木村多江を軸に妄想を繰り広げるスレ

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71名無しさん@秘密の花園
「多江さん、ここの一階ってコンビニでしたよね。ホッとしたらお腹
 空いて来ちゃったんで何か買って来ます」
 酔いも醒め、すっかり元気を取り戻した一恵が傍らのトートバッグから
 財布を取り出しドアへ向かう。「じゃ行ってきまーす」
 「行ってらっしゃい」多江が軽く手を振り送り出す。「ガタンッ」
 ドアが閉まると同時に多江がソファーで安堵のため息をつく。
”この年になって、こんな気持ちになるなんて・・”
”でも「好き」なんて言った所で、退かれるだけよね・・”

多江自身、女子高に通っていた頃一度だけ下級生から告白された。
当時は自分が同性から恋愛対象として見られている事に戸惑い、
俯きながらラブレターを渡してくる下級生に、
「嬉しいけど・・ そういうの良く分からないから・・ご免ね」と
しか言えず、逃げる様に帰宅した。彼女を振り返りはしなかった。
只、此処に居てはいけない気がした。








 
 
72名無しさん@秘密の花園:2006/03/17(金) 03:17:58 ID:wdl02RyC
ドアが開く音がして、現実に戻る時が来た。一恵が帰って来たのだ。
「ただいま帰りました〜」一恵の伸びやかな声が響く。
「お帰り〜」ソファで伸びをしながら多江が応える。
「色々買って来ました」一恵は袋からお菓子を次々と机の上に並べていく。
並べ終わると同時に多江の横に座り込む一恵。 
「多江さん、好きなのどうぞ。私はどれにし・よ・う・か・な」
 指を伸ばし無邪気な表情でお菓子を選ぶ一恵の横顔を多江が見つめる。
「え・・私の顔何か付いてます?何か視線がw」不意に一恵が多江に向き直る。
「違う、違うw フーちゃん可愛いな〜と思って見とれてるだけよ」
多江のなにげない一言に一恵が戸惑いを見せた。
「可愛いって・・・え・・ どうしようw」 一恵の恥ずかしがる表情さえ
多江にとっては堪らなく愛しい。思わず抱きしめたくなる位だ。
一恵は明らかに戸惑っていた。品定めしていたお菓子に手を伸ばす事もなく、
多江の顔も直視出来ず、心此処にあらずといった感じにさえ映る。
「ゴメン、ゴメン変な意味じゃないからw 誤解しないで」
慌てた多江はフォローに躍起だ。 戸惑う一恵を何とか落ち着かせなければ・・
その時、意を決したように一恵が多江を見つめた。
「あの・・多江さん、私の事どう思います?」 一恵の真摯な眼差しがあった。
「妹みたいに可愛い後輩って感じかな・・ 私は妹居ないから上手く説明
出来ないけど・・」一恵の眼差しに圧倒されながらどうにか言葉を紡ぐ。
「私、多江さんの事好きです。入社した時からずっと。今日の歓迎会だって
 ずっと横に多江さん居てくれて・・ 多分、緊張しすぎて悪酔いしちゃった
んだと思います」