fight.37 はりつめた弓
前回の場面からの続き。
返事を促す鏡子に対しユカが苦言を呈すが、サラは1年女子に対し自らの生い立ちを語る。
自分にとっては鏡子の平安こそが第一なので、気持ちはありがたいが
それによって鏡子が消耗してしまうのは本望ではない、と返答に窮する。
私の事でなく自分はどうしたいのか考えて、と鏡子が伝え会議はお開きに。
1年女子が帰宅していると、車で乗り付けた広之が厚子を食事会へと拉致っていく。
練習している由木龍馬に「出番」とシゲルが声をかける。
公園のブランコででサラから事の経緯を聞く龍馬。
龍馬 「サラちゃんはどうしたい?」
サラ 「私は…、望まれる限りはお嬢のお側に居たいだけで…」
龍馬 「でもねえその主従関係 やっぱへんだよ」
サラ 「ど…、どうしてですか…」
龍馬 「だって君達ずっと一緒にはいられないでしょ」
サラ 「それはもちろん私がいつかは屋敷を出なければいけないとは思いますが…」
龍馬 「いや そういう意味じゃなくてさ。君は鏡子ちゃんと寝れないでしょ」
サラ 「( ゚д゚) 添い寝なら何度かありますが…」
龍馬 「いやそれもそういう意味じゃなくてさ。君達は女の子同士であってさ。
どんなに仲がよくても最後の隙間は埋まらないって事だよ。
千石キャプテンは鏡子ちゃんを抱けるけど君は無理でしょ。」
サラ 「お二人の邪魔をするつもりは…」
龍馬 「君は鏡子ちゃんの世話するフリして、彼女に依存しているのかもしれないねぇ」
そう・・・ですねと涙ぐむサラ。
龍馬はサラの手をとり
「オレはそんな君のこと 際限なく甘やかしてみたい。オレもサラちゃんの世界の登場人物に入れてよ」
と、手にくちづけする。
照れるサラに
「今は鏡子ちゃんが一番でもいいよ。でも、オレはいつか君の中の主人公格になりたい」
と頭を撫でる。
犬神家のお屋敷。
鏡子は、千石とのホテルでのやりとりを撮影したビデオを見返している。
そこへ女装した厚子が広之に連れられてきて、この豪邸が鏡子の自宅だとしって驚く。
だれかから電話がかかってきて場を離れる鏡子。
厚子もトイレへ行ったため、その場に残された鏡子のビデオを見る広之。
その内容を確認し、黒い表情で「車のノートパソコンを持ってきてくれ」と電話する広之。
つづく