【ネギま!】近衛木乃香・桜咲刹那百合専用スレ(7)
[各種データ]
麻帆良学園中等部3年A組13番 近衛 木乃香
1989年3月18日生 (辰年・うお座) AB型
好きなもの:占い&オカルト、料理
嫌いなもの:あんまりない
所属:占い研究会、図書館探検部
備考:学園長(関東魔法協会会長)の孫、関西呪術協会会長の娘(オヤジはゲンドウ)
声優:野中 藍
麻帆良学園中等部3年A組15番 桜咲 刹那
1989年1月17日生(巳年・山羊座) A型
好きな物: 剣の修行。木乃香お嬢様(?
嫌いな物: 曲がったこと おしゃべり
所属: 剣道部
備考:京都に伝わる神鳴流の使い手にして、陰陽道にも通じる剣士・烏族ハーフ
声優:小林 ゆう
スレ立て乙!
このちゃんはうちのお嫁さんな?
スレ立て
トンクス安堵乙!
刹那「お嬢様と愛を育む次スレたててくださった
>>1乙です!」
7 :
名無しさん@秘密の花園:2007/05/27(日) 05:09:35 ID:IYTmQP8/
スレ立て乙!
週1でテーマを決めて、SSやイラスト待ってるぜ!みたいなのやってみたい。
最近リクがあってから投下される割合が増えてる気がする。
8 :
名無しさん@秘密の花園:2007/05/27(日) 10:33:09 ID:6UMKyV9Z
スレ立て乙
投下されるssが増えるのはマジ嬉しいわ
9 :
前スレ943:2007/05/27(日) 10:58:49 ID:InOpWZMl
前スレ
>>944 SSサンクス!!
思ってた以上に乙だww
これからもSS期待してるw
前スレにクラフト氏来てたな。
スランプと言いながらよくあんな長文書けるなとただただ感心するばかりだぜ。テラ乙!
テンプレのお嬢様がまだ辰年生まれのままじゃないか。
さて、今週のテーマは?
5月がおわりそうだけど五月病
小ネタでもいいよね?
練ってみよ
ワクテカ
「せっちゃ〜ん、一緒かえろ〜v」
「あ、はい、お嬢様。」
「むぅ〜、またお嬢様って呼ぶ。」
「すみません、つい癖で・・・。」
「よし!わかった!今度からお嬢様って呼ぶときはメイド服やでv」
「メ、メイド服!なんでそんないきなり!?」
「だってメイド服ならお嬢様って呼ばれても違和感ないやんv」
「で、でもそんな・・・」
「おじいちゃんにはウチから言っとくから学校でも大丈夫やえ?」
「いや、そういう問題じゃなくて・・・」
「でもメイド服着てきたらそんなにウチのこと呼びたくないって事になるなあ・・・」
「ええっ!?(じゃあ私はどうすればいいんですかこのちゃん!?)」
「あ、もう部屋つくな、じゃあまた明日な、せっちゃんv楽しみにしてるえ〜Vv」
「あ、お嬢様ちょっと!」
バタン。
「仕方ない、部屋に戻るか・・・」
その日の夜身分を取って恥ずかしいがメイド服を着るのか木乃香の為に明日から「お嬢様」以外の名で呼ぶのかおおいに悩む刹那であった。
終
マガジンのGWのときの読んで今まで頭にあった妄想、駄文&半端な長さでスマソ、続きはみんなのご想像におまかせします。
GJ!
自分的には一人メイド服を着て登校してほしい気も…
続きが気になっちゃうな!!
勝手ながらお題にそっていないけど、勝手な妄想を投下させていただきます。
そこはなんだかすごくあたたかくて…
眠気を誘うような雰囲気のする場所だった。
せっちゃんはいつもと違ってすごく積極的で、
ちっさい子みたいに、うちにぎゅーって抱きついてきてくれてて。
せっちゃんの体温もすっごく気持ちよくって、
せっちゃんの頭がちょうどうちの胸のところにあたるから、
髪からふわ〜ってせっちゃんの香りがして、
すっごく心地よくなってしもうて、
あ、せっちゃんが上向いてきた。
目があってお互いふへへって笑って…
したらせっちゃんが顔近づけてきて…
ちゅっ
って音がするかしないか、というくらい短いちゅーだったけど…
「お嬢様、お嬢様!おきてください!」
なんかそこから意識がなくって、
気がついたら、せっちゃんがうちのことを起こしていた。
「あれ、せっちゃん?
もー、あれくらいのちゅーじゃ足らんで。もっと濃厚なヤツやなくちゃー」
そのまま勢いでまたちゅーできるかなって思ったら…
「な、ななな、何をおっしゃっているんですか!?
そそそ、そ、そんな、、お嬢様とちゅーなんて!!」
あ、あれ?
反応がちょっとおかしい…
んー?さっきのはいったい・・・
「まぁ冗談やって
じゃあ、準備するから待っててな」
さっきのはいったいなんやったんやろー?
木乃香が準備をするので部屋から出た刹那は一人
「自分の妄想を見られてしまったのか!!?
不純粋なわたしをお許しください!!」
とおかしなことを言っていたとさ。
おわり
よくわからない妄想だけど、まとめると
せっちゃんの妄想が現実になってた
ということを書きたかったのだが…
…駄文スマソ。
>>17>>21 GJ!やっぱりこのせつ最高だぜ!
前スレ
>>944です。たくさんGJサンキューっす。
また近いうちに何か投下出来ればなと思っています。
23 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:38:01 ID:8GxYaRXE
「ただいま〜」
「あれ〜? 今日も早く帰ってきたんだ?」
「へ?」
そろそろ5月も終わりという頃。
机で宿題とにらめっこしていた明日菜は、帰宅してきた同居人の木乃香に問いかける。
「なんで? 部活には行ってきたえ?」
「そうじゃなくて。最近、刹那さんの所に行ってないじゃない」
「・・・・あ〜」
木乃香は意味ありげに苦笑した。
その表情から"何か悩み事がある"と親友の明日菜は感じ取り、テーブルの前に座っておしゃべりの体勢をとる。
木乃香も荷物を置くと、明日菜の向かい側に座った。
「喧嘩でもしたの?」
「そうやないけど・・・・なんや、せっちゃん疲れとるみたいでな〜」
「へぇ? 朝練の時はそんな感じしないけど?」
明日菜は傍にあったお菓子の箱を開ける。
それを見て木乃香はもう一度立ち上がり、冷蔵庫から飲み物を持ってきた。
数年同居している二人の、自然な動き。
「・・・・龍宮さんに聞いたんやけど、最近のせっちゃん・・・・だらけとるみたいなんよ」
「だらけ? 刹那さんが?」
「そや。なんや脱力しとるんやって」
24 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:39:03 ID:8GxYaRXE
うーんと二人で唸る。
普段二人の前では礼儀正しい刹那だけあり、なかなか脱力している姿など想像できない。
そして先に音を上げたのは明日菜だった。
「ダメ、想像つかない」
「そうやろ? せっちゃんいつもウチらの前ではシャキっとしとるから」
「でも、それがどうして会わない理由なの?」
「せやかて・・・・無理してシャキッとさせるのも悪う思わない?」
明日菜はお菓子をくわえたまま、頬を掻く。
木乃香と会う刹那の表情は、とても無理をしているとは思えない。
むしろ木乃香と会っている時が、一番幸せそうなのだ。
「・・・・木乃香に心当たりが無いなら、むしろ会った方がいいと思うけど?」
「そう? せっちゃん無理せーへんかなぁ?」
「きっとただの五月病だって。それに、二人共揃いも揃って会うの我慢することないんじゃない?」
「二人共?」
木乃香はきょとんとして明日菜を見る。
明日菜はしまったと顔を歪め、そしてお手上げポーズをして観念した。
「実は・・・・最近様子が変だから、朝に"木乃香と何かあったの?"って刹那さんに問い詰めたのよ」
「え、それでなんやて!?」
「無駄に悩んでたわよ〜。このかから誘わないと、刹那さん遠慮して絶対に会いに来ないし」
いつも積極的な木乃香と、仕事や戦闘以外では消極的な刹那。
特に自らを過小評価している刹那は、なかなか自分から木乃香に近づこうとしない。
その為、今回のように木乃香が避けた場合はまったく会えなくなってしまうのである。
25 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:39:56 ID:8GxYaRXE
明日菜の助言を得て、急にうずうずしだす木乃香。
誰がどう見ても、我慢しているのはバレバレであった。
「行ってきたら?」
「・・・・行っても、大丈夫かなぁ?」
「どうせ今日は、私もネギとエヴァちゃん所に行っちゃうし」
「・・・・うん、ほな行ってくるな!」
木乃香は勢い良く立ち上がって、玄関に走り出す。
そして出る間際に部屋を振り返った。
「・・・・明日菜、おおきに!」
「明日、宿題教えてよ?」
二人の親友の不器用さに、明日菜は肩を竦めるのであった。
*
「刹那、調子が悪いのか」
「いや、そういうわけじゃないんだが・・・・」
まだ早い時刻だというのに、刹那はベッドの上でゴロゴロしていた。
別に調子が悪いわけでもない。
ただなんとなく、気持ちがシャキッとしないだけだった。
「五月病か」
「違う、と思う・・・・きっと」
26 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:40:52 ID:8GxYaRXE
答えもはっきりしない。
最近に至っては、木乃香にも避けられている。
それがさらに刹那の精神を弱めていた。
「夕飯は食べないのか?」
「・・・・一食ぐらい食べなくても死なない」
「重傷だな。まぁ私は仕事に行ってくるよ」
「・・・・あぁ」
遠ざかる龍宮の気配。
部屋に一人になったという気楽さからか、刹那に睡魔が襲ってきた。
普段ならまだまだ寝ない時間だというのに・・・・と思考をフル回転させるが、それもすぐに停止していく。
次第に薄れていく意識。
(・・・・たまには、早めに・・・・寝てもいいかな・・・・)
程よい眠気に負けて、完全に目を閉じる。
何かを忘れているような気もしたが、それを考えるのもだるい。
(今日もあまりお嬢様と話せなかったな・・・・明日は、勇気を・・・・出し、て・・・・)
――ガタンっ!
「――っ!? 誰だ!?」
「ひゃっ!?」
突如部屋に物音が響いた。
とっさにベッド脇にあった夕凪を構える刹那。
しかし抜刀する前に、相手が敵ではないと気付く。
27 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:41:46 ID:8GxYaRXE
「お、驚かせてもうて堪忍な・・・・?」
「・・・・お嬢様!? 申し訳ござい・・・・つぅ・・・・」
「どないしたん!?」
刹那はベッドから起き上がると同時に、目を閉じた。
その刹那に木乃香が心配した顔で近づく。
・・・・刹那は血筋の問題で、常人とは違う瞳の色をしている。
それを隠す為に普段からカラーコンタクトをしているのだが、どうやら忘れたまま寝てしまったようだ。
それにより少し目を傷めてしまったらしい。
「どうやら・・・・少し、寝てしまっていたんですね」
「う、うん、せやけど・・・・目痛いん・・・・?」
「乾いた目がコンタクトで傷付いたみたいです・・・・目薬をさせば大丈夫ですよ」
無理に目を開けて目薬を探す刹那。
その刹那を木乃香が抱き止め、そっと目の辺りに手を置いた。
「お、お嬢様?」
「ウチが探したるから・・・・座っとって?」
「は、はい・・・・」
木乃香は刹那が身体をぶつけない様に支えながら、ゆっくりと刹那を座らせる。
刹那に拒否の色はない。
久しぶりに感じる木乃香の体温に妙に安心感を感じ、思考回路は停止していた。
「・・・・せっちゃん、目薬って机の上のこれ?」
「え、あっ、はい・・・・!」
28 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:42:49 ID:8GxYaRXE
話しかけられて再び活動を始める思考。
しかし色々と不意打ちを食らった反動で、なかなか普段通りにはならない。
「ほな、ウチがさしたるな〜」
「じ、自分ででき――」
「ええから、ほら!」
「い、いえ、あの・・・・え!?」
後ろに引っ張られて、ぐるりと反転する世界。
後頭部に感じる柔らかい感触。
何事かと刹那は目を開け・・・・・・・・そこに冷たい雫が落ちてきた。
「っな・・・・!?」
「ほら、ちゃんと上のこれ見て?」
「え・・・・? っうあ!?」
無理に目を開けて状況判断をしようとする刹那に、木乃香はすばやく目薬をさしたのだ。
しばらくして、上手く扱われた事を知る刹那。
少し拗ねたように、木乃香の膝枕から逃げ出した。
「ひ、酷いですよ・・・・お嬢様・・・・」
「せやかて、こうせんとせっちゃん自分でやってしもうて、つまらないやん〜v」
「うぐっ!?」
拗ねる刹那に抱きつく木乃香。
最近我慢していた分が爆発したかのように、木乃香のスキンシップは過剰だった。
刹那はたじたじになりながらも、久しぶりなこの状態に喜びを感じる。
「・・・・龍宮さんや明日菜からきいたえ? 寂しがってたんやってな?」
「さ、寂しくなど・・・・っ・・・・あるかも、しれませんけど・・・・。私、何か気に触る事したでしょうか・・・・?」
29 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:44:36 ID:8GxYaRXE
おずおずと訊ねる刹那。
それに対して、木乃香も少し遠慮しがちに答える。
「せっちゃん、ウチの前では無理してるんかなー思うて。それでちょっと離れてみたんやけど・・・・」
「む、無理なんてしてませんよ! ・・・・むしろ、会えない方が、つらいです!」
「・・・・!」
刹那の答えに木乃香は赤面していた。
しかし刹那は目を閉じているので、木乃香の変化に気がつかない。
そして、ふっと浮かんだ疑問を木乃香に問う。
「それにしても、どうやって部屋に?」
「・・・・龍宮さんと廊下ですれ違ってな、入れてくれたんや。ほんまに気付いてなかったん・・・・?」
「はい・・・・本当にたるんでいたみたいです・・・・」
いくら精神的に病んでいたとはいえ、他者の接近に気付かないとは。
刹那はしばらく消沈していた。
そんな刹那を見て、木乃香が立ち上がる。
「・・・・ええやん、せっちゃんやってたまにはだらけても。ご飯作ったるから、ここでダラダラしとって?」
「そ、そんな・・・・私も手伝い――・・・・っ」
「――ええな? ついて来たらアカンよ?」
硬直した刹那を置いて、木乃香は台所に向かう。
その木乃香の後ろ姿を、刹那はやっと開くようになった目で見つめた。
唇に残った柔らかい感覚・・・・これは――。
30 :
五月病?:2007/05/28(月) 22:45:41 ID:8GxYaRXE
「――――っ!?」
・・・・五月ももう終わり。
通常より遅く五月病にかかった刹那であったが、どうやらそれもこの日で完治しそうであった。
FIN KEYWORD PUZZLE(
ttp://id41.fm-p.jp/35/sieg74/ )
キーワード:『五月病』『カラーコンタクト[Rob様]』
木乃香が漢方薬〜。
五月病とはなんかちょっと違うが・・・・。
キーワード出てから即効書いたので、展開の早さはお許しを・・・・。
>>21 GJ!あと自分の馬鹿みたいな妄想にGJサンクス!
クラフト氏降臨!!GJ!です!スランプなんて嘘でしょ!?
その文才を少しでも分けてほしいです・・・とにかくGJ!
一気にSSラッシュでみんなGJ!!
33 :
名無しさん@秘密の花園:2007/05/28(月) 23:03:56 ID:WyONKVTO
GJ!!やっぱヘタレせっちゃんはええわ
最近このせつ分が足りなかったから
久々に補給できたよ〜
なんかオイラが書こうと思ってた
ネタと良く似ててびっくりした〜。
でもオイラのとは雲泥の差〜。
やっぱヘタレせっちゃんもええなぁ。
クオカの臍だしせっちゃんと共に萌え。
GJ。二人ともよく出来た同居人を持ってていいなw
にやにやがとまんない。
>>34 おっとIDがGj!!
何かたくさん投下されてるww
GJ!!!!!1>SS職人様達(まとめスマソ)
さて、さっさとクオカの定額小為替買ってくるか……
無駄に長くなってしまったようなorz
でも頑張ったから落とすぜ。
39 :
1/13:2007/05/29(火) 17:25:58 ID:weXAdbSC
「……うっ……お,お嬢様……。」
刹那は夢から覚めると,深いため息をついた。
(なんという……。夢か……。)
折角の休日の朝にしては,寝覚めが悪い。荒い息と熱っぽそうな赤ら顔で
深いため息と絶望感を漂わせつつ,刹那はやや自己嫌悪に陥る。
「なんだ。また近衛か?一日中一緒にいるのに夢の中まで一緒なのか。」
ルームメイトは刹那の声に,声だけで応対した。冷やかしを含めた台詞に
刹那は,声の主をきっと睨み付けるが,声の主の姿は捉えられなかった。
刹那は自分の持つ葛藤を何とはなしに口にした。
「夢は,……私の欲望の現れだ。お前の言うようなものではない。」
どんな夢を見たのか。しかし,刹那自身は理解しているようだった。
それが自分の欲望の現れであること,そして自分の思い人への自分の
本心であること。けれど,発散できない欲望は夢を見ることで自分自身の
理性を徐々に浸食していっていることも,彼女自身既に気がついていた。
だからこその不満。だからこその葛藤。
自分の欲深さをいつまで抑制できるだろうか。
「ふ……ん。”近衛を手に入れたい”というのがおまえの欲望か。」
「なっ。!!!!! いでっ!!」
刹那は同居人の一言に驚き,飛び起きた瞬間に頭をぶつけたようだ。
ジンジンとする頭を押えながら,今度こそ視線の先に声の主を見つける。
なにをいまさらと言わんばかりに不適な笑みを浮かべていた。
40 :
2/13:2007/05/29(火) 17:27:15 ID:weXAdbSC
「ま,見ていればわかるが。」
「さすがに寝言で”お嬢様が欲しい”と言っていてわからない奴はおるまい。」
刹那は,龍宮の暴露発言を聞いて更に自己嫌悪に陥った。
「………私は寝言でそんなことを言っているのか?」
「いや。そこまで露骨ではないが。……そうだな,コレは覚えているぞ?」
「?」
「”あなたを愛しています。あなたの御身も御心も,あなたの全てが欲しい。”っとな。」
(な……なんと言う恥ずかしいことを私は言っているのだ!!……)
耳まで真っ赤にしてわなわなと震えている刹那に龍宮はトドメを刺す。
「刹那。近衛とはそれなりの関係なんだろ?」
「素直に伝えてみたらどうだ?」
「そんなフラストレーションが溜まった状態では仕事に差し支えるぞ。」
「護衛が主人に欲情して仕事に失敗したら末代までの恥だな。」
次から次へと気にしていることを,しかも容赦なく浴びせつづける真名。
いいかげんに頭にきた刹那が言い返そうとした顔を上げた瞬間,龍宮は
すっと刹那のすぐ近くに詰め寄って息のかかる距離で囁いた。
「それとも,性欲だけなら協力してやろうか。」
言うが早いか龍宮は刹那を押し倒す。
「ちょ……待て,龍宮!!おいって。こらっ。」
刹那はもがくが,刹那より体格の良い真名にうまく抑え込まれてしまった。
「近衛がお前の何にご執心なのか興味があって…な。」
41 :
3/13:2007/05/29(火) 17:28:31 ID:weXAdbSC
真名はもがく刹那を難なく抑えこみ,刹那の薄い唇を味わおうとした瞬間,
ドアが勢い良く開き室内に華奢な人影が飛び込んできた。
「あんな〜,せっちゃん。起きとる〜?今日どっかあそ…び……に……。」
満面な笑顔で入ってきた木乃香の目に飛び込んできたのは,
龍宮に押し倒されている刹那の姿。
乱れた髪,はだけた胸。潤んだ瞳…。
そのどれ一つもが普段からでは想像できないほど艶を帯びていた。
自分の知らない刹那を目の当たりにして,木乃香の胸の奥にチクッとした
痛みが走った。どうして苦しいのかわからないけれど,居た堪れなくなって
一歩二歩と後退ってしまう。
「おっ,お嬢様!!あのっこっこれは!!」
刹那は慌てて真名を押し退け,寝巻きを整え,今の状況を説明しようとした。
「ごめ…なんや…うち…邪魔してもうたみたいやな…。」
木乃香は踵を返し,足早に刹那の部屋を後にした。刹那の必死の弁明も
木乃香には届かず,むなしく壁に吸い込まれていった。
「お嬢様……。」
がっくりと項垂れる刹那に龍宮の一言が突き刺さる。
「ちょっとおふざけが過ぎたか?」
真名の戯れで,失った木乃香の信頼。この代償は
あまりにも刹那にとって大きなものであった。
42 :
4/13:2007/05/29(火) 17:29:33 ID:weXAdbSC
◇◆◇
刹那の部屋から足早に去っていく木乃香。
両手で自分の胸をぎゅっと抑えながら,今にも泣きそうな表情で
自室に向かって走る。
先ほど目の当たりにした状況に戸惑っているのか,ただ単に
困惑しているだけなのか,なにやら良くわからない状況で
混乱しているのは確かなようであった。
(なんやろ。胸が苦しゅうてドキドキが止まらん。
こんなん初めてや。なして?)
つい先日,お互いの想いを確かめ合ったばかり。
ただ触れ合うだけのキスを木乃香が強引に迫ったときも
真っ赤になって慌てふためいてオロオロいた刹那が。
同室人に組み敷かれ,あのような艶めいた情景を作り出すとは
思いもしなかった。
木乃香の隣に佇む刹那は,常に凛々しく礼儀正しい。
その清らかな姿は見るものを魅了する力に溢れていた。
「どうしたんですか?木乃香さん。」
「…うん。なんか刹那さんとなんかあったらしくて…。」
木乃香の同居人が様子のおかしい木乃香をそっと見守っていた。
木乃香自身自分のもやもやの正体がわからないままアスナに
相談することもできず,また今朝目撃した事実をありのままに
話すこともできず,すっかり塞ぎこんでしまっていた。
自分の胸に広がるもやもやがなにを意味しているのか
木乃香自身はわからないまま,1日が過ぎ去ろうとしていた。
43 :
5/13:2007/05/29(火) 17:30:54 ID:weXAdbSC
◇◆◇
木乃香は寝不足の目をこすりながら教室にいた。
刹那の姿は見えない。
「なんや…。せっちゃん来てないんか…。」
アスナに,「何があったか知らないけど、早いとこ
話し合っておいた方がイイよ。」と助言されていたので,
思いきって昨日のことについて尋ねようとしていた木乃香だった。
しかし,肝心な刹那は姿が見えず,
また悶々とした思いを抱えざるを得なかった。
放課後になって,刹那の様子を知りたくて,龍宮に声をかけようとした。
しかし,昨日のこともあって逡巡していると,
「近衛,少し良いか。話しておきたいことがあるんだ。」
先に声をかけたのは龍宮だった。
龍宮は,場所を換えようと,人気のない場所を選んで移動した。
木乃香は黙々と龍宮の後ろについていく。木乃香の脳裏には
昨日のアクシデントがチラチラと映し出されていた。
「そう睨むな近衛,お前の刹那を獲ったりしないから。」
目的の場所につくなり,龍宮が木乃香に声をかけた。木乃香の
知らないうちに真名に向けた嫉妬心が顔に現れていたようである。
慌てて表情を直した木乃香に,真名は静かに話し始めた。
44 :
6/13:2007/05/29(火) 17:31:56 ID:weXAdbSC
「昨日のは戯れが過ぎたみたいだな。申し訳なかった。しかし見兼ねてな。」
「見兼ねて?」
木乃香には龍宮が言わんとすることがいまいち理解できなかった。
「ああ。刹那が苦しんでいるのをな。」
「ええっ?せっちゃんなんか病気なん?」
真名の言葉に木乃香は心底刹那を心配した。なにも知らないまま
刹那に何か無理をさせていたのではないかと,また自分の知らない
ところで刹那に……。
ところがそんな心配をよそに龍宮は声を殺して笑い出した。
「っっ。近衛。お前がそんなだから刹那が苦しんでいるのだぞ?」
「ほえ?」
「お前の温もりを感じてしまったときから,刹那はお前が欲しくて堪らないのさ。」
「?」
「こう言うことだ。」
龍宮は周囲をうかがい何者かの気配を確かに確認すると,
木乃香の肩に手を這わせそっと木乃香に口付けようとした。
「ぉぉぉぉお!お嬢様に!触るなぁぁぁっ!!不埒者ぉぉ!!!」
疾風のごとく踏み込まれ,豪快な太刀筋が真名を襲う。
言うまでもなくそれは,野太刀「夕凪」。
踏み込む人影は……。
「せっちゃん!」
桜咲刹那その人だった。
45 :
7/13:2007/05/29(火) 17:33:18 ID:weXAdbSC
「やっと出てきたか。お嬢様に合わせる顔がないとか言っていたような…?」
「誰のせいだ。ばか者。どんな事情があろうとも,お嬢様をお守りするのが私の勤めだ。」
太刀を収め,木乃香を背に庇い,真名と昨日のことで
喧々囂々(けんけんごうごう)の口論を始める。
そんな様子を眺めていた木乃香は,こみ上げてくるものを感じ
刹那の背中にそっと抱きついた。
「お”お嬢様?」
「せっちゃん。うち嫌われてもうたかと思ったえ……。」
何らかの事情で離れ離れになるより,刹那自身が離れていってしまうのが何より辛い。
そう感じていたのかもしれない。一筋涙を流す木乃香に優しく刹那が応える。
「お嬢様。私の身も心も,髪の毛一本まで,私はあなたのものです。」
刹那は木乃香のほうへ向き直ってそっと抱きしめる。
「最後まであなたと共に…。そして必ず守り抜きます。」
「うち……。浮気は許さんよ。」
「いや(汗)。だからあれは事故です。龍宮が私をからかって…。」
刹那のその言葉に,ふと先ほど聞いた龍宮の言葉を思い出した。
「せっちゃん,さっき龍宮さんが…。」
「良いんです。お嬢様のお傍にいられることで私は余りあるほどに幸せなんですから。」
何も気にするなと,刹那は目で木乃香に訴える。
(やせ我慢して……。あのバカは。)
46 :
8/13:2007/05/29(火) 17:34:11 ID:weXAdbSC
そのやり取りを眺めながら,龍宮は思案していた。
「真名。ここにいたでござるか。」
そうこうする間に楓が真名を迎えにきた。
どうやら本日真名は楓の部屋にお泊りらしい。
「と言うわけだ。近衛。刹那が寂しがるから,今夜は泊まりに来てやってくれ。」
木乃香にそう言いつつ,そっと小声で告げる。
「刹那がお前を欲しいと言う意味。知りたいなら今夜問い詰めるがいい。」
「龍宮さん……。」
「誰だって,相愛の人とは一つになりたいものさ。」
チラッと楓の方を見つつ,そう言い残すと,
先に行くからと真名は楓と仲睦まじく去っていった。
(……どういう意味なんやろ?)
その言葉は,木乃香の脳裏に染み付いて離れなかった。
47 :
9/13:2007/05/29(火) 17:35:28 ID:weXAdbSC
◇◆◇
「ウチがご飯作ったるな〜。」
真名に言われたように,木乃香は刹那の部屋を訪れ,
せっせと世話を焼いていた。相変わらず刹那の手伝いの申し出は
朗らかな笑顔に拒絶され,仕方なくそこそこ片付いた部屋を片付けながら,
今日の放課後のことを思い出していた。
(最後に龍宮は何をお嬢様に言ったのか?結局お嬢様は
何も教えてはくれなかったが,まさかまた何か余計なことを……。)
「……ゃん。」
(しかし,あの龍宮が一体何を…?)
「…っちゃん。」
(わからん。でも昨日のことは誤解ということで済んだのかな?)
「せっちゃんてばっ。」
「わひゃ。な,何?このちゃん。」
思案中に抱きつかれ,刹那は驚きのあまり何処から出たかわからない声を上げる。
「んもう。何回呼んでも返事がないから,様子見に来たんぇ。ほな食べよか?」
何事もなくいつも通りに接する木乃香を見て,刹那はひとまず安堵した。
そして,てきぱきと食卓の準備をし,至福の時を迎えようとしていた。
(はぁ〜。しあわせだ…。お嬢様の料理が頂けるなんて…。)
48 :
10/13:2007/05/29(火) 17:36:26 ID:weXAdbSC
木乃香の料理で幸せに浸っている刹那を目を細めて眺めながらも
木乃香は昨日のことを思い出していた。時々見せる浮かない表情に
さすがの刹那も気がついた。食事も程よく済み,二人でお茶を
飲みながら一服しているときに,ようやく刹那は切り出した。
「お嬢様?どうかなされれましたか?」
「……昨日のことや。……そないに驚かんでもええ。うちせっちゃんに聞きたいことあるんよ。」
どぎまぎしていた刹那は一言ずつ搾り出すかのように話す木乃香にじっと耳を傾けた。
「せっちゃん。なんか無理しとるの?龍宮さん言ってたえ。”見兼ねて”って。どういうこと?」
刹那は昨日の経緯について龍宮なりの事情を木乃香に伝えたらしいことは理解した。
しかし,刹那の秘めた気持を隠し通すことには非協力的だったようだ。
刹那に詰め寄る木乃香の目には自分の知らない心配と不安が入り混じった
複雑な色を見せていた。
「たっ,龍宮が何を言っていたかは知りませんが,お嬢様が心配なさることでは…。」
「龍宮さんならええの?うちがせっちゃんのこと心配するは当然や。」
なんで教えてくれへんのや,と涙を流しながら木乃香は刹那の胸に竦み込んでしまった。
「…お嬢様。」
「うちのこと好きやゆうてくれたやないか。なして?」
自分の胸で,自分のために涙を流す木乃香をとてもいとおしく思う。
刹那はそっと木乃香の背に腕を回し,優しく包み込むように抱きしめた。
そして,ゆっくりと自分の気持ちを伝える。
49 :
11/13:2007/05/29(火) 17:38:15 ID:weXAdbSC
「好きだからこそですよ。お嬢様。お嬢様を大切に思うからこそ,
邪な自分が許せなかったんです。私は欲深い存在です。こうしてこのちゃんを
抱きしめていられるだけでも十分なはずのに…。」
刹那の腕に力がこもる。
「こうしてこのちゃんの温もりを感じていると,もっと貴方のことが欲しくなってしまうのです。」
刹那の腕の中で,木乃香は刹那の深い愛情を感じた。どうして刹那が
苦しんでいるのか,真名の言わんとしていたことが木乃香にも
ようやく理解できた。木乃香だってそう思わなかったわけではなかった。
でもキスですらあたふたしてしまう刹那にそれ以上を望むのは酷なことだし,
急ぐ必要もなかった。今はただ隣にいられること,お互いの親愛を深めて
いければそれで十分だと思っていた。しかし逆にそれが刹那を苦しめていた
のだとすれば,癒してあげたいと思うのもまた,自然な発想であった。
「龍宮さん言ってた。誰だって,相愛の人とは一つになりたいものだって。」
木乃香は顔を上げ刹那の瞳を見つめた。
「……うち…せっちゃんやったら,ええよ。うちもせっちゃんのこと,もっと感じたい。」
「……お嬢様。」
木乃香は目蓋を閉じ,すっと刹那に唇を寄せた。柔らかい感触と共に暖かい温もりが伝わってくる。
それは触れるだけのキスだったが,お互いの温もりを感じ合うには十分だった。
暗闇の中,重なり合う陰は一つになっていった。
50 :
12/13:2007/05/29(火) 17:39:04 ID:weXAdbSC
◇◆◇
窓から射し込む朝陽によって先に目覚めたのは刹那だった。
隣に想い人の温もりを感じながら,その幸せそうな寝顔に見入っていた。
想いを遂げた朝は妙に恥ずかしい。昨日まであんなに思い詰めていたのに
今朝は信じられないくらい晴れ晴れとしていた。
腕の中には思い人の姿,健やかな寝息と暖かな温もり。
守りたいものがここにあると改めて実感した。
「ん……。おはよう,せっちゃん。」
寝ぼけ眼で目覚める木乃香。
「おはようございます。お嬢様。」
にっこりと優しい笑顔で返事を返す刹那。朝日も手伝ってか,刹那の笑顔は
いつもにも増して木乃香を魅了した。
「////……。なんや,気恥ずかしいえ。せっちゃん綺麗なんやもん。」
そんな木乃香を抱きしめて刹那は言う。
「私が間違っていました。私の身も心も全てお嬢様のものです。
これからも貴方のお傍に,もう離れることはできません。」
真面目な刹那の告白に感動しつつも,木乃香から発せられたのは
気恥ずかしさからの返事。
「こうなったら,せっちゃんに”せきにん”とってもらわんとな。」
でもそれは刹那の良いところ。いつでも真面目な刹那は優しい笑顔でこう応える。
「はい。貴方とならば,どこまでも。」
言い忘れてたことがあるんや,と木乃香は付け足し,そっと刹那に口付けた。
「身も心も髪の毛一本までうちはせっちゃんのもんやで。」
ホントは初エッチ書きたかったな。
駄作な上に冗長なのでorz。
キャラの性格違うとかいうのは
SSなんでおおめに見てくれよ。
誰か口直しSS待ってるぜ。
53 :
名無しさん@秘密の花園:2007/05/29(火) 19:12:36 ID:erYOsIuj
GJ!!
後ろ向きなお嬢様もいいね
>>52ぐっじょぉぉぉおぶ!!ハァハァ(´Д`)して読んじまったよ!
密かなたつにん(´∀`)
ああ良いよ!!!!よすぎるよGJ!!!!!!!!
GJ〜!
嫉妬物はいいねぇ。
GJ!様々なせっちゃんが想像できてよかった!かなりの名作だな!!
>>53-57 みんな妄想に付き合ってくれてあんがとよ。
お蔭様で3作目,またよろしくな〜。
>>52 こんな長文をすごいな…感動をありがとう!乙!
ところで刹那スレを見て思ったんだが、誰か木乃香ゆびちゅぱ後の刹那を書いてくれないか…
俺じゃ妄想力が乏しすぎて…(泣
自分の指を見つめる刹那
刹(このちゃんが舐めたんだよな///)
刹(ん?まてよ…まだ拭いてないし口つけ
れば間接フェラぁぁぁあ!?
どうする!?刹那!!
…なんかスマン
62 :
故郷:2007/05/30(水) 19:01:46 ID:fgjB1J6r
『最後の一時まで、生きる事を諦めるな・・・・』
――父上?
『私が死んだら・・・・里を去りなさい・・・・ここにいては、あなたも・・・・』
――母上?
『白烏はどこにいった!?』
――逃げないと。
・・・・ただ、走った。
この背中には白い翼があるけれど、まだ飛ぶ事はできない。
走る事で生まれる風が翼に当たって、しみるような痛みを感じる。
あぁそういえば・・・・自分で羽根を毟ったんだっけ。
この白い羽根さえ無くなれば、私も烏族の仲間として受け入れられると思って。
結局、受け入れられることはなかったけれど――。
*
「・・・・っく・・・・はぁ!」
ドクンっと心臓が高鳴り、私は飛び起きた。
いつもと同じ部屋・・・・夢・・・・?
「夢見が悪かったようだな」
「・・・・悪夢だ。それも、思い出したくない・・・・」
「昔の夢か」
「っ・・・・」
63 :
故郷:2007/05/30(水) 19:02:33 ID:fgjB1J6r
乱れた鼓動が治まらない。
お嬢様に受け入れられて、乗り越えたはずのコンプレックスが蘇る。
私は異端児。
私はケダモノ。
私は――。
「――刹那、お前はどうするつもりだ?」
「・・・・・・・・?」
「聞いてなかったのか」
わざと大きくため息をつく龍宮を相手に、少し頭にきた。
私がそれどころではないと、こいつはわかっているはずなのに。
「だから、"私は今日から月曜まで実家に戻る。その間のお前の予定は?"と聞いたんだ」
「・・・・とくに」
「そうか」
なぜ聞くのかわからない。
他人のことには余り口を出さないこいつが、なぜ私の予定を聞くのか。
「・・・・仕事ぐらいなら、代わりに引き受けてやるが?」
・・・・ああそうか、こいつなりに気を使っていたのか。
だがあいにく今引き受けている仕事は無い。
そう伝えると、龍宮は「ではまた月曜に」と言いながら部屋を出ていった。
龍宮が去った後も、しばらく私はぼうっとする。
背中では、隠している翼が疼いていた。
あの時毟った羽根はもう既に生え揃っていて、飛ぶ事に支障は無い。
色も白のまま。
64 :
故郷:2007/05/30(水) 19:03:24 ID:fgjB1J6r
そういえば、あの里はどこだっただろう?
神鳴流の道場に預けられてしばらくした後に、「烏族の里を落とした」と話を聞いた事はあった。
式神として召喚される烏族と違って、己の意思で好きに行動できる烏族が集まる、私の故郷。
そこは神鳴流にとって邪魔なものだったらしい。
・・・・断ち切ったはずの過去。
随分と長い間忘れていた記憶たちが蘇ってくる。
決して戻らないと誓っていたはずなのに、なぜこうも私は想いを馳せるんだ?
何度か頭を振って振り払おうとしたが、それも無駄だった。
「・・・・・・・・すみません、お嬢様・・・・少し出掛けてきます」
私は簡単に荷造りをした。
別に深く考えてなどいない。
すぐに戻ってくるつもりだ。
持っていくのは交通費と、術に必要な型や札と・・・・そして夕凪のみ。
ネギ先生との契約の証であるカードや、その他携帯等の連絡手段は全て机の上に置いた。
ただ独りで行きたかった。
任務も何もかも忘れて、生きる術を手に入れたこの身体で・・・・自分の生まれた場所を確かめたかっただけだった。
65 :
故郷:2007/05/30(水) 19:04:56 ID:fgjB1J6r
*
人の夢というのは、いくつかに分けられる。
予知の夢、願望の夢、思い出の夢。
特に"思い出の夢"というのは重要なもので、人はこれを見る事で思い出を維持するという。
魔法か何かでこの"思い出の夢"をいじると、そのまま記憶も摩り替わってしまうほどだ。
もしネギ先生の魔法で、思い出の記憶をいじる事ができたなら・・・・少しは楽になるのだろうか?
今度頼んでみようか?
・・・・いや、そんな事をいったらきっと明日菜さんやお嬢様に叱られるだろうな・・・・。
『――まもなく、京都です――』
そんな物思いに耽っていたところに響く車内放送。
今私が乗っているのは京都行きの新幹線だ。
あれから私はすぐに京都行きの新幹線に乗り込んだ。
故郷の位置の記憶があやふやなままだったし、出るなら早めがいいと考えての事だった。
京都駅からは自分の足で目的地へと向かう。
立ち入り禁止と書かれた看板を無視し、道を外れて山の奥へと進んだ。
昔もここは、妖怪が溢れていた危険な山だった。
しかしここらの妖怪も私の里と同じように、神鳴流によって調伏されたと聞く。
そんな安全で静かになった山でも、一般の人々は訪れない。
それはきっと、古くから語り継がれる"恐れ"があるからだろう。
日本の古都と呼ばれる京都の地には、こういった一般人が踏み入れない場所が数多く存在していて、
私のような異端の者たちがそこで生まれ、生活している。
66 :
故郷:2007/05/30(水) 19:06:55 ID:fgjB1J6r
"気"を使って一気に山を走り抜けると、不自然に拓けた場所に辿り着いた。
「随分と・・・・私の故郷は廃れたものだ・・・・」
やはりというか、そこには何もなかった。
数年前に神鳴流に滅ぼされてから、自然と一体化していったのだろう。
所々に何かが生活していたような面影はあったが、それも一時住んでいた私だからわかる些細なものだった。
私はそこからさらに先にある草木が茂った道を進む。
しばらく放置されていた為か、見るだけでは"道"とわからなかった。
そしてこの先にあるのは・・・・小さな滝。
・・・・小さい頃に一人でこっそりと来て羽根を毟っていた、あの滝だ。
ここだけは昔と変わらない。
滝の裏に向かうと、そこにあるのは小さな洞窟。
そしてその奥に立てられた、小さな石。
「お久しぶりです、父上・・・・母上・・・・」
忘れるはずも無い。
自分で作った両親の墓・・・・無事で、良かった・・・・。
先ほど駅前で買った菊の花を添える。
手を合わせると、なぜか気持ちが落ち着いた。
しかし、このとき私の中ではもう一つの感情が渦巻いていた。
それは心の奥深くに封じ込めていた、負の感情。
お嬢様たちが取り払ってくれたはずの、心の闇だった。
続く KEYWORD PUZZLE(
ttp://id41.fm-p.jp/35/sieg74/ )
誰もが一度は妄想するであろう里帰り話。
リアルの作業が終わったら続き投下ー。
おお〜!
続き期待大。
初エちー構想練っているときに
こんなシリアスがをとされているとハ!!
♪俺は待ってるぜ〜。
wktk wktk
「せっちゃんあんなん飲めるん?ウチはちょっと・・・」
「確かにちょっと苦いですが、慣れたら大丈夫ですよww」
ご想像のままに・・・
クラフト大明神降臨!GJ!
70 :
故郷:2007/05/30(水) 23:18:52 ID:fgjB1J6r
――麻帆良を出て、何日経っただろう?
ここに来てから1週間・・・・それ以上の夜を迎えたと思う。
最初は土日の2日で、麻帆良に帰る予定だった。
それなのになぜか故郷から離れられない。
護衛に戻らないといけない、それはわかっている。
お嬢様に心配をかけさせるわけにはいかない、それもわかっている。
「・・・・廃れても、やはり故郷は故郷なのか・・・・?」
かつて村があった何も無い場所に、寝転んで空を見つめる。
昼下がりだというのに空が暗い。
なんか、雨が降りそうだな・・・・。
こうやって空を見ながら・・・・お腹が空けば川で魚を捕り、夜になれば滝の裏の洞窟で眠って・・・・。
勉強も仕事も無く、ただ自然と生きていくだけ。
それが幼年期の自分が過ごしていた環境。
もし私が"白烏"でなければ・・・・このまま、ここで静かに生活していたかもしれない・・・・。
――せっちゃん。
ふいに空耳が聞こえた。
ここに来てからというもの、毎日必ずこの空耳を聞く。
父と母に会いにきたはずなのに、お嬢様の事が頭から離れない。
71 :
故郷:2007/05/30(水) 23:22:53 ID:fgjB1J6r
・・・・会いたい。
――戻ろうと思えばすぐに戻れるのに。
なんで戻らないんだろう。
自分の心なのに、わからない。
・・・・お嬢様・・・・元気にしてるかな。
――疑問に思うなら、会いに行けばいいじゃないか。
ここ数日、ずっと自問しているが答えは出ない。
目を閉じ、心を落ち着かせてみる。
不思議と自分も自然と一体化した感じがして、もうずっとここにいてもいい感じがした。
むしろ、もうこのまま動かないで・・・・本当に一体化してもいい・・・・。
風がなびき、少し離れた場所にある木々が音を立てる。
雨の匂い・・・・本当にこれは一雨来るな・・・・。
・・・・どこからか生き物が動く音がする。
獣が私を狙っているのか・・・・。
72 :
故郷:2007/05/30(水) 23:24:06 ID:fgjB1J6r
――ガサッ!
「・・・・・・・・せっちゃん!」
「え・・・・?」
空耳・・・・?
いや、これが空耳のはずない。
目を見開くと、道らしい道もない草むらからお嬢様が顔を出していた。
「やっと・・・・みつけた・・・・!」
「・・・・お嬢様・・・・なぜ!?」
なぜ、ここに・・・・?
この場所を知っているのは、烏族と神鳴流の者のみのはず・・・・。
「お父様に聞いて・・・・きたんや・・・・」
なるほど・・・・詠春様なら、この場所を知っていても不思議は無い。
お嬢様はこちらに駆け寄ってきた。
慌てて私も立ち上がる。
それにしても――。
「ここまで一人で・・・・!? なんて無謀な――」
「せっちゃんの、どあほっ!!」
――パンッ!
静かな自然の中に、弾ける様な音が響いた。
特に私の耳にはダイレクトに響く。
その直後に左の頬が熱くなった。
73 :
故郷:2007/05/30(水) 23:26:36 ID:fgjB1J6r
「――っ!?」
「どあほどあほどあほ! こん・・・・どあほっ!!」
・・・・初めて見た。
お嬢様が、こんなに怒る顔を。
叩かれた痛みなど感じなかった。
ただびっくりした・・・・お嬢様に叩かれるだなんて、予想もしてなかったから・・・・。
「・・・・心配、したんやから・・・・っ!」
「お嬢様・・・・」
「お祖父ちゃんもお父様も、知らん言うから・・・・もう会えんかと思うた・・・・っ!」
・・・・。
お嬢様が、泣いている。
「泣かないでください・・・・」
「・・・・だれが、泣かせてると、思うとるん・・・・!」
「・・・・っ」
その答えは、"私"だ。
お嬢様が泣きながら私を抱き締めてくる・・・・でも抱き締め返す事も、謝る事ができなかった。
はがゆいような感じが胸の奥からして、なぜか謝りたくなかった。
――ポツ・・・・ポツッ
雨が降り出した。
私の予想は的中。
・・・・ここにいては、お嬢様が風邪をひいてしまう・・・・。
私だけならまだしも、それだけは避けたかった。
74 :
故郷:2007/05/30(水) 23:27:34 ID:fgjB1J6r
*
「滝の裏に洞窟やなんて、ロマンチックやね」
先ほどの憤怒した顔が嘘のように、お嬢様は穏やかな顔で微笑む。
そしてお嬢様は気付く。
洞窟の奥に不自然に置かれる石と、その前に置かれる花に。
「これって、もしかして・・・・」
「両親の墓です」
少し、冷たい口調になってしまった。
お嬢様の顔も少し固くなる。
また、怒らせてしまったかも・・・・。
滝の音が響く中、私とお嬢様は沈黙していた。
お嬢様はずっと私を見ているが、私は顔を合わせる事ができない。
謝罪の言葉も、まだ出ていない。
悪いとは思っているのに・・・・それなのに・・・・。
「なぜ・・・・こんなところまで、きたのですか?」
出てくるのはこういった、引き離すような冷たい言葉ばかり。
・・・・というか、なんで私はこんなことを聞くんだ。
お嬢様は優しいから、だからに決まっているじゃないか。
「・・・・なんで、そないなこと聞くん?」
やっぱり、言われた。
私は下を向いたまま、黙る。
75 :
故郷:2007/05/30(水) 23:28:38 ID:fgjB1J6r
「心配やからに・・・・きまっとるやん」
やっぱり、優しい。
そんなあなただから、明日菜さんのような良いご友人にも恵まれた。
「会いたいからに、きまっとるやん・・・・」
・・・・会いたい?
自分の事しか考えてなかった、こんな私に?
お嬢様と顔を合わせないまま、私は自虐的に少し笑う。
あぁ、見られた。
「・・・・せっちゃん?」
"私など、必要ない"
「・・・・せっちゃん」
"私の代わりなど、どこにでもいる"
「・・・・・・・・見てぇな・・・・」
"ならば、このまま一人で・・・・"
「こっち見てぇな・・・・・・・・刹那っ!!」
「っ!?」
沈み込む私に、お嬢様は急接近してきた。
顔を無理矢理上に上げられて、睨むように瞳を見つめられる。
私の名を呼び捨てにするお嬢様の声。
力強く私の顔を持ち上げる手。
見つめてくる瞳。
それらに迷いは無く・・・・とても真っ直ぐで・・・・。
76 :
故郷:2007/05/30(水) 23:30:03 ID:fgjB1J6r
「ちゃんと、見て話して・・・・?」
「・・・・・・・・は、い・・・・」
・・・・曲がった私を、あなたは叩き直した。
次第に手から力を抜くお嬢様。
完全に力が抜けても、私はお嬢様を真っ直ぐと見据える事ができる。
今なら・・・・真っ直ぐな、自分の気持ちを伝えられるかもしれない・・・・。
「お嬢様・・・・こんな事を言ったら、また怒られてしまうかもしれませんが・・・・」
「うん・・・・」
「私は・・・・迎えに来てほしかったのかも、しれません・・・・」
「迎えに?」
「はい、とは言っても・・・・きっと両親に、ですが・・・・」
それはずっと昔、道場に預けられた時の願望。
もしかしたら両親は生きていて・・・・迎えに来てくれるのではないかと夢を見ていた。
――もちろん死人が蘇るはずも無い。
お嬢様と出会ってからは次第にその夢も薄れ、忘れていった。
それでも、無意識に待っていた。
「ただいま」と言って、抱き締めてほしかった。
それは幼き頃に見ていた夢・・・・数日前に見た思い出の夢は、無意識にそれを思い出させた。
「このままここにいれば・・・・近いうちに、両親が迎えにきていたでしょう・・・・」
「それって・・・・死ぬって事・・・・?」
「言い難いですが、そういうことですね・・・・」
「・・・・また、しばかれたい?」
・・・・睨まれた。
まぁ確かに、こんな事を言えば怒るのは当然なのかもしれない。
でも――。
77 :
故郷:2007/05/30(水) 23:31:30 ID:fgjB1J6r
「でも・・・・、あなたが迎えに・・・・きました・・・・」
あなたなら迎えに来てくれるかもしれないと、心の奥底で思ってはいた・・・・でも。
「自信がなかった・・・・あなたに受け入れられても、それでも・・・・怖かった・・・・」
幼い頃にできた傷跡は、今も心に残っていて。
「あなたも、誰も、迎えに来ないかもと・・・・思って・・・・」
追うだけの虚しい人生ならば・・・・私の存在を作った両親の元で、静かに尽きようと・・・・。
「でも、あなたは・・・・こんなところまで、来て・・・・っ」
謝罪よりも何よりも、今は・・・・今の気持ちは・・・・。
「うれし、かった・・・・っ!」
謝らないといけないのに、それなのに嬉しいだなんて。
「ありがとう・・・・、このちゃん・・・・っ」
涙が止まらない。
迎えに来てくれるという事は・・・・こんなにも、暖かい。
「一緒に・・・・帰ろう・・・・」
このちゃんは、そんな私を優しく抱き締めてくれた――。
78 :
故郷:2007/05/30(水) 23:33:56 ID:fgjB1J6r
*
「ほな、帰るえ? みんな心配しとったよ?」
「申し訳ございませんでした・・・・あっ・・・・」
私は両親の眠る墓を振り返る。
きっと、もうここには来ないだろうから・・・・。
「せっちゃん〜!」
「あ、すみません!」
「・・・・また、来ような?」
「・・・・・・・・え?」
向かってくるお嬢様は私を通り越して、両親の墓の前に立った。
そして手を合わせる。
「せっちゃんのお父様にお母様。せっちゃんはウチが幸せにしますから、安心してください・・・・」
「お、お嬢様!?」
「ほら、せっちゃんも!」
「うあっ」
ぐいっと引っ張られて墓の前に立たされる。
改めてこの場に立つと、なぜか気恥ずかしい・・・・。
どうしたものかとお嬢様を見たが、催促するような目で返されて仕方なく墓に向き直った。
「えと・・・・その、父上・・・・母上・・・・」
・・・・これは、口に出して言うことなのだろうか?
ふと疑問に思ったが、この状況で何も言わないのは、逆に後が怖い。
79 :
故郷:2007/05/30(水) 23:36:42 ID:fgjB1J6r
「・・・・私は、このちゃんと出会えて幸せです・・・・産んでくれて、本当にありがとうございます・・・・」
ありきたりだけれど、これは心から出た感謝の気持ち。
生まれなければ、このちゃんとは出会えなかったのだから。
「また来ます。次は最初から、このちゃんと二人で・・・・」
再びお嬢様を見ると、頬を染めて嬉しそうな顔をしていた。
は、恥ずかしい・・・・。
「・・・・い、行ってきます!」
逃げ出すように洞窟から出て、翼を広げる。
そして私は、後からきたお嬢様を抱きかかえた。
よくよく見るとお嬢様の服にはかなり泥がついていて、ここまで来るのに相当苦労したのが見て取れる。
本当に、悪い事を・・・・。
「ほな、家に寄ってから帰ろな。せっちゃん綺麗にせなアカンし」
「あっ・・・・す、すみません、こんな汚い格好で・・・・!」
「気にせんでええよ? その代わり、ウチがせっちゃんの事洗ったるからな〜」
「うっ・・・・優しくしてくださいよ・・・・」
二度目の旅立ち。
でもこれが本当の旅立ちなのかもしれない。
私は、闇の中から救ってくれた愛しいの人を抱え、空高く舞い上がった。
FIN KEYWORD PUZZLE(
ttp://id41.fm-p.jp/35/sieg74/ )
80 :
故郷:2007/05/30(水) 23:37:51 ID:fgjB1J6r
キーワード:『独り[487]』『墓参り[拍手]』『刹那視点[拍手]』
過ぎた母の日と、これからの父の日を^^;
刹那視点だけだとちょっと物足りないですね。
でも今の所、木乃香視点を書く予定はないです・・・・。
泣ける
82 :
名無しさん@秘密の花園:2007/05/30(水) 23:44:24 ID:2TA9vyNi
GJ!!
せっちゃんを大事に思うこのちゃんに萌えました〜
GJ!!全米が泣いた
超GJ!!
素晴らしい!感動をありがとう。
刹那の葛藤がとても良く感じられ,
そして木乃香の愛情に感動した。
いいな。シリアス。
プロポーズチックなのがまたイイですな。
GJありがとー。
誤字発見・・・・見なかった事に・・・・。
>>84 どうやら俺はシリアスエロ属性のようです。
メールで言われちゃいました(ノ_・;
誰かギャグ属性を教えてください・・・・orz
>>80(
>>85)
全俺がガチで泣いた
マジGJ!!!!12
ギャグ属性は、アニメ2期とか本編のクラスメート編とかのバトル以外のとこ見りゃ掴めんじゃね?
個人的な意見だけど。
シリアス属性の人がギャグ書くと見てて痛い場合が多いから無理して書かないほうがいいと思うw
今週号の裕奈のセリフにニヤリとしたのは俺だけか
マガジン読めばいいだろ…
ネギま部のつけてるバッジを奪えばイギリスにいける
→武道会活躍組から奪うのは無理そう→他のを狙おう
→ユウナ「木乃香のそばには桜咲さんがついてるしなぁ」→本屋・ユエをターゲットに
そこまでばらす必要ないだろ…
>>85 シリアスエロ属性で良いんじゃね?
もっと言うとシリアスエロ(ボケ)属性かもな。
ほのぼのしてて良いと思うぞ。コレが結構難しいんだ。
ちなみに自分は純愛エロ属性(自覚あり)。
みんなエロ落とそうよ〜。百合エロ〜。
だって「この☆せつ」だし〜。
木乃香は受けがいいと思ってるやつは漏れだけなのか
95 :
名無しさん@秘密の花園:2007/05/31(木) 22:50:17 ID:om2c9Fl7
このちゃんは誘い受けがいい〜
せっちゃんはヘタレ攻めで
刹那は総受けだと信じて疑わない
木乃香は総受けだと信じて疑わない
>>93 ボケ・・・・Σ( ̄口 ̄)!
褒め・・・・言葉・・・・?
>>94-97 で、エロだったとしたらどっちが需要あるよ??
シリアスなエロになりかねないけど、リハビリに何か書くかも。
>>98 スマン。もじって難しいな。
一応誉め言葉だぞ。”天然”って補っておいて(^^;)
ちなみにIDが”SSv”だってIDも誉めてるゾ。
せっちゃんのヘタレ攻めキボン!
そんでもって木乃香がメロメロにされちゃうヤツがイイ!