1 :
名無しさん@秘密の花園:
*マブダチ?馬鹿言え、てめーらデキてんだろうが!!なマジすか学園の百合カップル、
センターとネズミの「屋上」では見せられない夜のスレッドです。
*18禁描写OK。「屋上」では自重したいいかがわしいネタはこちらにお願いします。
*中の人の話は厳禁!ドラマの中のキャラクターとしての話題に留めましょう。
2 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/18(木) 23:09:46.99 ID:HzEf87sa
スレ建て乙です
3 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/18(木) 23:13:53.51 ID:/6mdISur
>>1乙です
ですが私は実はブラゲキ派だったお(´・ω・`)
センネズの人気に嫉妬しちゃいますお(´・ω・`)
まっ実際センネズも嫌いではないですお(´・ω・`)
つか、屋上スレ、全年齢板とか言う割には
エロを匂わすような内容多過ぎだろw
帰ったらエッチしようとか
これからエッチしようとかそんなんばっかりで、あんな内容でエロ禁止とか言われても十分刺激が強過ぎるよ
このスレはその続きの描写してくれるんじゃないの?w
6 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/19(金) 00:05:27.99 ID:/6mdISur
>>5 なるほど楽しみに待ちましょう(`・ω・´)
センネズは、センターのネズミを見る眼のいやらしさが全て。
大人っぽ過ぎるセンターと、子供顔のネズミという、ミスマッチがエロかった。
センターとネズミの午後3時30分
私はネズミの手をひいて、
ネズミの部屋まであがった。
お姫様の、ベッド。
セミダブルだから、そんなに広くはないけど、狭くもない。
ひとまずベッドに座って、ネズミを膝の上に乗せた。ワンピースの、後ろのファスナーを下げていく。
現れた白い背中に、そっとキスをする。
ネズミはうつむいたままだ。
相変わらず耳は赤い。
まだ明るい日差しが、
これからしようとする背徳な行為を責めているかのよう。
ワンピースをベッドの下に放り投げて、
下着姿のネズミと熱いキスを交わす。
こんなに白い肌。
こんなになめらかな肌。
手の感触を十分に味わったあと、
自分の服をさっさと脱ぎ捨てて、はやく
肌を重ね合わせたかった。
ネズミの下着も丁寧に外し、
私も、ネズミも、生まれたままの姿になる。
ネズミの目は、とろん、としている。
私もそうだろう。
なんにも言葉を交わさないのに、
目的はひとつだ。
わかっているよな。
互いに、その身体をその心を、
知りたくて自分のものにしたくて、
そして愛したい。
熱いキスをネズミの唇へ。
そしてその唇は、首を這う。
鎖骨をなでて、脇に吸い付き、まだ若い少女の乳房までたどりつく。
乳房を手で包み、大切に大切に愛撫する。
唇はピンク色の、乳首を吸って…
「あっ…」
左手はネズミの太ももから、足のつけ根へと、ゆるやかに移動する。
そこでネズミはキスをしたがる。
なぜって、キスが一番、近くに感じられるから。
なぁ、と言って全ての手を止め、ネズミを抱きしめる。
耳もとで、
「もっと奥に入りたい」
そうつぶやいた。
「…いいよ」
カーテンがしっかり閉まっているのを確認して、
抱き合ったまま、下腹部まで、中指を這わせていった。
少し不安そうなネズミにくちづけして。
濡れた洞窟に、そっと指をさしこむ。
ネズミの目は、
まるで幼い子供のようで、
ネズミの声は、
まるで何でもわかっている
プレイガールのようで、
大人の女性のような、
色気と甘さと、包容力をもっているかのようで、何回抱いても、
その底はわからない。
陰部の小さな突起を親指でからかった後、
中指を震わせて、かきまわして、
ネズミがいつも見せないような
淫らな声と表情をする、そんな循環に酔いしれてる。
人差し指をまた入れて、
奥まで、奥までかきまわす。
ネズミは声を出さないように、
吐息だけで反応する。
そんなネズミが愛おしくて、左手で背中を抱き、耳にくちづけをする。
乱れた汗が、背中をつたう。
人差し指と中指に、つかまれるような圧縮を感じた。
「気持ちよくできたか?」
自信もないことをきく。
ネズミは目をつむって、まだその感触を感じていた。
細い腰を抱いて、このまま午睡といこうか。
二人きり、今はだれもじゃましない。
長い睫毛が開いて、愛くるしい目でネズミはこう言った。
「愛…してるよ」
そこからは、ハイテンションでなんにも覚えてないんだ。
正しいやり方なんてあるのかな?
ネズミが、愛を感じてくれたらいい。
私は、ネズミと二人ならいい。
ベッドから抜けて、紅茶のおかわりをもらったときにはもう夜だった。
2人だけの、秘密の時間。
・・・流石です
スレが立った途端、早速投下していただけるとは・・・
GJです!
鼻血でそうだお(´・ω・`)
15 :
算段の平兵衛:2011/08/19(金) 09:22:51.17 ID:FhVLkHI7
「狭い門から入りなさい。滅びに通じる門は広く、その道も広々として、そこから入る者が多い。
しかし、命に通じる門はなんと狭く、その道も細いことか。それを見いだす者は少ない。」
新約聖書「マタイによる福音書・ルカ13 24」
ツンデレヤンキーガールのネズミ、
「近いっすよ」「離れちゃイヤ」ってw
センター目線で想像してしまう
エロ職人さんが現れるかwktk。
自分のセンネズフォルダ覗いたら書きかけのSSがあったから推敲してみよう。
18 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/19(金) 19:23:59.80 ID:uf+iNGK+
屋上スレ書き込めないね
こっちに移動?
20 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/19(金) 20:20:55.94 ID:e5wMT560
地下板容量オーバーです
スレたてられる人居ますか?
21 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/19(金) 20:27:16.92 ID:ly5K+pCK
凄いねw容量オーバーになっちゃうとかw
つか、このままスレ落ちちゃったら、
今管理人さんダウンしとるから、最後のほうのSSが格納出来ないとかないよね・・・?
23 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/19(金) 20:37:34.24 ID:uf+iNGK+
次スレ建てますお
24 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/19(金) 20:38:51.02 ID:uf+iNGK+
>>24 乙
しかし容量オーバーで書き込めないって初めてみたw
26 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/19(金) 20:45:14.22 ID:uf+iNGK+
>>25 僕もはじめてだお(´・ω・`)
凄いねぇー
>>24 ぶらげきありがとwセンネズ支援してくれるんだw
>>25 エロパロ板とかでは結構あるよ。
でも、ここまで密度の濃いスレだったって事だね。
職人さんクオリティ高杉だし、しかも複数居るという。
感想つく前にSSが投下されてるもんなw
28 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/19(金) 21:12:26.45 ID:uf+iNGK+
>>27 センネズの人気に嫉妬しちゃうお(´・ω・`)
僕の働きに免じて誰か1回でもブラゲキ書いてくれないのかな(´・ω・`)
>>29 ラブレターのやつと、ロッカーの中に入るやつは念のためにメモ帳にコピペしといたけど、
よく考えたらあの方過去スレ見れる人だから大丈夫だよね。
31 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/19(金) 22:23:22.18 ID:x4bAHkZo
エロくないけど、内容的にこっちに投下します
気まぐれのkiss
たまにはひとりの時間も必要だと思い、ヘッセを片手に誰もいない図書室へ。
床に散乱している本を避けながら、部屋の一番奥へと進む。
倒れてる椅子を起こしそこに腰掛ける。
窓から外を見下ろすと、新四天王の奴らがつるんで遊んでる。
なんて威厳のない奴らだと、私は鼻で笑ってバカにする。
しおりを挟んだページを開くと同時に、図書室の扉も開いた。
扉を開けたのはネズミだった。相変わらず、ガムを噛んでつまんなそうな顔してる。
私はネズミに視線をやるが、特に声を掛けはしなかった。
それはネズミも同じだった。
私はヘッセの続きを読み始める。
薄っすらと視界に入ってくるネズミは、落ちている本だけを踏んでこちらへ向かってくる。
目の前にきたネズミはさっきの私のように、窓の外を見下ろして不敵な笑みを浮かべてる。
それも飽きたのか、ネズミはいきなりヘッセを奪い取った。
奪い取るまではまだ想定内だか、それを放り投げるのは想定外の行動。
ヘッセが奪われたことで、私とネズミを遮るものはなくなった。
ネズミ。今、お前は何を考えてる。何がしたいんだ。
ジッとネズミの瞳を見つめるが、答えは写っていない。
お互い何も言わず、相手の出方を伺っている。
最初に行動に移ったのはネズミだった。
噛んでいたガムを吐き捨て、私の膝の間に入り込んできた。
思わずネズミを見上げるが、ここに入ってきた時と変わらない表情だ。
そしてネズミの腕が私の首に回ってきた。
あぁ。なるほど。ネズミはこれがしたかったわけだ。
私は快くネズミの唇を受け止める。
キスをしながらネズミは私の膝に乗ってきた。
ネズミが落ちないように両腕を腰に回す。
息をするために、離れた唇。
ネズミの唇は少し濡れていた。
親指でそこを拭ってやったら、噛まれた。
仕返しに噛まれた親指を強引に口に入れた。
ネズミは一瞬顔が引きつったが、私を挑発するような舌使いで親指を舐め始めた。
そんなことされると、全身がゾクっと身震いし、腰が熱くなる。
32 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/19(金) 22:24:53.89 ID:x4bAHkZo
そんな私を見下すようにネズミは「舌を出せ」と、あのなんとも言えない声で命令をした。
言われた通りに舌を出すと、ネズミの舌が絡まってきた。
ネズミに舌を弄ばれてるうちに、段々と腰が疼いてきた。
ネズミの腰を支えていた腕を、パーカーの中に忍ばせると、突然濃厚なキスが止まってしまった。
ネズミの口の端から二人分の唾液が流れ落ちている。
「なんで止めるんだ?」
その答えはなぜか頭突き。
しかも至近距離だったから避ける暇もなく。それに結構痛かった。
どうやら主導権を握らせてくれないらしい。
私はパーカーの中の手を引っ込め、またネズミの腰を支える形に戻した。
そうすると、ネズミはまた無言でキスをしてくる。
私はネズミの好きなようにされるがまま。
それでも気持ちいいのは確かだ。
ネズミはキスが飽きたのか、今度は私の首筋に唇を這わしてくる。
「あ、、」
思わず、声が洩れてしまったが、ネズミはその行為を続ける。
ネズミの手が髪の毛の中に入ってくる。くすぐったくて、またゾクっときた。
きっとネズミは痕を付ける気だ。私が付けようとすると嫌がるくせに。
わがままな奴だ。
ネズミの手がカーディガンの中に入ってきた。
さっき同じ事をしたら怒ったくせに。
本当にわがままな奴だ。
33 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/19(金) 22:25:19.17 ID:x4bAHkZo
簡単にネズミの指で感じてる私を、ネズミは見下ろしてあの生意気な顔して笑ってる。
悔しいがまさしく今、私はネズミの掌の中ってわけだ。
ネズミの指は今度はスカートの中に。
思わず体を強張らせてしまう。
わざとゆっくりと焦らすように、指を進めるネズミ。
キスだけで濡れた所に指が辿り着きそうだと思った瞬間。
ネズミは何を思ったのか、すべての行為を止めた。
膝から降りたネズミは、また新しいガムを口に放り込む。
私は何がなんだかわからず、中途半端な身体にされてしまったため、すぐには動けなかった。
「バイバイ」
ネズミはそれだけ言って、また落ちている本だけを踏んづけて図書室を出て行ってしまった。
ネズミはきまぐれすぎてちょっと困る。
困るけど、やっぱり好きだから。
そんなところも可愛いと思ってしまう私は相当重症で。
とにかくこの熱はどうしたらいいんだろう。
「はぁ、、、」
私はひとつため息をついて、ネズミに戻ってきてもらうよう、携帯を取り出した。
−Fin−
34 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/19(金) 22:59:22.95 ID:uf+iNGK+
>>33 乙です(´・ω・`)
センネズはなんか知的な感じがでていいよね(´・ω・`)
ブラゲキはどうしても親と子供みたいになっちゃうお(´・ω・`)
ネズミさん圧倒的優勢も良いですね
ネズミの気まぐれっぷりは中の人思い出したw
怪我してる振りしてるネズミがセンターに襲われるけど、
嘘だとばれたくないから抵抗出来ない、みたいなの読みたい
38 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/20(土) 20:44:47.12 ID:MFyLbMc0
>>37 『ネズミが怪我?』
今日はいつもどおり目覚めた。
カーテンを開けて窓を開ける。
いつもの日差し。いつもの空気。
今日もいつもどおりの朝だ〜。
こうしていつもどおりの日がまた始まるかと思っていた・・・。
しかし。
マジジョの屋上に行くと、ネズミが包帯ぐるぐる巻きで松葉杖を突いていた。
「ネズミ!?」
「センター。ヤバクネの奴にやられてな・・・。」
「本当か!?・・・行ってくるよ。」
「いや、やめろ!・・・私はたいした事無いから。」
「でも!」
「いいから!本当にたいした事無い。私は大丈夫だから。」
「・・・。」
しかし、センターは怒りを抑える事が出来なかった。
意を決し、チョウコクにまた貰ったグローブを持ってヤバクネに行こうとしたとき・・・。
センターは見てしまった。
おたべと対峙していた時、松葉杖を突かなくても立てるところを。
「はっは〜ん、私を騙そうと・・・そうはいかないぞ」
そういってセンターは携帯を取り出し、ネズミにメールを打った。
《ネズミ、ちょっとラッパッパ部室の奥の部屋に来てくれ。
今日は誰も居ない日だ、おたべも居ないから。》
返信だ。早いな。
《何でだ?まぁいいけど。本当におたべは居ないんだろうな?
怪我してるからゆっくり行くから、遅れるかも知れないけど。》
《大丈夫だ。今日はおたべは家にもう帰ったらしい。
遅れても大丈夫だから。先に行って待ってるよ。》
さあて、どう料理しようか?
部室には誰が置いたのか知らないけどベッドがあるんだよなぁ・・・。
39 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/20(土) 20:59:59.42 ID:MFyLbMc0
そして、センターは一足先に部室の奥の部屋に着いた。
色々妄想してベッドで寝転がっていた時、
コツ・・・コツ・・・
松葉杖を突く音が聞こえた・・・。
ニヤリと、いやらしい笑みがこぼれてしまうが、どうにか隠してドアを開ける。
「センター?何でこんなトコに呼び出したんだっ?!」
一気にネズミをベッドに倒した。
「ネズミ?怪我してるんだよな?」
「ああ、ヤバクネの奴らにやられて・・・」
センターはもういちどニヤリと笑みを浮かべて、ネズミの上に覆いかぶさる・・・。
「センターッ?何を・・・ん!」
センターはネズミと唇を重ね、深い深いキスを始めた。
「センター?(怪我してるふりしてるから抵抗したくてもできない・・・!!)やめて・・・!」
センターは無言でゆっくりと首筋へと唇を、舌を這わせる・・・。
そして鎖骨へ・・・そして小さな胸へと唇を動かす。
「いや・・・やめて・・・センター」
センターは焦らしに焦らして、乳首は避けて舐める・・・。
そして一瞬小さな乳首に当たったとき、
「あん!」
大きな喘ぎ声が漏れる、、、
それでもやめず、センターは優しく、丁寧に舐めていく・・・。
そして舐めている間、手は内ももから股へとゆっくりと移動して
すっかり濡れてしまった「そこ」は通り越して下腹部に手を這わせる・・。
「セ、ンター、ハァハァ」
すっかり息も上がって、それでもネズミは抵抗がしたそうだった。
でもできない。もうばれている怪我の《ふり》をしているから。
センターはなおも無言でゆっくりと手をその濡れた秘部へと動かす・・・。
「あっ!いや・・・ハァハァ」
40 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/20(土) 21:18:55.37 ID:MFyLbMc0
ネズミはすっかり息が上がり、疲れているようだった。
それでもセンターは手を止めず、攻め続ける。。。
「センター!やめて!」
少し語気が強くなるが、無視。
抵抗できないのだから。
センターはゆっくりと唇を乳首から離して、下へと動かす・・・。
腹、おへそへと・・・。
そしてまだ下へと動き・・・、
秘部へと着く。
ゆっくりと舌をかきいれ、唇を上下させる・・・。
「あん、あぁ、」
すっかりネズミは感じてしまっている。
ネズミの上半身はセンターの唾液でベトベトだった。
そして、唇を上下させていた途中・・・。
「いやぁ!あぁぁぁぁ、、、」
いったようだ。
そろそろセンターも暑くなってきていたので、手を休める。
そしてしばらくするとネズミも回復したのか、言葉を発する余裕が出来たようだ。
「センター。私が怪我してるからって・・・!」
「怪我ぁ?はは、それ、《ふり》だろ?」
「え!?」
「見ちゃったんだよ、おたべと居たところ。」
「そんな・・・//」
「それに、、、もう入ってきていいぞ〜!」
「もう、長いわ〜センターはん。」
「おたべ!?」
「ネズミはん、おおきに〜声聞かせてもろたけど、可愛いなぁ?」
「うるさい!//」
「大丈夫、やってる所は私も見せたくないから見せてないから。」
「そういう問題じゃなくて・・・。」
「まぁまぁ!ちょっとしたいたずらや。許してな〜」
「許すか!!」
そうしてほのぼのと終わったとさ。
その後?
勿論ネズミとセンターの愛は深まったけど、、、。
ネズミのおたべへの敵対心は強まった。
「あぁ〜もう。このいたずら考えたのは私やないのに〜!」
終わり。
41 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/20(土) 21:43:48.24 ID:aAU5mkjo
内容的にこちらに投下します。長編ですので、前編・中編は地下板前スレ931 現行スレ26をご参照下さい。
「禁断のお遊び」 後編
ギシ…ギシ…
ベッドの上とは違う、二人の重心が移動する音が響く。と言っても、私にはもう逃げ場はない。
センターの細い指が太股をつたう。くすぐったくて身を捩り声を漏らせば直ぐ様キスで塞がれる。
そしてまた指でなぞられて、熱くなる。
「どこから食べようか?」
「なっ……やめっ…」
「やめていいのか?」
クスッと笑われて耳に息を吹き掛けられる。俯いていたから直ぐ側にセンターの顔があった事に気がつかなかった。
驚いて情けない鳴き声を上げてしまう。
こういうのが一番彼女を燃えさせてしまうのに。
しかし、急にセンターの手が止まった。
「なんかつまんないなあ」
「えっ…」
「そうだ」
「ひとりでしろよ」
「えっ?」
「出来るだろ?」
予想外の展開だった。彼女に攻められるならまだしも、ひとりで行為をする。それを彼女に見られる。
「無理だよ、そんなの」
「じゃあ手伝ってあげるから」
「手伝う?」
センターは私を起き上がらせて後ろから抱き着くような格好になった。
私は彼女の両足にすっぽり収まる。
そして私の右手で彼女の右手を握らせた。
「こういう事」
かっと顔が熱くなる。私は慌てて手を離した。
「そんなの無理だ!!」
「じゃあ私がしてもいいのか?」
「……っそれもいや…」
「ワガママだなあ、ネズミは」
「だって……」
センターはまたストップウォッチを手にした。
「一分間自分でするのと、十分間私にしてもらうの、どっちがいい?」
この人はなんてサディストなんだろうか。というよりかそんなこと、どこで覚えてきたのだろう。見えなくても分かる。彼女は満面の笑みを浮かべて私の答えを待っている。
「……本当に一分?」
「え?」
「本当に一分だけでいいの?」
「もちろん」
「………分かった。でもその代わり」
私が前者を選ぶとは予想していなかったのだろう。センターの声は動揺している。
しかし、私も考えたのだ。さっき立場が代わって気が付いた。彼女も、一人の女の子なのだということに。
「私の番が終わったら、交代」
やられてばかりじゃ堪らない。
たまには、私が攻めたっていいよね。
それに一分だもん。きっとすぐ終わるはず。さっきのように。耐えられるはず。
「上等だ、ネズミ」
私はセンターの手を掴んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ええか?リハ通りの台詞でモニタールームに移動やで」
「心臓…飛び出しそうなんだけど」
「尺はまだまだ子供だなっ!ははっ!」
「鼻血出てんぞチェリー」
「うおっ!」
三人は部室前の階段に居た。
自然に振る舞おうとするが、中で行われている事を知っているからには普通では居られない。
何故こんなことになったのか。
時は数日前に遡る。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「おたべ」
部室でくつろぐおたべの前に現れたのはセンターだった。
「なんや、今日は一人なんか?」
「ああ、今日はな」
センターは入口近くのロッカーに目をやる。
「このロッカー、貸し出しはしてるのか?」
「ロッカーを貸し出すなんておかしな話やな」
「そうかな?」
センターはロッカーの扉を蹴飛ばして開けた。中には尺と学ラン。
「やっぱりな」
「来週のこの日、このロッカーを貸してもらおうか」
「なんやて?」
「良く考えたよな、内鍵をつけるとは。弱い奴等がタイマンから逃れるのには絶好だな、それに」
ロッカーの左上、センターは何かを掴んで強く引っ張った。
「こういう事にもな」
「「あああああああ!!!!!!!!」」
引きちぎられた配線の束。
「酷い!!!それ取り付けるのにどれだけかかったと…」
「それ紫外線カメラなんだぞ!!!」
「違う!赤外線だから!!」
「散々盗撮してきた癖に減らず口をたたくな」
センターはおたべに向き直る。
「このロッカーを貸して貰う代わりに、いくらでも撮影しても構わない。」
「ほんまか?なんや、太っ腹やなあ」
「寧ろ大歓迎だ。私とネズミの愛の歴史を記録出来るんだからな」
「こいつ昼間っからノロケやがって……」
「太っ腹?センター太ってないぞ?」
「うるさい黙れ」
「それともうひとつ、条件がある」
「なんや?雰囲気作りのお手伝いか?」
「ビンゴだ」
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「おたべ行こう、時間」
「せやな、よし行くで」
三人の頭の中で響いた。
『よーい、アクション!!』
「学ラン髪伸びたんとちゃう?」
「そうかーそうかもなあー」
「散髪行ってきなよー」
「今日も暑いなー」
「アイス食べたい!!」
「暑い日には餡蜜やろ」
関係性のない台詞をひたすら読み進んでいく。あと二言ずつでモニタールームへ移動。すると悲劇は起きた。
ガタンッ
ロッカーから大きな音がする。
尺はロッカーを凝視し、おたべはニヤついて、学ランは壁を見つめたまま動かない。
台詞が止まってしまった。部屋は異様な静寂に包まれる。
聞こえてきてしまった禁断の囁き。
「ネズミはここが好きなのか?」
「いやっ……ちがっ…んっ」
「私の指を好きな所に当てるなんて、いやらしい女だ」
「だってセンターがっ…あっ…」
「そんな声出したらあいつらに聞こえるぞ?」
「もういやだっ……」
「止めちゃだめ。あと40秒」
尺は口をあんぐり開けて、おたべはニヤニヤニヤニヤニヤニヤして、学ランは
「あ………ああっ……」
放心状態。
おたべと尺は目配せをして立ち上がる。
「そういえばさあーヤバクネがー」
「なんや?何かあったんか?」
間の台詞をすっ飛ばし、動かなくなった学ランを抱き抱えモニタールームに移動した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
二人の熱が狭い空間に充満して温度を上げていく。
「センター…まだ……?」
「何が?」
「もう一分経ったでしょ…?」
「あ、悪い。押すの忘れてたよ」
「はあ?!何してんの!最低!」
「すまないな」
「もう絶対一分経った。離せ!」
「んー嫌だ」
「何でだよ!約束しただろ」
「気が変わった」
センターの左手が、セーラー服に忍び込んでレースで縁取られた膨らみの上をなぞりながらするりと一本指を入れた。
「今度はこっち」
私の液で濡れた自身の右手を私の耳元でちゅぱちゅぱ音を立てて味わえば、私はもう抜け出せない。
「やっぱり美味しい」
触れていた部分の疼きから解放される。
嬉しい筈なのに、身体はそうはいかないようだ。
「センター…」
「ん?」
私はもう一度、センターの手を掴んだ。
「最後まで………して?」
センターは立ち上がり、体勢を変え、私を押し倒した。
「気持ち良くしてあげる」
彼女の舌が滴る音がした。
終わり
47 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/20(土) 22:37:20.33 ID:aAU5mkjo
>>46 鼻血がでますた(^ρ^)
最高(´・ω・`)
これ、ほんとに屋上スレに投下するつもりだったの?w
ほんといいタイミングでこっち立ったよなぁ
エロかった(^q^)gj!
49 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/20(土) 22:54:34.96 ID:MFyLbMc0
>>48 いや、2パターン作ってました。
こっちの方が上手く書けたので…
52 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/20(土) 23:11:23.12 ID:aAU5mkjo
このスレができてここ最近幸せなことばっかり起こります(´・ω・`)
つか、学ランはイっちゃったのか?w
急に寒くなってきて、秋センネズの季節か・・・
コートを纏った二人というのもオツなものだ
センネズ派とネズセン派の比率は10/1くらいのようだ
56 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/21(日) 19:07:34.22 ID:iKLAqRVh
言いやすいからセンネズって俺は言ってるけど逆でも全然おkだw
地下の癖でageてしまった
58 :
(ぶら・ω・げき):2011/08/21(日) 19:09:39.01 ID:4G9lA8NQ
攻め=センネズ=受け
じゃないの?
攻め=ブラゲキ=受け
でしょ?
そうそう、センターが攻めでネズミ受け派がセンネズで、逆がネズセン派ってこと。
ところでブラ劇ってpixivとかでもカップリングされてるけど、なんか本編で絡みあったっけ?
「ネズミさんの実験教室」 前編
「センター」
振り返った途端、唇に柔らかな感触。
軽いキスで一度離れて、彼女は笑った。
「ネズミ…?」
私は驚いて彼女を見詰めるが、何を考えているのか分からない不敵な笑みを浮かべて私の机に腰掛けた。
ここは誰も居ない教室。私たちは放課後に待ち合わせをしていた。
「どうした?」
「どうしたって?」
「いや、いきなりだったから」
「キスしちゃいけない?」
「いや、嬉しいよ」
またニコッと笑って体を私の方に向けた。足を開いて、両足で私を挟んで私からヘッセを取り上げた。
するといきなり私の手を掴みグイッと引っ張ってスカートの中に入れた。
「…?!」
そこにはある筈のものが無かった。
「穿いてくるの忘れちゃった」
小さな口の端から赤い舌をチロリと覗かせて笑う。
「早く行こう」
彼女の誘いに応えようと、私は立ち上がろうとするが彼女の両足に阻まれる。
「ここがいい」
「でも誰か来たら」
「いいじゃん、見せ付けてやろうよ」
こんな風に彼女から誘ってくるのは珍しい。私もニヤッと笑って唇を求めた。
最初は軽く、段々と深く彼女の舌が唇を割って入ってきた。歯列をなぞられて、背中に快感が走る。舌と舌が絡まり二人の唾液が混ざり合う。息をしようと唇を離す度、液体が漏れていやらしい音がした。
いつもと違う彼女の攻め方と、私の知らなかったテクニックに酔いしれて、気付けば彼女が優勢になっていた。
「今日は私が気持ち良くしてあげるからね」
机の上に押し倒されて、彼女の髪が首に触れてくすぐったい。
「全部綺麗にしてあげる」
ネズミの舌から唾液が垂れて私の首にかかる。そしてそれを広げるように舐め回していく。吸い付いたり甘く噛んだり、耳は穴まで舐められて、私の全身が感じ始める。
セーラー服を脱がされて、うつ伏せにさせられた。うなじから背中まで、一本の線をひくように流れる。腋からくびれにかけて舐められ時、気持ち良くて声を出してしまった。
「ここ好きなんだ」
「いや…ちょっと」
「今日は一杯愛してあげる」
最後にホックをはずされて、今度は仰向けに。ネズミは触れずにそれを見詰める。
「起ってるよ?」
指でピンッと弾かれて思わず漏れる声。
乳房全体をゆっくり味わうように舐め回し、でも肝心な部分には触れてくれない。
「ネズミ……んっ…」
耐えきれなくなってその先を請うもギリギリの所で止められる。何度も舌を出して舐める振りをして引っ込める。
「まだイッちゃだめ」
熱くなった突起を置き去りにして、彼女のターゲットはへそを通過して下降していく。足を開かされ、そして彼女はスカートの中に顔を突っ込んだ。私からは何も見えなくて彼女の動きが分からない。すると太股から舌がつたう感覚。驚いて体が反応してしまう。
さっきと同じように全て彼女の液で濡れていく。見えない分余計に肌は敏感になって、残されたのは既に熟した秘部だけ。
すると彼女は顔を出していきなり指を私の口に突っ込んだ。
「舐めて」
言われるがままに彼女の指を舐めた。私の舌を誘導するかのように掻き回す。
たっぷり濡れたその指を抜いて、まるで医師がメスを持つかのように指を立てた。
「何をするんだ」
「ネズミさんの実験」
「え?」
「センターさんは何回連続でイクことが出来るでしょうか」
「ちょっ…」
「実験開始です」
続く
>>59 特に無いんだお(´・ω・`)
無いんだけど好きだから仕方ない(´・ω・`)
>>62 パンツを履き忘れるなんてエロい子だねさんだね(´・ω・`)
センターさんっててぃくびが立つほどおっぱいあるのかな(´・ω・`)
スレたてた時は職人が来るか心配してたけど、心配する必要は全く無かったなw
職人様エロ神様、これからも宜しく(^人^)
ブラゲキについて
まじすか一期の11話でラッパッパの階段のぼってきた前田を迎える四天王のシーンで、ゲキカラが前田を攻撃しようとする→ブラックやんわり制止
からじゃないのか?
誰の言うことも聞かないのにブラックの言うことならきくゲキカラやべえ!!だったんだけどw
>>65 なるほどねぇ
よく見てないとわからないのか。
裏設定集とかあれば、実は仲が良いとか設定があるのかもね。
ブラックとかトリゴヤは一話で終わるには勿体ないキャラだったな。
是非トリゴヤさんにセンネズの二人を見えたっ!して、トラウマを覗いて欲しい。
>>66 それにあれだお(´・ω・`)!あれ!
2でゲキカラさんが刺されてマジ女の皆さんがお見舞いにきたおね(´・ω・`)
でもブラックさんだけはあとから1人できたじゃん(´・ω・`)
そういうので妄想が広がるんだよ(´・ω・`)
あの子供なゲキカラさんと大人なブラックさんだから妄想が広がるんだお(´・ω・`)
[プライド]
「囮に食いついた食いついた・・・馬鹿共が」
ブラインドから刺した格子状の光が、彼女の微笑を照らした。
見下ろす路地には、彼女が呼び出した木っ端の五人の兵隊が他校のヤンキーの餌食になっている。
(全て計画通り、といったところか)
センターは苦々しい顔で親友の様子を見つめる。
他人を潰し合わせるのが彼女のスタイル。
したり顏でベッドに寝転ぶネズミは、まだ笑が止まらない様子で、
細い喉から高い笑い声を洩らした。
卑怯なマネをする奴は大嫌い・・・なはずだったのに、センターは彼女から離れる事が出来ない。
たった30分身を潜めるためにビジネスホテルの一部屋を借りてしまう、ネズミの財力と大胆さには舌を巻く。
「お前も楽にしろよ。そんなところにずっと突っ立ってないでさ」
彼女が声をかけても、センターは窓の下の気の毒な戦士達から目が離せなかった。
「いいのか、あれ、放っておいて」
「心配は無用、
あたしの言うとおりにすりゃ間違いないよ」
「・・・でも」
「お前はあたしの言うこと聞いてりゃいいの」
作戦成功に興奮し、調子に乗っているのか、強気な言葉を吐きかけてきたネズミ。
愛しくて生意気なこの悪魔を、懲らしめて泣かせてやりたい、という気持ちが、センターの中に湧き上がる。
----------それは正義感からではなく、腹の底から湧き上がる衝動であったが。
ベッドの上で天井を見ながら何か思考しているネズミを、わざと驚かせるように大袈裟に両脇に手をついて組み伏せる。
ベッドはギシッと音をたて、軽い少女の身体は少しバウンドした。
「これも計算のうちか?」
そう問いかけると、腕の下の彼女は流石に戸惑い、不安そうに翳った瞳で見上げる。
「なに?」
邪心が無くなったネズミの顔は、子供みたいに幼い。そうだ、この顔が見たかった。
「ホテルに泊まるんだから、当然期待してたんだろ?」
ネズミは眉根を寄せて舌打ちする。
「・・・まぁ想定内・・・でも期待なんかするわけない」
「ふぅん」
「この前もお前に付き合ってやったけど、何がそんなにいいんだか」
「前回はお気に召さなかったわけだな。申し訳ない」
耳元に顔を埋めて、囁く。
「あんな声で鳴かれたから、てっきり良かったのかと勘違いしてしまった・・・」
「・・・どけよ、バカッ!」
声を荒げてネズミはセンターの胸を力一杯押し返し、身体を起こそうとした。
が、そんな狙いは見透かされ、跳ね返された挙句に
余計にベッドに深く背中を沈める事になる。
フードがはだけて、布団に長い黒髪がさらりと広がる。
苛立ち、反抗的な眼で見上げるネズミの細腕をしっかりと押さえつけ、
膝で彼女の両足を割り開いた。
「タイマンじゃあ、私に勝てないよな?」
眉を上げて挑発するように見下ろすと、
ネズミは顔を顰めていたが、
その眼の奥に隠れた弱気を見つけると、センターの嗜虐心は一層燃え上がるのだった。
<続くかもしれない>
これは続いていただかなければ困る
70 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/22(月) 18:24:35.15 ID:ihcb0wDK
71 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/22(月) 18:24:48.66 ID:ihcb0wDK
72 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/22(月) 19:21:13.27 ID:QpsyoklK
ぜひ続けてください・・・
73 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/22(月) 21:16:36.72 ID:KUIcVsPw
一度でいいから見てみたい
センターふたなり同人誌
歌丸です
裏まとめサイト、404ページエラーになっちゃってるね。
やっぱりダメだったのかな。
(
>>68の続き)
「お前にあたしを満足させる事なんて出来やしないよ」
やけに強気なセンターに、悔し紛れにそう言い放ってしまった手前、
いきなりされたキスにネズミは目を瞑って耐えていた。
彼女が唇を重ねて、柔らかくなぞっていく。
あえて冷めたような目で唇を少し開いて、受け入れる意思を示すと、
いきなり噛み付くように深いキスをしてくる。
「んん・・・!」
息が出来ないくらい、苦しくて、溶けそうな口づけに、体温が一気に跳ね上がった。
いつのまにかセーラー服の中に親友の指が忍び込み、そっと下着をずらすと、
胸の丘を包み込むように優しく撫で回す。
やがてセンターの掌は、やわやわと乳房を揉みこみながら、時折親指で感覚の蕾を優しいタッチで摩っていく。
焦らすようなその愛撫に炙られて、少女は喉を反らした。
センターに主導権も、身体の自由も、感覚まで奪われているのに、
触れられるだけで肌も身体の内側も熱く痺れる事が、彼女を苛立たせる。
私は--------
まるでこいつに惚れてるみたいじゃないか。全て奪われたがってるみたいじゃないか。
ネズミさんが将棋の駒如きに心を奪われるとか、あり得ない……。
身体の内に渦巻く熱を逃がす為に、肩で息をして、センターを強い目線で睨む。
「ヘタクソ」
突如、ネズミは紅く充血した唇で、そう悪態をついた。
「低偏差値」
長く一緒に居たせいか、センターは彼女のそんな言葉で余裕を失う事はない。
------睨んでるつもりだろうが、上気した頬とそんな濡れた眼で見られても、誘ってるようにしか見えない。
「散々騙されたけど、お前の言葉は当てにならないからな」
蛮勇はニヤリと口の端を吊り上げると、ネズミの膝裏に手をやり、両脚を持ち上げる。
「なっ…」
「確かめてみようか?身体に聞くのが一番だから」
黒い太腿をつまんで、表面のタイツを引っ張ると、ピリリと破く。
「お前っ……!ふざけん・・・」
センターは遠慮なくバリバリとタイツを引き裂き、
手際良くショーツも取り払うと、ぐいっと脚を開かせる。
屈辱的な格好で大事な所をじっくり凝視され、彼女は羞恥で涙ぐんだ。
「ネズミ、これは何なのかな?」
センターは人差し指でぬるぬるの亀裂を撫で上げ、恥ずかしい蜜を指で掬う。
「あっ……」
ただ撫でられただけで、ネズミの身体は敏感に跳ねて反応した。
「相変わらず嘘つきだな、お前は」
センターは嘲笑すると、そこに顔を近づける。
「何でこんなに濡らしてんだよ」
「言うなっ……そんなに、見ないでよ!」
ネズミは真っ赤な頬で抗議するも、親友は平然と自分の恥ずかしい部分を観察している。
「・・美味しそう。舐めていい?」
「やめ、絶対ダメ・・・!」
「じゃあいただきます。嘘つきの『ダメ』は『欲しい』って事だからな」
彼女の懇願に、センターは無慈悲な判決を下した。
<続く>
>>77 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
>>77 ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
ネズミさんの繁殖力なめたらいけませんよ
喧嘩から帰ってきた彼女は少し疲れている様子で、私の秘密部屋のドアを開けた。
「ネズミ、ちょっとベンチ借りるぞ」
彼女はそう言い捨て仰向けになって身体を休めた。
まだこっちは許可を下していないのに、勝手に使うな。
ベンチを蹴飛ばして、休憩を妨害してやろうかと彼女に近付く。
目を瞑っている彼女の顔には、殴られた痕がちらほら残っている。
額には切り傷。唇の端も切れていて、血が滲んでいる。
しかし傷があっても、彼女の顔は綺麗だ。
その美しさに思わず目を奪われる。
この綺麗な顔を乱してみたい。
誰も見たことない彼女の女の顔がみたい。
私の手の中で弄ばれてる彼女の身体がみたい。
本能が動いた。
ベンチは狭いから、無理やり彼女の胸倉を掴んで、強引に床に引き摺り下ろした。
「ネズミ!?いきなり、何するんだ!!」
その拍子に軽く頭を打ちつけ、少し涙目になっている。
それすらも今の私には欲情のプラスとなっていた。
「だまれ」
私は彼女の胸倉を掴み、今度は力いっぱい押し倒す。
喧嘩で体力を奪われてしまったらしく、いつもの彼女の反撃がない。
非力な私に、良い様にされている彼女を見下ろすと全身がゾクゾクした。
彼女の首筋に伝わっている汗を舐め取る。彼女の味がした。
何度も舌でそこを往復し、思いっきり吸い付く。
私の痕をつけてやるんだ。
お前は私のものだ。
そうかわらせてやるんだ。
「あ、、、。ネ、ズミ」
いつも威勢の良い彼女の声が、段々と色気が混じる女の声に変わっていく。
吸い付くのを止めて、彼女を見下ろす。
私の手はまだ彼女の胸倉を掴んでいる。
「・・・したい、のか?」
彼女が弱々しく訊いてきた。
上から目線で少し頭にくる。
「してほしいんだろ?」
「ネズミから・・・してきたんだろ?」
「してほしいんだろ?」
「それよりも、その手を放せ。・・・ちょっと、苦しい」
「誰に命令してるんだ」
「命令?何言ってるんだ。いいから、放せ!!」
彼女の手が私の手を掴んで放そうとしたから、阻止するために思いっきり噛んでやった。
「っ!!なにするんだ!!」
「お前が勝手なことするからだ」
「勝手なことしてるのはネズミだろ?なんで噛むんだ」
「痛いのが好きなんだろ?」
スッと彼女の首筋に爪を立てる。
皮膚に食い込むくらいの強さで引っかく。
そうすると彼女は綺麗な顔を歪ませる。
彼女を支配してる気がして、たまらなくゾクゾクする。
引っかいた痕をまた舌で舐めてやる。
猫が自分の身体を綺麗にしているように。
彼女の身体がそれに対して反応してる。
自分の口元が綻ぶのがわかる。
もっといじめてやる。
彼女の髪をかき分けて、隠れていた耳を見つけ出し、甘噛みする。
わざと音がするように舐めてやると、彼女の口から吐息が洩れる。
「ネズミ・・・。キス、、、してくれ」
ふん。やっとその気になったか。
でもネズミさんはそんなに優しくないですよ。
してって言われても、絶対してあげない。
「お前に主導権はない」
わざと顔を近付け、触れそうで触れられない距離で焦らす。
彼女の目は喧嘩の疲れか、私に弄ばれてるからか、トロンと溶けそうになっている。
気付けば頬も紅潮してる。息も少し荒い。首には私がつけた痕が散りばめられている。
「おとなしくしてれば、きもちよくしてやるさ」
今日最初の優しいキスをおでこに落としてやる。
でも唇にはしてやらない。ここで甘やかしたらつけ上がるからな。
「ここ、学校だぞ?」
「そうだな」
「そうだなって、誰か来たらどうするんだ?」
「誰も来やしないさ」
「でも、もし見られたら・・・」
「見られたらそいつを殴って口封じすればいいじゃないか」
「・・・そういう問題じゃないだろ」
さっきからうるさいな。
いつからお前はそんなおしゃべりキャラになったんだ。
仕方ないから、しゃべらないようにしてやる。
私は彼女のしたがっていたキスをしてやることにした。彼女の大好きなディープキスを。
そうすると途端に彼女の身体から力が抜けていくのがわかる。
キスをしながら、セーラー服の中に手を入れて、下着の間に潜り込ませる。
大きくはないが張りの良い彼女の胸は、私の手にピタっとフィットして気持ち良い。
右手で胸を揉み、左手は彼女の手を掴みながら、膝を彼女の秘部に当てる。
キスをしてやれば、ヌチャっと舌が絡み合う。
さっきまで嫌がっていた彼女はもうそこにはいない。
ここにいるのは、私の手で感じてる一人の少女。
彼女を弄ぶのがたまらなく楽しい。
今私の顔はニヤけっぱなしだろう。自分で口元が綻んでいるのがわかる。
彼女は膝を当ててやってるだけじゃ、物足りないらしく無意識に自分で腰を動かしているのを、私は見逃さなかった。
膝をどかすと彼女は色気がついた吐息を洩らした。
「センター、、、」
耳元で名を呼んであげるだけで、彼女は感じる。
「どうしてほしい?」
「、、、ん」
「言わないと、してあげない」
「・・・・言える、わけ・・・ないだろ」
素直じゃないな。
私は彼女のスカートを撒くり上げ、両膝を掴み脚を開く。
「ネズミ!!」
彼女は羞恥心で顔が赤くなっている。
「膝当てただけで濡れたの?」
「・・・手を、放せ」
「いつものお返し」
濡れてるパンツ越しに舌を這わすと、彼女の身体がおもしろいくらいによじれた。
「あ、、、。ダ、メ。・・・やめ、ろ」
そんな声だしても無駄だっつーの。
むしろ煽ってるとしか考えられないし。
パンツ越しに親指で秘部を擦ると、段々と染みが濃くなっていき、彼女の抵抗も弱くなってきた。
その隙に、彼女の足からパンツを引き剥がす。
彼女の女の部分が無防備。そこにまた指を這わしたら、彼女の愛液でドロっとコーティングされた。
「センター。お前のせいで、指が汚れた」
私はわざと彼女の目の前に自分の愛液がついた指を見せる。
彼女の目尻から涙が流れた。それでも私は弄ぶのを続ける。
「お前が汚したんだ。キレイにしろ」
彼女の口に無理やり指を入れ舐めさせる。
彼女は時々咽ながらも、抵抗するのを諦めたのか、素直に従った。
「やればできるじゃないか」
たまには褒めないと、成長しないからな。
指を抜き、彼女の好きなキスをしてやる。
そして彼女がキレイにした指をまた汚す。
クチュっと、あの独特な水音。
彼女の喘ぎ声。
私の興奮した息使い。
健全な学校に一番相応しくない音響が、この部屋に充満している。
「あ、、、、んん。・・・ネズ、ミ」
「イきそう?」
彼女は唇をかみ締めながら、コクコクと首を縦に振る。
彼女の愛液でビチョビチョの手をさらに早く動かすと、彼女の身体がしなった。
指を抜き、イった彼女のおでこにキスをしてあげる。
イった後の彼女の顔は、私の本能を掻き乱す。
終わったばかりなのにまたしたくなる。どうかしてる。自分も濡れてるのがわかる。
クチャっとまた彼女の中に指を入れる。
「ネズミさんの繁殖力なめたらいけませんよ」
第二回戦開始。
―Fin―
>>83 二回戦マダ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!???
85 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/24(水) 17:44:43.20 ID:gL4rGhuh
センター受けは珍しい…
>>60「ネズミさんの実験教室」 後編
秘部にフゥッと息を吹き掛けられる。
「触ってないのに感じちゃうんだ」
「ちょっとやめ…」
「エロいね、センター」
ネズミは指を構えた。
「一回目、スタート」
甘く熟れた扉が少し開いて卑猥な音を立てた。人差し指で割れ目をなぞられて、私の足は閉じようとする。しかし強く押さえられ抗う事は許されない。
ネズミは私の目を見ようともせず、ただひたすら指で円を描きながら入り口を焦らすのだ。
「ネズミ…んっ…!」
私は目を見て欲しくて、優しくキスをして欲しくて名前を呼ぶ。
「そろそろかな」
でもそんな私の願い虚しく、彼女はくちゅりと鳴らして指を入れた。
「あっ…いやっ…」
私の腰は電流が走ったように反り、どうしようもなく疼いている。
彼女は冷たく私を見ていつもの笑みを浮かべながら指を出し抜きする。
「ヒクヒクしてるよ、センター」
「やめっ…あっ……ああ!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「もうイッちゃったの?」
肩で息をする私を、何か汚い物を見るように見下す。でもその奧に悦びと興奮が垣間見えた。
「凄い絞まったよ、最後」
蜜で酷く濡れた回りを指で拭いて、また構えた。しかし今度は二本。
「ちょっとずつ増やそうね」
"やめて"と請うより早く、彼女の指が禁断の芽に触れた。
これで何回目なんだろうか。気付けば彼女の指は五本全てが濡れていて、私は今目隠しをされている。
「……ネ…ズミ…!」
胸の突起に舌が触れる。チロチロ焦らされてぐるりと一周したら激しく吸われ、噛まれ、また舐められる。
「今ね、九回目」
見えない分だけ身体は敏感になり、右を彼女の舌で、左を彼女の指で苛められ、私はこの日九回目の絶頂を迎えた。
「やっぱり体力あるね、これだけでイケちゃうんだもん」
すると上に乗っかっていた彼女の重みが無くなった。
「ネズミ…?」
暗闇の中で見渡しても見える筈はなく、起き上がろうとしたら肩を掴まれた。
「センター」
ネズミの声が甘くなっている。いつも最後に私を求める時と同じ。淫靡な彼女の香りがした。
目隠しをはずされる。目の前の彼女の瞳は興奮していた。
「これで最後」
片足を高く持ち上げられて霰もない格好にさせられる。すると彼女も足を開いて、丁度それにはまるように足を上げた。
そこには下着を着けていない彼女の秘部があった。
「一人でイッてばっかじゃズルい」
その言葉も全て誤魔化しで、ネズミは私を苛めれば苛めるほど仕返しがくるのを分かっていた。
再三私を苛めたのもその分だけ、いやそれ以上に私を求めているから。
「一緒に、ね?」
私たちの腰が合わさった。ゆっくり動かし始めると二人分の音と香りが交わり、互いに激しく興奮しているのが伝わる。
「んっ……セ…ンター…」
ネズミのそこは湿っていて、腫れ上がった突起が顔を覗かせていた。私を攻めている間も欲情していてくれたのだと、私は嬉しくなって腰を振って応えた。
「ネズミッ……きもちいいか…?」
「う……うんっ……ああっ…」
スピードが上がっていく。もう終わりが近付いてきて、私たちは熱いキスをした。
「も…だめっ……!」
「ネ…ズミ…!」
二人分の愛液で汚れた手を握り合って、私たちは声を上げて快楽の頂点に達した。
「センター」
「ん?」
「女同士ってさ、いいよね」
「なんだ急に」
「いや、なんとなく」
散らかった椅子に凭れて肩を寄せていた私たち。そう言う彼女の目に再び欲望の色が見えて、さっきまであれほど繰り返した行為をまた体が求め出す。しかし今度は、違った立場で。
「ネズミ」
私は彼女を持ち上げて、恥辱の舞台へ誘う。そっと髪を撫でて耳元で囁いた。
「今度はお前で実験しようか」
開始の合図に、悦びと焦りで震えたネズミの唇に、私はキスをした。
終わり
>>89 エロw(´・ω・`)いやこれはエロいw(´・ω・`)
ダメだw鼻血が出そうw本当はでないけどwあかんwうぉおおおおお!叫びたい気分w
キャラ崩壊(´・ω・`)★
待ってました(*´д`)
裏まとめサイトやっぱりダメだったか
誰かやって
93 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/25(木) 12:18:35.37 ID:8/Mst0Hk
すまん上げちまった
あ〜真昼間っから読んでクラクラしてまった・・・
職人さんありがとう・・・
96 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/25(木) 13:21:25.05 ID:10AH6sbV
ネズセンも意外といいね。
地下落ちたね
98 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/26(金) 00:33:55.49 ID:EVTlB0aU
なんかそうみたいね
なんか地下板以外にも海外サッカー板やモタスポ板とかも落ちてるのは僕だけですかぬ
スレチ&連投失礼
100 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/26(金) 00:55:16.06 ID:bD9yPC++
ココは生きてるみたいだね
じゃあ復旧するまでここでいっか
>>77の続き
彼女の唇が何度も何度もそこを嬲っていく。
両脚を掴まれて、逃げられない状態にされて、
淫靡に蜜を垂らすのも隠す事が出来ない。
ぷっくりと主張した快感の芽に、唇を強く押し当てられ、ネズミは背筋を引き攣らせる。
「きゃ・・・うっ……あ!」
唇で挟まれて、舌でつつかれて、淫猥な刺激が弾けて広がる。
「あ、うぅ・・・」
呼吸に混じる矯声を抑えられず、ネズミは親友の下ではしたなく鳴き声をあげた。
「お前ってさ、意外とMだよね」
「・・・ふざけんな、あたしは、いじめっ子なん、ひゃっ……んん」
舌で舐められて、ガクガクと脚を震わせる彼女に、支配欲が満たされる。
「身体は嘘つけねーからな」
「いやだ、もう」
センターは笑った。
--------マゾだろ・・・
こんな屈辱を味わわせてんのに、お前の身体はこんなにも喜んでるんだから。
センターは愛撫を止めて顔を覗き込む。
「今のお前は偏差値10くらいかな?」
「・・・そんなっ、わけない、喧嘩してる時の、お前よりマシ・・・」
こんな状況でもまだ強がるネズミに、またムラムラとサディスティックな欲求が湧き上がる。
センターは挑発的に目線を絡ませたまま彼女の片脚を抱えあげ、さっき散々苛めた箇所の下に指先をなぞらせる。
「そろそろこっちでも遊んでやるよ」
いきなり、潤った入り口に無造作に指を突っ込んだ。
その時のネズミの驚いた表情は可哀想だが可笑しかった。
まさか自分を大切に想ってる(と思っていた)センターに、オモチャみたいに扱われるなんて-------
「あっ、イヤッ」
センターは差し込んだ指を、ゆっくりと抜いては何度も往復させる。
「ほんとはイヤじゃないだろ?」
濡れた音が聴覚を犯し、快楽に唇を噛んで耐えるネズミの伏せた睫毛が慄く。
「・・・んっ・・あぁ・」
彼女の透き通った喘ぎを耳に心地よく感じながら、
センターは指で彼女の中を掻き回した。
嘘のつけない部分は、センターの指が突きこまれる度、誘い混むように受け入れて、快楽の蜜を垂らし始める。
「すっげぇ、やらしい顔してんぞ」
「だってっ、お前が・・・!」
苦痛に耐えるかのように、シーツを掴み、細い腰をよじって耐える彼女を容赦なく攻め続ける。
次から次へと溢れる蜜がセンターの手首まで垂れてぽたぽたとシーツに染みを作った。
「こんなになっちゃうなんて、よっぽど気持ちいいんだな」
「…センターの、バカぁ・・・」
「悪いけど、今日は徹底的にイジめるから」
興奮のままに、彼女に突き入れてる指をもう一本増やして、媚肉にゆっくり根元まで呑み込ませていく。
自分の中にセンターの身体の一部が入ってる感覚を一層敏感に感じて、彼女の目尻から涙が溢れて零れ落ちた。
「イヤっ……、もぅ……ダメっ……!」
ストロークを早めると、ネズミの中は限界の兆しを見せ始めた。
センターは、仕上げとばかりに激しく突きたてる。
「いっちゃいな、ほら」
「ぁあああっ・・・・・・!」
的確に快感の芽を擦り上げる指に、
彼女は陥落し、悲鳴のような声をあげて快感の頂を迎えた。びくんと身体をしならせてシーツに強く背中を押し付ける。
お仕置き終了。
小さな悪役は、快楽の余韻に悶え、
涙と汗でぐしょぐしょの顔を細い指で拭う。
その仕草があどけなくて、センターの中で愛しい気持ちが勝る。
「ごめん、ネズミ。怖かった?」
「・・・なんなんだよ・・・」
「お前が可愛いくて……ワルいやつだから、ちょっと苛めたくなっただけ」
センターはティッシュで手を拭きながら、上機嫌でニッコリと笑った。
「それだけ?」
ネズミはくったりと寝返りをうち、枕に顔を埋める。
「お前は何にも考えてない時のほうが可愛いよ」
「・・・はぁ?ふざけんな」
洗いたてのシーツの香りを吸い込んで、ネズミはいつもより思考力の鈍った頭で、ずっと胸のうちに引っかかってた事を零す。
「ねぇ、センター。………お前を矢場久根に売った時のこと、まだ怒ってる?」
ちゃんと謝った事は無かったな、とぼやり耽る。
きっと、頭が冴えてたら、こんな言葉は口にしない。
「怒ってないよ。お前だって痛い目にあってたし。
でも、他の奴だったら絶対許さねぇけどな」
センターはネズミの横に寝転がると、シーツに広がった彼女の髪を触って指ですいた。
潤んだ彼女の瞳と、視線が交錯する。
「でも、お前なら、何でも許せる。それくらい好きなんだ。
それに、こうやって身体も好きにさせて貰ってるし」
「・・・馬鹿」
「お前はなかなか本当の気持ちを言ってくれないから・・・こうするとお前の素直なとこ、感じられるんだよ」
「もう、触んな・・・疲れてんだ」
「ふふ・・・」
センターの眼が、優しく細められるのを見て、ネズミは安心に頬を緩ませる。
「でも、たまに・・・こういう、激しいのも嫌いじゃない」
「ほんと?また泊まろうな」
「たまにだぞ、たまに・・・」
「敦子おおおおおおおお!!!!」ドゴッ!
「前田関係ないやん!」
「学ラン、おたべ、ありがとう、助かった」
座蹴留奈高校の数人にボコボコにされてたフォンデュ達は、意外な助っ人の介入により、勝利を収めていた。
「ざけるな高校の奴らに襲われたのか?」
「うちらの使ってる空の鍋の中に、果たし状が入ってたから来てみたら襲われたんだよ。」
「きっとけしかけた奴がおるんや。犯人は必ず現場に戻ってくるからなぁ」
チェックアウトしてホテルを出た二人は、当然そこに鉢合わせる。
おたべの予想通り、意外な現場を見て、ネズミは目をまるくした。
「あんたがまたけしかけたんとちゃうんネズミ。どうなん?センター」
おたべに凄まれるも、センターは腕を組んで無表情。
「知らねーよ」
ネズミの為にしらばっくれる。
負傷したフォンデュ達は、怒りのままにネズミの周りを取り囲んだ。
「お前のせいなのか!ネズミ!」
「あっしは何も知りませんよ」
「もう騙されないぞネズミ!」
「だから知りませんって。座蹴留奈は最近台頭してきたみたいっすからね。
ふぅん、でも、他校に舐められない戦いをした事はつの字連合として賞賛すべきっす」
小悪魔はニヤッと笑うと懐から万札を取り出し、悪徳政治家の如くどっちに握らせた。
「これ、五人で山分け。ジュースでも飲んで下さい。あ、ラッパッパの人は関係ないんで」
「うわー一万円札だー!」
「太っ腹だなーネズミ!」
細かい事はすっかり忘れて、黄色い五人組は万札を中心に踊り出す。
「単純やな、五人で分けたら二千円やで。
てかネズミはん〜、うちにも一万円頂戴な〜仕送り遅れててそろそろ米が・・・」
「金より敦子おおおおおおおおお!!!」
商店街に響いた呑気な絶叫を背に、
ネズミとセンターは顔を見合わせてこっそり笑うと、人混みの中に消えて行った。
<おわり>
106 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/26(金) 16:15:13.88 ID:bD9yPC++
やはり学ランwww
学ランwwww
裏まとめサイト出来たで。今のうちにパス確認しとき。
しかし、エロもどこまでやっていいかわからなくて描写が中途半端になってもうたわ。
仕事が忙しくなるからもうSS書くのはこれで最後やと決めてたんやけど、不完全燃焼。
職人はん、あとは頼んだで!つゆだくセンネズエロおかわりや!
相手の立場も何も管理人の上から目線が腹立つわ
なんでやねん。管理人は屋上スレのまとめを買って出ただけで、
いきなりこっちが出来てこっちもやってくれって言われて戸惑いながらも隠れて運営する方法を色々考えてくれてるやん。
萌えまでは許容できてもエロは反対派なのかもしれないし、
やりたくない事を無理してやるのはキツイわなー
>>111 なんでやねん。()
なんでやねん。()
ク ク || プ //
ス ク ス | | │ //
/ ス | | ッ // ク ク ||. プ //
/ // ス ク ス _ | | │ //
/ ̄ ̄\ / ス ─ | | ッ //
/ _ノ .\ / //
| ( >)(<) ____
. | ⌒(__人__) ./ ⌒ ⌒\
| ` Y⌒l / (>) (<)\
. | . 人__ ヽ / ::::::⌒(__人__)⌒ \
ヽ }| | | ` Y⌒ l__ |
ヽ ノ、| | \ 人_ ヽ /
. /^l / / ,─l ヽ \
晒して満足かな?
流れがわからないんだが108はおたべ口調でしゃべってるだけじゃないのか・・・?
屋上スレのまとめ管理人さんが拒否?したからつくってくれたんじゃないのかな?
違うかったらスマン
裏まとめは無理してやる必要なかったのに
人のせいにして逃げたんだろ
最低だな
118 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/28(日) 10:14:00.20 ID:r4D3OJ7b
あんち共の番だお(´・ω・`)
さぁあんちがまとめサイトを続けてくれるらしいから皆期待しおうお(´・ω・`)!
119 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/29(月) 22:50:32.78 ID:Qjr214Wz
エロいの書く人どっか行っちゃった?
エロいの下さい!
僕からもお願いします(´・ω・`)
エロいのはパワーが必要だろうから気長に待つしかないお
正直、屋上の「キスする」系のネタでも興奮してしまう自分がいる。
なんかこの二人、大人顔と子供顔なのが良い。
ネズミ→センターだったら、こんなにハマらなかった。
センター→→→→→←ネズミだからこそ、いずれ身体の関係になっちゃうんだろうなと妄想させられて良い
125 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/30(火) 12:25:27.90 ID:Wv/IIOzs
センターの中の人はエロさ皆無なのにな。
硬派のセンター役になるとむっつり変態にみえてくる不思議。
w
眼とか表情の演技が、ダチ以上の感情持ってる眼なんだよなw
あの溢れ出る好き感を表現したのは素晴らしいw
128 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/30(火) 14:45:47.57 ID:Wv/IIOzs
1.本当は素晴らしく演技がうまい
2.実はド変態だ
・・・どっちか。
3.まゆさんをいやらしい目で見ている
130 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/30(火) 18:22:12.72 ID:Qr6WXJyh
自分的には2か3を希望www
あの危なっかしい真っ直ぐさは本人の気質なんだろうね
中の人の勝気だけど実は寂しがりの甘えん坊な性格も
センターに重ね合わせて妄想して萌える
4.実は、女もイケる
あんまりうるさい事言いたくないけど…
>>1のルールを、もう一度確認しよう
『*中の人の話は厳禁!ドラマの中のキャラクターとしての話題に留めましょう』
名前を出すとか、言語道断
中の人のファンの一部の人は、こういう内容に関して嫌がっていた人もいたのは
屋上スレのアレコレでも分かっていると思う
だからこそ、屋上の分家として秘密の部屋ができた
分家したからこそ、屋上ではある程度、中の人の話も増えてきた
だから、「中の人の話は屋上で、秘密の部屋ではキャラの話以外しない」
このルールは徹底できないと、嫌がらせとか攻撃とかされて
秘密の部屋の維持や、職人さん達の投稿ができなくなったら嫌でしょう?
続けて行きたいなら、ルールを守って、スレを守ろうよ
ガチかも?と妄想するのも自由だけど
あくまでも個人的妄想として楽しんでいるとか併記しておいた方がいい
(書いてあるものもあるよね)
反感をかって続けて行きにくくならないように
そこは注意しないといけない部分なんだと思う
「飲めないシャンパン」
少し乾いた風が吹き、季節の変わり目を感じる午後。こんな日はこうして、屋上で本を読みながらゆっくり過ごすのが一番だ、隣に彼女が居れば尚よいが。
「センター」
声がして振り返えれば、ガムを噛んで少し拗ねたようなネズミが立っている。
彼女は徐に私からヘッセを取り上げてその一枚を破った。私は呆気に取られたが、何も言わずに彼女の様子を見守った。彼女の事だから何か魂胆があるのだろう。
ネズミは赤いパーカーのポケットからペンを取り出して何かを殴り書き、端が乱雑に千切られたその1ページを飛行機に変えて、空に向かって投げた。
「ちょっと!」
予想外の行動に慌てて追いかけるが、思ったよりも飛行距離は伸びず、3・4m先に着陸した。
それを拾ってネズミを見る。
「なんだよこれ」
彼女は顔色ひとつ変えずに私に近付く。
「口開けて」
訳が分からず口を開けると、ガムを私の口に吐き捨てた。驚き目を大きくするが、彼女は何も言わず立ち上がり数歩歩いて振り返る。
そして着色料で紫になった舌を出してあっかんべーをした。立ち去る背中に声を掛けるても返事はなかった。疑問が残るまま、私は紙飛行機を解体する。
『明日 17:00 〇〇駅前』
それは不器用な彼女からのお誘いだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
明くる日、私は駅前で彼女を待っていた。休日という事もあってか町は賑わいを見せている。人混みに目を凝らし彼女を探すが姿は見当たらない。するといきなり私でも知っている高級車が目の前に止まった。
物静かそうな運転手が降りて扉を開ける。そこにはネズミが座っていた。
「ネズミ?!」
「早く乗れ」
普段のパーカーから一転、青のワンピースに身を包み、黙っていれば本当に可愛いお嬢様が言い放つ。私は言われるがままに車に乗り込んだ。こんな風に登場した理由を聞き出すことよりも、その可愛い姿をもっと近くで見たい気持ちが勝ったからだった。
「どこに行くんだ?」
「洋服屋」
窓の外から私に視線を移す。
「そんな格好じゃ恥ずかしくて連れて歩けない」
皮肉を言う唇にはリップグロスが乗せられていて、私は運転手さえ居なければここでその唇に噛みついていただろう。そうこうする内に車は目的地に着いた。運転手にドアを開けてもらい車を降りた。
ネズミは運転手に一瞥もくれず、まばゆいばかりに輝く店内に足を踏み入れていく。
入るや否や、次々と商品を手に取っていく。一通り見て試着室へ。私はマネキン人形のようにクルクルと服を着せ替えられていく。
白のワンピースは値札を見て、着るのを躊躇ったほどのものだった。
「決まり」
ネズミはそう言って店員を呼びつけた。
真っ赤なサテン生地のワンピースにオパールのネックレス、そして黒のハイヒール。
「これこのまま着ていきたいんすけど」
かしこまりましたと店員は答えて、ネズミと共に会計に向かった。
「いいのか?こんな高いもの」
「お父様の汚い金だ、どうだっていいさ」
その後美容院にも行き、髪を綺麗にセットしてもらった。髪を切る目的以外で行くのは初めての経験だったので、熟彼女との世界の違いを思い知らされた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
暫く走って到着したのはホテルだった。テッペンが見えない位の高層ビルで、中央に大きなシャンデリアが光っていた。
ホテルマンが見事な角度でお辞儀をしていく中、ネズミは慣れたように道を進んでいく。カウンターでチェックインを済ませると、案内の者を断ってカードキーをペラペラさせながら、キョロキョロ見渡す私の腕を右手で掴んだ。
「こっち」
エレベーターを待つ間、彼女の手は私の腕から指に場所を移して絡まった。
エレベーターは全面ガラス張りだった。
左手の指が押したボタンは27。あと1つしか上に階はない。
すると前を向いていたネズミが私に向き直る。
「キスして」
「ここで?」
「ここで」
彼女の細い指が私の人差し指の第二関節を撫でている。
「でも誰か乗ってきたら」
「じゃあ帰る」
わかった、わかったと私は彼女を宥めた。いつもひた隠している白い肩を抱き寄せて、静かなキスをした。私は少しずつ、少しずつ強く深くしていこうとした。
しかし彼女の左手は私の太ももに伸び、薄い一枚の生地が捲り上げられていく。理性が欲望に負けて私は舌を入れた。
続く
キター!\(^o^)/
>>134 エレベーターが階に着いて、壁づたいに絡み合いながら進んで行った。二人分のハイヒールの音は絨毯に吸い込まれる。ネズミの歯列をなぞった時に二人して倒れそうになりながらも、カードキーを無理矢理押し込んで部屋に入った。
ベッドまでの距離で部屋の広さに疑問を感じたが、部屋を見渡す余裕を彼女は与えてくれなくて、全てを吸い尽くすように口付けを繰り返した。
ベッドに倒れ込みやっと一度目のキスから解放する。首にうっすら汗をかくネズミは美しかった。
私はその首筋に舌を這わせる。少ししょっぱい味がした。
「ネズミ」
こんな風に熱く求めてくれるのは久しぶりで、私はかなり興奮していたかもしれない。しかし薄く色付いた柔らかな頬にそっと触れて、再び唇を近付けると思い切り突き飛ばされて、体勢が逆転した。
「誰がもう一回していいって言った?」
上にのし掛かり私の肩を押さえ付けて言う。
「だってさっき」
「あれはエレベーターの中だけ」
私の額にデコピンを喰らわすと立ち上がり部屋の電話をかけた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ネズミからお預けを食らった私は、何度か反撃を試みたがことごとく失敗に終わり、拗ねて部屋を見渡してみた。
ここは所謂スイートルームだ。ベッドルームだけでなく他にも2部屋あり、大型液晶テレビにホームシアター設備。床には上等な絨毯が敷き詰められて、天井にはシャンデリアが、中央にはダイニングテーブルが置かれている。窓からは東京の町が一望できた。
ネズミと出逢わなければ一生私が来れないような場所。こんな部屋に気軽に泊まってしまう彼女の恐ろしさをまた実感するのだ。
暫くして扉をノックする音がして、ホテルマンがワゴンを押して入ってきた。ネズミが指示すると、中央のテーブルに何やらカチャカチャと配置をして出ていった。
美味しそうな香りがして私はテーブルに近付いた。そこにはフランス料理のフルコースとシャンパン。
私は一口食べようとした。しかし手を掴まれてネズミが恐い顔をしている。
「お前のじゃない」
「いいだろ一口くらい。腹ペコなんだ」
「だめ」
なんでこんなにも意地が悪い娘なんだろうか。私の批難の目を無視して次々と口に入れていく。
「あー美味い」
オードブルをペロリと完食すると、氷水で冷やされたシャンパンに手をかける。
「飲みたい?」
よく冷えたグラスにそれを注いだ。黄金の液体から小さな泡が登って消えていく。
「まだ未成年だぞ」
「何お堅いこと言ってんだか」
そう言い終わる前にネズミはシャンパンを口に運んだ。唇の端から少し液体が漏れて線を描いた。溢れたのを指で拭って舌でグルリと舐めた。
「勝負だ、センター」
お代わりをグラスに注いで持ち上げる。
「どっちが先に潰れるか」
「だめだネズミ」
「逃げるのか?タイマンだぞ?」
「それとこれとは違うだろ」
「いいから、飲め」
私はまたグラスを口に付けようとするネズミの手を止める。
「だめだ」
「この意気地無し」
細い眉を浮かせて見下す彼女の手からグラスを奪って、シャンパンを胸元にかけた。
怒る彼女を抱き上げてテーブルの上に押し倒す。
「ネズミ、これは何かな?」
青いワンピースの胸元は深い紺に染まっている。二つの柔らかな曲線の盛り上がりの中央に、ピンと張っている部分を見付けた。
「下着をつけてこないなんてな」
「やめっ……」
「わざとだろ?」
私は左手で緊張した二つの蕾の周りを優しく撫で回すが、肝心の中心には触れない。
片手でまた手付かずのメインを一口頬張った。ローストビーフのほのかな甘みが口いっぱいに広がる。
「美味い」
「……てよ」
「なに?」
「早くしてよ」
真っ赤な顔で睨むネズミ。目は既に潤んでいて、また首に汗をかいていた。
散々お預けにされたんだ。こんな所で許したりしないよ。
「やだ」
私はニヤリと笑って言い放つ。新しいグラスにシャンパンを注いで口に入れた。そのまま彼女の口に移していく。
初めてのシャンパンは少し苦くてピリッとした。
苦しそうにそれを喉に流す彼女に、耳元で囁いた。
「酔ってるネズミも苛めがいがあるな」
続く
セン×ネズキター\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/
待ってます!
140 :
名無しさん@秘密の花園:2011/08/31(水) 19:05:52.94 ID:4ib4jIdK
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
やったやったお(´・ω・`)
正座待機
ねずずの小悪魔的意地悪=相手の怒りを引き出して
自分に向けさせてうんと虐めてもらう
本当はドM誘い受けですねわかります
143 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/01(木) 23:48:13.70 ID:aC38Y4xO
やはりネズズは誘い受けだな!なんだかんだ虐められるのを期待してるのもいい
>>137 「ここ嫌だ、腰が痛い」
そんなワガママを言うネズミに私は容赦しない。
「どこでだって明日は腰痛で動けなくなるぞ」
次の言い訳を口に出そうとする彼女の首に、一つずつ跡を残していく。
唇が離れる度に嫌だと抗い憎まれ口を叩くが、こんなデートを用意したのも、散々お預けにしたのも、私に壊れるほど触れてほしいと望んでいることは分かっていた。だから私は手を止めない。
今日私に掛けた金は、体で返せと言われたようなものだ。
耳に吸い付き甘く噛むと、段々と反抗して呟く文句から荒い息に変わる瞬間が訪れる。
耳の穴に舌を押し込むと、一層高揚した息を吐いた。
「んあっ……いやっ…」
仕返しはたっぷり時間をかけて。そう思っても彼女の息遣いに私自身が反応して、慌ててブレーキをかける。
真っ赤になった首筋から顔を上げて彼女を見下ろす。ポーカーフェイスを装い隠しているつもりだろうが、物足りないと強く求めているネズミ。
私は緩くカールされ、アップにした彼女の黒い髪をほどいた。机に広がる柔らかな髪を手で掬い香りを楽しみ、髪にもキスをしていく。地肌に近付くにつれて彼女がビクッと強張るのが分かった。また新たなお気に入りポイントを見付けてしまったようだ。
それでも普段の刺激とは程遠い量で、ネズミは不満げだった。でも自分から頼んだりは絶対にしない。そつなく私にやらせるのだ。こういうズル賢さは天下一かもしれない。
いつもはどんなに悪態をついても、身体は正直に反応してくれたからそれで私は満足だった。間違っていなかったんだと分かり安心できたから。
でもいつからか求めて欲しいと思うようになったのだ。声に出して、言葉にして、目と体だけじゃなく、恥ずかしさでいっぱいになりながら心まで溶け合っていきたかった。私は少し、ネズミに似てきたかもしれない。
髪への愛撫を終えて、何もせず彼女を見詰めていた。次が欲しいのかネズミの手はスリスリと私の太ももを撫でている。これも手段の一つ。でも私は決めたのだ。今日は悪魔に魂を売ると。
「何かな?」
「何って……」
「言ってくれなきゃ分からないな」
ブツブツ文句を言われても私は手を下さない。少し腰を浮かすと、彼女に股がる太ももの下からは蒸気と女の香りがした。
「…はやくってば!」
「何を?」
「………続き」
「何の?」
とぼけ続ける私にバカと怒鳴って、バタバタ暴れだす。けれどもがっしり押さえ付けられ反抗は虚しくも失敗。既に半べそをかいた可愛い小悪魔に更なる制裁を。
彼女を抱き抱えバスルームに運ぶ。ガラス張りの風呂場は後々の楽しみに取っておくとして、私は大きな三面鏡の洗面台に彼女を乗せた。
「なに?」
連続のお預けと愛撫に疲れてきたのか、ネズミは段々大人しく言うことを聞き始めた。細い眉を浮かせる仕草より、素直に頬を赤らめている方が私はずっと好きだ。
彼女の手を取って、少し汗ばんだ指を丁寧に舐めていく。ネズミの好きなのは指の付け根。特に薬指と小指の間。甘い息を漏らしながら彼女の腰は小刻みに震えていた。
全て私の唾液でたっぷり濡らした後、ワンピースをゆっくり持ち上げる。
いつもより小さめのショーツの前方は既に色が濃くなっていた。そこには触れずに太ももを指の腹だけで優しく揉みほぐす。
「あっ…」
「まだ触ってないぞ?」
「うるさいっ…んっ…」
これも彼女と身体を重ねて学んだことの一つ。マッサージを少しするだけで感じ方が180度変わる。いつもは余裕がなくて中々ここまで手が回らないのだが。
しっとりと香る一番好きな場所の手前でマッサージを止めて、鏡の方にネズミの身体を向けさせ足をグイッと開かせた。
「え?」
訳が分からない、と言うような表情のネズミ。首だけこちらに向いて足は大きく開いたまま、目は熱くなっている。これが今日のお仕置き。
私は一歩離れて彼女に告げた。
「自分でやってみろ」
「……何言って」
「やせ我慢か?」
「…馬鹿馬鹿しい」
洗面台から降りようとするネズミを私は許さない。
彼女の手を掴んでショーツの上から既に限界まで腫れ上がった芽を刺激した。
「ひあっ!!」
その一押しで更に染みを大きく広がった。
今度は私の手を彼女に掴ませる。
「ちゃんとおねだり出来ない悪い子には罰を与えないと」
やってごらんと悪魔の声で呟いた。
続く
ちょwセンターさん素晴らしいSっぷり
GJ!
続き全裸待機
>>145 今の気持ちをあえてことばにするなら・・・。続き・・・してよ!!
やべえ!!これはやばいマジで・・・
148 :
忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2011/09/02(金) 06:37:45.17 ID:T3YRXw1k
最高(´・ω・`)
センターさんもっとネズミを苛めて><
ネズミを初めて見た時から苛めたいと思ってました。勿論性的な意味で
>>144 ラベンダーの香りがほのかに広がるバスルーム。目の前の鏡に、可愛い彼女が顔を真っ赤にして戸惑う姿が映る。
「いやだ、無理」
未だに反抗するネズミの肩に顔を乗せて、わざと耳に息がかかるように言う。
「こんなにぐちゃぐちゃなのに?」
また一層顔色が赤く火照る。
「…センターのせいだ」
「私が何かしたかな?」
「サイテー」
それでもネズミは重ねている私の手を指で撫でる。目が"はやくして"と叫んでいる。
私は少しだけ、きっかけを作ることにした。
「ワガママだなあ」
湿った下着の上から円を描くように優しく指を回した。一定の間隔で触れる芽が、数を重ねる度に膨らんでいくのが分かった。
酔っているせいか、マッサージの効果か、それだけで彼女は反応した。
あと一押し、そこでまた私は手を止める。
鏡越しにネズミと目が合った。苦しいのか息が少し荒く、目の端が赤かった。また彼女は強がって抵抗すると思った。しかし、か細い声でネズミは呟く。
「……おねがい」
「ん?」
「…はやくっ……さわって…」
「どこ?」
ネズミは私の手を掴み、蕾に触れさせた。
「ここ」
恥ずかしさでいっぱいな表情のネズミを見て、私の方が我慢が出来なくなりそうになった。
「いい子」
親指で優しくそれを撫でる。ネズミは耐えるように私の手を掴んだ。
「あっ…いやぁっ…」
「大好きな癖に」
人差し指も使って軽く摘まむと、更に高い声を上げた。擦るともっと激しく反応して、私も熱くなっていくのを感じた。
「ネズミ」
彼女の顎を後ろから掴んで鏡に向けさせた。
「私にこんなことされて喜ぶ自分の姿はどうだ?」
「いやだっ…ちがうもんっ…」
「嫌なの?」
私が手を再び止めるとネズミは慌てている。
「そうか、嫌なのか」
「そうじゃなくて……」
いつもの立場は完全に逆転し、ネズミは私の意のままに。更に苛めてやりたくなってお仕置きを続行する。
「嫌なのにこんな濡れちゃうのか」
今度は洞窟の入口に指をあてがい上から割って入るようになぞる。
「気持ちいい?」
「いやっ…ちがっ……」
「素直に言うならイカしてあげるよ」
快楽へ踏み出す一歩を、彼女のプライドが邪魔をする。しかしシャンパンの効果は抜群。秘壺に入ってもいないのに彼女はかなり興奮し、限界まで来ていた。
「どう?」
「……いいっ…きもちいいっ……」
「よく出来ました」
下着の端から指を滑り込ませ洞窟に入っていく。そこは想像以上に、いつも以上に愛液で満ちていた。入口付近の壁をなぞってから中に指を沈める。
「あっ…ああっ!」
今までとは違う、格別な反応を示す。
クチュリと水音を響かせながらゆっくり優しく一周すると、一瞬キュッと圧力がかかった。
「も…だめっ…」
「イッていいよ」
私は速度を上げた。彼女が達するまでそう時間はかからなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
彼女が落ち着くまで差し込んでいた指を抜き出すと、たっぷりと濡れていた。
「こんなに濡らしたのか」
彼女は放心状態で、だらしなく開いた口元で息をしている。
「いやらしいネズミだな」
彼女の口に濡れた指を入れた。舌を誘導しながら掻きまして引き出すと透明な糸が唇から伸びた。
「センター…」
新たな快楽に耐えられなかったのか目尻には涙の後がついていた。
ベッドルームに置き去りにしたシャンパンを持ってきて、グラスに注いで飲み干した。
「今度は私も気持ちよくしてくれ」
唇を重ねると、久しぶりの彼女の味がした。
終わり
やびゃあああああ\(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/最高ですた
センターさんがテクニシャン過ぎwww
でもあの人何気に知能高そうだから、この位の事は勉強してすぐ習得しそうだ
ここのセンターはかなりのSだなww
Sなセンターも良いね
Sっぽく振舞って居たネズミが、
センターの手によって身体も心もMに堕ちて行く様が、丁寧に描写されてて凄いw
また書いて下さい!
GJ!こんな最上級なSS久しぶりに見たよ!
読んで頂きありがとうございました。ご意見も沢山頂きとても嬉しいです。
勢いで書いてしまったので誤字脱字があります…すみません。
妄想を止められずこの後の話も番外編として書きました。後で投下しますので良かったら読んで下さい。
>>158 うおおおおお!楽しみすぐるwwwwww
>>151 「ネズミ味に酔い」
目が覚めてベッドサイドの時計を見る。時刻は朝5時。右腕に重みを感じて見てみれば、すやすやと眠るネズミ。昨夜の絡み合いからは想像し難い穏やかな寝顔だ。
少し乱れた長い髪を指でとかしてみれば、隙間から私の跡が沢山ついた首筋が見えた。彼女を起こさないように注意して私はベッドから抜け出す。
大きな冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、洗面台の前に立つ。足元には脱ぎ散らかされた二色のワンピースと下着。鏡には一糸纏わぬ私の姿が写る。髪を上げるとわずかに私の首にもついた彼女の跡が見えた。それをなぞりながら昨日の事を思い出す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「私も気持ちよくしてくれ」
そう言って唇を重ねて彼女を抱き締めた。少し疲れた様子のネズミをベッドに寝かせ、全身にキスの雨を降らせた。
先程絶頂を迎えたばかりの彼女の身体は感度を維持したままで、特に足の指と太ももの時には腰を無意識に揺らしていた。
「気持ちいい?」
「…うんっ……あっ…」
「素直でよろしい」
指をくわえ疼くネズミを置いて、私は風呂場に向かった。
「ちょっと待ってて」
「センター?」
不安そうに私を呼ぶ声を聞いて、改めて彼女への想いが込み上げ胸を熱くする。
誰よりも強がり、しかし誰よりも弱い私たち。そんな私たち二人が出会って、惹かれ合い恋をした。これはきっと偶然でなく必然であったと強く思う。
浴槽に水が溜まっていく様に、愛に飢え、空っぽだった私の心はネズミによって満たされていった。
キスをして彼女の唾液が喉を流れる度に、私の指で甘く鳴く彼女の熱さを感じる度に、私はこの人を愛しているのだと、全身で感じずには居られなかった。
人を好きになることがこんなにも幸せで、苦しいことだと、この恋で初めて知った私にはネズミを失うことなど想像出来ない。
けれど常にその恐怖は側にあって、私は怯えていた。肌を重ねる度に、"これが最後かもしれない"と。
だから時に激しく彼女を求めたこともあった。けれど私たちの答えは見付からないまま、またキスをして最高に幸せで苦しい交わりに意識を戻す。
そんなことを考えながら湯船を眺めていたら、後ろから優しく抱き締められる。
「ネズミ?」
彼女は私の髪を上げて首に、耳に小さくキスをしていく。予想外の行為に思わず声が出てしまった。
「交代ね」
「え?」
「さっき気持ちよくしてって言っただろ」
私を抱き締める手が胸元に伸びて中に入ろうとする。しかし私はその手を止めて彼女に向き直る。
その黒く大きな瞳で私の愛だけ見詰めていて欲しい。私は余計な事を考えるのを止めた。
「私にはお前が感じることが快感なんだ」
彼女の背中に手を回し、ファスナーを下ろした。
「あっ…そこっ…」
湯船に浸かり、ネズミを桃の上に乗せて胸の突起を爪で擦る。瑞々しく柔らかな乳房に指を埋めてもすぐに跳ね返り、突起は更に硬度を増していった。
「舐めて欲しいか?」
「…もうその手は通用しない」
「別にいいさ」
固くなった先端を指でからかい彼女の反応を楽しむ。彼女の呼吸が荒くなってきた所で片方を口に含んだ。縦横無尽に舌でなめ回すと腰をビクつかせ絶頂が近い兆候が現れて、私は甘く噛んだ。
「ああっ…!!」
彼女の快楽の門からまた液体が漏れるのを重なる肌で感じた。しかし私は止めない。標的を反対に移し同じように繰り返す。
「センっ…だめっ…あっ…」
二度目の絶頂はさっきよりも高く鳴いた。
ぐったりとうなだれるネズミの髪に触れる。
「今度は泣いてもやめないよ」
私の中でまた火がついた。
湯船の中、そして壁に手をつけて私に恥ずかしい部分を見せた状態になりながらのエクスタシーを何回か迎えた後、ベッドに戻り貪るように更に彼女を犯した。
指から舌に武器を変え、一番のお気に入りを舌先で分かるまでになった。また舌を出し入れする度に、鼻が蕾に触れてこすれるのが好きなようだった。
ねっとりと酸っぱい香りの愛液はやがてサラサラになり、今までにない恥辱な反応を見せた。彼女はいやだと騒いで泣き出したが、私にはそれが嬉しくて舌で全て味わった。
両手では収まり切らない数を越えた頃には、私もしっとりと濡れていた。彼女が快楽に疼き耐えながら私を求めてくれるだけで十分だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そんなこんなで二人して疲れて寝入ってしまったのだった。
ミネラルウォーターを飲み干して、顔を洗いベッドのお姫様の元に戻る。まだ眠る彼女のおでこにキスをすると目を覚ましてしまった。
「あ、ごめん」
まだ眠そうに目を開けて私を見る。
「チェックアウト何時?」
「え…いや…あの」
「ん?」
「あと、一泊…取ってある」
手で顔を隠しながら答えるネズミが最高に可愛くて、嬉しくなって言った。
「腹減った」
「なんか取れば…好きにしていいよ」
「じゃあ遠慮なく」
ネズミを覆う一枚のシーツを剥がしご馳走にかぶり付いた。
私はお前を、好きよりもっと好きで、愛してるよりもっと愛してる。
終わり
素晴らしすぎます
>>160 GJすぎる!ありがとうございました!
台詞と場景描写と感情描写のバランスが絶妙で素晴らしい
ドSなセンターもイイなと思ったけど
やっぱりネズミへの溢れる愛情と欲望に任せた ド直球攻めなセンターが
らしくて好きだー
それにしても もう一泊って、、ネズミさん身体持たないんじゃないだろうかw
凄い…二人とも淫乱
あのパワフルそうなセンターさんに10回以上も…もう身体がもたないな
166 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/04(日) 09:19:28.41 ID:58eybuY2
翌日
「2人とも腰フラついとるで」
とはんなり顔に言われるな
ネズミのHの時の喘ぎ声は、「あぁっ、気持ちいいっすよ〜
イクっすよ〜」
だと、
そんな風に考えていた時代が俺にもありました(AA略
168 :
禁断の名無しさん:2011/09/05(月) 00:00:11.29 ID:KsIkb44P
読んでるだけでイきそうになっちゃう
子宮がキュンキュンした
169 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/05(月) 21:59:35.04 ID:a9TMIUGc
期待あげ(∵)
あっさんキタw
pixivに、半裸のあっさんがたかみな警部補に抱き寄せられてるイラストがあって、
誰かセンネズで描いてくれないかなと思った
171 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/05(月) 22:11:18.43 ID:Y7MinJ5/
確かにあったねwでもマジすかで検索したらセンネズばっかりで吹くwww
最近屋上よりこっちが楽しみになって来たw
>>160です。
自分なんかので楽しんで頂けて良かったです…
今新作執筆中なので完成したら投下させてもらいます。駄文ですが温かく見守って下さい。
174 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/06(火) 00:04:22.79 ID:YXfVw4si
全力で待機させていただきます!最近センネズが熱くてヤバいwww
どこが駄文やねん!
センターの羞恥焦らしプレイにネズミの誘い受けっぷりがやばかったわ
次作も全裸待機で待ってるで
176 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/06(火) 21:11:24.17 ID:ViyAQrsD
>>173です。
今現在約半分書けています。
ここで相談なのですが…自分は屋上スレにも何回か投下させて頂いていて、正直ネタ切れ状態なんです…orz
全てに応える事はお約束出来ませんが、よければ皆さんのご意見を参考にさせて頂けたら幸いです。よろしくお願いします。
自分はやっぱりネズミさんが虐められるのが好きw
178 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/06(火) 21:39:07.62 ID:LhaaooYR
そうだなぁ・・・
自分はネズミさんに対して優しさ全開のセンターが好きかなあ
たまには素直にセンターを求めるネズミさんも見たいかも
179 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/06(火) 21:46:54.61 ID:Pz4PyeSU
いつも楽しく読ませてもらってます
初めてのエッチが・・・気になってます。。いっぱいいっぱいの
センターとかいいなぁ。。
前フリのシュチュエーションがネタ切れなの?
初H書いてほしいですw
183 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/06(火) 23:06:56.07 ID:ICdnv8fv
初Hがいい
お嬢様のネズミがお父様の期待に反抗するかの如く、
ヤンキーらしくおもいっきり悪いコトしちゃうシュチュが興奮する。
185 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/07(水) 07:23:22.95 ID:PGtezdTP
初めてで緊張してる初々しい2人がいいです!
皆さん沢山のご意見ありがとうございました!出来る限り参考にさせて頂きます。
今週末には書けると思います。
まるで自分のスレの様に、扱ってしまいすみません…。
他の作者の方々いらっしゃいましたらどんどん投下して下さい。
何度も読み返してしまう・・・
読み返してるうちに週末なんてすぐきそうだw
秘密の部屋の方が賑わってるから屋上より秘密の部屋の方が楽しい自分がいる
好きな書き手さんなだけに、ネタ切れなんて心配だ( ´Д`;)
クレクレ君じゃないけど、こういうシュチュが読みたい!みたいなリクエストを
積極的にどんどん出して行ったほうがいいんだろうか。
他の書き手さんの為にも…
「これを書け!」って訳じゃなくて、参考にして貰えれば!、みたいな感じで。
>>186です
いい感じに進んでます。ぜひともリクエストありましたらよろしくお願いします。
>>190 原作に近い、表面クールで内側は熱い男前センターが
ちょっとSっぽい目線で淡々とネズミをいやらしい目で見ながら、
誘い受けの魂胆を先読みしてまるで調教するみたいに自分のペースに持ってきて苛める、
「真っ赤に燃える〜」とか「〜シャンパン」の作風が大好きですww
リクエストするとすれば、
もっと変態的に調教するようなのも見てみたいし、
やっぱり初Hで、今までダチという言葉で取り繕ってたのに、性的な一線を超えてしまう二人がどういう反応するのか見てみたい。
基本 センターはネズミのこと大好きですごく大切にしててほしい
193 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/09(金) 10:36:20.11 ID:Fb3EKmgz
自分もセンターにはネズミのこと大事にしててほしいかな〜
Sっぽいのも好きなんだけど、優しく抱いてる設定ってあんまりなかったから見てみたい
あと、素直に甘えるネズミとかも見たいかも
>>192>>193 今のものに取り入れますね。ご意見ありがとうございます。
>>191 「真っ赤に〜」はかなりセンターが策士に書いてみたので、今のが終わったらまた考えたいと思います!
「痛みによく似た味がした」
初めてのキスは、小さく頬に色を付けて、その後唇を奪った。心臓が張り裂けそうに痛かった。
覚えているのは彼女の目の色と、唇の柔らかさ。二人の体温が融けて流れていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夏休みも中盤に差し掛かったある日、私たちはいつものように屋上に居た。二人して壁にもたれかかり座っていた。
オゾン層なんて無意味に思えるほど、太陽は肌を焼き付けていく。私は、暑いから部屋に行きたいと言おうとしてセンターの方を向いた。
少し離れた日陰には、軽やかな夏服に身を包み、飽きずにヘッセを読んでいる彼女。夏の湿っぽい風が、彼女の前では春先の爽やかな風に変わった。
センターはこんなに綺麗だっただろうか。私の目はその横顔に、いや、正しくは彼女の白い肌に浮かぶ薄い唇にいった。視線に気付いたセンターになんだと聞かれて目を逸らす。紅葉色に色付く頬の色をフードの下で戻していった。
いつからか芽生えた恋心。気付かぬ振りをしてきたけど、本当は、その始まりも全て覚えている。「好きだ」と言われる度に、その想いは悔しいほど大きくなっていったから。
でも認めたくなかった。まだ心の準備が出来ていなかった。
すると頬に彼女の手が伸びる。俯いていた顔を上げると、真っ直ぐ私を見つめる時のセンターの顔があった。
「していい?」
何を?そんなこと聞かなくても分かってる。今彼女の顔が目の前にあって、鼓動が早くなっていく。
こう聞かれるのは初めてじゃない。
最初の時は驚いて声が上擦り、肩を掴むセンターの手を払って逃げた。
それ以降、そんな雰囲気になると距離を置いて、でもわざわざ許可を求める律儀な彼女を傷つけないような言い訳を考えたものだった。
「嫌だって言ったら?」
「無理強いはしたくない。でも」
優しく頬を撫でられて、乾いた唇を少し噛んだ。
「そろそろ我慢の限界だ」
センターの指が私の唇をなぞる。睫毛が触れ合う近さになったとき、私は目を閉じた。もう自分に嘘は吐きたくなかった。
しかし次の瞬間、私は驚いて目を開くことになる。彼女の唇はまだ温もりの残る頬に。吸い付いて離れる音がして、数ミリの距離で見る彼女の瞳に、欲望に負けた私が写った。
センターの唇は震えていた。それは小さな子供のような触れ合うだけのあどけないキスで、凛とした表情の奥に緊張が見えて嬉しかった。
ゆっくりと離れると、不安げな顔のセンターが言う。
「…良かった?」
私は思わず笑ってしまった。
「こんなんじゃ分かんないよ」
前に垂れ下がる彼女のスカーフを引っ張った。
「もう一回」
今度は少しだけ、自分から身体を前に出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夏休みの最後の一週間は、お父様と愉快な仲間たちとで旅行に行った。
「たまにはお前ともゆっくり過ごしたい」
私を世間体の道具に使う、目が笑ってない父を見て、私も口だけで笑った。
出発前、その旨をセンターに伝えたとき、酷く駄々をこねられた。私を抱き締めて離そうとしない彼女の頬に小さくキスをすると、パアッとあの無垢な笑顔になって、違う意味でまた抱き締められた。
「お前からしてくれるなんて嬉しい!」
こんな時でしか、感情を表に出せない自分の不器用さを認めたくないけれど、それは事実であって変えようがない現実であった。
ゆっくりではあるが、着実に歩んできた私たち。でも口付けより先、想像し難いその世界への誘惑と抵抗が私の中でいっぱいになる。
彼女は誘ってこないけれど、私は抵抗するつもりはなかった。それ故私だけが、そう言うことを期待している、まるで思春期の男子みたいで面白くなかった。
一般的には、それは大切にされているということだ、とかなんとか理由を付けて自分勝手な妄想にふけるのだろうが、私は不満だった。もう大切にする時期なんかとうに過ぎたはずだ。
私が帰ると言うと、彼女は手を掴んで言った。
「帰ってきたら、話したいことがある」
彼女の嘘偽りのない真っ直ぐな目だった。
「…わかった」
いってらっしゃいと言いながら小さく手を振る彼女に、私も振りかえした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
帰国後、久しぶりに息を吹き返した携帯にの着信履歴には"センター"の文字がズラリ。一番古い履歴を開くと伝言が録音されていた。
「ネズミ?そっちは楽しいか?私は今日近所のネコと友達になったよ。今度紹介する…あ!ネコじゃネズミ食べられちゃうな。ごめんごめん」
この他に、東京で雨が降ったとか、宿題が終わったとか、他愛のない内容が一週間分入っていた。
最新の一件を開く。
「ネズミ?おかえり。楽しめたか?明日から新学期だ。必ず来いよ。待ってる」
センターに買ったお土産をベッドの上に並べながら、カレンダーを見た。彼女と過ごした初めての夏が終わろうとしている。
この時はまだ、訪れる新学期が私たちの新たな始まりになろうとは思いも寄らなかった。
続く
始まったー\(^o^)/待ってたよおおおお
いいねぇw(´・ω・`)
200 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/11(日) 09:44:44.46 ID:vNe4NE+C
職人さんありがとう!続き楽しみにしてます!
(わっ・ω・ふる)
202 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/11(日) 17:39:33.18 ID:5HLVyEg/
wktkwktk
半裸になって待機
翌日、少し遅刻気味に学園に着いた。待ち合わせ場所は指定されていなかったが、何も疑わず屋上に向かった。
少し緊張しながら扉を開くと、手摺に凭れ遠くを見ているのか、背中を向けたままのセンター。わざとブーツで足音を立てて歩いても彼女は気付かない。
「おい」
てっきり飛び付いてくると思っていたから裏切られた気分だった。低い声で呼んでやっとこちらを向いた。
「あっ、おはよ」
素っ気ない返事に、私の眉間の皺はみるみるうちに深くなっていく。本当は久しぶりの再会を喜びたいのに。
私は近くに行かず、手前に転がっていた椅子を起こして座った。リュックに入れたお土産を渡す気にはまだなれない。
「今日は天気がいいな」
そんな世間話をしに来たのではない。
別れ際に言われた言葉が旅行中、ずっと頭から離れなかった。悪い話でないと思いたいが、良い話だとも思えなかった。
気になって昨夜は中々眠つけなかったのに、当のセンターは覚えているのだろうか。また私一人だけ気にしているみたいで悔しくなった。
「話があるんじゃないのか」
「…ああ」
「早くしろ」
センターはゆっくりこちらに振り向く。私はパーカーのポケットの中で、裾をギュッと掴んだ。
「私はお前が好きだ」
「…今更それかよ」
「悪いか?」
「別に……で?」
センターは一直線に私に向かってくる。袖を掴む手を更に強めた。
「だから…」
彼女は片膝を床について私の腿の上に手をおいた。
「そろそろ次に進みたいんだ」
プロポーズを受けるのはこんな気分なんだろうか。知らないけれどそんな気がした。
「…そんなのわざわざ口に出すなよ」
直球な言葉の熱さに耐えられず目を逸らした。
「嫌なら言ってくれ。私は待つ」
「だからそうじゃなくて」
センターは怖くないのだろうか。私は自分を卑しいと決めつけ、欲望に傷ついていたのに、彼女の欲望は卑しさなんか微塵も感じさせない。透明な水がコップから溢れるくらいの自然な現象にさえ思えた。過激なことを言っている筈の唇は美しかった。
私はリュックを開けて、中から取り出した紙袋を彼女の手に置いた。
「開けていい?」
私は黙って頷いた。袋の中には小さめの白い箱。センターはそれを開けた。
「ネックレス?」
太陽の光にトップの飾りが反射した。それは鍵の形をしていて、真ん中にひとつ小さなダイヤがついていた。私はそれをセンターにつけてやった。
「ありがとう」
嬉しそうなセンターの笑顔を見て、さっきまでの苛立ちと焦りは消えた。私は自分の首に手を伸ばし引っ張った。
「それ…」
私の首についていたネックレスは、南京錠の形をしていた。これが私の答え。
「私も同じだよ、センター」
彼女の目は少し潤んでいた。きっと最初こちらを見なかったのも、高鳴る鼓動を沈めようとしていからだろうか。瞼を閉じた時、彼女の涙が一滴溢れて私の膝を濡らした。
私はセンターを抱き起こし、何も言わずに抱き締めた。気付けば私も泣いていた。
私の心を覗けるのはお前だけ。だから身も心も全て溶け合って一つになろう。
私はこの欲望に負けた。彼女の体温が痛かった。けれど幸せだった。
続く
昨日投下出来ずにすみません。
続きは夜に
ハァハァ( ´Д`#)待ちくたびれたよ
お前の鍵をあたしの鍵穴に挿して…なんて
エロ過ぎるぜねずず!!
続きを見るまで寝れん(´・ω・`)
209 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/12(月) 23:51:56.62 ID:Ueydjsbh
心理描写がとても丁寧でいいですね
続き楽しみにしています
まだかなまだかな…楽しみだー(^_^)
211 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/13(火) 02:14:37.73 ID:OIB6IgSL
他の職人さんはいなくなっちゃったのかな
夜やで…(∵)
213 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/13(火) 05:56:52.53 ID:xkx0gobf
朝やで!
すみません。色々試行錯誤していたら朝に…orz
今日の夜には!必ず!長めに載せます!本当にすみません。
センネズのエロが読めるならお預けくらっても平気。
216 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/13(火) 07:26:18.96 ID:gpne6ojH
楽しみに待ってます!他の職人さんはもういないのかな…
ゆっくり気長にどうぞ!
センターの中の人が鍵のネックレスをつけてる件
やびゃあ\(^o^)/
>>218 マジで!?\(^o^)/
やっやばやばやば・・・
続きが楽しみっす
>>204 初めての場所は私の家になった。
記念となる場所選びを、センターは少し格好つけさせくれとホテルを提案したが、私は断った。彼女の家庭環境は朧気ながら理解しているつもりだったから、無理はさせたくなかった。
前もってそういう約束をしておくのは気恥ずかしいもので、申し出を受けてからの一週間を、私はそわそわする気持ちを抑えるだけに費やしてしまった。お陰で前日になって、慌てて支度をするハメになったのである。
辺りが秋の到来を告げるかの如く暗くなってきた頃、私は部屋の片付けを終えてダイニングに居た。手伝いの者を全員帰らせて、残された仕事をした。完璧に磨かれたフォークに私の顔が写る。
「緊張なんかしてない」
いつか鏡に語りかけたのとは違うが、自分に暗示をかけた。
当日は、てっきり昼間から一緒に出掛けるのかと思いきや、待ち合わせは夕刻になった。
「色々と準備したいから」
少し頬を赤らめるセンターをみて、私は黙って了承した。
ダイニングが正面に庭を写す大きな窓の先に、人影が見えた。それと同時にベルが鳴る。
「はい」
「私だ」
「どうぞ」
インターホンのカメラに彼女が映った。まだ一人のこの家で、ひとつ深呼吸をして玄関に向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「いらっしゃい」
まだ少し暖かい、残暑の夜の風が吹き抜ける玄関前に、笑顔のセンターが立っていた。風にのせられたほのかなシャンプーの香りが鼻をくすぐる。薄手のシャツに白い足がデニムのショートパンツから伸びていた。拳を握らなければヤンキーだなんて感じさせない美少女だった。
「お邪魔します」
手に何やら紙袋がぶら下がっていた。
「これ、つまらないものだけど」
「別にいいのに」
「要らなかったか?」
「いや……ありがとう」
受け取る時に彼女と手が触れた。
「あ、ごめん」
「…何で謝るんだよ」
「いや、なんとなく」
不安げな目で私の手を見るセンターが可愛くて、私は小さく笑った。
「ほら、上がって」
いつもの威勢はどこに行ったのか、センターは小さくなって廊下を着いてきた。
「広いなー!」
「大したことないよ」
少し笑顔が戻ってきたセンターをダイニングテーブルに案内し、私は食事の準備にかかった。
「手伝おうか?」
「いや、大丈夫。座ってて」
本当は、家事なんて生まれてこの片したことが無かった。いつも椅子に座って、次から次へと出てくる料理を平らげるのが仕事だった。
しかし今日は、私も格好つけたかったのだ。きっと今日約束が無かったら、一生こんなことはしない。
熱々のスープを注ぐ手が震える。すると跳ねて手にかかった。
「あちっ!!!」
危うく皿を落としそうになり、慌ててバランスを保つ。火傷の部分は布巾で拭いて済ませようとした。
「だめだ」
「え?」
気付いたら隣にセンターが居て、私の手を掴んでいる。そのままシンクに引っ張られ、水をかけられた。
「冷やさないと跡になるぞ」
「……知ってるそれくらい」
「絆創膏は?」
「一番左の戸棚の引き出し」
「このまま冷やしてろ」
センターは引き出しを開けて救急箱から絆創膏と軟膏を取り出した。
「手出して」
彼女の手つきは優しかった。私の知らない一面だった。
「お前は座ってろ」
「大丈夫次はちゃんと」
「いいから、座ってて」
頭をポンポンと軽く叩かれて、私はもう従うしかなった。
「今日は素直だな」
「うるさい」
手際よく作業を進めていくセンターの後ろ姿に、今日よりも先の未来を映して、火傷よりも胸が痛くなった。
「いただきます」
スープを一口味わって、口元を綻ばせながら彼女が言う。
「美味い!本当に美味い!」
「そんなに?」
満更でもない、と眉毛を上げてみたが、いつもと同じ味の筈なのに、今日は一段と美味しく感じた。
「いつもこんなの食べてるのか?」
「まあね」
「いいなー羨ましいよ」
「毎日だと飽きるよ」
「飽きる程食べたいよ。ネズミの家に住みたいな」
「…マジ?」
そんなことお世辞だと分かってる。けれどその言葉に、表情に期待をしてしまう。センターは笑顔で続けた。
「ああ、マジだ」
何の気なしにそんな言葉を言ってしまうセンターはズルい。私は嬉しくて、テーブルの下でセンターの足を突っついた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夕食を終え、一番のお気に入りの紅茶とセンターが持ってきたお菓子とでテレビを見てくつろいでいた。時刻は9:00を過ぎていたので、ちょうど映画をやっていた。特に見たい番組もなかったので、チャンネルはそのままにした。
カップに紅茶を注ぐ回数で、その時の到来を無意識に先伸ばしにしている自分に気づく。5杯目の紅茶に口を付けると、大型のテレビ画面は男女のラブシーンを映し出した。
沈黙が怖くて、さっきまでこの女の趣味は悪すぎるだの、この男は自意識過剰だの二人して、と言うより私一人でいちゃもんをつけていたが、ここでは何も言えなくなってしまった。
この時初めて、バカデカい液晶画面とフル装備の高性能音響システムを憎んだ。男女がベッドの上で淫らに交ざり合う様を、視覚だけでなく聴覚からも伝えようとするのだ。
私は耐えきれず、空になっているであろうポットを持ち上げてキッチンに向かおうとした。
「ネズミ」
服の袖を掴まれて私はソファーに引き戻される。
センターの手は袖から腕をつたい、肩へと伸びる。彼女が前のめりになって、私側のソファーが少し沈んだ。
私は唇に覚悟を決めた。薄く目を閉じて彼女を待つ。
「やっぱり後にする」
「え?」
彼女の顔は先ほどの位置に戻っていた。
「今ここでしたら止められないから」
そう言って体をテレビに向き直すセンターに、私は始まりを告げる。
「…部屋、先行ってて」
「え?」
「二階の廊下の一番奥だから」
私は冷めたポットを抱き抱え、熱くなった顔を隠すようにキッチンに逃げた。
続く
遅れてすみません。
センターは何の準備をしたんだ?wkwk
225 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/14(水) 07:29:58.75 ID:DuVcqgj/
なんかこの辺でもうドキドキしてきた…!
226 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/14(水) 08:30:46.86 ID:5fmL+osI
ふたりのキンチョーが乗り移ってきてます……ドキドキ
[紙一重]
「センター、、、」
いつもとは違う熱のこもった声色で私を呼ぶ。
その声が洩れる唇にキスをする。
角度を変えて。舌を入れて。お互いの唾液を混ざり合わせて。
「ネズミ、好きだ」
唇が離れるたびに想いを口に出す。
ネズミはそれに慣れないながらも応えようとしてくれてる。
「好きだ」
白くて細い首に『ネズミは私のものだ』という印を付ける。
こうすれば誰もネズミに手出しはしない。
ネズミは私のものだ。周りにわからせてやるんだ。
「センター」
印を付けるのに夢中になってるところでネズミがまた私を呼んだ。
それに応えてネズミにキスをする。
「センター、顔怖い」
「え?」
「眉間にシワ寄ってる」
私の下にいるネズミに指摘された眉間を指でツンと突かれた。
ネズミに言われるまで全然気付かなかった。
無意識に必死な顔つきになってしまってたんだろう。
「ごめん」
額に入った力を抜いて口角を上げると、ネズミも同じように笑った。
そんなネズミが愛おしくてまたキスをする。
初めて人を好きになった。
人を好きになると、身体の芯が沸騰ふるほど熱い想いを感じるものなのか。
自分以外の人にこんなにも執着するものなのか。
ネズミと同じ時間を過ごすのを重ねるたびにその想いが増す。
それは愛おしくて切なくて苦しくて辛い、今まで味わった事のない奇妙な感情だ。
何度好きと言っても、何度キスをしても、何度身体を重ねても、不安になってしまう。
欲求は満たされても、肝心の心が満たされない。
いつかは、ネズミも母親のように私の目の前で消えてしまうのか。
そしてまた私はひとりになってしまうのか。
ひとりになった後の寂しいベッドでいつもそんな事を考えてしまう。
”ネズミを好き”って感情に押し潰れそうだ。
出来るならネズミの身体も心も、すべて手に入れたい。
コンパクトサイズにして、いつもポッケに入れて連れて行きたい。
しかしネズミは他人。私じゃない。小さくもできない。
ならば、誰にも邪魔されない所へ行こうしかない。
私の中の何かが勝手に動き始めた。
二度の快楽を味わったネズミは、額に汗をにじませながら寝息を立てている。
可愛い寝顔だなと素直に思った。
額の汗を拭ってやり、そこに唇を落とす。
それに反応してネズミの長いまつ毛が揺れた。
天使ってこんな顔で寝ているのかな。
柔らかい頬に手をかざす。
頬から唇、顎、最後にさっき印をつけた首に手を持っていく。
そしてゆっくりとネズミに馬乗りして、両手で細い首を包み込む。
グっと親指に力を入れると、天使のような寝顔が歪み始めた。
「セ、センター?」
ネズミの薄っすらと開いた眼は戸惑いの色を隠せていない。
さらに親指の力を強めると、ネズミは苦しそうに咽る。
「そ、んなに・・・私の、ことが、、、憎いか」
「その逆だ。お前の事が好きすぎてどうしていいかわからないんだ」
ネズミの細い指が私の頬をなぞる。
その指は濡れていた。原因は私が流した涙に触れたから。
「、、、いい、よ。殺せ」
首を絞めている私の両手に、ネズミは優しく包み込むように自分の手を重ねた。
ネズミの温もりを感じて私は我に返り、すぐ手を放しひたすら謝った。
「ごめん、ネズミ。ごめん、・・・ごめん」
私の手から解放されたネズミの首には薄っすらと絞められた痕。
自分で付けた印がその痕に消されてしまった。
ネズミは私を慰めるように、背中にキスをしてくれ、ギュっと後ろから抱きしめてくれた。
背中からネズミの鼓動が感じる。
危うく私はその鼓動を止めようとする所だった。一気に冷や汗が溢れ出る。
「お前の愛情表現は乱暴だな」
私の肩に顎を乗せネズミが呟く。
”愛情表現”
とは程遠い行為だったのに。
「殺したくなるほど、私の事が好きなのか?」
「・・・わからない。ネズミのすべてを手に入れたいって思ったら・・・こうなってしまった」
「お前になら、殺されてもいいよ」
顎を掴まれネズミからキスをくれた。
そのキスは今までした中で一番愛おしかった。
―Fin―
>>221さんの続き待ちの暇潰しでもと、投下してみました。
エロ描写はないんですが、内容が健全ではないのでこちらへ。
( ´Д`*)ハァハァ
暴力的な愛情表現が二人らしいね
GJ!
内容とちと関係ないけど、ちびネズミがセンターの周りにうろちょろしてたら可愛いだろなとか思ってしまったよw
ネズミ「上から目線は止めろっヽ(`д´*)ノ」
GJです、こちらはまた違った意味でドキッとさせられちゃいました!
>>223 長編大作きたコレーーーー\(^o^)/
お気に入りの紅茶を飲みすぎたネズミがこれからって時にトイレいきたくならないか心配だww
センターを先に部屋に向かわせネズミはトイレでそのまま朝まで爆睡ってオチじゃないことを切に願う
地下落ちた?
ちょw中の人じゃないんだから不吉な予言はやめれw
沢山飲んだのは・・・これから沢山水分を失うから前もって補給したんだろうきっと。
ほんとだ、地下落ちたね。
朝書き込みしたのに落ちるとか
>>221 「わかった」
後ろで扉が閉まる音がした。彼女は荷物を抱えて部屋に向かったようだった。
食事の支度をする前にシャワーを浴びたのに、もう一度浴びたくなって二階に上がった。
私の部屋の少し手前の右側に、私専用の風呂場がある。扉を開けて中に入ろうとすると、丁度私の部屋から出てきたセンターと鉢合わせになった。
「どうした?」
「いや、ちょっとシャワー」
「だめ」
「なんで?」
フードで隠していない髪に、彼女の指が通る。束で掴んで匂いをかいだ。
「お前の香りが好きだから、消さないで」
彼女の目付きは熱かった。そのまま手を掴まれて、私たちは、はじまりの空間に足を踏み入れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ネズミ」
「なに?」
ベットに座る私の重みがシーツにしわを作ってた。
「我慢できないかもしれない」
赤ら顔で彼女は言う。
「いいよ、大丈夫」
彼女と描いてきたこの瞬間が、今目の前にある。我慢できなくなりそうなのは私の方だった。少し顔を前に出して、じっと目を見つめた。彼女の睫毛は長かった。
初めての時のように、一度目は優しいキス。離すのを惜しむように、段々と触れる面積が広がっていく。するとさっきの映画みたいに、唇を吸い付かれて私は身体を強ばらせた。
けれどセンターは止めてくれない。あらゆる角度で味わってから、小さな舌が濡れた唇に割って入る。私にだってこれ位できる、と思っていた事も、ペースも、私の理性までも全てセンターに奪われてしまった。
舌先で口の上側をなぞられて、背中がのけ反り逃げるようにしてしまう。
「んっ…」
もう後戻りは出来ないのに、快楽の大きさに心がついていけなくて、少しずつ後退りをするがセンターにとっては手間が省けただけだった。壁に凭れて苦しいほどにキスの雨を受ける。
「ネズミ」
「なに…?」
「お前からもしてほしい」
センターは鼻先が付きそうな距離で言う。彼女の瞳は黒かった。
「目閉じてよ」
「いやだ」
唇から息が伝わった。
「一瞬も見逃したくない」
センターの熱さに私は逆上せて、彼女の薄い唇に吸い付いた。
立場が変われば全てが違って見えてくる。さっきまで強さをも感じさせたこの唇は、柔らかくて形を捉えられない不思議なものになっていた。
「ん…んんっ…」
彼女にされたのと同じ様に舌で上側をなぞった。僅かな隙間からセンターの声が漏れて、私は下腹部がぞわぞわと熱くなるのを感じた。
するがままに私も前のめりになって、シーツを掴む彼女を舌で犯している。ひどく淫靡な気分になった。しかし私がエスカレートする前にベットに押し倒された。
標的は唇から首に、耳に移って、次々と赤く印をつけられていく。
「気持ち…いい?」
「…そんなことっ…聞くな…あっ」
「ここが好きなんだな」
耳たぶを甘噛されて、彼女のシャツを掴んだ。下から見上げるセンターは首にうっすら汗をかいていて、薄手のシャツが僅かに透けていた。
「もういいよな」
彼女は私のブラウスのボタンに手をかけた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ただボタンを外されているだけなのに、酷く熱かった。下腹部の疼きは強まるばかりで少し私自身、見えない何かに困惑していた。
ボタンが全て外されて、そっと手がお腹に触れる。撫でるでもなく、揉むでもなく、奇妙な彼女の手つきに私は身をよじらせた。ウエストのくびれた部分に舌を這わされて骨まで感じていた。
上につたって隠すための下着にぶつかる。外しやすいように私は軽く背中を上げた。彼女の指が素早く鍵を開ける。露になった私の胸は、汗と別の何かで濡れていたのが自分でも分かった。
その頂きに、嫌な程に張った蕾が顔を出す。私は顔を背けた。恥ずかしくてたまらなかった。
「こっち見て」
「いやだ」
するといきなり不意打ちを喰らった。
拳を握り、ヤンキーを殴る手が私の胸を包み込み、親指でその頂きを弾く。
「ひあっ!!」
「ここいいんだ」
「やめてよ…急にするの」
「これから何度でもするんだ、好きな所を調べて何が悪い」
「だから…なんでそういう」
疼きから解放されたのを見計らって苦言を呈するが、それも新たな行為によってあっけなく遮られる。
「気持ちいい?」
彼女はそれを舌で舐め回しながら言う。その様子も質問にも対応する余裕などあるはずがなく、腰の熱さは更に増した。
「あっ…やっ…センっ…」
根元をしつこく攻められて、更には吸われて。何かが急速に迫ってきて、私は怖くて逃げようとするがそれは許されない。
「も…だめっ!…」
とどめに甘く噛まれて、その何かが神経をつたってどっと体に溢れた。
腰が痙攣したように無意識に動く。
「ネズミ?」
私は初めてのエクスタシーを迎えたようだった。
肩で息をする私を呆然と見つめて、事態を把握したのかセンターは言う。
「ネズミもしかして…」
「…うるさい」
充分大ダメージだったがまだまだ序盤なのだ。更なる未知の快楽に怯えながらも、次に期待する自分が居た。
「優しくするから」
私の目尻に溜まった小さな涙を拭って、センターは私の足を開かせた。
続く
ネズミさん感度が良過ぎてすぐにイくなw
センターさんも楽しいだろう
…(*∵*)
(бвб)たまらにゃい
今夜続きくるかな・・wktkwktk
ずっと待ってるより、早く寝ちゃって朝読むくらいが時間を無駄にしなくて済むおw
246 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/16(金) 00:38:47.40 ID:wki+v/fe
センターさんって天然テクニシャン?それとも研究熱心?
(*`ω´)焦らすのは私の得意分野だ
>>247 (бвб)サド〜夜勤明けなのぉ?焦らすのもテクニックだよね☆゛
249 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/16(金) 07:22:30.16 ID:XvbFEhQ9
まさか先輩たちが帰ってくるとはwww
ネズミさんの処女貫通するのがセンターさんなんて胸熱マエアツ
252 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/17(土) 10:35:11.13 ID:i2O3bOTZ
おはあげ
今夜来るかなあ( ´▽`)
>>235です
昨日一昨日と投下できず誠に申し訳ございません…。少し体調を崩しておりました。今夜完結致します。どうぞ最後まで見守って下さい。お詫びと言ってはなんですが、少し前に書いた短編も投下させて頂きます。
キター\(^o^)/
至れり尽くせりでありがとうございます!!
御身体を大切になさって下さい!
256 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/17(土) 14:53:33.88 ID:hg41ISHs
ワーイ♪\(^ω^\)( /^ω^)/ワーイ♪
ありがとうございま〜す!
でもお身体ホント心配です。。
(*`ω´)気長に待ってるから、無理せずにな。
(ゲキ・ω・カラ)やっぱりセンネズが一番の薬だぜっ!
なんと!
どうかご無理なさらずにご自分のペースで!
>>235 センターは私の太ももを指でなぞったり、軽く揉んだりする。焦らされているのだけど不思議な感覚で心地よかった。
「お前は本当に綺麗だ」
優しく呟くセンターのシャツに、私は手を伸ばした。下着と私のあげたネックレス、それと不釣り合いな傷があった。
「センターも綺麗だよ」
暗い部屋に窓から射す月明かりで小さなダイヤが光った。
「愛してる」
私のネックレスにキスをするセンターの目は潤んでいた。私はその手に、自分の手を重ねて答える。
「……私も愛してる」
初めて好きだと言ってくれた人、初めて好きになった人。素直に伝えられないこの想いを、身体を通じて感じて欲しい。この小さな恋を譲らないと決めた。
舌が絡み合う音に耳が支配されているうちに、センターは熱い下腹部を下着の上から優しくなぞっていた。
「あっ…」
唇の隙間から音が漏れる。さっきよりも柔らかな、けれど強い刺激だった。センターの爪が入口付近を擦る。それは段々と強くなっていって、再びあの感覚が襲ってきた。
「…濡れてる」
「言わなっ……あっ…」
「舐めていい?」
私は承諾の印に彼女の下着のホックを外した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
淡いピンクのショーツの、隠すべき場所の色が彼女の舌で変わっていく。濃い桃色は彼女の蕾と同じ色だった。
「んっ…センタぁ…」
緩急をつけながら遊ばれて、何度か崖から飛び降りそうになったがその度に彼女に引き戻される。
「まだイカないで」
初めての筈なのに何故こんな事が言えるのか。きっと根っからの女たらしなのだろう。なんて、私は笑いそうになってしまった。第一、そんな彼女に一番惚れているのは私なのに。
「気持ちいい?」
足取りを確かめるように彼女はそう聞くが、その答えに不慣れで不規則なリズムで私の腰は何度も跳ねた。
センターは忠実な番犬のようだが、一方で独占欲の強い恋人だ。後者である彼女の姿で、私はもっと愛されたくなった。
慣れとは恐ろしいもので、布越しに舐め続けられた蕾は、やがて次の刺激を求め出した。私は腰を覆う下着の端を摘まんで少し下ろす。驚く彼女に目で訴えた。
目には見えなくとも、そこが既に溢れているのは分かっていた。彼女は太ももをつたう水を指で拭って、それでも溢れる分を舌で掬った。
「痛かったら…言ってくれ」
「…分かった」
私は握って欲しくて手を差し出す。センターの細い指が絡まって温かい。私は足を少し大きく開いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
センターは入り口の芽にひとつキスを落として指を沈めた。彼女を待ちわびていた秘壺はゆっくりと彼女を飲み込んでいく。今までにない感覚に、私は溺れそうになって目を固く閉じた。
「大丈夫か?」
「うん、つづけて…」
彼女が指をクイッと曲げた長さで、自分の深さを実感した。センターは指を少しずつ動かしていく。
「はっ…んあっ…」
「すごい…ネズミ…いやらしい」
私の腰は酷く反応し、全身は脈を打ち、快楽で生み出された蜜は留まる事なく溢れ続ける。
センターの胸の高鳴りと呼吸の荒さが嬉しかった。私の奏でる水音がどんどん大きくなっていって、この日一番の波が私に迫りくる。
「センっ…だめっ…!」
目の前がボヤけて見えない。彼女が指を曲げてある場所を押した。何かが光って散っていきそうになる。
「ネズミ、愛してる」
頬を赤く染めながら繋いだ手を握りしめてセンターはキスをしてくれた。私はこの日二度目のエクスタシーを迎えた。
夜風が吹き抜ける部屋は、少し汗の匂いがした。シーツがずれ落ちたベットの上に、センターの腕枕で私たちは横になっていた。
「ネズミ」
「…ん?」
「私は幸せ者だ。こんなに可愛くて賢くて…」
「センター…」
「おまけにエロい彼女が居て」
「それは余計だ」
「さっきあんなに鳴いてたのに?」
「うるさいバカ」
昨日までの緊張が取れたのか、それとも上手くいって調子に乗っているのか、センターは笑っていた。
それでも"彼女"と言ってもらえた事が嬉しくて、私は体を寄せた。するとまだ触れていない彼女の女の部分が目の前にあって、仕返しをしようと手を伸ばす。
「ちょっ…ネズミ…」
「気持ちいい?」
「いやちょっと…まっ…て…」
彼女の突起を指でくすぐると、センターの唇が段々開いてきて、声から音に変わる。
「私ばっかりでつまんないもん」
下に目をやると、黒地のショーツの前は少し光っていた。
「ねえ、感じてる?」
「うるさっ…あっ…」
「触ってもいい?」
そこに手を伸ばそうとすると、彼女は私に覆い被さってきた。
「そんなにもう一回したいのか?」
「なっ…ちがうってば…離してよ!」
「嘘つきは泥棒の始まりだぞネズミ」
眉間に苦悩の色を表したセンターはもうそこにはいなくて、そのまま荒々しく私の唇を奪った。息が出来なくなるほどの激しいキス。酸素を求めて逃げようとすればまた捕まえられて溺れさせる。唇を少し離してセンターは言った。
「私には、素直になっていいんだ」
荒い息でそんな優しい言葉を言うセンターは本当にズルい。痛みによく似たその味は、私の全てを癒して血管を流れていく。
再び唇を重ねた時に、絡まる二つのネックレスでカチャリと鍵が回った音がした。
終わり
完結です!長いことかかってしまいすみません…そして優しいお気遣いありがとうございました。そんな大したことはないので大丈夫です。
リクエストして下さった皆さんのご希望を叶えられなかった部分もあると思います。まだまだ未熟者なので、これからも精進して参りたいと思います。ご意見ご指摘お待ちしてます!
短編は後で投下させて頂きます!
ありがとうございました。
ねずずが自分から下着ずらして誘うエロビッチでハァハァ/(^o^)\
センター初めてなのに余裕w天然ジゴロ
短編楽しみだー
264 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/17(土) 21:10:18.02 ID:eq138BLy
センターさん慣れてるなwwwネズズの感じ方が可愛いかった。とても良かったです!また投稿楽しみにしてます!
265 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/17(土) 21:38:01.20 ID:kfPm6/UZ
よかったですー!
いつもありがとうございます!
お疲れ様でした。そしてありがとうございます(*・∀・)ノ
後半ももちろんすごく良かったんですが
前半のセンネズが高まっていくのがかなりドキドキ///
ひとつひとつ乗り越えて行くのは、まさに愛ww
気に入ってるのは、センターが片膝つく場面
手順踏んでましたね〜♪
センターが黒なのが気になるw
とにかくセンネズお幸せに〜〜〜〜〜
「モーニングコーヒーと甘いキス」
目が覚めたら朝だった。クーラーの音が響いていて、隣にはシーツが崩れた跡だけが残る。何も着ていない体を起こしてみると、窓際のソファーにセンターが座っていた。部屋はコーヒーの香りがした。
遮光カーテンの隙間から射す明かりが、彼女を照らして影を作る。シャワーを浴びたのか、髪が濡れていた。
「センター」
私が呼ぶと、彼女はこちらを向いた。
「おはよう」
その表情はよく見えなかったけれど、優しい声だったからきっと笑っているんだと思った。
「飲む?」
カップを持ちながらセンターがこちらに近づいてくる。着ているのはTシャツ一枚だけだ。壁時計の短針は6時を指している。
「いや、まだいい」
「じゃあもっかい寝るか?」
私はうん、と頷いたが横になる気になれなくてベットの周りに散らかった服を見た。脱ぎ捨てられたショーツが二枚重なっている。昨夜の彼女の熱い言葉が頭を駆け巡り、また頬が赤くなっていく気がした。
俯く私にセンターは言う。
「どうした?」
ベットに腰をかけて私の頭を撫でてくれる。その指に私は何度泣かされ、何度癒されたのだろうか。
昨日は特に、指を入れられたまま自分で動けと命じられて、
「上手くなったな」
なんて誉められて、それに彼女は中を優しく掻き回す新たな技を使ってきた。
彼女のピストン運動は単調でなく不規則だ。その分予想し難いリズムで頂点に近付いていく。それに指は繊細な道具だ。微妙な力加減でじわじわと私を高めては、頂から引き戻して、息をかけて焦らす。
苦しくて私が泣いて求めたら、最後は自身を重ねてくれた。そんなこんなで結局何回したのか覚えていない。
肌を重ねる度に新たな聖域に私を連れ出してくれる彼女に、以前聞いたことがある。
「なんでこんなの出来るの?」
センターは笑って答えた。
「お前を愛してるからだよ」
その日は初めて玩具で遊んだ。途中で電池が切れて、代わりに舌がいつも以上に活躍をして、次の日歩けなかったのを覚えてる。
非情に思われる彼女の攻め方には、私だけに分かる少し歪んだ愛があるのだ。似た者同士の私たちの行為は特別で、快楽は肉体だけでなく心も満たす。
「センター」
「ん?」
「ずっとそばに居てくれる?」
「当たり前だ、お前が嫌だって言っても私は離れない」
「じゃあ…もっかいしよ」
普段口にしない願望は上手く使えば最高のスパイスになる。私は彼女の手を取って、人差し指に舌を這わせた。少し上目遣いで見つめれば、簡単にセンターに火がつくのを知っているから。
「ワガママなお姫様だな」
センターは笑った。スイッチが入った時の私の好きな笑顔だった。
彼女の全てが好きだから、全てで繋がっていたいと願う。それは時に卑しい性欲であっても、優しいキスの数が、私の中に沈む指の数が私たちの愛の証。
普通となんら変わりはない、ただ二人が女であるだけ。
物事は中庸が一番だ、と誰かは説くが、彼女になら、愛され過ぎるのも悪くはない。
センターはテーブルにカップを置いて、優しくキスをしてくれた。ちょっぴり甘くてほろ苦い、これが二人の恋の味。
終わり
短編でした。描写はあまりないので物足りなかったらすみません…。
ご意見ありがとうございました!また思い付いたら投下させて頂きます。
なんと、昨日リアルタイム投下に遭遇したんですが、
今日も朝目覚めたらまたまたリアルタイム投下に
遭遇してしまった!\(^o^)/
マジでついてる!!
てか変態度が上がってるセンター最高w
自分で動けと言ったり玩具の電池が切れるまでやったとか
変態センターが大好きです!
素晴らしいネズセン!
いちいちドキドキしちゃいますwww
行為を描くのもお上手ですが、心情の描写がたまらない……!
素晴らしいです!!ありがとう!!!
しかし、元ラッパッパの方々が来てるなww
自分で動けと「命じられた」なんて( ´Д`*)
ネズミさんやっぱHの時は無意識にMになってるなぁ
273 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/18(日) 23:43:19.87 ID:Yft9JS5A
長編も短編もとてもよかったです
274 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/19(月) 09:30:37.87 ID:+MQP+1F3
おはあげ
>>267です
ご意見ありがとうございます。
思い付いたら…とか言っておきながら今日また一つ出来てしまいました。夜に投下させて頂きます。自分連投みたいで申し訳ないです…
ゎーィ♪ヽ(*´∀`)ノ
書き手様達ありがとうございます!
とにかく私、たか○しみ○みはセンネズのエロが読みたいという事実を、この身をもって証明します!
連投だろうがなんだろうが、
気合いの入った感想をつけさせていただきますので!宜しくお願いします!(^人^)
278 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/19(月) 19:30:38.87 ID:CbzmOzML
女刑事まで出てきたwwwセンネズの需要が増えて嬉しいな。職人さん頑張ってください!
279 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/19(月) 19:37:52.06 ID:1ofwIOmI
あの方なら語尾が「ス」の筈なんだがwww
「強くて弱い君が好き」
まだ暑さが残る9月の屋上で、私たちは昼寝をしていた。
マジ女のテッペンを取った今となっては、たまに暴れる無知な一年坊をチーズどもに処理させる位で、ヤンキー高校のトップらしいことをしていない、退屈な日々だった。
他人のものである時は酷く求めたこの地位も、手に入れた途端輝きが薄れていった、そんな気分。
夢は追いかけている時が一番楽しい、とか片思いをしている時が一番幸せだ、とかいう幻想じみた台詞は、あながち間違いではないのかもしれない。
それでも相変わらず日差しは強く照りつけて、私は部屋で涼みたいのに、センターはここで過ごしたいと言ってやまなくて、結局折れてここに来る。
「そういえばこのパンツ借りっぱなしだよな」
センターは腰から下着の端を引っ張った。いつか私の家に泊まった時に貸したもの。
「…ってなんで履いてんだよ」
「返すか?」
「要らない。やるよ」
こんな風にのほほんと過ごす毎日でいいのだろうか。ギラギラと野望に燃えていた頃が懐かしい。拳を構えた時のセンターの熱い目が好きだったのに、ここ暫く見ていない。
彼女の手を見て思い出すのは、力強いファイティングポーズより、暗闇で私を苛めるときのことの方が多くなった。
肌を重ねるだけじゃなくて、共に汗水流すようなクサイ思い出だって欲しいのに。私も私らしくない事を考えながら見上げた空は、色紙を張り付けたように真っ青な空で、更に現実味を奪う。
「心配するな」
「えっ?」
センターは起き上がって一つ伸びをした。
「この拳は、お前の為に使うって決めたんだ」
センターはこうやって何の気なしに私の心を見透かす。いや、本当は私より全て分かっているのかもしれない。
「意味のない喧嘩は虚しいだけだ」
「お前、変わったな」
「…守りたいものを見つけたからかな」
それに、と言いながら立ち上がるセンターによって、私の体はふわりと持ち上がる。
「欲求はお前で解消できるからな」
「なっ…!」
そのドヤ顔が憎い。でもタイマンの時とは違う、その熱く燃える瞳が今の私のすべて。
「夕飯は何にする?」
「今日もうち来るのか?」
「嫌か?」
「…別に」
「今夜は覚悟しろよ」
「はいはい」
決まり文句になだめるようにひとつ返事をしたが、その挑発的な言葉の裏腹に、優しく温かく抱き抱えてくれる腕が好きだった。
続く
楽しみだな。エレナ、お姉ちゃんこれが完結するまで家帰らないから。
282 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/20(火) 01:54:23.58 ID:FI8JlXrX
「秘密の部屋にご招待」
夕暮れ時の秘密の部屋は茜色に染まる。
ピンク色のフードを被った部屋の主が一人、洋書に立てかけた鏡と問答中。
ちなみに、今日の一冊は「心を上手に透視する方法」とある。
この部屋の主は変な女だ。人形のような容姿を覆い隠して、
陰惨な瞳でヤンキー共に潰し合いをさせる。
本日、ご本人は一段とご機嫌麗しく、鏡に向かって、一人芝居を楽しんでいた。
「高校生の恋愛とは、不自由さと性欲ともてあます時間をごっちゃまぜにした得体のしれないものだ。
でも、私はココが違う。
古今東西の発情した若い猿どもと違って、冷静に相手を操ることが出来る。
すべては、私の手のひらの中」
静寂に包まれていた部屋に、突然携帯電話がけたたましい音を立てて鳴りだす。
ネズミは着信音を7回数えると、電話を取った。
「ああ、あの部屋にいる。来るのか。分かった」
283 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/20(火) 01:58:20.80 ID:FI8JlXrX
ネズミ取りにひっかかったのは、私の愛しいマブダチ。
夕陽が落ちるとともに、翳りゆく鏡に向かって、言葉を続ける。
「じゃあ、私にふさわしいのは誰かって?それ、聞いちゃう?へぇ、聞いちゃうんだ。
まず、相手は私に心底惚れたやつじゃなきゃ、ダメだ。
絶対に裏切らない忠実な駒こそがふさわしい。
次に、主導権は私が握らなくちゃ、ダメだ。
この手の事には、きっと我を忘れる何かがあるはずだ。人の理性を狂わせる、何かが。
最後に、私のお相手には、孤高のお姫様にふさわしい美貌を」
ネズミは口角をあげて、にっこりと微笑むと、フードを脱ぎ捨てた。
そうして鏡に映るのは、まるで別の神経質そうな美少女だ。
不満げな顔で鏡の中を覗き込む内、新しいアイディアを思いついたのだろう。
彼女は浮かれた顔で天井を見上げた。
284 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/20(火) 02:01:29.97 ID:FI8JlXrX
部屋のカーテンを全部閉め、彼女は楽しそうに制服を脱ぎ捨てた。綿飴みたいなかわいいブラも、
小さなリボンがいっぱいついたパンツも脱いで制服の山に放り投げる。
生まれたままの姿になり、鏡の中の少女にもう一度微笑みかける。
さっきまで、微動だにしなかた自慢のストレートは乱れている。
その体は、暗い部屋の中で、真珠のような白い光沢を放っていた。
折れそうに細い首や腕とは対照的に、
ウエストからお尻にかけては、ふっくらとした女らしい丸みを帯びた体。
決して懐かない高慢ちきなシャム猫のように鏡にその姿を見せびらかすと、
最後に彼女は秘密の部屋のドアの内鍵をがしゃりと閉めた。
合鍵を持っているのは一人だけ。目下、私を抱いていいのも一人だけ。
(∵)wktk
mfmf
(бвб)それでそれで?
(∵)ノ
(бвб)
( つと )
| (´-∀-)ふたりとも帰るぜー♪
(_( О┳О
◎J-┻◎
あああ優子に連れてかれちゃった・・・
冥界に
(・ω・)優子さん!私も行くっ
早く続き読みたいナノー
(*`ω´)戻って恋!!48
>>280 最近は、日が落ちるのが早くなった。私の二三歩先を歩くセンターの足取りは軽い。最初の頃はこの我が家への道のりも、二人の距離だとか、歩くスピードだとか、何もかもどぎまぎしていたが、今は二人で同じ場所に帰る感覚に近い。
あっという間に家に着いて、センターは玄関で私が鍵を開けるのを待っている。そろそろ合鍵を作ってやってもいいかなと思う今日この頃。
「腹減ったー」
「デリバリーでいいだろ?」
「うん」
センターはリビング中央のソファーに腰かけた。私は引き出しから宅配のメニューを取り出す。定番のピザや寿司から中華、イタリアン、インド料理まで、様々なジャンルの料理が並ぶ。
「ピザでいい?」
「うん、あとコーラ」
センターは普段コーラを飲まない。頼む時は大抵玩具に使う。私の体にかけてベタベタにして、何分もかけて舐め回すのだ。
「美味しい」
とかなんとか言ってシーツもベタベタにしてくれる変態だ。お陰でメイドに言い訳をする手間が増えた。
しかし、後にそれが待ち構えていると分かっていながら注文する私も私だが。
私は店に電話を掛ける。機械的な返しで店員が出た。
「マルガリータのLと、ポテトLと…」
確認を取る店員の声を聞いているのと反対の耳に舌を感じた。
「(ちょっ…!センター!)」
「そいつに早くしろって言え」
後ろからがっしり抱きつかれ、私は逃げられない。センターはここぞとばかりに私の好きな所ばかりを攻めてくる。耳の穴、うなじの真ん中。私を抱きしめていただけの腕は、いつの間にかセーラー服の中に忍び込んでいた。
「んっ…あっ……センっ…」
「静かにしないと変に思われるぞ」
センターは耳元でクスクス笑う。
確認が終えたのか、配達時間を知らせる店員に、私は上がる息を堪えて軽く返事をして、センターの手が下に伸びる前に電話を切った。
「バカ!何すんだ!」
「我慢できなかった」
「本当に節操のない奴だなお前は!」
「腰揺らしてただろ?」
彼女の舌の痕が熱い。センターはまたあのドヤ顔で私を見下す。
「うるさい!」
私は渾身のデコピンを彼女に食らわしてやった。
「いてっ!!」
「ピザ来るまで触るの禁止」
「それは酷いぞネズミ!」
「自業自得だバカ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ごめんーネズミー許してくれよ」
「やーだ」
隙有らば襲いかかるセンターから逃げながら過ごした数十分間は、こんなやり取りを繰り返し、最後にはセンターは拗ねてソファーでふて寝を始めた。私はその隙に風呂の準備に取りかかる。扉の向こうからインターホンの音がした。
「センター出て」
水の音にかき消されないように大きめに言ったが、センターから返事はない。とことん拗ねてしまったようだ。
「ったく…」
ピザを受け取ってリビングに戻ると、部屋は静けさに包まれていた。
「センター?」
ソファーに近付き覗くと、あどけない彼女の寝顔がそこにあった。
本当に寝てしまったようだ。
「いつも私が先に寝ちゃうもんな」
傷のない頬は淡いピンク色をしていて綺麗だった。その寝顔に見とれていたら、喉の奥から何かが疼き出した。
「センター」
少し開いた彼女の唇に、私の震えた唇を重ねた。一度で良かった、自分から奪うのは。けれど彼女の口から漏れた甘い息が、私の奥底の小悪魔、いや、悪魔を呼び起こす。
「かわいい」
今度は大きく口を開いて舌を入れた。
「んっ…」
早く起きて。私の目を見て驚いて。気持ちよかった?って聞かれて顔を赤くして。
でもやっぱりこのままで居て。次はもっと奥まで舐めたい。もっと気持ちよくしてあげるから。
唇から首筋に舌を走らせた時、頭の上で声がした。
「…ネズミ?」
寝起きのセンターの目は赤かった。
「今なにして」
「キス」
次の言葉を口にしようとするセンターの唇に指をあてて、私はセンターの上に股がった。
「今日は私が上」
今夜は寝かさないよ、センター。
続く
295 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/21(水) 19:26:04.28 ID:wvZ0YgmX
続き早く〜♪(бвб)
296 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/21(水) 20:44:59.61 ID:ORJ7n/Oi
|>o<|
ノハ;・ v ・ノいやーこれはいいでスね☆
>>296 これがたかみなさんのAAかw
今日のTORE見て、ネズミさんの「いやぁ・・・」って声が予想以上にエロかったので、
早速SS読み返すわ
脳内妄想がレベルアップした
昨日のじゃんけん大会の情報を見たうえで読み返してたらとんでもないことになった
>>294 (G・ω・J)朝と夜に炭酸飲む時に照れてしまうじゃないかっ←
うむ
特にコーラを飲むときモワッとくる
301 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 00:52:16.86 ID:rzxmYp2x
>>284 不意打ちの策略にはまったもう一つの鍵の持ち主が階段を登ってくる音が真っ暗な部屋に響く。
部屋の主はというと、下着は脱ぎ捨てたまま、パーカーだけ着こんで、ソファに仰向けに寝ていた。
彼女の親友のシルエットがドアの向こうに浮かび上がるのを薄目を開けて確認した後、
睫毛に縁取られた瞳を閉じた。
センターは鍵を開け、中を見渡した。
ネズミはさっき待ってるって言ってたのに、どうして電気を点けてないんだ。
恐る恐る中に入ると、蝋人形のような細い足が目に入った。
肝心なところが見えない大ぶりのパーカーを身にまとったネズミは、
恐らく寝たふりを決め込んでいる。
センターはネズミの大胆さに恐怖すら感じた。無垢な表情は、微動だにしない。微笑みもしない。
いつだってお前はそうだ、と心の中で呟く。お前の全ては計算ずくだ。
だが、センターにも自信があった。
一つだけ本当の彼女を誘き出す手段がある。死のような快楽を与え、私に跪かせる。
拳を軽く握ると、眠る姫の隣に片膝をつき、センターは真っ白な首にかぶりついた。
右耳の下を優しく甘噛みし、首の筋に沿って執拗に舐め上げる。
しかし、横目で確認しても、策略家は天使のような寝顔のままだ。
センターは闘志を燃やして、パーカーのジッパーを引き下ろし、
腕を上で組ませて、袖を結び合わせた。
そして、耳元で、低く呟いた。
「覚悟しろ」
続きはまた明日ー?(*´д`*)
303 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 01:45:55.13 ID:rzxmYp2x
>>301 センターは首筋を激しく舐め回しながら、膨らみかけた少女の胸をゆっくりと撫でた。
ネズミの表情が少し苦しげに歪むのを見届けると、
その一番敏感な薔薇色の部分をそっとつまむ。
「ああっ」
ネズミが思わず、吐息のような小さな声を漏らす。
侵略者はにやりと笑うと、その左胸にしゃぶりついた。
つつくような下の動きにネズミは声をあげそうになるが、必死でこらえていた。
「声、我慢するな。誘ってきたのはお前だろ。淫乱め」
冷酷な言葉を浴びせかける。
ネズミは辱めに苦しそうな表情を浮かべている。
「ああっ、そこはダメ……」?
センターは背中を愛撫していた手を、美しい曲線を描く臀部に下ろしてきたとたん、
ネズミは体をねじって、抵抗の姿勢を示した。
「ダメじゃなくて、ホントは触って欲しいんだろう」?
「イヤッ……」?
ネズミは首を振って、涙をいっぱいに浮かべている。
「こんなつもりじゃなかった。ちょっと休んでただけなのに、ひどい」
センターはため息をつくと、
「お前の嘘は聞き飽きた」?
センターはこう言うなり、強引に彼女の自慢の双臀を割って、
中指をうるんだ熱い部分にねじ込んできた。
細い指の先で、彼女の一番敏感な部分を探り当てる
「あっ、やめろ」?
不意打ちを食らった悪い奴は体をのけぞらせ、声にならない声を上げた。
304 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 02:02:34.16 ID:rzxmYp2x
センターはこう言うなり、強引にネズミの双臀を割って、
中指を熱くうるんだ部分にねじ込んできた。
細い指の先で、彼女の一番敏感な部分を探り当てる
「あっ、やめろ」?
不意打ちを食らった悪い奴は体をのけぞらせ、声にならない声を上げた。
体中が痺れるような感覚と共に、今までの彼女との記憶が一気に蘇ってくる。
はじめて、好きになった彼女とのキス。
自分をさらけだすことへの逡巡を溶かした彼女の熱い思い。
定義なんかできない特別な愛だから、私は抜け出せない。
「ああっ、もうだめ。あたし、あたし」?
機敏に動き回る指がとめどなく溢れる密壷を攻め、さらにクリトリスを弄り始めると、
ネズミの声は泣きに近くなった。
あまりに子どもじみた声で許しを乞うので、センターは心の底からかわいいと思った。
まだ幼い花唇からは、甘い蜜が溢れ出し、ヒダの奥が、さらに熱を帯びてきた。
勢いを加速させると、彼女の奥が痙攣するように震えた。
「いやあああ」
センターは指を遊ばせて、溢れる蜂蜜をかきまわす。
震えはとまらない。ようやっと、彼女は指を抜くと、
姫のこめかみに手を置いて、ゆっくりと口づけをした
305 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 02:03:42.52 ID:rzxmYp2x
今日はここまでです。すみません。
いいところなのに、えーん(бвб)
続きお願いねー(бвб)
|>o<|
ノハ;・ v ・ノ うひゃー今夜はぐっすり眠れそうでス☆
GJ!
セリフの後に?が入ったりするのは何故?
309 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 16:37:17.02 ID:rzxmYp2x
>>304 足を軽く開いたまま、ネズミの体はぐったりと投げ出されている。
つぶらな瞳は今にも泣き出しそうで、薄い唇は何か言いたげに開いている。
センターは白い胸に走る鼓動に耳をあてた。
どくどくと波打つ鼓動。冷血なサイボーグの血の音。
他人をどんなに傷つけ、自分の体をぼろぼろにしても、彼女は痛みを感じたことがなかった。
痛みはいずれ去っていった。
その過程は違えども、自分の手を汚さないネズミも同じだろう。
センターは自然に、細い胴をしっかり抱きしめていた。
誰よりも人間離れしたネズミの体には、激しい衝動が潜んでいる。
美しい肌の下にどろどろした人間の欲望が渦まいている。
両手の自由を奪われたネズミがそんな思考を遮る。いつもの乾いた声色。
「満足か」
センターは両手に感じる彼女の重みを一瞬疑った。
さっきまで、自分に体を預け、愛欲に溺れた女はもうそこにはいなかった。
「お前は、私のことが本当に好きなのか」
静寂が部屋を支配する。
拘束された姿のままで、ネズミは悲しそうに微笑んだ。
「好き、とか正直良くわからない。でも、お前が望むなら、私に何をしても構わないさ」
「手加減してやらないからな」
センターは獲物の顔を見上げた。
いつか,心も体も私のものだと認めさせてやる。
ネズミの声が遠くに聞こえる。
「ちょっと待て。今日はもうやめろ」
310 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 16:43:32.77 ID:rzxmYp2x
センターは急にネズミの足を開かせ、温かく湿った花唇を観察した。
見つめていると、また虐めたくなる。
「おい、放せ」
ネズミは逃れようと足をばたつかせ、起きあがろうとした。
それでもセンターが手を放さないと悟ると、すっかり抵抗をやめてしまった。
センターはゆっくりと左右に花びらを開き、ゆっくりとクリトリスを舐めはじめた。
舌の先で小さな円を描くと、ふっくらとした腰がひくひくと動いた。
そんな反応を気にもとめずに、さらに吸いながら小刻みに舐めると、
かわいい声が聞こえてきた。
「やだっ。ああっ。ああっ」
舌の動きを速めながら、中指と人差し指でソファまで濡らしている密壷に侵入する。
そして、手を休めることなく指を動かしながら、
第一関節を曲げて、彼女が一番感じる場所を探る。
「ああっ、お願い、やめて」
細くて長い中指がざらざらとした感触の箇所を探り当てると、
ネズミは言葉にならない悲鳴をあげた。
さらに濡れた壁をこするように指を動かし続ける。
「あああっ」
背筋が軽くひきつり、嘘つきは小さな死を迎えた。
体全体が震え、重力から解放されたような快感を全身で感じる。
遠いところまで浮かび上がると、一転して堕ちていく。暗黒の底へ。
311 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 16:46:12.76 ID:rzxmYp2x
意識が甦ってくると共に、
20分経ったのか、1時間経ったのか、時間の感覚を失ってしまったことに気がつく。
「おい、飲め」
センターがポカリスエットのペットボトルを飲ませてくれる。
気づけば、ネズミはきちんと制服を着ていて、毛布もかけてもらっていた。
「メシ食いに行こう」
そっと髪を撫でながらセンターが語りかける。
ネズミは思わず両腕を伸ばして、彼女を抱きしめた。
そっと包み込むように、後から抱きかかえてくれる感触に、満足感がこみあげてくる。
「行く」
ネズミは、しばらくの間は素直でいようと思った。
でも、それが一過性のものだということも分かっていた。
彼女は私の一瞬のきらめき。
「重いから放せ」
ネズミは彼女を突き放すと、きれいにたたんで置いてあったパーカーを着て、
リュックサックを背負った。
センターは先にドアを開けて待っている。
ネズミは部屋の外に出ると、部屋の鍵を乱暴に回した。
秘密の部屋に鍵がかかった。
***
終了でーす。
読んでくださった方、ありがとうございました!
文字化けで途中に?が入っちゃいましたorz
312 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/22(木) 17:25:48.50 ID:0VVuGj/8
ネズズがエロくて可愛かったです。センターのSっぽさも愛が溢れてて格好良かった。また作品楽しみにしてます!
|>o<|
ノハ;・ v ・ノ いやぁ良い作品でスた☆
(たま・ω・らん)興奮したからゲキカラメロンパン食べてくるっ!
ねずずいじめるのたのしいぜー(-∀-`)
>>293 私は、少しはだけたセーラー服から見える彼女の肌をすりすりと撫でる。
「いつも私ばっかりでセンターに悪いでしょ?」
からかいながら白い肌をピアノの鍵盤に見立てて、指を動かして侵入していく。
「センターも気持ちよくなりたいよね?」
「ちょっ…ネズミ!」
私は戸惑うセンターの耳にかぶりつく。今日はいつもされている手順で彼女を犯すと決めた。耳を舌で縁取ってからゆっくりと中に入っていく。体の中で入ることを許される部分の一つだ。
「あっ…んあっ…」
センターは必死に私を押し返そうとする。
「ネズっ…まって…」
「だめ。待たない」
最近気付いたが、センターは耳がかなり弱い。以前ふざけて耳に息を掛けたら、彼女らしからぬ悲鳴を上げたことがあった。息を掛けただけ、で。そうとなれば次は、舌を這わせたらどうなるのか知りたくなるのが自然だろう。
私はわざと音を立ててセンターの耳も顔も真っ赤にしていく。
「ネズミっ…やめっ…」
私の下で乱れることは彼女のプライドが許さないのか、センターは未だに抵抗を続ける。
「しつこいなあ」
私はパーカーを脱いで、彼女の顔を覆った。
「うわっ!何すんだよ!」
「立って」
私はセンターの両手首を掴んだ。
「なに?なに?」
「うるさい黙ってろ」
そのまま彼女を引っ張って階段を昇る。
視界を奪われた彼女は恐る恐る足を踏み出し、私が引っ張ると怖がって怒る。それもまた楽しかった。私は片手にコーラを持って進んでいく。
部屋に着くや否や、センターをベットに押し倒した。
私はクローゼットの中の引き出しを、私とセンターの秘密の引き出しを開けた。
「あった」
お目当ての品を取り出して、にんまりと笑みを浮かべながら彼女の元に戻る。丁度、センターが顔を覆うパーカーを外した瞬間に、彼女の手を再び掴んで引っ張った。
「なんだよ!!」
「残念」
ガチャリ
「え?」
私はベットの柱につけた。何をって言うまでもないだろう。
「ネズミこれ…」
「だって抵抗するんだもん」
私がつけたのは手錠。彼女の両腕を捕らえ、びくともしない優秀な玩具。
「いつか使おうと思って買っといたんだ」
「外せ!!」
「でも…」
勝者は私だ。
「先にハメられるのがお前の方とは予想外だったな」
センターの血の気が引いていくのが手にとる様に分かった。
「やめろ、やめろ」
「大丈夫。優しくするから」
一気に白くなったセンターの頬を撫でて、髪を指に絡ませた。彼女の目は怯えている。今の私はそんなに怖い顔をしてるのだろうか。
しかしそんな表情は、今の私にとっては最高のデザートでしかない。
「これで思う存分楽しめるよ、センター」
小さな泣き声がして、嬉しくなって唇を塞いだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
既に味わった耳は飛ばして、首筋と鎖骨に流れていくと、手錠をガチャガチャする音が静かになってきた。
「ふっ…んんっ…」
舌先に全神経を集中させる。舐め方をあれこれと探りながら変えていき、彼女の好きなやり方、場所が段々と分かってきた。
セーラー服を手首まで上げられて、恥ずかしそうにセンターは身をよじる。
「人には出来るのに自分の時は恥ずかしくなっちゃうの?」
「うるさい!」
「素直じゃないなあ」
私はセンターの下着を少しずらした。
「起ってるよ?」
彼女は顔を逸らしたまま私の言葉に耐えている。そんな姿がいじらしくて、今にも張り裂けそうな芽の主をもっと困らせたくて、そのまま下着を上下に動かした。
「ああっ!だめっ!!」
ピンク色の中央部が更に赤みを増して膨れていく。
「こんなので感じちゃうんだ」
「やめっ…ネズミっ!んっ…」
「わかった」
私は言われた通り、手を止めた。
「嫌なんでしょ?」
「いや…あの」
「お願いしたら続きしてあげる」
快楽と理性の狭間で揺れ動くセンターに私なりの愛の手を差しのべる。
「ネズミ様、私の乳首舐めて下さいって言って」
「…ふざけるな」
「そんなこと言っていいの?終わったら交代してあげるのに」
そう言いながら恥ずかしい部分に息をかけた。後は鼻唄を歌いながら待つだけ。私には分かる。センターは絶対に言うのだ。彼女の欲望は自身が達するよりも、自らの手で私を犯すことだから。
「……お願い…します」
「ん?聞こえない」
「舐めて…下さ…い」
「どこを?」
センターは消え入るような声で言った。恥辱にまみれた最高の表情。
「よく出来ました」
私は立ち上がり、引き出しを再び開けた。私が手にした新しいお遊び道具を見て、センターは目を大きく見開いた。
「ご褒美あげるね」
スイッチを入れると、淫靡な振動が私の指を震わせ、かつて彼女によって下された制裁の記憶を呼び覚ます。
「耐えられるかな?」
続く
|>o<|
ノハ;・ v ・ノ いいよー続き待ってまス☆
320 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/23(金) 11:29:44.48 ID:o9JjZnrp
続きお〜ね〜が〜い♪(бвб)
∈(°◎°)∋ホルモンが美味しい季節になったウナ
hfhf・・・待ってるウナ
>>317 柔らかな振動が控えめな彼女の乳房を震わせる。私は舌先でその中心を一度舐めてから、玩具を蕾にあてがう。
「あっ…ああっ!!」
何周かすると、センターの身体が激しく震えてきて私はスイッチを切った。
「まだダメだよ」
肩で息をするセンターの乳房を指でなぞって段々と好きな場所に降りていく。腰骨の出っ張りに舌を這わせて慣らす。
「私、知ってるよ」
「…え?」
センターは私を苛めながらも、自身の秘部をたっぷりと潤わせていること。それも、私以上に。
「どうなってるかな」
私は一気に彼女の足を開いた。微かな女の香りが鼻をくすぐる。頼りない一枚の布の前方が濡れていた。
「もう濡れてる」
「見るな…やめてくれ…」
「変態は黙ってな」
布の上から指を押し当てて擦る。センターはまた鳴き声を上げた。そのまま横から指を滑らせると密が溢れた。入口付近を軽く開いたり摘まんだりするとまた手錠がうるさく騒ぎ出す。
「ネズミっ…おねがっ…もうやめ」
「私の名前呼びながらイッたら許す」
泣きながら、淫らな顔で私を求めて欲しい。お前は私なしではダメだと、心底分からせてやるのだ。許しを請う彼女に、非情にも私は指を動かす。
「んあっ…ネズっ…ネズミっ!…」
「そう、その調子」
「ああっ…ネズミっ…」
「私のこと、好き?」
「あたりっ…ま…あっ…あいしてる…」
「もっと、もっと言って」
彼女の赤い目、頬。淫らに開いた唇から垂れる唾液。苦しそうに私の名を呼ぶセンターは最高にいやらしくて、私も呼吸が荒くなり、下着が湿ってきたのが分かった。
「すきだっ…ネズっ…んんっ…」
「私も好きだよ、センター」
第一関節を曲げて、私の好きな所を弄ったらまた高く鳴いた。女の体には共通点があるようだ。また嬉しくなってスピードを上げていく。
「ネズっ…ミっ…も、だめっ…」
「いいよ、イッて」
最後に小さなクリトリスに玩具をあてがわれ、彼女は果てた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
手錠を外すと彼女はシーツで顔を隠してしまった。私が呼んでも答えない。小さな啜り声がした。
「センター、ごめん」
二人で生きていたいから、喜びも悲しみも怒りも、そして快楽も全て共有したい。
彼女が私に与えてくれる快感を、センターにも味わって欲しかった。そう願う余りに、ただ自分の中に溢れ出す欲望をぶつけて傷つけてしまった。
私は罪の意識にさえ苛まれ部屋を出ようと思い、ドアノブに手をかける。
「交代だ」
「え?」
しかし次の瞬間、ベットに押し倒されてそして、手錠をはめられた。私の上で笑うセンターの目には涙なんてない。
「だっ…騙したな!」
「騙される方が悪い、だろ?」
彼女の目は光っていた。
「確かに、攻められるのも悪くなかった。でも」
センターは私のストッキングを荒々しく引き裂く。
「やっぱりこっちの方が好みだ」
「いやっ…」
彼女はベットサイドに置いてあるコーラに手を伸ばす。さっきまで私が苛めてした首筋が美しい。ペットボトルを傾けて、流れる先には既に濡れた私の秘壺。
「もう入れていいよな」
「ちょっと…まっ」
「こんなぐちゃぐちゃなんだ。前戯なんかしてやらないよ」
そう言ってまた私の中に愛しい指が沈む。
終わり
遅れてすみませんでしたorz
しかもなんか迷走してて下手くそすぎて申し訳ないです。出直してきます。
いえいえ!!全然GJですよ!!!またぜひ書いてください!
325 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/24(土) 14:07:09.15 ID:oIJST2Jm
センターが受けでもいいですね!とても良かったです。交代版も読んでみたいです。
(癶∀癶) 「変態は黙ってな」にワロタw
本日のお天気は晴れ、2人の熱帯雨林は大洪水ってやかましいわ
出直さないで〜神職人さん
また書いてね〜
\(^ ^)/ すごく良かったで〜す♪
センターの豹変ぶりがナイスです。やっぱ約束は守らないとね。
また期待してます!
(^∀^)ノ
>>267の短編の回想中に出てくるプレイが気になるノー
>>322です。コメントありがとうございます。もっとネズミは真っ黒になって愛に飢えて溺れてセンターを苛めちゃうほど大好き、みたいなのを書きたかったんですが力量不足でしたorz
>>328 今新作書いてますので入れますね。
>>309 GJです!素直になるネズミが可愛らしい!また是非書いてください。
新作またクルー\(^o^)/
センネズ充過ぎて幸せ!
お願いします!心待ちにしてます!
331 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/25(日) 17:06:53.59 ID:n28/TevB
夕あげ
この板ではあまり保守る必要無いらしいよ。
ただでさえ地下板の習性で普通にageちゃう人が多いしw
しかし新作楽しみだ
短編です。宜しければ暇潰しにどうぞ。
少し暴力的な描写があるのでご注意下さい。新作はもう暫くお待ちくださいませ…
「傷だらけの二人」
「今日うちに来い」
あの日、屋上でネズミはそう言った。その時の目は赤くなっていたから、鈍感な私にも察しはついた。
冗談混じりに口づけを求めた時も、ネズミは抵抗しなかった。
しかし私たちの関係を、「ダチ」と言い切ってしまった手前、そんなことには今更できないだろうと、私は欲望を堪えてきた。
好きだから大切にしたい、なんて綺麗事を頭の中に並べて、濡れた唇に背を向けてきた。
しかしその疼きは彼女の誘いによって解放されることになる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
広い家の中で二人きり。既にセッティングされたフルコースの料理をそっちのけにして、ネズミは萎びたハンバーガーを頬張った。
「今夜は泊まってけ」
当たり前のことの様にネズミは言った。シャワーは別々に浴びた。深夜のお笑い番組を眺めてもピクリとも笑わないネズミに、「先に寝る」と伝えて大きめのダブルベットに身を沈めた。
深夜二時半。
肌寒さを感じて目を覚ますと、ネズミの吐息と寝返りが、彼女が眠りにつけていないことを示していた。私の掛布団は全て彼女のものになっていた。
「眠れないのか?」
私は小さく聞いた。
「うん」
ネズミは溜め息混じりな返事をした。
「何か飲むか?」
「いや、いい」
また静寂が戻って十分ばかり経った頃、彼女の足先が私の足に絡んだ。覚悟はしていたから、私は彼女の足から逃げなかった。
「…いいのか?」
ネズミは暗闇の中で頷いた。
私はその日初めて彼女を抱いた。
その日から、私は頻繁に彼女の家に行くようになった。日時は大抵メールで告げられた。学園では冷酷な策略家だが、夜になるとただの女になった。
幼げな突起を備えてた控えめな乳房から伸びて、しなやかな双曲線を描くくびれも、暗闇で光る長い足も、全てが私の性欲を掻き立てた。恥辱な行為に抗いもせず、むしろ私の下で楽しんでいるようだった。
ネズミは決まって、最後の瞬間に舌を絡めた口づけを酷く求めた。その舌で割って入った洞窟から漂う甘い香りが私の脳を溶かし、新たな欲望が喉を流れて密になり私を濡らした。
しかし、何度肌を重ねても私が一番聞きたい言葉は一度も言ってくれなかった。
事が終わった後、彼女は疲れ果てて俯せになったまま動かなかった。乱れた髪も少し汗ばんだ尻も包み隠さず私に見せていた。私は枕元のスタンドを灯し、セックスの余韻に浸るネズミを見下ろしていた。まるで男になった気分だった。
するとネズミはいきなり起き上がり、投げ出されたリュックを漁り出した。新しい茶封筒を取り出して無表情で私に突き出す。
「楽しませてもらったよ」
軽く閉じられた封からは相当な量の札束が見えた。
「なんだよこれ」
贅沢に慣れた女は、こんなもので私との関係を不潔なものにして終わらせようとしていた。
「不満か?」
「ふざけるな」
私は悲しくなった。私の指で鳴く度に彼女と繋がれたと信じていた。
「ふざけてない、大真面目だ」
彼女は散らかった服を集め出した。私がつけた愛しい赤い印も、今は穢れた堕天の証しにか見えなかった。
「足りなかったら幾らでもやるから私の前から消えてくれ」
なんで、と譫言の様に呟くことしか出来ない私にネズミは更に鞭を叩く。
「お前とのセックスは最悪だった」
じゃあ再三私を求めたのも嘘だったと言うのか。私の中に怒りが渦巻く。
「どうだ、マブダチに裏切られた気分は」
ネズミは私の目を見て高らかに笑う。
「というより、ただのセフレか」
私はネズミを殴った。
白い頬が赤く腫れて、私が貪った唇の端から血が出ていた。
「いいぞ、その調子だセンター」
グローブをしていない細い指が口を拭う。血に染まった前歯をニッと出して笑った。
私はもう一発殴った。また血が流れて薄く色づく彼女の胸元に垂れた。
「もっと私を嫌いになれ。私を憎め」
ネズミは泣いていた。血の涙を流していた。私も泣いていた。
私は彼女の腕を掴み再びベットに引き戻し、暴れるネズミの唇を塞いだ。舌をねじ込むと彼女の歯がそれを拒み舌を強く噛んだ。激しい痛みと同時に二人分の血の味がした。それでも私は止めなかった。
「今更、戻れると思うなよ」
泣き叫ぶ彼女の胸をまさぐり蕾を指で乱暴にからかうと、私への侮蔑の言葉から情けない鳴き声に変わった。
「悔しいだろ。泣けよ、もっと泣け」
散々愛した秘部に許可なく指をねじ入れた。悔しさにまみれた女の身体は不憫なほど正直だった。怒りと哀しみの衝動が、ピストン運動を早めていく。
「いつもの余裕はどこにいったんだ?」
ネズミは悶え苦しみ肩を押さえつける私の腕を噛んだ。でもちっとも痛くなかった。心の方がよっぽど痛かった。
「ほら、もうイクのか?淫乱」
口にするのもおぞましい言葉を私は裏切り者に言い放った。泣きながら何度も言った。
快楽の絶頂が近くなっても、ネズミは淫らに口を開いて私を睨んだ。その目は哀しみで黒に塗り潰されていた。私がクリトリスを甘く噛むと彼女は簡単に果てた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
絶望よりもっと黒い言葉が欲しかった。名状し難い闇に包まれた私は、仰向けのまま目を見開いて動かない女を置いて部屋を出ようとした。
「…お前が悪いんだ」
声にならない声でネズミは言った。
「お前が私に優しくするからいけないんだ」
暗がりで人目を避けながら生きてきた一匹のネズミは、温もりに飢えた私に愛されて一人の人間になった。しかし新たな世界で生きるには、彼女の心は弱すぎた。
我に還った私は、震える小さな身体を優しく抱きしめて、可哀想なネズミを惜しむようにキスの雨を降らした。私が傷つけた唇を癒し、苦しみの涙を全て吸いとった。
「もうお前無しじゃ生きられない」
ネズミは私の目を見つめて、黒目がちな瞳を潤ませ呟いた。また彼女の呼吸が荒くなってきて、そのままそっと二人で倒れ込んだ。
この世界の空気は私たちには薄すぎる。
いっそこのまま死んでしまおうか。
終わり
11話を参考にしました。不快にさせてしまったらすみません。
何でこんなに私好みの話がかけるんやああああ\(≧o≦)/
少し泣いてしもたわ
ほんま、2人のこういう所が好きなんよ!
世界の中にここしか身の置き場が無いみたいな
愛情の表し方が上手に出来なくて暴力になっちゃうみたいな
興奮が止まらんわ水被って来ます
ξ
( ∂⊆∂ ) <ハァハァ、こんなエロいの敦子に見せられねぇ
338 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/25(日) 22:30:05.55 ID:lpdzX1AX
乱暴でもある意味これも1つの2人にとっての愛情表現なのかなと思いました。暗めの話がむしろリアリティがありました。とても良かったです!
素晴らしいっ!いやほんと、素敵すぎです!!
この二人なら暴力も愛ですよ
茶封筒だすネズミさんがイタくて良いです
(・ω・)血の表現って時には美しいよね!
え〜ん、いい話過ぎてどうしていいか分かんないよ〜(бвб)
>>342 ( ∂⊆∂ ) <あ、こんなとこに居るなんて敦子に言うなよ!
やっぱり俺的に?男目線的な?センター目線の作品がグッと来るんだよな
こう、シンパシーを感じるというか…
まぁ、俺はセンター程スケベじゃないけどな!
>>343 お前チェリーボーイだからセンネズに興味津々なんだろww
345 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/26(月) 22:39:56.70 ID:JRyI8JCV
敦子ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
( ∂⊆∂ ) <しかし、ネズミも意外と積極的なんだな。ネズミ男のコスプレした変な奴だと思っていたのに、女ってこんなに豹変するもんなのか///
ハッ!も、もしかして敦子も・・・!
ストイックそうに見えて敦子も!?敦子もっももおおおお
敦子おおおおおおおおお!!!
347 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/26(月) 23:47:20.45 ID:jGdNgy9C
学ラン暴走し過ぎwwwしかし、何故かセンターより学ランの方が純粋そうに思える不思議。年上なのに…
そらあ好きな女に手ぇだせないんだもんさ
349 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/27(火) 00:54:38.22 ID:IppYZIN9
状況もあるんだろうけど
学ランよりセンターの方が色々上手そうに見えるからかな…
「野菜なカノジョたち」
センターとネズミ 唐突だけどスーパーの青果売り場にて
「ネズミ、赤ピーマンって野菜と思えないくらいかわいいよな。つるつるすべすべ
だし、きれいな赤で、底の辺りの丸みなんてまるでおしりみたいで・・」
赤ピーマンを手にしてペタペタさわりまくるセンター。
「や、やめろぉ」
「どうした?」
「今なんかしりの辺りがもわっと・・・いや、商品にそういうさわり方はよせ」
「そうだな、よし買って帰ろう」
「・・・・・」
「なんだ、ネズミ。にんじんなんか手にとってじっと眺めて」
「なぜだろうな。にんじんが気になるというか、自分でもよく分からないけど」
「ネズミは野菜嫌いなんだろ?」
「そうなんだけどね。でも…」
まだにんじんを握り続けるネズミ。
「ネズミからにんじんへの愛を感じる」
「え?愛ってそれは…センター以外の人に愛なんて感じるわけが・・・」
「私もなぜかそれには嫉妬が湧かないよ。よし、今晩はネズミへにんじんを入
れて・・・・・・・」
いきなり通りすがりのゲキカラ。
「えぇ?ネズミは鼻にエンピツ入れて欲しいの?入れてあげるよぉ」
「えっっ、そ、それは誤解っす。(どっから現れたんだ)」
「そうだ誤解だ!ネズミは穴ににんじんを入れて欲しいんだ!!!」
「セ、センター、それも誤解だ!」
スーパーと言えば、ブラック登場。
「お前たち、私の職場でなにを騒いでる!他の客に迷惑だ」
「ブラックゥ。遊びに来たんだよ」
「ゲキカラ、私はまだ仕事中だ。待つのなら外にしてくれ。それよりお前たち」
「あ、はい。ここが職場とは知らず騒いで申し訳なかったっす」
「にんじんをいくら入れても赤ん坊は出来ないぞ」
「いくら私でもそれくらいは知って・・・」
「入れて赤ん坊が出来るのは、かぼちゃだ」
「マジすか?」
「冗談だ。出てくるヤツがかぼちゃみたいな大きさのものなんだ」
「・・・・(しれっとした顔で言うなよ)」
「邪魔だから、さっさとレジを済ませて帰れ」
「ネズミ、センター、また学校でねぇ」
センターとネズミ、帰路にて
「結局買ったんだな、赤ピーマンとにんじん」
「ああ、せっかくだしな」
「・・・・・・・・・・本当に入れるのか?にんじん・・・・・・(こわごわ)」
「ネズミしだいだよ。プレイとしてはたまには悪くないと思うけど。どうしたい?
好きなようにしてあげる(ニコッ)」
「わ…私は、やっぱりセンターの指の方が…」
「ふふっ、今日のネズミは素直だな。よし、赤ピーマンとにんじんのミックス
ジュースを作って、ネズミに飲ませてやろう!」
「センター、私は野菜ジュースはちょっと…」
「ネズミがたっぷり飲めるようにすごくあま〜いのにしてやるよ」
「だから私は野菜が・・・って。えっと・・・?!」
「・・・一晩中、じっくり私が飲ませてやるからな。覚悟してろよ(ニヤリ)」
おわり
エロネタというよりは完全に下ネタですが、かなりあからさまなので
こちらに投下してみました。
352 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/27(火) 12:06:22.20 ID:IppYZIN9
センターが果てしなくエロキャラに…
ていうか凄い変態に・・・
野菜プレイならキュウリだろ!
それかナス(o・ω・o)ちん
いいねいいね
ナスとは中々オツな…
自分お子ちゃまなもんで
最後のミックスジュースのくだりの意味が分かんなかった(´・ω・`)
ナスは太過ぎるか・・・ネズミには
w(゜o゜)w<ヤンキーなら大根ぐらいつっこめや!
ティームホルモンなめんじゃねーぞ!
>>358 なるほど色々ということは、
口からじゃなく…ってことですかね(//ω//)
(・ω・)セロリ…ねぇ、入れてみる?
363 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/28(水) 06:07:57.48 ID:6w7ex3+Z
念のためおはあげ(∵)
>>362 そういうこと、このスレで言うのイクナイ!
んだな
どうせ言うなら
「セロリで掻き回してあげようか?」
だな
自分朝から何を考えてるんだろ…
野菜シスターズにキュウリが居ないのが残念だw
(^∀^)ノi<ネズミー!ズッキーニ挿れてみようよー
三。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。<ウワァアァン!もう嫌っすよ
369 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/29(木) 17:05:19.43 ID:NH9wP6Kt
なんじゃあここわぁぁぁぁぁぁ!!!
370 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/29(木) 17:11:35.01 ID:NH9wP6Kt
セ、センターとネズミがすごすぎる
センターやびゃあ\(^o^)/wwww
373 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/29(木) 22:10:08.73 ID:J5mmPfz2
センターの変態度が段々上がってるwwwネズズの体がもたないぞw
374 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/29(木) 23:09:58.29 ID:NH9wP6Kt
センターの泣き顔で自分は、心を打たれたんですがここのセンターすごいですね! ネズミ様には、もっとせめてほしいですね
職人さんまだかな〜(∵)
職人さまに感謝の意を表したいわ。こんな素晴らしい神作を次々と・・・
何と御礼を言ったらいいか。全くエロい。素晴らしい。
>>350です。
これは、野菜ジュースを飲んでるとき思いついてしまった下ネタに
ちょっと付け加えて書いたようなものなので(;^ω^)
苦手な方はすみません。スルーお願いします
あとまだ途中ですが、野菜カノジョの続きを書きました。これもネタ系で
エロ描写ないし、すごいぐだぐだですが
神職人さま待ちの暇つぶしに
「野菜なカノジョたち 2」
センターとネズミ、センターのお家のキッチンにて
「今日の晩ご飯はカレー作るからな」
「そうなの?なんとなく焼きそばかと思ったんだけど」
「焼きそばが良かったのか?」
「別にそういう訳じゃないけど。ただセンターが『ハート型のにんじん〜』
って言って食べさせてくれる妄想がもわっっと・・・」
「それはただの妄想。だけどカレーのにんじんをハートにしてやるから」
「 (//∇//) 」
「センターは料理も出来るんだよな、すごいよ」
「得意って程じゃないよ。まあ子供の頃からわりとなんでも自分でやってきた
から困らない程度に」
「そっか、そうだよね」
「今じゃネズミが食べてくれるから作りがいもある」
「そっ、そうか…」
「あ、カレーはあまり辛くしないでよ」
「分かってるって。甘口だよ」
「で、センターがカレー作ってる間、私も何かするけど」
「じゃあご飯の番をしてて」
「ご飯の番って、ただ電気炊飯器を眺めてろってこと?!」
「ははっ、だったらダイニングテーブル拭くの頼む」
「了解っす」
「♪ハート型にっんじんにっ♪やられてっしまったみったい♪どんな注射も効か
〜ないわ〜〜♪♪」
「ごきげんだな、ネズミ」
「べつに」
「じゃあ、ネズミはよっぽどにんじんのことが気に入ったんだ」
「…そんなことはないつもりだけど」
「やっぱりネズミににんじんを入れて・・・・・」
「もう、センター!!そういうのはよせって!」
ピンポーン♪♪(玄関のベル)
「センター、誰か来たみたいだけど」
「悪いがネズミ、こっちは手が離せないから出てくれ」
玄関にいきなり現れたのはゲキカラとブラック。
「・・さっき会ったばっかだと思うんすけど、なんか用すか?」
「ゲキカラがカレーの匂いがすると言ってな」
「食べにきちゃった」
「手土産もある。上がらせてもらおう」
「おじゃましま〜す」
「あ、ちょっと、勝手に。それに赤ん坊はどうしたんすか?」
「カレーはまだ早いだろ。預けてきた」
センターネズミにゲキカラブラック、ダイニングにて
「まあ一応、カレーは大鍋で作ってるしご飯も炊いてるから、2人が4人になって
もかまわないんだが」
「あっしは構うっすよ!」
「すまない。だから手土産を持って来たんだ」
「手土産?なんすか、いったい?」
「開けていいか?」
「ああ」
ガサゴゾガサゴソ(ごく普通のスーパーのレジ袋)
「・・ズッキーニとなすとセロリ??なんで??」
「入り用だと聞いてな。スーパーの売れ残りから持って来た」
「そんなのどこで聞いたんすか?!」
「秘密だ」
「セロリはあたしからぁ。ちゃんとお金払ったんだよぉ。なんか使えそうって
噂だったから」
「噂って・・なんなんすか、いったい…」
脱力するネズミ。センターの方は
「ブラック、キュウリはなかったのか?」
「・・・熱き血潮の柔肌よ、キュウリは、もうない」
「売り切れだったのか。残念だ」
「センター、なんで?」
>>377 乙です
その野菜てwww
ネズミ今夜は逃げた方が…
夕食の ザ・カレータイム
「ちょっと辛さが足りないかなぁ。センター、一味唐辛子とかなんか
振りかけるものなぁい?」
「ゲキカラ、せっかく作ってくれたんだぞ。食べられるなら黙って食べろ」
「そうだね、ブラック。ごめんねぇ、センター。おいしいよぉ」
「ああ、本当にうまい」
「口にあったなら良かったがな。ネズミはどうだ?」
「もちろん・・・すごく美味しい・・・」
「そうか・・それなら良かった」
「…食べてる途中だが、ご馳走様だな」
「きゃはは、ほんとだねぇ」
「え?」
夕食を終えて
「ゲキカラ、そろそろ退散しよう。長居は無用だ」
「お邪魔だもんねぇ。あ、センターほんとにカレーおいしかったからね」
「確かに良い味だった」
「うちのセンターは、マジで、料理が得意っすから」
「…ほんとにご馳走様だな」
「あ、センター、セロリは一応食べるものだからねぇ。どっかに入れるんなら
エンピツの方がいいよぉ」
「どこの穴だろうが、まずいっす!」
「あたしは別に穴なんて言ってないぉ、ネズミ」
「・・・・・」
「そうだ、先輩として言っておくが、人の身体は脆い物。もちろん色々探求し
たいのは人の性だとは思うが、ネズミの身体に無理をさせ過ぎるな。・・まあセ
ンターならネズミを傷つけることはないと思うが」
「もちろんだ。私はネズミを気持ち良くしたいだけだ」
「センター・・・・」
「ではな」
「ああ、またな」
「あ、二人とも、気遣い、どうもっす」
「じゃあこれで本当に、またねぇ〜おやすみ〜」
センターとネズミ、二人の夕べ
「いきなりだったけど、それなりに楽しい夕食になったんじゃないか?」
「そうか?せっかくセンターと二人きりだったのに」
「でもお前、結構まともな態度だったじゃないか。特にブラックには。
もしかして好みとか?」
「そういうつもりはないし、もちろん好みでもない(はず)。」
「先輩だから敬うって訳じゃないだろ?」
「当り前。年が上なだけで偉いと思うネズミさんのわけないでしょ。
だけど、そうだな。センターも私も、一般的な意味でのジョシコーセーからも
のすごく遠いところにいるっていう自覚はあるでしょ?」
「そうか?」
「そうなの!」
「でも、先代のラッパッパの連中は・・・色々と一般的な意味でのニンゲンって
ものからも、かなり遠いという感じがして(シブヤはそうでもない気がするけど)」
「そうか?そんなことないだろ」
「そう?」
「言葉も一応通じてるし、さっきも普通カレー食べてただろ。それに誰かを心配
するのも・・大好きなヤツと一緒に居たいと思うのも、同じだって思ったんだけどな・・・」
「・・・・センター・・・」
「ネズミ、キスしていいか?」
「…ダメ」
「なんで?」
「ここでキスしたら、センター我慢できなくなるでしょ」
「ネズミもだろ」
「…」
「じゃあベッド行く?」
「…うん」
つづく
・・・多分続きは、まったくテンションが変わると思います
きゅうりが一番かな…(・ω・)
ズッキーニとかナスとかいきなりハードプレイ杉だなw
385 :
名無しさん@秘密の花園:2011/09/30(金) 21:40:22.45 ID:QfbZKSDK
でもハードだから面白いんじゃん(自分的にはネズミがSな奴ばかり考えてます)
処女を極太ディルドで攻めるような鬼畜さw
太い野菜ばかりとは、ブラックさんの嫌がらせ
( 癶∀癶)<熱き血潮の柔肌よ、うひひひ
もう逆にたまねぎとかでいいな( *`ω´)
388 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/01(土) 01:09:06.54 ID:TC9stRdh
たまねぎは、確かに想像したらおもしろいかも(^v^)
389 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/01(土) 03:53:30.39 ID:hFbTYgQ5
マジレスすると、
たまねぎは、他の野菜に比べてカビやすくて不衛生だからダメって
センターに伝えといて
他の野菜もしっかり洗って消毒してね
って使うのが前提か〜い!
何か最近方面が若干ずれて・・・なかったらいいんだw
ただ野菜とか野菜とかやs
出直してくるよ(´;ω;`)
>>390 たまにはいいんじゃない?(бвб)
ただセンターがかなり変態に…
こうして雑談してる間に神職人様が新作書いてくれてるから安心汁!
前は長編のあとにふつーに短編も投下してくれてビビったわw
クオリティ高い上に筆も早いとはどんだけー\(^o^)/
393 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/01(土) 12:16:49.10 ID:TC9stRdh
本当にここの職人は神様ですよね。たまには、野菜じゃなくフランスパンなんてどうですか?(*v*)
>>378です。
自分の書いたもので、スレの雰囲気悪くしてしまっていたら
申し訳無いです(人;´Д`)ゴメンネ
以前も書きましたが、野菜は本当にあくまでネタです。
野菜2の続きをちょっと書こうと思ったのですが
自分の中ではセンターはネズミの嫌がることを最後は絶対出来ないと思ってるので
実際には野菜を・・・は自分には無理です
ネズミが嫌がったら、ソッコー止めるセンターになってしまいます。。
むしろかなりラブラブぽいの書いてしまう方なので
ここのスレの方々が良い雰囲気で作ろうと気遣ってることが
嬉しいですし、自分もそういうことができたらと思ってます(`・ω・´)ゞ敬礼っ
自分も神職人様の作品はすごい好きなので、待ちたいです♪
自分語りが多くてスミマセンでした。。
395 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/01(土) 17:19:48.21 ID:TC9stRdh
自分的には、野菜ネタ面白かったよ(^o^)good
>>394 いえいえ、問題ないですよ。
なんせAKBは野菜♪wow wowシスターズ♪ですから
ネタにしやすかったのでしょう
>>333です。
やっとこさ出来ましたので投下します!
お待たせしてすみません。
「愛を知らない恋人」
私の視線の先には無駄にデカいシャンデリアが、その役目を果たさずに天井から吊るされていた。無数のスワロフスキーが散りばめられた俗な高級品が、この敷居に見合った物であるかどうかなんて私にはどうだって良かった。
電球の数を無意識に数えてみる。前に数えたときと変わらなかった。
白い壁に囲まれたこの部屋は、私たちが卑しい欲求を解消しにくる場所だ。
私の愛しい人の横顔は、暗がりの中で液晶画面の光に照らされている。私は彼女の細い足に手を伸ばした。
「触るな」
可愛らしい顔が低い声で言う。私は大人しく手を引いた。暫くしてご満悦な様子で笑みを浮かべながら画面を眺めて、満足したのか携帯を閉じた。
するとネズミは私の上にのし掛かった。
「キスして」
「触るなって言っただろ」
「気が変わった」
ネズミは自ら顔を寄せて私の唇を弄んだ。彼女のポーカーフェイスの裏に潜んだ陰謀に少し心が苦しくなったが、小さな舌がチロチロと歯列をなぞりだし、私は簡単に理性を放り投げ彼女に馬乗りになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
かつて人間がこの世に生を受けてから担った使命として、命を繋ぐことを目的とした手段は、いつからかその手段だけが独立して意味を持った。
セックスの根幹には底無しの性欲があって、何より無類の愛がある筈だ。最初の頃は私たちも、少なくとも私はそうであると信じていた。
しかしいつからか、彼女を抱く度に感じていた薄暗くぼんやりとした疑問は、色濃く確かなものになって目の前に現れた。
ネズミにとってのセックスは、私を掌の中で踊らせる為の手段でしかなかったのだ。
わざと抗ってみたり、たまに猫なで声で鳴いてみたりする私の恋人の征服欲は、マジ女のテッペンを取っても尚、留まる事を知らない。
矢場久根、素手喧嘩が衰退していく今、私たちマジ女に敵はもう居なかった。だから他校といがみ合う理由も、戦争をする必要もなかったのだ。それに私は彼女を守るために無闇に拳を握るのを控えていた。
しかしネズミはそれに対しても不満な様で、残酷にも血を見たがった。
ある日そんな彼女から提案があった。
「ネズミ様の駒に相応しいヤンキーオーディションを開催する」
街頭演説の如く机に立って言うネズミ。
「他校の奴らを食ってどうするんだ。マジ女で固めれば十分じゃないか」
「私は最強の帝国を作りたいんだ。何もマジ女に固執する必要はない。寧ろ嫌いだね、そういう仲間意識は」
「ラッパッパとは上手くやっていけると思うが」
「ネズミはネズミ色にしか染まらないんだよ」
秋の青空の下、私の返事に呆れたようにため息をついて、ネズミは紙とペンを取り出した。B5サイズの裏紙の真ん中に描いたのは大きな三角形。
斜辺を三等分するように底辺に平行な直線を二本引いて、その三角形は三段階の階級に分けられた。
「完璧な組織を作り上げるには身分制度が欠かせない」
そう言ってポケットからフリスクを2種類取り出す。蓋を外して白い粒を紙の上にばらまき混ぜ合わせた。
「なんだよこれ」
「白銅何枚かで買える陳腐な兵隊たちさ」
「混ぜたら分からなくなるだろ」
「一見同じに見えるけど、味見をすればすぐ分かる」
青い箱とピンクの箱から一粒ずつ取って舌に乗せた。私の目を見ながら味わって、片方一つを吐き出した。それは一番下の段に配置される。
「こいつは雑魚」
残りの一つを口から出して、二番目の段に置いた。
「こいつはちょっと使える」
それに、と言って更に取り出したのは一万円札。
「偏差値30の大好物だ」
ばらまいたフリスクを掴んで、ピン札の上に落としていく。白い粒の間から覗く福沢諭吉がミスマッチだった。
「あいつら自分の名前すら漢字で書けない癖に、これで物が買えるってことは知ってるようだからな」
「それだけじゃいずれ飽きるだろ」
「人間は金に飢えると滑稽なほど思考力を無くすんだ。うちの親父が良い見本。ヤンキーなんか元々思考力ゼロ以下なんだから諭吉さん見せれば尻尾振って着いてくる」
お札を押さえる二段分の台形と、残るは一番上の三角形。ネズミは噛んでいたガムを口から出して頂点に貼り付けた。
「ここはもちろん、私たち」
めでたくネズミ考案の新たなテッペン取り作戦が完成したようだ。
「何かご質問は?」
楽しそうに笑うネズミに、私は聞いた。
「組織が巨大化すると、その分リスクが上がるだろ。例え少し使える奴を置いていても」
「センターさん、少し偏差値上がった?」
私を小馬鹿にして、眉を浮かせながらネズミは答える。
「でもまだE判定だな」
黒い瞳がギラギラ光らせてネズミは机に手を置いた。
「問題が起きたらその時は、」
ネズミは薄っぺらな未来予想図を持ち上げてひっくり返した。重力に従って兵隊たちが落下し、机に当たる音が屋上に響く。重石を無くした価値ある紙は風に吹かれて飛んでいった。
「ポイすればいいだけのことさ」
欲に溢れた三角形の頂点には、自然の摂理に反した私たちだけが残った。すると徐にネズミは立ち上がり、私の膝の上に座る。
「…なにしてんだ」
「恋人の膝に座ったら犯罪か?」
「ネズミらしくない」
「お前の知らない私を見せてやるよ」
今まで再三勿体ぶって拒否してきた癖に、初めての口づけは、いとも簡単に彼女に奪われた。ネズミらしくない爽やかなミント味がした。こうして私は小さな策略家に従うことになったのだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「4丁目のいつもの倉庫だから」
「ああ、分かった」
絨毯に散らばった制服を拾い上げて着替える私にネズミは言う。うつ伏せになりながらシーツにくるまり、さっきまで淫らに開いていたその白い足をパタパタと動かしていた。
目の前の大きな鏡に、スカーフを通す私が写った。彼女を苛めた手のひらを、今度は勝負の武器に変える準備にかかる。ボキボキと音を鳴らすと、先程とは違った刺激が血液を流れていくのを感じた。
「まだ帰らないのか?」
「疲れたからもうちょい居る」
「そうか」
いつもは私が準備を始めると彼女はシャワーを浴びるのだ。水の音が響くバスルームに「行ってくる」と声をかけても返事はないが。
私はドアノブに手を掛けて、気だるそうに寝転がるネズミからの見送りの言葉を待った。しかしその代わりに聞こえたのは彼女の携帯の着信音。
「もう集まってるって。さっさと済ませて来て」
今日は、先日他校から引き抜いた奴を取り返そうとする仲間からの申し入れだった。
「人数は?」
「ざっと二十」
「終わったら話があるから帰らないで待っててくれ」
「一時間以内に帰ってくればね」
「じゃあ三十分で戻る」
「どうぞご自由に」
戦争の火付け役の高らかな笑い声を背に私は部屋を出た。
続く
今回はなんか本格派だな!オラ、ワクワクが止まらないゾ!
402 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/01(土) 21:47:55.87 ID:5EvcnOIb
凄く2人の性格が原作っぽくていい!続き楽しみに待ってます(^O^)
403 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/02(日) 02:01:15.27 ID:qV9CqKel
雨の夜に学んだこと
「お前、そっち探せ」
「あの女、マジどこ行ったんだよ」
「絶対に逃がすな」
舌打の音と共に、トンネルの暗がりに物騒な声が響く。
その気配が確実に近づいてくるのを察知した私は、
震える小さな手を握りしめて合図を送り、夜の街に逃げ込んだ。
背後から聞こえる罵り声を向かい風が打ち消し、ぬかるみに足を奪われそうになる。
その瞬間、雷が落ちた。
空は私たちの奮闘ぶりに感極まって泣きじゃくりはじめ、
視界が間隔の狭い罫線で埋められるような吐き気を感じた。
ようやっと足を止めると、骨ばった白い腕が目に入った。
彼女は肩で息をしていて、濡れた前髪が両目にまとわりついていた。
彼女の足が完全に止まってしまった。
冷たくなった手を強引にひいて、建設中のマンションの敷地に忍び込んだ。
404 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/02(日) 02:04:56.41 ID:qV9CqKel
ビニールシートで覆われたマンションはほとんど出来上がっていた。
独特の新築の匂いと埃を一気に吸い込むと、私は少し咳き込んだ。
窓枠には既に真新しい鋭利なガラスがはめられていた。
非常階段を上りはじめると、ネズミは座り込んでしまった。
「ここじゃ、寒いだろ。上行くぞ」
声をかけても何も答えないのは、私に対する負い目からか。
それとも、戦略を誤ったことへの落胆か。
私が最近学んだのは、他人を理解することを諦めることだ。
目の前でうなだれる彼女は、戦いの女神にひざまずく奴隷にしか見えなかった。異常だ。
彼女がくだらない戦争ゲームにのめり込むのは、他に自分の価値を認められないから。
そして、閉じられた自分の世界で生きる彼女には他人の流す血と勝利の手応えなしには、
空っぽになってしまうことも。
私は青いフードを脱がせ、染み込んだ雨を両手で力を入れて絞り出した。
滴り落ちる水滴がコンクリートの床を濡らす。
ようやく聞き取れるような小さな声で、ネズミは言った。
「お前、帰れ」
405 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/02(日) 02:07:39.50 ID:qV9CqKel
その瞬間、私はその小さな頭を両手で潰してしまいたい衝動に駆られた。
ぐっと歯を食いしばり、必死で耐える。彼女の骨は見かけ通り、細くて脆いから。
その代わりに、ずっと心にのしかかっていた疑問をぶちまけた。
「なぜ、自分を餌にした」
「他に選択肢がなかったから。金、利権、他の女、全部断られた」
彼女は私の目を見て答えた。闇に慣れた私の目には、
彼女の目がガラスのように光って見える。
私は今、生命が宿った人形に話しかけている。
「お前はあんなやつらに好きにされていいのか」
「対価なしに動く奴の方が気持ち悪い」
噛み付くように言い放ち、恐ろしい顔で睨みつけられた。
私は心の底から悲しみが湧き出してくるのを抑えられなかった。
「殺されてもおかしくなかったんだぞ」
「人は必ず死ぬ。それにあいつらが私を殺すとしたら、身代金を取ってからだな。
お前こそ、私をうまく殺したら金持ちになれるぞ」
薄い唇がくっと持ち上がった。
「うちの親父、3億くらいなら出すけど、それ以上だったら、絶対見殺しだな。
その時がきたら欲を出すな」
口にするのも悲しい言葉を吐き捨てると、ネズミは白い拳を噛んだ。
嵐がさらに激しくなってきたような気がしてきた。
406 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/02(日) 02:11:56.10 ID:qV9CqKel
「私は、殴られて育ってきた。
正確には、酔った親父が母親を殴ってたのを見ていられなくて、
止めに入って、いつも殴りつけられていた」
濁った空気を一息吸った。
「母親は出て行った。それから一回も会ってない。
そもそも、私が強くなったのは親父から身を守るためだ。」
彼女の顔から表情がひいていった。
「お前の致命傷は、自分のことしか見えていないところだ。
世界中で居場所がないのは自分だけだと思っているだろう。
茨の道を進んでいるのはお前だけじゃない。
特別な自分の存在に酔って、自滅を選ぶのか」
自分で感心する程、私は冷静だった。
攻撃はすばやく、的確に急所を狙うに限る。
目の前の分からず屋に打撃を与えた実感を噛みしめる。
それは鋭い痛みを伴う快感で、勢いを持ったまま彼女の苛立と悲しみが流れ込み、
私の心の中で停滞した。私たちは、得体のしれない何かを確かに共有していた。
パーカーを奪われた姿のままで、彼女は逃走しようとした。
私は行く手を遮ると、冷たい体をしっかり包み込んだ。肩が震えていた。
「大っ嫌い」
揺れる蝋燭の光のように弱々しい声で彼女は呟いた。
主語のない言葉。
汚れきった街を洗い流す雨が激しく落ちる。
彼女もまた、自浄しようと必死で雨を降らせていた。
生乾きの私の制服の襟が再び冷たくなっていく。
彼女はしばらく声一つ漏らさずに泣きじゃくると、私を見上げた。
そして、らしくない低い声で、こう言った。
「生きにくい世の中だな」
私は思わず、笑ってしまった。
「何回折れても、私たちは育つさ」
子どもに戻ったネズミに耳打ちする。
私といる時は安全だよって伝えたくて、背中を優しくさすってみた。
力の抜けた彼女は、私に動物みたいに身をよじらせてきた。
しがみついている指先にだけ力を感じられた。
もう一度彼女が顔をあげた。無欲な声で、つぶらな瞳をまばたきで隠しながら。
「じゃあ、ちゃんと分からせてよ」
また新しいのがっ!続き待ってます!\(^o^)/
作品二つも投下ヾ(≧∇≦*)/やったー!
>>400 ネズミ様が黒くて素晴らしい!たまらない悪魔の魅力!!
センターに漂うエロさと切なさっぷりもイイ!!続き気になります センター無事?
>>406 センター男前で・:*:・(*´エ`*)ウットリ・:*:・
表現ひとつひとつにドキドキ これも続きが楽しみでタマリマセン!!
センネズ中心でマジすかスピンオフやらないかな
もちろんR15指定で
何をさせるんだよw
あんなことや、こんなことを・・・
R15ならまずセンターの中の人が演じられないやんw
このスレのせいで珍しく、ズーレーものの動画を観てしまった。
普段は見ないんだけど。
415 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/03(月) 00:15:54.91 ID:49Fayi2l
実際にそういうものってどんな感じなんかね…見たことないから分からないんだが
>>414 >>415 そういう話はそういうスレに行ってくだされ
センネズともマジすかとも関係ないし
正直この手の話をここでされるのはイヤだ
(・ω・)生クリームをてへぺろ(・ω<)☆…いや、ぺろぺろプレイをセンネズ要求する!いやして下さい。
生クリームはいいねw
クリスマスとかに
419 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/03(月) 21:19:27.22 ID:FZL49kn5
センターがネズミの胸に生クリームを乗せてペロペロプレイしている想像して鼻血でそう
ネズミが体にリボン巻いて現れるのかな…
ネズミさんから提案しそう。
そしてそれでセンターをイジメようとするんだけど、
センターさんが大人しくされるわけなく逆襲・・・
>>398 電車が通過するけたたましい音が壁に跳ね返り、増幅して私の聴力を奪うガード下。
止まりそうな足に鞭を叩いて走る私の拳から垂れる二十一人分の血液が、アスファルトを小さく汚す。
豆鉄砲数打ちゃ当たると言った所か、雑魚の集まりはしぶとく予想以上に手こずってしまった。
倉庫の中は暗く、中央のライトだけが不気味に光っていた。
「待ってたぜ、マジ女さん」
知らない声が右から聞こえた途端、左からパイプ椅子が飛んできたのには一瞬焦ったが辛うじて避けた。
「とんだ出迎えだな、どうやら歓迎されていないようだ」
「ちっこい連れはどうした」
「彼女はここに来るまでもない」
「ははっ!お前はあのチビの言いなりってか。情けねえな」
私は拳を強く握った。
「黙れ」
「おっと、図星みたいだ。あははっ!」
左右から下品な笑い声に挟まれた。
無駄口を叩かなければすぐ終わらせてやろうと思っていたのに、馬鹿どもはどうやら私を最も怒らせる言葉を発したようだ。
体に疼く怒りの衝動が脳を支配し始めたが、理性の1%だけを残して身を任す。バットを引きずる音の方向で相手の配置を確かめた。
「まあいいや、こちらはタイマンとか趣味じゃないんで、好きにやらせてもらうよ」
「上等だ」
久々の喧嘩は気持ちが良かった。私もやはり、血を見たがっていたのだ。例えそれが、恋人の尻に敷かれた情けない私の姿であっても、ストレートを相手の顔にぶちかます快感には及ばない。
ホテルに着いたのはタイムリミットの15分前だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エレベーターでの時間はやけに長く、忌々しく感じた。部屋に続く小さな箱の中には私の他に若いカップルが乗っていた。このホテルにそぐわない、安っぽい香水が鼻につく。
早くも身体を密着させながら、若い女は耳元で囁く男の言葉に嬉しそうに反応していた。
ふと女と目が合う。顔に切り傷をつけた制服姿の私を怪訝な目で見てきた。
よく考えれば、私の方が、私たちの方が、ここには相応しくなかった。アイラインで黒く囲った目にそう言われて大声で笑いたくなった。それさえも出来ずに、窓ガラスの向こうを眺めた。
窓に写る女は香水臭い男の腰に腕を回して、単純で下品な世界に戻っていった。
遠くに光る高層ビルを数え始めた頃、二人は私より5つ下の階で降りた。
重そうな扉を叩く。数時間前に来た時はネズミが催促したのであまりきちんと見ていなかったが、やはりここも彼女の趣味に合った一流所だった。
二回目のノックでネズミは出た。
「ただいま」
「早かったな」
見送りの言葉もなかった上に、出迎えの言葉もなかった。胸に貼り付けた小さな期待が、ひとつひとつ乾いて剥がれ落ちて、鋭利に尖った方から心に刺さって痛む。
部屋は私が出た時のままで、変わっていたのはテーブルの上のペットボトルが空になっていたことくらいだった。
「どうだった?」
「ボスが生意気な口叩いてさ」
「そんなこと聞いてない」
ネズミの目に光は無かった。作戦を緻密に立て、獲物と対峙するときには言葉や態度に細心の注意を払うくせに私のことになると過程をすっ飛ばす。
「結果は?」
「…帰って来たんだから分かるだろ」
「ちゃんと報告しろよ。お前は」
「私の駒だぞってか?」
カーテンを締め切った部屋の中でもネズミの顔は変わらず白かった。
「調子に乗るのもいい加減にしろ」
私は彼女に詰め寄った。そろそろ、私たちの答えを出す時が来たのだ。
「なんだよ」
「私たちは対等であるべきだ」
「対等?何寝ぼけた事言ってんだ」
「そっちこそ自惚れるな」
「やけにデカい態度だな。さっきの奴等に吹き込まれたか?」
ネズミは負けじと強い口調で攻めてくるが、逃げ場のない状況にその唇は動揺していた。
「ああそうだ」
私は壁に両手をついて彼女の黒目がちな瞳を楽しんだ。ネズミは怯え苛立ちながらも、私の行動を予測し期待していた。私には分かっていた。いつもそうだったからだ。
「お前は私を戦わせる代償に、私に抱かれていると自己暗示しているだけだ」
「は?いつも誘うのはお前からだろ」
「ここのホテルはお前の御用達じゃなかったか?」
細い二本の眉が歪み、人形のような顔に皺を作った。一本一本丹念に紡いだ糸のように繊細な髪を指ですく。
「私は、お前が居なければダメなんだ」
「……じゃあ大人しく」
「それはお前も同じだろ」
絡めた髪をほどいて、乾いた血が染み込んだ拳をネズミの目の前に突き出した。
「お前には私が居なければダメだろ?」
知恵ある者と力ある者。この双方が揃わなければ、革命は成功しないのだ。
「自意識過剰だな。勘違いも甚だしい」
「そうか?なら分からせてやるよ」
口答えを続ける唇を、血がついた唇で塞いだ。私の肩を押し返そうとするワガママ娘の奥歯から舌を走らせる。腕力のない腕はやがて力を無くし、細い腰は震え出す。
私たちはこの狭い世界で二人きり。出会うべくして出会った二人。必然よりも強い力で引き合った二人。
お前は壊れかけた心のどこかで、私を好きだと叫んでいた。そのシグナルは神経を介して私の身体に伝わっているのに、彼女はまだ気付いていない。
私が二人分の唾液で体中を舐め回し、目の前の快楽だけを楽しんでいると思ったのだろう。
私がネズミを抱くのは、果てる手前で見せる恋人としての彼女の顔が見たかったからだ。その為なら見え透いた嘘でも受け入れる。それにネズミは喜んでいるように見えた。本当は楽しんでいたのだ。それも、彼女は分かっていない。
ネズミが私のセーターの裾を掴んだ所で解放する。決して傷付けたりしない。けれど自分の心に気付くには、多少の苦労も伴うものだ。その苦しみは、柔らかな口づけで受け止めてみせる。
「ネズミ、セックスしよう」
驚いた顔もまた、私の好きな彼女だ。
「互いに条件も報酬もなしだ」
愛する姫様の為なら、私はいくらだって盾になる。腕が折れても、血を吐いても、彼女だけは誰にも触れさせない。必要ならこの命だってくれてやる。
でもそれは彼女が本当の自分と、私を愛してからだ。
続く
センターがイケメン過ぎてやべぇw
やっぱり私はセンター視点で書かれたSSが好きだなぁと再確認
ほんとセンターさんが素敵
読み応えあります
続き楽しみにしてます!
427 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/03(月) 23:57:38.15 ID:nf3QsMHu
イケメソ。。。
やっぱりしびれます・・
センターが素敵すぎてつらい、マジで、ほんと泣けるデス
今、どんな雑誌の漫画よりドラマよりここの作品が楽しみだw
430 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/05(水) 04:15:15.63 ID:cFvKTs99
やばあげ
431 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/05(水) 19:21:55.53 ID:2wlWso8g
どれくらいで落ちるもんなの?
百合板は滅多に落ちないらしいから保守しなくていいよ。
ただでさえ勢い9で上位だし、いつも上がりすぎw
屋上スレ落ちないすかw?
落ちてる?地下板自体が落ちて入れない感じ。
>>422 汚れ一つない冷蔵庫から輸入物のミネラルウォーターを取り出す。私は重いカーテンを乱暴に開けた。
東京の秋の長い夜は、近代的な風景を背に時を刻んでいく。遥か下に広がるビル街の景色を眺めながら高級な水を一気に飲み干した。
今夜は満月だった。
「怒ってるのか?」
ぶっきらぼうな言葉に振り返らず答える。
「ああ、怒ってる」
私はテーブルに空のペットボトルを二本並べた。
「こんなにお前を好きなのに、まだ信じてくれないからだ」
「お前は信じるに値しない」
「私の愛は足りないか?」
「そんな下らないもので信用を買えると本当に思ってるのか?」
「じゃあ何が不満なんだ」
「せいぜいその空っぽの頭で考えろ」
痺れを切らして逃げようとするネズミを捕まえて、そのままシワだらけのベッドに押し倒した。
「本当に素直じゃないな」
「離せ」
「お前を愛してるんだ」
「そんなの今だけだ。お前だっていずれそこらへんの男とよろしくやるようになる」
私がいくら愛の言葉を叫んでも、唇まで食べてしまいそうなキスをしても、今のネズミは満たされることはない。
私を求める自分を酷く責め、また私に触れられて巨大な力で更に欲求を押し広げるからだ。
木々が鬱蒼と繁る森の中を、私はひたすら走っていた。何かに追われ、何かを追いながら。
そんな私を突き動かすのはただ憎悪のみ。強い衝動に操られ、感覚を失った体から血が流れるも気付かない。心から色が褪せていった。
走り続けた道の途中、小さな石につまずいて倒れた。擦りむけた頬は思い出したように痛み出し、全身から力が抜けていく。
すると、まだ僅かに開く瞼から光が見えた。そこには木の隙間から一筋の光が射して、小さな池のほとりに美しい花が一輪咲いていた。
それを見た途端、喉に激しい渇きを覚え、這いつくばって前に進んだ。
澄んだ水を泥だらけの手で掬った。私は飽きるまで飲み続けた。
暫くして柔らかな草に横たわっていたら、空から少女が降りてきた。白い肌、大きな瞳、天使の様な微笑み。小さな手を差し出して彼女は頷く。長い苦しみから救われる時が来た、そう思って私も手を伸ばした。
目覚めた時、私は狭い檻の中に居た。
「本当にバカだな」
少し間を空けて座る少女は黒い目で私をそう侮辱した。天使だと思ってた彼女は黒い悪魔だった。
白い足を黒いタイツで覆い、綺麗な髪はフードで隠した。細い指で鍵をクルクル回しながら笑っていた。笑い声が無機質な剥き出しのコンクリートに反射して響く。
悲しそうに、笑っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「私はお前を裏切ったりしない。信じてくれ」
「じゃあ証明してみろ。その愛とやらを」
私は期待に応えるべく、冷たい唇に口づけをした。唇を唇で割って、熱くなった舌を入れた。
目は口ほどに物をいう。目までも嘘つきなネズミなら、その代わりは私で感じる体の全てだ。
右手で髪を撫でながら、セーラー服に左手を入れた。舌は行く先を唇から首筋へ、そしてネズミのお気に入りの耳へと移していった。
彼女の爪が私の背中に食い込めば食い込むほど、私の舌は角度を変えてネズミを舐め回し、私の指は下着に潜り込んで突起を弾く。背中には情事を重ねる度に跡が増えていった。
そんな強がりな恋人は唇を噛んで耐えている。これは今日に限ったことではない。素直になれば楽なのに、敢えて自らの首を絞めるのは、私に犯される可哀想な自分を演出するためか、これもまた自己暗示のネズミの性癖なのだ。
「私たちを繋ぐものは体でしかない」
そんなことはもう言わせない。
「我慢するな」
「うるさっ…んっ…」
「今日は感度がいいな」
頑固に閉じた唇を開かせ、早く淫靡な音を聞きたいんだ。私は攻撃の手を早めていく。隙は与えない。
絶望と幸福の渦へと流れる旋律に乗って、下へと降りていった。
437 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/06(木) 22:14:02.60 ID:+gK1yCMG
続きはありませんか?
「ネズミ、綺麗だよ」
既に涙目な彼女にそう呟いて、ずり上げた下着からはみ出た乳房に吸い付くと、白い布に薄い赤のインクを垂らしたような跡がついた。これは私だけの印だ。
また、舌のざらざらした部分は方向を変えると違った刺激を生み出す精密機器だ。これもネズミから学んだことの一つ。
その機器を使っていじらしいほど尖った蕾をゆっくりと下から、少し強めて上から、そしてぐるりと円を描いて落ち着かせ、最後に縦横無尽に苛めた。
「いやっ…セッ…ああっ…」
濡れた唇はやっと私の好きなメロディーを奏で始めた。しかしまだまだ序盤に過ぎない。これは私たちの壮大な一曲なのだ。ここから更に盛り上がっていく。
「足開け」
そうは言っても早くも限界が近いのか、ネズミは足を開こうとしない。しかし恥ずかしがりながらも震える内股を擦り寄せていた。
「自分でするな」
「してない。でたらめ言うな」
「無意識にやってるのか?いやらしい女だな」
うっすら汗ばんだ太ももを舌でなぞり、力が抜けた隙にで足を持ち上げた。
最大の快楽の手前で、私は彼女に提案する。
「まだ信じてくれないか?」
「こんな下手な前戯じゃあな」
私は自らの作戦を実行するべく、わざらしく彼女に聞いた。こう聞けばネズミは必ず嘘を吐く。それが何より重要だった。
「もし私の指で感じても?」
「お前の指なんかちっとも気持ちよくない」「そうか?いつもがっつりくわえて離さないけどな」
「いつもお前が無理矢理入れるからだろ」
私は心の中で笑った。
私の勝ちだ、ネズミ。
「じゃあ、自分で動け」
「は?」
「お前の自由だ。私は動かない」
結局私たちは、この迷路から抜け出せないまま、狭い檻にまた迷い込んだだけ。
私はそれでも良かった。鍵を握っていた彼女もまた、同じ檻の中に閉じ込められた。
私に仕掛けたネズミ取りに、不運にも彼女もかかってしまった。二人仲良く足枷をはめられて、永遠に終わらないこの地獄を生きていく。この鎖が朽ち果てるのが先か、私たちが骨になるのが先か。
渇きを訴える私に、彼女は水を掬って飲ませてくれる。その度に、私は全て飲み干すのだ。
続く
続きが気になるー!!(бвб)
更新\(@^0^@)/やったぁ♪
でも今はかなり忙しいくて焦ってるんで
明日ゆっっくり読みます!すんごい楽しみ♪♪
またお預け━━━━━ノ(。A。)ヽ━━━━━ iiii
余は続きが欲しいでおじゃる!
早く続きが欲しいでおじゃる!
最近、マジすか本編でネズミさんがドヤ顔して悪い事してても
「プッ、大好きなセンターに乳首舐められたらすぐイっちゃう癖にw」って思うようになった
443 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/08(土) 04:01:19.23 ID:8s/gAcbm
>>406 私は両手で小さな頭をつかまえた。
「なあ、ネズミ。私はお前のためなら何だってやってやる。
でも、お前が変わらなきゃ、私が何をしてもだめなんだよ。
お前を幸せにできるのはお前だけだ」
「幸せに興味がないんだ」
ネズミは私の体にぐったりともたれかかってきた。
「私はお前の心を読めるんだ」
「大した能力だな。テレビに出れるぞ」
「お前は誰よりも賢くてきれいだ。それに、本当はとても優しい。
お前が自分で自分を貶めるのは、戦うためにつくりあげたセルフイメージを守るためだ。
そんなもの実体のない虚像でしかないのに」
「それ以上、口を出すな」
ネズミの声がうわずっている。
彼女の闇に足を踏み入れる覚悟は出来ていた。
遠い昔、彼女が地中深くに葬った鍵を私は握りしめ、開けるべきドアを近くに感じていた。
今、嵐が私たちを導き、私は蔦に錆び付いたドアの前に立っている。
「お前に傷を負わせたのは誰だ」
私の問いかけに、彼女は答えなかった。
彼女を抱きしめたままで階段に腰をおろす。ネズミは足に力が入らないようだった。
「うち」
暗闇に発されたネズミのか細い声がコンクリートに飲み込まれた。
「私は何も言えない子どもだった」
私は涙で濡れた顔を上に持ち上げて、彼女の額に母親のようなキスを落とした。
彼女は、私の目を見つめて言葉をつないだ。
「父親は写真が趣味なんだ。特に私がお気に入りで、良く夜中に呼び出された。
ある夜、パジャマを脱がされて、写真を撮られたんだ。
その時は意味なんて分からなかったけど、震えているとひどく叱られてた。
それが家を出るまでずっと続いたんだ。
母親も兄弟たちも父親の機嫌が良くなるから、見て見ぬふりだった」
ネズミは完全に力が抜けてしまったようで、その柔らかな重みを体中で受けとめた。
私は制服の上から背中を撫でながら、目だけで泣いていた。
彼女の背中は骨張っている。ろくに食べないから当たり前だが、痩せ過ぎだ。
こんな華奢な体に似合わない忌まわしい十字架を背負わされてきた彼女の過去が悲しくて、愛おしかった。
「ネズミ、話してくれてありがとう。私はお前を決して傷つけない。
お前が嫌だといっても、一生離れない」
私は自分の身勝手さを責め、彼女の勇気に平伏していた。
凶暴な刃を持たざるを得なかった。
見境なしに刃物を振り回すことでしか、誰かとつながることができなかった。
ネズミに紙飛行機を投げてもらったあの日までは。
雨音がやんでいた。
私は彼女に肩を貸して夜更けの街を進んでいった。
私たちの家に帰るために。
続く
( ´Д`*)待ってたよおおお
友造に虐待ktkl
更に続き待ってます!
なんか切なくて泣きそう(´∩`。)グスン
あ、でもここが勝負だ、センター頑張って!かも
またまた続き楽しみ待ってますんで
友造「大人になんかなるな・・・」
447 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/08(土) 19:23:14.79 ID:dV8dFanx
それ秋Pwww
ねずずが鏡の中の自分に話しかけてたけど、
多重人格は幼少期の虐待によって生じるんだよね。
まぁねずずの多重人格はただの中二病っぽかったけど
「裏切りの代償に」
「素手喧嘩さんにとっていい話なんすよ」
私は久々に偏差値の高い女と対峙していた。言葉だけでなく、身振り手振りを使ってプレゼンを披露する私を、仲俣はレンズ越しに舐めるように見ていた。この作戦の勝算とそのリスクを計算しているようだ。
「いい話…か」
仲俣は眼鏡を上げて僅かに笑う。
「こんな話、アホなヤンキーたちみたくゴロゴロ道に転がってる訳じゃないっすよ」
「そうだな、確かにそうだ。だが、今のお前には余裕がない。これは失敗する」
「何を見てそんなことをお考えで?」
「その目だよ。恋する女の目だ」
一瞬でも怯んだら、奴との商談は成功しない。その言葉に心臓は激しく鼓動したが、その熱で白い顔が剥がれぬよう意思の力で高鳴りを抑える。
「恋?あっしが?冗談キツいっすよ」
「今すぐ帰って続きがしたいんじゃないのか?」
仲俣は私を指差す。隠したつもりの首の赤い印を見抜かれていた。
「お前の駒は優秀なようだな」
今日はホテルからここに来た。一段落してから彼女に睡眠薬を飲ませて、私は抜け出してきたのだった。
「まあまあ、あいつの事は良いじゃないっすか。今は仲俣さん、あんたと話をしてるんすから」
「まあいい、その話乗ってやるよ。ただし条件がある」
仲俣は足を組み替えただけで至って冷静さを維持していた。しかしその目に嫌な光が見えた。少なくとも私には。
「私に抱かれろ」
これにはさすがに私のポーカーフェイスも歪んだ。
「ちょっと…いいんすか?こんな舎弟さんいっぱい居る中でそんなこと言って」
「こいつらは全員お前と同じだ」
「あっしと?」
「最初は何かと引き換えに私の元にやって来る。ここでの順位、仕事。だが次第に体の欲求に従って、奥の部屋で待つようになる」
「…なんか凄いっすね、みなさん」
「お前も試してみるか?」
勝ち気な態度に思わず身震いをした。さっきまで余裕のあった口が固くなって力を発揮できない。しかし奴が本気になる前に、上手く場をしのぎ商談成立まで持ち込まなければならなかった。
「あっしじゃ満足出来ないんじゃないっすか?中古品っすよ?」
「誰かの物を奪う爽快感ならお前もよく知ってるはずだ」
「あっしは誰の物でもないっす。自分の足で立ってるんすから」
「その足は誰に開いてるんだって話だよ」
投げたナイフはその分だけ跳ね返されて傷口をえぐる。私があいつと寝るのは、欲望に従ったまで。恋だの愛だの胡散臭い理由はどこにもないのだ。
そう自分に言い聞かせ落ち着こうとするも、目の前の変態は攻撃の手を緩めない。
「もしかしてお前、あいつ以外と経験ないのか?」
「そんな、真っ昼間からガンガン来ないで下さいっすよ」
「素直じゃないな。体から嫌だって叫び声が聞こえるぞ」
「実際その条件はちょっとキツいっす。他で勘弁してもらえませんかね」
「彼氏に怒られるのが恐いか?」
「いやまあ、機嫌を損ねられると面倒でして」
「たかが駒に振り回されてる哀れなネズミに成り下がったか」
まあいい、と言って仲俣は立ち上がり私に向かって歩いてくる。気付けば舎弟どもは私を取り囲んでいた。
「キスで許してやるよ」
そんなことを淡々と話す仲俣の唇が嫌いだった。欲望を露にされることがこんなに汚いものだと私は知っていた筈なのに、それは彼女の純粋さによって掻き消され、美しいものだとさえ思ってしまっていたのだ。
「商談か、恋心か、さてどっちかな?」
眼前の奴の目は欲望に満ち溢れて淀んでいた。唯一の避難経路の階段は手下によって塞がれた。逃げ場は無かった。
「それは…」
すると一歩下がった所で下からけたたましい音が響く。それは勢いを持って階段を掛け上がり、立ちはだかる数人を薙ぎ倒して私の腕を掴んだ。
「センター?!」
彼女は肩で息をして、私を強く見つめた。苦しくなる程まっすぐな瞳に、原因不明の胸の高鳴りがうるさくなる。
そのまま彼女は仲俣を一度睨んで、直ぐ様私に向き直り腰を引き寄せキスをしてきた。一瞬、センターは笑った様に見えたが、それを判断する余裕はなかった。
下唇を吸われて舌をねじ込まれる。もつれ合いながら仲俣の指定席に押し倒されて、また強く唇を吸われた。センターは皮張りの手すりに片足を乗せて覆い被さってくる。いつも以上に激しい口付けは、私から抗う力を奪っていった。
しかし奴らの熱い視線が痛い程注がれているのが恥ずかしくて、私は彼女の唇から逃げようとする。
そうすればその分また彼女の舌は私を掻き回す。やっと離してくれた唇から、二人分の唾液が一本の線で繋がって伸びていた。
「ブラボー」
顔を赤らめる舎弟たちと対照的に、仲俣は楽しそうに拍手をしていた。
センターは振り返り、奴をまた睨んだ。
「殺されたいのか?」
「せっかく誉めてやってるのにこれだからバカは」
「ふざけるな」
センターは拳を握っていた。
「センター!ダメだ!」
私は慌てて彼女に立ちはだかった。
彼女の憤りが嬉しくなかった訳でもないが、仲俣を殴らせる訳にはいかなかった。奴とは組む価値があった。今まで築いてきた関係をここで壊すことは出来ない。
「もう帰ろう。な?」
私はセンターの握り拳に手を重ねて上目遣いで見つめた。彼女の強ばった顔から少し力が抜けた。と思ったら私を強く抱き締めて耳元で囁いた。
「奴に見せつけてやろうか」
いつもよりワントーン低い声に、私の顔はまた歪んだ。そのままセンターは昨日の首筋の跡をまた濃くしていく。
「センター!ちょっ…」
「奥にベッドがあるぞ」
背中で仲俣が含み笑いでそう言った。どうする?私はここでも構わない。センターはそう言って止めてくれない。私を捕らえる手はセーラー服の中に入った。
「いやだっ…んっ…」
舌が鎖骨をなぞろうとする手前で、センターは突然前戯をやめた。
「帰ろう」
何事も無かったような彼女の声に、抵抗しながらも期待した自分を恥じた。手を強く握られて肩も強く引き寄せられた。
「今度手を出したら全員殺すからな」
腕を組む奴にそう冷たく吐き捨てて、センターは階段を降りていく。性懲りもなく仲俣は言った。
「次は最後まで見せてくれよ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
センターは無言で歩き続ける。
「センター、ちょっと」
何度話しかけても振り向いてくれない。やはり怒らせてしまったようだ。腕を無理矢理引っ張ってやっとのことで彼女を止めた。
「なんだよ」
「いや、その…」
「謝るなら後にしてくれ」
「は?」
「あいつにお前のキス顔を見られて悔しいんだ。今すぐ続きをしたい」
「キスしてきたのはお前じゃねえか!」
「無駄口叩くな。早く帰るぞ」
そう言ってセンターはまた歩き出す。
奴は言った。私は恋をしていると。その答えが分かるなら、私は何度でも目の前の彼女を裏切ってやる。裏切る度にその罰は体で受けるのだ。
まだまだ太陽が照り付ける街の中、私はそんな事を考えながら、二人きりの部屋に戻る。絡めた指に期待を寄せた。
今夜は寝かせてくれそうにない。
終わり
>>435です
中々投下出来ず申し訳ないです。少し悩んでる部分があるのでもう少しお待ちください。代わりと言ってはなんですが短編です。他のキャラが出てくるので嫌な方はスルーして下さい。
最高や〜うっかり電車の中で見てニヤニヤが止まらなかったわ。
センター激し過ぎw
そして格好良過ぎるww
なかまったーさんの周辺の設定が面白かった。
一生懸命悪巧みしてるのに、結局色々と恥ずかしい目に合わされてしまうネズミさんに萌えるw
なかまたに襲われるネズミさんの話読んでみたいかもww
最後にはセンターが助けに来る!!
センターがいきなり仲俣の舎弟達をかき分けて、ちょっと笑ってキスするまでの一連の描写がかっこ良くて映像に浮かんだ。
つか、睡眠薬効かなかったのかw
いつもながら素晴らしすぎ!
センターに萌えまくり、ネズミさんの振り回されっぷりがカワイイ
それに仲俣サンがイイ味♪エロの権化だぁ〜
素晴らしい!脳内映像変換が余裕でした…。中俣がほんまええ味出しとるなぁ
「優しい時間」
初めて肌を重ねたあの夏の日もまた、こんな満月の夜だった。
「そんなじろじろ見るなよ」
ベッドの前に生まれたままの姿で立つネズミは、恥ずかしがってそう言った。私は何も言えなかった。
壊れかけた恋人の身体は美しかった。彫刻のように大胆で確かな肉感と女らしさを備え、それでいて柔らかで繊細な肢体に、私は釘付けになった。彼女は特別なのだ。
シーツを引っ張ってその身体を隠そうとするネズミの手を止めた。
「お前のすべてを見せてくれ」
彼女は黙ってシーツを離した。私はそっと彼女の肩を押して、二人して特注のマットレスに身を倒した。
暗闇の中で濡れた唇が離れる音。月明かりに光る彼女の目。言葉よりも強く伝わる体の疼き。
私の知らない彼女の姿は、私だけが知る彼女の姿になった。快楽が苦しいのか、悔しいのか、心をざわつかせる様々な光が彼女の深紅の瞳に写って弾け、ひとつの涙を生んだ。
そっと抱き締めて、お前は一人じゃないよ、と伝える為に傷一つない身体に跡を残した。その度に小さな悲鳴が私の頭を貫いては秘境の地へと誘う囁きに変わり、私の舌でネズミは更に高く鳴いていた。
日々の情事を思い返して余韻に浸る私を、ネズミは怪しげな顔で見るのだ。理由は分かっている筈なのに。
「なにニヤついてんだよ」
「昨日の事を思い出していた」
「変態め」
「誘ったのはお前だろ」
「だからって…昨日はやり過ぎだバカ」
甘酸っぱい青春の舞台である筈の高校の屋上に似つかわしくない会話が飛び交う。
十月の空は相変わらず青く眩しく、変化したのは気温だけだ。
ネズミは壁に凭れて雑誌を読んでいた。ごく一部のインテリしか読まないような英文の難解な経済雑誌だった。
今日、世界的大不況に見舞われていることくらい、私でも知っていた。前に、各国で起きている暴動の記事を眺めて、
「どこも同じだな。世界はバカの巣窟だ」
なんてネズミは笑って新聞にガムを吐き捨てた。今の状況を乗り越える術が、そんな数枚の薄っぺらな紙から見出だせるとは私には到底思えなかったが、そんなものを理解出来るネズミはやっぱり頭が良いんだ。
「なあネズミ」
彼女は返事をしない。
「なあ」
「聞こえてるから」
「無視すんなよ」
「読んでんだよ。邪魔すんな」
世界の有名人が表紙を飾る雑誌に負けた私は、立ち上がりネズミと壁の間に入った。彼女の細い腰を抱きしめ、肩に頭を乗せた。
「…なに?」
「私も一緒に読むんだ」
「お前英語読めないだろ」
「ああ、でもこうしていたい」
ネズミは何やらごちゃごちゃ小さく呟いて、また経済の世界に戻っていく。私は一緒に読む気なんて更々ない。一瞬でも、離れたくないだけだ。
布越しに伝わる彼女の体温は心地よかった。でも、もっと近くで感じていたくて、セーラー服に手を忍ばせた。拳にこびりついた血は乾いて剥がれていたから汚す心配はない。同時にフードを後ろから外して耳を甘く噛んだ。
ネズミは身体を強張らせたが抵抗しなかった。私がこうすることを彼女は分かっていた。でなければ、私に下着が見えるように足を開いて座ったりしない。
もう片方の手はスカートに近付いて、端を摘まんでスルスルと持ち上げた。
「…おい、やめろ」
「いやだ」
本当に嫌なら無理矢理離れればいい。そうしないなら、それは承諾の、むしろ積極的な合意の上での行為だ。
「誰かに見られたらどうする」
「どうもしない。ありふれた日常の出来事に過ぎないからな」
「このド変態が」
「こういうプレイは嫌いじゃないだろ」
下着の上から両足に続く谷底を指で擦ると、んっ、と声にならない声を出した。
「お前も懲りないな」
黒いタイツを少し破いて、既に湿った女の中に、下着の端から指を沈めた。真っ青な空の下、こんなことをするのは酷く興奮した。結局、数回かのストロークを繰り返し指が届く一番奥のポイントを突くと、ネズミの手から力が抜けて雑誌が落ちた。
酸素を求めて開く唇に、彼女で染まった指をあてがった。ネズミは黙ってそれを舐めた。
-------------------
昼間屋上で鳴いたネズミは今、彼女の部屋の窓近くに腰かけて夜空を見上げている。夜風は彼女の長い髪を揺らす。服は着ていない。そんな彼女を、私はベッドの上から見つめている。
「ネズミ、風邪ひくぞ」
「別にいい」
「良くない。ほら、こっちこい」
ネズミは素直にこちらに戻ってくる。
さっきまで熱かった身体は少し冷えていた。温めるように、きつく抱き締めた。ネズミは私の鎖骨にキスをする。私はネズミの髪にキスをした。
「愛してるよ」
ネズミはうん、と答えた。
今夜は満月だ。
終わり
すぐイっちゃうネズミさんが可愛くて仕方ない。
興味ないふりしてるけど、センターの事めちゃくちゃ好きだろ( ´∀`)
すっげ〜いい〜〜〜!!!!と叫びたいっっ
屋上プレイ、やばいくらい萌えたww
463 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/11(火) 16:34:18.60 ID:rsfRSkdZ
お互いに愛が溢れてて素敵でした!感じ安いネズズが可愛いかった
[金曜の夜食]
「遅いな」
別に待ち合わせをしているわけじゃない。
でもここにいると自然とあそこの扉が開くのを期待してしまう。
もう午後4時。
授業なんてとっくに終わってる。
空も薄暗くなってきた。
パーカーのポッケに忍ばせていた携帯を開ける。
特にセンターからの着信もメールもない。
私から発信するのはなんだか負けた気がして、携帯はまたポッケの中に入れた。
これからどうしようかな・・・。
今日はオヤジが家にいるから早い時間には帰りたくない。
だからセンターと一緒にギリギリまでいたかったのに。
私の気持ちも知らないでセンターはどこほっつき歩いてるんだ!?
別に約束なんてしてないのに、まったく姿を現さないセンターに怒りがこみ上げてくる。
私の気持ちを逆なでするように校庭ではいかにも頭の悪そうな連中がギャーギャー騒がしい。
「ウザっ」
軽蔑の眼差しで奴らを見下し、マジ女を後にする。
まだ家に着きたくないからわざと回り道。
気付いたらヤバクネの学区まで来ていた。
どうりで灰色のセーラー服の奴らばっかりだ。
でも私は雑魚ヤンキーにはビビったりしない。
堂々と奴らの縄張りに土足で踏み込む。
タンタンと足音を鳴らしながら橋の下へ行くとちょっとした乱闘の形跡を発見。
ヤバクネの雑魚ヤンキーがバタバタとうずくまってる。
数にして軽く10人くらい。
自分の縄張りなのにボコボコにされて馬鹿丸出しだな。
私は鼻で笑い、そいつらの間をケンケンパで通り過ぎる。
その先に壁に寄りかかってる人物がいた。
そいつは見慣れたカーキ色のカーディガンを羽織っている。
学校に来ないでヤバクネに油売ってたのか。いや油じゃなくて喧嘩か。
私は呆れてため息をひとつ吐く。
しかしセンターに近寄るといつもと雰囲気が違う。
こんなに怪我をしているセンターは初めてだ。
いつも雑魚相手だとかすり傷程度なのに今日は血だらけ。
「おい!?」
ガっと強めに肩を掴んだら、あやうく殴られそうに。
センターの意識は朦朧としていて、私の事をヤバクネだと思ったみたいだ。
「センター!!私だ!!」
「!?・・・ネズミ?」
やっと私の事を認識したセンター。
額から血が流れ出てる。
唇と目尻も切れて血が滲んでる。
よく見るとカーキ色のカーディガンは埃と血で汚れてる。
なんでお前はこんな姿になってるんだ?
お前は強かったはずだろ?
なんでそんな不様な格好晒してるんだよ?
なにがあったんだよ?
「・・・ネズミ、平気か?」
「はぁ?それはこっちのセリフだろ?」
「・・・ネズミが、無事なら、、、いいんだ」
「はぁ?だからなんで私の心配をするんだ?」
センターは、ハハハと力のない笑いをする。
私にはセンターの言っている意味がまったく理解出来なかった。
そんな事よりもまずはこいつの手当てが先だ。
「おい!歩けるか?」
「・・・あぁ。なんとか」
センターに肩を貸すとその重みで、私も足元がふらつく。
こういう時、非力で小柄な自分を憎む。
それでもなんとか踏ん張りながら歩き出す。
「救急車呼ぶか?」
「そんな大げさな怪我じゃねーよ」
おいおい。
かなり大げさな怪我だろ。
こんな緊急時になに強がってるんだよ。
「学校に戻る?」
「嫌だ。こんな姿、マジ女の奴らに見られたくない」
「・・・じゃあ、お前の家まで送るぞ」
「家には帰りたくない・・・」
じゃあどこにいけばいいんだよ!!
うちもオヤジがいるからセンターを連れて帰るわけにもいかないし。
早くここから逃げないと、いつまたヤバクネが現れるかわからないのに。
さあ、どうしよう。
行き場所がなく困った私達を助けたのは財布だった。
正確には財布の中に入ってる私名義の銀行のカード。
私はコンビニのATMでありったけの金を下ろし、センターとタクシーに乗る。
私が選んだ場所は、ここからそう遠くないうちの別荘。
先週まで人に貸していたはずだから、ライフラインは使えるはずだ。
タクシーが別荘に着いた時はすでに空には月が高く上がっていた。
「おぉ。お前んち、別荘まであるのか?マジで金持ちなんだな」
意識は正常に戻った様子のセンターが感心したように呟く。
私はそんな呟きに構ってる暇はなく、薄い記憶に頼りながら救急箱を探す。
念のため、キッチンの蛇口を開ける。
ちゃんと水が出る。よかった。この分だとガスも平気だな。
少し埃が被った救急箱と下ろしたてのタオルを抱えて、センターが待ってる広いリビングに向かう。
「自分でやれよ」
私はぶっきら棒にそう言い放ち、センターにそれらを渡した。
「・・・そう言われても、利き手がこの状態で出来そうにない」
センターは気まずそうに自分の右手を私に差し出す。
薬指の爪が半分欠けていて、小指の皮が剥けている。
手の甲には無数の擦り傷が血と一緒に浮き出ている。
センターの右手は一番酷く傷つけられていた。
拳を握らせないため意図的に右手を潰そうとしていたに違いない。
「骨は折れてないが、指を上手く動かせないんだ。・・・頼む、ネズミ。手伝ってくれ」
「・・・わかった」
私は生まれて初めて傷の手当をした。
センターに教えてもらいながら、ぎこちない手つきで包帯を巻く。
その作業を見つめるセンターの視線が恥ずかしかった。
傷だらけの顔にされても、センターの瞳は透き通ったままだから。
一通り、応急処置が終わり一息入れたところで、どうしてこういう結果になったかを訊いた。
どうやらセンターはヤバクネの連中にカマをかけられたようだ。
『私を拉致したから助けたければ一人で来い』と今朝、そう告げられてヤバクネへと向かったらしい。
そうしたら、ヤバクネの連中が武器を持って待ち伏せしていた。
もちろん私の拉致は嘘。それを知ってセンターが帰ろうとすると、ヤバクネは『逃げれば今度は本当に私を拉致する』と言ったそうだ。
それで30人を超える人数を相手に喧嘩が始まって、今に至ると・・・。
「お前、最初の拉致のところで普通気付くだろ?」
私はセンターの話を訊いて呆れた。
センターはもっと頭のいい奴だと思ったのに。
私が買いかぶりしすぎただけなのか?
ちょっとがっかりだよ。
「今思い出すとそうだが、ネズミの事になると私は冷静でいられなくなるんだ」
「はぁ?」
「もし拉致が本当だったら?って思ったら、いてもたってもいられなくなって拳を握ってた」
「お前は、バカだ。これじゃ、私のせいで怪我をしたようなもんじゃないか」
「これはネズミのせいじゃない。・・・私が弱いせいだから」
「傷つくお前は見たくない」
包帯が巻かれたセンターの右手に、そっと自分の右手をのせる。
「・・・触られると、痛いか?」
「いや。むしろ痛みが和らぐよ」
バチっとセンターと目が合う。
469 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/11(火) 17:45:38.11 ID:ZYyi1rnT
「ふ、風呂入れてくるから、お前先入れ!!」
変な気分になりそうになったから、慌てて手を引っ込め視線を外す。
そして早足でバスルームへ向かう。
全身の血が沸騰するかと思った。
無駄に広い浴槽にお湯を入れながら、熱った顔を水洗いする。
タオルで顔を拭いてたら背中に体温を感じた。
センターが抱きしめている。
せっかく覚ました顔がまた熱ってしまった。
「ど、どうした?」
「もっと強くなりたい」
「え?」
「あんな連中を簡単に倒せる力が欲しい」
センターはいとも簡単に私を振り向かせる。
「・・・お湯、入れたから。傷がしみると思うけど入れよ」
「制服脱ぐの手伝ってくれ」
「え?」
「右手、うまく動かないから」
そしてやっぱりセンターの瞳は濁りがない純粋そのものだ。
私はその瞳に逆らえずにガーディガンに手を伸ばす。
「制服、洗濯したほうがいいね」
「そうだな」
スカーフを引っ張るとシュルっと音がした。
奴は自分で手伝えと言ったのに、無理やり脱がされてる雰囲気を出している。
「アザ、すごいぞ・・・」
「そうだな」
センターの腹部には大きな青痣と古傷。
白くて細い身体には不似合いな物だ。
「痛くないのか?」
「痛くない」
「強がるなよ」
「強がってない」
センターの視線がレーザービームのようで痛い。
下着姿のセンターは妙に堂々としていて、逆に目のやり場が困る私が恥ずかしがっている。
「・・・じゃあ、私はあっちで待ってるから」
「ネズミ!!」
私がバスルームから出ようとしたら、センターに腕を掴まれ阻止された。
咄嗟だったのだろうか、センターは右手で掴んでる。
包帯からじんわりと血が滲むのが見えた。
「ちょっ、、」
痣だらけのセンターに抱き寄せられた。
いつも以上に体温が近い。顔の熱りが収まりそうにない。
471 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/11(火) 17:46:31.61 ID:ZYyi1rnT
「ネズミ」
「な、なんだよ。離せよ」
「好きだ」
「はぁ?」
「お前の事が好きなんだ」
「・・・」
「私が弱くても、見捨てないでくれ」
「・・・お前は弱くないよ」
またセンターと目が合う。
綺麗なその瞳に写っているのは穢れた私の姿。
「・・・ネズミ」
「ん?」
「キスがしたい。ベッドはどこだ?」
「・・・二階」
私たちは身体を引っ付け合い、支えながら二階の寝室へと上がった。
続く・・・!?
>>459です
コメントありがとうございました
リクエスト等ありましたら是非お願い致します
またまた新作キター(∵)/
賛否両論あるだろうから、
小声で言いますけど・・・、ペニバンで突くのが読みたい、な〜・・・
二度目になるけど、仲俣さんに襲われるネズミさんが読みたい!
そしてセンターが助けに来る!勿論ネズミは涙。
・・・ぜひ!!
476 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/11(火) 20:53:59.20 ID:AqOuljSm
サッカー見てる途中にここを見てニヤついて菓子を鼻に刺しちまったぜ!!俺も血が付いたぜ(笑)
あくまでも愛のある作品がよいです
二人のキャラクターをリスペクトしたものが読みたい
478 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/11(火) 21:18:48.41 ID:rsfRSkdZ
>>474それってもしかしなくても処女喪失ってことですか?
>>478 普段から指突っ込まれてても処女なのだろうか・・・
センターさんなら、「たまには男の気分を味わってみたい」とか言い出しそうだと思って。
>>474 趣味は人それぞれだと思いますので 小声で言いますけど・・
こういう道具とか個人サイトやらでたまに見かけるいわゆる男体化って
その対象のキャラ(あるいは中の人)とヤリたいっていう男の願望のあらわれという
気がしてしまって嫌悪感あるんだよなぁ
まあ、自分は読む側でしかないので職人さんの判断におまかせするしかないのですが
正直 指でイカせてナンボだろみたいなところがあるw←
481 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/11(火) 21:58:32.14 ID:rsfRSkdZ
>>480なるほど…むしろ指だからこそ男前度が高い証しだともとれますね…やはり指だけなら処女喪失まではいかないんでしょうか?
このスレ的にはネズミの初めてはセンターで
センターの初めてはネズミってことでいいんじゃないですかね
なんといっても二人の間には愛があるからさ
破けるとか破けないとか関係ない!
はぁ、何言ってるんだろ自分・・・w
483 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/12(水) 03:14:28.76 ID:b3O3BMZS
(*`ω´)屋上スレの全61話フライング読破したら目から汗が・・・
トリゴヤ!お前のせいだからな!
しばらくココでニヤニヤさせてもらう事にする。
>>472です。
皆様ご意見ありがとうございます!
>>475さんのリクエストで今書いています。今日中には投下出来ると思います。
>>474さんのリクエストは申し訳ありませんが私はお受け出来ません。あまりその手の内容は得意ではないし、散々書いておいてあれですが…センネズらしさを尊重したいので。他の方にお任せさせて頂きたいです。
ですが過度な内容でなければ私で良ければ書かせて頂きます。随時リクエスト募集致しますので是非。しかし自分ばっかりで申し訳ないです…
早いw
待ってます(^∀^)ノ
>464-471の続き(そんなにエロくないです)
二階の一番手前のドアを開ける。
センターはそこのベッドに私を座らせる。
部屋のカーテンは開いていて外の電灯が私達を照らす。
傷ついていないセンターの左手が私の髪と首の間を器用に入り込む。
そしてうなじを掴み引き寄せてキスをされた。
「ごめん。口の中、切れていつもみたいなキス出来ない」
「いいよ。無理すんな。それよりもキスしたらもっと悪化するんじゃないのか?」
「したいんだ。あっ、血の味がして気持ち悪いか?」
「別に、、、」
「そうか。・・・続き、していいか?」
「うん」
そうは言ったものの、キスはいつもと変わらなかった。
少し違うのはやっぱり血の味がするくらい。
「ネズミ」と耳に唇を付けながら囁くセンター。
「今日は自分で脱いで」
「え!?」
センターは驚く私に包帯が巻かれた右手を見せ付ける。
それをされると反撃は出来ない。
私は恥ずかしさを抱きながら、立ち上がりパーカーをカーペットの上に脱ぎ捨てる。
センターに凝視され制服を脱ぐ。それだけでも十分私を高まらせる一つの素材。
背中に手を回し、ブラジャーのホックを外す。
私はセンターの口角が上がるのを見逃さなかった。
そして最後のパンツに手を伸ばそうとしたら、センターに止められた。
「それは脱いじゃダメ」
「・・・なんでよ」
センターはそれに対して何も答えず、かわりにキスをしてきた。
ベッドに押し倒され全身にキスを落とされる。
おでこにまぶた、鼻に頬、耳には下を入れられた。
顎のラインを舌でなぞられ、首にはセンターの印をつけられた。
肩を掴まれうつ伏せにさせられる。
ぎこちない左手が背中を行ったり来たりしてくすぐったい。
その手がパンツの中まで伸びてきたから、思わず身体が反応した。
最初は優しく触れてただけの手は、お尻を段々と強く揉み出すような動きに変わった。
「ケツで感じたのか?」
「・・・うるさい」
「ネズミは桃尻だもんな」
「んっ」
センターがパンツの上から甘噛みしてきた。
また身体に緊張が走る。
しかしセンターはもうお尻に飽きたらしく、私を半回転させ仰向けにする。
「ネズミ」
「ん」
私の顔の横に肘をつき覆いかぶさるセンター。
センターの髪の毛が頬に触れてくすぐったいから、耳にかけてやると笑顔を返してくれた。
この瞬間のセンターの笑顔いつも好きなんだ。
私にしか見せない優しい笑顔をくれる。
「ネズミ、好きだ」
「ん」
私は少し頭を起こして自分からキスを迫る。
そうするとセンターは私がキスをしやすいように優しく頭を支えてくれる。
そして私は調子に乗り腕を彼女の首に回す。
お互いの息がお互いの唇の隙間から洩れる。
それは二人をさらに欲情させる効果音。
ライオンみたいな激しいキスをしながら、センターは私を愛撫し始める。
自由の利かない右手は添えてるだけ。
でもいつもとは違う包帯が擦れる感じがなんともいえない。
どこかぎこちない左手が胸の頂を刺激し始める。
「左手だけじゃ物足りない?」
「え?」
「今日は満足させれないかも・・・」
「しょうがないだろ。無理すんな」
急に弱音を吐くセンターの頭を抱きしめてやる。
たしかにいつもよりは刺激は少なめ。
でもそれだけが目的じゃないだろ。
こうやってただ抱き合うだけでも私には十分なんだよ。
お前の体温を感じられればそれでいいんだ。
「今日はやめよう」
私は珍しく優しくセンターに言って起き上がる。
センターはどこか不服な顔。
「・・・嫌だ。やっぱり最後までしよう」
「嫌だって・・お前、また唇切れてるし」
カサブタが剥がれたのか、センターの唇からまた血が滲んでいる。
「喧嘩もセックスも中途半端なままは嫌だ!!」
「は?」
「ごめんな、ネズミ。ちゃんとイカせてやるから」
センターは上半身を起していた私の後ろに回り、許可もなしにパンツに右手を入れてきた。
「・・・ちゃんと濡れてくれてたんだな」
「っ、うるさい」
「これ以上パンツ履いてると汚れちゃうから脱ごうか」
センターは独り言みたいに呟き、今度は私の前に回りそれを脱がした。
「気持ちいいか?」
「ハァ、、、、ンン。イチイチ、、ハァ、訊くな。アァ、、ン」
本当に怪我をしている手なのかと疑うほど、彼女の中指が私の一番感じるポイントを弄る。
指がそこを擦るたびに、卑猥な水音が増す。
その音でセンターが興奮しているのが手に取るようにわかる。
「ネズミのその、感じてる声が、、、私はたまらなく好きだ」
「ア、ンン。、、、、ヒャ、ハァハァ、ン。、、アァァ、、、」
センター、入れられてないのにイキそうだよ。
「もっと、声を出して。私の名前を呼んでくれ」
「、、アン、、、アァァ、、、セ、、、セン、タァァ。、、、、アァァァァ、ンンンン!!!」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「、、、ん。センター?」
「おはよう、ネズミ」
どうやらにセンターにイカされた後、私は疲れて寝てしまっていたようだ。
「いま、何時?」
「もう深夜1時すぎだよ」
てことは、2時間以上も寝てたってこと?
疲れて寝るって赤ちゃんみたいで恥ずかしいよ。
センターは汚れた包帯を自分で代えている。
なんだ自分で処置できるんじゃないか。
しかも髪が濡れている。私が寝ている間にお風呂に入ったんだな。
「なあ、ネズミ」
「なに?」
「ハラ、減らないか?」
「あぁ。そういえば空いてるかも」
たしかにここに来てまだ食事はしていなかった。
それにセンターはヤバクネに捕まってお昼も食べてなさそうだし。
「なんか食べる物ないか?さっきから腹の虫がうるさくて」
「キッチンに何かあるかもしれないよ」
私は適当にパジャマを着て、センターをキッチンへと案内する。
「あ。冷凍の焼きおにぎりがあるぞ」
「おお!!ありがとう」
冷凍庫にあった焼きおにぎりをレンジで解凍してやる。
センターは小さい子がお手伝いするみたいにお皿とお茶を用意している。
チンっとレンジが鳴ると、センターは嬉しそうにお皿を手に取り焼きおにぎりを乗せた。
そんな様子を見ているとさっきまで私を抱いた奴と同一人物と思えないが可笑しい。
「ネズミは一個でいいのか?」
「うん。もうおなかいっぱいだから。あと全部食べていいよ」
「え!?いいのか?悪いな」と言いつつ、センターは残りの2個をあっという間に平らげた。
「ネズミ」
「なんだ?」
「朝まで隣で寝ていいか?」
「もちろん」
私たちは部屋に戻りシーツを取り替えて寄り添って眠りについた。
今夜はセンターの体温を感じながらいい夢がみれそう。
―Fin―
>>485 リクエスト募集ってホントにありがたいです!
それに職人サマの声が聞けるというのはなんか嬉しいですねえ
自分的に作品読ませていただいてきた影響ありありですが
センターは指だって感じですねw自身のテクでイカせたいという愛とこだわりを感じる
自分は気持ち良くならなくて満足ってあたりに感動を覚えてるかも…ww
リクエストですが…これもやっぱ賛否両論あるとおもうけど?
オ●ニーネタとか。
二人がなんかの事情でしばらく逢えなくて、ネズミがセンターの指を想像して
1人でやっちゃうところにセンターが来てやっぱりホンモノがいいだろう。。みたいな
(具体的過ぎましたかね)不快にさせたらスミマセン
>>487 いやいやじゅうぶんすぎるくらいエロいw 怪我と包帯センター萌え
眠気覚めました、感謝!!
>>487 たまにはわがままなセンターとそれに従うねずずかわいいお
中途半端なのはイヤだ!とは…素晴らしいよセンター(゚´Д`゚)゚
リクエストか、よーしパパ頑張っちゃうぞー
ネズミさんが友造パパにヤンキーやってる事をお説教され、ちゃんと勉強するように部屋に閉じ込められ、きちんとした清楚なお嬢様の格好させられて、家庭教師とかを呼ばれるが
ネズミが携帯でセンターを呼んで、センターが家の前で家庭教師を殴り倒して家庭教師のフリして入ってきて、お父様の期待を裏切るかの如く早速部屋の中でエッチ。最後は窓から逃走。
まさに不良!みたいなのを妄想。
あとは、クリスマスにネズミさんがセンターに、一緒にケーキを作ろうとか言い出して、
からかう為にホイップクリームをセンターの頬につけてペロペロと舐めて挑発すると、センターにスイッチが入ってねずずを脱がしてホイップクリームをねずずの胸とか色々なところにつけて舐め回して後は・・・
数うちゃ当たるで色々考えてみます
494 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/12(水) 20:16:49.37 ID:8a+wgIDY
二人でSEXしているところにおたべが乱入して3Pはどうですか?
>>475さんリクエスト
>>449の続編としてお読み下さい。
「気づかない跡」
重い体を起こす。時刻は朝の8時。
散らかった制服を適当に拾って羽織った。カーキのカーディガンはセンターの香りがした。
大きめのベッドの隣で、昨夜大暴れしてくれた恋人は両手を上げてすっかり寝入っている。
私はすぐ横の自分専用の冷蔵庫からコーラを取り出して口にした。体がダルい分、私らしくもなく爽やかな朝を炭酸飲料によって演出するのだ。
しかし私の喉は受け付けなかったようで激しくむせた。彼女の口づけで水分を奪われたせいか、朝っぱらからこの刺激は強すぎた。
咳は中々治まらなくて、私の枕まで抱き締めて幸せそうに眠るセンターを起こしては悪いと、私は部屋を出ようとした。
本当は今すぐ叩き起こして下の冷蔵庫から水を取りに行かせたかったが、裸にカーディガンの私を見たら、きっと朝から第二ラウンドに突入するだろうと見込んだ。
実際は違うかもしれない。センターは寝起きが余り良くないから、命令したら不機嫌になるかもしれない。そうしたら私も不機嫌になって喧嘩になる。
これらは全て不確かな憶測に過ぎなかったが、そんな風に想像出来るまでに彼女を知ったのだと、共に過ごしてきた時間の経過を小さな出来事の積み重ねで感じた。
しかしそんな少女漫画のような妄想に寒気がして、さっさと忘れようと咳き込みながらドアノブに手をかけた。すると聞き慣れない着信音が枕元の携帯から鳴り響く。
電話の相手は例のお得意様だ。私は声を切り替えた。
「もしもし」
「目覚めはどうだ?」
「お陰様で今日もウザいくらい爽やかな朝っす」
「彼氏はまだお休み中かな?」
「その呼び方やめて貰っていいっすか?なんか慣れないんで」
「そうか?まあいい。まだ朝だしこれくらいにしといてやる」
「ところで、何のご用件で?」
「ああ、今からうちに来い。先日の件で話し合いたい事がいくつかあってな」
「こないだはどうもうちのもんが失礼しましたっす」
「あれくらいは想定内だ。別に構わない」
「今日もそのお誘いっすか」
「さあな。お前の出方次第だ」
「電話口じゃダメなんすかねえ」
「どうせ服を着るのがダルいとか思ってるんだろ。別に裸のまま来てもいいぞ」
「何言ってんすか。相変わらず鬼畜っすね」
「彼氏には言うな。待ってる」
矢場久根との戦争に備えるために持ち出した提案に乗ると言った仲俣。しかしその代償は私の身体。前回は睡眠薬の効かない恋人が電光石火の如く現れて難を逃れたが。
あの時は想定外の出来事続きで頭が働かなかったが、今回は違う。ある危険を知りながら敵のアジトに潜入するのだ。
如何せん奴の前では偏差値だけでどうにかなるもので無いから尚更気が進まない。けれど、私に道は残されていないのだ。
「今の誰だ」
振り向くと、すぐ真後ろにセンターが立っていた。眠そうな顔で私のパーカーを羽織っていた。
「え、あ、いや」
「仲俣じゃないだろうな」
センターは前回のことで奴に関してかなり敏感になっていた。あの日の夜も中々濃いプレイの連続だった訳だ。
「学ランだよ」
「学ラン?何の用だ」
「試験勉強進んでなくて、このままじゃ留年だって騒いでて。私に勉強を教えろだと」
「なんでお前なんだ。尺とかおたべが居るだろ」
「尺は隙あらば襲ってくるし、おたべは京都の秋が恋しいって言ってばっかだと」
「じゃあ私も行くぞ」
「いや、センターはいい。一人で行くから」
「お前一人じゃ危険だ。学ランは半分男だぞ」
「あいつ腋毛も生えてなさそうだから平気」
「…確かにな」
「すぐ帰るから。寝てて」
私はクローゼットからストックの制服を取り出した。センターはやはり眠かったのか、ベッドに戻るなりすぐ寝息が聞こえた。
お気に入りのパーカーランキング下位の代物に身を包み、返事のない部屋から彼女を起こさないように静かに出た。
「早かったな」
眼鏡を上げながら仲俣は言った。
「お弟子さんたちはどこに?」
「今日は休みだ。たまには息抜きも必要だろ」
いつもズラリと列をなす舎弟どもが居ないと、この薄暗いアジトも広いものだった。
「アメと鞭を使い分けてらっしゃるようで」
「調教の基本だ。まあ、あいつらは鞭の方が喜ぶがな」
「まだ朝っすよ。エネルギッシュっすねえ」
「ネズミ、来い」
手招きをされるのは嫌いだ。だが仕方なく奴に近づいていく。
仲俣は私に向かって小さな封筒を投げた。
「公の場でもよろしくやってるようだな」
その中には数枚の写真が、それもセンターと私の写真があった。屋上で話す二人。マジ女から下校する二人。更には私の家に入る二人の写真もあった。
「…なんすかこれ」
「他校の奴が撮ったものだ。やはり気付いて無かったか。雑魚のくせしてマジ女潰しを提案してきたぞ」
「雑魚は雑魚でも少し違うみたいっすね」
「うちに来るくらいだからな。侮れない」
「…まだ返事してないんすね」
「ああ。どうする?」
「ズルいお方っすね。本当に」
奴の分かりきった目論みに、私は笑うしかなかった。前回はストレートに来たのに、いきなり変化球を投げてくる。
「テッペン取るんだろ?体の一つや二つ安いもんだ」
以前の私なら、一人だった私ならこんな条件は飲まなかった。けれど今は二人だ。隠れた敵に私がやられれば、センターは殺すまで戦うだろう。そうしたら警察のお世話になってめでたくつの字は終了。
センターと居るようになって、私も犠牲を払うことを知った。金で融通出来ない物もこの世にあるのだ。おつむが良い奴なら尚更、金をちらつかせればサディズムという火に油を注ぐことになる。
「あっしには得な話だが、そちらは良いんすか?高々一回こっきりで」
「次はお前から来るようになるさ」
強気な女に適当に相づちを打った。
「でも、嫌いなんすよねえ、こういうの」
私は振り向く。
「どうせなら二人きりで楽しみましょうよ。仲俣さん」
もし私が奴なら、一対一の状況は作ったりしない。予想通り、隠れていた舎弟たちは私を取り囲んでいた。忠誠心で満ちた目を睨み付けて、再び奴に向く。
「寝室はどちらで?」
奴は笑った。
「さっさと始めましょう」
私はリュックを置いてパーカーを脱いだ。脱がされるくらいなら全部自分で脱いでやる。
ただ一度だけ、心の中でセンターの名を呼んだ。
続く
498 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/12(水) 21:22:59.67 ID:8a+wgIDY
めっちゃ続きが気になります!
すげーイイ!なんか浮気してるみたいで興奮する!
センターの為に身体を捧げようとするシチュエーションも興奮する!
ヤバイヤバイヤバクネ!
つか嘘に使われた学ランにワロタww
うおお!!!リクエストに応えてくれてありがとうございます!!
続きを早く!!!死にそうですww
>>495 奥の部屋は無機質な空間だった。中央に簡素なベッド、少し離れた所に不釣り合いな豪華な椅子。裸電球が揺れていた。椅子の向きから、それは事の運びを傍観できる最前列にも見えた。
雰囲気も味気もない、ただ目的を果たすためだけの合理主義に基づいた形がそこに存在していた。
また気になったのはベッドサイドの小さめなチェストだ。奴のことだから如何わしい道具が並べられているに違いない、と私は小さく身震いをした。
「まあ座れよ」
そう言って仲俣は私にその椅子を勧めて、ブレザーを脱ぎ舎弟の一人に渡した。私は黙って腰かける。やはり特等席だとしか思えず、覚悟を決めた心には謎が渦巻いて暴れだす。
「脱げ」
仲俣は言ったが、それは私に対してでは無かった。ブレザーを抱えた一人の部下は、一つ返事をして徐に制服を脱ぎ出した。
「……何してんすか?」
「脱いでるんだ」
「なんでそちらが?」
「今日はこいつの日でもあってな。先に済ますからそこで見てろ」
その口振りからして、この手法は日常茶飯事なようだった。声を発さない女はあっという間に裸になった。
「もう起たせてんのか?淫乱め」
仲俣は部下を罵って荒々しくベッドに突飛ばし、慣れた手つきで両腕に手錠をはめた。
女はベッドにくくりつけられているのに至って冷静だった。ほんのり頬が赤いだけだ。
いきなり、奴が乳房の頂を強くつねると、女は恍惚な叫びと喘ぎが混じった声を上げた。
「お前、臭いがする」
前戯をすっ飛ばすのか、足を開脚させると、そこが光っているのが私にも見えた。再び侮辱の言葉を吐き出す仲俣に向かって、部下は懇願している。
「どこに入れるんだ?言え」
女に躊躇いなど見えなかった。奴の手によって、欲望のままに従うただの動物になるよう調教されたのだ。何度も何度も、卑猥な言葉を口にした。
他人のセックスを見るのは、映像以外では初めてだった。奴らの行為は、私にはセックスだと思えなかったが、そんな光景を目の前にして落ち着いていられる筈がない。
何度か目を逸らしたが、その度に仲俣は無言のプレッシャーを与えてくる。
私は俯きながら、でもしっかりと二人を見た。女を自分に、仲俣をセンターに置き換えると体が熱くなる。
奴らには優しさや愛のかけらも感じられなかった。センターは私に優しいキスをしてくれる。それが決定的な違いだ。しかし、危険な物に惹かれるのは人間の性なのだ。
「そろそろいいか」
仲俣は小さなチェストの引き出しから何か取り出して、舎弟の口に突っ込んだ。
女は苦しそうに黒い何かに舌を這わせている。時折むせながら、仲俣の誘導に従っていた。
暫くして奴はそれを口から抜き出した。
そして直ぐ様、開かれた足の中枢に、黒光りの棒状の物体を突き刺した。しかし手を動かさない。何食わぬ顔で顎を動かすと、部下は自ら腰を振り始めた。
クチュリという淫靡な水音が連続して響き部屋を満たし、私の聴覚を犯していく。手摺にぶつかる手錠がガチャガチャとうるさい。
耳を塞ぎたくなる程の喘ぎ声だったが、私は少しも動けなかった。何故なら、仲俣は続いて二本目を取り出して、もう一つの洞窟に潜り込ませたからだ。
「こいつはこれが大好きなんだ。な?」
狂ったように腰を振る女は涎を滴ながら頷いた。仲俣が後ろの棒をクルクルと回し出し、前の角度を変えると更に動きを早めて、女は叫び声に近い声で果てた。
しかし仲俣はその手を休めることなく、それらを挿したままスイッチを入れた。振動音の高さからしてかなりの強度だ。一度死んだ女は刺激によって甦り、電気を流されたかのごとく暴れだした。言葉でなくただの音で叫んでいた。
「どうだ?興奮するだろ?」
奴は心の底から楽しんでいた。眼鏡の奥から私を獲物として捉えている。
私は逃げなければならない。奴は異常だ。このままでは…そう分かっているのに、足は組まれたまま動かず、頭はもっと動かない。
ここでリュックを向こうに置いてきたことを悔やんだ。部屋の窓には全て、鉄格子がはめられている。よく見たら、その鉄格子に血がべったりと付いていた。既に犠牲者が出たようだ。
私が考えている内に、終わって欲しくない時間が終わる。仲俣は手錠を外し、再び力尽きぐったりとした女を足で蹴倒し床に落とした。骨が床に当たる鈍い音がする。それでも女は動かなかった。
「待たせたな」
再び奴は笑った。
「メインディッシュを頂くとしよう」
私は扉に向かって走り出した。
続く
なかまったー凄過ぎワロタw
逃走するネズミさんにもワロタw
続きはどうなるんだぁ〜
仲俣 鬼畜。。
この後 ヒーローが颯爽と現れるんですね! よね・・?
3Pとかェ・・
すすんで二人の間に別の誰か受け入れるとか無いわ。。
>>496 何の気なしにセンターのカーディガンを素肌に羽織るネズミと
当たり前のようにネズミのパーカーを羽織るセンターに萌えた!
>>506 ないね。全くの同意見。センネズじゃない、それはもう
ココは原作の枠を大きく踏み越えて発展した所だけど共通点は残っていて
大きな一つが この二人は「お互いにとって代わりが利かない」存在だということだと思ってる
別にセンネズは、元々女が好きな女の子同士ではなくて
代わりが利かない存在に出会ってしまって それがたまたま同性だった組み合わせ
秘密の部屋で 同性のタブーを超えて抱き合ってしまったのは愛情ゆえ
第三者を入れていい程度の関係なら 踏み越えなかったでしょう
そこがセンネズの萌えポイントなんだと思うんだけどなあ
まあ焦るでない
後悔と懺悔とともに愛するセンターを想いながら
仲俣さんの愛撫で快感を覚える事に
必死で抵抗して嫌がるネズミさんを想像したらゾクゾクしてきた
「ゴメン、ゴメンね、センター・・・罠にハメられちゃって・・・」
511 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/13(木) 02:51:47.69 ID:g9ZVkopV
センネズ+おたべって構図テンプレ化してるけど
原作でおたべが特別に思ってる相手は前田だけだし、センネズは言わずもがなだし、
おたべがセンネズに都合の良い道具みたいに使われてるのが微妙な自分としては3Pとかはほんとに勘弁だわ
第三者が必要以上にセンネズに介入する場合は事前に注意書きをお願いしたいです…
>>502です
>>494さんのリクエストは申し訳ありませんがお受け出来ません。
まさに皆様がおっしゃってる通り、二人は二人でなければダメで、二人だから恋に落ち、そういう関係になるんだろうなと(あくまで想像ですが)思っています。
また、新しいリクエストありがとうございます。参考にさせて頂きます。
続きは夜に。
513 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/13(木) 16:11:32.53 ID:pHUYG4tC
>>443 小さな背中を抱え込むようにして夜更けのタクシーに乗り込むと、
私は行き先を告げるより早く急ぐように運転手に指示を出した。
運転手は胡散臭そうに制服姿の私たちを見つめ、赤信号ごとに彼女の剥き出しの白い足を無遠慮に舐めまわすように見つめてくる。
私の怒りは沸点に達していたが、彼女を早く休ませたい一心で気持ちを押さえ込んだ。
窓の外の街は雨に洗い流され、人っ子一人見当たらない。
街燈を数えながら大通りを抜けると、遠めにタワーマンションが見えてきた。
私たちの家まで、あと少し。
「もうすぐ着くぞ」
腕の中の彼女に囁くと、彼女は小さく頷き、くしゃみをした。
私が風呂をためる間、彼女は素肌を毛布でくるんでソファの上で丸まっていた。
拳についた乾ききった血を洗い流そうと両手をこすりあわせるが、
血はなかなか流れなかった。生臭いピンク色の泡が排水溝を流れ落ちる。
私は禍々しい呪いをかけられたのだろうか。
太陽を追って移動する旅人のように、私の足は永遠に歩みを止めないだろう。
行く先には必ず新しい敵が待ち構えていて、行く手をふさぐだろう。
私は戦う。戦わなくなる日が来るとは到底思えない。
彼女をいつまでも守りぬくことはできるのだろうか。
514 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/13(木) 16:13:43.62 ID:pHUYG4tC
ハンドソープを足そうとしたところで、ふいに腰まわりに柔らかな温もりを感じた。
「そろそろ、お湯たまったよ。風邪ひかないようにゆっくり入れよ」
彼女はくっついたまま、離れようとしない。
「私の恋人になれ。それから、一緒にお風呂に入って」
ネズミは、寝起きのかすれた声で言った。
私は言葉の代わりに、唇で静かに答えた。
私の体は彼女から離れたがらなかったが、
血なまぐさい穢れを洗わなくてはいけなかった。
急いで体を洗い終えると、浴槽が溢れるのも気にせずに飛び込んだ。
水の中でじっと目を瞑っていた彼女は、私の体の中に身を沈めてきた。
細い指で私の二の腕を触りながら、彼女は耳元で囁く。
「センター、私も決めてたことがあるんだ。
まさか現実になるとは思わなかったんだけど、
好きな人ができて、万が一、その人が私を好きになってくれたら、
一緒にパリに行きたいなって」
「ネズミらしいな。パリで何がしたいんだ」
白い首にはりついた髪を注意深く片側に寄せながら、私は尋ねた。
「何でも。音楽会も、日光浴も、夜の散歩も、お茶会も、全部。
ずっと憧れてた場所だから、どうしても一人では行きたくなかったんだ」
赤みがさした頬に口付けると、
彼女は子猫がじゃれつくように私の体に身をすりよせてきて、
お腹を空かせた小鳥のように私の唇をついばんだ。
515 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/13(木) 16:17:29.63 ID:pHUYG4tC
心を写し取られるように正確に私たちは通じ合っていた。
彼女の輪郭を両手に覚えさせようと、その線をなぞる。
滑らかな二の腕。子供っぽい細すぎるウエスト。
不釣合いな腰の量感。柔らかな足の筋肉。
彼女は黙って私の肩に顔をのせていたが、
私の右手をとって、指を人差し指を口に含んだ。
舌で舐めあげられた。のぼせているのか、
彼女の舌は体よりも熱く感じられた。
愛らしい胸を露にした目の前の人魚と羽で撫でられるような感触が
私の何かを動かした。
あと少しで花がほころびそうな体は、末恐ろしいほど綺麗だった。
引き金が引かれたら、後は血が流れるだけ。
私は両手で彼女の桜色の胸をそれぞれ包み込み、
右胸に吸い付いた。
彼女は瞳をそらさなかった。
からかうように円を描くように、敏感な部分に刺激を与えずに。
優しく、激しく、繰り返し、繰り返し。
眉をしかめて悲しげに声をこらえる姿を一瞬でも見逃さないように。
軽く甘噛した瞬間、彼女はせつなげにため息を漏らした。
その顔がもっと見たくて、私は舌で蕾を転がした。
くぐもったあえぎ声をあげても、彼女は私の目を見ている。
欲望に飢えた目をまっすぐに向けられることが
思わず微笑んでしまうほど幸せなことだとは、私は知らなかった。
綺麗な描写ですねぇ…
これぞ百合って感じですね!
続き期待してます\(^o^)/
あまりにも流れるような描写と繊細な表現に思わず溜め息…
ホントにいつも心動かされまくりです
519 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/15(土) 01:58:07.97 ID:m2DGRzZ2
多分まだ大丈夫だけど(∵)
>>502 重い扉は開く筈がなかった。ドアノブを掴んで押しても引いてもビクともしない。それでも、喉に込み上げる吐き気を堪えようと、私は無意味な抵抗を続ける。そうでもしないと気が狂いそうだった。
「無駄だ」
奴は足を組んで笑っている。金属の輪に指を通しクルクルと回していた。脱出する為の最後の頼みの綱は奴の掌の中。
「怖じ気づいたか?」
「……まあ、驚きやした」
「心配するな。お前にはもっと高級なものにしてやる」
仲俣はチェストの引き出しを開けた。私は目を逸らす。そんな汚ないものは見たくない。
こんなんだったらセンターに嘘を吐くんじゃなかった。素直に言って、行くなと引き留められて、私を強く抱き締める腕に身を任せる事だって出来たのに。
私は愚かだ。大馬鹿ものだ。彼女以外の人間が大嫌いなことに、今更気付く私は世界で一番馬鹿だ。
心が叫ぶと、血の味がした。
今すぐセンターに会いたい。会いたい。
アホらしい世俗から脱しようと、荒れ狂う波間に続く絶壁に足を運んだが、今になって身体に恐怖が駆け巡る。
足が後退りをした。だが後ろに道はない。冷たいコンクリートに囲まれた部屋には、小さなネズミ一匹、抜け出せる穴さえも無かった。
「どうせなら楽しもうじゃないか」
仲俣の言葉を引金に、張り詰めていた神経の束が切れていく。もう頭脳派のネズミは店仕舞いだ。センターと私、二人きりの世界に踏み込んでくるのは許さない。
「遠慮するっす」
私はグローブをした手を握り、奴に殴りかかった。
ゴツッと頬骨と私の拳がぶつかる音。続けざまに腹に入れた数発で奴は倒れた。右手に握られた鍵に手を伸ばす。その時、私の背中に鈍い痛みが走った。
思わず崩れかけた足を持ち直して背後を見れば、倒れていた筈の舎弟が立っていた。
「てめえ…」
真っ暗な瞳で私を見ていた。いや、正しくは、私の後ろの主人を見ていた。
「ネズミらしくねえな。力業か」
唇の血を拭って仲俣は言った。振り向くと、その隙に舎弟が私の両腕を後ろに回して掴んだ。
「世の中そんな甘くねえんだよ」
ひざまづかされた私の髪を引っ張る。別の用途で使い慣れた拳は力強かった。顔面に数発を喰らって、奴は顎を掴んで言った。
「私はな、抵抗されるのが大好きなんだ」
手下が私を地獄の舞台に運ぶ。数分前に上映された映画の主人公が、この女から私に代わった。最悪の代役だ。意味のない抵抗と分かっていても手錠をうるさく鳴らし、大声で奴を罵倒した。
「離せ!!離せよクソが!!!」
「そこまで言われたら更に苛め甲斐があるってもんさ」
奴には言葉も怒りの表情も通じないことが分かると、再び血の気が引く感覚に襲われる。暴れた足は押さえ付けられた。したくない覚悟を私はした。黙って目を閉じる。その拍子に涙が小さく線を描いて流れた。
バンッ!!!
「離せ」
大きな音に目を見開くと、カーキ色の彼女が立っていた。
「ったく…お前のヒーローっぷりには呆れるよ」
センターには一人しか見えていない。鋭く尖った視線から滲み出る憎悪に、嘗て無い恐怖を感じた。
「覚悟しろ。命はない」
「まあ落ち着けって。未遂で死刑になるのか?」
仲俣は鍵を投げた。舎弟にブレザーを着させて何事も無かったように振る舞う。
「こいつは用無しだ。くれてやるよ」
センターは拳に力を込めた。
「センター!!やめろ!!殺すな!!」
奴を庇った訳じゃない。けれど私のミスで招いた事態を彼女に尻拭いさせる訳にはいかないのだ。つの字は始まったばかり、終わる訳にはいかない。
私の叫びにセンターは手を下ろした。
「おっ、躾がなってるじゃねえか」
センターは答えずに鍵を拾って向かってくる。その目は怒りと悲しみが混じっていた。
「センター、ごめ…わたし」
「帰ろう」
強い腕は私の身体を持ち上げる。出口は舎弟が開けている。
「またお預けか」
仲俣の言葉は彼女に届かない。二人で降る階段の音だけが虚しく響いた。
----------------------
建物の外にはラッパッパの三人が待っていた。
「無事やったか」
「ったく…迷惑かけるのイクナイ!」
「だれか試験勉強ヤバいだと!?」
嘘に利用したことで責められるなんかよりもずっと、センターの目を見ることが怖くて私は顔を上げられない。
「いやあ…どうも申し訳なかったっす…」
「もうこんな駆け引きはやめよし。ちゃんとセンターにいわなあかんやろ」
当たり前の事を言われると、しかもおたべに言われると腹が立った。
しかし言う通りだ。自分を過信して彼女を頼ることをしなかった。むしろ彼女は、作戦の失敗要因になりかねないと見込んだのだ。
「二人にしてくれないか」
低い声でセンターは言う。
「ああ、喧嘩すんなよ!」
「いやするでしょどう考えても」
「あんたらはよいくで」
私たちがいつか倒す筈の三人は騒がしく去っていった。
すると徐にセンターは私の手を引き、狭い路地に連れ込む。
「何されたんだ」
「いや、殴られただけ…」
私の髪を持ち上げて、傷はないか、跡はないか、見ているようだ。
「ほんとだってば、センター」
セーラー服を捲る彼女にそう言うと、じっと見つめられる。そして彼女の右手が右の頬に飛んできた。
「っ………」
痛みと同時に涙が溢れ出す。身体を汚される事への恐怖、彼女を裏切った自分の愚かさ、掌から伝わる悲しみ。
手錠のあとが痛い。私は涙を拭うことすら出来ずに薄汚れたアスファルトに落としていく。
こんな私を見捨ててくれれば楽になれるのに、センターはこんな時でも口付けをしてくるのだ。
深く強く激しい愛の形は私を癒してまた狂わせる。彼女の唇は私を捕らえて離さない。遠退く意識を手放して、愛する人に溺れながら死ねればこんな幸せなことは無いかもしれない。
けれどセンターは許してくれない。
舌は血を拭い、首筋にこれでもかと跡をつける。
センターは泣いていた。拭うことなくただ流れるままに泣いていた。
「ごめん。ごめん、センター」
哀しみに満ちた彼女を抱き締めた。
「一人で抱え込まないでくれ」
優しくも寂しげな声に、私はただ謝り続けることしか出来なかった。
私はあの日、彼女を裏切らないと決めた。
終わり
遅れまして申し訳ないです…
ご希望通りとはならなかったかと思いますがご了承下さいorz
また、新しく書いたので後ほど投下させて頂きます。
いつも素敵!感謝です!センター間に合って良かった、ヒーローかっこよすぎで萌え
そしてナカマッターこわい
ふおおおん(/ _ ; )
おイタしちゃったネズミさん怒られるネズミさんに萌えええええ
ビンタして泣くセンター萌えええええ
新作楽しみにしてます!\(^o^)/
526 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/15(土) 19:57:09.01 ID:+bNVdF71
ちょっと大人なセンターの優しさが切ない…
新作期待してます
リクエストに応えてくれて、しかもこんなに良い作品を書いてくれて
ありがとうございます!
ビンタの流れも良いですね!
リクエストってまたしても良いんですかね?
528 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/15(土) 21:00:29.59 ID:vjtHCemL
後日談とかみたい。
素晴らしい。
|>o<|
ノハ;・ v ・ノ 最高でス☆
こちらの職人の皆さんは
心理描写や情景の描き方が繊細で綺麗で素晴らしいですね
何とも言えない艶があるというか読んでいて引き込まれます
531 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/15(土) 22:25:37.80 ID:B7PFDKHO
職人さんいつもありがとう!
後日談いいね
悲しいくらい優しいセンターと何の打算も抵抗もなくセンターを求めるネズミ
さんってとこかな・・・
「思い出の側に居て」
女が美しい女に憧れるように、男が美しい女を求めるように、私も美しい彼女に恋をした。
そこに理由はあるかと問われれば、そんなものはきっと有りはしないと私は答える。
恋はジグソーパズルのようなもので、完成を目指してピースをひとつひとつはめていく。その過程がこのゲームの意味だ。完成品を額縁に入れて飾る者は少なく、それは過去の恋愛に固執する憐れな人間だけ。
死に向かって生きる日々に、終わりかけた何かを追い求める刹那性が、私は好きだ。
だから私は、出会った日のピースを自分の心臓に埋め込んだ。ジグソーパズルが完成する時、私も彼女もこの世には居ない。その日まで小さな欠片は私の拍動を助ける。
永遠に答えは出ないし、そんなことを考える事自体が馬鹿馬鹿しい。一瞬も目を逸らさず彼女のすべてを感じていたいから、限られた時間を暗中模索するのに費やす暇などないのだ。
私は彼女が好きだ。ただそれだけで充分過ぎる理由だ。
「センター」
「なんだ」
「ほんとに行くのか?」
「ああ、嫌なのか?」
帰宅ラッシュで賑わう駅のホーム。私はネズミの手を握って電車を待っていた。
「この時期に海って…しかも電車かよ」
「車じゃ二人きりになれないだろ」
「じゃあ電車は尚更無理だろ」
「あ、来たぞ。手離すなよ」
車内は仕事帰りの会社員で溢れていた。
ネズミは普段乗り慣れない乗り物の混雑ぶりに大袈裟な溜め息を吐いた。
「大丈夫か?」
「…苦しい」
「少しの我慢だ。もうちょっとこっち来い」
私はネズミの腰に手を回す。ネズミも私に抱きついて二人で支えて立っていた。首にネズミの息が当ってくすぐったい。私が笑うと、不機嫌そうに疑問符を顔に浮かべている。ワガママで愛しいお嬢様は今、私の腕の中。
「好きだ、ネズミ」
「…うるせえよ」
耳元で小さく囁くと頬を赤らめるネズミにもっと近付きたくて、私は彼女の肩に頭を置いた。
「なに?」
「ちょっと声我慢して」
片方の手をセーラー服の下に忍ばせた。
「ちょっと!」
「静かに。怪しまれるぞ?」
同時に小さな耳に舌を這わせれば、声を抑えてネズミは鳴く。
手は細いウエストを優しく揉んで、背中から一直線に下降していく。ゆとりのあるスカートには簡単に腕が入った。
いつかプレゼントした下着は布が最小限しか無いタイプだった。彼女の美しいヒップにはそれが一番似合う。
「お前わざとこれ穿いてきただろ」
「ちがっ…」
「嘘つきだな」
行動を制限される電車の中では、手間が省けて好都合。一本の紐を指で持ち上げ入口付近をなぞってみると、既に水が溢れていた。水を拡げてすべてを包むように指先で擦った。私につかまるネズミの手が震える。
「入れていい?」
肌に伝わる息の熱さがその答えだ。
ネズミは潤んだ瞳で私を見上げて首を横に振ったが、その姿は誘ってるとしか思えない。
「優しくするから。大丈夫」
列車はカーブに差し掛かり、乗客が揺られる中、私は柔らかな秘部に踏み込んだ。
ネズミの呼吸は更に荒く、甘く私を癒していく。車輪の騒音に卑猥な水音は掻き消され、周りの大人は気付かないが、例え見られていても構わなかった。人混みの中で二人きり、私が求めた形だ。
しかし直立したままでは思うようにいかず、指は僅かに入口を擦ることしか出来ない。
小さな刺激の連続に慣れたネズミは物欲しげに、それでいて恥じらい悔しがりながら私を見る。私は目で答えた。
彼女は一瞬驚いたが、了承したのか、誰かに見られるリスクとスリルに満ちた快楽とを天秤にかけて決め込んだようだ。
ゆるやかなカーブの波長に合わせて、ネズミは腰を落とす。細い膝は自制心と恐怖と戦いながら、屈伸運動を繰り返した。
ネズミの声は段々と漏れていく。
隣のサラリーマンの視線を、頭上のスマートフォン越しに感じた。私が睨み返すと男は慌てて液晶画面に戻っていった。
「気持ちいい?」
ネズミはこう聞かれるのが好きだ。唇を噛みながら頷く彼女に、私は指を回して愛を伝える。
乗り換え案内が流れる。もうすぐ次の駅だ。
「も、だめっ」
「いいよ。ネズミ」
指先にキュッと圧力がかかった。第一関節を曲げると緊張が解けて代わりに蜜が溢れた。バカ、と呟くのが聞こえた。
--------------------
人の流れは凄まじい勢いで迫り、私たちはドア付近に重なってそれが過ぎるのを待った。苦しそうに息をする彼女を誰にも見せたくなくて、私は覆い被さって隠した。
我ながらこの行動に矛盾を感じたが、小さな手でカーディガンを掴まれて心が踊る。
私は単純な人間だ。その単純さ故に想い、欲望を露にしてしまう。
殴りたい時に人を殴り、好きな人に好きだと言う。こんな私を受け入れてくれるのはネズミだけだ。だから、彼女になら騙されたって、裏切られたって構わない。
ネズミが儚く脆い一人の少女であること、私だけが知っているから。小さな背中を強く抱く時、いつもこんなことを思う。
「最低、ほんと最低クソだクソ」
終点に近づく列車の中は空いていた。私たちの車両には数人しか居ない。
ネズミは怒ってそう言うが、椅子はガラガラなのにすぐ隣に座る。
「怒ってるお前も好きだ」
掌を彼女の手に重ねた。既に日が暮れた暗い空が窓の向こうに広がる。その下に今日の目的地が見えてきた。
二人して窓を覗いて向かい合う。間近でネズミを見詰める時間が好きだった。
「いや、人居るから」
「関係ない、今したいんだ」
舌は入れずに触れ合うだけのキスをする。二回目を求めた所で電車は駅に着いた。目撃者の驚嘆の叫びを背に、恥ずかしそうに俯くネズミの手を握って駅に降りた。
--------------------
駅からそう遠くない浜辺には人っ子ひとり居なかった。私はネズミの手を引いて浅瀬に向かって走る。
「ちょっ…どこまでいくんだよ!」
「行けるところまでだ!」
久しぶりの海は最高に気持ちが良かった。懐かしい海の匂い。波は寄せては返し、小さな泡が溶けていく音。
邪魔な革靴を二人して砂浜に投げた。振り返るとネズミは笑っていた。私も笑っていた。
十月の海は冷たい。けれど体を取り巻く熱さは、冷めるどころか熱を増して染み渡る。
どこかのクサいドラマみたいに彼女と水を引っかけあった。
「このパーカーお気に入りなんだぞ!」
「私だってカーディガンこれしかないんだからな!」
「じゃあ買ってやるよ貧乏人!」
彼女の言葉は冷たくなんかない。世界で一番温い、私だけの言葉だ。さざ波をBGMに、痴話喧嘩じみた会話で笑う私たちの笑い声だけが砂浜に響いていた。
「ネズミ」
「ん?」
「ここ、昔両親と来た海なんだ」
「……そうか」
「別にそんな風に気にしないでくれよ。唯一の家族の良い思い出、って奴かな」
この話は、いつかネズミにしようと決めていた。太陽の下、お気に入りのブルーの水着ではしゃぐ幼い私が砂浜を駆けている。
「私は親父と浅瀬で遊んでて、丁度あの辺りに母親が座ってたかな」
母は確か持参したパラソルを指して、私が呼び掛けると手を振ってくれた。
「じゃあ、今日はなんで来ようと思ったんだ?」
「…なんでかな」
今となっては、憂鬱な思い出の中に残された数少ない優しい時間になってしまったが、それを壊すつもりも、拘るつもりもない。ただ、私の人生の一部を、彼女と共有したかっただけだ。
家に帰れば母が居て、温かい食事に一家団欒。そんな理想を夢見て一人夜に怯えたいつかの私は、悲しみを知って強くなった。寂しさを怒りに変える術を知った。
私は自分の境遇を悲観したことはない。
けれど確かに近代社会から排された私たちは、負の因子で繋がりを持った。それでこそ強く惹かれ合ったのは事実だ。
しかし私にだって、ネズミにだって、幸せになる権利はある。私たちは私たちなりの幸せを求めたっていい筈だ。
隣に座る、手を繋ぐ、見詰め合う、キスをする、肌を合わせる。誰かにとっての平凡な行為は私にとって最高の贅沢なのだ。
これからも走り抜ける日々の中で、小さな幸せを積み重ねていきたい。
そんな風に思った今日、ネズミをこの場所に誘った。
「また来よう」
ネズミは言った。
「ああ」
言葉にしなくても気持ちは伝わる。私を理解してくれるのは世界で彼女だけでいい。
するとネズミは立ち上がり、私の上に股がり頬を手で挟んで、額に優しいキスをした。
「今日はネズミが攻めか?」
「たまにはいいんじゃない?」
私に鍛え上げられた舌使いに期待をして、そっと唇を重ねた。砂まみれのセックスも悪くない。
ここは幸せな思い出の場所になりそうだ。
終わり
感想ありがとうございました!
今回は長めの短編?です。良かったら読んで下さい。
>>527 私だけでなく他の書き手さんにも創作のヒントになると思うので是非。
内容によってはお受け出来ませんのでそこはご容赦下さい。
他にもリクエストして下さった方、出来る限り書かせて頂きます。時間がかるかもしれませんがお許しを…
すごく良かった・・・細部まで全部
隅々までセンターさんの愛が溢れてて切なくなりますね…
幸せに愛し合ってるセンターとネズミが愛おしい
>>537 電車ネタ、リクエストしようかと思ってたらやってくれました!(^q^)
電車の中でセンターの指を普通に受け入れるネズミさんがやらしくて良いw
センターの淡々とした語り口調が何か切なくなりました。この時期にあえて海へ行った事がね、もう泣けますね。
>>537 じゃあリクエストを!
ネズミは父親に暴力を受けているという設定で、アザ(傷)をセンターに見られ、ネズミは
何でもないと隠す、その後センターは暴力を受けてることを知る、そしてなんやかんやあって
優しいエッチ・・・
みたいな感じ!あやふやな部分はあなた様のお力でお願いします!!
どうですか?
>>493さんの前半のリクエストで書かせて頂きました。後ほど投下させて頂きます。
>>541 すご!早!ありがとうございます!
何度かリクエストというかネタ出しをさせていただきますが、全てに応えろというわけじゃありませんので、無理をなさらないで下さい。
少しでも職人様のインスピレーションの助けになれば幸いだと思い、適当にネタを考えてますので、もしもそれで作品が出来たらこちらも美味しくいただかせていただきます(^q^)ジュルリ
いつも美味しいセンネズをありがとうございます。感謝してもしきれません。
それでは、全裸待機。
>>532-536 布が最小限しか無い下着をプレゼントしてたセンター!
満員電車でシちゃう二人!自分で動くネズミ!
人目を憚らずキスをするセンター△
萌えさせていただきました!
エロいのに下品になってないところが凄い
最後なんかちょっと切ないもんな。。
素晴らしいです
>>493さんリクエスト
「お嬢様はヤンキー」
呼び鈴を鳴らした。最近新しく来た使いの者が扉を開けて出迎える。私は微笑みながら革靴を脱いだ。
揃えられたスリッパに足を通すと彼女が言う。
「ご主人様がすぐにお部屋にいらっしゃるようにと」
「お父様が?何の御用かしら」
「お急ぎのご様子でらっしゃいましたよ」
「分かりました。ありがとう」
髪は低めのツインテール。靴はブーツから革靴。帰宅する時はこうして、近くのデパートのトイレでいつものネズミさんセットから、在り来たりな女子高生スタイルに切り替える。
長い廊下を進みリビングの奥、ジジイが独り占めするスペースの前に立った。
声の調子を変えて、口角を上げる。この先はおしとやかな娘にならなければいけないのが辛い。
「失礼します」
二回ノックをして中に入ると、見栄っ張りな皮張りの椅子に腰かけた親父が、いや、お父様が座ってらっしゃった。
「遅かったじゃないか、心配したぞ」
「お友達と図書館でお勉強していて。すみません」
マジ女の図書館は雑魚どものタイマンスペースだ。奴等にとって本はただの武器に過ぎない。まして読むものだなんて知らないのではないか。
今日はセンターと二人で河原に行った。寝転がる私のスカートを捲るから、草が刺さって痒かった。
心配なんてしてないくせに、わざわざ口に出されると吐き気がする。類は友を呼ぶ。この家には嘘つきしか居ない。
「どうだ、学校の方は」
「はい。良いお友達にも恵まれて毎日楽しいです」
「お友達はどんな方達なんだ?」
「今日一緒にお勉強していた子はとても頭が良いんです。よく教えて貰ってます」
「そうか……なら、彼女は誰だ?」
親父は大きなデスクに何枚かの写真を出した。それはセンターが他校の奴等と戦う姿と、それを見守るネズミの私の写真だった。
「驚いた。まさかお前がこんな事をしていたとは」
「ちっ、違うんです!お父様!何か勘違いしてらっしゃいます!これは無理矢理やらされて…」
「無理矢理?」
「そうです!帰りに絡まれて、カツアゲ…って言うんですか?お金を取られそうになったんですけど、持ち合わせがなくて…その代わりに喧嘩の現場に連れて行かれたんです…服も無理矢理…」
私は瞳から水を流した。これは涙じゃない。この状況を優位に運ぶための道具に過ぎないのだ。男は単細胞生物だから、潤ませた瞳に弱い。
「そうか、そうだったのか。すまんな、疑って」
そう言ってクソ親父は私を抱き締める。背中をさする手が憎い。酒と煙草と女の匂いがした。
「お前も、私の娘だな」
耳元で親父は囁くと、嫌な笑みを浮かべる。
「蛙の子は蛙だ」
「お父様…?」
「お前には嘘つきのDNAまで遺伝させてしまったか」
豪華な飾り付きの食器棚からブランデーとグラスを取り出す。卑しい体に卑しい液体が流れていった。
「明日から外出禁止だ」
我ながら完璧な演技の筈だった。主演女優賞だって狙えた。それなのに目の前の肉親にはバレてしまうのだ。嘘に慣れた親父には。
「しかし、勉強を疎かにしてはならない。明日九時に家庭教師が来る」
「そんな、お父様」
「優秀なお友達の代わりには充分な学歴の持ち主だ。心配するな」
どうせ議員繋がりで法学部かどこかの息子を引っ張って来たに違いない。
父のネームバリューを利用するつもりだろう。だが偏差値70だろうがなんだろうが、私にしてみれば全員バカだ。
「さあ、風呂に入ってきなさい」
私は早速、脱走計画を練り始めた。
その晩、部屋から脱走しようとしたが廊下には使いの者が数人待機していて、窓は頑丈に鍵がかけられていた。
「くそっ…あのジジイ」
制服に袖を通さない朝は久しぶりだった。部屋着と言っても水色のワンピースを着て、何年振りか二人で仲良く朝食を食べた。
永田町に向かうジジイを見送って、部屋に戻るなりクローゼットに隠した秘密の錠剤を探したがどこにもない。小さなタンスの引き出しには、代わりにメモが入っていた。
「危険だから預かっておきます」
一番年配の使いの字だった。私の言うことを聞かず親父に従うババアだ。
以前買い物に一人で行きたいと頼んだら断られ、代わりに諭吉を何枚か出したら頬をぶたれた。わざと大声で泣いたら親父が来てクビにされそうな所を
「私が悪いの、お父様クビにしないであげて下さい」
なんて昼ドラ染みた演技で助けてやったのだ。
それなのに恩を仇で返すとはなんたる無礼。私はメモをぐしゃぐしゃに丸めて捨てた。
時刻は九時三十分前。もうセンターは来ているだろう。屋上で待っているのかな。恐怖の時間は刻々と迫る。私はセンターに電話をかけた。
「もしもし」
「私だ」
「ネズミどうしたんだ?来ないのか?」
「いや、ちょっとそれがさ…」
「具合悪いのか?熱か?頭痛か?腹痛か?いや、つわりか?」
「ちょっと落ち着け。それと最後のおかしいから。親父に外出禁止喰らった」
「何故だ?」
「私がヤンキーだってこと今更知ったらしい」
「お前、家ではお嬢様キャラなんだっけ?」
「笑うなバカ。それで、九時から家庭教師が来るんだよ」
「家庭教師?いかにも金持ちって感じだな」
「ダルいから助けに来てよ」
「…今ヘッセ読んでるんだ」
「だから?」
「丁度いい所なんだ。クライマックスにかかる途中。それくらい自分で始末出来るだろ」
センターが珍しく冷たい。というのも昨日は河原での行為を拒絶したからだ。きっとそれで怒っている。
大体、誰が見てるか分からない屋外で事を運ぼうとする彼女が悪いんだ。ブルーシートの奴らのオカズにされるのは真っ平御免だ。
「そっか、じゃあいいや。色仕掛けでなんとかするから」
「色仕掛け?…ってまさか男なのかそいつは」
「あんなことやこんなこと、個人授業してもらいます」
「ダメだダメだ!そんなの許さない!」
「もうすぐ時間だし、センターに貰った赤の下着に着替えなきゃ。じゃあね」
「それは私が一番好きなやつ…」
「嫌だったらすぐに来い」
センターは、私が誰かに触れられるとなれば一目散に駆けてくる。何やら叫んで電話を切った。
「残念だったな、親父」
私は一番好きなクラシックを音量を最大にしてかけて、躍りながらベッドを綺麗に直した。
父に対する勝利の喜びなのか、恋人の出迎えに心が踊るのか、鼻歌まで歌いながらクローゼットから赤の下着を取り出した。
続く
感想ありがとうございました。
>>542 決して無理をしている訳ではないので大丈夫です。お心遣いありがとうございます。
返ってこちらの方が沢山支援して頂き感謝感謝です。楽しませて頂いてます。
パッと浮かべば一気に書けるんですが、駄目な時は全く書けないので、書けるときに書くようにしてます。
ですから今は連続で投下させて頂いてますが、いつプツンと切れるか分からないので、リクエストして頂いてもかなりお待たせしてしまうかもしれませんがご了承下さい。
今回は少し長いので半分に分けます。続きはまた明日に。
お嬢様のふりしたりジジイとかババアとかwいつもとのギャップが笑えるwww
お預けで溜まってるセンターがもうスイッチ入っちゃってるな
続き全力で待ってます!p(^ω^)q
550 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/16(日) 23:30:01.30 ID:IP+U0pVN
つわりと言っちゃうセンターに誰かちゃんと教えないとwww
明るくて軽快で楽しい展開♪続き楽しみ〜〜ヽ(*´∀`)ノ
いつもいつもありがとうございます
>>544 完璧にセットされた空間に、電子音が鳴り響く。
「ネズミ?今家の前だ」
開かない窓からセンターの姿が見えた。
「その恰好じゃマズい」
「なんでだ?」
「親父は知ってるんだよお前のこと。だから召し使いにも把握させてる筈だ」
「そうか。今度改めてご挨拶に」
「そんなボケかましてる余裕ねえんだよ。そうだな…」
ネズミさんモードの頭には直ぐ様名案が思い浮かんだ。
「もうすぐ家庭教師が来る。そいつ殴って服奪え」
「え、でもそいつ男だろ?」
「大丈夫だろ。お前変に男っぽいし」
「そ、そうか」
「誉めてねーよ」
そうこうする内に時刻は九時を回った。
センターは柵を飛び越え木陰に隠れる。すると、家の前にタクシーが一台止まった。
「来たぞ」
「行ってくる」
センターは嬉しそうに返事をして電話を切った。害の無い人間に手を出すのに抵抗は無いのだろうか。きっと私の適当な妄想を勝手に自分で脚色して、まだ顔も名前も知らないインテリに怒っているに違いない。
センターはどこまでも真っ直ぐな奴なのだ。
ものの数秒で小柄な男は倒された。センターは男の服を脱がし、躊躇せず自分も服を脱ぐ。その潔さにスカッとする。それと共に、今日はヤバいな、と嫌な予感。
「ネズミ!出来たぞ!」
「髪を結べ。あと胸ポケット見て」
「ん、名刺が入ってる」
「その名前を言え。それと、言葉遣いに気をつけること」
「分かった」
準備は万端だ。後は堂々と正面から入るだけ。まさか箱入り娘の悪友が、扉から入ることを知ってるとは思っていないだろう。
私はスピーカーの音量を下げた。
センターに初めて見せるツインテールは少し恥ずかしかったが、嘘つきな唇にピンクのリップを乗せて鏡の自分に笑ってみせる。
「世界で一番、可愛いヤンキーは誰?」
これだから、ヤンキーはやめられない。
「お嬢様、失礼しても宜しいでしょうか」
「はい。どうぞ」
扉の向こうには召し使いと、初対面な事になっている男らしき人が立っていた。
「こちら、今日から来ていただく家庭教師の方です」
「どうぞよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
お互い笑いを堪えるので精一杯だった。予定の男はあまり大柄でなかったせいか、黒いスーツは意外にもセンターによく似合っていた。
「すぐお茶をお持ちしますね」
「いえ、まだいいです。暫く集中してお勉強したいので。あとで私が行きます」
「左様ですか。かしこまりました」
そう言って召し使いが下がり足音が遠退くのを確認して、私はベッドにダイブした。
「センター、上手くやったな」
「ああ、意外とちょろいもんだ」
センターはスーツを脱ぐ。見れば見るほどなんだか男にしか見えない。ネクタイを緩める仕草なんて、そこらへんのサラリーマンよりずっと男らしかった。
「なんだ?そんなじろじろ見て」
「いや、別に」
「今日は一段と可愛いな。お嬢様って感じで」
「バカにしやがって…」
「してない。本当に可愛い」
そう言ってセンターは私に股がる。白いシャツの襟元から覗く鎖骨が綺麗だった。
「それではお嬢様。保健体育の授業の時間に致しましょうか」
「ふざけんな変態」
センターは笑っていたが目はマジだった。
お預けにされた分だけ激しくなるキス。右手は早くもワンピースの中に入って太ももをくすぐる。
「センター、早く脱いで」
「なんで?」
「男にされてるみたいでやだ」
「私は男っぽいんだろ?」
「ぽいだけ。センターは女」
「まあな、付いてないし」
私はセンターの左手を掴んだ。細い指を付け根までくわえて舐め回す。わざとらしく音を立てると彼女は微かに声を漏らした。
「私はこっちの方が好きだよ」
センターは嬉しそうに笑った。
「私もだ」
高級なワンピースは床に投げ出され、私は卑猥な下着姿で彼女に踊らされていた。
センターはブラジャーの上から舐めるのが好きだ。だから薄い物を私に着けさせたがる。散々舐めて、うっすら形が浮き出るのが嬉しいらしい。
前が透けたタイプのショーツは下着の意味を為さない程に濡れていた。
「ネズミ、四つん這いになって」
私は言われるがままにお尻を突き出す。
もしこんな私の姿を見たら親父はなんと言うだろうか。どんな顔をするのだろうか。驚いたお父様の顔が見たいものだ。
純情ぶった愛娘はこんなにも悪いヤンキーに成り下がりました。そしてお友達に弄ばれています。そんな滑稽な想像は私を更に興奮させる。
「お前濡らしすぎ」
「うるさい、んっ…」
後ろで何をされるか分からない恐怖と快感に腰が疼く。センターは喋りながら舌を動かし続けるから、吐息も当たって熱くなる。
まるで果物にかぶりつくかのように唇全体で弄られると、この日の最初が近くなる。
「ちょっ…それ、やばい」
「指無しでイクのか?」
「だって、」
まともに答える事も出来ずに脳裏に集まる光が弾けた。崩れる足を押さえてセンターは言う。
「こっちが好きなんだろ?」
振り向く前に、指は入った。
いつもの体勢に戻り深いキスを交わす。センターも私も裸になって、ゆったりと互いの唇を味わっていた。彼女の唇には私のリップが光る。
指を絡めて繋いだ手は、再び洞窟付近を探りだし、膨らんだ芽を摘む。自分の底無しの性欲は、彼女によって芽生えさせられたのか本能か。何の抵抗もなしに二本の指を受け入れようとした時、
「お嬢様。宜しいですか?ご主人様がいらっしゃっております」
幸せな時間は最大のピンチを迎えた。
「やばい!センター逃げて!」
「え?何で?」
「逃げなきゃ親父に殺される!早く!」
私たちは慌てて服を着た。扉の鍵は閉めたままだ。まだ時間は稼げる。私は引き出しから口紅を取り出して首に擦り付けた。
「ネズミ何やってんだ」
「いいから、私に任せて」
ワンピースの肩を破いて、最後に目薬を指して完了。
「お嬢様。お嬢様?」
「大丈夫か?」
余程親父は私を信用して居なかったらしい。わざわざ仕事を切り上げて帰ってくるとは私を溺愛してるのか、手の中に仕舞っておきたいだけか。
どちらにせよ、一人娘は言うことを聞かない生き物だということを分からせてやらなければならない。
センターは窓を開けるのに手こずっている。
「割って良いから」
「分かった」
センターは思いきり窓を割って鍵を開けた。扉の向こうでざわめきが聞こえる。
扉を叩く音が体当たりをする音に変わる。
「ネズミ」
ベランダから彼女が呼ぶ。駆け寄るとセンターは優しくて強いキスをしてくれた。
「愛してる」
私は頷いて、地上に降り立つカーディガンのセンターを見送ってから、大声を上げた。
最大のピンチを切り抜けた翌朝の屋上は、やけに清々しい朝だった。
扉を開くと昨日のヒーローは落ち着かない様子で校庭を眺めている。
「誰をお探しで?」
「ネズミ!!」
センターは真っ直ぐ私に駆け寄り抱き着いてきた。
「大丈夫だったか?」
「私を誰だと思ってるんだ?」
センターが逃げた後、親父が扉をこじ開けて目にしたのは、服を引き裂かれ首に赤い跡をつけ泣きじゃくる娘。
「パパ…パパ…」
ヤンキーを卒業したら女優にでもなろうかな、なんて本気で思ったり。
センターとネズミの愛の劇場は、お父様が怒り狂って家に入っても居ない家庭教師と、ついでに年増の召し使いもクビにして幕を閉じた。
「センターは?大丈夫だった?」
「私は良いんだ。お前が無事ならそれで」
どこまでカッコいい奴なんだこいつは。
しかし私は、センターが足首を引きずっていたのに気付いていた。テーピングをしたのか、黒いニーハイからうっすらと白が透ける。
「足見せろ」
「え?」
「怪我してんだろ」
「いや、大した事は」
素直に認めないセンターの足を蹴った。センターは大声で叫んで痛がった。私はごめんごめんと笑いながら謝った。
格好つけたセンターも好きだけど、どこか抜けたような、ちょっぴりおバカなセンターも好きだ。
足は酷く腫れていた。
「病院行こう」
私は彼女を担ごうとした。するとセンターはそのまま全体重を私にかけて押し倒した。バランスを崩したのではない。わざとやったのだ。その証拠に私の上で彼女は不敵な笑みを浮かべている。
「ちょっと、どいてよ」
「イヤだ」
「治さなきゃ悪化するぞ。歩けなくなるぞ。喧嘩出来なくなるぞ」
「今はこっちの方が大事だ」
昨日振りのセンターの口付けに溺れて溶ける。秋風が彼女の髪を揺らして絡ませた。
ちょっぴりおバカで欲望のままに生きる彼女に愛される私は、もしかしたら世界で一番、幸せなヤンキーかもしれない。
終わり
557 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/17(月) 22:17:53.94 ID:LZ047GAZ
乙です
父親からしたら
娘が変な男に引っ掛かるのと
レズなのはどちらがいいんでしょ…
しかし家庭教師カワイソスwww
ワル過ぎて笑うしかないなwこれぞネズミさんて感じです!
ほんと面白かったし、期待を裏切らない出来栄えでした!(*^o^*)
窓を割っちゃうし、脱出する前に王子様の如くキスするところとか、ほんとこういうのが見たかったんです!素晴らし過ぎます!
ありがとうございました!
センターマジセンター。私はここのネズミを盗りに来たんだよ!!いやぁ素晴らしかった読み直そう
センターはいつもサイコーにかっこよくて楽しくてかわええなあ。。。
そんなセンターに愛されてるネズミさんは、世界で一番可愛くて幸せなヤンキーですよ
もんのすごく素敵でした!思いっきり楽しみました!
ともぞう帰って来るの早過ぎ( *`ω´)
折角いいとこでー
男装してばれないのは流石だな!
ストーリー面白いしテンポも良いしエロいし(笑)オチもいい!
今までの作品もそうだけど無駄がなくて読みやすいのが凄い
何度も読み返してしまったw
563 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/19(水) 18:46:11.18 ID:wG78qYWd
支援あげ(∵)
564 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/20(木) 01:30:43.69 ID:Hd8CEGCe
>>515 ネズミの言葉は、ころころと良く変わる。
それでも、良く観察していると、
意図して演じている場合と、無意識に変化している場合があることが分かった。
私は彼女の言葉は信じない。だからこそ、私には彼女が分かる。
今も、雨に打たれて震えていた小鼠はどこかへ消え失せ、私の前には甘い言葉を囁く悪魔がいた。
自分の可愛さに一ミリの疑問を持っていない悪魔だ。
「ねえ、濡れちゃった」
彼女は真顔でそう言い放つと、自らの秘部に私の右手をあてがった。
薄い茂みをかき分けて洞窟の入口をなぞると、とろけるような蜜が指に絡みついてきた。
「さっき、私に恋人になれって言ったよな」
「そんなこと、言ったっけ」
私の上に覆いかぶさるように身を沈め、耳を甘噛みしながら、平然と言い放つ。
そうしながらも、彼女は私の指を取り、自らの温かく膨らんだ芽の上に導いて、くるくると動かした。
指にまとわりつくとろけるような感触が言葉の代わりに彼女の欲求を代わりに教えてくれた。
私は悪魔に魂を売る気はなく、悪魔が許しを乞うまで罰することにした。
私はあっさりと指を離した。
565 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/20(木) 01:32:08.86 ID:Hd8CEGCe
「じゃあ、お前にはもう触れない」
上気した頬をさらに赤く染めて、彼女は至近距離から私を睨みつけた。
きっと浴室から出て行くだろうと私は思っていたが、彼女は私の予想を見事に裏切った。
「別にいいよ。お好きにどうぞ」
彼女は耳元でそう囁くと、自らの指で自分の襞に指を滑り込ませた。
ごくんと唾を飲み込む音がして、
彼女は自らの指を小刻みに動かして、ピンク色の芽を刺激しはじめた。
浴室の中は、静かな水のうねりと次第に上ずってくる彼女の甘い声で急に息苦しくなった。
触れなくても濃厚な蜜が溢れてきていて、すでに私の太ももに伝ってきていた。
絶え間なく続く彼女の艶やかな喘ぎに脳が悲鳴をあげていた。
熱く熟れた花唇がひくひくと動き、彼女はとうとう私の手をまた取って、逡巡しながらも洞窟の入口に導いた。
「私は一度言ったことは、必ず守る」
「お願い。もう、絶対思ってないことは言わないから」
「ねだる時はちゃんと言葉にしろ」
「だって。やだ」
私は中指であふれ出した蜜をすくい、白い体がうずくのを見ていた。
「自分で最後までできるんだろ」
私は意地悪く言うと、果物を掴むように優しく花唇を撫でた。
腰をくねらせながら、彼女はむせび泣くような声で白旗をあげた。
「お願い、触って」
「触るだけでいいんだな」
私は張りつめた蕾に一瞬指を置いて、彼女を焦らした。
「イカせて、下さい」
悔しさに顔をゆがめている彼女には悪いが、私は思わず笑ってしまった。
まるで、お菓子を買ってもらえずに泣きじゃくる子どもみたいな顔をしていたのだ。
そして、ご褒美に与えられるだけの快楽をあげようと、洞窟の奥深く指をうずめた。
待ちわびた彼女はきつく私の指を?みこんだ。
またノ(。A。)ヽお預けーー!?
567 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/20(木) 02:19:00.23 ID:Hd8CEGCe
>>565 顔を引き寄せて彼女に口づけると、小さな舌が滑り込んできた。
指を激しく動かすと、卑猥な水音が大きく響き、彼女は一瞬たじろいだ。
左手で限界まで大きく膨らんだ芽を弄びながら、右手を二本に増やして責め立てると、彼女が息苦しそうな叫び声をあげた。
「やんっ、そこ、もっと、、、お願い」
余裕なんてないくせに、いちいち注文をつける彼女が愛おしくて、
快楽の芽を摘み、彼女の一番感じる場所を激しく突きはじめた。
「やだっ、んんっ、イきそう」
息も絶え絶えの顔を見上げると、彼女は恥ずかしそうに目をぎゅっとつぶった。
腰をくねらせながら、喘ぎを漏らし、彼女は震えていた。
彼女の中が急に痺れ、その感覚が私にも流れ込んでくるようだった。
そっと彼女は自分の中の私を抜き、私と目を合わせずに頬にキスをしてきた。
「センターって、ずるい」
「自分で撒いた種だ」
「ネズミさんの復讐は容赦ないから、覚悟しな」
彼女はいきなり私の足下に体を移動しようとしたので、肩を抱いて阻止した。
「もう風呂からあがった方がいい。風邪引くぞ」
タイミング良く彼女は小さなくしゃみをした。
不服そうに口をとがらせて、彼女は口答えした。
「いやだ。私にばっかり恥ずかしいことさせてずるい」
「ベッドに入ったら何してもいいよ」
「絶対だよ。さっき、一度言ったことは、必ず守るって言ったよね」
「覚えてるのか。じゃあ、お前思ってないことは絶対言わないって言ったよな」
ネズミは返事に困ってまごついている。そんな姿も可愛い。
「それは、私のアイデンティティに関わる問題だから完全な保証はできない」
「そうか、じゃあ今夜は別々で寝よう」
彼女はぎゅっと私の腕を掴んでこう言った。
「いやだ。今夜は私の気がすむまで、センターは私のもの。その前に、私の髪も乾かしてね」
ネズミは水しぶきをはね上げて浴槽を出ると、浴室から消えた。
呆気に取られた私は、ふやけた自分の指先を見つめ、鼻歌を歌いながら体を拭いているシルエットを見つめ、それからゆっくりとため息を漏らした。
***
なんだか次は旅に出してみたい気になりました。
あああ、エロは難しい。。。
(*`ω´)秋の夜長は目隠しプレイがよく似合う・・“
あのあと続きあったのか
566で割り込んじゃってすんませんm(_ _)m
GJでした!淡くて優しい描写がエロスでしたお
570 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/20(木) 13:22:10.77 ID:/hyC+ULG
サドの鬼畜度がセンターに遺伝しそうだwww
なんだかんだでネズミさんが可愛くて結局振り回されてるセンターがかわいい、ホント
話のやりとりが、愛し合ってるからこそ。。。
っていうのが伝わって、すごく素敵で上手いなとソンケーしまくりです
いつもほんとに感謝\(^ ^)/
>>568 トリゴヤさんは目隠ししてても「見えたっ!」しちゃうからダメだろw
なんかまたシチュエーション考えようかな。
センネズの旅 温泉とか?ネズミランドとかwデートっぽい
ネズミーランドで停電、観覧車に閉じ込められて…不謹慎でダメか
温泉旅行いいなぁ
ネズミさんのことだから専用露天風呂が付いた良い部屋に泊まるんだけど
温泉旅館なんか来たことないセンターが大きいお風呂にも入りたいって言い出して
二人で大浴場に行ったら たまたま他に誰も居なくて
それをいいことに風呂の中でネズミにちょっかい出し始めるセンター
盛り上がってきたところに他のお客さんが入ってきちゃって
何事もなかったように振舞うんだけど 乱れた息が抑えきれなくて
お客さんに不思議そうな顔されちゃうネズミ
そんなネズミををニヤニヤして見てるセンター
イチャコラの続きはもちろん部屋に戻ってからたっぷりと・・・
みたいな!
どうでしょう!職人様!
大浴場で泳ぎたがるセンターとかかわええ
のぼせるのもセンターか?
人気のない露天風呂でやり始めて途中で団体が来て…とか
ネズミーランドなら昼はスペースマウンテンに乗せられてセンターがいじめられ
夜はネズミが乗られていじめられて・・・って妄想広がりまくってるんだけど
578 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/22(土) 00:55:47.81 ID:jQVUoxdr
秋の京都でパパラッチ三人組に追いかけ回される!とか。。。
579 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/22(土) 02:30:53.92 ID:eoR420I0
三人組てまさか筆頭が京都出身の…
え〜、皆さんのリクエストとは関係ないんですが
秋の空を見ていて思いついたので書いてみました
ちょっと長めなので嫌いな人は避けて下さい
初めて投下するので 勝手がわかりませんが
大目にみて頂けるとありがたいです
うーん、何レス連続で投下できるのだろう・・・?
【 高くて青い空の向こうに 1 】
「空が高い・・・」
屋上に仰臥して見上げる10月の空は、夏より高くて青い――
最近、朝夕は少し肌寒く感じるようになってきた。
パーカーにはうってつけの季節。今日も真冬よりは少し薄めのお気に入りのパーカーを着込んでいる。
そのパーカーの背中の下、冷たくて固い屋上の床から守るように敷いてくれたセンターのカーディガンから、爽やかさの中に仄(ほの)かに甘さのある彼女の香りが漂ってきて、胸が甘く痺れる。
残り香だけでこの調子になるまでに彼女の事を好きになったのは、いつの事だったのか―――
朝、センターのクラスに行き、授業を受ける準備を始めていた彼女を、サボって屋上に行こうと誘ったのは私。
秋の朝の肌寒い空気の中、お気に入りの文庫本を開き、読書の秋を満喫し始めた彼女。
並んで座ったベンチ。
父親への反感から、幼少より教え込まれた行儀作法に反発するように、ネズミでいる間は敢えて「お行儀悪く」行動している私の隣で、長い脚をきちんと膝を揃えてお行儀良く座る彼女。
喧嘩相手を蹴り倒す乱暴なイメージが先行するが、知り合って間もなく気が付いた行儀の良さ。
普段一緒に居ない時は、授業もきちんと受け、休み時間は一人で読書をし、ヤンキーらしからぬ普通の女子高生に見える服装で登下校する。
端正な美貌の印象と相まって、ストイックささえ感じる彼女の日常に、淫靡な色を混ぜたのは私――
【 高くて青い空の向こうに 2 】
穏やかな秋の日差しの中で静かに本を読む彼女の膝を跨いで座り、文庫本を取り上げてベンチの上に置く。
一瞬の驚いた顔の後、唇の両端を上げて、いつもの優しくて甘い微笑をくれる。
そっと背中に回してくれた左手は、私を落とさないための優しさ。
右手のキレイな指は、私の頬をそっと撫でてくれる。
「昨夜(ゆうべ)、あんまり眠れなかったんだ」
「どうして?体調が悪かったのか?」
心配そうな顔をして聞いてくれるから、今から白状することがちょっと決まりが悪い。でも、やめないけど。
「センターのこと考えてた」
「私の?」
「会いたくなって、困った」
センターは嬉しそうに笑う。
「携帯で呼び出してくれたらよかったのに」
「いくらセンターが強くても、夜道は危ないから駄目だよ」
「最悪タクシーででも行ったのに」
「それでもやっぱり危ないから駄目」
「だから、淋しくて、昨夜はあんまり眠れなかった」
「今からネズミの部屋に行って眠るか?眠ってる間、隣についてるから淋しくないぞ」
「ううん、それは後でいい。もう少し、ここに居たい」
センターのセーラー服の襟元から覗く鎖骨を人差指でそっとなぞる。
「眠れなかったから…この前、センターにしてもらった事、思い出してた…」
【 高くて青い空の向こうに 3 】
これで充分彼女には伝わった「この前」―――
ちょうど同じ時期に訪れる、私と彼女の抱き合えない一週間。
それが空けた待ちわびた時期に、うちの親父の後援会相手の活動で拘束された。
最近お互いに親子である事さえ忘れがちな滅多に顔を合わせない母親と三人、
パーティーなどで「仲良し家族」を演じる女優活動を要求される毎日。
抱き合うどころか、センターとゆっくり顔を合わせる時間もない。
1週間だけ付き合って、後は母親に押し付ける。
金曜日には解放させて、午後には学校をサボり、センターを引っ張って、
親父に今回の「女優活動の報酬として」認めさせたご褒美のホテル滞在に連れて行った。
制服を脱ぎ棄て、シャワーを浴び、性急に抱き合った。
普段は待つだけのキスも愛撫も、こちらから積極的に求めた。
今までセンターの反応を見つつ少しづつ研究してきた彼女の好きな媚態を、惜しげもなく見せる。
恥ずかしさを無視して、いつもより大胆に脚を開き、いつもより素直に声をあげ、彼女を煽る。
私を抱いている最中だと気が散ると言っていつも嫌がるが、彼女の身体にさえ手を伸ばす。
センターは困惑しながらも、手を伸ばした私の興奮や期待感を分かってくれたようで、
期待以上の快楽を与えて応えてくれた――
互いに溺れ切って過ごした午後が暮れて行き、いつしか疲れて抱き合って眠っていた。
目が覚めた頃には部屋はすっかり暗くなっていた。
二人でキスを繰り返しながらシャワーを浴び、のぼせ気味で出てきて着替え、ルームサービスを頼んで食事をする。
その後、二人でゆっくり入浴してから・・・また抱き合った――
そうやって過ごした2泊3日。私と彼女の艶(なま)めかしい記憶――――
【 高くて青い空の向こうに 4 】
彼女の膝の上で、青い空が映り込んだ美しい瞳を覗き込みながら、
美しい光景にはそぐわない世界へ彼女を誘(いざな)う言葉を囁く。
「センターが欲しくて、身体が痛いくらいだった・・・変になりそうだったよ・・・」
そう告白して、触れるだけのキスを落とす。
彼女は驚いた顔をした。
それはそうだ。こんな事、話した事もないし、第一、色っぽい話や情事は部屋の方でばかりだった。
初めての露骨な表現。初めての屋上でのこんな話。
「部屋の方に行こう」
彼女は真顔になり、私を促す。
「ううん。今日はここがいい」
「でも、ここだと寒いだろ?」
「大丈夫、天気もいいし」
彼女を屋上の入り口からの死角へ連れて行って、背中のデイパックを降ろし、横たわろうとして止められた。
彼女はカーディガンを脱ぐと、私が仰臥しようとした場所に敷いてくれた―――
【 高くて青い空の向こうに 5 】
横たわる前に座ってままセンターとキスをした。
まだ気の進まない顔…彼女は、ここでの情事が私の身体の負担になる事を恐れているのだろう。
肌寒い事・床が冷たくて固い事を気にしているようだ。でも、それだからいいのだ、たまには。
気が逸れているセンターを私に集中させたくて、とっておきの秘密を囁く――
「センターに話しただけで濡れちゃった…」
そう耳元で囁いて、タイツを脱ぐ。
ショーツを脱ごうとした時、また止められ、センターが脱がせてくれた。
膝に手をあてられ脚を開かれる。明るい場所で身体を開くのは恥ずかしかった…
だけど、私の言葉が本当だった事を確認したセンターは、指をそこで遊ばせ、
濡れた指を私に見せつけるようにそっと舐めて微笑んでくれた。
結局、身体が冷えるからと制服を脱ぐ事は許して貰えず、セーラー服はたくし上げられ、ブラもずらして上げられた。
散々舐めまわされ吸いつかれた胸への愛撫が終わると、セーラー服は引き下げられた。
しかし、制服の中でブラはあげられたまま、時折彼女の手が忍び込んで来ては胸を弄(まさぐ)る。
彼女の唾液で濡れた胸の先端がヒヤヒヤと冷たい。
今夜は、一応ここまでにします
分量的には約半分です
お粗末で申し訳ありません
ぜんっぜんお粗末じゃございません!
期待の新人キタ―――(゚∀゚)――― !
>>585 【 高くて青い空の向こうに 6 】
昨夜、彼女との艶めかしい時間を思い出してやるせない身体を持て余していたのは事実。
だけど、それがなくても、センターにただただ会いたかった。
もう離れているのが辛い…
彼女を思って転々と寝がえりを打つ夜はもう終わりにしたい。
抱き合った夜のように、いつも彼女の息遣いを体温を感じながら眠りに就きたい…
(一人暮らししようか・・・)
正確に言うと、独り暮らしになどするつもりはない。
センターが承諾してくれたら、彼女が住む事のできる環境を整える。
できれば一緒に住み、難しいならなるべくたくさん居て貰えるように頼もう。
親父に一人暮らしを認めさせる策はある。そのための資金を調達する策も、勝算もある。
ただ、センターが承諾してくれるかどうか…それが分からない…
計算は得意。
でも、センターが絡む事で、計算が上手く行った事はない――
私は、センターが相手だと感情的になり過ぎ、客観的に見られない。
好きだから。
だから計算できない・・・
多分、彼女は、私のまだ短い人生においての最大の誤算。
でも、その誤算が一番重要な意味を持ってしまった――
【 高くて青い空の向こうに 7 】
ねえ、センター、断らないで・・・
一緒に居たいと、気が狂いそうな程願っているのは私だけじゃないと
こんなにも相手を求めているのは私だけじゃないと
信じさせて欲しい・・・
私はお前と出会う前、どうやって過ごしていたのだろう…?
淋しくなんてなかった。
そんな感情はとっくに消え失せていた。
それなのに、お前を好きになってからは、お前が居ないと淋しくて切なくてたまらない・・・
この先、お前がもし私と一緒に居てくれなくなったら、私はどうするのだろう・・・
そんな事は分からない。考えたくもない。第一、考えても無駄。
だから、一緒に居られるように精一杯努力するよ
【 高くて青い空の向こうに 8 】
うっとりと眺める青い青い高い空――
吸い込まれそうな色と、吸い込まれそうな快楽
波のように押し寄せる快感に、生理的な涙が溢れ、青い視界が滲む。
「あ・・・」
今、彼女は横たわった私のスカートの中。
彼女を誘おうと蜜を溢(こぼ)し続ける場所を、唇と舌で愛してくれている。
スカートはたくし上げず、中へ潜って行く事を選んだ。
本当に冷える事だけを心配してくれたのか、興奮を掻き立てるスパイスなのか…多分、両方
唇を使って柔らかく、時々優しく吸いつくような優しい優しい刺激が私の熱を上げる。
腰が蕩けそうで力なんか入らない。
センターに愛されたくて痛いほど膨らんだ芽を彼女の唇が挟むように咥えて柔らかく舌を使う。
「あ、ん・・・あぁ・・・」
あっという間に追い上げられて、頂上まで上り詰めた。
「ごめん、ここには長居させたくないから…もう入れるよ…」
私の様子を窺いながら、慎重に進められるセンターの指。
「もの足りなかったら、後で満足させてあげるから…」
少しづつ動かされて、身体がじんわり熱くなる。
【 高くて青い空の向こうに 9 】
センターは、スカートの中から戻って来て、寄り添ってくれる。
整った顔立ちの上にあらわれた優しくて甘い微笑を見て、安心感が込み上げる。
「センター・・・」
「お前は、明るい所で見ても本当にキレイだ……好きだよ…」
そう囁かれた途端、自分の身体が溢(あふ)れるように濡れたのが分かった。
誰に何と思われようとかまわない――
だけど、センターにはだけはキレイだと思って欲しい・・・センターにとってはカワイイ女でいたい・・・
彼女の指の動きに合わせて、水音がする。
「ん、いや…あ…あ…」
声が止まらない…
親指が敏感になり過ぎた芽をくすぐりながら、私の中の長い指がイイ所をまさぐり始める。
気持ち良さに耐えきれなくなりそうで、背中を反らしてやり過ごすしかできない…
それも、もう、ダメ…
気持ち良すぎる事に怖さを感じ、センターのセーラー服の袖を握りしめる。
「ネズミ・・・イキそう・・・?」
「ん・・・・」
頷いた途端、センターはイイ所に休むことなく刺激を与えながら、私の身体をきつく抱きしめた。
熱が駆け抜けるように弾ける…
センターの肩越しに見えた高く青い空が瞼の影に隠れた―――
【 高くて青い空の向こうに 10 】
ねえ、センター
この後、またホテルに行こう
朝まで二人で抱き合って眠ろう
そこで頼むよ、率直に
私とずっと一緒に居て欲しいって
私に、新しい一歩を踏み出す決意をさせた この青い空を
センターに抱かれながら見上げた この高い空を
私はずっと憶えているだろうな
同居できたら、一年後の記念日に、この空の話をしよう
そんな日が来たらいいな
ううん、お前を信じるのと同じように、そんな未来がくるのを私は信じてるよ
以上で終了です
あ、終わりって入れるの忘れました…申し訳ありません
書いてみて思ったのは 短文って難しいということ
長くならいくらでも書けるけど 短くテンポ良く書くのって難しい
まあ要するに才能がないんだな…と
ここに書かれる職人様の偉さが良く分かったという・・・w
スレをジャックするかの如く投下して申し訳ありませんでした
594 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/22(土) 10:49:30.64 ID:eoR420I0
良かったです
こう言うジャックなら
またしてくらはい
(*`ω´)これもいいセンネズだ
ありがとう
596 :
名無し:2011/10/22(土) 11:37:20.92 ID:mNke0XRW
朝からいいものを見ました
ありがとうございます
597 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/22(土) 13:27:28.06 ID:eFKCr/ng
女性的な優しい心理描写も良かったです!
屋上で、大胆だなぁ二人とも
(бвб)ふんす!
いやいやしっかりエロいのに
清らかで優しい感じが素敵でしたよ〜〜
ジャックとか言わないで、また長いのプリーズ!(短くてもいいけど♪)
「寂しさに負けた夜」
俳優は舞台の上で生きている。大きなステージ。きらびやかな衣装。満員の客席。自分だけの役。
そこでは誰かに成りきって、誰かの人生を再現する。役作りと称しその人物らしさを研究すると、時には口調や表情まで変化する。
それが俳優の条件であるならば、きっと私も俳優だ。
舞台は高級ホテル。今日は淡い紫のツーピースに控え目な小粒のパールネックレス。髪だけはいつものネズミさん。
政治家や代議士に囲まれて、お上品で優秀なお嬢様の役を演じる。このロングラン公演の終わりはまだ見えない。
世代の違う大人たちのつまらない自慢話は、ジェネレーションギャップ以前に脂ぎった顔と向かい合う事に吐き気がするが、私は相手の目を見て相槌を打つ。
ベタなリアクションでもしてみれば尚更、お父様の株が上がると言ったところだ。
「ほんと、可愛い娘さんですわね」
弁護士の女は口元に手を当てて、会う度にそう言う。
毎年、人は世界共通に年をとっている筈なのに、この中年女は年をとるどころかシワが減っている気さえする。下らない金の使い方をしているようだ。
しかし手に嘘はつけない。顔と違ってシワだらけの手には大きな指輪が幾つもはめられていた。
胸のバッジより光った宝石たちは、メリケンサック代わりになりそうな大きさだ。
作り笑いで遠慮がちに返答すると、女は目当ての議員を見つけたのかそそくさと去っていった。
私は小さく溜め息をついて、手元の皿を近くのテーブルに置いた。盛り付けた料理にはまだ手をつけていない。試しに三層のテリーヌを一口かじるが、味がしなかった。
親父は奥で知り合いの議員に何やら耳打ちをしている。ギラギラと光る目は遠くからでもよく見えた。
ここに居る人間は、ネズミである私の姿を知らない。パーカーをなびかせ、低偏差値どもを手のひらで操り笑う私を。
しかし今の私とネズミな私以外に、本当の私が居ることを教えてくれた、たった一人のマブダチを想う。
彼女にこの光景を見せてやりたい。
明日は我が身、と必死に地位を得るためのお喋りな口がわんさか宙に浮いている。
この世で、一番綺麗なのは私たちだ。
すると、白髪頭の老人に話しかけられた。
この人は曾て一世を風靡した大物議員。今となっては権力を失い、誰にも相手にされず、孫よりも若い小娘に蔑まれている事も知らずに微笑んでいる。
「今夜は冷えますな」
「そうですね」
「お嬢さんはご結婚なさってるのかね」
「いえ、まだそんな歳では」
「ならば、若いうちに沢山恋をしなさい」
「恋ですか?」
「君もいずれ、意に沿わぬ結婚をさせられることになる」
思えばこの場は、親父の為の場だけでは無かったのだ。
数分前に代議士の息子を紹介され、どこの大学を卒業しただの休日はヨットに乗るだの下らない話をされた。
いつも通りそつなく会話が弾んだ振りをする私の隣で、親父はどこか満足気だった。
この世界を見てきた老人の言葉は正しかった。
しかし、私が納得して心を許したとでも思ったか、穏やかな表情の人は一変して、私の腕に触れてきた。執拗に手をさすられて、何だか生気を奪われていくように感じられた。やはり、こいつも汚い大人だ。
適当に言い訳をして息苦しい会場から逃げ出した。
外は雨が降っていた。私はロビーの椅子に座って長いタクシーの列を眺めていた。
仕立ての良いスーツを着た若い男は腕に女の絡ませながらフロントへ向かう。
このホテルには彼女と来たことがあった。
あの時もまた、今日のような接待に疲労困憊した私の愚痴を、彼女は相槌を打って聞いてくれた。握っていた手はやがて肩に伸びて、そのままベッドに二人で倒れた。
私の知らない私は、彼女によって見出だされた。首に彼女の舌が伝う感覚に腰が震える。指先で与えられる快楽によって生み出される声の甘さ。
抱かれる度に深くなる彼女との繋がりの中で想うのは、何より、彼女に愛されることを強く望んでいること。
今もこうして思い返すだけで熱くなるのは、彼女が囁く台詞のせいだけでなく、それが彼女だからだ。
そんなことを考えていたら、彼女の声が聞きたくなって携帯を開いた。そこには一件の新着メールがあった。
「今どこにいる?」
受信時間は二時間程前。返信をしようとした時、彼女から電話が掛かってきた。
「君」
振り向くとさっき話した代議士の息子が立っていた。
笑顔でこちらに向かってくる男は、一人では退屈だろう、と私に戻らないかと誘う。
震える携帯を握りながら、私は愛想笑いで返した。肩に手を回され、忌々しい空間に戻っていく。背後から視線を感じたが、振り返らずに歩き続けた。
相変わらず赤い顔の大人たちが騒ぐ中、しつこい男の目を盗んで私は携帯片手に外に出た。
外はまだ雨が降っていた。カーディガンを羽織っても酷く寒い夜だ。
「もしもし」
「はい」
「センター?ごめん、何?」
「楽しんでるみたいだな」
「え?」
「紫がよく似合ってる」
「…センターどこに居るんだ?」
「お前の目の前」
視線の先、柱の横にセンターが立っていた。表情は冷たく険しくて、私を睨んでるようにも見えた。
「何でここに居るんだ?」
彼女は悲しそうな瞳をしていた。髪は濡れ、体は小刻みに震えていた。
「このままじゃ風邪ひく。上に行こう」
センターは何も言わない。抵抗もしない。私は無言の彼女の手を引いて、部屋に向かった。
--------------------
センターを風呂に入れる為に服を脱ぐように言った。
見慣れた風呂場にお湯を張って部屋に戻ったが、センターは立ったままだ。呆然として床を見つめていた。
「センター、早く脱いで」
私が伸ばした手はセンターにはたかれた。
「触るな」
「…どうかしたのか?何怒って」
「お前も同じだな」
「同じ?」
「どうせ私を裏切るんだろ」
「何言ってるんだよ。私たちは」
「ダチだろうが恋人だろうが所詮赤の他人だ」
薄暗い部屋に重い空気が漂う。彼女は私に見向きもしない。
「もう、私に構わないでくれ」
優しい笑顔のセンターはそこには居ない。憎しみが体中から溢れていた。
センターは立ち去ろうとする。私は慌てて彼女を引き留めた。
「そんな、そんなこと言うなよ。私たちはずっと一緒にやって来たんじゃないか」
「別に、お前が居なくても良かったよ。私は」
鋭く尖った言葉が私を突き刺す。こんなにも胸が痛み、張り裂けそうな気持ちは初めてだった。
人は心底傷付くと何も言えないものなのか。彼女と過ごした日々は優しく温かな時間だった。だからこんな出来事を、誰が予想出来ただろうか。
しかし彼女の唇は震えていた。それが怒りのせいか何か分からなかったが、私は強く腕を掴んだ。
「私にはお前が必要なんだよ」
虚ろな瞳と目が合った。暗闇に放り込まれた彼女に言葉は届かない。
「じゃあ証明してくれ。本当に私を必要としているか」
センターはゆっくりとベッドサイドの椅子に腰かけた。
「人は嘘を吐く。だから体で示してみろ。私の名前を呼びながら」
センターの視線は誰も居ないダブルベッドに向いた。
彼女は叫んでいる。真っ黒な瞳の奥に一瞬涙が見えた気がした。
二人にしか分からない悲しみは、二人でしか分かち合えない。いつか私を苦しみから助けてくれた彼女を、今度は私が救う番だ。
私は黙ってファスナーを下ろした。
続く
新作キター!
今回はシリアス系...
続き楽しみにしてます
こ、これはたまらん・・・
たまらないでおじゃる・・・
ネズミお嬢様との身分違い設定が凄い好きなので、またwktkが止まらない
これは、「ここで見ててやるから、
私の目の前で、私の名前を呼びながら一人でしてイっちまえ」って事ですか・・・?
読む前から想像して悶絶
>>600 センターの視線は冷たい筈なのに、私の体はみるみる内に熱くなっていく。
肌が焼き付けられるような熱さだ。
ネックレスを外してテーブルに置き、下着姿の私は大きめのベッドに腰かけた。
彼女に目配せをするが、依然として黒い瞳をぼんやり浮かべたままだ。
「ねえ、センター。こっち来てよ」
「何故だ?」
「…近くで見て欲しいから」
私の言葉に驚いただろうが、彼女は心を殺して口を閉ざす。どうせ恥ずかしい思いをするのなら、目の前で私を感じて貰いたい。
いつもは言葉にしない気持ちも、今日は勇気を出して声に出してみる。
センターがベッドの端に乗る。白いシーツが濡れた。
「一つだけお願い」
私は彼女の冷えた手を取った。
「センターの指でさせて」
彼女は黙って壁に凭れた。
「勝手にしろ」
センターは私を試している。苦しみに覆われた時の私のように。
私は全てを脱ぎ捨てた。何も着ていない女と雨に濡れた服を着た女。
彼女に見詰められた胸の蕾は既に花が咲いていた。
口の端だけでセンターは笑う。どんな笑いにせよ、笑ってもらった方がずっと楽だ。
こんな状況でも彼女を求める体の熱は、収まることなく増していくのだから。
私は彼女の正面に座り、彼女の手を取った。指に静かに舌を絡ませて吸う。唾液が流れてはまた舌で掬う動作を繰り返した。
静寂に包まれた部屋に二人きりで、私が空っぽになった彼女の指を愛でている。
私の愛を分かって欲しい。そんな悲しいことを言わないで欲しい。
そう思いながら見詰めた瞳は少しずつ赤く光る。
充分濡れた所でそのまま胸元に運んだ。片方を自分の手で、もう片方は彼女の手で。乳房に圧力をかけるだけのささやかな刺激は、苦しくて気持ち良くて感覚を尖らせていく。
小さく声を漏らす私は、段々と声を言葉に変えていった。
「センター、見て。私を見て」
彼女の指で摘まんだ蕾。濡れた指は力が無かったが確かに熱を持っていた。
膝をついた両足の谷底はじんわりと漏れている。私は足を開いて彼女に向けた。その時、センターが小さく息を飲んだのが分かった。
「ちゃんと見て。これが私の証明だから」
指が沈む音が静かに響く。私は彼女の名前を何度も呼んだ。
動く度に溢れる水がシーツに染みを作り、甘美なメロディーが二人を包んだ。
好き。愛してる。
そんなメッセージは震える腰が伝えてくれる。
狂おしい程の快楽は彼女でなければだめなこと、長い長い一幕が終わるまで私の息から漏れていた。
悲しみと、どうしようもない愛しさが一気に集まってくる。
恥ずかしさなどとうに消え、愛する人の指で震える私を目に焼き付けて欲しい思いでいっぱいだった。
こんな私を見せるのはお前にだけだよ。好きすぎて苦しくなる日も、悲しくて苦しくなる日も、私たちだけのもの。
泣きながら叫ぶ私からセンターは目を逸らさない。センターも息苦しそうだった。
「信じて、私は、お前が好きなの」
スピードを上げる。咽び泣く私の腰をセンターは抱き寄せた。動かない筈の指は最後に優しさをもって、一番奥の場所に力をこめられると、心臓が大きく弾かれて私は果てた。
「ネズミ、ごめん。ごめん」
彼女を縛る苦しみの糸が切れたのか、私は泣きじゃくるセンターの涙を拭い、そっとキスをした。
--------------------
「今日、ネズミと別れた後、用があって街に出たんだ」
温かい湯船に浸かりながら、センターは一つ一つ絞りだして声に出す。私は手を握りながら相槌を打った。
「そしたら、母親にそっくりな人が居て、母な訳ないのに、私動けなくなってさ」
センターの綺麗な涙が一粒落ちた。
「思わず名前呼びそうになって、そしたら小さな子供が、お母さんって嬉しそうに言いながら走って来たんだ」
「うん」
「なんで私は捨てられたんだろう、私は悪い子だったのか?っていつも考えないようにしてたけど、頭がいっぱいになって」
センターは真っ赤な目で私を見る。強く逞しく優しい恋人も、まだ一人の少女だった。
月を見上げて寂しくなるときもある。ひとり、夜に涙することだってある。
彼女は、弱い私を守ろうと、私の前で必死に演じていた。私はそれに気付かなかった。
「それで、ネズミに会いたくなって家まで行ったんだ」
「え…」
「でも丁度車で出る所だった。叫んだけど、聞こえなかったみたいだな」
力なく笑うセンターは、壊れかけた人形のように脆く儚く、それなのに美しかった。
寂しいとか悲しいとか、そんな片側の感情では語り得ない複雑さが私を引き付ける。
それからセンターは、私を追いかけてこのホテルまで来たこと。雨に打たれながら私を待っていたこと。丁度出てきた時に電話をかけたけど、電話に出ずに男と一瞬に去っていく私を見て、裏切られた気持ちになったこと、全て話してくれた。
愛の逆は無関心だ、と人は言うが、彼女の場合愛の裏返しは憎しみ。裏切られた時の悲しみ。
好意的な感情以外を素直にぶつけられるのは久しぶりで、センターの痛みが全身から伝わってきて私の胸も酷く痛んだ。
けれど彼女の苦しみなら共有したいと願う。その原因は一生消えない。私たちは永遠に傷付き続ける。こうして二人、共に居ること自体が苦しみの原因でもあるから。
だけど、傷付いたらまた癒せばいい。
強く抱き締めて、優しくキスをして、涙が出る程愛し合い二人で生きていけばいい。
全てを吐き出したセンターは私の涙を拭ってくれた。
「ネズミ、本当にごめん」
彼女は私を抱き締めてくれる。いつもの温かい彼女の腕だった。
「もう二度とあんなこと言わないから」
「それと、あんなこともさせないでよ」
私が笑って言うとセンターは顔を見て笑ってくれた。
「いや、あれはあれで良いんじゃないか?」
「うわ、サイテー」
広い風呂場に二人の笑い声が響く。
「改めて、今夜はどこでしようか」
「…ここで良いよ」
センターの頬が少し赤くなった気がした。嬉しそうに笑ってキスをしてくれる。
「愛してるよ」
私は小さく答えて、今度は私から唇を重ねた。
初めて二人、寂しさに負けた夜だった。
終わり
乙
エロいね〜w
これはあれだね〜エロいね〜w
朝からめっちゃドキドキして読みました!!!
ネズミさんの一生懸命さが切ない、センターの張り詰め方崩れ方がかわいくて死にそうです
いつもありがとうございます
続き来てたー
ネズミさんのほうから縋るなんて新鮮で萌えました!
暖かい気持ちになった
恋人として仲が深まった後の二人をここで見れるなんて幸せ過ぎるな
615 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/25(火) 06:12:34.30 ID:tx9W5j1S
おはもえあげ
センターの指でさせてと言ったので、
センターの指を掴んで動かしたのかと思ってたけど、
もしかしたらセンターは手を動かさないで自分で騎乗位みたいに動いたのかなぁ、
どっちだろう、と悩んでたらニヤけ過ぎて唇の端が切れたわ。
2人が大人になって付き合ってたとしても、お互いあだ名で呼ばなくなる瞬間が来るわけだよね。
「もう名前で呼び合おうよ」みたいに言って、照れ臭そうに見つめあって笑う瞬間が来るわけだよね・・・
>>617 うん そうだろうね
でも その話しは秘密の部屋で膨らませるのは止めとこう
その話するのは屋上の方が良さそう
危なっかしいわw
ネズミなのにネコとはなw
寒くなったなぁ。こんな毎日じゃあ二人とも同じ布団で寝てるに違いないよね
(*`ω´)薄目の掛け布団にするのがミソだ
ネズミさんが寒いってだだこねたら
センターさんがあんなことやこんな事をしてあっためてやるんですねわかります。
624 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/27(木) 16:41:04.08 ID:5SgS73gQ
大きいベッドより少し小さめのでギュッとくっついてると萌える
二人で登下校時に、センターのコートのポッケにさりげなく手を突っ込むネズミさんが見えます。
ポッケの中でネズミちゃんと指を絡ませるセンターさんが見えます。
センターに、「お菓子くれなきゃイタズラするぞ!」と可愛い事を言ってみて甘えようと思ったら
何故かいけないイタズラをされるネズミちゃんが見えたっ(бвб)
628 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/28(金) 13:00:28.18 ID:nDkkAETW
センネズ不足過ぎて夢に二人が出てきたw
あんなことやこんなことを…
どなたか職人様新作お頼み申し上げます
>>438の続きはいつきますか?そろそろ風邪をひきそうです
どうしても裏切り癖が直らない悪い子なネズミさんの身体を
センターさんが調教するようなのが読みたい
10話で見せたようなセンターさんの独占欲の本気が見たい。
もうとんでもなくエロいのを
>>630 真っ白な部屋でベッドに居る二人
ネズミはセンターに凭れてるんだけど、センターが耳元で呪文?を囁くと段々ネズミの呼吸が荒くなり、センターの手はネズミの胸元に…
っていう夢w
「ラッパッパの部長になったけど、楽器なんて弾けねーし
ネズミ鳴かすくらいしかできねーよ」
「なら、結構上手いんじゃない?」
「本当か?私は上手いか?」
「い、いや、調子にのんなよ」
「嬉しいよ。もっと上手くなりたい」
「ダメだ、ここじゃ音漏れするよ・・・」
「ネズミ〜!!」
な感じのマジすか学園3見たいなぁ
>>633 なんじゃそりゃw
トリゴヤさんにエロい呪文を教わったのかな
636 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/29(土) 23:22:45.73 ID:ig/evpql
職人さん忙しいのかな?
タイトル通りのことしかしてませんw
暇つぶしにでもどうぞ。
[エスイーエックス]
「ふふ。くすぐったいか?」
少しからかい気味に言うと、ネズミは口をとんがらせて首を横に振る。
「な、なに?」
「いや、可愛いなって思って」
ベッドへ彼女を座らせキスをする。
「・・・するのか?」
「ダメ?」
「じゃあ、シャワー浴びてくる」
「ダメ」
キスをしながら彼女の服を脱がす。
「っん、、、」
彼女の声が微かに洩れる。
その声でさらに欲情した。
「声」
「はぁ、、はぁ、、、、ぇっ?」
「すごいエロイ」
そう呟くと彼女の顔が赤くなった。
「バカァ、、、」
「もっと聞かせて?」
「ヤッ」
両手で顔を隠そうとしたから、私はそれを阻止した。
私に両手を掴まれた彼女は、少しふてくされて横を向いた。
ネズミの首筋に顔を埋め舌を這わせる。
上にいったり下にいったり自由に遊ぶ。
「ぁ、、ふぅ。・・・・んっ、、、あぁ」
また彼女が啼いた。
たまらない。ゾクゾクする。
首筋から胸へ私の舌は移動する。
柔らかい彼女の胸を容赦なくしゃぶりつく。
ピチュピチュと唾液を絡ませわざと音を出しながら。
片方の胸はしゃぶって、もう片方の胸を揉み始める。
胸の快感で彼女の口が無防備になるとそこに舌をねじ込む。
そして思う存分彼女の舌を弄ぶ。
今はクチュクチュとした音とネズミのエロい鳴き声と私の息遣いしか聞こえない。
「気持ちよかったんだ?」
「、、、え?」
「すごい濡れてる」
「うん。もっと、して?」
煽るね。ネズミのそういう所が好きだ。
ゾクゾクする。
クチュ、ぐちゅ、、、。
パンツ越しから触ってやる。
どんどん染みが濃くなってくる。
「ビチョビチョだよ?」
「んっ、、、誰の、せいだ・・・はぁ、、、」
「もっとしてって言ったくせに」
「そう言ってほしかったくせに」
煽るね。そういう所が好きだ。
ゾクゾクする。
「もう脱ぐ?」
「ん、、、。脱がして」
「わかった」
ネズミは腰を浮かせパンツを脱がせやすくしてくれた。
私はふくらはぎのところまで下ろした。
「ちゃんと、脱がしてよ、、、」
「いやだ。中途半端に脱いでる方がいいだろ」
「・・・相変わらず、変態だな」
「その変態に触られて、感じちゃう方も十分変態だと思うが」
グジョグジョになってる彼女の女の部分を舐めた。
「あ!ダ、ダメ!、、んん。、、ぁ」
思いっきり頭を掴まれた。
「なんで?」
「だって、、、シャワー浴びてない・・・」
「だからいいんだろ?」
私がまたそこに顔を埋めようとしたら、ネズミは身体を起こしそれを阻止した。
「ゆ、指に・・・しろ」
「舐めさせてよ」
「嫌。・・・・恥ずかしい」
「別に、初めてじゃないだろ」
「初めてじゃないけど、、、、。だってシャワー浴びてないし。舐められるのは・・・恥ずかしいよ」
さすがに泣きそうな顔になったから、舐めるのは止めた。
「おいで」
小さく体育座りしてるネズミを手招きする。
そしてあたしの前に座らせた。
彼女の肩に顎を乗せギュッと抱きしめる。
全裸の彼女の身体は綺麗で白くて柔らかくて。
「舐められるの嫌ならさ、舐めろよ」
そう言って右手を彼女の目の前に差し出した。
ネズミはそれを掴み中指を咥えた。中指ってとこがなんかエロい。
中指を舐められてる間、左手は彼女の胸で遊んでる。
時より彼女が私の左手に反応するのがたまらない。
「中指、おいしい?」
「ん」
鼻で返事する彼女から中指を抜くと、彼女の唾液でベトベトに濡れた。
「ねぇ」
「ん?」
「パンツ、脱いでいい?」
「ダメ」
「もう邪魔なんだけど」
彼女が勝手にパンツを脱ごうとしたから、私は舐めたかった彼女の濡れたところに濡れてる中指を入れた。
「あ!!」
何も言わず入れたから彼女の反応がいつもより大きい。
グチュグチュと中で動かす。
「ねぇ」
「んん、、、あん、、や、、、ん」
「ネズミ。グチャグチャだな」
私は彼女の肩越しに、彼女と繋がってるところを眺める。
彼女はパンツを脱ぐのを忘れて、私の指からくる快感に耐えてる。
「ネズミ可愛い」
「ん、、、っ。、、、、ひ、、、ぁ、、、はぁ。、、ぁん」
いいね。その声。
ゾクゾクする。
「中より、ここの方が好きだったよな」
「あ!!!!!」
私は指を抜き突起を弄ぶ。
ヤバイ。すごく興奮する。
「も、、、だ、、ん、、、、あ!、、、んん」
ネズミの身体に力が入る。
「イキそう?」
声を出す余裕がない彼女は首を縦に振って合図する。
思い切り早く指で突起を弄ったら、ビッチャビチャな液が溢れ出た。
ネズミの身体から力が抜け、すごいエロい顔で私にもたれ掛かってる。
そんな彼女がたまらなく可愛くて、優しく抱きしめ頬にキスをした。
「もう、、、。暴走しすぎ。バカ」
「ごめん」
「パンツもベッドも、ビショビショじゃん」
「でも、気持ちよかっただろ?」
「・・・うん」
今日はじめてネズミからのキス。
「もっと、気持ちよく、して?」
煽るね。そういうトコ好き。
ゾクゾクするよ。
― Fin ―
ネズミちゃんの声は鈴の音みたいに独特だから、
喘ぎ声はきっと脳内に響くだろうな・・・
センターが変態セクロス中毒になってしまうのもわかる。
>>638 おいおい他ジャンルのSSのキャラ名と口調変えただけでコピペじゃん。やめてよ。
露骨な描写に少し違和感があったのはそういう事だったのか・・・
ってか露骨なID晒して何言ってるんだ俺・・・・orz
646 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/31(月) 06:57:05.83 ID:k6T6NCy5
基本sage進行でお願いね〜
>>643 証拠は?
別にこちらとしては他ジャンルに興味無いんでコピペだろうが構わないけど
>>638を書いた者です
少しでも住人の方々が楽しんで頂けたらいいなと思って投下したのですが、
逆に不快にさせてしまいまして大変申し訳ございませんでした。
ひとつ言い訳させて頂くと、このSSは以前自分で書いたものをセンネズ風にして投下したものです。
(他の職人さんのSSをパクったわけではございません)
と言っても不快にさせてしまったのは変わりません。
今回このような形になってしまいましてすいませんでした。
この二人である必然性がないとは愛がない
>>648 謝る必要ないよ。
この二人がヤッてる所が読みたいというのがこのスレが出来た理由だからねw
ある意味コンセプトにストレートな作品といえる。
屋上ではスレが出来た当初からエロが読みたいと切望され続けてたのに、全年齢板だからエロはダメと禁止されてたからなぁ。
その割には二人のHを連想させるような事前事後ネタばかりで悶々とさせられた。
こちらが出来たお陰で非常にすっきりした感がある。
「センター、お菓子あげるからイタズラして」
「えっ、なんかお菓子いよ」
「うわっ寒」
「お菓すぞコラ」
652 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/31(月) 15:36:35.78 ID:T3Q0ns3d
>>651 どう転んでもネズミさん誘い受けな展開www
ネズミ「センター・・・」
センター「何だ」
ネズミ「あれ、何言おうとしてたんだっけ、忘れちゃった」
センター「犯してくれないとイタズラするだと?誘い受けにも程があるぜ・・・」
センター「何もあげなかったらネズミがイタズラしてくれるのか?それも悪く無いな」
センター「そんなに私のキャンディーコーンが欲しいのか、可愛いやつだ」
センター「しかしそんないけない身体にしてしまったのは他の誰でもねえ、この私・・・」
センター「お前の唇は、どんなお菓子より甘いよ・・・ネズミいいいいぃい!」
ネズミ「あいつヘッセ読みながら何ニヤニヤしてんだ・・・カボチャのタルト買ってきてやったけど、話しかけづらいな。一人で食っちゃうか」
654 :
名無しさん@秘密の花園:2011/10/31(月) 21:19:10.78 ID:9FO0YNyU
わざとセンターに見せながら食べた方が面白いんじゃない?
655 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/01(火) 04:23:12.66 ID:MarJS5W/
おはセンネズ(∵)
おたべと愉快な仲間たちがアップを始めました。
初めまして、何度か屋上に投下させて頂いてますが
こちらでは初めてになります。よろしくお願いします
今回センネズ初めての話が書きたかったので
こちらにと思ったのですが、きっとたいしてエロくないです
あ、しかも今日投下の前半はエロなしです…… 申し訳ありません
「願いはきっと」〜前編〜
センターのこと、随分前からスキンシップが多いヤツだな、とは思ってたんだ。
二人でいるときの距離がなんとなく近くて、時に腕に触れたり頭に触れたり。並んで座ると
きも肩や髪が触れるほど近くて。元々他人との距離の遠いはずの自分がそれを決して不快で
はなかったから、マブダチっていうのはそういうものなのかって思ったりして。
そのうち二人で居るときは、気がつけばフードを脱がされ、髪を撫でられたり肩を抱いてき
たりすることも普通になってきて、そんなとき言われたんだ「キスしていいか?」って。
そのときどう答えたんだっけ?多分曖昧な応えしか出来なかったと思うけど。
センターは私にキスしてきた。唇に軽く触れるだけのキス。
そのときセンターはやけに嬉しそうで、その幸せそうにはにかんだ笑顔が珍しくて、妙に印
象的だった。だから、キスに対して最初に湧いてきた私の感想は「センターが嬉しそうで良
かった」というもの。だってキスなんて、欧米の人間なら親しければ日常してることだろ?
それにまあ、懐いてくる犬に顔を舐められるなんて考えれば、当たり前すぎることだ。
そのあと直ぐに「あ、これ私のファーストキスだ」って気づいたけど、相手はセンターとい
のは別に嫌な気もしなくて、むしろ気持ちは弾んでさえいたような気もする。
その日以降は、スキンシップのメニューに、抱きつきとか頬にキスなんかが入ってくるよう
になったんだっけ。さすがにこれって一般的なマブダチじゃないよな、とは思ったりもした
けど、一般的かどうかを気にする自分たちではないし、それがどういうわけだか私にとって
結構心地よくて、どこか優しい気持ちにさせてくれたのはどうしても偽れないところ。
まあそんなことをセンターに言うと調子に乗って付け上がるだろうし、私自身かなり恥ずか
しかったから、当然なるべく気持ちは表に出さないようにはしてたけど。
でも、昨日のキスは、それまでとは全然違ったんだ。
ネズミは秋晴れの澄んで柔らかな日差しの中、ブルーのパーカーの背中に温かい日の光を感
じながら学校近くの歩道橋をゆるゆると一人歩き、昨日のことを考えていた。
先にはマジ女の校舎が見える。ちょうど3時間目の授業中、どうでもいいことだが思いっき
り遅刻だ。センターはきっと教室で授業を受けているに違いない。
*************
昨日の放課後も天気は綺麗に晴れ上がり、学校内外に処理すべきトラブルもなく、私とセン
ターはごく普通に日常の通り、屋上でなんとなく二人時間を過ごしていた。ヘッセを読むセ
ンターのページめくりのスピードがいつもよりなんだか遅いのが気になって、その姿をチラ
見すると、なんだか眉間に皺が寄っていて、面白くないことでもあったような印象を受けた。
ちょっと心がささくれている感じがしたのだ。
私は、多分無意識だったろうが、横に座っていたセンターに寄りかかるように身を寄せた。
触れた肩が温かくて気持ち良かったから、センターもそうであれば良いんだけど、なんて思
ったりしながら。
センターはごく自然に私のピンクのパーカーのフードを取り、肩を抱きながら頭を寄せてきた。
ここまではわりと普通で日常だ。そのあとセンターは至近距離で私の目の奥をじっとのぞき込
み、訊いてきたんだ。
「ネズミ、キスしていいか?」
多少驚きはしたが、とりあえずどこにもダメだという理由は無かったので、私は「あ、うん」
と促されるように軽く頷いた。頭の奥でこんなことを聞かれるのは最初のキス以来なんじゃ
ないか?などと思いながら。
両肩に手が乗せられ、妙に真剣な表情のセンターの顔が近づいて来て、私は自然に目を閉じ
た。押し当てられた唇は柔らかく熱く湿っていて、センターがものすごく近くに生身に感じ
られて、なんだか頭がぼんやりして胸苦しいと思っていると、センターの右手が私の顎を持
ち上げた。
苦しくなって口を開いたら、そこに舌が侵入してきた。歯列をなぞられ舌を絡め取られ激し
く吸い付かれた。苦しくなってセンターの身体を押そうとしたが、腕は頭と腰に固定されて
ピッタリと引き寄せられ、動くことも出来なかった。
センターのキスは止まらず角度を変えて続き、私の頭は甘く痺れてきていた。お互いの息が
足りなくなって唇が離れるとき、センターが荒い息の中かすれた声で私の名を呼んだ。
「…ネズミ……」
それが妙に私の全身をぞくりと粟立たせて、同時に頭に高い警告音が鳴り響いた
「セ、センター、もう、やめ、ダメ、終わりっ!」
おもわず叫んで突き飛ばすと、ようやくセンターは身体を離して、今までで最も長い長いキス
がそこで終わった。
私はかなり動揺して心臓もバクバクしてたし、もしかするとちょっとばかりムカついていた
かもしれない。どんな表情をしたらいいか分らなくて、少しの間顔を上げてセンターを見る
ことが出来なかったが、思い切って視線をむけると、センターの方も横を向き、尊大な様子
で髪をかき上げる仕草をしながら、どこか不満げな顔つきだった。
二人ともすぐに言葉が出なかったが、沈黙を破ったのはセンターだ。
「・・・嫌だったのか、ネズミ?」
さっきの熱い囁きとは打って変わって、どこかヒリっと痛みの伴うセンターの声。
とにかく私は上手く働かない頭を働かせて、問いの意味と答えを考える。
・・・嫌?センターとのキスが嫌かということか?それはおそらく違う。
「そんなことはない。ただちょっとビックリしただけだ」
「驚いたってことか?」
「ん、まあ…ちょっとな」
「そうか…」
また二人して黙ってしまった。私のビックリは、もちろんセンターの今までとは違ったキス
に対してでもあったが、同時に私の内側で鳴った警告に対してでもあるのだ。だがそれを言
葉にすることは二重の意味で難しい。言いたくないし言えないのだ。
そこで、センターに直球で「キスが嫌か」と問われたことに対して、私の答えが「嫌じゃな
い」でしかないというのは、本当の意味で答えてないことに気づいてしまった。
あらためてセンターの表情を窺うと、今度はどこか哀しみを感じさせる目の色。お互いの視
線が二人の間で絡まると、センターは微かに笑った。ちょっと泣きそうな笑いにも見えた。
「ネズミ、悪かったな」
「…いや、そんなことはないし」
「うん・・・まあな。今日はちょっと先に帰らせてもらっていいか。悪いな。また明日、明
日はまた一緒にお前と過ごしたいから」
センターは私の返事も待たずに背中を向け、足早に屋上の階段を下りて行った。そして私は
一人きり屋上に取り残されてしまったのだ。
*************
気がつけばマジ女の校門まで来ていた。校舎はもうすぐだ。
私は自分の唇に、グローブから出ている左手の指先を当て、なぞってみた。ここはセンター
の唇が触れた場所。それだけで顔が熱くなる。昨日のキスを思い出しながら、中指の先を唇
の奥に滑らせて舌先に触れさせてみる。昨日のセンターの舌は、このずっと奥まで進入し、
内側を恣にしていったのだ。
・・・・自分の指なんかより、センターの唇の方がずっといい。
前半その2は今日の夕方以降に投下しますん
新作キター\(^o^)/
たまらんぜよ
早く続きが見たい!
665 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/01(火) 14:04:03.51 ID:Qhk4zit5
別にサイト立てていたって構わないでしょ
レスつける時、地下板のクセでageてないか気をつけて!
余りにもいつも上がり過ぎてて目につくから。
このスレは勢い8でかなり上位です。
勢い0のスレがこの板の9割を占めてます。
おそらくこのスレが1000行くまで上げなくても落ちないと思われ。
sage進行で行きましょう。
>>661 いくつかのヤンキーグループがたむろしているのを横目に校庭を通り過ぎ、校舎に入る。
当然教室のごとくスルーだ。私は汚れた階段を駆け上がった。行き先はマジ女の屋上。
私とセンターの場所だ。
屋上へ続く扉を開けると、柵に寄りかかった見慣れた色のカーディガンの背中が見えた。い
ない確率が高いだろうと思っていたが、これは当然想定内。
なのに妙に動揺するのは、何をどう話せばいいか整理がついてないからだろうか。それでも
センターの背中を見て素直に嬉しいと感じている自分に改めて気づいてしまう。
さあどんな風に話しかければいい?
緊張する気持ちを抑えて近づく。
「…センター、さぼりか?」
「お前も遅刻だろ」
振り向いて応えたセンターの笑顔は、どこか儚げなげな雰囲気でとても清らかだった。
「ネズミ、お前を待ってたんだ」
「…うん」
「話があるんだ」
「うん」
「聞いてくれるか?」
私は静かに頷いた。二人で促し合ってベンチに並んで座った。
どんな話か想像は出来なくはない。それはおそらく・・・。
でもそんなことより、どんな話であってもお前の話なら真面目に聞くという覚悟だけは出来
ている。私にとって、センターはたった一人のマブダチ。
この世でたった一人の特別な存在なのだから。
「ネズミ、私はお前が好きだ」
「…知ってる。何度もお前から聞いた」
何度目かになる告白を、本日も厳かにしてくれたセンターは次をどう続けようか考えあぐね
ている様子だ。だから私も言った。出来るだけ優しく、出来るだけ真摯に自分の気持ちがセ
ンターに伝わる様に。
「私も、センターが好きだよ」
「……お前の好きと、私の好きはきっと違う」
「それは、お前の好きっていうのは、キスしたい好きってことか?」
センターは私の顔をじっと見ていた。目が怖いくらいにマジだ。熱さと鋭さを秘めたこの目
は闘う時のセンターに似ているかもしれない。不謹慎にも高揚してきた。
「違う。私の好きは、お前を自分の物にしたいっていう好きだ」
そこで授業終了のベルが高らかに鳴り響いた。だが私たちは二人とも無言のままだった。
私はやおらベンチから立ち上がると、センターに背を向けてケンケンパを始めた。
ケンケンパッ、ケンケンパッ、ケンケンパッ!! 背中にセンターの強い視線を感じる。
いったい今お前は何を考えてる?
私が今何を考えてると思ってる?
次のケンケンパが終わるまでに、私は心を定めてお前に告げる言葉を決めよう。
ケンケンパッッ!!!
振り向くと、センターの瞳にぶつかった。
「センター、私は別にお前の物になったって構わないよ」
センターは強張った顔のまま、息を一つ吐いた。
「お前、意味が分ってるのか?」
「分ってるさ。そこまで鈍くない。つまり私とやりたいってことだろ?」
我ながらど直球だ。センターはさすがに目を見開いてほんのり顔を赤らめている。
私たちは気がつけば進んでしまっていたんだ。だから、ここまで来てしまってる以上はっき
りさせるしか道はない。追い込んだのはセンターだろうか?それとも私?きっと両方だ。
でも、私だってお前が好きだから、一緒にいたいと思うから・・・進む。
「それがセンターの心からの望みだって言うんなら、マブダチなら叶えてやりたいと思うも
んだろ。私はね、お前を受け入れたいんだ」
これは私の掛け値無しの本心。
「…ネズミ、お前に無理強いさせたい訳じゃない」
困惑したセンターの顔。そういう顔も好きだ。そんな顔をさせるのは世界で私だけでいい。
自分の気持ちが一層高まるのを感じる。
「言っておくけどね、センター。嫌だったらそんなこと絶対言わない。そんな殊勝なこと私
が言うわけないだろ?私はね、少なくともセンターとそうするのは悪くなさそうだと思った
から言ってるんだ。だけど、それじゃお前は嫌だっていうのか?」
私は思いっきりどや顔をして見せる。目を丸くするセンター。
「……うん、ネズミ、十分過ぎるくらいだ。ありがとう」
センターはほんのり嬉しそうで、眩しい物を見るように目を細め私を見つめてくる。
そんなセンターが私も眩しくてしかたなかった。
そして私はベンチに座るセンターに足早に近づいて、その制服のスカーフを引いた。
「ねえセンター、昨日みたいなキス、してよ」
実を言うと、さっきケンケンパを始めたときから、頭の中でずっと昨日と同じ警告音は鳴り
続けているのだ。やはり「この先危険」を告げる警告なのだろうか?
でももしかしたら、単なる目覚ましのアラーム音なのかもしれない。
私の何かが目覚めを告げる音。
センターのキスは昨日よりも優しくて、私も舌を絡めてこたえている内に、鳴り続けた音は
遠くに小さくなって次第に聞こえなくなっていった。
〜つづく〜
後編では多分二人がやってくれるはず、と思いますが
なにぶんこっちがエロ初挑戦なので…がんばれ自分です
読んでくださった方感謝です
乙です!続き楽しみ過ぎるッス!
これはたまらない
>>671がちゃんとエッチなのが上手く書けた未来が見えたっ☆(6 B 6)
続き待ってるよぉ☆
描写がとても素敵で
読んでて自然と頭の中で実写化できましたw
続き楽しみにしてます!
なんかここの人達いい人多いよね〜
ネタ投稿したら必ず感想あるしさ
職人さんたちへの感謝が伝わるねっ★
いつも職人さんありがとうございます!
それは、センネズ、お前が好きだからだよおおお
678 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/02(水) 07:38:05.39 ID:32mQfX8n
おはせんねず(∵)
679 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/02(水) 11:09:11.05 ID:a1FFSnIb
こんにちせんねず(*?C*)
>>544の作品が好きすぎて萌え禿げそうでござんした(^q^)
681 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/03(木) 04:01:15.97 ID:KewttKlX
変な時間だけどおはせんねず(∵)
682 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/03(木) 11:22:33.07 ID:2BXejkxS
こんにちせんねず(*v*)
最近個人サイト貼られたりしたから
暫くsageてね。
この板はほぼ落ちないから基本sage進行だよ
ご無沙汰しております。
>>600の続編です。
「足音は静かに響く」
別れの寂しさを、私は知らない。
頭で考えれば幾らだって検討はつくが、どうやらこの世は経験なしに語り得ないもので溢れているらしい。
経験論が世界を支配する。なんて愚かな考え方かと呆れるが、その思考にも一理ある。けれど私はそれを、認めたくない。
私は、心のどこかが壊れているんだ。
だって、私は、他人を傷付け陥れる事に恍惚を感じる卑怯な人間だもの。
騙されているとも知らないバカの顔を見るのが楽しくて仕方がない。
だからお前らとは違うんだ。
私は、人間じゃない。
人間なんて嫌い。人間なんて大嫌い。
そう思えば、この下らない世界に少しだけ生きる価値を見出だせた気がした。汚れた空気で呼吸が出来た。
しかし、そう自分で定義した私のアイデンティティーは、たった一人のマブダチによって否定された。
いつだったか、初めて手を繋いだ時、心臓が張り裂けそう痛んだのを思い出す。彼女は細い指を絡めて、口元で柔らかに微笑んだ。
人の本当の優しさに、初めて触れた時だった。
「私は、人間じゃない」
「いや、お前は人間だ。ネズミ」
「違う。私はお前とは違う」
「違わない。だって、ほら」
彼女は私を抱き締める。
「こんなに暖かいのは、人間の証拠だ」
小さな心臓は再び加速していく。
私は壊れた人間。部品が欠けた不良品のネズミ。しかし、彼女もまた不良品の少女。
「お前が好きだ」
愛に飢えた者同士、互いに足りない部品を補うように重なると、見事に完成品に生まれ変わった。
誰かに好きだと言われて、抱き締められる。ただそれだけのことが、私の全てになった。彼女が、私の全てになった。
--------------------
朝の5時、外はまだ薄暗い。腰に回された腕をそっとほどいてベッドを抜け出した。
電気が点いたままの風呂場の浴槽には冷めた水が貯まっていて、その水面に私の下着が浮かんでいた。
視線を鏡に移す。洗面台の前に立つ自分が、やけに小さく見えた。
昨夜の激しさを物語るかのように髪は乱れ、首筋から下腹部にかけてセンターに愛された跡が赤く残る。
適当に引っ掻けたカーディガンから溢れる彼女の香りに包まれて、これからセンターに伝えなければいけないことを、心の中で何度も呟いた。
「私たち、ずっと一緒には居られないよ」
数日前、私より親父は帰ってくるなり私を書斎に呼びつけた。
「なんのご用ですか?」
召し使いに脱いだコートを渡しながら、淡々と話す。
「来週、食事会が入った」
「どなたとですか」
「先月の会で会った代議士の息子さんだ」
「…そうですか」
「大事なお相手だ。もうこの前のようなことはあってはならないぞ」
「それは前にも話したように、」
「お友達が風邪をひいたんだろ?父子家庭の」
「はい」
父は立ち上がり、机に置かれたカレンダーを眺めている。
「お前の花嫁姿が見られるのも、そう遠い話じゃないな」
「え?」
「なにとぼけてるんだ。それくらい、覚悟は出来ていたものと思っていたが」
「いや…はい」
「明日、新しい服を買いに行きなさい」
父は召し使いに何かを言い付けて満足気に笑った。私は何も言わずに部屋を出た。
---------------------
「ネズミ」
声の主は私の後ろに立っていた。鏡に越しに目が合う。
「おはよう」
眠たげな声で欠伸をしながら私を抱き締める。早起きだな、と言いながら首に顔を埋めた。
「センター、あのね」
睫毛が触れ合う距離で見詰め合うことが出来るのに、首に当たって広がる彼女の息づかいは恥ずかしい。
「あの、あのさ」
「私な」
彼女の腕の力が強くなる。
「目が覚めて、一番にお前を抱き締めるこの瞬間が好きなんだ」
センターは私の髪を持ち上げて首に一つキスをする。
「幸せってこういうことなのかな」
そんなこと、そんな苦しいくらいに幸せな台詞言わないで欲しい。
いつか来る別れを覚悟できない上に、どうしたらいいかも分かっていない私。
彼女と築いた日々は色濃く刻まれて、私の頭も胸の中も一杯にしてしまう。
彼女の前だけはヤンキーから女になれた。でも寂しさを露にする勇気はなかった。
彼女は脆いから、強くて脆いから、別れを言ったら壊れてしまうかもしれない。私が側にいてあげなくちゃ、私が守ってあげなくちゃ。
なんて、ただの思い込みかもしれない。
壊れてしまうのは私の方で、側に居て欲しいのは私の方で、一瞬でも離れたくないのは私の方で、後ろから抱き締められるのが好きなのは私の方。
「うん」
私はくるりと向きを変え、センターに向き直る。彼女の頬を両手で包んでキスをした。ずっと一緒に居たい。離れたくなんかない。私の側に居て。
私の思いに応えるように、センターは強く優しい口付けをくれる。舌と舌が絡み合うのは、悲しいくらい気持ちが良かった。
「ネズミ…?」
静かに唇が離れると、気付けば泣いていた私をセンターは心配そうに見つめる。私は小さく首を振った。
「いいの。続き、して」
二人して縺れ合いながらベッドに向かった。彼女はいつも以上に温かかった。
彼女の舌は首の印を更に赤く染め、乳房の頂を包んでくれた。
「ネズミ、ネズミ」
私の名を呼ぶセンターの声が愛しくて、もっと呼んで欲しくて、私もセンターの名を呼んだ。
溢れる水を彼女は舌で掬いながら、静かに指を沈めていく。喧嘩慣れした武器は確実に的を得て私を攻撃する。しかし痛い程の快楽に腰が蕩けていく。
いつもは恥ずかしがって足を閉じるけれど、それも気持ちの裏返しで、そうすればセンターはもっと刺激をくれるから。
でも今日は足を閉じない。彼女には口付けで簡単に私の心がバレてしまうから。
「センター、センター」
指が増えたのを感じて、ああ、もうそろそろだなと思う。一つのエクスタシーまでの道のりを、初めて、終わって欲しくないと思った。
「私はずっと側に居るよ」
泣きながら頷く私にセンターはキスをしてくれる。その言葉が現実になることを願って、私は最後にまた泣いた。
--------------------
今夜は朧月が出ている。まるで私の心のように薄暗く陰る月。
センターは涙の理由を聞かなかった。もしかしたら分かったのかもしれない。それか、私に何度も求められて疲れてしまっただけかもしれない。いずれにせよ、それが彼女の優しさだ。
小さなマグカップを握りながら吐いた息はまだ白くはない。これからもっと寒くなる。恋人たちがいつも以上に寄り添うそんな季節、彼女と過ごせる事だけを祈る。
私は机の上のノートを一枚破った。
「ずっと一緒に居たいよ」
有りのままの気持ちを文字にして、紙飛行機に乗せる。窓を開けて、思いの丈を空に向かって投げた。
白い紙飛行機は夜空を飛んでいく。私の叫びを拾ってくれた、あの時のように、このまま彼女まで届くように、私は願った。
振り返ると開きっぱなしのクローゼットに、掛けられた新品のワンピース。
逃げることの出来ない現実に向かい合う勇気はまだない。私は水色の衣装から目を逸らし、窓際の椅子に腰かける。
冷たい足を抱き締めて遠い遠い空の向こうの恋人を想う。一人きりのベッドには戻りたくなかった。
終わり
690 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/05(土) 09:22:18.42 ID:lyt9ndzw
キター!(-^〇^-)今回も良作ありがとうございます!ネズミのセンターを求める姿が切なくて幸せになって欲しいと切実に思いました。またお時間があれば投下お願いします!
久しぶりにエロ神職人様がキター\(^o^)/
胸が締め付けられるわ・・・
どこまでも二人で駆け落ちして欲しいね。
おお!!久しぶりの職人さん!!待ってましたよーー!!!!
うわぁ 切ない・・・
もうずっと二人で一緒に居ればいいよ
それにしても良い文章だなぁ
いつも感謝です!
今回も…泣けた…切ない…素敵です
二人幸せになって欲しいなと切に願いますね。。
695 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/08(火) 21:34:22.60 ID:9ZfEODNU
あれ?みんなどこ行った(´;ω;`)
どなたか作品を投下してくだされ〜
いるよ!
職人さん待ちで正座待機中〜
居ますよー
>>670 の後編を引き続き正座待機です
新作も常時待機です
699 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/08(火) 22:10:39.01 ID:9ZfEODNU
リア百合なのに、文章力が無い…
自己嫌悪(´Д`)
女子の職人さんいないかなぁ〜?
>>699 あー 申し訳ないが そういうのノーサンキューだわ
ご自分でリアルだとか主張するのは まぁ勝手だけども
職人さんやら他の読者(って言うのかな?)の性別や素性の詮索は
するべきではないと思っている
っていうかそういう情報は むしろジャマだと思うのは自分だけ?
701 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/08(火) 23:06:11.13 ID:dkUmUVTE
マジすか1.2両方ともみてたお(^v^)何度見ても飽きないよね!!センターとネズミ本当に最高ですね
メール欄にsageと書き込んでレスをつけて下さい。
自分も神職人様の作品が好き過ぎて「プロですか!?」とか聞きたくなるけど、
居なくなったら怖いのでやめとく。
ファンレター書きたいくらいだわ
>>700 邪魔というか必要が無い情報だね
さすがに邪魔までは言い過ぎ程度かな?
704 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/09(水) 00:07:40.10 ID:PiQ4/ifN
まぁまぁ、各個人の意見で。
皆で仲良く、職人様待とうよ。
>>670です。待っててくださった方もいられるようで感謝です
続きは今日の夕方から夜には投下出来そうです。
ただ後編の前のインターバルが長くなってしまったので、中編になってます
お待ちしてます!
>>670 「願いはきっと」〜中編〜
センターが変だ、絶対に変だ。まあ普段からかなり変なヤツではあるが、それとは違う。
明らかに様子がおかしい。
こっちがどれほどウザがろうとベタベタしてきたセンターが、どこか微妙によそよそしい。
五日前、屋上で私がセンターに「お前のものになってもいい」と口にした時から。
・・・そして、その話題はそのとき以来私たちの間に上っていない。
放課後、風は少々肌寒いが背中に感じる日の光がキラキラと眩しく暖かい秋の午後。
センターと二人、いつものように屋上にいた。
ベンチに並んで座っているのもいつもと同じ。だが、私が少し距離を開けて座っても、セン
ターは詰めてはこない。その隙間を冷えた空気が通ってゆく。
これは私の知る「いつも」とは違う。不安や痛み以上に苛立たしさが募る。
私は頭を覆うグレーのパーカーのフードを外し、首を振って長い髪を秋風に晒した。
センターは静かにヘッセをめくり、私はMP3プレーヤーから流れるクラシックに耳を傾
け・・・ずに、センターの様子を窺った。
気づかれないように窺ってるつもりはないから、きっと分っているはず。
本に目を向けていても、視線やページめくりから内容に集中している感じは全くしないし。
そのくせ何も言ってこないとは、こっちの腹立たしさは倍増しだ!
「センター」
「なんだ、ネズミ」
お前は本から顔を上げずに、淡々と返事する。
「キスして」
さすがに顔をあげた。ちょっと驚いている様子。
私からキスをはっきり強請ったのは、そう、五日前のあの時以来だ。
センターはヘッセを脇に置くと、私の方に向き直り、頬にチュッとバードキスをしてきた。
センターの表情は、困ったと照れたを足して2で割ったようで、私がジト目で見つめると、
ワンテンポ遅く視線を横に逸らした。
「何かのプレイなわけ?」
「え?」
「………センター、お前いったい何なの?我慢も限界なんだけど」
「……ごめん」
「ごめんで許すヤツがヤンキーなんてやってないね。ってさ、だいたいお前は何が悪いと思
って謝ってんだ?」
センターは答えず、項垂れてしまった。私は勢いよくベンチから立ち上がってセンターを見
下ろした。
腕を組んで、心持ち大股で立つのはセンターの立ち姿を意識して。
「お前、様子変だよね、自分で分ってるだろ?」
センターは目を合わせず、軽くコクコクと数回頷いた。
「この前の話が原因…ってことは私も分るよ。だけどそれ以上のことは私はお前じゃないん
だから分るわけない。黙って変な態度取られるのって気持ち悪いし、ムカツク」
挑発の意味もあるから、キツイ言葉を投げつける。だがセンターはまだ無言だ。
そして、次の言葉は口に出せば、自分がナイフで切り刻まれるような痛い台詞。
だけど言わずには居られない。
「・・・ふ〜ん、ま、別にいいけど。つまりお前は、私なんかとはやりたくもないしキスも
したくないってことで」
「違うっ!!」
センターは弾かれたように叫んだ。必死の形相だ。だが私の気持ちが癒えるわけはない。
「私はお前が好きだって言ったろ?」
「ま、聞いたけどね。だけど言葉なんて所詮どんな意味にも取れるんだ」
「信じてなかったっていうのか?」
「さあね。でも、だったらなんであんなしょぼいキスしてくるわけ?」
「それは…」
「それに最近私のこと、微妙に避けてるだろ?気づいてないと思ってた?」
「そんなつもりはない」
「……私にあ〜んなこと言わせておいてさ、結局弄んだってことか。お前かなりひどいよね。
無神経。最っっ低」
私は高ぶってくる気持ちをどうにか抑えて、尖った声を出しセンターを責める。この怒りが
不当なはずがない。恥ずかしいし情けないし悔しいのはこっちなんだ。
センターは深い色の目をしてじっと私を見つめて、大きな溜め息を一つついた。
「ネズミ、お前に本当に悪いと思ってる。だけど…どうしたらいいかわからないんだ」
絞り出すようなセンターの声。また再び項垂れてしまった。
しおれた花…というよりまさに飼い主に叱られてしょぼくれてる犬そのものだ。
おいおい、ちょっと待て。
「いったい何がだ?」
「・・・・・」
「おい黙るな、センター!私たちはマブダチだろ?悩みがあるなら聞いてやる。良いからさ
っさと私に相談しろっ!」
「…私は、そういうことするの、初めてなんだ」
センターの返事は小声ではあったが、有難くも明瞭で非常に聞き取りやすかった。
・・・・思わずフリーズしてしまった。
これにいったいどういう反応をすればいいのか?自分にとって得意な分野ではない気がす
るが、動揺する気持ちを抑えて頭を回転させる。
私もセンターも高校二年生。誕生日が来てないからまだ16歳だ。
早いヤツらはとっくの昔に経験しているだろうが、だからといってまだ未経験なのが際だっ
て遅いという程ではないはずだ、多分。
まあヤンキーだからといって、いろんなヤツがいるのは当たり前だ。
マジ女で出会う前のセンターのこと、よく知るわけではないが、男に媚びて付き合う姿など
想像も出来ない。それどころかその辺の同年代の女のように、流行のおしゃれで着飾ったり、
群れて恋愛話をすることすら、ひどく遠い気がする。
もちろんセンターが少し化粧でもして可愛い服でも着れば、とびきりの美少女が出来上がる
のは見ればわかる。
そして勿論、今のままのセンターに人を惹き付けて止まない魅力があることも。
だが、私にとってセンターは、ただ目の前のセンターなのだ。
少なくとも私は、そんな経験など期待も予想もしていなかった。むしろそんな相手がいたと
知らされたら・・・・どう感じていただろう?
そんなのすぐ分る、想像しただけで不快感が胃の奥から這い上がってくる気がする。
そう、だからセンターがそれで悩んだというなら、ただただ呆れて少しだけ微笑ましい。
「私も初めてだよ。…男も女もね」
だが、自分で口に出してみて初めて分った。意外に言いづらいことだ。恥ずかしいし弱みを
さらけ出すような気分になる。手のひらがジンとして、自分が緊張しているのが分る。
「ネズミ、そうなのか?」
「あっ、当たり前だ!なんだその反応は?!お前は私が経験しまくりの方がいいって
のか?!」
驚いたように目を丸くしたセンターの答えにカッとなり、思わず語気が荒くなる。
「そ、そんなわけないだろ。むしろ……」
「むしろ…なんだよ?」
「すごく嬉しいんだ。当然だろ?」
センターの頬と目尻が赤く染まっている。私もつられて赤くなりそうだ。
こんな言葉に詰まりそうなときほど、何故か思わず饒舌になってしまう。
「う、嬉しいとかいうなよ、当たり前だろ?誰かとつきあう以前に、ダチからしてお前が初め
てなんだ。誰かと関わりたいと思ったことないし」
そう、誰かを操りたい陥れたい支配したいという欲望は胸を巣くい、それをこの手で実行して
きたことは事実だが、まともに関わろうなんて思ったのは後にも先にもセンターだけだ。
「それは私も同じだな」
センターは少しはにかんだ綺麗な笑顔をようやく向けてくれた。久しぶりな気がする。私は
自分が思っている以上に、センターのことが好きで仕方ないのかもしれない。
心が通じていると思えると、こんなにも幸せな気持ちになれるのだから。
私はセンターの傍らの髪が触れるほど近くに、再びストンと腰を下ろした。
「この前ネズミがさ、私としてもいい…って言ってくれたとき、すげー嬉しかったんだ。上
手く言えないけど、感動したっていうか…うん、眠れなかったし」
どこかしみじみ語るセンターの詞に、顔の火照るような嬉しさと恥ずかしさが湧いてくる。
「…で、お前としては『だけど初めてだし、どうしよう』ってこと?」
「う、うん、まあ、それはあった。知識はあっても実戦経験がないと役に立たないってのは、
基本的に喧嘩と一緒だと思うし」
「……そういうことと喧嘩を一緒に論じるのはどうかと思うけど?」
「やはりそうか」
「ってセンター、お前経験無いとか言ってるクセして、知識とかあるわけ?!」
「…河原でやってんの、ときどき見かけるし」
「おい、こら、覗いてんのか?!」
「覗いてって・・・見たくなくても目に入るもんなんだよ!」
むきになってるセンターが可笑しくて、思わず手を叩いて大笑いしてしまった。
そしてピタリと笑いを止めて、スッとセンターの左手に右手を重ねる。
私はちゃんとセンターの気持ちに応えなくてはならない。
「お前になんの知識が必要か?」
至近距離でセンターの目を覗き込む。
「センター、私はお前に何を望んでいると思うのか?」
センターはゆっくり私の右手を取ると、覆っていたグローブを躊躇いがちに外しにかかった。
私は黙ってするがままにさせた。
センターは私の裸の手に自分の右手を重ねた後、指で何度もなぞるように触れ何度も柔らか
く撫で、そしてキュッと握りしめた。
「ネズミ…お前の手は小さいな。指もとても細くて白い」
「…うん」
心から慈しまれているような感覚が広がり、切なさに胸が塞がってくる。
鋭敏な感覚を持つ裸の手が触れ合うというのは、お互い何を感じ何を伝え合うんだろう?
「お前はとても可憐だ」
「……」
「抱きしめるたびにお前が折れそうで、なんて華奢な身体してるんだって思ってたんだ」
「…そう、かな?」
私たちの右手は触れ合ってもつれ合って絡み合って、自然と恋人握りになっていた。
「お前を私が壊してしまったらどうしようって……」
センターの目は、今にも泣きそうにも見えた。
……お前、怖いのか?
こうしてお前と手が触れ合っているのは、たまらなく嬉しく気持ち良い。
この手が私の髪に触れ頬に触れ、そして強く抱きしめてくれたらどんなに満ち足りるだろう
と思える。
だが、私の触れているセンターの右手は、センターの武器であり、誰かと闘い誰かを傷つけ
る危険な凶器だ。
拳を振るって闘うお前の激しい姿を、私はいつだって見てきたんだ。
「私がそんなにヤワだと思うのか?壊すなら壊せよ」
「ネズミ…」
そして、この手はどんなときだって私を求め続け、私の血と涙をぬぐい、そして私の心と身
体を守ってくれた手でもあるのだ。
それらがすべて愛おしい。私はセンターの手の甲に唇を寄せた。
「私はセンターの手が好きだよ」
視線が甘く絡まる。私が目を閉じると唇の上に震える吐息を感じた。
そして、お前は今度こそ私の望みの場所に唇を落としてくれた。身体中がようやく叶っ
た願いに歓喜しているのを感じる。
私の頭は痺れたように思考が奪われ、泣きたくなるような切ない気持ちの中で、ただお前
の唇を求め、入ってくる熱く激しい舌の動きに応えることしかできなかった。
唇が離れたとき、つうっと二人の間を光るモノが繋いでいた。
私たちは顔を見合わせた。
お前はニヤリと笑うと、中指でそれをすくってぺろりと舐め、私はぬぐいもせず、口腔
内に残った二人分の唾液をコクリと飲み干した。
そのとき、私は鳩尾の辺りがきゅんと痺れて弾け、下半身にじわりと広がるのを感じた。
私は裸にされた右手を伸ばし、センターの右手を取った。
そして、その右手を引き寄せ、グレーのパーカーの下の制服の私の左胸にそっと押し当てた。
センターの手が一瞬強張るのを感じたが、構わない。
手首を握る手に力を込めた時、息をのむ音を聞いた。
「……ッネズミ」
うわずったセンターの声。
心臓がバクバクする。センターの目を見る事が出来ない。
「……触ってよ」
本当は「触って良いよ」と言おうとしたはずだ。でも出て来た言葉が『許可』から『懇願』
に変わってしまったのは、きっとそれが本音だからに違いない。
センターは長い指を探るように使いながら、手のひらで丸く円を描くよう何度も撫でる。
未知の感覚が広がっていく。
痺れが広がり、ツンと締め付けられようで、尾てい骨から背筋へのゾクゾクした感覚が止ま
らない。時々ピクンと先が熱くなる。
自分で素肌の胸を触ったって、こんな感覚得られないのは分っている。
私の、お前の手だからだ。制服がもどかしい。
「んっ……はっん…」
思わず息の下から声が漏れ出てしまう。お前の息づかいも激しくなり、お互いの息が耳
に絡みついて、首筋をぞくりとさせる。
「好きだ…」
甘やかにかすれたお前の声に、頭を振って応える。
優しかったセンターの手にキュッと力が籠もった。
視線を合わせるとお前の艶やかな黒い瞳に、自分の蕩けた顔が映っている。お前も私の目の
中に、今の自らの欲望の在処を見つけているのだろうか?
「ネズミ、これから私の家に来ないか?」
「ん…」
頷く私を、お前は口角がきゅっと上がった見惚れる程のいい顔で見つめ返してくれた。
今更迷いは無い。私は、その言葉を待っていたのだから。
まだ霧のかかった頭の中で、センターが言った「お前を自分のものにしたい好き」という言
葉を思い返していた。
それは、お互い湧き上がる愛しさを伝え合い、こんな震えるような感覚を与え合うものなの
だろうか。
それとももっと深い何かがあるのだろうか?
この先に進んだらどこへ行くのか、私たちはどうなるのか?何かが変わるのだろうか?
私は知らない。きっとお前も知らないはず。
だけど怖れなど些細なモノと吹き飛ぶほどに、目の前の扉を開きたいのだ。
ただもっとお前を知りたい、お前を内側に感じたいから。
〜つづく〜
乙です!
2人の微妙な距離感、緊張感が素晴らしいです。
読みながらこっちまでドキドキしてしまいました。
グダグダでへたれなセンターの中編で、結局エロまで行きませんでした すみません
続きはもうやるしかない所まで来てるので、後編ではいくとは思うのですが。。
読んでくださった方感謝です
>>715 さっそくのご感想ありがとうございます
ハァハァ( ´Д`*)やばい続きが楽しみ過ぎる
制服が邪魔をする〜
早く続きを読みたいの〜
うおおお!!!久々ですな!!続き待ってますよ!
まだうぶな2人がいいね
求められて戸惑うセンターが可愛すぎる
720 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/09(水) 23:51:21.88 ID:FED4zF6C
センターって、100人切りと勝手に思ってた…
>>720 その設定もいいよねw
センターは性の知識がなさそうと言う人も居れば、センターは絶倫変態ぽいという人もいた。
因みに自分は、最初にマジすか2を見た時は、ネズミは元々ノーマルで、センターがネズミを好いてるだけだと思ってた。
きっとエッチの時も戸惑いながらセンターにされるがままだろうなと思ってたら、
ここのSSとか二次創作を見たりしてると、積極的に誘うネズミいいなあと・・・
722 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/10(木) 00:57:43.78 ID:H5PrCRPu
ボコった数と同じだけの経験があるセンターが、ネズミと出逢い、マジすか的な愛を知る(>ω<)
自分は
センターはネズミだけが大好き過ぎて
ネズミはセンターしか好きじゃない
っていうイメージだな
元々はどちらもイロコイには興味なさそう
常々ケンカと悪巧みしかしてないって感じ?w
(*`ω´)センター、仕込んでやんよ
サドさんはリアル過ぎてwww
トリゴヤさんの店に行ってサドさんに仕込まれるのかw
(бвб)見えた!(性的な意味で)
728 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/11(金) 00:22:01.57 ID:xH7hgGQ6
初めて投下です。
エロくないです。
私はショーツ1枚でベットに寝ている。
上には、シャツがはだけたセンター。
受け入れる準備はできている。
初めての行為の前に、ショーツの中はそれ迄の
責めで既に溢れている。
センターは自分でシャツを脱いで、ブラを外し
私のショーツをゆっくりはがした。
中指を自分で舐め、私の溢れる箇所を優しく可愛いがる。
「痛かったら言って」
少し心配そうに、でも嬉しそうに。
初めて人を迎い入れた瞬間。
経験した事の無い痛み。
苦痛で顔が歪み、思わず
「痛い」と言ってしまった。
「止める?」
そんな気ないくせに。
「大丈夫、続けて」
ここまできて止めれない。
「少し我慢して。最初だけだから」
優しくセンターは呟く。
何でそんな事知ってる?
多少の疑問も痛みで消える。
皆こんな痛みを経験するのか。
センターの背中にしがみつきながらそんな事を考えた。
中に入ったセンターは、何度も私の名を呼び、
私も呼び返す。
痛みと共に絶頂を迎える。
妙な感覚。
私は鳴き声で
「初めてってこんなもの?」
「人それぞれ違うもんだろ」
また、少しの疑問。
ショーツの紅い跡を見て、センターは優しくキスしてくれた。
これで本当に恋人になれたかな?
以上です。
次回まで修行します。
文章とは難しい!!
指で処女奪ってしまうセンターさんの手最強
センターとネズミの手を重ねてる画像見て、センターがネズミを攻めるのは楽勝だけど、
ネズミの指でセンターを攻めるのは難しいと思ったw
指がちっちゃくて折れそうでかなりもどかしい事になりそう
730 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/11(金) 01:49:57.14 ID:xH7hgGQ6
あ、最後。
ショーツでなくシーツでした(>_<)
>>723 自分も近いイメージですねえ
いろんな人がいていいと思うけど、こういう話題は秘密スレらしくて興味ぶかかったw
センターは涼しい顔してエロい事考えてそうだと思った。
ネズミを見つめるあの目が爽やかとは言い難い
733 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/11(金) 14:48:40.56 ID:/sScZLsA
綺麗な描写ではありません
子供の様な行為
その1
土曜の夕刻
街は冬支度の人で溢れている
まだ先のクリスマスイルミネーションの準備もできたみたい
私達はその喧騒を逃れるように、ホテルの部屋で
灯りも点けず抱きしめあっている
いつものように、センターは私の身体を求め、私もあと少しで
絶頂に向かう所で動くきを止められた
「ん?どうたの?」
「後ろ向いて」
意味がわからなくて、言われるまま
脚を立てられ四つん這いの格好にされた
734 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/11(金) 15:11:44.68 ID:+/7I8zb3
子供の様な行為
その2
何をされるのかおおよその事はわかる
でも、初めてだから不安だ
センターは私に覆い被さり、何も云わず指を中に入れる
いつもと違う感覚
言葉とおり、<責められている>
センターはいつにもまして興奮しているのが
背中ごしにわかる
虐めるのが好きだなぁ
「どう?ネズミ?」
「あ、ンン〜」
声にならない鳴き声
「イケそう?」
「ン、ンンンまだ、」
この行為は<イク>前の準備段階だな
センターの息を感じながら、そんな事を思った
身体全体を責められている
その快楽を楽しむ行為
次に脚をはらわれ、うつ伏せの状態で更に責められる
「アアン〜センター、」
快楽と苦痛に顔と声が歪む
735 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/11(金) 19:47:58.39 ID:tdo8ZJlY
「戯れ」だけ書いている自分に吐き気がしてきました。
継続投下しても良いでしょうか?
因みに、最後は数行センターの過去があります。
数行です。
皆さんどうですか?
>>735 随分間があいたと思ったら迷ってたのかいw
好きにしていいよ。
あと、このスレに書き込む時はsageた方がいい
737 :
sage:2011/11/11(金) 20:47:54.69 ID:m81Gd4qo
a
ごめん、変な間違いしてまった・・・・・・・
>>735 ぜひ投下してください
内容的にあまりにもグロい とかだと
もしかしたらちょっと引いてしまうかもしれないけど、、
どう感じるかは人それぞれですし
投下していただかないことには わかりませんから
お任せしますよ
でも喘ぎ声にイライラするw
(*`ω´)過ちを気にやむ事はない。
ただ認めて、次への糧にすればいい。
それが大人の特権だ。
742 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/11(金) 22:27:43.47 ID:DX0rI1JR
大好きだ エロが大好きだ
僕は全力でセンネズ
大好きだ エロが大好きだ
声の限りセンネズ
大好きだ エロが大好きだ
センネズしたくなるよ
しまっておけない大声センネズモード〜
744 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/11(金) 23:43:54.13 ID:KXyuHVbD
鳴き声描写省きます
子供の様な行為3
センターは指を中に入れたまま、私をひっくり返し
いつもの体制に戻した
ニヤリと笑い、私の上半身を起こし
向かい合った形にした
器用に自身を移動させ、私をセンターに股がらせる
「??」
センターは仰向け
私はまた意味がわからなくて目を見開いた
映像では観た事があるな と、客観的に思ったんだ
「自分で動いてみて」
「!?どうやって?」
「私は動かないから、ネズミが自分で気持ち良くなるように感じながら動けばいい」
センターは意地悪気に笑った
あ、その顔好き
一瞬別の感情が出たけど、恐々腰を動かしてみる
今まではセンター任せだったから
少し怖い
暫くすると意外と簡単に自分のポイントがわかった
自分でも驚く程腰を動かし、少しのけ反りながら感覚を研ぎ澄ます
初めての感覚に我慢できず
「もう駄目、イッテいい?」
「自分で決めなきゃ」
センターの言葉が終わる前に絶頂
また、好きな笑顔が目に入った
指を入れたまま、センターの胸に倒れた
恥ずかしくて目が合わせられない
センターは左手で優しく髪をなででくれる
「いい子だね。次はどんなのがいい?」
もう次の事?今度は何をさせるの?
そんな事より終わった後は愛してるとか言ってくれよな
いいねぇ
指で騎乗位ってこのスレではよく見るけど
初めて存在を知った
まあ確かに自分で動かさせてみたくなるよね
ご無沙汰してます。
>>581です
未熟なへっぽこ作に温かいご感想ありがとうございました
潜ってひたすら書いてました
色々考えたのですが 技術も才能も全く追いつかないので
しばらく職人ではなく「へっぽこ見習い」として書かせて頂いて
神職人様がお忙しい時や創作の合間に 保守代わりに投下させて頂こうと思います
色々未熟ですが お目こぼし頂けると幸いです
それからリクエストについてですが
まだ自分の思い付き以外の所から創作するのは当分無理ですし
かえって邪魔になりかねないので
リクエストは神職人様方にお任せして自分は我が道を暴走させて頂くつもりです
え〜2作目は
前作アップ後に すぐに取り掛かったものの いつまで経っても途中の一部が出て来ず
途方にくれて過ごし 3日(木)にようやく書き上がったという…
しかし、前作より更に更に長く長〜くなり、現在短くするために削り作業中です…
もう少々お待ち下さい
あの非常識な長さが、もうちょっと常識的な長さになったらアップします
相変わらずの無能ぶりに泣きつつ書いてます
神職人様が「イケメソ センター」を数々書いて下さっているので それからヒントを頂き
自分は「かなり情けない、弱気なセンター」を書いてみました
自分に自信が持てないセンター
へっぽこ見習いが書く ヘタレ気味のセンターさんです
削るのに…どれくらいかかるかちょっと分からないのですが
多分 一週間以内にはいけるはず…
>>746 弱気なセンターもそそります!
お待ちしてます!
良い娘を演じるために、父親のパーティーに散々付き合わされる日々
気付けば一週間ぶりの学校になったな。
あいつと逢うのも一週間ぶりということか。
一週間、何度も携帯を見つめては、あいつが逢いたいと泣きついてくるのを待っていた。
なのにあいつは一向に連絡してこない。
まぁ、いいさ。逢ったら泣きついてくるに決まっている。
その時は皮肉の1つでも言ってやろう…
長い廊下の先の階段の下に、あいつを見つけた。
胸が高鳴るのを感じた。
「セ…セン………!!
その時、彼女は階段の上にいる誰かに微笑んだ。
…センター今笑った?
あたしに気付かないセンターは階段を上がろうとしていた。
何故か言い様のない不安と苦しさで胸がぎゅうっと締め付けられた。
センターが微笑む先にあるのは自分だけだと思っていた。
優しいセンターを知っているのはあたしだけだと思っていた
センターが誰かに微笑んだだけで、心がえぐられるように痛んだ。
センター…お前は、この一週間、あたしが居なくても平気だったの?
お前は…寂しくなかったのか…
涙が頬をつたう。
逢いたかったのは、あたし。この一週間、何度も逢いたいと携帯を手にとったのもあたしだ…
階段を登っていくセンターが、遠く遠く離れていってしまう…
センター…いかないで…
なのに階段の上に誰がいるのか確認するのが怖くて一歩も動けない…
どれだけ立ち尽くしていたのだろう。ふらふらと、あたしは屋上に向かった。
センターの背中が見えた。ベンチに腰かけ本を読んでいる。
どくん。どくん。心臓の音が大きくなっていく。
「ネズミ!!」
振り向いて驚くセンターはもう一度あたしの名を呼んだ。
「ネズミ!!久しぶり!!」 笑顔で走ってくる。
さっきまで違う誰かに微笑んでいたくせに…あたしのことなんて…
「どうした?ネズミ」
「お前は…あたしが居なくても笑うんだな」
「…何を言っている…?」
とぼけやがって。お前なんて…お前なんて…
また涙が溢れた。なんであたしはこんなにも苦しいのだろうか。こんなにもセンターが好きなのだ。他の誰にも渡したくない。
センターを抱き締めた。 心配そうに見つめるセンターをきつくきつく抱きしめた。
「どうした?ネズミ」
「センター…あたしに逢いたかった?」
「当たり前だ、連絡したかったがネズミの親父さんのこともあるし我慢していた」
「本当に?」
「あぁ。さっきもここに上がってくる時、お前のこと思い出して、もうすぐ逢えるのかと思わず一人で笑ってしまった」
きつくセンターに抱きしめられ、なんて私は早とちりなんだろうと笑った。
「泣いたり笑ったり忙しいやつだ」
「センター、キスして」
センターの手がそっとあたしの髪を撫でた。一週間ぶりのセンターの唇は温かい。
「逢いたかったよ…ネズミ」息をする為に離れた唇から甘い言葉が漏れる。
「センター…」
何度も何度も名前を呼んで、あたしたちは優しく激しいキスをした。
センターを失うのがこんなにも怖いことなのかと改めて気づいた一週間ぶりのキスだった
センターw
一人で笑ってたんかいww
「たまには蕩けるチョコレートのように」
冬の寒さが身に染み始める11月。
空の青さはどこか寂しげに色づいて雲の切れ間を染めていた。
教室は名前の知らないクラスメイトの笑い声に包まれて、中年の教師は投げ付けられる砲弾を避けながら必死に板書をしていた。
"化学"
そう表紙に記された高等学校の教育課程で定められた教科書が教師の頭に命中した。
「ビンゴー!!」
射撃手達は攻撃の成功に両手を叩いて歓喜している。私は一度だけ奴等を睨んだ。
一人、二人、私と目が合うなり大きく開けた口をつぐむ。それに気付かない者の足を隣の奴がバツが悪そうに蹴った。
私は前に向き直り、銅と濃硫酸の反応式をノートに写した。
教師は驚いて呆然と私を見ている。
「早く続き書けよ」
男は情けない顔で頷いてまた板書を続けた。読書にしても、勉強にしても、静かな方が私は好きだ。
暫くすると背後から聞き慣れたブーツの音がした。私は振り返る。
「あらあら、随分お耳がよろしくって」
真っ赤なパーカーのネズミがわざとらしくそう言った。
「遅かったじゃないか」
「今日はいろいろと買い出しに言ってたもんで」
ポケットに手を入れたまま小さくジャンプをすると、背中のリュックが重そうに揺れた。知らない奴の荷物を蹴散らして、私の隣の席に座った。
「こんな低レベルな無機化学、赤ん坊でも出来るんじゃないのか」
「そういうこと言うな。勉強はしておかないといけないだろ」
「センターってさ、変なとこ真面目だよな」
「そんなことない。お前も勉強は嫌いじゃないだろ?数学とか」
「もう数学飽きた。お勉強はお勉強でも、生活に応用出来ないとねえ」
「例えば?」
「例えば…」
ネズミは立ち上がり、私の机を押し退けて膝に座る。首に手を回して首を傾げて笑った。長めのスカートを捲し上げて直に伝わる彼女は熱かった。
「こういうのとかね」
アイシャドウで光る瞼を動かして小声で囁く恋人。細い指は私の唇をなぞって中に入ろうとする。
鏡の前で愛撫されるのを嫌がるくせに、人前で私を攻めるのは好きなネズミだ。
先程のやかましい集団のバカ騒ぎが悲鳴に変わるのが聞こえた。
「ネズミ」
私は小悪魔の手を掴んで下ろした。
「今はダメだ」
「なんで?」
「授業中だから」
「ケチ」
ネズミは熱っぽい目を引っ込めていつもの冷たい黒に戻る。私は黒板に新しく書かれた化学式を見ている振りをして、熱い期待を寄せる彼女の視線を無視した。
私が応えないのを分かっていてわざと教室で誘う彼女の小悪魔っぷりは、日々形を変えて進化していく。
私が愛せば愛す程、彼女の期待は比例して増していくのは素直に喜ぶべきことであろうが、実際は因果関係が入れ替わっているのかもしれないとも思う。
小さな悪魔に踊らされて狂ったように抱き合った夜もあった。
ホテルでダラダラと過ごす休日は、変に私を大人びさせる。
鳴り響くチャイムが授業の終わりと、二人の時間の始まりを告げた。
「ネズミ、行こう」
私は彼女に手を差し出す。ネズミは不機嫌そうに頬を膨らませ足を組んで動かない。
私はそんな彼女の耳元で魔法の言葉を呟いた。
「そんな焦らされたら抑えが効かないかもしれないよ」
白い肌が薄い桃色に染まる。私が伝えたい思いは、彼女が求めている言葉。今度は手を握って二人で教室を出た。
-------------------------
秘密の部屋はカーテンを閉めたままで、薄暗く、それなのに甘い香りが漂っていた。
「なんだこれ」
中央の机に置かれていたのはお菓子の山。
「パーティーでもするのか?」
「だめ?したくないの?」
ネズミはチョコレートでコーティングされたお菓子に手を伸ばす。赤い舌はクルクルと甘い部分を舐め取った。
「私は…したいよ?」
寄せられた期待に胸が踊る。可愛らしい唇には甘い印が付いていた。
いつからか部屋に入るなり、彼女は更に女らしく、ネズミなのに猫なで声を出すようになった。
「いやらしいネズミさんだな」
「大好きでしょ?こんな私」
「ああ、大好きだ」
会話が続いたのはそこまでで、息を吐く間もなく二人の舌は甘く激しく絡み合った。
覚えているのはあの日のネズミは白い下着だったことと、秘密兵器のチョコレートソースが大活躍したことだった。
重そうなリュックから突如現れた新しいお遊び道具の効果は抜群だった。
真っ白なフワフワのレースで包まれた控え目な胸に垂らした甘い液体は、彼女の味と混ざって私を狂わせる。
ピンクがかった蕾に同じくらい柔らかなマシュマロを押し付けて擦った。
「こんなのも好きなのか?」
ネズミは小さな体を震わせて、いやいや、と身を捩らせ私の好きな声で鳴いた。
いつもは疎かにしがちな腰回りも、こいつのお陰で全て愛し尽くすことが出来た。
女らしい腰付きに、出来るだけ多く私だけの印を残して下る。
「ねえ、はやく」
「何が?」
「イジワルしないでよ」
「お前は焦らされるのが好きだろ」
私はチョコレートソースで太股から彼女の入口をデコレーションした。
「ベトベトだな、ばっちい」
ネズミは求めておきながら、私にそう言われて顔を恥ずかしそうに隠した。
喉は過度な糖分に水分を欲していたが、神経はその甘さにヤられて舌の動きを早めていく。
膝の内側から舌を滑らせて上っていく途中、どれだけ感じてくれてるかを確かめたくて見上げた彼女の瞳は潤んでいた。
私は目で了解して、いつもより過激な下着の紐をほどいてやった。
可哀想な位にぷっくりと膨らんだ芽が彼女の呼吸に合わせて花を咲かせようとしている。
まだまだ使えそうな舌の先を中に少し埋めた。ネズミは淫らな息を漏らすのと同時に私の手を掴んだ。彼女に聞こえるように秘壺で水音を奏でると、入口がヒクヒクともどかしげに疼いた。
「ネズミ、教えてくれ」
最早息でしか答えられないネズミに問いかけた。
「舐めても舐めても、溢れ出してくるのはなんでかな」
チョコレートソースよりも甘い、愛する人の快楽の証に舌が痺れる。
「そんなの、知らないっ…」
「素直に言わなきゃもうやめちゃおうかな」
私の指を、舌を渇望する柔らかな身体に、心に私の印をつけたがるのは、私のものだと分からせたいから。それは他の誰でもなく私自身に対してであった。
こんなにもネズミは私を求めてくれること、知っていてもいつも不安が付きまとう。
気まぐれなお嬢様だから、黒板に夢中になって殴り書きした数式に飽きたように、いつか私にも飽きてしまうのか。
そんな私らしくない不安は、赤い印で塗り潰すしかなかった。
「…おねがい」
余裕がない自分は嫌いだった。いつでも強くありたかった。彼女の前でも、小さな彼女の手のひらを返してやる位の強さが欲しかった。悔しいくらいに彼女を愛していたから。
しかしそれは、きっと彼女も同じなのだろう。
「入れて、センター」
弱さを見せまいとしてきた少女は今、頬を赤らめて恋人の手を掴んで求めている。
恥ずかしい言葉を赤い唇が言う。
彼女が素直になるならば、私も素直にならなければいけないのだ。
「わかった」
次のステップを待っていたのは私の指の方だった。
既に熟した内壁を爪で優しくなぞるとネズミは悲鳴に近い声で喘ぐ。どんな気分かと聞くと、
「好き、もうどうしよう」
なんて言われたらもう抑えられない。
一番奥まで届いた第一関節を曲げて、以前発掘した彼女のお気に入りを攻めた。
蕩ける水が一段と溢れ出し真ん中に力が集まってくるのを感じる。
「大丈夫、イッていいよ」
使っていない方の指は彼女の指と絡まり熱を共有していた。
動悸が伝わるのではないかと思う程、微かに自ら腰を揺らして喘ぐ彼女の姿に私の心臓はうるさくて仕方がなかった。
「好きなの、大好きなの」
苦しそうに涙を流しながら何度も言ってくれた愛の言葉。こんなに幸せなのに苦しくて、でもこの苦しみも私たちの一部なのだと強く思う。
私の指は彼女の望み通り、二つになって制御不能になった。
「私も、お前が好きだ」
頷くネズミの唇を唇で塞いだ。
私には、空気に溶けていく彼女の吐息さえ愛しい。
終わり
す、すごいよ〜〜〜〜。:゚(。ノω\。)゚・。(感激)
なんて言ったらいいんだろ。一つ一つに愛がいっぱい詰まってて切なくなります。
いつも本当にありがとうございます
エロ神\(^o^)/キター!
授業中誘ってくるなんて、なんという小悪魔・・・
しかもお菓子を使ってとか・・もう辛抱たまらん
2作とも綺麗だ・・・
チョコレートプレイ悶絶しました
マシュマロで…とかもう(//∀//)
「好きなの、大好きなの」?のとこも
ネズミのセンターを好き過ぎて苦しい気持ちが
すごく伝わってきてもう読んでてたまらなかったです
とにかくホント素晴らし過ぎます
すみません
上の?は文字化けですorz
自分だったら「したいよ?」あたりで制御不能w
攻めてるのに、センター自身が甘い快楽に溺れていく感じがとても良いですね!
クリスマスには生クリームプレイを期待してしまっていいですか(^人^)
そういえば今年はセンネズにとって初めてのクリスマスになるのか…! (; ・`д・´)
>>757 センターのネズミへの不安と愛が絡まって
センターとネズミの行為と恋情がお互いを高めあっているところが
とても素敵に切なく描かれて、読んでてずっとドキドキしっぱなしでした。
>>753です
沢山のご感想ありがとうございました。
ここの所忙しくて、リクエストにもお答えできず申し訳ないです。
できる限り時間を見つけて投下させて頂きたいと思います。
>>767 貴方の作品がまた読めるという期待だけで毎日の生きる活力が増します!
>>714です
後編を書き始めたのですが、全然進んでません
エロ部分と他が上手くかみ合わなくて、迷って止まってます
で、これも自分にとって初エロだからダメなのかもと思い
とにかく練習というか、まあ吹っ切るためにもと、習作として試行錯誤しつつ一本書いてみてます
設定から考えると難易度が上がるので
以前、自分が屋上スレに投下した作品の続き(…ある意味蛇足のような)として
エロシーンがメインです
それは前屋上スレ8の、先月半ばくらいに投下した
「秋の夜長」という甘めな話です
見てくださった方もいるでしょうか
ログ速とかで見れるとは思うのですが
前に置いた方が流れとがわかりやすので、再投下+新作
としようかと思うのですが、許容していただけるでしょうか?
夕方以降に投下する予定です
よろしくお願いします
え、秋の夜長はあなたの作品だったのか
自分のメモ帳に保存してあるぜー
また最初から投下していただいてもいいぜー(-∀-`)
>>770 前編&中編まででも、じゅうぶんエロティックでしたよ〜
会話の絡み具合の妙というか…ド、ドキがムネムネしたぉ(*´д`*)
続きは気長に待ってるけど、無理せずにご自身のペースで書いて下さいね!
「秋の夜長」、甘〜いお話でしたよね。
エロ展開が読めるとは…!楽しみでス
(*`ω´)センターに現在仕込んでる技は・・・
「踏み絵みたいなムチャ振り」だ
いや
サドさんが言うとリアルに聞こえるからアカン
>>770です
再投下です。有難うございました
※微妙に語句が屋上スレに投下したときと変わってるかもしれません。
投下の最中に見直して、手直しすることもあるので。
既に読まれてた方、感謝です。そしてホントに長々とすみません。
「秋の夜長」
出来るだけさりげなく、その言葉に口にした。
「センター、明日は土曜だ。夕方からにでもうちに来ないか?・・・もしお前が良かったら
の話だが」
「え、あ、もちろん構わないが…」
顔を赤らめているセンター。こんな風に誘ったことはなかったからな。
何を考えているか手に取るようにわかるぞ、恥ずかしい。
「期待を裏切ったような気がするが、私の家で一緒に音楽を聴かないかと誘ってるんだ」
「音楽を?ネズミのうちで?」
「ああ」
「クラシックだよな」
「まあそうだな」
センターはしばらく神妙な顔つきで私の顔を見入った後、口角の綺麗に上がった極上の笑顔
で答えた。
「『喜んで』だ。ネズミ」
翌日の夕刻、センターは約束の5分前にネズミの自宅のベルを鳴らした。
秋の日は暮れるのが早い。日はすっかり落ち、玄関を照らす明かりが温かい色をしている。
白い月が姿を見せ、広すぎる庭からは虫の音が鳴り響いてくる。
「初めてじゃないんだ。遠慮しないで入って来てよ、センター」
「おじゃましま〜す。やっぱ、相変わらずネズミの家はでかいな。あ、これ大したもんじゃ
ないけど一応手土産っていうか…」
「ったく、そんな気を遣うなって」
手渡された紙袋をのぞくと、リボンでラッピングされたクッキーが見えた。底を触るとまだ
ほのかに温かい。
「もしかして・・・・これ、センターの手作り?」
「…ああ、まあ一応。買った物を持って行くより良いかと思って」
「・・・・」
「なんで黙ってるんだ?味はまあまあだとは思うんだけど」
「いや、お前って多芸多才だなぁと改めて思ったんだ」
センターは拳を握って闘うその手でクッキーを焼く。そしてその手は私に触れ私を癒し、私
を愛する手でもあるのだ。
足下灯だけが照らす、静かでほの暗い廊下を応接室まで案内する。
「本当に誰もいないんだな」
「ああ、通いの手伝いは5時で終わりだし、住み込みの人は離れだ。他は誰もいないし帰っ
てくることはない。だから気兼ねはいらない」
淡々と話したつもりなのにセンターは黙ってしまった。こんな広い家に一人で寂しいだろう
なんて、今更な事実誤認なんて絶対にして欲しくないのだが。
「…ネズミはやっぱりかわいいな」
「は?」
「うん、学校での制服でフード姿のネズミもすごく好きだけど、そういう普通の女の子みた
いな格好もやっぱり可愛いな」
今の私の格好は確かに普通の女の子の普段着のようなものだ。ベージュに紺の小花模様の入
ったラフな膝丈ワンピにブルーの綿ニットのカーディガン。パーカーもグローブも無いし、
足さえ素足にスリッパだ。
最初に制服以外でセンターと会ったときは、思った以上に緊張して、恥ずかしくて仕方なか
った。なんだか裸で会うような気分だった。それから考えるとこんな格好で普通にいられる
なんて、私たちもちゃんとお互いの距離が近づいて、ちゃんと二人で道を歩んできたんだと
感じられる。
「センターの服もよく似合って、私はとても良いと思うけど」
センターはジーンズにモスグリーンのジャケット。内側は黒のタンクトップにラフな白い英
字の入ったTシャツを重ねている。
「そうか?ネズミにそう言ってもらえるのは嬉しいけど、わりと普段着なんだ」
「私もごく普通のホームウェアってヤツだ」
なんだか二人しておかしくて笑い合った声が、静かな部屋に響き渡った。
広いダイニングで通いのお手伝いさんの作っておいた夕食を二人で食べた後、紅茶セットを
持ってソファのあるリビングへ移った。銀のお盆にはセンターが作って来てくれたクッキー
も乗っている。
「うっ、お腹いっぱいだぁ。クッキー入るかな?」
「センターは調子に乗って食べ過ぎ」
「ネズミは食べなさすぎ」
「違う。センターのクッキーが食べたかったから少なめにしたんだ」
これは本当のこと。センターお手製のクッキーは夕食と比較にならない価値がある。
お盆を運んだのが私だったので、お茶を入れるのはセンターの係になった。手慣れた様子で
ポットを掲げてカップに琥珀の液体を注ぐ。立ち上る湯気がソフトフォーカスの写真のよう
にセンターを柔らかく彩っている。
「これってすごい高そうだよな。割ったらどうしようって焦るよ」
「カップは3万、ポットは10万程度だ。割りたければ好きにしろ。弁償は分割払いでかま
わないから」
「ネズミ、ちょっとひどいぞ」
「そうか?」
センターの入れたお茶が、ふわりと目の前に差し出された。
「で?」
「なに?」
「今晩は『ネズミとクラシックを楽しむ夕べ』なんだろ?どういう趣向なんだ?」
「ああ・・・もらったんだ」
「何を」
「このまえ久しぶりにオヤジに会った時にな、思いついて口に出してみたらあっさりくれたんだ」
口をつけそびれたカップをソーサーに乗せ直してお盆に戻すと、センターに持つように指示し、
半地下のある部屋へと導いた。
長い間主を無くし、誰も立ち入らなくなった部屋へだ。
「これは…すごいな。こんな大きいの見たことないし、なんか高そうなだけど」
「まあな、個人用としてはハイエンドらしいからな。別に大したマニアではないらしかった
けどスピーカーはタンノイだとか、CDプレーヤーとアンプはリンだマークレビンソンだと
か、スピーカーケーブルの素材は何がいいとか、よく知らんが多少はこだわってたらしい。
だが、こんなくそでかいピーカーや大げさなオーディオセットなんて、もう時代遅れだも良
いところだ」
「そうなのか?」
「今は小さなプレーヤーで良い音が聴けるんだ。実際CDから直接聴くことも少ないし」
「なるほど。そう言われてみればそうだけど、さみしいな」
ここはオヤジがこの家を建てるときに造ったオーディオルーム。音響の専門家に頼んで造っ
たらしい。そして目の前にあるのは古くて馬鹿でかいオーディオセットだ。両脇にそびえる
ウッドのスピーカーなんて高さが1メートルは優に超えている。
壁には埃をかぶったレコードの入った古い棚1つと、CDがぎっしり詰まった大きな棚2つ
が並んでいる。
「昔は、この部屋は勝手に入ると怒られる部屋だったんだ。でもいつだったか…そうだな、
もう10年以上前になるのか。あるとき何故か、オヤジがこのステレオでバッハを聴かせて
くれたんだ」
センターは下から覗き込むように、私の一人語りに耳を傾けてくれる。
「ああ…そういえば、あのころはオヤジをこの家で結構見かけていたな。ま、そういうオヤ
ジの気まぐれが数回あったかな?
けど、いつしかオヤジはこの部屋に興味を失って、関心はただ犯罪まがいの金儲けと権力争い。
そして気がつけば家にもほとんど帰ってこなくなった」
ときどき、私の話を聞いているセンターは、まるで世界で一番優し賢い従順な大型犬のような
目をしているなあと感じる事がある。
「で、このまえ久々にオヤジに会ったとき、なんとなく「これはどうするんだ?」と聞いて
みたら「お前の好きにしろ」と言われた・・ってことだ。これで終わり」
センターは私の顔を透明な目で見つめながら黙ったままだった。沈黙が妙に気恥ずかしい。
「…悪い、なんかくだらない話をたくさんしすぎたよ」
「いや、興味深かった。それに…ネズミが自分の事を話してくれる機会はめったにないんだ。
大切にしなくちゃなって思ってる」
「…ありがと」
「じゃあ、せっかくだから何か聴くか?リクエストはあるか?」
「いや、ネズミの方が詳しいんだから任せるよ」
「私も好きな曲を繰り返し聴くタイプだから、そう詳しいわけではないんだよな。まあ手頃
なところで有名な曲ばかりのバッハ中心のバロック作品集でも流すか」
「このプレーヤーって長い間使ってなかったんだろ?大丈夫なのか?」
「私もそれは気になったから一応専門家に見てもらった。動作チェック済みだ」
「さすがにネズミは行き届いてるな」
「センターをわざわざ呼んどいて、鳴りませんでしたじゃ笑えない」
耳に優しいバロックの清廉な音色が室内を満たす。
長椅子は使わず、厚いラグを敷いた床の上に肌触りの良い大きな暖色のクッションをいくつ
も並べて、そこに寝そべるように二人緩やかに座った。
「お茶、冷めちゃったな」
「私が長々話してたし」
「でも意外にいけるぞ。さすがネズミの家の高級な茶葉だ」
「さあ?センターが入れてくれたからにしておいて」
「私でも知ってる曲ばかりだな…好きな感じだ」
「でも眠くなるだろ、センター」
「多少は」
「お前の好きなヘッセはかなりの音楽好きで、バッハがお好みだったらしいぞ」
「ネズミ、お前以前はヘッセは『車輪の下』『デミアン』くらいしか知らないとか言ってな
かったっけ?」
「ま、その頃より多少は、ヘッセという文字が目にとまるようになってきたかもしれない」
「ふふっ」
「笑うなって」
「ねえ、センターの作ってくれたクッキー食べていい?」
「もちろん。ネズミのために作ったんだから」
「・・・・(もぐもぐ)、ってセンターは食べないの?」
「ネズミの感想を聞いてから」
「…甘くてサクサク」
「それから?」
「……とてもおいしい」
「良かった。じゃあ、一枚もらっていいかな?」
「もらうって…」
「これは全部ネズミなんだから」
時間はもう21時近いだろうか。空の月は随分高くまで上っているだろう。
だがここでは外の時間とは切り離されたように、密やかで柔らかな時間が二人に流れていた。
「あのさ、センター、今晩はどうするの?」
「・・・え〜っと、一応泊まるつもりで来たんだけど、ダメかな?」
「それはいいんだけど…着替えとか全然持って来てなかったから、どうなのかなって思って」
「・・・・クッキーのことでいっぱいで忘れてた」
1枚目のCDが終わったので2枚目を入れた。今度はバッハの「無伴奏チェロ組曲」、演奏
はロストロポーヴィチ。
巨大なスピーカーから流れてくる音楽は、音の一つ一つが繊細で重厚で深みがあって澄んで
いる。音色が部屋を満たし、振動が空気を伝わって、鼓膜に皮膚に全身に直に染み渡るように響いてくる。
私は思わず体育座りをして、聞き入ってしまった。
「…さすがにヘッドフォンで聴くのと全然違うな」
「やっぱりそうか」
「当たり前だ」
「・・・お前は、オヤジさんとこれを聴きたかったんじゃないのか?」
・・・頭が一瞬白くなった。センターお前はいきなり何を言うんだ!ひどく嫌な気分。
なんだか少し腹が立った。深いところにさっくりナイフを入れられたような感じもして。
だが、お前がそう考えてしまうのは当然と言えば当然か、そう思われても仕方ない話をして
しまったのだから・・・・。
「それは誤解だ。オヤジは何にも関係ない」
「私は…ここにいて良いんだよな?」
「……センター、そんなこと言わないでくれ」
私はセンターに手を伸ばし、その手に触れた。この晩センターがうちに来てから、初めて意
識的に触れたかもしれない。涙が出そうで目の奥が痛い。頭が痛い。
「私はヘッドフォンで音楽を聴くのが好きだ。そこから流れてくる音楽は、私唯ひとりの世
界だから。だけど、こうしてスピーカーで空気を通して音楽を聴くと、自分が拡散して消え
ていくような…そんな気がして、どうしてだか好きになれなかった…」
「ネズミ…」
「でも、久しぶりにこの音を思い出した時、センターと聴こうとしか思いつかなかった」
センターはふわりと私の身体を抱き寄せると、そのままクッションに倒れ込んだ。
額にキス、こめかみにキス、両頬にキス、口元にキス、目元にキス、まぶたにキス、髪を撫
でながらキスの優しい雨を降らせてきた。
「やっぱりネズミに触れてる時が、一番私は幸せだな」
私はセンターにすり寄って肩口に顔を埋めると、センターは抱く腕に力を込めた。
「・・・ネズミの言ってることが分るとは言い切れないが。私もヘッセは1人で読みたいし
誰にも邪魔されたくないと思ってる。共有なんて出来ないものだと。
だが以前、お前が…屋上で私がしたヘッセの話に応えてくれた時、私は何故かとてつもない
幸せを感じたんだ…」
私はセンターの存在を世界で一番近いところで感じながら、私たちの屋上でかつて、暗闇の
迫る時刻、向かい風にむかって髪をなびかせ立つセンターの姿を思い出していた。
孤独を知っている人だと。
自分の孤独に唯一迫れる人だと。
だからこそ誰より何より、大切で愛おしい人だと。
そっと「お前がいるから、またこの音を聞きたいと思えたんだな」と、センターに聞こえな
いように呟いてみた。
「ネズミ、何か言ったか?」
「ううん、あ、うん…ねえ、センターのクッキー食べさせて?」
「ああ」
センターはひょいと一枚クッキーをつまむと、私の口元に運んでくれた。私はその甘い餌を
まるで与えられたひな鳥のように自らの内に取り込み、最後はセンターの指まで口の奥に入
れて舐め吸った。センターは疼きを隠さない表情を見せ、されるがままになっていた。
「ん…ネズミ」
「センターさっき、唇にキスするの避けたでしょ?」
「自重した」
「なんで?」
「まだ夜は長いし、歯止めがきかなくなるから」
「ふふっ、センターらしくないな。あ、やっぱりちょっと気温下がってきたね」
「そうだな、少しスースーするかな?」
「……ねえ、センターは、私に温めて欲しい?」
「私はお前を温めたい」
秋の夜長、一人だとどこか寂しくて痛い時も、私たちはこうしてお互いのぬくもりと熱を感
じ合い分かち合い、優しい声を遠い音楽のように感じながら、長い夜を過ごすのだ。
〜おわり〜
※実際続編だと思わないで読まれた方が良いような気がしています
正直全然違うテンションで書いたので
「続・秋の夜長 〜夜明け前の二人〜」
「………ネズミ」
……遠くで誰かが私の名を呼んだ。
少し低く響く優しい声。よく知ってるはずの声。たまらなく懐かしい声。
……誰かが私の髪を撫でている。
柔らかく愛おしむように。あまりに心地よくて、まるで夢のようだ。
ああ…私は夢を見てるのか。夢ならどうか覚めないで。
私を撫でていたその手は目尻、頬、口元をなぞり、ふと離れた。
止めないで、行かないで・・・・・!私は思わず手を伸ばした。
空に伸ばした手を捕まえてくれる温かい手。
「…ネズミ、起こしちゃったか?」
ここは私のうち、差し込む月の光だけが薄く照らす半地下のオーディオルーム
そこには、ほんの少し申し訳なさそうに、綺麗な眉根を下げて微笑むセンターがいた。
どうやら二人、音楽を聴いたまま寝てしまったらしい。部屋は随分ひんやりしている。
「センター、今何時くらいか分る?」
「だいたい2時半ってとこかな」
もう真夜中だ。かなりの時間眠ってしまったようだ。
「…もしかして、ずっと起きてたとか……?」
「そんなことはない。まだ起きて15分も経ってないよ」
「そうか、すぐに起こしてくれても良かったんだけど」
「……ネズミを、見てたんだ」
・・・・ああそうか、さっきの幸せな夢は現実だったのか。
気がつけば連奏プレーヤーは止まり、電源ボタンだけが赤く光ってる。
「…センター、今日は一緒に聴いてくれて、ありがと」
改まって礼を言うのも恥ずかしいけど、この部屋の暗さのせいか素直に口に出来た。
センターと共有するものが、また一つ増えたからかもしれない。
「どういたしまして。私もかなり楽しめたよ」
「そう?ならいいけど」
ふと思いついて、センターに何気ない質問をしてみた。ごく普通の質問だ。もしかしたら今
までも訊ねたことはあったに違いない。
「センターはどんな音楽が好き?」
「……そうだな、私は……」
センターが少し言い淀んだその時、ドアの隙間から入ってきた冷気のせいか、くしゅんっと
私に一つくしゃみが出た。
「寒いのか、ネズミ?」
「ん、ちょっとね」
「……温めようか」
センターの声音が変わり、色艶と湿り気を含んだものになった。そして部屋の空気も変わる。
これが分るのは今までの経験だけではない。むしろ本能なんだと思う。
文字通り、身体のどこかで感じるのだから。
「……温めてくれるの?」
「ああ」
「じゃあ…して」
私は両手をセンターに伸ばした。
唇の柔らかさを確かめ合うようなキスをして、ぎゅっと抱きしめ合った後、そのまま厚いラ
グの敷かれた上に横たえられた。
流れるようにセンターがふわりと覆い被さる。
その重みが暖かい。全身で感じるお前の匂いだけで、甘くほどけていく気がする。
背中にまわされたセンターの手が、服の上から器用にブラのホックを外すのに少し驚いた。
初めてかもしれない。
まあ確かに制服姿の時は難しい。ましてリュックを背負ってる時は。
センターは唇と熱い舌を使って、私の耳たぶと首筋をなぞるように愛撫しながら、右手でワ
ンピの上から、外したブラを押し上げ、胸の先端を探り当てる。
揉みしだきながら、指で挟むように刺激する。痛いほどに鋭い快感に思わず声が漏れた。
「あっっ!……ひゃぁ、ん、ん…、センター…」
「ネズミ、痛かった?」
痛くはない、痛くは。「ううん…」と首を振って答える。
ただ、いつもは、感じて止まない先端への刺激は、もっと焦らすように攻めるのに。
すでにピンと膨らんだ先端に、更にセンターの容赦ない刺激が加えられる。
薄い部屋着の上からはっきり形の分るそれを、キュッと摘み、指で押すように撫でる。
感じる場所の狙い撃ちだ。
それだけ頭の奥に火花が散り、腿の内側が甘く焦れて疼いてくる。
高音域の快感に、漏れる声も細く高くなる。
「かわいい…ネズミ、イイ声だ」
センターの喜悦が伝わるくぐもった甘い声。熱くなった息の下から細い目で見上げると、頬
の緩んだお前が見えた。
「……も、もしかして、苛めてる?」
お前はどこか満足げに、首を小さく横に振った。
「どうかな?ただ、ネズミのイイ声が早く聞きたかったんだ」
「早くって…」
「さっきのお前の寝顔、色っぽくてたまらなかったから」
そう言いながら、お前はその指からの刺激のギアを上げて、一段と高めていく。
「やっぱり…お前…苛めてる」
……声はきれぎれに上擦り、もうそれはお前に届く言葉にはならなかった。
全身に粟粒のように広がっていく甘い痺れにもう我慢が出来ず、私はセンターの手を取り、
腰までめくれ上がったワンピの内側に引き入れた。
センターの手が腿から腰を撫でながら、再び、今度は素肌の乳房にたどり着く。
ピンク色に張った先端に、その手が触れた瞬間、甘い快感が全身を走り抜け、下半身に熱が
回り、奥がしっとりと濡れるのを感じた。
「こっちの方がいい?」
さんざん焦らしてそんなこと聞かないで。言わなくたって分ってるくせに。
やっぱり素肌にその手で触れて欲しい。それが気持ち良くて、嬉しいんだから。
綿ニットのウエストのないストンとした家で着るワンピは、着るのも脱ぐのも簡単だ。
そして当然、脱がすのも。
「こんな時は脱がしやすいのも悪くない。ワンピ可愛いけど、もうジャマだな」
センターは両手で私の膨らみと翻弄され続けている先端、そして脇腹を上手に愛撫しながら、
服を器用に捲り上げて脱がせ、薄いラッピングを剥ぐ様に、私を簡単に裸に近づけていく。
残るのは小さな濡れた布一枚のみ。
むき出しになった乳房は、センターの唇と指でたっぷりと蕩かされ、そして夢中になってい
る遊びでもあるかのように、お前によってあちこちに紅い跡がつけられていく。
そして、センターはスルリと腿の付け根から指でなぞり、布の奥の既にぐっしょりと濡れた
場所に手を差し入れた。
さっそく指が、隠れた蕾を探り当ててくれる。
もう私は、最後の布がもどかしく、早く最後の秘密を暴いて欲しい。
思わず強請るように甘い声が出て、焦れた腰を押しつけてしまう。
「ね…ねぇ、センター、ね?」
「脱がせて欲しい?」
ほんの少し意地悪に響くその声に、羞恥心に顔を隠しながらも、ただ頷くことしか出来ない。
センターは「…私もジャマだと思ってたんだ」と告げるともなく甘く呟いて、ようやく最後
の覆いを取り去りながら、快楽を欲しがる蕾への刺激を加速させた。
腰から腿から広がっていく強い快美感に、もうどうにもならない。
熱い息に喉の奥が乾き、中高音の声にならない声が漏れてしょうがない。
「…ネズミ、気持ちいい?」
「もっと…?」
お前のたっぷり色気の含まれたやるせない声での、問いとも言えない問いかけは、私の脳の
奥を蕩かし、快楽とお前の両方の底のない沼に溺れさせてゆく。
「ぅん…あ、は…ん、あっっ…!!」
高まって蓄積された快感が弾けて散り、頭の中が光って一瞬白くなる。
苦しい呼吸の中で力が抜け、私の奥から熱いものがトロリと流れ出たのを感じた。
「…イッちゃったね」
お前は私の熱を帯びた肌を抱きしめ、まるであやすように髪を梳きながら優しく言う。
「…………ん」
「イクときのネズミって、すごく可愛いんだ」
返事の代わりにスリンとセンターに身体を寄せると、蕩けた視線が重なり、キスを一つした。
「さっき、好きな音楽の話をしてたろ?」
「うん…」
そうだったなと、ぼんやりした頭で思い出す。
「……私が想うのはネズミの言葉であり、声なんだ。いつだって耳に残って離れない。お前
のどんな声も私は好きだけど・・・」
センターは大切なことを告げるように耳元で低く囁きながら、私の足と足の間に隠れた、既に
しっとりと濡れた秘密の部屋を探っている。
至れる鍵はお前だけが握っている。
「…入れていい?」
どこかほんの少し躊躇いの色のみえるセンターの声。
最初の頃、私がひどく痛がったことをしっかり覚えているらしい。
もう随分慣れたのに。私は、私の中にお前の指が入ること、嫌じゃないのに。
だってセンター、お前の存在を内側で感じられるんだから。
「…ねえ、お願い。お前も全部脱いでよ。触れたいの」
「ああ」
センターも身体に残っていた衣服を一枚ずつ脱ぎ去り、私と同じ姿になってくれた。
その様子をじっと目で追っていたら、センターは少し照れたように微笑んだ。
いつだってそれを目にする度に湧き上がる、お前の裸の姿を綺麗だと感じる純粋な思い。
……お前は私の身体を褒めてくれるけど、私にはお前の方がずっとずっと素敵だ。
全てがエナジーに満ちて野性的で、それでいてどこもかしこも可愛らしい。
すらりと伸びた長い手足も、締まった腰も、弾力のある綺麗な形の胸も、そして、お前の腹部
に残した傷さえも・・何もかも胸がつぶれるほどに愛おしい。
同じ姿になったお前と、隙間のない程ピッタリと抱きしめ合う。
陶酔感、そしてこれほどの幸せはないと思える歓喜が立ちのぼる。
「・・・やっぱり夢より現実のセンターがいいな」
……だからもっと近くに来て。私の奥までどうかたどり着いて。私を満たして。
私は脚を軽く開いた。
ひとたび軽い絶頂を迎え、じっとりと濡れた奥の部屋に、センターは長い中指をゆっくりと
埋め込んでいく。
たった一本の指なのに、下腹部に重く響くような力強い質感がある。
自分の全身を縦に貫かれるような圧倒的な存在感だ。
荒く息を吐きながら感じる…センターが私の中に確かにいる。
「動かすと、痛い?」
心配そうな声出さないでよ。私はホントに大丈夫なんだから。
「平気。……お前の、好きにしていいから」
センターの中指は、私の最深部の襞をなぞりながら、徐々に力を増してゆく
快感に分類される様々な感覚が、海に寄せる波のように大きく小さく押し寄せ、そして、私
自身がまるで海のように、形が曖昧になり、止めどなくなっていく。
「ネズミ…すごく、溢れてきてる」
お前のそんな呟きや聞こえる水音に感じる恥ずかしさも、押し寄せる感覚と共に高まりな
がら流れ、もっと快感が欲しくなる。
思わず腰を振ったのが合図になり、お前の中指の動きが速くなった。
存在を主張する蕾にも親指で刺激を加えられ、それが絶頂へ向かうスピードに加速度を付け
ていく。
焼き切れそうな程に、熱い。
身体がどこも熱で浮かされたようで、何かが内側から止めようもなく湧き出て流れていく。
「あ…せん…、もう、だめぇっ」
声が抑えられない。自分でも何を口にしているのか分らない。
ただ私に分るのは、ここに確かに感じるお前の存在だけ。
「…セ、センターっ!センタァ!!」
切羽詰まった荒い息の中でお前の名を呼ぶ。お願い、キスして・・・・・・・
世界でたった一人の愛する人の熱い息を唇に感じた瞬間、頭も身体も何もかもが痺れて弾け切
り、エクスタシーという光と闇が訪れた。
絶頂の後、意識が深い海の底から上がってきて、柔らかく浮遊するけだるい時間。
裸で抱き合って、お互いの肌の熱を感じ合うこの時間が好きだ。
センターの肩口に頬をくっつけ、綺麗なウエストラインの滑らかさを楽しみながら、今回で
何度目かになる質問をしてみる。
「ねぇ…センターは、いいの?」
「何が?」
「・・・・・」
今日ははぐらかすつもりなんだろうか?
唇に触れるお前の鎖骨近くをきゅむっと吸い上げ、赤く跡を付けてみる。
「…私はね、何度も言ってきたけど、お前が感じているのを見ているのが感じるんだ」
「そういうもの?」
何度聞いても、今ひとつ分らない。
でもお前の言葉に嘘がないのは分る。心で確かに感じとれる。
お前よって私が感じるのを、お前はその身の内側に感じるということなのか。
私のお前を想う気持ちも、お前はその身体の奥で感じている?
………お前が私の声を忘れ得ない音楽だというのは、きっとそれは私のお前への想いを乗せ
た旋律だからなのだろうか。
真夜中の、深い闇の底のようなこの時間。一人ならば孤独と痛みに苛まれる静寂の時。
私たちは、お互いに向かって流れて止まない想いを感じあいながら
二人で身を寄せて夜明けを待つのだ。
〜おわり〜
正直エロいかどうか、自分では判断が出来ないんです
とりあえず今できるだけやってみたという感じです
長々と本当に申し訳ありませんでした
読んでくださった方、感謝です
丁寧な描写でボリュームがあり、凄い情熱が伝わりました
夜の静寂の中でセンターさんはネズミさんという楽器を弾いてしまったわけですね
素晴らしい!!またぜひ新作ができたら投下してください!
海を思わせる表現が綺麗・・・
次も期待してます!
文章が本当に綺麗で素敵ですね
深夜に読むとさらに浸ってしまいます
センター「ラッパッパ(吹奏楽部)に相応しい活動だ
レッスンは毎日欠かさないようにしないと」
「レッスンの意味間違うてはりますなぁ」
「拡大解釈イクナイ!!」
「敦子おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
(*`ω´)レッスンより調ky・・・いや何でもない・・・
センター「ここんとこ寒いから毎晩あっためてやらないとなw」
ここの職人さんレベル高すぎ
気が早いかもしれないがこのスレも2へ行くかも ぜひ行って欲しい!
全くだよ。うちらは幸運過ぎる。
立ったときはここまで神スレになるとは思わなかった。職人様のおかげや〜
803 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/19(土) 16:22:50.09 ID:hlYt1dbM
雨orz(∵)
このスレに出会えてよかったよ。
新しく出来ましたので投下させて頂きます。
マジすか2前半の設定です。
マジ女VS矢場久根の戦争真っ只中、二人はまだ知り合って間もなく、ネズミはセンターに気を許していません。
読んで頂ければ嬉しいです。
「探していたのはたった一つ」
今日も太陽は東から昇ってこの陳腐な世の中を照らし、西に沈んでいく。
私には、過ぎ行く季節なんかどうだって良かった。
浮かれた奴等が校門を通り抜ける春とか、海だなんだと騒ぐ夏なんてクーラーがお友達の私には鬱陶しいだけ。
地面を覆う落ち葉は私の行く手を阻み、また暖房がフル回転する冬が来る。
このマジすか学園で繰り広げられる低偏差値なヤンキー達の戦争は、私の手によって操られ、最後は私の独り勝ちで幕を下ろす、筈だった。
前田率いる新ラッパッパは、旧ラッパッパと比べレベルは格段に下がったものの、新しい部長のご登場により手堅くなり、シブヤが頭を張ることになった矢場久根も、他校を集めて数だけは揃えている。
外部との接触でラッパッパの戦力が落ちるならこちらとしては好都合。
そう考え、本来の作戦を変更し、私は奴等の下らない争いを高みで見物するつもりだったのだが、厄介な女が現れた。
私を"マブダチ"と呼び、私を"好きだ"と言うカーディガンの女は、私の領域に土足で踏み込み、私の元から離れない。いや、私を離してくれない。
私だけの屋上は勝手に二人の場所にされて、暗闇を好む鼠はその光から逃げた。
「ダチなんて、いらねえよ」
秘密基地は一人きりが良い。鏡に写る私はそう吐き捨てた。
「頼れるのはお前だけだよ」
唯一の親友にそう微笑みかける。窓の外は小雨が降っていた。雨の日の街は人が少なくて好きだ。私は久々に出掛けることに決めた。
ネズミさんのテッペン取り計画、最終幕の始まりの鐘が鳴るのは近い。
長い時間を掛けて並べてきたドミノを、あと一つ倒すだけだ。
私はお気に入りのパーカーに袖を通して立ち上がる。机に置かれた鏡を人差し指で倒した。
「ゲーム、スタート」
小雨はいつの間にか横殴りの雨になり、道路脇には使い物にならなくなったビニール傘があちらこちらに投げ捨てられていた。
使いを呼んで車で迎えに来させる事も出来るが、今日は父が久々に帰って来る日だった。長々と将来について語られることは容易く想像が出来たから、家には帰りたくなかった。
私の足は近くのカフェに向かう。
店内は少し混んでいた。
電車が止まって帰宅の足を奪われたサラリーマンと対照的に、呑気にロールケーキを頬張る女子大生。
私はカフェモカを注文し、運良く空いていた一番奥の席に座る。
「よっこらせっと」
私らしくもなくため息を吐いた。
ここの所、マジ女の周りはガチャガチャと忙しく、落ち着きの無い日々が続いていた。
今のラッパッパにはついていけないと、下級生達は意気がって独立していく始末。
自身を過信しすぎることが破滅に繋がるとも知らない馬鹿共はどうでもいいが、これ見よがしに今が攻める時だろうと士気だったセンターが鬱陶しくて仕方がなかった。
「いつまで待てばいいんだ!ネズミ!」
「まあ落ち着けって、な?最大勢力同士が潰し合い、勝った方をヤる。それが私たちのやり方だ。今はまだその時じゃない」
「それは負け犬のやり方だ。卑怯な真似は好きじゃない」
「じゃあ今のお前が、その拳だけで勝てるのか?前田に」
センターを怒らせる言葉は単純だ。タイマン、テッペン、そして前田。
案の定、センターは怒り、けれど唯一の"マブダチ"の私にその怒りをぶつけられらいもどかしさで唇を噛んでいる。
「自分で分かってるんなら言わせるなよ」
まるでご褒美を取り上げられた子犬のように下を向き、センターは黙ってしまった。
一匹の狼は小さな鼠に操られ、その牙は研ぎ澄ませるだけで血を味わう事を許されない。こうやってどんどん私に堕ちて行けば良いんだ。
するとセンターはいきなり立ち上がり、私の手を握った。
「分かったよネズミ。私は待つ。お前がそう言うなら私は待つよ」
暗闇を突き抜けるように光るその目は私に向き、握られた手は酷く熱かった。
「私はお前を信じてる。だから、お前も私を信じてくれ」
屋上が、落ちていく夕陽のオレンジに染まる。そう言われた私はただただ、その強い眼差しに射ぬかれて頷くしか無かった。
-------------------------
ぬるくなったカフェモカを口にして、そんな数日前の出来事を思い出している自分に気付く。あれはただ私に忠誠を誓っただけだ。それ以下でも、以上でもない。
「ったく、何考えてるんだあいつは…」
少し体が熱く感じたのはきっと店内の暖房のせいだ。再びため息を吐いて、濡れたリュックを開けて手を伸ばすと彼女に貰った「車輪の下」に触れた。
「お前にも読んで欲しいんだ」
いつかの屋上で渡された彼女の愛読書。
表紙の端はボロボロになっていて、血のような染みがいくつか付いていた。
1・2ページめくって目を通して見たが読む気になれず、その時は彼女があんなにこの本に夢中になる理由を理解出来なかった。
思えば私は、センターの事を何も知らない。
どこで生まれてどこで育って、何故ヤンキーになってマジ女に入学することになったのか、何も知らなかった。
私の紙飛行機を拾ったあの日、私たちは似た者同士だと確かに感じた。
暗い暗い海の底、光が届かない位深い海底で、光を求めてもがくのを止めた二人。
だから、こうして手を組んでいる。
けれどセンターは一度だって自分を語ろうとしなかった。だから私は聞こうとも、聞きたいとも思わなかったのだ。
聞いたらきっとセンターは私にも同じ質問をする。誰かに自分の事を話すのは苦手だし、そういう仲を深めるような行為は嫌いだった。
人は誰しも傷付きながら生きている。わざわざその傷をさらけ出すなんて、アホらしくてみっともないだけだと思ってる。
そんな私が、私を慕う人間に興味を持ったのは、こんな土砂降りの雨で冷えた体を小さなカップに温められたからか、彼女に握られた手が恥ずかしいからか、今はまだ分からない。
私はカフェモカをテーブルに置いて、「車輪の下」の1ページを開いた。
その答えを知る心の準備はまだ出来ていなかった。
続く
続きが気になる〜〜〜!!楽しみです〜〜〜!
忠誠・・・いい響きですw 堕とすつもりのくせにどこか堕ちそうなネズミさんが魅力的。。はあ楽しみすぎです////
具合悪くて寝ようと思ってたらエロGOD降臨\(^o^)/
ささくれだった硬い思考のねずずがこのあとどんなふうに落とされるのか楽しみすぎるぅ
素晴らしい!
このスレと投稿して下さる人のお陰で毎日が楽しいですw!
>>806-808 結局、一晩中雨は止まなくて、私はカフェで夜を明かした。24時間営業だったことに初めて感謝した。
3杯のカップとサンドイッチの食べかすを残して店を出た。
昨日の大雨が嘘みたいに空はウザイくらいに晴れ渡り、少し肌寒い朝だった。
マジ女の校庭に出来た水溜まりをけんけんぱで飛び越えて、階段を上がった先に、センターはいつも通りにそこに居た。
「あ、おはよう」
爽やかに振り返る彼女の姿にどこかが痛くなった。スカートから伸びる足はよく見ると長いし、ニーハイ姿のこの女がヤンキーとは、益々信じ難いことだ。
「ネズミ、お前…」
彼女が私に近付く足音に合わせて、私の鼓動も早くなる。
「昨日家に帰ってないのか?」
着替えていない私のパーカーを指差して言う。
「え、ああ。雨で帰れなくて」
「どこに居たんだ?」
「駅前のカフェ」
「なんだよ。言ってくれれば迎えに行ったのに」
「え?」
「私の家、駅から近いんだ」
初めて彼女の口から聞いた彼女のこと。当たり前の様に語るセンターが恥ずかしくて、まともに目を合わせてなんかいられなかった。
「あっそ。一人でカフェで過ごす夜も悪くないぞ。お陰で車輪の…」
「ん?」
「あ、いや、なんでもない」
「車輪の下」を読み切れた、そう言おうとした自分に驚いて口を濁した。長いこと借りていた愛読書は、新しいカバーをつけて私のリュックの中に眠る。
それを渡したらセンターは、どんな顔をするだろう。たまに見せる無邪気な笑顔で笑うのか。その笑顔を見たいようで見たくない。
私はどこか調子が悪い様だ。頭はボーッとして動かないし、今日の潜入先への計画も曖昧なまま。
「センターってさ」
私はポケットの中で自分の手を握った。
「変だよな」
「変?私が?」
「うん。変だ」
「どこが?」
「全部」
センターはきょとんとして私を見ていた。たまに見せる無防備なその目が恥ずかしくて目を逸らす。
「ネズミ、車輪の下読んだか?」
「まだ」
「早く読んでくれよ。私も読みたいんだ」
「貸したんだから返すまで待ってろよ」
「何だよそれ!早く読め!」
「私が言うなら待つんだろ?」
「くっ…仕方ない」
悔しそうな顔に思わず吹き出した。センターはまたきょとんとして、直ぐ様一緒になって笑った。
「ネズミも変だな」
「私が?ふざけんなよ、お前と一緒にすんな」
「マブダチだからな、私たち」
綺麗な顔でセンターは言う。
「その…マブダチってのやめてくれないか」
「何故だ?」
「だっておかしいだろ。お前の言うマブダチは」
「おかしくなんかない。おかしいのはお前の方だ!」
「何でだよ!大体なあ、お前は何でもかんでも言い過ぎなんだ!好きとかどうとか、普通はそんなに言ったりしない!」
「好きなものを好きと言って何が悪いんだ!!」
「だから…そういうのウザ」
別に傷付けるつもりは無かった。ただの弾みで言っただけ。私の中の焦りを隠したかっただけ。
それなのにセンターは涙を流していた。
「なんで泣いてんだよ…」
「泣いてない」
「どう見ても泣いてるだろ」
「私は、」
センターは頬に伝う涙を拭わない。
「言ってくれれば迎えに行ったし家にも泊めた」
「…なんで?」
「お前は私のマブダチで、私はお前が好きだからだ」
私を見詰める度に投げ掛けるその"好き"の意味を、センターは本当には分かっていないだろう。
こんな筈じゃなかった。ただ私に従う駒でありさえすれば良かったんだ。
それなのに、センターの前では私が私でなくなる。認めたくないこの想いでいっぱいになる。
屋上から空を眺める横顔をずっと見ていたいと思ってしまう。私だけのものにしたいと思ってしまう。
「やめてくれよ、そういうの」
やっとの事で振り絞った拒絶の言葉は驚くほど小さく、力が無かった。
「必要以上に人と関わるのは嫌いなんだ。お前だって例外じゃない」
「じゃあなんでここに来るんだ」
顔を上げると、センターは力強く私を見詰めていた。けれどその目には嘲笑や批判の意は一切感じられなくて、むしろ同意を求めているようにさえ見えた。
「嫌なら来なきゃいいだろ」
「んだよ、じゃあいい。もう絶対来ない」
私の心を掻き乱す言葉は聞きたくなかった。正論を突き付けられたのが悔しくて、私はセンターを睨んで振り返る。
すると、背中から強く抱き留められた。
「行かないでくれ」
やっぱりセンターは泣いていて、耳元で呟く彼女の細い声に反応して心臓が痛む。
これは彼女なりの友情の表現で、私は彼女の"マブダチ"。
分かっているのに、いつもみたいに止めろと冷たく言いたいのに、腕を振りほどいて逃げたいのに、予想外な展開に私の口は息をするので精一杯だった。
「お前が好きなんだよ」
私は目を閉じた。嘘偽りで覆い隠した心を一度だけ素直にしてみる。センターに聞きたかった言葉を口にした。
「もし私が居なくなったらどうする?」
「え…?」
「私が誰かに連れて行かれるか、勝手に居なくなったらどうする?」
「探す。お前と犯人を見つけて犯人を殺す」
「殺しちゃあ…だめだろ」
「お前に手を出す奴は許さない」
「じゃあ死んでたら?」
「私も死ぬ」
予想していた通りの言葉が返ってくる。
分かっていてわざと聞く自分に嫌気がさして、冷淡な私がセンターに申し訳なくさえ感じてしまった。
こんがらがった理性と想いの中で、マブダチの腕に抱き締められながら小さく笑う。
「そうか」
「そんな悲しいこと言わないでくれよ」
「分かった、分かったから」
私はセンターの手に触れた。指と指を絡めただけで酷く熱くて、彼女に顔を見られてないことだけが唯一の救いだった。
やっぱり私たちは、マブダチじゃないんだと思った。
続く
うわああああすげええええええw
高 ま っ て ま い り ま し た !
切なすぎます
眩しすぎます
最後の一行でもう、もう…
素敵過ぎます(´;ω;`)
いやー、すごい。
おれはAKBとSKEに少し興味があるくらいで
マジすか学園もちょっとしか見てない状態でここを覗いたんだけど
ここのSSが、いまやもう生きる糧になってますね。
ほんと職人さまに感謝です。
もちろんエロスはあったほうがいいんですけど
文章のせつなさに惹かれる。
センターとネズミっていうキャラを
すごくうまく生かしてるなー、と思う。
良作の予感しかしない・・・!
>>791です
ご感想有難うございました。
今回は練習のつもりで書き始めたとはいえ、ホントきつくて何度も投げそうになりました。。。
好きで書き散らした駄文でも
誰か一人でも読んでくださる人がいるかもと思うから書けるんだと改めて思いました。
>>714の後編ですが、先週から今週末までほぼ時間が取れなくて
早くて来週頭の投下になると。
たいして進んでないのですが、打ちながら、あ、こういう事が書きたかったのか…と改めて思ってる感じです。
回想部分を入れたらちょっと長くなりそうで・・・もう少し分けで投下した方がいいのかな?とも思ってますが。
いつもすみません。なんとか頑張りますので、もうしばらくおつきあい頂ければ嬉しいです。
読んでくださる方、本当に感謝です。
こんばんは へっぽこ見習いです
神職人さんの神作品の投稿が続いている所でへっぽこは投稿を遠慮していたのですが
遠慮しているうちに短くするどころか長くしてしまいそうな地獄に片足突っ込みかけてます…
(3日に書き上がったと言っていたものです)
長い状態であれば、一応完成しているとも言えるのですがなんせ長くて…
実は、結構ばっさり短くしてみたりもしたのですが
全然違う話になってしまい元に戻したりを繰り返し…
もうなんか自分の書いた話を客観視できなくなってワケが分からないという…
なんか悪いループに入ってしまった気がします…
このままではいつまで経っても投下できないので
取り敢えず一部(それでも超長いんですが)投下してみて
反映された物を読んでどうするか考える荒技に出る事にしました
神職人様、途中で申し訳ございません
お邪魔いたします
皆様、暇つぶし代わりにお読みください
自分に自信の持てないネガティブなヘタレセンターさんのお話です
『 注意 』 : かなり長いので 嫌な方は避けて下さい
【 小悪魔な天使 1 】
初めて話をした時、
天使みたいな女のコっていうのは、こういう容姿のヤツを言うんだろうな・・・と思った―――
私は以前、そういった形容を、陳腐とさえ感じていた。
随分と大仰な使い古された表現だと。
だけど、なるほど、そう言わざるを得ない容姿というものは確かに存在するのだと、ネズミに出会って初めて知った。
今でも、その印象は変わってはいない。
親しくなって、笑顔や寝顔を見るようになると尚更そう思う。
その無垢な表情を見ていると、背中に白い羽が見えるような気がする時さえある。
私は小さい頃、こういう女の子になりたかった。
小さくて愛らしくて可憐
そんな、私とはまるで違う、羨ましいような個性を彼女は持っていた―――
でも・・・
そんな、背中に白い羽が生えていそうな私の恋人は、
悪巧みを繰り返し、騒動を巻き起こすのが大好きな、困ったヤツだった。
容姿は天使なのに、頭脳は悪魔的ですらあり、企む事は時に破滅的で地獄の様相すら呈す。
その中を彼女は、ワクワクと高揚した顔でポケットに手を突っ込んでブーツの足で軽やかに歩き回る。
私も、一度ならずはめられた。
事前に察しがついたので丸々騙されたワケではないが、はめようとしたネズミの意思は確かに存在した。
でも、悲しいかな、元々が悪人ではない彼女は、悪に徹しきれず、
私に救いの手を差し伸べてしまう――
そんな、悪ぶっているのに、悪に徹しきれない詰めの甘さがかわいい所だ。
でも、これは内緒
本人に言うと、確実に怒るだろうから
私の天使は、悪魔になりきれない悪魔志望と言ったところだろうか…
【 小悪魔な天使 2 】
ただ、「小悪魔」ではあると、彼女とベッドを共にするようになって分かった。
天使のような容貌と悪魔のような頭脳を駆使し、私を翻弄し思い通りにしようとする。
悪巧みもせず黙っている時や寝顔は天使で、
無垢な表情の向こうに真っ白で大きな翼がゆっくりと優雅に動く様が見えるような時がある。
私を翻弄しようとしている時はまさに小悪魔。
端の尖った小さくて真っ黒な羽をパタパタと忙(せわ)しなく動かしつつ、
先っぽが三角に尖った黒いしっぽをうにうにと動かすのが見える気がする時もある。
そして、私が彼女と一緒に居る時は大方(おおかた)小悪魔の方で、
隣に並んで座りながら、彼女の三角のしっぽの先端でいたずらにつんつん突かれているような気がする。
そういう時は、私を翻弄して楽しんでいる時だ。
ネズミは、「自分に弱い」つまり「ネズミの女としての魅力に弱い」人間を見分ける術(すべ)に長けているのだと思う。
そして、私は「みつけられてしまった側」の人間。
彼女の存在や容姿に魅了され、冷静に対応することができない・・・
そんなタイプの人間を嗅ぎわけるのが巧く、相手に対してどう振る舞えば思い通りにできるのか――
本当に良く分かっている。
どういう風に媚びれば私が断れないのか、どう甘えれば思い通りにできるのか、それを全部。
顔を近づけ、甘い声を作り、上目遣いで微笑む。
必要とあれば、私の手に手を重ね、腕を絡め、膝の上に乗り、首に腕を回し甘える。
彼女の微笑みや甘い声、甘い囁きに一喜一憂し、ホイホイと言う事を聞いてしまう情けない私・・・
思えば、初めての夜も、「抱かせてあげる」とばかりに下賜されたようなものだった―――
彼女の駒が忠勤に励むご褒美として、小悪魔の魅力を振り撒く天使様の肢体をこの腕に抱く事を許された。
そんな尊大な小悪魔に、「別に欲しくない」などと素気無(すげな)く一蹴できれば、どれほどにか痛快だろう。
しかし、そんな事は一度として出来た事はないし、これから先も出来る気が全くしない…
私はただ、小悪魔の媚態に翻弄され、天使の肢体に溺れ続ける――
愚かな…と自分でも思うが、まあ、それが幸せだったりするから始末に負えない・・・
私は、天使の容姿だけでなく、小悪魔な内面の危うさをも含めて、彼女にどうしようもなく惹かれているのだろう。
【 小悪魔な天使 3 】
今日も、私のかわいい小悪魔は、私を利用して次はどんな企みや騒動を実行に移そうかと
楽しげに悪そうな微笑を浮かべワクワクと思案中。
いつもながら、黒い羽がご機嫌にパタパタ動いているのが見える気がする私は疲れているのか・・・
そういう時は、日頃真っ白なネズミの頬は紅潮し、高揚感から瞳はキラキラと輝き、生気が漲(みなぎ)る。
この瞬間が、ネズミの最も美しい瞬間のうちの一つ。
彼女が得も言われぬ美しさ・魅力を発散する二つの瞬間――
悪巧みをしている時は、そのうちの一つなのが悩ましい所だ・・・
私は、そんなネズミの高揚感に包まれた美しい姿に見蕩れ、彼女の悪巧みを看過してしまい、
見てしまったがために骨を折らざる得なくなる。
天使の姿をした小悪魔な恋人は、
今まさに、キャミソールにショーツという愛らしくもなかなかに扇情的な姿で、私の隣で両手で頬杖をついていた――
昼下がりのホテルのベッドで、シーツの上にうつ伏せになり、かわいらしく首を傾(かし)げている。
例のごとく悪巧みの最中特有の、高揚感に血流が刺激された様子で、
顔色は透明感を増して冴えわたり、桜色の頬に薄く笑みを浮かべていた。
一度抱き合った後に開いたカーテンの窓から洩れる光で部屋は充分に明るく、
肌の白いネズミの肢体は眩(まばゆ)い程だ。
彼女は、最近、また綺麗になった――
出会った頃にあどけなさの残っていた容姿は、愛される事を知ってから大人に近づき始め、
幼げながら色香すら漂いつつある。
そして、私はというと、そんな彼女にますます情けなく翻弄されている。
【 小悪魔な天使 4 】
そのキャミソールやショーツは、先週、ネズミに誘われて行ったランジェリーショップで私が選んだもの。
ベッドを共にするようになって、ネズミは頻繁に私をランジェリーショップに連れて行き、彼女が身に着けるものを選ばせる。
月に2度3度と増えるにつれ、心配になって尋ねた。
「お前の親父さんがお金に困ってないのは知ってるが、
カードの決済がこうもランジェリーショップとホテルばかりだったら問題にならないのか?」
「何が?」
「年頃の娘が下着ばっかり買い漁っていたら、当然恋人の存在を疑うだろう?ホテルの決済まであるなら尚更。
それが同性の恋人だと分かったら、おまけにベッドまで共にしてるってバレたら、家庭で問題にならないのか?」
「お前が私の恋人かどうかについては小一時間話し合う必要があるが、
問題になるかならないかについての答えはノーだ」
「ノー?・・・そりゃまた理解のある親御さんだな・・・」
「甘いなセンター。理解があるんじゃない。愛情が希薄で、価値観がぶっ飛んでるんだ。
女のコの恋人がいるって親父に知れてみろ。『何をやっても妊娠の心配がなくていいな』とくるぞ、多分」
「そ、そうか…」
「これくらいで驚いて貰っちゃ困る。『お前はなかなか便利でイイ恋人を見つけた。でかした』とまで来ると思う。
娘のお守りをしてくれて、ベッドの相手もしてくれて、おまけに孕ませない。
これ程ヤツにとって好都合な娘の恋人はいない。
うちの親父くらいぶっ飛んでいると、これくらいの結論はあっさり出す。
お前の真っ当過ぎる価値観で量れる相手と思うな」
・・・やれやれ・・・ベクトルと本質的人間性の良さは全く違うものの、
常識の枠を軽く逸脱するスケールの大きさはどうやら親父さん譲りと言ったところか・・・
まあ、これは本人には言えないが・・・
【 小悪魔な天使 5 】
今日のキャミソールやショーツのオレンジシャーベットに白を加えたような淡い色調は、
色白のネズミの肌に良く映える。
ショーツのヒップ側の脚の付け根の部分は、
ヒップに沿うように3センチほどの幅のストレッチの効いた同系色のレースが縁になっていて、
それがネズミの美しいヒップラインを彩って何とも言えずかわいくも艶めかしい光景だ。
元々、このタイプのショーツは、
私が休日に着ていたダメージデニムのボトムに下着の線を響かせないように身に着けていたのをネズミが気が付き、
「そういうタイプのショーツが欲しい」と言い出して、探しに行ったのがランジェリーショップ通いの始まりだ。
それまでネズミが身に着けていたのは、もっと小さめのレースが付いた愛らしいタイプのものだった。
それはそれでスイーツのようでかなりかわいかったのだが、
ネズミご自慢のヒップラインには幅広いレースの縁取りこそ似合うと気が付いたらしい。
そんな経緯で幾つものランジェリーショップを渡り歩き買い漁っているのだが、
ネズミは自分で選ばす、一々私に選ばせたり、私の好みを気にする。
『恋人の好みを優先してくれるんだな』と私は顔にこそ出さなかったものの内心素直に有頂天であったが、
「駒にはご褒美をあげないと」と言われ、
私を魅了し束縛し続けるための・思い通りにするための良いツールを探しているに過ぎないつもりであると知り、
しばらく本気で凹んだのも内緒だ・・・
【 小悪魔な天使 6 】
ネズミは悪巧みに一段落ついたのか、私に視線を向けた。
「なあ、センター」
「なんだ?」
「お前、本当にこういう事の経験はないのか?」
「こういう事?」
「ベッドの中で私とお前がやっている事だよ」
「…ああ、経験はない。…お前も知ってるだろう?私は他人と関わるのは苦手なんだ」
「私には散々絡んで来た癖に」
「…お前は特別だよ。不思議な事に苦手とも思わなかったし」
特別という響きが気に入ったのか、ネズミは満足げに笑っている。
私は、顔を傾けた事で頬にかかって来た髪をかきあげた。
「お前こそ、どうしてそんな事を気にする?」
「初めての割には手慣れてるなと思って」
「手慣れてると言うほどの事もないと思うがな」
「お前はベッドの中でも、かなり優秀な駒だと思うけど」
「…お前も私と以外経験もないのに、そんな事どうして分かる?」
「マジ女はヤンキー校だぞ。エロい話しなんか聞きたくなくてもドンドン耳に入ってくる」
それは確かにそうだ。
まともに聞かされると耳年増になりそうだし、正直段々気分が悪くもなってくる。
そんなワケで、私は入学当初からその手の話にはできるだけ聴力から意識をそらし、本を読んだりする事で自己防衛してきた。
屋上や校舎の外に避難するようになったのは、そういう下世話な話を聞きたくない気持ちも理由の一つ。
それでも耳に入って来てしまう事はあるので、ネズミの言う事は分からなくもない。
まあ、その無理矢理付けられた耳学問で、
ネズミとの初めての夜に、
知識のなかった女のコ相手の情事を乗り切ったのは事実なので、文句ばかりも言えないのだが…
【 小悪魔な天使 7 】
「やれ彼氏に何されただの、新しい男がどうしただの、下手だの上手いだの」
ネズミは、私の方へぐいと顔を向けると、したり顔で解説を始める。
「それで分かった事がいくつかある。
普通の女は、男が思っている程、皆がいつも絶頂を感じられるワケじゃないらしいし、
相手に気を使ってイったふり・感じたふりをしてる女も相当多いって事。
自分の身体の中の快感で絶頂まで到達したことのない女は、男が知ったら震え上がる位多い可能性があるって事。
特に、私達の年代では」
興が乗ったのか、ネズミはまだ続ける。
「気持ち良くないばかりか、痛かったり苦しかったりする女も多いみたいだし。
それを思えば、私は痛い思いをした事はないし、初めての時から身体の中の感覚でイけた。
イったふり感じたふりの芝居の必要もない。
それって、お前が上手かったってことだろ?
流石にネズミさんが選んだ優秀な駒だと思って」
何故かネズミは得意げだ。
折角お誉めに与(あずか)ったようだが、彼女に私の気持ちがまるで伝わっていない事に、出るのは溜息だけだ。
しかし、それを口に出した所でどうなるわけでもない。気持ち以外の面で差し障りなく答えることにする。
「男を相手にしているのとは違うだろ。
お前みたいな小柄で華奢で、身体の作りが繊細な女のコなら尚更、女の私を相手にした方が楽に決まってる」
「女でも下手なヤツは下手だろう?お前はそうじゃないってことさ」
「そう言ってもらえるのは有難いが、それは、別に私が上手いってことじゃなくて、単にお前が感じ易いだけじゃないのか?」
ネズミは、ちょっと不満げに眉を顰め、口を尖らす。
「せっかく誉めてあげてるのに、喜ばないなんてかわいくないね、センター」
「誉めてくれた気持ちだけ貰っとくよ。可愛げないのは私の個性みたいなものだ。不愉快にさせてすまないな」
全く反省はしていないが、一応謝っておく。
【 小悪魔な天使 8 】
まあ、予想はしていたが、本当にテクニックだけの問題だと思われているのであれば、ちょっと切ない・・・
私が、ネズミに対して、彼女が期待する以上の快楽を与える事ができているのだとすれば、
それは私が、ネズミは身体の感覚だけで感じているのではなく、
心で感じる事で身体を鋭敏にしているという仕組みを理解しているからだと思う。
ネズミが快感を得るには、
私がネズミを裏切らない・酷い目にはあわせないという信頼感
私に守られているという安心感
目の前の私と、私にされている事だけに没頭する集中力
そして何より、私に愛されているという実感―――これらが全て揃わなくてはならない
勿論、こういう事には個人差があるのは、他に経験のない私でも想像がつく。
だが、私が情事を経験して分かった事は、
動物的とさえ言える行為であると見せかけて、その実、情緒に激しく左右される高度に精神的な行為であるという事実だった。
私がネズミを抱いて彼女を高めながら、
最初は感覚的に悟り、そして後から分析が追いついてくる…という形で得た教訓だ。
ネズミの身体を満たすには、先に心を満たす必要がある。
そして、何より、準備に時間をかける。
彼女が何度か昇り詰めるまでは、中に入ってはいけない。
昇り詰めて、体中が敏感過ぎるセンサーのようになって初めて彼女の中を満たす。
そうすれば、彼女の身体は多くの刺激は必要とせず、ただ心を満される事を求めながら昇り詰めて行く。
私は、それを分かっているに過ぎない。
【 小悪魔な天使 9 】
ネズミは、私の事を誉めてくれたが、それは違う。
男の身体を受け止めるのとはワケが違うだろう。
女の私の大して太くもない指など、一本位なら、
ちゃんと準備さえ怠りなくすれば最初から痛みも出血も避けてあげられた。
過度に緊張させずリラックスさせて、
ネズミの身体の準備が充分に整うまで丁寧に時間と手間をかけて愛していく。
そうすればネズミの身体はスムーズに受け入れる事ができるように、自分の身体を痛めないように、
本人も気づかない所で自ら準備をして応えてくれる。
事これに関しては、女の身体というものは非常に良く出来ているのだと感心する。
私は、その変化に気付いて、その流れに乗っているだけだ。
そう、私が彼女の期待する以上の快楽を与える事が出来るのは、
単にネズミの心と身体を理解する力のみによってなのかもしれない。
理解できたのは、私がネズミをどうしようもなく愛しているから…
ネズミが気付けば私と距離を置きたくなるかもしれない程、
私は彼女を必死で見つめ変化を見逃さないように注視してしまっている。
私の心は、それほどまでにネズミに囚われている。
勿論、恋人であるがゆえに(悲しいことに非認定だが)、出来るだけ良い思いをさせてあげたいとは思っている。
努力しているのは否定できない。
女のコであるネズミが、女の私相手の情事になど踏み込まなかった方が良かったに決まっている。
それでも私達は踏み出してしまった。
それも多くは私の責任だ。
もう後戻りできない道なら、できるだけ良い道を歩ませたいと思うのはごく当然のことだ。
だけど、一番大きな理由は、好きな人の変化を見逃さずに見つめるという、彼女への恋心が生んだ副産物のようなものだろう。
誉められるような事ではないし、大した事でもない。
【 小悪魔な天使 10 】
昔、私は本で読んだことがある。
女の人は、自分にかけられる愛情を養分にして咲く花のようなものだと。
それを読んだ時、私は鼻で笑った。失笑したのだ。
しかし、ネズミを抱くようになって、その事は実感を伴って思い出され始めた。
私の愛しい人は、いずれ綺麗な花になる事を約束された、恵まれた可憐な蕾だ――
だからこそ、自分の腕の中に居る間は、私に可能な限りの養分を与えて、できるだけ綺麗に咲かせてあげたい。
他の誰でもなく、私に委ねてくれたのだから、他の誰が咲かせるよりも綺麗に咲かせたい。
それは愛情ゆえでもあるのだろうが、
これだけ切ない程に愛していても、恋人として認められていない私の、せめてもの意地なのかも知れない。
綺麗に咲いたあげく他の誰かの所へ行ってしまっても、
綺麗に咲かせた記憶と自己満足を胸に抱きしめて、私は残りの人生を生きて行くのだろう―――
―― 続く ――
832 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/22(火) 03:46:14.98 ID:Guby5nLh
続き楽しみです
833 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/22(火) 04:03:27.87 ID:zeg3l0TR
深夜3時46分
書き終えて2分後に「続き楽しみです」だってw
(*`ω´)続き投稿待っと〜よ♪
・・・あれ?私に何かが憑依した様だ・・・
トリゴヤ!!ちょっと視てくれ!!
長いのは全然気にならないですよ〜
センネズ関連なら出来るだけ沢山読みたいので!
小悪魔なねずずがよく表現されてて楽しめました
ここのスレ、職人さんの人材が豊富すぎ 毎日が楽しすぎて
長編だとリアルタイムで遭遇することがあるから直後にコメしても不思議ではない
ホント魅力の強いスレだ
838 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/22(火) 19:35:35.21 ID:QboTzXeE
リアルタイムで読んでたんで職人さんが見てるうちにと思って
コメしたんだけどあっさりしすぎたね;
神の続編まだかなまだかな
こんばんは へっぽこ見習いです
皆様、温かい励ましのお言葉ありがとうございます
>>838さん
お気持ち、ちゃんと伝わってきました
取り敢えず 急いで励ましのメッセージを下さったのだと受け止めてました
あっさりになったのは
へっぽこが書いた文章は一文が長めなので 何回か読まないと理解し難い所もあるので
(ココの所が力量不足)
一読してメッセージになるとあっさりになるのは仕方ないので気になさらないで下さい
励まして下さったお気持ちが嬉しいのですから
もう一つ 個人的には サドさんに憑依したのが何だったのか非常に気になっていますw
え〜
続きなんですが・・・
もう少しでキリの良い所までいくので そこまで投下して
その後の分をどう削るか…削るの止めるか…悩んでみようと思います
《 神職人様へ 》
神作品の準備ができ次第 投下して下さい
遠慮なさらず 神職人様のペースでドドンと
へっぽこは 神職人様の創作中の単なる賑やかしなので遠慮無用です
【 小悪魔な天使 11 】
「ねえ、センター」
「…なんだ?」
ネズミは、ベッドのヘッドボードに凭れて座る私の膝を跨いで乗ってくる。
「いい事考えた」
「…お前の言う『いい事』が、私にとってもいい事だった例(ためし)があるなら聞いてみたいものだな」
あの悪そうな微笑を浮かべ、声は甘〜く媚びた響きで、私を唆(そそのか)す気満々なのは分かっている。
分かっていても逃げられるものでもないのだが…
「矢場久根と捨照護路、うまくぶつけて両方潰す方法、思いついた」
「…聞くまでもなく却下だ。今は小康状態で大きな揉め事もない。下手に乱をおこすな」
「そんなのいつまで続くか保証もない。今のうちに潰そうよ」
「矢場久根はともかく、捨照護路の仲俣は頭は切れるし、一癖ある人物で下手な手出しは危険だと思うが」
「だからこそ、知恵を絞って考えてるんじゃないか」
「止めておけ。また近隣の学校を巻き込んだ大騒動に発展する。マジ女の生徒も無事では済まない」
「ヤンキーである以上、抗争に巻き込まれる覚悟くらいしてるだろ。大した問題でもあるまいし」
「…手を出す事は私が許さない」
「さあねえ〜…センターさんの知らない所で、問題は動いて行くかもね」
・・・また私の知らない所で暗躍するつもりか・・・
ネズミは、今まで複数の敵対する高校に出入りして、
時に情報屋として時に外注の参謀として暗躍してきた。
それが、実は受け入れる側の「ネズミに手出しをしない」という一定レベルの良識もしくはパワーバランスの上に成り立った
『危ない橋』だと分かっている筈だ。
なのに、その危ういバランスの上に乗っているに過ぎない橋を、また渡ろうとするのか…
お前が、出入りした先で痛い目に合わないという保証がどこにある・・・
この企み、確実に潰さなくては、一番危ないのはネズミだ・・・
こういう時、下手に怒って見せるより、
微笑みを浮かべて対応するくらいの方が相手に威圧感を与える事を、私は経験上知っている。
「……もしお前が勝手に騒動を起こしたら…
私はマジ女のてっぺんを下りて、詫びを入れ、一兵卒として仲俣の軍門に下る。
そうやって自分の身柄と引き換えに、騒動を治める。お前の目論見は、私が相棒として責任を持って潰す」
そう、この企み、実行するならお前の「駒」と引き換えにしろ――
【 小悪魔な天使 12 】
その瞬間、薄笑いを浮かべていたネズミの表情は一変し、真顔になった。
「…そうやって脅せば、私ができないと思ってる?」
「……脅すという行為は、この場合、お前が私に一定以上の価値を見出しているという前提条件があってこそ成り立つ。
お前が、駒だと使い捨てだと繰り返す私に、そこまでの価値を見出しているとは、とても思えない。
私に価値がない以上、お前に対する脅しの材料としては使えない。
脅しではなく、覚悟の上だ。私は口に出すからには、覚悟を決めている」
「仲俣に詫びを入れた所で、どんな目に遭うか。大人しく下っ端にでもしてもらえると思ってるの?」
「すんなりとはいかないだろうな。袋叩きで済めばいいが、多分それ以上の目にはあわせられるだろう。
まあ、それも、私が持ってる運が悪かったと諦めるより他ない。袋叩きで済めば、仲俣に感謝でもするさ」
「・・・・・・」
ネズミは不機嫌そうに目を細め、私を睨む。
「…やりたくなったらやるよ。でも、大事な優秀な駒が居なくなったり擦り減ったりしたら困るから、
当面の所は捨照護路に関しては勘弁してあげるよ」
「そうして貰えると有難い」
「ふん、何を白々しい」
「それは本音だ。当たり前だろう。誰が好き好んで袋になぞなる?」
「もういいよ。なんか面白くない」
ネズミは不機嫌そうに大きな溜息を一つついた。
「退屈なんだけど」
「悪かったな、面白味のない女で」
「開き直らないでどうにかしてよ」
「…お前は私に何をして欲しいんだ?」
ネズミは、またあの悪そうな微笑を浮かべた。
「戦って」
「誰と?」
「誰でも良いよ。でも、強いヤツがいい」
「何のために?」
ネズミは、くすっと笑う。
「私が見たいから。理由はそれだけじゃ、いけない?」
「今までも散々見て来ただろう?これ以上見てどうする?」
「センターはね、戦ってる時が一番キレイなの。迫力があって、凛々しくて、ワイルドで。なのに同時にスマートな印象もあって、カッコイイ。」
そこで更に顔を近づけ、私の首に腕を回しながら、声のトーンを落とした。
「…それなのに…キレイで…すごく色っぽい…ぞくぞくする…」
そう囁いて、小さな赤い舌で自分の唇を小さく舐める。私に見せつけるようにゆっくりと。
上目遣いに私を見つめる瞳は潤んでキラキラと輝き、やけに艶めかしい…
【 小悪魔な天使 13 】
思うさまに抱きしめて貪りたいと訴える自分の欲望を抑え込み、ポーカーフェイスを心がけて答える。
「…お前は戦いを見た高揚感を、性的興奮と錯覚してるだけじゃないのか…?」
「錯覚だって何だっていいの。興奮しているのは紛れもない事実なんだし…
その夜はすごく盛り上がると思うんだけどな… ……そんな私、見たくない…?」
仕上げに、私の顔を覗き込んで笑って見せる。
…見たい…のは本音
かなりの魅惑的な誘い――
お前は、どうしてこんなに私を誘うのが巧いのだろうか・・・
本当に困った小悪魔だ・・・
・・・でも、まんまと乗るわけにはいかない。私一人の問題ではないのだから――
「骨を折るのも被害を被るのも、私一人なら引き受けよう。
だけど、喧嘩には相手が必要だ。相手も、お前の退屈しのぎで喧嘩を売られるのは気の毒だ。
それに、てっぺんになった今、私が戦えば高い確率でマジ女の他の生徒が巻き込まれる。
いくらお前の頼みでも、断る」
ムッした顔をしてネズミは口を尖らす。
「なんだよ、興醒めなヤツ」
「引き受けられなくて申し訳ない。今度『いい事』を考える時は、私一人で済む問題にしてくれ」
「ヤンキーのくせに、何、優等生的な答えを出してるんだ」
プリプリ怒るネズミがかわいくて、私は知らないうちに笑いかけていたらしい。
ネズミは見る見るうちに顔を赤くすると、5秒程呆然と私を見つめ、次の瞬間怒り出した。
「何だよ、馬鹿にして。子供を見つめるみたいな目で見るな!馬鹿!」
ネズミはとうとう私の膝の上から下りて、元の場所に戻ってうつ伏せになり、不機嫌な顔で頬杖をつく。
さっきより、若干私と反対側のそっぽを向いているのは、気分を害しているというポーズ込みかな。
「ごめん、ごめん。怒るなよ」
「ごめんは一回!」
「…ごめんな。…私一人でどうにかなる事だったら、喜んでやるから言ってくれ。お前が喜んでくれるのが一番嬉しいよ」
「知るか、馬鹿!」
口調は乱暴だが、さっきよりは怒ってない。
ネズミが喜んでくれるのが一番が効いたのか…そんなの当たり前のことなのに、何度でも言葉にしないとダメなんだな。
――― 続く ―――
まだ途中ですが力作ですね
新しい作品を読むたびに新たなネズミとセンターをまた一つ知ることができるようで嬉しいです
846 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/24(木) 04:44:45.36 ID:YZJIkkdM
アサあげぽよ
この板ではsage進行でお願いします
続きまだかなまだかな♪
「連載作品を待ってる時のこの期待感!
たまらねえな!」
「学ラン、センネズエロ小説ばかり読んでるのイクナイ!馬鹿になる!」
「それは違うでwエロネタに釣られて、学ランはようやく活字が読めるようになったんやwww」
「そこまで頭悪かったんかい!!!!」
「ヒューッ!興奮してきたぜ、次の投下はまだかい?あとぅこー!!!!」
>>814です
お待たせしてしまい本当に申し訳ないです。続きを投下したいのですが規制されてしまいまして…。どうにかして投下します!もう少々お待ち下さい。
キター!\(^o^)/
なんと規制されてたのか
神を規制するなど、由々しき事態!
そういえばうちのiPhoneも一年近く書き込み規制されてた時期もありました・・・
あれはほんと辛かった(>_<)
852 :
名無しさん@秘密の花園:2011/11/26(土) 02:42:01.16 ID:b4Rd3HiZ
少しエロ方面ではない過激な描写があります。
お暇つぶしにどうぞ
***
最後の窓を開けて
柔らかく潤いながら私を待つ体を開いて、私は手をとめた。
真新しいシーツに顔をうずめて、
かすかに腰を震わせている彼女の甘く、けだるい声が部屋から消えた。
フィギュアのように均整の取れた体は現実味がない。
それでも、私の腕の中では十分に女になる。いつでも。
いつの間にか私に向けられていた視線は、続きをねだっていた。
慣れきっているはずの媚態に耐えきれず、私は首筋に噛み付きながら、彼女の中に入っていった。
白い喉がくぐもった悲鳴をあげた。
理性がきしみ、欲望の大きな手に残りの枷をむしりとられた。
「忘れないでね、愛してる」
空気にとけ込むような声が耳に何度も響いた。
彼女が窓に立ったのは、その夜の事だった。
12月の風がベッドルームに吹き込んで、深い眠りから覚めると、
隣で眠るはずの彼女が消えていた。
その不在は一瞬にして私を現実に引き戻した。
急いで落ちていたパーカーを羽織り、リビングに向かうと、
見慣れたシルエットが窓に登って夜空を見上げていた。
眠らない街がうなっている。酔っぱらいが何かわめいている。サイレンがけたたましくこっちへ向かってきている。
ここは24階だ。私は声をかけることができずに恐る恐る足を進めていった。
剥き出しの白い肩に私の残した跡が見えていた。
「起きちゃったんだ」
声だけが私に向けられた。肌をさすような寒風が吹き込んでくる。
「寝ないのか」
思うように声が出ない。
「それ以上近寄るな。一歩でも近づいたら飛び降りる」
明らかな殺気を放つ華奢な背中には羽は生えていない。
振り向いた彼女は私のカーディガンを握りしめていた。
「ねえ、センター。本当はなんで私がヤンキーやってるか知ってる?」
燦然と輝く都会のあかりがほんのりと彼女の輪郭を青く照らしていた。
「なぜだ」
「無意味に血を見れるからだよ。そうしないと、仕事を忘れられなかった」
「相変わらず悪趣味だな。仕事って何のことだ」
「私がこの世に生まれた理由は、
お父様の望む相手と結婚して、政治家の子どもを産むため。
だから、親父には仕事しない私を生かす必要がない」
「何を言われた」
動悸が走る。彼女が重力にさらわれないように、早く連れ戻さなくてはいけない。
「私が言う通りに嫁がないと、プロを雇ってお前を殺すってさ」
体が硬直した。
「嘘だろ」
「嘘ばっかりついてる人間には、嘘ばっかりついてる人間の言葉が本当かどうか、
分かっちゃうんだよね。あれは本当」
彼女は窓に腰を下ろした瞬間、私は彼女に飛びついて引きずり降ろした。
暴れる細い手足を押さえつけ、床に組み伏せた。長い髪が顔にかかり、彼女は力なく笑っていた。
こみあげてくる怒りに任せて、拳を握りしめて渾身の力で頬を張った。
気持ちいい程一瞬にして彼女の頬が腫れ上がり、唇には血が滲んだ。
ぼろぼろと涙が勝手に溢れ出て、彼女の顔に落ちた。
「悪かった。今あったことはもう忘れて」
動けない私の顔を両手で包み込み、彼女はそっと唇を重ねた。
冷たく乾いた口づけは夜の空気にさらされて、重みのある後味を残した。
続く
>>812-814 その日、センターは用事があるから先に帰ると言った。
「一人で帰れるか?」
「おいおい、私を幼稚園児とでも思ってんのか?」
「いや、違う。心配なだけだ。もうすぐ陽が落ちるから帰りは暗いだろ」
「私なんかを襲う物好きはそうそう居ないさ」
「ネズミ、私は本気で言ってるんだ。お前は喧嘩弱いから」
「あーうるさい。早く帰れ」
センターが座っていた椅子を蹴散らして、私は彼女に背を向けた。
「何かあったらすぐ連絡しろよ」
数日前、矢場久根のレベルを見測ろうと、マジ女とのじゃれ合いをセッティングした。
それも彼女の嫌いなやり方で。
会話の途中で溢したがセンターは何も反論しなかった。一言空返事しただけだ。
それなのに今は、ヒーローの様な爽やかな台詞を躊躇うことなく言う。
帰り際、扉の前で一度振り返ったようだったが、私はフードを被ったまま、夕陽を眺めているふりをした。
誰かに心配された時、返すべき言葉なんか私は知らない。
我が家では世話されて当たり前、優しくされて当たり前、心配されて当たり前だった。
けれどそんなのは全て偽の親切心でしかない。金持ちの癖に偽物に慣れた私に本物の優しさは重すぎる。それを与えてくれるのが"マブダチ"なら尚更だ。
カーディガンを靡かせて走り去る彼女を屋上から見送った。
夕焼けの空に一つ、隠していた私のため息が抜ける。
今の私は散り散りに浮かぶ雲のように曖昧で嫌いだ。彼女は幾重にも重なった暗黒の雲を吹き飛ばし、私に光を当てて、風になって舞い降りた。
「あーあ…ちぇっ」
「車輪の下」はまた持ち主の元に戻るチャンスを逃して、真新しいカバーをつけたまま。
直接返すのは恥ずかしいから、センターの机の中に入れることに決めた。
ふと強い風が吹き抜けて、私のフードを取り去った。まるで彼女の呼吸のように荒く強い風だった。
--------------------
けんけんぱで進むマジ女の廊下は薄暗く静かだった。ヤンキー達は既に下校済みで、いつもは騒がしい教室も水を張ったように静まり返っていた。
私は彼女の机にそっと「車輪の下」を置いた。体に渦巻く原因不明の熱が、冷たい木の板に吸い込まれていく。
私はこの世界で誰よりも冷酷で残忍で卑怯なネズミだった。冷たいのは私の専売特許だったのに、いざ蓋を開けてみれば"マブダチ"の優しさに振り回される小娘に成り下がってしまったこと、決して認めた訳じゃない。
「よお、ネズミ」
聞き慣れない声がして振り返る。
そこには体中を傷だらけにしたマジ女のヤンキーたちが、私が金で買った5人の女たちが立っていた。
「今日は一人か?」
頭に包帯を巻き付けた女が言う。
「なんすか?支払いは済んでる筈っすよ」
「足りねえんだよ」
「あ?」
「お前、一人につき一万って言ったよなあ」
「ええ、その通りっす」
「じゃあなんでこれしか入ってねえんだよ!!」
右足を引きずった女は私が渡した茶封筒から千円札を取り出して私に突きつけた。
「計算が合わねえだろうが!!この馬鹿!!」
「あらあら、算数は出来るようで。…だけど馬鹿はお前だ」
私はそいつの右足を蹴った。急所に当たったのか、情けなくも泣き叫んでいる。
「文句言う前に自分の器ちゃんと理解して下さいっすよ」
矢場久根を見くびっていたのか、こいつらは外面だけはご立派な不良の癖して、同数の相手にものの数秒でやられてしまった。
お陰でデータ収集どころか、私まで舞台に上げられそうになったのである。金は腐る程あるがそんなクズに払う金はない。
「無駄な事にエネルギー消費したくないんで、じゃ」
「待てよ」
知らない内に一人が背中に回っていた。後ろから腕を掴まれてマズイ体勢になってしまった。包帯の女は笑う。
「約束は守って貰わないとなぁ」
汚い笑みを浮かべた顔面に一発、頭突きをお見舞いしてやった。
続けて後ろの奴にも頭突きをした。ヒビの入っていたらしい鼻が折れる音がしたが、飛んできた椅子が黒板に当たってそれは掻き消される。
センターが言ったように、私は確かに喧嘩は強くない。けれど弱くもない。
怒りを力に変える術ならよく知っている。殴り方なら考えれば分かる。たまにはネズミさんだって、こいつらみたいに馬鹿みたく暴れたい時だってあるんだ。
格闘ゲームの如く連続技をくり出した。しかし、デカい女を突き飛ばした拍子に、「車輪の下」が包帯をした女の足元に投げ出された。
そんなもの知らない振りをすれば良かったのに、そのブルーのカバーに包まれたマブダチの愛読書を守ろうと、体が勝手に動いた。
私の表情を察したのか、ヤンキーはそれを拾い上げ、私の目の前で本を引き裂いた。
ケラケラと肩を震わせ笑う奴の姿をもはやまともに捉えられなくなった私は、そこから奴に馬乗りになって、何発殴ったか分からない。
気付けば私の脆い拳は血だらけで、私の周りに真っ赤に染まった包帯と、バラバラになった「車輪の下」のページが広がっていた。
さっきよりも静かになった教室で、すっかり陽が落ちた暗闇の教室で、私は力無く笑った。
割れた窓から吹く風の音よりも不気味なのは私。"マブダチ"の為に嫌いな喧嘩をしたのはこの私。
投げ出した足はタイツが破けていて、痣が出来ていた。
この喧嘩の勲章だなんて、薄っぺらい青春を噛み締めたりしない。
私は負けた。
ヒールに成りきることを誓ったあの日の私に負けた。
ドアの近くに放り出されたリュックの中の携帯が鳴った。私は重い体を引きずって、這いつくばって手を伸ばした。
「…もしもし」
「ネズミ?私だ。今どこだ?」
「センター…?あ…家着いた、とこ」
「大丈夫だったか?」
「心配し過ぎなんだって…へーき」
「そうか、なら良かった」
「センター」
「ん?」
「車輪の下、もう暫く…借りてていい?」
「もちろん。お前なら構わない」
「ん、ありがと」
「なんだ。やけに素直だな」
「うっせーよ」
センターの笑い声につられて私も笑った。涙声が聞こえないように、切れた唇で笑った。
「おやすみ、ネズミ」
「おやすみ、センター」
私は嘘つきなままだ。
続く
やばい、泣きそう。。
新作と神の作品が来てたーノ(。A。)ヽ
もう楽しみ過ぎて楽しみ過ぎて
たまりません
・・・どちらの作品も素晴らしい!!!どちらも続きが
気になります!
>>854-858 マジ女の誰しもが憧れを抱く、長い階段の先、ラッパッパの部室の前に私は居た。
壁に凭れて一人の女を待つ。噛んでいたガムはやがて役割を果たし床に落ちた。
「ポイ捨てはよくないんとちがうか?」
声の主は柔らかな表情でそう言った。私が待っていた部長のお出ましだ。
「遅いっすよ、どれだけ待ったと思ってるんすか」
「悪いなあ。ちょっとごたついててな」
「前田のことっすか?」
「それはあんたの話伺ってからにしましょうか」
二人きりの部室はやはり、私でも少し背筋を正したくなるような雰囲気に包まれていた。
おたべは閉めきっていたブラインドを開けた。赤いプラスチックの隙間から青空が溢れた。おたべはすました顔で私を見詰める。
「怪我、誰にやられたんや」
「大したことはないっす。とりあえずお話を」
「ああ、聞こか」
「実は…つの字連合は暫くこのいざこざから手を引かせてもらいたいと思ってましてね」
「なんでや、諦めたんか?テッペンは」
「まさか、そんな訳じゃございやせんよ。ナメられちゃあ困ります。でも、こちらもちょっとごたついてまして」
「…カタをつけてくるって訳か」
「まあ、そんな所っす」
おたべは私から目を逸らして、先代の部長の席を眺めて言った。
「ネズミ、人はな、いつか死ぬんや。いつか必ず独りで死ぬ。だったら死ぬその時まで、誰かと生きたってええと、うちは思うで」
久しぶりに見るかの大島優子の居場所は、新しい部長の道徳的な教えに賛同しているようだった。
おたべはまた、いつものすました笑顔を浮かべた。
「相方に、よろしくな」
おたべの革靴の音だけが静かに、確かに響いて消えていく。
真っ赤なブラインドと吹き抜ける青い空に、私はやっと答えを見付けた気がした。
センターはいつも通り、仁王立ちになって遠くを眺めていた。
痛む左足を無理に前に出して、少し離れた場所で彼女を呼んだ。
振り返る彼女の顔はまるで感情を写し出す鏡のように、喜びから哀しみに色を変えた。つくづく、正直な人間だと思ってしまう。
「ネズミ?どうしたんだ?誰にやられた?」
私に向かって走ってくる彼女を低い声で牽制した。
「大丈夫だ。…話を聞いてくれ」
私のパーカーに触れかけたセンターの手は行き場を無くし、ぎゅっと小さく拳を作った。
「センター、お前は何で私が好きなんだ?」
唐突な質問に今度は驚きの表情を浮かべた彼女は、暫く黙って、でも私を見詰めて離さない。
「お前となら生きていけるって思ったから」
それは、彼女で満ちた私の心からその感情が溢れ出すには充分過ぎる一言だった。
「そうか、そっか」
「…ネズミ?」
「センター、あの日の答えはNOだ」
「あの日?」
「私はお前を信じない」
小さな拳がまた強く握られた。
私はセンターに歩みより、その拳をそっと開いてやった。
「だから、お前も私を信じてなくていいよ」
私は彼女に嘘を吐いた。きっとこれからも嘘を吐く。
一人きりの雨の中、さす傘もさしてくれる人も居なくて、前が見えなかった。
助けてって叫んだって雨音に全て掻き消され、雨と涙が混ざり合い流れていくのがただ網膜に写るだけ。
道に迷ったのか、それとも初めから道は無かったのか、それさえも分からなかった。
だから私は叫ぶのを止めた。
泣くのも止めた。
心を黒く塗り潰して闇に隠し、誰も入れないように鍵をかけた。
それなのに、お前はその扉を叩いてしまったの。
「ネズミ」
薄い唇でそう私を呼ぶお前に、私に優しくしないでくれと、何度心の中で言ったか分からない。
私に伸びて重なるその手と熱い視線を拒否すればする程、体は言う事を聞かなくなった。
こんな風に思うのは、私がお前を好きだから。
認めるよ、私の負けだ。
だから優しくしないで。笑わないで。
裏切る私を許さないで。いっそ私を殴ってもいいよ。
頬に感じる痛みの方が、心が傷付くよりずっと楽だから。
この胸に込み上げる想いを抱いたまま終わりにしたい。これ以上なんか望んでない。
神は欲張りが嫌いだ。
何かを得る喜びへの期待よりも、何かを失う哀しみに怯えて夜を過ごすから、もうお前を解放してあげる。
これからは二人、別々に生きていこう。
「いやだ」
センターの手が私の手を掴み引き寄せられる。綺麗な顔は目の前で瞳を潤ませていた。抗う間もなく睫毛が触れ合って、私たちの距離はゼロになった。
触れ合うような口づけは一度離れて、今度は深いキスになった。
冷たい風が頬に当たっても、絡まる舌は熱を増すばかりで、驚きと悲しみと、喜びでおかしくなった私は、立っていられなくなってバランスを崩し二人で床に倒れた。
荒い息を吐いても顔が焼けそうに熱い。頬に伝う一筋の涙が熱を奪い乾いて残る。
離した手にセンターの手が再び伸びる。
私はそれを拒絶して、不安が残る足で立ち上がり屋上を飛び出した。
後ろで彼女が私を呼んでいる。
その声は私が校庭を走り抜ける間ずっと、空に響いていた。
続く
MFが始まる前にちらっと覗いたら
はうううう続きが来とった(゚∀゚)
センターがんばって!
ホントにいつも素敵な文章で
読む度に脳内実写化してます
切な過ぎてたまらなくなります
最高です!続き待ってます!!
お久しぶりになります
>>791で
>>819です。
昨日までネットすらまともに見られないような毎日でしたが
ひさびさに来てみたら・・・・素晴らしいっ!!
神職人様も、へっ様(…こうお呼びするのはマズイでしょうか)も・・・・
感激とときめきのあまり、前後不覚の呼吸困難に陥りました、本当に。
書いてる自分がファンだと言うのは失礼になるのでしょうか?
お気を悪くしたら申し訳ありません。
リハビリというわけでもないですが、すごく短いSS2つ投下です。
どちらも隙間時間の走り書きを起こした物で。気のせいかパターンが似てるかも。
少しでも職人様方のおいでの前に、お暇がつぶせれば。
>>714の続きですが、明日以降時間を見て書くつもりです。
もしも待っていてくださる方がいれば嬉しいです。
自分もまだ書くだろうとは思ってますが、
素晴らしい方々の作品を楽しみつつ、ご迷惑にならず投下させて頂けたらと考えています。
未熟な作品ばかりですが、読んでくださる方、感謝です。
「冷たい手を温めたら」
日中ずっと降っていた雨がいったん止んで、日が沈んで再び、今度はみぞれのような物が降
り始めた。
ネズミが電車から降りた頃は、外気はすっかり冷えて、厚手のオレンジ色のパーカーでも震
えが来るほどに寒く、吐く息は白く、頬に当たる風は刺すように痛い。
センターの待つ部屋は、駅から徒歩7分の道のり。
改札を出たネズミは、両手にはめられたグローブを片方ずつ外してポケットに押込み、その
まま歩き始めた。
冷たいか風に晒した手は、先がかじかんでチリチリと痛み出す。
すぐに思うように動かせなくなった。
ポケットに突っ込むだけで解放されるのに、こんなことをしている自分を我慢強いと誇るべ
きか、それともただの気のふれた愚か者と呆れるべきか。
二人の部屋へ到着。
一度ベルを鳴らし鍵を開けて入る。暖かく柔らかな室内の空気が身体に流れ込む。
「センター、居るんだろ?」
フードに付いた水滴を払い、ブーツを脱いで玄関を上がった所で、頬を上気させてセンター
が奥からパタパタと出て来た。
「ネズミーお帰りー。直ぐに迎えられなくてごめん。ちょっと火使ってたから」
センターの着ている薄い色に雪の結晶のフリースが、やけに暖かそうで憎らしい。
本当は背中にしようと思っていたが、やっぱりお腹の方にしてやろう。
センターのふわりとしたフリースとその下のトレーナーを一気にまくり上げると、私はよく
冷えたその両手を、センターの素肌のお腹にぺたっとくっつけた。
「ひゃっ!!何するんだっ、ネズミっ!」
「分らないのか?冷えた手を温めているんだ」
「そ、それは分るが・・・・」
センターは引きつった顔をして歯をガチガチさせながらじっと耐えている。そりゃそうだ。
これはバズーカ砲並に効くだろう。
・・・私だったらこんなことをするヤツは許さない。
やはり我慢強くて可愛いのはお前の方だな。心まで温まるとはこのことだ。
センターの腹から熱を奪い、両手の平が少しずつ温まって、全身がどこかくすぐったくなる。
さて次はと、今度は手の甲の方を、場所をずらし脇腹近くに押しつける。
「……私が腹壊したら、ネズミに看病してもらうからな」
涙目になってるくせに、どこか観念したようにセンターはぼそっと言う。
それが楽しくてたまらなくて、どうしてもクスクスと笑いが溢れてしまう。
それではもう一度手の平だ。既に腹の辺りは私によって熱を奪われてしまっているので、今
度はもう少し上へ。
私はソロソロとセンターの素肌の上に手を這わせ、裸の胸のアンダーバストを形を確かめる
ようにそっとなぞり、その膨らみへそっと手を乗せた。
「…ネ、ネズミっ!」
「まだ冷たいんだ、黙れよ」
センターの身体がぶるっと震えた。寒さのせい?それともこんな所さわられたせい?
そこで、今までじっとしていたはずのお前はいきなり私を抱きすくめ、耳元で低く囁いた。
大好きな私の身体によく響くその声で。
「ネズミ…おイタはここまでだ。そんなに寒いなら、あとで嫌というほど熱くしてやる…」
ここはやっぱりキスかな?と思って顔を上げたら・・・
「その前に鍋焼きうどんだ。作って待ってたんだぞ」
照れくさそうな笑顔で爽やかにそう言われて、初めて自分がお腹が空いてたことに気づいた。
食欲を満たしたら、お前しか満たせないもうひとつの欲求も満たしてよね。
〜おわり〜