特撮@百合 第二話

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213名無しさん@秘密の花園
私は今、鹿児島に来ている。
こども博のイベントにあゆ美ちゃんと出演した。
開場前にあゆ美ちゃんとパン作りしたり、バルーンで遊んだりした。
「あゆ美ちゃん、上手だね!すごーい!」「へっへー。おいしそうでしょ」
「あののりもの面白そうだね!乗ってみよう」「いいね!」
もう大人なのに、まるでちびっこのように二人ではしゃぎまわった。
イベントも大盛況、たくさんのこども達が来てくれて、充実した一日だった。
「お疲れ様ー!」

これから向かっているホテルには、最上階に温泉があり、
桜島を一望できるということをスタッフさんから聞いた。
「へーっ、美香ちゃん温泉行くでしょ?一緒に行こうよ」「うん」
ロケバスの中であゆ美ちゃんに自然の流れで温泉に誘われた。
ちょっとドキドキしてきた。
そう言えば、デカレンジャー撮影以来ずっと一緒にいるけど、
あゆ美ちゃんのはだかって見た事なかったっけ。
214名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 14:07:11 ID:2jw5Z6x3
ホテルでは、私とあゆ美ちゃんとは別室で、とっても綺麗なお部屋だった。
スタッフさんが私たちにすっごく気を遣ってくれているのが分かる。

部屋に荷物を置いてベットに転がり込む。
イベントの疲れがどっと来た。
暫くうとうとしていると、部屋をノックする音に気が付いた。
「美香ちゃん。温泉行かない?」
あゆ美ちゃんだ。私は寝ぼけた声で返事をしてドアを開ける。
ドアの向こうには、浴衣姿のあゆ美ちゃんがいた。
ぼーっとしている私。思わずあゆ美ちゃんに見惚れていたのだ。
「寝てた?ご飯食べる前に温泉行きたくって」
「あっ、そうだったよね。ごめん待ってて今用意するから」

ホテルの最上階までエレベータに乗る。
小さな箱の中で二人きり、ドキドキが止まらなかった。
浴衣姿のあゆ美ちゃん、びっくりするくらい色っぽく、艶やかだ。
「楽しみだなぁ温泉」
一方でのん気に構えるあゆ美ちゃん。どうして私はこんなに落ち着かないんだろう?
215名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 14:11:10 ID:2jw5Z6x3
二人で女湯ののれんをくぐり、脱衣所へ。
何を気にすることもなく、スルスルと浴衣を脱いでいくあゆ美ちゃんの身体を、私はじっと見つめていた。
形のいいおっぱいとお尻。くびれたウエスト。見惚れるほど美しかった。
いつもダイエット話で盛り上がっているけど、どこにダイエットが必要だっていうのだろう。
「どうしたの美香ちゃん?早く入ろうよ」
「あ、うん」
自分が脱ぐのも忘れて見惚れている私を、あゆ美ちゃんが促した。
急に、あゆ美ちゃんにはだかを見られるのが恥ずかしくなってきた。
もじもじもたつきながら服を脱いでいく。
「おまたせ」「じゃ、いこっか」

二人で身体を洗いあっこした後、評判の露天風呂に向かった。
景色が広がる。まさに目の前に桜島があった。
「すごーい!」「きれー!」
二人で言葉少なに景色を眺める。

ふと、あゆ美ちゃんとあとどれくらい色んなところに来れるだろうと考えた。
急に涙がこぼれた。確実にデカレンジャーの引退の時は迫ってきていた。
どぼん!
私は涙をごまかす為温泉に潜った。30秒ぐらいしてから顔を出す。
「ぷはぁっ!」「何やってんの?」「息止めに自信あるよ。もぐりっこ勝負しない?」「いいねそれ!よ〜し」

デカレンジャーのこと。仕事のこと。これからのこと。恋愛のこと。将来の夢。
温泉に入りながら、あゆ美ちゃんとたくっさん語った。
「懐かしいよね。もう一年経つんだ」
「そうだね。私、最初緊張しちゃって。美香ちゃんと色んなことお喋りするまで結構掛かったよね」
昔話が多くなってた。悲しくなるから、話をたびたび私が明るい方に持って行く。

夕食の時間が近づいてる。もっともっと語りたかったけど、切りあげて私たちは温泉を出た。
216名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 14:12:32 ID:2jw5Z6x3
スタッフさんとのお食事と打ち上げが終わった後、私はビールを持ってあゆ美ちゃんの部屋のドアを叩いた。
「さっ、さっ、2次会やるよ2次会!」「やろーやろー!」「かんぱーい!!」

深夜を回り、酔いも回ってきた。
温泉上がってお酒も入り、ほんのり顔の赤いあゆ美ちゃんがかわいくて堪らない。
もっと近づきたい。もっと触れ合いたい。ベタベタしたい。これがむらむらするっていうのかな。
私は中途半端に入ったビール缶を一気に飲み干し、あゆ美ちゃんの横に座って、抱きついた。
「へへーあゆ美ちゃ〜ん。だいすきだよぉ」「あらあら、飲みすぎちゃったのー?よしよし」
どさくさに紛れてあゆ美ちゃんの胸を触る。浴衣越しに弾力が伝わってくる。
「あはは、やめてよくすぐったい!」
私は、浴衣の中に手を入れたり、脱がしたくなったりする衝動を必至で抑えた。
一線は超えちゃいけない。まだあゆ美ちゃんとは仕事も残ってるし、このいい関係が壊れちゃ、嫌だ。
…でも。でも。好きだ。チュウぐらいならいいよね?許してくれるよね?嫌ったりしないよね?
「あゆ美ちゃん、チュウしてよチュゥ〜」
私は冗談臭さを交えつつ、あゆ美ちゃんの前に向かって目を閉じ、唇を突き出した。
「あははー!何いってるの? …しょーがないなぁ〜」
217名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 14:14:02 ID:GNy5eEUi
をい、何かキテルゾ・・・
218名無しさん@秘密の花園:2006/08/20(日) 14:14:20 ID:2jw5Z6x3
柔らかい唇が私の唇と一瞬重なった。あゆ美ちゃんは、ちゅっとキスしてくれた。
涙が溢れた。止められなかった。
「嫌だ。嫌だ!ずっとあゆ美ちゃんと一緒に居たい!デカレン卒業したくない!お別れしたくない!」
「どうしたのよ美香ちゃん…。私も、デカレンジャーが終わるのは淋しいよ。美香ちゃんと仕事できて楽しかった。感謝してる。
デカレンジャー引退しても、お暇あったらまたどっか遊びに行こ?」
「ひっく、ひっく…うん。絶対だよ!約束だよ!」
「もう、泣かないでよぉ。酔いすぎだよ」
あゆ美ちゃんはティッシュで私の涙を拭いてくれた。
「ありがと」
「遅いし。そろそろ寝よっか?」
「そうだね…、どうもお邪魔しまし…」
私はふらふらになりながら立ち上がった。うまく歩けない。気持ちが悪い。飲みすぎた。
「美香ちゃん大丈夫!?」

あゆ美ちゃんは私を横に寝かせ布団をかけてくれた。
朝まで側にいて介抱してくれた。
あゆ美ちゃん、いい子すぎるよ。大好き。
あゆ美ちゃんの彼氏になりたい。あゆ美ちゃんには成功して幸せになってほしい。
あゆ美ちゃんを不幸にする男が現れたら、私、ウメコが許さないんだから。

Fin