2年へ組 女子生徒
風浦 可符香
木津 千里
音無 芽留
常月 まとい
日塔 奈美
藤吉 晴美
小森 霧
小節 あびる
加賀 愛
木村 カエレ
関内・マリア・太郎
三珠 真夜
大草 麻菜実
糸色 倫
ことのん
SS投下のお約束(前スレで出てた暫定版)
・書き始めにカップリングとか傾向(ほのぼの、エロ、パロ等)を書く。
・名前欄にタイトルを記入。
・投下の終わり、長編などで投下が切れる場合等、締めのレスのにその旨を書く。
・再開するときはアンカーを付ける。
(でもなるべく書き上げてからの投下が好ましい)
・新スレは容量が490kを超えたら立てる。
他にあれば、どんどん追加していって下さい。
前スレまでROMだった人や初めて投下する人、遠慮せずにじゃんじゃんどうぞ。
糸色 望(いとしき のぞむ)
2年へ組の高校教師。
絶望的で、超ネガティブな高校教師。名前を横書きで
記述すると、「絶望」となってしまうことから、
「絶望先生」と呼ばれている。
絶望的になると、すぐに死にたがるため、過去に
何度も自殺未遂を繰り返していたほか、この漫画の
描写でも、ほぼ2回ほど首をロープでくくっている。
また、男性の自傷行為者として知られ、
左手首の内側から左肘の内側にかけて無数の
剃刀の自傷跡が残っている。彼にとっては
少し落ち込むようなことがあったとき、
剃刀などの鋭利な刃物を使い、自分の手首を
傷つけることで、気分を紛らわそうとしていたという。
頻繁に喫煙をしており、愛飲のタバコは、ゴールデンバット、
セブンスター、ハイライトのほかに、洋モクのケント、
ラーク、マールボロ、フィリップモリスも吸っている。
普通免許は所有しており、愛車は日産・ノート。
しかし、運転はへたくそで、車体の側面をこすったりすることも少なくない。
>>5の続きの記述です。
ここからは鉄道の気動車に詳しい人でないと分かりません。
あしからずご了承ください。
推理頭脳はDML30HSD(500GHz/1,600rpm)を搭載している。
水平対向12気筒で、総排気量が30.0リットルの大型エンジンである。
エンジン音は勝 改蔵に搭載されたDMH17系エンジンと比較して
「ガリガリ」や「ドルドル」と表現されるサイクルが短く、かなり激しい
特徴的なアイドリング音と、推理時に伴う「ジャー」という噴射音と
エンジンそのものが「ガラガラ〜」と激しく唸ることも特徴である。
推理用液体変速機としては、変速・直結各1段を備える、DW14を装備する。
当時の技術的限界故に、コンバータ構成は中高速域の推理力をしっかり確保するとともに、
エネルギー損失を抑制した2段4要素となり、4段8要素の変速機を積んだデスノートのLや
勝 改蔵と比較すると、低速域では非常に不利で、中高速域ではかなり有利と、中高速域をより
重視した構造となっている。このため、起動トルクではLや勝 改蔵と比べるとかなり弱くなり、
起動トルクを出来るだけ稼ごうと、推理頭脳の最高回転域をめいっぱい強いる設定であり、
推理力の伝達効率は良くない。そういう変速機設定こそが絶望しやすい印象を強めている。
スレ立ててから大分下がってきたので、ここらで1本。
ハルチリ前提、あびるの独白が多めのあび千里です。
よければお付き合いください。
8 :
ジレンマ:2008/08/26(火) 17:55:19 ID:JSU9x5ko
手を伸ばせば届く距離にいるのに、手は伸ばせない。
その髪に、肌に触れたいと思う事は許されなくて
どうしようもない矛盾が心を苛立たせる。
横目でちらりと様子を伺えば、その横顔にどうしようもないくらいの
ときめきを感じてしまうくらいに、気持ちは募っているのに。
「どうかしたの?」
あびるの視線に気付いた千里が不思議そうに首を傾げる。
「何でもないよ」
にこりと微笑みを返すと、千里はそう、と言って
机の上へと広げられている雑誌へと視線を向けた。
「千里ちゃんこそ、大丈夫?」
あびるの言葉に千里が顔を上げる。
その表情は何の事を言っているのかわかっていないようだ。
「あぁ、藤吉さんの事ね」
あびるが付け加えると、千里の顔に少しだけ苦さが浮ぶ。
「今日は別々だから、何かあったのかなって思って」
あびるの言葉に千里が溜め息を吐いた。
「…まぁ、たまにはね」
そう言って千里は出来るだけ平静を装っている。
しかしあびるはその表情の意味を確信していた。
「喧嘩したんでしょ?」
あびるの言葉に千里がぴくりと肩を震わせた。
「べ、つにそんなんじゃな、いわよ」
相変わらず嘘を吐くのは上手くない。
そんな千里にくすくすと笑うと、千里は机の上に視線を移した。
わかりやすいね。
そう言おうとしたが、口には出さずに飲み込む。
言えば腹を立てて、目の前からふいと姿を消してしまうかもしれからだ。
「まぁ別に事情は詮索しないからさ」
結果的に傍にいてくれるなら、どんな形だって構わない。
そんな事を考えながらぽつりと呟いたあびるに千里が安心したような表情を見せた。
その表情が常に自分に向けられればいいのになんて事が頭の中をぐるぐる回る。
どこまで贅沢な考えだろう、自分が情けなくなる。
9 :
ジレンマ:2008/08/26(火) 17:56:30 ID:JSU9x5ko
「あびるちゃん?」
その声にはっとして千里を見ると怪訝そうな表情でこちらを見ていた。
「あ…ごめん、何か言った?」
「特に何か言った訳じゃないけど、目が虚ろな感じだったから」
心配そうな表情を向ける千里にあびるがひらひらと手を振った。
「うん、大丈夫だよ」
そう言ってにこりと微笑を返すと安心したしたのか、千里もふう、と溜め息を吐いた。
「ならいいんだけど」
あびるの思う事も知らない千里は何の疑いもなくそれを受け入れる。
まさか、こんな感情を内に秘めているなんて知りもしないだろう。
自分の気持ちを抑えながらも、千里の前では『いい人』を演じる。
我ながらよくやっていると、自画自賛してやりたいくらいだ。
千里と晴美が特別な感情で結ばれている事は周りもよく知っている。
だがしかし、そこに『恋愛感情』が絡んでいる事を知っているのはそう多くは無い。
周りはみんな2人を幼なじみだと思っているのだ。
そんな中であびるはある程度の関係に気付いていた。
だから千里が晴美との事をあびるに相談する機会もたまにあったりする。
ある程度しかわかっていないのも関わらず
あびるが2人の関係をあまり突っ込んで詮索しない事が
千里にとってよい相談相手となっていた。
「あびるちゃんは優しいわよね」
唐突に言われた言葉にあびるがきょとんと千里を見た。
「どうしたの、急に」
「ある程度の事情がわかっていても、それを聞こうとしないんだもの」
どうやら先程深く事情を聞かなかった事を言ってるらしい。
言っている事に線が繋がったあびるがふむ、と唸り、千里を真っ直ぐに見据えた。
「聞いてほしいの?」
「別にそういう訳じゃないんだけど…」
返答に困った千里は語尾を濁して、落ち着かない様子を見せる。
「誰にでも言いたくない事や聞いてほしくない事はあるでしょ」
あびるの言葉に千里がこくりと頷いた。
その様子を見たあびるがにこりと微笑む。
「だから気にしなくていいよ」
10 :
ジレンマ:2008/08/26(火) 17:59:30 ID:JSU9x5ko
違う。
あたしは優しくなんかない。あなたは知らないだけ。
本当は喧嘩した事を嬉しく思ってる。
頻繁に喧嘩を繰り返す事が多いから、何度も何度も繰り返して
このまま2人が終わってしまえばいいなんて思っている。
そんな事あなたは知らないでしょう。
まさかそんな事を思っていると知れば、あなたは私に失望するでしょう。
例えこうやってあなたが私の傍にいるのが、
喧嘩の間の気紛れだとしても、この時間は私に取って幸せで、そして…
そんな事を思いながらあびるがちらりと晴美の席へ視線を送る。
独り、漫画の単行本を開いているのが確認出来たが、その表情はどこかつまらなそうな印象を受ける。
そのまますぐにぱたんと本を閉じると、晴美はこちらにいる千里へと視線を送ってきた。
晴美の視線とあびるの視線がぶつかった途端、悔しそうな表情を浮かべた晴美が顔を背ける。
その一連の流れにこれ以上ない優越感を感じるのだ。
こんなにも歪んだ感情を抱かせる千里の存在。
当の本人はこの気持ちのこれっぽっちにも気付いてないのだろうけど。
「…あびるちゃん?」
千里の声に渦巻く感情が抑えられる。
「え?」
「またぼーっとしてるから…」
どこか具合でも悪いの?
心配そうにあびるの様子を伺う千里にふるふると首を振った。
「何でもないよ」
この感情は知られてはいけない。
知られたらきっとあなたは私の傍を離れてしまうから。
「気のせいかしらね」
「何が?」
「あびるちゃん、何だか嬉しそうに見えるのよ」
でも、もうそろそろ抑え切れなくなってきてる。
気付かれるのは時間の問題なのかもしれない。
―END―
11 :
あとがき。:2008/08/26(火) 18:00:24 ID:JSU9x5ko
以上です。
切なめの話をと思ったのですが、あびるがちょっと病んでる感じになりました。
三角関係はどうしても暗い話になりがちですね。
暗い、とまではいかないですが、どこか穏やかではない三角関係がとてもいいです。
やはり少し病んでるほうがこのCPには合うな〜
暑くて、スタンドカラーシャツの袖を腕まくりした絶望先生。
よく見ると、左手首の内側には肘あたりまで剃刀の自傷跡。
あびるは報われないのが良いと思ってしまうね
ハルチリの結束の固さには、あびるも歯がたちませんね
でもそんな葛藤するあびるが大好きです
もちろん、ハルチリも大好きです
職人さんGJです
つ、チェーンソー。
愛ちゃんがチリマトキリアビマヨにいぢめられる話はまだですか?
加賀スレでやれば?
ハルチリカフナミアビカエマトキリの小説はまだですか?
保管庫に行けば幸せになれると思うよ。
腐乱庫ですか・・・。
いけません!動物の腐乱死体など、
不潔なものを無造作に置く倉庫なんて!?
尊い命を大事にしない香具師は大嫌いです。
望は蒸し暑くて長袖のスタンドカラーシャツを腕まくりしていた。
左手首の内側にはおびただしい数の白い筋となっているリストカット跡があった。
絶望曰く「自分で剃刀やメスなどの鋭利な刃物を使って何度も切った」だって・・・。
今でも嫌なことがあったりしたときとか、数本は切っているらしい。
「絶望曰わく」って何w
なんで喋んだよwww
投下行きます。
内容はハルチリ、いろんな意味でベタ甘いです。
よければどうぞ。
学校の帰りにあるコンビニに寄り道をすると
必ずと言っていいほど、家に向かう足取りが速くなる。
買ってきたものを開けるのが楽しみで仕方ないのだ。
いつまでたってもこの性格は変わらない。
この日も下校途中にコンビニに寄ってから晴美の家へと向かったが
家に着くなりすぐにコンビニの手提げ袋からアイスを取り出す。
その頬は緩みっぱなしで、とてもだらしない表情だ。
じっと視線を送る千里の表情など目にも入っていないらしく
買ったばかりのアイスの袋を晴美が嬉しそうに開けた。
ばりっという音の後がさがさという音が聞こえて、中からピンク色したアイスが見える。
それにぱく、と食い付くと満足そうな表情へ変わった。
「おいしい?」
「んー」
咥えたままの返事は行儀悪いから止めなさいといつも言っているのに…
それでも晴美が嬉しそうに笑っているからその言葉も飲み込んでしまう。
…本当に甘い。
晴美が咥えていたアイスを引き抜いて今度はそれを舐め始めた。
アイスよりも色の濃い舌がつつ、とそのピンク色の塊をなぞる。
思わずその動きに目が釘付けられた。
…何を、考えているんだ。
ちらちらと見える舌に気持ちがそわそわ落ち着かない。
「ねぇ」
千里の呼び掛けに晴美がふと目線を向ける。
「ん?」
「私にもちょうだい」
千里の頼みに晴美がすっとアイスを差し出した。
「食べ掛けでいーなら」
しかし欲しいのは上下に揺らされるそれではない。
床に手をつき、膝をつき千里が晴美の傍へ寄る。
25mレール
日本の鉄道の定尺レールの長さと言えばこれですね。
ローカル線などで、聞き慣れているガタンゴトンという音は、
25m定尺レールのジョイント音です。
「…そっちじゃない」
千里の言葉の意味がわからなくて、晴美がぽかんと千里を見た。
「じゃー…な、にを…」
そう言い掛けた唇を塞ぐようにして千里が唇を重ねる。
ぺろりと唇を舐めながら、ゆっくりと舌を侵入させていった。
「…ん」
甘酸っぱさを共有しながら、その感覚に酔いしれる。
少しだけ唇を離してもう一度口付けようとしたら、晴美がそれをふいと避けた。
それを不機嫌そうに千里が睨むと、晴美が空いてる手でアイスを指差した。
「これ、溶けちゃうから」
その言葉に千里がむっとした表情を浮かべる。
「なんで拗ねるの」
「…別に拗ねてないわよ」
言葉とは裏腹の千里の態度に晴美はアイスにかじり付く。
そして出来うる限りの早さでそれを食べてしまった。
「ちょっとくらい味わせてくれてもいいでしょー」
もぐもぐと口を動かしながら晴美が千里を睨む。
「別に急げなんて言ってないわよ」
千里の言葉に晴美が口から取り出したプラスチックの棒を乱暴にゴミ箱へ投げる。
それはかつん、と音を立ててゴミ箱へと吸い込まれた。
「あー、そーゆー態度取るんだ?」
珍しく苛立った声色に千里が食い下がった。
ぐっと腕を掴まれてそのまま押し倒される。
「すぐ拗ねちゃうんだもんねぇ」
くすくすと笑いながら組み伏せた千里を見る。
さっきまで間抜けに頬を緩ませていた人間が今こんな表情で自分を見ている。
ずるいなんて気持ちよりも少しの苛立ちを感じていた。
それは誘いを拒否された苛立ち、かもしれない。
コンビニで買ってきたものに対してまで嫉妬しているなんてどうかしてる。
たかだか10分も待てばそれは消えてしまう事なんてわかっている筈なのに。
「ヤキモチ妬いた?」
千里の態度を見透かした様な表情と声。
癪だけど、否定は出来ない。…だって、事実だもの。
実は、日光線に乗ったこともあり、
鹿沼〜文挟間の区間では、途中で
50m長尺レールのジョイント音が
約8回ほど聞けます。
その後にしばらくロングレールを滑走し、
再び50m長尺レールの音が8回聞け、
速度が100km/h付近まで乗っていることもあり、
25m定尺レールの忙しないジョイント音となります。
「…悪い?」
「べっつにー」
にやにやと笑う態度がまた憎い。
それに加え苛立つ気持ちに交じる期待を抱いてしまう事が憎い。
きっ、と晴美へ視線を送る。視線が絡めばにやりと笑った。
「そんな顔して誘わなくても」
「誘ってな…!」
否定の言葉を吐く前に晴美の唇が千里の首筋を這う。
ぴくりと身体を震わせると、その反応に嬉しそうに晴美が目を細めた。
「ちゃんと可愛がってあげるから」
「…何で上から目線な…ん!」
言葉を待たずして晴美の指が脇腹を撫でた。
「くす、ぐった…いから…」
「わざとだけど?」
反応したくないのに、晴美が身体に触れると嬉しさが身体を震わせる。
…悔しい。けど…。
ふいと顔を逸らすと晴美が千里の顎を掴まえてこっちを向かせる。
「素直じゃない子はお仕置しちゃおうか」
唇をなぞる指がもどかしい。早く欲しくて仕方無い。
ふるふると首を振れば晴美がにやりと笑う。
「じゃあいい子にならないと、ね」
その言葉に操り人形のように千里の腕がゆるゆると伸びる。
晴美の首の後ろで組まれたかと思えばそのままぐっと晴美を引き寄せた。
耳元で要望を囁くと、すぐに唇が重ねられる。
「いい子にはご褒美」
甘いアイスなんかよりも、もっともっと甘くて素敵なことを君に、あげる。
―END―
30 :
あとがき。:2008/09/02(火) 19:05:24 ID:/QitMddk
以上です。
夏に合わせたネタだったんですが
ぼーっとしてたら夏休みも終わってしまいました。
次は最近急上昇株の奈美が絡む話を書けたらなと。
やっぱハルチリはいいなあ GJです!
この二人に死角なしって感じだw
いい!いい!いいよ!
もうなんつうかこのままヤケになって晴美が降参するまで甘えまくる千里とかも
流石の安定感
絶望先生最高のカプハルチリ
投下いきます。
奈美→可符香で、可符香を気にする奈美といった感じでしょうか。
よければどうぞ。
見えているものが全て正しいとは限らない。
最近読んだ本にそんな事が書いてあった。
その文章を読んだ時、真っ先に頭に過ぎったのはクラスメイトである風浦可符香だった。
いつもにこにこと笑顔を携えて、クラスメイトや担任を巻き込み
騒動の火種になっている彼女を奈美も苦手意識を持って見ていた。
話しかけられるとあまり関わりたくないが故によそよそしい態度を取ってしまう。
そんな態度を感じ取られているんじゃなかろうかという心配もあったりして、それが更に悪循環を招く。
とにかく可符香に対してはあまりいい印象を持っていないのが事実だった。
だがしかしそんな可符香を見ていて気付いた事がある。
にこにこと笑う笑顔の影に時折、淋しそうな表情がちらついて見えるのだ。
最初は気のせいだと思っていたのだが、何度も見掛けるので流石に気のせいと思えなくなってきた。
本人は無意識なのだろうか。
何か悩みでもあるのだろうか。
あの可符香にだって悩みくらいあるだろう。
…まぁその辺りは憶測でしかないけど。
しかし何故だかその事には触れてはいけない気がして
奈美もその表情の理由を言及する事は出来なかった。
1度そういう風に認識すると可符香の笑顔はどこか偽りみたいに思える。
彼女の本心はどこにあるのだろうか。
笑顔の奥の秘密の正体が気になって仕方なくなり
知らず知らず可符香の表情を盗み見る事が習慣付いてしまった。
変なところで勘のいい可符香だから、この行動は既に気付かれているかもしれない。
もし気付かれているとしたら、それをどう説明したものか奈美の頭に不安が過ぎる。
奈美ちゃん。
そんな事を考えていると頭の中に可符香の声が響いた。
いつものあの淋しそうな笑顔で名前を呼ぶ可符香の姿もぼんやりと浮かんできて、思わずびくりと身体が跳ねる。
こんなにも鮮明に声が頭に響くなんて、空想の精度がここまで増したのか。
そんな事を思いながらも、そんな事は無いと言い聞かせるみたいにふるふると頭を振った。
「奈美ちゃん?」
頭の中に響いていた声は本当に自分を呼んでいて、はっと気付くと目の前には可符香が立っている。
「え…あ、あぁどうかしたの?」
慌てた奈美に可符香が不思議そうに首を傾げた。
「どうかしてるのは奈美ちゃんだよ」
呼んでも返事がないんだから。
そう言って可符香がふいと顔を近付けた。
「何か考え事?」
確かに考え事をしていたのには間違ないのだが
まさか目の前にその本人がいて、貴女の事を考えてましたなんて言えるはずもない。
返事変わりに奈美はゆっくりと首を振った。
「…なんでもないよ」
そんな返事を返したものの奈美自身、気分は釈然としない。
そんな奈美の様子と言葉が比例しないと気付いた可符香はずいと奈美へ迫った。
可符香との距離が詰まり、思わず身体を逸らせてしまう。
「ちょっ、近いよ」
「んー」
一応返事らしきものは返ってきたが、可符香は距離を開けようともせず
奈美の言葉を聞いているのかいないのかよくわからない。
「具合悪いとか?」
「そういう訳じゃないよ」
大丈夫だから。
そう言って笑ってみせると、可符香はふむと頷いて、ゆっくりと手を持ち上げた。
そしてそのまま奈美の額へぴたりと手を当てる。
「風浦さ」
「熱は特に無し、かな」
そう呟いた可符香の手の方が熱を持っている、そう感じた奈美がぽつりと呟く。
「手、あったかいね」
そのまま奈美が可符香の手首を掴まえた。
その動きが意外だったのか可符香の表情がきょとんとしたものへ変わる。
「あったかい、のかな?」
自分ではわからないよ、そう言って可符香が笑う。
「あんまり言われた事ないから」
言葉と共に離れる手。
その手がどこか淋しそうに思えた。
「風浦さん?」
不思議に思った奈美が声を掛けたが、それを振り切るように可符香が声を上げる。
「あ、そろそろ授業始まるよ」
そう言って可符香はひらひらと手を振ると足早に自分の席へと戻ろうとした。
その後ろ姿に幾分の淋しさを感じて、無意識に奈美の手が伸びる。
可符香に触れようとしたその腕は空を切っただけだった。
だらりと下がった腕が机に下りてぶつかった時、ようやく奈美は自分の起こした行動に気付く。
何やってんだろ…
自分が何をしようとしていたのかふと我に返って考えてみる。
どうして手を伸ばしたのだろう。
手を掴まえてどうするつもりだったのだろう。
以前まで可符香に対して身構えたりしていたはずなのに、どうして気になったりするのだろう。
ここで奈美はある事に気付く。
最近の自分はにこにこと笑う可符香の表情の事ばかり考えているような気がした。
いや、気のせいではない。
気が付けばあのどこか淋しそうな表情が頭の中に浮かんでいた。
だらりと投げ出していた手をゆっくりと握りしめる。
可符香の表情はもう見えなくなってしまったけど、頭の中から消える事はなかった。
もっともっと知りたくなる、あの笑顔の向こう側。
その笑顔が真実か偽りなのかはわからないけど、確かめたくなる。
理由なんてわからなくてもいい。
どうしてあんな顔を見せるのか、聞ければいいのに怖くて聞けない。
あの笑顔の秘密を知ってしまってはいけない気がして
『知りたい』と『知っちゃいけない』2つの想いが絡み合う。
いつの間にか奈美の心を支配していたのは
可符香のあの笑顔だった事に、たった今気付いてしまった。
と同時にあの笑顔を思い出す度に奈美の胸がずきりと痛む。
本当のあなたはどこへ隠れているの。
答えの見つからない問題が解ける日は来るのかな。
―END―
38 :
あとがき。:2008/09/07(日) 15:55:29 ID:qaLxdYsC
以上です。
最初の最初は可符香×奈美を書くつもりだったんですが
書いてるうちに奈美の片想いみたいになってしまいました…。
この気持ちが恋かどうかはよくわかっていない、片想いの一歩手前と言ったところでしょうか。
GJ!
この雰囲気は良い
キハ40系気動車
国鉄の一般型気動車。
DMF15HSAエンジンを積んでいる。
温暖地用と寒冷地用がある。
全長:21.3m 自重:36.8t エンジン出力:220馬力 製造年:1976年
投下します。霧とマリア、ただじゃれてるだけの話ですが。
盛大な水音が誰もいない夜の学校、そのシャワールームに響く。タイルの床に裸のお尻を、その褐色の肌が水を弾くままにして座っているのは不法滞在少女のマリア。
「マリア、溺れるよ。もう汚れ落ちたよ」
「だめだよ、ざっと泥を洗い流しただけなんだし、シャンプーもしないと駄目だから」
立ち上がろうとするマリアの小さな肩に左手を置いてそう諭すのは、学校引き籠もり少女の小森霧。
彼女もマリアと同じように裸で(まあ、シャワールームだから当然なんだけど)自前の手桶で、これまた自前の大きなタライに汲んだ湯をすくい取ると再びマリアに頭からかけた。
「ぷわわわ、もうキレイだよ!」
「何言ってるの、あんな泥だらけだったのに… あっ!こら逃がさないよ」
暴れるマリアを後ろから抱きかかえて逃がすまいとする霧、滅多に外に出ない彼女の裸身は驚くほど白い。薄暗いシャワールームの照明のしたそこだけ輝くようだ。
そして柔らかい曲線を描くそれに腰のラインを超える彼女の長い黒髪がまとわりついて、神秘的なコントラストを見せる。
今夜はさらに霧とは好対照の小さく引き締まった、まだ未発達の少女特有の身体、学校や町内を元気いっぱいで駆け回る、マリアの小さな褐色の裸身がそのコントラストをより鮮烈に際だたせていた。
「だってしょうがないよ、生存競争は厳しいよ!アジの開き、もう少しで野良猫に取られるところだったんだから」
「だからってゴミ捨て場で猫ととっくみあいするなんて… 最初見たとき何事かと思った泥だらけのゴミだらけで… 凄っい臭うし… 」
見事、猫との争いに勝利してアジの開き(捨ててあったんだけど)をゲットしたマリアは、さすがにせめて人間らしくと火で炙るべく、放課後の学校に戻ってきたのだ。
宿直室に行けばコンロがあるのことを、そして今日は我等が絶望先生は学校の研修で留守なのも知っていた。
不法滞在少女の情報収集に抜かりはないのだ。
ただ、マリアは珍しく失念していた。宿直室には座敷童のクラスメートが住み着いていることを、だがそれも仕方がない、彼女はアジの開きに半分以上意識を持って行かれたいたのだ。それくらい空腹だった。
「ヒドイよ! 霧、せっかく取ったアジ何で捨てちゃう、食べたかったのに!」
「あたりまえだよ! あのアジ、あの時のマリアと同じくらい臭ったもの!あんなもの食べたら病気になるよ!」
「平気だよ! まだ充分賞味期限内だよ! マリアには!」
「はいはい、でも日本ではちがいます、はい!目をつむって!」
「わぷ!うにゃうにゃ!シャンプー嫌いだ」
マリアと言い争いながらも霧は、器用にそして素早くマリアの髪を泡立てて丁寧に洗い出す。
最初こそマリアは、日本標準を理解してない同級生はジタバタともがいていたが、やがて観念したのか、それとも梳るようにして滑る霧の細く長い指が心地いいのか、そっと身体を傾けて、背後の霧の裸の胸にしな垂れかかるようにした。
「やっと大人しくなったね、まあ、これくらいでいいかな、じゃあ、シャンプー流すからギュって目をつむってるんだよ」
マリアが言われたとおりそうしているのを、その小さな肩が心なしか強ばっていくのを感じて霧は微笑む。その笑顔は手のかかる妹に対する姉のそれだった。
「妹ってこんなかな」
手桶に汲んだお湯を丁寧にかけながら、ふと霧はそんなことを思う。
けっしてシャンプーを目にしみさせまいと緊張しているマリアを、ほんの少し見下ろして髪を梳き流しながらまた微笑む。
「もうマリア、キレイになったよ、もうでてもいいだろ」
「だめだめ、今度は身体も洗わなきゃ はい、こっちを向いて、はい脇の下も洗うよ、はい、ばんざーいって、判るかな?」
渋々振り返ったマリアの両腕を高く上げさせようとする霧。
「いやだよ、くすぐったいよ!」と、また逃げようとする少女を霧はまた抱え込む。
そしてふと思いついた霧は細い眉を片方ピクリと動かすとマリアの耳元で囁いた。
「ちゃんとキレイにしたら、このあとケーキと冷たいジュースがあるのになあ」
その言葉は効いた!何よりも効いた!どんな呪文より的確にマリアの脳天を直撃だ!
「ケーキあるのか」
「うふふ、先生がね、留守番のお礼にってね。 えーと大粒苺のショートでしょ、ベイクドチーズでしょ、栗たっぷりのモンブランと、あ、そうそう、チョコレートの奴とか色々と… 」
「ゴクリ!」
マリアの唾を飲み込む音がシャワールームに鳴り響く。
「ああ、残念だ、一人じゃ食べきれないから、お風呂から出たらってそう思ったのになあ、マリアもう行っちゃうんだ」
そう大袈裟な声色で言った霧がチラリとマリアに視線を送ると、そこには両手を高々と上げて、その大きな瞳をキラキラと輝かせた小さな褐色の顔があった。
そのあまりにも現金な態度に霧は思わず吹き出してしまう。
「霧!早く洗うんだ! マリア大人しくしているぞ!」
それと同時に今度は「ぐるぐるーきゅー」とマリアのお腹が泣き出した。その豪快な鳴き声に霧は笑いながら、スポンジを手にして言った。
「はいはい、じゃあもっとこっちに来てね」
「早く、早く、そうだマリアも霧の身体洗うぞ!」
スポンジを手に自分に近づいた霧にそう言うが早いか、マリアは小さな手のひらにボディーシャンプーを勢いよくぶちまけると、目の前の白く透き通る柔らかな身体の上を撫で回す。
「ちょ、マリア、だ、駄目!そんな、私はいいから自分でやるから!ね、いい子だから、あっ あん、 やだ! そんなところ、だめぇ!」
「霧、えんりょするな、 二人でやれば早く終わる!そしてケーキだ、ケーキケーキ!」
「ま、マリア! 大丈夫だから… あん! ケーキは逃げないから! あっ! やめてぇ」
誰もいない校舎の一角、そこにあるシャワールームのまばらに灯された照明の下、長い黒髪をその輝く白い裸身に墨流しのように纏う、学校引き籠もり少女の小森霧。
そしてその裸身を泡だらけの小さな手のひらまさぐるように撫でる、褐色の肌の不法滞在少女 関内マリア太郎。
「ケーキがケーキがまってるぞ」と呪文のように繰り返すマリアと、そのマリアの予想外の頑張りに呼吸を乱す小森霧。
その白い肌に鮮やかな朱までさしながら、しばらく水音と微かな喘ぎ声が、シャワールームに響いていた。
以上でした。あんまり書かれない組み合わせですが個人的に好きなので。失礼しました。では
GJ、マリアは可愛いねえ
投下行きます。
あびる×芽留ですが、あびるは一切出てこずに芽留視点の独白です。
よければどうぞ。
いつもなら比較的早い時間に登校しているはずの人の姿が見えない。
携帯を手に取り新着メールの確認もするが届いている気配もない。
不思議の思って携帯をじっと見つめてみるものの
携帯の画面が光ることはなく、始業のチャイムが鳴った。
「えー、っと小節さんは欠席です」
そう言って担任である糸色望が出席簿にペンを跳ねる。
普段ならほとんど聞いていない担任の言葉なのに
その言葉だけははっきりと芽留の耳へと届いた。
…マジかよ
心の中で呟き、携帯を握り締める。
また動物とじゃれて骨でも折ったか、全く懲りないヤツだ。
口に出される事はない芽留の言葉達は
心の中を彷徨い、そしてすぅっと消えていった。
あいつが何で休もうと知ったことはない。
自分に言い聞かせると、授業中の暇つぶしである携帯でサイト巡りを始めた。
しかし何故かつまらなく思えてすぐに携帯を閉る。
ぼんやり頭に浮かぶのはあびるの姿だった。
アイツ、なにやってんだよ…
ぼんやりと浮かんだあびるがほんの少し微笑みかける。
はっとした芽留がふるふると頭を振ってその姿を退散させた。
別にアイツがいなくたって…
そう自分に言い聞かせてみるも
頭の端ではあびるの事を考えてしまっている。
メールでも送ればすっきりするかと思い
再び携帯を取りだして、メールを打ち始めた。
待てよ。今もし眠っていたら邪魔になるんじゃないか?
そんな事を思い、メールを打つ手を止める。
…今は、止めておこう。
ぱちんと閉じられた携帯はスカートのポケットへと収まった。
…オレらしくないな。
周りの誰にも気付かれない程度に芽留が苦笑いを浮かべる。
以前の自分なら何の躊躇いもなくメールを送信していただろう。
でもアイツの事を考えれば今はメールを送るべきではない。
そう判断した芽留はメールを送信することを諦めた。
…!
ふとスカートのポケットで携帯が震えた。
いそいそと取り出して、サブディスプレイに浮かぶ名前を見て
芽留は嬉しいような、もどかしいような気分になる。
メールの相手はあびるだったからだ。
『連絡が遅れてごめん。
昨日の晩から調子悪くて、熱も下がらないから
今日は休む事にしました、ごめんね。』
…わざわざ熱出してる時にメールなんか送らなくていいっつーの。
自分の身体の事だけ心配してろ。
オレの事は気にしなくて良いんだよ。
内心そんな事を思っていたが実際はとても嬉しかった。
こんな時にでも自分の事を気にかけてくれるあびるの優しさに
芽留はくすぐったいような、照れくさいような気持ちになる。
じっとディスプレイを見つめながら
ゆっくりと、一文字一文字考えながらメールを打った。
勢いだけの文章ではなく、じっくりと考え抜いた文章を作り上げていく。
送信完了の文字を確認してまたスカートへ携帯をしまった。
今はただ、ゆっくりと休んでくれる事を願う。
明日には、いや、明後日でもいい。
とにかく早く元気な姿を見せてくれれば、それだけで安心できる。
…まぁ熱が下がっても、包帯とかは相変わらずなんだろうけどな。
絆創膏やら湿布を貼ったあびるの姿を想像したら
それはそれでまた心配になってきて、芽留がかくりと肩を落とした。
それに合わせるかのようにスカートの中の携帯が震える。
もう鳴らないと思っていたのもあって、余計に驚いた。
慌てて携帯を取り出すと、差出人はあびるだった。
…返事いらないって言ったのに。
それでも喜んでしまうのは、どうしてだろうか。
こっちが励ましてるのかすら怪しい。
知らず知らずの内にあびるに心を寄り掛けていると思うと
それはそれで何故だか癪に思える。
嬉しいのと悔しいのが混ざる気持ちを味わうのはいつもこの瞬間。
傍に姿が見えない時ですら、こんな気持ちにさせられる。
…やっぱり悔しいな。
そう思いながらもふわりと自分に微笑みかけるあびるを思い浮かべると
心の中が言葉に言い表せない気持ちで満たされた。
携帯に届く文字列にさえ、心が躍らせられるこの気持ち。
…でも、やっぱりオマエの声が聞きたい。
そんな事を思いながら芽留はぎゅっと携帯を握り締めた。
―END―
55 :
あとがき。:2008/09/12(金) 19:58:34 ID:QumTsY4a
以上です。
普段喋らないキャラでも独白だと書きやすいので、今回はこんな形に。
芽留はツンデレてこそだと信じて疑いません。
あび芽留好きなのに、いざ書くと難しい…。
何か最近ワンパターンな気もするけど過疎ってるエロパロに比べればマシか・・・
エロパロは過疎つうか荒んでる
>>55 乙 めるかわいいよめる
58 :
名無しさん@秘密の花園:2008/09/14(日) 01:15:11 ID:+u3IGvE7
離れているからこそわかる愛おしさ、ですね。
独白のような一人きりのシチュエーションだと、
二人のときとはまた違った形で芽留ちゃんの思いが伝わってきますね。
個人的にはなかなか新鮮で、良いもの読ませてもらいました。
かな
なつ
投下が多くて嬉しいんだけど、スレの初期みたいに雑談でも盛り上がるといいな
藤吉さんスレでチリハル雑談してる層とかが流れて来てくれるといいんだが
SS投下が普通になってくると雑談とか自然と減るよねえ
投下の邪魔かと思って自分も黙ってたりしてたけど、やる側になってみると
そういうのがあった方がやる気出たりする、人が居る証拠だし
まあいきなり話せってのも難しいけどw
ではマイナーカプでも語ろうではないか。
カエレ×千里なんてどうだろう。
逆にありえない組み合わせって誰だろ
絶望メンバーってみんな仲良しに見える
あびまよとか?
ことのん絡み全般……は冗談
良いね雑談w
意思疎通が不可能そうなマヨとめる
どっちも我が強くて折れなさそうな千里とカエレ…は出来たらむしろ面白そう
あびまよ、動物のしっぽだの尻だのを追いかける仲間として仲良くなる…とかどうだろう
真夜とマリアも絡んだら面白いかも
つい支援物資をマリアの尻に突っ込んじゃう真夜とかw
有り得ないカップリングを挙げて、それを推してる人がいると申し訳なく思うので
このカップリングはないだろ、ってのはあんまり考えないようにしてる。
実際へ女子みんな仲良さげだし。
しかし書くとなるとある程度の絡みがないと
ゼロから話を組み立てるのはちょっと難しいというジレンマ。
まとい、霧辺り(まと霧でなく)を書きたいと思うけどなかなか…
マイナーカップリングを推してる人はたいていそれがマイナーだとわかってるものだし
ましてや「有り得ない」と思えるようなカップリングならなおさらだろうから
そんなに気を遣う必要は無いと思うよ
しかし久米田先生はハルチリとかカエあびとか、絶妙な組み合わせをされるよな。
アニメスタッフが当初押してた千里かふとか、チエキリとかと比べても一目瞭然。
まと霧も、正反対だけど似たもの同士、みたいな関係が描写されてて良い感じ
視線を回避するために長髪を被ってた霧ちゃんと、相手を凝視するために(?)前髪ぱっつんなまといちゃん
まぁ、マイナーカップリングについて語っても、あんまりネガティブな方向にならなきゃいいんじゃないか
意外と書く人少ないけど、アニメ発祥の智恵霧も好きだな
1スレ目の智恵霧SSはいいものだった
そういやアニメ雑誌のピンナップは可符千里っぽいのが何度かあったけど
原作で千里が可符香のソックスをきっちりさせるところもそれっぽいと言えなくもないし
かふちりはアリだと思うなあ、あれはアニメからってもんでもないし
先生と千里をいじるのが特に好きそうに見える
キャラ登場頻度のせいもあるが見える
まだ単行本なってない分だけど、百物語のときの千里をオチに使おうとする可符香にちょっと萌えたw
千里にいたずらしようとする可符香って図が…好き
もう大草さん×愛ちゃんでいいよ
テンパる愛ちゃんを優しく抱きしめる麻菜実お母さんですか
あとヘアゴム仲間だから、なくしちゃった愛ちゃんに大草さんが予備をあげたり、結んであげたり
大草さん×愛ちゃんいいですね
雪の日にて・・・。
望「ん?このかまくら、もしかして、私の大事な絶望マーチ号という車でしょうか?」
チーッチッチッヤンヤンヤンヤンヤ・・・←ちびまる子ちゃんで顔が真っ青になるときの効果音
望「命のやつ!絶望した!命!何故私の大事な車を出しっぱなしにしておくのですか?」
命「だって、ガレージに私のティーダを入れてエンジンオイル交換をしなければならなかったのですよ。」
望「冗談じゃないですよ〜!!あーあ、アイスバーンと化してやがります!」交「これを使う?」
望「私の大事な絶望マーチ号の車体に傷が付いちゃうだろうが!?あっちに行け!このおバカ野郎!!」
案外人いるんだねここw
大草さん×加賀がありなら、大草さん×三珠とかもどうだろう。
悪い事する三珠をたしなめる大草さんとか
大草さんに母性を見出して甘える三珠とか。
かふちりは大いにありありだけど、ちりかふは想像できない
アニメ一期だと、カフカの方が立場弱い感じだったけど・・・あのカフカ自体に違和感あったなぁ
タイムラグの回の千里と晴美が良かった
「もお、気持ち悪いから思い出し笑い止めてよ。」
って、
なんか彼氏に対して彼女がキツいツッコミいれてるみたいな感じで萌えてしまったw
あれは良いなぁ、かなり好き
そして、無意識のうちにそれの影響受けてるシーン書いてた事に今頃気づいたw
>>76 そんなことしたら某三編みしっぽフェチがリミッター解除しちゃいます
>>79 そんな時には、愛×麻菜実×真夜
加賀さんは大草さんが好きだけどなかなか言い出せないけど、気持ちが昂ると「私が大草さんを養います!」と男らしくなったり
三珠ちゃんは時々そんな加賀さんを足を引っかけたりのアシストしつつ、自分も甘えてみたり
大草さんは「二人共仲良しね、ふふふ」とか微笑んでる
そんな感じに大草さんを二人で愛すればいいじゃないか
クロスオーバーとかどうだろう
素材は良いのに、女生徒との絡みが少なすぎて、百合妄想されにくい倫ちゃん
でも、お花の先生という設定だし、花嫁修行中の娘さんに憧れの目で見られたり
戯れに生徒さんとそっち方面の経験してたり、とかあったら面白いかな
正直どんなキャラとでもCPが成立する可符香は恐ろしい。
攻めでも受けでもきっちりといただけます。
可符香って、たとえ受けでも優位っぽい
晴美も相手が誰でも、受けでも攻めでもいけそうなすごい娘だ
普段はいじられキャラかつ被害者でありながら、その圧倒的な身体能力抜群のプロポーションなんかえろい思考
が合わさってそうさせるのでしょうね
襲われてきゃんきゃん鳴くのも、くすくす笑いながら攻めるのも似合う
逆に原作であれだけ攻撃的なのに
時折見せる脆さや乙女さ、潔癖さで
ここだと受けキャラの千里
保管庫も千里受けがダントツだしなぁ
まぁその大半がハルチリだが
雑談で出て来たネタからSS書かせてもらうのはアリですか…?
雑談見てたら書きたい(書けそうな)ネタが2、3つあったので…
アリですアリです
アリでしょ
雑談がネタ潰しなんて嫌すぎる
雑談が燃料になるのは嬉しすぎる
盛り上がって参りましたなw
期待です!
一番好きな、あび千里キター!
このCPは片思いなどの切ないものが多いですが
甘いのが好きなものとしてはとても嬉しいです!
あびるかわいい
投下行きたいと思います。
>>84さんの愛×麻菜実×真夜を元ネタとして書かせてもらいました。
カップリング要素は薄めで、大草さんがお母さんって感じの話ですが…
よければどうぞ。
今日の夕飯は何にしようかしら。
焼きうどんはこの間やったし、カレーだとなかなか減らないし…
そんな事を考えながら廊下を歩いていると
前の方からこちらに向かって走ってくる人影が見える。
どんどん速度を増して走ってくるその人は同じクラスの加賀愛だった。
「すっ、すみません!すみません!」
走りながらも謝罪の言葉を連呼しながら
頭をぺこぺこ下げる愛を見ながら器用だわ、なんて思っていたら
麻菜実に気付いた愛が少し安心したような表情を見せて、麻菜実の後ろへ隠れる。
「ど、どうしたの?」
大抵の事では動揺を見せない麻菜実もこの愛の姿には少しばかり動揺せざるを得なかった。
「すいません!すいません!」
後ろに隠れながらも謝罪を繰り返す愛から到底事情は聞けそうにはない。
「とりあえず落ち着いて、ね?」
息を切らす愛を落ち着かせていると、ようやく愛が顔を上げた。
「すみません…!」
「謝らなくていいから、何があったの?」
少し落ち着いた愛から事情を聞こうとした途端
麻菜実の身体越しに見えた光景に愛の表情が凍り付いた。
「すみません!すみません!」
「え、ちょっと…」
ぎゅっと麻菜実の制服を握り締めておろおろする愛が何に対して謝っているのか
、何が起きているのか全く理解出来なくて
麻菜実の頭にはクエスチョンマークが沢山浮かぶ。
しかしその理由もすぐにわかった。
背中からばたばたと近付く足音に振り返ると
そこにはところどころへこみのある金属バットを握り締めながら
同じく同じクラスの三珠真夜がこちらに向かって走ってきているのが見えたからだ。
なるほど…。
愛が怯える理由がようやくわかった麻菜実は愛を隠すようにして真夜の方へと向き直る。
「!」
その動きに気付いた真夜が減速を始め、麻菜実との距離が5、6歩のあたりで足を止めた。
いかにも悪そうな目付きで麻菜実を見つめ、その後ろの愛の方へも視線を送る。
麻菜実の肩越しからその様子を伺っていた愛が真夜の視線に気付いてびくりと身体を跳ねさせた。
バットを握り締り直して、きゅっと上履きを廊下に擦り付けた真夜に愛はますます怯える。
「大丈夫よ」
身を縮こまらせた愛を安心させるように麻菜実が言葉を掛けるとそのまま真夜との距離を詰めた。
「お、大草さ…!」
驚く愛の言葉を背中に受けて、1歩を踏み出した麻菜実が真夜をじっと見つめると、にこりと微笑む。
「加賀さんと仲良くしたいのね」
「!」
麻菜実の言葉に真夜の表情が驚きを含むものへ変わる。
普段滅多に表情を表に出さない真夜には非常に珍しい事だった。
「仲良くしたいと思う事はいい事だけど、そのバットは駄目ね」
そう言って麻菜実がしっかりバットを握っている真夜の手からバットを離させた。
「仲良くしたいならこれは必要ないわ」
麻菜実の言葉と共にカランと音を立ててバットが廊下へ転がる。
廊下へ転がったバットをちらりと見た後、真夜は麻菜実の顔を見つめ直した。
その驚きの表情が少しずつ緩和されていくと同時に今度は戸惑いへと変化していく。
「加賀さんが逃げてるのはあなたが嫌いだからじゃないの」
そのバットが怖いのよ。
麻菜実の言葉にはっとした表情を浮かべながら真夜が向こうにいる愛を見つめる。
びくりと身体こそ跳ねたが、愛は視線を逸らさずに真夜を見つめた。
その愛の動きを見た麻菜実はうんうん、と2度3度頷く。
「ほら、ね?」
そう言って麻菜実が笑い掛けると、真夜は申し訳なさそうに俯いた。
「どうやって仲良くしたらいいのかわからなかったのよね」
麻菜実の手がふわりと真夜の頭に触れる。
慰めるように撫でられた手はとても優しかった。
「もうこんなの使っちゃ駄目よ」
わかったら顔を上げて。
麻菜実の言葉に真夜がゆっくりと顔を上げる。
その表情は先程よりもどこか穏やかに見えた。
それを確認した麻菜実がくるりと振り返り、後ろにいる愛に声を掛ける。
「加賀さん」
「は、はい!」
「三珠さんはあなたと仲良くしたいみたいよ」
だからさっきの事は忘れてあげて。
麻菜実とその横で申し訳なさそうに、恥ずかしそうにする真夜を見て愛はこくりと頷いた。
「ほら、もう大丈夫」
そう言って麻菜実が真夜の後ろに回り背中を押す。
「…」
「どうしたの?」
どこかその場を動きたくないような雰囲気の真夜に麻菜実が首を傾げると、真夜が麻菜実の制服を掴まえた。
「…」
ぽそぽそと何かを呟き照れた様に顔を背ける。
そんな真夜に優しく微笑み、その背中を再び押した。
「どういたしまして」
さ、加賀さんにもちゃんと挨拶しないと。
麻菜実の言葉に真夜がこくりと頷いた。
ありがとう。
私の事、そんな風に諭してくれたのはあなたが初めて。
…次はあなたともともだちになりたい。
そんな思いを胸に抱いた真夜は表情にこそ表れなかったが
心の中ではこの出来事をとても嬉しく感じていた。
―END―
101 :
あとがき。:2008/09/20(土) 19:57:25 ID:xI8RS6vg
以上です。
そう言えばこの3人て2期のエンディングで3人一緒にいるんだよなぁ。
初めて見たときすごく萌えて、書きたいと思いつつも先延ばしに…
あと
>>86さんのネタでお花の生徒さん×倫なんて話を考えたんですが
オリキャラの登場はありでしょうかね…
(と言っても名前なんかをつけてはいなくて三人称が『彼女』と表現しているのですが…)
いい!いいよこれ!
>>101 ありがとう…GJ!
具体的に書き込んでみるもんだ。
>>101 GJです、三人セットの百合てのも良いものです
お花の生徒ってのはそう突飛なオリキャラってわけでもないし別に良いと思います
でも、オリキャラでは、メインに据えるにはちょっと弱いと感じるなら
それを倫の動機付けのための過去話、バックボーンに留めて
倫×千里なり晴美なり奈美なりの話にする、とかね
キャラ選は自分の趣味です
なんか見返してみると要求してるみたいになってる
すいません
>>104-105 IDにHugが入っててなんかいいなw
ハグといえば、真夜は後ろから抱きつくのが似合う気がする
真夜の好きなものにしてしまういじわるは子供っぽさだからね
いざ望みの人が手に入れば甘えんぼになるとか
このスレ、動く時は動くのに動かない時は本当に動かないなw
念の為保守。
求む、職人&雑談ネタ
今週はあびるに羽交い締めにされる千里に、
メガネ(拘束具)を外すとすごい藤吉さんとネタが豊富だったのにw
あれが拘束具だと知っている千里、と言うことは
眼鏡はかけたままなのか、外しておくのかが問題だな…
つい最新号のネタはキャラスレで話しちゃうんだ
あびる×千里 やっぱり千里が受けでした
あびるは投げキャラだから触られたら千里の負けとか千里スレで言われてたw
>>110 一度戯れで外して襲われた・・・・っというのが晴美スレでの妄想
スクリューあびるドライバーとあびるラリアットの二択に苦しめられる千里
>>112 1.千里が「もぅ漫画ばっかり描いて…」と言って晴美の眼鏡を外し「これなら出来ないでしょ?」と言ったところで…
2.してる時に気分が高まって「もっと顔…よく、見せて」と外したらさらに…
3.昔、千里がピンチの時に晴美自ら解放した
と推測してみる。
普段はあえて度のあっていない眼鏡をかけている晴美
そんな晴美が眼鏡を外して千里を生で見てしまったらもう大変
我慢できずに襲っちゃいます
投下行きます。
マガジン見て突発的に書いたあびる×千里です。
突発的に書いたので文章の感じが安定してないですが…
多分甘い、はず…。
担任やクラスメイトの何気ない一言が
自分のポリシーである『きっちり』から外れていると受けると
気持ちが苛立ちを覚える。
他人からみれば、そんな事くらいで、なんて思うかもしれないが
それを簡単に許せるほど千里の心は寛大ではない。
完璧主義者である故の象徴であり、また短所でもある。
この感情が昂ぶり、苛立ちが限界に達すると
それを何としてでも正す為に、千里は暴走を始めるのだ。
時には器物の破壊、時には人への傷害…
数えればキリがないほどに、何度も何度も暴走を繰り返してきた。
抑えれるものなら抑えたい。
そう思いながらも、最終的には暴走という形に行き着いてしまう。
むしろ抑えた事の反動が酷い様にも思える。
それならいっその事、逐一暴走すれば自分のポリシーを貫ける。
まるでストレスを発散するようなそんな感覚で
暴走を繰り返した方が自分にとってもいいし
周りのだらしなさも正せる、いい事ずくめじゃない。
そんな考えに行き着いた千里が決心を決めて、ぐっと身を乗り出したその時…
「千里ちゃん」
呼ばれた方向へ振り向くと、目の前には包帯の巻かれた人差し指。
その指がゆっくりと近付いて、そのまま千里の額へぴたりとくっつく。
突然の事に驚いて、目をぱちぱちとさせるとにっこりと微笑みながら額に指を立てた。
「ダメだよ、落ち着いて」
あびるの言葉に千里がきょとんとあびるを見つめる。
「な、にが?」
「何って?」
千里の言葉にあびるが首を傾げる。
「何が、ダメなの?」
千里の問い掛けると、あびるが一瞬面食らったような顔をする。
だがすぐに微笑むと千里の顔を見ながら優しい声で言った。
「千里ちゃん爆発しそうだったでしょ」
あびるの言葉に千里が目を見開く。
「どうして…」
驚きの混じった言葉を呟いた千里にあびるが得意気に微笑んだ。
「千里ちゃんの事ならお見通しだよ」
ふわりと微笑みながらあびるが千里の髪を撫でる。
あびるの言葉と表情に千里はくすぐったい様な気分になった。
「…わかりやすくて悪かったわね」
「そこまで言ってないけど…」
そう言ってあびるが千里の顔を覗き込む。
千里はと言うと少し頬を染めて悔しそうな表情をしていた。
「もし千里ちゃんが暴走して、怪我でもしたら大変だしね」
「え…」
その言葉に千里があびるを見つめた。
「危ない目には合ってほしくないから、さ」
「あびるちゃん…」
あびるの配慮に先程まで苛立っていた気持ちが一気に静まる。
「だから、ね?」
あびるの言葉に千里がこくりと頷いた。
「あんまり心配掛けちゃ嫌だよ?」
ふわりと微笑むあびるに千里がはにかみを返事のように返す。
「…」
そんな2人の様子を晴美が遠目で見つめていた。
それに気付いた奈美が晴美の横で同じように2人の様子を見つめる。
「あびるちゃんって何気に千里ちゃんの扱い上手いよねー」
「…そだね」
むすっとした晴美の態度に奈美がきょとんとした表情で晴美を見た。
「機嫌悪い?」
「べつにー」
そう言って晴美がふいと顔を背ける。
「言い方ひとつで変わるものだよね」
千里が良くも悪くも言われた事をいいように解釈するところがあるのを
あびるが上手く誘導しているのは明らかだった。
「…ま、確かにそういう事だよね」
「ねぇ、やっぱり機嫌悪い?」
「…別に」
そうは言いながらもどう見ても拗ねている晴美に奈美は首を傾げるしかなかった。
何か悪い事言ったのかなぁ?
隣で冷たい空気を放ちながら、漫画本を読み続ける晴美に
これ以上は何も言わない方がいいと判断した奈美は黙ってその場を離れた。
「もし千里ちゃんが暴走して、(周りの人が)怪我でもしたら大変だしね」
「(周りの人が)危ない目には合ってほしくないから、さ」
もちろん千里の事も心配している事には変わりないのだけど。
―END―
120 :
あとがき。:2008/09/27(土) 23:41:05 ID:TL0jSoMQ
以上です。
拘束具を取った藤吉さんの話とどっちを書くか迷ったんですが
羽交い絞めしてるあびるとされてる千里が可愛かったので。
…でもそっちの話も書くかもしれない。
勘違いする千里は可愛いw
今週のマガジンはちょっとだけハルチリな描写があったよ保守。
投下します
一応あびる×奈美です
深夜のテンションで書いたので
よく分からないことになってます
124 :
人でなし:2008/10/04(土) 18:25:05 ID:LvlzBoeN
早朝の静かな教室。
可符香と千里が二人、席に着いていた。
「可符香ちゃんいる!?」
扉を勢いよく開けて奈美は教室を見渡す。
「奈美ちゃんおはよう。よく眠れた?」
「ちょっと来て」
可符香は腕を掴まれ教室の外へと連れて行かれてしまった。
残された千里は開いたままの扉をただ見つめている。
「朝からどうしたの」
トイレの個室に入れられ便座に座る可符香。
奈美は可符香を見下ろし、人差し指を立てた。
「聞きたいことは一つだけ。昨日何を渡したの?」
可符香は奈美の人差し指をつまみ、不思議そうに首を傾げた。
「睡眠薬のこと? それがどうしたの」
奈美は振り返り可符香を背に向けるとスカートを捲し上げた。
まぁ、と可符香が嬉しそうに呟く。
その視線の先にはトラのようなシマシマの尻尾がゆらゆら揺れていた。
あくびをしていた奈美に、
「寝不足ならこれを飲むと良いよ。」
と怪しげな薬を渡されたのが昨日。
「こんな薬どこで手に入れたのよ」「先生のお兄さんから」
「命さん?」
「のお兄さん」
「そんなもん私に渡すなぁ!」
頭に壁に打ち付けながら奈美は泣きだした。
突然、可符香は奈美の腕を掴み個室を飛び出し、教室へと引っ張っていく。
「ついに奈美ちゃんが普通じ
125 :
人でなし 2:2008/10/04(土) 18:27:46 ID:LvlzBoeN
「ついに奈美ちゃんが普通じゃなくなったよ」
10分前とは変わり教室にはほとんどのクラスメートが登校していた。
以下略
放課後、地獄のような一日を終え安堵していた奈美。
この後先生と一緒に景の所へ行き、また新しい薬を貰いに行くことになった。
ただ一つ気がかりなことが奈美にはあった。
「奈美ちゃん、いる?」
開けられた扉の方を振り返ると、あびるが立っていた。
朝、教室でクラスメート全員に尻尾を見られた時、
奈美はあびるが一番食らいついてくると思った。
しかし彼女は一瞥すると、何もなかったように再び本を読み始めたのだった。
「あっ、どうしたの」
奈美は恐る恐る尋ねた。
嫌な予感がする。
表情はいつもと変わらないのだがなにか鬼気迫るものを感じる。
「奈美ちゃん…」
奈美の席を挟んで向かい合うあびる。
「あびるちゃん?」
あびるは急に腕を広げ、
「我慢出来ない。」
と呟くと、奈美を抱き締めた。
首の後ろで組まれた腕に引き起こされ奈美は椅子から立ち上がる。
126 :
人でなし 3:2008/10/04(土) 18:29:17 ID:LvlzBoeN
ちょっと待ってと拒むが、あびるは奈美の隣に行きさらにきつく抱き締めた。
右肩にアゴをのせ下を見ると、スカートの裾からひょこりと尻尾が見え隠れしている。
「可愛い」
そう叫ぶとあびるは尻尾を握り始める。
「やっと二人きりになれたね」
耳元でそう呟くと、ずっと我慢してたと息のように囁いた。
「待って、落ち着いてあびるちゃん」
しどろもどろに促すが彼女の耳には届かない。
あびるは右手で頭を撫で左手で尻尾を握り続けた。
頭を撫でる度に尻尾がびくんと反応するのを楽しみ、
ひたすら可愛いと連呼をする。
あびるは突然思い出したかのように、奈美を優しく椅子に座らせ机の引き出しを荒らし始めた。
「それ藤吉さんの…」
奈美が言い終わるのと同時にネコの耳のカチューシャをあびるは掛けてあげた。
「奈美ちゃん。まるで動物みたい」うっとりした顔であびるは奈美の頬を撫で始めた。
するといきなり、教室の扉が開き糸色望が満足そうに言葉を吐いた。
「文字通り、人でなしですね。」
終わりです
特にオチはないです
いま少し投下して後悔してます
ある種の理不尽オチですね
GJ
ちょっと荒いけど、奈美受けも暴走あびるも好きです
投下いきまーす。
晴美×奈美、エロありです。
キィン、と軽快な音を立てて白球が飛んでいく。
打球は、外野の遥か上を超え、高く遠く……文句なしのホームランだ。
思わずため息と一緒に、うわぁ、という声が漏れた。
「よしっ!良くやったわ晴美!」
千里ちゃんが、ベンチに戻ってきた藤吉さんを抱きしめ、褒め称えた。
抱きしめられている藤吉さんは、少しはにかみながら笑顔で返す。
そんな二人の様子を見ながら、私は必死に胸の昂りを抑えようとしていた……
「……またドキドキしてきた」
シャワーを頭から浴びながら、一人呟く。
今日は、クラス対抗の球技大会だった。
種目は野球。
そして、その試合でのヒーロー……それは間違いなく藤吉さんだった。
私のクラスはまるで担任に合わせたかのように文系の生徒が多く、運動は苦手そうなクラスだ。
だけど、そんなことを差し引いても藤吉さんの力は圧倒的で……もしかすると彼女一人でも勝てたかもしれない。
「かっこよかった…なぁ」
思い出すたびに、体が熱くなる。
普通、の一言で片付けられてしまうことの多い私に比べて、なんと輝かしいことか。
野球でかいた汗は水と一緒に流れていくけど、胸の熱は残ったまま、なかなか治まってくれはしない。
「奈美ちゃーん?」
また今日のことを思い出しながら、ぼーっとしていた私を後ろから誰かが呼んだ。
振り向くと、そこに立っていたのはまさに今自分が考えていた人、藤吉晴美であった。
「っんっっ!?え、ええっと、何かな?」
「シャンプーない?私のところの切れちゃっててさ」
半分だけ振り向いて、少し上ずった声で返事する私に、藤吉さんは仕切りを隔てた隣のブースを指差して言った。
「えーっと……あったあった。はい……」
シャンプーを渡そうと藤吉さんの方を向いて、手を伸ばしたとき、どくん、と大きく心臓が跳ねた。
とても綺麗だった…高めの身長、すらりと長い足、大きくて形の良い胸。
女の子としての魅力に溢れていて、そんな姿に目を奪われてしまった。
そして、自分がそんな風に反応してしまった事自体にまた驚いてしまう。
「ありがと……ん?どうかした?何かついてる?」
シャンプーを受け取った藤吉さんが、首をかしげ怪訝な顔をする。
「スタイルいいなぁ……って……っぇ?あはは、何言ってるんだろ私!」
つい思ったことをそのまま言ってしまい、慌ててごまかす私を藤吉さんはキョトンとした顔で見つめていた。
数度まばたきした後、藤吉さんがくすっと笑った。
「ありがと…あ、奈美ちゃんはもう頭洗った?」
「え、まだだけど?」
「よし、じゃあ洗ってあげよう!」
「え……?い、いいよ、私藤吉さんの後で」
「まあまあ、褒めてくれたお礼だって」
そう言いながら、藤吉さんは手の平にシャンプーを広げて、私の頭に触れた。
「どう?」
「ん……きもちいい…」
目を閉じて、頭を洗ってもらう。
困ったことにさっきから、胸の鼓動は高まる一方だった。
「んー…さっき、私のこと褒めてくれたけど……奈美ちゃんのもなかなかだと思うよ?」
と、藤吉さんの指が私の胸に触れた。
「え?ちょ……やんっ…!」
ふにゅふにゅ、と泡の付いた手で藤吉さんは私の胸を揉む。
「おっきいでしょ、これは」
「そんなことな……や、藤吉さぁ……」
「ふふ、なんてね。ごめんごめん」
そう言うと、藤吉さんは私の胸から手を離して、シャワーで髪と胸に付いた泡を洗い流してくれた。
「よしっ、っと……奈美ちゃん?」
名前を呼ばれたが、答えることが出来ない。
今まで以上に鼓動が高まって、もう息をするのも苦しいくらいだった。
目を閉じたまま、ぐっと握ったこぶしを胸に当ててどうにか抑えようとする。
「あ……ごめん、そんなに強くしてないつもりだったんだけど……」
藤吉さんが異変に気づいて、私の顔を覗き込んだ。
目を開けて、その顔を見ると胸にきゅうっと締め付けられるような痛みを感じた。
ああ、そうなんだ……気づいてしまった。
私の藤吉さんに対する感情は、もう既に憧れなんてものじゃなくなってて……
やっとわかった……うん、これは恋……だったんだ。
そんな考えが追いつくよりも前に、私の唇は藤吉さんの唇に重なってしまっていた。
唇を離してから、しばらくはどちらも黙ったままだった。
すがるように、藤吉さんの目を見つめる私。
そんな私から視線を逸らさずに、じっと見つめ返す藤吉さん。
その沈黙を破ったのは藤吉さんの方だった。
「奈美ちゃん……今日、家来る?」
「うーん…ちょっとムードないかなあ……」
ベッドの上にぺたりと座り込んだ藤吉さんが、きょろきょろと自分の部屋を見回す。
あたり一面に貼られたアニメのポスターや、プラモデルのことを言ってるんだろう。
ムード、なんて言われて、これからの事をちょっと考えてしまい、体が熱くなった。
「私は……別に……」
「そう?じゃ、いっか」
両手を私の肩にやり、少しいじわるそうな笑顔を私に向ける。
ぎゅっと目を閉じると、唇に柔らかな感触が触れた。
二度三度とついばむようなキスを続けながら、藤吉さんは、私の服を脱がしにかかる。
されるがままに服を脱がされ、露になった私の胸に藤吉さんの手が触れた。
両手でそれぞれの胸をむにゅむにゅと揉んだ後、今度は指先を乳首の周りで円を描くように動かして刺激する。
風呂場でのおふざけとは違う、快感を与えるための動き。
気持ちよすぎて思わず声が漏れてしまう。
「っん……はぁ…」
「ふふ、硬くなってきたよ?」
片方の乳首を摘まんで軽く引っ張りながら、もう片方を口に含み、舌でぴんぴんと弾く。
びりびりと全身を痺れるような快感が駆け巡っていく。
「んー…やっぱり大きいよ?あー、でも……私のほうがちょっと大きい、かな?」
そう言うと、藤吉さんはさっと服を脱いで、彼女もまたその胸を私の前に出した。
つい、その大きくて柔らかそうなおっぱいに釘付けになってしまう。
藤吉さんはそんな私にいたずらっぽく笑って、抱きついた。
「ね?」
と、言いながら、視線を下に向ける藤吉さん。
お互いの柔らかな部分が押し合い押され合う光景。
藤吉さんの柔らかさが私の胸に伝わって、どうしようもないくらいに興奮してしまう。
「奈美ちゃん、これ好きなの?」
「うん……なんか、ドキドキする……」
「確かにね…………私もドキドキしてる」
ぎゅっと私の体を抱きしめて、藤吉さんがまたキスをしてくれた。
今度は、その舌が唇を割って、私の口の中に侵入してくる。
私もそれに応えて、ちょんちょんと舌を触れ合わせると、藤吉さんはより強く私を求めてきた。
絡み合う舌がもたらす快感に思考力を奪われていく。
不意に藤吉さんが体重をかけてきて、私はベッドに押し倒された。
そして、その手がふとももを撫で、スカートの中へと侵入して、下着の上から私の大事なところをさすった。
思わずびくん、と体が震えてしまい、私はシーツを握り締めて体の震えを抑えようとした。
藤吉さんが顔を上げ、唇を離すと混じりあった二人の唾液がつうっと糸を引く。
「こっちもしちゃうよ?」
指を前後にゆるく動かしながら言う藤吉さんに、私はこくりと首を縦に振って応えた。
「大丈夫?」
「うん…」
藤吉さんの指が私の中を前後に動くたびに、くちゅくちゅといやらしい水音がしていた。
藤吉さんの前で足を開く私は、下着も何もかも脱がされていて、全てを藤吉さんに預けてしまっていた。
大事なところも、弱いところも、何もかも全部。
「はぁ……はっ…ん………やぁっ…!?」
私の体を内側から刺激する指とは別の指が、そっと摘まむように私のもっとも敏感な部分に触れた。
くりくりといじられるたびに、強烈な快感が私を襲う。
「痛かったら言ってね」
「んっ…いい、よ……きもちいいよぉ……藤吉さぁん…」
「……奈美ちゃーん?こーんなことしてるのに、藤吉さん、なんて呼び方はないんじゃない?」
そう言って藤吉さんは、お仕置きとばかりに指の動きを激しくする。
「っっん……だめ…つよ……ああっん……はる……みちゃんっ…あ、あ、はぁ……」
シーツを握り締めながら、全身を震わせる私に、にこりと笑って、それでいいの、と……晴美ちゃんが呟いた。
目を閉じて、震える体を落ち着かせようとする私の体に触れられる。
ただそれだけで、また体が熱くなっていく。
「あ……まだ……だめぇ」
イっちゃったばかりの敏感な体に晴美ちゃんがキスをして、熱く火照ったままの私の中に舌を入れてきた。
ぴちゃぴちゃ音を立てて、私の中から溢れた液体を晴美ちゃんが舐める音が耳に響く。
「はぁ……ああああ……舐めちゃ……」
「こっちにもね」
口を離したかと思うと、今度はふっと軽く息を吹きかけてから、敏感な芽に舌を這わせた。
同時に指がまた私の中に侵入して、表と裏から挟みこむような刺激を受ける。
「っっ……あっ……んっ……またイっちゃ……うぅ」
腰を浮かせ、はしたない声を上げて、晴美ちゃんから与えられる快感に私は狂わされていった。
ベッドに沈み込むように脱力する私の髪を撫でながら、晴美ちゃんがまたキスをしてくれる。
舌を吸われる感覚も、くすぐる様に触れる指も、とても気持ちよくて、とろけてしまいそうだ。
「んっ……ねえ……私も晴美ちゃんに…」
「してくれるの?」
熱く火照る私の頬を撫でながらそう言うと、晴美ちゃんは膝を立てて座った。
自然と私の視線は、晴美ちゃんの股の間へと向かう。
それを確認すると、私の目の前であそこを指で左右に開いて、その中を見せた。
「じゃあ……お願いしようかな?」
眼鏡の奥の目を細めながら、挑発するように晴美ちゃんが言った。
(いいの……かな?)
膝をMの形に立てて座る晴美ちゃんの足の間に顔を入れてみたはいいものの、そこで動きを止めてしまう。
見上げてみると、晴美ちゃんは首をかしげた。
「どうしたの?早く」
とでも言いたそうな顔だ。
(いいんだよ……ね?)
指を伸ばして、晴美ちゃんの中に入れると、指に熱が伝わった。
指を前後に出し入れしてみると、くちゅくちゅ、といやらしい水音がする。
(濡れてる……私で感じてくれたんだ)
そんなことを嬉しく感じていたところに、晴美ちゃんが、ん、と小さく声を漏らした。
指の動きを止めて、ばっと顔を上げ、晴美ちゃんの顔を見る。
少し顔が赤くなっていた。
「あれ?やめちゃうの?今の気持ちよかったのに…」
きょとんとした顔でそう言われて、胸がきゅうんとしめつけられた。
ぶんぶんと首を振って否定し、顔を再び足の間に戻して、晴美ちゃんの硬くなった芽にちゅっとキスをする。
そのまま舌でぺろぺろと舐めていると、晴美ちゃんの体がぴくんと反応して、甘い声を漏らした。
その声を聞いているだけで、体が熱く……どんどんエッチな気分になってしまう。
夢中になって愛撫を続けていると、一際大きく晴美ちゃんの体が反応して、生温かい液体が溢れ出した。
顔を上げてみると、恍惚とした表情の晴美ちゃんが目に映った。
「あの、気持ちよかった……ですか?」
イっちゃったのは、なんとなくわかってはいたけど、つい尋ねてしまった。
なんというか……気持ちよかった、って晴美ちゃんの口で言って欲しかったのだ。
そんな私に、晴美ちゃんがくすくす笑って答えた。
「なんで敬語?もしかしてそういうのが好きなの?」
「え、その…」
「いいかもね、こう…首輪なんて付けちゃって、私のペット、なんて」
指を首輪を模するように、私の首に回しながら言う。
「えええ……んん…っと」
「ん?まんざらでもない?ふふ、いいかもね……可愛くて」
つい想像してしまって、そして、そんなのも良いかもなんて思ってしまった。
そんな私を知ってか知らずか、からかう晴美ちゃんは、私を抱いてベッドに押し倒した。
「気持ちよかったよー、奈美ちゃん」
ぎゅっと抱きしめながら私の頭を撫でて、晴美ちゃんが言った。
(ペット……ペットかぁ……やっぱり遊ばれてるんだろうなあ……)
つい考えてしまう。
私は晴美ちゃんのことが大好きだけど、やっぱり晴美ちゃんからすれば…そうなんだろうなぁ、と。
ふと、頭に浮かぶ、楽しそうに抱き合う今日の二人の姿。
それを振り払うように、私は晴美ちゃんのおっぱいに顔をうずめて、その先端を口に含んでぺろぺろと舐める。
「んっ……甘えんぼだ」
楽しそうな声で晴美ちゃんはそう言いながら、私の頭を撫でた。
「ペットで……いいよ」
乳首から口は離して、晴美ちゃんの胸に顔をうずめたまま言う。
「へ?」
「いいよ、ペットで……恋人にはしてもらえないんだし……」
「あの……何を?」
「だって、晴美ちゃんには千里ちゃんが…」
「千里が……あー、その……勘違いしてるみたいだけど、私と千里はそういうのじゃないよ?」
「え?」
首を上げて晴美ちゃんの方を向くと、晴美ちゃんはきょとんとした顔で私を見ていた。
「だって、晴美ちゃんって千里ちゃんが好きなんじゃないの!?」
「それは…………結構痛いところ突くんだね……うん…そうだよ」
晴美ちゃんが、少し寂しそうな笑顔を見せた。
「でもほら、千里はさ……先生に夢中だから……」
「……」
「だから、うん……ちょっと千里の代わりみたいに思ってはいたかもね……だけど」
ぎゅ、っと私の頭を抱きしめて続ける。
「奈美ちゃん、私にキスしてくれたじゃない?勢いだけ…みたいだったけど」
「……うん」
「それが嬉しくて、羨ましかった……私はずっと、そんな風には出来なかったから」
私の頭を解放して、じっと私の目を見つめる。
「そんな奈美ちゃんが可愛くて……良いなあって思っちゃったの。ふふ、そういうこと」
「え……それじゃあ……?」
「好きだよ。奈美ちゃん」
「……私、も……大好き…」
くすくすと笑う晴美ちゃんに釣られて、私の顔も緩んでしまう。
「あーあ……ひどいなあ奈美ちゃん。聞いちゃいけないこともあるんだよ?」
「ご……ごめん」
「ちょっと傷ついちゃった……これは、おしおき……だね?」
「おしおき…?」
晴美ちゃんは体を起こすと、私の体を仰向けにして、ベッドに押さえ込むように私の上に乗った。
「そう。まずは……この悪いこと言う口を塞いじゃおう」
私の唇を、ちょん、と指で押しながら、晴美ちゃんがいたずらっぽく笑った。
ディファ有明のお祭りに熱を上げたり、余熱が冷めなかったり、哀しみを背負ったり、
とかしているうちに、随分と久しぶりの投下になりました。
あー、緊張した。
晴美は、〜ちゃんと呼ばれるキャラが多い中で、藤吉さんなんて呼ばれ方をしているわけで、
そういう意味でもやっぱり百合的に強者に属する気がします。
でも、受け晴美も大好きです。
ああああああああああああああああああ
超、超GJです。萌え死んだ!!!!!
奈美が可愛すぎます。
奈美かわいい、晴美かわいい!!!
二人とも大好きなのでうれしいです。
丁度私も今奈美×晴美製作中なので、出来たら投下しますね。
奈美は基本的に総受けだよね。
攻めがいまいち思い浮かばない。
メルとか加賀さんとか好きな人には何でも許してしまいそうなまといとかは奈美も攻めって感じ。
まといと奈美は二通り考えられるな
まといが本当に普通の娘になる場合と、
まといが自分で考える「普通の愛情表現」を何の遠慮もなく行使して奈美がふらふらになる場合w
まといは受けでも主導権握ってそうな感じ
奈美は、あの流されやすそうな所が、受けっぽかったり、逆に先に手出しちゃいそうな感じもしたり
>>143も先に仕掛けちゃったの奈美だったりするしね、ただちょっと晴美が強すぎたw
>>145さんの奈美×晴美も楽しみだ
奈美自体がカップリングに組まれにくいから、イメージしにくいんだろうか。
自分の中では観測者的な立ち位置で、どぎまぎしているっていう印象が強い。
そして話を変えるけど、智恵×倫が最近急上昇してきている。
SSとかも書きたいけど時間がない…
智恵絡みは結構好きなんだが、あまり見ない。
智恵霧はアニメ放送時に少し見たけど、あんまり普及したとは言えないな。
けど智恵倫とは・・・う〜ん、どんなのだろうか
152 :
名無しさん@秘密の花園:2008/10/14(火) 01:48:51 ID:n0MbBtcs
智恵霧は個人的には大アリな気がするんですけどね。
片やスクールカウンセラー、片や学校引きこもりとなれば
接する機会も多いかもしれないし。
可奈子×千里はアリ
くめたんはまたも素晴らしい素材を提供してくれましたなw
でも可奈子原型留めてなくて吹いたw
可南子ちゃんって「大場さんと結婚したら、大バカナ子だね」って奈美に言われてた子?
おおらかな可南子ちゃんすら嫌な顔をさせる奈美のウザさは普通じゃない
というわけで、奈美×可南子
そして、あのだらしなさから 千里×可南子 麻菜実×可南子
大らか過ぎるので逆に攻めもいけます
設定なさ過ぎて、書ける人居ないだろうけどw
OADには百合要素あるかな
もう手に入れた人いたら情報を頼む
ハニートラップ・ハルビン
オンエアされないバトル
原型留めてない話
百合要素としては微妙だなぁ。
オンエアされないバトルにかろうじて想像をかきたてる余地があるだろうか。
個人的には可南子がエロキャラとして最高。
クラスのみんなにヤらせてって言われたら、いいですよぉで同性にも股開くみたいな。
きっちりの天敵かもw
投下します
一応智恵×奈美です
百合なのか微妙です
今日、一人の少女が私の所へ相談しに来た。
彼女が来るのはこれで何度目かであり、普通が嫌だと言ってよく相談に乗ってあげたことがある。
しかしいつもと様子が違うのを察し、なかなか話そうとしないのもあって、
ひとまずお茶を出して様子を見ることにした。
どんな言葉よりも沈黙は相手の口を割らせるのに有効なのである。
彼女は携帯に付いたストラップを弄りながら喋り始めた。
彼女の相談内容とは、同性が好きになってしまったことらしい。
自分の気持ちを告白したい、
しかしそれで距離を置かれるのがもっとも怖い。
そんな葛藤に苛まれてしまい私の所へ来たらしい。
涙目で淡い気持ちを私に告白した彼女は、私の目にとても可愛いく映っていた。
正直、たまに全てがどうでもよくなることがある。
どうせ最後は死ぬのだからと子供みたいなことを思い、
全てを投げ出したいことがある。
恋を、それも同性にしている彼女は形容し難い初々しさというか脆さが、
私にはとても魅力的に見えて気づいたら彼女に唇を重ねていた。
彼女は驚いていたが、それ以上に私がびっくりしていた。
慌てて言い訳を探しながら彼女に今の行為の理由を話す。
結局は、全てあなたのためになるのよ、告白して振られても、
自分の気持ちも隠し続けても、
必ず自分の中で大切なものとなるの、今の口づけもそう。
そんな苦しい言い訳にだってまるで命を救ってくれたように、
彼女はお礼を言って受け取った。
最後に彼女は、
今週中に告白します。結果はどうあれ無駄なことなんてないんですもんね。
と言って部屋を出ていった。
お茶をすすりながら、
いったい彼女は誰を好きになったのだろうと思った。
同時に自分の返答は本当に正しかったのだろうかと。
次の日、もう一人の少女が私の所に訪れて、
私の不安は杞憂だと確信した。
その少女とは以前親からの虐待疑惑があった彼女だ。
彼女もまた恋をした少女特有の脆さを振り撒き、
昨日と同じ内容の相談を持ちかけてきた。
私は微笑みながら一言、告白しなさいと言うと、
彼女は素直に、はいと返事をし部屋を後にした。
彼女のポケットからは昨日の少女と同じ尻尾のストラップがぶら下がっていた。
以上です
今更ながらタイトルはもっと良いのが
あった気がします
>>160 ×自分の気持ちも隠し続けても
○自分の気持ちを隠し続けても
間違えました
淡々としていて綺麗な百合
奈美と智恵先生とか、奈美とあびるとか新鮮で良かった
奈美→←あびる、でいいんですよね?
2人が両思いとかもう・・・・・・・・たまりません、ハァハァ
最高です!!!
文章が美しいです。奈美超カワイイです。
166 :
名無しさん@秘密の花園:2008/10/20(月) 20:13:14 ID:2B+ilmoz
なみあびですか
新鮮でよいですね
167 :
156:2008/10/20(月) 21:57:12 ID:jcDdMk77
最近奈美が可愛いくてしょうがない
本当に?
はい
100万回言われてるかもしれないけど
二四話と二七話の1Pの奈美が
特に可愛いくて可愛いくて
最近と言いながら2年以上前の話・・・きっちりしなさい!
最近コミック買ったってこと?
いや 読み直してたらなんか
一周して一番可愛くなっちゃって…
その萌えを可符香×奈美とか、晴美×奈美にして投下してくれえ
あー奈美かわいい
分かりました!
カフナミでちょっと行ってきます!
期待しないで!
>>175 これは嬉しいサプライズ じゃあもし、初書きの人だったら…ですが一応アドバイス
「全部書きあがってから投下しましょう」
既に形は出来ていると思っていても、やってみると思い通り書けなかったり、やってるうちに新しくやりたいことが出来たり
読み返すと行動が一貫してなかったりするものです
もう投下しちゃった分は書き直せないし、投下してから続きがなかなか出来ないとそのままやる気自体なくしちゃったり
とりあえず話のさわりだけ書いて、どう?じゃ見てる方も反応しにくかったり
書いてみた、ってほんとに最初の最初だけ書いてみたのを投下しちゃって詰まっちゃう人、多いんです、もったいない
なので、完成まで持っていくのが大事です
経験者だったらウザくてごめん
>>177 親切にどうも
納得いくまで推敲してから
完成したのを投下しますね!
思うに晴美の声優が松来さんじゃなかったら
もっとアニメでもハルチリがプッシュされてたのではないか。
メイン組(可符香、千里、奈美、カエレ)の中に藤吉さんも入って欲しかった。
松来さんも充分メインはれると思うけど・・・
ていうか、赤松による武力介入?ここでも木乃刹・・・・
可符香カエレもいいと思うけどね。
カエレメインかなあ・・・背景常連という意味ではメインだったけど
声優的な意味で、て意味の発言ならそっちはよくわかんない
ハルチリ描写に飢えてるので晴美メインとかになればそりゃあ嬉しいなー
声優的な意味なら、カエレはメインだな
放送前の発表で、原作でメインの3人が歌うのは当然として、なぜカエレもセットなのか疑問だったが
ラジオやらなんやらで声優さんのことを知っていくうちにまるで気にならなくなった
今週もなかなか
あの二人が大草さんと絡むわけですね
あの二人仲良さそうで・・・いい・・・
HD漁ってたら、書きかけのSSがどっちゃり出てきたんですが
何か流れ的に奈美受けを落とさないといけない雰囲気がしたので
とりあえず新しく可符香と奈美の話を書いてみました。
百合というには百合成分が足りない気もしますが、よければどうぞ。
在り来たりな日常の中で、個性派揃いのクラスメイト。
在り来たりな日常を送る、特筆すべき部分は特にない自分。
いや、個性派は少々聞こえが良過ぎるか。
自身の発言を訂正しつつも、自分にはない「特質」を持つクラスメイトに多少の羨望は隠せない。
―普通なんてつまらない―
そんな事を思いながら奈美はがっくり肩を落とし、大きく溜め息を吐いた。
「溜め息吐くと幸せが逃げるよ」
「!?」
急に後ろから飛んできた声にびくりと身を震わせ振り向くとそこには可符香が笑みをたたえ立っている。
「何か悩み事?」
「…まぁそれなりにね」
視線を外し、あまり悟られたくないと態度で表わす奈美に可符香は遠慮なしに言い放った。
「自分が普通って事について悩んでたんでしょ」
…お見通しって訳ですか。
可符香の言葉は図星ではあったが、それをぴしゃりと言い当てられると正直いい気はしない。
まるで自分がその事しか考えてないみた…まぁあながち間違いではないのだけど。
再び吐こうとした溜め息を慌てて飲み込むと、それに気付いたような可符香の表情が見えて
また何か言われるかと思ったが、少し微笑みを見せただけで可符香は何も言わなかった。
可符香に限った事ではないが他人からこんな事で悩んでいるのか、と思われるのが癪だ。
自分にとっての悩みは他人には痛くも痒くもない事なのがよくわかる。
自分には無いものを持つその気持ちはわからないだろう。
突き詰めればそれはお互い様の話ではあるが、少しは気付き、察して欲しいなんて希望を抱いていたりもするのだ。
「風浦さん」
奈美の呼び掛けに可符香が首を傾げる。
「なぁに?」
相変わらずうっすらと穏やかな笑みを浮かべながら可符香は奈美の次の言葉を待っていた。
そんな可符香の態度を見たら、何だか言葉に出すのが面倒に思えて奈美は口をつぐむ。
「…何でもない」
どこか不機嫌そうな奈美を不思議に思ったのか可符香はきょとんと奈美を見つめていたが、すぐに気を取り直し言葉を発した。
「そもそも『普通』である今を変えたいと思う発想が『普通』なんだと思うけどなぁ」
可符香の言葉に奈美がはっとした表情で可符香を見る。
確かに、言われてみれば一般的、普通の人なら自分の普通さに反発してそういう考えを持ち出すのが定石だ。
しかしそれ以外にどんな方法があると言うのだ。
その発想以外に有効な手段があるというのか。
可符香の発言は自分の普通さを気付かせると同時に気持ちを苛立たせた。
「仕方ないじゃない」
あまり苛立ちを顕にしないようにと奈美は感情を押し殺しながら言うとその言葉を聞いた可符香はにこにこと笑う。
「そんなに怒らないで」
抑えたはずの感情は可符香にしっかりと見破られていて、二重の苛立ちが奈美の心を支配する。
「いいよね、可符香ちゃんは普通じゃなくて」
少しばかり頭にきたその態度に奈美は皮肉を込めてそう言うと
その言葉に一瞬、ほんの一瞬だけ可符香の表情が揺らいだ。
そのごく僅かな変化は奈美の目にも捕らえられる。
あれ、と思った時には可符香は再び笑っていた。
「そうかなぁ、私って普通じゃないのかぁ」
自分では普通だと思ってるんだけど。
そう言ってくすくすと笑う可符香はいつもと変わらないように思えたが
それでもどこか後を引く違和感が奈美の苛立ちの感情の間に割って入った。
何かまずい事を言ったのかと発言を逆上るもその原因には辿り着けない。
何やら考え込んで、思考を巡らせている可符香の様子を伺いつつも
奈美はその理由を問い掛けることは出来なかった。
「でもね」
ひとりぶつぶつ言っていた可符香がくるりと向き直る。
「普通じゃないのも困り者だよ?」
その言葉はやけにはっきりと奈美の頭に、心に突き刺さった。
「え…」
「隣の芝生は青いって事」
くるくると指を回しながら得意そうに言う可符香を奈美は呆然と見つめる。
「そもそもこのクラスに在籍してる事が普通じゃないじゃない」
死にたがりの担任を始め、クラスメイト達も一癖も二癖もある生徒ばかりだ。
他のクラスから見ても、いや他の学校から見てもその異質っぷりは群を抜いているだろう。
「周りが普通じゃないと思うのは奈美ちゃんが普通だからかも知れないけど、狭い世界の中しか知らないからそう思うだけ」
いつになく真面目な可符香の説に思わず奈美は聞き入ってしまう。
「世界は広いんだよ」
両手を広げてまるで飛び立つ様な雰囲気を醸す可符香に奈美の心はすっかり苛立ちを忘れていた。
「だからね」
奈美ちゃんは変わらないで。
可符香の発したその言葉が奈美の心を強く掴まえる。
どうしてだかざわつく胸の理由がわからずに、目の前の可符香をじっと見つめるしか出来なかった。
何を言おうとしても可符香の言葉に対応する言葉が浮かばないのだ。
「変わる事よりも変わらない事の方が難しいんだよ」
それでも奈美ちゃんは今のままでいいと思うから。
何かを悟ったかのような可符香の言葉はまるで遥か遠くから他人を見ている様な口振りだった。
時々思う。
彼女は本当に自分と同じ高校生であるのかと。
何もかもを知っているような言葉も、何事にも動じる事ないその態度も、
何かを見つめる虚ろな瞳も、全てが自分の考える一般的な高校生と同じラインには思えない。
いくらこのクラスが個性派揃いだと言っても
可符香がこのクラスの他の誰よりも遥かに違う次元に立っている事は明らかだった。
そんな可符香が時々怖くなる。
しかしその感情の中でも、何故か心の片隅では風浦可符香という人間に惹かれている気がしてならなかった。
微かに引っかかるこの感情は、未だに理由を探して彷徨い続けている。
はっきりとしない、曇った不鮮明な感情。
この感情が明らかになった時、自分の心はどんな反応を起こすのだろうか。
そんな事を思うと、また少し胸が締め付けられた。
「あ、もうこんな時間だ」
可符香の声に気付き顔を上げると可符香は時計を指差していた。
針はもうすぐ5時を指そうとしている。
随分長い間喋っていたのかと思うほど、可符香との一連のやり取りは一瞬の出来事のように思えた。
「普通、普通って気にし過ぎだよ」
「自分の悩みの種だから気にもするよ」
奈美の言葉に可符香が目を細めた。
「奈美ちゃんは私を普通じゃないって思っているのかもしれないけど私は自分自身を普通だと思ってるんだけどなぁ」
「えぇー?」
その言葉に疑いの声を上げる奈美を見ながら可符香は笑った。
「だって…」
そう言い掛けて可符香の声が曇る。
「え?」
上手く聞き取れなくて間抜けな声を上げて聞き返したが、可符香はにっこりと笑うだけだった。
「え、何も言ってないよ」
そう言って教室を出て行く可符香の後ろ姿はいつもと同じ後ろ姿だったが
本当はどんな表情をしていたんだろうと後々になってから思う。
あの時何を言ったのか、その理由はずっと閉ざされたまま、それを奈美が知る事はなかった。
後々になり、あまりにも安直過ぎた発言と考えを深く後悔する事になる事もまだ知らない。
私は私の身に起こる『普通』をたくさん経験してきました。
それは自分にとって普通。みんなだってきっと同じような体験をしているはずですよ。
今まで体験した事が『異常』だなんてそんな事ある訳ないじゃないですか。
次々に身に降りかかる『異常』を『普通』だと思っているんじゃないかって?
―そんな事ある訳ないじゃないですか―
―END―
190 :
あとがき。:2008/10/31(金) 12:09:13 ID:PsGBXwKM
そんなこんなな可符香と奈美の話でした。
可符香の過去を捏造妄想した結果がこれです。
可符香の送ってきた人生はヘビー級ってレベルじゃないと思うんだ。
新キャラ登場の本誌読んできた。
根津さんと丸内さんなら根津さんが受けを推奨したいそんな感じ。
話が書けるかは別として。
可・符・香!可・符・香!
GJでした。1つ1つの文章が心情をよく表していて、丁寧です。
奈美の話のとき、いつも思うんですけど
みんな、奈美を普通という前提で話過ぎ・・・・
キャラスレでも言われてましたが
「奈美ちゃんは普通なんかじゃないよ。優しくて、仲間思いで、こんなにも魅力的な女の子だよ」
とか言ってあげられるのが、本当に奈美のことをわかってる人なのではないでしょうか・・・
奈美が普通という前提で、可符香と比較する展開が多いのが悔しいです。
可符香というキャラのお膳立てをさせられてる気がします。・・・雰囲気悪くしてすいません。
奈美はものさし役
>>190 奈美や可符香の心情が手にとるように細かく描写されていてよかったです。
>>192 可符香と奈美を比較する場合、どうしても境遇の話になってしまうけど、
奈美の場合、容姿や性格、能力などについて普通って言われたくないのであって
境遇に関しては別問題じゃないのかな
まあ、奈美が可符香やマリアの引き立て役になるのは仕方ないかも・・・
奈美も境遇けっこうハードだったような。
父親がさらっと離職してたりとか普通に浮気してたりとか。
奈美受けが豊作ですね。
私も投下いきます。
・千里×奈美
・単行本未収録話(第152回)ベースのためコミックス派はスキップが吉かと
・殺伐注意
・5レス(あとがき込)
198 :
恋せよ認め:2008/11/04(火) 01:16:04 ID:Wcqz37mP
「ロールケーキはいかがでしょうかー。
本日、9月9日は『くるくる』で、ロールケーキの日となっておりまーす」
夕暮れの商店街の道端で、私は声をはりあげた。
少し、喉が痛い。
(はぁ……)
もう何度目になるだろう。心の中で溜息をつき、傍に立っているテーブルに視線を落とす。
あたりが暗くなってきた今も、そこには売れ残ったロールケーキが山と積まれたままだった。
沢山売れれば手当てを弾むよと店長さんは言ってくれたけど、この調子じゃそれも期待できそうにない。
ちょっと前まで道の反対側では、同じクラスの大草さんが巻き寿司の売り子をやっていた。
ライバル同士だった今日の私たち。だけど彼女はもういない。
まだ蒸し暑い9月上旬にケーキと巻き寿司で対決なんて、勝負ははじめから見えていた。
呼び込みの上手さだって、大草さんと私とでは踏んできた場数が違いすぎる。
夕飯の買い物をする主婦たちが増えてくるころ、彼女は残りのお寿司を一気に売り切り、さっさと露店をたたんでしまった。
(ああ、いけない)
私は小さく首を振り、暗い気持ちを追い払った。
しょげていても仕方ない。せめて時間まで、がんばろう。
サンプル品の載ったトレーを持ち直す。背筋を伸ばして買い物客の流れを見つめた、そのとき。
「あれ……?」
一人の女の子と目が合った。
「ああ。」
彼女はこちらに軽く手を上げてみせると、きびきびとした足取りで近づいてくる。
クラスメイトの……木津千里ちゃんだった。
「お仕事、ご苦労さま。」
「どうも……って、千里ちゃん、なんで?」
優しい言葉に顔がほころびそうになった、けれど、その前に疑問符が頭の中に押し寄せる。
「なんでって、何が?」
「先生の実家に行ったんじゃなかったの? 糸色家の公認になる、って……」
「もう、行ってきたわよ。」
「は、早っ!」
私はのけぞった。
放課後、今日のバイトに入って間もない頃、私はここで彼女と会っている。
ロールケーキの記念日の話題から、なんとかはなんとかに認められているのか、という話になり、
そうこうしているうち千里ちゃんが、担任の糸色先生の実家に認めてもらうのだ、とか言い出したのだった。
あれから、蔵井沢にある糸色家まで、信州新幹線とタクシーを乗り継いだとして……。
間違いなくぎりぎりのとんぼ返りだ。先生の実家にいた時間なんて、有って無いようなもののはず。
「そ…それで、どうだったの?」
「もちろん、認めていただいたわ。」
彼女は胸を張った。もともと上機嫌に見えたけれど、その顔がきらきらと輝きはじめる。
「糸色家御用達認定機関の、黙認を取りつけたの。」
「黙認……?」
199 :
恋せよ認め:2008/11/04(火) 01:18:50 ID:Wcqz37mP
黙認を取りつけたってどういうことなのか。
私が尋ねる前に、千里ちゃんはどこか夢見るような口調で説明してくれた。
認定委員の全員と、先生自身の口を封じて、土蔵に放り込んできた──と。
「…………」
「これで、先生と私は、晴れて実家公認の間柄!」
空を仰ぎ、両手を握りしめ、叫ぶその声は華やいでいる。
千里ちゃんは幸せそうだった。
私は何も言うべきじゃなかった。突っ込んだら負けだとも思った。
だけど、喜びに上気した彼女の顔を見ていたら、何だか妙にイライラしてきて。
口を開かずには、いられなかった。
「それって……公認、なの?」
ああ、なんという墓穴。毎度毎度の恐ろしい結末は目に見えているのに。
「公認よ。黙認も公認のうち。」
「ていうか……それ、黙認でもないと……思うな」
視線を合わせていなくても、千里ちゃんの眼がきらりと光ったのが分かる。
私は唇をゆがめて笑ってみせた。嫌な笑いだと、自分でも思った。
「人に聞かせたら……みんな、黙認じゃないって言うよ」
陰気な声でそうつぶやいて、私は顔を上げた。
そこに千里ちゃんはいなかった。殺気の源は、一瞬で私の前から後ろに移動していた。
(ひっ……!)
首筋に冷たい手が押し当てられる。
それはただの生身の指なのに、まるで鋭い刃物のように思えた。
「……喋るのか?」
冬の木枯らしのような、うわずった唸り声。
私はそのまま、お店とお店の間の暗い路地へと、後ろ向きに引きずりこまれた。
○ ○
背後から回された腕が、私の腰を抱えこんでいた。
小さくもがいてみたけれど、彼女の腕は中に鉄の棒でも通っているのかと思うほど固く、私の体を締めつけて離さない。
私の片手は体ごと拘束され、反対の手はケーキを乗せたトレーを支えたままだった。
「語るのか? 黙認の事を……。」
「あっ……あ……」
身動きの取れない私の首筋に、突きつけられた彼女の手刀。
その冷たい指先が、つうっ……と喉元を這い上がってきた。
顎のカーブを丁寧になぞりながら通り過ぎ、下唇に触れて、そこで止まる。
「あなたの口も、きっちり封じる必要がありそうね。」
至近距離からの吐息が耳にかかる。触れるか触れないかという絶妙の力加減で、唇をそっと撫でられる。
200 :
恋せよ認め:2008/11/04(火) 01:21:51 ID:Wcqz37mP
「…………!!」
全身に電流が走った。
足ががくがくと震えた。千里ちゃんが背中に張りついていなければ、きっとこの場にへたりこんでいただろう。
二度、三度。しなやかな指先が唇の上を往復する。
私はたまらず声を上げ……彼女はその瞬間を見逃さず、開いた口の中に二本の指を滑りこませてきた。
「っむ……! うーー!!」
「余計なことを言おうとするのは、この口か……?」
彼女は手首をねじって、私の口の中をゆっくりとかき回しはじめた。
頬の内側に、舌の裏側に、奥歯の歯茎に、今まで一度も経験したことのない刺激。
頭の中で星がはじける。遠のいてしまいそうな意識を必死につなぎとめ、私はせめてもの抵抗をしようと舌を突っ張った。
「この舌か……?」
指を押し返そうとしていた舌が、ぎゅっ、と掴まれた。
「んーーー!!」
人差し指と中指、それに親指。三本の指が奥深くまで入りこみ、私の舌をがっちり挟んでいた。
体を揺すったけれど、やっぱり彼女の腕はびくともしない。舌ももう動かせなくて、間の抜けた叫び声が出るだけだった。
思わず、涙が零れた。
くすっ、と笑う気配がした。
舌を挟みつけていた力がゆるみ、三本の指が口の外へ出て行くのを感じる。
「かは……っ」
「それ。」
大きく息をついた私の口に、短い掛け声とともに、また何かの塊が押しこまれた。
それはトレーの上の商品見本からむしりとった、ロールケーキの欠片だった。
まだ日の高いうちからずっと空気にさらされていたスポンジは、カラカラに干からびていた。細かいささくれが舌を刺し、
口の中の水分を吸いつくしていく。
わけが分からずうめき声を上げる私の顔面に、千里ちゃんは唾液とクリームで汚れた指をこすりつけた。
顎をつままれ、くいっと上を向かされると、目の前にはケータイの画面があった。
内側カメラがとらえた私の顔が、画面に映し出されていた。
赤く染まった頬は涙とクリームで汚れ、唇の端からはよだれが流れていた。だらしなく半開きになった口には、
砕けたロールケーキの塊が詰めこまれている。
千里ちゃんの指が撮影ボタンを押した。フラッシュが光り、シャッターの電子音が狭い路地に響いた。
201 :
恋せよ認め:2008/11/04(火) 01:23:47 ID:Wcqz37mP
○ ○
「この写真を公表されたくなければ、例の件は黙認するように。」
うずくまった私の頭上から、満足そうな千里ちゃんの声が降ってくる。ちゃらんちゃらん、と硬貨の音がした。
「ケーキの代金、ここに置くわね。……それじゃ。」
弾むような足音が遠ざかっていき、表の雑踏にまぎれて随分経ってから、ようやく私はのろのろと顔を上げた。
地面に置いた銀のトレー。端っこの大きく欠けたロールケーキ。そして、代金きっちりちょうどの小銭。
まぶたの奥がかっと熱くなり、視界がゆがんだ。
(どうして……こうなるの……)
両手を痛いほど握りしめる。涙の粒が、二つ、三つと地面に染みを作っていく。
(私の口を封じる必要なんて、ないのに……!)
煽ったのは私の方だ。
人に聞かせたらだなんて、心にもないことを言って。
本当は私、誰にも喋ったりしないのに。
千里ちゃんの秘密なら……他ならぬ千里ちゃんが秘密にしておきたい事なら、絶対誰にも喋ったりしないのに。
今日の彼女があんまり幸せそうで、それでついイライラして、あんなことを……。
「何よ……。先生、先生って……」
絞り出すように私はつぶやく。
「気付いてよ……」
秘密は必ず守ってみせるのに。
ケーキの代金だってサービスしちゃうのに。
「私のことも……認めてよぉ……」
ずっと、見てるのに。
ずっと、好きなのに……。
空は夕焼けから夜の色に変わろうとしている。
テーブルの上には今も、売れ残ったロールケーキが山と積まれていた。
202 :
あとがき:2008/11/04(火) 01:25:15 ID:Wcqz37mP
END。
「口に握り拳差し込みますよ」をマジでやられた奈美が可哀想すぎたので
改竄してみたら余計ひどいことになったでござるの巻。
奈美はとても普通ちゃんとは思えない良い子なのですが
オンエアされない所ではそれなりに薄情だったりKYだったり
嘘つきだったり出たがりだったりブスだったりして
そのへん全部ひっくるめて「普通」の評価になってるんじゃないかなと
思ってます。
GJ
千里ちゃんが怖くて素敵です
GJ!!
タイトル上手い。長野新幹線を信州新幹線と表現するところに原作への愛を感じます。
奈美千里って大いにありえそうなんですが、なかなか見ない不思議・・・
今回初めて見ました。中の人は仲良しなんですがね
個人的なことですいませんが、望奈美萌えの自分としては悔しかった、でも
奈美がすごく可愛かったです。先生もロールケーキ買ってあげて欲しかった。
ノマカプ好きなら避けた方が……。
百合スレで望奈美求められてもねえ…というかコレに関しては確か原作自体がそうで
先生は大草さんの巻き寿司だけ買って奈美のロールケーキは買ってなかったような
>>203 千里×奈美とは珍しいCP 意地になって突っかかって泣く奈美可愛い
口の中ぐりゅぐりゅされてるところがえろくていいです、千里に襲われてる奈美が途中まで微妙に嬉しそうでw
たとえこの二人が結ばれたとしても、ときどきこうやっていじめられて泣かされて欲しい
最近の奈美ラッシュの展開やCPが豊富で楽しい、急に奈美受けの可能性が増えたなあ
でもまさか一月ずーっと奈美受けが続くなんてね、まだ来そうな気配もありますが…7連来る?
もちろん、奈美以外の話浮かんだ人も投下していいんですよ?w
何仕切ってんだよ
208 :
206:2008/11/05(水) 00:10:25 ID:/5asY+GI
悪かった 奈美好きなんで浮かれたんだ
最後の一行は取り消す
まぁまぁそんなカリカリしなくてもいいんじゃね?
奈美受けが続きそうな気配がまだあるから他カプが投下しにくいのは確かにあるかもしれないね。
ここで他カプ投下すりゃ空気壊すみたいな、そういうプレッシャーっていうか、無言の重圧というか…。
奈美受けを投下することにもプレッシャーをかければ解決
今の絶望先生は改蔵で言う末期の時期に突入してる気が…
今週はみんなチア姿かわいかったよ
末期だと思った人は既に久米田の手の中で踊らされているのさ……。
という展開であると信じたい。終わらないでくれよ!
投下いきます。
あびる×千里でちょっと病んでるっぽい話。
奈美受けじゃないけどひとつよろしくです。
「実は千里ちゃんの事が好きだったんだ」
あまりにも唐突に、真顔で言うから一体何が起こったのかと千里の思考も動きも停止した。
「…は?」
しばらく後に出た言葉は大変間の抜けた単語ですら無い、たった一文字の音。
その音に応える事もせずあびるは千里をじっと見つめるから
千里もあびるをじっと見つめ返すしか出来ない。
しかしどうして良いのかがわからずに、千里は視線を外した。
沈黙の間に頭を整理させるが、しかしこの気まずい空気に耐えれなくてまだ整理しきらない頭で口を開く。
「どうして唐突にそういう事を言うの」
「ふと頭に過ぎったから」
頭に過ぎったからってすぐ口に出す事ではないだろう。
あびるの意図が理解出来なくて、千里は頭を抱えた。
自分の興味のあるものには我を忘れるタイプではあるが
それを除けばこのクラスの中でもそれなりの常識人に入るあびるだ。
だから困った時や相談したい事があるとあびるに話を持ち掛ける事が多かった。
いつも的確な意見をくれるあびるに、心を預けていた千里だったがその言葉には戸惑いの色を見せる。
今日のそれは今までにはなかった意味の解らない言葉だったからだ。
「突っ込みどころはいろいろあるのだけど…どうして過去形なの」
千里の言葉にあびるが少しだけ考え込むような表情を見せたが
すぐにいつもと変わらない表情へと戻す。
「どうしてって…それは」
千里ちゃんが良くわかってると思うんだけど。
核心に触れないあびるの言葉に多少の苛立ちが千里の心に沸き上がる。
何を、何の意味を匂わせているのかがわからないから、あびるの意図が読めない。
目の前の相手は何を望んでいるのか。
「私にはわからないわね」
反抗を込めた視線であびるを睨むが
あびるはやはり表情を変える事もなく、じっと千里を見るだけだった。
「わからないなら無理にわからなくていいよ」
そんな風な言葉の言い回しに千里が引き下がる訳がない。
不鮮明な言葉を、意味をそのまま流せる性格では無いからだ。
はっきりと納得行く説明をしてもらわないと気が済まないのは
周りの誰もが知っている事で、もちろんあびるにだってその事はわかっているはずだ。
「じゃあどうして今それを言おうとしたの」
先程の質問はひとまず置いておくとして、次の質問へと話題を移す。
「その質問にはさっき答えたよ」
頭に過ぎったから。
先程と同じ回答に千里が溜め息を吐いた。
埒があかない質疑応答に、と言ってもこっちの質疑には全く答えてもらっていないので千里の心には不審が募るばかりだ。
すると今度はあびるが口を開く。
「千里ちゃんだって知らない振りしてるじゃない」
「何をよ」
あびるの決め付けたような発言に少しばかりかちんときた千里だったが、別のところで違和感も感じていた。
―目の前の人間は―?
「…何の事だかわからないわね」
「他人にははっきりさせる事を要求するのに自分はあやふやにするんだね」
にこりともしない表情のままあびるは淡々と言葉を続ける。
それと共に不審感は大きくなり、同じように違和感も膨れていった。
この話はもう止めるべきだと頭が警鐘を鳴らしている事に気付きながらも
あびるの挑発に気持ちを抑える事が出来ない千里はあびるへと食ってかかる。
「何が言いたいの」
「わからないならわからなくていいの」
「そんな言い方されたら気になるでしょう」
千里の抗議の言葉を聞いてもあびるは顔色一つ変えずにいた。
涼しい顔はいつもの事なのだが、何故かいつもと違う気がする。
千里は渋々ながらあびるを問い質すのを止めて俯き、溜め息を吐くとぽつりと呟いた。
「…あなたはまともな部類だと思っていたのに」
その言葉に今まで何を言われても反応を見せなかったあびるがぴくりと肩を震わせる。
「まとも、って?」
明らかに違う声の色に気付いた千里が恐る恐る顔を上げた。
そして目の前のあびるをちらりとだけ見て、またすぐに視線を落とす。
あびるを凝視する事は出来なかった。
「このクラスで…まともな部類だと思って、いたから…」
「…なるほどね」
納得した言葉とは裏腹に態度ではどこか不満なものを醸し出している。
何か不味い事を言っただろうかと思う間もなく、あびるが千里の手首を掴まえた。
「な…」
しっかり掴まえられた腕に千里が驚きの表情を見せたが
あびるは相変わらず淡々と言葉を連ねる。
「やっぱり勘違いしてるね」
「何言って…!」
突然の事に状況が掴めずに千里の頭は混乱した。
ぐっと力が籠るあびるの手に恐怖を感じ、振り払おうとしたがそれは叶わなかった。
「千里ちゃんの言う『まとも』って何?」
「え…」
あびるの言葉に千里の思考が止まった。
「千里ちゃんがどんな風に私を捉えていたのかは知らないけど」
私はそんなに『まとも』な人間ではないよ?
そう言って今日初めて微笑んだ。
その微笑みに背筋を何かが駆け抜けたかのような感覚に千里は身震いをする。
千里の瞳に映っていたあびるは冷静で落ち着きのある、良き理解者だった。
しかしそれは千里の中でのあびる、の話である。
でも実際のあびるがどうだとかなんて考える事もなかった。
そもそも疑うなんて選択肢は用意されていなかったのだから。
「好きだけど、それは叶わないから好き『だった』って過去形なの」
それ以上もそれ以下もないよ。
だって千里ちゃんの瞳に映るのはあの人しかいないから。
あびるの言う『あの人』が誰を指しているかは千里自身もわかっていた。
何度か彼女についての悩みをあびるに相談した事もある。
しかしそういった会話の中でもあびるが自分に対して
そういった好意を抱いていた事には全く気付いていなかったのだ。
「あ、もしかしてそんな事言われるなんて思ってもなかったかな」
あびるの言葉が心を殴り付ける。
あびるの今までの千里に対する振る舞いがぐるぐると頭を回った。
言われてみれば、そんな素振りはあったかもしれない。
しかしその時の千里には小さな主張を見抜く事は出来なかった。
彼女の事で気持ちがいっぱいだったからだ。
「私だって人間だからね、いつも涼しい顔してるように見えてもいろんな葛藤はあるんだよ」
確かにその通りだ。
あびるの言葉は的確で弁解の余地もない。
『小節あびる』という虚像を勝手に作り上げていたのは紛れも無く千里自身だったからだ。
そんな事を考えると目の前がぐらりと歪んだ。
しかしそれだけでは終わらない。
次にあびるの口から発せられた言葉が更なる追い討ちを掛ける。
「千里ちゃんの中での私はとてもいい人だったんだろうね」
いい人
『だった』…?
過去形に決め付けられたその言葉はこれから起こるであろう事へと繋がる。
真っ白になった頭は何を考えようにも、上手く働いてくれない。
「期待を裏切ってごめんね」
でももうどうしようもないんだ。
にこりと、しかしどこか淋しそうに微笑むあびるを驚きと絶望の目で見つめるしか出来なかった。
何を言おうとしても言葉が出てくれない。
状況を把握出来ないからではなく、あびるが自分へそんな気持ちを抱いていた事の方が衝撃だった。
いつ?いつから?
どうして?どうしてなの?
聞きたい事は山程あるのに、千里の口は言葉を紡ぐ事が出来なかった。
衝撃的な事実は千里の全てを停止させるのには十分過ぎたのだ。
途端に力が抜けて、その場にぺたりと座り込んでしまった。
しかしそれでもあびるは千里を気遣う事をせず腕をぐいと引っぱり上げた。
なすがままの千里に抵抗の色は見えなくて、あびるは哀しそうな目を千里に向ける。
しかしそんなあびるの視線にも気付かず千里はただただ絶望の波に飲まれていた。
千里の知る、千里の中で作っていたあびるは音を立てて崩れ
後に遺ったのは千里も知らないあびるだった。
―目の前の人間は、一体
誰?
―END―
219 :
あとがき。:2008/11/09(日) 11:41:48 ID:JFtEm9pw
以上です。
意味なくだらだら長くなってしまいました。もうちょっと削るべきだったかな…
病んでる話ってあんまり書かないのでちょっと行き過ぎたかなと反省。
次は明るい話を…(と思ってるけど、倫関係の話でまた暗い話の予感…)
いやいや、削るどころかがっつり足しても良いくらい
受け臭のひどい千里と冷たく暴走するあびる
GJでした
怖いですね。ギアスを使いすぎると、
暴走して自分では制御できなくなりますからね。
使いすぎには注意しないといけませんからね。
今さらながら
>>175です
>>214さんが流れを変えたのにすいません
奈美×可符香です一応
気付いたら逆に…
窓の外の景色がしきりに変わる様を、日塔奈美は見ていた。
電車の規則的な振動に身を任せ、瞳が渇くまでの間、
外を見つめている。
彼女が乗っている車両には、
電車の揺れに合わせ寝息をたてている風浦可符香を除いたら誰もいなかった。
奈美の意識の全てが彼女に集中していて、
自分の肩に寄りかかっている彼女に全神経が注がれていた。
久々の二人での下校。
余った時間を買い物で満喫して、疲れていたのだろう、
電車に乗るとすぐに彼女は眠りについてしまった。
ふと、視線を下ろすと、つま先から影が延びていた。
電車を真っ赤に染める夕日に包まれ、二人の影は一つに重なっている。
とても、静かな時間がその場を支配していた。
奈美は可符香を起こさないように、彼女とは逆向きの左手でそっと、彼女の頭を撫でた。
髪は水のように奈美の手の上をさらさらと流れていく。
可愛い寝顔だな、そう思いながら気づくと可符香のことを見つめていた。
はらりと髪留めからこぼれた前髪の奥には、彼女の瞼が隠れている。
すらりとした鼻。
小さく開いた口からは、胸の動きと連携して息が出入りしていた。
奈美は自然とその口元に目がいってしまった。
いつも天真爛漫な可符香が、今では眠りへと落ち、
唇から洩れる息だけが、彼女が生きている証を示している。
奈美の左手が少しずつ口元へ吸い込まれていく。
見た目に反して弾力のある唇の感触を確かめては、自分のとそっと比べる。
もし、彼女が起きてしまったら、そんなことも頭をよぎったが車両を支配する沈黙に、
根拠もなく起きるはずはないと考え直した。
見れば見るほど彼女に吸い込まれていく。
奈美の左手は彼女の頬を撫で、首筋を通って再び唇へと戻った。
下唇に指を置く。
ふと舌べらにふれてしまう。
奈美は慌てて左手を引っ込め前に向き直した。
しかし可符香は起きる様子を見せなかった。
私なにしてんだろ、友達相手にこんなことして馬鹿みたい、
と呆れて、目的駅まで時間があることを確認して自分も眠ろうとした。
だが、不自然に湿ってしまった人差し指が彼女の眠りを妨げていた。
電車は至って静かで、まるで世界に二人しかいないのではと錯覚を覚えるほど朧気であった。
奈美は左手て彼女の顎を持つとそっと唇を重ねた。
可符香の後ろには玉のような夕日が輝いていた。
こんなに綺麗だったんだ、と思って再び奈美は前を向いた。
景色を見ている内に奈美も眠りへと入ってしまった。
だから彼女は、規則的に揺れる電車の音の中で、可符香の呼吸が不規則になっていたことに気づくことはなかった。
以上です
小学生の作文みたいな箇条書きになってしまいます
あんまり百合っぽくない気もしてきた…
村上春樹っぽく書き直せそう
可符香と奈美で、奈美×可符香って珍しいね
奈美がかわいくて良かった
可符香はまっすぐ想いをぶつけられたら弱い気がする
奈美との普通の恋愛が意外と合いそうだ
デレッとしてる可符香が想像できない
>>229 >>230 恥ずかしながら、書いてみました。
確かにデレな可符香なんて考えたこともなく、話を考えてたら熱が上がってきてしまい
一気に書き上げてしまいました。
未熟なところはあるかもしれませんが、どうぞ。
「前から好きでした、付き合ってください!」
私のその一言は、夕日が照らす放課後の教室に響いた。
そして次には静かな静寂が流れて言った。
首筋に冷や汗が流れ、足は震え、顔を伏せたまま私は目を開けることができなかった。
ただ緊張と興奮と恐怖が頭の中でぐるぐると回っていて、身動きができなかった。
どうして彼女が好きになったのだろう。
今でもその理由はわからない。
かわいいだとか、性格に惹かれたとかいう理由はわからない気もしない。
けど最終的な決め手なんかじゃないと私は思っている。
気がついたら彼女の行動を視線で追っていた私がいた。
そして頭の中で彼女と一緒にいたいと言う欲求が沸きあがっていた。
きっかけなんてわからない。理由もわからない。
けど好きだ。愛している。それでいいじゃない。
風浦さん。風浦可符香さん。
その言葉を口に出すと、次にはため息が出てしまった。
それは特別な意味ではなく、本来の「どうしたらいいのだろう」という意味でだ。
風浦さんが私を好きなんていうのは全くわからない。
彼女の本意なんていうのはわかったためしが無いのに、好意なんてわかるはずもない。
何を考えているのかわからなく、いつでも違うところを見ている彼女。
どうやったら私に振り向いてもらえるのだろうか。
長い長い自問自答の後、オーソドックスな「告白」という行為にたどり着いた。
「告白」に関して、私は涙が出てくるくらい単純なものを選んだ。
私の本棚に陳列されている少女漫画や恋愛小説によく出てくる場面。
『放課後の教室。何も知らずに呼び出された相手。
顔を真っ赤にした主人公。長い沈黙の後、心の内を明かす。』
ベタベタである。だが私はその方法を選んでしまった。
これでみんなから普通、普通と言われてもしかたがないのは当たり前だ。
だが過去はもう取り消せない。
私は風浦さんに告白してしまったのだ。
(後で思ったのだが、心のうちを明かすときに私は完全にあがってしまっていて
お気に入りの漫画本の告白の言葉をそのまま言ってしまった。
同級生なのに、どうして敬語なんだろうか…)
私がこの日の結末を何度も思い描いた。
だがいくら考えても、ハッピーエンドには確信を持てなかった。
結末@「好きです、付き合ってください!」
「実は…私も奈美ちゃんのことがずっと好きだったの…」
「じゃ、じゃあ…」
「…うん…優しくしてね…」
こうなれば完璧。文句一つ無い結末だ。
だが人生そう甘くないのは私でもわかっている。
もう一つはこうだ。
結末A「好きです、付き合ってください!」
「またまた〜。奈美ちゃんが女の子に告白だなんて、
普通じゃないことをするわけないじゃないですか」
「そ、そうじゃなくって!私は本当に…」
「大丈夫だよ。私を練習にしなくても、奈美ちゃんなら
きっと上手くいくよ!」
「だから…そうじゃなくって…」
何事もうまくはぐらかすのが、風浦さんの得意技だ。
そうやって気がつかないうちに話が全く違う方向に進んでいるなんてこと、
今までよくあることだった。十分にありえることだ。
そして最後、一番あってほしくないのはこれ。
結末B「好きです、付き合ってください!」
「嫌だよ、気持ち悪い」
これだ。
風浦さんがそんなことをいうタイプではないのはわかっているのだけれども、
普通女の子が女の子に告白なんて、気持ち悪いに決まっている。
私はそんなバッドエンドを何度も思い浮かべては自信を無くしていた。
大丈夫。けどやっぱり…。意気地の無い私を私は恥じた。
もっと自信を持って!進め!私!
目を閉じたまま、私は耳を澄ませていた。
残念ながら、聞こえるのは不規則に乱れた私の息遣いだけだった。
風浦さんからのアクションを伺うことはできなかった。
どんな顔をしているの?驚いているの?笑っているの?悩んでいるの?
緊張の網から抜け出すため、もっと先へ進むため、私は目を見開いた。
そこに立っていた彼女は、今までずっと思い浮かべていたイメージとは
全く違うものだった。
そこには目を見開いて、驚いている彼女の顔。
だが予想と反したのは、顔がそれはそれは真っ赤っ赤になっていたのだ。
もしかして、照れてる?
私は初め、そう思った。
「あ、あの…風浦さん…」
「え!あ!?な、何!?奈美ちゃん!だから…それが…えっ??」
ちゃんと呂律が回っていない。
こんなに慌てている風浦さんを見るのは初めてだった。
いつもならあのさらりと受け流す笑顔などはそこにはなく、
ただ恥ずかしがる女の子がそこにいた。
もしかしたらいけるかもしれない。
淡い期待をかすかに持ち始めた私は、問い詰めることにした。
「だ、だからさ…その…イエスかノーか、なら…」
情けない。せっかく自信を持ち始めたのに、私の口から出てくるのは
歯切れの悪い言葉ばかりだった。
だが風浦さんの方は、全くそれを意識していないようだった。
「ええ…ああ…そんな…だって…私なんかで…え、そんな」
こんなもじもじとしたしゃべり方をするだなんて思いもよらなかった。
行くならいましかない。私の直感はそう告げていた。
私は彼女の手をとった。その手はとても熱を持っていた。
「私はずっと可符香ちゃんのことが好きだったの!
…気持ち悪いって思われるかもしれないけど、好きで好きでしかたがないの!
可符香ちゃんは私のことをどう思ってるの?お願い、教えて!」
風浦さんの顔は今にも泣き出しそうな顔をしていた。
それは緊張によるものなのかはわからない。けど私にはそう思えた。
ゆっくりゆっくりと震えた唇から、彼女は言葉を発して行った。
「わ、私は…奈美ちゃんのことは…それは大好きだよ!
…けどそれは友達の時の奈美ちゃんであって…
でも、でも!好きって言ってくれたのは、とても嬉しいし…
だからといって…けど…でも…」
風浦さんの顔はだんだんと伏せていった。
「けど」「だって」千里ちゃんじゃないけど、煮え切らない。
言い訳なんかしないで、ただ本心を聞きたかった。
私はぐいっと顔を近づけると、風浦さんは思わずおののいた。
間近で見た紅潮した彼女の顔は、とても愛らしくて可愛らしかった。
「私は本心が聞きたいの!私と付き合ってくれるの!くれないの!」
私のその一言は放課後の教室に再度響いた。
私の懇親の告白。その言葉により、風浦さんの頭はショート寸前だった。
冷静さは失い、目はぐるぐる、顔は真っ赤。手も足も震えていた。
そして彼女が選んだ答えは、『逃走』だった。
「ご、ごめんね、奈美ちゃん!私は、ま、まだ…決められないの!」
私の手を振りほどき、風浦さんは一目散の逃走を図った。
とっさに伸ばした手は空しく空気を掴むだけだった。
机に足をぶつけても、よろめきながらも彼女は必死で教室を後にした。
廊下を駆け抜ける音。
そして私は一人になった。
いろんなことがありすぎて、まだよく理解できなかった。
告白にしかり、風浦さんの態度にしてもだ。
反応は悪くはなかった。だが答えは結局聞けずじまいだ。
誰もしなくなった教室で夕日が沈みかけてのが見えた。
私はぼんやりとした頭で、ぽつりとつぶやいた。
「可符香ちゃん…………可愛かったなあ」
それは紛れも無い本心だった。
明日、どうなるかは明日に任せよう。
今はただ彼女の可愛さに浸っているだけだった。
以上です。
これはデレよりもヘタレに近いかもしれませんね。
こういう可符香も書けて新鮮でした。
可・符・香!可・符・香!
・・・そんな気持ちになりかけて、何故か自分のトラウマが刺激されるようなシュチュで落ち込んだ。
GJ!まさか自分のレスを元に書いていただけるとは
白可符香も大好物です
これは…アリじゃね?
アリアリアリアリ
今週は智恵先生も可符香も可愛かった
みんなが私の悪口を言っている・・・
投下させて頂きます。
だいぶ時期外れになってしまいましたが、晴美×千里で修学旅行ネタです。
良かったらお付き合いください↓
色々あった京都への下見の甲斐無く、私たちは沖縄への修学旅行に来ていた。
10月にもなったというのに、ここにはまだまだ夏の匂いが漂っていた。
そんな移動のバスの中、隣に座る千里は何か言いたげにこちらをチラチラ見ている。
「ちょっと晴美。」
「んー?」
「こんな時にまでそんなもの読まないでよ。」
「うん」
そうは言ってみるものの、私の興味は相変わらず手元の本に向けられている。
「せっかく窓際なんだから、景色でも眺めたらどうなの?」
「うーん、別にいいや」
「あなたねぇ…」
視界の外れで呆れたように千里が言う。
「じゃあ席替わろうか?」
「それは嫌!きっちり座席表決めたもの!」
「なら仕方無いね〜」
その後も憤慨する様子の千里をやんわりかわしていると、諦めたのか「もうっ…」と、
少し怒った様にため息をついて、千里は再び進行方向を眺め始めた。
バスの中はひんやりとしていて、バスの外のまだまだ夏のこの島から見たら天国だ。
そして、読書に耽る私にとっても素晴らしい環境に違いなかった。
そんな中、しばらく本の世界に没頭していると、ふと肩に微かな重みを感じた。
「ん?」
その重みのある方に目をやると、私の左肩を枕にして千里が安らかな寝息を立てている。
「千里?」
呼び掛けてみるものの返事は無い。
今回のしおりに下見のしおりやらで、最近は徹夜も多かった事もあって疲れているのだろう。
私は馴れっこだけど、千里には少々酷だったのかもしれない。
しばらくその無防備な寝顔を眺めた後、私は読んでいた本を閉じ、そっと千里の髪を撫でてみた。
これでもかと手入れされた綺麗な髪が指先を擦り抜ける。
「んっ…」
ちょっぴり眉間にシワを寄せて千里が小さく反応する。
だがすぐにまた一定のリズムで寝息を立て始める。
(か、カワイイ…)
千里の寝顔を見るのはもちろん初めてじゃないし、このクラスの誰よりも見てるはずだけど、
何度見てもその無垢な愛らしさが胸に刺さる。
たかが寝顔、まして女の子の、それも他ならぬ親友の千里のなのに…。
こんなの変だよね。自分でもよくわからない。
「んぅ…」
千里が小さく鼻を鳴らしたと思ったら、その寝顔が私の真っ正面に来る。
「!!」
穏やかに閉じられた瞼、やわらかそうな頬、そして唇…
私の視界いっぱいに千里の寝顔が映し出された。
「…ダメだ」
もはや直視していられない。自分の顔がみるみる赤くなっていくのがわかった。
さすがにこんな顔を他のみんなに見られては困る。
その真っ赤になった顔を隠す様に、私は窓の外に目を向ける。
「…あっ」
そういえばこの地に降り立って数時間、まともに景色なんか見ていなかった。
そこには日本なのに日本じゃない、微かに異国情緒を感じる景色があって、
その向こうに広がる真っ青な海と真っ青な空が、否応なく目に飛び込んでくる。
そしてそれは、肩に感じる確かな熱と一緒になって、より鮮明に私の記憶に刻まれた気がした。
これからこの旅で、色んな場所の、色んな景色に出会うだろうけど、
その中で見せる色んな表情の千里を、私は確かに刻んでいきたいと思う。
私の心の中の、旅のしおりに―――。
249 :
あとがき:2008/11/22(土) 14:07:45 ID:pVTqPfFB
以上です。
やっぱりハル×チリは書き易いですw
ここでもどうしても偏ってしまいがちなカップリングなので、ネタが浮かんでも最近は自重してしまっていたのですが、
よくよく見てみたらここ数カ月は全く投下されて無かったんですね。
まぁその間投下された職人さん達のお陰で、自分の中で新たなカップリングが目覚めましたが…w
でも一番はやっぱこの二人かなw
今回はまだ恋愛関係じゃなく、修学旅行という学生時代の一大イベントの中で
晴美の中に恋心が芽生えるような感じにしてみました。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
GJ
二人の距離感が良いですね!
久しぶりのハル×チリキタ━━(゚∀゚)━━!!
やっぱこの二人いいなぁw
寝てる千里の仕草に悶える晴美がいいw
はるみかわえー
百合スレの伝統、「寝てる千里の唇を奪ってしまう晴美+奈美が見てました」
が発動するかと思ったのにw
>>249 乙です!
自重するだなんてもったいない!
次のハルチリも期待してますw
久しぶりのハルチリに便乗して投下させていただきます。
闇鍋のその後を広げに広げてみましたw
よかったらお付き合い下さい…
放課後、いつもの事ながら私の家に来ていた千里に、改めて抗議する。
「もぉ〜!なんであんなのバラすのよぉ〜!」
「別にいいじゃない、減る物でも無いし。」
今日の学校での出来事、心の闇鍋と称して出てきた私の心の闇、自作ヂャンプ。
それをクラスのみんなに詳しく暴露した事について、千里に抗議しているのだ。
「いいじゃない、私には良い思い出だもの。」
「私は忘れたい思い出なの!!」
抗議するもあっさり交わされてしまう。
「うー、お、覚えてなさいよ…」
「あら、いつでもどうぞ。」
ふふんと、千里は全く怖がる様子も無く紅茶をすする。
悔しい…、どうにかして千里をギャフン(古)と言わせたい。
しかしながら敵も去る事ながら、ちょっとやそっとの事で私に屈する千里では無い。
悩む私を横目に余裕の表情の千里、く〜っ、悔しい!
しばらく考えて、私の中にある考えが浮かぶ。
(ニヤマリ…これだ!)
千里の顔を覗き見ると、全くもって警戒している様子は無い。
(今だ!!)
私は千里の肩を掴んでその場に押し倒す。
私の下に組み敷かれる形になった千里は、突然の出来事に何が起きてるのか解らないといった表情でこちらを見上げている。
「えっ…晴美?」
私は不敵に笑って早速実行に移す。千里の唇を奪ったのだ。
「っ!!?」
意外に純情で潔癖な千里には、こんな不意打ちのキスこそ、どんな攻撃よりも効果があるに違いない。
まさか私にされるとも思っていないだろうし。
それでしどろもどろになった千里を見れば、私の気も少しは晴れるというもの。
ふふ、驚いた千里の顔が目に浮かぶ…。
さてさて、その顔を拝むとしましょうか。
そんな期待を抱きながら唇を離して身体を起こす。組み敷かれた千里と目が合う。
「…へ?」
驚いた表情をしていると思っていた千里はそこに無く、逆に私の方が目を丸くしてしまう。
私の体の下で千里は、微かに頬を赤らめて、潤んだ瞳で私を見つめていたのだ。
予想とは全く異なる状況に、どうして良いのか解らず固まってしまう。
「えっ…と、あの…」
尚もその瞳で私を貫く千里が、小さく口を開く。
「はる…み…」
弱々しくて、少し掠れてて、今にも消え入りそうな声で私に呼びかける。
「!!」
―私の中で何かが切れた。
私は再び千里に覆いかぶさり、2度目のキスをする。
さっきの悪戯みたいなのじゃなく、本気で相手を求める様なキス。
もう、止められなかった―。
「………」
「………」
全てが終わって服を直した後、しばらく私達は無言だった。
(しちゃった…千里としちゃった…!!)
軽い冗談のつもりが、まさかこんな事になってしまうなんて…
千里は反対側を向いて俯いている。
(わ…怒ってる…)
それはそうだ、信頼していた親友に唇どころか身体まで奪われたのだから。
この場を取り繕う言い訳や冗談なんて微塵にも思い浮かばなかった。
(謝ろう…、それしか無い)
許して貰えるか解らないけど、悪いのは私だもん。
私は意を決して、口を開く。
「ゴメン!」
千里は先程見せなかった、驚いた様に目を丸くした表情を向ける。
「こんなの…嫌だったよね…、ホント…ゴメン!」
そう言って頭を下げる。
すると千里は思いの外優しい声をかけてきた。
「ううん…いいの、ちゃんと拒否しなかった私も悪いんだし…」
予想外の返答に、私は何故かムキになってしまう。
「そんな…千里は悪く無いよ!」
「だって…!!」
すると千里はぽろぽろと涙を流して泣き始める。
罪悪感が…、激しい罪の意識がとてつもなく大きな波となって押し寄せる。
(私はなんて事をしてしまったんだろう…)
私も耐え切れず涙が溢れてしまう。
「ち…り…あの…ゴメ…」
もはや言葉にならない。
(ああ、これで私達の友達としての関係もおしまいかな…)
そう思ったら涙はとめどなく溢れてきた。
そんな私に涙を堪えて千里が話を始める。
「あの…ね…、晴美…」
「ぅえ?」
私は返事すらままならない。でも千里は続けた。
「あのね…、私、知らなかったから…、晴美が…そんな風に…
私のこと思っていたなんて…」
「………………………………へ?」
頭の中が真っ白になる。止まらないと思っていた涙は、蛇口でも締める様にあっさりと止まる。
でもそんなのお構い無しに千里は続ける。
「キスされた時…、そりゃすごくびっくりして…、でも、そういう事なんだって気付いて…
女の子同士でそんな事…、って思ったけど、晴美…、男の子同士とか大好きだし…
別に不思議じゃないなって…」
ほうける私を置き去りにして、千里の独白は続く。
「私は…そんなの考えた事も無かったし…、晴美は大事な友達だし…、
しかもいきなりあんな風に…、身体を求められるなんて…びっくりしたけど、
晴美…男の子同士の…、その…ああいうの、いっぱい読むし、描いてるし…、
だからその…すごく…、エッチ…だろうから不思議じゃないなって…」
…ひどい言われ様だ。
「私…晴美の事もちろん嫌いじゃないし、むしろ好…き…だけど…
そういう…恋愛感情とかはわかんなくて…、すぐには答え出せなくて…
でも、今ここで拒否してしまったら…、あの…その…!」
再び泣き始める千里。
「も、もう…、友達で…、いられなくなっちゃうんじゃ…ないかって…
怖くなって…だから…だから…私…、ふぇっ…ごめ…ん、なさ…ぃ…、ごめ…」
千里の瞳からとめどなく涙が溢れる。
そんな千里がいたたまれなくて、私はとにかく強く抱きしめた。
「っ!?」
「違う…違うの!千里はちっとも悪く無いの!」
「だって…だってぇ…」
私を庇うように、千里は必死で自分の無罪を否定する。
「お願い聞いて、その…実は…」
私は千里に真実を伝えた…。
――――――――――――――。
「…………はぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁっ!!!!????」
千里の怒りと呆れの混ざった叫びが部屋中にこだまする。
「いや…その…つい出来心だったんだけどね、まさかこんな事になるとは…」
「出来心…って、あ、あんな事までしちゃったのに!?」
「それは…何となく流れで…」
「何となくって…あなたねぇ!!!」
先程までと打って変わって、千里は怒りの形相で私を糾弾する。
でもそれが何だか嬉しくて、ニヤニヤしてしまう。
「いや、思いの外千里が可愛くってさぁ〜」
「……っ」
そう言うと、怒りに奮えていた千里の顔が一転して真っ赤になる。
そのまま勢いも萎えて黙りこくってしまう。
私はそれを見て心を決めて話を始める。
「いや…、私も、そんな風に千里の事考えた事無かったと思うし、
さっきのだって、ホント成り行きでしてしまった事だし、
それはホントに申し訳無いって思ってる…。ゴメン。」
コクリと千里がうなづく。
「だけどね、泣きながら千里が、私の事、あんなに考えてくれてたなんて…知らなかったから。
私嬉しくって…、千里の事もっと大切にしたい…、他の誰よりも、千里を大切にしたいって…」
「…!」
俯いていた千里が顔を上げる。
「千里…、好きだよ。ううん、好きになっちゃった」
千里が今日一番の真っ赤な顔を見せる。
「は…、晴美?」
「今度は冗談なんかじゃないよ、ホントに、好き…大好きだよ」
私ははっきりと言い切った。
「あ、あの…」
「さっき私の事好きって言ってくれたでしょ?」
「あれは…、やっぱり…よくわかんないの、女の子同士で…とか…」
「あんな事までしちゃったんだもん、私はちゃんと責任取るよ?」
「責任って…、でも女の子同士だし…その…」
ボソボソと尻つぼみなりながら再び俯いてしまう。
264 :
254:2008/11/23(日) 17:18:09 ID:4mPQFAZc
しまった連投規制…orz
小休止します…
「そんなの関係ないよ、私と千里がどうかって事なんだからさ」
「晴美と…私…?」
「そ、他の人がどうとか一般論がどうとかさ。現に私は千里を好きになっちゃったんだから」
「…あ、あんまり何度も好き好き言わないでよ…」
千里は恥ずかしそうな、拗ねたような表情を見せる。
「で、千里は…どうなの?」
「…」
千里はしばらく考えた後、小さく深呼吸して私を見つめた。
「私も…好き、好きになっちゃった…かも」
千里が精一杯私の気持ちに答えてくれる。
「かもって…、きっちりしてないね」
「い、いいのよ!文句言うな!」
「クスッ、何よそれ〜」
ようやく緊張が解けてしばらく笑い合った。
いつも通りなのに、こんな時間が堪らなく愛しい。
なんかちょっと仕返しするつもりが大変な事になっちゃったけど、
今こうして笑顔になれたなら、それでいいよね?
“親友”から“恋人”にステップアップ出来たんだから。
それからお互い見つめ合って、
私達は今日で一番幸せなキスを交したのだ。
266 :
あとがき:2008/11/23(日) 17:47:27 ID:4mPQFAZc
最後携帯からで失礼しました…
思ったより長くなってしまいました…
ホントは原作の「んぬぎー」wをヒントに、押し倒して少しHな展開。
なんて軽くて短い話にするつもりだったんですが、修正を繰り返す内に全く別物に…
ていうかこれ原型留めてません…w
なので読みにくかったりしたらごめんなさい。
スレ汚し失礼しました。
GJ
原作のその後って面白くて良いですね!
えっちした後の千里がかわいすぎる!
やっぱりハルチリが一番好きだなぁ
乙です
この千里はやばい…
そりゃ晴美も惚れる…w
投下です。
「あ、あのさ…あびるちゃん」
「何?」
「…いや、何にも無い」
「そう…」
「……」
それから私達は沈黙を続けた。
気まずい。この気まずい沈黙は私にとって耐えられないものだった。
だがこれを打破しようにも、それを打ち破る手立ては思い浮かばなかった。
何かを話そうにも、二人の間に共通する話題など無かった。
私達はまったく接点が無いんだなあ、とつぐつぐ思い知らされた。
彼女はどう思っているのだろうか。
私はちらりと視線を上げた。
あびるちゃんは頬杖をついて、こっちを見ていた。
視線が合うと、美しい顔がにっこりと笑顔になった。
私の気持ちがわかっているのだろうか。
それは無関心なのか、見透かしているのかは、私には判断がつかなかった。
私の部屋に彼女が来たのはこれが初めてだった。
正直、私の部屋は「アレ」なので彼女には見せたくなかった。
もし来るにせよ、ある程度は隠すよ。
けれどあびるちゃんは来た。急に。
前持った連絡もせず、日曜日の昼に私の家の前で立っていたのだ。
家に入れないわけにはいかなかったのだが、
その結果私の恥ずかしい所をすべて見られてしまった。
趣味満載の私の部屋を彼女はどう思ったのだろうか。
気持ち悪がられたり、嫌われたりしないだろうか。
予測とは裏腹に、あびるちゃんは微笑んでいた。
その笑みからは本意をうかがい知ることは出来なかった。
予想通り、ということなのだろうか。
それはそれでショックなのだけれど……
時計の針の音がいやに大きく聞こえた。
何かしなきゃ、何かしなきゃ。
その時、私はとっさに閃いた。
「そ、そうだ!!あびるちゃん、ゲームしない!?」
「…あんまりしたことがないけど、教えてくれるんなら」
「うん!教えてあげる。だから、ね!早くしよう!」
私はそう言って立ち上がり、すぐさまゲームのスイッチを入れた。
今時、女子高校生がゲームで暇をつぶすなんて、と思われても仕方が無いが
私がこの沈黙を破る方法はそれくらいしか思いつかなかった。
な、情けない…
「どうすればいいの?」
「えっと、このボタンはね」
「うん」
私はあびるちゃんに操作の説明をしていった。
それからゲームを起動して、二人で対戦していった。
最初はぎこちなかった彼女の操作も、だんだんと慣れていった。
「お、面白い…?」
「うん」
彼女の短い応答は私に少し安堵をもたらした。
よかった、よかった。今日はこれで穏便に…。
私がそんなことを考えていたとき、ふと画面のあびるちゃんのキャラクターがとまっているのが見えた。
どうしんたんだろう。私はちらりと彼女を見た。
じぃーっ。
どうしてか、彼女は私のほうをじっと凝視してくれた。
「え…どうしたの…?」
「晴美ちゃんを見てるの」
「ど、どうして?」
「可愛いなあって思って」
どきん。体がかあっと熱くなるのを感じた。
そ、そんなこといきなり言わなくても。
「…ゲームしないの…?」
「晴美ちゃんを見ているほうが、楽しいよ」
そう言って、あびるちゃんは微笑んだ。
いつもこうなのだ。彼女は。
何を考えているかわからないあびるちゃんは、いつもこうやって私を弄ぶ。
遊ばれている。
私は何だかもやもやとした気分になった。
「あ、あのさ…あびるちゃん」
「何?」
「…どうして、私のことが好きなの……?」
私は思い切って言った。
ずっと考えていたことだった。
先月、私はあびるちゃんから告白された。
今でも思い出すと、どうしてか恥ずかしくなる。
どうして私なんて好きになったんだろう。
私と彼女とでは大きく差があるように感じていた。
とても綺麗だし、スタイルもいい。勉強だってできる。
男子なら誰だって告白したくなるに決まっている。
けど彼女は私を選んだ。漫画眼鏡の私を。
「どうして…って?」
「だから、なんで私なんかが好きなの!?
私みたいなオタクなんかじゃなくっても、他にいい人がたくさんいるじゃない!」
「…それって、私を好きじゃないってこと?」
「ち、違うよ!好きだよ!大好きだよ!!けど…どうして私なのかな……」
さらりと私は恥ずかしいことを言っているな。
するとあびるちゃんは考え始めた。
そしてぽん、っと手をたたいた。
「…胸が大きいからかな?」
「……本気で言ってるの?」
「ううん」
彼女はそう言って、また私を弄ぶ。
てか、あんたも十分大きいよ。
「だから!私は真面目に」
「私は晴美ちゃんが好きだよ」
私の声を遮って、彼女は短く、力強いその言葉を発した。
「な…!」
単純なその愛の言葉に、私はまた恥ずかしくなった。
「可愛いところ。かっこいいところ。
容姿も性格も。趣味嗜好も。全部が大好きだよ。
けどそれが全てじゃないの」
「…どういうこと?」
「どこかがいいから好きって言うことじゃないの。
そういう理屈じゃないの。私は言葉では表せることができないくらい、
あなたを愛している。そこに理由は必要?」
思わず俯いてしまった。そんなことを言われたら、言い返せないじゃない。
すっと、あびるちゃんの伸ばした手が私の頬を触れた。
彼女は顔を近くに寄せた。頬が少し桃色に染まっていた。
「キスしてもいい?」
「……うん」
私はゆっくり床に押し倒され、キスされた。
それは限りなく甘かった。とろけそうなくらい。
あびるちゃんがゆっくり唇を離した。
彼女はまた微笑んでいた。
「さっきの答えってさ、答えになってないよね」
「そう?」
今はそんなことどうでもよかった。
ただただ私は愛されていることの喜びが、心を占めていた。
「ねえ」
「何?」
「もう一回、してもいい?」
どうせ断れないことを知っているのに。
「あびるちゃんってさ……ずるいよね」
「何が?」
私は答えなかった。そうして、本日二回目のキスをしたのだった。
以上です。
CPはあび晴ですね。書くの忘れてました。
自分の中で、千里、晴美、あびるの三人がぐるぐるしてます。
どのCPも好きなんですが、くっ付けてしまうと、一人があぶれてしまうので
何だか可愛そうに感じてしまいます。
う〜ん、三人とも幸せになってくれ!
GJ
タイトルのセンスが良いですね
>>270さんがノリノリで書いた感じが伝わってきて楽しかったです
うわぁ…
なんかすいません…
千里が相手じゃない晴美もいいなあー
かわいい
千里晴美あびるの三人ネタとかも読みたいw
ここも最近ソフトなものが主流で、もう最初の頃のようなみたいなドロドロエロ小説は投下できないねw
女の子同士のエロって、俺は大好きだから読みたいけど
百合にエロは要らないとか言われることもあるし、やっぱりここじゃ副産物的な位置になるかな
まあそこは作者の趣味だね 入れる入れない入れてもカットする
あと男みたいにコレで終わり、ってわかり易さがないから書くのちょっと難しい
私は是非見たいですw
もちろんほのぼのも大歓迎ですし。
書き手の方が書きたいことをかいて、スレが盛り上がるのが
一番だと思います。
ドロドロってどこまでの行為のことを言うんですか><
>>色々ですねw シチュエーションがドロドロだったり、キャラクターのアプローチがドロドロだったり、行為自体がドロドロ…もういいかw
えろメインで思ったんだが、ふ○なりってやっぱここよりエロパロスレ向きかな?
前にハルチリで途中まで書いてみたんだけど、どっちに投下すればいいのかわからなくなって…
精神的に完全に百合だと向こうでは敬遠されそうだし…
エロパロの倉庫にそれ系の話あったりするが、随分前のなので今はどうかな
一応、百合は入ってもいいけど、完全に百合のみならこっちでやることになってる
ふ○なりはー・・・むしろちゃんと注意書きさえすればどっちでも良いんじゃないだろうか?
向こうの現在のテンプレというか暫定ルール↓
===スレに投下する際の注意===
・SSの最後には、投下が終わったことが分かるようにEND等をつけるか
後書き的なレスを入れてください。
・書きながら投下はルール違反です。書き終えてからの投下をお願いします。
・前書きに主要登場キャラ、話の傾向を軽く書いておいてください。
・鬱ネタ(死にネタなど)、エロなし、鬼畜系、キャラ崩壊、百合801要素などは
注意書きをお願いします。
・ただし、完全に女×女や男×男のネタなら百合板、801板の該当スレで。
・過度な謙遜、自虐は荒れる原因になるので控えてください。
ドロドロエロエロといえば、カフチリはそういうのしかないなw
まぁ、このカップルにはそれが一番似合うのは間違いないので全く問題ない
>>270 とても楽しく読ませていただきました
晴美とあびるのグラマーコンビに思わずニヤマリとしてしまいました
今後も期待しています
>>286 なるほどなるほど…
とにかく書いてみるかな?
投下は両スレの空気を読んで考えます
あまりに微妙な出来ならお蔵入りで…
丁寧にありがとう!
私もちょっと前に、倫の依頼でクラスのみんなで晴美に本当のBLを教えるっていうネタを書いたことあるけど、どっちに投下するか迷った末に結局投下しなかった事がありますね
確かに趣向が特殊だったり、どっちつかずだったりするとためらうかも
難しい
共用してる場だからって全員を対象にしなきゃいけない理由はないんだし
明らかなジャンル違いでもなければ偏った趣味でもどっちつかずでも書いていいと思う
…でも、
>>290はさすがにどっちだろう?
倫と晴美がただの導入部でほぼ背景なら801っぽい
それとも、本当のBLを見せつけられて嫌になった晴美を倫が食べちゃうとかそういう話なんだろうか?w
説明が足りなかった・・・
倫→晴美→あびるor千里の構造で、どうしても晴美を自分のものにしたい倫の姦計で絶望少女たちをふたならせて晴美を犯しぬくというストーリーです
まだ書きかけの上に話の進行が冗長なのと、あまりにも変態チックなため自重しました
じゃあBLじゃないじゃんw
個人的にはどっちでやってもいいんじゃないかと思うけど
どっちでも邪道扱いされるだろうから、ちゃんと前書きで注意って配慮すりゃいいんじゃないかな
それでも文句言ってくるかもしれないってのが怖いなら
本文はどっかのろだにテキスト上げるとかね
ますます読みたいっす
まぁここはただの百合板だけどあっちはエロパロ+文章創作板だからあえて言えばあっちかな
ふたなり少女たちが晴美の尻穴を犯しながら「ほら、藤吉さん。これが本当のBLだよ」とかいうストーリーなのかも
いずれにしても、ものすごく読みたいです
モロ結合だけど絡みは百合なんで注意書きさえしておけばこっちでもいいんじゃないかと
BLっていうかお尻えっち体験だね
298 :
290:2008/11/28(金) 01:32:06 ID:hDSVALl3
>>296 そうそう、そんな感じです
エロパロ板にはまったくいかないからこっちに投下してみるかな
書きかけで、しかもちょっと長いので一ヵ月後を目安に投下しますので期待せずにお待ちください
「尻穴」とか「犯しぬく」とか凄い言葉が飛び交ってるなw
百合スレとは思えないw
投下いきます。
くっ、しまった! 流れはガチエロか!
過去何週間かの終わる終わる詐欺で非常に不安定になったので
その気持ちをハルチリに託してみました。
・晴美×千里 攻受ないかも
・エロなし
・百万回言われてるダジャレですいません
・7レス(あとがき込)
深夜。
部屋の中には、ペンが紙を引っかくカリカリという音だけが響いていた。
机に向かい、流れるようにペンを走らせているのは、部屋の主である藤吉晴美。
そして床に出された座卓にて仕上げを担当しているのは、彼女の幼馴染にして常連の助っ人、木津千里である。
椅子の背凭れに肘をかけ、振り返りながら晴美が尋ねた。
「そっち……どう?」
「今、最後のコマ」
原稿から目を離さず、一心にベタを塗りながら千里が答える。
「こっちに貰ってる分は、これで終わるわよ。」
「そっか」
彼女の横顔を頼もしげに眺めてから、晴美は自分の作業に戻ろうとした。
だが、ふと思い直してペンを置き、今度は椅子ごと体を回す。
「ねえ千里、お腹すかない?」
「んー。そう言えば、少し。」
時計を見るとすでに明け方近い。徹夜作業の合間には、わずかなお菓子をつまんだだけだった。
「コンビニ行こっか。なんか甘いものでも買って来ようよ」
「でもいいの? 原稿止めて。」
「このペースなら明日の入稿間に合いそうだし。ちょっと息抜きしよ」
「そうね。晴美が、そう言うんなら。」
千里はそう言って手を早めた。
コマの途中で作業を止めることは、彼女にとってありえない。休憩するならそのコマを完全に仕上げてからだった。
それを誰より知っている晴美も、もう一仕事とばかりに机に向き直った。
「うーっ、寒っ!」
「秋も、もう終わりね。」
コートを着込んで玄関を出る。
からりと抜けた晩秋の夜空に、地上の熱はすべて吸い取られてしまったかのようだった。
時刻はすでに朝と言ってよかったが、夜明けはまだのようである。
紺碧の夜空高くには、いまだ白い満月が懸かり、二人の姿を煌々と照らし出していた。
夜明けが近づいているとも知らず、空の高みで輝きを誇る月。
千里は眉をしかめた。
努めて思い出すまいとしてきたあの憂鬱が、今また胸の内側を、ちくちくと刺している……。
彼女の高校生活は、一日一日がまるで一篇のギャグ漫画のようだった。
担任教師の糸色望と、問題児だらけの同級生たち。2年へ組のあるところには、常に騒動とオチがあった。
最近、千里はときどき思う。
そんな騒がしいこの日々も、いつか終わってしまうのだろうか?
ひょっとして終わりはもう、すぐそこまで来ているんじゃないだろうか?
晴美と肩を並べ、黙って歩く。
沈んでゆく気持ちを悟られないよう、凛と顔を上げて。
2年へ組の主立った生徒たちはここ数年間、不可解な留年を繰り返していた。
期末ごとにオール5近い評価をもらう千里も、彼女に輪をかけて優秀な久藤准や小節あびるも、全員揃って落第していた。
担任のせいで校外実習のやたら多いクラスではあるが、単位はきちんと足りているはずである。
つまり学業成績の問題ではない。
千里たちの高校生活は明らかに、何者かの意思によって引き伸ばされているのだった。
いったい誰が、何のために。
それを問うのはもう諦めた。今思えば、初めから追究する気もなかったのかもしれない。
でも──。
目的が分からない以上、このループはいつ打ち切られたとしても不思議はないのだ。
「どうしたの? 難しい顔して」
「! ……ううん、何でもない。」
隣を歩く晴美の言葉に、千里は慌てて表情を繕った。
他に何も言わないのも不自然な気がしたので、
「有明けの月、だな……って、思ってたの。」
ただそれだけ、短く言った。
「そうだね」
晴美は答えた。
「もうそんな時期なんだよね。
夏が終わったの、ついこないだみたいな気がするのに」
優しい微笑を浮かべ、しみじみとそう呟くと、何かに思いを馳せるように黙り込む。
二人は無言でしばらく歩いた。
「ん。」
立ち止まる千里。
晴美は何歩か先に進んでからそれに気付き、足を止めて振り返る。
「コミケの話じゃないわよ!」
「ええっ、違うの!?」
「天文の話だ、私がしてるのは!」
夜明け前の住宅街に轟く叫び。はっと口に手をやり、声を潜める。
「……もう。何でもそっちに結びつけるの、やめなさいよ。」
「だって! いま有明の月とか言われたら自動的にそうなっちゃうよお。締切のことで頭いっぱいなんだからー」
晴美は頭を抱えてみせた。手の甲にくっついたスクリーントーンの破片が月明かりを浴びて光った。
ほんと困ったやつね、とばかりに千里はびしっと人差し指を立て、さらに追い討ちをかける。
「だいたい、締切に追われてること自体、変でしょうが。
普段の妄想を吐き出すための同人誌、それを交換するための即売会でしょう。
わざわざコミケ合わせで本作って、締切のために徹夜するだなんて、本末転倒もいいところだわ。」
「ううっ、だけど、なるべく最新のエピソードを盛り込みたいのよ!」
「放送終わって何年経ってんだ、あのアニメ。」
はぁ、と白い息を吐き出し、千里は苦笑いしながら空を見上げた。
「まったく。ゆっくり感傷にも浸ってられないわね。」
その言葉はしかし、強がりだった。
冴え冴えとした月の光が、さっきよりもずっと冷たく、悲しく思えた。
近い将来きっと訪れるその日のことを思うだけで、耐え難い焦燥が体の中を駆けめぐる。
ルナティックな夜が明け、のっぺりとした陽が昇ったら、私たちは離れ離れの道を歩き出すのだ──。
「感傷?」
「ん……っと、」
無邪気な声で聞き返されて、千里は答えに詰まった。
「月を見てると、無駄に物悲しくなったりするのよ。深い意味はない。」
「ふーん。……ねえ千里」
「何?」
「私はずっと、ここにいるからさ」
まったく脈絡のない晴美の一言に、千里の心臓がどくんと撥ねた。
「……え?」
「私はこれからもずっとこのへんに住んで、漫画描きながら生きていくと思うんだ」
世間話でもするような軽い調子で、晴美は続ける。
「ここに来れば必ずいるし、アシスタントはいつでもウェルカムなんだよ」
「な……にを、言ってるの……。」
「私やみんなを置いて、真っ先にどっか行っちゃいそうなのは、むしろ千里の方じゃない?」
「わ、私は! 私だって都心の大学に行って、都心の会社に営業職で入って、近場のマンションを……。」
「きっちり成績挙げるから、大きな仕事任されて、どんどん遠い人になっちゃったりしてねー」
両手を後ろに組み、にこにこしながら千里の正面に回る。
「いつか……いつかは、そんな日が来るんだろうね」
「………。」
「さみしいね」
晴美はすっと片手を伸ばすと、まだ少し呆然としている千里の頬に優しく触れた。
「ああ……。千里だ」
うっとりと目を閉じ、冷たい頬を掌で包み込む。
「千里はまだ……ここにいる」
「晴美……」
声が震える。
千里も潤んだ瞳を閉じて、晴美の手に自分の手を添え、そっと頬擦りを返した。
「ね、千里……」
「ん……?」
「卒業しても、就職しても……ずっと、アシに来てね」
「締切り直前の、徹夜以外ならね……。」
「えー……」
「えーじゃない。」
寄り添う二人に月の光が降り注ぎ、大きな一つの青い影を落としている。
時刻はもう朝なのに、太陽はまだ昇ろうとしていなかった。
307 :
あとがき:2008/11/28(金) 03:00:38 ID:2nw0Fh/x
END。
もはや晴美がエスパーだ…。
まんが売るやつについてよく知らないのですが
検索すると印刷料金○%割引の入稿締切が
11月末にあったりするらしいとのことで
それを狙ってる設定にしてみました。
晴美も千里も体力底無しなので徹夜とかへっちゃらだと思います。
この時期の明け方に満月が出るというのはデタラメですw
今は新月みたいだし。
GJです!
リアルタイムで投下に立ち会えてしまったw
物憂げな千里がいいですね!
この二人にはいつまでも仲良しでいてもらいたいです
連載長く続けて欲しいですなw
ガチエロも楽しみだけどこういう感覚的なのもやっぱり良いですね
GJです!
なんだ、卒業して数年後の話かと思った。
確かに、最初のあたりは卒業後っぽく見えるなあ
しかし、なんていい雰囲気な二人…ちゅーしないのが不思議なくらい
>>298 晴美にごめんなさいって謝りながら、みんなで晴美のお尻を攻める
そんな中で千里はなんとか自分を抑え込んでるんだけど
誰かがお尻だけじゃ我慢できなくなって晴美の前にも入れようとしたところで
晴美が、やだやだ千里がいいの、って泣き出して…
なんて妄想をしてしまったw
そんなに予想されたらどれかかぶるに決まってるじゃないですか
卒業で思ったんだけど、SSでオリジナルの設定っありなの?
幼少期とか大学生とか。あんまりみないと思ったので。
何でもアリだとは思うけど
オリジナル要素が多ければ多いほど
嫌がられる危険も大きいような気がする
無理な設定したことに見合う面白さとか
オリ厨帰れの野次をねじ伏せる筆力とか
なかなか高いもんを要求されそう
キャラが壊れない範囲のオリジナル設定なら大体の人は受け入れると思う
まあ百合スレって時点でそれはあるわけだしw
でも、オリキャラが出張るとかになると嫌がられるねえ
>オリジナル要素
昔エロパロスレでそういうSSが氾濫した時があったが
あまりいい気分ではなかったな
オリジナル設定頑張ってる人に限って、無茶しすぎて完結しないってのは定番だな
オリジナル設定ですか・・・。
糸色 望
新能力として、「ギアス」を獲得する。
ギアスの力は「絶対遵守の力」+「時空を操る力」の2つの能力を持つ。
ギアス発動時には、望の右眼に「緑色の鳥のような紋様」が浮かび上がる。
「時空を操る力」の発動時のみ、右眼に「青い鳥のような紋様」が浮かび出る。
更に、左眼に「ギアスキャンセラー」を備えている。ギアスキャンセラーの
発動時には望の左眼に「青い逆さまのギアス紋様」が浮かび上がる。
望もギアスを使いすぎて一度は暴走させてしまっている。
このときには、右眼に「紫色の鳥のような紋様」が常時浮かぶようになった。
大学とか幼少とかはそんな大したオリジナル設定でも無いと思う
童話パロディとかも新房シャフトのやりそうな範囲
だがオリジナルキャラとなると敷居がちょっと高いな
やっぱり12月〜1月は忙しいから人減るねえ
ちょっと寂しい
OAD出たり新しいアルバム出たり話題はあるのにね
はるちりが歌ってる絶望遊戯とか
SSと話題がないとここは基本的に書き込みは少なくなるなw
あと上の話題はあったとしても、あんまり百合には結びつかないからかな
だけど公式であんなに百合色が少ないのに、part4まで行ってるてなかなか珍しい気が
これも職人さんのおかげです・・・
12月は社会人もオタも忙しい
その時期こういうスレは静かになっちゃうのは仕方ないね
保守った方がよいかね保守
投下します
あびる×奈美です
ドアをノックしても返事がないので、小節あびるは部屋の扉を開けることにした。
部屋の中は片付いていて、扉の前にベッドがあり、向かいに机、その隣に本棚とテレビがあった。
ベッドの上では、日塔奈美が机に背を向け苦しそうにうめいている。
「思ったより立派に風邪を引いてるのね」
そう思ってあびるは彼女を起こさないように机の椅子に座った。
学校を欠席した彼女にプリントを届けるように言われ、家に来たものも予想以上に辛そうな表情を見て、あびるは少し驚いていた。
「てっきり仮病だと思っていたわ」
小さくうめく奈美は、だらしなく布団を蹴り飛ばしていて、パジャマ姿でこちらに背を向けている。
「風邪が治らないじゃない」
あびるは立ち上がり、掛けてあげようと布団を手に持った。
ふと彼女の腰に目が止まる。
「なにかもの足りないわ」
そう呟くと同時に、あびるの頭の中では数百種類の尻尾が駆けめぐっていた。
「そう、シマリスだ」
自分の鞄を探り、中からシマリスの尻尾の模型を出すと、奈美の腰の辺りに当ててみる。
「うん、似合ってる」
尻尾の先端は小さなクリップになっていて、あびるは奈美のズボンを引っ張り下着にそれを着けた。
猫背ぎみに丸まっている奈美の腰に、大きく渦をまく尻尾がまさにリスに見えた。
その場に腰を下ろし、それを見てあびるはため息をもらす。
「可愛い、抱き締めたい…」
餌をおあずけされたライオンのように、穴が開くほど凝視する。
その時、奈美が寝返りを打とうとした。
しかし尻尾がそれを邪魔している。
むっすりと起き上がりそれを確認すると、あびると目があった。
「奈美ちゃん、おはよう」
内心は凄く動揺していたが、今は冷静を保つのが懸命だとあびるは考えて、そつなく挨拶を交わす。
「なんで、あびるちゃんが」
トンビ座りで不思議そうにあびるを見ている奈美。
その目は熱のせいで小動物のように潤んでいた。
「可愛いすぎる…」
あびるがそう呟くと、奈美は頭を抱えうめいた。
どうやら熱はまだひどいらしく、奈美の意識は朧気に上下する。
「奈美ちゃん。まだ寝てなよ」
あびるは奈美を横にさせた。
その間も奈美は夢か現実か確かめるように、あびるのことを潤んだ瞳で見つめていた。
「もうダメかも…」
理性を保とうとなんとか興奮を隠すあびる。
「夢かな」
奈美はそう言ってあびるの頬に手を当てる。
あびるは理性を失い彼女に抱きついた。
翌日の朝、すっかり元気になった奈美が教室へと入ってきた。
席に着いた彼女は前の席のあびるに話しかける。
「昨日、プリント届けてくれた?」
「届けてないよ」
「じゃあ夢だったのかな」
「どんな夢?」
あびるが尋ねると奈美は顔を真っ赤にした。
「秘密だよ」
しどろもどろに返事をする奈美。
「ところであびるちゃんも風邪ひいたんだね」
奈美はあびるがマスクをしていたので話題を変えようとした。
あびるは小さく頷く。
「どうせ動物と遊んでる内に風邪もらったんでしょ」
からかうように奈美は笑った。
あびるは少し考えたあと、ある意味ね、と言って咳き込んだ。
以上です
やっぱり箇条書きみたいになる
というかこれが百合なのかも分からなくなってきた
GJ 久しぶりの投下だ、ありがたい
変態くさいあびるがなんかすごい可愛いw
投下乙です。
確かに変態くさいですねw
十分百合ですよ。ごちそうさまです。
最近何となくで絶望先生読み出したけど百合云々関係無く面白いね。
このスレも今は過疎ってるみたいだけど
それでも4スレ目までいってるのは驚いた。
つー事でもちょっと盛り上げていきまっしょ。
カ・フ・あび!
( ゚∀゚)o彡゜カ・フ・あび!
マルチの方が好きなのに根津ちゃんばっかり出番が…
一緒に出て欲しい
このスレ的に一番人気はハルチリだと思うけど、
二番手となると結構悩んでしまう。
一時期は奈美受けがえらい流行ってたけどw
とりあえず
あび千里!
( ゚∀゚)o彡゜あび千里!
カフ奈美じゃない?
むしろまとめサイトの拍手の食いつきっぷりはカフ奈美のが上な気がするね
オレが奈美を
受けとしてネットで
火をつけた
まぁ千里もそんな感じだよねw
まさかこんなに圧倒的に受けキャラになるとはw
この流れ、高らかに言わせてもらおう
まっときり!
( ゚∀゚)o彡゜まっときり!
さらっとSSを見返したけどシニカルであっけらかんとした原作とは裏腹?に
何というかキャラのほの暗い欲望というか負の側面見え隠れする感じの
ややダークな雰囲気のSSが結構多いね、特にカフカ絡み。
……まぁそこがやたらと魅力的だったりするんだけど。
と、いうかマ太郎関連が目に見えて少ないんですけどこれ如何にw
同性愛自体があんまりプラスなイメージじゃないからかね
マ太郎は受けにも攻めにもしにくそうだな。
恋愛感情までいきづらそうだし、それ以上いくと犯罪臭いw
けど誰とでも絡めそう
マ太郎が加賀と可符香をイかせまくる話しか記憶にないな
人気カプの攻めとかぶる対抗馬で、風当たり厳しいのかもですが・・・
晴あび!
( ゚∀゚)o彡゜晴あび!
ひょっとしたら今週マガジン出ない!?
マガジン読んでないけどお正月だから出ないと思う、多分。
カフめる!
( ゚∀゚)o彡゜カフめる!
31日に週刊誌は出ないだろー
乱交!
( ゚∀゚)o彡゜乱交!(はるちり中心で)
投下します
しかし需要が他の人と被らない!
アビカフです
日頃から動物といるからだろうか、私には野生的な勘のようなものが身に付いていた。
特に相談があるわけでもないのにカウンセラー室に足を運んでしまったのは、それもまた野生的な勘が働いたのか、
こんな場面に出くわしてしまうのも偶然と一言で片付けしまうには出来すぎている。
私、小節あびるはカウンセラー室の扉の前で中を覗いていた。
耳を済ますと、ハスキーな声とそれに甘える誰かの声が聞こえてくる。
僅かに開いた扉から見えた智恵先生と可符香ちゃんはとても仲良さそうに、生徒と教師にしては行き過ぎているように身を寄せていた。
翌日の放課後。
教室から一人、また一人と生徒が減っていく。
気付いたら、私と可符香ちゃんの二人になっていた。
二人とも席に着いたまま自分の作業をしている。
互いに相手を意識しないようにするには席が近すぎた。
「可符香ちゃんはまだ帰らないの?」
彼女の名前を口に出すのと同時に昨日の場面が頭をよぎる。
「うん。特に用もないんだけどね」
顔だけは笑って返事をする彼女。
可符香ちゃんはいつだって笑顔だった。
だからこそ現実味がなく、まるで嘘を幾度も塗りたくって何枚もの壁を作っているのを見ているようで。
彼女の素顔なんて誰も知らないし誰にも分からない。
だから自分の性格なのか彼女の“しっぽ”を掴みたくたくなったのだ。
席を立ち彼女の隣に座る。
彼女は少しも表情を変えない。
「わたし最近カウンセラー室に通ってるんだ」
嘘を付いて彼女の反応を見てみる。
「そうなの?あびるちゃん。なにか悩みでもあるの?」
心配そうに聞いてくる可符香ちゃん。
その表情の真意は読み取れない。
昨日のカウンセラー室の光景が再び頭によぎる。
仲良さそうな二人。まるで恋人のように。見せたことない顔で可符香ちゃんは笑っていた。
あの笑顔が壁の中心にある彼女なのだろうか。
私は彼女ににじり寄る。
相手の太ももの上に手のひらをあてる。
彼女の“しっぽ”を掴むため。
「昨日もカウンセラー室に行ったの」
彼女の動揺を誘う。
目の前に彼女の顔がある。
それでも可符香ちゃんは眉一つ動かさない。
左手は太ももに右手は腰に回す。
昨日の智恵先生のように。
「放課後にね。結局夜までずっとカウンセラー室にいたんだ」
また嘘を付く。私の言葉と現実が食い違っていることに彼女は気付いたはずだ。
「あびるちゃん?」
少し崩れてくる可符香ちゃん。
左手を少しづつ太ももの根元の方へ向け近づけていく。
逃げようとする彼女を右手で押さえる。
「可符香ちゃん、私さ、昨日見たかもしれない」
左手がスカートの中に侵入する。
少し震えていた。
「何を?」
彼女の顔から表情は消えていた。彼女の“しっぽ”が見えてきた。“しっぽ”のためなら私は何でもする。
「今日も智恵先生の所へ行くつもりだったの?」
ほとんど抱き抱えるように密着をする。
小さく、止めてと彼女が呟く。
私の左手は卑猥なことをして、右手で頭を撫でる。
不思議と自分自身は嫌な気分では無かった。
このまま一線越えてしまおうかと、彼女の見たことのない表情に誘われていた。
「先生、私、友達にひどいことしたかもしれない」
可符香ちゃんに突き飛ばされ、茫然としていたのが30分前。
自身ではどうしたらいいのか分からず、自然とカウンセラー室に足を運んでいた。
「どうしたの?話してごらん」
自分のしたことを思い出したら涙が溢れてくる。
「興味本位で大切な友達を傷つけたの」
長い沈黙の後、呟いた一言が室内に響く。
先生は私の頭を抱きかかえ撫でる。
「よくあることよ。友達なら尚更ね」
優しく低い声が私を包む。
とても安心出来る温度で先生は慰めてくれる。
私は自分が昨日の可符香ちゃんに被っているような気がした。
「先生、昨日…」
智恵先生は不思議そうに私を見つめる。
「なんでもないです」
私はお礼を言ってカウンセラー室を後にした。
何故か急に不愉快になる。
可符香ちゃんが見せない笑顔を先生は見た。
私は彼女をどう思っているのか。自分の“しっぽ”が掴めなくなってきた。
可符香ちゃんは何を相談しに来たのだろう。
どんな顔して相談したんだろう。
私が思っている以上に普通の子なのかもしれない。
彼女に壁なんてないのかもしれない。
だとしたら自分は取り返しの付かないことをしてしまった。
放課後。とても静かな学校で私は一人泣いていた。
終わりです
こういう受身なカフカはあまり見かけませんね。
萌えました!GJ!
これはいいわあ……
特にカフカのミステリックさと可愛さが両立できててGJ
いいねえ、智恵先生
一人大人がいるのもなかなか
糸色 望のトルコンは中間速度域での加速力低下を抑えるため、変速運転で
高速域まで引っ張ることの出来るタイプのトルコンを採用しています。
このため、起動トルクが弱くなります。この構造はコードギアスの
ルルーシュ・ランペルージのものをルーツにしたトルコンとも言えます。
一方、勝 改蔵や名取 羽美などでは、ルルーシュや糸色 望のものとは
構成の異なるトルコンが使用されており、低速トルクが強いものの、
速度と伴に急激にトルクが低下するタイプが採用されていました。
>>356 アビ×カフというかアビ→カフな感じで何とも切ない
そして何気に三角関係っぽい
>>356さんお疲れ様です
明けました
16巻で根津さんと丸内さん掘り下げて欲しいなあ
その二人のss書く場合設定固まってないからほとんどオリジナルになるよね
スレ的にはどうなんだろ?
まあ百合って時点でそこは問うまい
二人の性格とか、いまいちわからんしな
16巻分でなんとか形にできるんじゃないかなあと
まだ難しいよね
まあ可愛ければいいよw
あれで逆に仲が悪かったら新しいな
( ゚∀゚)o彡゚根津さん!根津さん!
( ゚∀゚)ね…
( ゚∀゚)o彡゚あびる!あびる!
エデンの檻の赤神 りおんは大の方かな?
まといの胸は各人でイメージの差が激しいな
374 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/01/10(土) 11:55:25 ID:KC6ckpGz
変わり身早いなあw
ほんとは仲良くないんだけどお金の為にしょうがなくいつも二人でいて
互いに喧嘩しつつも次第に距離が縮まっていって気付いたら常に
相手のことを思っている根津さんと丸内さんを想像してたら週末が終わりました
>>370 カフカが何気に普通以上で木津さんが貧か。
……これって公式設定?
可符香は微美乳なのが俺のジャスティス
千里とメルが小さいのは二巻ぐらいであったよね
イメージでは奈美>可符香だけどな。
「奈美ちゃんって、胸だけは普通より大きいね」
「って、そこだけ!他にはないの!?」
「無いと思うよ」
「...はぁーっ...結局私は普通なの...」
「あ!けど柔らかさは普通じゃないかもしれないよ」
「ちょ、ちょっと!何いきなり触って...!ん...!」
「あれ?感度も普通じゃないのかな?ちゃんと調べないといけないね」
「だ...だめ!...いやっ...」
・・・・・・・・・
こんな妄想で三連休が終わりました。
しかしここも以前に較べて勢いが無くなったね。
みんな熱が冷め切ってリアルさよなら絶望先公状態なのかな?
それでもまだ百合板にしちゃ恵まれてる方だ
考えるネタ、前と被ってるなぁとかなんだとかでなかなか筆が付けられない(´・ω・`)
それにアニメも終わってジャンル自体が下火だかんね。ここで3期がどーんと告知されてくれれば
このスレ何人くらい人いるんだろうね
原作は取り分けて百合要素無いし、アニメも終わったしね。
けどマイナーでも、結構続いてると思うけどな。
さすがに一週間もスレないと心配になるけど、
なんだかんだいってまったり続いてるからいいんじゃない?
今週は力関係が完全にハル×チリだったな
ここでのネタになりそうではないけどw
千里を泣かせるなんて…
きっちりデスノートで死んでね。
ハルチリの一番最初っていつ頃、どの作品?
保管庫にある?
一応このスレ的には今年初SSなのかな。投下です。
書き上げると結構長い話になりました。
オリジナル設定?です。すいません。
私はテレビを見るように、その夢を見ていた。
それは夢特有の突拍子のない不可解な内容などではなく、
私の学生時代をそのままを映像にしたような夢だった。
睡眠下において私は、ただただそれを眺めているだけであった。
そこに思考は存在しない。
ただ傍観して、私自身を見つめていた。
とても笑顔に満ち溢れた楽しそうな私を。
窓から入り込む朝の暖かい日差しが、私の顔を刺した。
そのやわらかい光は私のぼんやりとした意識を覚醒へと導いた。
すうっと目蓋を開くと、強い光が目に入り、思わず私は目を瞑った。
まぶしい。
私は直接光を見ないように、窓からの光を背にするように体を動かした。
するとベッドに置いてある目覚まし時計に気づいた。
[6:47]
その針に私はとても違和感を感じた。
いつも七時きっちり起きる私の法則に反している。
そのことに私は軽く苛立ちを覚えながらも、私は体を起き上がらせた。
もう一度布団に入ると、またぐっすり寝てしまいそうだから。
それくらい心地のよい朝の日差しだった。
私は台所でコーヒーを飲むために、やかんに水を入れた。
そして古いガスコンロに火をつけた。
湧き上がるまで時間があるかかるだろう。
私は椅子に腰掛けて、机に肘をかけ、ぼんやりと待った。
テレビやラジオをつけるわけでもなく、私はただぼんやりしていた。
とりとめもない事柄が頭の中によぎった。
朝ごはん何にしよう、今日は何の講義だっけ?
そんな時、私は夢のことをふと思い出した。
私の高校生時代。
もう懐かしいと感じてしまうのは何故だろうか。
卒業してまだ一年ちょっとなのに、それはもう昔のことのように感じた。
今考えてもあの当時、私の青春時代ははっきり言って異常だった。
高校生活当初はまだ普通だったと思う。
私基準だが、ごくごくありふれていたと思う。
だが新任の教師が入ってから私の高校生活は一変した。
死にたがりのネガティブ教師。
彼の行動全てに私達は右往左往させられた。
だが周りの皆もおかしかった。
電波、被DV、人格バイリンガル、引きこもり、ストーカーなどなど。
よっぽどのことじゃない限り、こんなにも個性豊かなメンバーが集まるなんて
そうそう起こりうることじゃない。
(まあそんな中でも普通に適応してしまった私も異常だったのだろうか?)
毎日が異質であった。
明らかに常識とは逸脱した日々の生活。
第三者の視点でなくてもおかしかった日常。
だが今だから言えるだろう。私はとてもそれを楽しく感じていた。
毎日が、毎日が、ただ面白おかしかった。
大変で、辛くて、血なまぐさくて、不条理だったその奇妙な時間は
他とは比べることができない新鮮な毎日だった。
高校生だった私は、その時の異常な濁流に流されつつも、楽しんでいた。
だがずっと続くであろう、その輝かしい時間は急に収束を迎えた。
輪廻に見えていた時間の渦は、ただの川に過ぎず
それには終着点が存在していた。
卒業した私は前々から志望していた大学に合格した。
まさに私の人生設計通り。完璧だ。
だが夢の大学生活には何のスリルもなかった。
普通の友達。ごくあたりまえの大学ライフ。
そんなありふれた生活に慣れすぎたせいで、
私はたびたび後ろを振り返った。
そしてそれは過ぎ去ったのだとわかってしまい、絶望した。
もう皆と連絡を取り合って会うこともあまりない。
思い出せるのはついこの前、会った奈美ちゃんくらいだろうか。
たまたま晩御飯の買い物に行ったスーパーでばったり会った。
ああ、久しぶり。
他愛もない会話をして、私たちはすぐに分かれた。
家に誘ってお話でも、なんて言うことは、私は言えなかったし、
彼女も言わなかった。
その時、もう彼女とは別々の道に進んでいるだ、とあらためて認識した。
さよならの言葉ひとつで、立ち去っていた奈美ちゃんの姿は
今でもはっきりと覚えている。
そのとき見た夕方の絵を思い出すだけで、何ともいえない寂寞さを感じた。
いいのだろうか。このままで。
あまりにも平らな道を歩いている私が、恐ろしくなってしまった。
普通。普通。普通。
シューッ!シューッ!
やかんの口から激しく湯気が吐き出される音で、私は我に帰った。
すぐさま火を消したおかげで、沸き立つお湯が溢れ出るのを防げた。
何ぼんやりしてるんだろう。
ため息をついて、コーヒーを入れ始めた。
コーヒーを啜りながら私は窓を眺めた。
夜はとっくに開け、日の光に照らされ、とても暖かそうだ。
もうジャケットもいらないな、なんてことを考えていた。
そんな時、
ジリリリリリリリリリ、と突如アラームが鳴り響いた。
私は思いがけないそれに「あっ!」と声を出して驚いてしまった。
体の反射による振動はマグカップに伝わり、コーヒーが波を打った。
手の制動で何とか溢してしまうところを食い止めることができた。
うっかりしていた。
私はベッドのそれに目を向けた。
目覚まし時計はこんな穏やかな朝に、少々似つかわしくない
騒音を鳴り響かしていた。
何やってるのよ、私。
私がそれを止めようと腰を上げたとき、
それと同時に「彼女」がベッドで寝返りを打って、うめき声をあげた。
またもやすっかり忘れてしまっていた。
彼女の存在を。
「…う…うる….さい」
顔も上げる気力も無い彼女は、手探りでアラームを消そうとしたが、
すぐに時計を見つけることができずにいた。
「千里ぃ…とめてえ…..」
か細く発せられた彼女の声は、あきれるものであり可愛らしいものであった。
私はこみ上げてくる笑みを出さないように注意して
ベッドの方へゆっくり歩み寄った。
「ったく……何やってるの…」
思わず言葉が止まった。
日の光をあびて、真っ白に照らされた晴美の姿は、言葉に形容しがたい美しさだった。
寝癖がついた黒髪も、眠たそうに目を細めるその表情も、
くしゃくしゃになったシャツも全てが愛くるしかった。
胸が熱く、顔が赤くなるのを感じた。
可愛い。晴美。本当に可愛い。
「……千里……どうしたの……」
呆然と立ち尽くしていた私を不思議に思ったのだろう。
「えっ!?いや….な、何でもない!」
思わず見とれていた。恥ずかしい。
私はすぐに顔をそらした。すると視線の先に、未だなり続ける時計が見えた。
晴美に気を取られていて、すっかりどうでもよくなっていた。
私は手を伸ばし、アラームのスイッチを押した。
騒がしかった部屋は一瞬にして静寂さを取り戻した。
だが私の胸の高鳴りはまだ収まらなかった。
今、この顔を見られたらまずい。
多分、真っ赤だから。
平常心。平常心。
そう心の中で唱えて、深呼吸をした。
もう大丈夫。ばれない、ばれない。
そして私は1、2の3で振り返った。
だが私の覚悟もどこへやら、
晴美のきょとんとした姿を見て、結局私の理性は飛んだ。
「千里……早起きしすぎ。今何時だと思ってるの」
「もう七時よ。普通それくらいに起きるでしょ」
「そんなの学生の時だけだよ。今は大学生なんだし。
まだまだゆっくりと寝ようよ。ね」
「まったく…だいたい、いつも晴美は遅くまで起きてるからよ。
パソコンばかりして。昨日だってそうじゃない」
「だ、だって!そろそろ準備しなきゃ、夏コミに間に合わないから…」
「へー、いつもそんなこといって結局レポートの手伝いをさせるのは
いったいどこの誰かしら?」
「千里ぃー、そんな意地悪言わないでよー」
私達はベッドに座りながら、そんな他愛も無い会話をしていた。
誰かが見たら笑ってしまいそうな、あまりにも平凡な二人の会話。
だがそんな「あたりまえ」が、私はただただ嬉しかった。
今、私達は部屋を借りて、一緒に住んでいる。
二人で生活するには少し小さい部屋だけど、毎日が本当に楽しい。
親には、二人で住むと家賃が半分で済むから、という名目で通している。
だが実際のところは文字通り「同棲」だ。
この同棲に行き着くには、再び高校生に話が戻る。
その当時(今もだが)、私は晴美のことが好きだった。
同性や幼馴染関係なく、私は気づけば晴美のことが好きだった。
淡い恋心。ときめき。
そんな思春期特有の感情が、私の心を占めていた。
好きで、愛して、たまらなかった。
だけど私は告白できなかった。
それは友達としての関係が壊れてしまうかもしれないから、や
気持ち悪がって引かれてしまったら、などの同性ありがちな答えではなく
ただ私の意気地が無かったからだ。
卒業式の日、私は晴美への思いを断ち切ろうと思っていた。
その時には、私達の行く大学も違っていたのがわかっていたから
もう晴美とは何度も会わないだろうと思っていた。
その決意は、私にとってとてもつらくてたまらなかった。
だが現実は時より思いがけない方向へ進むものだ。
告白したのは私ではなく、晴美のほうだった。
私と晴美。桜の木下。告白。涙。
「好き」の二文字を聴いてから後のことは、今でもよく覚えていない。
ただただ断続的に映像が脳裏に思い浮かぶだけだ。
けど今思うととても恥ずかしいことをしたような、なんて
そんな不確かな絵だけが見えるだけ。
けどそれは確かな事実だ。
その後、交際してから数ヶ月後に同棲に話を持ちかけてきたのも晴美からだ。
私は二つ返事でOKを出した。
断る理由なんて存在するはずがないから。
「ねえ晴美」
「なに?」
「大学楽しい?」
「どうしたの、急に?」
「夢を見たのよ。それでね、気になって」
「楽しいよ。毎日友達とワイワイしてるしさ。
……千里は楽しくないの?」
「高校生の時の夢を見たのよ。
それが毎日おかしくて騒がしかったけど、楽しかったな、って。
それに比べたら今はどうかな、って」
「……まあ確かに、高校生の時と比べたらね。
本当に楽しかったと思うよ。千里も今よりも凶暴だったしね」
「凶暴って…どういう意味」
「そ、そんな怒らないでよ…冗談、冗談」
「…もう皆とも会ってないじゃない。
だからあの頃のことはもう過去なんだな、って思って。
そんなこと考えてたら寂しくなって」
私がそう言い終えると、晴美はそっと私の手に触れた。
「え…な、なに?」
「いいじゃない、それでも」
晴美は私の手を握った。そのときの晴美の顔はにっこり笑っていた。
「確かに寂しいよ。皆大好きだったもん。
毎日おかしくてさ。かげなえの無い毎日だったと思うよ。
それは今よりもずっと楽しかったと思うよ。
けど今にあって、過去に無いものが一つだけある」
「なに?」
すると晴美が片方の手で私を抱き寄せた。
柔らかな肌の感触と、髪の毛と太陽の匂いが私をまたどきどきさせた。
「え…な、なに!?」
「今だけにしかないもの」
「それは私が今、千里とこうしていられること」
静かに、晴美はそう呟いた。
「高校生の時はずっと思ってたんだよ。
こんな日が来ればいいな、って。千里は違うの?」
「わ、私だって…晴美とこうしていたいって思ってたわよ…」
すると晴美はまた優しく微笑んだ。
「明日どうなるかはわからない。
昨日がどうだったかは覚えてない。
けど私は今が楽しければ、それでいいのよ。
楽しい今日が、過去も未来も繋がっているの。
だから怖がらないで、今を喜べばいいって、私は思う」
そうきれいさっぱり言い放った晴美を見ていると、
さっきまで悩んでいた自分がとても情けなく思えてきた。
いつも強くて前向きで。誰かのことを思う、優しい晴美。
そう。私は彼女がこうだから大好きなんだ。
「ずるい」
「何が?」
「そんなこと言われたら…何も言い返せないじゃない!」
そう言うと、私は晴美を押し倒した。
どすん、という音と同時に柔らかな布団に包まれ、
目と目が合って私達は笑った。
「ねえ、千里。キスしていい?」
「……..いいわよ」
「ふふ、こんな時の千里はいつも可愛いね」
「な、何よ、すました顔して…告白のとき、あんなにボロボロ泣いてたのにねー」
「そ、そんなこと、今思い出さなくていいの!
…だって、本当にあの時嬉しかったんだもん。
ていうか、千里も号泣してたじゃん」
「…そ、それは…私だって…」
「え?なんですか、千里さん。私だって…それから?」
「ああ!もう、うるさい!キスするの、しないの!?」
「ああ、もう怒らないでよ」
それから私達はキスをした。
いつまでたってもこの感触には慣れない。
いや、慣れないほうがいいのだろうか。
嬉しくって、気持ちよくって、どこかむずがゆい様なこの気持ちを
私はずっと大切にしていきたい。
「千里」
「なに」
「コーヒーの味がするね」
そういって私達はまた笑った。
春の日の朝の短い戯れ。
外の世界では人々がもう動き出すころだろうか。
けど私達には関係の無いものだった。
二人だけの世界。だがそれは閉塞されたものではない。
窓から流れ出る光がそれを示していた。
暖かい光に包まれ、私達はいまここにいる。
そう、今はもう春だから。
以上です。
書きたいことを詰め込みすぎました。すいません。
百合的に言うと前半部分は入らない気がしますねw
しかも前・後と時間が空いたので、ちょっとテーマがぶれたような・・・
まあ楽しく書けたのでいいですが。
あと大学ものはあり、と聞いたので書きました。
またこれで書いてみたいです。
早く春になりますように。
乙。
前半のどうしようもない寂寥感、好きです。
夢だったんじゃなかったのかと思えるほどの楽しかった過去の思い出とか、変わってしまった今とか。
今、”姫百合たちの放課後”って小説読んでるけど、挿絵が絶望少女達にしか見えなくて困る。
制服も似てるし。
乙です。
前半は…すごくよく分かってしまって、感情移入してしまった。
後半はなんか…夫婦みたいだw
千里が可愛い嫁過ぎるw
寂しいなあ、過ぎ去った日々は…あれだけ濃い日常だったらなおさら
二人の可愛さがたまらない!
千里も晴美も完全にベタ惚れだあ、GJでした
今週は…
今週にネタにしようが無いな…w
ネタが無いとスレが進まない。
SSが無いとスレが進まない。
やっぱり全盛期みたいな流れはもうこないか・・・
それでもこっそり
智恵霧!
( ゚∀゚)o彡゜智恵霧!
ここはあえて知恵カエの巨乳CPを推してみる。
逆に千里芽留なんかはどうだ?
全盛期っていつぐらい?
のことをいうの?
前々スレ辺りが一番多かった印象
2期後半〜くらいの
三期ではぜひハルチリをアニメで
Aパートまるまる二人でしおり作ってる話とか
二人とも原作の時点で出番多いしなぁ
つっても、二期じゃオリジナルの出番結構あったけど
藤吉さんの私生活とかなw
そういやあの話、なんとなくハルチリっぽい描写をさりげなく忍ばせていたような気がするんだが
自分だけかな…
監督が藤吉さん好きだから出来たソロ話
投下します
ネヅ×ミコなんですが保管庫にまだ
カテゴライズされてないですよね
問題あったらスルーして下さい
あと絶望先生の世界観は全くないです…
すいません
ネヅ×マルでした
417 :
無題:2009/02/06(金) 04:19:40 ID:MB5OGJPk
根津美子はいつも窓から入る日差しで目を覚ます。
体が重く、頭が働かない、彼女は低血圧だった。
「おはよう。朝ごはん出来てるよ」
枕を抱いて唸っていると、丸内翔子が台所からエプロン姿でやってくる。
「今、何時?」
「7時30分だね」
時計を見て翔子が言うと、台所へ駆け足で戻っていった。
なにやら焦げた臭いが鼻をつんざく。
「なにこれ?」
美子がパジャマ姿のまま、リビングに行くと、机には黒焦げた塊が皿の上に置かれていた。
「まずはいただきますでしょ」
翔子は美子の隣に座り、箸を親指と人差し指に挟んで祈るようなポーズを取り、彼女に苦言する。
「食べ物だったんだ」
美子が聞こえないほど小さな声で呟いた。
「ごちそうさまでした」
二人で声を合わせ朝食を済ますと、翔子は片付けを始め、美子はソファに横になった。
朝の陽気な時間帯。
皿を水で流す音を聞きながら、翔子の背中を見るのが美子の一番好きに時間だった。
「野菜ジュースある?」
「あぁ…切らしてるね」
冷蔵庫を開けて中を見た翔子は、美子に向かって首を振った。
「嘘でしょ!?あれ飲まないと1日が始まらないよ」
美子はソファに八つ当たりするように足をばたつかせた。
「翔子ちゃん。500円渡すから、表の自動販売機で買ってきて」
普段は滅多に使わない甘い声を喉からひねりだす。
「自分で行きなよ。暇でしょ」
「お礼に後で…」
美子が翔子の背中に向かってボソリと告げる。
「後で何?」
皿洗いを止め、目をキラキラと輝かせ、翔子は振り返った。
しかし美子は眠っている。
いや、寝たふりをしているのだろう。
「行ってくればいいんでしょ」
嫌そうな口調で、しかし顔は嬉しそうに翔子はエプロンを脱いだ。
「ありがとう。翔子ちゃん」
美子はわざとらしくリアクションをし、翔子へ500円を渡した。
「はい、どうぞ」
冷たい缶を、今度は本当に眠っている、美子の頬に当てる。
美子はお礼を言って、テレビを付けた。
「今日の予定は?」
翔子は美子が横になっているソファの足側に腰を落とした。
「お休みだよ。二人でゆっくりしてよっか」
足を翔子の膝へと乗せる。
翔子はその足を撫でながら、そうだねと言うと、新聞を読み始めた。
「あっ、お釣り、お釣り」
上半身を起こし、美子はジュースのお釣りを催促する。
翔子はポケットから数枚の小銭を彼女へ渡した。
「260円?」
美子が不思議そうに翔子を見つめる。
「明日の分も先に買っといたよ」
それを聞くと美子は突然足を引っ込め、両手で彼女の肩を掴んだ。
「なんで余計なことをするの!頼んでないことを勝手にしないで!」
突然怒り出す彼女に翔子は唖然としていた。
「でも買い置きは余計じゃないでしょ?」
しどろもどろに翔子が返す。
「確かにそうだけど、これは二人の信頼性に関わる話でもあるの!もし大きな取り引きの時に互いに確認し合ってない行動したら大きな損失を産む時がくるんだよ」
翔子は彼女の言葉に納得してしまい、反論出来ずにいた。
「今度から気を付けるように」
彼女が凹んでいるのに気づいて、美子は人差し指を立て笑った。
翔子は、はいと返事をし、どこか釈然とせず、膨れっ面でまた新聞を読み始めた。
根津美子はいつも窓から入る日差しで目を覚ます。
昨日は結局一日中家に居た。
体が重い。
台所の方からは包丁がリズム良く音を立てていた。
「おはよう。朝だよ」
翔子はいつものようにモーニングコールをする。
朝食を済ませ、至福の時間が来る。
翔子が美子の視線を感じ、ちらりと後ろを見ると彼女がこちらを見ている。
「これ?」
翔子は冷蔵庫からジュースを取り出す。
「あれ?どうして?」
どうやら昨日のことを忘れていて、ジュースが切れていると思っているらしい。
「昨日、私が勝手に買い置きしたでしょ」
そう言って、それと美子に向かってジュースを投げる。
美子が黙ってそれを飲み干すと、翔子が皿洗いを終え隣に座った。
何も言わず美子を見つめる翔子。
「だから翔子ちゃんって好き」
そう言って翔子に抱きつく美子に、いまいち釈然としないが彼女に褒められてしまうと、どうしても嬉しくなってしまう翔子だった。
以上です
この二人は自分よりもっと上手い人に書いてもらったらもっと良くなるはず
初の美子翔子乙でした
あの二人もっと出番欲しいよ
おつです!可愛い!何か好きになった!
ここにきて可符香受けが再びマイブーム!
中学生の妄想みたいなエロでも投下していいの?
そういうのはNG?
中学生の妄想ってのがよくわかんないけど、エロもいいんだよここは
中学生の妄想っていうのは少し下品かもしれないという意味で…
とりあえず投下してみますね
ねづさん×丸内さんで
429 :
二人の校舎:2009/02/11(水) 17:37:55 ID:nANfZLZ8
カラスが悲しそうに鳴いている。
暮れかけている空は校庭を赤く染めていた。
大半の生徒は帰路へ足を向け、廊下も教室ももぬけの空となろうとしていた。
一つの教室に怪しい話をしている二人の少女がいた。
「ほら、約束でしょ?」
甘く低い声で、根津美子は言う。
「何をするつもりなの?」
不安そうに彼女を見つめる丸内翔子。
美子は彼女を黒板に追いやり両手で逃げ道を塞いだ。
二人は賭けをしていたのだ。
負けた方が勝った方の言うことを一つ聞くという条件付きで。
賭けに勝った美子は翔子に放課後残るように伝え、今その条件を提示しようとしている所だった。
美子は両手で翔子の顔をそっとはさみ口づけをした。
「こんなことがしたかったの?」
二人がキスをするのは初めてではなく、だから翔子は不思議そうに聞いた。
それを聞いた美子は声を出さずに笑い、翔子の耳元で呟く。
「黒板に手をついてごらん」
言われたままに黒板に手をつく翔子。
美子は翔子の腰を掴むと自分の方へ引っ張った。
自然と翔子はお尻を美子へ突き出す形になってしまう。
驚いて振り返った翔子の顔は真っ赤となり、それを見て美子は満足していた。
430 :
二人の校舎:2009/02/11(水) 17:39:21 ID:nANfZLZ8
「動いちゃダメでしょ」
にやけながら厳しい口調で翔子へ注意する。
彼女は黙ってうつむいた。
美子は自分の腰を翔子のお尻へ当てる。
なんとなく翔子の方でも彼女がやろうとしていることが分かってきたのだろう、抵抗を始めた。
美子は彼女の太ももに手を張った。
痛っ、と翔子が漏らす。
「約束だよ?翔子ちゃん」
保母さんが園児に言うように優しく告げ、赤くなった太ももを撫でる。
「下品だよ」
半泣き声で翔子は美子へ言った。
美子は僅かに腰を動かし始めた。
「美子ちゃんの変態」
翔子は小さな声で彼女へ罵倒を浴びせる。
少しずつ腰の動きが激しくなっていく。
美子は両手を腰から、黒板についてる翔子の両手へと絡ませた。
「でも下品なのが好きなんでしょ」
美子は腰を動かしながらも、唇を翔子の耳たぶにつけ呟いた。
「こんなの何の意味があるの?」
翔子が依然顔を真っ赤にしたまま言った。
確かにぶつかり合う腰はただスカートを押し付け合うだけの行為に過ぎなかったのだ。
「私が男だったらこんな感じかなと思って」
「誰か来たら大変だよ」
少し息を切らしながらも二人は会話を続けていく。
431 :
二人の校舎:2009/02/11(水) 17:40:43 ID:nANfZLZ8
嬉しそうに美子は言った。
手を何度も絡ませ、彼女はもうダメかもと精一杯に甘く告げた。
もちろん二人がしていることに終わりなどは来るわけが無く、自分で止めようとしない限りいつまでも続けることは出来る。
しかし美子はこの瞬間だけ自分が女ではないと思い込み、翔子もまたそれに答えるようにこの行為にあるべき反応を繰り返していた。
美子は小さな悲鳴を上げると翔子の背中に寄りかかる。
「イっちゃった」
笑いながら美子は言った。
「二人で何してんだろうね」
翔子もつられて笑った。
翔子が自分達のしていたことのくだらなさに笑っていると、美子の様子がおかしいことに気づいた。それは余りに急だった。
「どうしたの?」
翔子は心配そうに彼女の頭を撫でる。
美子はしばらく何も言わなかった。
ようやく口を開くのと同時に彼女の目に涙が浮かぶ。
「私達はどう頑張ってもここまでが限界なんだね。私が女だからこれ以上翔子ちゃんを喜ばせること出来ない。
二人は子供だって産めないんだよね」
美子は泣きながら、翔子の顔は一切見ずに言った。
さっきまでの二人は全て涙と一緒に流れていった。
翔子は彼女の頭を優しく抱え撫でてあげた。
沈もうとしていた夕日は二人を包むように校舎を照らしていた。
二人の影は重なりあい一つとなっていた。
以上ですが蛇足的なのもあるので投下します
蛇足だからね
あびる×奈美
433 :
校舎の二人:2009/02/11(水) 17:46:32 ID:nANfZLZ8
嫌な予感がした。
何か見てはいけないものを見てしまう、そんな嫌な予感が。
これは女の勘というより日頃動物と過ごして培った野生の勘に近かった。
「ダメ!奈美ちゃん!」
聞こえるか分からない程小さな声で言うと同時に彼女の手を引いていた。
奈美ちゃんの顔は真っ青になっている。
「あびるちゃん、あの二人って美子ちゃんと翔子ちゃんだよね」
奈美ちゃんは囁くように小さな声で私に言う。
その間も私達は教室の二人に釘付け。
「うん。そうだね」
私が返事をすると奈美ちゃんは手を口にあて、凄いなぁと息を漏らした。
気づくと彼女は真っ赤になっている。
私は奈美ちゃんの肩に両手をのせる。
凄いねぇと私に言う奈美ちゃんの瞳は潤んでいて今にも泣き出しそうだった。
昔お父さんと行った動物園の猿山をふと思い出す。
二匹の猿が重なりあい腰を振っていたのを不思議に思ってお父さんに、
「おサルさん、喧嘩してるの?」
と聞いた小学生の頃の私。
お父さんは笑顔でそうだよ、と言いその場から逃げるように連れていかれたのを今でも覚えている。
434 :
校舎の二人:2009/02/11(水) 17:47:18 ID:nANfZLZ8
真実を知ったのは近所に住んでいた髪どめの似合う、今はもう名前は思い出せない、女の子から聞いてからだった。
帰ってきてすぐ彼女に話したのだ。
あの時のお父さんの態度に疑問を抱いてのだろう。
彼女は猿のその行為についてあることないこと全て教えてくれた。
ショックを受けた私は当分猿とお父さんをまともに見れなかった。
そんなことを思い出した私は何故か奈美ちゃんに見せてはダメだと思い、彼女をこちらへ振り向かせ抱き締めた。
奈美ちゃんは危ないくらい純粋なところがあり、それが私の加害的であり、母性的な思考を刺激する。
奈美ちゃんは驚いていたが、私が奈美ちゃんは見ちゃダメと言うと素直に聞いた。
彼女を抱き締めた肩越しから教室を見る。
中の二人は黒板のところでまるであの時の猿のように激しく重なりあっていた。
女同士でいったい何を?
そんな考えは余りに急な出来事で浮かばなかった。
そもそもノートを取りに教室に来たのにこれじゃあ…
「うわぁ、ここまで声が聞こえてくるね」
私に抱き締められている奈美ちゃんは私達が来た廊下を向いていて教室を見ることは出来ない。
しかし返ってそれが想像力を掻き立てていた。
奈美ちゃんもまた発情していた。
435 :
校舎の二人:2009/02/11(水) 17:48:21 ID:nANfZLZ8
私は妙な気分になる。
奈美ちゃんを抱き締め人のエッチを見ている自分がおかしかった。
「ちょっと!あびるちゃん!」
彼女はそんなことを言っていたかもしれない。
気づくと彼女のお尻に手が伸びていた。
優しくあやすように撫でていた。
「待って!タイム、タイム!」
私は奈美ちゃんの口を包帯で封じ込めると、手を彼女のお尻から前の方へ運んだ。
右手で彼女を抱き締め、左手は両足の間をまさぐるように這っていた。
奈美ちゃんが呻く。
教室の二人はピークに達しようとしている。
私はスカートの中に手を入れた。
教室の二人の声はすでに廊下にも響く寸前だ。
パンツの中に手を入れる。
奈美ちゃんはずっと足をくねくねさせ、呻いている。
奈美ちゃんが私に満足してくれていると思い少し嬉しかったのだが、余り大きい声を出されると、覗いているのがバレてしまう。
「奈美ちゃん、我慢して」
そう呟いても、彼女は黙らなかった。
「バレちゃうよ、奈美ちゃん」
私が言い終わると同時に誰かに肩を叩かれた。
はっと振り向くと智恵先生が見たこともないような冷たい眼で私達を見下ろしている。
436 :
校舎の二人:2009/02/11(水) 17:49:47 ID:nANfZLZ8
逆らったら殺される。
野生の勘が私に告げた。
教室の二人はすでに終わったらしく、笑い合っている。
奈美ちゃんは私の手から解放されぐったりと息を吐いていた。
「はい」
私はやっと返事をした。
よろしいと智恵先生が言うと、私達をカウンセラー室へと引っ張っていった。
お父さん。また一つ大人になりそうです。
以上です
たくさんごめんね
GJ
みんなエロくて可愛かったw
あぁ…
>>435と
>>436の間にセリフが抜けてた…
「二人に大事な大事なお話があるの。来てくれる?」
エロ万歳。乙カレーデス。
GJ!こういうのもいいねー
16巻の描き下ろしで百合妄想できそうなネタがあるといいな
できそうもないネタでも百合妄想するのが、ここの住人
なんか格好良い…
美子も翔子も追加情報なし…
この二人ネタにしたいんだけどなあー
にしても写真が二人とも口元が悪そうw
名簿も二人一緒だったね
常に一緒なんだね
美子と翔子良かったね。絶望先生で初めて萌えたよ。
また登場してくれないかな〜
投下します
智恵×あびるです
448 :
猫から始まる:2009/02/28(土) 21:04:26 ID:lIjBwvib
昼食を食べ終える頃になると、あの時間が来る。
気まぐれに餌を与えたらなついてしまった猫。
猫は同じ時間にカウンセラー室の窓の外で待つようになった。
鳴き声が聞こえる。
今日もどうやら来たらしい。
私は戸棚からシーチキンを取りだし、窓を開けた。
「はいはい、お待たせ」
猫はいつも通りキチンと座っていた。
「何、してるの?」
目の前には予期しなかった光景が広がっていた。
私はひどく驚いた顔をしていたと思う。
「だって」
猫の後ろに並ぶように四つん這いで小節あびるがいた。
彼女の顔から心境は簡単に読み取れた。
全てが終わった。
「だって猫がそこにいるんだもん」
しぼんでいく口調。
彼女はほとんど泣いている。
「あなたの餌はないわよ」
久々に声を出して笑ったはずだ。
「尻尾を見つけて、追ってたら、ここに」
彼女をカウンセラー室に入れて、ひとまずお茶を出してあげた。
もじもじしながら顔を真っ赤に呟く彼女は普段の態度からは想像も出来ないことだった。
「へぇ、可愛いところあるのね」
いけないことだとは分かってる。
私の仕事は生徒を正しい方へ導くことだ。
でも今日の彼女はあまりに愛らしく、私の可愛いものを苛めたくなる性癖の弦を激しく鳴らしていた。
「誰にも言わないで下さいね」
小節あびるが四つん這いで猫の尻尾を撫でまわしていた。
話のタネには良さそうだ。
449 :
猫から始まる:2009/02/28(土) 21:05:39 ID:lIjBwvib
「どうしようかしらねえ」
彼女は困り果てていた。
おろおろと眉をへの字に曲げている。
この前のことを思い出す。
廊下で彼女とすれ違ったことがあった。
私は挨拶をした。笑顔で彼女に愛嬌をふりまいた。
でも彼女は一瞥して軽く頭をかしげる程度の挨拶しか返してくれなかった。
大人気ないかしら。
でも少しむかりときていたのは事実なの。
「あびるちゃん間抜けだったねえ」
ニヤニヤしながら彼女を見る。
背の高い彼女だったが今はとても小さく見える。
「意地悪しないで下さいよう」
「別に意地悪なんてしてないわよ」
彼女の湯飲みにお茶を注ぐ。
そしてソファーの隣に腰を下ろす。
戸惑っているのが分かる。
「動物のことになると見境がなくなるんです」
聞いてないことを喋り出した彼女からはこの場からの解放を意味している、と心の中で学者のように言ってみた。
「先生の言うことを一つ聞いてくれたら忘れてあげようか」
釣糸を垂らしてみる。
「本当ですか?」
迷いなく彼女は食いついた。
カウンセラー室には保健室と作りが似ていて、ベッドがありカーテンで覆われている。
ベッドに彼女を寝かせる。
「何をすれば?」
「良いからあなたは寝ていなさい」
彼女の頭を撫でて寝かせつけてあげる。
さて何をしてあげよう。
クールな彼女は今私の手の中だ。
以上です
良く言えば読んだ人の数だけ続きがある
悪く言えばオチ放置(^q^)/
GJw
こんな感じで全員たらしこんでどうな気もしないでもないw
GJ
あびるかわええ
453 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/03/02(月) 09:48:25 ID:BzRVwKhM
普段は冷静なのに、好きなものには我を忘れちゃうんだよな、あびる。
そんな可愛さがよく伝わってきてGJでした。
智恵先生の大人らしい落ち着きの中にある、ちょっとした悪戯っぽさも良かった。
454 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/03/02(月) 13:26:27 ID:BzRVwKhM
では投下させていただきます。
智恵×小森のラブラブものです。
10章以上に及ぶ長文になってしまいましたが、どうぞお付き合いください。
ちなみに中盤でガチエロあり。
それではどうぞ。
455 :
二人の時間:2009/03/02(月) 13:27:28 ID:BzRVwKhM
絶望少女たちの通う高校、とある平日の午後。
ほとんどの教室では、二のへ組を含めて平常通りに授業が行われている。
しかし、授業の有無とは関係なく、常に学校の宿直室に引きこもっている少女がいる。
小森霧。
彼女は宿直室に引きこもり、望の家が放火されて彼らがここに住み着いてからは、主に家事を担っている。
しかし今は授業時間中なので望も交も不在。
彼らがいない間にも洗濯に掃除にとやることはあるが、一通り日課を終えれば暇な時間が来る。
つまり、今の彼女は一人暇を持て余して部屋にポツンと座っている状態だ。
「暇だな…」
静寂とした天井に向けて、ポツリと呟く。
実家に引きこもっていた頃は、暇なんて当たり前だった。
家の手伝いもせず、自分の部屋でただ何となく過ごすだけ。テレビやパソコンをつければそれで一日を凌げることだってあった。
常に暇と一緒、暇が当たり前だったのだ。
だが、現在はそんな時間の使い方はしない。
テレビやパソコンをつけたところで、家事が忙しくなくても一日を費やす気分にはなれない。
当時よりも忙しく充実した環境の中で、小森は“暇”というものを一際意識するようになったのだ。
しかし、小森にそのような傾向が表れた理由はもう一つある。
ただ単純に余暇時間が少なくなっただけではなく、その中身もより充実してきたのだ。
ある人物おかげで。
「…そろそろ来てくれるかな」
―――コンコン
そう呟いた矢先、その人が宿直室のドアをノックする。
小森は嬉々とした表情で音の鳴る方向へ小走りし、すぐにドアを開ける。
「こんにちは。元気にしてるかしら」
そこに立っていたのは、優しく微笑むスクールカウンセラーの新井知恵だった。
「智恵先生…いらっしゃい」
その端整な顔立ちと艶やかな声を確認し、小森の頬が綻んだ。
456 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:28:43 ID:BzRVwKhM
「それでね、昨日の夕飯で煮物がうまく作れてね、糸色先生も交くんもおいしいって言ってくれたんだよ」
「そうなの…すっかり家事が板についてきたようね。料理が出来る女の子ってうらやましいわ」
「えー、智恵先生、料理上手そうなのに…」
「あら、私なんか全然ダメよ?この前もお肉を炒めてたら炭になっちゃって…」
ちゃぶ台越しに向かい合って、お茶をすすりながら談笑する二人。
ここ最近、智恵はこの時間帯になると小森の様子を見に宿直室に来ることが多い。
小森のように学校に引きこもる生徒は当然他に例を見ないし、
初めはスクールカウンセラーの仕事として訪ねているつもりであった。
会話にしても「調子はどうかしら?」とか「何か困ってることはない?」とか、それぐらいの話題しか出て来なかった。
しかし、日に日に彼女の健気さや愛らしさを身近に感じられるようになり、今ではすっかり打ち解けているのだ。
おそらく小森の方も、最初は彼女に対してそこまで心を開いてはいなかったであろう。
「残念ね、小森さんの手料理がなかなか食べれなくて」
「うん…」
当然、この時間は有限である。午後の授業が始まってから夕方前まで。お互いに最も暇のある時間帯だ。
かつてはせいぜい小一時間程度で別れていたが、最近は時間ぎりぎりまで一緒にいることが多い。
だが、それでも小森は満足しきれなくなってきている。
「でも良かった、本当に楽しそうで」
「え…?」
小森の顔をまっすぐ見据えて、智恵は続ける。
「最初に会った時より生き生きしてるというか、目が輝いているもの」
「……うん」
その功労者が家事による充実感だけでないことを、小森自身は知っている。
―――この人が会いに来てくれるからもっと頑張れる。この人ともっと長い時間一緒にいたい。
いつの間にか…自分でも気付かないうちにこのような思いが膨れ上がり、
その思いの膨張は胸の鼓動へと少しずつリンクしているのだ。
だが、同時にとある感情との間にバイアスが生じ、小森の中で複雑に絡まりあう。
457 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:29:39 ID:BzRVwKhM
「これだけしっかりしていれば、糸色先生のことも安心ね」
糸色望。小森の片思いの相手だ。
元々は彼のために自分が出来ることを精一杯したい、その一心で家事を始めたはずだった。
しかし、今はその思いと同じぐらいに……彼女と一緒にいる時はそれ以上かもしれない、
智恵に対する感情が、単なる親しみを超えた特別な熱を帯び始めているのである。
「…小森さん?」
「あ…ううん!何でもないの……ただ…」
いつの間にか黙って考え込んでしまっていた小森。
頭の中でぐるぐる回っている思考を振り切り、智恵に心配をかけまいと何気ない言葉を発する。
「智恵先生、明日も来てくれるのかなぁって……」
そう、本当に何気ない言葉。当たり前のことを気軽に尋ねるつもりで発したものだった。
しかし、反面…微笑みを見せていた智恵の表情は、ほんの少しだけ曇りを見せる。
「…ごめんなさい。明日は来れそうにないのよ」
「え………」
「明日は大事な用事があって、一日空けなくちゃいけないのよ。ごめんね…」
そう、それは小森にとって全く予想外だったこと。
当たり前のように寄り添っていた二人のかけがえのない時間。当たり前でなくなる現実を突き付けられる。
かつての自分のように、単なる「暇」として弄べる自信はない。
智恵との時間の共有で満たされている今、その空洞を満たしてくれるものなど小森には思いつかないのだ。
たった一日のこととは言え、日常の一部にぽっかりと穴が開いてしまう。
単なる…それでいてあまりにもつらい欠落。
そして、望への思いと智恵への熱い感情との重複に……自分がわからなくなる。
冷静に考えれば、交に一日いてもらうことも思いついたかもしれない。
しかし今の小森には、智恵が離れることのショックが大きい。
しかも、自分の内なる感情を認めてそれを外に発信しても、受けて入れてもらえるかどうか。
様々な負の要素が瞬時に駆け巡り、小森の中で想像以上に深い孤独と不安の波が押し寄せる。
458 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:30:22 ID:BzRVwKhM
「……うっ………ひく……」
「……!? 小森さん……!?」
その波はやがて瞳から溢れ、零れおちてしまう。
突然泣き出した小森に動揺を隠せない智恵。直感的に小森の華奢な体を抱き寄せる。
「その……さみしい思いさせちゃうけど……」
「…ううん……ひくっ…それだけじゃない………」
「……?」
「私……自分がわからない…………たった一日会えないだけなのに…糸色先生が好きなはずなのに……それなのに…」
泣きじゃくりながら、たどたどしい言葉づかいで続ける。
「このまま…離れたくない……!智恵先生が好きだから…………先生と、一緒にいたい………
もっと一緒にいたいのに……………離れたくないよぉ……!」
震える声で胸の内を明かした小森。
その声から、震える肩から、智恵の中でじわじわと熱いものが広がりこみ上がっていく。
小森の自分に対する気持ちを知ったとき、自分自身の彼女に対する思いにも気付いてしまった。
いや、正確には確信した。なぜ彼女とこんなにも一緒にいられたのか。
本当は自分の気持ちに薄々気付いていたのかも知れないが、自分の立場上気付かないように言い聞かせていた。
しかし、小森の熱い思いがそんなうやむやな気持ちを強く揺さぶったのだ。
―――私も……この娘のことが好きなんだ。
その瞬間、智恵の胸の鼓動が一気に加速してゆき、切なく締め付けられる。体が熱い。
自分の腕のなかでまだ少し震えている、温かく柔らかい小森の身体。
そんな彼女の体温で温められているかのような錯覚が、余計に彼女への愛おしさを助長する。
だが明日は避けられない用事があるのは事実だ。それを突然抜け出して彼女に会いに行くなんて、ドラマじみたことも現実にはできないだろう。
―――でも…………今だけはこの娘を離したくない。
この昂ぶる感情を抑える術はない。愛おしくてたまらない。ずっと抱きしめていたい。
「小森さん…………私の方を見て」
「……んくっ……え…?」
俯く小森の涙を優しく拭い、白い頬をそっと持ち上げる。そして―――
「私も…………好きよ」
459 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:30:59 ID:BzRVwKhM
(……!…え…ええっ………?)
すぐ目の前には智恵の瞳があって、唇に柔らかい感触。
小森は一瞬事態を把握できなかった。目の前の彼女が自分に何をしているのか。だが気づくのに時間はかからない。
白い頬がすぐさま紅潮し、反射的に顔を離して口元を押さえる。
「せ、先生………!?」
唇が触れたのはほんの数秒。
しかし、その感触が容易に消えるはずもない。唇に不自然な火照りが残る。
「ごめんね……今まで気付いてあげられなくて」
今までのような親しみを込めた視線とは違う、情熱的な瞳で真っ直ぐ見据える。
「私も小森さんが好き……………ずっと……一緒にいたいぐらい……」
「先…生………」
互いの気持ちに真っ直ぐ向き合い、告白しあう。
そう、小森の思いは智恵にしっかりと届いたのだ。不安定だけど決して不確かではない、彼女への思いが。
全ての不安が払拭された訳ではない。当然望への思いが消えたわけでもない。
それでも、智恵の言葉が小森を温かく包み込んだのは変わらないのだ。再び小森の目頭が熱くなる。
「せん…せ…ぇ…………うれしい……」
「小森さん………これからはもっと一緒にいましょう。明日は来れないけど、今日は………」
二人の鼓動が速くなる。
「これ以上、さみしい思いはさせないわ」
そして、再び二人の唇が重なり合った。
460 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:31:37 ID:BzRVwKhM
「ん……ふぁ………ちゅ…む……」
「ちゅ……ん…ふ……小森さん……キスは初めてだった…?」
「うん……いいよ、智恵先生なら………」
智恵は小森の頬にそっと両の掌を添え、ふっくらとした相手の唇をいたわるように、優しく触れるキスを繰り返す。
小森は心地よさ気にうっとりと瞼を伏せ、優しいキスを受け止める。
智恵はそんな彼女の愛らしい表情を薄目に見つつ、触れるキスからついばむようなキスへと変化させる。
「ふふ……ちゅ…はぁ……んちゅ………む…ちゅぷっ……」
「んぅ………!ちゅむ………んくっ……ふ……」
徐々にキスの穏急が激しくなり、二人の唇を火照らせてゆく。
「んん……ちゅぷ…っ……ん……ちゅぅ………は……小森さん……口開けて…?」
「…ふあ……え…?」
一瞬唇が離れ、小さく息継ぎをする小森。
小森が呼吸を整える前に、智恵はその半開きの唇にそっと舌を這わせる。
「んんっ……?」
「れろ…は………甘いのね……小森さんの唇………」
その弾力と温もりを感じ取るように舌先で円を描くようになぞり、時間をかけて、上唇から下唇にかけてじっくりと一周させる。
しっとりとした生暖かい感触が小森の唇を満たし、頭の中が少しずつ霧で濃くなるような、不思議な高揚感に包まれる。
「せん…せ……んむぅ……!」
智恵は舌を何周かさせると、うっすらと唾液を引いた愛らしい唇に、今度は少し強めに吸いつく。
それと同時に…小森の口内にゆっくりと舌を侵入させた。
461 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:32:06 ID:BzRVwKhM
「ん、んんっ…!?」
「んふ……は……これが…大人のキスよ」
「くふぅ……!んんっ、ちゅむっ…ふああっ、ちゅく……んむ……」
「ん……ちゅく…ふむぅ……んちゅ……はぁ…………小森さん…可愛い……」
(な、なにこれ……何か、変になる………)
本格的に舌が絡みつき、その感触に翻弄される小森。
馴れた舌使いで小森の舌の根本にまで唾液を塗りたくり、頬の裏側から口内の天井まで丹念に舐めまわす。
小森はそのねっとりとした刺激に身を震わせ、息苦しさと未知の快楽に頬を紅潮させる。
口内には水音が響き渡り、密着した口からは熱い吐息か漏れ、一筋の唾液が垂れる。
互いの熱が冷めないように相手の唇と舌を求め、混ざり合う感覚に酔いしれ、二人は目の前のキスに没頭していった。
「んん……ちゅぷ…くちゅっ………ふ…ちゅ………ふは………」
「んぷぁ………ちゅむ……んん……!んはぁっ…………」
やがて二人はキスから解放され、密着していた二人の唇に距離が出来る。
二人の唾液が一本の糸となって、互いの舌をねっとりと紡いでいる。
「はあ……はあ………小森さん………気持ち良かった…?苦しくなかった…?」
「んは………はあっ…………あ………う、うん………は…ぁ……」
(キス…しちゃった……智恵先生と……あんな………)
とろんと上気した瞳と荒い息使いで、かろうじて返事をする小森。
あまりの快楽に骨抜きになり、くてっとした半身を両腕で支えている。
愛しい人との初めてのキスは、脳が蕩けてしまいそうなほど気持ちよかった。
462 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:32:41 ID:BzRVwKhM
「毛布……脱がしていい?」
「うん……」
智恵は小森が羽織っている毛布にそっと手を懸け、後ろに脱がす。
毛布を脱がすと、白い体操着に包まれた華奢な身体。
智恵はその身体を優しく抱きよせ、腰から上にかけて肢体のラインを左の掌でなぞる。
体操着の心地よい手触りと共に肉体の柔らかさを楽しみ、外見よりも発育の良いふくらみに辿り着く。
大振りのソフトボールぐらいの大きさをした乳房は、ふんわりと智恵の掌を迎え入れる。
「あ……」
「ふふ……小森さん、発育良いのね」
「そ…そう……かな……?」
「ええ。それに、とても温かくて柔らかいわ……小森さん、すごい速さで心臓が鳴ってる…」
「だ、だって……こんなことするの初めてだし………それに……」
「それに?」
小森は真っ赤に染まった顔を俯かせ、一呼吸おいて口を開いた。
「……智恵先生…だから」
(か…可愛い……)
そのあまりにも可愛らしい反応を噛みしめながら、智恵は小森の胸に穏急のある刺激を与える。
円を描くように、程よくふくよかな乳房を優しく揉みしだく。
同時に智恵は小森の首筋に顔を寄せ、キスを落とす。
「んふぅ……んあ…」
「色っぽい声……気持ちいい……?」
「んん……うん……ふぅあ………」
首筋に幾度とキスを浴びながら、左の乳房に愛撫を受ける小森。
小森はぐっと瞳を閉じ、唇を塞ぎ、その快楽にぞくぞくと身を震わせる。
智恵はしばらく服の上からの愛撫を続けていたが、両手を体操着の下から潜らせ、下着の上から直に両の乳房を揉み始めた。
「んあっ…せ、せんせ……」
「小森さん、肌すべすべね……こうすればもっと気持ちいいでしょ?んっ…」
「んんっ!?くふ…ぅ」
胸を揉みしだかれたまま、不意にキスをされる小森。
口の中では濃厚なキスが展開され、両の乳房は服の中で柔軟に形を変える。
智恵の滑らかな手の動きが小森を高揚させてゆく。
それを体現するかのように、上半身は深呼吸のような動きでゆっくりと上下する。快楽をじっくりと反芻しながら。
463 :
二人の時間 :2009/03/02(月) 13:33:13 ID:BzRVwKhM
「んちゅ…小森さん……」
唇が離れ、二本目の唾液の糸を引きながら見つめあう二人。
うっとりと相手を見つめる小森に対し、智恵は両手を止めることなく小森の背後に回し、器用に小森の下着を外してしまう。
その一瞬の動作に驚く小森だが、智恵は更に素早く小森の服を捲り上げ、小森の白く形の良い乳房が露わにされる。
「や…!恥ずかしい…よ……」
「あら、どうしてかしら?私しか見てないし、とっても綺麗よ…」
智恵はそう囁き、綺麗だと言った乳房へと口元を近づける。
そして、口づけた。
「んんっ…!」
「ん…ちゅ……はぷ………こっちにも、大人のキスしてあげるわ…」
妖艶な笑みで柔肉に優しいキスを落としてゆき、時折舌でなぞる。敢えて先端には触れずに。
唇と舌が触れる度、小森の胸はぴくんと小さく反応を見せる。
そして顔を小さく俯かせ、ふるふると震えながら薄目にその光景を見つめる。
年上の女性が自分の乳房に吸いつく光景を。
「んひゃあぅっ!」
ふいに一際大きな反応を見せる小森。
智恵が突然、左の乳房の先端にキスしたのだ。
それもほんの少し触れるだけではない。唇で乳首全体を覆い、引っ張り上げるようなキス。
智恵はぷっくりと膨らんだ乳首に対して、そのキスを何度も繰り返した。
「くあっ…!んんう!ゃ……ひぃん…!」
「ちゅぅ…んぁ……はぷ…小森さん……ここ、すっかり固くなってきたわよ?」
「やだ……言っちゃだめ―――あんんっ!」
ぺろり、と充血した乳首を舌で撫でる智恵。
愛撫を受けていない右側と比べ、倍近くに膨れ上がっている左の乳首。
唾液がねっとり絡まったそれを智恵は指でこね回し、右側の乳首にも口をつけた。
「くああっ!せんせぇ…!」
「んんちゅ…!ふちゅぅ…ぷあっ、れろっ…小森さん…くちゅっ…いっぱい可愛がってあげる……」
気持ちの昂りに合わせて愛撫が激しくなる。
指は執拗に乳首をぐりぐり刺激し、舌と唇は乳首を舐め、吸い、あらゆる手段でねぶり上げる。
小森の反応も大きなものとなってゆき、震えも大きくなる。そして―――
「やあぅっ!せん…せ…わたし、ひぃんっ…!ああっ!んっ…!んうっ――――!!」
びくん―――と上半身が一際大きく痙攣した。
464 :
二人の時間:2009/03/02(月) 16:00:56 ID:BzRVwKhM
小森の様子に智恵も気づき、一旦口を離す。
「はぁ……小森さん……」
「………ん……はあっ………んく……ぁぁ……」
「胸だけで………イッちゃったの?」
「………(こくん)」
無言で小さく頷く小森。
智恵はそんな彼女にまた愛らしさを感じつつも、少しずつ冷静さを取り戻していた。
自分が一心不乱に口づけを浴びせた乳房は、おびただしい数の赤い斑点が付着している。
「…ごめんなさい、胸…キスマークつけちゃって……」
「ううん、いいの……どうせ私学校引きこもりだから……」
その俯く仕草と愛らしい台詞。智恵は再び揺らぎそうだった。
本来は「学校引きこもり」という言葉に教師らしい反応をするべきなのだが、今は単なる愛らしさのステータスにしか映らない。
それぐらい今の智恵は彼女の虜になっている。
「……先生?」
「あ…ううん。何でもないのよ。ただ、やっぱりちょっとやりすぎちゃったというか……その………」
本当は自分の中で理性を取り戻すのに必死だ。
小森があまりに可愛すぎて、もう一度同じ行為に、あるいはもっと激しい行為に走ってしまうかもしれない。
小森への思いは揺るがないが、流石にこれ以上そういうことをするのも………と智恵は高鳴る胸をどうにか抑制しようとするが―――
小森が智恵の服の袖を掴んで、上気した頬と上目遣いと甘い声で一言。
「まだ………時間あるよ?」
取り戻しかけていた理性が再び真っ白になる。
そして、「小森さん…」と囁くと同時に再び唇を奪っていた。
465 :
二人の時間:2009/03/02(月) 16:03:42 ID:BzRVwKhM
全ての行為が終わり、すっかり日も暮れている。
お互いに服装を整え、恥ずかしさのあまり相手の顔を直視できない状態。
暫しの沈黙の中、先に口を開いたのは小森だった。
「先生……その…すごかった………」
「え、ええ……」
(流石にちょっとやりすぎちゃったかしら…)
智恵の場合は「結局このような熱情に流され過ぎてしまった」という大人としての恥ずかしさもあったが、
好きな相手と一線を越えたという、嬉しさ混じりの純粋な気恥ずかしさが二人の大半を占めていた。
「ごめんね…小森さん、可愛かったからつい……」
「ふふ、うれしい」
小森はまるで子猫のように智恵に寄り添う。
「謝らなくてもいいよ」
「え……」
「後の方は私が誘ったようなものだし……それに、先生がこんなにも私を好きでいてくれるなんて、それだけですごくうれしい」
「小森さん……」
「だから、これからも一緒にいてね…?」
「ええ…」
466 :
二人の時間:2009/03/02(月) 16:08:22 ID:BzRVwKhM
そして、智恵が宿直室を後にしようというところ。
「じゃあね、小森さん」
「うん…」
小森は少し名残惜しそうにしながらも、ちゃんと笑顔で見送ろうとする。
そんな彼女に対して、智恵は微笑んで言った。
「心配しないで。明後日はちゃんと来てあげるから」
「うん」
「明後日は、朝から晩まで一日いてあげるからね」
「ほ…本当に…?」
「ええ。出来れば料理も教えてほしいわね」
「うん!私でよかったら何でも教えてあげる!」
ぱあっと明るい表情を見せる小森。
智恵はそんな小森を微笑ましく見つめながら、改めて顔を合わせる。
「小森さん……」
「なあに?」
「好きよ…」
「うん、私も……」
薄らと紅潮した頬で返す小森。その頬に智恵は手を添えて。
今日の中で一番優しい、約束のキスを交わした。
終わり
467 :
あとがき:2009/03/02(月) 16:16:02 ID:BzRVwKhM
以上です。最後まで読んでくださった方、お疲れ様でした。
読みきりとしてはかなり長くなってしまいましたが、いかがだったでしょうか。
実は連投規制に一度引っかかってしまいまして、ひやひやしました。
本当はエロシーンをもう少し長くする予定でしたが……話のくぎりがよかったのでやめておきました。
何か良いアドバイスがあればご指摘お願いしますm(__)m
内容としては、「内面描写はぬからずエロもしっかり」を目指してみました。
某同人百合ゲーに影響受けまくりですねw
今回の二人の組み合わせはアニメ一期で見て一気にハマりました。特に小森が好きです。
智恵先生の母性と小森の可愛らしさがちゃんと出てたら良いですが…
何にせよ完成にはかなり時間がかかりましたが、何とか投下できてよかったです。
それでは失礼します。
時間をかけて投稿してくれる人がいるのはたいへん嬉しい
エロいよグッジョブ!ありがとう!
この二人好きだなあ
GJ
16集は智恵先生の出番が多くて良かった
投下します
可符香×あびるです
自分の趣味満載です
472 :
二人は仲良し:2009/03/05(木) 01:26:24 ID:v282LBaT
少しずつ足に体重をかけていく。
足は頭を踏みつけたあと、首の上に移った。
「苦しい?」
可符香は嬉しそうに聞いた。
あびるは何も言わずに彼女を睨み付ける。
可符香は爪先を立てた。
指があびるの首に鈍く突き刺さっていく。
うぅ、とかすかに息が洩れた。
「苦しいんだ」
可符香は満足すると足を上げた。
息を吹き返し咳き込むあびる。
「私を怒らせるから悪いんだよ?あびるちゃん」
「私にだって意地があるの」
そう言うとあびるは再び可符香を睨んだ。
教室であびるは手を後ろに結ばれ寝そべっていた。
可符香がそれを椅子に座りながらもてあそぶ。
「でもね私はもう怒ってないよ。二度とあんなことしないって約束したら解放してあげる」
あびるの肩を掴んで起こしあげると可符香はじっと彼女を見つめて言った。
その目の持つ力は凄まじく、見られた瞬間にまるで催眠でもかけられてしまいそうになる。
「うんって言ったらそれは嘘になる。だから言わない」
あびるも負けてはいなかった。
しばらく見つめ合う二人。
「あっそう」
そう言うと可符香はあびるを押した。
受け身も取れずにあびるは小さな悲鳴をあげその場にまた横になった。
473 :
二人は仲良し:2009/03/05(木) 01:27:58 ID:v282LBaT
「動物達と遊んでるおかげで痛みには相当耐性があるからね。可符香ちゃんの思うようにはならないよ」
可符香はあびるを見下したまま、しばらく黙っていた。
どうやらあびるちゃんは私より優勢でいるらしい。
そう思いふと笑みがこぼれる可符香。
「そっかあ。困ったなあ」
そうは言ったものの可符香は全く困った様子を見せずに足をあびるの腹に乗せた。
足の裏で優しくお腹を撫で回す。
「痛みに強いのかあ」
困った顔の仮面を付け、品定めをするかのように足をゆっくりと腹に這わせる。
あびるは彼女が何をしたいのか分からず混乱していた。
可符香の足が制服の中に入っていく。
親指でへそを刺激する。
あびるはくすぐったくなり、声をあげ笑い始めた。
「ほら、我慢我慢」
楽しそうに両足を腹の上で走らせる。
あびるは窒息しそうになるほど笑った。
ギリギリを見極め可符香は動きを止める。
「つらい?」
余裕の笑みであびるに話しかける。
息を整えながら、あびるはつらいと小さく呟いた。
「約束出来る?」
「出来ない」
可符香の質問に間を空けて答えるあびる。
あびるは彼女の表情が変わるのを見た。
474 :
二人は仲良し:2009/03/05(木) 01:30:37 ID:v282LBaT
正確には依然と笑っているのだが、何かを決心したかのような覚悟が可符香の顔から読み取れた。
湖で泳ぐかのように這っていた足はあびるの胸へ下ろされた。
足は胸についた肉を乱暴に上下させた。
「いやあ!止めてよ!」
必死に体を横に揺らし抵抗するが逃げれば逃げるほど逆に刺激を加えてしまう。
芋虫のように這うあびるをしっかりと足で捕らえる可符香。
「可愛い顔してるよ、今のあびるちゃん」
少し興奮気味に可符香は言う。
普段声をあげないあびるが目の前で必死に大声をあげ抵抗している様は彼女には最高の見せ物だった。
「駄目だよ。そんな大声出しちゃ」
優しく笑いかけてやり、可符香は片足をあびるの口につめこんだ。
唾が上手く飲み込めずあびるの口の端から涎がこぼれてきた。
あびるの乳房の中心を親指で執拗に責める。
ひたすら親指をくるくると回す。
動けないあびるの目には笑顔の可符香が映っていた。
「あびるちゃん?」
足の動きを止めた可符香。
あびるは肩で息をしている。
「約束、出来そうかな?」
涎まみれの足であびるの頬をさする。
あびるの視線は定まらず、潤んだ目で可符香を見つめる。
「やだもん」
475 :
二人は仲良し:2009/03/05(木) 01:35:38 ID:v282LBaT
その言葉を聞いた可符香はやっぱりねと落胆し、あびるの両足を掴んだ。
そのまま足を広げる。
あびるには抵抗する力すら尽きかけていた。
それでもなんとか体をよじる。
それを笑いながら見ている可符香は片足を彼女の股間に当て電気あんまの形を作った。
「待って、約束、約束する」
あびるが観念して可符香にお願いするように言った。
「遅いよ。反省しなさい」
可符香は始めた。
「大丈夫?」
手をほどいてやると、可符香はあびるを腕に抱いた。
あびるは口を何も聞かない。聞こうとしない。
「もう私に無理やり尻尾を付けようと襲いかかったら駄目だよ」
あびるの頭をポンと叩くと可符香は立ち上がり帰り支度をし出す。
「じゃあ、私は帰るね」
最後に携帯であびるの写真を取ると笑って教室を後にした。
「可符香ちゃんには山猫の尻尾が似合うのよ」
誰もいない教室で天井を見つめあびるは一人呟いた。
以上です
あびるちゃんが好きな人はごめんね
ギャグなのか中途半端でごめんね
477 :
あとがき:2009/03/11(水) 12:49:57 ID:+Es/BfQa
意地を張るあびるがなんだか可愛らしかった
GJ
あとがきってw
受けの智恵先生を書こうとしても相手が見つからないです
480 :
477:2009/03/12(木) 13:24:30 ID:Wwtyy6Mw
>>478 すいません名前が前のままでしたw
意外と忘れやすいですね、これ。
智恵先生は総攻めなイメージが強すぎるなあ。
例えばあびるがしっぽを付けようと強引に迫ったりとか
千里が「きっちり心身共にケアしてください!」と強引に迫ったりとか
藤吉さんが「先生もぜひこっち(同人BL)の世界を!」と強引に迫ったりとか
そこで智恵先生がイヤイヤな反応するか、「仕方ないわね」と受け入れるかは…
大人の女性に受けは無理だぜ……
といいつつ、あび智恵も悪くないねと言ってみる
あび智恵ね…
なるほどね…
投下します
智恵×奈美です
原作と矛盾があります
484 :
治療の仕方:2009/03/21(土) 04:11:46 ID:eupXh4J8
「どうかしら、教室には行けそう?」
「えっと、まだここに居たいなあ」
智恵は深くため息をついた。
学生が不登校になることは珍しいことではなくなった昨今、このように学校に来ても保健室やカウンセラー室で1日を過ごす生徒もいる。
いわばリハビリのようなものだ。
日塔奈美もその一人だった。
もちろん智恵はそのような生徒に対して、なんとか学校生活に復帰出来るように懸命になって生徒とカウセリングする。
しかし奈美の場合は違った。
「先生、お茶を下さい」
智恵は黙ってお茶をつぎ、奈美に差し出す。
「先生、なんか簡単な茶菓子はないですかね」
戸棚からクッキーを出すと奈美は嬉しそうに受け取って封を開けた。
私を頼ってここに来てくれる生徒にはどんな理由であれど真摯に悩みを聞いてきた。
しかしこの子は…
智恵は奈美を見つめながら手を顎にあて考え始めた。
果たして彼女に悩みがあるのだろうか。
これはおそらく…
智恵は決心した。
「ねえ、奈美ちゃん」
智恵が奈美の前のソファに腰かける。
「あなた、本当は教室に行けるでしょ」
「無理です」
クッキーを頬張りながら奈美は答える。
485 :
治療の仕方:2009/03/21(土) 04:13:29 ID:eupXh4J8
「どうして?」
「あのう、人が怖いんです。みんなの目線が」
そう言うと奈美はわざとらしく顔を手で覆った。
「嘘よ。私と話してる様子だとそうには見えないわね」
奈美が指の隙間から智恵の顔をうかがっている。
「あなた、自分のことを周りとは違う特別な存在だと思ってるでしょ?」
一瞬、奈美がビクリとした。
「自分は周りより優れている、なのにいざ勉強や運動になると結果としてそれが返ってこない。それを認めるのが悔しいからこうやってここに来てるんじゃないかしら」
あくまでも、智恵は優しく言ったつもりだった。
奈美の肩がわなわなと震えている。
「ち、違います!本当に教室に行きたくないんです」
「本当に?」
智恵は奈美の目を見つめる。
まばたきもせずただ、じぃーと見た。
目力に耐えきれなくなり奈美は目をそらしてしまった。
智恵がにやりと笑う。
「あのね、そういうのはあなたの年頃なら誰だって経験することなの」
その言葉が余計に奈美を傷付けた。
「な、なんでそんなこと言われなきゃいけないんですか!私は本当に」
目に涙を溜め奈美は言った。
あら泣かせてしまったわ。
涙を見た智恵の背筋に何かが走った。
そして悪い癖が働いてしまった。
486 :
治療の仕方:2009/03/21(土) 04:15:01 ID:eupXh4J8
「ごめんね。言い過ぎたわ」
優しく奈美の頭を撫でる。
「泣いてないです、別に」
智恵は指で奈美の涙をすくった。
指のしめりを奈美に見せ、笑う。
「泣いてるじゃないの」
智恵がそう言うと奈美は頬を膨らませた。
「つまりあなたに周りとは違う個性がつけば言い訳よ。そうすれば自信もつくでしょ?」
「そんな簡単に言われても…」
智恵は両手で奈美の顔を包んだ。
「私があなたをもう一つ上の女の子にしてあげる」
奈美が言葉の意味を理解する前に智恵はキスをした。
高校生がするそれとは比べものにならない程、激しく口が重なりあう。
奈美は何も出来ず、両手を無気力にぶら下げる。
「どう?」
唇を離し笑顔で智恵は聞いた。
あ行の言葉をバラバラに途切れ途切れ奈美は口に出した。
そうとう焦っている。
「続き、する?」
指で奈美の唇をなぞりながら智恵は言った。
返事が浮かばない。
智恵はそれを承諾の合図と受け取った。
その日、奈美は普通の高校生では体験出来ないことをし、家路を歩いた。
次の日からは元気良く登校をした、かは微妙。
以上です
前に智恵×あびるを書いたのですが本当に全部の生徒を智恵先生が…
みたいなのを書こうとしてるんですがさすがに飽きますか?
美子×翔子、というか美子→翔子な話を書いてみたので投下します。
昔からどうにも人に馴染めない質だった。
自分の方から積極的に人を避けているつもりはなかったけれど、誰かに心を開くという事が出来なかった。
小学生から中学生になって、周囲の環境の変化にも、友人たちの話題にもついていけなくなって、
それでも無理に周りの人間に合わせて振舞う事に私は疲れ始めるようになった。
その頃からだと思う。
私は自分と学校やクラスで話す他の人たちとは違う人種なのだと思うようになっていた。
私に理解できない話を、私に理解できない言葉でうるさく喚く人たち。
それがとても汚らしくて、くだらないものであるかのように考えるようになった。
今思えば、それは思春期に突入したばかりの私の恥ずかしいばかりに拡大した自意識の産物だったのだけれど。
ともかく、周りの友人達との間に大きな隔たりを感じるようになった私は、だんだんとその輪の中から離れていった。
そして、はぐれ者になった私が始めたのは人を騙してお金を巻き上げる、諸々の犯罪行為一般だった。
既存の社会の枠組みから外れた若者が走る道としては不良になるという選択もあったけれど、
人間そのものに馴染めない私にはそれを選ぶ事はできなかった。
何より、普段偉そうな顔をしている大人達の財布からいくらかの金銭を騙し取るのには、
何とも言えない痛快な感覚があった。
私が翔子と出会ったのは、そんな生活を送っていたある日の事だった。
「それじゃあ先生、代金は確かにいただきました」
「はは、悪いな根津。この事はもちろん……」
「ええ、ちゃんと黙っておきますから、心配しないでください」
私から商品を受け取った体育教師は、いやらしい笑みを浮かべながら去っていった。
全く、能天気な事だ。
官能小説や成人向けの漫画なんかのフィクションに出てくるような強烈な効能を持った魔法のような媚薬なんて存在するわけがないのに。
何に使うつもりかは知らないし、もしかしたら問題を起こした挙句に私との取引の事までばらしてしまうかもしれないが、問題ない。
媚薬が偽者なのは勿論だが、そもそも彼に渡した小さな紙袋に入った粉薬はれっきとした薬局で処方してもらえる整腸剤なのだ。
私はいつか何かに使えると思って取っておいたそれを、何にも手を加えずに彼に売りつけただけ。
後で彼が何と言おうと、それは決して偽媚薬が存在した証拠にはならない。
「う〜ん、今回も上手くいったわね」
ぐっと伸びをしてから、上機嫌の私はその場から立ち去ろうとして、気がついた。
背後から聞こえた小さな物音、かすかな気配……。
「だ、誰!?」
悪党ぶってみても所詮は子供のやる事。
不測の事態に出くわしただけで、私は完全にパニックになっていた。
見られてしまった。
どうしよう。
ほとんど頭が真っ白になりながらも、振り返った私は必死に目撃者を探す。
そこにいたのは………。
「あ、あの……」
くりっとした丸い瞳と、少し短めの髪、人好きのしそうな可愛らしい顔立ちの女の子。
見知った顔だ。
クラスは違うけれど、学年は同じなので廊下で何度も見かけた事がある。
私は彼女を睨みながら問いかける。
「見たの?」
「はい……」
精一杯怖い顔をしていたつもりだったけれど、今になって思い出すと私の声はみっともなく震えていたと思う。
それとは対照的に、その娘は少し緊張した様子ながらも、にっこりと私に微笑みかけていた。
それが、私にとっては余計に不気味ではあったのだけれど……。
「誰かに言いつけるつもり……悪いけれどそれだけは…」
「い、いえ、そんなんじゃ……そんなんじゃないんです……!!」
私が脅しをかけると、彼女は急に慌てた様子になった。
このまま彼女を黙らせて、しばらくは学校の中では仕事をせずにほとぼりを冷まそう。
それで万事解決する。
しかし、私が頭の中で繰り広げていたそんな計算を、彼女の次の言葉は粉々に打ち砕いて見せた。
「私も……私も一緒にやらせてほしいんです……っ!!!」
「えっ…!!?」
言葉を失った私に、ゆっくりと彼女は歩み寄ってきた。
「根津さん…で良かったかな?」
「う、うん……」
「私にも、根津さんがやってる事、手伝わせてほしい……」
カラカラに乾いた喉から否定の言葉を搾り出す余力は私にはもうなかった。
呆然としたままの私は、気がつけば、差し出された彼女の手の平を握っていた。
「私は丸内翔子……よろしくね…」
それが、翔子と私の出会いだった。
その後、翔子とコンビを組むようになってから、私の仕事は儲けも確実性も安全性も格段に進歩した。
翔子には、はっきり言ってセンスがあった。
大胆にして繊細な手並みに、人の心の死角を突く天性の閃き。
翔子と組むようになってから、私はそれまで自分がどれだけ危ない橋を渡っていたのかを思い知らされた。
だけど、翔子と仕事をするようになって私が得た最大の恩恵はそんなものじゃなかった。
いつも、胸の奥にあったモヤモヤした気持ち、何とも言えない苛立ち。
そんなものが、翔子と組んで色んな仕事をする中で溶けて消えていくのがわかった。
翔子はいつでも明るかった。
人を騙し陥れる、そんな後ろ暗い事をしているというのに、彼女の顔にはまるで遊びに夢中になる子供のような笑顔が浮かんでいた。
どうして、そんなに楽しそうなのか、一度翔子に聞いてみた事がある。
「う〜ん、そうだね……美子が一緒だからかな」
なんて真顔で答えられたものだから、私はそれ以上の事を尋ねる事はできなかった。
翔子のあの言葉は、本当に彼女の本心なんだろうか。
翔子と知り合ってから、学校での生活の端々で翔子の様子に注目するようになった。
翔子は、私のようなはぐれ者じゃなかった。
クラスの友人達の輪の中で笑う翔子の笑顔は、ごく自然で本当に楽しそうに見えた。
翔子には、私みたいな馬鹿げた行為に走る理由なんて何一つない。
同じ仕事をやるにしても、翔子なら一人でもやっていけるだけの智恵がある。
それでも、一緒の高校に進んで、一緒のクラスになった現在まで、翔子はずっと私のそばにいてくれる。
今に至るまで、私はその理由を翔子に尋ねた事はない。
私は怖いのだ。
翔子の答を聞くのが、翔子の本心を知るのが、恐ろしくてたまらないのだ。
あの時、翔子と出会うあの日まで、私はずっと孤独だった。
どうしようもない苛立ちや空しさを、歪んだ形で周囲の人間に向ける事でやっと生きていた。
そんなある日、私の前に現れた翔子は、私と同じ事をしたいと、私と一緒にいたいと言ってくれた。
人を裏切り騙すばかりの日常の中で、翔子のその言葉だけには裏切られる事はなかった。
私は恐ろしい。
いつか、出会ったあの日と同じくらいに突然に、翔子が私の元から去ってしまうんじゃないか。
そんな事を考えて、不安で眠れなくなってしまう事もあるぐらいだ。
きりきりと胸を締め付けられるようなその感覚。
それがどういう種類のものであるのかを、やがて私は自覚するようになった。
私は翔子が大好きなのだと。
私は翔子を愛しているのだと。
「まあ、そんな事に悩む必要も、今日から一切なくなるわけだけれど……」
路地裏に身を隠し、切れ切れの呼吸を整えながら、私は呟いた。
今、私は地元のチンピラに追われていた。
私達の仕事が、どうやら彼らの癇に障ったらしいのだ。
彼らは人通りの少ない道を歩いていた私に、突然襲い掛かってきた。
何よりも質が悪かったのは、彼らがチンピラ、ヤクザの類の中でも最下級に属する人間だった事だ。
自分の儲けや体面についてドライに計算の出来る本物の悪党なら、話はどうにでもつけられただろう。
しかし、彼らは頭が悪く、自分達の仕出かしている事が何をもたらすのかも理解していなかった。
獲物を前にして興奮し切った野犬の如く、彼らは私を追いかけた。
一つだけ幸運だったのは、何故だか彼らが翔子の存在を認識していない事だった。
おそらくは、二人同時に手が必要になる時以外は、表立って動くのは私の役目だった事だろう。
「たとえ、逃げ切れなくても、翔子に迷惑をかけないですむな……」
それだけが、私にとっての救いだった。
「おおぅっ!!このアマ、見つけたぞぉ!!!!」
不意に背後から聞こえた怒鳴り声。
相変わらず馬鹿な奴らだ。
私なら、こっそり後ろから忍び寄って相手を羽交い絞めにするのに。
ともかく、出来る限りは逃げ延びなければ。
相手は多勢だが、あの頭の出来ならば、何とか逃げ切れる可能性もある。
走って、走って、走って、走る!!!
奴らは悪党としてはアマチュアである分、暴力の使い方についても無自覚だ。
半殺しのつもりが、勢い余って本当に殺されてしまう、なんて事も有り得る。
それは少し勘弁だ。
出来るなら、私はもう一度見てみたい、聞いてみたい。
翔子の笑顔を、翔子の声を。
だけど、何度目かの角を曲がった所で、私の運も尽きたようだった。
「あっ、あの女は…っ!!!」
前方から、私を見つけて走ってくる男が三人。
狭い道幅で、彼らを避けて通る事は不可能だ。
背後からも追っ手が迫っている。
「万事休す……か」
完全な挟み撃ち、逃げ場はどこにもない。
こんな時でも、頭に浮かぶのはいつもそばにいてくれたあの娘の笑顔。
「ほんと…翔子を巻き込まずにすんだのが救いかな……」
これからどんな目に遭わされるかはわからないが、その事実だけでこれから起こる痛い事嫌な事、その全部に耐えられる気がした。
男達が目前に迫り、観念した私はその場に立ち尽くす。
それで全部が終わり。
その筈だったのに………。
「美子ぉおおおおおっ!!!!!!」
聞きなれた声が、私の名前を叫ぶのが聞こえた。
前方から迫る男達の、その背後から走ってくる、よく見知った相棒の姿が見えた。
彼女の声に反応して、男達が揃って後ろを振り返った。
彼女はそんな彼らの内一人の側頭部に、鋭い蹴りを見舞う。
蹴りを喰らった男がその場に尻餅をつき、他の男達がたじろいで後ずさったその隙に、彼女は、翔子は私の手を掴んで叫んだ。
「美子、逃げるよっ!!!!」
「えっ…あっ…う、うんっ!!」
翔子に手を引っ張られながら、私は走り出した。
表通りに出た私達は、まっしぐらに歩道を駆け抜けていく。
しかし、翔子の攻撃でいよいよ怒りが頂点に達したのか、もはや人目もはばからず男達が私達の背後から迫って来ていた。
追っ手の姿を確認すると、窮地を脱した安堵感と翔子が現れた驚きに思考停止に陥っていた私の頭は冷静さを取り戻していく。
そして、思い出す。
「なんで、どうして来たのよ、翔子っ!!!」
「なんで……って?」
「向こうは翔子の事知らなかったのに、これじゃ翔子まで巻き込まれて……っ!!!!」
私は思わず叫んでいた。
「美子を放って置けるわけないでしょ……美子こそ、どうしてそんな事言うのっ!!!!」
「どうしてって……どうしてって、そんなの決まってるでしょっ!!!!」
息を切らせて、チンピラに追いかけられて、どうして私達はこんな言い争いをしているのだろう。
こんな背中に刃物を突きつけられたような状況で、無駄な話をしている余裕なんてない筈なのに。
それでも、私は叫ばずにはいられなかった。
その問いの答えを、言わずにはいられなかった。
なぜならば………
「翔子が……翔子が好きだからっ!!!!」
「美子……」
「翔子が何て言っても、私一人で済むならその方が絶対に良いっ!!!!」
自分でも何を言っているのか、半分わかっていなかったと思う。
とんでもない、取り返しのつかない事を言ってしまったという実感もあった。
だけど、そんな程度の躊躇いや迷いなんかでは、私の胸の内の炎は収まってくれなかった。
「私は、翔子が大好きなのっ!!!!」
ついに言ってしまった。
もう後戻りはできない。
頭の中で混乱と後悔が渦を巻いて、それでもどこか奇妙な爽快感があった。
この気持ちを知られたからには、もう翔子とは一緒にいられない。
でも、いつかはこうなる日が来る筈だったのだ。
全ては仕方のないこと。
だけど、次に翔子が口にしたのは、思ってもみない言葉だった。
「それが美子の理由なら、私だって同じよっ!!!」
「翔子……?」
「私も……美子が好きだからっ!!!!」
その一言は、まるで雷のように私を貫いた。
「美子が好きだから……私は絶対に美子を放っておいたりしない。見捨てたりしないっ!!!どんな事があっても絶対に……っ!!!」
それから翔子はにっこりと笑って、言った。
「理由が同じなのに、美子の言い分だけが認められるなんて、そんな事ないよね?」
「翔子……馬鹿っ!!」
チンピラに追われて、激しく言い合って、泣いたり笑ったりして。
そんな私達を、すれ違った人たちはどんな目で見ていただろう。
だけど、今はただ胸が熱くて、苦しくて………。
「この餓鬼どもがぁ!!!逃がさんぞぉおおおおっ!!!!!」
後ろから聞こえる叫び声。
どうやら、距離がだんだんと詰められているようだ。
通行人を避けて走らなければならない私達と、通行人の方から怯えて避けるチンピラ達の差が出てしまったようだ。
追いつかれるまで、もういくらもない。
しかし、そんなピンチの真っ只中で、翔子はいつものように微笑んでみせた。
「だいじょうぶだよ、美子。もう、手は打ってあるから」
言われてから、ふと気がつく。
「あれ、私達、学校に近付いてる?」
翔子に引っ張られるままに走り出したせいで気が付いていなかった。
そして、その道の先でスコップを片手に待ち構えているのは、私も良く知るあの人物。
木津千里がそこにいた。
「千里、スコップ集めて来たよ!!」
彼女の背後から、ロープで束ねた十本ほどのスコップを抱えて走ってくるのは藤吉晴美。
彼女はハンマー投げの要領で、ロープを掴んでスコップの束を振り回し、空中高く投擲した。
その束に向かって、木津さんが自分の持っていたスコップを投げる。
それによってロープは断ち切られて、バラバラになったスコップが彼女の周囲のアスファルトにきれいに輪を描いて突き刺さった。
「根津さん、チンピラ達の始末はきっちりつけるから」
私と翔子がすれ違った瞬間、彼女はそう言ってスコップを両手に構えた。
「なんだ、てめぇええええええっ!!!!!」
「きっちり裁いてあげるから、私のルールで……」
襲い掛かるチンピラ達に向かって、木津さんはスコップで殴り、叩き、なぎ払う。
離れた相手にはスコップを投げつけ、刃物を出した相手はそれを使う暇も与えずに黙らせる。
僅かに一分ほどだろうか、チンピラ達は死屍累々、無残な有様で路上にのびてしまった。
「大丈夫?根津さん」
「藤吉さん、どうして?」
「いやあ、丸内さんが根津さんが怖い人たちに追いかけられてるって言うから……」
なるほど、確かに嘘ではない。
そもそもの原因は、まあ語らないのが彼女達の為でもあるだろう。
「あ、ありがとう、藤吉さん……」
「いいよ、困った時にはお互い様。……そういえば、私も昔、同じような目に遭ってさ。あの時は怖かったなぁ……」
「藤吉さんも……」
「いや、私は余裕で逃げ切ったんだけど、それを聞いた千里がスコップ片手に飛び出そうとして……あの時はほんと、怖かった……」
ちらり、憐れな有様のチンピラ達を見ると、むべなるかなと思わされる。
それにしても、何というか不思議な気分だった。
私にはクラスの中で親しい人なんて翔子の外には特にいない。
助けてもらえる謂れも何もないというのに、彼女達は翔子の一声で助けに来てくれた。
「なんだかんだで、いいクラスだよね……」
翔子が、ぽつり、呟いたのが聞こえた。
そういえば、クラスの騒ぎの中心にはいずとも、2のへの一員になってからの日々は以前から感じていた空しさが、少しだけ和らいだような気がしていた。
「そうだね、いいクラスだよ……」
私が言うと、翔子はとても嬉しそうに肯いてくれた。
それから、私は思い出す。
今回の逃走の最中、勢いで言ってしまった自分の気持ち。
以前の空しさは2のへという場によって随分とましになっていた。
だけど、翔子に対する気持ちは、以前にまして強くなっている。
改めて、私は思う。
最初は、自分の孤独や、やり場のない気持ちを翔子の存在が埋め合わせてくれていた。
だけど、今はもう、それだけじゃない。
「翔子……アイツらから逃げてる時に言った事だけどさ……」
「うん、わかってるよ、美子の気持ちは……」
私の言葉に微笑んだ、翔子の眼差しはとても優しいものだった。
「でも、私の気持ちもわかってよね」
「うん……」
「美子だけが酷い目に遭うのなんて、やっぱり私は嫌……」
「…うん……」
「私達……………………親友でしょ?」
「うん…………………って、あれ?」
翔子の言葉に、一瞬遅れて全身が固まった。
そうだ、そういえば私は確かに思いのたけを込めて翔子に叫んだけれど………
(『好き』とか『大好き』とか、それだけじゃ普通はそういうニュアンスに取るよねぇ………)
ガックリと力の抜けた私を見て、翔子が心配そうに覗き込んでくる。
「だ、大丈夫、美子?」
「あ、う〜ん………ちょっと駄目かもしれない……」
「み、美子〜……」
というわけで、私の気持ちがどこに行き着くのか、その前途はどうやらかなり多難であるようだ。
――――ここからは少しだけ、彼女の、根津美子の知らない話をしよう。
昔、丸内翔子には同じ学年に気になる女の子がいた。
いつも、どこか寂しそうな顔をして、みんなから一歩下がって俯いている彼女は根津美子という名前だった。
いつも廊下ですれ違う度に、彼女の姿を目で追いかけた。
どうやったら知り合いになれるだろう。
そのためにはどう声を掛けていいだろう。
いつしか、翔子の中でその存在が胸の奥につっかえて、どうして良いかわからなくなった。
そんなある日、彼女はふと見かけた美子の後姿を追いかけて、彼女は見てしまった。
美子が体育教師と怪しげな取引をする場面を……。
『私も……私も一緒にやらせてほしいんです……っ!!!』
口から出任せの、苦しい言い訳だった。
受け入れてもらえる筈がないと思った。
だけど、美子は彼女の差し出した手を握ってくれた。
ずっと、一緒にいてくれた。
だから、翔子は、美子に気付かれないよう、小さな声で囁くのだ。
「本当に……本当の本当に…大好きだよ、美子……」
これでお終いです。
なんか、妄想を膨らませすぎた気がしますが……。
ともかく、失礼いたします。
乙です!この二人大好き!
アク禁に巻き込まれて書き込めなかった……
>>487 読みたい読みたい読みたいです
アク禁止長すぎて全然書けなかった。
>>483 そう書かれて断る人はいないと思うよw
智恵先生好きだから、是非お願いします!
(やっぱり奈美は受けが似合うなあ)
>>488 美子翔子が見れて嬉しい。
二人も出だばかりだから、エピソードも
少ないのに、凄いですね。
GJ!
2作ともGJ
規制食らってた人多いんだなぁ、自分もだけど
最近ちょこちょこ投下あって嬉しいね、2作ともGJでした
>>488 シリーズものにとか意気込むと逆にプレッシャーになってまったく書けなくなる人多いから
おせっかいですがそういうのに手を出すのはちょっと危ない、と一応言っておきます
書くの慣れてそうなんで大丈夫だとは思いますけどね
出来るならぜひ読みたい
エイプリルフールには間に合わなかったけど、気にしないです。
そのネタです。どうぞ。
503 :
少女と嘘とやさしい時間:2009/04/02(木) 03:50:33 ID:JJdIdQcR
〜千里と晴美〜
「……春だね」
「…そうね」
「……」
「……何読んでるの」
「小説」
「あ、そう」
「うん」
「……」
「……」
「暇だね」
「そうね」
「……」
「……ねえ、千里」
「ん?」
「もしさ、私が今千里とは別に好きな人がいるって言ったらどうする?」
「えっ……な、なによそれ…!?」
「だから…言った、通り….の」
「へっ!?嘘でしょ…..!」
「……」
「あ、相手は誰なのよ、ねえ!晴美っ!」
「……先生」
「え…っ……ど、どうして…」
「その…先生は…千里と違って、優しかったから…」
「…だから私より先生の方が好きだ、と」
「ごめん」
「……そう」
「……ちょっと出かけてくるわ」
「え?どこに...って、スコップどこに行くの!?」
「先生のところに、少し用事で」
「だ、駄目だって!今、絶対猟奇的なことを考えてるでしょ!」
「よくも…よくも…私の晴美を…ブツブツ」
「嘘!嘘だって、千里!だ、だって今日エイプリルフールじゃない!だから」
「許さない…許さない…」
「本当に先生はぜんっぜん関係ないんだって!」
「フフフ…きっちりと片付けてあげるわ」
「私が悪かったって!千里のこと大好きだから!ねえ、だから早まらないでって!」
「ブツブツブツ…」
「嘘だから!ねえ、千里ぃぃぃ!」
(もう金輪際、千里に悪ふざけはやめよう、と心に誓った私でした)
〜可符香と奈美、それであびる〜
「可符香ちゃんはさ。ほ、本当に私のこと、好き?」
「好きだよ〜。奈美ちゃん、今更何言ってるの」
「(…本当にやらなきゃ駄目?)」
「(せっかく計画も立てたんだから、駄目)」
「奈美ちゃんもあびるちゃんも、何こそこそ話してるの?」
「んっ!な、なんでもないよっ!ねえ、あびるちゃん!」
「まあ、なんでもないことは…ないかも…」
「えっ。それって、どういうこと?」
(ちょ、ちょっとあびるちゃん!き、急だって…)
「私の口からは…ちょっと言いづらい、かな。ねえ、奈美ちゃん」
「ねえ、何かあるの、奈美ちゃん?」
(そんなあ…いきなり、私に話をふらないでよっ………!)
「…だからっ!…その…その…」
「その?」
「……その…可符香ちゃんには言ってなかったんだけど…い、今私たち…付き合ってるの…」
「……えっ!?…う、嘘だよね…ねえ…」
「昨日だけど、奈美ちゃんから告白されたわ。ねえ?」
「う…うん……」
「……奈美ちゃんも私のこと、好きだと思ってたのに……」
「ご…ごめん…可符香ちゃん」
「…………」
「…………」
「…………」
「い…いいよ…」
「へっ?」
「わ、私は奈美ちゃんが好きだから…その、奈美ちゃんが幸せになるんだったら…いいよ…それでも」
「(ど、どうしよう、あびるちゃんっ!本当に落ち込んでるって!)」
「(だったら、もうネタバラシしたら?)」
「(そんな簡単に言わないでよっ!元はといえばあびるちゃんが最初に言ってきた…)」
「じゃあ!私、帰るね!ここにいてもお邪魔みたいだから」
「ちょ、ちょっと待って!まだ話は…」
「いいのっ!奈美ちゃんが幸せなら、私ぃっ…」
「いや…だからねっ…今日はエイプリルフールだから、ちょっと驚かせようとうそを…」
「………っく!...うっ…ひっく……」
「…えっ…可符香ちゃん……?」
「いぃのっ…ひっくっ!奈美ちゃん…がっ…幸せなら…うっ…わたし」
「ちょっとっ…泣いてるの!?…ち、違うって、そういうわけじゃ!」
「ご、ごめんね…私が…私が…」
「違うんだって!嘘なの!嘘!ちょっと、驚かせようかなって思っただけで、ってあびるちゃんも何とか言ってよっ!」
「初めて見た。風浦さんが泣くところ」
「…ひっく..えっ…」
「ごめんなさい、ごめんなさい!本当にここまで信じるって思わなかったから!…お願いだから、泣き止んでよお」
「な…奈美ちゃん……」
「ごめんねっ!本当、私が馬鹿だったから、って!だからあびるちゃんも何見てるだけなのよ!?」
「…いや、面白い画だなって」
(だから止めとけばよかったんだって。……けど今の可符香ちゃん、可愛いなあ。って、何言ってるの、バカ!)
〜カエレと芽留〜
「暇ね」
「…….(めるめる)」
「…….」
「……(めるめる)」
「…ねえ」
「……(めるめる)」
「誰に打ってるの?」
「……」
(めるめる)
ピロリン♪
『お前には関係ない』
「……」
「…….」
「あっ、そ」
「……ぁっ!」
「ふふ、携帯もらいっ!」
「!…!…」
「ああ、もう、いいから。ちょっとくらいいいじゃない」
「…っ!」
「だいたいねえ。私が隣にいるのに他人にメールなんて……え…これ、だれ?」
「…….」
「ちょ、ちょっと!誰よ!私、しらないわよ、こんな名前!」
「…….」
(めるめる)
『今、付き合ってる奴』
「……はあっ!?どういうことっ!なんでっ、ど、どうして!?」
『お前に言ったら、面倒くさいじゃねえか』
「面倒くさいって……あ…そう…そういうこと……私よりもその人の方がずっといいってこと…..」
「………」
「……そう…..」
「……」
「……?」
(めるめる)
『お、おい!何茫然自失になってんだよ。反応しろよ!』
「……」
『おい!』
「……っ…あ…え……お、音無、さん…?」
「……?」
「…..え?」
「……..」
「あっ?……ああっ!」
『どうかしのかよ』
「す、すいません。私、今カエレじゃなくて、楓です!」
「…?」
「急に申し訳ございません。それが…私もよくわからないのですが、
カエレの方が、急に私に変わってほしいと言われて…」
「…….」
『あいつ、何か言ってたか?』
「…それが、今は私に構わないでくれ、と言っていました」
「……っく…プッ…ククク……」
「どうかしたんですか?カエレ、涙を流していたように見えたので…」
「...ップ…フフフッ……」
「あ、あの…音無さん…」
『いや、お前は気にしないでいいから(笑)』
「…気にするなといわれましても…っ、音無さん!?」
「フッ…フフフッッ!…ップ….」
「あ、あの…..」
「フフフッ….」
(あいつ、意外と騙されやすいんだなあ…可愛いところあるじゃねえか。
それにしてもねえ…...プッ…フフフッ….)
以上です。
台詞オンリーって結構面倒くさいんですね。
ええっと、実はまだ半分で残りは(根津、丸内)(加賀、三珠、大草)
(小森、常月、智恵)、その他、と結構残ってますw
期待して待っててくれる人がいたらうれしいです。
もちろん楽しみに待ってますとも
GJ
今までで一番カエレを可愛いと感じた GJ!
いろんなサイト回って、意外とあび奈美が多いことに驚いた。
更に言うとあびる絡みが多い。カフあび、カエあび、あび加賀などなど。
あびる人気なんだなあ。
普段クールな子が好きな子の前でデレってしてるのは可愛いもんね
512 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/04/06(月) 04:29:32 ID:mZ6JQZCn
あびるは独特の色気があって、女の子と絡むと絵になるのかも。
私も一度あび加賀で書かせていただきましたが、きっかけはそんな感じでした。
あと、加賀ちゃん初登場時に前の席が彼女だったのでw
なんだかいてもたってもいられなくなったので投下します
あびる×奈美です
514 :
ペットの調教:2009/04/06(月) 07:39:17 ID:f1qlcU1g
放課後、教室で二人は重なり合っていた。
椅子に座ったあびるが奈美の椅子となり、ベルトのようにあびるの腕が奈美を締め付けている。
「ダメだよ、あびるちゃん」
あびるの手が奈美の体をまさぐる。
その手を追うように奈美は抵抗をしたが、掴むと首すじを舌でいじられ、再び逃してしまう。
「なんでダメなの?」
手で柔らかさを楽しみ、奈美の首から肩のラインに顔をうずめ鼻で吸う。
その一連の行為をあびるは囁き声を交え繰り返していた。
「誰かに見られたら嫌でしょ」
「見られない場所なら良いの?」
「そういう意味じゃなくて…」
「それなら私の部屋に行く?奈美ちゃん家でも良いよ?」
やはり学校では限界がある。
あびるにしたら、ここで終えるには余りにも惜しかったし、耐えれなかった。
「だから…」
「それかホテルにでも行く?私は良いよ」
「なんでそういうことを…」
「いっそ公園の陰とかトイレでも良いよ。そっちの方がドキドキするし」
515 :
ペットの調教:2009/04/06(月) 07:41:23 ID:f1qlcU1g
帰り道にある公園に着くと、二人は白々しく公衆便所に入った。
下品な芳香剤の香りがトイレの汚さを倍増させている。
同じ個室に入る二人。
奈美の手を引き堂々と入るあびるに対し、奈美はしきりに周りを気にしていた。
「こんな時間に誰も来ないよ」
「うん」
便座に蓋をし、教室の時と同じように、だが今度は向かい合うように、二人は座った。
外で冷えた太ももの温度を重ねることで渡し合い、次第に暖まってくると心地よく肌に馴染んでいった。
「何しよっか?」
照れてまともに顔を上げられない奈美を満足そうに微笑みながらみていたあびる。
彼女の笑みは優しさだとか慈悲というより、独占に成功した支配者の喜びに近かった。
「言ってくれないと分からないよ?」
頭を撫でながら詰問していく。
奈美から答えは返ってくることはないだろう。
あびるはそう観念して、もしくは返ってこないことも楽しみの一環であるかのように、唇を彼女に押し付け始めた。
「私の可愛いペット」
背中に回した手に、可能な限りくっつこうと、力を入れていく。
516 :
ペットの調教:2009/04/06(月) 07:45:27 ID:f1qlcU1g
制服のシワが二人の体を浮き彫りにしていく。
あびるの右手は下りていき、スカートとセーラー服の間から中に侵入していった。
その間、奈美はただ受け入れることしか出来ず、彼女の激しい攻めから振り落とされないようにしがみつくことしか出来ないでいた。
スカートに手を入れる。
奈美の顔つきが変わった。
「もういいよ、やめて」
「やだ」
「お願い、怖いの」
「だめ」
彼女の制止を唇で覆い喋れなくしてしまうあびる。
必死に抵抗しようと両手であびるを離そうとする。
しかし、箇所に触られる度に力が抜け間抜けな声を出してはあびるの興奮を手伝う形になっていた。
あびるの顔に湿ったものが付いた。
奈美を見ると瞳が潤んでいる。
「止めてよお」
「泣いてるの?」
あびるが謝ると奈美は涙も拭かずに帰ってしまった。
517 :
ペットの調教:2009/04/06(月) 07:47:04 ID:f1qlcU1g
あびるは家路に着きながら自分の行いを回想した。
彼女に告白されて内心喜んでいた自分は、浮かれて影を潜めていた。
ああ、思い出した。私が彼女にしていたことは、恋愛だとか良いものではなかった。
これは動物の調教だ。
自分の思い通りの行動をさせる為にいつもしていた調教を彼女にしていたのだ。
いつからかのぼせていた私は、彼女のことも考えずにまるで見せ物の動物を相手しているように接していたのだ。
彼女のことが好きなのに自分のことしか考えていなかった。
背中から照らす夕日があびるの影を黒く黒く染めていた。
518 :
ペットの調教:2009/04/06(月) 07:49:16 ID:f1qlcU1g
次の日。
奈美は元気良く登校をしてきた。
あびるにも変わりなく挨拶を交わした。
ただそれは恋人の時の彼女ではなく、友人だった時の彼女だと、あびるは容易に気づくことが出来た。
どこかよそよそしい、二人の間に一つの層が出来ているような気分だった。
あびるの落胆は昼の時間に限りをみせた。
奈美はあびるを昼食に誘わなかったのだ。
友人以下になったのか。
あびるはそう思ったが、顔には決して出さなかった。
しかし、この事実に彼女は確実に傷付いていた。
授業はまるで頭に入らない。
後悔に押し潰されそうになった。
まともに顔も上げれずにいたため、あびるはたまにちらちらと奈美が見ていたことに気づくこともなかった。
519 :
ペットの調教:2009/04/06(月) 07:52:03 ID:f1qlcU1g
教室から生徒が一人、また一人と去っていく。
窓からは眩しい夕景が覗ける。
あびるは一人ため息をつき机にうつ伏せていた。
夕日を見ていたら昨日のことを思い出してくる。
もう帰ろうか、あびるが席を立とうとした時だった。
肩を叩かれ振り替えると、申し訳なさそうな顔をして奈美が立っている。
「早く帰ろ?」
予期しないことにあびるはしばらく黙ってしまった。
「なんで?許してくれるの?」
「別に怒ってないよ」
「本当に?」
「うん。ただね…」
恥ずかしそうに奈美は言った。
「ああいうことは、もっとちゃんとした場所でしたいかな」
奈美は手のひらを上に向けあびるに出した。
「お手」
あびるは丸めた手を奈美の手のひらにそっと乗せた。
「私の言うことも聞いてね」
奈美がそう言って笑うとあびるもつられて笑った。
あびるは心から楽しそうに笑っていた。
以上です
改行が下手で長くなっちゃいました
やっぱりこの二人が一番好きだな
言ってるそばからキター!
Sっ気ムンムンのあびる、たまりません!
受けでも、攻めでもどっちでもいけるね。
GJ!
久々にスレ覗いてみたらまだ進行してるようで安心。
せっかくなので1本投下しておきます。
「今年もお世話になったわね」
そう言って軽く頭を下げる千里をまたか、といった気持ちを胸に晴美がちらりと見た。
もちろん表情にはそういった類の感情は出さないように、いつもの通りの顔をしておく。
「律義だねぇ」
そう言ってほんの少しだけ苦さを含ませた表情を見せると、何を今更と千里がぴくりと右眉を上げた。
「今に始まった事じゃないでしょう」
千里の言葉にそれもそうかと晴美は自嘲に近い笑みをこぼす。
千里の言う『今年』は1月から始まり、12月で終わる方ではなく
4月から始まり、3月で終わる方、つまり年度の方を指している。
もちろん前者の方の場合もきっちりと挨拶は忘れないのだが。
気付けば暦は3月を知らせ、進級のやら卒業の季節を迎えていた。
単位が足りないなどに該当する生徒は慌ただしい季節でもある。
幸い千里も晴美もその対象には該当していない。
「ついこの間新学期が始まったかと思ってたんだけどね」
まるでほんの数日前のように思えた新学期を思いながら晴美がぽつりと呟いた。
「時間は必ず経つものだわ」
いくら貴女の感覚が新学期のままであったとしてもね。
溜め息混じりの千里の言葉がちくりと刺さった。
そんな事はもちろん晴美にもわかっている。
時が過ぎればそれに伴い少しづつ変化も訪れる。
日々の中では微々たるものでも、年月として見れば
その変化もはっきりと目に見えるものになるだろう。
今は大きく変わりはしない毎日だけど、いつかは大きく変わる日が来るのだろうか。
その日が来た時、こんな風に隣で小言を言う彼女はまだ傍にいるのかな。
不意にそんな考えが頭に過ぎり、見えない未来に心が震える。
言い表せない漠然とした不安が胸を満たした。
すっかり黙り込んでしまった晴美を見ながら、千里は思わず出そうになった溜め息に気付きそれを飲み込む。
このまま溜め息が口から出てしまっても晴美はその事には気付かないだろう。
それほどに晴美はぼんやりと、まるで心を失ったようにただただ一点を見つめ考え込んでいた。
その表情をじっと見つめたが千里の視線に気付く様子は全く感じられない。
やれやれ、と少しばかり表情を曇らせてみる。
そしてゆっくりと右手を持ち上げて、その手の動きにも気付かない晴美の顔の傍へと運んだ。
「ねぇ」
千里の声にようやく我に返った晴美の視線が捕らえたものは千里の手。
あれ、と思ったと同時にその手が、晴美の額へと伸びた。
こつんと額を小突かれ、きょとんとした表情を千里に向ける。
「また何か余計な事を考えたでしょう」
呆れたような表情に僅かに強い口調。
何が、と口を開く前に千里がずい、と顔を近付けた。
「そういう変なところで考え事する癖は昔っから変わらないわよね」
千里の言葉に、晴美がむ、と顔をしかめた。
「千里にとっては大した事じゃないかもしれないけどさー」
「本当に貴女って不思議だわ」
晴美の言葉を遮る様に千里の言葉が重なる。
「ちょっとはこっちの話も聞いてくれませんかねぇ」
少しばかり不満を含んだ言葉にも、千里は呆れ顔を見せるだけだった。
そこで晴美はふとある事に気付く。
昔から変わらない。さっきの千里の言葉だ。
変化を恐れていたはずだったのに、千里の口から出た言葉はそれを否定するものだったからだ。
呆れ顔でぶつぶつと説教をする千里の表情を見ると
さっきまで考えていた事はだんだんと掻き消えて、今度は変わりに笑みがこみ上げてきた。
へらへらと微笑う晴美に気付いた千里は怪訝そうな表情で様子を伺っている。
「何よ、気持ち悪い」
「いやー、変わらないなって」
まだにやけた表情のまま晴美は千里へと言葉を投げ掛ける。
「千里のそういうトコロも昔っから変わらないなって」
晴美の言葉に千里が面食らったような表情を見せた後、ふいと顔を逸らす。
「そう簡単に変わらないわよ」
千里の放った言葉が、晴美の頭に反響を与える。
さっきの答えはこんなに簡単な事だったのだ。
今まで築きあげた物をそんな簡単に手放してたまるものか。
そんな事を思いながら晴美はゆっくりと目を閉じた。
「…そうだよね、うん、そうだよ」
自分に言い聞かせるような言葉と共にくすくすと笑いが晴美の口を付いて出た。
「さっきから急に考え込んだり、笑い出したり、一体何なのよ…」
ころころと表情の変わる晴美を訳がわからないといった顔をしながら千里が様子を伺う。
「やー、うん。何でもない」
誤魔化すみたいに笑ってみせると、その態度が気に入らなかったらしい千里がむ、と顔をしかめた。
「何でもないはずないでしょう」
晴美の誤魔化しを許さないと千里が噛み付くが、それも笑って流してしまう。
「気にしない、気にしない」
ひらひらと手を振り、無かったことにしようとする仕草に
完全に納得した訳ではない千里だったが、これ以上追及する事を諦めた。
どうせ理由を教えてはくれない事を知っているからだ。
「ちっとも変わらないわね、その性格」
「お互い様だよ」
晴美の言葉にそれもそうか、人の事は言えないなと千里もこれ以上突っ込みを入れる事を諦めた。
「まぁ、とにかく来年度もよろしく」
あともう1ヶ月もしない内に来る、新たな年度の挨拶を告げる千里を見て晴美がにこりと笑った。
「ええ、こちらこそ」
そう言ってから、何かに気付いたような表情を見せる。
「や、違った」
「え?」
「『これからも、ずっと』だよね?」
晴美の言葉の意味を理解するのに少々時間がかかっているらしく
しばらく不思議そうな表情をしていた千里だったが
言葉の意図を理解したらしく、少し驚いたような表情を見せる。
「…どっちでも一緒でしょ」
「一緒じゃないよ」
そう言って笑う晴美に、千里は困ったような表情を見せた。
時が過ぎても、変わらないものもきっとある。
それは貴女が貴女であり、私が私である事。
―END―
526 :
あとがき。:2009/04/10(金) 01:32:39 ID:35ENrQT6
以上です。
規制に巻き込まれて、ちょっと時期を外してしまいました。
久々に書いてみましたが、文字書くのってやっぱり難しいですね。
もう少し上手い言い回しとかが使えたらいいのですが…。
お付き合いいただきありがとうございました。
GJ
ほのぼのしました
最近投下多くて嬉しい
まったりしてていいですね。
本当百合っぽい。
空気感がいいですね、GJ!
やっぱりこの二人はいいなぁ
絶望サイト回ってると、千里カエのSSがあった。
マイナー過ぎて、妄想も出来ないw
もっと、もっとマイナーなのを!
まとめにある、まと晴美って大分マイナーだと思う。
個人的に好きな、カフカ総攻めだと・・・
あらかた誰と絡んでも、いけるな。
カフカをギャフンと言わせたい
性的な意味で
性知識の豊富さ(かなり偏ってるけど…)からか晴美攻めって意外に多いんだな
ほとんどがハルチリだけどw
けど晴美攻めってハルチリくらいじゃない。
原作とは晴美はいかにも受け、って感じがする。
相手が幼なじみの千里だから成立しやすいんだろうね
弱いとこを知ってるし知られてる仲だから
あと千里はあっち方面の知識は疎そうだからw
キッチリしてないな
千里は乙女だからつい犯したくなっちゃう晴美ちゃん
ハルチリは気分によって役割交代もしちゃうくらい仲がいいってことにしている。
アプローチをかける千里、鈍感な晴美、みたいたイメージだな。
悶々としてつい襲っちゃう、みたいな。
まあこれならチリハルだけど。
ハルチリ談話に便乗して投下させていただきます。
ちょっとだけフタ○リっぽい描写があるので、
苦手な方ごめんなさいm(__)m
542 :
夢みたあとで:2009/04/15(水) 23:57:24 ID:kDec/C7a
「あっ!」
千里のそこはもう既に洪水のようで、中は煮えたぎるように熱くなっていた。
「こんなにしちゃって…そんなに私としたかったの?」
「ちっ…が」
言葉とは裏腹に確かな熱を帯びたその声が、放課後の誰もいない教室に響き渡る。
「ふふ…ウソツキ」
そしてまた指を深く突き入れる。
「んぁっ!」
「可愛い声出しちゃって…ホント千里はエッチなんだから」
「や…そんなの…あっ!」
身をよじり微かに抵抗するそぶりをするも、
その体を快楽に身を委ね始めているのが手に取る様にわかった。
「じゃ、そろそろ私も気持ちよくさせてもらおっかな」
そういって私は自らのショーツに手をかける。
「え…?ちょっ!は、晴美!?」
千里が驚いて声をあげる。
それはそうだ。
彼女の目の前には、女の私にはあるはずの無いものがあるのだから。
「ななななんでそんなものが!?」
「細かい事気にしないの♪」
パクパクと口を開けて半ば放心状態の千里を机の上に押し倒す。
「あっ!や…晴美っ、ダメ!」
「入れるよ」
そう言って、千里の中へと侵入させた…
543 :
夢みたあとで:2009/04/15(水) 23:58:41 ID:kDec/C7a
――――――――――――――。
「・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・」
晴美の部屋の中、昨夜の彼女の夢日記を読み終えた無言の私を、晴美がじっと眺めている。
「だから…やめた方がいいって言ったのに…」
「だって!…あ、え…と…」
言い返そうするが、日記の内容が頭を過ぎって口ごもってしまう。
「ま、まさかこんな事書いてるなんて思わないじゃない!」
「そんな事言われても…、こういう夢を見ちゃったんだからさ〜」
あっけらかんと答える晴美に軽く苛立つ。
「睡眠学習はどうしたのよ!」
「だって〜、テスト終わったばっかりだもん、勉強からは離れたいじゃない」
昼休み、なんとなく晴美に夢日記をさぼってないかを聞くと、
何故か焦ったような顔を浮かべたので怪しく思い、確認するべく放課後晴美の家まで押しかけた。
それでもなお読むのを止めるのでますます怪しくなって、制止を振り切り日記を読んだら…
まさか…こんな…
「つーか、こんな夢見るな!」
「そんな無茶な…」
「大体、よく寝起きでこんなの書けるわね…」
まだ頭から日記の情景が離れない中、精一杯晴美を睨む。
「うーん、もしかして私、欲求不満なのかなぁ?」
「し、知らないわよそんなの!」
この子は何という質問をするんだろう…
「もしかしたら今夜もこんな夢見ちゃうかもなぁ」
「なっ…や、やめてよ!」
「ええ〜」
「ええ〜じゃない!」
何やら不満げな晴美の声に、すかさず一括する。
「じゃあ仕方ない…今すぐさせて貰おっかな…」
一変して晴美が浮かべた不敵な笑みに、背筋を冷たいものが走る。
「え…何を…?」
恐る恐る聞き返す。
「何って…夢の続きを、だよ」
そう言って、晴美がスカートと下着を脱ぎ降ろす、
そこには…
544 :
夢みたあとで:2009/04/15(水) 23:59:37 ID:kDec/C7a
――――――――――――――。
「…り、…千里」
「…へっ?」
晴美の呼ぶ声で目が覚めた。
「おはよ、朝だよ千里」
「うん…あっ、おはよう…」
先日テストを終え、間を開けず同人の締切りが迫る晴美を手伝うために、
晴美の部屋で昨夜遅くまで作業をしていたのだが、
いつの間にか寝てしまっていたらしい。
「あっ、ゴメン、私寝ちゃってたのね…」
「ん、大丈夫大丈夫、ちゃんと原稿終わったからさ
私もちょっと寝ちゃった」
「そう、よかった…」
ほっと胸を撫で下ろす。
「あっ、そうだ、夢日記、書かなきゃいけないね…」
「え?」
晴美が仕方なさそうに日記帳を手に取る。
それを見て自分の顔が青ざめるのが分かった。
「ダメ!!」
晴美の手から日記帳を奪い取る。
「へ?なんで?」
よく解らないという顔で晴美は目を丸くする。
「と…とにかくいいから!」
「わ、私は別にいいけど…千里は?」
そう言われて先程の夢を思い出し、今度は一転して顔が熱くなる。
「私もいい!」
「え、どうして?」
「あっ、えっと…や、やっぱり夢日記は精神的によくないわ!」
私の理不尽なほどの変わり身の早さに釈然としない表情を浮かべるも
「わ、分かって貰えたなら嬉しいけど…」
と、晴美はとりあえず納得してくれたようだ。
「コーヒーでも飲む?」
「え、ええ、頂くわ…」
晴美は立ち上がって台所に向かおうとする。
「恐ろしいものね…夢日記って…」
「??」
私の言葉に怪訝そうな顔をする晴美を横目に、
私は夢日記の怖さをひとり噛み締めた。
545 :
あとがき:2009/04/16(木) 00:02:40 ID:PSF/wTtj
以上です、最新号の夢日記を早速ネタにしてみました。
夢なのをいいことにフタ○リとか…
やりたい放題ですいません。
夢日記の話で千里と晴美が会話しているシーンを見ていたら、既にハルチリ妄想に走った自分は駄目だ・・・
と思ったらSSキター!
凄く原作のネタを消化できてて、良かったです。
エロネタも好きなもので・・・GJ!
GJ
まだ今週の見てないんだけど妄想出来る内容なんですね!
楽しみ
すげえw早いwwGJ
藤吉さん攻めまくりに見えて100%千里の自爆という罠
欲求不満なのねん
そういうことなら、奈美も欲求不満なのか。
可符香の夢でも見るのかな。
おお!早くも夢日記ネタがきてるw
GJ!
これまた凄い夢を…
千里ちゃん欲求不満なのか…w
投下します
>>549さんのレスから勝手にアイデアもらっちゃいました
一応、奈美×可符香です
「あなたぐらいの時期の子はとても多感なのね。だから、色んなことを意識し始めるの。
それでなまじ知識ばかり蓄えてるからたくさん勘違いもしちゃうの。
下手に意識しないようにすればするほど考えちゃうから気にしないのが一番よ」
智恵先生は私にこう教えてくれた。
私は最近悩みを抱えていた。
ことの始まりは一つの夢。
私は一人泣いていた。
何で泣いていたかは思い出せない。
声を上げて泣いていたら、誰かが私の名前を呼んだ。
辺りを見渡すと私は学校の屋上にいて、まさに飛び降りようとしていた。
ぼんやりとそうしないといけない気がしたのだ。
足を前に出そうとした瞬間、可符香ちゃんが手を引いてくれて、彼女の胸でまた激しく泣いた。
何も言わずに撫で続けてくれる彼女にとても安心した。
可符香ちゃんが大丈夫だよと私にそっと耳打ちしキスをする。
そこで私は目を覚ました。
自分でも分かる程、顔が真っ赤になっていた。以来、夢には必ず彼女が出てくる。
この夢を見てから可符香ちゃんを意識してしまい、彼女とまともに話が交わせなくなってしまった私は智恵先生に相談した。
そして先生は教えてくれた。
意識をするなと言われても寝ても覚めても可符香ちゃんのことで一杯なのに。
昼休みに私は一人ため息をつく。
「どうしたの奈美ちゃん?浮かない顔して」
隙を突かれる。
突然話しかけられ、油断していた私は相当焦った。
返事を笑顔で待つ彼女に私は混乱する。
「また普通な自分に嫌気がさしていたのかな?」
人差し指を立て、顔を近づけてくる。
みるみる自分の顔が真っ赤になってくる。
私は何も言わずに教室を出てしまった。
「もう辛いです。毎日夢に出てくるし」
私はその日、再び智恵先生の元に足を向けた。
「それなのに実際に会うとまともに会話が出来ないし」
黙って智恵先生は私の話を聞いていた。
「あなたは彼女をどう思ってるの?」
頬杖をつきながら智恵先生がした質問に私は何も答えられなかった。
「毎日夢に見るのならそれは恋ね」
智恵先生は簡単にそう言った。
自分でも分かっていたことだったが人に言われると、不思議な気がする。
「あなたの悩みを解消するには彼女に思いを告げるしかないわね」
「それって告白ってことですか?」
智恵先生が頷く。
そしてカウンセラー室を出て、鍵を持ってきてくれた。
「今からでも行ってきなさい」
笑いながら渡してくれた鍵には屋上と書かれた紙が付いていた。
教室に彼女はいた。
何をするわけでもなく、ぼうとしている姿が何故か自分と被っている気がした。
「可符香ちゃん、ちょっと来てくれない?」
彼女は少し驚いた後、ニコリと笑い、良いよと言った。
階段を上り、一番上の階まで来ると廊下の隅に扉がある。
その扉に私は鍵を差した。
可符香ちゃんは何も言わずにそれを見ていた。
「奈美ちゃんに嫌われたかと思ってたんだよ」
心地よい風が私と可符香ちゃんを包む。
彼女は髪を押さえながら私と向かいあった。
「そのことなんだけどね」
丁寧に言葉を探す。
告白すると決めたのは少し前なのだ。
なかなか口に出来ない。
「最近、可符香ちゃんが夢に出てくるんだ」
怖くて顔を上げられない。
「よく言うじゃん。その人のことばかり考えてると夢にまで出てくるって」
少しずつ核心に迫っていく。
「でね、私思ったんだけどね」
風はいつの間にか止んでいた。
「可符香ちゃんが好きなのかなあって」
ちらりと目を彼女に向けた。
まるで魂が抜けたかのように彼女は立ち尽くしていた。
この感覚はデジャヴだろうか。
いや違う。あの夢だ。
全てのきっかけになったあの日の夢と同じ光景に私は立っていた。
あの夢の中で私は一人泣いて死のうとしていた。
その意味が分かろうとしていた。
沈黙に私は耐えきれなくなっていた。
目が潤む。
「昔の人はね逆のことを言ったんだよ」
突然可符香ちゃんは言った。
「何の話?」
震えた声で私が聞く。
「昔の人は、夢に知り合いが出てくるのはその人に強く思われているからって考えていたの」
そう言って可符香ちゃんは私にキスをした。
以上です
もっとこう、ガツンとした百合を書けるようになりたい
ナミカフいいですね。
GJ!
この二人だと主導権を持ってるは、いつも可符香だよね。
だから珍しいカフナミは嬉しいです。
まあこの場合だとはっきりとはしてないけどw
GJ!
確かにこれ逆かも
間違えちゃった
学校ではノロマだなあとかしゃっきりしなよとか翔子に悪態つくんだけど
二人きりになると甘える美子を受信した
で翔子はそれらにずっと笑顔で応えてるの
二人での呼び方って決まってたっけ?
「美子ちゃん」「翔子」だったら嬉しいな。
私は翔子に押し倒される美子を受信しましたよ。攻められたら弱そう。
喋らなくても美子の後ろにいる翔子ちゃんに(*´Д`)ハァハァ
この二人はまだよく出てるね、嬉しい。
けど大草さん、愛、真夜の三人にはもっと出てほしいなあ。
真夜なんて使いがってが悪いのはわかるけど。
真夜って確かぶち抜きで既に美子にぬかれてるよね
真夜の単体の話はさすがにもうないかなあ
三期おめ。
まあ本編に百合は期待してないけれど、これでまたファンが増えたらいいなあ。
智恵霧復活してくれないかなあ・・・
保管庫見て思ったんだけど初めにあびめる考えた人は凄いな
智恵霧は無理だろ
霧信者が目の敵にしてるし
あび芽留って漫画のヒトコマの絡みからの派生じゃなかったっけ?
つくづく百合上級者の漫画だなあ。
アニメでは智恵霧があったけど、嫌われてたのか・・・・
残念
別に嫌っちゃいないけどなんかとりあえず組み合わせてみたって感じがして萌えなかった
良くも悪くも捏造CPばっかりだからなw
>>570 確かここのスレで知ったと思うけど、あびるが芽留のツインテールを触ってるか、引っ張ってるか、何かそんな感じらしい。
実は俺もどこにあるのか、わからないw
おまけか話と話の間の遊び紙にあるかも。
だから自力で探してほしい。
よくそんなヒトコマで妄想できたなって、感嘆したw
今更ながらあびカエが凄いキテる
なんかこの感情を昇華したい
精子をティッシュに放出するんだ
574 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/04/28(火) 08:17:29 ID:9rOM7oeh
いや、作品にして昇華するんだ
あびるは一番CP関連が多い気がする。
好きな人が多いから、幅もえらい広いw
まあ、あび千里を押すんだけど
>>568 こういうのもあるのかって感じで自分は萌えたけどなー
このスレでいい智恵霧書いてくれる人もいたし
智恵先生は攻めてばかりですね
智恵先生は受けにまわっても、大人の余裕がある感じだな。
けどやっぱり総攻め。
579 :
恋する:2009/05/01(金) 23:53:05 ID:sIq368Pw
投下いきます。
あびる×奈美です。最初からえろなのでご注意ください。甘いはず。
二人がいるのはあびるの部屋です。
580 :
恋する:2009/05/01(金) 23:53:54 ID:sIq368Pw
いつもは辛辣な言葉しか向けてこないのに、こういうときだけ度が過ぎるくらいに優しいから参ってしまう。
ついばむキスを飽きるほどされながらベッドに倒され、キスはまだ続く。飽きないのだろうかと思いつつ、やめないでほしい自分もいるから笑ってしまう。
閉められたカーテンにオレンジ色の光がぼんやりと透けている。乾かしたばかりのシャンプーの良い香りが鼻をかすめた。
『すき』
あびるちゃんが私のノートの端にそう書いたのは、勉強を教えてもらっていた放課後だった。勉強というのは口実でただ一緒にいたかったのだけれど。
『わたしも』
少し字が震えてしまった。
あのとき聞こえた安堵の吐息も、まだ人がいたのに塞がれた唇の感触も一ヶ月も前のことなのに鮮明に覚えている。
(あれを誰にも見られなかったというのがなんというか、あびるちゃんらしい)
唇、耳、首筋、鎖骨。丁寧に触れられてなめられてその度に息が漏れる。
「ふっ…んん……」
「痛い?」
無言で首を横に振る。気持ちよさでちゃんと声が出せない。
太ももに手が伸びてきて、思わず固くなる。
「大丈夫だよ」
「…うん」
普段見せない笑顔で言われたら従うしかない。
581 :
恋する:2009/05/01(金) 23:56:09 ID:sIq368Pw
割れ目に届いた指はいつも私を的確に溺れさせる。
でも今回は少し違った。何度も何度も割れ目をなぞるだけ。
すでにシーツにシミが出来るくらい感じているであろうことが、自分でもわかるくらいなのに。
「あびるちゃん…」
「なぁに?」
わざとだ。さっきの綺麗な笑みがいたずらっ子の顔に変わっていた。
それでも綺麗なことに変わりはないのだけれど。
「どうして欲しい?」
言いながらもなぞる行為はやめない。汗ばんだ私の前髪をかきあげ、じっと見つめてくる。
いつもあびるちゃんは私の先を行く。仕様がないのかもしれない。
でも、私だって好き過ぎるくらいに好きなのだ。
突発的に近づけられた顔を両手で固定して、自分から深いキスをする。
相手にとって予想外の行為だったことは一瞬止まった手の動きでわかる。
「んっ…はぁっ…..」
自分からのキスははじめてだなと思いつつ、精一杯攻める。
少しでも自分の気持ちを知ってほしかった。どれだけあなたを想っているかを。
とどめに唇を離し、耳もとで甘い吐息とともに囁く。
「入れて」
582 :
恋する:2009/05/01(金) 23:57:46 ID:sIq368Pw
「ふぁぁっ…ん…はっ….んんっ」
一気に指を突き入れられ、同時に舌を絡み取られる。
片腕で肩を押さえられ、身動きがとれない。今までになく激しかった。
「いやっ…はんっ...ぁっ…あびるちゃっ……」
無意識に振ってしまう腰にも、思わず漏れる喘ぎ声にも、
聞こえてくるいやらしい水音にももう羞恥心はない。
「はぁっ…や……くっ…ぁっ!………っああぁぁ!」
押し寄せる快楽に目の前が真っ白になった。
「『入れて』、かわいかったよ」
「にやにやしながら言わないで」
二人での登校。目が覚めたときには朝だった。
「嬉しかったな」
「何が?」
「奈美ちゃんから攻められて」
自身の唇に指をおきながら覗き込むように言われて、顔が一気にあつくなる。
「愛されてるって思っちゃった」
自分から告白すると、何となく不安になるのよ。
あびるちゃんはそう続けると、前を向いていきなり足を速めた。
「ちょ、速いよ!」
「奈美ちゃんが遅いんでしょ。普通だから」
「普通って言うな!というか意味通ってないよそれ」
「知らなーい」
あなたの顔が赤く染まっていたのは、きっと気のせいじゃない。
― end―
583 :
あとがき:2009/05/01(金) 23:59:27 ID:sIq368Pw
以上です。
えろを投下するのは緊張しますね。
最初の方見にくくて申し訳ない!
二人が可愛すぎる…
乙です
585 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/05/02(土) 04:55:20 ID:QshQOwce
GJでした
自分もこれぐらい綺麗にまとめられた作品が書きたいです
もう本誌内で名前呼び合うだけで百合に見えてきた。
末期だ・・・・
百合作品に触れてばっかいるとそういう妄想どんどんひどくなるよね…
自分なんか童謡の犬のおまわりさんを無意識に百合変換してた…
千里は絶対自分からキスとかねだりそうにないよね。
何かむらむらしても、晴美に擦り寄っても何にも出来なさそう。
「千里」
「な、なに」
「何でそんな顔が近いの」
「・・・・・い、いいじゃない、私の勝手でしょ!」
「そう?」
「そうよ!」
「ふーん」
(何で気づかないのよ!晴美のバカ!鈍感!)
うん、こんな妄想しかできないんだ。
原作で先生に対して結構積極的だけどね
ただこれがキスとかエッチとかになると確かに何も出来なそうではあるかも
晴美は逆に色々知識豊富(?)でなんか常に欲求不満そうなんでしっかりリードしてくれそうw
千里はスキンシップに弱く、自分から甘えるのが苦手
晴美は普段は攻める側だが、千里が好きすぎるので千里の方からされるともうだめ、言いなり
普通にそう思っています
普通…か?w
凄く今更だけど、千里って晴美より背小さいのか…
てっきり同じか千里のがでかいもんだとw
巨乳と貧乳、眼鏡(拘束具)と良視力(千里眼)…
結構凸凹コンビなのね
千里は誰と組んでも凸凹コンビになるなあ
大浦さんに世話焼いたら惚れられちゃって襲われて欲しい
大浦さんはキャラがキャラだから想像が難しいなあ
どんなカップリングが合うかな
>>591 でも二人とも末っ子妹コンビだったりね
唯一の共通点?
大浦さん、意外とマ太郎と合うかも。
基本マ太郎ものんびりしてるからw
絶望CPって基本凹凸だよね。
似た者同士があんまり思い浮かばない。根津丸内は違うかな。
596 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/05/08(金) 09:01:21 ID:b1XF64Oz
大浦さんは母性本能溢れる大草さんとくっついてほしいかも。
癒されると思う
大草さんと晴美のカプ推奨
晴美「また同人のことでみんなにいじめられたぁ」
大草「よしよし」
大浦さんと千里ちゃんの絵は結構みかけるな
性格だけ考えてもわかりやすいカップリングなんだけど、そもそも再登場してからの大浦さんと絡んだの千里ちゃんだけなんだよね
>>597 いいねそれw
大草さん絡みは極端に少ないから、妄想の幅が広がります。
まあいろいろ考えてたら、大草さんが智恵先生ポジションに見えてきたw
藤吉さん以外でメガネ似合うのは誰かなあ
久々の投稿…と行きたかったのですが、規制中で身動き取れず。
本当は解除まで待つつもりではいたのですが、鮮度を考えるとこれ以上は保たないかなと。
なので、代行依頼での投稿です。代理人さんへの手間もあるのでテキスト投下としました。
拙い文章ですが宜しければどうぞ。あと、リンク切れにはご容赦下さい…
ttp://toku.xdisc.net/cgi/up/qqq/nm14439.txt CPはまと霧、というかまと→霧でしょうか。
最新号でのまといの霧への呼称が印象に残った故の1本です。
他にも少女同士の友情というか絆も垣間見えて、久々に意欲が湧き出ましたね。
余談で、まと霧が1番好きですが、次にマヨアイが好きだったりします。ちゃっかり本文に反映させてしまっていたり。
ご鑑賞してくださいました方々、そして代理人の方、本当にありがとうございます。
それでは、失礼いたします。
SSキター!
まと霧好きなんで、とても嬉しいです!
二人ってお互いデレデレしてるよりも、片方ツンツンしてる方がより一層萌えますねw
いい感じにまといの独占欲さが出てよかったです。GJ!
あと真夜愛も好きなので、ちゃっかり入れてくれて嬉しいですw
>>603 ありがとうございます。
まと霧、イイですよねw
なんか直リンで403吐いてるみたいです…。
手間ですが、そのロダ内の小物(1) 1Mに上げてはありますので、良かったら拝見してくださいな。
まといが実に可愛かった
これはよいものだ。
百合的な何かを探すため今週もマガジンを読んでも、何にもないねえ。
まあ期待するだけ無駄なのはわかっているが・・・・・
一度でいいから、先生抜きの話書いてくれないかな。
絶望少女抜きの話があったみたいに。
それにしても、千里と晴美は毎回会話があるねえ(ニンマリ
冷静に考えて百合なシーン少ないよね絶望先生
よく4スレまで続いてるなあ
千里(晴美)の暗黙の了解に晴美(千里)が触れちゃって、そのまま拉致られて
その先でニャンニャンになる展開を妄想した
ジャンルとして百合自体は特別好みではないのだけれど、
絶望先生では百合CPが一番しっくりきてしまう
という奴は俺だけじゃないはず。
纏霧いとおしいよ纏霧
本当に要素としては0に近いけどね。
けど全面的に百合を押している作品より、全く無い作品を百合に結び付ける自分はBL脳かもw
まあ三期始まったら、もっと盛り上がってくれたら嬉しい。
んで、カフ千里萌え
じゃあ、あびなみ萌え
612 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/05/14(木) 01:45:56 ID:Sh4JERO9
絶望先生はなぜか百合妄想がしやすい作品な気がします。
というわけで、投下させていただきます。
智恵×小森であまあまのをお送りしたいと思います。
実は、3月に投下させてもらった「二人の時間」の続きになってます。一応。
今回は微エロぐらいだと思います。
ではどうぞ。
613 :
宿直室 昼のひと時:2009/05/14(木) 01:47:01 ID:Sh4JERO9
小森と智恵が互いの思いを確認し、肌を重ね合ったあの日。
2日後に再び智恵が小森の元を訪れる約束をして別れ、その日がやってきた。
小森は朝ご飯の食器を洗い終え、部屋の掃除をしながら、今か今かと智恵の訪問を心待ちにしていた。
太陽がそろそろ空の天辺に登ろうとする、午前の時間帯。部屋の掃除も一段落した頃。
宿直室のドアが軽快にノックされる。
「小森さん、いるかしら?」
約束通り、智恵が宿直室を訪れてきたのだ。
「智恵先生。いらっしゃい」
小森は穏やかながらも満面の笑みで智恵を出迎えた。
その様子に智恵も心底から笑みをこぼす。
614 :
宿直室 昼のひと時:2009/05/14(木) 01:47:29 ID:Sh4JERO9
時間は午後に移り変わる少し前。
この時間に智恵が顔を出したのにはわけがある。
お茶を啜っておしゃべりをし、一段落して智恵が話を持ちかける。
「もうお昼の時間ね」
「そうだね」
「小森さん、一昨日の話…覚えてる?」
「え……」
一昨日のこと……
小森はそう聞いて、二人で肌を重ねた時のことを思い浮かべてしまう。
思いを込めた言葉、何度も交わしたキス、肌の感触、温もり……
瞬く間に小森の顔が紅く染まっていく。
しかしそんな小森とは裏腹に、智恵はごく普通に話を続ける。
「ほら、できれば小森さんに料理を教えてほしいって話よ」
「えっ?あっ…う、うん!」
ごく普通の話題を持ちかけられ、慌てて頭の中のことを振り払う小森。
(そうだよね…私、一人で何考えてるんだろ……)
自分だけ話のベクトルがいやらしい方向に向いてしまったことが恥ずかしくなり、ほんのり頬を染めたまま俯いた。
「よかったら、これから一緒に作らない?台所借りるけど、小森さんに色々教えてもらいたいし…」
そう、一昨日の帰り際、智恵が話していたこと。
何気ない会話であったが、小森はそのことをしっかり憶えていたし、楽しみにもしていた。
でも昨日は智恵に外せない用事があり、その翌日では疲れているだろうと思って、今日は自分が作ってあげようと思っていた。
しかし智恵はその何気ない話をしっかりと憶えていて、自分と同様楽しみに待っていてくれたのだ。
小森にはそれがとてもうれしかった。
「いいよ、一緒に作ろ」
小森はいつものような明るい笑顔で答えた。
615 :
宿直室 昼のひと時:2009/05/14(木) 01:48:09 ID:Sh4JERO9
今日の献立は、料理の基本である味噌汁と、比較的簡単な煮物にしよう、ということになった。
台所にて、二人は並んで野菜を切り始める。
「大根の皮剥きはこうやって包丁じゃなくて大根を動かしてね…」
智恵に対して大根の皮の剥き方を教える小森。
普段は智恵に甘え、支えてもらっている分のお返しができると思ってか、その口調は嬉々としている。
もしくは「立場が逆転して嬉しい」という無邪気な理由か。
「小森さん、流石に慣れてるわね」
「うん、毎日作ってるもん」
望や交のために毎日料理をしているだけあり、野菜を切るスピードやその手つきも慣れたものがある。
だが、その時小森の頭にあの言葉がよぎる。
―――これだけしっかりしていれば、糸色先生のことも安心ね
一昨日智恵が何気なく発した一言。
これによって、自分の中の望への思いと智恵への思いが交差し、自分がわからなくなったのだ。
でも、智恵は小森のその部分まで察して優しく抱きしめてくれた。
小森と同じように智恵自身の気持ちを打ち明けてくれた。その温もりは今でもしっかり残っている。
だが、そのことと同時に二人が一線を越えてしまったことも自然と湧き上がってしまう。
「小森さん?」
「あっ、ううん!なんでもないの!」
(って、だめだめ!また何を考えてるんだろう、私……)
はっと我に返り、気持ちを料理に専念させようと慌ただしく包丁を動かす小森。
「あ、そんなに慌てなくても―――」
智恵は小森の慌てた様子に注意を促そうとしたが、一足遅かった。
「痛ッ…!」
小森の指先に、ピリッとした鋭利な刺激が走る。
すぐにその部分に目をやると、左手の一指し指に細い赤線が切り込まれていた。
無論、うっかり包丁で切ってしまった跡だ。
「痛ぁー…やっちゃったぁ……」
「あらあら、だから言ったじゃない。ちょっと見せて」
智恵はすぐに小森の人差し指を手に取り、傷口に目を向ける。
「うん、そんなに深くは切ってない様ね」
指先をじっと見つめてそう言うと、その智恵の唇が近づいてゆき……
「あ………」
指先がそっと口に含まれた。
616 :
宿直室 昼のひと時:2009/05/14(木) 01:48:42 ID:Sh4JERO9
しっとりとした唇に挟まれ、温かい口内で傷口の血が舐めとられる。
(う…うわぁ………)
小森は固まり、その光景と感触を半ば放心気味に見つめる。
「ん…これでいいわね」
指先から唇が離される。
「先生……」
「バンドエイド持ってくるわね」
智恵はそう言って台所を離れようとする。
「あの……その……」
「なあに?傷が痛むかしら?」
「ううん……その、ごめんね…?私から教えてあげるはずだったのに、結局世話焼かせちゃって……」
「ふふ、いいのよ。気にしないで」
智恵は優しく微笑み、台所を後にする。
今、台所には小森一人しかいない。
指先には唇の温もりと唾液の湿りが残ったまま。
(びっくりしたぁ………まだすごくドキドキしてる……)
小森はしばらくその指先をうっとりと見つめ、智恵がすぐに戻ってこなさそうなのを確認する。
(今なら……ちょっとだけ………)
そして、智恵と同じように指先を口に含んだ。
それは言うまでもなく間接キス。
直に唇を触れ合せたことがあるとはいえ、それとはまた別の背徳的な興奮が湧き起こる。
一瞬だけで済ませばいいものを、小森はすぐに口を離さず、ちゅうちゅうと二次的な智恵の唇を堪能する。
(智恵先生………)
「おまたせ、小森さん。ちょっとバンドエイド探すのに時間かかっちゃって…」
「え、あっ!う、うん!いいよ…ありがとう」
うっとりと夢中になっていたところに不意に声をかけられ、小森は驚いて咄嗟に口から指を離す。
「やっぱり傷が痛むかしら?」
「いや、その、まだ血が止まってなかったから……」
「そう。見せて」
智恵は小森の指を手に取り、二人の唾液が滲んだ部分をバンドエイドで包んだ。
「もう大丈夫ね。じゃあ続けましょ。まだ色々と教えてもらわなきゃ」
「うん…」
(気付かれてない……よね?)
小森は普段通りに振舞おうと返事をし、二人の小さな料理教室は続いた
617 :
宿直室 昼のひと時:2009/05/14(木) 01:49:45 ID:Sh4JERO9
あれからは特にトラブルもなく、小森が一緒だったので料理初心者の智恵も大きな失敗はしなかった。
ご飯、味噌汁、風呂吹き大根、肉じゃがとその日の昼食のメニューが食卓に並ぶ。
「わあ、おいしそう。でも小森さん、いつも大変なのね」
不慣れな料理に本格的に向き合ったのは、智恵にとって初めてだったかも知れない。
大きな失敗はしなかったとは言え、要領が掴めず苦労した点は少なくなかった。
「ごめんねぇ、私ったらちょっと足引っ張っちゃったわね」
「いいのいいの。だから教えてあげたんだから。それに二人で一緒に作れて楽しかったし」
小森のその愛らしい微笑みには、二人で同じ時間を過ごした幸せが溢れ出ていた。
と同時に、先ほどの出来事と今までのことに対するもやもやが見え隠れしていたが。
「じゃあ、食べよっか。お腹空いちゃった」
小森はそのもやもやをなるべく悟られないよう、いそいそと食卓の前に座る。
しかし、智恵は自分の料理の前には座ろうとせず、「その前に…」と小森の横に腰を掛ける。
「え…先生……?」
「ちょっとだけ、お仕置きしなきゃね…?」
智恵の優しい微笑みが妖艶なものへと変わる。
「な、何のこと―――んむっ!?」
そして、小森が“お仕置き”の意味を理解する前に、唇が直に塞がれた。
指を切った後、我を忘れて間接的に奪った智恵の唇で。
「んっ…!ぷあっ……!な…なに…?」
「だって、小森さん料理中につまみ食いしてたから」
「つ、つまみ食いって……?」
状況が飲み込めない小森に対して、智恵はバンドエイドを巻いた小森の人差し指を自分の唇の前に持ってくる。
そして、その指に自分の唇をなぞらせながら、決定的な一言を言った。
「私の唇を、つまみ食いしてたでしょ?」
「……!」
そう。あの時小森が丹念に指を吸っていたのは、応急処置のためではなく欲情していたからだと見透かされていたのだ。
618 :
宿直室 昼のひと時:2009/05/14(木) 01:51:31 ID:Sh4JERO9
「やっぱり、気付いてた……?」
恥ずかしさと気まずさの入り混じった赤い顔で、おずおずと尋ねてみる小森。
「ええ。ほぼ毎日一緒にいるんだもの、あなたの表情を見ればわかるわ」
(どうしよう、先生に気付かれてたんだ……どうしよう…嫌われちゃうのかなあ……)
ますます複雑に思いつめる小森だが、智恵はそんな彼女の頬を優しく持ち上げる。
「だから、何かあったら迷わず私に言いなさい……ちゅっ」
「あ…」
唇に優しくキスをされる。
「落ち込んだ時も、いやらしいことを考えちゃった時も……私が受け止めてあげる。
私たちは、お互いに一人で抱え込むような関係じゃないはずよ?」
「先生………ふふ、そうだったね……」
小森は思い出した。たった二日前、二人で得たものを。
その日初めて打ち明けられた二人の思い。
それらは決して一時の気の迷いでも一方通行でもなくて、お互いに支え合える確かなもので。
肌を重ね合わせたのも、二人の思いがちゃんと通っていたからこそ。
「私たち、こんなに仲良くなったんだもんね……」
小森は今までの暖かい出来事を反芻するように瞼を閉じる。
「智恵先生。大好きだよ」
そして、後は何も言わずにその唇を大好きな人へ委ねた。
「小森さん……私もよ」
やがて、心から望んだ柔らかな感触が小森の唇を覆う。二人の唇が重ねられた。
「ちゅ…ん…む…小森さん………」
「んんっ………せんせぇ………ん……ふ…ぅ…」
二人の思いに乗せられ、深く濃厚に絡められる唇と舌。
その熱いキスは長い時間に渡って続けられた。
二人はお互いの気持ちを再確認した後、少し遅い昼食の時間を迎えた。
料理は少し冷めてしまったが、小森にとって今までで一番おいしい昼食だった。
日が暮れてから二人が心身共に熱い抱擁を交わしたのは、また別のお話。
619 :
宿直室 昼のひと時 後書き:2009/05/14(木) 02:02:53 ID:Sh4JERO9
以上です。
本来はもっと短編にするつもりだったのに、色々考えて長くなってしまいましたね。
内容は前回の続きとしましたが、一応こちらから読んでも大丈夫…だといいなあ。
あと、料理のことはそんなに詳しくないので、雰囲気だけでも味わってもらえれば。
やっぱり小森と智恵先生の組み合わせが好きです。
わかりやすく奥深い百合が感じられて制作意欲が湧きます。
今回は微エロで終わったので、本エロを踏まえた夜の話も
書けそうだったら書いてみたいと思います。もちろん内面も描写して。
それでは。お疲れ様でした。
智恵先生の大人な素振りがたまらない…
良い関係な二人ですね!
GJ
指ちゅうちゅうなんてベタすぎ。
だが・・・・・それがいい。
GJ!
17集加筆分からこのスレ向きのネタ
・裏表紙が根津丸内セット
・目次ページで加賀を性的に誘うマ太郎
・幼い頃の千里と藤吉が双六
二人はこんな風に出会ったのか…
もう素敵な事しか(ry
17巻は、百合的においしかった
あの幼ハルチリは、幼稚園〜小1,2あたりかな
あれが初対面か、既にどっかで会ってたけど仲良くなるきっかけだったとか
いろいろ知りたい
というとかれこれ十年来の付き合いになるのかな
最後の晴美の台詞を言われた後の千里のリアクションが見たかった
>>623 絶望先生には珍しく、さわやかというか毒のないオチだったな。>ハルチリ
いつもだったら、晴美が引いておしまいか、それでも無理やり引き込まれ、
辞めたくても辞めさせてもらえないかの、どっちかになりそうなんだが。
「じゃあ、私さとうさんとやまださんとすずきさんやるから、
あなたよしださんとたなかさんと…」
「自分の役だけやればいいんだよ」
「自分の役だけ?」
「うん。これが私ね…はるみ」
「はるみちゃん…」
「うん」
「じゃあ、これが私…ちり」
「ちりちゃん?」
「うん」
「かわいい名前だね」
千里、ちょっと照れる。
なんて感じで
投下したいです
流れを読まずにあびる×カエラです
需要あるのかな?
カエラは座った。ベッドの白いスーツにシワがよる。
壁に垂れる尻尾が異様なこの部屋にあびると二人きりになる。静謐な空間に包まれ、あびるは笑った。
綺麗な冷たい表情が温度を取り戻す。
「よく来たね」あびるの優しい声にカエラの力が抜けていく。
見知らぬ部屋が作る居心地の悪さはもう消えていた。あびるがカエラの隣に肩を並べる。
この子は何がこんなに楽しいのだろうか。あびると目が合う度にカエラはそう思う。
「なんか言ってよ」手を握り、振りながらカエラに甘えてくる。
カエラはただ顔を赤くするしかない。
たった一回。ふとした気まぐれで彼女に尻尾のことについて聞いただけ。
興味なんか無かったけど、話を繋ぐためにした話題だった。
それをきっかけに彼女とこんな関係にまで発展してしまったのは、
多少なりともカエラにもあびるに惹かれるところがあったのかもしれない。
家に招待される。初めての経験。何かを少し期待する自分がカエラの中にいた。
これはわたし?それとも何番目かの人格?
ニヤニヤしながらカエラを見るあびる。
「黙って何考えてるの?」
「なんでもないわよ」
後ろに両手をついて楽な姿勢に座り直すカエラ。立ち上がりあびるはカエラの太ももに乗った。向かい合う二人。
「なによ」
精一杯ドスを効かせたつもりで出した声も恥ずかしさから裏返ってしまう。あびるはカエラに答えずに、彼女の肩に両手を添える。
「だからなによ」
汗ばむ体。手にも汗がにじみ出す。カエラは緊張する。あびるの顔が近い。
反射的にカエラは目をつぶった。あびるの静かな鼻息が耳に届く距離になる。
いささか不器用ではあったがあびるは唇を押し付けてきた。カエラの両手がギュッとシーツを掴む。
目を開けると満足そうなあびるの表情があった。
恍惚そうな顔をしてため息を吐くあびる。そのままカエラの胸に抱きついた。
端から見ると母親に甘える子供のようだ。カエラは自然と頭を撫で始めた。
包帯を避けるように優しく。あびるは小さくお礼を言った。
少し気まずいなあ。カエラはあびるのつむじを見ながら思う。
照れを隠すつもりでなんとなく自分の中を不満で埋める。そんな子供のようなやり方。
あびるが顔をあげカエラを見上げる。何も言わずに笑う。そしてまた顔をうずめた。
何かしら。カエラは考えた。
胸に何かが当たる。ひい、とあげた悲鳴は小さい。
可愛い舌べらがカエラの胸を這う。
上目遣いでカエラを見つめながら、まるで自分の行為を見せ付けるようにするあびる。
ワイシャツがヨダレで湿り透けていく。白いワイシャツから赤い下着が浮かぶ。
「嫌じゃないの?」
「嫌よ」
「じゃあ何でとめないの?」
もっともなことを聞かれボロが出た。嘘がバレる。正直嫌じゃない。
強がりを隠す為に何かを言わないといけないと思い頭を動かす。
「私はカエラじゃないわ」
「え?」
「わ、私は嫌だけど今の人格は私じゃないから」
苦しいのが自分でも分かる。カラスが外で鳴いている。日も暮れかかっている。
あびるは笑いを堪えた。
「じゃ、じゃああなたは誰なの?」
笑いを抑えながらあびるは聞いた。
「カエル」
カエラはぶっきらぼうに言った。声をあげあびるは笑い出した。腹を押さえて笑うあびるに悔しさが込み上げてくる。
「帰るのよ!バカ!」
カエラは部屋を出た。なかなか素直にはなれない。都合よく人格は変わってくれない。
明日謝るときに誰か代わりしてくれないかな。帰り道、涙目になりながらカエラは思った。
オチもないんですけどね
ただイチャイチャしてる二人が浮かんだだけで
物語も何もないんです
以上です
カエレです
><;
どんまいwwwww
キスまでだけど何かそれ以上にエロく感じたGJ!!
なんか自然過ぎて気付かなかったw
でもGJ!カエレええなぁw
>>627 ア ニ メ 化 決 定
あぁ…カエラのまま保管庫に…
恥ずかしい…
カエレだからねえ…オリジナル人格と判断されたのかもしれないw
ここで訂正頼んだら管理人さんが気づいたときにしてくれるよ
17巻はハルチリのターンですよ
高校生になっても
千里「はぁ、はぁ、ん・・・晴・・・美・・・」
晴美「千里、一人でオナニーやってる・・・千里、一緒にイってあげようか」
千里「お願い・・・・・」
それじゃあ管理人の方、気が向いたらで良いのでカエレに訂正してくれたら凄い嬉しいです
それにしても17巻は本当に晴美好きには堪らない巻だった
晴美は受けでも、攻めでもイケるなあ。
てか千里以外受け受けしいと思うよ
642 :
名無しさん@ローカルルール変更議論中:2009/05/22(金) 00:04:35 ID:NTjDU69q
マガジン、千里が芽留の胸触ってたよ!
うん、間違いは言ってないよ
管理人さんありがとう!
あびるはタチでもネコでもいけるよね!
クールな娘が受けにまわってたじたじするのが好きだよ。
けどあびるは受けでも余裕ありそうだよね。
>>641 原作では奈美にすらキモいって言われてるからね
総受けに近い
でも、奈美×晴美は想像しにくいな
晴美×奈美なら、超人と凡人で普通に食べられちゃう感じになるんだけどw
でも、弱い方が押し倒す側っての好きなんで奈美×晴美を形に出来たらいいなとも思う
投下します
可符香×あびるです
649 :
窓際と遊ぶ:2009/05/24(日) 07:47:33 ID:4wnYPh21
二人は夕景に見守られながら窓際に立っていた。あびるの影になるように可符香が後ろに並んでいる。
「ほら、夕焼けが青いよ」あびるは可符香には応えずにうつむいたまま、黙っている。
「夕焼けが青いとね、次の日に強風が吹くんだよ」可符香はあびるの左肩に顎を乗せた。
「強風の原因となる低気圧が近付くと、塵とかが舞ってね、それを反射するかららしいよ」
えへへ。可符香は笑って自慢気に言った。もじもじとあびるが膝を揺らす。
「可符香ちゃん、まだやるの?」うつむいたままのあびるが聞いた。
「何をかな?」語尾を伸ばしながらニヤニヤとする可符香は体重をわずかにあびるに預けた。
窓の外からは放課後のチャイムに見送られ家路を急ぐ生徒達が覗ける。あびるに向かって手を振る生徒もいた。
超然とした態度であびるも手を振り返す。
その間、可符香はあびるのすぐ後ろで、彼女のスカートの端をつまみゆらゆらと揺らしていた。
その度にあびるの太ももがはだける。ヘソまで上げられたあびるのスカートから下着が露出する。
「恥ずかしいから」真っ赤になった顔を隠すように下を向いたあびるが冷静に言う。
650 :
窓際と遊ぶ:2009/05/24(日) 07:48:34 ID:4wnYPh21
お尻に回された手が怪しく動く。腰までまくし上げたスカートをはためかす。奈美が外を歩いているのがあびるの目に入った。
可符香もそれに気付きあびるに耳打ちをする。
「奈美ちゃん。いま帰るところなの?」あびるは可符香に言われたことを追随した。
可符香はあびるのスカートを全てつまみ上げた。そこの部分だけ重力が逆になったように天井に垂れる。
「うん、そうだよ。あびるちゃんはまだ帰らないの?」奈美は仰ぎながら大きな声で手を振っている。奈美は可符香には気付かない。
次いで耳打ちをする可符香。
可符香が耳打ちをする度にあびるが小さく小さく息を洩らし、肩を跳ねさせる。
「まだね。ちょっと遊んでるの」声が震えているのに奈美は気付いただろうか。首を傾げ奈美はあびるに別れを告げた。
可符香は上機嫌に鼻唄を交え、あびるのうなじを見つめる。
「もう帰ろうよ」あびるが呟いた。暮れかけた夕日が眩しい。二人の膝の裏と膝が重なる。
651 :
窓際と遊ぶ:2009/05/24(日) 07:49:17 ID:4wnYPh21
可符香はこれを遊びと呼んでいる。
窓際に立ちスカートをめくる。外からは分からない。あびるの恥ずかしそうな顔を見るのが何よりも楽しい。
付き合い始めて数日で提案してきた可符香に断りきれなかったあびる。
彼女の笑顔で願い事をされると何でも言うことを聞きたくなってしまうの。あびるはそう思っていた。
「もう少しだけ続けようよ」うん、と小さく呟くあびる。
下着を見てはあびるを交互に見る。あびるはうぅと唸りながら受諾した。
徐々に上がる可符香の手。スカートから腰へ。腰から胸へ。胸から首へ。
外の電灯がぶぅんと音を立てた。パチパチと点滅を繰り返す。
この遊びはいつ終わるのだろうか。あびるは考えた。首に少しの握力が加わる。
可符香ちゃんに見初めた私を受け入れてくれた。あびるは次第に息苦しくなる。
もしかして彼女にとったら全てが遊びなのかも。うなじにキスをされたあびるは遠のく意識に可符香の可愛らしい笑い声を聞いた。
以上です
あびる(*´Д`)ハァハァ
カフあびって、いつも思うけどSMみたいだよねw
いじめたいカフカと屈しないあびるで。
そんな2人も好きですよ。GJ。
あと最新刊のハルチリが想像以上の破壊力だったw
先生、ありがとうございます。
関係の薄そうな絶望少女の中でもちゃんと友達な晴美と千里はいい
>>652 GJ
あびるは、付き合いが深くなるとMっ娘になっちゃうタイプです たぶん
投下します。
小さいころの晴美と千里、ちょっとエロも含む。
657 :
つぼみ:2009/05/25(月) 22:37:24 ID:Dxjbmdt7
湯船の中で小さくため息を吐く。
天井を見上げて、浴槽にもたれかかりながら私は目を閉じる。
しばらくすると、不意に水音と共に水面が揺れた。
目を開けて、隣を見てみると千里の姿が目に映った。
「どうしたの?」
千里が首をかしげて尋ねた。
別に何を話すでもなく、千里をじーっと見ていた私を不思議に思ったんだろう。
「ん……いいなあって、思って」
「何が?」
首をかしげながら、千里は私の視線の向かう先を追い、すぐに私が何を言ってるのか気づいたようだ。
私が見つめているのは、千里の体の一部分、最近膨らみ始めたその胸だった。
「あんまり見ないでよ。ちょっと……恥ずかしいんだから」
そう言いながら、千里が頬を赤らめる。
そりゃあもちろん、千里の胸は大人の人と比べるとずっと小さい。
でも、ちゃんと柔らかな膨らみを持っているそれは、紛れもなく女の子のおっぱいだった。
対して、私の胸はまったくの平ら……それこそ男の子と何が違うのか。
ちょっと自分が情けなく、同時にちょっと千里が大人に見えた。
658 :
つぼみ:2009/05/25(月) 22:39:16 ID:Dxjbmdt7
「ね、触っていい?」
「へ?……ええー……っと」
「ちょっとだけ」
「……ちょっと、よ?」
千里はお風呂の中で正座すると、手を膝の上に置いてきちんと姿勢を整えた。
そんな千里の様子が可愛くて、心臓がドキドキしてた……きっと千里もそう。
千里の胸に顔を近づけて、すぐ傍で見てみる。
「きれい……可愛い、かな?」
「……ありがと」
なだらかな丘と、ピンク色の小さな突起。
ずっと近くにあった千里の体の変化を感じて、なんだか恥ずかしくなる。
もちろん、千里は私以上に恥ずかしいんだろう、その顔が真っ赤になっていた。
手を伸ばして、千里の膨らみに触れてみる、むにゅっと柔らかく形を変えて、私の指が胸に沈む。
それと同時に、千里が辛そうな声を上げた。
「っ…ごめん、晴美」
そう言うと、千里は身を引いた。
「……ちょっと、最近敏感になっちゃって」
「あ……うん」
お互いなんだか恥ずかしくなってしまって、ちょっとの間沈黙が続いた。
「……やらかかった」
なんとなく、独り言をこぼした。
さっきの千里の胸の感触の残る指を、自分の胸に当ててみる。
そこにあるのは、薄い肉と骨の感触。
(これは……おっぱいじゃないなぁ)
はあ、とため息を吐いて千里を、千里の胸を見る。
「私も、千里みたいに大きくなるかなあ……」
「大丈夫よ。うん、晴美の胸だってそのうち大きくなるわよ」
あんまり私が羨ましがるもんだからか、千里はちょっと誇らしげに胸を張って言った。
659 :
つぼみ:2009/05/25(月) 22:40:14 ID:Dxjbmdt7
「あ、そーだ」
何か思いついた様子で、千里は私に近づくとその手を私の胸に当てた。
「揉むと大きくなるらしいわよ」
「聞いたことあるけど…ほんとに?」
「試してみればいいじゃない」
そう言うと、千里は手の平で私の胸をやさしくさすった。
「どう?」
「わかんない……けど」
私の胸を揉んでみる千里。
その効果は、と言われてもそんなのわかるわけない。
「ドキドキして……なんか体が熱い、かな」
言えることなんてそれくらいだった。
「効いてるんじゃない?よし!」
なんて言いながら、千里がちょっと指の動きを激しくする。
「っ……ん」
「ここ?」
千里が、私が一際大きく反応した部分を探り当て、指を伸ばした。
胸の先端の乳首をつまみ、引っ張り、刺激する。
「あっ!?あん、やだ……やぁ」
少し前かがみになった私を千里は背後から抱きしめ、首筋に何度もキスをする。
「晴美……かわいい」
耳元で甘い声を囁きながら、千里は私の太股に指を這わせる。
指は私の脚を撫でながら、少しずつ体の中心へと向かい、私の――
660 :
つぼみ:2009/05/25(月) 22:41:42 ID:Dxjbmdt7
ガン、と鈍い音と白い光。
何か、硬い感触の上で私は寝ていた。
「……い…たたたた…」
鈍痛のする頭を撫でながら立ち上がり、辺りを見回してみる。
電車の中…そして、目の前にいるのは…大きいけど、千里?
「何て寝言を……」
ぷるぷると拳を震わせながら、夕日のせいか少し赤い顔で千里が言った。
「寝言……私、夢見てたんだ」
私が見ていたのは、いつかの私達の夢。
一部、私の年齢に合わせてくれたのか変更された部分もあったけど……
(あんな風に千里にいじめられるのもいいなぁ……今度頼んでみようかな)
「……何考えてるのよ……ほら、さっさと立ちなさい」
そう言いながら千里が伸ばした手を取って、立ち上がる。
むくれる千里に、ごめんごめんと謝って隣に座った。
ちらと横目で千里の胸を見る。
小さな胸、夢で見たころの千里の胸とさほど変わらない。
対して私の胸は大きく成長し、胸の大小に関しては、すっかり逆転した形になっていた。
「んー……」
「……どうしたのよ」
「うーん……えっとね」
千里に体をすり寄せながら尋ねてみる。
「今日、行ってもいい?」
「……っと……大丈夫だけど」
にこりと笑顔を返すと、千里は少し照れた様子で視線を逸らした。
(まだ間に合うよ、たぶん)
心中で一人呟いてみる。
それに、試してみればいい、なんて言ったのは千里の方なんだしね。
千里に見えないように、流れていく景色を見つめながら小さく笑う。
今夜は楽しくなりそうだ。
以上です。最新刊の追加の威力はヤバかったです。
ロリ百合に鼻血が出そうですw
こういうネタが出来るのも、ハルチリならではですね。
ご馳走様でしたw
663 :
661:2009/05/26(火) 19:21:25 ID:T150gL18
すいません、ちょっと訂正を
>>660 私の年齢に→今の私に
664 :
661:2009/05/26(火) 19:23:45 ID:T150gL18
更に途中送信してしまった、ごめんなさい
>>660 景色を見つめながら→景色を眺めながら
>>660のほのぼのしたラストを見たら自分もかきたくなったので投下したいです
可符香×奈美です
私は周りと違う。なんというかクラスメイトは子供っぽい。
あぁ、下らない話で今日も盛り上がっちゃって。私は将来大成するのに、のんきなもんだ。
教室、一人でお昼ご飯を食べる。なんでご飯ですら皆つるんで食べるのか、私には理解出来ない。
それどころかトイレにすら一人で行けないなんて、精神が幼い。
「奈美ちゃん。良かったら一緒に食べない?」
私は不意に話し掛けられ、肩を跳ねさせた。
机を固め、グループごとに昼休みを過ごしている、その中の、私の背後で昼食をしていた子達の一人が私を誘ってきた。
あれは風浦さんだ。
「わ、私はいいよ、ひ、一人で」ものぐさに言う。
偽善者なんでしょ?あぁ、下らない。
私は額に少しの汗を浮かべ箸を持ち直した。
ずずっ、ずずっと椅子を引きずる音が騒がしい教室に混ざりながら近付いてくる。
箸をくわえた風浦さんが右手に弁当を持ち左手で椅子を引きずり私の机の向かいにそのまま座った。
「いいから、いいから」右手をおいでおいでしながら風浦さんが言った。
身体中に汗が滲む。な、何を話せば……変なこと言って浮いたら嫌だ。
何も浮かばない。
「おかず交換しようよ」風浦さんが私のお弁当を覗く。
「べ、別にいいけど」
「じゃあ、私はこれ」そう言って小さな唐揚げを箸でつまんだ。
そのまま口に運び頬張る。
「おいしい」にっこりと笑う。私も笑い返す。うまく笑えてるだろうか。
「はい、お返し」自分のお弁当からだし巻きをつまむと、私に突き出してくる。
どうしたらいいか分からず、つい口を開けてしまった。
「え?私が食べさせるの?」あれ?勘違いした?再び身体中から汗が浮かぶ。
「しょうがないなあ」風浦さんは私の顎を手で支えると、あーんと言ってだし巻きを食べさせてくれた。
妙にその言い方が色っぽい。
「おいしい?」顔を真っ赤にして私はおいしいと答えた。
昼休みが終わった。調子が狂う。やっぱり私は一人の方が合っている。
でも何故か退屈な午後の授業が苦痛ではなくなった。
明日も誘ってくれるかな。そんなことを妄想したら、自然と鼻歌でも奏でたくなっていた。
今日はまあまあ楽しい一日だったかな。
にやにやしながら帰り支度を始める。
ま、退屈なのには変わりないんだけどね。
鞄に教科書をつめ終え教室を出る。
靴箱には風浦さんがいた。
「あっ、奈美ちゃん。待ってたよ」
風浦さんは続けて一緒に帰ろうよと言った。
「え、あ、うん」
口調がしぼんていきながらも私は答える。
あくまでもしかめっ面を装う。
胸がドキドキする。風浦さんに聞こえてしまうんじゃないのか。
震えた手で靴を履く。
「教室で誘ったら人がたくさんいるから奈美ちゃん照れると思って」
正門を出たところで風浦さんは述べた。
確かに教室で言われたら粗野に別れを告げたかも。
へぇ、私のこと分かってるじゃん。
「ねぇ、良かったら友達になろ」歩きながら軽い口調で風浦さんは言った。
緊張が頭の先から爪先までを瞬時に走る。
返事につまる。
「だめ?」上目遣いで私を見る風浦さん。
「いいよ、と、友達ね」声が裏返った。あぁ、早く家に帰りたい。
「じゃあ、メルアド交換ね」私の携帯に送られた風浦さんのアドレス。高校に入って初めての交換。
「私はここでお別れ」
住宅に囲まれた夕景。風浦さんは私とは違う逆の方向に向かおうとしていた。
そもそも風浦さんは家の方角真逆だったような。
「風浦さん、なんで私のこと」
言い終える前に彼女は歩み始めていた。
小さくなった彼女が手を振る。
私も振り返す。ばいばい可符香ちゃん。
明日も学校に行こうかな。
以上です
奈美が登校を始めてまだ近い内の話です一応
>>661 ハ・ル・チ・リ!ハ・ル・チ・リ!
>>669 カ・フ・ナ・ミ!カ・フ・ナ・ミ!
どちらも凄くいいです、ありがとうございました。
藤吉さんが千里の誕生日に行かなかった件
普段からベタベタしてるわけじゃないしね
その後の誕生会の晴美の誘いに千里が凄い喜んでたから、別にいいんだよ!
管理人さん修正ありがとう
晴美はあんな大人数の誕生日会は行かないよ
二人っきりでいちゃこらするはず
自分の中での百合的相関図を考えていたところ、倫だけがあぶれてしまった。
接点がないから難しいねえ。
オジョーサマにはショミンですよ
つまり奈美!
もしくは、S気質は気の強い子にこそ向けるべきという趣向から
千里!
お花の先生と茶道部だからね、ちょっと頑張れば繋げられるさ
それでも納得いかないなら無敵属性の可符香で!
奈美とか千里とかだったら、攻めでイケるな。
いきなり相手の唇を奪う絵が見えるw
けど受けにまわってたじたじするのも可愛いねえ
晴美なんかどう?加工された写真を
持ち出すあたり、ひょっとして晴美
のことをいじめたいのかも
>>675 小姑として霧(まといとかでもいいが)なんかどう?
倫「お兄様の嫁になるなら、まずは私が相手をしてあげましょう・・・」
霧「家事なら自信があるよ。」
倫「いえいえ、私が花をいけて差し上げるんですよ…日陰に咲いた一輪の白百合の花をww」
わらたよ
>>679 あいのりツアーでも一人乗せてもらえずに無視されてたしね
参加費払ったろうに・・・かわいそう
>>676 > オジョーサマにはショミンですよ
> つまり奈美!
今週はまさにそうだったな!
今週の展開はつまり奈美と倫が同棲を始めるってことですよね><
スレの流れと合致しすぎだろw
絶望少女の絡みが多くてよかったな。
大草さんに電話した奈美を俺は見逃さないよ
倫×奈美は間違ってなかった
久米田先生ありがとう!
倫が一糸纏わぬ姿を露出した時可符香は顔を覆ったのに奈美はガン見してたし
今週の話も含めれば何気に公式で互いの秘所を見た仲
このスレに居る人らは倫奈美をどう見る?
やっぱりペット的可愛がり?
調教師と奴隷
今週は餌付けと考えて良いな
ラーメン奢ってくれる人w
恋心を抱くも無視をされるのでラーメンを餌に奈美を釣る倫が頭に浮かんだ
奈美 −ラーメン→ 倫
奈美 ←スイーツ− 倫
そんなただれた関係
お前の不動産は私のものだ
大家といえば親も同然
店子といえは子も同然
奈美「倫ちゃんの髪ってラーメンみたい」
倫「殺すぞ」
ヤバいナミ×リンでもリン×ナミでもいける(*´Д`)ハァハァ
これは新しい(*´Д`)ハァハァ
投下します
可符香×奈美を書きたかったんですがよく考えたらこれは智恵×可符香でした
とりあえず智恵×可符香で
698 :
秘密が育てる:2009/06/09(火) 04:05:58 ID:FbfSIeaw
くるくるとペンを指で回す。静謐な時間が過ぎる。奈美は体の不調を理由に保健室に来ていた。
確か今日は代理で智恵先生が管理をしていた筈だが姿がない。
奈美は勝手に保健室にあがりこみ、吊るされているカーテンに囲まれたベッドに横になっていた。
数十分寝たのち、眠気をなくした奈美はやることもなく、手持ちぶさたにポケットに入っていたペンで遊び始めた。
そもそも保健室に来る程の大事ではなかったから、退屈な授業をサボれたらそれで良かったのだ。
ベッドを囲むカーテンからは日差しが奈美をわずかに照らす。淡い光が暖かい。奈美はボーッと光に焦点を合わせていた。
「あっ」指で回していたペンが音を立て床を転がる。そのまま隣のベッドの下まで転がっていった。
ベッドの下を見つめ、少し考えたあと奈美は布団を自分から払いベッドを下りた。体をかがめ、ベッドの下を見る。奥の方でペンを見つける。
手を伸ばしただけでは届かない。奈美はいそいそと這いながらベッドの下に潜り込んだ。
ガラリと保健室の扉の開く音が奈美を驚かせる。
誰か来た。悪いことをしている訳でもないのに体が固まる。
699 :
秘密が育てる:2009/06/09(火) 04:06:42 ID:FbfSIeaw
「いいんですか?保健室使っても? 」
「いいのよ。今日は私が担当だから」智恵先生ともう一人聞き覚えのある声。二人は会話を続けた。
「ほら。向こうにソファがあるからおいで」
「あっ、はい」
足音が奈美に近付いてくる。ベッドの下からは二人の足だけが見えていた。その足は奈美を通り過ぎると、先のソファに位置ついた。
ここで初めて奈美は二人の顔が見えるようになった。顔を横に向けてうつ伏せていた奈美の瞳には智恵先生と同級の可符香が映っていた。
ソファに座り二人は向かい合うように体を寄せる。奈美にはそれが丸見えだった。
「智恵先生、誰か来たらどうするの? 」
「大丈夫よ。表に外出中の張り紙を張ったから」
どうやら二人は奈美には気付いていない。息を殺し気配を消す奈美。完全に出るタイミングを見失った。
どうしよう。今出て自分の状況を上手く説明出来る自信がないよ。
焦りながらも奈美は二人に目を離さないでいた。
あの二人は何をしているんだろう。
奈美は疑問に思った。自分が言うのもおかしいが今は授業中だ。何故二人は?
さらに可符香の様子がいつもと違うのに奈美は気付く。
700 :
秘密が育てる:2009/06/09(火) 04:07:16 ID:FbfSIeaw
目を輝かせ、智恵先生を憧憬するように見つめている。先生も先生でそれを受け止めるように優しく微笑む。
二人はまるで恋人のようだ。
奈美は思った。
智恵先生が可符香の頭をなでる。撫でては耳をなぞる。髪を持ち上げてはそっと手中の髪に顔を埋める。
智恵先生は母親というよりは小さな子供に悪事を教える悪魔のように可符香を可愛がる。
可符香は照れながらも全てを任せていた。膝に手を揃え、顔を真っ赤にしてうつ向いている。
耳元に唇を寄せて智恵先生が何かを呟く。奈美には何を言っているかは聞こえなかったが、可符香の顔がボーッと力の抜けるようにトロンとしたのが見えた。
私、とんでもないことに遭遇してる!? 普通じゃないよあの二人!
奈美の手が汗ばむ。握られたペンに力が入る。狭いベッドの下は蒸し暑く、奈美の体も汗ばみ始めた。
額を流れる一筋の汗。それを拭おうと奈美はペンを握り締めた右手を静か上げる。同じ姿勢でいたせいで右手が痺れペンを落としてしまった。
一瞬だけ小さな音が静かな保健室を支配する。
701 :
秘密が育てる:2009/06/09(火) 04:07:38 ID:FbfSIeaw
ヤバい。奈美の肌が粟立つ。奈美は恐る恐る二人を見た。
可符香は智恵先生に抱えられるように胸に顔をうずめていた。智恵先生も可符香のうなじ辺りを見ている。
奈美は安心して一息ついた。緊張の糸がほどけたと同時に嫌な予感が体をよぎる。
智恵先生と目が合う。可符香の肩越しにこっちを見ている。驚いた様子もなくただ視線をこっちに合わせていた。
動けない奈美。見つめ返すしか術がない。体から汗が吹き出した。奈美の目が智恵先生の口が開くのをとらえた。
もうダメだ。バレた。甲高いベルの音が三人を包む。可符香がハッと肩を上下させた。
「チャイムだ。そろそろ行かなきゃ」
「そうね、さすがに二時限続けて休むのはイケないわ」
惜しむように立ち上がる可符香を智恵先生は聖母のような笑顔で見送る。
またね。智恵先生は可符香の耳元で言うと、頬に口づけした。
「それじゃあ、失礼しました」可符香はクラスで見せる冷淡な姿に戻り教室を後にした。
「さて」手の甲を腰の横にあてたままの智恵先生がにやりと笑った。
「出てきなさい」
702 :
秘密が育てる:2009/06/09(火) 04:08:31 ID:FbfSIeaw
奈美はベッドから出ると、スカートを手で払い、申し訳なさそうに愛想笑いで返した。
「これには訳があってですね… 」
「覗きなんて悪趣味ね」智恵先生の無垢な笑顔が余計に奈美の恐怖心を揺らす。
「じ、授業行かなくちゃ」智恵先生を振り切って奈美は保健室を出た。
扉の外では可符香が待っていた。手を後ろで組んで立つ姿からはとても同い年とは思えない程の落ち着きが垣間見れる。
「奈美ちゃん」可符香の笑顔の意味が読み取れずに奈美はわなないた。
「なに? 」
「人には知られたくない秘密が一つくらいはあるんだよ」可符香はそう言うとさらに奈美に耳打ちを加えた。
「これは私と奈美ちゃんとの二人の秘密だよ」気付くと奈美は可符香の後ろ姿を見ていた。授業の始まるチャイムが奈美の意識を戻した。
「ほら、早くクラスに戻りなさい」智恵先生は保健室の扉から外出中の張り紙を剥がすと中に入っていった。
奈美は教室へ急いで向かった。動悸が乱れる。耳には可符香の暖かい吐息が残っていた。二人の秘密という言葉が頭の中で反芻する。
奈美はなんとなくこれから退屈しなくて済みそうだと赤ら顔で思った。
以上です
可符香良いなあ
本番はなしか
3P!3P!
奈美かわいいよ奈美
投下します
奈美×あびるです
なんかエロありのぐっちゃぐっちゃです
707 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:21:00 ID:WnETfcLJ
奈美に続いてあびるは玄関をくぐった。木製の靴箱に手をかけ靴を脱ぐ奈美をあびるはボッーと見つめる。
「上がって上がって」奈美に誘われるようにあびるが靴を脱ぐ。奈美の家に来るのはこれが初めてだった。
「先に部屋行ってて。私はジュース持ってくから」奈美は階段を指さして言った。
「うん。分かった」二階に上ると半畳程の空間があり前が壁、その両側に扉がある。廊下は無く二つの部屋の入り口があるだけだ。
左の扉を開け、あびるは中に入った。
「普通の部屋だなあ」奈美の部屋に入りあびるは呟いた。窓からの陽射しが部屋を照らす。
壁に沿って置かれた本棚。その上のCDコンポ。本棚の隣には質素な机があり、教科書が上を埋めていた。
あびるは机の向かいのベッドに腰かける。これからすることを考え、少し顔に赤みがかかる。しかし赤くなるだけで表情が崩れることはない。
普段から感情を表に出すほうではなかった。だから周りからはよく冷静な女の子と思われがちだった。
階段を上る音が聞こえる。
「開けてえ」奈美が扉を弱く蹴っている。あびる扉を開け、再びベッドに腰かける。奈美はジュースを乗せたお盆をベッドの前のテーブルに置くとあびるの隣に座った。
708 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:21:35 ID:WnETfcLJ
「今日はありがとね。私のために」
「いいよ。奈美ちゃんのお願いことだし」あびるは素っ気なく言ったつもりだったが、奈美にはそれが嬉しかった。
「でね、本当にして良いんだよね? 」恐る恐るあびるに聞く奈美。うつ伏せ気味のあびるの顔を覗く。
「うん。無理そうだったら途中で言うし大丈夫」抑揚のない真っ直ぐな声であびるは言った。
「で、でも」奈美がそわそわとベッドのシーツを遊ぶ。あびるは奈美の落ち着きのなさに腹が立っていた。
初めに私を誘ったのはあなたなんだから、もっと積極的になればいいのに。
あびるは昨日のことを思い出していた。
放課後。帰り支度をしていたあびるに話し掛けたのが奈美だった。ちょうど今のようにそわそわしながらお願いがあると頭を下げてきた。
いつになく真剣な表情の彼女にあびるはいったん席につき直しかしこまって話を聞いた。
なかなか話し始めない奈美にことの重大さが計り知れなくなり緊張が高まる。口を開いたのはそれからしばらくしてからだった。
709 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:22:18 ID:WnETfcLJ
「あのね、私普通が嫌なの」
「知ってるよ」
「だからあびるちゃんに協力してもらって、普通じゃなくなりたいの」
「そういうことね。いいよ、私に出来ることなら協力する」少しでも力になれるのなら。そう思ってあびるは承諾した。
「で、何をすればいいの? 」それを聞くと奈美は恥ずかしそうに耳許に口を寄せてきた。
初めは冗談だと思い、吹き出しそうになった。しかし奈美は至って真剣な顔で請うようにあびるを見つめていた。
私とエッチをしてほしい。
弱々しい声で耳打ちをした奈美の息の暖かさは承諾して良かったのかを確かめるようにあびるの耳にいまだ残っている。
呆けた顔で見てくるあびるに奈美は付け加えた。
「か、可符香ちゃんに言われたの。初めは可符香ちゃんに相談したんだけどね、そしたら周りより早く大人になればいいって言われて。
話を進めていく内に相手はあびるちゃんだろうって… 」
また彼女の仕業か。あびるは頭を抱えた。一体何を考えているのか。楽観主義者のようでいて計算高い。
何を企んでいるのか、もしくはいないのか。あびるには毛頭も分からなかった。
だが、それ以上にあびるには引っ掛かることがあった。
710 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:23:18 ID:WnETfcLJ
「初めは何をしたら良いのかな」奈美はシーツを指でいじりながらあびるを見る。上目遣いで顔を真っ赤にした奈美があびるには一回りも二回りも年下に映った。
あびるは何も言わずにシーツをいじる奈美の手を握った。まるで後ろから叩かれたように奈美が驚く。
初々しいなあ。あびるは思った。家に来るまでは私に全て任せてと意気込んでいた姿が滑稽によみがえる。
手を取り、指を一本ずつ器用に絡ませていく。結んだ手を徐々に肩まで上げていき、二人は向かい合う。
「奈美ちゃん」春風のように優しくあびるは名前を呼んだ。相手の手の震えが可愛らしかった。
「好きだよ」視線を逃さないように握った手とは逆の手で奈美の頬を顎を持つようにそっとつまむ。
こくりと奈美が頷く。事前に盛り上げるために雰囲気を作ろうと言っていたのだ。
奈美はそれを思い出したのだろう。うん、と相づちをうった。
唇を重ねる。手汗で拳が滑る。あてただけのキスにあびるは酷く緊張した。
「したね」嬉しそうに奈美がポツリとこぼした。あびるはそれに笑顔で応えた。
そこから少しずつ慣れていった二人は緩急をつけながら互いの唇を味わった。
もっとする。そう言うと奈美はあびるの制服に手を伸ばした。
711 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:25:26 ID:WnETfcLJ
あびるのネクタイを緩め、ボタンに手をかける。一つずつ外される度にあびるは友達という階段を踏み外していくように思えた。
しかしあびるは全てを受け入れ、ついには上半身は一糸まとわね姿に晒される。
手を背に回し、あびるの胸に顔を埋めた奈美。あびるは奈美の頭を撫でた。
あれはいつのことだったろうか。二人で下校をしていた時だった。土手を歩く二人の前に一匹の犬が目に入った。
鎖に繋がれて飼い主と散歩をしているその犬は赤と黄色のストライプ柄の幼児服を着ていた。
正確には巻いていたと言えるような雑な着こなしだった。どうせ着せるならしっかり尻尾用の穴開けとけよ。
あびるは通りすぎた犬を見てそう思った。ふと奈美を見ると、彼女が言った。
「犬に服着せるの可哀想とか言う人がいるけどさ、それなら首輪だって十分可哀想だよね。
そもそもペットにしてる時点で犬に自由なんかないのに、変なとこで犬に気を遣う人って嫌いだな」
奈美の顔は切なそうだった。あびるにはその時の奈美がとても新鮮に見えた。普段何も考えてないように思っていたからだ。
彼女には彼女なりに色々思うことがあるんだろう。それから奈美は笑った。
712 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:26:09 ID:WnETfcLJ
「その分、あびるちゃんにはしっかりこだわりがあるから偉いよね」
夕日を背後に笑う彼女はとても綺麗だった。それからだろうか。あびるはいつも奈美を目で追うようになり、これが憧れになり、いつしか恋にまで昇華していった。
あびるは自分の気持ちに素直だった。潔く彼女への恋心を認めた。
だからこそ今の状況には複雑な気持ちを抱かざるを得なかった。
あびるは息をもらした。舌を使いあびるの胸を苛める奈美。こうなることを心の深いところで望んではいた。
奈美は先端を加え歯で軽く噛んだ。その度にあびるがもらす吐息に興奮する。自分の行為が彼女の愉悦に変わることが不思議だった。
いやらしい表情と頭を撫でてくれる優しさのギャップが奈美には心地よかった。奈美はあびるの太ももに潜むように手を伸ばした。拒まないあびるに調子をよくする。
あびるの背もたれになるように彼女の背後に座り直す。右手であびるの口に棲む舌べらと遊び、左手で下着の上から足の付け根を刺激した。下着越しに僅かに熱を感じた。
713 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:26:51 ID:WnETfcLJ
好きだった相手に愛されるこの状況にあびるは溶けかけていた。しかし頭の隅ではやりきれない自分がいた。
奈美は絶えずあびるをまさぐる。右手で胸を揉みしだく。ずれかかった下着から茂みが顔を見せていた。
奈美はそれを優しく撫でる。口からもれる息は次第にはっきりと声となっていく。
嬉しさの隅に巣食う影の正体にあびるはとうに気付いていた。この状況を作り出した可符香だった。
奈美は前に言った。初めは可符香ちゃんに相談したと。そう言われたあの時の嫉妬心をあびるは忘れはしない。
何を考えてか可符香ちゃんは私に奈美ちゃんを仕向けるように今の状況を作り出した。
奈美ちゃんは可符香ちゃんに言われたことなら何でもしちゃうの? 羞恥に燃えながらあびるの頭に感情の波がはびこる。
あびるは奈美を振り返った。目が合う二人。奈美は優しく笑いキスをする。
714 :
不完全な蝶:2009/06/12(金) 04:27:40 ID:WnETfcLJ
手順がおかしいよ。私が告白して、ドキドキしながら、家を一緒に帰りたかったよ。
奈美の左手は茂みを越えようとしていた。買い物に行って動物園に行きたかったよ。あびるの頬に涙が伝う。
その笑顔だって、優しさだって全部雰囲気作りのためなんでしょ?
絡み合う舌。されるがままのあびるの頭には蝶が浮かんだ。
サナギになった青虫が成長を急ぎ、完全になるまえに孵化をしてしまう。そんなことが実際にあるかはあびるは知らなかった。
孵化した蝶の羽はボロボロでまともに飛ぶことはなかった。そんな光景かあびるの頭をよぎっていた。
奈美の指があびるの中に入ってきた。
私たちこれじゃあ飛べないよ。あびるはそう思った。
以上です
途中なんどもゲッペルさんに見下ろされました
>>715 GJでした。あびるちゃんの複雑な感情がいいw
ゲッペルさんはとりあえず押し入れに放り込んでしまいました。
あびる切なくていいよ
女キャラ総当たりでレズバトルしたら優勝するのは誰?
絶倫先生かチエ先生か……
可符香か知恵先生だろうな。
二人が戦ったら、どっちが勝つかw
あと全敗は加賀さんだと思う。
というか勝敗はどうやってつけるのw
観客(バトル中の二人以外)による投票
パンツ脱がされたら負け
ガチレズパンツレスリング
晴美も強そうだがドMだから負けちゃう
もうじき懺期か…
とりあえず双六の回のおまけはみたいな…
晴美→←千里より
晴美→←←千里の方が萌えることが最近わかった。
ハルチリは基本相思相愛で、たまにどちらかの想いが過剰に暴走してしまうのが好物
>>728-729 全面的に支持する
それでいて千里は恥ずかしがって自分からは想いを伝えられないのが良い
そして晴美からか晴美が千里から引き出す展開が好み…
晴美って後輩にモテそうだよね。スポーツ万能で、カッコイイし。一方、千里は絶望少女達にモテそう。片思いの時は、お互い告白できずにハラハラして悶々するといいと思うよ。
両思いなのにすれ違いで片思い(*´Д`)ハァハァ
今週はあび千里好きにはたまらなかったな。
やっぱり千里はあびるには優しい。
一度怒りながらやっぱりいい、とかやさしさを見せるなんてめったにないよな。
千里は厳しそうに見えて結構甘いよ
736 :
名無しさん@秘密の花園:2009/06/30(火) 23:51:46 ID:NdOaihC7
倫 芽留
↓ ↓
奈美→可符香→★←カエレ
↓
↓ マ太郎
↓ ↑
あびる→千里→★←晴美
↓ ↑
↓ 可奈子
↓
愛→★←真夜
↓ ↓
→麻菜実←
まとい→霧→★←智恵
翔子→★←美子
絶望先生ってこういう漫画だよね?
じゃなかったら何だと言うのか。
愛×真夜(リバ可)はもっと支持されて然ると思ふ。
まといとチエ先生に挟まれた霧ちゃんがハードだな
ネヅマルは独立でラブラブですね
可符香とカエレって接点無くね?
このスレではアリアリです
地域によっちゃ今日放送見れるのね
どうせ百合的には期待出来ないんだろ!
また智恵霧あるかなあ…
幼ハルチリはあるはずさ!
智恵霧は…期待薄
原作通り路線が確定してるからなぁ……。
でも双六事件はやってくれると信じてる。
ハルチリ双六は是非とも見たいなぁ
双六事件について詳しく
最新刊→おまけ漫画→幼少ハルチリ漫画(双六)
つまり公式でハルチリ確定
異論は認めない!
EDで夜寝る前に電話するあびるとカエレ
なに話してたんだろ?
アニメはやはりハルチリはノリが違うかったな。
少しだけだったけど、絡んでくれるだけで嬉しい。
双六は晴美の優しさが良かったな。
まるで社会性のない引きこもりなるところ、彼女に助けられたと想像。
中学で千里が学級委員長になりクラスのまとめ役になる一方、晴美はオタク趣味にハマって疎外感を覚えるくらいに、今度は千里が晴美を助けたと妄想。
まとめサイトでいくつかの記事の拍手ボタン消えてない?
普通に全部あると思うよ。
逆に自分だけか?
あるなあ
今朝見たときは消えてたんだ
昔のSS見てると拍手が30とかあるけどそんだけ人がいたのか
拍手30もいってるのはそうないが、どれもカップリング被ってないってのがなんか面白い
絶望はカップリングが広いから、いいよね。
誰と誰を組み合わせても、あんまり違和感がない。
特に可符香なら総攻めでいける
カフナミの親友作り話は良かったな
原作設定上手く使っててかつ甘くて悶えざるを得ない
ペアルック…だと…?
以心伝心!久米田もハルチリ意識してるよな
奈美「へ〜今日は二人でペアルックなんだ」
晴美「そ、そうじゃないよ!たまたま服が被っただけで・・・ねぇ、千里」
千里「そ、そうよ!本当にたまたまなんだからっ!」
奈美「けど二人共仲がいいからカップルみたいだね」
千里「だからっ!違うって言ってるでしょう!
ペアルックだから付き合ってるなんて発想、定番で普通すぎるわよ!
それにお揃いの服はこんなのじゃなくて、もっと可愛いいのだから!」
晴美「千里!言わなくていいから!墓穴掘ってるから!」
今回のペアルックは千里のセンスで選んだのを晴美にも強制したと見た。
そういう感じではなさそうだったけど…
別々に買って、意図せずして同じ日に着てしまっただけかと
>>763 ちょっとコンビニ行ってマガジン読み直してこい
とりあえず晴美はペアルックにした責任をきっちり取って千里と付き合うべき
ここのスレの住人は百合フィルターが激しすぎるので、
会話のシーンだけでも恋人同士にしか見えなくなるので
許してあげてください
ペアルックになる前から付き合ってるじゃん
可符香は平等にみんなのことを愛しそう
そして女生徒たちに輪姦される可符香
可符香は純粋な片思いも鬼畜な感情も持ち合わせてるイメージ。
独特な話術と凌辱でハーレム化するしそうだw
アニメ今のところ智恵先生の出番ないね
早く出ないかなあ
その日、私・日塔奈美と可符香ちゃんは私の部屋で、録画しておいた懺・さよなら絶望先生の第三話を見ていた。
冒頭の前回までのあらすじを見ながら、私が呟いた。
「そろそろ、正式なOPアニメが見たいよね」
「ああ、それなら今回からみたいだよ、奈美ちゃん」
やがて始まるOPアニメ、相変わらずのクオリティにうむむと唸りながら、私と可符香ちゃんは画面を見つめる。
「なんかサイケな感じだね」
「うん。それにこれまでのOPより色鮮やかな感じ」
画面上にはくるくると私達、絶望キャラが現れては消える。
私はいきなり可符香ちゃん単独のシーンが出てきたので、ちょっと口を尖らせてこう言った。
「いいな、可符香ちゃんは……どう考えても他のみんなより優遇されてる」
「そうかな?そう言う奈美ちゃんこそ、EDの最初と最後を担当してたじゃない」
「あ、そうか……」
「あの奈美ちゃん、すごく可愛かったよ」
にっこりと笑ってそんな事を言われたので、私の顔は真っ赤になってしまう。
その内、映像は雨の中で叫ぶ先生のシーンへ。
『変われ!飛べよ!飛ぶのさ!!』
「おお、先生が格好良い」
「うん、格好良いよね。先生って……」
ふいに可符香ちゃんがそんな事を言ったので、私が目を丸くして驚くと
「いやだなぁ、アニメのOPでの話だよ」
「な、なぁんだ……」
「もしかして、奈美ちゃん、嫉妬してくれた?」
「えっ?いや、その、あの!!?」
「嬉しいよ、奈美ちゃん」
可符香ちゃんは微笑んでパニクった私からテレビの画面に再び視線を戻した。
OPは佳境に入ろうとしていた。
宇宙をくるくると回りながら、こちらを見てニッコリと笑う可符香ちゃんの姿だけで私はクラっとなってしまう。
ところが、この後が問題だったのだ。
「えっ?……これって!?」
OPのラスト近く、空中からラピュタのシータみたいに舞い降りてきた可符香ちゃんを、先生がキャッチするというシーンがあったのだ。
私は少し驚きながらも、『そういえば、最近のシャフトって先生と可符香ちゃんのカップリングを推してるよね』なんて考えて、
先生に抱きとめられた可符香ちゃんの頬が赤く染まってるのが可愛いな、なんて思っていたのだけれど………
「…………」
「どうしたの、可符香ちゃん?」
ふと気がつくと、可符香ちゃんは石みたいに固まっていた。
「可符香ちゃん?」
私がもう一度呼びかける。
すると、可符香ちゃんはゆっくりと私の方を振り返って……
774 :
名無しさん@秘密の花園:2009/07/21(火) 21:33:17 ID:7rshU9Vx
「な、な、な、な、な、奈美ちゃん……あのね…あのね…!!!!」
真っ赤な顔に、今まで見たこともないような困惑した表情を浮かべて、いつもの落ち着いた様子がウソみたいに慌てふためいた口調で喋り始めた。
「あ、あ、あ、あれはあくまでOPだから!!だから、私と先生は別に抱きしめられたりとか頬を赤くしたりとかは別に現実には全くないわけで……」
「お、落ち着いて可符香ちゃん!!?わかってるから!!ね、落ち着いて!!!」
「私が好きなのは奈美ちゃんだからっ!!!奈美ちゃんが大好きなんだから――――っ!!!!」
えらい事になってしまった。
完全にパニックに陥った可符香ちゃんを私は必死でなだめた。
もはや、一緒にアニメを見るどころの騒ぎではなくなってしまった……。
可符香ちゃんがようやく落ち着きを取り戻したのは、第三話がほとんど終わる直前だった。
まあ、落ち着いたと言っても、私の体にぎゅーっと抱きついて離れてくれないのだけれど……。
「とにかく、アレはあくまでOPアニメだからね」
「うん、わかってる、わかってる」
可符香ちゃんの頭を撫でながら、私は答えた。
正直、こんな子供みたいな可符香ちゃんは初めてなので、ちょっと嬉しかったのだけれど……。
しかし、たかだかアニメのOPで可符香ちゃんがここまで取り乱すなんて予想外だった。
もしかして、私が可符香ちゃんを好きって気持ちや、自分自身の気持ちに可符香ちゃんは自信が持てていないのかもしれない。
「本当、私は奈美ちゃんが好きなんだからね」
さっきから何度も繰り返した言葉をまた呟きながら、可符香ちゃんが上目遣いに私の顔を見つめてくる。
真っ赤な頬と、不安げに揺れる瞳は、可符香ちゃんの気持ちにウソがない事を教えてくれる。
鏡でこの表情を可符香ちゃんに見せてあげたら、少しは自分の気持ちに自信を持ってくれるだろうか?
「わかってるよ。可符香ちゃん、私だって……」
それ以上は言葉では言わずに、可符香ちゃんの体をぎゅっと抱きしめた。
少しだけ不安そうな気配が和らいで、私はホッと胸を撫で下ろす。
だけど、懺・さよなら絶望先生はまだ始まったばかり、あのOPもこれから何度も目にする事になるだろう。
(最終回までには、もうちょっと慣れてくれるといいんだけど……)
これからしばらくの間、どれだけの苦労をする事になるのやら。
私と可符香ちゃんの日々はなかなかに前途多難のようだ。
これで終わり。
一応、奈美×可符香でした。
あと、上でsage忘れてすみません。
メタフィクションは珍しいですね。面白かったです
赤面可符香可愛いですね。
百合的にあのOPの裏はこういうバックボーンがあると考えていいですねw
原作でもみんな気を抜いて制服きちゃいけないキャラが着ていたとかいう
ネタあったなあ。
どうでもいいけど今回のOP、初めてハルチリ的な画がでたよね
いや、ただ単にツーショットってだけなんだけど、そこを妄想していくのがさ
ぴったり寄り添うネヅマルも見逃せない(一瞬だから見逃すけど)
たぶん画面の外で手繋いでる
EDのあびるをよく見ると赤面してニコニコしてる
カエレも怒ったように赤面してる
来週、このスレは他とは別の方向性で盛り上がりそうだなw
そういうレスうざい
>>779 奈美、霧、まといの三人が並んでるのも印象的だった。
何スレか前で流行ったこの三人絡みのカップリングを思い出した。
しかしシャフトもわかってるよな
絵描き歌の組み合わせが、カエあび・まと霧なんて
晴美と千里でもやるかな?
千里は前やってるけど、今回は声優さんの絵だし
あれでシャフトが千里の絵は下手だと言う設定と認識して欲しくないな
一応、晴美の原稿を手伝ってきっちり修正したという実績もある訳だし
井上さんには、是非本気を出していただきたい
マリナは本気出しすぎたりしてw
ゼーガペインやグレンラガンでも凄かった
久藤君は木野君と組むだろうし、晴美と千里はありそうだなぁ
790 :
名無しさん@秘密の花園:2009/07/27(月) 23:56:07 ID:PL8q0AGG
『絶望先生だ〜!』
まとい「ちょっと、何よあんたのそれ! かまぼこそのまま書いちゃったりなんかして! 無様ね!」
霧 「あんたこそ、まんまシン○ソンズのお父さんじゃないのよ! 変な顔!」
まとい「あんたに言われたくないわ!」
霧 「何よ!」
キー!!
奈美 「あちゃ〜また始めちゃったよあの二人」
可符香「大丈夫だよ、喧嘩するほど仲が良いって言うじゃない?」
カエレ「しっかしヘッタクソだよな〜」
あびる「…カエレちゃんは次元が違うからね」
マリア「そういうお前もナ」
2号 「…」
奈美 「でも本当かな?絵描き唄で一緒に歌った相手と縁結びだなんて…」
可符香「いやだなぁ奈美ちゃん。私たちのこの愛が、嘘偽りのもののわけないじゃないですか!」
奈美 「…まぁ確かにあの後から私たちも付き合い始めたけど」
可符香「そう、だからこの愛は本物なの!さぁ、私の愛を受け取って!奈美ちゃん!」
奈美 「ってち、ちょっと可符香ちゃん!いきなり抱きつくのはだめだってばぁー!」
可符香「へへへ、そーれむぎゅー♪」
カエレ「ったくあいつらは何やってんだか…」
あびる「カエレちゃんは、私にああいう風にしてくれないの?」
カエレ「! だ、誰が、あんなハレンチなことを!」
あびる「昨日の電話越しでの『好きだよ』の言葉…嬉しかったな…」
カエレ「ち、ちちちがーう! あれは受話器落として足の小指にぶつけて、ついつい私のいた国の言葉が出ただけなんだよー!」
あびる「カエレちゃん、顔真っ赤で可愛い…」
マリア「マリア達も、バカップルなのカ?」
2号 「…フニャフニャノマリア、カワイカッタゾ」
791 :
名無しさん@秘密の花園:2009/07/27(月) 23:56:32 ID:PL8q0AGG
可符香「おや、そうこうしている間に」
ハァ…ハァ…
まとい「…相変わらずやるわね」
霧 「…そっちこそ」
纏&霧「……」
まとい「しかし、ほんとに酷い絵ね。両方とも…くすっ」
霧 「…本当にね、ふふ…ははは」
まとい「ははは…っ痛っ!」
霧 「…!大丈夫?」
まとい「笑ったら、ほっぺたの傷が痛んじゃって…」
霧 「…ペロッ」
まとい「あ…」
霧 「…とりあえず、つば付けただけだよ。ちゃんと手当てはしないとね」
まとい「…あんたの鼻の頭もね…チュッ」
霧 「んっ……うん…」
可符香「ほら、すごい効き目でしょ?」
奈美 「んーでも、ちょっと利きが早すぎない?」
カエレ「…見てるこっちが恥ずかしくなる…セクハラで訴えてやろうかしら?」
あびる「まぁ、丸く収まってよかったと思うけど」
マリア「ホー、ラブラブ羨ましいナ…」
2号 「アトデオマエニモシテヤルヨ」
霧 「…じゃあ、最後に一言」
まとい「みんなも上手に描けるかな?」
『バイバーイ!』
まと霧の声がエロくてむしゃくしゃしてやった
ちょっと展開速かったかなぁと反省している
マリアと一緒にいた子は2号で通じるのかなぁ
あと、sage忘れて申し訳ないです。
萌えた!萌えたぞ!
EDのあびるの電話が小さすぎて、最初よくわからなかった。
多分、カエレがキレてたのは、あびるがしっぽの話しか
しないからだと妄想。
もっと私に構いなさいよ、的な。
展開速いけど、さくっと読めてよかったですよ
みんな可愛いw
さーて、おまいらの大好きな姉妹丼ですお
晴美は2人きりでプール行きたかったんだろうな
今週は千里とキタ姉のコンビも、
晴美との仲良しっぷりもよかった
双六の件といい、今回の金魚の件といい
幼い頃の千里は二人に救われてるな
もう3Pでいいじゃん
3Pは誰かがやってくれると信じてる!
千里ちゃんは自分がキタ姉の面倒をみてるつもりだけど
本当はキタ姉から面倒をみてもらってるというのが萌える
802 :
木津姉妹:2009/07/30(木) 00:49:39 ID:C7KB0V2m
とあるインタビューより抜粋
−−−妹の千里さんは、幼少の頃はどんな子でしたか?
多祢「まあ、はっきり言って変な子だったよ(笑)」
−−−変、ですか(笑)
多祢「うん、変(笑)。いつかだったけど、みんながわーって遊んでる輪に入らないで、
一人で目を手で覆って、地面見てたことがあって。何してるの?って聞いたら
目と目の間にある目で地面の蟻さん見てるのって。
怖いって(笑)」
−−−(笑)その当時から、今の様なきっちり性だったんですか?
多祢「そう。子供なんてガサツじゃない。まあ私が言える立場じゃないけど(笑)
だからみんなと合わないわけなのよ。だからいつも私にくっついてた。」
−−−やっぱりお姉さんとしては心配だった?
多祢「心配だった。この先、この子、どうして生きていくんだろうかって。
まあ幸い友達が出来て、今もその子とは仲良いんだけど、
多分その子がいなかったら今も引きこもってたかも知れない(笑)」
−−−それが今はこう、立派になられましたね
多祢「姉よりしっかりするのはどうかと思うけど(笑)
まあよかったと思うよ。なんだかんだ言っても可愛い妹だからね。」
803 :
木津姉妹:2009/07/30(木) 00:51:37 ID:C7KB0V2m
−−−千里さんにとって、お姉さんはどのような方ですか?
千里「一言で言えば、残念な姉ですね」
−−−残念ですか(笑)
千里「本当にガサツなんです。いつ見ても汚いんです。
部屋は汚いし、身嗜みも汚いし、変な人間も寄ってきますからね。」
−−−最後のはどうなんでしょう(笑)
千里「この前もプールに行ったんですけど、そこでも汚しましたからね。
ガサツとかのレベルじゃないでしょ、って」
−−−じゃあ千里さんは多祢さんのことを……
千里「だらしのない人間は嫌いですね」
−−−ですが多祢さんは千里さんを可愛い妹と言ってましたよ
千里「……そんなこと言ってました?」
−−−はい
千里「ま、まあ。一応姉ですから。仲も悪くはないとは思います…」
−−−じゃあ千里さんからお姉さんに感謝の言葉を一つ
千里「…それ入りますか?」
−−−是非お願いします
千里「………お姉ちゃんは私も好きだよ、ありがとう……
…やっぱりここのところ書かないでください…(恥)!」
−−−いやいや、お姉さん喜ぶと思いますよ(笑)
千里「うあ……っ……恥ずかしいっ……」
ネタは熱い内に出さないと、思い書きました。
あまり萌えませんがすいません。あと3Pじゃなくてすいません。
元ネタは芸人なんですが、わかるかなあ…
千原?
この画像は
やばい
これは…
やばい
810 :
名無しさん@秘密の花園:2009/07/31(金) 21:15:24 ID:gzMHurni
見れんかった・・・
キタハル企画してるんだけど需要ある?
内容が生々しいからどっちに投下しようか迷ってるんだけど・・・
百合スレはエロも良いんだよ
生々しいってどういう意味?ペニバン?
うん、突っこむ
見させてもらってると皆さん愛撫程度だからこのスレ的にはどうなのかなと・・・
キタハルじゃなくて正確にはタネハルかな
ペニバンはないけど、ディルドー突っ込むのなら過去ログにあった
あと、お流れになったっぽいけどふたなりネタする、って言ってた人も居るし…いいんでない?
千里を奪い合ってキャットファイト
あびる「キャット…」
しっぽつけないと
変化球でいってみますよ
いつの間にか、外は雨になっていた。
霧が膝をついたままもぞもぞと台所へ向かう。
「多祢さ…タネぇは麦茶でいいですか?」
「うん、よろしくぅ。」
グラスを二つ出して、冷蔵庫を開けた。
「毛布を巻いたままで歩けるのはすごいことなのかもよ。」
多祢も布団から抜け出してちゃぶ台の前で胡坐をかく。
からんからん。氷がグラスの中で踊る。
「はい、どうぞ。」
ちゃぶ台にグラスが二つ。
ごくっごくっ。と、喉を鳴らして一息で飲み干す。
「ぶはぁっ、うんめぇ。」
思わずまじまじと多祢を見つめる。
「ん?」
「なんでも…うんめぇですか、それは良かった。」
「絶妙な感じ。霧ちゃんと同じだ。」
グラスを握って冷えた左手を霧の首筋から鎖骨へ滑らせた。
「あ…」
唇の先が啄ばむように左手をトレースしていくのにあわせて、霧の口からも漏れ出していく。
ちぅっ、と唇を軽く噛むように重ねてからゆっくりと食んだ。
霧は首から上を真っ赤にして、多祢に寄りかかる。
「…霧ちゃん?」
「へへ。形勢逆てーん。」
左手だけで多祢の両手首を抑え付けると、捕食するかのように髪と毛布で覆ってしまう。
「主導権取られた…ちょっ…えッ?」
額から下へ向かって徐々に唇の雨を降り注がせていく。
「目も…好き…」
まぶたにも容赦のない雨。
味わったことの無い感触と熱に、多祢は後頭部が熱くやられ始めるのを感じた。
いつの間にか、雨は止んでいた。
「霧姉ちゃん…その霧姉ちゃんに抱っこしてるの誰?」
新たなトラウマを抱えそうな交君であった。
多祢ぇと霧ちゃんはアリかなーとか。
まあそれだけなんですけど。
アリアリアリアリ
「雨が降ったから、傘を持ってきたのに。無駄足になったじゃない。」
宿直室の外で二本の傘をぶんぶんと振り回していた。
「ああ、千里。ごめんねぇ。じゃ、霧ちゃんまたね。いや、霧お姉さま。」
「」
またとちゅうだった
「お姉さまはやめてよ、たねぇさん。」
「はーい。じゃあまたねぇ。」
交に赤くなった顔を見られないようにする霧を見ながら、多祢は満足げ。
二人で並んで歩いていると、千里が遠慮がちに口を開いた。
「ねぇ、まさか…小森ちゃんと?」
「さあ?」
「さあっ、て。その首筋のそれとか!!あっ、そぅですか……後で謝っておくから。」
立ち止まって千里の顔を覗き込む。
「ところで千里。霧ちゃんってさぁ。」
この切りかえしかたは危険。千里の妹としての経験がサイレンを鳴らす。
「かわいいよね。食べられてもいいぐらいかわいい。」
「なに、その表現。」
「わかるでしょ、千里。」
「…わかるけど。小森ちゃんに言うのは絶対やめてよね!」
「さぁーね。」
って、ここまで書いて送信したかったorz
じゃあまた
やっぱり絵描き歌は晴美と千里かw
ハルチリ好き!
でも千里の解説ポジションをキタ姉ぇに奪われそうで怖い・・・
ハルチリ+キタ姉は仲いい友達(性的な意味で)
やっぱり幼少の頃、晴美とキタ姉も肉人形にされてたのかね。そう思うと萌える。
あと大草さんが愛ちゃんと真夜に洗剤を売り込むシーンに百合を感じたのは日本で自分だけだと思うwあの三人を絡ませる妄想が止まらない
金魚の接吻の歌詞って…
百合だよね
あの歌詞といい歌い手といい、まとい×霧を彷彿させる非常に美味な曲でした。
829 :
名無しさん@秘密の花園:2009/08/13(木) 01:58:41 ID:xot5NtoK
絶望先生って百合あるの?
今までノーチェックだったけどアニメ見てみようかな...
大草さんで思ったが商法コンビの口車に乗せられて夜のお仕事に手を出して欲しい
そしてなんだかんだで大草総受け3Pへ……
絶望先生本編にはないよ
832 :
名無しさん@秘密の花園:2009/08/16(日) 07:02:40 ID:s6uZnAo1
EDのジャケットで晴美だけネコミミなのは、あびるから
むりやり付けさせられたのかと萌えるage
水をさすようで悪いが、あびるの趣味はしっぽで、ネコミミは晴海本人の嗜好だ。
この二人が結託して誰か襲っちゃうってのもいいかもしれない、千里とか奈美とか。
834 :
名無しさん@秘密の花園:2009/08/17(月) 09:46:05 ID:l6Yov3PY
もっと根津×丸内増えないかなー。
漫画じゃあ、どっちが受けか攻めかわからなかったけど
声の感じで根津×丸内っぽいね。
根津が悪いこと考えて、丸内が楽しそうに行動するみたいな。
あと、丸内が「美子ちゃん」っていう呼称なら萌えるw
二人がいつ知りあったのか気になる。
個人的には、幼少期から一緒になって大人たちを騙して遊んでた・・・とか萌え
幼少千里の「安心するの」の破壊力がヤバい
単に人の服を掴んでるのが安心するって事なのか、
それとも千里にとっての安心毛布は
謎の人形でもスカートでもなくて藤吉さん自身ってことなのか…
地方民はこういう時嫌だ
ああ、早く読みたい
一瞬藤吉さんのスカートが安心毛布なのかと思った自分を絞め殺したい
ま、藤吉さんが毛布でFAかな
双六につづいてライナスの安全毛布とは。
キャラを掴んできたな。久米田先生。
昼寝の時に、いつも一緒遊んでる晴美がどこかにいってしまう夢を見た千里が急に寂しくなって、急いで晴美を探しに飛び出して見つけた晴美のスカートを掴んで「安心するの」と言った、という所まで妄想した。
千里は甘えんぼだなぁ
金魚の接吻では霧とまとい、原作(単行本)では千里と晴美orキタ姉…
どんどんレズっ気が高くなっていくな…素晴らしい
晴美はキタ姉のこと本人前にしたらなんて呼んでるんだろう?
やっぱお姉ちゃん、かなー?
ハルチリは明らかに久米田も意識してるな
ハルチリを始めとした絶望百合本って種類でているの?
夏の祭典とか最近はぱったり行かなくなったので事情知らないんだけど、
詳しい人どうでしょ?
ハルチリ書きました。
とあるお正月に、晴美が出会った女の子。
ひとりぼっちで双六をしていた彼女・千里と友達になってから、もう半年以上が経過しようとしていた。
「晴美ちゃん、行くよ!」
「待ってよ、千里ちゃん!!」
千里はいつでも元気いっぱいだ。思いついたら即行動、しかもやると決めたら妥協を許さない完ぺき主義。
そんな千里に、晴美は振り回され続けていた。
「今日はわたしが考えた遊びをやるの!」
「えっ?千里ちゃん、何するの?」
「肉人形あそびっ!!!!」
「きゃあ――――っ!!!!」
特に、彼女がオリジナルの言葉を使い出したときは要注意だ。
千里の独特の発想力が生み出した遊びの数々は、どれも抜群の破壊力を誇っていた。
そうやって千里と遊ぶ時間は本当にめまぐるしく、楽しく、あっと言う間に過ぎていく。
晴美は千里のこのパワフルさが好きだった。
だけど、そんな性格とは反対に、千里には友人と言える人間がほとんどいなかった。
クラスの中では孤立して、遊び相手になるのは専ら姉の多祢ぐらい。
千里の周囲のクラスメイト達はどうやら、千里の独特な発想や行動を嫌っているらしかった。
しかし、変わった子供というのなら、同じ学年だけで千里以外に何人でもいる筈だ。だけど、ここまで徹底的に孤立しているのは彼女だけだった。
たぶん、その原因は千里がいつでも一生懸命だった事だと思われた。
クラスや学年で孤立しても、千里は他の生徒達と関わりあう事を諦めようとしなかった。
むしろ積極的にクラスメイト達の友達の輪に入ろうとしては、最後には挫折してしまう。
そんなパターンを繰り返していた。
千里は一生懸命にクラスメイト達と友達になろうとするのだけれど、ほとんど友達を持った事がないために、どう振舞えば良いかがわからずに失敗してしまう。
それでも千里は諦める事無くアタックを続ける。だけど繰り返せば繰り返すほど、クラスメイト達の千里への視線は厳しくなっていった。
「ちりちゃん、しつこい」
「みんないやがってるのに、どーしてやめないの?」
「あんたなんか、いなくなっちゃえ!!!」
千里の人付き合いについての感覚のズレと、そんな彼女を理解しようとしない周囲の態度。
二つの要素が絡み合って、千里の孤独を加速させていった。
そして、それは別のクラスにいる、千里のほとんど唯一の友達である晴美にまで影響を及ぼし始める。
「×組のちりちゃんって、おかしいよね」
「うん。いつも一人で変なことばっかりしてるし」
図書室で借りた『火の鳥』を読みながら
(義経って、絶対に弁太の事が好きだよね)
などと妄想していた晴美は、耳に飛び込んできた思いがけない言葉に顔を上げた。
すると、千里についての会話をしていたクラスメイトの一人が晴美に話を振ってきた。
「ねえ、そういえば晴美ちゃん、千里ちゃんと友達だよね?」
「う……うん」
「どうして?だってあの子、おかしいじゃない」
晴美にそう質問したのは、晴美のクラスの女子のリーダー的存在の女の子だった。
「それ、は……」
晴美は、答えられなかった。
「晴美ちゃんも、あんな子とむりしてともだちでいなくたっていいんだよ?だって、ぜんぶあの子が悪いんだから」
クラス女子リーダーの彼女の言葉は強烈だった。
特に悪い子と言うわけではないのだが、持ち前の気の強さで女子達を引っ張っていく、そんな子だった。
「むりなんかしてない。わたしが好きで千里ちゃんといっしょにいるだけ……」
「なんで?あの子にいいところなんて何もないじゃない?」
「そんなことないっ!!!!」
「ふうん……じゃあ、言ってみてよ」
晴美は固まった。
「いいところがあるなら、言えるでしょ?私にも聞かせてよ、千里ちゃんのいいところ」
晴美は何も言えなかった。
千里の良い所なんて、いくらでも言える筈なのに、言葉が喉から出てこない。
言えば笑われるんじゃないか、そんな臆病な心が晴美の頭の中を覆い尽くしていく。
「やっぱり言えないんじゃない」
「ちがう。千里ちゃんは………」
それ以上は言葉にならなかった。
そしてとうとう、晴美はクラスの女子達が発するプレッシャーに耐えかねて、教室を飛び出してしまった。
放課後、いつも通りに千里の家を訪ねると、いつも通りに千里は玄関脇の壁に寄りかかって晴美を待っていた。
「晴美ちゃん、どうしたの?なんだか元気ないよ?」
「ううん、なんでもないよ……」
よっぽど酷い顔をしていたらしい。
心配そうに覗き込んでくる千里に、晴美は曖昧な笑顔で答えた。
元気の無い晴美を気遣って、千里は今日は晴美の思う通りに遊ぼうと言ってくれた。
正直、千里に引っ張りまわしてもらって、学校での出来事を忘れたかったのだけれど、晴美は千里の気遣いを無視する事ができなかった。
「それじゃあ、本屋に行っていい?」
「うん!」
晴美の提案で、二人は近所の本屋に向かった。
晴美は本が好きだった。
本の中に描かれる冒険や不思議な話は、いつでも晴美の心を躍らせた。
だけど、今日はなんだか違った。
(千里ちゃんは悪い子じゃない。わたしが悪い子なんだ………)
色んな本が語る物語でも、今日の晴美の心を晴らす事はできなかった。
自分は千里の良い所を知っているのに、クラスのみんなに何も言い返せなかった。
千里の友達なのに、彼女のために何も言ってあげる事ができなかった。
自分は臆病だ。
意気地なしだ。
こんな自分が本当に、千里の友達でいてもいいのだろうか?
頭の中でぐるぐると渦を巻いていたそんな思いがそうさせたのだろうか。
晴美は気が付くと、こんな事を言っていた。
「ねえ、千里ちゃんはどうして、わたしのともだちでいてくれるの?」
晴美の近くで別の本を読んでいた千里はきょとんと顔を上げた。
晴美の言っている事の意味がわからなかった。
だって、ひとりぼっちだった自分のはじめての友達になってくれたのは他ならぬ晴美なのだ。
それを質問するのは、晴美ではなくて千里の方ではないのか。
突然の質問に、千里はすっかり混乱してしまう。
だけど、千里は必死で考えた。
なんだか元気の無い今日の晴美の後ろ姿を見ていると、それは決してないがしろにしてはいけない質問であるように思えたのだ。
やがて、千里は晴美のスカートにそっと手の伸ばし、くいっと引っ張った。
少しでも間近で、この言葉を、この気持ちを、晴美に伝えたかった。
「安心するの」
晴美は、ちょっと驚いたような表情で振り返った。
「晴美ちゃんといると、とっても、すごく、安心するの」
その言葉はまるで雷のように、晴美の心を貫いた。
考えてもみなかったのだ。
千里は、晴美という存在そのものを求めてくれていたのだ。
そして、今日学校で浴びせられた質問が突然にどうでもいい事であるように思えてきた。
「いいところ」があるから、自分は千里と一緒にいるんじゃない。
千里が、千里だから、自分は彼女の友達でいるのだ。
いい所も悪い所もたくさん知っている、そんな千里が晴美には必要なのだ。
「ありがとう……」
「晴美ちゃん、泣いて……!?」
ぽろぽろと涙をこぼす親友を見て混乱する千里を、晴美はぎゅうっと抱きしめた。
晴美の心に、もう迷いはなかった。
そして、次の日の昼休憩、千里は窮地に追い込まれていた。
千里と他のクラスメイト達との摩擦は限界に達していた。
そしてそれは、最も残酷な形で火を噴いたのだ。
「千里ちゃん、いいかげんにしてよ」
「出ていってよ。千里ちゃんなんかいなくなっちゃえばいいんだっ!!」
「わたしたちがどんなに迷惑してるか、わかってるの?」
床に膝をついた千里を、十数人のクラスメイトが取り囲んでいた。
さらに、教室の前後の入り口には三人ずつ見張りが立って、他のクラスの生徒や教師がやって来るのを警戒していた。
彼ら彼女らは『千里を懲らしめる』という名目の元、行動を起こしたのだ。
最初に『クラスの全員にあやまれ』と言われた千里が反論すると、クラスの中で一番体格の大きな女子が千里の頬をはたいた。
何もせずに傍観している者達も心の中では『千里ちゃんが悪いんだから仕方がない』と考えていた。
孤立無援、絶体絶命。
喧嘩にだって自信のある千里だったけど、この人数に勝つのは絶対に無理だ。
しかし、それ以上にクラスの全員が自分を嫌っているのだという事実が、千里の心を抉っていた。
(みんなが言う通り、謝らなきゃいけないのかな……)
揺れる千里の心。
謝って、それで全てが終わるのなら、それもいいのかもしれない。
そんな事を考え始めていた。
(だけど、謝った後、わたしはどうしたらいいんだろう……?)
クラスメイト達は千里の全てを否定しようとしていた。
彼らは千里の行動も、態度も、言葉も、何一つ認めるつもりはないのだ。
千里への怒りをつのらせてきた彼らにとって、もはや千里が千里である事そのものが悪なのだ。
千里は迷う。
今、謝ってしまえば、千里はこの先、自分自身でいる事さえ許されなくなってしまうのだ。
逃げ場の無い袋小路で、千里の心は磨り減っていく。
「さあ、謝ってよ!!謝りなさいよ!!!!」
千里の頬をはたいた彼女が、唾を飛ばしながら叫んだ。
ビクン、千里の体が恐怖に震えた。
このクラスに自分の味方はいない。
みんなが千里を嫌っていて、みんなが千里を悪者だと思っている。
その圧倒的なプレッシャーに、千里の心が押し潰されそうになった、そんな時だった………。
「千里――――っ!!!!」
窓の外から叫び声が聞こえた。
そして次の瞬間、窓ガラスをぶち破って教室に何かが飛び込んできた。
「千里は悪くなんかない……」
ゆらり、立ち上がったその姿は、大きなスコップを片手に持った少女。
千里の大好きな友達だった。
彼女は千里を囲むクラスメイト達をぐるりと見回してから、千里の方を向いてにこりと微笑んだ。
「助けにきたよ、千里」
「どうして、晴美ちゃん!?」
自分がクラスメイトだけでなく、同じ学年の生徒達にも嫌われている事は千里も知っていた。
ここで晴美が千里の味方をすれば、彼女までが孤立してしまう。
だけど、晴美は笑顔でこう答えた。
「千里のそばにいると、安心するの」
昨日、千里自身が晴美に言った言葉。
晴美は、千里の存在そのものを求めている。
たとえこの学校の全員が千里をいらないと言っても、自分には千里が必要だと言っているのだ。
「ありがとう……晴美ちゃん。………よびすて、かっこいいね。わたしも言っていいかな?」
「うん……」
晴美が千里にスコップを手渡す。
千里はそれをその場で回転させてみる。
ひゅうん、風を切る気持ちのいい音が聞こえた。
「やるよ、晴美!」
「わかってる、千里!」
そして、二人の少女は周囲を囲むクラスメイト達に向かって一歩を踏み出した。
「ちょっと、千里、そろそろ起きてよ」
「ふあ…晴美?……そっか、私眠って……」
晴美に肩を揺さぶられて、千里は夢から醒めた。
千里は今、晴美の同人誌製作を泊りがけで手伝っている最中だった。
「ごめん、晴美、原稿は?」
「それは大丈夫。千里が眠る前に十分頑張ってくれたから……でも、机に突っ伏したまま寝てたんじゃ、さすがに体に悪いよ」
ふと肩に手をやると、タオルケットの感触が指先に触れた。
どうやら、これも晴美の気遣いらしい。
「本当はもっと早く起こそうと思ったんだけど、あんまり嬉しそうな顔してたから出来なくて。………ねえ、どんな夢見てたの?」
「昔の夢……晴美と友達になったばかりの頃の夢」
「ああ……」
千里はかいつまんで、自分の見た夢の説明をした。
夢の最後に見たクラスメイト相手の大喧嘩は意外な顛末を迎えた。
傍観を決め込んでいた生徒達が千里と晴美を助けようと乱入してきたのだ。
彼ら彼女らは確かに千里に対してとっつき難さを感じてはいたが、大勢で一人を攻めるやり方に違和感も感じていた。
そして、それでも踏ん切りのつかなかった彼らの心に晴美の乱入が火をつけた。
結局、クラス全員が入り乱れた大喧嘩は、騒ぎを聞きつけた教師達によって止められ、全員がお説教を受ける羽目になった。
オトナ達の誰にも知られる事なく屈服させられようとしていた千里にとって、これは大勝利に近かった。
また、事件がきっかけになり、少しずつ千里にもクラスメイトの友達が出来始めた。
その中には、千里を責め立てた張本人達までもが加わっていた。
千里を取り巻く状況は大きく変わった。
唯一変わらないのは、今も自分の傍にいてくれる彼女だけだ。
「さあて、原稿も出来たし、そろそろ寝ようかな」
「うん。私もまだ眠いみたいだし、もう一眠りするわね」
それから千里は、いつも晴美の部屋に泊まりこむ彼女の為の客用布団を敷こうとするのだが……。
「ねえ、今日はこっちに来ない?」
晴美がベッドに腰掛けて、そう言った。
千里は肯いて、布団を元の場所に戻した。
さきほどの夢の話をしたせいだろうか?
千里もなんとなく、晴美の近くにいたい気分だった。
「昔、お泊まりのときはよく一緒のベッドで寝てたよね」
「今じゃちゃんと寝られる事の方が少ないけどね」
体をくっつけ合いながら、二人は狭いベッドに寝転んだ。
布団の中、どちらともなく握り合った手の平にきゅっと力を込めて、指を絡ませ合った。
至近距離でお互いの顔を見つめて、意味もなくクスクスと笑った。
「安心するね、晴美」
「うん。安心するね、千里」
自分の隣に、大好きな人がいる事が言いようもなく幸せだった。
やがて、疲れきった心と体が眠りの中へと沈んでも、千里と晴美の顔には幸せそうな微笑みが浮かんでいた。
おしまいです。
乙!
絶品やわあ……
幼ハルチリ、イイヨ!
GJ!
二人ともかっわいすぎる・・・GJ!
858 :
名無しさん@秘密の花園:2009/08/21(金) 23:47:05 ID:z00Djh4a
不定期age
18集はハルチリ以外にも成長した芽留とかネタが豊富でよかった。
大人の魅力で他の女生徒を魅了する芽留みたいな感じで妄想も広げていけそう。
「私も可符香ちゃんと同じ髪型にしようかな」とか
いい奈美カフだった
奈美は平気な顔して地雷踏むよな
奈美は全員のスイッチと言っても過言ではない扱いやすさだからな
誰と組ませても普通以上
ブームに乗り遅れた感もありますが、
キタ姉とハルチリで1本書いてみました。
よろしくお願いします。
「もう、お姉ちゃんったら、きったねー!!」
千里は、多袮の部屋のドアを開けると大声で言い放った。
部屋の中は例によって足の踏み場もないほどに散らかっていた。
多袮は、片づけを妹に任せてとっとと逃げ出したらしい。
千里は憤慨しながらも、部屋を片付け始めたが、ふと、
多袮の机の上に無造作に置かれたノートに気づき、手を止めた。
「…なにこれ…『望様観察日記』…?」
絵日記帳のようなノートの表紙にはそう書かれていた。
千里は、しばらくためらった後、そのノートを取り上げると、
ぱらぱらと頁をめくり始めた。
* * *
「千里ー、暑いよー、プール行こー…って、何やってるの?」
千里の家を訪ねた晴美は、千里がいると思われる多袮の部屋の
ドアを引き開けると、目の前の光景に首をかしげた。
千里は、散らかりまくった部屋の真ん中で、座りこんでいた。
目の前には、日記帳らしいノートが1冊。
と、千里が力なく、晴美を見上げた。
「晴美…。お姉ちゃん、先生のことが好きみたい…。」
「へ…?」
晴美は、そこらのゴミを脇に寄せると、千里の前に座った。
「まあ、確かに、そんな雰囲気はあったけど…。
それで、何で千里がそんなに落ち込んでるの?」
「落ち込んでなんか……でも…。」
千里が、目の前のノートを見つめる。
「あたし、どうすればいいのかな…。」
「どうすればって?」
尋ねながらも、晴美は、何となく分かっていた。
姉が望を好きならば、自分は身を引くべきなのではないか?
千里は、そう考えているに違いない。
千里の暴走を止めるため、多袮が自ら演じている
「片付けのできない姉」というキャラクター。
千里は完全に、それが真実だと思い込んでいる。
「お姉ちゃんは、私がいなければ駄目なんだから。」
は、子供の頃からの千里の口癖だった。
姉は一人では片付けも、悪い虫を追い払うこともできない、
だから自分がしっかして、姉を守らねば、と。
要するに、過保護なのだ。多袮に対して。
―――何よ…千里らしくもない。
普段だったら恋のライバルなど軽く蹴散らすはずの千里が、
蒸し暑く汚い部屋の中で、弱々しくうつむいている。
今きっと、千里の心の中を占めているのは、
虚構にすぎない「守るべき姉」のこと、それだけだ。
晴美は、うなだれた千里を見ているうちに、
何故かだんだんと腹が立ってくるのを感じた。
「…分かった。」
晴美は呟くと立ち上がった。
千里が顔を上げて、いぶかしげに晴美を見る。
晴美は、千里を見下ろした。
「私が、キタ姉に話つけてくる!」
「え、ちょっと、晴美!?」
驚いて腰を浮かせる千里に、晴美は指を突きつけた。
「千里はここで待ってて!」
* * *
「キタ姉!」
「なによー、相変わらず失礼な呼び方ねー。」
多袮は、缶酎ハイを片手に縁側で涼んでいたが、
晴美の呼びかけに、顔をのけぞらせて晴美を見た。
晴美は多袮の横に仁王立ちになると声を強めた。
「いい加減に、千里を解放してよ!」
「…へ?」
多袮がキョトンとした顔をする。
「もう、片付けできない振りをするのはやめて、って言ってるの!」
「…だって、そうしたら金魚が…。」
晴美は首を振った。
「金魚よりも千里が先!このままじゃ、千里…、
自分の好きな人までキタ姉のために諦めかねないよ!」
晴美の言葉に、一瞬多袮は驚いたような顔をしたが、
すぐに、悪戯そうな笑みを浮かべた。
「ふーん…。」
そして、酎ハイを脇に置いて「よっと」と立ち上がると、
晴美の顔を覗き込んだ。
「千里が、私のために、好きな人を諦めるって?」
「そ、そうだよ、千里、先生のこと…。」
多袮から至近距離で見つめられ、晴美は思わず後ずさった。
多袮は、それに合わせるように前に進むと、にっこりと笑った。
「それで、晴美ちゃんは、それを引き止めたいんだ?」
「…。」
晴美はさらに下がろうとしたが、壁に行き当たってしまった。
追い詰められた形の晴美の両脇に、多袮が腕をつく。
自分よりも長身の多袮を、晴美は見上げる形になった。
「晴美ちゃんは、それでいいの?」
「な、何を…。」
「千里が、他の人を好きになっても、いいの?」
多袮の顔は、もう、笑っていなかった。
晴美は、多袮の目を見つめたまま、言葉を失った。
―――千里ガ、他ノ人ヲ好キニナッテモ―――
そんなのは関係ない。
関係ない、はずだ。
自分は、あんな風に元気のない千里を見ているのは
嫌だから、だから―――それだけだ。
でも、もしも、千里と望が結ばれたら?
そうしたら、自分はどうする?
子供の頃から、自分と千里はいつも一緒だった。
そんな自分の立場が望にとって代わられてしまったら―――。
押し黙った晴美を見て、ふいに多袮が笑い出した。
「あはは、晴美ちゃんたら、可愛いなぁ。」
「なっ…!」
晴美は思わずカッとなった。
多袮にからかわれていると思ったのだ。
しかし、多袮は優しい目で晴美を見ていた。
「馬鹿ね、晴美ちゃんたら。」
「!?」
「本当に好きなら、千里が諦めるわけないじゃない。」
「…え?」
「…分からない?」
そう言うと、再び多袮が顔を晴美に寄せてきた。
今や、多袮の顔は晴美と触れ合わんばかりの近さにあった。
酎ハイを飲んでいたからだろうか、多袮の甘い息が晴美の鼻腔をくすぐる。
晴美の頭は真っ白になって、何も考えられなくなった。
その時。
「お姉ちゃんっ!何やってるの!?」
鋭い声が聞こえて、晴美は我に帰った。
声のしたほうを向くと、千里が目をとがらせてこちらを見ていた。
「あらら、いいところだったのに。」
多袮は体を起こすと晴美から離れた。
晴美は、ほっと体の力を抜いて、壁にもたれかかった。
「もう!」
千里が素早く晴美に駆け寄ると、その腕をグイ、と引いた。
そして、晴美の前に立ちはだかるようにして、多袮を睨みつける。
「お姉ちゃん、今日は自分で部屋の片づけしてよね!」
「えー、メンドクサ。」
千里の怒りのオーラに動じた様子もなく、多袮は顔をしかめた。
「自分の部屋でしょ!」
千里はぷい、と多袮から顔を背けると晴美を振り返った。
「さ、晴美、プール行こう!」
「え……?あ、ああ、うん。」
「ほら、しっかりしてよ!」
まだ半分呆けた状態の晴美は、
ほとんど千里に引きずられるようにして、その場を後にした。
* * *
「まーったく、もう。」
多袮は、腰に手をあてて去って行く2人を眺めていた。
「全然、分かってないんだから。」
ぼやきながら、体をかがめて酎ハイの缶を取り上げると、
缶を傾け、くぴりと一口飲んだ。
「本当に好きだったら、千里は私のために諦めたりしないわよ。
諦めるどころか、大事な片づけを放っておいても、
取り返しに来るくらいなんだから…。」
そう呟くと、多袮は一人でクスクスと笑い始めた。
そしてしばらくして笑い止むと、空を見上た。
「あーあ、失敗したかなぁ…片付け、メンドクサ…。」
多袮の大きなため息が、青空に響き渡った。
お付き合いいただきましてどうもありがとうございました。
キタ姉のキャラが何だか違うような気がしますが、
そこはスルーしてやってください。
キタ姉に気持ちを揺さぶられてる晴美が可愛い!
この後の晴美がどうするのか気になって悶々しちゃいます
いいね!乙
多祢はいつでも妹思いだなぁ…
流れに乗ってハルチリを投下します。
ネタは結構昔のですが……
長いかもです。
「晴美、」
沖縄への修学旅行が近づいたある日の放課後。
いつもなら照れながらも「帰るわよ。」とやって来るが、その日千里はひどく思い詰めた顔で立っていた。
「何、千里」
そんな彼女は晴美に向かい、無機質に言い放つのだ。
「本番のしおり、作るわよ。」
ギリギリでの予定変更だったため、ほとんど制作期間は修学旅行当日にめり込んだ。余りの疲れに、せっかくの一日目の飛行機内で千里は早速ダウンしていた。
普段の厳格さから想像もつかないような無邪気な顔で窓の外を見つめていたかと思えば、眼下の雲を見慣れた頃、船を漕ぎ出す。
同人誌片手に隣に座る晴美の肩に時折千里がもたれ掛かる。しかしそのとたん彼女はびくりと跳ねてかぶりを振り、また窓を覗き込むのだった。
「千里ー?」
ニヤニヤしながら呼びかければ、真っ赤になりながら千里がそっぽを向いた。
「何よ。」
「寝ればいいじゃない、疲れてるんだし」
「……そんな気の抜けたこと、しないわよ。」
「そんな言ってる間にもほら、まぶたが」
「違うわよ…乾燥してるだけ。寝るなら就寝時間にきっちり寝るわ。」
「そう?千里ったら昨日仮眠取ればよかったのに……照れて寝付けなかったんでしょう」
「……!」
最後の言葉にさらに紅潮して、ぱちんと晴美の手を叩いて千里はまた顔を背けた。そんな彼女を見て晴美はまた同人誌を開く。
「全く、素直じゃないなあ」
千里が一瞬息を止めた気がしたが、あえてなにも言わなかった。
「(これ以上言うと拗ねちゃうもんね)」
幼なじみなだけ、そういう呼吸も容易だった。
それはしおり(本番)が完成したときのことだった。
きっちりスイッチにつき動かされた暁に、千里は精も根も尽き果てたとでも言うように隣で最後の製本をしていた晴美に寄り掛かった。
しばらく沈黙が二人を支配したあと、晴美がそっと千里に言う。
「風邪引くから、自分のベッドで寝なよ」
その囁きは明け方の静けさに沈んでいく。
「ここで寝ちゃダメ」
晴美は困り果て、一刻も早く千里を寝かしつけようと躍起になった。
「お願いだから」
ただでさえ疲れていてまともな行動が取れそうにないのに、この展開は晴美には辛かった。
幼少の時に出会って、大概の時間を共に過ごしてきた千里に対して、晴美には愛着・友情とは違う感情が芽生えていた。
それを具現化してしまうのが怖かったのだった。
「いい加減にして、千里」
「いやよ。」
「……え」
「…いや。」
半ば怯えながら触れてくる晴美の腕を、千里が遠慮がちに捕まえる。その手、指から少しだけ震えが伝わってきた。
「逃げないでよ、晴美。」
「千里、な」
「なんでもない、から。」
「…千里」
それに彼女は返事をしなかった。
晴美はゆっくりと千里に気づかれないように息を吐き、
覚悟を、
決めた。
息を吸い込む。
「あのね、千里」
カードから漏れつつある朝の光が、できかけのしおりを照らす。
「私、千里が」
時間が躊躇いがちに遅くなっていき、やがて止まるような、そんな感覚が胸を満たした。
「好き、だよ」
また沈黙。
彼女が下を向いたまま少しだけ頷いた。
そしてその後は二人であんなことやそんなこと……というわけにもいかず、晴美は爆睡千里は睡眠不足という明け方を経て現在に至る。
「(もう一回いやよ、って言われたいもんだわ……)」
等と引き続きニヤニヤしていると、ぽす、と肩に少し重みがかかった。
「あ」
あの時の告白以来初めて、千里が晴美に触れた。
「といっても寝てるか」
変に意識しすぎなのよねー、と晴美が同人誌を閉じた瞬間、カシャッと安っぽいシャッター音が聞こえた。
驚いて通路側を見たら、すぐ目の前に可符香がいた。近い。顔が近い。
「わっ!?うわ、びっくりしたあ……」
「ふふ、千里ちゃん寝ちゃいましたね」
構えたカメラを悪戯っぽく振る。
「やっと眠ってくれた、って感じよ」
「じゃあ起こしちゃダメですね……普通な寝顔でも盗撮してきます」
「やりすぎないようにね」
「もちろんですよ」
そして座席へ帰っていく可符香。同人誌をしまおうとした晴美は、ふと可符香を呼び止めた。
「可符香ちゃん」
「どうしました?」
「……写真、」
「焼き増ししますよ」
二人はグッと親指をたてあう。
枕が屈んだり振り返ったりしても千里は一向に起きなかった。
その髪を一撫でして、晴美も少し眠ることに決めた。
寝顔も普通に可愛いですよとか普通って言うなあとかいう騒ぎは極力気にしないことにした。
一日目は余り観光をせずに宿に至った。晴美も千里もはっきりしない頭のせいで余り沖縄に来たという実感を持てないままだった。
二人一組で泊まる宿は、男女分けた名簿順で機械的に振り分けられ、千里はカエレと、晴美は奈美と同室になった。
「や、今日も一日疲れたね」
「そうだね。……普通の修学旅行の感想だね、それ」
「普通って言うなあ」
奈美と二人で布団をしきながら、晴美はふと千里の寝顔を思い出した。
「むふっ」
「え!?何何?何を思い出したの?」
「なんでも?」
「へぇー……?」
そういえば、今何しているかな。千里。
そういえば、今何しているかしら。晴美。
宿の窓からお土産通りを眺めつつ、ふとそんなことを思う。
「ってちょっと、カエレちゃん!」
「何よ」
「ここの角とここの角、合ってないわよ。」
「ああ……」
ぴっぴっと布団の角を調える千里を見て、カエレは天井を仰いだ。
「布団ごときにそこまでやってたらキリがないわよ」
「『気付いたことから、やってみよう』ってね。」
「何そのエコスローガンみたいな」
「きっちり道の極意よ。」
「……(寝癖の一つもつけられないわ)」
カエレは翌朝の責め苦を想像して肩を竦めた。
「ねぇ、そういえば明日何時に起きるの?」
携帯を開きつつ投げかけるカエレの問いに、答えは返って来なかった。
「……ちょっと」
千里は、窓の外を眺めていた。
いや、本当はどこも見てはいなかった。
「ねぇ」
晴美、と彼女にしか聞こえない声で呟く。
「ちょっと、訴えるわよ!」
「……え、あ、ごめんなさい。」
「何なのよ、さっきからぼーっとして。アンタらしくないじゃない」
調子狂うわ。そう吐き捨てたカエレは、ぶつぶついいながら自分のしおりを開いた。
「全く、分厚いったら」
「……」
「“藤吉晴美”?」
「うな!」
カエレが出来心であげた名前に、千里は驚くほど飛び上がった。前髪がぱらりと乱れる。
「な、な、な、なんで、」
「何となく感づくわよ、あんなにベタベタしてりゃ」
「でも、べ、ベタベタしてきたのは晴美で、」
「満更でもなさそうだったけど」
「あ、あ、あああああ」
ずばずばとに突き付けられた言葉についにオーバーフローして、千里は真っ赤になって固まった。
「あら珍しい。撮っとくわよ」
カエレはすかさず携帯を構えて撮影した。
「さて、」
ちょっとした細工でもしようかしらね。
今日は何故か気の利く(?)カエレだった。
「あれ?」
寝る直前になって、奈美が晴美の携帯を覗き込む。
「晴美ちゃん、メール来てるみたいだよ」
「うそ」
寝る前の腹筋をしていた晴美は、慌てて携帯を手に取る。
その文面を読み、しばらく黙り、
「晴美ちゃん?誰から?」
「ごめん奈美ちゃん」
「えっ」
晴美は毅然として立ち上がる。
「行ってくる」
そして返事も待たずに部屋から飛び出していった。
「……どこに?」
首を傾げる奈美だが、「チャンスチャンス」とポエムノートを取り出した。
見られたらおしまいだもんね!
そんなギャンブル気取りの奈美は、晴美がネタノートを堂々と教室で開いたことを知る由もない。
宿のロビーは消灯時間を過ぎると薄暗い。
非常口の明かりに照らされて、千里はそこにいた。
「は、晴美……。」
「どうしたの、千里」
そう聞くと、千里は泣きそうな顔になった。
「だ、だって、カエレちゃんが、メールを送って結んで開いて、」
「(カエレちゃんGJ)」
珍しく支離滅裂な千里に少し悪戯心が湧いた。
「……カエレちゃんがこうしなかったら、千里はあいにきてくれないの?」
「ち、違うわよ。そうじゃなくて、私、心の準備が、」
「ふーん」
慌てに慌てて再びオーバーフローしたらしく、千里は真っ赤になって目に涙をため、困り果てた。 はるみぃ、と弱々しく俯く。
晴美もそろそろやめてあげることにした。
「ごめんごめん、冗談」
くすっと笑って、晴美は言った。
「……おいで、千里」
びく、と身を固くした後に、千里は遠慮がちに近寄ってくる。
すぐ近くまで来た時、晴美は残りの距離を詰めて抱き寄せた。
「……バカ。」
「どうせバカよ」
そのまま、少し動かないでいた。
「千里、なかなかわたしに近づいてきてくれないんだもん。多少心配するでしょ」
「……恥ずかしい、じゃない。」
「千里は照れ屋さんだもんねー」
「う、るさい……。」
「でも、たまには千里からきてよね」
「したいなら、つづけて。」
「……」
その言葉に、晴美の不安は憤りに変わった。
「千里、起きて」
「でも、」
「起きて」
おずおずと起き上がった千里の頬を、晴美は片方だけ引っ張った。
「うなっ。」
「千里のバカ。わたしがそんな野獣に見えたの?」
「は、はらひて、」
晴美が手を離すと、千里は泣かないように必死に唇を噛んだ。
「だって、晴美、寂しいからって、」
「だからってわたしに千里のやなことさせないで」
「でも、」
「あのね、付き合い始めて数日でこんな関係にはならなくていいの!」
混乱と恥ずかしいのがピークに達し、千里は逆ギレした。
「じゃあ晴美だってなんで私を!」
「してって言ったじゃない!」
「言ってないわよそんなこと!」「じゃあ最初から誘わないで!」
「……!」
息を切らしながら小声で言い合って、睨み合いながら長椅子に座って向かい合う。
「悪かったわよ。」
千里が呟くと、晴美も溜息をついた。
「わたしが早く気付けばよかったの。気にしないで」
暗いロビーに静寂が戻ったが、晴美はそれをすぐにぶち壊した。
「じゃあさ、」
長椅子の上の距離を詰める。
「これくらいなら、いいでしょ」
目を爛々と光らせて、晴美は自分の唇を指さした。
「うなっ……。」
「ほらほら」
「からかわ、ないでよ。」
「したくないの?」
「そういうわけじゃ、」
「じゃ、わたしからいくよ」
そして、
翌日、早朝。
ロビーに音もなく入ってきた少女がいた。
「ふふふ……」
頭には妖怪アンテナが立っている。
風浦可符香である。
「カエレちゃんに情報を流しておいて正解でしたよ……」
そして手に持つインスタントカメラ。機内で千里やら奈美やらを激写したブツである。
見下ろすのは、長椅子で仲良く肩を寄せ合い眠っている千里と晴美。すかさず撮影する。
「さて、次は奈美ちゃんですね」
意気揚々と可符香が去り、ロビーには二人が残される。
どんな夢を見ているのか、淡い笑顔で晴美が千里の手を握り、千里も握り返した。
二日目が始まる。
以上です。
キャラがちげーよとかネタ古すぎるとかは大目に見てください。ごめんなさい。
886 :
名無しさん@秘密の花園:2009/08/23(日) 18:15:17 ID:jD3rreI8
すいません、飛んでました。
>>882>>883の間にこれが入ります。
寂しいから。晴美に耳元で囁かれ、千里は晴美のジャージを握りしめた。
「は、はる、み。」
「なあに」
「あの、その、」
「うん」
しかし千里はそれから先を言わず、黙り込んでしまった。
「言ってくれなきゃ」
そこまで言いかけた晴美に千里は一層強く抱き着いた。
その顔を晴美の肩に隠したままで。
晴美はもしかして、と千里の脇腹に手を滑らせた。
「…っ、」
千里が息を止めたのが分かる。
抵抗がないのを確認して、そのまま近くの長椅子に彼女を横たえ、その上に晴美が覆いかぶさった。
脇腹に添えていた手を胸へ伸ばす。
無言のまま、ことが進もうとしていた。
「……千里」
晴美が千里の名前を彼女の首元に顔を埋めながら呼ぶ。
反応がない。
晴美を薄い不安が襲う。
「……千里?」
手を止めて顔を上げると、千里が固く閉じた目に涙を滲ませていた。カタカタと震えていたことに今更気づく。
「千里」
「つづけて。」
千里は白くなるほど手を握りしめていた。
GJ!千里かわいいですよ
さるさんは、全部入れて10レス以内で納まるようにすればいいんだったかな?
投下です。今回は晴美×千里←多祢→霧×まといの変則風で。
なんだか多祢のキャラがオリ解釈入っているので、違和感バリバリに感じる方には予めお詫び申し上げます。
よろしければ、どうぞ
「ほらほら、よいではないかよいではないか」
「あぁ…やめてくださいぃ…」
とある一室から、嬌声混じりの会話が聴こえる。
ひとつは女性のもので、凛とした声の端々から愉悦が感じられる。
もうひとつも女性、と言うよりかは少女のもの。
こちらは対象的に、今にも消え入りそうな声色で、羞恥を込めて啼いている。
「こんなとこまで…駄目です…」
「大丈夫よ、お姉さんに全部まかせておきなさい」
少女の訴えを女性は軽く受け流す。
女性の手は、少女の着るシャツの内側を弄り、たわわな膨らみの先端を、抓む。
「ひぅ!」
「今の声、可愛かったわよ。ふふ、もっと聞きたいわ」
一方的な愛撫。そして女性の手は、今度は少女の太ももに滑り込む。
が、
「「ちょっっっっっとまっっっっっっったあああああああああああ」」
新たに現れた少女達の大声で、すんでの所でそれは阻まれた。
木津多祢は、扉の向こう側の少女達を見る。
そこには確認できる限り三人。うち、二人は、よく見知った人物だ。
「あら、千里に晴美ちゃん、一体どうしたの」
妹とその親友…もとい恋人か。多祢は二人に声を掛けるが、真っ先に反応があったのは第三の着物の少女であった。
「あなた、霧に何してるのよ!」
「何してるって…愛し合っているだけだけど?」
「…うぅ」
多祢が左手に抱えた霧が唸る。顔は茹蛸のように真赤になっている。
そして多祢が思いついたように口に出す。
「確か…常月まといちゃん…だっけ」
「だから何っていうの!?さぁ、霧を放しなさい!」
「…まとい」
いつの間にか、まといは室内にまで進み入って、多祢の左腕から、霧を引き離そうと躍起になっていた。
「お姉ちゃんったら!またそうやって、女の子を誑かす!いい加減にしなさい!」
「…はぁ」
残る二人、千里と晴美も、多祢と対峙する形で立っている。
怒れる千里とは対照的に、晴美はどこか消沈した面持ちでいた。
「そんなこと言われてもねぇ、可愛い子を見ると、ついついやっちゃうんだ」
小脇での霧とまといの必死の脱出劇など知らぬことのように、多祢は答える。
「そんなキ○ガイピエロみたいに言い訳したって、聞か、ぬ!」
「うーん、言い訳なんかじゃないのになぁ。だって」
891 :
幸せの五味3/9:2009/08/24(月) 16:11:22 ID:hWVGIjnY
多祢がすぅっと右手を伸ばす。すると、
「うなっ!?」
千里が吸い込まれるようにして、見る見るうちに多祢の右腕に抱えられていく。
「千里、あんただって可愛いだからね」
多祢は新たに妹を手に入れると、その頬に口づけをした。
「う、うなああああぁあぁぁぁぁぁあ!?」
「…キタ姉」
残る一人、晴美が形容しがたい表情で歩み寄る。
「あら、晴美ちゃん。千里にこんなことしたらもっと怒るんじゃないかと思ってたのに」
左腕の脱出劇と、右腕の妹の抵抗を知らぬことのように、種は尋ねた。
「…まぁこの光景に遭遇した時から、粗方の予想がついたからね」
晴美は笑う。
「だけど」
そして、前屈姿勢。
「千里は渡さないんだからあああああああああ!!!」
スプリンターの如く、晴美は一直線にチリのもとへ駆け寄る。
「ははは、両手に花とは正にこのことだねぇ」
両腕に伝わるいっぱいの引力を直に感じながら、多祢は微笑んだ。
「…多祢さん、もう放してぇ…」
「ぜぇぜぇ…いい、かげん、霧をかえしなさいよ…ぜぇぜぇ」
「うわーん、おねえちゃあぁん」
「泣いてる千里、可愛い…負けないんだからキタ姉!」
多祢は、半ばグロッキー状態の三人と、逆にハイになっている一人を見据える。
「うーん、みんな頑張ってるから、そろそろ、ね」
そう言って、多祢は霧と千里を抱える腕を引き抜いた。
すると、いままで多祢の腕という斥力を失った引力の行き着く先は、
「「「「はぷっ」」」」
引っ張っていた者が、引っ張られていた者に押し倒されるという物理の法則に収まった。
「まとい…ありがとう」
「…なんで、あんなことしてたのよ…」
「多祢さん、先生のことが気になって宿直室に来たみたいで」
「…なおさら、なんでなのよ。私達の敵じゃないの」
「私だって、最初は止めようと思ったよ。でも、多祢さんも部屋に籠る癖があるっていうから、つい意気投合しちゃって」
「意気投合したついで、こんなに部屋を散らかして、いちゃついてたわけ?信じられない…!」
「そのことについては、ごめんなさい…。いつの間にか多祢さんのペースに飲み込まれちゃって…」
「…べ、別に、あんたがあの人を好きになる分にはなんともないわよ…私の一番のライバルが減ってくれるだけなんだから…」
「でもね、多祢さんが言ってくれたんだ」
「…何てよ」
「『もし、あなたが本当に好きな人がいるのであれば、きっとその人が助けてくれる』って」
「…!」
「だから、あの時まといが来てくれて、私を引っ張り続けていてくれて、本当に嬉しいんだ…」
「…普通、先生が来てくれて嬉しむべき場面でしょ、そこは」
「確かに、そう。だけど、先生の心の先に私達がいないことなんて、私達が一番よく知っているでしょ」
「……私はまだ諦めていないわ。先生は、いつか私に振り向かせて見せるんだから」
「まとい…」
「…あんたはただのライバルよ。この恋に勝って、あんたを悔しがらせてやるのが私の目的なんだから。
だから、あんたが他の人と勝手に恋をするのなんて許さない。あんたは、私だけ見ていればいいの」
「……」
「べ、別に、あんたのことが好きとかそういうんじゃないからね!ただのライバルなんだから!」
「…ふふふ」
「な、何よ」
「私はまといのこと、好きだよ?」
「…!…っだ、だから違うってばぁ!!」
「今は私が上にいるから、好き放題だね」
「あ、だめよ、霧ってばぁ…」
「千里ぃ…」
「晴美ぃ…」
「慣れてるとはいえさぁ、やっぱりああ見せ付けられちゃうと、やっぱり悔しいかな」
「…本当に、ごめんね。あとできっちり言い聞かせておくから。」
「もういいよ。今に始まった事じゃないし、それに、キタ姉のああいうところにも、感謝しているところもあるしね」
「感謝…?どう考えても、迷惑しか掛けていない気がするのだけれど。」
「んーとね、私が千里に告白する切欠を作ってくれたの、キタ姉なんだよ」
「お姉ちゃんが?本当なの?」
「私ね、初めて千里を好きだ、って思ったとき、凄く不安だったよ。周りの子はみんな男の子のことを好きになってる中で、
私だけ女の子なんだもの。自分はおかしいんじゃないかなって考えるようにもなった」
「晴美…。」
「それに、千里は友達でもあったから、私が告白することで関係が壊れるんじゃないかと言うのも怖かった。
そんな時にね、キタ姉が言ってくれたんだ。『晴美ちゃんになら、千里を任せられる』ってね」
「お姉ちゃんが…。」
「キタ姉はね、千里のこと、本当によく考えてくれているんだよ。ああいう風にものを散らかす癖になったのも、千里のためだったし。
そんなキタ姉のお墨付きが得られてからは、今まであった不安や恐怖なんかは、全部吹っ飛んじゃったよ」
「それで、あの時の告白ってわけね。」
「あの時、千里に認めてもらえて、すっごく嬉しかった。だから、キタ姉は私達の恋のキューピットってわけよ」
「…どちらかというと、ゴミの吸ピットってところでしょうけど。お姉ちゃんのこと、ちょっと見直してもいいかな。」
「千里は周りに厳しすぎるんだよ。キタ姉は凄いよ。キタ姉のお陰で今の私のBL人生だってあるわけだしね!恋愛は性別じゃないのよ!」
「はぁ…全く…。って、ごめんね!いつまでも上に乗っかりっぱなしで。」
「ああ、気にすることないよ。だってぇ、千里が上なんて、いつもじゃ考えられなくて凄く新鮮♪」
「ちょっ、ば、ばかあああぁぁぁぁあああああ!!!」
「ははは、仲良き事は美しき哉」
それぞれの事(恥)情を目に収めつつ、多祢は微笑んだ。
これでいい。汚れ役はとうに慣れている。こうして可愛い妹や後輩達の幸せそうな姿を見られれば眼福だ。
「さてと、そろそろ退散するとしましょうか」
そして多祢が宿直室から去ろうとするが、
「ちょおおっとまったぁ!」
ガシッと、千里の両手が多祢の両肩を掴み上げる。
「ひっ!」
「帰る前に、お姉ちゃんにも掃除を手伝ってもう会うからね!」
「えーーーー!」
「ちょっと千里!キタ姉がいたら余計汚くなっちゃうって!」
晴美の訴えもなんのその、初めて見せた汗顔の多祢が興に入ったのか、千里は邪悪な満面の笑みで付け加える。
「それとこれとは別!お姉ちゃんには、きっちりとケジメを付けてもらいます!」
「ケジメ…ゴクリ」
強調された三文字が、多祢に緊張感を走らせる。
「まぁ、ただの掃除なんだけどね…」
晴美の言葉が、むなしく室内に響いた。
「私は構わないよ。掃除とか、好きだし」
「全く、しょうがないわねぇ…これじゃあ先生住めないでしょうに」
そう言って、霧とまといが掃除道具を手に取った。
「あとさ、多祢さん」
「ん、なあに霧ちゃん」
「また来てね。一人の時の過ごし方とか色々と興味があるし」
霧の多祢への誘いに、まといが食って掛かる。
「ち、ちょっと霧!勝手な約束するんじゃないの!さっき私が言ったこと忘れたの!?」
「多祢さんはお友達だよ。大丈夫、好きな女の子はまとい一人だけだから」
「!!!だぁかぁらぁ!別にあんたのことはすすすす好きとかいうんじゃないんだから」
「うう、霧ちゃんは良い娘だねぇ。ようしようし」
多祢が霧に抱きつき、互いの頬を摺り寄せ、擦り付ける。
「あうぅ、多祢さんってばぁ…」
「こらーーー!あんた、霧から離れなさいってばぁ!」
「ってかお前ら、きちんと掃除しろーーーーーーー!!!」
「全く、本当にキタ姉はキタ姉なんだから」
晴美の言葉が、賑やかな室内に吸い込まれていった。
結局、数時間以上掛けて、室内清掃はやっと完了し、五人は遅い昼食を摂った。
「こんなメンバーで食事をするなんて、珍しいね」
霧が呟く。
「全く、一時はどうなるかとも思ったけど、終わってみると結構楽し買った気もするかな」
まといが述べる。
「お姉ちゃんが一緒にいると、本当に大変だわ。」
千里がぼやく。
「でも、そこがいいんじゃないの?」
晴美が締める。
四人の目が、一人の人物に集中する。
「こうやって皆と仲良く出来れば、私は幸せだよ」
多祢は初めて、こんな経験を出来たことに、心から四人に感謝をして。
ものぐさで、不衛生で、女たらしで、だけど。
そんな彼女は、何よりも輝かしく見えた。
898 :
あとがき:2009/08/24(月) 16:46:41 ID:sh7B6crV
以上です。見事にサルさん入りました。皆さんもお気をつけください…
ハルチリも好きだけどまときりも好きなんで一辺にやろうとしたけど少し無茶だったろうか…
お楽しみいただけたのであれば何よりです。
ナイス野心作!
ぎゅんぎゅんきましたよ
萌えた!
901 :
888:2009/08/24(月) 18:39:16 ID:hWVGIjnY
ああ、誤字を見つけた…
>「全く、一時はどうなるかとも思ったけど、終わってみると結構楽し買った気もするかな」
>まといが述べる。
「〜楽しかった気もするかな」ですね。
wiki掲載していただける際、直してもらえると幸いです…
ついでに
>>895の手伝ってもう会うからねは、手伝ってもらうからね ですよねw
誤字はともかく面白かったです!キタ姉いいよね
今週も特に目立った百合は無いけど
いつもEDのあびるとカエレの電話のとこに目が行くw
何、話してるか気になるな。
カエレが赤面してるように見えるが、もしや…(ゴクリ
今週のマガジンがプールネタだったことに滾って、
思わず書いてしまいましたキタ姉ハルチリです。
>>864−
>>868の続きになっているようないないような。
微妙に今週のマガジンネタばれなのでご注意ください。
それでは、よろしくお願いします。
「うーん…。」
晴美は、流れるプール(担任に言わせれば「流されるプール」らしいが)の
プールサイドに腹ばいに寝そべって、自分の描いた同人誌を読んでいた。
同人仲間にそそのかされて描いたそれは、今まで描いたものと比べ
かなり過激な内容で、くんずほぐれつ、もう大変なことになっていた。
「やっぱり、さすがに流されちゃったかなぁ、これは…。」
晴美が呟いたその時。
「馬鹿ねぇ。」
声とともに、冷たい水滴が降ってきた。
「わ、何、冷た…っ!…って、キタ姉!?」
慌てて声の方向を振り仰いだ晴美の眼に映ったのは、
真夏の太陽を背に、こちらを覗きこんでいる水着姿の多袮だった。
多袮はプールから上がってきたばかりなのだろう、
多袮の体から水滴が滴り落ち、晴美の背中に降りかかる。
しかし、多袮はそれを気にする様子もなく体を起こすと
片手で長い髪を後ろに払い、言葉を継いだ。
「『流された』なんて、所詮は自分の欲望を具現化するための
言い訳に過ぎないのよ。」
「…?」
さすがは大学生、難解な言葉の羅列に、晴美は眉を寄せた。
そんな晴美を見下ろし、多袮が笑みを浮かべる。
「つまりね、流されるってことは、もともとそれをやりたいって
欲望があるってことだ、っていうこと。」
「ふーん、そうなんだ…。」
納得しかけて、晴美はハッと我に返った。
「ちょっと待った!じゃあ、私はこんな過激な(ピー)や(ピー)を
描きたいっていう欲望があったってこと?」
「さあ、どうでしょう。晴美ちゃん、自分の胸に聞いてみるのが
一番早いんじゃないかなー?」
からかうような多袮の視線に、晴美はぐっと言葉に詰まった。
そして、精一杯の反撃を試みる。
「キタ姉、今日は部屋の片づけするんじゃなかったの!?
何でプールなんか来てるのよ!」
しかし多袮は動じることなく、ちっちっち、と指を振って見せた。
「だから言ったじゃない。
『流される』のは、自分がそう欲する場合だけだって。
私は、部屋の片づけをしたいなんて欲してないもの。」
「いやいやいや、そこは流されようよ!
ていうか、流されるとか流されないとかの問題じゃないから、それ!」
晴美の大声に、流れるプールを逆行して泳いでいた千里が顔を上げた。
「晴美、どうしたの…?って、お姉ちゃん!?」
多袮は小さく舌を出した。
「あら、見つかっちゃった。
あの娘が来ると面倒なことになるから、ここは退散するわ。」
そして、やれやれというように手を腰に当てる。
「うーん、愛しき先生でも誘惑してこようかな。」
「え、ちょっと…!」
晴美は慌てて体を起こしたが、既に多袮は歩きだしていた。
座り込んで、呆然と多袮の後ろ姿を見送っている晴美の後ろから
千里の声が聞こえてきた。
「晴美、今のお姉ちゃんだよね?」
振り向くと、姉と同じように水滴をパタパタ落としながら、
千里が首をかしげて立っていた。
「ああ、うん…。」
「もー、結局、部屋の片づけしなかったんだ。」
頬を膨らませながら、千里は晴美の隣にストンと腰を下ろした。
「ああ、疲れた。」
千里の言葉に、晴美は思わず笑った。
「そりゃ疲れるよ。流れるプール逆泳ぎしてるんだもん。」
「だって、私、流されるの嫌いなんだもの。」
「…。」
それよりも、と千里は晴美に笑顔を向けた。
「ね、晴美、この後、アイス食べて行かない?」
「え?アイス?うーん…でも原稿の締め切りが…。」
千里は眉をしかめた。
「また原稿?アイスくらい、いいんじゃないの?」
「うーん…。」
しかし、実は締切はとっくに過ぎていて、
今日だって、本当はプールで遊んでいる場合ではなかったのだ。
晴美は、駄目元で、千里に手を合わせた。
「千里が手伝ってくれるんだったら、何とか…。」
千里の几帳面さは、原稿仕上げにおいてかなりの戦力になるのだ。
「んー…。」
千里は眉に皺を寄せていたが、やがて諦めたようにため息をついた。
「仕方ない、今度だけよ。」
「え、いいの?ホント?」
「だって仕方ないじゃない、晴美がそう言うんだったら。」
―――…あれ…?
千里の言葉に、晴美の心臓がトクンと鳴った。
―――千里…流されてる…?
そう言えば、千里はいつも「今度だけ」と言いながら、
結局は必ず晴美の原稿を手伝ってくれていた。
晴美の脳裏に、先ほどの多袮の言葉が蘇る。
―――流されるのは欲望の具現化―――
といいうことは、つまり、もしかして。
晴美は思わず胸を押さえた。胸の高鳴りが止まらない。
座っていられず、晴美は立ち上がると流れるプールに飛び込んだ。
「は、晴美!?どうしたの!?」
千里が驚いた顔でこちらを見ている。
晴美は千里に向って、思いきりの笑顔を向けた。
「流されてみたくなったの!」
―――そう、今は流されていたい。
この溢れんばかりの幸せな気持ちに―――
以上です。何だか散漫な内容で、スイマセン。
スナック「VIPサエコ」の客になって、
藤吉さんの作ったハイボールが飲みたいです。
GJ!
これはこのまま流れでイケるぞ晴美w
本誌に沿ってSS作るって結構難しくて、書ける人尊敬します。
GJ!
なんか二人の距離感がすごく良い…
キタ姉がいい感じに晴美の背中を押してて素敵
なんて素敵なお姉さまっぷり
912 :
ひとさしゆび:2009/08/29(土) 21:47:46 ID:iJ2M7FBY
ハルチリフィーバーの中、まさかの可符香×奈美を投下させて頂きます。
しかもあんまり幸せそうな話じゃ無いです。すいません。
913 :
ひとさしゆび:2009/08/29(土) 21:48:41 ID:iJ2M7FBY
これは、二人だけの秘密ですよ。だから、火曜日にだけ二人っきりで過ごしましょう。
彼女は一番最初にそう言って、ひとさし指で私の頬をなぞった。
うん、それは分かってるよと、私もそうしなければならないだろうと思っていたから、何の疑問もなしにそれを受け入れた。バレちゃったら、何て言われるか分からないものね。
神妙な顔をして頷くと、彼女はくすくすと笑い出した。
やっぱり、普通だね。
普通って言うなぁと返すと彼女は、だから可愛いんだよ。と抱きついてきた。
頭が痺れるような感覚。
初めて、だった。特別に思ってもらえるのが。
私初めてだったんだよ、ねえ、可符香ちゃん。
「ふふふっ」
教室には誰もいない、窓も閉め切ってある。
私は、彼女の膝の上に向かい合うように座らされていた。
彼女と目が合う、反らす事が出来ない状態だった。つ、と彼女の指が私の唇に触れた。
「わ、柔かぁい」
「そっ……」
無闇に私の唇をつついて、彼女は本当に楽しそうに私に抱きついてくる。頬を、肩で感じる。少しだけ熱いと感じた。
「そっ、て何?」
「そ、そんなことないよ、って」
「柔らかいですよぉ。本当です」
ごろごろと肩にほおずりしてくる彼女に何故だか安心して、私も彼女を抱き返してみる。
急に耳のうしろあたりが火照った気がしたけれど、何も言わない事にした。知られたら意地悪な事を言われそうだったから。
「ねぇ、奈美ちゃん」
耳元に口を寄せて、彼女は少しだけ低い声で囁く。
「私の事、『風浦可符香』のこと、好きですか?」
ねぇ、と畳み掛ける声に耳をくすぐられ、私はそれに答えられなかった。一瞬身をよじる。
「んん……」
「耳、好きなんですね」
彼女が私の首に手をかけ、耳に息を吹きかけてくる。
「んぁっ!」
「声が可愛いんですよ、奈美ちゃんは」
形だけでもやめてと訴える間すら遮って、彼女は私の耳に噛み付いた。あくまで柔らかく。
「いっ」
「痛い? うそだぁ。好きなんですよね、耳」
「やめてっ」
耳をなぶりながら、彼女の手は段々と腰に回ってくる。身を固くした。息が搾り取られる。
セーラー服の内側の異物感、触感。こんな風に触られたのも、私にとっては初めてだった。不安になる。
怯えて彼女の制服の端を握った私に気付いて、彼女は頭を撫でてくる。怖いなら、やめてもいいですよ。耳から一度離れた口から、そんな言葉が漏れた。
引き返すか。引き返さないか。選択肢を叩き付けるような気がした。
それでも私は、彼女に言わなければならない。彼女にとっての選択肢を。私は質問に質問で返そうとしている。
「ねえ、可符香ちゃん」
「何ですか?」
きっとこれは『引き返す』とそっくりな切り札だ。
「私だけじゃないでしょ」
914 :
ひとさしゆび:2009/08/29(土) 21:49:02 ID:iJ2M7FBY
空気に静電気が走ったように感じる。
一、二、三拍おいてから、彼女が困ったように笑って首を傾げる。そういえば私、この子の笑顔しか知らない。
「どうしてですか?」
覚悟を決めた。もうこの札は手元に戻せないから。
「可符香ちゃんが、私以外の子と仲良くしてるの見たから」
「それは例えば誰ですか?」
「あびるちゃん」
「……」
「あと、まといちゃん」
彼女に告白した数日後に、見てしまったのだ。彼女と他の子が『普通じゃない』方法で仲良くしている所を。
「そうですね」
すっかり彼女を追いつめた気分だった私は面食らった。
「そうですね、って」
「余裕だから気に食わない?」
「き、」
目眩がする。普通は浮気を追求されたらあたふたしたり、言い訳したりしてもいいものだろう。
私に密着していた彼女が、不意に体を離した。まともに向き合う形になる。あっけなくなくなってしまった温かさが手元からなくなって、初めて終わりが近い事に気付く。
「そうですよ。私は、奈美ちゃんだけじゃないです」
声が出ない。
「どうしますか? 私の事、嫌いになりました?」
「可符香ちゃん、」
それでも私をお決まりの笑顔でじっと見てくる彼女が怖くて、それでいて本当に笑っているような気がしなくて、思わず立ち上がる。
一歩、後ずさった。
「可符香ちゃん……」
その笑顔に、固まったままの口元に、奈美ちゃんだけだよとかいう言葉を期待したけど、彼女はずっと黙っていた。
「私は、」
私だけと、仲良くしてほしい。
……そう言えなかった。
息が上手に出来なくて、何だか視界がぼやけてきて、こういうリアクションしか出来ないから普通なのかなと冷静に考えた。
「さ」
……こう言いたくなかった。
でも、私はこれ以上行けない。もう引き下がるしかない、と踵を返した。
「さよなら」
ふらつきながらも教室から駆け出そうとドアに手をかけると、
「待って」
それでもこの足は止まってしまう。走り出したいのに。これ以上ここにいると泣いてしまいそうだから。
精一杯の抵抗で、振り返らない。
「奈美ちゃん、あのね」
私の名前を呼ぶ彼女の声は、少しだけ寂しそうに聞こえた。それは本当なのか私の希望なのか分からない。
「私は、奈美ちゃんの事が本当に好きだよ」
!
……、
……。
私は、可符香ちゃんの形をした私の感情を教室に封じるように、ドアを閉めた。
忘れてしまおう。
今までのことは皆々なにかの間違いだったんだ。
廊下を走りながら首を振る。
忘れてしまえ、忘れてしまえ。
息が切れるのに息継ぎが出来ない。
私が泣いてるなんて、嘘だ。
……嘘、だ。
915 :
ひとさしゆび:2009/08/29(土) 21:50:28 ID:iJ2M7FBY
以上です。短めです。
あとで可符香×あびる編、可符香×まとい編も書きにくるかもしれません。
GJ。可符香ちゃん怖し。
可符香×あびる、まといも気になります(とくにまとい)
可符香様は絶対総攻めだよな、と思っていたのでこれは嬉しい!
あとやっぱり普通可愛いですW
GJ!
可符奈美可符奈美!
暗めな話もいいなあ。GJ!
ここは腐女子ときっちりの(性的に)交わる交差点♪
先日の夏コミで
宇宙船六○○号さんの「さよなら絶望少女体」って買った人いない?
晴美×千里が表紙のやつ
買ったが何か用か
内容どう?
まと霧とハルチリはあるみたいだけど…
当日行けんかった…
どうって・・・何をどう書けばいいんだか。ていうかここに書いちゃっていいの?
まず、まといと霧は表紙以外にカラーページがあった。
まと霧と呼ぶのかどうかは知らない。
ハルチリはあったよ。
買って損はないかと
あ、今俺にゲッペルさん来た。
そうだね…すまなかったです…
自分こそゲッペルさんに気付(ry
教えてくれてありがとう、探してみます!
アニメで十八集の追加ページやったね
安心毛布に期待
安心毛布の回と言えば、恋敵であるはずの千里やまといも霧のこと心配してたな
百合とは違うかもしれないけど
ライナスの回の千里は小森ちゃんを霧ちゃんと呼んでた
ダークマターの回ではまといが千里を引き止めてたね
やっぱりみんな共通の敵(先生)を相手にする内に絆が深まったのかなw
短編SSも絵も書けない自分が四コマ的なSSを書きました。
本当にちゃんとしたオチはあまりないのですが、
お暇潰しにどうぞ
○
千里「晴美、ちょっとこっち向いて」
晴美「ん、なに?」
スッ…
晴美「え、どうして眼鏡を取るの?」
千里「ね、ねえ、晴美…」
千里「なんだか急にムラムラしてきて、誰でもいいから
襲っちゃおうとかいう気分にならない…?」
・ ・ ・ ・ ・
晴美「あ、あのー…千里さん、あんた何言ってんの…」
千里「い、いや、何でもない!忘れて、忘れて!
アハハハ…!」
晴美「えーどういう意味なの?」
千里「だから!気にしないでいいわよ…」
晴美「ねえねえ」
千里「だから!!忘れてって言ってるでしょ!晴美のバカッ!」
□
可符香「カエレちゃんのパンツキャラもそろそろ飽きてきたね」
カエレ「あ、あんたが私の存在意義を否定してどうするのよ…」
可符香「だから読者様を飽きさせないように、見せ方を
マイナーチェンジしてみればいいんだよ」
カエレ「ふ〜ん、例えばどんな?」
可符香「はい!スカートの裾を口で加えて!」
カエレ「う、うう……」
可符香「まだまだ!もっと顔も赤らめて!」
カエレ「恥ずかしい…」
可符香「ほらっ、上目遣いでもっと媚びるように…」
カエレ「…って!これじゃあ、本物の変態じゃないの!!」
可符香「大丈夫。以前のと、たいして変わらないですよ」
カエレ「そ、それを言うなっ…!!」
×
芽留「………」
宛先・小節あびる
めるめる
4*1133322
芽留「……」
ポチッ
⇒送信
芽留(送信してしまった…///)
バタバタバタ
⇒受信
『ヲ鬮伜悸縺セ縺溘?菴主悸髮サ邱夊キッ?尚誚瑟轡鱸
狩皀怨甼?髴?薀?ヲ蝨ー轤ケ 縺ォ譛??霑代>逋コ髮サ謇?紜舌』
あびる「あ…芽留ちゃんからのメール、文字化けしてる…」
※
2月12日
愛「す、すいません!私のようなものが大草さんのお手を
煩わせるような真似をして、お時間までも取らせてしまって。
すいません!すいません!」
麻菜実「き、気にしないでいいから…!それに私なんかを
あてにしてくれて嬉しいわ」
2月13日
真夜「………」
シャカシャカシャカシャカ
麻菜実「そうそう、そうやってゆっくりと混ぜて。真夜ちゃん、上手!」
2月14日
麻菜実「さうか、もうバレンタインなのね。それにしても、
チョコの作り方を教えてなんて。二人もやっぱり女の子なのね、フフ…」
愛「お、大草さん!宜しければ、こ、これを受けとってください!」
真夜「………これ///」
麻菜実「って、わ、わたしへのだったの!?」
△
倫「しかし、本当に特徴の無い家だな、ここは」
奈美「あ、あのね…人の家に急に転がり込んで、
その上、文句言わないでよ…」
倫「何を言う。この家は私のものだ」
ピラッ
奈美「あーっ!勝手に名義が糸色になってるっ!」
奈美「…け、けどさ!倫ちゃんだったら、別荘なんて
たくさん持ってるでしょ。どうして私の所なんかに来るの?」
倫「それは…」
倫「そ、そんなことを聞くな…バカッ…」
奈美(え、なに…!?フラグ立ってるの、わたし…?)
☆
霧「はい、これお茶」
まとい「ん、ありがとう」
スーッ(お茶をすする)
霧「大丈夫、熱くない?あと、それ新しいのなんだけど、味どうかな…」
まとい「おいしいわよ、さすがね」
霧「…そ、そう言われると照れるわね」
まとい「ふふふ…」
霧「へへへ…」
交「しかしあの二人。本当に仲がいいのか、よくわかんねえな」
望「まあ、普段はこんな感じですよ」
◎
千里「今日から『大浦さん24時間きっちり教育指導』
をするから、一週間ほど一緒に暮らしてくるからね」
晴美「急っ!!ってか、千里と一週間だなんて、大浦さん死んじゃうよ!
加減知らないよ、この子は!いいの、大浦さん!?」
加奈子「う〜ん…」
加奈子「いいよ〜だって、わたし千里ちゃん、好きだもん」
晴美(うわ……悲惨な結末が目に浮かぶ…)
千里「じゃあ決まりね」
☆一週間後☆
千里「うぅ〜かなちゃん、だ〜い好き〜///」
いちゃいちゃ
加奈子「へへへ〜じゃあ、もっとゴロゴロしようね」
千里「う〜ん!」
晴美(ち、千里がただのダメっ子になったーーっ!!)
◇
多祢「ふふ、面白そうじゃないっ!今度はわたしが相手よ!!」
晴美「うわ…違う意味でだらしない人が現れたよ…」
加奈子「おぉ〜、あれが千里ちゃんのお姉さんなんだ〜」
多祢「加奈子ちゃん!次はお姉さんがた〜っぷり可愛がってあげる(はぁと)」
加奈子「う〜ん、お姉ちゃ〜ん」
晴美(キタ姉、本来の趣旨ちゃんとわかってるのかな…)
★一週間後★
多祢「あ…ダ、ダメだ…さっぱりやる気でないわ………」
(そして部屋は以前よりも、もっと汚くなくなった)
晴美「うん…やる前からオチ、わかってたよ」
◎
翔子「美子ちゃん、一緒にお菓子食べようよ〜」
美子「今、お金の計算してくから後でね」
一分後
翔子「美子ちゃん、ちょっと休憩しなよ〜」
美子「私のこと気にしなくていいから、一人で食べといて」
一分後
翔子「ねえ、美子ちゃ…」
美子「ああっ、うるさいな!今は忙しいって言ってるでしょっ!」
5分後
翔子「…ひっく…み…美子ちゃん…ごめんなさい…」
美子「ごめんごめん、私が悪かったから!もう怒ってないから!ね!
翔子っ!本当に大好きだよ!」
▽
ガチャ…
霧「せ、先生っ!こんにちは!」
智恵「ああ、小森さん。いらっしゃい」
霧(今日は先生の家で、ふ、二人きり…緊張してきた…)
智恵「それと常月さんもいらっしゃい」
まとい「先生、失礼しますね」
霧「!?」
霧「ちょっと!あんた何勝手について来てるのよ!?」
まとい「小森さんが、盛りついて、先生に変なことをしないか見張るためよ」
霧「カーッ!どうして、私が先生との二人の時間を邪魔されなくちゃ
いけないのよ。あんたには関係ないじゃない!!」
まとい「か、関係ないってどういうことよ!勝手に変なことはさせないからね!」
ギャー!ギャー!
智恵(まったく…本当に仲がいいのね、この子達。
まあそれはいいのだけれど、外ではもう少し静かにしてくれないかしら…)
〆
二号「…イッタイダレヲマッテルノ?」
マ太郎「う〜ん、それはナ…あ!やっと着タ!」
ことのん「ちょ、ちょっと!私をこんな所に呼び出して、どういう
つもり!?まさか、私のいかがわしい写真をとって、
私のブログを荒らすつもり…!」
マ太郎「オマエ、何か勘違いしてルゾ…オマエをここに呼んだのはナ…」
マ太郎「オマエはこのスレ的に使いにくいキャラだけど
何とか使おうと思ったら、ココにしか使い道が無かったんダ」
ことのん「さ、最後っことは……そ、それって…」
ことのん「オチっ!!?」
二号「ヨンデクレテアリガトウ」
マ太郎「じゃあなっ!バイバイ!」
二号「バイバイ」
以上です。
一応女子は一通りだしたつもりです。
話の薄さは量でカバーと言うことです。
またこのような四コマの形で発表したときは、ぜひよろしくお願いします。
おつです
真夜愛大草さんがツボでした
千里と大浦さんのネタが好きだな
この二人は話題には出ても具体的にはまだだよねえ
ああ、皆可愛い!!
知恵×霧←→まといがたまんないっす!
ハルチリ、チリハルよりもキリチリにひかれるのはおれだけでいい
倫×奈美にときめいたぜ
僕はタネハル派
俺以外に翔子×真夜にはまってる危篤な方はいませんか?
あと、真夜のSSがある程度載ってるサイトってありますか?
まとめスレにも結構な数が溜まってきたね
昔の読み返したりするのが楽しい
それで、自分が昔書いた作品に、沢山の拍手があると涙が出てきそうなくらい感動するよ…
皆さんこれまでありがとう。そしてこれからもよろしく!
たぶん、あなただけだと思うw
真夜はすっごこ好きなんだけど、SSにすると喋らないから
すごい書きづらいので、真夜SSは少ないんだろうな。
実際、あんまり見たことないし。
まあ自分は愛×真夜を押す。
なら俺は可符香×愛を推すぜ
それじゃ敢えての可符香×まといで
じゃあ俺はまとい→霧で
倫×奈美前提の、奈美総受けで
母性的な包容力で
大草さん×千里とかどう?
やおい&ショタ倒錯的な観点で晴美×霧
他には中の人繋がりの智恵×倫とか真夜×霧とか
952 :
名無しさん@秘密の花園:2009/09/07(月) 03:37:35 ID:wcRfEXIg
まとい×霧こそ至高だと思ったけど、まとめサイトの作品読んであびる×愛、可符香×愛、可符香×奈美、智恵×霧に目覚めました。私の中では加賀ちゃんは総受け。
倫「ああ、憧れの普通生活」
望「お前は普通をなめてますね!」
奈美「二人して普通って言うなぁっ!」
倫×奈美はこんな具合じゃないかな
>>952 ここの作品読んでるとどんどん目覚めていくよねw
偏に職人さん達のおかげですな
でもどうしても晴美×千里だけはやめられないんだ…
>>954 ハルチリはあぶないおくすり並の中毒性だからな……
ええい、可符香×倫はまだなのか……
957 :
名無しさん@秘密の花園:2009/09/07(月) 23:48:18 ID:XgvdsxTM
まと霧が大好きだけど、霧まともいいなと思い始めた今日この頃。
普段とは受け攻めを逆にすると意外な発見が
個人的なジャスティスはあび愛かな・・・
あびるが愛ちゃん抱きしめてハート散らせてるのを想像するだけでおなかいっぱい
可符香×愛もいいな
心の隙間に入り込まれてる加賀さんは最高だよ
960 :
名無しさん@秘密の花園:2009/09/09(水) 07:34:14 ID:rt0+W602
アニメ一期の智恵霧には衝撃を受けたよ。
霧好きで百合好きだった自分には悶えるほどのご褒美だった。
よく考えたらあり得るシチュなんだけど、それを気付かせてくれた一期と、
絶望少女の百合という新たな楽しみに目覚めさせてくれた智恵霧には今でも感謝してる。
一期だけとはいえ、公式でやってもらうのと想像だけで補うのとは天と地ほどの差が出てくるよね。
智恵霧自体はともかく、アニメで原作にはない人間関係作られるのは嫌だったなあ、個人的に
非公式の二次創作ならともかく、公式の二次創作でキャラ変えるのは
>>955 幼なじみの女の子コンビなんていっぱい居るけど
どうにもハルチリの独特の空気感はたまらない
何なんだろうか…
それはね
晴美の余裕と千里の葛藤からできているんだよ
カエレ除く全員が基本黒髪だから、清楚な中での背徳感というか、凄くリアルな生々しさがあるよね。
残るカエレもそのお陰でリアルだし。
何が言いたいかって言うと、黒髪セーラー百合が最高ってことですよ。
毛布の娘と袴の娘が良いよ
あび愛で短いのを、投下させてもらいます
あびるって天然たらしだと思うんだ、とか考えてたらこんなんなった
968 :
飛行機雲:2009/09/10(木) 23:36:06 ID:EHg+cWi0
「あ、飛行機雲」
染みの無い真っ青な絨毯に、細長い一筋の白いきれ。
青い日差しを照り返す校舎は、古さを微塵も感じさせない。
今日はそんな日差しとは裏腹なバイオレンスな社会についての社会科見学だったのだが、なぜか私は置いてけぼりをくらってしまった。
さっさと帰ろうと靴を履き替え校庭に出たときに、後ろで聞こえたのは何かを盛大にバラまく音。
「い、いけません、私ごときが校庭を汚してしまうなんて」
目を遣ると加賀さんがゴミ箱ごと派手に転んでいた。
「大丈夫?」
「小節さん!?す、すみません、私なんかが!」
「血、出てるから」
言いながら、彼女の肘にできたかすり傷にガーゼを当て包帯で軽く縛る。
誰かが手当てをしないと、彼女が傷だらけになってしまう気がしたから。
「そ、そんな、私ごときのために手当てなど!」
「包帯とか余ってるから……、それとゴミ出し手伝うよ」
「す、すみません、すみません!私ごときのために帰る時間を延ばしてしまって!」
「気にしてないよ」
顔面蒼白で私を見つめる彼女をよそに、散らばったゴミを拾い集め始める。
どう見ても、うちのクラスのゴミだけではない。
「社会科見学には行かなかったの?」
散らばったゴミを拾い上げながら、聞いてみた。
「私ごときは皆様のご迷惑になってしまうので……」
「そんなことないと思うけど……」
「す、すみません、私なんかに同情させてしまって!」
「まあ、これでゴミは集め終わったかな」
「す、すみません!後は一人で十分なので!」
「つかみかかった尻尾だから」
そう言って私はゴミ捨て場に向かって歩き出す。
一人で持つには重過ぎるゴミ箱も、二人で持てば楽になれる。
そうわかっていても彼女の性格がそうさせない。だからこそ、私は彼女を手伝おうと思う。
「……」
「ねえ」
「すみません!すみません!」
「いや、そうじゃなくて」
「へ?」
「手、出して」
彼女が出した左手の薬指に優しく包帯を結んだ。
細くて綺麗な指先は少しだけ震えていて、私が触れていいものかとためらわせた。
「おまじないだから、はずさないでね。
それと、これからつらいこととか私が半分持ってあげるからさ、言ってね」
「こ、これはその、いわゆる、えっと、す、すみませんー!」
なぜか顔を真っ赤にして、彼女は校舎のほうへ走っていく。
何か、気に障ることしちゃったかな……。
「あ、飛行機雲」
ふと見上げれば、飛行機雲。消えずにいつまで残っているの。
あなたと流れてゆらゆらと、移る心が飛行機雲。消えずにいつも残っていたい。
969 :
飛行機雲:2009/09/10(木) 23:36:43 ID:EHg+cWi0
〜次の日〜
「おはよ」
「おはよう。
ねえ、加賀さん指をどうかしたのかな、顔真っ赤だし」
「あれは私が結んだ、傷とかはないけど」
「え、左手の、薬指に?」
「そういうことになるかな」
「そっか、それで加賀さん顔が真っ赤なのかー。
って、もしもし、あびるさん、ことの重大性に気づいてます?」
「あ、飛行機雲」
「って、聞いてないし!」
「飛行機雲って、白くて細くて長くて、包帯みたいであびるみたいだナ」
「そうかな?」
「アア」
「……そう、だといいな」
以上、超短編です・・・
お目汚しすみませんでした、暇があればまた何か書かせていただきたいと思います
後、あび愛ってジャスティスだよね
あびるの雰囲気は良いよねぇ
972 :
名無しさん@秘密の花園:2009/09/11(金) 01:54:25 ID:G+tAVk2P
GJ!
ほんわかした。
>>969gj、いいね
さぁ、あびるのターンだが私はまといと霧を投下しよう
駄文だが見てもらえると嬉しい
先生が失踪する。そしてすぐに帰ってくる。世間ではとんでもないこんな状況を2のへは当たり前のように過ごしていた。
皆、慣れて油断していたのだろう、どうせすぐに帰ってくると。しかし私はずっと傍にいたから分かる。誌上用のネタなんかじゃない。
今回、先生は本当に失踪する。きっと帰ってこないだろう。私はそれを見通していた。日々の情報収集や先生の観察は伊達にしていない。
そして案の定私は、深夜宿直室から出てきた先生を捕まえることができた。
「ははは、いたんですか…」
「えぇ、ずっと」
先生はいつも通りの凛々しくもどこか暗い印象な表情をしている。普段と違う点といえば日用品の入ってると思われるトランクを引きずっているということぐらいだろう。
「先生、もう此処に帰ってこないつもりだったでしょ。どこに行くかは知りませんけど私はずっと一緒ですよ……」
私はそんな先生の顔をじっと見つめて言った。やった。出し抜いた。ミイラにきっちり、そして座敷童もいない。本当の意味での二人きりで生活できる。そのことを想像すると興奮をも覚える。待ちに待った夢が現実となる。それがたまらなく嬉しかった。
この時の私は浮かれていたのだろう。顔を見ていたのにかかわらず先生の表情が変わったことに気付くことが出来なかった。
「ああ、全てお見通しでしたか、しかし」
そう言った先生は冷たい眼をしていた。
「もう私につきまとうのはやめてください。はっきり言って迷惑です。」
え?私には何を言っているのか理解ができなかった。昂揚していた私の脳が固まり興奮が冷めていく。一気に目頭が熱くなる。聞こえていたのに私は思わず復唱を要望してしまった。
「だから失踪先ではもうつきまとわないで下さい。迷惑です。」
先生の釘を刺すかの言い方が胸に響く。私は嫌だった。認めたくなかった。
私の愛が「迷惑」の2文字で片づけられたことを。そしてこんな現実を。
「なんでですかっ!先生っ!今までずっといたじゃないですか!そんなの嫌です!私はついていきます!絶対ついていきますから!!」
感情を剥き出し声を荒げて願望を吐き出す。夜の学校に私の荒声が響く。
「今までが迷惑だったって言ってるんですよ。それが新天地でも続く?冗談じゃありません。私はまっぴら御免ですよ。」
私の感情に任せた願望は先生にはっきりと否定された。「はいえ」とか言っている先生に。
もう私は我慢ができなかった。頬を雫が濡らす。先生にとって私は厄介者以外の何者でもなかった。そんな考えたことのない最悪な現実が私の固まった脳を激しく揺さぶる。気持ちが悪い。胸が苦しい。肩が震える。嗚咽が洩れる。
「泣かせてしまいましたか。はぁ……、貴女は最後まで迷惑な人ですね……」
泣きっ面に蜂、追い打ちを受ける。一度流れ出した涙は止まらない。
「では、もう行きますね。多分、もう会うこともないでしょう。さようなら。常月さん」
そう言って先生は振り返りもせず校門を出る。私は何も言えないし追いかける事も出来なかった。
私に出来ること。それはその場で蹲り泣く。ただそれだけだった。
私が泣き崩れて何時間たっただろうか…実際には1時間も経ってないのかもしれないが今の私にはとても長い時間泣いたという覚えしかない。
もう涙も出し切ったのだろうか。一滴も出てこない。
先生とこんなに離れているのに何も感じない。頭が重い。
そんな私はフラフラと魂が抜けたかのように宿直室のドアを開けた。此処が先生が住んでいた部屋。
生活感が残っている。しかしなくなっているものの多く感じられる。それは多分今頃、トランクの中だろう。
ゴミ箱にはカップラーメンの容器が捨てられている。私にはもう持ち帰る気力もない。ただのゴミにしか見えない。
実際、ただのゴミなのだが
そして先生の寝室。布団が無造作にひかれており枕はなくなっていた。それも持っていったのだろう。
しかし枕の代わりに布団の上には何かが置いてあった。いや、居た。
布団の上にはあの座敷童が居た。まぁ元々、校内に居るんだから驚きはない。
うつむているので顔は見えない上に髪を散乱させポツンとしているため、本当の妖怪のようだった。
そんな観察をしていると座敷童はか細い声で私に話しかけてきた。
「……先生、いなくなっちゃったよ………」
なんだ。コイツも知ってたのか。盗聴していた時は知ってる素振りもしなかったのに。
「知ってるわよ……そんなことぐらい……」
「じゃあなんでこんな所にいるの?なんでついて行ってないの?」
間髪を入れずにきたこの質問に迷惑、って言われたからよ。とは答えられなかった。
「別にどこにいようと私の勝手よ、そんなことどうでもいいでしょ」
「ふぅん、そう………」
投げ遣りな返事に適当な返事が返される。目も合わさずに行われたこの質問の後、沈黙がしばらく続いたがそれを破ったのはアイツの方だった。
「アナタ、ついてくるな。って言われちゃったんだ」
それを聞いた瞬間、私の中で何かが弾ける。考える暇もなくジャージの襟を掴み座敷童を押し倒していた。
「適当なこと言わないでよ!!アンタに何がわかるっていうの!!先生と私の何が分かるのよ!言ってみなさいよ!!」
「わかるよ!!邪魔者だったん
パチン
気付いたら手が出ていた。前髪が散らばり素顔が見える。叩かれた右頬が朱に染まっていたがもう一つ、いや二つ朱に染まっていたところがあった。彼女は私の襟を掴み起きあがる。
「叩くことないじゃない!私だって先生において行かれたんだよ!?最後なんて言ったと思う!?
「もう会うことはないでしょう」だよ!!先生は結局、私のことなんてなんとも思っていなかったんだよ!?」
パチン
右頬を叩かれる。それでも私の勢いは止まらない。
「別にそれぐらいならいいじゃない!なんとも思っていなかったぐらい!私なんて迷惑と思われていたのよ!!
ただ先生のことが知りたいだけだったのに!なんでよ!なんでなのよぉ……!」
また、泣いてしまった。枯れ果てていたはずの涙がまたこぼれ落ちる。私は襟を掴んだまま彼女の胸に顔を埋める。
彼女に当たって勝手に泣いて、自己嫌悪を覚える。もう、何も考えたくなかった。
「そんなの……そんなの…私がっ…聞きたいよ………せんせいっ、なんでぇ…」
彼女もまた泣いていた。今の私なら分かる。彼女もまた、あの男に捨てられたのだろう。結局のところ、私と何一つも違わなかったのだろう。
彼女は手を私の背中の方にまわし眼を押し当てる。そして私たちは声をあげて泣いた。
その後のことは覚えていない。
夜の宿直室に愛する男に置いて行かれた少女達の泣声が響く。
勝者のいない恋、その参加者であるひきこもりとストーカーの夜泣きは長く長く続けられた。
「あのさ、さっき叩いてごめんね…」
眼は赤いもの落ち着いたまといが謝罪する。まといの顔に水滴はもうついていなかった。
「いいよ、私も叩いちゃったしおあいこだよ」
霧はまといを見つめながら返事をする。一夜を共に泣き続け和解した二人の間には何とも言えない関係が垣間見れる。
忘れることで前に進む。その決断をした彼女達の表情は清々しかった。
「どうしようか、もう朝だよ?」
鳥の囀りが聞こえる。一夜中泣いていたため二人は一睡もしていなかった。
「サボっちゃえばいいじゃない、担任もいないし一応は出席もしてるんだし。それに…」
「それに?」
もじもじするまといに霧が問いかける
「今日はもう寝たいわ。霧と一緒にね」
二人の顔が朱に染まる。少し恥ずかしそうに、しかし幸せそうに。そんな朱色をしていた。
「ちょ…ちょっと待ってね!今、お布団直すから!!」
霧は焦りながらくしゃくしゃになったシーツを伸ばし乱れた布団を再生させていく。
「ふふっ…そんなに慌てなくてものに」
「こういうのは早くやらなきゃ駄目なの!ほら、出来たよ」
そう言って整った布団の中にもぞもぞと入っていく霧。そして掛け布団をめくり、
「さ、一緒に寝よっ」
言われたまといはブラックホールに吸い込まれるかのように霧の居る布団の中に潜っていく。
狭い布団の中だが二人にはその狭さが嬉しかった。
「まといちゃん…温かいね……もっと近づいてもいいかな…?」
細い眼をした霧が呟く。まといは何も言わずに霧を抱きしめた。
霧もまた、絡みつくかのように手を背中にまわす。
「温かいなぁ……ずっとこうして……
彼女の口とが閉じた。それと同時に細い眼が線になった。
「おやすみ…霧……」
そう言って彼女もまたまぶたを綴じた。
朝の宿直室に傷を舐め合った少女達の寝息が聞こえる。彼女達の恋は昨夜終わった。
しかし彼女達は今朝、新しい恋を見つけた。
数日後、不下校少女が二人に増えた。ただ、二人目ははひきこもりなのではなくひきこもりのストーカーだったという。
彼女達は互いに傷付き、そして互いに傷を舐め合った。
そんな二人はずっと一緒に居たという。そう、ずっと
お疲れ様でした
横書きなので改行がおかしいかもしれない
そこは業務上、縦書き野郎なんで勘弁して下さい
では、次スレでまたなにか投下したいと思います
まとい×霧に至るために少々展開が強引すぎやしないかな
絶望先生の人間性を考えたらああも突き放した物言いができるかどうか疑問
正直絶望少女達の誰かと心中でもしたという方がまだ自然に思う
それはそうとまとい×霧の背徳感は何なんだろう
私はうれしいよ
GJ!
まときりの背徳感は、もともと先生をめぐっての関係だったのに、先生を捨てて(もしくは捨てられて)くっついちゃうからかな。
二人とも依存心が強そうで、お互いがお互いに依存しあう関係になりそうなことも、あるかもしれない。
まあライトなのも好きですが。
ともあれGJ!次スレは自分は携帯なので立てられませぬ。
マジ自殺でもしそうな雰囲気だし、そういう精神状態なら先生もこのくらい言っちゃうんじゃない
じゃあ次スレ立てに行ってみる