レズ声優出張所Part6

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1名無しさん@秘密の花園
ここは声優板「レズ声優」の出張スレです。
本スレ:レズ声優Part23
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1158063278/
「この声優は絶対レズだ」とか「レズらせたい」という声優さんを
「エロ話中心で」思う存分マターリと語っちゃって下さい。
妄想捏造ドンと来い。
SSも書いちゃって結構です。っていうか、キボンヌ
執筆して下さると言う方はトリップだけは忘れないで下さいね。

それでは、思う存分楽しんで下さい。

親切な人が立ててくれたSS保管庫
http://www.geocities.jp/le_lys_dans_la_vallee_sei_unica/ss-1.html
SS保管庫(改)
http://www.geocities.jp/re2sayyou/
出張所+(仮)
http://jbbs.livedoor.jp/music/17969/

《過去スレ》
レズ声優出張所
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1101225563/
レズ声優出張所Part2
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1115727473/
レズ声優出張所Part3
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1126183281/
レズ声優出張所Part4
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1140177439/
レズ声優出張所Part5
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1151133885/

※現在、出張所+で今後の出張所のあり方について審議中。
2名無しさん@秘密の花園:2006/09/25(月) 13:36:31 ID:adLuhsoH
>1
取りあえずおーつー。

どっちでもいいんだけどね。SSが読めれば。
共倒れだけは勘弁な。
3名無しさん@秘密の花園:2006/09/25(月) 14:13:22 ID:+Bdw/Et+
>>1
お疲レズ

今後については俺も>>2と同じかな。

4名無しさん@秘密の花園:2006/09/25(月) 20:00:11 ID:gqL+w3by
おっつー

ここだといけない理由でもあるの?
5名無しさん@秘密の花園:2006/09/26(火) 03:21:57 ID:C6OirPkf
いくら出張所+に人が来ないからってわざとらしくスレ埋めたてた上に
火事場ドロボーみたいに移行決められても困る。
移行云々の前に新スレ立てだろ普通。
気持ち悪いやり方しやがって。
6 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/09/26(火) 04:06:16 ID:QHE3XjIy
>>5
前スレ埋めてしまって申し訳ない。
俺が+に移行したのは、ただ単に自分が読みづらかったからなだけ。
新スレに関しては立てるのが遅れてすまなかった。
俺自身は移行しても構わないと思ってたが、そうでもなさげなので、遅くはなったが新スレを立てさせてもらった。
とりあえず、今後のことについて意見が欲しい。


詫びにはならないかもしれないが、俺は暫く筆を折る。ごたごたを引き起こした一因でもあるわけだしな。
つーか書けないんだわ、もう。
とりあえず番外編だけは+に書いてあるから、読んでいただければ是幸い。

長文&支離滅裂スマソ。
7rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/26(火) 13:43:41 ID:Sf0SFVOg
オイラとしては、別段どっちでも良かったので+に投下させてもらった次第。
素直にありがたかったんですが・・・。
もうちょっと気長に様子見するべきでしたね。
申し訳ない。

今後については、時をかける少女のパロ話はこっちで始めたのでこっちに投下します。
以降は、流れに身を任せようかと。
とりあえず、+に貼った続き(SCENE-5)をこっちにもリンクしときます。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/17969/1158206883/28-32

それと、SSがない状態ってのも寂しいのでオマケでこんなんを。
いま出せるのはこれぐらい。(;´Д`)
ソルティレイディオで浅野さんがアメリカのAnime-Expoに参加するだのしないだの言ってる時期に
ロダに上げて浅野スレにリンク張ったんですが見事にスルーされた話。
元ネタは、大昔に某サイト(もう無い)で拾った水曜どうでしょうの書き起こし。
他人のフンドシだわ百合関係ないわで、ベタッと投下するのは気が引けるのでリンクで。
ttp://venus.aez.jp/uploda/data/dat4/upload327469.txt
8&7684:2006/09/26(火) 22:38:07 ID:TiKFwedF
前スレで「あいぽん×ゆうちゃん」を投下したものです。
僕は、こっちのスレだけで十分やっていけると思っていたので、
正直、今回の事態に困惑しています。
まあ僕の作品は相も変わらず、こちらのスレに投下していきます。
話は変わりますが平野綾ちゃんは千葉紗子さんを何と呼んでいるのか?
知っている方、情報をお願いいたします。
9 ◆vj24X7IGQQ :2006/09/26(火) 22:39:18 ID:TiKFwedF
スマソ、sageるの忘れてた
10 ◆JirmzAivjs :2006/09/26(火) 23:47:30 ID:BBNilQFS
久しぶりに来たのですが、何かややこい事になっとる。
全く経緯がわからんのであれなんですが、とりあえずこっちに書いてもいいんかな?
てか、作品はまだ出来てないのだ…久しぶりに頑張るのです。
11名無しさん@秘密の花園:2006/09/27(水) 15:22:08 ID:iNWCjxdL
保管庫の管理人さんはどう思ってるの?
向こうの方がまとめやすいのかな
12名無しさん@秘密の花園:2006/09/27(水) 17:28:57 ID:zE1cR39l
突然さあ移転するのか意見を!審議を!って議論ふっかけられても白ける。
ぽかーんって感じ。
13 ◆vj24X7IGQQ :2006/09/27(水) 17:36:09 ID:o6S6FNef
>>12
yes!

だけど今の僕に出来るのは作品を投下していくだけ・・・。
14名無しさん@秘密の花園:2006/09/27(水) 19:41:06 ID:a9Gu/8xJ
あっちの管理人も勝手にしてくれって感じだしなw
来るもの拒まず来ないなら別にー、みたいな。
移転って言葉が出なかったらこんなにゴタゴタしなかったんだろうな。
15名無しさん@秘密の花園:2006/09/27(水) 20:45:17 ID:k1OeetrU
とりあえず無視の方向でいいか?
16名無しさん@秘密の花園:2006/09/27(水) 21:18:00 ID:wEAhIwG5
>>8
平野→千葉だと「さぇこさん」と呼んでた
千葉→平野は「あや」
17名無しさん@秘密の花園:2006/09/28(木) 04:03:54 ID:X4I94hSh
消極的すぎるお前らに失望した
無視するなら無視するでさっさと次スレ立てればよかったわけだし
あっちもあっちで言いたいこと何も言わないし
お前らやる気無いだろ
18小話「ハッピーバースディ、ゆいたん」・1:2006/09/28(木) 07:23:33 ID:yARLRkDY
私の20代は、まさに駆け抜けてきたといってもいい。
『堀江由衣』として祭り上げられ、生活は多忙を極めていた。
友達が次々結婚していく中、私は結婚どころか彼氏もできないまま、とうとう30を迎えてしまった。
でも、もう祝う年でもない。『17歳』なんて粋がってみたところで、ごまかしきれない。
中学・高校時代の先輩に会う度、言われていた。
「30になったら、世界変わるよ」
同じことを、先輩声優にも言われた。


部屋は真っ暗だった。まだ部屋の主は帰ってきていない。
ドアが開いて、人影が入ってきた。その時だ。
「おめでとーっ!!」
黄色い歓声と拍手が巻き起こった。
私は今日の主役に飛びついた。
「ゆいたーん!!」
ちゅーっ!ちゅちゅっ!
「きゃー!ゆかりちゃんだいたーん!」
生天目仁美ちゃんが嬌声を上げる。
ゆいたん、驚きのあまり動けないみたい。
さらに私はキスを続ける。
ちゅ!ちゅちゅ!ちゅーっ!
「さあ、衝撃のキスシーンを白日のもとに!」
桑谷夏子ちゃんが部屋の電気のスイッチを入れた。
「!?」
「へへへ、役得をどーもどーも」
目の前には、全身黒タイツの、小柄な…男…!?
「ゆいたんじゃない!」
「「「ドロボーッ!!!」」」
19名無しさん@秘密の花園:2006/09/28(木) 18:48:14 ID:5yfRI7xR
>18
見知らぬ男に接吻かましたゆかりんが哀れでならないなw
20名無しさん@秘密の花園:2006/09/28(木) 21:00:54 ID:pKssQbcR
ちょwワロタw
21小話「ハッピーバースディ、ゆいたん」・2:2006/09/28(木) 23:30:57 ID:yARLRkDY
泥棒は110番で駆けつけた警官に取り押さえられた。
おかしいなあ、鍵はちゃんとかけておいたのに…と思ったら、ゆかりたんが持っていた私の部屋の合鍵で、みんなが入っていたのだった。
私のために、ドッキリパーティーをするために。
ところが、鍵をかけ忘れてしまい、そこを泥棒に入られた…というのが真相だった。
警察の人たちが捜査を終えて引き上げていった時には、もう12時を過ぎていた。


ゆいたん、まだ怒ってる…部屋の隅に座って、背中を向けたまま。
みんなは何も言えずに黙っている。
「…どういうつもり?一体」
低い声で、ゆいたんが言った。
「ゆいたん、怒ってる?」
「…怒ってるよ」
「ごめんなさい…ゆいたん…お誕生日めちゃくちゃにしちゃって…」
私は泣き出しそうになった。その時、
「うっそー!!」
パッと明るい笑顔で、ゆいたんが振り向いた。
「怒ってなんかないよ。ちょっとからかっただけ」
「あーっ!ゆいたん、やっぱり腹黒だー!」
「だって、ドッキリに引っかかったままじゃ、悔しいもーん!」
みんなは大笑いだ。
そして、みんなコップを取った。中身はお酒の人もいれば、ジュースの人もいる。
なっちゃんが乾杯の音頭を取る。
「それでは、由衣ちゃんの…3…ごほんごほん、17回目の誕生日を祝って!」
みんなはドッと笑った。
「かんぱーい!」
「「「かんぱーい!!!」」」
22ジレンマ1:2006/09/29(金) 01:19:34 ID:23NlWGaS
仁美と一緒にいることが当たり前になってから、随分たった。
お互いがお互いを必要としてる。
仁美がいないと私は存在しえないし、私がいないと仁美は存在しえない。
ホンキでそう思っていた。
私たちは二人でひとつなのだと。
私たちは出会うべくして出会ったのだと互いに信じていた。
私の前でだけ見せる、仁美の素顔。
仁美の前でだけ見せる、私の素顔。
二人で過ごす時間が増えれば増えるほど、私たちが酷く似ていることを知った。
本当は寂しがり屋で、多分他の人よりも遥かに孤独を恐れている。
忘れ去られることを恐れている。
だから少しでも多くの人に自分を覚えて欲しいと、忘れないで欲しいと足掻いている。

だけど、私はいつからか気づいていた。
仁美を独占してしまいたいという私の醜い欲望に。
仁美は浮気性だから。
いつか私の元を離れていってしまうのではないか。
そんな思いが膨らんでいく。
仁美の全てが欲しいのに、それを口に出すことは出来ない。
仁美の噂を聞くたびに不安になる。

勿論、仁美はいつも言ってくれていた。
「静の元を一生離れない。」
「静を愛し続ける」
私が不安な顔を見せる度に、やさしく抱きしめてくれた。
私が涙を流していれば、ただ側にいてくれた。

身体を求めるだけじゃない。
私たちは互いの心を求めていた。
必要なときに心を重ねあった。

ずっと、そうしていた。
23ジレンマ1:2006/09/29(金) 01:23:09 ID:23NlWGaS
だけど、いつからだろう。仁美を見ているのがつらくなっていた。
まるで、自分自身を見ているような、そんな錯覚に陥った。
もともと似ている私たちだったから、最初からそうだったのかもしれない。
私たちが一緒にいすぎて、互いが互いを投影してしまったのかもしれない。
あまりにも痛々しくて、私は私の心を抑えることに精一杯になっていった。
仁美もそうだったのかもしれない。
だけど、仁美は無邪気で、私には決してそんな姿を見せなかった。
それが更に痛々しく見えていた。

丁度そのころ、私はある別の女性に惹かれつつあった。
私と似ているようで似ていない彼女に惹かれて行く自分がいた。
もしかしたら、仁美も気づいていたのかもしれない。
私の心変わりなど、知っていたのかもしれない。

「もう・・・一緒には居れない」
私がそう切り出したときも、仁美はただ短く
「そっか」
といって私の元を去った。

思えば仁美は優しすぎたのかもしれない。
似ていないようで似ている私たちの、一番大きな違い。
仁美の器は私には大きすぎた。私の器は仁美には小さすぎた。

ただ、それだけ。 ただ、それだけなのだ。


「静?どうしたん?」
「ううん、なんでもない。ただ、昔のことを思い出してただけ。」
「そっか。はよ寝らな、明日きついで。」
「そうだね。おやすみ、佳奈・・・」
<了>
24名無しさん@秘密の花園:2006/09/29(金) 01:24:32 ID:23NlWGaS
気が向いたら別CPの同名作品執筆します。
25名無しさん@秘密の花園:2006/09/29(金) 09:15:54 ID:U147QrbQ
>>24
うんうん。うんうん。
GJ
別CPも待ってます!
26名無しさん@秘密の花園:2006/09/29(金) 14:59:59 ID:3ebfQFnT
ちょっと、横入りみたいで済まんが
>>16 のソース教えてくれないか?
27名無しさん@秘密の花園:2006/09/29(金) 16:42:21 ID:2dJ8habw
>>24
GJ!しずかな分が不足してたから嬉しいよ
28名無しさん@秘密の花園:2006/09/29(金) 18:23:34 ID:LHu78yfQ
29小話「ハッピーバースディ、ゆいたん」・3:2006/09/29(金) 21:53:36 ID:O5oHfNSC
パーティーはがんがん盛り上がっていく。
もう夜中の2時を過ぎたのに、全くみんなのテンションは下がらない。
「ゆ〜いたん!!」
ゆかりたんが私にキスをしてきた。
「ゆかりたん、ん〜」
ちゅっ、ちゅちゅちゅっ、ちゅーっ、ちゅっ!
キャーキャーと周りから悲鳴にも似た歓声が上がる。
なばが調子に乗って能登麻美子ちゃんにキスしようとして、
伊藤静ちゃんにはたかれた。

綾ちゃん、私、なば…そしてゆいたんが30代の仲間入りだ。
そういえば、ゆいたんも私も散々言われてたっけ…
『30になったら、世界変わるよ』
世界が変わる?
嘘ばっかり…


「「世界なんて、変わんないじゃん!!」」
30「ハッピーバースディ、ゆいたん」作者:2006/09/29(金) 21:58:44 ID:O5oHfNSC
遅ればせながら、誕生日記念小話でした。
去年出したものを大幅に加筆したものです。
ちなみに、最初の間違えてキスする場面は、
香港映画『五福星』(サモ・ハン・キンポー、ジャッキー・チェン)が元ネタです。
31rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:52:46 ID:iUzJXcZ3
>7の続き(SCENE-6,7)を一緒に行きます。
これで終わり。
やっと終わった。ふー・・・。

今ごろお盆の話なんですが、
昨日TBSでも終戦記念のドラマ流してたので
TBSもやってんじゃん、と勇気を貰いました。
32rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:53:23 ID:iUzJXcZ3
●SCENE 6
2006年8月7日 PM14:00 東京

ボルチモアから二度目の帰国となった私を、おかえりなさい――と迎えてくれたのは、麻美子ではなかった。
一度目に帰宅した時のこともあって自分の部屋なのに警戒しながらドアを開けると、
その人はキッチンから顔を出してパタパタと無防備に走り寄ってきた。
油断しているとうっかり麻美子と間違えそうになるけれど、やはり――真由美さんは真由美さんだった。

「おかえりなさい。暑かったでしょう?」
「いえ・・・別に・・・。飛行機もタクシーもエアコンが効いてますから・・・」
「えあこんが・・・?」
「真由美さんは・・・暑そうですね」

真由美さんは、どこから見つけてきたのか以前私が路上で貰って無くしてしまった宣伝用の団扇で顔を扇いでいた。
一応は電気代に気を遣ってのことなのか、エアコンは私が渡米前にコンセントを抜いた状態のまま使われておらず、
その代わりに部屋の窓が解放されていて、時折涼しい風が部屋の中を吹き抜けていった。
それでも、今は真夏の、しかも昼間である。蒸し暑いことに変わりはない。
真由美さんはいつもの涼しげな浴衣を着ていたが、額にはうっすらと汗が滲んでいた。

私は無言で鏡台の椅子をエアコンの下まで運び、
それを足場に背伸びをして天井に設置されたコンセントにコードを繋ぎ、リモコンで電源を入れた。
私の一連の動作を真由美さんは珍しいものでも見るかようにじぃっと見つめていたが、
通電されたエアコンがブゥン!――と音を立てるとビクッと肩を竦めて分かりやすく驚いた。

「あの・・・エアコンぐらい、別に付けててもいいですから」
「はぁ・・・。まあ、他人様のお住まいですし、何がどういう物なのか、よく・・・。
 あっ、お茶の缶と急須は見つけたので、お茶は頂きました」
「その団扇も、よく見つけましたね」
「これですか? これは・・・町中でいきなり手渡されて・・・。ちょうど良かったので貰っちゃいました」
「あぁ・・・なんだ」
33rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:53:55 ID:iUzJXcZ3
真由美さんは固くて重いプラスチック製の安団扇を自慢気にひらひらさせ、
どうやら私に見せびらかしているつもりのようだった。
・・・そんなものが、そんなに嬉しいものだろうか。多分、悪い人じゃないんだろうな――と私は何となく思った。
けれども、真由美さんが一体どこの誰なのか、私は未だに分かっていない。
そもそも一連の麻美子の件は何だったのか。
麻美子を助けることができて感謝したい気持ちは勿論あるし、聞きたいことも山ほどあるのに、
私は目の前の真由美さんにどう対応したらいいものか考えあぐねていた。

「あの、そろそろ帰ってくるんじゃないかと思いまして。お茶、淹れたんですよ。お茶。良かったらどうぞ」
「はぁ・・・どうも」
「ヤカンも見つけたんですけどねぇ。どうやって火にかけるのか、さっぱりで・・・。
 水出しになっちゃいましたけど、暑いからいいですよね?」
「あの・・・真由美さんて、いつの時代の人ですか?」

確か先程もエアコンの作動音に肩を竦めていたような気がするし、
ほとんど初対面と変わらないはずの私に対してもまるで人見知りがない。
ふと、もしかしてお嬢様育ちのどこかのセレブなんだろうかと思ったので、冗談半分、探り半分で聞いてみた。

「お年は、私と同じぐらいですよね。それでコンロの使い方が分かんないって――」
「あはははっ。何歳なんですかねえ、この時代だと・・・。恥ずかしいから内証です」
「は・・・?」

真由美さんは私の期待通りに屈託のない笑顔で冗談を返してきたものの、
その言葉の意味まではすんなりとはん飲み込めなくて、私は困惑した。
34rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:54:32 ID:iUzJXcZ3
「この時代・・・?」
「あぁ。今の川澄さんには、まだ言ってなかったですねぇ」
「・・・」
「私・・・2604年の人間なんですよ」
「は・・・? 600? ・・・604年?」
「はい。2604年です」
「にせんろっぴゃくよねん!?」
「えぇ。実は、その時代から飛んで来ました。
 川澄さんも、少しですけど時間が戻ったでしょう? あれのもっと凄い感じ・・・っていうんですかね?」
「・・・」

真由美さんの話が急に突飛な方向へ向かい出して、私は絶句した。
確かに私は真由美さんによって一度過去に飛ばされた。
麻美子が本当に言いたかったことも聞いてあげることができたし、
二度目のボルチモアでのイベントや、ホテルの間取りや調度品も、私にとっては全てが既に知っていることだった。
私は一度過去に戻った。それは――疑いようのない私の実感だった。
でも、だからといって、いま目の前でお茶を啜っている、黒髪・黒目・浴衣のどこから見ても日本人の真由美さんが、
そんな訳の分からない未来人だとは到底思えなかった。
話している言葉も、ネイティブの現代語にしか聞こえない。

私は自分もカーペットに腰を落とし、落ち着こうと思ってちゃぶ台に置かれた水出しのお茶を一気に飲み干した。
それを見た真由美さんは、物凄く慣れた手つきで急須からお茶を注いでくれた。

「2604年・・・ですか。全然、想像が・・・。真由美さん、絶対普通の日本人ですよね?」
「まあ、そりゃあ日本人ですよ? 2604年の日本人ですけどね」
「う〜〜〜ん・・・」

2604年といえば、今から約600年後の時代になる。
そんな未来に、まだ日本という国があって、国民は今と変わらない日本語を喋って、
急須でお茶を飲んでいるのだろうか。
35rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:55:04 ID:iUzJXcZ3
自分の思い描いていたドラえもんの世界のような未来のイメージと、
浴衣でお茶を啜っている真由美さんとの印象とがあまりにも掛け離れていて、私はただ首を捻ることしかできなかった。
信じられない――それが正直な感想だった。
でも、実際に真由美さんによって過去に飛ばされて麻美子を助けたことは、否定しようのないリアルな体験でもあった。

「う〜〜〜ん・・・」
「川澄さん、3回目なんですよ。今は。
「3・・・回目?」

真由美さんは混乱気味の私に構うことなく、話を進めた。

「はい。3回目なんです。最初は、アメリカに渡る前に会ってるんですよ。川澄さんと私。
 能登さんが大変なことになるからって、何度も言ったんですけどねぇ、
 それはもう、ものすっごく怪しまれて・・・結局お巡りさんを呼ばれちゃって、退散しました」
「ちょっと待って下さい! 私・・・そんな記憶全然ありませんよ!?」

私は真由美さんの話を真っ向から否定した。
麻美子に瓜二つの浴衣の女性にそんな風に詰め寄られていたら、覚えていない訳がない。
いくら3月で三十路になったとは言っても、そこまで年は取っていないつもりだった。

「絶対、会ってません。断言します」
「ええ。今の川澄さんは、会ってません」
「・・・今の?」
「失敗しちゃったから、時間を戻して会ってないことにしたんです」
「はぁ?」
「あのクルミは、覚えてますよね?」
「クルミ?・・・ああ、はい」

それは、私が時間を戻される直前に真由美さんが私に対して使った丸い木の実のことだった。
あの時、真由美さんはクルミのような木の実を私に押し付けて、直後、私は渡米する前まで戻ってしまった。
あれはやはりクルミで合っていたらしい。でも――。
36rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:55:38 ID:iUzJXcZ3
「でも、クルミ・・・じゃないですよね、あれ。ただのクルミじゃ・・・」
「あれを身体にくっつけて行きたい時間と場所を思い浮かべると、その通りに飛べるんですよ」
「・・・ホントですかぁ?」
「だって、川澄さん戻ったでしょう?」
「う〜〜〜ん・・・」

私はまた、う〜〜〜んと首を捻って唸るしかなかった。
やはり信じられない――。信じられないが、自分が時間を飛び越えたこともまた認めざるを得ない。
だから、信じるしかない。でも――と、私の思考は堂々巡りを始めていた。

「2度目は、アメリカです。能登さんの事故を知った後の川澄さんだったら、
 私に協力してくれるんじゃないかと思ったんですけど・・・川澄さん、話を聞いてくれるような状態じゃなくて。
 今だから言えますけど・・・凄かったんですよ? もう・・・。喚き散らして。
 喉、痛めちゃっても、まだ何か叫んでて・・・。見ていられなかったです」
「・・・私が・・・ですか?」
「ええ」
「・・・そんなこと・・・」
「ええ、まあ。今の川澄さんは知らないことですけどねぇ。そんなことがね、あったんですよ。
 それで・・・3度目が、あれだった訳です」
「あれ、ですか。あれ・・・やっぱり真由美さん・・・だったんですね」
「ええ。私が能登さんの振りをして、能登さんは生きてるんだよって、そういう希望を残しておけば、
 川澄さんはそんなに落ち込まなくて済むんじゃないかなって。
 幸い、私と能登さん、凄く似てますしね。これは上手く行きました」

真由美さんは嬉しそうに両手の拳を握りしめた。

「あの、真由美さんて・・・」
「はい?」
「ホントに2604年から来たんですか?」
「そう・・・ですけど?」
「そんな、時間をポンポン行ったり来たりできるんなら、どうして何度も何度も私の所に来るんです?」
37rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:56:19 ID:iUzJXcZ3
「どうして、って・・・」
「回りくどいですよ。私じゃなくて、直接麻美の所に飛んで行って助けてあげればいいじゃないですか。
 なんで・・・私なんですか」
「私だってそうしたいのは山々だったんですけど・・・私が能登さんに近付こうとすると、変な人が出て来て・・・」
「変な人!?」
「はい。白衣の、男の人が出て来て、見つけましたよぉ〜、帰りましょ〜って言うんです」
「・・・なんですか、それ」
「分かりません。多分、歴史って勝手に変えちゃいけないんでしょうねぇ・・・。
 それで、私が能登さんを助ける邪魔を・・・」
「なんか・・・嫌な話ですね。ちょっと怖い・・・」

真由美さん以外にも未来から来たらしい人物がいて、
事故に遭う予定の麻美子を事故に遭わせようとしている――そういうことなのだろうか。

丁度その時、ピンポーン――とインターホンの音が部屋の中に鳴り響いた。

「あ、これ、どなたか玄関前に立つと鳴る音ですよね?」
「真由美さんて・・・もう一度聞きますけどホントに2604年から来たんですか?」
「なんですかぁ? 私は本当に2604年の人間ですよぉ!」
「だって、インターホンぐらいあるでしょう? なんで知らないんです?」
「知らないものは知らないんだからしょうがないじゃないですか!」
「なんか、調子狂うなあ・・・」

自称未来人の真由美さんの時代錯誤ぶりも気になったけれど、今は突然の来客のほうが問題だった。
アメリカから帰ってきたばかりのこの時間に、連絡もなしに私を訪ねてくる人間に思い当たる節などなく、
私は首を傾げながら立ち上がって壁掛けの液晶画面で玄関先を確認した。
そこに映っていたのは――白衣を着た、長身で痩せ形の男だった。
年齢は真由美さんや私と同じぐらいの30代前半あたりで、若い。
顔立ちもタレント風で悪くはなかったが、少しタレ気味の目元が軽薄さを感じさせた。
まったく思い当たる所のない、初対面の知らない人物だった。
38rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:56:54 ID:iUzJXcZ3
「あぁ、この人ですよ。いま話した白衣の人って」
「そうなんですか!?」

私の後ろに立って液晶画面を覗き込んだ真由美さんが、
あまり危機感のないのんびりした口調で告げた。

「多分、私を連れ戻しに来たんじゃないかと・・・」
「連れ戻すって・・・どこに?」
「2604年じゃないですかねぇ。帰りましょ〜帰りましょ〜ってしつこく言って来るんですよ」
「いいんですか、逃げなくて?」
「もう、能登さんは川澄さんが助けてくれましたから。私ももう、帰ろうかな〜って」
「そう・・・なんですか・・・」

私がインターホンのスイッチを入れ、どちら様ですか?――と声を掛けると、
その優男は、いやぁどうもすいません――と軽薄な口調で挨拶してきた。

「はぁ」
「上がっちゃっても、よろしいですか?」

いい訳ないでしょう――と私は即答した。いい訳がない。
この男は、私がはいどうぞと親切に招き入れてくれるとでも思っていたのだろうか。

「うーーーん、少しだけなんですが・・・。参ったな」

優男は横を向いて後ろ手に頭をかきながら、
ちょっと真由美さんにお話がねぇ、ちょっとなんですけど――と懇願するように繰り返した
それを見ていた真由美さんが、私はいいですよ――と答えたので、私はびっくりして聞き返した。

「だって、捕まったら何されるか分かりませんよ!?」
「大丈夫だと思いますよ? そんなに悪い人じゃないと思いますし」
「いやいやいや、危ないですよ。なんかへらへらしてますよコイツ」
39rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:57:38 ID:iUzJXcZ3
「でも、来ようと思えば部屋の中に直接来られると思うんですよね、この人」
「・・・」

来ようと思えば直接、来られる――時間と場所を自由に行き来できる未来人なら、
言われてみれば確かにその通りなのかも知れない。
そもそも住民以外は入れないはずのマンションの入り口を突破している時点で、
こうして玄関先で押し問答していてもあまり意味はなさそうだった。

「ホントにいいんですね?」
「ええ」
「・・・分かりました」

私はインターホンのスイッチを押して遠隔操作でドアの鍵を開け、どうぞ――と促した。
優男は、どうもどうも――と会釈をしながら部屋に入ってきたが、
実際に会って声を聞くと、更に軽薄さの際立つ口調がいい加減な印象を与える若者だった。

「いやぁ、参りましたね。真由美さんずっとここにいたんですか」
「ええ。まあ・・・。分かりませんでしたか?」
「そりゃ分かりませんよ。現地の人が協力してるなんて思いませんからね。
 能登さんのほうばっかり見張っちゃってました。それに――」

優男が初めて私に視線を向け、呆れたように肩をすくめて話しかけてきた。

「あなたもよくこんな与太話に付き合う気になりましたねぇ? あなた本当に、この時代の人ですか?」
「一応、76年生まれの現代人ですけど、なにか」

私が睨み付けると、優男は両手を上げてホールドアップの仕草を見せ、
すいませんすいません――と大仰に弁解した。

「別に悪く言った訳じゃなくてですね、ええっと・・・感心してるんですよ。感心」
「どうだか」
40rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:58:15 ID:iUzJXcZ3
「ええっと・・・やりにくいなぁ・・・。あの真由美さん、聞きたいんですけど、あのクルミは一体どこで?」

優男は睨み続ける私から罰が悪そうに目を逸らし、真由美さんに話を振った。

「あれは・・・蔵を片付けていたら偶然あのクルミが出てきて。ウチ、神社なんですよ。
 昔からの物がいろいろ蔵に突っ込んであって・・・」
「あぁ・・・神社。なるほどねえ、大事に残したあったっていう訳ですな」
「そう、なるんですかねぇ。何だろうと思って触っている内に、いろんな時代に飛んでしまって。
 慣れるまで大変でしたよ」
「大変どころじゃないんですよ、普通は。よく使い方が分かったもんですよ。
 あれ、クルミのように偽装してありますけどね、ご察しの通りあれが時間を越えるための道具です。
 行きたい場所と時間をイメージすると、その通り飛べるんです。
 まぁ、実際飛び回ってらっしゃったので分かってるとは思いますが」
「ええ。なかなか楽しかったですよ?」
「気楽なもんですねぇ〜。ただ飛び回ってるだけならまだいいんですけどね。
 あるべき歴史を変えようとされたら、こっちは大変なんですよ?」
「そんなこと言われたって、こっちだって、目の前に麻美子がいるのにそんな事情なんて構っていられませんよ。
 見殺しにはできません」
「まあ、お気持ちは分かりますが・・・。真由美さんが見つけたクルミは、仲間の忘れ物でしてね」
「・・・忘れ物?」
「はい。たまにね、いるんですよ。過去に行ったっきり戻ってこない奴が。
 僕はそういう奴の捜索や、散らばったクルミの回収役の・・・まあ、下っぱみたいなもんですねぇ。
 これでも大変なんですよ、いろいろ」
「いろいろ・・・ですか」
「いろいろです。クルミに関しては、なにしろ誰かが起動してくれないことには、
 もう、今さらどこの時代に転がってるのかなんて分かんないんですよ。
 待機状態でもセンサーに引っかかるようにするのが今後の課題ってトコですかねぇ・・・。
 真由美さんみたいに歴史を変えようとする人を止めるのも、この通り失敗しちゃってる訳で・・・。
 ま、大変なんです」
「あの!!」
41rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:58:47 ID:iUzJXcZ3
二人の会話に付いていけずにその場に立ち尽くしていた私は、
なんとか入り込もうと先ほどから気になっていたことをとにかく大声で切り出した。

「あの・・・聞きたいんですけど」
「はい、なんでしょう?」
「真由美さん・・・どうなるんですか? よく・・・歴史を変えると罪になるとか言うじゃないですか。
 あぁ、えっと・・・言うんです。この時代のフィクションとかだと」
「基本はそうですねぇ」

優男はさらりと言った。

「だから、そうならないように僕みたいにクルミを回収してる人間がいる訳でして」
「じゃあ、真由美さんも――」
「ただ、真由美さんの場合はちょっと事情が特殊でしてね。元の時代に帰って頂く・・・それだけです」
「元の時代って、2604年ですか?」
「そうですね」
「あの、それってお咎め無しで帰っていいってことなんですか?」
「そうなりますねぇ」
「そうなるそうですよ、真由美さん!」

真由美さんが無事に帰れると聞いて、私は思わず真由美さんの手を取ってぶんぶんと振り回していた。

「どっ、どうも。ありがとうございます。川澄さん、やっぱりいい人ですねぇ」
「まあ歴史はちょっと変わっちゃいましたけどね、下手に修正しようとするのも危ないんですよ。
 どこで何が起こるか、これがなかなかねえ・・・分からないんですよ。
 修正しようとする仕事熱心な人もいるんですけど、僕なんかは真っ平でしてね。
 能登さんのことはもういいので、とにかく・・・帰ってもらいますよ真由美さん?」
「はい。もともと能登さんを助けたら帰るつもりでしたから」
「いやぁ〜、そうですか。そう言って頂けると助かります、ええ。あっそれから、ええっと・・・川澄さん?」
42rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 14:59:34 ID:iUzJXcZ3
「はい?」
「真由美さんから、チャージを受けましたよね?」
「・・・チャージ?」
「クルミで、こう・・・」

優男は思い出したように私に話しかけてきて、
真由美さんが私にクルミを押し付けたようなジェスチャーをして見せた。

「ああ、はい。そんな感じで、私も過去に飛びましたけど」
「ええ。そのことなんですが・・・お二人とも気付いてらっしゃらないようなので言っときますけど、
 あのクルミ、一回のチャージで結構な回数飛べるんですよ。川澄さん、まだ20回ぐらい飛べるんですけど――」
「そうなんですか!?」
「そうなんですよ、実は。・・・でも勘弁して下さい」

優男は私に頭を下げて、謝ってきた。

「いくらなんでもそのままじゃ僕が帰れませんよ。後生ですからリセットさせて下さい」
「嫌だって言ったら、どうするんです?」
「そんなこと言ったら、僕よりももっと怖い人に追いかけられる羽目になりますよぉ〜?
 なんにも説明しないで無理矢理リセットするのも悪いかな〜って思って、
 こうしてお伺いを立ててるんですから。お願いしますよ?」
「・・・せめて、2〜3回ぐらい残せません?」
「川澄さぁ〜ん」
「1回!」
「勘弁して下さいよお!」

両手を合わせて拝み倒してくる優男がなんだか可愛そうになってきて、
根負けした私は渋々、分かりましたよ――と同意した。
43rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:00:06 ID:iUzJXcZ3
それに、そんな力を持ってしまってたら、なんだか人生が狂ってしまうような気もした。
麻美子が当たり前のように側にいてくれるこの時間が、
実は奇跡のような可能性の上に成り立っていることを私は今回のことで身に染みて良く分かった。
下手に過去に干渉して、その奇跡を失ってしまったら本末転倒もいいところだ。

「分かりましたけど、その代わり、ちゃんと真由美さんを元の時代に返してあげて下さいよ?」
「そりゃ勿論、そのために来てるんですから。いやぁ〜〜〜、助かります。じゃああの、ちょっといいですか?」

そう言って、優男は白衣の内懐からテレビのリモコンのような平たい機械を取り出し、
ボタンをポンポンと叩いて私の肩にそっと触れさせた。

「これでリセットです。いやぁ〜〜〜、これで僕も帰れますよ」
「もういいんですか?」
「ええ。これでOKです」
「はぁ・・・。あっけないんですね」
「あのぅ〜〜〜、私は、あと何回飛べるんですか?」

それまで私たちのやり取りを黙って聞いていた真由美さんが申し訳なさそうに質問したが、
優男は、真由美さんはもう飛べませんねえ――と即答した。

「ええ!?」
「ボルチモアからここに飛んだのが最後の一回だったんですが・・・。
 それなのに川澄さんにチャージしちゃって、ご自分はどうやって帰るつもりだったんです?」
「じゃあ! 私、帰れないんですか?」
「やっぱり・・・気付いてませんでしたか・・・。だから我流で使ってちゃ危ないんですよ、普通。あのクルミは」
「あの・・・だってさっき、帰れるって・・・」
「いやいやいや、その心配はご無用です。僕のほうで元の時代にお返ししますから。大丈夫ですよ」
「ホントですか? ・・・良かった。なんだぁ〜〜〜アナタやっぱりいい人ですね!」
「ははははっ・・・。そりゃ、どうも」

優男は困ったような引きつった笑顔で苦笑していた。どうやら照れているらしかった。
44rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:00:43 ID:iUzJXcZ3
「じゃあ、あの・・・そろそろいいですか? お別れの挨拶の時間とか、要りますかね?」
「えっ、もう今、ですか?」
「ええ、まあ。申し訳ありませんが・・・。川澄さんも、何か仰りたいことがあればどうぞ」
「そう、ですね・・・」

思っていたよりも急に別れの時を言い渡されて、私と真由美さんはお互いに目を合わせ、何を言おうかと思案した。
けれど、いろいろなことがありすぎて、感謝したい気持ちも山ほどあって、
咄嗟に別れの一言をと言われてもどんな言葉を掛けてあげればいいのかまるで思いつかなかった。
そんな私をよそに、真由美さんは私のほうにきちんと向き直って深々とお辞儀をした。

「川澄さん、なんだか本当に、いろいろとご迷惑をお掛けしてしまって、申し訳ありませんでした」
「いえ! そんな、なに言うんですか。私のほうこそ、ごめんなさい。
 あの・・・ほっぺ、痛かったでしょう?」
「え? ええ、実はまだ、少し・・・。ああいうのを、目から火花が出るっていうんですね」
「うあぁ〜〜〜、ごめんなさい」
「いいんですよ。あれで能登さんへの想いが分かりました。本物だなって、分かりました。
 川澄さん・・・。川澄さんいい人だから、最後にもう一つだけ、甘えてもいいですか?」
「はい、なんでも言って下さい」
「はい。あの、どうか麻美子を・・・よろしくお願い致します」

そう言って、真由美さんは再び深々と頭を下げた。
丁寧すぎる深さのそのお辞儀は、本当に麻美子に瓜二つだった。

「それはもう、任せて下さい」

顔を上げた真由美さんの唇が、ありがとう――と動いた。
そして、後光が指したように真由美さんの背後から強烈な光が起こり、
あっという間に部屋中を真っ白に塗り替えた。
堪えきれずに両腕で顔を覆い隠しても、隠しきれない強さの光がしばらくの間続いた。

光が止み、恐る恐る目を開けると、そこにはもう――誰もいなかった。
45rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:01:15 ID:iUzJXcZ3
●SCENE 7
2006年8月22日 金沢

自称2604年から来たという真由美さんが消えてから、二週間が経った。
一緒に帰省したいと麻美子が打ち明けた時期が少しばかり遅かったせいもあり旧盆からは外れてしまったけれど、
スケジュールの合間を縫って、私たちはようやく金沢の麻美子の実家を訪れていた。

先輩として、あくまで先輩として――と思いながらもガチガチに緊張して身体や声が震え気味だった私を、
麻美子は何度も、もぅ〜綾ちゃん――と両肩をポンポン叩いてたしなめてくれた。
ご両親はそんな私たちを見て微笑ましそうに笑っていたけれど、
今後とも麻美子をよろしくお願いします――と頭まで下げられ、私は記憶が曖昧になるほどひたすらに恐縮していた。
最後に覚えていることは、夕飯を一緒に頂きましょうというお誘いを受けたような、受けなかったような、
そんな朧気なワンシーンだった。自分がどう答えたのかも、覚えていない。

気が付いた時には、私は麻美子の部屋のベッドに突っ伏して、あ〜〜〜――と唸っていた。

「綾ちゃん・・・落ち着いた?」

ベッドに腰掛けて私の肩をマッサージしながら麻美子が声をかけてくれた。

「緊張したよぉ〜〜〜・・・」
「もぅ〜、綾ちゃん凄い不自然。仲のいい先輩の態度じゃないよ、あれ」
「ごめ〜ん・・・」
「可愛かったけどね」
「可愛かったの? そっか・・・そんならいいや」

私は自分が何を喋ったのかあまり覚えていなかったけれど、
取りあえず、いま横で麻美子が屈託なくけらけらと笑ってくれていることがせめてもの救いだった。
46rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:01:49 ID:iUzJXcZ3
「アルバムでも見る? これ、定番じゃない?」
「アルバム? 卒業アルバム?」
「うん、それもあるし、普段撮ったヤツも。うち、家族のアルバムも全部私の部屋に置いてあるんだよ」
「そうなんだ。・・・よし! じゃあ、定番のことしよう。
 アルバム見て、本棚見て、部屋の物色して、こっそりキスとかしちゃおう」
「あっはっ。物色以外なら、ね」

私は身体を起こしてベッドに腰掛け、
麻美子が押入から出してきてくれたアルバムの束を受け取った。

専門学校以降の写真なら東京で見せてもらったことがあるけれど、
ここに並んでいる写真は勿論それ以前のものだった。
女子校時代、中学校時代、小学校時代とアルバムを遡っていくごとに
どんどん垢抜けなくなっていく麻美子と、
隣に腰掛けてアルバムを解説してくれている麻美子との対比がとても新鮮だった。
でも私には、二人を見比べる度に、なんだよぅ――と怒る麻美子が一番可愛らしかった。

麻美子の幼少時代から更に遡ると、アルバムはご両親の若い時代の写真で埋められていた。
こうして何冊ものアルバムにまとめられた能登家の歴史が、今の麻美子へと繋がり、
そして元々は赤の他人だった私がページをめくっている――。
それは、なんだか不思議な気分だった。

「あ、もう一冊あったよ。これ」

見る?――と言いながら麻美子が押入の奥から引っ張り出してきたものは、手帳サイズの小さなノートだった。
毛羽だったような肌色の無地の表紙のおかげで古ぼけた手帳にしか見えなかったが、
麻美子はそれをアルバムだと言った。
47rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:03:29 ID:iUzJXcZ3
手に取って開くと、ページの四隅に小さな切り込みがあり、
そこに一ページにつき一枚の白黒写真が丁寧に貼り付けられていた。
わざとモノクロで撮影された奇麗な写真とは違い、
コントラストの薄い全体的に色褪せたような白黒と、荒い絹目の印画紙とが、
本当に白黒写真の時代に撮られたものであることを物語っていた。
写っている人物も全員兵隊服を着ていて、背景もどこか東南アジアを思わせる森林や丘陵だった。

「これ・・・なんのアルバム?」
「お爺ちゃんの、昔のアルバム。戦争行ってた時のスナップ写真なんだって」
「だろうねえ」

こんな時代から能登家ではスナップ写真を撮っていたのかと感心しながら私はパラパラとページをめくった。
ページ下部の僅かなスペースには男性的な角張った文字で、
カタカナの町の名前やら、どこそこに橋を立てた記念やら、戦友の何々君やらと、
短いコメントが書き込まれていた。

「これ、お爺ちゃんのメモ?」
「うん」
「戦争って言っても、あれなんだね。ドンパチやってる風じゃないね」
「そういうのとはね、ちょっと違ったみたい。何て言うのかな・・・土木作業担当?」
「そうなんだ」
「うん。それに、戦争が終わる間際に呼ばれて、すぐ帰ってきたっていうから」
「へぇ〜。そういう人も、いるんだねえ」

麻美子の解説を聞きながら、全部で20ページ程の短いアルバムの最後のページをめくった時、
それまでの兵隊さんと東南アジアの風景とはまったく違う、和服の女性が目に飛び込んできた。
一番最後に貼られていたその写真には、
あきらかに日本と思われる林と生け垣に囲まれたどこかの坂を背景に、
淡い色の浴衣をしっくりと着こなした若い女性が笑顔で写っていた。
48rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:04:03 ID:iUzJXcZ3
「これ・・・だれ?」
「お婆ちゃん」
「お婆ちゃん?」
「うん」
「この人が、麻美の・・・」

そう言われてみると、どことなく麻美子に似ているような、物腰の柔らかそうな雰囲気がよく出ている女性だった。
そしてその写真の下にも、それまでと同様に角張った文字で
  二六〇五年 夏 富山
とコメントが書き込まれていた。

どこかで聞いたことのあるようなその文字を見た瞬間、
私の心臓が麻美子にも聞こえるのではないかと思うぐらい大きく高鳴った。
この時代は――。
この人は、もしかして――。

「なん、で・・・」
「綾ちゃん?」
「なんで・・・この写真・・・。麻美? この2605年ってなに!?」
「いや・・・昔の年号だよ」
「昔!?」
「よく分かんないけど・・・お爺ちゃんは、1945年って言ってた」
「1945年・・・?」
「お爺ちゃんはそう言ってたよ」
「こっちの・・・北陸の数え方かなんか?」
「いや・・・どうなのかねえ、分かんないけど。綾ちゃん、そこそんなに引っかかる?」
「未来じゃあ、ないんだ?」
「そんな訳ないじゃん。これお婆ちゃんの写真」
「お婆ちゃん・・・だったんだ・・・」
「何が?」
49rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:04:35 ID:iUzJXcZ3
不思議がる麻美子をよそに、私の脳裏には真由美さんの様々な言動が去来していた。
そうだ――真由美さんは最初から自分は2604年から来たと言っていた。
どこか時代錯誤な雰囲気も、そのままの意味だったのだ。

そうだったのか――と私は思った。
真由美さんがなぜこの時代に現れたのか、なぜ麻美子を助けようとしていたのかを、私は初めて理解した。
娘に、孫に――会いに来ていたのだ。
真由美さんは最後に、麻美子をよろしくお願い致します――と言って私に頭を下げてくれた。
その意味を、私はようやく汲み取ることができた。
それは、私の想像以上に重い言葉でもあり、想像以上に光栄な言葉でもあった。
2代に亘って麻美子を頼まれてしまった私はぽつりと、こりゃ責任重大だな――と呟いた。

「綾ちゃん?」
「この人・・・真由美さんだよね?」

真由美さん――と呟いた私の顔を、麻美子がびっくりしたように目を大きくさせて覗き込んだ。

「・・・なんで!?」
「当たった?」
「当たってる当たってる!」
「そっか。夢でね・・・」
「夢? ・・・私が死んじゃうっていう、夢?」
「うん。この人が教えてくれたんだよ、夢に出てきて。
 この人だよ。間違いない。2604年から来たって言ってたもん」
「綾ちゃん、それ・・・それ凄くない?」
「凄いでしょ?」
「凄いよ! 綾ちゃん凄い!」
「へへへー」
50rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:05:15 ID:iUzJXcZ3
本当は――あれは夢ではない。夢ではないけれど、やはり麻美子には言えなかった。
言ったとしても余計な心配をかけてしまうだけだろう。
夢だった――ということにしておけば、全てが丸く収まるような気がした。

それでも、私には一つだけ麻美子に言わなくてはいけないことがあった。
初めは言うつもりではなかったけれど、こうして写真の真由美さんの顔を見ていると、
どうしても隠したままでは卑怯のように思えて仕方がなかった。
私に頭を下げてくれた真由美さんの思いを、傷付けてはいけないと思った。

「麻美、私さ――」
「うん?」
「麻美が一緒に住みたいって言ってくれたでしょ?」

言ったね――と麻美子は恥ずかしそうにうつむいた。

「私さ、あの場面もね、夢に見たんだよ・・・」
「そうなの!?」
「うん。私ね・・・麻美に一緒に帰省しない?って訊かれて、
 最初は応えられなかった・・・。黙っちゃったんだよ。 それがずっと、心残りで。許せなくて。
 だから今度また同じことを麻美に言われたら、今度こそちゃんと応えようって。
 そういう、ズルしてるんだよ、私」
「綾ちゃん・・・」
「だから私は、もしかしたら麻美は私のこと心強い先輩って思ってくれてるのかも知れないけど、
 ほんとはそんなんじゃないんだよ。・・・そんなんじゃ、ないんだけど。
 でも、頑張るから、私。挽回できるように頑張るから。
 今度こそ麻美の気持ちにちゃんと気付いてあげられるように頑張るからさ。こんな先輩でも――

「ストップ! 綾ちゃんストップ!」
51rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:05:48 ID:iUzJXcZ3
麻美子に失望されるのが怖くて言いたいことを一気にまくし立てようとしていた私を、
麻美子が両手を向けて牽制した。

「なに言ってんの綾ちゃん」
「なにって・・・」
「そんなこと、どっちでもいいよ」
「どっちでもいい!?」
「どっちでもいい。どっちの綾ちゃんも、綾ちゃんでしょう?
 ホントはとか、ズルとか、なんでそんな風に思うの」
「だって・・・」

どっちでもいいなどという、全く自分にはなかった発想をする麻美子に、
私はただ呆気に取られてぽかんとしてしまった。

「黙っちゃったってことは、それだけ真面目に受け止めてくれたってことなんでしょ?」
「・・・そりゃ、そうだけど・・・」
「それなら、私はすっごく嬉しかったと思う。
 黙っちゃった綾ちゃんも、応えてくれた綾ちゃんも、私はどっちの綾ちゃんも大好き。
 それでいいじゃない?」
「・・・いいのかな?」
「当たり前でしょう!?」
「なんだ・・・いいんだ。なんだもぅ〜〜〜。凄い悩んだんだよ?」
「綾ちゃん・・・自分だってぐるぐる悩んでるじゃない」
「そうだね、ホントだねえ」
「綾子は綾子! 嘘も本当もないの!」
「うん」
「ウンじゃないでしょ?」
「はい!」
「よし!」
「あはははっ」
「ふふふふっ」
52rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:06:20 ID:iUzJXcZ3
どっちでも良い――。
麻美子に応えてあげられなかった自分をずっと許せずにいたけれど、
許せないでいる私ごと、麻美子はあっという間に受け入れてしまった。
どっちでも良かったのだ、結局――。

「綾ちゃん、私・・・忘れないよ? 今日、一緒に来てくれたこと。一生忘れない」

麻美子は続けて、唇だけを動かして、あ・い・し・て・る――と言った。

「そんなことしたって、私は泣きませんよ?」
「あら。いつもだったらウルウル来るところじゃないの、ここ?」
「そんなねえ、茉莉ちゃんじゃないんだからね、そうそう泣きません」
「あら、残念」

麻美子は本当に残念そうに唇を尖らせて呟いた。

「っていうかさ、綾ちゃん何で今になってそんなこと言い出すの?」
「なんか・・・麻美に嘘ついてるみたいで、真由美さんに申し訳ないかなって・・・」
「そんなことないって。考えすぎだよ綾ちゃん。お婆ちゃん、きっと天国で笑ってるよ」
「・・・天国? ・・・えっ天国!?」
「うん。その写真、お婆ちゃんの最後の写真だよ。・・・空襲で」
「空襲で・・・」
「ちょうど富山で大きい空襲があったんだって。それで」
「そう、なんだ・・・・・・」

言葉が続かなかった――。
ほんの二週間前、麻美子を助けるためにあれだけ奔走してくれた真由美さんが、60年も前に――。
きっとどこかの時代で元気にしているのだろうと勝手に思っていただけに、
麻美子の口から聞かされたその事実は、私の言葉を奪うには十分過ぎるものだった。
53rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:07:09 ID:iUzJXcZ3
白衣の優男の言っていた元の時代に帰ってもらうという言葉の真意は、こういうことだったのだろうか――。
今になって私がそれを確かめる術はないけれど、
麻美子がお婆ちゃんと呼んでいるからには、
きっと元の時代に戻ってからそれなりに幸せな時間があったに違いない。
そう思えることだけが、たった一つの救いだった。

「そう、だったんだ・・・。私・・・真由美さんにも、麻美子をよろしくって頼まれた」
「あら。お婆ちゃんそんなこと言ったんだ」
「うん、言ってた。今日はご両親にも言われちゃったしね・・・。
 みんな・・・後になって今の台詞ナシって言ってきても、私は知りませんからね」
「そうなっても・・・死に別れる訳じゃないしさ。私は綾ちゃんと一緒にいるよ。
 一緒に、歩んでくれますか?」

麻美子は、照れくさそうに小首を傾げてそう言った。

「ふふふっ。そんな今さらねえ、私をこんな所まで連れて来てよく言うよ」
「つまり?」
「・・・・歩みます。歩みますよ。死に別れないように善処します」
54rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:07:48 ID:iUzJXcZ3
一度ではあるけれど同じ時間を繰り返したことで、
私は今のこの時間がどれほど奇跡のような可能性の上に成り立っているかを実感した。
何かが少し変わっただけで、一瞬の戸惑いで何かを言ったり、言わなかったり、
何気なくやってみたり、やらなかったり――そんな少しの違いだけで、
世界はまったく別の方向へと変わっていくのだ。
そして普通は――時間は二度と元には戻らない。

麻美子にも、私にも、この先なにが起こるのかは分からない。
もしかしたら、何年後かにはお互いに別の人と一緒になっているのかも知れない。
そんなことは今は考えられないけれど、もしも麻美子と私が別れてしまったとしても、
麻美子が一生忘れないと言ってくれたこの夏を、私も一生忘れはしないだろう。
季節が変わる度に、蝉の音が聞こえてくる度に、私は今年の夏を思い出す。

60年前からの沢山の小さな縁が奇跡のように繋がって、今――麻美子が嬉しそうに私を見つめていた。
その縁がたまらなくありがたくて、私はやっぱり――麻美子が愛しかった。

「・・・ちょっといいかな?」
「どしたの綾ちゃん?」

私は麻美子の胸にこつんと頭を預けて、少しだけ――泣いた。



- 終 -

( ED: ガーネット/奥華子 )

55rehab ◆2tjokYoELc :2006/09/30(土) 15:24:58 ID:iUzJXcZ3
終わりですー。
いろんな所からネタを引っ張ってきてるんで
もしかしたら似たような話がもうあるのかも知れませんが、
その辺は大目に見てもらえると助かります。

前スレと、ここと、出張所+にまたがっちゃってるので
出張所+にでも全部上げようかと思ったんですが、
計算したら50レス以上かかりそうなのでめげました。(;´Д`)
一気見用。
ttp://venus.aez.jp/uploda/data/dat1/upload327545.txt
56名無しさん@秘密の花園:2006/09/30(土) 17:50:01 ID:5uO6JNrO
>31-55
時をかけるあやちー完結乙。
中盤で真由美さん登場のあたりからドタバタで突っ切るのかと思ったら、
最後はしっとり綺麗にまとめたね。うむうむ、GJ!
57名無しさん@秘密の花園:2006/09/30(土) 18:07:06 ID:IJ1DHmAi
>>55
GJ!そして乙。
綺麗にまとまっててすげーよかった。
58名無しさん@秘密の花園:2006/10/01(日) 02:11:31 ID:HAeB+2T1
>>55

超GJ!
感動しました。
乙。
59名無しさん@秘密の花園:2006/10/01(日) 04:03:36 ID:WSKxWJQ9
>>55
GJ。読後感がしっとりと、それでいてさわやかな感じでよかった
こういう感じのは大好きだ
60名無しさん@秘密の花園:2006/10/01(日) 05:10:18 ID:3yW8BgrQ
GJ。何か質のいい連続ドラマ見た感じ。
展開が気になってドキドキした。
61名無しさん@秘密の花園:2006/10/01(日) 11:38:55 ID:OnKw6Yf+
>>28
おぉ、ありがとう
およそ4年ほど前か
何か…色々と
62名無しさん@秘密の花園:2006/10/01(日) 14:08:43 ID:Ox1HyACr
>>60
自分も似た感じで、NHKの朝の連続テレビ小説を見ている感覚だった!
>>55
ほんとGJ。
63rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/01(日) 21:04:21 ID:JOm4QYM+
ども。ありがとうございます。
GJも頂けてほっとしてます。
64名無しさん@秘密の花園:2006/10/04(水) 12:23:06 ID:OM4Fm2HQ
菊地→千葉←→南里
を菊地美香視点で希望してみる。
65小話「さぇこさん大嫌い!?」改:2006/10/05(木) 22:57:39 ID:UxeDfOWa
ゆーか「さぇこさんの…ばかっ!」
さぇぽん「ど、どうしたの、ゆーか…」
ゆーか「そんなに美香ちゃんが好きなら、結婚しちゃえばいいじゃない!!」
さぇぽん「ちょ、ちょっと待って、あのブログは…」
ゆーか「言い訳なんか聞きたくない!さぇこさんなんか…さぇこさんなんか…大嫌い!!」
さぇぽん「ゆーか…」
菊地美香「さぇこさーん!」
さぇぽん「あ、美香ちゃん…(こんな時に限って…)」
菊地「ひどいじゃないですかー、南里さんと浮気だなんて。さぇこさんには私がいるのに」
ゆーか「ほら、やっぱり!もう、知らない!」
さぇぽん「待って!ゆーか!行かないで!行かないで!!」


???「さぇこさん!さぇこさん!起きて!」
さぇぽん「!? ゆーか…」
ゆーか「どうしたの?悪い夢でも見てたの?…きゃっ!」
さぇぽん「ゆーか…ごめんね…浮気なんかして…」
ゆーか「く、苦しいよ…さぇこさん…」
66名無しさん@秘密の花園:2006/10/06(金) 18:46:20 ID:U/34OEqo
>>65
千葉紗子の浮気性には困ったものだなw
67名無しさん@秘密の花園:2006/10/07(土) 14:40:58 ID:LNJqrKgH
しずかなが不足してきた・・・
68名無しさん@秘密の花園:2006/10/07(土) 19:55:03 ID:zqESMZY7
誰か能登×明乃書いてくれる人いないかなー。ハッピーエンドでも悲恋でもどっちでもOKです!
69名無しさん@秘密の花園:2006/10/07(土) 20:17:05 ID:rQFTxzCH
旗手のSSが・・・
70名無しさん@秘密の花園:2006/10/07(土) 21:21:26 ID:teLhW9Vs
しずかなしずかな
71 ◆oxDu95e3bE :2006/10/09(月) 02:36:00 ID:frPb3do5
静に抱く感情が、恋情だと気付いたのは、もういつの話だっただろう。
こんなにも誰かに執着する事なんて、今までなかったのかもしれない。
その時まで、あたしは人と深いところで交わるのを避けていた。
そうする事で生じる苦しみや痛みを、わざと避けていた。
喜びさえも素通りしていた。
でも、静。あたしはあなたに出会えた。
そして静を好きになって、心から思った。
一緒に幸せになりたい。
諦めかけていたはずの望みを叶えたいって。
どんな苦しみや痛みを伴なってでも、静が欲しいと思えた。
それが、とても困難なものだとわかっていても。
あたしにとって、誰よりも大事な人だから…。
72 ◆oxDu95e3bE :2006/10/09(月) 02:39:46 ID:frPb3do5
「佳奈」
静が、窓辺に佇むあたしを後ろから抱き締め、髪に顔を埋める。
「大好きだよ」
「うん…」
二人でこうして過ごす時間は何より大切で。
こうして静と触れられるのは嬉しくて。
そう。凄く、嬉しいのに…。
どうしようもないくらいに不安になる。
あたしの中にいる、もう一人の醜い自分が、鎌首をもたげる。
すべては、静をあたしだけのものにしたいがため…。
『大好きだよ』『佳奈の事愛してる』
その甘い囁きは、時にあたしを傷付ける凶器にもなる。
それは、あたしの為だけに与えられた言葉じゃないから。
“あたしが好きだっていうなら、どうして他の子にも微笑みかけるの?”
あたしは、今にも出してしまいそうな言葉を飲み込んだ。
もう仁美だけじゃ済まされない。
あたしは静の瞳に映るすべての人間に嫉妬してしまう。
もう…ここまで来てしまってる。
静と長く一緒にいられるなら、静が誰を見つめててもいいって…一度はそう思ったはずなのに。
そんな考えは、もうとうの昔に消え去ってしまった。
「…佳奈?」
あたしを包んだ静の腕を、滴が濡らした。
「佳奈?何泣いて…?」
困惑したように、静が腕を解いてあたしの顔を覗き込む。
「…静が好きだからだよ」
だからあたしはその眼差しを受け止め、ただ一言、そう呟いた。
73 ◆oxDu95e3bE :2006/10/09(月) 02:46:30 ID:frPb3do5
「泣くほど…私の事が好きなの?」
誰に向けるでもないような、優しい、けれど寂しそうな静の瞳。
どこを見てるの…?
お願い、あたしだけを見て。
返事のかわりにあたしは静の黒い髪を指に絡ませ、そっと唇をおとした。
「あたしは…静を好きになって弱くなっちゃった。
静が他の子に触れるのを見ただけで、消えてなくなってしまいそうになる。
他の子が静の名前を口にするだけで、胸が張り裂けそうになる」
本当は、あたしは静に知って欲しかった。
あたしの光の部分だけじゃなく。
光の奥底に沈んでいた、あたしの心の闇も。
全部を見せたかった。
「でもね。あたしは弱いけど、こうして静がいてくれるから、あたしはそんな自分自身に
完全に屈する事なく生きていける」
「佳奈…」
静の手があたしの頬に添えられる。
「私だって本当は弱いんだよ…仁美との事があって、
私はもう二度とあんな思いはしたくないって思った。
そして、いろんな人とつるんで傷を癒そうとした。
でも、そんな私にもう一度立ち上がる力をくれたのは、他の誰でもない佳奈だった。
私が立ち直れたのは、佳奈がいてくれたから」
74 ◆oxDu95e3bE :2006/10/09(月) 02:57:14 ID:frPb3do5
嘘だ。静は立ち直れてはない。
静は、まだあの痛みを鮮明に覚えてる。
仁美という名の静の傷跡は、完全に癒える事はない。
だから少しでも傷の痛みを和らげようと、静は必死なのだ。
けれど、今の私の頭上には、その静の優しい嘘さえも慈雨のように降り注ぐ。
「…じゃあ…もっと一緒にいられたら、あたし達、きっと今よりも強くなれるよね?
これからもずっと一緒なんだよね?」
「当たり前じゃん…佳奈と私は、ずっと一緒だよ」
また…そんな哀しい目をする。
お願い、昔を思い出さないで。
他の誰も見ないで。
せめて今は、あたしだけのものになってよ。
そんな心の叫びを二人の間に封じ込め。あたし達は、深い口付けを交わした。
「愛してるよ、佳奈」
「あたしも、愛してるよ…静」
これが、最もあたしが静に近付ける方法。
他の誰にも許してもらえなくてもいい。
静をあたしに下さい。
たとえ静の想う人間があたしでなくても、あたしの気持ちは…この願いは変わらない。

「愛してる…」
静の優しい声と温もりに酔いながら。
あたしは今日も永遠に続く二人の時を夢想する。
75 ◆oxDu95e3bE :2006/10/09(月) 03:01:54 ID:frPb3do5
久々に(?)しずかなです。
最近静さんはフラグが立ちまくりなので、疑心暗鬼になっている佳奈様を書きました。
76名無しさん@秘密の花園:2006/10/09(月) 06:29:37 ID:+BrH8hua
>>75
GJ!!!!!
しずかなktkr!!!!!
ごちそうさまです
77名無しさん@秘密の花園:2006/10/09(月) 17:54:47 ID:2apenPTa
しずかなぐっしょぉおおぶ!!
佳奈さまセツナス・・・
78rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:45:20 ID:y+uoDFMb
長めの書いて疲れたので、ちょっとギャグ物で気分転換してみました。
2006/08/01のまるなびクエストで、
文化放送の1階から9階まで階段で昇った時の裏話・・・という設定で。

元ネタは水曜どうでしょうの東京ウォーカー。
>7でやっぱりレスつかなかったのでこーいうの望まれてない・・・?
でも、面白い人には面白いハズと信じて。
今回は自分で書き起こしたので、普通に投下します。
作者いらないとか言わないで。(;´Д`)
79rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:46:02 ID:y+uoDFMb
2006年7月某日。
文化放送浜松町ビル9Fのスタジオでは、まるなびの収録がいつものように順調に行われていた。
だが、この日は、まるなびクエストにて勇者マミコがクエストに失敗。
罰ゲームとして1階からスタジオのある9階までを階段で昇ることになってしまった川澄綾子・能登麻美子。
これに録音係のAD大野も加わり、何とか4階までは辿り着いた面々であったが、早くも体力は限界に。
ひとまず休憩も兼ね、階段の踊り場にて今後の作戦会議となった・・・。

登場人物

・川澄綾子
料理が趣味で、常に栄養面に気を配った食生活を送っているため健康状態は良好。
ただし、普段から特にこれといった運動をしていないため、体力・持久力はナシ。
スタジオで麻美子を待っているより一緒にいるほうが楽しそう、という安直な発想で付いてきてしまい、へろへろ。
エレベーターに乗りたい。

・能登麻美子
日頃からジムで運動しているため自分のペースでの有酸素運動には強く、持久力もあり。
ただし、無酸素運動に近い階段昇降にヤラれて、へろへろ。
エレベーターに乗りたい。

・AD大野
構成作家西原氏に「一応回してこい」と命令され、デジレコ片手に川澄・能登に同行。
もともと体力がないところに加えて嫌々参加したために気力が伴わず、へろへろ。
エレベーターに乗りたい。
80rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:47:55 ID:y+uoDFMb
文化放送浜松町ビル、4階〜5階踊り場にて。

能登:もう、えーーー・・・大変ですねぇ・・・。
    ただ階段を昇るとは言っても、こんなにも大変だとは思ってもみませんでした。
川澄:ふふふっ・・・(笑)
能登:でも、ありがたいですね、やっぱり。こういうことやらないと分からないもんね。
川澄:分かんないね。分からない。
能登:実際やってみないと分かんないから。
川澄:実際やってみないと分かんないね。
能登:まあその代償と言ってはなんですけども、やっぱり、皆さんもかなりヤラれてると・・・。
川澄:そうですねえ(笑)
大野:ははは・・・。
能登:ええ、ということで、今ここが4階ですから。半分ぐらいは昇ろうねっていうことでしたっけ?
川澄:え?
能登:いま、ここがもう、4階ですから。これはもう十分満喫したんじゃないかなと(笑)。綾ちゃんは満喫した?
川澄:え、でもあの・・・9階まで行くんじゃなかったっけ?(笑)
能登:いやいやいや(笑)。残りの距離を見て綾ちゃん。ねえ?
    これはリスナーの皆さんも分かってくれるんじゃないかと。距離がもう、だって。
川澄:これはもう、まだ、半分以上残ってるからね、これは(笑)
能登:そうでしょう、これ。ここ4階だから。
川澄:そうなんだよねぇ。まだ、5階分あるんだよね。・・・倍以上?
能登:しょうがないんじゃない、これは? もう・・・企画ミスだよ。ね?
川澄:麻美、あれだね? 今回かなり弱気じゃない?
能登:うーん・・・だって綾ちゃん、今日ヒールでしょう? それ、辛くない?
川澄:そんなこと考えてくれてたの? もう、やだなぁ麻美はぁ。
能登:綾ちゃん大丈夫かなぁ〜って思ってね。
川澄:そんな、もうねぇ、いいんだよ私のことは。平気なんだから。
81rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:49:26 ID:y+uoDFMb
能登:ほんとに?
川澄:ほんとだよぉ。じゃあ、私もちゃんと、ね、スタジオまで行かなきゃいけないから。
    ここカットしないでね? 今日私は・・・9階に行かなかったら番組降ろさしてもらいます!
能登:あははははは! やった!
川澄:うふふふふ!
大野:やったやった!(笑)
能登:やった! 良かったよぉ〜〜〜。綾ちゃん、自ら言ってくれて。いや行くよ綾ちゃん? 行きますよ勿論。
川澄:えっ!?
能登:これ、だって、綾ちゃんがいなくなっちゃったら、私1人じゃもう無理だもの。まるなび。
川澄:ちょっと待って、ちょっと待って。
能登:番組の財産だから。綾ちゃんは。
川澄:ほんとに? ほんとに行くの?
能登:だって綾ちゃんが辞めちゃうなんて考えられないよ。
川澄:あ〜、そうかそうか。
能登:今回はもう、綾ちゃんの番組生命を賭けてのこと、っていうことになりましたんで。
    私としてもちょっと、ねえ、ここは身を引き締めなおして頑張らないと。
川澄:そうだよ? 頑張ってくれないと(笑)
能登:ああぁ、やっぱり綾ちゃんにね、なんかね、ちょっと、ねえ。教えられましたね。私たるんでたかも知れないよ。
川澄:そうかもしれないね。
能登:流され始めてた、私。
川澄:いや、私も、辛かった。そういう麻美を見てるのは辛かった。
能登:そうでしょう?
川澄:うん。私もあんまりこんなことを言えた義理じゃないんだけどね。
    でも、私が言うしかないなと私は思った。今回、思ったよ。
能登:ああぁ〜。
川澄:私は今ここで麻美にね、こんなことを言ったら嫌がられるかもしれないと、
    ここで嫌われても文句は言えないなと覚悟してね、あえて、私はいま、苦言を呈した訳です。
能登:うんうんうん。
川澄:常に私は持ってますから、ここに。辞表は。
能登:なるほど(笑)
82rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:49:58 ID:y+uoDFMb
川澄:プロデューサーに対してね「辞めさしてもらいます」って、こう・・・。
能登:でもあの・・・頑張らないと。ほんとに。
川澄:ほんとに。
能登:だってもう、綾ちゃんが辞めるって言うんだもん。
川澄:あはは!
能登:行かなきゃ辞めるって言うんだもん。そんなことさせる訳にはいかないもん(笑)
川澄:ふふふふふっ。
能登:もう頑張ろう綾ちゃん。
川澄:そうだよ、頑張ろう麻美。
能登:いや私さあ、正直言ってさ、キツいんだよね。
川澄:あははは!
大野:わははっ!
能登:私はもうねえ、申し訳ないんだけどキツいんだわ(笑)。こんなことね、私が言うべきことじゃないんだけど。
川澄:そんなことないって(笑)
能登:綾ちゃんが辞めるとまで言ってくれてるのに、
    それを押しのけて私がキツいって言うのは、これはちょっと言いすぎだけど。
川澄:あっ、そうかそうか。うーん。
能登:ごめんごめん、ほんとキツいんです。でも頑張る!
川澄:なるほどね、麻美は、そうかそうか。
能登:私は明日もう、明日ね、足が無くなっちゃっても構わない!
川澄:そうかそうか。うーん・・・。
能登:筋肉痛で、もう使い物にならなくても構わないから!
川澄:うーん、うーん・・・いやねえ、麻美がまったく行く気がないのは私はいま汲み取ったよ!
能登:えへへへへ!
大野:はっはっはっ!
川澄:そうなのね、麻美ちゃん・・・。
能登:いや、そんなことないって。行くって。・・・階段で行くんだっけ?
川澄:えっ? 麻美は何を言ってんの、ここへ来て。
能登:えへへへ!
83rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:50:38 ID:y+uoDFMb
川澄:ここへ来て麻美、エレベーター乗るんだったら、もういいだけ乗ってるよ私は、最初っから。
能登:やははは!
川澄:当たり前じゃん。階段だよ。
能登:階段ですね(笑)
川澄:当たり前じゃない。
能登:何時? 何時? 何時出発ですか?
川澄:そうだねえ・・・・・・もういま出ようか?
能登:ええっ?
川澄:・・・5分後?
能登:お?
川澄:・・・は、どうかな?
能登:いやいや、言い切って頂いていいんですよ?
川澄:そう? うーん・・・。10分後?
能登:延びてるじゃない(笑)。綾ちゃんもっとハッキリ言っていいよ?
川澄:5分5分5分。
能登:5分後ですか?
川澄:うん。
能登:分かりました。これはもう、頑張らないとね。綾ちゃんを辞めさせる訳にはいかないから。
川澄:そうだね。まあまあ、だからまあ、でも一概に辞めるとは言わないけどもね?
能登:なにが!?(笑) 綾ちゃんなに?(笑)
川澄:いやいやいやいや!
能登:辞めるって言わなかった?
川澄:そうだね。はい、はい・・・あのぅ、フレキシブルにこっちは考えてるから。
能登:ええっ?
川澄:フレキシブルに・・・考えてるから。
能登:なんでスパッと終わらないの?(笑)
川澄:うふふふ!
能登:なんで、一言つけるの綾ちゃんは(笑)。未練があるの?
川澄:なっ? 別にそういう訳じゃないよ?
84rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:51:20 ID:y+uoDFMb
能登:後悔してる?
川澄:そういう訳じゃないけどもね、うん。
能登:私の尊敬する綾ちゃんでしょ?
川澄:そうだよ、うん。そう、うん。だからこっちは、だから柔軟な対応をするからという話をしてるんだよ。
能登:いやだから(笑)。いいのよ? 意地を、わがままを通してよ?
川澄:そうだよ、だから麻美、そういう意味だよ。
能登:9階に、もう5分後に出発して、昇り続ける! 分かったな!って言ってくれれば、私はハイ!って。
川澄:そうでしょ? うん。・・・よろしいですか?
能登:目を見て、目を!(笑)
川澄:あははははっ!
能登:やることはやろう?
川澄:そうだね。うん、そうだよね。
能登:もう泣かしてもらうよ私?
川澄:うんうんうん。
能登:スタジオに着いたら、抱きついてもいい?
川澄:いいよ、いいよ。
能登:いやぁもう、堪えきれないかもしれないよ?
川澄:そりゃあ飛び込んできて?
能登:やったーーーって。
川澄:それだけの度量は持ってるから。
能登:ほんと?
川澄:もちろんだよ。はい・・・それじゃあね、行きましょうか。
能登:分かりました。
川澄:頑張れるだけ頑張ろう!
能登:え!?(笑) だけじゃなくて。頑張れって言ってよ。
川澄:そうだよ? 同じ意味でしょう? どうしてそんな、言葉尻を捕まえて、変なこと言うかなぁ、麻美は?
能登:あ、ごめんなさいごめんなさい。そうですよね(笑)
川澄:ね?
能登:うん。
85rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:52:04 ID:y+uoDFMb
川澄:頑張ろう!
能登:はい!
川澄:やれる範囲でやろう!
能登:いやいやいや!(笑)
川澄:なにがよ。なにが?(笑)
能登:やれる範囲って!?
川澄:やれる範囲だよ。だから9階まで行く訳でしょう? だからいいじゃない?
能登:あ、そうかそうか。それ以上のことは言わないっていうことね?
川澄:そうだよ。もうなに言ってるんだよ、麻美は。
能登:はい、分かりました!
川澄:麻美の心に、楽したいっていう気持ちがあるからそういう考えになるんだよ。ね!?
能登:その通りでした、はい。
川澄:ね。はい・・・いいですか? はい・・・じゃあ行くよ? 駄目でもともとだ!
能登:なに!?(笑) なに言ってんですか!?(笑)
川澄:あはははっ!
能登:えーっと・・・5分後でしたっけ?
川澄:何が?
能登:出発。
川澄:何が?
能登:出発!
川澄:5分後にはもうホントに、出るつもりで。
能登:つもりじゃなくて(笑)
川澄:5分後には出る気になって。
能登:もちろん出ますよ。
川澄:いい? 遅くても10分後にはもう、缶コーヒーは飲み終わってもらうよ?
能登:缶コーヒー?(笑) 5分後に出るんですよね?
川澄:どこを? どこを出るの?
能登:ここでしょ? この上でしょ!? そうじゃないと11時ジャストに着かないですよ?
川澄:そうだよ? 11時に・・・?
能登:11時ぐらいにはエンディング撮って、今度、2本目もある訳だから。
86rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:52:50 ID:y+uoDFMb
川澄:そうでしょう? だから11時にはもう、行くから。5分後にはもう出るよ?
能登:どこを?(笑)
川澄:自販機コーナーを。
能登:あははははっ!
川澄:いやなによ!? 違うの!?(笑)
能登:なんですか? もうさっきからまだ、何分も経ってないけど、もう、綾ちゃんは・・・。
川澄:な・・・え? 4階は出るよ?
能登:ええ。
川澄:行くよ? 9階に向けて。
能登:綾ちゃん辞めちゃうから!
川澄:私辞めちゃうから。
能登:それは阻止するから。絶対に。
川澄:私、あれだから。
能登:あれじゃなくて、辞めちゃうから(笑)
川澄:うん、あのぅ、進退が危ういから。
能登:そうですよ?
川澄:よし、じゃあ、ね。今すぐもう、うん。自販機コーナー寄って。
能登:寄らない寄らない!(笑)
川澄:缶コーヒー飲んで。
能登:歩きながらね?
川澄:歩きながら飲んで、あとはもう、気の向くままにやるよ!?
能登:気の向くままじゃないですよ! 気が向いたらじゃなくて!(笑)
川澄:もうね? うん。
能登:なに言ってんですか(笑)
川澄:もう、いろいろ、寄りながら行くから。
能登:なにが?(笑)
川澄:なんですか?
能登:綾子さん?
川澄:なに?
87rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:53:40 ID:y+uoDFMb
能登:綾子さん!?(笑)
川澄:なんだよ! なによ!(笑)
能登:綾ちゃん言ったことが違うでしょ?(笑)
川澄:わっけ分かんないのはこっちだよ! どうすればいいの?(笑)
能登:まあまあいずれにしても私は綾ちゃんの指示に従うから。
川澄:うん。
能登:辞める辞めないは綾ちゃんだけだから。
川澄:ええっ!?
大野:くっくっくっ!(笑)
川澄:場合によっちゃ辞めることもあるって話だよ!
能登:あはははっ!
川澄:あっはっはっ!
能登:綾ちゃん行くつもりないでしょ!?
川澄:なにが!? なにが? 麻美のほうでしょ行くつもりないのは?
能登:ごめんごめんごめんごめん。
川澄:行くよ?
能登:暴言でした。
川澄:そうでしょう?
能登:ごめんなさい。
川澄:どうしたらいいのか分かんないよ、もう(笑)
能登:あははは!
川澄:そうでしょう? もう行くよ?
能登:行く行く行く。
川澄:あの、もう休憩所寄って缶コーヒー買って。
能登:いやいやいやいやいや!(笑)
川澄:時間潰して。そんで、お茶濁して終わるよ?
能登:あはははは! お茶濁すんですか!?
川澄:えへへへへへ!
能登:綾ちゃん、本音を言ったな!(笑) 綾ちゃん! あははは!
大野:だっはっはっ!
88rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:54:29 ID:y+uoDFMb
川澄:9階も、あれだよ、もう、エレベーターで行くから!
能登:ええ!? ええ!?
川澄:階段でなんて行かないよ?
能登:あっはっはっ!
川澄:行かない行かない行かない。
能登:なに言ってんの?(笑)
川澄:行かない行かない行かない行かない。階段では行かない。階段では行かない。
    行かない行かない。エレベーター!
能登:ええっ!?
川澄:エレベーターで行くから、9階までは(笑)
能登:あはははは!
川澄:エレベーター!(笑)
能登:くっくっくっ!(笑)
川澄:エレベーターで行くから! エレベーター!(笑)
能登:言ったな綾ちゃん!(笑)
川澄:あっはっはっ! もういいよ階段はもう!
能登:そうだよね、そうだよね。それでいいんだよ綾ちゃん(笑)
川澄:うん、息切れした体[てい]でいいんだよ。ね?(笑)
能登:もう歩きたくないよもう(笑)
川澄:あっはっはっはっ! 駄目駄目! ゆっくり休んでさあ。ねえ。
能登:えへへへ! 人間ねえ、無理しちゃねえ。
川澄:無理だよ、危ないもん。
能登:危ないもん。
川澄:2本目の時間だってあるんだからさ、何時に出たってねえ、着かないよ9階なんかは(笑)
能登:あははははっ。
川澄:無理無理、駄目駄目。ゆっくりね。無理無理、駄目駄目(笑)
能登:休んでね。そうなんだよ。ごめんごめん。ごめんね綾ちゃん?
川澄:そうでしょう?
能登:はぁ〜〜〜そうだよね。もう良かった安心した。
川澄:駄目駄目。駄目だよ(笑)
89rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/09(月) 21:55:32 ID:y+uoDFMb
能登:いやぁホントに綾ちゃんの言った通りにやろうと思ってたから。
川澄:いやいや、行かない行かない。
能登:私らもホントに、あの時は覚悟をしたんだよ?
川澄:あーそうかそうか。あーいやいやいや。
    もう、私のやる通りやるっていうからこっちもさあ、テンパっちゃってさあ。
能登:えへへへへへ。
川澄:あーそうかそうか、そういう流れになっちゃうんだと思ったからねぇ、うん。違う違う違う違う。    エレベーターで行こう、うん。あのぅ・・・行けばいいよ。
能登:行けばいいよ!?(笑)
川澄:で、どうしても階段でって言うんだったら辞めるから。
能登:あはははは!
川澄:あはははは!
大野:だはははは!



同日、午後。
パーソナリティ撤収後のスタジオにて。

川澄:で、どうしても階段でって言うんだったら辞めるから。
能登:あはははは!
川澄:あはははは!
大野:だはははは!

プツッ。

大野:これ、使います?
西原:使える訳ないだろっ(怒)

で、お蔵入り。

完!
90名無しさん@秘密の花園:2006/10/09(月) 23:12:55 ID:EZ6wIMGl
>>75
GJ!!ありがとう
またしずかなSSできたら頼んます!
91rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/10(火) 22:24:31 ID:TiDI3D2z
Oh! No res!
やっぱ面白くないのね、こういうの。(;´Д`)
次からは普通のSSにします。
92名無しさん@秘密の花園:2006/10/10(火) 23:20:15 ID:Fv8tc9an
>>91
もっと百合成分があればよかったと思う
93名無しさん@秘密の花園:2006/10/10(火) 23:39:54 ID:zJJXJn+O
>>91
いつもレスをもらう事にこだわり杉だと思う
94名無しさん@秘密の花園:2006/10/10(火) 23:48:57 ID:/fcevyNI
では、ここでぬるぽ
95rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/11(水) 14:17:55 ID:T6XyEl3a
そうか。こだわりすぎ・・・。そうだったかも。

ガッ!
96名無しさん@秘密の花園:2006/10/11(水) 18:36:35 ID:zA6YqyAc
梓ゆり希望



とか言ってみる
97名無しさん@秘密の花園:2006/10/13(金) 02:58:32 ID:3WVorqvR
色々な職人さんに触発されて、俺もSSかいてみようと思ってる。
だが声優百合に目覚めて間もないのでどのCPがいいのかワカンネ。
てことで、なんかネタ希望。
シリアスが一応好きだが甘いのも書ける・・・ハズ。
98名無しさん@秘密の花園:2006/10/13(金) 03:41:57 ID:6qhvWk0G
迷うことは無い
自分が書きたいものを書けばいいじゃまいか
99名無しさん@秘密の花園:2006/10/13(金) 11:44:44 ID:uBIuLvna
AVの「初めてのディープキス」ってやつで声優編出してほしいな
キスの上手いお姉さん役になば、静嬢の超豪華キャスティングで。
100名無しさん@秘密の花園:2006/10/13(金) 19:07:51 ID:Sp5nK6hQ
>>97
小清水三瓶の話が読んでみたい。
お互いのブログにあった、ソファーでのちゅー寸前ネタで(´∀`)
シリアス甘々どっちでもいいので!
101名無しさん@秘密の花園:2006/10/14(土) 21:14:03 ID:4pZ2OQ5A
>>91
議長の動かし方をもう少し工夫されたら良かったのでは?

でも、GJ!
10297:2006/10/16(月) 16:42:59 ID:BzBlDY50
>>100
パソコンが逝ったので、治りしだいうpしま。
10日くらいかかるしいっす…
103名無しさん@秘密の花園:2006/10/16(月) 17:15:18 ID:ISjuWYuG
>>91
今更だが、大野が一番笑えた。
104名無しさん@秘密の花園:2006/10/17(火) 12:56:02 ID:0w3eoWoY
105名無しさん@秘密の花園:2006/10/19(木) 12:52:12 ID:QKImVYYL
tiarawayのエロいSSを希望
106名無しさん@秘密の花園:2006/10/19(木) 18:34:27 ID:3VvmO2pd
攻めな黒ゆーかさんのtiarawayが読みたい
107 ◆vj24X7IGQQ :2006/10/19(木) 23:37:44 ID:t+zW5hf3
>>106
黒のナンリエッタですか・・・。
出来そうで出来ない・・・。
僕が読んでみたいのは「さえぽん×ゆーかVS菊地美香VS平野綾」ですかね〜。

ちなみに僕は前のスレッドで「あいぽん×ゆうたん」を投下した者です。
以前のSSではバッドエンドとグッドエンドを作り、
バッドエンドで二人を死なせ、かなり叩かれました。
前回は「ゆうたん」が壊れて行きましたが、今回は「あいぽん」が壊れていきます。
理由はSSを読んでいただければわかります。
はっきり言って今回もバッドを引き当てると二人は死にます!
みなさま選択肢が出た際にはご協力よろしくお願いいたします。
108名無しさん@秘密の花園:2006/10/19(木) 23:42:33 ID:JHF1XeIz
>>107
なら選択肢制度なくせば?

正直、バッドエンドで死にネタは本当に人選ぶから、選択肢やるんなら
出張所+に専用スレ立ててやって欲しい
109 ◆vj24X7IGQQ :2006/10/19(木) 23:48:40 ID:t+zW5hf3
>>108
そうですか・・・。
ならば、そうしてみます。
バッドはとりあえず、お蔵入りにしておきます・・・。
110名無しさん@秘密の花園:2006/10/19(木) 23:51:47 ID:XwPRDInC
やっぱり人死に駄目な人っているんだ……
個人的には専用スレ立てたりすると先細りするからここでまとめてやった方が盛り上がると思うんだが
111名無しさん@秘密の花園:2006/10/20(金) 00:28:11 ID:pILXfN40
さすがに人死にとグロは人選ぶだろう。
細くなるとはいえ分けるかどこかにファイルをあげる形にするのは仕方ないのでは。
112名無しさん@秘密の花園:2006/10/20(金) 00:30:20 ID:SVGVEgS0
うpだとすぐ流れたりするからそれこそ出張所+でやればいいと思う
113名無しさん@秘密の花園:2006/10/20(金) 01:57:21 ID:0eiwoiZg
面倒臭いから読む場所は一箇所でいい。ここでやればいいよ。
最初に人が死にますとか書いてくれれば、嫌な人は読まずに済む。
まさか視野に入った文章を嫌でも瞬時に理解してしまうような人はいないでしょ。

と、思うけどなあ。
114名無しさん@秘密の花園:2006/10/20(金) 19:31:02 ID:KmRK9TcF
>108
俺も読んでみたいな南里・菊地・平野の千葉争奪戦

最後は千葉が3人まとめておいしく戴くわけだなw
115名無しさん@秘密の花園:2006/10/20(金) 21:39:33 ID:QNwxoMyP
>>107
いや、まぁ、死というファクターで感動させる話もあるし
(個人的には安易な手法つかってんなぁとか思ってしまうが)、
それは別にいいし、文句はないんだが…。
ただ107氏のあれはどこのサイコさんですか?って感じだったから…。(´・ω・`)アイポンカワイソス

というか、なんでバッドに持ってきたがるんだ?w
116名無しさん@秘密の花園:2006/10/20(金) 23:24:05 ID:RmWpuesc
>>115
別によくて文句がない割にねちねちと絡むね。
117名無しさん@秘密の花園:2006/10/22(日) 01:31:08 ID:ufFuP1O+
>>114のやつ見たい
118名無しさん@秘密の花園:2006/10/22(日) 02:43:17 ID:9VIPWyju

―――ピンポーーーン
―――ピーンポーーーン

夢なのか、現なのか、この音は。
まだ覚醒しきっていない脳の中に、けたたましく玄関のインターホンが鳴り響く

久々のオフ、日曜日
連日忙しくて昨夜、仕事から帰って泥のようにベッドへ倒れ込んだ
気付いたら陽は高く・・・昼はとうに過ぎている。
・・・今日は誰とも約束はしてなかったはずなんだけど
眠い・・・誰だよ、こんな日に。
ふらつきながら玄関へ向かい、鍵を開ける
「はいは〜い!今開け・・・って、、ひとみさん!?」
扉のむこうにあったのは、馴染みの深い、よく見慣れた顔。
アタシの、自称―ダンナ、仁美
最近はなかなか予定が合わなくてしばらく会っていなかったんだけれど。
「どしたの、急にー?連絡くれればよかったのに」
突然の来客が苦手なアタシも、久しぶりに会う彼女の姿に嬉しくなる
まぁこれが他の人だったらダルいんだけどさ。
「静・・・ひさしぶり」
どこか力ない笑顔で笑う、目の前の人
「・・・どーしたの?元気なくない?まぁいいや、入って入ってー」
普段とどことなく違う雰囲気の仁美にアタシは違和感を覚えながら、
彼女を迎え入れリビングへと通した。


119名無しさん@秘密の花園:2006/10/22(日) 02:45:05 ID:9VIPWyju

―――なんだろ・・・いつもと、何かが違う・・・
ソファへ腰を下ろし、黙ったまま俯いている仁美
様子がおかしいと気付いた時、彼女の顔へ目をやると、何か光るもの――
え、涙―――ー?

驚いてアタシは声をかけた、
「ど、どうしたの!?なんかあった!?」「・・・」
「ちょっと!どうしたのよ、ひとみ!?黙ってちゃ分からな――」
そっとその頬に触れようとした矢先――
のばした腕をひっぱられ、そのまま座っていたソファへと倒れ込んだ
―――熱い息が鼻にかかる

「なっ・・・」
息を吸い込むヒマもなく貪るように唇を奪われ、首、喉元を通り過ぎ鎖骨へ、
「・・・っ、ぁ、はぁ・・・ちょ、ひと、み・・・や、めっ」
「・・・うるさい」


120名無しさん@秘密の花園:2006/10/22(日) 04:49:33 ID:dg9J8VPm
ぶっかけ投稿ナマまんこ動画・画像ココにかなりありました
http://201.in/~meetweb/
121名無しさん@秘密の花園:2006/10/22(日) 19:41:55 ID:mV7jw9vG
((((*°Д°))) なばいと!なばいと!GJ!!
122名無しさん@秘密の花園:2006/10/22(日) 23:43:00 ID:vpZR+/Nk
なばいと続きマダー?
123名無しさん@秘密の花園:2006/10/23(月) 00:29:45 ID:bMB3Vjns
なばいと(*´Д`)ハァハァ
124名無しさん@秘密の花園:2006/10/23(月) 13:47:37 ID:mYO3qCly
なばいと…GJ
生殺しはキツイが
125名無しさん@秘密の花園:2006/10/23(月) 18:27:27 ID:0VRtqAKF
久々のなばいと(*´Д`)ハァハァ
やっぱ俺はしずかなよりこっちの方が好きだな
126名無しさん@秘密の花園:2006/10/23(月) 23:57:56 ID:vGJTF2tR
なばいと! チン☆⌒ 凵\(\・∀・) まだぁ?
127名無しさん@秘密の花園:2006/10/25(水) 04:14:11 ID:pqlaN+Oz
生殺しはツライ
128 ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 11:48:38 ID:NeTX0cEo
流れを切りそうで、ちょっと投下をためらいます・・・。
129名無しさん@秘密の花園:2006/10/26(木) 12:34:06 ID:rEAdOe4b
>128
そんなこと言わずに是非!
130 ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:36:51 ID:NeTX0cEo
では、あいぽん×ゆうたん投下!
注:僕の作品は割りと暗めです・・・。
  でもグッドエンドに持って行きます
131狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:38:44 ID:NeTX0cEo
いつの頃からだろうか。
あの二人を「バカップル」と呼べなくなったのは・・・。
いつの頃からだろうか。
あの二人の関係を見ていられなくなったのは・・・。
いつの頃からだろうか。
あの二人に対して激しく嫉妬を覚える様になったのは・・・。

最近、ゆうちゃんと利奈ちゃんの関係は、ますます深くなっていく一方だ。
最初は、どうって事なかった。
単なる「仲の良い二人だな〜」程度にしか考えていなかった。
でも去年の大麻帆良祭から何となく ゆうちゃんを意識する様になった。
何かこう・・・「そばに置いておきたい」っていうか・・・。

アニメ以外での「ネギま!」絡みの仕事・・・、
どうしても私は神田さんと二人でする事が多くなって、
ゆうちゃんは利奈ちゃんとする事が多くなる・・・っていうか、こんな状況が何年も続いている・・・。
今年に入ってからも、イベントやDVDの特典映像ぐらいでしか、ゆうちゃんと会っていない・・・。
132狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:39:59 ID:NeTX0cEo
そして今年の秋・・・

10月某日
私は「アニカンFREE Vol.27」を読んでいた。

ゆう「・・・でも、私が利奈さんとラジオをしてる時は、私が独り占めしてます(笑)。
   私のことだけを見てくださるんですけど、アフレコ現場ではみんなのことを
見てるのでちょっとジェラシーです(笑)・・・」

アフレコ現場で利奈ちゃんを自分の横に置こうとする ゆうちゃん。
利奈ちゃんが誰かと話してると、ちょっと悲しい目をする ゆうちゃん。
利奈ちゃんが横にいると見つめ合って楽しそうに話す ゆうちゃん。

でも、ゆうちゃん。
お願いだから気づいて。
そんな ゆうちゃんをずっと見ている私を・・・。
そんな ゆうちゃんだけを見つめている私を・・・。
利奈ちゃんと話してる ゆうちゃんを見て私もジェラシーを感じてるんだよ・・・。
「ネギ先生」ばっかり見ないで「せっちゃん」・・・。

思えば、この夏。
2ちゃんねるの某スレッドで私とゆうちゃんのSSが投下されていた。
ストーリーは、あの春のイベントから秋のイベント当日までを描いている。
そのストーリーには分岐点が用意されていた。
バッドエンドだと私は ゆうちゃんに刺され更に体を抱えられて転落死している。
グッドだと・・・まあ幸せになっている。
ようは私の事を意識しだした ゆうちゃんがそんな自分の感情を抑えていたら、
その感情のままに行動してしまう「もう一人のゆうちゃん」が生まれてしまう。
そんな ゆうちゃんに私が「私も ゆうちゃんの事・・・好きだよ」って言った事で・・・。
説明・・・面倒くさい・・・。
133狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:40:34 ID:NeTX0cEo
でも、この作者は分かってない!
実際の所、私と ゆうちゃんの立場は全く違う。
私は ゆうちゃんへの思いを隠していない・・・だけど行動が伴わない・・・。
そして、ゆうちゃんは そんな事なんか分かるわけないから利奈ちゃんとLOVE LOVE。

私の思いは いつ、ゆうちゃんに気づいてもらえるんだろうか。
今年の秋は いつもの秋より 長くなるような そんな気がした(by『秋止符』:アリス)。

「ネギま!?」アフレコ現場にて
?「・・・ちゃん、藍ちゃん」
あいぽん「ん?何?」
神田朱未「藍ちゃん・・・怖いよ・・・目つきが・・・」
「え?そんな目つきしてた?」
「うん・・・」
「もしかして・・・妬いてる、あの二人に?」
「・・・多少」
「いや、多少ってレベルじゃないでしょ?」
「・・・」
「藍ちゃん。だったら態度で示したら」
「・・・いい」
134狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:41:17 ID:NeTX0cEo
あれから数日後
ゆうちゃんと利奈のLOVE LOVEっぷりが頭から離れてくれない。
なかなか眠れない・・・。
「・・・ゆうちゃん・・・」
「利奈なんて いなくなっちゃえばいいのにね〜」
「誰!」
起き上がろうとしたが体が動かない!
「あの娘さえ、いなくなっちゃえば ゆうちゃんはアンタだけのものだよ!」
「誰!誰なの!」
声は突然、聞こえなくなった。
私の部屋に誰かいた・・・。
「利奈なんて いなくなればいいのに・・・」
口にしてから気づく、私は恐ろしい事を口にしてしまった・・・。
いったい、あの声は何だったんだろう?
今夜限りの出来事だろう・・・。
しかし私は、この謎の声に これからずっと悩まされる事になった。

数日後のアフレコ
「藍ちゃん、最近 寝てる?顔色悪いよ」
「・・・大丈夫ですよ、神田さん・・・」
「ゆうちゃんの事 考えてて眠れないの?」
「・・・利奈なんて いなくなればいいのに」
「え?藍ちゃん・・・今、何て?」
「ん?私、何か言った?」
「今、言ってたじゃん」
「・・・ごめん。私、覚えてない」
「じゃ、じゃあ私の聞き間違いかな〜・・・ハハハ・・・」
「・・・じゃあ、私 帰るね・・・」
「あ、うん・・・」
「利奈なんて いなくなればいいのに・・・か・・・」
135狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:42:07 ID:NeTX0cEo
利奈「神田さ〜ん、私が どうかしたんですか〜?」
カンチ「い、いや!別に!何でもない、何でもないから!」
ゆう「あれ?そういえば野中さんは どうしたんですか?」
カ「も、もう帰っちゃった」
ゆ「そうですか・・・最近、顔色が悪いようですし、それに何か私 避けられてるみたいで・・・」
カ(まあ、ゆうちゃんと利奈ちゃんのLOVE LOVEっぷりを見てるのがキツイのかな・・・)
利「このちゃんと せっちゃんの掛け合いも何か、うまくいってないみたいだし・・・」
ゆ「私、何か悪い事したんでしょうか・・・」
カ(したとすれば、その利奈ちゃんとのLOVE LOVEっぷりかな・・・)
ゆ「私、野中さんの所にいってみます」
利「そうだね、家庭訪問しないと!」
カ(ゲッ!)
「利奈ちゃんは行かない方がいいと思うな〜」
利「え〜、どうしてですか〜」
カ「な、何て言うのかな〜、その『このちゃん』と『せっちゃん』だけの方が・・・」
利「でも可愛い生徒のケアをするのも先生の・・・」
カ「ゴメン!ケータイ鳴っちゃったから・・・もしもし?」
利「何か大変な事になってるみたいですね」
カ「ゴメン!急用が入っちゃった」
ゆ「じゃあ早く行った方が・・・」
カ「そうする、じゃあね!」
ゆ「色々、大変ですね・・・」
利「うん・・・じゃあ、藍ちゃんの所に行こうか・・・」
136狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:44:17 ID:NeTX0cEo
ピンポーン
「野中さ〜ん、野中さ〜ん」
「藍ちゃ〜ん、家庭訪問に来たよ〜」
「・・・まだ、帰ってないんしょうか?」
「だって明かりも点いてるし・・・中から声もする!」

「うん、そうだよね・・・そうでもしないと手に入んないよね・・・」

「電話中でしょうか?」
「誰かと話してるね。ちょっと強引にやろうか」
ドンドン!
「藍ちゃ〜ん!来たよ〜!」

ん?誰か来た?
「はい、どちら様ですか〜?」
ゆ「電話中に申し訳ありません、小林ゆうです」
ゆ、ゆうちゃんだ!でも電話中って・・・。

利「藍ちゃ〜ん、家庭訪問に来たよ〜」
137狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:45:01 ID:NeTX0cEo
ドカン!
ゆ「キャッ!」
あ「帰れ!利奈の顔なんて見たくない!殺されたくなかったら、とっとと帰れ!」
利「あ、藍ちゃん・・・ま、まあ落ち着いて話そっ。ネッ」
あ「うるさい!利奈なんて いなくなっちゃえばいいんだ!」
ゆ「の、野中さん・・・」
利「あ、藍ちゃん。どうしたんだろ・・・」
ゆ「・・・利奈さん、と、とりあえず、今 野中さんは利奈さんに会いたくないみたいですから私一人で部屋に入ってみます・・・」
利「だ、大丈夫かな・・・」
ゆ「とりあえず利奈さんは隠れててください」
利「うん・・・ちょっと待って!もしもの為に・・・」
ゆ「あれケータイが・・・」
利「とりあえず通話しっぱなしにしといて」
ゆ「は、はい」

ゆ「の、野中さ〜ん」
あ「ん?ゆうちゃん何しに来たの?」
ゆ(あ、あれ?)「その、ちょっと心配になったものですから・・・」
あ「ごめんね〜心配かけちゃって、まあ あがってあがって」
ゆ「お、お邪魔しま〜す」
バタン!
「で何か用?」
「あの最近 私とあんまり話してくれなくて・・・で何か私 悪い事したのかなって・・・」
「別にしてないよ〜」
「じゃあ何で話してくれないんですか?利奈さんも・・・」
ドン!
「聞きたくないんだよ!その名前は!」
「す、スイマセン・・・」
「で、みんなが私の事を心配してるってワケ?」
「そ、そうです」
「・・・大丈夫だよ〜」
「で、でも・・・」
138狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:48:09 ID:NeTX0cEo
「・・・ねえ、ゆうちゃん」
「はい・・・?」
「・・・利奈いるんでしょ」
「いえ先に帰り・・・」
「嘘つけっ!」
バチン!
「痛っ!」

利「ゆ、ゆうちゃん!」

「あれ〜、ゆうちゃんのカバンの中から利奈の声が聞こえるな〜」

利(しまった!)

「そ、そんな事・・・」
「帰れ!」
「だ、だから・・・」
シャキーン
「ゆうちゃん、死にたい?私は、ゆうちゃんを殺してでも奪い取りたいよ。今は密室状態だし、利奈は助けに入れないよ」
「あ、あ・・・」
139狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:48:52 ID:NeTX0cEo
利(マズイ!ゆうちゃん早く逃げて〜)

「どうする?愛する利奈をドア越しにして死ぬ?それとも黙って帰る?」
「あ、あ・・・」
ダダダダ・・・バタン!

ゆ「り、利奈さん!早く逃げましょう!」
利「う、うん!」
ダダダダ・・・。

ゆうちゃん・・・私からは逃げられないよ。
・・・あれ?私、何で包丁なんて持ってるんだろう?
あー!ドアが少しヘコんでる〜・・・ヤバイ・・・。
140狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:51:59 ID:NeTX0cEo
二週間後
あの声が聞こえてくる。
最初は夜だけだった。
ところが部屋にいると一日中 聞こえてくる。
そして、その声は仕事中にも聞こえてくるようになった。
その声は何処までも私を追いかけてくる。
それと同時にみんなが私に対して腫れ物を触る様な態度をとってくる。
きっと、あの声が私の悪口を言っているのだろう。
そうかもしれない・・・いや、そうに決まってる!
自分の思い通りに動かない私を恨んでいるんだ。
それに何だか気がついたら一人って事が多くなった。
きっと、あの声の主が みんなを私のそばに近づけない様にしているんだろう。
141狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:53:26 ID:NeTX0cEo
スタジオ近くのスタバ
カ「藍ちゃん、どうしちゃったんだろ」
利「・・・」
ゆ「・・・」
能登麻美子「二週間前くらいまでは普通だったのに・・・」
カ・ゆ・利(ドキッ!)
麻美「みんな何か隠してる。」
ゆ「じ、実は、この間 野中さんの部屋に行った時・・・」

数分後
麻「そんな事が・・・」
カ「だから ゆうちゃんだけで行ったらって言ったのに〜」
麻「だからっていうのは?」
カ「実は藍ちゃん、
  利奈ちゃんとゆうちゃんのLOVE LOVEっぷりをすっごい怖い目で見てた。
  で、二週間前の時は『利奈なんて いなくなればいいのに』って言ったの。
  利奈ちゃんも ゆうちゃんも睨まれてたの気づいてた?」
ゆ「あの全然・・・」
利「・・・知ってた」
カ「えっ!知ってたの!」
利「・・・怖くて無視してた」
ゆ「私は全然・・・」
142狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:54:30 ID:NeTX0cEo
麻「・・・ゆうちゃんは夢中になると周りが見えなくなる所があるから・・・。
  そうやって藍ちゃんの気持ちに気づいていなかったんだよ。
  藍ちゃん、二人の仲を引き裂くかもしれないと思って何にもしなかったと思う。
  それで、どんどん傷ついていってたのかもしれない」
ゆ「・・・わ、私が何とかします!私のせいで こうなったんですから!」
麻「ゆうちゃん、今の藍ちゃんは ゆうちゃんと利奈ちゃんに対して相当 不信感を抱いてる。
  藍ちゃんの気持ちを受け入れるにしても断るにしても わだかまりを残す事のないようにね」
ゆ「はい」
143 ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 12:56:01 ID:NeTX0cEo
そろそろ規制にひっかかると怖いので、
続きは3〜4時間ぐらいあとに・・・。
144 ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:27:25 ID:NeTX0cEo
遅ればせながら津d期を投下します。
145狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:28:42 ID:NeTX0cEo
その日の夜
ピンポーン
「野中さ〜ん・・・のな・・・」
ガチャン
(開いてる・・・行くしかない)
ギー、バタン!
部屋の中は真っ暗。
「野中さ〜ん・・・」
突然、背後に気配を感じた。
「だ・・・う〜、う〜・・・」
必死に抵抗したが私は眠らされてしまった。

「う、う〜ん」
「おはよ〜、ゆうちゃ〜ん。こんな所に一人で来るなんて・・・それに、そんなに短いスカートじゃ下着丸見えだよ」
「の、野中さん・・・うっ!」
突然、部屋の明かりが点いた。
そして、そこには目を疑う様な光景が広がっていた。
「な、何ですか これ?」
部屋中に貼られた私の写真・・・明らかに盗撮。
「い、いつ撮ったんですか?」
「写真だけじゃないよ」
野中さんがパソコンを操作するとスピーカーからは私の声が・・・。
「こ、この会話・・・昨日のマネージャーとの会話じゃないですか!」
「声だけじゃないよ〜、ほら、この小型テレビに映ってる部屋。誰のお部屋かな〜」
「う、ウソ・・・私の部屋・・・と、盗聴に盗撮・・・ど、どういう事なんですか?」
146狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:29:43 ID:NeTX0cEo
「私、利奈に負けたくない。ゆうちゃんの事 何でも知っていたかったから!
 だってそうでしょ。好きな人の事ってイッパイ知りたいじゃん!
 ゆ、ゆうちゃんをさ、私の目の届く所に置いておきたいの。
 私、ゆうちゃんの事 見ていたいんだもん、ずっと、ず〜っと。
 それに今の私なら利奈以上に ゆうちゃんの事 知ってる。
 この二週間の ゆうちゃん全部 知ってるよ!」
(こ、この目つきは・・・野中さんじゃない!)
「それにさ〜、色々と教えてくれるんだよね〜」
「な、何がですか?」
147狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:31:22 ID:NeTX0cEo
「私に聞こえる声がさ〜、
 こうすればウマく盗撮とか盗聴できるとか色々とアドバイスをくれるんだよ。
 最初は部屋にいる時しか聞こえなかったんだけど最近は現場でも聞こえるんだよね〜。
 それに凄いのはさ〜、私が盗撮や盗聴の道具を買っておくと、いつの間にか全部セッティング出来てたり、
 気がついたらデジカメにゆうちゃんの画像の入ってたりするの。
 あいつは私の為に何でもしてくれるの!
 でもさ。
 私が利奈を殺すのを拒否してたから仕事場の皆に私の悪口を言い始めたみたいで私の周りに人がいなくなってるの。
 それだけは腹が立つ!
 私にだけじゃなくて他の皆にも聞こえる様に言うなんて!
 ・・・もしかして、ゆうちゃんにも その声 聞こえた?」
「え?」
「声だよ!声!
 ・・・早く、この娘を犯してハメ撮りでもして弱み握っちゃいなよ!
 そうすれば一生、アンタだけのものになるよ!
 ・・・そんな弱みを握るとかっていうのは私 気に入らないな〜。
 ・・・じゃあ、どうするつもり?」
「の、野中さん・・・狂ってる・・・」
「え?私が狂ってるって〜・・・フフフ・・・アッハハハ・・・・・・!」
「何で一人芝居なんかしたんですか?」
「は?一人芝居?ゆうちゃんは私に聞こえる声は私が全部出してるとでも言いたいの?」
「・・・はい」
「じゃあ、そこにビデオカメラがあるから私をずっと撮ってみてよ?」
「わ、分かりました」
148狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:32:38 ID:NeTX0cEo
「録画始めました・・・」
「私が一人芝居なんか わざわざする必要無いんだよ。
 ・・・そうだよこの声を出してるアタシと聞いてるアンタは全くの別人!
 ・・・だよね〜、そうしないとさ〜、私が仕事の合間をぬって ゆうちゃんを盗撮したみたいじゃ〜ん。
 ほ〜ら、今 聞こえたよ。じゃあ録画止めて」
「はい・・・」
野中さんは私からカメラを取るとテレビにつなぎ始めた。
「じゃあ、スタート!っと・・・私が一人芝居なんか・・・」
テレビには一人芝居をしている野中さんしか映っていなかった。
「う、ウソ・・・」
「野中さん・・・」

ありえない・・・。
確かに さっき聞こえた声・・・私の声だ・・・。
突然、フラッシュバックの様に私の記憶が再生された。
アフレコ現場で ゆうちゃんのかばんから鍵を盗み出して合鍵を作った自分。
盗聴器や盗撮用のビデオカメラを買った その足で
ゆうちゃんの部屋に忍び込み、それをしかけている自分。
そして、その部屋で ゆうちゃんのスケジュールを全てメモしている自分。
そのスケジュールを利用して ゆうちゃんの先回りをし、ゆうちゃんを盗撮している自分。
部屋や仕事場で独り言を言っている自分。
そして、そんな私を奇異の目で見ている他の声優達。
今、テレビには一人芝居をしている自分の姿・・・。
全ては私自身がした事だった!
「利奈なんて いなくなればいいのに」・・・あれは私の本心だったんだ!
149狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:33:20 ID:NeTX0cEo
「あ、あ、あ・・・」
「の、野中さん・・・」
「いやーーーー!」
「野中さん、大丈夫ですか!」
「わ、私・・・とんでもない事を・・・」
「野中さん、落ち着いてください!」
「ゆうちゃん、ゴメン!私、わたし〜・・・!」
「な、何で謝ってるんですか!私の方が・・・」
「もう私、死ぬしかない!」
「の、野中さん!」
野中さんは台所へと向かう。
マズイ!
このままだと本当に死んでしまう!
「ダメです!野中さん!」
「もう私、仕事続けられない!だって、だって〜!」
私は何とか包丁を取り上げたものの野中さんが落ち着く様子はない。
「もうダメなんだよ〜!もう遅いんだよ〜!」
「だからって死ぬ事は・・・」
「ゆうちゃん、だって私・・・あんな事・・・」
150狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:34:04 ID:NeTX0cEo
私は覚悟を決めた!
「野中さん!」

「ゆ・・・!?」
ゆうちゃんが、ゆうちゃんが私の唇に・・・キスしてる!

長い様で短い時間・・・。
野中さんのカラダから ゆっくりと力が抜けていく。
私は唇をゆっくりと離した。
「とにかくベッドに入って ゆっくり横になりましょう」
私は野中さんをベッドに連れて行った。
151狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:34:46 ID:NeTX0cEo
数分後
野中さんはベッドに入ると少しずつだが落ち着きを取り戻して行った。
「野中さん・・・」
「ゆうちゃん、私 ゆうちゃんの事が去年の大麻帆良祭から ずっと気になってた。
 だけど、ゆうちゃんは利奈ちゃんと一緒になる事が多くて何だか獲られた気がした。
 でも ゆうちゃんの事が好きだって言えなかった。
 友達以上の関係になったら何かを失いそうで・・・。
 そうやって自分の気持ちを抑え付けていたから、あんな事に・・・。
 ゆうちゃん、ゴメンね。私・・・」
もう私は野中さんを見ているだけではいられなくなった。
「ちょ、ちょっと ゆうちゃん!」
気がついたら私はベッドの中に潜り込み、そのまま野中さんを抱きしめていました。
「ごめんなさい、私が野中さんを・・・」
「な、何で ゆうちゃんが謝るの?」
「私が、ちゃんと野中さんの気持ちに気づいてれば・・・。
 私、利奈さんしか見えていなかったんです・・・。
 利奈さんの事で頭がイッパイになってて野中さんの事、全く考えていなかったんです。
 野中さんが、こんなに私の事で思い悩んでいるなんて・・・。
 なのに私は・・・」
152狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:35:41 ID:NeTX0cEo
「ゆうちゃんが謝っちゃダメだよ・・・」
「野中さん、あなたの気持ちに気づけなかったバカな私に本当の気持ちを教えてください!」
「・・・わ、私、ゆうちゃんの事が好き!
 もう自分でも どうしようも出来ないくらい好きなの!
 ずっと、ゆうちゃんが そばにいてほしい!
 ずっと、ゆうちゃんの事、見つめていたい!」
「野中さん・・・だったら、それを行動で示してください!
 私のカラダ・・・どうしても構いませんから・・・」

そう言うと ゆうちゃんは掛け布団を全部上げ、ベッドに大の字になった。
「私の事、利奈さんより好きなんだったら・・・」
言い終わらないうちに私は、ゆうちゃんの唇を塞いでいた。
なんだか、これまで溜まっていた物が全て吐き出されていく・・・。
私は、ひたすら ゆうちゃんを求めた・・・。

ああ、野中さん。
こんなに私の事を求めていてくれたんだ。
こんなにも私の事を思っていてくれてたんだ。
153狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:36:46 ID:NeTX0cEo
私は、唇を離すとゆうちゃんのつま先から顔までを嘗め回すように見ていく。
ゆうちゃんの顔は、もう真っ赤だ。
ゆうちゃんの服をゆっくりと脱がしていく。
「恥ずかしい・・・」
「ゆうちゃん・・恥ずかしがる事なんてないよ」
ついにお互いが裸になった。
初めて、私と ゆうちゃんのカラダが重なった。
「いい?行くよ」
「はい。」
全てを脱ぎ去った私達は、お互いを求め合った。
ゆうちゃんも私の事を・・・。
強く腰を動かしてみる。
「うっ!」
「ゆうちゃん・・・こうされるの、初めて?」
「はい」
「じゃあ、いっぱい教えてあげる・・・」
「んっ!野中さ〜ん」

「はあ、はあ。野中さん 私、何だか変な気分になってきました」
「ゆうちゃん・・・それはね『イク』って言うんだよ・・・」
「そ、そういう風に言うんですか・・・」
「わ、私もイキそう・・・」
「の、野中さん・・・イクとどうなる・・・んですか?」
「すっごい・・・気持ちよく・・・なれるよ・・・」
「そ、そうなんです・・・かあああ・・・」
「も、もう・・・ちょ・・・っとだよ」
「イキそう・・・です・・・」
「ゆうちゃん・・・一緒に気持ち良く・・・なろっ・・・」
「の・・・野中さん!野中さ〜ん!」
「ゆ、ゆうちゃ〜〜〜ん!」
私と野中さんは、そのまま意識を失った・・・。
154狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:37:21 ID:NeTX0cEo
「・・・中さん、野中さん・・・」
「ん・・・ゆうちゃん?」
「おはようございます・・・」
「お、おはよ・・・」
「野中さん・・・野中さんの気持ち・・・よく分かりました・・・」
「あ、あの・・・」
「こんな私ではありますが これからもよろしくお願いいたします。
 今日から二人は・・・恋人同士ですね」
「ハハ・・・ハハハ・・・」
「ど、どうして笑うんですか〜!」
「ゴメン、ゴメン。だって恋人同士ってハッキリ言うプロポーズって無いんだもん」
「あ、あ〜・・・」
「ゆうちゃん、愛してるよ」
「私もです」
チュッ。
155狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:37:54 ID:NeTX0cEo
「それにしても・・・」
「ん、何?」
「部屋中に貼ってある私の写真と私の部屋に仕掛けた盗聴器とカメラ外してもらえませんか?」
「う〜ん、このままじゃダメかな?」
「じゃあ、さっきのプロポーズは撤回させていただきます」
「ごめん、ちゃんと外す」
「じゃあ、外しましょうか」
ガバッ!
「さ〜てと・・・」
「ねえ、ゆうちゃん」
「はい?」
「私も ゆうちゃんもハダカだよ。せめて服着たら?」
「あっ!」
「もう、ゆうちゃんってば〜」
156狂気のあいぽん ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:38:28 ID:NeTX0cEo
ゆうちゃん、愛してるよ。
もう絶対に こんな事はしない。
約束する。
これからは、ずっと一緒にいようね。

野中さん。
野中さんの気持ち、やっと理解出来ました。
本当に私の事を思ってくれてたんですね。
私が野中さんをお守りいたします。
野中さんが疑心暗鬼になって、あんな事をしないように、ずっとそばにいます。
一人で悩んだりしないでください。
もう野中さんは一人じゃないんですから。
野中さん・・・私は心からアナタの事を・・・愛しています!

終わり
157 ◆vj24X7IGQQ :2006/10/26(木) 23:40:31 ID:NeTX0cEo
投下終了!
今、イチ押しの組み合わせ・・・この二人にくっついてほしいものです。

では卒論製作に戻ります。
年明けあたりには復帰できたらいいな・・・。
158名無しさん@秘密の花園:2006/10/27(金) 11:41:31 ID:vMHxOIkW
『百合声優殿堂』承認決議:2006/10/27(金) 10:51:27 ID:0QR72qM50



本スレの名に於いて、
「川澄綾子×能登麻美子」の『百合声優殿堂』入りが承認されたものと致します。
159名無しさん@秘密の花園:2006/10/27(金) 12:32:54 ID:6jP5Vh7k

      _
    ,',i><iヽ
    /((ノノリノ))∩
   ((ミi!゚ ヮ゚ノミ))彡  <おっぱいおっぱいなのー!
    ()夲!⊂彡
     (ム!,,jム)
    し ⌒ J


160rehab ◆2tjokYoELc :2006/10/27(金) 21:38:32 ID:T/YXBa78
レズ声優スレに上がってる綾ちゃんのコラム、書き出してみました。
(ちょっと意訳あり。こういうこと言いたかった訳でしょ?)


能登麻美子という人について、私なりに宣言しておこうと思う。

麻美とは一緒に仕事をすることも多く、特に「まるなび!?」を始めてからは話す機会が多くなった。
二人とも美味しいものを食べに行くことが好きなので、まるなびの収録後はよく二人で食事に行く。
その度によく食べ、よく話す。そして、話す度に毎回新しい麻美を発見できて本当に面白い。
こんなにも麻美とたくさん話して、いろいろな面を見ているのは私だけではないだろうか。
麻美とは今までに2回、一緒に旅行もしたのだが、それはそれはとても楽しかった。
旅行自体が楽しかったのはもちろんだが、麻美を観察する場として最高に楽しかったのだ。

旅行というものは、お互いに隠していた様々な面が見えてしまうものだ。
短い期間とはいえ寝食を共にするのだから、不安にもなる。それが麻美との旅行であれば尚更だ。
どんなに気が合うと思っていても、意外な一面を知ってしまったり、
どうしても受け入れられない性癖を発見したり・・・。
逆に、旅先での私を見て、麻美の私を見る目が、
いつもの涼しげで優しい眼差しから冷ややかな視線に変わってしまったり・・・。
でも、もちろんそんなことは杞憂に終わり、とてもリラックスした楽しい旅行になった訳だが。

例えば、こんな嬉しい発見があった。麻美も広いお風呂だと泳ぎたくなる、というものだ。
まあ、旅先のお風呂で泳ぐというのは普通のことだが、私の中の麻美は、温泉で泳ぐなんてとんでもなかった。
月明かりに照らされて、美しく静かに温泉を楽しむイメージだった。
それが、「綾ちゃん、誰もいないし、泳いでいいかなあ」だ。
言われた瞬間は呆気に取られた私だったが、もちろん即okした。
温泉で思わず泳いでしまう可愛い麻美なんて、滅多に見られないだろう。
麻美と一緒になって夜の温泉で泳ぎながら、私は旅行に来て本当に良かったと、幸せを噛みしめたのだった。
いま、私たちは3回目の旅行の計画を立てていて、今度はどんな麻美を見られるかと思うと楽しみで仕方がない。

だから、能登麻美子という私の大切な人を、どうかこれからも温かく見守ってあげてほしいのだ。
(手を出すなよ)
161小話「宣戦布告でしょでしょ♪」:2006/10/29(日) 23:31:02 ID:aYimdC34
千葉「ゆーか♪」
南里「さぇこさん♪」
ちゅっ♪
菊地「あー、さぇこさんと南里さんがキスしてるー!」
平野「私たちも入れてくださ〜い♪」
南里「うん、いーよ。一緒にさぇこさんとちゅーしよ♪」
菊地&平野「さぇこさ〜ん♪」
千葉「美香ちゃ〜ん、綾ちゃ〜ん♪」
ちゅっ♪ちゅっ♪
菊地「いつか、さぇこさんを南里さんから奪ってみせますから」
平野「私、負けませんよ。『天使のしっぽ』でお世話になったんですから」
南里「その挑戦、受けて立つよ。私だって、さぇこさんに憧れて南少に入ったんだから」
菊地&平野「じゃあ、宣戦布告代わりに♪」
南里「ん〜♪」
ちゅっ♪ちゅちゅっ♪ちゅー♪
千葉「ゆーか♪美香ちゃん♪綾ちゃん♪」
南里&菊地&平野「さ〜ぇ〜こ〜さ〜ん♪」
ちゅちゅちゅっ♪ちゅっ♪ちゅっ♪ちゅー♪
162名無しさん@秘密の花園:2006/10/30(月) 01:59:29 ID:4ZhuDCAw
(_,''' ▽ '')「わたしもちぅ♪」
163名無しさん@秘密の花園:2006/10/30(月) 15:31:40 ID:/rosqCcr
>161
ハーレムかよw
164名無しさん@秘密の花園:2006/10/30(月) 23:20:52 ID:0y6jMD3a
さえぽんの夢オチだと思ったけど、違ったのかw
165名無しさん@秘密の花園:2006/10/31(火) 12:35:30 ID:qOlIIOl2
>161
(_,''' △ '')<そんなにいるなら1人くらい譲ってくれればいいのに
166名無しさん@秘密の花園:2006/11/01(水) 00:53:21 ID:pfGWco6k
>>161GJ!!続編まってますww
>165(_,''' ▽ '')も侑香さんから紗子さん奪うみたいなこと言ってなかったっけww
167名無しさん@秘密の花園:2006/11/02(木) 18:46:25 ID:l1W5N+mx
>166
kwsk
168小話「参戦でしょでしょ♪」:2006/11/02(木) 22:05:55 ID:q3kyU1ME
千葉「ねえ、まつきぃ…」
南里「え?松来さん?」
千葉「隠れてないで、出て来なよ」
松来「…さぇこさん…」
菊地「松来さんも一緒にちゅーしましょ♪」
平野「そうそう、みんなでさぇこさんにちゅーしましょ♪」
南里「松来さんもちゅ〜♪」
松来「美香ちゃん…綾ちゃん…侑香ちゃん…」
(松来、走り寄る)
南里&菊地&平野「ん〜♪」
スカッ♪(横を通り過ぎる松来)
南里&菊地&平野「…」
松来「さぇこさ〜ん♪」
千葉「まつき♪」
ちゅ〜♪
南里&菊地&平野「ま〜〜〜つ〜〜〜き〜〜〜さ〜〜〜ん♪♪♪」
松来「(うっ、みんな目が笑ってない…)」
南里&菊地&平野「ん〜♪♪♪」
松来「ん、んんんん〜〜〜〜〜!!」
ちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅ〜〜〜〜〜〜〜〜♪
169名無しさん@秘密の花園:2006/11/02(木) 22:17:15 ID:l1W5N+mx
>168
いい度胸だな松来w
170 ◆EUfgYu4JNs :2006/11/03(金) 02:01:03 ID:fc8ANZGj
ここでやまなこ投下
171 ◆EUfgYu4JNs :2006/11/03(金) 02:05:30 ID:fc8ANZGj
ゆいたんが遠い
今年は会う機会がすごく多いのに
ゆいたんが遠く感じるようになったのはいつからだろうか


今日久々にゆいたんとデートをした。
ゆいたんと一緒にいる時間は楽しいけど、
Aice5やますみんの話を楽しそうにするゆいたんがすごく遠く感じる。
おいしいご飯もおいしくなくなっちゃうよ・・・

「ゆかりたん、明日早いからもう帰るね」
「いやっ」
子供みたいにゆいたんの服を引っ張っているわたしがいた
一瞬、その場がシンとなる。
「、、、わかった」
ゆいたんは応えてくれた

「ごめんね、無理矢理家に連れてきちゃって」
「ううん、いいよ」
「ちょっと散らかってるけど」
「わたしの部屋と比べるとキレイだよ」
「・・・そうだったね」
やっぱり、ゆいたんはゆいたんだ

お茶をいれて、おしゃべりをする
やっぱり、いつものゆいたんだ
でも、心の中がすごくさみしい

ゆいたんがベッドに腰掛けたときだった
わたしはゆいたんを押し倒していた
172 ◆EUfgYu4JNs :2006/11/03(金) 02:07:16 ID:fc8ANZGj
「えっ、ゆかりたん何するの?」
「ゆいたんはゆかりのこと、どう思ってるの?
最近、2人っきりの時でも『Aice5、Aice5』、『浅野さん、浅野さん』って
ゆかりのこと好きじゃなくなったの?」
わたしは涙を浮かべていた

「そんなにますみんがいいなら、ますみんのところに」
そう言いかけたとき、ゆいたんがわたしを抱きしめてくれた
「ごめんね、ゆかりたん。ゆかりたんがそんなさみしい想いをしてたなんて
気づかなくて、ごめんね」
わたしはゆいたんの胸で延々泣き続けた


どれくらい時間が経っただろうか
泣き止んだわたしにゆいたんが語りかける

「ゆかりたん、聞いてくれる」
「うん」
「前にも言ったけど、Aice5はわたしの夢なんだよ」
「うん、わかってる」
「今、その夢がかなって、すごく楽しいんだよね。その分、忙しいけど」
ゆいたんがわたしの髪をなでてくれる。
「でも、どんなにAice5が楽しくなってもゆかりたんへの気持ちは変わらないよ
心配かけさせて。ごめんね」

「ゆいたん」
「なに?」
「ゆかりもわがまま言って、ごめんなさい」
「いいよ、心配かけさせたわたしが悪いんだから」
「ありがとう」
嬉しくて、また泣いてしまった
173 ◆EUfgYu4JNs :2006/11/03(金) 02:09:06 ID:fc8ANZGj
いつの間にか眠ってしまった
「ゆかりたん、起きて」
ゆいたんの慌てた声で目を覚ます
「急がないと間に合わないからいくね。後でメールするから」

「ゆかりたん、愛してるよ」

そう言って、ゆいたんは出かけていった
慌しいけど、すごく幸せな朝です
174 ◆EUfgYu4JNs :2006/11/03(金) 02:12:06 ID:fc8ANZGj
以上です
初めて投下したからどこで区切っていいかがわからなかったwwwww
最近、Aice5方面がにぎやかなのでゆかりん視点で書いてみました
スレ汚し失礼 ノシ
175ひみつの検疫さん:2024/11/30(土) 14:45:28 ID:MarkedRes
汚染を除去しました。
176名無しさん@秘密の花園:2006/11/03(金) 18:34:42 ID:nuvYI7jL
>>168

(_,''' ▽ '')は千葉紗子を「さぇちゃん」
と呼んでくれないとしっくりこない
177名無しさん@秘密の花園:2006/11/03(金) 19:22:35 ID:B9ivWcCw
まつらいさんはちばさえのことは「紗子ちゃん」って呼んでるはず。
178名無しさん@秘密の花園:2006/11/03(金) 19:37:00 ID:nqFNaXfO
>>174
久しぶりのやまなこキタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!!
(*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
179小話「参戦でしょでしょ♪」・書き直し:2006/11/07(火) 00:49:50 ID:GDGlHPZk
千葉「ねえ、まつきぃ…」
南里「え?松来さん?」
千葉「隠れてないで、出て来なよ」
松来「…さぇちゃん…」
菊地「松来さんも一緒にちゅーしましょ♪」
平野「そうそう、みんなでさぇこさんにちゅーしましょ♪」
南里「松来さんもちゅ〜♪」
松来「美香ちゃん…綾ちゃん…侑香ちゃん…」
(松来、走り寄る)
南里&菊地&平野「ん〜♪」
スカッ♪(横を通り過ぎる松来)
南里&菊地&平野「…」
松来「さぇちゃ〜ん♪」
千葉「まつき〜♪」
ちゅ〜♪
南里&菊地&平野「ま〜〜〜つ〜〜〜き〜〜〜さ〜〜〜ん♪♪♪」
松来「(うっ、みんな目が笑ってない…)」
南里&菊地&平野「ん〜♪♪♪」
松来「ん、んんんん〜〜〜〜〜!!」
ちゅちゅちゅちゅちゅちゅちゅ〜〜〜〜〜〜〜〜♪
南里&菊地&平野「抜け駆けはだめですよ〜♪」
松来「ふぁ〜い…」
1801/5 ◆cVAdsO2Fdk :2006/11/07(火) 21:45:09 ID:IXZAQB7e
ふと、周りを見回して。
それが、仕事でも、プライベートでも。
誰かがいてくれたらほっとして、でもあの人の姿がなかったら。
他に誰かがいてもいなくても、独りぼっちのような気持ちになってしまう。

好きでいられれば、近くにいられれば、それだけでいいんです。



明日の収録に備えて、台本をぺらぺら……。
自分が読むセリフを読んで、ビデオもチェック。
台本のページを読み進めていたら、中からひらりと一枚の紙が舞い落ちる。
あれ、なにか挟んであったっけ?
自分で挟んだ覚えはとりあえずなかった。
それなりにしていた集中もさすがに好奇心によって途切れ、なんだろうと紙を拾い上げた。
そこには手書きの文字が並んでいた。
見覚えのある筆跡で、相手の名前はそこから思い至った。けれど律儀にも一番下に名前が書かれてい
て、すぐに答え合わせができた。

『先に帰るね
 明日の収録の前に一緒にご飯食べよう』

文面にも覚えがある。
鞄に入れた時、たまたま入っていたこの台本に挟まったのか、それとも自分が挟んだのかまでは覚え
てないけれど。
挟まっていたおかげで、変な皺もついていなかった。
読みかけの台本の開いたページを伏せるようにおいて、立ち上がる。
引き出しの中から小さなファイルを出して、その中に挟まっていた紙を入れた。
ファイルには、同じようなメモ帳程度の大きさの紙がいくつか入っている。
全部、同じ人からのメッセージ。
1812/5 ◆cVAdsO2Fdk :2006/11/07(火) 21:46:56 ID:IXZAQB7e
同じ現場でどちらかが先に帰る時だとか、収録の合間にどうしても言いたいことがあった時とか。ま
ぁ、収録の合間はまずないけど。
メモ用紙に書いてちょっとしたメッセージを送り合う。
それには本当にささいな言葉しか書いていないけれど、そのやり取りが好きなのだ。
忘れないように、とファイルをしまって、クッションに座りながら台本を取り上げようと伸ばした手
が止まる。
脇に置いていた携帯のサブディスプレイの点灯に気づいたからだ。
仕事から帰ってきて、マナーモードの解除をし忘れていたのか、着信音が聞こえた覚えはない。
なにかと思い台本ではなく携帯を手に取って開くと、新着メール1件の表示。
そのメールを開いて、まず最初に目に入ってきたのは差出人の名前。
名前を目にした途端、顔がにやけてしまうのを私は自覚した。



「まみ、まみ?」
「えっ」
自分の名前を呼ぶ声にはっとする。
「もう、どうしたの、うとうとして。寝不足?」
目の前には綾ちゃんが座っていて、見覚えのある部屋は……綾ちゃんの部屋だった。
仕事の後に綾ちゃんの部屋に遊びに来て、手料理をごちそうになり、話していたらうっかり意識が飛
んでしまった……みたい。
「昨日夜更ししたんじゃないの?」
言われて昨夜の自分の行動を思い出す。
した、夜更かし。
「あー、昨日はちょっとねぇ、本読みしてたら遅くなっちゃって」
ふーん、という様子で聞いていた綾ちゃんが、ふと表情を変える。
「もしかして、昨日長電話しちゃったから?」
「ううん、それは関係ないよ。だいたい、あれは私から電話したんじゃん」
昨夜、台本を読んでいた途中で気づいたメールの受信。
そのメールを見た後、差出人の綾ちゃんに電話をかけた。
1823/5 ◆cVAdsO2Fdk :2006/11/07(火) 21:48:21 ID:IXZAQB7e
結果、翌日も会うというのに、なんだかんだで長電話になってしまった。
寝た方がいい時間にはなっていたけれど、途中まで読んでいた台本は翌日の仕事のものだったから、
やむなく睡眠時間を削って本読みを優先した。
でも、それは本当に綾ちゃんのせいじゃない。
「そう?」
ほんの少しだけ、すっきりしないような、納得しきれていないような様子で確認してくる。
「そう!」
言い切って押し切る。
綾ちゃんもそのことを強く聞いてきたりはしなかった。

「でも、今日は早く帰って寝た方がいいよ。ちゃんと睡眠は取らないと」
代わりにそう切り出した綾ちゃんの表情は、心配に彩られていた。
つまりは優しいのだ。
そういうところが好きだな、と思いながら、でも……とためらい。
「大丈夫だよ。せっかく綾ちゃん家来たんだし、すぐ帰れなんて綾ちゃん冷たい……」
よよよ……とわざとおどけて返事してみせる。
別にそんな間柄じゃないけれど、本心としてそういう気がしてる。
そんなこと、本人には言えないけれど。
ふぅ、と軽く息を吐き出して、綾ちゃんは応えてくれた。
「なぁに? 私と離れるの寂しいの?」
それは先ほどの自分と同じ、おどけたような言葉。
それがどうしてだろう。すとんと心に落ちる。
「うん」
ふざけた調子から一変して、素直に肯定していた。
前にも後にもおどけたような言葉が続かなかったからか、綾ちゃんは一瞬動きを止め、
「どうしたのまみ? 風邪でもひいた?」
本気で心配しながら尋ねてきた。
「え? ひいてないよ」
否定の言葉が耳に届いているのかどうなのか、綾ちゃんはその手を私の額にあてる。
額に触れる暖かい感触、綾ちゃんの指であることを意識してしまい、顔が少しほてる。
1834/5 ◆cVAdsO2Fdk :2006/11/07(火) 21:49:46 ID:IXZAQB7e
「顔ちょっと赤いよ? 本当に早く帰って寝ないと……」
「だ、大丈夫だって」
「そんなこと言ってもダメ。風邪は早めに治しておかないと、仕事に影響出るんだから」

くどくどと、風邪を早めに治すために必要なことを列挙する綾ちゃん。
しかし私の頭の中には留まらず、耳に入ってきた勢いのまま反対の耳から出ていってしまう。
「まーみー? ちゃんと聞いてる?」
そんな私の様子はもちろん綾ちゃんにバレていたようで、じとっと見つめてくる視線が迫力を持って
いる。
「あ、うん……」
心ここにあらずとばかりの、適当になってしまった返事に綾ちゃんはため息。
「もう、本当に心配になってくるじゃない……」
「ごめん……」
しかられた子供のように、うつむき気持ちばかり体を小さくする。
「なんかこのままのまみを帰すのも心配になってきた……」
「?」
「今日うちに泊まっていきな。どうせこのまま帰らせても大人しく寝ないでしょ」
それは思いがけない嬉しい誘い。
ただし、私を見る視線はじとーっと冷たいものだけど。
「明日早めに起きて家帰れば間に合うでしょ。どう?」
「私はいいけど、綾ちゃんはいいの?」
「このまままみを帰す方がダメ」
「……はい」
一応確認のつもりだったけれども、それはただのやぶ蛇だったみたい。
本当に風邪はひいてないのに。
でも気温が下がってきて、ひきそうではあるかな。
注意しなきゃ・早く治さなきゃってのは、全て綾ちゃんの言うとおり。
不謹慎かもしれないけれど、綾ちゃんの家にお泊まり、というのは私にとっては嬉しいもので。
(すぐには寝れないかも……)
「ん? 何か言った?」
「なんでもなーい」
1845/5 ◆cVAdsO2Fdk :2006/11/07(火) 21:51:00 ID:IXZAQB7e


「まみー、ほら起きてー!」
「ん……」
目が覚める。
聞き覚えのある声に起こされる。
起こされる?
体を起こしてみれば、目の前には綾ちゃんがいた。
それはもう、旅行の時同様の素晴らしい目覚めっぷりで。
「ほら、早く起きて一度帰らないと、今日の荷物とか持ってないでしょ?」
言い残して綾ちゃんはばたばたと部屋から出ていく。
「あ、そうか……」
昨夜は綾ちゃんの家に泊まったのだ。
そのことを思い出すと、すぐに昨日のやり取りや今日これからやらなきゃいけないことが頭に浮かぶ。
「さっさと顔洗っておいで。簡単にだけど朝ご飯作ったげるから」
キッチンの方だろう、部屋の外から綾ちゃんの声がした。
「はーい」
と、返事を返すと、少しだけ顔が緩んだ。

片想いでいい。
近くにいられればそれだけで。
でもこれは。この一時は。
「やばいくらい幸せ、ですな」

END
185 ◆cVAdsO2Fdk :2006/11/07(火) 21:54:20 ID:IXZAQB7e
久々で調子がよくわかりませんが、書き上がったので投下
……プロバ規制に巻き込まれてかなり待ちましたがw

あんまり今はこのスレに人いないっぽいのでどうかなーと思いつつ
様子見ながらまた投下していけたらと思ってます
なんなら出張所+に投下するのも手だし
よければまた見てやってください
186名無しさん@秘密の花園:2006/11/07(火) 23:29:19 ID:PWRj3mVn
>185
GJ!

能登かわいいよ能登
187名無しさん@秘密の花園:2006/11/07(火) 23:38:55 ID:3lfHRXiO
>>185
GJ!
もちろん次の作品も楽しみにしてますよ
188名無しさん@秘密の花園:2006/11/08(水) 01:02:02 ID:KGKafwxV
>>179(*´Д`)ハァハァ GJ!!!!続き期待してます!!
>>185GJ!!(;゚∀゚)=3楽しみにしてます
189名無しさん@秘密の花園:2006/11/08(水) 11:50:29 ID:OuvEOxER
>185
おもしろかったです。
貴重な一本。
190名無しさん@秘密の花園:2006/11/08(水) 20:30:51 ID:xJcOy4nq
>185
GJ!!
ほんわかした空気がいい
能登かわいいよ能登
191 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:51:33 ID:iQ5kZ7Ns
はじめまして。
ちと書いてみたので投下。
1921-1 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:52:36 ID:iQ5kZ7Ns
誰かを騙してる訳じゃない。
アンタはきっと気付いてるんでしょ
私がアンタをみてないことも
私にはあの人しかいないことも
何もかも分かってる
だけど私はあの部屋で
無邪気なアンタを抱くんだろう



Refrain
1931-2 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:53:10 ID:iQ5kZ7Ns
部屋で明日のシナリオに目を通していると犬のように仁美がじゃれついてきた。
「だー!!もう邪魔っ!仕事にならんでしょーが!」
腕で払い除けてはみたが、諦めるようすもなく、仁美は再びじゃれてくる。
「暇〜暇だよ〜静〜」
「ゲームでもしてりゃいいでしょーが」
「やだ〜飽きた〜静と遊びたい〜」
だだっこのように足をバタバタさせる仁美。
「私明日仕事なの!!暇じゃないんだから」
「私は暇だも〜ん」
「あのねぇ…」
いつもこうだ。
私がいくら暇をもて余してても全く構ってくれないのに、自分が暇になるとやたら絡んで
来る。
でもそんな仁美に惚れたんだから、仕方ない。

付き合いだして随分たつ。
喧嘩も色々あったけど、やっぱり私には仁美が一番だから、今もこうやって続いてる。
我ながら物好きだと思う。
浮気性で、チャラチャラしてて、すぐデレデレして。
その度に私は一喜一憂して、何度も問いつめた。
だけどやっぱり私が好きなのは仁美。
もし子どもを産むなら仁美の子がほしい。
無理なことくらい分かってるけど、仁美の子どもなら愛せそうな気がする。
仁美の子じゃなきゃ愛せない。
1941-3 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:53:46 ID:iQ5kZ7Ns
ってどこ触ってんのよ!!」
「胸。」
「んなあっさり答えんな!!」
「…嫌?」
手を休める事なく耳元で囁く仁美。
私が嫌がるわけないって分かってるくせに。
「…嫌じゃないけど…でもその先禁止。」
再びシナリオに目を落とす。
最近はお互い忙しくて、どこかへ旅行にいく事なんて滅多にない。
だからその代わりに、こうやって何気無い時間を一緒に過ごすようにしてる。

仁美といる時間が、何より大事だから。


「静〜まだ〜?」
片手で私の髪をもてあそびながら、退屈そうに仁美は言う。
「まだー」
「静は頑張り屋だね〜」
なんて笑う。

仁美に近付きたい。
付き合いはじめてから、そう思うようになった。
声優としてのキャリアは私より下だけど、演技力も喋りも歌も、私の遥か上をいってい
る。
多分並大抵の努力じゃ、追い付かない。
1951-4 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:54:17 ID:iQ5kZ7Ns
「でも頑張りすぎは体に毒。」
言い終わるが早いか、右手がを私の服の中へ滑り込ませる。
「何やってんの、やめてよ」
「ん〜……こっちはそんなこと無さそうだけど?」
そういって、私の胸の突起に触れる。
「静さんの可愛いとこ、見たいなぁ〜」
なんて甘い声で囁いて、私の首筋に唇を落とす。
「ばっかじゃなぃ…」
「お願い…ね?」
断ろうとしたけれど、そんな甘いとろけるような声でお願いされたら、何もいえなくなっ
てしまう。
深いため息をついたら、それが了承だと分かったのか仁美は、私の唇を塞いだ。
優しい口付けは次第に熱を帯び、私の頭はもう仁美で一杯になってきてる。
もっと触れてほしい。
もっと感じたい。
もっと愛してほしい。
仕事の事なんて、殆んど残っちゃいない。
ああ、やっぱりいつものパターンだ。

1961-5 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:55:15 ID:iQ5kZ7Ns
仁美の手が私の下半身へ伸びる。
もう充分すぎるほど私は仁美を待っている。
「静さん凄い、こんなに濡れてる」
んなこと分かってるってーの。
わざわざ私に見せ付ける辺り、性格が悪い。
「ん〜、静さんの味だぁ〜」
自分の顔が赤くなるのが分かる。
「すっごい、溢れてくる」
言葉にされるたび、恥ずかしさは増すばかり。
早く仁美が欲しいのに、なかなかそうはしてくれない。
「ん?静さんどうしたの〜?」
だけど自分で言ったら負けのような気がして…
「言ってくれなきゃわかんないなぁ〜」
なんてイヤらしい笑みを浮かべる仁美。
言わせる気か、このアマは。
「……ぃ…」
「ん?何かなぁ〜?」
「仁美さんが欲しいです…」
「はい、良くできました〜」
仁美が私を蝕んでいく。
仁美の声が、吐息が、鼓動が私を犯していく。
頭が真っ白になるほど、その名を叫び、そして達した。
一度だけではない。
何度も何度も私は絶頂を向かえた。
1971-6 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:55:56 ID:iQ5kZ7Ns
「静さんは昼からだっけ?」
まだ動けないでいる私の横に添い寝し、仁美は言った。
「うん…」
「そっか、じゃ、私が先だね、出ていくの。」
「ご飯作ろうか?」
「いや、いいよ。静はゆっくり寝てて。」
仁美が私の家に泊まるのは、決まって私の暇なとき。
翌日オフだとか、昼や夜からとか。
要するに朝が空いてる日。
例え仁美が朝からでも、私が午後からなら、かなりの確率で泊まっている。
逆に、私が朝からの時は、かなりの確率で遊びにはこない。
例え仁美が翌日オフでも。
私が誘っても、
「朝早いんだからしっかり休みなさい」
と怒られる。
年上の貫禄を見せるかのように。
変なところで余裕を見せたがる。
1981-7 ◆EB9Zq0Yhi6 :2006/11/10(金) 16:56:27 ID:iQ5kZ7Ns
例えば私が落ち込んでたり、イライラしてたりしたらすぐにそれを察知して飛んでくる。
仕事があってもメールや電話で支えてくれる。
だけど、仁美はなかなか弱い部分を見せてはくれない。
私が仁美の異常を感じて連絡しても、いつもとかわりなく振る舞ってる。
後から別の人から話をきいて、毎回自分の無力さを嘆いてる。

私は仁美が好き。
だけど仁美は私をどう思ってるんだろう。
大事な時に頼られない分、自分の空回りを感じてる。

私をぎゅっと抱き締めたまま眠りについたのか、次第に緩んでいく仁美の腕。
茶色に染めあげられた仁美の髪をもて遊んでみたけど、やっぱり不安は拭えなかった。


抱かれた後は心が不安定になる。

仁美、あんたは私のこと、どう思ってるの…?
199 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/10(金) 16:59:17 ID:iQ5kZ7Ns
あ〜・・・鳥昔のつかっちまった。
てことで◆EB9Zq0Yhi6 でした。
続きはそのうち。
200名無しさん@秘密の花園:2006/11/10(金) 17:38:47 ID:giOUGScJ
>>199
待ってました!
そして続きも待ってます
201名無しさん@秘密の花園:2006/11/11(土) 19:58:25 ID:FtcjHROv
>>199
なばいとGJ!!
202名無しさん@秘密の花園:2006/11/13(月) 07:15:40 ID:cbigdEfu
GJ!!なばいと(*'д`)ハァハァ
もっと静様を虐めて下さい(*'д`)
203名無しさん@秘密の花園:2006/11/14(火) 17:49:19 ID:Vr5ZUPoJ
>>199
GJ!
なばいと(*´Д`)ハアハア
204名無しさん@秘密の花園:2006/11/16(木) 17:53:51 ID:NqUW0doT
205名無しさん@秘密の花園:2006/11/18(土) 08:24:59 ID:ZIuNKDYY
ここで千葉×能登と言ってみる
206名無しさん@秘密の花園:2006/11/19(日) 17:42:59 ID:4J6ZbefC
今、時代はw
千葉紗子_浅川悠だろ

誰方か〜
207名無しさん@秘密の花園:2006/11/21(火) 00:41:16 ID:kK01LYPZ
千葉紗子×大原さやかが、あの後どうなったか気になる…。
208sage:2006/11/22(水) 01:07:17 ID:PCii6Duq
あの後とは?
209名無しさん@秘密の花園:2006/11/22(水) 21:26:59 ID:3Mm7DR8z
養成所時代、肺活量訓練と称したくすぐりっこが流行ってた
いま思うと結構レズっぽかった気がする
210名無しさん@秘密の花園:2006/11/23(木) 20:09:01 ID:2YnzNpTi
【恋文2000】太鼓の達人より
 
春の木漏れ日は暖かく、桜並木に受ける風 季節香る
白いアーチとレンガ道、いつもの景色 流れてく
セーラーカラーは幾重にも続き、乙女たちの声
 
ふたりにかけた そっと肩 抱き寄せられた
耳に触れる 愛達の言葉

あぁ、小さな胸 ドキドキしてる 恋しちゃってる!
きっと今、手のひらの中 伝わる温もり 想いは・・・近づいてる!

いつも、側にいてね。本当の気持ち・・・聞いてね。
こぼれそうな想い・・・ 受け止めてね・・・。
繋いだ手の中にある・・・ 小さな物を・・・
ずっと・・ずっと・・・ 離さないでね・・・。
誰にも話さないこと・・・・
いつも思ってること・・・・
・・・ホントに暖かい笑顔くれた・・・あたしと同じ事
信じてる貴方が・・・好き。

あなたのこと、大好きです!

いつも・・・側にいてね。
本当の気持ち・・・聞いてね・・・!
こぼれそうな想い・・・ 受け止めてね・・・!
繋いだ手の中にある・・・ 小さな物を・・・!
ずっと・・ずっと・・・離さないでね・・・!!

Dear My Sister.
211名無しさん@秘密の花園:2006/11/23(木) 21:33:46 ID:XLwC/QAx
>>209
本業の人?
212名無しさん@秘密の花園:2006/11/24(金) 03:08:43 ID:JsxHEsUh
>>211
元売れない声優です。
213名無しさん@秘密の花園:2006/11/26(日) 00:43:38 ID:kxOeBtlu
ひそかに生天目×小清水を期待する俺
214名無しさん@秘密の花園:2006/11/26(日) 02:48:11 ID:YFI5NgCn
生天目はレズっぽいけど小清水もそっち系なのか?
215名無しさん@秘密の花園:2006/11/26(日) 03:06:32 ID:hQ05ROY4
>>214
本スレ見てると、どう考えてもそうとしか思えないがwwww
216aaa:2006/11/28(火) 03:13:51 ID:ZbyYssnu
久々に戻ってきました。

あみっけとさんぺーとなばの話、いきます。
217aaa1:2006/11/28(火) 03:15:09 ID:ZbyYssnu
「ねぇ、なばぁ〜」
「ん、なぁに?」
「私のこと…好き?」
「好きよ」

私の耳元で、なばの優しい声が響く。
でも、本当は知っている。
なばがみんなにも同じこと言ってるってこと。
私が本当に好きなのは、なばじゃないってこと。

背中になばの体温を感じながら私は目を閉じた。
なばは後ろから私を抱きしめてくれている。
二人でソファに座って。
なばはとびきり優しくしてくれる。
弱りきった私を慰めてくれてるんだ。

「なば…今夜はずっと一緒にいてくれる?」
「うん。一緒にいてあげる」
「甘えてもいい…?」
「これ以上どう甘えようって言うの?」

なばは優しく笑いながら私の頭を抱き寄せた。

218aaa2:2006/11/28(火) 03:16:03 ID:ZbyYssnu

「今夜はなばと一緒にいたい。抱きしめられて眠りたい」
「亜美は本当に甘えん坊だね」
「お願い…」
「抱きしめて寝るだけでいーの?」
「うん。なばが隣にいてくれるだけで安心できるから」
「お安い御用よ」
「ありがと」
「いいえ。役得ですから」
「静ちゃんに怒られない?」
「あの人はこんなことくらいじゃ目くじら立てたりしないよ」
「まみまみは?」
「平気」
「本当に?」
「本当に。今はちゃんと、亜美のそばにいるから」

なばは優しい。
だから、私が気に病まないように気を使ってくれてる。
あとで静ちゃんに怒られるかもしれないのに。
まみまみがヤキモチ妬くかもしれないのに。
大丈夫だって笑ってくれる。
だから…
今だけはなばに甘えさせて欲しい。
独りでは抱えきれない哀しさを、なばに癒して欲しい。
だって私は、こんなにも傷付いているのだから。

219aaa3:2006/11/28(火) 03:16:35 ID:ZbyYssnu

私には、ずっと前から好きな人がいる。
でもその人は、全然気付いてくれなくて。
頑張っても、頑張っても気付いてくれない。
振り向かない。

私はそれでもいいって思ってた。
彼女は鈍感だし。
そんな焦る必要もないって。
今はまだ、このままでもいいって。
このままで十分幸せだった。

だけど、今日は…。
今日だけは、ダメだった。
私は自分を抑えられなくて。
そして…
失敗した。

220aaa4:2006/11/28(火) 03:17:56 ID:ZbyYssnu

「マイワイフ〜♪」
「うざっ!」

出会い頭に抱きついた私を、ぺは超迷惑そうな顔をして引き剥がした。
でも、私は負けない。
ぺの腕に自分の腕を絡ませてくっついた。

「もう、相変わらず冷たいんだから〜」
「あー、相変わらずうざいんだから〜」
「うー」
「はいはい。威嚇しないの」

呆れた顔をしつつも、私の腕は振り解かないでいてくれた。
そーゆうところが、好き。
どんなに冷たい態度をとっても、いつも最後には受け入れてくれる。
だから私は、いつでも思いっきりぶつかっていけるの。

「もう、街はクリスマスなんだねー」

通りのそこここに並んでいるクリスマスディスプレイを眺めながら、ぺが呟いた。

「そーだね〜」
「なんか予定あるの?仕事?」
「へ?何が?」

質問の意味がわからなくて、私は思いっきり間抜けな声で聞き返した。

221aaa5:2006/11/28(火) 03:18:34 ID:ZbyYssnu

「クリスマス」
「あー。今年のクリスマスって何曜日?」
「25日が月曜日なはずだけど…?」
「ふ〜ん。じゃあ、25日の夕方以降ならフリーかなぁ…多分。ぺーは?」
「私は仕事と飲み会とデートです」
「え!?デートっ!?」
「そう。デート」
「だ、だ、だ、誰と?」
「名塚香織と」
「…なーんだぁ」

ため息が出た。
まったく、びっくりさせないで欲しい。

「ってゆーか、なんで亜美も誘ってくれないのよぉ。二人だけでずるいー」
「だから、今予定聞いたんだって。ダメもとだったけど」
「え、ダメなの?」
「うん。だって、私たちが遊ぶの23日の土曜日だもん。」
「むー、ずるいよー。亜美も行きたいー」
「はいはい。残念でした。また今度遊ぼうねー」

ずるい。
私は仕事で、二人の予定だってある。
仕方ないってわかってるけど。
いーなぁ…。

222aaa6:2006/11/28(火) 03:19:10 ID:ZbyYssnu

「それにしてもさ、凄い慌てようだったよね」
「へ?何が?」

あ、また間の抜けた声出しちゃった。

「私がデートだって言ったときの反応が。そんなにショックだったの?」
「ショックだよぉ。そんな亜美の知らないとこで、ぺに悪い虫がついたりしたら」
「悪い虫って…」
「だって、ぺは私のマイワイフだもん」
「私のマイワイフって、あんた文法おかしいから」
「英語はキライなの!」
「そうでしたね」
「そうだよ」
「あんたもさ、いーかげん私にくっついてないで彼氏つくったら?」
「何?突然…」
「いや、モテるのに勿体無いなーと思って」
「モテるって亜美が?」
「そう、亜美が。
まったく、女子にばっかりベタベタして、挙句の果てに『マイワイフ』だし。
まあ、仕事のこともあるからそんなに簡単にはいかないんだろーけど。
でも、だからこそさ、このままじゃ絶対恋愛なんかできないよ?」
「べつに今はいーんだもん」
「恋愛できない役者なんてクソだと思いません?」
「それは、そーだけどぉ…」

そんなこと言ったって、私が好きなのはぺだし。
もう、なんで気付いてくんないかな、このコは。

223aaa7:2006/11/28(火) 03:20:22 ID:ZbyYssnu

「それに私に恋人が出来たら、あんたどーすんの?さみしいよー?」
「え、ぺーってば好きな人いるの?」
「さあ?」
「『さあ?』って何っ!!?」
「ちょっと、そんなムキになんないでよ。彼氏ができたらちゃんと報告するから」
「できる予定があるのっ!!?」
「んなの知らないよ」
「知らないじゃわかんないっ」
「はあ?」

私、ムキになってる。
自分でもわかってる。
このままじゃ、マズイ。
でも、彼氏つくれとか。恋愛しろとか。
今まで積もってきた私の気持ちとか。
全然気付いてくれないこととか。
溢れてきてる。
収まってくれない。
ってゆーか、ぺはどーなのよ?
この人、ほんとに好きな人いるんじゃないの?
はぐらかさないでよっ。

224aaa8:2006/11/28(火) 03:21:36 ID:ZbyYssnu

「はぐらかさないでよっ」

大きな声が出た。
ああ、もう、ダメかも。
思考とは裏腹に、私の心は暴走していた。

「何、興奮してんの!?ちょっと、落ち着きなよ」

ぺがびっくりした顔してる。
そりゃ、そーだよね…。
わけ、わかんないよね…。

でも、もうダメなの。
だって私、もう、泣きそう…。

「ちゃんと答えて」
「何を?」

私は俯いて涙を隠した。
ぺは少し怒ってるみたいな声だった。

225aaa9:2006/11/28(火) 03:22:18 ID:ZbyYssnu

「好きな人、いるの…?」

涙を堪えて振り絞った私の質問を、しかし彼女は無視して、私の顔を覗き込んで言った。

「…ねえ、もしかして泣いてるの?」

ああ、また流された…。
ぺが心配そうな表情で、私の顔を見つめている。
彼女の手が、私の顔に近づいて来る。

「いーからっ」

私は彼女の手を振り払った。

「よくないよっ。
ごめん。私がなんか気に障ること言ったんでしょ。悪かったよ。ごめんね?」
「そーじゃなくてっ」
「何?」
「…」

226aaa10:2006/11/28(火) 03:23:10 ID:ZbyYssnu

…。
…。
…もう、だめ。

「私は…」

私は震える声を絞り出す。

「…」

ぺは黙って続く言葉を待っている。

「私には…」
「うん」
「好きな人がいるの」
「…そーなんだ」
「ぺのことが好きなの」
「あ?」
「ぺのことが好きなのっ」
「…はあ?」
「…うぅ」
「いや、そんな泣かれても…」
「うぅ…っく…」

私、なんで泣いてんだろ…?
ぺが困ってるよ。
でも、止まらないよぉ…。

227aaa11:2006/11/28(火) 03:23:59 ID:ZbyYssnu

「えっと…、小清水さん、あなた私のことが好きって言いましたけど…?」
「…ん」
「私、女なんですけど…」
「知ってる」
「本気…?」
「…本気」
「いつから?」
「ずっと前から」
「全然知らなかった」
「全然気付いてくれないんだもん」
「ごめん」
「いーよ。鈍感なの、知ってるし」
「そーじゃなくて」
「え?」
「…ごめん」

あ。

私、振られた…?
『…ごめん』って…。
そーゆう、ことだよね。
だって、ぺが、あんなにつらそうな顔してる。



私、振られちゃった。

228aaa12:2006/11/28(火) 03:24:38 ID:ZbyYssnu

そこから先のことは、なんだかうろ覚えで。
私、ちゃんと笑えてたかな…?
普通でいられたのかな…?
別れるとき、どんな顔してた…?
わかんないや。
わかるのはただ…
振られたってことだけ。

「けっこう、きっついな…」

独り、空を見上げて呟いた。
涙が溢れてきて、こぼれないようにずっと上を向いて歩いた。
だけどどんどん溢れてくるから。
堪えられずに、涙が流れ落ちた。


部屋に独りでいたら、なんだか堪らなくなった。
だから、電話をした。

「亜美?どーしたのぉー?」
「…」
「亜美?もしも〜し?」
「…ふぇ…なばぁ…」
「ちょっと、亜美泣いてんの!?どーしたの!!?」
「…会いたい」
「え?」
「なばに会いたいー」

229aaa13:2006/11/28(火) 03:25:17 ID:ZbyYssnu

なばは大急ぎで私の家に駆けつけてくれた。
玄関を開けるなり、私はなばに飛びついて泣いた。
なばは何も聞かずに私が泣き止むなで抱きしめてくれた。
あたたかかった。

私はなばの腕の中で目を閉じた。
みんなごめん。
なばのことが好きな人たち、ごめん。
今夜だけは、なばを独り占めさせてください。
明日になったら、ちゃんと自分の足で立てるから。
今だけは、お願い。
許して。

230aaa14:2006/11/28(火) 03:26:05 ID:ZbyYssnu


…なんだか、遠くの方で声が聞こえる…。

「亜美?…亜美?私、もう行くよ?」

それがなばの声であることが分かるまで、しばらくかかる。
…そうか。
私、昨日…振られて、なばに助けてもらったんだっけ。

「…行くの?」

私は布団にくるまったまま、目も開けずに聞いた。

「うん。本当はもっと一緒にいてあげたいんだけど…」

眠る時には確かに隣にいてくれた彼女は、すでに支度を終えてベッドの外、私を見下ろして申し訳なさそうにしているのが、目を開けなくてもなんとなく伝わってくる。

231aaa15:2006/11/28(火) 03:26:51 ID:ZbyYssnu

「いーよ。仕事なんでしょ?」
「うん。本当にごめんね?…鍵、どうする?」
「ん、そのままでいーよ。あとで閉めるから」
「…じゃあ、行くね。なにかあったら遠慮しないで連絡してね?」
「うん。ありがと、なば。いってらっしゃい」
「いってきます」

結局私は目を開かないまま、再び布団に顔を埋めた。
なばの足音が遠ざかっていく。
玄関で止まった足音は名残惜しそうにしばらく止まったまま(たぶん心配した顔で私の方を見つめていたんだと思う)、
それから諦めたかのように靴を履く気配がして、
そして、なばは私の部屋を出て行った。
扉の閉まる音を確認して、私は再び眠りについた。


232aaa16:2006/11/28(火) 03:27:51 ID:ZbyYssnu


…つん…つん、つん…

何かに頬を突かれて私は目を覚ました。
重い瞼をうっすらと持ち上げる。

「あ、起きた」

視界に入ってきた顔を見て、私は思いっきり覚醒した。

「な、な、な…」
「『な』?」

彼女が不思議そうな顔をしてる。

「なんで、ぺがここにいるの??!!」

私は、やっと声を出して飛び起きた。

233aaa17:2006/11/28(火) 03:28:46 ID:ZbyYssnu

「なんでって…なんか、来ちゃったんだもん」
「あ?」
「そんで、ピンポン押したんだけど反応ないし、ケータイも繋がんないし、ドア開けたら鍵かかってないし」
「はぁ…?」
「したら、あんたはぐーたら寝てるし…」

いや、『ぐーたら』って…。

「だいたいさ、昨日から何度も電話したのに全然繋がんないんだもん」

それは、なばが来てからケータイの電源切ってたからで…。

「こっちは、超心配してたっつーのに」
「心配…してくれたの?」
「そりゃ、するでしょーがっ。
昨日のあれからずっとあんな顔されたんじゃ、心配するっつーのっ」

私、そんなひどい顔してたんだ…。

「でも、学校は…?」

今日は朝から授業のはず。

234aaa18:2006/11/28(火) 03:29:28 ID:ZbyYssnu

「いや、こっちの方が大事でしょ」
「…ごめん」
「なんで謝るんですか?」
「いや、よくわかんないけど、謝っとこうかなって…」

語尾が小さくなっていくのがわかった。
なんか情けないな、私…。
ぺに迷惑ばっかりかけて。
そう、なばにも迷惑かけた。

「っ!!?」

ぺが俯いて泣きそうになっていた私の肩を掴んで、私の顔を上げさせた。
真剣な、顔。

「謝んなくていい」
「え?」
「謝んなくて、いい」
「…」

235aaa19:2006/11/28(火) 03:30:06 ID:ZbyYssnu

真剣な目をした彼女の視線から逃げ出せなくて、私たちは見詰め合っていた。
ぺが怒ったみたいな顔してる。
私はきっと情けない顔をしてるんだと思う。
先に口を開いたのは彼女だった。

「私、嫌じゃないから」
「あ?」
「嫌いになったりもしないから」
「へ?」
「あんたが私を好きでも、そんなんどーでもいーから」
「『どーでもいい』?」
「あー、どーでもよくはないんだけど…とにかくっ」
「う?」
「あんたが私のこと好きなのはわかった。
うれしかった、と、思う。
私もあんたのことが好き…友達としてだけど。
だから、私は応えられない。
とりあえず、ほかに好きな人はいない。
あんたのこと拒絶したりもしない。
気持ち悪いなんて思ってない。
だから、あんまし落ち込まないで。
私は逃げたりしないから。
ちゃんとそばにいるから。
だから、安心して。
わかった?!」

236aaa20:2006/11/28(火) 03:30:58 ID:ZbyYssnu

ぺは一気に捲くし立てた。
言ってる途中から恥ずかしくなったのか、顔が赤くなってた。
私はそんな彼女を見ながら、
『やっぱり好きだな』
なんて、のん気に思ってしまう。

もう、たまらなく、大好きっ。

「わかったの?」

答えない私に痺れを切らして、ぺが再び聞いてくる。

「好き」
「はぁっ?!」
「ぺー、大好きっ!!!」

私は、彼女に飛びついた。
もちろん、彼女は慌ててる。
そんな様子がやっぱり可愛い。

237aaa21:2006/11/28(火) 03:31:35 ID:ZbyYssnu

「ちょ、ちょっと、何してんの??!!」
「抱きついてんのっ♪」
「いや、だから、ちょっと!!」

慌てて、少しだけ嫌な顔をして。
でも嫌がってるふりだってわかってる。
照れ隠しだってわかってる。
だって、やっぱり彼女は、私を無理に引き剥がそうとはしないから。
知ってるから。
だから私は、今も思いっきりぶつかっていけるの。
昨日の不安が嘘みたいに。
付けられた傷は一瞬で消えて。

「ぺーが好きぃー♪」
「あぁー、もうっっっ!!!」

ぺーは右手で自分の頭を抱えて呻き、

そして左手は、

しっかり私の背中を抱きしめてくれていた。



おわり。
238aaa:2006/11/28(火) 03:33:21 ID:ZbyYssnu
あとがき。

長くなってしまいましたね。
ごめんなさい。

続きはありません。
この話はこれで終わりです。

また気が向いたら、どこかに投下します。

ありがとうございました。
239名無しさん@秘密の花園:2006/11/28(火) 04:16:31 ID:NbFacISV
うひょ!リクが通るなんてw
あまりの興奮に久しぶりにPCの前で一人で声を出したよw

神様GJ!
240名無しさん@秘密の花園:2006/11/28(火) 04:24:12 ID:1gOzb2sL
>>238
GJJJJJJJJJJJJJJJJJJ!!!!!!!!!!!!!

すげぇ萌えた。燃えた。ありがとう。
241名無しさん@秘密の花園:2006/11/28(火) 11:30:16 ID:GlgeStwR
GJ!
あまり興味の無いカップリングだったのだが
これは萌えた!!振られたのになんか後味さわやかだし!
でもそのうち‘ぺ’もほだされるんじゃないかと期待してみたりして・・・
242名無しさん@秘密の花園:2006/11/28(火) 15:15:16 ID:p8Swi8oP
>>238
超GJ!
ぺのツンデレっぷりがいい感じだ
このカップルはここではめったに見ないからな…
楽しませていただきました
243名無しさん@秘密の花園:2006/11/28(火) 22:22:44 ID:pJWOjT4K
GJだが、敢えて言おう。
名塚は「佳織」だ。
244aaa:2006/11/30(木) 03:35:43 ID:XrO6QTbu
>>243
あ、ほんとだ。「香織」になってる…。
どうも、すいません。
自分、あんまし読み返したりしないもんですから。


えっと、新作書いたので投下します。
趣向を変えて、エロいのに初挑戦してみました。
ひとしずく、いきます。
245aaa1:2006/11/30(木) 03:36:42 ID:XrO6QTbu
私の部屋に、仁美と二人。
私たちが会うのは、たいていが私の部屋だった。
理由は簡単。
私の家のほうが、キレイだからだ。
仁美は掃除というものが苦手な人だった。

「仁美さんさあ…」
「う?なぁに?」
「生理整頓苦手なのは分かってるけどさあ…」
「うん?」
「だからって、私の部屋まで汚すのやめて」
「あ、怒った?」
「だってあんた、これ…」

仕事から戻った私が目にした光景は、ちょっとムカツクくらい散らかってた。

「たった半日で、なんでこんなに散らかるの?!」
「あはは」
「『あはは』じゃないっ!!!」
「…ごめんなさい」

246aaa2:2006/11/30(木) 03:38:32 ID:XrO6QTbu

仁美がしゅんとなった。
可愛かった。
でも、もう少しだけ意地悪することにする。

「ゲームは出しっ放しだし、台本は散らばってるし、マンガも片してないっ」
「うー、だからごめんってばー」
「悪いと思うなら、散らかすなっ!!!」

仁美が私に抱きついてきて言う。

「だって、静がいない間、暇だったんだもん」
「あんたは暇だと散らかすのか?」
「いや、なんか、いろいろやってるうちになぜかこんなことに…」
「だからなんで…ってちょっと仁美さん?!」
「ふぇ?」

『ふぇ?』ってちょっと可愛いなー、もうっ。
って、ちがくて。

247aaa3:2006/11/30(木) 03:39:13 ID:XrO6QTbu

「どこ触ってんのよ?」
「胸?」
「胸だけどっ!」
「ん?」
「まだ説教終わってないっ」
「えー、もう終わりにしようよぉ」

そう言いつつ、仁美の手が私の服の中に入ってきた。

「ちょっと、待って…」
「待たない」

私の小さな反抗を無視して、仁美は私の体を壁に押し付けた。
そのままブラジャーのホックを外し、緩んだブラジャーの下から胸を掴む。
ホックを外した左手はそのまま私の背骨をなぞっていた。
ああ。
背中は、ダメだって…。

「やぁ、ダメっ」
「…何が?」

仁美が私の耳に口をつけて囁く。
吐息が耳にかかる。
だから、ダメだってば…。

248aaa4:2006/11/30(木) 03:39:59 ID:XrO6QTbu

「静…」
「あぁっ」

仁美は耳元で私の名前を吐息混じりに呟く。
わざとだ。
絶対、わざとだ。
私は面白いくらいにビクビクと反応する自分の体を必死に抑え込んで、彼女に抵抗を試みる。
仁美のVネックのセーターの中に手を入れて、ブラジャーの上から乳首を摘む。

「ひぁっ」
「ぁ」

仁美が思わず声を上げ、その吐息が自分の耳にかかって、私も思わず声を出す。
私まで喘いだら意味ないのにぃ。

「ちょっと、静っ。私はいーから、ちゃんと集中してよ」

私は仁美の声を無視して、彼女のブラジャーの下に無理矢理自分の手を滑り込ませる。
硬くなった乳首を見つけて、なぞる。

「やぁっ、静ぁ…」

そもそも仁美のそれは、私のよりも敏感にできてるのだ。

249aaa5:2006/11/30(木) 03:40:50 ID:XrO6QTbu

『仁美にいーようにされてたまるかっての』

なんだか自分でもよく分からない意地で、私は仁美を攻め続ける。
仁美の首筋に唇を這わせながら、ジーパンのボタンに手をかける。
すると、私の手を掴んで仁美が言った。

「ストップ」
「?」
「私、生理だから」
「…」

ああ。そーいえば、もうそんな時期か。
お互い、相手の生理周期をなんとなく覚えてることが、なんだかおかしい。
私は大人しく、彼女のジーパンから手を離した。
さすがに生理じゃ、どーしよーもない。
血だらけになるのはお互いごめんだ。
私は仁美に声を掛ける。

250aaa6:2006/11/30(木) 03:41:49 ID:XrO6QTbu

「じゃあ、今日はもうやめにしとこうよ」
「え?なんで?」
「だって、生理だって…」
「静は生理じゃないでしょ」
「そーだけど、いーって」
「よくない。私は静としたい」
「…」
「ってゆーか、静に恥ずかしい声出させたい」
「なっ!はあ!?…っんぅ」

文句を言おうとした私の唇を、仁美の口が塞いだ。
舌が、入ってくる。
着ていたロンTをブラジャーごとたくし上げられて、私の胸が外気に晒される。
そのまま、両の乳首を摘みあげられる。

「んっ…ぅん、むぅ、ふ…」

くぐもった声が漏れる。
やだ、もぅ。
なんか、負けた気が、する。

「ねえ、静」
「ん、…なに?」

仁美は攻める手を休めずに話す。
私は反応する体を必死に我慢して聞き返す。
わかってる。
こいつは我慢してる私を見るのが好きなんだ。

251aaa7:2006/11/30(木) 03:43:36 ID:XrO6QTbu

「私やっぱ、静の声が1番好き」
「うるさい」
「ふふ」

…ちょっと、待て。
『1番』って何?
『2番』目以降は一体誰だよっ!!!

考えてる間にも仁美は手を休めない。
スカートをたくし上げられて、下着の中に手を入れてくる。
やばい。
やばい。
そこは、やばい。

「ちょっと、待って。その前に聞きたいことが…」
「うん。あとで聞くから」

言う間に仁美の指はそこを広げて、それに触れる。
瞬間…

「あぁっ…あん、ぁ、ぁ、はぁ…やぁ、あ、あ、あぁ」

私は声を上げていた。
頭が真っ白になって、声が止まらない。
ああ。おかしくなりそう。

252aaa8:2006/11/30(木) 03:44:21 ID:XrO6QTbu

「静」

仁美が再び耳元で囁く。
空いた手は、私の胸を攻め続ける。

「やぁ、はっ…あ…ああん、いやぁっ」
「ほんとに、なんでそんなに可愛いの、静は」

恥ずかしかった。
恥ずかしいけど、仁美の言葉が私の体に拍車をかける。
仁美が今度は、私の乳首に舌を這わせた。

「ああんっ」
「…」

自分の胸を見下ろすと、仁美と目があった。
その姿が。
自分の乳首に舌を這わせる仁美の姿が、たまらなくいやらしくて。
私は余計に感じてしまう。
そんな自分が恥ずかしくて、私は仁美に文句を言う。

「なんで、見てんのよ」
「好きなくせに」
「っ!?」

253aaa9:2006/11/30(木) 03:45:06 ID:XrO6QTbu

私は恥ずかしさのあまり、思いっきりそっぽを向いた。
ああ。
私のこんな動作でさえも、こいつは楽しんでるんだろうな…。

「邪魔だから、脱がすよ」
「…うん」

仁美が私の下着に手を掛けた。

「ねえ、ベッド行かない?」
「うん、とりあえず、脱いで」

そう言うと、仁美は私の下着を脱がした。
ってゆーか、今の私の格好って…。
ロンTとブラまくられて、胸出てるし。
スカート履きっぱなしだけど、パンツ脱がされてるし。
かっこわるっ。
早くベッド行こう。
と、仁美がこっちを見つめてる。
すごく意地悪そうな顔で…。

「?」
「足、上げて」
「え…?」

254aaa10:2006/11/30(木) 03:45:54 ID:XrO6QTbu

仁美は私の左足を持ち上げると、それをすぐそばにあった椅子に置いた。
自然とスカートが少し上がって、私は足を開いた状態になる。
まさか、こいつ…。

「ちょ、ちょっと」
「ん?」
「ベッド行こうって」
「それはまた後でね」
「はあ?」

仁美は私のスカートをまくって中に手を入れた。
立ったままするの…!?

「ベッド行こうって」
「い、や」
「っ、この、変態っ!」
「へへへ♪」
「『へへへ♪』じゃな…あぁんっ」

255aaa11:2006/11/30(木) 03:46:35 ID:XrO6QTbu

仁美が私の中に入ってきた。
仁美の指が、動く。
最初はゆっくりと、だんだん速くなっていく。

「あっ、あ、あ、あ、あ、あん、やっ、あっ、あっ、はぁっ、あぁ」

声が止まらない。

「静、気持ちいい?」

分かりきったことを仁美が聞いてくる。

「そんな、ことっ…あんっ、…聞か…ああっ、聞かないで、よっ」

仁美が喜ぶのがわかってて、私は喘ぎ混じりの言葉を返す。
いよいよ仁美の動きが激しくなって…。

「ああっ、あん、あん、あぁ、あ、あんっ」

大きな声が出ちゃう。
でも、もう、だめ。

「ああああああっっっ」

いつものように、私は仁美の指で、果てた…。
256aaa12:2006/11/30(木) 03:47:24 ID:XrO6QTbu

体中の力が特有の脱力感でいっぱいになってる。
椅子からやっと降ろした足もなんだか頼りない。
私は仁美にしがみ付いて、なんとか立っていた。

「ねえ、静」
「…へ?なに?」

私の息は、まだ整わない。
私は、仁美の肩に顔を埋めたまま次の言葉を待った。

「私のこと、好き?」
「…」
「好き?」
「…好き」
「よくできました。じゃあ、ベッド行こっか♪」
「え?またするの?!」
「していいの?」
「無理っ!絶対、無理っ!!!」
「じゃあ、とりあえずイチャイチャしようか」

そう言って、私たちはベッドに向かった。

257aaa13:2006/11/30(木) 03:47:57 ID:XrO6QTbu

…って、ちょっと、待て。

「仁美さん」
「んー?」
「さっき、『後で聞く』って言ったよね?」
「ああ、なんだったの?」
「2番目って誰?」
「は?」
「『静の声が、1番好き』って。2番目以降は、誰っ??!!!」
「あ、あれは、その…」
「誰っ???!!!」
「静さん…怖いよ…?」
「いーから、答えろっ!!!!!」
「やぁ〜ん。許してぇ〜(泣)」



おわり

258aaa:2006/11/30(木) 03:50:25 ID:XrO6QTbu
あとがき。

エロ、初挑戦でした。
すいません。自分には、やっぱりエロいのは無理でした。
慣れないものに手を出すもんじゃないっすね。

しばらく消えます。
また気が向いたらなんか書きます。

読んでくれた人、ありがとう。
259 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/30(木) 15:20:41 ID:hc8YZ6tU
ちと忙しすぎてかけませんでした。
続編少しだけ投下します。
260 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/30(木) 15:24:42 ID:hc8YZ6tU
翌日。
私は前々からの約束通り、ある友人の家を訪ねた。
仁美にも相談できない話を、私はよく彼女にする。

仁美には言えない。
仁美に心配かけたくないから。
だからその分、彼女とお酒をのみながらいろんな話をする。
「なんや、元気ないなぁ?」
私の顔をのぞきこむ彼女…植田佳奈。
「また仁美となんかあった?」
「ん…いや、何もないんだけどね。」
なにもない。
だから逆に不安になるのだ。
「話してみ?」
そういって、私のグラスに日本酒を注ぐ。
「昨日も仁美さん、泊まってくれたんだけどね…」
ぽつりぽつりと、自分の胸のつかえを口にした。
本当は、もっと頼られたい。
弱さを受け止める覚悟くらい、出来ているのに。
まだ頼りないの?
こんなにも…仁美を愛してるのに。
涙が止まらない。



2612-2 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/30(木) 15:26:18 ID:hc8YZ6tU
佳奈はずっと黙って私の話を聞いていた。
そして、暫くして、静かに口を開いた。
「仁美は、静が泣いてるなんて知ってるんやろか。うちやったら、絶対静を泣かせへんのに。」
多分あの人は知らない。しってほしくない。
また私を心配して、無理してしまうから。
「なぁ静、この際やから言うけど。静はホンマに仁美でえぇの?」
「どういうこと…?」
「仁美じゃないとあかんのか?仁美はどうせ他のとこにいくんやろ?なんで静がわざわざ傷付くんや?悪いのは…」
「佳奈っ!!」
やめて。
それ以上言わないで。私の前で仁美を悪く言わないで。
「ありがと、佳奈。でも、もう寝よう?時間も時間だし。」
話を無理矢理立ちきって、佳奈のベッドへ潜り込む。
すぐに佳奈も隣へ入ってくる。
どちらからとでもなく、私達は口付け、私は佳奈を抱いた。

分かってる。
佳奈が私に好意を寄せてることは、痛いくらい感じてる。
だから、こうやって私は佳奈を抱く。
だけど、私は佳奈を愛してはいない。友人以上の情はない。
それでも佳奈は、いつか私が仁美とわかれたら…と信じてる。
例え今は愛がなくても、いつか私が佳奈だけをみる日が来ると、信じてる。

だけど、佳奈。アンタももう気付いてるはず。
私には仁美しか有り得ないって。
アンタが例えどんないい人でも、アンタじゃ私を満たせないんだ。
やっぱり私の居場所はここじゃない。
仁美の腕の中にしか、私の居場所は存在しないんだ。


私は仁美とは違うぬくもりを抱いて、瞼を閉じた。。
262 ◆mk4Xo.O8AE :2006/11/30(木) 15:28:31 ID:hc8YZ6tU
とりあえず短いですが。
また暇を見つけてはやめにうpします

>>258
GJ!

263名無しさん@秘密の花園:2006/11/30(木) 18:30:52 ID:SJjL3p0F
>>258
GJ!謙遜するな!
エロイのもいいぞ!エロイのも!

>>262
待ってた!そして気長に待つ!
だがひとしずくを幸せにしてくれ!!
264名無しさん@秘密の花園:2006/11/30(木) 19:35:35 ID:DF6zK5f6
>>258
GJ!!!
個人的にはこれくらいのエロさが一番好きだ
いつかまた帰ってきてくださいな


>>262
GJ!
佳奈さま切ない…
265名無しさん@秘密の花園:2006/11/30(木) 20:30:43 ID:wg8Whx+g
GJ!!!
だがなばいと派多いな・・・
佳奈様がしょっちゅう報われなくて切ない
266aaa:2006/12/03(日) 04:34:43 ID:BNBCuQ9d
あああ。
しばらく消えると言っておきながら、思いついたら書かずにはいられない。
そんな自分が、くやしいです。

なば、静、佳奈さま、行きます。
267aaa1:2006/12/03(日) 04:36:07 ID:BNBCuQ9d

「で?そんな大事なこと、なんで今まで黙ってたの?」

仁美が、私の髪を指に絡ませながら尋ねてきた。

「べつに黙ってたわけじゃ…」

私は隣に座る仁美の肩に頭を乗せたまま答えた。
ここはスタジオの休憩室。
少し早めに到着した私たちは、二人でソファに座ってダラダラと時間を潰していた。

「でも、そんな話、今まで一度も聞いたことなかったけど?」
「だって話す間もなく、そーゆうことになっちゃったんだもん」
「一体、何がどう転んだら『そーゆうこと』になるんだか…」
「んー、なんか力押しで寄り切られたとゆーか…」
「寄り切り…」
「いや、あれはむしろ、一発逆転うっちゃられたのか…」
「どーでもいーけど」
「?」
「なんで例えが相撲なの?」
「ははは」

私は苦笑なんだか失笑なんだか、よくわからない弱々しい笑顔を返した。
そして心の中で呟く。

だってありゃ、一発逆転以外の何モノでもなかったよなぁ…。

268aaa2:2006/12/03(日) 04:36:49 ID:BNBCuQ9d

「静が好き」
「んなっ!?」

いきなり言われて、私は面食らった。
飲み会の帰り道、2人でタクシーを拾うために大通りに向かって歩いてるところだった。
私はすぐさま後悔していた。
なに、マジに驚いてんのよ。
これじゃ、もう、うまくはぐらかせないじゃない。

「静が、好きなの」
「…」

私は内心、頭を抱えていた。
すぐさま逃げ出してしまいたかった。
まあ、そんなこと出来るはずもないんだけど。
あー、迂闊だったな。

「友達としてじゃなくて、静のことが好き」
「佳奈…」

269aaa3:2006/12/03(日) 04:37:36 ID:BNBCuQ9d

知ってた。
佳奈の気持ちなんて、とっくに気づいてた。
だから私は、気づかないフリをした。
必死に何も知らないフリをして、
懸命に彼女の想いをはぐらかしてきた。
あんなに気をつけていたはずなのに。
今夜は直球だった。
不意打ちを食らった私は、小さくため息をついた。

仕方ない。
もう、逃げられそうにない。

「佳奈、私は…」
「いいのっ。知ってるの。静は私のこと、そんな風に想ってないって知ってる。
静には仁美がいることもわかってる」
「いや、仁美さんは…」

仁美は、べつに、関係ない。
しかし、佳奈は私の言葉を無視して続けた。

「それでも好きになっちゃったの。
静とどうこうしたいなんて思ってない。
でも、知ってもらいたくて。
ただ、伝えたかっただけなの。
本当に、それだけ、なの…」

270aaa4:2006/12/03(日) 04:38:15 ID:BNBCuQ9d

佳奈が目に涙を溜めて、震える声で訴えていた。
決して泣くものかと、必死に涙を堪えるその姿は、
強くて、可愛かった。

だけど、涙は止まらない。
溢れる想いとともに、その体積を膨らませて、
ついには頬を伝って流れ落ちる。
一度堰を切られた涙はとどまることなく流れ続ける。

「っふ…ぅ…どうして…」
「え?」
「どうして…っく、私なんか…」
「…」
「っ…好きになっちゃったの…?」

泣いているのは、私だった。
だから嫌だったんだ。
こうなることが分かってたから。
こんなの、つら過ぎる。

「ごめん」
「っ…どうしてっ…ぅっ、好きになっちゃったのよぉ…」
「静、ごめん」

271aaa5:2006/12/03(日) 04:38:52 ID:BNBCuQ9d

可哀想な、顔。
誰が悪かったのだろう…?
本当に謝るべきは誰…?
なんで、こんなつらい状況になっちゃったの…?

『逃げてばっかりいないでさ』

急に仁美の言葉を思い出す。

『覚悟、決めたら?』

覚悟…?

『どうせいつかは傷つけちゃうんだから』

そうよ。
傷つけるのが嫌だから、はぐらかしてきたんじゃない。

『応えてあげられないなら』

だったら?

『せめて、傷つける覚悟くらい、用意しときなよ…?』

でも…

『じゃなきゃ、佳奈が可哀想』

272aaa6:2006/12/03(日) 04:39:36 ID:BNBCuQ9d

可哀想なのは、佳奈…?
逃げてたのは、私…?

「私は…」
「静?」
「私はっ」

涙のせいで詰まる喉を、私は必死に我慢して言葉を搾り出す。
また、仁美の言葉が降りかかる。

『ほんと弱いよね、静は』
『弱くて、ずるいのよ』

あー、うっさいな。
なんで、あんたはいっつもわかったような口きくのよ。
どうせ私は、弱くてずるい泣き虫ですよ。
はぐらかして逃げることしか出来ない、ずるい女なのよ。
だって仕方ないじゃない。
傷つけたくないんだもの。
佳奈の傷ついた顔なんて、見たくないんだもの。
わかってんのよ。
あんたの言ってることは、きっと正しいんでしょ。
結局、あんたが1番、私のことわかってんのよっ。

私は声を絞り出す。

273aaa7:2006/12/03(日) 04:40:19 ID:BNBCuQ9d

「くやしい」
「え?」
「私は、くやしい」
「静…?」

くやしい。
見透かされてる自分が。
仁美の言った通り、どつぼにはまってる自分が。
弱くて何が悪いのよ。
ずるくて何がいけないのよ。

『結局、傷つきたくないのは自分でしょ?』

うっさいわね。
わかってんのよ、んなことは。
覚悟、決めればいーんでしょっ!
決めてやるわよ。
見てろよ、こんちくしょー。

「…はぁ」

私はため息をついた。
自分を落ち着かせるために。
自分を奮い立たせるために。
大きく、ひとつ、息を吐いた。

274aaa8:2006/12/03(日) 04:40:59 ID:BNBCuQ9d

「私は、佳奈を傷つけたくなかったの」
「え?」
「佳奈は可愛くて、楽しくて、大好きだから、傷つけたくなかった」
「うん」
「でも、それ以上に、自分が傷つきたくなかった。
だから、ずっと佳奈の気持ちをはぐらかしてた」
「え?」
「知ってて、はぐらかしてたの」
「…それは、ひどいね」
「でしょ?」

佳奈が笑う。
私も苦笑する。
もう仁美の声は聞こえない。
ここからは、私の、想い。

「傷つけたくなかったら、傷つけなきゃいーのよね」
「は?」
「傷つける覚悟も、傷つく覚悟も、やっぱり私には無理なのよ」
「?」

佳奈が不思議そうな顔で私を見ている。

275aaa9:2006/12/03(日) 04:42:12 ID:BNBCuQ9d

「私、佳奈が可愛い。大好きよ」
「でも、ダメなんでしょ?」
「本当に、佳奈のことが可愛くて可愛くてしょうがないの」

そう。
だから私は、傷つける勇気を持てなかった。
でも、もう、覚悟も勇気も必要ない。
だって、なんだか心が晴々してる。
とても清々しい。
それはきっと、これこそが正解だから。

276aaa10:2006/12/03(日) 04:42:42 ID:BNBCuQ9d

「だから、私ね」
「?」
「佳奈のこと、好きになるよ」
「へ?」
「きっと、すぐに佳奈のことが好きになる」
「それは、友達として?」
「友達としてじゃなくて」
「なに、それ?」
「佳奈は私の彼女になるってこと」
「だって、仁美は?」
「私と仁美さんは、正真証明、ただのお友達です」
「本当に?」
「本当です」
「…」

佳奈が、なんだか釈然としない顔でこっちを見てる。
だから私から一歩を踏み出す。

「とりあえずさ、手繋いで一緒に帰ろっか」

私は彼女の手を取って、大通りへ向かって歩き出した。

277aaa11:2006/12/03(日) 04:43:20 ID:BNBCuQ9d

その時のことを思い出して、ひとり苦笑する。
一発逆転させたのは、他でもない、この女なのだから。

「なに笑ってんの?」
「あのね、仁美さん」
「はい?」
「こーなったのは、あなたのせいでもあるんですからね?」
「あ?」
「っとに、のん気なんだから」
「はあ?わけわかんないんですけど」
「結局、仁美さんが1番の友達ってこと!」
「???」

本当に、このバカは何にもわかっちゃいないんだから。
ふと、仁美が口を開いた。

「一応、確認しとくけどさ」
「何よ?」
「佳奈のこと、好きなんだよね?」
「…好きですよ」

278aaa12:2006/12/03(日) 04:43:57 ID:BNBCuQ9d

あの夜の宣言通り、私はすぐに恋に落ちた。
私が可愛がれば可愛がるほど、
彼女はそれ以上の可愛さで返してくれた。
もう、猫っかわいがりだ。

「じゃあ、もう静とイチャイチャできないかな」
「え、なんでよ?」
「一応自粛しないと。ヤキモチとかさあ」
「べつにウチらにやましいことなんかないんだから、いーんじゃない?」
「確かに、やましいことはないけども…」
「それに、私が離れたら淋しくない?」
「うっ、淋しいかも」
「私が誰と付き合おうが、旦那はあんたひとりだから安心して」
「なんだか妙に優しいね」
「これでも一応、感謝してるんですよ」

279aaa13:2006/12/03(日) 04:45:12 ID:BNBCuQ9d

そう言って、私は仁美の体に、自分の体を預けた。
仁美が私の頭を撫でてくれて…
そしたら…

「なに、してんの…?」

佳奈が現れた。
あ、佳奈も今日はここで仕事だったのか。
明らかに、機嫌悪そう。
やばい…。

「あっ、佳奈?!」
「違うよ?私たちは全っ然、何もありませんよ?!」

私は佳奈の登場にビビって、仁美から体を離した。
仁美は慌てて弁解してる。

「何かあったら困るよっ!!」

280aaa14:2006/12/03(日) 04:45:50 ID:BNBCuQ9d

佳奈が爆発した。
仁美を見ると、その目が

『静っ、ちょっとこれどーすんの?!』

って言ってる。

『そんなこと言われても…』

私も目だけで、言葉を返す。
そして2人して佳奈の方を見ると…

「もうっ!なんで目線だけで会話してんのよーっっ!!!!」
「あー、ごめんってばー」
「佳奈、落ち着いて。落ち着こうって」
「やだぁー。なんかいつまで経っても片思いみたいじゃんかーっ!!!」

大爆発する佳奈を尻目に、もう一度2人で目を合わせて、

『可愛いね』
『でしょ?』

なんて、懲りずに無言の言葉を交わして、私たちは苦笑していた。



おわり。

281aaa:2006/12/03(日) 04:50:49 ID:BNBCuQ9d
あとがき。

佳奈さまを幸せにしてあげるはずが…一体誰がメインなんだかわかんなくなってしまいましたね。
やっぱ、ひとしずくは強い。

そして、エロいのより、やっぱこーゆう感じの方が自分には合ってるなと再認識。

今度こそ、本当に少し休みます。
読んだくれた人、ありがとう。

そして、自分は早く、他の人が書いたSSが読みたいです。
じゃないと、また自分で書いちゃうから…。
押忍。
282名無しさん@秘密の花園:2006/12/03(日) 05:16:39 ID:vsq45VzS
佳奈様かわいい…(*´Д`)ハァハァ
GJ!
283名無しさん@秘密の花園:2006/12/03(日) 05:42:25 ID:9Ubdzz6M
GJ!!
refrain続きは朝帰宅後UPします
284 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 07:57:03 ID:lzBLcZxe
refrain最終章投下
2853-1 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 07:59:37 ID:lzBLcZxe
一週間後。
仕事も終わって、部屋でビールなんか飲もうとしたら、携帯が着信を告げた。
「今から行く」
それだけ言ってプツリと電話は途切れた。
一体突然どうしたんだろう。
何かあったんだろうか。
滅多にない出来事なので、なんだか気持悪い。
気持ち悪いけれど、同じくらいなんだか怖い。
今までめったになかったから。
何が起きるのか予想がつかない。
どう待ち構えていればいいかわからない。

ビールを一口口にしてみたけれど、味が感じられなかった。
2863-2 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:00:19 ID:lzBLcZxe
一時間後。
ガチャリと鍵の開く音がして、仁美は現れた。
妙に頬が赤い。
「酒臭っ!!」
虚ろな目。滅多に飲まないはずなのに、明らかに酒を浴びるように飲んでいる。
「どーしたのよ…っ!?」
不意に唇を塞がれ、そのまま玄関に押し倒された。
「な…に…?」
力を振り絞って払い除けようとしたけれど、物凄い力で反発された。
そして強引に私の服を脱がし始める仁美。
「やめっ…」
こんなに強引に抱かれたくはない。
だけど仁美は手を止めはしない。
「ヤだ…やめて…」
体をバタバタさせても、がっちり押さえ込まれてしまって動けはしない。
愛撫の手も、かつてないほど強引で乱暴で。
「痛っ…んぁっ」
床に頭をぶつけるし、抵抗するだけ無駄だと思って、私は仁美に身を委ねた。
これだけ乱暴に抱かれても感じてる自分に驚いた。


何かがおかしい。
普段の仁美なら、まずお酒は飲まない。
仮に飲んでもこんなことしない。
同意もなしに、強引に抱いたりしない。
今までこんなことなかった。
何かが…おかしい。
2873-3 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:01:13 ID:lzBLcZxe
ふと仁美の顔を見た。
泣いてる…?
「静は…誰にも渡さない…」
呟くような声で微かに聞こえた言葉。
「仁美…?」
呼び掛けても反応はない。

「仁美っ!!」
大声を出したら、やっと手を止めて私を見た。
「何かがあったの?話して。」
「…私を捨てるの?」
酷く寂しそうな目。
一体、何故?
「私より、佳奈がいいの?」
涙声になりながら仁美は再び言った。
その言葉でやっと私は、仁美の言いたいことを理解した。
きっと、佳奈との関係を知ってしまったのだろうと。
私と佳奈の、関係を。
「私じゃダメなの?何で・・・?」
仁美で駄目なはずがない。
私の心の一番深いところに、仁美がいる。
仁美じゃないと、私はダメなのに。
「答えてよ!!」
「駄目なわけ・・・ないよ・・・」
「じゃぁ何で?何で佳奈のほうにいくの?私はこんなに・・・静が好きだって言うのに・・・っ」
私の上に乗ったまま、仁美は声を上げて泣きはじめた。

「・・・全部・・・話すから・・・」
リビングのソファーに移動して、仁美の手に水を握らせた。
こんなに仁美を傷つけるなんて思ってもいなかった。
私はただ佳奈を抱いただけ。
それなのに、ここまで仁美を悩ませるなんて思ってもいなかった。
2883-4 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:01:44 ID:lzBLcZxe
きっかけは単純だった。
酔った勢いで佳奈を押し倒した。
丁度そのときは仁美ともすれ違いの日々が続いていたから、欲求不満だったのかもしれない。
佳奈から思いを打ち明けられた。
「ずっと、静のことが好きやってん」
仁美から抱かれるだけじゃ満たされない欲望を、佳奈にぶつけていた。
いろんな相談もした。
仁美にはいえない事を打ち明け続けた。
うまが合う、まさにそんな関係だった。
仁美と一緒にお酒を飲むことは出来ない。
その分佳奈と杯を交わした。
一緒に花火大会を見たこともあった。
佳奈の誕生日には・・・二人でお祝いをした。

何度も佳奈は言った。
「仁美と別れてうちと付き合おうや」
だけどそれは出来なかった。
でも、私の中での一番が仁美であることは変わらなかった。

やっぱり、私の帰るべき場所は仁美の腕の中だから・・・
2893-5 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:02:14 ID:lzBLcZxe
「私が気づかなかったら・・・ずっと黙ってた?」
ずっと話を聞いていた仁美が口を開く。
そうかもしれない。
仁美には告げることなく、終わっていたかもしれない。
一口だけ水に口をつけ、仁美は言った。
「・・・別れよっか・・・」
その言葉は私が一番恐れていたもの。
その言葉が告げられることを一番恐れていた。
だけど、何もいえない。
何も言い出せない。
悪いのは、全部、私だから。
「そっちのほうが・・・佳奈も喜ぶでしょ?」
喜ぶだろう。
やっと願いが通じたとか言って、大はしゃぎするだろう。
もしかしたらお祝いしようとか言い出すかもしれない。
あの子はたまに、空気を読まない。

「佳奈を傷つけたくないでしょ?」
今まで散々傷つけてきたから。
どんなに想っても、佳奈は静の恋人になれないのだから。
「でも」
私が静と別れれば、もう佳奈は傷つかないですむ。
佳奈が幸せになれるでしょう?
仁美は言葉を紡ぐ。

「だけど・・・っ!」
仁美の気持ちは?
それでもいいの?
さっき、うわ言のように呟いてたじゃない、静を渡さないって。
それはどうなるの・・・?
心でどれだけ思っても、言葉にならない。
ただ、涙が流れるだけ。
2903-6 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:02:54 ID:lzBLcZxe
「私は嫌。」
「へ?」
「どれだけ他人を傷つけたとしても、やっぱり私は静の恋人でいたい。」
さっきまでの優しい口調とは打って変わって、強い口調で仁美は続けた。
「佳奈は大事な友人だから、傷ついてほしくないって思うけど、でもそれとこれとは話が別。」
「どういう…」
「他の全てを佳奈に譲ったとしても、静だけは譲りたくない。」
仁美の目から涙があふれている。
「そんなんだったらとっくに別れてる。」
私だってそうだ。別れたくないし・・・別れられない。
「静は・・・別れたいの・・・?」
別れたくない。
仁美がいないと、私は―――
だけど、言葉が出てこない。
別れたくないっていう一言がどうしても口に出せない。
嗚咽しか、出てこない。
このままじゃ、誤解される。
分かってるのに、言葉にならない。
仁美も困ってる。
ううん、あきれてる。

少しだけ、仁美が動いた。
このまま、家を去られたら、本当に終わってしまう。
やだ。
絶対嫌だ。
そんなのいやだ。
2913-7 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:03:51 ID:lzBLcZxe
声にならない代わりに、私は仁美の服を握った。
「・・・ごめん・・・なさい・・・」
そういうのが精一杯だった。
一瞬仁美は戸惑ったような顔をしたけれどすぐに、私を抱き寄せてくれた。
それからなだめるような優しい声が聞こえた。
「・・・佳奈との事は、もう、分かったから。もう・・・怒ってないから・・・」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
壊れたレコードのように、私はただ謝るだけ。
私は仁美を傷つけたのに、こんなに優しくしてくれる。
浮気といってもおかしくないほどの私の身勝手な振る舞いを、受け入れてくれる。
年上の余裕とか、そういうのじゃない。
人間として、叶わない。

落ち着いた私に、仁美は話してくれた。
今日事務所でたまたまみつきさんと会ったこと。
そして会って一言目が
「私の植田佳奈を取らないでくれるとうれしーんだけど?」
みつきさんは何故か私と佳奈のことを知ってたこと。
仁美はみつきさんから話を聞いて、余りのショックで今日の仕事がマトモに出来なかったこと。
現場で一緒だった小清水亜美を無理やり居酒屋に連れて行ってやけ酒したこと。
そこから、私の家で私から怒鳴られるまで余り思い出せないこと。

「佳奈とは・・・しっかり話をつける。」
佳奈を傷つけるかもしれないけれど、それでもやっぱり・・・
仁美と佳奈を秤にかけたら、私には仁美が遥かに重い。
仁美は、別にまだ関係を続けてもいいといってくれたけれど、そこまで仁美に迷惑をかけるわけにはいかない。
きっぱり別れるといったら、優しく「わかった」といってくれた。
「これからは仁美だけをちゃんとみるから。」
もう、他の誰にも惑わされない。
そう決めた。
2923-8 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:08:15 ID:lzBLcZxe
私がアンタを抱いたのは
アンタが私に似ていたから

叶うはずのない恋に
一縷の望みをかけて
私を愛し続けてくれるから

きっとアンタも気づくと思うんだ
アンタの側には
アンタを大事に思ってくれている
大切な人がいるってことに

だからね、佳奈
前を向いてごらん

アンタには
幸せになる資格があるんだから


-Refrain END-
293 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/03(日) 08:10:27 ID:lzBLcZxe
なんか微妙な終わりになりましたが、これで終了です。
そのうち佳奈様が幸せになる話も書きたいですね。
とりあえず書きかけSSを書き終わってからですが・・・
ありがとうございました。
294名無しさん@秘密の花園:2006/12/03(日) 13:43:17 ID:cAmZ9Bdy
GJ!!やっぱりひとしずくは良い(*´Д`)=3
295名無しさん@秘密の花園:2006/12/03(日) 14:00:42 ID:MYDp/vuO
>>281
>>293
GJ!!!!!!!
なばいと、佳奈様好きにはたまらんです。
296 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 22:54:19 ID:JZS0bLz+
GJ ありがとうございます。
今日は静さんの誕生日なのでなばいとSS投下します
297SnowKiss1-1 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 22:55:04 ID:JZS0bLz+
「冷えてきたね…」
アタシの部屋で、毛布にくるまり丸くなる仁美。
「暖かくなること、しようか」
なんて言いながら、アタシの唇に触れる。
別に嫌じゃないから、拒んだりはしないけど。
実際、仁美は大好きだし、抱かれてて凄く幸せ。
この時間が永く続けばどれだけいいだろう。
仕事も、プライベートも何もかも忘れて仁美と一緒にいたい。
そんなの叶わないなんて、よく分かってるけれど…

仁美がアタシに触れる度に躯が熱くなる。
もっと触れてほしい。
けど、我儘なんか言えない。
触れてくれるだけで幸せだから。
沢山の人の中でアタシを選んでくれた事が、幸せだから。

「痛くない?」
愛し合う最中にも、アタシへの気遣いを欠かさない。
だけど時にその優しさをもどかしく感じる。

焦れったいと思う。
いっそ、滅茶苦茶に愛してくれればいいのに。
アタシをかきまぜて壊してくれればいいのに。
2981-2 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 22:57:52 ID:JZS0bLz+
「静は…」
満足が行くまで肌を重ね合った後、仁美の胸に顔を埋めていたら、頭の上から声がした。
「嫉妬とか、しないの?」
「嫉妬?」
「ほら、私達って乱れた関係じゃん?」
そう言って仁美は苦笑う。
たしかに、アタシたちはお互い、沢山の子に手を出してる。本気とか遊びとか、そういう事じゃない。声優界の常識とか、そんな事を言われてるのさえ耳にしたことがある。
とにかく、乱れた関係が沢山あるのは、アタシも仁美も同じ。
「絶対しない…って訳じゃないけど。でも、突然何で?」
今更いう事じゃない。前々から、そんな事分かってた。それを承知で、アタシ達は肌を重ねてる。
「私ね…凄い嫉妬した。」
「誰に?」
はっきり言って、アタシは仁美程乱れた関係があるわけじゃない。
だから、嫉妬される心当たりなんて、ほとんどない。
「誰にって…祐里香ちゃんとか…」
「ゆりしー?」
確かに、一緒にラジオとかやってるけど。
「なんていうのかな、あの子、不幸キャラじゃない?静って、他人に無関心なようで、可哀想な人とか見ると、ほっとけないし…」
なんて事を言いながら、何故か照れる仁美。
「なんで仁美が照れてるのよ」
「だって…何か恥ずかしいじゃない」
いや、それ普通、アタシのセリフ。良いけどね、仁美に普通なんて通用しないことくらい分かってるから。
「何よ…その何か言いたげな目は。」
突然仁美はアタシにくってかかる。
分かってる、これは仁美なりの照れ隠し。
「あんまり生意気だと…こうだっ」
そういって仁美がアタシの唇を塞ぐ。

仁美に抱かれてるだけで、アタシは幸せ。
仁美に抱かれてるときに、アタシはアタシの存在を確かめられる。
仁美はアタシの全て。
2991-3 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 22:58:43 ID:JZS0bLz+
朝。
妙に喉が痛くて目が覚めた。
ふと横を見ると、そこにいるはずの仁美はいない。
「仁美…?」
凄く不安になって、思わず声がこぼれる。
「あ、静起きた?おはよう」
随分遠くから仁美の声がして顔をあげると、仁美はキッチンに立っていた。
「勝手に朝御飯つくったけど、いいよね?」
そういって、テーブルに食事を並べていく。
…お世辞にも、美味しそうには見えない何かを。


案の定不思議な味の朝食だった。
豆腐らしきものの入った仄かな味噌味のするスープ(仁美曰く味噌汁らしい)、明らかに生ゆでのパスタ。
「静ん家の台所慣れないからさぁ」
「台所に慣れても料理には慣れないでしょ」
「ひど〜い」
なんて会話をしながら、朝食をとる。


「そういえば、静ごめんね」
「何が?」
謝られる理由なんて思い浮かばない。
「声…ガラガラ…」
「うん、喉痛い…」
「昨日…やりすぎちゃったから…」
仁美から言われて、昨夜の事を思い出してみた。
3001-4 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 23:00:03 ID:JZS0bLz+
あの話のあと。
むさぼるように仁美はアタシを求めた。
アタシもそれを望んでいたから、アタシも仁美を激しく求めた。
二人の唾液の音と荒い息遣いだけが、アタシの部屋の中に響く。
仁美の暖かい手が、アタシの胸へと触れた。
たったそれだけで、自分の体温が上がったのを感じた。
唇は離れ、仁美はアタシの胸へと舌を這わせる。
頭の中が真っ白になる。


「声出して…」
アタシの身体を愛撫しながら、仁美が耳元で囁く。
だけど、素直に声を出せるような程、アタシは恥を捨てちゃいない。
「や…だ…」
辛うじて喉から声を絞り出す。
仁美はにやりとして、アタシの足へと手を滑らせる。
「こんなことされても?」
そういって仁美はアタシの大事な所に触れる。
「んんっ…」
声を出しそうになる唇を必死で噛み締めて仁美に抵抗する。
「静ったら強情なんだから…」
仁美の手の動きが激しくなる。
声を出せば楽になるのは分かってる。
だけどアタシは負けず嫌いだから。
3011-5 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 23:02:23 ID:JZS0bLz+
突然仁美は愛撫の手を止める。
「ふぇっ…?」
立ち上がってキッチンへと向かう仁美。
ちょっと待って、アタシのこの熱った体をどうしろっていうの?こんなに体は仁美を求めてるのに。
キッチンから声がする。
「先に寝ていいよ」
そんなの出来るわけない。
慌ててキッチンの方へ向かって仁美を後ろから抱き締めた。だけどその手は虚しくほどかれる。
「私だって暇じゃないのよ」
ミネラルウォーターを飲みながら、冷たく仁美は言い放つ。
「私はもう寝るからね」
そういって、床に布団を敷きはじめる。
「一緒に寝ないの?」
「何で?」
仁美は鼻で笑う。
「別に決まってないでしょ、そんなの」
そう言い捨てて、仁美は布団に潜り込む。アタシも仁美の横に入ろうとしたら、追い出された。
「貴女はあっち。」
「寒いからヤだ」
だだをこねてみたけど、仁美は無反応。仕方なく、一人寂しくベッドに潜り込む。

「仁美ぃ…」
「何?」
眠そうな仁美の声。
「寂しい。」
「知らないわよ。」
冷たく言い放たれると、心まで寂しくなる。
「ふぇぇぇ…」
抱かれる途中でやめられて感情が不安定だったせいか、涙が溢れる。
「仁美ぃ…」
呼んでも反応はない。
ホントに寝ちゃったんだろうか。
3021-6 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 23:03:03 ID:JZS0bLz+
どれくらいしてからだろう。
一人で泣いていると、横に暖かい温もりを感じた。
「静は私に仕事させないつもりなの?」
呆れたようにいって、優しく口付けてくれた。
「だって…」
一緒に居れる時間くらい大事にしたい。
「私の声が出なくなったら静が責任とりなさいよ」
言い終わるが早いか、再び仁美はアタシにキスをした。

何度達したかわからない。
頭が真っ白になるほど、仁美を求め声を上げた。

3031-7 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 23:03:39 ID:JZS0bLz+
「あ…」
「静がワガママだからいけないのよ」
「ワガママじゃないもん」
アタシが仁美にだけ見せる一面。
ホントのアタシは、寂しがりで甘えたがりだから。
そんなアタシを仁美は優しく包んでくれる。

「分かってるって。そんな静が好きなんだから、別に怒ってないよ」
笑う仁美の目に吸い込まれそうになる。
「そろそろ出なきゃ、間に合わないかな…?」
時計に目をやり、仁美は呟く。
「次は…いつ会える?」
現場じゃなくて、二人だけで。
「いつかなぁ…今月結構忙しいし…」
プライベートじゃほとんど会えない。
互いにレギュラーも抱えてる。
遊んでばかりだとすぐに仕事もなくなってしまうから。
「そう…だよね」
「必ず時間は作るから。」
そういって仁美はアタシに口付ける。
次に会える日まで、どれくらいあるんだろう。
メールでも電話でも、埋めれない心の隙間。
会って抱き合わなくちゃ、意味がない。
一人きりの夜は不安になる。
3041-8 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 23:04:10 ID:JZS0bLz+
「好きだよ、静」
ドアの前で振り返り、アタシをきつく抱き締め、再び口付けた。
「行ってらっしゃい」
ゆっくりとドアが閉まる。
行かないで。
そう言えれば楽なのに。
アタシの所にいて。
言いたくても言えない。
仁美の気持ちを知ってるから。
仁美の夢を知ってるから。
どれだけプライドを持ってこの仕事をやってるかなんて、痛いくらい分かってる。
だから言えない。


「午後には事務所いかなきゃ…」
涙を拭って、気持ちを入れ換える。

アタシも頑張らなきゃ…
仁美が頑張ってるんだから。
仁美の彼女として、しっかりしなきゃ…
3051-10 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 23:05:15 ID:JZS0bLz+
一ヶ月たっても仁美から連絡はない。
忙しいのは知ってる。
毎日メールもしてる。
だけど、二人で会えるという連絡はない。

仁美に会いたい。
抱かれたい。

日に日に思いは強くなる。

会いたいよ、仁美

抱き合いたいよ・・・
306 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/05(火) 23:05:51 ID:JZS0bLz+
ここまでです。

あと半分くらいは明日投下します
307名無しさん@秘密の花園:2006/12/05(火) 23:07:36 ID:vs49hOq6
>>306
超GJ!!
リアルタイムで読んじまった!
くぁー、切ねぇー。
明日の投下を楽しみにしてるよ。
308名無しさん@秘密の花園:2006/12/05(火) 23:13:40 ID:DwP3kZZj
>>306
ゆりしーファンなので、ゆりしーがこのスレに(間接的にではあるけど)登場したことに感激した
ゆりしーに嫉妬する仁美さんイイ
309名無しさん@秘密の花園:2006/12/06(水) 00:06:23 ID:mjSYb3JO
>>306
GJ!!
誕生日か?!すっかり忘れてた!
なんか自分がプレゼント受け取った気分だ
続きも楽しみに待ってるぞ!
310名無しさん@秘密の花園:2006/12/06(水) 19:15:36 ID:T3/LoWSH
>>306
GJ!超超GJ!!
御前誕生日オメ。・・・昨日だけど。
切ないなばいといーなぁ。
311 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/07(木) 01:49:12 ID:WaDtTQKQ
仕事してたらこんな時間に・・・
残り投下します
312SnowKiss2-1 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/07(木) 01:49:46 ID:WaDtTQKQ
今日は私の誕生日。
一日中メールがやむことはなかった。
「おめでとー!もうすぐゆりしーの誕生日だから忘れないでね><」
「麻雀しない?(笑)誕生日だからって勝ちは譲らへんでー!」
「これからも愛人としてよろしくね☆」
どれも友人たちからの暖かいメール。
だけど、仁美からのメールはなかった。
勿論着信もない。

別に誕生日を大事にしてるわけじゃない。
だけど、一番祝ってほしい人から連絡さえこないのはかなりこたえる。
会いたいだなんてわがまま言わない。
電話がダメならメールでもいいから・・・
だけど残酷にも時は過ぎていく。
もうすぐ・・・日付が変わる。

時計を見つめながら、一人日本酒に手を伸ばす。
熱燗のはずなのに、ちっとも温まらない。
誕生日だからといって高そうなお酒を貰ったのに、これじゃ意味がない。
なんで誕生日にこんな寂しく酒を飲まなきゃいけないんだ。

虚しく時は刻まれていく。
もうすぐ誕生日も終わる。
誕生日ってこんなに虚しいものだったっけ。
そんなことを考えていると、扉の開く音がした。
3132-2 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/07(木) 01:50:17 ID:WaDtTQKQ
「ギリギリ間に合った・・・」
「・・・仁美・・・」
連絡もしてくれないし、忘れられてるのかと思ってた。
もう諦めようと思ってた矢先に、仁美が駆けつけてくれた。
顔を見ただけで涙が止まらない。
「ごめんね、遅くなって。」
そういって仁美は抱きしめてくれた。
「ずっと我慢してた。静に会いたかった。」
優しい仁美の声。
この温もりを求めていた。
一ヶ月以上、ずっと、毎日。


アタシが泣き止んだ頃、仁美はポケットから何かを取りだし、アタシの指に触れた。
「これ…」
「誓いの指輪っていうか、そんな感じ?」
シルバーに光るリングがアタシの左手の薬指にはめられてた。
「静を愛し続けるっていう証。」
形なんかに囚われる訳じゃない。
だけど、仁美の優しさが、そのリングで伝わってくる。
結婚なんてできやしないけど、仁美の言葉だけで十分だった。
3142-3 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/07(木) 01:51:32 ID:WaDtTQKQ
「今夜は静が望むことをしてあげるよ。…どうしてほしい?」
アタシがしてほしいこと。
今までずっと言わなかった。
だけど、次にまたいつ会えるか分からないから。
その日まで、仁美を忘れたくない。
「アタシをメチャクチャに壊して…」
「わかった」
身体中に仁美の唇が落ちる。
仁美の指がアタシを汚していく。
「もっと…」
まだ足りない。まだまだ足りない。
いっそ殺してくれて構わない。
それくらい仁美が好き。

「まだ…っ」
アタシから離れようとする仁美の腕をきつく握り締めた。
どこへも行かないで。
アタシだけ見てて。
アタシだけを抱いて。
「…泣いても知らないよ?」

激しく責め立てられながら、アタシは今まで以上の快楽を感じていた。
今までこんなに激しく感じた事はなかった。

「仁美っ…!!」
何度も何度も愛しい名を呼ぶ。
掻き乱され、傷つけられ、仁美の愛を求め続けた。
「静…」
仁美の声が、吐息が、アタシを狂わしていく。

暖かい腕に抱かれながら、アタシは眠りについた。
3152-4 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/07(木) 01:52:02 ID:WaDtTQKQ
朝、目を覚ましたら、全身が痛かった。
身体中に刻まれた傷痕が生々しい。

「静…?」
隣で仁美の声がする。
「凄い傷…ごめんね」
アタシの腕をそっと撫でる。
「痛い?」
「ん…ちょっと…」
これは仁美がアタシに残したもの。
この傷はアタシと仁美の愛の形。
「…ありがとう…」
「ん?」
「…ありがとう」
アタシの我儘を聞いてくれた。
こんなにアタシを求めてくれる。
「今更?」
ふふっと仁美は笑う。
アタシはこんなに愛されてる。
好きで好きでたまらない。
左手に光るリングがアタシ達の愛の証。
「これからもずっと静の側にいるから」

どちらからとでもなく、アタシたちは口付ける。

「一日遅れたけどHAPPY BIRTHDAY、静」

仁美の優しい声が、いつまでも心に響き続けていた。

<FIN>
316 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/07(木) 01:53:22 ID:WaDtTQKQ
半分もなかったというオチ。
ということで2日遅れですが静様おめでとう。
これからもネタ提供期待してます。

ご愛読ありがとうございました。
317名無しさん@秘密の花園:2006/12/07(木) 22:23:21 ID:IQpEgQnh
>>316
GJです!
318 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:15:27 ID:C2Uf6M5J
かなり遅くなりましたが、この場をお借りして…
静様お誕生日おめでとうございます。


>>316
GJです!!私も心理描写を巧みに書けるよう見習いたいです。


では、しずかなば麻美(?)を投下します。
319 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:18:52 ID:C2Uf6M5J
『佳奈』
日常から切り離された、白い世界の中で
大好きな声が、あたしを呼ぶのが聞こえる。
『佳奈…起きて』
強さの滲み出た、けれどやわらかい声。
あたしを呼ぶこの声は、どんなものよりも温くあたしを包んでくれる。
『おはよう…静。今日は早いね』
『佳奈が遅いんだって』
あきれたような、でも優しく穏やかな静の眼差し。
目が覚めると、あたしの目の前にはいつも静がいる。
こんなにも、魂が溶け合いそうなほどに静を近くに感じられる。
それはまるで夢のよう幸福………………
私の、望むすべて……
このまま、ずっとこうして一緒にいられたら………

「……ちょっと…いい加減起きや」
「………え…?」
鋭い声に、あたしの揺蕩う意識は現実に引き戻された。
重い瞼をゆっくりと上げる。
目の前にいるのは、静…なんかじゃない。
あたしの、妹……。
「…あ………」
「もうっ、今日は朝から仕事なんやろ?さっさと着替えや」
「…うん。……ごめん、すぐ支度する」
のろのろとあたしが体を起こしたのを見届けると、彼女は先に下におりていってしまった。
320 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:25:00 ID:C2Uf6M5J
直後に何とも言えない、いやな静寂が耳を貫く。
ああ、そっか。夢だったんだ……。
そうだよね。あれは、ただのあたしの独り善がりな願望。
分かっていても、すぐには認められなかった。いや、ただ認めたくないんだと思う。
夢は…醒めるから夢って言うんだろうか。
「…救いようがないなぁ」
あたしは自嘲気味に鼻で笑う。
ここまであたしは渇いているんだ。
その事を再確認する。
静が欲しい、欲しいって…。
どうしようもないくらい静という存在を求めてる。
静への想い噛み締めると同時に、虚しさがじわじわと広がっていった。
あの夢の甘さが、この苦しさと虚しさを引き立てる。
だからあたしは甘い夢の余韻を振り切るように窓の外に視線を注いだ。
案の上、日光が直接目に差し込み、あたしはまばゆさに顔をしかめる。
それは、まるで光というより白い闇のように思えた。
321 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:28:45 ID:C2Uf6M5J
妹が起こしてくれたお陰で、あたしはなんとか時間に追われる事無く仕事に臨む事ができた。
にもかかわらず、何故だか気分が滅入る。
近頃は静の事を考えるだけでひどく不安定になるのに、きっと…あんな夢を見たから…。
甘くて、けれど残酷な夢。
あんなに満ち足りた幸福を手に入れる日が、本当にあたしに来るのだろうか。
どうしても、未来に希望を持つ勇気が持てない。

思わず、深いため息をつきそうになったその時。
ふわり。髪に、何かが触れた。
「っ!?」
小動物のように過剰に反応し、勢い良く振りかえると……今のあたしの頭の中を占めている人物の笑顔があった。
「静っ…」
やだ。気付かなかった…大好きな人の気配を、微塵も感じ取る事ができなかったなんて。
それは今のあたしの精神状態が平常ではないからだろうか。
「今日佳奈も一緒だったんだね。もう仕事終わり?」
「う、うん…静は?」
静に、ずっと会いたくて会いたくてたまらなかった。
なのに。今はこの偶然に素直に感謝する事ができない。
これ以上心をかき乱されたら、あたしの均衡を保つ糸は簡単にちぎれてしまいそうだから。
「ん?私も今日の仕事は終わり。
……ああ、これから仁美さんとご飯食べに行くんだ。佳奈も一緒に行かない?」
「…!」
あたしは、思わず表情を強張らせていたのが自分でもわかった。
「美味しいイイ店があるんだよね。佳奈も気に入ると思うし。ね、行こ」
322 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:30:55 ID:C2Uf6M5J
静と言葉を交わすと、必ず出て来る名前…。
静がその名前を紡いだ。
ただそれだけで、あたしの足元がぐらりと揺ぐ気がする。
普段のあたしならばそんなこと意に介さず、二つ返事で二人について行く事ができるのに。
「あたし…は…」
あたしが言葉に詰まっていた時。
「あ」
突然、静が嬉しさを隠し切れないような感嘆の声を上げた。
静の視線を追うと、向こうの方に見慣れた人影がちらついている。
…仁美だ。
他の女の子と楽しそうに談笑している。
「ったく、仁美さんは…今日は私が迎えに行くって言ったのに」
憎まれ口を叩きはすれど、仁美を見つめる静の目はとても優しくて…。
思わず涙を零してしまいそうになった。
「ほら、佳奈。向こうに行こう」
さらりと髪をなびかせて、静が仁美のいる場所に向かおうとする。
いやだ。仁美のところに行かないで。
「静!」
あたしは、思わず静の背中にきつくしがみついていた。
「…か…佳奈?痛いって」
仁美がこっちを見たような気がしたけど、そんな事どうでも良かった。
わずかな余裕もあたしには残ってなかったから。
静、お願い…早く気付いて。
決して美しいとは言えないあたしのこの愛に、執着に。欲望さえ。すべて。
323 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:34:39 ID:C2Uf6M5J
でも、あたしはそれを口にする事はできない。
多分これからも、ずっと。
あたしの一番の望みは、一番の戒め。

“仁美を見ないで。あたしのそばにいて”
頭の中で自分の悲痛な叫びが聞こえる。
けれどあたしはいつしか、自分の感情を静かに心の奥底に葬っていた。
それは、諦めにも似た空虚なもの。
「…仁美と二人で行っておいでよ」
「佳奈?」
よくよく考えれば、明日は静の誕生日だ。
きっと日付が変わるまで仁美と飲み明かして、その特別な日を、
本当は二人きりで祝うつもりだったんだろう。
そう考えると、いたたまれなかった。
本当はあたしがいない方が、静は喜ぶような気がしてしまって…。
「ごめんね、誘ってくれてありがと。じゃあ」
その言葉と同時にあたしは、痛いほど静を抱き締めていた腕を解く。
そして、あたしは反対方向へと歩き出した。
胸が苦しい。
本当は仁美のところへ行かせたくなんかないのに。
いつまであたしはこの気持ちを押し隠していればいいんだろう。
できれば早くこんな想い、切り捨ててしまいたい。
静を想うことが、こんなにもつらいなんて。
324 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:37:30 ID:C2Uf6M5J
あたしは、重い足取りで廊下を歩き続けた。
さして広くもない建物の中なのに、無限に続く迷路の中を彷徨っているような錯覚に陥る。
もしくは、水の中を歩いているような…。
なんだか、現実感がない。
「あれ?佳奈ちゃん?」
ふとなじみのある声に名前を呼ばれたような気がして、鉛のような頭をゆっくりと持ち上げた。
そこには、今日の仕事を共にした人の姿。
「……麻美ちゃん…」
遠くで呼ばれたように感じたのに、麻美子はすぐあたしの目の前にいた。
あたし…また自分の世界に引き籠もってたんだ。
それでも、麻美子と目を合わせると、浮遊していた自分の意識が、ゆっくりと地に足を着けた気がした。
麻美子の独特の優しい雰囲気は、いつもあたしのささくれ立った心を癒してくれる。
だけどそんなあたしとは対照的に、いつも笑顔が絶えない麻美子の表情が、少しだけ曇った。
「…どうしたの?」
「え…?何が?」
「なんか佳奈ちゃん、元気ないように見えるよ?」
麻美子の言葉に思わず硬直する。
やっぱり、他人にも分かるほどそんな空気が滲み出ていたんだろうか。
「……」
黙り込んでしまったあたしに、麻美子の声がそっと降って来た。
325 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:44:28 ID:C2Uf6M5J
「ねえ…何かいやな事があったなら、私に話してみて。
余計なお世話だろうけど…佳奈ちゃんが心配だから」
「…麻美ちゃ…」
いつものあたしならば、きっと意地でも弱味を見せまいとするはずなのに。
相手が麻美子だからだろうか。
守っていたはずの見栄も、なにもかも捨てられるような気持ちになった。
「余計なお世話なんかじゃないよ…あたし、麻美ちゃんに迷惑かけてもいいの?」
「もちろん」
麻美子はただ短くそう答えて、あたしに手を差し出した。
拒む理由なんてない。そんなのあるわけがない。
今は、押しとどめ切れないこの想いを、誰かに聞いて欲しかった…。
ほんの少しでもいい。心の隙間を埋めて欲しかった。
最近は特に、一人でいるのがとてつもなくつらい事のように感じる時がある。
だから。あたしはいつも人の温もりを求めてしまう。
人との繋がりを自ら絶つ事なんて、あたしにはできやしないのだ。
あたしは、迷わずにそのやわらかな手をとった……。
326 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:47:08 ID:C2Uf6M5J
あたし達二人は人気のない夜の公園に移動していた。
今の時期の外気は肌寒いなんてものじゃない。
氷の針が肌に突き刺さるようだ。
あたしはそれを知った上で、この場所を選んだ。
痛いくらいの外気で抑えつけておかないと、精神の安定を保つ事ができそうになかったから。
麻美子はいやな顔ひとつせず、そんなあたしの提案を受け入れてくれた。
「ここに座ろう」
麻美子はあたしの手を引き、優しくベンチへと導く。
あたしは頷いてゆっくりと麻美子の隣に腰を下ろした。
なんとなしに、辺りを見渡してみる。
けれど不思議な事に、ここには目障りなカップルさえ存在しない。
どうやらあたしと麻美子の二人しかいないようだった。
「誰もいないね」
「ここなら…佳奈ちゃんは大丈夫?話せる?」
麻美子は心配そうにあたしの顔を覗き込んだ。
どんなささいな心の機微にも気付いて、人を気遣ってくれる。
麻美子の優しさがじんわりと身に染みる。
「うん…」


あたしは押しとどめていたものを、ぽつりぽつりと口にし始めた。
親友だと思っていたはずの静を、いつしか本気で好きになってしまった事。
そして静を想い続ける事で、未来に希望を見出だせずにいる事。
仁美の話が絡むと、卑屈になってしまう自分がいる事…。
たくさんの事を話した。
麻美子はすべてを受け入れるような眼差しで、静かにあたしの言葉を聞いてくれていた。
327 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:50:18 ID:C2Uf6M5J
「…仁美はあたしの友達だから…仁美に魅力がある事は知ってる。
だけど、イヤなの…静が仁美に微笑みかけるのを見るのは。
あんなに愛しそうに見つめられる仁美が妬ましいと思う自分がいる…」
静の視線の先にいる人があたしなら、どんなにいいだろう。
けれどその先にはいつも仁美がいる。
あたしはいつも、静の背中を追ってばかり。
「恋なんてしたくなかった。
同性なんて…静なんて好きになるんじゃなかった。
つらい思いをするのが目に見えてたのに…未来なんてないのにっなのにっ」
いつしかあたしの瞳からは、とめどなく狂おしい想いが溢れていた。泣いていた。
涙で麻美子の顔がよく見えない。
そんなあたしを麻美子は抱き寄せ。あやすように髪を撫でてくれた。
「麻美…っ」
何であたしは、こんなに甘く優しい麻美子の腕をとらないんだろう。
静を選んでしまうんだろう。
「…っあたし…麻美ちゃんを好きになれば良かった…」
「そんな事言っちゃダメ。
佳奈ちゃんはちゃんと静ちゃんに惹かれたの。その想いを大事にしなくちゃ。
たとえ報われないものだったとしても、最後まで諦めないで。
じゃないと、想いが可哀想だよ…?」
涙に濡れた顔を上げると、麻美子の切なげな微笑みを見た気がした。
「私もね…好きな人がいるの。
その人は、きっと私の本当の気持ちに気付いてないと思う。
これからも、気付いてくれる日は来ないかもしれない。
それでも、願ってしまう。その人と過ごす夢のような未来を」
甘い蜜のような静とあたしの二人だけの満ちた時間、世界…。
そんな日が来るとは思えない。
それでも、まだあたしは心のどこかでそれを願ってる。
328 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:54:28 ID:C2Uf6M5J
「私はこの想いが燃え尽きるまで諦めたくない。
いつかは想いは風化するけど、最後まで抗っていたい。
だから、お願い…佳奈ちゃんも諦めないで」
「…麻美…子」
麻美子も、あたしと同じ想いを抱えていたの?
なのに、闇に打ちひしがれる事もなく、その瞳は強くて真っ直ぐで…それでいて優しさを忘れない。
想いを貫く事は、こんなにも美しいんだ…。
……諦めたくない
麻美子を見ていると、そんな感情が静かに湧き上がって来た。
あたしは…静を諦めない。
静が誰を好きでも。あたしと静との間に未来がなくても。
「うん、諦めない…あたし、もう諦めないよ。麻美子。
だから、祈ってようよ。お互い好きな人と一緒にいられますようにって」
「佳奈……」
麻美子は瞳を潤ませながらも、ふわりと笑う。
いつしか、あたしも心からの笑顔を取り戻していた。
静…あたしの想いは純粋なものじゃない。
例えば、無償の愛という言葉とはかけ離れてる。
あたしが静を想うのと同じように、静もあたしを愛して欲しいって願ってるから。
だけど、それ以上にあたしは静を見ていたい。
身体さえ交わる事がなくても、構わない。
そばにいたいの。
ねえ、許してくれるよね…?
329 ◆oxDu95e3bE :2006/12/08(金) 00:55:43 ID:C2Uf6M5J
長ったらしくてすみません。続きがあと少しあります。
330名無しさん@秘密の花園:2006/12/08(金) 01:11:44 ID:vU5qSzu5
>>329
くぁぁぁGJ!!!
続き気になる……

331名無しさん@秘密の花園:2006/12/08(金) 02:46:20 ID:HP73If2t
出逢ってまだそんなに長くない。彼女は私より遥かに先輩。経験だって沢山ある。
実際仕事という意味では、到底敵わない。
だけど、プライベートになればどうしてもそういう風には見えなくて・・・

「あずま〜、うまい棒がこんなにぃ!」
一緒に昼食を買いに出たら、食品コーナーで絶叫するゆりしー。
「買えば?」
「でも私、今月厳しくて・・・」
うまい棒買えないほど苦しいってどういうことだ。
「お昼ごはんは?」
「抜く。」
そりゃないだろう・・・仮にも体が資本の仕事。体調を崩してしまえば元も子もない。
「・・・ご飯買ってあげるから、もっておいで。」
「本当にぃ!?梓馬大好き!」
なんだか今尻尾が見えたぞ・・・?パタパタと尻尾を振って、お菓子コーナーへ消えていった。
・・・え、お菓子?まさか・・・

「・・・あのさ、私、ご飯もってこいって言わなかったっけ?」
彼女の手にあるのは、数本のうまい棒。
「美味しそうだよ?」
頼むからそんな子犬のような目で私を見ないで。
「それも買ってあげるから、ちゃんとした『ご飯』を持ってきて・・・」
「いいの!?」
「いーから。」
嬉々とした笑顔で私を見つめる彼女。くぁー、可愛いなぁ。
この目、この目に私はやられたんだよ。

スタジオに帰って、一緒にご飯を食べてるときも、ずっと幸せそうな顔のゆりしー。
こっちまで幸せになる。
ずっとゆりしーの側にいたいなんて密かに私は思ってるんだけど・・・これってもしかして恋ですか?
でももし、恋だとしても、まだ当分は打ち明けられそうもない。だってまだまだ始まったばかり。
もっと想いが大きくなったらそのときは、彼女に打ち明けよう。
332名無しさん@秘密の花園:2006/12/08(金) 02:48:52 ID:HP73If2t
流れぶった切ってすまない。坂本梓馬×ゆりしー。
ノリで書いた。今は後悔してない。
>>329
GJ。続き期待してます。
333名無しさん@秘密の花園:2006/12/08(金) 19:12:24 ID:2dl/TDAx
>>329
せつなーい!!
けどGJ!続きも楽しみにしてる!

>>332
GJ!
淡い感じがなんともいい〜。
いつか長いのもぜひ読んでみたい・・・
334名無しさん@秘密の花園:2006/12/09(土) 02:16:47 ID:VoMrXCEh
「由衣ちゃん、由衣ちゃん起きて〜」
理恵ちゃんの声が聞こえる。
いったい何時起きたんだろう? 昨日はあんなに長い夜だったのに。
「由衣ちゃ〜ん」
いい加減に起きてあげる。
「う〜んおはよう理恵ちゃん・・・」
そこで言葉が止まる。
「おはようございます、お嬢様♪」

少しの間言葉が出なかった。 自分の目が信じられなかったから。




「・・・理恵ちゃん、なんでメイド服着てるの?」
335名無しさん@秘密の花園:2006/12/09(土) 02:17:43 ID:VoMrXCEh
後が続かないが書いてみた、ほちゃ×りえりえ。
誰か続きを書いてくれたらうれしいw
336 ◆oxDu95e3bE :2006/12/09(土) 02:38:46 ID:Ges+jel/
レスありがとうございます。ちょっと遅くなりましたが、>>328の続きを投下します。
337 ◆oxDu95e3bE :2006/12/09(土) 02:41:13 ID:Ges+jel/
あの後。あたし達は笑顔で別れた。
麻美子は、あたしが自分で捨て去った部分を拾い集めて、再びあたしの心に戻してくれた。
未来より過去を信じていたあたしに、大切な事を教えてくれた。
それはただ、相手をひたすらに想う事。
決して諦めない強さと美しさ。
夢を持つ勇気。
いつしか、あたしは静に愛される事ばかりを望んでた。
あたしと同じように愛して欲しいって。
今でも、静が別の人を見るのはつらい。考えたくもない。
だけど何より大事なのは。微笑んで、好きな人を見守り、想い続ける事。
自分から人を愛さなければ、愛される事はないから。
だからあたしは静を想う。
嫉妬や憎悪、悲しみに負けないくらいに、深く。
そして、まだ来ない未来の幸せを祈ろう。
あたしと、静と、麻美子のそれぞれの幸せを。
338名無しさん@秘密の花園:2006/12/09(土) 02:41:44 ID:QqWyEwA6
「由衣ちゃんが喜ぶかな〜と思って。」
そういって理恵ちゃんがくるりと一回転する。
ヒラヒラしたスカートがふわりと舞う。
それは犯罪だとちょっと叫びたい。
反則的に可愛すぎる。
「ほら、この前由衣ちゃんが『メイド服とか似合うんじゃない?』っていってくれたじゃない?」
そういえばそんなことを言ったような気もするけど。
でも普通そんなの本気にしないよ、理恵ちゃん・・・

「似合わない?」
いつの間にか地面に座り込んでる理恵ちゃん。
だから自然と上目遣いになってる。
「似合わないわけないよ!」
思わず声が大きくなった。
むしろ鼻血が出そうなほど似合ってる。
「可愛すぎて、死にそう」
「ホント?!」
凄く嬉しそう。
でもそれ以上に私の頭がおかしくなりそう。

「今日はこの服で由衣ちゃんのお願い事全部聞いてあげる♪」
339 ◆oxDu95e3bE :2006/12/09(土) 02:43:52 ID:Ges+jel/
マンション前に辿り着くと、思いがけない人物の姿を認めて、あたしは息をのんだ。
嘘。信じられない。
その人は、手袋を着けてない両手に息を吹き掛け、寒さに耐え忍んでいる。

「静…っ…」
冷たい空気の中で、あたしの張り詰めた声が響く。
その声に反応して、静があたしの方に視線を向けた。
「佳奈…やーっと帰って来た」
ほっとしたように静の表情が緩む。
「佳奈の部屋訪ねたら、妹がまだ帰ってないって言うから。寒かったよホント」
「それなら、部屋に上がって待ってくれたら良かったのに…」
この気温の中で、どれだけ待ってたんだろう。
静だって体調崩すわけにはいかないのに。
「いや、佳奈と二人で話したかったから」
さらりと静はその言葉を口にした。
静にとっては何て事のない言葉だろうが、あたしにはそれが甘い響きに聞こえてしまう。
鼓動が速くなるのが自分でもわかった。
「な…なんでまた…」
「別れ際、佳奈の様子がちょっと変だったから。気になっちゃったの」
かあっと頬が熱くなる。やだ、不自然に見られてないだろうか。
でも、静があたしを気にかけてくれていた。
それだけの事であたしの部屋を訪ね、そして帰りを待っていてくれた。
その事実が、あたしの心を優しく満たしていく。
「……ありがとう。何でもないよ。
静がこうして会いに来てくれたから…いやな事なんて忘れちゃった」
精一杯の笑顔で静に微笑みかける。
まだ本当の事は言わない。静を困らせたくはないから。
あたしは穏やかに、ありのままに受け入れて静を愛するって決めたから。
340 ◆oxDu95e3bE :2006/12/09(土) 02:46:36 ID:Ges+jel/
「でも、ごめん。せっかく仁美と一緒にいたのに…その」
あたしが仁美の事に触れた瞬間、静が拗ねたように口火を切った。
「いいよ仁美さんは。
あいつ、ワイン一本飲み切らないうちにつぶれてんの。
一応家に送り届けて来たんだけどね。
何が『一緒に静の誕生日を迎えて、めいっぱいお祝いしてあげるー』だよ。ちょっとひどくない?」
「…仁美らしい」
静の話に、あたしはくっくっと喉の奥で笑った。
それに、拗ねた静がなんだか小さな子みたいで可愛くて。とても愛しく思えた。
ほんの少し前のあたしならきっと笑う事すらままならず、卑屈な態度でその話を聞いただろう。
そんな想いをめぐらせていると、あたしは重要な事に気付いた。
「待って。じゃあ静はまだ誰にもお祝いしてもらってないの?」
「…まあ、そうなるね」
少し決まり悪そうに、静がぽそっと呟いた。
とっさに腕時計を見ると…もう、十二時はとっくに回ってる。
日付はもう、静の誕生日になってるんだ。
「じゃあ、あたしが言わせてもらうね。
…誕生日おめでとう、静」
不意打ちされたように、一瞬、静が驚いてあたしを見つめる。
けれど次の瞬間には、限り無く優しい笑顔をあたしに向けていた。
「ありがとう。嬉しい…」
静には少し悪いけれど、こんな形であれ静の生まれた日を、あたしが一番に祝えた事がとても嬉しい。
そして、こんなに可愛くて綺麗な静の笑顔を見られたんだから。
341 ◆oxDu95e3bE :2006/12/09(土) 02:48:24 ID:Ges+jel/
「やっと、佳奈と同じ年齢になった」
「なんだかそれってあたしが年だって言われてるみたい」
「馬鹿、違うよ」
こんなとりとめのない会話すら、特別に思えて来る。
それは大好きな人の生まれた清らかな日に、その人のそばにいられるから。
静の隣にいられるから。
「…来年も直接静に会って、一番におめでとうって言いたいな」
声にならないほどに、小さく呟く。
それは、あたしの心からの言葉。
その願いが叶う確率は、決して高いとは言えないだろうけど。
願わずにはいられない。
「え?何か言った?」
「ううん。あ、ちょっと待ってて。静にプレゼントがあるから、取りに…」
あたしは思い出したようにマンションの中へ入ろうとしたけど、静の腕に強く引き止められたていた。
「ありがとう。でも、それは今度でいいよ」
その言葉と同時に、静の腕があたしの身体を包む。
静の身体もあたしと同じくらいに冷え切っているのに、温かくて、とても心地良い。
突然の事に硬直していたはずの身体が、静の温もりで解きほぐされていく。
「静…」
思わず、あたしは静の胸に顔を埋めた。
少しでも、静を感じていたいから。
342 ◆oxDu95e3bE :2006/12/09(土) 02:51:20 ID:Ges+jel/
「佳奈」
優しく名前を呼ばれたと直後。
静があたしの顎をそっと持ち上げ…やわらかい唇が降りて来た。
静の唇…熱い。
ほんの数秒の時が、あたしにはとても永いものに感じた。
唇が離れた後。
ゆっくりと静の腕があたしを解放する。


「…じゃあ、またね。おやすみ」
まだ言葉の出て来ないあたしに静はふわりと微笑み。
背筋を伸ばして反対側の方向へと歩き出した。
静の姿があたしの視界から消えても、まだ唇は熱いまま。

さっきのキスは、どんな意味があったんだろう。
わからない。
だけどそれは考えても仕方の無い事。
ひたすらに考えても、焦ってみても、答えはすぐには出るものじゃない。
穿った見方をするのは昨日でもう終わりにしよう。
静の生まれた日に、あたしも新しい自分になるから。
静を愛してる。それがすべてだから。

『おやすみ』
少しだけ掠れた、優しい甘い声。
切なげな、けれど優しい微笑み。
綺麗な静の後ろ姿。
焼き付いた静の残像。
それが、あたしの中でいつまでも揺蕩っていた。
343 ◆oxDu95e3bE :2006/12/09(土) 02:54:59 ID:Ges+jel/
>>338さんを挟んでしまいました。
すみません。
しず←かなだか、しずかなだか分からない結末になりましたが、皆さんのお好きなように読んでくださると嬉しいです。
344338:2006/12/09(土) 02:56:53 ID:QqWyEwA6
>>343
GJ!!割り込んですまんかった・・・ 相変わらず良作が多くて嬉しい。
>>335
書いてみた。続きは他の人よろしく。
345名無しさん@秘密の花園:2006/12/09(土) 20:22:56 ID:5KxZKkOw
>>343
GJ!!!
>何が『一緒に静の誕生日を迎えて、めいっぱいお祝いしてあげるー』だよ。
ちょっとひどくない?
ワロタ 言いそうw
346名無しさん@秘密の花園:2006/12/10(日) 00:32:15 ID:y5ChAaYu
>>343
GJ!!
リアルで有りそうだ、なば
347335:2006/12/10(日) 01:59:01 ID:4yD2hojs
>>338 >>344
マジで続き書いてくれるとは思わんかったw
GJ!! 俺にもっと文才があれば続きを書けるんだが

>>343
GJ!! なば吹いたw
348rehab ◆2tjokYoELc :2006/12/10(日) 13:10:09 ID:VTG3eh8a
最近忙しくてゆっくりPCに向かう時間がなかなか・・・。
気分転換(自分の)に短いやつ。
部屋でだらだら喋ってるだけ、という設定で。


能登「ねぇ綾ちゃん?」
川澄「・・・んー?」
能登「きょう利奈ちゃんに聞いたんだけどさ」
川澄「おお、利奈ちゃん? 元気だった?」
能登「うん、変わらず」
川澄「変わらずかー。うん・・・で?」
能登「でね? 綾ちゃん、前にアメリカ行ったでしょ? オタコン、だっけ」
川澄「・・・オタコン? ああ、うん。行ったね。行ったよ?」
能登「行ったでしょ? その時、忙しいからお土産買うヒマないよーって言ってたじゃん、綾ちゃん」
川澄「言ったっけ?」
能登「言ってたよ。だからお土産買わなかったでしょ、確か」
川澄「ああぁ、そうだ。だから・・・だからそうだよ。だからごめんねって言ったじゃん」
能登「うん。それはいいの。忙しかったらお土産選んでる時間なかったんだよーって、それなら別に、いんだけどね・・・?」
川澄「いいんだけどね?」
能登「利奈ちゃんに聞いたんだけどさ」
川澄「だからなにをさ?」
能登「綾ちゃん・・・アメリカでメジャーリーグの試合見に行ったってほんと?」
川澄「・・・おお!?」
能登「おお? じゃなくて」
川澄「誰に聞いたの!?」
能登「だから利奈ちゃんに」
川澄「なんで利奈ちゃんがそんなこと、知ってるの・・・ああっ!」
能登「・・・ほんとなんだ?」
川澄「あいつか? あいつだ!・・・あの野郎、喋るなって言ったのに・・・」
349rehab ◆2tjokYoELc :2006/12/10(日) 13:11:59 ID:VTG3eh8a
能登「ほんとなんだ?」
川澄「違う違う違う違う」
能登「違うの?」
川澄「違うよ。最初は行くつもりじゃなかったんだけど、チケット取れちゃってさ、つい・・・」
能登「行ったんだ」
川澄「いや、偶然だよ。偶然」
能登「偶然ってなによ? 綾ちゃんあれなんだ? 私のために時間割くよりも、野球のほうが大事なんだ?」
川澄「なんでそうなるんだよお。そういう言い方しないでよ」
能登「だってそういうことでしょ?」
川澄「もぅ! どうしたんだよ。麻美のほうが大事に決まってるでしょう?」
能登「でも・・・お土産なかった」
川澄「それはだから・・・じゃあ、空港で売ってたハンカチとかキーホルダーで良かった?
    そういうのになっちゃうよ? 買うなら、ちゃんと選びたかったんだよ」
能登「それは、そう・・・かも知れないけどさぁ〜」
川澄「もう! 絡むなあ〜。でもほら、そうやってむくれてる麻美も可愛いよ?」
能登「・・・そうかな?」
川澄「うん」
能登「・・・」
川澄「可愛いよ?」
能登「・・・なんか、自分が嫌になるなぁ〜・・・」
川澄「どうしたのさ? なんで?」
能登「綾ちゃんに一言言おうと思ってたのにさ・・・もう、嬉しがってる自分のチョロさが・・・」
川澄「あははっ」
能登「ふふふっ!」


はい終わり。
仲よし仲よし。

(あの野郎=G社のK氏)
350名無しさん@秘密の花園:2006/12/11(月) 06:15:39 ID:LgDS1MuG
>348,349
本当に甘々ですな(*´Д`)=з
351名無しさん@秘密の花園:2006/12/12(火) 13:00:44 ID:UpnmzIXl
千葉のFCイベントに南里が来ていた模様

と言うわけでtiaraネタ希望
352名無しさん@秘密の花園:2006/12/12(火) 20:28:42 ID:HMiOMCpp
オレもオレも
353名無しさん@秘密の花園:2006/12/12(火) 21:27:03 ID:n56ScFb1
なば×御前じゃなく、御前×なばをどなたか・・・

しっかし、今回の巫女ラジってばたまらんわ。
354名無しさん@秘密の花園:2006/12/13(水) 10:26:42 ID:dKxOW7Is
俺も御前×なば読みたい!
355 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 14:53:37 ID:3ZV8kSzr
御前×なば 書いてみた。
仕事の合間に急いで書いたから短いし微妙かもだが投下。
3561 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 14:54:14 ID:3ZV8kSzr
巫女ラジ第36回収録後。
仁美は我が家にやってきた。
いつものようにくつろぎに来たのかと思ったけれど、どうも雰囲気が違う。
なんていうか、不機嫌。
怒っているようにも見える。
むすっとして、なんだか変だ、とにかく。

軽く夕食を食べた後、ベッドの上でいつものようにくつろぐ。
一向に仁美の機嫌がよくなる様子はない。
会話も極端に少ないし。
3572 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 14:57:00 ID:3ZV8kSzr
「どうかしたの?」
「何が。」
うわ、声のトーン低っ!
「今日の仁美、変。」
「別に。」
だからその反応が変なんだって。
「何かあったの?」
「何も。」
「嘘。今日の仁美、凄く変。」
「変じゃない。」
いや、変なんだって。
私が言ってるから間違いないんだってば。
「私のせい?」
「別に。」
「じゃぁなんでそんなに不機嫌なのよ」
黙り込む仁美。
「話してよ。なんだか気持ち悪いし。」
「・・・」
「ねぇ!」
ゆっくりと仁美の唇が動く。
「ずるい。」
「あ?」
「静はずるいよ。」
いやいやいやいや、意味がわからないから。
「佳奈とかきみことか麻美子とかからあんなメッセージ貰って、ずるい。」
「それはご褒美だから仕方ないよ。」
多分今日の収録でのアレをさしてるんだろう。
「それに何よ、あの佳奈のメッセージ。世界で一番静の秘密を知ってるとか言っちゃって。
あたしのほうが知ってるもん!きみこもきみこでなんかエロいし!
麻美子も何、現場で静とベタベタしてるとか言って、頭くる!!静もキャーキャー喜んで、もう知らない!」
そういって頬をぷーっと膨らませる仁美。
3583 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 14:57:42 ID:3ZV8kSzr
「あー、嫉妬?」
「違うもん!!!!!なんかムカついただけだもん!!!」
それを嫉妬と呼ぶんですよ、仁美さん。
でもなんだか可愛い。
「でもこれでわかったでしょ?」
「何が。」
「仁美がまみまみとか亜美とかとベタベタするたびに私が怒ってた理由。」

最近はもうどうでもいいけど。
この人の場合、ビョーキみたいなもんだし。
それにふらふらしてても結局私のところに戻ってくるっていう自信があるから。

「それとは違うもん。」
「どこが。」
「なんかわかんないけど違うもん!」
「はいはい。」
それならそういうことにしてあげましょう。

それにしても、ホント可愛いな、嫉妬する仁美。
頬膨らましてそっぽ向いて。
こんな姿見れるのって世界中で私だけだって思うとなんか嬉しくなる。
3594 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 14:59:04 ID:3ZV8kSzr
「佳奈とかきみこのところにいけば?」
「は?」
「ずっと他の人といちゃいちゃすればいいじゃない!」
本音じゃないのはわかってる。
伊達に長いこと付き合ってない。
だけどこう可愛いともっといじめたくなるのが私。
「ホント?じゃぁ別の旦那のところにでもいこうかなー。」
なんて言って立ち上がろうとしてみる。
「いけば?」
お、止めないよ、この人。
「じゃぁちょっときみことイチャイチャしてくるから、鍵は開けててね?」
実際に行く気なんてさらさらないんだけど。
「さっさと行けバカ!」
ボスッ。
私をめがけて飛んできたのは私が愛用してる枕。
しかも顔面にクリティカルヒット。
微妙に痛い。
「バカバカバカバカバカバカバカバカ!!!!!」
泣き声交じりでわめきながらポカポカ私を叩く仁美。

仕方ないなぁ、全く。
私はぎゅっと仁美を抱きしめた。
「嘘だよ、どこにもいかないよ。」
「うっさい、どっかいけ。」
バタバタして抵抗する仁美。
「やだ。」
「もうあたしなんかどうでもいいんでしょ?」
「そんなことない。仁美が一番好き。」
佳奈もきみこも、あくまで友人。
私が一番大切なのは仁美。
だってこんなに可愛い。
私の言動でこんなに取り乱してくれる仁美が世界で一番愛しい。
3605 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 14:59:53 ID:3ZV8kSzr
何かを言いかけた仁美の唇を自分の唇でそっと塞ぐ。
仁美は少し抵抗してたけれど、すぐに大人しくなって私の背中に腕を回してくれた。
舌を仁美の口内へ侵入させてみたけれど、やっぱり抵抗なんてせずに舌を絡めてくる。
「んんっ・・・」
くぐもった仁美の声を合図に、私は優しく仁美を押し倒す。

流石に何度も何度も肌を重ねていれば、お互いの弱点もわかってくる。
どこが一番感じやすいかなんて、目をつぶっててもわかる。
だからどうしても乱暴になりがち。
いや、それでも仁美が感じてくれるからいいんだけど。
でも、今日は乱暴には抱きたくない。
全身で私を感じてほしい。
だって、仁美が嫉妬してくれたから。
わかってはいたけど、やっぱり嬉しかった。
仁美は私を愛してくれてるんだって確認できたから。
だから、今日くらいはその気持ちに応えようって思う。
私も、仁美が大好きだよって伝えるためにも。
3616 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 15:00:53 ID:3ZV8kSzr
「なんか今日の静、優しかった。」
眠ってしまったと思ってた仁美が口を開いた。
「そぉ?」
「うん、嬉しかった。」
「気のせいじゃない?」
言葉に出すのは恥ずかしい。
「静」
「何?」
「大好き。」
「ありがと。・・・私も、仁美のこと、大好き。」
それを聞いて嬉しそうに笑う仁美。
ホントは大好きって言葉だけじゃ伝えきれない。
だから、もう一度優しく仁美に口付けた。



<fin>
362 ◆mk4Xo.O8AE :2006/12/13(水) 15:02:27 ID:3ZV8kSzr
tiaraは書けなかった・・・すまない。
以上、ありがとうございました。
363名無しさん@秘密の花園:2006/12/13(水) 17:32:35 ID:dKxOW7Is
>>362
GJ!
なにげに今日はおいらの誕生日
いい記念になった。良作をありがとう!
364名無しさん@秘密の花園:2006/12/13(水) 18:50:14 ID:mnfNvXG5
>>362
GJ!!
なばかわいいw

>>363
はぴば
365名無しさん@秘密の花園:2006/12/13(水) 20:09:07 ID:v86FwuEW
>>362
うぉぉ!!GJ!!
リクにこたえていただきありがとうございます!!
こんなに早く書いていただけるなんて感動。
嬉しい〜

なばがかわいすぎてたまらんです
366名無しさん@秘密の花園:2006/12/13(水) 22:05:29 ID:xePq+O1u
>>362
GJ! なば可愛いよなば

>>363
はぴば。 羨ましいプレゼントだ
367名無しさん@秘密の花園:2006/12/13(水) 23:29:01 ID:/fLOTfGy
そうかそうか
368名無しさん@秘密の花園:2006/12/14(木) 21:38:13 ID:OZg2axIz
‘おさんぽ’の酔ったなばが可愛すぎる!
と言うわけでどなたか、静×可愛く酔ったなばを!!
369名無しさん@秘密の花園:2006/12/15(金) 13:05:02 ID:bEWT11I0
あみぺが読みたい…
370名無しさん@秘密の花園:2006/12/15(金) 16:33:26 ID:IH1wZp/g
デレデレあまあまな御前×百合の旗が読みたい!
371名無しさん@秘密の花園:2006/12/15(金) 19:28:44 ID:o2EPXu95
>>370
うむ。そして更にエロも加えて欲しい
372名無しさん@秘密の花園:2006/12/15(金) 21:11:48 ID:1XYtB6CD
>>371
オレもオレも
373名無しさん@秘密の花園:2006/12/16(土) 01:32:26 ID:AAy1ITiD
レズ声優界は「あまデレ」が流行りなのかw
374名無しさん@秘密の花園:2006/12/16(土) 21:31:58 ID:IfdSLJe7
しずかなwktk
375 ◆oxDu95e3bE :2006/12/19(火) 01:57:38 ID:m6aCso51
佳奈が好き。
強くて、けれどどこか放っておけないような儚さをあわせ持つ心が。
真っ直ぐな視線が。
華奢な肢体が。
やわらかな髪が。
高く澄んだ声が。
そして、こんな私を好きでいてくれる佳奈が…たまらなく好き。


「ごめん、ごめんね静っあたしのせいだ…」
佳奈の悲痛な声が私の耳を貫く。
ええと、何が起こったんだっけ?
さっきの強い衝撃の為か、頭がちゃんと働かない。
ああ、そうだ。階段から転げ落ちそうになった佳奈を受け止めようとして、思いっきり私が下敷きになっちゃったんだ。
でも、それは佳奈のせいじゃない。
私が助けたかったから勝手に助けただけ。
「気にしないの。佳奈は大丈夫だね?」
佳奈を安心させるつもりで笑いかけたのに、
目の前の佳奈は今にも泣き出しそうな顔になった。
しまった。逆効果だったか。
「あたしなら大丈夫だよっ…だけど静が…」
そこでようやく鈍い痛みが訪れる。
視線を落すと、私の右腕は腫れて、肌の一部が青紫色に変色していた。
でも痛みは見た目ほどじゃないみたいだ。
どうやら、別に骨にヒビが入った様子でもなさそう。大した事はない。
「こんなのただの内出血じゃん。すぐに治るって…ん?」
言い終えてから、周囲の不躾な視線が私達に注がれているのに気がついた。
ああ、公共の場で二人して倒れ込んでちゃ、そりゃ目立つわな。
いつまでもこうしてはいられない。
…とりあえず立たなきゃ。
376 ◆oxDu95e3bE :2006/12/19(火) 02:00:12 ID:m6aCso51
私はゆっくりと腰を上げ、そして佳奈の手をとって助け起こした。
うん、佳奈はどこも怪我してないか。
私も、腕以外は何の外傷もないみたいだ。
けれど佳奈の表情は晴れないまま。
「静…っごめん…あたしどうしたら…」
佳奈の円らな瞳が湖のように潤みをたたえ、睫毛が震えている。
本当に私を心配してくれてるんだ。
こんなに狼狽えて…。
“可愛い”
そんな今の状況にそぐわないはずの感情が、どうしてだろう、ふつふつと沸き上がって来た。
私の為にこんな顔してくれてるのかと思うと、たまらなく愛しくて。このまま帰したくなくなる。
ねえ、佳奈。もう少しだけ、佳奈を困らせてみてもいい?
「…じゃあ…今晩は私の家に泊まって面倒みてくれる?
ちょっと安静にしたいけど、だからって利き腕が使えないのは不便だから」
この程度の怪我で支障を来す事は決してない。
私の大袈裟な嘘を知ってか知らずか。そんな事でいいのならと、佳奈は何度も頷いた。
377 ◆oxDu95e3bE :2006/12/19(火) 02:03:43 ID:m6aCso51
日が沈み、空が深い藍色に変わった頃。
私は自分の部屋で久々の佳奈の手料理をご馳走になり、満ち足りた満腹感に幸せを噛み締めていた。
今夜は、ずっと佳奈が側にいてくれる。
わざわざ「帰らないで」なんて照れくさい台詞を口にして引き止める必要もない。
佳奈は佳奈で、まだ私の腕の事を気にしてるみたいで、少し気がひけたけれど。
佳奈を困らせてでも側に置いておきたいと思ってしまったのもまた事実。
私も結構、底意地が悪い。


「静?」
いきなりソファから立ち上がった私を見て、洗い物をしていた佳奈が慌てて後をついて来た。
「どうしたの?何かするなら代わりにあたしがやるって」
…本当にこういう時の佳奈の可愛さといったらない。
普段は私も含め、誰に対しても強気な姿勢を崩さないのに。
こんな佳奈を見られるなら、どんな狡い事もしてしまいそうで怖い。
「お風呂のお湯を見に来ただけだよ。今日は佳奈にも一緒に入ってもらいたいし」
「…え?な、なんで」
佳奈の瞳が猫のようにかっと見開かれ、徐々に頬が赤く染まっていくのが分かった。
「ほら、私腕痛いし。髪も満足に洗えるか心配なの」
我ながら白々しい演技だと思う。だけどせっかくの機会を見過ごすわけにはいかない。
赤面し硬直したままの佳奈をよそに、私は湯船のお湯の中に指先を沈める。
「うん、湯加減もいい感じ。佳奈、入ろっか」
わざとはしゃいだような声を上げて、私は自分の服に手をかける。
打撲した右腕に大した痛みはないのに、佳奈がいる手前、意識的か無意識か右腕をカバーするような動作をしてしまう。
そして片手でなんとか衣類を脱ぎ始めると、
魔法が解けたように佳奈が慌てて私の方に駆け寄り、手伝ってくれた。
378 ◆oxDu95e3bE :2006/12/19(火) 02:06:29 ID:m6aCso51
私が浴室に入ってから数分後。佳奈が遅れてゆっくりと入って来た。
微かに首をひねって様子をうかがったところ、佳奈は俯き加減に頬を染めたまま、私と目を合わせようとしない。
「…佳奈、あのさ」
「ダメっ今こっち見たら怒るからっ」
振り向きかけていた私の首は、佳奈に半ば強引にもとの位置に戻された。
「別に恥ずかしがらなくても…いい体してるのに」
「そういう問題じゃないの!」
間髪入れずに佳奈の鋭い声が入る。
羞恥心からなのか。さっきまでの弱気な可愛らしい佳奈から、なんだか、いつもの佳奈に戻りつつあるような気がする。
もちろん、私はそんな佳奈が大好きなんだけど。
そんな事を考えてるうちに、いつの間にか佳奈が手にシャンプーを付けて、私の地肌を指先で素早くかき回していた。
「佳奈…」
佳奈の細く繊細な指が何度も私の髪を行き来して、なんだか、優しく撫でられてるみたいだ。
髪の毛に神経が通ってるんじゃないかって思うくらい気持ちいい。
「静、痛くない?」
「うん…」
どうしてだろう。佳奈の声も、熱を帯びてるように感じてしまう…。
佳奈の指先が耳元、首筋にと、微かに接触するだけで、優しい眩暈がした。
「静」
「…ん?」
ぼんやりとし始めた頭に、佳奈の澄んだ声が心地よく響く。
「今日は謝ってばっかで、お礼言うの忘れてた。…あの時、助けてくれて、ありがと…ね」
ぽつりぽつりと、一言ずつ噛み締めるような呟き。
それはぎこちないものだけど、十分に伝わる。
佳奈の気持ちが、じわじわと私の心に浸透していく気がした。
379 ◆oxDu95e3bE :2006/12/19(火) 02:08:07 ID:m6aCso51
あまあまに書けてるかは分かりませんが、懲りずにしずかなです。
続きもまた後日投下したいと思ってます。
380名無しさん@秘密の花園:2006/12/19(火) 02:50:00 ID:7Nr/xSje
うわあぁぁしずかなktkr
グッジョブ!!!!!
続きが気になってねむれないハァハァ(´Д`*)
381 ◆EUfgYu4JNs :2006/12/19(火) 04:32:40 ID:Gekgf4ZZ
>>379
GJ!!!!!!!


ここで需要無視でなば×あみっけ投下
382 ◆EUfgYu4JNs :2006/12/19(火) 04:33:40 ID:Gekgf4ZZ
今日は久々に無敵看板娘のメンバーでの飲み会
とても楽しかったけど、なばったら一口で酔っちゃってる・・・・

でも、今日はなばを"お持ち帰り"できたからいいかな

「なんで今日はそんなに飲んじゃったの?」
「なんとなく飲みたくなったの」
「でも、なば お酒弱いよね」
「うん、だから今は反省してる・・・亜美、ごめんね・・・・」
「いいよ こうして、なばと2人っきりになれたんたから」
「ありがとぅ・・・」
「わたし、冷蔵庫からウーロン茶持ってくるね。
ほんとにダメだなぁって思うならベットで横になっててもいいし」
「亜美、ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうわ」

そう言って、なばはベットに横になる。
「でも、まだ起きててね。なばと話したいこといっぱいあるから」
わたしは冷蔵庫にウーロン茶を取りにいった。
383 ◆EUfgYu4JNs :2006/12/19(火) 04:38:12 ID:Gekgf4ZZ
寝室に戻るとなばはやっぱり寝ていた。
年上の人にこんなこと言うのはなんだけど、すごくかわいい。
でも、こんなかわいい寝顔を見れるのはわたしだけじゃないんだよね。

「しずか・・・静が一番好きだよ」
夢の中で静ちゃんとイチャイチャしてるみたい
ただ、ウーロン茶飲んでるだけなのにちょっぴり悲しくなってきた。
「シャワー浴びて、わたしも寝ようっと」

シャワーを浴びて、寝室に戻ってきた。
「まみこぉ〜、麻美子はほんとにかわいいね」
今度はまみまみとイチャイチャしてる。

わたしはなばが寝てるベットに潜り込む
「わたしと一緒に寝てる時ぐらいはわたしと一緒にいる夢を見てほしいな」
そう言って、なばを抱きしめながら眠りについた。
384 ◆EUfgYu4JNs :2006/12/19(火) 04:40:24 ID:Gekgf4ZZ
「あれ?ここはどこだろう?うわ、亜美に抱っこされてる」
一瞬、状況がわからなかったが、徐々に思い出していく
「わたし、酔っ払って亜美の家に来たんだっけ・・・」
男の人の家ならぞっとするけど、亜美なら安心できる。

「なばぁ・・・」
夢の中まで、わたしと一緒なのかい
「わたし、なばの一番になりたいよ。静ちゃんやまみまみには敵わないけど・・・」
なんか、現実的な夢を見てるな。この娘は

「わかった。今日は亜美をわたしの一番にしてあげる」
そう言って、わたしは寝直すことにした。
「寝言と会話しちゃダメ」なんていうけど、好きな女の子を目の前にしたら、そんなこと関係ないよね。
385 ◆EUfgYu4JNs :2006/12/19(火) 04:43:50 ID:Gekgf4ZZ
翌朝、亜美が先に起きてた。

「なば、おはよう。ひどいよ、まだ起きててねって言ったのにさっさと寝ちゃうなんて」
「ごめん、ごめん。なんか、迷惑かけさせちゃったし、今度ちゃんと埋め合わせするから」
「ほんとに?楽しみにして待ってるから」
「あぁー、でも、お酒は無しね」
「なんで?」
「また、亜美に迷惑かけちゃうから」
「そんなことないよ。全然迷惑じゃないよ」
「でも、お酒は勘弁・・・」
「そうだね。今度はいっぱいおしゃべりしようね」


わたしたちはずっとこんな関係なんだろうけど、ずっといい関係で続くといいな
386 ◆EUfgYu4JNs :2006/12/19(火) 04:52:42 ID:Gekgf4ZZ
これで終わりです
なんか俺の妄想をそのまま文章にしただけの文になっちまったorz
387名無しさん@秘密の花園:2006/12/19(火) 05:33:03 ID:7+hA77bi
>>379
GJ!!続き期待してる
>>386
GJ!! 妄想歓迎、なばの夢にワラタ


年明け位から長編をかきはじめるかもしれない… ひとしずくメインで。書けるといいが…
388名無しさん@秘密の花園:2006/12/19(火) 08:08:09 ID:Kul/VSoK
>>379
超GJ!!
しずかな良すぎる!
続き待ってます。

>>386
なばあみってネタありそうなのに投下されてなかったよなぁ…超GJ!
なぜか>>379氏の話の「その頃、なばはどうしてた?」として読んでしまったので
>「なんとなく飲みたくなったの」で噴いたw

389名無しさん@秘密の花園:2006/12/19(火) 10:28:41 ID:3Gf+G9p4
>>379
GJ!
どうする?どうなる?!続きが楽しみだ

>>386
あみがカワイ

>>387
ひとしずく待ってるぞ!!
390 ◆vj24X7IGQQ :2006/12/19(火) 12:48:50 ID:mtJCBI7v
GJ!

ひさびさに、「百合ップル達の夜」シリーズ第1弾。
ほちゃ×ゆかりん投下!
391 ◆vj24X7IGQQ :2006/12/19(火) 12:49:52 ID:mtJCBI7v
ある夜・・・
ほちゃ「ねえ、ゆかりタン?」
ゆかりん「ん?」
ほ「ひさしぶりだね。こうやって、ゆかりタンの部屋にお泊りして一緒に寝るのって」
ゆ「うん・・・。」
ほ「どうしたの?」
ゆ「ゆかりねえ、今年ゆいタンといっぱい仕事出来たけど・・・何か、何か・・・」
ほ「ど、どうしたの!」
ゆ「何か、ゆいタンの口から出てくるのはAice5ばっかりで・・・、ゆかりもAice5に入りたかったな〜」
ほ「ダメだよ」
ゆ「え・・・それは、ゆかりの事が・・・キライ・・・だから?」
ギュッ!
ゆ「うわっ!」
ほ「ダメだよ・・・ゆかりタン。そんな事、言っちゃ。
  私が、ゆかりタンとユニットをやる時は『やまとなでしこ』だけって決めてるんだから。
  私は、ゆかりタンと二人っきりじゃないとイヤなの。
  だから、ゆかりタン。また、『やまとなでしこ』をやる、その時まで待ってて。
  必ず、またやるから・・・もう、お互いに30越えちゃったけど・・・ね?」
ゆ「う・・・うん・・・。」
ほ「また、やる時は復活コンサートやってシングル出して、アルバム出して、
  DVD出してイベントやって、ツアーやって、あっちこっち回ろっ!ねっ!」
ゆ「ゆ、ゆいタ〜ン(泣)」
ほ「よしよし、泣かない、泣かない」
ナデナデ・・・チュッ!
392 ◆vj24X7IGQQ :2006/12/19(火) 14:33:25 ID:mtJCBI7v
気が向いたら他のカップルでも投下します。では・・・。
393 ◆oxDu95e3bE :2006/12/21(木) 01:27:40 ID:nfHi8GcU
>>378
「どういたしまして。でも、お礼なんて必要ないよ…。
私だって佳奈を守れて嬉しかったんだから」
「っ…シャンプー洗い流すから、じっとしてて」
さらりと受け流されると思ってたのに、佳奈の声はどこか熱っぽさも含み、微かに震えていた。
そしてそれを誤魔化すようにシャワーのコックをひねり、
私の髪にまとわりついた泡を洗い流していく。
そこで、私達の会話は途切れた。
閉鎖された空間を揺蕩う沈黙。
聞こえるのは、シャワーが私の肌を叩き付ける水音だけ。
すぐそこに佳奈がいるのに、何だかもどかしい。
背中に佳奈の気配を感じるだけで、なんとも表現しがたい感情が私を支配する。
今、どんな事を思ってる?
佳奈の目に、今の私はどんな風に映ってるの?
やばい。今、佳奈の顔が見たくてたまんない。

「佳奈…っ」
衝動に突き動かされるまま、私はシャワーから逃れるように身をよじる。
そして佳奈の肩を掴み、いつしか向き合う形をとっていた。
「な…ちょっ…静っこっち向いちゃダメだって」
「やだ。佳奈の顔も見えないなんて。ねえ、見せてよ佳奈」
今まで以上に顔を赤くし、体を隠そうとする佳奈。
そんな佳奈を見ると、自分の手で暴きたくなってしまう。
普段の佳奈は意地っ張りで、強がりで。だけど私の前では、こんな表情も見せてくれる。
だけど、私はまだ佳奈の事を知り尽くしてはない。
もっと私の知らない佳奈を知りたい。
394 ◆oxDu95e3bE :2006/12/21(木) 01:29:38 ID:nfHi8GcU
私は佳奈の頬を指でなぞり、唇を重ね合わせた。
それはいつもするような軽いものじゃない。
もっと深くて、熱い。
このまま、おふざけなんかで終わらせたくなかったから。
「し…っ静…」
佳奈は声をしぼり出すように私の名前を呼び、小さく身じろぐ。
そんな僅かな抵抗を見せられても、私の炎はただ燃え上がっていくだけ。
「私の事、キライ?」
「違っ…静のバカ…わかってるくせに」
佳奈は拗ねたように私から視線を外し、睫毛を伏せる。
うん……わかってるよ。
佳奈の私に対する気持ちは、言葉がなくても感じ取る事ができる。
苦しいくらいに。
だけど時々不安になるの。
本当は、想いは確かなものじゃない。
だから、ちゃんと佳奈の口から聞きたい。
言葉にして伝えて欲しい時もあるから。
「ねえ、お願い…言って佳奈。私の事、どう思ってる?」
どうしようもない飢餓感をもてあます自分がいる。
私は、ただ佳奈の返答を、すべてを求めていた。
「…好き…だよ。静の事が、大好き」

思わず甘い嘆息が洩れる。
使い古された言葉なのに、なんでこんなに心が満たされるんだろう。
佳奈は私の欲しい言葉をくれる。
私を捉え、救ってくれる。
395 ◆oxDu95e3bE :2006/12/21(木) 01:34:50 ID:nfHi8GcU
「うん…私もだよ。私も、佳奈が大好きよ」

向けられるその真っ直ぐな眼差しに、眩暈すら覚えながらも、再び私は佳奈の唇を貪った。
佳奈の体を抱き締め、熱を逃がさないように。
そして、唇を佳奈の首筋から鎖骨、胸、お腹へと滑らせていく。
「静っ…腕…」
佳奈は、抱き締めた私の右腕に視線を落す。
ああ、こんな時にも、佳奈は私の腕を心配してくれてるんだ…。
それなのに…ごめんね、佳奈。
「大丈夫だよ…佳奈。心配しないで」
佳奈が何か言うより先に、私は佳奈の熱く潤んだそこに淫靡な刺激を与えた。
もう、こんなに…。
私が触れた部分は驚くほど熱く、今にも溢れそうだ。
こんなになるほど…私が好き?
「佳奈…いい?」
「奪うなら、ちゃんと最後まで…私を奪って」
耳元で佳奈が切なく囁く。
その言葉が合図だった。
感触を確かめるように、私は夢中で佳奈の奥まで進めていく。
「ひっ…静っ…」
さし入れる指の深さに比例して、私の首に巻き付いた佳奈の腕に力がこもる。
「佳奈…可愛い」
本当に可愛い。佳奈の為なら、なんだってしてあげたくなる。
イイ事も、悪い事も。
もっと見せてよ。
恥ずかしがらないで私に全部さらけ出して。
私は指の動きを速め、爪で傷付けないように気を付けながら、佳奈の中を素早く擦る。
「静…っ静ぁ…」
小刻みに震える体を、私は空いた片腕できつく包んだ。
思い切り、私を感じて。
私の事だけ考えていて。
刹那、佳奈の背中が大きく反ったかと思うと、次の瞬間にはがくんと私の腕の中におちて来た。
396 ◆oxDu95e3bE :2006/12/21(木) 01:39:24 ID:nfHi8GcU
「佳奈…」
私は、まだ肩で息をしている佳奈の頬にキスをする。
その感触に反応して、佳奈の瞼が上がり、瞳が露わになる。
その瞳は熱っぽくて、けれど真っ直ぐな視線は変わらない。
この視線を受ける度に、佳奈は本当に可愛くて、綺麗な子なんだと再確認する。
そんな佳奈に見とれながらも、私は、佳奈が僅かに唇を動かした事に気付いた。
「佳奈?」
「静、腕…大丈夫?」
開口一番にそれか。
罪悪感がちりっと胸をかすめる。
…これはもう、本当の事を言わないとまずい気がする。
「あの…佳奈、実を言うと、あんまり痛くないの。
ちょっと、大袈裟に言ってた…その…本当にごめん。
つい、佳奈に甘えてみたくなって…」
歯切れが悪くなる自分が情けない。
特定の人間には容赦ない私なのに、
佳奈の前となると、私の武装は簡単に解除されてしまう。
数秒の沈黙の後。
「静」
「え?」
優しい声に驚いて、思わず視線を佳奈に注ぐと、佳奈は可愛らしい笑顔で私を見つめていた。
そして両手で私の頬をそっと挟み込んだ…かと思いきや。
「いっ痛い痛い痛いっ」
突如、両頬に痛みが走った。
私は…佳奈にぎゅっと頬をつねられていた。
397 ◆oxDu95e3bE :2006/12/21(木) 01:46:34 ID:nfHi8GcU
「静のバカっ本当に心配したんだからね」
「痛っごめんっ佳奈ごめんって!」
「思い知ったか」
「分かったからっ佳奈、どうしたら許してくれる?」
その言葉と同時に、ようやく頬が解放された。
私は、空気に触れてひりつく頬を必死でさすりながら、佳奈の次の言葉を待つ。
佳奈、本当に容赦ないんだから…。
「…そうだね…まず一緒にお風呂に入り直してから…今度は私に静を愛させて。そしたら許したげる」
「…へ?」
我ながら間の抜けた声が出た。
そんな事でいいの?
そしてその僅かな隙に、佳奈の方から私に口付けて来た。
「…そうだね…まず一緒にお風呂に入り直してから…今度は私に静を愛させて。そしたら許したげる」
「…へ?」
我ながら間の抜けた声が出た。
思わず拍子抜けする。
そんな事でいいの?
そしてその私の僅かな隙を見て、佳奈の方から私に口付けて来た。
「っ…佳奈」
「…だから、思い切り可愛い静を私に見せてね?」
この時の佳奈の微笑みは、小悪魔な悪戯っぽさも含まれて、くらくらするほど可愛らしいかった。
なんだか私、佳奈に勝てる気がしない。
やっぱり、主導権は佳奈が握っているのかもしれない。
先に惚れた方が負けだなんて、そんなの私達の場合は通用しないみたいだ。
だけど、もうそんな事はどうでもいい。
今は、佳奈と過ごす日々を楽しもう。子供みたいに、怒って、笑って、泣いて。
時には喧嘩もして。
限りのある日まで、佳奈を愛し抜きたいから。
私は、もう一度だけ、目の前にある細い肩を強く抱き締めた。
398 ◆oxDu95e3bE :2006/12/21(木) 01:50:28 ID:nfHi8GcU
一日空いてしまいましたが、これで一応完結です。
この二人になばさんを入れると、私はどうしても重い話を書いてしまうので、
今回は完全に排除してます。
都合主義ですみません。また話が思い付いたら読んで下さると嬉しいです。
399名無しさん@秘密の花園:2006/12/21(木) 01:57:06 ID:jhpZYN4R
なんか盛り上がっているようなので>>338の続きを1つ書いてみる
400 ◆lV9E/lCxZw :2006/12/21(木) 02:06:36 ID:jhpZYN4R
「理恵ちゃん可愛い〜」
もう我慢できないと言わんばかりに、私は理恵ちゃんの胸に飛び込む。
「ちょ、ちょっと由衣ちゃん・・」
理恵ちゃんが驚いて声を出そうとするが、そうはさせない。
考える間も無く、反射的に唇を重ねる。
理恵ちゃんも最初は驚いたらしく『ん、んん〜』と声を上げていたけど、すぐに納得してそのまま舌を入れてくる。
私もそれに答えを返すように、理恵ちゃんの舌に自分の舌を絡める。
二人の息以外、何も聞こえない。
じゅる、という音と一緒に唇を離したときには、理恵ちゃんの目はすっかりとろんとしていた。
401 ◆oxDu95e3bE :2006/12/21(木) 02:17:25 ID:nfHi8GcU
>>400
いいです!私は続き書けないので読むのが楽しみです。

>>397で同じ文章が二回入ってますが、普通にミスです…混乱させてすみません。
402名無しさん@秘密の花園:2006/12/22(金) 16:51:19 ID:VzMe7Xfu
過疎なのであげ
>>401
GJ!!!!
佳奈様かわゆい
403名無しさん@秘密の花園:2006/12/22(金) 19:54:29 ID:QOGNrvLc
ううううううううおおおおおおおおおおおおおおおしずかなあああああああ!”””””””””””””
gj!!!!!!!
404名無しさん@秘密の花園:2006/12/22(金) 20:47:19 ID:PDLxsPOo
>>401

GJ!!!!!
405名無しさん@秘密の花園:2006/12/22(金) 21:39:50 ID:C3lZceko
>>401
佳奈様かわええ〜・・・
GJ!
406名無しさん@秘密の花園:2006/12/23(土) 03:05:22 ID:Sq9gXEod
407 ◆JirmzAivjs :2006/12/23(土) 11:52:12 ID:+UCHvCpT
昔の人です。覚えてくださっていた方ありがとうございます。
始めましての方、これからよろしくお願いします。
やっと完成したので投下。季節外れ乙話です。
408 ◆JirmzAivjs :2006/12/23(土) 11:54:04 ID:+UCHvCpT
何度も何度も通った、見覚えのある風景。
通い慣れた道なのに、少しずつ私の心は高ぶっていく。
帰りを待ってくれている人が居るってのは、ホントに素晴らしい・・・んだけど。
(ゆーか・・・・・・怒ってなかったら・・いいな)
少しずつ霞んできた頭の中は、そろそろ限界な訳で。

そもそも、こんなに仕事が長引くとは思ってなかった。
んで、そんな感じに愛しいゆーかさんに電話したら
「帰ってくるの待ってるね」
なんて可愛く言われて、俄然やる気が出たのもつかの間。
(やっぱり・・・そんなに・・・・・・上手くいかないよ・・ね)
色々あって、あっという間に夜空は真っ暗に。
(しかも…ねぇ)
全速力で急ぐ私の左手には、決して振り回せない荷物が一つ。
思いのほか売ってなく、予約していなかったのを遅すぎる後悔。
だからこそ、せめて綺麗な状態で喜んで欲しいじゃない?
でも、変に気を使いながらの全力疾走は思う以上に厳しくて。

(マズ・・・もう・・・・・・・無理かも)

そう思う度に可愛い笑顔が思い浮かぶなんて、やっぱり愛の力は偉大かもしれない。
409 ◆JirmzAivjs :2006/12/23(土) 11:55:59 ID:+UCHvCpT
きちんと髪を整えて。乱れる呼吸を深呼吸。
春に似合わない汗をしっかりと拭き取ってから、ドアホンに指を伸ばす。
「ピンポー」「おっ、お帰りなさい」
その後が響く前に、夜中にはちょっと騒がしいどたどたという音と共に凄い速さでドアが開かれた。

結構のんびり屋のゆーかさん。
よっぽど慌ててくれたのか、頬がちょっと赤く染まっている。
(こう・・・・・・何て言うのが正解なのかな)
ちゃんと確認しないとダメでしょとか、遅くなってゴメンね、とか。
そんな言葉が出てこないぐらい、色々な気持ちが胸にあふれだしてくる。
「ゴメンね、ゆー」「遅いじゃん、ずっと心配してたのに!」
(・・・・・・あれ?)
やっと搾り出した私の言葉と、ゆっくりと伸ばした腕。
捕まえようと思った愛しい人の姿は、すっかり背中を向けて遠ざかっていた。

「ホントに心配してたんだから!」
(怒ってる・・・と言うか、完璧に怒ってる)
ここまで怒ってるゆーかさんを見るのは、ちょっと久しぶり。
可愛いなぁなんて思いながらも、とりあえずこの状況は何とかしないと。
「ごめんってば・・・・・・思ったよりも、仕事が長引いちゃって」
「じゃあ、電話ぐらいしてくれたらいいじゃん」
「・・・それは」
それはゆーかを驚かせたかったから、とは絶対言えない。
「帰ったほうが早いって思って」
左手を背中に隠しながら、ニコッと紗子さんスマイル・・・は、効果なし。
「もう帰るって電話したほうが早いに決まってるもん」
もん・・・って、やっぱり怒ってても可愛いな、じゃなくて。
「ごめんね、次からはちゃんと電話するから」

今度は逃げられないように、隣に座ってしっかりと瞳を見つめる。
410 ◆JirmzAivjs :2006/12/23(土) 11:59:22 ID:+UCHvCpT
「怒らせちゃった?」
「怒ってるんじゃなくて、心配してたの」

一気に近くなったゆーかさんの声は、何だかさっきよりも少し優しい気がする。

「そっか・・・これで許してくれる?」
精一杯の気持ちを込めて、プニっとした可愛らしいほっぺを目指した唇。
非常に残念なことに、その目前で手のひらに阻まれてしまう。
「そんなんじゃ、絶対許してあげない」
「じゃ、どうしたら許してくれるの?」
真っ赤な顔をしながら怒ってるゆーかは、ホントに可愛くて。
「そんなの言わなくても分かってるくせに」
「言ってくれなきゃ、分かんないよ」
「・・・・・・いっぱいお祝いしてくれなきゃヤダ」

今日の日付は、3月13日。
私たちにとって、凄く大切な一日だから。
411 ◆JirmzAivjs :2006/12/23(土) 12:00:33 ID:+UCHvCpT
「お誕生日おめでとう」
「ありがと・・・なんか恥ずかしいね」
二人きりの誕生日会。豪華なドレスなんか着ていない。
テーブルの上には、豪華な料理じゃなくて小さな箱がひとつだけ。
だけど、私の隣には最高に可愛い笑顔があった。

「ねぇ、開けてもいい?」
「いいよ、ゆーかに買ってきたんだもん」
何かなぁ、と呟きながら、丁寧に包みを解いてくれるゆーかさん。
(大きくなったよねぇ)
出会ったころと比べて精神的にも肉体的にも大人になった彼女。
だけど何時も以上にキラキラな瞳は、出会ったころと変わらない子供みたいに無邪気な輝き。
どこかホッとするような、ちょっとドキドキするような
(可愛い妹がいたら、こんな感じなのかな?)
なんて、微妙な考え事をしながら見つめていると、ゆーかの頬が嬉しそうに緩んだ。

「これ、私に」
「そうだよ・・・ごめんね、予定より小さくなっちゃって」
私たちの前には、ちょっと小さめのケーキが二つ。
神様が見守ってくれていたのか、形は綺麗な三角形のままだった。
「紗子さん、ありがと・・・・・・凄く嬉しい」
そう呟くゆーかは、ほんのちょっとだけ赤い顔でこっちを見てくれて
(可愛い、と言うか)
なんと言うか、こう・・・とにかく、見つめていると非常にマズイ。
「じゃあ、食べる用意してくるね」
「紗子さん?」
不思議そうなゆーかの声を背中に、逃げるように席を立ってしまった。
412 ◆JirmzAivjs :2006/12/23(土) 12:04:09 ID:+UCHvCpT
(きっと、気付いてないんだろうなぁ)
フォークとお皿を探しながら、思い出しているのはさっきの笑顔。
(凄く嬉しい・・・か)

勿論、そう言ってもらえるのは私も嬉しい。
でも、最近はそれ以上の感情がこみ上げてきてしまう。
私としては、その・・・色々我慢するのも大変でしょ?

はぁ・・・っと思わず漏れた小さなため息は、胸の緊張を少しだけ解してくれたような気がする。
(今日はゆーかさんの誕生日・・・誕生日・・・よしっ)
心を落ち着かせる為に、呪文を心にしっかり刻み込む。
ようやく見つかったフォークとお皿を手に、ニッコリと微笑み。
「ごめんね、ちょっと見つけるのに時間かかっちゃって」
「遅すぎだよ・・・もうちょっとで、先に食べちゃうところだったよ」

ほら、またそうやって無邪気に笑う。
その度に、私がドキドキするのに気付いてないんだろうか?
(まったく・・・ずるいと言うか何と言うか)
そんな複雑な気持ちはお構い無しに、可愛い恋人は二種類のケーキにすっかり夢中だった。
413 ◆JirmzAivjs :2006/12/23(土) 12:06:09 ID:+UCHvCpT
どもでした。あんまり長くなるので一区切りです。
久しぶりなんでなんか必要以上に緊張したりw
これからも頑張りますので、よろしくお願いしますね。
出かけるので続きは帰ってきてから投下。
414名無しさん@秘密の花園:2006/12/23(土) 14:04:38 ID:vxQJf7eX
>>413
ぐあああっ!どうしてモマエラはいつもいつも…っ!!
続きが気になって仕方がない超GJな話を途中で切るんだぁぁぁっ!
GJ過ぎて身悶えてしまったじゃないか!w

兎に角、超GJ!!続きの投下を待ってるよ。
415名無しさん@秘密の花園:2006/12/23(土) 14:24:56 ID:uYPa4Ssx
>>413
はやく帰ってきて!(´Д`*)
416名無しさん@秘密の花園:2006/12/23(土) 17:55:29 ID:VSpc5lue
>>413
ぐぉぉぉ気になるっ!!!
417名無しさん@秘密の花園:2006/12/23(土) 23:22:36 ID:HXt+NE77
>>413
はぁぁぁ〜はぁぁぁぁ〜。
待ってた!待ってた!!
この文体が、さえぽんの口調がイイ!!GJ!

そしてはやく帰ってきて・・・
418 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:20:58 ID:H3+1GhXs
>>412
「うー、すっごくおいしいよ」
ゆーかの目の前のチョコレートケーキが、どんどんどんどん小さくなっていく。
(何もそんなに急がなくても)
ケーキは逃げないよ?って気持ちと、やっぱり可愛いなぁって気持ちが私の心の中で交差中。
「紗子さん、ありがとうね」
「ん」
「ん・・・・・って、ケーキのお礼だったんだけど」
どうしたの?って不思議そうな声が、危うく遠くに行きそうになっていた思考を呼び戻す。
「ごめんね。ちょっと考え事を」
急いで目線をゆーかに戻す・・・んだけど。
しっかりと交わる筈だった視線は、何故か私の一方通行。
目の前の恋人は、熱い視線で私・・・・・の少し下を見つめていた。

「あの、ゆーかさん?」
多分その先にあったのは、美味しそうなイチゴのショートケーキ。
それは、ほとんど完璧できれいな状態。
「ん」
ぼーっとしているゆーかさんの少し下にある物。
それは完璧どころか、消えてなくなりそうなチョコレートケーキ。
419 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:22:12 ID:H3+1GhXs
「食べたい?」
「・・・へっ」
「だから、食べたいの?」
私の質問にようやく気がついたのか、ゆーかの顔が少しずつ赤く染まっていく。

「どうして」
「そんなに見てたら、誰だってわかると思うけど」
凄く恥ずかしそうな姿に、我慢できず少しだけ笑ってしまう。
「別に食べてもいいよ」
「でも」
もう真っ赤になってしまった、ゆーかのほっぺ。
「元々は、ゆーかの為に買ってきたんだから」
「本当にいいの?」
「その代わり、一個だけお願いがあるんだけどなぁ」

ねぇ、ゆーか。
そんな姿を見ていたら、意地悪したくなるのもしょうがないよね?
420 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:23:41 ID:H3+1GhXs
「あの・・・今年は歌もいっぱい歌えたし」
「し?」
「それに・・・その、えっとね」
ゆっくりってより、もうあたふたなゆーかさん。
私はそんな彼女の姿に、こみ上げてくる笑いが我慢できそうにない。
やっぱり泣きそうなゆーかと、やっぱり笑っている私。
二十歳って大人だよね・・・も確か三回目だっけ?
そこには昔と変わらない、凄く困った顔でこっちをチラチラ見てくるゆーかの姿があった。

「それに・・・ちょっとだけだけど紗子さんともお仕事できたし」
(もういいでしょ?)
何かを話すとそう聞いてくる視線。
「それで?」
勿論、その度にその先を伺う私。
「それで・・・その・・・だからね、あの」
「どうしたの?」
「・・・・・・紗子さんの意地悪」
散々考えた後の台詞は、何故か私を攻める言葉。

「意地悪なんてしてないよ」
「だって笑ってるもん」
「笑ってるのは、ゆーかが可愛いからだよ」
「むー」
からかってばっかり・・・そう呟くゆーかさんはどうやら不機嫌っぽい。
(本心で言ってるんだけどなぁ)
まぁ、可愛い姿も十分堪能できたし、これ以上はゆーか的にも私的にも色々とマズイ。
「じゃあ、もう来年の目標で最後でいいよ」
「えっと・・・来年も歌もお芝居も頑張りたいです」
「はい。良く出来ました」
恥ずかしがって小さくなっているゆーかの頭をナデナデ。
(んーかわいいなぁ)
しっかり堪能して手を離そうとした・・・んだけど、引っ込めようとした腕は凄く小さな力で抵抗される。
421 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:27:08 ID:H3+1GhXs
「どしたの?」
私の腕をつかむ彼女の手は、プニプニしてて暖かい。
「あのね・・・・・・だから」
顔は恥ずかしいそうに、これ以上無い位もう真っ赤。
「だからね、来年も一緒にいてね」
だけどその瞳は、私だけをまっすぐに見つめてくれていた。

「あの・・・そんなに見られると恥ずかしいんだけど」
「・・・へっ」
「いや、別にいいんだけどね」

ちょっとポーッとしていたゆーかさんは、電池が切れかけのおもちゃみたいに動き出す。
「そっ・・・そうだ、ケーキ食べていい?」
カクカクと不思議な動きで、私からケーキに視線を移す。
「こっ、こっちも美味しいね」
うわぁ、凄い焦ってる。
「ねぇ、もうちょっと食べてもいい?」
えーっと、それは別にどうでもいいんだけど。
「紗子さん、このケーキすっごい美味しいよ」
いや、さっきも聞いたし・・・て言うか、絶対味分かってないよね?
422 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:28:00 ID:H3+1GhXs
「あのさぁ、ちょっと食べすぎじゃない?」
ちょっとした、いつもの意地悪。
こんなことばっかりしてるから、いつも彼女に怒られてばっかりのような気がする。

「へっ・・・だって紗子さん食べていいって」
「ちょっとこれは食べすぎでしょ」
「そんなこと・・・ないよ」

急に弱気のゆーかさん。
それもその筈。お皿に残っているのはケーキってより、既にケーキっぽい物になっている。
「でもさぁ、もう苺ぐらいしか残ってないよ?」
「あの・・・苺食べる?」
「ゆーかが食べさせてくれるなら食べてもいいよ」
笑いながら彼女の髪に触れた瞬間、ぎこちなかったゆーかの動きは完全にストップしていた。
423 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:29:53 ID:H3+1GhXs
「ふふっ・・・ゆーか可愛い」
「怒ってる?」
「さぁ、どう思う」

私の瞳は、彼女の姿しか見えない。
私の耳は、彼女の声しか聞こえない。
私の心は、彼女の事で溢れてしまいそう。

「あの、ごめんね」
「うーん・・・別に怒ってはないんだけど」
「けど?」
「折角だから、ちょっとだけ返してもらおうかなぁ?」

(今日はゆーかの誕生日)

さっきまで効果があった魔法の言葉。
だけど、もうすっかり効き目がなくなったみたいだった。
424 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:33:04 ID:H3+1GhXs
「ふぁ・・・ちょっ・・・・・・ちょっと待って」
「あっ、ごめん苦しかった?」
ずっと耐えていた分、ちょっと夢中になりすぎたかも。
ギュッと握られた袖に、今頃ながら気が付く。
離れたくない名残惜しい気持ちもあったけど、勿論我慢。
「ううん、大丈夫」
なんか緊張しちゃって・・・なんて真っ赤な顔で言ってくれるゆーかさんは、破壊力満点に可愛い。
苦しくないように気をつけて。でも、出来る限り力一杯抱きしめる。

「ねぇ、もうちょっとしていい?」
「もうちょっと?」
「いや・・・もうちょっとたくさんかも」

「意志の弱いお姉ちゃんでごめんね」
彼女の耳元で囁くと、クスクスと聞こえてくる笑い声。
「私まだ誕生日プレゼントもらってないよね」
へっ?
誕生日プレゼント・・・プレゼント。
「ケーキ二個あげたでしょ」
「それはケーキじゃん」
「うーん・・・じゃあ、これが誕生日プレゼントって事で」
「これって言われても、言ってくれなきゃ分からないよ」
「言わなくても分かるでしょ」

(来年もよろしくね)

精一杯の気持ちを込めたプレゼントは、生クリームの味がしてなんだか凄く甘かった
425 ◆JirmzAivjs :2006/12/24(日) 23:39:19 ID:H3+1GhXs
どう考えても季節外れです。長い外出&遅れに遅れてすまんかった
観想くださった方々、本当にありがとうございました。
めっちゃ嬉しいですw今後ともよろしくお願いします。
紗子さん誕生日話も考えてるので、書ければ投下しようと思っております。
次の三月までには投下したいなw
426名無しさん@秘密の花園:2006/12/26(火) 01:11:04 ID:Lha0p1Nd
GJ!

やっぱりtiaraは良いねぇ…
427名無しさん@秘密の花園:2006/12/26(火) 18:56:49 ID:DK/AO3HV
GJでした!
紗子さんの話も楽しみにしてる!
428名無しさん@秘密の花園:2006/12/31(日) 02:20:51 ID:2yhKgsl8
超GJ!
まさに心のオアシス!
429名無しさん@秘密の花園:2007/01/01(月) 00:54:00 ID:jCyl7uA3
百合ましておめでとう、略して百合おめ!早速だけど能登×川澄の姫初めキボン。
430名無しさん@秘密の花園:2007/01/02(火) 22:49:39 ID:+Q5jNj2/
じゃあ俺は千葉南里の姫初め希望
431名無しさん@秘密の花園:2007/01/03(水) 15:12:22 ID:tetaZHkN
じゃあ俺はなばいとキボンヌ
432名無しさん@秘密の花園:2007/01/03(水) 17:56:14 ID:KZxbzYU+
じゃあしずかなもキボン
433名無しさん@秘密の花園:2007/01/03(水) 21:02:24 ID:CGG5exny
じゃあ俺もだだ甘なしずかなに一票
434名無しさん@秘密の花園:2007/01/03(水) 23:21:43 ID:p4a/AGHO
俺は年末に言ってた、なばいと長編を期待してる。
435名無しさん@秘密の花園:2007/01/04(木) 19:51:34 ID:iAcvyMXg
あみぺのエロス希望
>>217みたいな雰囲気だと最高だとおもう
436名無しさん@秘密の花園:2007/01/05(金) 01:18:42 ID:rgoAu7KI
すみません。希望にまったく応えられない、中原×清水。
というか、ストパニラジオを聞いていた人向けです。(人を選ぶなぁ)
まあ、その、よろしければどうぞ。
437ストロベリー・パニック「番外」(1):2007/01/05(金) 01:19:56 ID:rgoAu7KI
「玉青ちゃん、フルーツサンド、おいしいね」
「お口に合ったようで嬉しいですわ、渚砂ちゃん。紅葉、きれいですね」
「うん、本当にきれい……って、愛ちゃん、まだするの?」

手元にあるのはフルーツサンドではなく、お手製の台本。
見上げれば紅葉ではなく、見慣れた愛の部屋。
麻衣は少々疲れてきたが、愛はまだまだ元気だ。というか、執念だ。

「もちろんですっ! あっ、あんな……
 “とりあえず別荘行く前に片付けとけ”みたいな扱いは許しませんっ!
 わかりましたねっ! な・ぎ・さ・ちゃんっ」
「はっ、はいっ! 愛ちゃん、じゃなくて玉青ちゃん」
「渚砂ちゃん、大好きですわ」
「ははは……ありがと、玉青ちゃん」

清水愛にとって、ストロベリー・パニックというアニメーションは、中原麻衣との共演作だ。
役の上でも、私生活でも、公私ともに仲が良いといって、差し支えなかろう。
本作では、アニメだというのに、二人でちゅーする実写のEDまで作ってもらったりしたのだ。
仲が良いというか、ぶっちゃけ百合だ。そういう方向で売っちゃっているのだ。

なのに、だというのに、愛はまったく納得がいっていなかった。
清水愛演じる「涼水玉青」と、中原麻衣演じる「蒼井渚砂」は、結ばれなかったのだ。
女子校の寮で同室だった玉青と渚砂。玉青は渚砂に一目惚れに近い感情を抱くのだが、
渚砂は生天目仁美演じる「花園静馬」に恋い焦がれ、最後には、
映画「卒業」のクライマックスよろしく、静馬に渚砂をかっさらわれてしまったのだ。

清水愛は、比較的、役にのめり込む方の演者である。
でなければ、いくら同番組のネットラジオであっても、
ことあるごとに、この結末に対する「恨み節」を聞かせたりはしないであろう。
438ストロベリー・パニック「番外」(2):2007/01/05(金) 01:20:40 ID:rgoAu7KI
玉青は渚砂に、恋を告白することは、ついぞなかった。
恋心を胸に秘め、渚砂にとって理解ある友人であることを貫いたし、
その報われない一途な想いは、多くの視聴者の胸を打った(に違いないと彼女は自負している)。
清水愛の、押し殺した中からも滲み出る、渚砂への愛情は、彼女自身を演者として、
一段高いところに押し上げるに十分であったと言っても、過言ではなかろう。

しかし、玉青役にのめり込めばこそ、愛は納得がいかない。
今のシーンにしろ、渚砂は玉青と紅葉狩りに行く約束をしたというのに、
それを反故にして、静馬と彼女の別荘に行ってしまったのだ。
渚砂との約束を楽しみにして、うきうきとフルーツサンドを作る玉青の姿を思い出すたび、
それを演じた自分自身を思い出すたび、愛はキリキリと締め付けられる胸を押さえずにはいられない。

サマースクールもそうだ。渚砂はあんなに楽しみにしていたというのに、
静馬がいないというだけで、始終浮かない顔をしていた。半分以上、上の空だった。
隣には、いつも玉青がいたというのに。

最後のエトワール戦。乱入してきた静馬に呆然としていた渚砂の、背中を押したのは、玉青だ。
そうだ。玉青は自身で報われないことを選んだのだ。
彼女の生き様に、愛は敬意の念すら覚える。
しかし、だからこそ、その玉青が幸せになれないのは、あまりにも、哀しいではないか。
私にだって、報われる選択肢が、存在してもいいはずなのだ。

愛は思う。“報われる選択肢”が見たい。演じてみたい。
物語の始まりは同じであっても、渚砂が玉青との愛を選択していく、そんな結末を。

しかし、そのようなストーリーは、続編や番外編は、放送されるを望むべくもない。
愛一人が望んでも、個人の力は限りなく小さい。制作を決定づける力は、彼女にはないのだ。
439ストロベリー・パニック「番外」(3):2007/01/05(金) 01:21:28 ID:rgoAu7KI
ならば、ならばせめて、二人だけでも演じたい。
玉青役の愛と、渚砂役の麻衣。二人で二人だけのストロベリー・パニックを演じればいい。
演者は二人だけ、鑑賞するのも二人だけ。

そんなささやかな願いならば、叶えてはもらえないだろうか。それすら、分不相応だろうか。
遠慮がちに相談した愛だったが、麻衣は二つ返事でオーケーをしてくれた。
清水愛にとって、中原麻衣は、かけがえのない友人だ。
こんな我が儘に付き合ってくれる、大切な友人だ。

とはいえ、愛によって作られた分厚すぎる台本を見た麻衣の表情は、幾分引きつってはいた。

・・・

かくして、愛の住むマンションの部屋で、二人きりの上演は進んでいく。
二人の休日に合わせはしたが、もう日は暮れ、二人ともパジャマ姿だ。

「じゃ、麻衣ちゃん、次のシーンだけど」
「えっと、うん。傷心の渚砂がみんなに慰められたあと、
 寝てる渚砂に玉青ちゃんが、告白とキスをするシーンね」
「えぇ。本編では伝わらないままの告白でしたが、今回は、渚砂ちゃんがちゃんと起きてて、
 『わたしもだよ、玉青ちゃん』と言ってくれます。そ、そして……」

愛は知らず、拳を握りしめる。それを見て、苦笑するしかない麻衣。

「はいはい。わかったから、愛ちゃん、どうぞ」
「じゃ、こほん。『みんな……いいえ、わたしは……』」
「あっ、ちょっとストップ」
「えっ?」
「愛ちゃん、寝室行こうよ」
「どうして?」
「ほら、ベッドですれば、その通りにできるじゃない」
「あぁ。なるほど」
440ストロベリー・パニック「番外」(4):2007/01/05(金) 01:22:47 ID:rgoAu7KI
今まで二人、普段アフレコをするときのように、台本を持ちながら、身振り手振り程度を交えて
台詞を言うだけだったが、確かに室内のこのシーンなら、声だけでなく、実演することができる。

麻衣は愛のベッドの上に横になってから、台本をめくる。
「愛ちゃん、電気消して」
「うん」

シーンにあわせて、消灯する。
薄明かりの下、ベッドの中で、目を閉じる麻衣。
傍らで膝をつき、麻衣の寝顔を愛おしげに見つめる愛。
部屋もベッドも、着ているパジャマも違うが、
構図と声と、言葉にならない何かは、再現された。

「みんな……いいえ、わたしは……あなたのことが……好きなんです」
告白をして、愛は麻衣の寝顔に、顔を近づけていく。ここまでは本編同様。

瞳を閉じたままの麻衣の腕が、そっと愛の背中に回される。
「わたしもだよ。玉青ちゃん」

麻衣の目が開き、二人は間近に、見つめ合う。
愛にとっては、玉青の愛が報われる、最高の瞬間だ。
麻衣の、渚砂の声で、これほど待ち望んだ台詞は、他にありはしなかった。
この機会を与えてくれた、麻衣に感謝したい。

愛は、背中に回された腕のぬくもりを感じる。
寝室に行こうと言い出したのは、麻衣の方だ。
それは、このまま、キスをしても、構わないということだ。
441ストロベリー・パニック「番外」(5):2007/01/05(金) 01:23:45 ID:rgoAu7KI
くすくすと笑う麻衣の声が聞こえる。
「どうしたの? 台本通りにしないの? た・ま・お・ちゃん」
「えっと、その……」

愛は今さらながらに恥ずかしい。
自分は玉青ではなく、彼女は渚砂ではない。演じているだけだ。
愛は麻衣を大切に思っているが、玉青の渚砂に対するそれとは、意味が違う。
違うはずなのだ。

「ほら。今、私は渚砂で、愛ちゃんは玉青ちゃんなんでしょ?」

愛の背に腕を回したままの麻衣が、耳元で甘く囁く。
同業者として、彼女の甘い囁きは、恐ろしくすらある。
思考が麻痺する。あらがえない。意のままに、従わされてしまう。
それに何より、それは、愛の、望みでもある。

「あなたのことが……好きなんです」
「わたしもだよ。玉青ちゃん」

台詞を言い直して、顔を寄せていく。
唇を重ねる。ゆっくりと重ねて、ゆっくりと離れる。
口付けは甘く。彼女の囁きが甘い理由を、今知った。
唇それ自体が甘いからだと、今さらながらに知った。

麻衣はゆっくりと背中を起こし、膝を折り、ベッドの上で座り直す。
愛は、台本通りに語りかける。

「起きて……らしたんですか?」
「玉青ちゃん、今日は、一緒に寝よっか?」
「……はい」
442ストロベリー・パニック「番外」(6):2007/01/05(金) 01:25:12 ID:rgoAu7KI
ベッドの上、愛は麻衣に向き合うように、膝を折り、同じ姿勢で座る。
二人、胸元まで上げた両手を、指を絡めて、あわせていく。
唇と唇は近づいていき、二人は何度も、ついばむようにキスをする。

示し合わせたわけでもないのに、二人揃って、ぽすんと枕元に倒れ込む。
向かい合ったまま、ついばみ続けたまま……。

台本では、このシーンはここで幕だ。次のページは翌朝になっている。
麻衣を見つめながら、愛は自身の気持ちを告げる。
「ありがとう」
「あれ? そんな台詞だったっけ?」
「え? でも、このシーンはもう……」
終わり、と言おうとした愛は、麻衣に言葉を遮られる。

「次のシーン、翌朝よね」
「うん」
「渚砂と玉青、シーツに身を包んだだけだったよね」
「う、うん……」

それは愛が書いた、本編にはないシーン。
しかし、玉青の愛が報われるのであれば、本作においては、あって然るべきシーンだ。

少女のような無邪気さを装い、麻衣は聞いてくる。
「朝まで、この二人、何してたのかな?」
「そっ、それは……」

若妻が夫にねだるような甘い声で、麻衣は聞いてくる。
「朝まで、私達、何するのかな?」
「えっ、えっと……」
443ストロベリー・パニック「番外」(7):2007/01/05(金) 01:26:10 ID:rgoAu7KI
年の離れた姉が妹を見守るように、麻衣は優しく告げる。
「玉青ちゃんが、したいようにすればいいんだよ」
「その……」

娼婦が少年に手ほどきをするときのように、麻衣は誘う。
「愛ちゃんが、したいようにすればいいんだよ」
「……」

愛は熱にうなされてしまう。頭の中が、体中が熱い。想いがまとまらない。
私は、私は、清水愛であり涼水玉青でなく、
目の前の甘い声は、中原麻衣でなく蒼井渚砂であり、
だから、玉青が愛するのは麻衣であり、
今、渚砂の頬に手を添えようと、唇を重ねようとしている私は、私は……。

麻衣に体を抱き寄せられる。
玉青が渚砂と結ばれないことに、誰よりも異を唱えたいのは愛自身だ。
仮定に意味などない。だがもし、渚砂の声の主が麻衣でなければ、
今抱きしめてくれるのが麻衣でなければ、ここまで、固執しただろうか……。
なにより、麻衣の唇の甘さに歓喜しているのは、玉青ではなく、愛だ。

言わなければ。とろけた頭で、回らない舌で、それでも、伝えなければ。

「わ、私は……麻衣ちゃんが、好き」

くすくすと笑う麻衣の声が、耳朶に直接伝わってくる。
「渚砂じゃなくて?」
「……うん」
「そう」
満足そうに頷いた麻衣は、愛のパジャマのボタンを外し始める。
その指先の滑らかな動きは、愛を恍惚感に浸らせるには十分であった。

・・・
444ストロベリー・パニック「番外」(8):2007/01/05(金) 01:27:19 ID:rgoAu7KI
翌朝、シーツだけに身を包んで、目を覚ました二人。
枕元に置いたままだった台本を、パラパラとめくる麻衣。

「愛ちゃんどうする? まだ演じてないページ、けっこう残ってるけど」
「……えっと、その、もう、いいかも」
「そっかー、そだよね。そう言うと思った」
「えっ?」
「とりあえずやっちゃえば、愛ちゃんも満足するかなーと思ってたけど、
 あはは、うん、良かった良かった」
「へっ?」
「うんうん。欲求不満を溜めるのは良くないよ。愛ちゃん」
「えーっ!?」

愛にしてみれば、玉青の想いを昇華させることに思いあぐねていたのに、
欲求不満で片付けられては、元も子もない。立つ瀬がない。

けらけらと屈託なく笑う麻衣に、愛はきょとんとした顔を返すしかなかった。

                                       おしまい
445436:2007/01/05(金) 01:29:17 ID:rgoAu7KI
長々と失礼致しました。ではでは。
446名無しさん@秘密の花園:2007/01/05(金) 05:17:14 ID:QTf/4R3i
超GJ!
最後のやり取りが、なんかすげーリアリティあった
中原麻衣って、こーいうあっけらかんとしたイメージあるw

明るい甘百合で楽しめました!
447名無しさん@秘密の花園:2007/01/05(金) 19:14:21 ID:8zYcWTCW
GJ!
「分厚すぎる台本」に爆笑!愛ちゃんの執念がひしひしと伝わった!

アニメもラジオも終わって、もうこの二人の話は読めないかな・・・
と思ってたから嬉しかった!また書いてくれ!!
448436:2007/01/06(土) 05:32:21 ID:TmNm37Fo
>>446-447
あのラジオ聞いてると、「中原、もう清水抱いてやれよ」って、ふつふつと思うんですよね〜。
そんな妄想にお付き合いいただき、ありがとうございました。ではでは。
449名無しさん@秘密の花園:2007/01/06(土) 19:57:09 ID:cqyniWPv
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~ VeryGoodJoB これ以外の言葉が見つからないぜ
450名無しさん@秘密の花園:2007/01/07(日) 11:16:58 ID:8io/0l2t
>>436
リクエストはしてなかったけど、心の中では愛麻衣期待してたんだよww
ほんと超GJ!!
451名無しさん@秘密の花園:2007/01/07(日) 21:51:53 ID:DpT3WTVe
ここであみぺをリクエスト
452rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:39:52 ID:mkrkeNcB
久しぶりに能登×川澄の話です。
1部と2部あって、基本的に1部はPart4で書いた箱根旅行の、ちょっと前の話。
2部は今年の正月の話です。
語り手は能登さん。
時間がちょっとポンポン飛んじゃって分かりにくいので、
これ前書きとして先に補足しときます。(;´Д`)



「後朝」(こうちょう)





久しぶりに、昔の夢を見た。



「もう、やめましょう・・・」



懐かしい高校の教室で、彼女は私にそう言った。
私たちの交際が始まって、1年半が経った頃のことだった。
うつむいたままの彼女の表情は見えなかったし、その声からは何の感情も読み取ることはできなかった。
それでも、彼女が何を言いたいのかはすぐに分かった。

453rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:41:06 ID:mkrkeNcB

「もうやめよう。やっぱり普通じゃないよ」

「・・・やめてよ。普通とか言わないで」

「ごめん」

「ずっと? ずっと、そんな風に思ってたの?」

「ごめんなさい、本当に」



それだけ言うと、彼女は顔を背けたまま指定鞄を掴んで立ち上がり、
初めからそのつもりでいたかのように、迷うことなく真っ直ぐに教室を出て行った。
突然の、そして自分にとって初めての別れ話にどうしていいか分からず、
私は項垂れたまま、ぽつんと放課後の教室に取り残されてしまった。
机の上には、つい先程まで二人で読んでいたばかりの旅行雑誌が広がっていた。
「温泉」や「隠れ家」「リーズナブル」といった謳い文句を囲んでいる、自分で付けたばかりの赤丸が、
ぽたぽたと落ち始めた涙で滲んでいった――。

1997年、金沢――。
高校生活最後の冬休みを間近に控えた、12月のことだった。

454rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:42:14 ID:mkrkeNcB

もう、やめましょう・・・。

そうだった――。
二人が付き合ったこと自体が間違いだったのだと、付き合ってきた時間そのものまで否定するその言葉を、
私は昔、一番聞きたくない人から聞かされたことがあった。
久しぶりに思い出した彼女の言葉に、私はあの時と同じように大粒の涙をこぼしながら目が覚めた。
最悪の、寝覚めだった――。

なぜ今さらになってこんな夢を見たのか。
理由はもう、分かっていた。
きのう綾子さんに旅行に誘われたことが、恐らくはこんな夢を見た原因なのだ。
綾子さんの一言が、忘れかけていた昔の記憶を刺激した。

すっかり忘れたものと思っていたけれど、想いはなくならない。
心の中で、凍っていただけ。

そういうことなのだろう。



秋期のアフレコが一段落する11月に、
私と綾子さんは、二人一緒の貴重なお休みを取ることができた。
お休みが決まった昨日、綾子さんは真っ先に、旅行に行こう――と言い出した。
私はもちろん同意したかったけれど、
私は、綾子さんが二人きりで行くつもりなのか、予定の合いそうな人がいれば誘いたいと思っているのか、
それをどうしても聞いておきたかった。
455rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:43:21 ID:mkrkeNcB
私は、綾子さんと二人きりならば、何をおいても行きたい。
二人きりでないなら、積極的に旅行になど行きたくはない。
でも、それを口にしてしまって、大丈夫なのだろうか。
二人だけで行きたいということを告白してしまって、綾子さんは大丈夫だろうか。
昔のあの子のように、私の本心を知ったら離れていってしまわないだろうか――。



綾子さんは、もともとそういう人ではなかった。
そういう人ではない人に振り向いてもらうためには、
これはもう、長い長い時間をかけてゆっくりと想いを伝えて、慕ってもらう以外に方法はない。
長い長い時間の中でこちらの想いが折れてしまうこともあるし、
慕ってもらえたからといってそういう関係になれる訳でもない。
つまり、振り向いてもらえる可能性は、普通は――無いのだ。

だから、誰も誘わず、二人だけで行きたいという私の想いを伝えてしまうことで
綾子さんに気付かれてしまったら、
せっかく旅行に誘ってもらえるまでに親しくなれた関係が壊れてしまうことになる。
それに「せっかくだから、ほかにも誰か声をかけてみようか?」などと言われてしまったら、
たとえ予定が合わずに二人で行くことになったとしても、
私にとってそれは綾子さんに振られてしまったも同然のことだ。

それが、私にとって一番の恐怖だった。

456rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:44:31 ID:mkrkeNcB

焦ってはいけない。
高望みしてはいけない。
ゆっくりと、まだまだ時間をかけて――。
ここまで来れた幸せな関係が、いつまでも続くように――。

そんな心のブレーキが働いて、あの時の私は綾子さんからの旅行の誘いに応じることができなかった。

「旅行かあ・・・。旅行もいいけど、でもさ、どっちかの家でのんびりするのも良くない?」
「あれ。麻美、そんなインドア派だったっけ?」
「いや・・・なんか最近、そうなのよ」
「そうなの?」
「うん。そうなの・・・」

そして、そんな会話でお茶を濁して、休みの計画の話は後日までのお預けとなった。



綾子さんと二人きりで、旅行に行きたい。
二人きりでなければ、行きたくない。
でも、それは言えないんだよ、綾ちゃん。
言えないんだよ。
そんなことを考えて、昔のあんな夢を見て、泣いて――。



ちょうど一昨年。
2005年の秋のことだった。

457rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:45:40 ID:mkrkeNcB





久しぶりに、昔の夢を見た。



「麻美、やっぱり旅行にしようよ。旅行行こう? 旅行」

懐かしい四谷の喫茶店の中で、綾子さんはそう言った。
いつも私の言うことを何でも聞いてくれそうな、底抜けに優しい綾子さん。
それが、私が旅行を渋ったにも関わらず再び誘ってくるからには、
何かそれなりの理由があると期待してしまっていいのだろうか。
そんなに私を旅行に誘って、私を図に乗らせて、
結果、後悔することになったら、どうするつもりでいるのだろうか。

綾子さん・・・そんなに私と旅行がしたいんですか?
それがどういう意味なのか、綾子さん、分かっていますか?
私は・・・今まで通りでいたほうがいいのですか?
踏み込んでしまっていいのですか?

そんな風に問い詰めたい想いが頭の中をぐるぐると駆け回って、
私はとうとう、自分自身の想いに負けてしまった。

私は、やっぱり旅行に行きたい。
綾子さんと。
当たり前じゃないか、そんなこと。

458rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:47:15 ID:mkrkeNcB

「旅行かあ〜」
「旅行だよ。いいと思うよ?」
「それは、あれだよね? この・・・」

この私たちだけで行くんだよね?という直接的な言葉はそれでも口に出すことができず、
私はなんとか、人差し指を何度も何度も自分と綾子さんの間で行ったり来たりさせて、
私の想いを伝えようとした。

(二人で行くんだよね?)
(二人で行くんだよね、綾ちゃん?)

「当たり前じゃん! 二人だよ」

綾子さんは、まるで私の心を読んだかのように、私の欲しかった言葉を的確に返してくれた。

「うん・・・うん!」
「・・・誰も誘わないよ?」
「誘わない?」
「そうだよ?」
「・・・そうだよね! やっぱり二人だよね!?」
「そうだよ! なにを気にしてるの麻美は」
「うん! そうだねぇ。そうだねぇ」
「あのね? ちょうど15日に予約取れると思うの。
  ちょうど十五夜だから、晴れてたらお月見とかできると思うよ?」
「ほんとに?」
「ほんとに。あと、紅葉も。ちょうど」
「ほんと?」
「ほんとだって。楽しいと思うよ?」

459rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:48:18 ID:mkrkeNcB

私は自分が涙目になっていくのを必死にこらえながら、綾子さんのお誘いにこくこくと頷いた。

「予約・・・しちゃっていいよね?」

夢の中の私は、お願いします――と綾子さんに頭を下げて、そのまま顔を上げることができなかった。
みるみるうちに目頭が熱くなって、ぽたぽたと涙がテーブルにこぼれていった。

あれだけ悩んで言えなかった「二人で行きたい」という想いを、綾子さんも共有してくれていた。
私はそれが嬉しくて嬉しくて、たまらなかった。
叶うはずのなかった想いが、綾子さんとなら、叶うのかも知れない。
そんなささやかな希望を持てることが、私のような人間には幸せだった。



久しぶりに、昔のそんな夢を見た。



「麻美? 麻美、大丈夫? 泣いてるよ? ・・・麻美?」

夢の向こうから綾子さんの心配そうな声が降りてきて、そこで、目が覚めた。

「麻美?」
「・・・んー?」
「・・・起きた? あの、ちょっと麻美、涙が・・・」

少しうろたえたような綾子さんの声に、私は段々と今までの夢から現実に戻っていった。
460rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:50:28 ID:mkrkeNcB

ここは、見慣れた綾子さんの部屋――。
お正月休みに金沢に帰省して、東京に戻ってすぐ、私は綾子さんの部屋に泊まっていた。

「・・・やな夢でも見た?」
「だいじょうぶ・・・。いい夢」
「いい夢? ほんとに?」
「うん・・・。いい夢。昔の。綾ちゃんが初めて、旅行に誘ってくれた時の・・・」
「ほんと?」
「うん」
「でも・・・あの時、麻美、別に泣いてなかったけど・・・」
「泣いては、なかったけどね・・・」

そう――。私はあの時、泣くことはなかったけれど、本当はこの夢のように泣きたかったのだ。
泣いて、綾子さんを思い切り抱き締めたかった。
さすがにお昼時の喫茶店でそれはできなくて、現実には、私は綾子さんと一緒にはしゃいで、笑っていた。
そうして、涙目になるのを何とか我慢していた。

461rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/07(日) 22:51:15 ID:mkrkeNcB

「正夢より・・・いい夢だったかも」
「そうなんだ」
「うん・・・」
「じゃあ、縁起いいんじゃない、新年から?」
「そうかも」
「泣いてる麻美も、可愛いね? これはそうそう見られないね」
「じゃあ、綾ちゃんも縁起いいんじゃない?」
「そうだねえっ」

今まさに夢から出てきたような綾子さんの優しい口調が嬉しくて、
私は多分くしゃくしゃになった格好悪い顔ではにかみながら、自分の両手を綾子さんに差し伸べた。
綾子さんを、今すぐ、もう一度抱き締めたかった。

「えへへ〜〜」

私にだけ見せてくれる甘えた笑顔が近付いてきて、私の腕の中に綾子さんがすっぽりと収まった。
2007年最初の私たちの朝は、そうしてお互いの体温を思う存分に感じながら始まったのでした――。



まるっ!


462名無しさん@秘密の花園:2007/01/08(月) 00:17:27 ID:Fzl+2MD2
≫452〜≫461
GJ!!
堪能させて頂きました!エロなしですが充分いけます!特に女子高生時代の能登が切なくていい!
463名無しさん@秘密の花園:2007/01/08(月) 00:21:28 ID:Fzl+2MD2
先程の462の者です。sage忘れました……orz。
464名無しさん@秘密の花園:2007/01/08(月) 02:01:37 ID:p3WMdB9c
>>452

GJ!
ず〜っと待っていた!
ちょっと切なくても、こういうの能登×川澄の話が最高!
465名無しさん@秘密の花園:2007/01/08(月) 10:41:51 ID:ohT95wnc
>>452
GJ!!!
466名無しさん@秘密の花園:2007/01/08(月) 12:55:39 ID:MHhpXB9T
>>452
GJ!!
面白かった
467名無しさん@秘密の花園:2007/01/08(月) 22:49:23 ID:bIljH5Mu
>>452
GJGJGJ!!! あーもう切な甘酸ッぺ〜じゃねーかコンチクショウ!

しかし……そうか、能登は高校時代に付き合っていた本谷由希子に
捨てられるという過去があったのか(違います)
468名無しさん@秘密の花園:2007/01/09(火) 01:31:09 ID:HFPO7qMI
>>467
いやいや、能登と本谷有希子は高校別だしw。知り合ったのは確か石川の演劇サークルだったよ。一度能登が本谷の家に泊りに行って、一緒に部屋で寝たんだっけな(クイックジャパンの対談より)。
本谷の方から能登に告白、それから……なんてストーリーもありっちゃあり?
469名無しさん@秘密の花園:2007/01/09(火) 02:06:43 ID:kggvvj6a
>>468
その対談 妙にギスギスしてるから、昔何かあったのかね?w
でも、俺はそっち方面に使う妄想力はないwwwwww
470rehab ◆2tjokYoELc :2007/01/09(火) 22:43:26 ID:u7aQ7km6
どーもです。
ホントはもうちょっと長目に書きたかったんですけど、
成人の日の連休以外、書く時間なさそうだったので短めになりました。(;´Д`)

高校時代の話に特にモデルはねぇです。
能登さんと本谷さんの間柄って、
もうちょっと世に情報が出てくれるとありがたいんですけどねえ。
471名無しさん@秘密の花園:2007/01/10(水) 13:39:56 ID:GXobah7z
能登さんと川澄さん。川澄さん視点投下します。
(1)
傍に居るだけで幸せだけど.やっぱし触りたくなっちゃうし. やっぱし触って欲しいから。
だから…ねぇ.ねぇ麻美?早く起きて。


『ん…っ』
『おはよ.麻美』

『あ.綾ちゃんだ…おは……あーっ!』

『ちょっと麻美.いきなり叫ばないでよ。びっくりしたぁ』

私は.寝起きの恋人に向かってほんの少し抗議を入れた。

『ごめんねぇ!私寝ちゃってたよ』

今日は遅めのお正月休み。
お互いオフと云う事で.午前中から麻美が家に遊びに来ていた。
お昼ご飯を一緒に作って食べた後.お茶を飲みながら麻美はソファー.私はその下のフローリングに置いて有るクッションの下で話をしていると.麻美がうとうとし始めて寝ちゃったと言う訳。
472名無しさん@秘密の花園:2007/01/10(水) 13:42:48 ID:GXobah7z
『気にしないで。疲れてるんだよ。それにお陰で麻美の可愛い寝顔をばっちり堪能出来ました』
『恥ずかしいよ〜.でも本当にごめんね?』
『良いって。』
『うー良くないっ寝てる間.綾ちゃん暇じゃなかった?』
『そんな事無いよ。』

本当にそんな事は無かったのだが.必死で私を気遣う麻美を見てたらそれ以上は言えなかった。
あぁ.何って麻美ちゃんは優しいのっとさえ思ってしまう私の心は既に暴走気味。
473名無しさん@秘密の花園:2007/01/10(水) 13:46:47 ID:GXobah7z
『う〜ん.じゃぁ今度は綾ちゃんの番』
そうこうしている内にポンポンっと麻美は自分が座って居るソファの横を叩く。
『え?まさか私もお昼寝?』
『うん.私は今寝ちゃったから今度は綾ちゃんの番だよ』

…うーん。困ったなぁ。
474名無しさん@秘密の花園:2007/01/10(水) 13:47:33 ID:GXobah7z
…うーん。困ったなぁ。
『私は良いよ』
『良くないよっ.綾ちゃん寝てよー。』
今は.眠たくないし…
それに折角なら.麻美と他愛ない話しをしたり二人で見ようと思ってたDVDとか見たいなぁ…
『因みに.膝枕付きだよ?』
『寝ます!』

自分でもびっくりする位即決だった。
だって膝枕ですよ?
仕方ないじゃない。

そうして私は麻美の柔らかな膝の中.のんびりした昼下がりの休日を楽しむので有った。
475aaa:2007/01/11(木) 01:48:31 ID:vNaMXiX/
お久ぶりです。
『しずあゆ』と『なばかな』書いたので投下します。
476aaa1:2007/01/11(木) 01:49:35 ID:vNaMXiX/
片思いLibrary vol.2

いつからだろう…?
あの人の特別になりたいと思い始めたのは…。

その人は、いつも凛として前を見据えている。
誰にも捕らわれず。
なのに、誰も彼もを惹きつけてしまう。
それに気づいてるくせに、なおも自由に振舞い続ける。
背筋を伸ばし。
長い髪を揺らして。
その整った顔で笑顔を振りまいている。
とゆーか…
振りまきまくってる。
せっかくの綺麗な顔なのに。
すぐ変顔するし。
セクハラ魔だし。
酒グセ悪いし。
可愛いコには目が無いし。
もう、やりたい放題なんだから。

477aaa2:2007/01/11(木) 01:51:09 ID:vNaMXiX/

わかってる。
こーゆう人を好きになってはいけない。
惚れたら負けだ。
だけど…。
好きにならずにはいられない。
みんなが彼女に魅せられる。
私は彼女を見つめ続ける。

「そんなに熱い視線で見つめないでよ」
「へ?」

静さんの声で、私は急に我に返った。
ヤバイ。
見とれてたの、バレバレだったみたい。

「もうっ、ドキドキしちゃうじゃーん」
「すいません。つい見とれちゃって」

私は正直に白状した。

「やだ、何?歩ちゃんてば、私に惚れちゃったの?」

静さんがニヤニヤしてる。

478aaa3:2007/01/11(木) 01:52:07 ID:vNaMXiX/

「惚れてますよ!バリバリですよ!いつもそう言ってるじゃないですか」
「にゃはははは。
いいねぇ、歩ちゃん。もっと、どんどん好きになっちゃって!!」

静さんは私の首に腕を回して、楽しそうに笑った。
本当に、この人は…。
私はいつでも本気なのに、何一つ、本気で受け取ってくれないんだから。

「でも、静さんてば、ライバル多いんだもん」
「そうよぉ。私は競争率高いよー?でも歩ちゃんだったら、私を独り占めしてもいーかなー」

…嘘ばっかり。
みんなに同じこと言ってるくせに。
ちょっと耳にしただけでも…
生天目仁美さん、植田佳奈さん、こやまきみこさん…エトセトラエトセトラ。
手強い…。
手強すぎる…。
私なんかじゃ、手の届かない大物ばっかり。
ライバル、多すぎじゃない?
つか、私ごとき、ライバルにしてもらえるのか?

479aaa4:2007/01/11(木) 01:52:54 ID:vNaMXiX/

「静さん」
「ん?」
「私、頑張りますから」
「え?」
「もっと頑張って、演技も上手になって、有名になりますから」
「どうしたの?急に。それに歩ちゃんは、いつも頑張ってると思うよ」
「いや。まだまだです。私、もっともっと頑張って、それで…」
「それで?」
「静さんに負けないくらいのハーレム作ってみせますから」
「…」
「…」
「ぶわっはっはっ!!真剣な顔して、何言い出すのかと思ったらっ」
「何で笑うんですかー?!私、超マジっすよ!!」
「私以上のハーレムをねぇ…それ、かなり難しいと思うよ?」
「だから頑張るんですってば」
「ダメ」
「へ?」
「頑張っちゃダメ」

さっきまでお腹抱えて笑ってた静さんが、真剣な顔をしてる。

「なんでですか?」
「歩ちゃんは、すでに私のハーレム要員だからっ♪」

そう言って、静さんは私のことを力いっぱい抱きしめた。
私の顔…思いっきり静さんの胸に埋もれてますけど…。

480aaa5:2007/01/11(木) 01:53:33 ID:vNaMXiX/

「ちょっ、く、苦しいです」

苦しいってゆーか、本当は恥ずかしいんだけど。
自分の顔、真っ赤になってるのがわかる。

「だーめ。離さない♪」
「静さぁーん」
「…」

ふと、静さんが私の顔を両手で包み込んで、そのまま胸から解放してくれた。
至近距離で見つめられてる。

「静さん…?」
「絶対、私のそばから離れちゃダメだからね?手放してなんかあげないんだから」
「なっ!!?」

静さんは、これ以上ないくらい勝気な笑顔で。
私は、これ以上ないくらい顔を真っ赤にして。

もうっ!なんとかしてよ、この女ったらしっっ!!!

勝ち誇ったように笑う静さんの顔は、もう、サイコーに綺麗で。
まだ当分の間はこの片思いから解放されそうにない自分を、思いっきり自覚してしまった。


おわり。

481aaa6:2007/01/11(木) 01:54:16 ID:vNaMXiX/
片思いLibrary vol.3

私の体にすっぽりと収まる小さな体。
それを優しく抱きしめて、彼女の体温を思いきり感じ取る。
ハキハキと話す声。
時折見せる、綿菓子みたいにフワフワの笑顔。
長く伸ばした彼女の髪を指ですきながら、私の一番身近にいる親友に少しだけ嫉妬する。
だってこのコは、あんたに憧れて髪を伸ばし続けているのだから。

「それでね、静ってば最近全然付き合い悪くて」

ソファに座って、私の肩に自分の頭を預けたまま、いつものように佳奈はぼやく。

「まあ、静は最近忙しいみたいだから」
「それはそうなんだろうけどさぁ…」
「会いたいの?」
「…会いたいよ」
「本当に佳奈ったら、可愛いよねぇ」

私は佳奈の頭を撫でながら言った。

「そんなこと言ってくれるの、仁美だけだよ」

佳奈が上目遣いで私を見上げて言った。

482aaa7:2007/01/11(木) 01:55:14 ID:vNaMXiX/

「だったら静なんかやめて、私にすればいーのに」
「仁美ってば、これ以上愛人増やしてどーすんの?」
「ほんと…体がいくつあっても足りないのよね」
「だったら仁美の古女房、私にちょーだい?」
「あー、それは無理」
「ケチ」
「…気持ちはわかるよ」
「何が?」
「佳奈が静を選んだ気持ち」
「だから手放してくれないの?」
「はは、違うよ。静は…綺麗だもんね」
「べつに外見で好きになったわけじゃないよ」
「わかってるって。外見だけじゃなくて、あの人は全部ひっくるめて綺麗だから」
「…うん」
「そうそう簡単に手放す気なんてありませんよ?私は」
「ほらぁ、やっぱりそうなんじゃん!!」

佳奈が全然力の入ってない拳で、私の体を叩いた。

483aaa8:2007/01/11(木) 01:55:53 ID:vNaMXiX/

「あはは。ごめん、ごめん」
「…あーぁ。私、こんなに好きなんだけどなぁ」
「ね。佳奈はこんなに可愛いのに、なんであの人は気づかないのかね」
「仁美がいるからだよ」
「はい?」
「静は仁美のことしか見てないもん」
「また、それぇ?私たちは、そんなんじゃないってば」
「そう思ってるのは仁美だけだって」

佳奈が毎度のように拗ね始めた。
それでも私から体を離さないところを見ると、まだ許容範囲かな。

「佳奈、考え過ぎ」

本当に私たちは、そんな仲ではないのだ。
だって静は…。

「もう、早く仁美が誰かとくっついてくれれば、静だって周りに目を向けてくれるのにっ!
仁美、早く恋人作ってよ!」

…なんて残酷なこと言い出すんだ、このコは。

「無茶言わないでよぉ」

484aaa9:2007/01/11(木) 01:56:50 ID:vNaMXiX/

綺麗な静と優しい私。
佳奈は静を選んだ。
そして静は、可愛い佳奈には目もくれず、強いあのコを選んだ。
私たちは、みんな報われない恋ばかり。

「静ってば、全然私に興味ないんだもん。仁美が羨ましい」

ねえ、佳奈、知ってる?
つらい恋をしてるのは自分だけじゃないってこと。
あなたのすぐ隣には、こんなにもあなたを想ってる私がいるってこと。
もっとみんなが、上手に相手を選べたらいーのに。
どうして私だけが、すべてを見渡してしまってるんだろう…?
すべてを知ってる私は、だから笑うしかない。

今日も私は、彼女の話に耳を傾ける。
大好きな彼女のために、とびきり優しい笑顔を向けて。
世界で一番残酷な、恋物語を…。



おわり。

485aaa:2007/01/11(木) 02:00:18 ID:vNaMXiX/
あとがき。

一気に2つ投下しました。
続きはありません。
ちなみに、vol.1は以前書いた『あみっけさんぺー+なば』です。
あれ以来、片思いモノに目覚めてしまいまして。
vol.2の歩ちゃんは、藤村歩さんです。
需要がなかったらごめんなさい。
どーしても書いてみたかったんです。
そのうち静さん編が出来たら投下します。
そのときは、またよろしくお願いします。
ありがとうございました。
486名無しさん@秘密の花園:2007/01/11(木) 17:58:23 ID:Rt64mmWR
>>485
GJ!
基本的にはあまあまなのが好きなのだが
せつないのもいいな・・・
でもやっぱ幸せにしてやってほしい
487名無しさん@秘密の花園:2007/01/11(木) 19:01:35 ID:E/Qh0OCH
>>485
せつねーっ!!
せつないよぉ・・・そしてGJ!!
488名無しさん@秘密の花園:2007/01/11(木) 19:47:50 ID:5iz/jAeP
GJ!!!!!!
489名無しさん@秘密の花園:2007/01/11(木) 22:16:11 ID:L8epUjYf
>>485
藤村歩さん編もいいですね
ラジオで二人の距離が急接近?
490名無しさん@秘密の花園:2007/01/11(木) 22:43:53 ID:X5i6S9XA
>485

GJ!
2編とも、すごい良かったです。
491aaa:2007/01/12(金) 04:10:08 ID:AKxBWiX3
>>486-490
コメントありがとうございます。
今後の励みになります。

静さん編を書くようなこと言っといてアレなんですが…。
今、思いっきり『あみっけさんぺー』を書いてます。
書きあがったら投下します。
ちょっと長くなりそうなんですけど、なんとか『つづく』にならないようにまとめますので。
また、よろしくお願いします。
492名無し:2007/01/12(金) 23:37:23 ID:d7Ydrmf6
携帯からスマソ。
GJ!泣きそうになった………(汗)
あみぺも待ってます!
頑張って!!!!!!

493aaa:2007/01/13(土) 02:50:23 ID:UBsEDKxx
>>492
ありがとうございます。
頑張って書いてますっ!!!

とりあえず、サクッと書いた『しずかな』投下しときます。
『あみぺ』は、明日投下できると思います。
494aaa1:2007/01/13(土) 02:51:12 ID:UBsEDKxx
片思いLibrary vol.4

静が、好き。

細い体も。
長くて綺麗な髪も。
髪をかき上げる仕種。
勝気な笑顔。
何もかもが綺麗で。
つい、見とれてしまう。

「何、ボケッと見てるの?」

そう言って、私の顔を覗き込む。
そんな風にされると。
決まって私は、どうしようもなくなっちゃって。

「なんでもない!なんでもない!」

って、思いきり顔を背けてしまう。

「変なのぉ」

そう言って、静はまた笑うんだよね。

495aaa2:2007/01/13(土) 02:51:52 ID:UBsEDKxx

気づいて欲しい。
でも、知られたくない。
大好きな気持ち。
こんな気持ち、どうすればいいのかな…?
コップの水は、もういっぱいで。
ほんの少しの何かで、きっと溢れてこぼれてしまう。

「ねえ、静」
「何?」
「静は今、好きな人とかいる?」
「んふふふ。私が好きなのは、佳奈だけだよん」
「違くて」
「へ?」
「どうせ、みんなにも同じこと言ってるんでしょ」
「ありゃ。バレた?」
「バレバレだよ。って、違くてね?」
「ん?」
「真面目に聞いてるの、私は」
「真面目に?」
「そう」
「真面目に…好きな人なんかいないよ」
「そっか」

嘘だ。
静は、嘘をついてる。

496aaa3:2007/01/13(土) 02:52:32 ID:UBsEDKxx

「てか、どうしたの?急にそんなこと聞くなんて」
「私にはいるの」
「佳奈ってば、恋しちゃってるの?」
「うん」
「…」

私は恋をしてる。
もう、大好きで大好きで。
静が神妙な顔をして、こっちを見ている。
だから…。
笑って否定してあげるね。

「やだぁ。そんな真剣な顔で見つめないでよ。相手は静じゃないから安心して」
「あー、びっくりした。一瞬、告白されるかと思っちゃったよ」
「えぇー?静ってば自惚れ過ぎ」
「だよねぇ」

静が笑う。
なんて素敵で残酷な笑顔なんだろう…。

497aaa4:2007/01/13(土) 02:53:05 ID:UBsEDKxx

静が好きなの。
でも、私知ってるんだ。
静には、私よりも大切な人がいるんだよね?
私じゃ、その人に敵わないんでしょ?
だから私は我慢するの。
ギリギリまで我慢する。
もうすぐ水がこぼれる。
そんなこと、わかってる。
一度こぼれてしまったら。
きっと、どんどん溢れてきちゃう。
だけど、どうすることもできないから。
こぼれないように、我慢するしかないじゃない。

だからお願い。
どうか、誰のものにもならないで。
それだけが、今の私が望む、せめてもの願い。


おわり。

498aaa:2007/01/13(土) 02:55:14 ID:UBsEDKxx
あとがき。

すいません。また片思いです。好きなんです。片思いが。
いつものように、続きはございません。
楽しかった。
ありがとうございました。
499名無しさん@秘密の花園:2007/01/13(土) 03:18:29 ID:vrN0MTC6
いいねえ片想い
GJ!
500名無しさん@秘密の花園:2007/01/13(土) 03:21:20 ID:g8wBeAZI
>>498
GJ!!!!
片思いオレも好きだ!!!あみぺも期待してる!
501名無しさん@秘密の花園:2007/01/13(土) 17:10:53 ID:C93HUYs9
>>498
GJ!!!
静さん編も楽しみにしてるw予想では静さんの想い人は・・ゆりしー・・・?
あみぺの話も待ってるよ!
502名無しさん@秘密の花園:2007/01/13(土) 19:27:29 ID:XbXPCd4Y
俺はなばだと思ったな
503名無しさん@秘密の花園:2007/01/14(日) 00:08:38 ID:/xhHhtM9
歩ちゃんな気がした
504aaa:2007/01/14(日) 00:43:36 ID:i18Om/qn
どうもです。
『あみぺ』いきます。
設定は、>>217-237の続きって感じで。
505aaa1:2007/01/14(日) 00:45:26 ID:i18Om/qn
>>217-237


小清水亜美は、ウサギだ。
真っ白な体。
黒くて丸い目は、いつも私の姿を探してクリクリしてる。
淋しいと死んでしまう白ウサギ。
いつも楽しそうに飛び跳ねてるくせに。
一度怒ると、牙を剥いて噛み付いてくる。
まるで…
そうすることでしか、感情を伝えられないかのように。

あんなに細くてヒョロ長い体をしていても。
私にとって、奴はウサギにしか見えない。
みんなに愛されている。
可愛い可愛い白ウサギ。
だから、私は今も。
彼女のそばを離れることが出来ないんだ。

506aaa2:2007/01/14(日) 00:46:06 ID:i18Om/qn

ひとりで原宿の雑貨屋をうろついていた私は、ふと足を止めた。
裏原宿にある輸入雑貨のお店。
私の目に止まったのは、小さなアヒルの付いたストラップだった。

あ、可愛い。

私はアヒルキャラに目がない。
即決で購入を決めたものの、少しだけ考える。
なぜだか、あいつのことを思い出したから。
ちょっとだけ迷ってから、私はアヒルのストラップと、そして隣に並んで置いてあった同じデザインのウサギのストラップを取って、レジに向かった。


507aaa3:2007/01/14(日) 00:47:01 ID:i18Om/qn

「きゃー!!ぺーとお揃いのストラップだー。やった!可愛いぃ。ありがとぉ」

亜美の家に来て買ってきたストラップを渡すと、案の定、彼女は大喜びだった。
どさくさにまぎれて、私に抱きついてくる。

「どーいたしまして。つーか、亜美、騒ぎ過ぎ。あと離れて」

私はまとわりつく彼女の体を軽く押しのけてソファに座った。
まあ、そんなことで挫けるよーな奴じゃないってわかってるんだけど。
ほら。
彼女は私の横に腰を下ろして、腕を絡めてきた。

「もぉーう。相変わらず冷たい」
「だったら、さっさと他の相手を見つけたら?」
「…」

あ、ヤバイ。
少しきつかったかな…?

508aaa4:2007/01/14(日) 00:47:53 ID:i18Om/qn

「あ、亜美…?」
「ヤダ」
「は?」
「私は、冷たいぺも、お土産買ってきてくれる優しいぺも、全部好きだから。他の人なんて考えられません!」
「…っだぁぁぁぁぁぁ」

私は脱力した。
亜美はそんな私には目もくれず、嬉しそうにストラップを自分のケータイに括り付け始めた。

「ルンル〜ン♪」

あぁ、鼻歌まで歌い出しちゃったよ、この人は…。
私は頭を抱えたい気分だった。
そうか。
そうですか。
そんなに嬉しかったんですか。
ええ、ええ。
私も嬉しいですよ…。

「あー、なんか色々複雑なんだけど、私」
「ふぇ?何が?」
「あのさ、あみっけさん」
「ん?」
「私、先月、あなたに告白されたと思うんだけど」
「うん。愛してる。ラブ・マイ・ワイフ」
「…」

509aaa5:2007/01/14(日) 00:48:39 ID:i18Om/qn

こいつ、どーしてくれようか…。
私が無言でいると、なおも彼女はたたみ掛ける。

「大好き。愛してる。ラブ・ユー・ベイベー。アイ・ラブ・ペー」

しかも、普通の顔でしれっと言うんだよね、この人。

「あー、はいはい。わかってるから」
「そう?ならいーけど。…で?何が複雑なの?」
「告白からこっち、あんた愛情表現激し過ぎ」
「ダメ?」
「ダメじゃないけどね?限度ってもんがあるでしょーが。恥ずかしくないわけ?つーか、むしろ開き直ってるでしょ、あんた」
「だって、好きなものは仕方ないじゃん。言いたいんだもん。恥ずかしくなんかないよ」
「それを受け止める私の身にもなってよ」
「へ?受け止めてくれるの?」
「んにゃ。ガンガンに受け流してくけど」
「ぶぅー」

亜美がふくれた。
このところ、会えば必ず似たような展開になる。
亜美は真っ直ぐだった。
私の顔を見るたびに、『好き』だと言う。
もう、受け流すのも一苦労。
つか、流しきれずにガツガツぶつかってくる。
どーすりゃいーのさ、この状況。
どーして欲しいんだ、この女。

510aaa6:2007/01/14(日) 00:49:36 ID:i18Om/qn

「小清水さん」
「ん?」
「あなた、一体どーしたいの?私にどーして欲しいの?」
「べつに、どーもこーも特にないけど」
「私には、あなたがどーしたいのか全然わからないよ」

まさか、私に押し倒されたいとか、押し倒したいとか考えてるわけでもないだろうし…。
つーか、そんなん両方ごめんです。

「んー…強いて言うなら…」
「うん」
「私と同じ気持ちになって欲しい、かな」
「同じ…じゃ、ないんだよね、私たち」
「恋しちゃってるからね、亜美はぺに」
「なんで私なんか…」

全然わからない。
なんで私なんだろう…?
亜美なら、男でも女でも、もっと他にイイ人いると思うんだけど。
こんなに美人で、楽しくて、人気者のこのコが。
私を選んだ理由がさっぱりわからない。
こればっかりは、ほんっとに、全っ然、まったく、わからない。
意味不明。

511aaa7:2007/01/14(日) 00:50:25 ID:i18Om/qn

「なんでって言われても…。たぶん、ぺーがぺーだからだよ」

今度はなぞなぞですか。

「ごめん。私、一生理解してあげられそうにない」
「べつにいーよ、それでも」

そう言って笑った彼女の顔は、とても柔らかい表情だったけど。
なぜだか、淋しそうに見えた。
彼女のこんな顔を見たのは、初めてかもしれない。
いつからそんな綺麗で、切ない顔で笑うようになったの…?
なんだか、大人の女の人みたいだよ。

そうさせたのは…もしかして…私なのか…?

…なんだろう。
哀しかった。
なんだかよくわからないけど、ひどく哀しい。

私は、この時初めて、小清水亜美に、本気で見とれていた。

512aaa8:2007/01/14(日) 00:51:17 ID:i18Om/qn

午前5時。
目を覚ました私は、枕元に置いたケータイで時間を確認した。
部屋の電気はすでに消されている。
薄暗がりの中、目を凝らすと隣には亜美が眠っていた。
そうだ。
この人、次の日は仕事がないって言って、帰らせてくれなかったんだ。
なんか最近の私ってば、もしかして、甘やかし過ぎ?
でもなぁ…。
冷たくあしらうわけにもいかないし。
そもそも、好かれてること自体は、べつに嫌じゃないし。
それに…あんな顔されたんじゃなぁ…。

私は体ごと向き直って、亜美の顔を見た。
至近距離の寝顔。

やっぱり、美人、なんだよね。
睫毛、長いし。
色、白いし。
肌、スベスベだし。
触りたく、なる。

513aaa9:2007/01/14(日) 00:52:06 ID:i18Om/qn

私は目の前の彼女の顔を見つめた。

…。

…ん?

…触りたく、なるぅ???

ちょっと、待てっ!!!!!!

ヤバくね?!
それ、ヤバくね?!
どーした?!私!!
なに、血迷ってんだよっ。
なに、流されそうになってんのよっ。
違うっ。
断っじて、違うっ。
私は、こいつのことなんか!!!!

私は寝返りを打って、亜美に背を向けた。
余計なこと考えてないで、さっさと寝てしまおう。
そうだ。
起きてるからいけないんだ。
うんっ。
寝るっ。
もう何も考えないっ。
おやすみっ。

私は頭から布団を被って、即効で、ってゆーか、根性と力技で眠りに落ちていった。

514aaa10:2007/01/14(日) 00:53:47 ID:i18Om/qn

ジリリリリリリリ………カチッ。

うるさい目覚ましの音で起こされた私は、手探りで目覚ましのスイッチを切った。
すぐ隣では、亜美の起きる気配がする。

「…ぺー」
「…んー?」
「おはよ」
「おはよーございます」

私は枕に顔を突っ伏したまま答えた。
眠い…。
もっかい寝よ。
そして、トロトロと、私は再び眠りに落ちていって…

「っ??!」

びっくりして目が覚めた。
ベッドの中で、亜美にいきなり抱きしめられたから。
反射的に顔を上げると、目の前に彼女の顔。

515aaa11:2007/01/14(日) 00:54:26 ID:i18Om/qn

うわぁっ!?

私は心の中で、叫び声を上げた。
目の前の亜美の顔は、カーテンから漏れた太陽の光に照らされていて。
はにかんだ笑顔を浮かべて、私を見つめていた。
なんて顔してんだよっ?!
思わず私は下を向く。
すると彼女は調子に乗って、思いっきり私のことを抱きしめた。
私、抱きかかえられてる。
100%密着状態。

「さんぺーちゃんは、ちっさいなぁ」

516aaa12:2007/01/14(日) 00:55:55 ID:i18Om/qn

私のつむじに亜美の息がかかった。
反則っ!反則っ!!
あの顔、反則っ!!!
わかってる。
もう、間違いない。
この人にあんな顔をさせてるのは、私だ。
そんなに私のことが好きだったの?
自分がどれほどこの人に想われているのか自覚してしまった私は、
なんとゆーか、
もう、
恥ずかしくてどーしよーもなくなる。

「…」
「ぺー?」
「…」
「どーしたの?」
「…なにが」
「だって、抱きついてんのに嫌がらないから」
「…」

私は亜美の胸に抱かれたまま、動けずにいた。
亜美が私の顔を覗き込む。

「ぺー、顔真っ赤だよ?」
「うっさい」

517aaa13:2007/01/14(日) 00:57:52 ID:i18Om/qn

ああああああああ…。
もう、どーすんのよ、これ。
どーしちゃったの、三瓶由布子?!
たった一晩で、形成逆転?
このままいっちゃう?TKO?
私の心臓、時限爆弾?

「んふふふ。ぺーったら可愛いなぁー」
「うっさいってば」
「好き」
「うざい」
「大好き」
「黙れ」
「愛してる」
「しつこい」
「亜美のこと嫌い?」
「きらっ、い、じゃっ…」
「へへへ〜。詰まってやんのぉ」
「このっ…」
「そーだよね〜。嫌いなわけないもんね〜♪」

518aaa14:2007/01/14(日) 00:59:24 ID:i18Om/qn

思わず言葉に詰まった私を、あんまりにも楽しそうにからかうから。

「…絶対、あんたのことなんか、好きにならないっ!!!!!」
「えーっ!?それは嫌だぁー」

騒ぐ小清水をよそに。
私は時限爆弾の時間を、少しだけ元に戻した。
まだまだ彼女に捕まるわけにはいかない。
そう簡単にこいつのモノになんか、なってやるもんかっ。


おわり。

519aaa:2007/01/14(日) 01:01:39 ID:i18Om/qn
あとがき。

すんません。
1箇所だけ、sageすんの忘れました。

静さん編は、まだ書いてないです。
ごめんなさい。
静さんの相手は、お楽しみってことで。
そのうち投下します。

ありがとうございました。
520名無しさん@秘密の花園:2007/01/14(日) 02:29:35 ID:ymRtu/0p
>>519
GJ!!!
あみぺ良いなぁ…
521名無しさん@秘密の花園:2007/01/14(日) 03:15:10 ID:YOIjPV+r
>519
GJ!

今まであまりチェックしてなかったカップリングなんだが普通に萌えた。
三瓶さんは良いツンデレですねw
522名無しさん@秘密の花園:2007/01/14(日) 05:13:11 ID:/DEvLY4j
今日三瓶さんとあみっけラジオで結婚式してたよwww
523名無しさん@秘密の花園:2007/01/14(日) 07:51:59 ID:OMY65Y9w
>>519
GJ!です。

アニスパ聞こうっと。
524名無しさん@秘密の花園:2007/01/14(日) 10:52:16 ID:QYJnimwW
>>519
GJ!
ヤバイ!少女漫画を読む乙女のようにキュンキュンしてしまった!!
525名無しさん@秘密の花園:2007/01/14(日) 12:29:04 ID:GoN/fc0C
GJ!!!!!!!
ツンデレなぺはいいねぇ…
526名無しさん@秘密の花園:2007/01/15(月) 03:56:55 ID:QiMyehcc
>>519
GJ!!
あみぺは微笑ましいね(*´∀`)
527名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 03:02:27 ID:gpX/TxC8
そろそろエロが読みたい
528名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 23:06:03 ID:mzA0dQGF
じゃあtiaraのエロ希望
529名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 23:35:09 ID:qWQvu2US
アニメ版のだめカンタービレ、キャスト表を見たら、あやちーを始め、
まみまみ、なば、そしてこばさなの名前が…
さあ、えらいことがおっ始まりますよ!
もう、ゴジラVSガメラVSモスラの戦いであります!
530名無しさん@秘密の花園:2007/01/18(木) 23:36:28 ID:8wcDHnXp
つさえぽん
531うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
532名無しさん@秘密の花園:2007/01/21(日) 00:28:53 ID:Q6oM/eOM
のとすみのエロいの誰か書いてみないかなー。
533名無しさん@秘密の花園:2007/01/21(日) 04:49:29 ID:Llqmkz/8
希望するのはいいが燃料も投下してやらねば、小説書き様達のプレッシャーにしかならないのではと予想。
最近明らかに減ったしな。
534名無しさん@秘密の花園:2007/01/21(日) 14:26:45 ID:BwWHf3Uv
分割騒動もあったしな
俺も何か書きたいが色々と忙しいorz
535 ◆bCj8zATS42 :2007/01/21(日) 14:27:13 ID:89Q5OYQZ
aaaさんGJ!!!!!
最高です。続き待ってます。

お初です。
短めですがあやまみのエロいきます。
536 ◆bCj8zATS42 :2007/01/21(日) 14:28:19 ID:89Q5OYQZ

久しぶりに、二人でお泊り会。
二人での夕食も終わって、麻美はベッドの上でごろごろ。私は明日の台本チェックをしている。
後ろ頭に視線を感じて麻美のほうを振り返る。

「麻美、どうかしたの?」
「いや、綾ちゃんはかわいいなと思って・・・。」
「な、なに言ってんの・・・。」

きっと何の他意もなく麻美はそんなことを言う。

「私も休憩しよっかな」
そういって麻美のいるベッドに腰をおろす。

「麻美」
「なに?綾ちゃん」

麻美の無邪気な笑顔。
そんな顔を見るたびに、私は麻美に対していけない感情を持ってるんじゃないかという思いが心をよぎる。
こんなに安心した麻美の顔を見ると、私はどうしたらいいのかわからなくなってしまう。

「ねぇ、綾ちゃん」
麻美の暖かい手が私の手をつかむ。
そして胸の上に置いた。
「ほら、こんなにどきどきしてる…」
麻美の心臓がどきどきと高鳴っているのを感じた。
これは…
どうしろというのだろう。
537 ◆bCj8zATS42 :2007/01/21(日) 14:31:00 ID:89Q5OYQZ
「あっあのね、麻美」
とっさに手を振りほどいてしまう。

「うん。なぁに?」
「あのさ、私は、麻美のこと、本当に好きなのね」
「うん。うれしい。私も綾ちゃんのこと好きだよ」
「えっと、だからね、なんて言うかこの状況はね…」
「?なに?」
「あのー私たちってさ、両思い、なわけじゃない?」
「うん。そうだねっ」
「だから、もう、私たちも大人だしさ、いろいろ、ね?」
「うん。もう大人だね」
「べ、ベッドの上に大人の恋人同士がいたらさ、ほら、ね?」
「えっと、綾ちゃん…私と、したい、の?」
「へっ?」
麻美からそんなことを言ってくるなんて。
びっくりして変な声が出てしまった。
「いや、あの、私綾ちゃんのこと好きだし、綾ちゃんならいいかなって」
「いい、の?」
「わ、私なんかでよければ」
「はい、あの、じゃあ、よろしくおねがいします」
「あ、こちらこそよろしくお願いします」
なんだかすごく変なやり取りのような気がしたけど、そんなことを気にしている余裕はない。
耳まで真っ赤になっている麻美をゆっくりと押し倒す。
538 ◆bCj8zATS42 :2007/01/21(日) 14:32:39 ID:89Q5OYQZ
唇に、瞼に、首筋に、胸に。
キスをするたびに麻美の体は律儀に反応をしてくれる。
その反応を楽しみながら麻美のはいていたスカートをまくりあげ、手を進める。
「麻美…見て…すごい濡れてる…」
麻美が恥ずかしがるのがわかっていてわざと声に出していってみる。
「やっ…綾ちゃん…は、恥ずかっしい…からっ」
身に着けていたものをすべて脱がせ、体中至る所にキスをする。
「あんっ、やっ・・・」
いつもとは違う、とてもいやらしい顔をした麻美がさらに声をあげる。

539 ◆bCj8zATS42 :2007/01/21(日) 14:34:01 ID:89Q5OYQZ
めちゃくちゃに濡れている麻美を丹念に舐める。
「あっ・・・」
麻美の喘ぎ声は私の行為を促進させる。
「あっ…綾ちゃん…おかしくなりそう…」
いくら舐めとっても麻美が乾くことはない。
「麻美、すっごいいやらしい顔してるよ」

「綾ちゃん…おねがい…もう…」
「ん?なに?」
本当は麻美が言いたいことなんてわかってるけど、ここは言わせたい。
「あっ…綾ちゃん、おねがいぃ」
「ちゃんといわなきゃわかんないよ」
「んっ、ああっ…あの…ね」
「うん。なに?」
「あのっ…もっと、もっと…きもち、よく…して、ください」
「はい、よくできました」
2本の指をそっと麻美の中に入れていく。
十分すぎるほどに潤った部分は私の指を吸い込んでいく。
「んっ、あ、綾ちゃっん…あっ」
「麻美、大丈夫?痛くない?」
「うん、だいっじょうぶ…だよ。はぁんっ」
「痛かったら言ってね」
そう言ってから、指を激しく動かす。
麻美が行為に耐え切れず腰をくねらせる。

540 ◆bCj8zATS42 :2007/01/21(日) 14:34:39 ID:89Q5OYQZ
「綾ちゃん…も、う…がまん、で、きない」
麻美は頂上に達しようとしている。
もっとよくしてあげたい。もっと麻美に気持ちよくなって欲しい。
さらにもう一本の指を麻美の中に入れていった。
激しく指を動かす。
麻美はさっきにも増して腰をくねらせている。

「綾ちゃんっ、あぁん…あっだい、すき、だよっ」
「あっああぁん……ぁ、はぁ」

私の指を激しく締め付けた後、麻美の身体からゆっくりと力が抜けていく。
指をつたって麻美の愛液が床にたれている。
そっと指を抜いて濡れている指をぺろっと舐めてみせる。
放心状態の麻美がとろんとした目でそれを見ていた。

「ねぇ、麻美」
「…うん。なぁに綾ちゃん?」
「私も麻美のこと大好きだよ」
「あは、知ってるよ?」
「今日はこのまま寝ちゃおっか」
「うん。そうしよう」

本当は明日の台本チェックも今日の分の洗濯物も残っているけど、今はもうちょっとこのままで。
541 ◆bCj8zATS42 :2007/01/21(日) 14:37:18 ID:89Q5OYQZ
以上です。
これからもいろんな組み合わせで書ければと思ってます。
お粗末さまでした。
542名無しさん@秘密の花園:2007/01/21(日) 19:48:54 ID:kvxSbtjo
>541
よくやった!
十分あり得る自然な流れが素敵ですハァハァ
543名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 13:02:18 ID:BYmuA4ko
>541
GJ!
次回作にも期待してます。
544名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 16:33:05 ID:iLhIYOzB
>541
乙です!

もしよければ愛麻衣もよろしくお願いします!
545名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 22:18:23 ID:lzUTnRdE
自演乙
546名無しさん@秘密の花園:2007/01/22(月) 22:32:17 ID:Ahj7WKpX
547aaa:2007/01/23(火) 03:05:33 ID:nMnj5GJ3
>>535
ありがとうございます&乙です!!!
自分は、他の人のSS読むのも大好きなので楽しませてもらいました。
あやまみ、読みたかったし。ナイスタイミング!!!

そして、片思い静編、いきます。
548aaa1:2007/01/23(火) 03:06:17 ID:nMnj5GJ3
片思いLibrary vol.5

「ねえ、この後ちょっと時間ある?」

12月某日、ラジオ収録の後。
私は目の前で、荷物をまとめている彼女に聞いた。

「ん?うん。夕方までは平気だよ?なんかあるの?」
「たまには、ゆりしーとお茶でもしようかと思って」
「ほんと?嬉しい!」

無邪気に喜ぶゆりしーを連れて、私たちは近くのカフェに入った。

「珍しいね。静ちゃんが誘ってくれるなんて」
「うん。午後の仕事なくなったから。それに渡したいものもあったし」
「へ?何?」

きょとんとする彼女。
まったく、普通なんとなくわかるでしょ。
他人に期待するってことを、彼女はまるでしないんだから。

549aaa2:2007/01/23(火) 03:07:15 ID:nMnj5GJ3

「誕生日でしょ?はい、これ。おめでとう」

私は自分の鞄から、綺麗にラッピングされた小さな包みを出して、彼女に渡した。

「へ?嘘…」
「は?何が嘘なの?」

渡したプレゼントを手に、彼女はポカンとしていた。

「…だって、さっきスタジオでケーキ食べたよ?」

ラジオの収録中、誕生日の近い私たちは、スタッフからケーキをプレゼントされていた。

「それはスタッフさんからでしょ」
「そーだけど。静ちゃんがプレゼントくれるなんて…」
「思ってなかった?」
「…うん」
「ひっどいなぁ」
「あっ!違う、違う。別に静ちゃんは冷たいからとか、そーゆう意味では…」
「ほう。私はゆりしーに、冷たい奴だと思われてたわけね」
「ちーがーうー。そーじゃなくてっ。静ちゃんが優しいの、ゆりしーちゃんと知ってるよ」

おや。嬉しいこと、言ってくれるじゃない。

「じゃあ、まあ、そーゆうことにしといてあげる」

私は意地悪く笑った。
私は、こーゆう風にしか笑えないのだ、いつも。

550aaa3:2007/01/23(火) 03:08:17 ID:nMnj5GJ3

「むぅー」

ありゃ。今度はふくれちゃったよ。

「まあまあ。そんな顔しないで」
「…あのね、静ちゃん」
「ん?」
「ゆりしー、静ちゃんに何も用意してにゃいの…」

申し訳なさそうに、ゆりしーが言った。

「べつに、そんなこと気にしなくていーよ」
「でも…」

見返りが欲しくて、プレゼントを用意したわけじゃないから。
でも。
もし、欲しい見返りがあるとすれば…

「ゆりしー、私はね…」
「?」
「私の可愛い天使ちゃんの笑った顔が見たくて、プレゼント用意したのよ?」

私はテーブルの上で、頬杖をつきながら。
彼女の一番喜ぶ言葉を選んで。
とびきり勝気な笑顔と、とっておきの声で、彼女の目を見て、言ってみせた。

551aaa4:2007/01/23(火) 03:09:03 ID:nMnj5GJ3

「静ちゃんてば…ありがとう」
「いいえ〜。どういたしまして」

ゆりしーも、最高の笑顔を作って、私に笑いかけてくれた。
彼女はきっと…。
私が選んだセリフの内容が嬉しかったわけじゃない。
ゆりしーを喜ばせようと、
クサいセリフをわざわざ選んだ、私の心遣いが嬉しかったんだ。
このコは、他人の心に敏感。
いつでも他人を気遣って、そして、怖がっている。
たぶん…今まで、色んなことに傷付いて生きてきたからだろう。
だからこそ彼女は、他のどんな人間よりも。
強く優しい心を持った女性だった。
そんな彼女を見ていると、ふと思ってしまう。
可哀想に、と。
それと同時に、泣いてすがりたくもなる。
私を救って、と。
相反する、二つの感情を胸に抱きながら。
抱きしめたい。
抱きしめられたい。
きっと、私は…。

552aaa5:2007/01/23(火) 03:09:56 ID:nMnj5GJ3

「開けてもいい?」
「どうぞ?」

ゆりしーが包みを開けると、そこには某ブランドの小さなシンボルの付いたネックレスが姿を現した。

「あ、可愛い!ありがとー」
「たまには、そーゆうシンプルなのもいいと思って」
「うん!大事にするねっ」
「よかった」

彼女の喜ぶ顔を見て、自然と私の顔も緩んだ。

「静ちゃんってさ、やっぱ男前だよねぇ」
「それ、今さらじゃね?」

私は前から男前だ。
つーか、むしろ、『漢前』。

「美人で、優しくて、男前」
「なに?褒め殺し?そんなに褒めても、これ以上、何も出てこないよ?」
「もぉーう。違くてっ!」
「『違くてっ!』」
「マネしないでよー!!」
「あははは」

553aaa6:2007/01/23(火) 03:11:21 ID:nMnj5GJ3

怒るゆりしーをよそに、私は笑う。
こんな鬱陶しいやり取りが、私は嫌いじゃなかった。
気を取り直したゆりしーが再び口を開く。

「…あのね、ゆりしー、わかる気がする」
「何が?」
「静ちゃんが女の子にモテるわけ」
「それも今さらだね」
「そーだけど。でも、ゆりしー、静ちゃんが男だったら好きになってもいいかも」
「何よ、その『なってもいい』って。上から目線ですか?」
「もう。揚げ足取らないで!」
「…女の私じゃダメなの?」

私は自分が傷付くのがわかってて、それでも彼女に問う。

「ゆりしー、女の子には興味ないもん」

ほらね。
小さな棘が、私の胸に刺さった。

「それは残念。私ってば、そんじょそこらの男よりも断然イイ『漢』なのに」

平気なフリをして、私は言った。

554aaa7:2007/01/23(火) 03:12:20 ID:nMnj5GJ3

「そんなことないよ」
「え?」
「静ちゃんは、本当は繊細で淋しがり屋だと思う」
「は?」
「だから、みんなに優しくて出来るんでしょ?何気に気遣い屋さんだもんね、静ちゃんは」
「…」

…まいった。
言い返せないぞ、こりゃ。

「だから、ゆりしー、静ちゃんのこと好きなの」
「…」
「…どーしたの?」
「ううん。なんでもないよ」
「ほんとに?」

私は無理に笑顔を作った。

ねえ、ゆりしー。
私を助けて。
あなただったら、私を支えられるでしょ?
力いっぱい抱きしめても、折れてしまったりしないでしょ?
すべての痛みを知ってるあなたなら、きっと私を救ってくれる。
あなたの痛みが解る私なら、きっとあなたを守っていける。

555aaa8:2007/01/23(火) 03:12:59 ID:nMnj5GJ3

「ゆりしー」
「何?」
「ゆりしー、愛してる」

私は乾いた笑顔で真実を告げる。

「静ちゃんに言われても、嬉しくないぃ」
「ひどいなぁ」

またひとつ。
小さな棘が胸を刺した。
でも、それでいいんだ。
しかたないんだ。

ふと、ゆりしーが言う。

「静ちゃんも…」
「ん?」
「お誕生日、おめでとう」

私はこの冬、26歳になった。


おわり。
556aaa:2007/01/23(火) 03:16:00 ID:nMnj5GJ3
ありがとうございました。

えっと…じつは、あと2編あるんですよ。
で、長くなっちゃうから、どーしようかと思ったんですけど…。
勿体つけるのもアレだし、一気に投下しちゃいますね。

ほんと、すいません。
557aaa1:2007/01/23(火) 03:17:07 ID:nMnj5GJ3
片思いLibrary vol.6


欲しいのは、あなただけ。



「麻美子、大好き」
「麻美は可愛いなあ」
「まみまみが一番だよ」

大好きな人たちから贈られる、極上の言葉。
私はなんて果報者なのだろう。
私の周りには、いつでも温かな風が吹いている。
私には勿体ないくらいの幸福な立ち位置。
私はきっと、幸せ者なんだ。
これ以上を望んだりしては、きっといけない。
こんな贅沢な望み。
願ってはいけないのに。
それでも、願わずにはいられない。

私が本当に欲しいのは、あなただけ。

558aaa2:2007/01/23(火) 03:17:44 ID:nMnj5GJ3

「もっとみんなが、上手に相手を見つけられたらいいのにね…」

憂いを含んだ顔で、なばが言った。

「本当にね。そしたら、なばがこんな思いしなくてもすむのに」

私は常のように、なばに体を預けたまま、うなずいた。

「ほんとだよ。もうクタクタですよ、私は。だから麻美子、私を癒してぇ〜」
「んー、よしよし。なばは頑張ってるもんねぇ。偉いねぇ」

私はなばの頭をなでた。
本当に…私たちときたら、不器用な恋ばかりだね。

「やっぱり麻美子が一番安らぐぅ」
「私もなばが一番だよ」
「あ、それは嘘でしょ」

なばが、人差し指で私のおでこを突ついた。

「え?なんで?」
「あ・や・こ♪」
「綾ちゃんとは…そんなんじゃないよ」
「まったまたぁ。知ってんだから」
「ほんとに違うって」
「照れなくてもいーじゃん」

559aaa3:2007/01/23(火) 03:19:13 ID:nMnj5GJ3

照れてなんかない。
だけど、なばは信じてくれない。
ずっと勘違いしたまま。



― 数日前 ―

「ねえ麻美子、このままでいいの?」
「何が?」

綾ちゃんが真剣な顔で聞いてきた。
何の話かわからない。

「なば」
「なば?」
「あの人、ずっと勘違いしてるでしょ?」
「ああ。そのこと…」
「誤解、解かなくていーの?」
「だって、解けないんだもん」
「でも、麻美子が好きなのは…」
「綾ちゃん」
「え?」
「いいの」
「でも」
「いいの、本当に…」
「…そっか。わかった」

560aaa4:2007/01/23(火) 03:21:03 ID:nMnj5GJ3


綾ちゃんは、決して追及したりしない。
無理強いしない。
私に、つらい思いをさせないために。
綾ちゃんは、優しいから。
そのまま苦笑して、会話を切り上げてくれた。



誤解が解けたところで、何が変わるわけでもない。
なばの気持ちは変わらない。
私が報われることもない。

561aaa5:2007/01/23(火) 03:22:41 ID:nMnj5GJ3

「なばが好きだよ?」
「綾子よりも?」
「えー?うふふ」
「ほらぁ。やっぱり答えてくれない」
「ウソウソ。ごめーん」
「べつにいいですよー。それでも私は麻美子が好きだから♪」

私には、告白する勇気が持てない。
これ以上を望んでしまったら。
きっとこの人は、泣いてしまう。
優しい涙を流してしまうから。

求めれば応えてくれる。
甘えれば抱きしめてくれる。
みんなに優しいあなた。
私だけのものにできたなら。
あなただけのものになれたなら。
祈っても、願っても。
叶えられることのない、私の、夢。

562aaa6:2007/01/23(火) 03:24:00 ID:nMnj5GJ3

「なば」
「ん?」
「あんまり、無理しないでね?」
「…」
「ね?」
「うん。ありがとう、麻美子」

なばが微笑む。
その笑顔を守るためなら。
私は何にだって耐えてみせる。
想いを押し込め続ける。

本当は、何もいらないの。
優しい言葉も。
温かい抱擁も。
他の誰に優しくされても、
あなたの笑みには敵わない。
あなたさえいれば、他の人なんていらないの。
なばが好き。
私が本当に欲しいのは、なば、あなただけなの。


おわり。

563aaa7:2007/01/23(火) 03:24:52 ID:nMnj5GJ3
片思いLibrary vol.7

芝居の幕が、上がる。

聞くも涙、語るも涙の恋物語。
それがどんなに惨めな役であろうと。
私は完璧に演じきってみせる。
あなたに、哀しい顔をさせないために。
哀しい思いをしないように。

そして今夜も。
あなたは傷付いた顔をして
私の前に現れる。

「いらっしゃい、麻美子。おつかれ」
「綾ちゃん…お邪魔します」

仕事帰り、麻美子が家にやって来た。
どっからどう見ても。
麻美子は落ち込んでいるようだった。

564aaa8:2007/01/23(火) 03:25:32 ID:nMnj5GJ3

「どうかしたの?」
「え?何が?」
「なんだか浮かない顔してるから」
「ううん。何もないよ?」

そう言って、麻美子は力なく笑った。
知ってる。
麻美子は今日、なばと同じ仕事だったはずだ。
なばと会った後の麻美子は、必ずと言っていい程、
傷を負って、私のところへ訪ねてくるのだ。

別に、なばが麻美子に何かしたわけではない。
なばは、いつでも誰にでも優しい人。
そんな事、私だって十分過ぎる程知っている。
だから麻美子は、なばを選んだ。
それなのに。
麻美子は、なばと会う度に、傷付いて帰ってくる。
ひとりで勝手に、傷を作ってくるのだ。

『そんなにつらいなら、やめちゃえばいいのに』

喉まで出かかった言葉を、私は飲み込んだ。
そんなセリフ、この脚本には書かれていない。
代わりに、確認の言葉を投げかける。

565aaa9:2007/01/23(火) 03:26:04 ID:nMnj5GJ3

「ねえ麻美子、このままでいいの?」
「何が?」

私の問いに、麻美子は腑に落ちない顔を浮かべた。
だから私は、その人の名を口にする。

「なば」
「なば?」

またしても、腑に落ちない顔。

「あの人、ずっと勘違いしてるでしょ?」
「ああ。そのこと…」

やっと合点がいったらしく、彼女は何かに想いをはせる。

「誤解、解かなくていーの?」

なばは私たちの仲を誤解していた。
私と麻美子が、付き合ってると思っているのだ。
まったく…。
相変わらずの、能天気。
私だって、それが本当なら、どんなにいいかと思うけど。
残念ながら、『本当』には…ならない。

566aaa10:2007/01/23(火) 03:26:40 ID:nMnj5GJ3

「だって、解けないんだもん」

諦めたかのように、麻美子が言った。
麻美子がどんなに否定しても、なばは信じなかった。
私は、肯定も否定もせずに、はぐらかしてきた。
だって、どうすればいいのか、わからなかったから。
一度言葉に出してしまったら…。
そう思うと、私は何も言えなくなってしまうのだ。
否定する勇気を、私は持てないでいた。

「でも、麻美子が好きなのは…」

麻美子が好きなのは、なば。

「綾ちゃん」
「え?」
「いいの」

麻美子がやんわりと笑った。
良くないよ。
いいわけなんか、ないじゃない。
だったら、なんであなたはそんな顔をするの?
いつも傷付いて帰ってくるの?
私は、あなたのそんな姿、見たくないのに。

567aaa11:2007/01/23(火) 03:27:28 ID:nMnj5GJ3

「でも」
「いいの、本当に…」

反論しかけた私の言葉を遮って、麻美子が念押ししてきた。

『これ以上、何も言わないで』

彼女の瞳が、そう言っていた。

「…そっか。わかった」

そんな風にされたら、引き下がるしかないじゃない。
麻美子はいつも、何も言わない。
誰かを非難したりしない。
じっと独りで、耐え続けている。

私では、あなたの支えになれないの?

本当は…。
力任せに引き寄せて。
思いきり抱きしめたい。
私の胸で、泣かせてあげたい。

だけどあなたは、決して涙を見せたりしないのよね。
あなたが涙を見せるのは、きっと、なばの前でだけ。
なばの前で、見えない涙を流してる。

568aaa12:2007/01/23(火) 03:27:56 ID:nMnj5GJ3

報われたいなんて、思ってない。
でもね…。
あなたに、哀しい顔をさせたくないの。
傷付いて欲しくないの。

私を求めてないのなら、それでもいい。
あなたの望む、『私』でいてあげる。
約束するよ。
決して、あなたを傷付けない。
私の想いは、秘密にしといてあげる。

そして。
今日も私は演じ続ける。
あなたの望む、『川澄綾子』を。
本当の想いを胸に隠して。
完璧な私を、あなたに捧げる。


おわり。

569aaa:2007/01/23(火) 03:31:27 ID:nMnj5GJ3
長々ありがとうございました。
vol.6は麻美子編、vol.7は綾子編でした。
片思いは、もうこれで終わりです。もうネタ切れです。
これだけ書いたんだから、どれか1つくらいは、気に入ってもらえていればな、と願ってます。
本当に、ありがとうございました。

あと、『あみぺ』が読みたいので、誰か投下してくれるとありがたいっす。
570名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 03:33:43 ID:aEy8qXlN
>>569
GJすぎ
俺はこのシリーズどれも好きだ、書き上げてくれてありがとう
571名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 04:23:11 ID:EsW0kffX
>>569
超GJ!
一つ一つもいいし、シリーズとしてもいいし、相当良かった。
ありがとう。
572名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 08:29:40 ID:ielUkVjs
>>569
超GJ!!
どれも切ない感じが伝わってきて良かった。
というか結構短い期間なのにこれだけ投下してきてくれた貴公に乾杯だ!
573名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 11:21:18 ID:WSgNcxoE
>>569
超GJ!!

IDまで超GJ!!
574名無しさん@秘密の花園:2007/01/23(火) 21:48:21 ID:Ph0M05t2
>>569
ゆりしー&静編がいちばん壷にはまった。これからもこの二人を描いていってほしい
誕生日の出来事とか、なんか本当にありえそう。

最後ふたつは二人とも切ないな
575名無しさん@秘密の花園:2007/01/25(木) 09:57:00 ID:T2MgbwSE
最高にGJでした!おつかれ!

もしよかったらこのシリーズで、さらに
愛タソ→中原→佳奈様 なんて書いてみたりしてほしいです。
さらにカオスになるがw
576aaa:2007/01/26(金) 00:52:18 ID:sDlQgLcR
>>570-575
どうもありがとうございます。コメント、嬉しかったです。

愛→中原→佳奈については、実は自分も考えていたのですが、自信がなかったので諦めてしまいました。
ゆりしずも併せて、いずれ気が向いたら書くかもしれません。
その時はまたよろしくお願いします。
577名無しさん@秘密の花園:2007/01/28(日) 20:19:02 ID:BewD+tsu
578 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:54:54 ID:zbcribOD
>>576
かなり遅くなりましたがGJ!!!!!
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 片思い!片思い!
 ⊂彡
もう、最高でした。
本当に上手いなあと思いました。
のんびりでいいんで、次回作もしあれば期待してます。

いい感じな流れを切ってしまって申し訳ないけど、エロ投下します。
・なばいと前提の佳奈様→静様のエロ
・割と直接的な描写が入る
・佳奈様が報われない&変態っぽい
・ラストが少し暗い
なので苦手な方は読み飛ばしてください。
579 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:55:30 ID:zbcribOD
そういえば静とはかなりの回数飲んでいるけど、二人っきりというのは意外と少ない。
いつもは、ほかの友達だったりスタッフが一緒。
だから今日はかなり楽しみだったのに、さっきから静の口からは同じことばかりが出てくる。

「でね、仁美ったらね、せっかく二人でいるのにすぐ寝ちゃうんだよ?」
「はいはい」
「なかなか会えないのにさぁ、もういろいろ欲求もたまるって話でさぁ」
「うんうん」
酔った静はかわいいと思うし、こんな顔を見せるのも私の前だけだって知ってる。
でも、やっぱりこんなの面白くない。
「かーな。聞いてるー?」
「聞いてるよ。それより静もうやばくない?そろそろ帰ろうよ」
「えー。まだー。もっと佳奈と一緒にいたい」

こいつ…わかっててやってるんじゃないだろうか。

「もう静つぶれる寸前じゃん。ほら送ってってあげるから」
「えー。じゃあ、うちで飲みなおそうよ」
「もう、何でもいいから出るよ」

静を引きずり出すようにして店を出る。
タクシーを捕まえて静を押し込み、私も乗り込む。
私が行き先を告げているあいだも静は陽気にしゃべり続けている。
580 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:56:07 ID:zbcribOD
やっと静の部屋について、静が危なっかしい手つきで鍵を開ける。
「佳奈、せっかくだから今日泊まってくぅ?」
そんなのんきなことを言っている静を後ろから抱きしめて無理やりこっちを向かせる。
そしてそのまま深く口付ける。
そのままの体勢で部屋に入り、鍵を閉める。口は離さないまま。
静はしばらく何が起こったか判断が付かなかったらしい。
でも、ようやくこれが何事か判断し、手で跳ね飛ばされる。

「ちょっと佳奈止めてよ!」
ここまで来て引くわけにはいかない。
静に近づき耳元で囁く。
「ごめんね。もう我慢できない…」
みるみる静の顔は赤くなるけど、そのまま続ける。
581 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:56:54 ID:zbcribOD
「だから、静も我慢しなくていいんだよ?」
「別に私は我慢なんてしてな…うゎっあぁ…」
静の言葉を聞き終わる前に次の行動に出る。
首筋にゆっくりと舌を這わせていく。
「ちょっと…やぁ…」
私の濡れた舌が静の首筋をまんべんなく責める。
「ぁ…んぁぁ」
首筋にあった舌は無意識のうちに耳たぶに向いていた。
耳たぶを甘噛みし、次に舌を耳の中に侵入させる。
静の脳に『ビチャビチャ』という音がダイレクトに響き渡るように耳をふさぐ。

静の体に手を向ける。
右手は静のTシャツそしてブラの中に入れ右胸を揉み、
左手は静のスカートの中に入れ下着の上からその部分を擦る。
けれど両手は両手とも大事な所に触らない。
右手は乳首には触れず、左手はそこを擦るだけ。
静にとってみたらたまったもんじゃないだろう。
快楽を餌にした拷問に近かった。
582 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:57:25 ID:zbcribOD
「ねぇ静?もう我慢できないでしょ?我慢できなくなったら言ってね?手伝ってあげるよ」
そう言うと静から切ない声で返事が返ってきた。
「やめて…佳奈…お願い…」
でも、言葉とは裏腹に静の体は刺激を求めて動いている。
「素直じゃないなあ、静気持ちよくなろう?」
そう言って愛撫を与えていく。
「ん、はぁあぁぁああ」
左手を下着の中に入れただけで、静はさっきまでの態度では考えられないほど大きな声で喘いだ。

「汚れるから脱ごうね?」
静がコクンと頷いたのを確認してから両手で下着に手を掛ける。
汚れるからといっても、もうかなり湿ってしまっている。
脱がそうとする私を片足を上げて手伝う静。
抵抗の色など、もうとうの昔に消えうせている。
隠れていた部分があらわになる。
今まで下着に吸い取られていた液体は、行き場を無くして力なくポタポタと床に垂れていく。
あらわになった部分はすぐには責めずに焦らすように静の服を捲り上げ胸に顔を埋める。
そして突起したピンク色の頂点を舌で転がしてみる。
「…ふぁんん…」
かなり声を出すのを我慢しているが明らかに静は感じている。
舌で転がたり、口に含み含んで吸ってみたり、
軽く噛んでみたりそれを交互に繰り返すように何回も、何回もそこを責め続けた。
その度に静からは押し殺された声が漏れる。
左手は胸を揉んだままにして右手は静のその部分に向ける。
そこには余り刺激を与えてないのだがもう潤いすぎるほど潤っていた。
「うわ、静もうすごいよ。感じてくれてるんだ?」
右手についた液体を静に見せ付けるように言う。
声を出せない静は、顔を真っ赤にしてそれから目をそらした。
583 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:57:57 ID:zbcribOD
「ふふふ…可愛い…じゃあイかせてあげる」
そう言うと、また右手をその部分に持っていく。
擦るように、撫でるように、そこを責める。
「…くふぅん…んあぅ…」
「声、我慢しなくてもいいのに」

声を出すまいとするために苦しそうになっている静の顔に少し罪悪感がよぎる。
でも、静には声を堪える悠長な余裕などはもうないはず。
いままでにない快楽を受け続けているだろう静の体はもう全身のどこにも力が入らない状態だった。

右手の人差し指を小さな突起に当てる。
「ひゃあああぁぁぁぁぁっっっ」
とうとう静が大きな声で喘ぎだす。
「静の声、もっと聞きたいな」
そう言いながら右手の人差し指をトロトロと液体が溢れてくる静の中に、深く、深く、埋めていく。
指は大量の液体が潤滑油となってすんなり入った。
しかし、入れた途端にそれは指をキュキュときつく締め付けてきた。
「はぁっん!!…はぁああぁあぁああ」
当たり前のように、静は大きな声で喘ぐ。
指を入れたり出したりしながら静の反応を楽しむ。
静の中は指を時折締め付け、時折緩み、緊張と緩和を繰り返し続けている。
それはまるで無限に続くかのように。
584 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:58:30 ID:zbcribOD
その間も、指を真っ直ぐに立て奥の奥を突いたり、指を曲げて中の液体を穿り出したりしてみる。
すぐに静の限界は訪れた。指を混入してから5分と経っていないのに。
「ひゃぁああぁ…もう…ぁあ…ダメぇぇぇ…」
その声を聞いた瞬間に、左手の胸への愛撫も右手の恥部への愛撫も全てストップした。
これも私がはじめから立てていた作戦の一つ
一瞬の緊張から解き放たれた静は力の入らない上半身を私の体に預けて、自分の顎を私の肩に乗せる。

そして顔を真っ赤にして恥ずかしそうに言った。
「佳奈…ごめん…あの、まだね…い、イってない、の…もっとして」

この言葉。この言葉が静の口から聞きたかった。
こんな時に止められたら溜まったもんじゃないもんね。
でも、もうちょっと意地悪したい。
私は静の耳元で、恐らくこの状況で最悪の質問をぶつけた。

「ねぇ静、今、仁美と私どっちが好き?」
585 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:59:11 ID:zbcribOD

「ふぇ?…ひゃぁぁ」

当然すぐには返答は返ってこない。
考えの範疇をこえた質問に素っ頓狂な声をあげる静。
思い出したかのように、中に入ったままの右手の人差し指を動かし快感を与えて、すぐ止める。
自分でも最低なことをしていると思う。
でももう止められない。

静からは期待通りの答えが返ってきた。
「佳奈…今は佳奈だよ…だから…」
「そう?嘘でも嬉しいよ、静。じゃあ続けてあげる…でもこれだけは覚えといてね。私は静・・大好きだよ」
そう言って静の中にうずめている人差し指に、中指もプラスして再び激しく動かし、
さらに親指を大きくなった突起に押し当てた。
「んゃあぁああぁあぁぁぁぁっっっ!!イくぅぅっっ!!!」
静の奥に入り込んでいる、私の細い2本の指をありったけの力で締め付け、
大量の液体を出して静は絶頂に達した。

「ふぁ…か…な…」
静はビクン、ビクンと体を大きく振るわせながら達した後、全体重を私に預けていた。
まだ力が入らず、そうするしか術はないから。
さっきから足もピクピクと、痙攣を繰り返している。
「ちょっ、ちょっと。静?」
静は達した疲れからか、なにも言わずに肩で大きく息を繰り返すばかり。
586 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 22:59:44 ID:zbcribOD
しばらくすると静は私に体を預けたまま寝息をたてはじめた。
「…普通この状況で寝るか?」
まあ、かなりの量のアルコールも入っていたし仕方がないのかもしれない。
とりあえずパジャマを着せ、ベッドに寝かせる。
「静、ごめんね」
まるでなにもなかったような安らかな寝顔を見て、私はなぜかとても悲しくなった。
もう今までのような心地よい関係には戻れないだろう。
でもね、もう私は限界だったんだ。
ごめんね。
それでも、私はあなたのことが一番好きです。
587 ◆bCj8zATS42 :2007/01/28(日) 23:00:26 ID:zbcribOD
以上です。
なんだかえげつない感じでごめんなさい。
お粗末さまでした。
588名無しさん@秘密の花園:2007/01/29(月) 02:19:49 ID:lFUq8mAX
超GJ!!!!
佳奈様・・・(ノД`)
589名無しさん@秘密の花園:2007/01/29(月) 10:57:06 ID:Gl4FpQTv
御前はSキャラなのに受けが似合いすぎるな
GJ
590名無しさん@秘密の花園:2007/01/29(月) 11:37:27 ID:zNpGybl2
GJ!
エロイのいいぞ!
できれば、なばいとも・・・
591名無しさん@秘密の花園:2007/01/31(水) 19:04:46 ID:T0koWFAZ
tiara期待age
592名無しさん@秘密の花園:2007/01/31(水) 21:05:30 ID:364rLhgn
あおあおあおあおあおあお!!!!



と読みながらずっと言ってた俺。
超GJ!
593名無しさん@秘密の花園:2007/01/31(水) 21:13:57 ID:UaDiUpfE
翌朝、起きたら何も覚えていない御前であった




もしくは、何も覚えていない"ふり"をする御前であった
594名無しさん@秘密の花園:2007/02/01(木) 23:00:28 ID:CyfX9eKt
なばと御前は一緒に家の風呂に入ったことがあるらしいので
風呂Hネタで誰か
595 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 20:55:14 ID:nnENwtUT
なばいとエロ投下します。
例のお風呂ネタです。
こういうのは新鮮なうちにと思い、
勢いだけで書いたので勢いで読んでください。
596 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 20:55:56 ID:nnENwtUT
「お風呂に入ろう?」
「…なんで疑問系なの。入ってくればいいじゃん。あなたの家なんだし」
「ちっがーうよぉ。一緒に入ろうって言ってんの」
「はぁ?なに言ってんの?」
「だから、一緒にお風呂に入りませんか?」
「…嫌です。マジ勘弁してください」
「なんでー?いいじゃん。うちのお風呂広いよ」
そういう問題じゃないだろ。どう考えても。
「仁美さん一人で入ってくればいいじゃん」
「嫌だよー一緒に入ろうよー」
「嫌です」
「…静はあたしのこと嫌いなんだ。あたしはこんなに好きなのに」
「は?」
「今日だってあたしはご飯作ってお酒も買って、静さんの帰りを待ってたのに」
それを言われてしまったら、私は逆らえない。
「いつもあたしばっかりさ…」
「…わかった。わかりました。入るだけね」
「さっすが静さん。すぐ用意するね」
この変わり身の早さがまたちょっとむかつくなぁ。
597 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 20:56:44 ID:nnENwtUT

「…なにみてんの」
「いやーきれいな体だなと思って」
「馬鹿じゃないの?」
「こっちのことは気にせず早く脱いでください」
「ふざけんなこの変態っこっち見んな馬鹿」
「もぉ恥ずかしがっちゃって」

「静、先に体洗っちゃってね」
「うん」
「手伝ってあげよっか?」
「いりません」

「ホントに結構湯船広いね」
「でしょ?一人ではいるには十分だよね」
「うん。それはいいんだけどさ」
「なに?」
「なんで我々は向かい合ってんの?なんか、恥ずかしくない?」
「別に静となら恥ずかしくないけど」
「あっそう。…私は恥ずかしいんですけど」
「じゃあ、ちょっとこっちに背中向けてみ?」
「え?うん」
そういって回れ右で仁美さんに背中を向ける。
「これで恥ずかしくないでしょ?」
「うーん。微妙」

598 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 20:58:23 ID:nnENwtUT

「しーずーかっ」
いきなり後ろから抱きしめられた。
「うわっなにっ」
「ねぇ、静、しよ?」
そして後ろから首筋に噛み付いてくる。

「ちょ、ちょっと待って仁美さん、なんにもしないって言ったじゃん」
言ってるそばから、仁美さんが私の唇を塞いでくる。
「んんーーーーっ!」
「そんな簡単にあたしの言うこと信用しちゃだめだよ」
はぁ?ふざけんなよこいつ!
「ちょ…仁美さんとりあえず離れて?ねっ?」
そう言いながら体を離して向かい合う。
別にそれ自体が嫌ってわけじゃないけど…いざとなると恥ずかしい。
っていうかこんなに嫌がるそぶりしちゃった手前、素直に従うのもなんとなく癪だ。

「あたし、静のこと愛してあげたいの。」
「やっ、別に、体で愛してくれなくてもいいからさっ、ね?」
私の必死の言い訳も、完全にスイッチ入ってる仁美さんには効かないみたいだった。

「ね、しずかぁ……」
上目づかいで私を見つめる仁美さん。

599 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:01:54 ID:nnENwtUT

あぁ。
もぅ、どーなってもいいや…。

600 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:04:06 ID:nnENwtUT

観念した私は、仁美さんの体を引き寄せた。
ぎゅっと抱き合うと、仁美さんの手が私の背中から腰にかけて、滑っていく。

「んっ……」
ゾクッとした感じに、思わず声が漏れそうになる。
情けないなぁ…私って。

「ドキドキする……」
私の耳元で仁美さんが囁く。

「もぉ…なんか恥ずかしい」
「大丈夫…。あたしが…してあげるから」
仁美さんの手が私の胸に触れ、唇は私の耳にキスをする。
「やっ……あ」

いきなり来た刺激。
ほんの少しの愛撫で、ヤバいくらい感じる。
もぅ私、おかしくなりそう…。
私の胸にあった仁美さんの手は、少しずつだけど、大胆に揉み始める。
その間にも、私の右耳は、仁美さんの舌で遊ばれていた。

601 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:06:38 ID:nnENwtUT

「っ…ん、っ……」
無意識か、意識的かは自分でもわからないけど、明らかに私は声を我慢してる。
だって、やっぱ恥ずかしい…。

そんな時、仁美さんがふっと私の耳から唇を少しだけ離した。
「……声、我慢しないでね?」

それだけ言うと、仁美さんの唇は私の胸の突起に落ちていった。
強烈な快感が、いっきに私を支配する。

「んっ……あっ」
手は背中を撫でながら、仁美さんの舌は、器用に円を描く。
「あっ……んんぅ…」

普段より高い私の声は…自分で聞いても、自分の声じゃないみたいな…
なんだか不思議な感じがした。
「静…すっごくキレイだよ」

そう言って仁美さんの唇が私の唇に触れた。
軽く合わせた後、器用に唇を割って舌が入り込む。

なんでこんなに上手いの、こいつ……。

602 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:09:47 ID:nnENwtUT

「ん…ふぁ……」
「しずかぁ…?」

仁美さんが私の顔を覗き込む。
上昇した私の体温と、明らかに火照った顔を確認すると、仁美さんはニコッと微笑んだ。

「もっと感じて…ね?」

壁にもたれかかれるように湯船のふちに座らされる。
私の脚の間に体を割り込ませながら、仁美さんが重なる。


603 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:11:26 ID:nnENwtUT

「…静、大好き」
「ん…、私も好…っ……」

言葉が遮られたのは、仁美さんの唇が私の胸に落ちてきたから。
左手で全体を揺らすようにしながら、先端を口に含んで舌で遊ぶ。

「…っあ、んぅっ……」

仁美さん、上手すぎ……。
そうしながらも、仁美さんは右手を下にずらした。
十分に濡れた部分に手を伸ばすと、ゆっくりと指で、上下に撫ではじめる。

「ひゃ…ぁ…」

一瞬、私の体がビクっと震えた。
全身に鳥肌が立つ感じ。

「静…濡れすぎ……」
「ば、かっ…だ…って…アンタがっ……」

恥ずかしくなって、仁美さんから顔を背けた。

604 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:13:12 ID:nnENwtUT

「可愛い…」

甘く囁きながら、優しく撫でる仁美さんの指。
時には、ぎゅっと強く押し付けられる。

「…ん、あっ…あ」
「ね…、ココ……気持ちいい?」
そう言って、少し上にある突起を指で擦る。
「ん……っあ…っ!」

少しイジワルっぽくアタシを見つめる仁美さん。
小悪魔みたいな笑顔が、アタシの心を昂らせる。

「んん……仁美さんもっと…もっと、触って……」
「大胆な静も、あたしは好きだよ…」
「…や、だ……」

いつものふざけた顔とは全然違う。
それが、私をやけに刺激する。
もっともっと、仁美さんのことが知りたいって思う。

「でも…そんな静は、あたしにだけ見せてね?」
仁美さんはニッコリ笑うと、そのまま顔を下へずらしてその突起に舌を這わせた。
「んっ……やあああああっ!」

もぉヤバイ……気持ちよすぎておかしくなりそう…。
そう思った時、仁美さんの指が予告もなしに、グっと中へ入ってきた。

605 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:14:36 ID:nnENwtUT

「ふぁっ!…や…っあ…」
「静…」

仁美さんは、奥まで入ってる指をゆっくり動かし始めた。

「…あっ、……ああああっ…」
少しずつスピードを上げながら、的確な場所を刺激される。
「あっ…あっ!……んぅ…っ!」
奥を突かれる度、無意識に私の喉が声をあげた。
「静…あたし、もぅ…我慢出来ない…」

手の動きは止めずに、仁美さんの唇が私に近づく。

「…っん、……キス、して…?」

今までの私はどこへ行ったのか…ってくらい、私は仁美さんに甘えていた。

「…お願いされなくてもしてるよ……」
仁美さんの唇が触れたかと思ったら、すぐに舌が絡まる。
「ふっ……ぅん…」
その間にも仁美さんの指は止まっていなくて…すぐに息が苦しくなる。

606 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:16:19 ID:nnENwtUT

「っ…あ、んっ……!」
「静…もうすぐ?」
「はぁっ…!ん、あっ!」

確実に、私はイきそうだった。

「大好き……」
仁美さんが、アタシの胸の先端に舌を這わせる。
「やっ…あ、あっ…!」
更に加わった刺激に、もう限界まできていた。

「ん、や…だぁっ…おかしく、なるっ…!」
「いいよ…あたししか、いないから」
「う、んっ……んぁ、ああああぁっ!」
そこで、私の頭が真っ白になった。

607 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:18:20 ID:nnENwtUT

「はぁ、はぁ」
「静、大丈夫?」
「…うん。だいじょ、う、ぶ」
「へへっいやー静さんかわいかったなー」

な、なに言ってんだこいつ。

「いつもあんなに素直だったらいいのに」
「…もう、しらないっ」
本当は仁美さんが口に出したこと全部がうれしかったけど、そんな仁美さんのほうがかわいいって思ったけど
そんなことは言ってあげない。
あぁ、やっぱりこれからも私は素直な子には、なれそうもない。
608 ◆bCj8zATS42 :2007/02/02(金) 21:20:05 ID:nnENwtUT
以上です。
お風呂ネタ、個人的に面白かったので
また機会があればリベンジしたいと思ってます。
お粗末さまでした。
609名無しさん@秘密の花園:2007/02/02(金) 21:36:45 ID:Wzek/aCp
>>608
GJ
610名無しさん@秘密の花園:2007/02/02(金) 23:12:28 ID:d+N1j12H
やっぱなばいとはイイ!
いい感じのエロさだし
超超超チョーーーGJ!!!

611名無しさん@秘密の花園:2007/02/03(土) 00:53:16 ID:NTY1DjOG
全部声で変換されまして、萌え死にかけました。
GJ
612名無しさん@秘密の花園:2007/02/03(土) 02:31:24 ID:f/zCFlRi
これは良いエロですねGJ!
613妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 02:57:49 ID:uz0J0RkN
頭の中の妄想を形にしてみました。
設定が無理やりなところや強引なところもありますが、よろしくお願いします。
かなり長いです。
614妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:00:07 ID:uz0J0RkN
1 インターネット

譲ってもらったパソコンの設定をなんとか終え、
インターネットの接続環境も自力で整えた麻美子は、
綾子に電話をかけた。

川澄「麻美? どうしたの?」
能登「今ちょうどパソコンでインターネットできるようになってね、自分の名前で検索してみたの」
川澄「麻美、インターネット上の書き込みを鵜呑みにしちゃダメよ」
能登「そうだよね。そんな都合のいい話があるわけないもんね」
川澄「そうそう。ところで何て書いてあったの?」
能登「女性声優さんたちの相関図があってね、綾ちゃんと私は相思相愛って」
川澄「麻美、それは信じていいのよ」
能登「ホント?」
川澄「麻美と私の仲なんだから。それとも、麻美は私のこと嫌い?」
能登「綾ちゃんのことは大好きだよ」
川澄「それなら相思相愛」
顔を真っ赤にしながらも、平静さを装いながら私は答えた。
615妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:00:39 ID:uz0J0RkN
能登「でね、綾ちゃんと私を題材にしたお話も見つけたの」
川澄「どんな話なの?」
能登「まだ最後まで読んでないんだけどね、たぶん綾ちゃんと私の恋話だと思うの」
川澄「え!? まさかそれエッチな話?」
能登「そんなにエッチじゃないよ。今、綾ちゃんにベッドに押し倒されたところ」
川澄「麻美、ダメ、その先読んじゃダメ。麻美を汚したくない」
能登「大丈夫。綾ちゃんにだったら許せる。それに作り話だもん。次のページ行くね」
川澄「ダメ! 麻美! 一人で行っちゃダメ! せめて一緒に行こう」
能登「わかった。綾ちゃん、一緒に行こう」
麻美子が見ているであろうページのURLがメールで送られてきた。
このとき、どういうわけか、私はある衝動に駆られた。
能登「綾ちゃん、先に行っちゃうよ」
川澄「待って、麻美。私もすぐに行くから」
能登「綾ちゃん、早くしないと先に行っちゃうよ」
川澄「『せーの』で行くよ」
能登「綾ちゃん行くよ」
川澄「せーの」
能登「行っちゃったよ、綾ちゃん」
川澄「私も行っちゃった。これで麻美と秘密を共有する仲ね」
616妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:01:43 ID:uz0J0RkN
麻美子の言っていた通り、それほどエッチな話ではなかった。
私は麻美子をベッドに押し倒したけど(あくまで話の中でだけど)、
行為としては、押し倒しただけで終わりだった。その後は【普通に】二人で寝ていた。
川澄「もう、麻美、びっくりさせないでよ。麻美に私が何するか気が気でなかったんだから」
能登「・・・」
川澄「そうそう、麻美、いいもの聞かせてあげる」
能登「?」

「綾ちゃん、先にイっちゃうよ」
「待って、麻美。私もすぐにイクから」
「綾ちゃん、早くしないと先にイっちゃうよ」
「『せーの』でイクよ」
「綾ちゃんイクよ」
「せーの」
「イっちゃったよ、綾ちゃん」
「私もイっちゃった。これで麻美と秘密を共有する仲ね」

能登「綾ちゃん、これ」
川澄「さっきの録音してたんだけど、なんだか猥褻な響きが」
能登「エッチなのはいけないと思います」
川澄「もう、麻美ったら」
能登「綾ちゃん、もしかして私とそういう関係になりたいと思ってる?」
川澄「違う違う。面白そうなのが録音できそうだなって思っただけだから。だから安心して」
能登「そっか」
617妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:02:38 ID:uz0J0RkN
2 まるなび

能登「『川澄さん、能登さん、初めまして』」
川澄&能登「初めまして」
能登
「『PV見ました。お二人は本当に仲が良いんだなって改めて実感しました。
ただ、僕には納得できないことがあります。
女性声優同士がキスする某PVもあるというのに、これだと納得いきません。
もっとイチャついたりして欲しかったです』」
川澄「私たち、そういう仲じゃないのにね」
能登
「続けるね。『そこで質問なんですが、お二人はどこまでならできますか?
次の3択から選んでください。1番:いくら麻美|綾ちゃんとでもこれ以上はできない 
2番:麻美|綾ちゃんがOKと言えばOK 3番:内容による』」
川澄「麻美は何番?」
能登「綾ちゃん、同時に言おうよ。せーの」
川澄「3番」能登「2番」
川澄「麻美、2番なの? それだと私もOKだったら、その某PVみたいにキスすることになるかもなんだよ」
能登「綾ちゃんは私にキスするの嫌?」
川澄「嫌とかそういう問題じゃなくて、私たち女の子同士だしね・・・」
能登「そっか、そうだよね。私は嫌じゃないけど、綾ちゃんは嫌だよね。女の子同士だもんね」
川澄「嫌ってわけじゃないけど・・・麻美となら・・・してもいいかな」
能登「無理しなくいいよ、綾ちゃん。それでは、次のお便り」
私の唇が麻美子の唇と触れる。それが嫌というわけじゃない。麻美は可愛い後輩。でも・・・
618妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:03:25 ID:uz0J0RkN
収録後
能登「ごめんね。綾ちゃんを困らせちゃって。あの話読んでから綾ちゃんのこと意識し出しちゃって」
川澄「私が麻美をベッドに押し倒した話?」
能登「うん。あれ読んでからね、綾ちゃんとあれ以上の関係になりたいなって思うようになってて」
川澄「麻美、それはね、一時の感情だと思うの。しばらくしたらそう思わなくなるって」
能登「………そうかも。ところで、綾ちゃん、私とならしてもいいって本当?」
川澄「何のこと?」
能登「ほら、麻美とならキスしてもいいって」
川澄「えっ!」
能登「綾ちゃん」
そう言うと、麻美子は目を閉じ、綾子の唇が自分の唇に触れるのを待った。

麻美子にそんな表情で見られたら私は…
ここでキスしたら、きっと麻美子は喜ぶ。けど…
私どうしたらいいのかな?
能登「ごめんね、綾ちゃん。最初から無理だとは思ってたんだけど、今ので諦めがついたよ」
川澄「麻美、私は…」
能登「綾ちゃんのことはきっぱり諦める。仲の良い先輩後輩の関係で満足する。これでいいかな?」
川澄「麻美がいいのなら」
どこか煮えたぎらない私の答えに、それでも麻美は満足したようで、満面の笑みを浮かべていた。
619妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:04:31 ID:uz0J0RkN
3 神無月の巫女インターネットラジオ

10月限定復活の神無月の巫女インターネットラジオは、
毎回異なる女性声優コンビがパーソナリティをつとめ、なかなかの好評を得ていた。
今回、その役をつとめる2人は、川澄綾子と能登麻美子。

川澄「ごきげんよう。姫宮千歌音役の川澄綾子です」
能登「ごきげんよう。レーコ役の能登麻美子です」
川澄「この2人の組み合わせ、本編でもドラマCDでもあまりなかったんじゃない?」
能登「千歌音ちゃん、姫子ちゃんのために頑張っちゃうんだもん。石化させちゃうからね」
川澄「姫子のために一生懸命なのよね。さて、それではこの辺で、ふつおたのコーナーから」
能登「『ラジオネーム:ナンバー2麻美子さんからのメールです』」
川澄「ナンバー1は誰なのかしら?」
能登「きっと綾ちゃんだよ」
川澄「それならナンバー1綾子にするでしょ」
能登「きっと不特定多数の前で言うのは恥ずかしいんだよ」
川澄「そう恥ずかしがることでもないのに。麻美、読むの続けて」
能登「『私はこの度結婚するのですが、』」
川澄「おめでとうございます」
能登「
『私は女性でありながら、一人の女性に想いを寄せているんです。
けれど、その相手の女性は振り向いてはくれないって分かってるんです。
私は千歌音ちゃんにはなれません。だから、結婚を期にその女性のことは諦めようと思っています。
ただ、それだけでは、あやふやな決心しかつきません。そこでお二人にお願いなのですが、
千歌音ちゃんの姫子への告白の台詞を川澄さんが能登さんに対して言ってくれませんか?
それを聞けば私の諦める決心も揺るぎ無いものになると思うんです。
お二人がそういう関係ではないことは重々承知しているのですが、
私のためにも、私と同じ境遇の方々のためにも、このお願いを叶えてくれますでしょうか?』」
川澄「すごいお願いね。理屈がわからない」
能登「やっぱり綾ちゃん嫌だよね。次のふつおたを――」
川澄「ちゃんと叶えてあげないと。ナンバー2麻美子さんや同じ境遇にいる方々のためにも」
能登「(綾ちゃん、ひょっとして…)」
620妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:05:16 ID:uz0J0RkN
川澄「あなたが好きなの」
能登「ストーップ」
川澄「麻美、どうしたの?」
能登「綾ちゃん、ちゃんと私の目を見て言ってよ」
川澄「目を見て言うの?!」
能登「告白の台詞なんだから」
川澄「…」
能登「感情を込めて言えばナンバー2麻美子さんの決心も揺るぎ無いものになると思うの」
川澄「(麻美は聞いているだけだからいいけど、言う私は恥ずかしいんだからね)」
能登「テイク2」
川澄「あなたが…好き…なの」
能登「カット、カット。綾ちゃん、恥ずかしがることはないよ。自信持って私に告白して」
川澄「(麻美の意地悪。この調子だと完璧に演じないと永遠にやり直しな気が…)」
能登「テイク3」
こうして私はテイク3であの長台詞(姫子の部分は麻美子に変換)を(完全に赤面しつつも)完璧に言い終え、
麻美子(と、おそらくナンバー2麻美子さん)を満足させた。
621妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:06:32 ID:uz0J0RkN
4 綾子の部屋

二人は綾子の部屋で夕食を済ませ、今日のことについて話していた。
川澄「もう今日は恥ずかしかった。ナンバー2麻美子さんは満足したかな?」
能登「綾ちゃん、実はね、その人、綾ちゃんのよく知っている人なの」
川澄「本当に? 誰なの? ねぇねぇ誰なの」
能登「ナンバーは英語にするとNoでしょ」
川澄「うんうん」
能登「2はtwoでto。これを繋げて読むと」
川澄「No・to。能登麻美子! え、あれ麻美だったの?!」
能登「次のふつおた紹介しようとするの遮って続けたから、てっきり気づいてたと思ってた」
川澄「(言いたいことはいろいろあるけど、まずは)麻美、結婚するんだ。改めて、おめでとう」
能登「これを期にね、綾ちゃんのことはきっぱり諦める。綾ちゃんの告白台詞も聞けたし」
川澄「(私はいいことをしたのかな)」

能登
「綾ちゃんには本当のことを言っておこうと思う。私は綾ちゃんにベッドに押し倒される話を読んで
綾ちゃんのことを意識するようになったわけじゃないの。もっと前から意識してた。
でも抑えつけてきた。叶うわけがないってわかってたから。
けど、あの話を読んでから、だんだん抑えつけられないようになってた。
それに、綾ちゃんも私と同じことするんだもん」
川澄「麻美と同じこと?」
麻美子は携帯電話を取り出し、何回かボタンを押し終えた後、
能登「綾ちゃん、私に電話してみて」
言われたとおりにすると、麻美子の携帯電話から着信を知らせる音、正確には声が流れた。
622妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:07:21 ID:uz0J0RkN
「綾ちゃん、先にイっちゃうよ」
「待って、麻美。私もすぐにイクから」
「綾ちゃん、早くしないと先にイっちゃうよ」
「『せーの』でイクよ」
「綾ちゃんイクよ」
「せーの」
「イっちゃったよ、綾ちゃん」
「私もイっちゃった。これで麻美と秘密を共有する仲ね」
623妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:08:02 ID:uz0J0RkN
川澄「麻美、これ」
能登「私も録音してたの。不適切な音声は編集して削除しようと思ってたけど、
綾ちゃん不適切なこと一切言わなかったから。不思議に思ってたけど、綾ちゃんも録音してたからなんだね」
川澄「そう、そういうことだったの」
能登「インターネットで調べてね、携帯電話でも聞けるように頑張ってみたんだ」
川澄「それ着信音に設定してるの?」
能登「着信音には設定してないよ。ただ入れてるだけ」
川澄「そっか」
能登「これで言い残すことはないかな。綾ちゃんを諦める決心もついた。そろそろ帰るね」

このまま麻美子を送り出していいのだろうか。私は麻美が好き。けれど、麻美子の好きと私の好きは違う。
それでも、どうしてだろう。目の前にいる麻美子を見てからだろうか。
今の私は麻美子を抱き締めたいと思っている。麻美子を安心させたいと思っている。
それが麻美子の決心を揺るがせてしまう行為だとわかっていながら。
麻美子、ごめん。私のわがまま許して。

川澄「麻美」
私は麻美子を振り向かせ、麻美子を抱き締めた。
そして、私の唇で麻美子の唇を塞いだ後に耳元で囁いた。
川澄「ハッピーウェディング、麻美子」
能登「!」

<END>
624妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/04(日) 03:11:46 ID:uz0J0RkN
ここのSS読むのが好きなので、ついつい自分でも書いてみました。
今ではおふざけが過ぎたと反省しています。
叱咤激励、失笑、冷笑、嘲笑の反応をもらえたら幸いです。
625名無しさん@秘密の花園:2007/02/04(日) 03:58:45 ID:stWb3s1+
>>624
普通に面白かったぞ。GJ
次回作も期待してる
626名無しさん@秘密の花園:2007/02/04(日) 08:15:17 ID:TM1XQ8qL
>>624
なんか…なんか切なげで良かった。
GJ!
627 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:45:01 ID:eMwZA6Mg
お久しぶりです。最近不調なのですがリハビリも兼ねて1作執筆しましたので投下しておきます。
6281-1 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:46:11 ID:eMwZA6Mg
「静」
優しい声が私の名を呼ぶ。
世界で一番愛しい声。
甘い口付けは私を夢へと誘う。
誰にも邪魔されない、二人だけの世界。
今日もまた、私は快楽に身を委ねる。


「大好きよ、静」
必ず囁かれる言葉。
使い古された言葉だと分かっていても、私はいつもこの言葉を待っている。
何人に今まで囁いたのだろうと考え、すぐにそれが無駄だと気付く。
今は私だけの為に発せられている。
それで十分なのだから。

「もっと…」
愛撫の手を休めようとする彼女を私は許さない。
「ホント…静は好きねぇ」
なんて苦笑いしながら、彼女はまた激しく私を求めてくれる。
6291-2 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:46:45 ID:eMwZA6Mg
半ば腐れ縁のように出会った私達。
同じ事務所で、仕事も何故か同じ現場が多い。
必然的に仲良くならざるを得なかった。
話しているうちに私達は酷く似ている事に気付いた。
彼女も私も、強くありたかった。
他人に好かれたかった。

そんな話をしていたころ、私には、パートナーがいた。
だけど、忙しくなるにつれて、パートナーとの溝は深まり、私はパートナーを解放した。
当時のパートナーでは私の隙間を塞げはしなかった。
私の心を満たしてくれるのは、彼女…仁美でしか有り得なかった。
打ち明けることに躊躇いがなかったわけではない。
けれどそれよりも私は、仁美を欲していた。
6301-3 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:47:43 ID:eMwZA6Mg
「女を好きになるなんて思ってなかったのけれど。」
友達のつもりだった。
なのに、こんな感情を抱くなんて。
いわゆる、バイ。仁美は私に自分のセクシャリティをそう説明していた。
そして、私はヘテロ、いわゆるノーマルと伝えていたし、実際そうだと思っていた。
だからこそ、自分の気持ちに私が戸惑っていた。
そしてその答えを私は仁美に求めた。
彼女なら答えを導いてくれるだろうと思っていた。
「それ本気?」
偏見はない。でもいざ自分がとなると戸惑う。
だけど多分本気。
「うん、そっか。…静はどうしたいの?あたしに抱かれたい?」
分からない。
他の同性カップルがどうなのかなんて何もしらない。
「普通なんて関係ないよ。静がやりたいようにすればいい。」
仁美にパートナーがいないのは知っていた。
新しい相手を作る気があまりないことも、その理由がこの仕事のせいであることも。
「あたしは、抱けと言われれば今すぐにでも静を抱ける。誰でもいいわけじゃないよ。あたしにとって静はそういう位置付けなだけ。」
言葉の真意が分からない。
「静なら、付き合ってもいいかなと思ってる。だから後は静次第。」
私の負担にならないようにこんな言い回しをするのだろうか。
でも正直、私は答えを持ち合わせていない。
「…悩むくらいなら、一回抱こうか。それであたしのもとを離れるならそれでもいい。」
そういって仁美は私に激しく口付けた。
今まで知っていた仁美とは違う顔。
沢山の顔をみてきた。
そのどれとも似ていなかった。
6311-4 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:49:23 ID:eMwZA6Mg
一言でいう。
めちゃめちゃ上手かった。
私は女に抱かれたことがないから、男性との比較しか出来ない。
そんな狭い枠のなかで初めて、抱かれて幸せに思えた。
自分勝手に抱くのではなく、私への気配りを欠かさなかった。
テクニックとかそういうのもあるのかもしれないけれど、とにかく。
今までどれだけ好きな人から抱かれても得られなかった感覚だった。
6321-5 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:50:18 ID:eMwZA6Mg
「やめちゃヤだぁ」
手を休めようとする仁美を抱き寄せ、甘い声でゴネてみる。
「あたしもう疲れたよ…」
なんて言いながら、私の秘部へ触れる。
「少し乱暴になるけれど。静さんごめん早くイって」
その言葉と同時に、私の中へ仁美の指が侵入する。
「相変わらず、静、すごいね。こんなに締め付けてくる。」
そんなことをいいながら私の中で指を動かす。
仁美の指の動きに合わせたように、私の唇からも、声が漏れる。
甘ったるい。
全身に電気が走る。
世界が失われていく。
仁美しか見えない。
仁美しか感じられない。
「ダメ…もうイっちゃう・・・っ」
演技ではなく、本当の私として。
こういう仕事をしているとどうしても自分を見失いそうになる。
本当の私を教えてくれたのは、仁美だった。
「いいよ、静。」
仁美のその言葉を隠すかのように、私は声を上げ、脱力した。


全身を倦怠感が支配している。
仁美の温かい腕が、私を包んでくれている。
「ごめんね、今日は乱暴で。」
そういって優しく私の髪を撫でてくれる。
「気にしないでいいよ」
それを聞いてにっこり微笑む仁美。

幸せはずっと続くと思っていた。
6331-6 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:51:26 ID:eMwZA6Mg
私は彼女を疑わなかった。

疑うことを知らなかった。

疑う必要がなかった。


本当に愛しているのなら、人の話を鵜呑みにしないはず。
それなのに、私は何故、彼女を疑っているのだろう。

<to be continued>
634 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/04(日) 15:52:30 ID:eMwZA6Mg
とりあえず第一章ここまでです。
俺のSSは長くなっていかんですね。精進します。
635名無しさん@秘密の花園:2007/02/04(日) 16:55:00 ID:f1Yc0eT8
>>634
GJ!
長くていい!
長くていいけど・・・、できればハッピーエンドで!
636名無しさん@秘密の花園:2007/02/04(日) 16:56:18 ID:TM1XQ8qL
>>634
GJ!!
ひとしずくのラブラブか?と思いきや
最後で暗雲立ち込める、波乱の予感を漂わせる…。
先が気になる…続きを待っとります。
637名無しさん@秘密の花園:2007/02/04(日) 18:17:17 ID:3T7mhBCq
>>634
GJ!!いいよいいよ〜
続きが気になる・・・
63817才の女王陛下:2007/02/04(日) 23:12:56 ID:Rff1Ktn+
やっとここまで読んだ。
なばいと→かな、綾麻美、ティアラ、大人気ですね。私は最近とある掲示板で書き始めてみました。やまなこ専門です。
作品は特典お渡しかいにいけずに妄想したことがどうきです。
63917才の女王陛下:2007/02/04(日) 23:14:30 ID:Rff1Ktn+
P1 YUKARI
「あ、あのとってもかわいいですね!がんばってください。」
「えっ、あ…ありがとぉ、はい。」
ぎこちないやりとりと、返事をしながらポスターを手渡す。 今日の人数は…あと51人、女は4人か、単純にあと40分はかかる…か。人の合間にざっと計算してみる。はぁ、と心の中でため息を吐く。
次の人は――手を差し出し相手からの反応を待つ 「こんにちわぁ。」 まだ苦手な慣れない会話、笑顔で対応する。素の自分と言うよりは作った、周りから望まれた人格で…。
女の子にはハグをしながら話をする、相手が喜ぶほど冷静に対処出来る自分が恨めしい。相手が望む反応、望んでいるであろう反応をシュミレートし答えを弾き出した言葉を仕草を繰り返す。
表装上の自分であっても体は一つだ、慣れない動きに疲労を感じる頃には最後の一人になっていた。
「あれ?もう終わりぃ?わぁ最後だぁ。―――」
わざとらしくはしゃいで見る。まったくらしく無いなと思いながら。
「おつかれさま」と声をかけられる。今週はこれで終わりね、と生返事をする。いつもの自分に戻る、鉄面皮のごとく無機質な表情。マネージャーが「まさか、ここまで精力的にやってくれるとはね、うれしいよ。」と労いの言葉を発する。
「あの子には負けられないから…絶対に。」
 あの日、自分を捨てた一人の女の顔を思い描く。自分の中の捨てられない気持ちがいまの自分を形づくっている。

「ゆいタン…」

640名無しさん@秘密の花園:2007/02/04(日) 23:31:08 ID:Rff1Ktn+
エロ推奨ぽいのでw
由衣のエロルート落とします。
64117才の女王陛下:2007/02/04(日) 23:41:54 ID:Rff1Ktn+
Pα-1 YUI
「ねぇ、ドコにも行っちゃダメだょお?」

まるで無垢な子供のような目を向けてくる。全く疑いの無い目。

この慣性系が光の法則に従っているように、私とこの子を切り離す事が既存の物理法則を捻曲げる位困難な事だと認識させる。
この子を愛してる素直にそう思える。
じっとこちらを見てくる、返事が無いことに不安を覚えたのか表情が曇る。ゾクリと背中を何かが伝わる、この目、表情が堪らない…はぁ…、とたまらなくなり止めていた息を吐く。
頭をなぜながら耳元で囁く
「…うん、何処にも行かないよ。」
自分の気持ちを伝える。また気持ちが高ぶってくる、まるで獣だなと自己嫌悪してみる…。
この子は私のものだ、誰にも渡さない誰にも…狂喜にも似た感情が沸き上がる。どうしてこの子は私の支配欲、独占欲を掻き立てるのだろう?ものに執着したことの無い自分、だからこの感覚は不思議だった。
耳を噛んでみた、「ンァ…。」いい声をだす。
本人は大きくて嫌いだと言って普段はあまり見せてくれない。びくっとからだが震える、眉間に力が入りがまんする顔がそそられる。「ん〜、みみやぁだぁ」
「どうして?」
「ぅー、いぢわるぅ〜」

この子をよごすのは私だ、そして汚して良いのも私だけだ、誰にも…渡さない!

由衣「ゆかりタンどうしてこんな薄い服着てるの?(ピラッ)」
ゆかり「そ、そんなの関係ないじゃない!」
由衣「へぇー、私が可愛いって言ったからじゃないのぉ〜?」
ゆかり「ちっ、違うよぉ。そんなんじゃないもん!」
由衣「さわっちゃぉー。」
ゆかり「やっ、やめてよ!あッ!だめぇ。」
由衣「ふーん、やめていいんだ、ほんとにやめちゃうよ?」
ゆかり「ぅー、いぢわるぅ〜」
由衣「ははははは、かわいいなぁ」


こんな日が続くと思っていたずっと、ずっと…。
64217才の女王陛下:2007/02/04(日) 23:44:54 ID:Rff1Ktn+
Pα-2 YUI

その日の自分はどうかしていたのかもしれない。いや、きっとそうだろうでなければ説明がつかない。もしかしたらそう思うことで自分を騙しているのかもしれない。結局は自分が決めたことなんだ、と思いたい。
自分が選んだ結果、だからなっとくいく。

うそ

納得なんてしてない、こんなのいやだ、嫌だ、イヤダ!
64317才の女王陛下:2007/02/05(月) 06:44:01 ID:0yUHXLCp
P2 YUKARI
数年前の私たちは幸せだった、周りからも望まれていたし期待されていた。それに何よりもあの子が一緒だった。

「ゆかりタン、ゆかりタン!」
「ん?なにゆいタン?」
「あのね、あのね今度レギュラーが決まったのぉー!」
「本当にぃー?この前のオーディションの役でしょぉ?おめでとお。」
「へへへぇっ、ありがとう!」
「じゃあさぁ、あのお店いこ!」
「うん、いこいこ!」
互いの成功と喜びを素直に受け入れられた。しかし、この大きくはないが十分すぎるくらいの充実した日々はやはり長くは続かなかった。

「田村さん!スポンサーが決まりました、本決まりです。2年契約で2年毎での更新です。」

事務所での打ち合せ中に、この知らせを聴いた。この決定は大きかった、スポンサーがつかなければ正直アルバムの発売やコンサートは出来ない。何より先行きが見えなかった自分の仕事が、おぼろげながらもはっきりした物として見えてきた。
(あの子にも知らせなきゃ)
心は踊っていた、今何よりもあの子に会いたいそれだけだった。

しかし―。

64417才の女王陛下:2007/02/05(月) 06:45:49 ID:0yUHXLCp
P3 YUKARI
(あの子に早く知らせたい…。)
きっと喜んでくれるだろう、いやそれよりもあのお店を予約しよう!お祝いってことで。
心が踊っていた。今何よりもあの子に会いたい、ただそれだけだった。

しかし、それはただ素直に喜べるだけのものじゃなかった…。
その時後ろを振り返れば自分をよく知るマネージャーはきっと複雑な表情をしていただろう。

「いやぁ良かったですねぇさすがに今事務所で押してるだけある。」
「はぁ…あ、ありかとございます。」
内心、こそばゆかった誉められるのは苦手だ。しかしうれしくて仕方がなかった。撮影の時にもこんな表情出来たらいいのにと考えながら――。

「いやぁ堀江さんもラジオが好評で継続になったし、田村さんも新しい所決まったしで、ほんと一時は…あ、いえすいませんね、私が言うことじゃ…ないですねははは。」

「―――ぇ?」

一瞬自分の中に、チクリとなにか刺さったような感じ、そして広がるとらえ所のないような、なにか靄が広がる感じ…。
その感覚がそのまま表情に現われる―――
「あ、いやその…すみませんッ!」
「チッ」
マネージャーの舌打ちが聞こえる。
「し、失礼しマッス!」
まずい事を言ってしまったという顔をし、足早に立ち去っていく。何も聞くことが出来なかった…。いや思考が働かなかった、ただ漫然と不快な感覚だけが躰に広がっていった。


(なに?どういうこと!?)
64517才の女王陛下:2007/02/05(月) 06:49:13 ID:0yUHXLCp
P4 YUKARI
―――いやぁ堀江さんもラジオが好評で継続になったし、田村さんも新しい所決まったしで、ほんと一時は…あ、いえすいませんね、私が言うことじゃ…ないですねははは―――


(どういうこと?)

〈新しいところ?〉、これは特におかしな単語ではない。〈ほんと一時は‥〉この言葉…が、とても異物のように感じられた。

その異物が不協和音を奏でる。

 この言葉がなければ…。聞き間違い?いや、たんに穿ちすぎ?違う!。それじゃ説明かつかない…デスクの性格、思考をトレースしてみる、やっぱり……。
( ッ!この感覚…いやな感じ。いつものだ、〈なんかまずい方向に自分が動いている〉そういいう直感、なにか…は在ったのだろう、自分の知らない処できっと何かが…)

いやだな…。

人一人が出来ることはたかが知れている。だから色んな人が集ると信じられない様な事もできる。でも、やっぱり自分の知らないところで自分の行動が決められるのは好きじゃない。直感と類推とはいえ昔からいやというほどほぼ外れた事のない予測…。

惚けたように座っているとマネージャーが、
「…ぁのバカが…ふー、まぁ後で言うつもりぃ…だったんだけどね……。」
声に振り向く、

「………。(コク)」

無言で頷きつづきを促す。
雨の降る音が聞こえる。

嫌な音だ…

64617才の女王陛下:2007/02/05(月) 06:53:37 ID:0yUHXLCp
P5 YUKARI

「まず、スポンサーの事なんだけど―――。」

雨か降っていた。
音が聞こえた、嫌な音だ。部屋の淀んだ空気にむせ返りそうになる。

膝が痛くなる―――

無意識に膝をさする、同時にあの子の手の感触を思い出す。
(ゆいタン)

 その時のことはよく覚えているし、忘れてはいけない事も判っている。どうしても広がっていく不安が振り払えなかった、
(杞憂じゃないんだろうなぁ…)
とにかく答え、が欲しかった。いますぐ確かなものが、たとえそれが予想していた答えであっても……確かめたかった。

 その時の自分の行動が正しかったのかは解らない、今更考えたってしょうがない、どうせ同じ場面なんてこないから。
少なくとも自分が最も望んでいる答え?、いや結果か、に辿り着くにはそれしか思いつかなかったしそれが一番納得できる答を得られるはずだった。冷静じゃなかったかもしれない。
それにあの時の自分を否定したくない、今の自分が居無くなるから。


また、膝が痛くなった。

64717才の女王陛下:2007/02/05(月) 06:59:20 ID:0yUHXLCp
P6 YUKARI

 あの時の自分を否定したくない、今の自分が居無くなるから、それだけは嫌だった―――――。

雨が降っていた。
タクシーに乗り込むときに濡れた袖と髪を拭く。行き先を告げてさっき迄の出来事を思い出す。

「…まぁ事務所のにも方針がある事は判るよね?君たちに関しては、うちの成功例なんだよ、だからね……稼いでもらいたいんだよ看板としてね。そのためには事務所は何でもする、悪い意味でもね。」

わざわざ言葉を選ばない直接的な言い方だったがその方が気は楽だった。私の扱い方がほんと、よく判っている。

「コナミの方が君を欲しがっててね、だからスタチャと取引した、うちも含めてね。ピンで…、別々に売るほうが色々楽だしパイプは多い方がいい、それだけの力は君たちにはあからね
それに青二に喰われているπを取り返すチャンスでもあるんでねこれは。
 君は一般枠だったろ?養成所、だから事務所もね最初そこまでは正直期待してなかったんだ、他に適当な人居ないしね。だから政治的に…まぁ木馬役としてそっちに行ってもらうことにしたんだ。」

< 君にね。>

 自分の価値は判っているつもりだ過大評価はしない、出来ない事をするより出来る事をしたほうが生き残れる。それ位は理解している、自分が選ばれた必然性も判っている。わざわざ手を挙げている方を断ってまで無理に二人一緒で売る必要はないことも。


駒でしかない私たちに感情はいらない、人形でいれば綺麗な服を着せてもらえる。
飾ってもらえる。

認めてもらえる。

だからあの子にも触ってもらえる…。

64817才の女王陛下:2007/02/05(月) 07:01:27 ID:0yUHXLCp
P7 YUKARI
物凄く空気が重く感じられた、思だしたかのように頭が冴えてくる、落ち着いてきた。再度頭の中で話を繰り返し、思考する。

「結論として君に我慢してもらう事になった、それでその方向で話を進めたんだ。君たちの仲の良さは知っていたけどね。」

「そう……なんだ…わかったわ、でもそれだけじゃないでしょ?立場はうちの方が弱いはずだし…。」
(代わりなんかいくらでも居るのに、あえて私たちが選ばれた理由があるはずだ。想像は出来るけど…。)
「まあね、うちはバータでも仕事がとれなきゃ生きて行けないからね…だから出来れば君にがんばってもらいたいんたけどね。ただこれから先は…オフレコだよ……。」
 ちらりとこちらを見る、暗に教えてはやる、が聞く以上やる事には従え余計な口出しをするな、そう言っている。

一呼吸置いて

「うん、知らないと何も出来ないし吹っ切れないもん。」
ゆっくりと頷く

「どうやったって一人じゃ限界ってあるからね、これ以上我儘言えないじゃん?。」

 ただ心の騒つきは押さえられなかった。一緒にいる事を諦める代わりに手に入れる未来、なんて脆いんだろう…。我慢すればすむ、会えないわけじゃあない、きっと。

「はは、確かにね…ありがとう…。いま私が言え―――」

私が聞いたことはその時の自分を―――に駆り立てるには十分だった。
その時マネージャーはきっと迷っていたと思う、私に話すかどうか。商品としての私が使い物にならなくなるのは判っていたはずだから、たとえ消耗品の捨て駒だとしても。


でも私は………

64917才の女王陛下:2007/02/05(月) 07:46:53 ID:0yUHXLCp
P8 YUKARI
我儘は言えない、そんなことは判っていた。
でも…。
ただあの子と離れる事がこんなにも辛い気持ちになるとは思わなかった。一緒に居るのが当たり前だった、呼吸をするみたいに。

あの日、事実を確かめる事を選んだ自分。もし出来るのなら、その時の自分にこう言ってあげたい。
『今すぐ引き返して!出来ないなら、もっと考えて、早く気付いて!あなたは自分が考えているほど強いくない、現実に負けちゃうから。』


タクシーが止まった。料金を支払い領収書をもらう。
目の前の建物を見上げる
「ここかぁ…。」

ここに来たって良いことはなにも無い…そう結論は出ているはずなのに。だけど…

《冷静に考えれば大したことじゃない、仲良くしすぎたことで仕事に弊害が出ただけだ。仲良くする時間が減るだけであの子が居なくなるわけじゃない》

そんな考えさえもが甘かったと認識させられるにはそんなに時間は掛からなかった。
その時は、自分は強いから大丈夫。そんな考えが結局自分を苦しめる事になった。
『知っていいのは耐えられる事だけ、耐えられないのならしらないほうがいい。』
このデータが抜けていたからだ。

65017才の女王陛下:2007/02/05(月) 07:54:37 ID:0yUHXLCp
連投すんマソ
ゆかりルートはここで一時中断です。思ったより長くなってしまいました。近いうちにラスト続き書きます。あと由衣ルートをちょっと書いてみますw
書いててハッピーにならなそうなのでなんとか修正したいです。
651妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/06(火) 21:32:36 ID:iQK3Bf1R
またまた書いてみました。今回は短編です。
652 ◆ze3j4io4vc :2007/02/06(火) 21:33:40 ID:iQK3Bf1R
川澄:今日は嬉しいニュースが2つあります。まず1つめ。6日は麻美の誕生日です。おめでとう、麻美!
能登:綾ちゃん、ありがとう。プレゼントまで。誕生日より大きな出来事があってすっかり忘れてた。
川澄:そして、2つめ。私と麻美は、2007年2月5日、式を挙げました。
能登:そうそう。この出来事の方が大きくて、自分の誕生日のことなんかすっかり忘れてました。
川澄:麻美、知ってた? この式の模様、次回のまるなびで放送するんだって。
能登:えぇ〜! 恥ずかしいよ。
川澄:ねぇ。麻美のあんな台詞やこんな台詞が聞けちゃうもんね。
能登:もぅ〜。でも、綾ちゃんも私に、あーんなことやこーんなことをしています。
川澄:ちょっと、麻美! それ以上はは言っちゃダメ!
能登:へへへ。
川澄:そうそう。ナバも祝福してくれたんだよね。
能登:最後まで強固に反対してたもんね。
川澄:説得するの、大変だったんだって。
能登:そうなんだ。ナバ、改めて、私たちのこと祝福してくれてありがとう。
川澄:そういうわけで、私は明日から能登綾子になります。
能登:ちょっと、綾ちゃん、それ違う。私が川澄麻美子でしょ?
川澄:麻美は能登麻美子じゃないと。
能登:綾ちゃんは川澄綾子でないと。
川澄:・・・
能登:・・・
ゲストコーナーへ
653 ◆ze3j4io4vc :2007/02/06(火) 21:35:02 ID:iQK3Bf1R
以上です。
再び執筆活動に戻ります。
654 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:36:05 ID:yWEKcgNL
>>650
久々のやまなこ!!
ハッピーエンドを期待してます。

>>653
最後の・・・がいいなww
GJ!
次回作も期待してるぞ!

そして>>633の続きを投下。
6552-1 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:36:56 ID:yWEKcgNL
私は、お酒が好きだ。
彼女は、お酒が飲めない。
だから、私には酒が飲める友人が必要だった。


仕事終り。
私は仕入れたばかりの日本酒を持って、友人の家を訪ねた。
仁美も良く知る、共通の友人、植田佳奈。
私と佳奈はよく盃を交す。
その中で、互いの秘密を共有しあっていた。

「お疲れ様、静」
「佳奈もね」
仕事の愚痴からプライベートな話まで。
私たちは夜遅くまで語り合う。
今日も同じはずだった。


「最近仁美とはどう?うまくいってる?」
6562-2 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:37:29 ID:yWEKcgNL
佳奈にだけは、仁美との話を深く話せた。
それは多分佳奈が、同性愛者だから、なのかもしれない。
「何か三次元の男には興味もてへんのやわ」
そういって佳奈は苦笑した。
「いい人なのは分かるねん。せやけど、恋愛感情は抱けへんのやわ」
佳奈を知れば知るほど、私は彼女が仁美に似ている事を感じていた。
無器用で、繊細で、他人にはやたら気をつかって自分を追い詰めて。
優しすぎるのだ、彼女達は。
そして、いつも傷付いている。
私は仁美の側にいることを選んだ。
だけどもし、仁美より遥か先に佳奈と出会っていたら?
私は佳奈に惚れていたのだろうか。

佳奈は私に惚れている。
それは明らかだった。
だけど私には、絶対手を出してこない。
佳奈は友人を傷付けたりしない。
そう思っていた。
そう信じていた。
6572-3 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:38:12 ID:yWEKcgNL
「静が知らない仁美の姿、あると思う?」
「あるんじゃないかな…」
私は仁美の全てをしっている訳じゃないから。
でも殆んどを知ってるはず。
悩みとか、迷いとか、そういうのは知ってる。
「知りたいとは思わんか?」
「知りたくない訳じゃないけど。でも…」
でも…
全てを知るのには躊躇いがある。
「…教えたろか?」
「え?」
佳奈が何を知ってるのだろう。
「仁美の本当の姿、教えてあげるわ」


ゴッ
後頭部に鈍い衝撃が走り乱暴に口付けられる。
「か…な…?」
辛うじて佳奈の名を呼ぶが反応はない。
「やだ…やめて…」
佳奈の手が私の服へ伸びる。


抵抗も虚しく。
私は友人に犯された。
6582-4 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:38:46 ID:yWEKcgNL
「仁美も同じことしてるんやから」
佳奈は冷たく言い放つ。
「仁美がうちに言った言葉教えたろか。『今あたしに抱かれれば、いつか静を抱かせてあ
げるから』そう言ったんや。仁美を信じたらあかん。仁美は誰も愛してなんかおらへん。
静のことも、便利なセフレぐらいにしか思っとらん。」
「そんなこと…っ!」
「してるんや。仁美はいつもそう。甘いマスクで近付いていろんな人を騙していく。今ま
で何人が仁美にハマりこんだかわからへんわ。」
仁美のあれが…演技?
物憂げな顔も、時折見せる寂しそうな横顔も、演技だというの?
違うと言いきれない私がいる。
世界が…グルグルする。



「同性愛って道を選んだ時点で、幸せにはなれへんよ…」
去り際に、哀しそうな佳奈の声が聞こえた。
6592-5 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:39:29 ID:yWEKcgNL
仁美に会いに行こうか。
だけど…仁美からはぐらかされる気がする。
疑うことしか出来ないのだろうか。
せめて…
真実を知りたい。
疑いを持ったままでは仁美とうまくやってはいけない。
もし事実だったら…
それはその時考えよう。


私はその日から、とにかく友人を呼び出し続けた。
仁美との共通の友人を中心に、話を聞き続けた。



毎日疲れ果てていた。
体が痛む。
心も痛む。


結果。
仁美が、他にも沢山の人と関係をもっているのは明らかだった。
そして、皆一時は仁美にのめりこんでいたことも。
だけどある日突然熱は冷めるのだと言う。
仁美自身の態度もかわり、そこでふと気付くものだと皆、口を揃えた。
ある日突然冷たくなるのだと。
6602-6 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:40:07 ID:yWEKcgNL
事実を知った上でも、まだ仁美と完全には見捨てられない。
おかしな話だ。
こんなにのめりこむなんて。


仁美の態度が変わったことがあっただろうか。
日によって違う。
だけど、私は今だかつて、仁美から突き放されたことはない。


何故?
私は仁美と付き合いはじめて一年以上たっている。
他の人の話では、二ヶ月程度で態度が変わるという。
未だ変わっていない仁美。
何故変わらない?




もうすぐ仁美と約束の日。
仁美に何を話そうか。

悩みは尽きない。

<to be continued>
661 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/06(火) 22:42:01 ID:yWEKcgNL
第2章以上です。

近日中に続き投下します。
一応四章構成になる予定です。
状況によっては5章になる可能性も・・・ 長くてスミマセン。
662名無しさん@秘密の花園:2007/02/07(水) 00:14:01 ID:HG48kiOf
>>661
自分は読むのが好きなので、長いのは歓迎です。いつまでもその世界に浸っていられるというか。
続き期待してます。

そろそろ>>650の続きが読みたいという衝動が抑えられなくなってきたりもしていて・・・
663名無しさん@秘密の花園:2007/02/07(水) 15:30:44 ID:VrOxnQHc
>>650 とか >>655
甘甘もいいけど、こういう鋭いツッコミが入るのも面白いね。次章期待。
66417才の女王陛下:2007/02/07(水) 17:38:51 ID:DpHv+wWi
>>662
待っていてサンクス。一応5レス分書いた、エロ担当由衣ルートを。
筋通して先に別板に先に貼った。おそくとも今日中には、ええもうすぐ貼ります。待っていたらスマン。

話の予定は出会い編。
66517才の女王陛下:2007/02/07(水) 21:16:37 ID:DpHv+wWi
Pβ-1 YUI

 その日打ち合せに向かっていた私は、途中昨日?の事を思い出し、少しはにかんでいた――

昨日?

ゆかり「ん〜、みみやぁだぁ」
由衣「どうして?」
ゆかり「ぅー、いぢわるぅ〜」
由衣「なんで?可愛いのにぃ…」拗ねた顔で、上目遣いでこちらを見る「ぅ゛〜」
わかってるくせにと目で訴える。
由衣「ごめん、ごめん、でぇも私は好きだよ?他の誰がそんな風に言ってもね、ね?」
これで機嫌良くなるかな?と思っていたがうつむいたまま「…ぃだけ?」

「ん?」聞こえ無かったから聞き返す。
ゆかり「だぁからぁ、みみだけなのぉ?…好きなの?」自分の予想と違う答えが返ってきたことにちょっと驚きつつも悔しいので、
由衣「んーそうかもしんない。」
意地悪な答えを返す。「ぅ〜」やっばり泣きそうな顔になる、これはやりすぎたかな?と思い「うーそ」と唇を塞ぐ、それに答える唇…。少しひんやりとしていた。
Chu、Chuと小気味いい音が続く、背中に指を滑らすと負けじと舌を絡めてくる。
由衣「んはぁ、今日は…やさしく…するからね」
ゆかり「…うん」
(ゔ…ずるい、可愛すぎw)
66617才の女王陛下:2007/02/07(水) 21:23:33 ID:DpHv+wWi
Pβ-2 YUI

 あまりにも静かだと、肌と肌が擦れ合う音もよく聞こえるんだなぁと冷静にそんなことを考えていた。
 たしか撮影は来週まで無いからっと、右肩の首筋にちゅ〜と吸い上げ自分の印を付ける。
ゆかり「ンヤァッ、付けちゃあ…だぁめぇ」
ふふ、そういえば前CDはお陰で撮影で失敗したなぁ、そのおかげで「やまなこ」のお互いの立ち位置が決まっちゃったんだっけ?
苦し紛れに「ん?いいじゃん来週には消えてるって、そ・れ・と・も…私以外に見られると困る人…いるの?」
ゆかり「ちがぅよぉ、はずかしぃもぉ〜ん」と拗ねる。

いじめたい気持ちを押さえ、由衣「うん、ごめんね、ほんとにさ誰にも取られたくないから…結構いつも…不安なんだよ?」

 これは本心だった、この子は魅力的だ、ときどき自分を押さえられ無いくらいに。
66717才の女王陛下:2007/02/07(水) 21:29:29 ID:DpHv+wWi
Pβ-3 YUI

 久しぶりの休みだったし、時間もたっぷりある、水、食料も抜かりはない。

 いまだ充たされ無い渇き、高まっていくアドレナリン。自分の征服欲を充たす為この小さなようせいをさらに汚していく。

息が…荒くなっていく。
「・・・好きだよ、誰よりもだから私だけをみて」

こくん、と頷く。
右腕で抱き起こすように首を支え、また口づけを交す、ひたすら舌をからませ、私の唾液をこの子の口に塗り付け流しこんだ。
「…ん……んん、ふぅ…ん…(コクン)」喉に添えたた指に伝わる脈動、飲んでくれてる、嬉しい……従順な、この感じ、たまらないなぁ…。
 呼吸をする度に、いとぉしさが増していく…(だめっ、そんな潤んだ瞳で見ないで、また自分が押さえられなくなる)
小さな胸を手のひら全体で包み込むようにして揉む、反対の手は乳首を爪で何度も、弾くように甘く引っ掻く。「はあ・・ンッン」これが好きなんだよなァこの子。
また寝かせて、いやらしく鎖骨にキス、そのまま胸を舐め回す、その間もゆびでの刺激はやめない。
ゆかり「「んんっ…はぁ、アッ、アッ、あ…っあ、ゥンック、フッ」愛撫が下に行く程に上げる声の間隔が短くなる。
舌を下腹部に進める、無毛の縦筋を丁寧に何度もなぞる、割れ目に舌を沈ませゆっくり這わせ肉鞘を越えると、まるで小さなバラの蕾の様な突起にぶつかる。
66817才の女王陛下:2007/02/07(水) 21:42:44 ID:DpHv+wWi
Pβ-4 YUI

 きれいな色だ…指で広げ誘われるかのように小さな膨らみに舌を這わせ、円を描くように優しく唾液を擦り込む……

ゆかり「ぅ゙ぁ、ハァッ、ヒャぅ…ぅぅ゙う゛ぁ゙ーっぁ゙・ダぁメぇぇ…ぇう…フゥッ、ン゙〜!!」

 さらに首を振るようにして振動を与える、唇で軽く咬みチロチロと舌を動かす。
突起と唾液を吸い上げた瞬間、ん゙ッ、と喘ぐ声が止まり腰が浮く、ビクンッと仰け反る。逝ったのが判り嬉しくなる。
躰の底が…熱くなる。
荒い息をしながら細い足がまだピクンピクンと跳ねる。伸びきった脚を付け根に向かいそっと撫で上げる。まだ敏感なクリを濡らした指で押し込む、摘み、皮ごと捏ねる…。
さらにツルンツルンと、濡れた指で摘み上げる感じでいじる。さすがにこれはたまらないらしく、また……。

「ひぃ、はぁぁぁ゙あ゙、まぁぁだ、ん〜ん!……ぁぅん、ん、んだっぁ、ん……ふっ、ゅぅるしッ、うあ゙ぁ〜、まッ…テ、イッ…イッ…クッ………ぅ゙ぅう、ハァ…ァア」
また、ビクッと脚を伸ばしはねる
フフッ、私はきっといやらしく笑っていたに違いない。
(男にはわかんないんだろうなこの気持ちよさ)

仕事じゃ絶対に出さない甘い声を聞きながら指を動かし続ける。
「かわいいなぁ…」
口に広がる彼女の味…鼻腔の奥に匂いを感じながら視線で犯す…。

私だけが知っている味…
「ふふ」
とろりとした蜜をすくってゆびを舐める、また違う…この子の味がした、逝った時の味だ。

 ああっ、だめ…まだ…足りない……

五感のすべてで、この子を貪っていた。


――休日はまだ始まったばかりだ。
66917才の女王陛下:2007/02/07(水) 21:49:21 ID:DpHv+wWi
Pβ-5 YUI

 気が付くとハァハァとお互いに荒い息をしている。横を見ると仰向けで身体をビクビクッと痙攣させ不規則に呼吸が止まり乱れる。涙まで流していて、さすがにちょっとやりすぎたかなぁと思っていると、
「ぅ〜、ん、もぉ…つよす…ぎぃ、ンァ、やすませてよぉ〜、ハァ、ハァ、やさしく…して、くれるんじゃァ、なかったの?」

(かわいいなぁ、私のゆびと舌で喘ぐ声、しかもなめらかできれいな肌、それにこの躰…。
胸からのこの曲線がたまらない、触れて形を崩してしまうのがもったい無いほどのラインだ。
 これって…うーん。わたしぃ…ろり、なのかなぁ?大きいお友達の気持ちがちょっとわかる気がしてきた。)
 私の視線に気付き腰を捩って私の視界から逃げようとする。
(んふっ、そんなことするから…)
「なぁーにし・て・る・のっかなぁ?」
と言いつつ右手をのばす、へその下辺りからそっと滑らせ中指で縦筋をなぞる…。ビクッと躰をゆらし逃げようとする。しつこく指を下に這わせると突起にあたった。
「(ピクッ)んん〜もぅらめぇ…」

―――ふふふ、ダメだ…、この子、もう…ゆるしてあげない!!

まるでうずくまる ょぅι゙ょに悪戯するかの様な背徳感、それが自分を駆け抜けた――――

日付けも判らなくなった頃私が貪って先に満足した分逆に、何度もイカされるはめになった…。
そういうば初めてかもしれないな、この子に「許してっ!」って言ったのは。自分が優位に立つために絶対に言わなかったのに。
 まぁ、隣で規則的に寝息をたてている寝顔を見ればそんなことはどうでも良くなってくる。それにしてもあったかいなぁこの子…しかも可愛いし。

どうしてこんなにエッチな子になったんだろ?
私が?それともこの子が?ハハッ、どっちにしろ私のせいなの……かな?

Chu!好きだよ……
67017才の女王陛下:2007/02/07(水) 21:55:00 ID:DpHv+wWi
Pγ-1 YUI

 昨日?の事を思い出し悦に入っているとエレベーターがきた。特有の音と共に扉が開き乗り込み行き先か階のボタンを押す。
ふと外の景色を見ようと目をやるとガラスに自分が映る。ちょっと幸せな顔をしている。(昨日、こんな顔してたのかな?)

目が覚めた
隣で可愛い子が静かに寝息を立てている。
(わぁ朝起きたら可愛い子が隣に?誰だろう?こ・の・子、うふっ)と脳内にエロゲフラグを勝手に立てる……。
はぁー、と冷静になる。落ち着いた頃に、いつもいつも考えていた事を思い返す。

 自分は女でこの子も女だ…、一緒に居る事は世間的にはまだ認められないだろうでも…離れたくない。
急に自分が立ち向かうべき未来に対し、己の力の無さを、無力感と恐怖を認識した。

独占欲、征服欲、保護欲、従属欲、etc…。
私の渇きを何でも満たしてくれる……この子は。
好き離したくない、愛してる。
欲望…からじゃない。
 私はこの子が求めてる事は何でもしてあげたい…。そういつも考えている、淋しさはきっと埋められる…だけど幸せに出来るのかなぁ?
 でも、他の誰かに抱かれているこの子の姿は考えたくなかった。そのくらいなら…!

 この子をよごすのは私だ、そして汚して良いのも私だけだ、だからこの子を汚す奴は許さない。
そう…この子の為なら私はなんにでも成れる。牙を磨ぐ獣にも、闇に立ち向かう光にも。
この子を護る力、それは…勇気、例え私が汚れても絶対に護ってみせる、誰にも…誰にも……この子は渡さない!
67117才の女王陛下:2007/02/07(水) 22:01:24 ID:DpHv+wWi
やまなこSSです。
由衣ルートも一時中断です。ストーリーは進んでませんが。
出会い編を投下するかもです。
完結編をなんとか書こうと思います。
672名無しさん@秘密の花園:2007/02/07(水) 23:23:30 ID:HG48kiOf
>>671
GJです。
他スレでも書いてるんですね。ついつい17才の女王陛下で検索してしまいました。
673名無しさん@秘密の花園:2007/02/07(水) 23:31:10 ID:RzMenc6x
>>661
>>671

GJ!です。長文を読むのも大好きなので
期待してます!

自分も皆さんに感化されて、書いてみたのですが…
超初心者なので、文才のなさと格闘中です。
なかなかうまく書けないですねぇ。

みなさんすごいです!
674 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/07(水) 23:57:08 ID:A5zfc3fj
>>671
GJ!
他スレも気になるので探してみようと思います。


そして>>660続きを少々UP
6753 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/07(水) 23:58:19 ID:A5zfc3fj
あたしの心の扉は
今も閉じたまま

いつだって待っている
あたしを救ってくれる人が現れることを
ずっとずっと待っている


誰も鍵は持ち合わせていなかった

それがわかった途端
想いは冷めていく

このままじゃいけないとわかってるのに
それでも体を求めてしまう

何人傷つけただろうか
何人泣かせただろうか

傷つけたくはないと願っているのに
疵付けずにはいられないジレンマ

あとどれだけの心を瑕付ければ
あたしは満足するのだろう


<to be continued>
676 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/07(水) 23:59:29 ID:A5zfc3fj
非常に短いですが、以上です。
最後の第4章は明日昼過ぎにでも投下します。
677名無しさん@秘密の花園:2007/02/08(木) 00:09:40 ID:Fy3sMMNZ
>>676
だんな、じらせますな。
でもGJです。
67817才の女王陛下:2007/02/08(木) 00:19:27 ID:Zhooos8Z
>>672 >>673
GJありがとうございます。
すみません、このコテで書いているのはこのSSだけなんです。混乱させてすみません。
コテなしはギャグ系で、とても楽しめる物じゃないので…。
>>674
サンクスGJ、愛を感じるSSですね。なばいと+かな、はあまり本人のキャラを知らないので、新鮮な気持ちでみてます。
wktkして待ってます。
679 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:08:58 ID:DBu7pZLl
おまたせしました。
最終章 投下します。
6804-1 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:10:28 ID:DBu7pZLl
隣には仁美がいる。
佳奈の話を聞いたからだろうか。
笑顔の裏に何かあるのではないかと勘ぐってしまう。

「静、愛してる」
抱き寄せられ、耳元で囁かれる。
これがいつもの合図。


「私は道具じゃないよ」
押し倒されたとき、私の唇から零れた言葉。
仁美の手が止まる。
「私以外に何人いるの?」
「・・・何の話?」
「答えて。」
仁美の口から聞きたかった。
本当は否定してほしい。
だけど嘘はついてほしくない。
はぐらかした時点で、私以外にも相手がいることは明らかだった。
それなら、せめて。
すべてを知りたい。
6814-2 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:11:00 ID:DBu7pZLl
「・・・気づいちゃったんだ。残念、これまでか。あたし静の体も声も結構好きだったんだけどな」
そういって苦笑する仁美。
「楽しかったよ。恋人ごっこもなかなかね。静さんぜんぜん気づかないから、このまま遊べるかと思ってたんだけど、そこまでバカじゃなかったか。うん残念」
仁美の姿が霞んでいく。
「ひいた?でもね、これがあたしの本当の姿。所詮遊びなの、賭けなの。」
明るく、饒舌な仁美。
「どれだけ長い間続けてられるか、そのスリルがたまらないの。最低でしょ?でもあたしはそれが楽しいの」
6824-3 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:11:32 ID:DBu7pZLl
「違うよ・・・」
仁美の言葉をさえぎるように、私は口を開いた。
「辛かったんだよね・・・」
「静・・・?」
「誰かに助けてほしかったんだよね・・・ごめんね・・・ずっと・・・気づかなかった・・・」
何故気づかなかったのだろう。
仁美はずっと苦しんでいたのだ。
こんなに近くにいたのに気づけなかった自分を怨んだ。
不器用で、優しい仁美。
きっとたくさんの子を傷つけてきたんだろう。
だけどその子たち以上に、仁美は傷つき続けてきた。
相手の傷を最小限に抑えて、その分仁美が傷つき続けた。
傷ついて、癒しを求めて、また傷ついて。
きっと仁美は気づいてる。
はやく終わらせたかったんだと思う。
私にそんな力があるのかはわからない。
だけど・・・
仁美を助けたい。
どれだけ私が傷ついてもいい。
私は・・・仁美の傍にいたい。
仁美を守りたい。
6834-4 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:12:04 ID:DBu7pZLl
「これくらいじゃ・・・嫌いにならないよ。」
こみ上げる想いは涙となってあふれ出る。
「何で?・・・あたし、ずっと静を裏切ってたんだよ?静と付き合ってるのに、他の女の子を・・・」
「いいよ。気にしないわけじゃないけど、言わなくていい。」

嫌じゃないわけじゃない。
私以外を抱いていたなんて、考えたくない。
事情を知らなければ。
私は仁美を張り倒していた。
だけど、何故だろう。
痛い程仁美の気持ちがわかってしまった。
どれだけ苦しんでいたのかも、どれだけ傷ついていたのかも、すべて。
心に流れ込んできた。
仁美の悲鳴とともに、助けを求める声が聞こえた。

「仁美のこと、見捨てないから。大好きだから、ずっと。」
腕を伸ばして仁美を優しく抱き寄せる。
いつも、私がされるように。
途端、仁美は泣き崩れた。
6844-5 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:13:20 ID:DBu7pZLl
今ならわかる。
他の人が言う、仁美の態度が変わるというのは正しくはないと。
逆なのだ。
相手の心が離れそうなとき、仁美は引き止めないだけなのだ。
何か他のものに囚われた相手の心を逆撫でして、自分への愛想をつかせる。
仁美は鏡なのだ。
普段の仁美からは想像がつかないほどに、勘がいいのだ。

仁美はいつも優しかった。
それは、仁美自身が優しくしてほしかったのかもしれない。
今まで気づけなかった。
仁美の優しさに甘えていた。
一年以上も、甘え続けていた。


「仁美の弱い部分も、全部見せて。ちゃんと、受け止めるから。」
たとえどんな仁美でも、私は受け止めたい。

そう思ったとき、ふと佳奈の顔が頭に浮かんだ。
6854-6 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:14:17 ID:DBu7pZLl
「一個・・・仁美に謝らなきゃいけないことがあるの」
「・・・?」
抱き寄せているので顔は見えない。
首をかしげているのはなんとなくわかった。
「佳奈と・・・ヤっちゃった」
犯されたとか、そういうのはいいたくない。
佳奈がきっかけで、私は仁美の本心を知れたのだから。
事実は消せない。
確実に、私の心に傷は残された。
だけど、同じくらい感謝してる。
代償は大きかったけれど、私は一つ、大切なものを得たのだから。

「浮気?」
「いや、そうじゃないけど・・・」
ある意味気持ちは浮ついてたんだけど。
「これからずっと静さんが傍にいてくれるって言うなら、許す。」
言われなくても。
仁美の傍に居続ける。
6864-7 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:15:24 ID:DBu7pZLl
その日以降、仁美は人が変わったように、私に甘え始めた。
憑き物が落ちたとはこういうことを言うのだろうか。
勿論、変態である部分は変わっていないのだけれども。
時折見せる横顔で、まだ完全に傷が癒えていないのだと確認しながら、私たちはなんとかやっている。

佳奈の言葉が脳内を駆け巡る。
『同性愛って道を選んだ時点で、幸せにはなれへんよ・・・』

佳奈はそう思ってるのかもしれない。
でもきっと佳奈も仁美と同じ。
誰かに助けてほしいのだろう。
私にもっと力があれば、佳奈を救うことも出来たのかもしれない。
だけど、今の私は無力で、仁美一人を救い出すことさえ出来るかわからない。
もう少しで、佳奈も誰かに出会えるはず。
私が仁美に出会ったように。


膨らみ始めた梅の花が、私と仁美の再始動を祝福してくれた。


<fin>
687 ◆mk4Xo.O8AE :2007/02/08(木) 16:16:38 ID:DBu7pZLl
以上です。
執筆中たくさんのGJありがとうございました。
今後もこのスレが盛り上がっていくことを期待しております。
688名無しさん@秘密の花園:2007/02/08(木) 17:09:35 ID:nJDd5ZlN
おおGJ!
佳奈様に幸せがくることを祈りつつ…
689名無しさん@秘密の花園:2007/02/08(木) 18:03:35 ID:Fy3sMMNZ
もう4-3でウルっときたよ
こういう切ない系の話けっこう好きです
690名無しさん@秘密の花園:2007/02/08(木) 23:17:40 ID:8Z+Z1nFq
ラブラブだだ甘なしずかなが読みたい…
691名無しさん@秘密の花園:2007/02/08(木) 23:44:07 ID:qVzTvIB/
こう言うと語弊があるが相手は誰でもいいからそろそろ佳奈様を幸せに…
692名無しさん@秘密の花園:2007/02/09(金) 00:21:08 ID:QPi1xAxS
旗様は誰が本命か分からないんだよな
豊口、中原、森永、御前、斎賀…

斎賀が旗様ではなく、まいぴょん狙いだという事は俺の中でガチだけど
693名無しさん@秘密の花園:2007/02/09(金) 02:26:55 ID:/bB/Ahug
現在のお兄ぃ お兄ぃブログより
http://p.pita.st/?m=yeg3h1ou
pinkの実況貴男でエロい声をうpする男神お兄ぃ
694名無しさん@秘密の花園:2007/02/09(金) 14:36:54 ID:b2REdnxr
箱根温泉旅行でのしずかなSS希望
69517才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:01:23 ID:HG61Wjc/
ようやく、やまなこSSの出会い編を書き終わりました。やや文体がギャグよりになっているのは地が出ました。やまなこ、として覚醒?してないという事で…。
完結編を書き始めました。リアル設定入れると大変なのが今回判りました。
一人でも楽しんでくれれば幸いです。
69617才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:03:20 ID:HG61Wjc/
P壱 YUKARI come across YUI

199都内某所
某事務所付属の養成所

由衣「へぇー可愛服ね、どこの?」
ゆかり「えっ?ジャ、ジャスコ…。」

このあと、おもっきり笑われた気がする。(いつ聞いても違うって言われるけど…。)
あと、これがあの子との出会いだった気がする。

 私は以前地方の養成所にいた、入った理由は…声優になりたい!、からだ。

高校卒業後、働きながら養成所へ行っていた。
仕事自体は楽しくもなく、典型的なお茶汲み・社内恋愛で寿退社が抱き合わせの地元商社。仕事が終われば養成所へ通った。
 そんなある日、系列会社のつてで放送局での仕事を紹介してもらい夜ワイドのアシスタントとしてアルバイトをすることになった…。

飛び入りの無鉄砲な素人、社会人としても半人前だった上に、時間に忙殺されていた日々。
必然的にまわりが見えなくなり、大人の世界が大きな壁として、怖しい物としてのしかかってきていた。
が、挫けなかった。
諦めたらきっと立ち上がれない、終わりの時は自分が決める、だからまだ頑張れる。


 それからアシスタントとして求められるポジションを理解し、メインパーソナリティーとのやりとりも掴みかけたその頃、通ってた養成所で私はいじめにあっていた。
 養成所通いのくせにラジオに出ている、理由はそれだけで十分だった。
それでも、毎日が楽しかった…。家族と過ごしてる時間や、ラジオのバイトをしてる間は…。だから朝が目が覚めるたびに早く夜になるのを待ち望んでいた。
69717才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:08:56 ID:HG61Wjc/
P壱 YUKARI come across YUI

199都内某所
某事務所付属の養成所

由衣「へぇー可愛服ね、どこの?」
ゆかり「えっ?ジャ、ジャスコ…。」

このあと、おもっきり笑われた気がする。(いつ聞いても違うって言われるけど…。)
あと、これがあの子との出会いだった気がする。

 私は以前地方の養成所にいた、入った理由は…声優になりたい!、からだ。

高校卒業後、働きながら養成所へ行っていた。
仕事自体は楽しくもなく、典型的なお茶汲み・社内恋愛で寿退社が抱き合わせの地元商社。仕事が終われば養成所へ通った。
 そんなある日、系列会社のつてで放送局での仕事を紹介してもらい夜ワイドのアシスタントとしてアルバイトをすることになった…。

飛び入りの無鉄砲な素人、社会人としても半人前だった上に、時間に忙殺されていた日々。
必然的にまわりが見えなくなり、大人の世界が大きな壁として、怖しい物としてのしかかってきていた。
が、挫けなかった。
諦めたらきっと立ち上がれない、終わりの時は自分が決める、だからまだ頑張れる。


 それからアシスタントとして求められるポジションを理解し、メインパーソナリティーとのやりとりも掴みかけたその頃、通ってた養成所で私はいじめにあっていた。
 養成所通いのくせにラジオに出ている、理由はそれだけで十分だった。
それでも、毎日が楽しかった…。家族と過ごしてる時間や、ラジオのバイトをしてる間は…。だから朝が目が覚めるたびに早く夜になるのを待ち望んでいた。
69817才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:10:27 ID:HG61Wjc/
P弐 YUKARI come across YUI
だけど自分は負けなかった、それを決めるのが自分だと知っていたから。

 結局、養成所を修了してもデビューはできなかった。どうしてもあきらめられなかった、そして一瞬でも挫けそうになった自分が許せなかった。
私は勤めていた会社を退職して東京の養成所を受けた。そして合格し一般生として通うことにした。
もちろん周りには反対された、特に両親には申し訳なかった…。私の頑張っている姿がとても不安だったみたいだ、ましてや夢の為に一人で東京に行かせるなんて…。
たとえ平凡でも働いていれば幸せになれると、言われた。
わたしは…
私は、諦めたく無かった!
「心配はさせると思う…、だけど私は後悔したくないの、なりたいの声優に!どうしても…」

私は実家を出て東京に行くことにした。空港に両親が見送りに着たわざわさ半休を使って着てくれた。また迷惑掛けちゃった…。何人かの友達と弟、お婆ちゃん、従兄弟も着ていた。
(この時は、まさか従兄弟が声優になるとは思わなかったけど…)

私は…立ち止まっちゃいけない、まだスタート地点に立っていないから。ゴールは声優になることじゃない、そこからは始まるんだから……。


そしてあの日…、あの子に出会った。
それは光が時間の存在を許し、時間が光を存在させる様に、すべての事象が物理法則の集合の結果に置き換えられるように、その時ここに自分が存在する理由を強く認識した。

わたしは…あのこの…ために…
こ・こ・に・い・る?
69917才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:15:00 ID:HG61Wjc/
P参 YUKARI come across YUI

199都内某所
某事務所付属の養成所

オーディションで選ばれた子達が今ここにいる。私は一般枠からの参加だ、キャリア?があった分有利だったのだろうしかし、ここに来たのは経験をひけらかす為じゃない、まだ足りないものを手に入れるためだった。

地方都市で経験したことは少なからず役に立ったが、まだプロとしての「何か」がたりなかった。
私はまだ無鉄砲の素人のままだった。
70017才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:20:04 ID:HG61Wjc/
P四 YUKARI come across YUI

 初日の顔合わせの時に特待生と一般枠との食事会があった。とは言ってもレッスン内容も一緒だし扱いは変わらなかった。強いて言えば個々が感じるプレッシャーが違うと言った処か?
 以前居た処とは違う緊張感、牙を向けるべき相手は誰か?皆それが判っていた。
立食のビュッフェスタイルでまだお金がない新入生たちにとってはご馳走だった。それは引っ越したばかりでお金のない私にとってもだ、節約しなきゃ。
研究生も居たようだが特に名札に書いてあるわけじゃ無いからみんな一緒に見えた。

小食の私は普段は中々食べられない物を食べていた。肉、肉、味付き米、肉、魚、肉野菜、味付き麺、肉…と若さでリミッターを解除していると、

由衣「へぇー可愛服ね、これどこの?」
可愛い子だった、なんかが負けている気がした。

ゆかり「うぅ、ん゙。えっ?ジャ、ジャスコ…。」
食べていた物を飲み込み、今着ている持っている中で一番いい服を買った場所を答えた。

由衣「?……ぷっ、はははははっはー!そうきたか、はは、そうか、そうきますか?そうきましたか!」


私にはよく判らなかった、なまっていたのか?ジャ・スコ?ジャス・コ?
もしかしてこっちではマイナーなのか?田舎者とばれた!やっぱしょうが無いよね…。物凄く恥ずかしくなりうつむいていたら、
「ごめんごめん違うの、違うの、本っ当に可愛かったから、、どこのお店の、んーと、ブランドが聞きたかったの!。」

人見知りしやすい自分にとっては有難かったが、ここまで笑わなくても…。
あとで知ったが本人も結構人見知りでかなり勇気を出したらしい、私が可愛かったからだそうだ。てれれ…。
(ただ羞恥心よりも性欲が勝っただけな気もするが…あの時から狙われてたのか私?いやいやそんな訳は…な、いよ…ね?)

そんなわけで私たちが仲良く?なるにはそんなに時間は掛からなかった。もちろん他にも仲間はいっぱい出来た、もちろん楽しいだけじゃなかったけど…今自分は生きているそう実感できた。
70117才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:24:25 ID:HG61Wjc/
P五 YUKARI come across YUI

 初めてあの子の家に泊まった時は酔って帰れなくなったときだった。
本当に眠くてしょうがなかった。部屋に支えられながら入り、やさしく服を脱がされ、ぽわ〜とした気持ちでいるとべっとに寝かされた。
何か耳元で囁かれゆっくりと下着を取られたとき、まさかとは思いながら観念した。
覚悟はしていたが何分どちらも経験が無かったから判らなかった。漠然と痛かったらやだなぁと思って、たぶんそのまま寝てしまった…。
だってすごくいい匂いがしたんだもん。

――目覚めたとき彼女はいなかったが、私はなぜか服を着せられていた。部屋着だった、もちろん下着も…。何故か彼女が着せてくれたのだと判りうれしかった(違っていたら大問題だ)。
昨日のことは…よく覚えていない…。ぇ゙…何かアッタノカ?アッタ気が、する…?。
頭はまだ働らいてない、躰の気怠さはまだ酒が残っているせいか、ゆっくり寝たから気分は良かった。

由衣「あ、起きた?洋服洗濯しちゃったけどいいよね?」
ゆかり「あ、え?、え!、あ…う、ん(えーっ?どうやって帰れと?)。」

今日が休みだと気付いてからなにかほっとした。
まぁ後から聞いたらすべて計算ずくだったそうで、そうですか…。

(はて?寝ている間に…服を着せたイミは?まぁいいか。わざわさ新しい下着を用意してくれたのも…?
いや、昨日下着を取られたから…洗濯されたのは?…取られた方だった…orz)
70217才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:27:45 ID:HG61Wjc/
P六 YUKARI come across YUI

 解けない疑問を残しつつシャワーを浴びバスタオルを巻いて出ると朝食の準備をしていた。
まぁ疑問はまだあった、目の、前に、あるこ・れ・は?自炊したのか…………あ!とっても頑張りましたね〜(はぁと)

由衣「ぅ゛…お嫁さんにしてくゅれりぅ?(菜箸をくわえながら、上目遣いで)」
ゆかり「あはははは、(ヲイヲイ、つこみドコ大杉*´`;)うーん床上手なら?」
 なぜか負けじとぼけたのがまずかった…。えっえ?えー?……ああ、だめ!抵抗は……無駄だった…。
バスタオルは無常にも剥ぎ取られて押し倒されてしまった。その時、ネコ目でネコ耳に尻尾が付いていた?…気がした。

………どっちもまだだった私だったがどうしてか受け入れてしまった。なにか躰が拒否しなかった、こころも?
70317才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:32:18 ID:HG61Wjc/
P七 YUKARI come across YUI

アレ? 何かデシャビュの様な感覚、あれ?…もしかして、昨日も?
疑問は正しかった快楽が記憶のトリガーになった。

由衣「んー?覚えていなかったら、アレだから服着せちゃった!かわいかったよぉ」
ゆかり「ゔ(ヲイヲイ)え、あ、そうなんだ」
由衣「昨日は襲っちゃったけど…、でもっ!気持ちに嘘はないよ!」
chu!
私もどこかで解っていたかもしれない、期待していたかもしれない、この子の前で自分を隠すの早めよう。どうせなら本当の自分を受け入れてもらおう、もしダメでも…この感情は嘘じゃない。だから…

ゆかり「じゃ昨日と同じ事して(恥ずかしぃ…)覚えてないから…(赤面)」
由衣「…うん」


おかげで冷たい謎のブランチを食べる羽目になった味は…悪くなかった。そしてまた長い時間シャワーを浴び直すことになる……。

 あの時から立場は逆転した…、とは言っても私は無理に大人振らなくてもよくなったし、普段から地で素になれた。二人の時は…。わたしは女から、おにゃの子になった(ぽっ。)
あの子はあんま変わんなかった、ちょっとくやしいけど。仲間内では驚かれなかったが講師らは驚いていた。(みんなには私の無理に落ち着いていた大人キャラが違和感ばりばりだったらしい、今の悠ちゃんみたいな感じ?)
本当に幸せだった、満たされていく感じだった。
自分の居場所はここだ!って思えた。


ありがとう!声優の女神さまっ。
あの子といることが私の最優先事項よ!

???「んふっ、あの子といることがあなたの…最優先事項よ!(はぁと)」

「え?!!!」

ああっ!
その時私は「女神さまっ」の声を聴いた気がしたw。
70417才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:37:40 ID:HG61Wjc/
P八 YUKARI come across YUI


 そこで私の意思をつなぎ止める物が無くなった。そのとき気を失ったのか、自分が自分でなくなったのかは、もうどうでもよくなっていた…だだひたすらにくる快楽の波におぼれていたかった…
『ゆい…タン、愛してる…。』
『わたしも…だよ、ゆかりタン…』
幻聴のような、願望のような、はっきりしない言葉が聞こえた。とても…うれしかった、私の意識はそこで途絶えた…。

寝ているわたしの隣で、微笑んでいるあの子。
心も躰も未だ未熟な私は彼女に何かを与えられたのだろうか?


それは自分の個としての存在を否定する代わりに彼女の心を自分に向けさせる事が出来た。等価じゃない、でも十分だった…。
あの子の為なら何でも出来る、なんでも…。
一緒に居たい。ずっといっしょに…

この気持ちを表す言葉も意味も私は未だ知らない、たぶん初めて知る感情だから。
だけどあの日、彼女に言われた言葉…それが私が知りたかった言葉だったと知るのにそんなに時間は掛からなかった。

ありがとう…貴女がいる、だから私はまだ…生きていける。
70517才の女王陛下:2007/02/09(金) 19:44:30 ID:HG61Wjc/
以上、これが出会い編になります。
次は>>670
Pγ-1 YUIの続きを予定しています。
前回はまちがえて1編だけ投下してしまいました。すみません。次スレまでには完結させたいです。
706名無しさん@秘密の花園:2007/02/09(金) 20:28:49 ID:6YIvNSnI
>>705
GJ!!
ギャグもいい!面白い。
続きに期待。
707名無しさん@秘密の花園:2007/02/09(金) 21:20:30 ID:jylTGAEY
>>705
服を聞かれてジャスコと答えるところで某映画を思い出して吹いた
続きも期待してます
708名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 03:51:19 ID:kNnTuhVF
>>693
スレチだけどかっこいいね
709名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 10:27:24 ID:vFlSptAd
秘密ドールズのPVが出たあたりの
佳奈様→中原→←愛を誰か書いてみないかー
絶対、何か見えない修羅場的なものがあったんじゃないかと思うんだけど・・
710名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 12:14:44 ID:8GTAbg/K
>>709
YOUが書いちゃいなYO
711名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 21:43:59 ID:W2kErJbE
ありそうであまり無い「なば能登」が読みたい。
今更だがクリスマス一緒に過ごしたなんて…(*´Д`)ハアハア
712名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 22:12:23 ID:COJLj+RV
はじめまして。
いつも皆さんのSSを読ませていただいてばかりなので
初心者なのですが書いてみました。

いろいろとおかしなところがあったらごめんなさい。

しずかなです。
713名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 22:13:19 ID:COJLj+RV
唇を離した私は静に尋ねる。
「静は私を抱きたい?それとも抱かれたい?」
誰かを『抱く』ことはしたことがないだろうから、私が抱くのでもいいけれど。
(雰囲気壊しちゃったかなぁ)
尋ねたことを少し後悔しながら、静の答えを待つ。
「んー、私、佳奈のことを抱きたいかも」
少し顔を赤らめながら答えてくれた。
「うん!」
再びキスをしながら、静が上になるようにゆっくりとベッドに横になる。

「佳奈…あのさぁ…どうしたらいいのかよくわかんないんだけど…」
男性経験はあるのだから、全くわからないわけではない。
とはいっても、自分が抱く側になったことに戸惑っているのだろう。

「ああ、静は女の人を相手にするのは初めてだって言ってたっけ。
 静の好きなようにして構わへんよ?誰だって最初は戸惑うもんやし」

静はまだ困惑顔だ。…ちょっといじわるだったかな?
714名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 22:14:13 ID:COJLj+RV
下になっていた私は、少しだけ体を起こして静にもう一度キスをした。
さっきまでの軽いものじゃない。
口中に舌を差し入れると、私のことをきつく抱きしめながら静もそれに応えてくれる。
舌を絡めあっていると、不意に舌先を甘噛みされて吸われた。
とたんに頭の先からつま先まで、電気が走ったようになる。
(気持ちいい)
「はぁ……」
唇の端からは熱い吐息がもれている。
「…!…んくっ…こくっ」
続けて静から私へ唾液が流し込まれた私は、それを一滴も逃すまいと飲み下した。
(甘い…)
「佳奈…」
唇を離してそう言う静の顔には、先ほどまでの戸惑いや不安はない。
「静…」

一糸纏わぬ姿になった私。
「凄く綺麗な肌だね」
私に触れながら静が耳元で囁く。その声だけでどうしようもなく疼いてしまう。
「ねぇ…、早くきて。もう我慢できへん…」
「…」
715名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 22:15:44 ID:COJLj+RV
静の手が膝の間に割って入る。
つーっと膝の内側から足の付け根に向かって指を這わされると全身があわだつ。
「気持ちいい?」
イタズラな視線を私に向けながら、聞いてくる。
「…すごくいいよぉ…静にされるんやったら、何されてもいい…」
足の付け根辺りに触れていた指が秘部に触れる。

「こんなに感じてくれてたんだ。嬉しいな」
「だって、静に抱かれてるんや。そんなん…あっ!!」
一番敏感な部分を摘まれて息を飲む。痛いくらいだったけれど、それ以上に気持ち良かった。
「っ!静ぁ!!」
「痛かった?ゴメンね」
「ん、大丈夫…」
今度は指で器用に摘んだり弾いたり。捏ねられて更によくなっていく。
(ダメ、このままいっちゃいそう)
716名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 22:16:58 ID:COJLj+RV
「ぅん…あっ。はぁ…。しずかぁ」
その言葉でようやく静は私の中に入ってきてくれた。
「あぁッ!!!!」
「佳奈の中、熱いね…」
もはや感じすぎるほど感じていた私は、その刺激で一気にイってしまいそうだった。
「ゴメン、静。良すぎ…。もうイキたい…静…イかせて?」
「佳奈?もう?じゃあ…」

入れている指を増やして奥まで突かれる。私の中が静で満たされていくのを感じる。
激しく攻められた私はすぐに昇りつめてしまった。

「静!!イクっ。もうダメっ!!!あああっ!!!!…っ!!」
全身を快感が駆け巡って頭が真っ白になった。

「はぁ…あ…」
まだ痙攣は収まらない。
(私、こんなに静のことが好きだったんだ…)
717名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 22:18:03 ID:COJLj+RV
「佳奈?大丈夫?」

「…?」

ふと目を開けると、そこには心配そうに私を覗き込む静。
腕枕をして、空いている方の手で優しく頭をなでてくれている。

「…ずっとそうしててくれたん?」
「うん、だって佳奈の寝顔かわいかったし…」
「ねぇ。静。聞いてくれる?」
「なに?」
「…大好き」

まだきちんと告白をしていなかった私は静にそう告げる。

「うん。私も佳奈のことが好きだよ?私の彼女になってくれる?」

END
718名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 22:24:21 ID:COJLj+RV
以上です。

もっと違う感じにしたかったのですが
書くのはとても難しいですね。

それでは、失礼しました。
719名無しさん@秘密の花園:2007/02/10(土) 23:56:28 ID:8GTAbg/K
>>718
すごくいい。
これからもどんどん書いていって
72017才の女王陛下:2007/02/11(日) 01:50:35 ID:ne/tfcRr
>>718
GJ!
私も初心者ですが頑張りませう。今日メールが番組で読まれてファビョテます。
721名無しさん@秘密の花園:2007/02/11(日) 06:24:45 ID:eC6b1OkG
>>718
いい!GJ!
これからも期待期待
722名無しさん@秘密の花園:2007/02/11(日) 16:46:55 ID:WVSvlwpA
>>718
GJ!!!キュンキュンしました
またこの二人を書いて欲しいです
723おにいまにあ:2007/02/11(日) 19:27:06 ID:e1zYFlKw
pinkの実況貴男でエロい声をうpする男神お兄ぃ
http://p.pita.st/?m=elqdmp30  夏の日焼けしたお兄ぃ
http://p.pita.st/?m=yeg3h1ou  現在のお兄ぃ
悲運な十字架を背負う漢
724名無しさん@秘密の花園:2007/02/11(日) 20:49:23 ID:ne/tfcRr
都内のマンション、ラジオ収録後帰宅
愛「ネェ〜え」
麻衣「ン?」
愛「まぁいちゃぁん、今日のラジオでさぁあ、三大欲求よりトイレの方が気持ち良いってどういう意味?」
麻衣「い゙…ぇーとぉ」
目が泳ぐ、やばい…調子に乗ってマズイ事言った。テンションが上がるとリミッターが外れちゃうんだよなぁ。
愛「麻衣ちゃん?もしかしてまた、男の人と……だれ?」
マズイ!ご、声が…
麻衣「いや、ちがぅの!あれはね…はは、はは。」
愛「だーれ?」
目が…こわい;。
麻衣「はひ、〇山くん」
言っちゃたぁー、あああ。愛「また、男の人と……私だけじゃ足りない?」

私はバイだ。どちらもと言うか、どっちも無いとダメかもしれない。だから彼女にはたまに…こう攻められる。
麻衣「ごめんね我慢、出来なかった。」彼女の顔が曇る。
愛「……………ぃまん。」えっ?
愛「ヤリ〇ん!(ちょww)そんなに〇ん〇んが良いならもう帰ってくるなぁ!」
麻衣「ちょっとお、その言い方は傷つくよ?」いやマジ凹んだ…。
愛「もう!知らないもぉ゙ん」と出ていこうとする。
72517才の女王陛下:2007/02/11(日) 20:50:11 ID:ne/tfcRr
私は手を伸ばして手首を掴む、振りほどこうと暴れる彼女を抱き締める。
…ごめん。
私は口を開こうとして驚いた。彼女の口から出た言葉に。
麻衣「えっ?あ…いちゃん?」
愛「ゔ、うぅぅ(泣いて…る?)ごめんね…分かってるもん、麻衣ちゃん悩んでるのに、私…私、麻衣ちゃんが泣いているの…知ってるのに…。」
麻衣「あいちゃん…。ごめんね、わたし、やっぱまだ決められないの…。女の子は愛ちゃんしか考えてないけど…んんぐ?」

いきなり振り向いて私の口にキスをした…とても深く。少し意識が飛びそうになり口を離す、彼女の舌が唇を舐める。んはぁはあ。
麻衣「あ、いちゃん?」
愛「いいの、わたしはまいちゃんだけだから、そう決めたのだから…んン。」

その先は口をふさいで聴かないようにする。
私が答えを出してないのに彼女の答えを聴くわけにはいかなかった。


私たちは仲がいい、それは表装だけじゃない。もっと深く繋がりたい…。そんな仲だ。

彼女の気持ちに私は少しずつ答えて行こうと思った。
それはまだ先になるかもしれないけど、彼女が私のなかで一番大事な存在で有ることは変わらなかった。



愛「まいちゃぁん、今日これ買ってきた、いっぱいきもちよくなってね?」

はは、わたしもがんばるよ。
72617才の女王陛下:2007/02/11(日) 20:55:10 ID:ne/tfcRr
あー
やまなこ完結編書くつもりなのに…Aice5、5Pなんてむりぽ。すみませんぐちです忘れてください。
急に中原さんのラジオの発言が気になり書いてしまいました。スレよごしすみません。
727名無しさん@秘密の花園:2007/02/11(日) 21:25:34 ID:XA8LNrZ+
>>726
GJ
そのラジオの発言とやらが激しく気になるのですが
728718:2007/02/11(日) 21:30:54 ID:RB0NEgm1
>>726
愛麻衣GJ!!です!
やまなこも楽しませていただいてます。

>>719>>720>>721>>722
GJありがとうございます!

少しでも楽しんでいただけたのなら嬉しく思います。…ほっとしました。
SSを書かれている皆さんがあまりにも上手いので
文才も語彙力もないのに勢いで投下しちゃって良かったかな?と思ってました。

ホントは前後にもう少し書き加えたかったんですけどできなかったです。
次に何か書くときがあれば、しっかり書けるといいなぁと思います。

では、読んでいただいた皆さま、ありがとうございました!
72917才の女王陛下:2007/02/11(日) 21:51:05 ID:ne/tfcRr
>>727‐728
サンクス!でつ。

たしかディァーズラジオでの発言で
麻衣「わたしねぇ人間の三大欲求よりもね、トイレの大するときがいっち番気持ち良いと思うの、だからね、」
愛「ぽか(゚Д゚)ーん」

等など、延々と力説、会話は大筋あってるはず。どれぽど、私はア〇スの方がいいの!ってアピールしてるんだとw。 >>728
また新作みたいです。ぜひその前後も。
730名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:09:41 ID:jD33STBc
>>729
中原www
レズ声優スレの過去ログ読み返してたら同じ発言らしきレスみつけた
随分前から言ってるみたいだから本気なんだな

レズ声優 PART4
159 名前:声の出演:名無しさん :2005/04/19(火) 09:32:07 ID:zCJvcstv0
中原ってたまに妙な発言するよね。
「排便は人類最高の快楽」とか
731名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:15:03 ID:jD33STBc
>>730
訂正:同じ発言→同じような発言
73217才の女王陛下:2007/02/13(火) 02:19:46 ID:nEecvxHb
やまなこ完結編前編です。
すみませんだらだらと反省してます。皆さんの好意で貼らせていただきます。
Aice5降臨が…大変でした。完結編はこれ以外に百合描写はないはずなので変な百合絡みに引かないで読んでくださいw
73317才の女王陛下:2007/02/13(火) 02:26:21 ID:nEecvxHb
>>670続編 Pγ-2 YUI

――私は後悔した、そして走った!
頼りない白い布をなびかせて走った!
耳を澄まし懸命に音を拾う、足元が分厚い絨毯が足音を消してしまっている。通路まで飛び出る、右!左!
人影は見えない、足音も聞こえない、見失った!振り返る、いない!逆、戻るか?どこ?

いやだ!
やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!

 その時、私は我慢できずに愛する人の名前を叫んでいだ。


突然音がした。
行き先階についたようだ。気が付かなかった、誰かが乗っていなくてよかった。
エレベータのガラスに写ったにこやかな自分に別れを告げると開いた扉から出るといつもの見慣れた風景が目に入る。
安っぽい絨毯マットにタバコの自販機、もう目をつぶっても歩ける。

会議室と書かれたドアを開けると見慣れない4人がいた。いや、一人は見たことはあるか。
私を見ると皆、思い思いの挨拶を交わす。妙にかしこまっているのが可笑しかった。

☆彡チャの新しいプロジェクトについてだった。各々自己紹介があった。全員同じ事務所?かと思ったが違っていた。
私の頭の中では取り分け輝きを持つ子には見えなかったが呼ばれたからにはそれなりの力を持つが期待をされているのだろう。
自分の番が終わり、概要、出演予定、オーディションの予定と進み私のアルバムの進行状況やマーケティングについて等、の話が続いた。
会議の間中、四人の態度が妙にソワソワしていたのが気になった。会議が終わり、都内のホテルで雑誌の撮影とインタビューがある為に移動を始めた。

――そういえばなんで先に撮影をしなかったんだろう?

私のその疑問は正しかった。だが、「衣裳は用意してあります。」その一言が私の思考をやめさせた。
まだ四人と打ち解けていない所為もあって他に頭を使う余裕はなかったかも知れない。

 これから起こる出来事は私をいや、大切にしている彼女自身をひどく傷つけ裏切る事になる…。
734名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:28:32 ID:nEecvxHb
Pγ-3 YUI

「ゆかりぃーっ!ゆかりちゃぁ゙ーーーん゙!」
好き離したくない、愛してる…。
だから返…事して…おね…が…い…。

…何も聞こえなかった。膝に力が入らなかった…哭きたかった、楽に…思考を止めたかった。
わたしのこころが…砕けそうだった。


 この日、わたしは試される事になった。それは運命とも愛とも未来とも言える、数多くの「何か」。
もしかしたら無限に広がった選択肢の結果の収束するべき一つの帰結、そしてここから無限に広がる可能性の始まり、それが今日なのかもしれない。
どちらにせよ、もうすぐその時が来る。
定められた、いや望んだ未来を迷わず選べ、と誰かが言った。その声が私に届いていたのかは判らない、でもその時のことは今でも後悔してる。
例え一瞬でもわたしの心が彼女の事を忘れたことを、
そして彼女以外の女を抱いてしまった事を、たとえそれが彼女を護る為に私自身が採った行動だとしても…。


 揺れる車の中でわずかな時間ながらも女同士、少しづつだが打ち解けることが出来た。4人の人と成りは何となく掴めた。印象としては

真純:頭がデカイ?パースが狂う。さばさばした軽い感じ、粘着質ではないが闇が深い気がした。過去に触れなければ扱いやすいか?
智秋:可愛い…いやきれいな顔立ちをしている、もてただろう。ギャル?と言う印象を受けた最近うちにきたらしい
まどか:底抜けな明るさ?感情の振り幅か大きい、単純なのか複雑なのか図りかねる。まだ、掴めない
朱未:小動物を思わせる印象、何か控えめではないが?半歩引いている印象。
一通りの情報を整理し微笑みながら会話をはずませる。
車が止まった、ホテルに着いたようだ、フロントで手続きを交わしエレベータに乗る。精悍な顔のボーイが先導する、押されたかいがやけに上に…ある?
やや長い過重力を感じながら目的階に着いた。何か遠くで短く鳴る独特の鈍い打鐘音、扉が開く。
分厚い絨毯に足をとられそうになり、互いにふふっと顔を見合わせる。
部屋に案内される、大きな扉だった。
735名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:30:31 ID:nEecvxHb
Pγ-4 YUI

<私はこの子が求めてる事は何でもしてあげたい…。そういつも考えている、淋しさはきっと埋められる…ダ・ケ・ド・幸せ・に、出・来・る・の・?>


 入ると中は、広い、否!空間?が広がってた…。
いつも使う、扉を開けると窓が迫ってくる様な部屋とは違う、開放的な気分になる部屋だ。
ご丁寧にテーブルの上にフルーツが置いてある。ボーイが恭しく挨拶をして出ていく。刹那 「ぷはぁー!」と一斉に息を吐く。
「ひろーい」、「なにここ?」「いくらすんの?ここ?」、「ほぁー」、「すごいですねぇ」と一斉に感想を洩らす。
すぅいーと・るーむぅ?

なぜ?いや、喜んで良いのか?

扉…といっても奥のドアを開くキングサイズのベットが目に入った。大きい…、タオル?シーツ?が脇に積んであった。
後ろから、
「由衣さん、大きいベットですね?みんな見て見てぇ。」
(ん?撮影は?衣裳はどこ?)
「私聴いたんですけどここぉ、うちで押さえた大物タレントのインタビューで使ってたみたいですよ。」
「へぇーじゃなきゃこんな良い部屋とれないもんね。きゃは!」「フルーツ食べて良いんだよねぇ?」「わーポーリー出来そう。」
「由衣さーん、大きいベットですよー。」と無邪気に跳ねて、キャッキャッとさわいでいる。

と、突然後ろから真純に抱き締められる!「お仕事…しましょ?んーいい匂い…」
首に暖かい刺激を感じる、ビクッと電気が走る、私は押し倒された。幾つもの疑問符が頭を駆け巡る。
「我慢…できなくなっちゃった…、由衣さんが仕事しないと…私たち困るんですよ。そぉ言ってましたよぉ?あの人が。」
幾つもの「女の目」に私は見つめられていた。

やっと理解した。
私を言いなりにしたいらしい、駒は駒、従順な飼い犬にしたいのか。
その時私は否定することは考えなかった、私に出来る事は…彼女の笑顔を護ることだから…。
736名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:33:09 ID:nEecvxHb
Pγ-5 YUI

真純は私の上乗って来た、もう、考えてる暇はなかった。私が屈して言いなりになるか、全員を逝かせ言うことを効かせる、それしかなかった。
「ふふ、可愛い子が一杯だぁ」
真純を抱き締め、耳を攻める両手を使い背中から尻を撫で回す、少しづつ時間を掛けて愛撫するブラウスの上から胸を揉み乳首をあえて攻めない周りからじっくりと攻める、
「んはぁ…く」真純から声が漏れる、唇にはそっとキスをする、浅く触れる程度で唇を濡らさず左右に擦るように何度も触れる、とたんに全身がむず痒くなる。
「はぁぁ、んんぁなぁにこの感じ?初めて…由衣さん気持ちいぃ〜」と体を捩る、私も熱くなったが、ずっと攻められている真純の感覚は私以上に熱く成っているだろう、スカートをたくし上げ、内股をなで回し爪とゆびで丁寧になぞる。
「うーん…い、いいよぉもっと、触って…由衣さん…」ブラウスとブラを取ると大きな胸がぷるんと目の前にくる乳首はもう立っていた。四つん這いに成って、私の上にいる真純を焦らした。
女は皮膚の愛撫で感度が増していく、そして揉むだけで散々焦らしたた乳首を舐め舌で転がす、真純が声を上げる、
「はあ゙んん゙、はぁぁ、ん、何で…こんな…気持ち良いのぉ?」と腰をすり着ける、膝にねっとりとした感触がする。私はさらに言葉で攻める「気持ちいいでしょお?今、下触ったらどうなるのかなぁ?」

朱未を視ると内股をもじもじとさせている、手をそわそわとさせ足を擦っている。「ふふ、我慢できない?」ほら真純の胸を揉みながら朱未のスカートのなかに手を入れ濡れているところを指を震わせてなぞる
ふぅ、ん゙んと声が出る。「一人でしてみて、逝くときは教えてね。」ゆびで突起部分を下着の上から摘む「あ、くぅ、ぅう…はぁはい。」
「朱未ちゃん?きゃは、もしかして由衣ちゃんのまえでおなにぃ?」まどかが智秋の下腹部を下着に手を入れまさぐっている。智秋は声を押さえて息をしている。膝が笑っている、今にもヘタリ込みそうだ。下着から手を抜き、こっちに向くまどかが素早く私の下着を脱がす。
「由衣ちゃん?すごーい濡れてる、舐めてい?」と私の足を舐め始める。
ん、ビクッ、背中まで痒さが上がってくる、くすぐったさが休む間無くはい上がってきた。う、やばいなぁ
と手を動かしながら思っていると智秋が「ん、マドカーぁ」と目を潤ませている、まどかが私から離れる。「由衣ちゃんあとでね!ほら、じゃ脱いで」智秋を押し倒す。
ふぅ、危なかった…ちょっと、まどか上手すぎ…
737名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:36:28 ID:nEecvxHb
Pγ-6 YUI

また真純に手を戻し乳首を爪でかるく何度も掻く。
皮膚の感度が上がれば相対的に気持ち良さは変わる、真純は自分の身体が感じすぎる事に驚いた、しかし身体は疼き今すぐに逝かせて欲しかった。
我慢できず自分で脱いだ由衣の手が伸びる、「ふふ勝手に逝っちゃダメだよ?」性器の周りをを上から下に攻め、ゆびでクリを弾いた、
「ひぃ、ん゙、ぎぃ…ァァあ゙〜ク、カハ、ハァ…ア」
耐えられずビクッビクと逝ったあとぷしゅと音がした、ぁ゙・ぁ゙と口を閉じずに荒く息を吐く「あー勝手に逝っちゃダメなのにぃ真純ちゃ〜ん、おしっこも…出ちゃったぁ?」
指を濡らしまだクリを攻め続ける、「イ・・ま、だぁ…まだぁダ、ぁぁ゙ィ・ヤ」身体を痙攣させ絶頂を繰り返している。
「真純ちゃん勝手に逝っちゃだめでしょ?いぢめちゃお。」

はぁ、まず一人目…
「いや、いやぁ、いや゙ぁ、あぁーはっ…ぁぁああ゙」大きな声は智秋だった。いつの間にか智秋とまとかは服を脱ぎ二人でもう始めていた、(す、凄い)まどかが智秋のクリを指二本で舐めながら擦っている。
空いている手の中指で中をまさぐる様に掻き回していた。「智秋ちゃん?ここ?なんか、ざらざらしてるよ?もっとしてい?いい?」まどかはどこが感じるか判っていたようだ
「あぁー!、あぁー!」口を精一杯空け叫んでいる智秋、まどかの手が少しずつ速くなっていく「智秋ちゃん?ほら由衣ちゃんに逝くとこ視てもらお?ね?ね?」言葉は聞こえてなかった。
「だぁぁ゙、ぁ゙、あめぇ゙ー!ゥ゙ッゥ…ンフッ、フッ、ぅゔ」
智秋は大きな声を上げた後弓なりに仰け反り、足先をぶるぶるとぴんと伸ばす。「ほぉら、智秋ちゃぁん由衣ちゃん視てくれたよ?ちゅ、きゃは、いーぱいでたねえ。」
中指は止めず膣内を上下にゆっくりとなぞっていた。「ハァ゙ー、ハァ゙ーンンッ」智秋はまだ快感から解放去れずにシーツを掴んでいた。
と、私を呼ぶ声がする。
「あっあっ、あ、はぁああ由衣さん由衣さぁぁん、も、もぅ…いイク、イク、ぃ゙…ぁー、は・ぁはあ…はぁ。」
一人でさせていた朱未が逝ったみたいだ。ふーん言うこと聴いたんだ。
「朱ちゃんも逝っちゃったんだーきゃは、みーんなえっちぃだ。」
朱未に近付き柔らかい頬と耳キスをした。「いい子ねもーと、いやらしくなっていいよ…」と逝ったばかりの突起をさする。
「ハァ゙、か…はぁ……ぁんん」とまた声を出し始める。
738名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:39:47 ID:nEecvxHb
Pγ-7 YUI

彼女が小波に行くことで☆彡チャが手を出せなくなる、私はマネージャーからそう聴いた。
《やまなこ》として成功し始めていた私たちは、自分達の知らない間にさまざまな利権争いに巻き込まれていた。
大手事務所の次世代の看板、将来性、知名度、まさにドル箱商品に化ける素材だった。
ただバブルの付けを少しでも早く還すために擦り切れるまで使うのは判っていた。
苦肉の作として第三者、別のスポンサーを見つけてゆかりタンをそっちにで売る。しかし、その分皺寄せは来る。
だが、最良の選択といえた、彼女と私じゃ彼女の方が早く…潰れる。
だからこれが最も彼女を護れる方法だった。たぶん逢う時間は作れない、たけど只で潰れる訳にはいかない…。
ゆかりタンには伝えない方がいいだろう余計な心配させたくない。
彼女に会えない…そんな日々が始まった。


唇が離れた。
キスをしただけで逝きそうになった。ダメかもしれない…。まどかは慣れているみたいだ、私よりも。
躰が離れた顔をまどかの股間に這わせる。「はぁはぁ、由衣ちゃんヤバいよ、気持ちいいよォ。」


まどかは底無しだった、常に二人か三人で舐め回し互いに逝かせ合った…。やはり逝くときの声は、皆違うんだなぁと関心した。
私は恥ずかしながら皆に「指は入れるな」と注文を付けた、どうしてもと。理解したかどうかは判らないがまどかは
「きゃは・お・と・めちっくぅ、大丈夫ゆびのどーてーは智秋ちゃんの為だけだもんねえー?。」と高いテンションで言っていた。

智秋は甲斐甲斐しくまどかに尽くしていた(ペットなの?あとでセフレ→恋人になった。これもあり?いや愛か?)


さすがに疲れた…みな泥みたいに寝ていた。私も限界だった、真純はベットで大の字に寝て、まどかは智秋に腕枕をしていた。私は朱未を枕に使って寝ていた。寝やすい…。


ガッ・タッ!
!?
音がした…な…に?
無視しようとしたが、わたしは起き上がった…。
739名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:41:34 ID:nEecvxHb
Pγ-8 YUI

この子を汚す奴は許さない。…この子の為なら私はなんにでも成れる。
この子を護る力、それは…勇気。私が汚れても絶対に護ってみせる、誰にも…誰にも……この子は渡さない!

私が自分に科した業(カルマ)だ…

彼女は静かに立っていた…。何も言わなかった、何にも…。
目がアッタ…有った、在った、あった、会った、遇ったう、アった、逢った、遭った、合った…。

予想してなかった、出来なかった、考えられなかった、有り得なカッタ、シタクナカッタ…。

彼女が…みている目が反らせない。
喉が渇く…汗が脇を伝わる。ヤバっ!なみ…だ…が、泣いてどうする?何か言わなきゃ!どうしてここに居るの?
違う!謝る?、何を?何か罪悪感が沸き上がる。なんで悪いこと?判らない。大義名分?気持ち良い?満足した?おなにいは?
間違った、いや正しい思考をしていた。だが選べなかった、それだけだ。


あ・り・が・と・う…。
彼女の口が動いた。
音が無かった…わたしにはもうこの子の声を聴く資格は、な…い?

え?何で、どうしてやさしく笑うの?

彼女は、
振り向いて、
走っていった…。
740名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:50:33 ID:nEecvxHb
Pγ-9 YUI

彼女は走っていった。
去かないで!声がでない?叫べ、声優だろ!?違う!はしれ?走れ!疾走れ!私は追い掛けた、ハダカ?
 服? ハダカ? ⇒シーツ?
一瞬だけ迷い、そこに積んで在るものを掴んだ。早く!まだ!外に出て見回す、イナイ!
カフッ! 微かに何か音がした、方向に駆け出す、持っている物を乱暴に躰に巻き付ける。裸足?走りやすい…。ッ!、追い付ける!
耳を澄まし懸命に音を拾う、足元が分厚い絨毯が足音を消してしまっている。通路まで飛び出る、右!左!
人影は見えない、足音も聞こえない、見失った!振り返る、いない!逆、戻るか?どこ?
イナイ?見えない、どうする?もう逢えない?いやだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!やだ!
心が否定した、躰が反応した。愛する人の名前を叫んでいだ。
「ゆかりぃーっ!ゆかりちゃぁ゙ーーーん゙!」

好き離れたくない、愛してます…。だから返…事して…おね…が…い…。
…何も聞こえなかった。膝に力が入らなかった…哭きたかった、楽に…思考を止めたかった。わたしのこころが…砕けそうだった。

キィィィィ…バゴゥゥウ…。
派手な音?記憶が…フラッシュバックする

(ボーイ「非常口は…」)

非常口?…非常階段!
立ち上がり私は走り出した…。
階段を…上?まさか?
さいやく、災厄?いや最悪だ!
彼女は膝があまり良くない追いつける!
屋上
「イヤ、こないで…」
(なに・これ?現実じゃ…あり得ない…)

心が全力で否定していた。
741名無しさん@秘密の花園:2007/02/13(火) 02:58:32 ID:nEecvxHb
以上です。
5Pは無理でした、なんでこんなこと思いついたんだろ、反省。
もし後編と整合性が無くても突っ込まないでくださいw。
長くなって途中で投げた部分はスルーしてください…orz
それでは
742妄想小説家 ◆ze3j4io4vc :2007/02/15(木) 00:52:52 ID:8Tem3TUo
>>741
いや、いいと思います。些細な思い付きから良作が生まれるのだと思います。
自分の場合、そうではありませんが。
743 ◆ze3j4io4vc :2007/02/15(木) 00:54:25 ID:8Tem3TUo
Fate / stay nightのインターネットラジオを記念して

植田:ちょっとセイバー、あなた相方が私で不満なんでしょ?
川澄:そんなことはありません、凛。
植田:ベディヴィエールと二人が良かったと思ってるんでしょ?
川澄:私は別に・・・
植田:ならゲストにベディヴィエールが来たときに言ってあげましょうか?
川澄:何を言うのです?
植田:私とあなたは廃墟で体を重ねた、と。
川澄:何を言っているのです? 凛は私に覆いかぶさっただけで・・・それ以上は・・・
植田:そっか、セイバーは記憶にないのか。でもね、ちゃんと証人もいるのよ。
杉山:たしかに遠坂とセイバーは廃墟で抱き合ってた。
川澄:シロウまで何を言い出すのです。
植田:忘れてるなら今ここで思い出させて上げましょうか? ベディヴィエールの目の前で。
川澄:ベディヴィエールがここに?
植田:ええ。
能登:アーサー王、あなたは・・・?
川澄:違う。凛の戯言だ。ベディヴィエール、凛の言っていることを信じてはいけない。
植田:いつまでそう言っていられるかしらね。
川澄:凛、そろそろ終わりにしませんか?
植田:セイバー、あなたが何を言っているのかわからないわ。
川澄:これは誰の企みですか?
植田:訳の分からないこと言ってないで廃墟でしたことと同じことをしましょう。
川澄:凛、これ以上続けるのは時間的にまずくないですか?
植田:何がまずいと言うの? ベディヴィエールに私たちの関係がばれるのがマズイの?
川澄:あなたは私のマスターと同盟関係を結んでいたにすぎません。
植田:けど、あなたは私の体を欲したでしょ? 私がいなければあなたは戦えなかった。
川澄:後半部分はそうだとしても、前半部分は違います。
能登:アーサー王、あなたはその女性と・・・。
川澄:違う、違うんだ、ベディヴィエール。
744 ◆ze3j4io4vc :2007/02/15(木) 00:55:17 ID:8Tem3TUo
能登:ねぇねぇ、綾ちゃん、これは劇なんだよね? フィクションなんだよね?
川澄:そうに決まってるでしょ。私が麻美以外を抱くわけないでしょ?
植田:(今すごいこと言ったよ!)わかってる。私とは一夜だけの繋がりだったって。
川澄:(不自然に音声カット)

<完>
745名無しさん@秘密の花園:2007/02/15(木) 19:07:16 ID:IiFOGf46
>741
ただひたすらGJ!
楽しませてもらいました。
746名無しさん@秘密の花園:2007/02/15(木) 21:35:32 ID:/xwtEEsO
翌週、後半の発言も含めてラジオドラマなんですよーって言い訳する
川澄・植田の姿が目に浮かぶ。
747名無しさん@秘密の花園:2007/02/16(金) 23:25:20 ID:1rmBORj8
>>742 >>745ありがとうごさいます。
口を滑らせる感じがいい、整然とした人がってのが可愛いですね。

やまなこSS完結編後編です。13レスありますが…読んでくれるとうれしいです。
全然SSじゃないという突っ込みはなしで。
74817才の女王陛下:2007/02/16(金) 23:31:22 ID:1rmBORj8
P9 YUKARI YUI's promise

すべてがあの子のやさしさだった。私はあの子の優しさに護られていただけだった。
彼女の前では人形じゃない本当の自分で居られる…。そう思っていた。
 しかし、いつの間にか彼女の前で、人形で居たのは自分だった。あの子に触ってもらいたい、その為だけに…。
人形としても受け入れてくれた彼女、その彼女の優しさに気が付かなかった。
もしかしたら、それに気付く事で今の関係が壊れるのが恐かったからかも知れない。だから人形になった、ダカラ動け無くナッタ?
74917才の女王陛下:2007/02/16(金) 23:33:04 ID:1rmBORj8
P9.5 YUKARI YUI's promise


(「結論として君に我慢してもらう事になった…」
「それだけじゃないでしょ?立場はうちの方が弱いはずだし…。」
(代わりなんかいくらでも居るのに、あえて私たちが選ばれた理由があるはずだ…。)
「…だから出来れば君にがんばってもらいたいんだけどね。」)

うそだ、嘘だった…。みんなも自分も。私がスポンサーに選ばれた訳じゃない私を護る所を選んだんだ。彼女が、ゆいタンが…。

(「ただこれから先は…オフレコだよ……。」

「うん、知らないと何も出来ないし吹っ切れないもん。これ以上我儘言えないじゃん?。」)

嘘だった、何の覚悟も出来てい無い。自分の弱さをまだ知らないだけだった。だから…

(「いま私が言えるのは…これは、彼女・由衣の意志も最大限尊重している、ということだ。」)

その時マネージャーはきっと迷っていたと思う。だから私に最後の選択肢をくれたんだと思う。
例え消耗品の捨て駒になるか、
彼女の望んだ人形になるか、
自分で望む未来を掴めるかどうかを。
それともすべてを捨てて逃げ帰るか。

「今彼女は多分…ここにいる。」とスケジュールのコピー渡した。彼女の気持ちを聴く勇気かあるなら直接聴け、判断は君にまかせるよ、と。

会って何を話はなすの?
だがそれは自分がよく解っているはずた。

だから私は彼女に会いに行く事を選んだ、人形としてでは無く、わたし自身を見てもらうために…。
しかしその決意は感情によって作り上げられた脆弱なものだと気付かされる事になる。
膝がとても痛…い
75017才の女王陛下:2007/02/16(金) 23:36:42 ID:1rmBORj8
P10 YUKARI YUI's promise

タクシーが止まった。料金を支払い領収書をもらう。目の前の建物を見上げる
「ここかぁ…。」
都内でも稀な外資系の大きなホテルだった。事務所のタレントとしてフロントに確認をとる。部屋番号を伝え場所を聞く。まだ帰ってない、入ってから数時間経っている。

エレベーターに乗り目的階を目指す。分厚い絨毯に足を取られながらもボーイに非常口の説明を受け、スウィートの部屋の前迄きた…。

《やまなこ》として知らない間に利権争いに巻き込まれ、バブルの付けを還す為に擦り切れるまで使われる。
私を護る為に第三者のスポンサーを見つけてそっちで売る。その皺寄せは…彼女に行く。
多分これが最も私を護れる方法だったと思ったんだろう。たぶん逢う時間は作れない、たけど……私がいれば…。

ゆいタン…何で話してくれ無いの?私には、貴女の心配をさせてくれないの?

…心の騒つきが押さえられなかった。何かを強く拒むような感覚、不安な感じが拭い去れない、でも…。
部屋の前で迷いながらも大きな扉を開ける。豪華な内装の部屋だ、とても自分の給料では泊まる気はしない。
中の音と言うより、気配を感じなかった波動…と言うか、とにかく眠ったように静かだった…。
(いない?なんで撮影じゃないの?奥?)
と、周りを見渡し奥の扉に気が付く、洋式の把手に手を掛けた。スゥー!と蝶番の音もなく高級なドアはゆっくりと開いた。

部屋には私が想像すら出来なかった事が起きていた。
…理解が出来なかった、目の前に、目に映ったものが認識できなかった。受け入れられなかった…。
目の前には見知らぬ女が裸でシーツに包まり眠っている、一人じゃなかった。

見渡す…5人、の…なか…にい…た…。 判らなくなった、何もかもが。
ダ…レ?誰なの?だれ!ゆいタンど…こなの?

その時、わたしは自分の決心、決意、覚悟がただの虚勢だった事を知った…。

『知っていいのは耐えられる事だけ、耐えられないのなら知らないほうがいい。』
そんな声が聞こえた…。
75117才の女王陛下:2007/02/16(金) 23:44:49 ID:1rmBORj8
P11 YUKARI YUI's promise

ゴッ、ガッ・タッ!備え付けの家具…テーブルに身体をぶつけた。思いの外痛かった。おかげで少し自分が取り戻せた気がした。
目の前に居る寝ている彼女、知らない女の膝の上で寝ている…。他に三人、知らない顔だった。なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?
幾つもの疑問符が浮かぶ。
どうして、わたしはここに居るの?そう、ゆいタンから気持ちを聴きたかった…彼女の口から言って欲しかった。何で?
好きだから?だから言ってもらえれば許せるの?許してもらうの?わからない…

どうして?どうして知らない人と寝てるの?
しかし何よりも自分を許せなかった、自分がここに居る事、彼女がここに居る事、そしてその原因が紛れもなく自分だという事。それが事実だった。

自分という存在を創るのにここまで自分と彼女を傷つけるのか。

彼女が動いた。まずい!気付かれた!動けない私、こちらに振り向くあの子…。
私に気付く…二人の時間が止まる。
わたしは、今どんな顔をしているのだろう?怒っている?泣いている?
笑わなきゃ…なんで?
多分、私の為だと気付いたから、泣いている顔は見せたくない…あの子が悲しむから…。
わたしは、ありがとう…と言って部屋から逃げ出してしまった。
まだ、話せるほど心が強くないから、それに何を話していいか解らないから。

わたしは走った、一生懸命。とにかく一人になりたかった、泣きたかった、何も…考えたくなかった。
分厚い絨毯に足を取られそうになりながら走った。

 『耐えられないのなら知らないほうがよかった。』今更…なにを自分が決めたのに。

 私はエレベーターの前で立ち止まった。確認する、まだ…来ない!
周りを見ると誘導灯が目に入った。非常階段?
私は扉に手を掛け開けた、…重い!

ググゥォ゙ン
75217才の女王陛下:2007/02/16(金) 23:49:50 ID:1rmBORj8
P12 YUKARI YUI's promise

私は…迷ってたが上を、膝に負担がかからない屋上を選んだ。
早く一人になりたかった。登っていくと自分の名前を呼ばれたような気がしたが、同時に扉が閉まる大きな音が鳴り忘れることにした。

屋上に出ると飛ばされそうなほど風が強かった。
「ここなら一人で泣けるかな…。」漸く、自分から出た言葉に驚きながら涙を流した。
「ゆいタン…」
フラフラと歩き周りからみえない所にヘタリこんだ。ふと、昨日の事を思い出していた。
「昨日?だったのかなぁ、あれ(グスッ)…もう…ダメなのかなぁ…。」
凄く辛かった。自分が知らなかった事、そして何も出来ない事、いろいろ。私の為に泣く事を選んだあの子がとても、いとおしかった。
突然、バァンと扉が開いた誰?もしかして…ゆいタン?
どうしよう…何話せばいいの?
立ち上がりその場から離れる。ズザァ、と靴と地面が擦れる音。こちらに近付いてくる足音、やっぱり…。
「はぁはぁ、ゆかりたん!まって!」
躰に白いシーツを無造作に巻き付けた格好だった。風になびいてシーツから脚をのぞかせる。
「来ないで!」私の今の正直な気持ちだった。ごめん、ゆいタン…。
ゆっくりと近付いてくる由衣、後ずさるがすぐにかべにぶつかる。すぐ…近くにあの子がいる。わからない…顔を背ける。由衣が口を開いた。
「ゆかりタン…」
「…ごめんね来ちゃイケなかったね」
「ちが…うの…わたし!」「…一人になりたい、いま。」
嘘だった。本当はどうでもよかった、今来てくれたことでもう…。ただ自分に何も出来なかったことが悔しい。
「ダメ!ゆかりタン行っちゃやだ。あなたがいるから大丈夫なの!」
痛い程私を抱き締める、その痛みが今は心地いい。
「ゆいタン…私で良いの?さっきの子のほ・ぅん?」
口が塞がれる。ああ、あったかい…。
「ごめんね私に資格がもう無いかもしれない、でも、でも…。」
「もういいよ…ゆいタン、私はゆいタン が好き。だからまたずっと…一緒にいてくれる?」
(うん…約束するどんな事をしても)私も、と強く抱き合った。
暫らくそうして居たかったけど…
不意に「お熱いですねぇ…」と声が聞こえた。
75317才の女王陛下:2007/02/16(金) 23:52:26 ID:1rmBORj8
P13 YUKARI YUI's promise

声が聞こえた方を視ると、部屋で見た四人がいた。
「可愛い子ですねぇ…ゆいさん、私たちにも…」
ふふふ、とにやにやしながら近付いてくる。私が躰を硬くしゆいタンにしがみつく。
「あ、貴女達…。」
私は覚悟した。もう、ゆいタンだけには…。
754名無しさん@秘密の花園:2007/02/16(金) 23:58:36 ID:1rmBORj8
P14 YUKARI YUI's promise

部屋に戻りみんなで話をした豪勢なフルーツを食べながら、どうもお代わりは自由らしい、さすがスゥィート。
みんなだるい体を起こして服を着替えていた。
何でみんな躰にシーツを巻いていたかは疑問だったが。
「あ、そう。あの人には伝えておきますよ、ちゃんと、アヘアヘはぁはぁ言わせましたって。」
私とゆいタン顔を見合わせ互いに赤くなる。
「私はそんな…」
「いいのいいの、きゃは。」
「由衣さんは私たちのリーダーなんですから…何でも言うこと聞きますよ?」
「由衣さんはすごかったです。」うんうん、と皆うなずく。
「私たちはゆいさんの味方ですよ?じゃないと…」
「きゃは先輩が道を示さないと私たちもねー。」と智秋をみる。
「ええ、二人を応援してますし、私たちも頑張りますよ。」
「どうせ働くのは私たちなんですから。転けたらまた私の黒歴史が…」
と皆笑う。

「でも由衣さんは羨ましいなぁ、こんな可愛い子を独り占めしてるんだから」チラッと私を見る。思わずゆいタンにしがみ付く。
…私一応先輩なんだけどなぁと思いながらさっきの事を思い出す。
755名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 00:01:12 ID:GDBO5N8u
P15 YUKARI YUI's promise

「ちょっと、貴女達!」ゆいタンが怒る。

「可愛いですねぇ。ゆいさんずるいなぁと私の後ろに廻る」不意に耳を噛まれた。「ふっ・んん」声が出てしまった。
背中が仰け反り胸を突きだす形になり、つつっと胸を撫でられる。服の上からでも感じてしまった。もう一人が閉じた脚に手を入れ、割ってはいられる。
「わぁ細いあしぃ、すべすべ、由衣さん舐めてもいい?」と私でなくゆいタンに許可を求める。
「ゔ、ぅゔ」やさしくなぞられる内腿に脚を捩るが脚は閉じられない息が荒くなる。「ハァハァ…ゆ、ゆひタン?」
「……んーー。」と私を見る。私に決めろと目で言っていた。なんで?頭がボーとしてくる。ゆいタン…止めて…。
自分の最愛の人に見られながらも私の躰は女の喜びに打震えていた。ああん…ゆい…タン、わたし…このままじゃへんに…んく。私は目をつぶり、歯を食い縛っていた。

わたしは…



  ゆいタン のものだから拒否した。
  こんなんじゃ我慢できないよ…ひどいよゆいタン…
もう…だめ、ごめんゆいタン …



フーと息を吐いて息を整える。ゆいタン を見る。「はぁはぁ、ぅ゙ーひどいよぉ」ごめんねごめんねとゆいタン。
「風邪引くからもどろ?
私たちは部屋に戻っていった。私はよろけながらゆいタンに支えられながら歩く、「大丈夫?……じゃないか」
「ぅ゙ー」私はわざと拗ねる。

「由衣さん、ゆかりさんゴメンナサイ、本当に最初はほんの冗談…だったんですけどね、ちょっとだけ。由衣さんの彼女をね。可愛いから…」
本当に悪い冗談だった。

階段には笑い声が響いていた。
756名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 00:08:52 ID:GDBO5N8u
PΩ‐1 Promotion&promises

ホテルでの出来事の後から私は懸命に仕事をした、と言うか…働いた。声優として、リーダーとして。
表向きは素直でしっかり者で従順さを装い、日陰ではトップドル声優のイメージに見合う努力をした。歌、舞踏、知識…etc
幸い商品に手を出す様な人には逢わなかった。配慮、が有ったのだろう。
事務所も協力してくれた。お陰でレギラーの数は増えCD、コンサート、FC、と会社としてはまさに思い通りの展開だった、数字上では。やはり金と枚数がものを言う世界だ、善い意味でも悪い意味でも…。
そして僅かながら、彼女と一緒の仕事もあった…。お陰で昼間に逢う大義名分が出来た訳だ。(いや、まぁこっそりと会ってはいたんだけど…ね。)
その時はまるでスパイだった、監視なんか居ないのにw
最初に逢った時はお互いに誰かが判らない程だった…久しぶりに笑った気がした。躰は求め合っていた…が、やはり彼女の心の中に冷たい氷を感じた…まだ、いやもうすぐ!
 会社に私の頑張りは認められた、扱いはどんどん善くなって行った。そのお陰かいくらか我儘も通るようになり、私のやる事も見て見ぬ振りをしていた。
757名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 00:10:39 ID:GDBO5N8u
PΩ‐1.5 Promotion&promises

世の中を動かすのは人の意志だ。その意志の集合体を閉じ込め、無理矢理具現化したのが私たちの見えている社会だ。
だったら私がそれをほんの少し、そして少しづつ自分の求める形、位置に動かせば良い。その計画を進めていった。
「売り上げと人気、実力、と、誰もが納得する既成事実を作り、周りに私の失敗を黙認、火消しさせるだけの権力を得る。」
会社を乗っ取りたいわけじゃないし、欲しいのはソンナ物じゃない。求めるのは束縛されない自由…だ。
善く言えば会社の大黒柱で、悪く言えば私を中心に間違えれば共倒れする様な構造を作りたかった。つまり私自身が人質であり生命線、それが保険。言い換えれば代替の効かない女王に成ることだ。

Promotion:プロモーション

チェスの基本ルール、ポーンが敵陣に入ったとき駒に能力が変わる。

…私はクイーンになる。
これから先、誰にも私の邪魔をさせない為にも必要な事だった…。
だからここに私の代わりは居無いし要らない!
しかし、それを証明し続ける為にも力が必要だった…。

――だけど未だ…何か足りない…。

『ゆいタン…』
声が聞こえた気がした。


…貴女を護る力がほしい…わたしに力をください…。
758名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 00:14:51 ID:GDBO5N8u
PΩ‐2 Promotion&promises

☆彡チャビルの一室
わたしは対峙していた、あの日、私に未来を選ばされた人間に。
もう、あの時のわたしのじゃ…ない。

ゆかりタン…もうすぐだからね…。
人脈、実績、実力…準備は整った。誰もわたしを



「いやぁ君ならやってくれると思っていたよ予想以上だ」
「ありがとうごさいます。」
毅然とした態度で答えた。わたしは…。

数しか数えられない人間にわたしは負けない!



「これが私からのお願いです、了承…して頂けますね?」

了承するしかなかったはずだ、私の意志に従う味方は多い。
私は返事を聞かずに部屋を出ていった。

これで終わった、すべて…もうこれで私は自由だ、イヤ自由が利くようになったと言うべきか、いや、どっちだっていいや!

あの子に、また逢える!それでだけでいい。
759名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 00:22:04 ID:GDBO5N8u
P Yamanako Ending

ふたりで互いの気持ちを確かめ合った夜


この子を腕に抱きながら願った、神様どうかこの子が幸せでありますように、私と同じかそれ以上の笑顔を与えられるひとがあらわれますように、もしそれがこれを作った人か読んでいるあなたでありますように。
夜空を見上げほしに願っていた。
ねがわくばたとえせかいがどんなに不幸な選択をしてもこの子が幸せだと感じられる世界でありますように、 私はそのためなら等価を支払います…
私もだよ、と目を覚ます。
ずるーい聞いてたな、と戯れ合うふたり。まだ休日は始まったばかりだった。

〈< FIN >〉






2007. 2.14
ゆかり「なに、ゆいタン?」
ゆい「うん、Aice5のアルバム」
それはホテルでの一件を思い出すには十分だった、躰も。
ゆかり「…これ、ゆいタンがOK出したの?……わかるょお……もぉ。え!ちょっとダメ!まってチョコのお返し?いま?もぉ、ここじゃだめー…。」

やまなこは永遠に不滅でずw
76017才の女王陛下:2007/02/17(土) 00:27:01 ID:GDBO5N8u
以上でおわりです。
長く付き合ってくれた、とくにGJくれた方々ありがとうございます。
今度は本当にSS(短い) 書きます。あい+かなを書こうかなと考えてます。
761名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 00:36:30 ID:dafChGLC
>>760
非常にお疲れ様です。
最初は二人がどうなってしまうのかと思っていましたが、
二人が幸せに向かうエンドで安心しました。

後編は特に引き寄せられました。
これからも長編やSS楽しみにしてます。
76217才の女王陛下:2007/02/17(土) 01:06:24 ID:GDBO5N8u
エート貼り忘れました。

PΩ‐Last・1 Promotion&promises

都内某所
とあるレストラン

わたしは待っていた。
予定より40分も早く店に着き、軽いツマミと薄いアルコールで時間を凌いでいた。早く来たからといってその分早く会える訳じゃないのに…。
あと3分…もうすぐ待ち合わせ時間、期待が少しづつ不安に置き換わっていく。
待ち合わせ時間になっても来るとは限らない。来なかったらヤダナァ…。
酔いが回ってきたんだろう思考が単調に成っていく、ヤバ、泣きそうになってきた。
5分過ぎる、来ない。
10分過ぎる、来ない。
15分過ぎる、まだ来ない。
20分過ぎる、まだ…来ない。
どうして?もう…ダメなのかなぁ、弱気になる、あの子が時間を間違える事はなかった。何かに巻きこ?いや、そういう事は考えたくもない。
76317才の女王陛下:2007/02/17(土) 01:07:47 ID:GDBO5N8u
PΩ‐Last・2 Promotion&promises

「ゆかりタン…。」
『なぁに由衣タン?』
「!?」
(がばっ)声の方向を…向く、目の前には…ゆかりタンがいた!
時間が止まった目が離せなかった、目に映る彼女が幻覚じゃない事を確かめたかった。彼女はやさしく笑ってくれた。
ゆかり『…まった?』 わたしは首を横に振る。
ゆかり『来ないことも考えたよ…意地悪してね。』 …無言。
ゆかり『でも…ね(グスッ)やっぱりゆいタンが、そばに居ないと…さみしぃよぉ…。ずっとわからなくてなった、言われたことがね…(グスッ)本当なのか。』 ごめんね…。
ゆかり『我慢する事、考えたくなかったの、だって自分の気持ちは(グスッ)、変わらないもん…変えられないもん』 ありがとう。
ゆかり『ゆいタンが居なきゃもう生きていけないよぉ、私まってたよ、ずっと…』
私は彼女を抱き締めた、強く…離れないように。
…心の壁はもう感じない…このまま溶け合えそうだった。
『やっと…これで…』
軽く口付けを交わす、とても大切な瞬間だと感じた。

この空間に流れているすべての音が、邪魔だった。
この子の声だけ、音だけをずっと聴いていたかった…。
おなかすいたね? うん…
いつものでいい? うん…
食べたらかえろっか? …イヤ!

『………ぷっ、ははははははははははっ』
私たちは笑った。久しぶりだった。
ああ…これだ、これがこの子の笑顔だ、わたしが一番観たかった笑顔だ。

あの日から彼女の心に感じていた氷は…もうなかった。

私たちは約束どおり元に戻った。何者にも縛られない本当のやまなこに。
764名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 01:17:57 ID:GDBO5N8u
>>761
最後まで読んでくれて、サンクスです!!

エンディングなのに…。
ああ、最後にスレ汚し、すみませんでした。orz
765名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 17:20:30 ID:7tHnaevF
GJ!
やまなこ・・・最高でした!
僕も時間があれば、
やまなこ、さくにゃん×りえりえ、あいぽん×ゆうたん、tiaraway、愛麻衣
を投下したいなと思います。
766名無しさん@秘密の花園:2007/02/17(土) 19:30:51 ID:EqolFIjJ
>764
GJですよ。
最近神が多いね。

>765
先日動きがあったようなのでtiara希望
767名無しさん@秘密の花園:2007/02/18(日) 12:40:13 ID:HkCAiRhZ
同じくtiara希望!
76817才の女王陛下:2007/02/19(月) 21:59:20 ID:bIlX3Wqk
>>765-766
ありがとうございます、読んでくれて。
皆さん、さえ×ゆうが足りないみたいですねw

今回はマニアック?なのを投下します。読んでくれるとうれしいです。
愛×佳奈をwお姉ちゃんの会員ページの2枚の画像よりフラグが…。お姉ちゃんは通行人役です。
76917才の女王陛下:2007/02/19(月) 22:00:25 ID:bIlX3Wqk
2005.7.25
東京キャラクターショウ楽屋にて。

ぺとぺとさんのキャラコスの制服に着替えた佳奈。着替えをじーと視てた愛。
靴を履き爪先をトントンと履き心地を確かめる。

佳奈「なぁ、この服着て、みんな退かへんかなァ?」
愛「ん?かわいいとおもうよ?」
佳奈「ほんまァ?」
愛「うん、ドキドキしちゃう!」
佳奈「この歳で〇学生のコスプレは痛い…かなぁ。」
愛「もぉ!かわいーよ本当にぃ」
佳奈「んー、(ぴらッ)ドキドキするぅ?」ただでさえ短いスカートを更にまくる。

愛「(ドキッ)な、なに言ってるの女の子になんか…。(見えたよね…いま絶対)」
佳奈「ほんまぁ〜嘘はいかんよぉ、(ぷに)」
愛「きゃっ」
佳奈「あは、かわいいぃ。麻衣ちゃんがほっとかないわけだ。」
愛「!麻衣ちゃんは関係ないでしょ?」

佳奈「んふふ、…さわって、いいんだよ…?」と愛を挑発する。
愛「むーぅ、おこった。」襲い掛かる愛、手は下半身にへ…
佳奈「え!ちょw、ここ楽屋ぁ〜あッ、ダメ〜、きゃ。」身を捩って逃げるがバランズをくずす佳奈。
770名無しさん@秘密の花園:2007/02/19(月) 22:01:58 ID:bIlX3Wqk
ステージ裏楽屋

倒れむ二人。その隙にサット佳奈の下着に手を掛け、一気に脱がした。
佳奈「や、あッ…」
防ぐ間もなく…。
愛「ふふふん、盗っちゃったぁ〜」パンツを片手に頬摺りする。
佳奈「ななな、なにすん?かえして、ああ゙嗅なぁ゙ー」しゃがみ込んで、両手でスカートを股の間に挟む。

愛「んー佳奈ちゃんの匂いがする〜」顔を真っ赤にする佳奈。
佳奈「あ…、お願い…かえして…」半泣きの表情で見上げる

愛「(ゔ…そんな表情で見られたら)じゃあ言うこと聴いてくれる?」
佳奈「え…あ、…ん。」…うなずく佳奈。
愛「…見せて佳奈ちゃんの…(え?)だから佳奈ちゃんの。」ようやく理解した佳奈、迷った挙げ句、始まっちゃうよの一言に決心する。

佳奈「…わかった、触ったらあかんよ?」
愛「うんうん、さ、早くはやく!」
立ったままコスプレした丈の短いスカートの裾を指で摘み、そっとあげる。
佳奈「〜〜ッ(いやや、こんなん)」懸命に恥ずかしさに耐える。
愛「ふふふ、へぇ薄いんだぁー。あ、足開いてぇ、よく見えないよぉ。」膝を合わせ閉じようとするが手で佳奈の動きをとめる。
771名無しさん@秘密の花園:2007/02/19(月) 22:03:32 ID:bIlX3Wqk
佳奈「ええっ?もうあかんよ恥ずかしぃ」
愛「いいのぉ…これ」意地悪そうに言う。
佳奈「…はやくな。」と観念する。足を気持ち開く。
愛「あれぇ?佳奈ちゃぁん、濡れてる?」

佳奈「な、、そんなぁこと…」と逃げようとする。
愛「コレなぁんだ」つつっと内腿の雫をすくい上げる、ビクッと佳奈の足が震える。
佳奈「あっ、な、んー。」
愛「んふふ舐めていい?」わざと聞く。

佳奈「…やめて、おねがい返して。」(涙声でうつむく…)
愛「私ねぇ可愛い子には意地悪なの、はい舐めて自分の…ちゃんと舌出してね。」と少し濡れている指を佳奈に差しだす。

佳奈「………ん」意を決し無言で口を開き、指を舐めようと……。


姉「佳奈ちゃ〜ん?もうすぐ出番よ〜。」と外で綺麗な声がした。はっとなり離れる二人。
佳奈「は、はーい。今行きます。」と、近くにあったタオルで内腿を乱暴に拭うい、急いで行ってしまった。

愛「あ…ぱ、んつ…。」


(たぶん、つづく…)
772名無しさん@秘密の花園:2007/02/20(火) 22:28:16 ID:pEHotmN5
>769
GJ
カップリングも珍しいが、愛が責めに回るのも珍しいなw
773名無しさん@秘密の花園:2007/02/20(火) 23:33:56 ID:tXToSp8r
愛佳奈は中原を挟んで恋敵同士の認識なんで新鮮だw
愛攻めといえばあいまいの愛攻めを読んでみたい(´Д`)
77417才の女王陛下:2007/02/21(水) 23:03:24 ID:z/5RK2Zf
>>771の続きです。
>>772 >>773
サンクス、書いててどうかな?と思ったんですが…。キャラショウのコスプレ佳奈とコスプレお姉ちゃん、愛とお姉ちゃん画像見てたらつい。

ショートカットの佳奈嬢もよかった。
77517才の女王陛下:2007/02/21(水) 23:05:57 ID:z/5RK2Zf
2005.7.24
東京キャラクターショウイベントステージ。

佳奈(どおしよぉ、すーすーするよぉ。愛ちゃんのはか…)

姉「頑張ってねぇ、佳奈ちゃん!」
佳奈「!あ、は、はい。行ってきます。」小走りで、極力大股にならないように内股で歩く。
佳奈「あかんよ…。」

表で自分の名前が呼ばれた。
頼りない短い丈のスカートが彼女をより不安にさせる。が、心の底にその気持ちを押さえ込みステージへ出ていく。
佳奈「みんなー……。」


楽屋で表のステージの様子がモニターで見る
愛「あー、これ…どうしよ。」手に握った佳奈の下着を見ながら呟く。その時、
姉「愛ちゃん?」
愛「ははい。(やば、これ)なんですか?」
姉「んー?どうかした。」
スカートのポケットに入れながら振り向く。いかにも不自然だった。
愛「あ!何時の間に着替えたんですか?」と誤魔化す。
姉「ふふ、変身出来るからね!なぁーんて。」
愛「(バレテ無い…?)はははは、私もそれっぽいの選んだんですよ? この服…。」
と、何とか出番まで話を続けた。
776名無しさん@秘密の花園:2007/02/21(水) 23:09:33 ID:z/5RK2Zf
ステージ上

佳奈「えーと、この模様は映像特典になるんですよ。(もうすぐ…おわり。……やばいよスカートが…)」そわそわと足をすり合わせる。意識するほど熱くなってくる。(きっとスカートに染みになってる…。)


佳奈「みんなありがとなぁ(椅子にはついてない…よかった。)」立ち上がり椅子をちっらと見た。
後向きで、客席を見ながらゆっくりと足元に気を付けて袖に捌けていく。

袖で愛ちゃんがが申し訳なさそうな顔をしている。
愛「(ごめんね・・・)」知れ違いに下着を手渡す。
佳奈「(ひどいやん…もぉ)」


楽屋に戻り足を見ると内腿を伝っていく雫を見た。
佳奈「みんな…見られたかなぁ…」とタオルで丁寧に拭く、スカートにはあまり染み込んでなかったので素材に感謝した。
佳奈「はぁー、椅子に付かなくて善かったぁ。」
自分の濡れた部分をタオルでゆっくりと撫で、確かめる。
(すごく…濡れてる、なんで?)

いつもの自分からはとても考えられなかった。される方はあんまり…と思っていた。
しかし躰が感じた感覚は、まだ知らない自分が確かにそこに居ると、強く教えてくれた。

手渡された下着の前後を確認し履く。少し湿り気が有ったがほんのりと暖かかった。

佳奈「ん?…あったかい?」
777名無しさん@秘密の花園:2007/02/21(水) 23:15:13 ID:z/5RK2Zf
ステージがおわり捌けていく。
愛「お姉ちゃんお疲れさまです。」
姉「うふふ、それじゃぁ私この後あるからね」
と丁寧に挨拶を交わし帰ろうとする、と
姉「あ!そうそう、可愛いからってあんまりいぢめちゃダメよぉ?あいちゃん?」にっこりと言う。
愛「え?……あ、は、はい。(う、…バレテル。)」汗が背中を伝う。

姉「みんな、なかよくね。じゃぁないとぉ…(低い声)…ばらばらになる位に……ね!」と、綺麗な指をしなやかに動かした。


愛「は、はいぃ!」
姉「じゃあ・ね。」

うふふふ…と笑いながら帰っていった…。

コスプレのまま…。

通路からもどると楽屋では佳奈が着替えおわっていた。先程のこともあり、
愛「ごめんね・・・本当に」すぐさま謝る。
佳奈「…もぉええよ、うちも忘れる…だからな?。」
(忘れられるの?)と反射的に言いそうになるが堪える。
愛「う、うん…。」
佳奈「ん、それでええ。」

取り敢えず険悪な雰囲気にならずに仕事を終える事が出来た。ホテル帰っていく途中で食事を奢ると言ったが結局割勘で食べた。


しかし互いに、まだ気付いて無かった……。新しい快楽の種が今日、芽を出しはじめた事に…。

夜はまだ始まっていないのだ。

(つづく……かも知れない)
778名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 00:47:08 ID:kkbTwLGh
>>777 GJ!
むちゃくちゃ続きが読みたい!
待ってるぞ〜楽しみだな〜
779そろそろ次スレの準備も:2007/02/22(木) 11:46:20 ID:4WjQ5XzF
ここは声優板「レズ声優」の出張スレです。
本スレ:レズ声優Part27
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/voice/1169924732/
「この声優は絶対レズだ」とか「レズらせたい」という声優さんを
「エロ話中心で」思う存分マターリと語っちゃって下さい。
妄想捏造ドンと来い。
SSも書いちゃって結構です。っていうか、キボンヌ
執筆して下さると言う方はトリップだけは忘れないで下さいね。

それでは、思う存分楽しんで下さい。

SS保管庫
http://www.geocities.jp/le_lys_dans_la_vallee_sei_unica/ss-1.html
SS保管庫(改)
http://www.geocities.jp/re2sayyou/
出張所プラス
http://jbbs.livedoor.jp/music/17969/

《過去スレ》
レズ声優出張所
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1101225563/
レズ声優出張所Part2
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1115727473/
レズ声優出張所Part3
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1126183281/
レズ声優出張所Part4
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1140177439/
レズ声優出張所Part5
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1151133885/
レズ声優出張所Part6
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1159149131/
780名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 16:19:50 ID:M5ukCsEA
ここって500KBで書き込めなくなるんだっけ?
78117才の女王陛下 ◆CSZ6G0yP9Q :2007/02/22(木) 18:37:32 ID:uMdP9jUy
>>778
GJありがとう!
次スレですか、まぁ悪い意味で期待を裏切るおわり方になったぽいので、貼り逃げします…。
orz まだ経験値が足りないなぁ。
782名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 18:42:15 ID:uMdP9jUy
2005.7.24 東京キャラクターショウイベントステージ。
海浜幕張駅付近のホテル

PM19:20 愛の部屋

食事を終え部屋に戻ってきた。
昼間暑かったせいか、どっと疲れた…。
今日の仕事は、朝から3時間ごとにブース、ステージイベントがあった。
ベットに横になりながら思い出していた。佳奈の表情と服、自分がさせた事、そして彼女の匂い…を。
愛「…なんで…あんなこと…。」
なぜか忘れられなかった、あの時の感情が。なんかこう、もっとこの顔を見ていたい、どんな表情をするんだろうと。さらに自分の恋人はどんな表情をするのだろう…私はいつもどんな…表情をして……。

ピンポンー。
誰?確かめると…佳奈だった!
佳奈「やっほー!一緒にノモカ?暇なんよ。なーんにも無いからなここ。」と入ってくる。

どこからか酒ビン2本とツマミを持ってきた。少し眠かったが特に断る理由も無かった。飲んだ事無い種類のが有り飲んでみたかった。

何杯か重ねると、さすがに酔いが回ってきた

佳奈「んー?もーねむねむモード?」まだ余裕がある佳奈。
愛「うん、ちょっとおしっこ。」と立ち上がると佳奈が後ろから抱きつく…。
佳奈「んふふん。やわらかいなぁ」
愛「ち、ちっょと?佳奈ちゃん?」
佳奈「わたしな?人に負けるの…嫌いなんよ…。」

ふーと耳に息がかかる…。ビクッと背筋が強ばる。
783名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 18:44:43 ID:uMdP9jUy
海浜幕張駅付近のホテル

PM21:43 愛の部屋

抱きつかれ頭が混乱する。
愛「え、え?か、佳ぁ奈ちゃあん?。」
佳奈「ふふふん…覚悟しぃや、うちぃはな、なば仕込みやからなぁ…」
愛「あ…あ、ちょ、まってよ」
佳奈「待ってほしい?(こくん…)いーや。」
愛「あ、あ、あ、ダメダメダメぇ〜。」
爪やゆびを使い内腿を重点的になぞる。膝がかくかくと震え、がまんしているのが解る。
佳奈「ん〜一回逝ってみよか?」
愛「ゔ…ん…、おしっこ漏れちゃうよぉ…」


その後、夜中まで佳奈の言いなりなる愛。朝の佳奈以上に恥ずかしい思いをさせられることもあった。

佳奈「さぁ、見してみぃ…自分でするか…我慢できずに出してしまうか選ばしたる。もぉ限界やろ?」
愛「はぁはぁ、はぁーもおゆる…ひてぇ。」
佳奈「ふふん、うちもなぁ可愛い子ォがな好きなんよ。もぉすこしぃ…がんばってなぁ?ふふ」

(かわいぃ声や、外に聞こえてるで愛ちゃん?)

(…ふるえてるでぇ?)
(我慢できへん?)
(今度は…どこで逝こか?)

愛「はぁはぁ…あんっだめ、佳奈…ちゃん…いま逝った…ばっか…だょぉ…休ませて…よぉ。
(ああ…お姉ちゃん、どっちにしろ私はばらばらになるんですね…。)」
784名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 18:47:11 ID:uMdP9jUy
海浜幕張駅付近のホテル

PM23:12 愛の部屋


佳奈「またさっきのを…したげる。ふふ…気持ちええ?」
愛「い、いっいやぁぁぁ…ァァ゙、ぁ゙あー、はぁはぁ…ん、はぁも…う、やだ…。」
佳奈「そういえば愛ちゃんたしか、えっちで何か聞かれるのが嫌いみたいやなぁ。」
愛「はぁ、あ、ふぇ?」
と佳奈の細い指がまた動く…。
佳奈「TVアニメじゃ放送できん事、言ってもらおか。愛ちゃん、今何本入ってるか解る?」
愛「あ、や、め…。んんっクッ…ぅう、ぁぁあああ゙、ダメダメッ!」

中指と薬指で激しく奧を撫でる。二本の意志を持った侵略者が愛の躰に、こころの奥に自分の存在を記憶に刷り込むように。
佳奈「二本やで、言うてみい。」
愛「はっ…はっひぃ、二本…は、入ってますぅ、あ゙あっ!」空いた指でクリを擦る。
佳奈「ええ子やなぁ…麻衣ちゃんは、上手い?どんな事してんの?最後にしたのいつ?言わんと…。」
指の動きを早くしていく。
愛「ア゙…ヒッ、クッウ、イッ、逝っちゃうぅぅう…うッ…あああ゙あ゙はぁー、いっ、いやいや、やぁぁぁ…ァァ゙、ぁ゙アッア……ッ。
も…ぅら…めへぇ…はああああっ、はぁはぁ……。」

快楽に震える声の主が変わったかの様に愛はよがり狂う、その部屋では夜中まで声が止むことはなかった。
785名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 18:52:09 ID:uMdP9jUy
海浜幕張駅付近のホテル

PM25:10 愛の部屋


「これっきりに…しよな?」
「…ぅん、佳奈ちゃんの嘘つき…」
「ははは、ごめんな…。ちゃんと黙ってるからな?あいちゃんがイケないんよ、昼間にあんなこと…しーちゃんにもされた事無いのに。
さすがにノーパンでイベントやったんは初めてや…。」
「………。」うつぶせで顔を背ける愛。
「さ、寝よ、寝よ、今から部屋に戻るのもあれやしな、一緒に寝てもええな?よいしょっと…おやすみ。」と寝てしまった。
「はぁー、おやすみ…」
何かを考える余力もなく眠りに就いた。


昼間、些細なきっかけで互いに知らなかった自分の一面を見ることになった。
しかし、それはその夜に自分の恋人とは、また違った快感を知るきっかけでもあった……一方的に。

彼女たちの寝顔は恋人達が見たら羨む程に満ち足りていた。
何も残らない位に空っぽになって果てた。まとわりつく様な快楽の余韻が愛を深い眠りへと誘っていった…。



東京キャラクターショウ
最終ステージイベント終了w

(おわり)
78617才の女王陛下 ◆CSZ6G0yP9Q :2007/02/22(木) 18:57:58 ID:uMdP9jUy
終わりです。書いててやはり、また長くなった…。
部屋で愛責めルートを思いつかなかった為、負けず嫌い佳奈様にお願いしました。
読んでくれた方ありがとうございました。
787名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 19:09:30 ID:xy8sRY7U
スレ立てずに埋まりそうだから立ててくる
788名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 19:12:51 ID:xy8sRY7U
次スレドゾー
レズ声優出張所Part7
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1172139126/
789713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:26:46 ID:jHgjdfA/
>>786 GJ!です。

>>713-717
の直前までのしずかなを書いてみました。
まだ、投下可能なようなので埋めついでにこちらで。

想像力なさすぎorz
オリジナリティってなんでしょう(^_^;)

では、いきます。
790713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:28:01 ID:jHgjdfA/
―――ある日の夜

今、目の前にいる人。伊藤静。
お互いにお酒が大好きで、とても大切な友達。

「佳奈ぁ〜。佳奈ぁ〜!飲んでるぅ〜?」
「飲んでるやん?なんや静、上機嫌やなぁ」
「だーって佳奈と飲んでるんだよぉ?楽しいにきまってるじゃ〜ん♪
 んじゃ、も一回、かんぱーい!!」

こんなやりとりをしながら、エヘヘ〜っといった感じで体をすり寄せてくる静。
「佳奈ぁ〜」
ぎゅーっと思いっきり抱きしめられる。本当に上機嫌だ。
(…ちょっと!どこを触って…っ!)
すりすり…。
(……ま、いいか)
いつもなら一緒に記憶をなくすくらいまで飲んだりするのだが、
今日はどれだけ飲んでも酔えなかった。
(ふぅ。静わかってやってるんやろか?)
791713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:29:19 ID:jHgjdfA/
私は同性愛者なわけで。しかもこれは周知の事実で、私自身も隠してはいない。
その上、付き合った女性は数知れず…とは言わないまでもかなりの数になる。

―――私、植田佳奈は、
     今まで何人もの女性と付き合ってはきたものの、どれも長続きはしなかった。
     幸せな時間は短く…いつも終わりは同じ言葉を相手に投げかけられる。

     『私のこと、ほんとに好きなの?』

     …いつだって本気だった。遊びの恋なんてひとつもない。
 
(手が早いとは、よぉ言われるなぁ…)

仲が良い女友達も多くはいるが、ここまで無防備に近寄ってくる子はいない。
そして、こんな子と友達として長く付き合えていることも初めてのことだった。
792713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:29:59 ID:jHgjdfA/
「静、お酒こぼしてしまうから。ちょっと離れてくれへん?」
「うー…い〜や〜だっ!」
ぎゅ。
(そうされるのは嬉しいんやけど…今は…)
「しーずーかー?」
ちょっとキツめに言ってみる。
「…ごめんなさぁい」
今度はしゅんとして離れていき、自分の席にあるビールを飲みだす。

なんだろう。お酒が入ったときの静は、いつも以上に滅茶苦茶かわいい。
日によっては…大分違うときもあるが。どうやら今日はかわいくなる日らしい。
こんな風に妙に素直になるときがあるのも私は大好きだった。
(犬?…違う。猫みたいやなぁ。今の静にねこ耳としっぽをつけたら………かわいいやろなぁ)
などと、よくわからない妄想をしてみたりしているが…。
793713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:30:34 ID:jHgjdfA/
…酔えない理由。それは単純なことだった。静に惚れてしまった。
もちろん今までも静のことは大好きだったが、それは決して恋ではなかった。
友情とも違うけれど、恋愛感情とも違う『何か』で結ばれている感じがしていた。
けれども、結局それが自分の中で崩れてしまったのだ。
そのことに気がついてしまったからこそ、お酒に酔うことができないし、酔ってはいけなかった。

酔った上で…なんてことを絶対にしないという自信がなかったから。
今日は静に話をするつもりでいたから。
(こうやって、好きになったら、すぐに言わずにおれんのがあかんのやろか?)
今までの恋を思い出しながら静を見る。

「なぁに?」
視線に気がついた静が、問いかけてくる。
「静、お酒おいしい?」
「んまーぁい!」
思いっきりヘラヘラしている。
(…酔ってんなぁ。酔い覚ましせな、話できへんな。…素面のときに話せればいいんやけど…)
794718:2007/02/22(木) 20:31:38 ID:jHgjdfA/
静と私で夜会っているのにお酒抜き、なんて絶対に考えられないシチュエーションだ。
さて、どうしようか?と考えていると
「佳奈ぁ。…眠くなっちゃったぁ」
静が珍しいことを言いだした。でもまあ、朝まで飲み続けて話ができないよりはいい。
(都合のいい展開やわ)

「うち近いし、ちょっと寝てく?」
「…うん」

―――帰宅

「おやすみー」
水を一杯飲んだ後、早々に静はベッドで寝てしまった。

静のことだ。まだ時間が早いこともあるし、2〜3時間で目を覚ますかもしれない。
そう思い、私は寝ずにいることにした。

PCで適当に時間を潰していると―――
どうやら静が起きたらしい。丁度3時間くらいが経っていた。
「ふっかーつ!佳奈、ごめーん。勝手に寝ちゃって…ん?何してんの?」
背後からディスプレイを興味深げに見つめている。
「おはよぉ。…別に…何ってわけやないけど、適当に時間潰してたん…」
話しながら静の方に向き直った。まだお酒は残っているものの、頭はすっきりしているように見え―――
795713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:32:17 ID:jHgjdfA/
「…ん」

やってしまった。大失敗。静の方を振り返り目が合った瞬間の出来事。
お酒に酔ってはいない。だからお酒のせいなんかじゃない。
私は瞬間、魅了されてしまったのだ…と思う。

してしまったのは触れる程度のキス。
しまった!と思い、すぐ離れたものの静は呆然としている。
「「…」」
流れる沈黙の時。
(あかん…つい…。どうしょう…)
いつもなら機転のきいた台詞のひとつでも口にできるのに、何故か言葉が見つからない。
796713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:34:14 ID:jHgjdfA/
「…えっと」

沈黙を破ったのは私。
「静…私のコト知ってるやろ?」
暗に自分が同性愛者であることを含ませて聞く。

「…うん」
自分に何が起きたのかまだ良く理解できていないらしく、きょとんとした顔をしたまま返事をする。

「あんなぁ、そういうのってやっぱ変やと思う?」
「…なんで?そんなこと思ってないけど?」
きょとんとした顔から一変。
今度は『偏見とかを持っているなら、ここにはいないでしょ?』といった感じの静。

「…なら…」
797713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:35:06 ID:jHgjdfA/
―――「興味ある?」静を抱き寄せながら耳元で囁いてみる。
話をして告白して、とか考えていたのに結局このありさま。

(この方が私らしいんかもしれへんなぁ)

告白とかより先にこういうことをしてしまうから、
好きになったら止められないから、手が早いとか言われるのだろうか。
どうでもいいことだけれど。

ただ、いつもと違い私に余裕はなかった。心臓の鼓動が痛いほどに頭に響く。

(相手が静だから?)

抱き寄せた静が明確な拒絶をしていないのはわかる。
でも、いくら偏見を持ってないとは言っても、この状況を実際のところどう思っているのか。
「イヤなら、そう言ってくれへんか?そやないと私…」
静の顔は怖くて見ることができない。だから抱き寄せたまま話す。
798713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:36:39 ID:jHgjdfA/
「イヤ…じゃないよ?」
「…」
「イヤとかじゃないけど、よくわかんない。佳奈のこと好きだけど、そういうんじゃ…」

それはそうだ。静がその気を見せていたら、ここまで長期間友達状態が続いているわけがない。
「そやったら、試してみぃへん?」
「試す?」

(あっ…怒った?)

「試すとかそういうの止めて、佳奈」
真剣に怒られた。
「ごめん…」
「ふぅ…。でも、考えたことなかったから、よくわからないのはホント。で、イヤじゃないのもホント」
「うん」
「だから…」
799713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:37:41 ID:jHgjdfA/
そう言うと、静が私の体を優しく抱きしめ返してくれた。
これは受け入れて貰えたということなのだろうか。
「静…いいの?」
「それはこっちの台詞じゃないのかなぁ」
照れたように言う。

そして―――


END
800713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/22(木) 20:42:53 ID:jHgjdfA/
この後、どちらからともなくベッドへ…

>>713へ繋がっていると思って見ていただければ嬉しいです。

以上でした。しつれいしました。



801名無しさん@秘密の花園:2007/02/22(木) 23:08:21 ID:xnZJ9fxM
一瞬、ブロコブースの佳奈×愛を連想してしまったw
802名無しさん@秘密の花園:2007/02/23(金) 00:26:20 ID:+DuXMfoH
>>800
GJ!!やはりしずかなは最高ですね。
幸せになれました。
803名無しさん@秘密の花園:2007/02/23(金) 10:04:58 ID:8Nv0vWVb
>>800
GJ!
しかし、しずかな読んでると、何故か森永理科が2人のそばで放置プレイされてるという妄想が浮かぶんだがw
804名無しさん@秘密の花園:2007/02/24(土) 14:52:23 ID:3hqUp+eP
春新番の百合系ガンアクション『エル・カザド』、清水愛×伊藤静なんだよね。
ストパニの生天目×中原に対するあてつけとしか思えない。
805名無しさん@秘密の花園:2007/02/24(土) 15:01:42 ID:n5FPGTRc
マシータだから、やっぱ殺し愛なのかしら
806713 ◆MJgxGHIqRE :2007/02/24(土) 21:59:21 ID:W0m1IQVo
>>802-803
GJありがとうございます!


807名無しさん@秘密の花園:2007/02/25(日) 16:02:06 ID:l3PQSFz9
菊地×南里という超マニアックカプのSS希望。
808小話「さぇこさん大嫌い!?その3」:2007/02/25(日) 20:03:00 ID:rLMahtdV
ゆーか「さぇこさんの…さぇこさんのばかっ!」
さぇぽん「どうしたの、ゆーか…」
ゆーか「いつもいつも浮気ばっかりして!もう知らない!」
さぇぽん「ゆーか、待ってよ!謝るから!」
菊地美香「ゆーかさーん!」
ゆーか「あっ、美香ちゃーん!」
菊地「さぇこさん、浮気性だから私もゆーかさんも、もう嫌です。
だからゆーかさんは私がもらっていきま〜す」
さぇぽん「美香ちゃん…」
菊地「じゃ、その証に…ん〜」
ゆーか「ん〜」
ちゅっ♪
さぇぽん「!?」
菊地「じゃ、失礼しま〜す」
ゆーか「さぇこさん、バイバーイ」
さぇぽん「待って!ゆーか!行かないで!行かないで!!」

??「さぇこさん!起きて!起きて!」
さぇぽん「!?」
ゆーか「どうしたの?悪い夢でも見てたの?…きゃっ!」
さぇぽん「ごめんね…ゆーか…もう浮気しないからね…」
ゆーか「???」

遠くから見ながら…
菊地「あーあ、かなわないなあ、南里さんには」
809名無しさん@秘密の花園:2007/02/25(日) 22:39:55 ID:ilVfUp4/
>>808
力強くGJ!
810rehab ◆2tjokYoELc :2007/02/27(火) 15:00:51 ID:jbS4SfWi
埋めついでのおまけに。数年前にどっかのスレに書いた(忘れた)放送室のパクリ。ギャグ物です。

麻美: きょう外はちょっと凄い風でしたけど、綾ちゃんは花粉症とか大丈夫?
綾子: ちょっと目が痒いかなー?って、いつも思うんだけどねぇ・・・。
麻美: それぐらい?
綾子: ちょっと・・・「クシャミ出たぞ今。なにこのクシャミ?」っていうことは、あるんだけどね。
麻美: でも別に、なんともないんだ?
綾子: うん。あのねぇやっぱりねぇ、あのう・・・私は、あのぅ・・・思うんですけどぉ。
麻美: うん。
綾子: みんなね、弱いっ。
麻美: 出たねぇまたこれ。弱い論?(笑)
綾子: ほんとに弱い。
麻美: うんうん。
綾子: なんていうか。ホント全員、私は全員こう並べて、ホントしばいて行きたい。
麻美: おぉっ!(笑)
綾子: あはははっ!(笑)
麻美: なに、花粉ごときに、何やられてんだと?
綾子: 何やられてんだと。
麻美: 花だぞ?と。
綾子: ホントにそう思うね。
麻美: なるほどなー。
綾子: あのぅ、なんだっけ・・・あのぅ、風邪・・・風邪のウイルスしかり。
麻美: うん、しかり。
綾子: ツベルクリンしかり。
麻美: うん、ツベルクリン・・・ツベルクリン?(笑)
綾子: ツベルクリンじゃないや・・・。
麻美: ・・・インフルエンザ?
綾子: あ、インフルエンザだ(笑)
麻美: ツベルクリンて、それ薬かなんかじゃない?(笑)
綾子: 私はもう負けたことないね。連勝、連勝、だね(笑)
麻美: ・・・綾ちゃん、たまぁに風邪ひいてない?
綾子: いやいやいやいや、ないないない(笑)
811名無しさん@秘密の花園:2007/02/27(火) 21:52:08 ID:8RNP/EYu
残り7KBで189レスを埋めるのはさすがに苦しいか?
812名無しさん@秘密の花園:2007/02/28(水) 03:28:30 ID:Jfpy+UGE
あぁあああああああああ
813名無しさん@秘密の花園:2007/02/28(水) 23:22:16 ID:PUox9My2
いぃいいいいいいいい
814名無しさん@秘密の花園:2007/03/01(木) 01:03:03 ID:TkUJebA3
「ぺ〜〜〜!!!誕生日おめでとっ!はいっ♪」
「あぁ、ありがと。…って、、何?コレ?」
「何って〜!ルマンドだよ!亜美の愛を込めて、プレゼントー♪」
「あぁ。まあ貰っとくわ。ありがとよ。」
「え!なになに!?ちょっとガッカリしてる!?プレゼントは、あ・た・し♪とかされるかと思った〜??あははw」
「なっ!ばっ、違う!あほか!アンタは!!」
「ま〜たまた照れちゃって♪かわいいんだから、ぺってば♪」
「な…っ、あほっ!帰るわっもう!」
「あっ、待ってちょっと!ねぇ!ぺ〜…。お祝いは二人で、さ?」

815名無しさん@秘密の花園:2007/03/03(土) 22:55:32 ID:r3geM1hH
埋め
816rehab ◆2tjokYoELc :2007/03/06(火) 13:35:53 ID:vd7KAPWf
綾ちゃんの部屋のピアノで、あの歌の替え歌。

綾子:
♪麻美〜 甘えてばかりで ごめんね〜
♪麻美がと〜っても 可愛い〜から〜

綾子: ・・・どうかな?
麻美: うーん・・・。
綾子: え〜〜〜。いいじゃん。
麻美: ええっっ?


おわり。
特に落ちはありません。
817 ◆ze3j4io4vc
えーい、投下してしまえ

握手会

ファン「あの、お願いがあるんですが」
川澄綾子「できる範囲内であれば聞いてあげられますが」
ファン「『能登さん、好きです』って言うので、川澄さんは『麻美は渡さない』って言ってもらえますか?」

川澄: 私はいいけど、麻美は?
能登: ファンの頼みでは断れませんな。
川澄: ですな。

ファン「能登さん、好きです」

川澄: 麻美は渡さない。

両腕で横から麻美子を抱き寄せようとする仕草をする綾子。

能登: どうしよっかな
川澄: なんで? ねぇ、なんで?
能登: 綾ちゃんは好きって言ってくれないから。