1 :
名無しさん@秘密の花園:
2 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/22(木) 19:25:05 ID:CbdSu4aM
>一
乙
そうなったらこの
>>1を乙しないといけないな
たてていただいたのに埋め失敗してすいません
埋め分の容量は被ってしまって足りなそうなのでまた今度まとめて投下します
ニッチなものなのでスレの早いうちにやるのもどうかと思いますし
>>7 放置プレイをする気かw続き気になって眠れないわw
>>7 私の眠気を削いだ分はきっちり返してもらうぞ蒲原!
というかその今度っていつだこんちくしょー!w
ちょうど前スレを埋めてしまいました…。次からはこちらに投下してよろしいのでしょうか?
あれ、誰もいないな
つーか前スレ終盤結構すごかったな
菫→照→咲の続編書いたので投下します。
今回のは菫視点です
14 :
菫照1:2009/10/23(金) 02:22:50 ID:pZrmx+Lf
妙な夢を見た。
そこは、ベッドの上で目の前には照が居て、私からやや視線を外し、頬を赤らめながら彼女はこう言った。
「菫なら…良いよ」
菫なら良いよ…か
どうしてこんな夢を見たのだろうか。
私は一人で悶々とした。何故か、心臓がどくどくと高鳴る。
一体なんなんだ。この気持ちは…
その日の学校で私はあの夢のせいか、やけに照を意識してしまった。
気が付いたら照を目で追ってしまうのだ。
部活中に照と卓を囲んでいる時もどうしても照の顔を見てしまう。
「ロン。親バイ24000点」
あっ、しまった…
ボーッとしていて照に振込んでしまった。これで飛び終了。
ああ、何やってるんだか…。自己嫌悪に落ちそうだ。
部活が終わった後、私達は帰宅を共にする。
彼女とは白糸台に入学して麻雀部に入り、その時初めて出会った。
第一印象は、おとなしくて、いつもどこか冷めているような目で物事を見ている感じだった。
麻雀に対してもそう。
対局で勝っても、あまり嬉しそうなを顔をしない。ただ、淡々と牌を切っている。
しかし喋ってみると割と普通で、ちゃんと受け答えもしてくれるし彼女の方からも話を振ってくれる。
そして、気が付いたら私達は一緒に行動することが多くなっていた。
15 :
菫照2:2009/10/23(金) 02:23:41 ID:pZrmx+Lf
「菫、どうかしたの?」
「えっ」
照に話し掛けられ、ハッとする。
「なんか今日、元気ないみたいだから」
私のことを心配してくれているような目でこちらを見つめている。
そしてそんな彼女の顔を見て、またドキリと心臓が高鳴った。
あ…胸が苦しい。
「いや…別になんでもない」
「そう…」
「ねえ?」
少し沈黙が続いた後に彼女が口を開き、こう言った
「良かったら、うちに寄っていかない?お茶くらいなら出せるけど」
私を心配してくれた、彼女なりの気遣いなのだろう。
「いいのか…?」
「うん。別に」
「じゃあ…お言葉に甘えて」
電車を乗り継ぎし、10分ほど歩いた頃、彼女の家に着いた。
「あ、誰も居ないから心配しなくて良いよ」
「ああ、そうか。お邪魔します」
そのまま照の自室へと通される。
そこは、想像していた通り物が散らかっていることはなく、教科書や本などがきちんと整理整頓されていてとても綺麗な部屋だった。
「まぁ、適当に座ってて。今お茶煎れてくるから」
「ああ、ありがとう」
パタン、と部屋のドアを閉めて彼女は出ていった。
私はベッドに腰かけ、考えた。
「誰も居ないから、か…」
変な意味で言った訳では無いのだろうが、今この家には照と二人きりだ。そのせいで余計に緊張してしまう…
16 :
菫照3:2009/10/23(金) 02:24:33 ID:pZrmx+Lf
照が部屋に戻り、どうぞ、と紅茶をテーブルに置いて私の右隣に座る。
距離が近い…。
「いただきます」
ミルクと砂糖も用意されていたが、私は何も入れずにそのまま飲み干した。
「菫、ストレートで飲めるんだ」
砂糖を入れながら照が言う。
「ああ。お前は砂糖入れないと駄目なの?意外と可愛いところもあるんだな」
「な、何言ってんの…」
「いや、本当に可愛いと思った」
「…で?」
「えっ?」
「何で今日、元気なかったの」
ああ、そっちのことか。
照れ隠しなのかもしれないが綺麗に流されたものだな。
さて、この質問になんて答えよう…
正直に言うべきか。
でも言ったところで、どん引きされても嫌だしな…
「菫…?」
「っっ!」
また、私の顔を覗きこむ彼女。
近い…距離が近すぎる。
ああ、もういいや。私は流れに身を任せることにした
「実は…今日、お前の夢を見たんだ」
「夢?どんな?」
「ベッドの上に、お前が座っていて、私を誘ってきた。」
「………」
無言になる彼女。でも、私は構わず続けた
「で、夢が冷めてからはお前のことが気になって気になって仕方ないんだ。そして、胸がドキドキする。今だってそうだ」
しばらく間があってから、照が話し始めた。
「つまり、それって」
「ん?」
「菫が私の事を好きってことになるの?」
「ああ、そうだな。」
「そっか…」
「私も菫のことは嫌いじゃないし、むしろ好きだと思っている。これが恋愛感情なのかは分からないけど」
「うん…」
「まぁ、でも好きって言われて少し嬉しいし…」
「ん…」
「好きにして良いよ」
「え、良いのか?」
「うん…」
17 :
菫照4:2009/10/23(金) 02:25:35 ID:pZrmx+Lf
思いがけない言葉が返ってきた。好きにして良いよ、だと…?
分かってて言ってるのか天然なのかは分からない。
本人は何気なく言ったのかもしれないが、それはある意味物凄く大胆な台詞だぞ…。
私は自分が制御できなくなってしまった。
「好きにして、良いんだな?では、そうさせてもらおうか」
「んんっ」
私は照の唇を強引に奪い、そのままベッドに押し倒した。
服を脱がせ、裸にしてから体のありとあらゆる所に口付けをしてゆく。
その度に「ひゃうっ」「ああっ」などとあがる甘い声が更に私を興奮させてくれる。
再度、照にキスをしてから秘部に手を当ててみた。
ねっとりと、した液体が手にベタっとまとわり付く。
それを照に見せてやった。
「ほら。お前のここ、こんな事になってるぞ」
「や…見せなくて良いから…っ」
バッと私から目を逸らして、顔を真っ赤にさせる照。
可愛い
「くすっ。可愛いなぁ、お前は…」
更に照の秘部を刺激してやる。
「んああっ!」
「ぁあんっ…んんぅっ」
やがて、彼女は体をビクビクと震えさせて、ぐったりとうなだれた。
どうやら絶頂に達したらしい。
はぁ…はぁっ…と息を荒げている。
私も、そんな彼女の姿が見れて満足だ。
一緒に布団を被り、後ろから照を抱き締める。
「照…」
「なに」
「可愛かったよ」
「そう、良かったね…」
なんだ。
さっきまでは猫みたいに可愛かったのに行為が終わってからこの態度か
やれやれ。
このお姫様とこれからもうまくやっていくには、多少苦労しそうだな…
End
>>17 なかなか良かったです
ところでこれは過去編的なものですよね?
それから南浦とむっきーのとか池田とはじめのも良かったです(同じ人ですよね?)
あとコーチと藤田のも
南浦とむっきーのは続編あれば見たいです
>>7 うう…しばしおあずけっすか?
あなたの文章好きなので、待ってるっす。
>>18 はいそうです!上に書いた菫照は、菫→照咲の過去編で、二年生の設定です。
一応続編というか別パートになりますが、初見でも単体ネタなら過去編と書かなくても通じるかと思い、投下しました。すみません。
あと、貴子靖子・睦月数絵・一池田は全部自分が書いたものです。読んで頂けたようで光栄です。
今咲の原作読みながら色々とイメージを膨らませているところなので、早ければ今日の午前中にでもまた投下させて頂きますm(__)m
前レスに投下した一と華菜の続編を投下します
エロはなしです
4レスほどお借りします
22 :
一・華菜1:2009/10/23(金) 08:37:42 ID:pZrmx+Lf
華菜が国広一と連絡先を交換したその日。
池田家はいつもより少し賑やかだった。
―――――――――――――――
家に帰ってきてから、あたしはずっとケータイを開き、国広に教えてもらった連絡先を眺めていた。
あいつの笑った顔…
まるで天使みたいだったし!
「ふーんふーんふーん♪にゃにゃあ〜♪」
「おねーちゃん、なに鼻歌なんか歌ってるの」
「なんだかご機嫌さんだし」
「早くご飯つくってよっ」
「ああ、はいはいっ。今から作るからもう少し待ってな」
ちぇっ。
もう少し眺めていたかったけど妹達がそろそろ暴れ始めそうだったので、仕方なくあたしは台所へと向かった。
「とんとんとんとんとん」
野菜を刻みながら、いつメール送ろうかな、それとも向こうから来るのを待った方が良いのかな
ってゆうか、そもそも連絡先を交換したのは天江と妹達を、また遊ばせるためだったっけ…
などと考えては、いけないいけないっと頭を横にぶんぶん振り、料理に集中するよう自分に言い聞かせる。
夜9時頃
ようやく、うるさい妹達が寝てくれたぁーっ!
あたしはすぐに自室へと引きこもる。
「さてと…」
どうにかして、国広と二人きりで会ってお話がしたいんだけど…
でも、あいつは龍門渕の家で住み込みで働いてるらしいし、やっぱり一人になれる時間ってほとんど無いのかなぁ…
「んにゃーっ!難しいし…」
あいつの顔が頭から離れない。
もっとあの笑顔が見たいっ
「〜♪」
「わわわっ」
突然手に持っていたケータイが鳴り始める
画面には「着信:国広一」との文字が。
まさに、今あたしの頭を悩ませてくれている原因の張本人からじゃないか!
23 :
一・華菜2:2009/10/23(金) 08:39:54 ID:pZrmx+Lf
「もっ、もしもしっ!」
「あ、もしもし。池田さん?国広だけど…夜遅くにごめんね」
「全然!ちょうど今暇になったところだからっ」
「あはは、そうだったんだ」
あぅう…。なんて愛くるしい声なんだろう
思わず聞き入っちゃうし…
「あ、それでね今日のことなんだけど…」
「うんっなに?」
「今日は、急に衣のお遊びに妹さん達を巻き込んじゃってごめんね。迷惑じゃなかったかな?」
「迷惑だなんて、とんでもない!国広に会えて嬉しかったしっ」
「え…?」
あ、しまった…思わず心の声が…
「あ、いやっ…こっちの話です」
慌てて苦しい言い訳をする
「そう?でも、迷惑じゃかったなら良かったよ。それでさ…」
「うん」
「今日のお礼ってゆうのもなんだけど、近いうちに何かご馳走させてくれないかな?あ、もちろん二人きりで…」
にゃっ?二人きりで…?
どうしよう…
別にご馳走をしてもらう程、たいそうな事はしてないんだけど…
でも、これは二人きりになる絶好のチャンス。
このチャンスを逃す訳にはいかないっ!
「じゃ、じゃあ…お言葉に甘えて…」
「うんっ良かった。時間はいつ空いてる?」
「ええと、明後日の土曜なら部活が休みだから何時からでもっ」
「そっか。じゃあ、土曜の1時に駅前に待ち合わせで良いかな?」
「あっ、待ち合わせ場所は…」
24 :
一・華菜3:2009/10/23(金) 08:43:12 ID:pZrmx+Lf
約束の当日
あたし達は、家から少し離れた森林公園のベンチに座っていた。
自販機で買ったココアを飲みながら。
「今日は良い天気で良かったね、池田さん」
「そうだねっ」
「でも…」
「んっ?」
「本当に缶ジュースなんかで良かったの?ほんとは僕、ケーキとかパフェとかをご馳走しようと思ってたんだけど」
「全然問題ないしっ!今日は天気も良いし、このココア美味しいし。あたしはこれだけで大満足だしい」
いくらお金持ちの家に住んでいるからといっても、大した事もしていないのにケーキやらパフェやらを奢ってもらうのは、さすがのあたしでも気が引ける。
っいうか、二人きりになれるってだけで、それ以上の高望みをする気もなかったし…
「ねえ、池田さん」
「んっ?」
ふわーっと国広の顔が近づいてくる
「今日ね本当は、何かをご馳走したいってゆうのは口実だったんだ」
「こ、こっ口実っ?」
あまりの至近距離にドドドッと心臓が鼓動を刻み、顔にぶわっと血が昇る…
体が硬直し、顔から目を背けられない
「うん…」
「池田さんと二人きりになるための口実…」
えっ?ええーっ!
今なんてっ?
「あ…にゃ…ひゃいっ?」
「くすっ。」
あ、顔が離れていってしまった…残念
「ごめんね、急にこんなこと言って。気持ち悪いよね?」
「そっ、そんなことないし!ってゆうか、あたしも国広と二人きりになりたくて、ずっと一人で悶々としてたし…」
「えっ?ほんとう?」
「ほ、ほんとだし…」
「嬉しいなぁ…」
25 :
一・華菜4:2009/10/23(金) 08:47:24 ID:pZrmx+Lf
「わわっ」
また、こないだみたいに、あたしの手の上に国広の手が重ねられた。
「こないだ、君とあの公園で会ってからどうしても君のことが頭から離れないんだ…」
国広はこちらを、上目遣いで見つめてそう言った。
か、可愛い。
目が離せられなくなる…
「あっ、あたしもあの日から国広のことが気になってしょうがなかった…」
「あっ…はじめで良いよ、呼び方。僕も華菜って呼んで良い?」
「もちろんっ…」
「華菜…ありがとう。」
ちゅっと、頬っぺたに唇が触れた。
「ふわぁぁぁあっ!」
「えへへ」
何がなんだかさっぱりだけど、とりあえず今の華菜ちゃんは幸せに満ち溢れている!
そのままあたしは、はじめと手を繋ぎながら一緒に夕日が沈むのを見つめていた
―――――――――――――――
後日談
「思えば、あれが始まりだったよね」
「にゃ?あれって?」
「衣と華菜の妹さん達が公園で遊んでいた時に…」
「うん」
「ベンチに座って、僕が華菜の手を握ったじゃない?」
「うん…」
「あの瞬間、華菜は僕に惚れたんでしょー?」
「にゃあっ?!はじめ、お前、確信犯だったのかっ?」
「えへへ〜どうだろうね♪」
「それでっ、おっお、お前はいつあたしに恋に落ちたんだっ?」
「さぁね?内緒♪」
「にゃーっ!教えろっ」
ちゅっ
「そんなこと、良いじゃない。これで許してよ。ねっ?」
「ふにゃふにゃふにゃああ…」
華菜ちゃんは今日もこいつに弄ばれまくりだし…
終わり
池田国広君の奴と蒲鉾並列で見てたんだけどやっぱ時代は
一家に1池田蒲鉾だなぁと思った(*ー∀ー)国広君自重w池田で遊ぶな勘違いしちゃったじゃないかw
コーチも小池にとられそうだしそうやって独りになった池田を拾うのがマイドリーム♪
1乙
>>25 これまた珍しい組み合わせですね しっかし投下頻度がハンパないっす
国広君かわいい〜策士だなぁ 次回作も期待してます!!
前スレ埋まってねーとおもったら容量なんてもんがあったんだね。はじめてしったわ
続けて投下します
前スレの南浦さんとむっにーの続きでエロなし4レス借ります
33 :
数絵・睦月3:2009/10/23(金) 17:21:41 ID:pZrmx+Lf
カチカチ。
マウスをクリックする音が耳に入ってくる。
「これが、麻雀ゲームをダウンロード出来るサイトですね。今、インストールしますから」
「インストール…?」
「ええと、このゲームをパソコンに取り入れるための準備みたいなものです」
私は本当にパソコンを扱うのが苦手だ。
なので、その準備というものは全て彼女に行ってもらった。
「よし、これで完了です!今から麻雀が打てますよ」
「何から何まですみません。ありがとうございます」
「いえいえ」
津山睦月さん
彼女とは先月、偶然にも電車の中で再会した。
それから私達は時々連絡を取り合い、今日は約束をしていたネット麻雀のやり方を教えてもらうため、彼女を家に招いたのだ。
そして今に至る。
「じゃあ、早速やってみましょうか」
「はい」
「これはゲームなので、自動的にプレイヤー全員に牌が配られます。あ、ここに表示されているのがドラですね」
「なるほど…」
「で、これがツモった牌です。ツモ切りならそのままこれをクリックして下さい。別の牌を捨てるなら、この矢印を捨てる牌に合わせてクリックします。」
「はい」
「じゃあ、試しにそのまま一局プレイしてみて下さい。何か分からない事があれば、すぐに聞いて下さいね」
「はい、分かりました」
「ロンッ!」
うわ…開始早々に、親に振込みをしてしまった。
「あっ、振込んじゃいました?」
後ろから彼女の声が聞こえる
「はい…」
「まぁ、何回もやってればすぐに慣れますよ」
「そうですね。夜にでも、またチャレンジしてみます」
せっかく津山さんが遊びに来ているのだ。続きは後ででも良いでしょう。
そう思いパソコンの電源を切り、私はテーブルを挟んで津山さんの向かいに座った。
34 :
数絵・睦月4:2009/10/23(金) 17:24:27 ID:pZrmx+Lf
「ところで、南浦さんは…」
「はい」
「今お付き合いしている人とかは居るんですか?」
「なっ?何を言うんですか、急に…」
「いや…南浦さん、美人だからモテるだろうなと思って…」
美人?モテる?
この私がですか…?
初めて言われた言葉に嬉しさと恥ずかしさを覚える。
「いえ…実は、今まで誰ともお付き合いとか、そうゆうことはしたことが無くて…。」
「そうですか。意外ですね」
「それに…津山さんの方が肌が白くて綺麗で…そのっ、美人ですよっ!」
「えっ…?」
「あっ…」
勢いで、もの凄い事を口走ってしまった自分に驚く。
「あ、ありがとうございます…っ」
「い、いえ…」
お互い顔が赤くなり、目を下の方へと向ける。
ああ…恥ずかしい…。
「あの…、南浦さん。隣に座っても良いですか?」
「えっ?あ、どうぞ…」
では…、と言い彼女が私の隣へと移動してきた。
うっ
肩と肩とが触れ合う。
とても距離が近い…
「あのっ、南浦さん…」
「は、はいっ?」
緊張のあまり、声がうわずる。
「実は私…あの県予選の個人戦であなたと対局をしてから、ずっとあなたのことが忘れられなかったんです…」
「え…?」
「最初は、ただ単に一年生なのにとても強かったあなたに圧倒されて、尊敬という意味で惹かれるものがあったのかな、と思っていました。」
「…」
「でも、あの時電車の中で本を手に持って綺麗な座り方をしているあなたの姿を見て、何故か今度は別の意味で惹かれるものがありました」
「それからは、あなたからメールが来るのがとても嬉しくて、それが私の一番の楽しみになっていました」
「そして今日こうしてまた、あなたに会うことが出来た…」
そう言い終わると、彼女は私の両肩をガッと少々荒々しく掴み、熱い眼差しで、続けてこう言った
35 :
数絵・睦月5:2009/10/23(金) 17:28:25 ID:pZrmx+Lf
「南浦さん、好きですっ!」
「えっ?ええっっ?!」
一瞬、時が止まったように思えた。
そのまま、ギュウッと抱き締められる…
私はどうして良いのか分からず、ただただ呆然としていた…
何分か経ってから、ゆっくりと背中に回されていた腕がほどかれ、また彼女と目が合う
しかし、さっきまでとは違い今の彼女の表情はなんだか暗い。
「今日は…これで失礼しますね」
そう私に告げると早々と立ち上がり、持ってきていた鞄を手に取って、パタンと部屋のドアを閉めて出ていってしまった。
「あ…」
一体今、何が起こったのでしょう…
ボフッとベッドに飛び込み、枕に顔を沈めて今日あった出来事を整理してゆく
ええと…
まずはネット麻雀の操作方法を教えてもらい…
付き合ってる人はいるのかて聞かれて…
それから…私の隣に移動してきて、それから…それから…
「好きです」と言われた。
カァーッ
顔に血が昇ってゆく
思い起こせば、電車の中で彼女と再会したあの日。
そう言えば私はあの時、なんだか嬉しい気持ちでいっぱいだったんでしたっけ…
胸がトクン、と脈打つ。
あ、そっか…
「これが、好きっていう感情だったんですね…」
自分の気持ちを理解した途端、すーっと心が晴れていった。
早く、あの人に私の気持ちも伝えないと…
私はケータイを手に取り、津山睦月という名前を探し出し、通話ボタンを押した―――
以上です。
池田と国広くんカプは、自分で書いてて割とアリかな、と思いました。
華菜ちゃんをいじめるSっ気のある一と、いつもは強気な華菜ちゃんも、その一のテク(?)に翻弄される日々って感じで…
逆に南浦さんは登場回数少ないので書くのが難しいですね…
>>20 前スレの菫→照咲も良かったですよ
880の最初なんか特に良かったですしやっぱり咲と照の話は良いと思いました
ていうか咲は設定以上に料理上手になってそうですね
視点複数ってのも結構良かったですし咲視点にも期待してます
池田とはじめのと南浦とむっきーのは後で読ませていただきます
前スレ書き込みがないと思ったら容量オーバーかい
全盛期のストパンスレ以来久しぶりに見たな
>>37 おおっ!ありがとうございます。すっかり忘れていましたがあの話の咲視点のものもこれから作りますね!
>>39 投下をするのは多いに歓迎なんだけど、もうちょっとペースを落としてはどうだろう?
速筆で羨ましい限りだけど、他の作者さんが若干投下しづらいのではないかなと思うんだ
同意。それとレス返しについて昨日も指摘されてるんだから自重した方がいいよ
というかID:pZrmx+Lfさんのを読むのにお腹いっぱいでペンが進んでいない・・・
43 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/23(金) 22:44:37 ID:E9mVqmOI
睦月×南浦さんサイコー!!南浦さん鶴賀に転校しちゃえばいいのにww
何でここの職人さんは鳥つけないの?過去に話題に上がって、つけない流れにでもなってるの?
ここは三次創作も盛んだから付けた方が色々と便利だろうに
SSスレじゃないといえばそれまでだけど
Wiki見たんだけど前スレの824と904のがないっぽいな
904は今度まとめて投下するらしいからそのままで良いだろうけど
824はどうすれば良いんだろうか
小ネタって言ってるから小ネタ9スレ目に入れとけば良いかな
46 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/24(土) 01:04:17 ID:1ii8QgXs
かじゅモモのSS書いたので投下します。
県予選終了後を書きました。
47 :
かじゅもも1:2009/10/24(土) 01:04:37 ID:1ii8QgXs
県予戦が、終わった。
私たちは勝つことが出来なかった。
これで、私も先輩も……全国にはいけなくなってしまった。
存在感が薄く、誰からも必要とされなかった私。
そんな私を……先輩は、必要としてくれた。大声で求めてくれた。
「私は君が欲しい!」
先輩の言葉を、私は今でも覚えている。あの時私は……嬉しかった。
そんな事、初めてだったから。そして私は頑張った。
先輩と、全国へ行くために。
なのに、私は先輩を全国に連れて行くことが出来なかった。
県予選が終わった時の先輩の悲しそうな目……。
それを見た瞬間、激しいショックを受けた。
これで、私は先輩から必要とされなくなってしまうんじゃないか?
また昔の様に誰からも相手にされなくなってしまうんじゃないか?
不安で不安で、たまらなかった。そのせいだろう。
私は知らず知らずのうちに、先輩を避けてしまっていた。
拒絶されるのが、怖かった。先輩のことが大好きなのに、話すことが出来ない。
そんな日々が、辛かった。
県予選から数週間たったある日の帰り道。
私は一人ぼっちで歩いていた。歩きながら、先輩と歩いた帰り道を思い出していた。
あの時の会話が、耳に蘇る。
「もしあさっての県予選で負けちゃったりしたら、私と先輩が一緒にいる意味なんてなくなっちゃうんすか?」
「それは……。」
先輩は、私の問いに答えられなかった。先輩は、麻雀抜きでも私と接して、私を必要としてくれるのか?
分からない。だから、怖い。もし先輩が私を必要としてくれなかったら……。嫌な想像ばかりが頭の中をめぐる。
先輩はそんな酷い人じゃない、と思い直してみても私の心は晴れなかった。
先輩と離れ離れになって、また一人ぼっちに……。そんなのは嫌だ。
自然と、涙が溢れてきた。私は声をあげてわあわあ泣いた。
48 :
かじゅもも2:2009/10/24(土) 01:05:03 ID:1ii8QgXs
どれくらい、そうしていた事だろう。後ろから、声をかけられた。
「どうした?モモ。」
「先輩……。」
そこには先輩がいた。大好きな、先輩。
「ご、ごめんなさい先輩。恥ずかしいところを見せちゃったっすね……。」
「いいんだ、モモ……。でもどうしたんだ?最近様子が変だぞ。何だか、私のことを避けているし……。」
「そ、それは……。」
思わず言いよどんだ。この不安を、先輩にぶつけてもよいのだろうか。でも、このまま逃げていてはだめだ。
「私、先輩を全国に連れて行くことができなくて……それで、先輩から必要とされなくなっちゃうんじゃないかって
不安で、怖くて……。もし先輩がいなかったら私……」
その言葉を遮るかのように、先輩は言った。
「何を言っているんだ、モモ。私は全国に行けなかったからってモモを嫌ったりなんてしないよ。
あの時、私はモモの問いに答えられなかった……。でも、今なら言える。私にはモモが必要なんだ。
麻雀が無くったって、一緒にいたい。」
「本当っすか、先輩……。」
先輩の言葉を聞いて、私の心は舞い上がった。先輩が、今も私を必要としてくれている。
目の前で自分の言葉に恥ずかしそうにしている先輩が、とても愛おしい。
私は先輩と、これからも一緒に――――
「先輩、私先輩の事大好きっす!」
愛の告白をした。ずっとずっと、心にしまっていた思いをぶちまけた。
「モモ……。大好きだ。これからもずっと、私は君が欲しい!」
「こんな私でよければ!」
お互いの気持ちを確かめ合うと、私たちはキスを交わした。
ずっと一緒にいようという、誓いのキスを。
どうでしたか?初めてのうpなので、出来がかなり不安です。
……を多用しすぎた気がしますし。でも、書いていて楽しかったです。
>>49 GJです!!とても読みやすくて面白かったですよ!初めてとは思えません。
良かったら続きも書いてほしいです
>>49 GJ!
もっとせんぱ…かじゅモモ分を頼むっす
52 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/24(土) 01:45:23 ID:43FHqmy3
53 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/24(土) 01:50:07 ID:43FHqmy3
ついでに以下のレスも投下お願いしてもよろしいでしょうか?
-------------------------------------------
>>390 文体くらい変えたら?お前なんてレビューの人には相手にもされてないぞ
いくら複数ID使ってもレビューの人への中傷という特徴が一緒だから同一人物だとバレてる
どうせ回線つなぎ変えてるんだろうからID:rv1Mdaij0は2度と出てこれないんだろうが
>>49 GJ!逆にモモに避けられてるかじゅの心境も見たいです
>>45 今回のwiki編集は自分がやりました。904に関してはご指摘のとおりです
824については続きが出たら小ネタ10スレに入れる予定でした
wikiの編集する際に迷う事があるのですが、
エロ注意とかはこれまでの慣例で作者さんの注意書きを冒頭に入れてますが
タイトル横にR18みたいに入れておく方がいいのでしょうか?
その方が本文にいらない注意書きを入れずに済むし、エロ苦手な人も
ページを開かずに済むのでいいのかと思いますが…ご意見ください
>>44 2か3スレ辺りで酉付けるなって書き込みを見かけたな
・誘い受け(アンケート、需要確認)
・全レス
・書き手の立場のまま雑談(IDそのまま、酉・コテ付けたまま、○○書いた奴だけど…)
・1〜2レスのブツ切れ投下
・直書き(書きながら投下)
・連続投下(通常一日、短くても数時間〜半日は開ける。個人の連投は避ける)
これらは2ch系でSS投下する上で荒れる元になる酷いマナー違反だが
結局のところスレによるんだよな
ここの住人が認めるならそれがルールになる
56 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/24(土) 02:22:03 ID:43FHqmy3
>>52をお願いできませんか?
せっかくレビューを書いてるのにそれをウザイと中傷するのはただの荒らしです
すでにレビュー肯定派が圧倒的多数ですが、
まだ少数の荒らしが残っているので追い出しましょう
荒らしがじたばたあがいているのを眺めるのは楽しいですよ
>>55 レス返しとか誘い受けが嫌われる理由が分からないんだができれば教えてくれないかな
レス返しはまあ2ch(ここは正確に言えばBBSPINKだが)は匿名掲示板だから
基本的に過度な馴れ合いを嫌う。誘いうけは鬱陶しいというか、
投下して良いかどうかぐらい自分で判断しろってことじゃない?
>>59 例えば自分が一生懸命考えたSSが「長文ウザイ」「オナニーやめろ」
などと切り捨てられたら気分が悪いでしょ。
レビュー叩きも同じで、読んでるほうも気分悪い。
こういうレス書く奴を追い出したいんだよね
407 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい[sage] 投稿日:2009/10/24(土) 02:44:05 ID:fiA8TdnL0
>>404 レビューが叩かれてそんなに悔しかったのか?w
408 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい[sage] 投稿日:2009/10/24(土) 02:54:37 ID:rv1Mdaij0
>>407 本人的にはあれでも頑張って考えてるんだろうからなw
認めてもらえるまで自演でも代行依頼でもし続けるつもりなんだろう
他所のゴタゴタをこっちに持ってくんなっていう
黙ってスルー
>>54 wikiの管理人さんかな?
個人的には今のままでもいいけれど、R18が増えてきたら分けるか、タイトル横に注釈があった方が分かりやすくていいと思います。
でも、本文の前の作者のコメントを読むのも好きな人もいるかもしれない(自分はそう)
>>57 >>58が書いてくれてる理由もあるけれど、大半の人はウザイと思ってるんじゃない
個人ブログじゃないんだから、質問された事へのレスや最低限のレス以外はいらないと思う。
誘い受けは前のスレでも出たけれど、背中を押してやる位ならいいけど過度なかまってチャンは嫌われる
>>36 はじめと池田のも南浦と睦月のもすごく良かったよ
どっちも続きがあるなら見たいって思える内容だったと思う
菫→照咲の咲視点にも期待してるよ
>>49 内容は良いと思う
改行をもう少し入れたら読みやすくて良いんじゃないかな
>>54 分かりやすいに越したことはないと思う
>>58、
>>63 SSの内容を語り合いたかったりするわけだけど
そのぐらいなら行き過ぎない限りは問題ないのかな
というか俺は結構相手の返事に期待してしまってる
代行していただけたようですね。
ありがとうございました。たいへんお邪魔いたしました。
>>64 >内容は良いと思う
>改行をもう少し入れたら読みやすくて良いんじゃないかな
小ネタも碌に書けないヤツが何を偉そうにw
キャプテン「仲良く仲良く」
首輪着けて四つん這いで散歩させられる一。
夏休みの無駄な討論でスレ流し以外は荒れているとは感じられないから
このままで良いよ。ここでまたあーだこーだで荒れたくない。
と思ったらもう遅かった
>>36 GJです!!
前スレのコーチ・藤田、菫照咲シリーズ、ナンポ・むっきー、はじめと池田、全て読ませてもらいました。
まさか、全て同じ職人様だったとはww
恐れ多いですなw
いろいろなカプですが全部面白かったです。
見る側としては自重しないでバシバシ投下してくれって感じですね。
ここって部長関連の話題は荒れるから禁止なの?
夜に部長とまこのSS投下したいんだけど、ここじゃダメなの?
ここでいいよ
さあ、自重しないでどんどんどうぞ
77 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/24(土) 13:34:29 ID:9foMFbKu
>>36 GJ!!
南浦さんとむっきー、最高です!
朝から良いものを読ませて頂きました。
ってか、池田と国広くんとか照菫咲シリーズとか、コーチとプロとか、全て同じ作者さんだったんですね!
こんなに沢山の物語をわずか数日で書き上げるとは。
だいたい全部読ませてもらいましたが、素晴らしいの一言につきます。
SSやキャラクターごとに微妙に文体が変わってるのも良いですね。
これからも期待してます。
あと、読み手のうちの一人としてはSSは複数の職人が一切自重しないで1日に沢山投下してくれても、それはそれで読む楽しみが増える訳で幸せなんだが…
何だか長々とすみません。つい興奮してしまって・・・
1日に何度も同じ作者が投下すると他の作者が投下し辛いってのはあると思う。
1日一作くらいで後は様子みる、くらいがベストでは?
誘い受けについては、背中押すくらいの感覚なので気にならない。
逆に「○○書いてくれ!」「○○分が足らない…」は誘い攻めなのか?w
俺誘い攻めタイプだわw
>>73 全裸待機する。
79 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/24(土) 14:09:15 ID:43FHqmy3
悪いけどID:43FHqmy3あんた自分が投下した後もよく割り込んでいたよね?
いい加減頭来たんだけど二度と来ないでくれない?迷惑だから普通に。
投下や割り込みとはどういうことでしょうか?
よくわかりませんがもし何か失礼があったのならお詫びいたします。
ですが、せっかく書いた文章を無視されたり
長文ウザイとか他所でやれとか言われた時の不快感はみなさん覚えがあると思います。
現在まさに、せっかく書いたレビューを叩いてくる荒らしが沸いていますので、
>>79のスレで撃退に協力していただければ幸いです。
>>80 そいつには触れるな
アニメスレでも荒らし扱いされてた奴だ
何言っても無駄だから無視するか要望どおりにするしかない
無差別カプで連続投下してくれたおかげでカプの幅は大きく広がったっていうのはあるけど…
>>73 気にせずやっちゃいなよ。
王道カプを自粛する必要なし
>>73 まこは人気ないのでセット売りされた部長の価値まで下がらないか心配ではある。
普通は部長の相手はキャプテンか、それかせいぜいタコスだろう。
部長の価値を下げない自身と、もし失敗作になった時に責任を取る覚悟があるならいいと思う。
>>83 ありがとう。みんなもよろしくお願いします。
姉妹スレとして一緒に百合スレ荒らしを撃退しましょう。
不人気云々なんてヘテロの馬鹿オタしか使わん言葉吐くあたりただのアンチがバレバレ
部長とまこで萌えるのは無理です
まこはドムとでも絡めばネタとして面白いと思う
よし今のうちに
一時間阻止されなかったら和は衣の嫁
>>88 苦手なら読まなければよいのでは?
自分の意見だけを押しつけるのはよくないだろ
人気云々は関係ない
書きたい時に書きたいカプを書けばいい
ただそれだけ
じゃあ俺はのど衣を要求する
普通に久まこ大好きだが
…このスレ荒れてきた…?
ほのぼのしたここ好きなのに…
>>94 一人が粘着しているだけだから放置してれば普段どおりだよ
>>73 部長まこはwikiにもいくつかあるだろう
つまりはそういうことだ
百合漫画スレのごたごたをこっちにまで持ってくるなよ
なにが姉妹スレ(笑)だ
>>97 でもせっかく書いた力作のSSをウザイとかキモイとか他所でやれとか言われたら腹立つでしょ?
それと同じで、せっかく書いた漫画レビューにケチつけられたら腹が立つ気持ちはわかってもらえると思う
>>98 せっかく職人さんが書いてくれた力作のSSが他所からの関係ないレスで流れる方が腹立ちます
衣ちゃんが「さ〜わ〜る〜な〜」と涙目で訴えかけてるよ
>>98 わからなくはない。けど貴方の狭量なレベルでの話なら仕方ないとも思うよ。
人に読んで貰うものを書くつもりなら、不快に思うかも知れない誰かの事もこうりょしても良いんじゃないかな?って思うよ。
これ以上はスレチだし荒れそうだしごめんなさい。
>人に読んで貰うものを書くつもりなら、不快に思うかも知れない誰かの事もこうりょしても良いんじゃないかな?って思うよ。
気に入らないなら読まないという選択肢があるはずだろ?
わざわざ読んでおいて「ウザイ」「他所でやれ」などと文句を言って雰囲気を悪くする奴の気がしれない。
それに百合漫画スレはもともと漫画のレビューが重要なスレだった
それなのに長文レビューうぜえとか言われる意味がわからない
>>103 >気に入らないなら読まないという選択肢があるはずだろ?
お前に対する文句を無視するって選択肢もあるよ
つーかこれ以上ここを巻き込むなよ
お前の味方したい奴がいればもうとっくに向こうのスレ行ってるから
何人か来てくれてるっぽいので、その点は感謝している。
おかげで「レビューうぜえ」派を着実に追いつめてると思う。
俺も今そっちで頑張ってる
みんなも百合スレの秩序守るため参加しよう
>>107 もうずっとそっちに行ってこっちには戻ってくるな
>>73 この変な流れは華麗に無視して久まこSS投下するんだぞ
正座して待ってるから!
おかげさまでほぼ勝負あった模様。
助けに来てくれた人、ありがとうございました。
麻雀って楽しいよね!
>>73 夕飯と酒の肴作りながら、部屋飲みはして寂しくまってるよ。
酔いつぶれるまでに頼む
ID:43FHqmy3まだ居たのかよw自分の作品を罵られたりでもしたのか?w
腹が立つんなら次の作品をもっと良いものにしてやると昇華すれば良いだろ
SSに限らず皆そうやって生きてるんだよ。とりあえず君の作品を見せろ
ここと関係の無い作品の事をいつまでもダラダラ言うつもりなら本当もう来るな
>>113 悪いが俺はSS書くのが専門じゃないんで。
百合漫画スレの件は上手い感じにレビュー叩きを撃退できた。さんくす。
こっちには荒らしは早めにIDNGして放置するという風習がないのか?
ID:rf1qKDQCは凄く自演臭いから別として、他の人達はなんであんな見るからに痛い子を相手にしてるんだよ
NG入れてるからアレだが、百合漫画スレでレビューがなんちゃらって
奴か?
真性だから触るなってw
少しでも百合臭がする作品のスレで、しつこく貼るだけのマジキチだし
せっかく書いたレビューを叩いてる奴らを追いだすことには成功したので
しばらくは大丈夫だと思います。応援に来てくださった方、ありがとうございました。
これでレビュー書いてもウザイとか他所でやれとか言われなくなると思います。
レビュー書くなっていうのは、このスレで言えばSSの感想書くなって言ってるようなものですからね。
死ね
>>118 レビューを叩いてる奴らは徹底的に追い出したからもう大丈夫でしょ
いきなりスレが止まったなぁと思ったら
容量MAXになっていたのを今の今まで気付かなかったでござる、の巻
南浦とむっきーの続編投下します。エロなし3レス失礼します
123 :
数絵・睦月1:2009/10/24(土) 22:01:23 ID:kv0kdLJJ
「この白のスカートとか、数絵に似合いそうだね」
「そうでしょうか?」
私が手に持っているファッション雑誌の写真を指差しながら、うむ。と隣でうなずくのは、先日私の恋人となった津山睦月さん。
私にとって初めての恋人…
そう、恋人。
その二文字を頭の中に思い浮べると、心臓がトクンと音を立て、頬が赤く染まってゆくのが分かる。
「数絵、どうかしたの?顔が赤いみたいだけど…」
私の様子を心配した彼女が横から顔を覗きこんでくる。
「…っ!あ、いや…何でもありませんっ」
ち、近いっ。距離が…
「そう…?」
「ええ…」
何でもない訳では無いのですが…
心臓がドキドキしっぱなしで胸が苦しいです。
先日、彼女と再会をしてから二人きりで会うのは今日で二度目。
一度目は私にネット麻雀を教えてくれたあの日。
その後、会えない日は電話やメールで連絡を取り合った。
そして、ついこないだの電話でお話をした際に、ようやく私達は名字ではなく、下の名前で呼び合うように…。
睦月さんに関しては、ため口で接してくれるようにもなった。
数絵もため口で良いよ、とは言われたものの、普段から同い年の人と会話をする時でさえ、敬語を使ってしまう私には、どうしてもその高いハードルを越えることが出来なかった。
まぁ、仕方ないか。と彼女は許してくれたけれど…
124 :
数絵・睦月2:2009/10/24(土) 22:02:19 ID:kv0kdLJJ
それにしても…
チラッと彼女の方に目線を向ける。
「ふぅ…」
そして、思わず溜め息がこぼれてしまう。
今だにこういったシチュエーションは慣れませんね。
いつか、これに慣れる日は来るのでしょうか…
その時、急に睦月さんに肩をぎゅっと抱かれた。
「え…っ、あの、睦月さんっ?」
突然の不意打ちに焦り、声が一段高くなる。
「数絵、私と一緒にいるのってつまらない?正直に教えて…?」
少し、寂しげな目で彼女は私に問う。
「いや…そんなことはっ」
「じゃあどうして静かになっちゃうの?」
「それは…」
「うん」
「む、睦月さんと一緒にいると、緊張して頭がいっぱいいっぱいになってしまうんです…っ!それで、上手く喋れなくなっちゃって…」
少し間が空いてから、睦月さんの顔が徐々に赤くなっていった。
「あ…、そうゆうことだったのか…」
「え、ええ…」
私は恥ずかしくなり、手に持っていた雑誌に顔を隠しながら、小さい声で謝った。
「睦月さん…あの、不安にさせてしまったのなら、ごめんなさい」
「こちらこそ変に疑ってごめんね、数絵。」
「いえ、良いんです…」
沈黙が生まれ、時計のカチコチと動く針の音が部屋に響く。
先にその沈黙を破ったのは睦月さんだった
「ねえ、数絵?」
「はい…」
「キス、しても良いかな…?」
「はっ?えっ…!」
驚いてバサッと床に雑誌を落としてしまった。
125 :
数絵・睦月3:2009/10/24(土) 22:04:01 ID:kv0kdLJJ
「駄目?」
「いや…駄目ではないですけど、でもっ…恥ずかしい…」
カァッと顔に血が昇り、睦月さんを見つめていたはずの目が、あちらこちらに泳ぎ始める。
「んんー。じゃあさ…」
すっと、目の前に睦月さんの手のひらが近づいてくる。
そして、私の目を覆われてしまった。
「これで良い?」
暗い。
何も見えなくて戸惑う…
「あの…?睦月さ…んんっ!」
そうして何がなんだか分からないまま、一瞬だけ私の唇に柔らかくて温かいものが触れた
やがて、視界をが明るくなり、目の前には頬を赤くしてちょこんと、正座をしている睦月さんの姿があった
「む、睦月さん…今、キスしたんですか…っ?」
「うん…」
それから、ふわっと体を引かれ彼女の胸の中に納まる私。
「睦月さん、どうしてあんなやり方で…?」
「だって数絵、私の顔が近づいたら余計に緊張して頭が真っ白になるでしょ?」
「まあ…確かにそうですが…」
「それに…」
彼女が耳元でささやく
「緊張してるのは、私も同じだったんだからね?」
「あ、そうだったんですか…」
彼女のその言葉に、また心臓が大きく跳ね上がった。
「うん。ゆっくり、一緒に進んでいこう…」
「はい…」
私は嬉しくなり、彼女の胸に顔を埋める。
この人となら…
この人となら、これからもきっと上手くやっていけそうです。
終わり
>>125 GJ!すごい筆量ですね。私はあまりたくさん書けないので羨ましいです。
ここでまさかの「部長×咲」投下。なんという誰得!
時期は県予選終了後。
部長視点で
128 :
部長×咲1:2009/10/24(土) 22:30:49 ID:jjyhv0jg
放課後。
県予選の優勝の余韻はほどほどに、次は全国大会に向けて気合いを入れ直した練習は本日も無事に終了し
「本棚の整理をしたいから」
なんて理由をつけて後輩たちを先に帰らせた私は一人、部室に居残っていた。
「合同合宿やら生徒会やらで色々あったからね」
なんて一人ごちてたそがれていた。
たまには一人で勝利の余韻をゆっくり噛み締めたかったのだ。この部室で。
「思えばこの部屋とも三年間の付き合いになるのね」
一年の時にはたった一人で打ち続けていたこの麻雀部。
二年の時にはまこと二人で。
そして今。
まさかこうなるとはさすがの私も予測がつくはずもなかった。高校生活の間には全国出場はおろか、大会出場さえも叶わない一抹の夢だろうと半ばあきらめていたのに。しかも団体戦。
もしもタイムマシンがあるのなら、あの頃たった一人でこの部室で麻雀を打ち続けていた私に教えてあげたい。
『今は最悪でも必ずそれには意味がある。その悪待ちは絶対オリちゃだめよ』――と。
二年も待ったが、たったの二年だ。たったの二年でたった一人だった私が夢の全国大会に出られる。
まこ、和、優希、須賀くん・・・そして
―――「咲」
「はい・・・?」
129 :
部長×咲2:2009/10/24(土) 22:33:09 ID:jjyhv0jg
私以外誰もいないはずの部屋に別の声が響いた。そう彼女こそが私の夢への架け橋をつないでくれた最後の一人。宮永咲。
「和たちと帰ったんじゃなかったの?あ、忘れ物ね」
「あの・・・えっと途中まで帰ってたんですけど、今日は部長が「本棚の整理をする」って言ってたのを思い出して・・・」
「ああ。まだここに読んだことない本があったのね」
「はい。あと、私の名前を呼んだのが聞こえて」
―あら聞かれてたのね。ちょっと全国にいけるのが嬉しくて一人で後輩の名前を呟いてた・・・なんてなんだか気恥ずかしくて言えないじゃない。
「あの、部長」
「ん?」
「私を麻雀部に入れていただいてありがとうございました。私・・・和ちゃん京ちゃん優希ちゃん染谷先輩、それに部長。みんなのおかげで麻雀の楽しさを思い出させてもらいました」
「咲」
「はい?」
「ありがとう」
優しく、それでいてぎゅっと抱き締めてみた。私の腕にすっぽり収まる小さいこの身体は、対局時にあの奇跡のような闘牌を魅せる人物と一緒とは思いがたかった。
お礼を言うのはあなたじゃなくて私なのよ。あなたのおかげでこの三年間は無駄じゃなかったって思えた。
「ぶっ部長・・・?」
おどおどしながらも私を振り払うことなくされるがまま。ほんとかわいい後輩たちに恵まれたわね私は。
「私の悪待ちも捨てたものじゃなかったわね・・・本当に」
「え?」
「・・・咲」
「は、はい?」
「全国。頑張りましょう」
「・・・はい!」
綻ぶ花のように咲いた笑顔に私はもう一度彼女を抱き締めた。
以上。エロなくてすまん。
部長と咲は共に本好き同士仲良くしてたらいいと思う。年上の部長に姉を重ねて甘えてみたりすればいいと思う。
完全なる俺得なので異論は認める。
>>130 久咲を一人締めなんて狡いじゃないか
ほのぼのGJ
>>130 なんという俺得
久咲は全然アリだと思ってる
GJ
>>130 本好き同士ってとこがいいな。後、姉と重ねて甘えてみるとこもいい。
ごめん、素直に言うと文章も含めて全部よかった。GJ!!
>>125 GJ
なんか南浦がめちゃくちゃ可愛く見える
>>130 こっちもGJ
部長×咲も良いな
変に百合っぽくないのもこの2人らしくて良い
続きがあるなら期待してるよ
ワハハ新婚旅行はどこにするんだ、ゆみちん。
>>130 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
うおおおおおおおおおおおお!!!!!!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
照SS投下します。
元ネタは吉田拓郎の歌、「望みを捨てろ」。
薫→照→咲の定番です
望みを捨てろ
私は一人になりたかった。強さを求めるが故に全てを失ったのだ。
今さら誰とも仲良くしたいと思わなかった。一人になりたかった。
私に妹などいないのだ。向かってくるものは皆、敵だ。ただ屠るだけだ。
確かに私にはかつて姉と妹のあるべき感情を越えた妹がいた。しかし今はいない。
彼女はもう別の者と愛し合っていた。新聞とテレビで確認しただけだが、私にはわかる。
彼女は私を忘れてしまった。もはや私にとってただの敵に過ぎないのだ・・・。
いや、私から彼女・・・つまり咲を捨ててしまったのだ。私が拒絶したのだ。
彼女の私を超えるかもしれない強さに恐怖、嫉妬して私は咲を拒絶した。
そのときの私は幼かった。しかし幼い日の過ちであっても取り返しはつかなかった。
私は咲と離れた。念願の強さを手に入れた。しかし、どこかむなしさがあった。
私が本当に求めていたものはこれではなかったのか。別のものだったのか。
私は最近そう考え、悩むようになった。だが、今さら考えても後の祭りだ。
今の私には強くなること以外の幸せが、必要とするものが、生きがいがわからない。
誰かを愛することなどその邪魔になるだけだ。私は私だけを好きでいればいい。
私は一人でいたかった。もう誰も愛さないために。
望みを捨てろ、望みを捨てろ。
私は一人でいたかった。しかし私は一人になれなかった。
避けてきたはずなのに、逃げられなかった。私は一人になれなかった。
私を愛してくれる奴がいた。私を理解しようとしてくれる奴がいた。
私はそいつを幾度と無く突き放そうとした。でもそいつは離れなかった。
そいつが言うには、私は柄でもないのに無理して無愛想にしている、らしい。
そしてそこが可愛らしくて好きなんだと。訳がわからない。
自分の前では本当のお前を見せてくれ、とそいつは私に言った。
そいつ・・・私のチームメイト弘世薫は私を愛してくれていた。
私は一人になれなかった。結局私も誰かに愛されたかったのだ。
私が本当に好きな相手ではないというのに。私は薫から離れることは出来なかった。
私は一人でいたかった。でも一人になれなかった。
望みを捨てろ、望みを捨てろ。
私は二人になりたかった。二人になりたい、一人だった。
私は自分でもどこに向かおうとしているのかわからなかった。私は二人になりたかった。
テレビで全国大会の特集番組があり、その日は神奈川県、大矢海星高校と
長野県、清澄高校の回だった。清澄高校・・・・・・。
清澄高校が同県の鶴賀学園という高校と練習試合をしている様子が放映された。
清澄高校のメンバーはやはり大したことはなかった。なんら見るべきところは無い。
そもそもその場にいる誰一人として強い、とは思えなかった。ガキの遊び場に見えた。
・・・ただ一人、宮永咲を除いて。咲は圧倒的な強さを発揮していた。
『ツモ、リーヅモ嶺上開花、混一色、中、ドラ4、三倍満です』
『・・・相変わらずえげつないっすね・・・。やってらんないっす・・・』
他の塵芥、名も無き芥子粒ども相手に、戦意喪失させるほどの無敵さを誇っていた。
あの泣き虫で気弱の咲がここまで成長するなんて。
私が昔教えた嶺上開花を武器としていた。覚えていてくれたのか・・・。
私は他のメンバーもいる手前、いつもの無表情、無感情を装っていた。
しかし、咲がアガる度に小さくこぶしを握り、聞こえない声で、よし、と言った。
相手のリーチの時には心の中でハラハラドキドキしていた。
・・・やはり私には咲への思いを捨てることは出来ないのだろうか。
結局咲は2位に5万点以上の差をつけその半荘のオーラスに入った。
もともとの力量が段違いな上、この点差だ。勝利を確実なものとしていた。
ところが次の瞬間、信じられないことがおきた。
『カン!・・・もいっこ、カン!もう一つ・・・』
『・・・ロン。その二個目の1筒・・・それだ、チャンカンだ』
暗カンでロン?ということは、まさか・・・
『国士無双、親の役満48000、逆転だ、悪いな、全国に向けて弾みをつけたかった時に。
ま、これが全国大会じゃなくて良かったな。さ、気を取り直して次の半荘に・・・』
『や、やったぜユミちん!一矢報いた!鶴賀の反撃開始だ!』
役満を決めた側の生徒たちが歓声を上げる中、咲は呆然としていた。
くそ。クズのくせに咲にあんな悲しい表情をさせるなんて許さん。私は怒りに燃えていた。
気がつくと、握っていたこぶしでテーブルを思いっきり叩きつけていた。
チームメイトの飲んでいたお茶がこぼれて私と薫以外にかかり、パニックになっていた。
そんな中、薫は私に冷静に話しかけてきた。
「やけに肩入れしていたな。やはりあの宮永咲、お前の妹・・・」
「いや、私に妹などいない。前にも言ったろう・・・」
「・・・そうか。その割にはやけにお気に入りのようだな。お前の顔が輝いていた。
私といる時にはそんな表情は見せてくれないのにな。ふふ、少し悲しいな」
「・・・・・・・・・」
・・・薫にはばれていた。私の僅かな変化が。
私は二人になりたい一人だった。誰と二人になりたいのか、整理がついていなかった。
私を愛してくれる者に背を向け、私を愛していない者の方を見ている。
だから私は結局自分のせいで一人だった。二人になりたい一人だった。
望みを捨てろ、望みを捨てろ。
私は一人になりたかった。私は望みを捨てたかった。
どれだけ大勢の友がいようが、本当の勝負どころ、大事な決定の際は、やはり一人なのだ。
求めようが求めまいが、誰でも最後は一人なのだ。だから望みを捨てたかった。
『ツモ。四カンツ、全部暗カンなので四暗刻。ダブル役満。全員トビで終了ですね』
『・・・・・・うむ、今日はこれくらいで勘弁してやろう』
『・・・ワハハ、睦月ワロス』
咲が敗れたのは最初の一回だけで、後は誰を相手にしようが完勝だった。
清澄の他のメンバーも最終的に大きく勝ち越した。県代表だけあり、やはり地力はあった。
野球で言うなら、初回に1点は取られたが結局15対1くらいで大勝、そんな内容だった。
燃え尽きて白い灰と化した鶴賀の5人を背景に、清澄の選手のインタビューが行われていた。
咲以外の選手のインタビューなどどうでもよかった。興味など全く無い。
そして、ついに咲のインタビューとなった。
『宮永選手は、全国大会ではどの選手と対戦したいですか?』
私の名前が当然出るものと思ってワクワクしていた。だが・・・。
『はい。鹿児島の神代さん、東東京のガイエルさん、宮城の田中さん、そういう強い人達です!』
・・・あれ?咲、肝心な名前を忘れているぞ?どうしたどうした?
『ナンバーワン選手である宮永照選手については?同じ名字ですが、何か関係でも・・・
いや、ないですよね。照選手自身が否定していましたからね。
・・・ま、それはともかく、宮永照選手に関してどう思われますか?』
『・・・はい。とても強そうですが、対戦できるなら、優勝のために、絶対勝ちたいです』
アナウンサーの質問に答えた後、とたんに咲の表情が暗くなっていた。
そうか。咲は私のことが嫌いなのか。それは当然だな。私のせいだ。
私が咲を避けて、否定したのだ。妹などいない、と。
今さらあれは私の愛する妹だ、とは誰にも言えなかった。
そのおかげで私は念願の一人になれたのだ。むなしさだけが残った。
私はそれ以上咲の悲しそうな表情が見ていられず、部屋を出た。
やはり私たちはもう何も関係は無いのだ。憎しみ、戦いあう敵なのだ。
もう仲良くなどなれないのだ。望みを捨てろ。そうすれば楽になる。
望みを捨てろ、望みを捨てろ。
望みを捨てろ、望みを捨てろ。
私は屋上の自分の好きな場所に一人でいた。今は一人でいたかった。
咲とあの原村和、本当に仲がよさそうだった。あの二人、どこまで行ったんだろう。
まあ、もう私には関係の無いこと・・・そう思っていると、人が来た。
「・・・薫か。何の用だ」
「照。テレビは最後まで見ないと。途中で抜けちゃ駄目だろ。あの後面白かったぞ」
面白い?こいつの面白いは信用できないからな・・・。
「宮永咲が絶対勝ちます、って言った後にこう続けたんだよ。
勝ったらお姉ちゃんと仲直りして、また一緒に暮らして、思いっきり甘えたいって。
だって私は今でもお姉ちゃんが大好きだから、だとよ。よかったな照。
それにしてもよくあのまま放送したよな・・・。なあ照、お前先鋒やめて大将になれよ。
お前がやるって言えばあの金髪は所詮お前より弱い。あっさり譲るだろうよ」
咲。お前は強くなったのに私は弱いままだ。私は望みを捨てられそうに無い。
「・・・いや、先鋒のままでいい。咲と戦うなんて、憎み合うなんて・・・。私には無理だ。
でも、副将にならなってもいいかな。あの原村を粉砕してやるのもいいな。
原村とどっちが咲にふさわしいか、麻雀でケリをつけるのも悪くないな」
「ふふふ、そうか。なら私が大将になるとするかな。お前を虜にしている
宮永咲を倒してやるのも面白いな。どっちが照にふさわしいか、麻雀で決着を・・・」
そして二人で笑いながら部室へ戻った。すっかり気分は晴れていた。
この後どのような運命が待ち受けているかわからないが、私は私らしくあろう。
「あ、薫、誤解するなよ、私に妹などいないからな・・・・・・」
望みを捨てろ、望みを捨てろ。
終わり。
やはり照は少し暗いほうがいいな
乙
薫じゃなくて菫なww
やべ、オレも間違えてた…
ずっとカオルさんだと思ってたらスミレさんでしたか…orz
ついでに苗字も普通はヒロセって読むんだね
全力でグゼだと思ってた。やたら語呂がいいから疑いもしなかったよ…
グゼ カオル
ヒロセ スミレ
一文字も被ってねーじゃんっ!いまさら脳内再生修正できねーよ!どーすんよ、オレっ!
ありがとう
>>148、2ヶ月を超える読み違いに気付かせてくれて
名前もロクに分かってないキャラをSSに登場させるとか
「加治木ゆみです。
普段はヘタレな私ですが
今日はお酒の力を借りて、普段言えないことを言いたいと思います」
『どうしたんだモモ。
まだ触ってもいないのに、お前の果汁がどんどんあふれ出てくるぞ
モモは本当にエッチな子だな』
「言ってみてぇ〜!
でも実際はいつもかじゅの果汁を搾られてるんですけどね〜・・・」
152 :
130:2009/10/25(日) 19:00:23 ID:GZtXnGc9
ごめ、完全俺得だと思ってたから続きなんて全く考えてなかったよ…
部咲はどうもエロというよりも、よくてキス止まりのさわやか百合展開しか思いつかん。
グゼとかどう考えても読みにくいと思うんだがw
毎度ながら流れを読まず行きます
前スレの照咲の後編です
相変わらず長ったらしいけど、生暖かい目で見てやってください
5レス予定
気が付けば、小鳥の鳴き声が聴こえる。
カーテンの隙間から差し込む日射しに、しぱしぱと瞬きをし、朝の空気を感じ取る。
「ん…朝か」
今日は日曜であり、わざわざ早起きをする必要もないが、二度寝は苦手なので起きることにした。
「ん?」
意識がはっきりし始めて、どこかから聞こえる物音に気付く。
咲かな。
恐らく、お父さんは昼過ぎまで起きることはないだろうから。
部屋を出て、洗面所へ向かう。
ちなみに、この部屋は以前私が使っていた部屋だ。
当時の家具も未だに残されたままで、大した代わり映えもないまま、ただただ時間だけが過ぎていった。
そんな雰囲気を感じる。
多分、あの子のことだから、あえて変えてなかったのだと思う。
あの子は、自分で言うのも変だけれど、私のことが大好きだったみたいだから。
家族の前で改まる必要もないと、寝間着のまま洗面所で顔を洗い、リビングへ行く。
「…」
「……」
前者が咲で、後者が私。
咲は、実に良い姿勢でソファに腰を置き、本を読んでいた。
どうやら、読み耽っているらしく、こちらに気付く気配がない。
それにしても、本なんて読むのか、この子は。
まあ、私の知らない時間があったのだから、それこそ趣味の一つや二つ、あっても当然なのだが。
…ちょっぴり切なかったり。
真剣な読書を邪魔するのも気が引けたのだけれど。
挨拶はしたかった。
「おはよう、咲」
出来るだけ、自然に。
「…あっ、おはようお姉ちゃんっ!」
とりあえず安心。
気を悪くしたりしないか、若干心配だったから。
しかし、
「こらこら」
朝から抱き付かれてしまうとは、予想外。
「えへへっ」
にへらと笑って、私の胸に顔を埋める。
うーん…こんなにコミュニケーションの激しい子だったかな…?
まあ、悪い気はしないのだけれど。
「本なんて読むんだね。ちょっと意外」
そう言うと、咲はちょっとだけ頬を膨らせた。
「むー…それって私が本も読めないダメな子って意味?」
なんて抗議してくる。
そんなつもりで言ったわけではないけれど。
「ごめんごめん。ちょっとびっくりしちゃって」
主に、その横顔に。
普段は体型もさることながら、幼い顔立ちをしているからまるっきり子供に見えるのだ。
しかし、読書中の咲は、驚くほど神秘的で、私の目には綺麗な何かに見えた。
この子の新たな一面が見られて嬉しいと思う反面、またまた切なかったり。
あえては口にしないけれどね。
「やっぱりバカにしてるでしょー」
頬を膨らせているけれど、本気で怒ってはいない。
現に咲は、既に笑顔だ。
ちなみに現在進行形で抱き付かれていることをお忘れなく。
ついでに頭を撫でておいた。
笑ってる。
「それより、お腹空いちゃったな。何か食べたいものはある?」
埒が明かないので強引に話題転換。
「あ、ちょっと待って。私が作るよっ」
「ん、そう?じゃあお言葉に甘えようかな」
「うんっ、腕に縒りをかけて作るから待っててね!」
「ん、期待してる」
本当は私が作ろうと思っていたけれど、わざわざ咲が申し出てくれたのだからありがたく甘えよう。
しかしまあ…
「〜♪〜〜♪」
鼻歌まで歌って、相当気分が良いらしい。
その様子はまるで、新婚当初の新妻みたいだ。
…そういえば、前に咲が私のお嫁さんになりたいとか言ってたな。
あの子がまだまだ幼かった、遠い記憶だけれど。
―――
――
程なくして、私の目の前には、可愛らしい楕円形の黄身がご飯の上にポンと乗せられたお皿が並べられた。
いわゆるオムライスである。
「…驚いた」
「えへへっ」
「すごいね、咲。私の知らないうちに、すっかり出来る子だ」
そう言うと、あの子は私に寄ってきて、控え目に自分の頭を指差した。
「?」
一瞬、私は両目をぱちくりさせたけど、すぐに理解出来た。
「うん、良い子良い子」
手を伸ばして、この子の頭へ。
咲は"んー"なんて、気持ち良さそうに喉を鳴らしている。
まるで懐っこい仔犬だ。
自意識過剰かもしれないけれど、この甘えん坊な咲は、私だけが知っている咲なのだと思った。
お姉ちゃんの特権というやつだ。
そういう意味では、この子の姉に生まれたことを感謝しなくっちゃ。
ありがとう、お母さん。
ちなみにそのオムライスは絶品で、私の舌を蕩けさせた。
それにお袋の味というか、お母さんの味付けに少し近かった。
将来は良いお嫁さんだね、咲。
…私のお嫁さんってのは、さすがに忘れてるよね?
―――
――その晩。
「ね、ねぇ、お姉ちゃんっ」
「なぁに?」
「今日一緒に寝てもいい!?」
なんと、というほど意外でも
なかったけれど、驚いた。その勢いに。
何度も言うけれど、この子は甘えん坊なのだ。
今さら不思議には思うまい。
だから、何となく挙動不審なのも気のせいだろう。
まあ、断る理由もないのだし。
「うん、いいよ」
「やったっ。えへへ…」
ただ、
「何で昨日は言わなかったの?」
「え…あ、えと、来たばっかりだし、疲れてるかなって…」
…はは、気を遣われたのか。
ちょっとくすぐったいなぁ。
「別に、気にしなくて良かったのに」
「だ、だってっ…その」
もごもごと、口を濁した。
ん?
これは、違う意味で不意を突けたのかな。
「…恥ずかしかったし…」
「今は?」
「恥ずかしい…」
多分、私はにやけていたと思う。無意識に。
―――
――
かくして、私と咲は一緒に寝ることに。
私は普通にベッドの上で、咲は下に布団を敷いて、という形になった。
「何か、久しぶり…だね」
数年と、数ヶ月ぶりかな。
昔はよく、怖い番組を見た日とか、寂しくなった日は一緒に寝ていたものね。
「うん…咲は、すっかり大きくなったね」
互いにベッドの上に腰掛けて、思い出話に花を咲かせて。
「身長は伸びなかったけれど」
「ちょっ…それ気にしてたのにー」
「あはは」
笑っている。
私たちは、笑っている。
昔のように、自然に、他愛のないことで、幸せに満たされる。
待ち焦がれていた、幸福感だった。
そこで、ふと思う。
「そういえば、あのお下げはやめたんだね」
可愛かったのに。
「あ、その…短くすれば、お姉ちゃんみたいに綺麗にかっこよくなれるかなぁ、って」
あれ、真っ赤になっちゃった。
そんなに恥ずかしいことだったかな。
むしろ頬を赤らめるべきなのは私じゃないかな。
嬉しいのだし。
「あ、あはは…それは買い被り過ぎだよ、咲」
「ううん、そんなことないよ!」
「私にとってお姉ちゃんは格好良くて、綺麗で、私のことを見守ってくれるもう一人のお母さんでっ…その、私の憧れで…それから、それから…」
かぁ、と頬が朱に染まるのがわかった。
照れ臭いのか、私も。
「も、もういいよ咲っ。こっちの方が…恥ずかしい」
「お姉ちゃん…」
「…ありがとう、咲。私のこと、そんなに想ってくれて」
互いに互いが、林檎みたいに紅くなっていた。
何だろう、この初々しいカップルみたいなやり取り。
「…」
「…お姉ちゃん」
この沈黙を打ち破ったのは、咲だった。
恥ずかしいので、ちょっとだけ視線を逸らして言葉を返す。
「何、かな」
「…一緒のベッドで寝ても、いい?」
私は、何も言わずに微笑んだ。
―――
――
咲は、私と一緒の毛布に包まれて、向かい合いながら横になっていた。
手を繋いで、見つめあって。
笑っていた。
囁くように、咲は口を開く。
「…言った通りだったね」
「何が?」
と私。
構わず咲は続ける。
「…姉妹の縁は――そう簡単に切れたりしなかったよ」
思わず息を飲んだ。
…覚えて、いたんだ。
だから、私は
「お姉ちゃんの言うことに、間違いはないんだよ、咲」
なんて、悪戯っぽく笑ってみせた。
「大好きだよ、咲」
「…うん、私も」
今宵の月は、きっと笑っていただろう。
私たちが、笑っているように。
―――
――
そうして、私たちは姉妹としての絆を再び結んでゆくのだけれど。
この二日間以降を語るか語らないかは、私の気まぐれ次第である。
御愛嬌。
了
以上です
SS作者の皆さま、GJ!
楽しませて頂いております!
えー、とりあえず、しくじりすぎorz
今さらですが、携帯打ちで見辛かったらすいません
照咲大好きだよ照咲!
では
>>147 >神奈川県、大矢海星高校
>東東京のガイエルさん、宮城の田中さん
この辺で吹いてしまった俺は汚れてるんだろうか
>>152 さわやか百合展開で良いと思うよ
まあなんか思いついたら書いて欲しい
個人の解釈だけど
レズ・百合萌えが18禁にあるのは「エロも扱える」他に
同性愛嗜好が青少年に悪影響を及ぼすとされているからかと
つまり何が言いたいかというと
>>530好きなように書け
エロの有無はそんなに重要じゃない
167 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/25(日) 23:44:43 ID:ZAEtqtGY
話変わるが、久保コーチと藤田プロって高校時代に面識がある気がするんだよなぁ
年近そうだし、一方は名門風越のOGでコーチ、一方は地元出身のプロ
なんか因縁ありそう
そんな感じでだれかss書いてくんないかなぁ
168 :
モンプチ壱:2009/10/26(月) 00:09:19 ID:0tT9vafJ
コソコソ… つSS 透華様 出演:モンプチーズ、ちょっと照菫&咲和ほか
百合分:やや薄なれど、いちゃいちゃアリ エロ質0% ばか度大 3レスほど
スタート↓
***************
「粗忽の系譜」
穏やかに晴れたある秋の日―
「書庫の古記録の虫干し?めんどくせえ、なんで俺たちが」純が不満そうに言った。
ここは龍門渕家、透華がミーティングルームと呼ぶ部屋である。他の者たちは「居間」と呼んでいるが。
「しかたないよ。人手が足りないんだって。とーかもやる気になってるし」
「あいつは面白がってるだけだろ。好奇心旺盛なお嬢にも困ったもんだ…はぁ」
龍門渕家には巨大な古い書庫がある。巷間では「龍門文庫」と呼ばれ、中には膨大な量の文書が保管されている。
鎌倉時代から続くとされる龍門渕家代々の蔵書だ。古記録、古文書、文学書、思想書等々、その種類も豊富である。
無論、写本の類も多いが、中には貴重な原本もあると伝えられている。
古来、龍門渕家当主は情報に重きを置いた。
戦国の小大名であった龍門渕が、今川、武田、織田といった大勢力に飲み込まれずに来れたのは、武勇もさることながら
情報戦に長けていたことが、最も大きい要因である。
ただ明治期以降の当主たちが余り関心を待たなかったこともあり、歴史的に見ても貴重な文献が死蔵された状態だった。
第二次大戦後の混乱で、目録を紛失してしまったのが痛かった。昭和30年代から再調査が開始されたが、現在に到るまで
に分類・解析が済んだものは、全体の三分の一に満たない。時折数名の学者が入るだけで、調査は遅々として進まなかった。
「さあ、みんな準備はいいかしら?始めますわよ!」透華が居間に入ってきた。頭に三角巾、そして割烹着を着ている。
「うわ、その格好…気合入ってんなあ」 「と、とーか、かわいい…(新鮮だぁ)」
「わー、かっぽうぎだー。衣も着るー」 「とーかお嬢様、お似合いです!きまってますぅ」 「…おかあさん」
「ふふん、ありがと。もっとほめてもかまわなくってよ」
くるりんっと一回転してポーズを決めた。アホ毛が三角巾を押し上げている。
「なあ、とーか、俺パスしていいか?」純がため息混じりに言った。
「何をおっしゃいますの!紙って意外と重いんですから、男手は必要です!」
「ぐっ、俺は女っ……はぁ、とーか、ちょっとこっちへ」 「?、なんですの?」近寄る透華。
と、突然、純が透華の頭をむぎゅっと抱きしめた!「うぶぶぶっ、もがーーっ!」奇態な声をあげる透華!
「こいつめっ、どうだ!この純様の豊満な胸は!これでもまだ俺を男呼ばわりするかーー!」 「ふむーーっ!!」
「きゃーっ、お嬢さまあ!だだだ駄目ですぅ!はなしてくださーい!」
あゆむが駆け寄り、どうにかこうにか二人を引き離す。 「ぷはぁっ」透華が大きく息をついた。
「ハァハァ、思い知ったか!この俺様の魅惑のボディを!!」
「ハァハァ、じゅ、純のくせに!やわらかいとか気持ちいいとかっ!どーゆうつもりですのっ!!」パニクっている。
「くせにってなんだ、くせにって!このやろっもう一回…」 「じゅんのくせにってことですわー!きゃーっやめー!」
「だ、駄目ですーっ!だーめーー!!」あゆむが純に抱きついて必死に止める。
「はいはい、そこまで。早く始めないと日が暮れちゃうよ」ポンポンと手を叩き、はじめが二人を止めた。
「そ、そうですわっ。さ、早く始めますわよ!」そう言って透華がそそくさと部屋を出た。衣が楽しそうに続いた。
「それにしても、純ったらいつの間にあんなおっぱいを…」透華は赤い顔でブツブツ言いながら、書庫へ向かった。
「はー…、やれやれ」後に続こうとした純に、はじめが声をかけた。「あ、純。あとで、話、あるから」ニッコリ。
「うっ、は、はじめ…いや国広サン?…怒ってらっしゃる?」
「いや、別に。ただ、ちょっと、あとデ、”話”、あるカラ」ニッコリ。(お、俺はしくったのか…?)
涙目で立っていたあゆむに、ともきがそっと近寄った。トントンと軽く肩を叩き、訊いた。「…どっち?」
「と、ともきさん?え、どっちって?」 「…じゅんととーか、どっちに妬いてるの?」
「えぇっ///!い、いえ、妬くとか私そんな、私はただお二人を…えっと…その…?…ど、どっちなんでしょう?」
「…なかなか複雑w…」そうつぶやき、クスッと笑いながら、ノートPCに何かを打ち込むともきであった。
169 :
モンプチ弐:2009/10/26(月) 00:11:41 ID:0tT9vafJ
* * *
全部はとても無理なので、限られた冊数を虫干ししたが、それでも結構な重労働だった。全員へとへとになって
作業は終了した。で、話は翌日に跳ぶ。いつもの居間でのこと―
「あー…、体中痛え。あんなミミズののたくったような字の並んだ文書なんざ、全部燃やしちまえばいいんだ」
「wふふっ、そーゆう訳にはいかないでしょ」 「でもなんだかんだいって純さんが一番働きましたよね」
「べ、べつに俺は…。それにしたってだ、あんなもん後生大事に取っておいたって、何のメリットもねえだろ?」
「メリットなら大アリですわ!」バァンッと、とーか様の登場である。手に古臭い和綴じの本を一冊持っている。
後に続いて、衣とともきが入ってきた。
「偶然とても興味深いものを発見しましたわ!これを見て頂戴」中央のテーブルに本を置く。
「えっと…『三代龍門公透子記 巻之三』…でいいのかな?」はじめが手に取り、付箋の貼ってある頁を開く。
「…読めないよ」 「衣は読めるぞっ、ほめるがいい!」 「すげえな、衣こんなもん読めんのか?」
「もちろんだ!すごかろうっ!特別になでても良いぞっ」 「こいつめ自慢げにっw」ぐりぐり「痛っもっと優しく!」
「衣に読んでもらって、ともきが入力したものをプリントアウトしたのが、これですわ」全員にペーパーが配られた。
「なになに…、…にひゃくさんじゅうだん、みやながなにがしの…、みやなが?」
プリントには、以下のように記されていた。
〜写本 三代龍門公 龍門渕透子記 巻の三 弐百参拾段 宮永某の娘のこと ※( )は虫食い
( )の郷の( )宮永の姓を名乗る( )に( )娘一人ありて側女として透子卿に仕えるものありけり
名を( )といふ そのもの 粗忽にて なにほどもなき平らかなるところにて転びたることたびたび
使ひの道行において惑いたること幾十を数えたりといふ( )……
内容は大体こうだ。三代目女当主 龍門渕透子に仕える者の一人に、宮永某の娘がいた。かなりのドジで、転ぶ迷うは日常茶飯事
だったが、透子に妙に気に入られ側女として仕えるようになった。透子は夜伽の相手にいつもこの娘を指名した。
とてもおとなしい小娘であったが、他の者にはない特徴があった。囲碁、双六等の勝負事に異常なほどの強さを発揮したのである。
「その強さ鬼神の如く也…とーか、これって…」「ふふっ。話は後で。取合えず全部目を通してみてくださる?」
あるとき、領地の山のひとつに鬼が住み着いた。時折、近隣の村々を襲っては略奪等を繰り返した。かなりの手練な上に
無類の博打好きとの噂だった。討伐に当たった者達が二度に渡り撃退され、透子自らが討って出ようとしたところ、例の
側女が進み出て言う。「私めにお任せください。鬼に勝負を持ちかけ、退治てみせましょう」
単身山に乗り込んだ側女は、賭け事で散々に鬼を叩きのめし、約束どおり出て行けと鬼に迫った。逆上した鬼が側女を殺めようと
したところ、潜んでいた透子が勇躍躍り出て、一刀のもとに鬼を切り伏せた。
その晩の睦み事のあと、床で透子が何故それほどまでに賭け事に強いのか問うたところ、この娘は次のように答えたという。
「むつみごとってなんですか?」「ん?この場合はセックスのことだなっ」衣がしれっと答えた。あゆむは真っ赤になって黙った。
その昔、今回と同じように賭け事好きな鬼に苦しめられていたご先祖が龍神に祈願したところ、賭け事の場を支配する力を
与えられたという。ただし、その代償として、一族の女はすべからく粗忽者となる運命を担わされてしまったとのことであった。
…本の話はここまでだった。その後のことは、頁の欠損がひどく、判読不能であった。
「…とーか、まさかとーかはこの宮永某の娘のこと」 「察しの通り、この娘は宮永照、咲姉妹の先祖に違いありませんわ!」
「ばかばかしい、御伽噺だろー?」
「あら、御伽噺がすべて架空の話だとでも?これって妙に生々しくありません?例えばそう、酒天童子のように」
「あー、そう言われれば確かにな…。はじめはどう思うんだよ?…?…おいはじめ、聞いてんのか?」
「ブツブツ…とーかの…とーかのご先祖様と…、夜伽とか…ゆるせない…ブツブツブツ」 「は、はじ…国広サン?もしもし?」
「え?あ、ああごめん。で、とーかは何故これを?この話が本当だとしてそれがどうしたって言うのさ?」
「ふっふっふ、私は!この説話にこそ、宮永姉妹攻略のヒントが隠されていると看破したのですわ!」
170 :
モンプチ参:2009/10/26(月) 00:13:36 ID:0tT9vafJ
* * *
一方その頃、清澄高校 ――
「あ、あちっ、あわわわっ」 「危ない!咲さん!」
お茶を運ぼうとした咲が転びそうになり、和がそれを受け止めた。ポヨヨン。
「ご、ゴメン、のどかちゃん。だめだね私ドジばっかり…直さなくっちゃね」
「いいんです。咲さんは、そのままで」 「え、でも」
「いいんです。お茶なら私が入れますから。これから先も、ずっと、ずっと…」
「のどかちゃん…」 抱き合った体勢のまま、見つめ合う二人。
「ほほう」
「あー…、ふたりともー、お茶冷めちゃうわよー」
「きっともう激甘紅茶になってるじぇー」
「のどかちゃん…」 「咲さん…」 外野そっちのけで見つめあう二人であった。
一方その頃、白糸台高校 ――
ぺちょっ
弘世菫はあきれていた。視線の先には、廊下に突っ伏す宮永照がいる。
「………」 「何故だ、照…」
「………」 「何故、何もないところで転ぶんだ…」
「…違う」 「違う?…何が?」
「こ、これは、…そう、罠だ」
「………」 「………」
「も、もう行くぞ」すくっと立ち上がり、照が歩き出そうとした。「…照、そっちは反対方向だ」
菫は、ピタッと立ち止まった照の手を握り、引っ張って歩き出した。照は俯いてムスッとしている。
ときたま見せる表情だ。とたんに子供っぽくなる。
「照、お前さ、あんまり私から離れるな…」 「………」
返事の代わりに、少し強く手を握ってきた。抗議なのか、恭順なのかはわからなかった。しかし、
(あーもう、なにコイツ!なんなの!かわいい、カワイイッ、かわいいっっ!!)内心、胸きゅんきゅんの菫であった。
* * *
「宮永咲は言わずもがな、ともきの調査によれば、姉の照も相当のドジだとか。先の説話と合わせて考えれば、これは、
そう、いわば ”呪われしドジっ娘の系譜 ”ですわ!!」
「の、呪われしって…」 「すごいんだか間抜けなんだか、よくわからん…」はじめと純は半ばあきれていた。
「…つまり、とーかはこう考えたと…もし仮に宮永姉妹のドジを矯正することができれば…」ともきが言った。
「その通り!逆に、あの魔王、宮永姉妹を弱体化できるかもしれませんわ!!」
「…どーやって?」純が訊いた。 「へ?」 「だから、どーやって?」 「そ、それはこれから考えるんですわ!」
「正直言って、難しそうだよねえ」はじめが言った。「ううっ」
「さ、お茶にしよーぜ。あゆむー、お茶淹れてくれー」 「あ、はーい」 「うううっ」へこむ透華を見て、衣が言った。
「らしくないぞ!そんな落ち込むなとーか!あっちはドジかも知れぬが、おっちょこちょいならとーかの方が上だ!!」
「おお、 そーだな、おっちょこちょいならとーかだよな!」純が同意した。
「そ、そうだよ!おっちょこちょいならとーかが一番だよ!だから元気出して、とーか」はじめが励ます(?)。
「そ、そうですわねっ。おっちょこちょいならこのわたくしが…ってこら!誰がおっちょこちょいですって!!」
最近覚えた乗りツッコミである。
「とーかお嬢様、完璧です!乗りツッコミきまってますー!」 「…GJ」ともきが親指を立てる。
「ふふん、ありがと。もっとほめてもかまわなくってよ!!」 「はは、一瞬ホントに心配した僕が馬鹿だったよ…」
透華はくるりんっと一回転してポーズを決めた。アホ毛がぴゅんぴゅん回っていた。…うららかな秋のある日の出来事であった。
(…とは言うものの、ドジっ娘矯正計画!あきらめませんわよー!!)
*************** 以上 読了感謝
>>170 オモローww
門渕のアットファミリーさは以上だなww
GJ!
ところで、読んでいる途中に何故か、朝起きたら小さくなっている純を想像してしまった……
絡み所としてはともきーか衣かな、と思うのだが
小さくなる、ぬこになる―――というシチュをそれぞれのカプで妄想してしまうオレは終わっているかもしれないな
一と池田の続編SS書いたので投下します。
終盤は百合百合してるので、このカプで百合描写が苦手な方はご注意下さい…
ある日、はじめと電話をしていたらこんなことを言われた。
「今度、華菜の家に行っても良いかな?」
えっ…
なんだってえーっ?!
「べっ別に良いけど…てゆうか、ぜひ!」
あっでも…
ふと、悲しい現実を思い出す
「…」
「華菜?どうかしたの?」
「…うちは親が仕事で居なくても、あたしが学校休みの日は、もれなく妹達も一緒に居るんだ…」
「ああ、なんだ。そんなこと…」
はははっと、電話の向こうから笑い声が聞こえる
にゃっ?そんなこととは…?
「僕は、別に妹さん達が一緒に居ても気にしないよ」
「え…いいのか?」
「うん。まぁ、二人きりになれないのは少し残念だけど、華菜に会えるってだけで僕は嬉しいから…。」
ずっきゅーん!
見事に華菜ちゃんのハートはこいつに打ち抜かれてしまった。
そうゆう恥ずかしい台詞はほんと、反則だし…
「じゃっ、じゃあ次の土曜あたりにでも…」
「うん、了解。」
「待ち合わせ場所はどうするんだ?」
「うーん。そうだねぇ…こないだ、教えてもらった住所でなんとなくは、どの辺に家があるのか分かるけど…」
「やっぱ、ちゃんとどこかに待ち合わせた方が良いんじゃ…」
「いや、少しの間とは言え、妹さん達だけを家に残すわけにもいかないよ。逆に待ち合わせ場所まで連いてきてもらうのも悪いし」
「う、うん…」
「まぁ…そのへんは、うちのハギヨシさんになんとかしてもらうよ。だから華菜は家で待ってて?」
「ハギヨシって、こないだ言ってた例の、執事か?」
「うん、そうそう。あの人は出来ないことなんか何一つ無いってゆうくらい、何でも出来る万能な執事さんだから、華菜の家まで行くのに絶対に道に迷わない完璧な地図くらいは作ってくれるよ」
「へ、へえ…何だか凄いんだな…」
「はははっ。とゆう訳だから、華菜は家で待ってて。ねっ?」
「うんっ分かったし!」
そして当日。
ピンポーン。家のチャイムが鳴った
「はいはいはいはいっ♪今行きますよーっと」
ガチャリと、玄関の扉を開ける
「やぁ」
そこには、ニコッと天使のような笑顔の、あたしの可愛い恋人の姿がっ。
「ようこそっ!さぁ、あがってあがって」
「うん。じゃあ、お邪魔しま…」
ダダダダダダダッ
ああ…三人分の賑やかな足音が近づいてきた…
「おねーちゃん!誰がきたのっ?」
「あっこのまえの!」
「はじめだし!」
わぁいわぁいと妹達が騒ぎだす…
はぁ。うるさい…
「あははっ。こんにちは。今日も君たちは元気いっぱいだねぇ」
「はじめっ!こっちこっち」
「あそぼーっ!」
「はやくおいでだし!」
三人の妹達が、はじめの腕や足にしがみついてズルズルと部屋まで引っ張ってゆく。
くっ…
いくら妹でも、あんなにベタベタとはじめに触るのは見ていて面白くない…
しかし、すぐにいけないけない!と、あたしは頭をぶるんぶるん振って冷静さを取り戻すよう、自分に言い聞かせる。
いくら何でも妹に嫉妬するのは、華菜ちゃん子供すぎだし…
「まあ、狭い家だけど適当に座ってね。今お茶いれるから」
「うん。ありがとう」
台所に向かい、冷蔵庫からウーロン茶が入っているポットを取出しコップ二つ分注ぎ、続けてオレンジジュースを三つ分、プラスチックの小さなコップにコポコポと注ぎ入れる。
「はじめ、これなあに?」
「うわぁ!おもちゃがいっぱいだし!」
「飴もある!」
ん?なんだ?
後ろの方から妹達の興奮する声が聞こえてきた。
トレーに五つコップを乗せ、居間に戻ると、はじめと妹達がテーブルに沢山のオモチャらしきものを広げて、それをみんなで囲みワイワイと楽しそうにしていた。
テーブルにコトッとトレーを置き、どうぞとお茶を差し出す。
「ありがとう、華菜」
「はじめ、それはなんだ?」
「ああ、今日はみんなに僕の手品を見せて楽しんでもらおうと思ってね。それで、色々と用意してきたんだ」
え、手品…?
「お前、手品なんて出来るのか?」
「まぁ、簡単なものしか出来ないけどね。実は…」
そのまま続けて、はじめが話し始める。
「僕のお父さんはプロのマジシャンなんだ。いろんな地域を回って、出稼ぎに行ってるんだよ」
「へえ、そうだったのか!初めて聞いたしっ。すごいなぁ」
「まあ、あんまり上手くはいってないみたいだけど…」
「そうなのか…」
「うん。まぁ、そんなことは置いといて、早速始めても良いかな?」
「喜んで!」
うわーっ…
目の前に広がる光景を見てただただ、凄いの一言に尽きる。
はじめの手品は見る者をどんどん虜にしていくのだ
「はいっ。ここに、一つ飴玉があります」
そう言って、はじめは自分の手のひらに飴をちょこんと乗せてあたし達に見せつける。
「今から、この飴玉を君たち三人のうち、誰かの服のポケットに移動させてみせますっ」
にっこりと笑い、はじめは妹達のポケットを指差す。「3・2・1」
カウントが始まり、ゼロ!と言った瞬間にギュッと飴を握り締め、すぐにパッと手を開く
「えええっ?!」
ついさっきまで、そこにあったはずの飴が姿を消していた。
「うわーっ!飴が無くなってるよ!」
「どこっ?どこにいっちゃったのっ?」
「あーっ!あたしのポケットに入ってるしっ!」
わぁーっ!と妹達から歓声があがった。
そんな、妹達の姿を見つめ、はじめもニコっと微笑む。
「次は…」
それからも、はじめの手品はどんどん続いてゆく。
ハンカチをステッキに変えてみせたり、びー玉を手の中で一個から二個、二個から三個へと増やしていったり。
そして、何時間か経った頃…
「すぴーっすぴーっ」
はしゃぎ疲れたのか、妹達はみんな、パタパタと床に寝転がり、眠りについていってしまった。
やれやれ、と思いながら一人ずつ抱えて、寝室へと運んでゆく。
「ふぅーっ重かったぁ…」
「ふふっ。ご苦労様」
「それにしても、はじめ。お前…本当に上手だったな!生の手品なんて、初めて見たし…」
「あははっ。ありがとう。これでも小学生の頃から色々とお父さんに教えてもらってたから、あれくらいのものならいつでもお披露目出来るよ」
「にゃーっ。凄いなぁ…」
「それはそうと…」
じりじりと、はじめの顔があたしに近づいてくる…
その距離、わずか10センチってところだろうか…
当然、華菜ちゃんの心臓はドクドクドクッと大きな音を立て始める。
「はっ、はじめ?ち、近いよ…」
「ふふっ。二人きりになれたね?華菜」
はじめの、少し企み事をしているかのような意地悪な、でも天使のように可愛い笑顔があたしにどんどん迫ってきた。
「うっ、うわぁ!そんなとこに乗るな!」
「ええー。良いじゃない…僕、そんなに重いかな?」
「いや、重くはないけど…むしろ軽すぎだし…」
首の後ろに腕をまわされ、足を延ばして座っていたあたしの上にはじめが乗っかってきたのだ。
向かい合わせになり、ジッと見つめられる…
いつもは上目遣いになることが多いはじめが、今は少しだけ、あたしより高い位置からこちらを見下ろしている。
「うう…はじめ。…なんのつもりだよっ」
「んんー?華菜はこうゆうことされるの嫌い?」
意地悪な台詞でチクチクとあたしを攻撃してくるはじめ。
「嫌いってゆうか…」
「うん?」
「さすがにこんなことされるのは恥ずかしいというか…」
「ふふっ。華菜、顔が真っ赤になってるよ?」
「お、お前がそうさせてるんじゃないかっ」
「あははっ」
「はぁ…恥ずかしい」
「ねえ、キスしちゃっても良い?」
うっ。だから、可愛いってば…その顔!
「ど、どうぞ…」
ちゅーっ
ああ…
はじめの唇が華菜ちゃんの唇に重なってる…ん?んんっ?!
「痛っ!」
「あっ、ごめん。噛んじゃった♪」
「ちょっ、お前今のわざとだろ!」
「ええー?違うよぉ」
「うそつけ!あ、あんまり意地悪なことすると、さすがにあたしも怒るしっ」
「あははっ。怒った顔も可愛いけどねっ」
「うっ、うるさいしっ」
まあ、本当はちょっぴり…いや、かなり嬉しいんだけどね
でもそんなこと言ったら、ますますこいつの思い通りになってしまう気がする…
「かーなっ。かわいーよっ」
「ふにゃあ…」
はじめに頭をスリスリと撫でられた。
華菜ちゃんは今日も、こいつにいじられまくりだしい…
でも…。
妹達を喜ばせるために、わざわざ道具を持ってきて手品を披露してくれる、そんな優しいはじめの事があたしは大好きだっ!
―終わり―
>>168 GJ!
こういうの好きだw
それにしてもマコのセリフが「ほほう」だけなのは違和感がまったく無いな
>>162 照咲があるかとこのスレを見るのが一日の楽しみだ。
この二人といえばどろどろしたのがうかぶけど
こういうほのぼのしたのもいいな……GJ!
>>147 結構良かったよ
というか続きがめちゃくちゃ見たい
>>162 すごく良かったよ
これは続編はあるかもしれないってことかな
それはそうとこれ前スレ122以降の続編?
>>170 先祖の話は何だこれって感じだったけどおもしろかったよ
はじめと井上の話と歩の件が気になる
井上には何事もなかったみたいだけど
>>176 GJ
やっぱりこの組み合わせも結構良い
早朝から失礼します。
前スレからの
菫→照咲シリーズの続きです。
投下の前に、ちょっとこのSSの説明を失礼します
これは、照の誕生日のお話で、前スレではまず始めに菫視点から、次に照視点。
最後に今、咲視点を完成させたので投下します。
そして今回の咲視点で書いたこの話は、咲が照の元へ行くまでの道程の様子を中心に書いたもので、照の家に着いてからの話はほとんど書かれていません。
なので、前作の照視点を読まないと少し話が分からないシーンがあります
菫視点は読まなくても大丈夫かと思いますが…
そして、一応3人の視点から見た、この物語が今回の投下で完結になります。
終盤は少しシリアスになる一万字越えのロングSSになりますが、次レスからスタートです。6レスほどお借りします
182 :
菫→照咲 1:2009/10/26(月) 07:58:32 ID:iaGHnV4T
部活が終わって、みんなが次々と帰宅していく中、わたしは帰り支度をしながら、あることで悩んでいた。
「うーん…どうしようかなぁ」
「どうかしたんですか?咲さん」
「うわぁっ?!和ちゃん…っ?わたし、今何か言ってた?」
「ええ…。どうしようかなぁ、と私には聞こえましたが…」
「えぇっ!知らない間にわたし、独り言喋ってたんだ…うぅ。恥ずかしい…」
心配そうに和ちゃんがわたしを見て、こう言った
「何か悩んでいるんですか?私で良ければ、お話を聞きますよ。」
「あ、ありがとう!和ちゃん」
「実はね…」
わたしは和ちゃんに、今悩んでいる事について、説明をした。
「そう…。明後日はお姉さんのお誕生日なんですか」
「うん!だからね、内緒で東京まで一人で行って、お姉ちゃんをびっくりさせたいんだあ…
名付けて、お姉ちゃんびっくり大作戦!
まぁ、そのままなんだけどね…
その作戦の計画はほぼ全部、わたしの頭の中で完成していた。
でも、一番肝心な『何をプレゼントするのか』
これだけが二日前になった今日でも、まだ決まっていなくて、わたしはかなり焦っていた。
最近は、放課後に毎日お店に寄って、雑貨や文房具などあれこれ見て色々と考えるんだけど、いまいちピンと来るものが見つからず、何も収穫が出来ないまま家に帰る度に肩を落としていた。
「咲さんっ!」
「ひゃうっ?!」
急に、和ちゃんに手を握られてびっくりした
「それなら、今から一緒に街までプレゼントを選びに行きましょう!」
「えっ?いいの?和ちゃん…今からそんなとこまで行ったら家に帰るの遅くなっちゃうよ?」
「もちろんです!時間なんて気にしません。そうと決まれば、すぐに出発ですよ」
「う、うんっ!」
183 :
菫→照咲2:2009/10/26(月) 07:59:38 ID:iaGHnV4T
そのまま、わたしは和ちゃんに手を引かれて学校を飛び出す。
このままじゃ、当日になってもプレゼントが買えないんじゃないかと不安になっていたところだったので、今の和ちゃんは、わたしにとって凄く頼もしかった。
電車に乗り、和ちゃんに質問をされる。
「プレゼントの参考までに聞きたいんですが、お姉さんは趣味か何かありますか?」
「うーん…趣味かぁ。何かあったかなぁ…。東京のお姉ちゃんの家に遊びに行っても、お部屋の中は必要なものしか置いてない感じだったし…」
「お姉さんが好きなものとかは?」
「やっぱり麻雀かなぁ…?高校を卒業したらプロを目指すんだって。だから、大学に入ったら本格的に麻雀の勉強をするから忙しくなるみたい。」
「そうなんですか。じゃあ、これから忙しくなるんでしたらスケジュール帳とかはどうでしょう?きっと、役に立つと思いますよ」
「スケジュール帳かぁ…うんっ!それだっ。今わたし、なんだかピンと来たよ!それにしようかなっ」
「ありがとう。和ちゃん!」
「いいえ。お役に立てて良かったです」
―――――――――――――――
「ここなら、雑貨や文房具など色々揃っていますから」
和ちゃんに言われて、わたし達は街の中心部にある大きなデパートに入った。
「うわあっ。ほんとだ!品揃え豊富って感じだね!」
「ええっ。文房具はあちらみたいです」
文房具コーナーに着くと、来年用のカレンダーや手帳、スケジュール帳などが棚にたくさん並んでいた。
「うわぁ…いっぱいあるよ…」
「そうですね…。お姉さんは何色が好きなんですか?」
和ちゃんに聞かれて、少し悩んでしまった。
そう言えば、お姉ちゃんとそんな話したこと無いからなぁ…
「少なくとも、ピンクとか黄色みたいな明るい色は好きじゃないかも…。ハート柄とか星柄とかもちょっと…」
「では、シンプルに白などが良いかもしれないですね」
ふと棚の中に白色だけど、お洒落なデザインのものを見つけた。
手に取り、重さや中身を確認する。
うん。大きさもちょうど良くて使いやすそうだ。
184 :
菫→照咲3:2009/10/26(月) 08:00:41 ID:iaGHnV4T
よしっ。
わたしはこれを買うことに決めた。
「良いのが見つかってよかったよ。ありがとうね、和ちゃん!」
「いいえ。金曜日、お姉さんと楽しんで来てくださいね」
「うん!」
―――――――――――――――
そして、当日。
わたしはお泊り用の荷物を詰め込んだバックを持って、朝早くに電車に乗り込んだ。
今日これからの計画はこんな感じだ。
まず、東京の駅に着いたら、駅の中にあるお店でお昼ごはんを食べる。
一人で飲食店に入るのはちょっと勇気がいるけど…
次に、学校に向かう電車に乗り換える。
そして、きっと2時頃には学校に着くだろうから、あとは学校の近くにある喫茶店にでも入って、お姉ちゃんの授業が終わるのを待つ。
金曜は、だいたいいつも3時くらいには終わるって前にお姉ちゃんが言ってたから、その頃を見計らって電話をかけてみようかな。
出なかったら、メールでもいいや。
もし、無事に会えなかったらどうしようと、少しだけ不安にはなるけど、でも。
わたし達ならきっと大丈夫。そんな気がするんだ。
あっ、でも…
ふと去年のことを思い出す。
まだ去年はお姉ちゃんとの間に壁があったから、お姉ちゃんの誕生日の時、こっそりお母さんに電話をかけて、代わりにおめでとうって伝えてもらおうと思った。
そしたらお母さんがこう言ってたっけ
「あの子ったら、私がおめでとうって言うまで気付かなかったのよ。若いのに、本当に自分のことに無頓着なんだから…」
確かにお姉ちゃんって、自分のことなのに無関心なところがあるし、少し天然でもあるから、もしかしたら今日のことも忘れてるかも…
でも、今日はわたしが直接お祝いするからね!
よしっ頑張るぞ。
わたしは一人で静かに、キュッと手を握った。
ところが…
頑張るぞ、と意気込んだのは良いものの、駅で降りてから、ちょっと歩いただけで早速わたしは迷子になってしまった。
185 :
菫→照咲4:2009/10/26(月) 08:01:56 ID:iaGHnV4T
「うぅ…。こっちで良いはずなんだけど…」
持ってきた地図を何回見直しても、なかなか白糸台高校まで辿りつかない…。
周りにある建物も、地図には書いてないし…
「おかしいなぁ…」
そうこうしていたら、あっという間に時間が過ぎていき、気が付いたらもう3時になってしまった。
「うぅ…どうしよう。今お姉ちゃんに電話しちゃったらせっかく内緒にしていた意味が無くなっちゃうしな…」
そう、ここで諦めたら駄目なんだ。
わたしはもう一度、地図を見直す。
すると、あることに気が付いた。
「あれっ?」
うわぁ…どうしよう…
よく見たら、学校とは全然逆方向に歩いて来ちゃってたよ…
あっ。そっか、さっきのお店を右に行くのか…。
わたしは大急ぎで引き返し、さっき見たお店を曲がった。
時間は今3時半。急がなくちゃ…
お姉ちゃん、もう帰ってたらどうしよ…
焦りながら学校に向かって、ひたすら歩き続けていると、道にはチラチラと白糸台の制服を着ている人達が見えてきた。
良かったぁ。きっと学校はもうすぐだ。
その時、前の方からなんだか見覚えのある女の人が歩いてくるのが見えた。
眼鏡をかけていて、私と同じくらいの髪型の…
あっ!そうだ…
全国大会でお姉ちゃんと一緒に戦ってた人だ。
「あのっ!すみません…」
わたしは、その人を呼び止めた。
「…はい?なんですか」
「わ、わたし、宮永照の妹なんですけど…」
「ああ…そう言えば、あなたも大会に出ていましたね。どうしてここに?」
「実は、お姉ちゃんに会いに来たんですけど、お姉ちゃんって今日はもう帰ったかどうか知ってますか?」
「ああ…確か、今日は麻雀部の後輩に指導をする日だだったはずだから、まだ学校に居るはずですよ。ちなみに、あと15分くらいで終わると思います」
「そうですかっ!ありがとうございます!」
「いいえ。それじゃ…」
「はい、失礼します!」
わたしはお辞儀をして、また学校へと歩き始めた。
良かった、お姉ちゃんまだ帰ってないみたい。
186 :
菫→照咲5:2009/10/26(月) 08:03:00 ID:iaGHnV4T
ところで、後輩に指導してるなんて初めて聞いたけど…
引退してからも部に顔を出してるんだ。
やっぱり、麻雀が好きなんだなぁ。
わたしも、お姉ちゃんにもっと教えてもらいたかったかも…
そんなことを考えながら歩いてたら、やっと目的の場所が見えてきた
「あっ。あったよ…。良かったぁ」
あれだ。あれがお姉ちゃんの学校だ
わたしはホッと、胸を撫で下ろす。
無事に着いて本当に良かった…
なんか安心したら、今頃急に緊張してきたよ…
お姉ちゃん、喜んでくれると良いな。
校門の前まで着き、お姉ちゃんに電話をかけようとしたその時。
わたしは、ちょうど遠くの方に、お姉ちゃんと誰かが一緒にこっちに歩いてくるのが見えた。
やったっ
すごいタイミングだ。
「あれ、でもあの人って…」
長い髪の毛…
あ…やっぱり。弘世菫さんだ。
わたしは、とっさにお姉ちゃん達から見えないように隠れてしまった。
そして、前にお姉ちゃんに聞いたことを思い出す。
そうだ、あの人はお姉ちゃんと過去に関係を持っているんだ…
うっ…
別の意味で、また緊張してきた。心臓がドキドキする。
どうしよう。もし今日これから、菫さんと誕生日会を開く予定になっていたら…
何でわたし、計画立てる時にお姉ちゃんが友達に誕生日会に誘われるかもしれないってことが頭に入って無かったんだろ…。
でも、ここまで来たんだ。ちゃんと立ち向かわなくちゃ。
とりあえず、今お姉ちゃんに電話してみよう
出てくれると良いけど…
「プルルル…プルルル」
「ガチャッ」
「もしもしっ、咲?どうしたの?」
あっ、良かった。出てくれた…
わたしは、嬉しい気持ちと不安な気持ちで声が震えるのをグッと、押さえ、いつものように明るい声で会話をした。
「もしもしっお姉ちゃん?実はね…今お姉ちゃんの学校の前まで来てるんだよっ」
「えっ?嘘っ、今こっちに来てるの?」
あ、だんだんお姉ちゃんの声がわたしに近づいてくる。来たっ!お姉ちゃんだ。
「お姉ちゃん!」
わたしは、久しぶりにお姉ちゃんに会えて、すごく嬉しくなり、お姉ちゃん達の前に飛び出した。
咲!と、お姉ちゃんがびっくりしている。
それと…
「菫さん…こんにちは」
「あ、ああ。こんにちは。妹さん」
菫さんとも挨拶をした。
菫さんもちょっとびっくりしてるみたい。
気のせいか、今少し睨まれたような…
なんだか、ちょっとこの人が怖くなってきたよ…
あっ、でも今はそんなことよりも、お姉ちゃんにおめでとうって伝えなくちゃ。と、我に返る
「えへへっ。お姉ちゃん…来ちゃった」
「もう、急にこっちに来るなんて、びっくりしたよ。どうかしたの?学校は?」
あ、この反応は…
お姉ちゃん、やっぱり自分の誕生日忘れてたんだ。
「学校は今日、開校記念日でお休みだったんだよ。っていうか、やっぱり…お姉ちゃん、今日が何の日だか忘れてるでしょ…」
「え?ごめん、何かあったっけ…」
私は、カバンの中からプレゼントを取り出して、お姉ちゃんに渡した。
「これって…」
「今日はお姉ちゃんの誕生日だよっ。おめでとう。お姉ちゃんっ」
「あ、そういえば…すっかり忘れてたよ」
「もう、お姉ちゃんったら…」
あはははっと、わたし達は笑い合う。
そして、菫さんと別れの挨拶をした後も、しばらく校門の前でお姉ちゃんとのお喋りに夢中になった。
やがて、家に行こっか。とお姉ちゃんに言われて、わたし達はやっと歩き始める。
途中でお姉ちゃんに手を繋いでもらえた。
普段人前でこんなことはしないから、少し恥ずかしかったけど、でも凄く嬉しくもあった。
家に着いてからは、わたしがお姉ちゃんにご飯を作ってあげたり、二人で一緒にケーキを食べたりした。
夜寝る前にもお喋りをしたり、とても楽しい時間を過ごした。
明日も、もっと楽しくなりそうだなぁと思うと、なんだか胸が弾んでくる。
お姉ちゃんと過ごす時間だからこそ、楽しくなるんだ。
お姉ちゃん…大好きだよ。―――――――――――――――
そう。この時のわたしは、とても幸せだった。
お姉ちゃんも、きっとそう。
でも、まさか…
まさか、お姉ちゃんと菫さんの間にあんなことが起きるなんて…
この時は、これから先のことなんてまだ分かるはずが無かった。
だから、わたしもお姉ちゃも笑っていられたんだ。
もし事前に分かっていれば、防ぐことが出来たかもしれないのに…
お姉ちゃん…
以上です。長々と失礼いたしました。
前作から、最後までお付き合い頂いた方には感謝いたします。
始めはこんなに長くなるとは思っていなかったのですが、咲視点が一番心理描写を書くのが難しかったのでこんなことになってしまいました。
では、たくさんレスをお借りしたので少しの間は自粛します。
ありがとうございました。
>>170 GJ!照様wとーかのおっぱいなら国広君が頑張って大きくするから大丈夫だよ(つ∀`)
>>188 ちょっ、菫はん思い詰めてしまうん?ウッ
何やら今日は静かな一日でしたね
そんな感じで、みは×かな行きます
エロはないし、百合成分多少
5レス予定
最近、悩み事があります。
眼鏡の度が合わないとか、ちょっと太ったかも…、とかそういった悩みではない。
そう、これはちょっとしたケンカなんです。
華菜ちゃんと私の、果てしなく小さなケンカ。
原因は、多分私のせい。
けど、それを認めたくない。
だって華菜ちゃんが私の言葉を聞かないから!
…まあ、それは置いておいて。
発端は私の一言。
あれは、キャプテンら三年が部を引退して、私たち2年が部の主体となった月のことだった。
―――
――
華菜ちゃんはその実力や人柄を買われ新・キャプテンに選ばれた。
そして私は、キャプテンをサポートする副キャプテン。
まさに私に打ってつけの役職!なんて一人浮かれていたんだけど。
実際は、三年生が引退したことで部の活気が削がれ、特打の時もみんなに笑顔が見えない。
どんよりとした空気で、辺りを黒いオーラが包んでいることがわかるほどに沈んでいた。
「みんな!寂しいのはわかるけど、それじゃあキャプテンたちに心配させるだけだし!
来年の全国大会に勝ってキャプテンたちを喜ばせるんだろ!?だったら、今は練習あるのみだし!」
華菜ちゃんの持ち前の明るさは、部の雰囲気を活気づける。
「そ、そうだよ!華菜ちゃんの言う通り、私たちは来年の全国で優勝するの!だから、ちゃんと集中しよう?」
そ、そうです!
頑張りましょう!
元・キャプテンのためにも!
各々、一年生の子が自分に渇を入れていた。
うん、みんなも一緒に頑張ろうね!
そこで誰かが、頑張りましょうね!キャプテン!なんて叫んでる。
でも当の本人はというと。
「へ?」
なんて間抜けな声を出していた。
「もー…今のキャプテンは華菜ちゃんでしょ?」
「あ、そっか、ご、ごめんね〜」
まだまだ自覚がないみたい。
それは別に、いいんだけど。
私がちょっと気になっていたのは、華菜ちゃん自身だった。
休憩の時間、華菜ちゃんに連れ立って飲み物を買いに行った。
聞くなら今だと思って、尋ねる。
「華菜ちゃんさ」
「なぁに〜?」
「さっき、みんなに頑張ろうって言ってたけど」
「うん」
「一番落ち込んでるのは華菜ちゃんだよね?」
「え」
「この前部室で一人泣いてるの、見ちゃった」
「…い、いやいやっ、そんなわけないしっ!華菜ちゃん全然のーぷろぶれむ!落ち込むなんてあり得ないしっ!」
「嘘だよ!華菜ちゃんが泣くのは負けた時とコーチに叱られた時だけだもん!」
「あ、あれは目にゴミが入っただけだし!」
「私副キャプテンなんだよ!?相談くらいしてよっ!」
「う、ううっうるさいな!みはるんのくせに!」
「な、何よ!華菜ちゃんのくせにぃ!」
「うるさいうるさい!この眼鏡っ子!」
「うるさいのはどっちなのよ!?華菜ちゃんなんてネコミミのくせに!」
もはや言葉は意味を為さない。
ただの子供のケンカだった。
まるで収集がつかなくて、ぜえぜえはあはあ言って肩を揺らす私たち。
そこへ、一年の文堂さんが、練習再開の知らせを伝えに来た。
「あ、あの…キャプテン、副キャプテン」
「「なにっ?!」」
ひっ、と彼女は肩を縮ませた。
「あ、あ、あのっ…練習始めましょうって、つ、伝えに…」
私と華菜ちゃんは向かい合って、ふん!と互いに顔を背けた。
結局その日から数日間、私と華菜ちゃんは一度として目線を合わそうとはしなかった。
――回想終了
「あ〜あ…」
本当は、ケンカがしたかったわけではない。
ただ言いたかっただけなのだ。
もうちょっと頼ってよ、と。
でも、華菜ちゃんは強情で、一人で我慢しようとしちゃうから、拗れちゃう。
そこに私の変な意地っ張りが相まるのだからなおさらだった。
不器用だなぁ…私も、華菜ちゃんも。
…でも、やっぱりこのままじゃだめだ。
仲直りしないと。
華菜ちゃんは福治先輩に憧れているけど…私だって、負けないくらい華菜ちゃんに憧れているんだ!
だから、支えたい。
堪えすぎる華菜ちゃんに、我慢しないで!突き進め!って、背中を押せるような存在に。
私は成りたい。
…決めた。
「謝ろう…明日」
※ ※ ※
うー。
やっちゃったし…。
みはるんと、ケンカをしてしまった。
「あんなみはるん、初めて見たし…」
あるいは、あたしが見てなかっただけかもだけど。
キャプテンばっかり追いかけて、盲目的になってたから。
それにみはるんとは、もう二年目の付き合いなのに。
何やってんだろ、あたしってば。
「相談、かぁ」
まさか、みはるんに泣き顔を見られてしまうとは思わなかった。不覚。
…って思ったけど、この思考が、みはるんに迷惑をかけた、というか苛々させたのかな。
でも、確かにそうかも。
あたしも、親しい人間が悩んでたら、何か言ってほしいかもしれない。
言ってくれなきゃ、何かすっきり出来ないし、納得も出来ない。
「あたしが、みはるんの立場だったら」
――嫌かも。
……。
………よしっ!決めたっ!
華菜ちゃんは明日!みはるんに謝るんだ!
ちゃんと仲直りして、また全国へ向けて一緒に走りたい!
今度はキャプテンのためだけじゃなくて、みはるんや仲間のためにも!
ファイトだ華菜ちゃん!
※ ※ ※
――翌日
「「あ…」」
授業を終え、放課後に部室へ向かう途中、廊下で華菜ちゃんに出会った。
声を上げたのは二人同時で、何故だか互いに動けなくなった。
とりあえず、口を開く。
「か、華菜ちゃん…」
「…みはるん」
言葉に詰まる。
謝りたいのに、何も思い付かない。
考えは何もないけど、とにかく謝ろうっ。
「「あのっ!」」
また被った。
何でこんな時だけ息が合うんだろう。
「か、華菜ちゃんから…どうぞ」
「い、いやいや…みはるんから」
「華菜ちゃんから」「みはるんから」
なんて言い合って、結局繰り返し。
進歩なさすぎるよ私!
しばしの沈黙が訪れる。
「じゃあもう華菜ちゃんから行くし!」
痺れを切らしたのか、勢い付いてまたネコミミみたいのがぴょこっと見える。
「みはるん!昨日はごめん!」
意外と、直球だった。
「何か、心配かけちゃったっていうか…感情的になりすぎたっていうか…」
そんなことはないのに。
心配したのは本当だけど、煽ったのは、私の方なのに。
「ともかくごめん!」
あの華菜ちゃんが、頭を下げていた。
…失敗した。
先に謝られてしまった。
「…顔を上げてよ、華菜ちゃん」
ネコミミが、ピクっと動いた(ように見える)
華菜ちゃんは、ゆっくり顔を上げた。
そして私は。
「み、みはるん!?」
華菜ちゃんに、抱き付いた。
「どっどど、どどうしたのみはるん!?」
華菜ちゃんはかなり戸惑ってるけど、何故か私は、非常に落ち着いていた。
「華菜ちゃん…」
「な、なに?」
華菜ちゃんが少したじろいだ。
構わず私は続ける。
「私って…そんなに頼りないかな…?」
「え…」
「私じゃ…華菜ちゃんの支えにはなれないのかな」
「み、みはるん…」
「私ね…一年の頃から、華菜ちゃんに憧れていたの」
「そ、そうなの?」
「うん。先輩たちとの特打で、いつも連勝してた華菜ちゃんが、私にはとても眩しく見えた」
「…」
「強くてかっこよくて、前向きで、ちょっと調子に乗りやすいけど、憧れてた」
抱き付いているから、華菜ちゃんの表情は見えない。
けど、照れてることだけは、触れ合う肌を通して伝わってきた。
なおも私は続ける。
「それは今も同じ。華菜ちゃんの明るさも、自分の生き方を曲げないその強さも、全部。私の憧れ」
華菜ちゃんはぷるぷる震えて、私を突き放すわけでもなく叫ぶ。
「あ、あたし…そんな憧れたりされるような強い奴じゃないし!」
華菜ちゃんに触れる肌から、だんだん早まる鼓動を感じる。
「あたしなんて…コーチに叱られて泣いちゃうヘタレだし、負けたら悔し泣きしちゃう弱虫だし!
もうとにかく弱っちょろい人間だし!支える価値なんてっ…」
「泣いちゃうことが弱虫なんて、思わないよ」
腰に回していた腕に、少し力を込める。
「それでも、ね」
「みは、るん…?」
「それでも、前を向こうとした華菜ちゃんだから…私は、あなたを支えたいの」
「…っ!」
腕の力を緩めて、華菜ちゃんから身体を離す。
正面にしっかりと、いずれはさらに輝くであろう紅くなった新キャプテンを見据えて。
私は微笑む。
「あ…の」
「それと、もう一つ」
「え…」
「…私は、福治先輩にも負けるつもりはないからね。華菜ちゃん」
「あ……うん」
そして私は、また笑った。
「じゃあ、部室行こっか」
「…う、うん」
華菜ちゃんの手を引っ張って。
部室へ走ったのだった。
―――
――
その日の部活は、華菜ちゃんが終始どぎまぎしてたこと以外は、いつも以上に活気のある部活でした。
…あ、また赤くなってる。
了
以上です
みは×かな良い、すごく
読んで下さった方々に多大な感謝を
では
GJ!何故だろう今まで池田を虐めて愛でていたのに
池田に怒鳴られるのも良いかもしれないと思った
>>188 今回も良かったよ
けどラストのはなんだ?
完結ってことだけど3人視点の話が完結ってだけだよね
まさか続編一切なしってことじゃないよね
というかハッピーエンドが想像できない…
>>198 ナイス
この組み合わせも結構好きだな
あとけんかするってパターンはここ最近なかったからかなんか新鮮に感じる
良かったよの人キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
>>198 GJ!!
ですが、一応書いときます
○福路
×福治
です
プライズの咲と和をゲットしてきた。
当然、二人並べて飾る。
見てたらムラムラしてきたから咲和エロ書くわ!!
息抜きに自分が大好きな白糸台の小ネタを投下します。
あくまでも、自分の妄想を文章にしただけなのでまだ本編にあまり出ていない彼女達なので実際はキャラが全然違うと思いますので、許せる方だけ御覧ください。
1レスのみお借りします
―――ある日、白糸台高校の麻雀部では四人の少女達が、白熱した戦いを繰り広げていた―――
「ツモ!2700オール!」
「ロン!5800です」
「ロン。2000」
「ツモ。8000、3000だ」
最後にツモあがりをしたのは、青くて長い髪の毛の少女だった。
トップを継続したまま、勝負はいよいよオーラスへと突入する。
「このままいけば、今日も菫が勝ちだね」
彼女達の様子を見ていた照がそう言い、足を組みながら紅茶をすする。
静かではいるが、やけに楽しそうな表情だ。
「ああ。今日も私が勝つぞ」
菫も、自信満々に言って、卓のスタートボタンを押す。
「わ、私だって負けないわよ!見ててね、照!」
菫と照の会話聞いていた金髪の少女が声をあげ、キリッと表情を険しくする。
―――――――――――――――
オーラスのこの勝負は、16順まで誰もあがらず、流局寸前かと思われた。
しかし、最後の順で奇跡が起きる!
「ツモ!四暗刻!!」
「なんだとっ?!」
「うわー…」
「逆転。」
なんと、最下位だった金髪の少女が最後の最後に役満をあがり、逆転トップになったのだ!!
「やったぁ!照、私が勝ったよ!!」
「うん、見てた。凄いね。まさか、最下位から勝つなんて」
「えへへっ♪」
「くっ…」
菫がガクッと肩を落とし、残念そうにしている。
「よし、じゃあ行こっか」
「うんっ!」
照が金髪の少女の手を引き、二人は部室の隣にある仮眠室まで向かう。
「おまえら、あんまり大きな声は出すなよ?」
菫が、ギッと金髪の少女を睨みつけた。
「出すわけ無いじゃない!負け惜しみはかっこ悪いよ、菫っ」
「なんだとっ!」
「まぁまぁ…二人とも落ち着いて。ほら、行くよ」
「うん!」
パタンと、扉を閉めて内側から鍵をかける音がする。
「くっ…あのままいけば、今日も私が勝ってたというのに…」
ダンッとこぶしを卓に叩きつける菫。
「まぁまぁ…。また明日があるんだし」
「お茶でも飲んだら」
「ああ、そうだな。お前ら、明日も私にうまいこと差し込めよ?」
「はいはい…」
「了解」
―――そして、これからも彼女達の熱い戦い(正確に言えば約二名の)は続く。
仮眠室で何が行われているのかは、この五人だけが知っている、誰にも言えない秘密なのであった―――
なんというエロ部
規制されてて携帯からなのですこし遅いかもですがss投下。
かじゅモモで、もしもモモが目立って見えるようになってしまったらの話。
タイトルは見えても見えなくても。
気が抜けてなにも手につかない。
やることなすこと色褪せて見えて、深い深い泥土の中をたゆたっているような気分。
インターハイ予選も終わり、もう残すは引退だけとなれば、多分そういった感情に苛なまされるものだろうと思っていた。
時間だけは変わらずに流れ続けて、だのにどこか停滞する。
向かうべき場所を失って、ふわふわと糸の切れた凧のようにぽっかりとただ浮かぶだけ。
そんな状況が簡単に想像できて、それどころか実際に私はそうなりかけていたと言っても嘘ではなかった。けれど…
「ねぇねぇゆみちゃん。今日は彼女さん来てないの?」
「もう口ふさいだ?ふさいだ?」
空気がそれを許さなかった。
‘あの日’以来、ことあるごとにこうだ。
恥ずかしくて、そわそわして、私はやはり机に突っ伏すことになるのだ。
立ち止まろうとする私の背中はぐいぐいと押されて、前のめりにつんのめってしまったみたいだった。
それもこれも悪いのはアイツなのだ。
全ての元凶。私の持て余した怒りの矛先を向けるべき相手。
私がこんなにも困っているというのに、アイツときたら机の上に腰掛けて楽しそうに談笑しているのだ。
私の怒りに合わせたように、腕がわなわなと震えていた。
「蒲原っ!!!!お前のせいで私は!!」
「ワハハ。こりゃ困った。ちょっとユミちんから逃げてくるからごめんねー。」
一睨みすると、蒲原はさっさと談笑を切り上げて遁走を開始する。
いつも通りにワハハと笑っていて、焦る様子も、謝ろうという様子も見えやしなかった。
「逃げるな蒲原!!」
「ユミちんが怒らなきゃ逃げないよー!!」
蒲原は教室から飛び出して廊下を駆けだす。
ハッと驚いている間に、蒲原の姿はちっぽけになっていく。
教室では、まるでいつものことだとばかりに、クスクスと笑い声が響くばかりだった。
ーーーーーーーー
ことの発端はインターハイ予選に敗退したことだった。
いや、正確には私たちが予選決勝まで駒を進めたことがこんな事態を引き起こしたのか。
高校麻雀といえば文化系の部活動においての花形だ。
強豪ともなれば特待生制度やらスカウトによる越境入学までおこなわれ、そんな学校が毎年覇を争っている。
だからこそ、所謂強豪と私たちのような弱小との間には埋まることのない大きな隔たりが存在した。
私たちの県においては、その強豪は風越女子であり、麻雀に長けた生徒は風越に入学するのが通例だった。
だから、私たちの間にもどうせ風越にはかなわないという気持ちがどこかにはあったのだろう。
ただ漠然とした時間を過ごして、記念にでもするために大会にでる。
4校から1校しか次の試合には進めないこの形式では、私たちのような弱小は緒戦を勝ち抜ければ御の字どころか金星と言ってもいいぐらいで、それが決勝まで勝ち残ったとなれば注目を集めないわけもなかった。
結局のところ優勝することはできなかったが、それでも大健闘。
早い話、勝とうが負けようが新聞部のインタビューには応じることになっていたのだ。
しかし、恥ずかしい話なのだが、すっかりと忘れていた。
大将戦は人知の及ばない事象を多分に含んだ激闘であったし、それになにより、私には答えなければならないことが残っていて、そんなことは記憶からぽっかりと抜け落ちてしまっていたのだ。
試合が終わって。隣にはキミがいて。
舞い上がっているというのとは少し違うような気もするけれど、少なくとも頭の中は一杯で、余裕などなかった。
逃げてばかりいた。頬は火を吹き出しそうなほど熱をもっていた。
だけど、ほんの少しでも卑怯な自分を卒業しようと、私は精一杯の言葉を紡いだ。
それは私たちの始まりの一歩でしかなかったけれど、とてもとても大切な出来事だった。
しばらく二人そろって黙りこくっていると、携帯が振動するのを感じた。
なんとなくこういう時は携帯を見づらい。
しかし、いつまでも二人こうしているわけにもいかなくて、意を決して携帯をのぞくと、着信はどうやら蒲原からだったようだ。
「蒲原か、どうした?」
「ワハハ。ユミちんったらインタビューをすっぽかすなんて、いけないんだぞー。」
気の抜けるような蒲原の言葉が耳に響いて、そこでやっとこさインタビューなどというものの約束をしていたことを思い出した。
思わず「あっ。」と間の抜けた声を響かせてしまい、モモが不思議そうに私の顔を覗き込む。
「まぁモモとユミちんの分は私がなんとかしといたからさ。だからもう解散。ユミちんたちも二人で愛の逃避行したってかまわないよー。」
ワハハ、と随分と楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
「なっ、なにを言っているんだお前は!!」
叫んだ私の耳には、ツーツーと通信の切れた音だけが響いていた。
あの様子ではもう蒲原たちは逃げ帰っているのだろう。
ポツリと二人だけ残された私たちは、意味もなく顔を見合わせるとそっと手を重ねた。
ーーーーーーーー
慌てて蒲原の背中を追いかける。
掲示板の前を通り過ぎると、私はまた気がどっと重くなるのだった。
掲示板には様々なポスター類に交じって校内新聞が貼られていた。
掲示板の横には机が置かれていて、どうやらそこには自由に持ち帰ることができるように新聞を並べてあったらしい。
しかし現在、その上には一部たりともそれは残っていなかった。
部活動の大会の多いこの時期は部活動特集が組まれているらしく、様々な大会の結果などが掲載されている。
そして、本来なら喜ぶべきことだったかもしれないことに、今回の一面は私たち麻雀部の活動についてであった。
これが貼られた初日。
私は、楽しいものが見れると言う蒲原に連れられてここにきたのだ。
確かにそれは面白い記事だったのかもしれない。
ただしそれは私以外にとっての話だ。
どれどれと記事に目を通した私の頬は、瞬く間に驚くほどに熱をだす。
わらわらと掲示板に集まった生徒たちの視線が、一斉に私に向いたのが分かった。
どうしてこのようなことになったのか。
話は簡単なことだった。
掲示板に貼られた校内新聞。
そこにはなぜだか、部活動特集に交じって、一面にはゴシップ記事が燦然と輝いていた。
わなわなと腕が震えるのが分かって、私は蒲原に視線をやると、もう既に蒲原の姿は消えてなくなっていた。
蒲原のヤツが私たちを売ったのだ。
一面にでかでかと載っていたのは、インターハイ予選決勝のことではなく、私とモモの馴れ初めと決勝後の会話だった。
はぁ。今思い出しても頬が熱い。
がくんと重くなった気を無理矢理に奮い立たせて蒲原を追う。
蒲原のヤツは絶対に許さない!!この恨みはらさでおくべきか!!
蒲原が教室に飛び込むのが見えて、私も思わずその後を追った。
「えっ、先輩!?」
「へっ?モモ!?」
ざわざわと教室がざわめく。
思わず飛び込んだその先は、1ヶ月ほど前にも飛び込んだ1年A組。
ふと気づくと、蒲原がモモの後ろに隠れて、ニヤニヤと私を眺めていた。
「ねぇ桃子ちゃん!!旦那様?旦那様?」
「先輩?噂の桃ちゃんの先輩さん?」
モモの頬がボッと桜色に染まる…あれ?
「モモが見えるのか?」
「あっ、それがっすね。あの…。」
モジモジとなにか言いたげなモモの言葉は待ってやりたかったけれど、なんだかどうしても落ち着かなくて、私はモモの手をとった。
「とりあえず逃げるぞっ!!」
注がれる視線に耐えかねて、私はモモの手をひいて逃げ出す。
どう考えても野次馬的なそれは、私には初めての感覚で、頬が燃えてしまいそうだ。
背後では、はやしたてるような黄色いざわめきがきゃあきゃあと響いていた。
ーーーーーーーー
「それで、どういうことだモモ?」
「それが…。」
それは分かるような分からないような話だった。
クラスからも消え去って、誰からも気づかれやしなかった。
気にしてほしいとも思ってはいなかった。
けれど知らず知らずのうちに歯車は動きだしていたのだ。
インターハイ予選決勝。新聞部により撮影された写真。
前者はテレビを通して。後者はカメラを通して。
どちらもモモをうつし出す。
注目度は存外に高かったらしく、誰もがモモという存在に気がついた。
存在を知れば求めたくなり、求めればモモも見えてくる。
気づけばモモは消えていなくて、すっかりと質問責めにあってしまったようだ。
それは主には、私との関係についてだったそうだが。
「あのあの…あのっすね。私、こんなことは初めてだったっすから恥ずかしかったっすけど、なんだか嬉しくて…。」
口ごもるモモに、大丈夫だよと頭をさすって次の言葉を促してやる。
「少し惚気てしまったっす。ごめんなさいっす先輩。」
なんだか申し訳なさそうな表情で、モモがこちらを窺う。
肩を竦めて、それはまるで怯えているみたいだった。
怒ってなどいないよ。なにも悪いことなんてしていないのだから。
私はモモの頭を撫でると肩を抱く。
それに、謝らなくてはいけないのは私の方だ。
誰かの瞳の先に立つことは、モモにとっては嬉しくて、私だって喜んでやらなくてはいけないことだった。
モモはもう一人ぼっちなんかじゃなくて、それはとても素敵なことなはずだ。
だのに。だのに私は…
「すまない。すまない…。」
どうしてかぽろぽろと涙が零れてしまう。
恥ずかしくて、なんとか止めようとするのだが、涙は止めどなく溢れてきた。
「なんで先輩が謝るんすか?先輩が泣くと悲しいっすよ…。」
モモの舌がちろちろと私の涙を掬った。
暖かくて柔らかくてなんだかとても気恥ずかしかった。
「私は嫉妬した…。モモは私にだけ見えればいいと願って、誰にも見えなければいいと…。」
醜い独占欲の塊なのだ。
誰にも触れさせたくなくて、私だけのものにしたくて、モモが見えるという事実を喜べなかった。
「私の一番は先輩っすよ。それは変わらないっす。」
ギュッと胸に抱かれて、モモの体温が心地よい。
「だから…だから先輩にも喜んでほしいっす。」
はにかむようにモモは笑って、なんだか私がひどく子供のように思えた。
今までが普通じゃなくて、これからが普通なのだ。
モモは見えない存在なんかじゃなくて、多分私はたくさん嫉妬もすることになるのだろう。
きっと友達だってできるから、独り占めはできなくなる。
けれど、やっぱりそれが普通なのだ。
競争相手のいないレースの一番なんかじゃなくて、たくさん競うべき相手ができる。
それでもやはり私は一番になりたいのだ。
ああ。そこではたと気づいたのだ。
もしかしたら蒲原はモモが目立つようにあんな記事を許したのだろうか。
いや、それはさすがに考えすぎか。
多分なんとなく楽しくなりそうに思えて、そうしたに決まっている。
モモが普通の娘になっても、なにも気持ちは変わらないのだ。
放したくないし、誰にも渡したくない。
抱きしめられるばかりでは悔しくて、私はギュッとモモを抱き返すのだった。
Fin.
今スレも皆様GJです!!
携帯からだとどこで改行したら適度なのかよく分からないですね。
変になってないとよいのですが。
かじゅはクラスではゆみちゃんと呼ばれて可愛がられているのが理想。
かっこかわいい人気者だとよいです!!
埋めはどうしようかと悩みつつ、このスレの埋めで使おうかあぷろだ使おうか…めんどくさいので多分そろそろ普通に投下します。
あぷろだ使ったことないですし。
>>213 GJ!
かじゅは確かにかっこかわいい系でキャーキャー言われてそうだなw
何言ってはるんですか
とっとと投下しちゃってくださいよー
思い切って投下してくださいよー!
>>213 いつもGJです!
ジャンジャン投下していただけたらかなり嬉しいです主に私がw
>>213 30〜40文字を目安に改行すると見やすい。
携帯画面の表示文字数を数えて、自分なりの折り返し基準を作ればいい。
この時に注意した方がいいのは、こんな風に完
全に文字数だけでキッチリ折り返してしまうと
、それより狭いブラウザでは逆に見にくくなっ
てしまう。
キリのいい句読点で折り返すのをおすすめする。
南浦さんとむっきーの続編書いたので投下
エロなし3レス失礼します
学校の中間試験が終わった翌日の土曜日。
睦月さんが、久しぶりに私の家へと遊びにやって来ました。
試験期間中はメールのやり取りさえ、あまりしていなかったので、私は久しぶりに睦月さんと会えて、とても嬉しかった。
睦月さんが来て早々、私達はイチャイチャ…
と言うのでしょうか、隣にピッタリとくっついて座り、手を握り合いながらお話をする。
やっぱり、こういったシチュエーションはまだ慣れませんね。
心臓がバクバク鳴りっぱなしです…睦月さんに聞こえてなきゃ良いけど…。
「ねえ…数絵?」
「はい?」
「数絵は、私のどんなところが好き…なのかな?」
「えっ…?」
突然の質問に、私は動揺する。睦月さんの顔を見ると、やはりこちらも頬を赤く染めていた。
それを見て、私も更に恥ずかしくなる。
「い、いきなり何でそんな質問を…?」
「なんとなく…。」
「急にそんな事言われても…っ。は、恥ずかしくて答えられませんよ!」
カァーっと顔が熱くなる。
下を向き、私は目を瞑ってしまった。
「うーん。じゃあ、ちょっとノート貸して?」
えっ?ノート?
「良いですけど、ノートなんか何に使うんですか?」
「まあ、良いから良いから。」
頭に疑問を抱きながら、私はテーブルにノートを広げる。
すると、睦月さんがバックからボールペンを取り出して、何やらスラスラと字を書き始めた。
「何書いてるんですか?」
「あっ!私が良いって言うまで、こっち見ないで」
「はぁ…」
よく分からないまま、私は顔を下に向けて目線をずらした。
そして、5分くらい経った頃、「もう良いよ」と、言われ睦月さんにノートを手渡された。
ノートの文字を読む
そこには…
―――――――――――――――――
私が数絵の好きなところ
真面目で、ものごとにいつも真剣で完璧って感じがするけれど、実は恥ずかしがり屋さんで、よく顔を赤くしたり、黙っちゃう。
そんなところが、とても可愛くて大好き
―――――――――――――――――
と、書かれていた。
ふるふると手が震え、ノートを床にバサッと落としてしまう。
「む、睦月さん…これは一体っ…」
「もう。落とさないでよ」
苦笑いを浮かべ、ノートを拾い、テーブルの上に置き直す睦月さん。
「や、でもこんな恥ずかしいものを急に見せられたらびっくりしますよっ…」
「あ…数絵、また顔が赤くなってる」
「言わないで下さい!」
「ごめんごめんっ…」
もう…この人は突拍子もなく、こういったことをするから困ります。
もちろん、嬉しいのですが…。
「数絵も書いて?」
「やっぱり、書かないと駄目ですか…」
うむ、と彼女が隣でうなずく。
恥ずかしい…
ペンを手にとり、私は考える。
ええと…
睦月さんの好きなところは…ああ。手が震えます。
「数絵…まだ?もう10分以上経ってる気がするんだけど…」
「も、もう少し待って下さい!」
「くすっ。分かりました」
・・・・・・・・。
よし、やっと書けました
「睦月さん、出来ましたよ」
私はノートを手渡しす。
そして、隣で睦月さんが、ノートに目を走らせる。
そして顔を上げた。
「数絵…」
「はい…」
「10分経って、たったのこれだけ…?」
「わ、私はそれだけで書くのが精一杯なんですっ…」
―――――――――――――――――
優しいところ
です。
―――――――――――――――――
さすがに、これだけでは怒ってしまうでしょうか。
と、少し不安になりましたが
「まあ、書いてくれただけでも嬉しいんだけどね。ありがとう」
と、言ってくれた。
「いえ…こんなことしか書けなくてすみません…。頭がいっぱいいっぱいなんです」
「うむ。良しとしましょう」
良かった…と、私はホッとする。少ししてから、「あっ」と睦月さんが言い、続けて
「数絵、もう一個書き足して良い?」
と尋ねてきた。
「はい、どうぞ」
カリカリカリと再び、睦月さんがノートにペンを走らせる。
「はい。読んでみて」
ノートを受け取り、目を通す。するとそこには
「不器用なところも可愛いよ」
と、書き加えられていた。
「なっ!なんですかこれは…っ」
「だって、その通りでしょう?」
くすっと、睦月さんが笑い、私の頭を撫でる。
「あ…ああ…」
恥ずかしくて、声がうまく出ません…
「もう、可愛いなあ。」
隣で睦月さんが笑っている。
いつか、私から積極的になれる日は来るのでしょうか。
>>213 GJ
最初かじゅがちょっと気の毒だったしワハハそっとしとけよと思ったけど
全部分かっててやったとしたらワハハすげー
かじゅが思いっきり否定してるけど
おもしろかったし次回も楽しみです
誰も投下してなかったら思い切って投下すれば良いと思いますよ
以上です。
私的に、南浦さんは普段は静かでツンツンというか、クールな雰囲気だけれど、むっきーの前では緊張して極度の恥ずかしがり屋さんになってしまうイメージですね
最初のうちはむっきーも、緊張していましたが、むっきーはそんな状況にもすぐに慣れて南浦さんを優しくリードしていってくれるっていうのが理想です
むっきーは包容力がありそうなので、この2人のカプは結構お似合いだと思っています
>>213 GJです!泣いちゃうユミちん可愛いなあ
>>224 GJ
南浦不器用すぎて可愛い
自分もこの2人のカプはお似合いだと思います
次回も楽しみです
>>187の続編を書き上げたので、早朝からですが投下します
まず今回のは菫さん視点です。
しかし菫さんが少し怖いことになっていて、終盤は不愉快に思う描写もあるので苦手な方はスルーでお願いします。
一万字越えでロング、微エロ注意。次レスからスタートです
タイトルは「後悔」
「菫、今日久しぶりにうちに遊びに来ない?」
学校からの帰宅途中。隣に居る私の想い人から、嬉しいお誘いを受けた。
「え…良いのか?」
「うん。私達、同じ大学に行くじゃない?これからも長い付き合いになるんだし、またお茶でもしようよ」
「そうだな。最近、あまり二人で話する機会も無かったしな」
「うん。あ、いつも通り、誰も居ないから安心して」
誰も居ないから、か。
こいつは、やはり天然というか…。
そういう台詞は、相手にベッドへ誘ってるようなものだってことに、まだ気付かないのか。
彼女はそんなつもりで言った訳では無いんだ。と頭では理解しているが、その言葉に一瞬ドキっとしてしまい、苦笑してしまう。
照は、妹と仲直りをしてから本当に変わった。精神面において、強くなったんじゃないだろうか。
前までは、自ら相手に親睦を深めたい、というような発言は全くといって良いほどしなかった。
なんというか、ここ最近は自分の気持ちを素直に主張をするようになった気がする。
そう言えば、照は私からのプレゼントに気付いてくれたのだろうか…
先週の金曜は、彼女の誕生日だった。
私はもちろん、そのことを知っていた。
だから、事前にプレゼントとして香水を買っておいて、当日に渡そうと思っていたのだが…
まさかのサプライズで、こいつの妹が照に会いに東京まで来てしまい、その日は結局渡すタイミングを失ってしまったのだ。
でも、週が空けた今日。
妹のようにはいかないけど、私も照を驚かせてやろうと思い、こっそりとこいつの机の中にプレゼントを潜ませておいた。
まぁ、さすがに気付いていない訳ではないのだろう。
今日、家に呼んでくれたのは、きっと私に礼を言うためだ。
だから、照から切り出してくるまでその話題には触れないでおこう。
家に着き、照の部屋に上がる。
「今お茶入れてくるから、待っててね」
そう言い、照は部屋から出ていった。
「しかし…」
ベッドに腰を掛け、部屋を見渡す。相変わらず殺風景な部屋だな。
この部屋に来るのは、照が妹と仲直りする前…。そうだ、全国大会前に来た以来だな。
「三、四ヶ月ぶりってとこか…」
数字にして考えてみると、かなり久しぶりだったんだな、と一人で思いふける。
まぁ、唯一変わったことと言えば、机の上が少し賑やかになったくらいか。
勝手に人の部屋のものをジロジロと見るのは悪いので、座りながらボーッと机の上を眺める。
おそらく、妹と写ってる写真だな。あれは。
あとは雑誌や本などの類が増えたってところか。
「お待たせ」
照が戻って来た。
「菫はストレートで飲むんだよね?」
ベッドの前にあるテーブルに、コトッと紅茶を二つ置きながら、私に尋ねる。
「ああ。ありがとう」
そして照はテーブルを挟んで私の向かい側に座った。
紅茶をすすりながら、チラッと照のほうに目を向ける。さずがに以前のように隣には座ってくれないか…。
それはそうと、そろそろあの話を切り出してくるはずだ。
「ねえ、菫」
「ん。なんだ?」
さて、なんて言葉を返してやろう。
「菫は大学卒業して、プロになったら、どうするの?東京でやっていくの?」
ん…?
なんだ、全然違う話じゃないか。
予想外の返答に、私は少し戸惑う。
「さあ…どうだろうな。所属する実業団にもよるんじゃないか?」
「そっか…」
「お前は?どうするんだ」
「私はね…」
照が、ティーカップを両手で持ち、少しうつむき気味になりながら、何故か頬を赤らめた。
「長野か東京、どっちでも良いんだけど、プロになったら咲と二人で暮らしたいんだ…」
「そう、なのか…」
「うん。」
何で、妹との将来夢の話になるんだ…。
私がまだお前のことが好きなのを、分かってて言っているのか?
いくら天然とはいえ、さすがにこれは酷じゃないか?
それか、あれか?今のは「妹とずっと一緒だから、菫が入る隙間は無いよ」と、遠回しに言ったのか?
彼女のことが好きな故に、私の思考回路はあれこれと複雑に絡まってゆく。
非常に気分が悪い
「なあ、お前…まさか私のプレゼントに気付かなかったのか?」
あまりにも、もどかしくなり私からこの話を切り出すことにした。
「プレゼント…?」
「ああ、そうだ。お前の机の中に小さな箱が入っていなかったか?誕生日プレゼントだったんだが」
「え…やだ、あれ入れたの菫だったの…?」
照の表情がどんどん焦り始めてきたのが分かった。嫌な予感がする。
「おい!照」
「あれ、どうしたんだ!?」
私は苛立ち、口調が次第に荒々しくなっていく。
「ご、ごめん…。あれ、誰かのいたずらかと思って捨てちゃった…。菫からだったなんて分からなくて…」
「…………はっ?」
捨てた、…だと?
「中身も見ずに捨てたって言うのか?」
「うん…」
一瞬、頭が真っ白になった後、沸々と怒りが込み上げてきた。
「なあ。普通、中身くらい確認するだろ!?先週の金曜がお前の誕生日なんだから、自分へのプレゼントかもしれないって思わなかったのか!?鈍いにも程があるだろ!」
カァッと頭に血が昇り、一気に言いたいことを全て吐き出した。
そのせいで、息が少し乱れる。
突然私が怒鳴りつけたものだから、照が小さく「ひゃっ」と声を上げ、びくびくしながら私を見ている。
ああ…やってしまった。
今の私は酷く恐ろしい顔をしているんだろうな。こんな自分の姿を照に見せたのは初めてだ。
私は肩を落とし、視線を下の方に向ける。
「菫…」
顔を下に向けたまま、照がこちらに近づいてきたのを、横目で確認する。
「あの…本当にごめん」
私の肩に彼女が手を置く。だが、今の私にはその行為がとても鬱陶しい。
「触るな」
ぱしっと照の手を払い除け、私は続けて言う
「なあ。直接お前に渡さなかった私にも非はあるが…。でも、どうして気付いてくれなかったんだ」
「ごめん…」
「いくらなんでも、捨てたっていうのは酷すぎないか?」
「ごめんなさい…」
はぁ…。と、私は大きくため息をつく。
お前にとって、私は一体なんなんだ…。
「なあ、お前さ…何であの時私と体を重ねたんだ?」
私の言葉に、照が肩をピクッと震えさせた。
「私は今でもお前の事が好きだ。だが、お前は違うよな?あの時だって。何でその気がある訳でも無いのにあんなことが出来るんだ。まるで、私が弄ばれたみたいじゃないか…」
「本当にごめんなさい…」
「どうしたら…許してくれる?」
泣きそうになりながら、彼女が訴えてくる。
「私、菫のことも大切だから失いたくない…」
照のその言葉に、頭がグラっとする。
さっきまで、鬱陶しいと思っていたのに…
やはり、私はこいつの事が好きなんだな。
まあ、脅かしてやるくらいの事はしても良いか。
冗談でそんな事をしてはいけない、と頭の中では認識しているが…
「じゃあ…お前を抱かせろ。そうしたら許してやる」
「えっ…」
「私を失いたくないんだろ?」
人の弱みに付け込むのは最低だが、正直にいうと、もう一度照の体に触れてみたいという気持ちもあった。
「わ…分かった、それで許してくれるなら」
その返事を聞いた途端、私は照の手をグイッと引っ張り、ベッドへ体を放り投げた。
「きゃっ」と、小さい悲鳴が上がる。
それから、私は照の衣類を全てはぎ取り、首元や胸に口付けを落としていく。
白くて綺麗な肌に、思わず見とれてしまい、背筋がゾクゾクする。
だが、口付けをしても照はギュッと目を瞑ったまま涙を浮かべ、必死に耐えているようだった。
さすがに冗談でもこれはやり過ぎたか…
やはり、こういったタチの悪い冗談は良くないな。
しかし、これだけだと私の気がまだ晴れないので、あと少しだけ。
あと少しだけ、脅かしたら止めてやろう。
そう思い、指を入れるつもりは全く無かったが、照の太ももの付け根に手を延ばし、寸止めにして
「ここまでだ。安心しろ、これは冗談だから。脅かして悪かったな」
と、謝ろうと思っていた。
しかし…
「いやぁああっ」
「えっ?おいっ照!」
思いもよらない自体に、頭が混乱する。
手が下腹部に触れた瞬間に、照が悲鳴をあげ、そのまま失神してしまったのだ。
「おい…しっかりしろ!」
慌て呼吸をしているか確認する。
良かった、息はちゃんとしているようだ。
だが、どうすれば良いんだ。
さすがに救急車を呼ぶわけにもいかないし…。
とりあえず、照に衣服を着せ直し、布団をかけてやる。
ふぅ、ふぅ、と苦しそうに息をして額からは大量に汗が流れ出ている。
「これは困ったな…」
まさか倒れられるとは考えていなかったので、私は後悔した。
まだ時間は夕方の五時だ。確か、母親はいつも八時か九時くらいに帰ってくると言っていたな。
そんなことを思い出しながら私は洗面所からタオルを持ってきて、照の汗を拭き取る。
置き紙でもして、今日はもう帰るか?
だが…もし、母親が帰ってくるまでにこいつが起きてなかったら母親にそのメモを見られる可能性もある。
それは、さすがにまずいな…。
「泣くな…」
私は照の目からつたう涙を人差し指ですくい取る。
今日のところは、もう引き上げよう…
さっきのことは、後でメールか電話でもして謝れば良いだろう。
第一、照のこの辛そうな表情を見ていると、私まで胸が苦しいのだ。
罪悪感でいっぱいになり、頭がガンガンと殴られているように痛い。
早く。早く、この場から立ち去りたい。
そう思い、私は荷物を持ち、照の部屋を出た。
家路に着き、時計を確認する。
「六時か…」
きっと、まだ彼女は起きていないだろう。
だが、念のため電話をかけてみる。
「プルルルルッ――」
「プルルルルッ――」
「プルルルルッ――」
5、6、7回とコール音が響くが一向に出る気配が無い。
「くっ…」
15コールくらい過ぎたところで、私は諦めて電話を切った。
気は重いが、明日学校で会ったら面と向かって謝ろう。
そう結論を出し、私は罪悪感と自己嫌悪感に包まれながら眠りについた。
翌日。
私は学校へ行き、驚いた。
何事も無かったかのように、照が話しかけてくるのだ。
「菫、おはよう」
「あ…ああ、おはよう」
その照の姿に私は戸惑う。
「なあ…昨日のことなんだが…」
「ああ、昨日ね。電話くれてたのにごめん。あの時まだ寝てたんだ」
「いや、それは良いんだが…お前、怒ってないのか?」
「え…何が?」
「何がって…お前、まさか昨日のこと覚えてない訳じゃないだろうな?」
「え…。菫がうちに遊びにきて、私が途中で寝ちゃったんじゃないの?あのタオル、菫が置いてくれたんでしょ」
「タオルを置いたのはそうだが…」
待て、こいつ、明らかにおかしいぞ。
確かに寝たと言えばそうだが、あれは失神だっただろう。
「なぁ…昨日私がしたこと怒ってないのか?」
「……。菫、なにか私にしたっけ?」
「えっ…」
嘘だろう…
昨日のあれを、忘れたというのか?
いや、あんなことをたった一回寝ただけで忘れる訳が無い。
これは、もしかして記憶障害というものなのかもしれない。
だが、照には悪いが、昨日のあの出来事を綺麗さっぱりと記憶から消しているのなら、私にとっては都合が良い。
しかし…
他にも忘れていることがあったらどうしよう。
「なあ、照。先週の金曜にお前の妹がこっちに来たの、覚えてるよな?あの日は本当に良かったな」
かなり無理矢理ではあるが、先週の話を振ってみる。
「うん、咲が来たね。でも急にそれがどうかしたの?」
「ああ…いや、あの時のお前が凄く楽しそうだったのをふと思い出してな」
「そっか」
「ああ…」
その時、チャイムの音が響いてきた。
「あ、チャイムだ。行こう、菫」
「そうだな…」
席につき、私は頭を悩ませる。
さっき照と会話をした分には、どうやら記憶を無くしているのは昨日の事だけのように思えるのだが…。
私は、昨日自分がしでかしたことに対して後悔してる。
本当は正直に謝るつもりでいたが、昨日のことを包み隠さず話して、もし照が記憶を思い出してしまったら…
もう私達はこれから先、会話を交わすことが無くなってしまうかもしれない。
それは、嫌だ。
このまま私が黙っていれば私達は今まで通りの関係でいられるんだ。
私は、自分のことを心底最悪な人間だと思ったが、昨日の出来事を隠し続けることに決めた。
そのほうが、照のためにもなるだろう。
これからも、大学で一緒にやっていく仲間なんだ。
おそらく、この罪悪感が消えることは一生無いだろうが、私は事実を告げることよりも、照とこれからも一緒に居たい、という願いを優先させてもらうことにした。
「照…すまないな」
以上です
とりあえずこれで菫視点が終わりです
自分は菫さんのことが好きなんですが照とカップリングにしたら、どうしても菫さんが幸せになる話が思いつかなくて暗い雰囲気になってしまいます…
菫さんの方々、すみません。
いつかは菫さんも幸せいっぱいになれる話も書いてみたいです
236 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/28(水) 06:56:20 ID:7R1zHgFI
>>162 面白いんだけど・・・。誰も突っ込んでないから突っ込むぞ
前スレの別の作者の咲照SSに似すぎじゃないか?
同じカプだから描写がかぶるのは仕方ないと思うが、咲が照にオムライスをつくるところなんてそのまんま・・・。
238 :
元162:2009/10/28(水) 12:09:22 ID:910QNl0c
>>237 すいません、ネタ被ってましたか…
前スレの前編を書き終えた時点で何となくオムライスは頭にありました
あと何を言っても深みにハマるだけですけど、しっかり他の作者さんのSSを読んでなかった自分の責任です
すいませんでした
咲「お姉ちゃん…エコーオブデスお姉ちゃん……」
某アニメの四角関係妄想を咲照和+部長全変換できてしまった
照さんのせいで元敵萌えになりそうだ、いやデレると決まってはいないのだが
照はクールデレだと嬉しいです
照が素クールなら……
いや、なんでもない
>>242 どこを擁護したつもりになっているんだ?
職人減らすつもりか?
>>238 そういう事もあるよ。あまり気にせずに。
新作期待してます。
>>243 なにムキになってんだ、あんた
死んできたら?
お前らそんないがみ合ってると変態SS投下しちまうぞ?
空気読まずに投下します。
最近、シリアス気味なSSばかり書いてたので、たまには暖かい雰囲気のものをと思い、照咲書きました。
今まで書いてたものから、かなり時系列が飛びますが、照が大学を卒業して、プロになった直後という設定になっています。
ちなみに、これは書いても書かなくてもSSでは分からないと思いますが、照と咲は二人で長野で暮らしているという裏設定も妄想して書きました。
では2レスだけ失礼します
どうぞどうぞ^^
250 :
「春」 1:2009/10/28(水) 19:38:25 ID:cl9il2Cs
―― 春
まだ少し、外の空気は肌寒く感じる。
けれど、桜の木につぼみができたり
次第に木々の緑が濃さを増してゆく。
そんな季節 ――
この春、私は大学を卒業して晴れてプロの麻雀士になった。
まだまだ始まったばかりの新しい生活。
そこには、もちろん咲も居る。
初めて社会に出て、これからどんな試練が待っているのかと、不安になることもあるけれど――
それでも、応援してくれる人が身近に居るから
私は頑張れる。
ピピピピッ!ピピピピッ!
朝7時を伝える目覚まし時計が鳴り響く。
「うう…ん…」
手をのばしてペチッと、時計のボタンを押して音を止める。
眠い…
私は、ふわふわとする意識の中で考える。
あれ…?
そう言えば、今日は日曜で、仕事は休みだったっけ。
アラーム解除するの忘れてたんだな…
昨日は、私が所属している団体の先輩と夜遅くまで飲みに行ってきた。
アルコール類は、あまり得意じゃないので本当は行きたくなかったのだけれど…
「付き合いも仕事のうち」っていうのは、まさに昨日みたいな事を言うんだろうな。
あ…頭が痛い。
これは、完全に二日酔いだ。
気分がすぐれなくて、私はそのまま二度寝しようと決めた。
「んん…寒いよ」
春になったとはいえ、まだまだ朝方は冷え込む。
勝手に体がブルブルと震えて、より一層寒く感じてしまう。
私は、バサッと布団を頭までかぶり、中で体をまるく縮ませた。
少し時間が経ってから、トントンッと部屋のドアがノックされ、外から咲の声が聞こえてきた。
「お姉ちゃん、入るよ?」
ガチャっとドアが開く。
私は布団から顔を出し、薄く目を開けて咲がすぐそこまで来ているのを確認した。
あ…まだパジャマ姿だ。
「んん…おはよ、さき…」
眠いのと、頭がふわふわするのとで上手く喋れない。
「お姉ちゃん、大丈夫?昨日お酒飲んできたんだよね?」
咲がそう言いながら、床に膝をついて、私の肩に手を乗せる。
私はその手を握り締めた。あ、暖かいな…。
「大丈夫だけど、頭がふわふわするんだ…。まだ完全にアルコールが抜けてないみたい」
「そっかぁ…。大変だったね」
「まぁ、仕事だからしょうがないんだけどね」
心配してくれている咲の顔を見て、私は愚痴を吐かないように気を付けようと思った。
それにしても、咲の手…
暖かいな。
「ねえ咲…」
「ん?なあに?」
「お願い。ちょっとの間で良いから、こっちに来て」
私はそう言い終えてから、咲を布団に入れようと、手を引っ張った。
だけど、力を入れてグイっと引っ張ったつもりだったのに。
いざやってみると全然腕に力が入らず、すぽんっと咲の手が私の手から抜け出てしまった。
「あっ…」
「もう、お姉ちゃんったら…」
ふふふっと、咲が優しく笑い、モゾモゾと布団の中に潜り込んでくる。
そして、私は咲にピッタリとくっついて、キュッと抱き締めた。
「んん…咲あったかいね」
「えへへ…お姉ちゃんはちょっと冷たいね」
「うん。でも咲が来てくれたから、もうだいじょーぶ…」
咲の頬に、すりすりと顔を撫で付ける。
「や…っ、お姉ちゃんくすぐったいよっ…」
「だって咲が気持ち良いんだもん」
「あははっ。お姉ちゃん、今日は何だか甘えん坊さんだねっ」
多分それは、まだ完全に酔いが覚めていないせい。
でも、私はもっと咲とくっついていたかった。
「…もう少し、こうしてて良い?」
「うん、いいよ」
その返事を聞いて、私は心が穏やかになり、再び深い眠りについていくのだった―――
以上です!
あまりにも時系列ぶっとんでるんで、とりあえず短編で書きました。
んで、自分は照も咲も、お酒は弱いと信じています
>>252 正直、自重してくれ…他の作者さん達のssを無碍に流さないでくれ、頼むから
ノリと勢いで書いた。後悔はしていない。
咲和エロ
257 :
1:2009/10/28(水) 22:54:38 ID:Ptc7kB27
「いらっしゃい、和ちゃん」
「お邪魔します」
私が咲さんと正式にお付き合いを開始してから、一週間が経過した頃。
想いを伝え合ったというのに、私たちの関係はいまだぎこちなく、どこかそわそわとしたものだった。
その関係をもっと円滑なものにしたく、私はこの休日、咲さんと二人きりの時間が欲しかった。それは咲さんも同じだったのか、昨日、幸運にも彼女の家に誘われたのだ。私は咲さんの自宅に招かれただけで心は舞い上がり、どこか浮き足立っていた。
そして今、待ちに待った咲さんのお宅へお邪魔したところだった。
咲さんに出迎えられ、私は玄関をくぐる。
お父様は不在、と前日に告げられていたので、私の緊張感はあまり高くない。
「狭いおうちで、ごめんね」
「いえ、そんなことないですよ。とても素敵な所です」
咲さんに誘われるまま、彼女の部屋へと移動した。
室内へ通された時、真っ先に五感が感知したのは、匂いだった。咲さんを近くで感じたときに、香る匂い。その全てが凝縮されたかのように、咲さんの部屋には彼女の香りが充満している。私はそれだけで、身悶えしそうだった。
「何もない部屋だけど、ゆっくりしていってね。あ、今お茶用意するから、待ってて」
咲さんは慌ただしく、部屋から出ていく。
私はゆっくりと、室内を見渡した。
綺麗に整頓された部屋。学習机とベッド、それに本棚が置いてあるだけのシンプルな部屋。咲さんらしい部屋だった。
ここで何年間も咲さんが過ごしていた、そう考えると、感慨深い。
258 :
2:2009/10/28(水) 22:55:06 ID:Ptc7kB27
私の足は、自然とベッドの方へ向かっていた。ここで毎晩、彼女が眠っているのだと想像すると――身体が熱くなる。思わずベッドに飛び込みたくなる衝動を抑え、この室内に広がる彼女の匂いだけで我慢することにした。
ほどなくして、咲さんがお盆を手に、たどたどしい足取りで戻ってくる。お盆の上には、湯気の立つカップとお茶菓子が置かれていた。咲さんは、お待たせ、といって私に微笑みかけてくれる。
私は衝動を止めることができなかった。
この部屋に充満する匂い。恐らく、ベッドの内には更なる甘美な香りが秘められていただろう。それを前にして、何とか自制心を保っていた私だったが、咲さんを前にしたら歯止めが利かなくなっていた。
直接、咲さんの匂いを嗅ぎたい。その欲望は濁流のような勢いで私を突き動かす。
お盆を床に置いた咲さんへ、私は抱きついていた。
咲さんは、わっ、と可愛らしい悲鳴をあげる。
「のっ、和ちゃん、どうしたの?」
「……ごめんなさい。咲さんのこと、もっと感じたくなってしまって」
私は咲さんを後ろから抱くようにしていたので、彼女の耳元に囁きかけた。咲さんは耳元まで顔を真っ赤にしている。多分、私も同じだろう。
私は咲さんのうなじから香る匂いを、存分に味わった。
しかし、咲さんは慌てて私を振り解く。その瞬間、私は頭に上った血が引いていくのを感じ、冷静さを取り戻した。
嫌われてしまったかもしれない――。
先ほどまで身体を駆け巡っていた熱はすっかりなくなっており、むしろ冷えすぎて寒さを覚えるほどだった。
咲さんは、ゆっくりと振り向いてくる。しかし、その顔に嫌悪さはなく、照れているような、戸惑っているような、そんな顔をしていた。
259 :
3:2009/10/28(水) 22:55:38 ID:Ptc7kB27
「わたしも和ちゃんのこと、もっと感じたいから……向かい合って、しよ?」
その愛らしい唇が紡いだ言葉は、私の熱を再び呼び覚ます。頭がくらくらとする。
私は声を出すのも忘れ、ゆっくりと頷いた。
そうして、私たちは向き合ったまま、お互いの身体を抱く。
体温を感じる。吐息を感じる。そして再び、咲さんの甘い香りが私の鼻腔を刺激する。
「和ちゃん、良い匂い」
「さ、咲さんのほうが良い匂いです」
自分の匂いを嗅がれたことに、私は恥ずかしくなった。
しばらくお互いの肩へ顔を預けるような格好のままだったが、咲さんが顔を離してくる。自然と、見つめ合う形になった。
そして引き寄せられるように、唇が触れ合う。
柔らかい感触。
私はそれだけでは満足することができない。さらに咲さんを求めるべく、咲さんの口内へ舌を進入させた。
ぴくり、と咲さんの身体が震える。しかし、抵抗はせず、すんなりと私の舌を受け入れてくれた。そのことがたまらなく嬉しくなり、私は彼女の全てを味わおうと、舌を動かす。咲さんの舌と私の舌が絡まり合い、淫らな音を奏でた。
私はゆっくりと、咲さんを床に押し倒す。そうして唇を離すと、お互いの唾液が混じりあった糸を引いていた。
私がぼんやりとした眼で咲さんを見つめていると、彼女は再び私の唇を求めて口付けをしてきた。それが意外だった私は、何も反応できない。それからは、咲さんのペースだった。
私は、口内へ進入してきた咲さんの舌に抗うことができない。唇で舌を挟まれたりもした。
何も考えられなくなりそうな私の脳へ、一つの刺激が襲いかかる。私の胸に、咲さんの小さくて柔らかな手が触れていた。
「――んっ、ふぅっ」
咲さんの口に塞がれているため、くぐもった声を漏らしてしまう。咲さんはそこでようやく唇を離すと、上下入れ替わるように、体勢を反転させた。私が床に押され、見上げる視界には咲さんが映る。
そして、私の胸に触れたままの手を、優しく動かし始めた。恐る恐る、弾力を確かめるような、優しい手つきだった。
260 :
4:2009/10/28(水) 22:56:01 ID:Ptc7kB27
「和ちゃんの胸、柔らかい……。ずっと、こうしてみたかったんだ」
「……いいですよ。いくらでも、咲さんの好きなように、してください……」
咲さんの手つきは次第に激しくなってくる。私が声を漏らしそうになると、咲さんは勢い良くキスしてきた。私も、貪るように咲さんと舌を絡めあう。
幸せで、どうにかなってしまいそうだった。
「咲さんのこと、愛していますっ……。誰よりも……」
唇が離れた隙に、私は荒い息をつきながら、想いをすべてぶちまける。
「わたしもだよっ……。和ちゃん、好き……」
咲さんはそう言って、私の首筋にキスをした。
咲さんの口から出た、好き、という単語は、私にとって何よりも嬉しいものだった。
大好きな咲さんが、私のことを好きでいてくれる。身体全体が沸騰しているかのように、熱くなった。
咲さんの触れている唇、私の胸を触る手。もはやそれだけでは、満足できていなかった。
もっと、支配されてみたい。という欲求が膨らんできていた。
私は咲さんの空いている方の手を握る。そうして、下半身へと誘導させた。咲さんの手が下着越しに触れる。それだけで、感覚がおかしくなりそうだった。私はより一層荒く息をつく。ものすごい興奮している。
咲さんは驚いたように私の顔を見た。
「和ちゃん……。わたし、初めてだから、どうやっていいか分からないよ」
咲さんは困ったように、それでいてそれでもその先を望むような、そんな目をしていた。私はこくりと頷く。
「わたしも初めてですので、良く分かりませんが……。咲さんのしたいように、してみてください……」
咲さんは嬉しそうに微笑み、私にそっと口づけをする。
261 :
おわり:2009/10/28(水) 22:56:23 ID:Ptc7kB27
そして、咲さんの手は、私の下着の中へと入ってきた。
手が直接触れると、凄まじい刺激が私を襲う。私は身体を思いきり震わせる。
「すごい……こんなに濡れるんだ」
咲さんは感触を楽しむように、ゆっくりと触っている。その優しい手つきが、私により一層快感を与えていた。
そして咲さんの指が、私の突起した部分に触れると――
「――ちゃん。和ちゃん、大丈夫?」
どうやら一瞬だけ、気を失ってしまったようだ。心配そうに顔を覗き込んでくる咲さんが愛しくなる。
「咲さん……。好きです」
「うん……。わたしも……」
そうして咲さんと甘い口付けをした。
夜。
私は咲さんと一緒に入浴をしていた。二人が浴室に入ると、ちょっと狭い。でも、その距離感の無さが二人を結び付けているようで、嬉しかった。
私は咲さんの肩に顔をあずける。
「今晩――また、しましょうね」
「……うん。和ちゃん、大好き」
お湯のせいではない、火照って上気した顔を、お互いがしていた。
改行とかへんになって、けっこうレス使った。スマソ!!!
いいな
やっぱ公式CPは頭の中に情景をイメージしやすい
>>262 GJ!ドキドキしたよ〜咲和ってあんまりエロ見かけないから嬉しかった
>>235 GJ
続きが楽しみです
前回の咲視点の話の最後見てるとマジで菫が心配になってきますね
>>252 こっちもGJ
俺やっぱりこういうのの方が好きなんだろうな
にしてもこのころ菫はどうなってるんだろうか…
>>262 この咲には妙な違和感があるけどたまには良いかな
次回にも期待してますよ
269 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/29(木) 07:14:40 ID:KHEEwB5r
>>254 お前、何言ってんの?
作品の評価もロクに出来ないようなクズのお前の書き込みこそが、まさに無駄レスというものだろう。
それに、別に
>>252は他の作者の作品を流している訳でもないだろ
お前みたいなヤツの書き込みが、他の観覧者や作者が書き込みを自重する原因になっちまうんだから、もう二度と書き込みすんなよ
>>252 GJ!!
やっぱ、こういう照と咲も良いな。
可愛い
上のキチの書き込みは気にすんなよ。みんな、期待してるから。
次回作も楽しみにしてる。
>>262 GJ!!たまには王道カプも良いな
夜の部も楽しみにしてるぜ
書き上げたら投下するだろうから流れるとか
よく分からん事心配する必要は無いと思うぞ
あ、流れるってそういう意味じゃないか。んーいや別に大丈夫でしょ・・・
あげて噛みつく奴に何言っても無駄
>>254 やあ(^ω^) 君もキティなのかい?
ぼくもそうなんだ
さあ、キティは大人しく僕と一緒に衣たんスレに帰ってペロペロしてようね
ペロペロ(^ω^) (^ω^) (^ω^)
うひひ(^ω^)
まずははじめたんのおまんこをペロペロするおお
次はのどちゃんにパイズリやってもらうんだあ
しめはやっぱり、我らが聖母のキャプテンに中出しして顔を真っ青にしてあげるお
ふひひひ(^ω^)(^ω^)(^ω^)ペロペロ。デザートはころもたんのおしっこだお
ペロペロ(^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)ふひひ
咲たんいバックで挿入して照ちゃんにおしりを蹴られるってのもいいね
うひひひひ
姉妹丼も捨てがたいなあ
でもやっぱりキャプテン聖母になかだしは必須だお
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
ハアハア キャプテンの中最高だおおお
らめええええええええいっちゃういっちゃうお!!!!
ああ!! ドピュ!
うひひ
僕の精子はバケツに1リットルくらい溜めて、あとで衣たんにぶっかけるんだ
ひいひい
衣たん臭いお
(^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^) (^ω^)
(^ω^) ((^ω^) ^ω^) (^ω^) (^ω^)
百合スレからレスが消えたじぇ
規制あけを待つしかないかぁ
ぺろぺろがこんなところにまで
∧「ハギヨシ!」
なんか2ch全体が規制祭りになってるみたいだな
284 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/30(金) 13:14:48 ID:XuPo8GXQ
マジで規制がきついな。このまま人がいなくならなければ良いが……。
今週のヤンガンは?
ドラマCDで部長は料理が苦手と聞いて
キャプテンに手料理作って貰ってる微笑ましい光景が浮かんだ
萌え死ぬ
>>286 部キャプ関連の話題は隔離スレでな
そこで存分に語れ、このスレのためにも頼むわ
以下いつもの流れ禁止
3年生ならこの時期のイベントはオープンキャンパス!部長もキャプテンと一緒に大学巡りをしてるんだろうな
南浦さんとむっきーの続編SS書いたので投下します
タイトルは「優しいあなた」です
4レスお借りします
※微エロ
「お泊まり、か…」
枕に顔を埋めて、ぼぅっとする。
そして、私はさっき睦月さんと電話で話した内容を思い出す。
明日の土曜日は、睦月さんのご両親が不在らしく、良かったら泊りにおいでよ、と誘われたのだ。
明日は特に用事も無いので私はもちろん、行きます。と返事をした。
あ…
思い出したら、なんだかまた緊張してきました。
睦月さんと、いわゆる恋人関係というものになってから、もう2ヶ月以上経つというのに。
今だに、睦月さんの事を考えると胸がドキドキしてしまう。
「でも、楽しみです…」
そう言えば、昨日買った雑誌に「女の子に聞いた恋愛事情」というアンケート特集のようなページがあったな。
そんなことを思い出し、普段はそういったページに興味が無く、飛ばして読んでいたけれど、少しでも参考になればと思い私は雑誌を開いた。
しかし…
「え……ええっ?!」
そこに広がってる文字を見て、私は驚愕した。
「恋人との初お泊まりは初エッチになる率58%」
と、大きくタイトルが書かれていてその下には…
「やっぱり、お泊まりの時は下着に気合いを入れます☆」
「こないだ初めて恋人の家に泊りに行って、そんな雰囲気になってそのまま…」
「もしお泊まりに行っても、何もされなかったら自分に興味が無いのか不安になっちゃいます。」
その下や隣にもまだまだたくさん、私と同い年くらいかと思われる女性達の体験談が綴ってあったのだ。
それは、私にとってあまりにも衝撃的で、これ以上はとても読む気になれず、パタンと雑誌を閉じ、そのまま本棚へと押し込んでしまった。
再びベッドに横になり、枕に顔を埋める。
「一体…あれは何なのでしょうか」
さすがに、エッチというのはどういう行為の事なのかくらいは知っていますが…
ですが…
初めてお泊まりに行くにあたって、そんな大きな試練があるだなんて…
枕を抱く腕に、ぎゅっと力をこめる。
「ありえない…ですよね」
睦月さんと、そのような行為をするのが嫌なのかと言われたら、別にそういう訳ではない。
ただ、どうしても今はまだ考えられないのだ。
心の準備も何もできていない。
まぁ、でも…
さっきのはあくまでも体験談なんですよね…?
誰もが必ずしも、そうなる訳じゃ無い。
あんなものは気にしないで、明日は普段通りに睦月さんと過ごせば良い。
そう思い、私は眠りについた―――
そして当日
やはり、あの体験談を意識しないなんてのは無理でした。
「数絵…だいすき…」
「ひゃっ…む、睦月さ…ん」
家に着き、夕食とお風呂を済ませ部屋で雑笑をしていたら突然、睦月さんが後ろから私を抱き締めてきたのだ。
私は昨日の雑誌で見たページを思い出し、緊張と恥ずかしさのあまり、どうする事も出来ずに、ただただ睦月さんに体を預ける。
あ…
睦月さん、すごく良い匂いがする…
シャンプーの香りかな。
いつもは私と同じで髪をポニーテールにしているけれど、今はお風呂から上がって、全て下ろしている。
髪を下ろした睦月さんは、いつもとは少し雰囲気が違っていて、それでも綺麗でとても魅力的だった。
良い香りに包まれて、なんだか少し心が落ち着く。
私を抱き締めている睦月さんの腕に、そっと手を添えた。
「ねえ…数絵」
「はい」
「キスしても良い…?」
「はい…どうぞ」
今までなら、過剰に反応してしまう言葉だったけれど、多少は免疫がついたのか、鼓動がドクンと跳ね上がる程度で済んだ。
睦月さんの腕が、解かれる。
「その前に、電気消すね」
「え?はい…」
何故か、突然部屋の電気を消されてしまい、頭に疑問が浮かぶ。
時間はまだ9時ですが、もう寝る準備に入るのでしょうか。
部屋の中は暗くなり、カーテンの隙間から僅かに月明かりが差し込み、うっすらと目の前に睦月さんの顔が見えた。
おいで、と手を引かれて私達はベッドの上に座る。
「好き。愛してる…」
私の両頬に手が添えられ、ゆっくりと彼女の唇が重なった。
「んん…」
そして何秒か経ってから、唇が離れていく。
鼓動が高鳴り、胸が熱くて苦しい。
「今日は、いつもみたいに騒がないんだね?」
少し意地悪な笑顔を浮かべて、睦月さんが私の頭を撫でた。
「…これでも、緊張はしているんですよ?」
「そっか」
と言い、くすりと彼女が笑う。
それから、再び体を引き寄せられて、ぎゅうっと抱き締められた。
「あの、睦月さん…」
「ん?何?」
「睦月さんは、その…したいとか思ったりするんですか…?」
自分でも、何で急にこんなことを言ってしまったのか分からない。
おそらく、ナチュラルハイといいますか…夜になり、少しテンションが上がっていたのかもしれません。
それと、彼女がどう思っているのか少し気になっていたというのもある。
「へ…っ?数絵…?まさか、したいって…あれのこと言ってるの?」
「は…はい…」
「何でまた、急にそんなことを…?」
「実は、昨日…雑誌で見たんです…」
「うん…」
「その……」
すうーっと息を吸い込む。
「恋人との初めてのお泊まりは初エッチになる率が高いって書いてあったんです…!!!」
はぁはぁ、と一人で勝手に興奮して息が上がってしまった。
「か、数絵…?びっくりした…」
「す、すみません…」
いや、良いんだけどね。と言い、彼女は続ける
「うーん…。まぁ、正直にいうと、したくないって言ったら嘘になるかな…」
「そう、なんですか…」
「うん。だから、電気を消したの」
「はっ、はい…!」
彼女の言葉に、体が急に固まってしまった。
緊張して頭に汗をかいてしまう。
「でも…」
「え…?うあっ!?」
突然、服の上から胸を撫でられて反射的に声をあげてしまった。
そんな私の様子を見て、彼女は少し困ったように笑う。
「数絵はまだ、そんな気にはなれないでしょ?」
「はい…その通りです…」
「うん。やっぱりね」
「ごめんなさい…」
なんだか、いつまで経っても緊張して、先に進めない自分に少し嫌気がさす。
ポフッと睦月さんの首もとに顔を埋めた。
「もう…。謝らなくて良いから」
「嫌いにならないで下さい…」
「なる訳ないよ」
背中を手でポンポンと優しくたたかれる。
「睦月さん…」
「ん…?」
「私の心の準備が出来るまで、待っててもらえますか?」
「もちろんです」
「ありがとうございます…」
彼女のその返事を聞いて、ホッとする。
「でも…」
「はい…?」
「キスはたくさんさせてね?」
「はっはい…!」
耳元で囁かれ、顔がぼっと熱くなるのを感じる。
それから、私達は何回も何回も数えきれないくらい唇を重ね続けた―――
睦月さん。
私は本当に、優しいあなたの事が大好きです。
いつかは、私からも積極的になれるように頑張ります。
それまで、もう少しだけ待っていて下さいね。
以上です
相変わらず、自分の中での南浦さんは不器用で恋愛に関して、とても臆病って感じです…
そんなイメージが強いので、なかなかこの二人を夜の対局まで持っていくのは難しいですね…。
書いてみたい気はするのですが…。
まあ、なんだかんだ言ってこのカプが大好きです
失礼しました
GJ!やっぱりSSが無いと始まらないな
297 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/30(金) 21:03:56 ID:vDp9HJ6s
うむ、GJだな。
GJ!!
いつも楽しみにしてます。続き期待してます!
>>287 アニメ終わって一月も経ったのにまだ基地外が粘着してんだな
昨日みたいな馬鹿が出張してきてるだけでしょ
今更池キャプ厨に反応するって…
荒らしをスルーできずに、部キャプ派が分裂した過去から何も学ばないのか。
うぜぇ
部キャプの話題になると荒れるのはお約束だな
せっかく隔離スレあるんだからそこから出てこないでね
ポン
規制で新作なかなか出なかったからウィキ見てたけど
タコスと衣の話とか池田と衣の話とか続編見たくなっちまった
あと井上と咲の最初の話の続編で井上と他のキャラの話とかも
>>295 GJ
相変わらず良い話書きますね
お前キモい
部キャプは荒らしが勝手に隔離したんだろうが。死ね!
生きる!!
荒れるとか荒れないとか
そんなオカルトありえません
312 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/31(土) 17:52:29 ID:ZNDSJH14
313 :
名無しさん@秘密の花園:2009/10/31(土) 20:38:37 ID:uwmIv0ef
俺、部キャプ派だけどけんかは嫌いだ。
皆自重して仲良くしよう、お願い。
大丈夫だ。このスレは百合と優しさで出来ているから
チー
クビ
たぶん分類するなら咲和
だけど京太郎視点+京太郎→咲含む。
このスレ的にどうなんだ?というのはありますがせっかく書いたので投下します
苦手な人はNGするかとばしてください。
アニメ無視な感じです
4レス借ります。
携帯から失礼
318 :
友達と恋心:2009/11/01(日) 01:23:47 ID:w86KEE1y
中学で同じクラスになってからずっと一緒にいたからさ。
あいつの、咲の変化はすごくよくわかる。
麻雀部に入って、和と出会って、あいつは変わった。
俺には見せない表情を和の前ではするようになっていた。
「咲ちゃんはイイ嫁さんだなァ」
なんて言われた時もあったっけ。
俺も信じて疑わなかったよ。
俺たちずっとこうして傍にいて、そのうち付き合って、で、結婚するんじゃないかって。
俺には、いや、俺だけじゃなく、和にだけしか見せない咲の表情。
和に会う前に好きだとか伝えとけばよかったのか?
そう思った時もあった。
だけど、きっとそれでも。
咲は和に会えば、和は咲に会えば、好きになるのは当然だろ。運命だろ。
そうさ、俺は咲の友達だ。ただの友達さ。
「ねぇ、京ちゃん。」
「ん?」
「好きな人、いる?」
いるよ、お前だよ。
心の中ではそう返事して、でも口にした言葉は曖昧で。
「ん〜、まぁな。」
「私…。好きな人、できたかも…。」
咲、鈍いお前は俺がお前のこと好きだって気付くわけもないだろうけど。
だけど、俺は分かるよ。好きだから、さ。
お前の好きな人ってのは、和だろ?
安心しな。和もお前のこと好きだから。
319 :
友達と恋心:2009/11/01(日) 01:24:53 ID:w86KEE1y
「その…、お前の好きな奴も、お前のこと好きかもよ。」
俺はばかだな。
そんなこと言わなくてもいいのに。
「え、でも、そんなの…分からないよ。」
でも、俺わかっちゃうんだ。
咲は俺のこと友達以上の感情を持つはずないってさ。
「自信もてよ。咲なら大丈夫だからさ。」
それでもさ、俺は咲に笑っていてほしいんだ。
咲の幸せを願うんだ。
「大丈夫、きっと大丈夫だろ!」
咲は少し笑って、そしてありがとうって言った。
その数日後、咲と和は手を繋いで登校中も下校中も手を繋ぐようになった。
麻雀してないときだと、たまに目が合うと顔を赤らめて微笑み合うようになった。
それを見て、俺はよかったって思うんだ。
「ねぇ、京ちゃん!今度原村さんに何かプレゼントしようと思うんだ。何がいいかなぁ。」
「あれ?和の誕生日もうすぐだっけ?」
「ううん、まだだよ。」
そっか、もうすぐ1カ月なんだな。
俺が頭の中で思った時、咲が声をかけた。
「ねぇ、京ちゃん。」
「ん?」
「き、キスしたこと、ある?」
「…ない。自慢じゃないがない。てか咲、お前中学一緒だったから知ってるだろ。」
「全然モテなかったよね。」
320 :
友達と恋心:2009/11/01(日) 01:25:59 ID:w86KEE1y
ふぅと息をついて呼吸を整え、雑貨屋に向かうために歩き出すと咲が小さく呟いたんだ。
「…キスって、どんな感じなんだろう?」
それで俺はわかってしまう。
こいつら、まだキスもしてないんだ。
そもそもまだお互い名字呼びだしな。
「なぁ、咲。プレゼントってものじゃなくてもいいんじゃないか?」
「え?じゃあ、何をあげればいいの?」
「そりゃ、お前…。いわゆるあれですよ。」
「あれってなに?」
「ぷ、プレゼントはあ・た・し。って。」
半分本気で半分冗談で言ったことだった。
さすがの咲でも意味わかるだろ。
「んで、そうだな…。咲はいつも和のことを“原村さん”って呼ぶから、これを機に“和”って呼んでみるのもいいんじゃないか?」
「そうしたら、原村さん、喜ぶかな?」
「まぁ喜ばないこともないだろ。ものより思い出って言う言葉もあるしな。」
「でも、さすがに“和”はちょっと言いにくいな。」
そうやって咲はちょっとの間、ぶつぶつ呟いた。
と、思ったらいきなり顔をあげて言ったんだ。
「の、和ちゃん。プレゼントは…わ、わたし。」
頬を真っ赤に染めて、目をうるませて、ぐって手に力を込めて。
おいおい、嘘だろ?俺は男でお前は女なんだぞ?
「ど、どうかな?京ちゃん。練習してみたんだけど。」
「完璧すぎるだろ…。」
321 :
友達と恋心:2009/11/01(日) 01:27:26 ID:w86KEE1y
少し目をそらして言った。
横目でちらりと見てみると咲はえへへと笑っている。
まったく、どこまで天然なんだよ。
「じゃあプレゼントはこれでいっか。ありがと、京ちゃん。」
「おう!」
片手をあげていつもみたいに元気に答えた。
そうか、これで咲と和が…。
それを想像しかけてやめた。
ばか、俺。
「なぁ咲!」
「ん?」
なんでこのとき俺は咲に声をかけたんだろう。
なんでこの言葉をかけたんだろう。
「俺達、友達なんだから当たり前だろ!」
たぶん、線を引きたかったんだと思う。
俺と咲は友達でそれ以上じゃないって。
口に出してまで、線を引きたかったんだ。
咲は笑った。
「うん!」
「まぁ、プレゼントの件、頑張れよ。」
そう言って別れた。
咲が見えなくなってから俺は少し泣いたんだ。
それから数日後、咲と和はお互いを名前で呼ぶようになっていた。
いいんだ、咲が幸せなら。
もしお前と和の仲を引き裂こうという奴が出てきたら、俺が全力でおまえらを守るから。
「咲さん」
「和ちゃん。」
だからおまえらはこの先もずっとそうやって笑ってるんだぞ。
俺とおまえらの約束だ。
おしまいです
もうしません
ほんとごめんなさい
失礼しました
たしかにスレ的にはアレなのかもしれんけど
こういう切ないの大好きだっ!
犬がタコスに置き換わったら、スレ的にも良かったのかもしれん
なんにしてもGJ!!
何気にまとめwikiが10万突破
出来た時期を考えるとけっこう早いな
>>322 確かに少し残念…
>>323を受けて優希視点の優希→和とかでリベンジしてみては?!…と提案してみる
話は良かった
>>322 まあ1回きりならそんなに気にすることないんじゃないかな
優希→和でやってみるのは俺もありだと思う
しかしプレゼントはわたしって本当に言ったのかよ
のどかが倒れかねない気がするな
>>322 GJ!京咲が少し好きになった。でも考えてみれば公式は京→和しか無いなw
今まで京咲好きの人はよく頑張ったな
南浦さんとむっきーの続編を書き上げたので投下します
終盤に夜の対局があるのでご注意下さい
次からスタートです。
330 :
「旅行」 1:2009/11/01(日) 08:58:39 ID:s/KWu4nI
―― 秋
日が暮れるのがすっかり早くなり、朝と夜はとても冷え込むようになった
野山の木々は赤や黄色など、賑やかに染まっていく
そんな中、私は睦月さんと一緒に温泉へとやって来た ―――
事の始まりは、睦月さんのお母様が商店街での福引きで二人ペアの旅行券を引き当てたところにある。
ちょうど、私が初めて睦月さんのお宅へお泊りに行った翌日の話だ。
しかし、せっかく当てた商品だというのに二人しか行けない上に、睦月さんのご両親は共働きのため夫婦で行くには時間の都合がつかないらしい。
そこで、その券は睦月さんのもとへやってきたのだ。
今週は土・日・月の三連休があり、私達はその休日を利用して二泊三日の旅行へ行くことに決めた
先週に引き続き、また睦月さんと二人きりで過ごせることになり、私はとても心が弾んでいた。
そして、今日はその一日目。
私達は夕食を食べ終え、座布団に座りお茶をすすっていた。
「お料理、美味しかったね」
「そうですね。竹の子ご飯を食べたのは久しぶりです」
他にも、あのお刺身は明日も食べられるのかな、などと二人で先ほどの秋の味覚について感想を言い合った。
それから少しして、睦月さんが言う。
「じゃあ、温泉に行こうか」
「はい」
うわ…
脱衣場で、するりと浴衣を脱いだ彼女に思わず見とれてしまった。
白くて綺麗な肌だな…
あ、やっぱり髪を下ろしているのも素敵ですね。
「あの…数絵?」
「はっはい…」
「そんなに見られたら恥ずかしいよ…」
「あ…ごめんなさいっ」
睦月さんに言われてハッと我に返り、私も急いで浴衣を脱いで準備をする
時間も少し遅かったこともあり、浴場には他の旅行客が数人いる程度だった。
331 :
「旅行」 2:2009/11/01(日) 09:02:34 ID:s/KWu4nI
「露天風呂は行く?ちょっと寒そうだけど…」
「そうですね。せっかくなので行きましょうか」
露天風呂へと繋がる扉を開くと、スーッと冷たい風が肌をかすめた。
「うわっ…冷たい…」
「寒いね…早く入ろう」
ちゃぷん…
肩までしっかりとお湯に浸かる。
露天風呂にも最初は何人か人が居たけれど、次第に一人、また一人と上がって行き、やがて私達二人だけとなった。
「はぁー…気持ち良いね」
「はい。とっても…」
お湯の中で腕をさすると、すべすべとした肌触りになっていて心地よかった。
ふと睦月さんの横顔を見ると、やっぱりこの人は美人だなと感心してしまう。
髪を下ろした姿は、いつものポニーテールとはまた違った魅力がある。
少し視線を落とすと、首筋や鎖骨、胸…などに目が行ってしまい、なんだかドキドキしてしまう。
睦月さん、意外と胸が大きいんだな…
「ん…数絵、どうかしたの?顔少し赤いけど、のぼせた?」
「あっ…!いや、違うんです…その、睦月さんって意外と胸が大きいなと思って…」
「えっそうかな…?」
「はい…大きい方だと思いますよ」
「数絵もなかなか大きいと思うけどね」
「そっ…そうでしょうか」
うん、と隣で彼女がうなずく。
同年代の女性の裸はあまり見たことが無かったので、自分の胸が大きい方だなんて…今まで知らなかったです。
「ねえ、もしかして私の裸見て顔が赤くなってたの?」
「え…っ」
少し意地悪な顔をした彼女が言う。
「そっ、そうかもしれないです。なんだか、睦月さんの体を見てると胸がドキドキしてきて…」
「そ、そうなんだっ…」
お互い、顔が赤くなり黙ってしまった。
「そろそろ、上がろっか」
「そうですね…」
部屋に戻ると時間は十時を少し過ぎていた。
旅の疲れもあり、自然にふわぁーっとあくびが出る。
「眠い?」
「ええ。少し…」
「じゃあ、今日はもう寝よっか」
「はい」
332 :
「旅行」 3:2009/11/01(日) 09:03:09 ID:s/KWu4nI
部屋の灯りを消して、二つ並べられた布団に潜り込む。
温泉から上がった後だというのに、布団の中はひんやりと冷たくて、体が少し震えてしまった。
寒い…
私が布団の中で足を曲げたり、延ばしたりと、さわさわ音を立てたものだから、睦月さんが心配そうに話し掛けてきた。
「数絵、どうかしたの?」
「いや…その、なんだか寒くて…」
「なら、こっち来る?」
「え…?」
「寝冷えしたら大変でしょ?」
横を向くと、彼女は優しく微笑んでいた。
「じゃあ…失礼します」
睦月さんの布団に潜り込む。
…暖かい。
「睦月さん、暖かいですね…」
「そう?なら良かった」
腰に手を回されて、優しく抱き締められる。
私はなんだか、とても心地がよくなり無意識のうちに、睦月さんの胸元に顔をすりすりと埋めてしまった。
「んあっ…」
「え…っ?」
突然、普段の彼女の声色からは考えられないような色っぽい声が耳に入り、驚いて顔を上げる
333 :
「旅行」 4:2009/11/01(日) 09:04:08 ID:s/KWu4nI
「…ごめん、ちょっとくすぐったかったから…」
「あっごめんなさい…」
初めて聞く睦月さんの声に、ドキドキしてしまう。
「ねえ、数絵…」
「はい…」
「私のこと、好き?」
「当たり前じゃないですかっ…」
「ありがとう。」
あ…でも、今のじゃ少し言葉が足りなかったかな…
私は勇気を出して自分の気持ちを伝えることにした。
すぅっと息を吸い込む。
「睦月さん!私は…」
「うん?」
「心の底からあなたのことが大好きですよ…」
ああ…言ってしまった。
やはり恥ずかしくなってしまい、睦月さんの浴衣をぎゅっと握り締めた。
「数絵…」
「はいっ…」
「私も、大好きだよ」
腰から腕が解かれて、私の頬に両手が添えられた。
そして、唇を重ねる。
すごく、嬉しい。
でも、私はなぜか一回だけでは物足りなかった。
少し、身を乗り出してこんどは私からキスをしてみる。
その柔らかい感触が、とても気持ち良いい。
「数絵からしてくれるなんて、珍しいね…」
「なんだか、そんな気分なんです…」
さすがにもう、慣れたのでしょうか。
不思議と、今日はいつものような過剰な緊張はしていなかった。
そうだ、今なら…
「あの…睦月さんっ」
「ん、なに?」
「今なら、私…できる気がしますっ…」
「え…できるって…良いの?」
「はい…心の準備ができたような気がするんです」
先週お泊りに行った時は、まだ心の準備も何も出来ていなくて、結局そうゆうことは出来なかった。
でも今なら大丈夫な気がします。
「うん。分かった…ありがとう」
もう一度、唇を重ねた。
それから、睦月さんの手が浴衣の中に潜り込んできて、優しく私の胸を触る。
「ふあ…っ」
334 :
「旅行」 5:2009/11/01(日) 09:05:23 ID:s/KWu4nI
初めて直に胸を触られて、最初はなんだか不思議な気持ちになった。
その後は、ちぅーっと音を立てられながら首筋を舐められる。
「ひゃうっ…」
「ふぁっ…んんっ」
「首、弱いみたいだね」
自分でこんな声が出せるなんて…と、少し驚きつつも更に首筋を刺激され続けて、次第に下半身が熱くなってきたのが分かった。
じわりと、頭や背中に汗が浮かんでくる。
やがて、睦月さんの手が私の下腹部へとのびてきた。
「んぁっ…!」
秘部を、そうっと指でなぞられて体がびくっと震える。
「しーっ。あんまり大きい声出したら隣に聞こえちゃうよ?」
「そっ…んなこと言われても……んぁっ」
「くすっ。頑張って抑えてね」
睦月さんに意地悪なことを言われても、何故か私の下腹部は更に熱を帯びてしまう。
指が私の秘部へとゆっくり侵入してきて、内側を掻き回すように攻められた。
「んああっ…やっ…」
「ねえ…どんな気持ち?」
「えっ…どんなって…?んん…っはぁ」
「ちゃんと答えて…?」
「なんか…体が熱くてっ…ふわふわします…き、気持ち良いです…っ」
「くすっ…。よく言えました」
えらいえらい、と頭を撫でられた後、指の動きが少し激しくなり、くちゅくちゅと、音が響く。
これが、自分のそこから出ている音なのかと思うとより一層恥ずかしさが増してきた。
「ふぁあ…っ…んはっ…んんぅ…」
あ…もう駄目です…
これ以上指を動かされたら…
目をぎゅっと瞑り、自然とぐっと下腹部に力が入る。
「んんっ…!」
最後の声をあげた瞬間、私は体からすっと今まで入っていた力が抜け落ち、ガクッとうなだれた。
気付いたら、はぁはぁ…と息が荒くなっていて心臓がドクドクと脈打っている。
「数絵…」
睦月さんの体が、私に覆い被るように重なる。
彼女も、同じように息を荒げていた。
「むつきさ…ん。大好き」
「私も…」
335 :
「旅行」 6:2009/11/01(日) 09:06:28 ID:s/KWu4nI
さっきも、同じ言葉を交わしたというのに。
なんだか、心がくすぐったい。
「私、睦月さんとお付き合いが出来て本当に良かったです」
睦月さんの肩を抱きながら、小さく呟いた。
「ん…ありがとう。」
「そう言えば、前みたいに恥ずかしがって騒いだりしなくなったね?」
それは…
あなたがずっと待っててくれたから。
「睦月さんのおかげですよ…」
「そっか。嬉しいな…」
「ええ…」
「これからも大切にするからね」
「…はい。お願いします」
その言葉を聞いて、また頬が熱くなる。
「おいで」
「はい。…あっ痛っ」
睦月さんに手を引かれて、起き上がろうとしたその時、下腹部に軽く痛みが走った。
「んっ?どうかしたの?」
「……ここの中がチクチク痛いんです」
「あらら…大変だ」
「もう…あなたのせいですよ?」
「ははっ…ごめんなさい」
「もう…」
少し怒りたくなったけれど、彼女の無邪気な笑顔を見たらそんな気持ちはどこかへいってしまった。
「じゃ、今日はもうこのまま寝よっか」
「ええ、そうですね」
浴衣を着直して、再び二人で布団を被る。
手を繋いだまま。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
最後にもう一度だけ、キスをしてから私達は目を閉じた。
睦月さん
あなたに出会えて、本当に良かった。
私は今、幸せでいっぱいです ――
以上です
タイトルは「旅行」です。
一応今回、夜の対局も書いてしまったので、これで完結にしようかどうか悩ましい…
まあ、とりあえず恥ずかしがり屋の南浦さんがやっと積極的になれたということで。むっきーはやっぱり包容力があるイメージですね。
では、携帯から失礼しました。
>>336 GJ!このシリーズ読んで、むっきー×南浦さんが好きになったよ
Gj!まだまだ続いてほしいけどキリはいいですね。
GJ!続き書きたかったらまた書けば良いと思う
もうちょい激しいシーンも…なんてね…
むっきー視点もお願いします
SS投下します。メインは智紀と透華と一。ただし透華の所へ来た時期が以下
ハギヨシ(最初から)
衣(小6。4月)→歩(中1。4月。つまり透華達中2。4月)→同年6月に衣の事を透華に打ち明ける。
それまでは、透華は衣と同じクラスにさせてもらえず、衣は友達の事は問題ないと答え
(衣的に透華が居ればそれで良い)、他の人は変に関わりたくないから噂話でも衣の話はせず
透華は知らなかった。→部活メンバー集め(衣は透華は友達じゃなかったのだと更にグレる。)
→純(中2。12月)→智紀(中2。3月)→一(中3。7月)
というオリジナル設定。というかこうじゃないとこの話ちゃんちゃら大崩壊なので・・・
いや、大分いじれば・・・?でも、そんな体力は無いです・・・ごめんなさい
では透華×一。前編。他にもオリジナル設定満載・・・。これと最後のレス含めて全10レスの予定
誰か居たら割り込みお願いします・・・
☆☆☆
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
「・・・・・・熱い・・・」
蝉の合唱もとうに過ぎ、肌を突き刺す風が吹き始める頃。
洋館屋敷の一室で声の主、龍門渕透華は声を上げた。
熱い。という言葉通り、
月明かりに照らされたベッドの上には熱さに苦しむ透華の姿が見えた。
どこかで風邪でも貰ってきてしまったのだろうか。
と透華は考える。
しかし、ここのところ家の者は一人でも外に出た跡は無く
誰かが病気に罹ったという報告も受けていない。
今日も、いつもと変わらぬ生活を過ごした筈なのに
子の刻を過ぎるや否や、急激に身体が熱を帯び始めた。
既に、着ていたネグリジェは身体にへばり付き
呼吸もままならない状態になっていた。汗が出過ぎている。
「流石に、・・・まずい、ですわ・・・」
これ以上は危険だと思い、人を呼ぼうとしたその時。
透華はある事に思い当たった。普段とは異なる事、
今日、いつもはしない人物の起こした行動・・・。
「ま・・・さ、か」
しかし透華はそれ以上思考を働かせることは出来ず、
意識が薄れていった。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
☆☆☆
大きな窓から差し込む朝日に
眩い思いをしながら廊下を突き進む。
今日から2日間は久々の休暇だ。
殆どの使用人は昨日の内に家に帰り、
今頃滅多に無いのんびりとした朝を堪能している事だろう。
ボクの仲間達も
純が昨日、大量の食材を抱えて「ちょっくら旅に出てくる」と旅立って行き、
歩は病気の祖母を看病しに家に戻り、ともきーは何も言わず部屋に帰った。
つまり透華とボクと衣は休日をこの場で過ごし、ともきーが不確定といったところか。
ボクは帰らないのかって?ボクはこの屋敷主の孫娘の専属メイド
だから例え休暇であっても主人を置いて一人帰る事は許されないのだ。
・・・・・・本当は帰るように促されたけど、一年365日
期限付きの関係というのもあって、
一日でも長く一緒に居たいというのが本音だった。
そういう訳でボクは今、
ある種の命令違反を犯してこの場所にいて
いつもの習慣でとーかを起こしに向かっているところだ。
衣は、一段と冷えた今日は恐らく一日起きる事は無いと思う。
普段一緒に居る人達が居ないことで、事実上とーかと二人っきり
になれる可能性がある事に少しばかりの
期待を膨らませながら目的の場所に着いた。
コンコン。とノックをするが返事は無い。しかしそれはいつもの事で
ボクが起こしに来るより先にとーかが起きていた事は一度も無い。
私室に入り、そして寝室の扉を開ける。
朝日に照らされ、そこは何とも神秘的な空間となっていた。
毎度この輝かしさに、しばらく足が竦んでしまう。
「とーか、朝だよ」
起きて。と言っても呼びかけだけで起きた例は無い。
そこでボクはいつもの強硬手段に出る。
「ほら、起きて。」
そう呼びかけながら勢いよく布団を剥ぎ取った。
「ッ!!?」
そしてボクは、信じられない様な光景を目にした―――
☆☆☆
『 ツイン=カプセル :R』
☆☆☆
誰も居ない廊下を一人歩く。
日差しは大分高く上り、晴天恒常。
休日とはいえ家に戻る気は無かった。素直に言えば私は自分の家が嫌いだ。
それでも透華にはたまには帰った方が良いと言われるけれども
その内努力すると告げるといつもハァと小さく溜息を漏らすだけで特に強制はしてこない。
特に目的も無くふらふら歩いていると一がコソコソ部屋から出ようとするのが見えた。
あの部屋は―――透華の私室・・・。
私はある事に思い当たり一に声を掛ける
「一。」
「わッ!!!」
相当驚いたのか、一は滅多に上げない大声で叫んだ。
「あ、ともきー。おはよう。」ハハと一は繕う。
「お早う。どうかした?」
「え?」
「何か真剣だったけれど。」
「うん・・・、・・・実は」一は何かをひょいっと持ち上げた。
「・・・・・・。・・・・・・。一にこんな大きい子供がいたなんて。」
「い、いやいやボクの子じゃないから!この子は、」
「龍門渕透華ですわ。」
・・・6歳くらいの子供が、言い放った。
・・・金のウェーブかかったふわふわの髪に、特徴的なアンテナ。
それにクリクリとした青い目が可愛らしい。顔立ちも透華に似ている。
・・・なるほど。
「透華?」
「ええ。それに私のお父様はこんなちんちくりんではないですわ。」
「ち、ちんちくりん・・・?」
普段透華はそんな風に自分を見ていたのか、確かにボクは
小さいし頼りないよね・・・と今一は落ち込んでいるのだろう、肩が落ちている。
「透華?」
大分長く一緒に居るので私の会話未満の言葉でも
仲間達は私が何を聞きたいのか分かってくれる。
「うん。朝、とーかを起こしに行ったんだ。そうしたら」
一はさっきまでの出来事を話し始める・・・。
☆☆☆
布団を取ったボクは目が点になった。
だってそこには本来居るはずのとーかじゃなくて、小さい女の子が居たのだから。
「な、ななな??!」
「う、ん・・・もう何ですの?」
ボクの慌てふためく声が五月蝿かったのか、目が覚めたらしい
その子はむくっと起き上がった。目にはまだ涙が浮かんでいる。
「あ、えっと、あの、君は??」
「ん・・・ー?わたくし?」
「私はこの部屋の主ですわ。あなたこそ何ですの?」
ファ〜と欠伸をしながら女の子は答えた。
この部屋の主?じゃあこの子は、
「と、とーか??」
「透華ですわ。」
「とーかなんだよね?ボクだよ?分からない?」
「・・・存じ上げませんわ」
「そう・・・」
一体どういう事だろう。とーかだとこの子は言うけれど。
確かにとーかのベッドに居るし、とーかの服を着ているし
でもそうすると、考えられる事は・・・
ボクが、大き過ぎて服としての機能を全く果していない
とーかの服に目をやると、小さなとーかもつられて視線を落とした
・・・そして青ざめる。
服としての機能を果していないという事はまぁ要するに
スッポンポンみたいなものだ。
「ひゃあ?!!な、なんですの?これは?!?」
今まで気付かなかったみたい。
青赤くなりながらボクから布団を引っ手繰って、埋もれた。
「あなた私に何かしたんですの?!」
「え?いやボクは、」
「信じられないですわ変態!!ロリコン!早く出て行って!!」
ろ、ロリ、?!この子は一体どこからそんな言葉を、??
ボクは断じてロリコンじゃない!
・・・でもちっちゃいとーかは・・・うん。愛くるしい・・・
いやいや普段も愛くるし過ぎる位可愛いから!
とかそんな事考えてる場合じゃない
“出て行け!”なんて一番言われたくない人から
一番言われたくない言葉を言われてしまった・・・
図々しいだろうけどここは弁解させてほしい・・・。
「ち、違うよとーか!ボクは何も、ただ君を起こしに来たんだ。
君は17歳の少女のはずなんだ。昨日まではそうだった。
なのに、急に小さな女の子になってしまっていて!
・・・こんなこと言っても信じてもらえないだろうけど・・・」
「・・・・・・」
絶対、変な人に思われる・・・素直にここを出よう・・・。
「そう、ですの。分かりましたわ。」
「え、信じてくれるの??」正直ボクが信じられない。
「・・・あなたが嘘をつく様な人には見えないですわ。
先程は怒鳴ってしまってごめんなさい。
とりあえず、服を下さる?」少し紅潮しながらとーかが言った。
「う、うん。」
それからボクはとーかの部屋を引っ掻き回し
ようやくとーかの小さい頃の服を探し出し、とーかに着せた。
「ありがとう、ございますわ。それよりお腹が空きましたわ。何か持って来て下さらない?」
☆☆☆
「と、食事を取りに行こうとしていたところなんだ。」
一が話し終える。
朝突然透華が縮んでいた。か。やはり・・・
私は無意識にそっとポケットに触れた。
「そういう訳でご飯持って来るから、その間この子お願いしても良いかな?」
コクリと頷く。
「ともきーはもう済んだ?よかったら持ってくるけど。」
「いらない。」
「そっか。じゃあ、よろしく。」そして一は食堂の方へ駆けて行った。
さて・・・。私は小さな透華を見下ろした。
透華も一へ向けていた視線を戻して私と目が合う。
「中に・・・戻りましょう。」
私は透華をベッドに座らせて、向かいのソファーに座った。
あの透華の子供の頃にしては意外に大人しく、衣より扱い易かった。
いや、私にとってそれほど珍しい事ではない。
恐らく純も衣も、歩にとっても・・・。
私は持ち前のパソコンを開く。
「質問。名前は?」 「龍門渕透華。さっきお答えしましたわ。」
カタカタと記入する。
「年齢は?」 「六つと10ヶ月ですわ。」
「両親の名前は?」 「〜〜。〜〜〜。」
その後も生年月日や家族構成など基本的な質問をし、
透華はどれもすんなりと答えてみせた。
「私の名前は?」
「分かりませんわ。あの方も名乗らずに行ってしまって困りましたわ。」
「私は沢村智紀。背の低い人は国広一。」
「ともきさんに、はじめさんですわね。宜しくお願いしますわ。」
要するに、戻った年月までの記憶に異変は無いけれど
それ以降の記憶は覚えていない。と。
「身体に異常は?」
「有りませんわ。」
サンプルデータを渡す事が条件だったので、漏らさずそれも加えて入力する。
「もう質問はよろしいかしら?」
コクと頷く。
「はじめさんから私が突然小さくなった事は聞きましたわ。
何故こんな事になってしまったのかしら?」
何故か。―――それは、昨日の夕方に遡る―――。
「ご馳走様ですわ。」「ご馳走さま〜♪」
「ごちそうさま。」「ごち」「(コクリ)」
夕食を皆で取った後、私は自らすすんでお茶を入れる係りに名を上げた。
私の申し出に、皆は目を丸くした。
私は一と同じく透華のメイドをしているが、
大概パソコンに観察した事を記録しているだけで
メイドの仕事をした事は無いと言って良い。
だからそんな私の珍しい言動に透華は喜んで、止める歩を制し
私にお茶を入れさせてくれた。
調理場に立つと私はそれぞれのティーカップを出し、
紅茶を注ぐ。そしてポケットから小さな―――風邪薬と同じ大きさ程の
赤いカプセルを取り出した。
その中身を透華のティーカップに入れ、運び出す。
透華は何の疑いも無くそれを飲み干した。
良心が少し痛んだけれど、やむを得ない。人体に悪影響は無いはずだから―――
そして今日になる訳だけど。どうやらカプセルの中身は縮ませる効能だった様だ。
おまけに即効性・・・。
私は中身が具体的にどうの様な作用を及ぼすのかについてまでは聞かされていない。
信用のおける人物から貰ったので心配はしていないが。
記載事項はこんなものだろうか。と私が思った時、扉のノック音が聞こえた。
一が朝食を持って来たのだろう。
と言ってももはや昼食と言った方がしっくりくる時間だけれど。
ドアを開け放つ。
「ふぅ。ありがとうともきー。」
廊下に両手にお盆を乗せた一が立っていた。和風料理・・・
「とーか、どう?」
「異常なし。異変なし。」
「そっか。」
「私はこれで。」
「えっちょっと!」
そのまま私は足早にその場を去った。
☆☆☆
これからどうすれば良いのか相談しようと思っていたのに
ともきーはさっさと行ってしまった。
困ったなぁ・・・。
「はい、ご飯。」
「ありがとうございますわ。しかし遅いですわ。」
「う、ごめん。」「では頂きますわ。」「いただきます。」
はむもぐ。
「本当は食堂で食べるのが良いんだろうけど、
万が一人に見つかったら色々ややこしいだろうからここで。ごめんね。」
「それなら気になさらずに結構ですわ。
というかあなたは私と一緒に食べれるんですのね。」
「ボク達、さっきの沢村さんとあと3人。大体6人で一緒に食べてるよ。」
「そうなんですの?私はお爺様も両親も仕事で忙しく、
使用人との食事も禁止されていましたからいつも独りで取っていましたわ。」
「あ、でも一緒に食べられる様になったのは去年の
麻雀県大会で優勝してからで、それまでは別々だったよ。」
ボク達ととーかと・・・。
「麻雀?庶民の間で流行中の?
色々とまぁお父様が認めるなんて信じられませんわね。」
どこかで頭でも打ったのかしら。と、とーかは笑った。
可愛らしい笑顔にボクも自然と微笑んだ。
「それにしてもこの料理美味しいですわね。家にこんなシェフが来ましたのね。」
「いや、ボクが作ったんだ。急いで作ったけどお口に合ったのなら良かった。」
「あなたが作ったんですの?美味しい・・・いつもあなたが?」
「いやいや、とーかの家のご飯を食べてるよ。
手料理をとーかに食べてもらったのはこれが初め、ん?」
「どうなさいました?」
料理、とーか。
「・・・思い出した。中3の夏に君と初めて会った時、ボクの家に挨拶に行くと言って
そのままご飯を家で食べたんだ。(結局お父さんは帰ってこなかったけど)」
食べるなり急にボルテージが上がったらしく何やら叫んでいた。
あの時はどうすればこの変な人をお引取り願えるかで頭がいっぱいで
よく聞いてなかった・・・失敗した。
「中学3年とか今の私からしたら果てしないですわ・・・」
「・・・とーか。今幾つ?」
「六つと、」
「子供の頃のとーかって落ち着いてるね。
もっと私が世界で一番目立ってますのよ〜!とか、はっちゃけるかと思った。」
「むぐっ。目立つ?目立ったって、何も変わりませんわよ!」
何か不機嫌になって次々にご飯を頬張る。
あれ?ボク何かいけない事した?
「あなた、見掛けによらず料理上手ですのね。」
・・・ボクそんな変な見た目してるかな?
「幼い頃にお母さんが亡くなって、お父さんは駆けずり回っていたから、自然と・・・。」
「そう・・・ですの・・・。大変でしたわね。お悔やみ申し上げますわ。」
「ありがとう。」
「しかし、こんなに料理が上手な方が許婚でしたら良かったのに。」
「い、い、いいn??!ゲホッ、ゴホッ、ガハッ」
食べた物で見事にむせてしまう。
「大丈夫ですの??」とーかが可愛らしい手で背中を叩いてくれる。
許婚だって?!しまった!すっかり忘れていた。とーかはお嬢様だから
そんな人の一人や二人・・・ッ!ガーン
「だ、だいじょうぶだいじょうぶ!
赤巻紙青巻紙黄巻紙、
長生麦生米生卵!
隣の客はよく柿食う客だ!
ほら大丈夫!」
「まるで渋柿を噛んだ時みたいな顔してますけど。」
「ハハハハハ・・・」
何故今ままで許婚という存在を忘れていたか、
簡単だ。とーかからその様な話を全く聞かなかったからだ。
それで無意識に安心していたのだろう。
しかしよく考えてみるととーかが自分に
そんな私情を打ち明けなければならない義理は全く無い訳で・・・
トホホ
「許婚かぁ、じゃあお見合いとかしたんだ。」
何を聞いているんだボクは、立ち直れなくなっても知らないぞ。
「えぇ散々。ハジヨシともしましたわ。」
ハ ギ ワ ラ さん !!!
どうやらボクは命を懸けて闘わなければならない様だ。
出来ることなら貴方とは敵になりたくなかった・・・!
そうだ、確かに萩原さん以上の完璧な男はいない!
ぬおおお!
「何をそんな怖い顔なさってますの??ちゃんとお断りしましたわ。」
「へ?そうなんだ、良かった。アハハ」
「そもそも何であなたが私の許婚話に一喜一憂してるんですの?」
「いや、まぁ、ちょっと。アハハ」
限りなく見っとも無い顔をしてるんだろうな、ボク・・・
「クスクス。面白い方ですわね。」あ、それボクの特権。
「何だかあなたと居ると楽しい気分になりますわ。」
「そう?ありがとう。」
「あなたが―――なら―――、」
「え?何か言った?」
「なんでもありませんわ。」またとーかはクスクスと笑った。
何なんだろう?でも良かった。小さいとーかもよく笑ってくれて―――
「グ!ッ!」
「とーか?!」急にとーかは胸を押さえて苦痛の声を上げた。
「とーか?!とーかどうしたの?!」
「ウッ、く、苦しい・・・熱いッ」「とーか!!」
凄い汗だ。早く誰か呼んで来ないと・・・!
「一!」
「ともきー!?」声を聞いて駆けつけたのか、ともきーが来てくれた。
「ともきー、とーかが!」
「!これは!」とーかは見る見る苦しそうに蹲っていった。
「一、服脱がせて。」「え?」
「いいから!」「うん。」言われるままボクはとーかの服を脱がせた。
「!ともきー!」とーかの体が徐々に大きくなっていた。
「コクッ」
それからとーかをベッドに寝かせ、布団を掛ける。
まだ汗が出ており、時たまふき取ってあげる。
「ウ・・・ッ」「とーか、しっかり!」「ウ・・・、フゥ」
痛みが少し引いたのか、とーかの呼吸は整ってきた。
「とーか・・・。ともきー、とーかは大丈夫だよね?」
「恐らく。」
「よかった。・・・このまま元に戻らなかったらどうしようかと思っていたんだ。
でも、そもそも何でとーかは小さくなっちゃったんだろう?
ね?ともきー。・・・・・・ともきー?」
☆☆☆
私は、部屋を出たけれども直ぐ近くで中の様子を窺っていた。
やがて中から一の叫び声を耳にすると、私は中へ飛び込んで行った。
そこには床に蹲る透華がいた。私はすぐに状況を理解し
一に透華の服を脱がせ、予測通り透華は元へと戻り始めていた。
透華をベッドに寝付かせた後、一が何やら話し掛けてくるが
私にはそれどころじゃなかった。
即効性の上に効果時間が短すぎる・・・。このままでは何の意味も無い・・・
意を決し、私はポケットに手を入れ、握る。
もう一つの、青いカプセルに―――
――― つ づ く
>>350 GJです!
こうゆうお話もおもしろいですね
>>350 GJ!モンブチいいよな
ここで空気読まずにひっそりと部咲を投下。携帯からでごめんね
353 :
部咲1:2009/11/01(日) 23:18:22 ID:KRYaBcAB
夕暮れの淡いオレンジがやんわりと暖める帰り道での分かれ道。
そっとどちらからともなく繋いだ手を離す。ほんの少しの名残惜しさと気恥ずかしさを残して。
いつしか私と咲は部活の後ときどき一緒に帰宅するようになっていた。本当にときどきなのだけれど。
互いに本好きだということもあり、会話に困ることなど無かった。元より最大の繋がりである麻雀の会話も持ち寄れば私たちの間に沈黙など訪れるはずもないのだ。
…とは言っても大体は私が麻雀や本の話題はもちろん、ついついそれ以外のあらゆることを喋っているのを笑顔でおとなしく聞いて、時々二言三言の質問や意見を投げ掛けてくる咲…という構図なのだけれど。
普段は部活が終わり次第、咲は和や優希たちと共に帰宅するのだけれど、たまに私と二人だけで帰り道を共にすることがある。
それは何だか二人だけの秘密を共有している気分になるから不思議だ。別に悪いことをしてるわけじゃないのにね。
それを何度かしている内にどちらともなくいつしか手を繋ぐようになっていた。
恐らく私からなのだろうけど初めて繋いだ時のことはあまり覚えていない。それくらい自然的なことだったのかもしくは緊張しすぎていたのか。
354 :
部咲2:2009/11/01(日) 23:21:46 ID:KRYaBcAB
「じゃあまた明日ね」
「はい。また明日…あっ」
「ん?」
「あ、明日はその…和ちゃんと…」
何だか言い辛いそうにもじもじしてる。「また明日」って言ったのは明日も学校を休まない限りは部活で顔を合わすから言っただけで「明日も一緒に帰りましょう」とイコールというわけじゃないのよ。
「あら先約?残念だわ」
「ごっごめんなさい…」
私たちは約束をしない。その時のお互いの空気や気持ちを優先するから約束なんて未来を縛ることは必要ないのだ。
けど、少し意地悪っぽく残念がってみた。私はどうやらこの子をからかうのが好きみたいね。
「冗談よ。友達は大切にね」
「はい」
それでも少し、ほんの少しだけ浮き上がったもどかしい感情を私はどう扱えばいいのか分からなかった。
分からなかったからさっき離れたばかりの自分の手を強く握ってみた。
以上。
携帯からだとバランスがわかりにくくて読みにくいと思うが許してね。
>>355 GJ!!
なんか、二人とも可愛いです、ほんとに。
続きに期待してます!
>>355 GJ!規制本当早く解除されないかな・・・
転載だが美しすぎる姉妹愛だったので貼り
咲「おねえちゃん…またオネショしちゃったよぉ…」
照「咲はお漏らしさんだなぁw大丈夫!今夜からは私がなんとかしてあげるから!」
咲「ほんと?!おねえちゃんすごい!」
咲「ん…はぁ…んんっっ!…っっおねえちゃん?!なんでわたしのおまた舐めてるの?!」
照「あ、起きちゃったかぁ咲ぃ…咲がオネショしそうだったから私が飲んでおいてあげたよ」
咲「すごいや!おねえちゃん!なんで私がオネショしそうだってわかったの?」
照「それはね、私が咲のおねえちゃんだからだよ」
咲「おねえちゃん…ありがとう!」
菫→照咲の続編をやっと書き上げたので投下させていただきます。
今回のは前作「後悔」
>>226 の、照視点で、照の心理描写が中心になっています。
エロ無しですが、中盤に少しだけ似たような描写が入っていますので苦手な方はご注意下さい。
また、6000字近くと、長いことになってしまいましたが、次レスからスタートです。
「うるさい…早く止まってよ」
夜6時頃。
私はベッドに座り、テーブルの上でブルブル震えているケータイをぼうっと眺めていた。
背中は汗でびっしょり濡れていて、なんだか気持ち悪い。
数十回くらい、振動し続けてから、ようやくピタリとケータイの動きが止まり、安堵の溜め息を吐く。
ついさっき…
私は無理矢理、菫に襲われた。
「痛っ…」
そのシーンを思い出そうすると、ズキッと頭に衝撃が走る。
どうして…
どうして、こんなことになってしまったの?
私はゆっくりと、今日一日のことを振り返ってみる
―― まず、朝
学校について、教科書を机に入れようとした。
そしたら、なぜか教科書が奥まで入らなくて、どうしたのかと、手を入れて中を確認してみた。
そしたら、黒くて小さな箱が出てきたのだ。
「え、なにこれ…」
全面が真っ黒で文字も何も書かれていないそれは、私にとって、なんだかとても気味が悪いものだった。
間違いなく、誰かのいたずらだろうな。
もし、開けてみてとんでもないものが入っていたら…
そんなことを想像してしまい、鳥肌が立つ。
だから、私はそれを持ってトイレにあるごみ箱にそのまま捨てたのだ。
そう。
何もためらわずに捨ててしまった。
その後は、久しぶりに菫とお茶でもしようかと思い、放課後に家に誘い、いたずらの事なんてすっかり忘れて、お喋りを楽しんでいた。
でも、お喋りの途中で、何故か菫の顔が険しくなり、どうしたのかなと思っていたら、その後に衝撃的な事実を告げられた。
なんと、あの黒い箱は、私への誕生日プレゼントだったと言うのだ。
まさかあれがプレゼントだったなんて、思いもしなかった…
私は正直に、捨ててしまったことを伝えて謝った。
けれど、もちろん許してもらえるわけもなく、更に菫の怒りを爆発させてしまうことに。
挙げ句の果てには、肩に手を置いたら「触るな」とまで言われてしまった。
菫は私にとって、とても大切な親友だ。
もし、これが原因で縁が切れるなんてことになったらどうしよう…
それだけは絶対に嫌だ。
「何でお前、あの時私と体を重ねたんだ?」
菫にそう言われて私はハッとして、去年の記憶を蘇らせる。
そうだ
私はあの時、菫にその気があった訳でもないのに、セックスをしてしまった。
いや、菫のことは好き。
でも、あれは恋愛感情ではなかった。
自分でも、どうして好きでもない相手と体を重ねられたのかが分からない。
たぶん、私はあの時…
まだ咲と仲直りをしていなかった。
だから、心の中にぽっかりと穴があいていたんだと思う。
もし菫と体を重ねたら心が満たされるのかな。
そんなちょっとした好奇心で私は、菫を受け入れてしまったのだ。
でも、結局私の心が満たされることは無かった。
やっぱり、咲じゃないと無理だったんだ。
自分の中で、そう答えが出ていたにも関わらず、その後も断ってゴタゴタになってしまったら面倒だな、という理由だけで、菫と体を重ね続けてしまった。
あの時の自分の浅はかな思考に、今はとても後悔している。
菫は本気で私のことを好きでいてくれたというのに。
そして、今も。
「本当にごめんなさい…どうしたら許してくれる?」
私は、もどかしい気持ちでいっぱいになり、泣きそうになるのをぐっと堪えて、菫に尋ねた。
許す、許さないの問題ではない事くらい分かっている。
けれど、去年の告白といい、今日の誕生日プレゼントの事といい、せっかくの菫の好意を私は二度も踏みにじってしまったのだ。
悪気があった訳ではないけれど、全ての原因は私にある。
だから、もし何かをして許してもらえるのなら、どんなことでもしようとこの時は覚悟を決めていた。
だけど…
菫の口から出た答えは私にとって、とても過酷なものだった。
「じゃあ、お前を抱かせろ」
その答えを聞いて、私の頭の中は大きく揺れ動く。
菫とはもう関係を持たない。
そう決めていたはずなのに…
でも、今これを断ったら、これから先、もう菫と笑って話をすることも無くなってしまうかもしれない。
結局、私は最低な人間なんだ。
嫌われるのが怖くて、菫を失うのが怖くて、もう一度体を重ねることで許してもらえるなら、と了承をしてしまった。
去年のあの時、しっかりと告白を断らなかったのが今となって仇になってしまった。
ふわっと、頭の中に咲の顔が一瞬浮かんだような気がした。
咲…お姉ちゃん、情けない人間で本当にごめんね。
心がズキズキと痛む。
私が菫に返事をした途端に、腕をグイッと凄い力で引っ張られベッドに押し倒されてしまった。
それから徐々に、制服を脱がされていき、唇、首筋、胸へと…私の体のありとあらゆる箇所に菫がキスをしていく。
「んんっ…」
思わず、声が出そうになるのを私は目を瞑り、必死に耐えた。
どうしよう…
下腹部がだんだん熱くなる。
こんな状況でも、濡れてしまうなんて…
どうして菫にその気が無いのに勝手に反応してしまうんだろう。
これを菫に見られたら、私が感じているんだと、勘違いさせてしまうかもしれない。
「あ…っ」
菫の手が、だんだんと秘部に近づいてくるのが分かった。
やだ…やだよ
見ないで…お願いっ…
ちょうど、太ももの付け根あたりに菫の指が到達した頃
目の前がフッと真っ暗になり、私は気を失ってしまった。
―― そして、今に至る
目が覚めたら、菫はもう居なくなっていてた。そして私はちゃんと服を着ていた。
菫が着せてくれたんだね…
汗を拭いてくれたのか、枕元にはタオルが置いてある。
気を失っていたのは、多分一時間くらいかな…
結局、私は菫に最後までされてしまったんだろうか。
意識が無かったから、分からないけど。
でも、抱かせろなんて言うくらいだから、きっとされたんだと思う
さっきの電話の着信は菫からなんだろうな。
まだ確認はしていなかったけど、今は頭がぼーっとして何もする気になれない。
「あ…痛っ…」
また頭に衝撃が走る。
咲、本当にごめんね…
このことを咲が知ってしまったら、どんな顔をするんだろう。
今度こそ、嫌われちゃうかな…。
そう考えると、とても悲しくて辛い。全て、私が悪いというのに。
汗で体がぎとぎとしていて、気持ち悪い。
早く綺麗にしないと…
そう思って私はシャワーを浴びた。
だけど、体を洗っていても気が付くと、さっきのことを思い出していて手の動きが止まってしまう。
明日から、菫とどんな顔をして会えば良いの?
普通に接することなんてできるのかな。いや、出来るわけないよね。
いっそのこと、さっきのことを全て記憶から消せれば何事も無かったかのように話が出来るんだけど…
「あっ…そっか」
記憶が無くなった事にしちゃえば良いんだ
あまりにも幼稚で、馬鹿げた考えだとは自分でも分かっている。
でも、本当にさっきの事は一切覚えてないっていう態度をとって、いつものように接すれば…
さすがに菫も信じてくれるかもしれない。
だって、何事も無かったかのような態度を私がとっているのを見たら、記憶を無くしてしまったと思ってもおかしくないはずだから。
あんなこと、一晩寝て忘れる訳ないし…
「うん…そうしよう」
菫とはこれからも友達で居たいから。
私が記憶を無くしたことにすれば菫もきっと、内心ホッとするはず。
ちょっと、無理がある話だけどお互いの為にもそれが一番良い選択肢だと、私は結論をだした。
あとは明日、私が上手く演技をするだけ。
いつものように、菫と会話をしてれば良いんだ。
うん
そうだよね…?
―― そして翌日
昨日は結局、全然眠れなかった
かろうじて、二時間ってところだろうか。
何回も何回も頭の中で、今日のイメージトレーニングをしていたから。
上手くいけば良いんだけど…
靴箱を確認すると、菫はもう学校に来ているみたいだった。
教室のドアの前で、一度大きく深呼吸をする
そして、意を決して中に入った。
あっ、居た…
菫が席に座っている。
「菫、おはよう」
「あ…ああ、おはよう。
なあ…昨日のことなんだが…」
「ああ、昨日ね。電話くれてたのにごめん。あの時まだ寝てたんだ」
「いや、それは良いんだが…お前、怒ってないのか?」
「え…何が?」
「何がって…お前、まさか昨日のこと覚えてない訳じゃないだろうな?」
「え…菫がうちに遊びにきて、私が途中で寝ちゃったんじゃないの?あのタオル、菫が置いてくれたんでしょ」
「タオルを置いたのはそうだが…
なぁ、昨日私がしたこと怒ってないのか?」
「……菫、なにか私にしたっけ?」
「えっ…?」
やっぱりね
完全に菫が動揺している。無理もないか…
でも、ごめん。私はこのまま嘘を突き通すよ
「なあ、照。先週の金曜にお前の妹がこっちに来たの、覚えてるよな?あの日は本当に良かったな」
突然、こないだの話を振られた。
きっと、他に私が忘れていることが無いか確認のためだと思う。
予想外の質問に、少し戸惑ったけど、忘れたのは昨日の事だけにしておかないと、更に話がややこしくなっちゃうよね…
私は頭をフル回転させて、菫の質問に答えた。
「うん、咲が来たね。でも急にそれがどうかしたの?」
「ああ…いや、あの時のお前が凄く楽しそうだったのをふと思い出してな」
「そっか。」
「ああ…」
その時、チャイムの音が響いてきた。
「あっチャイムだ。それじゃあね、菫」
「ああ…」
私は菫に挨拶をして、自分の席へとついた。
あのタイミングでチャイムが鳴ったのはちょうど良かったかもしれない
これ以上質問をされずに済んだのだから。
それにしても…
菫、相当驚いてたな。
普段はあまり感情を顔に出さない彼女だけど、明らかに動揺していたのが分かった。
まあ、当然の反応だと思うけど…
昨日の怒った顔といい、この二日間で私は様々な彼女の表情を見た気がする。
それは、どれも初めて見るものだった。
三年近くも一緒に過ごしてきたと言うのに、まだまだ知らない事ってたくさんあるんだな…。
そして、この後はお互いに昨日の話には一切触れず、学校が終わった後も、いつものように菫と駅まで一緒に帰り、私は家路へと着いた。
自分の部屋に入ると、今まで張り詰めていた緊張がとけ、疲れが押し寄せてきた。
どさっとベッド倒れこむ。
うまく、いったんだよね…?
菫に、嘘をついた罪悪感と、それと同時に安心感もあり、その二つの気持ちが複雑に絡み合うようで、なんともいえない気分になる。
結局、菫との今までの関係を壊してしまうのが嫌で、私は正面から向き合うことに逃げてしまったんだ。
自分の事がとても臆病で、ずるいと思った。
ほんと、最低だ…
しばらくの間、私は制服を着替えもしないで、ただただボーっとして、ベッドに横になっていた。
ブーーーッ
ブーーーッ
ブーーーッ
気が付くと、かばんの中で携帯が震えていた。
振動パターンが電話の着信だったので、菫からかもしれないと思い、慌ててかばんから携帯を取り出す。
だけど…
「…………………」
画面に表示されている名前を見て、私は体が硬直してしまった。
電話は、咲からだったのだ。
「咲…」
どうしよう…
声が聞きたい。
でも、話すのが怖い。
親指で通話ボタンの上をなぞる。
でも、押せない…
「あっ…」
そうこうしている間に、電話が切れてしまった。
「咲、会いたいよ……」
ブーーーッ
ブーーーッ
再び、私の手の中で携帯が震え始めた。
反射的に体がビクッと震える。
「…………………」
変に緊張して、おそるおそる通話ボタンを押し、耳に携帯をあてた。
「もしもしっ!お姉ちゃん?」
明るくて元気な声が聞こえてきた。
でも、自分の声が上手く出せない。
「あれっ…もしもしっ?」
「…………………た……いよ」
「えっ、なあに?」
「……………あ…いたい」
「お姉ちゃん…?どうかしたのっ…?」
「咲………会いたい…よっ」
無理だとは分かっていても、無性に咲に会いたかった。
会って、咲を抱き締めて温もりを感じたい。
「お姉ちゃん…泣いてるの?」
咲にそう言われて、頬に涙が伝っていることに気付いた。
私、泣いてたんだ…。
泣いている事に気付いたら、余計に悲しくなり涙が溢れてきた。
うっ…うっ、と喉がつっかえて息苦しくなる。
電話越しとはいえ、こんな声を妹に聞かせてしまう自分がみっともない。
「おっお姉ちゃん!?大丈夫っ?何かあったのっ?」
「ぅっ…うっく……ほん…とにっ…ご…めん…」
「……お姉ちゃん、今日お母さんは?」
「ぅっく………や、夜勤っ…」
「分かった。じゃあ今からそっちに行くね」
「…………えっ?」
369 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/02(月) 01:01:52 ID:G3xQ8O3E
突然の言葉に驚いた。
こっちに来るだって…?
「でも、ちょ、ちょっと…まって…っ…明日学校あるでしょっ?」
「あるけど、学校なんかよりお姉ちゃんのほうが大切だからっ!それに、朝一の電車に乗れば午後の授業には間に合うよ」
「……ほんとにいいの?」
「当たり前だよっ!今から出かける用意するから待っててね!後でまた連絡するからっ」
「う、うんっ分かった…」
「じゃあ、またあとでねっ」
ピッ― 電話を切り、放心状態になる。
今、何が起こったの…?
咲が私に会いに来てくれる、だって…?
「どうしよう…」
すごく嬉しい。
いつの間にか、涙が止まっていた。
でも…
菫とのことを話したらどうなるんだろう。
やっぱり嫌われる、よね…
そう考えたらまた頭がズキッと痛くなってくる。
鏡を見ると、ひどい顔になっていた。
目が赤くなっていて、ぼってりと腫れている。
とりあえず、今はしっかりと咲と向き合わなくちゃ。
菫とのことも正直に話そう。
それで、もし咲に嫌われてしまっても全ては私が悪いんだから仕方がない。自業自得だ。
私は腫れをひかせる為に、タオルを冷たい水で濡らして目にあてた。
あ…ちょっと気持ち良いかも。
そのままベッドに仰向けになって寝転がった。
咲が東京に着くまでは、まだまだ時間がかかる
私は、少しの間このまま横になって時間をつぶすことにした。
咲、ありがとうね…
そして、こんな情けない姉でごめん ――
以上です。
9で連投規制に引っ掛かってそのままミスってageてしまいました。すみません
9の次は「後悔」 照視点10 です。
あと、記憶をなくしたフリとかちょっと無理のあるストーリーになっちゃいました…。
あとは、咲視点を書けばこの物語は完結になります。
では、ケータイから失礼いたしました。
>350
もしかして、メ○モちゃん?
と、突っ込める私は若くない(笑)
勢いで書いたゆーき、まこものを投下します。
タイトル: 「とある恋のはじまり」
「はぁ〜…」
合宿二日目、夕食後の自由時間、あたしは一人部屋の椅子に座って
ため息をついていた。
どうも、のどちゃんと咲ちゃん二人の様子がおかしい。
朝の練習開始に遅れて入って来た時から二人の間にびみょーにエロエロな
雰囲気が漂よっていた。
対局中はそうでもないけど、合間で目と目があうと二人で照れあったり、
「咲さん」
「のどかちゃん」
なんてお互いを名前で呼び合い初めてるし…
「二人が名前で呼び合ってるじぇ」
あたしがそう指摘すると、友達同志なんだからおかしくないでしょとか言って
真っ赤になっていたのどちゃん…
(のどちゃん、そんなばればれの態度では私の目はごまかせないじぇ)
二人の間の関係が今までよりも進んだんだろうな、という事は
あきらかだった。
「のどちゃんはアタシの嫁、ってずっと言ってたのになぁ〜
やっぱり咲ちゃんに取られちゃったじぇ…
あたしの方がずっとのどちゃんとの付き合い長いのに…」
なんとも言えない孤独感と喪失感を味わいながら、独りつぶやく。
夕飯後の自由時間、のどちゃんと咲ちゃんに露天風呂に誘われたけど
そんな二人を見ていたくなくて
「二人で行っていちゃいちゃしてくるといいじぇ!」
なんて、軽い冗談を言って送りだしてしまった。
そんな言い方をした自分にさらに自己嫌悪…
「はぁ〜 のどちゃん…」
今日何度目かのため息をつく、ああ、だめだじぇ…
なんだか泣きそうだ…
「どうしたんじゃ、そんなため息をついて?」
思いつめていたせいか、染谷先輩が入ってきたのも気がつかないでいたみたいだ。
「なんでもないじぇ…」
「そうか?」
先輩はそれ以上は何も言わなかったけど、近くに立って私の頭をやさしくなでてくれた
きっと気づいてるんだろうけど、何も聞いて来ない。
先輩流の気遣いが嬉しくて、涙が出そうになる
「ありがとうだじぇ…」
「何もしとらんよ」
そのまま、先輩の身体に頭を預けながら、しばらくなでてもらう
心地よい沈黙… そして、染谷先輩の手のぬくもりを感じて、一人じゃないんだ、
という不思議な安心感が広がって来た…
「なんかちょっとだけ元気になったじぇ…」
「そか?じゃあ、何か飲み物でも買いに行くか?」
「いくじぇ」
まだ、先輩に甘えていたい気分もあったので、先輩の左腕に両腕を絡ませて立ち上がる。
先輩は甘えん坊の私をくすりを笑ったけど、その手を振りほどくことはしないで
そのまま廊下を歩きはじめた。
「何を飲むかのう」
「あたしはフルーツ牛乳がいいじぇ」
「まーた、飲むんか……」
突然先輩が窓の前で立ち止まった
「???」
先輩の視線の先をみると、窓の外の中庭で、部長と、風越のキャプテンさんが
仲良く歩いているのが見えた。
部長は今まであたしが見たこともないような笑顔でキャプテンさんと話していた
そして、キャプテンさんはそんな部長に甘えるように身体を預けていて…
どう見ても恋人同士が二人楽しく散策しているようにしか見えなかった。
「あはは…やっぱりそうか…」
先輩は窓の外を眺めながらつぶやいた。
その顔はなんだか今にも泣き出しそうだった…
(そっか…先輩は部長のことを…)
なんとなく気がついてしまった… さっきまでの自分と同じだったから…
「せんぱい…」
あたしは、ちょっと震えていた染谷先輩の手をとり、両手でぎゅっとにぎりしめた
本当はあたしにしてくれたみたいに頭をなでてあげたかったけど、手が届かなかったから…
「ゆーき…ありがとう。」
泣きそうな顔を隠すように、先輩はにぎりしめた手を握り返してくれた。
そして、ぽんぽんと私の頭を叩く。
「なにもしてないぢぇ」
「いいや、いっぱい元気をもろうとる。」
先輩はぎこちないながらも、微笑み返してくれた。
その、どこか憂いのある笑みに心がどきりとする…
「さ、さあ、、フルーツ牛乳のみにいくじぇー!」
照れをかくすように染谷先輩の手をひっぱり歩き始めた。
いつかこの先輩を心から微笑ませてあげたい、、 そんな風に思いながら…
>>336 GJです
続きがあるなら見たいですね
>>350 GJです
なんか先がすごく気になりますね
ていうかともきー何やってるんだ
>>355 ちょっと物足りないけどGJです
続き期待してます
>>370 GJです
いよいよ
>>187のラストにつながるんですかね
以上です。
なんとなく咲のどがくっつくとゆーきが可愛そうだな、と思って
なぐさめてくれる人は誰かなと思って書きました。
まこはやっぱり部長が好きなんだろうなとは思ったけど
部長は天性のジゴロだから、なんとなくここも報われなさそうな雰囲気だし…
という事で、何かきっかけさえあったら、この二人って案外しっくりくるんじゃないかなぁと…
>>376 GJです
確かに割としっくりくる組み合わせですね
勢いで書いたとのことなので難しいかもしれませんが続き期待してます
なんか前スレ終盤辺りから急にどうでもいいスレになっちまったな、ここ
もう去るか
>>370 GJ!菫さん、Presentforyouとかハートとかス・ミ・レとか張っておけば良かったのにw
>>371 いえ、昨日ブロックされて書け無かったですがこれ
前々前(?)スレのはじめちゃんと国広くんネタを見た時に浮かんだ話です
限りなく遅くなりましたが、だからピクドラとかそんなの知らないです
メ○モちゃんとネタが被っていたら申し訳無いです><
>>376 GJ!タコスは本当可哀相だなって思う。まこと合えば良いな
むっきー視点という意見に感化されて続編書く意欲が湧いたので勢いで南浦さんとむっきーの続編書きました
前作の続きでむっきー視点SSエロなしです
※初めてモモを作中に登場させたので、ちょっとキャラ違うかもしれないです…次スレからスタート
382 :
「変化」 1:2009/11/02(月) 11:29:26 ID:G3xQ8O3E
「おーい!むっちゃんせんぱーいっ?」
「…あっ、ごめんごめんっ」
東横さんに声をかけられて、はっと我に返り牌を切る。
「あっ!それ、ロンです」
「あ…」
「あーあ。むっちゃん先輩、やっちゃいましたね…」
しまった…。ぼーっとしていたら、妹尾さんに振込んでしまった。
なんで、ぼーっとしていたのかと言うと…。
私の可愛い彼女のことを、考えていたからだ。
先輩達が引退して、私が新部長を任されたというのに、全く情けない話だ。
「睦月ちゃん、ぼーっとしちゃって、どうかしたの?」
「いや…なんでもないっ。」
「そう…?」
「うん…」
「むっちゃん先輩。今日はもう、このへんでお開きにしませんか?時間も時間ですし」
「ああ…そうだね」
東横さんに言われて、私達は部室の片付けを始める。
「では、お先に失礼しますう」
「お疲れ様です、かおりん先輩!」
「また明日ね、妹尾さん」
片付けが終わって、妹尾さんが先に帰っていった。
でも、もうやることは何もないのに何故か東横さんは一向に帰ろうとしない。
「東横さんも、もう帰って良いんだよ?」
「むっちゃん先輩…」
「はい?」
「さっきボーッとしてたのは、ずばり、恋っすか!?」
「うわあっ…!」
急に東横さんが、ぐいっと私に迫ってきて驚く。
「え…ええと、その…」
「恋なんですねっ!?」
「んんー…。まあ、そうなるかな…?」
やっぱりーっ!と、彼女が言う。なんだかテンションが上がっているようだ。
ニコニコと嬉しそうに、笑顔を私に向けてくる。
そう言えば、東横さんは加治木先輩とそうゆう関係だったんだけ…。
383 :
「変化」 2:2009/11/02(月) 11:32:46 ID:G3xQ8O3E
「でっ!相手は誰なんすかっ?この学校の人ですか?あっ!もしかして、かおりん先輩だったりして…!」
へっ…?
「いやいや、ちょっと待って!全然違うから…っ」
全く関係の無い人の名前を出されて、少し焦る。
何故彼女はこんなにも興奮しているのだろう…
「ええーっじゃあ誰なんですかっ?教えて下さいよっ」
むむ…。困ったな。このまま黙ってたら、明日も明後日も永遠に追及されそうだ。
私は彼女に聞こえないように、小さくため息をつく。
あんまり、自分の恋人の話をペラペラと口に出すのは気が乗らないけど…。
しょうがない、少しだけなら良いかな。
「夏の大会で個人戦に出てきた南浦さんって覚えてる?」
「なんぽさん…?ええっと…。あっ!あの、途中までは三位だった南場から異常に強くなるって噂の人っすか?」
「うん、そう…東横さんと同じ一年生だよ。」
「へーっ…そうなんですか。他校の人だったんですね。意外っす。もう告白はしたんですか?」
「うん。一応、今は恋人ってゆうか、お付き合いしてることになるかな…」
「きゃーっ!素敵っす!写真とか無いんですかっ?」
「ええー?無いよ…」
「そうですか…残念。」
「東横さん、なんだか今日はいつもよりテンション高いよね…」
「そりゃあ、恋バナともなると熱くなりますよーっ」
「そ、そうなんだ」
ランランと目を輝かせている彼女を見て、本当にそうなんだなと思った。
「ところで、むっちゃん先輩はもう、その彼女さんとエッチなことはしたんですかっ?」
「……え?…ええっ!?」
ずいぶんストレートに質問をしてくるな…。普通、そういった話は他人にはしないものなんじゃないのかな…。
よく分からないけど。
でも、さすがにこれ以上、私の可愛い彼女の話を一方的にする気にはなれない。
ましてや、夜のことなんて…。
「東横さん…時間も遅いし、とりあえず学校を出ない?」
「あっ、それもそうっすね…」
しかし、なんとか学校を出たのは良いけれど、東横さんとは途中まで帰り道が一緒のため、早速さっきの会話の続きが再開されてしまった。
「でっ………えっちな事はしたんですか?」
384 :
「変化」 3:2009/11/02(月) 11:34:03 ID:G3xQ8O3E
道にはポツリ、ポツリと、まだ学校の生徒が数人歩いていて、少しは気を使ったのか、こんどは小声で質問してきた。
だけど…参ったな。
「その前に…。東横さんは、どうなの?」
加治木先輩は同じ学校の人だ。さすがに、私と面識のある人の話はしないだろう。
私は、それは言えないっす…と返事を返されるのを予想して、なら私も言えないよ。と、答えるつもりだった。
「先輩のことっすか…?」
「うむ。」
「……………」
急に、静かになる。ほら、やっぱり言えないよね。
「先輩は…すごく、上手っすよ…?」
「えっ……?」
まさか、話すんですかっ?
「でも、私も攻めるのが好きなんで…最近は先輩に受けに回ってもらってるっす…」
「へえ、そうなんだ…」
「先輩の声、可愛いんですよっ。いつもはあんなに凛々しくて格好良いのに…あの甘い声とのギャップがまた、最高っす!」
はあ…加治木先輩…。
東横さんが私にこんなことを話しただなんて知ったら、もう私と喋れなくなるんじゃ…
そう思うと、少し先輩に同情してしまう。
でも、この二人は性格が全然違うのに、誰が見ても分かるくらい仲が良い。
先輩は、そう簡単なことでは怒ったりしないんだろうな。
「で…っ!」
「はい…」
「むっちゃん先輩はどうなんですか?」
また、ニコニコと可愛らしい笑顔をこちらに向けてくる。
聞きたかった訳じゃないけど、加治木先輩の話も教えてもらったことだし、これで私が話さなかったら、やっぱり不公平になるよなぁ…。
はぁ…しょうがない。
385 :
「変化」 4:2009/11/02(月) 11:36:02 ID:G3xQ8O3E
「私は、こないだ二人で温泉旅行に行ってきたんだ。その時にちょっとだけ…ね。」
あの時の数絵の姿を思い出して、顔が熱くなる。
数絵…本当に可愛かったな…。
「へえー…。宿泊先でしちゃうなんて、むっちゃん先輩もなかなかやりますね…っ」
ニヤニヤと、東横さんが私の顔を見つめてきた。
ああ、恥ずかしい。もう嫌だ…。
その頃、ちょうどタイミング良く私達は分かれ道へと着いた。
「はい!この話はここまでです。私はこっちだから、また明日ね」
「ああーっ。もう着いちゃったっすか…残念っ」
「うむ。もう暗いから、気を付けて帰ってね」
「はーいっ。それではまた明日っす!」
「うん、またね」
ふう… ――
やっと、解放された…
しかし、驚いたな。普段は静かで存在感も薄いのに、恋愛の話となると、あんなに変わるものなのかな…。
東横さんと数絵は、同じ一年生だけれど数絵は東横さんに比べたら、やはり少し大人びて見える。
東横さんと別れてから、何分か歩いて駅に到着し、私は電車に乗った。
そして電車に揺られながら、個人戦が終わった後のことを思い出す。
そう言えば、数絵とこの電車の中で再会したんだっけ。
なんだか懐かしいな。
椅子に座って本を読んでいた彼女。
その姿は、私より年下とは思えないくらい大人っぽくて、そして、美人だなと思った。
386 :
「変化」 5:2009/11/02(月) 11:39:48 ID:G3xQ8O3E
彼女と会ったのは、あれが二度目だったけれど、正直に言うと一目惚れに近いものだった。
もっと、彼女のことを知りたい。そう思って、気が付いたら連絡先を聞いていた。
その後は、もう無我夢中だった。
なんとか二人で会う約束をとりつけたり、メールや電話もたくさんした。
彼女のことを、知れば知るほど、可愛いと思った。そしてどんどんと惹かれていったのだ。
ほんと、思い切って告白して良かったな…
その時のことを思い出して、私は少し感傷的になる。
数絵、今なにしてるかな…。
何だか無性に数絵の声が聞きたくなり、電車が駅に到着してからは、少し早歩きで家へと帰った。
家に着き、すぐに自室にこもって私は早速、数絵に電話をかけてみる。
プルルルルッ――
プルルルルッ――
コール音を聞いている時の、ちょっとした緊張感も、電話をする際の楽しみの一つだ。
「はい…もしもし」
「あっもしもしっ…こんばんは」
「ふふっ…こんばんは。どうかしたんですか?」
電話越しに聞こえる彼女の声が、とても愛しくてたまらない。
「数絵…大好きだよ」
「……………………………」
あっ、黙っちゃった。
今頃、顔を真っ赤にして恥ずかしがっているんだろうな。
安易にその姿を想像することが出来て、なんだかちょっと可笑しくなる。
「もしもーし、数絵さーん?聞こえてますか?」
「き、聞こえてますよ!電話をかけてきたと思ったら、いきなりそんな事を言うなんて…。びっくりするじゃないですかっ!」
「あははっ。怒らないでよ。」
「怒ってません…」
387 :
「変化」 6:2009/11/02(月) 11:42:08 ID:G3xQ8O3E
はあ…
ほんと、可愛いな。
「大好き…」
「……わたしも…です」
「うん、ありがとう。」
「あの、睦月さん」
「ん?なに?」
「次の土曜日、私の家に遊びにきませんか?夕方までなら両親が出かけていて居ないんです…」
「あっ本当に?じゃあ行こうかな」
「はい、是非。」
その後は他愛もない話を少しして、これから夕食だからと、言われて電話を切った。
数絵から私を誘ってくれるなんて…。嬉しいな。
以前までは、私ばかりが彼女を誘っていたけれけど、今は違う。
ちゃんと、彼女の方からもデートなどに誘ってくれるようになった。
そういった、些細な変化に気付き、嬉しくなるのも恋愛を楽しいと思う内の一つなんだろう。
でも、数絵は自分が積極的になれるようになったのは私のおかげだと、前に言っていたけれど、今考えればそれは少し違うかもしれない、と思う。
だって、それは数絵自身が努力をして克服したものなのだから。
こないだの温泉旅行の時。勇気を出して私と…したいと言ってくれたのは本当に嬉しかったな。
あの日、私達はお互いを感じて、再び愛を確かめあったんだ。
まぁ、まだまだ恥ずかしがり屋さんに変わりはないのだけれど。
でも、そこがまた愛しい。
可愛いくて仕方がないのだ。
はぁ…まただ。
気が付いたらこうやって、数絵のことばかり考えている。
部活では対局に集中するように、もっと部長らしく、頑張らないと…。
でも…土曜日、楽しみだな ―――
以上です。
タイトルは「変化」
むっきーとモモの絡みとか、本編で見たことないのでむっきーがモモのことをなんて読んでいるのか、分からなかったんですが、モモちゃん、や桃子さんでは無いと思ったので東横さんで。
なんか、このままむっきー視点で話を進めていったら、数絵にベタ惚れの描写ばかりになって、いずれむっきーを変態さんにしちゃいそうでちょっと怖いです。笑
では携帯から失礼いたしました。
かけるかな?
>379
ごめんなさい、ネタがっていうか、赤い薬と、青い薬ってだけです。
チビとーかの続き期待してますので、頑張って下さい。
>>388 GJ
思いきって時間戻してしまうってのはどうですか
咲照の話みたいに同じ話を別視点でって感じで
とりあえず今回の話の続きも他のネタも期待してます
エロい描写って書くの難しいですよね。
なかなか筆が進まない。
上手に書いている方のSSを見ると本当に尊敬します。
俺はエロ百合小説から学んだw
まず上手なSS、小説を探すのがめんどい
いくつか見つけたらまぁ参考にすればええんやけど
友達と恋心のタコスバージョンを書いてみた
優希→和咲
な感じで4レス程借ります
のどちゃん、知っているか?
友達から恋は始まるんだじぇ。
私もその例外ではないんだ…。
「か、片岡さん?」
「ん、優希でいいじょ、のどちゃん♪」
「の、のどちゃん?」
思い出すなぁ…。私がのどちゃんと出会った頃を。
揺れる綺麗な桃色のツインテール。
綺麗な立ち振る舞い。
初めて会ったその日から…きっと私は恋してた。
「優希?」
「え?」
「どうかしましたか?手が止まってます。」
そうだ、今は部活中でのどちゃんと咲ちゃんと京太郎の4人で打ってたんだった。
「ごめんごめん。」
私としたことが…集中力を欠くとは。
ねぇ、のどちゃん。
のどちゃんね、咲ちゃんと会ってまた変わったんだじょ。
私と会ってからも変わったけど。でも、それはただ表情が柔らかくなっただけ。
今ののどちゃんはね、恋をしてるんだじょ。
「優希?」
「優希ちゃん調子悪いの?休む?」
また手が止まっていたらしい。
確かに少し休ませてもらった方がいいかな。
「うん。タコス力が切れたみたいだじょ。ちょっとひとっ走りしてくるじぇ!!」
そんな風に、いつもみたいに明るい私で応じて部室を飛び出した。
ずっとずっと変わらないと思ってた。
私にとっての1番はのどちゃんで、のどちゃんにとっての1番は私だと。
「まーなんだ。進路に悩んだらうちに嫁にくるといいじょ。」
半分冗談で半分本気で言った言葉に
「それもいいかもしれませんね…」
なんて返してくれた。
あの真面目なのどちゃんがそう言ったんだ。
本当は嬉しくて嬉しくて嬉しくて、だけど素直に嬉しいって言えなくて冗談っぽい言葉にしちゃった。
「もじもじしてもいいかな!?」
正直ね、期待してたんだ。
のどちゃんも私のことを好きでいてくれてるって。
清澄に行くって言って、のどちゃんもそうした。
期待しないはずないじょ。
「高校に行ったらきっとまた新しい友達ができるじょ」
のどちゃんに出来たのは新しい友達じゃなくて、私よりも好きな人。
私ね、素直にのどちゃんの恋を応援できないんだ。
「あ、優希!探しましたよ!」
タコスを買いに行くなんて嘘をついて、屋上にいた私をこの人は探しにきてくれた。
「購買にもいなかったですし。」
「なんで?なんで私を探しにきたんだー?」
まだ部活が終わる時間ではない。なのに、なんで?
「今日の優希、ちょっと様子がおかしかったものですから。」
ねぇのどちゃん。
のどちゃんがそうやって優しくしてくれるからさ、なんか胸の辺りがギリギリと痛むんだ。
「何か、あったんですか?」
「…なんもないじょ。」
堪えなきゃ堪えなきゃ。泣いちゃだめだ。泣いちゃ。
「優希…?」
「ねぇ、のどちゃん。」
「はい?」
なんでこんな話をしたんだろう?
「好きな人いるか?」
のどちゃんは頬を真っ赤にした。
もうそれが答えだった。
「ゆ、優希はどうなんですか?」
「…いるじょ。」
「え、誰なんですか?」
「こればっかりは言えねえなぁ。」
のどちゃんだじょ。
中学の時から、初めて会ったその日から、ずっと…。
「のどちゃんの好きな人って……」
ねぇ、のどちゃん。知ってる?
好きな人が出来ると気付くと目で追ってたりすることがあるよね。
それでさ、知りたくないこともわかっちゃうんだ。
のどちゃんが恋をしてることも、その恋の相手も。
「咲ちゃんでしょ?」
「え!?な、なんでそれを!?」
のどちゃんに一つ教えといてやるじぇ。
そういう反応はつまりYESと言っているのと同じなんだじょ。
「わかるじょ、のどちゃんのことは。おっぱいのサイズから何まで。だって、好きだから。」
冗談と本音を混ぜた。
きっとのどちゃんは気づかない。
「測らせてません。」
つっこむべき所はそこだから。
「のどちゃん…。きっと、咲ちゃんものどちゃんと同じ気持ちだじぇ!」
私は何を言ってるんだ。
「ええと…」
「だから自信を持つんだじょ!」
なんでこんな言葉を送ってるんだ。
「で、でもなんて伝えればいいか…。」
「簡単だじょ!好きって、好きな気持ちを言葉にすればいいんだじょ。」
そっか…。
私がのどちゃんを好きだから、だからこんな言葉を言ってるんだ。
好きな人に幸せになってほしいんだ。
「優希…。ありがとうございます。さぁ一緒に部室に戻りましょう!」
のどちゃんは決意を固めた、そんな表情をしてた。
のどちゃんの手が私に伸びている。私はそれを見て、目をそらすんだ。
「私はもうちょっとここにいるじぇ。のどちゃんは先に行ってていいじょ。」
のどちゃんは少し悩んだけど、私が頑固なのを知っているから
「じゃ、じゃあ…」
と言ってドアに手をかけた。
「ねぇ!」
それを私は呼び止めた。
振り向き、風に桃色の髪が揺れた。
「のどちゃん!私はのどちゃんとずっと、ずっと友達だじょ!!」
「当たり前です!」
のどちゃんが去って一人になった屋上で私は思い切り泣いたんだ。
私とのどちゃんは友達だじょ。
それ以上にはなれないんだ…。
「のどちゃあん…!!ひっく…ぅぅ……。好きだじぇ……。大好きだじぇ…!!」
それから数日が経って、のどちゃんと咲ちゃんの関係は変わった。
手を繋いで登下校をするようになった。
目が合うと頬を染めて微笑み合うようになった。
「優希、ありがとうございます。」
咲ちゃんが部室に現れる前に二人きりになる時間があった。
のどちゃんは私に頭を下げた。
「優希のおかげで、私は宮永さんに告白することができました。」
「おめでとう!よかったじょ。」
本当によかったっておめでとうって思ってる。だけどね、心の隅の方がすごく寂しい。
のどちゃんの笑顔が嬉しい。でもなんか悲しい。
「京太郎!帰るじぇ!!」
部活が終わると私はこう言って京太郎の首根っこを掴んで言うんだ。
のどちゃんと目が合うとのどちゃんは口パクで「ありがとう」って言っている。
気を遣ってるって思ってるんだろうな…。
ごめん、のどちゃん。幸せを願ってるのはほんとだよ。
でも、私、そんなにいい子じゃないんだ。
まだ、のどちゃんと咲ちゃんが仲良くしてるのに耐えられないんだ。
のどちゃんのことも、咲ちゃんのことも好きだから、辛いんだ。
ごめんね、のどちゃん。
「じゃあまた明日だじぇ!!」
いつかね、ちゃんとのどちゃんの友達になるから。
だから、それまで待っててほしいじぇ。
そしたら、ずっと友達でいてほしいじょ。
おわり
駄文失礼しました
何か壊れてるだがで見れないんだけど・・・
何が?涙腺?
なんかここトラブってる?
たまに重かったり切れたりするな
>>400 ええことよ
次も期待してるじぇ
やっぱり駄目だorz
やっと見れた・・・
>>400GJ!タコス切ないよね。
割り込みにならなくて良かった。この書き込みが割り込んでいたらごめんなさい
携帯で上手く繋がらない・・・
>>400 駄文どころか良作ありがとうだじぇ!
なんか好きな人に好きな人は?って聞かれたことあったな…やっぱり最後はふられたけど…
GJだっ、なんか目から体液漏れてるぞ…
>>400 リクエストに応えてくれてありがとう…ここ2・3ヶ月で一番泣いた(泣)
気が向いたらまた何か書いてくれると嬉しいです
>>400 GJ
本当に切ないな
タコスには早く立ち直ってもらいたい
続編出るまで脳内で前スレの優希×衣とつなげとこうかな
412 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/04(水) 02:27:00 ID:gB97JVrC
∵
規制はとけないかな?
あっ。解けてたので投下させてもらいます。
前スレの埋め用で、途中まで投下したけれど最初から。
加治木先輩と蒲鉾のニッチ産業ss。二年生時の話なのでモモとかおりんはでません。
苦手な人はNGしてください。
基本的にはかじゅモモ好きですが、愛情一辺倒な感じのかじゅモモと比べて、多分に友情的な要素を含むこの二人も大好きです。
タイトルは弓張月は蒲鉾型。弓がかじゅ。月がむっきー。蒲鉾は蒲鉾。
三人は仲良しだといいですね。
麻雀卓すらなくて。部員だって全然足りなくて。
部活だと胸を張って言えるようなところなんて何一つなかった。
キミと私と可愛い後輩。
貸してもらったボロボロのパソコンをネットに繋げて、かわりばんこに麻雀をした。
たったそれだけ。
それだけが私たちのちっぽけな麻雀部だった。
ーーーーーーーー
「うーっ。今年も大会には出られそうにないなぁ。」
いつもみたいにワハハと笑う元気などなくて、私はぐでーっと机に突っ伏した。
けれどそれでも、一年前はたったの二人きりだった麻雀部にも、やっとこさ可愛い後輩ができたのだ。。
いや、私たちが二年にならなければ後輩なんてできるはずもないのだから、やっとこさというのもおかしな話なのだけれど。
「腐るなよ蒲原。出たいのなら個人戦にでても構わないぞ?」
何度やったか分からないやりとり。
答えはいつも決まっていて、もしかしたらユミちんもそれを分かってて確認しているのかもしれない。
「連れないこと言うなよなぁ。一年一緒にやってきたってのに…大会に出るのは一緒に団体戦にって約束しただろー?」
頬を膨らませて、少しだけ怒った顔をつくると、ユミちんは満足そうにふふっと笑った。
むーっ!!やっぱり私を試してたなぁ!!
ぷいっとそっぽをむいてやると、ユミちんはあわあわと謝ってくる。
そこまで合わせていつものやりとり。
この後は私が寛大にユミちんを許してあげるのだ。
「あーっ!!また振り込んだ…。」
しかし、今回はいつもとは勝手が違った。
知らず知らずのうちに、私もユミちんも頬を緩めて彼女に目をやってしまう。
まだぴかぴかのブレザーに身を包んだ、ポニーテールの女の子。一週間前にやっと手に入れた新入部員。
私は彼女のことをむっきーと、ユミちんは睦月と呼んでいた。
ルールすら知らなくて、この一週間でなんとか役だけは詰め込んだ。
平和なんかは大雑把に教えたから、実際とは少し違ったりもするのだけれど…。
それでも頑張りやさんのむっきーは、一通りの役は覚えきった。
というわけで、むっきーも今日からめでたくネット麻雀デビュー。
ビギナーズラックで、もしかしたら勝っちゃうかも、と期待していたりしたのだけれど、ちらりと覗き見た成績は4位率がまた少しだけ上がっていた。
「先輩…助けてくださぁい。」
むっきーが涙目で助けを求める声。
とてとてと駆け寄った先は、やっぱりユミちんの方。
ユミちんもなんだか緊張しているみたいで、カチカチになりながら指導をしている。
けど、まだむっきーには少し早いんじゃないかなぁ?
私としては最初は伸び伸び打って、麻雀を楽しんでくれたらいいなと思っている。
それはユミちんも同じ考えらしくて、まずは自由に打ってみろ、と笑うのだった。
けれど、多分の話だけど、むっきーはユミちんと話したかったんじゃないかなぁ。
むっきーの頬は僅かに桜色に染まっていて、まるで逆上せたみたいだった。
ユミちんは本当によくモテる。
表情なんてキリッとしていて、背丈だってちんちくりんの私と違ってすらっとしている。
帰宅するときなど、すれ違った後輩たちがキャーキャーと黄色い歓声をあげるし…。
それに悔しいことに、あれでいてでているとこはでているのだ。
なんだこれ。不公平じゃないか…少し揉ませろ!!
「不公平じゃないかぁ!!」
叫びながら立ち上がった私に、二人から視線が突き刺さる。
いや、これは…
「私も!むっきー!欲しい!独占!ダメ、絶対!!」
絞り出した言葉はなぜだか片言になった。
少しだけの誤魔化しと、少しだけの本音。
先ほどまで考えていたことと、口にだしたことは違ったけれど、それもまた本音だった。
初めての後輩。ピカピカの一年生。
可愛くないはずがなくて、私もユミちんもほんとは猫かわいがりしたいのだ。
はぁ、と困ったような表情をむっきーがつくる。
ユミちんも呆れたようにポリポリと鼻の頭をかいていた。
「蒲原…睦月が怖がるだろう。」
ぽんぽんと子供でもあやすように頭を撫でられて、私はムッとした顔を作るのだ
けれど、気を抜くとふにゃあと力が抜けてしまう。
だってだってと反論しようと思ったのに、言葉は出てこなかった。
せめてもの抵抗として、顔をぷいっとそらして無視をするけれど、ユミちんたちにはそんなこと関係ないみたいだった。
ーーーーーーーー
「お疲れ様でしたー!!」
「ワハハ。おつかれー。」
「お疲れ様。」
むっきーの元気な声が響く。
夕日が空をオレンジ色に染め上げるころ。
それぐらいには部活は終わらせて、むっきーを帰宅させることにしている。
だからほら。これからはまた二人きり…
「ほんとにそろそろパソコンほしいねー。せめてあと一台はないと…。」
というのも、我が部の逼迫さが原因だった。
今までは二人だったから、パソコン一台でもなんとかなった。
けれど、さすがに3人で回すのにパソコン一台では時間が足りなすぎる。
それにむっきーには今はできるだけ打ってもらいたいしね。
だから、私たちは部活が終わったあと、居残ってパソコンを使うことにしたのだった。
「あぁ。校内ランで勧誘をするならばあと2台は必要だ…パソコン教室を借りてもいいが、そう毎日だとパソコン部に煙たがられるだろうしな。」
うーん、とユミちんも難しそうな顔をしている。
パソコンは高すぎる。雀の涙ほどの部費では手が届くはずもなかった。
「一台ならなんとか融通がきくかもしれないが…もう一台となると。」
バイトでもするか?
ユミちんはそうつなげて言葉をしめた。
「そうだよ!!バイトすればいいんだ!!ユミちんったらなんで今まで言わないんだよー。」
幸いにもこの学校は色々と規則が緩い。
それなりに進学校のはずなのだけれど、バイトも免許の取得も禁止されていないのだ。
どれぐらいバイトすればパソコン買えるかなぁ?
どんなバイトにしようか。楽しいのがいいなぁ。
まだするかどうかも決まっていなかったけれど、気持ちだけはぐいぐいと一人歩きするのだった。
「できる限り麻雀に時間をあてがいたかったしな。それに、そのだな…。私はバイトというやつはしたことがなくて…。」
いつものキリッとしたユミちんはどこかに行っちゃったみたいで、すっかりとおどおどしてしまっている。
私だけが知っている。多分そう言ってもかまわないこと。
あぁ見えてユミちんは繊細で、あまり他人とのコミュニケーションが得意ではないのだ。
だからほら。時には少しだけ怯えた様子の、可愛らしいユミちんを見ることもできる。
多分それを知っているのはこの学校では私だけ。
意外に子供っぽいとこのあるユミちんは、誰かに弱みを見せようとはしないから、これは多分、一年を共に過ごした成果だと言っても間違いはなかった。
「だからな…接客業は避けたいと思うんだが。」
「えーもったいないよ!!ユミちんの制服姿見たいなぁ。」
ユミちんはむぐぐと表情を強ばらせて、ある種の懇願を含んだ視線を向けてくる。
でもそんな顔をされても私も困るのだ。
「ワハハ。それに選り好んでちゃいつまでたってもパソコンは遠いよー?」
接客のバイトが一番お手軽だし、募集も多いもん。
それにほら。可愛い制服のとこにすれば、ひらひらでふりふりなユミちんが見れちゃうかもしれないしね。
私の頭の中では、ひらひらしたウェイトレス姿のユミちんがはにかんでいた。
「しかしだなぁ…。」
ユミちんはまだ渋っている。
往生際が悪いなぁ。
「むー、とりあえずバイト情報誌でもとりいこーよ!!」
パソコンの電源を落としながらユミちんへと視線を送る。
少しずつ長くなり始めている日も、もうとうに沈んでいた。
ーーーーーーーー
カツンカツンとローファーが地面を蹴る音だけがいやに大きく響く。
下校時刻を随分とオーバーしていたためか、生徒の姿は人っ子一人見えない。
ポツポツと並んでいる街灯だけが唯一の光源で、少しだけ不気味だった。
「駅前の本屋っていつまで開いてたっけ?」
くいくいとブレザーの袖を引っ張ると、ユミちんは渋い顔をして振り返る。
ユミちんときたらどうやらまだ嫌がっているようで、気の重さが表情からも色濃く見てとれた。
「8時だと思ったが。今からじゃ少し厳しいんじゃないか?」
まるで睨むみたいに時計を見るユミちんの声は、先ほどより少しだけ高くなっている。
嫌なことを先延ばしにしても、どうせ明日また同じ目に遭うっていうのに。
それに…
「ワハハ。残念ながら余裕だよー。あそこ、15分ぐらいは平気で時間延長するもん。」
ユミちんの表情がまた渋いものに戻るのが、面白いほどによく分かった。
ガクリと肩を落として、ユミちんはとぼとぼと歩みを進めている。
そんなに嫌なのかなぁ。似合うと思うのに。
「ほらほら。元気をだしなよユミちん!!」
勢いをつけて腰に飛びつくと、ふわりといい匂いがする。
香水とかはつけてないはずだから、正真正銘ユミちんの香り。
ギュッと背中に顔を押しつけると、ほんのりと甘い匂いが広がった。
「十分に元気だ。歩きにくいだろ…まとわりつくな蒲原。」
緩い力で押されるけれど、それ以上はなにもしない。
ユミちんも口で言うほどには嫌がってはいないみたいで、私はしばらくの間ユミちんの体温を感じていた。
「パソコンそろうといいね。」
「そうだな。」
「むっきーが麻雀を好きになってくれるといいね。」
「そうだな。」
「来年は団体戦にでられたらいいね。」
「そうだな。」
「私のこと好き?」
「そうだな。…っていきなりなんだそれは!!」
「ワハハ。なんとなくだよ。」
本当になんとなく。
ユミちんがいい匂いで、暖かくて、私を甘やかすから変なことを言ってみたくなっただけ。
私はユミちんが好きだよ。
カッコよくて優しくて可愛いもの。
それがどういう意味の感情なのかは分からないけれど。
「嫌い…?」
「好きだよ。」
困ったようにポリポリと頭をかきながら、照れくさそうに言葉が降ってきた。
私はユミちんの腰にまわした腕をそっとほどいた。
「なら頑張ろうよ。来年の一年生に胸張れるようにさー。」
「仕方ないな…できるだけ努力してみるさ。」
スッと右手がとられて、指が絡んだ。
ギュッと力強い感触が、指にはしって痛いぐらい。
私も負けじと力を込めて握り返す。
引っ張るのはいつも私の役目だから。
ぐいっと手を引っ張って駆け出すと、ユミちんは嫌そうにはしながらもついてきてくれる。
私の持っているのはこの右手の感触だけ。
空っぽの手にはむっきーをおさめよう。
そして多分、来年にはもう少し手のひらが一杯になる。
繋いだ手と気持ち。それだけが私たちの麻雀部だった。
Fin.
皆様GJです!!
本当はもっと早く投下する予定だったのですが、規制がきつくて・・・
では今スレもまだまだ盛り上がりますように。
>>418 GJです!微妙な距離感がなんとも。
大規模規制はそろそろ解除されだしたのかな?
>>341カプセルの。中編。
智紀→透華→。完全オリジナル。
『 ツイン=カプセル :*』
∽∽∽
暗闇。目の前の四角が唯一の、。こんな生活を続けてどれ位になるだろう。
暗闇の中、辺り一面の、黒。その中で私は独りぼっち。
不自由ではない。寂しさなど感じない。私はミズカラススンデココニイルノダカラ
毎日毎日妬み、暴力。騒いで喚いて。五月蝿い。よく飽きない。
周りはそんな真っ黒で下らぬ人間ばかり。コミュニケーションを取る義理も無い。
あぁ五月蝿い・・・五月蝿い。
必要最低限のお金は自分で稼ぐ事が出来ていた私に他人は必要としなかった。
ドス黒い外敵から身を守る為私は漆黒を纏う・・・。黒で黒の侵入を制し、
シャットアウトせよ他の全てを。ココは私の憩いの場。
何人たりとも踏み入る事の出来ない。何人たりとも侵入する事を許さなかった
私の絶対のテリトリー。
でも、それはある日唐突に破られた―――。
∽∽∽
突然の白に私は何が起きたのか、理解するのに若干の時間を要した。
何者かが私のテリトリーを破ったのだと悟ると、私はトビラを見た。
その人は、ノックもせずに扉を勢い良く開け放った後、
中堂々と仁王立ちしていて、吹き荒れる風にシルエットが靡いていた。
眩いばかりの光に私の黒は抵抗する間も与えられずに塗り替えられる。
人と関わる事が嫌いな私は急に現れた嵐を不快に思うはずだった。
しかし逆光の中で、姿を明白に確認出来ないその人の、両目の力強い眼差しが
ハッキリと私の心に届いた。この私―――沢村智紀に。
∽∽∽
「私について来なさい。」命令形でそれだけ言うと、
その人は手を差し出した。
その時の私は、思考回路が停止していた様に思う。
躊躇いも無く差し伸べられた手に、自らのそれを重ねた。
そして私は真っ白な光の世界に連れ出された。今まで均衡を保ってきた、
保たせてきた私の世界は、光の世界と比べるとほんの小さなものに過ぎなかった。
凍える様な灰色の空は、いつしか温かい桃色が舞う青へと変わっていた。
両親に家を出ると告げると、こちらを見もせず興味なさそうに了承した。
そしてまた罵りの言葉を交し合う。私は早急に荷物を纏めて家を去った。
∽∽∽
∽∽∽
外へ出ると家の前に白いリムジンが1台止まっていた。
運転手らしい男性がこちらに気付き、「お待ちしておりました。沢村様。」
と私を中へ案内する。普通の人では無いだろうと思ってはいたが
まさかお嬢様だったとは。物好きなお嬢様もいたものだと私は思った。
車の中へ入ると先程のお嬢様とは向かい合うかたちで座る。
「早かったですわね。」「ええ。」別れを惜しむほどの場所でも無かった。
「ハギヨシ。帰りますわ。」「畏まりました。透華様。」
運転手の名前ははぎよしと言うらしい。お嬢様はとうか、か。
「それで、突然私に何の用?」「申し遅れましたわ。私龍門渕透華と申します。」
龍門渕。地元で幾つか施設を経営している、海外への顔も広いと聞く龍門渕グループの。
「ますます分からない。私に何をさせようと?」「麻雀。」
「麻雀?」「ええ今大流行中の麻雀ですわ。」
何の事は無い。ただの流行に流される軽率なお嬢様だったか。
「お断りします。送り返して下さい。」「貴女はあそこに戻りたいんですの?」
「!」・・・この人・・・。「まぁ、お待ち下さいな。」
「麻雀はあくまで只の手段。貴女にはお友達になって頂きたいんですの。」
「貴女の?」ますますとんだお嬢様。付き合いきれない。私は失望の念を抱いた。
・・・失望?失望するということは希望が有ったという事。私はこの人に、
何を期待していたというのだろう。でももうそんな事はどうでも良い。独りに帰りたい。
「いいえ。違いますわ。」「?」
「私の従姉妹の。ですわ。」「貴女の従姉妹?」
「智紀さん麻雀は出来ます?」「ルールは一通り。」
「なら問題有りませんわ。ルールを知っていようがいまいが変わりはしませんけれど。」
「どういう?」「私の従姉妹に会ってみれば分かりますわ。」
龍門渕のお嬢様はまるで人を試す様な微笑をもらした。なるほど、これは挑戦。
物好きなお嬢様の挑発に乗ってみるのも悪くない。
一体何が起きるのか、私は興味を注がずにはいられなかった。
∽∽∽
龍門渕の屋敷へ着くと私は離れた別館へと連れられた。
錠で閉められた扉が幾つも行く手を阻んだ。まるで中と外の交流を絶つみたいに・・・。
「ここに?」「ええ。お父様も酷いでしょう?私の目標はあの子をここから出す事ですわ。」
透華に、私の世界を打ち破った時の眼差しが戻る。
・・・こんな所に閉じ込められている子は一体どの様な人なのだろう。
やっと最後の扉を抜けると、雀卓と縫い包みの置かれた広間に出た。
「よぉ。遅かったな。衣寝ちまったぜ。」そこには男?と子供がいた。
「衣は寝過ぎですわ。困りましたわね。」「あの子が?」
「従姉妹の天江衣ですわ。」「オレは井上純。よろしくえ〜、と?」
「沢村智紀。」「ともきか。ちょっと待ってくれ、衣起こすから。」
「お〜い衣!起きろ!」「む〜。何だうるさい。」「お友達を連れてきましたわ。」
「友達?」天江衣が私を上から下まで眺め回す。「衣の友達?否。お前が次の贄か?」
その瞬間、激しい閃光が走った様に思えた。・・・今のは?
「では、さっそく始めますわ。」「おう。」「フフ。」「・・・・・・。」
そうして私は、一生で忘れることの出来ない、
永く永く、抜け出す事の出来ない悪夢の様な麻雀を体験した―――。
∽∽∽
「如何でした?」「・・・・・・。」対局を終えて私と透華は、外の風通しの良い場所へと出た。
「信じ、られない。」「でしょうね。」
「運が良いというレベルじゃない。有りえる事?」「有り得ませんわ。」やはり。
「分かったでしょう?何故衣があそこに居るのか。」コクリと頷く。
あの子の友達。難しいだろう。人は自分の理解を超えた存在に本能的に恐怖してしまうものだ。
そして存在を否定して閉じ込めて知らぬ顔で過ごしていく。
「あの子の友達になれるのは、同じ力を持つ人・・・」「ええ。違いありませんわ。」
「衣と同じ種類の人間がこの世界に何人居るのか、或いは衣一人しか居ないのか。」
「それでも必ず見つけ出してみせますわ。」また、あの目だ。
「分かっているのに何故?」自分をここへ呼んだのか。
私は麻雀で活躍した実歴は持ち合わせていないのに。
「貴女なら衣の良い理解相手になると思いましたの。」「理解?」「ええ。」
私が衣の理解相手になれる?「何故?」そう思うのかが分からない。「だって貴女―――」
透華は私を見据える。「ずっと衣とオナジトコロに居たじゃありませんの。」
「!!?」・・・暗闇。独り、きり・・・。でも、
「私は自分から。」衣の様に閉じ込められたのではない。
「いえ、違いますわ。貴女も環境によって閉じ込められた。」「?!」
「環境によって閉じ込められると人は自分で更に閉じ篭る。
そしてあたかもこれが最善なのだと他者を締め出す―――同じですわ、貴女も衣も。」
月光を浴び、輝かしい光を放つ金の髪が、風に靡いていた。その視線はしっかりと私を捉えたまま。
「私達には貴女が必要ですわ。」「・・・・・・。」
「私達の仲間になるのか、あそこに戻るのか、二つに一つ。今ここで決めて頂きますわ。」
・・・この人達の力になれるかは分からない。でも、私を必要としているのなら、悩むまでも無い事。
「よろしく。」私は手を差し出した。透華はそれに微笑むと「良いご返事、ありがとうございますわ。」
私の手をとった。二人の間に風が吹き抜ける。
∽∽∽
「ところで。」「何ですの?」本館へと戻る道の途中で私は透華に声を掛けた。
「どうしてそれ程までに衣の事を?」明らかな執着、あの眼差し・・・
気にせずにはいられなかった。何故気になるのかは自分でも分からなかった。
従姉妹を気遣っている、というだけの思いとは思えなかった。
私が質問を口にすると。透華はその場に立ち止まった。私は透華を顧みる。
「私はただ、衣の本当の笑顔がもう一度見たい。・・・それだけですわ。」
「!」今まで以上の、こちらの心をも貫きそうな眼差しで、
それだけ言うと透華は、前を見通したまま私を通り過ぎて行く―――。
私はただその背中を見つめる事しか出来なかった。
その背中は、悲しみの色が滲んでいて・・・そして綺麗だった。
「・・・・・・。」
他人の為に本気になれる。この人はそんな人なのだと直感した。私が今までに知らなかった人・・・。
ずっと知りたかった人・・・。その時、
その人の消える様を見つめながら私は確かな鼓動の高鳴りを感じた―――
∽∽∽
「沢村智紀様ですね。お待ちしていました。」
本館の入り口に着くとメイド服を着た女の子が出迎えてくれた。
「私、こちらでメイドをしています、杉乃歩といいます。これから宜しくお願いします。」
「よろしく。」お喋り好きなメイドの様だった。
「荷物は部屋に運ばせていただきました。それではお部屋にご案内しますね。」
「ありがとう。」
部屋へ案内するとメイドは他の仕事に戻って行った。私はこれから自分の部屋となるそれを見渡した。
ベッド、机、椅子、タンス。それから壁に洋画が飾ってあった。トイレ、バスルームは無かった。
部屋にこだわりを持つタイプでは無いので、特に悩まずそのまま荷物をタンスへ詰め込む。
元々荷物といっても数枚の衣類とノートパソコン。洗面用具位しか持っていない。
だから部屋の風景が変わったのは机の上に置かれた愛用のパソコンだけだった。
さて、これから私はここで生活をする。あの息苦しい空間から抜け出した。
透華が、連れ出してくれた・・・。
∽∽∽
∽∽∽
それから私の新生活が始まった。龍門渕家の中校へ通い、授業が終わった後は専ら衣の所に集った。
私達の麻雀の力は、衣と打っているお陰か、日に日に上達していった。
それでも衣が私達に心を開く事は無く、衣の新しい友達を連れてきても皆逃げ帰るだけだった。
そんな事態に、透華は悩んだ。
友達をみつけるまでには至らなくても、私達の仲間になれる人が後一人欲しかった。
しかし衣の打ち筋はますます凶悪なものになるばかりで誰も残ろうとはしなかった。
衣は、明らかにこれ以上の他者を排除しようとしていた。
そんな中、透華は仲間になりうる存在を毎日寝る間も惜しんででデータと睨めっこしていた。
授業の最中も、食事の時も・・・。衣が大切なのは分かる。でも私は透華にも身体を労わって欲しかった。
透華を手伝ってやる事も多々あるけれど、透華は少しも休もうとはしなかった。
休むように声を掛けても生返事を返すだけだった―――。
∽∽∽
そしてある日、透華は急に叫んだ。
「この方ですわ!」私は今まで透華が叫んだのを聞いた事が無かった。どんな人なのかと画面を覘く。
「ブラックリスト?」それは、麻雀で違反をした者達のデータだった。
「ええこの方ですわ。」透華が指差す。「国広・・・一?」
「早速もっと詳しく調べますわ。ハギヨシ!」「は!」
「国広一さんのデータを洗い浚い調べてくださいまし。」「畏まりました。」
さっと来てさっと去っていく・・・萩原さんは人間なのだろうか。
隣の透華を見る。最後の一人になれそうな人を見付けられたからか、
今までの疲れなど顔から消えていて、楽しそうに微笑んでいた・・・。
∽∽∽
それから1ヶ月、夏休みに入りその人はやって来た。満月の衣も厭わずに、私達の所に残った。
最も、かなり応えているみたいだけれども。
それを哀れんだのか透華はその人を専属メイドにした。
その人が来てから、・・・透華は変わっていった。
最初は衣の友達を探せる条件が揃ったからだと思った。一にやたら話し掛けるのも、
急に連れて来られた寂しさを紛らわしてやる為だと思っていた。
いや、確かにそうだったのだろう。
一も私と同じ様な人間らしく、無闇に話しかけられるのを迷惑そうにしていた。
けれどそれも段々薄れていき、二人の間にはよく会話が飛び交うようになり、
そして透華は型が外れたみたいに喜怒哀楽を表すようになった。
明らかな変化に、しかし、透華自身は気付いていないみたいだった。
この事に他のメンバーは、
「まぁ、良い事なんじゃねーの?あいつ随分気負っていたしな。」純。
「透華さま透華さま透華さま透華さま(以下略」歩。
「私は透華様が健やかにお過ごしならば何も問題はありません。」ハギヨシ。
衣は、何も言わなかった。
一によって透華は確かに変わった。私では何も変わらなかった。
・・・・・・。『私達には貴女が必要ですわ。』私がここに来た時、透華が私に言った言葉だ。
そう、私“達”。“私に”ではない。なら、透華に必要な人は・・・・・・。
∽∽∽
一が来てから約一年経った、麻雀大会数日前の日だった。
私と一が共に洗濯物を乾かしていた時。一は私に打ち明けた。
「どうしよう、ボクとーかの事、好きになったかもしれない。」
「好きに?」「あ、いや、よく分からないけど。」
「とーかといると嫌な事が忘れられるんだ。ずっと一緒に居たいと思う。」
「でもボクほらただの使用人だし、とーかお嬢様だし、困ったなぁ。」
好き―――。私はその感情を知っている。透華に教えられた。
愛という意味での好きだけでなく、私は仲間達が大好きだった。勿論一も。
臆病な私は伝える事が出来なかった。一も臆病になろうとしているのなら
背中を押してあげないと。私には無理だけど一は透華にとって必要だから。
「一。」私は一の肩に手をそっと乗せた。私は、笑顔だったと思う。
「応援している。」そう。大好きな人達には、一番の笑顔でいて欲しいから―――
つ づ く
以上。おかしなところが有ったらごめんなさい。
なんかこのスレ上手く表示されない…
>>418 GJ!何で今規制しているんだろう。
>>427 携帯?見れないよね。携帯ならYahoo!とかのページから直接百合萌えと
検索して出てきた所で普通に見れる所を探す方が速いかな・・・
と言っても見えないですね・・・。
420で投下って書くの忘れてた・・・
トップページから「2ちゃんねる」で検索して
ケータイ一般サイトからi.2chからはじまるサイトを選ぶ
そこをブックマークすればあとは適切な板・スレを選ぶだけ
あ〜携帯だとここは壊れていますと表示されるね(このレスも書き込めるか分からんが…)
>>418 いつもGJです!最後の手のひら〜件でホロリとしちまったぜ。
あ〜もう、あんたの書く文章大好きだぜコンチクショウ
咲→照です。
エロ含むので苦手な方はNG推奨です。
始めての投下なので、大らかに見てやってください。
このレス含めて、5レスお借りします。
合宿が終わったその夜、私は思いに浸っていた。これからの全国大会のこと。
そして…――――最愛の人のこと。
風越の福路さんはこう言った。
「私に妹はいませんって…言っていたから…」
私の大好きなお姉ちゃんがそう言ったらしい。私は目の前が真っ暗になった。
お姉ちゃんは私を拒絶している……あの時からずっと――
私は小さいころからお姉ちゃんが大好きだった。家族麻雀をみんなで一緒にやる
のが一番楽しい時間だった。
けれど、ある日突然、お父さんとお母さんが別居した。
私はお母さんに連れられて、お父さんに連れられたお姉ちゃんと離れ離れになるこ とになった。
別れの日。それまで私を可愛がってくれたお姉ちゃんが人が変わったように私にこう言った。
「咲のせいで…咲のせいでこんなんになっちゃったんだ!」
小さかった私は驚きを隠せなかった。この言葉の意味があまりに衝撃的過ぎた。
私のせいで、家族はバラバラになったんだ。そう考えるととても悲しくて涙が止まらなかっ
た。自分が一体何をしたのか。わからなかった。
その時のお姉ちゃんは鬼のような形相と、私を突き放すこの言葉は、
今でも忘れられずに脳裏に焼き付いて仕方がない。――
お姉ちゃんの言葉の意味は、今でもわからない。
だから、私はお姉ちゃんと会って話がしたかった。謝りたかった。
その為に麻雀部に入ったし、県大会を勝ち抜いて、全国までこぎつけたのに。
そして、やっとお姉ちゃんの影を捕まえたと思ったのに、
お姉ちゃんはまだ私のことを許してくれてはいない。
まだ、お姉ちゃんは怒っているんだ。私が犯した罪を。
でも、いつからだろう、お姉ちゃんのことが好きになったのは。
小さい頃から大好きで、本当に大好きで、今も、性格が変わってしまったけれど大好きで。
でも、いつしかその大好きはいつのまにか、恋に変わっていた。
叶わぬ恋。決して許されることのない恋。
そして、人としての禁忌を犯してしまうようなそんな恋。
だけれど、私はお姉ちゃんを忘れることなんて絶対にできない。
考えれば考えるほど、その思いは溢れてしまう。
「…んっ…」
私はいつの間にか自分を慰めていた。もう何回目かわからない。
あの頃の、まだ仲が良かった頃のお姉ちゃんが私を愛でてくれる。
(咲…かわいいわ…もっと私にかわいいところ見せて。)
来た。今日もお姉ちゃんが私を可愛がりに来てくれた。私は早速自分の秘部を晒す。
「こ、こうかな……?」
(脚をもうちょっと開いて。私がよく見えるように……)
「ん…っと…やっぱり恥ずかしいな…そんなに見ないでよ…」
(なんで?咲の可愛いところが見たいだけじゃない。そんなに緊張しないで)
「うん…」
やっぱりお姉ちゃんの前では無防備になれる。
お姉ちゃんに見せつけるように脚を大股に開く。
(やっぱり咲のアソコは可愛くて綺麗ね。)
「お姉ちゃん……はやくぅ…」
(早く?)
「あの…だから……」
(だから?)
「いや……その………さ、さわって…くだ…さ…ぃ…」
(ふふ…ちょっとからかっただけよ。そんな泣きそうな顔しないで。)
そう言ってお姉ちゃんは私に優しいキスをしてくれた。
挨拶のような、合図のような短い口づけだったけど、それだけで私はとても幸せになれる。
ここまで来たら、もう私は止まらない。大股で脚を投げ出す格好の私への愛撫が始まる。
右手は私の胸をゆっくりとまさぐり、左手は股間の溝をなぞるように刺激した。
(胸もアソコも可愛いわよ、咲。)
「んっ、んんっ、んぁっ…」
(もう濡れてきたのね、咲…)
「お姉ちゃんが上手だから…自分でするより早くこうなっちゃうんだよ…」
(ありがと。じゃあそろそろ入れるわね)
お姉ちゃんは私をゆっくりと押し倒し、指を挿入して来る。
「うん…んっ…あっ、あっ…入って…きた...!」
(すごい締め付けね…)
「…おねぇちゃん…いいよぉ…」
お姉ちゃんはあの細い指で、上から覆い被さるるように、私の秘所から指を優しく出し入れする。
その度に見えるお姉ちゃんのヌラついた指が私を更に興奮させた。
けれど、お姉ちゃんはそれだけでは物足りなかったのか、胸にまで吸い付いてきた。
「えっ、お姉ちゃんっ、ダメだよっ、そんな…あああぁっ…!」
しかしお姉ちゃんは私の言葉を無視。胸に吸い付き、勃起した乳首を口の中で転がす。
時折、歯に当たるたび、私の中を快感が走り抜ける。
「お姉ちゃん、もっと、もっとお願い…!んんっ…!」
(…ぷはっ、イっちゃうのね?我慢しなくていいのよ?お姉ちゃんが付いていてあげるから。)
私の芯をほぐすように、溶かすように、アソコのみに集中したピストンが続く。
「あっ、イく、お姉ちゃん、イっちゃう…んあっ、んんんんんん――っ!」
絶頂に至るその瞬間、私は枕に顔をうずめて声を押し殺した。
ついでに枕は、涙も吸い取ってくれる。今日もまた、一人自慰に耽る。
(ハァ…ハァ…私…最低だ…お姉ちゃんでこんなことしちゃうなんて…いくら、
好きでもダメだよね…)
(でもダメだ…まだ…止まらないよ…)
頭の中のお姉ちゃんは先ほどの行為の続きで、私の頭を撫でて褒めてくれた・。
私が余韻に浸っている横で、お姉ちゃんはするすると服を脱いでいった。
あっと言う間に生まれたままの姿になったお姉ちゃんは、私よりずっとオトナで、思わず見惚れてしまった。
「―――咲、よくがんばったね。今度は一緒に頑張ろうか。」
そう言って、お姉ちゃんは私に抱きついてきた。柔らかな肌が気持ちいい。
お姉ちゃんのアソコは、既に湿り気を帯びていた。
私が感じてるのを見て興奮してくれたのかな……?なんだか嬉しい。
(今度は、お姉ちゃんと一緒に気持ち良くなろ?)
私は無言でうなずき、所謂貝合わせの状態になった。
「お姉ちゃんのが吸い付いてくるよ…んぁっ…」
(咲のが私に吸い付いてきてるのよ…くぅっ…)
二人とも大して動いてないのに、ぴったりと吸い付いた二つの貝は、意思をもったかのようにように蠢く。
私たちは添い寝のような体勢で、両手を指を絡めるようにぎゅっと繋いだ。
互いの吐息がかかる距離。心臓の鼓動が聞こえそうな興奮の中、ふと目があった。
(咲…)
「お姉ちゃん…」
次の瞬間、二人同時にお互いを求め、擦り合った。あまりにも息が合っている。やっぱり姉妹なんだね。
(んっ…ぁんああっ…っは…き、気持ちよすぎる…)
「お姉ちゃん、お姉ちゃん…」
私はひたすらにお姉ちゃんを呼び続けて、さらなる快感を得るために、貪り続ける。
(ひっ…んんぅ、あんっ…さ、咲…気持ちいい?)
「う、うん…だから、もっと、お姉ちゃん、もっとぉ…」
(咲…私の大好きな咲…もっと気持ちよくなって。)
そう言って、お姉ちゃんは、キスをする。さっきよりも濃くて、深いキス。
私は、お姉ちゃんが欲しくて欲しくて、ひたすらにお姉ちゃんを求める。それに応じて、お姉ちゃんも私を求めてくれる。
(…咲…最後は一緒にイこう…)
「んんぅ…はっ…あっ…」
もはや、快楽に溺れまともに返答もできない。
(もっと、激しくするからね。頑張ろうね咲。)
直後に、お姉ちゃんの動きが激しくなる。私はゆっくりと目を閉じ、全てをお姉ちゃんに託した。
「んあっ、んんんんんんっ!」
(さ、…咲…さき…大好き…大好きぃいいっ!)
「わ、私も…好きぃ…しゅきぃっ、んんぁあ!」
快感の波は次々と押し寄せて、ろれつが回らなくなる。
ふと、片方の手が解かれた。お姉ちゃんの手を求めて虚しく宙をかき混ぜていると、
(さ、咲は、こっちも弱かったよね……?)
「んぇ?…やっ、そこっ、クリちゃんはだめぇぇええ!!」
さすがに両目がバッチリ開いた。
不意に剥かれた肉芽を愛でるように撫でられている。負けじと私もお姉ちゃんのクリをつまむ。
(あああっ、咲、さきいいいいぃぃっ!)
「ああ…らめぇ…ィく…イひゃうよぉ…もうらめぇ…」
(わ、私も…もうイっちゃう…イッちゃうぅ…)
そして、お互いにクリを弾いた瞬間…
『んんぅあああああああ――――っん!」
私とお姉ちゃんは同時に果てた。それと、同時に私は意識を手放した。
--------------
「あーあ、シーツ洗わなきゃ…」
さっきまでの行為で、シーツは完全に汚れてしまっている。
「私って…最低かな…」
そう思いつつも、私はお姉ちゃんのことを思わずにはいられないし、忘れることもできないんだと思う。
そして、私は、シーツを片づける。その私の部屋には、ただ、私の部屋に月明かりが照らしているだけだった。
以上です。
なんだか、エロばっかりな気もしますが…
おかしい点が多々あるとは思いますがご容赦ください。
途中送信しちまった…orz
>>426 GJ!
続きが気になる終わり方だなおい!
>>435 えろくたって良いじゃないGJ!
咲エロかわいいよ咲
ただ一つ気になった
咲は父親、照は母親と一緒なはずだ
やっと書き込めるようになりました…。レスくれた方々、ありがとうございます。
では、
>>382のむっきーと数絵の続編書いたので投下します。
その前に、少しこのSSについて説明させて下さい…。
まず、とんでもなく長い話になってしまったので前編と後編に分けました。
そして、私的にアダルトな描写が満載です。
なので上記二点が苦手な方はご注意下さい。
そして、今回のも前回に引き続きむっきー視点になっていますが、前回のは勢いで短時間でババッと書き上げたものなので、だいぶ雑な内容になってしまいました。後悔しております。
今回のは、かなり時間をかけて何度も何度も試行錯誤を繰り返して書き上げたので、少しはマシになっていると思います。
では、次レスからスタート。タイトルは「触れたい」です
約束の土曜日――
「ロンッ!」
コンピューター音声が聞こえたあとに、タラッタッタ〜♪と軽快なメロディが部屋に響き、私は読んでいた雑誌から顔を上げる。
今のは役満を和了った時に流れる音楽だ。
続いて、そんなぁ…と数絵がつぶやく。
一体今、何をしているのかと言うと、私達は彼女の部屋でネット麻雀の半荘戦を一回ずつ交代で打っている最中なのだ。
そして現在は六回戦目で、数絵の番。
私は雑誌をテーブルの上に置いて立ち上がり、彼女のもとへいき、パソコンの画面を覗き込む。
「うわ…。これは残念だね…」
「オーラスで大三元に振込んでしまいました…。さっきまで私がトップだったのに…」
たまにしか聞かない役満のあのメロディは彼女が原因で流れたものだったのだ。
南場に強い彼女でも、まだまだネットでの対局ではその力が出し切れていないみたいだ。
だけど、悔しそうにパソコンの画面を見つめている彼女の顔が、なんだかとても可愛くて愛しい。
私は、そっと頭を撫でてあげた。
すると、ピクリと彼女の肩が一瞬震えて、少しだけ沈黙が生まれる。
「………終わりましたけど、睦月さん代わりますか?」
こちらを振り向いた数絵の顔は、やはり少し恥ずかしがっていた。
そんな可愛らしい表情を見て、私も無意識に頬が緩む。
「うーん…。たくさん打ったし、今日はもう良いかな。また今度やろう?」
「ええ、そうですね。」
テーブルの前に座り直し、数絵もパソコンの電源を落としてから私の隣に座る。お互いの肩が触れ合う距離。
私は、彼女が自分から進んで隣へと座ってくれたことに嬉しくなり、そっと肩を抱き寄せた。
照れているのか、黙ったままちょこんと私の肩に頭を置いてくる。
ところで…。
もしこれが、加治木先輩と東横さんだったらどんな感じなのだろう…。
私は先日、恋愛の話をしていたら異常にテンションが上がってしまった東横さんの姿を思い出して、そんなことを考えてしまった。
やはり、「先輩大好きっすー!」などと言って、抱きついたりするのかな…。あの子なら、それも十分にありえそうだ。
「………さん…睦月さん?」
「…あっ、ごめんっ。何?」 考え事をしていたら、肩に添えていたはずの手を床に落としていて、おまけに数絵が話し掛けてくれていたにも関わらず耳に届いていなかったようだ。情けない。
「どうかしたんですか?なんだかボーッとしているようでしたが…」
「ごめんね。ちょっと、こないだ同じ部の女の子と喋ったことを思い出してて…」
「そうですか…。なんの話をしたんですか?」
「うーんとね…。
最初は、私の恋人は一体どんな人なんですか?って、聞かれたんだけど、その後、学校から一緒に帰ってる間もしつこく色々と聞かれちゃってね…。それで…」
「一緒に……帰って私の事を話したんですか…?」
「う、うん…。ちょっとだけね。その子も引退した元麻雀部の先輩と、お付き合いをしてるんだけど、なんだか恋愛の話をしたくてしょうがなかったみたいなんだ…」
「そうですか…………」
私が東横さんとのことを説明し終えると、数絵は急に黙ってしまい、視線を下の方に落としてしまった。
「ごっごめん…。勝手に知らないところで、そんな話されたら怒るよね?」
私は焦って、すぐに数絵に謝る。だけど、彼女が黙ってしまった理由は、私が考えていた事とは全く違うものだった。
「いえ…。私の話をするのは別に構わないんですが…」
「え、うん…」
「私は、睦月さんが同じ学校の誰かにとられてしまわないか、心配です…」
「えっ…?」
思いもしなかった返答に驚き、そっと彼女の顔を覗き込む。
そこには、目を少し細め、とても悲しそうな顔があった。初めて見る彼女のその表情に、胸がチクリと痛みだす。
気が付いたら、私は数絵のことを、おもいっきり抱き締めていた。
そして数絵も私の背中にそっと腕を回してくる。
「ごめんね、不安にさせちゃって…」
「…睦月さんは、優しい人だから……
私の知らないところで、誰かに告白でもされたらって考えたら…
すごく不安になっちゃいました……」
消え入るような小さな声でポツリ、ポツリと喋る彼女。
ああ…私って馬鹿だな。
どうして彼女と二人きりで居る時に、他の人のことなんか思い出してしまったのだろう。
そのせいで、こんなにも彼女のことを不安にさせてしまった。非常に情けない。
「ほんとうにごめんね…。あの日はたまたま、その子と一緒に帰っただけだし、私は別にモテる訳じゃないから、誰かに告白されるとか、そんな心配は要らないよ。」
「本当ですか…?」
私の背中に回された腕にギュッと力がこめられる。
「本当です。それに…」
「……それに?」
私は、すうっと深く息を吸い込む。
「私は、数絵一筋だから…っ
…だから、もし誰かに告白されるような事があったとしても、見向きもしない…。
だって、数絵のことしか見えてないからっ…」
一瞬、私の胸の中でピクッと数絵が震えた。
ああ…
勢いに任せて凄いことを言ってしまったな…。
我ながら、今のは恥ずかしいセリフだな、と思う。
やっぱり、こんなことを言われて数絵も恥ずかしかったのか、私の胸の中で黙ったまま動かない。
様子が気になり、ゆっくりと両肩に手を添えて私の体から引き離してみると、思った通りに頬を赤く染めて俯いたままでいる。
「…うっ、嬉しいです…。睦月さん…」
視線は下を向いたままで彼女が言う。
でも、そんな不器用なところが堪らなく愛しい。
そして、私の体の奥が熱を帯びてくる。
あ、もう駄目だ…。
また、白くて綺麗なその肌に触れたい…。
それからの私は、自分のことを上手くコントロール出来なくなってしまった。
ゆっくりと数絵を床に押し倒し、自分の体重をかけないよう、慎重に彼女の体の上に重なる。
「あっ、あの…?睦月さ……んん!」
急にに押し倒され、戸惑っている彼女の唇を少々乱暴に塞ぎ、そのまま何十秒もキスを続けた。
「んん…っ」
やがて、お互いの息が続かなくなり、ぷはっと唇を離す。
だけど、たった一度のキスだけでは物足りなかった。
これだけでは、私のこの気持ちは到底治まりそうにない。
「はぁっ…急にどうしたんで……んんっ…」
再び数絵の唇に吸い付く。
こんどは上唇を口でつまんだり、下唇を軽く噛んだりと少し遊びを交えながら、その柔らかい感触を堪能した。
「んんぅ…っ…ぁっ…」
可愛い。
唇がわずかに離れる間に漏れる、数絵の甘くて可愛らしい吐息が、私をより一層刺激し、興奮させていくのだ。
次第に、数絵も顔がほんのりと上気し始め、なんだか艶っぽい表情になってきた。
また、息が続かなくなり、惜しみながらもその唇を離す。
はぁっ…はぁ…とお互い、息を荒げていて、肩を大きく動かしながら呼吸をする。
「数絵…大好きっ」
「…私も、大好きです…」
私達は自然と見つめ合い、息を荒げながら愛を囁き合った。
今までにも何度も何度も同じ言葉を言い合ってきた。
だけど、今だに言うたび、言われるたびに、トクンと鼓動が高鳴り、なんだか心がくすぐったくなるから不思議だ。
三度目のキスは、数絵からだった。
私の両頬に手を添えて、すっと顔を引き寄せられ、唇を重ねる。
普段は恥ずかしがって、自分からはなかなかしてくれないのに…。
彼女なりに精一杯、私の気持ちに答えてくれようとしているのだろう。
そう思うと、とても嬉しくなり、私も更に彼女のことを求めたくなる。
私は、そーっと彼女の口内に自分の舌を侵入させてみた。
ビクッと体が一瞬震えて、私の頬に添えている手に力が入り、少し爪を立てられる。
でも、そのチクッとする軽い痛みが、なんだか妙に気持ち良い。
正直言って、ディープキスというものは初めてだったので、私はどのように口の中で接すれば良いのか分からなかった。
それでも、ただひたすら彼女の舌を求め、ユラユラ口の中を這わせる。
やがて、数絵もおそるおそる、それが何なのかを確かめるかのように舌の先端でチロチロと私の舌をくすぐってきた。
それをしっかりと捕らえ、自分の舌と絡ませ合う。
ぬるりとした、なんともいえない温かい感触が口の中で広がってゆく
今、お互いの唾液が交じり合っているのかと思うとまた体の奥がじわじわと熱くなり、興奮してくる。
私は更に舌を激しく絡ませた。
「んぅ…っ…はぅっ…んんんっ」
「んんっ…ふぅっ…」
お互いの吐息が漏れ、部屋中に響き渡る。
やがてまた息が続かなくなり、唇を引き離された。
初めてのディープキスを終え、なんだかホッとした私は、ポフッと数絵の胸元に顔を埋める。
「睦月さん…?」
「ディープキスって初めてだったからちょっと緊張した…」
「わ、私もですよっ…」
「うん…」
顔を上げると、頬を紅潮させた数絵の顔が見え、とても愛しくなる。
もっと。
もっと、彼女に触れたい…
自分の体を少し上に持ち上げて、こんどはその白い首筋にソロリと舌を這わせ、刺激を送る。
「ひゃうっ…んあっ…首は駄目です…!」
数絵がそう言い、体をビクビクっと跳ねさせたが、私は肩を軽く押さえつけて、構わずその行為を続けた。
舌を上下に動かし、チュルチュルッと首筋を舐めたり、ちぅーっと吸い付いたり。
そうやって刺激を与える度に、「ふぁっ…」「んんぅ…」などと声を漏らし、私の背中に抱きついている腕にぎゅうーっと力が込められていく。
「んぁっ…睦月さ…ん、私…もう…っ…んんぅ…っ…ぁあっ…!」
程なくして、腰をビクッと大きく震えさせ、力が抜けたように背中に回っていた腕がすとんっと床に落ちた。
どうやら、首を攻め立てただけで数絵は達してしまったようだ。
「はぁ…っ…はぁっ」
顔を真っ赤にして、うつろな目をしている彼女と目が合う。
その姿はどこか色っぽくて、あまりの可愛さに頭がふらっとする。
そして、ついつい苛めたくなってしまうのだ。
「くすっ。数絵、首だけでイッちゃったんだ?」
「い、言わないで下さいっ」
私が意地悪なことを言ったため、顔をふいっと横に向け、目を逸らされてしまった。
「ああっ、ごめんごめん。こっち向いてよ…。」
「もう…首は駄目って言ったのに…」
「…ごめん。自分が抑えられなくて…」
頭を撫でながら、数絵に謝る。すると、ゆっくりと顔をこちらに向き直して、目が合った。
それは、何かを欲しがるような、潤んだ目つきだった。
聞かなくても、それが何を求めているのかがすぐに分かった私は、そっと彼女にキスを落とす。
そして、もっとこの体を求めたくなる衝動にかられてしまう。
「続き、しても良い…?」
「……はい。でも…」
「ん?」
「せめて、ベッドの上でしませんか…?」
「あっ。それもそうだね…」
すぐ隣にベッドがあるというのに、自分を抑えられなくて、つい床の上で先ほどの行為を行ってしまったことに、少し苦笑する。
「じゃあ、おいで。」
私は右手を差し出して、数絵の体を床から起こし、ベッドの上へと移動した。
以上です!とりあえず、今日はここまでで…。
エッチシーンは書くのが苦手というか、難しいので、多少見苦しいかもしれませんがお許し下さい。
後編は、現在最終調整を行っているところなんですが、前編よりも長いので、様子を見て投下します。
相変わらずセンスの無いストーリーとタイトルですみません
それでは失礼致します。
>>445 なん、だと…
生殺しっすか…
期待してるっす。待ってるっす。
>>418 GJ
ついに来ましたね
続きがあるなら楽しみにしてます
>>426 GJ
ここからどうやって薬の話になったのか想像できないですね
続きが楽しみです
>>435 エロ苦手だけどGJ
続きあるなら見たいですね
いったい何があったんだろうか
>>445 GJ
センス無いなんてとんでもないですよ
後編も期待してます
449 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/05(木) 02:15:37 ID:HBzl5bSz
イタいスレだ
「うわぁ・・・のどちゃんの中・・・すごくあったかいじょ・・・」
確かにPCは書き込み規制、携帯は表示規制・・・本当イタいな
>>435 GJ!面白いエロですね。お母さんとお父さんはどんまい。
>>445 GJ!最初の音楽はマクドナルド?w
夜になったので
>>439の後編投下します。
※ずっとエロ描写なので注意
次レスからスタート
それから、彼女が着ているブラウスやスカート、そして下着を全て脱がせる。
うわ…可愛い
目の前に現れた白くて綺麗な肌や胸を見て、体中の血液がぞわぞわと暴れだす。
「あ、あんまり見ないで下さい…っ」
顔を赤く染めて、もじもじと恥ずかしがっている彼女の姿もまた、実に可愛らしく、私は自然に頬が緩んでしまう。
まずはその白くて、とても柔らかな胸に吸い付いた。ちゅう…ちゅぱちゅぱっと淫らな音が立つ。
「ふぅ…いやぁ…んんっ」
次第に、口の中で硬くなっていく突起をコリッと軽く噛んだり、舌の上で転がしたりと、苛めていく。
「んんっ…ぁん…」
何度も何度もその行為を繰り返していくうちに、数絵の下半身がむずむずと震えているのが分かった。
そろそろ良いかな…
そう思い、胸から顔を離してゆっくりとわき腹から下腹部へ手を延ばす。
「ひゃうっ…」
思った通り、そこは既にぬるりと濡れていて、ねっとりとした液体が指に絡み付いた。
そのまま、ゆっくりと中に指を入れていき、その内側を掻き回す。指を動かす度にぴちゃぴちゃと音が鳴り、数絵の声も更に大きさを増してゆく。
「んん…っあ…うんんっ…っはぁ」
数絵の声と、くちゅくちゅと響いてくる下腹部のいやらしい音とが交ざり合い、それが私を興奮させ、背筋がぞくぞくっとする。たまらない…。
うっすらと額にに汗をかきながら、私は指を動かし続けた。
しかし、指の動きを激しくさせていると数絵がぎゅっと目を瞑り、目元に少しだけ涙を浮かべているのが見えた。
それを見て慌てて手を止め、数絵に尋ねる。
「ごめん、…痛かった?」
だけど、私の思いとは裏腹に彼女はきょとんとした顔を見せた。
「え…?」
「いや、ちょっと泣いてるように見えたから…」
「あ、いえ…これは別に痛いから、とかではなくて…」
「うん」
「その…気持ち……良くて勝手に出てきちゃうんです…」
「あ、なんだ。そうだったんだ…」
「はい…」
「じゃあ、もしかしてこの前のエッチの時も泣いてたの?」
「…はい。」
私の問いに、少し困ったような表情を浮かべ、静かに返事をする彼女。
「くすっ。そっか…。」
前回、温泉旅行に行ってした時は、夜で部屋の明かりが消えていたため、涙が出ていただなんて、全く気付かなかった。
でも、その涙が苦痛からきたものでは無いのだと分かり、更に気持ち良いと言われ、私はホッと胸を撫で下ろす。
「じゃあ、続けるね…」
すっかり気が良くなった私は、指の動きを再開させ、先程よりも更に激しく数絵の秘部を攻め立てた。
内側を掻き回したり、奥を突いたり。
すると、秘部からどんどんと温かい液体が溢れ出し、私の手を滴ってゆく。
「はぁ…あっ!んんぅっ…ふぅあ…っ」
次第に数絵の口から漏れる甘い声もより一層大きくなり始めてきた。
「あっ…睦月さ…もう、だめ…です…っんんっ…!」
「はぁ…良いよ…イッて…」
やがて、秘部に入れていた私の指がぎゅっと締め付けられて、ビクンと体が大きく震え上がった。
その後、ガクッと力が抜け落ちてゆく。
本日二度目の絶頂に達したようだ。
「ふぅ…」
ことを成し遂げ、ホッとすると私もすっと肩から力が抜けていった。
はぁっ…はぁ、と息を荒げている彼女の隣に横になり、優しく抱き締める。
「睦月さん…気持ち良かったです。」
「うん…。数絵、可愛かったよ。」
こうして私達は、しばらくの間、静かな幸福に包まれていた。
やがて、少し時間が経ってから私の胸の中でモゾモゾと小声で数絵が話しを始めた。
「あの…睦月さん…」
「ん、なに?」
「私だけが気持ち良くなっていてはズルいですよね…?」
「えっ…」
実は、いつかはこんな話がくるのではないかと、頭の隅では考えていた。
私としては、数絵が気持ち良くなってくれたのを見て、それだけでも十分に満足なのだけれど…。
だけど、ほんの少しだけ、自分も同じことをしてもらいたいとも思っていた。
しかし、年下の数絵にそのようなことをしてもらうのは、なんだか少し気恥ずかしいのだ。
「睦月さんも、気持ち良くなってもらわないと不公平です…」
「いや…別に不公平って訳でもないけど…」
「私がするのは不安ですか…?」
うっ…
上目遣いでこちらを見上げられ、ドキッとする。
「いやいや、不安とかそうゆうのじゃないからっ…絶対に…」
「本当ですか…?」
「本当です。ただ…」
「はい?」
「ちょっと、恥ずかしいかな…」
「えっ…?」
私が内心に思っていたこと打ち明けると、みるみるうちに数絵の頬がぷくぅっと膨れてしまった。
「睦月さん…っ」
「はい…」
「私に今まで散々恥ずかしい思いをさせておいて、それは無いんじゃないですかっ?」
「ごめんなさい…っ」
こんなときでも、やっぱり怒った顔も可愛いなぁ…と思ってしまったけれど、今それを言ったら、ますます怒られそうだ…。
「では、始めましょうか。」
「本当にするの…?」
「当然ですっ。いつも私に恥ずかしい思いをさせたり、意地悪なことを言ったりしてきたお返しも兼ねてです。」
「でも、本当はそうゆうことされるの嬉しいんでしょ?」
「なっ…」
「あははっ。冗談です」
半ば必死になっている数絵の姿が可愛くて、ついまた意地悪なことを言ってしまう。
すると再び、とすんと私の胸の中に顔を埋めてきた。
「もう…どうしてそんなに余裕があるんですか?」
「え…?」
悲しげに、そう呟かれ少し動揺する。
「いやっ…別に余裕なんてないよ?」
「…でも、私だけがいっぱいいっぱいになってる気がします」
「そんなことない。私だって、数絵の顔を見たり、声を聞いたりするだけで今だにドキドキするし…」
「そうなんですか?」
「うん…。それに、数絵と会う約束をした前日は緊張して眠れないこともある…」
「……はい」
「初めてエッチした時なんて、あまりにも緊張しすぎて、頭の中も真っ白で、心臓が止まりそうだった…」
「えっ…」
再び、数絵が私の顔を見上げる。
ああ…恥ずかしい。さすがに、ちょっと余計なこと喋り過ぎちゃったかな…。
「そうだったんですか?」
「う、うん…」
「全然そんな風には見えなかったんですけど…」
「うーん…。たぶん私、あんまり顔に出ないタイプなんだと思う…」
「あ…言われてみれば、そうかもしれないですね。」
「うん。本当は、いつも数絵のことを考えると胸がドキドキして苦しいんだよ…今だってそうだし…。」
「え?わっ…」
私は数絵の手をとり、自分の胸に軽く添えさせた。
その言葉たちは嘘なんかではない。数絵とこうして抱き合っている今も、現に私は心臓がドクドクとうるさいくらいに脈を打っている。
そして、顔が熱い。
「すごい…こんなにドクドク心臓が鳴っていただなんて…」
「うん。そうだよ…」
「睦月さん…顔が赤いですよ」
「私だって、顔くらい赤くなるよ…」
「あははっ。…でも良かった。なんだか安心しました…」
「…っ」
うわっ…可愛い。
ニコッと、はにかんだ彼女の顔は、もしかしたら今まで見てきた中で一番の笑顔だったかもしれない。
「今日は、睦月さんの本音がたくさん聞けて、なんだか嬉しいです…。」
「うん…。前にも言ったでしょ?一緒に、ゆっくり進んで行こうって。」
「言ってましたね…。初めてキスをした時に。」
「そうだね。でも、今までは数絵に不安な思いばかりさせてたかもしれない…。ごめんね。」
「いえ…。睦月さんも、私と同じだったんだなって分かって嬉しかったです。」
「うん…同じだよ。」
私は数絵のことが愛しくなり、頭をすりすりと撫でた。さらさらとした柔らかい髪の毛が指の間をするりと抜けてゆく。
すると数絵は気持ちよさそうに目を細めながら、静かに動き始める。
「では、続きをしましょうか…」
「え…?……うわっ」
そうこうしている間に、数絵にぐるんと押し倒され、体の上に乗られてしまった。顔を上げると、そこには数絵が居る。
今まで見たことの無い景色に、なんだか不思議な気分になる。
「か、数絵…?」
「睦月さん…大好きですっ」
「んんっ…」
数絵が私の両頬に手を添えて、唇を重ねる。
突然の大胆な行動に、少し驚いたけれど、次第に温かくて柔らかいその感触に心地良くなってきた。
やがて、唇が離れて目と目が合った。やっぱり、恥ずかしがり屋の彼女の顔は、真っ赤に染まっている。
「数絵、なんだか凄く積極的になったね…。」
「い、言わないで下さいっ…」
「ははっ。ごめんごめんっ。お手柔らかにお願いしますね。」
「もう…」
そして、もう一度キスを交わす。
こうして、私達は本日二度目の愛の儀式に突入していくのであった。
以上です。
むっきーは優しいんだけど、隠れSで時々数絵を苛めたくなっちゃうんです。
だけど、数絵も気が強くて負けず嫌いなため、最終的にはその押しの強さに負けちゃうむっきー。
そんなのが書きたかったんです
とにかくこの二人はお似合いだと思ってます。
あと、自分の中では南浦さんは恥ずかしがりやさんで、微ツンデレ。だけど心配性というイメージが出来上がってしまいました。
それを包容力のあるむっきーが優しく受けとめて包み込む!
これで、一応この話は完結です。
では携帯から失礼しました。
読物が有るのは大変嬉しいんだけれどずっと前から突っ込みたかった
Anatasigoto(orsクール)wa??
むっきーが国広君、なんぽさんが透華に思えてしまう自分は只の透一脳
後投下時期をもう少し遅くしてはどうでしょうか
レス返し失礼します。
通信の学生なんでニートのようなもんですね。
一応、最近の投下速度は1日以上空けるようにしてるんですがどれくらいが好ましいのでしょうか。
やっぱり一週間くらい経ってからのほうが良いですか。
>>460 アニメスタッフに透華一嫌いでもいるのだろうか。抱き枕は出ないし
OPに国広君いないし、キャラソン無いし本編で追加話無いし
まぁそれはしょうがないとしても、DVDジャケ絵でまではぶられる始末。
胃の痛みは360°回転して好調に戻ったけど精神はズタボロだよ
これで原作でも流された日にゃ・・・
もう公式には何も感じ無いし何も期待しないから別に良いけど
モモかじゅおめ!!
>>461 そうですね特にどうしてでも今日が良い!と言うのが無ければ
1週間とまではいかなくて良いと思いますが、少し長めの方が好ましいかもしれません
>>461 気にしなくていいんじゃない?
南浦さんのSをもっと見たい俺がいる
きっと俺だけじゃないよな?
追加ep以外は好きだから出ないともとれる
実際の時間よりは周りの状況じゃない?
誰かss投下したらある程度レスが付くまで待つか、半日なり時間を空けるか。
書き手は投下したssへのレスだけが報酬なわけだし。
あとスレ内で何かしら話題が出てたら、切らずに落ち着くまで待つとか。
これは、あなただけじゃなくて全ての人に言えるけどね。
読み手もss投下されたら、他の話題振らずにそのssにレスが付くか
ある程度の時間を置くとか配慮はいると思う。
そのssが自分に合わなくても、それが読み手の礼儀だと思う。
つまるとこ、常に周りを見て仲良く仲良くね
まあそれにしても
>>459は失礼だよな
お前ニートなんだろ?って決め付けて聞いてるようなもんだし
まあそうだな
レス返し失礼します。
なるほど…ありがとうございます。
では、これからはストックを溜めつつスレの様子を見ながら投下していきます。
原作ではついに新キャラ達が出るようなので、咲-Saki-成分を補充できて嬉しいです。
では失礼します。
>>464 ドSかよwでもこの抱き枕は素っ裸がコンセプトだからどっちしろ出せないな
>>466 SSで生活に支障していないか心配だっただけです。
後通信でも何でも学校やっているならニートでは無いと思うけどね・・・
ニートでも色んな事情が有るだろうし別に気にしなくて良いんじゃないかな
つーか面倒くせぇから、はっきり言ってやれば?どうでもいいチラ裏連投されんのが、うざいって。このスレの反応が証拠だろ。レス返してるの同じ奴だし。
速筆と中身が無いのは別の話。
作者叩くのはタブー中のタブーだが、このままクソスレ化するよりいいだろ?
これで腕がステルスせずに手がステルスしたらどうしよう
仲良く仲良く
>>470 全部読んでる方だからうざいとは思わないけどそろそろ体力切れしてきた
喧嘩は外でやろうね。
結局こういう流れになるから空気読めよって言われるんだが
流れぶった切ってSS投下します
タコスバージョン書いてるときに思い付いた、友達と恋心のみはるんバージョンです
みはるん→池田で2レス程お借りします
「ねぇみはるん!」
「なぁに?華菜ちゃん。」
私の好きな人には好きな人がいる。
分かってる。だけどこの気持ちを消すことが出来ない。
「キャプテンがね…」
「ははは、キャプテンらしいね」
笑顔が好きなんだ。
前向きなところが好きなんだ。
ちょっと図々しいところが好きなんだ。
「ほんっとキャプテン可愛いし!」
華菜ちゃんのことが好きなんだ。
私の好きな人には好きな人がいる。
華菜ちゃんは福路先輩のことが好き。
たぶん麻雀部で気づいてないのは福路先輩本人くらい。
「みはるんみはるん!」
「なぁに?華菜ちゃん。」
「みはるんだったらさ、どんなシチュエーションで告白されたい?」
遂にこの時がきたんだな、って思った。
きっと近い内に華菜ちゃんは福路先輩に想いを伝える。
「わ、私は…」
想像したのは華菜ちゃんに告白される所。
華菜ちゃんに告白して貰えるなら、シチュエーションなんて関係ない。
「好きな人にされるなら…、どこでもいい。かな。」
「んー。」
「し、強いて言えば二人きりがいいな。」
飛び出してしまった願望に困った顔をした華菜ちゃんに、私は取り繕うように言葉を並べた。
「にゃあるほどー。参考になったよ。ありがとね、みはるん。」
「頑張ってね、華菜ちゃん。」
そんな言葉とは裏腹に私は華菜ちゃんが振られるといいな、なんて考えてた。
華菜ちゃんが振られて、それを私が励まして、そして…。
本当に醜くて最低な考え。
「最低だ…私。」
「にゃ?みはるんは最低じゃないし!」
頭を抱えた私の前には笑顔の華菜ちゃんがいた。
「みはるんはね…最高の」
「“友達”だよ!!」
華菜ちゃんの無邪気な笑顔が痛かった。
華菜ちゃん、私ね、そんな人じゃないんだよ。最高じゃないんだよ。
だってさ、華菜ちゃんが振られればいいのにって思っちゃうんだよ?
友達だったら、普通応援するよね。
私、華菜ちゃんの友達にすらなれないよ。
ごめんね、華菜ちゃん。
「ありがとう。」
「あたしとみはるんはいつまでも友達だし!!」
ごめんね、華菜ちゃん。
好きで、ごめん。
こんな醜い私を友達って言ってくれてありがとう。
いつかね、本当に最高の私になるから…。
ごめんね、華菜ちゃんのこと、好きなんだ。
おわり
同じテーマで他の組合せを考えたところまっさきに浮かんだのがみはるんでした
では、失礼しました。
>>482 GJです
しかし、いま自分が書いてるのと、もろに被ってもうた…
みはるんが振られて欲しいと思ったり、自己嫌悪したりするとこまで怖いぐらいに
ここまで被るなんて事あるのか…
やっと規制溶けた〜
>>482 GJ!!
みはるんは、健気だからなんだか失恋が似合う…
でも幸せになる話も見てみたいですね。
新キャラの嵐で百合妄想がとまらねええええ
新キャラ?
原作で一気に他県の代表の名前が乱舞したしね。
名前不明な状態よりはイメージしやすくなったよね
外人もいたし
まだ読んでないからわかんねぇぇぇぇぇぇ
新キャラお披露目で二期が始まるまでの妄想材料増えた
あ、じゃあ龍門渕のフォロー無しなのか……
新キャラで一番キタのは実況と解説なのは俺だけじゃないはず
ふくよアナ可愛い
東東京大会の実況と解説はいいな
当然全国大会もあの二人ですよね?
かつ丼さんw
照×薫に期待
>>482 GJ!!…またしても涙した
逆にあなたの書く甘甘な話も読んでみたくなった
気が向いたらお願いします
ここ壊れてますなおったね。規制はまだ解けない・・・
>>482GJ!
謎だらけのフランス子が気になる
>>491 わかる超わかる
絶対あの二人これを機にプライベートでも会ったりするようになるよな
大雑把かつ強引な実況に引っ張られてるうちに
いつの間にか自然に控えめにだけど笑ってる自分に気付くんだよ
まあ客観的に見れば今回顔見せがほとんどで
関係性が多少でも描写されたのがあの二人だk(ry
やっぱ照×菫さんもいいよなぁ…。
>>499 おいおいそこまで書いといてSSないとかそりゃないぜ
このままじゃおさまりがつかないんだよな
>>482 GJ
今回は告白した後の話はないんですね
まあ相手がキャプテンならそうならざるを得ないか
それにしてもみはるん…
505 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/07(土) 06:12:45 ID:V6PqidOl
くぉんぬぃつぃうわぁ
やっと規制解除された
規制解除キターーーーー(゜∀゜)ーーーーーー!!!
vipに咲画像スレがあるが地雷を除去してから保存しないといけないので
大変だ...
じゃあそのノイズを省いたのをこっちに貼るんだな
読んだ。巫女もアナもプロもいい!
弱気そうなプロの方が攻め
これは間違いない
512 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/08(日) 12:32:15 ID:2f1lsbki
あの二人はよかっ
とりあえず新キャラの百合カプは
白糸台→照・菫
永水女→霞・初美
臨海女→ネリー・ホォ
実況組→こうこアナとすこやプロ
照淡も考えてたけど、菫さんが照を見るあの目は絶対に恋い焦がれてると思うんだ
でも淡ちゃんは咲と同い年だから猫可愛がりしてるって線も…?
永水女子は姫様総受けの可能性も
ヤンマガよんできた。
アナかわいい
おら、全国の百合展開にワクワクしてきたぞ!
他校同士の絡みも見たい
同じ一年の咲淡ネリーとか
おらもワクワクしてきた
うまくやれば百合界のテニプリやキャプ翼のような存在になれるかも。。
>>516 池田ァ!咲はヤンマガじゃないと何度言えば分かるんだぁ!
県大会でも部キャプのような他校の絡みがあったから全国でも他校の絡みはあるかもね
清澄→咲和、部キャプ
鶴賀→かじゅもも
風越→華菜みは(?)
龍門→透一
計5カプで良いのかな?
華菜とみはるんは違う気もするけど、それを除いても4カプだから、全国でもそれくらいいるのか。
wktk♪
とりあえず照と菫の抱き枕カバーはほしい
部キャプはなんか違う。
華菜→キャプ→部長
片思い的な
アニメで全国なら何とか
今のところ部長はワイルドカードみたいな存在な気がする。
いやウィルス爆弾から生き延びそうとかそういう意味じゃなくて。
池田→キャプテン→部長→まこ
だったのが
部長→まこがDVDだと抹消されたと聞いたんだが
へぇ〜そんなんだ
コーチ→池田だけで生きて行けるけど
コーチ→池田→キャプ→部長→まこ
増える増える
更に
小池→コーチ→池田→キャプ→久→まこ
実況組かわいすぎるだろォオオオ――――ッ!!
困ったさんとまじめな子、すごく良いと思います
女子高生も良いけどたまには大人の百合も見てみたいな
カツ丼さん×コーチか
カツ丼×コーラにみえた
まずそ
2日間SS一切なしってことは
やっぱりみんな今週の原作掲載でそれどころじゃなくなってるんだな
いやいや
福与恒子と小鍛治健夜さんですよ
この二人は萌える
年も同じくらいだろうし
>>533 カツ丼「ぷはぁ!!やっぱりカツ丼にはコーラだよぁ!!」
衣「笑止。丼ものにはぺぷしねくすとが定番と決まっている!!」
カツ丼「なんだと!!コーラに決まってるだろう。大体なんで子供がダイエット志向なんだ」
衣「子供じゃない!!ころもだ!!」
カツ丼「はっ!!コーラの良さも分からないなんて子供で十分!!」
衣「なんだとう!ぺぷしなめるなぁああぁ〜撫でるなぁ〜」
カツ丼「ハッハッハ、可愛いやつめ!!」
一「ご飯のときに炭酸を飲むのも子供だよね」
とーか「はじめ、それは言ってはなりませんわ」
こんな感z―――あれ?いつの間にカツころに……
ヤンマガじゃなくてヤンガンだったww 恥ずかしい・・・咲ファンとしておらは失格や!
福与さんマジかぁいいよ。立たん本気出しすぎだろう・・・。
コピペだけど新キャラのレベル
和レベル →石戸霞・神代小蒔・弘世菫
モモレベル→ハオ・渋谷尭深・滝見春
部長レベル→宮永照・大星淡・辻垣内智葉
咲レベル →亦野誠子・雀明華・狩宿巴
衣レベル →ネリー・くろい人・薄墨初美
>>538 他のは分からんが神代と照はもっと強いと思うんだが
>>539 気のせいかも知れないが、その強さなのか?と言う気がしないでもない
ヒント:父
そもそもこのスレに書き込むんだから雀力じゃないだろう。
思うに上から順に
・変態百合MAD制作レベル
・百合ストーカーレベル
・百合ジゴロフラグ王レベル
・百合フラグ鈍感レベル
・年上キラーレベル
じゃない?
>>533 カツ丼×(名古屋)コーチ(ン)=カツリストラ親子丼?=透華×衣?
>>536 ヒッフッハッ
なんとなく神代さんはキャプテン的なポジションかと思ってた
やべぇ! 咲の夢を見た。
とーかになって学校でハーレムを作る夢だった。
前の席にいた桃かじゅはずっといちゃついてた
さぁSSにしるのだ
ああ・・・乳の大きさか・・・
ところで、保管庫の方でタイトルなしを
「」にするか「無題」にするかという話があるんだが…
どう思う?
何も無いのもな
無題で良いと思うが
無駄に賛成
ごめんなさい、無題に賛成で
すげーまるでSSが投下されてない
いつもの人も自重してるし
>>551 賛成
みんな分かりづらいと思ってるんじゃないのかな?「」←これ
俺も無題に賛成
どっちでも良い
自重ってゆうか、もう書く気も投下する気もなくなったんじゃね?あんなことになったせいでな
あんなこと?
どんなことよw
そのうち戻ってくるでしょ
投下するかしないかは作者さんの決めることだ
さあ空気読まずに乳繰りあうわよはじめ!
やめてよ!みんな見てるよ!恥ずかしいよとーか!
どこで何しとるんじゃ己らはw
DVD5巻のともきーかわいかった
あのワイシャツスタイルは反則
「眼鏡は人数合わせ」
この麻雀界の常識を覆したのが龍門渕透華
>>560 透華なら、目立つ為に公開プレイとかやりかねんな。
そして、見られて感じちゃう一。
>>565 とーかが逆にはじめに公開プレイされるんでしょ?
はじめちゃんは独占欲強いから二人きりの時しかやらないよ
また規制だよ、くそったれがー
透華と一を密室に閉じ込めたい
そんなことしなくても勝手に閉じこもっててくれるから問題なし
「二人だけで、遊ぶなー! 衣もいれろー!」
「あー、うっさいなあ。あの二人と同じ遊びならオレがやってやるよ」
「本当か!?」
衣「衣はクリを撫でられると弱いのだ……ほ、ほら!わ!わ!うわぁ!ぷしゅぅ……」
男「10秒かからず昇天かよ!」
智「衣は早漏」
結局どんなことか全く分からんかったな
ID:0kXZvDP+はただのキチガイだったわけか
規制痛いなぁ…
てめえ純さんディスってんの?
あぁダメだ。11時半ぐらいに急に思いついたけど時間的に間に合わなかった!!
まぁ半分小ネタみたいなかじゅモモ。
ぽりぽりと。ぽりぽりと。
部室の扉を開けると、モモと目があった。
ぽりぽりと。それでもやっぱりぽりぽりと。
なぜだか私の体は固まって、見つめ合う形になる。
動いているのはモモの小さな口だけで、
なんだか意味もなくおかしくて、私は思わずふき出した。
「なんで笑うんすかぁ!!」
モモは少しだけムッとした顔をつくる。
唇を突き出して、じとっとした視線を送る様子が可愛らしい。
ゆっくりと隣まで歩み寄ると、人差し指で唇をつつく。
ぷにぷにと瑞々しい弾力が指に柔らかくて、妙に心地よかった。
「怒らないでくれ。リスみたいで可愛らしかったから、ついだな…。」
指先を今度は頬に回すと、やはりぷにぷにと心地がよい。
けれど、モモはますますムッとしてしまったようで、少しだけ後悔する。
「ぷにぷにしていて気持ちいいな。」
つんつんと頬をつついていた指に、モモの細い指が絡んだ。
「それはあれっすか。チョコばかり食べてるからぷにぷにするんだぞってことっすか?」
どうやらモモときたら本格的にへそを曲げてしまったらしく、目も合わせてくれやしない。
怒らせてしまったかなぁ。
「誰もそんなこと言っていないじゃないか。それに私としてはもう少しふかふかでも…。」
「女の子には死活問題なんすよ!!」
「いや、私も分からないでもないさ。けれどとても暖かいから…。」
腕を腰に回すと、モモの体はブレザー越しでもふんわりと柔らかくてぽかぽかした気分になる。
ムッとした表情も可愛らしいけれど、それでも私は笑っている顔の方が好きだな。
アヒルみたいに突き出した唇を、銀色の袋から取り出した菓子でつつくと、モモがパクリと食いつく。
なんだかまるで餌付けでもしているみたいだ。
「もうっ、ごまかさないでくださいっす!!」
また怒った顔をするけれど、甘味が口に広がったのか頬が緩んでいる。
なんだかんだ言ってもモモも女の子。
甘いものが大好きなのだ。
「ん。そういえば珍しいな。」
「なにがっすか?」
「モモは普段は菓子なんてもっていないのにな、と思ってな。」
「今日は特別っすからね。」
…?なにか特別な日だったかな?
「すまない。私にはよく分からんな。」
「今日は11月11日っすよ。ポッキーとプリッツの日っす!!」
あぁ、そういえばそんな俗な記念日があったなぁ。
モモときたら企業の作戦に見事にはまって…。
「この日にポッキーゲームをするとっすね…なんと両想いになれるという伝説がっ!!」
「ほう。それは知らなかった…だがポッキーゲームをする時点でそれはもう特別な関係なんじゃないか?」
「ふふっ。嘘っすよ。そんな伝説は今考えたっす。記念日にかこつけて先輩とポッキーゲームをしようと持ってきただけっす。」
にこりとモモの笑顔が眩しくて、ぼっと頬が熱をもった。
ポッキーゲーム…。口づけだって交わしているというのに、妙に恥ずかしい。
「だから覚悟するっす!!」
気付くとモモに押し倒されている。
モモの柔らかそうな唇からのびるポッキーに目は釘付けになってしまう。
ドキドキとうるさいぐらいに心臓が音をたてる。
迫ってくるモモの顔に、私は思わずギュッと目をとじた。
さくさく。ぽりぽり。
少しずつ音が近づくのが分かる。
カウントダウンはもう終わり。
柔らかくて暖かい感触に、私の心臓はひときわ大きな音をたてるのだった。
Fin.
皆様GJです!!
普通に書いているものが遅々として進まないのである種の息抜き感覚。
日付を間に合わせようとしたので適当な出来ですみません。
間に合わなかったけれど!!
原作では新キャラがたくさんでてきて、色々と新キャラの話題で埋め尽くされてますが、それでもやっぱり加治木先輩が大好きだなぁ。
そういえば保管庫は無題と表記するのが見やすいかなぁと思います。
というかむしろ題つけるの忘れた作品に題つけたいなぁと思うのでした。
>>579 あわわ、まさか今日ポッキーネタが読めるなんて思ってなかったからスゲー嬉しいっす。
相変わらずGJです。
保管庫はwikiだから、各人で編集できるのではなかろうか?
あれ?でも、タイトルに関しては管理人権限もってる人しか出来ないんだっけ?
規制
>>579 GJです
百合とポッキーゲームはやっぱり合いますね
そして次はポッキーなしでチュッチュするんですねわかります
既に付けて投下したタイトルをまた変えるのは混乱を呼ぶからやめた方がいいだろうが
無題だったものに作者がタイトル付けるのは問題ない
作者じゃない奴が勝手にタイトル付けるのは問題あり
無題はタイトルではなくタイトルがないということを表す記号
「だれが男だっつーの!」
「純はイケメンだから仕方ないよ」
「あたくしがスカウトした時は長距離トラックの運転手でしたからもっと男前でしたわ」
「大型免許は21歳から。つまり年齢詐称」
>>579 モモが可愛い。かじゅもかわいい。和む二人だー!
アニキだけ龍門渕に来た経緯が不明だから気になる
「誰もいない……はじめを脱がすなら今」
「いるよ!しっかり衣がいるよとーか!」
「衣は今夜は傍観者であるから、気にせず性愛の交わりを堪能して良いぞ」
今夜は……?
普段は参加してるんですね、わかります
「裸みたいな格好で普段ふらふらしてる癖になにを恥ずかしがるのかしら」
「半裸と全裸は全然違うよとーか!」
「衣は半裸の一も好きだが、全裸の一はもっと好きだー」
つまり、主人とメイドの忍の関係上
誰も近寄ろうとしない衣の部屋で……
ということか
透華×一×衣とか
一親子丼じゃないかw
∧ ∨
(*・∀・)(×一×☆)(゜∀゜*)
一「透華、そろそろクローゼットの服を入れ替える時期じゃない?」
透華「たしかにそうですわね。冬になったら衣替え〜♪ですわね」
衣「こ、衣、変えられちゃうのか?」
一「……え?」
透華「い、いえ、そうではなくて」
衣「衣、捨てられちゃうのか!? う、う、うえぇぇえぇぇん」
純「あ! なに衣泣かせてんだよ」
ともきー「よしよし」
透華「あああ、ご、誤解ですのよ」
って感じのことを思いついた
今から全国編楽しみだ
菫→照←淡や姫様ハーレム
妄想しまくりだよ
>>599 よし、もっと膨らましてSSを書くんだ
とは言わないけどここ1週間で新しく出たのはかじゅモモの半分小ネタだけか
どこのスレも最近はそんなに勢いないのにSSがほとんど来ないとは
いつも投下してる人もみんな新作作るために充電してるのかな
勢いだけで書いた咲和
先に言い訳します!
咲和書くの初めてなんで違和感とかあるかもしれん…
そこいらは温かい目で見てほしいです
5レスほど借ります
603 :
悪夢と現実:2009/11/15(日) 00:13:02 ID:gmj8X9x2
「え…?」
初めて会った時みたいに雨が降っていた。
でもあの日とは逆だった。
傘をさしているのは和ちゃんで、私は傘も持たずに和ちゃんを追い掛けて走ってきた。
「…。」
和ちゃんは視線を合わせようとしないで地面を見てた。
聞き間違えだと、思いたかった。
「…咲さん。私は…。」
雨が私を容赦なく打ち付けていた。
でも、体よりも心が冷たかった。
「そんな!?嘘だよね…?」
雨に紛れて涙が頬を伝った。
わかってる。
だって和ちゃんは冗談を言うような人じゃないから。
和ちゃんは首を横に振った。
もしかしたら、和ちゃんも泣いていたのかもしれない。だけど雨でわからなかった。表情も和ちゃんの心も。
力が入らなくなって私は地べたに崩れ落ちた。
服も顔も頭も心もぐちゃぐちゃだった。
和ちゃんは私に近付いてきて、自分がさしている傘を私に差し出した。
私は和ちゃんを見上げた。
和ちゃんは微笑んでいた。だけど泣いていた。
今までに見たこともないくらいの切ない表情だった。
和ちゃんは私が受け取らないでいると、困ったような顔をして、肩にかけるように置いた。
そして和ちゃんはしゃがみ込んだ。
やっと和ちゃんと目が合った。
和ちゃんはやっぱり泣いていた。
またあの切なげな笑顔をした。
「のど…」
名前を呼ぼうと開きかけた口を和ちゃんの唇が覆っていた。
長い長いキスだった…。
唇を離して見つめ合った。
このまま時が止まればいいと思った。
604 :
悪夢と現実:2009/11/15(日) 00:16:39 ID:gmj8X9x2
「…咲さん、ごめんなさい。」
それは和ちゃんによって終わりを告げた。
「さようなら…。」
和ちゃんは立ち上がり背を向けた。
「和ちゃん…!やだよ!!一緒にいたいよ!」
駄々をこねる子供みたいに叫んだ。泣きながら何度も何度も名前を呼んだ。
和ちゃんは振り向かなかった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
嫌な夢を見た。
朝起きるとパジャマは汗で体に張り付いていて、涙もこぼれてた。
「夢だよね…。」
自分自身に問い掛けた。
最近の和ちゃんの様子が変だからかもしれない。
それが気になっていたから、こんな夢をみたんだ。
そう言い聞かせた時、1つの疑問が頭をよぎった。
最近の和ちゃんの様子がおかしいのは、なんで…?
寒気がした。
あんな夢を見たせいだ。
だけど、あの夢が正夢になる可能性だってなくはない。
和ちゃんは最近、部活を休むことが多かった。
何かこそこそと部長と話してることもあった。
その時はほとんど気にもとめなかった行動の1つ1つが頭に引っ掛かって仕方なかった。
気付けば授業は終わっていて、放課後になっていた。
空を見ると今にも雨が降りそうで、私を余計不安にさせた。
◇◆◇◆◇◆◇◆
605 :
悪夢と現実:2009/11/15(日) 00:17:53 ID:gmj8X9x2
「こんにちはー。」
部室に行くと和ちゃん以外の皆が揃っていた。
まだ放課後になってからそんなに時間が経っていない。だから、いつもなら気にならない。
だけど、今日は、不安で不安で仕方なかった。
「あ、あの、和ちゃんはまだ来てないんですか?」
部長は首を傾げた。染谷先輩は眼鏡を持ち上げて、京ちゃんはネット麻雀をやり続け、優希ちゃんはタコスを頬張った。
誰も何も答えないことが私を不安にさせた。
「まだ来てないみたいね。」
少し間を開けてから部長は答えた。
いつもは賑やかなのに、今はすごい静かだった。
「あ…、降ってきたじょ。」
優希ちゃんが外を見て呟いた。
「今日傘持ってきたかしら?」
「帰りには止むじゃろ。」
雨が降り始めた。
夢が今と重なって、怖くなった。
「あの…。みんな私に隠し事とか、ないですよね?」
皆が皆、顔を見合わせた。
「なんもないじょ。」
代表して答えた優希ちゃんの言葉は、微妙に震えていた。きっと普段の私なら気付かないくらい微妙に。
それが私の不安を加速させた。
何か言おうと口を開きかけた時ドアが開いた。
「こんにちは。」
和ちゃんだった。
少しほっとして和ちゃんに挨拶を返そうと振り向くと、和ちゃんはドアの傍から動かずにいた。
「あの、今日の部活は休ませて頂いてもよろしいでしょうか?」
部長が答える前に私は聞いていた。
606 :
悪夢と現実:2009/11/15(日) 00:18:44 ID:gmj8X9x2
「な、なんで?」
和ちゃんは私から目をそらしながら答えた。
「ちょっと用事があるだけです。」
和ちゃんが答え終わると同時に部長が「いいわよ。」と言って、和ちゃんは「ありがとうございます。」と頭を下げて部室を出て行った。
もう不安しかなかった。
「部長!私も今日の部活休みますっ!!」
部長が答える前に私は部室を飛び出した。
◆◇◆◇◆◇◆◇
雨が降っていた。
すぐに追い掛けたのに和ちゃんの姿は見えなくて。
無我夢中で走ってた。
「和ちゃん!!」
やっと彼女の姿が見えた時、考える前に名前を呼んでた。
和ちゃんが振り向く。
「咲さん?」
振り向いた和ちゃんの表情は驚きだけだった。
「どうしたんですか?」
不思議そうに首を傾げた和ちゃんに、私は感情が爆発していた。
「和ちゃん、私やだよ…!和ちゃんと離ればなれになるなんて、考えられないよ!ずってずっと和ちゃんと一緒にいたいよ!おねがい…さよならなんて言わないで。」
いつの間にか涙が溢れてた。
立っていられなくて地面に崩れ落ちた。
和ちゃんが近付いてきたのがわかった。
顔を見るのが怖かった。
あの表情をしていたらどうしよう…。
頭には不安しかなかった。
607 :
悪夢と現実:2009/11/15(日) 00:19:46 ID:gmj8X9x2
「え…?」
温かい。
最初に思ったのはそれで、そのあと不思議が頭に浮かんだ。
和ちゃんが私を包み込むように抱きしめてくれていた。
「咲さん…。私はずっといますよ。」
吐息とともに耳に届いた和ちゃんの言葉で、また涙が込み上げていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「何があったんですか?」
私が落ち着いてきた頃、和ちゃんが私に尋ねた。
私は夢で見たことをありのままに話した。
「そんな夢を…。」
「でも最近の和ちゃんの様子おかしかったし、皆もちょっと変だったし…。」
そうだよ。
まだ不安は完全に解消されたわけじゃない。
「私のせいで…咲さんをそんなに不安にさせてしまったんですね。」
和ちゃんはそう呟いてから、体を離して私を見つめた。
和ちゃんは最近染谷先輩の所でバイトをしているのだと言った。
皆の様子がおかしかったのも私に内緒にするためだったらしい。
お金持ちのはずなのになんでバイトをしていたかと言うと…。
「自分で稼いだお金で咲さんにプレゼントをしたかったんです。」
そう言った和ちゃんは頬を赤らめた。
私も顔が熱くなっていた。
「和ちゃん…。」
やっぱり私は和ちゃんが好き。
顔をあげた和ちゃんに私からキスをした。
「和ちゃん、大好き。」
「私も咲さんが大好きです。だから…」
そこで和ちゃんは言葉を切って、私にキスした。
「ずっと一緒にいますよ。」
おしまい
規制で携帯からです
すいません
では、失礼します
>>608 やけに久しぶりに感じる咲和だったぜGJ!
さて、最近やけに静かなスレに、需要もなく供給ですらない小ネタを一つ置いていきますね
部まこ(?)です
ここは、麻雀部の部室。
部室には部長である竹井久と、二年生の染谷まこの二人しかいない。
二人は何気ない談笑に盛り上がっていたのだが、唐突に久は立ち上がり、まこを見つめて語りかける。
「まこにも、まだ言ってなかったわね」
「?」
「私の、もう一つの夢」
「ほほう…興味あるのう」
「気になる?」
「振ったのはあんたじゃけぇ」
「別に大したことじゃないかもよ」
「勿体振らんと早う言わんかい」
「ふふ、そうね。 私の、もう一つの夢。 それはね、」
「 麻 雀 部 で ハ ー レ ム を 作 る こ と よ ! 」
「――…」
まこはぽかんと口を開けて、明らかに呆けている。
少しでも何かに期待した自分が馬鹿だったと大後悔。
しかし久は大真面目、心の底からの叫びだった。
一通り呆けた後、まこはぷるぷると震え出し、勢い良く叫び返す。
「ああっあっあんたは何を言っとるんじゃあぁぁぁっ!!!」
もちろん突っ込みの姿勢は忘れない。
まこの手の平は見事に久の脳天に直撃し、"がふっ"と意味不明な悲鳴を上げて久は地に伏した。
しかし彼女はめげない!
手に膝をついて、よろめきながら立ち上がる。
「私の夢はちゃんと叶うわ!」
拳を握り、声高らかにそう叫ぶ。
「う゛っ…?!」
正体不明のその迫力に圧され、まこは怯む。
「だって考えてもみなさい? うちの部には巨乳も貧乳も幼女も眼鏡っ娘もみぃぃんないるのよっ? しかもみんな可愛いのっ! そのうえ年下っ! はぁぁぁぁっ! 興奮せずにはいられないわ〜!」
「なななっ…!」
真っ向から可愛いと言われ、"対処に困るんじゃ、アホ…"なんて呟きつつ真っ赤になってまこは俯く。
「けど、一つ問題が生じるのよ」
「な、なんじゃい…」
戦きつつも、律儀にまこは尋ねる。
「まだ私は、あの娘たちに一度もアプローチ出来てないのよねー」
「…はぁ?」
「日々脳内でシュミレートはしてるんだけどね、意外とデレてくれないわ」
「…」
もはや、呆れて何も言えないといった風にまこは溜め息をつく。
(なんつーくだらないこと考えとるんじゃ、この部長は…)
「一番好感度が上げづらいのは、和ね。 あの娘、なかなかガードが硬いのよ」
(好感度…?)
優希は意外とわかりやすいと思うんだけどね。 甘えさせてあげたら少しは照れてくれるかしら?」
(優希は年上キラー…あんたは…年下キラーかのう…)
「咲は根っからのお姉ちゃんっ子だから、優しく包んであげれば良いと思うんだけど」
「罪な女じゃのう…あんたは」
「そんなことないわ。 私の愛は全て本気よ」
「ほーかい」
もう何も言うまい。
そう心に決めたまこだったのだが。
「最後は…そうねぇ、4人の中で、一番わかりやすいかも」
「ほぇ?」
思わず情けない声を上げて、まこは首を傾げる。
「あなたはメイド服を着せれば簡単にデレるわよ」
「な、な、な、なんじゃとっ!? わしはそないな安い女じゃないわいっ!」
あたふたとフリフリの付いた服を揺らせて腕を振る。
「そうかしら? じゃあ、何でバイトでもないのにメイド服なの?」
「はっ?!」
そこでようやく、まこは思い出す。
今は、部室で二人きりということと。
竹井久が目の前にいて、自分はメイド服だということを。
「あ、あんたが…着てほしいって言うたんじゃろが…」
「別に断ることも出来たでしょ?」
「そ、それは…」
「ネコミミも良く似合ってるわ」
「うぅ…」
「それともなぁに? メイド服が好きなのかしら」
「ち、ちがっ…あ、あんたが言うたからこんな恥ずかしい格好…」
「でも着てくれたでしょ? これって、やっぱり愛じゃない?」
「…もっ、もう勝手にしんしゃいっ!」
「じゃあそうするわねっ」
「ちょ、ぶちょっ、あぁっ…まっ…」
「ふふっ…ふふふっ…」
「思い出すのが遅すぎたあなたがいけないのよ。
もうまこは完全に私のものよぉ!!」
そんな久の叫びは学校中に響き渡り、もうお嫁にいけないと嘆く眼鏡少女の姿が、そこにはあった。
めでたしめでたし
以上
何というか、実にしょーもないものですいませんと謝りたいです
今書いてるやつがどうにも進まず、息抜き程度に書いたんで、ひどいのは大目に見てほしいです
しかし後悔だけはしていない!
では!
きっつい規制の中乙
和んだよー
>>608 GJ!
可愛いな
咲と一緒に不安になったのは内緒だw
>>612 GJ!
部長いいぞもっとやれw
今書いてるSSが書きあがるのを楽しみにしてます
どちらもGJ!
お二方GJ!!
>>608 GJ
何事もなくて良かった良かった
俺もちょっと不安になったわ
>>612 こっちもGJ
部長ぶっ飛びすぎだ
けどおもしろかった
>>608 GJ!
夢と現実のギャップって良いね!
>>612 部まこ久々!
和んだwww
GJ!!
というより私が思うに、それは萌えではなくてただの行き場のない性欲の発散。
百合萌えっていうのは関係性に萌えるものだから、「××可愛いからおれがヤりたい」というようなものとは根本的に方向性が異なる。
エロ漫画も、主体を消去して描くタイプと(その場合は多分読者が主体となる)そうでないかで大きく分けられると思う。
はい!誤爆です!申し訳ないでおじゃる。勘弁してたもれ
「ともき可愛いからおれがヤりたい」?
ともきーは女の子も食えるけど基本的にはヘテロな印象がある
その幻想を純がぶち壊したと
ともきーは百合ヲタだろ
とーはじで毎日エロ妄想するともきー
同人誌の一つくらい書いてるかもしれない。
いや、もしかしたらこのスレにSSを投下しているかもしれない
それは実話ですよ……ね
風越高校の部室にて、キャプテンが一人でいる所に池田が駆け込んできた
ガラッ
「キャプテ〜ン、ここに居たんだし」 ピシャ
「あら? 華菜ったら、何かあったの?」
「きゃ、キャプテンは、犬耳つけたら物凄く似合いそうです」
「まぁ…… ありがとう、華菜」
「私、キャプテンが犬耳つけた所を見てみたいです」
「 ……きゃう〜ん♪ …どう?」(手で犬耳のマネ)
「うぁあ、きゃぷてん可愛いし」 (←声が一部裏返ってる)
「うふふ、次は華菜の番よ」
「はいっ!」
「それでは雀になってもらいましょうか」
「へっ? ……私、猫じゃないんですか?」
「私はしたのに……華菜のいじわるぅ」 グスン
「ああっ… キャプテン、泣かないで」
「さあ華菜、勇気を出して」
「にゃ………ちゅ、チュンチュン」(手で鳥の羽ばたくマネ)
「 50点かしら 」
「ああっ、ゴメンなさいぃぃ」
「心を込めてやればいいのよ、ね」(華菜の頭を両手に抱いて)
「あ〜〜、キャプテェ〜ン。 にゃ〜」(頭をキャプテンの胸にグリグリ)
「あらあら、困ったわね。 ……華菜」
「キャプテェ〜ン。 にゃんですかぁ?」
「じゃあ私が。 …………華〜菜♪」 チュッチュッ
「吉留先輩……あれは雀のマネなんですよね、ねっ?」
「文堂さん、す、雀は難しいのよ。 あっ深堀さん、そんなに覗いちゃだめぇ」
「はじめの胸のところについてる、このくりくりしたものはなにかしら」
「乳首に決まってるよとーか!初めて見るみたいに触って確かめなくていいから!」
はじめのおしっこで淹れた紅茶は格別ですわ。
そういうネタは天江の子のスレだけに願いたい
最近寂しいな
いいことだが保管庫のSSの数が多くて読み切れん
何かお勧めあったら教えてくれ
「ヤンガンが咲モモだと……? 馬鹿な!」
「そんなオカルト打ちカップルありえません!」
明日発売か。早いな
>>633 好きなカップリングは?
やばい、明日どんな気持ちで過ごせば良いんだ
>>638 もう少し傾向絞らんと、なんとも言えんよ、それじゃ…
>>638 かじゅももお勧め
あと照菫ってなかなかないね
朝からSS投下します
照・衣・和 → 咲
3人とも壊れているので注意
外伝キャラも登場します
a day
宮永咲、彼女にはなぜか人を引き寄せるものがあった。
普段は気弱でドジで、守ってやりたくなる一面があるのに、麻雀となると圧倒的強さ。
そのギャップもまた魅力の一つだ。これはそんな彼女に魅せられた者たちの醜い物語だ。
ここはとある喫茶店。3人の少女たちによる熾烈な戦いが繰り広げられていた。
「まったく仕方ない方たちですね。咲さんは私のものだと何度言えばわかるのでしょうか」
強い口調でこう言い、他2人を睨みつけるのは咲のチームメイト、原村和。
「ハハッ!ののかは相変わらず面白いな!片腹大激痛!咲は衣のものだというのに」
笑いながら話し、少し余裕を見せているのは咲のライバル、天江衣。
「・・・好き勝手言っているなお前ら。今日は腹を割って話す必要がありそうだ」
静かに怒りに燃えているのは咲の実の姉、宮永照。以上3人による戦いは始まったばかりだ。
この3人の誰が言い出したかは知る由もないが、今日こそ決着をつける、ということになり、
集まることになった。咲は3人全員と友達以上恋人未満の状態であり、
みんなと仲良くしたい咲としては別によかったのだが、この3人はそうはいかなかった。
「咲さんは優しいですからね、内心嫌だ、と思っていても付き合ってくれているんですよ、
あなた方と。その気持ちがまだわからないのですか、こどもさん、お義姉さん」
「その言葉、そっくり返してやるぞののか。あと衣は子供じゃないからな」
「・・・ののかではなくのどか、です。ま、お子様には難しすぎる話でしたか?」
火花を散らす和と衣。それを見た照が言った。
「咲の周りにこんな奴らがいると思うと本当に不安だな。悪い影響しか受けない。
これは早く東京に連れて行って一緒に暮らすべきか・・・」
小さく呟いただけだったが、一瞬にして集中砲火を浴びた。
「あなたと東京に!?それこそありえません!力ずくでも止めます!咲さんのために!」
「咲は衣と透華の屋敷で暮らすことが決まっているのだ、照、お前の好きにはさせんぞ!」
また激しい言い争い、罵り合いとなっていった。他の客も見て見ぬフリをしていたので、
全く収まりがつかなくなっていた。
「やはり咲と仲良くするためには同等の麻雀力がなければ駄目だな。
というわけでののか、お前は脱落だ。そして照はもう卒業だろう?
衣はその点、咲と互角の力を持ち、秋の大会と来年の夏の大会、二回もまた戦える。
まるでテンポイントとトウショウボーイのような美しい好敵手対決をこれから・・・」
「・・・その例えを出したのは残念だったな天江。トウショウボーイが去ったあと
テンポイントは悲劇の死を遂げたことを忘れてはいまい。咲をそんな目に遭わすのか?」
「べ、別に衣はそのような訳で言ったのでは・・・う、うぅ」
「ふふ、涙目ですね。もうお家に帰ったほうがいいのではないですか?こどもさん」
少しでもまずいことを言おうものならすぐこれ。一瞬の油断が命取りだ。
「咲と私は小さいとき、ある約束をしたんだ。将来は2人で、小さな家に暮らすんだ。
そして大好きな麻雀に関わりながら2人で静かに暮らすんだ・・・」
「・・・おかしいですね、お義姉さん。確かあなたは妹はいないと言っていたような・・・」
「確かに私には妹はいない。嫁ならいるがな。・・ところでさっきから言おうと思っていたが、
そのお義姉さんという呼び方はなんだ?非常に不愉快なんだが」
「私が咲さんと結婚するのですから当然だと思うのですが。あなたの妹でしょう。
敬意を払ってそう呼ばせてもらっているのです。悪いことではないと思うのですが。
それにあなたには弘世さんとか色々いるでしょうに」
「・・・その口に麻雀牌詰めて喋れないようにしてやってもいいんだぞ・・・。
お前だってそのバカでかい胸があればいくらでも恋人なんか寄って来るだろうが」
声のトーンは下がっても、戦いはさらに熱さを増していた。
そのとき、その戦いに水を差すかのように、のんきな声が聞こえてきた。
「あらあら〜・・・和に天江さんに照姉さんじゃないの。これは奇遇ね・・・」
声の主は竹井久。横には福路美穂子がいた。久も美穂子も全国大会に出場していたので、
照のことをよく知っていた。
「・・・久さん・・・。モメてるようですし、あまり関わらないほうが・・・」
「何言ってるのよ美穂子。だから面白そうなんじゃないの。これは見逃せないわよ」
3人に聞こえないように小声で話していたが、久は3人にいきなり問いかけた。
「そういえば昨日咲が学校で電話しているのを聞いたのよ。誰かとこの辺で待ち合わせの
約束をしていたわ。時間的には・・・確かもうそろそろかしらね」
学校を通しての電話だったので、久はそのことを知っていた。それを聞いた3人は・・・
「わ、私以外の誰かとデート!?そんなオカルト、ありえません!S・O・A!」
「・・・お、おちおちつけつけつけののか。ま、まだデートと決まったわけでは・・・」
「お前こそ落ち着け天江。しかしお前でもないということは・・・4人目か!」
そして3人の思いは一致した。もうすぐ現れるであろう、その4人目を倒す。
これ以上ライバルを増やすわけにはいかない。ここは一時休戦して協力だ。
久の話では11時にこの辺で約束をしていたらしい。3人は店の中から外をじっと見ていた。
すると、店の前で歩みを止め、時計を見る一人の人物が現れた。
そしてその人物は、皆がよく知る人物であった。
「あ、あれは加治木ゆみ!まさかあいつが咲の相手・・・」
加治木ゆみ。咲とも当然知り合いだ。咲の約束相手である可能性もあったが・・・。
「いや、その確率は低いでしょう。確か加治木さんは後輩の方とかなり仲が良かったはず。
それで浮気をするなんてことはまずありえないでしょう」
和はそのように言った。しかし、そのあと予想外の事態が起こった。
それから間もなくして、咲が現れた。3人は相変わらずだった。
「・・・咲さん・・・やはり私服も最高ですね・・・」
「・・・お、透華の屋敷に着てきた服と同じだな。衣としてはあれが一番お気に入り・・・」
「相変わらず咲はかわいいなあ・・・。あ〜・・・抱きしめたい・・・」
だが、3人が自分の世界に入っていると、咲は近くにいたゆみとあいさつしてそのまま
一緒にどこかへと歩いていってしまった。どんどん姿が小さくなっていく。
「まさか加治木さんが宮永さんの相手だったとは・・・。これはびっくりですね。
でも私と久さんもこうして一緒にいるわけですし・・・」
「そうよ。それにデートじゃないかもしれないわよ・・・」
久と美穂子はそう言ったが、気がつくと3人の姿はもう無かった。
一瞬の出来事だった。後を追ったと考えるのが妥当だろう。
「こうしちゃいられないわ、私たちも後を追うわよ、美穂子!」
「・・・何で私たちも一緒に行くんですか・・・・・・」
「咲はうちのかわいい部員だからね、あ、和もか。しっかり監督しないと」
場面は変わり、咲を追った3人。咲たちを少し見失っていたが、少しするとすぐに
ゆみが一人でいるのを見かけた。なぜか咲がいないが、これはチャンス。
早速3人で尋問することにした。3人でゆみの周りを囲んで逃げられないようにした。
当然ゆみは何が起こったかわからず、驚きを隠せなかった。
「い、いきなり何だお前らは!?・・・って、原村に天江に宮永照!?」
「加治木さん・・・。いつから咲さんとこの関係を?一体どこまで進んだのですか?」
「?・・・原村、お前の言っていることがよくわからないのだが」
「今さらそんな白々しい態度をしても無駄だぞ加治木。衣たちに真実を話すのだ。
今日は何回目のデートなのだ!?今なら許してやっても・・・」
3対1での戦いが始まった。この3人、手を組めばとても強力だ。
照に至ってはゆみの胸ぐらを掴んでいた。その迫力は凄まじかった。
しかし、この戦いはこのあとすぐに終戦となった。
「・・・お前ら、勘違いしているようだから言っておくがな、宮永とは今、偶然会ったのだ。
待ち合わせの約束をしているけど迷子になったから助けてほしい、そう言われたんだよ。
知り合いがそう言うのに助けない奴はあまりいないだろ?それだけの話だよ」
「・・・え、そうなの?」
「だからもう開放してくれ・・・。私だってモモとデートの約束をしているんだ。
あ、もう時間じゃないか!まずいな・・・。宮永なら向こうにいるから、それじゃ。
それにしても人助けしてこんな目に遭うなんて、まったくどんな災難だ・・・」
それだけ言って、ゆみは元の場所に走り去ってしまった。
3人は少しの間あっけにとられていたが、ゆみへの罪悪感など感じる間もなく、
すぐに咲がいる、と言われた方向に向かった。
「ごめんごめん、さっき言い忘れたんだけど咲の電話の相手は加治木さんじゃないのよ・・・」
実は最初から知っていた久。白々しくも3人に近づいたが・・・。
「部長!邪魔です!どっか行っていてください!」
「そのことはもういい、静かにしろ凡人が!今大事な場面なのだ」
「さっさとあっちへ行っていろ、この塵芥!クズッ!」
「・・・はい。すみませんでした」
3人の視線の先には、咲と黒髪の少女がなにやら話していた。
黒髪の少女は、咲と同い年くらいだろうか。髪型はおかっぱで、誰も彼女を知らなかった。
「実はあの人は小林さんっていってね、現役の女子高生でいて漫画家なのよ。
今回、雀士を取材したいって連絡があったのよ。麻雀漫画を描いているらしいからね。
ぜひ宮永咲さんに、というお願いだったから、咲に行ってもらったのよ」
このことも全部わかっていた久。3人に睨まれたが、けらけら笑っていた。
そして咲と小林は、近くのレストランに入っていった。
デートでなくてほっとした3人。しかし3人は咲たちに気づかれないように
同じレストランに入った。咲の取材だ。咲が何を言うか気になるのは必然だ。
「きっと咲さんは言うでしょうね、志を共にした仲間、いえ、愛を誓い合った原村和が
いるから、私は勝ち続けられるってね。おふたりのことなど一度も口にしないと思いますよ」
「・・・あ〜?正直原村さんは苦手ですって暴露するに決まってるだろ、バカが」
「そうだぞののか。・・・照も、お姉ちゃんなんていないって咲が言っても落胆するでない。
咲にとってののかと照はあのドブ猫池田以下の存在であることは明白だからな!」
そしてテーブルの下でお互いの足を蹴りあう始末。それを見て笑みを浮かべる久。
「・・・久さん、部員の監督とか言ってましたけど、楽しんでいるだけでしょ」
「さあ・・・。何のことやらわからないわ〜・・・」
そして小林による咲の取材が始まり10分位した時、皆が気になる質問が出た。
「宮永さんにこれはどうしても聞きたいところだけど・・・、今好きな人っている?
ほら、漫画に恋愛はつきものだからさ、聞いておきたいんだ。あ、嫌だったら別に・・・」
「・・・はい、います」
「ほう。なるほど。その人物の名前・・・出来れば聞きたいなあ」
場の緊張感が増してきた。3人とも、自分の名前を言うだろう、そう思っていた。
ただ、不安があったのも事実だ。本当に自分を好きでいてくれているか。
そして今、ついに1人だけが生き残る。完全決着の瞬間が迫っていた。
3人に加え、久と美穂子もその答えに全力で耳を傾けていた。
「私の好きな人は・・・『にゃーーーーーーーーーー!!!!!!!』・・・です」
???・・・咲が肝心の名前を言った瞬間、猫の鳴き声と被って聞こえなかった。
声のするほうを見ると、池田華菜がいた。凄く興奮していた。
「か、華菜・・・。どうしてこんなところに・・・」
「ほ、本物の小林先生だし!私、先生の漫画の大ファンなんです!
握手してほしいし、いや、先にサインしてほしいし!」
その後、咲の取材はすっかり華菜に乗っ取られた。
「今連載中の漫画では池山華奈が一番のお気に入りだし!池山は私とそっくりだから
感情移入できるし!今から池山の逆転優勝、是非お願いしたいし!」
「・・・いや・・・実は私も流局を30回以上させて、リー棒もたくさん溜めて、
最後は役満直撃で逆転、って書こうとしたんだけど、担当に止められちゃってさ・・・。
結局主人公を勝たせる王道路線に落ち着きそうだよ。ごめんね。
私も池山は書いてて楽しいんだけどなあ・・・」
結局咲が自分の秘密を語ることはなく、そのままみんなで雑談して取材終了の時間となった。
「今日は本当に楽しかったし!小林先生、ありがとうございます!これからも応援してます!
お体に気をつけて、こち亀より長く連載してほしいし!」
「・・・こち亀よりっていうのは無理かな・・・。でも、私も楽しかったよ。
同年代の子と話せる時間があまりなかったからね。・・・そうだ、きみたち時間ある?
今からみんなで麻雀でもどう?咲さんも、華菜ちゃんも、是非一緒に打ちたいな」
「小林先生と打てるなんて光栄です。私も池田さんも、喜んで行かせてもらいます!」
その様子を見ていた久と美穂子。美穂子には不安があった。
「早く逃げて華菜・・・。3人の魔物に屠られる前に・・・」
咲の取材を図々しくも邪魔した華菜が3人に襲われるのではないかと懸念していた。
しかし、そんな心配は無用だった。
「ふふ・・・。私には聞こえていましたよ。宮永さんが私の名前を言うのを」
「・・・ののかは頭だけでなく耳も悪いようだな。衣の名が聞こえなかったのか」
「本当にお前らは呆けているな。一生やってろ。その間に私は咲とヤッてるから・・・」
「・・・・・・照さん、あんまりふざけたことを言うなら、殺ってもいいんですよ・・・」
「ああ!?やれるもんならやってみろコラ!」
「・・・もしもしハギヨシか!?今すぐ龍門渕家の黒服共を言った場所に派遣しろ!
2人ほど地下帝国に送り込んでほしい愚者が・・・」
そしてまた言い争いとなっていた。結局今日のところも決着はつかなかった
そしてその3人を放置して一同は店を出た。店から破壊音がしたが聞こえないフリをした。
ふと、久と華菜が小林に同じタイミングで質問をしたのだった。
「小林さん、あのときの咲の答え、聞こえてたんでしょう?私たちは聞こえなかったのよ。
こっそり教えてくれない?」
「小林先生、池山は福地キャプテンと結ばれるからいいとして、肝心の主人公は一体誰と
カップルになるんですか?全く予想がつかないし」
その質問に、小林は不敵な笑みを浮かべながら答えた。
「・・・今の二つの質問、答えは同じなんだけど・・・。ま、ここはノーコメントとしよう。
秘密は秘密のまま、期待は期待のままのほうが明らかになった時、面白いからね。
それに、今そのことを言ったら・・・。全国の読者たちに怒られる」
咲の恋人の座に誰が座るかは咲本人すらわからず、ただ彼女だけが知るのであった。
終わりです。
咲ちゃんは誰と結局くっつくんでしょうか。
これからも小林先生に期待しましょう。
やね
乙!
透華と一の愛の巣に咲様突入を想像したら何故か悶えた
照様に胸倉掴まれて睨みつけられて罵られて踏みつけられたい(*´Д`)ハァハァ
咲と衣はかなり運命的な組み合わせで気に入っている
>>649 GJ!!!
非常ににやにやさせてもらった
もういっそ照と和と衣と咲で卓を囲めばいい
654 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/19(木) 22:03:20 ID:k8bdBiI+
原作ではむっきーとナンポさんは絡むのだろうか
絡まないだろうなぁ…
>>649 GJ!
そういえば南浦さんとむっきーSSの人、すっかり投下なくなってしまったな・・・
もう来てくれないのかな
俺、南浦×むっきー大好きなのにw
>>657 あれはひと段落してるからまだ良いけど
咲照菫なんてすごいところで止まってるぞ
>>657 同志発見。好きというか、SSを読んで好きになった
攻めなむっきーが良い
あ、催促してるわけではないのであしからず…
>>658 あれもなんぽっぽの人だったのかw
>>659 おお仲間かw
なんぽっぽは出番すんごい少ないのにあれだけ書けるのはすごいと思った
あーなんぽっぽかわいい
今週号に1コマだけ載ってるという噂があるから、これからも出てくれることに期待!!!
すげー自演臭がすんだけど
そんなにID簡単に変えられるものなのか
ん?俺のことかな
自演じゃないけど、なんかすまん
>>649 GJ
照さんまだ妹じゃないって言ってるのか
咲が泣いちゃうよ
×妹
○嫁
今週の原作は?載ってるよな?
コー池だぜぃ
なぜかラーメンをすすっている池田の姿がまざまざと
まさかコーチツンデレがマジネタ化するとは、さすが立たん
そしてもはや突っ込む気も失せる相変わらずなももかじゅ
立たんが本気で合宿描いたらどうなるんだ…
カツコー…ありだな。
東横さんは何やってんすか
ワハハの名前って「里見」だったっけ?
智美の謎
カツ丼さんとコーチは県選抜メンバーの選考?
つーか割と可愛らしい服装だなコーチ
もっと百合スレらしく妄想しようぜ、みんな
小鍛治プロはぁはぁ
ふくよあなはぁはぁ
健夜たん×恒子ちゃんに期待大!!!
恒子ちゃん×健夜たんかもしれないけど
コー池+カツ衣ハァハァ
単行本後追いだけど
白糸台の眉毛大将はキャラ出ましたか
大星淡っすか?顔見せ程度ですが、出ましたねぇ
このスレレスはあるけどなんか妙に寂れた感じがするな
>>680 出たし名前も出たけどやっぱりしゃべらない
つーか照も菫もまだしゃべってない
神代以外の永水面子が先にしゃべった
>>680だけど、あの眉毛大将、名前も出てるのか…
wikipediaとか調べてもまだ載ってなかったから気になってたんだ ありがとう
外見だけならどストライクなんだわ
誰かと絡むとこ見たい
>>684 載せようとした人がいたせいで今編集保護されてる
それはそうと淡良いよな
個人的には今のところ新キャラの中でベスト3は堅いよ
淡と絡むならお相手は誰になるんだろな
同校なら照あたり?
淡たんの照に対する態度に期待
淡→照←菫とかで妄想してる
照菫or照咲が鉄板だと思っているけど、俺も淡たん好きだから淡照も捨てがたい
>>686 照だろうな
白糸台は照と淡がツートップだろうし
菫はモンブチのはじめポジになってもおかしくはないけど
淡→照→咲
淡→照←菫
どれも素敵・・・
淡、菫→照→←咲
やっぱこれだな
とりあえず、照モテモテフラグだなw
ああ照かわいいいよ
淡→照←菫
↑
咲
嗚呼、なんてモテモテな照さん
さらにそこに誠子さんと尭深さんも絡んできたら…
みんなの照
みんなのハーレム幻想を打ち破ってやろうぜ立たん
臨海女子にいたってはどうなるのか全く見当つかんな
フランス育ち?の華僑っぽい雀とハオの根っこは同じカプとか?
つかネリーは誰と絡むかな
>>697 まさかの辻垣内×ダヴァンとか
つーか俺の妄想力じゃこれ以外は想像できないな
やっぱり情報が少なすぎる
一年大将同士咲と淡の絡みも期待している
辻垣内×ダヴァンさんは誰かの得になるのだろうか・・・
>>689 それって最終的には菫淡になるという事ですか?
菫さんには照しかいないと思ってる俺がいる
照も菫も淡もみんな好きなんだけど、菫淡だと・・・なんかピンとこないんだよな・・・
ってゆーか、白糸台は全員一匹オオカミタイプでチームの仲も悪くて百合のかけらなんて一つもないってオチだったらガチで泣く・・・
もしそうなってしまったら、後はもう照咲に託すしか道がない・・・
まあ、俺の話だけどさ・・・
百合設定なんてこっちの脳内で考えちまえばいいのさァ!
それでも俺は・・・公式に認められてこそ至高な考え。
立たん、はやく公式でプッシュしてくれえ
>>700 俺も結構期待してる
>>701 エロとかレズとかはマジで誰得な気がするけど友情なら結構ありだと思う
>>702 メインの2人以外で百合っぽいのははじめだけだからはじめポジ
誰が誰とくっつくかは関係ない
>>704 この作品に限ってメンバー全員が一匹オオカミタイプはないと思うけど
一匹オオカミタイプになるとすれば照だろうな
まあ淡→照←菫以外は全員久ぐらい他に距離置くのは変じゃないと思うけど
しばらくはモモかじゅや咲和なんかの既存カプを更にプッシュだろ
まあまた最初の合宿みたいにキンクリする可能性も無くも無いが
>>708 照の件とかキーホルダーと名前呼びあたりやったらすっ飛ばすかもね
個人戦で衣が出て無かった件の説明とかは入るかな
全国大会団体戦そのものを吹っ飛ばす可能性も無きにしも非ず
>>710 それやったらさすがに大ブーイング受けるだろう
もう結構固定ファンもできてきてるだろうし
流れ豚切り
たまにはキャプテン→池田があってもいいんじゃね?
と思って勢いで書いたSS
正直投下するか迷うくらいのひどい出来だが…
せっかく書いたから…投下します
5レスほど借ります
「福路せーんぱい!」
いつからだったかしら。一人で帰るのが当たり前になったのは。
いつからだったかしら。人と壁を作るようになったのは。
いつからだったかしら。そんな自分を肯定するようになったのは。
「福路せーんぱいー!」
いつからか、私に友達と呼べる人はいなかった。
「福路さーん。これやってくんない?」
「あ、これも!」
「あれも!」
頼られてるんだと思ってた。
「宿題見せてー」
「今日用事あるから掃除当番代わってー」
「福路…。宿題見せてやったらあいつらの為にならないんだから見せるんじゃない。」
「あ、あの…自分でやらないと自分の力にならないわ…。」
「うっわー。」
「いきなり先生面ですかー」
「うっぜー」
「うわ、泣き出した?」
「まじうざい」
頼られてるんじゃなかった。好かれてるんじゃなかった。
私はただの便利屋だったのね…。
「福路先輩ってば!」
池田華菜さん。
私の1学年下の女の子。
彼女はとても不思議な子。
今日も私について来る。
「池田さん?」
まるで今まで気が付かなかったみたいに振り返った。
ほんとは学校を出た時から気づいていたのに。
怖いの。
周りに気を遣うこと、周りに優しくすること、お節介かもしれないけれど、周りの人は放っておけない私。
でも、怖いの。
人と仲良くすることが。
どう接すればいいか分からなくなるの。
だから、気付いていたけど今まで振り向かなかった。
「よかった、追いついて。」
彼女はほっと一息ついて私に笑いかけた。
「福路先輩、一緒に帰りましょう!」
「ええ。」
彼女は私の横に並び、歩を合わせる。
不思議な子だった。
これで何日連続かしら?
もう数えきれないくらい一緒に帰っている。
朝も別れ道で待っている。
本当に不思議な子だった。
彼女は微笑む。無邪気な笑顔。
「福路先輩!」
****
例えば中学時代。
それまで仲良くしていた子がだんだんと離れていった。
気付くと私の周りには何もなかった。
唯一残ったのが麻雀だった。
その頃からだったかもしれない。私が麻雀に没頭するようになったのは。
私にとっての唯一の存在が麻雀に思えた。
「福路先輩?」
色の異なる瞳。
いつからだったかしら。右目を人に見せないようになったのは。
「ん、なぁに?」
隣を歩く彼女に目を向けると彼女は優しく微笑んでいた。
「福路先輩は優しいですよね。」
「えぇっ!?」
思いもかけない言葉に驚きを隠せなかった。
そんなことないって否定すると、彼女はゆっくり首を振った。
「あたしは福路先輩が好きですよ。」
まっすぐな言葉に、まっすぐな瞳に戸惑った。
どういう意味で言ったのかなんてわからない。
ただ、“好き”という感情を向けられていることに戸惑った。
「ありがとう。」
そんなありふれた言葉を返すしか私には浮かばなかった。
*****
あの日からも毎日池田さんは一緒に帰ろうとしてくれる。
それにもまた、戸惑ってしまう。
好意が怖かった。
池田さんの瞳はまっすぐで輝いていて、中学時代の人たちとは全然違う。
だけど、怖いと思ってしまう。
「福路先輩!」
だけど、この子は…。
「やっと追いついたー」
息を切らして今日も私を追ってきた。
「池田さん…、毎日一緒に帰ってくれるけど、私そんな子供じゃないのよ?高2よ?」
「いやいやいや。それはわかってますし!少しあぶなっかしーけど。」
だからかもしれない。
ずっと親にも誰にも言わなかったことを言ってしまったのは。
「でも、嬉しいわ。誰かと登下校なんて小学生以来だから…。」
「え。」
え、って言った池田さんは戸惑いの表情を浮かべた。
池田さんの反応を見ていられなくて池田さんに背を向けて歩きだした。
「私ねぇ、中学の頃から同級生の仲良しができなくなっちゃって」
頼られているんじゃなかった。
好かれてるんじゃなかった。
私はただの便利屋だった…。
「たまにうざいとか言われたりもするの…。」
彼女はこんな私にどんな反応をするのだろう。
同情の視線を送るのだろうか。
それとも、振り向いた時にはいなくなっているのだろうか。
言ってしまってから後悔した。
こんなことわざわざ言う必要なんてなかったと。
明日から、また1人で登下校するようになるのかしら…。
聞こえる音は風の音だけ。
もうここには私しかいないのかもしれない。
そう思った時だった。
「ウザさならあたしも負けませんよ?」
彼女の言葉が耳に届いて、彼女がそこに存在していることに安心した。
でも、彼女の言葉は私の予想とは全く違うもので、正直よく意味が分からなかった。
「昔から陰口でうざいうざい言われてますし!」
彼女は何を言っているのだろう。
振り返ったその先には、
「あたしがそばにいる限り福路先輩は全然うざくなんてないです!」
彼女の変わらない優しい笑顔と、
「そんでもって優しすぎる先輩の代わりに、あたしが図々しくなってみせますよ!」
彼女らしい前向きな言葉があった。
「ありがとう。」
ありふれた言葉。
でもあの時とは違う、心からの言葉だった。
今までにいなかったから。
こんな言葉をかけてくれる人は今までいなかったから。
この子になら、右目を隠さなくていいかもしれない。
この子には、あるがままたの自分を出すこともできるかもしれない。
「ひとつお願いいいですか?」
今にも零れ落ちそうな涙をこらえた。
彼女は私から目をそらしていた。
なにかしら…?
お願いに私は弱い。
弱くて弱くて失ったものもある。
なにをお願いするのか一瞬怖くなった。でも…。
「あたしのこと下の名前で呼んで−−…毎日一緒に帰ってください!」
彼女のお願いは私の望みでもあった。
いつからか私の周りには名前で呼ぶような人はいなかったから。
一緒に帰る子はいなかったから。
「福路先輩…?あの…、い、嫌ですか?」
黙っている私を不安に思ったのか首を傾げて私に問い掛ける。
私は首を振って笑いかけた。
「もちろんよ、華菜さん。」
誰かを下の名前で呼ぶのはあまりにも久しぶりで、さんをつけるのか、ちゃんをつけるのか、それとも呼び捨てなのか…?わからなくなって、無難だと思ってさん付けで言った。
彼女はふふって笑ってから私に言った。
「華菜でいいです!ていうか…華菜って呼んでください!」
緊張してしまった。
呼び捨てで呼ぶなんていつ以来なのかしら…。
「か…かにゃ。…あぅ。」
緊張のあまり、声は裏返り、しかも噛んでしまった。
恥ずかしくて俯いた。
少し間があってから彼女の笑い声が届き、赤面してしまう。
ふと気付くとすぐ近くに気配を感じた。
「ふふふ、先輩。無理に呼ばなくてもいいですよ。徐々にでもいいです。」
顔を上げると彼女は優しくそう言った。
そんな彼女を見て私は思った。
彼女を見たい…と。
麻雀以外ではほとんど開かなくなった右目を、開けて。
彼女を両目で見つめたい。
思ったときにはもう行動に移っていた。
両目で見た先の彼女は…変わらない、優しい笑顔で私を見ていた。
「…きれい。」
それは右目について言ったのか、夕日の沈む景色について言ったのか、それはわからない。
だけど私は満足だった。
「ありがとう、華菜。」
****
「キャプテン!帰りましょう!」
彼女は部活の後、掃除を終えると私に言う。
あの日からずっと変わらない。
「キャプテン?」
彼女はとても不思議な子。
私が唯一名前で呼ぶ子。
「なんでもないわ。さぁ帰りましょう。」
私の隣を今日も変わらず歩いている子。
いろいろな話をして、最後はいつもニコニコ笑う。
「先輩、何か考え事ですか?」
「え?」
「今日の先輩ぼーっとしてること多かったですから。もうすぐ大会ですし。」
彼女は不安そうな顔をしていた。
だから私は正直に言った。
「貴女と会った時のことを考えていたのよ。」
彼女は驚いた表情をして
「え?ど、どんなことですか!?」
と勢いよく尋ねてくる。
私は人差し指を口に当てて微笑んだ。
「ん、内緒よ。」
彼女は、華菜は私にとってとても不思議な子。
そして、とても特別で、大切な子。
不満げな表情でついてくる彼女に心の中で呟いた。
ありがとう、華菜。
以上です
キャプテンにとっても池田は特別な存在だっていうのと池田のフライング告白(キャプテンはスルー)を書きたかったんです
題名忘れてた
題名は「不思議な子、特別な子」で。
では、ほんと駄文失礼しました
ありがとう、池キャプが糞だという事を再確認出来た
>>718 久しぶりの池キャプキター!
これだよこれ!
>>718 百合的にもかなみほ派的にも大変美味しゅうございました
いつの間にか太陽のような存在になってる華菜ちゃんっていいよね
池キャプ……まさしくこれを待っていたのだGJ
つまり華菜ちゃんはフラグが立った県選抜編でハリケーンボルトや顔面ブロックで大活躍するんですね!
>>721
竹井久しぶりにひょいっとSS透華様 出演:純ともき、ワハハかおりんむっきー、かなるん、ほか
百合分薄(後半増量) エロ質0.05r ばか指数120% 5レスくらい 前スレ135と158の続き
今月の規制前に書いたやつ 原作がまさに今合宿話でどうしようかと思ったんだけど
アニメ準拠ってことで、捏造部分と、あと矛盾とかあったりしたら生暖かい目で見つつスルーでお願いします
↓スタート
***************
「合宿初日の喧騒」
「えっ、あんた免許持ってんのか?」 「おー、18ンなってすぐ取ったワハハ」
4校合宿初日の夕食の席である。
本格的な特訓は明日からということで、今日は親睦もかねて早々に軽い宴会となった。
他校の面々に俄然興味のわいた井上純は、うろうろしていろんな人に話しかけていた。
今は鶴賀の蒲原智美と話している。
「いいなー、俺も免許欲しい」 「楽しーぞー、ドライブ。ぶんぶーんっ」
「遠出とかしたのか?」 「ああ、うちの連中連れて海へ行ったぞー」 「海か!いいな!」
車の話で盛り上がった。純の目はきらきら光ってる。もともとそういう話が好きなのだ。
「…つか、あの時はえらい目に会いました…」 向かいに座っていた津山睦月が言った。
湯あたりから復活したばかりでちょっと顔が青いが、けだるい感じが何気に色っぽい。
「えらい目?」 「片道8時間位かかったんじゃ…。車乗るならカーナビ付がお勧めですよ」
「ワハハ、まーそれも青春の思い出ってことで。でも楽しかったろ?」
「ええ、もちろんそれは…あ、あと古い車はやめた方がいいです。エンストしますから。
それと車で砂浜に降りちゃだめです。うむ」
「ワ、ワハハ、こまかいことは気にするな!思い出、思い出〜」
「うははっ、いろいろあったみたいだなー、面白そーじゃんか」
「うむ、ま、蒲原先輩と一緒にいて何もないっていう方がおかしいんですけどね」
クスッと笑う。はらりと前髪が一筋垂れ下がった。
「つ、艶っぽいな、むっきー。うなじがそそるぞワハハ、どうだい今晩…って痛ててっ!」
いつの間にか蒲原の後ろに来ていた妹尾かおりが、蒲原の耳を引っ張った。
「今晩、なに?智美ちゃん」 ニッコリ。
「か、かおり!いやまて、違うんだ。優しいかおりならわかってくれるだろ?
ここんとこお疲れ気味のむっきーを、いろいろと介抱してやろうかとだな、ワ、ワハハ」
「いろいろってナニ?」
「ま、まて、あくまでもいろいろだぞっ!”えろえろ”じゃないって痛っいででででで!」
「智美ちゃんのばか!」
なにやら怪しい雲行きになってきたので、純はこっそり退散することにした。
睦月は澄ましてお茶なんかすすっている。どうやらいつものことらしい。
「ああ、待った純くんっ!たすけ…いででっ取れる、耳取れる!かおりごめんゴメンって」
「智美ちゃんの浮気者っ!!」 くわばらくわばら。
* * *
「あ、そうだ。あゆむに土産買ってかないと…」廊下に出た純は、売店に向かった。
店構えはかなり小さいが、たしか菓子やら土産やら売っていたはず。普通の旅館みたいだ。
「おっ」 「あっ」 風越の池田華菜がいた。隣の眼鏡っ娘は吉留…みはるん、だったか。
「…次は負けないし」 「麻雀の話か?それとも卓球?」
「両方とも!」 「ふふん、面白え!」
二人とも卓球では透華にコテンパンにのされたのだが、それは言いっこなしなのだ。
少しにらみ合った後、華菜が突然売店のおばちゃんに言った。
「おばちゃん、牛乳の大!一本!」 純の方を見てニッと笑う。
「おっ、やるか、よーし!」 純も同じものを購入した。
「え?なに、華菜ちゃん?二人ともなにする気…」 心配そうな未春。
賢明なるスレ読者はお気づきであろう。そう、伝統の牛乳大瓶一気飲み勝負である。
「もう、よしなよ〜華菜ちゃん」
「止めないで、みはるん!女にはやらねばならぬときがある!フッ、無理してみようか!」
「よく言った!お前、猫にしとくにはもったいないぜ!」 「も〜、井上さんまでー」
手は腰に!視線は斜め上45度! レディ〜…GO!!
「むぐっ、むんぐっ、むぐっむぐっむぐっ…」 「んにゃふんぐっ、んぐっんぐっんぐっ…」
一進一退のデットヒートだ!!
と、そこへ、ふらりと現れたのは、蒲原である。
「おー、白熱しとるねーワハハ」 かおりの追及を逃れたらしい。耳が片方赤い。
「…二人とも、そのまま聞いてくれ。
口さがない連中が私のことを影でなんて言ってるか、知ってるかい?」
「…ぬぐっ?」 「…むぐぐ?」
「…通称、『ブラいらず』っ!」 ぐいっと胸をそらす蒲原!
浴衣がとてもなだらかな稜線を描く(泣)。
「ぶふぁっ!!」 「ぶはぁっ!!」 「うきゃーーっ!!」
純と華菜は盛大に吹いた。未春は華菜の噴出の直撃を受けてしまった。
「ワッハッハ、この未熟者どもがー。修行が足りぬわっ」
まこと久がたまたま通りかかった。
「見てみい、中2男子がまぎれとるw」
「あははっ、楽しそーでいいじゃない。あの後バナナ一気とかやれば完璧ね!」
「またんなアホなことを」 女子高生というよりは、OLっぽい二人であった。
「げほっごほっ…、ひ、ひどいしー」 「華菜ちゃん、だいじょぶ?」
一番の被害者である未春が華菜の背中をさする。いい娘だ。
「げっほっごほっ…、な、何すんだ!神聖な勝負の最中に!」
「ワハハ、不毛な争いに終止符を打ったのだよ。…そんなことより純くん、胸といえばだ。
今日私は衝撃の事実を確認した」 辺りをうかがい、純に耳打ちをするように顔を寄せる。
「な、なんだよ」 「あの伝説は本当だった」
「…伝説って?」 「…巨乳は、お湯に浮く!」 「なにっ!」
「温泉で清澄の原村和くんと会ったんだがなー、いやあ、圧巻だった。大迫力。
かおりもでかいが風呂ではいつも恥ずかしがって胸かくすからな、気づかんかったワハハ。
どうだい、後で一緒に原村くんに頼んでじっくり…って痛っイテテテテテッ!」
「じっくり、なに?智美ちゃん」 ニッコリ。
「か、かおり!いやまて、違う!ただ、ちょっと触らせてもらったりとかいでででっ!」
「智美ちゃんのエッチ!」
「ち、違う!そう大きくするコツとかをだな、えろイヤいろいろと、誰に揉まれたのかとか」
「じゃあ智美ちゃんのは私が揉んであげますっ」
「へ?いやそんな、あの、かおり?ワハハそんな冗談っていたたた取れる!耳取れるー!」
呆気にとられる純をおいて、蒲原はかおりに引きずられていってしまった。
何なんだあいつら。面白すぎる。
…しかし、やはり原村和、あなどれん。
純もわりとある方だが、「浮く」をはっきり実感するほどではない。
「巨乳は浮く…ふふんっ華菜ちゃんは知ってたし!」 「何、知っているのか、池田!」
「うちのキャプテンをなめてもらっちゃ困るにゃー、原村にだって引けは取らないし!
ね、みはるん!」 「はは、ねって言われても…」
「風越はそれだけじゃないし!華菜ちゃんだってこれから育つ予定だし、それに…」
未春の方を見てきっぱり言った。「みはるんなんかは、ちっちゃいけど美乳だし!」
「おお、美乳!ほんとかよ!」 「なんなんなっ何言い出すのよ華菜ちゃん!」
「嘘じゃないし!」突然未春の浴衣に手を掛ける。「みはるん、見せてやって!」
「ええ!わっ、きゃーー!」 「いいじゃん、ね、ちょっとだけハァハァ」
肌蹴る浴衣!危うしみはるん!
その時、後ろから現れた沢村ともきが、華菜の後頭部にびしっと手刀をかました。
「ぎにゃっ!」
「…むりやり、駄目」 「い、痛いしー」
「もう!華菜ちゃんが悪いんだよ!沢村さん、ありがとうございました」
「…無事でなにより」
乱れた浴衣を直しつつ、ぺこりとおじぎをすると、未春は一人でスタスタ行ってしまった。
「ああ、待ってよみはるん。もしかして怒った?ごめんみはるん!待って、待ってってば、
みはるーん!」華菜が追って行った。
「はぁ、やれやれ。…あ、そうだ、ともき、温泉入ろーぜ」 「…いや」
「何でよ、いーじゃん」 「…魂胆みえみえ。純の、スケベ」
普段は地味目の恰好が好みだから目立たないが、ともきは実は龍門渕一けしからん乳だ。
「いーじゃんか見るくらい。俺ともきの胸、好きなのに。前はたまに触らせてくれたのに、
最近は駄目って言ってばっかでつまんねえ」
「…うるさい、ばか」ともきが赤くなった。珍しい。 「…とーかとあゆむに言いつける」
「ず、ずるいぞ!反則だ…って、とーかはわかるとして、何であゆむ?」
「…この、朴念仁 」 ぽすっと腕を叩く。 「…ばか…」 俯くともき。
「なんだボケにんじん?って。飯の時いつも、ともきのにんじん引き受けてやってんだろ」
「…純が、そんなだから…私は…」 「へ?」 「…なんでもない。…あゆむ、かわいそうってこと」
ともきはそう言うと、ふぃっと行ってしまった。
「あ、おい、ともき!(…泣いてる?…いや、まさかな…)」
純は他人の気持ちに敏感な方だ。結構もてるのはその容姿のせいもあるが、
優しさを一番の理由にあげる女の子も多い。
ただ、如何せん自分のこと、ことに恋愛絡みに鈍感なところがあった。
はじめに対して、「そのうち透華にも彼氏ができんじゃねえの?」などと無神経なことを
言ってしまったこともある。
「ともき……?何怒ってんだ?」(それとも何か悩み事か?後で相談に乗ってやるか…)
つける薬もない。
そんなへたれなとこがカワイイって言う子もいるから始末に負えないのだが。
* * *
「な〜とーかー、俺も免許取るからさ、そしたらさ、車、買って」
ほとんどドラ息子の台詞である。
「何ですの、いきなり。…プッ、ふふっ、くくくっ、猫なで声はおやめなさい。
似合いませんわよっくっく」甘える純がツボにはまったらしく、透華は笑いをこらえている。
アホ毛がぷるぷる震えていた。
ここは合宿所のロビーである。近くに先ほどの売店がある。
「くっくっく…ふぅ、…車ならもうあるじゃありませんの。運転ならハギヨシに…」
「自分で運転したいんだよ!それにあんな応接間がそのまま走ってるみたいんじゃなくて、
大事なのは、もっとこう、疾走感というか爽快感というか」
「あなたが18歳になるまで1年以上ありますでしょ。先の話。近くなったら考えましょう」
「ホントか!バイク我慢してんだから、絶対だぞ!」 まるっきり馬鹿息子の台詞である。
「はいはい。まったくこれだから男の子は」 「俺はオ・ン・ナだっつーの!」
「あ、とーか。探したよ。衣がぐずってるんだ」 はじめがパタパタ寄ってきた。
「あら、絵本持ってきてましたかしら」
「温泉ガイドならあるんだけどね…眠いくせに、もっと遊ぶーって言ってきかないんだ」
「もう、あの子ったら」 苦笑する透華。二人で部屋の方へと戻っていった。
女子高生というよりは若夫婦のような二人であった。
「ふっふっふ…まあまあ合格点だじぇ。よくやったじぇ、ノッポのにいちゃん」
柱の影から片岡ゆうきが顔を覗かせた。
「タコス!お前の言った通りにやったら上手くいったぜ!嘘みてーだ!」
どうやら、おねだりの方法を伝授されていたらしい。
「だがしかーし、おねだり道は奥が深いんだじょ。基本を忘れず、精進を怠らぬように」
偉そうである。
「涙目!上目使い!両手は軽く握って胸元に!己のかわいさを最大限にアッピール!
そして、射程に入った的は逃さず!すばやく内側からえぐるように擦り寄ってー、
『ねぇお願ーい、買って買ってぇ〜ん』…これだじぇ!!」
「う…無理」 純がそこまでやったら、さすがにちょっと怖い。
原村和とかがやれば破壊力抜群だろう。絶対にやらないだろうが。
「恥ずかしがってちゃ道を極めることはできないじぇ。さあ、やってみるのだ!」
「うう、…あっ、そんなことより、約束どおり報酬をやろう!」
「やたっ!アイスアイス〜!」 うまく逃げた。売店に行く二人。
「おばちゃん!タコスアイス一丁!」 「タコはないねえ」
「それほどまでにタコスなのかっ!」 あきれる純であった。
* * *
(私は『観察者』…観察し、記録する…それだけ)
ここは大広間、今はともき以外誰もいない。
ともきはノートPCを立ち上げて、今日の”収穫”を記録していた。
(純…。さっきはどうかしてた。私らしくない…いつもと違う環境と状況でブレたのか…)
めんどくさがりでぶっきらぼうで、だけど優しくて楽しくて、カッコいいのに格好悪い。
人一倍大人っぽいくせに、時々妙に子供っぽくって、鋭いくせに、鈍い。
(無邪気に笑って私を『当事者』の側に引っ張り込もうとする…)
「…ずるい」 ふぅ、とため息をついた。
「何がずるいって?」 「!!」 後ろに純が立っていた。ゴンジュースを2本持っている。
「…脅かさないで」 「はは、びっくりしたか?ほい差し入れ」
ジュースを1本渡しつつ、座ってPCを覗き込む。
「PCで何してたんだ?牌譜か?なになに…百合ファイルVol.10?なんだこれ?」
「…なんでもない。何か用?」 手早くファイルを終了し、パタンとPCを閉じた。
「あー、いや、そのー…。さっきはゴメン!」いきなり謝る純。
「…何、急に」 「えっ、だって、さっきなんか怒ってたじゃんか」
「べつに…怒ってない」
「ホントか?ちょっと泣いてるみたいに見えたぞ」 じっと見る。
「な…泣いてなんか…ない」 ぷいっと目をそらす。
「…何かあったなら遠慮なく言えよ。俺たち”家族”だろ」
鈍いほうの純だ。でも、ともきは何故か安堵した。
「…うん。わかってる」
「?…まーよかった。ホッとしたぜ。俺、ともきに嫌われたら、どうしていいかわかんねー」
困ったように笑う。
「…嫌いになんて…(なれるわけ、ないじゃない。ばか)」 席を立つともき。
「何処行くんだ?」 「…少し冷えた。温泉はいる」
「えっ!お、俺もいっていいか?」
「……いいけど。あんまり見ないで。…恥ずかしい」 「わかった!こっそり見る!」
こっそり見るとはっきり宣言した純と連れ立って、ともきは温泉に向かった。
ここはPCに記録しない。心のファイルに保存しよう…。
合宿は始まったばかりだが、参加者全員、この大切な時間を満喫していた。
明日はどんな日になるだろう。それぞれの想いを湛え、合宿初日の夜は更けてゆく。
露天の空には流れ星――。
***************
以上 読了感謝
なんか続き見たいって言ってくれた人いたと思って、合宿話でした
規制解けてたの気づかなかったっす 前スレで初めて投下したときより緊張したのは何故だろう
規制中にまとめwikiでいろいろSS読ませてもらってて思ったんだけど、
サントラ聞きながら読んで、読んでるシーンと曲がかみ合うとすごくイイのでおすすめ
シリアスなところで優希の曲とかかかると、うはwwってなるけど、それはそれで
SSのストックができたけど、日がたつとなんかだめだこりゃってなる
一からやり直し ではまた
GJ
原作でも合宿入ったらしいし、先がたのしみだ
まとめwikiのアド教えてくれない?
733 :
dv:2009/11/23(月) 01:39:15 ID:XPKrHL5v
久しぶりに会った友人は、見るに堪えない姿だった。
「この前はごめんね〜」
何時も通りに振舞っているが、顔は少し引き攣っている。
「全くだ。時間は有限なんだぞ?」
「埋め合わせは今日のお昼奢りチャラってことで」
人を食うような態度は変わらない。
表情が顔半分が髪で隠れているので、読みずらい。
学科は違うが同じ大学に福路も竹井も通っている。
最も私は、入学して一月ほど経ってから知ったのだが。
「いらん。そんな事よりも、今日こそ病院に連れていくぞ」
「だから行かないって」
竹井は顔半分を包帯で覆っている。それ以外にも、袖口からは包帯が見えている。
全身包帯やガーゼだらけなのは、一度見ているので知っている。
「いい加減にしろ!お前は一体いつまで福路の好きにさせておくつもりだ!?」
734 :
dv:2009/11/23(月) 01:40:30 ID:XPKrHL5v
福路が竹井に好意を寄せているのは気付いていた。
気がつけば二人は付き合いだし、一緒に暮らし始めていた。
最初こそ二人は幸せそうだった。
少し引っ込み思案な福路に、不良っぽい竹井。
正反対の二人だからこそ、お似合いな二人。
所が二人が付き合いだして、一年くらい経ってからだろうか。
真夏にも拘らず、竹井はずっと長袖だった。
その事を聞いてみると、クーラーが利きすぎて寒いのよ、と寒そうな演技までして見せた。
しかし、私はそれに疑問を覚えずに居られなかった。
一年の夏。四年生が権限を使い温度を一番低くし大半の者が寒いと言う中、一人だけ熱いなどと言っていたような奴だ。
そんな奴が設定温度が二十八度程度で寒いなどと言うはずがない。
その頃から竹井は大学を休むようになった。
と言っても、単位はギリギリ必要数は出ているみたいで進級はしているが。
それと同時に竹井が顔などに怪我をする事が増えた。
最もそれは、見える範囲での話だったが。
不自然に思った私は、無理やり竹井の服を脱がせその体を見た。
見た瞬間目を逸らした。
胸元や背中には痣は勿論、引っ掻いたような跡から刃物で切られたような傷まで大小様々。
問い詰めても竹井は「ちょっと不注意でね」と、言い続けた。
病院に行くように言っても、お金がない時間がないなどと言って行こうとしない。
そんな竹井の事を私は不用心にも福路に話してしまった。
そしてその日福路から竹井に聞いてもらえるように言い、直ぐにでも話を聞けるようにと二人のマンションまで行った。
そして中からは硝子の割れる音や、無機物だけでは鳴らない音が聞こえてきた。
そして私は気がついた。
竹井の傷は福路が原因だと言う事に。
それを止めようとチャイムを鳴らした。
扉を開けたのは福路だった。
福路はいつもと変わらない笑顔だった。
だけどその瞳には、狂気が見え隠れしている。
だからこそ、私は何も言えなくなった。ただ、怖いと思ったからだ。
今も竹井に言うだけで福路には言えずにいる。
一度竹井が心配のあまりに二人の家に泊った事があった。
その翌日からニ週間。竹井は大学にすら来なかった。
ようやく姿を見かける事の出来た竹井は、隠す事が出来ない程の怪我をしていた。
735 :
dv:2009/11/23(月) 01:41:56 ID:XPKrHL5v
「こんなの自然に治るから。ほらお昼食べに行くんでしょう?」
「……竹井」
どうすればいいのだろう。
私は竹井も大事だが、福路も大切だ。
どちらも大切な友人には変わりない。
だからこそ、間違いを正したいのだ。
お昼を食べている途中だった。
竹井の携帯が鳴り、電話に出ると席を立ってしまう。
「ごめん。ゆみ。今日はもう帰るわね」
「福路からの呼び出しか?」
「ん?まあね。あんまり一人させておけないし」
「お前はそれで幸せなのか?」
なんでそんな事をされてまでそばに居ようとするのか。
「何が人の幸せなんて、誰にも分からないと思うわよ」
「私には福路が狂ってしまったようにしか見えない」
「そうね。狂ってしまっているのかもね。……私が」
「……」
「だって普通なら、ここまでされたら離れるなり助けを求めるなりするでしょう?それをしないって事は、私自身が望んでいる事なんでしょうね」
「本気で言っているのか?」
「ええ。ゆみには理解できないかもね。私や美穂子の事は」
「そんな事は」
「無理よ。そうでないといけないの。でないと自分達がどれだけ狂っているのかも分からなくなる。貴方はそのままで居てくれる事が、私にとっては一番の救い」
どこか諦めにも似た表情。
竹井達の事を理解していると言っても、実際は何も分かってはいない。
736 :
dv:2009/11/23(月) 01:42:38 ID:XPKrHL5v
「じゃあね。ゆみ。彼女によろしく」
笑顔で去っていく竹井の背中を見送っていると、背後から抱きつかれる。
「モモ」
名前を呼んで頭を撫でてやると猫のように甘えてくる。
「先輩。また悪待ちさんに会ってたんすか?」
「ああ。黙っていて悪かった」
「別にいいっすよ。先輩があの二人の事を心配しての事だってのは、分かってるっすから」
少しむっとした表情をする。
「怒ってるじゃないか」
「怒ってるんじゃなくて心配してるんす。正直福路先輩が先輩とあってる事を知ったら、何かするんじゃないかって」
「それは幾らなんでも心配しすぎだ。福路はそんな事は」
「悪待ちさんは酷い怪我を毎日してるっす」
「……」
「先輩にはあの二人の事は理解できないっすよ。あの二人は、今の関係が幸せなんす」
モモの腕に力がこもり、少し息苦しくなる。
「福路先輩には感謝してるっす」
「モモ?」
「もしあの二人が狂ってくれてなかったら、私と先輩がああなっていたかも知れないっすから」
目があったモモは無表情。だけど本気だと言う事は分かる。
「先輩。お願いだからあんまり関わって欲しくないっす。でないと、私が狂いそうです」
モモの瞳に福路と同じ狂気が揺れている。
「でも、きっと私と先輩ではあの二人見たいにはなれないっすね」
だってと続けるモモは今にも泣きそうだ。
「私がそんな事をしたら先輩は離れて行ってしまうっすから」
ああ、そうか。
少しだけ竹井が理解できた。
気がした。それが竹井の福路への愛し方なのだと。
もし私は、同じ立場になったらどうするのだろう?
離れるのだろうか?
それとも竹井のようにずっと傍にいて、最愛のその人にいつか殺される日を待つのだろうか?
だけどこの問いは何の意味もなさない。
私とモモはあの二人にはなれないのだから。
たまには病んでるのもいいよね
キャプテンがヤンデレなのもなかなか
sageれば尚よし
>>718 激しくGJ!!
キャプテン視点からのが凄く新鮮で、読めて嬉しい!
>>729 イェッフゥゥゥゥゥー!! 久々の純ともきー!
他の面々も、ブラ要らずとか、おっぱい浮くとか面白かった♪
>>736 GJ。
ぬぅ……狂気が支配しているというか。
まさか、かじゅが出るとは思わなんだ。
少しずつ昔の感じが戻ってきた感じがするな
>>718 GJ
こういう池キャプ好きだな
つーか俺こういう話には弱いし
キャプテンの心情が描かれてるってのが良いわ
>>729 GJ
このシリーズやっぱおもしろい
絡んでないのはかじゅももキャプテン深堀文堂かな
部長まこともう少し絡んで欲しい気もするけど
純ともきは結構あるけどそういうイメージあんまりなかったな俺
あと歩純は結構好きだ
車の件は照が出てくる話につながってて良いな
>>736 最初誰視点なのか分からなかった
つーかここのSSでこういうの見たのは初めてだな
何がどうなったらこうなるんだマジで
かじゅももSS投下します
3レス予定
タイトル「お見舞い」
「37.5℃か、峠は越えたみたいだな」
体温計の表示を見て、私はつぶやいた。それにしても風邪を引くとはな、と自問自答する。
体は丈夫なほうだと自負していたが、いかんせん最近はやることがたくさん有り、
睡眠時間もろくに取れず、だいぶ無理をしてきた。ここらで休息を取るのも悪くないだろう。
それと桃たち麻雀部の面子にも心配をかけてしまった。今後は体調管理にも気をつけないと
いけないな。
そのようなことを考えつつ、ふと時計を見ると、時刻は午後四時を過ぎていた。
朝に飲んだ風邪薬が効いたのか、だいぶ眠っていたようだ。
そういえば風邪で寝込んでからはもっぱら水分ばかり取っていて、
ちゃんとした食事をしていないんだった。風邪で食欲がないからと行ってきちんとした栄養を
取らずにいては治るものも治らないな。
そう思った私はベットから起きあがり、何か食べるものはないかとキッチンへと向かった。
あいにくと冷蔵庫の中にはたいしたものが無かった。いつもならこうなる前に買い物に
行くのだが、急な風邪のせいでそれも叶わず、食べるものが無くなってしまったようだ。
いまから買い物に行くべきとも考えたが、まだ熱もあり体もだるく、なにより外に出たことで
風邪をぶり返すことが心配だった。
どうしたものかと考えていると、ふと携帯電話にメールが届いてる事に気がついた。
見るとモモからのメールで、邪魔でなければお見舞いと風邪に効く料理を振舞いたいという旨が
記されていた。
渡りに船とはこのことだと思った私は、モモに了承のメールを送った。
三十分くらいたってから、桃がやってきた。モモは買い物袋を手に下げ、
心配そうな目で私を見ていた。
部屋に招き入れると、開口一番、
「先輩が風邪を引いたと聞いて、ずっと心配していたっす。風邪は大丈夫なんすか?」
と尋ねてきた。
「ああ、熱はだいぶ下がっていて、体もずいぶんと楽になっている」
私はそう言った。
「それなら安心したっす。だけど風邪は治りかけが肝心なんですから、
先輩は休んでいてください。風邪も逃げ出すようなおいしい料理を作ってみせるっす」
モモはそう言い残すと、キッチンへ向かい料理に取り掛かり始めた。
私はというとベッドで横になり、隣から聞こえる包丁の音に耳を傾けていた。
キッチンから流れてくる包丁のリズムに誘われて、いつしか私は眠りについていた。
「――輩、先輩、起きてください」
モモに起こされ、目を覚ますと、テーブルの上には湯気を立てたおかゆが出来上がっていた。
私はモモに感謝の言葉を述べた後、ベッドから出て、席に着いた。
おかゆにはネギ、玉子が入っており、上には梅干しが乗っている。見た目にも体に良さそうだ。
私がおかゆを食べようとした時、モモが顔を赤らめながら言った。
「熱々なので、そのままでは火傷してしまうかもっす。私に冷まさせてください」
そういってモモはレンゲでおかゆをすくい、口元に寄せると息を吹きかけて冷まし始めた。
「そ、そこまでしなくても良いのだが……」
その姿に私は自分の鼓動が速まるのを感じた。
「ダメっす、先輩は風邪引きさんなんすから、じっとしていてください」
そう言ってから、私の口元へレンゲを持ってきてくれた。
「はい、先輩。あーんしてください」
モモの言葉に促されるように、私は目の前のレンゲを口にした。
ちょうどいい熱さにまで冷まされたおかゆは、味も利いており弱った体に染み渡るようだった。
「モモ、とてもおいしいよ」
私は心からそう言った。
「先輩に喜んでもらえて満足っす。さあどんどん食べて早く元気になってください」
そう言って吹き冷ましてくれたおかゆを、次々と口元に運んでくる。
少し恥ずかしくもあったが、私もそれを口にする。まるで赤ちゃんの頃に戻ったかのようだ。
年長者として、後輩にこんな事をされているのは照れくさくもあったが、
私自身それほど悪い気はしなかった。
そうして、茶碗の中に入っていたおかゆは、見事に無くなった。
また食事でエネルギー補給したおかげか、私の体もだいぶ楽になったようだ。
「残りはラップをして、冷蔵庫の中に入れておきました。おなかが空いたら食べてください」
そう言って、ベッドで休んでいる私のそばへ腰掛けた。
私はというと、食後に飲んだ風邪薬が効き始めてきたのか、少し眠気を感じ、
ベッドへと入っている。
「今日は本当にありがとう、モモ」
私は感謝の気持ちを伝えた。食事だけでなく、モモと一緒にいるだけで元気になれた気がする。
「役に立てて私も本望っす」
嬉しそうにモモもそう言った。
そうしてモモが帰った後、薬が効いたのか私はすぐにまぶたを閉じ、
朝までぐっすりと眠りこんだ。
翌日の朝、目を覚ますと体のだるけがとれていた。熱を計ると平熱に戻っており、
これなら学校にも行けそうだ。
私は風邪がぶり返さないよう、いつもより暖かい格好をして学校へと向かった。
放課後、部室でモモに会った私は昨日のお礼を言った。
「モモのおかげで早く風邪を治すことができた。ありがとう」
私の言葉に、モモも明るく答えた。
「私も先輩のお役に立てて本当に良かっ……くしゅん」
モモがいきなり大きなくしゃみをした。モモのおでこに手を当ててみると明らかに熱がある。
もしかすると、これは……
「先輩の風邪が移っちゃったみたいっす」
そう言ってモモは顔を赤くし、寒気で体を震わせていた。
どうやら、今度は私がモモの看病をする番のようだ。
モモに風邪を移してしまったことに対して申し訳ないという気持ちと、
モモの看病ができるという少しばかりの期待感を胸に秘め、私は彼女を見つめていた。
終わり
>>746 GJ!!!リアルタイムで読んでた!!!いいぞもっとやってくれえ!!
>>718 G・J!キャプテンw池田可愛いよ池田
>>729 G・J!カマボコてめーwやっぱ母父兄姉末っ子がしっくり来るなぁ
衣と純さんがじゃれてるのが子供とお父さんじゃなくて
兄妹にしか見えない自分は眼科に行った方が良いのだろうか
>>736 GJ??
>>746 GJ!そしてループに入るんですね、わかりますん
>>736 GJ!かじゅモモは何か安定した幸せを感じる。
ところで、かじゅって一人暮らしだったっけ・・・?
重箱の隅をつつきたいわけではないのだが、素朴な疑問。
もしアニメでそんな描写があったならどんな部屋だったとか教えてほしいんだが。
>>750 > ところで、かじゅって一人暮らしだったっけ・・・?
鶴賀組はかじゅももの通学描写はあっても家は描写されてない。
今のところ自由に書けるってことだな。
>>750 いつもかじゅモモ書いてくれてる作者さんの影響で
俺の脳内じゃ、かじゅは一人暮らしのイメージが定着している
>>746 GJ
すぐ上ににぎやかな話やどっちかというと感動する系の話はあるけど
なんか普通に幸せそうな話見るのは久々な感じがするな
終わりになってますけど続きに期待してます
皆様、相変わらずGJです
そして
>>736がすごく面白いと思った・・・。
いつも幸せいっぱいな話が多いから病んでる話はなんか新鮮で良い・・。
できれば続きもみたいっす。
あ、もちろん俺は幸せいっぱいな話も大好きだけどw
ってか最近読んでばっかで全く筆が進まないや。。
面白い話も思いつかないし。。
早く原作で淡ちゃんとか菫とか尭深ちゃんとか照とか小鍛治プロとか福与アナとかの百合を匂わす描写がでないかなw
相変わらずかじゅももは安泰でなによりだけど
明日はドラマCDの発売日だな
ネコになって大好きな福路のところへ行く池田……ゴクリ
にゃんにゃんしちゃうんですねわかります
かじゅモモに限らず家族設定が明らかになってるキャラが少ないな
咲と和と衣ぐらいか…あとはまこと池田と一あたりも微妙に。透華様も一応分かるのかなぁ
>>752って埋めの人のことかな?
自分もここの作品の影響でかじゅは一人暮らし設定だ。なんかOLっぽい
良家のお嬢様っぽい感じでもいけそうなのにそういう方向はないよね
758 :
dv:2009/11/25(水) 01:40:12 ID:3xcQ9DD3
ドラマCD一足先にアニメイトで購入しました。
もう、バスの中で聞きながら無表情で通すのが大変でした。
次回は鶴賀も出てくれる事を期待しています。
ドラマCDの内容を聞いている限りだと、三局で終わりそうな感じでしたが
どうなのでしょうか?
あと、続きを読みたいと言ってくれる方がいらっしゃるみたいですが、
ここは部キャプを投稿して大丈夫なんでしょうか?
スレなど少しを読んだのですが、部キャプはこちらには投稿禁止みたいになってるみたいでしたが。
それとも続きものならOKなんですか?
(続きは今書いていますが、視点的にどうしても久キャプになってしうんですよ)
こういう所って初めてなものですから、決まりがいまいちわからなくて。
>>785 ぶっちゃけた話部キャプ隔離スレは荒らしがマッチポンプで立てたのを優しさ溢れる住人達が普通に進行していった物
向こうを使うもこっちを使うも好きにしていいよ、嫌がるのは当時いたキ印一匹だけだから
かおりんは、どうしてワハハの名前を間違えたんだろうか
>>757 家族設定が明らかになってるキャラは大抵問題抱えてるんだよな
問題抱えてないキャラはわざわざ明かす必要ないって考えてるのかな
>>757 うん。そのとおり
>>758 ランティスのHPによるとドラマCDは次(3局)で最後のはず、次こそは鶴賀出てくれるよね?じゃないと俺が涙目。
俺はこっちのスレでもいいけど、暴れる人がいるなら部キャプスレの方が無難かもしれないね
でも続きだから、こちらで読みたい気もするし、作者さんにお任せです。
あと次は投下宣言を忘れずにしてくれると、このスレ的に円満。
DVD特典のピクドラでともきー×衣が膝枕で萌えた
GONZO愛してる
>>762 もうアニメも終わったし大丈夫だろ>暴れる人がいるなら
ドラマCDなんて出るんだ
769 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/25(水) 19:43:34 ID:R3Rn6aH0
>>758 続きものならこっちで見たいなあ
最近静かだから大丈夫だとおもう
あれ、今気づいたけれど千曲東の大将の名前が判明してる……?
ここで小ネタ投下、三度
これまでと同じくキャラが全員故障してるので嫌いな人はNGで
では小ネタ連荘3本場いきます
桃果汁130%
─団体戦決勝・大将戦─
咲 (う〜ん…気持ちは本調子に戻ってきたけど…どこか違うような気がする…
家族麻雀の時や合宿最終日のあの感じ──あれがまだ…あ…思い出した!!)
咲 「脱いでもいいですか?」
係員「え……」
加 「えっ!!」
咲 「靴……」
係員「あ…あぁ…靴……」
加 「なんだ…靴か…くそ…」
桃 (先輩…私というものがありながら…許さないっす…)
かじゅの運命やいかに
三角関係2
衣「ノノカ〜」
咲(そう何度も同じ手は…!)ヒョイ
衣「は、はなせ〜、嶺上使い〜」
咲「衣ちゃんは、ころもじゃなくて子供だからいいんだよね?」なでなで
衣「なでるなーっ!」
咲「よしよし」
衣「ふにゅ〜〜」
和「………」ムスッ
咲「あ、待って和ちゃん、何処行くのっ」
和「知りませんっ!!」
衣「ノ、ノノカァ〜!」
今回は相討ち
南場
優「ロンっ!5800だじぇ」
南(さすがに昨日のトーナメントリーダー。東場は耐えるのが精一杯か)
優「ロンっ、リーチ、平和、タンヤオ、ドラ、裏ドラ、親満だじぇ」
片岡優希 66700 南浦数絵 −1700
実況:おっと南浦選手、ハコ割れ。対局終了です。
優「ありがとうございましたっ!」
南「あ、あれ…、南場は?え、私の出番これだけですか?私、南場が魅せ場なんですけど…。
ほら、南浦と南場でって、誰もいない。嘘ですよね、こん──
がんばって南浦さん
それは合宿での復讐劇
ま「よーし、ほいじゃ始めるかのう」(この前の借りをきっちり返してもらうけんのう)
妹「あ、あのう、私が入ってもよろしいのでしょうか?」
と「問題ない」(ビギナーズラックはもうない)
未「そうそう、楽しく打ちましょう」(ボコボコにする)
妹「よ、よろしくお願いします」
まと未 「「「よろしくっ!」」」
妹「ツモ、えっと…これは清一?…一通でしょうか?」
ま「そ、それは九連宝燈じゃあっ!!」
妹「ちゅーれんぽうとう?」
未「幻とまで言われる最高難度の役満です」
と「…しかし和了ると…必ず死んでしまうという呪われた役…ふふふ…」
妹「ひぃっ!!」
ま「そういえば、われ…死相がでとるのう…くくく…」
妹「ふぇぇぇえっ!」
未「みんなにお別れを言っておいた方がいいかもしれませんね…くすくす…」
妹「ふぇ…さ、智美ちゃーんっ!!ふえぇぇぇぇぇん!!!」
まと未 「「「勝った…」」」
でも麻雀は完敗
一夜草
菫「それでだ、私たちの挙式の件だが…」
照「すごい勢いで読者を置き去りにしたな」
菫「私たちの愛には誰も追い付けない」
照「だから私には、もう運命の人がいると言っているだろう」
菫「私のことか」
照「違う」
菫「子供は女の子が欲しい」
照「人の話を聞いていたか?」
菫「プリン食べるか?」
照「質問に質問で返すなっ!」
菫「そうか、いらないのか。ここのプリンおいしいのにな」
照「……いる」
弘世 菫──宮永 照、唯一の天敵
桃果汁140%
─団体戦決勝後─
加「そうなったら、なんとしてもその口を閉じさせないとな」
桃「…そんな言葉に騙されないっすよ、先輩。
嶺上さんが『脱いでいいですか』って言った時、ちゃんと見てたっすよ…」
加「あ、あれはだな…その、何て言うか…女の性というか…」
桃「先輩の浮気者、許せないっす!無理矢理その口閉じさせて窒息させるっす!!」
加「や、やめっ!そんな事したらお前まで」
桃「先輩を殺して私も死ぬっすー!」
加「う、うぐっ、むーっ!!」
妹「智美ちゃん、あれは何?」
蒲「バカップル」
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透「国広一さん!!龍門渕透華といいます!あなたを勧誘しにきましたわ!!」
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片岡優希 64500 南浦数絵 300
─南1局─
優(風…?どこから…気のせい?)
南(あなたにとっての東場と同じように、私にとってはこの南場こそがホームグラウンドッ!)
深「ロン。タンヤオのみ」
南「……はい?」
片岡優希 64500 南浦数絵 −700 深堀純代 4600
実況:深堀選手、堅実に三確和了り。南浦選手、ハコ割れ。対局終了です。
優「ありがとうございましたっ!」
南「あ、あれ…?え、私の出番これだけですか?私、南場が魅せ場なんですけど…。
ほら、南浦と南場でって、また誰もいない。嘘ですよね、こん──
めげないで南浦さん
・三確…二位に追い付けそうもなく最下位になる可能性がある時に
三位を確定させること…らしいっす
華菜ちゃんはずーずーしー
福「私ねえ、中学の頃から同級生の仲良しができなくなっちゃって
たまにうざいとか言われたりもするの…」
池「ウザさなら、あたしも負けませんよ?そんでもって優しすぎる先輩の代わりに
あたしが図々しくなってみせますよ!」
福「ありがとう…」
池「………。ひとつお願いいいですか?あたしのこと下の名前で呼んで──…
毎日一緒に帰ってください!あと千円貸してください!!」
福「………」
アウト
純「国広くんの私服ってさ、いろんな意味でアウトだよね」
一「そ、そんなことないよっ!見えてないから大丈夫だよ!」
と「…ぎりぎりアウト」
一「…ボクだって本当はわかってるさ。でもこの方が透華が喜ぶから…」
純「冬、どうするんだ?」
と「…凍死」
一「だ、大丈夫だよ!透華に暖めてもらうからっ!!」
透「………」ボッ!
一「あっ、と、とーか!いつからそこにっ!!」
透「/////」
まぁ普通に冬服になるんだろうけど
二夜草
──ある雨の日のこと
猫「みー、みー…」
照「……」
菫「それで、その迷い猫を拾ってきたのか。お前の家は猫は飼えるのか?」
照「飼えない。夜は私の部屋に隠す。昼は部室で面倒を見る」
菫「無理に決まってるだろ。可哀想だが返して来い」
照「いやだ。ちゃんと世話はする」
菫「はぁ…まったく勝手なヤツめ。好きにしろ」
照「よかったな、サキ」
猫「みー」
──3日後
猫「みー」トテトテ
菫「完全にお前のこと、母親だと思っているな」
猫「みーっ!」ピョン
照「こら、くすぐったい。ふふ、あはははっ」
菫(お前がそんな風に笑うのはいつ以来だろう、照)
照「あははっ」
──1週間後、また雨の日
張り紙─生後3ヶ月の子猫を探しています。少し目を離した隙に逃げてしまいました。
心当たりのある方は、ご連絡をお願いします。特徴は──
照「……」
菫「サキは本当の飼い主が見付かったのか?」
照「…ああ」
菫「泣いているのか…?」
照「うるさい、泣いてなど…いない…ひっく」
菫「よく懐いていたからな。ほら、もう泣くな」
照「頭撫でるな…ぐす」
菫「私はずっと、お前のそばにいるからな」
照「……」コク
いつからか雨は止んでいた
以上でした
ちなみに台詞やら設定は基本、原作準拠ですが、
ネタになれば無節操に、どこからでも引っ張ってくるので、
あまり気にしないでもらえると嬉しいです
しかし、そろそろネタもキツイなぁ…
リアルタイムGJ
【透-toka-】まだぁ?(AAry
宇宙大会まで余裕で行けそうw
菫さん自重w池田自重w
779 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/26(木) 01:12:27 ID:PdxMBMOp
GJ!!池田ァ自重w
眼鏡卓ネタ好きだw
照菫の猫話に全俺が泣いた
>>776 GJ
照…猫に妹の名前を…
しかし何か可哀想だなこれ
南浦ともう1個の照菫には笑わせてもらいました
照菫最高><
ところでゲームってどうなったの?
●麻雀ゲーム+AVG、麻雀とキャラクターを両方楽しめるゲームシステム
ストーリーパートではAVGとして純粋に物語を楽しみ、麻雀パートではそれぞれのキャラクターの能力を反映した本格麻雀が楽しめます!
●原画はアニメ製作チームのGONZO<第5スタジオ>が担当!
キャラクターの違和感なくゲームに溶け込めます!
●難易度設定とサポートモード
麻雀が出来ないけど「咲-Saki-」は好き!というユーザーのために【かんたん・ふつう・むずかしい】の難易度設定を用意。
かんたんを選べばサポートモードが起動、和了(あがり)に近づく捨牌をコンピューターが指定くれます!
主要キャラクターはフルボイス
操作可能な20名+αはフルボイスです。ストーリーパートの台詞から麻雀パートの掛け声やつぶやきまでゲームを盛り上げます!
麻雀パートを彩るカットイン演出は200枚以上!
麻雀パートではアクション(ロンやポン、能力和了等)に合わせてカットインCG演出&ボイスを表示。激しくもより華やかに麻雀パートを彩ります!
>操作可能な20名+α
ちょwwwwマジかよwwww
京太郎は除外されてるよな?よな?
なんぽさんやカツ丼さんだよ
たぶん
操作可能な20名は県予選決勝の4校×出場メンバー5名でかたいとしても
+αが際限ないな…ドコまでやってくれるか期待
せめて声が判明している照と菫は入っててほしい…
ストーリーの主人公は咲、のどっちと各校から一人ずつでもあれば十分かね
791 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/27(金) 00:45:23 ID:NMwY0Mdi
流れを断ち切るようで申し訳ありません。
続きができたので投稿させていただきます。
792 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:45:51 ID:NMwY0Mdi
痛みで意識が飛び、痛みで目が覚める。
もう何度繰り返しただろう。
美穂子の手が私を殴りつける。
「―――っ」
殴られ続けた体は、どうにも言う事を聞いてくれない。
でも、もうそろそろ終わるはず。
それから三十分ほど殴られ続けたが、最後の方は最初ほどの力はない。
息を切らし私に寄りかかる美穂子。
その腰に残っている力を振り絞り、腕を回す。
そうすると落ち着いたのか、美穂子は目を瞑り眠ってしまう。
その顔には、一緒に暮らし始めた頃の面影はない。
それでも愛しい美穂子には変わりなくて。
髪を撫で、頬に口づける。
柔らかい美穂子の頬の感触に満足して、私は美穂子を抱えてベッドに寝かせる。
恋人だから一緒のベッドに寝るべきだと言って、引越しの時に今まで使っていたベッドを捨て少し大きめのベッドを一つだけ購入した。
一人で眠るには大きすぎるベッドは、今は美穂子だけが眠っている。
眠る美穂子を置いて、私は部屋の片づけを始める。
傷はかなり痛むが、部屋をこのままにしておく訳にはいかない。
台所は飲みかけだったコーヒーのマグカップが割れて、床を濡らしている。
手近にある、雑巾を取って拭いていく。
割れたマグカップは美穂子のお気に入り。
同居を始めて、初めてお揃いで購入したもの。
最もその片割れも、随分前に割れてしまったが。
散らかった洗濯物を洗濯機に放り込み、使い物にならなくなった物をゴミ袋へと詰め込む。
そうしてあらかた部屋の中は片付いた。
片付いた部屋に満足して、お風呂場へと向かう。
服を脱ぎ鏡の前に立ち、傷を確認する。
顔は手で守ったから、最初の平手以外は当たっていない。
どう頑張っても、顔だけは服で隠す事は出来ない。
以前顔に怪我を負った時は、テレビで仕入れた知識の痛ロリ?メディカル系?ファッションで誤魔化したっけ。
793 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:46:40 ID:NMwY0Mdi
ゆみだけは誤魔化せなかったけど。
全身をチェックして怪我の具合を確認したが、そんなに酷くはないようだ。
シャワーを浴びると傷に染みたが、血だらけでいるよりはマシ。
傷口にガーゼを当て包帯を巻いていく。
最初はうまく出来なかったが、今は慣れたもの。
包帯の巻き方だけは看護師と十分に渡り合えると思う。
傷の手当てを済ますと救急箱を持って美穂子の所に行く。
よく眠っているので、乱暴に触れたりしない限りは起きないはず。
救急箱の中から湿布を取り出し、美穂子の手や手首に張っていく。
最後は包帯を巻いて終わり。
殴っている美穂子も相当痛い筈なのに、殴るのをやめようとはしない。
私としては幾ら殴られてもかまわないが、美穂子が体を痛めるのは嫌だ。
「美穂子」
美穂子がどうしてこうなったかは、私には分からない。
だけど、何時も美穂子は辛そうだ。
一緒に暮らし始めた時は、あんなにも笑ってくれていたのに。
世間に大手を振って言える関係ではないけれど、確かに幸せなのに。
「この前はごめんね〜」
今日はこの前すっぽかしたゆみとの待ち合わせの日。
五分ほど遅れたが、別段気にしてはいないようだ。
「全くだ。時間は有限なんだぞ?」
「埋め合わせは今日のお昼奢りチャラってことで」
約束の日私がゆみに連絡をしたのは待ち合わせの五時間後。
普通五時間も経ったなら帰ってもおかしくないのに、ゆみは待ち合わせの場所でずっと待っていたらしい。
「いらん。そんな事よりも、今日こそ病院に連れていくぞ」
「だから行かないって」
またこのやり取りか。
最近はゆみが心配して、私をやたらと病院連れて行きたがる。
まあ、今日は分からなくもないけど。
昨日美穂子に縛られてから殴られたので、顔をガードできなかった。
そのまま外出する訳にもいかず、包帯で隠してある。
794 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:48:26 ID:NMwY0Mdi
「いい加減にしろ!お前は一体いつまで福路の好きにさせておくつもりだ!?」
何時までかな?私が美穂子を嫌いになったらな。
一生ないと思うけど。
「こんなの自然に治るから。ほらお昼食べに行くんでしょう?」
「……竹井」
心配してくれてありがとう。
近くのイタリア料理店で昼食を食べていると、携帯が鳴った。
着信は家からだった。
「もしもし」
『久?』
「どうしたの?」
『どこに居るの?』
「……」
正直に言ったら、また美穂子怒るかな?
『久』
でも、美穂子には嘘つきたくないから。
「ゆみとご飯食べてる」
『……』
やっぱり怒らせちゃったかな?
でも、明日は日曜日だし大丈夫ね。
『嫌』
「美穂子?」
泣きそう声。
『…………何でもないわ。楽しんできて』
それだけ言って電話を切られた。
少し心配になる。
こう言う時の美穂子は、正直一人にはしたくない。
「ごめん。ゆみ。今日はもう帰るわね」
ゆみには悪いけど、すぐに帰らないと。
「福路からの呼び出しか?」
その方が引き留められないかな。
「ん?まあね。あんまり一人させておけないし」
「お前はそれで幸せなのか?」
幸せ……か。
「何が人の幸せなんて、誰にも分からないと思うわよ」
ゆみにはゆみの。私に私の思う幸せの形があるし。
795 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:49:16 ID:NMwY0Mdi
「私には福路が狂ってしまったようにしか見えない」
「そうね。狂ってしまっているのかもね」
狂っているのは美穂子じゃなくて。
「……私が」
「……」
「だって普通なら、ここまでされたら離れるなり助けを求めるなりするでしょう?」
今までだって幾らでも助けを求める機会はあった。
今だって逃げ出そうとも逃げ出せる。
「それをしないって事は、私自身が望んでいる事なんでしょうね」
「本気で言っているのか?」
「ええ。ゆみには理解できないかもね。私や美穂子の事は」
ゆみだけじゃない。理解できないのは私も同じ。美穂子がどうしてこうなってしまったのか分からない。
「そんな事は」
「無理よ。そうでないといけないの。でないと自分達がどれだけ狂っているのかも分からなくなる。貴方はそのままで居てくれる事が、私にとっては一番の救い」
時折、今の関係があたり前だと思ってしまいそうになる。
それが異常だと、ゆみを見ていると感じられる。
いつか、ゆみたちみたいな関係に戻れると信じたくなる。
店の外に見覚えのある顔。
少し怒っているみたい。
「じゃあね。ゆみ。彼女によろしく」
彼女にもこれ以上心配させない為にも、早々にその場を去った。
家に帰ると、美穂子は料理をしていた。
最近は殆ど料理をしなくなった。
と言うよりも、お皿なんかも殆ど割れてしまい、ないと言うのが正しいのか。
お皿を買ってきても二週間も持たないから、買う事がなくなってしまった。
食器棚を見ると新しい食器がある。
買ってきたのだろうか。
「お帰りなさい。久」
「ただいま。美穂子」
料理の手を止めることなく、私を迎えてくれる。
「こんなに早く帰ってくるとは思わなかったから、残念」
796 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:49:55 ID:NMwY0Mdi
「え?」
「御馳走作って驚かせようと思ったのに」
「そうなの?それはごめん」
心配は杞憂だったようだ。
「何か手伝おうか?」
「ううん。一人で大丈夫。最近ちゃんとしたもの久食べてないでしょう?」
確かに。コンビニで買ったおにぎりとかカップ麺とかで済ませているが、それは美穂子も同じなはずで。
「煮込んだりとかしないといけないから。出来るのは早くても夕方ね」
遠回しにキッチンから追い出された。
でも、機嫌は悪くないようだ。それだけは救いだった。
それから夕食になるまでずっと美穂子はキッチンに居た。
私は大学に提出する為レポートをしながら、待っていた。
夕食は確かに御馳走だった。
二人で食べるには多すぎるほど。
「美味しいかしら?」
「うん。美味しいわ」
美穂子が作るもので、不味かったものなんて一度もなかった。
食事を終え片づけを終えるとお風呂に入る。
入る前に美穂子を確認したけど、無表情で少し怖い。
お風呂に入りながら美穂子の今日の行動の真意を考える。
嵐の前の静けさと言う奴なのだろうか?
それならそれで構わない。
帰ってから美穂子はずっと無表情だった。
言葉にも感情がこもっていない。
それを考えるなら、例え怒りでも感情を感じるだけいい。
いっそ殴り掛かってくれないかとすら思う。
「痛いのやっぱり嫌だけどね」
それでも、食事の時のような空気よりはマシ。
私がお風呂から出ると、入れ替わりのように美穂子が入る。
なんだか包帯を巻くのも面倒になり、ソファーに横になった。
すると、満腹感からか眠気が襲ってくる。
気がつくと美穂子の顔が目の前にあった。
少し眠ってしまったらしい。
797 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:50:43 ID:NMwY0Mdi
「眠るならベッドの方がいいわ」
美穂子に諭されるが、ベッドに行くのは抵抗があった。
「今日は一緒に寝ましょう」
有無を言わさず私の手を引きベッドに向かう。
「こうして眠るのはなんだか久しぶりね」
「そうかな?」
確かに久しぶりだ。
一緒のベッドで眠るのを美穂子が嫌がるそぶりを何度か見せたので、私はソファーでずっと眠っていた。
それに、ベッドで眠ると言う事はするという事。
出来ればあまりしたくないのだけど。
「久の手冷たい」
私の手を握り美穂子が呟く。
「美穂子の手は暖かいね」
「お風呂から出たばかりだから」
美穂子の目が私を見つめる。今は双方の瞳が開いている。
美しいオッドアイ。宝石のようなそれは今も私の脳裏に焼きつく。
「ん」
美穂子の唇が重ねられる。
キスはどれくらいぶりだろう。柔らかい。
触れるだけのキスを何度も美穂子がしてくれる。
だけど私からキスは出来ない。
そうすれば、美穂子は怒るから。
だから私はただ美穂子にされるがままになる。
小さく開けた隙間から舌が入ってくる。
舌を絡め取られ、歯茎をなぞる。
息が苦しくなっても止まらない。
唾液を送り込まれ、それを飲み下す。
意識がなくなりそうな頃、ようやく解放される。
美穂子も息遣いが荒いが、私ほどではない。
798 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:51:20 ID:NMwY0Mdi
「久」
返事をしたいが、呼吸が苦しくてできない。
美穂子の手がパジャマの中に侵入してくる。
打撲跡や傷口に触れられ、痛みが走るが表情に出さないようにする。
胸に這わされた手は優しく滑り、私の弱い場所を確実に攻める。
「あ」
声が出た事に気づき、慌てて口元を押さえる。
声を聞かれたくないのではなく、私の発した言葉によって美穂子が怒るのを避けるためだ。
だけど今回はその行動はNGだったらしい。
口元の手を剥がされ、手近にあったタオルで縛られる。
「声、聞かせて」
耳元で囁かれ、恥ずかしさで体温が上がる。
美穂子の舌が私の傷口を丹念に舐めていく。
少し痛いが我慢できないほではない。
「久の体、傷だらけね」
「そう?あっ!」
傷の一つに爪を立てられる。
「私がつけたのよね」
「私が美穂子のモノだって、証しみたいなものよ」
「どうして逃げ出さないの?」
美穂子の顔は見えない。
「今日だってゆみさんに助けを求められたはずよ。それだけじゃないわ。貴方の両親や私の両親が来たと時にだって助けを求めれば良かったのに」
吐き捨てるように言われる言葉に、快楽で霞が掛った頭には一つの答えしか出てこない。
799 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:52:00 ID:NMwY0Mdi
「愛してる」
その事なだけが口から出てくる。
美穂子の問いの答えになっていないのは、頭の片隅では分かっている。
それでも、答えはそれしかない。
「久、久、久、ひさ、ひさ、ひさ」
美穂子は私を翻弄しながら、私の名前を呼び続けた。
時計を確認すると十二時を過ぎたくらい。
眠っていたのは一時間ほどだろうか。
私を拘束していたタオルは解けそうにない。
タオルを解くのは諦めて、美穂子を見る。
ああ、見るんじゃなかった。
今日もあの日と同じ。
美穂子が私を抱いた後は何時もこうだ。
眠っている美穂子の閉じられた目からは涙が零れていく。
「ひさ、ひさ。ごめんなさい。ごめんなさい」
涙と共に紡がれる言葉。
一体美穂子は何を謝っているのだろうか。
殴った事?怪我をさせた事?我儘を言った事?
別にいいのに。美穂子は私に何をしてもいいのに。
美穂子にその権利があるのに。
「美穂子。大丈夫だから。大丈夫」
拘束された手では抱きしめる事が出来ず、もどかしい。
抱きしめられない手の代わりに出来る限り身体を密着させて耳元で囁く。
「私は何があっても、美穂子を愛しているから。ずっと傍に居るから」
嘘じゃないから。
「だからお願い。泣かないで。笑って、美穂子」
私は貴方が笑ってくれたらそれだけで幸せだから。
800 :
幸せ:2009/11/27(金) 00:53:23 ID:NMwY0Mdi
以上です。
楽しんで貰えたら幸いです。
長くなってすいません。
>>800 うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!
うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!
>>801 PSP版新規ストーリー
ゲームオリジナルの外伝的ストーリーで原村和視点で進行。ストーリーは章ごとに進行し、各章での麻雀対決に勝利すると、咲と和の二人っきりのご褒美CG (一緒に料理・お風呂・就寝など)がゲットできる。
県大会予選も終了した夏休みのある日……。
咲と二人っきりで勉強会(お泊り)をしたい和とそれを聞きつけなにか企む久部長。
決勝参加の各校のメンバーも巻き込んだ謎の麻雀対決が始まる……。
和は咲と二人っきりの時間を守りきれるのか!?
なん・・・だと・・・!?スタッフ神すぎるだろw
久々にテンション上がってきた
>>800 GJ。激しくその後が気になるな
しかし、悪気は無いと思うんだがsageてくれんかのぅ…
806 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/27(金) 02:13:01 ID:NMwY0Mdi
申し訳ないです。
正直に言うと、言われている事が分からないのです。
辞書を引いたのですが以下のことしか載ってなくて。
Sageとは、
セージ
Sage(セージ)はMozilla Firefox用拡張機能プログラムとして作られた、RSSリーダー。
sage(さげ)は2ちゃんねるなどのスレッドフロート型掲示板の機能の一つ。スレッドを最上位に浮上させることなく書き込むことができる。→2ちゃんねる用語
Sageは英語で賢者、知者のこと。
Sageは英語でサルビアのこと。
アメリカ空軍が1950年代に開発した半自動式防空管制組織の略称(Semi Automatic Ground Environment)。英語の頭字語でSAGEと綴る。
遺伝子解析法の一つSAGE法(Serial Analysis of Gene Expression)の略称。同じく頭字語でSAGEと綴る。
数式処理システムの一つ→Sage (数式処理システム)
機能の一つを言われるんだと思うのですが、どうすればいいのよく分からず。
ド素人で本当に申し訳ないです。
>>806 メール欄に
sage
と打ち込んでくれっていう話
釣りだったらごめんなさい
ss投下してくれてるんだから釣りではないと思うけど
2ch sage とかで検索すればわかるかと
スレが浮上すると、いろんな人の目に止まりやすいので
変なのに荒されたりしやすくなるから、それを避ける為の手段だね
咲PSP神がかってるなww
PSP持ってないけど、買うよ!
>>800 うおおお続きキタヨ!GJ!全くハラハラするぜ…
続きがあるなら激しく気になるぜ、でもこれはこれでハッピー(バット?)エンドかな。
>>800 うおおおおおおお!!!!GJ!!!面白いよー続き見たかったんだ。ありがとう!!!
次回も期待
>>800 続きキタコレww
このヤンでる久美穂が好きだ!
今までで一番好きな久美穂久かもしれん。ぶっ飛んでるけど
だがそこがいい
美穂子サイドはないんかな?
もしあるなら是非みたい!!
咲にかぎったことじゃないけど
ゲーム出すならアニメ放送中とか終了直後とかに出すべきだと思うんだが
>>800 激しくGJ!もったいなくて読むのにすごく時間がかかった。
ゲーム買えよデブス
部キャプスレにもあるけど、DVヤンデレ系はすごく斬新で良いな。あんまり面白がっちゃいけない話だけど、でも新鮮で面白い
>>800 遅ればせながらGJです
久さんの愛が深すぎる
この路線結構好きだわ
まぁ暴走しすぎて単なるリョナにならないギリギリのラインならだけどさ
自演でベタ褒めする部キャプ派うざっ
専用スレあるのにここを乗っ取ろうとするクズめ
久々?に来たなこのキチガイさん
>>803 アニメといいゲームといい、咲は百合スタッフに恵まれてるようでよかったぜ…
麻雀部に男主人公が入部とかで変にねじ込まれて、ただのギャルゲー紛いになるのが一番の心配だったからな。
スタッフは需要をわかってらっしゃる。というか作者がそういう風に監査してるのか
清澄以外の百合需要は満たせるのか?
咲程度で百合とかw
これだから似非百合ヲタはw
妄想できれば百合だから問題ない
>>824 本物だニセモノだ言ってる奴に本物がいたためしがないな
>>824 おまえが本物なのは分かったから別のところ行って一人でやっててくれ。
お前らもっとスルー力身につけろよ
あえて言おうk 久保×小鍛冶もありじゃないかと
まぁ接点0だけどね
無いな
接点無さすぎなのに無理やりすぎる
もう少しゲームに食いつこうぜ
百合系作品のゲーム化って正直あんまり良い記憶が…
麻雀パートでへこたれる百合厨がいなければいいけどな
そしてときどきでいいからドラマCDのことも思い出してやってください
くそう、池キャプ厨歓喜な内容だったのに…こういうときこそ喜べよー
>>833 ドラマCDについてならあちこちで散々語ったから
別にここで今更どうこう語る気もない
>>832 だがこれはまさかの原村さんモードもあるんだぜ
国広君モードが欲しい
かじゅモモSSが完成したので投下致します。以下の注意事項に気を付けて下さい。
(注意事項)
・少し長めの話になってしまったので、何日かに分けて投稿します。
・エロ有り。話全体で数回程あります。
・ストーリー設定にSOAを含みます。意味が分からなかったらスルーして下さい><
それでは投下致します。タイトルは『永遠の花』です。
「……先輩」
「何だ、モモ」
冬空の下の屋上は、とても寒い。しかし、二人こうして抱き合っていると、どんな寒さも平気だと思える。
「もし私が消えたら、先輩は」
続く言葉を、唇で塞ぐ。それより先は、言わせないように。
「……お前は消えないよ、モモ。いや、私が消させるものか、絶対に」
不安げな瞳で見つめられたくなかったから、そう答えた。
(また無責任な事を――やはり私は、卑怯者だな……)
桃子に見られないよう、自嘲気味に笑う。ふと、ゆみの体を抱く桃子の腕の力が強くなった。
「……モモ?」
「先輩、私、うれしいっす。先輩にそう言って貰えただけで、私――」
「馬鹿。変な事言うな。勝手に私の前から居なくなったら、許さないからな」
「……はい」
時間を忘れて、二人は抱き合っていた。
互いの存在を確かめ合う様に。互いを決して離さない様に――
839 :
永遠の花:2009/11/28(土) 12:05:28 ID:G4v/YYur
* * *
夏の全国大会県予選――鶴賀学園は惜しくも全国への切符を手にする事は出来なかった。が、これで全てが終わった訳ではない。県予選での健闘は、来年への望みを繋ぐ結果とも言えた。
「ユミちん、今日はモモは来てないのか?」
「――、……ん、あ、あぁ、その様、だな……」
放課後の部室。麻雀部の現在の活動は、1、2年生の戦力強化が主となっている。来年以降の大会に向けての準備期間だった。
「ん? ユミちんどうかしたのかい? 何だか顔が赤いようだけど」
「そうか……? ……っ、いや、少し熱っぽい気はするが……」
「風邪でも引いたのかい? それだったら無理して出てこなくても良かったのに」
「いや……大丈夫だよ。……それより蒲原」
「ん?」
「それ、ロンだ」
「のわぁっ!?」
頭を抱える智美を見て、ゆみは苦笑する。が――
「っ! ――……くっ、うっ……」
ゆみの身体が、がくりと机に傾ぐ。苦しそうに喘ぐその姿は、とても大丈夫には見えなかった。
「お、おいおい、ホントに大丈夫か? やっぱり保健室に……」
「……いや、いい。一人で行ってくる」
心配そうに見つめる智美達を後に、ふらふらと立ち上がり、ゆっくりとした足取りでゆみは部室を出た。
「…………」
しかし、その足が保健室に向かう事は無かった。何度かふらつきながらも階段を上り、誰も居ない屋上へ。扉を閉め、それが限界だとばかりに、がくりと膝を付いた。
「くぁっ……あっ、ふぅ……んっ……」
吐息に、艶が混じる。ゆっくりと振り向き、そこに居る人物の姿を捉える。
「モ……モ……」
何も無い筈のゆみの背中に、人影が姿を現す。薄笑いを浮かべながら、身体をゆみと密着させ、その手はゆみの秘部に伸ばされていた。
「――流石っすね、先輩。皆の前であれだけ我慢出来るなんて」
「あ……あぁ……正直、危なかったが……」
「ですよね。先輩のここ、こんなに濡れてるっす」
つぷ、と桃子の指が下着越しに秘所に沈む。その刺激に、ゆみの身体が跳ねた。
「く、ぁあぁっ……! モ、モモぉっ……!」
「ん? どうしたっすか先輩」
「も、もう……我慢出来ない……頼むから、もう……」
「イかせてほしい、っすか?」
桃子の問いに、ゆみは耳まで赤く染めながら頷く。
「まあ、部活の間中、ずーっと弄くってたっすからねぇ。私もそろそろ指が疲れてきたっす」
くすくすと笑いながら、桃子はゆみの下着をずらし、指二本をゆみの秘部に直接突き挿れた。
「んあぁぁあぁっ!」
「思いっきりイッて下さいね、先輩――」
桃子はそう言うと、ゆみの唇を塞ぎながら、挿入した指をぐりぐりと動かした。
「ん〜〜〜っっ!! っ! っっっ――――…………!!」
びくん、と身体を仰け反らせながら、ゆみは達した。桃子が唇を離すと、大きく喘ぎながら桃子に寄りかかる。とろとろと溢れ出た愛蜜が、屋上のコンクリートに染みを作った。
「イッたっすか? 先輩」
桃子が聞くと、ゆみはぐったりとした様子で桃子に身体を預けながら、コクリと頷いた。その応えに桃子は満足げに微笑むと、ゆっくりと立ち上がった。
840 :
永遠の花:2009/11/28(土) 12:06:02 ID:G4v/YYur
「……モモ……?」
ゆみの身体が、仰向けに寝転がらされる。何を、と問う前に、ゆみの顔に影が差した。
「先輩……私も……」
桃子がゆみの顔を跨ぐように立つ。そうすると、ゆみの視線の先には桃子の下着が映る。
「先輩の声聞いてたら、私も我慢出来なくなっちゃったっすよ……」
じわりと桃子の下着に広がる染み。ゆみはゆっくりと手を伸ばし、その部分に触れる。
「ひゃぅんっ」
すぐに桃子の甘い声が漏れる。ゆみはゆっくりと身体を起こすと、桃子の秘所に口付けをした。
「んあぁぁっ!」
今までのお返し、とばかりに、桃子の濡れそぼる秘部を舌で転がすように味わう。そうすると、奥からどんどんと蜜が溢れてくる。
「ふふ……モモだって、すごく濡れてるじゃないか」
「そ、それはぁ、先輩が、んっ……! せ、先輩だからっ……っあ……!」
「そうか? ……それなら遠慮は無しだ」
「ひぅんっ!」
舌と指を使い、桃子を攻める。その度に桃子は甘い声を上げ、蜜を溢れさせていた。
「も、う……ダメっす……! せんぱ、い、あっ、ふぁぁあぁあぁぁっっ……!!」
がくん、と桃子の身体が揺れる。くずおれる様にゆみの上に覆いかぶさり、荒い息を吐く。
「せん、ぱい……」
「可愛いよ……モモ」
ゆみの指が桃子の髪を梳く。桃子はくすぐったそうに笑うと、そのままゆみに口付けた。
* * *
「すぅ……すぅ……」
その後、ゆみと桃子は屋上の塔屋で二人だけの時間を過ごしていた。日が傾く頃、ゆみは眠ってしまった桃子に膝枕をしながら空を見上げていた。
「邪魔するよ」
唐突に下から聞こえてくる声。ゆみが視線を元に戻すと、そこには智美がひょっこりと顔を出していた。
「よく此処だと分かったな」
「そりゃあね。ここはユミちんのお気に入りの場所だろう? 保健室に居なかったから、ここだと踏んだ訳さ」
智美は塔屋の梯子を上ると、ゆみの隣に腰掛ける。
「……今日の事。大方、モモの所為じゃないか?」
智美の言葉に、ゆみは驚く。
「蒲原、まさか見えていたのか!?」
「いや、でも今ここにモモが居るって事はもしかして、ってね」
「そ、そうか……」
ワハハ、といつもの笑みで返す智美に、ゆみは安堵に息を漏らす。もし今日の事がばれていたら、暫く部には顔を出せないと思った。
「それでユミちん。大丈夫なのかい」
と、不意に智美が真面目な面持ちになる。
「ん? ああ、少し休んだら良くなったよ。すまない、心配かけて」
「――そうじゃなくて、モモの事だよ」
智美の言葉に、ゆみは口を閉じる。ゆみを見つめる智美の目が、言わんとする事を伝える。
「……すまない。私がもっとしっかりするべきなんだろうな」
「いや、ユミちんがそこまで背負う事じゃないよ。本人の問題さ」
幸せそうに眠る桃子の寝顔を見て、ゆみは複雑な気持ちになった。
桃子の様子がおかしい。ゆみがそう感じたのは、県予選が終わって半月程経った頃だった。今まで以上にゆみにくっついてきて、以前よりも他者との関わりと避けているように見えた。
もちろん、部活には普通に出ていたのだが、県予選決勝での健闘で、人気の増したゆみを囲む生徒達を見る桃子の目が、にわかに殺気立っていた事にゆみは気付いていた。
今日の桃子の『悪戯』も、朝にゆみの下駄箱に入っていたラブレターが原因だ。それを見た桃子は、ゆみにずっとくっついて『先輩は渡さないっす』と言っていた。
ゆみ自身も、いつもは二人きりの時にしていた行為を、公衆の面前で行われるとは思いもしなかった。結局桃子の影の薄さがあり、発覚する事は無かったのだが……
「モモは最近、ユミちんに依存し過ぎてるな」
智美の言うとおりだった。以前から桃子はゆみと一緒に居る事が多かったが、それでもこんな事は今まで無かった。
「別にそれが悪いって訳じゃないけどね。でも、それだけじゃ勿体無いと思ってさ」
「……そうだな。私からも注意をするよ」
「そうしてくれるとありがたいな。ただでさえ、最近はモモが見えなくなってる」
「……え?」
智美のその言葉に、ゆみは首を傾げた。
「ん、いや、気のせいかもしれないけどな。以前よりも、モモを見失う事が多いんだよ。同じ部屋に居るのも、モモの影の薄さも分かっているのに」
「そんな、事……」
「ユミちんはそういう事、無いのか?」
その質問に、ゆみは唖然として答えられなかった。彼女には、いつでも桃子が見えていたから。
「……無いのか。いや、羨ましいね。愛の為せる技、かな?」
「んなっ……からかうな」
「ワハハ、ごめんごめん。――それじゃあ、私はこれで失礼するかな」
智美は立ち上がると、塔屋を降りてゆく。扉を閉める音が消えてからも、ゆみは桃子が起きるまでその場所に居た。
「――先輩」
ふと、膝の上の桃子が目を開けた。
「起きたのか、モモ」
「はい。先輩の膝枕、とっても気持ちよかったっす」
そう言ってクスリと笑う桃子の顔を見ると、ゆみは心が安らぐのを感じた。
「せんぱい」
不意に、桃子が手を伸ばす。その手を握ると、ゆみは桃子の体を抱え上げた。
「先輩、私の事、見えるっすか?」
「何を言ってるんだ。当たり前じゃないか」
「……はい。良かったっす」
「おかしな事を言うな、モモは。……さて、帰ろうか」
「……はい」
日は殆ど沈み、夜の帳が落ちて来ている。
二人は手を繋いだまま、秋の気配を感じながら帰路に着いた。
今回は以上となります。
いきなりタイトル書き忘れたり話数書かなかったり『続く』表記しなかったりとgdgdですorz
それにしても原作のモモは自重してないですねいいぞもっとやれ
>>843 GJ!!!いいぞいいぞー!
正直最初はかじゅにバ○ブが仕込まれてて、それをモモがどこかで観察
してるのかと思ってたけど、なんと直接だったのか!モモったら大胆だなぁ〜!
>>843 GJ!今回はいつもよりも、シリアス気味な話なんですね。続きが気になるっす!
そして、モモ大胆な娘っ!
>>843 GJでした
続きが気になりますね
ところでそろそろ次スレか?
んー容量的にそろそろだね。
テンプレはこのままでいいのかな、何か付け足すものとかはない?
あとスレやwikiのコメ欄で話題にあがってるけど
SSのタイトルなしはこのまま「」でいいの?個人的には「無題」の方がいいと思うんだが、みんなどう思ってるのかな
タイトルは管理人権限もってる人しか、いじれないんだよね…
>>843 一応GJ
続きがかなり気になります
何か不安ですけど大丈夫ですよね
花は咲のイメージが強いけど永遠は何かモモらしい感じがするな
次スレ立てようとしたら出来なかった
誰か代わりに頼む…
よし、次スレ立てやってみる
もうちょっと待ってて
スレ立て規制だって…ごめん駄目だった
初めてのスレ立てだったのに はりきったのに 無念
誰か、お願いします
なんだかんだ言って俺がやる
新スレに過去スレアド貼りました。
しかしスレ立て規制って何なんだ?この前の規制の名残り?
>>848 wikiのSSタイトルなしは、自分も「無題」が良いように思います。
自分基本ネットブックなので、画面が小さくて、
少し題名に幅があったほうが、各校のメニューからクリックしやすいかと思ったり。
多分見栄えがいいのも「無題」ですかね。
ただ修正作業が大変そう。今後のものに関しては「無題」、とかどうでしょうか。
管理の方はいつもご苦労様です。ありがとうございます。
…人いない?連レスだ。すんません。
ごめん、参考までに教えて。
このスレの容量ってどこでわかるの?
858 :
名無しさん@秘密の花園:2009/11/29(日) 22:16:26 ID:XOACg4uB
あ、スレの一番したに赤字であるのが、そーなんだね。
解決しました。スマソ。
>>856 正直どっちでも良いって思ってたけど成る程そういう面も有るのか!>クリックしやすい
>>857 スレの一番下の左、書き込み欄の上に、
「486KB」とか赤字で書かれてるのがそれ…だと思う
あわわ、解決済みでしたか。リロード忘れ。失礼しました。
部キャプスレの方に投稿されてるSSはどうしよう?
一緒に入れてもいいのかな?
>>859 自分キーボードの指でやるマウス?が苦手で、細かい作業がしんどいです。
そういう人他にもいるかも、とか思って。
また連レスすんません。
あと部キャプスレに投稿されてるssはwikiに一緒に保管でいいのかな?
このまま埋もれさすのも、もったいないし
ぐふ、書き込み中止が間に合ってなかった…
そもそも、何で部キャプは隔離されてしまったの…?
様々な咲カプがある中で、上位を飾るに相応しいカップリングのはずなのに…
スレ立て乙です
池キャプからの嫌われ方が半端なかったからね
どっちも好きな身としちゃ辛いよ
そうだったのかー
自分も知らなかった。
でもそれにしては池キャプのSSは少ない気が…
こういうのは実態がよくわからないもの
アンチかもしれないし、いまはもういない放送で熱くなった一部の人たちだったのかもしれない
要は自分が許容できないものを許容してる人がいるのは許さない、絶対に許さない!!
っていう面白思考をもった一部のひとの暴走って事?
単なる百合アンチや愉快犯の可能性も
むしろそっちのが濃厚
部キャプはアニメで冷めた
別に部キャプスレ立てるのは構わないのだが、
なぜスレタイに隔離とか付けるかな?
文句言ってたのは荒らしだけじゃないんだろうが上手く付け込まれた形だな
当時の状況を振り返るに自演も駆使してたくさいし
このスレとしては部キャプを排除するものではないんだが
隔離スレ立てて荒らすことで印象操作された感じだ
職人さん方も部キャプは荒らしが湧くってイメージのせいか自重なさってようですしね…
なんとも、勿体ない話です。
最近某板の影響でなんともが熱い
なんともはPSPで夢が叶うと信じている。
あとは、なんむっきー、もも美穂子、池田タコス、衣和などマイナーなカプも色々やってみてえなー
部キャプスレ落ちたのか? まあ仲良くしようぜー
>>869 個人的に池キャプは書くのが難しかった
キャプ→池がどうしてもうまく表現できなくて。力不足と言われればそれまでだが…
そんな感じだから
>>718は偉大。また書けよいや書いてくださいお願いします
ゲームじゃ菫照は出来るよね
打ち筋がまだ出てないから無理かなぁ
南浦むっきーは今後進展なさそうで寂しい
原作じゃ絡まないだろうし
いやそもそもアニメでも大して絡んじゃいないけど
>>881 どんなカプも妄想して絡ませて楽しむ
これでいいじゃない
埋め
棟居(でしたっけ?千曲東の大将)と上柿…
カプ厨同士で争論か
ume
百合もカプ厨で争いが起こるほど大きくなったか
話題にすると呼び込むって本当なんだな
埋め
あと10kbもあるのか
>>877 かなりの量投下されてるぞ?ここじゃないところで
>>864 部キャプスレはwikiがあるから
一応こっちのwikiに載せるなら報告しておいたほうがいいかな
桃酒のみたい
ワカメ酒のみた……いや何でもない、ゲフンゲフン
たかみんとお茶したい
照菫・照咲・照淡
俺はどれでも嬉しい
姉属性な咲に対してお姉さんぶる衣ちゃんは微笑ましい
照咲・衣咲・和咲
どれでもいける
咲を3人で輪姦dkdk
幼女×兄貴がいい
兄貴は幼女に好かれやすい気がするんだ(俺の脳内では)
衣もだし(俺の脳内では)タコスもだし(俺の脳内では)
いや、単に体格差カップルが好きなだけなんだよ
俺の妄想力をなめてはいけない!
もう俺の中では兄貴とネリーかロリ巫女のカップリングがだな!
兄貴×一とか久×一が好きだけどどう考えてもマイナーすぎる
前者はよく一緒にいるから割りと妄想しやすいけど後者はわずかしか絡みがないのよね
>>895 何を思ったか、俺の目は「妹属性」という漢字をパッと見で
「性奴隷」とよみまちがえちまったぞ
誰もいないうちにSS投下
四校合宿ネタ、カマ×かお、むき×南浦
少し長め
と思ったらあと7kbしかないお
次スレに書き込む
それじゃ、代わりに埋めss投下
かじゅモモで、同じく合宿ネタ。落ちたら次スレで
では「悪戯はほどほどに」
みんな寝静まったようっすね。
やっぱり合宿といえばこれはお約束っすよね?
『寝てる顔に落書き』
ふふふ…それじゃ先輩、覚悟するっす。
まずはほっぺたにおヒゲを書いて、お鼻を黒く塗ってと…。キュッキュッ。
先輩、かわいい、かわいいっす!このまま連れて帰りたいっす!先輩…
──10分経過
はっ!あまりの愛らしさに我を忘れてたっす。
気を取り直してと。落書きといえば定番のあれっすよね?おでこに…
『肉』
ぷ…くっ…くくっ…さすが定番っす。凄い破壊力っすね。こ、これはキツいっす。
でもフェイスペイントだし、すぐ消えるし、大丈夫っすよね。
──マ○キー油性マーカー
あれ?
──マ○キー『油性』マーカー
そんなバカなぁ!!!な、なななんで油性っすかっ!
たしかに、すぐ落ちるフェイスペイント持ってきたはずなのにっ!なんで、なんでっ!!
お、落ちつくっす。なんとか落書きを誤魔化すっす。
まずは目立たないように、おでこの『肉』に一文字付け足して…。キュッキュッ
『肉欲』
な、何をやってるんすか、私は…。これじゃ変態さんじゃないっすか…。
こうなったら文字を塗りつぶして黒目にして三つ目を作って…。キュッキュッ
こ、こわっ。先輩は眼を閉じてるのに、邪気眼だけこっちを見てるっす…。
だったら瞼の上に眼を書いて…。キュッキュッ
…マネキンみたいになったっす…邪気眼持ちの…。う〜、今度こそっ!キュッキュッ…
──30分経過
どうしよう…。どんどん酷くなってるっす…。こんなはずじゃなかったのに。
みんなが起きる前に先輩起こして、笑って怒られて…。
それで落書き消しに一緒に朝の露天風呂に行こうって思ってたのに…。
油性じゃ消えないし、こんなになってたら先輩も本気で怒るっすよね?
先輩に嫌われるっすか?こんなつもりじゃなかったのに…。
………じわっ
「うわぁぁぁ〜ん!先輩、ごめんなさい、ごめんなさいっ!!」ガバッ!
「うわあああっっ!!!…って、モモか…。どうしたんだ、こんな夜中に?」
「ごめんなさい…先輩。私のこと、嫌いにならないで欲しいっす」
「…?なにを謝ってるのかわからないが、私は何があってもモモを嫌いになったりしないぞ?」
「ほんとっすか?」
「本当だ。さぁ、まだ朝まで時間がある。もう寝よう」
「はい。…先輩、おやすみなさい」
「おやすみ、モモ」
やっぱり先輩は優しいっす!大好きっす!…でも、やっぱりその顔は怖いっす。
──翌朝
「おはようございます、加治…」
「おはよう、津山。…津山?その札は何だ?」
「妖怪退散っ!!!」
「ま、待てっ!私だ、加治木だっ!」
「…あ、加治木先輩?」
「そうだ。まったく、まだ寝ぼけているのか?」
朝から襲われるとは…。それにしても何で、そんな札を持っているんだ?
「う〜ん、うるさいなー」
「ああ、すまない蒲原」
「…ユミちん?ぷっ、ワハハハハハハハハッ!!」
「蒲原?」
何かおかしい。私の周りで何かが起きている…
「ふわぁ〜。おはようございます、加治木せ…」バタッ
「か、佳織?しっかりしろ、佳織っ!」
「…あ、あれ、智美ちゃん。なんか変な夢見たみたい…加治木先輩が悪霊になってて…」
「ワハハ、半分合ってるな」
まさか、昨日のあれは…
『うわぁぁぁ〜ん!先輩、ごめんなさい、ごめんなさいっ!!』
そうか、そういう事か…
「津山、鏡を貸してくれないか?」
「あの、見ない方がいいと…ぷっ…思うんですが…ぅ…くく…」
「落書き…されたんだな」
「はい。残念ですが見事なまでに…ぷ…くっ…」
お前は出来た後輩だよ。そんなに震えてまで笑うのを堪えてくれるとは。
だが、もう我慢しないでくれ、津山。震えるを通り越して、痙攣に近くなってきたぞ…
それに引き換え、こっちの後輩は…
「モモ、起きているんだろ?」
「ね、寝てるっすよ、まだ。すー、すー」
「津山、モモの腕を押えろ。蒲原は足。妹尾は頭だ」
「せ、先輩、なにをっ!!!」
その問いには答えず、マ○キー『油性』マーカーに手を伸ばした。
「桃子、因果応報というやつだ」
「ワハハ、あきらめるんだなー」
「あの加治木先輩、桃子さんも反省してるでしょうし…」
ギロッ…
「ひぃっ!ご、ごめんなさい、桃子さんっ!!」
さて、どうしてくれよう?
「せ、先輩っ!そんなっ!昨日の夜は許してくれるって言ったのにっ!」
「嫌いにならないとは言ったが許すとは言ってない」
「あっ…」
「成敗」
ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ………っす
ちゃぷん…
そんなわけで予定は狂ったっすけど、先輩と朝の露天風呂に入ってるっす。
「う〜、完全には消えてないっす」
「誰のせいだ、誰の」
「ごめんなさい」
先輩は不機嫌そうにしながらも、私の頭を撫でてくれるっす。
先輩は本当に優しいっす。ごめんなさい…もう絶対しないっす。
でも…
「やっぱ不思議っす。たしかにフェイスペイント持ってきたはずなのに
なんでマ○キー『油性』マーカーになってたっすか?」
「でかける時に慌てて間違えたんだろ」
「そんなはずないっす。荷物は前日には纏めてたのに。う〜ん…」
「そんなことより、せっかくの露天風呂だ。景色を楽しまないと損だぞ?」
「…そうっすね、先輩!」
たしかに目の前は絶景。隣を見ればさらに絶景。楽しまないと損っすね。
「先輩、また温泉来ましょうね?」
「ああ、今度は二人で…な」
──そのころ
「あれ?智美ちゃん、これなぁに?」
水性ドーラン用マーカー『顔ペン』
「佳織、策士とは自らの手は汚さないのだよ、ワハハ」
「ふぇ?」
おわり
以上、埋めssでした。油性でも案外落ちるんだよね実は(実体験)
GJ!寝たふりモモかわええw
さて、このレスで500KBなら…
・原作で透華様大活躍!モンプチ出番増量!!
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・OVA!モンプチ全国優勝!!
とにかく龍門渕が幸せになりますように!!
これで埋まるなら、PSP版の咲は和とラブラブ
GJっす!
さて、このレスで500kbなら
・原作で照咲が見られる
・原作でなんぽとむっきーが絡む
・小鍛治プロと福与アナの百合展開がある
・かつ丼コーチの絡み増量
・しかしコーチの本命は華菜ちゃん
・二期が来年ある
・菫と照or照と咲の抱き枕カバー作成
・もっと咲関連のグッズや同人が出る
でよろしく
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
これが500なら照と菫様の抱き枕カバーがガチで販売されますようにぃいいいいいいいい
___ 、 、 、 、
へへ^ー゙ ̄ラ-‐ ≧、瓜\
二<< >、 ,作三二`<ゝ,ゝ_>、
<<<<爻、ぐ三二─ZZゝtヽ__>)、
≦≦彡夊ヾ三二ニ仁〃ヾメゝゝゞヽ、,,,___
‐' ̄ゞ彡/7ハ三=爻/:; ヾヌヌ≧ヌヽソ
‐,,,,ゝニ'///,へニニヾ`゙''' /-、メXX/ 皆の願い
,く/ハト仏、二=ヽニ=∠,,,,_ ^^ラ' 叶えてやろう…
/爻〃ヘヘヘヘ ,ィ‐=≠‐┬-==ラ´
/介〃ヘヘヘ〃' ノ_/_/ / /ヽヽ、
//リ〃ヘヘヘ〃レ'´ `弋 ̄ /ヾヽ
ム/ヘヘヘヘ〃ト' 弋 ̄ ,, -ヘヽ
/へへヘヘ〃ソ ヽ ̄ } }