久々だけど・・・・・・、今月の。
fight.50 黒い母衣
まだ鏡子が幼かった頃。
屋敷の外は大雪。
全身包帯の鏡子は体の痒みのため眠れずにいる。
窓の外に目をやると、倒れこんだ女性と彼女を心配する少女を発見する。
少女の助けを請う意思を汲み、屋敷内で手当てすることに。
女性は鏡子の母(了子。現:黒曜谷理事長)の旧友ミラ。そして少女の名はサラ。
犬神家の庭師として屋敷にいた千石や鏡子が、
「バレーでもして遊ばない?」
と誘うがサラは逃げ出してしまう。
ミラは旦那からの暴力を受けている模様。
本家犬神家の商売敵である鎌倉家の者であるミラを屋敷内にとどめるのはどうなのか?
との意見にも了子は意に介さない。
幼少期の三國兄弟登場。
弟 「お兄様。 またあの包帯女と会食ですか。僕は株の勉強がしたいのに・・・」
兄 「広之、そんなことを言ってはいけない。包帯女ではなく鏡子さんだ」
弟 「何やら犬神家はスパイかもしれない鎌倉家の人間を屋敷においているそうではないですか」
そんな二人の前に現れたのは、すっかり包帯もとれ素顔になった鏡子。
兄の方は真面目に喜んでいるが、弟はサラとすれ違いざま
「君か、新しく来たスパイは。早く出てけよ」
と言い放つ。
サラは半ベソ状態。
会食が進み了子に「味はいかが?」と問われた三國兄弟。
絶賛したものの、作ったのが栄養士の資格も持つミラだと聞かされると抗議する弟。
文句ぶーたれる弟に対し、グラスをたおして飲み物ぶっかけ強制退場させる鏡子。
鏡子の痒みがおさまり、包帯がとれたのもミラのつくった食事によるもの。
ある日鏡子と千石がバレーで遊んでいると、こぼれ球がサラのところへ。
しかしサラは、座ったまま・本を持つ手を離さぬままそのボールのナイスレシーブ。
そんなサラに驚く二人に了子は、
サラの父親が有名なバレー監督であることを明かす。
二人とも誰よりも強くなってお父様を倒しに行きなさい。
そして、3人が高校になる頃には学校にスポーツ学科を設けましょう、と語る。
痒みは治まったものの、かわりに息苦しいと感じるようになった鏡子。
母の部屋へ症状を告げに行こうとすると、
「サラ親子を返すわけにはいかない」、と
サラの父である槌家(つちや)監督と話し合っている姿を目にする。
偶然その場に出くわしそうになったサラのの手を引き駆け出す鏡子。
「皮膚炎が治ったら喘息か・・・」
周りの大人たちの声をよそに、自分でできる限りで鏡子を励ますサラ。
そんな中、了子より
「サラの世話をお願いしたい。発作が起きたときはこれを」
と吸入器を託される。
そんな中鏡子のバレー練習に付き合うサラ。
「もうこのくらいに」
というサラに対し
「わたし強くなって、サラのお父様を倒しに行くの。
そしたらずっと一緒にいられるわ」
・・・・。
現在に戻る。
二人のコンビネーションに感嘆の声を上げるルミはじめの一年女子。
サラ 「大丈夫ですかお嬢」
鏡子 「ああ。最近かなり調子いい」
続く