1 :
& ◆Jx3uuDAUoo :
ここは声優板「レズ声優」の出張スレです。
本スレ:レズ声優 Part8
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/voice/1124473961 「この声優は絶対レズだ」とか「レズらせたい」という声優さんを
「エロ話中心で」思う存分マタ?リと語っちゃって下さい。
妄想捏造ドンと来い。
SSも書いちゃって結構です。っていうか、キボンヌ
執筆して下さると言う方はトリップだけは忘れないで下さいね。
私が書き込んでいたら512kを超えたので書き込めませんと出ました。
とにかく新スレを立てておきます。
2 :
& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 20:59:02 ID:22IXIXnD
もう一回、
改めて最初から貼っていきます。
3 :
第15話「夜の補習授業」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 21:00:19 ID:22IXIXnD
夜の職員寮・りえりえの部屋(木曜日)
ベッドの中で絡み合う2人
りえりえ「あ〜ん、さくらちゃ〜ん。」
さくにゃん「う〜ん、り〜えちゃ〜ん。」
りえりえ「もう!さくらちゃん、カワイイ!」
さくにゃん「りえちゃんこそ、カワイイ!
・・・そういえば、りえちゃんさ〜、ほっちゃんとの件どうするの?」
りえりえ「大丈夫よ〜。ほっちゃんは、もうアタシよりも神田先生の方が大事だから。」
さくにゃん「う〜ん・・・、そうだね!」
りえりえ「ねえねえ、さくらちゃ〜ん。キス、キス〜。」
さくにゃん「もう、りえちゃんの甘えんぼ!」
チュ〜〜〜〜〜。
りえりえ「は〜、ところでみゆきちゃんの件なんだけど、なかなか、うまくいかなくて。」
さくにゃん「う〜ん・・・。そうだ!りえちゃんが引っ張るから警戒されちゃうんだよ!
それに、りえちゃんだとほっちゃんが動いちゃうでしょ。
だから、まず私の部屋にみゆきちゃんを連れ込むの。
それで私の部屋でりえちゃんが待ってれば後は・・・。」
りえりえ「さくらちゃん、あったま良い〜。」
さくにゃん「じゃあ、明日、作戦実行だね〜。」
りえりえ「OK!」
その夜の2人は、とにかく色んな意味で大盛り上がりだった。
・・・
で、同時間・みゆきの部屋
みゆき「ZZZZZ・・・。」
この時、みゆきは明日の夜、自分に降りかかる災難を全く予期していなかった。
4 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/02/17(金) 21:01:29 ID:22IXIXnD
で次の日の夜(金曜日)
みゆきの部屋
コンコン
みゆき「は〜い、どなたですか〜。」
さくにゃん「日本史の野川です。」
みゆき「えっ?野川先生。」
さくにゃん「日本史の成績について色々と話したい事があるので、私の部屋まで付いて来て貰えますか?」
みゆき「ちょ、ちょっと待ってくださいね。」
・・・
ガチャ
みゆき「すいません、野川先生。」
さくにゃん「あれ?沢城さん。制服・・・。」
みゆき「色々あって着替えてる暇が無かったんですよ。」
さくにゃん「そうですか・・・。ま、まあ、いいわ。じゃあ部屋まで付いて来て。」
・・・
職員寮・野川さくらの部屋の前
さくにゃん「え〜っと、鍵、鍵。」
みゆき(何なのかな〜、こんな夜に。)
さくにゃん「あった!」
?「何やってるの、そこで!」
さくにゃん&みゆき「ヒャッ!」
ほっちゃん「さ、さくらちゃん!それに、みゆきちゃ〜ん。こんなトコで何やってるの?」
みゆき「え、え〜っと・・・。」
さくにゃん「日本史の成績について、ど〜しても話さなければいけない内容が出たので、
呼んだまでです。生徒個人のプライバシーに関わる事だし、
うかつに大事な成績が載っている資料を持ったまま寮を歩いていたら、
何が起こるのか分からないので、こういう手段を取っただけです。」
ほっちゃん「ふ〜ん。」
さくにゃん「疑ってらっしゃるんですか堀江セ・ン・セ・イ。」
ほっちゃん「べ〜つに〜。ちょっと、みゆきちゃん。野川先生、借りるわね。」
みゆき「は、はい。」
さくにゃん「私も生徒に用があるので、お早めにお願いしますね。」
5 :
第15話「夜の補習授業」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 21:02:45 ID:22IXIXnD
ほっちゃん「ねえ、野川先生。最近、アタシの理恵ちゃんに手を出してるらしいじゃない?」
さくにゃん「さあ。」
ほっちゃん「とぼけないで!」
さくにゃん「寮の廊下で大声は厳禁ですよ、しかも今は夜中です。
その辺のところ、ご存知ないんですか、堀江先生?」
ほっちゃん「はぐらかそうとしても無駄よ。」
さくにゃん「仮にそうだとしても、あっちこっちに愛人を作っていれば、
相手にしてもらえないって泣き出す愛人も出ますよ。」
ほっちゃん「いい根性してるわね。
アタシの理恵ちゃんに手を出したら、どんな事になるか後で思い知らせてあげるわ。」
さくにゃん「ええ、結構ですわ、堀江先生。」
ほっちゃん「野川先生、その言葉、必ず後悔させてあげるわ。」
・・・
さくにゃん「ごめんなさいね〜、ちょっと話が長引いちゃって。今、開けるから。」
ガチャ!
さくにゃん「じゃあ、先に入って。」
みゆき「あ、はい。」
さくにゃん(よし!入った。)
6 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/02/17(金) 21:03:44 ID:22IXIXnD
部屋の中
みゆき「へ〜、職員寮って私達の部屋より広いんですね〜。」
ガチャン!
みゆき「えっ!」
さくにゃん「そうよ〜、そして防音も完璧だから襲われても悲鳴も聞こえないの〜。」
みゆき「の、野川先生。キャッ!」
ガシッ!
りえりえ「みゆきちゃ〜ん、つ〜かま〜えた。」
みゆき「イ、イヤッ!誰か助けて〜!」
さくにゃん「言ったでしょ、防音も完璧って。」
りえりえ「さあさあ、みゆきちゃん。怖がらずにアタシ達の世界にいらっしゃ〜い。」
みゆき「イ、イヤです!」
りえりえ「困った生徒ね〜、さくらちゃ〜ん。」
さくにゃん「そうね〜、悪い生徒にはお仕置きをしてあげましょう。」
アタシとさくらちゃんは、みゆきちゃんをイスに縛り付けた。
みゆき「和、私をどうするつもりなんですか!」
りえりえ「どうしよっか〜、さくらちゃ〜ん。」
さくにゃん「せっかく制服姿で連れて来たんだし・・・。」
みゆき「イ、イヤー!」
さくらちゃんは、みゆきちゃんの後ろに回り込み、一気にみゆきちゃんの股を開いた。
さくにゃん「りえちゃ〜ん、みゆきちゃん、何色〜。」
りえりえ「し〜ろ!純粋な、みゆきちゃんにはピッタリの色だわ。」
7 :
第15話「夜の補習授業」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 21:05:16 ID:22IXIXnD
みゆき「は、恥ずかしい・・・。」
さくにゃん「りえちゃ〜ん、『恥ずかしい』ですって。」
りえりえ「かわいいわ〜、みゆきちゃ〜ん。
先生、ますます、みゆきちゃんの事が気に入ったわよ〜。
じゃあ次はみゆきちゃんのブラを取ってあげるわ〜、苦しいでしょ〜。」
みゆき「そ、そんなに苦しく・・・。」
さくにゃん「無理しちゃダメだよ〜、ほらほら力を抜いて。」
さくらちゃんはみゆきちゃんの耳に息をフ〜ッと吹きかけた。
みゆき「は、はうん。」
りえりえ「いいわ〜、みゆきちゃんの感じる声。お姉さん興奮しちゃう!
はあ、はあ、じゃあブラジャー取ってあげるわね。」
暴れる、みゆきちゃんを強引に押さえ込みながらブラを奪い取った。
りえりえ「さくらちゃ〜ん、白だって〜。」
さくにゃん「ホントにみゆきちゃんは汚れが無いね〜。」
りえりえ「これなら・・・汚し甲斐があるわ。」
それから私達は靴下を脱がし、シャツのボタンをはだけていった。
りえりえ「いいわ〜、作品名『汚れゆく乙女』ってトコかしら。」
さくにゃん「朝まで、このままにして置きたいね〜。」
みゆき(ど、どうして、こんな事に・・・。)
りえりえ「ダ・メ・よ!本来の目的は、これだけじゃないから。」
さくにゃん「そうね〜。」
8 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/02/17(金) 21:07:17 ID:22IXIXnD
アタシ達は、みゆきちゃんのロープを解いた。
りえりえ「逃げちゃダメよ〜・・・みゆきちゃん、震えてる。ますます好きになっちゃうわ〜。」
さくにゃん「みゆきちゃん、じゃあベッドに寝て。」
みゆき「はい・・・。」
りえりえ「じゃあ、さくらちゃん。戦闘開始と行きましょうか。」
さくにゃん「OK。」
アタシとさくらちゃんはベッドに入り、みゆきちゃんを左右から挟み撃ちにした。
さくにゃん「百合の世界へ。」
りえりえ「いらっしゃ〜い。」
みゆき「キャンッ!」
りえりえ「どっから攻めよっか。」
さくにゃん「私は胸かな〜。」
りえりえ「じゃあ、アタシはキスしちゃお〜っと。」
みゆき「う、う〜う〜。はう〜ん。」
(あ、ああ、ダ、ダメ・・・。)
9 :
第15話「夜の補習授業」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 21:08:35 ID:22IXIXnD
数分後
りえりえ「ほらほら、観念しなさい!」
さくにゃん「早く、私達の世界へ堕ちちゃいなさい!」
みゆき(あ、ああ、感じ・・・ちゃ・・・う。こ、こんな世界も・・・悪く・・・。)
さくにゃん「あっ、りえちゃん!みゆきちゃん、もう少しで堕ちるわ。」
りえりえ「いいものよ〜、この世界は〜。みゆきちゃん、もっと楽にして〜。」
みゆき(も、もう、この世界に・・・堕ちても・・・構わ・・・ない。)
「くっ!あっ!あ、はう〜ん。」
りえりえ「堕ちたわ!」
さくにゃん「やった〜!」
みゆき「はあ、はあ。」
(も、もう・・・、どうにでも、なっちゃえば・・・いいんだ!)
りえりえ「どう?気持ち良かった?」
みゆき「は、はい。」
さくにゃん「じゃあ、3人でシャワーでも浴びよっか。」
りえりえ「OK。」
みゆき「・・・はい。」
もう、今夜は最高!やっぱり若いカラダが間に入るとイジメ甲斐があるわ!
数十分後
りえりえ「あ〜、いいお湯だった。」
さくにゃん「ホント〜。」
みゆき「はい・・・。」
りえりえ「そういえば、みゆきちゃんは着替えが無かったわね?」
みゆき「そうです・・・。」
りえりえ「じゃあ、アタシのバスローブ貸すから部屋で着替えてらっしゃい。」
さくにゃん「着替えたら、すぐ、この部屋に戻って来てね。」
りえりえ「くれぐれも、さっきまでの事は内緒よ。」
10 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/02/17(金) 21:09:53 ID:22IXIXnD
廊下の影
ほっちゃん(成績の件に関しては随分、時間が長いわね〜。
それにしても、こうやって張り込んでると憧れの探偵になったみたい!
まさに「私立探偵ダーティ・ゆい」ここに登場!って感じ!)
ギー、バタン!
みゆき「ふ〜。」
ダーティ・ゆい(あ、出てきた。午後11時12分、沢城みゆき、野川先生の部屋から出て来る、っと。
でも何でバスローブ姿なんだろ?)
部屋へと向かうみゆきちゃんをアタシは、そ〜っと追っかけた。
・・・
みゆきの部屋の前
みゆき「は〜・・・。」
ダーティ・ゆい「何してるの!」
みゆき「はい!」
ダーティ・ゆい「あれ?みゆきちゃん?何、そのカッコ?」
みゆき「あ、あの〜・・・。」
ダーティ・ゆい「立ち話もあれだから部屋で話、聞いてもいいかな?」
みゆき「はい。」
11 :
第15話「夜の補習授業」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 21:11:04 ID:22IXIXnD
部屋の中
ダーティ・ゆい「ねえ、野川先生の部屋で何してたの?
成績の話にしては随分、長い時間だった気がするけど。」
みゆき「先生、張り込んでたんですか?」
ダーティ・ゆい「ち、違う!今日は見回りの担当なのよ!」
みゆき「先生、ウソついてませんか?」
ダーティ・ゆい「いいえ!大体、最初、見た時は制服だったのに、何で今はバスローブを着てるの?」
みゆき(ど、どうしよ〜。何とか体のいいウソつかないと。)
「色々、口論になりまして怒った野川先生に水をかけられちゃったんです・・・。」
ダーティ・ゆい「まあ!ヒドイ!で、どうなったの?」
みゆき「びしょ濡れになった私を見た時、野川先生は急に冷静さを取り戻して、
『ご、ゴメン。悪気は無かったの!』って言ったんです。」
ダーティ・ゆい「それで!それで!」
みゆき「で、『早く服脱いで!乾かさないと!』って言ったんで、その場で脱ぎまして、
今は野川先生の部屋で乾かしてます。」
ダーティ・ゆい「で、このシャンプーの匂いは?」
みゆき「え〜っと、『制服で来たって事は、まだお風呂入ってないの?』って言われたので、
野川先生の部屋でシャワーに入ったんです。」
ダーティ・ゆい「で、このバスローブは?」
みゆき「『これを着て部屋まで戻って着替えて来なさい』って言われたんです。
で、今から着替えて、もう一回、野川先生の部屋に・・・。」
ダーティ・ゆい「行くってわけね・・・。ねえ、ちょっと立ってみて。」
みゆき「はい。」
ダーティ・ゆい「う〜ん・・・、OK!アリガト!じゃあ、アタシ行くね。くれぐれも風邪をひかないように。」
みゆき「は、はい。」
バタン!
12 :
第15話「夜の補習授業」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 21:12:23 ID:22IXIXnD
廊下
ダーティ・ゆい(あのバスローブ、野川先生のモノにしては丈が長過ぎるわ。
野川先生の身長は153cmだし・・・。
!・・・ってゆうか、あれ理恵ちゃんが着てたヤツじゃん!
どっかで見覚えがあると思ったら!
っていう事は・・・いるわね!理恵ちゃん、あの部屋に。
なるほど〜、理恵ちゃんがみゆきちゃんを連れ回すと
アタシに色々、言われるから愛人の野川先生を使ったって事ね。
たぶん今日は野川先生の部屋で、
野川先生と理恵ちゃんとみゆきちゃんの3人でお泊りってトコかしら。
まあ、イイわ。今夜はイイ夢、見させてあげる。
後で理恵ちゃん、野川先生共々、ヒドイ目に遭わせてあげないと。)
13 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/02/17(金) 21:13:19 ID:22IXIXnD
さくにゃんの部屋
りえりえ「みゆきちゃん、遅いね〜。」
さくにゃん「逃げたのかな〜?」
りえりえ「まっさか〜。」
コンコン
みゆき「沢城です。」
りえりえ「おっ!噂をすれば・・・。」
ガチャ
さくにゃん「みゆきちゃん、さあ入って、入って。」
りえりえ「う〜ん、みゆきちゃんのパジャマ、カワイイ!」
みゆき「あ、ありがとうございます。」
りえりえ「早く、早く!一緒に寝よっ!」
そしてアタシとさくらちゃんは、みゆきちゃんを挟んで一緒に寝たの!
何だか別世界に行った様な気がしたわ!
やっぱり若い娘はいいわね〜。
3人「ZZZZZ・・・・・。」
・・・・・
この後、りえりえ先生とさくにゃん先生は、
この「夜の補習授業」でほっちゃん先生にヒドイ目に遭わされる事になる。
(第15話終わり)
14 :
& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/17(金) 21:18:27 ID:22IXIXnD
スイマセン、私が書き込みまくったせいで
書き込めなくしてしまいました。
誠に申し訳ございません。
細かい所は出来ないので他の方、何とかお願いします。
さて続いては元「tiraway」のお二人の物語が再び動き出します。
第16話「すれちがって行く2人」(仮)
乞うご期待!
AAスレじゃないのに許容量オーバースゴス
16 :
& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/18(土) 20:35:35 ID:IVslpx39
もう誰も何も言わなくなったんだな。
寂れたな、ここも。
19 :
& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/19(日) 17:04:19 ID:jPyzKmpi
>>17 いや。新スレの存在に気がついていないだけでは?
20 :
& ◆Jx3uuDAUoo :2006/02/19(日) 22:39:00 ID:jPyzKmpi
柄にもなく風邪をひいた為に作品投下が遅れると思います。
申し訳ございません。
本スレに一回告知したんだから、二回も告知しなくていいと思うぞ。
>>19 あと、あなたみたいな作品の形だと、
荒らしみたいだと快く思わない方もいる。
確か、過去にそうゆう言い争いがあったはず。
とにかく、楽しみにしてる方もいるので、続けて下さい。好きなだけ。
来てくれというからとりあえず来てみたぞ
>>19 読んでほしいのは分かるがね…
あんまり作品あげすぎて、他の書き手さん含め、
住人が寄り付きづらい原因の1つでもあるってことを理解してほしい。
まったく書き込みがない理由がどこからくるのか是非考えてくれ。
元々声優の百合自体マイナーだから読む人は少ない罠。
現実で百合ってるの見た方がいいって人もいるだろうし。
今は
>>19とティラウェイ書く人ぐらいしか書き手がいないからどうしても好みで住人限定されるし。
漏れは
>>19が盛り上げていこうとしてくれるの凄く嬉しいけどね。
とにかくほどほどに頑張ってください。ちゃんと読んでる人はいるから。
過去スレ、特に前スレくらいテンプレに入れて先に貼ってくれ…
それすらせずに自分の作品貼るようなやつを、日本語で自己厨というんだぞ。
26 :
名無しさん@秘密の花園:2006/02/20(月) 10:13:40 ID:LxRRs4j2
容量オーバー
28 :
26:2006/02/20(月) 11:47:44 ID:LxRRs4j2
確認したスマン
>>19 あんまりやり過ぎると叩かれる。適度な譲り合いは忘れない方がいいよ。
それはそうと前スレで、まとめサイト製作中との書きこみがあったけどあの話は消滅したのか?
まとめサイト製作中の書き込みした者です。
思いの外以前のスレがまとめにくくて苦戦中…
仕事も忙しくなったしというのは理由にならないだろうが、
気長に待ってもらえるとありがたい。
期待age
また本スレに告知か…
もうそろそろいいだろ。
いや、たぶん別人だろう‥。
これでまた本人だったら、タチ悪すぎ。
35 :
名無しさん@秘密の花園:2006/02/23(木) 05:12:51 ID:C7Z7T8vQ
空気を読まずにtiarawayのSS希望
36 :
名無しさん@秘密の花園:2006/02/23(木) 11:42:19 ID:LlDJN5J7
tiara切望
今侑香スレが非常に良い流れなので参考にしてもらいたい
ねえ、このスレでレズ話を作ってレスしてる奴いるじゃん。
このキモヲタどもがPCの前でチンポを勃起させてレズ話をレスしてるキモくてミジメな姿って超笑えるよwwwww
お 前 ら は 低 能 丸 出 し ア ホ 面 晒 し て 生 き て て 恥 ず か し く な い の か ね ( ´,_ゝ`)プッ
お 前 ら ほ ど 低 能 だ と 生 き て い く の に も 差 し 障 り が あ る だ ろ う
さ っ さ と 氏 ん で く れ な い か な (゚Д゚)y─┛~~
____
./, - 、, - 、  ̄ ヽ
./-┤ 。|。 |――-、 ヽ
| ヽ`- ○- ´ / ヽ |
| - | ― | |
| ´ | `ヽ . | |ヽ
∩ 人`、 _ | _.- ´ | .| \
| ⌒ヽ / \  ̄ ̄ ̄ ノノ \
| |´ | ̄―--―― ´ヽ _ /⌒\
\_ _/-―――.| ( T ) `l Τ( )
 ̄ |  ̄ } | \_/
| 、--―  ̄| /
テーブルの上に何かを並べて、ハサミで切ったり、何かを貼ったり‥‥
侑香は、一体なにしてんだろう??
後ろからのぞき込むように、テーブルを確認すると、
「ぷりくら‥‥?」
「んにゃ?あっ、紗子さん」
「ねぇねぇ、これはなにをしてるの?」
「えーっと、これはね‥‥」
侑香の説明に、うんうんとうなづきながら、
試しにまだ切り分けてないプリクラを手に取ってみる。
あっ‥‥
そこにはいろんな表情の侑香が写ってて、
なんだか私は‥‥
「侑香‥‥楽しそう」
寂しくて、悲しい気持ちになった。
「え?どうしたの?」
「いやね、侑香の顔が、ほんとに楽しそうだなって」
「そりゃあ、プリクラだもん。無表情とか怖いでしょ?」
侑香は笑いながら、プリクラをまじまじと見てる。
そんな侑香も楽しそうで、なんだか悔しくなって‥‥
「侑香‥‥今まで私と一緒に撮ろうって言ったことないよね?」
「あっ、うん‥‥それは紗子さんこうゆうの好きじゃないかなって思って‥‥」
なんか困った顔してる。こんな表情させたくないのに、
「私とは、撮りたくないんだ」
口からは侑香を困らせるセリフばっかり。
「そんなことないよ!」
「うぅっ‥でも、侑香楽しそうだもん」
気づけば、頬のあたりが冷たい。
あっ、私‥‥また泣いてる。
「もう、どうしたの?ゆう、困っちゃうよ」
「‥‥ごめんなさい。だけど‥‥」
「はぁ‥‥」
涙をぬぐってくれた侑香の指が頬にあてられて、
―――むにっ。
つねられた。しかも、けっこう強めで。
「ゆふか‥‥?」
「紗子さんは、私のことどう思ってる?」
「すき」
‥‥改めて言うとけっこう恥ずかしい。
けど、満足げな侑香の笑顔をみてると、すっごく嬉しくなった。
「じゃあ、次の質問。紗子さんは、私といて楽しくない?」
「すっごく楽しい!」
私がそう答えると、侑香が吹き出して‥‥
「だったら、もう、わかるよね?」
そこで、ようやくつねられてた頬が元に戻った。
そして、頭をナデナデされて、侑香の笑顔を見て‥‥
完全に侑香の優しい思いが私に伝わった。
「うん!」
私はぎゅーっと、侑香のふかふか胸に顔を押しつけた。
終わりだよ?
「うわぁぁー!」
また、さぇこさんのおたけび‥‥。
今日、わたしは一本のビデオを借りて、さぇこさんちに向かった。
それで、その借りたビデオっていうのが、
ちょっと前流行ったホラー映画なんだけど、
前評判ではみんなそんなに怖くないよって言ってて、
確かにめちゃくちゃ怖いってシーンは殆どないはず‥‥
なんだけど‥‥
「あー‥うわっ!」
さっきから、ずっとさぇこさんはこんな調子。
まさか、こんなにも苦手だなんて思いもしなくて、
なんだか呆れて苦笑いしかできない。
「うわっ!もーやだぁ!ゆーか、ビデオ止めてぇ」
「えー」
「お願いだから‥‥」
限界が近いらしい。
さっきから目がうるうるしてて、今にも泣き出しそう。
ん〜もぅ、しょうがないなぁ〜。
「じゃあ、ちゅ〜してく‥‥」
―――ちゅっ。
はやっ!ちょっとはためらって‥‥
ってムリかぁ‥‥だって、さぇこさんだもんねぇ。
「止めていいよね?」
私の手からリモコンを抜きとると、急いで停止ボタンを連打‥‥。
いやいや、そんなことしなくても、止まるちゅーに。
「あー怖かった」
さぇぽんは私に抱きつきながら、小刻みに震えてる。
「そんなに怖かった?」
「うん‥‥とてもとても、怖かった」
私に抱きついてるから、見上げるようにつぶやくさぇこさん。
もともと幼い顔立ちのせいで、その姿は、ほんとに子どもみたいに思える。
「さぇこさん‥‥かわいい」
いつも、わたしがされてるみたいにさぇこさんの頭を撫でてみる。
すると、さぇこさんの顔はみるみる真っ赤になって‥‥
「からかわないでよぉ〜」
「さぇこさんがいつもやってることじゃん?」
「それは!‥‥そうだけど‥‥」
シュンと俯くさぇこさん。まるで、何かの動物みたい。
もう、ほんとにかわいいなぁ。この人は。
「さぇこさん」
「ん?」
少し顔を上げたさぇこさんにキスしてみる。
いつもの自分なら、恥ずかしくて絶対イヤなのに‥‥
今日はすっと出来てしまった。
「あわわ‥‥」
よし、決めた。
こんな機会は、珍しいし、たまにはいいよね?
「さぇこさ〜ん」
「えっ?ゆーか?ちょっと‥‥ヒャッ‥‥」
44 :
名無しさん@秘密の花園:2006/02/25(土) 20:23:37 ID:kNFYBCBC
tiaraサンクス
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
GJです!萌えました!ありがとうございます!
やっぱり、上のお話は趣味に走りすぎですよね‥‥。
ちゅーことで、ちょい前の南里スレのキスシーンがあったら‥‥
で、話をふくらましてみました。
紗子さんが喜んでくれることは信じて疑わないけど、
やっぱり報告するとなると、とってもドキドキする。
だからかなぁ?
さっきからタイミングを逃してばかり。
今だって、チャンスなんだろうけど‥‥
でも、やっぱり言えないよ‥‥はぁ。
すると、紗子さんは読んでいた雑誌をパタリと閉じて、
「ねぇ、ゆーか?」
私の目を覗きこむように見つめながら、しゃべりだしたからビックリした。
「あっ‥‥あぃ!」
「さっきから、私になんか言おうとしてるよね?」
さすが、紗子さん!!
私は嬉しくなって、紗子さんに抱きつき、
「あのね、ゆう、舞台に出演すること決まったの!」
やっと、ずっと話したかったことが言えた。
「舞台‥‥?」
すると、うわごとのように一回呟いたあと、
「舞台!ほんとに?すごいじゃん!」
いつもの満面の笑顔になって、さぇこさんは自分のことのように喜んでくれた。
はぅ‥‥嬉しい。
やっと実感がわいてきたよぉ。
「あー、ゆーか、やっと実感がわいてきたんでしょ?」
「そ‥‥そんなことないよ!」
「あはは‥‥そっかぁ〜。ところで、どんな役なの?」
そう言ったさぇこさんはお仕事モードのさぇこさんで、
やっぱりまだ‥‥とか思いながら、
「えっとね、まだ台本一回しか読んでないんだけど‥‥」
ゆっくりさぇこさんにお話の内容と私の役について話した。
すると、さぇこさんは、ふむふむと頷きながら最後に、
「へぇ〜。おもしろそうだね!」
って言ってくれた。
だけど、お話してる時に思い出しちゃった。
「でもねぇ〜さぇこさん‥‥」
「なぁに?」
「キスシーンがあるの‥‥」
あれ?さぇこさんの動きが止まった‥‥と思ったら、
「演じることがお仕事なんだから、仕方ないよ」
ってそっけなく、私に言った。
うぅ、そりゃ、お仕事だし、自分のやりたいことなんだしワガママなんだって思うけど‥‥
「うぅ‥‥だけど、さぇこさん以外とちゅーするのやなんだもん」
「でも、その役を辞退するほうがイヤなんでしょ?」
そう言うと、さっき閉じた雑誌をまたペラペラとめくりだした。
「むぅ〜なんか、さぇこさんがいじわるだ」
「ゆーかが、そんなくだらないことで駄々こねるのが、ダメなの」
「ううっ‥‥くだらないことじゃないもん」
「あーもう、なんで泣くのかなぁ〜」
「だって、さぇこさんのこと好きなんだもん」
だから、さぇこさんが以外に触れたくないの。
なのに、さぇこさんはお仕事だからって、冷たいし‥‥
「ゆーか?」
「‥‥‥んっ?」
「上向いて、目閉じて?」
「もー、いいもん」
「そっか‥‥じゃあ」
私の顎をグイッと掴んで、ちょっと乱暴なキスされた。
「なにすんのー!」
ちょっと怒って、さぇこさんを睨むと、
「お仕事でキスした日は、絶対、私に逢いにくること」
「えっ?」
「イヤなんだからね、ゆーかがその‥‥他のひととちゅーするの」
小さな小さなか細い声でそう言った。
なんだよぉ‥‥最初からそう言ってよ。
でも、さぇこさんは舞台で表現することが大好きなひとだから、仕方ないよね。
(終わり)
50 :
名無しさん@秘密の花園:2006/02/26(日) 00:15:36 ID:0RsVOs+0
実際キスシーンとかあったら毎晩消毒してあげてほしいものだ・・・
>46
GJです。
俺一応ゆーかさんの舞台見に行く予定なんだが、本当にキスシーンあったら立ち直れないかもしれないなorz
◆Na0E8ARrhMキタ━━━♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o━━━♪
しかも豪華3本立てですか!萌え死んだ!!!
GJです!GJ!!
|∧∧
|・ω・) ダレモイナイ...
|⊂ ウプ スルナラ イマノウチ...
|
「あの……ごめんね? こんな夜中に」
「大丈夫だよ、私いつも起きてる時間だし」
約束も何もなく、夜中にメールで呼び出したのに、理由を聞かないで、文句も言わないで。由衣たんは来てくれた。
「散らかってて……ごめん」
「ううん、きれいだよ」
「あ…… そうだった、由衣たんの部屋はもっとすごいんだったね」
自分でもわかるうわずった声だったけど、由衣たんは何も言わずに「うん」って頷くだけだった。
私はあと1時間もしないうちにひとつ年をとって30歳になる。ずっと先の事だと思ってたのに。もう、すぐそこまで来ている。
由衣たんが淹れてくれたミルクティーがカップの中で揺れている。
やだ……私……震えてる……
「大丈夫だよ」
由衣たんの指が、私の左手の指を絡みつくように握った。
「30歳になったって、別の生き物になっちゃうわけじゃないでしょ?」
「……うん」それは怖い…… っていうか、由衣たん、私の不安の理由、気付いてたんだね。
やっぱり私達、分かり合えてるって事。こんな時に感じたくはなかったけど。
「いくつになったって」
耳元で、ささやく。
「ゆかりたんは私の一番大好きなゆかりたんだよ」
……まったく。声優のくせに、一番いい声が演技じゃなく素の声ってどうなのよ。だめじゃない……
私を包む由衣たんの体温。触れた手の温もり。髪をくすぐる吐息。
卒業式の前日や、会社を辞めた時。そして10年前も感じていた愁いが、真夏の雪のように溶けていく。
手がほどけた。引き止めようか、ほどけるままにしようか少し迷う間に由衣たんの手はもう離れて、そして今度は後ろから私を抱きしめた。
「私も行くから……先に待ってて」
「うん」
「お誕生日、おめでとう」
気がついたら、もう。
「……由衣たん」
「ほら……何も変わらないじゃない」
由衣たんの笑顔が、優しすぎて。
「……失礼な。由衣たんより大人になったんだよ、ゆかり」
憎まれ口を叩いてみるけれど、涙が出てきて。声にも出ちゃって。
「ケーキ買って来たの。一緒に食べよう」
でも由衣たんは気づかないふりをして、私に背中を向けてくれた。だからその間に、涙を拭いて、声を整えて。
「苺のショートケーキだよ。私の苺ゆかりたんにあげるね」
「ううん、ケーキなんていいよ…… それより」
さっきとは逆に、私が由衣たんに抱きついて、ピアスをくちびるでなでるように。
「由衣たん……だぁいすき」
いたずらっぽく笑う由衣たんの顔が近づく。
クリームよりも甘くて、苺よりも紅い。
私達は『いただきます』も言わないで、口一杯に頬張った。
お目汚し失礼しました。
30秒規制を忘れてて
>>55を26日のうちに書き込めなかったのは不覚です。
それでは名無しに戻らせて頂きます。
>57
GJ!
>>57 久しぶりのやまなこキターーーーーーーーーーーーーーーー
超GJテラモエス
60 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/01(水) 09:39:35 ID:ai3MjKMC
61 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/01(水) 15:10:56 ID:yTTGMaNZ
62 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/01(水) 16:33:29 ID:ai3MjKMC
なんだか、ゆ〜かたんがスクラン降板の件で袋フラグが立っているので今こそさえぽんの出番だと思ふ。
でも自分の歩みたかった道を問題なく歩んでるゆーかたんだから
さえぽんは複雑だと思う
二人で舞台にでれば問題ないね
>>62 病気・妊娠などの特別な理由以外で続編を蹴るのは非常に印象を悪くするからねぇ。
もし、この上さらにアーティスト宣言でもした日には、どれだけ叩かれることか…
>662
思い入れのあるキャラをスケジュールの都合で泣く泣く降板することになり凹んでいるゆーかさん
それを優しく(体で)慰めるさえぽん
こんな図が浮かんだ俺は本当に末期だなw
ゴメン>62だったorz
69 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/04(土) 17:44:36 ID:9cQVFxNC
今月はゆーか(13日・22歳)、あやち(30日・30歳)の誕生日。
ちばさぇがリボンを巻いた自分自身をプレゼントにするのはどちらだろうか?
そりゃ両方だろw
なんかありきたりだけど朴路美と釘宮理恵かな?
いつもベタベタしてる印象しかない
>>71 激しく同意。
特にハガレン劇場版DVDでのあの二人は言うことなしですたい。
73 :
第16話「すれ違って行く2人」:2006/03/05(日) 23:06:05 ID:7BrM6K9u
お互いの存在が感じられなくなってしまった2人。
共に泣くだけの夜を過ごした次の日。
さえぽんの部屋
さえぽん(は〜、どうしよ〜。ゆーかが見えないまま授業やるのも酷な話。
当てるに当てられないし・・・、今日、1時間目だよ・・・。)
・・・
ゆーかの部屋
ゆーか「ぐすっ、ぐすっ・・・。紗子さ〜ん・・・。」
・・・
教室
香里「ゆーかちゃん、来ないね〜。」
井ノ上「う〜ん・・・。」
加藤英美里「・・・実はさ〜、今朝、ゆーかちゃんの部屋の前に行ったんだけど・・・。」
香里「ど、どうだったの!」
英美里「ず〜っと部屋から泣き声が・・・。」
井ノ上「え〜、泣きっ放し〜?」
英美里「う、うん・・・。」
井ノ上「ど〜すんのさ〜、一時間目は千葉先生だよ〜。」
香里「それに、もうすぐ授業始まっちゃうよ〜!」
・・・
学園長室
根谷「・・・というわけで、ゆーかちゃんに関して、どうしてもダメだったら私に言って。
私からも理事長に何とか説明するから。」
さえぽん「わかりました・・・。」
根谷「さっ、授業でしょ!ゆーかちゃんが見えなくてもガンバんなさい!」
さえぽん「はい・・・。」
バタン。
根谷「は〜、でも佳奈ちゃんの問題も解決してないし・・・。」
74 :
第16話「すれ違って行く2人」:2006/03/05(日) 23:08:14 ID:7BrM6K9u
ゆーかの部屋
ゆーか「グスッ・・・さ、紗子さ〜ん。」
(も、もう涙も出なくなっちゃった。ゆーか、もう・・・限・・・界・・・。)
パチン!
ゆーか「・・・あれ!紗子さん、紗子さんだ!
な〜んだ、紗子さん、ゆーかの部屋にいたんだ〜!」
ギューーーーー。
ゆーか「じゃあ、ちょっと待っててくださいね、今、着替えますから。」
・・・
ゆーか「ね〜、紗子さん聞いてくださいよ〜。
ゆーか、来年の4月にミュージカルに出るんですよ〜。
絶対に見に来てくださいね〜。
でも、それに出ちゃうと学内舞台の『スクールランブル二学期』に
出られなくなっちゃうかもしれないんです・・・。
・・・よしっ!それじゃあ一緒に教室に行きましょ〜。
ゆーかは紗子さんと、ず〜っと一緒ですから・・・。
えっ!おはようのキッスが、まだって・・・もう、紗子さんのわがまま〜。」
チュッ!
75 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/03/05(日) 23:10:16 ID:7BrM6K9u
教室
ゆーか「みんな、おはよー!紗子さんと朝からデートだよ〜!」
一同「えっ?」
ゆーか「何、みんな?あ〜、ゆーかが紗子さんと一緒だから妬いてるんだ〜!」
香里「そうじゃなくて、何で熊のぬいぐるみ抱いてるの?」
ゆーか「ふえ?ぬいぐるみ?ゆーかが抱いてるの紗子さんだよ〜。」
伊藤実華「ゆーかちゃん、壊れちゃった・・・。」
鹿野優以「どうすんの・・・千葉先生、来ちゃうよ。」
ゆーか「紗子さんは、ゆーかが今、抱いてるじゃん。
・・・う〜ん、イス、イス、あった、あった。
紗子さんは、ゆーかの隣・・っと。これでOK!」
ニコニコ。
笹川亜矢奈「香里ちゃん、どうしよ〜?」
香里「もう、どうしようもないよ・・・。」
・・・
さえぽん(う〜、教室までの足取りが重い・・・。)
ガラガラ・・・
さえぽん「おはよー。じゃあ授業始めるね・・・。
ゆーかさんは・・・え?
ちょっと何で、ゆーかさんの席の隣に熊のぬいぐるみが置いてあるの?
それ片付けて!」
香里「・・・それは出来ないんです。」
さえぽん「・・・いいわ!アタシが片付ける!」
又吉「あ!先生、ダメです!」
76 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/03/05(日) 23:11:42 ID:7BrM6K9u
さえぽん:ガシッ!
・・・
ゆーか「紗子さ〜ん・・・あれ!紗子さん、どこに行くんですか!行っちゃダメです!」
ガシッ!
・・・
さえぽん「ちょっと!何で、このぬいぐるみ動かないのよ!」
・・・
ゆーか「紗子さ〜ん、行っちゃダメ〜!」
・・・
香里「呼ぶ?」
井ノ上「そうだね・・・学園長〜!」
・・・
で、学園長室
根谷「紗ちゃん、どんどん厄介な事になっていくわね〜。」
さえぽん「はい・・・。」
ゆーか「紗子さ〜ん。」(ニコニコ)
根谷「ゆーかちゃんには、あの、ぬいぐるみが紗ちゃんに見えるってわけね。」
さえぽん「はい・・・。」
ゆーか:ニコニコ
根谷「う〜ん。このままだと、ゆーかちゃん、全部の授業にあのぬいぐるみ連れ回すわよ〜。」
さえぽん「それどころか私生活や学園生活においても連れ回しますよ。下手すれば全校集会の時まで・・・・・。」
根谷「は〜、他の職員は何とかなるけど理事長には、どう説明しようかしら。」
さえぽん「う〜ん。」
根谷「・・・ちょっと、ナバ先生に診てもらった方がいいわね・・・ゆーかちゃん!」
ゆーか「何ですか〜、学園長〜。」
根谷「今から保健室に行くわよ〜。」
ゆーか「紗子さんも一緒ですか?」
根谷「う、うん、一緒よ〜。じゃあ、行こっか!」
ゆーか「は〜い。」
さえぽん(ゆーか、昨日より極端に子供っぽくなったみたい・・・。)
根谷「紗ちゃん!行くわよ!」
さえぽん「は、はい!」
77 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/03/05(日) 23:13:30 ID:7BrM6K9u
保健室
ナバ「ゆーかちゃ〜ん、ここにイスがあるから一旦、そのぬいぐるみさんをそこに座らせよ〜ね〜。」
ゆーか「ぬいぐるみさんじゃないです、紗子さんです。」
ナバ「あ〜、ゴメン、ゴメン。紗子さんを座らせよ〜ね〜。」
ゆーか「は〜い。」
ナバ「じゃあ、いい?ゆーかちゃ〜ん、これ何に見える〜。」
ゆーか「う〜ん。」
・・・
保健室の外
根谷「じゃあ、紗ちゃん。私、これから理事長に色々と説明してくるから。」
さえぽん「はい、お願いします。」
タッタッタッ・・・
さえぽん(ゆーかの為に学園長は理事長まで動かそうとしてる・・・、それなのにアタシときたら・・・。)
ガラガラ
ナバ「紗ちゃん、ちょっと・・・。」
さえぽん「はい・・・。」
・・・
保健室内
ゆーか「紗子さ〜ん。」
ナバ「じゃあ、ゆーかちゃん、今日はゆっくりお休みしてね〜。」
ゆーか「は〜い。」
ナバ「それじゃあ、部屋まで先生が一緒に着いて行ってあげるから。」
ゆーか「先生、ありがとー!」
ナバ(小声)「じゃあ、紗ちゃん、ちょっと待っててね。」
さえぽん「はい。」
バタン。
さえぽん(何で、こうなっちゃったんだろ・・・。)
アタシは何も考えられなかった。
78 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/03/05(日) 23:14:55 ID:7BrM6K9u
ナバ「じゃあ、紗ちゃん。結果、話すね。」
さえぽん「はい。」
ナバ「まず、ゆーかちゃん、検査の間もず〜っと『紗子さん』、『紗子さん』って言ってた。
これが、どういう事が紗ちゃん、自覚してる?」
さえぽん「はい・・・。」
ナバ「・・・ゆーかちゃん、ちょっと精神をヤラレたみたいね。
それが原因で知能と精神の幼稚化が始まってるわ。」
さえぽん「えっ!」
ナバ「大好きな紗ちゃんを見る事も、紗ちゃんと話す事も、
紗ちゃんと触れ合う事が出来なくなった事で、
ゆーかちゃんは自分の中に、もう一人の紗ちゃんを作っちゃたの。
ゆーかちゃん自身にとって都合のいい、もう一人の紗ちゃんを。」
さえぽん「・・・・・。」
ナバ「今の状況が、このまま続くとゆーかちゃん、何をしでかすか分からないわ。
ゆーかちゃんが今、抱いてる『ぬいぐるみ』というより、もう一人の『千葉紗子』。
これをバカにされたり、取り上げようとする人間に対して、
最初は自分を守る為に引き篭もりに走るけど、
日数が経てば自分と紗ちゃんだけの世界を守る為に、
最悪の場合・・・殺人まで犯してしまう可能性があるわ。」
さえぽん:ガーーーーーン!
ナバ「あの紗ちゃんを抱いているって状況は今のゆーかちゃんにとって聖域なの。
その聖域を侵そうする者に対しては容赦無い鉄槌を下す。
ま〜、今のゆーかちゃんは、まだ、そこまで行ってないわ。
だけど、いつ殺人鬼になってもおかしくない状況に置かれてるって事は確かよ。
紗ちゃん、ゆーかちゃんを救えるのは紗ちゃんだけなんだから、
アタシも何とか応援するから、絶対にゆーかちゃんから逃げちゃダメよ!」
79 :
第16話「すれ違って行く2人」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/03/05(日) 23:16:09 ID:7BrM6K9u
さえぽん「・・・はい・・・。」
ナバ「それから新しい事が分かったから紗ちゃんに伝えておくね。
ゆーかちゃん、紗ちゃんの書いた字も見えないみたい。
それに紗ちゃんと昔、歌った歌・・・tiarawayの歌を聞かせたの。
そしたら、『ゆーか、何で一人で下のパート歌ってるんですか?』だって。
さえぽん(ゆ、ゆーか、そんな・・・。)
ナバ「紗ちゃんの過去の音声も聞こえないの。
さらにtiarawayの解散コンサートの映像も見せたの。
そしたら『ゆーか、一人で歌ってるのに、何で、ほとんど右側の方に立ってるんですか』ですって。
紗ちゃんの写ってる過去の映像、それすらも紗ちゃんの姿が見えないの。
恐らく、紗ちゃんにも同じ事が起こってるはずよ。試しに今から・・・。」
さえぽん「もう、いいです!」
バタン!
ナバ「ちょ、ちょっと紗ちゃん!」
80 :
& ◆8rE4LIwTGU :2006/03/05(日) 23:16:55 ID:7BrM6K9u
廊下
さえぽん(ゆーかが殺人鬼に?う、ウソよ!そんなの絶対ウソよ!)
・・・
めぐー(佳奈ってば、また今日も口を開かなかったよ〜。一体、何があったんだ〜。)
・・・
ドン!
さえぽん「キャッ!」
めぐー「うわっ!ちょっと紗子ちゃんさ〜・・・。」
タッタッタッ・・・
めぐー「チッ!何だよ〜、ぶつかっといて〜。」
麻美子「あ!御姉様、大丈夫ですか!」
めぐー「あ、ああ大丈夫だよ・・・。」
麻美子「御姉様・・・。」
ギュッ!
麻美子「あっ!」
めぐー「何も言わないで・・・。」
麻美子「お、御姉様・・・。」
めぐー(何やってんだろ、アタシが一番大事なのは佳奈なのに。
今、ここに居る麻美子へ逃げちゃダメなのに。だけど、だけど・・・。)
・・・
さえぽんの部屋
さえぽん「分かんない、分かんないよ!」
アタシは、ただ、ただ大声を出すだけだった。
ナバ先生から次々と突きつけられた現実。
アタシにゆーかをどうしろっていうの!
ゆーかに対してアタシは何もする事が出来ないのに。
さえぽん「・・・3時間目の授業の準備しよう・・・。」
アタシは学園生活という現実に戻った。
81 :
第16話「すれ違って行く2人」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/03/05(日) 23:17:46 ID:7BrM6K9u
職員室
ナバ「紗ちゃん、行くわよ。」
さえぽん「え?何処へですか?」
ナバ「ゆーかちゃんの部屋!」
さえぽん「でも・・・。」
ナバ「でもじゃない!行くわよ!」
さえぽん「あっ、あっ・・・。」
・・・
ゆーかの部屋の前
ガチャッ!
ナバ「さっ、鍵開けたから中に入って。」
さえぽん「で、でも、アタシは、ゆーかに何も出来ないんですよ!一体、どうすれば・・・。」
ナバ「それを見つけられるのは紗ちゃんだけよ。」
さえぽん「わ、分からないのに、どうしろって・・・。」
ナバ「じゃあ一生、ゆーかちゃんとこのままの関係でいいの!」
さえぽん「・・・・・。」
ナバ「さあ、部屋に入って!
何も出来なくたっていい!何が出来るかを探して行けばいいの!」
さえぽん「はい・・・。」
アタシはナバ先生から逃げる様にゆーかの部屋へと入った。
82 :
第16話「すれ違って行く2人」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/03/05(日) 23:19:18 ID:7BrM6K9u
ゆーかの部屋
アタシが、ゆーかの部屋に入ると驚く様な光景を目にした。
ゆーかのベッドが盛り上がっていて、
そのベッドの中でぬいぐるみとその隣にいる目に見えない何かが、もぞもぞと動いている。
きっと、あのぬいぐるみの隣にいるのが、ゆーかなんだ。
さえぽん「ゆーか!」
アタシは、ゆーかのベッドに飛び込んだ。
だけど、ぬいぐるみが吹き飛んだだけだった。
・・・
ゆーか「え!紗子さんが飛んでっちゃった!なんで?なんで?
ゆーかの紗子さんが勝手に動いた!
・・・ゆーかの部屋に誰かいる!紗子さん助けてー!」
・・・
さえぽん「どうして!どうして!何でゆーかに触れないの!そこにいるのは分かってるのに!」
アタシは泣き崩れた。
さえぽん「ゆ〜か〜・・・。」
床を何度も叩いて悔しがるアタシ。
きっと、この音も、ゆーかに聞こえないんだろう。
83 :
第16話「すれ違って行く2人」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/03/05(日) 23:20:56 ID:7BrM6K9u
ドンドン!
ゆーか「・・・何?何なの、この音。お化けだ、ゆーかの部屋にお化けがいるよ〜。
・・・紗子さん、ゆーかの事、助けてよ・・・。」
・・・
どれだけ、ゆーかの部屋で泣いたんだろう。
さえぽん「もう、ヤダ・・・。」
(ゆーかの事で何で、こんなに苦しまなきゃいけないの・・・。)
・・・
ゆーか「ZZZZZ・・・。」
・・・
川澄の部屋
あやちー「・・・めぐーのヤツ〜、麻美を廊下で抱き締めるなんて信じられない!」
コンコン。
あやちー「誰!」
さえぽん「綾ちゃ〜ん、開けて〜。」
あやちー「さっ、紗ちゃん!ま、待っててね。今、開けるから。」
ガチャン!
さえぽん「綾ちゃ〜ん!」
あやちー「紗ちゃん、どうしたの〜。」
さえぽん「うっ、うっ・・・、アタシ、もうヤダー!」
アタシは、綾ちゃんの部屋で、また泣いた。
84 :
第16話「すれ違って行く2人」& ◆Jx3uuDAUoo :2006/03/05(日) 23:25:13 ID:7BrM6K9u
この後、アタシはゆーかを避ける様な日々を3ヶ月も過ごした。
心の拠り所を綾ちゃんに求め、そしてアタシは綾ちゃんへドンドン溺れていった。
とにかく、ゆーかの事を忘れたくて・・・。
だけど、この間にゆーかの精神状態が、
どんどん悪化していた事を後にアタシは思い知らされる事になる。
そして、ゆーかを3ヶ月も放って置いたアタシへ天罰が下された。
(第16話終わり)
ゆったりと、ソファーに腰掛けて居眠りする姿がたまらなく愛しく、そして苦しい。
私はこうやって、君に触れない時間をゆっくりゆっくりと過ごさなければいけないのだから。
時々、悩ましげな寝息のような寝言のようなものが漏れると、気が気ではない。
そう、やっぱり私は君に心を奪われていると実感する。
何の気なく、立ち上がりキッチンまで向かう。
別に何か食べたかったわけではないけれど。
シンクの上には朝に作って余ったクッキーが置かれていて。
それを、なんとなくつまんで口に入れてみる。
やっぱりおいしい。
自然と顔が綻んでしまう。
そして、やっぱり私は君に心を奪われていると実感する。
「ん…んー?あれ、さぇこさん…?」
「はいはい?いるよー」
お姫様のお目覚め。
いつもこうやって起きたら私を探してくれるのは、習慣になってしまっているのだろうか。
「よかった。…?甘い匂いする。何食べたの?」
「クッキー一枚食べちゃった。」
「おいしかった?」
「大変おいしゅうございました。ってさっきも食べたし。」
「そっか」
そう言って、へへ、と笑うとクッションを抱きしめて、またソファーに深く腰掛けた。
「どっか行こうよ」
唐突に、彼女が切り出した。
「どっかって…どこ?」
「海、とか。」
「どっかじゃないじゃん。どこの海?この寒いのに」
「沖縄行きたい」
「沖縄ねぇ…」
「さぇこさんとデートがいいな。」
クッションを抱きながら、照れるように私を見る。
赤くなりたいのはこっちの方なんだけどな。
「それはまた今度で…さすがに遠いよ。」
「うん。じゃあ今は別のとこでいいや。」
「どこ行きたいの?」
「公園…かな」
「公園でいいならお安い御用だけど…いつ行くの?今?」
「うん。」
なんとなく、考えてることが分かったりして、私は彼女のことちょっとは理解できてるのかななんて。
ちょっと自惚れてみたりもする。
当の彼女さんは、寝起きがいいもんで、ちゃきちゃきと目の前で着替え始めた。
「もーちょっと、恥じらいとか…考えなさいよ、ゆーかさん。」
「だってぇ。別に恥ずかしくないんだもん。あ、さぇこさん髪の毛やってぇ」
「いいよ、どうすんの?」
「んー…別におろしたままでもいいけど…さぇこさんにおまかせ。」
「じゃあ今日はゆるゆるみつあみで。」
「やったー」
こうやって彼女に触れる時間がとても愛しい。
ソファーに座りながら、足をぱたぱたさせている。
よっぽど嬉しいんだろう。
「でーとだでーとだぁ」
「ハイハイ」
「さぇこさんは嬉しくないの…?」
「嬉しいってばさ」
「もー」
そう言ってニコニコしてるあなたが私は本当に大好きです。
「ホレ、できた。」
「じゃあ行こっ」
靴を履いて。
彼女も珍しくスニーカーで。
ドアを開けて鍵かけて。
「さぇこさん、手。」
「えっ」
「ヤ…?」
「ヤじゃあないですけどもー…」
「はずかしい?」
そりゃそうですよ。そりゃあ恥ずかしいですよ。
でもねぇ…
「つなごうよぉ」
「あー、もう分かった、つなぐから!」
「んふー。」
あーあー、満足そうに笑っちゃってさ。
また私はしてやられた感のまま、彼女の左手を握りながらエレベーターに乗る。
「あー、どうしよう。ゆーか、もう楽しいよ。」
「よかったねぇ。」
「うんっ」
やっぱり本当にかわいい。
他の誰でもない、南里侑香という人間に本当に本当に焦がれている。
なにより、名前を呼ばれるのが好き。
さぇこさん、なんて呼ぶのこの子ぐらいだから。
侑香だけに呼ばれるなんて、なんて心地のいいことなんだろう。
「さぇこさん」
「ん?どしたの?」
「好きぃ」
「往来でやめなさい…」
「にひ」
意地っ張りでごめん。
ホントは、ホントのホントに好きなんです。
分かってくれてる…よね?
お粗末さまっした。
>>90 GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
今日この日にtiara読めるなんて。・゚・(ノ∀`)・゚・。
93 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/06(月) 13:29:24 ID:nyiAJt0W
近い内にまた鋼の公式イベがやるらしく、朴さんと釘宮さんも来るみたいだv
こりゃ絶対に行かないと!+
今日この日ってなんだ?って思ったら
あれから一年か…早いなぁ…
ゆうかさんの舞台とか落ち着いたら復活とかしないかなぁ…
そっか…今日で一年なんだ
って事で前スレの
>>741の続きです。
いつのまにか前の投下から一ヶ月近く経ってたのか
―――yuuka
目を覚ますとそこには…微かな温もりだけ。
「紗子さん…?」
本当に夢だったのだろうか
でもここは紗子さんの家…だよね。
いいにおいがする…。
部屋からでると、そこには夢じゃない本物の紗子さんがいた。
「紗子さん…」
「ん?あっおはよう侑香」
紗子さんはフライパンを片手に振り向いた。
「夢じゃないんだ…」
「まだいってるの?」
紗子さんが笑ってくれる。
私は耐え切れず、紗子さんに抱きついた。
「ちょっとあぶないって」
「本物だぁ…」
「何言ってるの?」
紗子さんはケラケラと笑う。
「侑香今日のこと忘れてないよね?」
「今日?」
「うん、アフレコ今日でしょ?」
「あー!」
「侑香」
急に声のトーンが低くなる。
「…」
「わかってると思うけど…」
暗黙のルール。
わかってる…今だけだから…
「うん…我慢するから…ぎゅって抱きしめて」
「うん…」
「おはようございまーす」
二人して部屋に入ると
まだ予定の時間よりは少し早いが
何人かは既に入っていて
美香ちゃんが真っ先に挨拶に来た。
「おはようございます」
「一緒に来たんですか?」
「いや…そこで会っただけだよ」
「そうなんだ」
「じゃあね侑香」
「うん…」
美香ちゃんは紗子さんの後ろ姿を見つめる私に
「どうかしたの?」
不思議そうに聞いてくる。
「ううん、なんでもないよ」
私は首を振って答えた。
紗子さんはすぐに前の紗子さんに戻ってしまう。
私はそんな風にすぐ気持ちを切りかえれない
さっきまであんなに近くにいたのに
また遠いような気がして、不安で
そばにいって気持ちを確かめたくなる
怖いくらい、どんどん好きになってる・・・
気持ちがわかった今のほうが不安が大きくなってる。
なんかまだ現実感がないんだ。
昨日のこと…
また紗子さんにほっぺ抓られちゃうけど
でも抓ってもらってもいいから現実だって実感したいよ…。
―――――――saeko
聖夜の着信音がなる。
これは侑香専用だ。
「もしもし、紗子さん…?」
「どうしたの?」
「声聞きたくて…」
気持ちを通じ合わせてから
毎日欠かさず電話で話してる。
あたしからかけることもあるけど、2:8で侑香かな。
「ははっ…そんなに私のこと好きなの?」
我ながら傲慢なこといってると思う
だけど侑香は必ずYESと答えてくれるから。聞ける言葉。
「うん…」
ほらね。
「もうすぐ仕事終わるから家来る?」
「うん!」
侑香は素直に気持ちを伝えてくれるから
なんだかくすぐったいけど、それが嬉しい。
携帯を切ってかばんに直したときだった。
「紗子ちゃん」
背筋がゾクっとした。
声のトーンが低い。
このまま逃げれるものなら逃げたかった。
「梶浦さん…」
「ちょっと時間ある?」
「はい…」
「約束が違うんじゃないかな」
「……」
バレないで済むとは思っていなかった。
特に侑香はそういうの隠せるほど大人じゃない。
「本気なの?」
「…少なくとも私は」
「あのこは、もちろん本気よね」
「だと思います、ご存知のとおり、あの性格ですから」
梶浦さんは、大きなため息をついた。
「こうならない為、それで納得したはずよね?」
「あのこがそんな器用なことできると思ってるの?」
「…」
「私は別にあなたたちに会うなって言ってるわけじゃない」
「あの選択をしたのはあなたでしょう?」
「侑香ちゃんがあなたのことで、気を病んでた事は知ってたわ
でも仕方ないって思ってた…なのになんで今さら…
今は侑香ちゃんにとっても、私にとっても大事な時期なの、わかるわよね?」
わかってる、侑香には才能がある、嫉妬するぐらい
「あたしだって、そのつもりでした…」
「つもりって…」
「でも、侑香はあたしを必要としていたから…。
それを振り払うことなんて…」
「先輩として、友達としてでも支えることはできるでしょう?」
私は首を振る
「…だって…私だって…侑香のこと…」
一瞬躊躇った。だけどここで言わないと自分自身に嘘をつく気がして
「…愛してるから…」
一瞬時間が止まったかのような沈黙。
「気持ち悪い」
彼女の口から発せられたその言葉に
毛が逆立つように体が震えた。
それを抑える為私は唇を噛み締めた。
「…こういうこと言われるってことなのよ?」
「え?…」
「あなたも、侑香ちゃんもそれに耐えれる覚悟があるの?」
「いったわよね?簡単じゃないって
世の中はそんなに優しくなんてないわよ?」
わかってる…でもそれでも…それに耐えるよりも
侑香と一緒に居れない事に耐えれない…。
「わかってます。私だって、いろいろ考えました。
でも…どんなに時間がたっても、忘れることなんてできなかった…」
「…私が何を言っても気持ちはかわらないってことね?」
「はい」
私はしっかりと答えた。
「そう…それだけの覚悟があるんだ…
わかった。私にできることなら協力する」
「え…」
「なによ?私ってそんなに鬼?」
梶浦さんはとても優しい目をしていた。
それに面食らってしまう。
「いや…その…」
「あなたたちは私にとって娘みたいなものだから」
「あなたたちがそれに押しつぶされるのを私は見たくないのよ…」
「でも…そっか。そこまで好きなんだね…」
「はい…」
「ごめんね、つらくあたって…」
「いえ…まだあの時の私にはそんな覚悟なかったですから…」
「それに・・・悔しいですけど、侑香のこと一番に考えて、解ってたのは
あたしなんかじゃなくて梶浦さんだったんだと思います…」
「だから解散したことも、後悔はしてません」
「一度離れてみて、気持ちがなくなるのなら
それが一番よかった。でも私も侑香も無理だった。
自分の気持ち、見つめなおして、どれだけ相手のこと想っていたのか
よくわかりましたから」
「あなたと居るときの侑香ちゃんは本当に幸せそうだもの…」
「自惚れかもしれませんけど、そう思ってます」
「そのくらいの自信がないとこの先やっていけないわよ」
「そうですね…」
梶浦さんはぎゅって暖かく私を抱きしめてくれた。
「何があっても私はあなたたちの味方だから」
「ありがとう…ございます」
力になってくれる。
それ以前に、こうやって侑香のことを話せる人ができたことが
とてもとても大きかったんだ。
103 :
627:2006/03/06(月) 23:39:43 ID:jJZp/4wW
――――yuuka
紗子さんの家のチャイムを鳴らす。
だが、出てくる様子はない。
「あれ…まだ帰ってないのかな…」
好きな人を待ってるときって
何でこんなにワクワクするんだろう。
「あ!紗子さん!」
「…ごめん遅くなっちゃって」
「ううん、そんなに待ってないから大丈夫だよ」
「実はね…これ作ってて遅くなったんだ」
そういって紗子さんがシルバーのものをかばんから取り出す。
「かぎ…?」
「うん、うちのカギ。」
私の手を掴んでその上におく。
「いいの?」
「うん、こんなとこで待ってて風邪ひかれても困るしね」
「うっ…」
「ちょちょっと!何泣いてんの!」
「だって…うれしいんだもん…」
紗子さんは困ったようにこめかみを掻く。
「さっ、侑香開けてよ、寒い」
「え?」
「それで開けてよ。ね?」
「うん!」
出来立てホヤホヤのそれを
ゆっくりと鍵穴に差し込んで回すとカチャという開錠の音。
「開いた!」
「そりゃ開くよ」
私が扉をあけて、それを紗子さんが持って
二人して部屋に入る。
パタンとドアが閉まると、私は振り返り
たまらず紗子さんに飛びついた。
「紗子さん…ありがとう」
「うん」
紗子さんも抱きしめ返してくれる。
紗子さんが好き…。大声で言いたい。
誰になんと言われたって構わない。
好きで好きで好きで好きで
好きって言葉で世界一周出来ちゃうくらい好き。
愛してる。愛おしい。恋しい。
「紗子さん…好きだよぉ…」
本当はこんな簡単な言葉で伝えきれない
だけど私はそれしか気持ちを伝えるすべをしらない。
もしも、もっともっとこの気持ちを伝えれる言葉があるとするならば
どんなに長い言葉だろうと、私はいい続ける。
「耳にたこ」
「…あたしも好きだよ。侑香」
でもそんな簡単な言葉でも
紗子さんに言って貰えたら、どんな言葉よりも嬉しいだ。
「ずっとずっと好きでいていい?」
「もちろん。永遠じゃないと許さないから」
今だって断言できる。だって息をするくらい当たり前に紗子さんが好き。
紗子さんを好きじゃなくなるのは息ができないのと同じ。
でも気の利いた言葉なんて私は言えないから
ただぎゅって抱きついて、この気持ちが少しでも伝わるように願うだけ。
「侑香…そんなに抱きつかれたら…」
「え?―んむっ」
あげた顔に突然のキス。
「侑香のせいなんだから…」
ボトっというかばんの落ちる音。
「ごめんなさ…んっ…」
謝り終える前に唇を塞がれる。
紗子さんの手が私の腰にまわって
くすぐったい様な、少しゾクッとする感覚。
キス一つで、文字通り私は骨抜きにされる。
本当に、本当に好きなんだ
この世界で何が一番確たるものなのかって聞かれたら
紗子さんを好きだってことだって私は答えるよ。
続きます。
今日はこんなとこで。
なんか繋ぎ部分だから説明ぽくなって申し訳ない。
うああ最高です
gj
続き待ってまーす
>>106 GJ!!!!!!!!!!!!!
すごいキュンキュンした(*´Д`)
>>106 待ってました!!!
GJです!
続きも楽しみに待ってます!!
110 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/07(火) 21:56:10 ID:4pZdRbfL
>>106 今、侑香タンの本スレがえらい事になっているだけにホッとします。
あれから一年。早かったような、遅かったような不思議な気分。
でも、一年間ティアラの事を忘れなかった。
今年もティアラのことを忘れずに暮らせたら、それはきっと凄く幸せな事だと思う。
いきなり変な事書きましたが、言い訳から入るのもあんまりだったんで。
お久しぶりもいい所で、一ヶ月遅れのティアラ投下です。ホント申し訳ない。
どうにか間に合わせようと思って、まったく間に合わずでした。微妙に長くなったんで、途中で区切ります。
「でね、紗子さん・・・・・・」
何でも無い、可愛い恋人との長電話。
お互いの都合で会えない最近は、ますます長くなってきていた。
「ふーん」
ゆーかの話に返事をしながら、私は心ここにあらずって感じ。
(可愛いよねぇ)
電話から聞こえてくる、ゆーかの一日の話。
今日の出来事を話す口調は、どこか甘えてくれているように聞こえる。
「紗子さん?」
「ん・・・ちゃんと聞いてるよ・・・続き聞かせて?」
可愛いなぁ。
会いたいなぁ。
なんて言うか・・・抱きしめたい。
「・・・紗子さん?」
「ん・・・ちゃんと聞いてるよ・・・続き聞かせて?」
「・・・・もういいや」
「何でよ?」
しまった。
そう思いながらも、とりあえず強気に出てみる。
「だってさぁ、さっきから同じ事しか言ってないじゃん」
「そんなこと無いよ」
「そんなこと有るよ」
むう・・・的を得ているだけに言い返せない。
珍しくゆーかにビシッとつっこまれて、少し反省。
「ごめんね、怒ってる?」
ちょっとだけ・・・・ほんのちょっとだけ泣きそうな声を意識して、弱々しく尋ねてみる。
「あのね、そんな声で聞いてくるのはズルイと思う」
「よかった。怒ってなくて」
「全然怒ってないよ・・・・ズルイなぁって思ってるけど」
「それも何か嫌だな」
ゆーかの笑い声を聞いてると、心が温かくなる。
それは気のせいなんかじゃなくて、きっと安心してるんだと思う。
「・・・・もう、こんな時間だね」
「何言ってんの?」
時計を見ても、まだ夜中と言うには少し早い時間帯。
何時もなら、もっともっと沢山の話をしてくれるのに。
「ごめんね・・・・ちょっとしなくちゃいけない事があって」
悲しそうな、申し訳なさそうなゆーかの声。
「そっか・・・じゃ、しょうがないね」
喉まで出掛かった言葉。
それをグッと我慢して、大人の紗子さんを演じてみせる。
「ホントにごめんね」
「そんなに謝らなくても良いよ」
「じゃあ・・・切るね」
「うん・・・じゃあ、またね」
そうは言っても、何だかきっかけが無い。
何とも言えない無言が、少しの間二人を包む。
「紗子さん・・・・・我侭聞いてくれる?」
「ん、なーに?」
しょうがないなぁ。
そう言いながらもゆーかの声がまた聞けて、ちょっと・・・かなり嬉しい。
「明日なんだけどね・・・・お家にお邪魔してもいいかな?」
勿論、どんな我侭でも聞くつもりだったよ。
でも、こんな素敵な我侭は絶対叶えてあげなくちゃいけないよね。
はぁぁ・・・・
朝の日差しがまぶしい中、眠い目を擦って覚ます。
(今日の一日頑張ったら、ゆーかに会えるしね)
そう思うと、なんだか少しすっきりしたような気がする。
「よしっ、頑張るぞ」
誰に聞かせるわけでもなく、自分自身に言い聞かせる。
会っていっぱい話がしたい
会ってぎゅって抱きしめたい
会って眩しい笑顔を近くで感じたい
憂鬱な気分を吹き飛ばすように恋人の事を考えてみる。
また少しすっきりしてきた所で、TVから思わぬ声が聞こえてきた。
「今日はカラッとした青空で、女の子には心強いですね」
なんで?
私の中の疑問は、カレンダーを見ることでゆっくりと解決されていく。
(なるほど・・・・確かに晴れた方がいい日かも)
今まで気がつかなかった自分に呆れながらも、それを上回る嬉しさがこみ上げてくる。
「今日はいい日になるといいな」
何だか一気に憂鬱な気分なんて吹き飛んでしまった。
「あっ、紗子さん?」
電話の向こうから聞こえてくる声は、絶対に間違える事の無い聞きなれた声。
それなのに、聞くたびに嬉しくなるのはどうしてなんだろう?
「ゆーか、もう家に居るの?」
「うん・・・もう紗子さんの家で待ってる」
自分の家に電話したんだから、ゆーかが家に居るのなんて当たり前のこと。
でも、なんだか不思議な感じがするのも事実。
(だってねぇ・・・家に帰ったら好きな人が待ってくれてるなんて)
なんて言うか、新婚さんみたいじゃない?
「紗子さん、お仕事終わったの?」
「うん、今終わって帰ってるところ」
この会話も、なんだかそれっぽくてちょっとドキッとする。
にやけそうな顔を必死で堪えて、電話に集中。
「危ないから、気を付けてゆっくりでいいから早く帰ってきてね」
「それってさぁ、凄く難しいと思うんだけど」
「へっ?」
暫くの無言。
よく考えてようやく意味が分かったのか、少しふてくされた声が返ってくる。
「心配だから言ってるのに」
「分かってる。ごめんね」
「意地悪」
「ごめんって・・・・じゃあ、家でいい子にして待っててね」
笑いながら電話を切って、また家に向かっての帰り道を歩く。
(可愛い若奥様のお願いだもんね)
周りに充分注意しながら、少しだけ歩く速度を早くする事にした。
116 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/09(木) 01:14:11 ID:n76Av+UC
GJですっ!(*´Д`)
続きも楽しみに待ってます!!
新婚…(*´Д`)
色ベリ放送終了後トークでやってた新婚ごっこを思い出した
━━━━━━━━━━━━*´Д`━━━━━━━━━━━━!!!!
つづ…続きを……!!!
新妻ゆうかたん・・・
旦那様!早く帰って来い!!
(もう少ししたら、紗子さん帰ってくるんだ)
そう思うと、何だかドキドキするようなソワソワするような不思議な気分。
「変じゃないよね」
さっきから何回も見ている鏡を、もう一回改めて見直す。
(短すぎるかなぁ)
鏡に映る私は、結構短いスカートに少し緊張気味の顔。
試しにニコッと笑ってみても、何処となくぎこちない様な気がする。
「・・・・緊張するな」
勿論、久しぶりに会えるのは凄く嬉しい。
問題は、今のこの状況。
(やっぱり考えすぎなのかなぁ)
私の好きな人は、物凄く頼りになるお姉さん。
だから、きっとこんなことは考えていない。
私だけがこんなに悩んでるなんて、ちょっとだけ理不尽。
一人なので、スカートの裾が広がるのも気にせずにゴロンと寝転がる。
(・・・・・紗子さんの匂い)
抱きしめたクッションは、当然のように良い香りがする。
もっと近くに感じたくて力を込めた瞬間、部屋を包む静寂が破られた。
「ひゃ・・・ひゃい」
突然鳴った音にビックリしながら、一人で返事。
立ち上がりながら、だらしなく広がっているスカートを急いで直す。
「ピンポーン・・・ピンポーン・・」
急かす様に鳴り響くチャイムに、私の心まで急かされていく。
(落ち着いて・・・普通にすればいいんだから)
ドアの前で一回深呼吸してリラックス。
よしっ。
「お帰りなさい、しゃえ子ひゃん」
久しぶりに見た大好きな人は、玄関なのに大声で笑っていた。
「そんなに笑わなくてもいいでしょ」
腹立たした半分、恥ずかしさ半分。
部屋に入ってもクスクス笑っている紗子さんに、何回も注意する。
「ごめんね・・・あまりにも可愛くって」
何回も謝ってくれても、その度にクスクスって笑い声がオマケでついてくる。
「まだ笑ってるじゃん」
恥ずかしさを誤魔化す為に不機嫌に呟いて、寒い中帰ってきた紗子さんに紅茶の用意をする。
「ゆーか」
「何?」
背中から聞こえてくる声。
少しだけ振り返ると、紗子さんは寒そうにコタツに包まっている。
「ぎゅってしていい?」
「・・・・ダメ」
「何で・・・・まだ怒ってるの?」
「怒ってないよ」
「じゃあ、何で?」
何でと言われましても困る。
「今ね、紗子さんの為に紅茶の準備をしてるの」
「ありがと」
「で、熱湯とかあるから危ないでしょ」
納得してくれてのか、納得してくれなかったのか。
「・・・我慢する」
物凄くつまらなそうな声が聞こえてくる。
(なんか、今日の紗子さん可愛いな)
めったに見れない子供っぽさにクスクス笑っていると、益々面白くなさそうな声。
「ゆーかだけ嬉しそうでズルイ」
「ごめんね・・・・すぐ終わるから」
「聞きたい事あるんだけど、聞いたら答えてくれる?」
「うん・・・・なんでも聞いてくれて良いよ」
答えられる事だったらね。
そう言ってから紗子さんを見ると、意地悪な事するときのニヤニヤ顔。
「何でさぁ、帰ってきた時にあんなに緊張してたの?」
その目は子供みたいにキラキラしてた。
「何でって・・・久しぶりに会ったから」
「それだけ?」
「・・・うん」
「うそつき・・・顔真っ赤じゃん」
言われなくても分かってるもん。
紗子さんの言葉に、ほっぺが弱火でじっくり暖められてるみたいに熱が集まり始める。
「うそじゃないよ」
勿論、その理由も嘘じゃない。
嘘じゃないんだけど、大部分の理由は口にするには恥ずかしすぎた。
「本当の事言ってよ・・・・二人の間に隠し事は無しでしょ」
(二人の間に隠し事は無しね)
紗子さんと付き合うようになって、二人で交わした始めての決まり。
それは今まで当然のように守られてきている、凄く大切な約束。
「ゆーかさんが隠し事なんて・・・お姉さん寂しいなぁ」
冗談めかして言われる言葉。
でも、その綺麗な瞳は真っ直ぐに私を掴んで離してくれない。
「だって、恥ずかしいんだもん」
一歩、また一歩。
少しずつ、私の逃げ場が無くなっていく。
「恥ずかしくなんて無い」
「まだ何も言ってないから分からないでしょ」
「分かるよ・・・絶対に恥ずかしくなんて無いよ」
(・・・・ずるいよ)
こんなにかっこよくて、しかも凄く優しいなんてズル過ぎる。
「絶対に笑わない?」
逃げ場なんて最初から無かったような気もするけど、改めて決心するとドキドキが早くなる。
「笑わないよ」
「約束してね」
「絶対に約束する」
一回息を吸い込んで、ドキドキを少しでも抑えてから一気に言葉に変換する。
「あのね・・・帰りを待ってるなんて結婚したみたいだなって思ってたの」
部屋の中が、お湯の沸くシュンシュンって音に包まれる。
勿論、紗子さんの顔なんて見れる訳が無くて。
下を向きながらも後悔がドンドンと心に広がっていく。
(やっぱり言わなきゃよかったかも)
顔が爆発するんじゃないかと思うぐらいに熱くなっている。
「ちょっとだけ・・・ほんとにちょっと思っただけだよ」
よく考えたら、どのくらい考えていたかなんて関係ないような気がする。
でも、この沈黙が気まずくて口がとにかく言葉を発射してしまう。
「ごめんね、変なこと言っちゃって」
「・・・・・・・」
「可笑しかったら、我慢せずに笑って・・・」
「可笑しくなんてないし、絶対に笑わない」
物凄く久しぶりに聞いたような気がする声。
何時もよりずっと真剣で、少しだけ泣きそうにも聞こえる。
「紗子さん?」
驚いて振り返ると、物凄く嬉しそうな顔の紗子さんが私を見つめてくれていた。
「ゆーか・・・お願い聞いてくれる?」
そんなに真っ直ぐ見られたら、断れる人なんていないよ。
「今すぐ私の近くに座って欲しい」
「どうして?」
どうして。
口ではそう言いながら、私はある事を紗子さんに望んでいる。
「ゆーかのH・・・・聞かなくても分かるでしょ」
「聞かなくちゃ分かんないよ」
ちゃんとお湯の火を止めて、紗子さんの隣に座る。
「?まえた」
私の後ろに回って、紗子さんの腕が私をしっかりと抱きしめてくれる。
(・・・・言ってないのに、どうして分かるのかなぁ)
私の大好きな人は、いつでも私の望みをかなえてくれる。
「ゆーかもね同じように思ってくれてたんだなぁって思ったら、なんか泣きそうになっちゃった」
「何の話?」
聞き返すと、腕の力が少しだけ強くなった。
「さっきの新婚さんみたいって話」
「紗子さんはそんなこと思ってないでしょ」
「思ったよ・・・・ほんとに思ってた」
これ以上無いくらい強く抱きしめてくれる腕。
耳元に聞こえる、凄く嬉しそうな囁き。
「ありがと・・・嘘でも凄く嬉しい」
私の好きな人は凄く大人だから。
例えこれが優しい嘘でも、私は泣きそうになってしまうぐらい嬉しかった。
「嘘なんかじゃないよ」
「・・・・・うん、わかってるよ」
紗子さんの顔が見たくて、もぞもぞと腕の中で半回転。
「ん?」
少し不思議そうな顔は、この世界で一番なんじゃないかと思うぐらい綺麗。
「あのっ・・・紗子さん・・・紅茶用意するね」
突然そんなのを見たら、人間はビックリするわけで。
「もういいよ・・・ゆーかの方が暖かいもん」
急にギクシャクしだした私を、紗子さんは優しく抱きしめてくれる。
「もうちょっと暖まりたいんだけどいいかな?」
にこっと笑う女神様。
ゆっくりと近づいてくる唇は、ピンクに光って私を誘ってくる。
「紗子さっ・・・ちょっと待っ・・・おやつがあるの」
「ゆーかがおやつになってくれるんでしょ?」
「ちがうって・・・そうじゃなくてぇ・・ちょっと待ってってば」
危険すぎる誘いは、ドンドンと私を追い詰めていく。
「そんなに焦らされると、余計にしたくなるんだけど」
グイグイ近づいてくる顔から目を逸らして、力いっぱい叫ぶ。
「今日はバレンタインデーだから、チョコ持ってきたの!」
「紗子さんってば、そんなに変態さんだったんだ」
「違うよ・・・そうじゃなくて」
「ゆーかの方がおやつより食べたいなんて・・・恋人じゃなかったらセクハラお姉さんだよ」
「あの・・・そんなこと言ってない」
「言ったよ、絶対言ったもん」
さすがに少し怒ると、紗子さんは反省したのかチョコの箱を持ったまま小さくなっている。
「反省した?」
「・・・・・うん」
「今度から、私の話しも聞いてくれる?」
「・・・・・はい」
「じゃあ、食べてもいいよ」
その言葉を言った瞬間、紗子さんの瞳はチョコに釘付けになる。
「ねぇねぇ、これ手作りだよね」
(・・・ホントに反省してたのかな)
少しだけそう思いながらも、やっぱり喜んでくれるのは凄く凄く嬉しい。
「紗子さんのこと考えながら頑張ったんだよ」
「嬉しい・・・・凄く美味しそう」
形も味も何回もチェックした、自信作のチョコレート。
それでも紗子さんの口に運ばれる瞬間は、物凄く緊張する。
「・・・・美味しい・・・すごく美味しいよ」
「ホントに?」
「うん・・甘さもちょうどだし、形も綺麗に出来てるし」
「そっか・・・・よかった」
ほっとしてため息をつくと、紗子さんがいい子いい子してくれる。
「ホントに嬉しいよ・・・・ありがとうね」
にこっと笑ってくれると、昨日の疲れなんてどっかに飛んでいく。
「そんなに喜んでくれると、作った側も嬉しいな」
本当に嬉しそうな顔の紗子さんは、早くも二個目を選んで口に頬張っていた。
「ゆっくり食べてくれていいんだよ・・・・全部紗子さんのチョコだし」
「だってホントに美味しいんだもん」
「そんなに早く食べちゃうと、すぐ無くなっちゃうよ」
二人で笑いながら幸せな気持ちに浸っていると、紗子さんが静かに呟いた。
「・・・・今日貰ったチョコの中で一番美味しい」
その一言は、部屋を静かにするには充分の破壊力があった。
「ふーん」
急に低くなった私の声に、紗子さんの体がビクッと震える。
「いや・・・違うよ・・・そんな意味じゃなくて」
「何が違うの?」
「だからね・・・・その・・・ゆーかのチョコは美味しいなって」
少しビクビクしてる紗子さんも可愛いけど、今はそんなこと言ってる場合じゃない。
「しょうがないよ・・・お付き合いとかもあるし」
助け舟を出すと、凄い勢いで紗子さんが顔を上げる。
「でもね・・・・ゆーかのが一番嬉しかったよ」
「・・・・ホントかなぁ」
「絶対ホント・・・・ゆーかに嘘なんて言えないよ」
(ズルイよね・・・どう考えても卑怯だよ)
そんな顔で真っ直ぐに見られると、やっぱり文句なんて言えないわけで。
「もういいよ・・・喜んでくれたんなら」
攻撃していたはずなのに、カウンターを喰らった気分。
納得いかない気分でいると、紗子さんが手を握ってくる。
「ホントにゆーかのが一番嬉しかった」
「うん・・・わかったんだけど」
「けど?」
本来ならば、もう出て来てもおかしくない筈。
多分期待できないなぁと思いながら、瞳を見つめて聞いてみる。
「紗子さん、私もチョコ欲しいんだけど?」
やっぱり部屋の温度が少し下がった。
「朝ね、気が付いて買っていったの」
さっきより、もっと困った顔の紗子さん。
子供みたいに言い訳してる姿は可愛くて、少しだけ意地悪したくなってくる。
「で、お仕事に行ったんでしょ」
普段と反対の立場は新鮮で、なんだか少し面白い。
「そしたら、思ったよりも沢山貰えて」
「お返ししてたら無くなっちゃったの?」
無言でちょっとだけ頷いて、紗子さんは慌てて付け足してくる。
「でね、帰りにちゃんと買おうと思ってたんだけど」
「けど?」
「・・・・・ゆーかの電話が可愛すぎて忘れてた」
何も言わずに下を向くと、紗子さんの声が上から聞こえてくる。
「ごめん・・・ほんとにごめん」
(可愛いなぁ)
いっつも私をからかって可愛いって言ってる紗子さんの気持ちが、少しだけ理解できる。
「うん・・・そんなに謝らなくてもお返し貰ったし」
「えっ?」
あまりに不思議そうな声に、我慢できずに笑ってしまう。
「あんなに嬉しそうな顔で食べてくれるだけで充分だよ」
しっかりと上を向いて、私から紗子さんに抱きついた。
「もっとくっ付きたいな」
耳元でお願いすると、少し遠慮がちだった二人の距離が少しだけ縮まる。
「ほんとにごめんね」
「もういいってば」
まだ謝っている紗子さんのほっぺにキスすると、やっと安心したみたいに少しだけ笑ってくれた。
「あっ、いい事考えた」
「何?」
「三月のホワイトデーにお返ししたらいいんだ」
「いいけど・・・ホントにそれでいいの?」
「勿論。期待してていいよ」
自信満々に言ってくれる紗子さん。
その気持ちは嬉しいんだけど、多分知らないんだろうなぁ。
「じゃあ、期待してるね・・・三倍返しで大変だと思うけど」
「・・・・何それ?」
「ホワイトデーは可愛い恋人さんに貰ったお返しは三倍にして返すんだよ」
「嘘・・・・だよね?」
「ホントだよ・・・・それに私の場合は誕生日もあるし」
三倍かぁ。
そう言った後、急に無言になった紗子さん。
(意地悪しすぎたかな)
そう思って顔を覗き込んだ瞬間、私の体が後ろにゆっくり倒される。
「ゆーかの気持ちの三倍だったらさ、今から返していかないと間に合わないよね」
静かに近づいてくるピンクの唇は、拒む理由が思いつかない美しさだった。
「んんん・・・はぁ・・・んっ」
ゆっくりと、確実に私の頭が紗子さんで満たされていく。
何時もしてもらっているお礼がしたくて、精一杯背伸びしようとする。
でも、追いつけないぐらいの差が二人の間にはあって。
申し訳ないと思いながら、凄く嬉しくて泣きそうになってしまう。
「・・・紗子さん・・・どうしたの?」
私の上着に手をかけたまま、急に動きが止まった紗子さん。
脱いでもいない、でも着てもいない。
いわゆる半脱ぎ状態は、一番恥ずかしいような気がする。
「いや・・・このまま進んでいいのか聞かなきゃと思って」
不思議に思った私に軽くキスをして、紗子さんが耳元で囁いてくれる。
「さっき約束したでしょ・・・ゆーかの話しもちゃんと聞くって」
やっと意味が理解できたと同時に、理不尽な部分が湧きでる。
「・・・・今まで聞いてなかったじゃん」
「今思い出したの」
楽しそうに笑いながら、意地悪な舌で耳元を擽ってくる。
「ひゃ・・・ちょっ・・・今のは確認しなくていいの?」
「今のはサービス・・・・ほら、早く聞かせてよ」
「・・・・意地悪」
「ゆーかが言ったから、約束守ってるだけでしょ」
私の好きな人は、意地悪。
私の好きな人は、誰にでも優しい。
私の好きな人は、物凄くズルイ。
「あのね・・・・これぐらいじゃ三倍なんてまだまだだよ」
「そうなの?」
「だからね・・・もっとたくさん、ぎゅってして」
終わり
文字化けの野郎!「?まえた」って何じゃああ!!!
いや・・・ホントにスマンでした。
「つかまえた」って格好いい漢字がだめだったみたい・・・ごめんなさい。
てな訳で季節外れの話でした。
よくよく考えると何が一ヶ月遅れなのか分かってない中、感想下さった方々に感謝です。
ホントに季節外れでごめんね。
gj!甘い甘いよ!
保存保存と
>>132 GJ!!!!!!!!!!
甘くて、もう溶けそう…(*´Д`)
>>132 GJです!
い、いかん、歯磨きしてくるよ!
このままじゃ虫歯になっちまう!
>>132 ━━━━━━━━━━━━*´Д`━━━━━━━━━━━━!!!!
ほんとにもう!甘すぎて俺今原型留めてないよ!超GJ!
つか
>>127-128の流れが奈緒なつっぽくてダブルで萌死できました( *゜∀゜)=3
>>132 GJ!!
さぇこさんは実際にあげたのより貰った数のほうが多かったらしいね。
>>128みたいにゆーかさんに嫉妬されちゃうよ!
138 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/13(月) 18:47:13 ID:GXrdkdcx
今日はゆーかさんの誕生日だねぇ。
紗子さんとのめくるめく官能の夜の予感…
139 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/15(水) 19:20:35 ID:5ktzS3ME
急に人がいなくなったなorz
忙しくて誕生日には間に合わず…
過疎ってるようで、保守兼ねて、短編。
Date: March 13, 2006
―――
「ねぇ紗子さん、今日お仕事何時に終わるの?」
「ん〜何時だったかなぁ〜なんかあるの?」
「え!別に何もないよ」
「ふーん」
本当は気づいてるけど
侑香がそわそわしてるのが面白いから
もうちょっと黙っていよう。
「あ、もうでなきゃ」
食器を台所に運び、急いで支度をする。
「いってらっしゃい…」
見るからに、しょんぼりとした顔で玄関まで侑香が見送りにくる。
私はそんな侑香の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「何食べたい?」
「え?」
「夜、お祝いしよ?」
「覚えててくれたんだ…」
「あたりまえでしょ」
「何がいい?」
「紗子さんの作るものなら何でもいい」
侑香は満面の笑みで答える。
ほんと百面相だこと。
「それが一番困るんだけどな」
「あ、侑香」
何?という顔をした侑香を引き寄せる。
「う?」
ちゅ
「22回目の誕生日おめでと」
ちょっと驚いた顔のあと、ふにゃっと表情が緩む。
「えへへ、ありがと」
「もう大人だね」
「前から大人だよぉ」
「じゃあ、今夜確かめようかな」
「えっち」
「侑香だからえっちになるんだよ」
顔を真っ赤にする侑香。
そんな反応されたら言ったほうが照れるじゃん!
朝からバカップル全開だけど、今日くらいいいかなって
そんな気分なわけで。
「じゃ、いってきます」
「うん、いってらっしゃい」
やばい、顔がにやける。
今から仕事なのに、早く帰りたくてしかたがない。
気を引き締めなくちゃ。
でも結局仕事中も侑香の事が頭から離れなかった。
ケーキを買って、プレゼントも用意済み。
侑香の喜ぶ顔を早く見たくて足が自然と速くなる。
カギを鍵穴に刺そうとした瞬間
「おかえり!」
と勢いよくドアが開いた。
「うわあ、ゆ、侑香玄関で待ってたの?」
「うん、足音で紗子さんだってわかったから」
「だからってびっくりさせないでよ、ケーキ落としちゃったらどうすんの」
「ケーキあるの!?」
「あるよ。でもご飯の後だよ」
「は〜い」
侑香は子供のように返事をする。
「改めて、誕生日おめでとう」
「ありがとう、紗子さん」
「さ、消してよ」
「うん!」
大きなバースデーケーキに立てたろうそくを
侑香が一つずつ消していく。
全部消し終えたところで
「はい、これ」
前もって買っておいたプレゼントを渡した。
「ありがとー、開けてもいい?」
「いいよ」
中身は侑香の好きなブランドのブレスレット
「うわぁ。ありがとう、侑香がほしいって言ったの覚えててくれたんだぁ」
「貸して、つけてあげる」
「思ったとおり、よく似合うね」
「えへ、ありがと」
「嬉しすぎて、何ていったらいいかわかんないよ」
「大げさだよ」
「ねぇ紗子さん」
「ん?」
「抱きついてもいい?」
「え?い、いいけど…」
なんか聞かれると照れる。
侑香が私の後ろに回って、いわゆるあすなろ抱き?
侑香にいっても年齢のギャップを感じそうだから言わないけどさ。
そして耳元で
「ねぇ紗子さん」
って甘い声で囁く。
「ん?」
「ひとつお願い聞いてくれる?」
「なぁに?」
「紗子さんのこと愛したい」
「今朝のこと気にしてるの?」
「そういうわけじゃないけど…」
「だめ?」
「だめじゃないよ。侑香の誕生日だしね。
侑香のしたいようにしていいよ」
侑香の事見上げるのって結構久々だなって今になって思った。
妙に息遣いが荒い。
瞬きも多くて、焦ってるのがわかって少しおかしかった。
「何笑ってるの?」
「ううん、なんでもないよ?」
「むう」
「ずるいよ」
「何が?」
「だってさ…どうしたって、侑香は紗子さんに敵わないんだもん…」
「そりゃそうだよ、7年の経験を簡単に追い越されたら立場ないじゃん?」
「どうしてそんな余裕なのよ…」
「何怒ってんの」
「怒ってないよ〜」
「何が不満?あたしはそういう侑香が好き
侑香はこんなあたしが好きなんでしょ?」
「不満とかじゃなくてさ、悔しいの」
「悔しい?」
「悔しいくらい好きなの!」
「絶対、紗子さんの好きより、侑香の好きのほうが
10倍も100倍もでかいもん」
私はそんな侑香の10倍も100倍も侑香のこと
好きだと思ってるけど
「そう」私があしらう様に答えると
「そういうのが悔しいのー!」
「あはは、でもそんなあたしが好きなんでしょ?」
「もー!」
「ねぇ侑香」
そういって私は侑香に示すように時計を指差す
「時計?」
「言うこと聞くのは誕生日の間だけだよ?もう時間ないよ?」
「あ…気づいてたでしょ?」
「何が?」私がとぼけると、
また侑香のもー!っていう叫び声が響く。
そして時計は0時を指す。
「残念。終了」
「………あ!」
侑香の顔がまた百面相する。
曇った顔が一転、明るくなった。
「侑香?」
「ふふふふ」
不気味な笑い。
「な、何?」
「今日は何の日?」
「え?」
「覚えてないんだ…」
「え、ごめん、何?昨日が侑香の誕生日で…あ…」
忘れてた。完全に。
まずい、非常にまずい。
「えーっと…」
「ひどいなー紗子さん、忘れてたんだ…」
「え、いや忘れてないよ、うん」
「そうだよね、じゃあ今日も侑香のお願い聞いてくれるよね?」
「え…あ…う、うん…」
私としたことが、侑香の誕生日で頭がいっぱいで
次の日のことまで考えてなかった。
そう、侑香の誕生日は3.13…次の日は3.14
ホワイトデーだったんだ…
おわり。
誕生日ってことで即興で書いたから、
かなり適当なところあるけど保守てことでご勘弁を。
私自身ホワイトデーのお返しもらって
ホワイトデーだってこと気付いた口なんだけどね・・・。
>>146 やられた…
GJでした!!!
こういう関係性はかなり理想です!!!
>>146 あーもう!!かわいいなぁ(*´∀`)
GJっす!!!!!!!!!!!!!!
ああ、そうか!そうきましたか!!
う〜んGJです!
バカップル万歳!バカップルよ永久に・・・。
>>146 GJGJGJGJ!!
こんなバカッッポーなら毎日拝みたいよ!!!
YOU達、もう結婚しちゃいなよ!
151 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/17(金) 02:51:26 ID:ZbFkNrhy
GJすぎっす!!
これで即興だなんて‥最高でしたよ!(*´Д`)
そろそろぱっくぎ分に餓えて…
153 :
前スレの760(776改訂):2006/03/18(土) 22:44:43 ID:W6Mtp1Aa
154 :
前スレの760(776改訂):2006/03/18(土) 22:46:23 ID:W6Mtp1Aa
1時間後――停電の原因調査のために予定より、30分以上遅れて開催されたイベントにはわたしも、そして人間の姿に戻って着替えを済ませた綾ちゃんも何事も無かったかのように会場に現れることが出来た。
でも私は、イベント中はずっとうわべだけの笑顔を見せるだけで、心の中では悲しみと後悔で一杯だった。
(わたしがポットの蓋を開けたままにしたせいで綾ちゃんの秘密がみんなにばれちゃったんだ……もう、わたし……綾ちゃんと一緒にいられない……。)
わたしは自分が犯した取り返しのつかない失敗に心が押し潰されそうになるのを感じた。
イベントが終わって退出して控室に戻る途中もわたしの表情は晴れることは無かった。
「麻美、さっきの中途半端な表情は何? 見に来てくれたファンの方に失礼でしょう……」
綾ちゃんが私に耳打ちした。
私はその言葉を聞いた瞬間、体中の力が抜けてその場に座り込んで力無く、泣き出してしまった。
「綾ちゃん……ごめんね……わたしのせいで……」
「麻美……」
綾ちゃんもしゃがみ込んでわたしに優しく語りかけ始める。
「……私はいつも麻美からたくさんの大切なものを貰ってきたわ。私も今まで声優をしてきて辛い事や苦しい事もあったけれど、麻美に出会えて本当に良かったと思ってる。麻美の優しさと笑顔が側にあるだけで……私…とても嬉しいよ……」
「……」
「……絶対に私は麻美の前から消えたりはしないから、もう泣いちゃダメよ……」
「綾ちゃん……」
わたしが綾ちゃんの胸に顔を埋めながら零した涙を綾ちゃんはそっと指で拭ってくれた。
155 :
前スレの760(776改訂):2006/03/18(土) 22:46:57 ID:W6Mtp1Aa
「そこの二人、何やってるのよ」
不意に声がして、わたしと綾ちゃんは声の主の方に顔を向けた。
そこには苦笑いを浮かべた「お姉様」と「なば様」が立っていた。
「何、二人勝手に『お別れシーン』を演じているのよ。そういう事はアフレコ現場でやりなさいよ! ねえ、豊口」
「そうそう。人間が水を被ったら人魚になっちゃったなんて話をしたら、どう考えても言ったほうが病院送りでしょう」
「それに、もしそんな事をちくったら、麻美子から一生恨まれるのが分かっているし……」
「私らの実力があれば、川澄綾子の一人や二人相手に麻美子のハートを奪って見せますよ」
「二人とも……」
「ありがとう……」
わたしと綾ちゃんは深々と二人に頭を下げた。
「というわけで……麻美子はこれから戴いていくわ」
「ちょっと、何どさくさ紛れに言っているのよ」
「なば、ずうずうしいにも程があるわよ!」
「綾ちゃん……3人とも引っ張らないでよ……」
一転、私は3人の美女から揉みくちゃにされてしまった。
156 :
前スレの760(776改訂):2006/03/18(土) 22:47:51 ID:W6Mtp1Aa
その後、綾ちゃんの事はもう誰も詮索しようとはしなかった。
今日もアフレコ現場にはわたしの側に綾ちゃんがいる。
わたしの周りは少し騒がしいけれど、それでも綾ちゃんと一緒にいられるこの日々が愛おしく感じられる。
「綾ちゃん……」
「ん……?」
「この前の綾ちゃんの言葉の返事なんだけど……。わたし……わたしも綾ちゃんともっとずっといたいよ」
「……ったく、麻美ったら」
綾ちゃんがそういうと私たちは笑顔になっていった。
ちなみに、浅野さんは配電盤をショートさせた犯人として事務所から散々お説教を受けたようです。
「ひどいよ〜!!」
(完)
157 :
前スレの760(776改訂):2006/03/18(土) 22:53:21 ID:W6Mtp1Aa
とりあえず終わりです。ちょっとファンタジー仕立ての異端作を書いてしまいましたが、どうだったのでしょうか?
でも正直な事を言うと、「ウィッチブレイド」の雅音役が能登さんと知った時に、
「しまった、『ウィッチブレイドの装着者が(リアルな)能登麻美子だったら?』で書きたかったな」
とも、思ってしまいました。
もし、同作品が盛り上がるようならば、そのネタをやってしまうかも知れません。
>>33-34 二回目の本スレの告知をしてしまったのは私です。
気がついたら、前スレが容量オーバーになっていて次スレを捜すのに大変苦労したので気を利かせたつもりだったのですが…。
ごめんなさい。
「ねぇ、侑香……どーしちゃったの?」
自分で浅はかだなって思った。
理由なんか分かってるのに。
でも、部屋に響く侑香の涙に濡れた声……
その声を聞いてしまったら、そう尋ねずにはいれなかった。
「ご…ごめん。紗子さん…」
「ううん……」
もっと気のきいた言葉が言えたらいいんだろうけど、
あいにく、私にはその様なボキャブラリーは存在しないから……
だから私は、自分の胸に顔をうずめている侑香に、
頭を撫でるように、髪に指をからめた。
そして、しばらくの時が経ち、侑香が少し落ち着きを取り戻した。
「久しぶりに会えたのに、泣いちゃうなんて最低だね」
「そんなことないよ」
「でも……紗子さんと笑いながら大切な時間を過ごしたかったよ」
正しく吐息が掛かる距離で侑香が寂しそうに私を見つめた。
「そんな顔しないでよ」
「でも……」
また、侑香の目が潤んだ。
「今の侑香もネコみたいでかわいいよ?」
きょとん。
今の侑香の表情は正にそんな感じ。
「あははっ」
私は何だかおかしくなって、笑ってしまった。
「なにそれぇ〜」
脇腹をポカポカと殴られる。
見下ろすと、侑香のふくれっ面。
「ごめん、ごめん」
「むきぃー」
私の腕のなかで暴れてる侑香をなだめつつ、抱き寄せつつ……
「でもね、ネコみたいに甘えてくる侑香さんはとってもかわいい」
侑香の動きがピタリと止まる。
だから私は、今がチャンスと言わんばかりに
がっちりと抱きよせ、肩の辺りに顔をうずめた。
「もーぅ……恥ずかしいじゃん……紗子さんのばか」
「にひひ〜」
「むぅ…」
良かった。
いつも通りの二人に戻った。
すると、侑香の腕が私を抱きしめ直して、急に小さな声でこう言ったんだ。
「ゆぅは、紗子さんの前でだけネコちゃんになるんだよ」
「はいっ!?」
ガバッとうずめていた顔をあげる。
何だか、思いもよらぬカウンターをくらった気分。
「えへへ……恥ずかし」
「こっちのが恥ずかしいよ」
「にひ〜さっきのお返しですぅ」
「もぅ……」
私が再び侑香の肩の辺りに顔をうずめると、再び声が……
「紗子さんには、まだとっておきがあるよ?」
「とっておき?」
「……キスしてほしいな」
さっきとは全く違う声のせいか、私の何かのスイッチが入った
……気がした。
「いいの?」
「うん」
「フフッ……」
「紗子さん…こわ……ぅんっ……」
終わり
ほんとにごめんね、ごめんね……
って感じです。はぃ。
特に何も考えないで書いたので、薄っぺらい内容ですが…
読んでいただけたらうれしいです。
では、失礼しました。
謝るぐらいなら書くな
書くなら堂々と晒せ
面白かったよん
おお、お久しぶりの◆Na0E8ARrhMさんだ!
こういう日常の一コマみたいなのイイっす(*´Д`)
164 :
ふたなり注意:2006/03/19(日) 17:00:12 ID:lTmP8pOW
| \
|Д`) マダダレモ キヅイテナイ トウカスルナラ イマノウチ
|⊂
|
日曜日のよく晴れた朝。浅野は自宅から出て、散歩へ出かけていた。
(いい天気だし、予定は何もないし、今日は一日のんびり過ごすかな。それとも部屋の片付けでもしようかな)
そんなたわいのないことを考えながらゆっくり時間をかけて歩き、途中道端に綺麗な花を見つけたから、デジカメを構えた。
何度もアングルを変えて真剣に写真を撮る。ブログに邪心を載せるためだ。
だから、浅野に迫ってくる人影なんて浅野はちっとも気付かなかった。
「浅野さん」
ぽん、と肩に手を置かれ、浅野はびくっと体を震わせて後ろを振り返った。
「ほっ…ほっちゃん!?なんでこんな所に!?」
「あ、驚かせちゃったかな?ごめんね急に」
「そりゃ驚くよー!後ろ向いたらいきなりほっちゃんが居るんだもん!」
「ほんとごめんごめん。…実は私、大変なことになったの」
あんまり堀江が神妙な顔つきをしているものだから、浅野は困惑した。
これはきっともの凄く重要な事なのだろうと思い、浅野に緊張感が走った。
「な…なに?どうしたの」
「実は私…男の子になっちゃったんだけど」
約五秒の沈黙。
「…いやね、ほっちゃん。そういうのはラジオだけで十分だって。何もわざわざこんな朝に電車賃かけてそういう…なんつーの。何の為にもならない冗談は」
「ねえ手、貸して」
「はあ?」
「いいから」
堀江は半ば強制的に浅野の右手を引っ張り、自分の股間部分に浅野の手を押し付けた。
「ちょっ…!?え?ええ?えええええええええええええええ!!??」
スカート越しに感じるのはもっこりとした、それは女にはまず絶対にありえない物体。
「嘘でしょ…」
「本当だって、今浅野さん触ってるでしょ。…っていうかさ、そんなあんまり揉まないで…」
「うあ!?ご、ごめん」
慌てて浅野は手をどけた。すると見た目でもかなりわかるくらいに、スカート越しからそれが盛り上がっているのがわかった。
「…ほっちゃんまさか!?」
「だ、だって浅野さんがあんなにべたべた触るから!」
「と、とにかく家にきてよ。そんな格好じゃ外も歩けたもんじゃないし、ズボン貸してあげるからさ」
それはあまりに現実味を帯びていない夢のようで、浅野は家へ向かう間ずっと頭をぐるぐると掻きまわされるような眩暈に陥っていた。
二人は家へ上がった。浅野はクローゼットからズボンを取り出し堀江に渡す。
「ありがとう浅野さん」
「いいよこれくらい。それより私が聴きたいのは何でそんな漫画みたいな事が起きたかって事なんだけど」
「…わかんない。起きたらこうなってた」
憂いを帯びた表情で俯く彼女。
そりゃ私だってどうにかしてあげたいけど、残念ながら私はただのしがない声優だからどうしようも出来ない。
「とにかくそこに座って。今、お茶入れるから。二人でゆっくり考えよう」
「待って浅野さん!」
「へ?」
「あのさ、お願いがあるんだけど…」
そう言って、キラキラした目でこっちを見て来るほっちゃんの目は、まるで小悪魔みたいだと思った。
でも割と悪くないかな、って思えてしまう自分がよくわからない。
「な、何?」
堀江はその疑問に答えず、ふわりとした笑みを浮かべたままだ。
そっと浅野の腰に両手をまわす。
「あのね…」
次にくる言葉はもう浅野にはわかってしまっていた。
でもそれを拒否なんて出来ないって事も浅野にはわかっている。
だって私たちは、女同士の仲の良い親友なのだから。
ほっちゃんのお願いに、私は仕方ないなあ、と渋々OKをだした。渋々ってのはあながち自分に嘘をついているかもしれない。
私はほっちゃんのスカートをたくし上げた。
そこに顔を近づけ、そっと布越しに口でそれを咥えてやる。
終わり
一行が長いですねごめんなさい。
投下は久しぶりで感覚を忘れていたもので;
では投下逃げ|彡サッ
え〜ッ?!! そこで終わっちゃうのー?
なりでもいいからこの二人の続きが見たいよ〜!!
最近レズ声優スレの過去ログを見てまでSSを読もうとしてる俺がいる
171 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/23(木) 12:12:27 ID:QUrcDONr
誰か朴×釘宮を……最近栄養不足な私です…u
172 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/23(木) 12:54:23 ID:WUIrDO6A
両性具有でもいいじゃない!
173 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/25(土) 06:25:55 ID:ET/KgdX6
>172
流石にそれは勘弁…
誰かやまなこでお願いしますですHi
ふたなりは・・・・邪道!
なんでもいいや くだらねぇくだらねぇ
俺にとっちゃあ女同士の絡みが見れてハァハァできれば なんでもかまわねーや
ノ ‐─┬ /
,イ 囗. | / _ 丿丿
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ナ' ̄ / 、___
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―ナ′ 〈__ X / ̄\
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/ \ l レ ' `‐ ノ
/ 、___ Χ ̄ ̄〉
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X / ̄\ ノ / _|
/ V / / く_/`ヽ
レ ' `‐ ノ ―――'フ
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| 〈 / V
`− 乂 人
┼‐ | ―┼‐
┼‐ | |
{__) | _|
| く_/`ヽ
178 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/27(月) 09:56:26 ID:/PRdRt/j
tiara新作投下まだ?
南里スレより
>>質問:「裕佳梨さんと侑香さんはどっちのほうがボケですか?」
>>清水:「ゆかりん、侑香ちゃんとよくご飯食べに行ったりするんだけど、あたし、浮くの」
>福井ゆかりんと仲良いとは知らなんだ。
>この二人が話してると他人には全然聞き取れなさそうw
百合とは違うけど何か興味わいてきた。
超天然同士だしw
>>799 ゼーガペインのヒロイン役の娘ね。
ステージではガチガチに緊張してたけど控室では隣にいたパクロミに
告白したこと暴露されてたし。
>>802 パクロミ自ら言ったんだが。
いきなり「大好きです!」って抱きつかれて困ったんだとさ。
主役とヒロインが新人だから一人で盛り上げてたよ。
>>180 すまん、興味深い話だが、なんに対するレスかわからん!
良かったら教えてくれ!
三瓶は名塚のこと何て呼んでるんだっけ?
かおりん
184 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/28(火) 16:05:02 ID:xbiwekAf
>>184 要は1989年生まれの花澤香菜が朴路美に手を出そうとしたと……。
朴路美が誘いに乗ってたら、
釘宮が「朴さんはやっぱり若い子の方がいいんだっ!」
って泣き崩れる修羅場になるところだったな……。
あぶねーあぶねー。
186 :
名無しさん@秘密の花園:2006/03/29(水) 10:31:30 ID:JZFUPA2D
小清水三瓶のお話が読みたひ。
188 :
古代遺跡から発掘:2006/03/30(木) 15:36:57 ID:FuRoidsn
155 名前: 川澄×能登 05/03/03 15:30:51 ID:omQF90h00
「濡れやすいのね、いつもオナニーとか・・・・してるの?」
川澄は能登の耳元でそう呟いた。
「そ・・・・そんなこ・・・と・・・してません・・・あああ・・・・」
にやけた顔で川澄が尋ねる。
「う・そ♪ 本当は好きなんでしょ?」
「そ・・そんなことなぁぁぁぁ・・す・・ぁぁっ」
「好きって言いなさい。本当の事でしょ?」
顔を真っ赤にしながら能登は
「ぁっ・・・・・ぁ・・・ぉぁぉなにぃ・す・・きで・・すぅぅぅ」
その答えを聞き、薄笑いを浮かべながら川澄が尋ねる
「誰の事想ってするの?ちゃんと私のこと想ってしてくれてる?」
恥ずかしくて気持ちよくて、能登はだらしなく口を開きよだれを垂らしながら答える
「ぁぁ・・・は・・ぁぁぁぁ・・・・・好きです好きれしゅお姉さまぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・あああん」
能登の体が熱くなってきたのをみて、川澄は能登をイかせようとショーツの中に入れた手に意識を集中させる。
クリトリスに当てた中指で激しくいやらしく絶妙の動きで振動を加える。
「ああああ・・・だめ・・そんなにしちゃ・・あああああああぁぁぁ・・・」
能登は体を仰け反らし快感に打ち震える。
「感じてるの?私の指が好きなの?」
そう言うと川澄は追い討ちを掛ける様に咥えていた乳首に歯を立てもう一方の乳首を指でつまむ。
「いっちゃいなさいよ、麻美子。気持ちいいんでしょ?」
そう耳元で呟きクリトリスを思いっきり摘み上げた。
「あああああ・・・だめぇぇぇ・・・あっっ・・ああああああああ・いっちゃうよぉぉぉぉ」
さらに体を限界まで仰け反らし・・・
「いっちゃうぅぅぅ・・・ああああああ・・・いっくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・」
189 :
古代遺跡から発掘:2006/03/30(木) 15:38:45 ID:FuRoidsn
156 名前: 川澄×能登 05/03/03 15:47:24 ID:omQF90h00
事切れたように能登はベットに身を落す。
失神してはいないようだが肩で荒々しく息をしている。
「まだ寝るのは早いわよ、本番はまだまだこれから。たっぷり可愛がってあげる。」
そう言うと、川澄は半開きの能登の口を舐め上げ、すぼめた舌でいやらしい音を立てながら能登の唾液を舐め始めた。
「ちゅぷちゅぱちゅ、、ちゅぷちゅぷ、、、、うふふ。おいしい♪麻美子の味がする。 ぁぁ、、、、ちゅぷちゅぱぴちぴちゅ、、、、、」
能登の口の奥まで舌を入れ丹念に口内を舐め上げる。「ぴちゅぴちゅぴゅぱ、、、、、ぺろぺろ、、、、れろれろ」
「どうしたの?麻美子?もっと舌を絡ませてきなさい。」
川澄が物足りなさそうな口調でねだる。
「あ、はい。ぴちゅちゅぱちゅぱちゅ、、ちゅぱぴちゅちゅぱちゅ、、、」
「ふふ、気持ちいい。麻美子の舌甘いわ♪」
川澄はとろんとした表情で能登の口内を味わった。
ねっとりとしたディープキスが終わった後、川澄は満足した表情で
「もう、ずっと私だけの妹でいなさい。離さないから。」
そう言って川澄は能登を思い切り抱きしめた。
めでたしめでたし
(この物語はフィクションです)
tiaraway希望
>188-189
その後あの番組で暴露される訳かw
〜プーン〜〜 〜プーン〜プーン 〜〜プーン〜プーン〜〜プーン 〜プーン〜プゥーン〜
〜〜 プーン〜〜 〜プーン 〜プゥ〜ン〜〜プゥ〜ン 〜〜プーン〜〜 プゥーン〜
`~ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\  ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ 〜プーン 〜プーン
人____)____) ____)____)____)〜プーン 〜プーン
ー◎-◎-)ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-)〜プーン 〜プーン
(_ _) ) (_ _) ) (_ _) ) (_ _) ) (_ _) )〜プーン 〜プーン
∴ ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ〜プーン 〜プゥーン
`~ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\  ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ 〜プーン 〜プーン
人____)____) ____)____)____)〜プーン 〜プーン
ー◎-◎-)ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-)〜プーン 〜プゥーン
(_ _) ) (_ _) ) (_ _) ) (_ _) ) (_ _) )〜プーン 〜プーン
∴ ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ〜プーン 〜プーン
`~ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\  ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ 〜プーン 〜プーン
人____)____) ____)____)____)〜プーン 〜プゥーン
ー◎-◎-)ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-)〜プーン 〜プーン
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∴ ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ〜プーン 〜プーン
`~ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\  ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ ̄ ̄ ̄~\ 〜プーン 〜プーン
人____)____) ____)____)____)〜プーン 〜プーン
ー◎-◎-)ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-) ー◎-◎-)〜プーン 〜プゥーン
(_ _) ) (_ _) ) (_ _) ) (_ _) ) (_ _) )〜プーン 〜プーン
∴ ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ .ノ 3 ノ〜プーン [半角二次][ツンデレ][メイド]
\_ \_ \_ \_ \_〜プーン [美少女陵辱][ブッカケ][中田氏]
ノ\_) ノ\_) ノ\_) ノ\_) ノ\_) [マリア様がみてる] [エロ同人]
⌒ヽ´ .( ⌒ヽ´ ( ⌒ヽ´ .( ⌒ヽ´ .( ⌒ヽ=3==== [ユリ物][電撃系][エロゲー]
ヘ )===ヽ ヘ )===ヽ ヘ )===ヽ ヘ )===ヽ ヘ )⌒`)======= [ロリ][月姫][フタナリ]
ノ=`J====.ノノ=`J⌒`)ノノ=`J====ノノ=`J====ノノ=`J⌒`);;⌒`).==== [メガストア] [エロパロ][ゲームラボ]
================⌒`);⌒`)=====⌒`);⌒`)==⌒`);⌒`)======
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドォォォヲヲヲヲヲヲヲォォォーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
↑ ↑
キモヲタ大暴走
3月32日記念
194 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/03(月) 12:19:42 ID:EnbAvQrK
浅野ガセメールネタは?
山口眞由美×朴ろみ頼む!
196 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/03(月) 17:40:03 ID:EnbAvQrK
山口×朴×釘宮の3Pキボヌします
tiarawayを希望します
199 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/03(月) 21:33:51 ID:s7XGXr6i
なば能登読んでみたい
200 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/03(月) 22:35:13 ID:jZhYWF69
200(´・ω・`)
>>197 個人的に釘朴派だから、山口+釘宮×朴希望
202 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/04(火) 01:14:07 ID:bk6CgEfe
やまなこ分・・・・
>>202 (・∀・)人(・∀・)ナカーマ
イイ!よな
206 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/04(火) 23:11:16 ID:bk6CgEfe
でも全然朴釘でもオケ。
てかとにかく二人がイチャついてればヨシ!
俺本命は山口×朴がなんだけどなw
山朴は恋人と言うよりは師匠と弟子って感じだな
もちろん朴釘は鉄板夫婦
やはり朴×釘+山口の朴大食いが萌える。
朴釘の裸エプロンな話が…
「まだかなぁ?ドキドキするー」
「もぅ、紗子さん少しは落ち着いてよ」
口では紗子を注意しつつも、侑香の手はギュッと紗子の手を握っている。
「ゆーかぁ…ちょっと痛い…」
「ぁ、ごめん…やっぱり緊張してるみたぃ…ぁはは」
侑香独特の緊張した時に見られる力ない笑い方。
そんな侑香の様子を見ていた紗子はふきだすように笑いだし――
「ゆーかはほんとにかわいーね」
「ほぇ?」
「かわいー♪ちゅ〜」
「ちょっ…紗子さん!!」
もう少しで唇に触れる…
その時だった。
「「あっ!」」
テレビから聞こえる、侑香の歌声。
「はじまったっ!うわ〜かっこいい〜」
はしゃいでるように見えて、耳を澄ましてるのが、こちらまで伝わる。
そして、画面はオープニングからCMに変わり――
「ど…どうだった?」
「うん、すごかった」
画面を見つめ、コクコクと頷く。
緊張が解け、その姿の可笑しさも相まって、侑香は思わず笑いだしてしまった。
「なにそれ〜」
「だって、今ここにいる、ゆーかが唄ってると思うと…」
「思うと?」
「なんでもな〜い。それよりもさっきの続きぃ〜」
そういうと、紗子の顔が徐々に近づいてきた。
「へっ!?…あ、紗子しゃ…んんっ」
→→おわり
FictionJunction YUUKAの新曲で興奮して、勢いで書きました。
ほんっとに勢いなので、
設定とか紗子さんのキャラが違うとかのツッコミはなしでw
>◆Na0E8ARrhMさん
超GJです!
もうさえぽんは色んな事に理由つけて四六時中ゆーかたんを押し倒せばいいと思うんだ
>212
遅れたけどGJです!
やっぱりtiarawayは良いね。
>>210です。我慢しきれずに朴釘をマターリ投下します。エロくなかったらごめんなさい…
「ねぇ、朴さん?これエプロン?」
真っ白でレースの付いた布きれがダイニングテーブルに置かれていて、つい手を伸ばした。
「裸エプロンして?」
直球過ぎる言い方に、私はエプロンに伸ばした手を引っ込める。
「嫌です」
「え〜?なんで?いいじゃん、可愛いっしょ?ソレ」
引っ込めた手でエプロンを広げると、確かに可愛い。しかし、それとこれとは別の問題で、私はこの危機をどうやって乗り越えるかを考えていた。
「あんまりしつこいと帰るからね?」
今日はお泊まりで、いつもと同じく過ごすんだと思ってたんだから。裸エプロンだなんて、絶対嫌です、朴さん。
「えー…いいじゃんいいじゃん、裸が嫌だったら、下着の上からでもいいから!」
結局私は、朴さんに甘いんだと思う。
「…これでいい?」
条件は、下着の着用と、絶対私に触らない事…あとは、朴さんのリクエストに三つまで応える。
「キャー!理恵可愛い!」
ベッドの上では朴さんが正座してる。
「ほら、クルッと回って!ターンして!」
かなり興奮していらっしゃいます。ちょっと怖いな…
とりあえず言われた通りにクルリと回る。そして更に朴さん興奮。
「やっぱり恥ずかしいよ、もう…着替えていい?」
私は後退りしながら、身を乗り出して手を叩く朴さんから離れようとした。
「ダメー、まだ二つ残ってるぅ!」
すっかりテンションの上がった恋人に、私は更に後悔する事になる。
tiaraに朴釘続けてキタコレ
お2人共GJです。
219 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/08(土) 12:36:30 ID:J4iAcDg9
同じく
乙! やっぱり朴釘はバカップルでなくてはいけませんな
221 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/08(土) 16:10:31 ID:UMOxTtwp
朴釘最高っ!!
>>217続き
「ここに座って?」
ベッドの端っこに座って、膝を叩くって事は、そこに座れって事で…
「触っちゃダメだからね」
私が念をおすと、朴さんは笑顔のままで何度も頷く。
「早くっ、早く♪」
怖いけど、約束は約束。朴さんに背中を向けて座ろうとしたら、お尻に息を吹きかけられて驚いた。
「な、なにぃ!?」
お尻を押さえて振り返ると、朴さんはしてやったりみたいな顔で言うの。
「私と向かい合わせでだよ」
そんなの言わなきゃわかんないよ!
私はムッとしながら、言われた通りに座る。
「これでいい?」
体はあまり密着しないようにと思っていても、それだと落ちてしまいそうで、思ったより顔が近い。胸に。
「あと一つ…は?」
朴さんがじーっと正面を見ている。早く終わりたいよー!
「どうしよっかなぁ〜…」
私が朴さんの膝上に乗って十分、まだ迷って体を見てる。何か…朴さんに感化されたのかもしれない…ちょっと、変な気分かも。
「ねぇ…朴さん、まだ?」
声が震えてしまう。
「理恵は何を期待してるのかなぁ?」
上目でチラリと顔を見られた。もしかして、もしかして…朴さんわかってる?私が、変な気分になってる事。
「期待なんかっ、してないもん!」
「そぉ?じゃ、最後の一つ決めた…キスして?」
そう言って、朴さんが目を閉じた。私からキスなんて滅多に無い。
「い、いきます」
ちょっと唇をくつけて、すぐに離れちゃえばいい。言い聞かせて唇をくつけた瞬間、私の頭は押さえられて、ゆるんだ唇に朴さんの舌が割り込んできた。
「っ、ふぁ…」
私はそのまま朴さんの好きにされて、背中を撫でられたりお尻を撫でられたりですっかり息が上がってしまった。
「触っ、ちゃ…「ダメ?」
鎖骨の下にキスされて、私は何も言えなくなった。
「ダメじゃないよねー?」
唇がどんどん下がって、背中で結んだエプロンの紐がほどけて、朴さんは嬉しそうに笑ってる。
「理恵かぁわい…」
下着の上からゆっくりと胸を揉まれる。
「は、ぁう…」
自然と漏れてしまう声に口を押さえると、いきなり体を反転させられてベッドに沈む。
「ひゃっ、朴さん…んぁっ!」
体を起こそうとしたら、私の下半身を下着の上から撫でられて変な声が出てしまった。
「りーえーぬーれーてーるぅ」
そのまま押したりくすぐったりして指の動きに集中してしまう。
「はぁ、ぅ、いや…イッ…」
我慢もせずイッちゃうと思った瞬間、指が離れていった。
「はぁ…はぁ…朴さんやだぁ」
私にはもう抵抗なんて無くて、朴さんを求めるだけ。
結局、約束なんて無かったような物で…私は、もう絶対にこんな要求に応えてやるもんか!と決意したのでした。
思ったより長くなったので強制終了。
自己満足しました!
楽しかったー(*´∀`)
GJ!
いいなぁいいなぁ。
GJ!
キュンキュンしましたw
「ただいま〜」
っと言っても、部屋は真っ暗。
そういや、朝ご飯のとき、帰りが遅くなるって言ってたっけ。
えーっと、つまりは……
「晩ご飯がない」
しまったぁ〜。
すっかり忘れてた。
侑香にご飯を作ってもらうのが普通になってたし。
ま、でも、侑香がいないと食べる気しないし、いいっか。
私は部屋の電気をパチンとつけて、ソファーに転がった。
「侑香、なにしてるかなぁ〜」
メールでもしてみようかな?
……迷惑かな?
うぅ……悩んでも仕方ない。
私はたわいもないメールを送って、テレビをつけた。
しばらく、ボーっとドラマを見てたけど、内容が一向に頭に入らない。
メールの返信がないからだと思う。
仕事が忙しいってわかってるのに、なに期待してるんだろ。
「ばかだなぁ…私」
侑香がいないと食事をとる気にもならない。
侑香がいないとドラマも見れない。
私は侑香がいないと、小さな子どもみたいになる。
私は侑香の負担になってないかな…?
そんなネガティブな想いが溢れそうになったとき――
ガチャン。
玄関のほうで、物音。
「へっ!?な…なに?」
ペタペタと物音がしたほうへ駆けてくと、そこには侑香がいた。
「紗子さ〜ん!帰ってきたら、カギしなさいって言ったでしょ!」
「あ、ぇ…ごめん」
「もーぅ」
困った顔のまま、侑香は私に抱きついてきた。
「ただいま」
「おかえり」
「紗子さんが心配で急いで帰ってきちゃった」
「別に…大丈夫だよ」
少しくらいなら、我慢できるし……。
あくまで、少しだけだけど。
「へへ…ごめんなさい。ゆぅか、ウソついた」
「え?」
「紗子さんに早く会いたかったの…」
そういうと、侑香は照れ隠しか、私の胸に更に顔をうずめた。
かわいい。
かわいすぎる。
私はそんな侑香の頭を撫でながら、言った。
「じゃあ、私もごめんなさい…だね?」
「ほぇ?」
「晩ご飯食べてない…侑香がいなくて寂しかったから」
「えぇー!?ほんと?」
驚きで侑香は顔あげ、
私は小さく「ほんと」と呟き、口づけをした。
「…ばかぁ。なんか食べてって言ったじゃん」
ため息まじり、私から離れた台所に向かう侑香。
なんか……やだ。
離れたくない。
だから、私は――
「お腹空いてない…けど……」
離れてく侑香を抱き寄せて、長い長い口づけをした。
「侑香を食べたいな」
「…はぁ…もう、ばかぁ」
この前GJをくださった方、本当にありがとうございます。
今回は、tiarawayの二人が同棲してたら…なーんて思い書いてみました。
楽しんでいただけると嬉しいんですが…
ちょっと自分の妄想を押しすぎたかもしれないorz
>>232 超GJ!
WebClapあったら10回は確実押してるよ。
GJ!
最近tiara間の放置プレイが長すぎるので甘々なのが丁度良いです
「ゆーか‥‥好きだよ」
今日はふたりでまったりと過ごしてた。
ふたりで映画見たり、わたしの料理をさぇこさんが「美味しい」って言って食べてくれたり‥‥
だから最初、さぇこさんが何を言ったのか理解できなくて――
「ほぇ?」
と、ただただビックリしちゃった。
さぇこさんが真顔でこんなこと言ってくれるのも珍しかったし。
すると、さぇこさんはちょっと拗ねた表情になって、こう言った。
「うぅー、ゆーか‥ひどい」
「ごっ‥ごめん。ビックリしちゃって‥‥ごめんなさい」
わけがわからなくなっていっぱい謝ると、
さぇこさんはわたしの方に体を向けてクスクスと笑い出した。
「なんで、笑ってるのぉ〜」
「いやいや‥‥じゃあさ、ゆーかさんはさぇこさんのこと好き?」
「えぇっ!?あっ‥っと‥好きでしゅ」
「‥‥知ってる」
「んもーぅ」
なんで、こんなにイジワルなんだよぉ!
絶対、さぇこさんが顔真っ赤にしてなかったら、ポカポカ叩いてた。
「ゆーか‥‥」
名前を呼びながら、さぇこさんの顔が近づいてくる。
「ちょっと‥‥待って‥‥」
「やだ」
「やっ‥‥んんっ」
奪うようなキス。
さぇこさんの舌がわたしの舌に絡みつく。
そんな長いキスのあと、さぇこさんは呼吸をととのえながら‥‥
「はぁ‥‥ゆーか」
「ん?」
「ほんとに私のこと‥‥好き?」
「なんか、今日のさぇこさん変だよ?」
「わかってる……けど、聞きたいの」
白い腕がわたしの首に絡んできて、正に息がかかる距離。
とっても恥ずかしくて……けど、わたしは何回も言う。
「好き……わたしはさぇこさんのことが大好き」
「私もだよ」
いつもより少し低い声で、さぇこさんが言ったあと、
私たちは、とっても甘い甘いキスをした。
短い間隔ですみません。
投下しようと思ったとき、投下しちまえ!
で、こんな短い間隔になってしまいました。
前の作品でGJくれた方ありがとうございます。
超までついてて、なんか申し訳なかったです…誤字とかあったのにorz
えっとちなみに今回のはカンタンな感じのものですが、
珍しく?不安を感じるさぇこさんをイメージして書いてみました。
楽しんでいただけたら、嬉しいです。
二本立てキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
さえぽんかわいいよさえぽん
なぜか珍しくこのスレ向きのがハイペースで書ける。
迷惑だとわかりつつ、これで最後なので、許してください。
今回のは、三瓶さん×小清水さん。
前から、書いてみたいと思いつつ、そんなに深く二人を追ってたワケじゃないので、
躊躇ってたんですが、今回は勢い余って書いてしまいました。
不自然なとこもあると思われますが、楽しんでいただければ、これ幸い。
普段、友達が家に遊びにきたら、
絶対仕事なんかしないんだけど、
コイツは別。
いちいち意識する必要がない。
だから、私はビデオをチェックしてて、
小清水はさっき買った雑誌をパラパラとめくってた。
しかし。
「ぺ〜、つまんない、飽きたぁ〜」
さすがに一時間くらい放置してると、
ガマン出来なくなったのか、私に絡んできた。
「あー邪魔」
「うわ〜ん、冷たい」
「だから最初に言ったじゃん。そんな相手できないよって」
「そーだけどぉ〜」
頬をぷぅーと膨らませて、私をユサユサと揺らす。
そこまではいつも通りだった。
けど、今日はいつもとちがった。
急に小清水の動きがピタリと止まって、耳に小さな声が届いたから。
「ぺ〜は、そんなに私のこと嫌い?」
「へっ?」
「やっぱり嫌いなんだよね……」
視線を画面から外し、小清水に移すと、
そこには今にでも泣きそうな小清水の姿があった。
「ちょっと、どしたの?」
「うぅーなんでもないぃー」
「うわ!泣くなよぉ。ごめん、今日はちょっとひどかった」
そういって、頭をポンポンとなでてあげると、
小清水はみるみる笑顔になって――
「三瓶ちゃ〜ん大好き」
「はいはい」
「三瓶ちゅわ〜んは?」
「はい?」
「圭織ちゃんより好き?」
「うーん」
「がーん!やっぱり…ぐすっ」
「はぁ…かおりんとは別のところで、おんなじくらい好きですよ」
なんだか、小清水の百面相におどらされてる気がする。
でもまぁ、今日の小清水への態度は酷すぎたのも確かだし、
たまにならアメもありでしょう。
私は小清水の長い髪をなでるようにクシャクシャにした。
→→終
うはぁっ!!このスレで小清水三瓶が読めるなんて!
職人さん、超ゴッジョブです!!
やっぱいいよなこの二人…(´Д`*)
ぬはぁっ!!
tiara2本立てキテタ━━━━(*゚∀゚)━━━━!!!!!
毎度ながら超GJです!ニヤニヤ止まんねぇよ!もう!
「ね、愛ちゃん。やっぱりPVのお仕事、キャンセルしない?」
「・・・麻衣ちゃん、もう、撮影は明日だよ。」
そう、明日は、春の新番組のエンディング主題歌を歌う私たちの
プロモーションビデオ収録の日だった。
半ばユニット扱いされている相方の愛ちゃんは、親友などという
一言で語り尽くせないほど、声優のお仕事でもプライベートでも
私になくてはならない存在の、同い年の女の子。
私たちは、あくまでも、一人と一人だけど、愛ちゃんとだったら
どこのユニットよりも、どんなグループよりも息の合った演技が
出来る自信がある。
当たり前の事だけど、出会った時は他人と他人。でもそんなのは
ずっと昔の事だったように感じる。
さっきからずっと触れ合ってて、ときどき優しく握り返してくる
この指先は、もう他人じゃない、って思っていてもいいよね。
「・・・不安なの、麻衣ちゃん?」
同じ枕の、わずか15センチ向こうに載っているツインテールが
くるりとこちらを振り向いて、私に問いかける。
息の届くような至近距離で愛ちゃんと目が合う。
優しい表情を作りながらも、真っ直ぐな意思を隠そうとしない瞳。
この笑顔を失うのは絶対に嫌だ、と思いながら、私は答える。
「愛ちゃんも、ラストが『キスシーン』なのは聞いてるでしょ?」
「それはもちろん聞いてるよ。・・・ひょっとして麻衣ちゃんは
嫌なの?」
違う。嫌じゃない。
少なくとも、さっきしたようなのは。でも。
「でも大勢のスタッフに見られるんだよ? 録画されてテレビで
全国に放送されちゃうんだよ?」
「そこはちゃんとフェードアウトで編集するって言ってたよ〜。」
そう、さすがにそのものズバリが放送される訳ではないのだけど。
「でも、誰が見ても解るわよね、たぶん。愛ちゃんの方がいつも
先に目を閉じちゃうって所とかも、きっとばっちり写っちゃうよ。
愛ちゃんは全然気にならないの?」
そう意地悪く聞いてみると。
「麻衣ちゃんが降りちゃったら、私と生天目さんのシーンとか、
私とみゆみゆちゃんのシーンになっちゃうかも知れないよ。」
「それは一気に番外編まで出来ちゃいそうだから絶対に嫌。」
まぁ仮にそうなったとしても、私には、それを止める権利なんて
無いかもしれない。
「役者は、ディレクターや監督の望むシーンを演じて見せるのが
確かにお仕事よね・・・だから愛ちゃんは迷わないってこと?」
彼女が真面目にこの仕事に取り組んでるのは、誰よりも私が一番
良く知ってること。
「なんだろう・・・。それはそうだと思うけど、」
言葉を選んでいる途中の愛ちゃんを制して、私は言う。
「私は、はっきり言って気が進まないな・・・。確かに話題には
なるだろうけど、そんな色眼鏡で見られそうな所に友達を・・・」
愛ちゃんの事を、自分で「友達」と言いかけて。
「お友達・・・じゃ、全然足りない。けど。家族、でもないし。
こういう時、何て言えばいいんだろう。」
恋人、みたいな言い方すると、みんな引いちゃうだけだろうし、
何よりそれはイコールじゃない。全然足りてない。
愛ちゃんの黒目がちの瞳は、だまってこちらを見つめている。
「・・・だから、そういう私の大切な人だから・・・」
うまくまとめられないでいる私に、愛ちゃんが言ったのは。
「私は麻衣ちゃんの何にでもなれるよ。友達にも、お姉さんにも、
妹にも。まだなったことないけど、たぶんお母さんにだって。」
そうだった。私たちは声優。
いくつもの現場で、家族と同じか、それよりも近い間柄を何回も
演じていた。
細かい打ち合わせや、何度もリハーサルとかしなくても、自然に
ぴったりのタイミングでハモって、周囲を驚かせている私たち。
打てば響くような、呼べば応えるような、それは、なんて言うか、
素晴らしい充実感と高揚感を与えてくれるもので。
自分が、自分以外の、そして自分以上のものになれる瞬間。
愛ちゃんと一緒だったら、何でもできるかな・・・。
「だから、キレイに撮ってもらおうね。」
まるで、仔猫が飼い主に適度にじゃれついてくるように、そっと
頭を預けてくる、私の一番大切なひと。
私は、いつも愛ちゃんが『奇麗だね』って言ってくれる、だから
自慢にしている長いストレートの髪を一房分けて、その毛先で、
そっと彼女の頬をくすぐってみる。
「ごろにゃん」
「・・・愛ちゃん、可愛い過ぎ」
「・・・麻衣ちゃんも、可愛い」
自然に指と指が絡まり、肌と肌が触れ合い、頬と頬で感じあう。
互いに名前を呼び合う声は、いつもの様にぴったり重なり合って。
私たちは、ひとつになる。
・・・・というようなドラマがあったんじゃないかと思うのですが、
妄想も大概にしないと駄目でしょうか。
ああ、妄想も大概にしないといけないな。
だからまずは手始めに、次のエピソードを作って、
このスレに投下するところから始めたらいいんじゃないかな。
そしてそれを習慣にしてくれ。
そうすればもうそれは妄想じゃない というGJ
250 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/14(金) 21:40:16 ID:U4790p/w
まずは激GJ!
そして、先を越されたorzまさか、中原×清水で妄想中にSS投下とは…
大いに結構な事です。
もっと妄想なされい、萌える妄想はエネルギーになるよ
テラGJ!
あのEDのカメラなんか存在しないかのような
二人の世界はそうやってつくられたわけだな
∩ スパパパパパパパパパーン
( ・∀・)彡
⊂彡☆ [[スレッド拍手]]
>244-247 です、
掲示板にものを書くのは本当に久し振りでしたが、
GJありがとうございます。
複数に切る前提で書いてなかったので、
規制に合わせて切るのが難しく、
やっぱ上の方にいる職人さんはうまいと感じます。
んで、なんだか良く分かんない物ができたので、
これも一応貼っときます。
私は、ゆりしーが嫌い。
一緒にやってるラジオで訳わかんない発言をしても、
キャラクターの可愛さで通っちゃうあの子が嫌い。
声をコントロールできてなくても、声質の可愛さで
認められちゃうあの子が嫌い。
私が言った事の全部を覚えてないゆりしーが嫌い。
私が前に、自己嫌悪するような暴言を言ってても、
次に合ったあの子は、「静ちゃん、静ちゃん」って
にこにこしてる。
「ゆりしーバカだから」って簡単に言っちゃうゆりしーが嫌い。
それは、育ててくれた両親とか先生とか、周囲の人まで一緒に
貶めるって事に、あの子は気付いてない。
役者とキャラクターは違う。
あの子のことを、姉の視点で見守らなきゃいけない理由なんて
どこにもない。
なのに、どんな強いお酒を飲んでも、どれだけ飲み続けても、
あの子の存在は薄れない。
「ゆりしー。・・・ゆりか・・・祐里香・・・。」
ねぇ、仁美。
私を助けて・・・。
>>254 (;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
保守
♪お酒なんかでごまかさないで 本当の自分を じっと 見つめて
きっとあんたにお似合いの人がいる
ゆーかさんの舞台のキスシーンについてさえぽんはどう思ってるのかねぇ?
イヤに決まってる
だから花も贈らない!
ゆうかタンの唇を、さか剥けて血が滲むまでむさぼり、
男の唾液を跡形もなく吸い尽くそうとするさえぽん
261 :
ちばなん:2006/04/17(月) 02:46:30 ID:GAAFVVOx
控え目なキスが終わって、お互いの顔を見ながら照れ笑い。
したと思ったら、少しだけ紗子が切なそうな表情。
「ゆーか…もっとちゅーしていい…?」
「うん…して?」
「舞台の事なんて忘れさせてあげるよ。…だから、さぇこさんだけ見てて。ね?お願い…」
「当たり前だよぉ」
そういって微笑み、紗子の首の後ろに手を回す。
「やばいよ…ゆーかさんかわいすぎ」
「それはさぇこさんだと思うんだけどな」
「……もうなんでもいいや、ははっ。ごめ、我慢できない……」
啄むようなキスから始まり、唇を舐めとる仕草が続く。
口腔に舌を滑り込ませ、ゆっくりと味わうように。
おいしいものは最後にゆっくりゆっくり食べたくなる。
誰にもあげたりしない。
紗子の心はそんな気持ちでいっぱいだった。
>>261 (*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
何ていうか、その…あ、ありがとう!
>261
GJ!
さえぽんは独占欲強いなw
>262
侑香さん乙
「侑香…」
「ん?」
「あれはキスしてたよね?」
紗子は不安そうに侑香の顔を覗きこむ。
すると、侑香は噴き出すように笑い――
「してないよぉ、あれはね…」
「ぇ!?ゆーか…」
ジリジリと侑香が近付いてきて、口の端に触れない程度のキス。
「ね?してないでしょ?」
侑香はいたずらっ子のようにケラケラ笑う。
「もー…」
「ゆーか、紗子さん以外とちゅーなんかしたくないもん♪」
「……私もだよ?」
急に真面目な顔で…
しかも目を見つめられて言われたら…
二人は目を閉じ、キスをした。
しまった。ちょっと時間が経ってしまった。
えっと、便乗して書いてみた。
漏れは、侑香たんはちゅーしてないと思うんだ。
してたとしてても。
>265
GJです!
ところで個人的にはゆーかさんにヒステリックに当たってしまうさえぽんとか見てみたいな。
「さ…紗子さん…」
俯いたまま、侑香の肩を掴む紗子。
相当の力なのか…侑香の顔が苦痛に歪む。
「紗子さん…どしたの?ちょっと怖いな…顔見せてよ」
「…侑香」
「へっ…あっ…んんっ」
顔をあげると同時。
噛みつくように侑香の唇を奪う。
「ゆ…か…」
「…ん…んはっ」
侑香の唇をこじあげ、紗子の舌が這う。
唇が離れたころには、侑香の目から涙が流れていた。
「侑香…侑香…ほんとにごめん…」
「………」
「許せなくて…侑香が他の人とキス…してるの」
今度は先ほどと、うって変わって優しいキス。
「紗子さん…」
「最低だね…私」
「そんなことないよ」
「そんなことある」
「もーぅ…侑香が大好きな人が最低なワケないじゃん」
今度は侑香から。
ふたりは、それこそバカみたいに何度も口づけした。
ヒステリックを目指してみましたが、無理でした。
ごめんなさい。
>254 ゆりしずくにGJありがとです。
弁解しておきますが、作者はゆりしーが一生懸命生きようとする所がネタではなく
羨ましいのですが、覚えなきゃならん事は山ほど有ると思ってます、はい。
文面でご気分を害された方がいらっしゃいましたら、すまん事です。
で、今週のお題は千葉×南里らしいので(笑)、実は先週ぐぐったばかりの(笑)
ちあらうぇい、いってみます。
「ふう。」
自分の出番を終えた私は、ふと携帯の時計表示を気にする。
そこに浮かび上がっているのは、ここ最近で一番嫌いになった
4桁の数字。
今日もこの時刻が来てしまった事になる。
今ごろ侑香は、舞台で・・・。
侑香が何年か振りに出る舞台にキスシーンが有るのは聞いてた。
私たちは役者で、役者が台本の通り演じるのは至極あたり前。
私はその事で何かをコメントする立場じゃない。
公演は始まり、その日、私は観客席から侑香の舞台を見ていた。
本当に大好きだった、「目の中に入れても痛くない」っていう
言葉を実感させてくれた侑香。
ステージ上を優雅に舞い踊っている、かつてのパートナーの姿は
本当に誇らしく思えた。
何て事はないはずだった。
舞台の上の侑香に対して動き出す共演者の腕。
二つの人影が、少しずつゆっくりと、重なるように移動する。
二つの人間の顔の形に見える物が、あと数秒で接触しそうになる。
だんだん、もやがかかっていく視界。
これは・・・何なんだろう。
熱いのか冷たいのか判らない妙な感覚に、唐突に私は気付く。
自分でも意外だった。キス一つで目を潤ませるなんて。
まるで中学生、全然私のキャラじゃない。
でも、私の目は、確かに今、舞台を見る事を拒否したんだ・・・。
271 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/17(月) 20:30:34 ID:Wb3bWVGx
もうほんとにGJっす!!
全然謝ることないですよ(´Д`*)
感想を求められても、冷静な助言など出来そうにもないと思った私は、
結局楽屋に寄らず、その後も積極的に侑香に連絡しようとしなかった。
私は、何かを考えまいとするように、がむしゃらに仕事に打ち込んだ。
何度でも、自分の満足の出来る演技になるまで、やり直しを申し出た。
レッスンの量も増やし、学べるものは何でも身に付けようと思った。
だから、今日みたいに、帰宅が深夜になる事も珍しい事じゃなかった。
あと一つ角を曲がれば自宅に着く、っていう、深夜の街角で、いきなり
携帯メールの着信音。
メールを受信しながら角を曲がると、何だか違和感を感じる。
真っ暗なはずの私の部屋に明かりがついている?
『紗子さぁん、寂しいよう。何時に帰るの? 侑香』
頭が考えるより早く、駆け出している私。
侑香。駄目なお姉ちゃんでゴメンね。
靴を脱ぐのも、バッグを置くのももどかしく、
乱暴に部屋の扉を開ける私。
「侑・・・なんだ、寝てる・・・。」
そこにいたのは、テーブルに寄りかかる格好で
まだ淡い光を放っている携帯を握りしめたまま
可愛い寝息をたてている侑香。
見下ろす格好の私は、起こさないように、そっと
おつかれさま、って声をかける。
「さぇこさぁん、わかりました〜、わかったから、
もう許してぇ〜zzz」
訳の判んない寝言の返事に、思わずくすっと笑う。
「ほら、このままじゃ風邪ひくよ」
とりあえず侑香をその場から動かそうとして
後ろから抱き抱える形になる私。なんか懐かしい。
「よ・・・よ・・・っと。」
少しふらつきつつ、侑香を抱えたまま、何とかベットに
腰をおろす。
腕の中や膝の上に感じる温もりって、こんなに心地よい
ものだったっけ。それとも、これは侑香だから特別?
そんな事を考えながら、侑香のうなじに頬を添える。
脇で見ているよりも全然大変な舞台の合間に、こうして
顔を見せに来てくれる侑香。
いろんな想いと偶然が重なって、一度は同じ道を歩き、
いろんな理由と決断があって、いま、こうしている
私たち。
またいつか、二人で舞台に立てるといいね。
その時は、侑香にキスする役は、絶対私がとってやる!
不意に、侑香のかすれるように小さな声。
「さぇこさぁん・・・まだ?」
・・・そんな事を言うのは、この口か。
この口は、・・・わたしのもんだ!
GJ…!!!
なんつーか、全俺が号泣した(ノД`)
なんつーかゆーかたんってほんとにかわいいよな
犬を飼っています。
小さくて、まだ完全にしつけとかは出来てないんだけど、
すっごく可愛いの。
そのワンちゃんの名前は、私と愛ちゃんが二人でやってる
「麻衣&愛のストパニラジオ」で質問された事もあるけど、
まだ秘密って事にしてます。
この子の名前を決める時、実は、いろんな事を考えました。
例えば、私がこの子に「愛ちゃん」って名前をつけて、調教、
もとい溺愛しているのを、遊びに来た愛ちゃんが見つけたら
いったいどう思うだろう、とかね。
でも愛ちゃんなら、この子と並んでお座りして、潤んだ目で
「くぅん」とか、本当にしそうで怖いよね。
あ、なんか萌えてきた。
ペットを飼う、ってことは、自分が責任を持って、正面から
その子と向き合う、っていうこと。
毎日続くご飯のお世話からうんちのお世話、ブラッシングに
散歩、そして、いつか来るかもしれないお別れのこと。
全部含めて覚悟を決めなくちゃいけない。
相手が人間だっておんなじだ。
人間には言葉があるけど、それも正しく伝わるとは限らない。
だって、それはゲームになっちゃうぐらいだから。
もし、愛ちゃんが私に何かのサインを送ってきたとき、私は
自分の事に優先して、すぐに・全部に・正しく、応える事が
できるだろうか。
だから、私はしばらく、この仮想愛ちゃんと、一人と一匹で
暮らしてみようと思います。
愛ちゃんの全てを、残らず包み込んであげられる自信がつく、
その日まで。
あ、そうすると、やっぱりこの子の名前「ミー」にした方が
三段活用っぽくていいかな。
いつもGJありがとさんです。
去年のストパニラジオ聞いてて思いつきました。
私の最近の悩みは、日に日に妄想の切れ味が悪くなる事です。
ネタはこんなに切れるのに。
という訳で、しばしさよならです。
ソファーに座ってる侑香に話しかけようとしたら、
そこには、かわいい寝顔がこれまたかわいい寝息をたてていた。
「あーぁ…」
最近はいっつもこうだ。
家に帰ってきて、ソファーに座ったら最後。
気付けば、服も着替えず寝ちゃってる。
こりゃ、さすがにやばい。
仕事が忙しいのはわかるけど、無理しすぎな証拠だよ。
だから今日は――
「ゆーか…」
「ん…さぇこさん?」
「話があるの」
「へぇ?」
いつもなら起こして、ベットに促すところ、侑香に話しかける。
ちょっと寝ぼけてるのを見ると、悪いなって思うけど…
やっぱり、ちゃんと伝えなきゃ。
「あのね…」
「うん」
「ゆーか、最近無理しすぎだよ?」
まるでご機嫌を伺うように、侑香の顔を覗きこむ。
すると、最初は不思議そうな顔をしてた侑香が、
徐々に笑顔になって、最後には大声で笑いだした。
「ゆーか!」
「あははっ、ごめんね…うん、大丈夫だよ!心配してくれてありがと」
わかってない。
自覚症状がないのが一番やばいんだよ。
私は侑香を抱きよせた。
すごい勢いで。
「どこが大丈夫なの?服も着替えないで寝ちゃってるのに」
「…さぇこさん?」
「ごめん、本当にごめん。でもさ…私、ゆーかが心配なんだよ。
心配で心配でゆーかから歌を取り上げたいくらいに」
侑香の肩に顔をうずめると、少し震えてた。
最悪だ。これじゃ、ただの押しつけだよね…。
だから、私は冗談ぽく――
「…なんてね。ゆーかから歌を取り上げるなんて出来ないのに」
少し離れて、侑香を見つめながら笑う。
涙が出てるけど、気にしない。
私は笑ってる。
「さぇこさん…」
「ん?」
「確かに無理してたかも。さぇこさんにこんな顔さしちゃうくらいに…」
私の頬に侑香の手が触れる。
その手が私の体をつたうように背中に回され、侑香に抱きしめられる。
「ゆぅ、バカだね…さぇこさんがいないと自分のこともわからないんだよ」
「仕方ないよ、自分のことって後回しにしちゃうものだし」
背中に回された侑香の手が一段と強くなったように感じたから、
私も同じように侑香に返す。
「えへっ…さぇこさん大好き…だから今日も一緒にねて…ね…」
すべてを言い終えると、安心したような笑顔を浮かべて侑香の瞼が閉じた。
おかしいなぁ。
服は着替えないの?
でも、今日は疲れてるのにこんな話しちゃった私が悪いんだよね。
だから、今日は許してあげる。
最近書く作品がこのスレ向きじゃないような…。
こんなんでも、よろしいのでしょうか?
とりあえず、スレ汚しにならないように祈りますorz
いや、これはいいよ。
いやまじいいよ
いや、とてつもなくいいよ
いや、すさまじくいいよ。
いや、よすぎるよ
290 :
1/6:2006/04/21(金) 23:00:39 ID:V40PZR72
目の前で大きな赤いコーンにもたれるようにポーズを取る愛ちゃん。
そんな姿はやっぱりかっこいいよりかわいい。
愛ちゃんに頼まれた私は、愛ちゃんの携帯で撮影。
ずっとほったらかしだった日記を再開したっていう愛ちゃんは、この写真を
日記に載せたいみたい。
カシャッとシャッターが切れて、携帯の画面には愛ちゃんが。本物の愛ちゃ
んはコーンを離れて、私のそばに笑顔で戻ってくる。
「どう? うまく撮れた?」
聞いてくるのはいいけど、同時に画面のぞきこむなら意味ないじゃん。
「かわいく撮れたよー」
私は思った通りに言ったんだけど、愛ちゃんはちょっと不満そう。
「えー、かっこよくキメたつもりだったんだけどなー」
むーってちょっとむくれてみせても、かわいいだけだよぅ。
でも実際に撮れた写真は愛ちゃんにはお気に召したみたいで、
「ありがとう麻衣ちゃん」
と笑顔で自分の携帯と鞄を受け取っていた。
「どういたしまして」
「えへー、なんて書こうかなぁ」
開いた携帯を口元にあてながら、愛ちゃんは楽しそうに笑ってる。
291 :
2/6:2006/04/21(金) 23:01:56 ID:V40PZR72
そんなに楽しそうな顔されたら、見てるこっちが嬉しくなってくるじゃない。
「小さくなっちゃった、とか?」
「あ、そうだねー。よし、それをタイトルにしよう」
歩きながら、携帯に決まったばからのタイトルを打ちこんでいってる。
じーっと見つめる大きな瞳は、やっぱり綺麗。
「あとは本文かぁ」
悩んでいる口調だけど、横から見える表情は悩んでなんかない。
「へっへへ〜」
この笑い方、絶対何か企んでるよこの子。
ふ、不吉な予感〜。
そういえば私、今日一日一緒だったもんなぁ。覚悟決めておこう……。
「何書くの?」
愛ちゃんに気づかれない範囲で勇気をふりしぼって聞いてみた。
愛ちゃんは私の方を向いて、ふふっと笑う。
「えっとねぇ、今日一日麻衣ちゃんと一緒だったとかぁ」
『とか』? や、やっぱりそれだけで終わってくれないんだぁ……。
「麻衣ちゃんはいろんなことを教えてくれる、とか」
「いろんなこと? 今日一緒に行ったお店とか?」
「うん、それもだし、他にもたくさん。一緒に遊ぶ時はいつも何か教えてくれ
るし」
292 :
3/6:2006/04/21(金) 23:03:44 ID:V40PZR72
「そう? 私はあんまり自覚ないけど」
そう言った時、すぐ近くにあった愛ちゃんの顔が、小悪魔ちっくに笑った気
がした。
その表情に何か思うより早く、愛ちゃんが私の耳に顔を寄せた。
「麻衣ちゃんのキスの仕方とかね」
それはもう反則っていうくらい、かわいくて綺麗な声で、耳元に囁きかけら
れて。
この子は自分のことよくわかってるなぁ。
ぱっと素早く身を離して、愛ちゃんはくすくす笑ってる。
「大丈夫。そんなこと書いたりしないって」
ま、まぁそうだろうけど、問題は愛ちゃんがそういう声でそういうことを私
の耳元で囁くってことだよ! いや私以外の人にするのはもっとダメだけど!
「愛ちゃん卑怯だよ」
「何が?」
愛ちゃんはけろっとしていて、まるでさっき自分がしたことなんてないかの
よう。
「愛ちゃんは自分の武器をよくわかっていて、ちゃんと使いこなしちゃうん
だーってこと」
「んー? さっきのやつ? まぁ、私たちの仕事が仕事だし」
確かに声優として、自分の声を様々に使い分けるのがお仕事だけど。
293 :
4/6:2006/04/21(金) 23:05:24 ID:V40PZR72
それにしてもさっきのは! さっきのは! かわいすぎるよぉ……。
「自分の武器っていうのはよくわからないけど、麻衣ちゃんのことならわかる
から」
にこーっと極上の笑顔を見せる愛ちゃんは、やっぱり自分の武器ってものを
わかっていると思う。
ううーっ、絶対今私顔が赤いよぉ……。
「ん? どうしたの、麻衣ちゃん? 顔赤いよ?」
くすくすと、からかうような口調で言う愛ちゃん、やっぱりわかってやって
るなー。
「なんでもないっ」
ちょっとむきになるように、ちょっとすねるように、私は愛ちゃんからちょ
っと顔を背けた。
「じゃあ、今日は麻衣ちゃん家寄るのなし?」
さっきの囁きほどじゃないけど、それでもやっぱりかわいい声で私に聞く愛
ちゃん。
「……来て」
「うんっ。じゃあ行くね」
私の答えなんて、愛ちゃんにはお見通しで。そもそも私がむきになるのだっ
て愛ちゃんにはわかってたんだろうなぁ。
やっぱりずるい。
294 :
5/6:2006/04/21(金) 23:06:42 ID:V40PZR72
「愛ちゃんはいつも余裕があるなぁ」
「余裕? そう見える?」
「うん」
なんだか、私ばかり振り回されてる感じ。
一緒のお仕事の時は別にそんなことないし、ラジオとかだと私の方が余裕が
あるんだけど、こういう時はいつも愛ちゃんに上手くあしらわれちゃってる。
「別に余裕なんてないよ。今はプライベートで、隣に麻衣ちゃんがいるからだ
もん」
「って、どういうこと?」
ちょっとした秘め事を打ち明けるかのように、愛ちゃんはちょっと照れなが
ら口にした。
「少なくとも、お仕事以外で私のそばにいてくれる時だけは、他の人を見てな
いってわかるから。だから嬉しいの」
……いやあの。愛ちゃんが照れるのはよくわかるんだけど。
それは言われた私も照れる……よ? うん。
「……えへへ、ちょっと恥ずかしいこと言っちゃった」
言われた私も恥ずかしいってば!
「別に愛ちゃん以外なんて、いつも見てないよ?」
「うん、わかってるんだけど、やっぱり不安になっちゃうこともあるから」
「そっか……」
295 :
6/6:2006/04/21(金) 23:08:35 ID:V40PZR72
そうだよね。一緒にいない時、何してるかなんて、本当のことはわかりよう
がないもんね。
「でも、そういう恥ずかしいことを言ってくれる麻衣ちゃん好きだよ?」
「え?」
ほっぺをちょっとだけ赤くして、本当に嬉しそうに笑う愛ちゃん。
その笑顔は嬉しいんだけど、恥ずかしいことって、何言ったっけ?
「『私以外はいつも見てない』って今言ってくれたよ?」
「あっ……」
そういえば、言っちゃった。
うん、冷静に考えれば、それってすっごく恥ずかしい。
「あー、今になって恥ずかしいって思ってるでしょー」
図星だからそれ以上言わないでぇ〜。
あー、恥ずかしい恥ずかしい。
「でもそれだけ好きでいてくれてるってことだよね。ありがとう」
にっこりと、まだ赤みの残る笑顔はやっぱりかわいくて。
さっきまで振り回されたのも、まぁいいかって思ってる。
こういうの、惚れた弱みって言うんだっけ?
END
うん、そうなんだ。きっと君も気づいたと思う。
ストパニEDを見て萌えたクチで、
二人の性格はストパニラジオでしか知らない。
だから性格が若干おかしいかもしれない。
というわけで、
清水愛の4月13日の日記と絡めたネタでした。
>>296 ぐはっ。ストパニラジオの妖精は本性小悪魔だったのか。
GJ!
想像力ってすばらしいなって思う。
書いてる方は見た話じゃないから説明不足や矛盾や嘘も混じる。
それをちゃんと脳内で補正してハァハァする方の想像力も、かなり
すばらしいって思う。
お久しぶりすぎて、トリップ忘れてました。
かなり遅れた感じですが、某舞台のSS投下です。
例によって書いてる間に長くなったんで、途中区切りです。続きは夕方頃にでも投下予定。
「紗子さん、ただいまぁ」
帰ってきた恋人を優しく出迎える。
それは、先に帰っていたものとしては当然の行為・・・・なんだけど。
「・・・おかえり」
分かっていても、うまく感情の整理がついていかなかった。
「いい加減に機嫌直してよ」
呆れたように笑いながらゆーかが座るのは、指定席になっている私の隣。
「別に・・・・ホントに怒ってないよ」
「ホントかなぁ?」
ゆーかの瞳が下から覗き込むように見てきて。
「怒ってないけど・・・・イライラしてる」
そんな事されると、私は嘘なんて言える訳無い。
「イライラしてるんだ」
「凄いイライラしてる」
「そんなに?」
可笑しそうに笑ってるゆーかは、さっきまでと違う私の知ってるゆーかさん。
「・・・・ちょっと痛いよ」
「私は痛くない」
手を伸ばせば、しっかりと捕まえられる距離に居てくれる。
「ねぇ・・・紗子さん」
「何?」
「どうしてイライラしてるのか聞いていい?」
「やだ」
耳元で聞こえてきていた、いつもと同じ優しい声。
「私は聞きたいなぁ」
それより優しい声でお願いされると、断れるわけなんて無くて。
「私ね、好きな人がいるんだ」
「どんな人なの」
期待に満ちた瞳で、凄く楽しみそうなゆーかさん。
「どんな人?」
改めて考えてみる・・・・どんな人なんだろう。
「フワフワしてて、凄いマイペースで、近くに居ないとって心配になるような人」
「それって・・・褒めてるの?」
「でも、ビックリするぐらいがんばり屋さんで、時々すっごい大人っぽいの」
「なんか・・・掴みにくい人だね」
「しょうがないでしょ。本当にそんな人なんだよ」
喜んでいいのかどうか。
そんな感じに少し嬉しそうにはにかむゆーかさんは、確かに大人っぽくはないかも。
「でね、その人今日凄い頑張ってたの」
手を伸ばして、近くにあった頭を抱き寄せる。
「ホントにね、すっごく頑張ってたんだよ」
「ふふっ・・・・くすぐったいよ」
ちょっとだけ迷惑そうな声もなんのその。
甘い香りを胸いっぱいに充電。
「じゃあ、たくさん褒めてあげないとね」
楽しそうな声は、意地悪顔のゆーかさん。
その先の答えが楽しみでしょうがないみたい。
「そうなんだけどね」
正しくその通りだと思う。
私も、ホントはたくさん沢山褒めてあげたい。
「褒めたいんだけどねぇ」
「何で褒めてあげないの?」
「聞きたい?」
「うん」
「すっごい個人的で、我侭な上に自分勝手な理由」
私の目の前の、真っ直ぐすぎる瞳。
「その理由が聞きたいんだけどなぁ」
そこに映ったら、今の私の心なんて透けて見えてるくせに。
「もう終わり」
ほっぺを掴んで、無理やりゆーかの顔を横向けにする。
「えーっ、残念」
ちっとも残念そうじゃない声。
ちょっと腹が立つので、ニコニコしてる顔をみみょーんと伸ばしてやる。
「いひゃいよ、しゃえこひゃん」
「謝ったら離してあげる」
「わひゃし、なにもひてないよぉ」
「ニタニタしてるでしょ」
「・・・ごひぇんなひゃい」
「これからはニタニタしないでね」
しっかり釘を刺してから、ゆっくりと離してあげる・・・・けど
「じゃあ、次は私の話ね」
そう言うゆーかさんの顔は、やっぱり桜が咲いたみたいな笑顔だった。
「私もね、実は好きな人がいるんだ」
彼女曰く、その人は誰にでも優しくて(女の子には特にとの事)凄く格好いい。
頼りになるけど、結構我侭で時々甘えたになって意外と独占欲が強くて猫かぶりらしい。
「ねぇ・・・どこが好きなの」
「気になる?」
「いいとこ無いんじゃないの?」
そんな人のどこが好きなのか?
やっぱり物凄く気になる。
「でもね・・・・私には特別に優しいの」
「・・・・・」
「だからね、その人の事大好きなんだ」
少しだけ赤くなった顔。
恥ずかしそうな小さな声は、消えることなく私に届いて。
「紗子さん」
「何?」
「顔真っ赤になってるよ」
言われなくても分かってます。
「最近ね、会えてなかったんだ」
「そっか・・・寂しいね」
大好きな人と会えないなんて、やっぱり凄く寂しいと思う。
私なら、寂しすぎて多分我慢できない。
「ゆーかは偉いね」
「偉くなんてないよ・・・ホントはね、すっごく会いたかったの」
「でも我慢したんでしょ?」
「会ったらね、おもいっきり甘えちゃいそうだったから」
「・・・・」
「だから、会うのは我慢してたんだ」
そう言うゆーかは、凄く大人の顔。
「・・・・でも、その人もちょっとは甘えて欲しいって思ってるかも?」
そう言う私は、ちょっと頬が熱くなってきている。
これは駆け引き。
「紗子さんだったら、甘えて欲しいと思うんだ」
「私の話じゃなくって、ゆーかの好きな人はそう思ってるかも」
負けるわけに行かない、凄く大切な話。
「紗子さんはどう思うの?」
「私の思いは関係ないでしょ」
「うーん・・・でも、私のお姉さんとしての紗子さんの意見が聞きたいな」
これは駆け引き。
「だから、私の「ダメ・・・・じゃないよね」
(そんな顔して笑わないでよ)
「私だったら・・・・・甘えて欲しかったと思う」
勝ち目の無い、凄く大切な話。
「じゃあ、次からは甘えてもいいのかな?」
ぼふって効果音と共に、体に軽い衝撃を感じる。
「そうしたら、その人も嬉しいんじゃないの」
「なんか適当じゃない」
かなりの熱が集まってしまった私の頬をツンツンつつくゆーかさんは、完全に小悪魔。
冷たい指は気持ちいい。
気持ちいいけど・・・とてつもなく恥ずかしい。
「適当なんかじゃ無いってば」
ゆーかの頭にしっかり腕を回して、勢いよく動く。
凄く近くに感じる、ゆーかの可愛い瞳。
かすかに上下する、ふっくらプニプニの二つの膨らみ。
ふっくらしてて、スベスベの太もも。
「ゆーかは暖かいね」
「私、そんなに体温高くないよ」
大好きな人。
私はその人の全てが愛しくてたまらない。
「そんな意味じゃないよ」
体の外側じゃなく、体の内側。
ゆーかと居ると、嘘みたいに元気になれるから。
「ねぇ、ゆーかさん」
「なーに、紗子さん?」
「元気が出るまでこうしてていい?」
上から下敷きにしてるゆーかにグタッと倒れ掛かる。
「どれ位で元気になってくれる予定なの?」
ゆーかがクスクス笑ってる。
「わかんない」
「それじゃ、ちょっと困るよ」
重ねあった胸に感じる、かすかな鼓動。
「大体でいい?」
「うん」
「たくさんギュってしてくれたら、すぐ元気になれそう」
如何してこの人と居るだけで、私はこんなに安心できるんだろう。
>300
GJ!
お久しぶりですね、続き期待してます!
>>300 GJ!
夕方が待ち遠しいぜ、こんちきしょう!
311 :
実践済み?:2006/04/24(月) 21:19:26 ID:K3TaiM4K
ほっちゃんの部屋
ほっちゃん「よちよち、よちよち〜。いい子でちゅね〜。」
りえりえ「バブ〜。」
ほっちゃん「理恵ちゃ〜ん、『舞-乙HiME』のドラマCDで役にたって良かったわね〜。」
りえりえ「バ〜ブ〜。(喜)」
ほっちゃん「理恵ちゃんってば、も〜お〜!カワイイ!」
りえりえ「キャッ、キャッ、キャッ。(喜)」
ほっちゃん「理恵ちゃ〜ん、『ママ』って呼んで?」
りえりえ「マ〜マ!」
ほっちゃん「理恵ちゃ〜ん・・・。」
チューーーーー。
りえりえ(は〜あ、幸せ〜。ほっちゃ〜ん。)
ほっちゃん「理恵ちゃ〜ん。一生の私の子供でいてね。」
りえりえ「バブ〜。(喜)」
おわり。
312 :
& ◆6kTnz7XniE :2006/04/24(月) 22:25:51 ID:K3TaiM4K
能登ネコ「うにゃ〜ん(ZZZZZ・・・)。」
ナバタ女豹「ガオー!(麻美子ー!)」
能登ネコ「にゃ〜ん!(涙)」
ダダダダッ・・・・・。
ナバタ女豹「ガー!(待ってー!)」
能登ネコ「にゃ〜ん!(誰か助けて〜!)」
ナバタ女豹「ギャンッ!(グハッ!)」
能登ネコ「にゃん?」
とよぐチーター「ガー!(志摩子ー!助けに来たぞー!)」
能登ネコ「にゃ〜ん!(御姉様〜!)」
ナバタ女豹「ガオー!(抜け駆けするなー!)」
とよぐチーター「ガー!(じゃかましいわ〜!)」
ボカスカ、ボカスカ!
能登ネコ「うにゃ〜ん・・・。(どうしよ〜・・・。)」
あやちー「麻美、麻美!(小声)」
能登ネコ「うにゃん!(綾ちゃん!)」
あやちー「早く帰るわよ!」
能登ネコ「にゃ〜ん。(は〜い。)」
313 :
能登ネコ(後編):2006/04/24(月) 22:28:22 ID:K3TaiM4K
ナバタ女豹「ガオ?(あれ?麻美子は?)」
とよぐチーター「ガオー!(居ない!)」
ナバタ女豹「ガオー!(あんたのせいよー!)」
とよぐチーター「ガオガオー!(あんたのせいでしょー!)」
ボカスカ、ボカスカ!
ボカッ!
静「こらっ、ナバ!帰るわよ!」
ズルズル・・・
ナバタ女豹「ガー!(静ー!)」
とよぐチーター(アタシも帰ろ・・・。)
佳奈様「見つけましたわ〜!」
とよぐチーター(ゲッ!)
佳奈様「今日こそ、捕まえてくださいね、頼みますわよ。」
ハンター「分かりました、お嬢様。」
とよぐチーター「ガー!(逃げろ〜!)」
佳奈様「追えー!」
バン、バン、バーン!
とよぐチーター「ガー!(助けてー!)」
・・・
おわり
314 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/24(月) 23:14:44 ID:qD9tgasS
ワロスW
ハンターを携える佳奈様W
ちょっと遅いですが、夕方になりましたよw感想くれた方々サンクスです。
熱で朦朧としてた為、前半ちょっと変な区切り方になってたです。ごめんね。
それじゃあ、後半投下です。
「・・・嫌だったなぁ」
ポツポツと話し始める私の頭は、彼女の腕に包まれて。
「頑張ってるゆーかは可愛かったけど・・・・やっぱり、凄く嫌だった」
たったそれだけの事で、私は正直になれる。
「お芝居だって頭では分かってるんだけどね」
「うん」
「気持ちがね・・・・ついていかなかったんだ」
「・・・そっか」
やっと言えた、素直な気持ち。
静かに髪の毛を撫でてくれる手が褒めてくれてるみたいで、なんだかくすぐったい。
「それにさぁ」
「ん?」
「ゆーかの顔が真っ赤でね」
「真っ赤?」
「ドキドキしてるみたいで、すっごく嫌だった」
暫くの無言の後。
かすかに上下する胸元と、上のほうからはクスクスと笑い声。
「笑い事じゃないでしょ」
「ごめんね・・・ちょっと嬉しいなぁ」
上に視線を向けると、満面の笑みのゆーかさんが見える。
「嬉しい?」
「やきもち妬いてくれたんだ」
「・・・やきもちと言うか」
どうにか否定しようとした瞬間、下から強く抱きしめられる。
「嬉しいな」
(・・・・・どこでこんなこと覚えたの?)
こんなことされては、否定の言葉なんて口に出来ない。
「一つだけ聞いてもいい?」
普段と反対の状態。
ゆーかから強く抱きしめられるのは嬉しいけど、少しずつ胸が苦しくなってくる。
「何?」
「ほんとにドキドキしなかった?」
「・・・・しなかったよ」
「理由・・・聞いてもいい?」
もぞもぞ動くと、そこは丁度ゆーかの顔の正面。
軽く髪の毛を触ってあげると、熱そうだった頬が気のせいか一段と赤くなったような気がする。
「理由・・・理由なんて無いよ」
「無い事無いでしょ」
誤魔化すように顔を背けるゆーか。
可愛い仕草が、私の心を加速させていく。
「さっき、私は素直に話したよね」
「・・・うん」
「だから・・・・ゆーかも素直に話して?」
少し前よりも、だいぶ近くなったゆーかの唇。
おでこを合わせてみると、熱があるみたいに熱くなっている。
「・・・相手が紗子さんじゃないから」
「ホントに?」
「今の方が、よっぽどドキドキしてる」
私の瞳に映るゆーかの顔が、少しずつ大きくなる。
ゆーかの瞳に移る私の顔が、少しずつ大きくなっていく。
「どうして?」
「だって・・・・・紗子さんがこんなに近くに居るから」
「じゃあ・・・・もうちょっと近づいたら、もっとドキドキしてくれる?」
「近づいてくれなきゃわかんないよ」
お互い軽く笑ってから、私達はゆっくりと口付けを交わした。
ゆーかの白い肌。
その肌に、私は所有者として赤い印を落としていく。
「・・・ふぁ・・っ」
「どうしたの?」
首元に口付けた瞬間、軽く震えたゆーかの体。
思ったとおりの反応に、思わず軽く笑ってしまう。
「ちょっと冷たかっただけ」
「そっか・・・じゃあ、いっぱい暖めてあげないとね」
「・・・紗子さんの意地悪」
「ゆーかが可愛いからだよ」
グッと抱き寄せると、もっと距離がなくなればいいのに。
そう思いながら、力一杯抱きしめる。
「ゆーか・・・私ね、今凄くドキドキしてる」
「うん」
「ゆーかは?」
「聞かなくても分かるでしょ」
「分かるけど、ゆーかの口から聞きたいの」
「ドキドキしてるけど・・・もっと沢山ドキドキしたいな」
静かに耳元で囁かれた声は、物凄い破壊力。
「どこでそんな事覚えてきたの?」
お仕置きの意味も込めて、しっかりと注意しないと。
「気になる?」
「すっごい気になる」
「紗子さんが普段私にしてるような事でしょ」
本当に可笑しそうに笑う彼女の顔は、天使みたいに綺麗だった。
てな訳で、少し遅めの舞台話でした。
ホントにここ最近時期を微妙に逃した話ばっかりで、申し訳ないです。
今頃ゆーかさんの誕生日話をまったり書いたりしてますが、愛想尽かさないで下さいねw
こちらも出来次第投下したいなぁと思ってます。読んでくれた方、有難うでした。
>>321 うおぉおお!!待ってましたー
GJです!!
誕生日話も楽しみにしてますね(*´Д`)ハァハァ
GJGJGJ!
愛想なんて尽かすわけないです
いつまでも待ってますー
GJ!!
次作も楽しみにしてますね。
>>321 GJ!!
夕方まで待った甲斐があったぜ、こんちきしょう!
次作も楽しみに待ってます。
>>321 どっひゃああああ!!GJGJGJ!
お久しぶりです!萌え尽きますた(*゚∀゚)=3
誕生日話もwktktktkで待ってますw
327 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/26(水) 00:52:25 ID:FUuNd+3M
さえぽん「ゆーか、ちょっとおいで。」
ゆーか「は〜い。」
ブチュー!
ゆーか「う、う〜。」
さえぽん「ぷはー!」
ゆーか「いきなり、どうしたんですか!」
さえぽん「ゆーかの唇が他の人にとられたのが悔しかったから・・・。」
ゆーか「・・・。」
さえぽん「5公演やったんだよね?」
ゆーか「うん・・・。」
さえぽん「じゃあ、アタシのキスもあと4公演やらないと。」
ゆーか「・・・紗子さ〜ん。」
さえぽん「何?」
ゆーか「5公演終わった後、アンコール、お願いできますか。」
そんな舞台が終わってからの二人の会話。
328 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/26(水) 16:34:04 ID:lZ9m8mEJ
清水×中原ペアに需要がどれだけあるのか解りませんが、
今回は一部で有名な愛ちゃんの「かえりたくない」発言
から妄想を膨らませてみました。よろしければどうぞ。
(ソース:ラジオあいまいなオカピ/中原麻衣)
「じゃぁ、そろそろ出よっか、愛ちゃん?」
「う・・・ん。」
午前中にあったアフレコのお仕事が終わった後、私は麻衣ちゃんと
一緒に昼食をとろうと、このお店に誘った。
いつもだったら、ここを出たあとは、
「じゃぁまたね」「今度は○日ね」と、手を振って別れるんだけど、
今日の私の口は、とんでもない台詞を喋ってしまう。
「・・・かえりたくない」
見上げた麻衣ちゃんの猫のように可愛い目が、一瞬丸くなったのを
見て、今の自分の発言が、いかに流れに沿わないものだったのかに
気付く。
でも、麻衣ちゃんの表情の変化は、ほんの一瞬。
すぐに、いつもの笑顔で「いいよ、晩ご飯も一緒に食べよう」って
言ってくれた。
人は誰だって、イヤな事があったりすると、落ち込むと思う。
ただ、私の場合、人より小さな事で、人より長い間思い悩む、って
言われる事が多くて、それはある程度当たっていると思う。
中には「細かい事まで忘れないでいるのは、悪い事じゃないよ」と
言う人もいるけれど、そんな現在の私と、理想の私とのギャップは
小さくない。
でも、そこから外に連れ出してくれる人がいる。
麻衣ちゃんと二人、午後の街を歩いて、いろんなお店を見て回る。
麻衣ちゃんの綺麗な長い髪が、春風になびいているのが素敵。
同じ年齢、同じ声優のお友達は何人かいるけど、麻衣ちゃんだけは
ちょっと特別に思う。
幾つかの作品で共演して、相談に乗ってあげたり、乗って貰ったり
しているうちに、私たちはどんどん仲良しになった。
プライベートでこれだけ親しくお付き合いしているし、お仕事でも
絶妙のタイミングでうまく絡んだり、完璧なユニゾンになったりで
嬉しくなっちゃう時もあるけど、それは、技術や相性だけじゃなく、
お互いの何かが触れ合う結果、って信じたい。
辺りは暗くなり、お昼に続いて麻衣ちゃんと一緒の、晩ご飯のあと。
いくら仲良しだって、別々の家に住んでいる以上、お別れの時刻は
やって来る。
今考えると、お昼の「かえりたくない」っていうセリフは、何だか
彼氏を引きとめようとする女の子、みたいで、変だったね。
麻衣ちゃんも、急にそんな事を言われて、きっとびっくりしたよね。
と、頭では判ってるけど。
お昼から一緒にいて麻衣ちゃんが暖めてくれた私の心が、夜の風で
急激に冷えていきそうで怖いから。
麻衣ちゃんの迷惑になっちゃうけど、もう少し。もう少しだけ。
「・・・かえりたくない」
「じゃぁ・・」
麻衣ちゃんは嫌な顔ひとつせずに。
「遅くまで・・・確か、朝の5時頃までやってるカフェがあるから、
そこ行く?」
そう言ってくれた麻衣ちゃんと、今度は夜の街を歩く。
夜の街はおもしろい。建物の配置は変わってなくても、人の流れや
光の当たり方が変わっただけで、まるで別の風景になる。
だからかな、隣にいるのが、いつもとはちょっと違う麻衣ちゃんに
見えるのは。それとも、いつもと違うのは、私の方なんだろうか。
何杯もコーヒーをお代わりして、思いつく限りの話題を全部喋って。
それでも私は、麻衣ちゃんと一緒にいた。
日付が変わり、眠さも少し入ってきて、話も途切れがちになるけど、
ここには放送事故なんて無いし、沈黙だって楽しい。
言葉と言葉になっていなくても、私が麻衣ちゃんの目を見たときに、
ただ黙って、優しい表情の微笑を返してくれる。
それだけでもう十分に癒される気持ち。
自分の表情は見えないけど、多分、一番良い表情になれてると思う。
麻衣ちゃんに出会えて本当に良かった。
午前二時。私の本当の気持ちは「かえりたくない」。
でも、それを言っちゃうと駄目だ。いくらお友達同士でも非常識。
ましてや、麻衣ちゃんは明日・・・と言うか、今日、朝から用事が
あるって言ってた。
私は今日になって何度目かの、麻衣ちゃんの表情伺いをしてみる。
すると、麻衣ちゃんの目は何故か笑ってる。
これはどういう意味なんだろう?
更に表情を分析し続けても、麻衣ちゃんの満面の笑みは変わらない。
いいの? 言っちゃうよ。
・・・お昼のは、嫌なものから遠ざかりたい、っていう気持ちから
出た言葉じゃなかったかと思う。
でも、今の、この気持ちは、デート帰りの女の子が彼氏に言うのと
どこも違わない、ただ慕う人と離れたくない、恋する乙女の気持ち。
麻衣ちゃんの笑顔に後押しされて息を吸い込む私。
「・・・かえり・・・たくない」
麻衣ちゃんは、予想通りのセリフだったよ、って顔で、まだ表情を
動かさない。・・・何か言って。放置はイヤだよ。
優しい表情のまま、麻衣ちゃんの唇がゆっくりと動く気配があって。
「・・・いいよ。いつまでも、いっしょにいよ。」
!
私も、いい年頃の娘だから、人目の前で麻衣ちゃんに抱きついたり、
なんてしない。
代わりに、以前、一緒に声を当てていた姉妹同然のキャラクターが
仲良く手を繋ぎながら歩いていく後ろ姿が見えた気がした。
私には100点満点の、とっても嬉しい答えだよ、麻衣ちゃん。
結局今晩はお泊り。さっきの今で急な話だったから、麻衣ちゃんと
一つのお布団の中、端と端に並んで目を閉じる。
静かで、穏やかで、暖かい雰囲気の中。お部屋の天井を見上げて、
一つ気になった事を聞いてみる。
「いつまでも、って、いつまで一緒にいてくれるの?」
麻衣ちゃんは、少し首をこっちに傾けて、
「・・・いつまでも、は、いつまでも。・・・ずっと一緒にいよ」
「うれしい・・・」
眠気も手伝ってか、何だか妙な方向に盛り上がる私たち。
・・・本当に嬉しかったから。
仰向けの麻衣ちゃんの上に、そっと被さっていく。
目を閉じて、ゆっくりと麻衣ちゃんの頬に私の頬を押し付ける。
そのあと、何度も、何度も、こすりつけるように。
私の顔を包み込んでいる麻衣ちゃんの長い髪からくる甘い香りを、
胸一杯に吸いこんで。
もっともっと温もりと密着感が欲しくて、自然に腕が動き出して、
麻衣ちゃんの上半身を抱きしめる格好になる。
でも。麻衣ちゃんは何も言わない。さっきからずっと動かない。
自分じゃ止めようの無い、涙が溢れてくる。
「私じゃ・・・駄目なの?」
慌てる麻衣ちゃん。
「ちょっと、愛ちゃん。ちがう、ちがう。」
だって・・・。
「あぁ〜もう。その表情はやめて、小悪魔妖精さん。」
私の目から溢れかけた涙を、指ですくい上げてくれる麻衣ちゃん。
「あのね、愛ちゃん。」
麻衣ちゃんが言うには。
世の中には、引き返せなくなる地点、というものがあって。
一度口にしてしまったものは、ゼロには戻らない。
「それに。もし、いつか・・・」
わかるよ、麻衣ちゃん。
親友で、相方の、私達が、また同時に別の関係を結んでしまったら。
麻衣ちゃんは、私の「全て」になる。
失う時は、全てのものを、いっぺんに無くしてしまう。
「・・・と思ったんだけど。玉青ちゃん。」
「何ですか? 渚砂ちゃん。」
急に、いま関わっている作品の役柄名で、私を呼ぶ麻衣ちゃん。
と、それに少しの遅れもなく反射的に絡む私。
「いや・・・今、こういう形だったら、役作りの勉強という言い訳が」
「さすがに無理があると思うよ、麻衣ちゃん。」
ツッコミ所満載の発言をする麻衣ちゃんの頬は少し赤らんでて可愛い。
「で、玉青ちゃんとしては、どうしたいの?」
「渚砂ちゃん・・・可愛いですわ・・・大好きぃ」
「舞衣・・・」
「あぁん、命」
「みっ、深衣奈さん!」
「か・・・樺恋・・・樺恋ー、」
そして。
「・・・ミゥ。レンは満足した。大満足だ。」
「レンさん! 若い娘がなんて事をおっしゃいますの!」
「ぷっ!」
この真夜中に、さっきまでの事を忘れて、大笑いする私たち。
私は・・・やっぱり、この麻衣ちゃんの横をずっと歩いていきたい。
「私たちって・・・」
「・・・ちょっとヘンタイ?」
「帰れないところまで来ちゃったかも」
あい×まい劇場 〜帰れない二人〜 Fin
>>337 乙です。
キャラネタは声優ならではでめちゃGJです。
296です。
GJくれた
>>297ありがとう。
このスレの過去ログ見てたら投下する人は
トリップつけるんだったと思い出しました。
つけるの始めてだけどうまくついてるかな?
本スレで少し盛り上がった中原清水ネタ、いきます。
『友達以上恋人未満なら女の子でも全然大丈夫』
以前、何かで言った自分の言葉が、なぜか今になって浮かび上がる。
そんなこと言ったなんて、さっぱり忘れていたのに。
どうして……思い出してしまったんだろう。
言った直後には忘れてしまっていたような言葉だったけれど。
今の私には、その言葉が重くのしかかってくるような錯覚がした。
あぁ、どこでこんな風になっちゃったんだろう。
「麻衣ちゃん……?」
愛ちゃんは、どこか不安そうに私の顔を見上げる。
素で上目遣いなんだ!?
愛ちゃんは親友で、ある意味相方で。
とても仲のいい友達……なのに。
愛ちゃんの眼差しに、いつもと違う感情が胸をかすめる。
愛ちゃんとはすごく仲がいいし、わかり合えているって感じはしていたけれど。
それでも、これはもしかして……ヤバい?
落ち着け私。冷静になれ。私にそっちの気はないはずだ。
「どうしたの……?」
さっきから何も言わない私を心配するように、愛ちゃんはじっと見つめてきて
いた。
「ううん、なんでもない」
動揺を顔にさらさないことで頭がいっぱいで、声がひっくり返ってないかを心
配することもできなかった。
「そう……?」
愛ちゃんはいまいち信じ切れない様子で、目の不安そうな色は消えない。
なんだか危ない感じがする。
これ以上考えないようにしよう。
でないと。
「じゃあ、ちゃんと私の話聞いてくれてた?」
取り返しの付かないことになりそうだから……。
「う、うん」
「ほんと?」
「本当」
こくこくと頷いてみせて、なんだか必死になってる自分が不安。
「じゃあ、私さっきなんて言った?」
「えっと、ナンパされて必死に逃げてきた」
「うん……本当に怖かったんだからね?」
その時のことを思い出したのか、愛ちゃんはうっすら涙目になる。
「でも愛ちゃん、腕っ節強いんじゃ……」
「もうっ、腕力があるのとケンカに強いのは違うよ?」
わかってないって言いたそうに不機嫌になる愛ちゃん。
「それに、やっぱり男の人とは体のつくりからして違うから、力だって全然違
うし……」
愛ちゃんなら、それでもどうにかできるんじゃないかなーって思ってました。
ごめん。
「愛ちゃんかわいいからしょうがないよ」
「しょうがないとかそういうのじゃなくて、怖かったの」
「う、うん、そうだよね」
私の肯定に満足そうで、愛ちゃんはぎゅって私にしがみついてきた。
しがみついて……って、なんで?
「麻衣ちゃんに助けられたかったな」
「私でも助けられたかわからないよ」
苦笑、するしかない。
そもそも私、腕力でさえ愛ちゃんほどはないし。
「でも麻衣ちゃんがいれば、上手く言葉で追い払えたと思う」
「あー、それならできる……かも」
できるって断言はできないけど。
「麻衣ちゃんがいつも一緒なら安心なのになぁ……」
「さすがにそればっかりはねぇ……」
気のせい、だよね?
なんだかどんどん追いつめられていっている感じがする。
ただ愛ちゃんと話しているだけなのに。
追いつめられてるなんて、どうかしてる。
「うん、無理ってわかってるんだけど……」
ど?
小さくなっていった愛ちゃんの語尾が気になって、愛ちゃんの顔を見た。
これが運のつき。
いつの間にか愛ちゃんの目にはしっかり涙がたまっていた。
そんな目で私を見上げるように見ている。
愛ちゃんが、いつになくかわいく見えた。
気づけば、私の唇は愛ちゃんの唇と重なっていて。
はっと我にかえれば、柔らかい感触。
すぐに離れたけれど、愛ちゃんは呆然、という感じで呆けている。
「あ、愛……ちゃん……?」
自分でもわけがわからないまま、それでも愛ちゃんに声をかけた。
愛ちゃんの目に涙が溢れて頬から零れる。
ヤバっ
「あのね、愛……」
ぎゅっと、さっきよりも強い力で抱きつかれて、また頭が白くなる。
愛ちゃんは私の肩に顔を伏せるようにして、表情が見えない。
「麻衣ちゃん……麻衣ちゃん……」
「う、うん……」
繰り返し私の名前を呼ぶ愛ちゃんに、返事をするしかできなかった。
心には、やってしまったという後悔。
それで愛ちゃんを泣かせてしまった。
「嬉しい……よ……」
「え?」
涙に濡れた愛ちゃんの声は、私にとって一番都合のいい言葉。
そうだ、私はずっとごまかそうとしていたんだ。
自分の本当の気持ちが怖くて、違うって思いこんでいた。
「嬉しいよ、麻衣ちゃん……」
繰り返された言葉は、私の妄想じゃない。
本当に愛ちゃんが言ってくれたんだ。
ゆっくりと愛ちゃんが顔をあげる。
目は赤くなっていたけれど、表情は笑顔で。
私はきれいだと見とれた。
強くなりすぎないように愛ちゃんを抱きしめて。
ずっとこうしていたいって、素直に思えた。
END
なんだかありきたりなネタですみません。
次があったらもうちょっとひねりたい。
読んでくれた方、ありがとうございます。
349 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/27(木) 22:56:39 ID:SLSZ/RtM
>>348 GJ!
あいまいコンビ・・・、いいですね〜。
さえぽん×ゆーか、ぱっくぎとは、また違った魅力が・・・。
350 :
きっかけ:2006/04/28(金) 00:51:56 ID:lR7Sr5E1
野中藍の部屋
野中藍「ゆうちゃんってば〜、固くなり過ぎだよ〜。単なる、お泊りなんだからさ〜。」
小林ゆう「は、はい・・・。」
今日は、ゆうちゃんがアタシの部屋に初めてのお泊り!
だけど・・・。
あいぽん「・・・ね、『ネギま!』のさ〜、今度のヤツ、凄かったね〜。」
ゆう「は、はい・・・。」
あいぽん「ゆ、ゆうちゃん。楽にしていいんだよ、別に正座なんてしなくていいから。」
ゆう「そ、そうさせてもらいます。」
ど〜しよ〜〜〜〜。
ゆうちゃん、カチカチだ〜。
どうやって緊張ほぐそ〜っかな〜。
あいぽん「ねえ、ゆうちゃん?一緒にお風呂入らない?」
ゆう「えっ!野中さんと一緒に!あ、あの、その・・・。」
バタン!
あいぽん「わっ!ゆうちゃん!」
・・・
あいぽん「心配したじゃな〜い、突然、気絶するんだも〜ん。」
ゆう「だって一緒にお風呂って事は・・・。」
あいぽん「あっ!ゆうちゃん、アタシのハダカ想像した?」
ゆう「そ、そんな事しません!」
あいぽん「・・・顔、真っ赤だよ。」
ゆう「い、イジワルしないでくださいよ〜。」
結局、アタシとゆうちゃんは別々にお風呂へ入った。
そして、今はパジャマ姿の二人。
アタシの前には、なかなか緊張の解れないゆうちゃん。
ど〜しよ〜。
351 :
& ◆f9smAIcKy6 :2006/04/28(金) 00:52:53 ID:lR7Sr5E1
!
あいぽん「ねえ、ゆうちゃん!お酒飲まない!」
ゆう「私、お酒は・・・。」
あいぽん「いいから、いいから。」
もう飲ませて何とかテンション上げさせよ〜っと。
で、
あいぽん「かんぱーい!」
ゆう「か、乾杯・・・。」
ゴクゴク・・・
あいぽん「ぷはー、ゆうちゃん、オイシイ?」
ゆう「は、はい。」
あいぽん「あ〜、ゆうちゃん飲んでないな〜。野中さんには分かるんだぞ〜。」
ゆう(ど、どうしよう飲まないと雰囲気悪くなっちゃうし・・・、ままよ!)
ゴクッゴクッ!
ゆう「は〜・・・。」
あいぽん「お〜、ゆうちゃん!いい飲みっぷりだね〜。」
ゆう「おかわり!」
あいぽん「のってきた〜?はい、これお替り。」
・・・
ゆう「ZZZZZ・・・。」
あいぽん(あ〜あ、ゆうちゃん潰れちゃった。)
「ゆうちゃん、こんな所で寝ると風邪ひくよ。
起きてってば〜、ゆ〜うちゃ〜ん。」
ガバッ!
あいぽん「キャッ!」
ゆう「う〜・・・・・。」
あいぽん「ゆ、ゆうちゃん?」
ゆう「ゆうちゃん?なんでアンタにそんな馴れ馴れしい口利かれなきゃいけないワケ?」
あいぽん「へっ?ゆうちゃん?」
ゆう「野中〜、礼儀って知らないの?」
352 :
きっかけ& ◆QWv3R1XL8M :2006/04/28(金) 00:53:34 ID:lR7Sr5E1
あいぽん(の、野中って・・・。)
「ゆ、ゆうちゃん、早く寝よっ!ねっ!」
ガシッ!
あいぽん「キャッ!」
アタシは急に両腕を捕まれた。
ゆう「野中〜、礼儀って知らないの〜。」
あいぽん(ど、ど〜しよ〜。)
「は、離してよっ!」
ゆう「離さない。
それにさ〜、アンタって、こうやってよく見ると可愛いわね〜。
私好みの顔してるわ〜。
そ・れ・に、いいカラダしてるじゃな〜い。」
あいぽん(ゆ、ゆうちゃん!アタシをどうするつもり?)
ゆう「よ〜いしょっと。」
あいぽん「わ、わっ!」
ゆう「は〜い、暴れない、暴れない。あ・い・ぽん!」
あいぽん「は、はい・・・。」
アタシは、ゆうちゃんにお姫様抱っこされてた。
で、そのままベッドへ、だけど・・・
あいぽん「ゆ、ゆうちゃん!な、何この姿勢!」
ゆう「マウント取っただけじゃん。さあ、まずはパジャマのボタンを・・・。」
あいぽん「ゆ、ゆうちゃんってば〜・・・」
グッ!
アタシの顔のギリギリにゆうちゃんの顔が・・・。
ゆう「野中〜、最高の夜にしてあげるから怖がらないで〜。」
あいぽん「あっ、あ〜〜〜〜〜!」
353 :
& ◆f9smAIcKy6 :2006/04/28(金) 00:54:16 ID:lR7Sr5E1
翌朝
ゆう「う、う〜ん・・・。」
(はっ!あれ?何で私、ハダカ・・・。)
あいぽん「う〜ん。」
ゆう(ん?えっ!何で野中さんもハダカ?それに、このポジションって・・・。)
ゆう妄想
あいぽん「ゆうちゃん・・・。」
ゆう「野中さん、愛してますよ。」
あいぽん「ゆうちゃん、キッス〜。」
重なり合う二人のカラダ。
そして唇と唇。
妄想終了
ゆう(あああああ!)
「野中さん!野中さん!」
あいぽん「う〜ん・・・、あっ!ゆうちゃん!」
ゆう「も、申し訳御座いませんでした、野中さん!
昨日は、お酒に飲まれて、すっかり自分を見失っていました!
人の家で自分を無くしたうえに・・・。」
ギュッ!
私は野中さんに抱きしめられていた。
あいぽん「もういいよ、ゆうちゃん。」
ゆう「の、野中さ〜ん(泣)」
あいぽん「よしよし。」
ゆう「グスッ、グスッ。」
354 :
きっかけ& ◆QWv3R1XL8M :2006/04/28(金) 00:55:12 ID:lR7Sr5E1
あいぽん「ゆうちゃん、昨日の夜は・・・。」
ゆう「も、もしかして・・・。」
あいぽん「・・・気持ち良かったよ。(ポッ)」
ガーン!
ゆう「わ、私、野中さんを・・・、強姦したんですか。」
あいぽん「強姦じゃないよ〜、酔いにまかせてエッチしただけだよ〜。」
ゆう「・・・・・。」
あいぽん「ゆうちゃん、だ〜い好き!」
ゆう(あ〜・・・・・。)
バタン!
あいぽん「ゆうちゃん!ゆうちゃん!」
・・・
そんな小林ゆうと野中藍、二人が付き合うきっかけ。
355 :
名無しさん@秘密の花園:2006/04/28(金) 09:39:04 ID:1C25IAOZ
>>356 GJ!!
川澄能登派として、ずっとこんな話を待っていた
書いてくれてありがとう
どうもです。
川澄・能登の話はあんまり投稿が無いので
寂しいですナ。
個人的には
千葉→梶浦←南里
のSS読んでみたいな。
梶浦さんがゆ〜かさんにかかりっきりで嫉妬するさえぽんとか。
>>359 今まで
千葉→南里←梶浦
しか考えたことなかったけど…、それもいいね(*´Д`)
>>359-360 リクエスト遮ってごめんなさい
>>338 前作へのGJありがとう
さて、相も変わらず中原×清水ですが、ちょいと趣向を変えてみたつもりです。
よろしければ、どうぞ。
私たち−(私、中原麻衣と、清水愛ちゃん)−は、今、とあるイベントの
ステージを前に、控室に待機していた。予定では、二人で新曲を一曲歌う
ミニステージ。
だけど、イベントのプロデューサーらしき人が、突然、とんでもない事を
言い出した。「ステージのラストは、ひとつ濃厚な奴を頼みますよ。」
「え? 何を・・・おっしゃってるんですか?」
愛ちゃんと顔を見合わせ、思わず大きな声で聞き返す私。
「聞いていらっしゃいませんか? TVのエンディングと全く同じ感じで、
と、お願いしていたハズなんですがね。」
「ええ、ですから、衣装はこれを用意させてもらってますし・・・」
私たちが着ているのは、TVで流れているEDの時のゴスロリ衣装。
「衣装に関する打ち合わせはその通りです。そして、TVと同様の演出と
お願いした訳ですから、当然、最後の場面は熱い接吻で締めて頂かないと。」
「・・・いい加減にして下さい! あれは振付けの一部じゃありません!」
いくら何でも、馬鹿にしてる!
「愛ちゃん、帰ろう!」
愛ちゃんの手を取って、控え室の入り口へ歩み寄る。
「それは困りますね。このままでは、本日のお客様に申し訳が立たない。」
身を翻して、即座に目の前に割り込むプロデューサー。
「では。こうしましょう。お二人は声優ですから、お客様方の喜びそうな
エッチな台詞の一つでも」
その瞬間、私はぶち切れた演技で話題になったあの声で叫んだ。
「・・・何がおっしゃりたいんですかっ!?」
わずかに震える愛ちゃんの手を掴む掌に、さらに力を込めて。
馬鹿野郎。あんたは知らないかも知れないけど。
このコは、世界でいちばん純粋で可愛い女の子なんだぞ。
私達は、少し青ざめた顔で、スポットライトを受けながらステージ袖から
中央に移動する。お互いの最後の一線、繋いだ手を固く握り合ったまま。
「では、まず、お二人から曲の紹介をお願いします。」
「・・・はい。春からスタートした百合アニメ『ストロベリーパニック』
エンディング主題歌で」
「5月24日にリリースの、中原麻衣&清水愛で『秘密ドールズ』です。
・・・聴いて下さい」
二人で無難に司会役と受け答えをするけど、この先にあるものは。
ちゃ〜ら、ちゃ、ちゃん。ちゃ〜ら、ちゃちゃん・・・
PAのスピーカーから、容赦なくイントロが再生され始める。
落ち着いて何かを考える暇なんて無い、スピード感あるメロディとコーラス
アレンジも、今はただ憎い。
とにかく、歌わなくちゃ。
「寂しいと、寂しいと、心が騒いだ・・・
「いけないわ、奪われる・・・
明るさ爽やかさよりも、気だるさや耽美、陰陽の陰をイメージさせる曲調が
私たちの感覚を押し潰していく。
「・・・咲きたい、咲かせたい・・・
2番に変わった歌詞を歌いながら、何故この曲は歌詞もこんななの、と思う。
そんな気分になりたくないのに、自分の声が歌う歌詞の意味が、自分自身を
官能的で異様な世界に追い詰める。
さらに、私の声に愛ちゃんのパートが絡むことで、その力は一層強くなって、
私たちは逃げ場のない袋小路に完全に引き込まれてしまう。
もう、だめかもしれない。
曲が終わって大きな拍手。
でも、長い間続く拍手はやがて、だんだんと妙な拍子を刻み出す。
普通だったら、ステージが終わって、客席からかかるのは「アンコール」と
相場が決まっているけど。
今日の連呼はそうじゃない。
「キ・ス! キ・ス! キ・ス!」
「キ・ス! キ・ス! キ・ス!」
無限に続く観客の大連呼と、四方八方から集中する視線。
ああ・・・。誰か! 私たちを助けて!
ステージの中央で見つめ合っている愛ちゃんと私。
手も足も凍りついたように、全く動けない。
「麻衣ちゃん。私、だいじょうぶだから」
身長のある私からは少し見下ろす格好になる、愛ちゃんの目元と口元が、
少しだけ笑みを作ったように見えた。
「いっしょに堕ちよう? ・・・私、麻衣ちゃんなら、いいよ。」
涙もろい所もある愛ちゃんだけど、根は私よりずっと強いんだね・・・。
いよいよ大きくなるコール。
もう、自分がまともな思考を完結できるとは思えない。
だから、今、言っておかなくちゃ。
「愛ちゃん・・・。誰よりも、愛してる!」
ん・・・。
「うぉぉ〜。行ったー!!!」
「キタ━━━(゚∀゚)━━━ッ!!!」
抱き合って、長い、長い、本気の口づけ。
不意に周囲の騒音が消え去り、漆黒の闇の中を本当に落下する感覚。
・・・ねぇ、麻衣ちゃんはどこに堕ちたい?
腕の中で愛ちゃんがそう言ったように聞こえた。
どこでもいいよ、いっしょなら。
「あいた!」
ベッドから落ちるという、漫画みたいな目覚め。
「夢・・・。そりゃ、そうよね・・・。」
あんなコト、実際にあるはずがないじゃない。でも、なんであんな夢を見て
しまったんだろ。
・・・ひょっとして、これのせい?
傍らのパソコンに映っているのは、ゆうべ寝る直前まで見ていた巨大掲示板。
まったく、オタクどもは、私と愛ちゃんをオカズに、したい放題の妄想三昧。
って言うか、フィルターって何?
「・・・なんだよう。おかげで、すごい夢みちゃったよ・・・。」
「おはよう、麻衣ちゃん。何の夢見てたの?」
突然、愛ちゃんの声。そうか、愛ちゃん、泊まってたんだった。おはよ。
「いや。全然、大した夢じゃない。」
「でもさ〜あ。麻衣ちゃん、さっき『愛ちゃん、愛してる』って言ったよ」
ニコニコして寄ってくる愛ちゃんと、急速に赤面する私。
「ウソ。い、いや、それは何て言うか、これが全て悪いの。」
私のすぐ横に腰をおろして、パソコンを覗き込む愛ちゃん。
「うんうん。先に起きちゃったから全部読んだんだよ。すごいね。性格とか
全然違うのもあるけど、私たちとか、千葉紗子ちゃん達とか、みんな本当に
仲良さそうで萌えるね。」
この辺が、いまだに愛ちゃんの事を全部は理解できないところかな。
「麻衣ちゃんが何の夢見てたのかは、教えてくれないの?」
愛ちゃん。それだけは、とても言えませんわ。
あい×まい劇場 〜秘密ドリーム〜 Fin
>361
激しくGJ!
つかオチに笑ったw
>>370 GJありがとうございます。
オチを付けるのは蛇足じゃないか、とか色々考えたんですが、
(何気に他の住人さんに失礼な言い回しにも見えるし)
でも、こうまとめるのが私のカラー、と思って付けました。
ヘタレですいません。私に鬼畜は無理でした、ってことで。
372 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/03(水) 18:44:06 ID:bZ9D5xSc
tiara希望age
このスレだいぶ久しぶりに見てみたがまさか中原清水モノがこんなに投下されてたとは
おねつーのころから二人の百合を妄想してた俺としては感慨深いw
ここは本スレと違ってCPのトレンドがずっと変わらないんだよな
そういう意味では久しぶりに出てきた大きな流れかも
まぁ結局職人さんの好みひとつなんだけど
書くべきか、かなり迷ったんだけど。
○○なシチュエーションが読みたい、というような具体的リクエストは
職人さんのクリエイティブな意欲に働きかける効果が有ると思うけど、
既にたくさん出てて、今後もそこそこ出てくるだろうジャンルに対して
漠然とリクエストするのは、そのジャンルじゃ駄目だ、これで書き直せ、
みたいな感じで他の職人を萎縮させる弊害の方が大きいように思います。
そんな事、言ってねーじゃん、と思ったあなたは大正解。
ただ、言ってねー台詞が頭の中に響くようじゃなきゃ、SSなんて書けねぇよ、
って事で。
どんなものでも投下されたモノは美味しくいただきますよ(´∀`*)
>375 です。
>>376 そうですね、そういう場でしたね。
スレ汚しのボヤキ失礼しました。&レスに救われました。
あと、関係ないのですが、
私も、やまなことか書きたいと思って、関連ラジオを聴き出したんですが、
>>54 : ◆cz3aaAqlpA :2006/02/26
さんの、ゆかりん誕生日話みたいな素晴らしいGJが既にあって、
これは越えられないと思いました。
私は最近ここに来た者なんですが、古い話にレスを付けるのも悪い事じゃないと
思いますので、ここで書かせて頂きます。ぜひお手本にしたいGJでした。
あ、そうそう。上のは甘甘であったかい感じが良いと感じた例なのですが、
>>96 :Unfinished Tiara ◆IzjIVQz3sE :2006/03/06
さんのは、対照的に、とてもクールでドラマチックな構成に感心しました。
こちらも、良いものを見せて頂いたと感謝しています。ありがとうございました。
379 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/06(土) 02:58:33 ID:+28gk+IX
なんかGW終わりの方になってミョーなのが沸いてきたね。
380 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/06(土) 18:49:56 ID:OVLxNdnv
千和×沢城ってないね
麻衣ちゃんはワンちゃんを飼っている。
最近では、麻衣ちゃん家に行った時は、必ずその子と遊ぶのが習慣。
ちっちゃくて可愛いキャバリアの、麻衣ちゃんの言う事をちゃんと聞く
おりこうさんのモカ。
そして。・・・私の分身。
いつからだったか、は判らない。
気が付けば、私は意識をこの子の中置く事ができるようになっていた。
最初は、他愛ない、ラジオ番組での麻衣ちゃんの一言だったと思う。
そのとき麻衣ちゃんが言ったのは、ペットをテーマにしたトークの中の
「愛ちゃんも、この子みたいに、ウチの床で寝てみる?」だった。
麻衣ちゃんは意地悪だ。私がどう答えるのかを解ってて、話を振る。
私は、そんな麻衣ちゃんから、くすぐられた快感に近い物を得てしまう。
「・・・寝てみるわ!」
ラジオだから、リスナーに一番受ける返事が、良い回答なんだろうけど、
一瞬の思考時間の後、そう答えた私の何%が本気なのか、誰も知らない。
そんな事を思い出しながら、私は寝床に入ってまぶたを閉じる。
そして、自分の中の、あるスイッチをオンにする。
アニメで猫とか動物の声をあてる機会があったのも、この不思議な事に
プラスに作用しているのかもしれない。
役柄に入ろうとすれば、自然に、気持ちを考えたり、次の動きとか予測
しようとするもの。
今日も、あのキャバリアちゃんの事を考えてみる。
深く、深く、意識を沈める。
降りてくる。浮き上がる。出ていく。入っていく。・・・目覚める。
なんか、いつもにはない違和感がちょっとあった気がしたけど、視点は
いつも通り、麻衣ちゃん家の、地上15cmくらいになる。
がちゃがちゃという鍵の音がして、ちょうど帰って来た麻衣ちゃんに、
それっ、突撃。
「きゃはは、かわいいな〜、もう。ちゃんとお留守番してた?」
ジャンプしたのを受け止められ、抱き抱えられるキャバリアの私。
人間・清水愛のときも仲良しだけれど、ここまで抱きしめられた事は
さすがになかったと思う。
「着替えるから、ちょっと待っててね」
そう言って、私をいったん床に置く麻衣ちゃん。
ほどなく「モカ〜」って呼ぶ声。
・・・あの話、やっぱり本当なの?
この子が麻衣ちゃんのズボンが大好きで、着替えで脱ぐ時お手伝いする、
麻衣ちゃんもおもしろがってやらせてる、って話。
私の意識を乗せたまま、モカはご主人様のところに駆けて行き、器用に
麻衣ちゃんのジーンズを下ろし始める。
きゃー。素敵、素敵。っていうか萌え〜。
スタイルのいい麻衣ちゃんの、細くて長くて真っ直ぐな足が、こんなに
至近距離で見れちゃうなんて。
あれ、ちょっと、そっちゃじゃないよ〜。
考えてみれば当たり前なんだけど、この子の興味の対象は麻衣ちゃんの
おみ足じゃなくて、おもちゃ代わりのズボンの方だから、完全に脱げた
ジーンズをくわえて、部屋を走り始める。
でも、今のはちょっとドキドキしたかな。
だって、人間の私が、麻衣ちゃんのズボンを脱がすなんて事は・・・。
そのあとすぐ、ミニスカートに着替えた麻衣ちゃんが登場。
これは・・・また、超ローアングルからが最高にキュート。
あれ、また、違和感を感じた。
突然、麻衣ちゃんの足に見惚れる私の意識を置いて駆け出すモカ。
ちょっと!
また麻衣ちゃんに飛びついて、・・・ス、スカートの中に首を。
麻衣ちゃん、私、見る目変わっちゃいそうだよ。
愛犬とは言え、そこまでのプレイをしてたなんて。
っていうのは思い過ごしで、麻衣ちゃんは過ぎたイタズラにおかんむり。
だけど、いくら怒られても止めようとしない。
この子が動こうとしていない時なら、私の方の意識で二人三脚みたいに
動くこともできると思うけど、このキャバリアちゃんの本来の意識には
どうも勝てないみたい。
やめなよ、モカ。あなた、女の子でしょ!
・・・ひょっとして、あなた、発情期?
気付いてしまったらもう駄目だった。
自分の「目の色」が変わった自覚。
私の中の男の子が、外に出てくる感覚。
理性よりも本能が前に出る感覚。
麻衣ちゃんのいい匂いに包まれて。
舌が麻衣ちゃんの太股を。
前足が麻衣ちゃんのパンツを。
「やめて、やめなさいモカ、って・・・、あ、痛!」
突然、苦しそうな表情で床に倒れ込む麻衣ちゃん。どうしたの?
急速に戻る意識。これ・・・こむらがえり?
体操とかしてた経験から気付いた私は、不自由な犬の体を何とか使い、
麻衣ちゃんの片手をくわえて痙攣してるほうの膝に当てさせたあと、
両方の前足を使って、足の5本の指を全部伸ばす。
・・・もう、だいじょうぶかな。
まだちょっと不自然な息をしてる麻衣ちゃんだけど、辛そうな表情も
だいぶ収まったように見える。
私は無意識に、麻衣ちゃんのふくらはぎの真中を前足と舌で刺激する。
それが、いけなかった。
「愛ちゃんでしょ?」
声をかけられて、犬の姿でそちらを振り向く。
「そんなに人間のつぼを熟知してる犬なんて、いるはずがないよ。
大体、触り方がいかにも愛ちゃんっぽいし。」
ハイ、なんて言えない。
だって、横には、さっき私が脱がした麻衣ちゃんのパンツが。
「ね。・・・本当に愛ちゃんなの?」
私、バカだ。
首を・・・横に振った。
・・・・・・メールの着信音が鳴ってる。
「愛ちゃん、カレー食べに来ない? あとマッサージ、オネガイ〜」
今日は、ここまでにして、支度しようかな。
明日も私は、好きな人の事を考えて、寝床に潜り込むと思う。
妄想と書いてあるスイッチをオンにして。
続々あいまい劇場〜愛犬物語〜 Fin
中原麻衣ちゃんの出てるラジオ(オカピ)で、犬がズボンを脱がすという
衝撃的な話を聞いて、中に清水愛ちゃんが入ってたら面白いと思って書き
始めたんですが、どうにもうまく終わらせられませんでした。
(だったらここに落とすなよという話ですが、)
いつもワンパターンで恐縮です、では失礼します。
>387
超GJ!
清水愛の素晴らしき妄想力に乾杯w
390 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/10(水) 17:59:17 ID:yZlghhG4
>>387 GJです。
おふとんの中であれこれ妄想するのは楽しいと愛ちゃんの
日記にありましたが妄想の内容はこれだったんですねw
>388-390 GJ頂きまして有り難う。愛ちゃんの発言には意外なほど自分の感性に
マッチするのが多くてびっくりしますが、ご本人の妄想度は、多分、遥か上かと。
続きも妄想中ですが確かに楽しい作業です。では、私信失礼致しました。
392 :
緊急特別企画:2006/05/11(木) 21:32:53 ID:Nvxlb+za
司会 「全国二千万のレズ声優愛好家の皆様、本日は当イベント、声優
百合カップル最萌選手権、Vステ百合の陣にお集まり頂き誠に
有難うございます。
司会はわたくし、名無し@秘密の花園が務めさせて頂きます。
また、本日は解説者として、この方をお呼びしております。」
きーやん「恋のビートは8分休符、レズ評論家の百合山紀章です。」
司会 「はぁ、休符ですか。では、早速本イベントをご説明しましょう。
エントリーされた各女性声優のカップルには、景品の海外旅行
ペアチケット(休暇付)をかけて、どのカップルが最も萌える
ぱよぱよができるか、競って頂きます。」
百合山 「舞台の上でシーンを演じる、と考えていい訳ですよね?」
司会 「その通り。演目はフリースタイルですので、セリフがあろうが
無ろうが、歌おうが踊ろうが、完全に自由ですし、試技は何度
行って頂いても構いません。」
百合山 「日頃から萌作品、百合作品に接しておられる役者さんの演技力、
さらにアドリブへの適応力や、イベントを盛り上げるトーク術
なども問われる訳ですね。」
司会 「無論、一番大事なのは、カップル自身がどの程度萌えているか
という点に尽きます。それでは、早速、最初のカップルに登場
して頂きましょう。では・・・オランダに行きたいかーっ!」
百合山 「・・・オランダかよ!」
393 :
一組目:2006/05/11(木) 21:36:19 ID:Nvxlb+za
中原麻衣「一番、中原麻衣&清水愛」
司会 「トップバッターは、某エンディングで話題騒然のこのカップル。
例の衣装を身にまとって、ゴスロリツインズ、登場です。」
百合山 「黒いポピンズ、キター!」
中原麻衣「黒いとか言うな!」
清水愛 「麻衣ちゃん、暴れちゃだめだよ、落ちちゃうよ」
司会 「さて百合山さん。どうですか、この絵は。」
百合山 「はい、清水選手の特技が『お姫様だっこ(する方)』というのは
わりと有名な話ですが、上に乗ってるのがまいまいという時点で
どうよ、これ。」
司会 「珍しい物を見せて貰った気分にはなりますが、正直萌えは・・・。
ここからの演技に期待しましょう。」
百合山 「・・・始まりましたね。」
司会 「舞台中央で見つめあう二人。二人の身長差は約7cmあります。」
百合山 「・・・まだ動きませんね。」
司会 「あ、清水選手が動きました。中原選手の首に腕を回して目を閉じ、
徐々に顔を近付けます。」
百合山 「愛ちゃんが攻めるシチュエーションのようですね。」
司会 「目を閉じたまま、さらに顔を近付けていく清水選手。
しかし、中原選手、いたずらっぽい表情で、わずかに横を向いて、
これをかわした・・・?」
百合山 「?」
司会 「清水選手、あれ? という表情で目標を修正してから、もう一度
目を閉じ、顔を近付けていきますが・・・またもや中原、笑顔で
今度は反対に首を傾けます。」
394 :
一組目:2006/05/11(木) 21:38:29 ID:Nvxlb+za
百合山 「そう来ましたか。」
司会 「どういう事でしょうか?」
百合山 「お二人には身長差がありますから、清水選手がいくら頑張っても
中原選手が自主的に応えない限り無理なんです。」
司会 「清水選手、諦めずに、今度は両足を揃えて、精一杯のつま先立ち。
対する中原、真正面から背伸びで迫る清水を、自分も背伸びして
華麗にスルー!」
清水愛 「麻衣ちゃん・・・ずるいよぅ」
司会 「出ました、伝家の宝刀! 清水愛、上目使いの涙目攻撃!
続いて中原の胸に顔を擦り寄せ、上腕だけで「ぽかぽか」叩く!」
百合山 「悪くない、悪くないです。」
司会 「そして、中原の、少女漫画の点描が見えてくるような、この演技。」
百合山 「清水さんの目の涙を拭う仕草ですね。」
中原麻衣「愛ちゃん、いじめてごめんね。だって可愛いんだもん。許して?」
清水愛 「麻衣ちゃん・・・」
司会 「清水選手、半泣きの表情から徐々に笑みがこぼれ始めます。」
百合山 「涙の残る笑顔、ファンには堪らないでしょう。」
司会 「さぁ、中原、ここで一気にフィニッシュ! 清水の両肩に手を置き
首を水平近くまで曲げ・・・」
百合山 「中原選手の長い髪は、こういう動きをすると映えますね。」
司会 「高さを合わせて、一気に行く〜っ。」
ちゅ。
司会 「中原選手、何気に後手にVサインしてましたね。」
百合山 「はい、清水選手も照れ照れの笑顔でうまく受け止めました。」
司会 「ふたりの身長差をうまく利用した演技でしたが、ライトな感じで、
その意味では少し物足りない所もありましたが。」
百合山 「結構、萌えましたね。もう好きにしてくれ、って感じですよ。」
395 :
二組目:2006/05/11(木) 21:39:31 ID:Nvxlb+za
伊藤静 「二番〜、伊藤静×落合祐里香、ひっく。」
ゆりし〜「静ちゃん、やめようよ〜。ゆりしー、レズじゃないし。」
司会 「さて、二番手ですが、落合選手が嫌がってますね。」
百合山 「いや、それはいいんですが、もう呑んでますよね、この人。」
伊藤静 「これが呑まずにいられるかっ、つうんだ!
いい?りっきー。あんたの為にここで優勝して夢のオランダ旅行
ゲットして帰るから、待ってろよ、仁美〜」
ゆりしー「静ちゃん、完全に酔ってるよ。ゆりしー気持ちが無いのはイヤ」
伊藤静 「いくぜ!」
司会 「おっと! 伊藤選手の表情が真剣に!」
百合山 「さすが役者、すばらしいスイッチの切り替えです。」
司会 「そして、落合選手の両肩をがっしりと掴み」
伊藤静 「いい? いくわよ?」
ゆりしー「やだやだ。好きって言ってくれなくちゃやだ!」
伊藤静 「言わない」
ゆりしー「今日だけでいいから」
伊藤静 「言わない」
ゆりしー「一回だけ言ってくれたら、ゆりしー、あとずっと我慢するから」
伊藤静 「だから、言わない」
ゆりしー「・・・うぅ・・・。本当に、一回だけでいいのにぃ・・・」
伊藤静 「ぜーったいに、言わない。」
ゆりしー「うっ・・・うっ・・・、ううぇぇ〜ん・・・ぐすっ、ぐすっ」
396 :
二組目:2006/05/11(木) 21:43:13 ID:Nvxlb+za
司会 「思わず見入ってしまいましたが」
百合山 「・・・本物ですね、この人たち。」
伊藤静 「ところで、ゆりしー。これ、なぁーんだ?」
ゆりしー「・・・? あぁ! ゆりしーの晩ごはん!」
司会 「解説の百合山さん、あの棒状のものは何でしょう?」
百合山 「あれは落合選手が大好きな食品で、確か『やすい棒』という」
司会 「それを言うなら『うまい棒』だった気がしますが。」
ゆりしー「酷いよ、静ちゃん。ゆりしー、お財布落として今日はそれだけなのに、
取り上げるなんて。」
伊藤静 「んで、こっちの端っこを、ぱくっ。」
百合山 「ははぁ、見えてきましたね。」
伊藤静 「さぁ。どうするの、ゆりしー。今日は、晩ご飯抜き?」
ゆりしー「静ちゃん嫌いじゃないし、食べ物粗末にすると罰が当るから食べる。」
伊藤静 「そうかそうか。じゃ、このままお食べ。ヘイ、カモン!」
司会 「片側をくわえて余裕の笑顔で待つ伊藤選手と、反対の端から恐る恐る
食べ進める落合選手。これは・・・萌えなんでしょうか」
百合山 「微妙ですが、うまい棒という時点で絵としては完璧に間違ってます。」
397 :
二組目:2006/05/11(木) 21:44:21 ID:Nvxlb+za
司会 「・・・さぁ、落合選手、伊藤選手の待つゴールまで、あと半分!」
伊藤静 「もう、まだるっこしいったらありゃしない! うりゃ」
ゆりしー「う・・・うぎゅ?」
ぶちゅ。
司会 「伊藤選手にうまい棒ごと引っ張られた落合! いきなりゴールイン!」
ゆりしー「ん!・・・ん! ん! ん!」
伊藤静 「ん〜・・・。はい、ごちそうサマ。」
ゆりしー「・・・奪われちゃった」
伊藤静 「ゆりし〜、メロメロであります」(声まね)
ゆりしー「ゆりし〜、そんなこと言ってない〜」
司会 「なんか、台風のように出て来て、嵐のように去って行きましたが、
百合山さん、今の演技の率直な感想をお願いします。」
百合山 「はい。落合さんって本当に不幸なんだ、と。」
司会 「本気で泣いてましたもんね。」
というような企画を考えてみたんですが、どなたか拾って頂けませんか。
そうですか、駄目ですか。しょんぼり。
>> 398
お恥ずかしい、ローマ字入力なもので母音の完全な打ち間違いです。
ワロタw
ミタスw
>>398 パヤパヤと聞いたら
極上生徒会より先にANNの昔のジングルを思い出す俺がいる
御前×ゆりしーってまた珍品を・・・
ごちになりました!
中原清水に萌えた
つか後手でVサインてww
そして御前ゆりしーって結構いいんじゃないかと思った
なんだかんだでいいコンビだもんな
GJ!!
このシリーズまた出来たら続投希望ですぅ!!
なばしず派だけど、コレ読んでちょっと
御前ゆりしにぐらっとキタ…
司会 「それでは、次のカップルの用意が整ったようですので、早速登場して
頂きましょう。三組目は・・・。え?」
百合山 「どうかしましたか? って、何? いきなり暗転?」
☆★恋の天使 舞い降りて
世紀末の魔法をかけたよ
百合山 「真っ暗なステージに響いてきたのは、美しいハイトーンのハーモニーですね。
これは、どの声優さん達の歌ですか?」
司会 「失礼しました、現在、打ち合わせに無い暗転により、進行表が確認できない
状態になっております。」
百合山 「曲は続いていますが、いいですよね。このデュオナンバー。
クリスマスソングのようですが、まるで雪が舞う情景が見えるようです。」
司会 「あ、舞台左の袖にスポットが当たります。小柄な女性のようです」
☆噂はきっと本当なのね
今年のイブは特別だから
司会 「曲のテンポに合わせ、ポニーテールをちょっと跳ねさせながら、ステージ中央に
向かって歩いていきますが・・・」
百合山 「顔がよく確認できませんね。あれ、お面ですか? ・・・ひょっとこ?」
★未来の夢を語り合うたび
言葉は白い吐息になって
司会 「左からのスポットが消え、今度は右袖にスポット!
やはりよく似た背格好の女性が、同じようにソロパートを歌いながら中央へと
ツインテールを跳ねさせながら向かいます。」
百合山 「やはりお面を被っているようですが、こちらは・・・般若?」
司会 「司会席の補助照明系統が回復しました。
進行表によりますと、第三組のエントリー名は、ひょっとこ由衣&般若ゆかり!」
百合山 「これ・・・本当にあの伝説のユニットなんですか?」
☆★ずっと信じていた この日がくると
やっとめぐりあった大切な恋だから
司会 「ステージ中央でようやく出会う二人、そしてここからデュオパートになります。
尚、観客席は最初のフレーズが始まった時点から大混乱しております。」
百合山 「素晴らしい。パートが入れ代わっても、デュオになっても、何ら違和感のない、
完全に溶け合って一つのものになったボーカルです。」
司会 「歌唱以外はいかがでしょうか。」
百合山 「一糸乱れぬ振り付けのパフォーマンスも非常に良いです。 惜しむらくは、
お面で顔が見えない事ですね。」
司会 「・・・曲は最後のリピート部分に入っていきます。」
☆★聖なる夜 誓い合う愛の言葉
きっと叶う Silent night
永遠に Love for you ...
司会 「はい。曲は、やまとなでしこの代表曲、『恋の天使 舞い降りて』でした。
ステージに残されたのは、やまとなでしこ・・・とは名乗っていないお二人、
ただただ、お互いのお面を見つめ合って、立ちつくしております。」
百合山 「わかりますよ。自分が事務所やレコード会社の一員でもある事を考えた時に、
できる事と、やってはいけない事がある。」
司会 「そういう意味でのエントリー名と、お面なんでしょうか。」
百合山 「・・・だから、俺に時間を下さい! 一分でいい!
観客の皆さん、心の目を閉じろ! これからある事は夢だと思え!」
司会 「私からもお願いします、賛同者は拍手を・・・、ありがとう、ありがとう!」
堀江由衣 「・・・ありがとう、みなさん」
田村ゆかり「由衣たん・・・幸せ者だね、ゆかり達は。」
堀江由衣 「そうだね、ゆかりたん・・・。ここには、こんなにたくさんの恋の天使が
舞い降りてるんだね。」
田村ゆかり「由衣たん・・・。お面を外そう。」
堀江由衣 「うん、ゆかりたん・・・。」
田村ゆかり「ふぅ、さっぱりしたね。由衣たん。」
堀江由衣 「ゆかりたん、お面、全部外した?」
田村ゆかり「むぅっ! それどういう意味〜!」
堀江由衣 「・・・こんな私達ですが、別の場所にいても、心はいつでも一緒にいます。」
田村ゆかり「ゆかり達が自分でそう思っている限り、やまとなでしこは、ずっとここに
いるんです。」
百合山 「お熱いお二人さん。誓いのキスでも、どうですか?」
田村ゆかり「あはは・・・しちゃう、 由衣たん?」
堀江由衣 「いいね、・・・ゆかりたん。」
ちゅ。
神め
流れ切ってしまいます、スミマセン
>>395-397に萌えて、勢いで書いてしまった御前ゆりしーです
よろしければどうぞ
「ぶーぶー」
自分で不満を言葉にするゆりしーを見て、この子は相変わらずだなぁと思う。
ラジオの仕事一緒だからマメに会うけど、本当に変わらない。
「絶対静ちゃんってゆりしーのこと好きじゃないよね」
「そんなことないって、好きだって」
「また棒読み……」
ゆりしーの不機嫌が続くと仕事で困るからなだめようとしたけれど、逆効果だったみたい。
「CD RATEDの時だって棒読みだったじゃん!」
「えー、ちゃんと言ってるって。心からそう思ってるもん」
「どう聴いても棒読みだった! 静ちゃんとは結構付き合い長いから、棒読みかそうじゃ
ないかなんてすぐわかるよ」
どう言っても、私の「好き」は棒読みに聞こえるらしい。
そんなに棒読みじゃないと思うんだけどなぁ。
CD RATEDを聴いた後のゆりしー曰く、気持ちがまったくこもってない、て。
「まったく、静ちゃんは女の子みんなに優しいけど、ゆりしーには」
不満全開の顔で話すゆりしーの言葉を聞き流しながら、目の前のこの子を抱き寄せた。
突然のことにびっくりしたみたいで、さっきまでうるさかったのがぴたりと止まる。
「ちょっ、静ちゃん?」
どうしたの、なんて聞きたそうな言葉を無視して、代わりに抱きしめる腕の力を強くして
みた。
腕の隙間からゆりしーの顔が真っ赤になってるのが見える。
「静ちゃん、すごくドキドキいってるよ?」
「そりゃ、どきどきしてなかったら死んでるから」
「それはそうだけどそうじゃなくて! ……すごく早いって言いたかったの」
「ゆりしーが近いから」
性格のせいか、どうしてもゆりしーが期待するような言葉なんて言えないんだよね。
そりゃ、たまにはかわいそうに思えなくもないけど……。
私には無理だし、その辺は仕方ないと割り切ってもらわないと。
「えっと、そのね?」
「何?」
「ゆりしーも……ドキドキしてる」
「そりゃ、ゆりしーも生きてるからねぇ」
「もー、わかってて言ってるでしょ?」
「何が?」
呆れるゆりしーに、私はわざととぼける。
だって、ゆりしーが言いたい意味なんて、私の性格じゃ素直に言えない。
「静ちゃんが近いから、ドキドキが早いの」
「そっか」
「うん」
顔を真っ赤にしたまま、私の腕の中でうつむくゆりしー。
さっきまでのにぎやかなゆりしーとはまったく違う。
いつも私の前にいるのとは全然違ってて、なんだか変な気分。
「ゆりしー」
「何?」
呼ばれて顔を少しあげたゆりしーのあごをつまんで更に上を向かせる。
不思議そうな顔になる前に、私はゆりしーにキスしていた。
「ちょっ、えっ、なっ、何ーー?」
叫びながら身を後ろに引いてしっかり距離を取るゆりしー。
「ん? ゆりしー、前から私にキスされたそうにしてたからしてみた」
「別にキスされたそうになんかしてないし!」
「前りっきーのほっぺにキスしたら、『ゆりしーにもして!』って言ってたじゃん」
「あ、あれは仲間はずれにされた感じがしたから……」
「それだけ?」
「それだけ。ゆりしーレズじゃないし」
「ふぅん、最近私の唇をじっと見てる時がたまにあったけど?」
「えっ? そ、そんなことしてないもん!」
そんなに真っ赤になって必死に否定してもそう見えないって、わかんないのかなぁ。
まぁ、ゆりしー天然だし、わかってなさそう。
「それに、ゆりしーは気持ちが大事な人だから。好きとか言われずにするとか絶対イヤ」
あ、話の方向少し逸らそうとしてる。
まぁ、ゆりしーは言われたがりだからねぇ。
「ゆりしー」
「何?」
警戒しているみたいで、顔を私から背けた。
「言われなきゃわからない?」
「え……」
ちょっと黙って、うつむくゆりしー。
またさっきみたく強く抱きしめて、ゆりしーの耳元で囁いた。
「言わなきゃわからない?」
何が言いたいか、なんてゆりしーにはきっとわかる。そこまでゆりしーはバカじゃない。
「わかるけど……」
少しだけ不満そうに、小さく聞こえてきた声。
ゆりしーから体を離して、少し明るく言ってみる。
「ならいいじゃん。だって考えてみなよ、りっきーにしたのはほっぺ。ゆりしーにはどこ
にした?」
「あ……」
うつむいていたゆりしーが私の方を向いた。
嬉しそうな、でも喜んで良いのかわからなくて戸惑ってるみたいな顔。
「信じていいの?」
「もちろん」
「あ、でも静ちゃんって他の女の子とよくいちゃいちゃしてるよね」
「女の子ってひっついてると気持ちいいよねー」
「やっぱ信じるのやめる」
「ひどーい」
「……信じられるようなことしてくれなきゃ無理」
「例えば?」
「『好き』って言って。ちゃんと」
って、やっぱり言葉ですか。
たった一言言うだけなんだけど、ゆりしーは棒読みにはうるさいからなぁ。
それにこの一言って、ゆりしーには言えないんだよねぇ。
「無理」
「ひどっ」
「だから」
またゆりしーを引き寄せてキスして黙らせる。
言わないけど、ゆりしーはわかってくれると思うから。
ほら、私がゆりしーを抱きしめるだけじゃなくて、ゆりしーも抱きしめ返してくれた。
END
前のやつにGJくれた方ありがとうございます
そして今回のを読んでくれた方もありがとうございます
それでは百合カップル最萌選手権の続きどぞ
>>417 御前とゆりしーで初めて萌えた(*´Д`)
GJ!!
松来未祐「4番・・・4番・・・、松来未祐×(_,''' ▽ '')」
司会 「ご入場はカップルでお願いします。」
松来未祐「おかしいなぁ。あんなにたくさんメール出したのに、誰も来てくれないなんて」
百合山 「・・・そこが問題という事に気付いてないんでしょうか」
松来未祐「あ! 清水愛ちゃんがいる〜。愛ちゃん、どう?」
清水愛 「ゴメンナサイ。麻衣ちゃんの前では・・・。」
松来未祐「しゅーん。しょんぼり」
司会 「はい、相手が見つかったら、また来て下さいね。」
百合山 「だめだ、こりゃ」
>>417 >最萌選手権の続きどぞ
いや、どぞと言われても
それはそれとして萌え
>>417 超GJ!!!!!テラモエス(´Д`*)
御前ゆりしー、もっと読みたい…
新しいフィルター装着してRTH2聴くのが楽しみになった。
>>419 ワロタwwww
じつに(_,''' ▽ '')だな
流れぶった切りで、tiaraway投下。
もうちょっと違う感じのお話にしたかったのですが、
結局いつもの感じに・・・orz
楽しんでもらえると、これ幸い。
新曲のプロモーション活動が一段落して、紗子さんがお家に遊びにきてくれた。
すごく久々に会った紗子さんはやっぱりキレイで、
どきどきして、緊張して……
まるで、初めて会ったときのような気持ちになって……
「おーい、ゆーかさぁん??」
「ふはぁい!?」
気がつけば、玄関でぼーっとしちゃってた。
いけない。いけない…って。
なんか…紗子さん目の前で手振ってるし。
…いじわるなのも変わってないや。
「よかったぁ〜ゆーかさんが戻ってきた!」
「ずっと、ここにいるって!」
「あははっ。ごめん、ごめん」
「…むぅ」
それから、ずっとニコニコというか、ニヤリ顔の紗子さんを部屋に案内して、
今までの寂しい気持ちが溢れ出すみたいにおしゃべりが始まった。
私のプロモーション先でのお話とか、
紗子さんがいつの間にか行ってたニューヨークでのお話とか…
いろんな話をして、いろんなお話をきいて。
いっぱいいっぱい笑った。
だけど、だんだん話が尽きてきて…ううん、ちがう。
お互い、意識して静かになって…その…
「ゆーか、もうちょっとこっちおいで」
そんなとき、紗子さんが手招きをしてくれて、私は堂々と紗子さんに抱きついた。
「さぇこさん…あのね…」
「それ以上言っちゃだめ!私もおんなじだったんだからねぇ〜」
紗子さんが笑いながら、私を見てくれる。
ちょっとおさまりかけてたドキドキが復活して…
私の目は自然に閉じて、触れる程度にちゅってした。
***
「ダメだなぁ〜私も」
ちゅってしたあと、紗子さんに抱きしめられながら、
頭を撫でてもらっていると、紗子さんがポツリとそう呟いた。
「へっ?だめって、なにがぁ?」
「ん〜・・・ひとりごと」
「なにそれ〜気になるよぉ」
紗子さんからほんの少しだけ離れて、見上げるように紗子さんの顔を見る。
すると、ふと目があって、紗子さんが苦笑い。
「知りたい?」
「うん!」
「……あーやっぱムリ!」
「えぇ〜…うわぁ〜」
両手で髪をくしゃくしゃにされる。
なんで、こんなことするのぉ…
このぉ〜!えりゃあ!
「ゆーか?あ、ちょ…あはははっ…ごめん……ちゃんと言うからぁ〜」
「最初から、そういえばいいんじゃあ〜」
「うわっ、ちょっと悪そう…」
「ちょっと…頑張ったんだけどなぁ…」
すると、冗談はここまでって笑い顔の紗子さんが言って、マジメな顔になる。
「うん。でぇ、なぁに?」
「いや、うん……くだらないことだよ?」
そのマジメな顔につられて、すこし緊張。
…コクリ。
「ゆーかさんといるとねぇ〜その…未だにドキドキしちゃ…」
「ぷぷっ…」
「あっ!笑ったっ!ぜったい笑った!」
「ふふふ…笑ってなんかないよぅ?続けてくだしゃい…にひひぃ」
「笑ってるじゃん…ひどぉい…」
くちびるを尖らせて、拗ねるように俯く紗子さん。
やりすぎたかも…と思うけど、かわいい…と思う自分もいて…
でも、やっぱり一番は…うれしい。
すっごくすっごくうれしい。
だって、ねぇ〜
「同じなの」
「えっ?」
「ゆぅかも同じなの。さぇこさんに会うたび、すっごくね、ドキドキするの」
「…ゆーか」
「だからね、さぇこさんも同じこと言ってくれて、よくわかんないけど、うれしかった」
私まで恥ずかしくなってきて、頭が真っ白になってく。
なんだか、泣きそぉ…
そう思ったら、紗子さんがぎゅーって抱きしめてくれた。
「やっぱり久々に会うと、ダメだね」
「ぅん?」
「私も含め、わけわかんなくなっちゃうし…」
ぎゅーっとしてくれている力が少し強くなる。
「さぇこしゃん…ちょびっといたい」
「あ、ごめん…」
「ううん。それより、さっきの続き」
「………」
「さぇこさん?」
「……“さっきの続き”って?」
紗子さんの顔をみると、ニヤリ顔。
へっ?意味わかんないよ…ううっ。
「なぁんで、泣きそうになってるの…」
「だってぇ〜さぇこしゃんがぁ〜」
「あーよちよち」
「からかうなぁ〜」
すると、紗子さんの顔が近くなって、耳元でこう言われた…気がする。
「明日、お仕事が終わったら、会いに来るから」
――終わり
>>422 くはあっ!(*´Д`)テラモエス!!
tiaraSSおいしゅうございました、GJ!
千葉紗子「ええと、5番。ちばさえこ、と、菊地美香」
司会 「これは、珍しいカップリングですね。」
百合山 「そうですね。」
菊地美香「心の準備してたら、お持ち帰りされちゃいました。宜しくお願いします。」
司会 「では、今日は何を・・・。千葉さん?・・・千葉さん?」
千葉紗子「あ、すいません。」
司会 「何か観客席の方に気になる事でも?」
千葉紗子「いえ、何でもありません。では、歌を。歌を歌います。」
菊地美香「千葉紗子&菊地美香で、Usual Place ・・・」
????「やめて〜っ! ・・・その歌は、その歌だけは歌わないで!」
司会 「絶叫と共に人影が舞台に駆け上がって来ます!」
千葉紗子「・・・ゆぅか・・・」
百合山 「南里侑香さんは、解散した tiaraway の相方だった人ですね。」
南里侑香「ゆぅかの大切な思い出まで取り上げないでーっ!」
菊地美香「やっぱり来たね・・・。はい、このマイクはあなたのものよ。」
南里侑香「え?・・・え?」
菊地美香「ここは、あなたの指定席、なんだって。」
千葉紗子「そ・・・そんな言い方してないけど・・・」
菊地美香「おなかいたいー、あたまいたいー、あたしもうだめー、じゃ、さよならー」
百合山 「すっごい棒読みですね」
千葉紗子「ごめんね。ありがとう、美香ちゃん。」
菊地美香「どういたしまして。それでこそ、私を元気にしてくれるお姉様です。」
千葉紗子「・・・パートナーの交代を申請します! ちばさえこ+南里侑香。 tiaraway !」
南里侑香「無理だよ。ゆぅか、もうずっと Usual Place 歌ってない。震えが止まらないよ。」
千葉紗子「ゆぅかさんなら大丈夫。それに、あたしが、ずっとこうしてるから」
司会 「南里さんの背中から腕を回して抱きしめる千葉選手!」
百合山 「これはいい絵ですね。」
南里侑香「さぇ・・・ぽん・・・。あったかい。あったかいよ。」
千葉紗子「ゆぅかさんに勇気を。」
南里侑香「え・・・あ。」
ちゅ
司会 「後ろを振り向いた南里選手の唇にキス!」
百合山 「見せてくれますね〜。」
千葉紗子「行ける?」
南里侑香「うん・・・大丈夫!」
司会 「曲は Usual Place 、ユニット結成のキーとなった、ゲームのED主題歌です。」
★ひとりぼっちじゃないから泣かないで・・・
司会 「出だしは南里さんのソロパート、少し、もの悲しい雰囲気のスタートです。」
★☆ ・・・だから
司会 「ここから曲調が変わり、伴奏も一気にリズミカルなものになりますね。」
百合山 「デュオのボーカルもスピード感が増し、より大きな感情を込めた歌い方に。」
★☆君となら きっとどこまでも 果てしなき道を 歩いて行ける
遠すぎて 儚い夢でも 照らしてくれるよ
司会 「感動的なまでに響くハーモニーが素晴らしいですね。」
百合山 「はい・・・目を閉じていても見えて来ませんか?
声質の全然違う二人のデュエットの声は、重なったりせずに、明確に分離して
聞き取れます。・・・それが、」
司会 「可憐なのに、凛として、迷いなく真っ直ぐ前に出てくるような高音のパート。
それを後ろからそっと包み込み、しっかりと支えている低音パート、ですか。」
百合山 「はい・・・。まさに、ステージ上で寄り添う、今の二人ですよ。」
司会 「無粋な実況などせず、このままもう少し聴かせて頂きましょうか。」
★☆君となら 何年先でも 守りたい夢を 信じていける
不器用で 遠回りしても 振り返らないよ
>>422 GJGJGJGJ!萌えた萌え死んでまた生き返りました(*´Д`)=3
>>431 やべぇ…目から水が…(ノД`)
433 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/14(日) 18:29:01 ID:WziQ3LHl
「さぇこさん」
サイン会のあと侑香さんちに遊びに行って、いつものようにお気に入りのソファーでくつろいでいると、
ちょっと真剣な声で侑香に名前を呼ばれた。
「ん、なに?」
「あのね…」
そう言いながら少し離れた場所にいた侑香がすごい勢いで近づいてくる。
その…あの…
「…ゆーか、ちょこっと近い…かな?」
さすがに息のかかる距離だと、いろいろとお話どころじゃなくなるから少し離れてもらう。
「ぁ…ごめんね、ごめんね」
「そんなに謝らなくてもいいよ…ところで、なぁに?あのね…のあとは」
「えっと…今日、サイン会だったんでしょ?さぇこさん」
「うん」
「その…どうだった?」
どうだった…って?
私が返事に困って、うーん…とか言ってると、
侑香が上目遣いで言いにくそうに――
「やっぱり男のひと多かったんでしょ?」
と言った。
「うん…まぁ…」
「そっか……」
侑香が不安そうにそうつぶやくと、今度はそわそわしだした。
なるほど…そう言うことかぁ…
「ゆーかさん!」
「な、なに?」
「今日さぇこさんいっぱいサインして、疲れちゃった」
そう言うと、侑香の前に両手を差し出す。
「ほへっ!?」
「マッサージして欲しいなぁ〜」
今度は私が上目遣い…キャラじゃないけど。
すると、苦笑いをしつつ私の手を握る侑香。
「しょうがないなぁ〜」
「えへへっ…ありがと」
―おわり。
サイン会行ったぜ!記念で、本能おもむくまま書きました。
いろいろ雑です。スレ汚しゴメンナサイorz
GJ
スレ汚しなんかじゃないっつうの!
また書いてくれ
すごく良かった!
「もう時間…」
時計を見つめながら寂しそうに呟く侑香。
そっか…もう時間なんだ…
「さぇこさん…」
侑香がこれ以上寂しい気持ちに包まれないように…というのは言い訳だね。
自分のなかにある寂しい気持ちをごまかすため、わざと明るい声を出した。
「ん?なぁに?」
「えっ…と…なんでもないです」
「なにそれ〜」
いつまで経っても、この時間には慣れないな…ギクシャクしちゃって。
また会えるのは何日後?とか聞けばいいんだけど。
だけどさ…
「ゆーか…」
「ん〜?」
「ゆーかさんは頑張ってますかぁ?」
「…へ?あ、うん…頑張ってるよぉ」
侑香は今、あの時の約束を果たそうとすごく頑張ってる。
だから、私も頑張らなきゃ…
「そっか…あ、いってらっしゃいのチュー♪」
「わぁ〜んんっ…はぁ…行ってきましゅ」
頑張って頑張って…お互い成長していこうね。
私は侑香が閉めたドアを見ながら、改めて思った。
いつもGJありがとです。
いやぁ…前のは半分寝ながら書いたから、ほんとにヒドいですね。
いつも携帯で書いてるのですが、前回のは特にPCから見にくかったと思われますorz
今回のは、バイバイ前の二人を書いてみました。どうだったでしょーか?
それでは、しばらくネットから断絶されるので投下できませんが…
私がいなくても、素晴らしい書き手さんが増えたからあまり困りませんよね?ではではw
441 :
428:2006/05/15(月) 22:21:12 ID:Viqee3+g
>>440 これにレスると自分が「素晴らしい書き手」と自認しているような
危険をおして書きます。
多分、現在でもティアラのファンを自認している人、が読みたいのは、
私の書くような、なまくらながらも変に刺激するようなものではなく、
あなたの描く、暖かい時間、優しい空間だと思います。
(帰って来てという立場にないので)先輩乙、とだけ。
◆Na0E8ARrhM
毎度毎度素晴らしいSSをありがとうございます。
っつーか今までのを携帯で書いてたってのに驚きだ…。
また戻ってきて…くれるのかな。
◆Na0E8ARrhM のSS、俺大好きだから、いつまでも待ってますよ!
443 :
六組目:2006/05/17(水) 00:01:25 ID:3vHuiEbh
笹島かほる「6番、笹島かほる×こやまきみこ。漫才します。」
こやまきみこ「夫婦漫才でーす。」
百合山 「自分から夫婦漫才と宣言する人は、余りいませんよね。」
司会 「では、殿堂入り間近カップルの技を見せて頂きましょう。」
きみきみ「ねぇ聞いた? かほるん。電動入りだって。何かえっちよね?」
かほるん「どう聞けばそうなるんだよ。って言うか、お前の頭の中は一体
どうなってるんだ?」
きみきみ「あらん。それはもう、いつでも、かほるんで一杯ですわ。」
かほるん「いやぁ〜。・・・もぅ、可愛いなー、きみこは。」
ちゅ
きみきみ「やだ、ばかん。」
司会 「・・・のっけから飛ばしてますね。」
百合山 「非常にいい傾向です。」
444 :
六組目:2006/05/17(水) 00:02:17 ID:3vHuiEbh
かほるん「しっかし、世の中は空前の百合ブームですね〜」
きみきみ「ハイ」
かほるん「声優界にも数々の花が咲き乱れています。」
きみきみ「中には、『咲きたい、咲かせたい』って、自分達で歌いながら
咲いちゃうカップルもいるんですよぉ。ほら、あそこ」
かほるん「もう、ずっと手を握り合っちゃって、やらしいですね〜」
きみきみ「なに、かほるん、嫉妬してるの?」
かほるん「バカな事を言うなよ。頭の中は、可愛いきみこで一杯さ」
ちゅ
きみきみ「あん」
百合山 「・・・」
かほるん「しっかし。あの、何も知らない顔をしてた愛ちゃんも、今じゃ
立派な百合声優の切り込み隊長ですからね〜。」
きみきみ「でも、ちょっと残念だな〜。愛ちゃんにはツバ付けてたのに。」
かほるん「ここだけの話ですが、こいつは気に入った子に、本当にツバを
付けるんですよ。・・・跡の残るようなのを。」
きみきみ「あら。でも、きみこにツバ付けたのは、かほるんだったよね。」
かほるん「こいつぅ。もぅ可愛いなー、きみこは。」
ちゅ
きみきみ「きゃー」
司会 「・・・どつき漫才というのは良く見ますが」
百合山 「新たなジャンルの誕生です。キス漫才」
445 :
六組目:2006/05/17(水) 00:02:50 ID:3vHuiEbh
きみきみ「でも、考えてみれば、かほるんとも長いよね。」
かほるん「HAPPY★LESSON ぐらいからかな?」
きみきみ「そうよ、私達の愛は20世紀から始まったの。」
かほるん「もう、世紀をまたぐ愛、ですよ。みなさん。」
きみきみ「かほるんったら、えっちぃ〜。せいきをまたぐ愛、ですって。」
かほるん「だから、おまえの頭の中は」
きみきみ「あなたで一杯ですわ〜」
百合山 「・・・もう何も言うまい」
かほるん「では、今週はこの辺で」
きみきみ「生徒くぅ〜ん、バイバ〜イ!」
かほるん「あーんど、」
「ぶちゅ〜〜〜!」
司会 「うわ・・・」
百合山 「強烈・・・」
司会 「そこはかとなく懐かしいラジオのエンドコールネタでした。」
百合山 「ちなみに正しくは、アンドちゅっ、で投げキッスです」
全然落ちてないところにワロタw
こないだ書いたヤツの前後の話です。
オマケみたいな感じで。
ここ行数制限、何行なんでしょうね?
大丈夫かな・・・。
2005年10月17日 都内 川澄綾子自宅マンション
不覚にも来月の旅行の計画で話し込んでしまい、ようやく本題に入れたのは電話を始めてから30分後のこ
とだった。
秋のレギュラーの収録が一段落する11月。
その休みに泊まりがけで何かしようねと麻美子を誘ったのは、私よりもナバのほうが先だったらしい。
麻美子が言うには具体的な計画があった訳ではなくて、いつかできたらいいねという雑談だったらしいけれど、
それでも私は、ナバに申し訳ない気持ちで一杯だった。
私が同じ立場だったなら、それがどんなに何気ない約束だったとしてもいい気はしないだろう。
麻美子との約束ならば、なおさら。
「あー・・・あのさ、麻美・・・前にも言ったけど、ナバには連絡入れたんだよね?」
「ナバに?」
なにかあったっけ・・・と麻美子が聞き返すので、思わずハーッと溜め息が漏れてしまった。
この旅行が決まった時、ナバにはすぐに連絡して謝っておくように言ったはずなのに。
電話の向こうの麻美子からは、言葉の代わりに気まずい沈黙の空気が流れてくる。
これは・・・これはこの子、忘れてるな・・・。
「なにかあったっけじゃないでしょ。ホントはそのことで電話したんだよ」
「・・・」
「まるなびで旅行のこと喋ったでしょ? 明日オンエアだよ? その前にちゃんと連絡しておいてねって言ったじゃん」
いかにも口をとがらせて、横を向いて、言いたいことがあるような不満げな口調で麻美子が一言、ごめんなさいと短く言った。
「なんかのついでに電話しようと思って、忘れたんでしょ?」
「・・・まあ、うん。でも別に、そんなにちゃんと約束してた訳じゃ」
「駄目。気にするよ。ナバ絶対気にするから。ちゃんと連絡してあげて。・・・麻美そういうとこアバウト」
「どうせ私は中身男ですから。綾子さんみたいに細かい気配りはできません!」
「ちょっと、なに麻美子のほうが怒ってんのよ! もしナバに連絡しなかったら私旅行いかないからね」
「・・・分かったよぉ」
いかにも拗ねたように渋々了解した麻美子は、じゃあ今から電話すると言い残して通話を切った。
私を優先してくれたことは、素直に嬉しい。
けれど、麻美子はもう少し自分の影響力の大きさを自覚したほうがいいんだよ。もう。
2005年11月17日 都内 能登麻美子自宅マンション
「二人で晩ご飯食べてぇ〜、ちょっとすること無くなってぇ〜、
そしたら、そんな雰囲気になってぇ〜・・・お互い黙っちゃってぇ〜」
「ちょっと、ちょっと待って。それ初日だよね? 初日にもう?」
「うん。もう1日目の夜に。でも・・・告白されるかなーって思ったんだけど、でも言わないんだよ、綾ちゃん。
凄い潤んだ目で見つめてくるんだけど、でも何も言わないの。
なんか、この人ずっと言わないまま、この先ずっと、隠し通すつもりなのかなって思ったら、
なんか可哀想になってきちゃって・・・。
私は何年だって待てるけど、きっと綾ちゃんには辛いだろうなって思って。
だから・・・私のほうから言っちゃったの。キスしていい?って。
そしたら綾ちゃん・・・うん、て」
「はいはいはいご馳走様」
「ご馳走様じゃないよー。感動する所でしょー」
「だって全部綾ちゃんにお膳立てしてもらってんじゃん。
静さん絶対旅館取ってくれないし、潤んだ目で見つめてくれたりしないもん。
いいなーー。綾ちゃんいいなーー。静さんと代わってくれないかなー」
「駄目ですー。綾ちゃんは私のですから。伊藤さんだっていつか応えてくれるよ」
「いつかって言ってもなあ・・・。麻美子の所だって5年かかった訳じゃん?
そしたらウチらは・・・あと何年だ? 再来年? もっとか・・・」
「じゃあ今まで以上にイチャついてみよっか?」
「うーん・・・それも逆効果っぽいんだよねえ。
綾ちゃんにはブースターになったけど、静さんには駄目かも。
なんか受け流されちゃうんだよ。勝手にすればーって。奮起してくれないんだわ」
「そうかなー・・・でも、ほら。私と綾ちゃんのこと伊藤さんに言えば、なんか刺激にならないかな?」
「なるかなー・・・」
「なるよ。私応援するよ」
「そりゃ応援してもらわないとね。誰のお陰で綾ちゃんに火ぃ着いたのかって話ですよ」
「ねえ! ホントに火ぃ着いたよねえ! 今度はあれだよ、伊藤さんに火ぃ着ける番だよ。
私と綾ちゃんのこと話して、反応を見るんだよ」
「・・・火ぃ着くかなあ」
「弱気だなあ、もう・・・。だからね?」
その夜、二人の長電話はえんえんと続いたのでありました。
>>447 GJ!
能登は策士だったのか!
だけど綾ちゃんにベタ惚れなのがまたたまらん
しかし、川澄能登書いてたらこんな良作がまた投下されるなんて
とりあえずストックしておいて他の書くぜ
>450
どうもです。
川澄・能登話もっと増えるといいですナ。
のんびり待ってます。
ちなみに>448は同じ日の本物のナバさんの日記に繋がります。
後日、埋め合わせで能登さんちに一泊。
◆Na0E8ARrhMさんがしばらくいないことを少し寂しく感じつつ、
帰ってくる時をじっと待とうと思っております。
Tiarawayは書いてないけど、Tiaraの二人と◆Na0E8ARrhMさんの作品は好きなので。
さて、rehab ◆2tjokYoELcさんに待ってるなんて書かれてしまったからには、
投下せざるをえますまい。
ということで川澄能登です。能登の片想いで。
ふっと気づけば、私はソファに深く身を沈めていた。
「あれ?」
目に見えるものは、見慣れた自分の部屋ではなく、でも見覚えのない部屋でもない。
「綾ちゃん家?」
事務所の先輩でとても良くしてくれる綾ちゃんの部屋で、私はたまに遊びに行くから、
見覚えはあったんだけど。
どうして綾ちゃん家でぼーっとして……
そこまで考えて気づいた。そうか、寝ちゃったんだ。
そういえば、体が横に倒れて何かにもたれかかってる……。長く寝ちゃったのかも。
肩のあたりまで毛布がかけられてるし。これ、綾ちゃんがしてくれたんだろうな。
うわー、せっかく遊びに来させてもらったのに、申し訳ないなぁ。
ゆっくり体を真っ直ぐに起こしたら、私がもたれかかってたものが、私にもたれかかって
きた。
あ、倒しちゃった。
やばいと思ってそっちを見たら、寝ている綾ちゃんの頭が私の肩に乗っていた。
その時ようやく、状況がわかった。
私が綾ちゃんにもたれかかった状態で眠っちゃって、つられて綾ちゃんも寝ちゃったんだ。
綾ちゃんはとても静かに寝ていて、いつもの綾ちゃんとは違って見えた。
思えば寝顔なんて普段見ないもんだよなぁ。
前に一緒に温泉行った時は二人ともはしゃぎすぎてすぐに撃沈したし。
かわいいなぁ。
って、年上の人に言う言葉じゃないんだけど……でもかわいい。
すうすうと穏やかに寝ている綾ちゃんは、まだ起きそうにない。
「無防備だなぁ」
まぁ、綾ちゃんとしては仲良しの後輩と一緒にいるってだけだろうけど。
私からしたら、好きな人に目の前で無防備に寝こけられているこの状況は、理性との真剣
勝負なんだけどなぁ。
うーん、もったいないけどあまり寝顔を見つめないようにしよう。
……でもやっぱりもったいない。
ケータイで写真に撮っちゃおうかな? あ、でもシャッター音で起こしちゃうかも。
寝顔の写真撮ったなんてバレちゃったら、絶対消されるだろうしなぁ。
しかも、ひょっとしたらしばらく仕事以外で口きいてくれなくなったりして。
ちらっと横を見れば、まだ綾ちゃんは穏やかな顔で寝ている。
うん、起こすのかわいそうだし、もったいないな。
綾ちゃんの温もりと重みを感じながら、こうやってぼーっとしてるのって、幸せだなぁ。
無防備すぎると思うんだけどね。
他の人の前でもこんな風に無防備だったりしないよねぇ?
なんだか麻美子さんは不安になってきましたよ?
寝込みを無理矢理襲っちゃうなんて、そんなこと綾ちゃんには絶対できないし。
綾ちゃんに好きだなんて告白は、もっとできなくて。
でも、綾ちゃんが他の人とくっつくのなんて絶対いやだし。
「複雑……」
ため息と共に言葉が漏れて、はっとしてすぐ横の様子を伺う。
起きた気配はないっぽい。
本当に疲れてるんだろうなぁ。綾ちゃん仕事忙しいみたいだし。
綾ちゃんと仲の良い後輩ってポジションは居心地がいいけれど、感情はそれだけでは満た
されなくなってきてる。
ずっと待つことは多分できると思うけど、いつか綾ちゃんがそばからいなくなっちゃって
るんじゃないかって不安になる。
また耐えられなくなって、綾ちゃんの寝顔を目にする。
私がこんな風に色々悩んでるなんて、まったく知らない顔。まったく気づかない人。
でも、そういうところも好きだなんて思って、苦笑。
メロメロだなぁ。メロメロでいいんだけど、うん。
でも、ちょっとだけ気づいて欲しい気もするから。
「そんなに無防備だと、襲っちゃうぞ」
とても小さく囁いてみる。冗談に聞こえる、でも本気が交じった言葉。
きっと綾ちゃんには届いていない声。
END
前のにGJくださった方ありがとうございます。
RTH2はフィルター装備していれば、いくつかたまらない妄想できて楽しいですね。
今週のも少し萌えポイントがあって、一人ニマニマしていました。
そして今回のを読んでくださった方もありがとうございます。
GJ
457 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/18(木) 09:57:04 ID:08xD3Cms
そういう能登はまさしく「能登かわいいよ能登」に値すると思う。
お久しぶりにお邪魔しますよ。
過疎ったら投下しようかと思ってたら
なんか職人さん凄く増えたようで賑わっててタイミングが…で
2ヶ月も開いてしまった。
ということで前回の続きを。
>>105の続き。
息継ぎができないくらい激しく
紗子さんの舌が私の口内を犯していく
頭がボーっとなって何も考えられなくなる
そのぎりぎりのところで飲み込まれないように
意識を取り返す。
「ゆう…か?」
「は…激しいよ…」
「嫌?」
私は首を振る
「ううん、嫌じゃない、でも…」
「でも?」
「あの…ね」
「うん」
「今日はその…侑香がしたいの…」
少しの間の後、
紗子さんは聞き間違えたんじゃないかって顔で
「……え?」
「だから!……してもらうんじゃなくて侑香がその…」
「その?」
「うぅ…。わかってるんでしょ!」
「いや、全然わかんないし。」
「嘘だぁー」
そこで気づいた。
紗子さんの顔が赤くなってることに。
「…もしかして紗子さん…照れてる?」
「え!?」
侑香は、紗子の弱点?を見つけた!
「そんなわけないでしょ!」
このチャンスを逃したら一生チャンスはめぐってこないかもしれない。
「ゆうっ―――んっ…」
私は少し背伸びして、紗子さんの口にキスをした。
「だめ?」
俗に言う上目使い。紗子さんに効くかわからないけど
使うならいましかない!と思う。
「う…」
「…わかった。わかりました…」
紗子さんは顔を赤く染めて、ばつが悪そうに視線をそらした。
やったー!
「何そのにんまり顔」
「ひひ、可愛がってやるからなー」
「どこのオヤジよ」
紗子さんがクスクスっと笑う。
私はその笑顔が大好き。
「ベッドいこっか?」
「うん」
でも、ちゃっかりリードされちゃってる私。
あんなことを言いながら内心不安だった。
紗子さんがやってくれるようにすればいい。
頭ではそうわかっていても、いざそうなるとわからないことばかり。
でも「おいでよ」
なんて紗子さんは悔しいくらいに余裕があってかっこよくて。
それに比べて私といったらただ、ドアの前に立ちつくしてる。
悔しくって、私はムードもへったくれもないまま、
紗子さんを押し倒した。
10cmくらいの距離で視線が絡み合うが
その刹那、紗子さんの顔がニヤリと笑う。
「え…」
「まだまだだね」
「うあっ!?」
「え?」
あれ?私今見下ろしてたのに
なんで見下ろされてるの…?
「あむっ…んっ…」
状況を理解する前に紗子さんの唇が私の唇に触れる。
紗子さんはノックもなしに私の中に入ってくる。
拒もうとした私の舌は、すぐに捕らえられて
逃げ場を失い、私はそれで何も考えられなくなる。
息継ぎの時間さえ与えてはくれない。
紗子さんの脚が私の脚の間に割り入って
その少ない刺激が、焦燥感に追い討ちをかける。
「んあっ…紗子さん…ずるいよ…」
「もう少しがんばりましょう」
そういってほっぺに、キスのスタンプを押す。
「むぅ―」
紗子さんは満足げに笑っていた。
悔しい。けどその顔にも私はまた惚れてしまうんだ。
そしてそのまま予想どおり紗子さんのペース。
私はその指に翻弄される。
一回で私のツボは知られてしまったらしく
恥ずかしいけどすぐにイッてしまうんだ…。
「あっあっあっまっ―」
「んっ―やっ…だめぇ―」
「何がだめなの?」
「あっあっ…んっ…」
「なんで声我慢するの?」
聞いて来るくせに答える隙は与えてくれない。
「んっんっんんっ――――」
「はぁ…はぁ…え…」
イッて間もないまま、また次の刺激が与えられる。
「んっ…あぅっ…あっ…」
私はうつ伏せにされ、後ろから攻められる。
私に許された事は、ただ、枕に顔を埋めてその刺激に耐え続ける事だけ。
「またっ…んっ…またきちゃうよぉ…」
「いいよ、侑香…」
「侑香のイくとこ見たい…」
「んっ…んはっ――――」
「はぁ…はぁ…」
私はぐったり。疲れきる。
そのまま意識が深く…もぐってゆく…。
目をゆっくり開けると、そこには愛しい人の顔。
紗子さんは私の頬に手を添える。
本当は怒るつもりだったのに、
紗子さんが真面目な顔で私を見つめていたから
私の声は奪われる。
「侑香…」
「……?」
「真面目な話していい?」
「え……うん…」
「今日、梶浦さんに会ったの」
「うん…」
「梶浦さんは私たちのこと…知ってるから」
「え……」
「本当に覚悟が出来てるのかって聞かれた」
「……」
「あたしは何があっても、侑香への気持ちは変わらないって答えた」
「……うん」
私だってかわらないよ…
「だからね、これが最後の確認」
「きっと、つらいこと、悲しいこと、我慢しないといけないこといっぱいあると思う。
何も後悔させないなんてあたしにはそんなこといえないけど
でもね、侑香のこと誰よりも愛してるよ。」
「だからね…侑香、一緒にこの道を歩んで行ってくれる?」
プロポーズみたいな言葉だねっていったら怒るかな?
でもね、それくらい嬉しかったんだよ。
「今さらだよ…紗子さん」
「え?…」
「だって、侑香は何よりも紗子さんと一緒にいれることが
幸せなんだもん…」
「そっか…」
少しはにかんで笑った紗子さんの笑顔は、
いつもみたいな大人の笑顔じゃなくって
なんていうのかな、邪気がないっていうか
童顔な事気にしてるから怒られちゃうかもしれないけど
子供みたいな笑顔だなって思ったんだ。
私は紗子さんに近づいて、紗子さんの胸に顔を埋める。
いつも、かっこよくて、大人で、自信があって
それが紗子さんなんだって思ってた。
でも、紗子さんにだって、弱い部分があって、不安に思うことがあって
私の気持ち確かめたいって思うことがあるんだね。
守るなんておこがましいけど、少しくらいなら、
紗子さんの支えになれるのかな…私。
―――saeko
胸の中にいる侑香を抱きしめる。
どうして侑香は、言ってほしい言葉をいつも言ってくれるんだろう…。
人を好きになるってこと、私はわかってるつもりだった。
つもり…だったんだ。
でも…侑香を好きになって。
本当に…本当に人を愛するってことを教えられた。
人を好きになるのってこんなに怖いことだったんだね。
侑香の愛を失うのが怖いんだ。
こんなこと今までなかったのに…。
信じてないわけじゃない。
でも心は移ろいゆくものだから、
だからどっかで疑ってる。
そんな自分の気持ちに自己嫌悪に陥るんだ。
「さえこさぁん」
「ん〜?」
「好き」
私は腕に力を入れてぎゅって抱きしめる。
これ以上好きになってしまうのが怖いのに
侑香はどんどん私の中に入ってきて
心を捕まえられてしまう。
ずるいよね、さっきは風邪ひかれたら困るからなんていったけど
本当は違うんだ…。
確かにそれもあるけど、本当は侑香を繋ぎ止めたかったんだと思う。
侑香に家に来る口実を作らしたかったんだと思う。
侑香に家で待っててほしいって思ってたんだと思う。
だからアレはそんな欲望の塊。
きっとこれも…
「侑香手貸して」
「うん…」
私はその手をとって、渡そうと思っていたそれを指にはめる。
「指輪…?」
「うん…」
「何の形…?」
侑香に示すように、侑香の指につけた指輪に
私の薬指につけた指輪をくっつける。
「あ…」
「わかった?」
「うん…tiara…だよね」
「うん…」
「ありがとう…一生大切にするね」
「うん」
「ごめんね、何も返せなくて…」
「ううん…十分もらってる」
「そばに居てくれるだけで…十分だよ」
「そんなの簡単すぎるよ…」
「あ!ねぇ紗子さん、お腹空いてない?」
「うん、侑香は?」
「……空いた」
「自分が空いてるんじゃない」
「うー」
「ちょっと待っててなんか作ってくる」
私は侑香の頭を撫でてベッドから起き上がろうとした
「きゃっ」
が侑香に腕を掴まれてまたベッドに逆戻り
「侑香?」
「私が作る!」
「え…いいって…」
たしか侑香って料理…
「なんかお礼したいの!」
「気にしなくていいのに…」
「うー…」
納得いかないご様子。
「わかったよ…気をつけてね」
「うん!」
内心怖かったけど、こんなにやる気なのに止めるのも可哀想だし
しょうがないよね。
軽くシャツだけ羽織って侑香の様子を見に行く。
包丁を持つ手つきがあぶなっかしい
「侑香…手伝うよ…」
「ダメ!待っててよ〜」
本当は肉じゃがでも作ろうかと材料買ってきたんだけど
侑香にはカレー作ろうと思っていたと嘘をついた。
まぁ定番の簡単メニューだから大丈夫だとは思うんだけど
心配すぎて目が離せない。
「いたっ」
「侑香!?」
私は素早く駆け寄って
「ちょっと手みせて」
といいながら強引に掴んだ手の先には
鮮血が流れていた。
「だから言わんこっちゃない…」
「ごめんなさい…」
「んっ…」
指を咥えて血を舐め取る
「紗子さん!?」
「消毒」
侑香の顔がその血のように真っ赤になる。
本当の消毒をして、絆創膏を張って
「後はあたしがやるから」
「うぅ…ごめんなさい…」
「いいよ。作ってくれようとしてくれただけで嬉しいから」
「もしまだ作る気があるなら、あたしが教えるから勉強する?」
「うん!」
「言っとくけど、スパルタだからね」
「…がんばる…」
「冗談だって。じゃあ作ってくるから、ちょっと待ってて」
「うん…」
「いただきます…」
「まだ落ち込んでるの?」
「だって……」
「途中まで侑香が作ったんだから二人で作ったってことでいいじゃない」
「それじゃだめなの〜」
「そんな急ぐことないって。いくらでも時間はあるんだから」
「うん…」
まだ納得いかないようだ。
「侑香は何のために作ろうと思ったの?」
「え…紗子さんに喜んで欲しくて…」
「じゃあわたしが満足すればいいわけだ?」
「うん…」
「じゃあさ、この分、デザートでがんばってみるってのどう?」
「デザート?そんなの難しくて余計無理だよぉ…」
私は侑香の唇に人差し指をさす。
「ん?」
「あたしはこれがいいな」
ようやく意味がわかったようでまた顔が真っ赤になる。
もう何度も、愛し合ってるのに
こうやって照れる様は本当に愛らしい。
「さ、さっきしたばっかじゃん」
「ん?そうだっけ?最近忘れっぽくって」
わざとらしく嘘をつく。
「でもそれで料理のがチャラになるんだよ?」
「う〜ん」
真剣に悩む侑香。こういうバ…いやいや素直なところがまたかわいくて仕方ない。
「……いいよ」
「素直でよろしい」
「なんかだまされてる気がする…」
「人聞きの悪い」
「だって…」
「そんなむくれた顔してたら食べてあげないよ?」
「いいもん」
なんて言ってふくれっ面。あらあら拗ねちゃったよ。
「まぁあたしも無理やりなのは趣味じゃないし
侑香がイヤならいいんだよ?別に」
「う……」
侑香が押し黙る。
ちょっと意地悪だって思いながら
最後には絶対に侑香が私を求めてくるってわかってて
「ご馳走様。じゃああたしはお風呂はいって来るね」
少し突き放す。
「あ…う、うん…」
シャワーを浴び始めてすぐ、
トントンと扉を叩かれる。
きゅっとシャワーを止め
「何?」
その陰に訊ねた。
「……一緒に入ってもいい?」
ほらね、なんて内心思うずるい私。
「いいよ」
すぐに扉が開く。
湯煙の中にうっすらと侑香の姿。
でも扉の前から動こうとしない。
「侑香?」
「怒ってる…?」
「へ?」
「だって、怒ったから一人でお風呂…うっ…」
「ゆ、侑香?」
小さな誤算。侑香は思った以上に素直だった。
「ごめん、怒ってないよ」
私は泣いてる侑香を抱きしめる。
「ごめんね、意地悪だったよね?」
「うっ…」
「泣かないでよ、ごめん、ごめんね…」
口では決して負けないけど
私は侑香の涙に弱いんだ。
「何でもするから嫌わないで…」
「嫌いになんてならないよ…」
私は侑香の手を取って自分の胸に当てる。
「ほら、今だってこんなにドキドキしてる」
「ほんとだ…」
愛情表現してるつもりだったけど、まだ足りないのかな。
私がこんなにも愛してること、侑香はわかってないんだね。
私が侑香の事嫌いになんてなれるはずないのに…。
「でも、何でもするってのは本当?」
「え?…」
「今言ったよね、何でもするって」
私は侑香に意地悪い笑みを浮かべて微笑む。
「えっと…」
「すぐ本気にするんだから」
「え…」
あっけに取られた顔の侑香にちゅっと軽くキスをする。
「また騙されたの?私…」
「さぁ、どうかな」
私は侑香の腰に手をまわして抱き寄せる。
「ん……」
「…背中流してくれる?」
「へ?」
侑香の拍子抜けした声。
「何期待してたの?」
「べ、別に期待なんてしてないよ!」
ばればれだってば。
「ほんとに〜?」
「紗子さん嫌い!」
また拗ねちゃうといけないから今日はこのくらいにしといてあげるか。
「あたしは侑香の事好きだけどね」
「ずるいよ…」
自覚してる。
これ以上私のことを嫌いにさせない為に
その口を塞ぐ。
「んっ…」
侑香の手もゆっくりと私の腰へとまわった。
明日も朝から仕事だななんてことが一瞬脳裏をかすめたが
おいしそうなエサが目の前にあるのに待てができるほど
私はできた生き物じゃない。
「侑香…」
「ん…?」
「もう待てない」
「うん…侑香も」
他の人に食べられる前に、いただきます。
一応終わり。ということで。お粗末さまでした。
短編いくつか書いてるんで、気が向いたらまた投下します。
>>474 GJ!!!!!!!!!!!!!!!
待ってました!!
料理できないのが侑香さんってのがなんだか新鮮ですねw
>>474 GJ!!!!
ついに終わりですか。感慨深いものがありますね。
あれ…? おかしいな、目から汗が……
477 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/18(木) 21:41:12 ID:Fg1VAnth
ほんっとGJです(*´Д`)=3
投下待ってます!!
>>745 あのお弁当はお母さんに手伝ってもらいつつ
手を絆創膏だらけにして作ったと脳内変換。
本当はおいしくなかったけどおいしいっていったんだよ紗子さんはと脳内変換…。
無理ありますねごめんなさいorz
なんか料理できないほうがかわいいじゃん・・・。
司会 「次は大沢事務所の秘密兵器こと、能登麻美子ちゃんの登場です。」
能登麻美子「7番、能登麻美子と・・・。すいません、みんな付いて来ちゃいました・・・」
川澄綾子 「わたし、綾子。十七歳の女子高生です。お嫁さまは、同じ事務所の、能登麻美子」
生天目仁美「ちょっと待て〜、誰が十七歳で誰が嫁? この、大沢事務所の音波兵器!」
川澄綾子 「誰が音波兵器よ。東京乾電池くずれの単1乾電池はその辺を転がってなさいよ!」
生天目仁美「失礼な! あたしが単1乾電池だったら、あんたのその顔は006Pだよ!」
川澄綾子 「006Pって何よ?」
生天目仁美「角が90度の四角い電池!」
川澄綾子 「何ですって〜?」
豊口めぐみ「まったく、いつもあなたがたは。志摩子が困ってるじゃない。」
能登麻美子「お姉さま。」
豊口めぐみ「どうすればいいか解るわね、志摩子?」
能登麻美子「・・・はいお姉さま。」
司会 「え?」
能登麻美子「失礼します、お姉さま。」
ちゅ。
川澄綾子 「・・・・・・」
生天目仁美「・・・・・・」
川澄綾子 「うそ・・・まみ・・・そんな・・・」
(その頃、ステージ脇)
千葉紗子「・・・・・・」
南里侑香「やだ。」
千葉紗子「・・・・・・うん。わかった。」
生天目仁美「そりゃないよ・・・麻美子ぉ・・・」
(その頃、ステージ脇)
伊藤静 「ゆりしー。先に一人で帰ってて」
ゆりしー「静ちゃん・・・。」
伊藤静 「早く!」
ゆりしー「・・・電車賃ない」
百合山 「さすがスール。キスを終えて見つめ合う姿も、実に絵になりますね。」
豊口めぐみ「・・・・・・」
能登麻美子「・・・・・・」
司会 「あ、今、豊口選手がちょっと笑ったような。」
豊口めぐみ「・・・そうよね。いってらっしゃい。」
能登麻美子「ハイ。」
司会 「能登選手、にこやかな顔で、どこに行くんでしょう?」
百合山 「・・・生天目選手の前ですか?」
生天目仁美「麻美子。『ごめんなさい』なら言わなくていいよ。」
能登麻美子「ちがいます・・・」
ちゅ
生天目仁美「え?」
司会 「これは新しい展開」
百合山 「と言っている間に、今度は・・・」
川澄綾子 「・・・まみ。」
能登麻美子「遅くなりました、綾ちゃん。」
川澄綾子 「あぁ・・・まみ・・・」
ちゅ
川澄綾子 「・・・いいけど、なんで私の方が後なの?」
豊口めぐみ「鈍い女ね。」
生天目仁美「そうそう。絶対鈍感の持ち主。」
豊口めぐみ「志摩子が、今、誰の横にいるのかを考えてみたら?」
川澄綾子 「・・・まみ、そういう事なの? まみ・・・」
能登麻美子「綾ちゃん、そんなに抱き締めたら苦しいよ。」
生天目仁美「・・・なんか、麻美子の背中には、羽根が見えるよね。」
豊口めぐみ「うまい事言うわね。志摩子は私達の天使ってこと?」
生天目仁美「普通の子がやると、単なる八方美人なんだけどね。」
豊口めぐみ「そして今日も私たちは癒される・・・。」
能登麻美子「だから綾ちゃん、苦しいって・・・」
もう限界。ありがとうございました。
485 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/19(金) 16:57:21 ID:RolH0Jdw
8組目には自分達はそんな関係じゃないと言いながら、実は仲が良すぎて喧嘩している植田と中原希望。
その場合清水はどうなるんだ?
佳奈様と中原麻衣は元カノの関係だろ?
488 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/19(金) 21:15:46 ID:O7j2K7C3
趣旨は違うけど川澄・能登で新井素子の「グリーンレクイエム」の三沢姉妹とか赤川次郎の「ふたり」の北尾姉妹役で姉妹愛たっぷりのドラマCDとかアニメをやって欲しい。
>>487 佳奈と麻衣はやまなこと似た関係の様な気がする。
489 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/19(金) 21:34:05 ID:z6yGHF5R
豊口×佳奈カナーリ希望
RTH2でゆりしず投下させてください。
ゆりしーの一人称とか時系列とかフィクション多めで先にごめんなさい。
一人で吐くのは好きじゃない。
ジャーと音を立てて勢いよく流れていくトイレの水を見てぐるぐると考える。
いや、吐くときに誰か居て欲しいとかそういうんじゃないんだけど、吐くのは嫌い。せっかく食べたご飯が流れていくのが悲しい。
ゆりしーカレー好きなのに。
ため息をつくとトイレをもう一回見て、個室から出る。
駄目だ。ため息をつくと幸せが逃げる。
「ゆりしーちょっと、まぁだ?」
大っきな声で外から静ちゃんが呼ぶ。
幸せが逃げるのは嫌だ。
ご飯を吐くのも嫌だけど、幸せが逃げるのはゆりしーにはもっと困る。
ご飯が流れていったのも、ため息をついたのも静ちゃんのせい。
ため息をつくと幸せが流れて、静ちゃんが逃げてく。
鏡に映る顔はいつもよりもなんだか不細工でへこみたくなる。
チーク持ってきてたら良かったんだけど、楽屋においてきちゃったから叩いたらなんとかごまかせるかもしれない。
「先いくよー」
真っ白になった顔を叩いてたらなんかもう、すごくへこんできてもう一回ため息をついた。
「静ちゃん待って!」
ゆりしーがこんなに悩んでいるのに静ちゃんはけらけら笑って「ゆりしーを置いてく」なんて簡単に言う。
だから、静ちゃんが逃げてくのが嫌だからゆりしーはため息を控えてるのに。
静ちゃんがいるからゆりしーはトイレで吐いてるのに。
「あ、ゆりしーこっから落ちてみない?」
「えぇええええ!?」
見下ろした階段はぐるぐると回って床が遠い。
ゆりしーの意識も遠くなりそうになる。
「ここから落ちたら普通死ぬよ!」
「いや、ゆりしーなら死なないかなーと思って」
楽しそうに言ってやっぱりけらけら笑ってる静ちゃんはやっぱりドSだ。
なんかのヒーローなら落ちても死なないと思うけど、やっぱりゆりしーはここから落ちたら死ぬと思う。
ゆりしー男じゃないし、なるならヒロインだし。
でも、ゆりしーはヒロインでもない。
ヒロインだったらいいと思うけど、ヒロインじゃない。
ヒロインなら今頃静ちゃんはゆりしーのことが好きになってて、二人で幸せだったと思う。
っていうかヒロインは吐かないし。
静ちゃんが好きになって、カレーが食べられなくなってでもお仕事だから食べて吐くようになって、ため息をつくようになって静ちゃんが逃げないか心配になって吐いたらゆりしー不細工になるから静ちゃんに好きになってもらえない。
だからせめてゆりしーは静ちゃんの相棒で傍にいられるようにドMの道を極めなくちゃいけない。
「ほぉらゆりしー、お仕事に遅れるよ!」
階段を見てたからそっちから行くのかと思ったら、静ちゃんはあっさりエレベーターのほうへ歩いて行ってて(どうせ階段はめんどくさいと言うんだと思う)ゆりしーはまた置いていかれそうになって「置いてかないで」と静ちゃんを引き止める。
ちらりと最後に見た階段の下、遠くの床にぺしゃんこになった自分を想像してまたへこんで、そんなことを言って楽しそうだった静ちゃんをちょっとだけ恨んだ。
恋は辛い。
最近ゆりしーの様子がちょっとおかしい。
元から変な子だ変な子だと思っていたから別に、そんなに心配でもないけどこの頃は少し、前にも増して変だ。
「ちょっと、あたしの顔になんかついてる?」
きつい口調にならないように気を使ってもゆりしーはびくっと肩をすくめて「な、ないよ!」と挙動不審に目をおどおどさせる。
その割にはラジオの収録中でも待ちの時間でもこっちをじぃーっと物言いたげに見てはため息をついている。
一度なんて楽屋のドアのところから廊下でスタッフさんと話をしていたあたしをこう、「家政婦は見た!」みたいな感じで睨むように見てて背筋が凍った。
流石に貞子とまでは言わないけど怨念を感じさせる視線だった。
一瞬嫌われたのかなと思ったけど、ゆりしーは嫌いな人間をじっと見つめるようなタイプではないような気がするし話をしてみると案外普通だし。
「なにかあったの?」「なにか悩んでるの?」と聞いてみても「んーん、そんなことない」で終わり。
話は膨らまないで、疑問ばっかり膨らんでく。
コイツほんとにクローズだな。
思っても、仕事のパートナーではあるし関係をまずくしないに越したことはないので黙ってる。
視線を感じてイライラはしても仕方ないと割り切って仕事をするしかない。
でも、このところ長時間ゆりしーを向き合うことになるラジオの収録はあたしにとって負担になっていた。
ゆりしー鸚鵡返しするしね……いいんだけど。
!すみませんトリップ忘れてた!トリップつけてまた来ます。本当に申し訳orz
―ちょっと今日、ラジオの二人の雰囲気がぎすぎすしてなかった?
収録の後あたしにだけ呼ばれて言われた言葉がそれだった。
―あー、そうですか?体調のせいですか、ね。すんません。気をつけます
ようやくそれだけ答えて、表情が見えないように頭を下げた。
理性ではゆりしーに言ってもへこむだけだから、あたしにこれが来たってわかってる。
でもこれ、最近のゆりしーのせいだと思うと、どうしようもなく腹がたって相変わらずこっちを見てたゆりしーに「あたしこの後仕事だから」って早口で言って出てきた。
道を歩いていてもイライラする。
ゆりしーは嫌いじゃない。と、思う。
女の子らしいし、真っ直ぐだし。
でもその真っ直ぐさにものすごくイライラすることがある。
変なこと知ってるくせに物知らずだし、漢字読めないし。
絶叫がうるさいし、耳が痛い。
突っ込みできないし、話膨らまなくていつもあたしが苦労するし、コメントは下手であたしの言うこと鸚鵡返しにして、盛り上がらない。
何考えてるかわからないし、その前にたまに何言ってるかわかんない。
味覚変だしカレー不味いし話かみ合わないし。
でも、ギャラが一緒で仕事のパートナー。
道端を歩いてたおじさんがあたしをみてぎょっとしたような顔をして慌てて目をそらす。
さらにイラっとして乱暴に携帯を取り出してふと、昨日の電話を思い出した。
―静。それさ、ちょっと祐里香ちゃんと話、したほうがいいよ
仁美さんは普段はあんまりしっかりしてないけど一応しっかりしてて、正しいことを言うことが多い。
けど、話をすることを思うと気が重い。
「あー、泣くかなー」
地下鉄の駅が見えてきて、階段を下りながらうるうるしたゆりしーの大きな目を思い出した。
あの、顔もな―
やや薄倖そうな、まるでいじめられ待ちのような顔。
―静ちゃん
あの高い声が聞こえたような気がしてテンションが下がる。
降りてきた階段越しに見上げた空は曇っていて、さらに気分が悪い。
ゆりしーのへこんだ顔が浮かんできてため息をついて切符を買った。
コンビニで買ったつまみを口に放り込んで顔をしかめる。
お仕事が終わってもお仕事のことで悩むのは本当に嫌なことだ。
なにより酒が旨くない。
―そっかー、そうだよねー。
「そっかじゃねぇよ!」
ゆりしーの声で相槌を打たれて箸袋を放り投げた。
ひらっと頼りなく飛んでへろっとテーブルに落ちる様はまるでゆりしーみたい。
「オマエのせいだっつの」
ビールをあおって缶をダンっと叩きつけると、ため息が落ちた。
―静ちゃん、ダメだよ。ため息をつくと幸せが逃げるんだよ
こういうどうでもいい豆知識を信じていて自信満々に人に喋るのがゆりしーだ。
その割には最近ため息ついてるくせに。
ため息をついてははっと我に返って今のナシ!って感じで背を仰け反らせ、きょろきょろと周りを見渡してなぜか、あたしを探す。
で、へろっと笑う。
何がしたいかわからない。
でその、最近何度も見る笑顔がなんだか安心するみたいなでも不安みたいな複雑なへちょっとした笑顔で、なんだかなあと思う。
最初はそんな顔しなかったくせに。人見知りしてて、でも慣れるとあたしの顔みて「静ちゃん、静ちゃん」って嬉しそうで犬みたいに寄ってきたくせに。「置いてかないで」とか言ってさ。
まぁそれもキモいしちょっとウザいんだけど。
「でもなー」
こんな状態では本当に、他のお仕事にまで差しさわりがある。
本当に世話が焼ける。
「なんであたしが」
これでゆりしーがなんも打ち明けなかったらもうおしまい。
見捨てる。あたしもお手上げ。自分でなんとかしてクダサイ。
お仕事はするけど、なんとか「こなす」ってことになると思う。
っていうかあいつ、大の大人のくせに本当にもう。
でもそれがゆりしーか。
机の端においてあった携帯を操作しアドレスから名前を呼び出してボタンを押す。
「出ろよ」
出なかったらオマエ、ほんとしらねぇぞ。
呑み屋に呼び出したゆりしーはキャスケットを深くかぶって小さな声で「あ、静ちゃん……」と言ったっきり机の脇に立っていた。
「まずは座れば?」
おせっかいだとは思うけどゆりしー相手だとどうしてもこうなる。
ため息をつくと、ゆりしーはびくっとしてあたしを見てまたイライラ……というよりも、気分が滅入った。
わりと小洒落た雰囲気のお店なのに、この沈んだ空気はどういうことだろう。メニューを押しやって華奢なグラスに入ったビールを一口飲む。
本当はあたしはビールはジョッキ派だ。
まぁでもこの気まずさなら絶叫もないだろうから、それはいいか。
この雰囲気で浮くのはつらい。
「ご注文はなんにいたしましょうか」
キャスケットをぬがないままメニューをじーっと見ていたゆりしーのところに店員さんが来てくれる。
案の定うー、とかえーっと、あの、なんて唸るゆりしーに焦れて
「何にすんの」
「あ、あの、えと、じゃあ静ちゃんと一緒の」
ついかまってしまった自分にイラっとくるのに、店員さんのちょっと困った笑顔をみてまたガツンとなんか、胸にクる。
静ちゃんと一緒じゃわかんねぇよ。まぁわかるけどさぁ。
指差されて微妙な笑顔を浮かべて、同じ顔してた店員さんとアイコンタクトして、あ、この人可愛いとか思ってたら店員さんがいなくなってまた沈黙。
「で」
なるべく、なるべく穏やかに声を出すのに、ゆりしーはこの世の終わりみたいな顔してあたしを上目遣いに見る。
「どうしたの。あ、まずその帽子脱いで」
「うん」
そういえばこの前同じ台詞言ったら「静ちゃん知らないの?帽子はファッションの一部なんだよ」とか言われて脱力したこと思い出した。
今日は素直でいいことだと思う。
帽子を脱いで店内をきょろきょろと見渡したゆりしーはいつものゆりしーだった。
違うところを敢えて探すなら今日は目の下の隈が濃い。
気づかなくて良いところに気づいて微妙な気分になるあたしに、ゆりしーが愛想笑いをして切り出す。
「あの、何だった?」
「何だったじゃなくて。言ったでしょ最近悩んでるんじゃないの、って。まぁ後、前々から呑もうって言ってたじゃない。で、せっかくだから誘ってみた」
とりあえず言いたいことは言ってどうだ、と相手を見るとゆりしーはまた何か言いたげな微妙な顔をしてあたしを見てる。
「うん」
うんじゃねぇよ。
突っ込みたいのをぐっとこらえる。
ここで突っ込むと後が続かないのは一緒にいるのが案外長くなっているからわかる。
黙り込むとさっきの店員さんがやってきてあたしと同じグラスをゆりしーの前に置いてそそくさと去っていく。
このテーブルの雰囲気は他人からみても相当悪いらしい。
「で、あんた何を悩んでるの」
「うーん」
「うーんじゃなくて。この際だから言ってみ?聞いたげるから」
グラスを見て、あたしを見て、隣のテーブルを見てそれからまたあたし、グラス。
最初のあたしの時、ゆりしーの目はなんだか何かにすがるみたいだった。
「いえないよ……」
まるっきり子供の口調で言ってまた黙る。
「なんで」
「だって言ったら静ちゃんゆりしーのこと嫌いになる」
「だぁー、もうならないから!どんなしょーもないことでももう、十分呆れてるから大丈夫」
「呆れないでよー!」
「それは良いから言って」
「だ、でもわかんないよ!もう一緒にお仕事してくれなくなったらゆりしー困るもん」
「あたしも仕事で困ってるからここに呼んだんだっつの」
とは流石に言えず苦いビールのため息をついて頭を抱えた。
やっぱあたしのことか。
「まぁいいや。まずは呑も」
言えたあたしは立派な大人だったと思う。
このときまでは。
「いーえーよー」
「やぁだぁー」
と、普段のあたしならいい加減キレてるようなおばかな問答を繰り返すぐらいにいい感じになってきた頃、ゆりしーが白い顔で立ち上がる。
「ちょ、ゆりしートイレ」
「あんた大丈夫?ついてこか?」
「や、いい」
「そう?」
ふらふらと立ち上がるゆりしーを見送っては見たものの、衝立や木の陰から揺れてみえるゆりしーの頭はもういい加減ぐらぐらしてる。
ゆりしーの限界を知らないけど、今日はあたしもわりと呑んだ方だと思う。
弾みをつけようと思ってあたし以上に飲ませたゆりしーが出来上がっていてもおかしくないわけで、流石のあたしも不安になる。
「大丈夫?」
個室なのを確認して声をかけるとゆりしーが「んー」と唸っているのがわかる。
「ちょっとあんた吐いてんの?」
「ゆりしー吐いてない!」
力いっぱいの否定はいつものラジオと一緒で酔った頭にきんきん響く。
「じゃあちょっと開けな」
「なんで」
「あんたの顔色確かめたいし。そろそろ出よ、飲みすぎでしょ。あたしもトイレ行きたいしさ」
「……うん」
さっきのが嘘みたいに小さい声がしてドアが力なく開く。
内開きのドアの向こうの個室は結構広くて鏡も大きくて綺麗だった。
その鏡の前の洗面台にゆりしーがちょこんと腰掛けている。
「何してんのあんた」
「何……してるのかな」
「いやあたしが聞いてんだし。うっわ顔色悪!ちょっと大丈夫!?」
「静ちゃんがゆりしーの心配してくれた」
ぽつりと呟いたゆりしーが「へへー」と役の、このみのように笑う。
「嬉しいでありますよ体長」
「心配ぐらいするよ!あんた本当に……もういいや、今日は帰るよ」
「静ちゃん」
「何?さっさと行こ」
「今日は置いてくって言わないんだね」
「はぁ!?ったく、そんなこと言ってると置いてくよ。ほら」
置いていくなんていいながら手を引いてる自分が本当に面倒見が良くて、こんなところあったのかと自分でも吃驚する。
酔ってても他人の面倒がみれるあたしってすごい。
なんとなく吃驚した気持ちのままゆりしーの手を引いたら酔ってたせいで加減がわかんなくなってたみたいでゆりしーを強く引っ張りすぎた。
いつのまにか閉まってたドアを開けようとしてたあたしの体にゆりしーがぶつかってあたしはゆりしーとドアの間に挟まる。
「……静ちゃん、置いてかないで」
「だから、置いてってないでしょうが」
「そうじゃないよ!」
「な、んんっ」
によ。
声が出たかはわからない。
唇と唇がくっついていたから。
つまりキスされてた。思ったときには舌が入ってた。
喋る途中だったのが不幸だったらしい。
シャンプーの匂いがして、指に指が絡む。
扉にもたれた背中の固い感触と反対に、腹から胸の柔らかい圧迫。
半開きの唇の間からぬるっとゆりしーの舌が忍び込んできて、あたしの口の中を動き回る。
唇が動いて下唇をはさんで、上へ。
「行っちゃやだ」
口を離さないまま囁かれて指が体を滑る。
繋いだまま、扉に押し付けられた手は力いっぱい握り締められている。
反対の手はあたしの体とドアの間に挟まれてドアノブを握ったまま動かない。
舌と舌が絡んで卑猥な音がする。
「っく」
ずらした唇からさらに声が漏れる。
強く揉まれて眉間に皺がよる。
「ちょっと」
抗議しようとしたけどまた口をふさがれる。
不覚だけど気持ちいい。
腰のあたりがじんとする。
「っん」
ふと背中が粟立つ。
唇を合わせたままのゆりしーの手があたしの胸あたりを触っていた。
正面からひっかかれて腰が抜けそうになる。
エロい恥ずかしい声が漏れて体温が一挙に上がるのがわかった。
反射で閉じていた目を思わずあけると焦点が合うか合わないかのところにあるゆりしーの目から涙が流れているのが見えた。
「んん」
その、腰あたりを触られたときに我に返る。
首を振ってゆりしーを振り切ろうとして口元から涎が落ちる。
「っく、ちょ、やだって」
「……だよね。へへ、ゆりしー知ってた」
「ちょ」
がつんと音がしてあたしの頭がドアにぶつかった。
口付けたゆりしーの唇が動く。
あたしにこんなことをしているくせにゆりしーは苦しそうな顔をしてた。
「ごめんねごめんね」
「謝るなら」
続きは言えなかったんじゃない。言う言葉が見つからなかった。
謝るなら―どうしてほしいんだろう。
体を這うゆりしーの指に嫌悪感はなかった。
嫌悪感どころか、ちょっと、本当に不覚だけどぞくぞくきてる。
息が上がる。息苦しくなってキスから逃げようとするけどそれも積極的にはできない。鼻息が荒くなって鼻から声が抜けるのが恥ずかしい。
な、なんでコイツこんな上手いの!?
っていうかなんであたしこんな、ゆりしーなんかにいいようにされてんの?
思ったら無性に恥ずかしくなってドアに挟まった手を抜こうと身をよじった。
「ちょっと、やだ!」
「黙ってて」
足がいつの間にかあたしの足の間にあった。
「んっ」
パンツのボタンがはずされたのは覚えてる。
「お願い、静ちゃん。人来ないほうがいいよ」
「っは、あぁ、ん、ゆり、しっ……ふ」
心臓はばくばくするし息は上がるし喋れないし。
ゆりしーにいいようにされて、こんなところで喘がされて。
「ごめんね静ちゃん。ゆりしー女子高で……ごめんね」
「んんん!!」
洗面所にへたり込んで見上げたゆりしーは泣いてた。
「ゆりしー、静ちゃんを好きになっちゃったの。ごめん。ごめんね」
泣き笑いの表情であたしを見てた。
「ゆりしーレズじゃないと思ってたのに静ちゃん好きになってごめんね。だからいえなかったの。言ったら静ちゃん、ゆりしー嫌いになっちゃうと思って。でももうダメだね」
正直に言います。
「もう迷惑かけないから……もう、静ちゃんの目の前に現れないようにするから。バイバイ」
「ちょ、あんたどこ行くの」
逃げようと思ったらあたしは逃げられた。
すごい力だったけど相手はゆりしーだし。
男相手だったら最初のキスの段階で「てめふざけんな」って怒鳴って膝蹴りかまして終わってた。
「でも女の子だしなぁ」とは確かに思った。
女の子だし、ゆりしーだし。
ゆりしーが出て行ったあと、慌てて外に出れるようにして追いかけようとした時にはもう店にゆりしーは居なかった。
怒涛の展開に呆然と戻ったテーブルの上には伝票とゆりしーの抜け殻のキャスケット。
普通金ぐらい払ってくだろヤリ逃げかよ!っていうかこれどうするの。
お金を払う間もうあたしはどっか、消えるなら消えたいし死ねるなら死にたいぐらい恥ずかしかった。
ふざけるな、ふざっけんなバカゆりしー!
拾ったタクシーの中で気分は最悪、空気も最悪。
運転手さんビビってんの知ってても無理。
最後の最後までゆりしーは他人迷惑な女だった。
この店にはもう来ない。絶対来ない。二度と来ない。
長々邪魔して申し訳。途中まで失敗しててごめん。
続きあるけどここまででも長かったから、皆に許してもらえたら投下します。
とりあえずここまで投下できたから満足です。ありがとう。
ちょwwwwww寸止めかよwwwww
続きpls
途中までの投下逃げかよww
続きを!続きを!
やばい続きが気になって眠れbない。
お願いします
|・ω・`)
やっちゃった―
もうゆりしーお酒を飲まない。
んーん、お酒のせいにするのは間違ってる。
ゆりしーは……私は私がしたいことをしちゃっただけ。
静ちゃんは可愛かった。可愛くて、嫌がってた。
嫌だって言われたときに頭が真っ白になった。
嫌われたと思ったら、止められなくなった。
これが最後だと思った。
暗い夜道を一人で歩きながら、涙が止まらない。
他人がいなくてよかった。
酷いことをしてしまった。後悔に押しつぶされそうになる。
―何かあったの?
静ちゃんは優しかった。
笑った顔が好きだった。
ゆりしーが変でも引いてても、それでも付き合ってくれた。
突っ込みを入れながら笑ってくれる顔が好きだった。
酔っ払いの顔も呆れた顔も好きだった。
感じてる顔はめちゃくちゃ可愛かった。
―この際だから言ってみ?聞いたげるから
こんなことになるならちゃんと言っちゃえば良かった。
静ちゃんならちゃんとゆりしーから逃げてくれたかもしれない。
もう聞いてもらえない。
―置いてってないでしょうが
手を引いてくれた。
でももう会えない。
最後に見た静ちゃんは綺麗ですごくすごく可愛かった。
その、感じてる声がすごく色っぽくてドキドキした。
甘い声がまだ耳元でするみたいで、落ち着かない。
普段サバサバしてる静ちゃんがあんな顔で、あんな声でなんて想像してなかった―と言えば嘘になる。
想像してた。でも、それ以上に静ちゃんは可愛かった。
あ、って思わずって感じで言ったとき、ゆりしーどうかなっちゃいそうだった。
いつも綺麗にしてる長い髪の毛を揺らして、首を振ってた。
髪の毛の下の顔がどうなってるのか見たくて、覗き込んで押さえつけた。
ゆりしーの腕の中でちょっと苦しそうな顔して感じてる静ちゃんは思い出しても壮絶に色っぽくて、今でも頭がパンクしそうになる。
でも静ちゃんの声はもう聞けないし、あの声は他の誰かが聞くことになる。
もう静ちゃんはゆりしーの顔みて笑ってくれないし、優しくしてくれない。
わかってる。
そう思うとこのままどっか消えちゃいたくなるけど、ゆりしーはしちゃいけないことをしたんだから仕方ない。
あれはレイプでゆりしーは痴漢で犯罪者だ。
お仕事の時目を合わせません。
話もしません。でもラジオはどうしよう。
ゆりしー貧乏だけど下ろしてもらおうか。
多分静ちゃんはもうゆりしーの顔も見たくないと思う。
ぽろぽろと涙が落ちる。
自分でも思うよりずっと、静ちゃんのことが好きだったみたいだ。
もう会えない。
もう会っちゃいけない。
「ごめんなさい」
もう迷惑かけません。
でもゆりしーは本気で静ちゃんが好きでした。
もう静ちゃんの前に現れない。
その言葉が気にはなっていたが部屋に帰ったあたしももう呆然とするしかなかった。
あったことがすごすぎて気力の限界だった。
信じられない。
女の子は好きだ。
確かに好きだけど、付き合えそうな気もするぐらい好きだけどそれとこれは話が別だろう。
大体相手はゆりしーだぞ!?
理性が悲鳴を上げてる。
お風呂入ってるときとか恥かし死にするかと思った。
置いてかないでって言ってた。
ふと思い出して、神妙になりかけるけどその次の瞬間頭に浮かんだ画が酷すぎて真っ赤になる。
恥ずかしいなんてもんじゃない。
ああいうことが恥ずかしいっていうより、あんな場所でゆりしーと。
ゆりしーと……
弾みで持ってきてしまったキャスケットを睨む。
頭の中がぐるっぐるしててとても寝る気にはなれない。
犬に噛まれたと思って忘れようって言葉があるし、そうしようと思って酒に手を出そうとするけど、あいにくうちには今ビールしかなくてビールは「あの」記憶に直結している。
「寝れない……」
それなりに呑んだはずなのに目がさえて仕方ない。明日も仕事があるのに、どうしてくれんだまったく。
布団を頭からかぶって目を瞑ったら、またゆりしーが現れる。
「だぁあああ!」
あたしは役者だ。
そうだ役者だ。役者だから別に、あれぐらい。
羊を数えるよりも「役者だ」をカウントすることになりそうだ。
藪をついて蛇を出したってこのことだと思う。
まさかゆりしーがあたしを好きだとは思わなかった。
まさかそんなことで悩んでるとは思わなかった。
こっちを見てたし、そりゃあたし関連だとは思ってたけどあんた、本当にどういう頭の構造なの。
好きになったからってヤっちゃだめでしょ。あんたが男だったらエラいことだよ。
女だからっていいわけでもないけどさぁ。
切羽詰まってたんだろうなとは思う。
嫌いになるって言ったときのゆりしーは泣きそうだった。
ごめんねって何度も何度も謝っていた。
「謝るぐらいならすんな!」
やっとあの時言いたかったことが言えた……んだけど、それも間違っているような気がしてならない。
謝らなかったらいいのかあたし。
それも人として、大人としてどうかだしなぁ。
一番問題なのはこれはヤっちゃったという部類にしっかり入る出来事なのに、あまりこう……嫌悪感がないってとこ。
本意じゃなかったはずなのに、途中からそうでもなかった。
なんか気持ちよかった気がする。それがまたなんかむかつく。
あたしなんで逃げなかったんだろ、もう。めんどくさい。
たく、ほんとどうしてくれんの。
恨むよゆりしー。
翌日のお仕事はまあまあだった。
覚悟していたよりもずっと頭の中にゆりしーは現れない。
ゆりしー案外良い子にしてんじゃん。
休憩中のお菓子に手を伸ばしてちらっと思ったら瞬間で
「へへー。ゆりしー、静ちゃんが好きだから良い子にしてるの」
の図が浮かんで速攻消去した。
良い子ならあんなことすんじゃねえ。あんまりあたしを悩ませんな―
―なんて言っても仕方ないのはわかってる。
でも仕方ないことはわかってもむかつくことはむかつくのが人間ってもん。
ラジオのお仕事の前には決着つけなきゃいけないと思う。
このままだと最低な収録を迎えることになる。
一日中死んでないかひやひやしたけど、のりこちゃん経由でメール頼んだらなんとか大丈夫っぽかった。
いや大丈夫かはわかんなかったけど、とりあえずは生きてるっぽい。
返信があるってそういうことだ。あー、良かった。
後でありがとって言っとこ。
メールがきてからは安心して、お仕事を済ませて部屋に帰って今日もテレビの前につまみを広げて呑める。
お酒が美味しいのはいいことだ。
ブログでも見れば生存がすぐわかりそうなもんだけど、ブログ更新してなかったら「はぁああ!?」って焦んないといけないし、
更新してあったらあったであたし絶対、へこんだ日記でもへこんでなくてもイラつくと思う。
もう、今となってはしたことはいい。
でも相手がゆりしーでそのゆりしーとお仕事があるってことが問題だ。
不幸そうだから打たれ強いとは思うけどこんなことでお仕事を止められたり―
ありえないけど、死なれたりしたらあたしも困る。
仕事が減るし、遺書とか、静ちゃんに嫌われたからとか、静ちゃんを押し倒してしまったので死にますとか書かれたらヤダもうあたし生きてけない。
髪の毛をがしがしとまとめてあぐらをかく。
テーブルの上にはなんとなく置いたままの携帯とキャスケットがある。
ゲームでもしようと思ってたけど、その気にならない。
コントローラーの代わりに携帯をとってメールを、しようと思って止める。
この上返信待ちでイラッイラするのは性に合わない。
もういい。とりあえずあたしが飽きるまでかけてやる。
「逃げんなよ」
ゆりしーの忘れ物を睨みながらコール音を聞く。
一言目が決めていた。
忘れ物があるから取りに来い。
本当にでっかい忘れ物だ。
会ったら言ってやる。
ダメだと思ってヤる前にまずは告れ。人の言うことを聞け。
随分しょぼくれたモノがあたしの目の前にある。
しつこく電話をしてメールで「いいから出ろ」と迫った結果、ドアの前にコレがいる。
服装は酷くないけどいつも大事にしてる髪の毛が乱れて、隈も酷い。
一応顔は洗ってきたらしく涙の跡はないけど泣いてたのはバレバレ。
大体、泣きたいのはあたしだし。
幽霊だかエイリアンみたいにゆらっと立って、普通に係わり合いになりたくない人みたいになってる。
あたしも普段なら絶対逃げる。
知り合いでも何でも自分で呼びつけたんじゃなかったら逃げてる。
「……入れば?」
「……いいの?」
やっといつもの高い声を聞いたけど、それも掠れてがさがさだった。
「呼んだのあたしだし」
商売道具なのにと一瞬本気でイラっとするけどそういえばこの子、一応プロ意識は無いでもない。
たまに変なところであたしもびっくりするような根性を見せてるからここであたしが怒るのも筋違いだろう。
ぐだぐだ思ったけど、結局結論は「ま、いっか」。
まずはドアを閉めてゆりしーを置いて先に部屋に戻る。
「今日休みだったの?」
まだ玄関先でぐずぐずしてるからふと浮かんだ疑問を投げたら、ちょっと顔を上げて
人間らしくなったゆりしーが「うん」って。
まぁそうだろ。
相変わらず本当にこの子クローズだ。
冷蔵庫を開けてやっぱり中にビールしかないのに顔を顰めてゆりしーに手渡す。
「おじゃまします」
「はぁ」
ビール貰ってお邪魔します、ってなんかおかしくね?
冷たいビールを温かいココアかなんかの缶持つみたいに両手で大事に持って、であたしの視線に耐えられなくなったのか俯いて一瞬固まる。
でしょ、ビール、今見るのヤでしょ。
あたしもだったよもう、バカ。
「座れば」
「うん」
今度の返事はさっきよりも早かった。
これならちゃんと会話が出来そうだ。
ざっと片付けたばっかの部屋の入り口で居心地悪そうに立っているゆりしーの目の前に勢い良くクッションを置いて、自分はその前に陣取る。
あたしの家のテーブルで二人でこうやって向き合うと丁度、ラジオの収録中と同じぐらいの距離感になる。
ラジオで喋ったのはほんのちょっと前のことなのにすごく懐かしくて変な感じだ。
カシっと軽い音をたててプルトップを引っ張って一口飲んで、やっぱり居心地悪くクッションに座って両手でビールの缶を温めてるゆりしーをじろっと見る。
ゆりしーが縮こまる。
「呑まないの?それ」
「……うん。ゆりしーもうお酒飲まない」
「酔ってあたしをヤったから?」
絶叫するかと思ったけどそれはしないで、息をのんであたしを見てるゆりしーに自分でもすごく意地の悪いことを言ったと思う。
でも撤回しない。
ここで逃げたら無意味だから。
「ごめんなさい」
「……ゆりしーはさ」
言いかけて、ふと目を上げるとちょっとだけゆりしーが嬉しそうな顔をしたのが見えた。
「あんたなんで嬉しそうなのよ。あたしまだ何も言って無いんだけど」
「あ、うん、ごめん静ちゃん」
「部屋に上げたからって許してもらったと思ってんの?」
「ち、違うよ!!あの、あのね、静ちゃん、あの、ゆりしーね」
まぁ許すも許さないも、別にそういう話じゃないんだけどさ。
半分以上諦めかけてた心境だったからちょっと、次の言葉は意外だった。
ちょっとだけ笑ってゆりしーは言った。
「あの、静ちゃん怒ると思うんだけど……嬉しかったの。
ずっとあんたってゆりしーのこと呼んでたから、ゆりしーって名前呼んでくれて」
嬉しかったの。言って泣きそうになってる。
もう、なんかあたしどうしたらいいのこの目の前のオトメを。
あー、こういう可愛いこと言ったらあたしももてるのかな。
投げやりに思ったけど、そういえばゆりしーってもてるのか聞いたことにないや。むしろ悲惨な話ばっか聞いてるからもてないと思う。
「で、あぁ、まずはこれ」
テーブルの定位置にあったキャスケットをゆりしーに投げて渡す。
ようやくこれを睨まなくてもよくなったと思うとすっきりする。
「あんた―ゆりしー、さ。あたしのこと好きなの?」
「えぇ!!」
今更なのに仰け反って俯いて置いてたビールで顔を隠してリアクション。
顔隠れてないし、もうわかってるし。
わざとかと思うけどわざとじゃないのがわかるのが嫌だ。
「好ーきなーの?ちょっと」
「……うん」
いつまでたっても話が進まないから聞くとちーーーさな声で返事があった。
自分のことなのにこんなこと聞くの恥ずかしいけど、もうなんか慣れたというかなんというか。
「好き」
でもゆりしーがそれをはっきり言ったので意外だった。
「ごめんね」
「だから、それがなんでだって言ってんの」
「……え?」
「ごめんねって、最後だとか現れないとかヤるとかの前に言うことがあんだろっつーの!
っていうか言ったら聞け!人の話を」
言いたいことをずらっと並べたらゆりしーはぽかーんとした顔であたしを見てた。
弾みで息がきれてぐいっとビールを呷ってため息をつく。
「も、ほんとに。あんたお仕事どうするつもりだったの」
「いや、それは下ろしてもらおうと思ったんだけどそれも……」
迷惑かけるし、貧乏だし、か。
貧乏だしが一番の理由じゃないだろうなと思いながらも、少し安心した。
そこら辺妙に現実的なのがゆりしーだろう。
「これからはまずは好きだって言ってから、相手のオッケーとってからヤんなさい。
基本でしょ基本。後相手の言うこと聞くこと。どういう返事がくるか、わかんないでしょ?」
「……うん」
反省してんのかゆりしーがまたしょぼくれてる。
「それからあんなことして忘れ物するとかお金払ってかないとかどういうこと!?
あたしめちゃくちゃ恥ずかしかったんだけど」
「ご、ごめんなさい」
「あー、もうお金は後でいいから」
神妙な表情からいきなりしまった!と顔に書いて慌てて財布を出そうとするから止める。
うんざりとビールを空にしてからゆりしーをじろっと見る。
「まぁでもとりあえずは、うん。
あたしも逃げようと思ったら逃げられたし。酔っ払いのすることだしま、済んだことだし」
「うん」
嬉しそうな顔でもするかと思ったらすごくへこんだ顔でキャスケットを揉んでる。
あたしのこと好きなら嬉しい訳ないか。それもそうか。
「あれはもう謝んないでいいから。あたしも恥ずかしいし」
「え、でも」
「もういいって」
「でも、でもゆりしー静ちゃんが嫌がってたのに」
「あぁ!もういいって言ってんの!」
「だって……あれは」
「あたしも言うほどヤじゃなかったからいいんだっつの」
「えぇ!ほ、ほんとに!?」
「大体なんであたしの普段の言動見てて好きだって言ったら嫌われるとか思うの」
自分で言うのもなんだけど普段から女好きって言ってるしスキンシップ過剰だし、ゆりしーのこと可愛いって言ってるのになんでこんなマイナス思考なんだろ。この人。
ほんとに、あたしおかしいんだって。
脳にアルコールが回ってるとしか思えない。
なんでこんなことされてゆりしーのこと嫌いになってないんだか。
なんでこんなめんどくさいことしてまでゆりしー励ましてるんだか。
疲れてきてゆりしーのビールを奪って呑もうとして、それがすっかりぬるくてがっかりする。
小屋の隅っことかでぷるぷるする小動物みたいになってるゆりしーは置いといて冷蔵庫を開けて頭を突っ込む。
そういえば前買ってきてたペットボトルのお茶があったからそれ出して、あぁ、でも冷たいと頭が冷える。
あたしは今冷静だろうか。
ゆりしーは嫌いじゃない。ただもう、本当に世話のやけるやつだとは思う。
あたし基本的には世話焼きじゃないんだけどな。
頭が沸いてるとしか思えない。
こっちを伺ってたゆりしーにまずあたしの分のビールを渡してそれをテーブルに置くのを確認して、
ペットボトルのお茶を無言で差し出す。
座ったままのゆりしーが立ってるあたしの顔をちょっとおびえた顔で見上げてる。
渡されたお茶をあたしがつかんだままだからこんな顔されるんだけど、はぁ。
ため息をついてじっとゆりしーを見つめる。
世話は焼くよりむしろ焼かれるほうが好きだし、好き放題できないとストレスたまるし。
どうしてゆりしーに付き合ってられるんだろう。
お仕事のためとはいえ本当に心からどうかしてるとしか思えない。
「嫌いじゃないから」
「え」
「だから、ゆりしーのこと嫌ってないから。ゆりしーが好きだって言っても嫌いにならないから、大丈夫」
「し、静ちゃん……良かったよぅ」
それでいいの!?
片手でお茶の端をつかんだままべしょべしょ泣き出したゆりしーを見て唖然とするけど、そういえばそうだった。
あたしが聞いたことが全てじゃないと思うけど恋愛体験は悲惨なんだったこの子。
「あたしがゆりしーのこと好きになるかはわかんないけど、まずは仲直り!ね。ちゃんとお仕事できる?」
「うん」
「ラジオのお仕事も逃げんなよ」
「うん、ゆりしーがんばる」
久々に聞いた気がした「へへーっ」て笑いは、案外悪くなかった。
「ほら、もう泣かないの」
なんとなくほっとけなくてしゃがみこんで抱き寄せたらふぇえとかいって本気泣きされた。
なんだかほだされちゃったみたいでちょっと複雑だ。
ゆりしーは細いくせに思ったより柔らかくて抱き心地は悪くない。
「静ちゃんやっぱり優しいね」
「でもさー、ゆりしーあんたなんであんなの知ってたの?したことあったの?女子高とか言ってたけど」
「あ、あれは」
「ヤっちゃってたの?」
嬉しそうに抱きついてきてたくせにがばっとあたしから体を離して全身で否定する。
「ち、ちが、ちがうよ!あれは、ゆりしーね、ちょっと押し倒されて」
「はぁ!?」
「そういうこともあったんだよ」
「そういうことじゃねえよ!」
これ以上突っ込むと大変なこと聞きそうで怖くなった。
ったく、なんであたしこんな面倒くさいやつとこんなことに。
ラジオのお仕事を恨む。
体勢がきつくなってきたのでゆりしーの隣に座りなおしてティッシュで顔を拭いてるゆりしーを覗き込む。
酷い顔だ。目も鼻も真っ赤だし、疲れてるオーラ丸出しだし。
でも来たときよりはずっと、普通で可愛い。
別にあたしはゆりしーの顔が好きとかそういうことはなかったはずなんだけどなぁ。
このみとたま姉をしてからどうも、役の感じが残ってるみたいでそれがそもそもの原因だろうか。
「ま、いっか。それにしてもあんたが攻めだったとは」
「う……ゆりしーも攻められたいんだけど」
「あ、ほんと?ならダメだ。あたし達相性悪いね」
「えええええ!ヤダ!やーだー!あ、あの、じゃあ静ちゃんが攻められたいならゆりしーがんばる」
「あーじゃあがんばって」
なんだか疲れてきて投げちゃったけど、なんとなく間違ったような気がする。
嬉しそうにこっちに懐いてくるゆりしーの好きにさせながらちょっと後悔する。
これからたぶんちょっとウザ……い、かな。
いや、ゆりしー案外調子にのらないから大丈夫か。
とりあえずラジオのお仕事はこれで安心。
収録の日が来てもいい。
時刻はもう0時過ぎ。
「泊ま」
ってく?と聞こうとして、よく考えたら隣にいるのは危険人物だったことに気づいた。
「とま?」
「あー、いや、ゆりしーもう帰んな。明日仕事あるんじゃないの?」
「あ、ほんとだー。うん、わかったー。あの、静ちゃんありがとう。ほんとに、ほんとにごめんね。ゆりしー」
「いいから!もう、ちょ、あんた泣いたら帰れなくなるでしょ」
「あ、うん」
バタバタして荷物まとめてドアあけて気付いて、がしっ!とゆりしーを引き止める。
「ゆりしータクシー呼んだ!?」「あ、でも走ってるから」「呼んでからにして」って押し問答して結局5分後、
仕事の話もしてもう一回「バイバイ」って送り出してドアを閉めた。
「疲れた……」
やっぱり、ラジオと一緒でゆりしーとなにかするとグダグダになるような気がする。
仕事で、そしてたまーにプライベートで。
会うとゆりしーは嬉しそうに「静ちゃん、静ちゃん」って懐いてくる。
たまーに悪戯心で「付き合う?」なんて振るとお仕事中だし否定しながらでも、
「ええ!」と嬉しそうで、でも最近妙にゆりしーが可愛くて……おかしい。
ちょっと、あたし本当に大丈夫か?
微妙なラインにいても相変わらずゆりしーはゆりしーだけど案外楽しい、かもしれない。
「ちょっと、ゆりしー置いてくよー」
「だから置いてかないでって」
マスカラ良し、アイライナー良し、チークも良し、グロスも落ちてない。
チェックして顔を上げて、大声でせかす静ちゃんに返事をする。
不思議なことにあれからカレーを食べても吐かないでよくなった。拒食寸前だったのに。
好きな人の前でモノとか食べられなかったんだけどな。本当に不思議。
「ほら、遅れるよ」
「わかった、すぐ行く」
静ちゃんはちょっと優しくなった。
前よりちょっと待ってくれる。
「階段で行かないの?」
「嫌だよめんどくさい。ゆりしー行きたいの?」
「んーん、そうじゃなくて」
覗き込んだ階段の先の床はあの日と同じぐらい遠い。
でも、もしかしたら今なら
「ゆりしー落ちても死なないかなって」
思う。
「え、ちょっと、大丈夫?ゆりしー。どっか打った?もう落ちたとか」
「あー!、もう、ないから!落ちてない!」
びっくりしてる静ちゃんは「前にここから落ちてみない?」なんて言った事忘れてるかもしれない。
それでもいいんだ。
ゆりしーはヒロインじゃないし、静ちゃんは恋人にもなってないけど、ゆりしーが好きって言っても嫌いにならなかった。
静ちゃんはすごい。あんなことしたゆりしーを許してくれてたまにくっついてくれる。たまに、たまーにだけど、その、キスも、うん。
前よりも仲良くなれたと思う。
「も、落ちないでよ。ほんとに」
静ちゃんは前も優しかったけど、前よりもさらに優しくなった。
ゆりしーはそれがとても嬉しくて、幸せなのであります。
せめて朝の内に終わり。長く邪魔してごめん。今度こそ本当にありがとう。
|彡
キタ━━(゚∀゚)━━
萌え悶えさせて頂きました
GJであります
>>528 超GJ!!!!!
めちゃくちゃ良かったよ…!!!萌え死ぬかと思った(´Д`*)
よければまた、あなたのゆりしず話を読みたいです。
すごい!才能を感じました
他のCPもいつか書いてくれると嬉しいですー
532 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/20(土) 14:39:17 ID:qkra4O9V
( ^ー゜)b すご〜〜〜〜〜くGJです!
萌えまくりました。
また、よろしければ書いてください。
533 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/20(土) 14:59:44 ID:ALUTrwq5
最近は良作ばかりで萌えますね。
534 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/20(土) 18:23:43 ID:YRsAHUF4
そういやSSまとめサイトの話はどうなった?
別に気にしてるとか、そんなわけじゃない。むしろ、自分ではよくわかってない。
ただ、このメール。
開いた携帯の画面に映る愛ちゃんからのメールの内容は、こんなものだった。
件名:
大丈夫?
本文:
今日の収録、麻衣ちゃん元気なかったけど、大丈夫?
なんだかいつもと感じが違った気がしたの。
体調でも悪かった? あんまりそういう風には見えなかったけど。
でもなにかはわからないけれど、なんだか麻衣ちゃんが元気なかったみたいだったから、
気になったの。
何かあった? 私にできることがあったら、なんでも言ってね。
今日は愛ちゃんと一緒にパーソナリティをやっているストパニラジオの収録だった。
久々のゲストに松来未祐ちゃんがやってきて、いつもより賑やかに収録は終わった。
楽しかった、と思っていたけれど。
他の仕事も終わって、家に帰ってくつろいでいた時に愛ちゃんから来たこのメール、これ
はどういうことだろう。
いつも通りの自分だったと思うし、進行だっていつも通り出来ていた。
何か他に変わったことあったかな……?
ラジオの流れを反芻していて、ひっかかったこと1つ。
終わり間際、愛ちゃんが未祐ちゃんをじっと見つめたあの顔が、頭に浮かんで消えた。
『ストパニラジオの苺大福』という称号を愛ちゃんに決められた未祐ちゃんに、愛ちゃん
が「嫌だった…?」と悲しそうに見つめた表情。
まるでそれが鍵だったかのように、思い出したもう1つのこと。
愛ちゃんが未祐ちゃんの手を握って腕を食べちゃった話。
まぁ、二人は同じ事務所だし、仲いいってことはよいことだよ、うん。
だからって、別にあんな風に未祐ちゃんを見つめなくたっていいとは思うけど。
あんな顔でじっと見つめられたら、誰だって愛ちゃんの嫌なことなんか出来ないし。
それだけじゃなくて……。
って、私は何考えてるんだか。
とりあえず、愛ちゃんからのメールを少し眺めた後、返信の操作をする。
そう、だって私はいつも通り……だったんだから。
聞こえてきた着信音が、麻衣ちゃんからのメールだって知らせる。
さっき送ったやつのお返事かな?
うん、やっぱり麻衣ちゃんからのメールだ。
件名:
Re: 大丈夫?
本文:
うん、大丈夫だよ。
別に元気だし、機嫌が悪かったわけでもないし、何かあったわけでもないよ。
愛ちゃんの気のせいじゃない?
でも、心配してくれたんだよね。ありがとう。
二回繰り返し見て、眉間に皺が寄っちゃう。
むー、気のせいじゃないよ。それは絶対。
なんでか、はわからなかったし、どうおかしかったのかも上手く言葉にできないけれど。
私が麻衣ちゃんの様子おかしいの、気づかないわけがないよ。
ちゃんとビシッと指摘できれば、麻衣ちゃんは観念して何か言ってくれるかな?
別に言って欲しいわけじゃないけど、いや言ってくれたら嬉しいけれど、でも、言われな
いことより、ごまかされることの方がいやだったの。
なんとなく、このメールにはごまかしっぽい感じがするから。
えっと、いつ様子がおかしかったんだっけ。
んー、ラジオの時は確かにいつも通り……だったかな?
ゲストに未祐ちゃんが来て、色々はしゃいだのはいつもと違ったところ。
後違ったところと言えば、麻衣ちゃんが最後に姉川柳を詠んだことかな。
でもその後はいつも通りな感じでそのまましめたんだっけ。
あれは二本目の撮りの終わりだったから、ラジオ自体でおかしいところはないのかな。
じゃあ……その後?
ううん、違う。その後も確かにちょっと違ったけど、そもそもラジオの最中でもなんだか
気にかかったことがあったはず……。
なんだっけ、出てこない。とっても大事なことだと思うのに。
思い出さなきゃ。とても大切なことを。忘れたままで放っておいたらダメだって、頭が叫
んでるような気がする。でも、出てこない。もっとしっかり思い出さなきゃ。
麻衣ちゃんが変なことを言ったとか? ううん、多分そんなことはないと思う。そうだっ
たら、みんなで笑ってるか引いてるかだと思うし。
今回は未祐ちゃんが色々話してくれて、未祐ちゃんの話で笑ったりとかしてい……
あ。
そうだ。麻衣ちゃんが言ったんじゃなくて、未祐ちゃんが言ったんだ。
麻衣ちゃんのおかしかったところは言葉じゃなくて、目だ。
うん、思い出した。
あの、どこか悲しそうな目が、直後笑顔だったから、余計頭に引っかかっていたんだ。
今まで一度も見たことがないあの目が気になって、終わったら麻衣ちゃんに聞こうと思っ
てたんだけど、麻衣ちゃんはすぐに次の現場に行っちゃって……。
それとももしかしたら、私が気づいていなかっただけで、私が見ていなかっただけで。
前から麻衣ちゃんはあんな目を、たまにしていたのかな……?
すぐには返事を出さないで、携帯を閉じてベッドの上に置いておく。
私はというと、ベッドの上で膝を抱えて座ってる。
どうして麻衣ちゃんはあんな目をしたんだろう。ほんの一瞬だとしても。
――After next recording
今日はストパニラジオの収録で、さくらちゃんと一緒だった。
愛ちゃんに友達減っちゃって……って話した後だったのに友達って言ってくれて、すっご
く嬉しかったなぁ。
なんだか前の未祐ちゃんの時もだけど、すごくはしゃいじゃった、お仕事なのに。
でも、なんだか愛ちゃんがいつもより静かだった気がする。
まぁ、ゲストさんを立てるのはもちろん必要なことだけど、にしては静かで、話は私とさ
くらちゃんにお任せって感じ。進行とかの部分ですっと進めてくれたけど……。
なんだろう、なんだかいつもと違ってらしくない感じがしたなぁ。
収録前の打ち合わせでは別に変じゃなかった、と思うんだけど。
他のラジオのゲストに行った、とかじゃなくて、私たちのラジオで、あの様子はやっぱり
変な気がする。
んー、メールで聞いてみようかなぁ。
なんとなく携帯を手にとって、メールの画面を表示させる。
ふと、デジャブ。
なんとなくひっかかった記憶のままに、受信済みメールから、昔のメールを探す。
愛ちゃんから送られてきたあのメールは、2週間くらい前で……。
私はメールをたくさんするタイプだから、もしかしたら残っていないかもと不安になった
けれど、なんとかそのメールは残っていた。
それは丁度、前回のストパニラジオを収録した日に送られてきたもの。
私の様子が変だったって、何かあったのって愛ちゃんが聞いてきたメール。
まるで、あの時と真逆。
愛ちゃんからのこのメールをまた見て、なんとなく気づいた。
きっとこれから愛ちゃんに何かあったのってメールしたら、あの時私が愛ちゃんに返した
メールと同じようなメールが返ってくるって。
じゃあ考えてみよう。
愛ちゃんは、あのメールが私から返ってきて、どう思ったんだろう?
あの後、メールは返ってこなかったけれど、何も考えなかったわけがない。そのまんま信
じたわけじゃないだろう。
だって、きっと私も愛ちゃんからあんなメールが返ってきたって、文面通りに受け取らな
いから。
でもその後、他の現場で会った時は普通……だったよね、うん。
私が変だなって思ったのは今日だけだったし。
さくらちゃんとは愛ちゃんも仲いいし、そんなぎこちなくなる理由にはならないと思うん
だけどなぁ。
でもさくらちゃんと一緒にした収録は、ほとんどそういう感じだったし。
未祐ちゃんの時はそんなことなくて、むしろ愛ちゃんと未祐ちゃんがすごくはしゃいでた
記憶があるんだけど。
この違いってなんだろう?
そもそもどうして私は前回、変だったんだろう。
なんとなくだけど、もしかしたらって程度に、自分で理由、気づいてたんだよ……ね。
忘れようとしていたけど。
愛ちゃんはそれに、思い当たったのかな?
どうなんだろう。今日の自分のおかしさに気づいていたら、気づいたかも。
でもそれって、前の私と今日の愛ちゃんが同じ理由って前提だもんね。
そんなわけ、ない。きっとない。
実はこの後続くんですが、一度に投下するには長いのでわけました
続きは読みたい方がいれば、ということで
前のにGJやコメントありがとうございました
今回も途中までなのですが読んでいただきありがとうございます
ぐっじょぶ!!!
続きが気になるよ!
頼みます(´Д`*)
542 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/20(土) 23:21:31 ID:qkra4O9V
だ〜か〜ら〜、途中で止めないでくださ〜い
すぅぅぅぅごぉぉぉっく気になって仕方有りません。
長さを気にして止めたのですが、気になるという方がおられたので…
>>539のつづきです
不意に、手に握ったままだった携帯が鳴る。
ぱっと開いてみれば、新着メール1件の表示。
もしかして……、なんて淡い予感と共に開いたら、やっぱり愛ちゃんからだった。
件名:
今日の収録
本文:
自分ではよくわからないんだけど、なんだか私、変じゃなかった?
あの時は特に気づかなかったんだけど、お家に帰ってきて一人になってから、
なんだか自分が変だったような気がしてきちゃったの。
さくらちゃんは変に思ってなかったかな?
麻衣ちゃんはどう思った? 私、変だったかな?
……これは、気づいてない。
自分がどこか変だったかもってのは気づいたみたいだけど、理由に気づいてない。
ということは、前回の私が変だった理由も、気づいてないのかな。
って、同じ理由って根拠ないのに、どうしてそう決めつけちゃうんだろう。
うん、本当はわかってる。
愛ちゃんも、前の私と同じ理由であって欲しいって、そう思ってるからだ。
それが私の望みだから。
迷った末に送った返事のメールは、こんな感じだった。
件名:
なんとなくなんだけど
本文:
ねぇ、愛ちゃんは覚えてるかな?
前のストパニラジオの収録の後、愛ちゃん私にメールくれたよね。
なんだか私の様子がおかしかった気がするって。
今日はあの時と正反対だね。
本当はあの時、自分で自分がおかしいって気づいてたの。
愛ちゃんからのメールの返事ではとぼけちゃってごめんね。
でも、それは私の理由であって、愛ちゃんの理由とは多分違うから。
だから、理由まではわからないけど。
でもちょっとだけ、愛ちゃんがいつもより静かだったような気がした。
送っちゃってから悩む。
送っちゃって良かったのかなぁ。
勘違いとかされちゃうような文面になってなかったかなぁ。
って、すぐに返事きた。早いなぁ。
携帯持って、じっと待ってたのかな?
件名:
そうなのかな
本文:
静かっていう程度だったら、さくらちゃんに変とか思われてないかな?
ちょっとだけ、ほっとしたよ。
でもやっぱり私、ちょっと変だったんだね。
自分で理由とかわからないけど、落ち着かなかったのは覚えてるんだ。
それと、私と同じじゃなくてもいいから、
麻衣ちゃんはどうしてあの時変だったか、理由教えてくれない?
最後の一文を見て、きちゃった……と激しく憂鬱。
うぅ、ここで断ると愛ちゃん悲しむだろうしなぁ……。
どうしよう……
悩むし、言ってしまえば楽になれるだろうって気持ちもあるけれど。
言っちゃイケナイ、よね。
言ってしまうことで、本当は違ったかもしれない愛ちゃんの理由が同じってことにされた
りするようなことが、もし万が一あったらとんでもないことだし。
こんな醜いものを、愛ちゃんには知られたくない。
ベッドの上に座り込んで、携帯を握りしめて待つこの時間。
どきどきして、緊張が収まらない。
内容が内容ってことが一番の理由だけど、やっぱりすぐに返事返ってくるかなーとか、す
ぐ返ってきたら、他のことより優先されてるかな、とかなんとなく嬉しくなるから。
麻衣ちゃんからの返事は思ったよりも早かったんだと思う。
けど、私はその1秒1秒が長く感じられて、早かったかっていうとよくわからない。
件名:
ごめんね
本文:
言えない
飛び込んできた文面は、とてもとても短くて。
理由も書いていないメールは、私じゃダメだって拒絶されたようで、悲しくなった。
次々に涙が溢れて、頬を伝っていく。
お風呂入った後でよかった、なんて的はずれな感想が出てきたりして。
携帯を抱きしめたまま、ずっと泣き続けた。
次の日のお仕事は、なんだか気持ちが晴れないままだった。
朝起きた時は目が腫れていて、メイクが大変だったし、顔を合わせたマネージャーさんも、
うわぁ…って顔してたなぁ。
凡ミスも多かったけれどなんとか終わらせられたのは、ある種奇跡みたいなものだと思う。
お仕事の最中、役に入っていない時なんか、麻衣ちゃんの顔が浮かびそうになって、浮か
べちゃったらきっと泣くって思って、がんばって忘れようとした。
でも、麻衣ちゃんを忘れようと意識しなきゃいけない自分がイヤだった。
それが自己嫌悪に繋がって、気分は晴れないままだった。
この日麻衣ちゃんと一緒のお仕事がなかったのが、救いだったのかはわからないけれど。
とりあえず私の心情としては最悪で、必ず来る麻衣ちゃんと顔を合わせる時が怖かった。
きっとあれはただ言いたくないって、それだけだったのはわかるよ。
だけど、私にとってあのメールは、私のことを拒絶された気持ちになったから。
麻衣ちゃんとは仲良しのお友達のつもりでいたけれど。
踏み込み過ぎてはいけないところに踏み込んじゃったのかもしれない。
調子に乗りすぎていたのかな。あのPVとか、色々あって、はっきりしていたわけじゃない
けれど、もしかしたらって……思っていたのは、やっぱりいけなかったんだ。
胸の奥の気持ちは、ちゃんと蓋をしておこう。
それから少し、距離を置こう。
また前のように笑いあえる仲になるまで。
どうしてなのか、落ち着かなかった。
あの後、愛ちゃんからの返事は一切なかった。
やっぱりちょっと言い方がきつかったのかな? なんだか不安だなぁ。
でも、愛ちゃんに聞くにしても、どう聞けばいいのかわからない。
また教えてと言われてしまった時、どうしたらいいかわからなくなるし。
愛ちゃんに悪いところはなくて、ただ私が悪いだけだから。
愛ちゃんがマイナスに取ってないといいんだけど……あの文面だと厳しいかなぁ。
そんなことを考えて、二日が過ぎ、別の現場で愛ちゃんと一緒になった。
「おはよう」
「おはようー」
挨拶を普通に交わして、何もなかったのような会話をして……。
って、何もなかったわけなんかないよね。
愛ちゃんがいつも通りを意識してるのがすぐわかった。
だから愛ちゃんに調子を合わせて、私もいつも通りに振る舞った。
やっぱり、気にしちゃったのかな。もっと気を使って言葉を選べば良かった。
お仕事の最中、愛ちゃんが離れている隙に愛ちゃんのマネージャーさんが声をかけてきた。
「あの、清水さんに何かあったかわかりませんか?」
「愛ちゃん、どうかしたんですか?」
私の問いかけに、マネージャーさんは一瞬迷って、でも私に言ってくれた。
「昨日の朝に会った時、目をすごく腫らしていて、仕事でも何度もやり直しになったりし
ていて。今日はマシみたいですけど、やっぱり落ち込んでいるみたいなんです」
「どうして私に?」
「中原さんは清水さんと仲がいいですし、一昨日は二人同じ現場でしたから、何かご存じ
かな、と思いまして」
本当に愛ちゃんを心配してるマネージャーさんに申し訳なかった。
けれど、言えるわけもない。
「すみません、私にはわかりません」
「あ、いえ、ならいいんですよ」
同じように落ち込む私に、マネージャーさんは慌てて気遣ってくれた。
「ただ、もし聞けるようでしたら、聞いてみてください。無理ならいいですから」
「はい、わかりました」
「できれば清水さんの力になってあげてください」
そう言って、マネージャーさんは離れていった。
力になって……あげられないよなぁ。
だって、私が原因なんだもん、多分。
うーん、でもそっかぁ。愛ちゃん、泣いてたのか……。
どうにかしないと、このままじゃ絶対良くないよね。
話していても、愛ちゃんが無理をしている感じがして、申し訳ない気持ちになる。
でもどうやって切り出せばいいんだろう。
やっぱりあのことは、言うべきなのかな……?
でも、うん。
愛ちゃんがああいう辛そうなままでいるよりは、よっぽどいいはずだから。
はい、あと(多分)1回分くらいつづきます
とりあえず、つづきは一度寝て起きてからにしますので、安心して寝てください
続き気になるって言ってくださった方、本当にありがとうございます
もっと気になるところ止めになった気はしますが(苦笑
>>540 ちょ、また生殺しかよw
でもまぁ、GJ!
先の展開がどうなるか、楽しみに待ってるよ。
>>540 続きに期待。ガンバレ
と言いながら、◆cVAdsO2Fdk 氏が起きてこないので
ちょいと前座。一応、
>>485-488 に応える形で、例のシリーズから植田×中原ふぃーちゃりんぐ清水
552 :
八組目:2006/05/21(日) 09:58:43 ID:4RB+gs8A
植田佳奈「たのもう! 8番、植田佳奈、」
百合山 「来ましたねー、ネットから来た渡り鳥。」
司会 「噂は本当でした。本当に旗を持っています。」
百合山 「百合の旗なんてどこで売ってるんですかね。」
司会 「ところで・・・植田さんはお一人のようですが?」
植田佳奈「あたしの相手なら、あそこにおる!」
司会 「あの中に、とおっしゃいますと?」
植田佳奈「愛ちゃん。オランダ行くか?」
司会 「これは意外なご指名がかかりました。」
百合山 「ある種、宣戦布告ですよね。・・・予想通り、中原、動きます。」
中原麻衣「佳奈。それはどういう意味かしら?」
植田佳奈「きみには関係無いね、麻衣。」
清水愛 「じゃぁ、勝負しましょう!」
中原麻衣「・・・愛ちゃん。」
植田佳奈「どっかで聞いたセリフ、しかも、すんごく近くで聞いてた記憶が」
百合山 「なんだか、訳のわからない展開になって来ました。」
553 :
八組目:2006/05/21(日) 09:59:36 ID:4RB+gs8A
清水愛 「じゃぁ二人には、制限時間2分で、お互いに告白して貰います!」
中原麻衣「いや、佳奈相手に、それは無理だから。」
植田佳奈「・・・ウチはできるで。」
中原麻衣「え?」
司会 「これまた、意外な展開に。では告白タイム、スタート!」
植田佳奈「長い髪が超綺麗な麻衣。柔らかそうな唇が超キュートな麻衣。」
中原麻衣「ちょっと、やめなよ、佳奈。」
植田佳奈「事務所で毎日会うほど近くにいて、実は一番遠くにいる麻衣・・・」
中原麻衣「なに? あんた、泣きよるん? ・・・なんで? なんで?」
植田佳奈「知らんわ。勝手に泣けてくるんや。」
中原麻衣「佳奈・・・」
植田佳奈「なぁ、何でこうなったんやろ、うちら・・・。
『ちゃん』付けで呼び合ってた頃には、もう戻られへんの?」
中原麻衣「・・・呼び捨てで、何でも言い合える仲が、いけないって言うの?」
植田佳奈「私達は似てる所も多くて、麻衣と話すのは、確かに楽しい・・・。
だけど、時々、鏡を相手に喋ってる気がして、切なくなる。」
中原麻衣「言う事は解る気がする・・・けど。それは・・・なぜ?」
植田佳奈「多分・・・。近過ぎる私達は、本当は省略してはいけない部分まで
省略して話す間柄だから・・・。
本当にかけて欲しい言葉は、いつまで待ってても・・・来ない。」
中原麻衣「だから、なんで泣くのよ、佳奈。」
植田佳奈「泣いてんのは、麻衣もいっしょやろ!」
554 :
八組目:2006/05/21(日) 10:00:34 ID:4RB+gs8A
中原麻衣「・・・だけど、ごめん。佳奈は、どうやっても私の中では三番目。
今の私には、佳奈の言う『ちゃん付け』で呼ぶ二番の人がいるし、
一番はやっぱり恋人のための予約席だから・・・。」
植田佳奈「そこや! 何で、そこで愛ちゃんを『二番目』にする?」
中原麻衣「それは、・・・愛ちゃんは『妹』だから。」
植田佳奈「それがおかしい、言うねん!」
中原麻衣「だって! 私じゃ、どうあがいても、愛ちゃんを幸せなママに
してあげられないじゃない! だからそれは、一番にできない!」
植田佳奈「アホか。そんな事を真面目に考えてたわけ? ウチもアホやけど、
麻衣は遥かに上を行くアホや。言ってみればアホの艦長や。」
中原麻衣「アホアホ言わないで。」
植田佳奈「麻衣がそんな所に線を引く付き合い方をするせいで、愛ちゃんや
ウチが、どれだけ傷ついたか解ってんの?」
中原麻衣「傷つくって・・・佳奈」
植田佳奈「・・・そんな事もあった、ってこと。気にせんといて。」
中原麻衣「佳奈・・・」
植田佳奈「・・・なぁ、麻衣。最初から制限付きの好意が欲しい人なんて
どこにもいないと思うよ。誰だって永遠は誓えないけど、人は
それでも永遠を誓う。・・・それが気持ちやん?」
中原麻衣「そういう事を言ってくれる人は、いなかったかな・・・。うん。
佳奈、ありがとう・・・って言うわ。」
555 :
八組目:2006/05/21(日) 10:01:06 ID:4RB+gs8A
植田佳奈「たまには、愛ちゃんじゃなく、あたしで萌えてみるか?」
中原麻衣「それは無理。・・・だけど、感謝は形にしておくわ。」
百合山 「ひゅー」
司会 「中性的なルックスと評される事もある中原選手、クールな視線で
植田選手を見つめ、軽く・・・」
ちゅ・・・
植田佳奈「かかった!」
中原麻衣「ん〜! ん〜! ぷは・・・離して、佳奈」
植田佳奈「離すか。」
ぶちゅ〜〜〜
司会 「中原、撃沈〜!」
清水愛 佳奈ちゃんったら長過ぎだよ〜!
でも、一回だけって言ってたし、幸せそうだし。今日はいいよね。
私は呼び捨てで呼ばれる佳奈ちゃんが羨ましいって思ってたけど、
佳奈ちゃんは逆に私が羨ましかったんだよね。
うん。大事にされてる、って思えるよ。
麻衣ちゃんのこと、もっと好きになれそう。
・・・ありがとう、佳奈ちゃん。
だから限界なんだって。本当にありがとうございました。
おはよーござーます……
いやぁ、太陽が高く昇っていて、いい朝ですねぇ(えー
私が起きるのが遅かったため、
>>551にお気遣いいただきありがとうございます。
いや本当、他の職人さんも気にせず投下していただけたらいいので。
9組目はぱっくぎかなー?とwktkしながら待ってますよ。
さて、
>>548の続き、いきます。
お仕事の後、麻衣ちゃんに家に遊びに来ない? って誘われた。
断ろうって、思ったんだけど……。
じーって見つめてくる麻衣ちゃんの目が、なんだか切実っぽかったから……。
距離を置こうって決めた直後に、相手の家に遊びに行くって、絶対距離取ってないと思う
んだけど、……断り切れなかったよぉ。
むぅ、やっぱり決意は甘いのかなぁ。
麻衣ちゃんは気にしてないんだろうけど、やっぱりまだ普通に接するのは、こう、なんと
いうか……難しい。
現場で、お仕事の合間に話すくらいなら、時間も限られてて平気だろうって思っていたけ
れど、お家で……ってなると、タイムアップは期待できない。
麻衣ちゃんと話すのが辛いって思う時が来るなんて、想像したこともなかったよ……。
マネージャーさんの言っていたことが気になって、誘ってみたはいいけれど。
愛ちゃん、なんだか困ってたようだったなぁ。OKはしてくれたけど。
どう、切り出せばいいのかな。
一度は断ったことなのに。向こうからまた聞かれたわけじゃないのに。
それに、あんなこと言うなんて……すっごく抵抗がある。
愛ちゃんのためを思って、自分に対する甘えを無くす必要があるんだけど。
逆に呆れられたり嫌われたりしないかっていう不安が、ずーっと肩に乗っかっていて。
こうなったら、とりあえず言ってしまうしかない。問題は、どのタイミングか、で。
家に愛ちゃんをあげて、うちのワンコが愛ちゃんに飛びかかってぺろぺろ顔を舐めてるの
を横目に見ながら、私はずっと、どのタイミングで言うかばかり考えていた。
ワンコがいてちょっと助かった。
つかちょっと、そこ! 熱烈すぎるから! 愛ちゃんにばっかり懐きすぎ!
あ、やばい。今自分でもやばいって思った。
でも愛ちゃんはワンコに夢中で、こっちは見てない。
うん、まだ大丈夫。まだ知られていない。
……いや、私から言うために家に呼んだんだけど。
なんとかワンコを愛ちゃんから引き離して、テーブル挟んで座って、ようやくお話できる
体制に。
でも、愛ちゃんが気まずそうに視線を彷徨わせている。
別に取って食おうってわけじゃないんだから。
愛ちゃんをそうさせたのが私のメール(多分)なのは、確かにしょうがないんだけど。
どう言い出そうか、なんてずっと考えてたけど何も浮かばないし。
もう思いついたまま口にするしかないよね。
「そんなにうろたえなくてもいいよ」
「え?」
「いや、なんだかさっきから気まずそうだから」
「気まずくなんて…ないよ?」
必死なの伝わってくるんだけどなぁ。
でも、当人だったらわからないんだろうし。
「マネージャーさんからね、聞いたの」
「何を?」
「昨日、愛ちゃんが目を腫れさせて、落ち込んでたって」
聞いたままを言ったら愛ちゃんってば、やばって顔した。
知られたくなかったんだろうなぁ。すごくいつも通りに振る舞おうって、がんばってたみ
たいだし。
「何があったのって、私が聞くのはおかしいよね」
愛ちゃんの答えは待たず、私は続ける。
「あのメール、もしかして気にした?」
「ううん」
返ってきた答えは間を置かず、でもこわばった声。
愛ちゃんのこんな声、お芝居以外で聞くのは初めてだな。
「嘘」
びくって、愛ちゃんが反応したような気がした。
かわいそうにすら見えるけど、ここでやめる方がかわいそうなことになるから。
……多分。
「あのね、言えなかったのは」
「いいから!」
言おうとした矢先、愛ちゃんが声を上げて私の言葉を遮った。
「本当に、なんでもないの。だから、言わなくていいんだよ」
そう言って見せた愛ちゃんの表情は、今にも泣き出しそうな顔だった。
そんな顔するんなら、聞いてくれればいいのに。
愛ちゃんはマイペースだけど、相手のことを優先しちゃうところが結構強いから、きっと
聞かないとか決めたのかな。
まともに聞かせようとしたら、多分また遮られるんだろうなぁ。
「嫉妬したの」
あのね、なんて前置きはもうなし。
そんなことしたらすぐにいいって言われるから。
愛ちゃんをそんな顔にさせるくらいなら、迷ってなんかいられない。
「愛ちゃんが未祐ちゃんとすごく楽しそうに話してるのに、ヤキモチ妬いたの」
愛ちゃんは面食らって、ぽかーんってしてる。
「愛ちゃんが未祐ちゃんに、じって見つめた時があったでしょ。あの時なんか、どうして
私にあんな視線を向けてくれないのかなって思ってた」
「はっ!? え、え、えーー?」
ようやく我に返ったっぽい愛ちゃんは、動転を言葉にならない声にしていた。
「愛ちゃんにそんなの知られたくなかったから、言えないってメールしたの。ごめんね、
愛ちゃんがそんな風に悩んだりするんだったら、言えばよかった」
「え、あ、いや、そんなことはいいんだけど……」
麻衣ちゃんが言ってくれた理由は、私の想像の範囲外で、あぁもう混乱しちゃってどうし
よう。
別に麻衣ちゃんに拒絶されたわけでもなんでもなくって、別に踏み込みすぎたわけでもな
かったんだ。
どうしよう、嬉しいよ……。
なんだか昨日や今日堪えていた涙が、限界を迎えたみたいにどんどん零れてきて。
「愛ちゃん?」
目の前の麻衣ちゃんが戸惑ってしまうくらい、私は泣き出してしまったの。
泣きやまなきゃって思ったんだけど、自分ではもう止められなくって、あぁもうどうしよ
う。麻衣ちゃん困らせちゃうよ。
泣きながらそんなことを思っていたら、後ろから抱きしめられたの。
「堪えなくていいよ」
耳元で聞こえた麻衣ちゃんの声に、麻衣ちゃんに抱きしめられてるってわかって。
ますます涙が止められなくなっちゃった。
ようやく涙が止まって、気づけばずっと麻衣ちゃんに後ろから抱きしめられて、頭を撫で
られていたの。
「ごめんね、麻衣ちゃん」
「何が?」
「えっと、泣き出して?」
あってるかなーって思いながらだから、疑問形。
あと気を遣わせてとか? いやそもそも、変なこと聞いて?
「別にいいよ。むしろ、大歓迎」
「へ?」
「だって、愛ちゃん、一昨日の夜は一人で泣いてたんでしょ?」
麻衣ちゃんに言われて、あの夜のことだって思って頷く。
「それよりは私の前で泣かれた方が、ほら、慰めようがあるじゃない?」
「慰めよう?」
「こうやって抱きしめたりとか、頭を撫でたりとか」
あう、改めて言われると、結構恥ずかしいような……。
「それよりさ、その……イヤだなーとか、呆れたりとかしなかった?」
「なにを?」
「私が嫉妬したっていうの」
「ううん、嬉しかったよ。どうして?」
困ったように言う麻衣ちゃんの様子が不思議で、私はじっと麻衣ちゃんの答えを待った。
「いや、愛ちゃんはイヤかなぁ、とか。変なこと思ってるって思われたりしないかなって
考えて、言えなかったんだけど……」
そっか、麻衣ちゃんも不安だったから言えなかったんだ。
なら、ちゃんと思ったことを伝えなきゃ。
「ううん、すっごく嬉しかった。イヤなんかじゃないよ?」
「こう、心が狭いとか」
「んーん、別に」
「だって私、さっきうちのワンコにも嫉妬したもん」
「えー、どうして?」
「だって、さっき愛ちゃんにすごいじゃれついてたでしょ? 顔とかぺろぺろ舐めて。そ
れがすっごく羨ましくって」
えー、麻衣ちゃん、それが本当ならすっごくカワイイよー。
「何? 麻衣ちゃんも顔舐めたい?」
「んー、それは別にいいや」
言うなり、麻衣ちゃんにぐるって後ろを向かされて、ちゅって……キスされて。
「こっちがいい」
そう言う麻衣ちゃんはすっごくきれいな笑顔で。
あうー、私が照れるよー。
私はなんとなく後ろ、麻衣ちゃんの方にちゃんと向き直って、麻衣ちゃんの顔をちょっと
下からじっと見つめる。だって、麻衣ちゃんの方が身長高いし。
「えっと、ワンちゃんはたくさんしてたけど、麻衣ちゃんは一回でいい?」
うー、すっごく恥ずかしいこと今言ってるよね、言ってるよね!?
でも、あう、そのぉ……、麻衣ちゃんに、そんなに嫉妬しなくていいんだよって、伝えた
いし。
そんなことを上目遣いで言ってきた愛ちゃんは、顔が真っ赤で、でもじっとこっちを見つ
めてきて。
なにこの子どうしてこんなにかわいいの!?
ちょっと、こんなこと言われたら誰だって愛ちゃん好きになっちゃうじゃん!
「そういうことって、他の人にも言ったりするの?」
「え!? 言わないよー、麻衣ちゃんだけだよ」
本当に恥ずかしそうに否定する愛ちゃん。
よし、この子は私の。絶対誰にも渡さない。
そっと愛ちゃんをまた抱きしめて、離さない、なんて子供みたいなこと思って。
「麻衣ちゃんはもういいの……?」
「よくない」
言いながら、また愛ちゃんに軽くキスをして。
あと何回くらいしようかな、なんて思いながらまたキスをした。
「あのね、あんまり他の人をじっと見つめちゃダメだからね?」
「う、うん。わかったよ?」
あ、意味わかってないなぁ。不思議そうに頷いてる。
「愛ちゃんに見つめられたら、誰だって愛ちゃんのこと好きになっちゃうから、ダメだよ?」
「んー? そんなことないと思うけど……」
あ、信じてない。疑ってるー。
「私がまた嫉妬しちゃうから、あんまりしないで?」
「う、うん……」
そう言ったら照れちゃったみたいで、愛ちゃんは真っ赤になりながら、でもぎゅって私の
服を握りしめてる。
「好きだよ、愛ちゃん」
言って、またキスを。
真っ赤で今にも煙を出しちゃいそうな愛ちゃんは、一体何回までならキスに耐えられるの
かなぁ、なんて考えながら、きっと止められないだろう自分を自覚してる。
でも、あんなこと言われて、どうにかならないでいられてるんだからいいよね。
「えっと、……私も好きだよ?」
顔を真っ赤にしながら、それでも微笑みながら言ってくれる愛ちゃん。
ノックアウト。もうダメ。どうにかなっちゃう。もう絶対。
「愛ちゃん、今日は泊まりね?」
「え?」
「一晩中キスするから、帰らせないよ」
言った直後の愛ちゃんはしばらく固まっていたけれど、やがて本当に小さく、こくんと頷
いてくれた。
「あれ? 私どうしてさくらちゃんの回の時、変だったのかなぁ?」
END
以上で終わりですー
初めから終わりまで、読んでくださった方ありがとうございます。
秘密ドールズ発売まであと3日
みなさん今週もがんばりましょう。
ありがとう、貴殿のおかげで今週も俺は幸せだ
566 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/21(日) 15:04:38 ID:wKfJUHt4
G.Jです。
おかげで、フィルタ強化できました。
よしこれで秘密ドールズが手元に届けば完璧だ!!
567 :
556:2006/05/21(日) 15:13:36 ID:4RB+gs8A
>>564 完結乙
>愛ちゃんは、一体何回までならキスに耐えられるの
この一句に、個人的に凄く反応した
一人称複数回反転系は、明示的な切替サインがあった方がいいかも
>9組目はぱっくぎ
人の興味を松来未祐みたいに言わんで下さい(笑)
>>556 GJ!
何この小芝居?とおもったら良い話に急展開。
いやはや、9組目も楽しみに待ってます。
>>564 GJ!
生殺しにされた甲斐があった!
思う存分に悶えさせていただきました。
ごちそうさまです。
みなさんGJやコメントありがとうございます。
>>568さん、生殺しにしてすみませんでした。
>>567さん、明示的な区切り、今後は使うようにします。アドバイスありがとうございます。
9組目は、このスレ的にあとはぱっくぎあたりかなーと思っただけです。
あとあの一句、別に裏の意味とかないですからね?(笑
キスし続けたら、愛ちゃんは真っ赤になって気絶したりしないかなっていう心配ですので。
それから本スレ621さん
(こっちでレスしちゃっていいのかな?見ておられるかな?)
すごい妄想する人がいるなーって楽しく見ていたら、
なんだか見覚えのある鳥が指名されていて、思わず過去の自分のカキコ確認しました(笑
昨日のアニスパはなんとか聴くことが出来たんですが、
他のラジオや声優雑誌は全然聴いてない・見てないのでよくわかりません。
(声優雑誌立ち読みできないんだよ!)
ですがその妄想からテキトウに書くのは(雑誌とかの記事からずれるだろうけど)できるので、
時間かかるかもしれませんが、お待ちいただければと思います。
あ、雑誌とかでこういうやり取りしてたよーとか、そういう情報待ってます。
(うpってくれる神も待ってます)
作品投下じゃないのに長々書いて本当にスミマセンでした。
>>564 GJ!
しかし、なんでこうも当て馬が似合うんだみゆみゆw
あの新聞記事の騒動が元で、事務所から「少し休むように」と言われた。
休養の名を借りた『謹慎』だ。
怒ってなんかいない。だって、あの新聞なんだし、事務所だって仕方がなかったのはわかるから。
日が明けて、家で一日中、ボケーッとしていた。
夜、携帯の音で我に返った。
「…静?」
『I love Hitomi! 永遠の古女房より』
そして、次々と来るメール。
「綾ちゃん?」
『また麻美の取り合いしようね!byあやちー』
「有佳…」
「どらごんデンタルクリニック、ご来院をお待ちしております by院長代理ゆか」
「あけのん…」
『まーたんとボクとナバさんと、三角関係しようね! byあけのん』
「麻美子…」
『ずっと待ってるからね!ラブラブナバナバ! by能登麻美子』
そして、最後に連名で…。
『WE LOVE NABA!! byザ・ナバタメーズ』
私は泣いた。声を上げて泣いた。
>>564 GJ!
確かにみゆみゆがゲストのとき麻衣ちゃん少し寂しそうだったな
573 :
556:2006/05/22(月) 01:54:26 ID:ZuOzh0xq
>>534 この土日でまとめようかと思ったら何もせずに今になった。
>>573 まとめ(・∀・)イイ!!!
テラ萌え
GJ&乙。
577 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/22(月) 12:45:24 ID:p1UgOyRJ
一昨日に朴さんのお茶会に参加して話していた話だけど…山口真弓さんのお誕生日会に釘宮の名が上がった途端皆が絶叫したのは…なんでだろ。やっぱりあれなのか…!
…でもここ最近朴は山口さんと毎日一緒にいるらしくよく添い寝や膝枕をしてもらってるみたい(笑)其れが釘宮だったら最高なのに…。
>>573 GJ!
いや、これはすごく助かります。参考にさせていただきます!
でもふと思ったことが。
私はなんとなく愛ちゃんの誘い受けかと思ってたんですけど、
世間一般的には愛ちゃん攻めなんでしょうか?
579 :
556:2006/05/22(月) 19:23:57 ID:ZuOzh0xq
>>578 世間一般的には愛ちゃんを攻めさせたり受けさせたりする人は危険人物と思われ。
実は私もエロイ人に聞きたいんですが、誘い受けっていうのは、攻めの一形態なんですかね?
両方向に行けるのが長続きのコツじゃないかと思ってみたり。
>>579 つまり、攻めとか受けとか気にせず二人をイチャイチャさせてればいいってことですね
お答えありがとう
最近、投下が多く賑やかで何よりです。
某アニメで盛り上がってるのか謎なカップルですが、自分以外に需要があることを願って投下。
アフレコもひと段落し、休憩中のスタジオ内。
「やめてよー、くすぐったいよぉ」
いつもと同じように、一人の女性を中心として華やいだ空間が拡がっていた。
「やめてってばぁ」
口では嫌がりながらも、その表情はなんとも言えなく嬉しそう。
マスコット的な可愛らしさを持つ彼女。
少し大袈裟なぐらいの反応をしながら、今日もやっぱり人気者。
(面白くない)
そんな空間から少し離れ、冷めた目線で見つめる女性の話。
面白くない。
何が面白くないのかは、はっきりと言えない。
だけど、心の中になんとも言えない気持ちがゆっくり染み込んでいくのは分かる。
「やめてよー」
そう言う顔は、私に向ける笑顔と同じ。
いつでも元気、それは彼女の好きなところ。
「やめてってばぁ」
そう言う声は、遊んで貰えて少しだけ嬉しそう。
嘘みたいに素直、それも彼女の好きなところ。
それなのに、なんとも言えない気持ちはドンドン大きくなっていく。
大丈夫だろうか?
今の私は、周りと同じような笑顔を浮かべているのだろうか?
(面白くないなぁ)
これぐらいのことでそんな気持ちになっている自分。
それが一番面白くなかった。
やっと訪れた二人きりの空間。
自分の家なのに、何故か彼女はソワソワそわそわ。
一方私は、心のどこかが整理できてない。
「あの・・・お茶飲む?」
「いらない」
「じゃあ、何しよっ」
「ちょっと落ち着いたら」
うーっ、困ったようにちょっと呻いて同居猫に助けを求める未祐。
「にゃー」
部屋の中の微妙な空気を察知したのか、嫌がるように未祐の手から隣の部屋へと消えてしまう。
「・・・あの・・・・ね」
背中から聞こえてきた声。
「何」
振り返ると、丸っこい顔とぶつかりそうになった。
「・・・・なっちゃん」
その甘えたような声が私の心を逆なでする。
「だから、何」
さっきまで愛ちゃんに甘えていた声。
「何か怒ってる?」
真っ直ぐに私を見つめてくる瞳。
「別に・・・何でも無いわよ」
それは、さっき愛ちゃんに可愛いと言われていた瞳。
「あの・・・ごめんね」
違う、何もしてないんだから謝らなくてもいい。
「気付かないうちに、また変なことしちゃった?」
謝らないといけないのは、勝手に怒っている私なんだから。
「こんなんじゃ、なっちゃんに呆れられちゃうね」
だから、そんなに優しく笑いかけないで。
「・・・って」
「ん?」
話しかけられて嬉しそうな笑顔。
「何でも無いからほっといてってば」
その表情のまま、未祐の動きが固まった。
「ごめんね・・・お風呂入ってくるね」
へへっと笑って、私から遠ざかっていく彼女の姿。
(ちょっと待って)
焦り、後悔、反省。
いろんな感情が私の体を突き動かす。
「なっちゃんは、後からゆっくり入ってね」
静かに聞こえてくる声は、ほんの少し不安定に揺らめいている。
(あと少し)
あと少しの筈のこの距離がもどかしくて、思いっきり手を伸ばす。
「・・・・ごめん」
やっと届いた指先で、私は未祐の震える体を掴まえる。
「ごめんね・・・なっちゃん」
「謝らないといけないのは私でしょ」
いつも笑っている彼女。
それは、誰にも真似出来ない彼女の強さ。
「ごめん。ちょっと八つ当たりだった」
それを傷つけてしまったお詫びもこめて、いつもよりちょっと強く抱きしめてみる。
「あの・・・・なっちゃん」
ふんわりと香る、お菓子みたいな甘い香り。
「どうしたの?」
恥ずかしそうな声に誘われて、また少し腕の力を強くする。
「ちょっと離してほしいな」
耳元に聞こえてくるのは、消え入りそうな小さい囁き。
「まだ怒ってるの?」
答えを知っているのに質問するのは性格が悪いのだろうか?
「違うよ、怒ってなんてないよ」
「じゃあ、なんなのよ」
何にせよ、離れてくれ・・・と言われるのは、あんまり嬉しい事ではない。
「あの・・・なんでもない」
「何でも無くても離れて欲しいぐらいに嫌われたんだ」
「違うよ。そんなんじゃなくて」
「はっきり言えば」
「あのね・・・・・鼻かみたい」
「ごべんねぇ・・・きらにびならばいでぇ」
(子供じゃないんだから)
真剣な場面に似合わない光景。
なのに、ドンドン心が暖かくなるのはどうしてだろう?
「何言ってるのか分かんない」
「むーっ」
「ほら、怒るとまた鼻水垂れてるんじゃない?」
「意地悪・・・・ちゃんとかんだもん」
すっかり何時もと同じ、賑やかな空間。
「どうだか・・・ほら、目閉じて」
そこに似合わない涙の跡を静かに拭き取る。
「・・・ん」
(何もそんなに閉じなくても)
やっぱり子供っぽい仕草がよく似合う。
(・・・・はぁ)
胸の中の怪しい気持ちを誤魔化すように、少しだけ強引に擦っていた時
「あのね・・・・なっちゃん」
私の左手が、そっと暖かいものに包まれた。
「まだ怒ってる?」
時々考える事がある。
もしこの手を握り返したら、彼女はどんな顔を見せてくれるのだろう?
「もしかして・・・・家来るの嫌だった?」
どうして、こんなに真っ直ぐに見つめてくるのだろう。
この瞳に見られたら、隠している気持ちまで覗かれてしまいそうで少し怖い。
「そんな訳無いでしょ」
「でも」
「大体ね、嫌だったら来ると思う?」
「じゃあ、なんで・・・」
不安そうな表情。
そんな顔は見たくないから、プニプニの頬を攻撃してみる。
「もしさぁ、私ともっちーが目の前でイチャイチャしてたらどう思う?」
「・・・いいなぁって思う」
「あのねぇ」
「でも・・・・でもね、ちょっと嫌だな」
プニプニの頬っぺた。
「ちょっとだけ?」
そこが熱が集まってきてるのが、正に手に取るように解る。
「・・・・・凄いやだ」
「そう言う事よ」
「そう言う事って・・・・いひゃい、いひゃいよ」
「はい、お終い」
とぼけた顔になんだか腹が立って、思いっきり頬を伸ばしてから離す。
「さぁ、お風呂でも入ろうかな」
「ねぇ、なっちゃん。今のどういう」
他人の気持ちに敏感な貴女。
「ぼーっとしてる暇あるの」
「ぼーっとしてるんじゃなくてね」
自分の気持ちに素直な貴女。
「ほら、早くしないと一人で入るわよ」
「ちょ・・・ちょっと待ってよぉ」
何時になったら、私の気持ちにも気付いてくれるの?
広い・・・とまでは言えないベッド。
けど、もっと有効利用は出来ると思う。
「あったかーい」
「暑いわよ」
「そんなこと無いよ」
耳元を擽る笑い声。
あんまり感じないけど、少しは感じる胸元のふくらみ。
子供みたいに遠慮なしにくっついて来る体。
(少しは考えなさいよ)
本人に自覚は無いと思う。
無いんだろうけど、だからこそ手に負えない。
「へへっ」
「何よ」
「何でも無いよ」
自制心。自制心。
少しでも心を落ち着かせる為に、それだけを繰り返す。
「言っても変な子だって思わない?」
「もう充分思ってるから、安心して言ったら」
「むーっ」
「怒ってないで、早く言ってよ」
「あのね・・・・なっちゃんのお肌ってスベスベだね」
ブチッ。
その声を聴いた瞬間、体の中で何かが弾けた。
「きゃっ」
暖かい体を、自分でも驚くぐらいの速度で下敷きにする。
モジモジ動く腕を、彼女の頭の上でしっかりと固定。
「未祐の肌は、苺大福なんだったっけ?」
見る見る赤くなっていく頬は、見る者を誘惑でもしているのだろうか?
「なっちゃん」
「何?」
「苺大福って・・・好き?」
「さぁ・・・・食べて見ないと分かんない」
折角だから、一晩かけてゆっくりと味わってあげる。
終わり
GJ!!です。 読んでて何ヶ所も、ここ巧い!と思った。
着眼点もいいですよね、次に来るのは(受けるのは)これかな、と思ってたカップリング。
592 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/23(火) 22:42:38 ID:8Q44VX4+
本スレが盛り上がっている隙に投下してしまおう
本スレ621さんからのリクエストに応える中原清水です
ちょっと意図されたものとズレた気がしないでもないですが……
一緒の仕事が多いのは、一緒に歌った曲のプロモーションがあるから。
一緒に出演しているアニメのED主題歌。
一緒にお仕事をするのはとても楽しいし、充実してるって感じられる。
それでも少し憂鬱なのは、きっと投げかけられるだろう質問があるから。
その質問はきっとインタビュアーの人も、そして記事やラジオを楽しみにしている人が期
待する質問なんだと思う。
気になるようなことは、PVのワンシーン。
長時間に及ぶ撮影に、疲労と睡魔が極限状態まで追い込んできた……というのは言い訳の
ひとつでしかないって、本当はわかっているけれど。建前としてそう理由づけている。
それはPVの演出としてもまず普通はしないだろう、女の子同士のキスシーン。
やっぱりインパクトは強いらしくて、どこの取材でもかならずそれに触れられる。
ただ問題は、もうひとつあって……。
朦朧とした意識の中、作り上げていく世界に入り込んでしまった。
そして、深い口づけを交わした……。
それは、演出側としては最高の演技、だったはずのもの。
けれどそれはやはり、人によってはよいものには映らない。
私たち二人は、事務所の人に取材の場で、キスシーンに関することを言わないように、と
きつく言い含められた。
それはあくまで注意というものだったけれど、裏に込められた意味は、二人ともわかって
いた。
違う事務所にいながら、セット売りで扱われる私たち。
一緒の仕事は多かったけれど、今回の件で、下手をすればその機会は二度と失われてしま
うんだろう。
だって、あれは演技だけじゃなかったから。
愛ちゃんは純粋な女の子で、それはもうかわいいのだけれど。
実際にその質問をぶつけられると、反応しかかって困惑してしまう。
だから私が、その場は多少強引だったり無理があっても、話を少し逸れた方向へ返すよう
にしている。
事務所の言葉だけじゃなく、まともに受け答えしていたら、からかいのネタのように取り
上げられてしまう。
それは互いの今後の活動に支障が出る、というだけじゃなく、とても純粋な愛ちゃんが傷
ついてしまうことでもあると思うから。
お互いレギュラーのお仕事が何本かあって、朝早くからのお仕事も少なくない。
そんな中、久々に愛ちゃんがお泊まりに来てくれた。
プロモーション活動が続く合間の、数少ない安らげる一時だった。
「むぅ……」
愛ちゃんは難しそうなお顔で、必死に堪えてる。
疲労から来る睡魔と戦っているのは、実はお見通しだったりして。
「今日は早めに寝ようか?」
私の声にぱっと目を覚まして、愛ちゃんは首を横に振る。
「ううん、こうやって麻衣ちゃん家にお泊まりするの久々だし、明日のお仕事朝早くから
じゃないし、大丈夫だよ」
そう言って、明るく笑顔を浮かべようとしてくれる。
その気持ちは嬉しい。私と二人で過ごす時間を大切に想ってくれているのだから。
ただそれでも、愛ちゃんの疲労の原因がなんとなくわかっている私としては、ゆっくり休
んで欲しいという気持ちもある。
でも私のそんな気持ちを押しつけたら、愛ちゃんは少し寂しい思いをするんだろう。
「じゃあ、無理しないでね?」
結局愛ちゃんに甘い私は、妥協案とはいいつつも愛ちゃんを甘やかす選択を選んでしまう。
別に、後悔はしないけど。
「うん」
それだけで嬉しそうに微笑んでくれるって、知ってるから。
一緒に夕ご飯を食べて、話しているだけでも幸せを感じられるのを知っていた。
それでも、化粧で隠されているはずなのにうっすら見える目の下の隈が、やるせない思い
にさせる。
「ごめんね」
無意識に、思っていたことが口に出ていた。
「どうして謝るの?」
愛ちゃんは不思議そうに聞いてきた。
私を映すその瞳が、私の言ったことの裏側にある気持ちを、映しているのはわかってる。
それでも、愛ちゃんは私に聞いてくれるの。
じっと私の言葉を待つ愛ちゃん。言おうか言うまいか、迷わないわけがない。
迷って、ずっと気になっていたことを言うのに、これほどいい機会がないことに気づいて、
私はためらいを追い払うように口火を切った。
「私が好きにならなければ、あの時キスしなければ、こんな風に愛ちゃんが苦しむことも
なかったかなって」
あの時。
私たちが、仲の良い友達や親友という線を越えてしまった時。
最初に動いたのは、私だった。
それまでにそんな気持ちを持ったことがなかったかといえば、ないと言えたと思う。
その瞬間、どうしてだろう。唐突に気づいてしまったの。
目の前の存在が愛しいって。
他にどう言い表せばいいのかわからないほど、ただ愛しくて好きだと心が惹きつけられた。
そして私は、その衝動のままに、愛ちゃんにキスしていた。
拒絶されることも、嫌われることも、頭には浮かばなかった。
ただ愛しい、それだけだった。
唇が重なった時の温もりの余韻に浸りながら離れた後、私はさっきと同じ感触に触れていた。
私がキスした後、愛ちゃんからも私にキスをしてくれたからだったのだけど。
互いに何も言わないで、ただ見つめ合って、キスを繰り返した。
「いいんだよ。だって、好きになっちゃったのは私も一緒だし。麻衣ちゃんがしてくれな
かったら、私からしていたかもしれないもの」
そう言って微笑むその様子は、それだけ見れば、いつもと何も変わらない、元気な愛ちゃん。
連日の取材で余計なことを言わないようにと、気を張りつめている姿を知っているから、
その健気な姿に騙されてあげることができない……。
元気を装うために、愛ちゃんを余計疲れさせているのに。
それが全て、私のためにしてくれていることなのに。
「麻衣ちゃんだけが背負い込まなくてもいいんだよ。私も一緒にがんばるから。麻衣ちゃ
んから見たら頼りないかもしれないけれど……。インタビューとか、言うことが見つから
なくて、麻衣ちゃんにうまくごまかしてもらってばかりだけど」
へへ、と力なく苦笑する姿は、何も知らなければ可愛いけれど。
愛ちゃんの性格を考えれば、一人で上手く立ち回れないことを悔やんでいたのかもしれない。
そんな愛ちゃんをまた愛しく感じて、抱き寄せたい気持ちと、突き放さなきゃという気持
ちが私の中で葛藤する。
「麻衣ちゃんは優しいから、今からでも私とのこと、なかったことにしようとか、考えて
るんでしょ?」
私の中の葛藤が、愛ちゃんの言葉で全て凍り付く。
愛ちゃんは変わらない様子で、じっと私を見つめている。
やっぱりこの瞳には、嘘をつくことも隠し事をすることもできない。
「気づいてたの?」
だから、ただそう言った。
肯定してるって、愛ちゃんならわかるはず。
「そういうわけじゃないけど、麻衣ちゃんならそう考えるかなって」
そうだ。
私たちは以前から、互いに相手の考えることが、なんとなくわかるんだった。
そんなことも忘れていたなんて。少しだけ、恥ずかしい。
「麻衣ちゃんが私のことを好きじゃなくなったりとか、他に好きな人ができたとか、今の
状況が辛かったりしたら、それでもいいよ。麻衣ちゃんが決めることなら、私はそれを受
け入れるから」
まるでマリア様みたいな顔で、微笑みかけてくれる愛ちゃん。
私は別にマリア様なんてよく知らないけれど、聖母ってこんな感じなのかな、と思える。
わがままを言うなら、ずっと私だけのものでいてほしい。
まるで子供じみた独占欲を、抑えられる自信がなくて、目の前の愛ちゃんを抱き寄せる。
愛ちゃんはちょっと驚いたような顔をして、でも私の背中に腕を回してくれる。
「でもそれが私のためを思ってのことだったら、やめて? 私は平気だから。麻衣ちゃん
と一緒にいられることの方が嬉しいから。私なんかじゃ頼りないかもしれないし、麻衣ち
ゃんと釣り合わないかもしれないけれど、一緒にがんばろう?」
改めて考えてみよう。
愛ちゃんが好きで、大切で、傷つくのを見たくない。それはOK。
じゃあ、私は? 愛ちゃんがいなくて、私は耐えられる?
愛ちゃんは? 愛ちゃんは、いきなり突き放されて、悲しまないの?
どっちも答えは『無理』。
どうして、こんな簡単なことも考えられないでいたんだろう。
疲労が溜まっているのは、愛ちゃんだけじゃなかったってことかしら。
やっぱり、愛ちゃんは偉大。
「頼りにならないなんてことないし、釣り合わないこともない」
「そう?」
「そう。だって私、愛ちゃんがいなかったら、ここまで頑張れてないもの」
雑誌のインタビュアーさんの、いつも繰り出される攻撃を、必死でかわしてこられたのも。
ラジオのパーソナリティさんの、どこか期待に満ちた攻撃を、全力で逃げてきたのも。
愛ちゃんがいなくなるのが、怖かっただけだから。
聞こえてくる愛ちゃんの鼓動は、あのPVの撮影で、愛ちゃんのお腹に頭を乗せていた時と
変わらない、私を落ち着かせてくれるもの。
そして同時に、愛ちゃんが好きだって、私を泣きたくさせるもの。
このままずっとこうしていたら、いつの間にか眠ってしまいそう。
ん? 眠る……?
はっと気づいて、でもゆっくり愛ちゃんから身を離すと、愛ちゃんはどうやら限界が来た
みたいで、くうくうと眠っちゃってる。
「しょうがないか、疲れてるもんね」
さて、どうしようかな。愛ちゃんほどの腕力があったら、このままお姫様だっこで運べば
いいんだけど、残念ながらそれは叶わない。
ここは、ちょっとだけ起きてもらって、ベッドに移動してもらおう。
「愛ちゃん、愛ちゃん」
完全には起こしてしまわないように、でも目が覚めるくらい……って難しいな。
それでもとろんとした目を開いた愛ちゃんは、一応は私の声が聞こえるみたい。
「ここじゃダメだから、ベッドいこう?」
そう言って愛ちゃんの腕をひっぱって愛ちゃんを立たせて、私のベッドまで連れて行く。
愛ちゃんはベッドの前までくれば、自分からその中に入っていってくれた。
そりゃ、ベッドの方が寝心地いいもんね。
私のベッドですやすや眠る愛ちゃんを見て。さて、色々支度しないと。
愛ちゃんの化粧を落としてあげて、私はどうしよう。
今からお風呂入るのは面倒だから、明日の朝にシャワー浴びればいいか。
化粧落とすだけ落としたら、愛ちゃんの隣で一緒に寝よう。
あの時から、自然と愛ちゃんが泊まりに来る時、お客様用のお布団を用意しなくなった。
私のベッドで、二人身を寄せ合って寝るようになった。
今日はキスもしていないけれど、愛ちゃんの鼓動を聞いて幼子みたいに眠ろう。
プロモーションだっていつまでも続くものじゃないし、今日はゆっくり休んで、明日から
また二人でがんばればいいよね。
とりあえず明日は、今日できなかったあのPVみたいなキスを朝一番にしよう。
END
ありきたりな感じのするネタですみません
ま、秘密ドールズ発売記念ということで
前のにはたくさんGJやコメントありがとうございました
今回のを読んでくださった方、ありがとうございます
それじゃノルマ達成したので、また秘密ドールズPV見てきますー
601 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/24(水) 01:32:36 ID:EeirDpwV
>>600 GJ,切なくなるほどGJです。
秘密ドールズPV見た後だからなおさら良かったです。
愛ちゃん、麻衣ちゃんに幸あれ。
>>600 おつかれさま、そしてGJ! この日に間に合わせたのに敬意を表するよ。
実はここ1ヶ月ほどあなたと絡んでるのはほとんどが同一人物>◆cVAdsO2Fdk
勝手に思っとく。コラボに応じてくれてthx.
そして、やっぱり、愛×麻衣に幸あれ。ちゃんと守ってやれよ事務所、だね。
あの本スレ621さんは◆KE2pAIxMAIさんでしたか
こちらこそ、ご指名いただきありがとうございます
劇場シリーズはとても好きな作品の1つなので、また書いていただけるの待ってます
> 実はここ1ヶ月ほどあなたと絡んでるのはほとんどが同一人物>◆cVAdsO2Fdk
> 勝手に思っとく。
あたりがよくわからないんですが、自演してると思われてるってことでしょうか?
まぁ、こういう場だとそう思われるものなのかもしれませんけど。
>>601さんもGJありがとうございます
>>603 完全な私信のスレ違いで申し訳ないが、ここに書くしかないので。
(ネタ出しした当方が)勝手にコラボだと思っときます。の意。
それと、トリを付けてないレスを多用してたし、愛麻衣まとめも私の仕業、って事なの。
愛×麻衣は、どこに行こうとしてるのか分からない(今でもPVは夢だったんじゃないかと思う)けど、つまらない世間の外圧とかに潰されて欲しくないなー。
>>604 同じく完全な私信書かせていただきます、他の方すみません
いえいえ、十分コラボですよ
◆KE2pAIxMAIさんのネタがなければ書けませんでしたから
むしろ、劇場シリーズの◆KE2pAIxMAIさんとコラボと勝手に浮かれさせてやってください
あと、愛麻衣まとめ、本当に助かってます。今後もよければ更新してください
PVは素晴らしいんですが、今回のキャプ、あちこちに出回っているようですから、
変に騒がれて本人たちに影響が出なければいいな、と思います
(むしろそれでもラブラブを貫き通してくれたりするといいな……)
また一方では十年前の真実の元、若き復讐鬼となったゆりしー、すなわち落合祐里香が、
セントアーバーエーと名を変えたバシュタールの地に姿を現す、がしかし
ゆりしー:何
伊藤静:さぁいくぞ
ゆりしー:まて確かこいつは・・・、レズ声優九大天王のひとり、百合爆弾、静かなる伊藤
伊藤静:その通り、そしてこれこそ命(酒)と引き換えにうつ地上最大の百合力、ビッグバン・パンチ
硬く握った伊藤静の拳からエネルギー(酒)があふれ出す
ゆりしー:これが噂の禁断の技!(*><)
伊藤静:その通り、だが今日こそはそれを撃とう、なぜなら女の子好きは私だけではない、
そう、仁美さんも、麻美子も、明乃も、それにきみきみも、皆自分との戦いだった、
だが私は御前として誰一人として救えなかった、友として何もしてやれなかった、
そんな自分に腹が立つ
足から火花を散らして大怪球に向かう伊藤静
ゆりしー:こいつ死ぬ気か!(*><)
伊藤静:その通り、もうこれ以上の犠牲はたくさんだ!!
千葉紗子:ならやめて下さい御前!
伊藤静&ゆりしー:!?
606に便乗投下(もうしません)
清水愛、アニスパ大遅刻の真相。
監督:うお、清水! 何をする気だ!
清水:確かめるんです、この唇で。
監督:やめろ、正気か!
清水:彼女を目の前にして何を恐れるんですか。この台本を書いたのはあなた達です。
監督:後々何を言われるか分からないぞ、待て!
スタッフA:そうだ止めろ、清水を止めろ!
スタッフB:彼女は暴走している!
スタッフC:引き離せ、清水を中原に近づけるな!
スタッフA:何もかも失敗か!
監督:そうだ! この台本は完全ではなかった。無謀すぎる。
清水:もう遅い!
監督:な! 我々はこの場を放棄する!
清水:よろしい、貴様らに百合の創造者たる資格はない!
鷲崎:清水さん・・・。
浅野:愛ちゃん、ああ・・・。
清水:鷲崎さん、頼みます。浅野さんを連れてここから離れて。
鷲崎:しかし、清水さんは!?
清水:構わないで! 世界は待っているんです、このPVの完成を。
私達は一刻も早くこのシーンを作り上げなければならない。その為には何の恐れもありません。
そう、私は彼女と共に生き、彼女と共に死す。今更何のためらいがあろう!
清水の元へ向かう浅野。鷲崎に止められる。
浅野:愛ちゃん!
鷲崎:浅野さん下がって!
清水:後はあなた達に任せました。必ず美しい告知を。
崩壊を始める収録スタジオ。
浅野:愛ちゃん!
鷲崎:もう遅い! 清水さんは何もかも覚悟した上だ!
浅野:でも、このままじゃOAに間に合わない! 愛ちゃん!
GRと聴いちゃ黙ってられん!(黙ってろ)
中原:私はね、決してランティスの策略にのるものでもなければ、仕事だからやるわけでもないわ!
だから!このPV、例えどんな裏があろうともこれだけは変わらない!
そう、このキスシーンは監督の都合で好きにさせるものじゃない!
全ては私と愛ちゃんのタイミングでやるものよ!
違うか?違うか!? 違うかぁぁぁっ!?
ねぇ・・・愛ちゃん(Chu☆
609 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/24(水) 21:19:11 ID:OUI2gNqN
多村の4試合連続アーチ並みの大爆発だな。
舞衣ちゃん&愛ちゃんって、オネつぃCDの中では、縦笛を口にくわえて、口から
出し入れして「尺八」とかやってたんだよね。岩田光央と3人で。
気がつけば既に懐かしい思い出…二人の仲はこんなにも、、、
611 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/27(土) 09:32:29 ID:wf4ddMLZ
中原「愛ちゃん…」
清水「麻衣ちゃん…」
ちゅ〜!
森永「麻衣〜、愛ちゃ〜ん!」
斉藤「私たちも入れて〜」
中原「うん、みんなでちゅーしよ!」
愛「理科ちゃん…千和ちゃん…」
斉藤&森永「愛ちゃ〜ん!」
ちゅーっ!ちゅっ!
麻衣「ねえ、佳奈…」
愛「え?佳奈ちゃん?いるの?」
麻衣「そんなとこに隠れてないで」
植田「…」
愛「…いっしょにやろ!」
植田「麻衣…愛ちゃん…ありがとう…」
ちゅーっ!ちゅっ!ちゅっ!
植田「はい、理科」
森永「んー」
ちゅっ!
斉藤「佳奈〜」
植田「千和〜」
ちゅ〜!
全員「ん〜、んん〜ん〜」
ちゅっ!ちゅちゅっ!ちゅっ!ちゅ〜っ!ちゅ!
高橋直純「な、何やってんだみんな!?」
全員「高橋さん!?」
高橋「ってなことがあってね〜…あいててて」
ギリギリギリ〜!!
清水&植田&森永「いつあったんですかっ!!いつ!!」
スタッフ「………(唖然)」
斉藤&中原「悪質な嘘はやめて下さい!!」
ギュ〜ッ!
>> 613
素直に面白い。しかし、壮絶な現場やな。
ワンダバスタイルのときはアフレコの度にそんなことが行われてたのか(*´Д`*)
肉
食い
散
らか
し
ほ
私のものとは全然違うデザインのメガネが、私の家にはある。
それは弟から奪ってきたもの。
別に弟はどうだっていい。弟だからなんだというくらい。
そのメガネは弟に合わせて度の入っているレンズで、私には合わない。
それでも大切に持っている理由は、私の大好きな綾ちゃんに関係してる。
二人でやっているラジオの収録の時にそれを持って行った私。
綾ちゃんはその日メガネを忘れてきてしまっていて、私が持っていたそのメガネについて
話してみた。
綾ちゃんは興味津々で、それが案外綾ちゃんの度に近い、ということで、収録中綾ちゃん
はそのメガネをかけたりしていた。
綾ちゃんからもらったものは、例えペン一本だって大事に取っておいてある。
元々は弟のもの……というのはひっかかるけれど、でも綾ちゃんが使ったメガネってこと
は私にとってとても大切なのだった。
綾ちゃんのメガネは綾ちゃんのものだし、さすがにもらう機会は絶対にないけれど。
でも、こういう形なら、私の手元に置いておける。
あぁ、なんでこんなにベタ惚れなんだろう。
弟のものは、メガネなんてちょっと高価なものであったってどうだってよかったのに。
綾ちゃんがかけたってだけで、すごく愛おしくなる。
メガネをかけた綾ちゃんは見慣れているのに、いつもと違うデザインだっただけで、綾ち
ゃんがいつもとぜんぜん違って見えてドキドキした。
今思いだしてもドキドキする……。
こんなに好きにさせてくれちゃって……、綾ちゃん、責任取ってくれる?
END
620 :
名無しさん@秘密の花園:2006/05/31(水) 14:56:00 ID:SjwrUSYN
>>619 能登さん・・・強気にいきましたね〜。
さて、「ぱっくぎ」、「ちばなん」を順次、投下しようと思います。
「ほちゃりえ」もあるのですが現在、製作中。
それでは、ぱっくぎから・・・。
朴「う〜ん・・・。」
くぎゅん「お姉ちゃん、どうしたの?」
朴「理恵、ちょっと・・・。」
くぎゅん「も〜、怖い顔しないでよ〜。」
朴「これは、どういう事だ!」
くぎゅん「ん?hm3・・・あ、アイドルマスターのインタビュー。これが、どうしたの?」
朴「こ・れ!ミ・ニ・ス・カ!しかも、マイクロミニじゃね〜かよ〜!」
くぎゅん「あ〜、何となく穿いてみたくなったんだ〜。」
朴「なあ、理恵〜。なんでアタシの前で一度でも穿いてくれないんだよ〜。」
くぎゅん「・・・だって恥ずかしいんだもん。」
朴「頼むよ〜、理恵のミニスカ姿見たい〜、今〜。」
くぎゅん「えー!今ー!」
ギュッ!
くぎゅん「アッ!」
朴「頼むよ、理恵。舞台も終わって久々に時間が取れたんだからさ。アタシのワガママ聞いてくれよ、なっ。」
くぎゅん「・・・勝てないよ、も〜。」
数分後
くぎゅん「き、着替えて来たよ・・・。」
朴「おー!かわいいぜー!理恵ー!」
くぎゅん「・・・も、もー!足ばっかり見ないでよ〜。」
朴「だって理恵はアタシの前で、こんなに露出しないじゃないかよ〜!」
くぎゅん「だって恥ずかしい・・・。」
朴「あー!もう同じ事の繰り返しじゃないかよ!」
くぎゅん「も、もう、いいよね。じゃあ、着替えてくるから・・・。」
朴「ダメ〜!今日1日は、それでいてくれよ〜。」
くぎゅん「や〜だ〜!」
朴「こうなったら力づくでも着替えさせないからな!」
くぎゅん「や〜ん、お姉ちゃん離してよー!」
朴「ダ〜メだ〜!」
くぎゅん「あっ!」
朴「ヤベッ!」
ドスン!
くぎゅん「痛たたた・・・。あ、あれ?お姉ちゃん?」
朴「・・・・・。」
くぎゅん「お、お姉ちゃん!」
お姉ちゃんはアタシの胸にずっぽりと顔をうずめたまま気絶していた。
アタシ、どうしよう・・・。
・・・このままでも、いいかな。
お姉ちゃんとの、こんな時間、いつ以来だろ・・・。
暖かい日差しの中、アタシは眠りに落ちた。
くぎゅん「ん・・・。」
あ、アタシ寝てたんだ。
ん?たしか、床で寝てたんだけどな〜。
アタシ、イスに座ってる?
やけに足元が寒い・・・っていうか股が・・・。
朴「いい、アングル。理恵のパンチラ最高だぜ〜。」
くぎゅん「はっ!」
朴「最高だな〜。」
くぎゅん「・・・お、お姉ちゃん。何やってるの。」
朴「ん?理恵のパンチラ鑑賞だよ。」
くぎゅん「ふ〜ん、お姉ちゃんってば、そういう趣味があったんだ。」
朴「ゲッ!理恵!起きてたんだ〜・・・よく眠れた?」
くぎゅん「お、お、お姉ちゃんのバカー!」
朴「ち、違うんだ理恵!」
くぎゅん「何が違うのよ!変態!のぞき魔!スケベ野郎!」
朴「野郎って・・・。」
くぎゅん「も、もう帰ってよ!」
朴「ま、待てって理恵!」
くぎゅん「離してよ!」
朴「頼む!話を聞いてくれって!」
くぎゅん「離して!離してってばー!」
朴「頼むから!」
そうこう、もみ合ってるうちに・・・。
くぎゅん「あ!」
朴「ヤベッ!」
ボン!
アタシとお姉ちゃんはベッドの上に倒れ込んだ。
アタシの上にはお姉ちゃん。
しまった!この姿勢になったら、お姉ちゃん有利じゃん!
くぎゅん「降りてよー!お姉ちゃん!」
ガシッ!
アタシは両手を押さえられた。
朴「なあ、理恵。アタシ嬉しかったんだよ。理恵のミニスカ姿が見れて。ついつい興奮して、あんな事しちゃったんだ。」
くぎゅん「・・・お姉ちゃんに見られる事が一番、恥ずかしいよ・・・。」
朴「ごめんよ、理恵。」
くぎゅん(お姉ちゃんの、その悲しい顔。アタシ、その顔に弱いんだよ。)
「・・・・・。」
朴「色んなレコーディングとか舞台とかがあってさ、長い間、理恵と会う時間が取れない事が、とにかく辛かったんだ。
久しぶりにこうして会えた事で・・・あんな事しちゃったんだ・・・理恵、会いたかったよ。」
くぎゅん「・・・う、うん。アタシも会いたかったよ。」
朴「理恵!」
くぎゅん「お姉ちゃん!」
ギュッ!&チュッ!
くぎゅん(お姉ちゃんの唇、いつ以来かな〜。)
朴「理恵〜。」
くぎゅん「う〜ん、お姉ちゃ〜ん。」
やっぱり、お姉ちゃんには敵わないよ・・・。
今度からミニスカは、お姉ちゃんの為だけに履こうっかな〜。
おわり
「ほっちゃん×りえりえ」、「さくにゃん×りえりえ」は完成次第、投下します。
では何十時間か後には「さえぽん×ゆうか」を投下しますが、長モノなので分割投下になります。
お許しください。
怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨
獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐
骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首
吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇
首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔
闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血
魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊
血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦
霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨
苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪
惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅
呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺
滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡
殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲
亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬
悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰
葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死
罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪
死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨
邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄
怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨
獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐
骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首
吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇
首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔
闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血
魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊
血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦
霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨
苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪
惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅呪惨苦霊血魔闇首吐骨獄怨邪死罰葬悲亡殺滅
627 :
ここで休憩時間:2006/06/02(金) 10:05:50 ID:ss8mDevy
ふえ〜ん! あやちゃん、おいてかないで〜!!
_,, -─-、,,,--、,,,,_
/ __ ゙'ヽ
/ ,_,/ / ヽ
j , , i ,, ~`ヽ、 i が
i i /--こ/しv' "`ー-' `彡 i た
i' ,i (_) (_) i .{
i {.i U U i } が
゙i ゙、u _,,,,,_ u ,イ { た
Yvヘ 、__/~゙,;=-:゙~`,、イ {,.、}
/ ! i ( の ) .,! i`'"
{ ゙、 ゙'-ニニニ-' / ,i
,__,-{. ` 、_〉と,,-'" }`,、__
!、 ヽ_゙、 .U __,,''_/ ,ノ
`'''゜ ゙~"""""""~ ゙`- '
「あまえんぼうまみまみ」
>625
超期待してます!
629 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/03(土) 21:44:36 ID:Jop64WxX
≫624
ぱっくぎ最高ですvv
これからもヒソーリ応援してますヽ(´▽`)/
630 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/04(日) 15:04:24 ID:2shLKA0E
なんか色々予告されてるみたいなので、今のウチに書き込んどきます。
やっぱり川澄・能登。
誕生日の話。
能登麻美子が川澄綾子からの本当のプレゼントに気付いたのは、3月30日を過ぎてから一週間後のことだった。
最も尊敬する先輩、そして、最も心を許せる姉のような存在の、川澄綾子。
その彼女の誕生日をどうしても一緒に過ごしたかった麻美子は、
仕事終わりに待ち合わせをし、綾子の部屋で、翌朝の仕事までの短い時間ではあったけれど、
その時間を二人きりで大切に過ごした。
綾子へのプレゼントは、シルバーの指輪。
出会った頃から同じ指輪を付け続けている綾子に新たな指輪を贈ることはおこがましくて、
今までは何となく敬遠していた。
しかし、綾子と出会ってからもう5年が経つ。そろそろ新しい指輪が一つくらい増えてもいいのではないか。
綾子の新しい指輪は、どうしても自分が一番最初に贈ってあげたかった。
綾子の新しい指輪は、自分が贈ったものでなければ、嫌だった。
そんな思いで、麻美子は綾子のちょうど30歳となる誕生日に、
今までは躊躇してきた指輪を思い切ってプレゼントした。
綾子からのお返しのプレゼントは、以前ラジオの収録の際に約束した新しいポータブルプレイヤーだった。
最近まで使っていて遂に故障したCDプレイヤーを、
ディスクも、プレイヤー本体も、更にコンパクトにしたような、録音もできるというMDプレイヤー。
CDプレイヤーと基本的な操作感覚が近いため、機械に弱い麻美子でも直感的に扱うことができてとても重宝している。
4月の上旬。
仕事から帰って夕食を済ませた麻美子は、
音響監督に手渡されたCDを綾子からプレゼントされたMDにダビングするため、パソコンの電源を入れた。
Windowsが起動するまでの間に、部屋からヘッドホンを探し出して耳にかける。
綾子からのプレゼントには、そのMDプレイヤー本体のほかに、3枚パックの録音用ディスクがあった。
その内の1枚は綾子の家で綾子のレクチャーを受けながら使用して、
約一週間経った現在では多くのお気に入り・仕事用の楽曲が容量一杯まで入っている。
どれを残して、どれを消去するか取捨選択するのが面倒だった麻美子は、
まだ2枚残っている新しいディスクの内、1枚をMDプレイヤー本体にセットした。
ディスクの回転音が微かに響き、次の瞬間、オートスタート機能により何かの再生が始まった。
「ありゃ?」
新品の空のディスクだとばかり思っていた麻美子が首を傾げる。
ガサガサと衣擦れのような雑音が数秒間続いた後に、
聞き慣れた優しい声がヘッドホンから流れてきて麻美子は目が点になった。
「えーーー、能登麻美子さん。
川澄綾子です。
驚いたかな? ごめんね。
いま、自分の部屋で、これを録音しています。
麻美子にどうしても言っておきたいことがあって、でも面と向かっては恥ずかしいので、
こうしてこっそり、メッセージを贈りたいと思います。
えーーー、私はいま、29歳です。
麻美子がこれを聴いている時の私は、もう30歳になっていると思います。
でも、いまこれを録音している私はまだ29歳の川澄綾子です。
明日、麻美子が家に来てくれて、一緒に誕生日を過ごしてくれます。
麻美子からのプレゼントは、私が思うに・・・多分指輪かな?
この間、アフレコの合間に、さりげなく私の指のサイズを聞いてきましたね?
あれ、ものすごく不自然だったぞ麻美ちゃん?
あー・・・でも、こんなこと言って、指輪じゃなかったらごめんね。
何でも嬉しいよ。
えっと、ちょっと話が逸れました。
えっと・・・これから30代を迎えるに当たりまして、
20代の今の内に、やっぱり一度、麻美子にはきちんと話しておきたいというか、
知っておいてほしい私の気持ちがあります。
でもなかなか言い出せなくて、何年も経ってしまって。
いい区切りなので、思い切ってこういう形で伝えたいと思います。
もし麻美子がこれに気付かなかったら、それはそれでいいかなと思います。
でももし気付いてくれたら、最後まで聴いてくれると嬉しいです。
何年か前の話ですが、私はあんまり仕事が手につかなくて、休んでいた時がありました。
麻美子にも、事務所の人たちにも色々迷惑をかけてしまって、あの時は本当にごめんなさい。
でも、あの時、仕事は増えていくけど、
どうしてもそれが本当に自分がやらなくちゃいけない仕事なのか分からなくて、
私は私なりに一端距離を置きたかったんです。
あの時、みんな、私のやりたいようにやればいいよって、言ってくれました。
今は休んで、またできそうになったらやればいいし、
ほかの仕事に就いてもいいんだし、気負わなくてもいいよって、言ってくれました。
それは、それで、とても嬉しかったんです。
嬉しかったんですけど、なんだか寂しいなって感じることもあって。
素直に感謝して、素直に休養することができませんでした。
・・・いや、正直に言うと、嬉しくありませんでした。
休ませてもらっておいて、こんなことを言うと酷い人間だと思われるかも知れませんが、
休んだら休んだで、ああ・・・私って休んでいいだ、休んじゃって良かったんだ、
このまま辞めちゃっても、あの人たちはいいんだって思えてきて。
ぜんぜん、休んだ気がしませんでした。
休ませろって言ったのは、私なのにね。
でも、これはね、いま思い返してみて、ようやく言葉にできたことで。
あの時の私は、なんでこんなに良くしてもらっているのに喜べないんだろう、
なんでやる気が起きないんだろうって、イライラしていました。
すごく、責めていました。自分を。
そんな時、麻美子だけは、ストレートに声優辞めないよねって言ってくれました。
ごめんね、綾ちゃんごめんねって。
顔を赤くして、俯いて、指を絡めたり伸ばしたりして落ち着かなくて、涙目で。
あの時の麻美子の姿は、今でもはっきり思い出せます。
・・・あの時まで、知りませんでした。
私にプレッシャーをかけないように、
気持ちを奮い立たせるような激励は事務所から止められていたこと。
みんなそれを守って、私に接してくれていたこと。
でも麻美子だけは、約束を破って不安な気持ちを話してくれました。
いつになってもいいから、辞めないでねって言ってくれました。
綾ちゃんがどう思っているかは分からないけど、
私は綾ちゃんと仕事の話ができなくなるのは辛い、それは困るって。
綾ちゃんと同じ仕事をしていたいって。
私が綾ちゃんと一緒にいたいって。
いま、またラジオの話も来てるんだよって。
綾ちゃんと一緒にやりたいからOKしたんだよって。
麻美子。麻美子、覚えていますか?
あの時、私の欲しかった言葉はそういうことだったんです。
辞めないでほしい、いてほしい、一緒に仕事をしてほしいって、
そんな風に、私は求められたかったんです。
麻美子に言われるまで、本当に、気付きませんでした。
私は、麻美子のその言葉が本当に嬉しかったんです。
私も、また麻美子と一緒に仕事ができるって知って、嬉しくて。
私にはそれができるんだって思うことができました。
帰る場所があるんだって。
麻美子が待ってくれているんだって。
凄くほっとして、イライラがスゥーッて引いていって、
やっと自分の気持ちが分かったんですよ。
ああ、私はやっぱり、声優を続けたいんだなって。
私は、ずっとこの仕事を続けたいんだなって。
当たり前ですよね。
この仕事を続けたいに決まっていたんです。
仕事が辛いんじゃなくて、仕事ができないことが、辛かったんですね。
だからどんな仕事でも、流れを止めちゃ駄目だったんです。
麻美子のおかげで、私はとても早くそのことに気付くことができました。
麻美子がいなかったら、私の復帰はもっとずっと遅くなって、
戻っても、こんなに長く続けることはできなかったと思います。
周りの人の言葉通り、言われるままに違う仕事に就いて、
きっと泣いていたと思います。
能登麻美子さん。
いま、29歳の私から、改めて、もう一度お礼を言わせて下さい。
ありがとう、麻美子。
私はあなたに助けられました。
私はもう一度、声優になることができました。
明日、一足先に私は30歳になります。
麻美子から貰った、声優としての30代です。
だから、今度は私が、麻美子の20代を支えていけたらなと思います。
何ができるのかは分からないけど、とりあえず、今まで通り付き合ってくれると嬉しいです。
お姉ちゃんぶって、麻美子といろんなことを話したいです。
もっと麻美子のことを知っていきたいと思います。
だからこれからも、川澄綾子をよろしくお願いします。
ええっと・・・それでは、明日の晩、会いましょう。
麻美子がこれに気付くのは、いつでしょうか。
ドキドキです。
顔に出さないように頑張ります。
えーーー、ご静聴、ありがとうございました。
川澄綾子でした。
愛してるよ!麻美!
まる!
えーーー、能登麻美子さん。
川澄綾子です。
驚いたかな? ごめんね。
いま、自分の部屋で、これを録音しています。
麻美子にどうしても言っておきたいことがあって、でも面と向かっては恥ずかしいので、
こうしてこっそり、メッセージを贈りたいと思います・・・」
リピート機能が働いて、麻美子の耳元に再び綾子からのメッセージが流れ始めた。
ヘッドホンに手を当て、その声を大切に包み込むように首を傾げる麻美子。
その瞳から、一筋の小さな涙の粒が静かに頬を伝った。
「もう・・・綾ちゃん・・・」
携帯電話を手にし、メールの画面を呼び出す。
「どこにいる?」
一行だけの短いテキストを送信する。
それだけで、綾子からの着信はすぐに返ってきた。
ヘッドホンを首にかけ、そっと電話に出る。
「あっ麻美? どうしたの? 今ねえ、普通に家にいるから大丈夫だよ」
何でもない様子の、明るい綾子の声が耳元から流れてくる。
それが先ほどのメッセージの声と重なり、胸が熱くなって上手く返事ができない。
「・・・麻美? 麻美どうした?」
「ごめん、いま・・・いま聴いた」
「いま、聴いた・・・? 麻美ごめん、意味が、よく・・・」
「MDの、綾ちゃんから貰ったMDの・・・いま聴いたよ」
「あっ・・・はい。あ、そうなんだ。うん。どうだったかな。引いて・・・ないよね。
別にあの、そんな真面目に受け止めなくていいからね」
「真面目に受け止めるよ、もう・・・。綾ちゃん、遺言じゃないんだから、大げさ。
私泣かして、どうするんだよ・・・」
「ホントに? そんなストライクだった?」
「ストライクだった! もう!」
「やー、三十路が近くなってくるとね、なんかいろいろ考えちゃうんだよ。
何か記念に残したいなって思って、それで。
ホントにね、麻美がいてくれて助かったなって思ってる。それは大げさなことじゃないよ?」
「また、そうやって泣かそうとする・・・。
やっと、ちゃんと綾ちゃんにおめでとうって言える気がするよ。誕生日、おめでとう綾ちゃん。
ちょっと遅れちゃったけど」
「うん、ありがとう」
「ねえ、今からそっち行っていい?」
「いいよ。うん。麻美仕事は?」
「ある。あるから、朝くらいまで・・・平気?」
「もちろん。私は午後からだから」
「ありがとう。じゃ行くね。ちょっと待っててね」
「うん、待ってる。じゃあね」
「あ、待って!」
「んー?」
「私も愛してるよ、綾子!」
照れ隠しにすぐ電話を切って、早速綾子の部屋に行く支度を始める麻美子。
その晩、綾子の部屋の明かりは、夜遅くまで消えることはなかった。
>>640 GJ!GJ!
萌えてにやけが止まらなかった。
やっぱ川澄能登いいね。
おまけも面白かった。
こんなことあったら各スタジオが大混乱しそうだなw
本スレであがってた、ストパニラジオの空白の時間書いてたが、これから学校なので夜に投下します。
wktkして待ってます
644 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/05(月) 12:38:22 ID:Rd32KU+j
>>640 面白かったけれど、もう一つの方のファイルの開き方が分かりませんでした。
(野川のハグ発言後)
清水「(ハグ・・・か、そうだよね。麻衣ちゃんは綺麗だし、優しいし、リードしてくれるし、ハグぐらい誰にでも・・・
私だけのものじゃないんだし・・・あ、あれ?私・・・泣いてる?)」
野川「あれ?愛ちゃん?」
中原「愛ちゃん・・・ごめんさくにゃん。ちょっと愛ちゃんと外に行って来るね。」
野川「あ、うん」
中原「行こう、愛ちゃん」
清水「・・・うん。」
中原「みなさん、すいません。ちょっとキスして来ます。」
野川「え”っ!?(公言しちゃうの!?あーでもそうだよね、二人ともPVでキスするぐらいラブラブだもんね、
やっぱり愛し合う二人はキスくらい公言しても・・・あれ?ということは私と理恵ちゃんは・・・)」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
中原「ほら、愛ちゃん泣かないで」
清水「ごめんね、ごめんね。」
中原「私こそごめんね、愛ちゃんの前であんなこと言っちゃって」
清水「麻衣ちゃんは悪くないよ!ゎ・・・わたしが!私がさくらちゃんに・・・」
中原「嫉妬しちゃった?」
清水「う・・・うん」
中原「じゃあやっぱり私からごめんねだよ。愛ちゃんがどれだけ私を愛してくれてるか理解できてなくて・・・」
清水「そ、そんな!」
中原「でも、これだけは覚えておいて、さくらちゃんや、他の人たちとハグはするけど・・・」
清水「えっ麻衣ちゃンッンンン」
中原「ンッ・・・私の唇は愛ちゃん、貴方だけのモノよ。」
清水「麻衣ちゃん・・・」
中原「しばらくこのままでいようか」
清水「うん」
・・・・・・・・・・
その頃の野川さくら
野川「(あーでも、愛し合う私たちはキスだけじゃとどまらず・・・きゃーっ、理恵ちゃんッたら!)」
拙作だけど今朝の宣言どおり投下しますね
>641
ありがとです。
川澄能登はいいですよね。
>644
もしかして携帯ですか?
携帯だと見れないです。
いや・・・見れないですじゃダメですよね。(;´Д`)
やっぱり面倒くさがらず連投します。
すいません、ダァーッと続きますけどご了承を。
〜もしも、まるなびのオマケトークがポッドキャストみたいにネット配信されたら〜
元ネタは特にありません。完全フィクション。ただのギャグです。
川澄:こんばんはあ。川澄綾子です。
能登:能登麻美子です。
川澄:この番組は、最新アニメの情報をまるごとナビゲーションしたり、しなかったり、とってもフレキシブルなプログラムです。まる!
能登:しないんだ(笑)
川澄:しません。こっちはまるなびじゃないので(笑)
能登:まるなびじゃないのでねぇ。
川澄:さあ、今週も始まりましたけど何かありましたか?
能登:何かありましたかねえ〜。
川澄:うーん。
能登:仕事してましたねえ、普通に。現場あっちこっち回って。でも、ねえ・・・。そんな話してもねえ。
川澄:そんな話してもねえ。
能登:綾ちゃんは何かありましたか?
川澄:私ですか? 私は、まぁあったと言えばありましたよ。あったんですよ。凄いことが。
能登:おお! 何でしょう。
川澄:もうね、度肝抜かれましたよ。度肝だよ、度肝。
能登:度肝ですか(笑)
川澄:度肝ですよ。普通に生活しててあんまり抜かれないですよ度肝なんて。
能登:そりゃそうだねえ(笑)
川澄:あのさあ、今週のまるなびのほうでも紹介したんだけどさあ、今度[バキューン]のエンディングテーマが出るんですよ、あのう、[バキューン]ちゃんとデュエットで。
能登:ああはい、出ますね。読みました私。私っていうか麻美ちゃん人形が。デュエットなんだよね、あれ。
川澄:うん、そうなんだけど、あれね。あれ、あのう・・・あれなんですよ。
能登:なんですか?(笑)
川澄:レコーディングしてないんですよ。
能登:・・・。
川澄:してないんです、レコーディング。
能登:は?
川澄:だから、レコーディングしてないんですよ、あれ。
能登:でも、綾ちゃん歌ってたよね。OA観たよ。
川澄:さあOA観てどう思った! あれ聴いて麻美はどう思った?
能登:ええ!? いやー別に・・・。
川澄:正直に、正直に言ってごらん、お姉ちゃん怒らないから。
能登:え〜〜〜? 怒るもん、綾ちゃんムッとするもん。
川澄:ムッとしないから。っていうか話が進まないから麻美ちゃん。
能登:うーん・・・あれねえ、あれちゃんとレコーディングしたのかなあって思いましたけどね。
川澄:でしょう! だからレコーディングしてないんですよ。
能登:でも綾ちゃん歌ってるじゃん!(笑)
川澄:歌ってるけど!(笑) 聞いてよ、あのね。
能登:はい、はい。
川澄:1回目のアフレコの時にね、終わってから監督に呼ばれたんですよ。
能登:監督って[バキューン]さん?
川澄:ううん、[バキューン]さんのほう。
能登:ああ、はい。[バキューン]さん。
川澄:でね。私と[バキューン]ちゃんの2人呼ばれてね、実は、川澄さんと[バキューン]さんのお二人にエンディングテーマを歌ってほしいんですって、言われた訳。
能登:はいはい。え、でも・・・別に普通ですよね。
川澄:この辺はまだ普通なの。急にドーンって来るから。
能登:ドーンって来るんだ(笑)
川澄:別にデュエットで歌うこと自体は別に全然いいの。マネージャーさんからもそういう話が来てますって言われてたし。だから私も[バキューン]ちゃんも普通にOKして。
能登:うんうん。
川澄:でね、デモ歌が出来たから、今ちょっと歌ってくれませんかって言うの。
能登:ええ!?
川澄:とりあえず、イメージを掴みたいから簡単に合わせてもらって、本番のレコーディングは後日行いますからって言われてー。[バキューン]ちゃんとホントに簡単に・・・30分くらいですかね、合わせて。
能登:ほー・・・そういうことは、私はまだないなあ・・・。
川澄:で、その日はデモ歌もらって、帰った訳ですよ。
能登:はい。
川澄:・・・。
能登:はい・・・え?
川澄:終わりです。
能登:え?
川澄:オシマイです、レコーディングの話は。それで。
能登:え・・・え?
川澄:で、次にエンディングテーマの話が来た時は、もう発売の告知なんだよ!
能登:え〜〜〜!? いやいやいや綾ちゃんそれは、ちょっと、マジですか。
川澄:マジだよ。[バキューン]さんに時間ないので済みませんて頭下げられて。最初にちょっと合わせただけのヤツで発売ですよ。もうねえ。お前らどんだけ時間ないんだよ!
能登:それは・・・それはでも・・・キツいねえ。
川澄:キツいよ!
能登:それはキツい。
川澄:もう泣きそうだよ。
能登:泣くねえ。私だったら泣いてるかも知んない・・・。
川澄:あまりにもあんまりだから[バキューン]さんがスタジオに来てくれてさ、[バキューン]さんに事情とか聞いてさ。
能登:うわうわうわ・・・。マジじゃないですか。
川澄:マジだよ。なんかね、ホントはちゃんとレコーディングする予定だったんだって。でもあまりにもスケジュールが取れなくて。
能登:それは綾ちゃんのスケジュールじゃなくて。
川澄:うん、私のじゃなくて、スタジオ側の。もうどうにもなんなかったんだって。
能登:なるほどねえ・・・。
川澄:もうそれ以来[バキューン]さんも[バキューン]さんもビビッちゃってさあ、あきらかに態度がね、ぎこちないの。他人行儀で。だからこっちもあんまり言えなくてさあ。
能登:[バキューン]さん一体なに言ったんだろう・・・。
川澄:もう久々にパンチの効いた現場ですよ。
能登:パンチ効いてるね、そりゃパンチ効いてるね(笑) 一応私も出てるんだけど、裏ではそんなことやってたんだねえ・・・。分かんなかったなー・・・。
川澄:今度あれ貸してあげるよ、VTR。貰ったから。
能登:何をですか?
川澄:[バキューン]のエンディングテーマの告知で[バキューン]に出た時の。私と、[バキューン]ちゃんと、[バキューン]さんで出たんだよ。
能登:うんうん。見所が・・・ある訳ですか。やっぱり。
川澄:見所はねえ、ビビりまくっちゃってずっと下向いてる[バキューン]さん。
能登:あははは!(笑)
川澄:もうね、凄いんだよ麻美。一度もカメラ見ないの。ずっと下向いて小っさい声でずっと喋ってて。ビビりすぎだよ! バラさないよテレビで! そんなこと!
能登:あははは!(笑) いや笑っちゃいけない笑っちゃいけない。でもそれ貸してね、綾ちゃん。
川澄:うん、持ってくる持ってくる。
能登:いやー・・・[バキューン]さん凄いねえ。そういう時いつも[バキューン]さんだよね。っていうか、私も1回あるんだよね。
川澄:あれでしょ、私が今やってるスタジオのアニメでしょ。
能登:そうそうそう!
川澄:[バキューン]と[バキューン]と[バキューン]の[バキューン]。
能登:そう!
川澄:一人[バキューン]でしょ?
能登:そう!! 一人[バキューン]ですよ!(笑)
川澄:あははは!(笑)
能登:あははは!(笑)
川澄:ちょっ、ここだけ笑ってても話が通じないから。一応、麻美ちゃん。
能登:そうだね。そうだよね。もういいのかな。時効だよね。
川澄:時効だよ、時効。こういうトークもしていかないと。
能登:あれはねえ・・・あれはねえ、アフレコの時は一人[バキューン]じゃなかったんですよ。
川澄:なかったんだよね。
能登:お姉ちゃんのことで悩んで、苦しんで、葛藤の末に思わず漏れた溜め息なの。台本はそうだったの!
川澄:私も台本見せてもらったけど、そうだった。熱にうなされてとか書いてあった。
能登:そうでしょ。それがOA観たら一人[バキューン]ですよ! ジョ〜〜〜ダンじゃないですよ!
川澄:あははは!(笑)
能登:それで[バキューン]さんがディーンまで行ったんだよ。だから今回私[バキューン]のオーディション受けてないもん。
川澄:・・・そうなの!?
能登:そうなの実は。っていうか受けさせてもらえなかったの。あそこはまだダメって言われて。
川澄:うわ、ホントにー!?
能登:ホントですよ〜(笑)
川澄:そっかあ、そうなんだあ。・・・それじゃあ、だから、代わりに私が何役も受けさせられたのかな?
能登:そうだよ、多分そうだよ。
(こういう会話を1時間)
まるなびパロディー終わりですー。
あと、ついでに
>>356の温泉の話も再掲します。
すいません、もうちょっとダァーッと続きます。
●SCIENCE-1
箱根温泉郷 宮ノ下
2005年、秋。
紅葉の箱根の山肌を、8人乗りの小さなケーブルカーがゆっくりと降っていく。
窓の外一面には色づいた森が広がり、すぐ隣からは、麻美子の優しい声の鼻歌に流れてくる。
「綾ちゃんほら、なんか見えてきたよ」
「おー凄いね。こんなトコによく建てたよね」
「ねえ」
箱根の山奥にひっそりと佇む温泉旅館。
専用のケーブルカーで渓谷を降りてやっと辿り着ける、本格的な隠れ宿。
本館のほかに、はなれや露天風呂があり、隠れ里と言っていいくらいの雰囲気がある。
宿泊費はそれなりに高かったけれど、麻美子とのいい思い出のためならと、思い切って予約した。
一ヶ月以上も前から計画して、やっと今日の日がやってきたのだ。
計画している時も楽しかったけれど、やっぱり今が一番楽しい。
これから楽しいこといっぱいしようね。麻美。
ずっと親友でいようね。
私はそう決めて、この旅行に望んだのだった。
●SCIENCE-2
温泉旅館 はなれ ひばりの間
本館から少し離れた処に点在するはなれの内の一つが、私たちの泊まる部屋だった。
到着して早速部屋付きの岩風呂を麻美子と堪能し、
本館にあるエステサロンにも繰り出した。
夕飯は、部屋に運んでもらえる会席料理だった。
何かある度に麻美子とはしゃいで、嬌声を上げて、麻美子との時間を忘れないよう心に刻みつけた。
「麻美、ほら。耳掃除してあげるよ」
夕食後のまったりと流れる時間の中、正座をして膝をポンポン叩いて麻美子を招いた。
何となく、旅行中にしてみたかったことだった。
「えええ?ホントに?」
「いいじゃん。耳掃除、好きなんだよね」
そうだっけ・・・と首を傾げて苦笑しながら、麻美子がトコトコと歩み寄ってきた。
「そうだよ。言ってなかったっけ?」
「うーん聞いたような聞いてないような」
「どっかで言ったよ?」
「うーーーん。まあ、せっかくなんでお願いしちゃおうかしら」
私の膝の上に、麻美子が背中を向けてコロンと横になる。
膝にかかる麻美子の頭の重みがとてもくすぐったかった。
「ふふふっ」
「えっなに? うわっちょっとコレ凄い照れるんですけど」
「ごめん、大丈夫。大丈夫よ。ちょっとくすぐったくて笑っちゃっただけ」
持ってきた耳掻きで、麻美子の左耳をこちょこちょとくすぐるように掃除する。
「ふわ!・・・くっくっくっダメだ私これダメだ綾ちゃん。あははは」
「危ないって危ないって!」
麻美子が背中を丸めてくすくす笑い出すので慌てて耳掻きを耳から離す。
「危ないって麻美」
「ダメだー。なんだろ、あのね・・・。なんか背中がムズムズしてくれるの」
「えええ〜〜〜つまんないよー」
「だってじっとしてられないんだもの〜」
物足りない気持ちで不満を漏らすも、確かにこれでは危ないかも知れない。
「うーーーん。そんなにダメ?」
「無理無理無理。ほら、鳥肌。鳥肌」
起きあがって浴衣の袖をめくり、奇麗な白い腕を見せてくる麻美子。
確かにうっすらと鳥肌が立っている。
「綾ちゃん、私がやってあげるよ。ほら、ここ。横になって」
今度は麻美子が横座りして、膝をポンポンと叩いた。
「ええ!? 私はいいよ。さっきお風呂上がりで自分でやったから。大丈夫」
不意に言われて、当然こういう流れになるだろうことをすっかり忘れていた私は慌てて首を横に振った。
麻美子にするのと、麻美子にされるのとでは大違いで、これは麻美子の言う通り、確実に照れてしまう。
多分、麻美子が不審がるくらい私は舞い上がるだろう。
「ホント、大丈夫だから」
「えええ〜〜〜そうなんですか? ホントに・・・?」
「・・・うーー」
人に対して余り強く言わない麻美子の、名残惜しそうな口振りに心をくすぐられて、
ちょっとくらいいいかなと思ってしまう。
「・・・ちょっとだけなら」
「お!ホントに?」
「まあ・・・うん・・・」
「じゃあ、はい。綾ちゃんの番ね」
結局麻美子に押し切られて、導かれるまま背中を向ける形で横になり、麻美子の膝にそっと頭を乗せた。
「違うよ。こっち向いて」
「え!?」
言うが早いが、両手でコロンと身体の向きをひっくり返されてしまう。
突然、目の前に浴衣の麻美子のお腹がくる・・・。
「じゃあ、動かないでね」
「うん・・・」
私の耳掻きを使って麻美子がちょこちょこと掃除を始めた。
麻美子の膝枕の温かさや、かすかに鼻先に漂う、夕飯前に入ったお風呂の石鹸の香りのせいで、
なんとも言いようのない照れがどんどん、どんどん湧き起こってくる。
その照れを、耳元のムズ痒さが加速させる。
みるみる顔や耳が赤く染まっていくのが自分でも分かるけれど、止めることができない。
・・・こうなってしまうから、遠慮したかったのに。
「綾ちゃん平気? 別にムズムズしてこない?」
「うん・・・私は別に・・・」
「私だけなのかな・・・」
「麻美はちょっと、敏感すぎるって」
「だってホントにくすぐったいんだって・・・。自分でする時は、別に平気なんだけど」
「あー。まあね。自分でするのと、人にされるのとっていう違いもあるんだろうね」
「っていうか綾ちゃん、耳は奇麗なんだけど、すっごい顔赤いですよ?真っ赤なんですけど」
「照れるんだってば! これホントに照れる!私なんで耳掃除しようなんて言っちゃったかな」
「でしょ?照れるでしょ?これすっごい照れるの!」
「だよね!」
気恥ずかしさに耐えられなくなって、お互い笑いがこみ上げてきて、しばらく笑い合った。
二人でひとしきり笑ったあと、私は麻美子の膝の上でまた仰向けになった。
「はあーーー」
「ね、綾ちゃん。なんか笑っちゃうでしょ?」
「ねえーーー。なんだろうね」
赤ら顔で、涙目で、とにかく恥ずかしいことこの上ない。
「麻美、膝があっついでしょ」
「うん。あのね、ポカポカしてるよ。・・・綾ちゃん、ちょっといい?」
そう言って、麻美子の手の平が私の額に触れた。
細くて柔らかい感覚がおでこを覆い、とても温かい。
「麻美の手も、あったかいね」
「綾ちゃんも・・・」
「・・・」
「・・・」
麻美子を見上げると、麻美子の瞳も少し潤んでいる。
その瞳が一瞬だけ何かを言いたげに揺れたかと思うと、
麻美子の手の平がゆっくり下がって私の視線を覆う。
「綾ちゃん・・・いい?」
「・・・」
・・・かすかに、麻美子の手の平だけに分かるくらい本当にかすかに、私は頷いた。
麻美子が腰を屈める気配がして、そのまま私の唇に温かい感触が広がっていく。
ゆっくりと離れていく麻美子の唇。
未だに私のまぶたを覆っている麻美子の手の平は少し震えていて、
私はその手を取って、自分の右の頬に宛った。
ほんの少し前まで笑い合っていたことが嘘のように、
辛そうに揺れる目をした麻美子が私を見下ろしていた。
そして、麻美子の瞳に写る私の瞳も、同じように揺れていたと思う。
「綾ちゃん・・・」
ごめんね・・・と言いたげな、ささやくような麻美子の声。
私は麻美子の手を握りながら起き上がり、そのまま麻美子を抱き寄せた。
そして、ゆっくりと、ゆっくりと、力を入れて、
もしも麻美子が嫌がったらすぐに振りほどけるように優しく抱きしめる。
「綾ちゃん・・・ごめん」
麻美子の抵抗はまったく無かった。
「いいんだよ。謝るとこじゃないよ麻美」
麻美子の長い髪を指でなぜながら、いいんだよ、いいんだよ、と繰り返した。
自分自身にも言い聞かせるように、これでいいんだよと言葉を繰り返す。
「私も麻美と同じ気持ちだから。同じだから」
「綾ちゃん・・・」
「これからは、一緒に考えよう?
どうしたらいいか。どうしたいか。二人で考えよう? 別々じゃなくて。ね?」
「ありがとう・・・凄い嬉しいっ」
麻美子にぎゅっと抱きしめられて、私も思い切り麻美子を抱きしめた。
そうだ。
私はずっとこうしたかった。
麻美子と、こうなりたかったんだ。
麻美子とずっと親友でいようという私の決心は、初日の晩に早くも崩れ去った。
●SCIENCE-3
ひばりの間 寝室
ツインベッドの寝室で、私も麻美子も浴衣を脱いで裸になっていた。
私がベッドに仰向けに寝ると、麻美子は私の横に座って、私の胸をじっと見つめる。
「・・・なに?」
「綾ちゃんの胸、綺麗だよ。ホントに」
「そうかな・・・麻美だって」
綺麗だよ・・・と言おうとした私の唇に、麻美子が身を屈めて唇を押し当てる。
先ほどのキスとは違って、麻美子の舌が私の中に入ってきて、
親指と人差指で私の乳首をつまんでは離し、つまんでは離しを繰り返す。
あっという間の麻美子の攻めにたちまち先端が硬くなっていくのが分かり、
恐らく麻美子にも伝わっているだろうなと思うと恥ずかしくてたまらなくなる。
仰向けに寝ている私の口に麻美子の唾液が後から後から流れ込んできて、
何度飲み下したか分からなくなった頃、ようやく麻美子の唇が私の唇から離れた。
麻美子は私の横に寝転んで、腕枕をして私を抱きしめてくれた。
少しでも力を入れたら解けてしまいそうな優しい麻美子の両腕の中で、
だから私は動くことができなかった。ずっと麻美子に抱きしめられていたかった。
「綾ちゃん、女と人するの・・・駄目?」
「・・・分かんないよ。分かんないけど、でも麻美となら、いいよ。なんだろう、麻美だけは違うの」
「じゃあ、私が綾ちゃんの、初めての女だね」
「麻美は初めてじゃないんだ、こういうの・・・」
「・・・」
「なんか、慣れてるし。私、いま麻美にリードされてる」
「・・・」
いま聞いてはいけないことを聞いてしまったのだろうか。でも、どうしても聞いてみたかった。
ずっと、聞いてみたかったことだった。
「うん、初めてじゃないよ・・・。でも、地元にいた頃の話・・・。
綾ちゃんに会ってからは、綾ちゃんが好き。綾ちゃんだから好き。男とか、女とかじゃなくて」
「ごめん、変なこと、聞いちゃったね・・・。ありがとう、私も同じ気持ちだよ麻美」
やはりいま聞くことではなかったなと思ったけれど、はぐらかさずに答えてくれたことが嬉しかった。
「感謝しなさい。麻美は私の初めての女よ」
「ありがとう。・・・続けていい?」
私は麻美子の腕の中で、小さく頷いた。
「綾ちゃん、もう濡れてる」
私に腕枕したまま、もう片方の手を私の性器に這わせて、麻美子がささやく。
麻美子に抱かれてじっとりと溢れ出した蜜を、麻美子の指が絡みとって
性器の周りを撫でるように愛撫していく。
決して中心には触れず、でも麻美子に抱かれて身体が火照っていた私にとっては
それだけで十分に気持ちがいい。
頭がボーっとしてきて、ただただ麻美子の指の快感だけを求めてしまう。
麻美子の指が私の性器の周りを小さな円を描きながら動いて、段々と中心に移動してきた。
そのまま膣の入り口に滑るように入ってくる。
「指、入れるね」
麻美子の指が、1本、私の中心に吸い込まれていく。
「熱いよ、凄く。綾ちゃんの中、あっつい」
そう言いながら、指を動かし続ける。
「うああっ・・・ああ・・・」
麻美子の指の動きに合わせて声が漏れる。
「いいよ。麻美上手い・・・ああっ・・・続けて」
「綾ちゃん、ぎゅーって締まってくるよ。ホント凄い」
「・・・麻美気持ちいい・・・凄い気持ちいい・・・」
たった1本の指なのに、強烈な快感でクチュックチュッと水音が響き始めた。
麻美子の指の刺激がもっと欲しくて、ほとんど無意識の内に腰が徐々に持ち上がり、
麻美子の指の出し入れとシンクロするように上下に揺れ始める。
「ああっ、ああっ、ああっ、もっとして。もっと」
「綾ちゃん気持ちいい? 凄く可愛いよ。可愛い・・・。このままイク? イカせてあげるね」
私の顔を覗き込んで嬉しそうにささやきながら、更に激しく指を動かしてくる麻美子。
「あぁ〜・・・気持ちいい。そのまま、そのまま・・・ああ! あう!」
麻美子は指を出し入れしながら、ジンジンするほど熱くなったクリトリスを手の平で圧迫してくる。
「ああ!・・・!」
口だけを開いて、声にならない嬌声が上がる。
「やっぱりここだよね。じゃあ、このまま・・・」
一定のリズムで指の出し入れを続ける麻美子。
その度にクリトリスもこすれて、ピチャピチャとあからさまな音が耳元まで届いてくる。
「イキそう、イキそう! いい! それ続けて。麻美上手いよ!」
もう、自然に腰が更に浮いて、激しく揺れ出す。
「綾ちゃん、こっち見て。綾ちゃんの顔、見せて」
イク寸前でそんなことを言われて、恥ずかしいけれど逆らえる状態ではなかった。
真っ直ぐに私を見つめる麻美子の濡れた瞳を見つめ返すと、心臓がドクンと高鳴った。
腰の揺れが小刻みになり、お腹の辺りが波打つ。
快感の波が鳥肌と共に全身に拡散していった。
「うあああ! ああ!・・・!・・・!!」
麻美子と見つめ合いながら、麻美子の指で、思い切り達した。
「はあ〜・・・はあ・・・はあ・・・」
麻美子の柔らかい腕の中で、身体の痙攣と荒い呼吸が収まるのを待つ。
髪をなぜてくれる麻美子の手の平の感触がとても心地いい。
半ば放心状態のまま、しばらく麻美子の腕の中でまどろんだ。
「綾ちゃん、イッちゃったね」
「イッちゃったね・・・」
「可愛いかったよ」
「凄い気持ち良かった。ホントに。初めてかも。
なんだろう・・・ホントになんだろう。なんで・・・」
なんでこんなに感じてしまうんだろう。
改めて、自分の中で麻美子の存在がどれだけ大きかったのかを思い知らされた。
「ヤバい、泣きそうだよ私。・・・凄い、麻美のこと好き」
「私も大好きよ」
目尻に滲んだ涙を麻美子が唇ですくい取る。
溢れては、すくい取る。
ずずずっと鼻をすすりながら麻美子にキスされて、目元も、心も、たまらなくくすぐったかった。
「麻美、仰向けになって。私がしてあげる」
「うん・・・実はさっきから、もう・・・ジンジンしちゃって」
「なっ、こっちが感動してる間に、そんなこと思ってたの!?」
「いやいやいや、私もちょっと貰い泣きしちゃったよ。でもほら、これとそれとは・・・ね?」
「・・・いいけど」
麻美の脚の間に座って、改めて麻美子の性器を見ると、
もう触る前からはっきりと口を開いてとろとろに濡れている。
ゆっくりと麻美子のクリトリスを口に含み、自分が気持ちいいように舌を上下に動かして激しく舐める。
「あ!ううぅ!」
途端に声が漏れ始める。
「綾ちゃん凄いっ。それ、凄い」
たまに口を離して指でさすり、口で愛撫して、それを交互に続ける。
「どっちのほうがいいかな?」
「・・・口、かな」
「分かった。麻美は口がいいんだね」
吸い上げたり、舌でつついたり、思いつく限りの方法で麻美子を攻めてみる。
「綾ちゃん・・・綾ちゃん・・・気持ちいいよ・・・綾ちゃん」
下半身をうねうねとくねらせながら、うなされるように私の名前を繰り返す。
「綾ちゃん・・・あぁ、もうイキそう。もうイキそう!」
「えっもう?麻美もうイキそう?」
「綾ちゃんがイクとこ見たから、もう、たまんないよ。1回、1回イカせて」
「うん・・・ど、どうすればいいのかな」
「吸われるのがいいかも」
「うん・・・」
麻美子のクリトリスに吸い付いて、
強めにちゅっちゅっと吸い上げたり、舌でつついたりを繰り返してみる。
激しく身悶えしながら、麻美子の私を呼ぶ声がどんどん大きくなる。
苦しそうな喘ぎ声に構うことなく、勢いをつけて麻美子を吸いまくる。
そのうち麻美子の身体がビクビクっと跳ねて、小刻みに痙攣しながらベッドに沈み込んだ。
麻美子をイカせてあげられたことが嬉しくて、
まだ放心状態の麻美子に覆い被さるように腕を回して身体を寄せた。
麻美子はそんな私を少し虚ろな瞳で見つめながら、私に腕を回して引き寄せ、
さっきまで麻美子を攻めていた私の口や、顔全体にキスしてくれる。
「綾ちゃん・・・」
「麻美もイッちゃったね」
「イッちゃったね・・・綾ちゃんにしてもらってると思ったら、もうダメだわ」
「まだまだこれからだよ麻美〜」
麻美子がイクところを見て、私もなんだか気持ちが気持ちが高ぶってしまって、
もう一度してほしくて堪らなかった。
そんな私を察してか、麻美子がまた私の中に指を差し入れてくる。
1本、2本と指が増え、先ほどの快感が身体によみがえると
クチュクチュどころではない、ジュブッ、ジュブッという卑猥が音が聞こえてくる。
「綾ちゃんの、凄い締まるね。締まりすぎて指が疲れちゃうから、2段攻めだ」
麻美子は楽しそうにそう言って私を仰向けにさせ、今度は指と舌で攻めてきた。
結局また私は簡単にイカされて、私もまた麻美子にお返しをして、
その夜は何度も何度もお互いを求めた。
こうしたくてもできなかった今までの時間を取り戻すように、5年分の愛情を注ぎ合った。
翌朝、目を覚ますと、私は麻美子に腕枕されていて、目の前に麻美子の唇があった。
ツインベッドの羽毛の掛け布団の上でそのまま寝てしまったらしく、
いつの間にか、隣の空いているベッドの掛け布団が剥がされて、私たちに掛かっている。
麻美子が掛けてくれたらしい。
いつの間にしたんだろうと思いながら、私は目の前の麻美子の可愛い寝顔を心ゆくまで見つめ続けた。
●SCIENCE-4
温泉旅館 貸し切り露天風呂
上も下も羽毛の布団にくるまれて寄り添って寝ていた私たちは、
寝汗を洗い流すために貸し切りの露天風呂に来ていた。
もともと麻美子と早朝のお風呂に入りたくて予約していたのだ。
・・・こんな理由で入ることになるとは思っていなかったけれど。
貸し切りなので、当然ほかに宿泊客はいない。
周囲の板塀の上からは、青くて白い朝の空と、紅葉の樹々が広がっているのが見える。
麻美子と二人きりで広い露天風呂の端にちょこんと浸かると、
お湯の温かさと露天風呂の雰囲気に癒されて、昨晩の疲れが次第に解けていく気がした。
隣に寄り添っていた麻美子が、すっと私の肩に頭を預けてきた。
麻美子から伝わる朝風の冷たい感触はすぐに消え、心地よい重みと温かさが身体に染み込んでくる。
私もそっと、麻美子の頭に自分の頭を重ねた。
「麻美、私ね・・・本気だよ?」
「うん」
「親に紹介してもいいくらい、本気だから」
「うん。紹介してよ」
「・・・ちょっとは考えてよ」
「もう何回も考えたよ。いつか、挨拶に行かないとね」
「麻美・・・」
そうか・・・。そういば、ずっと前から私のことを好きだったと言ってくれたんだ。
麻美子はずっと本気で・・・。
「いつから?いつから、麻美は・・・」
「ベストコミュニケーションの、最初の顔合わせ・・・の前の食事会かな」
「最初じゃん!」
一番最初じゃないか。5年前の、私と麻美子が出会った日だ。
「あの時ね、あー、素敵な人だなって。
これはずっと一緒にいたら好きになっちゃうかもなーって、思った。
それから、ずっと好き。・・・綾ちゃんは?」
「私は・・・自分でも、よく・・・。気が付いたのはねえ、去年くらいかな。
麻美がほかの人たちと仲良くしてるの見たり聞いたりするとね、
だんだんこう、胸がぎゅーって。やめてーって。私の麻美に手を出すなーって。
中学生か、私は」
「ううん、気になるよね。やっぱり気になってたよね。でもホントに違うから」
「私も多分ずっと麻美のこと好きだったんだよ。でも抑えてた。抑えきれなかった訳ですけど。
麻美はずっと、待っててくれたんだね・・・。ごめんね」
「ふふっ。旅行しようって言われたとき、ちょっと期待したんだよ?
あらこれはいよいよ告白されるのかしらって」
「最初にキスしてきたの、麻美のほうじゃん」
「・・・私も抑えられませんでした」
「ふふふっ」
「駄目じゃん、私たち」
本当に、本当に頼もしくなったよ。麻美子は。
私の気持ちをちゃんと察してくれて。
仕事も、私より沢山こなして。
いつからこの子はこんなに頼もしくなったんだろう。
「私もね、麻美と一緒にいたい。一緒にまた旅行しよう。楽しいこといっぱいしようね麻美」
「それじゃあ、仕事も頑張らないとね」
「そうだね。一緒に」
「一緒にね」
もしも今、この仕事に就く前の自分に戻ってしまったら、私はもう一度この仕事を目指そうと思うだろうか。
目指したとしても、デビューなんてできるだろうか。
同世代の平均よりもいい収入を得られて、いい仕事仲間を得て、数え切れないファンから支持されて、
自分の言葉を、自分の想いを、多くの人たちに伝えることができて。
麻美子と出会えて。
そんなことが私にもう一度できるだろうか。
多くの幸運に恵まれて今の仕事が在って、麻美子との繋がりが在る。
そのとき唐突に、私は・・・自分が酷く幸せ者であることに気が付いた。
これが・・・私の幸せなんだ。
この幸せを得るまでに、ここに来るまでに、29年かかった。
30年目からはこの大切な幸せを守って生きていきたい。
私はこの子と歩いていく。
今日の私の天使、麻美子と。
「あー・・・なんか、凄い幸せ。
もうね、私の彼女は能登麻美子なんだぞーって言って回りたいくらい、幸せ」
「ごめん綾ちゃん、それはやめて」
「ふふっ・・・愛してるよ、麻美子」
「うん、愛してる」
「ねえ、名前で呼んでみて?」
「・・・あやこ?」
「はい」
「綾子」
「はい」
「綾子っ」
「はいっ」
「綾子、キスしていい?」
「はいっ」
その日の朝風呂は、二人とも少しのぼせた。
- 終わり -
●SCIENCE-5
2006年 春 東京
二人の物語は続いている
終わりですー。
失礼しました。m(_ _)m
>>645 いい感じです。本スレであれを振ったのは私ですが、正式に使用許可を
出します(笑)、また作品を作って下さいね。というGJ。
科学
670 :
644:2006/06/06(火) 10:17:31 ID:uFBQKx9R
>>667 ありがとうございます。
私は比較的最近パソコンを始めたばっかりだったので、やり方の要領が良く分からなかったのです。
671 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/06(火) 19:05:59 ID:H08kXHu3
>670-671
どういたしまして。m(_ _)m
レス感謝です。
今日のまるなびは2本撮りの1本目なので
萌える近況話が聴けたらまた何か書きますです(あくまで予定)。
綾ちゃんも「うちの麻美子が〜」くらい言わんかな。
他局ではさらっと言ったくせに。
夜のいちご狩り ストパニラジオ32回の、愛麻衣ウォッチャー的ポイントは「嫉妬」。
(二人は寂しいとどうなりますか? という質問からのトーク)
清水「あの〜。それはねぇー、一緒に遊んでた友達とかを、帰さなくなります。」
清水「・・・で、『じゃ、ウチ来る?』って言われたら、家に・・・行きます。」
清水「はい。搦め捕ります。」
中原「からめ・・・とられるね」
中原「無駄な時間を作るから寂しいって感じる訳だから、」
中原「かと言って、人といると疲れるからさ。人といたくない。」
清水「きっぱり言われちゃった。・・・きっぱり言われちゃった。」
中原「違うの。違う、気心知れていればいいんだけど」
中原「愛ちゃんとかは、誰とでも一緒にいられる人でしょう?」
清水「うーん・・・。そうでもないみたいだよ。人見知りだから。」
中原「(私は)その範囲が、凄く狭くって。」
中原「ホントにホントに仲いい人じゃないと駄目だから。」
中原「疲れるぐらいだったら、癒されに行く。」
いつものように収録後、スタジオの外の人気(ひとけ)のない階段でのハグ。
愛 「麻衣ちゃん、ひどい。」
麻衣「あれは一般論を言おうとして」
愛 「寂しいよ。すっごく寂しくて死んじゃいそうだったよ。」
麻衣「だって。愛ちゃんには、他にもお友達が一杯いて、寂しい時でも」
愛 「違うよ。他のお友達でも、もっと遊んでいたい、とは思うだろうけど。」
麻衣「・・・。」
愛 「『帰りたくない』って言って甘えるのは、麻衣ちゃんだけだよ!
一晩中抱かれていたい、って思えるのは、麻衣ちゃんだけだよ!」
麻衣「・・・うん。あたし、嫉妬してたね。」
(優しい目をしながら、右手を愛ちゃんの頬に添える麻衣ちゃん。)
愛 「・・・ダメ。そんな、答えに詰まった彼氏、みたいな事しないで。」
(体を入れ換え、階段を一段だけ上って目線の高さを合わせる愛ちゃん)
愛 「私といると、疲れる?」
麻衣「愛ちゃん・・・。」
愛 「そうなんだね。」
麻衣「・・・愛ちゃんの想いは・・・時に大き過ぎて・・・そんな時も、ある。」
愛 「どうすればいいの? 私も麻衣ちゃんに何かしてあげたいのに。」
麻衣「それは・・・。」
愛 「想いを薄めて、空気のように、麻衣ちゃんの心を乱さない存在になればいいの?」
麻衣「・・・愛ちゃん。誰かに、嫉妬してる?」
愛 「・・・してると思う。」
麻衣「ふぅ。・・・いつか、愛ちゃんの全てを受け入れたい、って思ってる。これは本心。」
愛 「信じても、いい?」
麻衣「信じて。・・・私はここにいるんだから。」
愛 「麻衣ちゃん。今日は私が・・・。」
麻衣「・・・あ」
(左手を頬に伸ばして麻衣ちゃんの顔を引き寄せる愛ちゃん。)
愛 「・・・・・・・ん。」
麻衣「う・・・ん・・・。」
麻衣「愛ちゃん・・・信じてくれた?」
愛 「麻衣ちゃん。麻衣ちゃん・・・!」
麻衣「ね、とにかく、何か食べに行こう? 続きはそれから」
愛 「・・・麻衣ちゃんって、ホント、私のあしらい方が上手いよね。」
麻衣「素直なコは大好きよ。」
愛 「・・・もう」
麻衣「怒った?」
愛 「ううん。・・・これからもずっと、うまくあしらって欲しい。」
っていうのが後ろにあったんだが、切れてた。
GJありがとです。
いつも乙です
そしてGJ。
>>674-676 GJです。
さえぽん×ゆーか→量が多いので、このスレに収まるか不明確で投下をためらっています。
ほちゃ×りえりえ→未完成
さくにゃん×りえりえ→未着手
ほちゃ×木村まどか→挑んでみる(予定)カップリングです。
>>683 量が多いなら、rehab ◆2tjokYoELcさんみたいにテキストファイルを圧縮して、
どこかのうpろだにうpする、という形はどうでしょうか?
是非読んでみたいのでおねがいします。
>>684 予定を変更して、ほちゃ×りえりえを先に投下します。
さえぽん×ゆーかは手直ししたいので・・・。
686 :
初体験:2006/06/07(水) 23:13:48 ID:abHAAU/H
ある夜、堀江由衣の部屋にて・・・
堀江由衣「ねえ、理恵ちゃん。」
田中理恵「何〜、ほっちゃん?」
ほちゃ「たまにはさ〜、何かこう違った事してみない。」
りえりえ「例えば?」
ほちゃ「ん〜っと〜。」→ゴソゴソ→「これ。」
りえりえ「ちょ、ちょっとこれ赤ちゃんグッズ?」
ほちゃ「衣装は、さすがに無理だったから〜、ガラガラとおしゃぶりと哺乳瓶。」
りえりえ「誰が赤ちゃんやるの?」
ほちゃ「決まってんじゃな〜い。はい、これ。」
りえりえ「え、えーーーーー!」
ほちゃ「さあ、早くハダカになって。」
りえりえ「何でハダカになんなきゃいけないの!」
ほちゃ「赤ちゃんは普通、産まれたままの姿で寝るもんでしょ〜。」
りえりえ「それは出産直後の話だよ〜。」
ほちゃ「・・・・・まあ、いいから、いいから。」
りえりえ「ちょ、ちょっと〜。」
・・・
りえりえ(何でこんな事に・・・。うわ〜、ハダカで寝るって変な感じ〜。)
ほちゃ「あとは、これをぶら下げて・・・っと。」
りえりえ「え?これって赤ちゃんの上でよくグルグル回ってるヤツ?」
ほちゃ「うん。やる以上は本格的にやらないとね〜。」
りえりえ(め、めまいが・・・)
ほちゃ「あ〜、理恵ちゃんヒマでしょ〜、これでもくわえてて。」
パコッ
りえりえ(え〜、おしゃぶり〜。)
ほちゃ「よし!これでOK!ミュージックスタート!・・・いい、いい、このゆったりとした音楽。赤ちゃん好みの曲ね。」
りえりえ「・・・・・。」
687 :
初体験:2006/06/07(水) 23:15:46 ID:abHAAU/H
ガラガラ・・・
ほちゃ「よちよち〜、いい子でちゅね〜。」
りえりえ「・・・・・。」
ほちゃ「う〜ん・・・まあ、すぐに赤ちゃんになれっていうのも無理な話だからね〜。」
パコッ
りえりえ「ねえ、ほっちゃん。アタシをどうする気?」
ほちゃ「ダーメ!赤ちゃんが喋っていいのは『バブー』とか『オギャー』だけー!ほら言ってみて、『バブー』。」
りえりえ「バ、バブ・・・。」
ほちゃ「ちゃんと!」
りえりえ「バブー・・・。」
ほちゃ「う〜ん・・・ど〜しよ〜・・・そうだ!」
りえりえ(何思いついちゃったんだろ。)
ほちゃ「赤ちゃんに添い寝すればいいんだ!さあさあ一人で寂しかったでしょ〜、ママが一緒に寝てあげまちゅからね〜。」
りえりえ(ゲッ!)
ほちゃ「ママが気持ちよくしてあげまちゅからね〜、モミモミ〜。」
りえりえ「んあっ、あっ、はあ、はあ、ほ、ほっちゃん。」
ほちゃ「だから赤ちゃんが喋っちゃダメ〜!」
りえりえ(ママって赤ちゃんの胸揉まないでしょ!)
ほちゃ「どう気持ちいい?」
りえりえ「バブ〜。」
ほちゃ「な〜んか声が赤ちゃんっぽくないな〜。理恵ちゃ〜ん、もっとリラックスして〜。そして赤ちゃんの頃に戻って〜。
ほらほら、この音楽。赤ちゃんの頃によく聞いてたはずよ〜。」
りえりえ(あ、あ、あ〜、気持ちいい。ほっちゃんってば相変わらず揉み方うまいんだから〜。
あ、この感覚なのかな〜。なんだか心も体も安らかになっていく。
凄く心地良い・・・なんなの、この感覚?あ、あ・・・。)
「バブ〜。」
ほちゃ「ナイス!」→ガラガラ、ガラガラ〜ン。→「よちよ〜ち、理恵ちゃんは可愛いでちゅね〜。」
688 :
初体験:2006/06/07(水) 23:18:04 ID:abHAAU/H
りえりえ「バ〜ブ〜!」
ほちゃ「は〜ん!かわいい〜!本当の赤ちゃんみた〜い。」
りえりえ「バ〜ブ〜?」
ほちゃ「じゃあ、そろそろアタシも。」
アタシは理恵ちゃんを授乳の体勢へと持って行った。
ほちゃ「さあ、理恵ちゃん。そろそろ、おっぱいの時間でちゅよ〜。」
そうやってアタシは片胸を出した。
ほちゃ「理恵ちゃん、は〜い。」
りえりえ「バブ〜。」
チュバッ、チュバッ・・・。
ほちゃ「うっ!あっ、はあ、はあ、はあ・・・。」
(あ〜、気持ちいい。これがママの感触なんだ〜。ただ、ちょっと吸う力が・・・。)
りえりえ「バ〜ブ!」
ほちゃ「あ、あれ?ちょっと今日は調子が悪いかな〜。ミルクが出ないみた〜い・・・ちょ、ちょっと待っててね〜。」
りえりえ「バブ〜・・・。」
・・・
ほちゃ
「え〜と〜。まずは、お湯を沸かして〜・・・。」
次は粉ミルクを瓶にいれて、あとは、お湯が沸くのを待つだけ・・・。
数分後
ジョボジョボ、ジョボジョボ・・・。
「完成!さあ、理恵ちゃ〜ん。ミルクが出来まちたよ〜。」
・・・
りえりえ「ZZZZZ・・・。」
ほちゃ「あらま、寝ちゃってる〜。しかし理恵ちゃんもダメだな〜、
せめておしゃぶりくわえてから寝ないと〜。理恵ちゃん、り〜え〜ちゃん!」
りえりえ「う〜ん・・・あ・・・バブ〜。」
ほちゃ「ミルクでちゅよ〜。」
りえりえ「バブ〜!」
ほちゃ「それじゃあ、ママが飲ませてあげまちゅからね〜。」
りえりえ「バブー!」
ほちゃ「はい、どうぞ。」
689 :
初体験:2006/06/07(水) 23:19:19 ID:abHAAU/H
チュッ、チュッ・・・
りえりえ「熱〜〜〜〜〜い!」
ほちゃ「え?え!そんなに熱かった?」
りえりえ「ほ、ほっちゃん、水!水〜!」
ほちゃ「い、今、持って来る〜!」
りえりえ「はあ、はあ、はあ・・・。」
・・・
ほちゃ「も、持って来た・・・あーーーーー!」
バシャ!
りえりえ「キャッ!冷た〜い。」
ほちゃ「ご、ゴメ〜ン・・・。」
690 :
初体験:2006/06/07(水) 23:20:46 ID:abHAAU/H
ベッドの中
りえりえ「も〜、ほっちゃんったら〜!」
ほちゃ「ゴメンってば〜。」
りえりえ「なんで味見しなかったの〜?それに、あんな熱いの赤ちゃんが飲むワケないでしょ〜。」
ほちゃ「いや〜、焦っちゃいまして〜・・・。」
りえりえ「んも〜。ねえ、アタシいつまでハダカでいればいいの?」
ほちゃ「ん〜、ちょっと待っててね。」→ゴソゴソ→「はい!これで同じ〜。」
りえりえ「え?」
ほちゃ「理恵ちゃん。今から『赤ちゃん言葉』以外は禁止ね。」
りえりえ「う、ウソ・・・。」
ほちゃ「続き、続き〜♪」
りえりえ「ば、バブ〜・・・。」
ほちゃ「理恵ちゃ〜ん、今夜は最高の夜になるわよ〜。」
りえりえ「ば、バブ〜・・・。」
ほちゃ「じゃあ、いっきま〜す!」
りえりえ「ば・・・、うあっ!」
・・・
りえりえ「あ、あ〜〜〜〜ん。」
ほちゃ「も〜、イク時も赤ちゃんでー!」
りえりえ「無理・・・言わないでよ・・・。」
ほちゃ「でも、赤ちゃんになってみるのも悪くないでしょ?」
りえりえ「べ、別に・・・。」
ほちゃ「ふ〜ん。随分と楽しんでみたいだけど・・・ヨチヨチ、ヨチヨチ〜。」
りえりえ「バ〜ブ〜♪・・・はっ!」
ほちゃ「気に入ってんじゃん。」
りえりえ「う〜・・・。」
ほちゃ「理恵ちゃんってばカワイイ!ヨシヨシ。」
りえりえ(赤ちゃんになってみるのも悪くないかな・・・。)
・・・
この数日後、りえりえは「舞−乙HiME」ドラマCDで、この日の成果を披露する事になる。
おわり
投下終了!
さえぽん×ゆーかの手直し、
さくにゃん×りえりえの製作に移ります。
では・・・サッ!
ほっちゃんの天然Sっぷりとりえりえの受身Mっぷりが(*´Д`)ハアハア
GJ
>この数日後、りえりえは「舞−乙HiME」ドラマCDで、この日の成果を披露する事になる。
これについてkwsk
>>692 GJ、ありがとうございます。
>>693 「舞−乙HiME」ドラマCDのVol.2(6月21日発売)にトモエとシズルによる例の赤ちゃんプレイのシーンが出て来る様です。
その収録の数日前、台本に書いてある様な事をりえりえ姉さんが既に体験していたら・・・
という設定で書いていたので最後の一文を付けたというわけです。
ドラマCDを聞いた後、このSSをもう一度読み返して頂けると少し味わい深いものがあるのではないかと。
りえりえ姉さんの演技が凄ければ凄いほど、もしかして数日前にほっちゃんとその様な事が・・・。
今度発売ですか。
ストパニラジオ32回を元に、
◆KE2pAIxMAIさんとはまたちょっと違う感じで書いてみました
別に◆KE2pAIxMAIさんの作品をどうこう言いたいわけではないです、断じて
一応
>>674-676のその後のエピソードと読めなくもない感じになりました
ラジオと◆KE2pAIxMAIさんの作品に萌えて、
そこから更に独自に話が展開した感じです
ぜひ広い心を軽い気持ちにしてお読みください
愛ちゃんに話があるって言って、家に誘ったのは私。
想定していたより顔の表情が固まっていたのか、それとも私の様子から何かを察したのか、
愛ちゃんはOKしてくれたけど、どこか緊張しているみたいだった。
気づいていながら、私は上手く愛ちゃんをリラックスさせてあげることができなかった。
というより、何を話せばいいのかわからなかったんだと思う。
家についてから話すそれを、どう言葉にすればいいか、そんな緊張に駆られて。
今までにないくらいぎこちないまま、私の家についた。
愛ちゃんを家にあげて、ワンコとそれなりにじゃれあって、飲み物を出して落ち着いて。
自然と会話はなくなった。
ううん、家に誘った後から、会話は極端に少なかった。
だから会話がなくなってしまうのも当然といえば当然だった。
愛ちゃんとクッションに座って向かい合って、お互い相手を直視できない。
緊張でこのままずっと時間が過ぎていくのかもって思った時。
「あの…さ、麻衣ちゃん。……話って?」
必死に勇気を振り絞って、愛ちゃんが硬い調子で話を振ってくれた。
居心地が悪くて、なんとか話を進めてくれたんだと思う。
顔の表情が、具合が悪いと見間違うほどしんどそうになっていた。
「…うん、あのね、愛ちゃん……」
「なに?」
「あのね、私聞いたの。愛ちゃんが一人で寂しくてすっごく気落ちしちゃって、それでよ
くお仕事一緒になる構成作家さんを電話で呼んだって」
「うん、呼んだよ? 前に、一人で死にたくなったりしてたらダメだって言われたし……」
普通のこととして話す愛ちゃんに、胸がざわついた。
「どうして、私を呼んでくれなかったの?」
カッとなって、責めるような口調になってしまった。
愛ちゃんの表情が強ばったのが見えてるのに、私の感情は止まらない。
「愛ちゃんは私より、その作家さんの方が必要なの? もう私はいらないわけ?」
「だって、麻衣ちゃん言ったじゃない。私といるの疲れるって。
そんな風に言われて、余計疲れさせるようなこと、できるわけないじゃない」
私の追求に、愛ちゃんが泣きそうな顔で、でも気丈な目で反論してきた。
きっと、愛ちゃんの本音。
「私といると疲れるって、私といたくないって言ったじゃない!
実際疲れるんでしょ?
とぼけたりごまかそうとしたのだって、本当のことだからでしょ!?」
傷つけてたんだって、今になってわかった。
あの時は、私もいっぱいいっぱいで、愛ちゃんを気遣うことなんてできなかった。
愛ちゃんはその時、わざとごまかされていてくれたのかもしれない。
本気で怒ってる愛ちゃんの言葉が突き刺さって、目が覚めた。
私って最低だ。
本当のことから逃げて、愛ちゃんを傷つけてたんだ。
「うん、疲れることもあるよ。
だって、私は愛ちゃんに恋してるから。
恋はいいことだけじゃないと思うの。
嬉しくなったり、幸せになったり、癒されたりする。
けどそれだけじゃなくて、嫉妬したり怖くなったりもして、それがどんな時も全力で。
ちょっとのことで気持ちが変わるから、家に帰って一人になったら、疲れを感じること
もある。
愛ちゃんを好きでいることに慣れたら、もしかしたら気持ちの変化が少なくなって疲れ
ないでいられるのかもしれない。
でも私は慣れたくない。
疲れたりするかもしれないけれど、ずっと愛ちゃんにドキドキしていたい。
ずっと愛ちゃんに恋していたい」
綺麗事言ってるってわかってる。
言い繕ってるってわかってる。
でも、愛ちゃんが本音をぶつけてくれたから、今の私の本音を言いたかった。
「じゃあ、私といたくないって言っていたのは?」
泣きそうな目で、こっちを睨むような鋭い目で見つめてくる。
「あれは別に愛ちゃんに言ったわけじゃないけど。
それでもなんでかって考えたら、怖かったんだと思う。
愛ちゃんは人見知りするけど、仲良くなったらすごく心を許しちゃうから。
いつか私が愛ちゃんにさよならされた時、本当に私は一人ぼっちになっちゃうから。
愛ちゃんはすごく私のこと愛してくれていて、それが今の私にとってとても大きなもの
で、なくなったらきっと立っていられない。
愛ちゃんと一緒にいる時にそんなことを考えちゃう自分が嫌だし、自分が弱くなってい
くみたいで怖かったの。
だけど愛ちゃんが一番辛い時、私を呼んでくれなくて、他の人を呼んで……
その方が嫌だってわかった。
私、ワガママだったの。
愛ちゃんに別れられるのが怖くて愛ちゃんを傷つけたくせに、愛ちゃんに頼られるのが、
愛ちゃんの一番近くにいるのが自分じゃなきゃ嫌なの。
最低だよね、私」
言い終わって、俯きながらじっと愛ちゃんの非難を待ってた。
けど、返ってくるのは沈黙だけ。
耐えきれなくなって顔を上げた。
目の前には、私の想像してない愛ちゃんがいた。
きっとすごい顔で怒ると思っていたのに、泣いていた。
「愛ちゃん? ごめんね、こんなの私の勝手な言い訳だよね」
そっと愛ちゃんの頬に手を伸ばし、零れていた涙を拭う。
愛ちゃんはただ泣きじゃくって、私の手を払ったり、嫌そうなそぶりを見せたりしない。
「私もね、麻衣ちゃんにさよならされるの怖いよ。
麻衣ちゃんが私といるの疲れるって、私といたくないって言われて、私のことが負担に
なってるのかなって。
だから大丈夫だよ。
私は麻衣ちゃんにさよならなんてしないから。
ずっと麻衣ちゃんといるから」
いきなりぎゅって引き寄せられて、気づいたら顔にやわらかい弾力。
愛ちゃんに頭を抱えるように抱きしめられて、嬉しいやら恥ずかしいやら。
……ううん、すっごく幸せ。
「ねぇ麻衣ちゃん。私今ね、麻衣ちゃんのことが好きで好きでしょうがなくって、それを
麻衣ちゃんに伝えたいんだけど、どうすればいいかな?」
「え?」
「麻衣ちゃんは、私にどんなことして欲しい?」
愛ちゃんのぬくもりに包まれて、まどろんでいるみたいな感覚になって。
一番愛ちゃんに言いたかったわがままが、口から素直に出てきた。
「じゃあね、これからたくさん『好き』って言って。たくさんキスして。
私も愛ちゃんにたくさん『好き』って言うし、たくさんキスするから。
それから、寂しくて自分は誰にも必要とされてないって思ったら、他の人じゃなくて私
を呼んで。
すぐに愛ちゃんとこ行くから。
いつでも愛ちゃんの一番近くにいさせて。そしていつでも私の一番近くにいて」
言い終わるくらいにぎゅって抱きしめられる力が強くなって。
「もちろんだよ」
そう言ってくれた愛ちゃんはかっこよかった。
いつもは私がかっこよく愛ちゃんをリードしていたいって思っていたけど、たまにはこん
な展開もいいよね。
END
ごめんなさい
麻衣ちゃんに『ずっと愛ちゃんに恋していたい』って言わせたかっただけなんです
勝手に続きっぽく読めるなどと書いてしまって、
◆KE2pAIxMAIさんに怒られないかドキドキです
おそまつさまでした(逃走
>>702 GJ!
秘密ドールズのプロモが公になってから、
愛×麻衣SSが急激に加速してきましたね。
思えば今から1年前のこの時期は・・・。
@沙苗×麻美子の長モノ
Atiaraway解散を受けて多数のさえぽん×ゆーかのSS。
Bめぐー×佳奈様
なんて時代でしたね〜・・・。
秋口には、りえりえ×みゆきちなんてのも・・・。
流れを切って久々にぱくくぎゅも拝みたいと思っているのは私だけですかそうですか
愛麻衣も大好きだけど、
あのラジオの流れで久々にtiaraを読みたいと思ってるのも私だけですかそうですか
いえ私もです
ひそかに期待してます
そして私もです
tiaraに餓えています
書いてくださるならなんでもいい俺は恐らくみゆみゆと同じタイプの人間
俺はカプはなんでもいいが、すごく甘い話が読みたい
>>702 GJ!
次の投下物も首を長くして待ってるよ。
百合の旗のSS読みたいです
先生…tiaraが読みたいです
そしてここでもみゆみゆは……
声優板のスレと違ってここでの(_,''' ▽ '')は割と恵まれてる方かと。
「さよなら、か。」
側で眠っている麻衣ちゃんの寝顔を見ながら、数時間前の会話を反芻してみる。
いつもは、そんな事、考えない。でも、麻衣ちゃんは、私にさよならされるのが
恐いって言ってくれた。もちろん、私だって、そう。
でも、麻衣ちゃんと私は、実際に「さよなら」なんて事が、できるんだろうか。
お仕事も辞めちゃって、もう二度と会わない覚悟なら、できるかもしれない。
だけど、麻衣ちゃんは売れっ子だから、私がお仕事を続けようとすると、きっと
どこかの現場で顔を合わせてしまう。
いくら役者でも、お別れした直後のテンションで、これまでと同じ事はできない。
一人で頑張れば90%くらいは出るかもしれないけど、二人の調子がいい時に出る
プラスαは絶対に出ない。
ラジオや歌はどうしよう。
そんな、全然噛み合わない歌やトークで満足してくれるファンの方なんていない。
共演者で、お友達で、パーソナリティーで、姉妹で、ユニットで。
そんな私たちが恋をした時から結果は見えていた。
麻衣ちゃんとお別れしたら。多分、私の中には、何も残らない。
あのPV、あれは、たぶん真理。
鉄格子の檻の中で出口を見つけられない二人は、握り合った手を離すしかなく。
でも、PVの中の二人はそれに堪え切れず、結局は元に戻って、鉄格子の中で
罪深い関係を続けることを選択してしまう。
何もしなければ、私たちも、きっとそうなる。
だけど。私たちには言葉がある。二人でしっかり話し合えば、きっといろんな
展開がある。PVの二人は、心は通じ合っていたけど、何も言葉にしていない。
私は麻衣ちゃんに、たくさん「好き」って言って、「好き」って言って貰った。
それが全ての基本だから。
それは、私の気持ちが変わっていない事の確認と、麻衣ちゃんも何も変わって
いなかった、っていう事の確認で。
・・・だったら? さっきの麻衣ちゃんは、ちょっと、おかしくなかった?
前に私が、まず作家さんに相談した、って事に、変にこだわってたよね。
それで、「もう私はいらないの?」って言い始めて。
今、横で寝息をたてている麻衣ちゃんは、別におかしなところはないけど。
体調とか、精神面とか? その辺はどうだったろう?
と言うか。なんで、まず、そこに気が回らなかったんだろう。
私も意地になって。こんなだから、麻衣ちゃんの負担になっちゃうんだ。
今日、麻衣ちゃんと一緒にお仕事してた人なら、何か気づいてるかも。
そう思って、私はゆっくり起き上がると、電話をかけに外に出ようとして、
簡単に服を羽織り、麻衣ちゃんの部屋のドアをゆっくりと開こうとした。
「どこにいくの、愛ちゃん?」
振り向くと、目をこすりながら麻衣ちゃんが半身を起こしていた。
「まさか、愛ちゃん。本当にさよならなんて・・・」
・・・確かに、これはいつもの麻衣ちゃんじゃない。
麻衣ちゃんは、いつもお姉さんであろうとする。
私は、そんな麻衣ちゃんが好きだし、だから安心して、甘える時は甘える。
それは、麻衣ちゃんも、そういう私を望んでいる瞬間、と思えるから。
だけど。たまにはお休みさせてあげないと。
「どこへも行かない、って言ったよ。」
開けたばかりのドアをそのまま閉め、麻衣ちゃんが起きかけているそばの
ベッドに腰を下ろして。よっ・・・と。
「きゃ、どしたの、愛ちゃん?」
今までした事なかったけど、ベッドの上で麻衣ちゃんをお姫様だっこ。
「ちょっとぉ・・・」
私の膝の上、って言うか、腕の中に収まる麻衣ちゃん、って、いつにない
シチュエーション。
あ、麻衣ちゃんの上目づかいって、初めて見た気がする。これ・・・萌え。
カワイイ。もう、奪っちゃうしか。
徐々に顔を近づけながら、同時に、右腕で麻衣ちゃんの上体も、ゆっくり
起こしていくように。
麻衣ちゃんの意志と関係なく、両方から近付いていく、唇と唇。
「あ、あ、あ、あ・・・。う・・・。」
「ん・・・・・・・。ふぅ」
キスを終えて至近距離から見下ろす麻衣ちゃんのキレイな顔は、切なそうに
まだ私を見上げてる。
ここでさらに一言。今だけ限定で、「麻衣。」って、呼んでみる。
自分でもドキドキを隠せない、普段はあり得ないシチュエーション。
思いがけず私に呼び捨てにされ、案の定、まん丸い目になる麻衣ちゃん。
でも、すぐに元の表情に戻って。
「ね。もう一度、麻衣って呼んで。それから、もう一度キスして。」
こんなに甘えて来る麻衣ちゃんって、記憶にあったかな?
私は、また顔が近付くように麻衣ちゃんの肩を抱いている腕を引き寄せ始め、
そして「麻衣。」って囁く。
もうすぐ唇が触れ合う、その寸前。麻衣ちゃんは、照れた顔で確かに言った。
「あなた。」
麻衣ちゃん、そっちかよ!
私、お姉ちゃんになりたかっただけなのに。今日の麻衣ちゃん、絶対変だよ。
だけど、すごく満ち足りた表情をしてるから、そのツッコミは言葉にしない。
疲れとか、寂しさは、生活の中で避けられないと思うけど。
それを癒す事や、忘れさせてあげる事は、多分、私にもできると思うよ。
Fin
お約束ですが、これは、◆cVAdsO2Fdk 氏の
>>698-701の後に勝手かつ無理やり
くっつける事で、仕返しを果たした(笑)つもりの愛麻衣SSです。
リクエストの一割にも応えられない罪深さを夢見てる。
>>722 なにやらシリアスな雰囲気で始まり、甘甘な展開キターと思ったら…
「麻衣ちゃん、そっちかよ!」で噴いた。w
超GJ!!
>>722 仕返しされてしまった(笑)
いやむしろ仕返しじゃなく萌えさせられました、GJ
やっぱり繋がるように読めるSSなんて……と投下後も悩んでいましたが、
こんな良作を書いてもらえるきっかけになったならいいや
>>703 >>711 GJありがとうございます
次の投下物ですか……。今のところこれという構想はないので、
リクエストなど受けてもいいのですが、スレの空気がTiara切望のようですね
ここで書けるものを増やすか、これまでの路線を確実なものにするか……
あんまり知らないカプを書くのはどうかと思ったんですけど、
最初にここに投下したやつ、全然知らない段階に書いたものだったのを思い出しました
次を何にするか、しばらく悩んできます
さえぽんのあの発言から「tiara」SSへの流れが強まりましたね〜。
>>722 ぐじょぶ!!!よかったよ!
てか愛ちゃんが「まい」って呼び捨てしたらまんま命になる罠w
tiaraも読みたいけど、投下してもろたモノなら何でも美味しく頂きますぉ。
ハァハァがとまらない
>>722 一瞬、同じ人があとで思い立って付け足したのかと思ったw
つか亀レスで悪いが今読んだので
>>674-676もGJ
ちょうどラジオ聞いた時その部分のトークが気になってたんだ
tiara不足
>>727 ◆cVAdsO2Fdkちゃんと私の“愛の結晶”です☆
いや、それはない。
今回みたいに麻衣と愛に別れて書き合うと、擦れ違う所が本当に擦れ違うので
ある意味リアルかも。ただ、禅問答と言うか、名人戦というか、読み合うのは
結構疲れるような気もする。(笑)
>>726 もサンクスです。 舞・・・確かに。忘れてた。
過疎ったか?
731 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/15(木) 11:16:08 ID:Zs+9n5V5
良作が出続いたんで、作者方は次回作のために休養中。
三瓶と名塚のが見たいです
誰かかいてくれ
むりか・・ 需要なさそうだよなorz
>>732 ぺ×かおりんですか・・・。
>>240-241に、ぺ×あみすけがあるから・・・。
何とか絡められないか・・・。
う〜ん、難しい・・・。
お久しぶりすぎて、名前間違ってたらごめんです。
なんかミスってても、見なかったふりして下さいw
>>591 めっちゃ遅いんですが、感想どもでした。
個人的なことなんですが、初めて投下したのがこのカップルだったりします。
てな事で、非常に思い入れが強い組み合わせ。感想頂けて嬉しかったです。
やっぱり手元に秘密ドールズがある訳で。
短め?な感じで申し訳ないんですが、あいまい投下です。
明日は、一緒にお買い物行こうね。
そうだね。
絶対だよ・・・私、早起きするからね。
うん、私も頑張るね。
絶対だよ、絶対約束だからね。
「愛ちゃん・・・あんなに約束したじゃん」
やっぱりかぁ・・・
何となく予想できた結果。
(だから、早く寝ようって言ったのに)
心の中で反省した瞬間、昨日の夜中の出来事が頭の中に復活。
「あーっ、もう・・・そんな場合じゃないでしょ」
朝から思い出すには、あまりにも相応しくない内容。
頭をぶんぶんと振って、強引に追い出す。
「ねぇ、早く起きてよ」
起きてくれないと、買い物行けなくなっちゃうよ。
「ねぇ・・・愛ちゃん」
早く声を聞きたいよ。
何時もみたいに、笑いかけて欲しい。
「・・・愛ちゃん」
昨日の夜みたいに、沢山私だけを呼んで欲しい。
「ねぇ、起きてよ」
なのに、私の声はちっとも大きくなってくれない。
どうして?
だって、この寝顔は私だけの特権。
どうして?
もう少しだけ・・・もう少し位ならいいよね。
(困ったなぁ)
そんなことを繰り返して、気が付けば時間だけが進んでいた。
「愛ちゃん・・・朝だよ」
起きて欲しい心と、あまり起きて欲しくない心。
正反対の気持ちを持ちながら、相変わらず中途半端な行動を繰り返してしまう。
(うーん)
このままでは、ずっと起きないかもしれない。
折角の朝ごはんも、すっかり冷め切ってしまっている。
(よしっ、頑張れ、私)
少し・・・かなり勿体無い気持ちを振り払い、お腹に力を入れる。
「愛ちゃん・・・起きてください」
返ってくるのは無言の返事。
「約束したでしょ」
ゆさゆさと体を揺さぶると、さすがに少しだけ反応が返ってくる。
「ほら、早く」
「・・・ぅんん」
ただの、寝返りじゃない。
何回も自分に言い聞かす・・・けど、効果は全く無い。
(ズルイよ)
たったそれだけのことなのに、私の心はドンドン早鐘を打っていく。
「愛ちゃん・・・起きてよ」
すっかり諦めてしまった気持ちは、最初よりも小さな声になって現れる。
(どうしようかなぁ)
静かに上下する愛ちゃんのお腹。
惹きつけられるように乗せた私の頭まで微妙に上下。
(落ち着くなぁ)
微かに感じる、愛しい人の呼吸。
そんなことに充分すぎる幸せを感じながら、時間だけがゆっくりと流れていった。
これは夢なのかもしれない。
何処かでそう思いながら、私は何かを必死で走って追いかけている。
(あと少し、あと少しなのに)
距離は詰まるのに、何故か追いつけない。
(あと少しだけだから)
限界までグッと腕を伸ばした瞬間、私の意識が覚醒し始める。
ゆっくりと思考回路が繋がっていく感じ。
「麻衣ちゃん・・・おはよう」
二人で過ごした次の朝。
いつも一番に済ませるのは、好きな人への朝の挨拶。
「麻衣ちゃん?」
おかしいな?
隣にも居ないし、返事も聞こえない。
何よりも、何だか体が自由に動かない。
「麻衣ちゃん・・・麻衣ちゃーん」
「・・・ふぁ」
大きめの呼びかけの返事・・・と言うか、吐息?
凄く近くに聞こえてきた返事に、ゆっくりと体を起こす。
「ふふっ・・・おはよう、麻衣ちゃん」
ふわふわの髪の毛は、お姫様みたい。
静かに触れてみると、甘い香りと柔らかい手触りが出迎えてくれる。
(かわいいなぁ)
今更ながら、当たり前の幸せを強く実感。
「麻衣ちゃん・・・起きてるの?」
問いかけた答えは、当然ながら返事がない。
だけど、聞かないのもマナー違反のような気がする。
「ほら、もう朝だよ」
折角作ってくれた朝ごはんが、もうすっかり冷めちゃっている。
「早く起きないと、買い物行けなくなっちゃうよ」
このままだと、ずっと寝ているかもしれない麻衣ちゃん。
私はそれでも良いんだけど、昨日の夜の麻衣ちゃんの嬉しそうな顔が脳裏をよぎる。
(しょうがないなぁ)
すっごくもったいない気持ち・・・を、どうにか我慢。
夢の中では捕まえられなかった。
だから、思いっきりギュッと抱きしめる。
「麻衣ちゃん?」
「・・・・んぁ」
返ってきたのは、何とも微妙な返答。
「麻衣ちゃん、起きて」
あんまり起きて欲しくない心が邪魔して、私の口から出るのは囁くような声。
目の前に広がるのは、相変わらずの幸せそうな寝顔。
「ねぇ、起きて?」
絶対起こしてしまわないように、凄く小さな問い掛け。
「早く起きてくれないと」
ゆっくりと。
でも、確実に私の視界に映る麻衣ちゃんの顔が大きくなっていく。
「・・・・キスしちゃうよ」
やっぱり、お姫様を起こすにはこれが一番だよね?
てな感じで、あいまいでした。
甘めを意識して頑張ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
以前予告していたゆーかさん誕生日なんですが、すくすく大きくなってます。
と言うか、大きくなりすぎましたw
ムギュっと美味しい所取りの最中なんで、もう少しのお待ちをプリーズ。
基本的にダメ人間なんで、ツンデレ妹が姉を励ます感じで感想いただけるとやる気倍増ですw
ちょっとパソの調子が悪かったりで前書けなかった分まで纏めてなんですが、
読んでいただいた皆様、ありがとうでした。
>>739 お姉ちゃんだって、ちゃんとやればできるんじゃない
やっぱり恋愛ものは甘いのがいいわよねー
もっとこういうの書けばいいんじゃない?
もう少しやる気出せばいいのに……
いや、別にやる気になって欲しいなんて私は思ってないけど
お姉ちゃんがやらなくたって、私はどうとも思わないし!
でも、一応今回のは、まぁ良かったんじゃない?
あ、勘違いしないでよね!
世の中にはいい作品がたくさんあるんだから、
もっとがんばらなきゃダメなんだからねっ!
ま、まぁ私は…お姉ちゃんの作品が一番好きだけど……
え? 今何言ったのって……?
何も言ってないわよ!
ふんだ…、お姉ちゃんのバカ……(泣
がんばってみたけど微妙だね、スミマセン
でも本当に作品は良かった。GJ!
>>739 GJ!
そういえば前のスレッドは容量オーバー(512KB)による
次スレへの移行があった為に誘導等々の混乱がありましたね・・・。
おそらく今、製作中の作品は次スレで投下する事になります。
どうしても僕の作品は長くなってしまうので・・・。
なので短編を作って、ちょこちょこ投下したいと思います。
では、このコンビによるSSを・・・。
望月久代「ね〜、なっちゃ〜ん?」
桑谷夏子「何〜、もっち〜?」
もっちー「なっちゃん、望月の事・・・スキ?」
なっちゃん「うん。」
もっちー「・・・。」
なっちゃん「・・・どうしたの!なんで泣いてるの?」
もっちー「うっ、うっ、ストパニ見てたらさ〜、松来さんがうらやましくて・・・。」
なっちゃん「へ?」
もっちー「なっちゃんに、あんな迫られて・・・、きっとアフレコ現場も楽しいんだろうなと思うと・・・。
望月は、なっちゃんに迫られる役やった事無いから・・・。」
なっちゃん「もー!」
もっちー「きゃん!なっちゃん、何するの!」
なっちゃん「もっちー、好きよ〜、フフ・・・。」
もっちー「な、なっちゃん・・・んぐ・・・。」
なっちゃん「・・・フフフ、どう満足?」
もっちー「・・・と・・・て。」
なっちゃん「え?」
もっちー「もっと、迫って。」
なっちゃん「もう、ワガママなんだから〜、もっちーは。」
もっちー「せめて、なっちゃんの前ではワガママでいさせて。」
なっちゃん「・・・さあ、もっちー。次は、どうして欲しい?」
もっちー(なっちゃん。望月の事、見捨てないでね。
やっぱり望月は、なっちゃんじゃなきゃダメみたい。)
おわり
久々の、「くわ×もち」です。
Prits時代(2001年〜2002年)は、この二人のSS全盛期でしたね〜。
あれから、もう4年。
時の流れは早いものです。
では次の短編をいずれ・・・サッ!
>>742 もっちーうあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ
もっちーガンガレうあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ
>>739 ふん。お姉ちゃんまでファンには堪らない時事ネタを書くなんて、も〜最低。
愛と麻衣のドキドキ・寸止め・お早うのキスなんて、もう何度も使い古された
ファンには人気の高い定番シチュエーションなんだからね。
読むだけで幸せになれる程、とろけるように甘けりゃイイ、ってもんじゃないわよ。
別のシチュエーションの中で、PVの中のワンシーンを再現して見せる事で
ビジュアルイメージを確定させる、なんて一見ズルい方法も、卓越した技術
以外の何者でもないわ。
前半と後半で一人称が反転して二度おいしい、なんて技を使って、一人で全部
書いちゃうところなんて、二人で書く人たちへのあてつけでしょ。
そんな事されたら、嫉妬しちゃうに決まってるんだから、GJなんて言わないわよ。
超GJなんて。
>>743 GJどうもです。お疲れ様でした。
>>740 無理させてごめんね・・・でも、凄くやる気倍増中ですよ。
超ありがとうです。次も頑張るです。
>>745 そっ・・・そんな事急に言われても、全然嬉しくないんだから。
・・・・でも、そんなに言うんなら、次も頑張ってあげてもいいわよ。
まったく・・・お姉ちゃんは私がいないと、ホントに何にも出来ないんだから。
お二方に無理難題に答えていただいて、やる気モリモリです。
勿論ツンデレ風味じゃなくてもやる気は倍増するんで、もしよかったら感想書いていただけると嬉しいです。
では、圧縮作業に戻りますw
次は◆KE2pAIxMAI ×◆JirmzAivjs ですか?
そんな所にまでフィルターを使うのはどうかとw
◆KE2pAIxMAI ×◆JirmzAivjs 不覚にも萌え
>> 749 不覚って何だyo! (笑)
そうは言っても、実際に書いてしまう辺りが私らしい。
◆JirmzAivjs 氏の
>>735-738 の数時間後。
この調子で起きなかったら、というのを考え始めたんですが、
寝たままでは話が進まないので、第三者にご登場願いました。
結果、全然違うものになってしまって、スマソ。
オフの日のお昼過ぎ。ドンドン! ドアをノックするけど返事はない。
「私や、佳奈や。入るで、麻衣。」
ずっと前に預かってた合鍵で、今日の待ち合わせに現れず、連絡も取れなかった麻衣の部屋の扉を開ける。
がちゃ。
多少乱暴にドアを開けて中に入ると、部屋の中には、折り重なるように倒れている麻衣と愛ちゃんの姿!
「麻衣、どうしたん? 麻衣。しっかりして! ・・・愛ちゃん?愛ちゃん?」
嫌な言葉が脳裏をよぎる。これ、もしかして、心・・・。
二人が体当たりで取り組んだあのPVだけど、私が検索してみた限りでは、結構ひどいコメントを載せるページが後を絶たない。
部外者の私にコメントは出来ないけど、そういう意見は、多分、この二人の望んでいたものじゃない。
麻衣は、ああいう奔放に発言するキャラに見えて、結構、打たれ弱い所を持っている。そのさじ加減は、この私が注意していても微妙。
そして愛ちゃんには、あの情の深さがある。麻衣がつまらない事を言い出したら、麻衣になら、黙って頷いて、付いて行ってしまうかも知れない。
冗談じゃない、冗談じゃないよ。
だけど。
よく見れば、二人ともちゃんと可愛い寝息を立ててた。
それに・・・これ。
お揃いっぽい白の寝間着を着て、愛ちゃんのお腹に麻衣が頭を載せ、手を取り合って眠っている姿は、まるっきり、あれのワンシーンだ。
いや、そういう幻想的な、非日常的なシーンに見えたからこそ、私も最初に良からぬ妄想をしてしまったのかもしれない。
紛らわしい事、この上無い、ちゅうねん。寝るんなら、ちゃんと並んで寝れ!
しかしな〜。二人して寝坊して、私との約束破るか?
この間の話だったら、今日は午前中から二人でショッピングしてるから、その足で私と合流して御飯、って言ってなかったっけ?
だけど、二人を見ていたら、なんとなく判る。多分、片方が起きても、相手を起こしちゃ悪い、とか思って、その繰り返しで半日過ぎていくんだろう。
で、その間ずっと手を握ったまま、って。どんだけ仲いいんだ、私も混ぜて欲しいよ。そう言いながら、二人の手に、私の手も添えてみる。
麻衣に対しては、愛ちゃんには愛ちゃんにしか出来ない事があり、私にも私にしか出来ない事がある。
それは多分、私から愛ちゃんに対してもあるはずだし、そうやって、みんなが繋がっていくんだと思うな。
目の前には麻衣スィートハニーの寝顔。あたしだって、いざとなれば麻衣に本気のキスが出来ると思う。麻衣の可愛さと、寂しがり屋を秘めた人となりに惚れたクチだから。でも、まぁ、今の麻衣がどこまで応えてくれるかは解らないけど。
だけど、今、この体勢なら。・・・ちょっとだけ許せ、麻衣。chu☆
ちょっとした悪戯心を満たした後、しかし、はっとして首を振ると、愛ちゃんの寝顔がある方から妙な雰囲気を感じた。
・・・今の、まずかったかしら? そう思いながら、愛ちゃんの頬を、そっと指でつついてみる。
ほどなく、小さな返事。「・・・佳奈ちゃんゴメンナサイ。起きてました。」
・・・こういう反応に萌えるんだろうね、判る気がする。
じゃ、愛ちゃんにも。
愛ちゃんとも一度お手合わせ願いたい興味はあるんだけど、麻衣の手前はある訳だし、私が本気になってしまっても困るから。
横になったままの愛ちゃんの前髪をそっとかき上げて、額に。chu☆
「おはよう、愛ちゃん」
「うん。おはよう。佳奈ちゃん、寝坊してゴメンね。・・・あ、麻衣ちゃん、おはよう。」
「え・・・麻衣?」
そして背中の方から声。
「佳奈! あんた、今、愛ちゃんに何を?」
ふぅ。助かった。そっちの方か。
「あんたたちが、いつまで待っても待ち合わせの場所に来ないから、心配して来てやったんだよ!」
大丈夫。私の方に正当性があるんだから。私は続ける。
「はい、さっさと起きて着替える!」
結局、四時間遅れのお出かけ。並んで歩く私たちを、道行く人が振り返る。
麻衣を真ん中に、恋人繋ぎで道を進む私たち三人。
理解して欲しいとは言わないけど、これも一つの真実だから。
755 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/18(日) 02:02:53 ID:nezLZqyu
GJ!!佳奈様キター
佳奈様のSSは結構少ないので、また書いて欲しいです
>>750 てらぐっじょぶ!!!
佳奈様SSって書くの難しそうなのに、すごいよかった!
てか、流石ですね百合の旗。みごとな3(ry
GJ!
佳奈様SS、久々の登場。
めぐー×佳奈様・・・懐かしい・・・。
>>757です。
小林由美子嬢の結婚お祝い会にPritsが集合!
これを受けて「くわ×もち」短編SS投下!
小林由美子の結婚お祝い会の帰り
桑谷夏子「由美子ちゃんのウエディングドレス綺麗だったね〜。
まさか由美子ちゃんが一番最初に結婚するって思ってなかったよ〜。」
望月久代「う〜ん・・・。」
なっちゃん「どうしたのー、もっちー?由美子ちゃんに先越されたのが、よっぽど悲しいの〜?
もっちー「・・・なっちゃんはさ〜、自分が結婚する時、望月に出席してほしい?」
なつ「そりゃそうだよ〜。アタシの時には奈々ちゃんともっちーも、もう結婚してる。
そこに由美子ちゃん呼んで、
披露宴の時にはPritsの再結成コンサートやって派手に盛り上がるっていう計画なんだよ。
だから、もっちー!絶対に来てね!」
もっちー「・・・ヤダ。」
なつ「・・・もっちー、それはどういう事。」
もっちー「望月は、なっちゃんのウエディングドレス姿・・・見たくないから。」
なつ「・・・。」
もっちー「なっちゃんが結婚しちゃったら、もう・・・望月の手の届かない所に、なっちゃんが・・・行って・・・。」
なつ「もう、もっちーってば〜。」
ギュッ!
もっちー「なっちゃん?」
なつ「やっぱり、もっちーはアタシがいないとダメみたいだからさ、もうちょっと結婚は遅らせておくよ。」
もっちー「な、なっちゃ〜〜ん(泣)。」
なつ「もう、泣かないの。もっちーも、いい大人なんだから。」
・・・
望月がウエディングドレスを着る時は横になっちゃんがいてほしいな。
望月・・・、なっちゃんのお嫁さんとしてウエディングドレス着たいから。
例えそれが永遠に叶う事の無い夢でも・・・。
おわり
投下完了!
では・・・サッ!
761 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/20(火) 09:42:07 ID:azHKX/10
>>755-757 GJありがとうございます。
初めは、あいまいのつもりだったんですが、いつのまにやら佳奈様が。
どっかで見かけた、この3人で食事に行く事が結構あったみたいな話からの捏造です。
先妻と後妻が、認め合って、立て合ってる、みたいな感じを出したかったんですが。
まぁしかし、あいまい作者としてやってはならんネタをやってしまった気も。
やっぱりお姉ちゃんがいないとダメだったよ。>◆JirmzAivjs
◆KE2pAIxMAI × ◆JirmzAivjs 萌えの流れ(?)の中、ブチ切りすみません。
ご無沙汰してますというほどでもないですが、
数日ぶりに投下させていただきます。
今回は最近のストパニラジオからの連想ネタで、もちろん中原清水です。
愛ちゃんは思い出しちゃったみたい。
私たちが共演しているストパニの、愛ちゃんが不機嫌になるきっかけの12話のストーリー
と、それを見た時の感情が。
愛ちゃんの演じているキャラは、私が演じているキャラのことが好きなんだけど……。
その、ねぇ……?
私が演じる渚砂は、愛ちゃんが演じる玉青ちゃんより気になる人がいて、あろうことか玉
青ちゃんがいない間にその、キスしてしまうの。
愛ちゃんは役に気持ちを左右されることがよくあるのは知ってるけど。
今回はさすがに……ねぇ? 相手女の子だし。
すっかり役と自分がシンクロしてしまったらしく、はぁ、どうすればいいのかな?
「ねぇ、愛ちゃん…?」
ラジオを終えて愛ちゃんを喫茶店に連れ出した。
さすがにあのままスタジオにいて、愛ちゃんにあの話題を自ら振るのは、スタッフさんに
悪い気がして。
お仕事だから、他のコーナーの収録中は平静を装っていてくれたけれど、それは何の解決
にもならないし、押さえきれない不穏な空気を私は肌に感じたから。
「なぁに?」
言葉だけなら、普通なんだけど。
その目はちょっと据わっていて、不機嫌からか顔は笑ってないし、声も低めのトーンで戦
闘中みたい……。
さっき運ばれてきたケーキに視線を落としたままだから、ちょっとはマシ…かな?
「そんなにすねないでよ。役の上での話なんだし……」
じろっと私を見た愛ちゃんの迫力に、私はびくっと怯えてしまう。
「わかってるよ。だけど嫌なんだもん。せっかくがんばってきたのにーって」
ダメだ、下手に触れると逆に怒り出しちゃう。
さっきよりはまだ落ち着いてきてるんだから、慎重にいかないと。
いつもよりも勢いよくフォークでケーキを切っていく愛ちゃんの姿は、慎重を意識しよう
とする私の決心を硬いものにしてくれる。
怒りのオーラが出てるような気がする。この黒いもやみたいなのがそうなのかな?
ぷんぷんっていう怒り方なら、それもかわいいってつい楽しんじゃうだろうけど、今回は
かなり腹に据えかねているみたいで、私でもこうやって話してるのは気力を使っちゃう。
喫茶店という選択も、そんなに良かったわけじゃないみたい。
スタジオに居続けるよりはまだ気も紛れるだろうし、美味しいケーキはやはり美味しいよ
うで、さっきよりは顔が緩む隙もあるんだけど……。
ケーキも食べ終えて、私たちは喫茶店を出た。
気のせいか、店員さんもちょっとびくびくしていたような気が……。
顔に出さないあたり、プロだわ。
「じゃあね、麻衣ちゃん」
私がちょっとそんなことを考えてたうちに、愛ちゃんは私にそれだけ言って家の方向へと
歩き出していて。
って、それはダメ!
あのままの愛ちゃんを一人にしちゃいけない。
「ちょっと、愛ちゃん! 待って!」
なんとか愛ちゃんは足を止めて振り返ってくれた。
「どうしたの?」
私は愛ちゃんのそばまで行って、愛ちゃんの顔を見つめた。
「いや、そのね、……愛ちゃんがこの後何もないなら、愛ちゃん家行ってもいいかな?」
じーっとこっちの様子を伺う愛ちゃんには、私の狙いに感づいているかも。
タイミングといい、あからさますぎるかな。
バレてて困ることもないけど。
「……いいよ」
ぽつっと言ってからまた背を向けた愛ちゃんに、まずかったかなぁ、なんてちょっと後悔。
一人になりたかったのかもしれない。
いつもならもうちょっと一緒にいようって、言い出すのは愛ちゃんだから。
尚更愛ちゃんが言い出さないで、むしろさっさと帰ろうとしちゃうのが、よくないような
気がしたのも事実で。
あれこれ悩んでいると、ぎゅって愛ちゃんが私の手を握ってくれた。
愛ちゃんの顔を見たら、俯いてる顔が少し赤くて、私は不謹慎にも萌えてしまったの。
思い出してみれば、あの回の収録の日。愛ちゃんはそそくさと帰って行ったような気がす
る。
はっきりとは覚えてないけれど、終わった後のいつものおしゃべりがなくて『あれっ?』
って思ったことは覚えてる。
次のお仕事の都合があっても、愛ちゃんは必ず、たとえ時間が短くなっても私に話しかけ
てくれたから、その日はなんだか落ち着かない気持ちになった。
私にとっての愛ちゃんは、やっぱり大きいなって思ったの。
「えっとぉ〜、あの、愛ちゃん?」
私は今、すっごく困ってる。
いきなりの急展開に、状況の理解が追っつかない。
愛ちゃんの家に行って、愛ちゃんの横に座った時、私は愛ちゃんに押し倒された。
目の前には愛ちゃんの顔があって、じっと私を見下ろしてる。
「なに?」
「どうして私押し倒されてるのかな?」
「それはね、私が押し倒したからだよ」
にっこり笑う愛ちゃんはかわいい。
そっかー、なるほど。単純なことだったね、あはははー。
「って、どうして?」
「……麻衣ちゃんは、私に押し倒されるのイヤ?」
愛ちゃんの表情は穏やかというか、いつもの愛ちゃんで、さっきまで妙にプレッシャーを
感じる何かを放っていたとは思えない。
「イヤじゃないけど……」
愛ちゃんの大きな目に見つめられて、さっきは何とも言えないオーラを出されていて、押
し倒されてしまった私。
聞いているのはそういうことじゃない、なんてつっこめる状況じゃなかった。
「静馬様には抵抗しなかったのに……」
それは私じゃなくて渚砂だってば。
抵抗しなかったのも、ライターさんに決められたことだし。
「あ、あの……愛サン?」
何気ない呼びかけのつもりが、じろっと愛ちゃんの目が据わって、声も低くなる。
「ふーん、そっかー。麻衣ちゃんには静馬様がいるから、私なんかいらないんだ?」
「どうしてそうなるの?」
愛ちゃんのほっぺに手を伸ばして、そっと撫でてみる。
「だ、だって……」
愛ちゃんの目が少し揺らいで、さっきの不機嫌さがちょっとくずれた気がした。
「……麻衣ちゃん、今、私のこと『愛さん』って」
あ、距離を置かれたって感じたのかな?
ラジオでも使っちゃったし、一時的なことのつもりだったから、そんな意識なかった。
「ごめん、愛ちゃん。そういうつもりじゃなかったの」
「う、うん……」
いけない、今の愛ちゃんはいつも以上にデリケートで、そして不安なんだ。
ちょっと軽率に喋りすぎてた。
私がもっとしっかりしないと、愛ちゃんは不安なままで、渚砂じゃない私を見てくれない。
「ねぇ、愛ちゃん?」
「何?」
怒ってるわけでも、いつも通りでもない、拗ねるような泣きそうな不安定な瞳ので、愛ち
ゃんは私を見下ろしてくる。
「愛ちゃんは、渚砂と私のどっちが好きなの?」
「え?」
「どっち?」
じっと愛ちゃんの目を見つめると、どこか不思議そうにしながらも答えてくれた。
「渚砂は麻衣ちゃんだよ?」
……それは私の期待してた答えじゃないんだけどなぁ。
「う、うん。渚砂は私だし、玉青ちゃんは愛ちゃんなんだけど」
言いたいのはそういうことじゃない。
「清水愛は、蒼井渚砂と中原麻衣のどっちが好きなの?」
「?」
また同じわからないって顔してる。
すっかりシンクロしちゃってるんだね。
「涼水玉青じゃなくて、清水愛が、だからね?」
同じ答えをもらうより先に、そんな付け足しをして。
ようやく愛ちゃんはわかったらしく、あって声をもらした。
「愛ちゃんは、私より渚砂が好き?」
「ううん、麻衣ちゃんが好き」
「うん。私も、静馬様じゃなくて愛ちゃんが好きだよ」
ほっぺをなでたままだった手で、愛ちゃんの頭をできるだけ優しく撫でて、少しでも気持
ちを落ち着けて欲しかった。
「あのね、わかってるんだよ? 私は玉青じゃないし、麻衣ちゃんも渚砂じゃないって」
「うん」
「だけど……」
不意に愛ちゃんの目が歪む。
愛ちゃんの目には涙が浮かんで、それを拭わない。
「だけどイヤだったの。役の上でのことでも、麻衣ちゃんが誰かに取られるのが。本物の
の麻衣ちゃんが誰かに取られたような気がして……」
「ここにいるよ」
「っ!」
愛ちゃんの止まらない涙を、目元でそっと拭ってあげる。
目が真っ赤になってかわいそうになってくる。だからぎゅっと、私に覆い被さってる愛ち
ゃんを引き寄せる。
「麻衣ちゃん……」
愛ちゃんは私の上に倒れ込んできて、私はかまわず愛ちゃんを抱きしめる。
「私は愛ちゃんのそばにいるよ。渚砂がどうなっていくかはライターさん次第だけど、で
も私はずっと愛ちゃんを想って、愛ちゃんのそばにいるから」
「麻衣ちゃん……」
どこかうっとりと、嬉しそうに頬を私にすり寄せてくる。
どうして仕草の一つ一つがこんなにかわいいのかなぁ。
「ねぇ、麻衣ちゃん?」
「なに?」
「いま麻衣ちゃんが言ってくれたことって、プロポーズ?」
ぶっ
思わず吹き出しちゃった。私ともあろう者がはしたない。
えっと、落ち着け、落ち着け中原麻衣。
何て言った? 愛ちゃんのそばにずっといるって言った。
うん、普通に考えればプロポーズ以外の何物でもないね。だめだこりゃ。
「ふふふっ、いいんだよ、冗談だから」
私の腕の中で愛ちゃんがおかしそうに笑う。
「でも、ずっと覚えてていい?」
その声が聞こえて、さっきプロポーズかって聞いてきた声が軽いノリだったことと、覚え
てていいかって聞いてきた声が真剣だったことに気づいた。
「…うん」
プロポーズだと思ってもいいよって、言えれば良かったんだけど。
その、さすがにそこまで恥ずかしいことはまだ言えないから。
「麻衣ちゃん大好きー」
「私も愛ちゃん大好きだよ」
今はこうやって幸せを積み重ねていけたらいいなって思うの。
END
ここ数回のラジオの流れに萌えていて、昨日ネタが浮かんだので一気に書き上げました。
最近投下していなかったのはTiaraを書くのに時間がかかっていたからなのですが、
時事ネタでもありますし、先にこっちを投下させていただきました。
私ばかり一度にたくさん投下するのもアレですし、残り容量のこともあり、
Tiaraは次スレに移行してから投下させていただこうと考えています。
それではお粗末様でした。
>>770 古女房GJ!(違うか)
自分では突っ込まなさそうな所に焦点を当ててどんどん掘っていくSSは、
読んでいて非常に面白いです。いつかプロポーズさせたいよね。
ところで、tiaraだけど、呼び合い方で悩まなかった?
私も2回書いたけど、「さん」とか「ぽん」が要るのか要らないのか悩んだ。
愛麻衣佳奈辺りは、固定された1種類だけだから、その辺り簡単なんだけど。
ファン歴の長い方、正しい呼び合い方ってどうなんでしょ?
>>771 GJありがとうございます。
残り容量、大分少なくなってきましたね。
>>772 GJありがとう!って古女房か。御前と同じならいいや(えーw)
今回の話は絶対誰か似たようなこと考えている人がいると思っていたので、
びくびくしながら書き上げて投下したんだけど、
自分では突っ込まない所だって言われて驚いてます。
私が書く麻衣ちゃんはいざという時案外ヘタレだから、
プロポーズは当分無理だな(笑) 愛ちゃんの方が言えそう。
だけど愛ちゃんは麻衣ちゃんからの言葉を待ってます。
Tiaraの呼び方、私が書いたやつは
侑香→紗子 「さぇこさん」
紗子→侑香 「ゆーかさん」(スイッチ入った時は「ゆーか」)
で統一しておいたけど、適切か自信ない。
スイッチが何かって? オオカミさんスイッチ(仮称)です。
>>775 「舞-乙HiME」ドラマCDではナンリエッタのオオカミさんスイッチが入ったようで・・・。
しっかし、りえりえには、もっと「バブー。」を言って欲しかった・・・。
「舞-乙HiME」ドラマCD最高
さえぽんと南里エッタがナツキとナオで百合ネタやってるんだけど
二人ともナツキとナオの声じゃ無くなってるw
けっこう素の声に近い
台本をもらって狂喜するナンリエッタ。
台本をもらって、たまにはゆーかに迫られるのもいいかと思ったさえぽん。
本番前日、興奮して眠れないナンリエッタ。
本番前日、ぐっすり眠るさえぽん。
本番当日、エンジン全開のナンリエッタ。
本番当日、まあドラマだしと余裕をかましていたが結局、素になってしまったさえぽん。
本番終了後、さえぽんにべったりのナンリエッタ。
本番終了後、自分の部屋にゆーかさんを連れ込みドラマCDと逆の行動をとったさえぽん。
そうだったらいいのにな〜・・・。
>>778 あのドラマCDで台本とはいえ、自分のセリフと行動にさえぽんが
「ひゃっ!?」とか「――ああっ…」とか声を上げてタジタジになってる事に快感を覚えて、
>本番終了後、自分の部屋にゆーかさんを連れ込みドラマCDと逆の行動をとったさえぽん。
のつもりが味をしめたゆーかたんに逆のまた逆の行動をとられたさえぽん。
とかだったらもっといいのにな〜…
とりあえずCD聞いた
本当に途中から素だった
さえこさんはともかく、ゆーかたんはそれなりに芸達者なのに思いっきり素に戻ってるのには噴いた
さえこさん相手だと余裕無くなるのかな
782 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/24(土) 16:27:37 ID:mTr3CqaE
残り23KB
なんだかわざわざ次スレ立ててくださったようで…。
お言葉に甘えて、これから次スレにtiara投下していきます。
長いので分割して投下するつもりでいますので、
生殺しが嫌いな方はしばらく待ってから見られた方がよろしいかと思います。
785 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/25(日) 08:31:13 ID:HOsZct7g
>>783 残りキロバイトってどうすりゃ分かるんだ?
>>785 2chブラウザ使ってれば分かる
例えばjaneならウインドウの一番下に今何キロバイトか表示される
そして512KBまでいったら書き込めない
埋めるか
埋め埋めさえぽん
790 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/25(日) 20:52:11 ID:xfiNGpOE
あと22kB
1000ならさえぽんはゆーかたんのもの
792ならゆーかたんはさえぽんのもの
「ラジオ、これが初めてじゃないでしょ!毎回毎回、いいかげんにしてよ、ゆりしー!」
「静ちゃん…」
「もう空気読めないでいいから、せめて場の雰囲気は壊さないでよ!」
「ひ、ひどい…静ちゃん…う、うえ〜ん!!」
ゆりしーは泣きながら走り去ってしまった。
またやっちゃった…どうしてこうなんだろう。これじゃいびりそのものだ。
「だめだよ静、今の言い方」
聞いていたのだろう、仁美が後ろから声をかけてきた。
「ちょっと厳し過ぎるんじゃないの?ゆりしーはゆりしーなりにがんばってるんだから」
「わかってる。私だって、こんな自分が嫌だ。けど、つい…ガーンとやっちゃうんだ…」
「それはわかるけど、ゆりしー、私みたいに笑って流せるわけじゃないんだから。
私だったら『また古女房の小言が始まった』って笑ってられるけど、ゆりしーは違うんだから」
「…」
「ゆりしーは大事な人なんでしょ?私でいえば、麻美子みたいに。かわいがってあげなよ…」
私は黙ってうなずいた。
よし、今からゆりしーに謝りに行こう。ゆりしーの顔を見たら、すぐ言おう。
「ごめんなさい、言い過ぎた」
794 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/27(火) 09:28:39 ID:PPDWi90q
ゆりしーとみゆみゆを共演させてみたい。
むしろ(_,''' ▽ '')とりえりえを
秘密ドールズのPVを見て、さぇぽんとりえりえバージョンを見てみたいと思ってしもた。
ゆーかたん…許して。
さぇこさんとらないでよ。
>>799ならさえぽんとゆーかたんは仲直り。そして永遠に結ばれる
800ならさえぽんゆーかたんは二人暮らし
801 :
名無しさん@秘密の花園:2006/06/29(木) 12:55:13 ID:DGsTksJC
ウィッチブレイドの装着者がリアル能登でそれを川澄に見られてしまうSS
いつか書けるといいな……。
803 :
名無しさん@秘密の花園:2006/07/01(土) 01:46:55 ID:g4kgcN57
804 :
名無しさん@秘密の花園:2006/07/01(土) 11:35:26 ID:XwQqIO/O
805 :
名無しさん@秘密の花園:2006/07/04(火) 11:32:26 ID:+uNn4ehl
能登・川澄に小清水乱入希望
このスレまだ22KB(大体30レス分くらい?)も残ってる。
807 :
名無しさん@秘密の花園:2006/07/07(金) 18:34:18 ID:UDxYSDAs
小清水の本命は
伊藤:じゃあ、どうして清水さんを、か。前もそうやってマネージャーに詰め寄ったんだってな。
だが、今度は優しく慰めてくれる麻衣はいないぞ? ・・・まぁまぁ、そう怖い顔をしなさんな。
な、お前は見ていたんだろ? 麻衣は確かに一瞬秘密ドールズのPVで清水を押し倒そうとした、
そしてもしあの時、監督が止めに入らなければどうなった?
植田:そ、それは・・・。
伊藤:そうだ、麻衣は清水を押し倒して撮影は完全に中止、それだけじゃない、もしも麻衣が本気なら、
そのまま最後まで行って何もかも全てがおじゃんだったろう。
植田:でも、あのとき麻衣は清水さんが嫌がらないことにびっくりして、それで・・・そうです、
麻衣は絶対に撮影で押し倒したりはしなかった。
伊藤:いや、押し倒したろうな。じゃあ聞くが、お前はどうなんだ。
植田:えっ?
伊藤:お前は福沢祐巳として受け継いだ山百合会を使って、何をしている。
植田:なっ、決まっています、世界に百合を広める、そうしろって今野先生から言われて・・・。はっ!
伊藤:そうだ。お前にとっても原作者の意向は絶対のものだ、そうだろう? じゃあ麻衣の場合だって。
植田:で、でも。
伊藤:じゃあもし、もしもだ。マリみての原作者、今野先生が身体の関係まで描いた新刊を出し、
ジェネオンもそれに賛同したら、そしてその意思をお前に託したとしたらどうしていた!?
植田:そんな! 今野先生がそんな事するはずがありません!
伊藤:ふ、子供だなぁ。考えても見ろ、お前はマリみてがヒットしたからそう言えるだけさ。
そう言えば綾子はこんな事を言っていたな。幸せは犠牲無しには得られないのかって・・・。
その通りだよ。答えは簡単。仁美を見ろ! めぐみを見ろ! あいつらが犠牲でなくて、何なんだ!?
だったら、麻衣も犠牲って考えればいいじゃないか。しかも正真正銘、百合を広めるための犠牲だ!
もしそれで事が上手く行くんだったら、いつでも犠牲になってやるさ。
植田:でも、静さんは百合じゃないじゃないですか! あ!むぅ!んんん!・・・!
伊藤:ふふふ。そうさ、幸せのためだったら何度だってキスしてやるさ。
植田:まさか・・・。
伊藤:ふふふ。そうだ、私は女しか愛せない女なんだ。
植田:そんな、じゃあ、ああ!
なんだこりゃ。(;´Д`)
どした?
810 :
808:2006/07/07(金) 23:39:11 ID:ktPjDWct
いや、なんとなく・・・。
811ならさえこは俺の嫁
「ねぇ、ゆーか。
>>811さんがこんな事書いてる。どうしよう私…」
「あっあのっさぇこさん!これ書き込んだの、実はゆーかなの…」
「…へっ?」
「だって、さぇこさんを誰にも取られたくないから…つい…」
「ゆーか…。…よしっ!じゃあ私も――――」
「え?え?わわゎゎゎっ!ってさぇこさん、これ(
>>813)じゃあID同じだよぉ」
「いいじゃん。私たち2人で1つでしょっ」
「(///////…」
という
>>811,
>>813の裏話
と言いつつ、実は>811&>813は梶浦先生。
誰?
愛麻衣?
820 :
名無しさん@秘密の花園:2006/07/09(日) 13:08:01 ID:cLNWA2n2
まだ書き込めるのか
んじゃ…
〜〜〜〜♪
「あ、メールだ」
「誰からぁ〜?」
「んとね、あ、綾ちゃんからだっ♪来週ましまろ会やるんだってさ」
「むぅ〜!さぇこさん、川澄さんからメールくると凄く嬉しそうにするよね…」
「んー、だって綾ちゃんいじると面白いだもん」
「じゃあ、ゆーかは?」
「んあ?」
「ゆーかはいじると面白くないの??」
「いや、ゆーかさんはいじるっていうか…」
「っていうか?」
「…守ってあげたくなる?」
「しゃしゃしゃしゃしゃえこしゃん(//////…」
終わり方一緒ですまんw
822 :
名無しさん@秘密の花園:2006/07/09(日) 16:34:01 ID:cLNWA2n2
量があったら麻美子サイドでもやってください。
823なら、ゆうかがさえこにフられる
825なら
>>823はゆーかたんの夢で
泣きながら目覚めたときに隣のさえぽんに優しく(ry
826 :
名無しさん@秘密の花園:2006/07/11(火) 09:57:03 ID:ulOejPrN
なんかええど
827なら
>>823はさえぽんの夢で、ニヤニヤしながら目覚めてみると
「綾ちゃん…守ってあげたくなる」という寝言を聞いたゆーかたんが
自分に必死にしがみついてて(ry