」
「もう前田に興味ないかも」

シュン…
624名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 08:28:55.88 ID:+rDSSvMj
「センター」
「はぅんん…」

ネズミは肩に手をまわしてきた。
背伸びして、ネズミの唇があごから、
頬を撫でる。
ゾクゾクした。
625名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 08:31:11.87 ID:+rDSSvMj
そこから、唇を合わせ、舌を絡め、唾液を分け合った。
体温、体液、…顔がカーッと熱くなる。

脳みそがとろけそうになる。
甘い瞳の奥に、私を映している。

ネズミは間違いなく、
天使で、魔女で、私の、
いとしいひと。

華奢な身体をそっと抱いて、
kissの続きを求める。
626名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 08:34:09.23 ID:+rDSSvMj
ネズミは私の腕に強くしがみつき、
唇が腫れそうな強さで、求めてくる。

ため息が漏れる。

屋上で一緒に遠くを見てた時より、
体育館で殴り合って抱き合った時より、
部室での、この、
ふたりきりの時間を


ガクッ
627名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 08:36:10.37 ID:+rDSSvMj
「センター」
「続きは、ホテルで。こんな汚いところで、センターと交わるのは嫌なんだ。」
「センター、本当にふたりきりになれる場所で」

ネズミの声が遠くからきこえる。
なにか、薬でももられたのか…

次第に、意識を、失って…
628名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 08:39:28.83 ID:+rDSSvMj
「センター」

「ネズミ…」

「口があきすぎた」

「えっ」

「部室での昼寝も様になってきたな」

「?」

見渡せば、ラッパッパの部室の中。


「センターは昼寝してばっかりだな。まぁ最近階段登ってくる奴らがつまらないってのもあるけど」

「え?」

夢だったのか…
ネズミがあんな積極的なわけないよなハハハ…

「センター」
「えっ」
ネズミは肩に手をまわしてきた。

ゆ、夢じゃありませんように!!!!!!!!

(終)
629名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 10:31:27.01 ID:Sf1BSZat
安定の夢オチww
センターはこういう役回り似合うわあ
630名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 11:18:10.30 ID:EzPvSa/E
また夢オチの人きたーw
規制で長文投稿出来ないのか
まあこのスレ容量オーバーでレス数900行かずにいきなり終了するから
たまには細切れ投稿でレス数消費も悪くない
631名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 22:35:07.44 ID:Sf1BSZat
まだ書き終えてないけど取り合えず投下
続きはいつになるかわからないです

いつからだろう。
好きだと言われたとき?独りにしないでと言われたとき?テッペンをとってから?
それとも、出逢ったときからかもしれない。
こんなふうに始まりを探すことに意味はないと思う。

私は狡猾な情報屋として、策略家として、彼女を利用し役目を終えたら捨てるはずだった。
それなのに、彼女は私が必要だと言って泣いた。
そして、私たちはダチになった。
この世で一番くだらないと思っていたものを受け入れたとき私は一つの世界を破壊したのかもしれない。
世界に亀裂を入れたのは彼女だったのか、私自身だったのかはわからない。
ただ、破られた殼の外は目を開けていられないほど眩しかった。

所在ない足で壁を蹴ると、腰かけた椅子がクルクルと回った。
なんとなくそれを数回繰り返す。
前田が連行されて以来、矢場久根との間に大きな動きはなかった。
まさかあんな形でケリをつけるとは思いもしなかったが事実上、矢場久根との戦争は終結した。
矢場久根も馬路女も今は組織として争う理由がない。
今は互いに静観に徹している。
…このタイミングで今一度火種を見つけ、燻らせるのは賢くない。なにより私たちはここのテッペンを託されてしまった。
そうなった以上、それ相応の行動をしなければならない。
が、私の筋書きとはまったく違った形でテッペンを取ってしまったことは正直不服だ。
ラッパッパの部長は依然おたべのままだし、つの字連合だって今は体を成していない。
…そもそもテッペンは奪うもの、じゃあないんスかね。
テッペンを託されたと言っても、結局は馬路女内での立場を明確にするための構想を一から練るしかなくなってしまったのだ。
勢いをつけて椅子から立ち上がる。
狭い部屋にブーツの小気味良い音が反響した。
「まあ、それも面白いかもしれやせんねぇ」
632名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 22:37:22.34 ID:Sf1BSZat
ヤンキーにはヤンキーの流儀がある。
あの食えないラッパッパ部長、これから私たちを潰そうと躍起になるであろう木っ端ども。
さあどうやって出し抜いてやろうか。無意識に上がる口角をそのままに、落書きだらけの壁を見つめる。

ガチャリと扉の開く音がして私の意識はこの部屋に戻された。
軽く肩を揺らして歩く私の『ダチ』、彼女を前にした途端先程までの浮かれた気持ちはどこかへ飛んでいってしまった。
センターは私と目が合うと優しげに目を細めた。
「ずいぶんと楽しそうだな」
「いつもと変わらないさ」
「お前のそういうところが好きだよ」
私はそれに答えず、視線をセンターから壁に戻した。
昔だったらセンターに何を言われても気には留めなかったはずなのに、今はどうしたらよいかわからなくなっていた。
そもそもダチとか友情というものを、私は経験したことがない。
サドと優子さん、あの二人には当時1年だった私からでも強い信頼関係を見てとれた。
では私たちはどうか。どうあがいてもあんな関係ではないし、なりたいとも思ってない。
センターはどう思ってるか知らないッスけど。
見下ろしていたときには見えていたはずなのに、いざ自分の目の前にあるとどうして良いのかわからなくなってしまった。
それはきっと私の感情を必要とする関係だからだ。とくに素直な感情を。
そしてそれは私にとって非常に難しいことでもあった。
何度も裏切ろうとした私から、どうしてセンターは離れないのだろう。
私の繰り返してきた行為が今になって私を苛ませる。
今までの私は彼女を傷付けていたのだろうかと思うと、何故だかひどい息苦しさを覚えた。
それと同時に、私は彼女の側に相応しくない人間だとも思った。
体育館での出来事から、自分自身ずいぶん人並みな感情を持ち合わせていることに気づいて調子は狂うばかりだった。
633名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 22:41:11.85 ID:Sf1BSZat
こんなことで悩むなんて馬鹿馬鹿しい、と一度は思って見たのだが
私がかつていた所ははるか遠い場所だったかのようで、今や帰り方がわからない。
再び思考の渦に飲み込まれていたところを、センターの声で引き戻される。
「無視すんなよ」
「なんて答えろっていうんだ」
「ありがとう、とか言っておけばいいだろ」
「…好きだと言われるのは好きじゃない」
私の言葉にセンターは一瞬面喰らったような表情をして、そして笑った。
「何で笑ってんスか」
露骨に表情に出ていたのだろう、センターは「わるい」と言いながらもやはり笑みは絶やさないまま言葉を続ける。
「いや、お前がそんなふうに言うとは思ってなかったからな」
「言っている意味がよくわからないね」
「そうやって素直に感情を向けてくれるほうが嬉しいって話だよ」
「お前はよっぽど変わってるんだな」
微妙に噛み合っていないようなやり取り、センターは本当に嬉しそうに話している。
そういう笑顔を私に向けないでほしい。
薄暗く湿った場所でしか生きられないネズミには、お前は少し眩しすぎるんだ。
ダチになったあの日以来、そんなことばかりを考える。
「ネズミ?どうした」
気づけばセンターは私のすぐそばに立っていて、思わず顔を上げる。
センターの瞳にうつる自分の姿が見えるくらい近い。
今日初めてセンターと目が合って、ドキリとした。
「な、んでもない」
自分の物とは思えないほど弱々しい声。
「最近、様子がおかしいぞ。何かあったのか?」
「別に…何もないさ」
「ネズミ、私たちはダチだろ?」
「……ダチだって言うのなら、私のことなんて構うな」
「ネズミ…」
そのまま逃げ出すように部屋を出た。去り際にチラリと見えたセンターの表情が瞼に焼き付いて離れなかった。
634名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 22:42:13.92 ID:Sf1BSZat
それから私は出来るだけセンターから離れるように、ネズミらしくあるようにと行動していた。
ネズミらしく、なんて自分でも馬鹿馬鹿しいと思う。それでも、そうしなければ自分が保てないような気がしたのだ。
いつだったか一度おたべからすれ違いざまに「センターが探しとったで」と声をかけられた。
音楽で聞こえないふりを決め込む私におたべは言葉を続ける。
『つの字がそんなんやったら、ラッパッパがセンター貰てまうで』
思わず振り返ってしまった。
あのときのおたべの得意気な顔、思い出すだけでもイラついてくる。
結局その日はセンターに会うことなく学校を後にした。
私はあくまで参謀であり、喧嘩の強さやカリスマ性といったものはセンターが持っている。
筋書きを立てるにはどうしてもセンターが必要だが、私にはセンターの隣に立つ勇気がなかった。
一人で歩いていると、余計に二人でいた時のことを思い出す。
これじゃあ、ただの悪循環っスよ…。
高架下、見慣れたグレーの制服が目に入る。
派手に制服を着崩した少女たちは、私を見るなり近づいてきた。
「馬路女のネズミだろ」
「そうっスけど、何か用でも?」
「てめえ、またうちらのシマチョロチョロ嗅ぎ回ってんのかよ」
「まさか!戦争は終わったじゃないっスか」
荒立てぬよう笑顔を繕うが、相手さんからはピリピリとした空気が流れてきている。
私だってまさか矢場久根のシマに立ち入るつもりはなかった、
ただ矢場久根のシマだということに気づかないくらい上の空だったということだろう。
強くセーラーの襟を掴まれて体勢が崩れる。
「っちょ…、今争っても互いにいいことはありやせんぜ、矢場久根さん」
「おめえは信用できねえんだよ!」
「まあまあ、そう言わずに穏便に行きましょうよ」
「うるせえ!」
「おい、ダチはどうした」
「…さあ?」
私としては喧嘩は極力避けたかったのだが、どうも挑発的な態度にとられたらしい。
不意に激しい衝撃と鈍い痛みが頬に刺さる。
やられっぱなしはシャクなので頭突きで怯ませ数発はお見舞したものの、多勢に無勢、腕を掴まれて身動きがとれなくなってしまった。
相手が腕を振り上げたので、私は諦めるように目を閉じた。

パーカー越しの背中にコンクリートの冷たさが染みてくる。
体を起こそうとすると、うっと声が漏れただけで身体は上手く動かなかった。
幸い熱を持った身体にこの冷たさは心地好い、動けるようになるまで私はその冷たさと口内に広がる鉄の味を感じていた。
635名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 22:43:52.66 ID:Sf1BSZat
翌日、痛みを引きずりながら学校へと向かった。
廊下を歩いているとおたべと学ランが何やら話しているのが目に入ったが、盗み聞きする気も起きずそのまま例の部屋へ向かう。
部屋の鏡にうつる自分はずいぶん酷い顔をしていて、何故だか最後に見たセンターを思い出した。

センターに会いたい。
ただ純粋にそう思った。
いつからか、私はセンターに抱き締められたときの温もりを求めていた。
あのとき私に向けられたセンターの抱き締める強い力も震える声も、今はひどく甘美なものに思える。
その感情を認識してしまうと『ダチ』という言葉の意味がわからなくなった。
センターとの関係を再定義しようとしてみても、考えれば考えるほど私たちを繋ぐその言葉は原型をとどめていない気がした。
しかしそれは私が一方的に感じていることであり、センターにとって私はマブダチなのだろう。
「もういやだ…」
言葉にするにはややこしすぎる自分の感情はその一言に凝縮されてこぼれ落ちた。
言葉とは不思議なもので声に出してしまうと本当にそんな気持ちになってくる。
鼻の奥がツンとして、私は今泣きそうなのかといやに冷静に思った。
壁ぎわのベンチに身体を投げると昨日の名残がじわりと痛む。
もう何も考えたくなくてデイパックを枕に寝てしまおうとしたときだった。
扉の開く音が響いて、私は反射的に身体を起こす。
そこには会いたくて会いたくない彼女が立っていた。
「センター…」
彼女は私を見ると、いつもは凜とした眉にシワを寄せて一つ息を吐いた。
その吐かれた吐息の深意が読み取れなくて言い様のない不安が胸の奥から押し上がってくる。
私は何か言いたいのに何も言葉が出てこなくて、無言で歩み寄ってくるセンターをただ眺めることしかできなかった。
私の前に立つセンターの拳が目に入る。
爪が白くなるくらい固く握られたそれは力を込めすぎて震えていた。
それが視界から消えたと思ったら突然前のめりに倒れそうになって息を飲む。
倒れることを許さないかのようにセンターの手は私のセーラーを掴んでいて、
それを見てやっと私はセンターに胸ぐらを引っ張られたのだと理解した。
「ネズミ、私に何か言いたいことがあるんじゃないのか」
行為とは裏腹にずいぶん落ち着いているその声は、しかし襟を掴む拳と同じように微かに震えていた。
636名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 22:45:30.51 ID:Sf1BSZat
「ないさ。なにも言いたいことなどない」
私は自分の心に蓋をしてそう告げる。ついでに薄く笑みも作っていつものネズミを演出する。
「なんで…お前はそうやって表情を隠すんだ」
センターの射るような視線に私は串刺しにされたみたいに目をそらせない。
私を睨み付ける目付きは鋭いはずなのに眉尻は下がっていて、彼女はまるで懇願しているようにも見えた。
自分の唇が震えるのがわかる。
今にも嗚咽になりそうな息をごくりと飲み込んで、いっそこのまま私を殴ってくれたほうがどんなに楽かと思った。
お前が私をダチだなんて呼ばなければ、私はこんなにも苦しい思いをしなくてよかったのに。
ぎゅっと目を閉じればこぼれた涙が頬を伝うのを感じた。
ああこれじゃ、まるで子どもだ。
襟を掴むセンターの力がゆるんで呼吸が少し楽になる。センターは何も言わず、襟から手を離すと私の頬を撫でた。
何度目かの嗚咽を飲み込んで、私の頬に触れる手を払うとなんとか言葉を吐き出した。
「もう…ほっといてくれ」
お前に触れられる度に辛いんだ。
お前の熱は私の肌を焼いてネズミという名の外皮をボロボロにしていく。
剥がれた外皮の内側に覗くのは醜く爛れた人間の私なのだ。
「ほっとけるわけがないだろ」
そんなことを言うセンターに今すぐにでもすがり付きたい衝動を抑え、流れる涙を手のひらで拭った。
手袋が濡れて気持ち悪い。それでも、流れ続ける涙をどうにかしたくて何度も手の甲で頬を擦る。
センターはその手を取ると、それからハンカチを頬に押し当てた。
膝立ちの状態で私を見詰めるセンターの瞳にいつもの燃えるような色はなかった。
私は、ただその瞳の色に吸い寄せられるように、気づいたらセンターの首に腕を回していた。

つづく
637名無しさん@秘密の花園:2012/11/22(木) 23:14:39.25 ID:EzPvSa/E
ハァハァハァハァ(´Д` *)傷つくネズミたんハァハァハァハァ楽しみ
638名無しさん@秘密の花園:2012/11/23(金) 11:04:57.58 ID:we4v3f54
wktk
639名無しさん@秘密の花園:2012/11/23(金) 17:09:13.78 ID:yD7tnGvo
※センター×ビッチネズミの続きです。

「ん…っ」

私の中に小さな悪戯心が芽生えたのは、ネズミを抱き始めてからすぐの話だ。
いつの間にか私が与える刺激に従順に反応する都合のいいネズミに、(1階からこの部屋に来るまでの間だが)お預けを食らった私は少しの仕返しをすることにした。
上半身は既に何も身につけていないネズミの体は少し汗ばんでいて、窓から差し込む光に照らされた肌は透き通るように白い。まだ纏っているスカートやタイツの黒さとのコントラストが眩しくて、私は少しだけ目を細めながら、その湿った肌に触れるか触れないかの愛撫を施した。
体温を分け与えるようないつもの触り方とは違う、ただその皮膚に浮かぶ汗を拭うかのような手つきで。

「なに、やって…」
「何って、お前に触ってるんだろ」

明らかに先程とは違う私の手つきにネズミは怪訝そうに私を見てから、その手の動きを確認するように視線を落とした。
体を這う私の手は確実にネズミの体に触れているのに、確実な快楽を与えられない状況に、ネズミはもどかしさを感じているようだった。
指先が撫でるだけのぬるい刺激に身を捩るその顔は不満そうで、物欲しげに眉を下げながら、視線を再び上げたネズミはとぼける私を睨んでいる。
私がネズミの飼い犬であるのなら、素直に、して欲しいことを命令すればいいのだ。
確かにさっきは言うことを聞かなかったが、決して飼い主が嫌いというわけではない。むしろ、彼女を愛していて、それなりのことを命令してくれれば、私はそれに従うつもりでいた。
でもネズミのプライドの高さがそれを邪魔することもちゃんと分かっている私は、だからこそ報復としてこの手段を選んだのだ。現にネズミはこんなにもじれったい愛撫をされているのに、それをどうにかしようと口を開くことはしない。
どうしてそう頑なに言葉にすることを拒むのだろうと、私は苦笑しながらネズミの髪を手で梳いてやった。

「…こんなことをして、楽しいか」
「お前は楽しくないのか?気持ちいいくせに」

髪を梳いていた指先で制服を脱がせながら付けた痕を、わざとたどたどしい動作でひとつずつ上から辿ってゆく。
首筋、鎖骨、胸から脇腹へと続くその赤い痕はネズミの白い色を私の色に染めているような感じがして、ネズミを私のものにしたのだという支配欲が満たされていくのが分かった。
一方でじわじわと与えられる快楽に耐えられないのか、ネズミは唇を噛みしめて俯いた。はやく堕ちてしまえば楽になれるのに、ネズミは本当に強情らしい。
私はネズミの顔を隠す長い黒髪を耳にかけて、その顔を覗きこむ。そこにはいつもの姿からは想像できないほど、余裕のない表情をしているネズミが居た。

「そんなに強く噛むなよ…血、出るぞ」

忠告するように噛みしめられた唇の割れ目を舐めてやれば、ネズミは一瞬唇を強張らせてから、そこを薄く開いて私の舌を迎え入れてくれた。
私がキスの合間に目を閉じているとでも思って油断したのか、細い腕で必死に首へ縋りついてくる表情はあまりにも切なげで、早く欲しいという本心を隠すことすらできないネズミがどうしようもなく愛しい。
華奢な体を窓に押しつけて更に息を奪うようなキスをすれば、甘い吐息が絶え間なく漏れてくる。それは間違いなくネズミが感じている証で、それによって更に煽られた私は夢中になって目の前の唇を貪った。
640名無しさん@秘密の花園:2012/11/23(金) 17:10:17.48 ID:yD7tnGvo
「…どうして欲しい?」

一度啄ばんでから唇を離して囁けば、ネズミは私の声にすら感じているのか、びくりと体を震わせた。首に回る腕に力が籠ったのは、きっと更に自分を感じさせろというネズミの分かりにくい主張なのだろう。
でも私はそれを無視して、ちゃんと言えよ、とネズミの弱い部分である耳を食んだ。早く絆されるよう、確実にネズミを追いこんでいく。
もっと、私の知らないネズミを知りたかった。ネズミが私に望む全てを甘い声で口にして、その痴態を晒して欲しいのだ。私しか見ることのできない、私だけのネズミの姿。
何色にでも染まれる白を纏ったネズミが異質な私の色を受け入れ、その純粋さに隠している汚い欲望を私にだけ見せてくれれば、これ以上の至福があるだろうか。

「あ…っ!」
「ほら、早く」

私の言葉を無視して(というよりは動揺して)視線を落としたまま口を閉ざすネズミを責めるように、左手でスカートをたくし上げ、タイツ越しに太ももを撫でてやった。艶やかな声を上げるその姿は、焦らしていることもあるのかいつもよりもいやらしく感じる。
こんな前戯ですら背中を仰け反らせて感じているくせに、ネズミのプライドは私が思っているよりもずっと高いらしい。言葉にはしないで私を見るだけの、期待が込められた快楽に濡れる瞳。
でもやはり私はそれに応えてやる気はなく、これ以上手を進めることはしなかった。

「躾けてくれるんだろ?じゃあ、何をしてほしいか、私に命令しろよ」
「さっきまで…私の言うこと、聞かなかったくせに」

恨めしそうに睨むネズミの頬を撫でて、濡れている唇に軽くキスを落とした。ちゅ、という可愛らしい音には似つかわしくないほど、いやらしくて熱の籠った吐息が零れる。
額をすり合わせ、そして腰を抱いた。密着する目の前の体はいつもの低い体温からは想像できないほど熱くて、この小さい体に秘めている欲望の大きさがどれほどのものであるのかを知った。
もっと、見たい。ネズミの全てを、私だけに見せてほしい。
鼻先を少しだけ触れ合わせてから再び唇を食めば、私を煽るように首筋に掌を這わせてくる指先。私はその指先を捉えて、そこにも一つキスを落とした。

「早く命令してくれ」
「…この馬鹿犬が」
「何とでも言えばいい」

首筋に吸いついて、何個目か分からない痕を白い肌に残す。
赤色のそれに舌を這わせれば、耳に届いてきたのは心地いい嬌声だった。

「二人きりなんだから…ほら、言えよ」

耳へ直に囁いてやれば、震える体。熱は徐々に増してゆく。
きっと、ネズミ自身もこの熱を制御できないのだろう。私にされるがままだった彼女の腕が、今日、初めて私の背中に回った。

「…ネズミ」
「…」

しっかりと私を抱き締めて、ネズミはひとつ深呼吸した。私はそれに気付いて、体を少し離して彼女の表情を見るために顔を覗きこむ。
言葉を紡ぐのに一瞬ためらいを見せてから薄く開いた唇はあまりにも卑猥で、その唇を奪ってしまいたい衝動を何とか耐える。
そして次には、少しだけ緊張しているのか、震える声色が聞こえてきた。

「……ベッド」
「…?」
「…ベッドで、続きがしたい」

そうして、立ってるのが辛いんだ、と小さく呟いた言葉を聞いて満足した私は、欲望のままに唇を奪って、今日一番激しくネズミを求めるキスをした。
641名無しさん@秘密の花園:2012/11/23(金) 17:19:45.96 ID:yD7tnGvo
つづきます!\(^o^)/
久々だったので、話が色々まとまってなくてすみません。
次回からやっとビッチねずさん出せるかなぁと…^^

そしてこれが終わったら、サイト立ち上げてそっちで展開することにしました。
なのでここにお話投下はこの作品で終わりですが、
萌えを補給したり語りにここへは来ようと思います!
ここの住人さんや職人さんたち、みなさん良い方たちなので…!!!

そして待たせてしまい、本当に申し訳ないです。
しばらく忙しいので続きを投下する速度が遅くなりますが
まだ少し続くので、それまでよろしくお願いします!!!
642名無しさん@秘密の花園:2012/11/23(金) 17:57:57.48 ID:UWZggBEe
ふぉおおおおぉぉぉぉお!!
お待ちしております!
643名無しさん@秘密の花園:2012/11/23(金) 21:15:38.65 ID:Ku7dXOvQ
なんかいっぱい来てた━━━━(゚∀゚)━━━━!!
待ってました!
久しぶりのセンネズSS摂取で嬉しい!
644名無しさん@秘密の花園:2012/11/23(金) 23:51:18.49 ID:yD7tnGvo
>>642>>643
最近また職人さんたちが増えてきて嬉しいですよね!
自分も話を書いてる人間ですが、違う人の書くセンネズはまた自分のとは雰囲気が違ってて
読んでてすごく楽しいです^^
自分も違ったテイストの話とか書こうかな、と刺激になったりもします。
今書きたいのはギャグなんですが、新しく書き始めると大抵シリアスになるっていう…

>>617-628
センターさん今度こそ夢じゃないといいですねw
あとセンターさんの寝顔見てるネズミさんとか俺得すぎてもうニヤニヤが止まらなかったです!

>>631-636
センターさん関連とかで悩んだりとかするネズミさん、好きです\(^o^)/
話の雰囲気とかも素敵で、続きがすごく気になります。
続き、楽しみに待ってますね!
645名無しさん@秘密の花園:2012/11/24(土) 00:00:01.19 ID:z318XB3b
ビッチネズミ続ききてたー
これから楽しみだw
>>644
しばらくエロ手前で挫折する病にかかってるので>>631の続き頑張ります
職人さんにそう言ってもらえると嬉しいな
646名無しさん@秘密の花園:2012/11/24(土) 00:47:10.44 ID:qNaD3pPA
>>645
エロってどうして書くの難しいんですかね…
妄想なら簡単にできるのにっ!といつも思いますw
まあそれはともかく本当に楽しみにしてます、無理せずゆっくりでいいので!
自分もビッチネズミさんにあんなことやこんなことを言わせれるように
続きを早く書きますね!
プライドを捨てたネズミさんって本当に淫乱になる気がして
それをテーマにこの話を書いたんですが
ネズミさんがプライドを捨てるまで本当に苦労しました…。
今回でやっとネズミさんがセンターさんの手中に堕ちたので、
あとは色々ネズミさんにアクション起こしてもらうことにしますw
647名無しさん@秘密の花園:2012/11/24(土) 02:17:00.06 ID:4/079dxX
職人様方続きお待ちしております!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
648名無しさん@秘密の花園:2012/11/24(土) 03:23:39.94 ID:nyAio4g1
ぬおおおお
キタワァー川#‘∀‘)ー!!!!
ああまた、こんなトコで止めて…
マテが辛い ウズウズして眠れぬ!
649名無しさん@秘密の花園:2012/11/25(日) 01:55:06.13 ID:rF+Cx8+e
おあずけ!
650名無しさん@秘密の花園:2012/11/25(日) 05:26:25.44 ID:PUPlZGS+
▼≧ω≦▼…マテつらい!
651名無しさん@秘密の花園:2012/11/25(日) 16:39:45.64 ID:vWMqKIo4
何か間を埋めるネタを投下できないか書き溜めてるお話たちのフォルダ漁ったんですが
ここに載せれるほど完成されたものがなかったっていう…\(^o^)/
セリフだけ、とかのお話なら何個かあるんですが…
652名無しさん@秘密の花園:2012/11/25(日) 16:41:00.93 ID:v/9CUurm
セリフだけで想像する自信があります(>ω<)
653名無しさん@秘密の花園:2012/11/25(日) 16:48:11.54 ID:rF+Cx8+e
雑談で二人の○○を想像するのもええもんやで!
654名無しさん@秘密の花園:2012/11/26(月) 05:02:37.42 ID:q87Q8yaX
(((o▼≧ω≦▼o))) ウズウズ…
655名無しさん@秘密の花園:2012/11/27(火) 19:55:32.99 ID:XhvOyeb2
センネズセンネズ
656名無しさん@秘密の花園:2012/11/28(水) 00:43:01.31 ID:L6bTBA8r
    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 センネズ!センネズ!
  (  ⊂彡
   |   | 
   し ⌒J
657名無しさん@秘密の花園:2012/12/01(土) 01:51:30.25 ID:JrGUcw0F
▼・ェ・▼ イイ子で待ってます…
658名無しさん@秘密の花園:2012/12/01(土) 02:00:05.80 ID:JuQ8epsZ
クゥーン
659名無しさん@秘密の花園:2012/12/01(土) 13:18:00.72 ID:TUAfrwbc
ここの住人ってどんくらいいるのかな
屋上のほうは荒らしがいなくなったのと最近の燃料投下で結構人いるっぽいけど
660名無しさん@秘密の花園:2012/12/01(土) 13:19:33.47 ID:iuYpRb6N
住人というより覗き見感覚
661名無しさん@秘密の花園:2012/12/01(土) 17:04:28.33 ID:k8nQJ1LW
少し前よりは増えた感じするけど気のせい?
662名無しさん@秘密の花園:2012/12/01(土) 17:43:22.17 ID:fr9UIjOL
ROMってる人も多いだろうなー
663名無しさん@秘密の花園:2012/12/01(土) 21:28:58.36 ID:JuQ8epsZ
このスレは落ちる心配ないけど
屋上はほっとくと落ちるから毎日書き込みがあるだけ
664名無しさん@秘密の花園:2012/12/02(日) 02:25:17.92 ID:6TxpOvoS
こんなお宝スレ、みんな黙って正座しながら待ち続けてるに決まってる!
665名無しさん@秘密の花園:2012/12/04(火) 04:34:56.08 ID:cr18RqRg
▼TェT▼ そろそろマテつらいワン…
666名無しさん@秘密の花園:2012/12/04(火) 22:55:29.67 ID:35fwKjaJ
※センター×ビッチネズミ(のつもり)

抱きあげていた体を降ろしてベッドに横たえた。清潔そうな白いシーツに、いつもなら綺麗に整えられている黒髪が散らばる。モノクロの景色には似合わない赤色の唇は、はやくして、と声もなく言葉を紡いだ。
熱に浮かされている瞳を見つめて、私はその体に覆いかぶさった。片手の指を絡めて握れば、ネズミはそれを緩く握り返してくれる。
額に唇を触れ合わせ、そのまま撫でるように目尻、頬、唇の端へとキスをした。唇で感じるネズミは本当に甘ったるくて、だからこそ、ネズミとするキスが私は好きだった。

「…次は?」

囁けば、顔を赤くしたネズミが首に腕を回してくる。そのまま引き寄せられて、ネズミの体に密着した。
ネズミの首筋に顔を埋めるような形になって表情は見えないが、緊張しているのだろう。触れ合う場所から感じる鼓動は、いつもより早い。
ネズミはまるで私の耳に吐息を吹き込むような小さい呟きで、触って、とだけ言った。

「どこを触ってほしい?」
「ん…っ、そこ…もっと、強くしていいから…」

柔く胸に触れて聞くと、可愛らしいおねだりが返ってくる。私はそれに返答するよりも先に、言われた通り、掌でそこを包んで指先に力を込めた。
先程のじれったい愛撫とは全く違う、はっきりと快感を与える刺激にネズミは体をのけぞらせた。ネズミが強く握ったシーツには皴が寄り、綺麗に整えられていたまっさらな場所へ、ふしだらな行為をしている痕跡が刻まれていく。
不規則にできるシーツの皺が私の与えた行為でできたものだと思うだけで、頭が麻痺しそうなほどに興奮した。ネズミの部屋で、今、私は確かに彼女を抱いている。

「あ…っ、ふ…」
「声、聞かせろよ」

玄関でしたように手の甲で唇を塞いで漏れる声を最小限に抑えようとする行為をやめさせるために、私はその手を引き剥がしてシーツに縫い付けた。
潤んだ瞳が私を見上げて、その半開きの唇から、絶え間なく嬌声がこぼれ落ちる。甘い響きが鼓膜を震わせて、その振動がまた媚薬のように私の理性を奪っていった。

「すごく感じてる」
「ん…っ、おまえが…っ、焦らすから…っ」

浅い呼吸を繰り返すのは、体の中で燻る熱を必死に逃がそうとしているからだ。呼吸を繰り返す度に何度も上下する胸の頂を指で摘みながら、余裕のない表情で喘ぐ様を少し笑って揶揄してやる。
ネズミはそんな私の言葉を聞いて恨めしそうに顔をしかめたが、与えられる快感には敵わないのだろう。指で摘んではいない方の頂を甘噛みしてやると、顔をしかめたことすら忘れたように快感に溺れた表情を見せてくる。
私はそんなネズミに再び愛しさが込み上げてきて、快感に震える体を愛しむように、その頬に触れて何度目か分からないキスをした。

「触るだけでいいのか?」
「…、」

命令しろと言った手前、身勝手に行為を進めるわけにもいかず、私は行為の先を促すようにネズミに問いかけた。ネズミはその問いに小さく首を横に振って、私に縋りついてくる。
額を合わせて見つめた綺麗な目は、羞恥と戸惑いで揺れていた。もうすぐ、全て私の色に染めることができるのだ。ネズミがそれを許してくれる期待に、私の胸は徐々に高鳴る。
ネズミは意を決したように唇を開いて、囁くような潜めた声で、私が待っていた言葉を口にした。

「もっと…、…あっためて」
「…何をすればいい?」

「全部脱がせて。…早く、私の中まで、きてよ」

その声が耳に届くのと同時にネズミは私の唇へキスをした。そして私の手首を掴んで、自らのスカートの中へと導かせる。
唇が触れ合う直前、我慢できない、と聞こえたような気がしたが、それが本当かどうかは判断ができなかった。普段じゃ考えられないほどの大胆な行動に、そうさせた私自身が一瞬戸惑ってしまったことはネズミには内緒にしなければならない。

「ん…」

私は戸惑ったことを悟られないように唇を啄ばみながら、たくし上げたスカートの中、ネズミが身に着けていたタイツと下着を一緒に剥いで床に捨てた。丁寧に腰を浮かせて脱がしやすくしてくれた事からしても、我慢できない、と呟いたことは聞き間違いではないのかもしれない。
今まで見たことのない快楽に従順なネズミ。白い色が、徐々に私の色に染まっていくのを目の当たりにして、私の汚い欲望が満たされていくのが分かった。

つづく
667名無しさん@秘密の花園:2012/12/04(火) 23:02:48.06 ID:35fwKjaJ
小出しすぎてごめんなさい!!!
時間がある時に少しずつ書いてるんですが、なかなか進まず…。
年末ってどうしてこんなに忙しいんですかね…\(^q^)/

あと少しで終わりです!なるべく早く完結できるように頑張りますね!
668名無しさん@秘密の花園:2012/12/05(水) 00:15:40.98 ID:KVUIC++S
うおおおお!ビッチねずさんwktk
続きが気になるぜい…!
669名無しさん@秘密の花園:2012/12/05(水) 03:36:18.52 ID:gr0voQVW
あばばばば
これは全裸待機するしかないっ!
670名無しさん@秘密の花園:2012/12/05(水) 07:08:04.53 ID:YKIA9ulE
▼≧ω≦▼フォオオオオオ!!!!
671名無しさん@秘密の花園:2012/12/05(水) 16:44:37.10 ID:jOyAvpQc
hshshs

犬が住み着いてるなw
672名無しさん@秘密の花園:2012/12/05(水) 23:24:54.88 ID:9Qsa7i90
>>668-671
コメントありがとうございます!
あとちょっとエロシーン書いたら終わりますのでしばしお待ちを!!
と言ってもそのエロが問題なんですが…\(^q^)/

最近確かに犬さんがこのスレに住んでるみたいですねw
自分が今書いてる話もあってか、犬さんを見るとセンターさんを思い浮かべてしまいます\(^o^)/
待つのが辛そうなのを見るとセンターさんがネズミさんにお預け食らってるようで
あ、早く餌(ねずさんのエロ)をあげなきゃ!ってなりますねww
673名無しさん@秘密の花園:2012/12/06(木) 12:05:01.65 ID:VjWUAc59
         _,,..,,,,_ モシャ
     (( ./ ・ω・ヽ ))
     (( l    , ', ´l  モシャ
  、、、、、、、`'ー---‐´ンネズエロセンネズエロセンネズエロ
センネズエロセンネズエロセンネズ
エロセンネズエロセンネズエロセンネズエロセンネズエロセンネズエロセンネズエロ

絶滅しそうなこの子もエロセンネズを美味しそうに食べ始めました。
674名無しさん@秘密の花園:2012/12/07(金) 00:17:10.06 ID:xlruODc2
>>673
よかったねww
675名無しさん@秘密の花園:2012/12/12(水) 21:51:03.69 ID:GVMJUq7f
他校との喧嘩の後にお互いの傷を舐め合うセンネズが見たい
お腹の傷にだけは触れられずにいたんだけど、「触ってほしい」ってセンターに求められて優しく傷跡にキスするネズミさん
676名無しさん@秘密の花園:2012/12/13(木) 02:25:05.40 ID:Qu5vGEEq
▼ネωズ▼ …ウズウズ
677名無しさん@秘密の花園:2012/12/13(木) 14:38:20.64 ID:FjBiStPr
>>675
ピクリと反応を示すセンター。
「…この傷を人に触らせたのは初めてなんだ、ネズミ」
センターの秘めた秘密に初めて踏み込んだ人間は自分かと思うとなんだが嬉しくて
ネズミは軽く口づけたそこに、今度は舌を這わせた。
ぬるりと温かく湿った感触に、センターは鳥肌が立つのを感じた。
「っん…」
鼻にかかった吐息が漏れる。
その声に急かされるようにネズミは何度もそこに優しく触れた。
センターの筋肉質でありながらも細くしなやかな身体が震える。


ここまで妄想した
678名無しさん@秘密の花園:2012/12/14(金) 09:57:05.42 ID:yrqe8/wy
>>677
おあずけいやぁぁぁぁぁ…
679名無しさん@秘密の花園:2012/12/14(金) 21:07:51.58 ID:2MvlABQ6
センネズ…ぐきゅるる…(空腹)
680名無しさん@秘密の花園:2012/12/18(火) 05:16:24.31 ID:p1lgQ2nu
▼ネωズ▼ まだかなまだかなー
681名無しさん@秘密の花園:2012/12/19(水) 00:10:54.95 ID:Fi81z1Wv
         _,,..,,,,_ モシャ
     (( ./ ・ω・ヽ )) <・・・・
     (( l    , ', ´l  モシャ
  、、、、、、、`'ー---‐´ンネズエロセン、、、、、
682名無しさん@秘密の花園:2012/12/19(水) 22:25:53.47 ID:FyM4noEu
この二人のSEXは何度想像しても飽きない
飽きなさすぎて怖い
683名無しさん@秘密の花園:2012/12/19(水) 23:09:53.08 ID:QNk4lfx9
ネズズってすごく厚着でガード固いよね
我々はネズズの中の人の水着グラビアも見慣れてるけど、センターさんにとってはものすごいギャップなわけで
初めて脱がせた時とかそら自制できるわけないよね、という妄想
684名無しさん@秘密の花園:2012/12/19(水) 23:45:12.09 ID:Fi81z1Wv
でも、ネズミをじっと見てるときは絶対裸まで想像し(ry
でなければあんないやらしい目つきには(ry
685名無しさん@秘密の花園:2012/12/19(水) 23:53:44.06 ID:QNk4lfx9
なんせあのねっとりした熱視線は実際の感情もこめられているわけd(ry
686名無しさん@秘密の花園:2012/12/20(木) 00:18:34.25 ID:ovEBSMaF
変な目線では見てないから(震え声)
687名無しさん@秘密の花園:2012/12/20(木) 11:36:51.53 ID:Y9jh8Qg6
むしろネズミに触れたいと思ったらド直球に迫りそうw
なんせ「お前が好きだ」なんていきなり言っちゃうようなキャラだし
688名無しさん@秘密の花園:2012/12/20(木) 12:06:36.50 ID:ovEBSMaF
しかしダチだとか言いながら抱きしめてるあたり、
センターさんの最後の弱さが見える
あれを乗り越えてしまえば・・・
もう立派な・・・
689名無しさん@秘密の花園:2012/12/21(金) 00:14:23.15 ID:/hv3xbLb
なんかセンネズの二人はすごく自然な形でダチ以上の関係になりそうなんだよなー
しかしあくまでダチという体でww
てことでこの流れで投下


「ネズミ」
「どうした?」
「ちょっと来てくれ」
手招きしてネズミを呼ぶセンター。
「?なんだよ」
ネズミは言われた通りセンターの前まで近寄ると、少々目線の高い彼女を見上げた。
「お前が好きだ」
そう言って、センターはネズミを肩口から抱き締めた。
センターも十分線が細いのだが、それ以上に体格の小さなネズミはすっぽりとセンターの腕に収まってしまう。
「知ってるよ」
はあ、と溜め息を一つ吐きながらネズミは言った。
センターのこの科白ももう何度目かわからない。
初めは戸惑いもしたものの、今や適当にあしらうまでになっていた。
もちろん、悪い気はしない。抱き締められるぬくもりも嫌いじゃない。
それを教えてくれたのは紛れもないセンターだ。
ただ、その心地よさに慣れてしまっていた。
いつの間にか当たり前になってしまったその行為に、ネズミは順応してしまっていた。
いつものセンターであれば一頻り抱き締めた後、満足して腕を解く。
しかし今日は様子が違っていた。
相変わらずネズミを抱き締めたままのセンターは、首元に埋めていた顔を上げた。
至近距離で視線が絡まる。センターの顔にいつもの満足げな表情はない。
「好きだ」
小さく呟くその声は掠れていた。
額と額がくっつく。まるでいつかの体育館のような光景。
「センター?」
表情からは読み取れない感情を探るように、ネズミは名前を読んだ。
「キス、したい」
順応しきったネズミにとって、この状況は予想外だった。
たまにセンターに好きだと言われて、抱き締められて、それで互いに満足しているのだと。
ついさっきまでそう思っていたのに、センターはそうではないらしい。
それでも、センターにされるのなら別にいいと思ってしまうネズミがいた。
「いいよ、センターになら」
センターの申し出をあっさりと受け入れたネズミは、瞼を閉じるとセンターの背中にそっと腕を回した。
初めしたキスは、もどかしい感触がした。
再び目が合うと、センターはさっきよりは少し満足げな表情をしていた。
「なあネズミ」
「どうした?」
くしゃっと苦笑いを作ったセンターが言った。
「もっとしたい。物足りない」
そんなセンターの言葉にネズミも思わず苦笑した。
きっと私も物足りないんだ。
だってあんなにもどかしいものだなんて思わなかった。
「すればいいさ、好きなだけ」
ネズミは苦笑したままそう言うと、センターは返事をするより先に口付けていた。
一瞬触れるだけではわからなかった唇の感触を今度はしっかりと感じる。

互いに唇の形を確かめるように、もどかしさを埋めるように、何度も口付けた。

おわり
690名無しさん@秘密の花園:2012/12/21(金) 01:32:17.53 ID:UNVsayHb
>>689
センネズ感満載の素晴らしいSS!乙です
691名無しさん@秘密の花園:2012/12/21(金) 06:26:56.71 ID:/hv3xbLb
>>689
読み返したら誤字だらけだったw
すみません
692名無しさん@秘密の花園:2012/12/21(金) 23:38:58.44 ID:MMPELAzD
>>689
もどかしい初チューいいね!萌えた〜GJ!
ここからさらにどんどん物足りなく…
693名無しさん@秘密の花園:2012/12/22(土) 00:52:30.76 ID:m8JVPf0g
もっと読みたい〜
694名無しさん@秘密の花園:2012/12/22(土) 08:31:50.58 ID:bBOchjL3
エロないです。すみません…


「きっと君なら」

鏡に映る私の顔は不機嫌そのものだった。切りすぎた前髪。幼く見えて嫌だった。
もうすぐ登校の時間だ。このクソ暑い中、汗を流して歩いたりしない。
今日も車を出してもらおう。
あいつの通学路を通って、さらっとあいつを乗せて、
「さすが、お嬢様だな」
なんて皮肉を言うもんなら肘で小突いてやるんだ。

夏は嫌いだ。
暑くてジメジメして、抱きしめることに気が引ける。一年中、冬だったらいいのにと思う。寒いのを言い訳にして、寂しさを埋め合える季節が恋しい。
695名無しさん@秘密の花園:2012/12/22(土) 08:42:13.68 ID:bBOchjL3
すいません。なんか久しぶりだからか上手く書き込めません…また時間おいてトライします!
696名無しさん@秘密の花園:2012/12/22(土) 12:38:18.82 ID:bBOchjL3
こんなことを思うのはあいつが私を変えたから。
前の私なら考えもしないことだ。
誰かと抱き合い、頬をぴたりと合わせ、涙を流したり笑ったりするだなんて。
人間嫌いな私を、好きにならせてくれた。好きになってくれた。


誰かに期待されたのは初めてだった。一般人には当たり前のような細やかな愛の囁きだって、私には死に物狂いの一大事なのに、あいつには言ってやりたいと思う。

それでもまだ言えない。
「ネズミ、好きだ」
その言葉はチャンスなのに、あいつに言ってあげられる、素直になれる、この胸につのる想いを伝えるチャンスなのに。
「…うるさい」

また不機嫌な私になる。
それでもあいつは笑って、
「いつになったらお前の好きが聞けるんだろうな」
そう言って空を見上げるんだ。
697名無しさん@秘密の花園:2012/12/22(土) 12:58:59.37 ID:bBOchjL3
昨日の夕方、沈む夕日を眺めながら話した。
「なあネズミ、二人でどこか行こう」
「行くってどこに」
「どこでもいい。お前となら。でも出来るだけ遠くて、そこには私とお前のことを知らない人だけがいる場所がいいな」

あいつはすっ、と手を延ばして、夕日の向こうを指差した。静かに笑う横顔がまぶしくて私は目を逸らした。でももう一度、顔を上げると、せつなくて強い眼差しは私に向いていて、逸らそうと思ったのに捕まった。

私の好きは、「好き」に収まらない。あいつの「好き」より、もっと好きなんだ。
悔しくなる。好きにさせといて、余裕を見せて笑って、私がぷいと後ろを向いた理由をちゃんと分かって、風のようなキスをするあいつ。

でも、待っていてくれるなら、もう少しだけ時間が欲しい。
この恋に向き合う勇気と、素直になる覚悟を手に入れたら、車なんか降りて、汗を流して、走って走って、真っ直ぐ会いに行く。

ねえ、気付いて。この愛しさに。

「センターが好きだ」

切りすぎた前髪なんか気にしない。きっと君なら笑ってくれるから。


終わり
698名無しさん@秘密の花園:2012/12/22(土) 17:21:36.09 ID:NWN6iWwL
GJ!乙です!
爽やかな青春小説のようですごいよかったです
必死な、ちょっと泥臭いようなネズミいいわあ
699名無しさん@秘密の花園:2012/12/22(土) 22:02:04.37 ID:WvR2ogFO
うおおお、萌えた!GJ!
ネズミさんは素直になるのに時間かかるよね…
ちゃんと言えた時はまた二人して泣きそう
700名無しさん@秘密の花園:2012/12/23(日) 01:03:12.13 ID:V8pTNfFl
誰も知らない場所に逃避行・・・
ゴクリ
701名無しさん@秘密の花園:2012/12/23(日) 02:11:31.43 ID:27/5WhFn
やはりセンネズはいいな
最近中の人の行動でかなりショックだったけど
やはりセンネズの世界はいい裏切らない
702名無しさん@秘密の花園:2012/12/23(日) 02:52:35.88 ID:F6V5QaYb
わしはセンズリのほうがいいな
703名無しさん@秘密の花園:2012/12/24(月) 03:04:59.06 ID:vIOelpJA
鈍い痛みがある。
だけど、暖かい。瞼も重いし手足も自由がきかない。
「・・・んん」
ダンベルを持ち上げるかのように目を開くと、見慣れた天井があった。
なんだ、家じゃないか。夢でもみていたのだろうか。

「寝てろバカ」
「ネズミ・・・」

不意に声をかけられ振り向くと、台所にはネズミが立っていた。
料理などしない我が家の台所が、なぜか忙しなく動いている。
何故だろう。ネズミが家にいるとしたら、きっと抱いている。
でも、その記憶はない。

「なんでいるんだ」
「・・・ふふっ。そうか」

私の問いに、答えず笑うネズミ。

「何が可笑しい」
「覚えてないんだな、昨晩のこと」
「昨晩・・・?」
「道で雑魚どもに襲われたんだよ」

曖昧な記憶を辿る。そうか思い出した。
昨日の帰り道、どこぞのヤンキーに不意打ちを食らって・・・。
5人だったか10人だったか、全員打っ飛ばしたはずだが。

「全員潰したはずだ」
「ああ、一捻りだったな」
「だったら何で・・・うっ!」
704名無しさん@秘密の花園:2012/12/24(月) 03:06:02.02 ID:vIOelpJA
後頭部に鈍い痛みを感じ、蹲る。

「言わんこっちゃない。寝てろバカ。」
「何があったんだ・・・私に」
「不意打ち食らったんだよ。鉄パイプで後頭部をガツンと」

なるほど。そういうことか。
道理で記憶が曖昧で、後頭部の痛み。
気を失った私を、ネズミが助けてくれた、と。

「ありがとう」
「・・・寝てろと何度言わせるんだ。バカ」

一言毒づくと、ネズミは鍋の中をかき混ぜ、お椀に盛った。
無言で手渡すと、顔は向けずに横に座った。

「料理なんて出来たんだな」
「見くびるな。喧嘩しか能のないマヌケとは違う」
「そうか」
「いいから食え。冷えたら不味くなる。」

お言葉に甘えて、いただくことにする。
痛みと曖昧な記憶で誤魔化されていたが、腹ペコだ。
一思いにかきこんだ。

続く
705名無しさん@秘密の花園:2012/12/24(月) 19:26:51.26 ID:x6q/GETn
wktk
706名無しさん@秘密の花園:2012/12/24(月) 20:25:38.91 ID:u3irSQ6y
続き楽しみにしてます!
707名無しさん@秘密の花園:2012/12/27(木) 02:02:44.36 ID:JmrcbAyl
( *^ω^)<利用してるだけだったのに
センターに思考が狂わされる……
ネズミさんのこの頭脳が…
あっしには手に余る駒だったか…
身体も頭も変だ……あいつの事で頭がいっぱいになって、ぼ〜っと熱くなって
しっかりしろネズミ…
708名無しさん@秘密の花園:2012/12/28(金) 23:07:55.42 ID:WR8kt3XE
(^∀^)ノ<ネズミ好き…
なんか文句あるか?
ネズミネズミネズミネズミネズミ…
709名無しさん@秘密の花園:2013/01/01(火) 10:07:01.97 ID:5XXDiBbg
あけおめセンネズ
710名無しさん@秘密の花園:2013/01/01(火) 21:18:34.22 ID:jbwgd5LM
▼≧ω≦▼あけおめ!
711名無しさん@秘密の花園:2013/01/02(水) 00:11:19.04 ID:zdW1CuC8
続編待ってます!
712名無しさん@秘密の花園:2013/01/02(水) 23:51:54.86 ID:G1pSelB2
新年早々昔のに読みふけってしまったw
神職人様や、他にも沢山素晴らしい職人様いたもんだなあと
713名無しさん@秘密の花園:2013/01/03(木) 00:39:11.19 ID:ZMXVR1qI
うん、凄かったよね
傑作揃い
714名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 01:04:29.46 ID:2kBEh6y+
続編書いてる方をTwitterで発見したけど
気長に待ちます・・・
715名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 01:30:24.21 ID:pzcS0SY+
>>636

センターの匂いがする。
目を閉じて首元に顔を埋めるとセンターの長い髪が鼻をかすめた。
さっきから心臓がうるさく鳴っていて、ねずみの心拍数は1分間に300回だったかな、なんてくだらないことを思い出させる。
「ネズミ…?」
されるがまま抱き締められていたセンターが戸惑いがちに私を呼んだ。
名前を呼ばれて、ようやく身体を離す。
こんなにも離れがたい温もりを、私は知らない。
困ったように微笑む彼女を見たことがあるやつなんて、私以外にいるのだろうか。
ずっと燻っていた感情はどこかで焼ききれていた。
私はさっき自分がされたのと同じように彼女の胸ぐらを強く掴んで引き寄せると、そのまま唇を押し当てた。
唇に柔らかさと少し乾いた感触がして、それは確かに私が求めたものだった。
拒否はされなかった。
一瞬触れあってすぐに離れると、大きく目を見開いたセンターの顔が目の前にあった。
自分の行動にいまさら頬が熱くなる。
「っこれでもマブダチだっていうのか…」
相変わらず早鐘を打ちっぱなしの心臓と、これで終わりだという絶望と安心感。
…手駒を上手く扱えたときの自分が好きだった。
信頼しきっている相手を利用する高揚感、優越感。
駒に対してなんの感情もなかった。
それなのに今は、私のほうが彼女を求めている。
マブダチなんて言葉では収まりきらない私の感情は、結局マブダチという安息の関係を壊すしかなかった。
私たちを繋ぐものがなくなってしまえばいい。
そうすれば楽になれると思ったのに。ネズミでいられるはずだったのに。
「ネズミは私のマブダチだ。何があっても」
センターは私の目を見ながら、そう言った。
どうやっても私のシナリオ通りにはいかないらしい。
「…ダチだったらこんなことしない。お前、おかしいよ」
「ネズミはわかってない。お前が思っているより、私はお前が好きだよ」
私を真っ直ぐ見つめていた視線が少し上を向く。
センターの手でパーカーのフードを脱がされる。
再び頬を撫でるその手は相変わらず優しくて、そんなふうに触れられると私は求めずにはいられない。
状況を上手く処理しきれない脳と、このまま彼女のぬくもりに溺れてしまいたいと願う心が私の思考を散漫にさせる。
「私が大切なダチだから、…キスされても平気だって言うのか」
「違う。ネズミはマブダチだ。だけど、それ以上にお前が好きだ」
716名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 01:36:24.79 ID:pzcS0SY+
今度は私が抱き締められる番だった。
センターはベンチに膝をかけて、まるで覆い被さるように私の頭を抱いた。
センターの手が梳くように私の髪に触れ、その感触に胸が締め付けられる。
抑えがたい衝動に負けてセンターの背中に腕を回すと、余計に強く抱き締められた。
「このままネズミが離れていってしまうのかと思った…」
「そんなわけ…」
そんなわけないとは言えなかった。現に私は離れるつもりでいたのだ。
その後のテッペンがどうなるかなんて考えられないくらいに、まともな思考ではなかった。
そのくらいセンターに焦がれていたとも言える。
「センター、私はお前から離れられそうにない…」
嫌いになれるわけがない。
センターから伝わる体温、指先に触れるカーディガンの感触ですらこんなに愛しく思っているのに。
身体を離し、カーディガンをぎゅっと握って顔を寄せる。
どちらからともなく重ねた唇からセンターの体温が伝わってくる。
間近で感じるセンターの熱にずっと抑えていた感情が溢れ出して、何度も何度も口づけた。
何か言おうと顔を離すセンター。「…ネズミ、ん」
私は次の言葉を奪うように唇をくっつける。
首に腕を回し夢中になって口づけると、センターはそれに答えるように私の唇を食んだ。
こんなに必死になっている自分がおかしい。
蕩けた思考の中ではそんなことはどうでもよくて、今センターに触れていられることが嬉しかった。
「…ネズミ」
「ん、…なに」
私が離れないせいで、唇をくっつけたまま話すセンター。
熱っぽい吐息が頬に当たる、それだけで私の心臓は高鳴る。
「この体勢、きつい」
そう言って苦笑したセンターはちゅっと音を鳴らして一度軽く口づけると、立ち上がってそのまま私の隣に腰掛けた。
その間の一瞬の静寂は、私を冷静にさせるには充分だった。
そして先ほどまでの行為に急に羞恥が沸き上がる。
未だ整理のつかない脳は結局考えることを放棄したままで、これじゃあ偏差値30以下かもなんて思ってしまう。
「どうした?ネズミ」
隣に座るセンターに目をやると、まるでいつも通りとでも言うような涼しげな顔。
…あっしがこんなにも悩んでいたこと、わかってるんスか。
頭の中で一人ごちて、溜め息を吐いた。
717名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 01:41:31.86 ID:pzcS0SY+
脱がされたフードを被り直す。
壁にもたれると、全身の緊張が弛緩していくのがわかる。
思い出したように昨日の傷が再び痛み出し、ドッと身体が重たくなった気がした。
センターは私をマブダチと呼んだ。
そしてそれ以上に私が好きだと。
真っ直ぐに感情をぶつけてくるセンターの言葉は、私の中心目掛けて突き刺さる。
刺されたそこから溢れ出る感情を未だに言葉に出来ない私はどこまでもひねくれているのだろう。
人を欺くための言葉はいくらでも出てくるというのに、大切な何かを伝えるための言葉は口から出てきてくれそうにはなかった。
…あんなことをしておきながら、今さら可笑しな話だ。
センターは何を言うわけでもなくただ隣にいて、ちらりと横目に見やれば目があった。
「センター」
名前を呼べば私を覗き込むように見つめてくる。
なあ、言葉にできないんだ。お前を想うこの気持ちを。
言ってしまえば、全てが嘘になるような気がして。
「私は、…お前の隣にいていいのか?」
なんとか絞り出した弱気な投げ掛けは私にはずいぶん不似合いで、それでも私の精一杯の言葉だった。
「当たり前だ。一緒にいたいからこうして隣にいるんだろ」
「私も……お前と一緒にいたい」
「うん。…好きだよ、ネズミ」
なんだかいたたまれない気分になる。
ずいぶん余裕な態度のお前に、精一杯なこの言葉の意味は届いてるのか?
慣れない状況のせいかどうにも落ち着かなくて、さっきから痛む口許の傷に指先で触れた。
さきほどの行為で傷が開いたらしい、指を見ると血がついていた。
「血の味が、したか?」
なんとなく聞いてみる。
「ん?わからなかった、夢中だったから」
さらりと答えるセンターに、私は戸惑うより先に呆れてしまった。
私は何をそんなに苦悩していたのかと思う。
そもそも悩むのはネズミさんのキャラじゃない。
潔いほどに変わらないセンターに、私も普段の調子を取り戻しつつあった。
「それ、どうしたんだ」
私の口許を指差しながらセンターが問う。
「矢場久根にやられた。ああいう偏差値30以下の人間は人の話が聞けないんスかねぇ」
「矢場久根はさっそく動いてるのか」
「そんなに大袈裟な話じゃないさ」
「一緒にいたら、私がそいつをぶっ潰してたのに…」
「…私がお前を避けてたんだ、気にするな。まあ停戦協定を結び直したわけじゃないが、まだ動きはないだろ」
避けていた事実をごまかすように、一息に言葉を紡いだ。
センターは納得したのかそれ以上は聞かなかった。
さっきから重たくて仕方ない自分の身体をベンチへ倒す。
固い感触に、昨日の名残が再び主張してきて思わず顔をしかめる。
「寝ちゃうのか」
掠れた声が心地好く耳へと響いた。
「ああ」
短い返事だけ返して、私は痛む身体と普段の半分も回っていない脳を休めるために瞼を閉じた。
隣にはセンターがいるのだ、考えるのは目が覚めてからでいい。

つづく
718名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 01:50:56.54 ID:pzcS0SY+
書きかけになってたの一区切りさせました
一気に書き上げないとだめだ

ツイ見つけらんなかったんだけどその方はこっちに投稿してくれんのかな…?
719名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 01:52:42.57 ID:97eL/oYn
続ききたー(゚∀゚*)

職人さんありがとう
720名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 03:12:03.45 ID:2kBEh6y+
きたああああああ
続き待ってます!

>>718
多分書けたら投稿してくれると思いますよ。
鍵付きTwitterはフォローしないと見れないみたいですね。
721名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 03:33:00.15 ID:ioLvJvhZ
キター!
新年一発目!ごっつぁんです!

続き待ってます
722名無しさん@秘密の花園:2013/01/07(月) 23:41:39.97 ID:GLuwiG+x
>>718
萌えた…!
計算も何もふっとんじゃうネズミさん可愛いです
続き楽しみ!
723名無しさん@秘密の花園:2013/01/10(木) 21:58:36.18 ID:g8sNtovy
センネズ待機
724名無しさん@秘密の花園:2013/01/10(木) 22:45:28.44 ID:8dduQ/cI
私の中に入ってくる時のセンターの瞳は優しさと、
何かしらの覚悟を秘めている気がする。

世間体を気にする私ではないのだが、
何故か「世の中に逆らっている」
という不安があるんだ。

センターも同じように感じてその瞳の中に・・・

ねぇ、私達はこれからどこへ向かうんだ

二人で生きていきたい
そう思うのは、重荷になるか?

この快感の中に生まれる不安が、
外の冬の寒さのように凍みるんだ
725名無しさん@秘密の花園:2013/01/12(土) 23:54:16.71 ID:XKiZzSiI
>>724
不安になるネズミさんいい

センネズってすごく不安定な関係の上に成り立ってるようにも見えるし
どんな困難を物ともしない確固たる関係にも見える
本編のキャラが絶妙過ぎるお陰で想像次第で二人の関係性の幅がすごく広がるから萌えが尽きないわ…
726名無しさん@秘密の花園:2013/01/13(日) 00:02:08.40 ID:y5wBes6K
本編も苦しみの中でセンターが同性愛を告白したからこそ感動したしね!!(違う?)
727名無しさん@秘密の花園:2013/01/17(木) 07:36:50.24 ID:dH9I2xt+
|ω^)
728名無しさん@秘密の花園:2013/01/17(木) 21:18:13.83 ID:b3mbqoaP
|∀^)ノ
729名無しさん@秘密の花園:2013/01/17(木) 22:38:29.04 ID:4i7+ql2C
Wao…
730名無しさん@秘密の花園:2013/01/18(金) 06:08:42.99 ID:cML7ftwD
センネズキター
731名無しさん@秘密の花園:2013/01/18(金) 23:15:55.66 ID:868upqPg
久しぶりに保存してた過去の神作品読んだけど改めて見ても凄いなw
当時はハマり過ぎて正直おかしくなってた

神職人様も去年の夏以来現れないなぁ。
また書きたい気持ちがムラムラと湧き上がるような
本編の続編が制作されないかな〜
他にも素晴らしい作家さんが次々と現れてたし・・・

このスレにも投下してくれてた新しい神作家さんが
Twitterで活躍してて毎日癒されてるので不足する事は無いけど。
732名無しさん@秘密の花園:2013/01/23(水) 03:23:06.82 ID:12QebmFC
>>731
Twitterって、やっぱりいろいろ繰り広げられてるんだな
やってないからわからんけど

まあ、この板でも、人がいないように見えても、いちおう待機はしてるからね
733名無しさん@秘密の花園:2013/01/24(木) 11:01:07.04 ID:RogJ3tIB
お久しぶりです、ビッチねずさん投稿してた者です。
投稿途中なのに時間あいてしまってすみません…
今月中に続き投下するので、今しばらくお待ちください。

そしてしばらく見ない間に
素敵作品が増えてて嬉しいです\(^o^)/
センネズ萌えが補給できました、ありがとうございます!

ではまた(⌒▽⌒)
734名無しさん@秘密の花園:2013/01/24(木) 11:05:25.66 ID:TV1EpSNp
お待ちしておします!
735名無しさん@秘密の花園:2013/01/24(木) 12:54:24.21 ID:TS7zRRmf
ヤッホォォウ
お待ちもうしておりやした!
736名無しさん@秘密の花園:2013/01/24(木) 23:30:59.23 ID:CJwA+AOE
▼≧ω≦▼わふわふ
737名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:36:48.43 ID:9T7RTQFS
「なぁ、噂の転入生知ってはる?えらい美人やて」

「フン、知らないな。アタシの興味は、ケンカが強いかどうかだ。顔がよかろうが関係ない。そいつ、強いのか?」

「さぁ?ヤンキーやないのに実家の転勤で仕方なくマジすかへ転入してきたらしいからな。未知数やわ」

「ヤンキーじゃないフツーのお嬢様か。興味ないね。階段をのぼって、アタシにタイマンはれるやつ以外は、ぜんっぜん興味ない」
738名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:39:06.16 ID:9T7RTQFS
おたべと廊下でそんな話をした。
ここ最近はケンカもなく平和すぎてアクビが出るくらい退屈だ。

ネズミも最近はあんまりかまってくれないしな…


あーあ、前田みたいにすこしは骨のあるやつ、いねーかなぁ…
屋上で寝転び空を見上げた。

今日もネズミは学校に来ていない。
ひとりの屋上は広すぎる。
そばにいてくれよ、ネズミ…
739名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:41:28.92 ID:9T7RTQFS
校庭からキャッキャと女子のはしゃぐ声がした。
マジ女じゃありえない声の部類だ。

でも、聴き覚えのある声。

イヤな予感がして、立ち上がった。
見下ろした校庭には、見慣れない制服の少女と、ピンクのパーカーにリュックをせおった…

「ネネネネネズミ!なんで?!」
740名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:44:07.94 ID:9T7RTQFS
はしゃぐネズミの姿。隣にいるのはおそらく、おたべの言っていた転入生だ。目を疑う。

ネズミがはしゃぐ…??

階段をかけおりた。
走った。人混みをかきわけた。

「ネズミィ!」
「キャハハハ、あ、センター」
「ど、どういうことだ!こ、こいつは?」

息をきらし髪を乱し、笑顔のネズミに聞く。
741名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:47:14.00 ID:9T7RTQFS
「関西から転校してきた、みるきーちゃん。」
「みるきーいいます。よろしくお頼もうしますー」

ガッ!こいつも関西弁!ムカつく!

「な、なんかもう、仲良さそうじゃないか…」

「ああ、うん。偶然、あっしとみるきーちゃん、名字が同じでね。文房具屋で印鑑買おうとしたら手がふれあっちゃったんす。ハハハ、ひと昔前のドラマみたい。」
742名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:49:40.02 ID:9T7RTQFS
は、はぁ???
そんなこと???
そんなことで鉄壁のネズミさんが?
アタシなんかすっごく努力して努力してやっとダチに…

は、はぁ???

「そうなんですー話してみたらなんか初めて会った気がしないくらい打ち解けちゃってぇ」

キャハハハ、と笑いあうネズミと関西の女。
目眩がする…
な、なんでだ神様…
743名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:51:55.50 ID:9T7RTQFS
頭をガツンと叩かれたような最悪の衝撃。
胸が切り裂かれそうだ。

呆然と立ち尽くしていると、
ネズミが関西の女の腰に手をまわした。

く、くちがチュウのカタチになっている!
関西の女も嬉しそうに口を尖らせて、そこに合わせる。

ち、チューした?
今、チューしたネズミから?
ネズミから?

は、はははは…

アタシは耐えられなくて気絶した。
744名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:54:34.43 ID:9T7RTQFS
「センター」

うるさい。

「センター」

うるさい。ほっといてくれ。

「センター」

体を揺らす手を掴んで起きると、ネズミの顔が近くにあった。

「センター、心配したよ」

う、うるさい〜
ネズミのバカ〜

涙がにじんだ瞳を悟られたくなくて、顔をゴシゴシした。
745名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 22:57:57.91 ID:9T7RTQFS
「いつまでたっても起きないんだもん」
「ネズミ、なんなんだ、あの女。アタシは許さない」

「あの女?」
「転校生だよ!」

「こんな時期に転校生なんていないよ。なにいってるのかな、センター」

えっ
746名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 23:00:04.06 ID:9T7RTQFS
「それよりあっしがオヤジのワガママで二週間も海外に連れてかれてて、さみしがってるだろうなセンター、と思ってたらさ、部室でぐっすり寝てるんだもん。何度も起こしたのにさ、もう帰っちゃおうかと思った」

え…

あれ、あの関西の女ってのは、ゆ、夢…???
ネズミのチューも…夢…?
747名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 23:03:05.52 ID:9T7RTQFS
「わ、悪かったネズミ!変な夢をみてたんだ!会えなくて寂しかったよ!」

「素直なセンターさん」

ネズミが腰に手をまわしてきた。

ふ、ふふふははは!
さみしすぎてあんな夢みただけだったんだ!
ホ、ホッ…!!

ネズミと、長い長いくちづけを交わした。
748名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 23:05:28.57 ID:9T7RTQFS
翌日。

「おーいお前ら聞けー!新しい先生を紹介する!」

教室に入ってきたのは、白いスーツを着た、髪の長い若い女だった。

その女はシナシナと教壇に上がり、
「はじめまして。大阪からきました、わ…」

やめろおおおおおお!!!!!


(完)
749名無しさん@秘密の花園:2013/01/26(土) 23:16:51.47 ID:Nr2AI9TM
また夢オチの人かw
750名無しさん@秘密の花園:2013/01/27(日) 01:14:44.06 ID:XtjSISFA
夢だけど、夢じゃなかった!
751名無しさん@秘密の花園:2013/01/27(日) 01:48:34.57 ID:aip4/u4l
ワロタw
そして久しぶりに甘々センネズ読めてよかった!
752名無しさん@秘密の花園:2013/01/27(日) 06:02:32.67 ID:R1te/i9p
夢オチの人好きー
753名無しさん@秘密の花園:2013/01/27(日) 07:46:31.88 ID:RTZZbnTK
GJ
こんなことになったらセンター暴れ狂うなww
754名無しさん@秘密の花園:2013/01/27(日) 08:43:50.56 ID:O2s1aH0D
誰もいなくなったー
755名無しさん@秘密の花園:2013/01/29(火) 01:03:30.08 ID:WzUeVr3Z
過疎率ハンパない…( ;´Д`)センネズください
756名無しさん@秘密の花園:2013/01/29(火) 08:00:36.75 ID:hnugEJvi
残念ながらセンネズヲタ達は今中の人のカップリングに夢中なようでw
757名無しさん@秘密の花園:2013/01/29(火) 23:28:11.02 ID:3J6Z2s2i
過去に何度か投稿した者です。

ちっと過疎ってるので、頑張って来週中には書いてみます!

でも期待しないでね。叩かないでね。

その間短編でもどなたかいらっしゃればいいですね。
758名無しさん@秘密の花園:2013/01/30(水) 01:55:02.32 ID:AByGip7r
叩くものですか!

最近スレでの萌え語りもなくなっちゃったから過疎って見えるんだよなー
759名無しさん@秘密の花園:2013/01/30(水) 09:10:47.33 ID:HMBtIqQF
>>757
お待ちしとりますうううううううう\(^o^)/
760名無しさん@秘密の花園:2013/01/31(木) 00:38:09.20 ID:k3gt6zi/
過去に投稿した作家さん沢山居るけど
どなただろう
wktk…
761名無しさん@秘密の花園:2013/02/03(日) 16:52:27.91 ID:tOJINPgD
|ω^)∀^)
762名無しさん@秘密の花園:2013/02/04(月) 21:10:13.65 ID:tQxoETmz
>>761
くっついちゃってどしたの?
763名無しさん@秘密の花園:2013/02/05(火) 06:43:14.55 ID:Uo7ff3/l
今日ネット出来ないんで屋上の保守よろしく!
764名無しさん@秘密の花園:2013/02/07(木) 17:19:34.44 ID:61VHe86K
久しぶりに投下
>>757さんじゃないです



薄暗い部屋、床には互いの制服が散らばったままで事の余韻を色濃く感じさせる。
微かな感触。前髪に触れるくすぐったさにネズミは目を覚ました。
ゆっくりとまぶたを開くとセンターの白い腕が目に入る。
「ん…なに?」
「悪い、起こすつもりじゃなかった」
「そっか」
まだ微睡みの中にいるのか、いつもより甘ったるいネズミの声にセンターの返事もつられて柔らかくなる。
センターはその長い指をネズミの前髪から離すと、そのまま彼女の鎖骨辺りに腕を乗せた。
「センター、重い」
眉根を寄せるネズミをセンターはじっと見つめる。
外気に触れて冷えたネズミの鎖骨や肩口を少し撫でて、それからセンターは口を開いた。
「お前の寝顔、見てた」
その言葉に、ネズミはまた一つ眉間にシワを増やした。
それには無防備な寝姿を見られたことの恥ずかしさと居心地の悪さが込められているようだった。
ネズミは乗せられた腕を払うと、寝返りをうちセンターに背を向ける。
その拍子にネズミの黒髪が首元から肩甲骨を流れて白いシーツへ広がった。
ネズミの態度はまるで子どものようだというのに、センターの目に映る彼女の姿は酷く女性的な魅力を醸していた。
「ネズミは学校じゃ悪い顔しかしねえから」
「…そんなこともないさ」
ネズミの背骨のくぼみを、センターは指でなぞるように触れる。
ぴくりと揺れる肩に満足感を覚えると、センターはネズミのお腹に腕を回した。
「可愛かったぞ、寝顔」
「うるせえ」
ネズミの乱暴に吐き捨てた言葉は、センターにはなんの効果もない。
『今、不機嫌な顔してんだろうな』
センターはネズミの顔を覗きこむように頭を上げると、丁度振り向いたネズミと目があった。
「なに」
上目にセンターを見るネズミは、やはり心底不愉快であると言わんばかりの表情である。
予想通りの反応と、予想外のある一点に思わずセンターの頬が緩む。
「なに笑ってんだ」
その様子に刺々しいネズミの声すら可愛く思える。
「いや…顔、赤いから」
センターの発言にネズミは何か言いたげだったが結局言葉にはならず、再びセンターに背を向けるだけだった。
「こっち向けよ」
「いやだ」
お腹に回された腕をほどきながらネズミは答える。
センターが解かれて所在のなくなった手でネズミの腕に触れれば「ベタベタするな」と一蹴された。
765名無しさん@秘密の花園:2013/02/07(木) 17:23:04.22 ID:61VHe86K
「今更ベタベタするなと言われてもな」
そう言ってセンターは密着するように後ろからネズミを抱き締めた。
静かな室内に布団の擦れる音だけが響いた。
ネズミの悪態ももう聞こえてこない。
センターはネズミの首元に顔を埋める。
何度か軽く口づけネズミが反応を示せば、今度は首筋に舌を這わせた。
ゆっくりとネズミ自身を味わうようになぞるセンターの舌は、再び白い肌を紅潮させていく。
「…っ、ん…」
「ネズミ」
ネズミの腹部にあったセンターの手はいつのまにか胸元まで上っていて、その膨らみを包むように触れていた。
柔らかなその感触を確かめるようにゆっくりと動かされるその手つきに
ネズミはどこかもどかしくなるような感触を覚える。
つい先程までの行為を思い出すかのようにネズミの身体は敏感にセンターを感じ取った。
「…っふ、…は、ぁ」
甘く吐息を漏らすネズミに掻き立てられるように、センターは肩口へ甘噛みした。
「っん…ばか、噛むなよ」
「悪い」
そう言ってセンターは一度身体を離すと、ネズミを仰向けに寝かせる。
覆い被さるように身体を重ねればネズミもセンターの背中へ腕を回した。
センターが頬に軽く口づけると、ネズミは目を閉じてさらにセンターを抱き寄せた。
ネズミに口づけながらセンターは再び膨らみに手を伸ばす。
その中心を何度も親指の腹で擦れば、そのたびにネズミは肩を揺らした。
「んっ…ぁ、あっ」
「お前の不機嫌そうな顔も、感じてる顔も、寝顔も、全部好きだ…」
返事を待たずにセンターは今日何度目かわからない口づけを落とした。
ネズミの濡れた口唇を指で拭う。
「…っはぁ…センター、お前だけだ。私を見ていいのは…」
センターはそんなネズミを見ながら、熱のこもった目を細める。
センターは待ちきれないとばかりにその手をネズミの腰に滑らせた。

おわり
766名無しさん@秘密の花園:2013/02/07(木) 17:51:32.31 ID:FcaWPugT
ハァハァハァハァ(*′∀`*)かわええのうかわええのう
767名無しさん@秘密の花園:2013/02/07(木) 18:41:03.64 ID:/WfIZrbA
いつまでたっても素直じゃないネズミさんかわゆす
768名無しさん@秘密の花園:2013/02/08(金) 23:36:09.95 ID:epHdZDsQ
新作来たー! いいよいいよかわいいよセンネズ
769名無しさん@秘密の花園:2013/02/09(土) 03:35:18.67 ID:CEXPml10
GJです!
こういう、素直じゃない恋人同士のイチャイチャ好きだー!
でも結局デレちゃう乙女ネズミさん可愛い
770名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 19:33:04.19 ID:M3Lxw5fE
>>717
キュッと蛇口を閉める音と共に、勢いよく出ていた水も排水口へと流れて消える。
「今日だけで何人だ?」
「さっきので3人目、かな」
綺麗になった拳をハンカチで拭いながら、センターは曖昧さの残る答えを返した。
あれ以来、私は再びセンターと共にいる。
ここ最近は下剋上を狙う馬鹿が増えたせいで私一人では格好の的である。
そこで必然的にセンターが私にくっついてくる形になったとも言えなくもない。
以前、矢場久根にやられた時あまり深く口を出してはこなかったセンターだが、その実かなり気にしていたようだ。
とは言え、私一人のときに狙われることは少なからずあった。
参謀役だから喧嘩は弱いのだろうという、いかにも頭の悪い思考のやつに私が負けるわけもないのだが。
「こうも弱いとつまんねえな」
独り言のように呟いたセンターの視線は、何も見ていないようだった。
私が「そうだね」とだけ答えると、センターはそれには返事をせずに歩き出した。
多分、屋上へ行くのだろう。
私はセンターの後は追わず、相変わらずどこかしらで喧嘩の声が響いている廊下を歩いていた。
フォンデュ達はいつもどこのチームがやばいだとかあいつがやられたらしいとか下らない噂話に徹している。
そんなんだからいつまでたっても弱えんだよ、とも思うがその下らない噂話にごくまれに有益な情報が含まれていることもあるのだ。
面白い話は落ちてないかと歩いていたら、あれだけうるさかった廊下が一瞬にして静まり返った。
そしてその静寂もまた一瞬で、すぐに今まで以上の喧騒がその場を満たす。
うるさいヤンキー共の先にあるのは、ラッパッパ部室への階段だった。
野次馬丸出しで集まっていた黄色いジャージ達の会話が耳に入る。
「すっげえ勢いで蹴り落とされたな…」
「しかもゲキカラ、持ってたエンピツへし折ってたぞ」
「うわあ…」
どうやら果敢にも階段を登り、ゲキカラに蹴落とされた馬鹿がいるらしい。
ゲキカラを諌めているのであろう、学ランとおたべの声が部室から聞こえている。
「あんなに切れてるゲキカラ久しぶりにみたぜ、中辛どころじゃねえ」
「しっかしタイミングがわるかったよなあ、センターも」
フォンデュの一人が放った言葉に私の眉根がぴくりと動いた。
あの馬鹿、一体なにをやってんだ。
771名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 19:35:54.47 ID:M3Lxw5fE
ぎゃあぎゃあうるさい低偏差値共を尻目に見ると、私に気づいた人垣は自然に道を開けた。
ということはやはり果敢にも階段を登った馬鹿はセンターなのだろう。
十戒じゃあないんスから。一言呟いて階段へ近づく。
「おい」
私は呆れ果てた眼差しを階段の下で寝転がる馬鹿に向ける。
「何寝てんだ、センター」
センターは私に視線だけ寄越すと、無言で起こせと催促した。
だらしなく伸ばされた腕を仕方なく引っ張り無理矢理上体を起き上がらせる。
私が来た時点で、周りのヤンキーたちは興味を別のところへ移したらしく散り散りに去っていった。
皆センターの次の動きが気になっていただけらしい。
気づけば階段下には二人だけになっていた。
立ち上がり汚れた制服をはらうセンターを見ながら心の中でため息をつく。
「お前、なに考えてんのかと思ったら…はぁ」
今度は本当にため息が出た。
最近は色々ありすぎて忘れていたが、こいつは御しがたい馬鹿なのだ。
思ったことは即行動に移さなきゃ気が済まねえ、そういうやつだった。
そしてこの学校には考えるより先に喧嘩をしたがるこいつみたいなヤツしかいない。
こんなやつに惹かれている自分にも嫌気が差してきそうになってきたころ、センターが口を開いた。
「最近、マジになれる喧嘩がなかったからな」
「だからってなんでゲキカラなんだよ」
再び二人で廊下を歩きながら、事の詳細を尋ねる。
「あいつとはまだケリをつけてねえ」
「ゲキカラは、理由を見つけると言ってたんだろう」
「私は理由は見つかったか聞きに行っただけだ。なにもいきなり殴りかかったわけじゃない」
「じゃあなんでお前は階段の下で寝てたんだ」
話の道筋が余計に馬鹿馬鹿しい方向へ流れている気がする。
甘口になったとはいえ、元々はマトモに話が通じる相手でもなかったことを今更思い出す。
「ゲキカラ、…追試の勉強中だったんだよ」
センターの話を要約すれば、勉強のストレスで中辛になりかけていたところを、
センターの不躾な部室訪問のせいで一段飛ばしにゲキカラになってしまったということらしい。
有無を言わさず蹴り飛ばされ結局センターは喧嘩になる前に退場させられたのだ。
なるほど、エンピツを持ってたのはそういう理由だったんスね。
772名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 19:39:21.29 ID:M3Lxw5fE
一連の流れのせいで、ゲキカラも追試が終われば落ち着くだろ、とよくわからないフォローを入れるハメになってしまった。
何よりヤツがこれ以上ダブっても困る。
しばらくゲキカラには手を出さないようセンターには釘を指しておいた。
結局例の部屋、私が私物化している教室に二人して戻った。
センターは壁際に並べられたベンチに座り、置いてあった鞄からいつものドイツ文学を取り出した。
私は無造作に置いてある椅子におもむろに腰を下ろし、読書に集中し始めた彼女を黙って観察した。
ページを捲るスピードは随分とゆっくりで、すでに何度も読んでいるのであろう、文庫の角は少し折れていた。
私とセンターの関係に大きな変化はなかった。
あの日、私が彼女の前で二度目の涙を流した日。センターは私のそれを受け入れた。
翌日には屋上でいつも通り話をして、いつも通り別々に帰路についた。
ただ不意に視線が絡まると今でも私は緊張してしまう。
自分の燻っていた想いとそれを受け入れた自分自身にまだ順応しきれていなかった。
視線を交えたとき、センターは私に口付けることもあればただ微笑むだけのときもあった。
じっと彼女を見つめているとセンターは本から顔を上げて見つめ返してきた。
「どうした?」
「どうもしないけど」
「ずっと見てただろ」
見てたよ、見てただけだ。心の中で反論して「別に」とだけ返事をした。
センターは柔らかく微笑む。
その笑顔に私は以前のような痛みは感じなくなっていたが、今度はまた別の、
焦燥にも似た痛みが芽生えるのを感じていた。
いつか、センターに乱暴に投げつけた言葉を思い出す。
私に期待するな、なんて。
期待しているのはあっしのほうじゃないっスか…。
嫌気の差すような矛盾を口にしてしまうのが私の性質だとすれば、
だから真っ直ぐなセンターにこんなにも私は惹き付けられるのかもしれない。
センターは文庫本を鞄にしまい、立ち上がった。
「帰るのか?」
「いや…」
鞄を机に置くと、センターは私に歩み寄る。期待するように、再び胸が痛んだ。
「ネズミが構って欲しそうな顔してるからな」
「してねえよ」
少しムッとして言い返す。
私が座る椅子の肘掛けにセンターは片手をついた。
その動作は酷くゆっくりと感じられたのに、気づけば私の唇は塞がれていた。
773名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 19:43:16.65 ID:M3Lxw5fE
椅子の支柱がキシと鳴って、センターが体重を掛けているのがわかる。
何度か軽く触れ合うとセンターは顔を離した。
離れた瞬間に感じる名残惜しさ、それを口に出来ないのがもどかしい。
センターは私のフードを取りながら、何か言いたげな私に気付いた様子だった。
「言いたいことがあるなら、言えよ」
センターは肘掛けに両手をついて、高圧的ともとれる態度で私を見た。
睨み付けるような瞳とは別に、軽く上がった口角がセンターがこの状況を楽しんでいることを伝えている。
「私をからかうな」
立ち上がろうと肩を押せば、センターは思いの外あっさりと離れた。
私は意味もなくベンチのそばまで歩き、壁の落書きを見るともなく見つめた。
「ネズミ」
「なんだよ」
「私は、素直に感情をぶつけてくれた方が嬉しいんだ」
「私にそんなものを求めるなよ」
「別に求めてる訳じゃない」
そう言って、いつもの余裕のある態度でセンターは私に歩み寄った。
コツ、とローファーが音をたてるのを聞いていると、横からセンターの腕が伸びてきて私の髪を梳いた。
私はセンターのほうへ向き直って一つ息を吐く。
それが少し震えていたのが笑えて、気付けばほとんど無意識にセンターのカーディガンを握っていた。
センターが一歩身を寄せてきたので、彼女の髪の中に手を入れて、引き寄せるままに口付ける。
顔が熱い。というか耳まで熱い。彼女の腕が腰に回されたとき、肌が粟立つのを感じた。
センターはリップ音を鳴らしながらわざと軽く口付ける。
私は抗議するようにそんな彼女の下唇を軽く噛んで、腕に力を込める。
「もっとして…」
自分の熱を孕んだ声がやたらと大きく聞こえて余計に羞恥を感じたが、
腰に回された腕が強く私を抱き寄せたのでそれもすぐに消えてしまった。
彼女にも、もうからかいの表情はない。
真っ直ぐ私を見詰める目は、今までに見たことのないセンターだった。
緩慢にすら感じる動作でセンターは顔を寄せる。
さっきの戯れのようなキスとは違う、もっと熱のこもった感触が私を支配する。
私の唇を食むセンターに、応えるようにやり返す。それを何度か繰り返していると、不意に、舌で唇を撫でられた。
濡れた感触に思わず息が漏れる。
センターの舌はそのまま口内へと侵入してきて、私の舌を絡めとった。
舌が触れ合う度にさっきよりずっと水っぽい音が聞こえてきて、ざらついた感触に背筋が震える。
二人の吐息と唾液の絡まる音が余計に私を酔わせた。
774名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 19:47:38.48 ID:M3Lxw5fE
気付けば私はセンターにしがみつくようにして、この生々しい感触をひたすらに味わっていた。
唇を吸われて、上顎を舐められて、息が苦しい。
「…はぁっ、…ん」
センターの手は私の頬を撫でて、そのまま首筋まで下りてきた。
指先で首や鎖骨の形をなぞるように触れられて、その度に焦れるような胸の痛みは増していく。
思わずその腕をつかんで、顔を離した。センターの濡れた唇が目に入る。
「…センター」
「ん…?」
「これ以上は、よくない」
センターは私の唇を親指で拭いながら、言葉の意味を理解しようと考えているようだった。
「それは…、ここが学校だからか?」
「そうだよ」
ここまでしておいて今さら過ぎる気もするが、これ以上はマズイと思ったのだ。
それは私の経験と、テッペンという立場を省みた結果だった。
汚いやり方で牙城を崩そうとするやつは必ずいるんだ、私がそうであるように。
こんなときでも案外、冷静な部分は残ってるもんだなと自分自身に感心した。
センターはこういうとき素直に私の意見を受け入れる。それを示すように、腰に回された腕の力が緩む。
それなのに私が身体を離すことは許してくれなかった。
「…ここまでしといて、それはないぜ」
私の肩に頭を預けてセンターが呟いた。熱っぽい吐息が首にかかる。
「だめだよ、センター」
私自身も離れがたい思いを殺してセンターの肩を押せば、彼女は顔を上げた。
「誘ったのはネズミのほうだろう?」
「っ別に、誘ったとかじゃ」
「その気にさせたのはお前じゃないか」
「違う!」
乱暴にフードを被って顔を隠す。
冷静さを取り戻した分、今になって居たたまれないほどの恥ずかしさが込み上げてきた。
くるりとセンターに背を向けて腕をほどく。
もう帰るとだけ言って私は扉のほうへ歩き出した。
子どもじみた態度だとはわかっていたが、センターの顔を見るのが恥ずかしかった。
「ネズミ」
「なに…」
足を止めて、振り向かずに返事をした。
「家まで送る」
言葉の真意は考えるまでもなかった。
私はやはり振り向かぬまま「好きにしろ…」と小さく呟いた。
775名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 19:51:46.08 ID:M3Lxw5fE
人を自分の家に招くのは初めてだった。
広いだけでハリボテのような家はそれなりに快適だったが、私が家にいることはほとんどなかった。
センターはお邪魔しますと一言添えてから行儀良く靴を揃えて家に上がった。
つくづく変わったやつだと思う。
考えてみれば、私達の繋がりは馬路女の外では非常に希薄だった。
私は普段のセンターがどのような人間なのかなにも知らないし、きっとセンターも私のことを知らないだろう。
まったく、変な関係っスね。
自室のドアを開けるとセンターも私に続いて部屋に入った。
部屋に入ると左奥にベッド、その手前に少々大袈裟なカウチソファとテレビやオーディオ機器がセットされている。
右奥には机と本棚、それにバスルームとクローゼットルームに繋がるドアがあるだけで
それなりの広さがある部屋にも関わらず必要最低限の物しかないように見える。
センターは新鮮な面持ちで私の部屋を見回していた。
私は背負っていたデイパックを下ろすと、いつものようにデスクチェアに掛ける。
机の上にはいつか読んだヘッセが置いたままで、ふと何か新しい本を買おうと思った。
不意に背中に温もりを感じる。
毛の長いカーペットが足音を飲み込むせいで、抱き締められるまでセンターが傍に来たことにさえ気づかなかった。
「ネズミ」
腕ごとぎゅっと抱き締められる。首だけで振り向くとそのまま口付けられた。
囀りのような音を鳴らして、頬にも同じように唇が降ってくる。
学校での行為が思い起こされて、また耳が熱くなっているのがわかった。
私のお腹に回っていたセンターの手は、気づけばパーカーの中にまで侵入していた。
制服越しにセンターの少し高い体温を感じる。
ここは私の部屋でそれに抵抗する理由はもうなかったし、胸の内ではあの痛みがズキズキと私を急かしていた。
私はセンターの手を引いて、自分のベッドへ腰掛ける。
センターは私の隣に腰かけるとフードを脱がせて今日何度目かわからないキスをした。
それは徐々に深くなり、舌を絡めればセンターが甘さを含んだ吐息を漏らした。
吐息すら愛しくて、陳腐な表現にだとわかっていても本当に胸が締め付けられてるみたいだと思った。
センターの手が指ぬきの手袋を脱がし、パーカーも床に落とした。
776名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 19:56:23.54 ID:M3Lxw5fE
ベッドに仰向けに倒されて頬や瞼に口付けられる。
セーラー服のスカーフを引き抜かれたとき、化繊の乾いた音がやたらと大きく聞こえた。
センターは耳許に顔を埋めるとそこに舌を這わせた。
濡れた感触にピクリと頭が揺れて、思わずカーディガンの袖を掴む。
センターはそんな私を無視して、耳のへりを唇でなぞった。
むず痒い刺激に息が荒くなる。
「ん…は、ぁ…」
耳の窪みをセンターの舌が撫でる度、水音が脳まで響いているような気分になる。
首筋まで舌が這ってきたとき、まるで肉食獣に襲われているような気分になった。
今こいつの目、多分ギラギラしてる…。
頭の片隅でそんなことを考えていたが、制服の中に手を差し込まれ、直接肌に触れられるとそんな余裕もなくなった。
センターの掌が肌の上を滑る度、肌が粟立つ。
同時に首や喉を愛撫され続けていて、身体は熱くなるばかりだった。
「っ…ぁ、っはぁ」
もどかしげにシーツの上をさ迷っていた手で、センターの前髪を耳にかけてやる。
「ん、ネズミ…」
柔く微笑んだ彼女の目は、やはり獰猛に光っているように見えた。
センターは身体を起こし、私の制服の胸元をくつろげるとそのまま裾をたくしあげ簡単に脱がせてしまった。
普段ほぼ肌を露出しない私は、背中に腕を回され下着を外されるときには羞恥で泣きたくなるほどだった。
「はぁっ…あんまり、見んな…」
「…やだよ、見たい」
そう言って、センターは私の胸へと手を滑らせる。
センターは膨らみを掌でやわやわと包みこむと、ゆっくりと指に力を込めた。
ゾクゾクする。息を吐き出す度に上擦った声が混じった。
「ぁ…はぁ、っん…」
感触を楽しんでいるのか、私の様子を見て楽しんでいるのか判断はつかないが、彼女はそれを何度か繰り返す。
指で中心を摘まれると、より直接的な刺激に背中が反った。
「あっ…、んんっ」
「ネズミ…えろいよ、声」
「んっ、やぁっ…ぁ…」
センターの薄く開いた唇は、彼女自身も興奮していることを伝えていた。
胸を弄びながら、彼女は私の鎖骨に軽く歯を立てて噛みつくように口付けた。
そのまま胸にも歯を立てると、強く吸われてそこには赤い痕がついた。
センターは自分の残した痕を満足げに撫でると、膨らみの中心にも舌を這わせた。
ぬるりとまとわりつくような感触に反射的に身体が強張る。
内側から身体を溶かすような熱が増していく。
「んぅっ…あぁっ…」
頭を押して離してと懇願してみても、それはセンターを煽るだけだった。
777名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 20:00:49.68 ID:M3Lxw5fE
わざとらしく水音を響かせながら、センターの舌がそれを押し潰す。
片方は手で、もう片方を唇と舌で弄ばれながら、私は敏感に反応する身体をただ悶えさせることしかできなかった。
手の甲で口を押さえてみても、ん、ん、と声にならない声がこぼれる。
気付けばセンターの手は私の胸からスカートの下へ潜り、タイツ越しに太ももを撫でている。
無意識に膝と膝を擦り合わせて堪えていたため、センターは半ば強引に内腿へと腕を潜り込ませた。
「脚、力抜いて」
センターは爪で軽く引っ掻くようにして、内腿から脚の付け根まで指を滑らせる。
ピクンと揺れた腰に満足げな表情のセンターは、タイツと一緒に下着を脱がせた。
スカートも取られ、私は本当に無防備な状態にされた。
閉じていた膝をゆっくりと広げられると、センターはそこに身体を割り込ませる。
指で脚の付け根をなぞられて、腰が揺れる。
センターは焦らすように指でなぞった後、ようやくソコに触れた。
それだけでビクリと大袈裟に腰が揺れた。
裂け目に沿わせるように指を往復させると、粘度の高い、濡れた音がした。
「っ…ぅ、あ」
溢れ出た液体を塗りつけるように、センターの指が上下する。
敏感に膨らんだ部分を指が撫でると、一層高い声が漏れた。
強すぎる刺激にこもっていく熱をどうにかしたくて、シーツを強く握りしめる。
センターは空いたほう手で私の顔にかかった髪をはらった。
それから目尻を撫でられて、いつの間にか自分が涙を流していたことに気づく。
それはきっと生理的なものだったが、涙を拭うセンターの手つきは酷く優しかった。
「あ、ぁっ…センター…」
頬を撫でるセンターの手をつかんで、自分から指を絡める。
「ん…、ネズミ」
再び首許に顔を埋めたセンターは、まるで舌で味わうかのように首筋を舐め上げた。
熱っぽい吐息を漏らしながら私へ触れるセンターに、ただただ好きだという感情が溢れる。
センターの指は、ほぐすように緩やかな動きで私の濡れた入口をなぞりだした。
センターの指にぐっと力が込もって、ゆっくりと私の中に侵入してきたのがわかる。
初めての感覚に、全身が強張った。誰にも触れられたことのない場所への強い違和感、しかし不快な感覚はまるでなかった。
「っ…ぁ、っは…」
息が震える。センターが不安げに痛いか?と聞いてきたけど、上手く返事ができずにただ頭を横に振った。
778名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 20:05:17.97 ID:M3Lxw5fE
センターは隙間を押し広げるようにして、徐々に私の中に指を埋めた。
探るように中から押さえられると、じわりと溶かすような熱がまた身体中に広がった。
無意識に下肢に力が入る。
センターは長い指をゆっくり引き抜いては卑猥な音を立てながら沈めるのを繰り返した。
「っぁ、あ…」
「は…ネズミっ…」
私を見下ろすセンターはまるで何かに酔ったような目をしていた。
センターは濡れた指でソコを一度撫でると、今度は二本の指を押し入れた。
明らかに質量の増した圧迫感に、息が出来なくなるような気がした。
少しの痛みを伴いながら、それは私の中に飲み込まれた。
私は眉根を寄せ、唇を噛んで、鈍い痛みと、それ以上の快感に耐える。
上壁をなぞるように動かされると、今までにない感覚に身をよじった。
「っあぁ…あっ…!」
「これ…、いい?」
「はっ…やあっ…っぁ…」
「ネズミ、えろいって」
センターの開いた唇から、吐息のような呟きがこぼれる。
何度もそこを押さえるようにセンターの指が動くと、その度にぐちゅ、と酷く卑猥な音が響いた。
センターが動く度、彼女の長い前髪が揺れる。
自分の身体が彼女を締め付けると、そのせいで余計に強くセンターを感じて、私は彼女の首にしがみついて悶えるしかなかった。
「あ…っ、気持ちいい…っセンタぁ…」
「ネズミ、好きだ…」
何度も攻め立てられ、センターの声すらどうしようもなく私を煽った。
「はっ…私も…」
「ネズミ」
「っん、…好き、っ好きだ…」
同じところを執拗に攻められ、もう限界だった。
シーツに背中を押し付けるように身体が沿ると、意思に反して大きく腰が震えた。
「ぁっ、センターっ、…ぁあっ!…」
ビクビクと勝手に揺れる腰と波のようにやってくる快感を、息を飲んでやりすごす。
緊張していた身体からようやく力が抜ける。センターの首に回していた腕を解いて、力なくシーツに投げた。
センターは私の身体が落ち着くまでその手を動かさなかったが、中に感じるだけで、私は声をあげてしまいそうだった。
脱力した私を見て、センターはようやく指を引き抜いた。
その動きにも大袈裟なくらい肩が震える。
「ぁっ…はあっ…はぁっ…」
「大丈夫か?」
肩で息をする私にセンターは労るように声をかける。
私は頷くだけの返事をして、目を閉じた。
身体中が熱くて、首筋に汗が流れるのを感じたが指を動かすことすら気だるかった。
779名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 20:10:44.21 ID:M3Lxw5fE
髪を撫でられる感触が心地好い。
スプリングが少し軋んで、センターが隣に寝そべったのだとわかる。
センターの指が私の輪郭や唇を無意味になぞりだして、きっとこの時間を楽しんでいるのだろうと思った。
私がその手を掴んだら、されるがままに大人しくなった。
「ネズミ、好きだ」
小さな声で、センターが呟く。
彼女の少し低い、掠れた声は、今はもう私を苦しめることはなかった。
目を開ければセンターと目が合う。
私はずり落ちかけている布団を引っ張ると頭まで被って背を向けた。
「言ってくれないのか?」
背中にセンターの声を聞きつつ、行為中に口走ったことを何故か後悔した。
「無視するなよ」
「ちゃんと聞いてる。無視してるわけじゃない」
「さっきは言ってくれただろ」
絶対この状況を楽しんでいるだろ、センター。
わざとらしく言うセンターを一瞥すると、やはり愉快そうに口角を上げていた。
「言ったならいいだろ」
やはり私の想いは口から出てきてはくれなくて、投げやりな言葉をかけることしか出来なかった。
私は起きあがると、布団で身体を隠したまま床に落ちたパーカーを探した。
散乱した制服の下にそれを見付けると、拾い上げて素肌に羽織りフードも被った。
身体を動かすと、下腹部にかすかな違和感、という程度の鈍い痛みを感じる。
センターの顔を見たくない。というよりは見れない。
私達に甘ったるいピロートークは期待できないな、と心の中で笑った。
「…シャワー浴びてくる。そこの本、読みたいものがあったら読んでていいから」
「ああ」
ベッドから降り、制服を拾いながらセンターへ声をかける。
立ち上がると身体は乱闘の後みたいに重かった。
私の本棚には、センターの好みそうな本はほんの数冊しかないだろう。
やっぱり、何か新しい本を買おう。
それからゲキカラについてと、あの忌々しいオタベのこともセンターと話さなければ。
私達二人でテッペンなのだ。
「…テッペンを守るってのも、なかなか面白いかもしれやせんね」
独りごちてバスルームの扉を開けた。

ネズミという外皮の中身はどんな人間なのだろう、それが本当に醜く爛れていたのか私にはわからなくなった。
ただのメタファだったものが現実のこととダブって見えた。
私は隠していた肌を彼女に晒し、センターは私のすべてを受け入れていた。
ならば、私達の関係は変わらないんだろう。何があっても。
世界に亀裂を入れたのは彼女だったのか、私自身だったのかはわからない。
ただ、破られた殼の外は目を開けていられないほど眩しかった。

おわり
780名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 21:22:47.36 ID:ewP+lynx
続ききたー
やっぱりネズミさんはツンデレが良いな
781名無しさん@秘密の花園:2013/02/14(木) 22:36:40.81 ID:78zGdCWI
ハァハァハァハァハァハァ(´Д` *)
782名無しさん@秘密の花園:2013/02/15(金) 01:28:19.36 ID:OatjJcfY
あううううっ萌えるっ
やっぱりセンネズが好きだっ
幸せな時間をありがとうございました!
783名無しさん@秘密の花園:2013/02/15(金) 12:13:03.57 ID:rxWeD5ef
続き来てたー!GJ!
ツンツンネズミさん可愛いな
抱かれてもそう簡単にはデレられないネズミさんに萌えるw
784名無しさん@秘密の花園:2013/02/15(金) 15:30:24.54 ID:xirI1lOr
センターはネズミと肌を重ね合うような行為でも自然体っぽい
逆にネズミはすごい意識して内心めちゃくちゃ恥ずかしがってたら萌える
ネズミは自分がネズミを演じていることを自覚しつつも、演じていないと自分を保っていられないと感じてて
それをセンターによってぶち壊されて余計にどうしていいかわからなくなってたらいい

っていうのを>>779を書いて思ったw
かなり間が空いた上に冗長な話になってしまってごめんなさい
なんかセンターが慣れてる感じなのはご愛嬌
785名無しさん@秘密の花園:2013/02/15(金) 19:07:52.15 ID:qIELVaJz
おお、新作キテター!素直に甘えられないネズミさん可愛いよ!

>>784
ほんと、作者さんの書きたい感じがよく出てたと思います
786名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 12:02:58.81 ID:E6qGGYyU
>>784
センターさんは裏表ないもんね
逆にネズミさんはどこまでが自分の素なのか演技なのか、自分でもよく分からなくなってそう
センターさんにその垣根をぶち壊されて、普段ネズミでいる時にも無意識に甘えみたいなのが表に出てくると萌えるよねw

ていうかこれセンターさんは一枚も脱いでないなwwwさすがwww
787名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 19:13:28.03 ID:LlWJBfyw
>>786
>普段ネズミでいる時にも無意識に甘えみたいなのが表に出てくると萌えるよねw

それめっちゃ萌える
それに自分で気づいて恥ずかしがってたらそれはそれで萌えるっていうw
788名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 21:22:19.10 ID:eA+AJOvN
>>786
センター一枚も抜いでないとか想像すると滾るなw
流石ゴッドハンド
789名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 23:33:18.36 ID:LlWJBfyw
ちょっとMっぽいネズミさん
Mってか病んでそう


“なぜ人を殺してはいけないんだろう。”
父親と顔を合わせる度、そんな言葉が頭に浮かぶ。
それは浮かんでも次の瞬間には忘れてしまう思い付きのようなもので、
ネズミには取るに足らない日常の一部だった。
私はいつだって良い気分でいたいんだ。
父親と話をして、今さら不愉快な気分になどならない。
だが、父親と二人でいる時には見えなくなっていたものが、今日はセンターのせいで浮き彫りにされた。
黒く澱んだ感情が頭をもたげて私を見つめ返してきた。
私は愛されるべき人間ではない、という確信に近い感情が私を支配しようと迫ってくる。
ああ、いるとわかっていたらセンターなんて連れてこなかったのに。
玄関でネズミは足を止めた。じっと床を見つめ、それから、先に部屋へ行っといてくれと言って
ネズミは普段は入ることのない部屋へと向かった。
センターはいつもと違うネズミの行動を詮索することはせず、ネズミの自室の扉を開いた。
閉じられたカーテンの隙間から射し込む光が壁に一筋の長い線を描いている。
オレンジ色の光は、この部屋の薄暗さをいっそう際立たせているようだった。
カーテンを開けようかとも思ったが、これからするであろう行為を想像してカーテンから手を離した。
ネズミはすぐに戻ってきた。
少々乱暴にドアを開け、デイパックを床へ放るとそのままベッドへ寝転んだ。
センターはその様子を黙ってみている。
ネズミは寝返りをうってセンターのほうを向き、カーテンから漏れる光の線をぼうっと見つめた。
「大丈夫か?」
一言声をかける。
何かあったことは確実だが、問い質したところでそれは私が解決できることではないのだろう、とセンターは思った。
「お父様との、ただの面談さ」
外の光に視線を向けたままネズミはそう呟いた。
程なくガレージから車のエンジン音が聞こえてきて、それはすぐにどこかへ走り去っていった。
壁を見ると、明るく射し込んでいた光はさっきより鈍く曖昧な線に変わっていた。
「センター、来て」
センターは言われるままベッドへ腰かける。
ネズミは依然壁の線に視線をやったままで、センターには彼女が何を考えているのかわからなかった。
沈黙の間、センターは光の線が徐々に滲んでいくのを眺めた。
ネズミはきっとそれすらも見ていないんだろう。
ベッドについていた腕を引かれて、ようやく二人の視線が交わる。
横向きに寝転んだまま、上目にセンターを見つめるその姿はイタズラする子どものようだった。
その子どもっぽい笑みが、センターにはひどく不安定なものに見えた。
790名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 23:36:43.63 ID:LlWJBfyw
腕を引くと、センターは優しく微笑んだ。
それを愛しく思うのに、思えば思うほど暗く重たいそれが私の心を浸食していく。
私が過去に犯した裏切りを、今ここで口汚く罵ってくれたら私はどんなに楽になれるだろうか。
そんなことを考えながらもう一度腕を引いて、キスを乞う。
優しく触れるそれに言いようもない息苦しさを覚えた。
強く噛みついてみるとがりっと嫌な感触がしてじわりと鉄の味が広がった。
「痛っ…なに」
何をするんだ、と避難がましい視線をネズミに向けながらセンターは痛みに顔を歪めていた。
その表情に少しの満足と、どうしようもない渇望を覚える。
ネズミの行動が理解できないというふうに、センターは眉間に皺を寄せた。
センターは唇を舐めると傷がピリと痛むのを感じた。
「ねえ、センター」
センターの身体を引き寄せながら、ネズミは甘ったるい声を出した。
「なんだ?」
「今日は、酷くしてよ」
そう言った彼女は、笑っているわけでも泣いてるわけでもなく、ただ願望を口にしているようだった。
「何を言ってる?そんなこと…」
「ねえ、酷いこといっぱいして」
センターの言葉を遮るようにネズミは言った。
優しく触れられても苦しいだけだ。だったら、最初から私を苦しめて。
あの男みたいに、私を無価値な人間なんだとだと知らしめてよ。
センターは無表情にネズミを見つめる。
肩に置かれていたネズミの手は、今はまるで誘うように身体を撫でている。
センターはその手を掴むと、強い力でシーツへ縫い付けた。
身動きとれない姿で、ネズミは満足げに笑う。
覆い被さるセンターの身体へ足を絡ませると、早くとせがんだ。
促されるまま貪るように口づける。
唇を抉じ開けるように舌を捩じ込んで、ネズミを味わった。
舌を吸い、わざと唾液を絡めてやればネズミは応えるように舌を差し出した。
口の端から溢れた唾液を拭うこともせず、舌を絡めればネズミの苦し気な吐息がセンターの耳を犯す。
顔を離せばネズミは飢えたような目をしてぼんやりとセンターを見ていた。
その姿に底知れぬ欲望がわき上がってくる。
センターは手の拘束を解いて、ネズミの制服の中へ手を入れた。
粟立った肌が、ネズミが興奮していることをセンターに伝えていた。
791名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 23:39:48.14 ID:LlWJBfyw
一糸纏わぬ姿にされたネズミは向かい合うようにセンターの膝の上に座らされていた。
センターはネズミの髪を耳にかけるとそこへ舌を這わせる。
ネズミが小さく声をあげると、耳の穴にまで舌を入れて執拗に愛撫した。
ネズミは首を反らして、響く音と与えられる刺激に必死に堪えている。
センターは耳への愛撫を中断するとネズミの薄く開いた口に指を捩じ込んた。
指の腹で舌を撫でればくぐもった声が漏れる。
「う、っはぁ…あ…」
上顎を軽くなぞり、彼女の中に埋めたときのように指を動かしてやる。
口の中を蹂躙されながらネズミは下腹部が熱くなるのを感じた。
センターは指を抜くと、それを塗りつけるようにしながら胸へ手を伸ばした。
手のひらに収まったそれを、形を変えるように揉んでみせる。
力を込め強く握れば、ネズミは痛みに顔を歪めた。
それでも、手のひらに当たるその中心は、すでに主張し始めていた。
「もうかたくなってるぞ」
「っぁ、んんっ…、っ」
そこを指で強く摘まめば鼻にかかったような声で鳴いた。
爪を立てて引っ掻いてやれば、背中がビクビクと震える。
ネズミに煽られたからか、無自覚に持っていたのかはわからないが、
気づけば嗜虐的とも言える欲望をすでにセンターは隠しきれなくなっていた。
いつも笑顔を張り付けているその幼っぽい顔の歪むのを、もっと見たいと思ってしまう。
柔らかな膨らみを強い力で揉みしだき、固くなったそこを押し潰すように刺激すれば、
その度にネズミは声をあげて、悶えるように腰をくねらせた。
ネズミはいつもとは違う乱暴に施される行為に酔っていた。
センターの手が鎖骨の下辺りに添えられる。
ぐっと爪が食い込むのを感じ、強く引っ掛かれるのを唇を噛んで耐えた。
血こそ出ていないものの赤く腫れたそこは熱をもっていて、
痛みを感じる度に私はセンターに傷付けられているのだという満足感が心に落ちた。
それからセンターはネズミを膝立ちにさせた。
ネズミが座っていた部分のニーソックスが濡れているのをみて軽く笑う。
ネズミの背中を抱くように胸元に顔を寄せると、その傷になぞるように舐めた。
ピリピリと肌を刺激する感触に、ネズミが反応する。
「っ痛…い」
「こういうのが、好きなんだろ?」
そう言って胸にも舌を這わせるセンター。
張りつめた中心の周りを円を描くように舌で撫でられると、もどかしい快感にセンターの髪を掴んだ。
「ん、…あっ…ぁっ」
「腰、揺れてる」
センターの手のひらが無意識に揺れていた腰を撫でた。
それは臀部から内腿まで滑り、わざと焦らすように太股を往復した。
792名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 23:42:28.93 ID:LlWJBfyw
焦らすだけ焦らすと、センターは再び胸への愛撫を始めた。
感触を楽しむように何度も唇で先端を挟まれて、思わず上体が反る。
「あ、っや、…それっ、やだ…っ」
「…やじゃないだろ?」
背中に腕を回され抱き締められてているせいで、ネズミはどう足掻いても
身体を芯から溶かすような刺激からは逃れることが出来なかった。
敏感に反応するネズミに、センターは自分の身体も熱くなっていることに気づいた。
その熱をぶつけるように、唇で愛撫していたそれをぐっと歯で挟む。
びくりとネズミの肩が揺れる。
「っ…ああっ…!」
ネズミはそれだけで達してしまいそうで、膝が震えた。
もうセンターの頭を抱き締めるようにして堪えることしかできない。
軽く噛みつかれながら舌先で先端を愛撫されれば、揺れる腰もはしたない声も抑えられそうになかった。
「も、やあっ…ぁあっ、センタあ…」
ちゅ、と音を鳴らして吸い付くとようやくセンターはネズミを解放した。
膝から崩れるようにしてセンターの足へ座り込む。
センターはネズミが乗ったそこにぬるりと濡れた熱を感じて、口角が上がるのを抑えられない。
「触ってもないのに、ぐしょぐしょだな」
紅潮した頬、震える睫毛、センターの興奮を煽るように、ネズミは唇を噛んで羞恥に耐えている。
それでもネズミの身体はいまだに熱を持て余して、疼くばかりだった。
センターが膝を揺らすと、ネズミがピクリと震えた。
「っん…」
「どうして欲しい?」
センターはゆっくりと、何度もネズミのそこに足を押し付ける。
ネズミは自分がどうしようもなく浅ましい人間になった気がした。
「っ……触って…」
「触るだけでいいのか?」
「んっ…ぁっ、イかせて…っほしい」
センターはネズミの言葉に「いやらしいんだな」と笑って腰に腕を回した。
ネズミは腰を軽く浮かせて、センターの長い指を受け入れる。
そこはセンターの指を誘い込むように吸い付き締め付けた。
センターがゆっくりと中を刺激し始めると、ネズミの腰が揺れた。
「っんぅ…はっ、あ…」
「そんなに欲しかったのか?」
「ぁあっ…あっ、はぁっ…」
ネズミに問いかけに答える余裕などなく、必死にセンターの首にすがり付いていた。
びしょ濡れのそこが指をぎゅうと締め付けて離さない。
「…ネズミ、気持ちいい?」
「ぁ、んっ…んっ」
ネズミは泣き顔のように顔を歪めてコクコクと頷いた。
「ぁっあ…っ…!!」
そのまま大きく腰が跳ねて、ネズミは果てた。
焦らされ続けたネズミが達するのに時間はかからなかった。
声にならない声をあげ、寄せる快感をひたすらに受け止める。
793名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 23:43:21.92 ID:LlWJBfyw
センターはネズミの痙攣のように動く腰を支えながら、収縮を繰り返すその感触に酔っていた。
肩で息を繰り返すネズミを見て、またふつふつと熱が上がっていく。
腰から手を離し、ネズミの汗ばんだ首筋を撫でれば再び指が締め付けられた。
それを抜かないまま、ネズミを仰向けに寝かせる。
ネズミの何も見ていないような眼差しを見つめ、それから深く指を沈めた。
増した水音を聞きながら、身をよじるネズミを見ていた。
ビクビクと身体を震わせるネズミは、声にならないのかしゃくりあげるように息を吐いた。
「っはぁ、あっ…」
「ネズミのせいで、指ふやけてるかもな」
そういってセンターは微笑み、乾いた唇を舐めた。思い出したように、噛まれた痕が微かに痛んだ。
中をくすぐるように指を動かせば、ねばついた水音が響く。
「あっ、ぁあっ、ふ…」
強すぎる刺激から逃れたくて、ネズミはセンターの肩を押した。
しかしその手は簡単に捕えられシーツに縫い付けられてしまった。
「も、…っだめ、っ…」
「酷くしてって言ったのは、お前だろう」
肩口に噛みついてみれば、痛いくらいにネズミは締め付けてくる。
ネズミの泣き声のような嬌声を聞きながら鎖骨や胸にも痕を残した。
「噛まれると締まるんだな」
「やっ…あっ、…ぁあっ!」
何度か指を根本まで深く沈めると、ネズミは簡単に二度目の絶頂を迎えた。
ゆっくりと指を引き抜くと、そこから溢れた液体がシーツに染みを作る。
荒い息を吐くネズミは酷く弱々しくて時折、ピクっと身体が強張らせてその余韻を感じていた。
センターは濡れた手を拭うと、ネズミを見た。
手足を投げ出して深い呼吸を繰り返す姿は無防備で、身体のいたるところに赤い痕が残っている。
行為の最中よりも幾分冷静さを取り戻した今、ネズミに酷いことをしてしまったのではないか
という罪悪感がセンターの心に生まれていた。
「ネズミ…」
「そんな声出すなよ」
ネズミはくたりと横向きに寝そべってセンターを見た。
その目は怒りも悲しみも写してはおらず、やはり子どもっぽい笑顔をセンターに向けていた。
「身体、大丈夫か」
「お前も楽しんでただろ?」
愉快そうに笑うネズミにセンターは何も言えなかった。
それはもうこれ以上余計なことを言うなというネズミからの忠告だった。
手首だけじゃなくて首も絞めてくれたらよかったのに。
うっ血した皮膚を撫でながら、どこか矛盾したセンターへの感情を飲み下す。
心を侵食していた澱みも、今はなんとか共存させていけそうな程度に鳴りを潜めていた。
今日のような行為を望みながら、センターの優しさに甘えていたい私はわがままだ。
センターが優しいキスを落とした。息苦しいけど、心地好い。
ゆっくりと抱き締められたので、温もりに身体を預けて瞼を閉じた。

おわり
794名無しさん@秘密の花園:2013/02/16(土) 23:58:38.31 ID:E6qGGYyU
>>789
病みネズミさんいい!
傷つけて良いのも優しくしていいのもセンターさんだけっていうのが萌える
GJです!
795名無しさん@秘密の花園:2013/02/17(日) 00:03:15.35 ID:n6NM0/tj
どMなネズミさんキター
こういうのもエロくて好き
796名無しさん@秘密の花園:2013/02/17(日) 00:12:04.24 ID:Y1Mg6lSL
ワシも大好き
思わず射精しちゃいそうwww
797名無し@秘密の花園:2013/02/17(日) 00:43:32.07 ID:GM5ggsGg
エロい!ごちそうさまです。
798名無しさん@秘密の花園:2013/02/17(日) 01:30:18.90 ID:Y1Mg6lSL
ワシも3発も抜いちゃったwww

ごちそうさま
799名無しさん@秘密の花園:2013/02/17(日) 08:23:11.73 ID:oOwCnQer
あああ病みネズいいなぁ
センターに傷付けられたいという歪んだ気持ちがエロス

それに即応えられちゃうセンターは
今まで欲望を抑えてたのかな
ムフフ…
800名無しさん@秘密の花園:2013/02/21(木) 02:45:40.28 ID:GNeQ104p
最近雑談もなくてさみしい
エロはないですがよろしければ
夜中のテンションで書いたんで二人ともちょっとキャラが変かもしれません


「ちょっと、センター離せって」
「少しだけこうしてたい」
「…少しだけなら」
「うん」
いつからか肉体的接触に嫌悪感を覚えるようになった。
それは高校入学時にはすでに確固たるものとして私の構成要素の一つになっていて、
今こうしてセンターが私を抱き締めていても、私が覚えるのは愛情より先に
パーカー越しに感じる不快な、と言うと言い過ぎかもしれないが居心地の悪い感覚だった。
「センター、もういいだろ」
「もう少しだけ」
「嫌だ、離せっ」
ぐいと肩を押して無理矢理身体を引き剥がす。
センターを見れば、彼女は呆れているような、悲しいようななんとも言えない顔をして立っていた。
「ネズミは、私にもう少し優しくしてもいいんじゃないか?」
「十分優しくしてるだろう」
対して、センターは心を許した相手には肉体的接触を好む人間だということもわかった。
肩に触れてくる程度なら私も受け入れられるが、抱き締められるのはどうも苦手だ。
「どうしてそんなに嫌がる」
「心を許すのと、身体を許すのは違う」
「好きだったら触れたいと思うのは普通だろう」
「とにかく、私は触られるのが苦手なんだ」
そう言って私はベッドへ腰かけた。
センターを部屋に呼ぶのに抵抗はない、むしろ二人でいることに居心地の良ささえ感じる。
センターの言っていることも理解は出来るが、それより先に肌が拒否を示すのだ。
まるでそれを固持するかのように学校での私は肌が露出しない格好を好み、常にどこかに壁を作って生きている。
そしてそれはテッペンをとり周囲が私たちを認めだしてからも変わらず、このようなやり取りももう何度目かわからない。
私の隣に腰かけたセンターは、この状況が多少なりとも気に入らないようだが、私の意思を汲んでいた。
センターはベッドへごろりと寝転んだが、それもいつものことなので気にもとめない。
私はフードを下ろしグローブも外した。それだけでも酷く無防備になった気がして落ち着かなかった。
なぜそんなことをしてみたのかというと、私もセンターの気持ちを汲んでみようという自分への意思表示だった。
ふと目をやるとセンターの手は私のより随分大きいことに気づく。細く長い指は女性らしかった。
寝転んだセンターの手に触れてみる。
「っ、なに?」
ぴくりと動いた指先、驚いた表情のセンターが目に入る。
私から触れるということは、そんなに驚かれるようなことだったのだろうか。
「手、大きいと思って」
「ああ…、びっくりした」
思わず笑ってしまう。センターがこんな表情をすることもそうそうないだろう。
「お前、私をなんだと思っているんだ」
「驚くのは仕方ないだろう。さっきまで全力で嫌がってたのに」
「…あれでも受け入れてるほうなんだけど」
801名無しさん@秘密の花園:2013/02/21(木) 02:47:58.42 ID:GNeQ104p
なんだがセンターの新しい一面を見た気がした。
自ら手のひらを重ねてみる。
やっぱり、私の手よりだいぶ大きい。
センターの手のひらは温かかった。
それは不快感を伴うことなく肌を通じて私の中に入ってきて、私は久しく感じることのなかった
この感覚がなんなのかしばらく思い出すことができなかった。
センターは手のひらに置いていた私の手を包み込むように握った。
振り払おうかとも思ったが、それはしなかった。
リハビリ、という単語が頭に浮かんで思わず笑ってしまう。
「何笑ってるんだ」
「いや、この状況が可笑しくて」
センターはよくわからないという風に首をかしげた。
私もセンターと同じようにベッドへ背中を預ける。
なんて馬鹿馬鹿しい絵面だろうか、テッペン二人が手を繋いでベッドに寝そべっているなんて。
今日の私はどこかおかしくなっているのかもしれない、と思った。
ほんの数秒か数十秒そうして、私はセンターから手を離した。
「もうおしまいか?」
「ああ」
「残念だな」
そう言うセンターを見てみると、本当に残念そうな顔をしていた。
そんなセンターを愛しいと感じて、そう感じるのは自然なことだと思えた。
「なあ、ネズミ」
「なんだ?」
「キスしたい」
「調子に乗るな」
軽口のような調子で言うセンターに私も軽く返す。
一瞬の間があって、先程までと違う空気が流れ始めたことに気づく。
センターの顔を見てみれば、今は真剣な表情に変わっていた。
「マジだよ、ネズミ」
「センター…」
「でも、ネズミが嫌ならしたくない」
私はぐっと唇を噛んで考えた。
意思とは別なところで、それを拒む自分がいる。
今までそれをどうこうするつもりもなければ、する必要もなかった。
ただ今は、センターに応えたい自分がいることに気づいた。
「私は…センターがキスしてこようが私を抱こうがかまわない」
「…ネズミ」
本心を口にした。センターがしたいのなら、と思った。
センターが私の横に手をつく。ベッドが軋んで音を立てた。
その綺麗な指が伸びてきて、私の唇を撫でた。
思わずぎゅっと目を閉じる。身体が強張って、触れられた瞬間鳥肌が立ったのがわかった。
それに確かな気持ち悪さを覚えたものの、それだけではないのも感じた。
一瞬触れたセンターの唇はちゅ、と小さく音を立ててすぐに離れた。
身体の緊張を解いて目を開ける。
すぐそばに優しく微笑むセンターの顔があった。
「…これだけでよかったのか?」
そう言ってみれば、センターは苦笑した。
「センターの好きにしていいのに」
まったくの本心ではあるが、我ながら嘘くさい言葉だと思う。
「今は、これで十分だよ」
そう言ってセンターは満足げに笑った。

おわり
802名無しさん@秘密の花園:2013/02/21(木) 10:25:47.87 ID:zFcKRWiU
センネズ可愛いよーGJ!
手探りで関係を進めてく二人に萌える
ネズミはそのうちセンターさんに触れてなきゃ落ち着かなくなったりしてw
803名無しさん@秘密の花園:2013/02/21(木) 11:55:21.90 ID:OrL7exvr
自分から壁を崩そうと頑張るネズミたん(´Д`* )
でも自分から誘う事は出来なくて
センターにさせるようにするネズミたん・・・
ハァハァ
804名無しさん@秘密の花園:2013/02/21(木) 19:24:08.19 ID:Tm+gkjZ0
心を開いて〜
805名無しさん@秘密の花園:2013/02/22(金) 00:20:33.73 ID:kvZuhX8A
雑談も増やしていきたいね
806名無しさん@秘密の花園:2013/02/22(金) 01:14:39.20 ID:S4Z6DRPe
「女優を目指す夢を主役に短編映画を撮ろうと考えて
ハンディカムで夢を撮る未来。
→芸術がエスカレートして服を脱がせ初めて
撮影したまま情事に突入。
カメラ越しに女になってゆく夢の姿を
未来は何本も撮った。
ある晩、いつもの行為の後、
シーツにくるまって余韻に浸る夢に『私をポルノ女優にする気?』と囁かれ」

ネズミ「センター、さっきから何言ってんだ?」
センター「あぁネズミ、居たのか。最近映画に興味があって、ストーリーを考えてたんだ。
私何か言ってたか?」
ネズミ「思いっきり独り言言ってたけど。夢とか未来とかポルノとか」
センター「おたべに、小説をブログで公開しないかって言われて、一生懸命携帯に打ち込んでたんだが」
ネズミ「最悪な内容じゃないか!いやらしい」
センター「やっぱりそうか」
ネズミ「いつもエロで頭が一杯なんだろ!そんなの公開するの、つの字の恥だしやめてくれよ!」
センター「(´・_・`)」
ネズミ「そんな顔するなって・・・まあ、『おたべ作』って事にして公開すればいいだろ」
センター「成る程、頭いいなネズミは」
ネズミ「帰ろうぜ」
807名無しさん@秘密の花園:2013/02/24(日) 15:46:52.45 ID:aRGYEQYP
>>806
馬鹿だなぁwww
808名無しさん@秘密の花園:2013/02/24(日) 17:25:21.07 ID:2qeEq9ZV
>>806
センター「(´・_・`)」

に思わず吹いてしまったw
可愛いのう
809名無しさん@秘密の花園:2013/02/25(月) 02:33:59.03 ID:ERAJkKmf
>>806
センターヘッセオタだし書き出したらすげー内容の濃いものを書きそうだなw
エロないけど短いの投下


ベッドサイドのテーブルへ手を伸ばす。
スイッチがパチッと小気味良い音を立てて、その小さなライトは暗くなった部屋を朧気に照らした。
ぼんやりとした明かりの中、隣に横たわるネズミはあどけない顔をして眠っている。
少しの間その寝顔を見つめて、私はベッドから降りた。
熱かった身体も今はすっかり落ち着いていて、外気の冷たさに思わず身震いした。
ネズミの脱ぎ捨てたパーカーを拝借してバスルームへ向かう。
熱いシャワーを頭から浴びれば、冷えた身体に熱が戻ってきたような気がした。
こういう行為をしたとき、大抵ネズミはそのまま眠ってしまい私に無防備な寝顔を晒した。
ネズミが私にそんな姿まで見せてくれていると思うと無意識に顔が綻んだ。
ベッドの中でかいた汗をシャワーで洗い流し、ネズミのパーカーを着て部屋へ戻る。
ネズミは相変わらず眠っているようだった。
再びベッドに潜り込むと、いつもと様子が違うことに気づいた。
私に背を向け、身体を丸めるようにして眠る彼女の肩が揺れるのが見える。
目が覚めたのか?彼女の顔を覗きこむ。
心臓を鷲掴みにされた気がした。
ネズミは泣いていた。時折苦し気に息を吐いて、溢れる涙を惜し気もなくシーツに染み込ませている。
「ネズミ」
名前を読んでも返事はない。
肩に触れても反応がなくて、ようやく私はネズミが眠っているのだと気がついた。
学校でのネズミは狡猾で自信家で、裏で何か動いているときは残酷でさえあった。
その実酷く甘えたで、そのくせ素直でないことも私は知っていた。
そんなネズミが、夢の中で何を感じているというのだろう。
私にはわからなかった。ただ震える肩を抱き締めて、泣かないでと願った。
私がぎゅっと腕に力を込めるとネズミは身動ぎして目を覚ました。
腕の中で身体を反転させこちらを向いたネズミは、頬を濡らしたまま、涙に濡れた目で私を見た。
少ない明かりの中、濡れた瞳だけが光を集めて反射させていた。
ネズミがまばたきをすれば、滴がまた一つこぼれた。
それをそっと指で拭ってやれば、ネズミは目を閉じた。
下がった眉尻と濡れた睫毛がいつもよりネズミを幼く見せる。
ネズミも幼いころはこうして泣いたのだろうか。
その涙を拭ってくれる人はいたのか?そんなことを考えながら、ネズミの髪を撫でてやる。
ネズミは無言で私の首に腕を回してきた。
私は仰向けになってネズミを抱き止め、彼女の小さな嗚咽を聞いていた。
810名無しさん@秘密の花園:2013/02/25(月) 02:37:57.83 ID:ERAJkKmf
「恐い夢でも見たか?」
「セン、ター…」
「大丈夫だよ」
頭を撫でながら、まるであやすように声をかける。
首に顔を埋めて、ネズミは何度も何度も私を呼んだ。
小さく震える声が私を離さない。
「ねえ…、センター」
「なんだ?」
「…恐いよ、恐いんだ……」
震える身体を受け止めて、ネズミの背中を撫でる。
しばらくの間そうしていたと思う。
ようやく顔を上げたネズミは目尻を赤くしていたが、もう涙は止まっていた。
濡れた頬をもう一度拭ってやって、瞼にキスをした。
正体のない不安に泣くネズミを抱き締められるのは私だけなのだと、小さな独占欲がこんなときでさえ顔を覗かせた。
「センター、お前だけは私を離さないで」
すがるような視線を私に向けながらネズミは言った。
どうしようもなくネズミを愛しく思った。
弱さを見せつけて尚私を惹き付ける彼女を、私は離すことなどできないんだ。
どんなに想っても、いつまでも焦がれてる。
「好きだ、ネズミ」
囁いた言葉は、何度言っても言い足りなかった。
好きなんだ、言葉では伝えきれないけれど。それでも言わずにはいられなかった。
私の胸に頭を乗せたネズミは、手を探ると指を絡めてぎゅっと握った。
まるで合図したかのように、どちらからともなく唇が重なる。
できるだけネズミを感じるように、唇全体を触れ合わせる。
優しく食んでその柔らかさを味わうと、ネズミも同じように繰り返した。
唇を挟んだり押し付けたり、唇だけで触れ合うキス。
こぼれ落ちる吐息すら逃したくないほどに気持ちよかった。
「センター、触って」
そう言ってネズミは私の手のひらにキスを落とした。
ネズミに求められるといつも胸が高鳴る。それだけで身体が熱くなった。
指にもキスをされ、私は応えるようにネズミの背中を抱いていたもう片方の腕を彼女の身体へ滑らせた。
言葉以上の想いを伝えるように、肌に触れる。
不安も恐れも忘れるほどに、私を感じて欲しかった。
ネズミを癒すために、自分を満たすために、私は再びこの卑しい欲望に身を委ねた。

おわり
811名無しさん@秘密の花園:2013/02/25(月) 06:15:37.27 ID:qO/N3p6u
さみしんぼのネズミさん!
なんだかこの二人はちょっとダークな感じが良く似合うね
812名無しさん@秘密の花園:2013/02/25(月) 08:14:32.50 ID:8y0a+u2l
あああ可愛いいいいい
離さないであげて( ; ; )
813名無しさん@秘密の花園:2013/02/25(月) 22:34:53.09 ID:ERAJkKmf
書いてて思ったんだけどセンター視点とネズミ視点読んでてどっちが好きですかね?
814名無しさん@秘密の花園:2013/02/25(月) 23:08:23.42 ID:Ng//c9FP
センター視点が好き
815名無しさん@秘密の花園:2013/02/26(火) 13:23:08.37 ID:4k/5Emz2
視点云々はよくわからないけど、感情移入するのはネズミさんのほうが多いかも
不器用なネズミが好きなのかもしれない
816名無しさん@秘密の花園:2013/02/26(火) 22:45:26.79 ID:eQNe/NNW
センターになって攻めながら
ネズミちゃんの感じてる表情とか見たい
ネズミになって
センターに愛されていっぱい気持ち良くなりたい
817名無しさん@秘密の花園:2013/02/27(水) 11:31:55.76 ID:n28yzr/F
普段素直じゃないネズミさんが内心デレてるのを読むのが好きだから
どちらかと言えばネズミ視点が好きかも
818名無しさん@秘密の花園:2013/02/27(水) 19:00:16.70 ID:juZIy1X7
age
819名無しさん@秘密の花園:2013/02/28(木) 02:14:29.19 ID:b6t/653N
マジすか2を最初に全て見たときの感想が「ネズミ可愛ええ、むかつく、犯してえ〜」
だった。

だから「傷つけられてもネズミが好きでたまらない」センターの気持ちに共感し、自然に感情移入してったから
当時はセンター視点が好きだった。
けどネズミ視点の良い作品も沢山読んだし
どっちとは決められないな〜
820名無しさん@秘密の花園:2013/02/28(木) 15:28:28.13 ID:0EwYUoLz
最近センネズ熱が再燃してきてるので人気がある方の視点で書こうかと思ったんですが
どっちでも萌えるので決められないw
若干ネタギレを感じてきたので読みたいシチュとかあればセンネズでもネズセンでも書きたいです
おこがましい発言ですみません
821名無しさん@秘密の花園:2013/02/28(木) 20:02:34.30 ID:FUGew5dQ
対等にセンネズセンが読みたいっす
822名無しさん@秘密の花園:2013/02/28(木) 21:27:33.29 ID:b6t/653N
おこがましいだなんてそんな・・・
書いて貰えるだけでありがたい

どんなのが良いかなぁ
823名無しさん@秘密の花園:2013/02/28(木) 22:22:17.67 ID:l2dEXDLk
ネタ切れといいますが、あの二人がエッチをしてるってだけで
今だにものすごく興奮出来る変態でごめんなさい・・・
824名無しさん@秘密の花園:2013/03/06(水) 01:41:44.35 ID:zyFwYssv
wktkwktk
ネタ考える暇無くてごめんなさい
もう何か書いてるかな?
何でも萌えられるんだけど
825名無しさん@秘密の花園:2013/03/06(水) 08:49:42.80 ID:h5grPHpY
まだ書いてないですw
できれば具体的なネタやとシチュがあれば書きやすいんですが…
826名無しさん@秘密の花園:2013/03/07(木) 03:00:38.53 ID:FQTBtlwG
今まで投下されたものだと
ラブラブとかほのぼのしたエッチと
危険な雰囲気で喰らい合うようなタイプとかあったけど
今の住人的にどっちが人気あるのかな

最近はセンターとネズミじゃなくて中の(ryが人気あるから、
甘い雰囲気のが需要ある感じ?
827名無しさん@秘密の花園:2013/03/07(木) 20:16:14.47 ID:ry3WBFBg
甘口プリーズ!
828名無しさん@秘密の花園:2013/03/07(木) 22:37:36.22 ID:7QASpC2+
甘いイチャイチャ良いね。
忙しくて、書き手さんに出す案すら考えてる暇ないー(>_<)
829名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 01:57:12.20 ID:oDw6IMvc
大人の階段のぼる♪
830名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 04:05:33.88 ID:rLQ6VQbV
見た目に反して意外と臆病なセンターの心理描写みたいなのが読みたい。

センターって悩まない直情的なイメージだけど、
「ダチ」という嘘を盾にネズミを繋ぎ止めて
本当の友達というものを知らないネズミをエッチに持ち込んでしまって
罪悪感を覚えつつ

好きだと言えるまでに凄く勇気がいるんだけど最後はネズミも受け入れて…みたいな。
831名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 12:53:01.14 ID:Tuv8qBTV
性に関してウブなのいいね
832830:2013/03/08(金) 20:09:30.94 ID:rLQ6VQbV
あ、好きっていうのは「恋人にしたい」っていう本心の事ね
833名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 22:01:21.32 ID:oDw6IMvc
パラレルネタとかってあり?
834名無しさん@秘密の花園:2013/03/08(金) 22:02:47.43 ID:V3VQfz4T
>>833
ありありです!
835 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:8) :2013/03/09(土) 22:53:42.10 ID:Y64rS0Ih
センネズ好きすぎる
836名無しさん@秘密の花園:2013/03/10(日) 08:13:27.80 ID:xI3Hx8Fo
センターを自分の駒にしたくてコントロールするために色仕掛けするけど、
その先に何があるのか想像してないネズたんと
もう火がついて止められなくなったセンターさんください。
837名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:07:09.35 ID:zSpQdi35
>>830のネタ書かせていただきました
臆病なセンターとかかなり萌えるんだけど書くとなるとかなり難しかったので
あんまり期待せずに読んでくださいw


思えば紙飛行機を拾ったあのときから、私はどうしようもなく惹かれていた。
ただ側にいたいと思っていただけのはずが、彼女の隣が私の定位置になったころには、
今度は触れたいと願うようになった。
彼女をダチと呼ぶたびにこの想いは締め付けられたが、それでも彼女の側にいたかった。
センター、と少し幼さの残る声が呼んだ。
私は顔を上げ視線を文庫本から彼女へと移した。
彼女がこの部屋に入ってきた時点で、ヘッセ特有の叙情的な美しい描写もどこか輝きを失い、
今はただ文章を目で追っているだけに過ぎなかった。
「なんだ?」
「お前、木っ端を何人か伸しただろう」
「言っておくが、向こうから売ってきケンカだ」
「まあそこはどうでもいい。それで、ちょっと新しい情報を手に入れたんだ」
「なんだよ」
「そいつらが、人を集めてる」
「…リベンジってところか」
呆れて一つため息を吐く。
何人で来ようが私は負けない。そもそも大勢で一人に勝ったところで虚しくはないのだろうか。
タイマンを美学とする私には、そこまでする理由がまったく理解できなかった。
「そう呆れるな。ところで、ネズミさんにいい案があるんだ」
楽しそうにそのいい案とやらを語るネズミはいつもの悪い表情だった。
「どんなに人を集めようが、私は負けない」
「…私の話に乗る気はないんだな」
ぶっきらぼうにそう言ったネズミは、愉快そうに上げていた口角を下げ、
今はつまらさなさそうな表情を作っている。
「そう拗ねるな。それに、相手は木っ端なんだろ?」
「木っ端相手だからこそ、センターが手を出すまでもないんだよ」
「一応、私のことを買ってくれてるんだな」
「当たり前だ。私のダチなんだから」
彼女からダチと呼ばれることに喜びを覚えつつも、心には針でつつかれるような痛みが走る。
私がネズミに抱く感情は、マブダチという言葉に内包するには重すぎる。
それを伝える勇気もないくせにダチという言葉に甘んじて側にいる自分は酷く狡い人間に思えた。
そんなことを考えていると、ネズミは訝しげに声をかけてきた。
「センター。お前、最近様子が変じゃないか?」
「いつも通りだよ」
冷静を装ってみるも、ネズミは得心がいかないといった様子で私に歩み寄ってくる。
「いや、変だ。私と話していても、上の空のことが増えた」
私の顔を覗き込むようにネズミの顔が近づいてくる。
真っ黒の瞳には、切羽詰まったような表情の自分が写っていた。
838名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:08:52.59 ID:zSpQdi35
手を伸ばせば触れられる距離。
気づけば、私の手は彼女を引き寄せていた。
このままキスしてしまおうか。
一瞬そんな考えが頭によぎったが、それを振り払って抱き締めた。
すぐそばにネズミの匂いと体温を感じる。
彼女を抱き締めれば抱き締めるほど、もっと触れたいと思ってしまう。
ネズミ、私はどうしたらいい…?
抱き締めたまま動けない私の頭に、そっとネズミの手が触れた。
あやすように髪を撫でるその手を取って、指を絡めてみる。
どうしたんだよ、なんて言いながらネズミは笑った。
彼女は時折、本当に優しい笑顔を向けてくれるようになった。
彼女のずっとずっと隠し続けてきた本来の笑顔がそれなのだと気づいたとき、
それが自分に向けられていることへの喜びと、形容しようのない愛しさを感じた。
「……私らダチだよな」
「マブダチなんだろ」
マブダチ、そう言って彼女はまた笑った。
なんて不毛な会話だろうと思う。ネズミが信頼を寄せてくれていることわざわざ確認して、私は何をしようとしてる?
それでも、この想いはもう抑えきれなかった。
ネズミの髪に手を入れて、後頭部を引き寄せる。
その反動でフードが脱げるのを感じたが、そんなことは気にせず衝動のまま口づけた。
初めて触れたネズミの唇は柔らかくて、それだけでも頬が熱くなった気がした。
触れる直前、センター、と震える吐息が聞こえたのはきっと聞き間違いではないだろう。
すぐに離した唇を、ふさぐようにして押し付けた。
ネズミが抵抗しなかったのをいいことに、舌を差し込んでネズミを味わった。
ネズミから吐息が漏れる。それからハッとしたようにネズミが私の肩を押した。
「っセンター……な、にして」
それ以上は聞きたくなくて、再び唇をふさいだ。
唇を食んで、何度も深く口づける。
「ん…、はぁっ」
ネズミの苦し気な呼吸にすら、興奮する。
ダチを裏切っている事実よりも、今ネズミを独占しているという事実が何よりも私を高揚させた。
「ネズミ」
「なに、どうしたんだよ…」
私の膝に跨がる体勢で、ネズミは私を見ていた。
いつも冷静でいようとするネズミが、今は上がった息を圧し殺している。
ネズミの頭に回していた腕をゆっくりと背中に滑らせた。
「嫌、だったか?」
「っ…嫌じゃ、ないけど……」
私の指はネズミの背中をなぞりながらゆっくりと下りて、制服の中まで入っていった。
ぴくりと身動ぎするネズミが、困惑したように瞳を揺らした。
839名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:13:45.12 ID:zSpQdi35
「大丈夫だから…」
ネズミを安心させるように呟く。まったくネズミの意思を無視した言葉ではあったが、それ以外に言葉が出なかった。
直に肌へ触れる。パーカーに隠されたその身体は、想像以上に華奢だった。
指先でわき腹をなぞるとネズミは、ん、と小さく声を漏らした。
ネズミは拒否も抵抗も何もしなかった。
私が何をしようとしているのか、まだわかっていなかったのかもしれない。
それでも、その姿はまるで自分の想いが受け入れられているような錯覚を起こさせた。
肩がゆっくりと上下するネズミの姿を見ていると、私の中の抑えてきた欲がじわじわと理性を侵食する。
どこか冷静だった頭も今は、もっとネズミを感じたいという欲求に支配されていた。
胸の膨らみに手を伸ばす。
控えめなそれにそろそろと力を込めれば、柔らかい感触に夢中になった。
下着の上から何度も撫でるように親指を往復させれば、徐々にネズミの息が荒くなっていく。
空いた手でネズミを抱き寄せて、首に顔を埋める。
求めるままに首筋に舌を這わせながら、下着をずらして直接膨らみに触れた。
柔らかなそこには不釣り合いなほど硬く尖った中心が指に当たる。
「ぁっ、はっ……」
耳許にかかるネズミの甘い声に肌が粟立つ。
私の手が中心をかすめる度、ネズミの身体は大袈裟なくらい震えた。
爪で軽く引っ掻くように刺激すれば、私に跨がる太ももがぴくりと揺れ、ネズミは酷く甘い声をあげた。
「ぁあっ……あっ、センター…」
顔を上げれば、頬を紅潮させ切なげに呼吸を乱すネズミと目が合う。
無言のままネズミの背中を抱えて、自分の座っているベンチに横たえる。
熱に浮かされたように目を閉じるネズミに、一つ口づけを落とした。
「ごめんな…ネズミ」
思わずこぼれた呟きにも、ネズミは何も言わなかった。
腹部や胸に口づけながら、ふくらはぎから太もも、幼い見た目に似合わず女性らしい臀部まで、
感触を確かめるようにゆっくりと撫で上げる。
ネズミが反応を示せば何度もそこを愛撫し、執拗なほどに口づけた。
私の手によってネズミが快楽を拾っていく。
その事実が今までにないほど自分自身を高まらせた。
「んっ…ぁ、っ……」
ネズミの声は私の思考を麻痺させる。
触れることに夢中で自分自身、荒い呼吸を繰り返していたことすら気づいていなかった。
顔が熱い。火照った身体は熱のやり場を求めていた。
タイツに指をかけ、ゆっくりと引き下ろせば、ネズミはぎゅっと目を閉じた。
840名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:26:29.66 ID:zSpQdi35
タイツを膝の上辺りまで下着ごと下げれば、クロッチ部分に染みができているのが見えた。
膝を軽く持ち上げ、すでに濡れているそこへ指を当てる。
濡れた感触と音に頭がぼうっとする。
「ぅ、あ…センターっ……」
ネズミが、そこに触れているほうの私の腕をぎゅっと握りしめる。
「濡れてる」
「や、あ……」
溢れた蜜を広げるように指を滑らせ、そのまま膨らんだ芽を刺激する。
軽く指で撫でるだけで、ネズミはビクビクと腰を揺らした。
「あ、っ…あぁっ……」
何度か濡れた芽を愛撫した後、焦らすように入り口を指でなぞれば、物欲しそうにゆっくりと腰が揺れる。
無意識にであろうネズミのその動きに誘われるようにして、そこに指をあてがった。
狭く閉じられたそこに、徐々に飲み込まれていく私の指。
熱くて、狭くて、奥へ進める度に強く締め付けられる。
ネズミの指が、私の腕に爪を立てた。
「っ…んっ、う……」
「…痛いよな、ごめん」
「はっ、平気…だ、から」
「ごめん…、ネズミ。ちょっと我慢して……」
ゆっくりと中を探るように指を動かす。
眉を寄せて呼吸を乱す姿に、まるでネズミを内側から壊しているような気分になる。
それでも行為は止められなかった。
指の腹で内壁を傷付けないように押し上げる。何度も繰り返していくうちに、ネズミの声も色が混じり始めた。
「ん…あ、っぁ……」
「はぁ…ネズミっ」
ネズミの薄く開いた唇から上擦った声がこぼれる。
爪を立てていた手も、今はただ添えられてるだけになっていた。
内側からの愛撫を止めないまま、親指で蕾をくすぐれば強く締め付けられた。
強張った身体が、ネズミが快楽を登り詰めつつあることを伝えていた。
「ぁ……だめっ…っ…」
ネズミの蜜で濡らしながら蕾を押し潰すように擦ると、ぎゅう、と吸い付くように指を締め付けた後、ビクリと腰が跳ねた。
思わず息を飲み込む。
乱れた吐息と吹き出した汗がネズミが快楽の頂点へと達したことを伝える。
ネズミはピクンと身体を震わせながら、私によってもたらされた快感を静かに受け止めていた。
身体から力が抜け、私の腕にあったネズミの手もだらりとベンチに投げ出される。
引き抜いた指が外気に触れて、ひやりと冷たく感じた。
ネズミに視線をやれば目を閉じて必死に呼吸を整えようとしている姿があって、
どうしようもなく愛おしいと感じると同時に、自分がしたことへの後悔が押し寄せてきた。
ダチは裏切らないという意識をネズミに押し付けてきたのは自分自身だというのに、
この行為はネズミのダチという信頼を裏切ったことに他ならなかった。
841名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:30:03.64 ID:zSpQdi35
しばらく呆然とベンチに腰かけていた。
さっきまでの高揚した気分が嘘のように、身体も心も酷く重たい。
ごめん。呟いてみても今はネズミを見ることができなかった。
衣擦れの音がして、ネズミが衣服を整えているのだと気付く。
「センター」
不意に呼ばれて、心臓が跳ねた。
その声に非難めいたものは含まれておらず、私は彼女を見るしかなかった。
「……ごめん、ネズミ」
「お前、謝ってばっかりだ」
「だって、こんなこと」
「私は、嫌じゃなかったよ」
そう言われて、抱き締めたいと思ってしまうなんて、私はどこまでも勝手な人間だ。
私を受け入れようとするネズミに甘えてしまう。
奥歯を噛んで、気付けば涙をこらえていた。
「ネズミ…」
肩口に頭を預ければ、ネズミの腕が背中を抱いた。
ずっと言えなかった、それでもこのままじゃネズミを壊してしまいそうで、
自分も壊れてしまいそうな恐ろしい想いを伝える。
「ネズミ、好きだ」
今日初めて口にしたこの言葉。
ダチを繋ぎ止めるための言葉だったそれに、本当の意味を込めて囁く。
「センター?」
「好きなんだ、…愛してる」
吐き出した想いと一緒に涙がこぼれた。
ぎゅっと抱き締められて、安心する。嗚咽に肩を震わせながら、背中に触れる体温に甘えていた。
しばらくして身体を離したネズミがパーカーの袖で涙を拭った。
「ダチとか、好きだとか、お前に会うまで信じてなかった」
「ネズミ…」
「私の回りにはそんなもの落ちてなかったし、いらないと思ってた」
ネズミに出逢うまで、私もそう思っていた。
だからこそ、自分自身どうしてよいかわからずに、自分を偽ってでも側にいたいと思った。
ダチという型にはめる以外に、彼女の側にいる術を私は知らなかった。
「でも今は素直に嬉しいんだ。お前に、好きだと言われて…」
「ダチ、としてじゃないんだぞ……」
「わかってる」
じゃなきゃ、あんなことさせないさ。そう言って、ネズミは恥ずかしそうに笑った。
「こんなに人を愛しく思ったのは初めてなんだ」
「…うん」
「ずっとネズミの側にいたい」
「…側にいてくれ。私も、お前が好きだ」
真っ直ぐに見つめられる。私も今度は目を逸らさなかった。
自分の緊張が緩むのがわかる。
落ち着いているはずなのに早鐘はなり続けていて、不思議な気分だ。
手を伸ばし、ネズミの頬に触れれば彼女も柔らかく表情を溶かした。
この愛しい想いをどうにか伝えたくて、唇にそっと一つ口づけを落とした。

おわり
842名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 16:57:00.59 ID:MNyo4DBt
リクエスト品きたあああああああああノ(。A。)ヽハァハァハァハァ
久しぶりのセンネズで悶絶
843名無しさん@秘密の花園:2013/03/11(月) 23:13:20.08 ID:r1ncwhDe
はあ…
センネズっていいよね…
切なさと萌えの破壊力
ありがとうございました!
844名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 02:59:21.40 ID:SYlQLcZQ
臆病なのに欲望は我慢しないセンターさん素敵w
エッチの時だけ従順なネズミとか萌えるわ
845名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 03:06:41.39 ID:omJtBqkf
職人さんありがとうございます
なんかもう泣きそうになってしまった
本当にセンネズが大好き
846名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 20:31:59.18 ID:Fc5oWVQ7
本編ではダチダチダチダチうるせーセンターだからこそ>>830に萌える
私が弱ってるセンターを書くとネズセンになっちゃうのでシチュ提供ありがたかったです
>>836のネタも書きたいと思います
847名無しさん@秘密の花園:2013/03/12(火) 20:58:47.06 ID:yid4ng4Y
神がおられる…

>>846
是非お願いします!
848名無しさん@秘密の花園:2013/03/13(水) 01:13:49.97 ID:OJdmtjQv
待ってます!
849名無しさん@秘密の花園:2013/03/13(水) 21:32:35.32 ID:FywlgkZ3
期待あげ!
850名無しさん@秘密の花園:2013/03/13(水) 22:29:54.36 ID:GMpUuVt0
sage進行の板であげんな
851名無しさん@秘密の花園:2013/03/14(木) 09:33:59.26 ID:yhI3x4X6
楽しみだ
心のオアシスセンネズ
852名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:25:41.91 ID:KgnrEEJC
>>836
ちょっと>>258の台詞をいただきました
思えばこのころの流れ楽しすぎワロタ



『へえ、そんなことになってたんスね』
『なるほどねえ』
『いいんスか?そんな情報まで』
『好きなようにやらせていただきやすよ』
『まあまあ、そう言わずに』

それじゃあ、そう言ってネズミは携帯を仕舞った。不穏な会話はようやく終わったようだ。
壁にもたれてネズミの様子をうかがっていた私は、彼女の持つ空気が変わるのを感じた。
情報屋としての彼女が、どこか魔的な雰囲気を醸し出す瞬間。
一歩二歩、三歩。
いつもより歩幅一つ分近い距離で彼女が私を見上げる。
その顔にはどこか妖しさを秘めた笑みと、これから起こることへの期待が滲み出ていた。
「なあセンター。一つ厄介な連中がいるんだ」
私への期待を隠そうともしない、この瞬間は嫌いじゃない。
ネズミの手が、するりと私の二の腕に触れた。
ネズミは私がきっとゴミ掃除ようなその乱闘を快く引き受けてくれると思っているのだろう。
それを断るつもりは毛頭なかったが、良いように使われるのは気に入らない。
私は体の良いダチになるつもりはなかった。
「ふうん」
「やってくれる?」
わざとらしく指を滑らせながら、まるでお願いするような口振りで私には拒否の言葉を与えない。
ネズミの指がピリ、と私の神経を過敏にさせる。
ネズミはこのやり取りの先にある乱闘の結末にしか興味はない。
こんなふうに煽るような態度も、私が断るわけがないと踏んでいてあえてやってみせているのだ。
「やるのはいいが…」
私の腕に触れていたネズミの手をグッと掴んで引き寄せる。
「それなりの報酬がたまには欲しいかな」
そう言って一歩詰めれば、私たちの身体に距離はない。
密着したネズミはまるで間合いを保つかのように一歩退いて身体を離す。
「お前と取引する気はないよ、センター。やりたくないなら、やらなくていい」
「こんな誘うようなやり方をしておいて、そんなことを言うのか?」
今日初めてネズミが不愉快そうに眉を寄せた。
「誘うようなやり方なんてしていない」
「無意識にやってるのか?じゃあ尚更タチが悪いな」
「うるさい、もう離せ」
いつもと違う展開に動揺を隠しきれていないネズミは、私の手を振りほどこうと身を捩った。
力で敵わないことはわかっているくせに、いちいち強情な態度をとるのは
彼女の高いプライドのせいだろうか。
後ずさるネズミの身体を側にあった机へ押しやる。
「私が断ったら、だれがそいつらを潰すんだ?」
「だれか違うやつに頼むさ」
「他のやつにもさっきみたいに“お願い”をするって言うんだな」
そう言ってやれば、ネズミはようやく静かになった。
自分で仕掛けた罠に自らかかってしまったネズミは、不安げに瞳を揺らしていた。
853名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:28:51.22 ID:KgnrEEJC
身体を押し付けるように近づけば、コツンと机の脚にネズミのブーツがぶつかった。
「なんのつもりだ、離せっ」
逃れられない状況に、再びネズミが声をあげる。
「なんのつもり?わかっているだろう」
そのまま机の上にネズミを押し倒す。
両腕を押さえつければ、ネズミは寄せていた眉を僅かに下げ、それでもまだ反抗的な目を私に向けた。
その目がまた私の神経を逆撫でする。
無意識に上がる口角が、自分の興奮を伝えていた。
どうにかこの状況を打開すべく様々な考えを逡巡させているようだが、
自身を過信しすぎたネズミは、今は私の手の中だ。
覆い被さるように身体を倒して、フードを脱がせる。
ネズミは必死に私の肩を押していたが、この体勢ではそれもたいした抵抗にはなっていなかった。
髪の隙間から覗いた耳に唇を寄せ、縁をなぞるように軽く触れる。
「や、めろ」
「耳、真っ赤だぞ」
わざとそう耳許で囁くと肩を掴むネズミの手に力が入ったが、それを意に介さず今度は舌で形をなぞった。
舌先でゆっくりと複雑な窪みをくすぐれば、それから逃れるようにネズミは首を反らした。
「やめっ…は、離せ……」
わざと音を立てて唾液で濡らす。
耳の後ろに舌を這わせれば、ピクリとネズミの頭が揺れた。
いつのまにか弱々しくなった抵抗の声に、吐息が混じる。
「ここが好きなのか?」
「ちが…っふざけるのも、いい加減にしろ……」
耳の裏から首筋にかけて、濡らすように舌全体を滑らせる。
舌に感じる粟立った肌の感触に、また口角が上がっていく。
「鳥肌立ってる」
ここ、と指先で首筋をなぞればネズミは小さく震えた。
ネズミの上下する胸に身体を押し付けてみれば、投げ出された脚がふらりと揺れた。
「センター、もう離して」
眉を下げ、すがるようにネズミは言った。
目を潤ませたネズミの弱気な態度は、彼女の演技力の賜物だろう。
「今度は泣き落としか?」
「違う、お願いだから……」
乱れた吐息を隠すように細く息を吐く姿は、まるで行為をわざと煽っているようにも見える。
懇願するふりを続けるネズミを無視して、再び首元に顔を埋めた。
舌を這わせながら、制服の胸元をくつろげる。
首筋から喉、鎖骨まで丹念に舐め上げ、首筋には強く吸い付いて痕を残した。
「はっ…ぁっ」
顔を上げ、赤くなったそこを指で撫でれば、ネズミは信じられないというような表情で私を見る。
また一つネズミの仮面が剥がれた気がして、形容しがたい喜びが私の心の内に芽生える。
ネズミの表情が変化する瞬間を見るのが好きだ。
それが自分の手によるものであれば尚更だった。
854名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:30:51.01 ID:KgnrEEJC
顎をつかんで私のほうを向かせる。
睨むような視線とは裏腹に、ネズミも熱を帯び始めていることを紅潮した頬が伝えていた。
「そんなに睨むなよ」
「…黙れよ、その手を離せ」
ネズミの怒気を含んだ言葉にも、私の中の何かが刺激される。
再び喧しくなりそうなネズミの唇を無理矢理塞いで、空いた手を制服の中へと伸ばした。
嫌々と首を反らそうとするネズミの顎を固定して、強引に舌をねじ込んで口内を蹂躙する。
逃げる舌を捕まえて、唾液が混ざり合うように舌を絡ませればネズミから熱い吐息が漏れた。
「はッ…ん、はぁ……」
ぴちゃ、と濡れた音が耳を犯す。
そのまま顎や喉にまで口づけを落としながら、制服の下の肌を指先で弄る。
下着の上からでもわかるほどに、その中心は主張していた。
わざとその薄い布の上からそこを摘まむ。
「あっ……ぁ、はあっ…」
何度も何度も繰り返して、濡れた唇からこぼれ落ちる甘い声を堪能する。
指先に力を込める度にビクビクと身を捩るネズミは、もはや抵抗も忘れて、
ひたすらに与えられるもどかしい刺激に耐えていた。
制服を胸の上までたくし上げて、まじまじとその姿を眺める。
細く小さな身体の、やはり薄っぺらなお腹が深く上下している。
普段のネズミからは想像も出来ないほどその姿は弱々しく、それが一層私を煽った。
おへそにキスをしながら、その上の二つの膨らみを可愛らしい下着の上から刺激する。
その度にお腹の筋肉が強張り、次第に腰までもがヒクと反応するのを感じた。
「敏感だな、ネズミ」
「はっ…やめ…ぁっ…」
真っ白な首を反らして喘ぐ姿に、思わずごくりと喉が鳴る。
背中に腕を回してホックを外し、胸の上までずらした。
手のひらでその膨らみの柔らかさを堪能しながらも、あえて張りつめたそこには触れない。
指先で円を描くように焦らせば、ネズミの荒い息だけが部屋に響いた。
「触ってほしい?」
そう問いかけてみれば、目を閉じてネズミは横に首を振った。
いつまでも強情な態度は崩さないつもりらしい。
「こうされるのが好きなんだろ」
爪を立てて、ぷくりと膨らんだそれを引っかけば、ネズミは一際大きく身体を揺らした。
「…あぁっ!…やだぁっ……」
幼い子どものような言葉を漏らすネズミに、いまや言葉で人を操る策略家の姿は見えない。
ふらふらと揺れるその脚が私の太股にぶつかるので、重たいブーツを脱がせて床に放った。
膝丈のスカートに腕を差し込み、タイツに手をかける。
抵抗のつもりなのかネズミが私のカーディガンを掴んだが、むしろ早くとせがんでいるようにも
見えるその指に大した力は入っていなかった。
855名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:33:04.34 ID:KgnrEEJC
膝に手をかけ、普段は露出されないその肌に数えきれないくらい口づけた。
ちゅ、と音を立てながら足の甲から膝の裏にまで唇を当てる。
内腿にキスをすれば、ピクリと揺れるしなやかな肢体。
ぐ、と膝を持ち上げその先にある小さな布にも唇を押し当てた。
そこは下着の上からでもわかるほどに濡れていて、唇で食むように愛撫すればヒクリと揺れた。
「っ…やだ、やめろ……」
「…嫌とか言ってる割にぐしょぐしょだけど」
軽く笑ってやればネズミは泣きそうな顔を更に歪めて唇を噛んだ。
下着を横にずらして指を差し込むと、熱くまとわりつくような感触。
滑るようなそこは軽く触れるだけで物欲しげに震えた。
「んぁ、あっ…センターっ……」
快楽に膨らんだ芽に指を伸ばす。
熱を持ったそれを指で押し潰せば、ビクリと大きく腰が跳ねた。
「やっ…あぁっ…!!」
ぎゅうっとネズミの太股が閉じられて、ピンと張った指先が揺れる。
「もうイッたのか?」
「っ…!、あっ……はぁっ」
少し焦らし過ぎただろうか、簡単に果てたネズミは荒く呼吸を繰り返している。
肩で息をするネズミには悪いが、こうも呆気なく果てられてはつまらない。
私の中の熱はおさまるどころか、余計に燃え上がっていた。
濡れた下着に指をかける。
それを床に置くのも考えものだったので、片足から引き抜いた段階でそのままにした。
力の入っていない膝を開かせて身体を割り込ませる。
ネズミの目が訴えかけるように潤んでいたが、それも興奮を高める一つの要素にしかならなかった。
溢れる蜜を指先ですくいながら、ゆっくりと熱い裂け目をなぞる。
その動きだけでも止めどなく水音が響いて、脳を痺れさせた。
ネズミの身体は、ネズミの意識とは別に敏感に反応した。
「っ…ぁ、や…ぁあっ…」
「ここ、すごいヒクついてるぞ」
「やだっ……あっ、はっ」
ネズミの上気した頬や開いた唇から溢れる鳴き声は、すべて私によってもたらされている
のだと思うと、えも言われぬ、満たされる感覚がぞくりと背中に走った。
蜜が溢れる出るそこに軽く指を滑らせれば二本の指がぬる、と第一関節あたりまで飲み込まれる。
粘度の高い音と、ネズミの震える吐息が響く。
「ああっ……」
まるで誘い込むように締め付けられる。
ゆっくりと出し入れしてやれば、その度にネズミは可愛らしい声をあげた。
ネズミの濡れた睫毛に涙の粒が乗っていて、まばたきをすればこぼれてしまいそうだ。
「ネズミ」
名前を呼んで口づける。
唇を舌でなぞれば素直に舌を差し出して絡めてきた。
「ぁ、…っん、ふっ……」
856名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 03:36:00.31 ID:KgnrEEJC
深く口づけたまま、指の動きを早める。
ぐちゅと音を立てながら中をかき回すと、快楽に堪えかねたのか、ネズミが背中に腕を回した。
しがみつかれて身体が密着する。
「ん、ぁ、あっ…も、だめっ……」
背中に回された腕にぎゅっと力が込められたと同時に、指が強く締め付けられた。
「んっ…ッ……!」
ネズミの甘い吐息が耳にかかる。
中に埋めた指が脈打つように締め付けられるのを感じた。
いたずらに軽く指を揺らしてみれば、大袈裟に腰が跳ねてネズミは背中に爪を立てた。
陶酔した自分にはその痛みすら心地好いものに思える。
「も、抜いて……」
涙声のネズミが耳許で囁いた。
しっとりと汗の滲んだ首筋に舌を這わせれば、それだけでネズミのそこはまた締め付けた。
「ネズミが締め付けて離してくれないんだろ?」
そう言ってゆっくりと中を探る。
「やぁっ、…っほんとに…だめっ……」
「可愛いよ、ネズミ」
「あっ、あぁ、やだっ…センターッ……」
軽く中を押し上げただけでネズミは再び絶頂の波にさらわれた。
声にならない声をあげ、ビクビクを身体を震わせる。
震える自分の身体を押さえつけるように、ネズミはしばらくの間私を強く抱き締めていた。
埋めていた指をゆっくりと抜けば、それにも敏感に吐息を漏らした。
震えた息を吐きながら目を閉じるネズミに、いくつか口づける。
全身の力が抜けたようで起き上がれないネズミの、乱れた服をそっと直してやる。
机の上に寝かせるわけにもいかないので、背中を抱き抱えるようにして床に腰を下ろした。
ネズミは私に身体をあずけて、今は呼吸を整えている。
「大丈夫か?」
少々やり過ぎたかな、と思い声をかける。
「……酷いよ、センター」
小さな声で呟かれたそれがあまりに弱々しかったので、出来るだけ優しく抱き締めた。
「ちょっと、やり過ぎたな」
「もうやだ…最悪だ……」
「ネズミが、あんなふうに誘うから」
「……最低」
これ以上やり取りをする気もなくなったのか、ネズミはくったりと私に体重をかけた。
規則正しく聞こえてきた呼吸に、ネズミが意識を手放しつつあることを知る。
可愛かったぞ、と小さく呟いて、少し高い体温をもう一度ぎゅっと抱き締めた。

おわり
857名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 07:12:45.99 ID:N/YVBmjK
エロキター!!!!!
しかしセンターさんこんなエロいこと一体どこで覚えてきたんだろ
858名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 09:45:59.39 ID:JX8kp+zZ
朝起きたらセンネズ萌えがある幸せ
ありがとうございましたー!
859名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 13:32:28.59 ID:0cCXeaUR
ハァハァハァハァハァハァ( ´q`*)
おバカなネズミちゃんと、彼女が大好きでたまらないセンターちゃんが出会ってしまった奇跡!

>>857
・とても経験豊富(以前刺されたのは女性関係のもつれ)
・元々好きモノなのでちょくちょく自分の身体で試してる
860名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 19:13:21.37 ID:1xx9IhtH
新作来てたー!GJ!
ネズミさんてば飼い犬を甘く見てるから…

センターさんはああ見えて文学少女なので、全部本から知識を得たむっつり耳年増なんだと思ってる
それに生来の器用さとネズミさんへの愛をプラスで
861名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 19:15:55.98 ID:273kbT8p
小説を読んだ後ネズミさんの「センター」を聞くだけでもう・・
862名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 20:02:40.66 ID:KgnrEEJC
後ろから責めるセンターを書くつもりだったんですが如何せん自分の力不足でこうなりました

ほんとは立たされたまま上半身だけを机にうつ伏せに寝かされ、制服を捲り上げられて
露出した胸が机に押し潰されてるネズミとか
立たされたまま攻められてるから膝ガクガクしちゃって机にしがみついて耐えるネズミとか
そんなネズミの姿に征服心がわいてきてニヤけるセンターとか
目の前にある細くしなるネズミの背中に興奮してより激しく責め立てるセンターとか
を書くつもりだったのに…
863名無しさん@秘密の花園:2013/03/17(日) 20:10:36.30 ID:0cCXeaUR
>>862
禿萌
もう漫画にするしかないなw
864名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 02:27:01.38 ID:kmoBHetQ
>>862
は、鼻血が…
865名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 05:59:11.48 ID:6jSx8FZX
このスレも容量的にそろそろいっぱいになるから
保存したい人は早目にやっとくようにね
866名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 11:02:32.82 ID:RUBTKwFi
はーい。
やっぱり800台で限界きちゃうのね
867名無しさん@秘密の花園:2013/03/18(月) 15:38:22.65 ID:0hpZ5gEn
次スレどうしようか
868名無しさん@秘密の花園:2013/03/19(火) 12:59:35.54 ID:zp1Yfp9Y
容量いっぱいになるのってどこで観れるの?
いっぱいになってたら自分がスレ建てますよ
一日に一回はこの板チェックしてるので
埋まってたらすぐ気付くと思います。
スレタイも今のままで良いですよね?
869名無しさん@秘密の花園:2013/03/21(木) 10:57:48.45 ID:eqTn6gYe
まだいけるよね
春って人によって色んな印象を受ける季節だと思う
3年に上がるころの二人、プラトニックな感じ

春は嫌いだ。
歩いているだけで木々が匂い、萌えた花弁をこれ見よがしに開かせる。
吹く風は冷たいくせに、それに混じって背中を暖める太陽。
視覚から、嗅覚から、どこまでも生を感じさせるこの季節は私には少々うるさく感じる。
深く息を吸い込んでみると、土と、甘いような花の匂いがした。
吸い込んだ空気から身体に毒が回ってくるような気がして、私はフードを一度深く被り直した。
それから校舎に入ると教室には目もくれず、ブーツの音を響かせて階段を昇っていく。
この学校で一番高い場所、屋上への扉を開くと私の唯一のダチはそこにいた。
フェンスに背中を預け、春の陽射しを浴びながら静かに佇んでいる姿は、
まるでここが彼女のためにあつらえられた場所であるかのような錯覚を起こさせる。
きっと私が来るのを待っていたのだろう。
ネズミ、と声をかけながら柔らかい表情を私に向ける。
「今日は暖かいな。この間まで冬だったのがうそみたいだ」
少し暖かくなったぐらいでこんな顔ができるんだからおめでたいヤツだ。
感情表現の豊かな、というよりそれを隠すことの知らない彼女は
心底嬉しそうな笑みを浮かべている。
「ちょっとあったかいからって大げさだよ」
「屋上で過ごすにはいい日和だろ?」
「そうだけどさ」
「これから、もっと暖かくなるな」
彼女はそう言って、次の季節に思いを馳せるかのようにフェンスの外に目をやった。
グラウンドには飽きもせずケンカに明け暮れる生徒が見える。
いつの間にかセンターの背中は馬路女を背負う人間としての、その余裕を見せるようになっていた。
こういう何気ない会話にも感じる、テッペンとしての大きさ。
……ああ、こいつは楽しみにしてるんだ。これから訪れる、様々な変化を。
階段を昇ろうとしてくる一年坊がどんなやつらか、今から楽しみで仕方ないんだろう。
隣に並んでグラウンドを見下ろす。やっぱり、相変わらずこの学校は馬鹿ばっかりだ。
「センター」
「ん?」
「もうすっかりテッペンが板についたな」
そう言ってやれば、靡いた髪をいつもの動作でかきあげながら彼女は事も無げに口を開いた。
「ネズミがいてくれるからだよ」
「……何を言ってる」
私がいなくてもいずれセンターはテッペンを取っていただろう、と今になって思う自分がいた。
しかしそれを口にする気にもなれず、曖昧な返事で濁した。
「お前と二人で、テッペンからの景色を見たかったんだ」
その言葉に思わず彼女を見やれば、いつもの笑みと目があった。
870名無しさん@秘密の花園:2013/03/21(木) 11:03:27.58 ID:eqTn6gYe
ああ、こいつはどこまでも――。
「馬鹿だな」
「いきなりなんだよ。酷いな」
やはり笑みは絶やさぬまま、センターは不満げな声を出してみせた。
「前に、お前がこの場所で私に言った言葉を覚えてるか?」
「さあ…。ここで、二人で色んな話をしてきたから」
センターは視線を遠くにやりながら、まるでずっと昔のことを思い出すかのように目を細めた。
私も、たった一年の間にずいぶんと遠くに来てしまったように感じていた。
「テッペンからの景色を見てみたいって言ったんだ。…私と、二人で」
「ああ…、憶えてるよ。忘れるわけがない」
センターは再び私を見たが、その視線はどこか遠くて、私を通してきっと
一年前の私を見ているのだと思った。
といっても、見た目は何も変わらない。
私は相変わらず制服の上にパーカーを着込み、指ぬきのグローブに黒タイツとブーツ。
センターも、ずっとキャメルのカーディガンを愛用している。
センターはただ懐かしんでいるのだろう。がむしゃらだったあの頃を。
「その通りになったな、と思って」
「そうだな。まさかこんなふうに、テッペンを託されるとは思ってなかった」
「タイマンはれなかったのが不服か?」
「今は…託されたことに意味があったんだと思ってる」
今だってほら、奪ってこそ初めて価値があるのだと思っていたものを、急に
投げて寄越されたにもかかわらずセンターは気づけばしっかりとそれを背負い守っている。
「…だけど」
「ん?」
「だけどやっぱり、前田とは一度ケリをつけておきたかったな」
心底悔しそうな顔をして言うものだから、思わず笑ってしまう。
テッペンを取っても、本人の気質までは変わらないのだろう。
「お前は変わらないな」
緩んだ空気の中、不意にこぼれた呟き。
それが何を示しているのかわかってはいるけど、理解したくはなかった。
「ネズミは変わったのか?」
「私はあのとき、センターを利用するためだけに一緒にいた」
「そうだな、それでもずっと一緒にいてくれた」
「……それは違う」
改めてこんな話をしたことはなかった。
ずいぶん口が滑らかなのは、きっと春の毒気にやられたせいだ。
「私はあの戦争の後も、何度もお前を裏切ろうと思った」
「…知ってたよ」
「私は、こわかったんだ」
この言葉は限りなく真実に近い嘘だった。
自分の感情を意識した瞬間、それが痛みを伴うものだったら事実をねじ曲げない程度に繕う。
言葉に力があることを知っているからこそ、嘘で自分を守ってきた。
お前がこわいから裏切ろうと思ったんじゃない。
本当は、お前を裏切れなくなりそうな自分がこわかったんだ。
871名無しさん@秘密の花園
私は変わることなんてないと思っていた。
いつだって目線を上げたことはなかったから、これからも高いところから
すべてを見下ろしていくのだと、そのときはそう確信していた。
それなのに、真っ直ぐに私を見つめてくるこいつの視線は上からでも下からでもなくて。
いつしかこいつの隣に並び立つことが心地好くなってしまった。
「いいんだ、ネズミが何度裏切りそうになっても」
「どうしてそんなふうに言えるんだ。どうして、そんなに私を信じられる」
「お前が好きだからだよ」
当然のように答えるセンターに、一瞬言葉をなくしてしまった。
理屈をいくら突き詰めてみても、ここではヤンキー特有のマジとかダチとかいう
理屈じゃないものが勝ってしまう。
「私を好きになるなんてよっぽど趣味が悪いな。私が人から好かれるような
人間じゃないことは、お前が一番知っているはずだろ」
こんなことを言いたくなるのは、やはり自分が変わってしまったことをどこかで否定したいからだ。
「ネズミ」
静かに、でもどこか強さを感じさせる声で私を呼ぶ。
その声のトーンはすっかり私の身体に染み付いていて、それを聞くだけで
今私はセンターと共にいるのだ、という実感をわかせた。
「ネズミ、……もう理由を探すのは止せ」
「理屈で説明できないものは、信用できないんだ…」
「理由があったから私の隣にいたのか?そうじゃないだろう。ネズミだって、
本当はわかっているはずだ」
ああ、わかってる。わかっていても否定せずにはいられない。
それはやはり、長い時間をかけて培ってきた私の気質に他ならなかった。
私を見つめるセンターの顔の美しさに、今更ながらはっとさせられる。
凛とした眉も、通った鼻筋も、少し上がった口角も、どこをとっても綺麗だと思った。
「私は、お前のようになれない。お前のように真っ直ぐに生きることができない」
私とあまりに違いすぎる彼女に劣等意識を感じているわけではない。
違いすぎるが故に交われない、だから一緒にいられるのだと思っていた。
だというのに、同じ場所に居場所を求めだした自分が嫌で仕方なかった。
だからフラフラと横道に入っては何度も裏切りという思惑を繰り返し、
それも出来ずにまたここへ戻ってくる。
「ネズミは、そのままでいい」
「私はお前と同じ場所にはいられない。……そういう人間なんだ」
気づけば私の視線はセンターのローファーにまで落ちていて、ああなんて
馬鹿なことを口走ってしまったんだ、と今になって後悔した。